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苗木「希望ヶ峰学園に入学して1ヶ月が経った」【合作です】

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  1. 1 : : 2014/07/31(木) 22:14:35
    初めましての方は初めましてですね。さっとんというものです。この度、



    風邪は不治の病さんとの合作をさせていただくことになりました。



    タイトルだけは決めましたが、後はどうなるかわかりません。




    私は合作初めてなのでお見苦しい点があったらごめんなさい。



    順番は



    さっとん→不治病さん→さっとん→



    です。では、今回の相方の挨拶です↓
  2. 2 : : 2014/07/31(木) 22:18:51
    ご紹介に預かりました。風邪は不治の病と申します。

    今回は、さっとんさんと合作をやらせていただくことになりました!

    決めたのはタイトルだけのアドリブですが、お互い楽しんで書いていこうと思います!

    それでは、さっとんさんからスタートです!
  3. 3 : : 2014/07/31(木) 22:26:45
    希望ヶ峰学園……本当にボクなんかが行けるとは思ってなかったよ


    そりゃ、憧れはしたけどさ……


    なんてことを言っても仕方ないよね。


    だってこういうのって“成功者”が言うことでしょ?


    ボクはそんな器じゃないって……



    朝日奈「苗木ー?苗木ー?」



    苗木「……あっ、朝日奈さん」



    朝日奈「何ぼーっとしてんの?今日が何の日か忘れたの?」




    苗木「……え?何の日だっけ……」





    朝日奈「もー、仕方ないなぁ……今日はねぇ」
  4. 4 : : 2014/07/31(木) 22:37:21
    朝日奈「先輩が授業してくれる日!」

    苗木「あ…そっか!えっと確か…」

    舞園「超高校級のゲーマー、ですね」

    苗木「舞園さん!」

    舞園「みんなでお出迎えしようって、貴重な午前を使って秋葉原まで来たんじゃないですか!」

    そうだ。

    今日の午後は先輩による特別講習会。

    色んな分野に耳を傾けることも、成功の秘訣だとかなんとか。

    桑田「っても、俺ゲームとかわかんねぇしな。無難な飾り付けでも買うわ…」

    石丸「僕もゲームなどやったこともないが、今日は買うぞ!何事も経験だ!」

    大和田「さすがだぜ兄弟!」

    石丸・大和田「ワッハッハッ!」ガシッ

    苗木「アハハ…(こっちは楽しそうだけど…)」チラッ

    舞園「………」

    舞園さんは今日、深々とキャップを被っていた。

    理由はもちろん、アイドルだから。もし人だかりでも出来てしまえば、みんなを巻き込んでしまうからと聞いた。

    …行かない方がいいかもしれない、が、行きたい。

    彼女の苦労は、僕みたいな一般人の想像を絶するはずだ…。
  5. 5 : : 2014/07/31(木) 22:45:09
    一方で江ノ島さんは……




    江ノ島「え?サイン?おっけおっけ!はいどーぞー」


    モブ「ありがとうございますう!」


    モブ「やったじゃん!江ノ島盾子に会えたんだよ!」




    いつもと違う“営業用”の超高校級のギャルとしての江ノ島盾子として街にいる。




    戦刃「盾子ちゃんはすごいよね……」



    苗木「そうだね戦刃さん……」



    舞園「私の場合はjkだけの人気じゃないんですよ……」ボソッ



    舞園さん……



    戦刃「ちょっと!そんな言い方ないじゃないですか!」



    苗木「落ち着いて戦刃さん!ね?」



    確かにギャルと比べるとアイドルは大変そうだ……もちろんギャルをバカにしてるんじゃないけど……ファンの年齢層がね



    前にも、「60はあると思うおじいさんから、『応援してます』って言われて、とっても嬉しかったんです!」


    って言ってたしね……




    戦刃「だ、だって……」



    戦刃「舞 園 さ ん が !」



    戦刃「盾 子 ち ゃ ん を バ カ に す る か ら !」



    舞園「っ!」




    あっ……
  6. 6 : : 2014/07/31(木) 22:53:12
    「え?舞園さん?」

    舞園「!」サッ

    「あぁ!あれは間違いなく舞園さやかちゃんだ!」

    「私服可愛い!」

    「さやかー!」

    ワー!ワー!

    苗木「戦刃さん…」

    戦刃「わ、私は悪くないよ!悪いのは全部黒幕なんだ!」

    葉隠「それ自首だべ」

    舞園「ご、ごめんなさい!逃げます!」ダッ!!

    「わー!舞園ちゃーん!!」ドドド…

    山田「何やら大変なことになってきましたな」

    「あぁっ!山田先生だ!」

    「すげー!大ファンです!」

    山田「ふふん」ドヤッ

    大和田「おめぇもここなら大スターか…」

    山田「ここならとはなんですか!どこでもですぞー!」

    「不二咲千尋だ…」

    「噂通り可愛いな…」

    不二咲「あ、あはは…」

    「メイドさん?」

    「すごいコスプレですね!写真いいですか!?」

    セレス「よ、寄るなDランク以下ァ!」

    「あぁっ!もっとののしってください!」

    石丸「ハハ…みんな有名なんだなぁ!喜ばしいではないか!」

    苗木「そ、そんなことより舞園さんを!」




  7. 7 : : 2014/07/31(木) 23:03:29
    「やめんかあああああああああ!!!!」


    !?



    低く、辺り一帯に響くその声に誰もが動きを止めた。



    弐大「こいつらはなぁ、授業でここに来とるんじゃ!これ以上群がるなら、一人一人授業妨害で訴えなければいかんぞおおおおおお!!!」




    石丸「に、弐大先輩……!こんにちは!」ビシッ




    挨拶をした石丸クン以外は固まってしまい、声を発することはできなかった。



    と同時に、“授業の邪魔”と言う言葉に反応し、プライベートではないことに気付いた人達は残念そうにしながらも、外にはけた。



    舞園「あ、あの、どうしてここに?」



    弐大「応っ!この街は複雑じゃからのぉ!迎に来たんじゃ!」



    十神「今回は七海先輩の授業と聞いたのですが?」



    十神クン……先輩には敬語なんだ。



    弐大「ハハッ!ワシはアシスタントじゃあ!とにかく行くとしようかぁ!」



    元気な人だな……
  8. 8 : : 2014/07/31(木) 23:14:06
    弐大「しっかしこの街は入り組んどるのぉ!」

    苗木「あの…ありがとうございました!」ペコリ

    弐大「なぁに!気にすることはないぞぉ!」

    舞園「…本当に、助かりました」

    戦刃「………」

    苗木(戦刃さん、気まずそうだな…)

