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モノクマ「超高校級に頭の悪い者達」 1・2Reload

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  1. 1 : : 2014/04/27(日) 00:57:54


      「  ぃ  ょ」

     向「…ぃ……で…って…」

    日向「…」

    日向「おいッ!!さっさと起きろよ!!」

    苗木「ッ!?わあ!?」

    苗木は、机の上で寝ていた。

    日向「ったく。やっと起きたか。ずっと寝てたんだぞ、お前」

    苗木「ご…ごめん…っていうか、君は?」

    日向「俺は日向創だ。お前は?」

    苗木「ボクは…苗木誠だ」

    日向「苗木か。さてと、じゃあ苗木。早くこの教室から出るぞ」

    苗木「えっ?教室?」

    頭がまた働いていないのか、ここが教室だって事に気が付かなかった。

    苗木(…机…黒板…鉄板…椅子…監視カメラ…掲示板…モニター…時計…)

    苗木(どれもこれも、教室にあるものばかりだ…)

    日向「ったく…。こんな教室、見覚え無いぞ。ここはどこなんだ?」

    苗木(…ボクは…希望ヶ峰学園に入学して…それで…)

    苗木(気付いたら…ここに…)

    苗木(…)

    苗木「でも…ここは…どこなんだ…?」
  2. 2 : : 2014/04/27(日) 01:19:09
    苗木達は一旦外に出た。


    廊下


    苗木「ここ…なんか不気味だね…」

    日向「そうだな…」

    とりあえず、目についた扉を開けようとするが…どれも開かなかった。

    が、ひとつだけ、最初から開いている部屋があった。


    玄関ホール


    そこには、彼らが居た。

    「…貴方たちで11人目ね」

    苗木「…え?」

    「そろそろ自己紹介でもしあうべ?」

    「そうですね」

    苗木「き…君達は?」

    霧切「…私は霧切響子よ」

    葉隠「俺は、葉隠康比呂っつーんだ!超高校級の占い師だべ!」

    朝日奈「私は朝日奈葵!超高校級のスイマーだよ!」

    腐川「…腐川…冬子よ…。超高校級の…文学少女よ…」

    十神「十神白夜だ。超高校級の御曹司だ」

    ソニア「わたくしは、ソニア・ネヴァーマインドと申します。超高校級の王女です」

    左右田「俺は左右田和一だ!超高校級のメカニックだ!」

    九頭龍「…九頭龍冬彦だ。…超高校級の極道だ」

    終里「俺は、終里赤音ってんだ!超高校級の…えっと…そう体操部だ!」

    日向「俺は日向創だ」

    苗木「ボクは苗木誠だ。超高校級の幸運だよ」

    日向「えっ!?お前っ…超高校級の才能あったのかよ!?」

    苗木「幸運っていう…微妙な才能…っていうか…才能なのかどうか分からない位微妙なものだけどね…」

    日向「あ、そういえば、ここには超高校級の才能を持つ奴ばっかいるな」

    苗木「えっ?…そういえばそうだね」
  3. 3 : : 2014/04/27(日) 01:44:18
    キーンコーンカーンコーン

    『どうやら自己紹介が終わったみたいでちゅね!』

    『それではミナサン!一度体育館へお集まりください!』

    『ぷすーくすくす!では、また後でね!』

    プツン…

    苗木「…」

    苗木「…え?」

    日向「…なんだ、今の」

    十神「行くぞ」

    霧切「そうね」

    九頭龍「…チッ」

    …みんな行く気満々のようだ。


    体育館


    苗木達が体育館に着いた瞬間、舞台の上に変なウサギが現れた。

    苗木「…何、あれ」

    日向「…さあな」

    ウサミ「あちしはウサミ!ミナサンの先生なんでちゅ!」

    十神「ば…ばかな!?人形が動いている…だと!?」

    左右田「ば…ばか落ち着け!きっとラジコンかなんかがついてんだろ!」

    葉隠「っていうか俺に、あんな先生いたっけか?」

    終里「俺は全く見覚えねえ!」

    日向「お…お前は何なんだよ?」

    ウサミ「だから、あちしはウサミでちゅ!ミナサンの先生なんでちゅ!フェルト地なんでちゅ!」

    ウサミ「今日からアナタタチは、この希望ヶ峰学園で生活してもらいまーちゅ!ここで親睦を深め合ってくだちゃい!」

    九頭龍「ああ!?勝手な事言ってんじゃねえよ!!」

    ウサミ「ほえ?」

    九頭龍「なんでここであんな奴等と仲良しごっこなんてしなきゃなんねーんだ!そんなのオレはごめんだぞ!!」

    ウサミ「そーでちゅか。ごめんでちゅか。でもごめんね。アナタタチに拒否権は無いんでちゅ」

    ウサミ「みんなで親睦を深め合い、仲良くなれたら、みんな揃ってここから出られる!それがルールなのでちゅ!」

    左右田「お?お、おい!今出られるって言ったよな!?どうやったら出られんだよ!?」

    ウサミ「あれれ?話聞いてまちたか?いや、その目は全く聞いてまちぇんでちたね。何回でも説明してあげまちゅよ」


    ウサミ「…つまり、ミナサンが仲良くなれば、ここから出られるのでちゅ!」

    左右田「んだよ。最初っからそう言えよな。無駄に5回も聞いちまったぜ…」

    ウサミ「あれれー?あちしがおかしいのかな?まあいいでちゅ。とにかくこれがルールなのでちゅ」

    ウサミ「それと、これを配っておきまちゅ。テンテレテーン!電子生徒手帳〜!これは、絶対に手放さずに持っていてくだちゃい!」

    ウサミ「では、これでそろそろ説明を終わりまちゅ。分からない事があったら校則をよく読んで、それでも分からなかったらあちしを呼んでくだちゃい。では〜」

    ウサミは去って行った。

    苗木「…」

    日向「…」

    霧切「…つまり、ここにいるみんなが仲良くなればいいわけね」

    左右田「ま、無理だな!」

    朝日奈「諦め早ッ!?」

    左右田「だって無理じゃねーか!」

    朝日奈「えっ!?逆ギレ!?」

    左右田「正当ギレだろうが!」

    朝日奈「どこが!?」

    左右田「えっと…その辺が!」

    朝日奈「どの辺!?」

    十神「フン。ばかばかしいにも程がある」

    九頭龍「全くだ。仲良しごっこなんてやってられるか。反吐が出る」

    苗木「み…みんな…」
  4. 4 : : 2014/04/27(日) 17:35:55
    「うぷぷ。そうだよね。仲良しごっこなんて、反吐が出ますよね〜」

    九頭龍「あ?」

    十神「何だ?今の声は…」

    葉隠「き…きっと、霊界からの声なんだべ!霊界が俺を呼んでんだべ!」

    朝日奈「え!?何で!?やばいじゃん!?」

    「…オマエラなあ」

    苗木「っ?!」

    いつの間にか、舞台の上に変なクマがいた。

    苗木(い…いつの間に…?)

    モノクマ「ボクはモノクマ!この学園の、学園長なのです!」

    終里「ガクエンチョーって何だ?なんか強そうだな!」

    左右田「…そうかあ?」

    モノクマ「…オマエラ、ボクを無視する気?」

    ウサミ「こらああー!!」

    モノクマ「うん?」

    ウサミ「モノクマ!あんたの好きにはさせないでちゅよ!」

    モノクマ「うるさいなあもう。むしろ怒りたいのはこっちなんですけど?邪魔しないでほしいんですけど?」

    ウサミ「ちちんぷいぷい、ちちんぷいぷい、ちちんぷいぷーい!」

    ウサミ「召喚!グングニルの槍!」

    ビュン!ビュビュビュン!

    無数の槍が、モノクマに向かって飛んだ!

    モノクマ「うぷぷ…。このボクに逆らうつもり?」

    モノクマ「せーのっパルス!」

    ガガガガガ!!

    モノクマに飛んだ槍は、空中で唐突に跳ね返され、地面に落ちた。

    モノクマ「うぷぷ。仕組みさえ分かっちまえば、こんなの造作もないね。アーッハッハッハ!!」

    ウサミ「そ…そんな!?」

    モノクマ「隙あり!」

    ウサミ「なっ!?」

    モノクマは、好きを突いてウサミに殴り掛かった。

    モノクマ「てい!ていていてい!」

    ウサミ「きゃあ!や…やめ…!」

    モノクマ「おらおらおら!ボクに逆らう奴には、容赦しないぞ!」

    ウサミ「やーめーてー!」

    モノクマ「じゃじゃーん!大・完・成!」

    ウサミ「な…」

    ウサミ「なんでちゅかこれえええ?!」

    モノクマ「真っ白いウサギなんて、地味すぎるからね!ボク好みに改造しておいたよ!今日からお前の名前はモノミな!」

    ウサミ「そ…そんな…!」

    モノミ「ほわわ!名前もすっかりモノミになってるし!?」
  5. 6 : : 2014/04/27(日) 18:07:46
    左右田「…ん?」

    左右田「ぎゃあああ!変なクマが増えてるううう!!」

    モノクマ「…あれ?デジャヴ?…まあいいや」

    モノクマ「オマエラ。仲良しごっこなんて、反吐が出るよね、やりたくないよね。だからボクから、新しい条件を提示するよ!」

    霧切「新しい条件…?」

    モノクマ「うん。今までの条件は、仲良くなれってものだったじゃん?でもこれからの条件は…」

    モノクマ「人を殺せ。っていうものだよ」

    苗木「…っ!?」

    日向「は!?」

    朝日奈「こ…殺す…って…?」

    十神「フン。面白いじゃないか」

    九頭龍「前の条件よりよっぽど分かりやすいぜ」

    モノクマ「でも、ただ殺すだけじゃだめなの。バレないように殺さなくちゃいけないの」

    モノクマ「まず、人にばれずに人を殺します。その後、その査定として、学級裁判を開くのです」

    苗木「学級裁判…?」

    モノクマ「そう。あ、面倒だったら説明読み飛ばしていいからね」

    モノクマ「学級裁判は、誰が犯人か?を議論し、正しい犯人を当てるのです。そこで、犯人がバレなければ、犯人だけがおしおき。しかし、もし間違った人物を犯人としてしまった場合は、犯人以外の全員がおしおきされ、生き残った犯人だけが、ここから出られるのです!」

    終里「で、どーすりゃいいんだ?」

    モノクマ「話聞けよ」

    モノクマ「まあつまりオマエラは、誰にもバレる事無く、人を殺せばいいわけです」

    苗木「ちょ…ちょっと待てよ!なんで人を殺さないといけないんだ!」

    モノクマ「オマエラがそれを知る必要はねえんだよ」

    苗木「なっ…」

    モノクマ「オマエラは単純に、出たければ人を殺せばそれでいいんだよ。もちろん殺すも殺さないも自由だよ?でも、50代60代になってから殺しても遅いんだからね?」

    モノクマ「うぷぷ。それに、オマエラがここでの生活に耐えられるとは思えませんなあ。ぬるま湯どっぷりのゆとり共が」

    十神「なんだと…!?」

    九頭龍「なめてんじゃねえぞ!」

    モノクマ「なめないよ気持ち悪い。特殊な性癖でもお持ち?」

    九頭龍「こ…のやろうがあ!!」

    九頭龍は、モノクマに殴り掛かった!

    モノクマ「うぷぷぷぷぷ」

    ザシュ!

    九頭龍「っ!?ぐぁああ…!!」

    モノクマの素早い攻撃で、九頭龍の片目が切られた。

    左右田「お…おい!!九頭龍!!大丈夫かよ!?」

    ソニア「九頭龍さん!!」

    モノクマ「うぷぷぷぷ。ボクに逆らったら、容赦はしないからね。そこのチビよりも酷い目に合うよ?」

    モノクマ「いいか?オマエラはボクに逆らえないんだ。だから、最悪な方法で最善な結果を得られるように、そっち方面で努力しろよ。オマエラの空っぽな脳で、せいぜい考えろよ。うぷぷぷぷ…!」

    モノクマ「アーッハッハッハ!!」

    苗木「…」
  6. 7 : : 2014/04/28(月) 17:36:22
    保健室


    ソニア「あの…大丈夫でしょうか…?」

    左右田「大丈夫ですよ!コイツの事だし、きっと悪態をつきながら平然と戻って来ますって!」

    霧切「まるでずっと九頭龍君の事を知っていたように言うのね?」

    左右田「い…いや…そういうわけじゃねえけどよォ…」


    食堂


    葉隠「で、校内探索してもらったわけだが、なんかあったか?」

    朝日奈「なんにも…」

    葉隠「収穫なしかよ…!」

    終里「俺はずっと厨房にいたしな」

    左右田「食いもん全部平らげちゃあいねえだろうな!?」

    終里「えっ駄目だったか?」

    左右田「駄目に決まってるじゃねえか!!ちょっ心配だからオレ見てくるわ!」

    日向「それと、さっき電子生徒手帳を見てみたんだけど、モノクマって奴が言ってた事全部書かれてたな」

    モノクマ「うんうん。ボクって嘘だけはつかないからね!」

    葉隠「うお!?」

    終里「出やがったな…!!」

    モノクマ「出やがりましたが?」

    モノミ「ミ…ミナサン!モノクマに逆らったら駄目でちゅ!」

    苗木「モ…モノミ…だっけ!?」

    モノミ「奴の力は想像以上でちゅ!ここはみんなで一致団結して…

    モノクマ「えーい邪魔するなあ!」

    モノミ「きゃああああ!」

    モノミはふっ飛ばされた…

    モノクマ「さてと。ボクはオマエラに言いたい事があって来ました。が、どうせ分からないと思うんで、先行っちゃいましょうか!」

    ぐにゃあ…

    苗木(えっ!?)

    視界が歪んで…

    混ざり合って…

    モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ……!!!」





    苗木「…」

    苗木「…ん?」

    苗木「ここは…?」

    苗木「…ボクの…家…?」

    苗木「…え?何で…ボクの家にいるんだ…?」

    苗木「ボクは…」
  7. 10 : : 2014/04/28(月) 20:27:38
    苗木「…あれ?そういえば…やけに静かだな…」

    苗木「お父さーん!お母さーん!こまるー!」

    苗木「…」

    苗木「みんなどっか行ってるのかな…」

    モノクマ「うぷぷぷ…」

    苗木「っ!」

    モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ…!!」

    苗木「な…なんだよ…!」

    モノクマ「例えばさあ、君のお母さんやお父さんや妹さんが、全員お亡くなりになった…って言ったら、君はどれだけ絶望するの?」

    苗木「そんなの知らないよ!!みんなはどうしたんだよ!?もう夜が近いんだぞ!誰かが居てもおかしくないのに!」

    モノクマ「苗木君の家族は、全員殺されました」

    苗木「っ!!?」

    苗木「こ…殺…され…た…?」

    苗木「な…なん…だよ…それ…」

    苗木「お父さんも…お母さんも……こまる…も…?」

    モノクマ「うぷぷ。その通りだよ」

    苗木「な…何で…」

    モノクマ「理不尽にも、世界的な暴動によって、無関係の苗木クンの家族は、全員死んでしまったのです!」

    苗木「っ!!」

    苗木「そ…んな…」

    モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!」

    モノクマ「世界って、あまりにも酷いよねぇ。関係無い人が巻き込まれて、死んじゃうんだもん」

    苗木「…うっ…く…」

    モノクマ「うぷぷ。ところでさ、苗木クン」

    モノクマ「もし、苗木クンの家族が生き返るとしたら?」

    苗木「っ!!」

    苗木「で…できるの!?」

    モノクマ「もちろんですとも」

    苗木「じゃ…じゃあしてよ!今すぐ!」

    モノクマ「焦らない焦らない。交換条件があるんだしさ」

    苗木「交換…条件…?」

    モノクマ「人を殺すこと…だよ」

    苗木「人を…殺す…?」

    モノクマ「簡単なことだよ。誰にもバレないように人を殺す。それができれば、家族はみんな生き返るんだから」

    苗木「…」

    モノクマ「うぷぷ…うぷぷぷぷ…」

    モノクマ「うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ」
  8. 12 : : 2014/04/29(火) 13:19:32
    苗木「…」

    気が付くと、自室だった。


    苗木部屋


    苗木「…」

    苗木(何だったんだ…?今の…)

    苗木(まるで夢のようで…でも…はっきりと覚えてて…)

    苗木「…」

    キーンコーンカーンコーン

    モノクマ『えー校内放送です。夜の10時になりました。…』

    苗木「…」

    苗木「…寝よ…」

    苗木は布団に潜った。


    人を殺せば 出られる

     たった1人でも殺せば 家族がみんな助かるんだ 

       何を迷う必要があるんだよ 

    苗木 他人なんてどうでもいいんだ 

    苗木「ボクは…誰にもばれずに人を殺せばいい」

    苗木「ソれだけなんダ」


    苗木「っ!!」

    苗木(なんだ…今の…夢…?)

    キーンコーンカーンコーン

    モノクマ『オマエラ!おはようございます!…』

    いつの間にか朝になっていた。

    苗木(…全然眠った感がしない…)

    苗木(…ま、起きるか…)

    苗木(…ん?)

    いつの間にか、自分が何かを握っている事に気付いた。

    苗木(なんだこれ…?)

