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守るべきもの#3(Final)

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  1. 1 : : 2019/07/17(水) 15:39:54
    「守るべきもの」の最終回(第1部)です!

    注意点は第1話でご確認ください!


    守るべきもの#1
    http://www.ssnote.net/archives/79908

    守るべきもの#2
    http://www.ssnote.net/archives/80095
  2. 2 : : 2019/07/17(水) 19:26:32
    待ってたorz


    神作の予感しかしない

    ので期待
  3. 3 : : 2019/07/17(水) 19:44:15
    期待する以外の選択肢が見つからない
  4. 4 : : 2019/07/17(水) 22:35:50
    >>2
    常連さんですね!期待ありがとうございます!
    更新不定期でごめんなさい!
    受験勉強の合間に書いてるので…
    なるべく早く更新できるようにします!楽しんでください!!

    >>3
    進撃のエレンさんも常連さんですね笑
    期待ありがとうございます!楽しんで読んでください!!
  5. 5 : : 2019/07/17(水) 22:36:54
    今回は前回のあらすじは抜きでいきます。
    それでは作品の方どうぞ!
  6. 6 : : 2019/07/17(水) 23:06:23
    ケニー「さっさと投げろ!クソ坊主!!」

    エレン「中には子供がいると報告されてるんですよ!?」

    ケニー「子供なんざいねえって言ってんだろ!!」

    エレン「それでも確かめないと!!」

    ケニー「確かめたんだよ!!」

    カチャ…!

    ケニー「死にたいのか!?いいから投げろ!さっさと投げろっつってんだよ!!」

    エレン「…了解…」ギリッ…

    ケニー「早くしろ!!」

    エレン「…」ピンッ…!

    クルッ…ヒュッ…

    カン…カン…コン…

    コロ…コロ…

    エレン(手榴弾が止まった…?誰か掴んだのか…?)ノゾキコミ

    エレン「!?」

    子供「?」パシッ…

    子供たち「??」ヒョコ…ヒョコ…

    エレン「な!?それをこっt… ドォォォォーンン!!

    エレン「うわっ…!」ヒュン…ドサッ…

    エレン(お、俺が…子供たちを…)

    ケニー「ここは片付いた!さっさと出るぞ!!」

    エレン(中には子供がいたのに…俺は手榴弾を…)プルプル…

    ケニー「何してんだ!クソ坊主!さっさと動け!!」

    エレン(報告は本当だったのに…!こいつが…!!)

    ケニー「ぼーっとしてんじゃ… エレン「クソがああああああああぁぁぁ!!!」バキッ!

    ケニー「てめぇ…ぐっ!」ドカッ!

    エレン「中には!子供が!いたのに!」ドカッ!バキッ!ドゴッ!

    エレン「お前が!お前がああああああああぁぁぁ!!!」ドカッ!バコッ!

    ケニー「クソが!!」パァン!

    エレン「ぐはっ…!」ドサッ…!

    ケニー「てめぇ…国に帰ったら覚えてろよ…!!」

    エレン(俺が…俺のせいで…何の罪もない子供たちが…)ポロポロ…

  7. 7 : : 2019/07/18(木) 22:50:20
    期待です!
  8. 8 : : 2019/07/18(木) 23:33:10
    ー6時間前ー

    エレン「これが…シリアの現状か…」

    ジャン「国連軍を派遣してもこの有様とはな…」

    アルミン「これを見ると、僕達WINGSに依頼が来たのも頷けるね…」

    エレン「俺は…やっぱりテロ組織をぶっ潰さなきゃならない…」

    アルミン(エレン…)

    ジャン「そろそろ作戦開始じゃねえか?」

    エルヴィン「総員整列!!」

    アルミン「あ、ちょうどだね」ザッザッ

    ザッ…!

    エルヴィン「これより特別作戦を開始する!」
  9. 9 : : 2019/07/20(土) 00:58:16
    エルヴィン「リヴァイ班は敵本部への突入、ケニー班は市街地周辺の敵の殲滅、ミケ班は避難民の保護だ。それぞれ仕事を全うせよ」

    リヴァイ「了解した」

    ケニー「了解でーす」

    ミケ「…了解」




    ケニー「お前らわかってるよな?俺たちは市街地周辺の敵を一匹残らずぶっ殺すだけだ。じゃあ適当に楽しもうぜ」ニヤニヤ

    ジャン「楽しもうだと…?頭のネジが飛んでやがる…」

    エレン「元々こういうやつだ。ほっとけよ」

    ケニー「何やってんだクソ坊主2人組!さっさと作戦開始だ!!」




    ケニー「ウワハハハハハハハハ!!!どうだ!?え!?おい!!」ドガガガガガガ!

    エレン「班長、周辺の敵は片付きました」

    ケニー「ほう…?あの頃のヘナチョコのままじゃ無かったのか」ケラケラ

    エレン「…向こうのビル跡にも敵がいるとの報告と中に人質もいます」ギリッ…

    ケニー「…ふん、おいお前ら、あのビルに攻め込むぞ」

    ドガガガガガガ!

    ウワッ!?クソガ!!

    バババババババ!

    グアッ!!

    ドォォォォーンン!!

    ガハッ!!

    ケニー「クソが…飽きてきたぜ…」

    エレン(飽きてきただと…クズ野郎が…)ギリッ…

    ケニー「めんどくせー…こんなんじゃいつまで経っても帰れねーぞ…」

    ジャン(なんでこいつと一緒に…)

    ケニー「お前ら2手に別れろ。左右の階段から攻め込む。その方が早く終わるし敵も嫌がる」

    エレン「じゃあ俺とジャンは…」

    ケニー「そこのクソ馬は左、お前は俺と右だよ」ニヤニヤ

    エレン「…分かりました」ギリッ

    ジャン「誰が馬だこの老いぼれタコ…」スタスタ…




    エレン「この部屋…何かおかしい…敵がいる感じじゃねえ…」

    ケニー「何やってんだ!手榴弾を投げて中の敵を木端微塵にしろ!!」

    エレン「子供がいるかもしれません!」

    ケニー「子供なんざいねえよ!早くしろ!!」

    エレン「出来ません!!」

    ケニー「ふざけてないでさっさと投げろ!クソ坊主!!」

    エレン「中には子供がいると報告されてるんですよ!?」

    ケニー「子供なんざいねえって言ってんだろ!!」

    エレン「それでも確かめないと!!」

    ケニー「確かめたんだよ!!」

    カチャ…!

    ケニー「死にたいのか!?いいから投げろ!さっさと投げろっつってんだよ!!」

    エレン「…了解…」ギリッ…

    ケニー「早くしろ!!」

    エレン「…」ピンッ…!

    クルッ…ヒュッ…

    カン…カン…コン…

    コロ…コロ…

    エレン(手榴弾が止まった…?誰か掴んだのか…?)ノゾキコミ

    エレン「!?」

    子供「?」パシッ…

    子供たち「??」ヒョコ…ヒョコ…

    エレン「な!?それをこっt… ドォォォォーンン!!

    エレン「うわっ…!」ヒュン…ドサッ…

    エレン(お、俺が…子供たちを…)

    ケニー「ここは片付いた!さっさと出るぞ!!」

    エレン(中には子供がいたのに…俺は手榴弾を…)プルプル…

    ケニー「何してんだ!クソ坊主!さっさと動け!!」

    エレン(報告は本当だったのに…!こいつが…!!)

    ケニー「ぼーっとしてんじゃ… エレン「クソがああああああああぁぁぁ!!!」バキッ!

    ケニー「てめぇ…ぐっ!」ドカッ!

    エレン「中には!子供が!いたのに!」ドカッ!バキッ!ドゴッ!

    エレン「お前が!お前がああああああああぁぁぁ!!!」ドカッ!バコッ!

    ケニー「クソが!!」パァン!

    エレン「ぐはっ…!」ドサッ…!

    ケニー「てめぇ…国に帰ったら覚えてろよ…!!」

    エレン(俺が…俺のせいで…何の罪もない子供たちが…)ポロポロ…




    ー作戦終了後ー

    エレン「…」

    ジャン「…エレン…」

    エレン「…」

    ジャン「なにか、あっt… エレン「今は、1人にしてくれ…」

    ジャン「…ああ、分かった」スタスタ…

    エレン「…」

    エレン(俺はここで何をしてんだ…)

    エレン(守るべきもの?ヒストリア?俺がいったい何を守れるって言うんだ…)ハハハ…

    エレン(何の罪もない子供たちをこの手で8人殺したような人間が1人の女を愛し守る資格なんて…)

    エレン(もうダメだ…俺はここにいちゃダメだ…俺はここにいる資格がない!!)
  10. 10 : : 2019/07/22(月) 01:31:55
    ーリヴァイ班ー

    リヴァイ「ここか…」

    ライナー「思ってたよりは小さいですね…」

    リヴァイ「テロ組織の本部が馬鹿デカいわけが無いだろう」

    ライナー「確かにそうですね」

    アルミン「どうやって攻め込ぬんですか?」

    リヴァイ「そうだな…まずは外にいる奴らを片付けないとな」

    ライナー「煙弾、使いますか?」

    リヴァイ「いや、煙弾は中で使うべきだ。この状況下での使用はあまり効果的じゃない」

    ライナー「それじゃあ、どうします?」

    リヴァイ「まずは敵の視覚と聴覚は奪う」

    アルミン「視覚と聴覚…閃光弾と音響弾ですか?」

    リヴァイ「その通りだ」

    リヴァイ「まず、音響弾を投げて敵の聴覚を奪い、怯ませる。そして視線が音響弾に集まっているところで閃光弾をお見舞してやれ」

    ライナー「了解!」

    アルミン「それから即突入ですね!」

    リヴァイ「そうだ。これは一瞬のうちに敵を制圧しなければならない。1秒たりとも無駄にするなよ」

    みんな「了解!!」

    リヴァイ「総員、配置へ」

    ザッ!

    リヴァイ「ライナー、音響弾を」

    ライナー「了解」スッ…ピンッ!…ヒュッ…

    リヴァイ「全員耳を塞げ!!」

    キィイイン!!!

    グァッ!ナ、ナンダ!?

    アッチノホウカラダ!!

    クソ、ナニモキコエネエ!!

    リヴァイ「…まだだ…」

    アルミン「…」

    リヴァイ「あと、もう少し…」

    アルミン「…」ゴクリ…

    リヴァイ「…動いた、今だ!アルミン!」

    アルミン「了解!」ピンッ!…ヒュッ…

    ピカァアアアァッ!!

    コ、コンドハメガ…!!

    クソ、ナンナンダヨ…!!

    リヴァイ「総員、突入!!」

    みんな「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

    クソッ!ナニモミエネエシ、キコエネエ!!

    テキハドコニ…グハッ!!

    アルミン(すごい…抜群の効果だ…!)
  11. 11 : : 2019/07/22(月) 19:59:02
    ライナー(そうか…!煙弾だと敵の視界を遮ることは出来ても、敵の動きまでは抑えられない…)

    リヴァイ「1人も逃がすな!今ここで全滅させろ!!」

    ライナー(やはり、この人はすげえ…)ハハハ…

    アルミン「片付きました!」

    リヴァイ「よし、突入するぞ!」ダダダ…

    みんな「了解!!」ダダダ…




    リヴァイ「ライナー組は右回り、アルミン組は左回りだ!いいな!1人たりとも逃がすな!!たとえ無抵抗だとしても先に殺せ!コイツらはどんな手でも使ってくるぞ!!」

    ライナー「了解!」

    アルミン「了解です!」

    リヴァイ「俺の組はこのまま上まで突っ切る!行くぞ!!」

    みんな「了解!!」




    ライナー「近いぞ!気をつけろ!!」

    …カラン…

    ライナー(この音は…手榴弾か!?)クルッ

    ライナー(…あそこからだな…)ダダッ!

    隊員「ら、ライナーさん!?」

    ライナー「お前ら全員、耳塞げ!!」ザッ…

    ライナー(相手のパスを直接クリアする時の感覚で…!)ドカッ!!

    敵「なに!?直接蹴って…!?」

    ドォォォォーンン!!