    腐川「ふんっ…あんな私に話しかけない連中、居なくなって当然よぉ」

    苗木「気にしてたんだ…」ハハッ

    朝日奈「ねね!それでさ、なんのゲーム買うの!?」

    苗木「うーん…先輩が喜びそうなゲーム、かな」

    弐大「何でもいいと思うぞ!ワシは詳しくないがな!」

    苗木(その方面はアシストしてくれないんだね…)

    セレス「必要な物だけを買って、さっさと帰りましょう。ここは私には野蛮すぎます」

    葉隠「何人も破産させといて、よく言えるべ…」

    セレス「ふふ、私はルールに乗っ取って、正々堂々とイカサマをして来ましたから。あんな野蛮な連中とは違いますわ」

    葉隠「ほこたてぇぇぇええ!!」

    弐大(ッ…しかし、妙じゃな。確かに人は集まらなくなったが、まだ視線は感じる…)

    弐大(…考えすぎじゃろうか…)
  9. 9 : : 2014/07/31(木) 23:32:35
    皆で相談した結果、ダンガンロンパってソフトを買ったよ。


    CEROがAじゃないけど大丈夫かな




    さてと……講習会の会場は……



    大神「苗木よ」


    苗木「何?大神さん」


    大神「なにやら、先程から視線を感じるのだが……」


    苗木「そりゃあ、これだけ有名人がいるんだし当たり前じゃない?」


    大神「……それもそうか」


    朝日奈「ねえねえ!ドーナツ!ドーナツ食べようよ!」


    石丸「授業中に間食など言語道断だ!」



    山田「しかし……ゲームしながらお菓子を食べるのはれっきとした文化ですぞ」



    腐川「それと今回は別じゃない……」



    弐大「……ん、おおここじゃ!」



    話をしてる間に会場に着いたね……



    ……映画館!?



    スクリーン……使うのかな……
  10. 10 : : 2014/07/31(木) 23:42:35
    弐大「座席に指定はない!好きなところに座るんじゃ!」

    舞園「苗木くん、隣、失礼しますね」

    苗木「う、うん!」

    山田「大爆発ですぞ」

    桑田「舞園ちゃん!隣座るね!」ガタンッ!!

    セレス「三角関係、見物ですわね」

    葉隠「結果が見え見えだべ…」

    江ノ島「お姉ちゃん…さすがに苗木の椅子の下に張り付くのは100人が999人気持ち悪がる」

    戦刃「気持ち悪さがカンストしてるよっ!」ガーン

    セレス「…どうでしょう」クスクス

    大神(…さすがに視線は感じなくなったが、嫌な予感がするな…)

    苗木(うーん、さっきから何か忘れているような…)


    ━━━━━━━━━━

    同時刻
    【希望ヶ峰学園:霧切個室】


    霧切「…………」

    霧切「目覚ましをかけ忘れたわ…」

  11. 11 : : 2014/07/31(木) 23:59:03
    石丸「もうすぐ授業開始だ!」


    と言うと同時に



    七海「あ、みんなこんにちはー」



    と、アナウンスが聞こえてくる。



    七海「今日の講義をするにあたってねー、みんなが買ってきてくれたゲームをプレイするから、その感想を書いてほしいなぁ」



    そ、それって……



    七海「ダンガンロンパ、か……ざっと1日くらいかな?」



    舞園「い、1日……」ゾクッ



    大事な午前とか……そんなレベルじゃなかった……



    嫌な予感って……これかぁ……



    あれ?弐大先輩、アシスタントってなにするんだろう



    弐大「じゃあ、ワシは外を見張ってくるかのお!超高校級たちを守るのも勤めだからな!」



    ボディーガードか……



    そんなこんなで授業と言う名のゲーム実況プレイ鑑賞が始まった……


    そして2時間後……



    七海「うーん、ここは……」




    そう言った次の瞬間……




    七海「あれ?」
  12. 12 : : 2014/08/01(金) 00:41:53
    七海さんが首を傾げた。

    先ほどまで流ちょうにプレイして、丁寧にキャラの好感度やネタバレにならない程度の裏設定まで解説していた七海さんの、手と口が完全に止まった。

    それを見て、僕らも首を傾げる。

    頭の中にあるハテナの答えは、ゲーム画面を映しているスクリーンに大きく表示されていた。


    ゲームは、最初の被害者が発見されるところである。  

    七海「嘘………ここは『アイドル』の子がシャワールームで倒れているはず…なのに…」

    …なるほど。

    七海さんの“解説”でやっと理解できた。

    違うのだ。

    スクリーンでは、手術台のような物の上で仰向けになり、血を流している『探偵』と紹介された女の子の姿があった。

    僕たちは不安になって顔を見合わせるが、解決なんてするはずもなく。

    七海さんは恐る恐る、ボタンを押して先に進めた。

    七海「バグでもない…さっきまで、確かに私の知ってるダンガンロンパだったのに………」


    ━━━━━━━━━

    一方

    霧切(今からでも間に合うかしら…)

    霧切は寝ぼけた頭をやっとこさ働かせ、上体を起こした。

    その時だった。

    ピュッ

    霧切「……?」

    赤黒く、錆び臭い液体が、霧切のお腹を突き破って溢れ出したのは。

    バフッ… 

    起こした上体が、再びベッドに沈んだ。

    もう二度と、起きることはないだろう。

    ジリリリリリ……!!

    遅れて鳴った目覚まし時計の音だけが、けたたましく部屋に響いた…。
  13. 13 : : 2014/08/01(金) 00:52:53
    『探偵』のところ『???』でお願いします!頭爆発してました()
  14. 14 : : 2014/08/01(金) 00:55:37
    七海「……大丈夫だよね?これってただのゲームだよね?」



    だよねもなにもボクたちがゲーム屋で買ってきたものだからね……



    七海「えーと……とりあえず、途中だけど何か思ったこととか、言ってみてほしいなぁ……ちょっと待ってね、降りていくから……よいしょ」



    そう言うと、しばらくして七海先輩が下に降りてきた。




    七海「……ふぅ」



    七海「じゃあ誰に言ってもらおうかな……」



    葉隠「はい!」



    七海「ん、じゃあ葉隠くん」



    葉隠「七海先輩は服を着替えてきた方がいいべ!ブラジャーが透けてるべ」



    石丸と十神と葉隠以外の男子「!」



    えっ!?