    苗木「…」

    苗木「…なっ!?」

    先が赤く汚れた、サバイバルナイフだった。

    苗木「なんだよ…これ…!?」

    苗木「ボクは…いつの間にナイフを持ってたんだ…?」

    苗木「…」

    とりあえずナイフは、机の引き出しの中に入れておいた。


    食堂


    終里「おっす!苗木!」

    葉隠「おう、苗木っち」

    苗木「…おはよう」

    霧切「…朝から随分元気な人がいるのね」

    終里「辛気くせー空気なんて吸いたくねえしな!」

    左右田「オメーの脳天気さが時々羨ましいぜ…」

    ぽつぽつと、人が集まって来た。
  9. 14 : : 2014/04/30(水) 19:26:47
    ピンポンパンポーン♪

    モノクマ『死体が発見されました!』

    モノクマ『一定の操作時間の後、学級裁判を始めます!』

    苗木「…えっ?」

    左右田「え…えーっと…シタイがハッケンされました…って…?」

    左右田「ウソだろッ!?」

    モノクマ「嘘じゃないよ!」

    苗木「モノクマッ…!」

    モノクマ「じゃ、死体は腐川さんの部屋にあるからね!」

    苗木「腐川さんの部屋…?」

    霧切「行ってみましょう」


    腐川部屋


    苗木「…」

    苗木「…うわああああああああ!!!」

    腐川が…死んでいた。

    十神「…遅いぞ貴様ら」

    朝日奈「ふ…腐川ちゃんが…!」

    九頭龍「チッ…!」

    ソニア「そんな…!」

    苗木「な…なんで…」

    モノクマ「うぷぷ。全員揃ったみたいだね!」

    モノクマ「というわけで、オマエラにこれを託すよ!」

    モノクマ「ザ・モノクマファイル〜!」

    モノクマ「じゃ、頑張ってね〜」

    【モノクマファイル】コトダマGET!!

    日向「…学級裁判…だったか…」

    葉隠「ま…マジでやんのか?」

    終里「やるしかねえだろ…!」

    終里「で、何をすりゃいいんだ?」

    霧切「とにかく、怪しいところや疑問に思ったところを調べていきましょう」

    苗木「…」


    捜査開始


    苗木(とりあえず、モノクマファイルっていうのを見ておこう…)


    【モノクマファイル】

    被害者;腐川冬子
    死亡推定時刻;夜の10時半頃

    背中から刃物で刺された模様。それ以外の怪我はない。


    苗木「…えっ?これだけ?」

    霧切「随分と手掛かりが少ないわね…」

    苗木(…)

    苗木(目を背けちゃだめだ…)

    苗木(腐川さんの体で…なにか気になるところは…)

    苗木「…ん?」

    苗木(モノクマファイルには、背中から刃物が刺されたって…)

    苗木(刃物がないぞ…?書き間違えか…犯人が持って帰ったのかな…?)

    【消えた刃物】コトダマGET!!

    苗木(あとは…大した手掛かりもなさそうだし…モノクマファイル通りみたいだな…)
  10. 15 : : 2014/05/01(木) 23:52:33
    食堂


    朝日奈「あっ。苗木だ」

    苗木「朝日奈さんに終里さん、どう?捜査は進んでる?」

    終里「いや、全然だ」

    朝日奈「何をどうすればいいのかも分からないし…」

    苗木「…そう…」

    終里「…あっ!でもよ、ひとつあったぜ!」

    苗木「本当!?」

    朝日奈「ああ、そうだったね!厨房に包丁が並んでたんだけど、一本だけが赤かったんだ」

    苗木「一本だけ赤かった…?」

    苗木(トマトでもこびりついてたのかな…?)

    【赤い包丁】コトダマGET!!


    廊下


    ガチャ

    日向「ん?」

    左右田「っ!ひ…日向…っ!」

    日向「…なんで左右田が…ソニアさんの部屋から出て来るんだ?」

    左右田「い…いや…捜査だ捜査!勘違いするなよ!?」

    日向「え?は?何に?」

    左右田「いやぁ…さっき部屋に帰ろうとしたら、鍵をかけたハズなのに、開いちまったんだよ。で、モノクマに確認したら、捜査時間は全ての部屋の鍵が解除されるみたいだぜ」

    日向(全ての部屋の鍵が解除される…?)

    【部屋の鍵】コトダマGET!!

    左右田「ついでだからよ、オメーも人の部屋捜査してこいよ!ばれないようにな!だから、黙っておいてくれよな!」

    とだけ言うと、左右田はどっかに行ってしまった。

    日向「えっと…」

    日向(とりあえず、誰かの部屋に入ってみるか)


    霧切部屋


    日向「俺の部屋と大して変わらないんだな」

    日向(特に何もなさそうだ)

    【霧切部屋】コトダマゲット!!


    左右田部屋


    日向(…なんだあれ!?)

    何か変な物が置いてあった。

    日向(左右田が作ったのか…?さすが…超高校級のメカニックだな…)

    【左右田部屋】コトダマゲット!!


    十神部屋


    日向「…ん?」

    日向(若干暖かい…?エアコンなんかないのに…)

    【十神部屋】コトダマゲット!!


    朝日奈部屋


    日向「うわっ…なんか色々とあるな…」

    日向「っていうかドーナツが多い…」

    【朝日奈部屋】コトダマゲット!!
  11. 16 : : 2014/05/03(土) 01:27:23
    苗木部屋


    日向(まあ苗木が犯人ってのはないだろうけど…一応な)

    ガラッ

    日向は引き出しを開けた。

    先が赤いナイフが入っていた。

    日向「うわっ」

    日向「…シャワールームも調べておくか」

    ガチャガチャ

    日向「ん?」

    ガチャガチャガチャ

    日向(開かない…?)

    【苗木部屋】コトダマゲット!!


    腐川部屋


    苗木「どう、霧切さん。何か分かった?」

    霧切「…腐川さんは、この部屋で背中をさされ、その場で倒れた。その後、犯人は凶器を隠したってところね」

    苗木「…知ってるけど」

    苗木(まあ一応記憶しとこう)

    【霧切の証言】コトダマGET!!

    十神「結局…ろくな証拠はないんだな」

    苗木「あっ。十神クン」

    苗木(…ん?)

    苗木(髪が湿ってる…?水でもかけられたのかな?)

    【十神の髪】

    キーンコーンカーンコーン…!

    モノクマ『やあオマエラ。どう?捜査は進んでるかい?学級裁判が始まっちゃうよ?』

    モノクマ『ではオマエラは、赤い扉の中で待っててください』

    モノクマ『うぷぷぷ、じゃあまた後でね〜』

    十神「いくぞ」

    霧切「そうね」

    苗木「…」

    苗木(…よし)


    裁判前ホール


    朝日奈「…あっ。3人とも」

    終里「…わり。全然分かんねーや…」

    九頭龍「…チッ」

    日向「きっと大丈夫だ。俺達ならたどり着ける」

    霧切「ええ。真実はいつもひとつよ」

    左右田「ケッ。どっかの探偵みたいなこと言いやがって」

    葉隠「…けど…真実はひとつなんだな?」

    ソニア「はいっ!私達なら、ひとつの真実にたどり着くくらい、楽勝ですよ!」

    十神「…おい。いつまで喋っている」

    モノクマ「全員集まったみたいだね。じゃあオマエラは、このエレベーターに乗ってください。じゃあ先行ってるね〜」

    苗木「…」

    苗木(行こう…)

    苗木(命がけの…学級裁判…)


    学 級 裁 判
      開 廷
  12. 17 : : 2014/05/03(土) 11:31:10
    モノクマ「まずは、学級裁判の簡単な説明から始めましょう。学級裁判は、オマエラの投票により、決定されます!」

    モノクマ「ただしいクロを指摘できれば、クロだけがおしおき。だけど、もし間違った人物をクロとしてしまった場合は…」

    モノクマ「クロ以外の全員がおしおきされ、みんなを欺いたクロだけが、はれて卒業となります!」

    日向「…まとめると?」

    モノクマ「話し合って犯人を見つけろ」

    葉隠「つってもよ、何から話せばいいんだ?」

    モノクマ「ではまずは、凶器の話からいってみましょうか?」

    苗木(凶器…一体なんだろう…)


    議論開始!


    終里「キョーキねえ…」

    左右田「モノクマファイルには…」

    左右田「刃物としか書かれてねえな」

    葉隠「きっと【鉄パイプ】だべ」

    朝日奈「…話聞いてた?」


    苗木(凶器は刃物…か…)


    終里「キョーキねえ…」

    左右田「モノクマファイルには…」

    左右田「刃物としか書かれてねえな」

    葉隠「きっと【鉄パイプ】だべ」

    【赤い包丁】

    苗木「それは違うよッ!」論破

    BREAK!!


    苗木「あのさ、凶器になるものに心当たりがあるんだよ」

    苗木「そうだよね、朝日奈さん。終里さん」

    終里「そうだっけ?」

    朝日奈「さあ?」

    苗木「だって、2人は言ってたよね?」


    朝日奈「ああ、そうだったね!厨房に包丁が並んでたんだけど、一本だけが赤かったんだ」


    苗木「この包丁の赤ってさ…。血なんじゃないのかな?」

    朝日奈「えっ…!?血…!?」

    苗木「そもそも、刃物なんだから鉄パイプはないよ」

    葉隠「…」

    苗木「だから犯人は、厨房にあった包丁を使って…

    日向「それは違うぞッ!」反論


    日向「おい、待てよ!なんでもう包丁って話になってんだよ?!」

    苗木「え…!?だって…」


    反論ショーダウン開始!


    日向「お前は、凶器は包丁だって言ってたけど…」

    日向「俺はそうは思えない!」

    日向「むしろ、これはお前の作戦なんじゃないのか?」


    発展!


    苗木「な…何言ってるんだよ…」

    苗木「証拠があるの…?」

    日向「ああ、証拠ならある!」

    日向「お前の部屋から見つかった…」

    日向「【赤いナイフが凶器】なんじゃないのか!?」

    【苗木部屋】

    苗木(その言葉を…斬る!)論破

    BREAK!!


    苗木「待ってよ。ボクの部屋にはシャワーがあるんだよ?」

    苗木「ボクなら、ナイフを洗っておく。赤いナイフを部屋にしまうなんて、見つかったら、自分が犯人ですって言ってるようなものなんだし」

    日向「でも…ちょっと待てよ!お前のシャワールームは開かなかっただろ?!」

    苗木「っていうかなんで知ってるの?!」

    日向「い…いいから答えろって!」

    苗木(ボクの部屋のシャワールームが開かない…?そんなはずはないんだけど…)

    苗木(何かが…閃きそうだ…!)


    閃きアナグラム開始!


    た つ け て と ち

    たてつけ

    苗木(そうか分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    苗木「そうだった…。ボクのシャワールームは、たてつけが悪いんだ」

    日向「た…たてつけ!?」

    モノクマ「はい、その通りなのです。うぷぷ!」

    苗木「ボクは、モノクマからあの扉を開けるコツを教えてもらったんだ。もしボクが犯人なら、問題なく洗い流せたはずだよ」

    日向「そ…そうだな…」
  13. 19 : : 2014/05/03(土) 20:30:52
    日向「…ん?そうなると…あのナイフは何なんだ?」

    終里「なあ。さっきから言ってる、ナイフってなんのことだよ?」

    日向「苗木の部屋の引き出しに、先が赤いサバイバルナイフが置いてあったんだ」

    終里「じゃあ苗木が犯人だ!」

    苗木「だ…だから違うって!今証明したばかりじゃないか…!」

    日向「あれが凶器じゃないなら、なんであそこにナイフなんかが置いてるんだ?」

    苗木「それは…」

    苗木「…朝起きたら、いつの間にか持ってたんだ…」

    日向「えっ…!?」

    霧切「…!」

    苗木「…信じてもらえないだろうけど…」

    日向「お…おい…。お前…今なんて言った…!?」

    苗木「え?朝起きたら、いつの間にか持ってたって…」

    日向「…それ…俺もなんだよ…」

    苗木「えっ…!?」

    霧切「…私もよ」

    左右田「…俺もだよ」

    葉隠「え?俺はそんなの知らんけど」

    朝日奈「私も…。なに…それ…」

    九頭龍「俺も知らねーよ、そんなもん」

    十神「俺もそんなものは知らん」

    ソニア「わたくしも…身に覚えがありません…」

    終里「ところで、何の話してんだ?」

    左右田「…ということはだ…」

    左右田「俺…日向…苗木…霧切の4人が、朝起きたらナイフを持ってたってことか…」

    苗木「…ところでみんなはそれをどうしたの?」

    左右田「俺はどっかその辺に捨てた。危なっかしーもんな」

    日向「どっかに捨てる方が危ないだろ…」

    左右田「…」

    左右田「…言われてみりゃあ…そうだな…」

    日向「いや気付けよ」

    日向「俺は、とりあえずナイフの先に赤いのがついてたから、洗ってしまっておいた」

    霧切「私も日向君とほぼ同じよ」

    苗木「ボクは…もう説明しなくてもいいと思うけど、そのまま引き出しに入れたよ。…そっか…ボクも洗えばよかったかな…」

    日向「いや、洗ったらお前犯人になってたぞ」

    苗木「あ」

    日向「だから気付けって」

    苗木「あれ、じゃあ実際に洗った日向クンと霧切さんは犯人候補?」

    日向「あ」

    霧切「あ」

    左右田「…このパターン何回続くんだよ…」
  14. 20 : : 2014/05/04(日) 00:59:15
    霧切「…あ!そう!思い出したわ!」

    左右田「明らかに動揺してんな」

    霧切「そもそも、腐川さんの傷痕と、ナイフは一致しないのよ!」

    苗木「えっ!?」

    日向「ど…どういうことだよ…?」

    霧切「ナイフの幅と、傷痕の幅は一致しなかった!つまり、凶器はナイフじゃないのよ!」

    日向「ほ…本当かよ…」

    苗木「えーっと…それが通ると、ナイフを持っていた左右田クン、日向クン、霧切さんとボクは、犯人じゃないってことになるけど…」

    十神「フン。ばかばかしい。そんなものはただのそいつの言い訳だろう」

    日向「そんなに疑ってたらキリがないだろ!」

    九頭龍「それが学級裁判だろうが」

    日向「なっ…!?」

    九頭龍「人を疑って疑って、生き延びる為に疑って、犯人をあぶり出すのが学級裁判なんだろ?」

    霧切「でも、可能性として、別の視点から見ることも必要よ」

    九頭龍「…まあ…そりゃあ…そうだな」

    霧切「信じろとは言わないわ。ただ、ひとつの可能性として捉えてくれればそれでいい」

    九頭龍「…わーったよ」

    日向「じゃあ、議論を続けるぞ」

    苗木「次はボクが最初に言った、包丁が凶器ってことで話をすすめてみよう」


    議論開始


    霧切「凶器が包丁の場合、犯人はどのような行動をとるか…」

    左右田「まず包丁を厨房から持ち出して…」

    九頭龍「夜時間になってから、腐川の部屋を訪れて…」

    九頭龍「隙を見て刺したんだろ!」

    葉隠「そんで、【その後また厨房に戻って】…」

    朝日奈「包丁を洗って戻して…自分の部屋に帰ったんだね…」

    ソニア「あの…ですが…」

    ソニア「校則によると…」

    ソニア「夜時間は《食堂がロックされる》ようですが…」


    苗木(あれ…?あの人の発言はおかしい…。あの人の発言を使えば、撃ち破れそうだ…!)



    霧切「凶器が包丁の場合、犯人はどのような行動をとるか…」

    左右田「まず包丁を厨房から持ち出して…」

    九頭龍「夜時間になってから、腐川の部屋を訪れて…」

    九頭龍「隙を見て刺したんだろ!」

    葉隠「そんで、【その後また厨房に戻って】…」

    【食堂がロックされる】

    苗木「それは違うよ!」論破

    BREAK!!


    苗木「いや…犯人は、夜に厨房には戻らなかったはずだよ」

    葉隠「へ…?なんでだ?」

    苗木「だって、モノクマファイルに書いてあったよね?」


    午後10時からは、夜時間となり、食堂はロックされます


    苗木「つまり、夜時間に犯行があったなら、その後すぐに包丁を戻しにいくことはできないんだ!」

    左右田「じゃあ…どうすんだよ?朝の内に戻したのか?」

    苗木「そうなるはずだよ」

    左右田「なっ…!?」

    苗木「ただ、夜の間はシャワーも出ない。だから、朝早くすぐに厨房へ向かって、洗いもせずに戻したはずだよ」

    朝日奈「だから血がそのまま残って…包丁が赤くなっちゃったんだ…!」
  15. 21 : : 2014/05/04(日) 10:47:47
    九頭龍「っておい。ちょっと待てや。結局ふりだしじゃねえか!」

    苗木「…っ!」

    霧切「夜時間の間に殺されたから、誰も目撃していない…」

    霧切「誰よりも早く厨房に行って包丁を戻したから、これも誰も目撃していない…」

    左右田「っくそ…!なにか手はねえのかよ…!」


    議論開始


    左右田「手詰まりじゃねえか…」

    九頭龍「【血を洗い流した跡】も残ってないんじゃあ…」

    【十神部屋】

    日向「それは違うぞッ!」論破

    BREAK!!

