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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

BIOHAZARD the final hope chapter3 survive

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  1. 1 : : 2014/10/09(木) 18:03:16
    http://www.ssnote.net/archives/15893 1章

    http://www.ssnote.net/archives/24001 2章

    http://www.ssnote.net/archives/23395#top

    この物語の資料集です。質問コーナーも兼ねています。

    この物語をより深く楽しめると思います。

    前回までのあらすじ

    ジャバウォック島で発生した「バイオハザード」に遭遇した苗木達、希望ヶ峰学園78期生。

    仲間を失い。仲間が『化け物』と変貌を遂げ、自らに牙をむく絶望と狂気の島で苗木は仲間の死と「バイオハザード」に見舞われた者達の死。両方を背負い、戦う事を決意する。
  2. 2 : : 2014/10/09(木) 18:22:50
    苗木「もうこれ以上… 死人を増やしたりは…」

    苗木(?)『出来ると思うの?そんなこと…』

    苗木「うぐっ…!!」

    江ノ島「まさか…」

    苗木「まただ……」

    苗木(?)『そもそもさぁ…あの時彼が死んだのに自分は何も悪くないってなんで思うワケ?』

    苗木『葉隠クンのことか…?』

    苗木(?)『アイツはただのバカ者だ… 勝手に死んだだけだ…』

    苗木『黙れ!!!! お前なんかが…ニセモノのボクなんかが…仲間をバカにするな!!!!!!』

    苗木(?)『ぷふっ… 『ニセモノ』ねぇ…』

    苗木(?)『ボクは君の一部でもあるんだけど…』

    苗木(?)『ま、いいや。』

    苗木(?)『話を元に戻すけど…君はあの時…怒りに身を任せてハンターδを倒したよね…』

    苗木『ハンターδ…?』

    苗木(?)『あぁ。あの黒くてデカイ君の大事な仲間を殺したハンターさ…。』
  3. 3 : : 2014/10/09(木) 18:37:12

    期待しかないです!!

    機体ェ…



  4. 4 : : 2014/10/09(木) 19:37:11
    期待です
  5. 5 : : 2014/10/09(木) 19:47:18
    苗木『それがどうしたんだ…?』

    苗木(?)『あの時…君は怒りと憎しみに身を任せて…ボクを呼び出した…』

    苗木(?)『絶望の力を求めたんだ…無意識のうちに…』

    苗木『そんなハズはない…!』

    苗木(?)『だったらどうしてあんな力が手に入ったと思う?』

    苗木(?)『あんな化け物を軽々殺せるくらい…』

    苗木(?)『それに…もしあの時…君が真っ先に桑田クンを助けていたら…』

    苗木(?)『彼は助かったかも知れないのに…君は自分の怨みを優先したんだ…』

    苗木『それは…!!』

    苗木(?)『違うって言えるの?』

    苗木(?)『ねぇ…君も早く『こっち側』に来なよ…』

    苗木(?)『君の大好きなお姉ちゃんも待ってるよ。』

    苗木『お姉ちゃん…? アレは妹だ!テキトーな事ばかり…!!』

    苗木(?)『ハァ… 本当に何もかも忘れてんだね。』

    苗木(?)『まぁいいや。 焦らずとも…君はすぐにボクを必要とするだろうからね…』

    苗木(?)『うぷぷ…』
  6. 6 : : 2014/10/09(木) 20:22:25
    ご期待ありがとうございます!
  7. 7 : : 2014/10/09(木) 20:57:21
    苗木「ハァ…ハァ…ハァ…」

    苗木「クソッ…まただ…」

    舞園「大丈夫ですか…?」

    苗木「うん…。」

    舞園「とりあえず…夜遅いですし…寝ましょ? 明日もあることですし…」

    苗木「そうだね… お休み。舞園さん。」

    ────
    ──


    即席の寝床に就き、目を瞑る。

    苗木(ボクの幻覚にしょっちゅう現れるあの女の子とボクそっくりなヤツは一体何なんだろう…?)

    苗木(もしかして… ボクは記憶を無くしたりでもしてるんだろうか?)

  8. 8 : : 2014/10/10(金) 16:11:18
    ─次の日─

    苗木「んぅ…… 朝かぁ…」

    苗木「なんか…ここの暮らしにも段々慣れて来ちゃったな…」

    ここでの朝はまず、作戦会議から始まる。

    石丸「なんとか…ここを脱出する方法があれば…」

    セレス「ここは南国の孤島…言うまでもなく陸路で脱出は不可能。」

    不二咲「海にも得体の知れないオバケがいて… 」

    山田「アレでは大型の船でもアウトですな…」

    江ノ島「成田と通信をとった時も… あれじゃ救助は絶望的だし…そもそも救難信号を送れないわ…」

    石丸「で…では…どうするんだ?」

    重苦しい沈黙が流れた。

    霧切「……空路。」

    沈黙を打ち破ったのは彼女であった。

    苗木「空路って…飛行機とかを使うってこと?」

    霧切「そうよ。」

    十神「飛行機はどうする? この人数を運べるような飛行機を手に入れるアテでもあるのか?」

    十神「そもそも…仮に飛行機が手に入ったところで誰が操縦するんだ?」

    答える者は誰もいない。 当たり前だ。飛行機の操縦が出来る高校生などそうそう居るはずがない。

    苗木「霧切さん… やっぱ…飛行機を操縦できる人がいない事には…」

    霧切「………」

    霧切「江ノ島さん。」

    江ノ島「ん?アタシ?」

    霧切「あなた… 飛行機の操縦の仕方…分かるんじゃないかしら?」

    江ノ島「………。」

    舞園「た…確かに…江ノ島さんはあの時車を運転してくれましたが…」

    霧切「どうなの?」

    江ノ島「………」

    十神「なんだ? 答えろ。」
  9. 9 : : 2014/10/10(金) 17:29:03
    期待してますっ!
  10. 10 : : 2014/10/10(金) 18:24:22
    期待以外無いです
  11. 11 : : 2014/10/10(金) 22:36:01
    ご期待ありがとうございます!
  12. 12 : : 2014/10/11(土) 19:01:02
    江ノ島「あははっ そんな事できるワケないじゃ~ん!」

    江ノ島「だってワタシは『超高校級のギャル』だよ? 車の運転は免許とる予定だったし~ 知ってたけど…」

    江ノ島「飛行機なんて操縦できるワケないじゃ~ん!」

    苗木「やっぱ…そうだよね…」

    霧切「いい加減にしたらどう…? 貴女の正体は大方掴んでるのよ……」

    いまいましそうに歯を噛み締めて霧切さんは言った。

    そして…江ノ島さんが霧切さんにだけ言おうとした言葉が…偶然にも聞こえてしまった。

    江ノ島「だったら…どうする?」

    江ノ島「ワタシを殺す?」

    霧切「いい加減にしなさい!!!!」

    苗木「お…落ち着いて霧切さん…!」

    石丸「ど…どうしたのだ…? 霧切クンらしくないぞ…」

    十神「やかましい。話を元に戻させてもらうぞ…」

    十神「空路が無理ならどうするんだ? ここで永遠に暮らすのか?」

    十神「どちらにせよ… 島から脱出するには空路しか選択肢は無いと言うことだ…」
  13. 13 : : 2014/10/13(月) 08:21:45
    霧切「ここの中央の島には空港があるみたいだから…もしかしたらソコで飛行機が使えるかもしれない。」

    十神「使える機体が残っていればいいがな…」

    石丸「だが…操縦士の件はどうする?」

    十神「そうだな…」

    十神「苗木。貴様が操縦しろ。」

    苗木「ええぇっ!? な…なんで…?」

    十神「たまたま近くに居たからだ。ま、脱出するまで貴様が生き残れればの話だがな…」

    腐川「白夜様! それでしたらわたしが…」

    十神「お前が操縦する機体に乗るぐらいだったら泳いで帰る方がマシだ。」

    腐川「そ…そうですか…」

    腐川「なんでアンタなんかが白夜様にそんな重役任されるの!?」

    刺さるような視線を向けられた。

    苗木「そ…そんなことボクに言われても…」

    石丸「ふむ… 今日のところはひとまず解散だな。」

    腐川「ちょっと! 話はまだ終わって…!」

    十神「うるさいぞ。腐川。」
  14. 14 : : 2014/10/13(月) 11:22:57
    今日も探索が始まる。

    探索で主に集めるのは食料、弾薬、燃料、その他生活の役に立つ品々。

    もう1つの目的は、この「バイオハザード」の真相究明、島からの脱出の手掛かりの探索だ。

    苗木「たまにはこの拠点の中も調べてみようかな?」

    舞園「そうですか… けっこう広いですものね。」

    不二咲「調べてみよ。」
  15. 15 : : 2014/10/13(月) 18:01:08
    ─拠点 執事室─

    不二咲「執事の部屋があるなんて… やっぱこの辺のお金持ちだったのかなぁ…?」

    苗木「入ってみよう。」

    部屋はアンティークな家具が揃っていて、落ち着ける空間になっていた。

    舞園「万年筆にパイプ…」

    不二咲「なんか…人の机を見るのも申し訳ないけど…」

    不二咲「こんなの…見つけたよ。」

    マグナム弾×15を手に入れた。

    苗木「ありがとう。不二咲さん。」

    不二咲「えへへ…」///

    苗木「ん? これは…」

    今時にしては珍しい赤い封蝋で綴じられた手紙があった。

    苗木「封はもう破けてるな…」

    ─執事の手紙─

    19??年 2月5日(掠れて判別不能)

    常夏と言?れるこの島もだんだんと涼しくなって参りました。日本での寒?冬を思い出すこのごろです。

    この度は、この江?島家にご長男が誕生し、真におめでとうございます。
    私も代々江ノ島家に仕えてきた身。ご主人様と奥様の幸せは、まさに私自身の幸せです。

    思えば、最初に、ご主人様と奥様の間に、双子の姉妹が誕生なされた日を思い出します。

    これでこの家には女の子2人に、男の子が1人。
    ますます賑やかになると思うと、今から微笑ましい限りです。

    これからも、私は、この江ノ島家に仕えると共に、この江ノ島家の益々のご発展と、幸運を願っています。

    敬具

    江ノ島家 13代目専属執事 トニー・ジョンソン

  16. 16 : : 2014/10/13(月) 20:07:55
    苗木(双子の姉妹に男の子が一人……)

    苗木(しかも…2月5日って言ったら……)

    苗木(ボクの誕生日じゃないか……。)

    苗木(いや、そんなハズはない!! あんなヤツの言うことなんか…)

    苗木(?)『あんなヤツってどんなヤツ?』

    苗木『お前の事だよこのクソ野郎…』

    苗木(?)『え? 聞こえな~い!』

    ボクそっくりなソイツはヘラヘラとしていた。

    苗木『ボクは…お前なんかに騙されたりしないぞ!!!!』

    苗木(?)『あ~あ。 い~よい~よ。 そうやっていつまでも強がってればいいよ。』

    唐突に現れ唐突に消えた。 実に迷惑だ。
  17. 17 : : 2014/10/15(水) 09:26:57
    苗木「ハァ……」

    舞園「また『例のヤツ』…ですか?」

    苗木「うん… この島から出たら1回病院に行った方がいいかも…」

    不二咲「大丈夫?」

    苗木「うん。 今は大丈夫。」

    不二咲「じゃあ…探索行こうか。」

    ─────
    ───


    ─東の島 ジャバウォックマーケット─

    不二咲「いった…!」

    苗木「大丈夫!?」

    物資を捜索して、帰る途中でハンターの群れに囲まれた。

    苗木「やっぱ…突破できそうにない…!」

    ハンター「………」

    ハンターは静かに、じりじりと距離を詰める。

    苗木「不二咲さん…戦えそう?」

    不二咲「ちょっと…ムリかも…」

    右腕から出血していて、服の裂け目からは痛々しい爪痕が見えた。

    舞園「挟み撃ち…ですね。」

    狭い通路の前後から、ハンターは虎視眈々とボクらの首を狙っている。

    舞園「苗木くん…背中は預けましたよ。」

    苗木「分かってる…」

    背中合わせでハンターに対峙した。


  18. 18 : : 2014/10/15(水) 14:50:34
    ハンター「シャアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

    一斉に飛びかかってきた。

    苗木「そこだ!!!!!!」

    それと同時に二人の発砲音が響いた。

    背中はパートナーに預け、目の前の敵にだけ集中する。誰にでも出来るわけではない芸当だ。

    不二咲「す…スゴい……」

    舞園「あの時に比べて…大したこと無いですね!!!!」

    苗木「多分… この狭い通路と多い数のせいで俊敏さを活かせないんだ!」

    ハンター達はかなりもたついているようだった。

    互いがぶつかったりして、なかなか自由に飛び回れない。
  19. 19 : : 2014/10/15(水) 15:12:16
    そのもたついているスキを狙い、次々にハンターを始末していく。

    2匹同時に飛びかかったハンターでさえ…

    ドォーン…

    二人同時に鳴り響いた銃声の直後、後ろにバランスを崩し、綺麗に倒れた。

    苗木「ふぅ…切り抜けたね…」

    舞園「えぇ。 今日もなんとか生き残れましたね。」

    苗木「思えば…桑田クンが殺られたのは昨日だったよね。」

    舞園「はい…。 この…ハンターとか言うヤツに……」

    苗木「でも…嫌でも実感せざるを得なかったよ…」

    共に戦う仲間が目の前でむざむざ殺される。

    『絶望』はまだ始まったばかりだったのだ。
  20. 20 : : 2014/10/15(水) 15:29:48
    そして、その仲間の死に正面から向かい合う時間も与えられない。