    ライナー「はぁ…はぁ…」

    隊員「た、助かりました…」

    ライナー「ああ、気を付けろ!まだまだ敵は多いぞ!!もう一度気を引き締め直せ!!」

    みんな「了解!!」




    アルミン「この構造で隠れるなら…」

    アルミン「右側前から1、2、5、7番目と左側前から3、6、7番目の部屋に気をつけて下さい!」

    みんな「了解!!」

    アルミン(まずは煙弾…!)ヒュッ…

    シュウウウウ…

    アルミン(よし、この間に手榴弾を投げ込んでいく…!!)ダッ…!

    アルミン(まずは右…1…2…5…7…!)カラン…カラン…

    アルミン(左…7…6…3…!)カラン…カラン…

    アルミン「みんな突入準備を!爆発した瞬間に突入して下さい!!」

    みんな「了解!!」

    ドォォォォーンン!!

    ウワアアッ!ナンデキュウニ!!

    ドォォォォーンン!!

    アルミン「突入!!」




    リヴァイ「小細工は無しだ!お前らの日頃の訓練の成果を全て出せ!!」

    みんな「了解!!」

    ズガガガガガ!!

    ドォォォォーンン!!

    ババババババ!!

    リヴァイ「お前ら全員…終わりだ!!」ドガガガガガガ!!

    敵「あの先頭のチビ…化け物か…!」

    敵「あのチビ1人に何人やられてんだよ…!?」

    リヴァイ「誰がチビだって…?」ガシャ…

    敵「な…!いつのm リヴァイ「死んでろ、豚共が…」ドガガガガガガ!!

    みんな(こ、怖…絶対身長のこと触れないようにしよう…)



    〈獣〉「あらら…こりゃ参ったねー…」

    ???「思ったよりも強いですね…」

    〈獣〉「…まあ、俺達が負けなかったらいいんだけどね。そうだろう?ポルコ…いや、〈顎〉(アギト)?」

    〈顎〉(ポルコ)「その通りです。我々が倒されない限り、BEASTは終わらない」

    〈獣〉「うん、そうだね。じゃあそろそろ役割を分けようか。えーっと…まず、このガタイのいいゴリラみたいな奴は…」

    ???「私がやります」

    〈獣〉「お、ガビちゃん…いや、〈鎧〉(ヨロイ)が行くかい?」

    〈鎧〉(ガビ)「はい…私の〈鎧〉の能力はあのゴリラには有効かと」

    〈獣〉「おお…そりゃ頼もしいね!じゃあ、このゴリラは任せたよ、〈鎧〉!」

    〈鎧〉「お任せ下さい」

    〈顎〉「なら、僕はこっちの小賢しいガキを相手しましょう」

    〈獣〉「確かに〈顎〉の能力は彼には有効かもね。じゃあ、頼んだよ〈顎〉!」

    〈顎〉「了解」

    〈獣〉「最後に俺がこのチビか…やれやれ、これはかなり苦労しそうだ…」ハァ…



    リヴァイ「ライナー、アルミン、制圧は完了したな?」

    ライナー「もちろんです!」

    アルミン「1人も逃がさず全滅させています!」

    リヴァイ「よくやった。だが、この先が本当の戦いだ…」

    ライナー「BEAST内でのトップスリー、「TITAN」…」

    アルミン「…いよいよTITANとの直接対決か…」ゴクリ…
  12. 12 : : 2019/07/22(月) 21:55:36
    「TITAN」とは、「BEAST」内でのスリートップである、〈獣〉〈顎〉〈鎧〉と呼ばれる3人の総称である。彼らは謎の薬を打ち込むことで得られる特殊能力をそれぞれ持っているが、その能力がどのようなものであるのかは明らかになっていない。また、謎の薬に関する情報も一切が不明である。

    リヴァイ「…全員、覚悟を決めろ…。ここからは、お前らの命を、心臓をかけて戦え…!」

    みんな「了解!」

    リヴァイ「行くぞ!!」




    ドォォォォーンン!!

    〈獣〉「…来ちゃったようだね」

    ザッ…ザッ…

    リヴァイ「…待たせたなぁ…BEASTの親玉、〈獣〉!」

    〈獣〉「やだなあ…僕にはジークって名前があるのに…」

    リヴァイ「てめえの本名なんざどうだっていい…。重要なのは…俺がてめえを殺すってことだ!!」グッ…!

    〈獣〉(ジーク)「へぇーじゃあ、始めようか!」グッ…!





    〈鎧〉「あんたの相手は私だよ」

    ライナー「女がこんなところで何してんだ?怪我しないうちに帰った方がいいぞ?」

    〈鎧〉「女だからって…」ヒュッ…

    ライナー(はっ!?危ねぇ!!)ダッ!

    〈鎧〉「舐めないでよね!!」ドゴォォォッ!!!

    ライナー(…な、なんだこの破壊力は…!地面がえぐれてるぞ…)

    みんな「う、撃て!!ライナーさんを助けろ!!」

    ドガガガガガガ!! ババババババ!!

    〈鎧〉「…ウザイなあ…」ヒュッ…

    ライナー「お前ら、避けろおおお!!!」

    〈鎧〉「全員、死んじまいな!!」ドゴォォォッ!!!

    みんな「ぐはっ…!!な…なぜ…銃が…効か…」バタッ…

    ライナー「おい、お前ら!しっかりしろ!!」

    〈鎧〉「無駄だよ。全員まとめて殺してる」

    ライナー「…」プルプル…

    〈鎧〉「あんたがこいつらの大将だろ?早くかかって来なよ」

    ライナー「…ーーれ…」

    〈鎧〉「え?」

    ヒュッ…

    ライナー「黙れ!クソ尼があああ!!!」ドカッ!!

    〈鎧〉「!…危ないねえ…不意打ちとはやってくれるじゃないか…!」

    ライナー「お前は絶対にこの手で殺す…!!」グッ…!

    〈鎧〉「そう来なくちゃねえ!!」グッ…!




    〈顎〉「…」ザシュッ…!

    隊員「カハッ…!!」ドサッ…

    アルミン(み、みんな殺された…WINGSの中でも特に精鋭の人達なのに…)

    〈顎〉「…後はお前だけか」

    アルミン(か、勝てるわけがない…先輩達でも歯が立たなかったのに僕なんかが…)

    〈顎〉「…既に戦意喪失か。WINGSの名が聞いて呆れるな…こんな腑抜けた奴のために死ぬような集まりだとは…」

    アルミン「!」

    〈顎〉「無駄死にとは…笑えるな…」フッ…

    アルミン「…うるさいぞ…!僕はまだ…戦える!!」

    〈顎〉「ほう…戦意を取り戻したか…」

    アルミン「もう絶対に…諦めない!」ザッ…!

    〈顎〉「いつまでそう強がってられるかな…?」ジャキッ…




    リヴァイ「おい!お前ら!!しっかりしろ!!」

    〈獣〉「みーんな首と腰を完全に折ってる。もう死んでるよ」

    リヴァイ「…てめえ…何をした…?」ブルブル…

    〈獣〉「何をした、って…見りゃわかるじゃん…。楽しい戦いに邪魔な雑魚共を掃除してやったのさ」ハハハ!

    リヴァイ「…なら、あと1人忘れてるぞ…」ユラ…

    〈獣〉「は?…はっ!?」バッ!

    ドゴゴゴォォッ!!!

    〈獣〉「…ちっ…!いったいなあ…!急に何すんだよ…!!」

    リヴァイ「何って、そりゃあ…」

    リヴァイ「1人だけ残ったゴミを処分してるんだろうが」ヒュッ…

    〈獣〉「ちっ…!速いな…!!」ダッ!

    リヴァイ「お前はどんな手を使ってでも殺す…」ユラ…

    〈獣〉(あの独特の動き…次に何が来るか読めないぞ…厄介だぜ…)
  13. 13 : : 2019/07/23(火) 09:07:30
    〈鎧〉「さっきまでの威勢はどうした?全く効いていないよ!!」ヒュッ…

    ライナー「…ダメだ…!避けきれねえ…!」バッ!

    〈鎧〉「ふん!!」ドゴォォォッ!!!

    ライナー「ぐはっ…!」ガクッ…

    ライナー「はぁ…はぁ…」

    〈鎧〉「あらら、もうバテちゃったのかい?」

    ライナー「うるせえ…まだ…戦えるぞ…!」ハァ…ハァ…

    ライナー(くそ、どうなってんだ…銃を撃っても弾が弾かれる…〈鎧〉の能力なのか…?)

    〈鎧〉「まあ、久しぶりに手応えのある奴と戦ったし、冥土の土産に教えてあげるよ」

    ライナー「な…なんのことだ…!」ハァ…ハァ…

    〈鎧〉「私の〈鎧〉の能力は、硬質化。全身のあらゆる筋肉を鉄より硬く硬質化させられるのさ」

    ライナー(硬質化だと…?だから武器が効かねえのか…)

    〈鎧〉「まあ、知ったところでどうにもできないだろうけどね。それじゃあ、そろそろ死んでもらうよ…!!」ヒュッ…

    ライナー(来る…!)ダッ!

    ドゴォォォッ!!!

    〈鎧〉「あれ…避けられちゃったか…」

    ライナー(あまり動きは速くなくて助かった…)

    〈鎧〉「でも、いつまで避け続けられるかなあ?」アハハ!

    ライナー(ちょっと待て…アイツ、体中を硬質化してるのにどうしてあんなに自由に動けるんだ…?)

    〈鎧〉「もう1発…」ヒュッ…

    ライナー(…まさか…!)ダッ!

    〈鎧〉「おらあああ!!」ドゴォォォッ!!!

    ライナー(…ありえなくはないが…一か八かの危険な賭けだ…)ハァ…ハァ…

    〈鎧〉「さあ、次はどうだい?」ヒュッ…

    ライナー(迷ってても仕方ねえ!これしか方法は無いんだ!やるしかないだろ!!)ダッ!

    〈鎧〉「ふん!!」ドゴォォォッ!!!

    ライナー「これでもくらえ!」パシュウウウ…

    〈鎧〉(煙…?煙弾か?まあいい、こんなものは時間稼ぎに過ぎない。煙が晴れたところを一気に叩く!)

    ライナー(今だ!やつの懐に飛び込んで…)ダッ!

    〈鎧〉「な…!?」

    ライナー「ふん!」ガシッ!

    ライナー(固める!!)グググッ…!

    〈鎧〉(な、なんで急に…!!)

    ライナー「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」グググッ…!!

    〈鎧〉「がっ…!」ビキ…

    ライナー(やっぱり…!俺の予想は当たってたのか!!)

    〈鎧〉「な…ぜ…!」ビキ…ビキ…

    ライナー「体中を硬質化させてるのに自由に動き回れるのが不自然だったから賭けに出たが、俺の勝ちのようだな!」グググッ…!!!

    〈鎧〉「どういう…ことだ…!」バキッ…

    ライナー「そんなに自由に動けるということは関節までは硬質化されていないってことだ!だったら関節技を仕掛けて締めてしまえば硬質化してようが関係無い!!」グググッ…!!!!

    〈鎧〉「がはっ…!」バキッ…!

    ライナー「お前の攻撃にも騙されかけたぜ…!あの威力はお前の力によるものじゃなく、硬質化した拳で殴るから威力が増しているだけだ!」ゴキッ…!

    〈鎧〉(ダメだ…!折られる…!!)バキッ…!!

    ライナー「力が増したわけじゃねえなら、女に力負けはしないぞ!!」ボキッッッッ…!!!

    〈鎧〉「ガアアアアッッ!!!」バキッッッッ…!!!

    ライナー「はぁ…はぁ…」

    〈鎧〉「…がはっ…」ガクッ…

    ライナー「はぁ…はぁ…トドメだ…!!」ジャキッ…

    〈鎧〉「く…クソおおお…!!」

    ライナー「地獄に落ちろ」ザシュッ!!!

    〈鎧〉「」ガクッ…ドサッ…

    ライナー「はぁ…はぁ…ぐっ…!」ドサッ…

    ライナー「へへ…奴の腕と一緒に自分の腕も折っちまった…」ハハハ…

    ライナー「はぁ…はぁ…」グッ…!