    日向「みんな…聞いてくれ!血を洗い流した跡は残っていたんだ!」

    十神「なに…!?」

    ソニア「本当ですか!?」

    日向「ああ。犯人は包丁を返した後、急いで自室に戻り、血を洗い流したはずだ!」

    終里「ってちょっとまてよ!包丁を返したのに、なんで血を洗い流せるんだよ!」

    日向「洗ったのは、包丁じゃないんだ!」

    終里「はあ!?」

    日向(そうだ…!犯人が自室で洗い流したのは…!)


    閃きアナグラム開始


    ら だ ん か よ

    からだ

    日向(よーし分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    日向「体…だよ」

    終里「体?体を洗ったのか?」

    九頭龍「なるほどな…。人を刺したら、大量の返り血を浴びる…」

    九頭龍「それを洗ったわけか!」

    日向「ああ。しかも、夜中にはシャワーが出ない。だから犯人は、誰も来ない内に包丁を返し、急いで帰り、血だらけの自分の体を洗ったんだ!」

    日向(そうなると…)

    日向(犯人はあいつしかいない!)
  16. 22 : : 2014/05/04(日) 11:52:34
    怪しい人物を指名しろ!

    十神

    日向(お前しか…いない!)


    日向「十神…犯人はお前じゃないのか!?」

    十神「お…俺だと…?」

    苗木「…!」

    十神「フ…フン…。わ…笑えない冗談だな…」

    左右田「明らかに動揺してんじゃねえか!」

    日向「お前の部屋は、若干暖かかった。あれは、シャワーを使ったからじゃないのか!?」

    十神「…クッ…!?」

    十神「…ククク…」

    十神「そんなものは言いがかりだ!俺はシャワーなど使っていない!」

    葉隠「それはそれできたねえべ!」

    十神「黙れ!」

    苗木「いや…十神クン。君はシャワーを使っているはずだよ」

    十神「なんだと…!?」

    十神「そこまで言うのなら、証明してみろ!苗木!」

    苗木(もちろん、そのつもりだ…!)


    マシンガントークバトル開始


    ふん…!     何度も言わせるな!      愚民が…!        証明してみせろ!      俺は犯人などではない! 黙れ!!                  何度も言わせるな!       証明してみせろ!       黙れ!!     愚民が…!       俺は犯人などではない!        十神の名にかけて!    黙れ!!

    トドメをさせ!

    十神「【俺がシャワーを使ったなどということを証明してみろ!】」

    【十神の髪】

    苗木「これで証明するよ!」

    BREAK!!


    苗木「シャワーを使ったなら、勿論濡れてないとおかしい」

    苗木「乾かす時間もあまりなかったし、拭いたとしても、完全には拭ききれない。少し湿り気が残るはずだ」

    苗木「十神クンのその湿った髪が、証拠だよ!」

    十神「…うぐっ…!!」

    十神「ま…まだだ!そんなものはただの貴様らの想像だ!!」

    苗木「…認めてくれないんだね…」

    苗木「なら、最初から事件を振り返ってみるよ」


    クライマックス推理
       開始


    苗木「これが事件の全貌だよ!」

    苗木「まず犯人は、厨房に包丁を取りに行った。そして、夜時間になると、腐川さんの部屋を訪れ…刺したんだ」

    苗木「犯人は、今すぐにでも包丁を戻しに行きたかった。でも、出来なかったんだ。夜時間は、食堂がロックされてしまうからね」

    苗木「それに、シャワーも出なくなるから、包丁の血を洗い流すこともできなかった」

    苗木「そして夜時間が終わると、犯人は急いで厨房に向かい、包丁を戻し、自分の部屋へと戻った」

    苗木「そして自分の部屋で体を洗い、返り血を洗い流したんだ。でも、水に濡れた髪は、しばらくしないと乾かない。それが今回、大きな証拠となってしまうんだ。」

    苗木「…これが事件の全貌だよ」


    苗木「そうだよね、十神白夜クン!」

    COMPLETE!!


    十神「…」

    霧切「どう、十神君。なにか反論はある?」

    十神「…」

    九頭龍「へっ。反論なんかできるわけねえだろうが」

    左右田「…これで終わり…か」

    十神「…」
  17. 23 : : 2014/05/05(月) 13:45:42
    モノクマ「残念だけど議論の結論が出たみたいなので、投票タイムといきましょうか」

    モノクマ「投票の結果、クロとなるのは誰か!?その答えは、正解か不正解か!?」

    モノクマ「うぷぷ、ワックワクのドッキドキだよね!」

    苗木「で…何をすれば?」

    モノクマ「犯人が書かれたパネルを押せばいいの!!」


    MONOKUMA VOTE

    十神 十神 十神


    モノクマ「正解!今回腐川冬子さんを殺した犯人は…」

    モノクマ「十神白夜クンでしたー!」

    苗木「…十神クン…」

    十神「…」

    モノクマ「いやーレベルの低い議論だったけど、犯人見つかってよかったね!んじゃあとっとといきましょうか!」

    モノクマ「では、はりきっていきましょう!おしおきターイム!」


         GAMEOVER
    トガミくんがクロにきまりました。
      おしおきをかいしします。


    【人間★失格】





    苗木「…」

    左右田「…」

    霧切「…」

    九頭龍「…」

    葉隠「…」

    朝日奈「…」

    ソニア「…」

    終里「…」

    日向「…」


    そのままモノクマは、勝手に去って行った…
  18. 24 : : 2014/05/05(月) 13:51:08
    裁判後…

    廊下


    霧切「…それにしても、裁判でのあなたの活躍には驚かされたわ」

    苗木「…あんなこと、本当はしたくないに決まってるよ…」

    霧切「でも苗木君。あなた、まだ解いてない謎があったじゃない」

    苗木「え?」

    霧切「ナイフよ」

    苗木「あっ…!」

    霧切「…結果的に十神君が犯人だったから良かったけどね…」

    苗木「…」

    苗木(あのナイフか…)

    苗木(結局なんだったんだろう…?)


    苗木部屋


    苗木(…考えても分かるわけがない…)

    苗木(…)

    苗木は、机の引き出しを調べて見た。

    …が

    苗木(えっ…!?)

    ナイフが無かった。
  19. 27 : : 2014/05/06(火) 18:14:41
    キーンコーンカーンコーン

    モノクマ『オマエラ!…』

    苗木「…」

    苗木(朝…か)

    苗木(結局分からなくて寝ちゃったけど…)

    苗木(ナイフは本当にどこ行ったんだ…?)

    苗木(…)

    苗木(…考えてても仕方ないか)


    食堂


    九頭龍「おう。苗木」

    ソニア「おはようございます。苗木さん」

    苗木「おはよう」

    食堂には ほとんどの人が集まっていた

    朝日奈「赤音ちゃん!アメ見つけたんだけど食べる?」

    終里「ああ…アメなぁ。あれって次々と食えねえから苦手なんだよなぁ」

    終里「ま!くれるっていうんならもらっとくか!」

    九頭龍「ったく。アメが好きとかガキかよ…」

    朝日奈「別にいいじゃん!好きなんだから!」

    左右田「お?なんか食堂に来た途端 朝日奈の大胆な告白が聞こえたぞ?」

    左右田や葉隠が入ってきた。

    葉隠「いや…もしかすっと…食べ物に大して好みの問題で言ったのかもしんねーぞ?」

    苗木(当たってるし…具体的に当たってるし…)

    苗木(…昨日裁判したばっかりな雰囲気とは思えないな…)

    まあ この切り替えの早さもみんなの1つの特徴かもしれないうぷぷぷぷぷぷ

    苗木「っ!」

    モノクマ「やあ みんな仲良く朝食タイムでしょうかね?」

    日向「モノクマ…何しに来たんだよ…!」

    左右田「そうだ!俺達の邪魔すんなって!」

    モノクマ「へえー?俺達の邪魔すんなって?」

    モノクマ「オマエラだって ボクの邪魔すんなよな!」

    日向「…は?」

    モノクマ「まったく…もっとスムーズに計画が進行する予定だったのにさ…」

    日向「な…何言ってるんだよ…」

    モノクマ「まあいいよ。どっちみち結末は変わらないんだから」

    モノクマ「うぷぷぷぷ…!」

    九頭龍「どいういうことだコラァ!!」

    モノクマ「]そvそそれは0,y0]=ぜ9y0iyつh29ぼぼ50wう4].vt-=5]w-ot.]ct4-0!?」

    九頭龍「…ああ!?」

    左右田「故障か…?」

    モノクマ「-i0,4qコc04iqx[4r0.ラ[3!r4\なqr43.に-0!す9u40る8r32[ん0-[2q.0r[qi04i0wだmod!」

    モノクマはワケ分からないことを言って、去っていった。

    九頭龍「な…なんだ…いまの…」

    左右田「壊れたんだろ…多分」

    霧切「…」
  20. 28 : : 2014/05/10(土) 15:37:22
    モノミ「危ないでちゅ!」

    ブン!

    苗木「えっ!?」

    カキイン!

    モノミが投げた槍が、苗木に向かって飛んでいた別の槍を弾いた!

    苗木「なっ…!?」

    九頭龍「これは…グングニルの槍…だったか?なんでこんなとこにあんだ…?」

    左右田「さあな…」

    モノミ「ここは危険でちゅ!早くここから逃げてくだちゃい!」

    日向「なっ…何が…」

    モノミ「ッ!」

    モノクマ「えいッ!」

    ポポポポポポポポポポポ

    表現しにくい音を出し、モノミの持っている木の棒から光を出した。

    そして光は、モノミの前で円をつくり…

    ガガガガガガガガ!!

    光の円が盾となり、前方から飛んできた沢山の槍を防いだ。

    左右田「…はぁ?」

    九頭龍「…何が起こってやがんだ?」

    モノミ「ミナサン!ついて来てくだちゃい!」

    終里「まてよ!まだ飯の途中だぞ!」

    モノミ「命より飯!?」

    モノミ「いいからとにかく今はついてきてくだちゃい!」

    終里「…チッ」

    うぷぷぷぷぷぷ


    学園エリア1F


    モノミ達は、赤い扉を開けて中に入った。

    霧切「…!?」

    …中は裁判場だった。

    九頭龍「…おい…オレの記憶がおかしいのか?」

    ソニア「いえ…ここにはまず、エレベーターがあったような…」

    モノミ「まず、ミナサンはあの席についてくだちゃい」

    モノミは裁判の席を指した。


    全員、裁判の席に立った。

    モノミ「では…」

    モノクマ「あいや、待たれえええい!!」

    モノミ「ほわわっ!?」

    霧切「モノクマ…!」

    モノクマ「まったくもう、モノミちゃんは勝手に、なにをしようというのかね!?」

    モノミ「あ、あんたには関係ありまちぇんよ!」

    モノクマ「いやいや、大アリですって」

    モノクマ「オマエラ、気づいて無いよね。モノミが恐ろしい事をしようとしていることに」

    モノミ「ほえ?」

    モノクマ「モノミは、オマエラをこの世から消そうとしてるんだよ!」

    モノミ「そ…そんなっ!?」

    モノクマ「それでもオマエラはモノミのいうことを聞くつもり?」

    終里「いや、言ってることがわけわかんねー」

    モノクマ「…はい?」

    左右田「このよからけそうとしてるんだよ…とか…ものみがおそろしいことをしようとしていることに…とか…意味わかんねーよ。もっと分かりやすく言えよ」

    モノクマ「…なに、オマエラ。わざと?ねえわざとなの?」
  21. 29 : : 2014/05/10(土) 18:00:31
    議論開始!


    モノクマ「モノミはオマエラを消そうとしているんだよ!」

    左右田「消えるって…」

    朝日奈「具体的にどうなるの?」

    モノクマ「そのままだよ?」

    モノクマ「簡単に言えば…【殺す】ってところかな」

    モノミ「なに言ってるんでちゅか!」

    モノミ「殺そうとしてるのは、[モノクマ]じゃないでちゅか!」

    モノミ「さっきの《槍》も、殺すつもりだったはずでちゅ!」


    日向(どちらかが俺達を殺そうとしている…?)

    日向(…それって…どっちなんだ…?)


    モノクマ「モノミはオマエラを消そうとしているんだよ!」

    左右田「消えるって…」

    朝日奈「具体的にどうなるの?」

    モノクマ「そのままだよ?」

    モノクマ「簡単に言えば…【殺す】ってところかな」

    モノミ「なに言ってるんでちゅか!」

    モノミ「殺そうとしてるのは、[モノクマ]じゃないでちゅか!」

    【槍】

    日向「それに賛成だッ!」同意

    BREAK!!!


    日向「そうだ…俺達を殺そうとしているのは、モノミじゃない」

    日向「モノクマ!お前じゃないか!」

    モノクマ「ぶふぉ!?」

    九頭龍「お…おい…。たしかにモノクマはむかつくけどよ…。モノクマが攻撃してきた事があったか?」

    日向「槍だよ」

    九頭龍「槍…?」

    日向「苗木や、モノミに向かって飛んだ大量の槍…あれは、モノクマの仕業なんだ!」

    モノクマ「その証拠があるとでも!?」

    日向(あるはずだ…!どこかに証拠が…!)


    閃きアナグラム 開始


    ル や ニ ソ ア の グ ン り き し

    グングニルのやり

    日向(よーし分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    日向「グングニルの槍だ」

    モノクマ「さなだどぅ!」

    ソニア「グングニルの槍…?たしか…モノクマさんやモノミさんが使っていた槍が…」

    葉隠「そういや、食堂に転がってた槍も、それっぽかったべ?」

    日向「そうだ。モノクマが、グングニルの槍で、食堂にいた俺達を襲ってきたんだよ」

    九頭龍「なんでそう言い切れんだよ?」

    日向「えっ…?」

    九頭龍「グングニルの槍を使ったからモノクマ…で、なんでそう言い切れんだ?」

    日向「それは…」

    日向(考えろ…!どこかにヒントがあったはず…!)


    ロジカルダイブ 開始


                     グングニルの槍を使えるのは?
                    /       |      \
               モノクマとモノミ    モノクマ  モノミと苗木
                   |
            グングニルの槍で狙われたのは?
           /       |       \
      モノクマとモノミ    モノクマ   モノミと苗木
                            |
                   食堂でグングニルの槍を使ったのは?                                /         |       \
             モノクマとモノミ      モノクマ   モノミと苗木
                            |

    日向(推理は繋がった!)

    COMPLETE!!


    日向「やっぱり…あの時グングニルの槍を使ったのは、モノクマだったんだよ」

    モノクマ「証拠でもあるの?」

    日向「グングニルの槍を使えるのは、モノクマとモノミだけだ。だけど、モノミは食堂で1回狙われていた…」

    日向「つまり…モノミ以外にグングニルの槍を使えるのは…モノクマだけだ」

    モノクマ「…」
  22. 30 : : 2014/05/11(日) 23:07:35
    九頭龍「なるほどな…。よく分かんねーが…そういうことか…」

    左右田「分かってねーじゃねーか」

    霧切「とりあえず、モノクマが敵でモノミが味方だと思っておけばとりあえず大丈夫だと思うわ。多分」

    左右田「恐ろしく自信ねーなぁ…」

    モノクマ「でも、ボクは嘘はつかないよ。ホントダヨ」

    モノミ「果てしなく棒読みじゃないでちゅか!」

    モノクマ「いやいや、これだけは本当に本当だって。モノミは、ここのみんなを消そうとしてるんじゃん?」

    モノミ「そ…そんなこと…!あちしはただ…!」

    モノクマ「違うって言い切れる?じゃあ何をしようとしてたの?」

    モノミ「そ…それは…!…あれ?」

    モノミ「モノクマ!あんたはなにをしたんでちゅか!」

    モノクマ「うぷぷぷぷぷ。お前はボクに敵うわけないんだよ」

    モノクマ「だって、ここはもう既にボクの世界だもーん!」

    モノミ「ま…まさか…!いくらなんでも…!」

    モノクマ「アーッハッハッハ!!お前の力なんて、精々この程度でしかないんだ!」

    モノミ「そ…そんな!?」

    ソニア「あの…わたくし達が置いてけぼりなのですが…。一体何があったのですか…?」

    モノクマ「モノミが完全に無力化しちゃったんだよ」

    モノミ「あ…ありえないでちゅ!そんなこと!」

    モノクマ「ありえない事はありえないなんて、どこかの人造人間が言ったみたいだね」

    モノミ「急に話を変えないでくだちゃい!」

    モノクマ「…」

    モノクマ「…あーあ。もう話すのに飽きちゃったよ」

    モノクマ「ま、言葉で言うよりも、実際にやっちゃった方が分かりやすいよね!」


    パカッ

    モノクマの後ろの床が開き…

    ガシャンッ

    …中から重機関銃が現れ…

    ズドドドドドドドドドドド!!!

    モノミに向かって自動で発射された!


    日向「…は?」

    ソニア「な…なんでいきなりモノミさんが撃たれているのですか!?」

    モノクマ「いやー気持ちいいねー。やっぱ撃ち殺しって最高っすよ!」

    左右田「む…無茶苦茶だろ…」

    モノクマ「さて…次はオマエラダ」

    ガシャンッ

    機関銃がこっち向いた。

    苗木「…っ!」

    朝日奈「なっ…!?」

    モノクマ「消えて無くなれええ!!」

    ズダダダダダダダダ!!
  23. 31 : : 2014/05/12(月) 19:52:19
    モノミ「させまちぇん!!」

    キキキキキキキキン!!

