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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

【安価】真宮寺「これは……」夜長「……コープスパーティー?」【chapter:06】

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  1. 1 : : 2019/10/01(火) 01:36:42

    (※毎度お馴染みの誤字・脱字の量でございますがお許しを…※)

    (※この作品は『コープスパーティー』とのコラボ作品となります。基本はコープスのストーリーに沿ってますが、オリジナル展開も予定しています※)

    (※なお、今回はホラー・エロ・グロ、CP要素がもりもりあります※)

    (※chapter事に視点が変わります、さらに同じchapter内でも視点が変わるので見辛いかもしれません※)

    (※また死ぬキャラクターが多数でるので、推しのキャラが退場しても許しください※)



    ・登場人物

    ニューダンガンロンパV3 メンバー
    (希望ヶ峰学園の制服を着てるイメージをしております)


    ・舞台設定

    育成計画+α 『希望が峰学園79期生』設定
    というより紅鮭の方が近いかも……


    ・前説

    それはある日の夕暮れのこと。
    怪談話をしていく最中、才因組のクラスメイトたちはあるおまじないをすることに…

    …それが、禁じられた『呪いの類い』であることを知らずに……



    (※基本は安価は選択制オンリーですが、秒数安価もあるかも知れません※)

    (※では、今回もスタートします。完 全 に 二番煎じです、先に作成した方申し訳ありません……(汗)※)

    (※今回は進行上、期待などのコメントにお返事致しません。
    この場でお礼申し上げます※)

    (※鈍行列車や徒歩よりも遅い進行ですが、生暖かい目線…もとい保護者の目線で見守ってやってください※)

    (※なお『 pixiv 』でも追っかけでかつ、別視点で進行しております。そちらもどうぞご覧下さい※)
    リンク先
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8648065
    2
  2. 2 : : 2019/10/01(火) 01:38:24



    僕達は何ができただろう。
    目の前の悲劇を知っても尚、対峙しないといけないのか。
    本当は…そんなこと知りたくもなかった。知らないままでいたかったんだと思う。

    その方が楽だった。

    でも、起きてしまった。

    真宮寺君の抱える闇、アンジーさんの心の迷い。
    ――それらが歪に僕らをこの場所へと導いたんだ。

    気が付けば良かったのか?
    いいや、違う。それでは答えじゃない。起きてしまったことを無かったことには出来ない。

    話のすり替え。本来のストーリーとの変異…理由を付けるなら、それが大元だったんだと白銀さんは消える前に僕らに告げたんだ。
    …消えそうな白銀さんはゆっくりと瞳を伏せる。

    ごめんね、と。

    ――1歩間違えればわたしも2人のようになっていたと思うから彼らを悪者だと思わないであげて――

    そう呟いて、最後は任せたからね。
    …と僕らの背中を押したんだ。
    冴之木七星の力の余波で黒化しかけてた彼女の悲しげな声。

    きっと忘れない。忘れるもんか。

    ゴン太くんと共にゆっくりとその姿は薄れていく。
    僕らを助ける形で彼女は完全に姿を消したんだ…

    最原「――いこう」

    頷くクラスメイト達。
    僕にはみんながついてくれている。

    そう思うと――不思議と怖いとは思わなかった。


  3. 3 : : 2019/10/01(火) 02:39:07
    【 chapter:06 】 『 夢野秘密子 』side


    直ぐに現実に戻りたい。
    温かい食事に楽しい日常。それがどれほどウチらにとって『 幸せ 』じゃったのか。

    体験したことのない痛みに意識を失いたくなるが、それを許さぬと言わんばかりに痛みが波のように押し寄せては消える。2度と体験しがたいモノがそこには――あったのじゃ。

    悲鳴さえも全てを聞きたいと『 真犯人 』であるアヤツが瞳孔開き行為に酔いしれておる。

    夢野「いやっ、んぁっ…や、やめっ――」

    ざくり、と不愉快極まりない音が響く。やめて、やめてと手を伸ばしても『 アヤツ 』は捉えられない。むしろすり抜ける。

    サチコ『アハハはっ!? ナカナカ逝カナイネ…?』

    ざくり、ぐしゃり。
    涙と何かで濡れて真っ赤に見せる視界で段々と霞んでいく。だが音だけは鮮明に聞こえ、『 アヤツ 』の不気味な声がケタケタトと嗤い狂っておった。

    夢野「こ、や…んっ!?」

    ウチの声は届かぬ。それはそうじゃ。だって…実際は――

    サチコ『…ハヤク …逝ッチャエバいいノニ…』

    夢野「んっ…ぁああっ!?」



    ぐちょ、ぐちょ…ずぶっ…

    なにかがずるりとぬけた。

    なにがおきたのか…りかいできなくて、もうどうでもよくて…もう…

    サチコ『…アはっ!?…アソウだ!…ケタケタ』

    夢野「!?」


    サチコ『…ほウら。…お口ヲ開ケてゴラん?』

    ざく、ざく…ぐちょ…するっ…

    うわぁ、くちのなかにつめたいのとあついのと…くさいのが…ながれこんで…く、る…?


    サチコ『……ツレテイカナイト…』

    おとにのいず…が、はしる…。
    ?やっと、やっと…しねる、の…か?



    とおのくおとのさいご、うちはきいた。
    きこえた。




    さちこが…『 おかあさん 』とつぶやいておったから。

  4. 4 : : 2019/10/01(火) 02:40:05

    『 茶柱転子 』side

    天海「…俺の番っすから…」

    茶柱「…はい?」

    肩の出血を必死に押さえながら天海さんはうわ言を呟いてました。…星さんのようにまさか転子を庇って真宮寺さんから逃がすんじゃないのでしょうかと一瞬嫌な予感が過りましたが、それをとがめる余裕は全くなく間抜けな声しか出ませんでした。

    天海「…っく、このまま『 玄関 』まで向かうっ
    すよ。本館に、向かえば逃げる、場所が増えますから、ふた手に別れるっす。…手負いの俺が引き付けるんで逃げてっ…」

    茶柱「!?…そ、それじゃあ、天海さんはどうなるんですか!?…て、転子を助けっ…なんて!」

    やっぱりです!!こんな場面で転子をっ転子を助けるおつもりでっ!そ、そんな事転子はされたって喜ぶ訳がないじゃないですか!

    転子が反論をしようとした時。…『 玄関 』前にたどり着いてしまいました。…背後を見て走るのをやめた天海さんは転子の方を向きます。
    その視線は真剣でした。…両手を転子の肩に触れます。驚きと発言する言葉を察してしまい、普段ならばすぐに投げるなですが…できませんでした。

    天海「――いいっすか。ひとりでも多く生かすためっす。ここで茶柱さんが俺より先に死ぬのは俺嫌っすから」

    茶柱「…天海さん」

    いいですか、と続けます。

    天海「俺は『 超高校級の冒険家 』…っすよ?この程度の怪我なんてざらにしてるっす。だから、大丈夫。そう易々と死ねないっす。
    それに今こうしている間にも真宮寺君は距離を詰めるでしょうから、行きましょう。茶柱さん」


    茶柱「あ、あまっ」

    肩から両手を離した天海さんは返事など聞かない様子で扉に向かいます。…そして扉を開こうとしたのですが――

    天海「…ヤバいな。扉、開かないっすよ!
    …俺たちを確実に殺そうと考えてるんすね――真宮寺君」


    真宮寺「…そうだヨ?」

    茶柱「ひゃぁああ!!」

    気が付けば、転子たちのすぐ近くにまで迫っていた真宮寺さんは今にも転子たちを襲おうと持っている刀を向けます。…こ、こうなったら…唾を飲み込み対峙しようと睨みを効かせると――また手を引かれ、入ってきた方の廊下とは逆の方へと走ります。

