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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

この作品は執筆を終了しています。

苗木「蘇る超絶望級と」日向「最原探偵事務所」

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  1. 1 : : 2017/02/25(土) 22:18:48
    注意書き
    ・文章力、表現力共に皆無です。
    ・重大なネタバレです。
    ・誤字脱字あると思います。
    ・自己解釈を含みます。
    ・妄想全開です。
    ・編集多いです。
    ・キャラの喋り方が安定しません。
    ・更新遅いです
    ・夢野「よろしく 最原探偵事務所」の続編です。
    ・今回も物事を安価で決める事がありますのでその時はご協力ください。
    ・できるだけ多くのコメントをください。
    ・以上がOKな人のみこのまま読み進めてください。

    前作のラストで過去作のおまけにひと段落ついたら書くと言ってましたが、ずっと書きたかったストーリーでしたので予定を変更し、早速執筆する事になりました。こちらの勝手な都合で予定を変更してしまい誠に申し訳ありません。おまけの方もしっかり終わらせるつもりでいるのでそこの所はご安心ください。

    長々とすみませんでした。それではスタートです。どうぞお楽しみください。
  2. 2 : : 2017/02/25(土) 22:30:35
    来たか
  3. 3 : : 2017/02/25(土) 22:41:46
    登場人物紹介
    最原終一 CV林原めぐみ
    ・元超高校級の探偵
    ・20歳 男
    ・推理小説の主人公が如く不幸体質
    ・貧乏
    ・よく女性に好かれる
    ・戦闘力-C、推理力-S、コミュ力-B
    春川魔姫 CV坂本真綾
    ・元超高校級の暗殺者
    ・20歳 女
    ・天海とは親友の間柄
    ・意外と負けず嫌い
    ・身体能力が高いが、以前のような運動は出来なくなっている。
    ・戦闘力-A-、推理力-A、コミュ力-C
    夢野秘密子 CV田中あいみ
    ・元超高校級のマジシャン
    ・19歳 女
    ・基本的にはバイトで生活費を稼いでる
    ・運動音痴
    ・身長が二年前より伸びている
    ・髪が少し長くなっているのでポニーテールのしてる
    ・イメチェンと称し髪や服の色を少し青っぽくした
    ・戦闘力-B、推理力-C、コミュ力-C
    天海蘭奈 CV東山奈央
    ・超高校級の冒険家 天海蘭太郎の妹
    ・元超高校級の幸運である
    ・18歳 女
    ・顔芸担当の可愛い系ギャル
    ・身体を動かすのが好き
    ・最原の事が好き
    ・基本的頭が回らないお馬鹿さん
    ・探偵事務所のムードメーカー
    ・髪が少し短くなっている
    ・戦闘力-C+、推理力-D、コミュ力-S
    赤松紅葉 CV神田沙也加
    ・超高校級のピアニスト 赤松楓の双子の妹
    ・元超高校級の指揮者であるが歌姫とテロリストの才能も持っている
    ・20歳 女
    ・ダークヒロイン的ポジション
    ・人を弄ぶのが大好き
    ・音楽が大嫌い
    ・かなり捻くれてる
    ・昔は最原と親しかった模様
    ・ヤンデレ気味
    ・戦闘力-S、推理力-A、コミュ力-A
  4. 4 : : 2017/02/25(土) 23:01:48
    登場人物紹介その2

    山田太郎 CV白石涼子
    ・元超高校級の泥棒
    ・19歳 女
    ・女の子っぽい趣味を持っている
    ・中性的な美少女
    ・世界的に有名な怪盗 人気も高い
    ・勝気でお調子者
    ・彼の本性を知る者は二人しかいない
    ・本名は不知火凉
    ・戦闘力-A、推理力-S、コミュ力-B
    青蓮寺遥香 CV浪川大輔
    ・元超高校級の刑事
    ・21歳 男
    ・かなりのお金持ち
    ・多趣味(例 茶華道、弓道、書道 等)
    ・この悪を根絶やしにする事が夢である
    ・天然ジゴロ
    ・最原探偵事務所の事を余り良く思っていない
    ・戦闘力-S、推理力-A、コミュ力-B
    黒鉄綾斗 CV小野賢章
    ・元超高校級の殺し屋で現在は超絶望級の殺し屋
    ・20歳 男
    ・ミステリアスな印象
    ・白銀つむぎの従弟
    ・銀髪のミディアム
    ・ドイツ人のクォーター
    ・戦闘力-SS+、推理力-S-、コミュ力-D
    篠宮塁 CV櫻井孝宏
    ・元超高校級のスポーツ選手
    ・20歳 男
    ・運動神経がかなり良い
    ・機械音痴
    ・小鳥遊アゲハの幼馴染み
    ・戦闘力-A、推理力-B、コミュ力-B
    小鳥遊アゲハ CV大本眞基子
    ・元超高校級のアイドル
    ・20歳 女
    ・運動音痴
    ・四年前まで家に引きこもりネットでばかり遊んでいた、得意技はハッキング
    ・篠宮塁の幼馴染み
    ・警察や探偵が大嫌い
    ・戦闘力-C、推理力-A、コミュ力-A
  5. 5 : : 2017/02/25(土) 23:28:14
    夢野「よろしく 最原探偵事務所」でその後が書かれなかったキャラはここで書かれるんですかね?
    又吉とか秋道とか
  6. 6 : : 2017/02/26(日) 15:10:20
    僕の名前は最原終一。元超高校級の探偵で、かつて才囚学園で殺し合いを生き残り、超高校級狩りというゲームに勝利した。

    最原「…」

    春川「…どうしたの?最原」

    最原「…何でもないよ…春川さん」

    夢野「それにしても…暇じゃのう……」

    天海「でもそれってつまり世界が平和だって事なんだから別にいいじゃん!」٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

    赤松「…我が家のお財布の中身は殺伐としてるけどねぇ…」

    最原「ははは……そう…だね………」

    僕たち最原探偵事務所は、あの事件を解決した事によりその名を世界中に轟かせたのだった。当時はまさに入れ食い状態で、お金に困る事は殆どなかった。…のだがそれも長くは続かず、あっという間に仕事はなくなっしまったのだ。

    春川「…先月は赤松と夢野がバイトして生活費を稼いでたんだよね…。」

    天海「じゃあ今度は私とハルマキちゃんだね!」(`・ω・´)

    春川「…」( ゚д゚)

    赤松「…面白そうだから私も言っていい?」

    天海「もちろんだよ!」(*´∇`*)

    春川「絶対に嫌ッッッッッ!!!!!」

    夢野「全く…騒がしいのう」

    最原「ははは…賑やかでいいんじゃないかな」

    コンコン

    最原「あれ?依頼かな…」

    天海「え〜…せっかく久しぶりにハルマキちゃんを堪能出来ると思ったのに…」

    春川「…ほっ」

    赤松「ぶーぶー!」

    夢野「やかましいぞ!お主ら!!」

    最原「はは…どうぞお入りくださーい」

    ガチャ

    ××「あのー…仕事の依頼で来たんすけど…」

    最原「…えっと…本日はどういったご用件で?」

    篠宮「あぁ、俺の名前は篠宮塁って言います。どうぞよろしく…」

    最原「…はぁ」

    篠宮「…実は俺の知り合いに脅迫文が送られて来たんでその調査をお願いしたいんすけど…」

    最原「…脅迫文?」
  7. 7 : : 2017/02/26(日) 18:04:25
    篠宮「はい…送られてきたのは三日前で、内容は今週末に行われるステージの中止を促すもの…。あぁ、その知り合いはアイドルをやっているんです。…小鳥遊アゲハって最近名前が売れ始めた…」

    天海「あっそれ知ってる!実は私ファンなんだよね!」

    最原「…成る程…それで?」

    篠宮「…アゲハはどうせ悪戯だ、気にする事はないって言ってるんすけどやっぱり心配で…」

    赤松「…篠宮ちゃんは小鳥遊ちゃんのマネージャーか彼氏なんですかぁ?」

    篠宮「…いや、ただの幼馴染みだよ?それがどうかした?」

    赤松「…別にぃ…」

    最原「…分かりました、引き受けましょう。」

    篠宮「…そうですか、ありがとうございます。…あ、連絡先を教えておいた方がいいかな…?」

    最原「…そうですね…その方がありがたいです。」

    篠宮「…えっと…こちらです。」

    最原「…どうも、」

    篠宮「ついでに、コレがアゲハの今週のスケジュールです。…前にアゲハのメモ帳を見せて貰った時にそう書いてあったんで…」

    夢野「…ふむふむ」

    春川「…」ジーッ

    最原「…分かりました。」

    篠宮「…それではそろそろ失礼したいと思います…依頼の方、よろしくお願いします。」

    最原「…はい、勿論です。」

    篠宮「…」ニコッ

    スタスタスタ…バタンッ

    最原「…それじゃあ捜査を始めようか」

    春川「…そうだね」

    天海「…」

    赤松「…」

    夢野「んあ?どうしたんじゃ二人とも、そんなに難しい顔しおって」

    天海「…なんか少し不安で…」

    赤松「…ま、大丈夫でしょ…多分」

    最原「?」

    春川「…」ハァ…



    篠宮「…」

    ××「…ちょっと塁。何勝手な事してんのよ」

    篠宮「…別にいいだろアゲハ…だってアレ殺人予告だったじゃねぇか。不安にもなるだろ」

    小鳥遊「私は平気だって言ったの!塁は私がそう簡単に殺されると思ってんの?!」

    篠宮「…いや、別に、全然、思ってねえけど?」

    小鳥遊「じゃあ何で…!……私は、警察と探偵がこの世で一番大嫌いだってのに!………どうしてそんな事を!!!」

    篠宮「…アゲハが心配だからって言っただろ?」ギュッ

    小鳥遊「…!」

    篠宮「…幼馴染みが死ぬのは、もう嫌なんだよ」

    小鳥遊「…だったら…塁が私を守ってくれたら…それでいいじゃん………」

    篠宮「…」

    小鳥遊「…馬鹿」
  8. 8 : : 2017/02/26(日) 21:25:11
    小鳥遊「××…××××、××××××!」

    スタッフ「××××…××。」

    小鳥遊「×××××、××××××××…××××。」

    〜物陰〜

    最原「…怪しい人は…いないかな…?」

    春川「今一番怪しいのは私たちだよ。」

    夢野「うむ」

    天海「あはは…でもやっぱり可愛いなぁ…小鳥遊さん。」(*´꒳`*)

    赤松「…そうだねぇ…一体誰が殺人予告なんて物騒なもんをあんな可愛い女の子に送ったんだろうねぇ」

    天海「えっ!?何それ初耳なんだけどっ!?!?」∑(゚Д゚)

    最原「…」

    実はあの日、赤松さんは篠宮さんの跡をつけており、二人の会話を聞いたらしい。それによると、実際に送られたのは殺人予告だったそうだ。

    春川「…大丈夫だよ、私たちが捕まえれば済む話だし…」

    夢野「んあー…少し喉が渇いた。最原よ、オレンジジュースを買ってきてくれぬか?」

    最原「え?!…何で僕が?」

    春川「…あんた男でしょ?そのくらいやんなさいよ。…私はスポーツドリンクをお願い」

    赤松「じゃあ私はいちごオレを買ってきてねぇ♪」

    最原「…はぁ、分かったよ…天海さんは?」

    天海「わっ…私も手伝うよ!終一君だけ働かせるわけにはいかないし!」

    最原「…はは…ありがとう天海さん」

    ………

    最原「…春川さんがこれで…夢野さんがこれ、赤松さんはこれかな」

    天海「…ねぇ、終一君…」

    最原「ん?どうしたの?天海さん…」

    天海「………やっぱ良いや。ごめん、何でもないよ!」

    最原「…そう?」

    天海「うん!とにかくもう選んだ事だしさっさと行こう?」

    最原「うん…そうだね……『ドンッ』っ!?…すっすみません!」

    ××「…っいえ、こちらこそ……」

    ぶつかったのは二十代前半の恐らく男性…これといった特徴のない一般人だ。…しかしよく見ると彼は脚を引き摺っていた。

    最原「?…怪我してるんですか?」

    ××「っ…別に、大した事じゃ…すみません、僕もうこの辺で…」

    最原「あっ…はい………」

    スタスタスタ

    天海「…さっきの人…なんなんだろうね…」

    最原「…さぁ」

    天海「…あれ?そのハンカチって…」

    最原「…さっきの人が落としたのかな?」

    天海「…多分」

    最原「…ちょっと預かっといた方がいいかな…」

    天海「…うん、後で交番に届けよう?」

    最原「…そうだね」

    最原(……不知火…凉?)

    天海「ねぇ終一君!そんな事よりさっさとハルマキちゃん達の所に行こうよ!」

    最原「あ、うん…そうだったね。」

    タッタッタッ

    ………

    ××「…はぁ、まさか探偵に遭遇してしまうとは…驚いたなぁ。」

    ××「…あれ?!ハンカチがない?!?!もしかして落とした!?」

    ××「…まさかあの人が持っていったとか…?」

    ××「ヤバいヤバい!!そんなの僕の素性がバレてしまうじゃないかっ!!!」

    山田「…最原終一…だったよな、…早いとこどうにかしないと…。」
  9. 9 : : 2017/02/26(日) 23:42:52
    最原「…ジュース持ってきたよ?夢野さん、春川さん、赤松さん。」

    夢野「おぉ、すまぬな」

    春川「ありがと」

    赤松「一生大事にするよ♡♡♡」

    最原「いや…飲んでよ」

    天海「ははは…ねぇ、ハルマキちゃん…何か変化あった?」

    春川「…別に、あんたらが行く前と大して変わらないよ」

    天海「…そっか」

    最原「…」

    夢野「?…どうしたんじゃ最原よ、浮かない顔しおって」

    最原「…いや、別に何も『ドンッッッ』?一体何の音…『きゃああああああッッッッッ!?!?!?』っ!?」ダッ

    天海「何?!どうしたの!?」

    夢野「とにかく行ってみるぞ!」



    最原「どうかしたんですか?!」

    篠宮「…あっ…最原さん、実は…」

    そこに広がっていた光景は、驚くべきものだった。

    天海「…ひっ?!」

    春川「これは…!」

    夢野「…そんなっ!」

    赤松「…」

    最原「…死体…ですか?」

    篠宮「…はい」コクッ

    そこにあったのは、さっき小鳥遊さんと喋っていたスタッフの死体だったのだ。
  10. 10 : : 2017/02/27(月) 13:10:31
    青蓮寺「…成る程、事件のあらすじはよく分かりました。…しかし小鳥遊さん、殺人予告があったのなら何故警察に相談したかったんです?」

    小鳥遊「…」

    篠宮「…彼女は警察が嫌いなんですよ。」

    青蓮寺「…。とにかく今から捜査を開始しますので皆さんはここで待機していてください。」

    篠宮「…はい」

    青蓮寺「…それと、君たちに言っておく事があります。」

    最原「…何ですか?」

    青蓮寺「…君たちも容疑者に含まれているから、捜査の邪魔はしないように。私は君たちを信用していないんだ…。」

    春川「…はぁ?」

    天海「っちょっとハルマキちゃん…!」

    赤松「…」

    夢野「…最原…」

    最原「………はい、分かりました…」

    青蓮寺「それじゃあ失礼するよ、」

    スタスタスタ

    最原「…」

    赤松「…最原クン、あの人は元超高校級の刑事である青蓮寺遥香だよ」

    最原「…知ってるの?」

    赤松「…まぁね、…青蓮寺ちゃんは悪という存在が大嫌いなの。だから元チームダンガンロンパ社員である私を仲間に入れてる最原クンが信用出来ないんだと思う。」

    最原「…そうか」

    春川「…あいつの事は分かったけど、それじゃあ最原はどうするの?」

    最原「…それは…」

    天海「どうするも何も…邪魔するなって言われてるし…」

    夢野「…う〜む…ウチらは待っている事しか出来ぬというわけか…」

    赤松「…えっ?何でそうなるのぉ?…普通に捜査したらいいじゃん。」

    春川「…何でそうなるの?」

    赤松「…だってぇ…青蓮寺ちゃんは邪魔をするなって言っただけだよぉ?…だったら邪魔にならないように捜査すれば良いだけじゃん♪」

    最原「…そうかもしれないけど…」

    赤松「うぷぷ♪大丈夫だよぉ♡私に良い考えがあるから♪♪」

    最原(…どうしよう)

    赤松以外(……凄く不安だ…)

    赤松「ぷぷぷぷぷぷ♪♪♪」ニヤニヤ
  11. 11 : : 2017/02/27(月) 14:24:45
    現在、赤松「ただいま 最原探偵事務所」の方でキャラ設定の募集をしていますので是非投稿してください。
  12. 12 : : 2017/02/28(火) 07:57:51
    赤松「おにぃーさん♪ちょっとこっち見てー♡」

    警官「…?」

    赤松「うぷぷ♡…さぁーん♪にぃー♪♪いーち♪♪♪…はいっ☆」

    警官「っ!?」

    赤松「…ねぇおにーさん、私達そこ通りたいんだけど…別にいい?」

    警官「…」コクッ

    赤松「最原クゥーン!ここ通っていいってさー!許可貰ったし別にいいよねー」

    最原「」

    警官「…」ボーッ

    赤松「あれぇ?どうしたの?最原クン」

    最原「…赤松さん、何やってんの?」

    赤松「催眠術」

    最原「……………………………………」

    赤松「細かいことは気にしないのぉ」

    最原「…いつそんなの覚えたの?」

    赤松「だいぶ前から使ってるけど?」

    最原「…はぁ……」

    赤松「とにかく捜査しようよ、最原クン!」

    最原「…うん」

    …捜査開始……!

    鑑識「こらこら!君たち一体どこから…」

    最原「…あ、僕は…」

    赤松「私達は探偵なんですよ?だから捜査の手伝いをしようとしてるんです。」

    鑑識「…しかし青蓮寺刑事が…」

    赤松「大丈夫ですよぉ、邪魔にならない程度に捜査するんでぇ♪それに私達がお手伝いしてあげた方が確実に事件を解決させられますよ?」

    鑑識「…うーん…」

    ××「別にいいんじゃないか?彼らに手伝わせても」

    鑑識「…三浦警部…」

    三浦「なんせ彼はあの名高い最原探偵だ。早くに事件を解決してくれるだろう…青蓮寺君には私が言っておくよ…だから彼らにも鑑識の結果を教えてあげたらどうだい?桐谷君」

    桐谷「…分かりましたよ」

    三浦「…にしても、久しぶりだね最原君…元気にしてたかい?」

    最原「…えっと…」

    三浦「おや?忘れてしまったのかな…ほら、四年くらい前に事件で一緒になった…」

    最原「…あっ…もしかしてあの時の?!」

    赤松「…知り合い?」

    最原「…うん、僕が超高校級の探偵と呼ばれる所以になった事件でちょっとね…」

    三浦「あぁ、あの時は世話になったね」

    最原「そんな…こちらこそ」

    赤松「…なーんだ…知り合いがいたんならわざわざ催眠なんてかけなくても良かったじゃん…」

    最原「…ははは…」

    桐谷「あの…これ鑑識の結果です」

    最原「あ、どっどうも…」

    鑑識の結果によると、被害者は後頭部を何かで殴られた後、高所から突き落とされてしまったようだ。

    コトダマ 検死の結果 GET

    桐谷「…それと、少し気になることが…」

    最原「…何ですか?」

    桐谷「…被害者の頭の血痕なんですけど、全く別の人物のが混じってるんですよ…」

    最原「…別の人物?」

    コトダマ 第三者の血痕 GET

    最原「…成る程、ありがとうございます。」

    赤松「最原クゥーン…アレって犯行に使われたやつじゃないの?」

    最原「…アレは…ロープ?」

    赤松「何であんな高いところにぶら下がってるんだろうねぇ…」

    最原(…犯人はあそこから突き落としたのか?)

    コトダマ 千切れたロープ GET

    桐谷「…何か分かった事があればお知らせしますので…」

    最原「あ、はい…赤松さん、別の所を捜査しよう」

    赤松「はーい…」

    〜物陰〜

    山田「何なんだ何なんだ!?コレってもしかしなくても殺人事件か?!

    山田「こんなんじゃあの最原ってのに近けねぇじゃないか!!…ていうかこのまま警察に届けられたらヤバいじゃないか!!?」

    山田「どうする!?…本当にどうする山田太郎!!!」

    警官「おい!お前ここで何してる!!」

    山田「…あっ」

    警官「怪しいヤツめ!ちょっとこっちに来い!!」



    山田「………だっりぃぃ…」
  13. 13 : : 2017/02/28(火) 22:27:40
    警官「警部!怪しいヤツがいました!」

    三浦「…何?」

    警官「こいつです!…おい、さっさと来い!!」

    山田「うわっ…ちょっと!」

    三浦「…ん?」

    山田「…あ、……」

    三浦「君、名前は?」

    山田「…えーっと…山田太郎です……いやマジで、身分証明書見せるんで睨まないでください。…警察の眼光マジパネェっすよ…」

    三浦「…ふむ、本当のようだな」

    最原(…あれ?…この人…)

    山田「えーっと…僕はただ通りかかった一般人なんすけど…」

    三浦「事件に関係ないかどうかは、捜査を進めれば分かることだ。」

    山田「…うぇえ〜…だりぃっす〜…」

    最原「人違い…かな」

    赤松「?…何が?」

    最原「いや、何でもないよ…それより捜査を進めよう。」

    赤松「そうだね♪」

    山田「…」

    最原「…取り敢えずロープがある所に行こうか。」

    赤松「だねー。」

    ………

    赤松「…ここ…だよね」

    最原「…うん」

    赤松「あ、これがあのロープか…」

    最原「ちょっ…赤松さん危ないよ!」

    赤松「分かってるよ、危ない真似はしないって」

    最原「…」



    最原「…これは…血痕…かな」

    コトダマ 通路に続く血痕 GET

    最原(…被害者は別の所で殴られてここに連れて来られたんだろうか…)

    赤松「…ねー、ここはもう良いんじゃない?どーせこれ以上の手掛かりは見つからないし…」

    最原「…そうだね…そろそろ行こうか」

    赤松「よし!じゃあ今度は皆んなのアリバイを確認しに行こー!!」

    最原「…うん、そうしようか。」

    青蓮寺「…」
  14. 14 : : 2017/03/01(水) 23:29:49
    最原「…小鳥遊さん、それで…事件の時は何を?」

    小鳥遊「…もしかして私を疑ってるの?」

    最原「…いえ、疑ってるわけではありません…無実を証明する為に聞いてるんです。」

    小鳥遊「…へぇ……よく舌が回るもんですね…」

    最原「…っ」

    篠宮「…アゲハはずっとスタッフと一緒にいたし、ちゃんとアリバイはありますよ。」

    小鳥遊「ちょっ?!…塁!」

    最原「そっ…そうですか…」

    コトダマ 小鳥遊のアリバイ GET

    最原「…あの…それじゃあ篠宮さんは…?」

    篠宮「…俺は一度トイレで席を外しました。…大体5分くらいは空けていたんで、犯行は可能ですね…。」

    コトダマ 篠宮のアリバイ GET

    最原「ありがとうございます…。」

    赤松「…何か分かった?」

    最原「…うん…少し」

    三浦「捗っとるかね?最原君」

    最原「…三浦警部…」

    三浦「ふむ…イマイチといったとこか。そういえば、先程不審者の目撃情報があったんだが…関係ありそうかね?何でも怪我していたそうだが…」

    コトダマ 不審者の目撃情報 GET

    最原「…あっ…それ僕も見ました…確か脚を怪我していて…何か急いでいるようでした…」

    三浦「…そうか『ガタッ』…何だ?」

    山田「…あ、すいません…ちょっとトイレに行きたいんすけど…」

    三浦「…なら、さっさと行って来るがいい…早く戻って来るのだぞ?」

    山田「わっ…分かりしたぁ!」サササッ

    最原「…?」

    山田「…っ」

    三浦「…それで、他に何かあったか?」

    最原「それが…ハンカチを落として行って…あれ?ない…」

    三浦「…まぁ、それは後でもいいだろう…捜査の方を続け給え。」

    最原「はっ…はい…」

    赤松「…あぁあ…犯人に繋がる手掛かりになったかもしれないのにぃ」

    最原「…ごめん」

    赤松「…ま、いっか…とにかく捜査を続けようよ!」

    最原「…そうだね」
  15. 15 : : 2017/03/03(金) 17:02:07
    最原「…うーん……」

    天海「…どうしたの終一君?…そんな難しい顔して…」

    赤松「それがねぇ?何でか知らないけど急に手掛かりが見つからなくなったんだぁ…まぁ青蓮寺ちゃん辺りの仕業だろうとは思うけど…」

    夢野「…ふむ…そんなに煙たがられておるのか?」

    赤松「そうみたいだねぇ…他の人はそんな事ないんだけどさ」

    最原「…」

    ………

    山田「…」

    山田「…そっか…犯人はあの人か」

    山田「…はぁ…だっりぃ…」

    ………

    青蓮寺「…謎は解けた」

    青蓮寺「…さて、皆さんを集めて貰いましょうか…」

    青蓮寺「…犯人は…あいつだ…!」

    ………

    最原「…」

    赤松「…ねぇ、最原クン…本当は誰が犯人か見当がついてるんじゃない?」

    最原「…うん…でも証拠が……青蓮寺刑事を納得させられるだけの根拠がないんだ…」

    赤松「…ふーん…」

    天海「…あれ?何か皆んな集まってるみたいだよ?」

    夢野「…もしや犯人が分かったのではないか?」

    最原「…みたいだね…僕たちも行こうか」

    赤松「…」
  16. 16 : : 2017/03/05(日) 14:02:32
    青蓮寺「…さて、皆さんもう揃いましたか?…」

    警官「…いえ、あの例の不審人物…山田太郎がまだ…」

    青蓮寺「……ま、いいでしょう…彼は犯人じゃありませんから…」

    青蓮寺「…犯人はずばり、篠宮塁さん…貴方だ。」

    小鳥遊「っ!?」

    天海「…そんなっ?」

    篠宮「…」

    三浦「…青蓮寺刑事、どうしてそう思われるのか…教えていただけませんか?」

    青蓮寺「…簡単ですよ…犯行が可能かつ、被害者に対する悪感情を抱いているのが彼だけなんです…」

    小鳥遊「何を…言ってるの?」

    青蓮寺「…私は事実を述べているだけです。…犯人である篠宮さんは席を外している間、被害者を現場に呼び出し殺害…そして時間が経てば自然に落下するように【セッティングしてから】皆さんの元に戻ったんです。」

    最原「!…それは違うぞ!!」コトダマ発射→【篠宮のアリバイ】論破!

    Break!

    青蓮寺「…何か言いましたか?」

    最原「…青蓮寺さん、たった5分であのような仕掛けを作るのは無理があると思うよ…いや、セットするだけなら5分で出来るかもしれないけど、そこに移動の時間を含めると不可能だ…。」

    青蓮寺「…そのような仕掛け…あらかじめ用意しておけば…」

    最原「篠宮さんはたった一度しか席を離れていない。なら、こんな事を予め仕掛けておくのは無理だ。」

    小鳥遊「っそうよ!…そこの探偵さんの言う通りだわ!」

    青蓮寺「…それでは、一体誰が被害者を殺害したんですか?」

    最原「…それは…」

    最原(…あれしか考えられない…!)