    モノミは、手に持った虹色の武器で、全ての弾丸を弾いた。

    モノクマ「しぶとい奴だな!」

    苗木「モ…モノミ!?」

    ソニア「撃たれまくったはずでは!?」

    モノミ「あちしは滅びぬ!何度でも蘇りまちゅ!」

    モノクマ「ちっ。計画を邪魔した上に、ここまでしつこいとは…!」

    モノクマ「よかろう!それならば一気に葬ってやる!」

    「…そんなことはさせないよ」

    「…うん!」

    日向「!?」

    突然、聞き覚えのない声が聞こえた。

    そしていつのまにか、裁判席に2人の女の子が立っていた。

    苗木「えっ…!?」

    モノクマ「むっ!?」

    モノクマ「くそっ!またあいつか!」

    七海「初めまして。私は七海千秋。一応、超高校級のゲーマーだよ」

    不二咲「ボクは、不二咲千尋。人工知能…アルターエゴだよ」

    苗木(七海千秋…?不二咲千尋…?人工知能…?アルターエゴ…?)

    左右田「ぎゃああああ!!いつの間にか人が!?」

    九頭龍「おせーよ!!今更かよ!!そろそろ慣れろよ!!大げさなんだよ!!」

    七海「…」

    七海「…あ、もう話して大丈夫?」

    苗木「ど…どうぞ」

    七海「私達は、モノクマからあなたたちを助けに来たんだよ」

    左右田「ま…まじか!?」

    左右田「なら今すぐ助けてくれよ!」

    左右田「…ってあれ?助けに来たって?どういうことだ?」

    九頭龍「とりあえず黙ってろや。話が進まねーだろ…」

    不二咲「間に合ってよかったよ。モノミもよく頑張ったね」

    モノミ「これがあちしの使命でちゅから!」
  24. 32 : : 2014/05/20(火) 20:12:36
    ズダダダダダダダ!!

    苗木「っ!」

    モノクマ「ギャハハハハ!!」

    機関銃の連射!

    モノクマ「散れぃ!!ギャッハハハハハ!!」

    葉隠「性格変わってんべ…!」

    不二咲「ボクには、そんなの効かないよ」

    日向「っ!?」

    なんかよく分からない、数字とアルファベットで構成された、近未来的なバグったような盾で守られた。

    七海「今度はこっちのターンだね」

    ガシャンッ

    モノクマ「ッ!?」

    日向「?!」

    七海「発射っ!」

    ドンッ

    ズドオオオオオオン!!!

    ミサイル砲がモノクマに向かって飛んでいった。

    九頭龍「ってちょっとまてや!!なんだよこれ!?」

    ソニア「い…いきなり人が現れて…いきなり戦争を始められても…!」

    七海「大丈夫だよ。君達には危害は加えられないから」

    霧切「…モノクマと戦いながらでもいいから、少しずつ私達に説明してもらえないかしら」

    不二咲「あ、うん。そうだね」

    不二咲「ここは…まあ一言で言えば、プログラム世界なんだ」

    苗木「プログラム世界…?」

    七海「言っちゃえば、ここはゲームの中の世界ってわけだよ」

    日向「ゲームの中…!?」

    左右田「オイオイオイオイ!?いきなり話が飛びすぎだっての!!」

    七海「いくら貴方たちの頭が悪くても、理解できるでしょ?ここはゲームの中なんだよ」

    日向「理解はできる…けど…それを信じろっていうのか!?」

    七海「…事実なんだから仕方ないんだけど…」

    苗木(…)

    不二咲「…ごめん。細かく説明してる時間はないんだ。だから、無理矢理にでも納得してもらわないと…」

    霧切「…分かったわ」

    日向「お…おい…!?」

    霧切「仮定でもなんでもいい。とにかく話を進めましょう」

    日向「…」

    不二咲「ありがとう。じゃあ、説明を続けるよ」

    七海「ロケットパーンチ」ポチ

    ドゴオオオン!!

    直撃した瞬間モノクマが爆発した。

    不二咲「…と…いうわけで…君達はこの ドゴオオオオン!!! だ…ら…ぁ……そ…のは…」

    全員「…」

    …戦闘音がうるさくて聞こえない…
  25. 33 : : 2014/05/24(土) 00:22:59
    不二咲「ミュートモード」

    フッ…

    苗木「っ!?」

    急に周りの音が聞こえなくなった

    不二咲「これで、近くの声しか聞こえなくなったよ」

    葉隠「いや…ちょっと待てって…。何なん?これ?魔法か?」

    不二咲「魔法でもなんでもいいよ。とにかく、ボクの話を聞いて」

    葉隠「いや、待て。疑問に思う事を解決していかない限りは…

    不二咲「まず、この世界は…」

    葉隠「…スルーですか。そうですか」

    左右田「プログラム世界っつーのはさっき聞いたぞ」

    不二咲「元々このプログラム世界を作ったのは、江ノ島盾子っていう超高校級の絶望なんだ」

    霧切「超高校級の絶望…?」

    不二咲「超高校級の絶望は、世界を絶望にたたき落とす事だけを行動原理とした連中で、超高校級の絶望は、君達のような希望ヶ峰学園の生徒…つまり、世界の希望の象徴と呼ばれる者達を絶望に堕とし、世界を絶望へ導こうとしたんだ。このプログラム世界は、みんなに絶望を注入する為につくられた世界なんだよ」

    苗木「…」

    葉隠「…え…えっと…もーちっと分かりやすく…」

    不二咲「それでボク達は、君達を助ける為に、絶望の為につくられたこの世界に、独立したこの空間をつくったんだ。この裁判場なら、攻撃もできない、モノクマによってみんなが誘導されることもない。…はずだったんだけど…予想以上にハック力が強くて…あっという間にここも乗っ取られちゃったんだ。だから、今はこうして七海とモノクマは戦争できちゃってるんだけどね。このハック能力の高さには、モノミも驚いてたね。この独立した空間が、あんな短時間で解析されちゃうなんて、本当にあり得ないはずなのに…」

    【超高校級の絶望】コトダマGET!!!

    【プログラム世界】コトダマGET!!!

    【希望の象徴】コトダマGET!!!

    葉隠「…」

    左右田「…あーもう駄目だわ。ギブアップ」

    終里「お、長ったらしい話は終わったか?」

    不二咲「き…聞いてなかったのぉ…?」

    終里「だってそんなの聞いても全く分からねえし」

    日向「端的にまとめてくれ」

    不二咲「…えーっと…」

    不二咲「…あっ…そうか…!みんな頭悪いんだね…!」
  26. 34 : : 2014/05/24(土) 17:11:44
    朝日奈「…意外とひどい事言うんだね」

    不二咲「あっ…いや…違くて…えっと…」

    不二咲「みんなを絶望させやすくするために、江ノ島盾子はみんなの理解力とか分析力とかをほぼなくしたんだよ。えっと…たしか調べた内容だと、初期段階の作戦では、みんなのアバターを消す事で体を空っぽにして、それに江ノ島盾子が乗っ取る計画だったんだけど、それを早めに察知して、ここにモノミを送り込んで、ルール追加の権限を使って、生徒に攻撃をできなくしたんだ。ルール消去の権限はないから、これで大丈夫だと思ってたんだけど…モノクマは作戦を変えて、生徒同士での殺し合いにしようとしたんだ。そこで学級裁判を利用して、皆殺しにしようとしたんだよ。まあそれじゃあ1人生き残っちゃうんだけど、それくらいはどうとでもなるんだろうね…。でも、君達は学級裁判を生き残った。まあそれでも2人消えちゃったんだけどね…。モノクマは、頭の悪いみんなが生き残るなんて想定外だった。でも、それと同時に進めていた、次の作戦。ハッキングが発動しちゃって、ルールをハッキングされて、生徒に攻撃できるようになっちゃったんだ。それに対抗してボク達は、攻撃ができないルールだけを組み込んだ、この独立した裁判場をつくったんだ。でも、ここすらもすぐに解析されちゃって…」

    不二咲「…って…みんな聞いてる?」

    日向「いやまったく」

    苗木「…ごめん」

    九頭龍「ったくよ…。話す度に長くなりやがって…。説明する気あんのか!!」

    不二咲「ご…ごめんなさい…」

    不二咲「…っ!■」

    苗木「なっ…なに…!?」

    不二咲「そ■ろそろ限 界みたい…■。 みんな…■ が■んば■■っ■■て■……■■!』

    …不二咲は消えた

    左右田「な…なんだ…!?人が…消えちまった…!?」

    霧切「…」

    モノクマ「うぷぷぷぷ…!」

    苗木「っ!」

    日向「モノクマ…!」

    不二咲がいなくなったのと同時に、周りの音が聞こえるようになった。

    …しかし、戦闘音が聞こえない上に、七海がいない。

    ソニア「な…七海さんは…!?」

    モノクマ「さあどうなったんだろうね?」

    モノクマ「なんちゃって!七海千秋とかいうプログラムは、ボクが壊しちゃいました!!」

    日向「…っ!」

    ソニア「壊しちゃったなんて…七海さんは物じゃありませんよ!?」

    モノクマ「プログラムだよ?プログラムなんて生きてないんだから、死ぬとか、殺すとかいうのもおかしいでしょ?どっちかっていうと、「壊れた」の方が正しいよね?」

    ソニア「そ…それは…」

    霧切「それは違うわ」

    モノクマ「ん?」

    霧切「たとえプログラムでも、あの2人は私達を救ってくれたわ」

    モノクマ「…」

    モノクマ「救ってくれた…ね。本当にそうかな」

    霧切「…どういう意味?」

    モノクマ「オマエラは、七海千秋が時間稼ぎして、不二咲千尋が真相を語ってくれたと思ってるっしょ?」

    葉隠「は…?違うんか?」

    モノクマ「うぷぷ。聞かない方が幸せなこともあるんだよ?」

    モノクマ「オマエラが聞いた事は、果たしてオマエラを幸せに導いてくれるのかな…?」

    モノクマ「うぷぷぷ…!」

    モノクマ「アーッハッハッハ!」

    苗木「…」

    苗木(…不二咲さんが言ってくれた事なんて、全然頭に入らなかった…)

    苗木(これじゃあモノクマの言葉に矛盾があったとしても…)


    議論開始!


    コトダマ
    【超高校級の絶望】
     【プログラム世界】
    【希望の象徴】
  27. 35 : : 2014/05/25(日) 21:09:51
    モノクマ「【この世界は、プログラムの世界…】」

    モノクマ「【この世界は、超高校級の絶望によってつくられた世界…】」

    モノクマ「【この世界は、オマエラに絶望を注入するためにつくられた世界…】

    モノクマ「【オマエラはそう聞いたんだよね?】

    モノクマ「【でも、それが正しいという証拠はあるの?】」

    モノクマ「【超高校級の絶望が、ただ数人を絶望させる為だけにこんな面倒な事をするわけないでしょ?】」

    【希望の象徴】

    苗木「それは違うよ!」論破

    BREAK!!!


    苗木「確かに、超高校級ともなれば、たった数人の為にこんな回りくどいことをしないと思うけど…」

    苗木「大勢のために回りくどいことをしたとしたらどうだ!」

    モノクマ「…っ!」

    終里「お…おい…どういうことだよ…」

    苗木「さっきの不二咲さんの言葉の中に、希望の象徴って言葉が聞こえたんだ」

    苗木「ボク達は、希望の象徴とも呼ばれる、希望ヶ峰学園の生徒だ。その希望の象徴が絶望してしまったら…」

    日向「…そうか…!それで大勢が絶望するってことか!」

    九頭龍「超高校級の絶望…江ノ島盾子だったか?そいつは、それを見越してオレらを絶望させようってわけだったのか…」

    終里「でも、絶望ってどういうことだよ?」

    左右田「安心しろ。多分何も理解してないおめーとは無縁だ」

    終里「おっそうなのか?なら安心だな!」

    左右田「いや馬鹿にされてんだからな?」

    ソニア「ですが…確かに気になりますよね…」

    ソニア「わたくし達を絶望させるといっても、そう簡単にできるものでしょうか?」

    九頭龍「特に、何も分かってない終里が一番難しいかもな…」

    終里「お?なんかサンキュー」

    左右田「だから馬鹿にされてんだよ!気付け!」

    霧切「確か不二咲君は、私達の頭が悪くなったと言ってたわね…」

    左右田「元々悪い終里は、更に悪くなっちまったわけか」

    九頭龍「コイツどうしようもねーな…」

    ソニア「…そろそろ終里さんから離れて、話を戻しましょうか」

    霧切「まあ、さっき不二咲君が全て話してくれたと思うけど…」

    霧切「思い出すのと同時に、整理してみましょうか」


    議論開始!


    霧切「まずは、どうやって私達を絶望させるつもりだったのか…考えてみましょう」

    九頭龍「どうせあの[殺し合い]だろ」

    左右田「オレらに攻撃することで…」

    左右田「オレらに[恐怖を与えて]絶望させるつもりだったんだよ!」

    朝日奈「でも、あれって本当に[殺しにきてた]よね…」

    【プログラム世界】

    日向「それに賛成だッ!」同意

    BREAK!!!


    日向「そうだ…あいつは確かに殺しにきていた…」

    左右田「だからそれはただのフェイントだろ」

    日向「違う。殺して絶望させるつもりだったんだ」

    左右田「は?死んだら絶望もなにもねえだろ」

    日向「忘れたのか?ここはプログラム世界なんだぞ?」

    日向(つまり…今の俺達の姿は…)


    閃きアナグラム 開始


    ー タ カ バ ア シ

    アバター

    日向(よーし分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    日向「ここがプログラムの世界だっていうんなら…」

    日向「俺達は生身じゃなく、アバターのはずだ」

    左右田「アバター…。プレイヤーの分身か…?」

    日向「ああ。俺達が死んだとしても、それはプログラム上の話だ。体が死んだわけじゃない」

    日向「それに、さっき不二咲が言っていた事が少し聞こえたんだ。初期段階の作戦では、みんなのアバターを消す事で体を空っぽにして、それに江ノ島盾子が乗っ取る計画だったって。だから、江ノ島盾子は俺達を殺して体を空っぽにした後、体を乗っ取る事で…絶望させる計画だったんだ…!」

    左右田「な…んだよ…それ…。ワケわかんねーよ…」
  28. 36 : : 2014/05/26(月) 20:20:02
    モノクマ「…ん?」

    日向「な…なんだよ」

    モノクマ「いやあ…おっかしいなあ?」

    日向「…何がだよ」

    モノクマ「ま、いっか」

    日向「はあ?」

    朝日奈「でも日向。なんでモノクマは、学級裁判なんて始めたの?」

    九頭龍「そんな計画があるのなら、学級裁判なんて回りくどいことなんてするわけねーよな…」

    日向「そ…それは…」

    苗木「それは…違うよ!」

    日向「苗木…!?」

    苗木(モノクマには出来ない理由があったはずだ…!)


    閃きアナグラム 開始

    ッ グ ソ ハ ン キ

    ハッキング

    苗木(そうか分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    苗木「ハッキングされたせいなんだ!」

    左右田「は?ハッキング?」

    苗木「これもさっき不二咲さんが言ってたのを思い出したんだけど、この世界には、ルール追加はできるけどルール消去はできないらしいんだ」

    苗木「だから不二咲さん達は、ハッキングをして、生徒への攻撃禁止っていうルールをつくったんだ!」

    朝日奈「じゃあ…なんでさっきからモノクマは攻撃できてるの!?」

    苗木「それもハッキングらしいんだ」

    左右田「自分のプログラムを…自分でハッキングしたっていうのかよ!?」

    苗木「いや、それも違うよ」

    苗木(モノクマがハッキングしたのは…)

     自分のプログラム
    →不二咲達のプログラム
     左右田のプログラム

    苗木(これだ!)

    苗木「そもそもこの裁判場は、モノクマが用意したものじゃないらしいんだ」

    左右田「は?」

    苗木「不二咲さん達が、このプログラム世界に、独立した自分達のプログラムを入れたらしいんだ」

    苗木「だから、この裁判場内では、本来攻撃ができないはずだった。でも、即座にモノクマにハッキングされてしまったんだ」

    左右田「…よく意味わかんねーけど…それだけ聞くと、モノクマって随分すげー奴なんだな…」

    朝日奈「でも、本当にモノクマってそこまで考えてたの?」

    苗木「うん。間違い無いよ」

    朝日奈「えっ…?」

    苗木(このことを仮定して考えれば…あの罠についても説明が出来る…!)
  29. 37 : : 2014/05/28(水) 22:15:26
    閃きアナグラム 開始

    イ か の あ い ナ フ

    あかいナイフ

    苗木(そうか分かったぞ!)

    COMPLETE!!