    えっ?えっ…

    ただ逃げることしか出来ない転子たちを嘲笑うかのように真宮寺さんはあとをゆっくりと追います。

  5. 5 : : 2019/10/01(火) 03:05:36

    再び逃げます。走る、走る…今何処に向かって走ってるのか、場所は何処にいるのか全く分かりません。なんど階段上がったのかさえよく分からないほど走ります。

    流石に息が持たなくなって足元がもつれ始めた頃だったでしょうか。…星さんが刺され、逃げ始めた『 女子トイレ 』前の廊下に戻ってきていたんです。

    倒れた星さんを挟んで真宮寺さんとも鉢合わせになってしまって。引き返すにも体力の限界が近かったと思います。そのぐらい…走っていました。


    天海「はあっ、はぁっ…」

    茶柱「はぁ…真宮寺、さん…」

    真宮寺「…随分としぶとく逃げるよネ。それほどここから出たいってことなんだろうけど…もう『 天神小学校 』に来た時点でそれは、不可能に等しいんのサ」

    赤く濡れた刀身を天海さんの前に向けます。
    天海さんは首を横に振って答えます。

    天海「出たいっすよ。…脱出したいに決まってる。それは俺たちは生きたいからだ。
    人の生き死にを真宮寺君に委ねたくないっすよ」

    スッと目を細めた真宮寺さんはクックックッ…と口元を抑え滑稽だと言わんばかりに嗤います。

    真宮寺「委ねる?…どうせ皆死んでしまうのに?死んでしまうから僕が介錯を買って出てるんだヨ。それにここなら『 お姉さん 』のお友達がたくさんで来そうだしネ。僕にとっては一石二鳥だったんだヨ」

    あまりにも身勝手な理由。エゴ…そんな事をしても以前話していらっしゃった『 亡くなったお姉さん 』は喜ばれるのでしょうか?
    いいえ。違うハズです。

    茶柱「貴方は身勝手です!!『 お姉さん 』の為だって言っても結局は人を殺すのが好きなだけですよ!それこそエゴです!万死に値しますよ!」

    最低です。クラスメイトとして打ち解けた、までは言いませんがお話はとても興味深くて面白かったのに。心の底では最低な人間だったんですね!
    転子が今更睨んでもどうにもなりませんが一生軽蔑します。


    …脱出したとしても口を聞くことはないでしょう。逆にここで死んでも同じですが。

    真宮寺「クックックッ…どうとでもいって構わないサ。もうすぐキミたちを『 お姉さん 』の元に遅れるんだから…サァ!!」

    真宮寺さんが一気に距離を詰めて転子はぎゅっと瞼を閉じてしまい――






    question、>>6番さん。

    イベント:天海、茶柱の危機

    (秒数安価、結果は後程)

  6. 6 : : 2019/10/01(火) 07:20:13
    2人とも生きて…!
  7. 7 : : 2019/10/02(水) 01:25:02
    んあー!!がんばれー!!
  8. 8 : : 2019/10/15(火) 03:20:57

    (お待たせしました結果発表です!

    成功:10の位が1、3または1の位が7
    失敗:ゾロ目
    小成功:上記以外

    …?さて、小成功とは、なんのことでしょうかね…? 今回は成功したので進行します!)



    ドン!!

    …?
    何かが倒れた音がして瞼を恐る恐る開くと倒れたのは真宮寺さん。そして真宮寺さんを倒したのは誰なのでしょうか?と思っていると天海さんが震える声でその名を呟いたんです。

    天海「…ほ、星君…っ!!」

    茶柱「っ!?」

    星さんが真宮寺さんの足を引っ掛けたみたいです…と言いますか星さんが虫の息っ…た、助けなっ!!

    真宮寺「…そんなに刺したのにまだ姉さんの元に行けないなんてネ…可哀想に…」

    刀を支えにして体勢を立て直す真宮寺さんはまだまだ余裕があるみたいですね…。その足元に倒れる星さんを蹴飛ばします。
    蹴飛ばした勢いで壁際まで力なく転がって行きました…星さんはそれでも真宮寺さんを止めようと身体を引きづって転子達の側へと這ってでも向かいます。
    や、やめてっ…そこまでしなくてもいいですからっ!だから…っ!

    天海「な、なんてことをしてるんすか!」

    茶柱「ああ…星さんっ!」


    その様に転子たちは思わず真宮寺さんを睨みつけます。けど、真宮寺さんは気にもとめずに星さんの方向を見下すように刃先を向けます。

    真宮寺「クックックッ…そこまで足掻くのかい?足掻いたところで苦しむだけなのにサ…いいよもう楽にしてあげるから…」

    力なく星さんは転子の方をみて、いえ睨んでます。
    まるで逃げろと言わんばかりの眼力。で、ですがその状態で逃げるんて転子には出来ないですよぉ…っ!
    星さんの迫力に転子は天海さんの裾を引っ張ります。どうしたらっ

    茶柱「…あまみさ」

    天海「――そうっすね。最初からこうすればよかった」

    独り言を呟いて、転子を振り切るように1歩、1歩と真宮寺さんの方にと進みます。
    真宮寺さんは星さんとの間合いを詰めているせいで気がついてません。1度だけ転子の方を向いて困ったような表情をします。

    茶柱「――え?天海さ」

    天海「茶柱さん。どうか無事に脱出するんですよ。…それと他のみんなを任せるっすよ」

    何をするつもりなんですか!?何をっ!!
    そんな顔で言わないでくださいよ!!
    転子の言いたい言葉を遮るように背を向けます。そして、そのまま…

    天海「真宮寺君。もう辞めるっすよ。俺たちはそんなキミをもうみたくないんです。
    だから、俺は…俺はっ!」

    タッタッタッ…ダッ!!

    真宮寺「天ま――」


    ドン!!!


    ヒュぅぅぅぅ…ガッシャン!!

    茶柱「…え…?」


  9. 9 : : 2019/10/15(火) 03:21:20

    茶柱「…え…」

    何が起きたのか分からなかったんです。
    その場にへなへなと座り込んでしまって。

    目の前に居たはずの天海さんと真宮寺さんの姿は無かったんです。だって、だって今っ!!

    茶柱「落ちた…2人が…」

    真宮寺さんに体当たりして、真宮寺さん諸共…そこの穴に落ちてしまったんです。

    茶柱「…なんでっ、どうしてっ…」

    涙が溢れてその場でうずくまってしまいます。大きな音が聞こえてその後何も音はしてなくて、それってつまりは…。

    星「…っく、ちゃ…ばし…ら…っ」

    茶柱「!!ほ、星さん!?」

    顔を上げれば星さんが転子の方を見てました。涙を拭い立ち上がって彼の元へと行きます。

    茶柱「星さん!!無理しないでくださいっ!今っ助け」

    星「…いい…お、れは…もう、すぐ…で死ぬ…だろう…から…きに、するな…」

    茶柱「だ、ダメですっ!そのような弱音吐かないでください!!」

    転子が星さんの腕を掴もうとしたのを振り払います。睨んでいきも絶え絶えに必死に言葉を紡いでいきます。

    星「い、いか…ちゃ、ば…しら…。お前さ、ん…だけでも…逃げろ……それ、を、俺と…あま、みは…のぞん…でんだ…その、想い…だけ、は…っゴホッ…ゲホッ」

    茶柱「星さん!!」

    星「…お、もい…だけ…は…たて、てやって…くれ…ない…か?」

    そんな風に言わないでくださいっ!!なんでっ転子が大嫌いな男死なんかに助けられなきゃいけないんですか!!なんでっ、なんで――っ。

    星「…わる…いな…おま、えさん…だけに…つらいおもいを…させちま…って…よ」

    茶柱「…グスッ…ひっく、そんなのって…」

    星「ゆめの…たち…をたのん、だぜ…」

    ニコって微笑まないでくださいっ!!なんでっ死の間際にそんなことを言えちゃうんですか!
    星さんそんな人じゃないのに…って言うのはいけませんね。

    茶柱「…星、さん…?」

    星「…」

    茶柱「星さん!?星さん!!」

    星さんの身体を揺すっても反応はなくて、半開きの瞳は生気を失っていました。…それは言わなくてもわかってしまうのに起きると期待して、ただ気を失っているだけだと自分に言い聞かせて、呼びかけます。