    腐川「な、何言ってんのよ最低……」


    朝日奈「もう!何考えてんの!」



    ……でも、確かに変だな



    あんなに汗まみれに……どんだけ焦ってんだろう



    七海「さて、他の人……あれ?霧切さんは?」



    セレス「そう言えば……」



    舞園「苗木くん、一応連絡してみたらどうですか?」


    苗木「うん、そうだね……」



    寝坊でもしたのかな……えーと番号は……あったあった





    プルルルルル……
  15. 15 : : 2014/08/01(金) 06:49:35
    「………………」

    苗木「………だめだ。出てくれない」

    朝日奈「まだ寝てるの…?もうとっくに午後なのに!」

    十神「霧切の奴も睡魔には勝てなかったか」

    江ノ島「ま、サボりたい時もありますよね。わかりますよ」メガネクイッ

    苗木「霧切さん……」

    ───嫌な予感がする。

    七海「……でも、連絡がないのは、確かめないとね。外にいる弐大くんに学校まで戻ってもらおうか…」

    スタスタスタ…

    七海「ついでに、みんなの飲み物でも…」

    言い切らない内に、扉に手をかけた。

    ガチャッ

    七海「…?」

    ガチャッ ガチャッ

    七海「!!」

    扉が…………開かない………!?

    七海「に、弐大くん!?居る!?」

    ドンドン!!ドンドン!!

    扉の向こうから返事はない、どころか、人が居る気配すら感じない。

    大神「……七海先輩…そこを…」スッ…

    七海「大神さん…!」

    大神「ハッ!!!」クワッ!!!

    ドォォオーーーン!!!

    苗木「…!!」

    大神さんが全力で扉を叩いても…傷一つなく、壊れそうな予感を僕たちにさせてくれなかった。

    大神「く……」
  16. 16 : : 2014/08/01(金) 11:05:18
    しばらくの間、なんとかできないかとドアを叩いたり鍵穴を探したり、抜け道を探したけれど、見つからなかった……


    桑田「なんだよこれ……七海先輩!」



    七海「えっと……私にもわからない……よ?」



    十神「……チッ、財閥と電話が繋がらない」



    苗木「電話に出ないの?」



    十神「いや……使われていない番号だと言われた…… 」


    朝日奈「十神がかけ間違えたんじゃないの?」



    腐川「白夜様に限ってそんなことはないわよこのバカ!」



    朝日奈「バッ……」



    舞園「とにかく!出れないんですから、落ち着いてさっきのゲームの感想を話して授業を進めませんか?」



    七海「そうだね、じゃあ……誰に言ってもらおうかな 」


    不二咲「……」ノ



    七海「ん、じゃあ不二咲さん」
  17. 17 : : 2014/08/01(金) 11:58:30
    不二咲「えっと…途中までは、すごくよく出来ていたと思うよ…サイコポップって言う雰囲気も…しっかり出てたんだけど…」

    七海「……だけど?」

    不二咲「途中から…ガラッと雰囲気が変わったよねぇ…」

    七海「…そうだね。正直、私もよくわからない。…新作、かな?」

    石丸「いえ…間違いは断じてありません。僕たちは確かにこれを購入しました」

    七海「…そう」

    桑田「閉じこめられちまったのかよぉ!」

    苗木「…………」

    舞園「苗木…くん…」

    苗木「舞園さん……大丈夫だから…安心して」

    七海「……きっと、何かのアクシデントかな…。じゃあ、そろそろ再開するよ」

    山田「…この時、僕たちは知る由もなかった。この選択が… セレス「っせー豚!千切られてぇか!!」

    葉隠「なんだか不安だべ…嫌な予感がビンビンするべ…不吉だべ…不吉だべ……」

    苗木(…葉隠くん…。予感は…占いと同じと考えれば、3割当たる…?)
  18. 18 : : 2014/08/01(金) 12:22:25
    そして七海先輩のゲーム実況は続く。



    七海「こうして状況証拠を集めて……さっきクマえもんが言ってた学級裁判で犯人を見つけるんだよ」


    アクシデントがあったとはいえ、さすがは超高校級のゲーマーだなぁ、スイスイ進んでるよ



    七海「それで……えっ?」



    えっ?て……また何か?



    七海「で、出口……?なんでかいわれ大根学園から出れるところが……?」



    大和田「おい兄弟……大丈夫なのか?」ヒソヒソ



    石丸「せ、先輩に任せれば大丈夫だ」



    七海「と、とりあえず行ってみるね……」




    七海先輩の予想を覆すなんて……




    霧切さんも連絡つかないし……



    今日はついてないなぁ
  19. 19 : : 2014/08/01(金) 12:31:52
    七海「………」

    ゴクリ

    唾を飲み込む音が、鮮明に聞こえた。

    緊張が伝わる。

    七海「………すごいよ…ワクワクしてきた…」ボソッ

    苗木「…!?」

    さ、さすがゲーマー(?)

    この状況でワクワクか…僕にはわからないけど…。

    七海は息を荒くしながら、ボタンを押した。

    パッ

    スクリーンにムービーが流れる。

    七海「こ、ここでムービー…!」

    ムービーは、出口の前で14人とクマえもんが対峙しているところから始まった。

    クマえもん『悪いなガキ共、この出口は三人用なんだ』

    幸運『え!?』

    御曹司『どういう意味だ。説明しろクマえもん』

    クマえもん『あったまてっかてっかかよ…。いいかい?三人まで数を減らせ!ってことだよ!!』

    全員『!!』

    クマえもん『だぁらさっさと裁判しろダラズ!スッゾオラー!』

    ギャンブラー『ここで…ですか?』

    クマえもん『んだよ。場所なんて用意されてると思うなよ!』

    クマえもん『今理不尽とか思ったか!?そりゃそうだ!理不尽を乗り越えろガキ共!!』

    『学級裁判 開廷!!』
  20. 20 : : 2014/08/01(金) 12:45:17
    ……!



    七海先輩の解説が……止まった……



    モニターの中の“アホ毛”が次々と論破していく。



    会話を最後まで聞かない……



    早く進みたくて仕方ないのかな……



    七海「えっ!?なんで!?」



    そんな時、七海先輩の手が……ゲーム画面が進まなくなった



    七海「コトダマが……もうない……?」



    クマえもん『コトダマがなくなっちゃったね!でも大丈夫!ここからはボクのルールでやるからね!』




    石丸「げ、ゲームとは……ここまで理不尽なのか……?」
  21. 21 : : 2014/08/01(金) 13:03:34
    大和田「俺もゲームはガキの頃しかやったことがねぇが…いくらなんでも難しすぎるだろ…」