    苗木「あの赤いナイフ…」

    霧切「目が覚めたらいつの間にか持っていた、あのナイフのことね」

    苗木「学級裁判でボクらを殺すつもりだったなら、やっぱりボクらに間違ってもらわないといけない」

    苗木「まあ、ただでさえボクらは頭が悪くなった状態だったんだけど…モノクマは、更にそこからもう一つの細工をしたんだ。それが、あの赤いナイフだよ」

    日向「目が覚めたら、知らない間にナイフを持ってて、しかもその日の朝に事件が起きたんだからな…。もしかしたら、知らない間に自分がやったのかと思ったりもするはずだな」

    霧切「そうして、混乱し、間違った答えを導かせるのが狙いだったわけね」

    苗木「そう。そして、気付かれないように…鍵を掛けてあるはずの個室の中の人にナイフを持たせるなんて…」

    苗木「そんな不可能に近いことは、今まで不可能な事を軽々とやってのけた…」

    苗木「モノクマしかいないんだ!!」

    モノクマ「…っ!」

    苗木「あのナイフは、モノクマが仕掛けた罠なんだ!だからモノクマは、ボクらに間違った答えを導き出させるように、ボクらの頭を悪くして…赤いナイフなんか持たせて…!」

    朝日奈「全部…モノクマの計画だったんだね…!!」

    九頭龍「へっ。これでクロ確定だなぁ?」

    ソニア「モノクマさんは、完全に悪のクマだったわけですね?」

    左右田「モノクマの言うことなんか聞くなってことだな!」

    モノクマ「で、だからどうしたの?」

    苗木「えっ…?」

    モノクマ「全てはボクのせい。全てボクの計画。だからどうしたっていうの?」

    苗木「それは…」

    九頭龍「…考えてみりゃあ…どうでもいいな…」

    左右田「…元々モノクマは信用できねーキャラだったしな…」

    ソニア「いつのまにか、話が脱線してしまったようですね」

    九頭龍「たしか、モノクマ…いや、江ノ島盾子…だったか?…が、オレらを殺すことで体を乗っ取ろうとして、んで、不二咲達のハッキングで攻撃出来なくし、それに対抗してモノクマは学級裁判をつくり、そこで間違った答えを導かせようと、罠を仕掛け…それに更なるハッキングでこの独立した裁判場をつくり、更にハッキングでルールを変えた…って流れだったな」

    左右田「…終わったじゃねえか」

    日向「…そうだな」

    葉隠「…で…これからどうするんだべ?」

    霧切「…別に犯人もいないし…」

    モノミ「あ、それは…

    モノクマ「アーッハッハッハ!」

    苗木「っ!」

    モノクマ「まあ、本番はこっからなんだけどね!残念ながら、今までの推理は無駄ですけどね!」

    苗木「えっ…!?」

    モノクマ「オマエラ、お手元のスイッチをご覧ください!」

    前回の裁判で、犯人を決めたスイッチ…

    モノクマ「そのスイッチには、『卒業』『退学』がありますね」

    モノミ「ほえ?」

    モノミ「ってモノクマ!!また変な改造を…!!」

    モノクマ「『卒業』を押すと、オマエラはここでの出来事を上書きして、外の世界に出ることができます!」

    モノクマ「勿論、オマエラが人を殺した時に起きる事も、ちゃんと実行されます」

    苗木「…!」

    苗木(すっかり忘れてた…)

    苗木(たしか…人を殺せば…家族が生き返るってやつだな…)

    モノクマ「『退学』を押すと、これまでの出来事を全て消し去り、ここに来る前の状態にリセットされて外に出ることになります!」

    モノクマ「つまり、この学園内での友情や記憶や経験値などは全て完璧にリセットされ、この学園に来る前の状態に完全に完璧に戻ることになりまーす!」

    苗木(…な…なんだそれ…)

    苗木(そんなの…卒業を選ぶに決まってるじゃないか…)
  30. 38 : : 2014/05/29(木) 19:44:14
    葉隠「なるほど!分からん!」

    左右田「もういいから黙ってろ!ずっと黙ってろ!」

    九頭龍「んじゃ、卒業を押せばいいんだな?」

    ソニア「退学を選ぶ理由がありません」

    終里「よく分かんねーけど、この右のボタンを押せばいいのか?」

    朝日奈「じゃ、押すよ…!」

    霧切「…いいわね?」

    みんなはスイッチに手を触れた…

    モノミ「待っ…!

    日向「それは違うぞッ!」 反
    苗木「それは違うよっ!」  論

    苗木「まだ押しちゃだめだ!!」

    日向「モノクマがこんなことするなんて、おかしいにも程があるだろ!!」

    左右田「…は?どういうことだよ?」

    日向「これは、モノクマの罠かもしれない!」

    九頭竜「罠…?」

    苗木「ボクらがこんなに簡単に助かるなんて、モノクマが見逃すはずがない!何か罠があるはずだよ!」

    モノクマ「いやだなあ〜。宇宙一の正直者と自称したいボクが、みんなを騙したりしないよ!」

    モノミ「自称してすらないんだ!?」

    モノミ「いや、そんなことより…それは確かにいえてまちゅ!モノクマの悪だくみが、こんな中途半端で終わるはずがないでちゅ!」

    日向「答えろよモノクマ!お前は一体何をするつもりなんだ!」

    モノクマ「うぷぷぷぷ!」

    九頭龍「もうそいつの事なんてほっとけよ。どうせ、卒業したらこいつとももう会うことはねえだろ」

    モノミ「だ…だめでちゅ!危険でちゅ!もしそのプログラムが根本から覆されてたら…!」

    九頭龍「じゃあどうしろっていうんだよ!このままここでずっと立ち止まってろってのか!!」

    モノミ「そ…そういうわけじゃないでちゅ…!」

    モノミ「でも…もう少し…もう少し待ってくだちゃい!」

    左右田「なんだよ…どうせ何も思い浮かばないくせによ」

    苗木「…」

    モノクマ「…」

    モノミ「グングニルの雨!」

    モノクマ「っ!」

    モノクマの上から、グングニルの槍がたくさん降ってきた!

    モノクマ「グングニルの槍!」

    モノクマは、自分の手に槍を召喚し、槍を両剣のように構えた。

    キン!ガガガガガガガキン!!

    降ってきた槍を、一つ残らず弾いた!

    左右田「こんな無駄な争いすんじゃねーっての!」

    モノミ「グングニルの槍!」

    モノミもモノクマと同じように槍を構え、モノクマと槍で攻撃しあった。

    ガキィン!ガキィン!!

    左右田「だからオメーらだけで別次元の戦いを始めるなっての!」

    苗木「…」

    日向「…」

    日向(そうか…!)
  31. 39 : : 2014/06/01(日) 23:54:47
    苗木(これは…)

    日向(時間稼ぎ…!)
    苗木(時間稼ぎ…!)

    ガキィッ!

    ウサミ「っ!」

    ウサミの持っている槍が、はじき飛ばされた!

    モノクマ「串刺しじゃあ!」

    モノクマは、ウサミに槍を向け、突進した!

    グサッ

    ズドオオオオン!!

    モノクマに槍が刺さり、直後に爆発した。

    ウサミ「…ほえ?」

    苗木「あ…当たった…」

    苗木は、すぐ近くに落ちてた槍を、モノクマに投げて偶然当てた。

    九頭龍「オメー、本当は超高校級の槍投げ選手とかじゃねえよな?」

    苗木「いや…ボクにそんな才能ないけど…」

    モノクマ「痛いなあもう!」

    別のモノクマが現れた。

    モノクマ「苗木クンの不運がボクに伝染でもしたのかなぎゃああ!」

    ズドオオオオン!!

    今度は日向が投げた槍に刺さり、爆発した。

    日向「お。当たった」

    モノクマ「オマエラむかつくなぎゃあ!」

    ズドオオオオオン!!

    九頭龍が投げた槍に刺さって爆発した。

    九頭龍「結構簡単な上に、当たると気持ちいいもんだな」

    左右田「おーし!モノクマに何回槍を当てれるか勝負だ!」

    ズドオオオン!!

    ドゴオオン!!

    ボガアアアン!!

    無限に出て来るモノクマは、爆発し続けた。

    モノミ「…」

    モノミ「どうしてこうなった」

    モノミ「!」

    モノミ「来まちたか!ミナサンが時間稼ぎしてくれたおかげでちゅね!」

    「うん、そうだね。さすが希望の象徴とされるみんなだよ!」

    苗木「えっ?」

    また、聞き慣れない声が聞こえた。

    「あ、君が苗木誠クンだね?」

    狛枝「初めまして。ボクの名前は狛枝凪斗だよ」

    苗木「狛枝…凪斗?」

    神代「で、ボクが神代優兎だよ」

    苗木「え?あ、もう一人いたんだ」

    さすがに慣れてきて、もう急に人が現れた程度では驚かない。

    神代「あはは。気付かれなくも驚きもしなかったのは珍しいなあ」

    狛枝「ボクは超高校級の幸運で、神代クンは超高校級の諜報員なんだよ」

    苗木「えっ…?幸運…それに…諜報員??」

    狛枝「あっ。苗木クンも幸運なんだったよね。ボクは77期生で、苗木クンは78期生なんだっけ」

    神代「諜報員っていうのは、まあスパイのことだよ。ボクってすごく目立たなくてさ。目の前にいるのに気付かれなかったりね」

    狛枝「ボクは希望の為にと捨て身で、神代クンは才能を生かして、絶望注入プログラムまで来て、ここに入り込んだんだ。既に卒業を押してたら手遅れだったけど、時間稼ぎ助かったよ」

    苗木「い…いやいやちょっと待って…ワケ分かんないよ」

    狛枝「あ、ごめんごめん。順を追って説明していかないとね」
  32. 40 : : 2014/06/02(月) 18:13:32
    狛枝「まず、ここがプログラム世界だってことは知ってるよね?」

    苗木「あ、うん。なんとなく」

    狛枝「…まあいっか。で、この世界は君達に絶望を注入する為にあって、外の世界ではこのプログラムを守る為に、超高校級の絶望達が集まってるんだ」

    苗木「えっ?超高校級の絶望って…」

    狛枝「元々は江ノ島盾子を表す言葉なんだけど、今じゃ絶望した人々のことを言ってるんだよ」

    苗木「え?え?ちょっとまって…?」

    狛枝「あれっ?これも知らなかった?」

    狛枝「予想外だったなぁ。えーっと…まいいか」

    苗木「えっ」

    狛枝「ごめん。今は時間がなくてさ。先に結論を言っちゃうね」

    狛枝「ボク達はなんとか絶望を突破してプログラムまで辿り着いて、不二咲クン…超高校級のプログラマーに貰ったパッチを使ってこのプログラムに入り込み、かつ内部のプログラムも知ることができたんだ」

    苗木「…」

    狛枝「ま、そこまでは理解しなくても大丈夫だよ。で、それによって知ったのが…」

    狛枝「まず、卒業してしまった場合、君達の体にここでの体験が上書きされるのに便乗して、江ノ島盾子のデータも上書きされてしまうように設定されていた」

    狛枝「つまり、卒業した時点で、君達は超高校級の絶望となってしまうんだ」

    苗木「…っ!」

    狛枝「危なかったね。絶望になってしまうなんて、それこそ絶望的な事だもんね?」

    狛枝「で、退学を押した場合なんだけどさ。何も無かったんだ」

    苗木「…え?」

    狛枝「退学を選んだ場合のプログラムが、何も無かったんだ。外に出るプログラムも、ここに残るプログラムも」

    苗木「つまり…退学を押したら…どうなるの?」

    狛枝「何も起こらない。…だったらまだ運がいい方だけどね」

    狛枝「ボクはプログラムに詳しくない上に、こんな大きなプログラムだし、何が起こるか分からないんだよね」

    狛枝「ま、ボクの考えた可能性では…フリーズするか…もしくは本当に何も起こらないか…バグって不完全な状態で外の世界に出ることができるか…ね」

    苗木「そ…そんな…」

    狛枝「でも、絶望になるわけじゃないんだ。それだけまだマシじゃないか。希望の為、絶望をここから逃がすわけにはいかないんだよ」

    狛枝「それともさ、君は絶望になりたいの?」

    苗木「そ…それは…」

    狛枝「悪いんだけど…それはボクには許せないよ」

    狛枝「いやでもまさか、君達を助けに来たつもりが、まさか真実がこれなんてね…」

    神代「…悪いけど、これが本当に真実なんだよ。ボク達もここから出るわけにはいかない…」

    神代「あははっ。希望ヶ峰学園の生徒達を救うヒーローになるつもりが、このザマだよっ」

    苗木「…」

    苗木(…絶望…)

    狛枝「ま、それでもどうしても退学が嫌なら、ずっとここで立ち止まるしかないよね」

    苗木「…」

    苗木(…ボクは…)

    苗木(どうするべきなんだ…?)
  33. 41 : : 2014/06/03(火) 18:52:00
      卒業したら江ノ島盾子に乗っ取られて、超高校級の絶望となる…

                   退学したら壊れる…?

          そんな理不尽な選択肢から選べなんて…

                               そんなこと…

    生き残るには卒業しかない

    卒業すれば少なくとも生き残れるんだ

    それとも自ら壊れる道を歩むのか

    何の為にそんな苦痛を味わうんだ

    絶望しても死ぬわけじゃない

    例え絶望したとしても自分自身には何も問題はない

    ちょっと世界が困る程度だ

    それとも世界の為に自分が苦痛を味わうのか

    自分を犠牲にしてまで世界は守らなくちゃいけないものなのか

    苗木

    苗木「っ!!」

    狛枝「なに?どうしたの?」

    苗木「い…今のって…?」

    「私様の素敵な声を聞いて、どうだったかしら?」

    苗木「っ!」

    苗木(さっきと同じ声…!)

    左右田「ん?」

    左右田「うおっ?!いつの間にかたくさん増えてやがる!」

    まだモノクマに向かって槍投げ大会をしていた左右田が、こっちに気付いた。

    苗木「あ、そうだみんな…。みんなに言うことがあるんだ…」


    苗木は、卒業プログラムと退学プログラムについて、出来るだけ話した。

    …結局後に狛枝がもう一度分かりやすく話すことになったが。


    狛枝「ってわけだよ」

    葉隠「なるほどわからん」

    九頭龍「つまり、卒業も退学も駄目ってことだろ…。チッ。ふざけやがって」

    「ふざけてなんかないよーっ!だって、これが本当のことなんだもん!」

    九頭龍「あ?なんだあいつは。あんな奴いたか」

    苗木「…」

    江ノ島「初めましてーっ!いやこっちとしては、何度もあなたたちを見てるんだけど…江ノ島盾子でーす!きゃはっ!」

    日向「江ノ島盾子…!?」

    霧切「超高校級の絶望…!?」

    江ノ島「その通りなのらー!超高校級の絶望こと、江ノ島盾子なのらー!」

    江ノ島「えーっと、君達は今、2つの選択肢が与えられていまーす!もう説明はしなくていいよねっ!」

    江ノ島「ぎゃはははは!!逃げる為とか助ける為とか、なんかするごとに絶望への道が続いていたなんて、絶望的ぃ!!」

    葉隠「キャラ変わってんべ…」

    江ノ島「アタシは絶望的に飽きっぽいんだよ!!自分の性格にすら飽きちまうんだよ!!ほっとけ!!」

    朝日奈「ほっとけって…かなり難しいよねそれ…」

    江ノ島「んでてめえら!どーすんだ!もう決まったか!!」

    苗木「…」

    江ノ島「うぷぷ。決まるわけないよね。希望希望いう奴が、自分から絶望に飛び込むなんて真似、弱っちいオマエラなんかに出来っこないもんね」

    終里「んだと!俺は弱くなんかねーぞ!」

    江ノ島「弱くないんなら…ほら、さっさと卒業押しちゃいなよ」

    終里「よし分かった!やってやんよ!」

    日向「や…止めろ!あいつの言うことなんか聞き流せ!」

    終里「聞き流してるじゃねえか!」

    朝日奈「全く意味が分かってない!」

    終里「意味くらい知ってらあ!聞いて流せばいいんだろ!」

    左右田「いや若干間違ってねえか!?」

    ソニア「お…終里さん…落ち着いて下さい…!」

    江ノ島「うぷぷ。もし弱くなければ、そんなウジウジせずに、とっくに決めてここにはいないはずだよね?」

    江ノ島「弱いから迷ってるんでしょ?怖いからどっちも押せずに、ここにいるんでしょ?」

    江ノ島「絶望するのも、壊れるのも嫌。そんなの、弱さの極みじゃん」

    江ノ島「もう諦めてさ、ここでずっと立ち止まってたら?」

    江ノ島「ここにいれば、壊れることも、絶望することもない」

    江ノ島「諦めて、ずっとここにいればいいじゃん」

    江ノ島「そうすれば、この絶望注入プログラムは機能しない。世界に絶望を投入することも、自分が犠牲になることもない。完璧なハッピーエンドじゃない?」

    江ノ島「うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ。うぷぷぷぷ」

    江ノ島「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ」


    学 級 裁 判
      中 断
  34. 43 : : 2014/06/04(水) 23:15:28
    苗木「…」

    日向「…」

    江ノ島「あらら。みーんな黙りこくっちゃって」

    江ノ島「ま、これ以上議論の余地はないようだし、そろそろ投票タイムといきましょうか」

    パチンッ

    江ノ島が指を鳴らすと、同時に手元のスイッチが3つに増えた。

    江ノ島「さて、あんたらの救済用に、もう一つのスイッチ『留年』を用意しましたー。このスイッチを押した人は即留年。他の人がどれだけ卒業を押そうが退学を押そうが、留年を押したら強制留年するシステムだよ」

    江ノ島「留年を押すと、希望ヶ峰学園が再生し、留年を押した人はこれからもあの希望ヶ峰学園で暮らす事ができまーす」

    苗木「…」

    モノミ「また変な改造を…!」

    モノクマ「うるさいクマー!」

    モノクマの跳び蹴り!