    コトダマ提出→不審者の目撃情報

    最原「…この辺りでは、確か不審者が目撃されていた筈だ…つまり犯人は外部の人間なんだよ…」

    青蓮寺「っ!」

    小鳥遊「…なっ」

    篠宮「…もしかして…それはやはりあの…」

    最原「…うん、小鳥遊さんに脅迫状を送りつけた人物だよ…。」

    青蓮寺「…それではその証拠は?」

    最原「…え?」

    青蓮寺「犯人はこの中に居なくて…その脅迫状を送りつけた人物が犯人だと断定するに足りる証拠は…あるんですか?」

    最原「…それは…」

    青蓮寺「…やはりないんですね?」

    最原「…」

    青蓮寺「…はぁ、…どうやらもう一度…捜査が必要みたいですね…」

    ××「その必要はないよ」

    一同「っ!?」
  17. 17 : : 2017/03/06(月) 13:19:14
    山田「…」

    青蓮寺「…山田太郎…?」

    山田「…犯人はこいつだよ、…だからわざわざもう一度捜査をする必要はないんだ…」

    最原「っ!?」

    ××「はな…離せコノヤロウ!」

    小鳥遊「…え?」

    篠宮「…あんたまさか…!」

    天海「…え?篠宮さん、知ってるんですか?」

    篠宮「えぇ、まぁ…」

    ××「…」

    篠宮「こいつは、確か高校の時同じクラスだった人です…確か名前は…我妻誠司…」

    我妻「…っ」

    赤松「…でもどうして彼が犯人だって分かったんですかぁ?」

    山田「…それは…あの時僕が見つけた不審者と特徴が一致しますし、それにこの人の服から血の匂いがするし」

    最原「…血の匂い?」

    山田「あ、…いやまぁその話は置いといてください……」

    青蓮寺「…では貴方は、犯人を見ていたという事ですね?」

    山田「…あぁ、別に犯行を目撃したわけじゃないっすけど…なんか叫び声が聞こえたんで様子を見に行こうとしたらちょうどその方向からこの男が来て…そんで話しかけようとしたら殴りかかって来たんでもう関わらないようにしようって…まさかその時殺人が起きてたなんて思いもよりませんでしたし…」

    我妻「…くそっ!」

    最原「じゃあ本当に貴方が…?」

    我妻「…あぁそうさ、…小鳥遊が俺を振ってその男とつるんでるってのが気に食わなかったからなぁ!」

    夢野「…まさか、その程度の理由で?」

    我妻「…」

    赤松「…本当、救いようがないね」

    青蓮寺「…それじゃあ我妻誠司さん、署まで同行願いますか?」

    我妻「…あぁ」

    ………

    青蓮寺「…最原終一…」

    最原「…何ですか…?」

    青蓮寺「…今回は君達に救われたが、元犯罪者である赤松紅葉を匿っている君が信用ならない事実は変わらないよ」

    最原「…」

    青蓮寺「…それでは私はこの辺で…」

    スタスタスタ

    赤松「…相変わらずだねぇ、青蓮寺クンは…」

    最原「…知り合いなの?」

    赤松「…さぁね♪」

    赤松「…ところでさ、最原クン…犯人は本当にあの人なのかな…」

    最原「…?」

    赤松「…だって、あの死体にはもう一つ傷があったんだよ?…多分そっちが致命傷。」

    最原「…どういう事?」

    赤松「…あの人には確かに殺意があったんだと思う…いや、殺意じゃなくて憎悪の方かな?…自分の犯行を篠宮ちゃんに押し付ける事が目的だったんだろうね…そうやって篠宮ちゃんと小鳥遊ちゃんを離れ離れにさした上で小鳥遊ちゃんを狙う。」

    最原「…」

    赤松「…検死したら分かる事だと思うけどさ…多分あの人の死因は毒殺だよ」

    最原「っ!?」

    赤松「…鑑識の目すら騙す毒薬なんか…作れる人を私は一人しか知らないよ…まぁ日向ちゃんや可夢偉ちゃんとかも可能かもしんないけど…」

    最原「…その人って一体…」

    赤松「…それは…」

    天海「ねぇ、二人とも!そろそろ帰ろうよ!」

    夢野「そうじゃ、いつまでそこに立ってあるつもりじゃ!」

    最原「あ…うん、そうだね…」

    赤松「…この話はまた今度するね」

    最原「…うん」

    そして、僕らは探偵事務所に帰ったんだ…その時既に起こり始めていた事件の事など露知らず……






    黒鉄「…」
  18. 18 : : 2017/03/08(水) 11:57:39
    篠宮「…最原さん、今回はありがとうございました。」

    最原「そんな…僕は大した事なんかしてないですよ…」

    篠宮「…そうかもしれませんが…アゲハの命を守る事が出来たのも事実です。感謝して当然ですよ」

    最原「…はい」

    篠宮「…それじゃあ俺はこの辺で…」

    スタスタスタ

    最原「…」

    赤松「…ねぇ、最原クン…もしかして篠宮ちゃん達が心配なの?」

    最原「…うん…赤松さんが言ってた事も理由の一つだけど…僕の探偵としての勘が告げてるんだよ、今回の事件はまだ終わりじゃないってね…」

    天海「…うーん…終一君の勘は結構当たるからね…」

    夢野「…そうじゃのう…一体どうしたものか…」

    春川「…私が見張っとこうか?」

    最原「春川さんは体の調子が万全じゃないし…もしもの事があったら危ないよ…」

    赤松「だったら私が篠宮ちゃん達を見張るよぉ♪そもそも最原クンが不安に思うきっかけを作ったのは私みたいなもんだしぃ…それに私ならもしもの事があっても返り討ちに出来るしね!」

    最原「…確かに赤松さんなら安心だね…よし、篠宮さん達を頼んだよ赤松さん」

    赤松「オッケー♡私に任せてよ♪」

    最原「…」
  19. 19 : : 2017/03/09(木) 06:03:00
    期待です!
    …キャラ募集のキャラ達は一体、どんな活躍をするのかな…?
    たくさんキャラを出したので結構きになる…
  20. 20 : : 2017/03/09(木) 19:12:38
    >>19ありがとうございます!キャラ募集のキャラ達は出すのが結構後になるかもしれません…

    あれから一週間が経った…

    最原「…赤松さん、…あれから何か変化あった?」

    赤松「ぜーんぜん!…びっくりするぐらい何にも起きてないよぉ」

    最原「…何か不満そうだね…」

    赤松「だぁってぇ…私の予想が外れたみたいで嫌なんだもーん!!」

    夢野「んあー…それでいいのではないのか?」

    天海「そうだよ…それじゃあまるで何か事件が起きて欲しいみたいな…」

    赤松「えー?…全くもってその通りだけど?」

    天海「…えぇええ」

    春川「…本当に赤松に任せて大丈夫なの?」

    最原「…ははは……うん、真剣に考え直そうと思ってるよ」

    赤松「うぇっ!?…最原クン酷ぉーい!!」

    コンコンッ

    最原「っと…依頼が来たみたいだ…どうぞお入りくださーい!」

    三浦「…最原君、ちょっと力を貸して貰えないかな」

    最原「…三浦警部?」



    三浦「…実は今、日本中の警察が手を焼いている泥棒がいてね…最原君達の力を借りに来たんだよ」

    最原「…日本中の警察が…ですか?」

    三浦「あぁ、その泥棒は予告状を出しては毎回のように我々を出し抜き、100%の確率で予告通りの物を盗んで行く…誰も彼の足取り一つ掴めずにいるんだよ…」

    最原「…そんな凄い泥棒相手に僕なんかが役に立てるとは思えませんが…」

    三浦「…それでも、かつてチームダンガンロンパが引き起こした一大事件を解決した君は、何か手掛かりを見つけてくれると思っている…だから依頼しに来たんだよ」

    最原「…そうですか…こんな僕でいいのなら是非協力させてください」

    三浦「そう言ってくれると助かるよ……実は今回も予告状を出して来ててね、その当日君達にも来て貰いたいんだ…日時は明日の夜8時…場所はここだ」

    最原「…分かりました」

    三浦「…それでは頼んだよ」

    スタスタスタ

    最原「…」

    赤松「…退屈凌ぎにはなりそうだね♪」

    ……………また、赤松さんが物騒な事を言っている気がするが…気にしないでおこう。
  21. 21 : : 2017/03/13(月) 05:23:20
    予告当日

    最原「…えっと…予告にあったのってここだよね…」

    春川「そうだよ…ここに例のお宝があるんだ」

    夢野「んあー…少し緊張して来たわい」

    最原「…うん、そうだね…」

    天海さんと赤松さんには、探偵事務所でお留守番をして貰ってる。…何故なら小鳥遊さん達の方も気になるからだ…これを言った時、赤松さんは不服そうだったけど、…天海さんの説得で何とか承諾してくれた。天海さんは、そんな赤松さんを見張る為に残った。

    …あれから、その大泥棒について 少し調べてみた。のだが、役に立ちそうな情報は一切見つからなかった。

    最原(…流石、今日本中の警察を騒がせてるだけはある…)

    三浦「おぉ、最原君!来てくれたのか」

    最原「もちろんです、三浦警部」

    三浦「うむ、それでは三人とも、こちらに来てくれ」

    最原「はっはい」

    僕達三人は、その後色んな検査をされ…別室に連れて行かれたのだった。

  22. 22 : : 2017/03/13(月) 07:48:10
    ………

    山田「…ふっふっふーん…見たまえ花菱君…あの大勢のポリ公達を…」

    花菱「…めちゃくちゃ警戒されてるじゃん…やっぱりやめておこうよ」

    山田「だが断る!(`・ω・´)

    花菱「…」

    山田「大体さぁ…あんな程度の警備でこの僕を止められるとでも…」

    花菱「凉、油断は禁物だよ」

    山田「っ?!きゅっ…急にその名前で…///」モジモジ

    花菱「今回の警備には、あの探偵も参加してる」

    山田「!」

    花菱「…だから、油断しない方が」

    山田「ハハッ…そうか…君も参加してるのか」

    花菱「?」

    山田「こんな楽しい事はないよ!あの超有名な探偵と直接対決出来る日が来るなんて!!」

    花菱「…凉?」

    山田「アッハハ…残念だったな花菱君…その情報は僕の心をさらに熱くさせた…むしろやめる理由がなくなったよ」

    花菱「…はぁ……」

    山田「…さぁ、楽しいショーの開幕だッッッ!!!」

  23. 23 : : 2017/03/16(木) 16:12:40
    最原「…予告まであと10分か…何だか緊張するな…」

    三浦警部に連れて行かれた僕らは、その先でボディーチェックなどを済ませ少しの間休憩していた。

    春川「…うん、そうだね…私も少し緊張して来た」

    夢野「んあー…ちょっとトイレに行って来るわい…」

    最原「分かったよ、夢野さん…」

    三浦「…今回予告には、あそこに保管された指輪を頂くと書いてあったからね。皆んなもよく注意しておいてくれ」

    最原「はい…分かりました」

    それから5分ぐらいが経った後…夢野さんが戻って来た

    夢野「んあー…結局何も出んかったわい…」

    春川「…夢野、そういう事は余り大きな声で言わない方がいいよ」

    最原「ははは…確かにそうだね」

    と、その時…

    最原「っ!?」

    夢野「なっ…何じゃ?!」

    春川「てっ停電!?」

    三浦「おい!早く電気を復旧しろ!」

    警官「はっ…はい!」

    そして、数分後…

    最原「…あ、付いた!」

    春川「指輪は!?」

    夢野「…何じゃ…まだ盗まれておらんではないか…」

    三浦「…いや、あれが本物かどうかを確かめなければならない」

    最原「…すり替えられてる可能性もありますからね…」

    三浦「うむ、…それでその指輪は本物だったかね?」

    警官「はっはい!本物だと思われます!」

    三浦「そうか、ならいい…」

    夢野「…おい、最原…あれを見よ!」

    夢野さんは壁の方に向けて指を差した

    最原「…え?」

    そこには、炎を模した様なマークと



    『お宝は頂いた』の文字が書かれていたのだった。



    最原「?!」

    三浦「まさか、それは偽物だと言うのかね!?」

    警官「いっいえ!…そんな筈は…!」

    その瞬間、突如転がって来たボールから大量の煙が吹き出した

    最原「…っ」

    春川「目くらまし!?」

    夢野「んあー?!」

    三浦「くっ!?」

    煙が晴れた頃には、既に指輪はなくなっていた。

    三浦「…どうやら、今回も盗まれてしまったようだ…」

    最原「…すみません、ご期待に応えられなくて…」

    三浦「良いんだ、無理を言った私にも責はある。…今日はもう帰りたまえ。」



    最原「…はい」
  24. 36 : : 2017/03/20(月) 22:00:35
    最原「…」

    春川「どうしたの?最原…」

    最原「…ねぇ、僕達は僕達で…例の怪盗を追ってみない?」

    夢野「つまりは…どういう事じゃ?」

    最原「あの怪盗を僕達で捕まえるんだよ…やっぱり、依頼を受けたからには指輪を持って行かれたままにするのは良くないと思うんだ」

    春川「私は別に良いけど…」

    夢野「ウチも別に構わんぞ」

    最原「ありがとう、二人とも」

    春川「…まぁ、最原のわがままに付き合うのは慣れてるからね」

    夢野「うむ、全くもってその通りじゃな!」

    最原「ははは…本当にありがとう」

    春川「…」

    ………

    夢野「だが最原よ、奴らを追うと行っても具体的にどうするんじゃ?」

    春川「何か心当たりでもあんの?」

    最原「…」

    春川「…成る程、じゃあこれからどうするかは決めてあんの?」

    最原「………」

    春川「呆れた…それで良く自分達で捕まえようだなんて思ったね」

    最原「はは…ごめん」

    春川「…とにかく、一旦事務所に戻るよ」

    最原「うん…」

    春川さんが行くのを見届けた僕は、側にいた彼女に声をかけた。

    最原「…ねぇ、ちょっと良い?」

    夢野「…?何じゃ?最原…」

    最原「…本物の夢野さんは何処に居るの?」

    夢野「!」
  25. 37 : : 2017/03/21(火) 23:59:11
    最原「…」

    夢野「…何を言っておるんじゃ?ウチは本物の夢野秘密子じゃぞ!失礼ではないか!?」

    最原「…なら、自分の才能を言ってみてよ、」

    夢野「なっ…何を今更…『超高校級のマジシャン』じゃぞ!?お主はそんな事を忘れたと言うつもりのか?!」

    最原「…やっぱり、君は夢野さんじゃないよ」

    夢野「だから何故そう言い切れるん」

    最原「夢野さんは自分の才能の事を『超高校級の魔法使い』だと自称してるんだよ。」

    夢野「…っ」

    最原「最初におかしいと思ったのは君がトイレから戻って来た時だよ。いくら夢野さんでも中身は一応女の子だ…あの様な言葉は普通出て来ない。」

    夢野「…」

    最原「そして、君が例のメッセージに指を向けた時…夢野さんの利き腕とは逆の手でそれを指したんだ。怪しいと思うには十分だよ」

    夢野「…へぇ、流石『超高校級の探偵』だって事だ…」

    その時の彼女の声は、夢野さんとは似ても似つかぬ物だった。

    夢野「御察しの通り、僕は今日本中を騒がせてる大怪盗『unknown』だよ。」

    最原「…」

    夢野「でも、君ってやっぱり馬鹿だろ…何で春川さんを先に帰したの?」

    最原「春川さんなら、話を聞かずに貴方を捕まえようとするだろう…だから下手な真似が出来ない様僕一人で残ったんだ。もしその様な事になったら、夢野さんの無事が保障されかねないしね」

    夢野「成る程、良く分かってるねぇ…まぁ、正直時間が経てばトンズラするつもりだったんだけど…見破られたんならしょうがないね、今回は素直に負けを認めてお宝と夢野ちゃんを返すとしよう…でもその代わり」

    最原「うん、君の事は見逃すよ…」

    夢野「そう言って貰えると助かるよ、じゃあこっちに来て…案内するから」

    最原「…」

    ………

    花菱「え?!バレちゃったのか?!」

    夢野「えっ…うん、まぁそうだね」

    そこに居たのは、三浦警部の所に居た警官であった。恐らく彼もこの泥棒の仲間なのだろう…

    夢野「と、そういう訳だからその子を返してあげてくれない?」

    花菱「…まぁ、今回の計画が成功すればちゃんと返すつもりだったけどな…はい、安心して…ただ眠ってるだけだから」

    最原「うん…どうも」

    夢野「…そろそろこの皮も剥がすか」

    花菱「え?!今!?」

    夢野「いいだろ別に…どうせ彼の録音してる声とかでバレるんだしさ」

    最原「っ!」

    すると、彼は自分を覆っていた皮を剥がし、元の姿へと戻った。

    山田「やぁ、例の殺人事件以来だね」

    最原「貴方は…」

    山田「…どうも久し振り、山田太郎だよ」

    最原「…」

    山田「あ、この事は警察に内緒で頼むよ?」

    最原「うん…分かっている。でも君は、いつか必ず捕まえてみせるからね」

    山田「…捕まえられる物なら捕まえてみると良いよ」

    そして、僕たちは別れた

    〜最原探偵事務所〜

    赤松「おっそーい!何やってたの!?」

    天海「ちょっと紅葉ちゃん、近所迷惑だよ」(´・ω・`)

    春川「…あれ?夢野寝てんの?」

    最原「うっ…うん、色々あったんだ」

    春川「?」

    最原「とにかく、今日はもう寝よう…僕も疲れたよ…」

    春川「そうだね」

    天海「うん、私もちょっと眠いよ…」

    赤松「じゃあねぇ…おやすみぃ♡」

    最原「おやすみ」

    バタン

    最原「…」

  26. 38 : : 2017/03/22(水) 23:53:28
    翌日…

    コンコン

    最原「あれ?依頼かな…はーい、どうぞー」

    ××「失礼すんでぇ…」

    天海「あっ!貴女は…!?」

    春川「あの時の…!」

    赤松「えぇ?二人とも知ってるのぉ??」

    天海「うっ…うん、紅葉ちゃんは知らないと思うけど…実は私がこの探偵事務所に入る前、依頼者として来た時の事なんだけど…私がハルマキちゃんと旅に出た事があるんだよ」

    夢野「おお、あの時の話か!…しかし二人とも、よくそんな前の事を覚えていたのう…」

    春川「それは…別れが衝撃的というか印象的というか…とにかく、忘れられない物だったから…」

    最原「…そう…なんだ」

    天海「うん…確か名前は…」

    ××「桐島…」

    桐島「桐島優子って言うんやよ、久し振りやなぁ二人とも…あとの三人は初めましてー

    最原「あ、こちらこそ…初めまして。…それで今日はどういったご用件で…?」

    桐島「実はなぁ…あての知り合いが何しとんのか、調査して欲しいねん」

    最原「…調査…ですか?」

    桐島「そぉや、その子は少し前まで普通やったんやけど…ここ最近良くない事に手ぇ染めてるらしいから、その調査をして欲しいんや」

    最原「えっと…その知り合いの名は?」

    桐島「その子の名は、不知火凉や…」

    最原(不知火…凉?)
  27. 42 : : 2017/03/25(土) 12:14:21
    そういえば苗木がいるのっておかしくないか?だってこっちの世界じゃ実在するかどうかわからない伝説の人なんだろ?
  28. 43 : : 2017/03/25(土) 19:26:02
    あの世界では絶望事件は実際にあって、V3以前のコロシアイ1年間の間に行われたんですよ!
    だから、苗木誠は実在するんです

    詳しくは、過去作を見ればいいですよ
  29. 44 : : 2017/03/26(日) 00:00:10
    続き期待。待ってます。
  30. 45 : : 2017/03/26(日) 12:01:27
    うーむ...しかしそれなら苗木がコロシアイゲームが50をこえるまえに止めに来るはずだし....やっぱ殺されてもないとおかしくない?
    チームDRが最原の宿敵な訳だし、江ノ島がいたとなるとどーすんのよ
  31. 46 : : 2017/03/26(日) 12:18:40
    全く持ってその通りですよね!何をやってんだか苗木の野郎はよ!!

    …はい、すみません。その辺の設定は『ようこそ』を執筆していた時に考えていたんですけどチームダンガンロンパは表向きはゲーム会社という事になっており、『ダンガンロンパ』による殺し合いは都市伝説みたいな物。そして何処で行われているかも分からなかったので足取りを掴む事が出来ず、またチームダンガンロンパがそれに関わっているという証拠も全くといっていい程出てこなかった為、苗木達は彼らを捕らえる事が出来なかった…という感じにしています。

    長文すみません、また設定が曖昧になっていてすみません。苗木達を登場させたのは初投稿の作品だったので色々と雑になっているんです。多めにみてください…

    またこの様な質問等がある方はグループの方にてお願いします。
  32. 47 : : 2017/04/06(木) 21:12:55
    ビッグボスのような存在かと思ってたぜ苗木
  33. 48 : : 2017/04/09(日) 11:23:48
    最原「…」

    春川「…どうかしたの?」

    最原「…別に」

    春川「…そう」

    桐谷「…そんで、依頼の方やけど…大丈夫かいな?」

    最原「はい、引き受けましょう。」

    桐谷「そぉか、あんがとうな…取り敢えず連絡先教えとくしなんか分かったら連絡してな」

    最原「分かりました。」

    桐谷「ほな、さいなら」

    バタン

    最原「…」

    天海「どうするの?終一君」

    最原「そうだね…まずは、不知火さんについて調べよう」

    赤松「調べるって言ってもぉ…手掛かりなんてあるのぉ?私でさえ聞いた事がない名前だけど…」

    最原「…実は、この間起きた事件の少し前に落とし物を見つけたんだ」

    天海「それって…あの時の?」

    最原「うん…そしてその落とし物には名前が書かれていたんだ…『不知火凉』と言う名が…」

    夢野「なっ何じゃと!?」

    最原「…」

    赤松「成る程ねぇ…最原クン♪その人の顔って覚えてる?」

    最原「残念だけどはっきりは…でも、もしかしたら皆んなも会ってるかもしれない…」

    天海「…え?」

    最原「…まだ確証がある訳ではないけど…それをこれから調べようと思うんだ」

    春川「…うん、分かったよ最原」

    夢野「まずはその現場に向かうぞ!」

    赤松「まぁ、それが妥当かなぁ」

    天海「ほら、終一君!早く行こ?」

    最原「そうだね、皆んな…」



    ××「…」

    ××「クククッ…」

    ××「もうすぐだよ…最原君。」

    ××「…」
  34. 49 : : 2017/04/10(月) 13:58:23
    最原「…確か、この辺りだったと思う…」

    春川「…ふーん」

    夢野「何もないのう…まぁ、それもそうじゃろうが…」

    赤松「…そうだねぇ…どうする?最原クン♪」

    最原「…取り敢えず、誰かに聞き込みでもしようか」

    天海「誰かって…誰にするの?」

    最原「うーん…この辺りに住んでる、または働いてる人にかな…?」

    赤松「なぁるほど♡だったら私がするよ♪」

    最原「えっ?大丈夫なの?」

    天海「…終一君、私が一緒に聞き込みするよ。」

    赤松「えー、天海ちゃん邪魔ー」

    最原「そうだね…お願い出来る?」

    天海「うん!任せて!」

    赤松「むー」

    最原「じゃあ春川さんと夢野さんは僕と一緒に別の場所を捜査しよう」

    夢野「うむ!」

    春川「分かったよ」

    最原「それじゃあそっちは頼んだよ」

    天海「オッケーだよ!」

    赤松「はぁ〜い♪」

    そして、僕達は二手に分かれ、不知火凉さんの捜索に当たった
  35. 83 : : 2017/04/11(火) 13:19:07
    だが、結局の所…めぼしい情報は手に入らなかった……

    赤松「はぁ〜あ…とんだ無駄足だったねぇ」

    天海「あははは…まぁ、仕方ないよ…あれから一週間以上も経ってるんだからさ…」(´・ω・`)

    夢野「んあー…しかし、手掛かりなんぞあそこ以外にないではないか…」

    春川「うん、そうだね…と、どうしたの?最原」

    最原「あ…うん、今までに起こった出来事を思い出してるんだ。もしかしたらその中に手掛かりがあるかもしれない」

    天海「今までに起こった出来事?」(´⊙ω⊙`)?

    春川「何か分かったの?」

    最原「…もしかしたら、それは…あの大泥棒の本名なのかもしれない」

    夢野「なっ何じゃと!?」

    最原「断定はできないけど…多分そうだよ」

    赤松「ねぇ〜最原クン、その時何かあったのぉ?私はお留守番してたからよく知らないんだけど…」

    最原「あの泥棒の名は、『unknown』って言うんだ…そして、彼のトレードマークは炎を模した形だった…」

    春川「…つまり、『不知(知られざる)』『(ほのお)』で不知火って訳?単純過ぎじゃないの?」

    最原「単純過ぎるからこそ、警察も足取りを一切掴めないのかもしれない」

    春川「ふーん…成る程」

    最原「…という訳だから、明日は警察の方に行ってみよう。少しでも情報を手に入れるんだ…」

    天海「うん!分かった!」

    夢野「赤松よ、変な事するでないぞ?」

    赤松「しないよぉ〜私ってそんなに信用ないぃ?」

    春川「…まぁ、元敵だからね」

    最原「…じゃあ皆んな、今日はもう寝ようか…」

    赤松「おやすみぃ♡最原クゥン♡♡」

    最原「……うん、おやすみ…」

    天海「おやすみ、終一君」

    最原「おやすみ、天海さん」

    夢野「んあー…では寝るぞー」

    春川「…最原、ちょっと良い?」

    最原「え?どうしたの、春川さん」

    春川「…話があるの」

    最原「…?」

    僕は、春川さんに促されるまま…事務所の外に出た…
  36. 86 : : 2017/04/13(木) 13:59:56
    ※作品に関係ないかなと思ったスレは非表示にさせていただきました。



    春川「…」

    最原「どうしたの?春川さん…」

    春川「…うん…その前にそいつを何とかして」

    最原「…え?」クルッ

    赤松「ジーッ」<◎><◎>

    最原「うわぁっ!?!?」ビクッ

    赤松「二人で何してるのぉ♡最原クンにハルマキちゃん♪」

    春川「別に…大した事じゃないよ、ちょっと話があるだけで…」

    赤松「ふぅ〜ん…じゃあ私も混ぜてよぉ♫」

    春川「はぁ?何で…」

    赤松「えぇ〜え?だぁって気になるじゃ〜ん!」

    最原「…別に良いんじゃないかな…春川さん。多分…いや、絶対何処にも行ってくれないから」

    赤松「さぁっすがぁ♪終一は私の事分かってくれてるぅ❤︎」

    春川「…まぁ、別に良いけど」

    最原「…それで、話って?」

    春川「…最原さ…やっぱりあの事件の後何かあったんじゃない?」

    最原「…何が…?」

    春川「怪盗…unknownだっけ?…それを逮捕するのを手伝ってくれって依頼の後だよ…」

    最原「…」

    春川「だって、あの時あんたは帰ってくるのが遅かったし、夢野もいつの間にか寝てたし、それにどうして殺人が起きた現場を調べた後でその怪盗の名前が出て来るのかが分からない…もしかして、あの事件の関係者の中の誰かがその怪盗の仲間で、あの依頼の後でそいつらと一悶着あったとしか考えられないよ」

    赤松「…へぇ……」

    春川「…違う?最原…」

    最原「…うん、春川さんの言った通り…あの後に少しあって…怪盗の正体があの事件に関わっていた人物だったんだよ」

    春川「…誰なの?」

    最原「『山田太郎』さんだよ、きっとこれも偽名か何かだったと思う。例の落とし物の持ち主は、多分この人だから…」

    赤松「…ふぅん、まぁ最原クンが言うならそうなんだろうね」

    春川「…そうだね…知りたい事も分かったし、もう寝ようか…多分明日は早いと思うから」

    最原「そうだね…おやすみ、二人とも」

    春川「おやすみ、最原」

    赤松「おやすみ♡最原クン♡♡」



    ××「…」

    ××「………」

    ××「……………………………………………………………………………………………………………………………………………」

    ××「……ぐはっ………」バタン
  37. 87 : : 2017/04/13(木) 19:52:22
    最原「…はぁ」

    天海「門前払い…されちゃったね…」

    春川「…ま、何となく分かってたけどね…」

    赤松「ハハハハ♪青蓮寺のクソ野郎…絶対にぶっ殺してやる♡♡♡」

    夢野「素が出ておるぞ!赤松!!」

    最原「…これからどうしようか…」

    春川「…最原、何かないの?手掛かりになりそうなの…」

    最原「うーん…一応アジトみたいなのに行ったんだけど多分もぬけの殻だろうし…」

    天海「…そっか…じゃあどうしよっか」

    夢野「…そうじゃ!彼奴らに話を聞くのはどうじゃ!?」

    赤松「彼奴ら?」

    夢野「希望ヶ峰学園の学園長じゃ!」

    春川「苗木って人達の事?何で…あ、そうか…」

    天海「え?…えっ、えっ??どういう事?!」

    赤松「日本中の警察を手玉に取るくらいの泥棒なんだしぃ、もしかしたら超高校級の才能を持っていたかもしれないじゃないぃ?だから苗木クンらに話を聞くんだよぉ♡分かった?天海ちゃん♫」