    七海「………」

    クマえもん『ゲームの前のお前!お前の意見を聞かせろよ!』

    七海「……!」

    クマえもん『ゲームのキャラなんて、決められた台詞をたんたんとこなすだけ。そんなのつまんないじゃん?国民は生の声が聞きたいわけよ』

    クマえもん『つーわけで、ほら、マイク機能つけたから、声に出してみ。お前の率直な意見を!!』

    苗木「ま、マイクなんてついてないぞ!!」

    クマえもん『だから今つけたって言ってんだろ!!』

    全員「!!」

    戦刃「嘘…会話ができてる…」

    クマえもん『技術なめてんの?JPNなめてんの?ほら早く言いな』チョイチョイ

    画面の向こうで、クマえもんが挑発的に人差し指を曲げる。

    七海「………」

    七海は少し考えて、水を一口飲み干した。

    それからさらに少し考え、ようやく口を開いた。
  22. 22 : : 2014/08/01(金) 15:12:34
    七海「ご趣味は……なにかな」


    山田「ファッ!?」


    クマえもん『は?趣味?そんなこと聞いてどうするの?お見合いなの?結婚したいの?』


    七海「冗談だよ。でもこれで、会話ができることが完全に証明されたね……意見と言われて趣味を聞くなんて、普通しないから誘導もできないだろうし」


    クマえもん『だーかーら、JPNナメてんのかって。はい、じゃあ本当にそろそろ意見言えよ!ほら!』


    七海「そうだね……」


    七海「君の物語にシナリオはあるの?」


    凄い……七海先輩、あいつにビビってない……


    クマえもん『シナリオ?僕の思い描いてるシナリオはあるけど、決まってないよ!それが人生ってもんじゃん!』


    クマえもん『ゲームだからって、攻略本があると思った?正解があると思った?そんなもの、最初からないよ!』


    舞園「あ、あの……」


    舞園さん?


    クマえもん『ん?』


    舞園「質問、いいですか?」


    クマえもん『どうぞどうぞ』
  23. 23 : : 2014/08/01(金) 15:31:28
    舞園「私たちを閉じこめたのも…あなたですか?」

    クマえもん『閉じこめたのは僕じゃないよ。熊に誓ってね』

    舞園「どうして、閉じこめられたことを知っているのですか?」

    苗木「!」

    葉隠「ひぃぃい!!」

    クマえもん『お・み・と・お・し。お見通し!熊流千里眼はイングランド30年の歴史と共に』

    舞園「…とぼけるんですね」

    クマえもん『…lineってあるよね?グループ会話の中身を見たいんだけど、その人達とは気まずくてグループに入れない。だから気まずくない友人に中身をスクショしてと頼んだんだ。その人はスクショを送ってくれた。後日違う人と話したとき、僕はそのグループの内容を話した。なんで知ってるの?と聞かれた時僕は答えたよ。「ただのさえ渡る勘…」ってね。僕はそういう熊です』

    舞園「……わかりました」

    クマえもん『うんうん。わかってくれて嬉しいよ。じゃ、早くゲームを進めたいからほら、本編戻るよ』

    七海「……そう、だね。とりあえず進めないと話にならないかも」

    クマえもん『君はキレるねー。じゃあさっさと言いなされ』

    七海「うん。…そうだね。『野球選手』の子が怪しい…と思うよ?」

    クマえもん『ほんほん。その理由は?』

    七海「彼だけ急に、理由もなく出番が増えたから」

    クマえもん『あはは!ゲーマー的!だがそこがおもしろい!』

    クマえもん『おっけーおっけー。面白い意見だけど次からはそれナシね。今回だけ認めてあげる』

    セレス(次があるのですね…)

    クマえもん『じゃ、進めるよ!ボタンをポチっとなしてね!』
  24. 24 : : 2014/08/01(金) 15:58:05
    七海先輩がボタンを押すと、ゲームが再開される。


    七海「……あれ?無くなったはずのコトダマが復活してる」


    クマえもん『マイクのマークがあるでしょ?直接声を込めろよ!心の叫びをよ!それで論破しろ!外に出る三人を決めろよ!』


    アホ毛『本当に……3人じゃないとダメなの?』



    占い師『どうすりゃいいんだ……?3人だから……俺と……えーと』



    ……皆が黙っている



    見ていて気分がいいものではないよね




    自分が生き残るために他者を犠牲にするなんて……



    江ノ島「いっそ出口とか塞いじゃえば争い起きないんじゃねw」



    楽しんでる人もいるけど……




    アイドル『出るのは私であるべきです!【私は皆に必要とされて】ますから!』



    七海「……」



    七海先輩がマイクに口を近づける……



    コトダマを創るのか……



    七海「……」スゥ
  25. 25 : : 2014/08/01(金) 17:10:22
    七海「…目を覚ましてっ!!」

    コトダマ『…目を覚ましてっ!!』

    ドンッ!!

    パキーーン!!

    七海「!」

    戦刃「はじかれたっ!」

    クマえもん『ゲームのキャラに語りかけてどうすんのさ!もっとこう…エグいのが見たいんだよ!だから今のは却下ね!』

    七海「……!!」ゾクッ!!

    苗木「…!!」

    おかしい!七海先輩が急に苦しそうに…!

    朝日奈「見て!右上のゲージが減ってる…!」

    クマえもん『そ、これが無くなったらゲームオーバー。ドゥーユーアンダスタン?』

    七海「…ハァ、ハァ……!」

    桑田「ど、どうしたんだよ!」

    七海「わかんない…」ハァ…ハァ…

    石丸「…バカげた考えだが、あのゲージと七海先輩の生命力は直結しているということか…?」

    全員「!」

    十神「バ…バカな!」

    クマえもん『グッド!賢いチンパンジーだね』

    クマえもん『さっ。次はミスらないようにしないよ?でないと…ね?』

    七海「………」

    七海先輩の表情が苦い。当然だろう。
  26. 26 : : 2014/08/01(金) 18:06:07
    うわぁぁ、これはすごく面白いです...!!期待です!!
    そして、ミリロンパネタが...!!
  27. 27 : : 2014/08/01(金) 20:45:49
    闇のゲームか……
  28. 28 : : 2014/08/01(金) 22:07:20
    七海「……仕方ないか」


    はぁ……と七海先輩からため息が漏れる。


    アイドル『出るのは私であるべきです!【私は皆に必要とされて】ますから!』


    七海「それは違うよ……」


    七海「君は必要とされてなんかない」


    コトダマ『君は必要とされてなんかない』


    バキーン!




    break!




    ……え?