    一向に星さんは反応してくれませんでした。

    そんな事わかっているのに拒否している手が震えて視界が大きく滲み、星さんの頬にポタリ、ポタリと…粒が落ちていきます。

  10. 10 : : 2019/10/15(火) 03:21:35

    …どのぐらいそうしていたのか定かではありません。しばらくだったかも知れませんし、実はものの数分だったかも知れません。

    星さんをそのままにしておくのはあまりにも酷いと思って、瞼を閉じて壁にもたれかけます。
    …目を閉じてるとお人形さんみたいでキュートですね、なんて場に合わない事を浮かんで、立ち上がります。


    茶柱「…転子だけになっちゃいましたね…あはは」

    茶柱「みなさん、いなくなっちゃって…」

    転子の乾いた笑い声だけが空間に響きます。

    茶柱「…みんなずるいですよ…転子が生き残ったって、脱出出来ないかもしれないんですよ?」

    誰1人答えるものはいません。分かっていますが、言葉にしないと辛かったんです。例え嫌いな男死たちとはいえ…クラスメイトだったんですから。

    茶柱「…わかってますよ。ここで泣いていたって何も変わりません。生き残っていらっしゃる夢野さん達と合流して、脱出しますね」

    元気が転子の取り柄――以前夢野さんに言われた言葉を思い出しました。こんな時だからこそ、ですよね。

    茶柱「星さん。本当は星さんも連れていきたいのですが…この状況では厳しそうです。申し訳ないですが待っていて下さいませんか?
    きっと転子が脱出の方法見つけて…そのお姿だけでも連れて帰りますから」

    動かない星さんに語りかけ、その場を離れます。
    何処へ向かうかは決めてませんけど、とりあえず『 玄関 』に向かわないとですね。
    向かって…それからどうするかは決めましょう。

    茶柱「『 玄関の鍵 』は真宮寺さんが多分持っていらっしゃるのでしょうから…この下の階にも進まないと行けないですね。行かなきや…」

    フラフラした足取りで階段を下りて、『 玄関 』のある場所目指して進むことにしました。


  11. 11 : : 2019/10/15(火) 03:21:55

    ギシ…ギシ…

    床の軋む音に1人だという恐怖に身がすくみます。今まで転子が1人で行動した事って殆どなかったんだな、と今更ながら思ってしまいます。
    心做しか暗いので最原さんが持っていた『 懐中電灯 』でてらしながら階段を下りきり、天海さん達が落ちた先…に辿り着きました。

    …むせ返るような血の匂いがして、ああ無事ではない事、僅かに照らす明かりにも反応を示さない事で2人は無事ではない――つまりは亡くなってしまったのではと嫌な考えが浮かんでしまいます。違う!とかぶりを振って、僅かな希望を抱いて慎重に進みます。


    茶柱「――っ!!」

    血まみれの中に足が見えました。それは天海さんの足。そしてその足は本来曲がる方向とは違う方向に曲がっていて…折れているのだとこの位置でもわかってしまう程でした。

    懐中電灯でその足をなぞるように上…胴体の方へと向けます。
    …背中には日本刀が刺さり、うつ伏せで転子の方向からでは後頭部しか見えませんが、床には夥しい量の血の海が流れていて、肩の傷以外から流れたものでは無いと察しがつきます。

    茶柱「…天海さん!!」

    懐中電灯を投げ飛ばしそうになりましたが、慌ててキャッチして傍によります…生ぬるい血の感触を無視して座り込みます。近くに寄って天海さんがヒューヒューと息しているのを聞いてホッと胸を撫で下ろします。

    茶柱「ああ…良かったです」

    生きてる。そう分かっただけでも涙が零れそうになります。天海さんの頬を触り、温もりを感じられるだけで嬉しくて…

    天海「…う、……」

    茶柱「!!」

    ゆっくりと天海さんの開いた瞳が転子を捉えようとしますが焦点が合わず、視線は転子の斜め上を見ていました。

    茶柱「そうですよ!天海さん!」

    天海「だれか…いる、んですね…。良かった…」

    どうやら転子の声は聞こえてないみたいです。落下した衝撃で耳も血が流れている様子で焦点も会わぬ瞳で、ゆっくりと手を上げて…それを無意識に掴みます。

    天海「…あっ…たかい…っす…ね」

    茶柱「天海さんっ!」

    ゆっくりと瞼を閉じて握った手を握り返します。

    天海「どな…たか、わから…ないっすけど…茶柱…さんに伝えて…くれませんか?」

    茶柱「あま、みさん?」

    天海「真宮寺…くん、は…まだ…生きて、るっす…だから…一刻も早く…ここから…逃げ、て…」

    もう何を言っても聞こえないし声をかけてる相手が転子だとは分かってない。ですが、それでも自分より転子の事を心配するなんて…男死の癖に生意気ですね。

    茶柱「真宮寺さんが…生きてるんですね…分かりました…」

    真宮寺さんの姿が見えなかったので察しは着いていました。それにその背中の日本刀はきっと…真宮寺さんが…落ちたその後に刺したのでしょう。そのぐらい推理じゃなくても分かります。

    天海「…もうし、わけないっす…あなたに…頼み事…してしまって…本当は…俺がまもら、ないと…なのに…もう、この身体では…厳しいっすから…」

    茶柱「いいえ、もう十分転子の為にしてくれてるじゃないですか」

    視界が歪む。いや、さっきと同じ…もうすぐ天海さんもまた…いなくなっちゃうんですか?
    そんなの…張合いが無くなるじゃないですか!!
    言いたい言葉が全部嗚咽に飲まれてしまいます。

    天海「…おれ…茶柱さん…のこと、大事に…思って…たから…守りたかった…す…最後まで…」

    茶柱「そんなのっ、そんなのここで言わないでください!!」

    転子の声は届きません。ですが、それでも言いたかった…。

    天海「どう…か、茶柱さんの…こと…たの…み、ますよ…」

  12. 12 : : 2019/10/15(火) 03:22:33

    にっこり微笑んで…天海さんは、握っていた手の力が段々弱くなるのを感じてました。ですが、転子はそれでも力いっぱい握り返してました。

    天海「…おれ…茶…さんの…え…おが…いちばん…す……。」

    スルッと転子の手から離れた天海さんの手を再度握り返そうとしましたが…何度もすり抜けて力なく地に落ちていきます。

    茶柱「…天海さん?」

    天海「…」

    茶柱「なんで、なんでさっきまで、転子と話していたのに…どうしてっ!!」

    転子の声に反応はしません。みなさんどうして…どうしてこうなってしまったのでしょう…。


    茶柱「もう、いや…っ…」

    …ポチャン…。


    茶柱「…?」

    何かが沈む音にハッと顔を上げます。
    …よくよく音の方向を見ると、天海さんの首近くに何かが光ってます。

    …これは?

    血まみれですが手に取ってみると鍵のようなもので見覚えのあるものでした。

    茶柱「『 玄関の鍵 』…」

    天海さんの最期のヒント…ということでしょうか?それとも…そこまでして転子の事を…

    茶柱「…こんな男死なんかに…こんな思いを抱くだなんて、転子も甘くなりましたね」

    何だか笑えてきちゃいました。男死嫌いな癖に何故か男死ばかりに振り回されてる自分に。

    茶柱「…言われなくてもわかってますよ。本当にあなた方に振り回されっぱなしですね。癪にさわっちゃいますね!」

    もう温もりが抜けようとしている彼の頬を撫でます。こんな事、今回だけですよ!!