    舞園「新手が来ないうちに…早く拠点に…」

    苗木「うん。」

    太陽は既に水平線に頭の天辺まで沈みかけていた。

    ─────
    ───


    疲れの溜まった帰り道で、彼女が申し訳なさそうに話かけてきた。

    不二咲「あの…」

    不二咲「ごめんね…」

    苗木「えっ!? 何が…?」

    不二咲「だって…二人とも戦ってるのに…ボクだけケガして戦えないなんて……」

    苗木「仕方ないよ… 不二咲さんは悪くないよ。」

    舞園「そうですよ! 今、弱くたって…いつか強くなれれば…」

    不二咲「だけど…いつも二人の足を引っ張ってて…」

    不二咲「ボクなんか…パソコンが無ければ何も出来なくて…」

    苗木「不二咲さん……」

    苗木「ボクは…そうは思わないよ。」

    舞園「ちょっと…苗木くん?」

    苗木「不二咲さん…」
  21. 21 : : 2014/10/15(水) 21:18:12
    苗木「体が小さくても…不二咲さんは戦って前に進む事を選んだ。」

    苗木「不二咲さんは『勇気』を持ってた。」

    苗木「不二咲さんは弱くなんかないよ。」

    不二咲「苗木くん……」

    苗木「それに…不二咲さんの才能もいつか絶対役に立つ日が来るよ!」

    不二咲「ボクの…才能……」

    不二咲「ありがとう。苗木くん。ボク…頑張るから…!」

    苗木「うん!」

    確かに、絶望はまだまだ出口が見えない。

    しかし、そこには決して絶えることのない『希望』が輝いていた。
  22. 22 : : 2014/10/16(木) 08:51:40
    異形の生物を相手にし、拠点に帰り、食事や入浴を終えた後は誰もがクタクタだ。

    苗木「ふぅ…今日も疲れた……」

    大和田「おう苗木。今日も探索ご苦労さん」

    苗木「ありがとう。大和田クン。ケガの方は大丈夫?」

    大和田「あぁ。完全復活だ。明日には探索に復帰出来るぜ!」

    苗木「よかった。」

    大和田「それと…前から渡そうと思ってたんだが…」

    大和田クンは何やらポケットを探り始めた。
  23. 23 : : 2014/10/16(木) 16:13:19
    大和田「コレ…どう思う?」

    手には黒焦げになったタグのような物があった。

    大和田「よく見てみ。」

    苗木「え…?」

    『被験者番号 0036』

    苗木「何…これ?」

    大和田「さぁな…それに…腐川の話によると体に手術痕が残ってたそうだぜ。」

    苗木「大和田クンが戦ったソイツは…人為的に造られた可能性もあるってこと!?」

    大和田「……かもな。」

    苗木「こんな…こんなイカれた事を……」

    大和田「苗木。もしかすっとこの事件。俺達が創造してるよりずっと闇が深いかも知れねぇぞ。」

    苗木「うん……。」

  24. 24 : : 2014/10/16(木) 16:58:02
    ─翌日─

    いつも通り朝食が終わり、探索に出かけようとしたその時であった。

    石丸「探索に出かける前に…みんなに聞いてもらいたい!」

    石丸「特に…探索チームの面々には…」

    大和田「なんだ?」

    石丸「今日は1日『自由時間』としたいと思う!」

    江ノ島「自由時間?」

    石丸「うむ。 たまには…探索チームのみんなにもゆっくり休んでもらいたい。」

    石丸「毎日…命がけの探索に出かけるのは…疲れるだろうからな…」

    江ノ島「別に…アタシは平気だけど…」

    石丸「もちろん、探索に行く行かないも自由だ。」

    石丸「とにかく…今日は各々自由に過ごしてほしい。」

    苗木「自由にか…」

    苗木(誰と行動しよう?)

    >>25と(人物指定)

    >>26へ。

  25. 25 : : 2014/10/16(木) 19:30:23
    江ノ島で〜お願いしま〜す‼︎
  26. 26 : : 2014/10/16(木) 20:19:03
    >>26→× >>27で。

    行き先、行動。どちらでもOKです。
  27. 27 : : 2014/10/16(木) 20:35:35
    江ノ島
  28. 28 : : 2014/10/16(木) 21:04:46
    >>27

    島からの脱出手段がないので却下。

    再安価

    >>29
  29. 29 : : 2014/10/17(金) 16:37:46
    病院
  30. 30 : : 2014/10/17(金) 17:22:31
    安価にご参加ありがとうございます!

    江ノ島「病院行ってみない? 」

    苗木「病院ってあったっけ…?」

    江ノ島「まぁ…病院って言うよりは診療所って感じだけど…この先にあるんだ。」

    苗木「そうなんだ。」

    江ノ島「それに…医薬品もあった方がいいと思うし…」

    苗木「じゃあ行こうか。」
  31. 31 : : 2014/10/17(金) 23:00:18
    ─東の島 診療所─

    苗木「ここが診療所…」

    苗木(なんでだろう…?やっぱり変な既視感がある…。)

    苗木(幼少期)『うわぁあああん!』

    苗木(まただ…何なんだコレは……!)

    またも突然映るどこか懐かしい光景。

    診療所には落ち着いた感じの白衣を着た老人が一人、座っていた。

    老人『おや…どうしたんだい?』

    女性『先生! ウチの子が…頭にケガを!』

    苗木(幼少期)『いたいよぉおおおおお!』

    そこに居たのは紛れもなく幼き日の自分自身であった。

    老人『これは…』

    老人『いたかったねぇ… おじいさんがすぐ治すからね。』
  32. 32 : : 2014/10/17(金) 23:10:20
    江ノ島「苗木!」

    苗木「はっ!!!!」

    江ノ島さんの声で現実に引き戻された。目の前には変わり果てた診療所があり、幼き日のボクも老人も女性もいなかった。

    江ノ島「また…なの?」

    苗木「うん……しっかりしなきゃいけないのに…」

    苗木(頭の…傷…)

    自分の髪の毛をかき分け、頭皮を探る。

    すると、古い傷跡のようなものに指先があたった。

    苗木(なんで…? ボクは…一体…?)

    江ノ島「なにやってんの? 早く物資を持って帰るよ!」

    苗木「うん! ごめん」

    診療所の中は酷い状態だった。

    あらゆる所に飛び散った血液。ベットに横たわる屍の数々。

    どれも苦しさに悶絶するその姿のまま息絶えていた。

    『地獄』と言う以外にもはや言葉が見つからない。

    苗木「酷すぎる……」

    江ノ島「うん… だけど…ワタシ達は生き残らなきゃ…」

    苗木「うん…」
  33. 33 : : 2014/10/17(金) 23:29:22
    使えそうな医薬品を集めていく。

    苗木「この『バイオハザード』の原因がウィルスならその治療薬があればいいんだけど…」

    江ノ島「残念ながら…少なくともここでは無理だったみたいよ……」


    ─主治医の日記─

    1月8日

    ここのところ島中でおかしな流行り病が発生している。高熱、体の痛み、吐き気等が主な症状であり、もしかしたら新たな感染症かもしれない。私も心して治療にあたらねば…

    1月9日

    治療にあらゆる手段を試すが一向に効果が見られない。解熱剤、鎮痛剤、本来はインフルエンザに使用する抗ウィルス剤まで試したがまったくダメだ!

    小さな女の子に「わたしは死んじゃうの?」と尋ねられた。

    力なき私を許しておくれ…

    1月10日

    看護師たちも休みを返上してよく働いてくれている。このところ私もロクに寝ていない。
    昔は2、3日の徹夜など大したこと無かったのに歳はとりたくないものだ。

    1月11日

    とうとう死亡者が出てしまった… 娘を失った両親に対して私は頭を下げる事しか出来ない。

    「アンタが頭を下げたところで娘は帰って来ないわ!!!!」

    母親の叫びに返す言葉も無かった…

  34. 34 : : 2014/10/17(金) 23:45:40
    1月12日

    このところ頭が痛い。激務のせいなのか何なのか。もしかしたら伝染したかもしれない。

    しかし、私には休息をとる暇などないのだ。

    一人でも多く助けたい。

    1月13日

    今日の朝早く、患者の一人が突然暴れだし、看護師に噛みついた。なんとか鎮静剤等を飲ませて対処するが効果は今一つだ。

    そして、この症状が発生する患者がじょじょに増えてきているのだ。

    1月14日

    神よ!! もしいらっしゃるのならお助けください!

    私にこの悪魔の病に勝つための力をお授けください!!

    せめてこの病に勝つヒントだけでもお授けください!!!!

    ワタしはこ シマを愛してるから!

    1月15日

    アタマぐわんぐわんする。 からだアツいアツい

    おなかすいた…

    1が 7

    はらへっ ので、、 か じゃのウデくう。

    うまかっー です。

    1

    はらへ…

    ニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニクニク(以下判読不能。)

    ─ファイル『主治医の日記』を手に入れた。─
  35. 35 : : 2014/10/18(土) 22:22:42

    なんか切なくなった


    主治医さーーーーーーーん!!!

    。・゜・(ノД`)・゜・。

  36. 36 : : 2014/10/19(日) 01:12:16
    主治医さん、イイ人だったんだな…。なんかのびハザでもこんな日記見た様な気がする。
  37. 37 : : 2014/10/19(日) 14:30:44
    続き期待
  38. 38 : : 2014/10/19(日) 21:58:01
    苗木「………」

    江ノ島「………」

    江ノ島「ねぇ… 苗木。」

    苗木「ん?」

    江ノ島「もし…さぁ。もしもだよ?」

    江ノ島「ワタシ達の中から…その…『裏切り者』が現れたら…苗木はどうする?」

    苗木「裏切り者…?」

    江ノ島「この事件を仕組んだ側の人間が…ワタシ達の中にいたとしたら…」

    苗木「それは…正直言って分からない…」

    苗木「だけど… 裏切った人にも…ボク達を裏切らなきゃいけない理由が…あるんじゃないかな…」

    江ノ島「ワタシはなんだかんだ言って苗木は許しちゃうと思うなぁ…」

    苗木「そ…そうかな?」

    江ノ島「な…な~んてね! ごめん! 忘れて!」

    苗木「うん…」

    苗木(江ノ島さん…何か悩んでるのかな?)

    江ノ島(何言ってるんだろうワタシ…バカなんじゃないの…? )
  39. 39 : : 2014/10/19(日) 22:16:32
    ご感想ありがとうございます!
  40. 40 : : 2014/10/19(日) 22:34:27
    午前中は江ノ島さんと過ごし、一度拠点に戻ることにした。

    苗木「午後は誰とすごそうかな…?」

    不二咲「あの…苗木くん。」

    苗木「ん? 不二咲さん?」

    不二咲「よかったら… ボクと一緒に行っても…いいかな?」

    苗木「いいよ。」

    不二咲「やったぁ! ありがとう!」

    キラキラの笑顔を浮かべていた。 よほど嬉しいようだ…。

    苗木「じゃあ…どこ行きたい?」

    不二咲「んぅ… どこでもいいよ。」

    苗木「わ…分かった。」

    苗木(こういう時ってどこへ行けばいいんだろう…?)
  41. 41 : : 2014/10/20(月) 05:02:35
    とりあえず、拠点の周りをぶらぶら歩くことにした。

    なんとなく彼女との距離が近いような気がした…。

    苗木「改めて見ると…元は綺麗でいいところだったんだろうなぁ…」

    不二咲「そうだね…」

    苗木「出来ればこんな『バイオハザード』が発生してない時に来たかったよ…。」
  42. 42 : : 2014/10/20(月) 17:44:02
    気体
  43. 43 : : 2014/10/21(火) 08:52:20
    続き、期待!
  44. 44 : : 2014/10/21(火) 17:09:18
    ご期待ありがとうございます!! 励みになります!

  45. 45 : : 2014/10/21(火) 17:26:54
    不二咲「そうだね…」

    何やら返事に元気がない。

    しばしの沈黙が続いた。

    不二咲「ねぇ… 苗木くん?」

    苗木「なに?」

    不二咲「苗木くんはさ… もし…」

    口をつぐんでいる。 ボクに言いにくい内容なのだろうか?

    不二咲「苗木くんはさ… もし男の子に告白されたら…どうする?」

    苗木「ええっ!?」

    余りにも予想の範囲外の質問であった。

    苗木「それは…」

    予想外すぎて答えを用意するのに少し時間がかかった。

    苗木「う~ん… やっぱ…受け取れないかなぁ…」

    不二咲「そ…そうだよね……」

    苗木「それに…ボク…好きな人がいてさ……」///

    不二咲「舞園さん?」

    苗木「えっ…?」////

    不二咲「分かるよぉ…舞園さんといる時…苗木くんとっても楽しそうだもん…」

    不二咲「苗木くんといる舞園さんもね…」

    苗木「そ…そうなんだ…」///
  46. 46 : : 2014/10/21(火) 18:52:24
    不二咲がヤンデレ化しているぞ・・・。大和田が責任貰ってもらってあげれば万々歳なのだが・・・
  47. 47 : : 2014/10/21(火) 22:33:52
    とてつもなく期待ですわ
  48. 48 : : 2014/10/22(水) 23:08:34
    ご期待ありがとうございます!!
  49. 49 : : 2014/10/23(木) 12:28:11
    苗木「でも…どうかな…? ボクと舞園さんって…」

    苗木「なんか…こんな平々凡々なボクがあの人に釣り合うのかな…?」

    不二咲「お似合いのカップルだと思うよ!」

    苗木「そんな…カップルだなんて…」

    不二咲「自信もって!」

    苗木「……ありがとう。 不二咲さん。 ボク…もう一度ちゃんと告白するよ!」

    不二咲「がんばってね!」
  50. 50 : : 2014/10/23(木) 12:57:10
    二人で散策しているうちに、島にもだんだん夜が訪れていた。

    苗木「帰ろっか。そろそろ。」

    不二咲「うん!」

    並んで拠点への帰路へつく。珍しく今日は化け物があまりいない。

  51. 51 : : 2014/10/24(金) 11:21:31
    不二咲「苗木くん?」

    苗木「ん?」

    不二咲「手…繋いでもいい?」///

    苗木「えっ!?」///

    苗木「いいけど…」

    右手を差し出すと、彼女は両手でボクの手をとった。

    苗木(不二咲さんの手…ちっちゃくてあったかいな……)

    不二咲「………」///

    まるでボクに「どこにも行かないで」と言うように強く手を引き寄せられた。

    苗木「不二咲さん……」

    しかし、その表情はどこか悲しげだった。

    ほどなくして拠点が見えてきた。

    苗木「ふぅ…着いた… お腹空いたな。」

    ドアに手を掛けようと手を伸ばしたその時。

    不二咲「……」

    ぐいと手を引っ張られた。

    苗木「え?」

    不二咲「もうちょっとだけ……」

    そう言って彼女は寄り添ってきた。

    苗木(えええっ!?)