    ライナー「倒した…!倒したぞ…!!」
  14. 14 : : 2019/07/23(火) 20:22:53
    アルミン「はぁ…はぁ…!」

    〈顎〉「そろそろ限界だろう…いい加減に諦めればどうだ」

    アルミン「はぁ…はぁ…ま、まだ…!」

    〈顎〉「…ふん、立っているので精一杯と言ったところか」

    アルミン(まずい、まずいぞ…奴には銃が効かないし、僕の力じゃ肉弾戦に持ち込むことも出来ない…そして何より…)

    〈顎〉「俺も飽きてきたところだ…もう終わりにしよう」ジャキッ…

    アルミン(あの、長い爪の切れ味が半端じゃないし…)

    〈顎〉「…はっ!」シュン!

    ダッ!

    アルミン(速さが尋常じゃない…!)ダッ!

    ズバッ!!!

    アルミン「…ぐっ!」ツー…

    アルミン(しまった…左腕が少し触れてしまったか…!)ズキズキ…

    〈顎〉「速度が落ちているぞ。完璧に捉えるのも時間の問題だな」

    アルミン(いったいどうすればいいんだ…)

    〈顎〉「はっ!」シュン!

    アルミン「くっ…!」バッ…!

    ズカカッッッ!!!

    〈顎〉「む…刺さってしまったか…」

    アルミン(刺さってる…?どうして…)

    〈顎〉「ふん!」ズボッ!

    ボロッ…

    アルミン(あ…!あの床の下、岩だ!)

    〈顎〉「もうこれで終わりだ」ジャキッ…ジャキッ…!!

    アルミン(両手で来る…!これはチャンスだ!)ダッ!

    〈顎〉「今更走ったところで…」シュン!

    アルミン(両手ともに、この岩に刺せ…!!)ダッ!!

    〈顎〉「無駄だ!!」ズカカカカッッッ!!!

    アルミン(よし!今しかない!!)ヒュッ…

    〈顎〉「くそっ…さっきよりも深く…!」ググ…

    カラン…カラン…

    〈顎〉「…はっ…!?」ピカァアアアァッ!!

    アルミン「閃光弾だ!」

    〈顎〉「目がぁっ…!!」

    アルミン「続けてこれだ!!」バシャァッ!!

    〈顎〉(何かかけられた…?)ボヤァ…

    アルミン(後は…これだ…!)カチッ…

    〈顎〉(見えてきたぞ…これは…油…?まさか!)クルッ!

    アルミン「燃えてろ!!」ボォォォッッッ!!!

    〈顎〉「グワアアアアアアアアアッッッッ!!」ゴォォォォ!!!

    アルミン(火が弱まったところですぐにトドメを刺す…!)

    〈顎〉「おのれええ…!!!」ボォ…

    アルミン(今だ!)ダッ!ジャキッ…!

    〈顎〉「くっ…!だが、遅い!」ブン!

    シュン!

    〈顎〉「な…!?消えた!?」

    アルミン「こっちだよ!!」ザシュッ!!!

    〈顎〉「がはっ…!?な…なぜだ…なぜ…お前が後ろに…」ガクッ…ドサッ…

    アルミン「はぁ…はぁ…」ドサッ…

    アルミン「いてて…結構切られちゃったな…」ズキズキ…

    アルミン(一か八かの賭けだったけど…切られる方向に避けて正解だった。逃げるように避ければ目で追われる…視界から消えるには逆に向かっていくしかなかった…)

    アルミン「…やっぱり…僕は人質の保護役がいいや…ははは…」ハハハ…
  15. 15 : : 2019/07/24(水) 22:35:47
    期待
  16. 16 : : 2019/07/28(日) 09:35:26
    リヴァイ「…ふっ!」ダッ…スタッ…!

    〈獣〉「うーん…なかなか、すばしっこいなあ…」

    リヴァイ「その程度じゃ俺に攻撃は当てられないぞ…」ユラ…

    〈獣〉「…またそれか…」ザッ…

    リヴァイ「ふん!」ドゴォォォッ!!

    〈獣〉「ふー…威力も速度も落ちてない、か…」

    リヴァイ「ちょこまかと…」

    〈獣〉「もういいや、そろそろ終わらせよう」スッ…

    リヴァイ(…?何をする気だ…?)

    〈獣〉「ここまでは全部避けきったみたいだけど…」ギチギチギチ…

    リヴァイ(爪が…?〈獣〉の能力か!)ザッ…

    〈獣〉「これならイチコロでしょ!!」ズバッッッ!!!

    リヴァイ「…はぁっ!!」ダッ!

    ズカカカカッッッ!!!

    〈獣〉「ほぇー…こりゃ驚いた!これも避けきっちゃうのかい…」

    リヴァイ「…さっきまでとは速さも威力も格段に上がってる…それにその鋭い爪…〈獣〉の能力だな?」

    〈獣〉「ふふふ…さすがだね。でもそれだけじゃ半分だよ」

    リヴァイ「なんだと?」

    〈獣〉「ウォォォォォォ!!!!」ビリビリ…!

    リヴァイ「…っ!…てめぇ…急に叫びやがって…」

    〈獣〉「さあ、ショータイムだ!」ワハハ!

    死んだ隊員達「」ムクッ…

    リヴァイ「…!お前ら…!大丈夫なのか…!?」

    死んだ隊員達「」ジャキッ…

    リヴァイ「!?」ダッ!

    ザシュッ!

    リヴァイ「お前ら…まさか…」

    〈獣〉「その通りだよ!無様に死んだお前の部下は俺が操ってるんだ!」

    リヴァイ「…この豚野郎が…!それが残りの能力か!!」ギロッ!

    〈獣〉「そうだよ。俺は自分が殺した死体を操れる。これが俺の能力の真骨頂さ!」ワハハ!

    リヴァイ(死体を操る…だと…!!)グッ…!

    〈獣〉「部下想いのお前のことだ…」

    ザシュッ!

    〈獣〉「敵に操られてるからって何にも悪くない部下を…」

    ザシュッ!

    〈獣〉「“2度”殺すなんてこと…」

    ザシュッ!

    〈獣〉「しないよな?」

    ザシュッ!

    リヴァイ「…はぁ…はぁ…!」

    リヴァイ(お前ら…生きているのか…?それとも…)

    死んだ隊員達「」ザッ…ザッ…

    〈獣〉「ふっ…最強のリヴァイ・アッカーマンもここまでか…」

    リヴァイ(…くそっ…!どうしてお前らが…!!)

    死んだ隊員達「」ジャキッ…

    リヴァイ(俺は仲間は殺せない…だが…)

    ーーーーーーーーーーーーーー

    ペトラ「…もう行くの?」

    ペトラ「…心配したくなくても、しちゃうのよ…」

    ペトラ「…なっ!?」/////

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「俺の帰りを待ってる愛する妻が!!」ドゴォォォッ!!!

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「…」ナデナデ

    リト「zzz」

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「これから大きくなる愛する娘がいる!!」ドゴォォォッ!!!

    ーーーーーーーーーーーーーー

    ババババババ!!

    リヴァイ「銃声だと…?…まさか!!」タタタタ

    ライナー「ベルトルト…!」タタタタ

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「俺を守って死んだ優秀な部下のためにも!」プシュゥゥゥゥ…

    〈獣〉「煙弾…?ふっ…ここにきて悪あがきか…」

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「BEAST…!」ギリッ…

    ジャン「遂にBEASTどもと…」グッ…

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「血の気の多い、あの馬鹿どもを守ると決めた!!!」ドゴォォォッ!!!

    〈獣〉(煙が晴れたところで俺が終わらせよう…ふふふ…これで終わりだよ“元戦友”…)

    リヴァイ(これで全部だ…後は…)

    リヴァイ(〈獣〉…いや、ジーク!!)タンッ…!

    〈獣〉(音が止んだ…?)

    モクモク…

    ズイッ!

    〈獣〉(な…リヴァイだと!?この短時間であの数を…!?)

    リヴァイ「さっきは随分と楽しそうだったなあ!?」スッ…

    〈獣〉(ダメだ…間に合わない!)

    リヴァイ「終わりだ!ジーク!!!」ブン…!!

    〈獣〉「ガアアアアッッ!!!」ドゴォォォッ!!!!

    スタッ…!

    リヴァイ「…はぁ…はぁ…!」スタスタ…

    〈獣〉「…ぐふっ…!…はぁ…はぁ…!」

    リヴァイ「…お前と…こんな形で再会するとはな…」

    〈獣〉「…はは…びっくりしただろ…俺の能力…」

    リヴァイ「…ふっ…笑えねえな…」

    〈獣〉「…はぁ…はぁ…!結局…お前には最後まで勝てなかったな…」

    リヴァイ「…」

    〈獣〉「まあ…お前に殺されるなら…納得はできる…」

    リヴァイ「あまり…長くは無さそうだな」

    〈獣〉「お前との思い出を振り返るくらいの時間はあるさ…」ハハハ…

    リヴァイ「ふっ…もう、昔のことだな…」
  17. 17 : : 2019/07/28(日) 22:44:09
    ー15年前ーーーーーーーーーー

    ジーク「おーい、リヴァイ!」タタタ…

    リヴァイ「なんだ?」

    ジーク「お前、推薦決まったって本当か!?」

    リヴァイ「ああ、本当だ」

    ジーク「うわぁ、マジかよ…まあお前は成績もいいしな…」

    リヴァイ「お前はどこ受けるんだ?」

    ジーク「俺も軍養大だ!体力テストは自信無いけど、やっぱ俺も兵士になりたいよ!」

    リヴァイ「ふっ…まあ、せいぜい悔いの残らないよう頑張れよ…」フッ…

    ジーク「ぬぬぬ…なんか上からなのがムカつく…」

    リヴァイ「俺と無駄話するくらいなら勉強した方がいいんじゃないか?」

    ジーク「た、確かに!じゃあな、リヴァイ!おめでとう!」タタタ…!

    リヴァイ「ふっ…」スタスタ…




    ジーク「俺の番号は…」ドキドキ…

    リヴァイ「なんで俺まで…」

    ジーク「別にいいだろ?友人の合否が気にならないのか?」

    リヴァイ「電話でも聞ける」

    ジーク「ま、まあ、そう言わずにお前も探してくれよ」アセ

    リヴァイ「…ちっ…めんどくせえな…」

    ジーク「104番だからな!」

    リヴァイ「…あるじゃねえか」

    ジーク「…へっ?」

    リヴァイ「そこ」ユビサシ

    ジーク「えーっと…」

    ジーク「あ!あった!!あったよリヴァイ!!!」

    リヴァイ「うるせえな…さっきからそう言ってるだろう…」

    ジーク「やったああああ!!」

    リヴァイ「ふっ…まあ、良かったな」




    キース「ジーク!20発中10発しか当たっていないぞ!!」

    ジーク「も、申し訳ありません!!」

    キース「これでは戦場では使い物にならないぞ!立派な兵士になりたいなら、銃の扱いは基本中の基本だ!もう1度基礎からやり直せ!!」

    ジーク「は、はい!!」

    リヴァイ「…」パシュッ!パシュッ!

    ジーク「リヴァイ…」

    リヴァイ「…」パシュッ!パシュッ!

    キース「ほう…20発中20発命中か…」

    リヴァイ「…ふぅ…」

    キース「リヴァイ、貴様は次から距離を倍にしてやってみろ」

    リヴァイ「了解」

    ジーク「…リヴァイ…お前はやっぱすごいな…」




    ジーク「くそっ…!なんで当たらないんだよ!!」

    リヴァイ「…おい…」

    ジーク「!?…なんだ…見てたのかよ…」

    リヴァイ「随分前からな」

    ジーク「それで…どうだ…?」

    リヴァイ「両肩の高さ…」

    ジーク「え?」

    リヴァイ「両肩の高さがズレてる。それじゃあ弾がブレて当たらねえ」

    ジーク「両肩の高さ…」

    リヴァイ「お前の場合は…こんな風に引き金を引きながら僅かに右肩が下がってる。そのタイミングで弾がブレるんだよ」

    リヴァイ「そうじゃなく…こうやって肩を動かさずに撃つんだ。そうすれば弾はブレねえし、次の動作にもすぐに移れる」

    ジーク「そ、そうだったのか…肩が…」

    リヴァイ「…まあ、それを意識して練習してみるといい…」

    ジーク「あ、ありがとうな!リヴァイ!」

    リヴァイ「気にするな…」スタスタ…

    ジーク「…やっぱすごいよ、お前は…」

    ジーク「よし、やってみるか…!」




    ジーク「痛っ!」ドサッ!