    モノミ「ぎゃああ!ってなんでモノクマ動いてんでちゅか!?あんたを操ってた江ノ島盾子はそこに…

    モノクマ「ま、ここってプログラムの中なんでね。モノクマぬいぐるみでも作って、それに江ノ島盾子様の人格を埋め込めば、立派なモノクマの出来上がりじゃん?」

    モノミ「ああ、なるへそ。っていうか、あんたの体って江ノ島盾子の人格が入ってるんだ…」

    モノクマ「あらま奥さん知らなかったの?モノクマって、江ノ島盾子様の分身のような存在らしいわよー?」

    モノミ「あら知らなかったわ。江ノ島盾子の分身だなんて、物騒ねー」

    江ノ島「モノクマちゃん達のコントはおいといて…」

    江ノ島「いざ、投票タイム!」

    「…」

                          留年

    江ノ島「あら早い。もう既に一人留年決定ー!この方には、安全安心保証付きの、普通で最低な学園生活が待ってまーす!」

    「…」

    留年      留年       留年 留年
          留年       留年          留年  留年

    狛枝「見事に全員留年…か。それが君達の希望みたいだね」

    神代「まあ間違っちゃいないけどね」

    江ノ島「では、絶望学園へ□  ■□ご□■案■■内□□〜□■!■■  ■ 」





    キーンコーンカーンコーン

    モノクマ『□オマエラ! おはよう■ございます!…』

    苗木「…」

    苗木(あれっ…?)

    苗木「…」

    苗木「■」


    食堂


    九頭龍「■おう。苗■木」
              ■
    ソニア「おはようございます□。苗■木さん■」
       ■         ■
    苗木「おはよう□」  ■
      ■
    食堂には ほとんどの人が集まっていた■
      □
    朝日奈「赤音ちゃん!アメ見つけたんだけど食べる?」

    終里「ああ…アメなぁ。あれって次々と食えねえから苦手なんだよなぁ」

    終里「ま!くれるっていうんならもらっとくか!」

    九頭龍「ったく。アメが好きとかガキかよ…」

    朝日奈「別にいいじゃん!好きなんだから!」

    左右田「お?なんか食堂に来た途端 朝日奈の大胆な告白が聞こえたぞ?」

    左右田や葉隠が入ってきた。

    葉隠「いや…もしかすっと…食べ物に大して好みの問題で言ったのかもしんねーぞ?」

    苗木(当たってるし…具体的に当たってるし…)

    葉隠「で、朝日奈っちが好きなのってなんだ?」

    朝日奈「ドーナツだよ!」

    九頭龍「アメじゃねえんだな…」

    終里「葉隠!これ食うか?」

    葉隠「ん?アメか?まあくれるってんなら貰うべ。いくらで売れっかなー」

    朝日奈「うーん…そんなに高くは売れないと思う…」

    葉隠「そうか?まあそれなら食うべ」

    朝日奈「うん。…あ!売る気だったの!?酷いよ!」

    左右田「いや気付くのおせえよ!!もっと早く気付けよ!」

    朝日奈「ね!?苗木も酷いと思うでしょ!?」

    苗木「えっ!?う…うん」

    葉隠「ひでーぞ苗木っち!裏切ったな!」

    苗木「ええぇー…」

    苗木(…)

    苗木(…あれ…?)

    苗木(これって…なんだっけ…?)

    苗木(…)

    日向「苗木」

    苗木「…っわあ!?ひ…日向クン…?」

    日向「そ…そんなに驚くことないだろ…?普通に話しかけただけじゃないか…」

    苗木「ご…ごめん。ちょっと考え事してて…」

    日向「…やっぱりお前もか?」

    苗木「え…?」

    日向「…なにかがおかしい」

    苗木「…うん」

    日向「…苗木」

    苗木「…うん」

    2人は頷き、食堂を出た。

    霧切「…?」
  35. 44 : : 2014/06/06(金) 00:10:59
    食堂前


    日向「…苗木」

    苗木「ん?」

    食堂から出て、希望ヶ峰学園へ向かう途中。

    日向「…俺は、思い出した」

    苗木「…え?」

    日向「このプログラムにかけられた時に記憶やら理解力やらを奪われてここに放り込まれた俺達なんだが…俺は、実は前から記憶が戻りかけてたんだ」

    苗木「記憶が戻りかけてたって…」

    日向「最初は少し不思議だったが…それもすぐに分かった。記憶のおかげでな…皮肉だけど…」

    日向「俺は、超高校級の希望と呼ばれてたらしい」

    苗木「えっ…?」

    日向「だからこそ、このプログラムの対策をある程度知っていて、記憶を完全に奪われるまでにはいかなかったんだろうな…。しかも、希望といえば響きはいいが、俺の場合はそんな生やさしいもんじゃない」

    日向「俺は、元々予備学科っていう…ぶっちゃければ希望ヶ峰学園の資金集めの為の場所にいたんだ」

    苗木「予備学科…?」

    日向「才能の無い一般人が、高額の授業料を払って希望ヶ峰学園で授業を受けられるんだ」

    日向「…もっとも、場所も教員も内容も普通のもので、ただ希望ヶ峰学園っていうブランドに惹かれただけなんだけどな…」

    日向「で、ある時、希望ヶ峰学園である計画が始まった。それが、カムクライズルプロジェクト」

    苗木「カムクライズルプロジェクト…?」

    日向「簡単にいえば、天才を自分たちでつくろうっていう計画だ」

    苗木「えっ…!?」

    日向「希望ヶ峰学園で超高校級の才能を研究して、その研究成果を予備学科の人間の1人に、脳に直接干渉していじくって、才能特化の別人につくりかえるんだ」

    苗木「なっ…!?」

    苗木「…!まさか…日向クン…」

    日向「そう。それで選ばれたのが…俺だ」

    日向「才能に邪魔な感情趣味思考記憶諸々を消し、様々な才能を入れたらしいが…」

    日向「このプログラムによって昔の俺…つまり、今ここにいる俺をほじくり出し、カムクライズルになる前の俺をここに入れたようだな…」

    日向「まあ恐らく、カムクライズルよりも、才能のない今の俺の方が殺しやすいと思ったんだろうな」

    日向「まあそのおかげで、記憶再生と今の俺がいるという2つの条件が揃って、カムクライズルでは消されていたはずの記憶も戻ったんだろうな…」

    苗木「…」

    日向「…あ、ついてこれなかったか…」

    【カムクライズル】コトダマゲット!!!

    【予備学科】コトダマゲット!!!

    日向「まあつまりは、俺は元々才能なんてない一般人。それを希望ヶ峰学園に改造されて、今じゃ外の俺は、超高校級の希望と呼ばれている、カムクライズルなんだ」
  36. 45 : : 2014/06/06(金) 23:28:02
    苗木「さらっと言ってるけど…それってとんでもないことなんじゃ…」

    日向「ああ」

    苗木「いやだからさらっと言わないでって…」


    裁判場前


    2人は赤い扉を開いた。

    江ノ島「ん?」

    江ノ島「あらら。鍵かけ忘れちった」

    苗木「…」

    江ノ島「で、何か用?」

    苗木「…」

    日向「俺達は留年をしない。こんなところで立ち止まってるわけにもいかないんだ」

    苗木「…うん!」

    江ノ島「…ふうん…?」

    江ノ島「中々嫌な希望に満ちあふれた顔してんじゃん?」

    江ノ島「いいよ。なら、絶望まみれの最後の学級裁判といこうか?」

    パチンッ

    江ノ島は、指を鳴らした。

    江ノ島「召喚っ」

    苗木「っ!」

    江ノ島がそう言った瞬間、裁判席に他の生徒達が現れた。

    江ノ島「卒業と退学と留年。このどれかが、多数決で選ばれる。オマエラが最終的に決定するのは、この3つの内のどれかな?うぷぷぷ…」

    苗木「…」

    苗木(…みんなの様子が…少しおかしい…?)


    学 級 裁 判
      再 開


    苗木「じゃあみんな」

    九頭龍「さっさと留年を押すぞ…」

    苗木「えっ…?」

    ソニア「それだけで…ずっとここにいられるのですよね…?」

    葉隠「…もう…これ以上苦しみたくねえんだ…」

    日向「ど…どうしたんだよみんな!?」

    苗木(やっぱり…なにかおかしい…!)


    議論開始!


    葉隠「もう…嫌なんだべ…」

    葉隠「俺を巻き込まないでほしいべ…」

    左右田「外に出て行っても…」

    左右田「オレらに【得】なんか全くねえじゃねえか…」

    朝日奈「私はみんなみたいに【強くない】んだから…」

    朝日奈「あなたたち2人みたいに…」

    朝日奈「【絶望に立ち向かえるほどの才能】なんてもってないんだから…」

    【予備学科】

    日向「そんなもの…必要ない…!」論破

    BREAK!!!


    日向「そんな才能なんて、俺も持ってない。いや…」

    日向「俺には、全く才能がないんだ。超高校級のスイマーなんて、立派な才能を持っているお前とは違う」

    朝日奈「えっ…?」

    日向「…俺には…超高校級とよばれる才能なんてない。ただの予備学科生だ…」

    日向「でも…そんな俺でも、絶望に立ち向かうくらいできる!」

    苗木「そうだ…希望があるかぎり、ボク達は負けないんだ…!」

    苗木「希望をもって…進むんだ!朝日奈さん…!ボク達と一緒に…!」

    朝日奈「…っ!」

    狛枝「素晴らしいよ!苗木クン!日向クン!君達の希望は、今最高に輝いてるよ!」

    神代「うんうん。それはもう眩しすぎるくらいだね。希望と存在感の塊だね!」

    狛枝「そう…そうだよ…ボクが求めていたのはこれなんだ…!絶望を打ち破る…絶対的な希望…!」

    狛枝「日向クンは人類の希望…カムクライズルとして…苗木クンは絶対的な希望として…2人は…超高校級の希望だよ!」

    【超高校級の希望】コトダマゲット!!

    狛枝「さあ…2人で絶望を打ち破るんだ…!」

    九頭龍「そんなの無理だっつってんだろ…!」反論


    九頭龍「てめえ…それ以上戯言をぬかすな…!そんなの、不可能に決まってんだろ…!」

    日向「く…九頭龍…!?」

    江ノ島「うぷぷ…!アタシの教育がちゃんと行きとどいてるっぽいね!」

    日向「…!江ノ島…!!」


    反論ショーダウン開始!


    九頭龍「てめえがどれだけ自信をもってんのか知んねーけどよ…」

    九頭龍「結局…絶望を打ち破るなんて…不可能なんだよ…」

    発展!

    日向「そんなことはない!」

    日向「希望があれば、絶望を打ち破ることも出来るはずだ!」

    九頭龍「だから…【てめえらの希望程度で…超高校級の絶望を打ち破る】なんて…」

    【超高校級の希望】

    日向「だから…そのために…」論破

    BREAK!!!


    日向「九頭龍…お前がいてくれたらいいんだ…」

    九頭龍「…あ?」

    日向「確かに、俺や苗木だけの…ちっぽけな希望じゃ、とても絶望に太刀打ちできないかもしれない」

    日向「でも…もっとたくさんの人がいれば、それも変わるはずだ!」

    日向「だから九頭龍…こっちに来てくれ…!俺にはお前が必要なんだ!」

    九頭龍「…っ!」
  37. 46 : : 2014/06/07(土) 00:00:58


    日向「一緒に…絶望に立ち向かうんだ!」

    ソニア「そんなの…!」反論


    ソニア「一緒になんていったって…1人2人増えたところで…なにも変わらない…」

    ソニア「人は…襲い来る絶望には…砂上の城のように…脆いんですから…」


    反論ショーダウン開始!


    ソニア「たとえ希望が複数集まったとしても…」

    ソニア「襲いかかってくる絶望の前には…何の役にもたたない…」

    ソニア「絶望は伝染する…」

    発展!

    日向「絶望がそれだけあるなら…」

    日向「希望も同じようにあるはずだ!」

    ソニア「【小さな力がどれだけ集まっても、大きな力には敵わない…】」

    【超高校級の希望】

    日向「それは…違うぞ!!!」論破

    BREAK!!!


    日向「絶望は伝染する…それなら、希望も同じように伝染するはずだ!」

    日向「もしお前が絶望したなら、俺が希望を与えてやる!」

    日向「それにお前なら、たくさんの小さな力に潰される、大きな力もあるっていうことを、知っているんじゃないのか!」

    ソニア「…っ!」

    日向「俺達には、絶望を打ち破る希望がある!それがあれば…絶望なんかには負けない!」

    左右田「そんなもん…」反論


    左右田「あるわけねえだろ…」

    日向「えっ…?」

    左右田「希望なんか…どこにもないんだよ…!」


    反論ショーダウン開始!


    左右田「希望なんかない…」

    左右田「絶望しかない…」

    左右田「絶望を打ち破る希望とか…ワケ分かんねーよ…」

    発展!

    日向「もしお前に希望がないなら…希望をつくればいいんだよ!」

    左右田「希望をつくるなんて…そんなの無理に決まってんだろ…」

    【超高校級の希望】

    日向「そんなことは…ない!」論破

    BREAK!!!


    日向「希望するんだ…希望をもつんだ…!絶望に屈しないんだ!」

    日向「俺達の手で希望をつくり、みんなに届けるんだ!」

    日向「つくるなんて、お前の専門だろ?好きな事やっていればそれでいいんだ」

    日向「左右田…!一緒に希望を創り出そう!」

    左右田「…っ!」
  38. 47 : : 2014/06/07(土) 12:17:20
    苗木「希望があるからこそ、前に進む!希望があるからこそ、勇気がわく!」

    苗木「希望は、絶望なんかには負けないんだ!」

    葉隠「希望なんて…!」反論


    葉隠「希望なんて…絶望が大きくなる為のエサでしかねえべ…」

    葉隠「もう俺は嫌なんだ…!怖いんだ…!生きたいんだ…!希望なんかの為に…身を滅ぼしたくないんだべ…」


    反論ショーダウン開始!


    葉隠「希望なんてない…」

    葉隠「未来なんてない…」

    葉隠「あるのは絶望だけなんだべ…」

    葉隠「俺は…わざわざ自分を滅ぼしにいくのなんて、御免だべ…!」

    発展!

    苗木「外には絶望だけじゃない!」

    苗木「希望も同じようにあるはずだよ!」

    葉隠「だからそんなのないんだって…!」

    葉隠「希望はいずれ絶望に潰される…」

    葉隠「小さな希望を抱いたところで…」

    葉隠「絶望に押し潰されるだけだべ…」

    発展!

    苗木「そんなことはない!」

    苗木「希望は…絶望なんかには負けない!」

    苗木「ボク達が絶望を打ち砕いて、未来に進むんだ!」

    葉隠「言うだけならなんとでも言えるべ…」

    葉隠「でも俺はやっぱり…」

    葉隠「【外には出たくねえべ…】」

    【超高校級の希望】

    苗木「それは…違うよ!!!」論破

    BREAK!!!


    苗木「君は外に出たくないわけじゃないはずだよ!外に出ることで、絶望に侵されるのが怖いんだろ!」

    苗木「でも、こんなところに居たって、何も変わらないじゃないか!」

    苗木「怖くても…辛くても…前に進む…!それが、生きるってことだろ!!」

    苗木「こんなところにずっと居ても…生きてるなんて言えないよ!!」

    苗木「だから葉隠クン…!一緒に…次の扉を開くんだ!!」

    葉隠「…っ!」

    霧切「すごい…。みんな、次々と絶望から抜け出し始めてる…」

    終里「なんかわけわかんねーけど、苗木と日向ってスゲー奴なんだな!」

    日向「ってあれ?お前達は大丈夫なのか?」

    霧切「あなたたちがあの時食堂を出て…それでそれなりに警戒することが出来たの。おかげで絶望なんてせずに済んだわ」

    終里「何が何なのかサッパリ分からねえ!」

    苗木「…はは…」

    江ノ島「なにホッとしてやがんだよ!まだ終わっちゃいねえんだよ!」

    苗木「…!」

    江ノ島「やっと絶望し始めたそいつらが、オマエラのちょっとした言葉だけで、元に戻るはずないんだよ!」

    朝日奈「それは違うよっ!」反論


    朝日奈「私は…もう迷わない…!私は…苗木達についていくって決めたんだから!」

    苗木「朝日奈さん…!」

    九頭龍「ま、コイツらだけじゃ頼りないしな」

    ソニア「わたくし達なら、きっと絶望なんかには負けませんよね!」

    左右田「希望がないってんなら…俺が希望をつくってやればいいんだ!」

    葉隠「俺は…占いより、希望を信じることにしたんだべ!」

    霧切「私は最初から、絶望に屈するつもりなんてないわ」

    終里「よく分かんねーから、俺はお前達についていく!」

    日向「みんな…!」

    苗木「日向クン…」

    日向「ん?」

    苗木「希望があれば…未来を切り開けるよね…!」

    日向「…ああ!」

    【  希 望  】コトダマGET!!