    ぴったりとくっついて離れない。

    彼女の背中に手を回し、そっと抱き寄せた。

    苗木(どうしたんだろう…? 怖かったのかな…?)

    苗木「不二咲さん…?」

    不二咲「………」

    惜しむようにゆっくりと離れた。

    不二咲「ゴメンね… 迷惑だったよね…?」

    苗木「いや…そんなことないよ!」

    不二咲「ボク…ホントは……」

    今にも泣き出してしまいそうな表情に、内心焦った。

    苗木「どうしたの?」

    不二咲「ううん。 なんでもない。 ありがとう…」

    顔を上げて彼女は微笑んだ。

    しかし、心の底からの笑顔でなく、涙を必死でこらえて無理に作り出したような笑顔だった。

    彼女はそそくさと拠点へ入っていった。

    ……この時、ボクは彼女に隠された秘密と彼女が隠してたいた思いを知る由もなかった。

    舞園(あれは…苗木くんと不二咲さん?)

    舞園(仲いいなぁ… 付き合ってるのかな…?)

    舞園(わたしに『好き』って言ったクセに…)

    舞園「……ぐすっ…」
  52. 52 : : 2014/10/24(金) 19:50:57
    苗木君にフラグが乱立しすぎて全部回収出来るかどうか分かりませんね。
  53. 53 : : 2014/10/27(月) 16:11:45
    こうして、石丸クンの提案で設けられた『自由時間』の1日は過ぎていった。

    ~翌日~

    苗木「ふぁ…ああ~」

    朝起きて鏡を見てみると寝癖がついていて、アンテナが2本になっていた。

    苗木(寝癖はちょっとな…)

    軽く髪を整えて朝食をとることにした。

    苗木「おはよう。舞園さん」

    舞園「えっ!? あ…はい…おはようございます…」

    苗木(なんだろう…? なんかよそよそしいと言うか…)

    不二咲「おはよう。苗木くん」

    苗木「おはよう。不二咲さん」

    朝食を終えればいつも通り探索の時間だ。

    そろそろ脱出への手がかりが欲しい。

    …出来ればこんなクソッタレなバイオハザードを引き起こした人物の素性も…

  54. 54 : : 2014/10/28(火) 08:42:12
    舞園「あの…苗木くん?」

    苗木「ん?」

    舞園「苗木くん…不二咲さんと付き合ってるんですか?」

    苗木「い…いや別にそんなアレじゃ…」

    苗木「たぶん…怖かったんじゃないかな?」

    舞園「そ…そうでしょうか…?」

    苗木「そうだよ…たぶん。」

    しばらく辛い沈黙が続いた。

    苗木「そろそろ…次の島への移動手段を探さない?」

    舞園「そうですね… この島にも…もうこれ以上大したモノは無さそうですし…」
  55. 55 : : 2014/10/29(水) 14:50:15
    苗木「なら今回は少し足を伸ばそう。またちがう島に行けるかもしれない。」

    不二咲「そうだねぇ」

    いつも探索する場所より遠くへ足を運ぶ。

    しばらくすると…

    苗木「跳ね橋だ…!」

    不二咲「すごぉい…」

    舞園「大きい…」

    朱に塗られた立派な跳ね橋があった。

    苗木「橋が上がってる…」

    舞園「これじゃあ進めませんね…」

    不二咲「あそこで…跳ね橋を管理してるんじゃないかなぁ?」

    巨大な跳ね橋の側に小さなコンクリート製の建物が見えた。

    苗木「行ってみよう。」
  56. 56 : : 2014/10/29(水) 14:59:05
    ─東の島 跳ね橋 管理室─

    苗木「ここだね…」

    何かの操作盤と本棚。そして…

    不二咲「あっ…!」

    不二咲「パソコンだ! パソコンがあるよぉ!」

    苗木「おお!」

    舞園「こっちは…跳ね橋のコントロールパネルみたいですね。」

    舞園「でも…なんか変ですね……」

    不二咲「ちょっと待ってね…」

    不二咲さんは早速パソコンを立ち上げた。

    不二咲「この跳ね橋の管理をしてたみたいだねぇ…」

    てきぱきと作業をこなしていく。

    不二咲「ん~ 」

    苗木「何か分かった?」

    不二咲「跳ね橋を動かすのに必要な電力の片方が送られてないみたい…」

    不二咲「異常があるのは…第二発電室みたいで…」

    不二咲「他にも何か機関的な異常があるみたいだけど… ここからじゃ分からない。」

    苗木「第二発電室? 」

    不二咲「あの跳ね橋の足元にあるドアから入れるみたい。」
  57. 57 : : 2014/10/29(水) 15:20:21
    苗木「スゴいね。 あんな短時間でここまで分かるなんて…」

    不二咲「一応…パソコンは得意だから…。」

    苗木「あのドアから入れるんだな……よし!じゃあ早速調べよう!」

    不二咲「待って!」

    苗木「えっ?」

    不二咲「コレを見て。」

    苗木「なに…コレ?」

    不二咲「数ヵ月前の記事なんだけど…」

    『ガーディアン製薬から謎のウィルス漏洩か!? 謎の不死身犬!!』

    とあるガーディアン製薬の研究所の近くで皮膚がグズグズになった犬のような物が目撃されているらしい。

    さらに、ボロボロな格好でウロウロする全身腐っているかの幽霊が発見されたと騒ぎになっている。

    その研究所は郊外の山奥にあり、その山を尋ねた人が度々見かけ、死者も出ている。

    そして、犬の首輪には『被験体3号』との刻印があったのこと。地元の人々は、「ガーディアン製薬から漏洩したウィルスの仕業だ。」等とデマが飛び交っており、これに対し、研究所は一切の関与を否定した。

    近いうちにこの山には立ち入り禁止命令が出され、猟師や警察が協力して捜査に立ち入る予定。
  58. 58 : : 2014/10/30(木) 08:35:54
    不二咲「…気にならない? この記事…」

    苗木「気になるね…」

    舞園「怪しすぎますね…」

    苗木「それに…確かここに新しく建った製薬会社も…」

    舞園「『ガーディアン製薬』でしたね…」

    不二咲「そこで相談なんだけど…」

    不二咲「ハッキリ言ってボクはこの『バイオハザード』にこの製薬会社が一枚噛んでると思うんだ。」
  59. 59 : : 2014/10/30(木) 13:22:41
    不二咲「それで…今からこの島のガーディアン製薬のコンピューターにハッキングをかけたいと思うんだ。」

    苗木「は…ハッキング!?」

    不二咲「うん。」

    舞園「なんて言うか… 開けてはいけないモノを開ける感じですね…」

    不二咲「たぶん、そうなると思う。」

    不二咲「それに…もしハッキングがバレたら…ボクたちも危険だよ…」

    苗木「そ…それじゃあ…」

    不二咲「分かってる。分かってけど…」

    不二咲「ボクは…それで手に入るものは十分リスクに見合ってると思う。」

    不二咲「この事件の黒幕に対抗出来るカードが…手に入るかもしれない。」

    不二咲「黒幕の息の根を止めるようなとっておきのカードがね…」

    不二咲「でも…何度も言うけど危険な作戦だよ。」

    不二咲「それに…上手く出来るかどうかも…分かんないし…。」
  60. 60 : : 2014/10/30(木) 22:57:18
    苗木「…試す価値はあると思う。」

    苗木「ボクはその第二発電室にいって異常を調べてくる。」

    舞園「では…わたしは不二咲さんの護衛につきます!」

    苗木「分かった。 じゃあ行ってくる。」

    不二咲「あっ! 待って!」

    不二咲「はい。これ。」

    苗木「なにこれ…?」

    不二咲「無線機。 島にあった廃材から作ってみたんだ!」

    不二咲「ダイヤルを1に合わせればボクの無線機に、2に合わせれば拠点にある予備に繋がるよ!」

    無線機を手に入れた!

    苗木「スゴいね…不二咲さん! ありがとう。必ず戻って来るから!」

    不二咲・舞園「いってらっしゃ~い!」

    不二咲「さて! ガンバるよ!」

    不二咲「ヴィンドゥズ7… ボクとこの子なら…」

    不二咲「…」

    表情を一変させ、真剣な眼差しでモニターを見つめ、キーボードに指を走らせる。

    苗木(不二咲さん…ガンバって!)
  61. 61 : : 2014/10/30(木) 23:17:14
    ─東の島 跳ね橋 第二発電室─

    江ノ島「……」

    『試す価値はあると思う。』

    『ボクはその第二発電室にいって異常を調べてくる。』

    盗聴器のイヤホンから微かに音が漏れている。

    ??「……」

    大きな配電盤からだらりと垂れ下がった電線からは火花が散っていた。

    江ノ島「よしよし…いい子だね…」

    ??「グルル…」

    虫と人間の中間のような出で立ちの『怪物』の頭をやさしく撫で、彼女は微笑んだ。

    江ノ島「いい? もうじきここにこの人物が来る。 来たら…戦うんだよ?いいね。」

    そう言って彼女が渡したのは、苗木の顔写真であった。

    ??「…」

    怪物は黙って頷いた。

    江ノ島(でも…この子の力をもってしても…たぶん誠ちゃんには勝てない…。)

    江ノ島「ゴメンね…」

    ??「…」

    怪物は静かに首を横に振り、まるでカマキリのカマのような腕でそっと彼女を抱き寄せた。
  62. 62 : : 2014/10/30(木) 23:34:47
    ─跳ね橋 地下階段─

    カツーン…と自らの足音だけが響き渡る。

    苗木「薄暗いな…」

    古くなった蛍光灯が冷たい光りを放っていた。

    ところどころまともに点かず、チカチカして余計に不気味さを醸し出していた。

    苗木「探索でフラッシュライトを見つけておいてよかったかもな…」

    苗木(とはいえ…ライトを付けられたのはサブマシンガンだけだから気を付けないと…)

    長い階段を下り、少し開けた空間に出た。
  63. 63 : : 2014/11/05(水) 09:20:06
    ─跳ね橋 管理室─

    不二咲「………」

    キーボードに指を走らせる音だけが部屋に響く。

    不二咲「…流石に堅いなぁ…。」

    画面には舞園にはとても理解不能な文字と数字の羅列が続いていた。

    舞園「……」

    舞園「不二咲さん…大丈夫ですか?」

    不二咲「うん。でも…かなり時間かかるかも…」

    不二咲「だけど…そうまでして隠したいモノ…それを解き明かせば…」

    彼女は再びキーボードを叩き始めた。

    舞園「……」

    舞園(苗木くんと不二咲さん…やっぱり付き合ってるのかな…?)

    嫌な好奇心が彼女を刺激した。

    舞園(だけど…。気になるなぁ……)

    舞園「不二咲さん?」

    不二咲「どうしたの?」

    手を動かしながら彼女は応えた。

    舞園(どうしよう…? やっぱりやめておこうかな…?)

    舞園「……不二咲さん… 」

    舞園「不二咲さんは…苗木くんのこと好きなんですか?」

    不二咲「えっ…?」

    明らかに動揺して、手が止まった。

    舞園「見てたんです…。 昨日の…」

    舞園「不二咲さん…苗木くんと付き合ってるのかなぁ…って。」

    不二咲「そ…それは……」///

    不二咲「ち…違うの。 ボクが…その…勝手に…したことだから…」

    不二咲「それに…苗木くんはたぶん、舞園さんのこと好きだとおもうよ。」

    舞園「えっ…そ…そうですか…」///

    不二咲「うん。 だから…その…」

    不二咲「ガンバってね!」
  64. 64 : : 2014/11/06(木) 08:50:12
    舞園(なんかはぐらかされた気がするけど…)

    不二咲(ボク何考えてるんだろう…? 苗木くんには舞園さんがいるし…それにボクは……)

    不二咲(今は…目の前の作業に集中しよう…)

    彼女の指が再びキーボードの上を走り始めた。



    ─東の島 拠点─

    山田「探索チームの方々は…無事に帰って来ますかな…?」

    大神「信じて待つより他無い。」

    朝日奈「さくらちゃんが拠点の守りに就いてくれて頼もしいよ!」

    石丸「うむ。 探索チームがもしもの時の為に武器を幾らか置いていってくれたが…」

    石丸「正直言って…扱えるかどうか…」

    セレス「とても銃なんてモノには程遠い暮らしでしたからね。」

    セレス「ところで山田クン?」

    山田「なんですかな?」

    セレス「ミルクティーをお願いできますか?」

    山田「う~ん… ただの紅茶ならまだしも…この状況下でミルクがありますかどうか…?」

    セレス「はぁ…では普通の紅茶で構いませんわ。」
  65. 65 : : 2014/11/06(木) 14:08:08
    ─拠点 キッチン─

    山田「さてと!紅茶の茶葉はありますかな?」

    キッチンに入るや否や、何かを踏んづけてしまった。

    山田「ふげっ!」

    ドッターン!!!!

