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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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悪夢の跡 〜  ̄_-ヶ峰学園編 〜

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  1. 1 : : 2026/02/05(木) 22:18:35
    ども。アメリカン三郎です。

    前書いて消したやつをまた書こうと思いまして。
    今度は消す事はないと思います。


    【あらすじ】

    苗木は目を覚ますと…何故か荒廃した学校にいた。

    ここがどこなのか…何故自分がここにいるのか…思い出そうとしても思い出せない。

    朧げな記憶…どこからか聞こえる叫び声…異形な姿の徘徊者達…。

    苗木は果たしてこの悪夢から抜け出せるのか…?


    では、始めましょう。

    >READY?

    >OK!
    >3...2...1...GO!!
  2. 2 : : 2026/02/05(木) 22:36:59
    「……うぅ」


    埃っぽい匂いと蛍光灯のチカチカ音の中で、僕は目覚めた。

    背中の硬い感触…床を背にして寝ていた様だ…。


    「ここは……僕は何を……?」


    身体を起こし辺りを見渡す。

    教室…学校の様だ。

    何故学校なんかに……思い出そうとしても思い出せない。


    「…とりあえず…出てみよう……」


    ゆっくりと立ち上がり…僕、苗木誠は教室を後にした。


    ー 廊下 ー

    「……危ないな…」


    学校はひどく荒廃している。

    天井から板が剥がれ、教室のドアのガラスは割れ、床は所々穴が空いている。

    紛争でも起きたのかと思うぐらいだ。

    しかし、そんな荒廃しきった不気味な雰囲気の学校に、どこか見覚えがあった。


    「……何なんだろうなここ…どこか懐かしい感じが…」

    『ぐおおおおおおおおおおおおおお…!!!』

    「っ!?」


    突如、地鳴りとも動物の咆哮ともとれるような音が鳴り響く…。


    「…何だよ今の……くそっ…ここから早く出ないと…」


    心の底から湧き上がる恐怖が、自らの足を速めた。
  3. 3 : : 2026/02/05(木) 23:00:57
    探索を続けていると、玄関ホールに辿り着いた。

    しかしメカニカルな鉄の扉に閉ざされ…外に出るどころか外の光景を見ることさえできなかった。


    「…何だよこれ……学校にこんなの…おかしいだろ…」


    仕方なく探索を続け、次は大きな部屋に辿り着いた。

    体育館の様だ。


    「広いな………え?」


    そこで、とても不可解な現象を目の当たりにした。


    『…』


    体育館の中央に…黒い人影の様なものが佇んでいた。


    「………」


    ゆっくりと影の方へ近づいた。人影は動く気配はない。

    2m程離れた場所から、“それ”をよく観察してみた。

    身体から複数の尖った突起物が出ており、顔にはノイズが掛かり、表情は伺えない。

    髪や服装は見たところ、ツインテールのギャルっぽい。

    突起物の付け根からは灰色の液体が流れている…刺さっているのか?


    『…』


    “それ”は僕に気づくと、灰色の液体を顔から垂らした。

    …ノイズで良く分からないが、目があるだろう位置から垂れているから涙の様だ。

    何やらすごく罪悪感に駆られる…助けなきゃいけない…そう思った。

    僕は恐る恐る、突き出た突起を掴む。

    特に身体に影響は無さそうだった。
  4. 4 : : 2026/02/12(木) 23:01:01
    一本、また一本と“それ”から突起物を抜いていく。

    最後の一本を抜き終わると、

    “それ”は形を変えた。

    ツインテールは溶けて変形し、服装はノイズが激しく走る…。

    “それ”はギャルの様な見た目から、普通の地味目な女子高生の様な格好に変化した。

    顔には相変わらずノイズが走っており、表情は窺えないが…。


    『…』

    「…もういいよね。じゃあね」


    僕は“それ”に別れを告げ、体育館を去った。


    ー 廊下 ー

    「………」

    『…』


    何故か“それ”は僕の後を追って来た。

    僕が振り向く度、「どうしたの?」という感じで首を傾げる。


    「参ったな…」

    『…』
  5. 5 : : 2026/02/19(木) 19:42:36
    ー 寄宿舎 ー

    廊下を歩いて行くと、寄宿舎の様な場所に辿り着いた。

    銭湯の入り口の様な場所、食堂?の入り口、奥には扉がずらりと並んだ廊下がある。

    見覚えがある筈なのに、思い出そうとすると何故か頭が痛くなる。

    なんとなく見渡すと、奥の廊下に扉が開いている部屋があるのに気がついた。

    ついて来ている影に外で待つ様に言い、僕は部屋に足を踏み入れた。


    ー 扉が開いた部屋 ー


    「相当荒れてるな……」


    格安のビジネスホテルの様な部屋は、外の廊下よりも荒れ果てていた。

    まるでこの場所で戦闘があったかの様な…不可解な傷の数々が壁に刻まれている。


    『し……く……』

    「!?」


    声がした。

    女の子がすすり泣く声…という表現の仕方が合っているだろう声。


    「あそこから…?」


    声のする方向には、ドアノブの壊れた扉があった。

    しかし力強く引いても、押しても、扉は開かなかった。


    「……おーい。誰かいる? 誰かいたら、扉を開けて欲しいんだけど…」

    『………すん……ぐす……』

    「…参ったなぁ…」


    中にいるであろう人物に声をかけてみても、すすり泣きが聞こえるだけだった。
  6. 6 : : 2026/02/19(木) 21:50:50
    後でこようか…そもそもここに出口があるのか…色々を思考を巡らせていると…ふと思い出した。