    最原「…うん、赤松さんの言う通りだよ…取り敢えず行ってみようか」

    夢野「うむ!」
  38. 88 : : 2017/04/13(木) 23:46:08
    最原「…と、いう訳なんですけど何か知らないですか?」

    苗木「うーん…確かにここ最近、それっぽい才能の子がいたけど…」

    天海「本当ですか!?苗木学園長先生!」

    苗木「う、うん(苗木学園長先生?)確か名前は山田太郎と言って、超高校級の泥棒だったよ…でも君達が探してるのは不知火凉って人でしょ?この子は関係ないんじゃないかな?」

    春川「いえ、その人で結構です。何か教えてくれませんか?その人が、何か良からぬ事に手を染めているらしいんです」

    霧切「…本来なら、貴方達の頼みでも生徒の情報を外部に教える事は出来ないのだけれど…そういう事なら仕方ないわね」

    十神「霧切!何を言っている!?」

    苗木「…いや、霧切さんの言う通りだよ…今回は事情が事情だ、教えてあげるべきだよ。異論はないよね?日向君、宗方さん」

    日向「あぁ、俺は構わないと思うぞ」

    宗方「俺も…苗木に任せる」

    苗木「ありがとう、二人とも…という訳だから山田君についての情報を今から教えるけど、決して誰かに言いふらしたりしないでね?」

    夢野「勿論じゃとも!」

    苗木「…山田太郎君は…さっきも言ったけど『超高校級の泥棒』という才能を持っていてね…色んな人に変装したり、景色に溶け込んだりと、その汎用性は極めて高い物なんだ。…でも彼は、自分の家やお金、衣類、戸籍などを持っていなかったんだ。」

    赤松「あれぇ?でも確かその人って身分証明書とか持ってたよねぇ?どうやって作ったのかなぁ?」

    霧切「それは、私達が用意してあげたの。『今後の生活が不便だろうから』って学園長がね…」

    苗木「…そんな訳だから、彼が今どこで何をやってるのかは僕達も知らない…一応、僕達が彼の為に用意した家の住所を教えるけど…余り意味はないかな…」

    最原「…そうですか、ありがとうございます。」

    苗木「ごめんね、力になってあげられなくて」

    最原「いえ、大丈夫ですよ…それでは失礼します。」

    苗木「…うん…最原君」

    最原「?」

    苗木「…気を付けてね」

    最原「…はい」

    バタン



    苗木「…」

    霧切「…あの(・・)事…彼らに教えてあげなくて良かったの?」

    苗木「…まだ確証がある訳じゃないし…真偽も分からない情報で撹乱させる訳にもいかないからね」

    十神「…ふんっ、もしもの事があってからでは遅いがな」

    日向「大丈夫さ十神、そうなる前に俺達が突き止めれば良いだけの話だろ」

    宗方「あぁ、その通りだ」

    苗木「…とにかく、捜査を急ごう…皆んな」
  39. 89 : : 2017/04/14(金) 13:12:11
    最原「…ここが、山田太郎さんの家か…」

    春川「なんというか…泥棒に似合わない派手さだね…」

    そこに建っていたのは、色とりどりのレンガで積まれた…洋風なイメージを持つ家だった。周囲には和風を極めた家がずらりと並んでるが故、異常なまでに目立っていた。そこに掲げられていた文字と共に…

    赤松「…ねぇ、終一…本当にここであってるの?」(唖然)

    天海「あはは…どうだろう……」

    夢野「…何故こうもデカデカと『unknown』の文字が掲げられておるんじゃ?…これだとまるわかり(・・・・・)ではないか」

    そう、そこには炎を模した文字で『unknown』と書かれていたのだ。

    最原「…苗木さんに貰った写真は、もっと質素な物だったよ…」

    春川「え?それって普通に家を間違えてるんじゃない?」

    赤松「でも、住所はここで間違いないよ。これだけは確実に言える…ここは、『山田太郎』の家がなんだ…」

    天海「…もしかして、その山田太郎って人の趣味だったりして…」

    夢野「そうじゃったとしても…それならば何故警察はその怪盗の足取りを掴めずにいるんじゃ?流石に分かるじゃろう…」

    最原「…分からない…けど、取り敢えず調べてみ」

    花菱「じゃあ、俺は帰るよ…凉」

    ××「じゃねー」

    最原「…え?」

    花菱「…ん?」

    ××「…あ」

    春川「…」

    赤松「…」

    天海「…」

    夢野「…」

    花菱「…はぁ」(天を仰ぐ花菱)

    ××「………えっ?」

    最原「…もしかして…貴女(・・)が…不知火凉…さん?」

    ××「……………」

    不知火「は…はい……」

    そこにいた人物は…大きめの黄色いジャージを見に纏い、髪を後ろで結んでいる…







    少し胸のある女の子だった
  40. 90 : : 2017/04/14(金) 23:02:42
    最原「…」

    春川「…嘘」

    夢野「な…なな……ななな???!」

    天海「ちょっ…」

    赤松「…ふぅ〜ん、成る程ねぇ…」

    花菱「…なーんで返事しちゃうかなぁ、凉…」

    不知火「…ごめん……」

    最原「…えーっと、確か貴方は…」

    花菱「…前に一度会ったね、最原終一くん。察しの通り、俺は『unknown』こと不知火凉の助手、花菱京舞だよ…取り敢えずよろしく」

    最原「あ…はい、よろしくお願いします…」

    天海「終一君!泥棒とよろしくしちゃってどうするの!?」

    最原「あっ…うん、そう…だね」

    春川「…実は、私達は桐島優子って人から依頼を受けたんだよ。危ない事に首を突っ込んでる不知火凉を止めて欲しいってね」

    不知火「…っ」

    花菱「…桐島さんが…」

    赤松「それでぇ?何でこんな事してるのぉ?」

    不知火「…それは…話せない……」

    赤松「ふぅ〜ん、まぁ良いけどね♡」

    最原「…でも、それが依頼である以上…僕達は貴女達を止める他ないんです」

    花菱「…関係ないね、いくら桐島さんの頼みだったとしても」

    夢野「んあー…逃げられると思っとるのか?」

    不知火「逃げるよ、だって…超高校級の泥棒なんだから…ねっ!」

    最原「!?」

    その時、突如膨大な量の煙幕が噴出され、僕達は彼女らを見失った

    最原「…逃げられた…?」

    春川「…はぁ、また…一から捜査するしかないね…」

    夢野「そうじゃな…」

    天海「…うん」

    赤松「…」

    最原「…一旦、探偵事務所の方に戻ろうか…」

    春川「…そうだね」

    赤松「………」

    不知火さん達に逃げられた僕達は、一度探偵事務所に戻るのであった…
  41. 91 : : 2017/04/15(土) 13:42:54
    〜束の間の小話〜

    side.フェリシア

    フェリ「…っ」

    ディーノ「…どうかしましたか?フェリシア様」

    フェリ「…いえ、何でもありません。」

    ディーノ「…そういえば小耳に挟んだのですが…最近、また最原様達が事件に巻き込まれているそうですよ」

    フェリ「…本当ですか?」

    ディーノ「えぇ、確か…元超高校級のアイドルを始め、また多くの元超高校級達が関わっているそうでして…」

    フェリ「…そうですか」

    ディーノ「それだけなら別に構わないのですが…この頃良くない噂もあるので…」

    フェリ「…」

    ディーノ「…どうしますか?」

    フェリ「聞く必要がありますか?そんなの…決まっているじゃないですか…」



    side.DICE(ダイス)

    霧隠「…」

    桐生「どしたの?リーダー…」

    ルート「何か考え事でも?」

    護闘寺「またメンバーが減ったし、その事でも考えたんじゃねえの?」

    霧隠「…まぁ、それもあるが…それよりもあの探偵事務所の事が気掛かりでな」

    凛堂「?…あいつらがどうかしたのか?」

    霧隠「何でも…これから俺らが敵に回そうとしている連中と関わりつつあるそうだ…これはタニーとその愉快な仲間達の情報だからほぼ間違いないだろう」

    霧隠「…なぁ、お前らどうする?」

    桐生「…」

    ルート「…」

    護闘寺「…」

    凛堂「…」

    霧隠「…分かった。じゃあそうするか」



    side.剛将

    剛将「…なぁ、姫乃」

    石蕗「どーしたの?ダイちゃん」

    剛将「…あいつら、今どうしてんのかなって…」

    石蕗「うーん…どーせまた空腹で幻覚でも見てるんじゃなーい?」

    剛将「…様子でも見に行ってみるか?」

    石蕗「もしかしてー、心配なのー?」

    剛将「…」

    石蕗「恥ずかしがる事ないよー。最近はアレも活動し始めてるらしいからねー…」

    剛将「………」

    石蕗「魔姫ちゃんは今戦えないしー…紅葉ちゃんだけだと色々不安だしねー。」

    剛将「…そうだな」

    石蕗「…まー、皆んなならそんな事関係なしにソレらを打ち倒すかもしれないけどねー…かつて私達と戦った時みたいにさ」

    剛将「………そう…だな……」

    石蕗「でも…今回はあの時とは訳が違う…もしかしたら、マコちゃんら希望ヶ峰学園が束になっても勝つ事は不可能かもしれない…」

    剛将「…っ」

    石蕗「いいよ、行こうか…最原君達の所に。」
  42. 92 : : 2017/04/15(土) 13:53:10
    あれから数日後

    最原「…はぁ、今日も収穫なしかぁ…」

    春川「前に見つける事が出来たのはほんの偶然だったって事だね…」

    夢野「んあー…他に調べる様な所なんてないぞ?」

    天海「本当…これからどうしよっか…」

    赤松「…もう一度、警察の所にでも行くぅ?」

    最原「でも、どうせまた門前払いされるんじゃ…」

    赤松「正攻法で入ろうとすればねぇ♡」

    夢野「んあ?それはどういう事…は!お主まさか!?」

    赤松「そのまさかだよぉ♡警察署に忍び込むの☆」

    天海「そんなの…出来る訳が…」

    春川「…確かに、赤松の言う通りかもね」

    天海「ちょっ…ハルマキちゃん!?」

    春川「私達だけで行こうとすればそうなるけど…何人かの人達に協力して貰えばいいんじゃない?」

    最原「…そういう事を頼めそうなのは…剛将君に石蕗さん、フェリシアさん達やDICEの皆んな辺りかな?」

    赤松「よぉし☆そうと決まればさっそく皆んなに連絡しよっか!実行は…そうだね…明後日の午前2時あたりでどう?」

    天海「!?」

    夢野「2時じゃと?!」

    春川「まぁ、それで良いんじゃない?」

    最原「…そうだね。それぐらいが妥当……









    いや、ダメじゃない?」
  43. 93 : : 2017/04/17(月) 13:49:02
    〜とあるマンションの一室〜

    青蓮寺「…っこれは…!」

    警察A「…酷い…全身ズタズタに切り裂かれてる…」

    青蓮寺「…」

    警察B「…どうしますか?青蓮寺刑事」

    警察A「やはり、上に報告するべき」

    青蓮寺「いや、この件…私一人で蹴りをつけます。」

    警察A「しかし!」

    青蓮寺「いいから…これは、命令です」

    警察C「…っは!承知致しました!それでhldやikな×4々」

    青蓮寺「…何?」

    そこに落ちていたのは…青蓮寺の部下だった()

    青蓮寺「………は?」

    ××「……っ!!」

    青蓮寺「なっ!?」

    ザンッ

    青蓮寺「っ…くっ……」

    ××「…」

    青蓮寺「……………………………」

    ××「…ふんっ…他愛もない」

    ××「次の標的(ターゲット)は……『不知火凉』…か」

    ××「………始めるか…絶望の鎮魂曲(レクイエム)を…」

    ××「……………」
  44. 94 : : 2017/04/18(火) 13:17:44
    二日後、剛将さんや石蕗さん、フェリシアさんに霧隠さん達が来てくれ、総勢二十人弱が探偵事務所に集まった。

    最原「…さて、今夜警察署に侵入する計画を立てた訳だけど…」

    赤松「どぉしたのぉ?何か心配事ぉ?」

    最原「…おかしくない?」

    剛将「あ?何がだ?」

    最原「僕達は探偵なんだ…なのにどうしてこれから犯罪を犯そうとしてるの?」

    フェリ「…フェリシアや剛将さん、それに霧隠さん達は犯罪者ですが?」

    最原「だとしてもだよ?どうして僕らはこんな事やろうとしてるの?」

    春川「…それは、不知火凉の情報を手に入れる為でしょう?」

    最原「…別に侵入する必要ないよね?」

    霧隠「…ま、それもそうだな…」

    最原「…という訳で、僕はこれから警察署に行って情報を提供してくれないか交渉してくるよ」

    夢野「…一人でか?」

    最原「…勿論そのつもりだよ、別に戦いに行く訳じゃないし…」

    剛将「いや、俺も行くぞ」

    最原「えっ?」

    石蕗「じゃあ姫乃もー」

    剛将「お前はここで待っていろ。最原、お前は今まで一人で行動して、いい事なんかあったか?」

    最原「…」

    剛将「念には念を…という訳だ。何が起こるか分かんねえからな」

    赤松「なぁるほどねぇ…そんじゃあ私も行くよ♪」

    剛将「…そうか」

    霧隠「…じゃ、そっちはお前らに任せるわ…俺らは俺らで調査でもして来る」

    フェリ「それならフェリ達も…貴女達はどうしますか?」

    天海「私達は…ここで待ってるよ、何かあったら連絡するね」

    フェリ「そうですか…ならディーノをここに置いておきます。」

    霧隠「…タニー、お前も残っとけ…」ボソッ

    タニー「…分かりましたわ」

    最原「…それじゃあ行って来るよ」

    霧隠「あぁ、気ぃ付けてな」

    フェリ「無理はなさらずに…」

    天海「交渉、頑張ってね!」

    最原「…うん」

    そして、僕達三人は『不知火凉』に関する情報を提供して貰う為警察署に足を運んだのだ。…とある悲劇の香りを感じさせながら……
  45. 95 : : 2017/04/19(水) 13:45:32
    最原「…これは…一体?」

    僕達は、交渉の為警察署まで来た…はずだった…

    赤松「…」

    剛将「…酷えな…」

    中に入った僕達がそこで見たのは、辺りに飛び散った大量の赤い液体と…夥しい数の死体だった……

    警察署に入り数分が経過した時、吐き気と目眩に襲われた

    最原「…うっ…??」

    赤松「大丈夫?」

    最原「う…うん…何とか」

    剛将「無理すんなよ最原…でもまぁ、こんだけの死体を目の当たりにすればそんな反応すんのも当たり前か…」

    赤松「…これ、誰がやったんだろうね」

    最原「…分からない…でもこれだけの事が可能な人物はそう多くはないはずだ」

    剛将「…まぁな…多分俺やこいつでも不可能だろうよ」

    赤松「丸腰の相手ならともかく拳銃を持ってる相手だと、いずれこっちが蜂の巣になっちゃうからね」

    最原「…っ!そういえば三浦警部は!?」

    剛将「…三浦警部?」

    赤松「昔最原クンがお世話になった警部だよ、ここには見当たらないからきっと上手い事逃げたんじゃない?」

    最原「…ならいいけd」

    『ザンッ』



    ………

    ………………………………………………………………………………………………え?

  46. 96 : : 2017/04/20(木) 11:00:52
    赤松「……グフッ」

    最原「赤松さん?!」

    剛将「…っ誰だ!?」

    ××「……最原君?」

    最原「その声…まさか黒鉄くん!?」

    黒鉄「…こんな所で会うなんてね…」

    剛将「お前は2年前にチームDRにいた奴か!?何でこんな事を…!!」

    黒鉄「…君に話す事はないよ…っ!」ザクッ

    剛将「…痛ぅ…何しゃがんだ!」

    そう叫ぶと、剛将さんは懐からスタンガンを取り出して黒鉄くんの持つ日本刀に向かってそれを放った

    バチバチバチィッッッ

    黒鉄「ッ!?」

    さらに、袖から警棒を取り出した剛将はそれで黒鉄を思い切り叩きつけたのだった

    剛将「オラァ!」

    黒鉄「…!」

    剛将「まだまだぁ!!…っ!?」

    しかし、攻撃と同時に黒鉄により警棒を真っ二つにされ、おまけに彼の利き腕までもが派手に斬り裂かれたのだった

    剛将「…ちっ」

    黒鉄「…終わりだ」

    最原「剛将さんッッッ!!!」



    グサッ
  47. 97 : : 2017/04/21(金) 13:12:23
    黒鉄「…ッ!??」

    剛将「…?」

    最原「…あっ」

    最原「青蓮寺さん?!」

    その時、刺されたのは剛将さんではなく、日本刀を振り上げていた黒鉄くんだった…

    青蓮寺「…ハァッ!」

    黒鉄「お前っ…まだ生きて?!」

    青蓮寺「あの程度の攻撃でくたばる訳ないでしょう…!」

    黒鉄「…このっ…『パンッパンッ』…え?」ドサッ

    妾魔「よくも皆んなを…消えろ!どっか行け!!」パンパンッ

    黒鉄「…っ」

    三浦「警察を舐めるなよ、犯罪者!」

    最原「三浦警部!妾魔刑事も!」

    さらには、物陰から、三浦警部と妾魔刑事の二人が現れて黒鉄くんを撃ったのだった。

    黒鉄「…面倒だな…一旦引くか」シュンッ

    傷を負った黒鉄くんは、このままだと形勢が不利だと考え、その場から逃げた

    三浦「ッ…逃げたか…」

    青蓮寺「…その様ですね、三浦警部…」

    最原「あの…一体何が?」

    妾魔「詳しい話は後だよ、今はとにかくその子達の治療をしないと…」

    剛将「…もう『子』って言う歳じゃねえけどな」

    赤松「五月蝿い」ドカッ

    最原「赤松さん!無事だったんだね!」

    赤松「何とかねぇ…でもごめんね、暫く動けそうにないや。あはは…」

    最原「ううん…生きてくれていただけでも十分だよ。」

    三浦「…取り敢えず、ここを離れるか」

    最原「…そうですね…立てる?赤松さん…」

    赤松「うん、大丈ぶぇっ!!!」

    剛将「全然大丈夫じゃねえじゃねえか」

    青蓮寺「…」

    妾魔「どうしたの?青蓮寺君」

    青蓮寺「…いえ、別に…」

    赤松・剛将「「…」」

    最原「…青蓮寺さん…」

    三浦「…ふぅ、青蓮寺君…今は一大事だ、人手が必要だという事くらい分かるだろう?…その様な因縁は、今は置いといてくれ」

    青蓮寺「………



    はい…」
  48. 102 : : 2017/04/30(日) 18:46:50
    青蓮寺「…」

    最原「…青蓮寺さん、少し良いですか?」

    青蓮寺「…どうかしましたか?」

    最原「いえ…どうしてあなたはそこまで犯罪者を嫌うのかと思いまして…」

    青蓮寺「…警察が、犯罪者を嫌って何がおかしいのですか?」

    最原「…でも、赤松さんや剛将さんは心を改めて」

    青蓮寺「改心したから何です、彼らの犯した罪が消える事はない」

    最原「…剛将さんは皆んなを笑顔にする事を目的とし、犯罪者をターゲットに色んな事をしていただけですし…赤松さんはチームDRに所属していただけで、彼女自身には何の罪もないはずです」

    青蓮寺「…そんな事は関係ありません。赤松紅葉も剛将大輔も、いずれ裁くべき犯罪者です。こんな状況でない限り、私が彼らを見逃す事はありません」

    最原「…」

    赤松「やっほ〜♪どぉしたの?最原クンに青蓮寺クン♡」

    最原「赤松さん…体はもう大丈夫なの?」

    赤松「ぜーんぜん☆正直立ってるのがやっとだよぉ♡♡」

    最原「えっ?!」

    赤松「それより青蓮寺クン、何でそんな怖い顔してるのぉ?」

    青蓮寺「…」

    赤松「…例え、復讐が完遂出来たとしても…そこには何も残らないよ」

    青蓮寺「…黙れ」

    赤松「貴方がどんなに頑張って犯罪者を捌いても、妹さんはもう帰って来ないって言ってるの」

    青蓮寺「貴様に何が分かる」

    赤松「分かるよ、私も復讐しようとしてたから…この世界に」

    青蓮寺「…何?」

    赤松「終一なら分かるよね…」

    最原「…うん、確か君は…あのコロシアイ中継で天海さんのお兄さんや赤松さんのお姉さんが殺されたのを見て、チームDRに所属…そして世界を絶望させる事で世界に復讐しようとした…んだよね?」

    赤松「そうだよ…でも、アレは中止されて…私は虚無感の中に生きたよ、終一と再会するまでは」

    最原「…その所為でまた別の事件が起きかけたけどね…」

    赤松「うぷぷ♪まぁねぇ♡」

    青蓮寺「…それが何だと言うのですか?」

    赤松「…まぁ、私が何を言っても青蓮寺クンはどうせ聞かないからこの話は終わりにするよ♪じゃあね、最原クン…ちょっと安静にして…くる……ね」ズズッ

    最原「…本当に大丈夫なのかな…」

    青蓮寺「…」

    最原「…青蓮寺さん」

    青蓮寺「私は、もう行きます…ではまた明日」

    最原「…はい」
  49. 103 : : 2017/04/30(日) 19:13:24
    最原「…」

    剛将「よう、最原」

    最原「剛将さん…もう体は大丈夫なの?」

    剛将「あぁ。まぁ俺は元から大した怪我じゃねえからな」

    最原「…」

    剛将「…お前はどう思う?」

    最原「…何がですか?」

    剛将「…黒鉄の事だ」

    最原「…正直、分からないです…」

    剛将「…確かに、あいつはあの事件で春川を助けた。だが今回は俺と赤松の命を狙った…一体、何を考えてんだろうな」

    最原「…でもあの様子だと…記憶は戻ったんだと思う」

    剛将「…記憶?」

    最原「…彼は、あの時自分の才能を覚えていなかった…春川さんを助けた時も、ただの勘を頼りにしている感じだった」

    剛将「…成る程、それに対し今回は明確な殺意を持って現れた…勘だけを頼りにせず理性を持って俺達の急所を狙って来た」

    最原「うん…つまり黒鉄くんの才能は殺人に関係するものだと言う事になる」

    剛将「…そうか…」

    最原「…」

    剛将「ふぅ…それじゃあ俺はもう行くぞ」

    最原「うん…」

    剛将「…あ、そういえばよ」

    最原「…どうしたんですか?」

    剛将「…今夜って…俺らが警察署に乗り込む計画を立てていたよな」

    最原「………うん」

    剛将「…今もう0時だよな?」

    最原「……………そう…だね」

    剛将「…探偵事務所を出るのも0時だったよな?」

    最原「…………………………………」

    剛将「………連絡したか?」

    最原「……………………………………………………………………………………………」





    最原「してないです…」
  50. 104 : : 2017/04/30(日) 19:37:10
    春川「…あいつら、一体何してんだろう…」

    夢野「んあー…もしや警察に捕まったのではないか?!」

    天海「…そりゃあ今からやろうとしてるのは犯罪な訳だし…」(´・ω・`)

    石蕗「んー…それじゃー三人を助けるのも含めて警察署に乗り込むー?」

    フェリ「そんな事をすれば、いよいよ貴方達は犯罪者になってしまいますよ?」

    霧隠「…まぁ、その辺は俺が何とかするからとにかく乗り込むぞ」

    春川「…うん、じゃあ行こうか」

    「「「おー!!!」」」

    プルルルル

    夢野「だっ誰のケータイじゃ!せっかくのムードが台無しではないか!」

    石蕗「姫乃だよー」

    夢野「お主か!」

    石蕗「えーっとねー…あ、ダイちゃんからだー」

    天海「…えっ?」(´⊙ω⊙`)

    石蕗「はーい、もしもし姫乃だよー…え?そうなの?…うん、分かったー…じゃーねー」ピッ

    春川「…何て?」

    石蕗「うーん、実は警察署が襲撃に遭ってたらしくてー…それでダイちゃんとモミちゃんが怪我したらしくてー…そんでもって刑事さん達と一時的に組む事になったらしいよー?」

    春川「…ッ!」

    夢野「なっ?!」

    天海「…えっ!?」

    霧隠「…そいつは…」

    フェリ「…予想外にも程があります…」

    夢野「…春川よ、一体どうするのじゃ?」

    春川「…赤松と剛将も心配だし…何よりまた襲撃があるかもしれないから今すぐ行こう」
  51. 105 : : 2017/04/30(日) 20:01:01
    春川「…そっか…そういう事が…」

    最原「…うん」

    天海「…ねぇ終一君…その黒鉄さんって本物だったの?偽物とかじゃないの?」

    剛将「いや、それはないはずだ…俺はともかく最原や赤松が間違える訳ねえ」

    天海「…そっか…」

    夢野「しかし!信じられんわい…春川を助けた奴がそのような事をするなど」

    最原「…もしかしたら、何か訳があるのかもしれない…」

    石蕗「そんなので殺されかけちゃー世話ないよー」

    赤松「…最原クン…余り、他人を信用し過ぎるのもどうかと思うよ」

    最原「赤松さん!安静にしてないとダメだよ!」

    赤松「…ねぇ終一…キミは、私なんかを信じた所為でどんな目に遭ったか分かってるの?」

    最原「…ッ」

    天海「…紅葉ちゃん…素が出てるよ」

    夢野「ウチらはある程度慣れたが…剛将、石蕗、霧隠、フェリシア達はお主の本性を殆ど知らんのじゃぞ」

    赤松「…どうせ知るんだし別に良いでしょ…ねぇ、どうなの?」

    最原「…」

    赤松「それで傷付くのはキミなんだよ?」

    最原「…それでも…赤松さんを信じたおかげで、今みたいに和解する事が出来た」

    赤松「…」

    最原「…僕は、黒鉄くんを信じるよ」
  52. 106 : : 2017/04/30(日) 20:31:35
    赤松「…ねぇ、何これ…」

    剛将「ん?見りゃ分かるだろ…鎖だ」

    私は今、ベッドの上で鎖に繋がれて…

    赤松「てちょっと待って?!私怪我人だよ!?何この仕打ち!!」

    春川「あんたが絶対安静って言ってるのに動き回るからでしょ」

    赤松「でもこれだとご飯が食べられ…あ、最原クンがあーんしてくれるの?」

    天海「残念だけど私がやるよ…色々と危ないから」

    赤松「酷過ぎるよ!!」

    三浦「何だね?いつの間にか随分と賑やかになってるではないか」

    最原「あ、三浦警部…この人達は…」

    三浦「いや、紹介は明日にしよう…まだ全員揃ってないからね」

    最原「…分かりました、ではそうします」

    三浦「うむ…それより、今日はもう遅い。早く寝て、明日に備えなさい」

    最原「…はい」



    天海「…何かお父さんみたいだね」

    最原「?そうかな…」

    春川「それより早く寝るよ、明日は大忙しになるだろうから」

    夢野「んあー…では眠るとするかのう…」

    天海「おやすみなさーい」

    夢野「…おやすみじゃ」

    春川「…」

    最原「おやすみ」



    ××「…はぁっ、はぁっ…」

    ××「許…さない…」

    ××「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ…」

    小鳥遊「…絶対…殺してやる!!!」

    小鳥遊アゲハは、憎悪に満ちた目で空を睨んだのだった
  53. 107 : : 2017/04/30(日) 20:57:24
    続き書くの頑張って!
    期待ですよ!
  54. 108 : : 2017/05/04(木) 18:48:47
    最原「…まず、今回果たすべき目標についてだけど…」

    剛将「一つは不知火凉の悪事を止める事で…」

    青蓮寺「もう一つは黒鉄綾斗を倒す事です」

    最原「うん…そうですね」

    つい先程、皆んな自己紹介を終えて今後の方針について話し合っていた。

    青蓮寺さん達と剛将さん、石蕗さんの二人…フェリシアさん率いるマフィア軍団にDICEのメンバーといった順で紹介を終えた訳だが驚いた事にDICEのメンバーが増えていた。しかもかつて王馬くんが率いていた頃のメンバーも再び参加していたらしい

    石蕗「とにかくさー、まずは拠点から考えなーい?」

    天海「だったら最原探偵事務所はどう?」

    妾魔「成る程、確かにここよりは安全そうだね…それに皆んなが知ってる場所でもあるし…えっ知ってるよね?」

    一斉に頷く一同

    青蓮寺「…では、拠点はそちらの事務所にするとして…グループ分けはどうしますか?」

    剛将「原則としては、まず俺らとそこのアホヅラ共がひとチーム…」

    霧隠「アホヅラ?!」

    桐生「ちょっ…ふざけてんの!?」

    タニー「そこ、うるさいですわ!」

    石蕗「タニちゃんもうるさいよー」

    剛将「…はぁ、そしてフェリシアら含む黒服集団のチームに最原達、そんであんたら警察を含めたチーム…合計三チームでいいんじゃねえか?」

    青蓮寺「…それもそうですね」

    春川「…じゃあ、今後どうするかだけど…」

    フェリ「では私達は不知火さんの捜索に当たります」

    霧隠「…それじゃあ俺らが黒鉄の捜索するわ、そんで見つけたらお前らにすぐ連絡するんでよろしくな」

    最原「えーっと…それじゃあ僕たちは…」

    剛将「あぁ、お前らは基本的には拠点で待機しといてくれ…それで何かしらの情報を少しでも集めといてくれ」

    春川「…は?」

    青蓮寺「…つまり、私達は信用ならないという事ですか?」

    剛将「…いや、一つは赤松の護衛がいるだろうからってのと…二つ目はすぐに移動が出来るようにして欲しいから…だな。どちからかというと結構信頼している」

    天海「…そうなの?」

    夢野「かーっかっかー!ならば仕方あるまいな!ウチらに任せとけい!」

    最原「あはは…それじゃあよろしく頼むよ…」

    剛将「あぁ、」

    フェリ「こちらこそよろしく頼みます」

    青蓮寺「…」
  55. 109 : : 2017/05/04(木) 19:20:01
    三浦「…青蓮寺君はな、かつて殺し合いに巻き込まれ、たった一人の家族である妹を亡くしたんだ。」

    椅子に座って小説を読んでいると、隣に三浦警部が座って来て、何故青蓮寺さんが犯罪者を忌み嫌うのかを語ってくれた

    三浦「…そしてその要因となった者が、彼のパートナーでありその殺し合いの首謀者だった人間だ」

    最原「…っ」

    三浦「…その事があって以来、彼は他人を信用しなくなり、犯罪者を忌み嫌う様になった…」

    最原「…そんな事が…」

    この前、赤松さんは何か知っている風な感じだったけど…それはかつて行われた殺し合いの事だったからなんだ…と僕は思った

    最原(…そういえば、彼女はチームダンガンロンパの幹部だったんだよな…)

    確かに幹部ならあらゆる情報を入手する事が出来たはずだ

    三浦「…彼は…犯罪者が蔓延るこの世界に絶望し、復讐を誓った…故に赤松君や剛将君の存在が許せないんだよ。」

    最原「…」

    三浦「犯した罪は当人が死なない限り消える事はない…彼はそう自分に言い聞かせているんだよ」

    最原「…自分に?」

    三浦「…あぁ、かつての殺し合いで彼も少なからず殺人に関与した。彼は自分自身も犯罪者と見定めいるんだ…だから私が常に見張ってるんだがね」

    放っとけばいつ自殺してもおかしくない…そう三浦警部は語った。

    三浦「…暗い話をしてしまったね。私は少し出掛けてくるから、ゆっくり体を休めるといいよ」

    最原「…はい、ありがとうございます」



    最原「……復讐…か」

    天海「何か嫌な話だよね…」(´・ω・`)

    最原「うわぁ?!天海さん!?」

    天海「…そこまで驚く必要ないんじゃないかな?」(;ω;)

    最原「あっ、ごめん…そんなつもりじゃ…」

    天海「別にいいよ、驚かせちゃったのには変わりないんだから…」

    最原「…それで、いつからいたの?」

    天海「…えーっと…ついさっき、今頃だよ?終一くんが『復讐…か…˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚』って呟いていた所から!」

    最原「そ…そうなんだ…」

    最原(天海さんの中で僕はどれだけ美化されているんだ?)