    ボクは耳を疑った



    だって、そんなこと言ったら……




    アホ毛『君が必要とされている?何を馬鹿なこと言ってるの?たかが地方限定アイドルが……』


    アイドル『ち、ちがいます!』


    アホ毛『黙れよアイドル崩れ……』


    アホ毛『出口は三人しか使えないんだろ?だったら使わなければいい』


    クマえもん『まぁねwwww』


    七海「これが一応正解だったのかな……」ハァ


    そう言うと七海先輩はマイクを置く。



    七海「ゲームには、ハッピーエンドやトゥルーエンド、バッドエンドとかがあってね……」



    戦刃「じゃあ、これはハッピーエンドやトゥルーエンドを消されたダンガンロンパなの?」



    江ノ島「残姉ちゃんがまともな事を……」



    七海「わからない……今の私は……初見なんだよ……」



    クマえもん『それがオマエラ……陸に打ち上げられた魚のように……まぁいいか、キミたちの答えなんだね!じゃあ、出口は封鎖しまーす』



    デブ『そ、そんなあァァァんまりだァァアァ』



    ゴスロリ『というか、今回彼女を殺した犯人を探してる途中ではなくって?うふふ』



    暴走族『じゃあさっさと戻るか……ったく、アホ毛のせいで貴重な出口が使えなくなった』



    アホ毛『ボクのせい扱い!?』



    ……はっきり言って、クソゲーになってる




    こんなとこに閉じ込められるし、霧切さんは連絡つかないし




    まぁ、七海先輩はクソゲーも好きだからまだなんとかやれてるみたいだけど……
  29. 29 : : 2014/08/01(金) 23:02:34
    ………あれ?

    いつから僕は、命がかかっているかもしれない状況を“ツマラナイ”と思っている?

    こんなの、おかしいじゃないか。

    ゲーム以前に、不当だ。

    七海先輩は本当に苦しんでいた。それを見て心配の言葉もでないなんて……。

    僕はなんて冷たくなってしまったんだろう。僕自身に嫌気がさす。

    今からでも遅くないと、僕は立ち上がった。

    そして、力強く言い張ったんだ。

    苗木「七海先輩!このゲームはやめましょう!」

    七海「!」

    大神「その通りだ…無理にやる必要はない。ゲームであれば、電源ボタンを押すだけでやめられるはずだ」

    ザー!!

    突然、スクリーンがノイズと共に砂嵐状態になった。

    パッ

    そして、次に映ったのはクマえもんのアップ。

    クマえもん『上映中に立って叫ぶとか……バカッター行きですわ…』

    苗木「!」

    クマえもん『で、聞いてればさ。パンケーキにシロップとハチミツと砂糖とピルクルとアンコとバニラアイスとガムシロップをふんだんにかけた感じだね、君。やめられると思ってんの……?とんだ甘ちゃんだよ。デビル甘だよ!これだからゆとりは』

    苗木「な、なんだよ!」

    クマえもん『このゲームは、クリア以外に終わる方法がないんだ。一度つけた電源はもう止まらない。充電はずっと補給される。消しても無駄よ無駄無駄』

    苗木「そ、そんなの…本当のクソゲーじゃないか!」

    クマえもん『いやいや、電源落とせばいつでも抜け出せるなんて緩ゲーよりずっとスリリングでイカしてない?ずっと待ってたんだろ!こんな展開を!』

    苗木「……… 七海さん、僕と交代だ」

    七海「!」

    舞園「苗木くん!?」
  30. 30 : : 2014/08/01(金) 23:13:16
    石丸「苗木クン!七海先輩には先輩をつけなければダメだ!」


    不二咲「そこ……?」



    苗木「あ……でも、うん……そうだね」


    七海「……ダメ、これは私がなんとかしないと」


    苗木「七海先輩!」


    七海「こんな面白いゲーム……私以外に誰が……」



    桑田「七海先輩……?」



    クマえもん『うぷぷ……このゲームに支配されたみたいだね!もうこれなしじゃ生きられないのかもね!』



    七海「続きを……早く……続きを……先が予想できないのなんて……久々……だよ……」




    呼吸が荒い……!七海先輩が壊れる!



    苗木「七海先輩!」




    七海「うるさああああいいい!!!!」










    七海「邪魔……するな……!これは私の遊戯ーゲームーなんだよ……」
  31. 31 : : 2014/08/01(金) 23:40:28
    七海「あぁ……早く続きを見せて?私に最高の興奮を与えて?」

    クマえもん『えぇ、惜しみなく与えますよ。最高の興奮をね……』

    ……異常だ。

    僕達全員が、その時確かにそう思った。

    江ノ島「ヒュー!面白くなってきたじゃん!」

    …1人を除いて。

    舞園さんは、隣で震えていた。

    いつの間にか服の袖を掴まれていたようで、そこから微弱な振動が伝わる。

    ………こんな時、抱き締めてあげるべきかどうかを考える程、僕は男が出来ていない。

    僕はとにかく、舞園さんのために表向きはどうにか取り繕うと決心した。

    周りは見渡さなかったが…どこもこんな感じなのだろうか。

    朝日奈「嫌…先輩が…壊れちゃった……」

    大神「…安心しろ。必ず我が守る」

    腐川「白夜様…」

    十神「………」

    山田「ひぃぃ………!」

    セレス「山田くん、少し静かにしてください」

    不二咲「怖い…」

    大和田「……大丈夫だ」

    葉隠「おっかねぇよ…膝が震えて…」

    石丸「落ち着くんだ…葉隠くん!」

    戦刃(…やっぱり、おかしい。私が出るべきなのかな…?)
  32. 32 : : 2014/08/01(金) 23:51:53
    七海「……」



    七海先輩は無言でゲームを進める。



    ボクも含めて、誰も止めには行けなかった……



    ゲーム内で超高校級の???を殺した犯人を、アホ毛の彼が追い込んでいく。



    アホ毛『犯人は……超高校級の野球選手……キミだよね』


    野球選手『な、何言ってんだ!バカ!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿』


    アホ毛『キミの工具セットには使われた形跡があるはずだ』


    break!



    野球選手『バカ……』



    七海「なんだ……同じか……」




    お、おかしいよ!七海先輩も……ゲームも!




    今、コトダマもなにも七海先輩が言ってないのに勝手に進んだ……これって……?



    クマえもん『それじゃはじめよっか、投票タイム』



    クマえもん『ん?あぁ、キミタチだよ投票すんのは。画面の前のオマエラ。』



    ガコンッ!と椅子が揺れて、目の前に何かの装置が現れる。



    桑田「……え?これで俺たちが選ぶの?」



    石丸「良く分からない仕掛けだが……今しがた犯人は野球選手だとわかったではないか!投票するぞ!」



    石丸クンの言葉を皮切りに、ボクたちは野球選手に投票していく。



    桑田「……」ブルブル



    舞園「あ、あの桑田くん?振動がこちらにも伝わってくるんですが」



    桑田「あ、ごめん舞園ちゃん……なんでか知らないけど意味なくドキドキしてきた……へへ」ブルブル




    ゲームの野球選手と……超高校級の野球選手の桑田クン……



    いや、そんなわけないよね……
  33. 33 : : 2014/08/02(土) 00:16:28
    ………ポチッ

    ポチッ ポチッ ポチッ

    誰かが投票したのを皮切りに、みんなが投票を始めたようだ。

    そう、なにも難しいことはない。

    さっきの映像で犯人は明らかだ。だったら、それをハッキリと僕の手で伝えればいい。

    ………だからこそ、このやり方は不気味だ。

    まるで、全ての責任を僕達に押しつけているような…。

    考えすぎなのかもしれない。粋なゲームの演出で、希望ヶ峰がリアリティを追求して用意した授業なのならそれでいい。

    そうだ、深く考える必要はない。これは授業なのだから。

    ポチッ

    僕は驚く程あっさりと、投票を完了させた。

    これで……いいんだよね?