    【  未 来  】コトダマゲット!!
  39. 48 : : 2014/06/07(土) 22:51:29
    江ノ島「…あーやだやだ。寒い寒い」

    江ノ島「今時そんなの流行らないんだって」

    江ノ島「ほんっと…」

    江ノ島「マジで寒いんだよ!!!」


    反論ショーダウン開始!


    江ノ島「オマエラがいくら覚悟を決めても…」

    江ノ島「どんなに仲間を増やしても…」

    江ノ島「結局この状況は1ミリも変わらない!」

    江ノ島「この先は絶望しかない!」

    発展!

    苗木「何を言われようと、ボクはもう決めたぞ!」

    江ノ島「どうせ答えは決まっても、結末はひとつなんだよ!」

    江ノ島「【絶望に染まれ!】」

    【  希 望  】

    苗木「ボクは…希望を信じる!」論破

    江ノ島「絶望に押し潰されろ!」反論

    江ノ島「外には絶望しかない!」

    江ノ島「絶望がオマエラを蝕んでいく!」

    江ノ島「だから…【ここでずっと立ち止まってろ!】」

    【  未 来  】

    日向「俺は…未来へ進む!」論破

    BREAK!!!


    パニックトークアクション 開始


     ウザイウザイウザイ!!    ふざけろ希望!
       絶望的ぃ!  外には絶望だけだ!    黙れ黙れ黙れ!!
    絶望的に愛してる!    大っ嫌いクマー! 絶望に侵されろ!
     絶望的ぃ!   希望なんてない! ふざけろ希望! 絶望に侵されろ!
           ウザイウザイウザイ!! 黙れ黙れ黙れ!!  うるさい!!
            絶望的ぃ!     ロンパなんてできない!


    江ノ島「【何を選ぼうと、絶望しかないんだ!!】」

               ぎょ

             そ    う

               つ

    【そつぎょう】

    苗木「希望は…!」

    日向「未来に…!」

    苗木「進むんだっ!!」
    日向「進むんだッ!!」

    BREAK!!!
  40. 49 : : 2014/06/08(日) 19:08:09
    苗木「ボク達は卒業する!」

    日向「俺達は前に進むんだ!」

    江ノ島「なっ…!?…馬鹿なの…!?なんでそんなことを…」

    苗木「馬鹿だよ!お前がそうしたんじゃないか!」

    九頭龍「で…でもよォ、苗木…卒業したら…」

    苗木「大丈夫だよ」

    左右田「なんか策があるのか!?」

    苗木「分からない」

    左右田「…はあ?」

    苗木「でも大丈夫!…とにかく大丈夫だから!卒業しよう!」

    江ノ島「待っ…!はあ!?なにそれ!?何を企んでるの!?」

    朝日奈「…」

    朝日奈「…うん!分かった!」

    江ノ島「なんで!?」

    朝日奈「よく分からないけど…苗木がいうんだから、きっと大丈夫なんだよね!」

    ソニア「卒業ボタンを押せば良いのですね?」

    葉隠「よっしゃ!とっととこんなところからはおさらばだべ!」

    霧切「まあ死ぬわけじゃないものね」

    江ノ島「…!まさか!」

    狛枝「今更気付いても遅いけどね!」

    苗木「せーのっ!」

                          卒 業





                        GAME CLEAR?
  41. 50 : : 2014/06/08(日) 19:31:59
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


    苗木「…」

    苗木「…っ」

    苗木「…?」

    不二咲「あっ。目が覚めた?よかった…」

    苗木「ここは…?」

    不二咲「絶望注入プログラム施行室だよ。君達は、希望ヶ峰学園で過ごしている時、絶望に連れ去られて、このプログラムにかけられたんだ」

    苗木「えっ…?」

    苗木「…っ!」

    記憶が、一気に頭に流れ込んだ。

    苗木(そうか…!)

    苗木(希望ヶ峰学園に入学した時からプログラムにかけられるまで、ずっと記憶を失ってたけど…)

    苗木(というか…失ってなかったんだ…。記憶が頭の奥底に封印されてただけで…)

    苗木(希望ヶ峰学園での生活が1年経とうとした頃…)

    苗木(ボクは、モノクマの被りものをした人達に連れ去られて…このプログラムにかけられたんだ…)

    日向「っ…」

    不二咲「あっ。日向君が目覚めそうだよ!」

    苗木「日向クン!」

    日向「な…苗木…?」

    苗木「わっ。髪長い。すごい久しぶりに見た気分だよ」

    日向「ああそうか。このプログラムにかけられる直前、この髪を見たっきりだな。俺はずっと思い出してたから、そんな新鮮味はないけどな」

    不二咲「あ、すきバサミあるよ。狛枝君が持って来てくれたんだよ」

    日向「ああ。サンキュー」

    不二咲「えっと…そろそろみんなも目覚める頃かな」

    不二咲の言った通り、次々とみんな目を覚まし始めた。

    朝日奈「あーなんかちょっと体堅いなあ…」

    終里「ずっと眠りっぱなしだったみたいだしな。軽くストレッチでもすっか!」

    左右田「絶対軽くねーな」

    九頭龍「ん?そういえば…俺らの体はどうなった?」

    葉隠「まさか…江ノ島っちに取り憑かれてるんか!?」

    ソニア「そんな感じはしませんよ?」

    不二咲「…うん…えっと…君達の体は、何も以上はないはず…だよ」

    霧切「なにか理由があるのね?」

    不二咲「…」
  42. 52 : : 2014/06/09(月) 22:47:02
    不二咲「実は…」

    不二咲「卒業と同時に、プログラムデータが体に上書きされて、それに便乗して江ノ島盾子の人格も上書きされてしまうっていうのは知ってるよね?」

    不二咲「それを狛枝君達が、ボクが作ったパッチを使って、君達が出て来る時に人格を抑えてたんだ」

    九頭龍「だから俺達の体に、江ノ島盾子の人格が入ってきてねーってか!」

    葉隠「憑かれてなかったんだな!よかったべ!」

    苗木「ちょ…ちょっと待ってよそれじゃあ…狛枝クン達は!?」

    不二咲「…」

    不二咲「…出てこれない…」

    苗木「…っ!」

    不二咲「2人が出てこようとすると、同時に江ノ島盾子に乗っ取られる…。それを防ぐ為には、同じように江ノ島盾子の人格を抑えてないといけないんだ…」

    苗木「そんな…」

    終里「おーい不二咲!」

    不二咲「?」

    終里は、何故か少し離れたところにいた。

    終里「十神と腐川が全然目覚めねえんだけどよ!どうなってんだ!?」

    不二咲「あっ…」

    終里は、十神と腐川が入ってる、プログラムに入る為のカプセルの前に立っていた。

    不二咲「2人は…もう…目覚めないよ…」

    日向「はぁ…!?」

    不二咲「2人は、プログラム内で殺されちゃったから…多少の残留データは残ってるかもしれないけど、もう一度この肉体を動かすだけのデータや意識はないと思う…」

    日向「…」

    不二咲「ご…ごめんなさい…。2人とも助けられればよかったんだけど…」

    苗木「…」

    苗木(…ボク達9人は助かったけど…)

    苗木(4人も欠けるなんて…)

    苗木(…)

    『…ぇ……』

    『…ぇ…き……る…』

    苗木「…?」

    終里「なんか…聞こえねえか?」

    朝日奈「この声…聞いた事ある…」

    日向「狛枝の声か!?」

    不二咲「あっ…!」

    不二咲は、何かを操作した。

    すると…

    狛枝『ねえ…。聞こえる…?』

    苗木「狛枝クン!?」

    はっきりと、狛枝の声が聞こえた。

    狛枝『よかった。パッチを使って外部と接続してみたんだけど…上手くいったみたいだね』

    苗木「狛枝クン!まだそっちにいるの!?」

    狛枝『うん。もう聞いたと思うんだけど、ボクが江ノ島盾子の人格を抑え込んで、君達は絶望にならずに済んだみたいだね』

    苗木「狛枝クン…。最初からこのつもりで…」

    狛枝『隙を見て苗木クンに、卒業しても大丈夫って伝えておいたんだ。ボク達はここに閉じ込められるっていうと、彼はきっと躊躇するだろうしね』

    苗木「…狛枝クン…」

    狛枝『あ、分かってると思うけど、ボク達のことは、助けないでほしいんだ。そうしないと、君達を逃がした意味がなくなっちゃうからね。もうすぐ、超高校級の絶望がそこに戻ってくる頃でしょ?』

    不二咲「…うん…そろそろ限界かもしれない…。力押ししても、やっぱり数が多すぎる…」

    狛枝『ここでのんびり話している時間すらないはずだよ。だから、ボク達のことは放っておいてほしい』

    苗木「でも…!」

    狛枝『…どうしてもボク達を助けたいなら…』

    狛枝『ボク達が、希望を救う為に犠牲になったと、そう後世に伝えてくれ』

    狛枝『ボク達の偉業を讃えてくれ。ボク達の銅像を作ってくれ』

    狛枝『ボク達を…超高校級の希望と呼んでくれ。それが最高の救済だよ』

    狛枝『ここは責任持って絶望を閉じ込める。君達は、早く逃げるんだ』

    狛枝『じゃあね』

    プツン…という音がして、それ以上は声が聞こえなくなった。

    左右田「…くそ…あいつ…」

    葉隠「つまりなんだ?逃げろってか?」

    九頭龍「そうするしかねえだろ…くそが…」

    不二咲「…もしもし大神さん?そろそろ脱出するよ。…うん。よろしく」

    苗木「…」

    日向「苗木…」

    苗木「…」

    霧切「…助けにでも行くつもりなの?」

    苗木「…」

    ソニア「で…でも…それはかえってご迷惑なのでは…?」

    苗木「…分かってる…分かってるけど…」

    苗木「でも…やっぱり…」

    苗木「こんなの…ボクが求めた希望じゃないっ!」

    苗木(もう4人も欠けちゃったんだ…!でも…)

    苗木「せめて…助けられる人だけは…助けたいんだ!」

    ガッ!

    苗木は、分かりやすいSTARTボタンを押した。

    STARTボタンを押したのと同時に、今まで開いていたカプセルが閉じ始めた。

    そして苗木は、一番近くのカプセルに入った。

    日向「!苗木!」

    不二咲「っ…!!」

    不二咲「これだけ大きいプログラムなんだし…慎重に扱わないと壊れて出られなくなる可能性もあるのに…!」

    不二咲「…もしもし大神さん?…ごめん…もうすこし耐えられる?」

    日向「苗木…!」


    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  43. 53 : : 2014/06/11(水) 23:57:23
    苗木「…ぅ…ん…?」

    苗木(ここは…教室…?)

    苗木「っ!」

    苗木(プログラムの中だ…!)

    苗木(…ってあれ?ちょっと変な感じが…まあいいや)


    学園エリア1F


    苗木「…」

    苗木(やっぱり何か変な感じがする…。バグかな?)


    裁判所


    江ノ島「お客様のご到着〜」

    狛枝「苗木クン!?」

    苗木「…」

    江ノ島「せっかく狛枝君が逃がしてくれたのに、また戻ってくるなんて…ほんっと頭悪ぅい!」

    狛枝「苗木クン…ボクが言ったこと、伝わらなかったの?」

    苗木「…」

    苗木「ごめん。ボクって超高校級に頭が悪いから」

    狛枝「…はあ…ボクのせいで…希望を潰してしまうなんて…無力さに死にたくなるよ…」

    苗木「まだボク達は生きてる!!」

    苗木「生きる事を諦めるなよ!希望の為なら死ぬとか、そんなのボクが望む希望じゃない!」

    苗木「まだ…ボクは…!ボクの希望は…潰れてない!!」

    江ノ島「いやいやもう潰れたも同然だって。だってさ…」

    江ノ島「もう絶対に、このプログラムから抜け出せないもん」

    苗木「…は?」

    江ノ島「えー、あなた方のハッキングは既に見切っています。いくら小細工しようがパッチを使おうが、いくらでも無効化できます。故にあなた方は、小細工なしで卒業するしかないのです」

    江ノ島「小細工無しの卒業…それの意味する事はお分かりですね?」

    苗木「絶望に染まる」

    江ノ島「ピンポンピンポン。正解だよ。つまりアンタらは、ここから抜け出すことができない。もし抜け出せる道があるとしたら、絶望する…それしかない」

    苗木「…それがどうした!そんなことでボクが希望を捨てると思ったら、大間違いだぞ!」

    江ノ島「はいはい。まあ好きなだけ悪あがきしちゃってよ!そうしないと、こっちにとってもつまんないんだも〜ん!キャハッ☆」

    狛枝「うわぁ…イラッとするね」

    江ノ島「お褒めにあずかり光栄です」

    狛枝「どういたしまして」

    苗木「えーっと…つまりお前は、ボク達をここから出すつもりはないんだな?」

    江ノ島「もちろんよ!出す気はないのよ人間共!既にこの空間以外は少しずつ壊れてきているわ!そして空間が破壊し尽くされると、最終的にこの部屋も消えてなくなるのよ!」

    江ノ島「つまり、あと数十分で、あんたらの存在は消える!卒業しようがしまいがね!」

    江ノ島「あなたたちがそのまま外に出る方法も、そのままここで暮らすことも、無理なのです」

    江ノ島「無理無理無理無理無理ィ!」

    江ノ島「ぎゃはははッ!!絶望的だなぁオイ!」

    狛枝「…で、話は終わった?」

    江ノ島「…は?」

    狛枝「まあ終わって無くても勝手に喋るけどね。そんな言葉、聞く価値もないしね」

    狛枝「…ボクは、希望の為なら消滅してもいいと思ってたけど…」

    狛枝「止めたよ」

    江ノ島「…は?」

    狛枝「うん。中々苗木クンに興味が湧いてきたのかな。それに苗木クンは、ボクが出ないと出てくれないらしいからね」

    狛枝「それに…」

    狛枝「超高校級の絶望が自分の宣言を破られたとき、どんな絶望的な顔をするのかも見たいしね!」

    狛枝「っははは!…これだけの条件があって、ボクがここから出ない理由なんてないよね…?」

    江ノ島「はあ?」
  44. 54 : : 2014/06/13(金) 00:22:01
    江ノ島「あのさあ、あんたら分かってんの?どれだけ覚悟を決めようと、あんたらは出られない。出る権利すらないんだよ?」

    江ノ島「さっきハッキングは使えないって言ったよね?だからあんたらは、正規ルート…つまり、卒業でしか外に出ることができない」

    江ノ島「そして卒業は、多数決で決まる。しかも、欠席は死亡しか認められない」

    江ノ島「途中から裏ルートで参戦した奴等を抜いて、全部で9人。つまり、卒業するには5人以上が卒業を押さないといけないんだよ」

    江ノ島「あ、念の為に言っておくけど、ズルは通用しないからね?ちゃーんと別々の人間が押さないと」

    江ノ島「で、どうすんだよ。ここに5人もいるか?」

    狛枝「…全部で3人だね」

    江ノ島「あと2人はどうやって補うの?」

    モノミ「あちしがいまちゅ!!」

    苗木「モノミ…!」

    モノクマ「おらおらモノミィ!まだ決着はついてないぜえ!」

    苗木(まだ戦ってたんだ…)

    狛枝「…とりあえずモノミも入れとくとしても…全部で4人か…」

    狛枝「困ったね。これじゃあ外に出れないよ?」

    苗木「…なら…これならどう?」

    バンッ!

    不意に、裁判所の扉が思いっきり開かれた。

    日向「…何がこれならどう?だよ。勝手に行くなよな」

    苗木「日向クン!やっぱり来てくれたんだ…ねっ!?」

    苗木は、日向に殴られた。

    苗木「な…なんで…」

    日向「なんでじゃないだろ!無茶しやがって!ここから出られなかったらお前のせいだからな!」

    苗木「う…うん…ごめん…」

    江ノ島「おーっ。超高校級の希望2人組がまたしても揃ったねえ」

    江ノ島「あ、それとも3人組って呼んで欲しい?」

    狛枝「…遠慮しておくよ。こんなボクが、あの2人と肩を並べようなんて、図々しい事この上ないもんね?」

    江ノ島「よし深く突っ込まないことにしよう!」

    江ノ島「…それにしても、本当に2人とも頭悪いよねえ!外に出て、頭も治ったはずなのに、わざわざ戻ってくるなんてね!」

    日向「もうわざわざ俺から言う必要はないと思うが、俺には俺の希望があるんだよ」

    江ノ島「さてと。これで人数満たしたよね。で、どうするわけ?」

    江ノ島「たとえ外に出る権利を得たとしても、まだ外に出る方法が見つかって無いよ?」

    江ノ島「…でもまあ、何も分からない事は分析のしようがないし、さっさと潰すに限るよね〜」

    パチンッ

    と江ノ島が指を鳴らした瞬間…

    無数のモノクマが現れた…

    江ノ島「これらのモノクマちゃんは、アタシがつくったウイルス。アバターであるあんたらの体に直接入り込み、内部から破壊してしまう…」

    江ノ島「そんな、と〜っても恐ろしくて強い、私のモノクマちゃんなのっ!」

    狛枝「つまり、あのモノクマ軍団の攻撃を喰らった時点で、ボクらは消滅してしまうんだね?」

    江ノ島「その通りよ人間!精々あがくがいいわ!あんたらには、ここから脱出させやしない!もう少しずつ、この空間も消され始めている!この空間が完全に消えた時、私達全員、消滅するのよ!」

    日向「…つまりお前は…本物の江ノ島盾子じゃないのか?」

    江ノ島「さあどっちだろうね?本物かもしれないし…偽物かもしれない…」

    江ノ島「でもさぁ?それってぇ、どぉっちでもよくなぁい?」

    江ノ島「だってぇ、それを知ったところでぇ、何になるっていうのぉ?」

    江ノ島「だから勝手に想像しろ!それが正解ってことでいいぜ!」

    江ノ島「どのみちあなたたちは、ここで消滅してもらう予定ですから」

    狛枝「まったく…相変わらずキャラがころころ変わって気味が悪い。さっさと押しちゃおうか」

    日向「そうだな」

    江ノ島「そうはさせないっ!」
  45. 55 : : 2014/06/13(金) 17:30:22
    江ノ島の声で、沢山のモノクマが、武器を持ったり爪を出したりして走って来た!