    石丸「…? 地震か?」

    山田「イタタタ… 一体…何が…ん?」

    足元にあったのは真鍮製の小さな筒のようなモノだった。

    山田「こ…これは…」

    山田「薬莢ですな…なぜこんな所にこんなモノが…?」

    それだけではなく、キッチンには数々の弾痕が残されていた。

    山田「ややっ! これは…事件のニオイがしますぞ!」

    山田(て言うか…恐らくすでに最悪の事件に巻き込まれているんでしょうけど…)

    山田「とにかく…この事をみんなに伝えねば!」


  66. 66 : : 2014/11/06(木) 14:15:55
    ─拠点 ホール─

    山田「い…一大事ですぞ!」

    朝日奈「どうしたの!?」

    山田「これを…」

    大神「これは…」

    石丸「薬莢…のようだな。」

    山田「そ…それだけでなく…キッチンにも多くの銃弾の痕跡が…」

    石丸「うむむ…これは素人が迂闊に手を出さない方がいいかも知れん…」

    朝日奈「確か…霧切ちゃんが探偵…だったよね?」

    石丸「それでは…彼女が戻って来たら…この事を報告…する事にしよう。」

    セレス「それで…山田クン? 紅茶の方は?」

    山田「へ?」

    セレス「ですから、紅茶の方は?」

    山田「いや…この事を伝えるために…急いで戻って来たので…」

    セレス「出来ていないのですね?」

    山田「いや…ですがしかし…」

    セレス「言い訳してねぇでさっさと用意しろこの豚ぁああああああああああああああ!!!!!!!!」

    朝日奈「セレスちゃん!?

    山田「ひ…ヒィッ!! 只今!」

  67. 67 : : 2014/11/06(木) 14:31:45
    ─東の島 ???─

    ハンター「ギャアアアアアア!!!!」

    霧切「……」

    霧切を囲むハンター。そして…

    猿(?)「ギャーッ!!!! ギャーッ!!!!」

    霧切(感染したわね… )

    霧切「貴方達に特別恨みは無いけど…」

    霧切「死んで貰うわ。」

    ハンター「ギャアアアアアア!!!!」

    一斉に飛びかかるハンターと感染猿。

    軽い身のこなしで霧切はかわす。

    猿(?)「グギャ!!!!」

    ハンター「ギュア!!」

    ハンターと猿が空中でぶつかった。

    霧切「遅い。」

    そしてフラついたハンターのこめかみに弾丸が撃ち込まれた。

    ハンター「ジシャアアアアア!!!!!!」

    断末魔を上げ、ハンターは崩れ落ちた。

    猿(?)「キィヤァアアアアアアア!!!!!!」

    その直後、霧切の背後から猿が牙を剥き出しにして飛び掛かった!

    霧切「…」

    霧切は黙って身体を回転させ…

    霧切「フッ!!!!」

    グギャッ!!

    嫌な音が響き、猿の首が奇妙な方向に曲がった。

    猿はそのまま動かなくなった。

    霧切「わたしは急いでるの。」

    霧切「…早く追わないと…!」
  68. 68 : : 2014/11/08(土) 11:45:26
    ─跳ね橋 地下1階─

    苗木「…静かだ。」

    通路の所々に作業員と思われる死体が転がっていた。

    作業員「アアアア…」

    苗木「そんな事だろうと思った!」

    サブマシンガンが火を吹いた。狭い通路に銃声が反響し、かなりうるさい音を立てた。

    苗木「さて、調べてみよう。」

    >>69

    どこから調べる?

    1 工具ルーム

    2 監視室

    3 作業員室
  69. 69 : : 2014/11/08(土) 13:23:03
    シャガルマガラさん
    面白いSSありがとうございます。
    このSSは『神SS』です。
    この先も頑張って下さい。
    安価は 2、監視室 でお願いします。
  70. 70 : : 2014/11/08(土) 20:32:09
    身に余るご声援ありがとうございます!

    苗木「監視室か…」

    ─跳ね橋 監視室─

    苗木「あれ?明るい…」

    苗木「監視カメラの映像か…」

    モニターに目を配らせる。

    苗木「ここはさっき通ってきたところか…」

    苗木「ん?」

    目指す先にある第二発電室。その部屋を映すモニターには…

    苗木「なんだ…!?コイツは!」

    頭にはクワガタのように角が生え、羽を背負い、腕はまるでカマキリのようだった。

    苗木「……コイツを舞園さんたちの元へ行かせるワケにはいかない…。」

    苗木「それに…コイツを倒さなきゃ修復は無理だ…」

    苗木「……もうこれといって気になる物は無いな。次は…」

    >>71

    工具ルーム

    作業員室
  71. 71 : : 2014/11/09(日) 15:28:24
    作業ルーム
  72. 72 : : 2014/11/09(日) 17:01:36
    作業員室って事にしときますね。安価にご参加ありがとうございます!

    苗木「作業員る…いや、作業員室に行ってみるか」

    ─作業員室─

    簡素なテーブルにイス、ホワイトボード。会議室兼休憩所といったところか。

    苗木「なんか書いてあるな…」

    ─作業員に宛てられた手紙─

    マヌケなスティーブへ。

    電力を回復するための『予備ケーブル』は工具ルームに置いてあるぜ。

    おっと、配電盤には高圧電流が走ってるから『耐電手袋』をしてねぇとオダブツだからな。

    それと、機関部に最も重要な『ハートギア』の点検を忘れんなよ。

    テナーより。

    ─ファイル 『作業員にあてられた手紙』を手にいれた。─
  73. 73 : : 2014/11/12(水) 15:06:31
    苗木「工具ルームか…後で確かめよう。」

    苗木(ハートギアってのも気になるな…)

    苗木「まぁ。いいや。第二発電室はこの下みたいだし。そこへ行こう。」

    苗木「……あれ? そう言えば階段も何も見当たらない…」

    苗木「変だな…地図ではこのへんに……」

    地下一階のフロアを一通り見回したが、階段はおろか梯子すらない。

    ─跳ね橋 地下一階 工具ルーム─

    苗木「おっかしいなぁ……ん?」

    苗木(ホコリが不自然に途切れてる…)

    本棚の足下には、不自然に途切れたホコリがあった。

    苗木「この本棚…なんか怪しいな…」

    苗木「どけてみよう。」

    しかし、本が大量に詰まった本棚は簡単には動かない。

    苗木「ダメだ… しかもこの本棚けっこう大きそうだ…」

    苗木「……中の本を抜けばそれだけ軽くなるか。」

    数分後、辺りには本が乱雑に散らかっていた。

    苗木「よぉし…」

    苗木「くっ…!!」

    本棚を押し退けると…

    苗木「梯子だ…!」

    なんと、本棚の下に更に下層へ続く梯子が隠されていた。

    苗木「ここを降りれば…」

    カツン…カツン…

    金属音が自分の足の動きに合わせて静かに鳴り響く。
  74. 74 : : 2014/11/13(木) 19:43:41
    更新楽しみにしてます!
    頑張ってください!
  75. 75 : : 2014/11/14(金) 11:24:45
    期待
  76. 76 : : 2014/11/19(水) 09:51:19
    苗木「やっぱ薄暗いな…」

    狭い通路内を進んで行くと…

    ??「っ…!誰!?」

    苗木「うわっ!」

    とっさに物陰に隠れた。

    暗闇の向こうからフラッシュライトが睨みを効かせている。

    苗木「ボクだよ! 苗木 誠だよ!」

    霧切「なんだ…あなただったの…」

    苗木「霧切さん?」

    苗木「霧切さんはどうしてここに…?」

    霧切「貴方と同じ目的よ。 だけど入り口を塞いだハズなのに後ろから足音が聞こえたから…戻って来たのよ。」

    苗木「ふぅん…そうなんだ。霧切さんがいれば心強いね!」

    霧切「そ…そう?」

    苗木「ところで霧切さん…」

    苗木「その銃…私物?」

    霧切「えぇ。そうよ。」

    霧切の手には様々なカスタマイズが施されたグロックが握られていた。

    ─グロックー17 (霧切カスタム)─

    グロック社が開発した9mmパラベラム弾を使用するハンドガン。警察や軍隊に多く採用されている。

    この銃は霧切専用にカスタマイズされているため、同じ物は2つと無い。

    スライドが腐食に強いクロームステンレスになっている他、グリップは手袋を装着していても滑りにくい加工が施されており、フラッシュライトや、サプレッサー、強装弾など、様々な改造が施されている。
  77. 77 : : 2014/11/19(水) 13:11:42
    苗木「あの…霧切さん?」

    霧切「なに?」

    苗木「…一緒に…行ってもいいかな?」

    霧切「……お断りするわ。」

    苗木「えっ!?」

    霧切「わたしと一緒にいるとロクな事無いわよ。」

    苗木「そ…そんなことないよ!待ってよ…」

    霧切「後ろ!」


  78. 78 : : 2014/11/19(水) 14:45:42
    後ろには変わり果てた作業員が立っていた。

    苗木「うわっ!!!!」

    奇襲攻撃にいったん焦るも…

    苗木「この!!」

    シャープな狙いで放たれた弾丸は作業員の頭を貫いた。

    苗木「ふぅ…危なかった…」

    苗木「あれ? 霧切さん? 霧切さ~ん!」

    振り返ってもそこに霧切の姿はなかった。

    苗木「なんで一人で行っちゃうんだろう…?」

    更に奥へ進む事にした。
  79. 79 : : 2014/11/19(水) 15:09:15
    ─跳ね橋 管理室─

    不二咲「……」カタカタカタカタ…

    舞園「ふぁあ…あぁ…」

    すでに日はとっぷりと暮れていた。

    舞園「不二咲さん…よく疲れませんね…」

    不二咲「………」カタカタカタカタ…

    舞園(すごい…集中してる…)

    舞園「そろそろ…拠点に連絡した方がいいかも知れませんね。」

    不二咲が作成した無線機を手に取った。

    舞園「…確か拠点に置いてある無線機に繋ぐには0番のボタンでしたね。」

    長い長い発信音が続く。

    ─────
    ───



    舞園(……遅いなぁ…。)

    ブツッ…ガーッ…

    石丸『も…もしもし…』

    舞園「あっ! 石丸くんですか!?」

    石丸『その声は舞園くんか!?』

    山田『えっ…? 舞園さやか殿?』

    石丸『舞園くん! この無線機は一体…?』

    舞園「不二咲さんがわたしたちの為に作ってくれたんです!」

    石丸『そうだったのか… 突然どこからか得体の知れない着信音が聞こえたからみんなビックリしていたぞ…』

    舞園「そうだったんですか… あ、それと…わたしと不二咲さんは少し遅くなりますね!」

    石丸『ん? どうしたのだ?』

    舞園「実は…」

    不二咲「待って!」

    不二咲「それは…向こうに伝えない方がいいと思う…」

    舞園「えっ…?」

    不二咲「こっちとのやりとりがバレてたら…拠点のみんなもマズイよ…」

    石丸『どうしたのだ? 何があったんだ?』

    舞園「ち…ちょっと…囲まれてしまって…」

    石丸『そ…そうなのか!? うぬぅ…こちらからでは何もすることが出来ないが…頑張ってほしい!』

    舞園「ありがとうございます!」

    石丸『ウム! では…幸運を祈る。』プツッ…

    舞園「ふぅ…」

    不二咲 「うわ! 」

    突然、彼女が操作するパソコンからけたたましい警報が鳴り響いた。

    不二咲「しまった… バレた!」

    舞園「えっ…? バレたって言いますと…」

    不二咲「こっちの居場所が割れた…」

    不二咲「すぐ近くまで来てる……」

    窓の外を見て舞園は絶叫した。

    外には何処から集まって来たのかも知れない異形の化け物の数々。

    奴らの赤く光る目が連なり、光の帯をなしていた。

    舞園「こ…これって…」

    不二咲「舞園さん…ゴメン!!!!」

    不二咲「だけど…もう少しだけ…」

    不二咲「完全に黒幕の所業だって証明するには…これだけじゃ…」

    舞園「……分かりました。」

    舞園「部屋には…1歩たりとも入れさせません。」

    津波の如く押し寄せる化け物の群れに舞園は対峙した。

  80. 80 : : 2014/11/20(木) 01:03:45
    やだ、舞園さんイケメン
  81. 81 : : 2014/11/20(木) 08:38:01
    ─東の島 拠点─

    山田「探索組のみなさん…大丈夫でしょうか…?」

    石丸「頼む…みんな無事でいてくれ…」

    大神「……」

    朝日奈「みんな…ご飯できたよ。」

    石丸「ん…そうか。ありがとう。」

    セレス「静か…ですわね。」

    大神「探索のメンバーが全員出払っているからな… 舞園と不二咲からは連絡があったが…」

    セレス「『嵐の前の静けさ』…でなければいいのですが…」

    山田「心配ですなぁ…おや?」

    さっきまで淡い光を放っていた月は雲に隠れてしまった。

    雷鳴まで聞こえ、風が立ち始めた。

    山田「うむぅ… これは…2次元でもよく見られるシチュエーション…」

    山田「ですが…こう言う時は…決まって嵐は過ぎ去るモノですぞ!」

    石丸「そうだな… 不安はあるが…信じるしかない…か……。」

    朝日奈「もどかしいね…」

    大神「だが…拠点をしっかり守ると言うのも…我々の重要な仕事だぞ。」

    大神「ムッ…?」

    突然、何かを感じ取ったかのように、彼女は周りを見渡し始めた。

    朝日奈「どうしたの? さくらちゃん…」

    大神「誰か…来る。」

    朝日奈「えっ!?」

    ─────
    ───


    ピシャッ!! ガラガラガラガラ!!