    茶柱「…本当にずるいですよ。天海…蘭太郎さんは…」

    そして、ゆっくりと冷たくなっていく頬に――。




    ▼ 【 玄関の鍵 】を入手しました… ▼
    説明:(別館の玄関の鍵です。血塗れになっていますが使えるようです。真宮寺が落としたのか、それとも天海が取ったのか…定かではありませんが、これでほかの校舎へと行く事が出来そうです)



    静かにその場を去り『 玄関 』へと向かいます。…そして懐中電灯で『 玄関 』の扉を照らしながら背後にいるであろう人物へと声を掛けます。

    茶柱「…真宮寺さん。待ち構えていたんですね」

    真宮寺「おや…分かっていたのかい?気配消していたのに…流石としか言えないヨ…茶柱さん」

    転子が振り向けば、恐らく予備の刀を持った真宮寺さんが転子を殺さんとするでしょう。

    茶柱「散々人を殺しておいて楽しいですか?」

    振り向きもせずに問いかけます。

    真宮寺「それはどういう意味で聞いてるのかな…?」

    茶柱「――いえ。深い意味はありませんよ。ただ聞きたかっただけです」

    振り返る。…そこにはやはり転子の思った通りの真宮寺さんの姿があって、目をギラつかせていたんです。

    真宮寺「逃げることはおしまいにしないとネ…そろそろ僕も体力の限界近いからサ」

    茶柱「そうですね。終わりにしましょう」

    転子はゆっくりと息を吸って…構えます。その隙を見てか音もなく真宮寺さんが転子に向かってその刃を向けようと走り出して―――






    question、>>13番さん。

    イベント:茶柱の危機

    (選択肢、どれかお選びください)


    ・右に避ける
    ・左に避ける
    ・避けない

  13. 13 : : 2019/10/15(火) 23:36:54
    希望は右へ進むんだ!!
  14. 14 : : 2019/10/16(水) 20:39:43
    ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙天海ぃぃいい星ぃぃいいいいやぁああああア゙ア゙ア゙ア゙ア゙
  15. 15 : : 2019/10/19(土) 01:08:01

    (選んだ結果だけお知らせします。
    今回は小成功です。成功は成功ですので現段階では失敗ではありません。現段階では、ね…)



    刃先を鋭く睨み、寸で右に避けてかわします。
    勢い余った真宮寺さんの刀は『 玄関 』の扉近くの壁に深く刺さっていました。

    真宮寺「…全く、茶柱さんは往生際が悪い…でもその方が『 姉さん 』のお友達としては合格かもしれないネ」

    茶柱「…っ!」

    避けるタイミングが少し遅かったのでしょう。頬が僅かに避けてしまったようで遅れて痛みが…っ!頬の傷の具合を確かめたいのですがそのような暇はありませんね…。
    けれど、刀が抜けない様子で真宮寺さんは苛立たしくそこから抜こうとしてます。

    …今です!!転子は握りしめた鍵を鍵穴に刺して、一気に回して扉を開け放ちます。

    茶柱「…っく!」

    真宮寺「!!」

    空いた扉の隙間を縫うように身体をくねらせ渡り廊下を全速力で走ります。先程から走っているので息も絶え絶えですが、何とか足が回転してくれてる。このまま距離を離せばっ!

    向こう側の扉に体当たりして強引に本館に入ります…そこで振り返ると驚く真宮寺さんが立ち止まり、転子を睨んでいる姿がありました。そして、後を追いかけようと刀を壁から引き抜いたんです。
    ヤバいっ!に、逃げなきゃ…っ!!

    茶柱「はぁっ!はぁっ…にげっ、なんと、してでも…生き残らなきゃ…っ!」

    転子はそのまま近くの階段から上段へと駆け上がります…この校舎なら隠れる場所も少なからずあるはずです!!

    茶柱「(それに、どなたかと合流出来ればっ!!)」

    祈る思いで転子は走ります…



    ▼【 玄関の鍵 】を使用しました… ▼



  16. 16 : : 2019/10/19(土) 01:08:23

    『 王馬小吉 』side


    どれぐらい経過したんだろうね。
    管乃雪(かんのゆき)に促されて、おでこを合わせたかと思えば夢野ちゃんはそのまま微動だにしなかったんだ。

    その姿をオレたちは見守ることしか出来なくて歯がゆい思いをしていたんだけどさ。
    急に管乃雪が距離を置いたんだ。そして…同時に夢野ちゃんが倒れかけて、近くにいたオレが着てるセーターの裾を握りしめて荒い呼吸を繰り返したんだよ!

    夢野「んぁっ!!…はぁ、ヒューッ…ヒュー…っ!!!」

    王馬「ゆ、夢野ちゃん!?」

    百田「おい夢野っ!」

    夢野「…いやっ、やめてくれっっ!!」

    オレたちの声は届かない。頭を激しく横に振って、その場にへなへなと座り込む。何が起きたんだよっ。何をしたんだよ!
    元気で妙に肝が座った彼女がここまでになるなんんて余程何かをしたんだとは思うけどさ。

    あまりにも夢野ちゃんの取り乱し方がおかしく、思わず握りしめた手を袖から離して対面にしゃがんでから背中をさする。さすっていると分かったんだけどかなり震えてる。
    …本当に何があったんだよ。


    百田「おい、テメー。夢野に何をしやがったんだよ!!」

    百田ちゃんの怒号が雷と共に落ちる。管乃雪は黙ったまま俯いているけど視線は夢野ちゃんに向かっていた。

    雪「…」

    百田「おい、なにかい――」

    夢野「…はぁっ、…もも、た…。雪は悪く、ないのじゃ…願ったのは…ウチじゃっ…こうな、る…ことは予測で、きんかったが…」

    王馬「…夢野ちゃん?」

    代わりにと答えたのは…やや落ちついたけどまだ荒い呼吸をしている夢野ちゃんだった。
    オレの胸に両手を当ててゆっくりと顔を上げる。

    そんなダイターンなことしちゃってさぁ相当オレのことが好きなんだね!夢野ちゃん!たはーオレを選んじゃうなんてなかなかピュアな性格してんじゃん?

    夢野「…王馬…なにかよからぬ…事考えておろう…?」

    王馬「え?何も考えてないけど、ただアジの開き食べたくなったな〜程度だよ?」

    なんて小声で聞かれたらすっとんきょんな声で返すしかないじゃんかー!…いたっ、そこ抓らないでよ!地味に痛いよ。

    …っと本題ね。

    百田「夢野、おお無事だったんだな!どっか痛んだりしねーか?
    ってかよ、雪は悪くないだと?そんなん夢野を見れば悪いことされたんじゃねーかよ!
    やっぱりコイツを1発殴らねーと気がすまねぇが…」

    はぁ、全く血気お盛んだこと。…幽霊に殴るなんて行為通じるとは微塵も思えないけど、好きにやらせた方が吉、かな。

    夢野「…雪は悪くないのじゃ…」

    雪「…いまのが、あのときの…出来事です…」

    夢野ちゃんの声に被さるように管乃雪の言葉が落ちる。『 あのときの出来事 』?何を夢野ちゃんは見たんだよ――と視線を向けると夢野ちゃんは頷いてやや青白い顔をしたまま答えた。

    夢野「コヤツらを殺めた…犯人…が分かったのじゃ…。んあー…この『 文化人形 』の声じゃ届かぬのも当たり前…」

    王馬「当たり前?」

    こくり、夢野ちゃんは頷いて、

    夢野「犯人は…この『 文化人形 』の持ち主では無い…それは…んぐっ」

    一呼吸。

    夢野「――もう1人の…4人目の…そうじゃ…ここまでの情報で名前が判明しておる…」

    夢野「『 篠崎サチコ 』…赤いワンピースの女子じゃ…」


  17. 17 : : 2019/10/19(土) 01:08:43

    王馬・百田「「…は?」」

    間が開く。何故夢野ちゃんがそれを知り得たのか、その答えは真実と捉えちゃっていいのか。疑問が一挙に押し寄せるがそれを夢野ちゃんが首を振って答える。

    夢野「見てきた…んぁ違う。体験してきたのじゃ…追体験、とやらになるかの。管乃雪…雪が殺されていく様を…ウチは雪を通じて…見てきたのじゃ」

    は?それじゃあ…夢野ちゃんは臨死体験でもしたということかよ。胡散臭すぎ。でも夢野ちゃんが言うなら、それに管乃雪が俯き頷くだけに留まるって事はそうなんだろう。

    王馬「冗談抜きで事実として捉えるよ。
    ――嘘じゃないよね?」

    夢野「うむ。…そうじゃ。雪と同じ様にウチは…アヤツに片目をっく…」

    頷く夢野ちゃんは右目を抑える。右目は確かに管乃雪が失った片目と同じだ。

    百田「信じるぜ。…だがよ、『 文化人形 』の持ち主、ヨシカズって奴が主犯なんじゃねーのか?…4人目ってのはよ、確か…管乃雪達と同世代じゃねーか。ソイツに犯行が可能なのか?」