    日向「苗木」

    苗木「えっ?」

    日向「これ」

    日向は、苗木に投げ渡した。

    苗木「わっ!…と……なにこれ?メガホン?」

    空中キャッチしたものは、メガホンだった。

    日向「見たら分かるだろ。それを使って、周りのモノクマ共を一掃してくれ」

    苗木「い…いや…一掃してくれって…」

    日向「頼んだからな!」

    苗木「あっ!ちょっと!日向クン!」

    止める前に、日向は江ノ島が居る方向へ走って行った。

    つまり、自然にモノクマ軍団に集中攻撃の的になる。

    苗木「日向クン!!どうしよう…これどうやって使うんだ…ん?」

    メガホンには、「壊」と書いてあった。「止」「踊」「動」にも変えることができる。

    苗木(…これでこの文字を変えて…じゃあこっちのスイッチは…)

    苗木「…」

    狛枝「苗木クン!前!」

    苗木「っ!」

    いつの間にか、包丁を装備したモノクマが近くにいた!

    苗木(速いっ…!)

    苗木「うわっ!」

    バチッ!

    ドゴオオオン!

    苗木「っ!?」

    モノクマに向かって撃った瞬間、モノクマは爆発した。

    江ノ島「あれは…メガホン?銃…いや…割り込み…?」

    日向「俺もちょっと説明聞いただけでよく知らないけどな」

    江ノ島「っ!」

    日向が、無傷で江ノ島の前に立っていた…

    江ノ島「あんた…あのモノクマちゃん軍団を無傷で…?」

    日向「あのメガホンは、プログラムの中に直接入り込み、内部からプログラムを無理矢理上書きするらしい。今回は、爆発するっていうプログラムを撃ち込んだわけだ」

    江ノ島「それはまたエグいものを持ち込んだねー」

    日向「まあお前は、モノクマの心配よりも自分の心配をしたらどうなんだよ?」

    ダッ!

    日向は地面を蹴った。

    江ノ島「っ!」

    ガッ!

    日向の攻撃を、江ノ島はギリギリ受け止めた。

    日向「…届かないか…!」

    江ノ島「…あんた…何…?この攻撃…とても素人の動きじゃない…」

    日向「そりゃあ超高校級の格闘家の動きだからな。素人なんかじゃないだろ」

    江ノ島「超高校級の格闘家…。…そうか…あんたは…!」

    日向「記憶が戻ったおかげで…俺の才能も戻って…動きが思い出せた…!」


    狛枝「…」

    狛枝は数十体のモノクマに囲まれている。

    狛枝「あはは。参ったなあ。これだけの数、とてもボクの手には負えないね?」

    モノクマ「うぷぷぷ」

    狛枝「…でもさ…」

    狛枝は、ポケットからパッチを取り出し…

    投げ…

    パッチは一体のモノクマに当たり…

    バランスを崩し…

    グサッ

    手に持った包丁が、近くにいたモノクマに刺さった。

    ドゴオオオン!!

    刺されたモノクマが爆発し…

    ドゴオオン!ズドオオン!

    爆発に巻き込まれたモノクマが更に爆発し…連鎖し続け、狛枝の周りにはモノクマがいなくなった。

    狛枝「ここでボクが消えると、他のみんなも出られなくなっちゃうから…希望の為には、ここで消えるわけにはいかないにはいかないんだよねぇ…」

    狛枝「うん。ボクは本当にツイてるよ。こうして、希望を助ける事が出来る舞台に立つ事ができるなんてね…!」

    狛枝「さあモノクマ…!ボクと勝負してくれるよね…!?少しでも希望に貢献したいんだよ…!!」


    モノミ「えーい!」

    モノミは円を描き…

    ドゴオオオオオオン!!!

    円の中にいたモノクマは、一気に爆発した。

    モノミ「さあ残りは何体でちゅか!いっそまとめてかかってきなちゃい!」

    モノクマ「はいよ」

    モノミ「ほえ?きゃああああ!」

    モノクマの持ってるステッキから竜巻が飛び、モノミをふきとばした。

    モノクマ「調子に乗ってるんじゃねークマ!今すぐお前を消し去ってやるクマ!」

    モノミ「やれるもんならやってみなちゃ…きゃあああ!」

    モノクマ「お前弱っ!?」
  46. 56 : : 2014/06/13(金) 23:48:50
    苗木「喰らえ!」

    【踊】

    包丁を持ったモノクマは、酔ったように包丁を振り回した。

    苗木「ふう…」

    モノクマ「うぷぷぷ」

    苗木「っ!」

    モノクマ「出でよ!モノケモノー!」

    ズウウウゥゥン!!

    上から5体の巨体が降ってきた!

    苗木「なっ…」

    5体の内の一体が、背中に付けた砲台からレーザーを発射してきた。

    苗木「わっ!」

    苗木「危ないな!」

    【壊】

    キィン!

    苗木「…っ!?」

    装甲に跳ね返された。

    苗木「…うわっ!」

    レーザーが、頭の上を横切った。

    苗木「なら…!」

    【止】

    砲台に向けて撃った。

    すると、レーザーが飛んでこなくなった。

    苗木「よし…!」

    苗木は近づき…

    苗木「喰らええ!」

    口の中に狙いを定め…

    【壊】

    ドゴオオオン!!

    派手に破壊された。

    苗木(いける!)

    モノクマ「うぐっ…!一斉攻撃!」

    今度はモノクマを含めた5体が襲ってきた!

    そしてその内の一体である鳥形は、空から突進してきて、人型は岩を投げつけて来た!

    苗木「っ!」

    【止】

    ピタ

    岩は空中で止まり…

    ガンッッ!!

    突進してきた鳥が衝突した。

    その衝撃で岩が崩れ落ちた。

    苗木(あんなの喰らったら…ウイルスどころじゃない…)

    とりあえず落ちて来た鳥を破壊した。

    ビシュン!

    左右からはブーメランが、正面からは蛇が突っ込んでくる!

    苗木(速い…!!)

    【踊】

    片方のブーメランに、思わず撃った。

    するとブーメランは、あり得ない軌道を描き…

    蛇ともう片方のブーメランを切断した。

    苗木(一撃でこんな見事に切れるなんて…攻撃力高すぎ…)

    今はもう動かない蛇を、とりあえず破壊した。
  47. 57 : : 2014/06/14(土) 14:47:43


    ズガガガガガガガ!!

    ガッ!ヒュッドゴオ!

    …日向と江ノ島が、格闘していた。

    江ノ島「っ!」

    ズガ!

    日向は、江ノ島を蹴り飛ばした。

    日向「…つまらないな」

    江ノ島「くっ…!」

    江ノ島(何なの…!?次々と新しい戦法使ってきて…見切れない…!)

    さっきから多数のモノクマも援護しているが、日向は武器を奪いながらモノクマ軍団を圧倒した。

    日向「…なるほどな…」

    日向は奪った包丁を観察した後、開いてる方の手を開いて…

    シャキイン!

    江ノ島「はあ!?」

    剣を召喚した。

    日向「さっきからお前らがどこからか取り出してる、グングニルや包丁…それに、この包丁のプログラム…」

    日向「さっきからずっとお前らが使ってるものを真似しただけだ」

    日向「プログラムの規則性さえ見つけてしまえば、自分の思い通りの物も出せるみたいだな」

    江ノ島(こいつ…!)

    日向「俺達は、使い方が分からないから出せなかっただけだ。コツを掴めば誰でも使える」

    日向「このプログラム、お前達だけのものだと思うなよ」

    江ノ島「くっ…!!」

    江ノ島は機関銃を取り出した。

    ズダダダダダダダ!!

    日向「無駄だ!」

    日向は盾で防いだ。

    日向「お前は…俺達の体で世界を絶望に染め上げようとしてたみたいだけどな…!」

    日向「今度は俺がお前のプログラムを利用してやる!」

    日向も機関銃を取り出し…

    ズダダダダダダダ!!

    江ノ島「っ!?」

    江ノ島の回避先を予想して撃った。

    日向「本当、つまらないな」

    日向「…そろそろか。よしっみんな!」

    日向「外に出るぞ!」
  48. 58 : : 2014/06/14(土) 20:17:30
    苗木「!」
    狛枝「!」
    モノミ「?」

    日向の呼びかけで、裁判席に戻った。

    江ノ島「くっ…!卒業なんかできないはず…!嫌な予感するからとりあえずいくけど!」

    なんとなく生きてた江ノ島も、裁判席に向かった…!

    神代「ほいっ」

    江ノ島「っ!?」

    神代に脚引っかけられた!

    ドテッ

    神代「あはは!ヒーローは最後に活躍するもんだよね!」

    日向「活躍ってほど活躍してないけどな」

    江ノ島「ぐっ…!」

    神代「超高校級のギャルが地面を這うのを見下ろすのは、中々気分がいいね!もっと堪能したいところだけど…」

    日向「神代!早く来いよ!」

    神代「っというわけで、名残惜しいけど、じゃあね。江ノ島盾子」

    神代も裁判席に向かった。

    日向「!神代!!」

    近くにいたモノクマ軍団が、一気に神代に向かって攻撃してきた!

    苗木「神代クン!」

    苗木はモノクマを狙って…

    【壊】



    苗木「…あれ!?出ない!?」

    日向「っ!もうハッキングされたか…!」

    苗木「くそっ!」

    日向「苗木!それ貸せよ!」

    苗木「えっ?う、うん」

    日向は苗木からメガホンを受け取った瞬間…

    日向「おらあ!!」

    ビシュウン!!

    メガホンを投げた!

    苗木「っ!?」

    すごい速さで直線に飛んでいく!

    ドガァ!

    神代に攻撃しようとしていたモノクマの中心に思いっきり当たった!

    苗木「すごい…」

    日向「神代!速く!」

    神代「うるさいなあ!」

    神代は裁判席に到着した。

    日向「よしっ!せーのっ!」

    ポチ!

    5人同時にボタンを押した。

    【退学】
  49. 59 : : 2014/06/15(日) 18:36:03
    江ノ島「…はぁ!?」

    江ノ島「なんなのあんた…!ことごとく想定外な!」

    日向「当たり前だろ。お前如きに予想されるような行動なんか取るわけないだろ」

    江ノ島「くっ…!」

    江ノ島「だけど…退学なんか押したら…っ…」

    江ノ島「…はぁ!?」

    江ノ島は絶句した。

    日向「プログラムを見たか?」

    退学プログラムに、新しいプログラムが存在していた。

    江ノ島「嘘…!?ついさっきまでなかったはず…!」

    日向「そりゃあな。無かったし」

    江ノ島「どうやって…」

    江ノ島「…っ!そうか…!!」

    日向「不二咲に、俺達が時間稼ぎしている間に作ってもらい、俺がそのプログラムと退学プログラムを繋いだんだよ。お前の隙だらけなプログラムをかいくぐって外と繋げるのは簡単だし、お前は俺のプログラムを分析してないからな」

    日向「これほどの力を既に持ってる事を隠す為に、手加減しながらお前と戦うのは、ちょっとめんどくさかったけどな」

    江ノ島「な…な…!?」

    日向「最初っからお前は、俺の想定内の行動しかとってなかったんだよ。本当につまらないな。江ノ島盾子」

    江ノ島「くっそおお!!」

    モノクマ「アーッハッハッハ!!」

    江ノ島「モノクマァ!!退学プログラムをぶっ壊せぇ!!」

    無数のモノクマが、裁判席に向かった。

    狛枝「…日向クン。モノクマウイルスに攻撃されたら、プログラムがすぐに壊れるよ…?」

    日向「大丈夫だ。みんな、裁判席にしっかり捕まっていろよ」

    日向「3…2…1…」

    バキィッ!!

    江ノ島「ッ!?」

    空間が割れた。

    割れた瞬間、地面がすごく揺れ、モノクマは全員倒れた。

    苗木「な…何…!?」

    日向「裁判所ももうもたないんだ。消滅してきているんだよ」

    狛枝「ああそうか…。そういえばそんな話もあったね…」

    神代「もしかして、これも君が仕組んだ事だったり?」

    日向「そんなわけないだろ。ただタイミングを計算しただけだ」

    モノミ「十分すごいでちゅ」

    空間が割れたのをきっかけに、まわりが徐々に白く包まれていく…

    狛枝「ここが消滅していくんだね…?」

    苗木「退学…間に合うかな…」

    日向「大丈夫だ。不二咲が急いで作ったんで、ちょっと時間がかかるけどな」

    バキッ… バリ…  バチッ…

    少しずつ…周りが崩壊していく…

    もう既に江ノ島やモノクマは、白いのに包まれて消えてしまった。

    モノミ「…ミナサン、よくここまで頑張ってくれまちた」

    モノミ「あちしの役目は、モノクマからアナタタチを守ること」

    モノミ「もうあちしの役目は終わりまちたね」

    モノミ「さようならでちゅ。あちしはプログラムとして消滅してしてちまいまちゅけど…」

    モノミ「いつまでも…あちしの事は忘れないでくだちゃいね」

    日向「何言ってんだよ」

    日向「忘れるわけないだろ?」

    モノミ「…ほえ?」

    日向「それに、rお前は消滅したり しない。お前が守ってくれた…俺達が、いつまでも残るんだからな」

    日向「■俺達がいる限り… お前の居たことは■ 絶対に消滅したりしなイ」

    モノミ「日向く■ん…」

    苗木「…うんっ■」
           ■             ■   ■
    苗木「 今まデ■ボクらを守ってくれて… ありがrとう …モノミ■…」
        ■
    モノミ「… 苗■木クん…」  ■
    ■         ■
    モノミ「…ア り ■  ■が ■■ ■ と   ■■  う ■■  ■」    ■      ■
    ■   ■■   ■  ■■
    ■  ■  ■■■  ■ ■■■ ■■ ■■■■■
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


                     ☆GAME CLEAR☆
                    CONGRATULATION!
  50. 60 : : 2014/06/15(日) 19:04:49
    ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
     ■■■  ■■■■■■  ■■ ■■■■■■ ■■■■■■■■■
    ■  ■■■  ■ ■■■ ■■ ■■■■■
     ■    ■■■   ■
     ぁ …     ぅ     ょ  …

    「      …   ょぅ  と  …  …」

    「…  ねえ  ィ…」

    「 が… じ しか  ま …」

    「…そろ ろ…起 てく ると う だけどなぁ…」

    「き と大丈夫 って! って…苗 だ ん!」

    「そう すよね ! っと…!」

    「もうすぐ目 覚ますはず よ…」

    「さっきからそれば かじゃねーか…」

    「ま、ほっとけば勝手に起きてくんだろ」

    「無責任だぞ、兄弟!ちゃんと最後まで見届けようではないか!」

    「…めんどくせーな…まあいいけどよ」

    「アニメでは、この辺りで気が付いてハッピーエンドで終了ですな」

    「アニメと一緒にしないでください!」

    「まあもし起きなかったら、俺が臓器を売ってやるべ!」

    「このタイミングで言うかこのクズ!死ね!」

    「最低ね」

    「このウニ頭!」

    「いや冗談だって!真に受けんなって!」

    う…ん…?

    「オメーが言うと冗談に聞こえねーんだよ!」

    みんなの…声が…聞こえる…

    「へっ。どのみち、コイツらが帰ってこねーわけねーだろ。どんな状況でもしぶとく生き抜いてきたコイツらがよぉ」

    …そろそろ…起きないと…

    「…あっ!ね…ねえみんな!」

    みんなが…待ってる…

    「…お!やっとお目覚めかよ!」

    目を開け…

    「…おかえり」

    起き上がれ…

    「…おはようございますっ!」

    声を出せ…

    「うん……おはよう……!」

    …みんな…

    ただいま…!


    END
  51. 61 : : 2014/06/21(土) 18:10:59
    激しく感動中、乙!
  52. 62 : : 2014/06/21(土) 18:19:37
    >>芋洗次郎さん ありがとうございます!

    とりあえず
    2ver→http://www.ssnote.net/archives/10194
    1ver→http://www.ssnote.net/archives/13942

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