    ??「…」

    雷雨の中を一人で歩く人影があった。

  82. 82 : : 2014/11/20(木) 13:10:16
    しつこいけど期待
  83. 83 : : 2014/11/25(火) 16:25:39
    ??「ふっ…ここだな…」

    雷雨の中に、男が一人佇んでいた。

    ??「スゥ………」

    そして、静かに息を吸った。

    ボッ!!!!

    大神「なっ!?」

    山田「ブヒィ!?」

    朝日奈「きゃあああああああああ!!!!」

    石丸「な…なんだ!? コイツは…!」

    夜の闇に加え、風と雨が吹き荒れる空模様で、その者の顔すら分からない。

    石丸「な…なんだねキミは!! ひ…避難者か…!?」

    震えながらに、銃口をその人影に向け、彼は叫んだ。
  84. 84 : : 2014/11/26(水) 08:51:18
    ??「……」

    壁に大穴を空け、人影は平然と佇んでいる。

    人影が石丸に向け、手を伸ばした。

    ビュン!!

    石丸「うぐぅあ!!!!」

    石丸の体が吹っ飛んでいった。

    石丸「ああああっ! がぁあっ!!」

    壁に叩きつけられ、石丸は床をのたうち回った。

    ??「ふん…」

    その時、雷光が光った。

    稲光に、その人影が照らされた。

    大神「お…お前は……!」

    その人影は彼女のよく知る人物であった。

    しかし、その肌は禍々しく、毒々しい模様に覆われ、眼に生気はなく、ただの紅く光る1対の球体のようになっていた。

    大神「け…ケンイチロウ…」

    山田「えっ!?」

    朝日奈「知り合い…?」

    ケンイチロウ「久しぶりだな…さくら。」
  85. 85 : : 2014/11/26(水) 13:09:14
    大神「ケンイチロウ!!!!」

    朝日奈「えっ…なに? 誰なの?」

    大神「……我の…ライバルだ。」

    大神「そして…人類で最強の男…」

    ケンイチロウ「フフン… そうだなぁ。 さくらよ…」

    ケンイチロウ「少し前まではな…」

    大神「だが… お前は重病で…戦える体ではないはず…」

    大神「それに…その肌のアザは…?」

    ケンイチロウ「重病? 何のことだ?」

    ケンイチロウ「俺はこの通り… ピンピンしてるぜ。」

    石丸「あ…あの男…」

    セレス「大丈夫… ですか?」

    石丸「な…なんとか…」

    石丸「あ…あいつの… あいつの体…」

    セレス「えっ…?」

    その男は空手着のような胴着を着ていた。

    しかし、その服は全く濡れていない。いや…

    セレス「雨が… 避けてる…!?」

    その男の周りを避けるように、雨が降り注いでいた。

    山田「はわわわ… 一体…何が…?」

    ケンイチロウ「さぁ…外に出ろ。 さくら。」

    ケンイチロウ「本当の『人類最強』を決める…」

    ケンイチロウ「デスマッチをなぁ!!!!」
  86. 86 : : 2014/11/29(土) 08:52:05
    ウィルス適合?
    期待です!
  87. 87 : : 2014/11/29(土) 08:54:34
    ~跳ね橋 第二発電室~

    霧切「くっ…!」

    作業員「く…来るなぁ! このアマァ!」

    作業員は半狂乱になって叫んだ。ライフルからレーザーサイトの光が直進している。

    しかし、その光は細かく震えていた。

    作業員「も…もうおしまいだ…上の連中に捨てられた…仲間もみんな死んだ!」

    作業員「オマケにカマキリみてぇなバケモノまで! もう終わりだ!!!!」

    霧切「…そんなこと今はどうでもいいわ。 とにかく…貴方が知っている事を全部話してもらうわよ。」

    作業員「な…何も知らねぇつってんだろ!!!!」

    そのころ、彼もここへたどり着いていた。

    苗木(ん?)

    苗木「霧切さん…それに…アイツはなんだ?」

    作業員「も…もういい…みんな死ねばいいんだ…お前もどうせバケモノなんだろ…?」

    霧切(マズイわね… 錯乱してるわ…。)
  88. 88 : : 2014/12/01(月) 13:21:29
    霧切「わたしは人間よ。 それに…どっちにしろ知ってることは全部喋ってもらうわよ!」

    作業員「じ…上等だ! やってみやがれ!!」

    角から飛び出す霧切さん。 しかし、赤い点のような光が彼女に照準を合わせた!

    苗木「危ない!!!!」

    ガァーーン!!!!


    霧切「ううっ…」

    撃たれたと思ったが、体に全く傷がない。

    かわりに…

    苗木「あああっ! ぐぅぅうう!!!! うわぁあああああああ!!!!」

    霧切「苗木くん!!」

    作業員「クソッ…仲間がいたのか…」

    苗木「ぐっ… くぅううう…」

    霧切「大丈夫? 苗木くん! 今すぐ手当てを…」

    苗木「だ…大丈夫だよ…たぶん……」

    苗木「たぶん…またいつもみたいに回復…する…はず……」

    作業員「へ…へへ…お偉いさんの奴らからくすねた『対B.O.W弾』だ…。」

    霧切「対B.O.W弾…?」

    作業員「テメーらみてぇなバケモノ野郎には効果抜群ってことだよ!!」
  89. 89 : : 2014/12/03(水) 16:15:15
    苗木「あああっ! ぐぅうううっ!」

    霧切「大丈夫? 苗木クン! しっかりして!」

    苗木(クソッ! なんでだ…? いつもみたいに再生しない… 畜生! こんな時に…!)

    作業員「へへ…へ… ずいぶん効いてるみたいだなぁ… オラ…出てこいよ!」

    作業員「出てこいって言ってクボァッッ!!?」

    霧切「なっ!?」

    口から巨大なカマキリの腕が生えた…?

    いや、違う。

    作業員「あ…おご…が……」

    ??「ギュォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

    作業員を高々と持ち上げ、ソイツは叫んだ。

    まるで、勝利の雄叫びを上げるかのごとく…。

    霧切「次から次へとあんな化け物ばかり…!」

    霧切(あれも恐らく…『B.O.W』…)

    苗木「あ…アイツ! 監視カメラに写ってた…!」

    霧切「な…苗木くん! 貴方はそこで大人しくしてて。 ここはわたしが…」

    苗木「いや…やるよ。コイツを倒さなきゃ…先へは進めないんだ!」

    苗木「ましてや…女の子が戦ってるそばで…男がうずくまってるワケにはいかないよ…」

    霧切「苗木くん…」

    霧切「分かった。 だけど…お願い! 死なないで。」

    苗木「うん。 霧切さんも…」

    カマキリ男がこちらをロックオンした。
  90. 90 : : 2014/12/03(水) 22:20:33
    ─拠点─

    大神「ぬううううっ!!」

    大神に鋭い蹴りが入った。

    ケンイチロウ「どうした? さくら…貴様の力はそんなものではないだろう…。」

    大神「くっ…!」

    ─────
    ───


    石丸「あ…あの大神クンが…」

    山田「追い詰められていますぞ…」

    朝日奈「さくらちゃ~~ん!!がんばって~!!」

    セレス「……」

    石丸(どうする? 加勢するべきか? いや…素人のボクが迂闊に手を出して彼女の足手まといになっては…)

    ケンイチロウ「オラァ!! 戦う気がねぇならトドメ刺しちまうぞぉ?」

    激しいラッシュが大神を襲う!

    大神「グッ…! くぅぅ…」

    大神「くっ!」バッ

    後ろへ飛び退いて距離をおいた。

    ケンイチロウ「ふっ…今のラッシュを受け切ったか…流石はさくらだな。」
  91. 91 : : 2014/12/09(火) 09:54:58
    大神「な…なぜだ……? なぜ…」

    大神「なぜアイツらの力などぉおおおお!!!!」


    朝日奈「『アイツらの力』?」

    石丸「恐らく… この島に居る怪物の『力』を手にいれた…って事だと思う。」

    ケンイチロウ「フン…やはり気づいたか…さくら。」

    大神「なぜ…なぜお前は……」

    大神「なぜだぁあああああああああっ!!」

    ケンイチロウ「『なぜ』? 」

    ケンイチロウ「『絶望』したんだよ…己に…」

    大神「絶望…だと?」

    大神「お主は… 肉体も心も…強く崇高だった…」

    大神「なのにっ…! なぜ…!」
  92. 92 : : 2014/12/09(火) 20:31:38
    期待
  93. 93 : : 2014/12/21(日) 18:58:02
    ─5年前─

    大神「うわぁ!」ドタッ

    審判「一本! 勝負あり!」

    審判「お互いに…礼!」

    大神「ありがとうございました…」

    大神「また勝てなかった……」

    ケンイチロウ「強くなったなぁ~ さくら。 見違えたぞ」

    大神「……そんなこと言ってヨユーで勝ってたじゃん……」

    ケンイチロウ「そんなことないって。今回だってかなりヤバかったんだぞ?」

    ケンイチロウ「それにしても… やっぱさくらほど闘ってて面白い相手は居ないなぁ。」

    ケンイチロウ「なんか飲むか?」

    大神「うん… ありがと……」

    彼は伝説の暗殺拳を操る凄腕の格闘家であった。

    大神のライバルでありながら彼女が唯一破れなかった相手。

    それがケンイチロウであった。

    ケンイチロウ「何にする? 」

    大神「お茶でいい…」

    ケンイチロウ「ん? ははぁ。さくらもそう言う年頃か。」ピッ ガコン!

    ケンイチロウ「ほら。」

    彼はサイダーを差し出した。

    大神「お茶でいいって言ったのに…」

    ケンイチロウ「まぁいいじゃんいいじゃん!」ピッ ガコン!

    ケンイチロウ「…… プハーーッ! やっぱ稽古の後に飲む炭酸はまた格別だなぁ!」

    大神「……ケンイチロウ?」

    ケンイチロウ「ん? なんだ?」

    大神「わたしは何時になったらケンイチロウに勝てる?」

    ケンイチロウ「ん~ 分かんねぇな… だけどそう遠くねぇと思うぞ。」

    大神「本当に?」

    ケンイチロウ「あぁ! この間はお父さんにも勝ったんだろ?」

    大神「うん! お父さん…いっぱい誉めてくれたんだ!」

    大神「だけど… ちょっと寂しそうだった…。」

    ケンイチロウ「ん~ まぁ そう言うもんだろうよ。」

    ケンイチロウ「俺も初めて親父に勝った時… 親父は誉めてくれたけど…ちょっと悲しそうだった。」

    大神「そ…そうなんだ……」

    大神「あっ! …ねぇ! 今度は何時来てくれるの?」

    ケンイチロウ「ん~ そうだなぁ……さくらがいい子にしてたら…」

    大神「え~ 何それ、わたしもうそんな年じゃないんだから!」

    ケンイチロウ「ははっ またすぐに来てやるさ」

    大神「本当!?」

    ケンイチロウ「あぁ!」
  94. 94 : : 2014/12/28(日) 14:09:47
    ─ある年のバレンタイン─

    大神母「さくら~ ケンイチロウくんが来てるわよ~」

    大神「今行きます!」

    大神「受け取って…くれるかな?」///

    多少、無骨ではあるが、可愛らしくデコレートされたチョコレートがあった。

    ケンイチロウ「よっ! 」

    大神「あ…あの…」

    ケンイチロウ「ん?」

    大神「稽古終わったら… あとで来てくれる?」

    ケンイチロウ「あぁ。いいぞ!」
  95. 95 : : 2014/12/28(日) 14:51:39
    ─稽古中─

    ケンイチロウ「はぁ…はぁ…」

    大神「どうしたの! 動きが鈍ってるわよ!」

    ケンイチロウ「ち…ちょっと…ゲホッ!! ぐほっ!!」

    ケンイチロウは膝をついた。

    大神「えっ… ちょっと…なに? どうしたの?」

    ケンイチロウ「わ…わるい…ちょっと…グホッ!!」

    大神「え…ウソ……」

    ケンイチロウ「血だ……」

    ケンイチロウ「うっ…ぐっ……がはっ!!!!」

    大神「ちょっと…! ケンイチロウ!ケンイチロウ! ケンイチロウ!!」
  96. 96 : : 2014/12/28(日) 15:13:48
    ─病院─

    大神母「えっ…そんな……」

    医者「残念ですが… 彼の病はもう治せません…」

    大神「………。」

    大神「ケンイチロウ……」

    ケンイチロウ「なんだ?」

    大神「体…大丈夫?」

    ケンイチロウ「へーき へーき! ちょっと寝てりゃ治るって。」

    大神「そ…そう……」

    ケンイチロウ「ところで… 稽古終わったらってヤツ…」

    大神「あっ…あぁ…いいの! なんでもない!」///

    ケンイチロウ「……そうか。」


    それからしばらくして、彼は忽然と姿を消した。
  97. 97 : : 2015/01/07(水) 11:23:51
    数ヵ月後…

    大神「…………」

    大神父「ハァ…ハァ…ハァ…」

    大神父「さ…さくら… ちょっと…この辺にしないか?」

    大神父「も…もう 12時間ぐらい… ぶっ通しじゃないか…そろそろいい加減休憩を…」

    大神「いいえ父上、まだやれます。」

    大神父「お…お前は大丈夫でも… わ…私はもう…ムリだよ………」

    大神父「それに…雨も…強い………」

    大神「……そうですか。」

    大神「ありがとうございました。」

    彼女は静かにひとつ礼をした。

    大神母「さくら~! あなた!」

    大神母「な…何やってるの!? こんなどしゃ降りの中で!」

    大神母「昨日の夜から帰って来ないと思って… 心配して来てみれば… 何やってるのよ!?」

    大神「……」

    大神父「いや、いいんだ… 悪いのは私だ… さくらを責めないでやってくれ…」

    大神母「誰が悪い悪くないの問題じゃないわよ! もう…!」

    大神母「ほら…早く帰るわよ!カゼひいちゃうじゃない!」

    ─大神家─

    大神父「ハクションッ!!!!」

    大神母「大丈夫ですか? あなた…」

    大神父「あ…あぁ…うむ。すまない…」

    大神母「もう無理効かなくなってるんですからね…」

    大神父「あぁ… だけど情けないなぁ…」

    大神父「父親として…娘の練習相手も満足に務まらないなんてな…」

    大神母「そのことなんですけど… あの子…最近無茶しすぎですよ…」

    大神父「むぅ… やはり…彼の失踪が影響しているのかも知れん… 本人はそんな素振り見せないがな…」

    大神母「やっぱり…ショックだったのね…」

    大神母「あれ?あの子は?」
  98. 98 : : 2015/01/12(月) 20:12:35
    大神「ハッ…ハッ…ハッ…」

    大神(まだだ…ダメだ…!こんなんじゃダメなんだ!)