    百田ちゃんの疑問も最もだ。小学生が同い年並びにしたの学年の子を殺すなんて行為易々とできる訳が…ないよね。

    夢野「…ヨシカズは協力者じゃ。…雪が殺されていく様を部屋の隅で震えみておった…し、百田の疑問もそうじゃな、何度も何度も断ち切り鋏を使い執拗に刺して…時間をかけて殺しておったから…」

    寝耳に水過ぎるよね。正気の沙汰じゃない。
    だけど…ありえない事じゃないよね。超高校級の才能を持つ暗殺者のハルマキちゃんだって、小学生の頃から暗殺行為をしていたとか情報が来ていた気がするし。

    百田「な、なんだよそれ…そんなん体験してきたのかよ…っ」

    百田の問に頷く。…「大丈夫じゃ」とつぶやく唇は震えていたけど。

    夢野「そのようなことされたなら、誰とて半狂乱になるのは当たり前じゃ…辛かったであろう…雪よ…」

    雪「…それでも…わたしたちのしたことは…ゆるされないものです…」

    僅かに反応し、申し訳なさそうにオレたちを見る視線は控えめだ。


    百田「だったらよ!それが事実なんだろ?オレらができる事っーのはよ…」

    夢野「伝えねば…このことをっ、最原たちに…」

    夢野ちゃんの目に力が宿る。肩の肩を掴みながら立ち上がり、雪の前に立つ。

    雪「…」

    夢野「…雪よ。お願いをしても良いか?」

  18. 18 : : 2019/10/19(土) 01:09:20

    夢野ちゃんの言いたいこと、それは明白だった。

    夢野「…最原たちが危ないのじゃ。このことを知らせねばならぬし――そして解決せねば、皆が脱出する事が出来ぬのじゃろ?」

    ならば、と呼吸を置く。

    夢野「もう一度、ウチを…連れて行ってくれぬか?…『 天神小学校 』へと」

    雪「…」

    夢野「お主らも今度こそ成仏させるのじゃ。だからっ!!」

    今までに見たことの無い夢野ちゃんの叫びに近い言葉。普段ふにゃふにゃしているイメージとはかけ離れていて…驚くぐらいにね。

    管乃雪は夢野ちゃんの言葉に目を丸くする。が、少しの間を置いて…今度はオレらを見た。まるでオレたちにも言い聞かせるように淡々と…答えたんだ。

    雪「…あまり…おすすめ…できません…」

    雪「…あなた達や…ほかの人達の働きかけ…で、今…あの空間は…大きくみだれ…始めているんです。
    今度もどったら…もし理性が残っていたとしても…わたしの力では、もう…あなた達を…この場所に、連れ戻すことは…出来ないと思います」

    管乃雪の言いたいことは…恐らくは、3人だけでも逃がせられたのだからこれ以上は関わるな、と言いたいんだろうね。

    王馬「…それは本当?」

    雪「…はい…」

    管乃雪の言う通りに今この場所から逃げる事も可能、って事だ。
    『 天神小学校 』に戻らないならば…帰れば日常が送れるって事。


    夢野「それでも!…ウチは助けたいのじゃ…もう誰も失いたくないし…それにっ、ウチが助かって他の皆と会えなくなるのは――1番嫌じゃ!」

    百田「そうだ!オレだって気持ちは同じだ。オレだけ助かるだなんて――嫌だしな!」

    …2人かかってやる気になってやんの。
    …ふう。ここまで来たら…どうするかな…。

    王馬「(体育会系のノリに近いものを感じるけどさ…)」

    百田「…王馬テメーまさか…」


    あーはいはい、言えばいいんでしょ??

    分かったってばっ!!


    王馬「オレはね―――」





    question、>>19番さん。

    イベント:王馬の本音

    (選択肢、どちらかお選び下さい)


    ・そんなん面倒臭いし行くわけないじゃん!

    ・しょうがないからついって行ってあげるよ


  19. 19 : : 2019/10/20(日) 06:44:34
    しょうがないからついって行ってあげるよ
  20. 20 : : 2019/10/21(月) 01:50:12

    聞かれちゃったから一呼吸置いて答える。

    王馬「軟弱な百田ちゃんや妙に肝が座ってる夢野ちゃんの事はさておき、中途半端で物事ほっぽり投げるの嫌いなんだよねー…だからさ」

    王馬「しょうがないからついって行ってあげるよ」

    やれやれ。この2人だけに任せっきりなのも癪に障るしね。立ち上がって頭の後ろで腕を組む。

    百田「おう、お前が素直に言うと気味悪ぃな…」

    夢野「確かにそうじゃのう…」

    2人にそう言われるとなんだか無性に腹が立つ。オレをなんだと思ってんの?
    嘘付かないこんなピュアっピュアなつぶらな瞳してんのにどうして疑い深くなっちゃってんのさー!…怒るよ?

    王馬「疑ってるなら行かないよ。
    オレ1人だけらくしちゃうよーそれでと良いの?居ないといないで寂しいと思うけど…?」

    夢野「あーもー、そのような顔せんでいいわ!」

    王馬「…じゃあ決まりだね!
    …でどうするのさ?」

    視線を真っ直ぐ管乃雪に向ける。彼女は困ったようにそれでいて胸元で指を組み答えたんだよ。

    雪「…本当に、いいんですね?」

    即頷く夢野ちゃんの肩を小突く。

    王馬「…本当に夢野ちゃんは大丈夫なの…?」

    夢野「…何あったらお主が助けてくれるのじゃろ?」

    …なんて不敵な笑みで言われるとなんだか無性にイラつく。甘えんなよ!と言いたいけどきっと夢野ちゃんなりのジョークだろう。
    そう信じておくよ。

    雪「では…ついてきてください。いいですね…」

    そこで管乃雪はオレたちから初めて背を向けた。
    一歩一歩と黒く爛れた腕のある方へと踵を返していく。やっぱりそうなるのか…と思う反面、気を失うことはないという事実に安堵する。
    流石に何度も何度も衝撃で気を失うだなんて嫌だしね。

    百田「マジかよ…」

    隣でビビり始めた百田ちゃんの悲鳴に近い声がした。確かに言いたくなるかも…と思いながらも、準備してから言えばよかったとちょっとだけ後悔した。

    ――そして

    夢野「…い、いくぞ…」

    生唾を飲み込んだ夢野ちゃんを先頭にしてオレたちは管乃雪の後を追いかけたのさ…

  21. 21 : : 2019/10/21(月) 01:50:31

    ぱちくり。
    結構歩いたと思ったら段々黒い視界が開けてきた。…そして開けた先は勿論『 天神小学校 』の教室だ。

    夢野「…っ!!」

    王馬「ありゃー懐かしいようなそうじゃないような」

    百田「…つ、着いたのか?!」

    戸惑いつつも背後を見る。そこは…雷鳴と豪雨でカタカタと震えてる窓しか無かった。完全に帰路は絶たれたワケだね。今までどこを歩いて来たのはかはサッパリだけどね。

    夢野「先程とは空間の作りが変わっておるな」

    周囲を見回した夢野ちゃんの言葉に頷く。
    確かにここは『 天神小学校 』だろう。
    だけど廊下に向かうべく扉はひとつしかないし何より教卓に書いたメッセージが全てなかったかのように消えていたんだ。

    百田「…どういう事だ?」

    キョロキョロと見回す。いつの間にか管乃雪の姿もない。どこに消えたんだと思っていると黒板に何かが張り付いていた…ん。なんだこれ?

    王馬「…メモ?かな…あ、百田ちゃんアレ取ってよ」

    百田「お、おう?わかった…」

    俺の身長でギリ届かないから仕方なく百田ちゃんに頼んで取ってもらう。…と百田ちゃんがそれを握ったまま固まった。なんだよ、変なもんでも書いてあったのかよ?

    王馬「あー百田ちゃんいかがわしいものだからオレに見せないのかなーみせろよー」

    ぴょんぴょんして百田ちゃんにウザったくアピールすると夢野ちゃんもノコノコやってきた。

    夢野「なにか見つけたのか…?」

    首を傾げるオレと夢野ちゃんに対して、百田ちゃんが答えた。

    百田「コレ…真宮寺の…文字だよな…」

    言われるがままに差し出されたそれは…確かに真宮寺ちゃんの文字だ。でもなんでこれがココに?