    先輩1「さっさと金出せって言ってんだろ!」ドカッ!

    ジーク「嫌だ!絶対渡さない!俺はお前らなんかに屈服しないぞ…!」

    先輩2「この野郎…雑魚のくせに…マジでうぜえな…」

    先輩3「殺っちまうか…?」

    リヴァイ「おい…」ザッ…

    先輩1「ああ?なんだてめえは!?」ガシッ…!

    リヴァイ「…その汚ねえ手を離せ…」

    先輩1「…てめえ!!」グッ!

    リヴァイ「…クサレ脳ミソが…」ガシッ!ドゴッ!

    先輩1「がっ…!」ドサッ…

    ジーク「…リヴァイ…」

    先輩2「リヴァイ…?こいつが1年の首席のリヴァイか…」

    先輩3「先輩に歯向かうとどうなるか教えてやるか…」グッ…

    リヴァイ「…」ユラ…

    先輩2「フラフラしてんじゃ…」ドゴォッ!!

    リヴァイ「…少し黙れ…」タンッ…バコッ!!

    先輩3「ぐはっ…!」ドサッ…

    ジーク「…」

    リヴァイ「…大丈夫か?」

    ジーク「ーーなよ…」

    リヴァイ「は…?」

    ジーク「勝手なことすんなよ!!」ギリッ…

    リヴァイ「…」

    ジーク「お前に助けられなくても俺自身で何とかしてた!」

    リヴァイ「…」

    ジーク「なんだよ?高校の時からずっとお前の後ろにいた俺に同情して優越感に浸りたいのか!?」

    リヴァイ「…そういうわけじゃねえ…」

    ジーク「だったらなんなんだよ!?なんで関係ないことまで首突っ込むんだよ!?」

    リヴァイ「…友人を助けただけだ。お前のことを下に見たりは1度もしたことは無い」

    ジーク「…っ!…ちっ…!!」ダッ…!

    リヴァイ「…」

    ーーーーーーーーーーーーーー
  18. 18 : : 2019/07/28(日) 23:42:23
    リヴァイ「その後だったな…お前が姿を消したのは…」

    ジーク「ああ…俺は…その後…ある女に…〈獣〉の注射を貰った…」ハァ…ハァ…

    リヴァイ「その女は今どこにいる?」

    ジーク「俺が…殺したよ…」

    リヴァイ「…どうして殺した…?」

    ジーク「注射を…奪うために…な…」

    リヴァイ「それが〈顎〉と〈鎧〉か」

    ジーク「ああ…」

    リヴァイ「…それからはどうしたんだ…」

    ジーク「…地下街で…ポルコと…ガビに…出会った…」

    ジーク「それから…注射を…分け与えて…力で…地下街を…」ガハッ…!

    リヴァイ「…支配したのか…」

    ジーク「そうだ…それが…BEASTさ…」

    リヴァイ「…どうして…テロを…?」

    ジーク「俺を…バカにした…奴らも…」

    ジーク「…ずっと…俺の…先を行く…お前も…」

    ジーク「みんな…見返して…やりたかった…」

    リヴァイ「それが7年前のあのテロか…」

    ジーク「ああ…今の…お前の…部下の家を…吹っ飛ばした…」

    リヴァイ「エレンの家だな…」

    ジーク「死に際に…思い返すと…俺の人生は…」

    ジーク「どうしようも…ねえな…」ハハハ…

    リヴァイ「…全くだ…馬鹿野郎が…」

    ジーク「あの時…お前に…あたっちまって…すまなかったな…」ポロポロ…

    リヴァイ「…気にするな…」

    ジーク「あの時の…ことだけは…謝りたかった…」ポロポロ…

    リヴァイ「…仕方ないことだ…気にするな…」

    ジーク「へへ…神様は…小さな願い事は…聞いて…くれた…みたい…だ…な…」…ガク…

    リヴァイ「…ふっ…そうかもな…“元”戦友…」スッ…




    リヴァイ「おい、アルミン!」タタタ…!

    アルミン「あ…班長…」

    リヴァイ「大丈夫か?」

    アルミン「はい…血は止まったので、とりあえずは…」

    リヴァイ「〈顎〉は…倒したみたいだな」

    アルミン「はい…僕以外は…みんな殺されましたけど…」

    リヴァイ「俺も同じだ」

    アルミン「〈獣〉が倒れたのなら…BEASTは終わりですよね…?」

    リヴァイ「ああ…」

    アルミン「へへ…ついに…やったんだ…」

    リヴァイ「…ふっ…俺はライナーの所に行ってくる。お前は先に本部に戻れ」

    アルミン「了解…」

    リヴァイ「…よくやったな…アルミン」




    リヴァイ「ライナー、大丈夫か?」

    ライナー「リヴァイ班長…大丈夫です…腕、折っちゃいましたけど…」ハハハ…

    リヴァイ「〈鎧〉は倒したみたいだな」

    ライナー「はい…今までで1番えげつなかったですよ…」

    リヴァイ「…よくやったな…」

    ライナー「アルミンは無事ですか…?」

    リヴァイ「ああ…あいつも、〈顎〉を倒して今本部に戻ってる」

    ライナー「じゃあ俺たち…TITANに勝ったんですよね…?」ブルブル…

    リヴァイ「ああ…そうだな」

    ライナー「BEASTに…勝ったんですよね…?」ブルブル…

    リヴァイ「ああ…その通りだ」

    ライナー「…ベルトルト…仇は…取ったぞ…!」ポロポロ…

    リヴァイ(ベルトルト…お前のおかげで…今日、BEASTを倒したぞ…)




    ー本部ー

    リヴァイ「リヴァイ班、帰還した」

    エルヴィン「ご苦労だった」

    リヴァイ「生存者は俺とライナー、アルミンの3名のみだ。たくさん…死なせちまったよ」

    エルヴィン「ああ…だが、我々の勝利に変わりは無いさ」

    リヴァイ「…ふっ…お前はそういうやつだったな…」

    エルヴィン「…ふっ…」

    リヴァイ「エレンとジャンは?」

    エルヴィン「2人とも帰還しているが…エレンは被弾していた」

    リヴァイ「なに…?エレンが被弾しただと?」

    エルヴィン「君も、変だと思うか…」

    リヴァイ「当たり前だ…あのエレンが防弾チョッキをぶち破るほどの距離で被弾するとは考えられねえ…」

    エルヴィン「私もそう思った」

    リヴァイ「…ケニーか?」

    エルヴィン「その通りだ。ケニーの命令でエレンが投げた手榴弾によって子供が8人死んでしまい、エレンはその場でケニーに襲いかかったところでケニーが発砲したとの報告を受けている」

    リヴァイ「…あのクサレ脳ミソが…」

    エルヴィン「…そして、ケニーは逃走して行方不明だ」

    リヴァイ「…さすがと言うべきか…逃げ足の速さは変わらないな…」

    エルヴィン「全くだ…だが、作戦は成功だ。明日、帰国する」

    リヴァイ「何年ぶりの凱旋だろうな…」

    エルヴィン「ふっ…いつぶりだろうな…」

    リヴァイ「エレンは…今はそっとしておく方がいいか」

    エルヴィン「ああ…彼のショックは大きいだろうからな…」

    リヴァイ「変に思い詰めなければいいんだが…」

    エルヴィン「そうだな…」

    リヴァイ(嫌な予感がするが…)

    エルヴィン(この感じは…あまり良くないな…)
  19. 19 : : 2019/07/29(月) 00:39:20
    『続いて、次のニュースです』

    『先日、シリアに出動した対テロ部隊“WINGS”が、エルディア時間で今日の午前4時頃、世界最大規模のテロ組織“BEAST”を完全制圧しました』

    ユミル「!」ガタッ!

    『〈獣〉と呼ばれる男を中心にまとまっていたテロ組織“BEAST”はシリア内線にも関与しており、シリア政府からの援助要請を受け、出動していたWINGSはエルヴィン・スミス隊長の指揮のもと、多大な犠牲を払いながらも、今日午前4時頃、〈獣〉を初めとするBEASTを全滅させることに成功しました』

    ユミル「良かった…本当に良かった…」ホッ…

    『なお、WINGSの突入部隊の生存者は3名との情報が入っています』

    ユミル「さ、3名…?」

    ユミル「だ、大丈夫だよな…ライナー…」ブルブル…




    ミカサ「ジャン…大丈夫だよね…?」

    ミカサ「必ず…帰ってきてくれるよね…?」




    アニ「3人…!?」

    アニ「アルミン…絶対生きてなさいよ…!」




    ヒストリア「だ、大丈夫!エレンさんだもん!」

    ヒストリア「…」

    ヒストリア「大丈夫…ですよね…エレンさん…」

    ヒストリア(どうしてこんなに嫌な予感がするんだろう…)




    ーWINGSシリア本部ー

    エルヴィン「我々はこの地でBEASTを全滅させ、勝利した!」

    エルヴィン「その勝利には多大な犠牲もあるだろう!」

    エルヴィン「しかし、どれだけ犠牲を払っていようと、我々の勝利は動かない!!」

    エルヴィン「君たちの活躍が、我々の仲間達の死に意味を持たせたのだ!!」

    エルヴィン「兵士よ、胸を張れ!!我々は勝者なのだ!!!」

    みんな「ウオオオオオオ!!!」

    エルヴィン「それではこれより我がエルディア国に帰国する!総員、準備に取りかかれ!!」

    みんな「了解!!」

    アルミン「相変わらず凄い演説だよね…」ハハハ…

    ジャン「ああ、そうだな…」ハハハ…

    アルミン「そう言えば、エレンは…?」

    ジャン「どうやら被弾したらしいが…」

    アルミン「エレンが!?」

    ジャン「まあ、そうなるよな…」

    アルミン「…なにか、あったのかな…?」

    ジャン「ああ…間違いない…俺が見に行ったら「1人にしてくれ」ってさ…」

    アルミン「…なんか…悪い予感がするな…何も無かったらいいけど…」

    ジャン「俺もだ…」

    ライナー「エレン、被弾したらしいな」

    ジャン「あ、ライナーさん…そうなんですよ」

    アルミン「信じられないですよね…」

    ライナー「おそらく…逃亡中のケニーと関係あるんじゃないか?」

    アルミン「ケニーってあの…」

    ジャン「確かに…ケニーとエレンは…」

    ジャン「くそっ…ますます嫌な予感がしてきやがる…!」ガシガシ!

    ライナー(エレン…何も無ければいいが…)




    アルミン「やっぱ遠いね…シリアは…」

    ジャン「ああ…でも、やっと帰ってきたんだな…」

    ライナー「そうだ。さあ、お前ら、凱旋なんだぞ!もっと胸張って歩け!」バン!