    天海「…それでね、終一くん…」

    最原「…どうしたの?」

    天海「…実は…私も復讐について考えていた事があるんだ…」

    最原「…それって…天海くんが殺された時?」

    天海「うん…でも、終一くんやハルマキちゃんのお陰で実行する事にはならなかった…」

    最原「…天海さん」

    天海「だから…私は終一くんやハルマキちゃん…それと秘密子ちゃんに感謝しているんだよ、本当にありがとうね」

    最原「…」

    天海「貴方達のお陰で、私は道を踏み外す事はなかった。多分…いや、今後絶対、復讐なんてしようと思う事はないから安心してね!」

    最原「…うん、もちろんだよ天海さん」
  56. 110 : : 2017/05/04(木) 20:03:11
    天海「あーあ…それにしても退屈だねー」

    夢野「仕方ないじゃろう…特にする事もないんじゃからのう」

    赤松「そんな事より私はこの鎖を解いて欲しいなー」

    春川「それ外したらまた動き回るでしょ」

    最原「うん、赤松さんは絶対安静だから大人しくして貰わないと…」

    赤松「ブーブー!!!」

    青蓮寺「…」

    三浦「…彼らも、君の目には裁くべき罪人に見えるのかね?」

    青蓮寺「…えぇ、見えますよ」

    三浦「…青蓮寺君、彼らは君が思っている様な人間では」

    青蓮寺「そんな事…関係ないですよ

    『ドンッ…ドンドンッ』

    …誰か来た様ですね?」

    最原「本当だ…どうぞー」

    ドンッドンッドンッ

    最原「…?どうぞお入りくださーい!」

    ドンッドンドンッドンドンッドンッ

    春川「…何か様子が変じゃない?」

    ドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッ

    最原「…っ…ちょっと行ってくる」

    僕は急いで入り口に向かった。そして、ドアを開けた瞬間、予想外の人物がいた

    花菱「…さ…最原…君…」

    最原「花菱さん?!それに…その背中の人は…」

    花菱「凉を…この子を…助けてくれ…!」

    そこに立っていたのは、血塗れの花菱さんと、彼に担がれた…傷だらけになった不知火さんがいたのだった…
  57. 111 : : 2017/05/31(水) 08:56:10
    青蓮寺「…一応、応急処置は終えました…」

    花菱「…ありがとうございます…」

    最原「…花菱さん、一体何が…?」

    花菱「…それは、言えない…君達を巻き込む訳には…いかないから」

    赤松「ここに来た時点で巻き込んでる様な物だと思うけどねぇ」

    春川「赤松…何でここに?」

    赤松「蘭奈ちゃんに解いて貰った」

    夢野「…天海…お主」

    天海「…ご、ごめんね?…嫌な予感がするからどうしてもって言うし…」

    青蓮寺「…」

    赤松「…ねぇ、どうして花菱ちゃんはここに来たの?」

    花菱「…それは…」

    最原「花菱さん…僕からもお願いするよ…一体何が起きたのか教えてくれない?そうした方が…僕らも手伝える事があると思うんだ」

    花菱さんは、大きく息を吸い込むと…ポツポツと事の経緯について語り出した

    花菱「…いつもの様に…俺達は仕事をしようとしていた…」

    最原「…しようと…していた?」

    花菱「…でも、予告状を出そうとしたら…あちこちの警察署が崩壊していたから、出そうにも出せなかったんだ」

    青蓮寺「…あちこちの?」

    花菱「うん…めちゃくちゃになっていたのは君達の所だけじゃないって事…」

    花菱「…それで、仕方ないから基地の方に戻ろうとしたんだ…そしたら」

    赤松「突然襲われたって訳だ…」

    花菱「…うん、真っ暗だったらし…相手の動きも速かったから誰がやったのかも何が起こったのかも分からなかった…ただ、気づいたら凉は血塗れで倒れていた…」

    最原「…っ」

    赤松「成る程ねぇ、大体分かったよ…つまりは綾斗クンかその愉快な仲間達の内の誰かの仕業って事だね」

    そう言うと、赤松さんは手に取ったリモコンを操作し、テレビをつけ…

    最原「って何してんの?!こんな非常時に!」

    赤松「非常時だからこそ、少しでも情報を集めようってんじゃん…」

    画面に映ったのは、あるニュース番組だった

    『…っ、たった今速報が入りました。元超高校級のアイドルでもある小鳥遊アゲハさんとその友人、篠宮塁さんが何者かの襲撃を受けたらしく、小鳥遊さんは軽傷で済みましたが、篠宮さんに至っては意識不明の重体だそうです。』

    最原「っ!?!」

    春川「…あいつらも…襲われたって言うの?」

    夢野「…一体、何がどうなって…」

    天海「…え?…え、え?!」

    『さらに、小鳥遊さんは突如病院から姿を消したそうです。現在警察は先日の事件で機能しておりませんので、このニュースは皆様を不安にさせる物と…』

    青蓮寺「…」

    花菱「…嘘だろ?」

    赤松「…まさか…!」

    その瞬間、全ての電源が切れ、僕達は闇に包まれた。
  58. 112 : : 2017/05/31(水) 09:42:11
    苗木「…」

    霧切「…」

    十神「…」

    日向「…」

    宗方「…」

    こまる「あの…えーっと…お兄ちゃん?」

    朝日奈「皆んな眠そうだね…」

    狛枝「ここの所、ずっと奴らの事を捜査していたからね…」

    御手洗「…でも、結局目ぼしい情報は何一つなかったんだよね…」

    葉隠「そりゃあいくら苗木っち達といえど疲れるべ」

    苗木「…皆んな…どうしようか…」

    霧切「…取り敢えず、身体を休めましょう」

    十神「あぁ、そうだな」

    日向「…クソっ…俺がついていながら、一向に手掛かりを掴める気がしない…」

    宗方「…確かに…一体どういう事だ?これだけ捜査して全く成果がないというのは…」

    苗木「…今回のは、チームダンガンロンパの時とは訳が違う…強敵だよ」

    一同「「「「………」」」」

    こまる「…で、でもさ…お兄ちゃん達は一度、その人達を倒した事があるんでしょ?だったら今回も…」

    狛枝「残念だけどそれは難しいよ…今回は、過去の殺し合い全てに勝る『絶望』なんだ…そう簡単には倒せない」

    苗木「…うん…現に今は手掛かりすら掴めてない…かつての『江ノ島盾子』とは比べ物にならない…」

    霧切「…それでも、二度と世界を絶望させない為にも…彼らを倒す必要があるわ…『超絶望級』の絶望達を…」

    ××「ねぇ、ソレって咲達の事なんかじゃないよね?」

    苗木「…え?」

    天璋院「クックックッ…さぁ、この超絶望級の絶望『天璋院咲夜』が…この忌まわしき悪の学園を崩壊させてくれようッッッ!!!」

  59. 113 : : 2017/05/31(水) 11:04:52
    苗木「…ぐはっ」

    数分後、そこに広がっていたのは…ただの絶望だった

    霧切や十神を始め、数多くの人間が気を失うまで痛めつけられ…苗木と日向は今まさに殺されようとしていた

    天璋院「…チッ、しぶといな…流石、かつて『江ノ島盾子』を倒しただけはある…」

    日向「…くそっ」ダッ

    天璋院「だから、さっきから言ってるであろう…遅いとッッッ!」ガッ

    日向「ぐっ!?」

    天璋院が苗木に今度こそトドメを刺そうとした時、日向はその才能を発揮し天璋院に迫ったが…呆気なく反撃されてしまう

    宗方「くっ…何だ…このバケモノは…」

    天璋院「バケモノか…確かに的を射ているな…まぁ、我からすればただ貴様らが弱いだけだが…」

    狛枝「…異変を察知して駆けつけてくれた腐川さんや終里さん、弐大クンまでたった一撃でやられるなんて…本当に絶望的…だね」

    天璋院「クックック…貴様らにはもう打つ手はないのだ。いい加減に諦めろ」

    苗木「…諦める訳には…いかない…!」

    天璋院「…」

    苗木「ボク達は…お前達絶望を倒すまで…絶対に諦めたりはしないんだ…!!」

    天璋院「…やっぱり、あんたはつまらないね。」

    苗木「…ッ!」

    その瞬間、苗木は天璋院により上に放り投げられ、何処からともなく取り出された剣を突きつけられたのだった

    日向「な…えぎ……」

    天璋院「もう、死になよ」

    日向「苗木ィィィィィィィィ!!!」
  60. 114 : : 2017/05/31(水) 11:22:28
    スカッ

    天璋院「…え?」

    苗木「…がはっ…はっ…はっ…」

    日向「…っ?」

    天璋院「…何で…生きて…っ!?」

    希望「…」

    天璋院「…お前か…希望…!」

    希望「…まだ、そんな事をしてるの?」

    天璋院「…何?」

    苗木「はぁっ…ど、どういう事?」

    日向「…っ」

    希望「…まだ、貴方達はあのクソ親父の言いなりになってるの?」

    天璋院「黙れ、裏切り者」

    希望「……何で、まだ分からないの?あの人は…咲夜達のお父さんじゃ」

    天璋院「黙れと言ってるだろ!」ダッ

    希望「…」

    苗木「…っ!」

    日向「来るぞ!」

    ××「やめとけ、咲夜」

    苗木「!?」
  61. 115 : : 2017/05/31(水) 11:48:21
    天璋院「…零…」

    零「…希望がいたんじゃ、お前一人では勝つ事は出来ない。それに…」

    天璋院「…それに…?」

    零「…いや、何でもない。それよりも、父上を待たせる訳にはいかない…とにかく、一旦戻れ」

    日向「…お前が戦えば…俺達全員殺す事だって出来るんじゃないのか?」

    零「…残念だが、俺も父上も貴様らの命を奪おうとは思っていない。こいつが勝手に暴走しただけだ」

    苗木「…っ」

    零「それに、本来の標的も綾斗がすぐに片付けるだろう…だからお前がここにいる理由はなくなるんだ。分かったか咲夜」

    天璋院「…うん」

    零「…じゃあな、希望…いずれ結局をつけようか…」

    希望「…」

    零「…咲夜、帰るぞ」

    天璋院「…分かった」

    苗木「待て!…お前達の目的は…?」

    零「…世界をもう一度、絶望に染め上げる事…と、いう事になっている」

    苗木「…という事に…なってる?」

    零「…」

    そう言い残すと、零と天璋院はその場を去っていった

    苗木「…」

    日向「…おい、苗木」

    苗木「…何?」

    日向「…さっき、あいつらが言っていた『本来の標的』って…一体…」

    苗木「…もしかして…」

    希望「少なくとも今この場に居なくて…そして超絶望級の絶望が命を狙おうとする者…間違いなく最原さん達の事だと思います」

    〜〜〜

    赤松「っ!終一、一旦外に逃げるよ!」

    最原「あ…うん!」

    天海「ハルマキちゃん!どこ?!」

    春川「ここにいるよ、蘭奈達も早く外へ!」

    夢野「んあー!真っ暗じゃぞ!!?」

    青蓮寺「私に捕まってください!」

    花菱「くっ…ちょっと乱暴するけど許してよね、凉!」

    ダッダッダッダッダ

    赤松「っ!…いるよ、目の前に」

    最原「……ッ」



    ××「…」

    黒鉄「…最原君…」
  62. 116 : : 2017/05/31(水) 14:37:15
    黒鉄「…」

    最原「…黒鉄…くん…」

    赤松「…っ」

    青蓮寺「…」

    ××「キャハハ♪何々?標的が3人も集まってんじゃーん☆」

    ××「…一々探す手間が省けたな」

    春川「…あんたらは?」

    紅薔薇「自己紹介が遅れたな、俺の名前は紅薔薇斑。超絶望級の詩人だ」

    金原「私は超絶望級の出題者、金原沙文って言うのー♪よろしくねー…っていってもあんたらはどうせすぐ死ぬんだけどねー☆」

    夢野「な、何じゃと?!」

    天海「…ハルマキちゃん、ちょーぜつぼーきゅーって?」

    春川「知らないよ…前にモノクマが超絶望級の学園長を名乗っていた気がするけど…」

    赤松「…少なくとも私達の敵だよ…多分、全員私より強い」

    最原「…っ!」

    金原「あ、そうそう…助けを待ってても意味ないからねー?私たちの事尾け回してたクソガキ共なら全員ぶっ殺しちゃったし☆」

    最原「!?」

    天海「そ、そんな…」

    紅薔薇「…そういう訳だ、貴様らには全員死んでもらうぞ」

    赤松「…断るって言ったら?」

    紅薔薇「貴様らにはその権限すらない。そもそも、先の戦いで傷を負った貴様如きが抗える筈もないだろう」

    赤松「…チッ」

    最原「……黒…が…ね…くん?」

    黒鉄「…」

    ザーッ

    黒鉄「…最原君…」

    ザザッ

    黒鉄「君には…死すら生温い絶望を味わって貰うよ」

    ザザザーーッ

    黒鉄「さァ、愉シいゲームの始まリだッ!」

    ……プツンッ
  63. 117 : : 2017/05/31(水) 15:30:13
    青蓮寺「っ!」ダッ

    花菱「この野郎!」ダッ

    最原「っ青蓮寺さん!花菱さん!」

    黒鉄「アぁ、君達に用ハ無いヨ…だカラもウ死ネ」

    瞬間、青蓮寺さんと花菱さんの腹部が大きく引き裂かれた

    天海「っきゃあああ?!」

    金原「うるさい子だね♪さっさと死ねば?」

    春川「くっ!」

    金原「キャハ♪さて問題です、パンはパンでも食べられないパンはなーんだ☆」

    春川「はぁ?」

    金原「ぶぶー!『はぁ?』何てパンは存在しませーん♪死ね死ね死ねー!」ボカボカボカ

    春川「カッ…?!」

    金原「今度はあんたに問題出すよー、上は洪水下は大火事…これなーんだ♪」

    天海「っお風呂!」

    金原「そんな訳ねぇだろ馬鹿かお前は」

    天海「えっ…っ?!?!」

    あっという間に、春川さんと天海さんが倒されてしまった…

    最原「春川さん!天海さん!」

    赤松「…っ秘密子ちゃんと終一は逃げて!私が時間を稼ぐから!」

    夢野「っ!そんな事出来る訳ないじゃろうが!」

    紅薔薇「遅えよカス」ガッ

    赤松「っ!痛ぅ…」

    紅薔薇「チッ…防いだか…ならこれならどうだ」

    夢野「…んあ?!」

    紅薔薇「『散りゆく二つの花は鮮血の赤』」

    夢野「…んあー…」トローン

    最原「…夢野さん?」

    夢野「…っ!」

    赤松「えっ…ちょっ!?」

    すると、夢野さんはいつの間にか持っていたナイフと自分の爪と歯で赤松さんの体をズタズタに引き裂いた後、それと全く同じ事を自分にもやってそのまま倒れてしまった

    最原「…あ…ああ……」

    金原「ねぇ〜え〜、もうこいつ一人だけどどうする〜?」

    紅薔薇「…さぁ、BOSSから何か言われてるんじゃないか?」

    黒鉄「…ソノまマ放ってオキまショウ…ソレで一段階目はクリアだ」

    最原「うあああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁああぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

    黒鉄「最原君、ソコに置イテアル紙に僕達がココ数日使ッテいル拠点が書いテアりマス」

    最原「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

    黒鉄「モシ、コッチに来るツモリがアルのナラ…3日以内に来てクダサイ。歓迎シマスよ」

    黒鉄「ソレデハ、サヨウナラ…最原終一君。」
  64. 118 : : 2017/05/31(水) 17:16:00
    最原「…」

    最原「………」

    最原「……………」

    最原「…………………………」

    〜〜〜

    天海「…っ!ここは…?」

    剛将「おう、起きたか」

    天海「剛将さん!?生きてたの?!」

    剛将「あー、うん…まぁな(死んだって何だ?)」

    石蕗「ランちゃん、ちょっとボケてる?まぁ仕方ないか…姫乃達が帰って来たら大☆惨☆事☆だったからね。一体何があったの?」

    天海「えっ?でも確か…」

    赤松「単に騙されただけだったみたいだね…」

    天海「あ、紅葉ちゃん!大丈夫なの?!」

    赤松「うーん、まぁね…タニーちゃんのお友達の一人 リックちゃんに助けて貰ったからね…何とかギリギリセーフで助かったよ」

    天海「…そっか…」

    春川「…」

    夢野「…」

    天海「あれ?どうしたの、二人と…も……?」

    最原「………」

    そこには、絶望に囚われた表情でただ呆然と虚ろを眺めてる終一くんの姿があった…

    春川「さっきから、ずっとこの調子なんだよ」

    夢野「ウチらが幾ら呼び掛けても…何も反応しないんじゃ…」

    天海「……そんな…」

    剛将「…俺らが戻って来た時には、既に廃人状態だったぞ」

    石蕗「もしかして…何かあったの?」

    赤松「…」

    天海「…あ、そういえば青蓮寺さん達は?」

    剛将「あぁ、あいつらなら…」

    青蓮寺「呼びましたか?」

    不知火「やっほー、目覚ましたんだね」

    花菱「…大丈夫だった?天海さん」

    天海「うん…」

    青蓮寺「…最原さんは…まだあの調子で?」

    剛将「あぁ、そうだな」

    不知火「…本当、どうすればいいのかな…」

    赤松「……」

    フェリ「…赤松さん?」

    ディーノ「どうかしましたか?」

    霧隠「何か気になる事でもあったのか?」

    天海「…紅葉ちゃん」

    赤松「………」



    赤松「…ちょっと…皆んなに聞いて欲しい話があるんだ…」
  65. 119 : : 2017/05/31(水) 18:35:26
    〜行間⒈〜

    ××「…おい、クソガキ」

    ××「…何よ…」

    ××「さっさと行くぞ…時間がない」

    ××「はぁ?時間がないってどういう…ちょっと待ってよ!置いてかないでってバカァ!」

    ××「…はぁ」

    〜行間⒉〜

    ××「…あー暇…」

    ××「何か面白い事ないかなーっと…」

    ××「…ん?何か言った?」

    ××「…あー、オッケーよく分かった今出るよ…」

    ××「…ふぅ、まぁ退屈凌ぎにはなりそうかな」

    〜行間⒊〜

    ××「…ねぇ、ちょっと××君」

    ××「…どうかした?」

    ××「……たった今、××クンから連絡があったんだ。今すぐ向かおう」

    ××「……ちゃんと…聞こえたの…?」

    ××「あ、あぁ…分かった、行こうか」
  66. 120 : : 2017/05/31(水) 20:57:51
    最原「…」

    赤松「…おーい、最原クーン…生きてるかー?」

    夢野「最原よ!目を覚ますんじゃ!!」

    天海「終一くん!ねぇ終一くんってば!起きてよ!!」

    春川「…早く最原を復活させないとマズいんじゃないの?」

    剛将「あぁ、何とかして目を覚まさせねえとな…」

    石蕗「ちょっとそこ退いてー…ダイちゃん、スタンガン(これ)借りるねー」

    剛将「あ、ちょっ…」

    ビリビリビリィィィィ!

    最原「………」

    石蕗「あちゃー…効果なしかー」

    天海「ちょっと?!何やってるの姫乃ちゃん!!」∑(゚Д゚)

    赤松「…もしそれで最原クンが死んだらどうするつもりぃ?」ゴゴゴゴゴ

    剛将「…はぁ、とにかくどうするつもりだ?」

    不知火「ただいまー」

    夢野「んあ?帰って来たか?」

    青蓮寺「ほんの少しの情報と、あと食糧です」

    剛将「サンキュー、助かった」

    三浦「…しかし、我々が外出している間にそんな事があったとは…」

    妾魔「…そんな大変な時に出掛けたりしてて、ごめんね?」

    花菱「別に謝る必要はないよ…謝るべきは俺の方で…」

    赤松「…ふぅ、まぁ取り敢えず座ったら?」

  67. 121 : : 2017/05/31(水) 21:24:10
    赤松「…それで、これからの事についてだけど…むしゃむしゃ」

    天海「…確か、あの紙に書いてあった場所を襲撃するんだよね…もぐもぐ」

    夢野「んあー、だがどうやってあやつらを倒すんじゃ?…ズルズル」

    春川「そうだね…あいつらはかなり手強いよ…何か策でもあんの?…って熱?!」

    剛将「食うのやめろゴラァ!」

    石蕗「相変わらず、食糧不足に見舞われてたんだねー…そりゃー勝てる訳ないよー」

    青蓮寺「…彼女達は馬鹿なんですか?」

    不知火「うーん…流石の僕でもこんな事はなかったなぁ」

    赤松「まぁ、確かにそこも重要なんだけど…まずはやっぱり最原クンだよ。よくは分からないけど…催眠か何かで私達が全員死んだって完全に思い込んでる…今の彼は本気で絶望に染まりかけてるよ」

    「「「………」」」

    赤松「…だから、それを解く方法を考えよう。タイムリミットは明日までかな…明後日には綾斗クンらと戦う為に準備をしたいからね」

    青蓮寺「…まぁ、それが妥当でしょうね」

    不知火「…うん」

    剛将「だが、どうやってその催眠…だっけか?…を解くんだ?」

    春川「…さぁ、同じような事が出来る奴に任せた方が良いんだろうけど…」

    赤松「いや、催眠に催眠をかけるのは賛成出来ないよ…万が一それが解けた時、最原クンの身に何が起こるか分からない…」

    天海「つまり…単純に催眠を解く必要があるって事?」

    石蕗「うん…多分そういう事だよー」

    赤松「…取り敢えず、もう少し協力者を集めた方がいいかもね…人数は多ければ多いほど都合も良くなるからね」

    夢野「うむ、その通りじゃな」

    赤松「多分、希望ヶ峰学園は協力してくれる筈だよ。少し前に連絡があって明日様子を見に来るって言ってたし…」

    青蓮寺「…もし、最原さんの催眠を解く事が出来なければどうするつもりですか?」

    赤松「その時は…引きずってでも連れて行くよ」

    不知火「…どうして?」

    赤松「…多分…いや、絶対にそうしなければ意味はないから」

    天海「…?」

    赤松「大丈夫だよ…綾斗は最原クンを殺したりはしないから…。私が…させないからさ」



    赤松「とにかく、明日の朝にもう一度集まろうか…今日はもう休もう」

    春川「…そうだね」
  68. 122 : : 2017/06/01(木) 20:24:09
    翌日

    苗木「…そんな…最原クンが…」

    日向「…っ」

    赤松「うん、敵に洗脳されて今は廃人状態になってるよ」

    希望「…誰がやったのか、教えてくれますか?」

    石蕗「多分黒鉄綾斗の仲間だと思うよー」

    夢野「う、ウチも催眠術をかけられて赤松に怪我をさせてしまったからのう」

    希望「綾斗…ですか…分かりました。では私が最原さんを治しましょう」

    天海「出来るの?!」

    希望「はい…でも少し時間がかかると思います。ですからその間…」

    赤松「うん、こっちはこっちで作戦の方を進めておくよ」

    剛将「…それで、まずはどうするんだ?」

    赤松「…やっぱり、協力者がいるね…」

    苗木「ボク達で良かったら協力するよ」

    日向「あぁ…とはいえ、余り役に立たないかも知れないが…」

    赤松「…うん、間違いなく今回の敵はかつての超高校級狩り以上に苦戦を強いられるだろうね。まだ相手のメンバーを全員把握してる訳じゃないし…」

    春川「…それじゃあ…もう少し協力者を集めるの?」

    赤松「うん…確実に綾斗クンを止める為にももう少し協力者を募った方がいいと思うよ」

    青蓮寺「…しかし、幾ら人数が多くても…それでは被害を拡大するだけでは?」

    赤松「…」

    不知火「確かにそうだね…下手に人数を増やそうとも、相手はたった一人で警察署を全滅一歩手前まで追い込んだ訳だし…」

    赤松「全くもってその通りだよ、だから戦力となり得る人間はゼロに近い…だとしても戦力を増やさない事には勝つ事どころか私達が生き残る事すら困難になる…」

    霧隠「はぁ…やりにくいったらありゃしねえな…」

    フェリ「えぇ…このままでは自分から死ににいくようなものです…」

    赤松「とにかく、信頼出来る協力者をある程度増やさないといけないんだ…時間も限られている。心当たりが無かろうとどうにかするしかないよ…」

    妾魔「…そう…だね…」

    三浦「…しかし、このまま話し合っていてるだけでは埒があかない」

    花菱「うん、そろそろ探しに行った方が良いんじゃないか?」

    赤松「…それもそうだね…よし、それじゃあ協力者を集めに行こうか。効率性も考えて4、5人で行動した方がいいよね?まぁ、とにかくレッツゴーだよ♪」

    >>123 探偵事務所

    >>124 DICE

    >>125 マフィア

    >>126 希望ヶ峰学園

    >>127 警察&怪盗

    >>123>>127 は誰の所に向かったかをお書きください
  69. 123 : : 2017/06/01(木) 20:47:10
    タニー自宅
  70. 124 : : 2017/06/02(金) 15:32:59
    戦力になりそうな知り合い達のいる場所
  71. 125 : : 2017/06/02(金) 15:38:07
    連投はOKらしいので続けて投稿させていだだきます