    王馬「…しかも【 冴之木七星 】とかの単語出てるしね…詳しく読んでみる?」

    夢野「そうじゃな…その方がよかろう。真宮寺は恐らく何かをしっていたやもしれぬ…アンジーも話しておったのじゃろう?」

    夢野ちゃんの言葉に頷く。確かにアンジーちゃんは『 原因は自分だ 』とは言っていたし何より『 相談したのは真宮寺ちゃん 』だとも言っていた。おまじないを事前に知らずに行うような輩じゃない…なら、恐らく真宮寺ちゃんはこうなることを知っていた可能性が高い。

    ――ってか絶対知っててやっていたんじゃないかな。

    百田「…これの続きかもしれねーしな」

    傍らから出したのはミリタリー柄の手帳。

    百田「王馬、言わなくて悪かったな。書いてある事嘘だと信じたかったんだがよ…」

    王馬「なるほどね。その続きなら…もしかすると『 本当の方法 』がそこに書かれてた可能性があるんだね」

    夢野「よいか…読むぞ…」

    いつの間にかメモは夢野ちゃんの手に渡っていたらしく、夢野ちゃんが小さな口を開けて読み始めた。

  22. 22 : : 2019/10/21(月) 01:50:50

    夢野「『 【 サチコさんのおまじない 】を記したサイトの主である【 冴之木七星 】との接触に失敗した。彼女はどうやら先日から行方不明との事。普段から馴染みにしていたというクラスメイトの同業者が話してくれた。と、同時に【 冴之木七星 】に【 サチコさんのおまじない 】大元である【 しあわせのサチコさん 】の情報を与えたのは自分だという。

    つまりは正確な【 しあわせのサチコさん 】のおまじない方法が知れるという事だ。
    しかし正しくない方法でおまじない行うと…【 天神小学校 】という【 異界 】とも言える場所に巻き込まれるらしい。

    その他の話も聞けたのだが、やはり【 しあわせのサチコさん 】関連の話が大変興味深いので、後日アポイントを取って聞くことにした。

    これで、上手く行けば【 夜長さんの願い 】も遠からずそして【 姉さん 】の願いも叶えられるだろう 』
    …とここまでのようじゃのう。」

    と差し出したメモを百田ちゃんに渡す。百田ちゃんはそれを閉まっておくかとノートに挟んだ。



    ▼ 【 真宮寺のメモ① 】を入手しました… ▼

    説明:(百田が持っていた手帳の続きです。しかし元々挟まっていたページの続きと言うよりかはその前の話のメモのようです)



    王馬「…うーん。大した情報ではなさそうだね」

    核心部分が全く見えないね。ってかこの時点で判明したらそれはそれでつまらないけど。

    百田「だよな。肝心な所のページが抜けちまってんだからよ。ただ、『 アンジーの願い 』ってなんだ?」

    …ん?何か違和感がある。
    夢野ちゃんの格好だ。何かが物足りない…アレなんだろ?

    夢野「んあー分からぬ。ウチから見ればアンジーが悩んでいる様子は無かったからの…王馬の言う通りアンジーが原因の一旦を担っておると言っていたならばその事情も後ほどかかれておるやも――と王馬聞いておるのか?」

    王馬「あのさ…夢野ちゃん。髪留め無いけど…どうかしたの?」

    無意識に口に出してハッとなった。そうだ!
    さっきから何かが足りないと思っていたんだ。それは、髪留めが無くなってる事だ。

    夢野「んあ!?そのようなことは無いはずしゃ…さっき『 保健室 』まではあった…ぞ…っ!確か脱いで身体を拭いた時に外し付けたはずじゃ…んあ、ない!ない!ど、どど、どうしよっ!?」

    百田「ゆ、夢野どうしたんだよ!?」

    急に慌てふためく夢野ちゃんに、オロオロする百田ちゃん。なんだよ2人してそんなにオロオロしたいならオレもするけ、

    夢野「大事な『 髪留め 』の中に挟んでおったのじゃ!な、無くしてはならぬとアンジーが話しておったじゃろう?だから…『 髪留め 』の中の仕掛けに仕舞っておったのじゃ!
    う、ウチの『 おまじないの切れ端 』!!そ、そ、それがないなんて…っ」

    今までの肝の座りようが嘘のみたく泣き出しそうに歪む表情。それを慰めようにも難しい。
    ぽんとなにか思いついたのか百田ちゃんが明るい声で夢野ちゃんに話し掛けた。

    百田「『 保健室 』まであったんだろ?それなら『 保健室 』に行けば問題な」

    ??「それは、むずかしいと思います」

    王馬・夢野・百田「「「!!!」」」

  23. 23 : : 2019/10/21(月) 01:51:08

    百田ちゃんの言葉に被さるように聞こえたのは…管乃雪の声だった。彼女の腕には像のようなものが大事そうに抱かれていたんだよね。

    王馬「難しいって?」

    雪「ごぞんじ…だとおもいますが…皆さんの協力があって、空間がひとつになっているんです…だから…いままでいたあの空間で…無くしたものは…見つからないかも…しれません」

    夢野「そ、そんなぁ…」

    グスリと鼻を啜る夢野ちゃんに管乃雪は申し訳なさそうに続ける。

    雪「もしかしたら…あなたたちの…お友だちが…持っているかもしれませんが…分かりません…今のわたしは…お友たちの…方の近くには…いけないんです…あの子が、つきまとっているから」

    百田「だとよ、夢野まだ希望は捨てんな。きっと終一達がもってるはずだ、アイツなら何でも見つけられっからよ」

    夢野「そう、じゃな…きっとどこかにあるはずじゃ…な」

    泣き出しそうな夢野ちゃんを慰める百田ちゃんの傍らで気になる単語を拾い上げる。

    王馬「あの子って…『 篠崎サチコ 』であってる?」

    こくりと頷く。名前も口にしたくないらしい。ならそこから先、追求しなくてもいいでしょ。

    雪「…その…これ…しゅういちさん…たちが…必要に…なると思います…もし、出会えたら…渡してください」

    王馬「そういう事情なら仕方ないから受け取っておくね…『 コレ 』ってなに?」

    腕に抱かれているものを受け取る。…ずっしりとした重みがあって落としたらバラバラになりそうだね。そこら辺のバカみたく落とさないけどさ。

    雪「…『 大理石の彫像 』です…もうひとつ…『 赤子の石像 』も見つけたなら…渡してあげてください…」

    百田「お、おう…なんだか物騒な名前してっけど本当に必要になるのか?」

    雪「…はい…だから…!」

    管乃雪が身体を震わせた。そして早々に言葉を続ける。

    雪「わたしたち…3人は…準備出来てます…そしてその影響で…空間が歪んでいます…気をつけてください…
    あと…『 犯人の懺悔 』が必要です…それを引き出すには…あの子の浄化が必要になります…」

    雪「だけど…心が侵され始めてます…つぎ会ったときは…あなたがたの味方が…できません…だからっ…逃げっ」

    王馬「――!」

    百田「きえ、た…だと」

    夢野「…雪よ…」

    管乃雪は消え、オレたちだけが取り残される。
    手元には『 大理石の彫像 』が残る形になったんだ。



    ▼ 【 大理石の彫像 】を入手しました… ▼

    説明:(管乃雪から貰った悪魔のような形状をした彫像です。最原たちが必要としているらしいのですが…どういう事なのでしょうか?)