    リヴァイ「今日は各自で解散だ。それぞれ早く帰って家族に顔見せてやれ」

    アルライジャン「了解!」

    エレン「…」ボー…

    リヴァイ「おい、エレン!」

    エレン「は、はい!」

    リヴァイ「なにぼーっとしてんだ…お前も早く帰って顔見せてこい」

    エレン「はい…ですが、その前に隊長に話すことがあります…」

    リヴァイ「…エルヴィンの所なら俺についてこい…」

    エレン「…ありがとうございます…」

    アルミン「じゃあね、エレン」

    ライナー「ヒストリアによろしくな!」

    ジャン「先、帰ってるぞ」

    エレン「ああ…おつかれ」





    エルヴィン「…それで、話というのは?」

    エレン「…今日限りで、WINGSを辞めます」

    リヴァイ「…」

    エルヴィン「…理由を聞こうか」

    エレン「BEASTが全滅したので… リヴァイ「つまんねえ嘘言って誤魔化してんじゃねえよ」

    エレン「…」

    エルヴィン「君が手榴弾を投げたことは知っている。しかし、それは反逆者であるケニーの命令によるものだ。君がそこまで背負う必要は無いと思うが…」

    エレン「…どんな状況だったにしろ、俺が子供8人をこの手で殺したことに違いはありません。俺には…ここにいる資格がありません…」

    リヴァイ「…どうしても…か?」

    エレン「…」

    エルヴィン「そうか…なら君のWINGSでの経歴を抹消しよう…。これで、今日から君は普通の一般人に戻れる」

    リヴァイ「名前も変えた方がいいだろう」

    エレン「…はい」

    エルヴィン「最後に聞くが…本当にこれしかないのかい?」

    エレン「…はい」

    エレン「エルヴィン隊長、リヴァイ班長、今まで長い間お世話になりました…お2人のご武運をお祈りしています」ペコリ
  20. 20 : : 2019/07/29(月) 18:49:39
    期待!!
  21. 21 : : 2019/08/03(土) 00:37:17
    エルヴィン「君はこれまで、たくさんのテロを鎮圧してきた。WINGS最強班、リヴァイ班に属する者として恥じない強さを見せてくれた。ありがとう。そして、ご苦労だったエレン・イェーガー隊員」( ̄^ ̄)ゞ

    リヴァイ「お前が辞めることに賛成はしないが…これまでよく頑張ってくれた。ありがとうな、エレン」( ̄^ ̄)ゞ

    エレン「…ありがとうございました…お世話になりました…」( ̄^ ̄)ゞ

    ガチャ…パタン…スタスタ…

    エルヴィン「…リヴァイ…」

    リヴァイ「…任せろ。言われなくてもやるさ…」

    エルヴィン「…頼んだぞ」

    リヴァイ「ああ…やつは俺が必ず探し出す…」

    リヴァイ(エレン…これから…頑張れよ…)

    エルヴィン(彼以上の、いや、彼と同等の兵士が…いったい何年待てば現れるだろうか…)



    エレン(…こうするべきだったんだ…)

    スタスタ…

    エレン(…誰かを救う資格も…)

    スタスタ…

    エレン(…誰かを守る資格も…)

    スタスタ…

    エレン(…俺には…無い…)

    スタスタ…

    エレン「…明かり、ついてんな…」

    ピンポーン

    ヒストリア「はーい!」トタタタ…

    ガチャ…

    ヒストリア「どちらさ…ま…」

    エレン「ただいま」ニコ

    ヒストリア「…あ…あ…!」

    エレン「…?…どうか、したのか…?」

    ヒストリア「え…エレンさん…」ポロポロ…

    エレン「お、おい…!」

    ヒストリア「か、帰ってきたぁぁ…!」ポロポロ…

    エレン「…ただいま」ギュッ…

    ヒストリア「心配、したよぉ…」ポロポロ…

    エレン「もう、心配しなくていいよ…」ギュッ…ナデナデ

    エレン(俺には…こんな資格無い…だけど今だけは…そばにいさせてくれ…)




    ジャン「ただいまー」

    ミカサ「!」ドタドタ!

    ジャン「おお、いたの… ミカサ「連絡くらいしてよ!!」

    ジャン「あ…その…」

    ミカサ「私がどれだけ心配したか分かる!?」

    ジャン「いや…だからよ…」

    ミカサ「ジャンに…なにかあったらって思うと…」ポロポロ…

    ジャン「お、おい…!ミカサ…!」

    ミカサ「ジャンが…死んじゃったかもしれないって思って…」ポロポロ…

    ジャン「…すまねえな…」ギュッ…

    ミカサ「…ほんと…心配したんだから…」ギュッ…




    ピンポーン

    アニ「はいはーい!」ガチャ…

    アルミン「ただいま、姉さん」

    アニ「おかえり」ニコ

    アルミン「あまり、驚かないんだね」

    アニ「まあ、帰ってくると思ってたしね」フフフ

    アルミン「まあ、姉さんはそうだよね」ハハハ…

    アニ「もちろん心配はしたよ?」

    アルミン「分かってるよ…赤ちゃんの調子はどう?」

    アニ「なんともない。私も赤ちゃんも元気だよ」

    アルミン「僕も叔父さんになるのか…」ハハハ…

    アニ「まだまだ先だけどね」

    アルミン「じゃあ、僕、先にお風呂入ってくるよ」

    アニ「分かった。ご飯用意しとくよ」

    アルミン「ありがとう」スタスタ…

    アニ(小さい時は毎日泣いてばっかりだったのに…逞しくなったね、アルミン…)ニコ…
  22. 22 : : 2019/08/03(土) 01:46:31
    ピンポーン

    ライナー「…あれ?」

    ピンポーン

    ライナー「ユミルのやつ…いないのか?」

    ガチャ…

    ライナー「開いてるし…戸締りちゃんとしとけよ…」スタスタ…

    ユミル「…」スヤスヤ…

    ライナー「…居眠りしてたのか…珍しいな」

    ユミル「…」スヤスヤ…

    ライナー「…」ジーッ…

    ライナー「はぁぁぁ…ほんと、なんなんだよ…昔から寝顔可愛すぎなんだよ…」

    ユミル「…んん…ライナー…帰って…きて…」スヤスヤ…ポロ…

    ライナー「夢の中で泣いてんのか…心配かけちまったな…」ナデナデ

    ユミル「…んん…?」パチ…

    ライナー「ん、起きたか」

    ユミル「…ライナー…」

    ライナー「ただいま」

    ユミル「…ライナー!」ギュッ…

    ライナー「おお…どうした、お前らしくもない…」ハハハ…

    ユミル「…うるさい…」ギュッ…

    ライナー「心配、かけちまってすまない」ギュッ…

    ユミル「…寂しかった…」ポロ…

    ライナー「…泣くなよ」フキ

    ユミル「…お疲れ様」ニコ

    ライナー「ああ、ただいま、ユミル」




    ペトラ「パパはまだかなー?」

    リト「うー?」

    ペトラ「…無事だよね…」

    リト「あう!あう!」ニコニコ

    ペトラ「ん?どうしたのリト?」

    リト「あうー!」ニコニコ

    ガバッ…

    リヴァイ「元気にしてたか?リト」ニコ…ダキッ…

    ペトラ「あ…あなた…」

    リヴァイ「お前も…元気か?」ニコ…

    ペトラ「あなた…良かった…良かったあ…」ヘナヘナ…

    リヴァイ「おい…大丈夫か?」

    ペトラ「あはは…安心したら力が抜けちゃった…」

    リヴァイ「…心配かけたな…」

    ペトラ「そりゃ妻ですから心配もしますよ」

    リヴァイ「そうだな…ただいま、ペトラ」

    ペトラ「おかえりなさい!お疲れ様でした!」ニコ…

    リヴァイ「先に風呂入っていいか?」

    ペトラ「もちろん!ちょうど沸いてるよ」

    リヴァイ「じゃあ、先に入るぞ」スタスタ…

    ペトラ「どうぞ」



    リヴァイ(…久しぶりだな…風呂も)

    ーーーーーーーーーーーーーー

    ジーク「死に際に…思い返すと…俺の人生は…」

    ジーク「どうしようも…ねえな…」ハハハ…

    リヴァイ「…全くだ…馬鹿野郎が…」

    ジーク「あの時…お前に…あたっちまって…すまなかったな…」ポロポロ…

    リヴァイ「…気にするな…」

    ジーク「あの時の…ことだけは…謝りたかった…」ポロポロ…

    リヴァイ「…仕方ないことだ…気にするな…」

    ジーク「へへ…神様は…小さな願い事は…聞いて…くれた…みたい…だ…な…」…ガク…

    ーーーーーーーーーーーーーー

    リヴァイ(お前は…本当に馬鹿野郎だよ…ジーク…)

    リヴァイ(だが…お前をそこまでさせたのは俺の責任でもある…)

    リヴァイ(約束する…お前もなるはずだった兵士として…)

    リヴァイ(俺が、お前の意志をもう一度継いでやる…)

    リヴァイ(ゆっくり…眠れ)

    リヴァイ(そのためにも奴は早く見つけねえとな…)

    リヴァイ(…ケニー…)グッ…!




    エルヴィン(…ケニーはエレンに殴られた時に発砲したと報告されている…)

    エルヴィン(普段なら、歯向かうものにはじっくり痛めつけるような男が1度の発砲で済ませている…)

    エルヴィン(…何か、ある…)



    リヴァイ(奴は1度狙った獲物は最後まで追いかける奴だ…)

    リヴァイ(それが自分から行方をくらまして逃亡中…)



    エルヴィン(いったいどんな意図があるのだ…)

    エルヴィン(考えられるのは…)



    リヴァイ(諦めたか、時期を改めたか…)



    エルヴィン(おそらく奴は、諦めるようなことはしない)

    エルヴィン(そうなると時期を改めての復讐…)



    リヴァイ(その場でやれなかったのは、WINGSが総力を上げていたからだ…)

    リヴァイ(なら…攻め込むのは…1番相手側の戦力が弱っている時…)

    リヴァイ(もっとも戦力が弱る時は…)



    エルヴィン(戦争の直後!)

    エルヴィン(奴は…!)ガタッ!



    リヴァイ(今、動く…!!)ガバッ!

    ペトラ「どうかしたの…?」

    リヴァイ「…少し…やり残したことがある…すぐに戻ってくる」ダッ!

    ペトラ「気をつけて!!」




    ブロロロ…!!

    リヴァイ「おい、エルヴィン!今すぐ俺の班全員に緊急招集をかけろ!!」

    エルヴィン『分かっている。奴はもう動いているかもしれない。リヴァイ、君も気をつけた方がいい』

    リヴァイ「ああ、わかってる!」ブロロロ…!



    ライナー「これは…くそっ…!」ダッ!

    ジャン「ケニー…!」ダッ!

    アルミン「急がないと…!」ダッ!

    ライアルジャン「エレンとヒストリアが…危ない…!」
  23. 23 : : 2019/08/03(土) 20:28:37
    エレン「俺、ちょっと外で散歩してくるわ」

    ヒストリア「あ、はーい!」

    エレン「先に寝てていいよ」ガチャ…

    スタスタ…

    エレン「こっちの空気は綺麗だな…」

    エレン「…さっきから…ずっと頭から離れねえ…」

    ーーーーーーーーーーーーーー

    クルッ…ヒュッ…

    カン…カン…コン…

    コロ…コロ…

    子供「?」パシッ…

    子供たち「??」ヒョコ…ヒョコ…

    エレン「な!?それをこっt… ドォォォォーンン!!

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「…くそっ!!」ゲシッ…!

    エレン「俺の手で子供を…なんの罪も無いのに…」ブルブル…

    スタスタ…

    エレン「…なんだアイツ…なんか変だな…」

    謎の男「…」フラフラ…

    エレン「…おい、大丈… 謎の男「…」ブンッ…!

    エレン「!?」ヒュッ…

    謎の男「へぇ…今のを避けるとはね…」ニタニタ…

    エレン「…誰だてめえは…」

    謎の男「さあね…!」ダッ!ヒュォッ…!

    エレン「…また…!」クルッ…ドカッ…!

    謎の男「ほっ!」ドシッ!

    エレン(受けきっただと…?)タンッ!

    スタッ…

    謎の男「ふふふ…」

    エレン「…只者じゃねえな…何が目的だ?」

    謎の男「あんたを殺すことさ…」ニタニタ…

    エレン「…誰に頼まれた?」

    謎の男「さすが、察しがいいね…でも、」ダッ!

    ヒュォッ…!!

    エレン(!)クルッ…!

    謎の男「答えるわけ、ないでしょ?」ニタァッ…

    エレン「答えないなら…」グッ…

    エレン「力づくで聞く…!」ダッ!

    謎の男「へへ…やっとやる気になったみたいだねぇ!!」ダッ!

    エレン(まずは受けに応じる…!)ヒュッ…!

    謎の男「遅いよ…」ブンッ…!

    エレン(左…!)ドシッ!

    謎の男「さすがにこんなもんじゃ無いよね…!」ヒュッ…!ヒュォッ…!!

    エレン(速いが…)ドシッ!バシッ!

    エレン(視える…!)ザッ…

    謎の男「ちっ…めんどくさいなぁ…!!」ブンッ…!!

    エレン(これは…デカいのが来るな…)ググッ…

    謎の男「もう遊ぶのは終わりだ!!」ギリギリギリ…ッ!!

    エレン(今だ…!)タンッ…!

    謎の男「死ね!!!」ドカァァッ!!!

    モワモワ…

    謎の男「土煙が…はっ!?いない…!?」

    ヒュッ…

    謎の男(上か…!)ガバ…

    エレン「させねえよ!!」ドゴアアアアッッ!!!

    謎の男「がはっ…!!」フラッ…

    エレン「…」ダッ!

    謎の男「クソ…!」

    エレン「休ませねえぞ…」ドカッ!バキッ!