    チーダン職員達が収監されている刑務所

    ダメなら裏ルートで仕入れた過去のコロシアイ生き残りの中から戦力になりそうな人達の住所
  72. 126 : : 2017/06/02(金) 15:55:31
    総理
  73. 127 : : 2017/06/02(金) 16:28:08
    希望ヶ峰学園本科
  74. 128 : : 2017/06/07(水) 20:45:32
    頑張ってください!
    私、あなたの作品が好きですから
  75. 129 : : 2017/06/08(木) 10:19:08
    探偵事務所サイド

    赤松「リーックちゃーん!あーそびーましょー!」

    天海「…」唖然

    赤松「あーるぇー?いないのー?おーい!いるんでしょー!!あーそーぼー!!!」

    リック「何なんだよお前ら!さっきから五月蝿えな!あと赤松お前怪我大丈夫なのかよ!?」

    赤松「大丈夫♪それよりリッくん、明後日に超絶望級の奴らをぶっ殺しに行こうと思うんだけどご一緒しない?」

    リック「!?」

    春川「赤松…あんたストレート過ぎるでしょ」

    夢野「そもそも、いきなり本題に入ってどうするんじゃ!まずは一から説明を」

    リック「…入れ、こんな所で話すような事じゃねえだろ」

    夢野「んあ?!」

    赤松「そんじゃお邪魔しまーす」

    麗田「…あの、リックさん…」

    リック「あぁ、分かってる…それより赤松、どういう事だ?」

    赤松「んーとね、昨日私たち襲撃されたよね?」

    リック「あぁ、そうだな。タニーの奴が異様に慌てるもんだから何かと思えばお前ら全員見事に血だるまだった」

    天海「ち、血だるま…」

    赤松「それでね?何か最原クンを引き込もうとしてるのか、3日後…つまり明後日だね…にある建物に待ち合わせしてるみたいなんだぁ」

    リック「…」

    赤松「でも、最原クン一人で行かせる訳にもいかないしましてや絶望の手先にさせるなんて以ての外、あり得ないからさ?協力者を募って一気に押し寄せてぶっ飛ばしてやろうと」

    リック「成る程、そういう事か…実はな、俺達もその超絶望級ってのを調査してたんだ。といってもそれらしい情報は殆ど見つからなかったがな」

    春川「…ふーん」

    リック「俺達の方も、DICEの奴らも、皆んな超絶望級をどうにかしたいと思っていた。今回の標的は恐らくその中のほんの一部だが相手の戦力を削ぎ落とす事には変わりないし何か手掛かりがあるかもしれない」

    赤松「成る程ねぇ…で?返事の方は?」

    リック「…俺達はお前らに協力する。麗田と滝桜はここで待機、鞠田と亞浦は俺について来い。分かったな?」

    麗田「うん、分かったよ」

    滝桜「気をつけてね?」

    亞浦「おう!任せとけ!」

    鞠田「えぇ、その通りです」

    赤松「オッケー、ありがとねぇ♪それじゃあ明後日の夜10時頃に探偵事務所で待ち合わせね♡」

    リック「あぁ、分かった」



    DICEサイド

    霧隠「…つー訳で協力して欲しいんだけど…どうかな?」

    東城「…断る」

    梅田「あら?てっきりアタシは了承するものだと…何だかよく分からないけどその連中、悪い奴らなんでしょう?」

    東城「…確かにその通りだが…」

    石蕗「あー、もしかしてー顎で使われるのが嫌だー!的なー?」

    東城「…」

    梅田「図星みたいね」

    剛将「とはいえ、そんな事言ってられないのも分かるだろ?相手はそれだけヤバい奴なんだよ」

    東城「…分かった…気が向いたら行ってやる」

    霧隠「気が向いたらって…」

    梅田「大丈夫よ、アタシが力尽くで連れて行くから」

    東城「あぁ?!」

    石蕗「そっかー、じゃーよろしくねー」

    東城「よろしくって…おい待てテメェら!」

    霧隠「…ふぅ、何とかいけたな」

    剛将「あぁ、そうだな…おい姫乃、他の奴らはどうだった?

    石蕗「ちょっと待ってー、聞いてみるからー。えーっと?カイちゃんと屠ちゃん屍ちゃんはオッケーだってー、他は皆んな外れたみたいだよー」

    剛将「…そうか」

    霧隠「…ま、こんなものでいいんじゃないか?」

    剛将「あぁ、そうだな」


    〜中略〜


    最原探偵事務所にて

    赤松「それでぇ?フェリちゃんはどうだったの?」

    フェリ「…本当に申し訳ございませんが、フェリ達の方はどこもダメでした」

    青蓮寺「私達の方も、失敗に終わりました」

    不知火「まぁ、こんな事で総理が動く訳ないしね」

    苗木「ボク達の方は、入間さんと獄原さん、後は輝夜クンが協力してくれるそうだよ。本当は巻き込みたくなかったんだけど、今は緊急事態だし彼らは二年前の超高校級狩りを生き延びた生徒でもあるし何よりボク達が彼らを死んでも守るから…誰も死なせはしないよ」

    日向「…まぁそういう訳だ」

    赤松「オッケー♪結構集まったねぇ…」

    希望「皆さん、最原さんの洗脳を解く事が出来ましたよ…」

    天海「本当?!」

    希望「…えぇ、ですが…」
  76. 130 : : 2017/06/08(木) 10:39:55
    最原「…」

    希望「洗脳は解けたんですが、意識の方は戻らなくて…先程と大して変わらない状態に…」

    赤松「…どういう事?」

    希望「恐らく…これは推測ですが、綾斗達の洗脳は単なるきっかけだったのではないでしょうか」

    夢野「きっかけ…じゃと?」

    希望「はい、つまり最原さんは洗脳をかけられた時、起こった出来事を受け入れられない気持ち…信じたくない気持ちと綾斗がこんな事する筈がない…彼らを信じたいという気持ちがぶつかり合いその結果、自分の精神が破壊されるのを防ぐ為一時的な仮死状態の様な物に陥った。…のではないかと思います」

    希望「…えぇ、放っておけばそのうち治るかもしれません…ですが」

    赤松「それも可能性の話…もしその仮定が合っていたとしてもいつ目を覚ますのかは分からない…希望ちゃんが言いたいのはそういう事でしょ?」

    希望「…はい」

    春川「ちょっと、それじゃあどうすんの?」

    赤松「うーん、取り敢えず明日の夕方頃までは様子を見ておこう。勝手に目覚めるかもしれないからね。という訳で今日は解散!皆んなしっかり休んでね」

    〜その日の夜〜

    赤松「…終一…」

    赤松紅葉は、最原終一の隣にいた

    赤松「…本当、男の子には見えないぐらい可愛いんだから…」

    紅葉は最原の顔をそっと撫でながら呟いた

    赤松「…」

    彼女の指が彼の唇に触れた時、彼女は過去の自分を儚げに思い返すのだった

    赤松「…大丈夫だよ、終一…私達はちゃんと生きてる…皆んながいる限り、私は死んだりなんかしない…キミを置いていなくなったりしないからね…」

    その瞬間、彼女は最原の唇に軽く口付けをしたのだった

    赤松「早く…目覚めるといいね…おやすみ、終一」
  77. 131 : : 2017/06/08(木) 11:03:08
    ※最原は今ベッドの上です
  78. 132 : : 2017/06/08(木) 20:36:32
    お、おねえさまが怒りに燃えておられるけど気のせいかな?
  79. 133 : : 2017/06/09(金) 19:02:29
    バタン

    赤松「…」

    赤松は、自分の部屋に戻っていた

    赤松「…」

    赤松「………」

    赤松「……………………………」

    赤松「う、うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ?!?!?!!」////////////////

    赤松「は、恥ずかしい!何であんな事しちゃったの私!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ウンコたれぇぇぇえええ!!!」

    赤松「………いや、大丈夫だ赤松紅葉!最原クンには意識がないから私がキスした事なんて覚えてない筈だ!よし!問題解決!!!…いやでも覚えてたらどうしよう…うぅ、うぅううううぅぅううッッッ!!!!」////////

    赤松「はぁっはぁっはぁっ………もうやだぁ…こんなんじゃ終一と目を合わせるなんて無理だよぉ」

    赤松「…何でだろう…少し前ならそんな事気にしなかったのに…」

    赤松「………〜〜〜〜〜ッ!」

    赤松「…最原クン……」



    翌日

    赤松(…結局、あれかれ一睡も出来なかった…)

    天海「うぅ〜…おはよう、紅葉ちゃん…ってあれ?!どうしたのそのクマ!」

    赤松「…うん、ちょっと眠れなくて…」

    春川「…大丈夫なの?昨日も騒がしかったみたいだけど…そんなんでちゃんと戦えるの?」

    赤松「大丈夫だよ…うん、大丈夫…今夜はちゃんと寝るからさ…多分」

    春川「多分って…」

    夢野「んあ?!あ、赤松か!?」

    赤松「…?」

    春川「おはよう、夢野…ってあんたも夜更かししてたの?クマが出来てるよ」

    夢野「い、いや…何でもない…何でもないんじゃ…うむ」

    春川「…はぁ、とにかくもう少ししたら他の奴らも来るだろうし朝ごはんでも食べるよ…昨日剛将達からいくつか食べるもの貰ったしさ」

    赤松「うん…」

    天海「そうだね…」

    夢野「…んあ」

    春川「…はぁ、」
  80. 134 : : 2017/06/09(金) 19:58:46
    剛将「…それで、最原の様子はどうだ?」

    私達が朝食を終え、少し時間が経ってから現れた剛将クンは開口一番そう聞いてきた

    赤松「うーん…余り変化はないかな」

    剛将「…そうか」

    石蕗「ねー、そんな事よりモミちゃんどしたのー?寝てないのー?」

    赤松「う、うん…ちょっと眠れなくて…」

    霧隠「体調管理には気をつけろよな?決戦は明日なんだろ?」

    赤松「うん、気をつけるよ…」



    希望「私は、最原さんを元に戻す方法を探ります。」

    赤松「ふーん、他のみんなは?」

    剛将「俺達は…もう少し協力者を集める」

    フェリ「フェリ達は情報の収集又は整理をする予定です」

    苗木「ボク達は明日に備えて色々準備をするつもりだけど…」

    青蓮寺「私達は特に何をするか決めてません…が、」

    不知火「僕達と一緒に他の黒鉄君達に襲われた人を調べるつもりだよ。例えばほら、この前ニュースに出てた篠宮って人…あの人も超絶望級に襲われたんだよね?」

    赤松「私達は…どうする?やる事なんて特にないけど…」

    春川「…私はここにいるつもり…神座だけじゃ色々手が足りないだろうし」

    天海「そうだね…じゃあ私達は終一君の治療に専念しよ?」

    夢野「うむ、そうじゃな」

    赤松「あー、ごめん…そういえば私やる事あるんだった…だから3人はここで希望ちゃんのお手伝いをしてあげて、私は私ですぐに済ませるから」

    春川「大丈夫なの?確かあんた寝てないんじゃ」

    赤松「大丈夫大丈夫…ちょっと様子を見るだけだし」

    天海「?」

    赤松「…じゃあ皆んな、夕方にまたここで集合ね」
  81. 135 : : 2017/06/09(金) 20:46:03
    赤松「…」

    私が来たのは、明日綾斗クンと戦う予定の場所だ

    赤松(確か、ここで待ち合わせしてるんだよね…最原クンは)

    パッと見、そこはただの廃墟ではあったが…まぁ彼奴らの好きそうな場所ではある

    赤松(…超絶望級…か)

    赤松(ホント、いつの間にそんな大層な名になったんだろうね)

    赤松(…)

    赤松「さぁて♪あんま長居して変な奴に見つかっても何かやだしそろそろ帰るかぁ♡」



    ××「…」

    ××「まさか…こんな所にまで…」

    天璋院「紅葉…」



    零「おい、咲夜…何処にいる?」

    零「…はぁ…まさかあの奴、また勝手に一人で…」

    零「…チッ」
  82. 136 : : 2017/06/09(金) 21:14:58
    これは…夢…?

    暗い…真っ暗だ…

    僕は…死んだのか…?

    いや…確か僕はあの時…

    他のみんなは…?

    もしかして…死ん…?

    …いや…そんな訳ない…彼が…そんな事をする筈がない…

    …信じられない…信じたくない…

    ……怖い…

    また…皆んないなくなってしまうんじゃないか…?

    本当の事を…真実を知りたくない…

    嘘だ…僕は知りたい…

    でも…怖いんだ…

    …僕は…真実に立ち向かえない…

    怖い…怖い怖い怖い……

    お願いだ…僕を一人にしないでくれ…

    これ以上誰も…いなくならないでくれ



    ずっと夢を見てた

    暗くて、深くて

    怖くて辛くて寂しくて…

    そんな中、一筋の光が見えた気がした

    『大丈夫』

    光は僕に言った

    『私達はちゃんと生きてる』

    『皆んながいる限り、私は死んだりなんなしない』

    『キミを置いていなくなったりしないからね』

    僕の心が、一気に晴れていくのが分かった

    直後、口の辺りに柔らかい感触が伝わった

    僕は…こんな所で眠ってる場合じゃない

    皆んなが待ってる

    春川さんや夢野さん、天海さんに剛将さん、石蕗さん、フェリシアさん、霧隠さん、苗木さん、日向さん、青蓮寺さん、不知火さん…そして赤松さん

    僕は…目を覚まさなくてはいけない

    でもどうやって?

    知るもんか、僕は…何としてでも起き上がり、皆んなの所に戻らなくては

    黒鉄くんと、話をつけなくては

    彼らの心に、希望を与えなければならない

    起きろ、僕の体



    絶望になんか負けない

    皆んなとの明るい未来も創る

    この悲劇を終わらせる

    ××『皆んなテメーの事を待ってるぜ、早く行ってやれ!』

    ××『にししし、オレに勝った時みたいにちゃんとやってよ?そうじゃないとオレ、何だか馬鹿みたいじゃん』

    ××『さぁ、最原くん…目覚めの時間だよ。私の想い、ちゃんと届けてね。キミが皆んなを助ける事が出来る筈だって私、信じてるからね?』



    僕は…
  83. 137 : : 2017/06/09(金) 21:21:37
    百田と王馬とあと誰だ?
  84. 138 : : 2017/06/09(金) 21:29:09
    >>137 少し編集してセリフを変えたのでそれでお察しください
  85. 139 : : 2017/06/10(土) 23:42:55
    赤松「ただいま〜…どう?最原クンの様子は」

    希望「赤松さんですか…残念ながらまだ目覚める様子はありません」

    剛将「昨日に比べると調子も良さそうなんだがなぁ」

    フェリ「一体、何が足りないんでしょう…」

    苗木「赤松さん達は…何か心当たりとかないの?」

    青蓮寺「それが分かれば苦労しないでしょうがね…」

    赤松「うーん、本当どうしたらいいんだろうね…」

    最原「…」

    赤松「…最原クン…」

    私はそっと、最原クンの右手に手を触れてみた…

    その時、ほんの僅かだが変化が起きた

    最原「…、」ピクッ

    最原クンの右手が僅かに動いたのだった

    赤松「…っ最原クン?!」

    希望「…!」

    天海「何!?どうかしたの?!」

    赤松「最原クン!目ぇ覚まして!」

    最原「…う」

    春川「…っ!」

    そして、最原クンは目を覚ましたのだった

    最原「皆んな…ごめ」

    天海「うあああああああああん!!」

    夢野「最原ぁぁぁぁああああ!」

    最原「うわ!?」

    赤松「…あはよう、終一」

    最原「…赤松さん」

    春川「…はぁ、最原…明日私達は黒鉄らと戦うつもりだけど…あんたはどうすんの?」

    最原「勿論、僕も行くよ。」
  86. 140 : : 2017/06/11(日) 13:54:01
    最原「…それで、今はどんな状況なの?」

    赤松「うーん…明日の為に色々準備してる感じかなぁ」

    春川「最原、あんたはそんな事よりもまず体を休めてからにしなよ」

    夢野「うむ、今のお主は病みあがりと変わらんからのう」

    天海「ゆっくり休んどいてよね!終一くん!」

    最原「う、うん…皆んなごめん」

    赤松「謝る必要なんてないよ…元はと言えば私達が弱かった所為なんだし…」

    最原「そんな事ないよ!…問題なのは、何も出来なかった僕だよ…もし僕がちゃんと動けたのなら皆んなを守れたかも」

    剛将「はぁ、お前らだけが悪い訳じゃねえよ…あの場に居なかった俺達にも責はある。だが今はそんな事を言っていても仕方ねえだろ」

    石蕗「そーそー、今は皆んな休んだらー?どうせ疲れてるでしょー?」

    赤松「うん…まぁ確かにそうだねぇ」

    最原「えっと…それじゃあ剛将さん達は?」

    剛将「俺達も家とかに戻って体を休めるつもりだ」

    赤松「ふーん、そっかぁ…じゃあ皆んな、まだ少し早いけどおやすみぃ」

    苗木「うん、おやすみ」

    青蓮寺「…それでは明日の夕方ごろまでは自由という訳ですね?」

    不知火「そうみたいだね…というか空気読もうよ青蓮寺君」

    最原「ははは…」
  87. 141 : : 2017/06/13(火) 07:12:59
    黒鉄「…」

    紅薔薇「おい、本当にあのガキが来ると思ってるのか?」

    黒鉄「来ますよ、そもそも他の人達も生きてますし」

    金原「はぁ?!」

    黒鉄「…『邪魔になる存在は消せ』と言っていたはずですが…貴方達が彼らの人間関係を把握していなかっただけではありませんか?」

    金原「…っ」

    紅薔薇「成る程な…だが、もしそうだったとしてもあの時の俺らは全く本気を出していなかった…多少人数が増えたところで意味はないだろう」

    黒鉄「油断は禁物ですよ」

    紅薔薇「…」

    黒鉄「彼らは…決して弱い訳ではない。もし本当に弱かったら、2年前の事件を生き残るはずがありません」

    金原「アハっ♪まぁ、私達からすれば所詮あの程度…て感じだけどねぇ」

    黒鉄「…」

    黒鉄(もウすぐだネ、最原クン)

    黒鉄「さァ、ゲームを始めようカ」
  88. 142 : : 2017/06/15(木) 10:31:22
    最原「…さて、皆んな…体の調子はどう?」

    春川「…それはこっちのセリフなんだけど…」

    赤松「うんうん♪でもその調子なら大丈夫そうだねぇ最原クン♡」

    天海「本当、良かったよ終一くん」

    夢野「んあー、全くじゃ!」

    剛将「…ったく、いつまで騒いだんだか」

    石蕗「本当、これから超絶望級と戦いに行くなんて思わないよねー」

    苗木「はは…まぁ、いいんじゃない?」

    日向「確かにな…余り気を引き締め過ぎては逆に疲れるからな。これぐらいが丁度いいだろう」

    霧隠「あぁ、そうだな」

    フェリ「そうですね!」

    青蓮寺「…一応、準備はある程度終わらせてます」

    不知火「あとは…他の皆んなが来るのを待つだけだね」

    最原「うん…そうだね」

    …そして、数分後

    リック「よう、探偵事務所ってここであってるのか?」

    タニー「リック!ここで合ってますわよ!」

    東城「…はぁ、まさか俺が…またこんな奴らと手を組むとはな」

    梅田「まぁまぁ、別にいいじゃないのさ!」

    剛将「なんだ、結局来たのか」

    石蕗「東城ちゃんってツンデレなんだねー」

    刺史刑「…お久しぶりです、皆さん」

    黒磯辺「…ども」

    苗木「うん、久しぶりだね」

    日向「随分元気そうだな」

    白為「よう、お前ら!」

    霧隠「お前も随分久しぶりだな」

    輝夜「…失礼します」

    入間「オレ様が来てやったぜ!」

    獄原「遅れてごめん!少し準備に手間取っちゃって!」

    フェリ「三人とも、来てくれたんですね!」

    最原「…これで、ある程度揃ったのかな?」

    赤松「みたいだねぇ♡何か最初予定してたのより随分と多くなったけどぉ…」

    春川「…まぁ、多いに越した事はないんじゃない?皆んな、そこまで弱い訳じゃないんだし」

    天海「それもそうだね!」

    夢野「うむ!」

    最原「よし…じゃあ皆んな、行こうか」

    一同「「「おーっ!!!」」」
  89. 143 : : 2017/06/15(木) 11:51:09
    最原「…ここに、黒鉄くん達が…」

    赤松「らしいね♪」

    天海「どうしよう…何か少し緊張してきた…」

    夢野「お、落ち着くんじゃ…さもなくばやられてしまうぞい」

    春川「…まぁ、今更こんな所でうじうじしてても始まらないし…さっさと乗り込まない?」

    最原「うん…そうだね」

    その瞬間、突如現れた謎の影が最原の首を今まさに刈ろうとしたのだった

    春川「!?」

    赤松「最原クン?!」

    最原「…えっ?」

    天海「…っ危ない!」

    しかし、それが実行される前に剛将がその謎の影を警棒で殴り飛ばしたのだった

    剛将「ふんっ!」

    謎の影「ぐはっ!?」

    最原「えっ?…剛将さん?」

    剛将「…お出ましだ」

    すると、黒装束に身を包んだ人達がぞろぞろと現れたのだった

    謎の影「…っ」ムクッ

    剛将「おまけに大したダメージもないらしい…これは厄介だぞ」

    石蕗「うん…まさかこんな所で体力を使い果たす訳にもいかないしねー」

    天海「…ちょっと待って?!確かあれって金属製のナイフも粉々に出来る威力だったよね!?」

    剛将「…あぁ、普通は肋が何本か折れてるはずだ」

    霧隠「…だが、見た所によるとそんな怪我はしてないか…あの黒装束の強度が高いだけか、はたまたあいつら自体がかい強化された改造人間なのか…」

    フェリ「そんなの…どちらだろうと脅威であるのには変わりません…」

    苗木「…どうするの?最原クン…」

    最原「…っ」

    僕達が話してる隙に、彼らの数は最低で100人を超えたのだった…

    天海「…っヤバいよ…ど、どうするの?!」

    剛将「…っ最原ぁ!今すぐここを抜けるぞ!…霧隠、ここを任せていいか!?」

    霧隠「全然オッケー。こっちも沢山いるからな」

    剛将「よしっ、じゃあ俺達は先行くぞ!」

    最原「…はっ、はい!」



    最原「…大丈夫かな、皆んな」

    剛将「心配はいらん、あいつらの強さは分かってるだろ」

    最原「…」

    青蓮寺「そうですよ、最原さん…今はそんな事より先へ進みましょう」

    不知火「うんうん、今は信じるしかないでしょ」

    最原「…うん…ってえ!?」

    春川「あんたら…何でここに…?」

    青蓮寺「…やられっ放しでは気がすまないので」

    不知火「右に同じく」

    赤松「あぁ、二人とも綾斗クンにボロクソに負けたんだっけ?」

    青蓮寺「…」

    不知火「まぁ、そういう事」

    石蕗「ふーん、これはびっくりだねー」

    剛将「…俺はお前も付いて来た事に驚きだ、姫乃」

    石蕗「えー?だってダイちゃんも行くんでしょー?だったら姫乃も行くに決まってるでしょー」

    剛将「…はぁ」

    赤松「…っ!皆んな、止まって!」

    最原「…え?」

  90. 144 : : 2017/06/15(木) 12:11:55
    天璋院「…私に気付くとは…流石だね、紅葉」

    赤松「…咲夜ちゃん…」

    夢野「んあ?!お主は!」

    天海「…紅葉ちゃんのお友達の!生きてたんだね!?」

    天璋院「…」

    春川「…どうしたの?あんた…ッ?!」

    最原「…っ」

    赤松「うぷぷ…そりゃあ気付くよ♪そんなに殺意剥き出してたらねぇ♡」

    天海「ど、どういう事?だって…紅葉ちゃんの仲間なんでしょ?」

    赤松「残念だけど違うかなぁ…ね、そうでしょ?咲夜ちゃん」

    天璋院「…」

    剛将「…どうする?奴はかなら強いぞ…逃げられる確率はほぼゼロに近い」

    赤松「私が相手するよ…だから他の皆んなは先行ってて」

    石蕗「…大丈夫なの?」

    赤松「…あまり見くびらないでよ、確かにここのところ負け続きだけど…それは単にお腹が減ってたりとか本調子じゃなかっただけ…それに前に話したでしょ?私は元チームダンガンロンパの社員だったけどそれ以前に元超絶望級でもあるって」

    最原「…えっ?!」

    赤松「…あぁ、そっか…確かその時は最原クンが寝てた時だったね…」



    赤松『実は私、小さい頃に超絶望級の人達のお世話になった事があるの』

    天海『…えっ?!』

    夢野『な、何じゃと?!』

    春川『…どういう事?』

    赤松『細かい経緯はまた後で話すとして…だから、私は彼らの目的が何となくだけど分かるの。だから、そう簡単に希望の象徴となった最原クンを殺す事はないと思うんだ。殺すとしてもそれは最終手段…何故なら彼らは世界の全てを絶望に染め上げ、絶望に絶望を絶望して絶望させるのが目的だからね』



    最原「…そんな事が…」

    赤松「…まぁ、そんな訳だから心配要らないよ。ちゃんと生きて帰るから」

    青蓮寺「…」

    不知火「…じゃあ、任せていいんだね?」

    赤松「勿論♡」

    剛将「…分かった。お前ら、行くぞ」

    最原「…どうか無事で…」

    赤松「…うん、」

    天璋院「…話は終わったの?」

    赤松「終わったよ、だから始めようか」

    天璋院「…」

    赤松「愉しい愉しい、殺し合いゲームでさ!」



    最原「…」

    春川「…まだ赤松の事気にしてるの?」

    最原「…ううん、違うよ」

    春川「…そう、ならいい」

    剛将「…っ!おい、お前ら!少し離れろ!」

    最原「…え?」

    ドガァァァン
  91. 145 : : 2017/06/15(木) 12:43:17
    最原「ゲホッ…ゲホッ…大丈夫?春川さん」

    春川「私は…平気だよ…他の奴らは…?」

    剛将『おーい!お前ら大丈夫か!?』

    最原「剛将さん?!僕と春川さんは大丈夫だよー!」

    天海『私と姫乃ちゃんと青蓮寺さんも無事だよー!』

    剛将『そうか…こっちも全員無事だ!夢野も不知火もちゃんと動ける!』

    天海『それよりこれからどうするの!?』

    剛将『こうなったら三つに分かれて上を目指すしかない!』

    最原「そうだね…皆んな!無茶しないようひ!」

    剛将『それはこっちのセリフだ!恐らくこれは敵の罠…つまり誰か来る可能性が充分にある!注意しろよ!』

    最原「うん!分かった!」

    春川「…成る程…じゃあ最原、さっさと行くよ」

    最原「うん」



    剛将「…さて、俺達も進むぞ」

    不知火「…そうだね」

    夢野「んあー…あやつらは大丈夫かのう…」

    剛将「今はそんな事気にしてても意味はない。早くいくぞ」

    夢野「う、うむ」



    石蕗「…じゃーランちゃんにハルちゃん、姫乃達もいくよー」

    青蓮寺「…そうですね」

    天海「…ねぇ、姫乃ちゃん」

    石蕗「…どうしたのー?」

    天海「ちょっと不謹慎かもだけど…何か懐かしいね、皆んなでこうやって悪の陰謀に立ち向かうの」

    石蕗「…そうだねー…もうあれから2年も経つんだねー…」

    天海「うん…あの時は色々あったね」

    青蓮寺「何を話してるんです?先へ進みますよ」

    天海「う、うん!ちょっと待って!」

    ××「キャハ♪待つ必要なんてないよ」

    天海「!?」

    金原「だって、あんたら今ここで死ぬんだからさ♫」



    紅薔薇「…」

    夢野「お、お主は…!」

    剛将「…チッ、早くもお出ましという訳か…」

    紅薔薇「ふんっ、貴様ら程度…全滅させるのに時間は要らない。すぐに終わらせてやるよ」



    最原「…っ?」

    春川「…どうかしたの?」

    最原「いや…多分気の所為だと思う…」

    春川「…ふーん」
  92. 146 : : 2017/06/15(木) 12:44:11
    〜行間1〜 Part2

    ××「…おい、クソガキ…着いたぞ」

    ××「…はぁっ、はぁっ、…本当に…ここでいいの?…」

    ××「あぁ、これでひとまずは奴らの目も騙せるだろう…それに」

    ××「…それに?」

    ××「それにもうすぐ迎えも来るだろう」

    ××「…迎えって…なんの?」

    王馬「お前のようなクソガキを預けるに値する…百田解斗のお友達がやって来るっつってんだ」

    百田「…ふーん…ってクソガキ言うな!」


    元・超高校級のディーラーにして王馬小吉の実の兄 王馬凶介

    超高校級の宇宙飛行士の義妹 百田燈



    〜行間2〜 Part2

    ××「…へぇー、ここに超絶望級がいるんだ…」

    ××「…他の生存者さん達も来るのかなー?」

    ××「もし会えたらサインでも貰っとこーかな…」

    ××「あー、こんな事なら家に引きこもってるんじゃなかったなー。せっかく2年前には超高校級狩りというかなり面白そうなゲームがあったのに」

    暁「ま、別にいいか。さっさと入ろう」



    ただの一般人? 暁ノエル



    〜行間3〜 Part2

    ××「…えーっと…本当にここで合ってるのか?」

    ××「黙れカス…オレを疑うんなら初めから捜査を任せんな」

    ××「あはは…落ち着いて二人とも」

    ××「…もう…始まってるんじゃ…」

    ××「かもな…そんじゃあ乗り込むか?」

    ××「…そうだな」

    如月「よし!皆んな行くぞ!」

    炎鷹寺「足引っ張んじゃねえぞ」

    櫻井「善処するよ…」

    黒神「…これは…こころと一花に留守番を任せたのは…正解だった…ね」

    剣城「あぁ、全くもってその通りだ」



    元・超高校級の幸運兼生存者 如月勇輝

    元・超高校級の放火魔 炎鷹寺迦楼羅

    元・超高校級の科学者 櫻井ソラ

    元・超高校級のスパイ 黒神白

    元・超高校級の剣道部 剣城辰也
  93. 147 : : 2017/06/25(日) 23:33:45
    キャラ募集があれば

    マシュー・クリス 男(36)
    元・超高校級の神父

    アメリカ大統領の妻及び弟暗殺事件の犯人として捕らえられ処刑寸前だったが、脱獄した、しかし、脱獄した後に自信があんな札事件の犯人ではないことに気付き、罪は帳消しにされた。
    背中にキリスト、右手にアメリカ国家のタトゥーが掘られている
  94. 148 : : 2017/07/04(火) 22:53:24
    >>147 あざます!キャラ設定の募集はhttp://www.ssnote.net/groups/2354/archives/9←こちらでお願いします!