    大神(今まででは甘かったんだ…! 何もかも…)

    大神(絶対…!勝つんだ!)

    大神(このままじゃ… ケンイチロウに…勝てないよ…!)
  99. 99 : : 2015/01/15(木) 20:49:06
    ─ジャバウォック島─

    大神「ケンイチロウ… もし…お前が本当にケンイチロウだったとしても…」

    大神「お前が仲間を傷つけるなら… 我はお前を倒す…!」

    ケンイチロウ「面白い! やってみろ!」

    大神「はぁあああああ!!」

    大神「フン!! セヤッ!!!!」

    ケンイチロウ「ハハハ!! いいぞ! 殺しに来い さくらァ!!!!」

    大神のラッシュをものともしない。

    ケンイチロウ「遅いんだよ…」

    大神「ぐぅ!!」

    こめかみに鋭い一撃が刺さった。

    ケンイチロウ「死ねぇ!!!!」

    ケンイチロウの回し蹴りに大神は吹き飛ばされた。

    大神「ぬぅあああああああああああっ!!」

    大神「ハァー… ハァー…」

    ケンイチロウ「そうだ… 俺は強いんだ…」

    ケンイチロウ「『世界最強』!! この世で!! 最も!! 強いんだァ!!」
  100. 100 : : 2015/01/18(日) 12:51:29
    ─東の島 跳ね橋管理室─

    舞園「くっ……!」

    ゆっくり、のそのそと、しかし、着実に「異形」の群れは迫ってくる。

    舞園「一体…どこからこんなに…!」ピンッ

    何かのピンを引き抜いた。

    舞園「えいっ!!」

    爆音と共に破片と屍肉が飛び散った。

    舞園「やった!」

    ─手榴弾─

    ピンを引き抜いて使用する手投げ弾。

    爆発と同時に周囲に破片をばら蒔き、周囲の敵を殺傷する。

    殺傷範囲はおよそ15mほど。

    しかし、何事もなかったのように、また群れはのそのそと行進を始めた。

    舞園「不二咲さん!」

    不二咲「証拠… 証拠は……」

    不二咲「ん? これは…」

    不二咲「なんだろうコレ…」

    不二咲「『防衛システム』?」
  101. 101 : : 2015/01/18(日) 13:00:45
    ─跳ね橋 第二発電室─

    カマキリ男「グォオオオオオオオオオオッ!!!!」

    霧切「大丈夫? 苗木くん…」

    苗木「だ…大丈夫だよ…」

    霧切(傷口の再生……対B.O.W弾… イヤな予感がする)

    ─対B.O.W弾─

    ある組織が開発した『B.O.W』に対して極めて有効な弾。拳銃弾、小銃弾、マグナム弾等、様々な火気に対応した弾丸が開発されている。

    『あるウィルス』の働きを強く抑制、ウィルスを破壊する効力のある薬品が含まれている。
  102. 102 : : 2015/01/19(月) 10:21:17
    血濡れのカマをギラギラと光らせながら「それ」は近づいてくる。

    霧切「……苗木くん。」

    苗木「え?」

    霧切「やっぱりあなたは物陰でおとなしくしてて。」

    苗木「そんな!」

    苗木「ボクなら…ぜんぜん…へいき…っ! うぐッ!」

    霧切「ムリしないで。」

    苗木「このぐらいどうってこと………」

    霧切「……っ!」

    苗木「だって…ボクが…守らないと…」

    苗木「決めたんだ… もう…誰一人…死なせはしないって!」

    霧切「…………」

    霧切「なら… わたしが死なずに戻ってくれば何も問題ないということね。」

    苗木「待ってよ… ボクは……!」

    霧切「苗木くんのクセに…… 一人でみんなを守ろうだなんて…」

    霧切「苗木くんのクセに……一人で全部しょいこんで…誰にも頼ろうとしないなんて…」

    霧切「そんなの…」

    霧切「苗木くんのクセに… 生意気よ。」
  103. 103 : : 2015/01/19(月) 11:56:11
    苗木の制止を振り切って霧切は素早く物陰から飛び出す。

    刹那。ホルスターから銃を引き抜き、瞬時に3発ほどカマキリ男に叩き込む。

    カマキリ男「……」

    胴体に直撃した弾丸は見事にひしゃげ、カマキリ男の足元に落ちた。

    霧切(やっぱり… )

    昆虫や甲殻類は骨を持たない。

    そのかわり、強靭な外骨格を身に包み、身を守っている。

    霧切「どこか…外骨格の薄い所は…」

    カマキリ男が鎌を振りかざし、突進してきた!

    しかし、霧切は微動だにしない。

    ドスドスと足音を上げてぐんぐん距離を縮めてくる。

    カマキリ男が飛び掛かったその時!


    ズドォーーン!!


    カマキリ男「ゴアアアッ!?」

    霧切「やっぱり… 頭部はガードしきれないみたいね…」

    眉間に弾丸がめり込み、カマキリ男はふらついた。
  104. 104 : : 2015/01/19(月) 22:14:57
    カマキリ男「グググ……」

    霧切「さすがにあれ1発じゃ倒れないわね…」

    カマキリ男「ガァアッ!!」

    突き、袈裟斬り、斬り上げ。乱雑に見えて確実に急所に狙いを定めている。

    霧切「くっ…!」

    飛び退いて距離をおき、頭部を目掛けて放つ。

    しかし…


    キンッ!!!!


    霧切「か…カマで弾いた…!?」

  105. 105 : : 2015/01/21(水) 16:01:37
    一気に距離を詰めたカマキリ男は霧切を斬り上げる。

    霧切「あぐッ…!」

    致命傷には至らなかったものの、ネクタイとジャケットの切れ端が宙を舞った。

    カマキリ男「シュルルルルルル…」

    霧切(なにか…… コイツに有効なダメージを与える方法は…)

    周囲に目を回すが使えそうなものは見当たらない。

    カマキリ男「シャァアアアアアアッッ!!!!」


    カマキリ男のカマが目の前まで降り下ろされていた。

    霧切(しまっ…!)

    有効打を与える方法を思案しているスキに……


    こんなハズではなかった。


    有効打を与えるどころか逆に……


    霧切(……!!)

    思わず、固く目を瞑った。


    ドォーーン!!


    カマキリ男「ギィアアッ!?」


    ───────
    ─────
    ───


    霧切「え…?」

    カマキリ男をマグナムが貫いた。

    霧切「苗木くん…!」

    苗木「霧切さん!」

    彼は何かを指差している。

    彼が指差した方向を見ると…

    霧切「ドラム缶…?」

    霧切「なるほど…」
  106. 106 : : 2015/01/24(土) 13:57:43
    ─跳ね橋 管理室─

    不二咲「舞園さん!一回、管理室に戻ってきて!」

    舞園「えっ?」

    管理室にはもう1台パソコンがあった。

    不二咲「これ…」

    舞園が目を通した先には…

    舞園「『防衛システム』……?」

    不二咲「気になって調べてみたんだけど…もうEnterキーを押せば起動するみたい…」

    舞園「それなら…」

    不二咲「だけど… 防衛システムがどんなモノかは分からないんだ…」

    不二咲「どうしよう? 押してみる?」

    舞園「それは…」

    >>107

    押す。

    押さない。
  107. 107 : : 2015/01/24(土) 17:11:35
    押してみましょう
    期待です!
  108. 108 : : 2015/01/24(土) 18:02:56
    舞園「押してみましょ!」

    不二咲「分かった。」カタッ

    『Defence system started……』

    ガタッ!

    舞園「なんでしょう?今の…」

    どこからか何かが作動するような音が響いた。

    不二咲「さぁ…?」

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

    そして、グラグラと地響きが起こった。

    舞園「な…なんか…どんどん上がってるような……」

    窓から見える景色がみるみるうちに高くなっていく。

    不二咲「そ…それだけじゃないみたい…」

    なんと、地下から巨大な鋼鉄板が現れ、跳ね橋を塞いでしまった。
  109. 109 : : 2015/01/24(土) 22:15:06
    頼むから死なないで・・・・
  110. 110 : : 2015/01/25(日) 07:31:15
    もしかして選択肢間違っちゃった?
  111. 111 : : 2015/01/26(月) 12:18:17
    舞園「あ…あああぁ… 」

    不二咲「ど…どうなっちゃうの…?」

    高さはみるみるうちに上がっていく。

    しばらくして、ようやく地響きが鳴りやんだ。

    舞園「おさまった…みたいですね…」

    不二咲「うわぁ… 高ぁい…」

    舞園「一体なにが…あれ?」

    プレハブ小屋ほどの大きさしかない管理室のど真ん中に、さも当然のごとく階段が現れた。

    不二咲「こんなの…ボクたちが最初に来たときにはなかったよね…」

    舞園「と…とりあえず……昇ってみましょうか…」

    階段を登ると、夜風が舞園を出迎えた。

    舞園「けっこう…高さがあるみたいです。」

    そして、何よりも彼女たちを驚かせた物は…

    不二咲「あ…あんなマシンガン…ボクたちが来たときには…」

    舞園「ありませんでしたね…」



    ~ブローニングM-2重機関銃~

    戦車のハッチ等に取り付けられる重機関銃。

    「防衛システム」と何か関係が…?



    舞園「だけど……」

    舞園は忽然と姿を現した重機関銃を調べた。

    舞園「大丈夫。問題なく使えるみたいです。 弾もかなりありますし…」

    不二咲「つ…使えるの!?」

    舞園「はい! 苗木くんが使ってるのを…そばで見てましたから…」

    舞園「それより…不二咲さんは作業に戻ってください。ここはわたし一人で大丈夫です。」

    不二咲「あ…ありがとう。舞園さん!気を付けてね!」

    舞園「はい!」

    しかし、今でさえ、決して事態が好転したとは言えない。

    「異形」の行進は勢いを緩めない。

    舞園「さて…」

    舞園は小さく息を吐いた。



    舞園「戦闘開始です!」

  112. 112 : : 2015/01/28(水) 14:08:10
    ─東の島 拠点─

    大神「ぬぅあああっ!!」

    大神の渾身の蹴りがケンイチロウの腹に刺さる。

    ケンイチロウ「ぐおおっ…!!」


    ケンイチロウ「フン……」


    彼は不気味に微笑んだ。

    ケンイチロウ「オラァアアアッ!!」

    顎の下から激しい衝撃。

    一瞬、首が飛んだとも思えた。

    大神「う… ぐぁ……」


    ズシャッ!


    朝日奈「さ…さくらちゃん……」

    朝日奈「さくらちゃああああああん!!」

    駆け寄る朝日奈の腕を何者かが掴んだ。

    石丸「行ってはいけない!!!!」

    朝日奈「ちょっと! 離してよ!!」

    石丸「気持ちは分かるが行ってはタメだ…!」

    朝日奈「なによ!! アイツが怖いって言うの!? この意気地なし!」

    石丸「そうではない! 今、飛び出していって…もしも君がアイツの標的にされたら…」

    石丸「それこそ…彼女の重荷になってしまう…」

    朝日奈「だけど…だけど……」

    石丸「分かってくれ! 朝日奈クン!」
  113. 113 : : 2015/01/28(水) 17:50:51
    石丸「残念ながら… もう…僕たちの手に負える次元じゃない…。」

    朝日奈「そんな……じゃあ… わたしたちは…どうしたら…」

    石丸「……祈るしかない。 彼女の勝利を。」

    朝日奈「うっ…うううぅ…」



    大神「ぬぅ…ぐっ!」

    頭が激しく痛む。 まるで脳みその内側からハンマーで殴られるかのようだ。

    ケンイチロウ「ハッハッハッハッハッハッ!」

    ケンイチロウ「仲間の重荷にならないために助けに行きたい衝動をぐっと抑える… 泣かせるねぇ」

    大神「き…貴様は……一体…」
  114. 114 : : 2015/01/30(金) 18:20:11
    ケンイチロウ「フッ… この力の事を聞いてるのか。いいだろう…教えてやる。」

    ケンイチロウ「今の俺は『気流』を身に纏っているんだよ…。」

    ケンイチロウ「この気流が敵の攻撃を跳ね返し…」

    ケンイチロウ「攻撃の時にはより、攻撃を強烈なものにするんだ…。」

    ケンイチロウ「どうだ? これが今、俺が手にした力!」

    ケンイチロウ「この力をもって…俺はまさに『世界最強』になったのだ!」

    ケンイチロウ「ハーーッハッハッハッハッハッハッ!」

    彼の高笑いが天高く響く。



    大神「それは……」




    大神「それは違うぞ!!!!」


    ケンイチロウ「……は?」

    大神「そんな……己の体を異形のものに委ね…なおかつ魂まで売ってしまった……今のお前の強さなど…」

    大神「『本当の強さ』などではない…!!」

    ケンイチロウ「なんだと…?」

    大神「そもそも… なぜお前はそんな……そんな体に……」


    ケンイチロウ「お前が俺にそれを聞くのか………」

    その表情は…一片の希望もなく、ドス黒い憎悪と怒り。そして…


    『絶望』にまみれた瞳をしていた。


    ケンイチロウ「俺は………した……」

    大神「なに?」


    ケンイチロウ「俺はッ! 俺自身に『絶望』したんだよ!!」
  115. 115 : : 2015/01/30(金) 21:12:34
    気滞!じゃなくて期待です!
  116. 116 : : 2015/02/08(日) 18:35:00
    ─跳ね橋 第2発電室─

    ドゴォーーーン!!