    謎の男「ぐっ…!」

    エレン「…ふんっ!」ガシッ…!ボキボキッ…!!

    謎の男「ぐあああっ…!!」

    エレン「…答えろ…誰に頼まれた?」

    謎の男「い…言えるわけ…ぎゃああっ…!!」ボキボキッ…!!

    エレン「もう一度聞く…誰に頼まれた?」グッ…!

    謎の男「け…!ケニーだ…!!」

    エレン「…なんだと…?」

    エレン「やつは今どこだ!?」

    謎の男「…」

    エレン「…さっさと答えろ!!!」ボキボキッ…!!

    謎の男「がああああっ…!!あ…あんたの家で…女を…攫ってる…!!」

    エレン「!?」パッ…

    謎の男「へ…へへっ…今頃はもう… エレン「死ね」ドカァァッ!!!

    謎の男「」ピクピク…

    エレン(ケニーの野郎…!ぶっ殺す…!!!)ダッ!




    リヴァイ「全員集まったな…」

    ライナー「はい」

    ジャン「クソ…!」

    アルミン「…」

    エルヴィン「リヴァイ、エレンと連絡は取れるか?」

    リヴァイ「連絡先はある…かけてみよう」

    プルルル…ピッ

    エレン『班長、ヒストリアが攫われました』

    リヴァイ「なんだと!?」

    エレン『俺が外でケニーの手下と戦っている間に攫っていきました。場所はヒストリアを救出した廃ビルです』

    リヴァイ「分かった!俺達もすぐに行く!」

    エレン『ありがとうございます』

    リヴァイ「エレン!1人は… プツッ…

    リヴァイ「…くそっ…エレンのやつ…相当頭に血が上ってやがる…!」

    ジャン「エレンとヒストリアは!?」

    リヴァイ「エレンは手下に襲われたが無事、ヒストリアがケニーに攫われたらしい」

    エルヴィン「やはり動いていたか…」

    リヴァイ「場所はヒストリアを救出した廃ビルだ。全員、シリアの帰りで疲れているとは思うが、もう一仕事頼む」

    ジャン「当然です!!」

    ライナー「俺たちなら大丈夫です!行きましょう!」

    アルミン「エレンは今周りが見えてないはず…一人で行かせるのは危ない…!」

    エルヴィン「私は片腕を失っているから君たちの力にはなれないが…2人を頼んだぞ」

    リヴァイ「ああ…よし…行くぞ!!」

    みんな「了解!!」
  24. 24 : : 2019/08/03(土) 21:26:06
    エレン「…」ザッ…ザッ…

    手下「おら…!」ヒュッ…

    ドカッ…!

    手下「がっ…!」ドサッ…

    エレン「…これで8人目…いったい何人いやがる…」

    ケニー「それで全部だ!」ケラケラ…

    エレン「…ヒストリアはどこだ…」ギリッ…

    ケニー「上さ!!」

    ヒストリア「ー!ーー!!」ポロポロ…

    エレン「ヒストリア!!」

    ヒストリア「ー!ーー!!」

    エレン「おい…どう言うつもりだ…」ブルブル…!

    ケニー「お前を殺すつもりに決まってるだろ?」ケラケラ

    エレン「…なぜ…俺に…ヒストリアに…」

    ケニー「おいおい…もう忘れちまったのかぁ!?帰ったら覚えてろって言ったじゃねえか!?」ケラケラ

    エレン「俺だけなら何してもいいが…ヒストリアは関係ねえだろ…」

    ケニー「だからこの女に何かすればてめえは必ず来るだろう!?」ケラケラ

    エレン「さっきから耳障りなんだよ…その笑い声…」

    ケニー「さっさと始めようぜぇ?」ケラケラ

    エレン「ああ…そうだな…」パキパキ…

    ケニー「さあ来い…クソ坊主!!」

    エレン「…コロシテヤル…」ダッ!!!

    ブンッ!!!

    ケニー「遅えぞ、クソ坊… ドゴアアアアッッ!!!!

    ケニー「がっ…!」

    ケニー(何故だ…!?やつの攻撃は視えていたのに…!?)

    エレン「フー…!フー…!!」

    ケニー(こ、こいつ…まさか…!?)

    エレン「…コロス…!…ブッコロス…!!」タンッ!!

    ケニー(そんなわけ…こんなクソ坊主が…!?)

    ケニー「くっ…!」ダ… ドゴアアアアッッ!!!!

    ケニー「ぐはああっ…!!!」ボタボタ…

    ヒストリア(エレンさん…!理性を失ってる…!殺しちゃダメ…!!)

    ケニー「この…野郎…」フラフラ…

    エレン「コロス…!!」ダッ!!!

    ドガアアアアッ!!!

    ケニー「がはああっ…!!!」ガクッ…ボタボタ…

    エレン「マダダ…!マダタリネエ…!!」ザッ…ザッ…

    ヒストリア「ー!ー!ーーー!!!」

    ヒストリア(エレンさん!!ダメ!!!)

    エレン「コロス!!」ドカッ!!

    ケニー(クソっ…理性を失って覚醒したってのか…!?)

    ケニー「がはっ…!!」ドバドバ…

    タタタタ…!!

    リヴァイ「エレン…!!」ダッ…!

    ジャン「エレン…!!よせ…!!!」ダッ…!

    エレン「フー…!フー…!!」ザッ…ザッ…

    ケニー「へへ…俺も…ここまでか…」

    エレン「ブッコロス…!!!」ブンッ!!

    ガシッ…!!!

    エレン「!?」

    リヴァイ「…もうやめろ、エレン…」ガシッ…!!!

    エレン「フー…!フー…!!」グググッ…

    ジャン「エレン…!ダメだ…!!」ガシッ…!!!

    ジャン「それ以上やっちまったら…戻れなくなるぞ…!!!」グググッ…!!

    エレン「…!!」ブルブル…!

    アルミン「ヒストリア!大丈夫!?」

    ヒストリア「ー!ー!」バタバタ!

    ライナー「今ほどいてやる!」ブチブチッ!

    ヒストリア「エレンさん!!」ポロポロ…

    エレン「!」ピタッ…

    ヒストリア「もうやめて…!!」ポロポロ…

    エレン「!」

    エレン「ヒストリア…」

    リヴァイ「正気を取り戻したか…」ハァ…ハァ…

    ジャン「この…馬鹿力め…!」ハァ…ハァ…

    ケニー「ぐはっ…!」ボタボタ…

    リヴァイ「おい…クサレ脳ミソ…」ガシッ…!

    ケニー「ーッ!」

    リヴァイ「てめえには…しっかり罪を償って貰うからな…」バキッ!

    ケニー「」ピクピク…

    ジャン「ちぇ…トドメは俺が刺したかったのに…ずるいっすよ班長…」ガシガシ…!

    リヴァイ「それぐらいにしとけ…死んじまうぞ…」

    エレン「俺は…」

    リヴァイ「気にしなくていい…ヒストリアは助かったんだ…それでいいだろ」

    エレン「班長…」

    ジャン「理性を失ってたんだ…仕方ねえだろ…」

    エレン「ジャン…」

    ジャン「まあ…失い方は半端なかったけどな!」ハハハ

    エレン「すまん…」

    ジャン「気にすんなよ…お前の暴走を止めたのは何も今回が初めてじゃねえ…いつもの事だ」

    エレン「…」

    ジャン「…まあ…俺もあんなお前は初めてだったけどよ…」

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「フー…!フー…!!」

    エレン「ブッコロス…!!!」

    ーーーーーーーーーーーーーー

    ジャン(まるで…鬼神だったな…)

    ジャン(あの班長と俺が全力で抑えても止めきれなかった…)

    ヒストリア「エレンさん…!」ダッ…!

    ジャン(今度はヒストリアに助けられたな…エレン…)
  25. 25 : : 2019/08/03(土) 22:33:15
    エレン「怖い思い…させたな…すまん…」

    ヒストリア「ううん…それよりも…」

    ヒストリア「エレンさんが…エレンさんじゃなくなる方が…怖かった…」ポロポロ…

    エレン「…すまん…」

    ヒストリア「もう…大丈夫ですよ…エレンさん、戻ってきてくれたし…!」ニコ…

    エレン「…」

    エレン「ああ…そうだな…」スクッ…

    エレン「班長、みんな、本当にありがとうございました」ペコリ

    ライナー「気にするな…今日はもう休め」

    アルミン「そうだよ…色々ありすぎた」

    リヴァイ「こいつらの言う通りだ。お前が気にする事はない。今日はもう帰って休め」

    エレン「はい…そうします…」

    ジャン「もう…あんな風には…暴走すんじゃねえぞ…あんなの、お前らしくねえ…」

    エレン「…ああ…すまなかったな…」

    ジャン「じゃあな」

    エレン「ああ」

    ヒストリア「皆さん、ありがとうございました」ペコリ

    リヴァイ「ああ、帰ってゆっくり休め」

    エレン「失礼します…」

    ヒストリア「失礼します」ペコリ

    スタスタ…

    ライナー「俺達も帰るぞ」

    アルミン「そうですね」

    ジャン「あー疲れたぜ…」

    アルミン「帰ろうか…僕も疲れちゃった…」




    ヒストリア「エレンさん…」

    エレン「…どうした?」

    ヒストリア「今日…一緒に…寝てくれませんか…?」/////

    エレン「…ああ、いいよ…」ニコ…

    ヒストリア「ありがとうございます…へへへ…」/////

    エレン「…」

    ヒストリア「…どうかしました?」

    エレン「いや、なんでもない…入るぞ」

    ガチャ…パタン…

    エレン「先に風呂入って来てくれ」

    ヒストリア「わかりました」スタスタ…

    エレン(俺のせいで怖い思いさせて…すまん…ヒストリア…)




    ヒストリア「エレンさん、どうぞ」

    エレン「ああ…先に寝てていいよ」スタスタ…

    ヒストリア「…エレンさん…元気無いな…」ポスッ…

    ヒストリア「あ…毎回毎回…これで寝ちゃ…う…」ウトウト…




    エレン「…寝てるよな…?」

    ヒストリア「…」スヤスヤ…

    エレン「悪かったな…ヒストリア…ほんと、すまん…」ナデナデ

    エレン「…おやすみ」パチッ

    エレン(…俺は…ヒストリアの隣に…いるべきじゃない…)




    ー翌朝(早朝)ー

    エレン「…ヒストリアは…起きてないよな…」

    ヒストリア「…」スヤスヤ…

    パチッ…

    エレン「ヒストリア…俺の最後の自分勝手を…許してくれ…」パシッ…

    カキカキ…カキカキ…

    スッ…スッ…

    エレン「スマホも…置いて行こう…」カタッ…

    エレン「次は…お前にふさわしい男を見つけろよ…」チュッ…

    エレン「何もしてやれなくて…ごめんな…」スクッ…

    エレン「じゃあな、ヒストリア」スタスタ…

    ガチャ…パタン…

    エレン「バイクに乗るのも…久しぶりだな…」

    ブロロロ…

    エレン「ジャン…ミカサ…お前らと出会えて、友達でいられて…ほんとに良かった…」

    カサッ…

    エレン「じゃあな、親友」ブロロロ…

    ブロロロ…

    エレン「リヴァイ班長、エルヴィン隊長、本当にお世話になりました…あなた達に鍛えてもらったから、俺はここまで強くなれた…ありがとうございました…」

    カサッ…

    エレン「アイツらのこと…これからもよろしくお願いします」ブロロロ…

    ブロロロ…

    エレン「ライナーさん、色んなことを教えてくれてありがとうございます…でも、俺には何かを守るのは無理みたいです…お世話になりました…ユミルさん、ヒストリアをお願いします…」

    カサッ…

    ブロロロ…

    エレン「アルミン…お前の策には何度も助けられた…これからも頑張ってくれよ…アニさん、ヒストリアとミカサのこと、よろしくお願いします…」

    カサッ…

    ブロロロ…

    エレン「このトロスト市も…もう最後だな…」ブロロロ…

    エレン「じゃあな…」ブロロロ…

    ブロロロ…

    エレン「結局ここは寄っちまったか…」

    エレン「父さん、母さん…俺、もう誰も巻き込まないように1人で生きていくよ…ストヘス市で静かに暮らすつもりだから…」

    ガサガサ…

    エレン「こうして墓参りに来るのも最後になる…。親不孝者でごめん…。じゃあ、行ってきます」スクッ…

    ハンネス「おい…お前…エレンじゃねえか…!?」
  26. 26 : : 2019/08/03(土) 23:22:03
    エレン「ハンネスさん…まだ5時だぞ…何やってんだよ」