    更新はもちっと待ってくださいね、やる気が起きたら再開しますんで
  95. 149 : : 2017/07/20(木) 11:03:15
    赤松「…アハッ♪」

    右上段蹴り、左ジャブ、右ストレート、左回し蹴り、右肘打ち、右裏拳、左アッパー、頭突き、右かかと落としの連続攻撃で咲夜ちゃんを追い込む

    天璋院「…!」

    赤松「どうしたの?咲夜ちゃん!反応が鈍くない!?!

    天璋院「黙れッ!」

    そう言うと、咲夜ちゃんは周囲に針をばら撒き、サイコキネシスでそれら全ての針をこちらに飛ばしてきた

    赤松「…チッ」

    天璋院「死ねぇ!」

    私は、隠し持っていたタクトで致命傷になり得る針のみを叩き落とした。

    天璋院「甘い!」

    しかし、私が叩き落とした針も咲夜ちゃんのサイコキネシスで再び私の元へ飛んで来たのだった

    赤松「あぁもう!キリがないなぁ!本当めんどくさいよ、咲夜ちゃん!」

    私はそれら全てを叩き落としながら咲夜ちゃんに接近するのだった

    赤松「オチろ!」

    そして、咲夜ちゃんの目の前に辿り着き、タクトで思い切り咲夜ちゃんの顔を地面に叩きつけてやろうとしたその時

    天璋院「…フッ」ニヤッ

    赤松「!?」

    天璋院「『発火能力(パイロキネシス)』!」

    赤松(しまった…)

    直後、私は激しい爆炎に巻き込まれた

    赤松「…ゲホッゲホッ…あ、危なかった…」

    なんとかして、緊急回避した私だったが…超凡ミスだ。それまで私がどんな攻撃を受けていたのかを失念していた

    赤松「…あ」

    気付くと、私の周りは数多くの針で埋め尽くされていた。爆炎によってタクトを手放してしまった私など格好の餌食…死を待つだけだ

    赤松「やっば…!」

    そして、私は血の雨を浴びた

    『ザザザザザザザザザザザザザンッ』
  96. 150 : : 2017/07/20(木) 11:04:18
    (アンケートとかあるのでよろしくお願いしまーす)

    http://www.ssnote.net/groups/2354/archives/14
  97. 151 : : 2017/07/20(木) 11:54:58
    青蓮寺「…彼女が、超絶望級なんですか?」

    天海「えっ…う、うん…何か変な問題出して来てそれでやられちゃったんだ」

    石蕗「変な問題ねー…なぞなぞか何かなー?」

    金原「なぞなぞとか、そんなダサいものと一緒にしないでくれる?私のはこの世で一番素晴らしい問題なんだからさー!」

    青蓮寺「…来ますよ」

    天海「…っ」

    石蕗「そんなの待つ必要ないじゃーん」ダッ

    天海「…えっ?」

    石蕗「さっさと殺しちゃおーよ」

    気が付けば、姫乃ちゃんは金原さんの眼前に迫っていた…って早過ぎない?!

    とか、そんな馬鹿みたいに心の中で突っ込んでるとある言葉が聞こえた

    金原「さて問題です。パンはパンでも食べられないパンは?」

    天海「…っ!姫乃ちゃん!!」

    石蕗「…はー?フライパンとかじゃないのー?」

    私の声と姫乃ちゃんの回答が重なった

    金原「キャハハッ♪二人ともハズレ〜♪♪死ねば?」

    直後、金原さんの腕が姫乃ちゃんの体を貫いた。

    天海「姫乃ちゃん!」

    さらには、彼女が持っていたナイフが私の心臓を目掛けて…

    『キンッ』

    青蓮寺「…」

    飛んでくる事もなく、青蓮寺さんが日本刀で弾いて助けてくれた。

    天海「青蓮寺さん!?」

    青蓮寺「さっきの問題…答えは妄想の中のパン…ですか?」

    金原「…っ」

    石蕗「このっ…いい加減離せっ!」

    そんなやり取りをしている間に、姫乃ちゃんは金原さんを蹴り飛ばし、なんとか逃れたようだ。

    石蕗「…うぐっ」

    天海「姫乃ちゃん!大丈夫?!」

    石蕗「全然…大丈夫じゃない…死ぬ…お腹に穴が空いた…」

    割と大丈夫そうだ。お腹に穴が空いたと言っても横腹が抉れているだけだ。…いや、全然大丈夫じゃないけど本人は至って正常だ

    金原「…まぁ、ニアピンかな〜♪」

    彼女の口から楽しそうな声が聞こえた

    金原「凄いね♪今まで私の琴線に響かせる回答が出来た人なんていなかったよ☆流石は…コロシアイ中継9作目、ミラクルダンガンロンパ9の唯一の生き残りなだけはあるね♡」

    天海「…っ」

    青蓮寺「…」

    金原「…ま、つまらない話はこの辺にしてさっさと続けようか♪今の私は凄く機嫌が良いからさ、最高な状態で戦えそうだよ!ありがとうね青蓮寺クン♡」

    青蓮寺「…殺す」ギリッ
  98. 152 : : 2017/07/20(木) 13:03:18
    夢野「…っ」ごくっ

    剛将「…っ」ごくっ

    不知火「…ねぇ、あいつって確か洗脳とかしてくるんだよね?」

    夢野「んあ?そ、そうじゃ…ウチもそれでやられた」

    不知火「…でも、それって変な事言われてかかったんだよね?」

    夢野「そ、そうじゃが…それがどうかしたのか?」

    不知火「じゃあ耳栓つけてやったらかからないよね」

    夢野「んあ?!」

    剛将「おい、何ごちゃごちゃ言ってやがる…そろそろ仕掛けて来るぞ…」

    紅薔薇「作戦会議は…終わったか?」

    剛将「ハッ、作戦なんて建てた所で意味なんかねぇだろ」

    紅薔薇「まぁ、確かにその通りだ…ん?」

    夢野「待て!不知火!その様なもので防げる訳ないじゃろう!」

    不知火は、ウチの制止を聞かず、耳栓をして突っ込んでいった

    不知火「先手必勝、だよ!」

    剛将「おい、不知火!」

    紅薔薇「…はぁ、『燃え盛る炎は希望すらも絶望という名の灰に還す』。」

    不知火「…!?」ピタッ

    夢野「不知火?!」

    不知火「…」とろーん

    夢野「んああ!やはりかかってしもうた!馬鹿じゃろあやつ!」

    剛将「くそっ!じゃあもう気絶させるしかねえか!」

    夢野「剛将?!」

    剛将「洗脳なんてもんにかかった不知火が悪い!二人同時に相手に出来るか!」

    紅薔薇「…やれ」

    不知火「…ッ!」ビュンッ

    剛将「チッ!吹っ飛べ、この野郎!」

    不知火「ガハッ」

    剛将は警棒で不知火を突き飛ばした…のだが

    剛将「…?」

    夢野「ど、どうしたんじゃ?剛将…」

    剛将「いや…それが」

    不思議そうにする剛将にウチが訝しんでいると、吹き飛ばされたはずの不知火が紅薔薇の元へ向かってるのが見えた

    不知火「…はぁっ!」

    さっきまで虚ろだった不知火の目が、いつの間にか正常に戻っておったのだ。

    紅薔薇「何?!」

    不知火は手に持った拳銃で紅薔薇の脚を撃ち抜き、そのまま接近して拳銃を持ち替え、柄の部分で奴の頭を殴り飛ばしたのだった

    紅薔薇「っ!…やはり、8番目の生き残りは伊達ではないか…!貴様、洗脳にかかったのではないのか!?」

    不知火「そんなの、初めからかかってないよ。僕は嘘つきだからね、かかったふりをしてただけ…それくらい造作もないよ」

    紅薔薇「貴様…」

    不知火「それよりキミ、鼻から血が出てるよ?大丈夫?かっこいい顔(笑)が台無しだよ」

    紅薔薇「なっ?!」ポタッ

    不知火「あれ?そんなにショックだった?もしかしてお兄さん、ナルシストとかそういう系?」

    紅薔薇「…俺の顔に…傷だと?…貴様ぁ!」

    不知火「…あれあれ?マジでそうなー」

    直後、物凄い速さで不知火に向かって突撃した紅薔薇は奴の左腕を掻っさらい、おまけにウチと剛将をも吹っ飛ばしたのだった

    不知火「!?…〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッ?!?!?!」

    夢野「ガハッ?!」

    剛将「うぐっ!?」

    不知火「ハァッ…ハァッ…ハァッ…くそっ、女の子の腕を捥ぎ取るとか…っどんな…神経してんの…さ…!」

    紅薔薇「貴様ら全員、血祭りにしてやる」

    不知火「…ハァッ…それは…っ…こっちのセリフっ…だよっ!」



  99. 153 : : 2017/07/20(木) 17:55:40
    最原「…」

    春川「……っ」

    黒鉄「3日ぶりだね、最原君…一応キミの答えを聞かせて貰おうか」

    最原「僕は…絶望にはならない。君達と共に行くつもりはないよ」

    黒鉄「…そうか」

    最原「…うん」

    黒鉄「じゃあ、無理矢理にでも絶望して貰う他ないね。残念だけど…他のみんなには死んで貰うしかないよ」

    春川「最原…あんた退がってなよ…」

    最原「えっ?」

    春川「あいつは私が倒す…あんたじゃすぐやられるでしょ?」

    最原「…ううん、春川さんの方こそ退がってて。黒鉄くんは…綾斗くんは僕が倒すから」

    春川「はぁ?あんた自分で何言ってるか分かってんの?」

    最原「勿論だよ。僕はもう、『大切な人』には傷付いて欲しくないんだ。」

    春川「最原…」

    黒鉄「最原君、本気なの?キミが僕に勝てる訳…」

    最原「でも、春川さんじゃ勝てない」

    黒鉄「…」

    最原「もし春川さんに戦わせたら、キミは容赦なく彼女を殺すでしょ?でも僕ならそう簡単に殺さないはずだ」

    黒鉄「殺さなくても、気絶させるくらい訳ないよ。どっちにしろすぐに蹴りがつく。それに、そこの春川さん一人が助かっても他のみんなは」

    最原「皆んなも死なないよ」

    黒鉄「…は?」

    最原「皆んな…僕なんかよりずっと強いから…君達絶望なんかよりもずっと…」

    黒鉄「…まぁ、いいよ。そのくだらない希望を抱いたまま、永遠に絶望するがいいよ、最原君」

    春川「…っ」

    最原「安心して、春川さん。僕はもう、あの頃とは違うんだから」

    春川「最原…!」

    黒鉄「それじなあ始めようか、楽しい楽しい殺し合いゲームをさ」
  100. 154 : : 2017/07/20(木) 18:36:50
    天璋院「…終わった…か」

    天璋院「…フンッ、元超絶望級とはいえ、ブランクがあり過ぎたか。他愛もない…」

    天璋院「…ウッ」

    天璋院「…ハハッ…ついに殺したんだな…最後に残った親友を…」

    天璋院「…綾斗の所に戻るか…」

    その瞬間、煙の中から一つの影が咲に目掛けて飛んで来たのだった

    天璋院「…何?!」

    赤松「隙あり♡」

    全身に火傷と傷を負い、ボロボロになった紅葉が、さっき咲の放った針で咲の肩を貫いた

    天璋院「うぐっ?!」

    赤松「心読めるんでしょ?咲夜ちゃーん…油断しちゃダメだよぉ〜」

    天璋院「はぁっ…はぁっ…何で…生きて…」

    赤松「ありゃ?本当に分かんないの?…まぁ、自分の事だから仕方ないのかもね〜」

    天璋院「…何?」

    赤松「さっき咲夜ちゃんの放った針、ほんの少し制御がかかってたのかな…私に刺さる直前に緩くなったんだよ。それで、私がその刺さった針を使って何とか防いだって訳…その前の爆炎の所為で体力なくなってたから、全部は落とせなかったけど…」

    天璋院「…制御…だと!?ふざけるな!」

    赤松「ふざけてないよ?本当の事だったんだから…それで咲夜ちゃん、少し疑問に思ったんだけど…」

    天璋院「…っ何だ!?」

    赤松「咲夜ちゃんって、本当に絶望なの?」
  101. 155 : : 2017/07/20(木) 22:44:00
    『キンッ…キンキンッ』

    先程から、青蓮寺さんと金原さんばずっと打ち合いをしてる。いや、どちらかというと青蓮寺さんが防戦一方だ。

    金原「それじゃー次の問題ね!朝は四本、昼は二本、夜は三本!これなぁ〜んだ!」

    青蓮寺「っ…貴方が食べたフランクフルトの数…とかじゃないですか…!」

    金原「キャハ♪やっぱり青蓮寺クンは面白いね!今までそんな回答する人なんていなかったよ!」

    『グサッ』

    金原「楽しいね、青蓮寺クン?」

    青蓮寺「…っ!?…チッ!」

    青蓮寺さんが刺され、彼が反撃したのちに金原さんは青蓮寺さんの元を一旦離れた。

    金原「どうしたの?さっきから調子悪そうだけど?」ニヤニヤ

    天海「青蓮寺さん!大丈夫ですか!?」

    青蓮寺「あ、貴女は退がっていてください…どうせ戦えないでしょう」

    天海「うっ…」

    石蕗「…ねーハルちゃん…本当に大丈夫なの?」ハァハァ

    青蓮寺「貴女に比べれば大した事ないですよ…」ハァハァ

    金原「キャハハ♪足手纏いばっかでついてないね〜?青蓮寺クン?」

    天海「!」

    青蓮寺「…」

    金原「ねぇ青蓮寺クン…キミはさ、世界に絶望した?キミの大嫌いな『悪』の蔓延るこの世界を…青蓮寺クンは憎んでないの?」

    青蓮寺「…何?」

    金原「だぁってぇ…キミって明らかにこっち側の人間でしょ?復讐に身を焦がす…聖人とは真反対の愚者…復讐者 青蓮寺遥香クン?」

    青蓮寺「…」

    金原「確かキミの夢は悪を滅ぼす事…だっけ?私達と協力しない?そうすれば、悪を滅ぼすだけでなく私を含めた最も愛しい怨敵を殺すチャンスがたくさー」

    青蓮寺「お断りします」

    金原「ん…ってあれ?」

    青蓮寺「確かに私の夢は悪を滅ぼす事です。ですが、それは貴女達と組む理由にはなりませんよ。」

    金原「…」

    青蓮寺「私は私のやり方で…貴様ら超絶望級を皆殺しにする…ッッッ!」

    天海「っ!?」ビクッ

    金原「キャハハ…やっぱりいいよ、キミは…ねぇ、もっと楽しもうよ」

    すると、金原さんは私たちの所に素早く移動して…

    天海「きゃっ?!」

    私を人質にした

    石蕗「っランちゃ…っ?!」

    さらには、姫乃ちゃんの傷を踏みつけたのだった。

    青蓮寺「っ貴様!」

    金原「ちょーっとストップー!動かないでよ青蓮寺クン♪それ以上動くと天海ちゃんの首が飛ぶよ?」

    青蓮寺「…くっ」

    金原「あー、でもさっさと私を退かさないと石蕗ちゃんが出血多量で死ぬかなぁ…ねぇ、キミはどっちの命を選ぶ?」

    青蓮寺「…何…!?」

    金原「ウプププ…ねぇ、青蓮寺クン…教えてよ?キミはどっちを取る?」ギギギッ

    石蕗「うぐっ?!」

    天海「しょ、青蓮寺さん…!」

    青蓮寺「…」
  102. 156 : : 2017/07/21(金) 23:54:02
    夢野「…うぐっ?!」

    吹き飛ばされた夢野は、すぐに戦闘態勢に入ろうとしたがその場にへたり込んでしまう

    剛将「おい夢野、お前は退がってろ。どうせろくに戦えないだろ?」

    夢野「んあ…」

    不知火「…っ!」

    不知火が残った腕で拳銃を構え直して、紅薔薇に向けて何発か撃った

    紅薔薇「甘いっ」

    しかし、紅薔薇はその全てを叩き落とし、不知火に必殺の攻撃を与えようとした

    紅薔薇「死ねッ!」

    不知火「…っ」

    『キィンッ』

    剛将「どけ!不知火!」

    間一髪、剛将がその攻撃を防ぎ、不知火の代わりに紅薔薇と戦う

    紅薔薇「…貴様如きに、俺を倒せるとは思えんが?」

    剛将「…さぁ、どうだろう…なっ!」

    剛将は警棒を駆使して紅薔薇を追い詰めるが、紅薔薇はその攻撃を全て弾き、さらにはその攻撃の隙をつき、徐々に剛将の体力を奪っていく…そして

    『ギィィィイイインッ』

    剛将「…っ!」

    紅薔薇「終わりだ」

    剛将の持つ警棒が、真っ二つに折られてしまった。いくら剛将でもこれでは万事休すだ。

    剛将「ほら、プレゼントだ。しっかり受け取れよ…!」

    彼の武器が、それで終わりだったのなら

    紅薔薇「……ッッッ」

    『ドガァァァン』

    剛将は隠し持っていた手榴弾を十つ程投げつけたのだった

    夢野「…やった…のか?」

    剛将「ばーか、これでくたばるようなら『超絶望級』なんて名乗ってねぇよ」

    不知火「…っ確かに…そうだねっ…」

    紅薔薇「…」ユラァ

    剛将「…ほら、まだ終わりじゃねえよ。正直、今の戦力で勝てるかどうかすら危ういぞ…」

    紅薔薇「貴様ら…」

    「「「…っ!」」」

    紅薔薇「この俺の顔に…二度も傷をつけたな…?」

    剛将「そんなに自分の顔が好きなのか?この変態ナルシストがっ」

    紅薔薇「許…さん」

    夢野「…んあ?」

    紅薔薇「許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さん許さんんんんんんんんッッッ!!!!!貴様ら全員嬲り殺しだ!絶対に許さんッッッ!!!貴様らには最後の絶望を味あわせてやるッッッッッッ!!!!!!」

    不知火「…っ本当に気持ち悪っ何こいつ…ねぇ二人とも、こんな奴さっさと倒しちゃー」

    瞬間、三人の間を一陣の風が吹いた

    夢野「ぐあっ」

    紅薔薇の突進により、夢野が吹き飛ばされたのだった。そして、彼は何処から取り出したのか二つのライフル銃を吹き飛ばされた夢野に向けて乱射したのだった。

    不知火「夢野ちゃん?!」

    剛将「チィッ!」

    紅薔薇「死ねっ…死ねぇっ!!」

    さらには、倒れた夢野を何度も何度も踏みつけるなど追撃の手をやめる事はなかった

    紅薔薇「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

    剛将「この…クソ野郎がっ!」

    紅薔薇「次は貴様だ、剛将大輔。」

    剛将「…っ!」

    剛将に狙いを定めた紅薔薇は、わざと致命傷にならない箇所を執拗に撃ちまくり、死なない程度に剛将をタコ殴りにしたのだった

    剛将「ガッ……っあぁっ!」

    剛将は一瞬の隙を突き、もう一つの隠し武器であるスタンガンを紅薔薇の首に突きつけ、電気出力をMAXで放とうとした…が、

    紅薔薇「小賢しい!」ドンッ

    剛将「くっ!」

    紅薔薇「さっきの小娘では十分楽しむ事が出来なかったからな…貴様の命でたっぷりと楽しませて貰うぞ」

    紅薔薇はライフル銃で、そのスタンガンを撃ち抜き、三度剛将をタコ殴りにするのだった

    不知火「…クソッ…いい加減にしろ!この変態!」

    紅薔薇「邪魔をするな、貴様はそこで待っていろ」ドンッドンッ

    不知火「ひぐっ!」

    剛将を助けようと動き始めた不知火だったが、紅薔薇の銃撃により足首をやられた不知火はその場から動く事が出来なくなってしまった。

    紅薔薇「クハッ…絶望しろ、もう貴様らに勝つ道は途絶えた。この俺の顔を傷つけたその罪に後悔し、懺悔し、絶望したまま逝けッ!!!」
  103. 157 : : 2017/07/22(土) 21:43:08
    天璋院「…なっ?!」

    赤松「だって、昔のお友達を殺す事でさえ躊躇するような子が超絶望級な訳ないでしょ?」

    天璋院「ふっ、ふざけるな!お前如きに…途中で逃げ出した、臆病者に何が分かるってんだ!」

    赤松「…」

    天璋院「…我はまだ貴様に話していなかったな…何故我が貴様如きに近付いたと思ってる?それは復讐だ…ッ!綾斗を裏切って、見捨てて、絶望に叩き落としたお前を殺す為に貴様に近付いたんだ!!!」

    赤松「…そっか…」

    天璋院「どうだ?絶望した」

    赤松「それくらい、知ってるよ。何年一緒にいたと思ってるの?」

    天璋院「!?」

    赤松「…咲夜ちゃん、キミは私と綾斗クンの事…全部聞いてるの?」

    天璋院「…何の話だ?」

    赤松「いやぁ?だってぇ♪さっきから咲夜ちゃんが妄想を言ってるような気がしたもんだからさぁ♡」

    天璋院「妄想…だと?!」

    赤松「私と綾斗クンは、そんな簡単な間柄じゃないんだよ」

    天璋院「…」

    赤松「咲夜ちゃんは、綾斗クンの為に動いてるんだよね?そんなキミが、本当に絶望だっていうの?」

    天璋院「…める…な…」

    赤松「…」

    天璋院「…ナメる…なァッ!」

    赤松「っ!」

    突如、咲夜ちゃんの様子が豹変したのだった

    赤松「まさか…薬をっ!?」

    天璋院「…ッッッ!!!」

    咲夜ちゃんは『念動力』を放つが、それは先ほどとは比べ物にならない…凄まじい衝撃波となって私を襲った

    赤松「ふぐっ!?」

    天璋院「…ハァッ!」

    さらに、テレポートで私の目の前に現れ、その速さのままパイロキネシスとサイコキネシスを織り交ぜた一撃を、私にお見舞いしてくれたのだった。
  104. 158 : : 2017/07/24(月) 09:40:25
    黒鉄「…最原君、キミは一体どういうつもりなの?」

    最原「…うぐっ」

    春川「…っ最原ぁ!」

    最原は既に満身創痍、黒鉄の攻撃は全て受けるクセして自分からは一切攻撃しない。やはり最原じゃダメなんだ、私が助けてあげないと…

    春川(…私が、黒鉄を倒さないと…!)

    最原「ダメだ!」

    春川「っ!?」

    最原「来ちゃダメだ春川さん…お願いだから、そこで待っていて…」

    春川「私に…あんたが甚振られんのを黙って見てろっての?!」

    最原「それでも…これは僕の戦いなんだ…僕がやらないといけない事なんだ…ッッッ!!!だから、そこで黙って見ていてくれ…」

    春川「最原…」

    黒鉄「…そこまで一方的にやられて、春川さんがどんな思いをするのか…分からないキミじゃないよね?どうしてそんな事をするんだ?」

    最原「…君を…助ける為っ!」

    黒鉄「…は?」

    最原「僕は君を信じてる…本当はこんな事したくない筈だ…!」

    黒鉄「…」ギリッ

    最原「それは、君を見ていれば分かる!悪になり切れてない…ただの可哀想なー?!!」

    言い終わる前に最原は突然吹き飛ばされたのだった

    黒鉄「…ナメてんのか?あぁ?!巫山戯るのも大概にしろよこのクソ野郎が!!」

    春川「黒鉄…?」

    黒鉄「いい加減自分を演じるのに飽きて来たところだ…おい妄想野郎、テメェが抱いていた希望なんてものは何処にもねぇんだよ!」

    最原「…カハッ」

    黒鉄「…仕方ねえ、どうせテメェはオレ達と来るつもりはねぇんだ。だったら今ここで殺してやるよ」

    春川「っ!」

    黒鉄「じゃあな、最原…死ねッ!」

    『ガッ』
  105. 159 : : 2017/07/24(月) 10:09:23
    黒鉄「…っ!」

    殴られたのは…黒鉄だった

    最原「ハァッ…ハァッ…歯、食いしばれ…黒鉄くん」

    黒鉄「…それは、殴る前に言うセリフじゃねえの『ドゴッ』がはっ!?」

    最原「そんな…その程度の嘘、僕に見抜けないと思った?」

    黒鉄「何だと…?」

    最原「それは、君の本心じゃない…今の君は…全部嘘っぱちだ」

    黒鉄「…あぁ?」

    最原「本当なら、僕にはカウンターを食らわせる事なんて出来なかったはずだ」

    春川「?」

    黒鉄「!」

    最原「本当なら、二度目の攻撃が当たる訳がないんだ。…もし君が最初から本気だったんなら、僕は最初の一撃で倒されていた筈なんだよ」

    黒鉄「なっ!」

    春川(…っ!)