    鼓膜を突き破る程の爆音。暴れ狂う爆炎。

    霧切「うくっ…!」

    苗木「うわっ!」

    あちらこちらに燃料が飛散し、黒コゲになったドラム缶が落ちてきた。

    カマキリ男「ギュアアアアアアアアアアアッ!」

    例のカマキリ男が炎の中から飛び出してきた。

    カマキリ男「ガガッ! ぎぎぎぎぃいいいっ!!」

    おかしな呻き声を上げて、炎を纏いながらふらふらと飛び回る。

    霧切「おしまいね。」

    霧切により放たれた弾丸により、カマキリ男は墜落した。


    ズシャッ!!


    まだ微かに火が残っている。

    苗木「た…倒した…のかな?」

    辺りには生物が燃える不快な匂いが立ち込めていた。


    霧切「さて… これで…」


    霧切の頬に水滴が落ちた。

    苗木「え? 雨?」

    霧切「そんなワケないでしょう」


    サァーーー…

    スプリンクラーが作動した。


    カマキリ男「グゴ…」

    霧切「!!」

    カマキリ男「ジシャアアアアアアアアア!!」

    霧切「あぐっ!」

    苗木「霧切さん!」

    カマキリ男は再び立ち上がった。

    苗木「そんな…… あれだけの爆発を喰らって…」

    苗木(どうする…! ドラム缶はもう燃え尽きちゃったし……)

    霧切「苗木くん!」

  117. 117 : : 2015/02/09(月) 16:41:04
    苗木「え…?」

    霧切「あなた…今、動ける?」

    苗木「うん… なんとか。」

    霧切「わたしに考えがあるわ! 今すぐ電力を回復して!」

    苗木「え? でも…どうして…」

    霧切「いいから!」

    苗木「わ…分かった!」


    苗木(確か…電力を回復させるには帯電手袋と予備ケーブルが…)


    カマキリ男「……」


    カマキリ男は苗木の動きを見逃さなかった。

    カマキリ男「ジュアアアアアアアアアアアア!!」

    しかし、その背中を再び弾丸が貫いた。

    カマキリ男「グァアアア!!!!」

    霧切「あなたの相手はわたしよ。」


    苗木「霧切さん…」

    苗木「霧切さん! ボク…絶対戻って来るから!」


    扉を乱暴に開け放ち、転がるように駆ける。


    ─工具ルーム─

    予備ケーブルと帯電手袋がある…


    予備ケーブルと帯電手袋を手にいれた!

    苗木「よし! 早く戻らなきゃ…」
  118. 118 : : 2015/02/09(月) 22:12:08
    デコダマ、"途轍もなく""期待"…
    "伝"われッ!!!
    ごめんなさい(ドゲザァ
  119. 119 : : 2015/02/09(月) 22:54:43
    女性陣が漢前過ぎるぜ・・惚れる
  120. 120 : : 2015/02/11(水) 15:24:47
    ─第2発電室─

    霧切「はぁ…はぁ…はぁ……」

    カマキリ男「グゴゴゴ……」


    完全に「キレた」カマキリ男は力任せに霧切を引き裂かんとしていた。


    カマキリ男「ゴァアアアアッ!!!!」

    霧切「くっ!」


    固いコンクリート壁さえ力任せに鎌を立て、力ずくで引き裂く。


    苗木「霧切さん!」

    霧切「いいからさっさとして!」

    苗木「わ…分かった!」


    鋭く切り裂かれたケーブルの切れ口から火花が散っている。


    苗木「うわっ!」

    苗木(確かに…感電したら助からないかも…)



    電力が回復したようだ。



    霧切「うぁああっ!」

    カマキリ男「…………」

    静かに弾き飛ばした霧切の元へ歩み寄る。

    霧切「ううっ…」

    苗木「き……霧切さぁん!!!!」

    霧切「うぐっ…!」


    苗木の声に一瞬、気をとられた霧切のスキをそいつは見逃さなかった。


    霧切「うううっ…」


    押さえた手の回りが赤黒く染まっていく。


    カマキリ男「……」



    『留めだ』そう言いたげに鎌を振りかざす。

  121. 121 : : 2015/02/13(金) 10:34:55
    苗木「霧切さん!」

    意識する前に体が動いていた。


    しかし…


    ドォーーン!!


    苗木「うわ!!」

    燃えたドラム缶が目の前に落ちてきた。 スプリンクラーだけでは消火しきれなかったようだ。


    苗木「これじゃあ 通れない…」


    同じ頃、炎の向こう側では…


    霧切「はぁ…はぁ…」

    脚に上手く力が入らない。 よろよろと配電盤にもたれかかった。

    霧切「うぐっ………」


    苗木(そうだ! あの男がいた位置から狙えば…!)

    大急ぎで階段を駆け上がった。

    苗木(だ…ダメだ…遠すぎる…!)

    ただでさえ薄暗い中、霧切とカマキリ男は豆粒程にしか見えない。


  122. 122 : : 2015/02/15(日) 05:42:37
    カマキリ男「ゴォオアアアアアアッ!!!!」

    鎌を振りおろした。


    それを紙一重で霧切はかわした。

    鎌はそのまま直進する。


    ババババババッ!!


  123. 123 : : 2015/02/15(日) 08:44:52
    カマキリ男「ギュアアアアアアアアッ!!!!」

    スプリンクラーで全身びしょ濡れになった上、高圧電流をカマキリ男が襲った。

    カマキリ男「グゴ…ゴォオアアア!!!! アアアアアアッッ!!」


    ジュゥウウウウ………


    配電盤から白煙が出ている。ショートしたようだ。

    焦げ臭い煙がカマキリ男から立ち上る。


    霧切「………フッ」

    少し、安心したように胸を撫で下ろす。


    カマキリ男「…………」

    カマキリ男の眼球がぎょろりとこちらを向いた!


    霧切「しまっ……!」

    思わず目をつむったその時…

    カマキリ男「ギュアアアアアアアアアアアッッ!!」

    カマキリ男はゆっくり膝から崩れ落ち、地面に伏した。


    二度と起き上がることはなかった。

    苗木「霧切さん!」

    霧切「まさか…あなたが狙撃したの?」

    苗木「うん。あの作業員が持ってたライフルを使ってね!」

    霧切「そう。今からそっちへ行くわ。ちょうど落ちてきたドラム缶の火も消えたみたいだし。」

    霧切「言っておくけど…遺体はいじらないでね」


    霧切さんはドラム缶をどかしはじめた。

    苗木「ん?」

    作業員の胸ポケットに何かある………

    読みますか?

    >>124

    はい or いいえ
  124. 124 : : 2015/02/15(日) 12:47:55
    はい
  125. 125 : : 2015/02/16(月) 19:13:22
    ─作業員が持っていたFAX─

    研究員、作業員へ。(ところどころ血で判別不能。)

    ××××××の漏洩で、研究所はすでに機能を維持できる状態×ない。

    知っての通り、その事故のせいで既に島はパニックになりつつあるが…

    全ては×××××たる「彼女」のご意向。

    だが臆する事はない。君たちの死はあのお方の「絶望」となり、「力」となるのだ。

    全ては輝かしい絶望のために……

  126. 126 : : 2015/02/16(月) 19:32:33
    裏に殴り書きで何か書いてある…

    ─FAXの裏の殴り書き─

    なぜこんな事になったのか…今ではもう分からない。

    いや…分からないと言えばウソになるか…。

    そうだ。5年前。大××××××ちょうど進路に迷っていたところだ…。

    内定が貰えなかった俺×その報告も兼ねてここへ戻っ×××たが…その事で親父と大喧嘩した夜だった。

    家業を継ぎたくなかった俺はあの例の製薬会社のスカウトを受け、めでたく就職となったが…

    あの製薬会社は狂っていた。最近になって分かった事だが、人間を××××××したり動×やら何やらを××××で歪める実験ばかりをしていたのだ…。

    思えばその時に引き返すべきだったのだ。
    ところが高給に目が眩んだ俺は働き続けた。

    そして、今になってあの女…×× ×× に裏切られたのだ!!

    あのクソ女は研究員や作業員を何とも×××てやしなかったんだ!

    オマケに俺は例の××××に感染していやがった!!!
    これはなんなんだ!?金に目が眩んだバチが当たったってのか!!

    チクショウ!!!! 今さら××んな事に気づくなんて…こんな事なら素直に家業を継ぐべきだった!

    こんな俺でも誰かの助けになれると言っていたのに!!!

    父さん、母さん…ごめんなさい。

    そして×× ×× !! アイツは怨んでも恨み足りない!!

    殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺
    してやる殺してやる殺して…(以下判別不能)



    ファイル「作業員が残したFAX」を手にいれた。

  127. 127 : : 2015/02/18(水) 11:36:49
    苗木「感染って…一体何が…?」

    霧切「何してるの?苗木くん」

    下の方から声が聞こえた。

    苗木「うわわっ!」

    慌てて作業員が持っていたメモを胸ポケットに突っ込んだ。


    霧切「……見たの?」

    苗木「うぅん。いじってないよ。」

    霧切「…………そう。」

    霧切「ところで…苗木くんはここへ何しに来たの?」

    苗木「跳ね橋を下ろすためにここの異常を調べに来たんだ…だけど…」

    配電盤は件のカマキリ男にバックリ裂かれ、隙間から火花を漏らしていた。

    苗木「あれじゃあ使えないよ…」

    霧切「この先の『予備配電室』へ行って、あの予備ケーブルを3番から5番へ接続すれば…第1発電室の電力だけで跳ね橋を下ろせるわ。」

    苗木「ありがとう。霧切さん。」

    苗木「あれ? ボク…霧切さんに第1発電室とか行ったっけ…?」

    霧切「あら? あなたがわたしより先にここに目をつけたと思ってるの?」

    霧切「そんなの…苗木くんのクセに生意気ね…」

    霧切「それから…コレを。」

    『ハートギア』を手にいれた。

    霧切「それを機関室のギアボックスを開けて…コレをはめ込む所があるから、そこへはめ込めば…跳ね橋を下ろせるわ。」

    霧切「わたしはもう少し調べることがあるから…先に行ってていいわ。」

    霧切さんは闇へと消えていった。


    苗木「なんだよ…もぅ…」

    苗木「とりあえず…あの予備ケーブルを接続して来よう。」

    ──────
    ────
    ──


    電力が回復した。


    苗木「あとはコレをはめ込めば…」



    苗木「よし! 早く地上に戻ろう!」
  128. 128 : : 2015/02/18(水) 11:52:40
    ─地上 跳ね橋 管理室─

    舞園「ああああああああああああ!!」

    不二咲「す…スゴい…」

    重機関銃を乱射する。普段の彼女『アイドル』という称号からはとても想像できない。

    不二咲「もうすぐ…もう少しで…このファイルをダウンロードできれば…」

    不二咲「ダウンロード開始!」

    舞園「あ…あらかた片付いた…かな?」

    不二咲「ダウンロード完了までは…残り3分……」


    『ギョォオオオオオオ!!!!』


    舞園「……っ!」

    不二咲「な…なんか…変な鳴き声が…」

    舞園「ん…?」

    上空からひらひらと不気味な色をした羽が降ってきた。

    不二咲「舞園さん!上!」

    舞園「な…なんですか…あれ…!」

    毒蛾のよりも不気味な色をした四枚の翼をはためかせ、『それ』は舞園たちを見下ろしていた。

    ??「ギョォオオオオオオ!!!!」

    舞園「不二咲さん!」

    不二咲「わっ!」


    ボゴッ!!!!

    隼のように急降下をし、舞園たちに掴みかかった。

    舞園「くっ…!」

    不二咲「パソコンを狙ってる…?」

    不二咲「もう少しなのに…!」

    舞園「……不二咲さん。ダウンロードまではあと3分でしたっけ?」

    不二咲「うん。だけど…」

    舞園「任せてください。」

    舞園「それだけあれば…充分です。」
  129. 129 : : 2015/03/05(木) 08:46:53
    続きを楽しみにしてます。 頑張ってください。
  130. 130 : : 2015/04/03(金) 11:34:07
    元、「超高校級の鍛冶屋」です。もし最後に二人のお姉ちゃんが死ぬつもりなら,苗木は「死なないで,お姉ちゃん」と期待しています。
  131. 131 : : 2015/04/27(月) 13:17:31
    凄くスリル満点で読んでで飽きません!もう期待!凄く期待!
  132. 132 : : 2015/05/15(金) 08:45:54
    正直に言うと仕事とかで忙しいかもしれないけどやっぱり続きをお願いします。
  133. 133 : : 2015/05/20(水) 23:10:45
    舞園(苗木くんが使うのを見てたから…絶対に大丈夫…!)

    舞園(こんなところで死ねない!!)

    途端に重々しい発射音が鳴り渡る。

    「ギァアッッ!?」

    巨大な毒蛾の色をしたカラスは空中でよろめいた。

    カラス「ゴォアアアアッ!!!!」

    不二咲「舞園さん…! データはあきらめて逃げた方が…」

    舞園「問題ありません。わたしに任せてください!」

    空中で体勢を立て直すカラスにさらに弾雨が降り注ぐ

    カラスはたまらず地面に激突した。

    カラス「ガァアアアアア!!!!」

    不二咲「す…すごい…」

    チャキン!