    情報:(【 夢野の髪留め 】が無くなりました…)



  24. 24 : : 2019/10/21(月) 01:51:46

    王馬「管乃雪ちゃん?の話だと…『 空間がひとつになっている 』だっけ」

    百田「そうだな…って事はよ、終一と会えるかもしれねーって事だよな!!」

    王馬「そうなるね。みんな元気だといいけど…音沙汰無い人も居るからさ…って夢野ちゃん聞いてる?」

    さっきから俯いただけの夢野ちゃんの顔色を伺う。オレとしてはかなーり甘ちゃんな対応してるんだけどね。

    夢野「んあっ!?だ、だ、大丈夫じゃぞ!?ウチは『 髪留め 』が無いぐらいでヘコんだりせんぞ??」

    …いや、その姿かなり凹んでるでしょ?
    無理やり元気を出してるけどさ…

    王馬「無理ばっかしてると空間に飲まれるんじゃないの?…オレと最初に行動してる時みたいにさ。
    まあ、仕方ないから『 髪留め 』探しながら行動すればいいでしょ?」

    百田「そうだな!夢野気落ちすんじゃねーぞ?見つかるまで探してやっからよ」

    夢野「うぐっ…そのようなこと…言われると…涙がでるわっ!」

    ちょびっと顔を赤くした夢野ちゃんは普段通りで安心したかもね。

    王馬「先ずは最原ちゃん達と会わないとね。向こうがどのぐらいの人連れてんのかわかんないし、『 大理石の彫像 』とやらを渡さないと行けないんだよね。その時にでも聞けばいいんじゃない?『 髪留め 』の事もさ」

    百田「だな」

    夢野「うむ、そうじゃな…ならばいくぞ」

    オレたちはこうして廊下へと歩み始めたんだよ。









    question、>>25番さん~>>29番さんまで

    イベント:視点安価


    王馬、百田、夢野 の内1名お選びください


  25. 25 : : 2019/10/21(月) 07:19:22
    百田君で…!
  26. 26 : : 2019/10/22(火) 20:26:33
    百田!
  27. 27 : : 2019/10/22(火) 20:28:09
    前の選択肢、上のやつだったら絶対BADだったよね・・・
  28. 28 : : 2019/10/24(木) 01:20:33
    百田
  29. 29 : : 2019/10/30(水) 23:39:06
    百田くんで!
  30. 30 : : 2019/11/06(水) 18:16:51

    (圧倒的百田氏…っがんばります。前回の安価はどちらを選んでも進行はします。
    …進行『は』します)


    『 百田解斗 』side


    廊下に出たのは良いが…ん?なんだこりゃ。
    オレたちがさっきまでいた『 次元 』とは違った雰囲気がしてんだ。――してんだじゃねぇな。かなり違う。
    空気もどこか重い気がするが…これは流石に気のせいじゃねーだろうよ。

    王馬「たはー。だいぶ変わっちゃってんじゃないのコレ」

    オレよりも一足先に廊下に踏み出した王馬が振り返る。夢野もオレの後ろからひょっこリ顔出した。

    夢野「んあ。雪が話しておったからの…『 空間がひとつになっている 』とな」

    「その影響が色濃く出ておるのだろうな」と眉間にしわ寄せた夢野は一段と表情を暗くする――『 髪留め 』の事だろうな。こんな様じゃ…見つけるのは難しいかもしれねーが…

    百田「大丈夫だ。きっと終一たちと合流してからゆっくり探せば問題ねーだろよ」

    夢野「…百田…すまぬな」

    しょぼくれた頭をぽんぽんと軽く撫でる。
    ぜってー見つけてやるからな。

    王馬「ゆっくりとは行かないと思うけどねー」

    百田「っ!王馬テメー!」

    ったく、『 天神小学校 』に来てから何やかんやと協力的になってるとか思ってたが…王馬はどこいっても王馬だった。

    夢野「…王馬の言う通りじゃ。
    それに時間はある様でないのは事実。『 融合したて 』のこの空間はいつ崩れてもおかしくないのじゃぞ」

    王馬「ま、『 なんとかなる前に 』見つかれば問題ないでしょ?
    とりあえず、1階から見てまわる?それともこの階から調べるの?」

    「話してても埒がないしね」と続けた王馬の意見もごもっととだ。左右を見回して唸る。
    そうだな…

    百田「下にいってみっか。行き違いになっちまったら…そん時はそん時だかよ」

    夢野「ならば急ぎつつ行くかの」

    怪我してんのに何故かケロッとした王馬を筆頭に階段を下りる。…所々床が抜けて居るが、抜けてない箇所は頑丈だな。ギシギシという音もしねー。ああ、そこだけは安心するってかよ…

    王馬「…これも管乃雪達の力なのかな。電気が点いてる」

    廊下は普通の学校よろしく蛍光灯がチカチカと付いていたんだ。…どこから電気引いてんだ…と考えるとゾッとすっが、気にしないでおかねーとな。…電気のお陰でだいぶ歩きやすくなってるしよ。

    夢野「…んあ、この階も明るいのじゃ…」

    1階も同様で、蛍光灯の独特な音が響いていた。
    キョロキョロと辺りを見回す…とすぐ側にあったハズの『 水練場 』への扉がねぇ。

    王馬「『 プールサイド 』に行けなくなってるね…ま、あったとしても行く事も無いんじゃん?」

    ヤレヤレといった面で答える。…何も無ければいいんだがよ。もし、行くことになっちまったら…いや、考えるのはヤメだ。頭を振って進むぞと声を掛け、その場から離れた。

  31. 31 : : 2019/11/06(水) 18:17:14

    『 最原終一 』side


    ??「…君。聞いているの?」

    最原「ぅうあああっ!?あ、えっと…ゴメン…」

    唐突に呼ばれて顔を上げる。
    上げた先には仏頂面の同じ才能をもつ『 霧切響子 』さんがいる。

    どうやら話の最中に寝てしまったらしい。
    昨日の「 ゲレゲレと呼ばれた猫探し 」の疲れがまだ残っていたみたいだ。軽く身体を伸ばし、霧切さんの言葉を待ってみる。

    霧切「はぁ…いいわ。話の続きをしましょう。
    あなたの情報が頼りな部分があるの。だからこうして話を聞いているのだけど」

    ああ、思い出した。「 ゲレゲレ 」の飼い主の従姉妹が今朝惨殺されたとかで霧切さんが調べているんだったな。警察もお手上げだとかで霧切家に依頼が来たとかだったと思う。
    同じ才能を持っている僕に手のひらを淡々と明かす彼女に少々警戒しつつも答える。

    最原「そうだったね…昨日の話からすればいいんだっけ?」

    「そうよ」とだけ答えた彼女がこちらを再度見る。…もしかして僕を疑ってるのか?とか思いながらも瞳を閉じ、昨日の事を思い出していく…

    最原「えっと、昨日は確か――」



    *****



    最原「(…うっ…)」

    身体が酷く重いな。
    さっきのは…夢、か?…確か『 おまじない 』をする数日前の話だった気がするが…どうして今、それを見たのだろうか?

    最原「(…現実逃避…とかかな…)」

    と結論付けた所で意識がはっきりして状態を起こす…と先程より明るい、眩しい。どうやら、電気が付いたのだろう。顔を顰めつつ周囲の状態を見る。

    最原「(…東条さんと…赤松さん)」

    2人は畳に伏せていた。どちらも意識はまだ戻ってないらしく、ピクリとも動かない。
    とりあえず2人を…起こさないとだな。2人の近くに行く為に、立ち上がろうとして手首をつく…と痛みが走った。

    最原「――っ?!」

    身に覚えのない痛み。どこから引き起こされたのかと記憶を辿る…

    最原「(確か鬼碑忌さんのルポを読んで…すぐに地震が起きたんだったな。
    その最中、怪我をしたのかもしれない…転倒した時に打ちどころが悪かったんだろう。利き手じゃないから大事には至らないだろうけど)」