    最原「…君は嘘を吐いている」

    黒鉄「だからっ…その巫山戯た妄想はやめろっつってんだ!」

    最原「本当に、君が僕を絶望させて仲間に引き入れたいのなら…皆んな生きてる筈がない。」

    黒鉄「ハッ、何を言い出すかと思えば…馬鹿じゃねえのか?今そいつらが戦ってんのはオレじゃねえんだぞ?今のテメェのハッタリが通じる訳」

    最原「さっきも言った筈だ。皆んなは君達絶望なんかよりも強いって…!」

    黒鉄「チッ…この野郎がっ!」

    黒鉄が最原の顔面を殴った

    黒鉄「大体さっきからテメェは何なんだ!何でそんなにあいつらみてえなカスを信じる!…何で敵であるオレを信じられやがんだ!!」

    最原「信じられるか…どうかじゃない…」

    黒鉄「はぁ?『ボコッ』っ!?」

    最原「僕が…自分が信じたいかどうかだ!」

    春川「…っ!」

    それぞれの戦いにて、金原の構えたナイフを自分の手首に刺す天海と砂煙の中から飛び出す夢野の姿が…

    黒鉄「何…意味分かんねえ事言ってやがる…このクソ野郎っ!」

    最原「ぐっ!?」

    黒鉄は、最原の体を再び痛めつけ始めた

    黒鉄「まだ!…分かんねえのか!…希望を抱いた所で!…その後にどんな絶望が待ってるか!…どうせ!…テメェは絶望するんだよ!…だから…だからいい加減諦めろよ!最原!」

    『キィィィンッッッ』

    最原「…その結果、もし裏切られるような事があっても…それはその人を信じた僕の責任だ…君の所為じゃない…」

    黒鉄「…くそっ」

    最原「だから、そんな悲しそうな顔をしなくても大丈夫だよ。黒鉄くん」

    黒鉄「!?」

    最原「…っ!…ごめん、春川さん…結局助けられる事になっちゃって…」

    春川「別にいいよ、最原。私も…あんたの事信じる事にしたから…だからあんたも私の事をちゃんと信じてよね」

    最原「…うん」

    春川「後は…私が引き受ける」

    黒鉄「…っ」
  106. 160 : : 2017/07/24(月) 17:13:14
    金原「はぁ?!」

    天海「くぅ…!」

    青蓮寺「っ!天海さん!?」

    石蕗「…っ!」

    金原「あんた何やって…え?」

    突然自分からナイフに刺された天海に私が驚いてると、そのままの状態で天海にひっくり返され私はさらに仰天する事になる

    金原「痛っ!何だって言うのさ!今の!」

    すかさず体勢を整えるが、そこに天海の姿はなかった…

    金原「…っ!」

    その代わりに、石蕗が転がり込んで来たのだった

    石蕗「ランちゃんの才能は、超高校級の幸運…どんな状況でも、絶対に致命傷は受けないんだよ。だからさっきの傷程度では…いや、そもそも彼女を人質に取った事自体にまるで意味なんてなかったんだよ。」

    金原(!?ちくしょう、天海の奴一体何処に…『グサッ』…っ!?)

    青蓮寺「戦いの最中に目を離すとは…随分と余裕ですね?」

    金原「ッ…貴様…!」

    ナイフを再び取り出そうとするが、何処からか飛んで来た石っころの所為で落っことしてしまう

    金原(…っ…ナイフ…を…誰…だ…?!)

    見渡すと、そこには何かを投げ終えた体勢の天海の姿があった

    金原「っ!天海ぃ!!」

    青蓮寺が構え直し、石蕗が落としたナイフを拾い上げて、天海はその位置からダッシュして私の元に集まって来る

    天海「これで、終わりだぁ!」

    金原(…あ)

    直後、三方向からの凄まじい衝撃が私の全身を襲ったのだ
  107. 161 : : 2017/07/27(木) 19:29:19
    紅薔薇「…は?」

    突然、全身油塗れにされた紅薔薇は間抜けな声を出した。

    夢野「食らえ…特大魔法『ファイヤーボール』!」

    紅薔薇「…っ?!」

    夢野の口から吹き出た火の玉をまともに受けた紅薔薇は物凄い勢いで炎上した。

    夢野「剛将!不知火!少し離れておけ!」

    剛将「えっ?…あ、あぁ!」

    不知火「う、うん!」

    紅薔薇「な、何…を…」

    夢野「まさか、『ちょーぜつぼーきゅー』とやらを相手にその程度で終わると思うたか?」

    紅薔薇「…ッ!!」

    紅薔薇は急いで自身の体に燃え上がる炎を消そうと床を転がり始めた、が。

    夢野「遅いわ!」

    紅薔薇が炎を消し終わる前に夢野は何処からか取り出した水筒を開け、その体に大量の水をぶち撒けたのだった。

    その瞬間、紅薔薇の姿が見えなくなる程の勢いでそれまで以上に燃え上がったのだった。

    夢野「やった…のか?」

    安堵を浮かべる夢野だったが、その直後に紅薔薇の身に纏う全ての炎が鎮火し、怒りに染まった紅薔薇が夢野の命を奪わんと一瞬で彼女の懐に迫ったのだった

    夢野「!?」

    紅薔薇「死ねェ!」

    だが、夢野の命を奪わんとする紅薔薇の攻撃が彼女に通じる事はなかった。何故なら、剛将が肉薄する紅薔薇を蹴り飛ばしたからだ

    剛将「ふんっ!」

    紅薔薇「なっ!」

    さらに、その蹴り飛ばされた方向に待ち構えていた不知火によって銃で乱射されるのだった

    紅薔薇「ガバァッ!」

    紅薔薇はその場に倒れ込んでしまった。撃たれたのは手首と足首、神経が麻痺してしまいまともに動く事は出来なくなったのだ。

    夢野「トドメじゃ!」

    紅薔薇「…まっ」

    そして、夢野は剛将が持っていたものによく似たスタンガンを最大出力で紅薔薇の首に放ったのだった。
  108. 162 : : 2017/07/27(木) 20:00:22
    オーバーキルすぎる!?
  109. 163 : : 2017/07/27(木) 20:00:34
    だがもっとやれ
  110. 164 : : 2017/07/27(木) 20:39:01
    紅薔薇「…ッ」

    こうして、超絶望級の詩人 紅薔薇斑は敗れ去った。

    夢野「…ふふん」

    夢野は手に持ったスタンガンを投げ捨てると満足そうに笑みを浮かべたのだった。

    剛将「おい夢野、お前今投げ捨てたの俺のスタンガンだろ?いつの間にパクってやがったっつか何で投げやがった?!」

    夢野「し、知らんわいそんなモノ…ウチはスタンガンなど使っておらん。ウチが使ったのは電撃魔法じゃ!」

    剛将「いやおもくそ使ったろ」

    不知火「まぁまぁ!良いじゃん別に!せっかく敵倒せたんだしさ」

    剛将「…あぁ、そうだな」

    夢野「ふふん」

    剛将「その勝ち誇った笑み腹立つ後で顔貸せやゴラ」

    ××「…。」



    天海「はぁっ…はぁっ…はぁっ」

    一方で、こちらの戦闘も既に終了していたのだった。超絶望級のクイズ出題者 金原沙文は三人の同時攻撃により倒れていた。

    石蕗「はぁー…はぁー…痛…」

    青蓮寺「終わり…ましたね」

    天海「うん…そうだね」

    青蓮寺「…お二人とも、出血が激しいようですが…大丈夫ですか?」

    石蕗「へー…ハルちゃんが心配してくれるんだー」

    青蓮寺「心配しない方が良いんですか?」

    石蕗「だってー…姫乃って元犯罪者だよ?」

    青蓮寺「…」

    天海「ちょっ、ちょっと二人とも!今はそんな事どうだって良いじゃん!」(´・∀・`)

    石蕗「…そーだね、まずはシュウちゃん達の所に向かわないと…」

    その瞬間、姫乃ちゃんの背後に突然新たな影が現れたのだった

    青蓮寺「っ?!」

    天海「姫乃ちゃん!?」

    石蕗「……っ」

    ××「…死ね」

    『ガキィィイン』

    天海「…えっ?」

    謎の人物の攻撃は、再び乱入した第三者によって阻まれた。

    ××「ねぇねぇ、君って確か9回目の殺し合いで唯一生き残った青蓮寺サンだよね?」

    天海「…えっ…誰?」

    暁「俺の名前は暁ノエル、6回目の生き残りだよ。」
  111. 165 : : 2017/07/27(木) 21:37:24
    暁「…ねぇ、他の二人は2年前の事件解決に貢献した有名人だよね?後で三人のサインとか貰えたりしない?」

    天海「さ、サイン?!」

    石蕗「姫乃は別に良いよー。生きてここを出られたらねー」

    暁「…青蓮寺サンと天海サンは?」

    青蓮寺「…構いませんが…」

    天海「わ、私…も…」

    暁「やぁりぃ♪じゃあさ、あいつ追っ払うのは任せてよね。」

    ××「…暁ノエル。過去53回作のうち最も最強に近いとされる者、そんな奴がこんな場所に現れるとはな」

    謎の人物はそれまで被っていたフードを外した

    暁「…っ!君は…4回目の殺し合いで生き残った…超高校級のヒーロー、皇永ゼツ…!」

    皇永「…別に貴様らを殺す事が目的という訳ではない。寧ろ用があるのはそこで寝っ転がってる女の方だ」

    「「「!?」」」

    一気に金原さんに視線が集まる

    暁「ふーん…まさか君がそっち側に付いてるなんてね…それでもヒーローなの?」

    皇永「昔の称号など知った事ではない」

    暁「…」

    皇永「そういう訳だ、さっさとその女を貰っていく」

    暁「…は?」

    皇永と呼ばれた人はほんの一瞬で金原さんを掻っ攫い、誰に触れられる事もなくその場を後にしたのだった。その方向は…

    天海「…ッ!?皆んな、早く行こう!」

    青蓮寺「はい!」

    石蕗「そうだね!」

    暁「…ん?」

    その方向は、終一君の向かった方角だったのだ。



    夢野「…んあぁ…っ!?」

    如月「背後から狙うなんて、卑怯だとは思わねえか?」

    ××「…別に…その方が楽だから…」

    剛将「…お前らは…一体」

    不知火「えっ?えっ、えっ??」

    炎鷹寺「黙ってろ、カスが」

    黒神「希望更生委員会って…知ってるかな?…あ、今はHOPESって言ったっけ」

    剣城「…ま、要するに未来機関に変わる新しい組織の人間って事だ。そんであいつが…なぁ櫻井、あいつの名前ってなんだっけ?」

    櫻井「はぁ…鬼音音(きさらぎ ねね)。超絶望級の支援者ですよ、それくらい覚えておいてください」

    鬼「…はぁ、面倒くさ…もうこれだけ持ってって逃げよ…」

    如月「逃すと思ってるのか?」

    鬼「逃げられないと…思ってるの?」

    如月「…」

    直後、凄まじい轟音が鳴り響いた。金属と金属がぶつかり合う音…

    鬼「…ッ」

    紅薔薇の体を蹴り上げた鬼は建物自体を破壊し、瓦礫によって如月達の動きを止めたのだった。

    如月「ちっ!」

    鬼「…じゃあね」

    炎鷹寺「…っくそ、逃げやがって…」

    夢野「んあ…結局お主達は何て言うんじゃ?」

    如月「ん、あぁ、改めて自己紹介するよ。俺の名前は元超高校級の幸運…の如月優輝、7回目の殺し合い…俗に言うシン・ダンガンロンパ7の生き残りさ。こいつらはその時からの付き合いだ」

    炎鷹寺「炎鷹寺迦楼羅、元超高校級の放火魔だ」

    黒神「元超高校級のスパイ、黒神白」

    剣城「ったくテメーらは…もっとこうなんかあるだろ。あぁ、オレの名は元超高校級の剣道部 剣城辰也ってんだ。まぁよろしくな」

    櫻井「櫻井ソラ、元超高校級の科学者です。よろしくお願いします」

    不知火「…ねぇ、挨拶も大事かも知れないけど…さっきの人ってどこ行ったの?」

    如月「えーっと…あの瓦礫の向こう」

    剛将「っ!おい、確かそっちは…!」

    夢野「最原と春川が行った場所か!?」

    如月「な…い、急ぐぞ!」
  112. 166 : : 2017/07/27(木) 22:13:13
    天璋院「はぁっ…はぁっ…はぁっ…死んだ…のか…」

    「だから言ってるでしょ♪咲夜ちゃんは優しい子なんだって…」

    天璋院「!?」

    赤松「キミには人殺しなんて出来ないんだって」

    煙の中から現れた赤松は天璋院の耳元に顔を近づけたのだった

    赤松「やっぱり、キミは超絶望級なんてモノじゃなかったね♪」

    天璋院「しまっ…!?」



    アアアアァァァァーーーーーーーーッッッッ♪



    絶望を経て、希望を手にした者の最後の歌。テロリストと、指揮者と、歌姫と、絶望を孕んだ終わりを告げる声。それを聞いた天璋院は全身の力が抜け、戦意を喪失し、意識を手放してしまった。

    赤松「久しぶりに本気♡出しちゃったなぁ」

    赤松「キミの負けだよ、超絶望級の超能力者 天璋院咲夜。」

    目を閉じ、赤子のように安らかに眠る天璋院に赤松は呟いた。

    と、そこで赤松は膝をついてしまった

    赤松(…やっば、攻撃を食らい過ぎたかな)

    赤松「私も…ちょっと休んでから最原クンのとこ行こ…」

    「漸く…見つけた…ッ!」

    赤松「…えっ?」

    そこに立っていたのは、先日依頼を受け、そして殺人事件に巻き込まれ、ここ最近襲撃に遭ったという…小鳥遊アゲハその人だった。

    小鳥遊「天璋院咲夜…お前が…お前が塁を…!」

    赤松「ちょっ、ちょっと!?何してんの、小鳥遊ちゃん!」

    小鳥遊「黙れ!ほんの少ししか関わった事のないお前に何が分かる!あいつは…塁は私の、たった一人の仲間なんだからっ!」

    赤松「だからって…咲夜ちゃんは今気を失って…!」

    小鳥遊「そんなの知った事か!こいつの所為で塁は死んだんだ!」

    そう言うと、小鳥遊は手に持った包丁を天璋院に向けて振り下ろした

    赤松「っ!や、やめ…!」

    篠宮「待て、別に俺は死んじゃいない」

    小鳥遊「…えっ?」
  113. 167 : : 2017/07/27(木) 22:44:24
    篠宮塁は病室で眠っていた。

    (俺は…死んだのか?)

    いや、死んでるのなら意識がはっきりしてる筈もない。ただ体は動かない、それだけだ。

    彼が覚醒したのは、小鳥遊が復讐を誓い、この部屋を出て行った直後の話だった。からはそのまま何日もただ呆然と過ごしていたのだった。

    (…暇だなぁ)

    アゲハは何処に行ったんだ?まさか、あいつに限って殺されたなんて事はないだろうけど

    (でも…少しだけ不安だな…無茶とかしてないと良いんだけど)

    俺とあいつは、かつて超絶望級が仕掛けた殺し合い…FINALダンガンロンパ5を共に生き残った仲だ。まぁ他にも生き残った奴はいた訳だがあまり仲が良かった訳でもないし、最近は全く会ってない。とにかく俺はアゲハとあの地獄を生き抜き、そして惹かれ合った。

    キィィ…と、ドアの開く音がする。アゲハが帰って来たのか?

    「よぉ、俺の名前は最原結二って言うんだ。ちょっと顔貸してくんねえか?」

    「あんた…何者だ?それに最原って…」

    「ん?オレの甥っ子の事知ってんのか?」

    甥っ子?

    「まぁあれだ。小鳥遊アゲハってお嬢ちゃんが超絶望級の巣窟に乗り込もうとしてる。だけどオレ達が止めようったって聞く耳を持たねえ。そこでアンタの出番って訳だ」

    成る程、それがこいつの目的か…でも何故だ?

    「どうして見ず知らずのオレが見ず知らずの女を助けようとするのかってか?」

    「…」

    「逆に、アンタはオレにみすみす死にに行くようなガキを見殺しにするような悪人にでもなって欲しいのか?」

    「…分かった。手伝うのは良い。だけど今の俺にはまともに動く事すら出来ないぞ?それでも良いのか?」

    「あぁ、大丈夫だ。そこんところはオレの知り合いの手を借りるからな。副作用も見返りも何もない、安全な手だ。」

    「…はっ、用意周到な事だ」

    「さて、それじゃあ行くか」

    「…ん?待て、もしかして今すぐか?」

    「当たり前だろ、何言ってんだ?」

    「…」

    何言ってんだとはご挨拶だ。お前こそ何言ってんだ?

    「ちゃんとここのお医者さんの許可も取ってるし、何より向こうじゃもう戦いが始まってるから、その子にいつ危険が及ぶかも分かんねえし、それに善は急げって言うだろ?」

    「…急がば回れって言葉もあるぞ?」

    「細けえ事は気にすんな。じゃあ行くぞ、篠宮塁」

    「いや、だからちょっと待てって…ッ!?」

    直後、篠宮塁の体に何か得体の知れないモノが入って来た。

    「そいつは、超希望級の人工知能【ミライ】。そいつがアンタの体の中にいる以上はアンタの身自身も、お友達も、その他大勢の安全は保障されるぜ。」

    「…ッ…あ、あぁ…分かった…」

    『宜しくお願いするのデス!篠宮サン!』

    「あぁ、よろしくなミライ」

    そして、俺はアゲハの元に急いで向かったのだ
  114. 168 : : 2017/07/28(金) 22:07:24
    篠宮「とまぁ、そういう訳だ。」

    赤松「ふ〜ん、それがかなり重症であるはずの篠宮クンが動ける理由?」

    篠宮「…あぁ、因みにこいつがミライだ」

    そう言うと、篠宮クンはケータイを取り出し画面を見せた。

    そこに映っていたのは、見るからにポンコツな、何処ぞの音声合成システムのキャラのような見た目をした女の子だった。

    小鳥遊「…へぇー、塁ってそーゆーのが好きだったんだー」

    篠宮「お前話聞いてたか!?最原結二って変なおっさんに押し付けられたって言ったろ?!」

    赤松(最原結二…確か最原クンの叔父さんの名前だっけ)

    私はかつての幼稚園で最原クンからその名を聞いた…

    赤松「思ってたより…愉快な人なんだね」

    篠宮「?何か言った?」

    赤松「ううん、別に…それより私、さっさと最原クン達の後を追いたいんだけど…」

    篠宮「……あぁ、分かった。そういう事か…」

    赤松「…え?」

    篠宮「いや、ミライが今の状況を教えてくれたんだ。監視カメラとかをハッキングして…な」

    小鳥遊「そのミライって子、結構便利だね」

    篠宮「…ミライによると、超絶望級が二人既に敗れているそうだ。残るは黒鉄綾斗ただひと…」

    ミライ『…篠宮サン!!』

    篠宮「…え?」

    天璋院「…ッ!?」バッ

    赤松「な、どうしたの!?咲夜ちゃ」

    ××「キミ…可愛い…ね♡」

    赤松「ヒッッッ!?!?」ゾワッ

    悪寒が、走った。今まで感じた事がない、恐らくこの先生きていく中でそれを上回る事がないような、あり得ないほどの悪寒

    ××「うぷぷぷ…アーハッハッハッハーーーーーッッッ!!!」

    赤松「だ、誰?!」ガクガク

    震えが、止まらない。

    天璋院「…超絶望級の一般人…奴らの中で最高幹部を務める男…最原結有末(さいはら ゆうま)…だ。」ブルブル

    教えてくれる咲夜ちゃんも、今まで見た事がないくらい震えていた。

    結有末「ふーん、咲夜さんはそっちに付くんですかー」

    寒気が止まらない。私は今までこんな奴に出会った事はなかった。

    結有末「まぁ良いですよ?好きにしたら、だって俺はキミなんかに興味ないし…あ、でも絶望の力だけは返して貰います。あとあと面倒なので…」

    天璋院「…え」

    その時既に奴の腕は咲夜ちゃんの体を貫通していた。

    赤松「咲夜ちゃん!?!?」

    何も一瞬の事では無かった。相手はただゆっくりと喋りながら近付いてそして咲夜ちゃんの体を穿った。でも、どういう訳か私達は奴の行動を認識する事が出来なかったんだ。

    結有末「これは、返して貰いますよ」

    奴は咲夜ちゃんの体から何かを引き抜いて、倒れた咲夜ちゃんには一瞥もくれずに、さらには篠宮クン、小鳥遊ちゃんの胸をも穿ち、そして私に近付いた。

    結有末「にしても、キミはやっぱり可愛いね。」

    得体の知れない声色で、得体の知れない笑みで、私の耳元でこう囁いた。

    「ねぇキミ、俺のモノにならない?」

    赤松「ッッッ!!?」

    結有末「一目見た時から、俺はキミの全てが愛しくなりました。」

    赤松「は…?」

    結有末「キミの怒った顔も、泣いた顔も、笑った顔も、目も口も耳も鼻も髪も肌も声も眉も額も睫毛も腕も脚も指も爪も歯も舌も胸も尻も臍も腹も腰も太腿も手のひらも肘も膝も踵も脛も首も喉も涙も血も唾も息も汗も服も靴も心臓の音キミのその心もッッッ!!!俺は愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて愛しくて仕方がないんだ。そして、俺はキミの最後の瞬間を見届けたい…その美しい顔が苦痛に耐え、運命に抗い、何としてでも生きたいと願い、そして絶望に歪み死を迎えた時のキミの顔が見たいんだ。赤松紅葉さんッッッ♡」

    …理解した。

    私が、奴に対して抱いた今までにない悪寒の正体が…

    私は単に、奴の事が生理的に受け付けられなかったんだ。奴の瞳の奥に眠る狂気に気付いた私は、自分が文字通りぐちゃぐちゃにされるイメージをして、早くそこから逃げるようにと警告サインを飛ばしていたんだ。

    私は…こいつが怖い

    結有末「さぁ一緒に行こうか、紅葉さん。」

    助けて…最原クン……終一

    そうして、私は意識を手放したのだった。



    結有末「…さて、用は済んだしさっさと××さんの所に行って帰ろ」

    結有末「そして、後で二人でゆっくり楽しもうね♡紅葉さん♡♡♡」

    結有末「うぷ…うぷぷぷぷ…」

    結有末「…さぁ、急ぎましょうか。早くしないと彼に怒られてしまう…」
  115. 169 : : 2017/07/28(金) 23:23:11
    一気に三人死んだ…?
  116. 170 : : 2017/07/30(日) 20:08:07
    ………

    春川と黒鉄の戦いは実に激しいものだった。春川の攻撃を黒鉄が防ぎ、そして黒鉄の攻撃を春川が防ぎ、両者共、一歩も引かない状態であった。

    春川「ハァッ!」

    黒鉄「ッッッ!」

    春川がナイフを大振りに叩きつけ、黒鉄もナイフを振り上げて春川の攻撃を受け止める。

    春川「あんた、二年前の方がいい動きしてたと思うけどどうしたの?」

    黒鉄「それを、テメェに教えてやる必要があるか?」

    睨み合う二人、最初は拮抗していた二人だったが徐々に春川の動きが鈍くなり始める。

    春川「…くっ」

    黒鉄「やはり、二年前のアレはテメェにとってかなりのダメージを与えたみてぇだな。今相当キツイだろ?」

    最原「は、春川…さん…!」

    春川「ふん…大丈夫だよ最原。それに私、信じてって言ったよね?」

    最原「…っ!…うん、分かった。」

    黒鉄「何世迷い言を…!その体で何が出来るってんだ!あぁ?!」

    春川「あんたに勝てる。それさえ出来れば充分だよ。」

    黒鉄「…っ」ギリッ

    瞬間、辺りに張り巡らされていた細い鉄線の様な物が途端に最原と春川目掛けて動き始めた。

    黒鉄「テメェも最原もいい加減にしろ!何なんだよさっきから!」

    春川「!」

    最原「こ、これ…は…」

    黒鉄「もういい、我慢の限界だ!テメェら二人、さっさと地獄に落ちやがれッッッ!!!」

    春川と最原の体に傷を与え、血を浴びせていく

    黒鉄「死ねっ!」

    一つのワイヤーが、春川の首目掛けて飛んでいった。

    春川「…はっ!」

    が、それは春川の首に命中する事はなく、彼女が自分の腕を盾にしてワイヤーを掴んだのだった。

    黒鉄「なっ?!……っ!?」

    さらに、春川はそのワイヤーを全霊をもって引っ張りあげ、黒鉄を自らの元へ引き寄せた

    春川「多分、あんたは私なんかよりずっと強いよ。もしかしたら足元にも及ばないと思う。だけどあんたは優し過ぎた。いくら悪役に徹しようとしても、根本的なものは変わらない。」

    黒鉄「…チッ」

    春川「あんたは最原の友達だ、それは変わらない。そして私の命の恩人でもある…あんたは良い人だよ。」

    黒鉄「…ックソ…がッ」

    春川「だから、私があんたを倒す。心とか感情とか…その辺は最原の仕事で、私はあんたを倒して認めさせる。」

    黒鉄「………ッ」

    そして、春川の拳が黒鉄の頰にめり込む。

    春川「あんたが…本当は希望に飢えている事を。」
  117. 171 : : 2017/07/30(日) 20:28:41
    『ねぇ、きみの名まえは?どうしてこんなところにいるの?』

    夢を、見た。

    『へぇ〜、あやとっていうんだ…あ、わたしはもみじっていうの。赤松もみじ。よろしくね?』

    子供の頃の夢、そして…

    『どうして…あやとくんが?ねぇ…なんで?一体…なにがあったの?』

    叶わなかった…小さな少年の日の夢を
  118. 172 : : 2017/07/31(月) 00:09:07
    黒鉄「…少し、考えたんだ」

    春川「…?」

    黒鉄「もし、僕が超絶望級にならなかったら、どうなったんだろうって…多分、最原君達と出会った後すぐに君達の探偵事務所に入れてもらったんだろうって…」

    最原「黒鉄くん…」

    黒鉄は起き上がりながら続ける

    黒鉄「でも、結局僕の奥にあるものは絶望だ。君達と共に歩く事は出来ない」

    春川「…っ」

    最原「…待って、春川さん」

    その言葉を聞き、改めて構える春川だったが最原がそれを止める

    最原「最後は…僕がやる。」

    春川「…でも、あんたボロボロじゃん…大丈夫なの?」

    最原「それは向こうも同じだよ、春川さん…それに…」

    春川「それに…?」

    最原「…ううん、何でもないよ。それじゃあ始めようか…いや、終わらせよう…黒鉄くん」

    黒鉄「…うん」

    ノンストップ戦闘

    黒鉄「僕の奥にあるのは絶望だけだ!希望なんてものはない!」

    黒鉄「僕は君達と前に進む事は出来ない!」

    黒鉄「だから、もう諦めてくれ!」

    最原「それは違うぞ!」

    最原「君の心は絶望に染められていない!」

    黒鉄「君に僕の何が分かる?」

    黒鉄「僕は君に嫉妬していた!」

    黒鉄「赤松さんに好かれ、自分より正しい答えを出して、一度たりとも絶望に落ちなくて…」

    黒鉄「僕は君に、途轍もなく醜い感情を持ち合わせてるんだ!」

    黒鉄「僕は君に希望を抱く事は出来ない!」

    最原「その言葉、斬ってみせる!」

    最原「嫉妬や羨望、またそれらの感情が醜いというのなら殆どの人に該当する!かく言う僕だって数え切れないほど嫉妬してきた!君はさっき僕は一度たりとも絶望に落ちてないと言った…ならばそれくらいの事で自分は絶望に染められてるだなんて言えないはずだ!!」