    僕は同意を求めるように、みんなの顔を見回した。

    みんなそれぞれ、不安の影は見えるが………桑田くん。桑田くんだけは違った。

    クマえもん『…ねー、投票が終わらないんだけど』

    桑田「!」

    全員の視線が桑田に向けられた。

    桑田は、それを気まずそうに、頬に一筋の汗を走らせながらうつむいた。

    七海「…何をしてるの?早くしないと進まないよ」

    桑田「…七海先輩…俺、嫌な予感が……」

    そう言う桑田くんの顔は、いつになく真剣だった。

    真剣に、恐怖していた。

    七海「……そんなの気のせいだよ。これはゲームなんだから、楽しまなきゃ」

    七海先輩がステージを降りて、桑田くんの椅子の前まで歩いてきた。

    桑田「………先輩?」

    七海先輩は、桑田くんの右手を掴むと

    ポチッ

    強引に、投票を完了させた。

    桑田「!!」

    七海「大丈夫だから、ね?参加しよう?」

    クマえもん『はい!全ての投票が完了しました!!』
  34. 34 : : 2014/08/02(土) 01:04:51
    ゲーム画面に


    ヤキュウセンシュ クン ガ クロニキマリマシタ


    の文字が出て……



    クマえもん『オシオキを開始します♪』



    と、オシオキを始めた。



    野球選手が首に輪を付けられ、引っ張られていく……



    桑田「っ!?」



    その後、柱に縛り付けられ……ピッチングマシーンから出る大量のボールが野球選手に当たる!



    桑田「ゲホッ……」



    舞園「どうし……く、桑田くん!?」



    舞園さんの声に驚いて桑田クンの方を見ると……




    桑田「痛てぇ……痛てぇ……!全部……どこに当たるか……見える……わかる……痛てぇ……!痛てぇぇぇぇぇぇ!!!!!」



    苗木「く、桑田クン!?」ガッ!



    立とうとしたけど、動けない……!




    七海「オシオキは同じなんだ……へぇ……」



    そんな場合じゃ……




    桑田「ゲホッ……」ガクッ




    石丸「く、桑田クン!?どうしたのだ!」





    しかし、彼の返事はない




    大和田「お、おい桑田?」



    朝日奈「ま、まさか、そんな……?」




    クマえもん『やっほー!エクストリーム!マキシマムドライブぅ!アドレナリンが!染み渡るううう!!』



    アホ毛『クマえもん!よくも野球選手くんを!』



    巨乳『え?なにこれ……』




    ゲーム内ではテンプレな会話が表示されている……




    待って……桑田クンが……ゲームの中の人と同じようになってしまったってことは……






















    霧切さんは……?
  35. 35 : : 2014/08/02(土) 10:25:43
    いや、待つんだ。まだ桑田くんが同じという確証はない。

    大和田「く、桑田!おい!」ダッ

    大和田くんが席を立って、桑田くんのもとへ駆け寄った。

    大神さん、石丸くん、戦刃さんも大和田くんに続いた。

    大和田「おい!しっかりしろ!」

    両肩を掴んでさする。が、返事はなく。開ききった瞳孔は明後日を見つめている。

    戦刃「………死んでる………」

    全員「!!」

    舞園「そんな……」ガタガタガタ…

    不二咲「く、桑田くぅん!!」ガタガタガタ…


    ………本当に死んでしまったのか。

    僕の足の先から頭の天辺まで通っていた芯が、ストンと抜け落ちる音がした。

    脱力感。

    桑田くんの死……そして、それにより決定づけられた霧切さんの死。

    一気に大切な友人を2人も、こんなくだらないゲームなんかのせいで失ってしまった。

    ……本当にくだらない。

    僕の中で次に産まれた感情は、くだらないゲームとクマえもんへの“怒り”。今まで感じたことがない程の、圧倒的な怒り…!

    苗木「……許さない………」

    クマえもん『は?(威圧)』

    苗木「許さない!!」ダッ!!

    考えるより先に体が動いた。

    僕は立ち上がって、走った。

    目の前で笑っている、仇に向かって。

    苗木「クマえもぉおおぉぉぉん!!」

    ダッダッダッ!!

    サッ!

    苗木「!」

    僕の前を、突然出てきた腕が踏み切りのように立ちふさがった。

    苗木「…七海先輩」

    七海「……みんな座って。これはゲームだから」

    苗木「七海先輩……桑田くんが……」

    七海「…そうだね。彼は運が悪かったね」

    苗木「!」

    七海「それにしても、ここまでリアルに干渉できるゲームはないよ!!ファミ通もびっくり!!」フンフン!!

    苗木「…………」グッ

    ガシッ

    苗木「!」

    大神「苗木………堪えるのだ」

    苗木「…うん。ごめん」

    七海「はいはい!席に戻った戻った!じゃあ区切りも良いしここまでの感想を聞いちゃおうかな!うーん………君っ!!」ビシッ
  36. 36 : : 2014/08/02(土) 13:59:27
    セレス「……私ですか」


    七海先輩が指名したのはセレスさんだった。


    ギャンブラーだけあってポーカーフェイスは得意なようだね……

    その声はすごく落ち着いてて……


    セレス「正直、ここまでツマラナイゲームは初めてですわ……私も命をも賭ける賭博に参加してきましたが、ただ命を失うだけなど……」


    七海「うっわ……批評家気取りかぁ」



    さっきからだけど、七海先輩の喋り方や声色が、最初の頃の実況とは全然違う……



    七海「さてと……続き、行こっか♪」



    ……でも、どうして出れないのかな



    まさかこの世界もゲームなんてバカげたオチじゃないだろうし……
  37. 37 : : 2014/08/02(土) 14:37:14
    江ノ島「それより早く進めよーよ。この先気になる気になる木」

    苗木「!」

    苗木「江ノ島さん!!」

    江ノ島「えっ。何苗木」

    苗木「どうして…どうしてさ!桑田くんが死んじゃったのに!どうして平気で…ゲームのことばっかり考えていられるのさ!」

    江ノ島「あっはっはっ!バカだな~苗木。ゲームの演出に決まってるじゃーん!」

    苗木「………」

    僕はこの言葉を聞いて、江ノ島さんも1人の女の子なのだと悟った。

    信じたくないのだろう。今の状況を。

    それなら、僕は黙っているのが彼女への配慮であり、優しさなのかもしれない。

    僕は「ごめん」と呟いて、会話を終わらせた。



    ………ってところでしょ!苗木!