    ハンネス「俺は店の仕込みの前に毎朝ここに寄ってるんだよ。お前こそこんな時間になんでこんなとこにいるんだ?」

    エレン「…ちょっと、な…」

    ハンネス「…何か、あったんだな」

    エレン「…はは…やっぱハンネスさんには敵わねえや…」

    ハンネス「ヒストリアちゃんはどうした?まさか…」

    エレン「ああ…俺は、遠くに行くよ」

    ハンネス「なんでだ!?こないだ来た時はあんなに仲良かったじゃねえか!!」

    エレン「ああ…別に喧嘩したわけじゃない」

    ハンネス「だったらなんで…」

    エレン「俺の近くにいたら危ないんだよ」

    ハンネス「…どういう意味だ…?」

    エレン「そのままの意味だ…俺の周りは危険なんだよ。そこにヒストリアを巻き込むのは、俺には無理だ」

    ハンネス「でも…ヒストリアちゃんはそんなこと…」

    エレン「望んでないだろうな…」

    ハンネス「分かってるのか…それじゃあ…何も言わずに出てきたんだな…?」

    エレン「ああ…ヒストリアには悪いし、俺の自分勝手だけど、これがあいつにとって1番いいんだよ」

    ハンネス「そうか…」

    ハンネス「お前が自分で考えてそう決めたんなら、俺はお前の選択を応援するよ」

    エレン「…ハンネスさん…」

    ハンネス「他の人がなんと言おうと、今のお前の親は俺だ。実の親じゃなくても、俺は死ぬまでお前の親だ。だから、もし疲れて戻ってきたくなったら…遠慮なく戻ってこいよ」

    エレン「…ああ…ありがとう…ハンネスさん…」

    ハンネス「じゃあ、元気でな…墓のことは俺に任せとけ!」

    エレン「ほんと…ありがとう…」ポロポロ…

    ハンネス「大の大人が泣いてんじゃねえよ…」グスッ…

    エレン「じゃあな、ハンネスさん…」

    ハンネス「ああ、頑張れよ、エレン!」

    ブロロロ…

    ハンネス「ちぇっ…朝から泣かせやがって…」

    ハンネス「グリシャさん、カルラさん…エレンのこと…見守ってやってくれよな…」




    エレン「シガンシナ市も…最後か…」ブロロロ…

    ーーーーーーーーーーーーーー

    カルラ「こら、エレン!いつまで寝てるの!?もう遅刻するよ!?」

    エレン「うわ!やべ!!」ガバッ!

    カルラ「はい、これ行きながら食べな!」

    エレン「うん!行ってきます!!」

    クルーガー「おう、エレン!今日も遅刻か?」ハハハ

    エレン「そうならねえように走ってんだよ!!」ハァ…!

    ジャック「そんな速さじゃ今日も遅刻するぞ!!」ハハハ!

    エレン「う、うるせえ!小学生なんてこんなもんだよ!!」ハァ…ハァ…!

    マーカス「またミカサに怒られるぞー!!」ハハハ

    エレン「だから走ってるって言ってんだろー!!」ゼー…!ハー…!

    ハンネス「ははは!エレンそんなことじゃスーパーヒーローには到底なれないぞ!!」ハハハ!

    エレン「い、いつの話だよ!!」ゼー…!ゼー…!

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「俺を育ててくれて…ありがとう…」ブロロロ…

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「母さん…?母さん!母さん、起きろよ!!」ユサユサ…!

    ミカサ「エレン…もうカルラおばさんは…」

    エレン「うるせえ!母さん!起きてくれよ!!」ユサユサ!

    ジャン「エレン…そこにいたら危ねえって…」

    エレン「だから母さんを…!」ユサユサ!

    ハンネス「…!」ダッ!

    ガシッ!ダッ!

    ドガガガア!!

    エレン「何してんだよ!ハンネスさん!!」

    ハンネス「エレン…!」

    エレン「まだ母さんが中にいたのに!」

    エレン「助けられたかもしれないのに!!」

    ハンネス「エレン!!!」

    エレン「っ…」ビクッ…

    ハンネス「お前も本当は分かってるんだろう…?カルラさんは…お前を守って…亡くなったんだ…」ポロポロ…

    エレン「…っ…!」ポロポロ…

    ハンネス「受け入れたくないのは分かる…だが、それだったらお前のために死んだカルラさんは、お前の母さんはどうなるんだ…!?」ポロポロ…

    エレン「うっ…!」ポロポロ…

    ハンネス「お前はなあ!エレン!母さんの分まで生きなきゃなんねえんだよ!!」ポロポロ…

    エレン「うわあああああ!!!」ドサッ…

    ハンネス「くっ…」ポロポロ…



    ハンネス「今日からは俺がお前の親代わりだ!」


    マーカス「元気出せよ、エレン!」


    ジャック「お前が塞ぎ込んでたら、お母さんも悲しむぞ!」


    クルーガー「頑張れよ!エレン!」


    ミカサ「エレン…私たちも力になるから…」


    ジャン「俺も軍養大に行く。お前も1人は心細いだろ?」ニカッ!

    ーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「俺を支えてくれて…ありがとう…」ブロロロ…
  27. 27 : : 2019/08/04(日) 00:12:22
    ヒストリア「ふわぁ…」ムクリ…

    ヒストリア「あれ…?エレンさんがいない…」

    ヒストリア「下かな…?」スクッ…

    スタスタ…

    ヒストリア「いない…」キョロキョロ…

    ヒストリア「あれ…?なにこれ…手紙…?」カサッ…

    ヒストリア「“ヒストリアへ”…?」カサッ…

    ヒストリア「…」ブルブル…

    ヒストリア「エレンさん…!!」ダッ…!


    ヒストリアへ

    まず初めに俺の自分勝手を謝らせてくれ。

    何も言わずに急に出ていってすまない。

    単刀直入に言うと、俺は遠くの街で1人で静かに生きることにした。


    ヒストリア「そんな…!勝手すぎるよ…!」ハッ…!ハッ…!


    なぜなら、俺がヒストリアのそばにいるとヒストリアが危険だからだ。

    俺は、ヒストリアを危険な目に遭わせたくないし、俺のせいで危険な目に遭うヒストリアを見たくないんだ。


    ヒストリア「そんなの…!エレンさんのせいじゃないのに…!!」ハァ…ハァ…!


    それともう1つ、俺はシリアで子供を8人も殺してしまった。俺自身の手で。

    そんな人間に誰かを守る資格も、誰かのそばにいる資格も無い。

    俺は8人の罪のない子供たちを殺した人間だから、救われないし、幸せな人生を送っちゃいけない。


    ヒストリア「そんなの嘘だ!エレンさんがそんなことを自分の手でする訳ない!!」ハァ…ハァ…!!


    俺は、短い間でもヒストリアと出会えて本当に楽しかった!

    次は俺みたいな自分勝手な男じゃなくて、ちゃんとお前に見合った男を探せよ!

    最後に、何もしてやれなくてごめん。元気でな。

    エレンより


    ヒストリア「いや…!いや…!!いやだ…!!!」ポロポロ…

    ヒストリア「行かないでよ!エレンさん!!!」ポロポロ…フラッ…

    バタッ…




    ミカサ「ジャン!これ見て!!」

    ジャン「なんだ…?手紙?」

    ジャン「…」ブルブル…

    ジャン「…この…馬鹿野郎!!」

    ミカサ「私には、ごめんとありがとう、ヒストリアをよろしくって…」

    ジャン「俺もそんな感じだ…こいつ…何かおかしいと思ったんだ…!ケニーの命令をなんでお前が自分のせいに…!!」

    ミカサ「ヒストリアは…!?」

    ジャン「行ってみねえと…!」

    ミカサ「先に行ってるよ!」ダッ…!

    ハァ…ハァ…!

    ミカサ「…ヒストリア!?」タタタッ…!

    ヒストリア「」

    ミカサ「ヒストリア!ヒストリア!?大丈夫!?」

    ジャン「どうした!?」タタタッ…!

    ミカサ「救急車!!」

    ジャン「お、おう!」プルルル…



    アニ「アルミン…これ、読んでみな…」カサッ…

    アルミン「…手紙…?」

    アルミン「…」

    アルミン「これ…どういうことなんだ…」

    アニ「エレン君が子供を殺したとは信じ難いんだけど…」

    アルミン「僕だって…恐らくケニーの命令だったんだ…それをエレンは…」

    アニ「ミカサから連絡が来てた…!ヒストリアが危ないって!今は救急車で病院に向かってるけど、過呼吸で意識も無いって…!」

    アルミン「早く向かおう!」

    アニ「ライナーに連絡するよ!」プルルル…

    アニ「もしもし?ライナーかい?」

    ライナー『ああ、そうだ』

    アニ「エレン君の手紙は読んだ?」

    ライナー『ああ…今ユミルと読んだところだ…くそっ…俺が気づいてやれてれば…!』

    アニ「今はそんなことを言っても仕方ないさ…それより、今ヒストリアが危ないんだ…!」

    ライナー『なんだと!?』

    アニ「よっぽどショックだったんだろうね…今、ミカサとジャン君が一緒に救急車で病院に向かってるって」

    ライナー『わかった…!ユミルとすぐそっちに行く!』

    アニ「頼んだよ」

    アルミン「エレン…君はどうして全部自分で背負おうとするんだ…」



    ペトラ「あ、あなた!こ、これ!!」

    リヴァイ「…どうした、そんなに慌てて…」カサッ…

    リヴァイ「手紙か…?」カサッ…

    ペトラ「今朝…ポストに…エレン君から…」

    リヴァイ「…くそっ…!」バッ…!

    プルルル…

    リヴァイ「エルヴィン!俺が送った写真の手紙読んだか?」

    エルヴィン『ああ…驚いているよ…』

    リヴァイ「あいつがそこまで思い詰めていたとはな…」

    エルヴィン『今は私たちにはなにもできることは無いさ…彼の選択は、彼の物だ…』

    リヴァイ「それはそうだが…くそっ…ケニーの野郎…」

    エルヴィン『ケニーは何としても罪を償わせる。私が直々に担当することにするよ』

    リヴァイ「ああ、必ずそうしてくれ」

    エルヴィン『とにかく、今は特に何もしない方がいい。少し落ち着いてから君の班員と話そう』

    リヴァイ「そうだな…お前の判断を信じよう」

    エルヴィン『それではまた何かあったら教えてくれ』

    リヴァイ「ああ」
  28. 28 : : 2019/08/04(日) 10:36:18
    ー病院ー

    ウィーン…

    ミカサ「せ、先生…!ヒストリアは…ヒストリアは大丈夫なんですか…!?」

    医者「安心してください。今では呼吸も安定してきましたので、後は意識が戻るのを待つだけです」

    ミカサ「意識は…どれくらいで戻りますか…?」

    医者「恐らく今日中には戻ると思います。一時的なショックによるものなので、命に危険はありません」

    ミカサ「良かったあ…」ヘナヘナ…

    ジャン「先生、ありがとうございます!」ペコリ

    医者「いえいえ…ただ…」

    ミカサ「ただ…?」

    医者「記憶喪失になる可能性は…十分にあります」

    ミカサ「え…?」

    ジャン「ど、どういうことですか…?」

    医者「ヒストリアさんは急に大きなショックを受けているので、意識を無くした際に、体の拒否反応として記憶障害が起きた可能性があるということです」

    ミカサ「そんな…」ポロポロ…

    ジャン「…そうですか…」

    医者「確実にそうなるわけではありません…ただ知っておいた方がいいと思いましたので…」

    ジャン「いえ…助かります…他の人とも相談してみます」

    ミカサ「ヒストリア…!大丈夫だよね…?」ポロポロ…

    ジャン「本当に、ありがとうございました」ペコリ

    医者「あまり力になれず、申し訳ありません…」スタスタ…

    アニ「ミカサ!」タタタッ!

    ユミル「ヒストリアは無事かい!?」タタタッ!