    舞園「チッ…!」

    不二咲「完了まであと半分!」

    舞園「了解です!」

    そうやり取りしている間でも素早く弾倉を交換する。

    その風貌はまるで、幾多の戦場を渡り歩いた女戦士の如く。

    舞園「あああああああああっ!!」

    ヨロヨロ起き上がろうとする巨大カラスに50口径の雨が降り注ぐ。

    不二咲「残り1分…舞園さんのお陰で全然作業に支障が出ない…」

    舞園「邪魔しないで!!」

    もうほとんど動かない巨大カラスに容赦なく弾を浴びせる。

    そのうち、カラスはぴくりとも動かなくなった。

    舞園「はぁ…ふぅ………」

    不二咲「すごいよ!舞園さん! もうすぐダウンロードも終わるし…そしたら!」

    舞園「えぇ…だけど…その前に苗木くんと合流して…今日は休みましょう。」


  134. 134 : : 2015/05/23(土) 09:12:28
    期待
  135. 135 : : 2015/05/23(土) 13:41:36
    カラス「グ…ガガ…」

    不二咲「え?」

    カラス「ゴォアアアアアアアアアッ!!」


    突然、カラスが起き上がった。

    不二咲「舞園さん! 危ない!!」

    舞園「え…?」


    振り向いた瞬間には舞園の身体はすでに空高くカラスに連れ去られていた。

    舞園「きゃああああああ!!」

    不二咲「舞園さぁん!!」


    舞園「この…!」

    ナイフを取り出し、カラスの脚に突き立てようとするが…

    舞園(ダメ… この高さから落ちたら…助からない…!)


    カラスは自らの勝利を誇るかのように悠々と旋回する。


    不二咲「あぁ…どうしよう… このままじゃ…舞園さんが…」

    これまで援護射撃ぐらいはしてきたものの、戦闘はほとんど苗木と舞園に任せきりだった。

    無論。化け物の中でも段違いの「ボス級」を相手にすることなどなかった。


    不二咲「なにか…なにか方法は…?」

    カラス「グァアッ…」

    舞園「え?」

    一瞬、カラスがふらつき、高度を失った。


    慌ててカラスは体勢を取り戻す。

    不二咲「これなら…!」
  136. 136 : : 2015/06/14(日) 22:55:59
    カラスの失った高度が狙い撃ちがやりやすくなり,自信と覚悟と確信も持てるようになった。
  137. 137 : : 2015/06/17(水) 21:44:28
    ちーたんの頑張りにめっさ期待!
  138. 138 : : 2015/06/30(火) 04:26:26
    パート1から読みはじめて早くも二時間経過…
    は日が昇り始めてるのにも気づかないくらいドハマりしてしまいました
    支援!支援です!!
    更新楽しみにしてます!
  139. 139 : : 2015/07/11(土) 09:36:07
    おもしろい!
    期待です!

  140. 140 : : 2015/07/17(金) 18:06:44
    またの更新お待ちしております!
  141. 141 : : 2015/07/22(水) 00:23:11
    不二咲「うっ…くっ! 固い…」

    重機関銃のトリガーを引くが固くてなかなか動かない。

    不二咲「やるんだ…ボクは…ボクは……!」


    不二咲「男だぁあああああああああああ!!!」




    カラスが高度を下げ、比較的安全な水上に差し掛かった瞬間。


    不二咲の渾身の一撃が巨大カラスを貫いた。

    再びカラスは地面に叩きつけられた。


    舞園「これで…」

    舞園「終わりです!!」


    カラスの足から抜け出した彼女が巨大カラスに手榴弾を投げつけた。


  142. 142 : : 2015/07/22(水) 12:11:00

    周囲に爆音が響きわたる。


    巨大カラスは「真っ黒」になった。

    舞園「はぁ…はぁ…はぁ…」

    不二咲「舞園さぁ~ん!」

    不二咲「大丈夫? 舞園さん…」


    舞園「えぇ…! 大丈夫です!」

    不二咲「そろそろ…苗木くんたちを迎えに行かないと…」



    苗木「おーい! 」

    舞園「あの声は…」


    不二咲「苗木くん! それに…」

    舞園「霧切さん!?」

    舞園「霧切さん…苗木くん!どうしたんですかこの傷は…!」

    霧切「大丈夫…わたしは平気よ。」

    霧切「それより…早く跳ね橋を下ろしましょう。」

    苗木「そうだね…」


    ~跳ね橋 管理室~

    不二咲「電力の供給OK。これで…」

    不二咲はレバーを引いた。



    警笛が鳴り、巨大な跳ね橋が動き出す。

    若干錆びているのか、時々金属が軋む音が聞こえる。



    北の島へ行けるようになった!



    苗木「この先に…また新たな手がかりがあるといいんだけど…」


    まるで手招きするかのように……


    巨大な跳ね橋はこちらを見下ろしていた。


  143. 143 : : 2015/07/22(水) 23:16:52
    続きが気になる~!
    期待です!!
  144. 144 : : 2015/08/04(火) 20:28:44
    ~東の島 拠点~

    ケンイチロウ「オラ! 怒れさくらァ!! 怒れぇ!!」


    大神「ぐぉおああっ…!」

    「超高校級の格闘家」はリング沈んだ。


    ケンイチロウ「どうやらお前をいくら痛めつけただけでは怒りは沸いてこないらしいな…」

    ケンイチロウ「ならば… お前の仲間に相談してみるか。」


    ケンイチロウは懐はから手榴弾を取り出した。

    大神「ま…まさか…!」

    大神「やめろ! よせ! ケンイチロウ!!」

    その叫びも無視し、彼は拠点に向けて手榴弾を投げ込んだ。




    鼓膜を叩く爆音。

    爆炎と瓦礫が宙を舞った。



    ケンイチロウ「フフフ…」

    ケンイチロウ「フハハハハハハハハハハハハハハハ!!」


    天高く彼は嗤う。


    「何か」が彼の背後でゆらりと立ち上がった。

    ケンイチロウ「やっと本気を出したようだな…さくら。」

    大神「貴様だけは…」


    大神「貴様だけは……」



    大神「絶対に許さんぞォオオオオオオオオ!!」

  145. 145 : : 2015/08/07(金) 03:18:31
    覇気を纏い、猛烈な威圧感を放ち、彼女は巨大な影のように立ち上がった。

    瞬間、ケンイチロウの顔面に拳がめり込んだ。

    ケンイチロウ「ぬぐ……ッ!!」

    脳がガクンと揺さぶられる感覚が伝わる。


    ケンイチロウ「クッ……!」

    しかし、「変異」を起こした体にその程度は造作もない。


    しかし…

    ケンイチロウ(気流の鎧を破っただと…!?)

    大神「貴様など…ケンイチロウではない…」



    大神「ケンイチロウでは……ッ!!」



    大神は跳躍し、襲いかかる。

    その余りの威圧感に、巨人のようにすら写った。

    ケンイチロウ「ナメるなァアアアアッ!!」


    拳が交錯し、クロスカウンターが入った。
  146. 146 : : 2015/08/26(水) 23:58:24
    大神「ぐ…ッ!」

    ケンイチロウ「ごあッ…!!」


    互いの身体が紙のようにフッ飛んだ。



    二人の「修羅」はほぼ同時に立ち上がる。

    大神「ケンイチロウ。 今の貴様では我には勝てんぞ。」

    ケンイチロウ「勝てぬ? この俺が勝てぬだと…ッ!!」

    ケンイチロウ「ならばコイツを受けてみろ!!」



    ケンイチロウ「烈風・剛衝波ァァアッ!!」

    拳に竜巻を纏い、正拳突き。

    大神「アタァッ!!」

    ケンイチロウ「なっっ…!!」


    本来であれば、まず人間が喰らって生きていられないはずの拳。


    それを彼女は片手で受け止めた。
  147. 147 : : 2015/09/26(土) 20:24:22
    メキメキと嫌な音がする。

    ケンイチロウ「ぬう……ッ! グッ! 離せ!!」


    次の瞬間。ケンイチロウの拳は文字通り「砕けた」。



    ケンイチロウ「ぐぁあああああああッ!!」


    大神「ぬぅあああああああああああああああ!!!」


    手刀がケンイチロウの身体に突き刺さった。


    ケンイチロウ「あ…… アがッ! うガぁああああああ!!」

    大神「大神流奥義 紫電一閃……。」

    大神「安心しろ…急所は外している。」
  148. 148 : : 2015/10/21(水) 01:39:10
    ケンイチロウ「バカな…… こんなバカな事があってたまるか……!!」

    彼女は静かにケンイチロウ相手に歩み寄る。

    大神「ここから今すぐ消えろ。今すぐにだ……」


    ケンイチロウ「ううッ グホ……ッ!」


    もはや、生物の血とは思えない血のような液体がケンイチロウの口から溢れ出た。

    ケンイチロウ「まだ……まだだ……まだ終わって…………」

    ケンイチロウ「ぬぐっ! グォアッ! そんな……まさかががががガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!」


    大神「なっ……!?」


    ケンイチロウ「ゴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!」

    目の前に立つそれはもはや彼と呼べる物ではなくなっていた。


    大神「な…こんな……っ!」

    体高は大神の身長を優に越し、筋肉は異常なまでに腫れ上がり、体のおかしな所から腕やら脚が生えている有り様だ。
  149. 149 : : 2015/10/26(月) 15:45:48
    薬の副作用でしょうか ねえ?そして,苗木は成功者なんだろうね。そして期待をしてます。
  150. 150 : : 2015/10/26(月) 16:27:35
    なんという世紀末…

  151. 151 : : 2015/11/07(土) 03:33:33
    ケンイチロウ「ゴァアアアアアアアアアアアアアッッ!!!」

    大神「ケン…イチロウ……」

    覚悟は決めた。


    決心は着いた。

    着いたはずだった。



    しかし、変わり果てた「彼」を前に体が動かない。


    大神「ぬぐっ! う゛ぁああああああっ!!」

    巨大な手が指が身体を締め付ける。











    石丸「うぐっ……あ…たまが……」

    瓦礫から身を乗り出した。


    頭がハンマーで殴られたかのように痛む。

    目の前がクラクラする。

    吐き気すらする。


    石丸(僕は……ここまでなのか…………??)

    朦朧とする意識と視界の先。


    「彼女」の姿が視界に飛び込んだ。



    石丸「大神……クン…………」

    ふと、足下を見ると……

    十神が残したライフルがあった。



    石丸「このまま…… 終わらせはしない…………」

    覚悟の炎が彼の闘志を掻き立てる。

    石丸「一矢報いてみせる……!!」





    銃声が一発。 空に木霊した。
  152. 152 : : 2015/11/20(金) 14:20:11
    ケンイチロウ「ギェアアアアアアアアアッッ!!」

    頭を抱え、異形と化したケンイチロウは吼える。


    同時に骨まで食い込む巨大な指から解放された。


    大神「ゲホッ! ゴホッ!!」

    朦朧とする意識、悲鳴を上げる肉体。今にも意識が飛びそうだ。


    しかし、ここで立ち止まるわけにはいかない。

    「彼」が命懸けで作り出したこの時間。


    この隙を……




    大神はまたも山脈のように立ち上がる。


    大地を蹴り飛ばす勢いで飛び出し、残された力を全て出しきる。


    大神「ぬぁあああああああああああああああああああああああああッッ!!!」



    繰り出された拳は


    かつて自らが愛した男の心臓を完全に破壊した。

    ケンイチロウ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

    空を、大地を切り裂かんばかりの叫びが島を包む。




    異形と化した彼は膝からゆっくりと

    ゆっくりと大地に伏した。
  153. 153 : : 2015/11/24(火) 13:06:32
    大地というリングに伏してなお、彼にはまだ意識があった。


    雨も止んできた頃、彼の肉体は禍々しい姿から……







    ゆっくり、姿を取り戻していった。

    ケンイチロウ「これ……は…………?」

    大神「け…ケンイチロウ……? ケンイチロウ!!」


    彼の元へ大神は駆け寄った。

    ケンイチロウ「これは…一体……? 俺は一体……何を…………??」



    ボロボロになった大神の姿。大破した屋敷。身体のあちこちに残る手術痕。



    それらを見て彼は瞬時に全てを察した。


    ケンイチロウ「お……俺は…俺は………………っ!!」



    大神「ケンイチロウ…………我が……分かるのか……!?」

    ケンイチロウ「あ……あぁ………」





    彼には「見えていなかった」。「聞こえていなかった」彼女の姿が、声が。


    今、ありありと映し出された。









    ケンイチロウ(伝えなければ…………! 逝っちまう……前に…………!!)



    ケンイチロウ「さ…さくら……」

    大神「ケンイチロウ……! 平気か!? 意識をしっかり……!」





    彼女の手を掴んで彼は話し始めた。


    ケンイチロウ「さ…くら…… よく、聞いてくれ………………」
  154. 154 : : 2015/11/28(土) 18:17:35
    キース教官「期待だ!」
  155. 155 : : 2015/12/20(日) 04:45:03
    期待!! 感動的だ!
  156. 157 : : 2017/02/02(木) 22:29:05
    おいおい、マダカヨ!
  157. 158 : : 2017/06/16(金) 17:26:57
    続きお願いします(><)
  158. 159 : : 2017/06/16(金) 17:36:17
    続きまだっすか?
  159. 160 : : 2017/07/04(火) 16:32:27
    ま…まだ…です……(死)

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著者情報
jun

シャガルT督

@jun

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BIOHAZARD the final hope series シリーズ

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