    残念残念。お姉ちゃんよりちょっとだけ残念だよ苗木。

    そうじゃない!そうじゃないでしょー!

    こんな愉快なことそうそうないよ!

    あー楽しみ。ドキがむねむねしちゃう!



    そして、七海先輩はプレイを再開した。

    ここから先は第二章だ。

    減った仲間は2人。残り14人が、食堂に集まって話し合いをしている。

    内容は、これからどうするだとか、そんな感じだった。

    そして、アナウンスが流れた。

    クマえもん『体育館にお集まりください!』

    七海「クマえもんのアナウンスは、毎回ろくなことがないんだよねー!」

    なんでそれを楽しそうに言うのか、今の僕には理解できなかった。
  38. 38 : : 2014/08/02(土) 15:18:26
    七海「……あれ?そう言えばさ」



    七海「ダンガンロンパって生徒15人じゃなかったかな?」



    七海「……あっ、なるほど」



    七海「プレイヤーも入れて16人なんだね!」



    ボクには何を言ってるのかわからない……



    七海先輩……!桑田クンが目の前で死んだんだよ……



    ゲームの仕様を楽しそうに把握してる場合じゃないよ……



    山田「しかし……奇妙ですなぁ……なんだかゲームが始まってから具合があまりよくないですぞ」



    石丸「むっ!それは普段の生活のリズムが悪いからだ!しっかりと食べ!動き!寝る!そして勉強!これが学生の本分だ!山田クン!わかってるのかね?」


    朝日奈「もー……うるさいよ石丸ぅ」


    石丸「このゲームも桑田クンのことも、きっと学校側が考えた企画に違いない!ハッハッハ!今は授業を楽しもうではないか!」




    い……石丸、クン?




    大和田「だよな兄弟!ったくぅ~、桑田も死にやがってぇ~本当楽しいぜこの授業!」




    不二咲「ふふ……ふふ……こんなゲーム初めて……どうプログラミングすればこんなになるんだろ……ねぇ……」



    み、皆が何かおかしい!?




    クマえもん『視聴者の方も盛り上がってきたね!まぁこの全国ニコ生放送でね、視聴者が100人しかいなかった頃が懐かしいね』



    朝日奈「それって2秒だけ見てすぐ戻るようなのも含まれるの!?」



    十神「たったの100人だと……?」



    十神(多いほうじゃないのか!?)



    御曹司『どうしたクマ、来てやったぞ』


    巨乳『お話まだかなぁ遅くない?』



    現実もゲームもおかしいよ……なんだこれ……!
  39. 39 : : 2014/08/02(土) 17:52:56
    100人もスーパープレミアム会員で視聴してるんですすねわかります。
    オシオキまだかなぁ遅くない?
  40. 40 : : 2014/08/02(土) 17:55:39
    御曹司『………来たぞ……』

    御曹司の言葉で、全員が前を向いた。

    体育館のステージから、ボヨヨンとクマえもんが姿を現す。

    クマえもん『えー、1回目の学級裁判が無事終わりましたね。そこで!オマエラに出血死大サービス!ネクストステージへ進ませます!!』

    ゴスロリ(=ギャンブラー)『…ネクストステージ?』

    格闘家『つまり…場所を移すということか?』

    クマえもん『そう。早い話が…旧校舎の解放です!!』

    全員『!!』

    アホ毛(=幸運)『きゅ、旧校舎!?』

    アイドル『そんな物があるんですか?』

    クマえもん『うん。旧校舎まで行ける道を作っておいたから、そこ道通り行くだけ着くからね。僕って親切でしょ?』

    アホ毛『それで…そこまで行けって?』

    クマえもん『ま、そういうこと。丸々使っていいからね』

    占い師『ど、どういうことだべ…』

    同人作家『僕達のネクストステージはこれからだ!』

    七海「えー!すごいすごい!本編では行けなかった旧校舎だー!!」キャッキャッ

    七海「興奮するよー!エクストリーム!アドレナリンが染み渡る~!」

    ……七海先輩。

    僕は入学式の時、学校案内で一度七海先輩のお世話になったことがあった。

    と言っても、トイレの場所を聞いただけだけど。

    その時の印象は、のんびりした人だなぁ、って感じ。

    いつも眠そうにしてて…やる気のなさそうな立ち振る舞い。

    得意分野になると性格が変わる人って居るけど、ここまで豹変するものなのだろうか。

    ………だからこそ、彼女は超高校級なのか…?
  41. 41 : : 2014/08/02(土) 21:46:55
    七海「さぁ!旧校舎に行こう!」



    七海「きっとー♪しゅてぃらー♪ 」



    ネガイゴトアンサンブル歌ってる……



    そんな気分じゃいられないよ……なんで……?



    クマえもん『キミたちにはね、この、なんだろ、楽しんでもらわないとね!』



    アホ毛『楽しむ……?野球選手くんたちがお前に殺されたんだぞ?』



    クマえもん『いやぶっちゃけwwwwww超高校級のアゴ髭とかどうでもいいやんwww』


    アイドル『確かにそうかもしれないですねwwwwww』


    『wwwwwwwwww』



    何一つ面白くない……




    ボクたちをイライラさせたいのかな……?




    七海「旧校舎に行くには……と」




    江ノ島「七海せんぱーい!」



    江ノ島さんっ!?



    七海「なに?」



    江ノ島「実はさっきの出口ってぇ、“かいわれ大根学園”からの出口であって外への出口じゃないんじゃないですかー?」



    七海「なるほどぉ!」




    大神「なんと……そうだったのか……」



    朝日奈「じゃあさっさと行っちゃおー!」





    葉隠「な、なんかみんなおかしいべ……?」



    腐川「なんなのよ……桑田が死んだってのに……結局人の不幸は蜜の味なわけ……?だから私は人が死ぬのは嫌なのよ……」



    ……あの二人、おかしくなってない!