    アルミン「ジャン…ヒストリアの状況は…」

    ライナー「もう大丈夫なのか!?」

    ジャン「みんな、落ち着いて…とりあえず、今はもう命に別状は無いらしい」

    アニ「良かった…」ホッ…

    ジャン「ただ…」

    ライナー「どうしたんだ…?」

    ジャン「記憶喪失になるかもしれないって…」

    ユミル「そんな…」

    ジャン「まだ決まったわけじゃねえけど…その可能性も十分にあるって…」

    アルミン「でも…その方がいいのかもしれない…」

    アニ「いいわけないでしょ!?何考えてるの!?」

    アルミン「もちろん僕だってヒストリアの記憶が無くなるのは嫌だよ…だけど、考えてみてよ…」

    アルミン「ヒストリアは、エレンがいなくなったからこうなったんでしょ?それなら…エレンのことを忘れてしまった方が…これ以上ショックを受けないで済むかもしれない…」

    アニ「…そうかも…しれないけど…」

    アルミン「悲しいけど…僕達のことはまた新しく知ってもらえばいい…エレンのことだけ教えなければ、少なくとも記憶が戻るまではこんなことにはならないよ…」

    ミカサ「…アルミンの言う通り…」スクッ…

    ジャン「み、ミカサ…大丈夫か…?」

    ミカサ「私は…ヒストリアが記憶喪失になってもならなくても、ヒストリアを支える…エレンに頼まれたんだ…」

    ジャン「…」

    ミカサ「あのエレンが何も言わずに姿を消すなんて、よっぽど思い詰めていたんだ…そのエレンの最後の頼みなんだ…」

    ライナー「そうだな…エレンがいないんだ…俺達が支えてやらねえと…」

    ユミル「ヒストリア…」

    アルミン「それと…これは隊長や班長と前から話していた事だけど…ヒストリアの名前を改名するのはどうかな…?」

    ライナー「…なるほど…そういう事か」

    ジャン「…確かにな…」

    アニ「どういうこと…?」

    アルミン「彼女はレイス家だから…テロリスト達にたくさん狙われると思うんだ…だから、名前を変えた方が安全に暮らせるはずだ…」

    ミカサ「…そうしよう…ヒストリアの記憶が戻ってなければ…その時に別の名前を言えばいい…」

    アルミン「ありがとう…それで、名前なんだけど…」




    私…何してたんだっけ…

    ーー!

    何か聞こえる…

    あれ…?そもそも私って…

    誰?

    ヒストリア「…!」ガバッ!

    ミカサ「あ!目を覚ましたの!?」

    ヒストリア「…」

    ジャン「俺達のこと…分かるか…?」

    ヒストリア「…わかりません…どなたですか…?」オロオロ…

    アルミン「もしかして…君の名前は覚えてる…?」

    ヒストリア「覚えて…ないです…私は誰ですか…?」オロオロ…

    ミカサ「あなたはクリスタ・レンズ。私たちの友達よ」ニコ…

    クリスタ「クリスタ…レンズ…?」

    なんだろう…なにも覚えてないけど…すごく…違和感がある…

    クリスタ「私は…どうして病院に…?」

    ジャン「道端で倒れちゃってたんだよ」

    クリスタ「…そうなんですか…」

    なにか…すごく大事なことを忘れてる気がする…

    クリスタ「皆さんは私の事、知ってるんですよね?」

    ミカサ「うん…よく知ってるよ」

    クリスタ「私の事…教えてくれませんか…?」ニコ…

    前を向いて、生きていかないと…

    たとえ記憶が無くなっていても…

    私は私…クリスタ・レンズ…なんだから…
  29. 29 : : 2019/08/04(日) 17:10:23
    ブロロロ…

    エレン「酒か…」スタスタ…

    店員「いらっしゃいませー!」

    エレン「1人です」

    店員「こちらのカウンター席へどうぞ」

    エレン「あの隅のテーブルでもいいですか?」

    店員「はい…構いませんが…」

    エレン「じゃあ、あそこで」

    店員「分かりました!」




    エレン「…ちっ…」グビグビ…

    チンピラ「おい、あんちゃん、さっきから随分と飲んでんなぁ!」

    エレン「うるせえよ…失せろ…」グビッ…

    チンピラ「んだとコラ…!!」ガシッ…!

    エレン「うるせえな…飲まねえなら帰って寝てろ…」フラ…

    チンピラ「この野郎!!」ドカッ!

    ガシャーン! パリーン!

    店員「お、お客様…!店内での暴力行為は…!」

    チンピラ「ああ!?」

    店員「ひっ…!け、警察…!誰か警察呼んで!!」

    チンピラ「この野郎…」

    エレン「おい…俺に来いよ…店員さんは…関係ないだろう…」フラ…

    チンピラ「酔っぱらいが…何言ってんだ!!」バコッ!

    エレン(くそっ…弾の傷が…)ドクドク…

    チンピラ「な、なんだよ…こいつ…血が…!」

    チンピラ「くそっ…!てめえ…次に会ったら覚えてろよ…!!」ダッ!

    エレン「はぁ…はぁ…」ドクドク…

    店員「だ、大丈夫ですか…?」

    エレン「ああ…」ヨロ…ヨロ…

    ザッ…ザッ…

    エレン「はぁ…はぁ…」ドクドク…

    ザッ…ザッ…

    エレン「…こりゃ…死ぬかな…」ハハハ…

    ドサッ…!

    エレン「…はぁ…はぁ…」ドクドク…

    ガクッ…




    ???「ほーっ!間に合ったー!あのおじさん、すぐ店閉めるからなー…」スタスタ…

    ???「ん…?人…!?」タタタッ…!

    エレン「」グッタリ…

    ???「きゃっ!ち、血が…!!きゅ、救急車…!!」




    エレン「…」ピンッ…!

    クルッ…ヒュッ…

    カン…カン…コン…

    コロ…コロ…

    エレン「!?」

    子供「?」パシッ…

    子供たち「??」ヒョコ…ヒョコ…

    エレン「な!?それをこっt… ドォォォォーンン!!

    エレン「うわっ…!」ヒュン…ドサッ…

    やめろ…もう見せるな…

    子供たち「ねえ、僕達はどうして死ななきゃいけないの?」

    違う…お前らは…!

    子供たち「僕達は何も知らなかったのに、おじさんは平気で殺すんだね」

    違う…!そうじゃない…!!

    ヒストリア「ねえ、エレンさん、なんで私に何も言わずにいなくなったんですか?」

    これは…お前のために…

    ヒストリア「エレンさんは自分のことしか考えてないんですね」

    違う…!本当にお前のために…!

    ミカサ「ずっと親友だったのに」

    ジャン「お前にとって俺達はそんな程度の存在なんだな」

    違う…!もう…やめてくれ…!

    ヒストリア「ねえ、エレンさん、どうして?」

    やめろ…

    ミカサ「どうして?エレン」

    やめろ…!

    ジャン「なんでだよ…エレン…」

    やめろ…!!!


    エレン「うわああああっっ!!!」ガバッ!!!

    ???「ふぇ!?」ビクッ…!

    エレン「はぁ…!はぁ…!」ジト…

    ???「気がついたのね…大丈夫…?」

    エレン「…あ、あなたは…?」

    ???「ああ!ごめんね急に…私はイェレナ!あなたが外で倒れてるのを見つけて、救急車で病院まで…」

    エレン「そう、ですか…ありがとうございます…」ハァ…ハァ…

    イェレナ「随分うなされてたみたいだけど…大丈夫?」

    エレン「はい…大丈夫です…」

    イェレナ「それで、あなたは?」

    エレン「え?」

    イェレナ「いや、名前、聞いてないし」

    エレン「ああ…そうですね…」

    イェレナ「で、名前は?」

    エレン「エレンです…エレン・イェーガー…」

    イェレナ「エレンね!家はどこ?」

    エレン「家は…無いです…」

    イェレナ「そう…歳は?」

    エレン「24です」

    イェレナ「あ、じゃあ私と同い年だね!」

    エレン「そうですか…」

    イェレナ「私ね、孤児院をやってるんだけど、そこで泊まらない?」

    エレン「イェレナさんの家ってことですか…?」

    イェレナ「まあ、そうね」

    エレン「急に迷惑になりますし…遠慮しておきます…」

    イェレナ「でも、泊まる家は無いんでしょ?」

    エレン「…」

    イェレナ「なら…孤児院を手伝うってことでどう?」

    エレン「…住み込みで働くってことですか…?」

    イェレナ「そう!子供たちの相手するのって大変なのよ?」フフフ…

    エレン「…俺には…無理です…」

    イェレナ「そんなことないわよ!きっとできる!」

    エレン「…」

    イェレナ「…何かあるみたいね?」

    エレン「俺は…子供を…殺したんです…」

    イェレナ「えっ…どういうこと…?」

    エレン「俺は元WINGS隊員で…」
  30. 30 : : 2019/08/04(日) 17:38:48
    エレン「ーーってことがあったんです…」

    イェレナ「そう…でも…」

    イェレナ「それなら尚更、子供たちの相手をしてあげるべきだと思うな…」

    エレン「…え?」

    イェレナ「子供たちに対して罪を犯したのなら子供たちに償わないと」

    エレン「でも俺は…」

    イェレナ「それとね、これは私だけじゃなくて皆が思うことだけど…」

    イェレナ「…それは、あなたの責任じゃないわ…」

    エレン「…」

    イェレナ「だから、私は尚更あなたに手伝って欲しいな」

    エレン「…分かりました…」

    イェレナ「ほんと!?ありがとうー!!」

    エレン「イェレナさん…ありがとうございます」

    イェレナ「うん!じゃあそろそろ帰りましょうか!」スクッ…



    俺はどうやら少し変な人に会ってしまったらしい

    イェレナさん…少し変な人だけど…孤児院をやってるって言ってたし、きっと優しい人なんだろう…

    イェレナさんへの恩返しだ…孤児院の子供たちの相手、ちゃんと手伝おう

    ミカサ、ジャン、みんな…

    急にいなくなってしまってごめん…

    ヒストリアのこと…本当に頼むな…

    そして、ヒストリア…

    俺はお前になにもしてやれなかったな…お前に俺は相応しくない…

    だから…俺のことは早く忘れてもっと相応しい人と幸せになってくれ…

    お前の幸せを願っているよ。

    父さん…母さん…俺は1人で生きることも許されないらしい…

    だから、孤児院で俺の罪を償うよ…

    父さん、母さん…みんなのこと、見守ってやってくれよ…

    これからは新しいエレン・イェーガーとして生きていこう…

    子供たちを殺した罪を償うために…



    《守るべきものー第1部ー 完 》

    《To Be Continued…》
  31. 31 : : 2019/08/04(日) 17:55:48
    楽しんで頂けましたか?
    これにて「守るべきもの#3」は終わり、第1部もひとまず完結となります!
    しかし、もちろんこれが最終話ではありません!
    ここから先は少しテーマを変えて、第2部という形で続けていきたいと思います!

    さて、今回の内容ですが、やっぱりシリアスシーンが多くなってしまいましたね…
    と、言うより僕の中二病丸出しの作品となってしまったので、あまり面白くなかったと思います…ヾ(_ _*)ハンセイ・・・

    今回もそうだったんですが、しばらくエレヒスシーンはかなり減ってしまう予定です…エレヒス書こうとしてこのシリーズ始めたのに本当に申し訳ない!

    軽く次回予告をさせて頂くと、基本的にはヒストリア(クリスタ)サイドとエレンサイドを並行させていく予定です。エレンもクリスタもそれぞれ新しい仕事を見つけて、新しい人生を始めていきます!あ、ちゃんと2人は再会させるので、そこはご心配なく!

    あと、途中からコメントに返信をしなかったのですが、僕はちゃんと読んでますよ!読む時に邪魔になると思い、返信はしないようにしていましたが、ちゃんと読んでますし、力になってます!!
    これからも応援よろしくお願いします!

    ここまで読んでくれた皆さん、最後まで読んで頂きありがとうございました!!
    第2部もよろしくお願いします!!
    それでは、第2部にてお会いしましょう!
  32. 32 : : 2019/08/04(日) 18:24:04
    第2部のURLです!

    Statice#1
    http://www.ssnote.net/archives/80402

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著者情報
Gerrard_177

爆弾魔@復帰しました

@Gerrard_177

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守るべきもの シリーズ

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