    軽くほかの箇所も確認する、左手首以外は何事も無さそうだ。左手を使わなければ問題は無い。

    それよりもだ。今は2人を起こすのが先だろう。

    最原「赤松さんっ!…東条さん!」

    赤松「…うっ、ん…」

    東条「…うっ…」

    暫く2人を揺すって起こす。さほど時はかからず2人は目を覚ました。

    赤松「…明るい、ね…、何が起きたんだろう…」

    顔を顰めながら呟く。僕もさっぱりだ。横に頭を振っていると傍らにいた東条さんが呟いた。

    東条「いい方向に変わっている事を祈るしかないわね…」

    赤松「そう、だね」

    受け身に近い僕らは頷くことしか出来ずにいた…その時。

    僕の背後にある…ブラウン管のテレビがチカチカと点滅した。

  32. 32 : : 2019/11/06(水) 18:17:34

    最原・赤松・東条「「「!!」」」

    点滅したのち、ハッキリとそれは再生された。
    これは?振り返りテレビの方を向いた。

    ??『凄い!凄い!!何なんですかコレ!?』

    ??『落ち着くんだ!…落ち着いてしっかり撮ってくれ』

    長身の男性が映る。着物姿の男性は見た事ある、鬼碑忌コウさんだ。写ってない方がこの画像を撮っているのだろう。足音と共に『 天神小学校 』の校舎が映し出されていた。

    最原「…(コレって…まさか)」

    咄嗟に持ち物を探った。
    …やっぱりだ。DVDが無くなっている。

    恐らく流されている映像は、僕が持っていたDVDのようだ。…だけどどうやってそれがテレビに映っているのかは分からない。傍らに再生機材があるが、その手のことはさっぱりだからな…入間さんならあっという間に解説とかしそうだけど、入間さんは…もう…

    鬼碑忌『此処で目にしたものは、ひとつ残らず記録するんだ』

    ??『はぃ!』

    考えている間にも映像は流されていく。

    鬼碑忌さんはカメラの視界に入らないようにしているのか着物の裾が画面の端でチラついていた。

    鬼碑忌『いいぞ…成功だ。…絶対にこれで獲れる。これで…この映像で!
    世のオカルトジャンルがひっくり返るぞ!
    ――よし、ここで【 猟奇実話ルポ 】第3回目を牡蠣始めよう…肌で体感している生のワードが、今なら書ける!…よし!』

    意気揚々と呟く鬼碑忌さん。…彼はきっと作家としてもうひと咲きしたかったのかもしれない。だからこうして記録を残した。けれど。

    最原「(当の本人は居ない…ってことは…)」

    赤松「ねぇ、コレって…実際にこの人達が来たってことだよね…でも私達会ってはいないよね?…違う『 次元 』にいる可能性があるのかもしれないけど――」

    東条「…とりあえず見てみましょう」

    赤松さんの不安を取り払うように東条さんが落ち着いた声色で諭す…としばらくすると音声とともに、落書きがドアップで出てくる。

    ??『凄い…なんだこりゃ…至る所に落書きがある…彫ったような跡やペンに書きなぐってる…
    ええと…「 死に…たく…な…い 」って!!おおっ。凄い!』

    撮っている人物…恐らくは鬼碑忌さんの助手なのだろう。物好きなのだろうか、いちいち興奮しては映像があちらこちらを映すのだから、画面酔いしそうになる。

    鬼碑忌『気を付けるんだ、この学校については、まぁデータが少ない。あまり触れない方がいい』

    ??『いやいや!
    こんなオイシイ画、取らずにどうするんっすか!!』


    東条「…随分と物好きなのね」

    東条さんが呆れた口調で答えるのは珍しい。
    少し驚いた。

    と場面はコロコロと変わる。…編集でもしているのか?だとすれば長い時間いた事になるぞ?
    …と、カメラの声が不安そうに呟いた。

    ??『でも…あの子…置いてきちゃってよかったんすか?』

    …『 あの子 』?
    誰だろう。いや、大体は想像つく。2人の音声しかいない映像だ。恐らくは…

    ??『七星ちゃんっすよ。きっと怒りますよ?ほら除け者にされたーって』

    鬼碑忌『はっはっ。その時はその時だよ。
    …それに』

    画面に映る鬼碑忌さんの表情が引き締まる。

    鬼碑忌『今回は事情が違う。あの子を危険な目には遭わせられないよ』

  33. 33 : : 2019/11/06(水) 18:18:39

    最原「…危険、か…」

    赤松「どうしたの?最原くん」

    キョトンとした赤松さんがこちらを見る。あ、ええとだな…と話していると、画面の悲鳴に引き戻された。

    ??『っ!!…こ、これ…本物っすか?!』

    鬼碑忌『の、ようだな』


    赤松「きゃっ!!…こ、コレ」

    画面に大きく映るそれは、僕らと同じぐらいの年代の死体だった。少し映ったけどカメラはそこから逸らし青ざめた鬼碑忌さんがいた。

    ??『…これって…まさか、この制服って…取材の時に出た、行方不明のある学校のですよ!!
    じ、実は…行方不明の子達の何人かはこの場所で朽ち果ててるんじゃないですか!?
    な、なんて所に来ちゃったんだよっ!』

    鬼碑忌『そ、そうだな…これ以上は…辞めておかないとダメだな…【 さかうち 】をして帰ろう』

    カメラの声に頷いて彼は袖の中から紙切れ…『 おまじないの切れ端 』と思われるものを取り出す

    ??『は、はやく!やり方を教えてください!』

    慌てふためくカメラの声はそのブレ具合からも推察出来る。

    鬼碑忌『そうだな、やり方を教えてなかったな…やり方はだな――』

    ??『ヒィぃぃぃぃっ!!』

    鬼碑忌『?どうしたんだ、たぐち君?』

    初めてここでカメラを持っている人の名前が分かる。「たぐち」と呼ばれた彼がしゃがんだ拍子にカメラ本体が床に落ちる。黒いズボンが見えるから恐らくその人物がたぐちさんなのだろう。

    たぐち『いや…子供の声が…っく、聴こえるんですっ!!…いやだぁああっ』

    鬼碑忌『私には聞こえない。どんな声なんだ!!男児か女児か?…とにかく落ち着きたま』

    鬼碑忌が落ち着かせようと彼の前に立ち塞がった瞬間、たぐちさんが叫び声を上げて、走る様が見えた。…その姿を唖然として見る鬼碑忌さんの姿が見える。

    鬼碑忌『…ああ!待ってくれ!!たぐち、くん!!1人になってはダメだ!!…っく、行ってしまったか…』

    しばらくして、カメラを拾い鬼碑忌さんが呟く。

    鬼碑忌『残量も少ないな…とりあえず、ここまでにして彼を…たぐち君と合流しないと…いけないな』

    と。そこで映像は切れてしまった。


    …あとは真っ暗な画面が続いている…という事はこの映像はここまでなのだろう。
    なんとか電源を切り、呟く。

    最原「…終わりか」

    赤松「その、なんだろうね…『 さかうち 』って」

    東条「…そうね…。恐らくは『 脱出方法 』のことでしょうけど…このような終わり方をしているし、途中で途切れていた事を考えれば続きあるかもしれないわね」

    東条さんの言う通りかもしれない。途中で話題に上がった『 さかうち 』というワード。それを知りえれば僕らは『 脱出 』出来るのかもしれない。ただ…。

    最原「…みんなと会うのが先になるね」

    赤松「そうだね!!…きっと王馬くん達や百田くん、茶柱さん達に会わなきゃだよ」

    最原「そうだね。とにかくこの続きとみんなと合流しよう」

    機材を持っていけば…見つかったその場で見ることが出来るのだけど、…コンセントがすごい量だ。持つだけで両手が塞がりそうだ。

    東条「…再生する時少し面倒だけどここに戻った方がいいかもしれないわね」

    赤松「流石に私も持てないから…そうだね」

    2人が苦笑いしてブラウン管を見る。若しかすると近場にあったりして…と僅かな希望を抱きつつ、そしてみんな無事でいて欲しい。そう願いつつ僕らは『 用務員室 』から出た時だった。


    ??「!!お、シューイチじゃねーか!!」






    question、>>34番さん~>>38番さんまで

    イベント:視点安価


    最原、東条、赤松 の内1名お選びください
  34. 34 : : 2019/11/06(水) 20:31:11
    東条さん
  35. 35 : : 2019/11/10(日) 13:51:28
    東条
  36. 36 : : 2019/11/10(日) 22:28:28
    東条
  37. 37 : : 2019/11/13(水) 02:35:34
    東条ちゃん!
  38. 38 : : 2019/11/17(日) 20:33:09
    東条

  39. 39 : : 2019/11/18(月) 18:40:41
    サンズ

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bashikosama

飛んで火にいるばし子さん

@bashikosama

この作品はシリーズ作品です

【V3×コープス】真宮寺「これは…」 夜長「天神小学校…?」 シリーズ

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