    黒鉄「その推理では僕を倒せない!」

    黒鉄「例え君が僕と同じ感情を抱いた事があるとしても、程度までは分からないはずだ!」

    黒鉄「そもそも、僕と君では歩いてきた人生が違う!」

    黒鉄「僕はかつて、君と同じように殺し合いを強要された事がある!」

    黒鉄「僕はそれまでに数多くの悲劇に見舞われてきた!」

    黒鉄「その経験がある以上、僕の心の奥深くに眠るのは絶望しかない!」

    最原「僕はそれを否定する!」

    最原「それまでの経験なんて大した証明にはならない!」

    最原「何故なら、春川さんや赤松さんも同じような悲劇を体験していたはずだ!」

    黒鉄「!」

    最原「でも二人とも絶望には落ちたりしなかった!君も彼女達と同じように強い心を持っているはずなんだ!」

    最原「だって君は、二年前に春川さんを助けてくれたじゃないか!」

    最原「理由はどうあれ、その事実に変わりはない!」

    黒鉄「だから!それは今の絶望の為だと言っただろ!」

    最原「あの時、君は自分の才能を覚えていなかった!」

    黒鉄「なっ…!?」

    最原「あの時の君には自分が絶望だった記憶がなかったはずだ!だから君は自分の命を顧みず春川さんを助けてくれたんだ!」

    黒鉄「…ッッッ!?!?」

    最原「黒鉄くん、君は単に助けて欲しいだけじゃないか?自分を支配する絶望を取り払って欲しいだけじゃないのか?!」

    黒鉄「…ぼ…く…は」

    最原「僕はこの手で…皆んなから色んなものを受け継いだ、この手で!君の中の絶望を終わらせるっ!」

    最原「黒鉄くん!君の負けだ!!」

    その言葉と同時に、最原の拳が黒鉄の顔に突き刺さる…事はなかった。

    黒鉄「…?」

    その瞬間、トンッと最原の人差し指が黒鉄の顔を突いてきた。彼は「うわっ」と声を漏らしてその場に尻餅をついた。

    黒鉄「何…を…?」

    最原「…これ以上殴ると、僕の心が痛い…僕はもう君を傷つけたくはない。」

    黒鉄「…っ」

    最原「…でも、僕が黒鉄くんの心が折れ、君はトドメの一撃をまともに受けた。勝負はもうついたよ。

    黒鉄「…最原くん」

    最原「黒鉄くん、仲直りしようか。」

    最原「もし、君が希望を見つけられなかったら…僕がその希望になってあげるよ。今日から僕が…君のボスだ。」

    黒鉄「…」

    不意に、黒鉄の両目から涙が溢れていった。

    黒鉄「そう…か…」

    黒鉄(これが…希望か)

    黒鉄は、最原の手を取り、その場から立ち上がるのだった。

    『ピューウ』

    突如として、その場に口笛が鳴り響いた

    最原「!?」

    春川「誰だ!?」

    黒鉄「…あれは…!」

    ××「良いね良いねぇ!絶妙な平和的希望的な展開だ!」

    最原「…っ」

    ××「アハハハッ…一応初めましてだよな?自己紹介でもしとくか」

    江ノ島「オレの名前は江ノ島龍太郎。超絶望級共を束ねさせてもらってる。要するに実質的なリーダーだって訳だ」

    春川「なっ…」

    江ノ島「ウチの綾斗が世話になったみたいだな?最原終一!」
  119. 173 : : 2017/08/03(木) 17:32:36
    日向「これで…終わったのか?」

    苗木「…多分」

    たくさんの動かなくなった者達の上に、彼らは立っていた。

    しかし、またも敵の増援が彼らを襲うのだった。

    霧隠「チッ…また来やがったぞ!一体どんだけいやがんだ、埒が明かねえ!」

    迫り来る超人的な身体能力を持つ暗殺者達が次々と彼らに群がりその首を刈り取ろうとする

    霧隠「っ火遁の術!」

    霧隠は自らの口から火を吐き出し、それに相手が怯んでいる隙に手裏剣で致命傷を与えその場に昏倒させる。

    フェリ「それにしても…多すぎます!一体何故これ程までに…!」

    霧隠「考えるのは後だ!さっさと片付けるぞ!」

    再び現れる暗殺者達を前に、彼らはまた構え直すのだった。が、

    『パンパンパンッッッ』

    日向「な、何だ!?」

    苗木「銃声?!」

    突如立て続けに鳴り響く銃声に驚きの声を上げる日向達と、その目の前で大量の血を頭から噴き出す暗殺者達の倒れ臥す音が重なる

    希望「…っ」

    霧隠「あれは…!」

    そこに佇むのは、黒い髪の青年と茶色の髪の少女だった。

    一人はかの殺し合いで首謀者を名乗り上げる事で本物を陥れ、観る者全てを惑わした悪の総統に

    一人は同じ殺し合いで二人の人間のを救い心の支えとなり、また皆を奮い立たせ殺し合いを終わらせる為一役買った宇宙飛行士に

    どこか面影を残した二人は、片や冷徹な瞳で暗殺者達を屠り、片や目を瞑りその悲惨な最期を見る事がないようにして、彼らの前に突如として現れたのだった

    「…ッ!」

    唯一生き残った最後の暗殺者が長身の彼を仕留めようと近付いた瞬間、青年は静かに、こう呟いた。

    王馬「邪魔だ、失せろ。」

    そして、最期の一人は生き絶えたのだった。

    〜数分前〜

    百田「ねぇ!まだなの?!ねぇ聞いてるの!?このクソ介!」

    王馬「五月蝿え、喋るなクソガキ」ドゴッ

    百田「痛い?!」

    王馬「…っ」ピクッ

    百田「…何?どうしたの?今頃良心の呵責に襲われた?」

    王馬「クソガキ、目瞑ってろ。また殴られたくなかったらな」

    百田「暴力反対!虐待反対!凶介変態!」

    王馬「…。」

    百田「ひっ?!わ、分かったっての!」

    王馬「…ったく」

    次の瞬間、王馬の死角から二人の暗殺者が牙を剥いた。

    『パンパンッ』

    王馬はその二人に対し、懐に隠し持っていた拳銃を脳天にブチ抜いたのだった。

    百田「えっ?何、もしかして花火?!」

    王馬「あぁ、そりゃあもう汚え花火がな」

    百田「何馬鹿な事言ってんの?花火は綺麗に決まってんじゃん。見たい見たい!何で見せてくれないの!?ってあ痛い!」

    王馬(…ったく、めんどくせえ)

    〜そして、今に至る

    王馬「…」

    百田「ね、ねぇ!まだ目瞑ってなきゃダメ?そろそろ怖くなって来たんだけど…」

    王馬「勝手にしろ…」

    百田「わ、分かった…あれ?ここどこ?」

    霧隠「あんた…まさか」

    王馬「自己紹介は後でいいだろ…つーか、何であの程度の雑魚にここまで苦戦する?殺さねえ様に手加減でもしてたか?」

    日向「っ!」

    王馬「…まぁ、良い。それよりお前ら…苗木誠と日向創…その他大勢の愉快な仲間達よ、こんな所でボサッとしてて良いのか?」

    苗木「…どういう意味?」

    王馬「…ここの一番奥に、かの宿敵『江ノ島盾子』を上回る絶望…『江ノ島龍太郎』がいるぞ」

    「「「ッッッ!?!?」」」

    霧隠「何で…そんな事をあんたが?」

    王馬「…。」

    希望「…分かりました。それでは皆さん、先へ急ぎましょう。最早、一刻の猶予もありません」

    日向「あ、あぁ…」

    苗木「今行くよっ!」



    霧隠「…」
  120. 174 : : 2017/08/03(木) 18:06:32
    黒鉄「…っ!」ザッ

    江ノ島「何だ?どうしたんだ綾斗?まさかオレに歯向かう訳じゃねぇよな?」ニヤニヤ

    春川「『江ノ島龍太郎』…江ノ島盾子の関係者で間違いないんだね」

    江ノ島「あぁ?あの愚妹と一緒にするなよ、ボッチのコミュ障の恋愛脳な癖に」

    春川「は?」ピキッ

    最原「…貴方の目的は何だ?」

    江ノ島「んー?教えて欲しいのか?ま、教えねえけど」

    黒鉄「その必要はない。貴様はここで殺すからだ…!」

    江ノ島「えー?満身創痍の雑魚に負かされる程落ちぶれてなんかないんだけどなー。そもそも、もしオマエラがその他愉快な仲間達を全員揃えて来ても一向に負ける気がしねーし。」

    黒鉄「驕るな…!」

    黒鉄は地面を蹴り、江ノ島の首を取らんと接近する。が、突如落下して来た瓦礫に進行を阻まれ、さらにはそれを避けようとして足を挫き、落下する瓦礫に潰されようとした。

    春川「ッ!黒鉄!」ダッ

    走り出した春川が潰される寸前で黒鉄を救い出し、そのまま最原の元へ退避する。

    江ノ島「ハハッ…ほらな?オマエじゃオレを殺さねえんだよ愚図」

    最原(今の…どういう事だ?)

    一見すると、たまたま瓦礫が降って来てたまたま黒鉄が足を挫いたのが重なった結果たまたま彼が瓦礫に潰されそうになっただけ。つまりただ単に黒鉄が不運だっただけに見える。が、江ノ島はそれを確信していたかのような口振りだった。

    最原(未来予知?いや、そんな事有り得るはずがない。じゃあ一体あれは…)

    江ノ島「ハハハ…そんなにオレを殺したいのか?綾斗…でもまぁ確かにその通りだよなぁ?なんて言ったって盾子(あいつ)をけしかけたのもオレだし、カムクラプロジェクトに一役買ったのも実はオレ…さらには塔和シティや未来機関…そのほか数多くの殺し合い、果てには二年前の超高校級狩りもオレが裏で糸引いてたんだからなぁ!」

    最原「なっ…」

    江ノ島「ケッサクだったよ、最原終一。オマエはかつての誰よりも。最高にケッサクだ。」

    江ノ島「愛する者を失い、敵対する者を失い、尊敬する者を失い…自身の偽りの正体を知り、自分の偽らざる過去を思い出し、数多くの死、理解者の処刑を目にし、また仲間達を目の前で傷付けられた。幾多の絶望を味わい、絶望の淵を彷徨い、絶望に染まりかけるも再起する。オマエのような奴は初めてだ!随分と壊し甲斐があるオモチャじゃねえか!最原終一!!!」

    最原「ッ!」

    江ノ島「…さぁ、パーティの続きと行こうじゃねえか。」

    黒鉄「…ここまでだ…」

    春川「もう、あんたの妄言に付き合ってる暇はないんだ。今すぐ殺してやる」
  121. 175 : : 2017/08/03(木) 19:33:27
    江ノ島「ククク…アーハッハッハッハー!」

    最原「!?」

    江ノ島「良いね良いねぇ!やっぱりオマエラは最高だよ!最高に希望的で愚かしい!」

    春川「…」

    江ノ島「でも、残念だったなぁオマエラ。時間切れだよ。」

    黒鉄「…っ!」

    その時、江ノ島の背後に三つの影が現れた。

    皇永「何だ…お前まだやっていたのか?」

    鬼「…はぁ、メンドくさ…」

    結有末「全く…俺は早く帰ってこの子を愛でる必要があるというのに…」

    最原「っ赤松さん!」

    黒鉄「馬鹿な…何故ここに大幹部の三人が…」

    春川「…ちっ…不味いんじゃないの?あいつら全員黒鉄(あんた)より強いように見えるんだけど…」

    最原「お前!赤松さんを返せ!」

    黒鉄「その手を離さないのなら今すぐ殺す!」

    結有末「アハハ…そういえば綾斗さんとはまだ遊んでなかったのでしたっけ。それに…その子とも遊んでみたい」

    春川「………ッッ!?」ゾクッ

    結有末「そして最原終一とは特に一夜を共にしたい。その顔がぐちゃぐちゃになるまで掻き乱したい…ッッッ!!!」

    最原「なっ…!」

    黒鉄「この…変態が…!」

    結有末「その罵倒も、実に心地良い…。どうやら俺はツイてるみたいだ!今日は本当に良い出逢いばかりだ!もしかして、これが運命って奴なのかな?」ウットリ

    江ノ島「結有末キモいその辺にしろ。本当にオマエは絶望的なまでにド変態だな。」

    結有末「お褒めに預かり光栄です」

    最原(褒めて…ない……!)
  122. 176 : : 2017/08/03(木) 21:00:18
    夢野「最原よ!無事か!?」

    天海「終一くん大丈夫?!…えっ?」

    次々と分断されていた仲間達が姿を現し、最原達の視線の先にいる人物を見て驚愕する。

    剛将「…赤松の奴、捕まったのか?」

    石蕗「それにあいつ…シュウちゃんに似てるくなーい?」

    春川「…そういえばそうだけど…別に関係ないんじゃないの?」

    石蕗「確かにその通りだねー」

    苗木「皆んな!無事!?」

    最原「…苗木さん…」

    日向「…あいつが…江ノ島龍太郎か…?」

    江ノ島「そのとーりだよ、前に進むだけが能の凡人と希望に取り憑かれた哀れな道化師さん。」

    如月「…あいつが」

    暁「面白くなって来たねぇ♪」

    不知火「全然…面白くなんかないよ…っ」

    青蓮寺「…」

    さらにそこへ、新たな人物が現れた

    篠宮「…ったく!何なんだよ、この状況は!」

    ミライ『超絶望級と、ワタシ達の仲間が衝突しているようです。』

    篠宮「見りゃ分かるよ!チクショウ!」

    最原「篠宮さん?!無事だったんですか!?」

    篠宮「あぁ、お陰様でな。クソッタレ」

    誰かと喋ってる様子の篠宮は悪態をつきながら肯定する。その脇に二人の少女を抱えながら

    霧隠「…大丈夫なのか?それ」

    篠宮「あぁ、ちゃんと息してる…あの野郎、一体どういうつもりで…」

    その呟きを前に、結有末は意味深に含み笑いするだけだった。

    江ノ島「ハハ…なぁゼツ、オマエこの光景を見てどう思う?かの英雄達が揃い踏みしてるんだぜ!?」

    皇永「…」

    最原「…英雄…達?」

    江ノ島「うぷぷぷ…『1』と『3』の殺し合い生存者にて『2』の解決に一役買った【英雄】苗木誠。『2』の生き残りで『3』を終焉に導いた【影の英雄】日向創。『5』の【勇者】篠宮塁、『6』の【首謀者】暁ノエル、『7』の【生存者】如月勇輝、『8』の【トリックスター】不知火凉、『9』の【復讐者】青蓮寺遥香、『10』の【悪役】黒鉄綾斗…そして『53』の【反逆者】最原終一!同じく『4』で殺し合いを生き残り悲劇を繰り返させる道を選んだ【主人公】皇永ゼツの目から見て、この光景はどう思うってんだよ、なぁ!?」

    江ノ島の哄笑は止まらない。彼は全てを知っているかのように皇永へと語りかけるのだった。

    最原「なん…だって…?」

    黒鉄「悲劇を繰り返させる…最原君とは真逆の答えって訳だね」

    春川「…っ!」

    皇永「別に…」

    江ノ島「ちぇー、つまんねーの。まぁいいか。どうせここはもう用済みな訳だしそろそろ帰るとするか」

    苗木「なっ…!?」

    日向「逃すと…思ってるのか…!」

    江ノ島「…ま、そうなるよねぇ…でもオマエラにはオレ達を捕まえるのは不可能だー」

    『パンッ』

    江ノ島「…っ!」

    突然の銃声に素早く反応した江ノ島は、油断と慢心からか完全に避け切る事が出来ず、頰に擦り傷を受けたのだった。

    王馬「久しぶりだな、龍太郎」

    江ノ島「…成る程、オマエが手引きしていた訳か。凶介…随分と丸くなったもんだな」

    王馬「ふざけんな。誰がそんな面倒な事するかよ…これはただこいつらが勝手にやっただけだ。」

    百田「…っ?…???」

    江ノ島「ハハ…これはいよいよヤバくなって来たのかな?」

    皇永「…はぁ、いつまで遊んでるつもりだ?」

    鬼「同感…面倒だしさっさと帰ろうよ」

    結有末「これ以上はナンセンスですよ、龍太郎さん」

    江ノ島「オマエラもつまんねーの!何だよ、今までずっと裏に回ってたんだしちょっとぐらい遊んだっていいだろうが!さっきのでようやく調子も戻って来た事だしさぁ!」

    皇永「お前の遊びに付き合う道理はない。どの道奴等はいずれ殺すんだ。今でなくてもいいだろう。」

    江ノ島「…ま、それもそっか。帰ろ帰ろー」

    苗木「な…ま、待て!!」

    江ノ島「じゃあなオマエラ、また会う日を愉しみに待ってるとするよ」

    日向「ちっ…ふざけるな!」

    江ノ島「どうか、ツマラナイ所で勝手に死なないでくれよな?」

    最原「…赤松さんを…赤松さんを返せ!」

    結有末「…安心していいですよ。いずれはキミ達全員俺のモノにしてやるからな」

    最原「…ッ待てぇぇぇえええ!!!」

    その必死の叫びも虚しく、彼らは闇へと姿を消すのだった。
  123. 177 : : 2017/08/03(木) 22:13:13
    最原「…くそっ!」

    春川「…最原…」

    王馬「奪われちまったもんは仕方ねえ。さっさと取り返せばいいだろう」

    天海「あ、あなた…は?」

    剛将「…王馬凶介、俺らがまだガキだった頃…よく遊んでくれた小吉の兄貴だ。」

    夢野「な、何じゃと!?あやつにも兄弟がおったのか?!」

    石蕗「…それでー?何で凶介にぃがここにー?」

    王馬「ふん…このクソガキを預ける為だよ」

    百田「わっ…とっ…たっ…!」

    天海「…この子は?」

    王馬「百田燈。百田解斗の…一応義妹だ。」

    最原・春川「「!!??」」

    夢野「百田の…義妹じゃと…?!」

    百田「…ども」

    王馬「…だが、どうにもそんな悠長な事言ってる場合じゃねえみたいだ」

    最原「…」

    苗木「…最原クン、赤松さんの事…ボク達も協力するよ」

    日向「目の前で攫われてしまった以上俺達にも責任がある…だから」

    最原「…いえ、大丈夫…です。これ以上迷惑をかける訳にもいきませんし…」

    苗木「…でもっ」

    篠宮「…俺は、辞めといた方がいいと思うぞ」

    日向「…どう言うことだ?」

    篠宮「…あいつは…人間の動きじゃなかった。ミライを体内に潜ませた俺も天璋院咲夜ってのも赤松紅葉も瞬殺された。恐らくあんたらじゃ太刀打ち出来ない。」

    苗木・日向「「!」」

    篠宮「そして…それはあんたらにも言える事だ。残念だが…あいつの事は諦めた方が」

    最原「そんな事…出来る訳ないだろう!」

    春川「!」

    夢野「最原…」

    最原「赤松さんを見捨てるなんて…そんな」

    天海「…っ篠宮さん、ご忠告ありがとうございます。でも、私達に紅葉ちゃんを切り捨てる事は出来ない…そんな事、あり得ないんです。だから、私達は何としてでも…たったの4人だけだとしても、彼女を助けにいきます。」

    覚悟に満ちた声で、天海は篠宮に返答するのであった。

    篠宮「…そうか…」

    ミライ『なら、ワタシが手伝うのデス!』

    最原「…え?」

    突然、何処からか声が聞こえたかと思うと、篠宮の体が発光し、彼の持っていたケータイが独りでに最原の手のひらに飛び移ったのだった。

    最原「…ってえぇ!??」

    ミライ『初めましてなのデス!ワタシの名はミライ。飯田橋博士によって作られたキーボの妹なのデス!』

    春川「キーボの…妹?」

    夢野「…あやつにも妹が…何じゃ、ウチらの同期は兄弟姉妹が多過ぎるではないか!」

    天海「…それより、協力してくれるって本当?」

    ミライ『勿論デス!…あ、あの…マスターにはよろしく言っておいて欲しいのデス。篠宮サン…』

    篠宮「あ、あぁ…分かった」

    王馬「…大輔、姫乃…お前らはどうするんだ?」

    剛将「勿論手伝うに決まっている」

    石蕗「姫乃も。」

    王馬「…じゃ、オレも手伝ってやるか…百田、お前も来い」

    百田「えっ?!あたしも!?」

    王馬「当たり前だクソガキ」

    最原「…皆んな…でも」

    春川「遠慮する必要はないんじゃない?あんたはこいつらの事、信じてんでしょ?」

    最原「…っ!」

    春川「赤松の奴も…きっと大丈夫。自力で逃げ出すに決まってるよ…だから、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。」

    夢野「…春川」

    春川「きっとあいつも、最原なんかに心配されたくないだろうしね。て言うか、どうせ今頃逆に最原の心配してるんじゃない?」

    最原「そう…だね。きっと…」

    王馬「…とにかく、一旦事務所に戻った方が良いだろう。もう…日が明ける」

    最原「…うん」

    そして、僕達は今回協力してくれた人達全てに礼を言い、探偵事務所に戻るのだった。

    苗木「蘇る…」

    日向「超絶望級…か…」

    蘇る超絶望級と、最原探偵事務所の戦いは…まさに今、幕を上げるのだった。

    苗木「蘇る超絶望級と」日向「最原探偵事務所」…完。

    To be continued.
  124. 178 : : 2017/08/03(木) 22:14:04
    この話が始まったのは2月25日…いや実に長かった。本当に長かった。今まですいませんでした!次からはもっと早く書ける様にします!
  125. 179 : : 2017/08/05(土) 14:50:29
    おまけ

    結城「大問題である。」

    桜島「どしたの?」

    結城「我々の、影が、薄くなってきている」

    クロフォード「ドウイウ意味?」

    結城「…つまり…」

    結城「咲夜が実は超絶望級で裏切り者だったとか黒鉄綾斗とか言うポッと出のボッチの癖に実は紅葉と過去に色々あったりとか最原探偵事務所で二年間過ごして私達以上に親交を深めていたりとかこれまたポッと出の最原結有末とか言うのが紅葉を18禁しようとしていたりなどなど、最早紅葉の頭の中には私達の存在などこれっぽっちも残していないのではないかと思われると言う事だ!」

    場所は、あの世

    桜島「…ふーん」

    結城「ふーんじゃない!何だって言うんだ!?私達は紅葉の心の支えだったのではないのか!?私は紅葉の親友という設定だったのではないのか?!!何だ綾斗って、バカにしてんのか!???」

    桜島「おーおー、荒れてる荒れてる」

    クロフォード「別ニ、ドウデモイイ」

    結城「良くない!かつては私が代わりにおしおきを受けた後あんなに落ち込んでくれていたのに!最原に助けて貰ってからはあっさりと言っていい程復活するし!ほんと、私達の死には意味があったのか!?というか読者は私達の事覚えてるのか?!」

    クロフォード「結城ウルサイ」

    桜島「設定のまま喋ってるのもそれが理由?どうにかして皆んなの記憶に捩じ込もうと…」

    結城「…あ、あぁ…素だと天海蘭奈と若干キャラが被ってしまうのでな…それでだ!」

    桜島「何?」

    結城「私達の影が薄いのを解決するにはどうすれば良いと思う!?ちょうどここにポッと出てポッと死んでしまったそこそこ重要人物だったのではないかという茶柱転子の師匠、諫早観冬の霊にも来てもらった!」

    諫早「どうもですじゃ」

    桜島「いや、誰だよ…」

    結城「さぁ!私達で知恵を合わせ、どうすれば皆に自分の存在を知らしめるにはどうすればいいか、たっぷりと議論しようではないか!」

    これが、全ての始まりだった。

    長いプロローグはこの辺にして、そろそろ本題に入ろう。

    自分の存在を皆に知らしめるにはどうすればいいのか、という話だが

    …結局彼らはそれを突き止める方法が分からなかった。そこで、

    もし、自分達がこのように動いていたのならどれだけ記憶に残せるだろうか…と、論点を変え、議論する事になった。

    そうこうしていくうちに楽しくなった彼らは当初の目的を忘れ、自分達には関係ない事でさえ、もしものストーリーを考えるようになったのである。

    結城「という訳で、最原探偵事務所『もしも』シリーズ、開始!」

    >>180 どのようなif世界を見ますか?
    (例、赤松紅葉がチームダンガンロンパに入らなかったら、天海蘭奈が実はクズだったら、全員が性転換したらetc…)

    需要?そんなもんは知らん
  126. 180 : : 2017/08/05(土) 15:02:29
    生存者が天海、赤松、百田だったら!
  127. 181 : : 2017/08/05(土) 22:22:32
    >>180 V3の生存者がと言う事でよろ?

    天海「…終わったん…すね」

    百田「…あぁ」

    赤松「…それじゃあ皆んな、行こうか…」

    最終決戦を終えた三人、天海蘭太郎、百田解斗、赤松楓は外へ向けて歩き出すのだった。

    赤松「そう言えばさ、皆んなはここを出たらどうするの?」

    天海「…白銀さんの言う事が本当なら、俺達全員超高校級なんて才能はない、ただよ一般人らしいっすけど…」

    百田「バーカ、そんな訳ねぇだろ…あれはただの嘘だよ。この宇宙に轟く百田解斗の勘がそう告げてる!」

    赤松「…そうだね。」

    天海「あはは…百田君にはいつも助けられてばっかっすね。…まぁ、もしあれが嘘だというのなら…俺はまた妹を探しに行きたいっすね」

    百田「…俺は…特に何も決めてねぇな…ハルマキが居たっていう孤児院に挨拶してから…また宇宙飛行士への道を進むだろうな。赤松はどうだ?」

    赤松「私は…探偵をやろうかなって思う」

    百田「…そうか」

    天海「なんか、皆んなバラバラになっちゃうんすね…少し寂しいっす」

    赤松「…」

    百田「じゃあ、皆んな一緒に行動すっか?」

    赤松「…えっ?」

    百田「天海の妹を探しながら、孤児院にも挨拶して、俺や赤松は才能を磨き、皆んなで依頼をこなすんだ。良いと思わねえか?」

    天海「確かに、それは良いかもっすね」

    赤松「…うん!決まりだね、私も賛成だよ」

    百田「よーし、そうと決まればこんなとこさっさと出るぜ!」

    天海・赤松「「おーっ!」」

    >>182 続くor別のもしもの世界
  128. 182 : : 2017/08/24(木) 19:55:24
    続いてくれ!
  129. 183 : : 2018/02/21(水) 15:57:48
    赤松「ねぇ天海くん!妹が全員見つかったって本当!?」

    天海「本当っす。何でも…俺がチームダンガンロンパに捕まって数日が経った頃に見つかったみたいで…でも、殆ど全員が俺の事を覚えてなかったんすよ」

    百田「は?どういう事だよそれ」

    赤松「…もしかしたら、思い出しライトで記憶を捏造されたのかも」

    天海「多分、その通りっす」

    百田「天海…」

    天海「流石に参ったっすよ…妹を探す為に旅に出たって言うのに、その妹は俺の事を覚えてないなんて…でも、一人だけ俺の事を覚えてくれてた子がいるんす。」

    赤松「えっ?」

    天海「今ここに連れて来てるんで紹介するっすね。蘭奈、こっちに来るっす」

    蘭奈「あ…その、こんにちは…百田さんに赤松さん。お兄ちゃんから、話は聞いてます」

    赤松「…ッ!何この子超可愛いんですけど!」

    蘭奈「!?」

    百田「まぁ、何にせよ良かったじゃねえか。一人でも覚えてくれてる奴が居て」

    天海「はい。みんなも、直に思い出してくれるよう頑張るっす」

    赤松「うんうん、その意気だよ天海くん!」ムギュー

    蘭奈「あ、あの!ちょっと離してください!あと匂いを嗅がないでください!あっ!?お、おっぱい揉まないで…」

    天海「ちょっと人の妹に何やってんすか赤松さん!?」

    百田「テメーはおっさんかよ…」ペシッ

    赤松「あ痛っ」

    蘭奈「や、やっと解放された…」

    天海「はぁ…それで、蘭奈を二人に紹介した理由っすけど…」

    蘭奈「わ、私もこの探偵事務所?に入れてください!まず最初はバイトって事で!」

    赤松「!」

    百田「何だ、そんな事かよ…別に構わねーぜ。なぁ赤松!」

    赤松「勿論だよ!よろしくね、蘭奈ちゃん!」



    >>184 続くor別のもしもの世界
  130. 184 : : 2018/02/21(水) 17:00:34
    別の世界で
  131. 185 : : 2018/02/21(水) 17:54:02
    >>188 平行世界の内容
  132. 186 : : 2021/01/17(日) 07:26:22
    至極どうでもいいことではあるけど、>>180だったら他のキャラはどんな風に退場していったか考えてみた。


    Chapter 1では最原終一が被害者で、入間美兎が見せしめにされ、クロは白銀つむぎで

    Chapter 2では夢野秘密子が被害者で、夜長アンジーがクロで、

    Chapter 3では茶柱転子と東条斬美が被害者で、真宮寺是清がクロで、

    Chapter 4では獄原ゴン太が被害者で星竜馬がクロで、

    Chapter 5では王馬小吉が被害者で春川魔姫がクロで、

    Chapter 6ではキーボと実は生きていた白銀つむぎが首謀者で、そんな感じの話を妄想してた。


    気が向いたら書こうかな
  133. 187 : : 2021/01/17(日) 07:28:55
    そんなifの話を

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mzb3zabdgy

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