    「……っと…開いた…」


    誰かから教わった、立て付けの悪い扉の開け方。

    誰から教わったのかは思い出せないが…役には立った。


    『すんっ…すんっ……』


    中のシャワールームの様な場所で、“それ”は座り込んでいた。


    髪は長く…顔は藍色に染まり、閉じた瞼と虹色に輝くまつ毛だけが確認できる。

    セーラー服を着ており、胸元には縦結びのピンクのリボンをつけている。

    腹部には包丁の様な形をした何かが突き刺さり、そこから青色の液体が滴っている。

    右手は金色の模様が入った捻じ曲がった枝の様に細く、小刻みに震えている。


    『ぐすっ…すんっ…』

    「…あの…」

    『………ヌキゲアン』

    「え?」


    それは可愛いさと悍ましさが同居した声だった。


    『?アクサメルケットマモヲトコニhサワタ゛m』

    「…え?…えっと……」

    『…』

    「……ごめん…何を言ってるのか…」

    『!!…』


    突然“それ”が立ち上がり、僕を押し除けて部屋を出ていった。

    何が何だか分からない。


    「…あれ?これは…?」


    “それ”が座っていた後ろの壁に、何かが書いてあった。


    “ネ見聴カクroom”


    「視聴覚室…」


    僕は部屋を後にし、部屋の前でオロオロしていたもう1人の“それ”を連れて視聴覚室を目指した。
  7. 7 : : 2026/02/26(木) 20:44:59
    ー 視聴覚室 ー

    崩壊した視聴覚室には誰も居なかった。

    “それ”……と言うより“影①”としよう。

    影①は椅子に座り、机に備え付けの壊れているモニターを見つめている。


    「…これか」


    机に置かれたノイズが掛かった段ボールには、同じくノイズの掛かったビデオテープが1つ入っていた。

    触ってみて自身の身体に影響がない事を確認すると、僕はそれを手に取り、なんとなく床に叩きつけてみた。

    …ビデオテープは壊れずに地面を跳ねた。

    他に壊し方があるのか?

    床のビデオテープを手に取り、椅子に座って考えてみた…すると、ある光景を思い出した。


    「あそこか……まるで脱出系ホラーゲームだな…」


    僕は影①と共に視聴覚室を後にした。
  8. 8 : : 2026/02/26(木) 21:27:15
    ー トラッシュルーム ー

    トラッシュルームには、また別の“それ”がいた。

    僕の部屋にいたやつは影②、ここにいるやつは影③と呼ぼう。


    影③の顔は大小のコブで覆われ、コブの合間からは薄い水色の液体が垂れている…表情は読み取れない。

    髪は炎そのものらしく、影の動きに合わせて揺らめいていた。

    手に透明の球体を持っているが…何に使うのだろうか。

    シャツには誰かの血液が付着しており…所々焼け焦げている。


    俺じゃねぇ…(   俺じゃねぇ…)


    影③はそう呟くと、野球の投球フォームを行い…。

    ビュンッ

    透明な球体を投げた。

    投げた球体はシャッターを抜け、奥の焼却炉の稼働スイッチにピンポイントで直撃した。


    ふざけんな…黙ってろ…(   ふざけんな…   黙ってろ…)


    影③は手から透明な球体を生み出し、再度投球の姿勢に入る。


    証拠はあんのか…(   証拠はあんのか…)


    ビュンッ

    放たれた球は先程と同じ軌道でシャッターの隙間を抜け、焼却炉の稼働スイッチに直撃した。


    「……すごいな…」

    (   …)

    「……うん…投げた球をシャッターの隙間を抜けてあんな小さな的に当てられるんだ…本当にすごいよ」

    ……うるせぇ…(   ……うるせぇ…)

    「…ごめん。でも…君は本当にすごいんだよ」

    (   …)


    影③は照れ臭そうに頭を掻き、再度投球姿勢に入るとシャッターの稼働装置目掛けて球を投げて破壊した。

    シャッターにノイズが走り、ズズズ…と消えた。


    (   …)


    影③は僕に手を振ると、トラッシュルームから出ていった。


    「………あれなら…いけるかな…」


    僕は稼働した焼却炉にビデオテープを入れた。

    ビデオテープはバチバチと音を立て…シュン…と消えていった。


    「……本当にゲームみたいだ」


    僕は部屋を出て、トラッシュルームの外で僕を待っていたであろう影①と共に再び視聴覚室へ向かった。

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