    声かけてみるかな……




    いや、まずはゲームを見よう。旧校舎楽しみだし




    あぁ……ワクワクするなぁ
  42. 42 : : 2014/08/02(土) 22:38:33
    ……っと、よだれよだれ。

    舞園さんが見てる前で、恥ずかしいなぁ。

    そんなことを気にしている内に、画面は先ほどの出口へ。

    巨乳『ねーここでしょー?クマえもーん開けてよー』

    クマえもん『…あのなぁお嬢ちゃん。確かに言ったはずだぜ?この出口は三人用なんだ…ってな』

    アホ毛『えぇ!?じゃあここじゃないの!?』

    クマえもん『違いまーす。ここは三人になったらね』

    格闘家『なるほど……では』

    スタスタスタ

    御曹司『………なんだ。俺に何か………ッ!?』

    画面の中で、格闘家が御曹司の首を絞め始めた。

    クマえもん『おや、強行派』

    ググググ…

    徐々に力を強めているのがわかる。

    そして…

    十神「なっ……ぐぁっ………!!」

    腐川「白夜様!?」

    江ノ島「アハハ!十神迫真の演技!!」

    十神「ふざけ…な……!!この俺様は………十神…閥の……!!」

    ググググ……

    画面の奥の御曹司も、十神くんと同じ真っ青な顔をしている。

    本当、よく出来た演出で感心するよ。

    格闘家『……ふっ!!』

    ビクンッ!!

    御曹司『…………』

    御曹司が、完全に沈黙した。

    ということは

    十神「…………」

    腐川「白夜様ぁぁぁ!!嫌ぁぁぁあ!!!」

    舞園「腐川さんまで、なりきらなくていいですよ」クスクス

    山田「十神死す!デュエルスタンバイ!」

    七海「ふふふっ。でも、みんなの前で人を殺しちゃ…」

    クマえもん『…校則にもあったよね?暴力は禁止。やるならバレないようにやらなきゃ』

    格闘家『大丈夫だ。目撃者を消していけばいい』

    全員『!』

    ギャル『あんたバカァ!?そんな理屈が通用するわけ…ムグッ』

    格闘家『ほう…ではやってみるか?』

    今度はギャルの首が掴まれた。と言うことは……。

    江ノ島「?」

    …あれ。江ノ島さんじゃない。

    戦刃「……ゲホッ…!」

    戦刃さんだ!でもなんで…?

    戦刃(………)

    ガタッ!

    戦刃さんが席を立ち、スタントマンのような動きで座席を越え、大神さんの席まで文字通り飛んできた。

    大神「……戦刃?」

    ドガッ!!

    そして、大神さんの顎を蹴り上げた。

    まったくの無警戒。故、クリーンヒット。

    朝日奈「何すんのよ!」

    七海「……おっ!」

    今度は七海さんの声。僕は思わずそちらに視線を移した。

    すると、ゲームは進んでいて

    ギャル『おらぁ!』

    ドガッ!

    格闘家『ぬっ!』

    ギャルが必死の抵抗により、なんとか格闘家の腕から放れていたのだ。

    ギャル『はぁ…はぁ…』

    戦刃「ぜー…ぜー…」

    大神「………」

    戦刃「………ごめんなさい。蚊が止まってて、つい」

    大神「…まぁよかろう」

    許すんだ!大神さん心広いなぁ!

    七海「もーう。席立つのやめてよ!いいところなんだから!」

    江ノ島「そーだそーだ!」

    戦刃「…ごめんなさい」
  43. 43 : : 2014/08/02(土) 23:16:31
    腐川「そ、そんな……わけないわよね……まさか……ゲーム内の御曹司……ロン彦が死んだだけで……白夜様は……」



    そんなわけ……ないわよね……だって……



    たかがゲームでこの世界の人間に影響を与えるなんて……



    殺しをゲームみたいに捉えてた“アイツ”への天罰……なのかしら……



    冗談じゃないわよ……!



    セレス「……あら、3人用なら3人ずつ来ればいいのではなくて?」



    七海「あっwその手があったw」



    格闘家『というか、3人ずつ来ればよかろう』




    クマえもん『そこに気づくとはやはり天才☆』



    クマえもん『そうです!3人ずつ来ればよかったのです!』



    アホ毛『えーと……今ここにいるのは僕と巨乳と格闘家とギャルか……』


    苗木「まずアホ毛だけ残れよ……主人公だろ」


    アホ毛『3人が先に行きなよ』



    戦刃「十神くん、無駄死にだね……」



    ギャル『ロン彦無駄死に乙wwwwwww』



    江ノ島「無駄死にwwwそうかもwwww」



    腐川「っ……!」



    何が無駄死によ……!まず死ぬ必要がないじゃない……!



    あの格闘家……大神さくら……?



    でもあの時大神さくらは動いてなかった……



    ひょっとして……痛みだけがこっちに来るって言うの……?



    狂ってるわそんなの……!



    …………狂ってと来るってをかけたシャレじゃないわよ



    とにかく今はゲームを進めてもらうしかないわね……ゲームの中で誰かが死なないといいのだけれど……



    萌えないヤツ殺して何が楽しいんだろーね?




    ……うるさいっ!





    七海「じゃあ、3人ずつ誘導するとしようか……旧校舎楽しみだなぁ……」



    苗木「はぁ……楽しみだなぁ……このゲーム、楽しいよ!ゲームを進めるためなら皆の踏み台になってもいい!」



    ……苗木、さっきまでまともっぽかったけど。



    ゲームに、支配されたのかしら……豹変したわね



    葉隠「な、なんだか怖いべ……は、早く進めて終わるべぇ!」



    あと、まともなのは……葉隠だけ……




    つーか白夜様いないとかもうここいる意味なくね?帰ろ帰ろ





    ……うるさいっ!!!
  44. 44 : : 2014/08/02(土) 23:34:33
    七海「さーてさてやっていきましょー!」

    ポチポチポチ

    ピコン♪

    七海「およ?」

    【ここから先は、操作する視点を選ぶことができます】

    七海「ふむ」

    【なお、一度視点を決定してしまうともう他の視点に変更することはできません】

    七海「なるほど」

    【視点は三つから選べます】


    1 旧校舎を見に行った三人の視点。

    2 アホ毛の視点

    3 出口に居なかった、その他の視点

    七海「うーん、やっぱり旧校舎に行きたいけど…」

    七海「みんなに聞こうか!どれがいい!」

    大和田「1だろ。旧校舎に行くって話じゃなかったのか」

    山田「しかし、旧校舎は後で行くことも可能…やり残したことがあれば今ですな」

    石丸「さっきまで居なかった他のメンバーも気になるところだ!なぜ出口へ向かわなかったのか!」

    七海「うーん、結構割れるね。ここは代表者を選んで聞こうかな」

    七海「じゃ、はい。葉隠くん」ビシッ

    葉隠「な、なんだっていいべ!早く進めてくれぇ!!」

    七海「……はぁ、ノリ悪いなぁ。この授業つまんない?」

    江ノ島「チョー最高っすよ!」

    七海「だよね!」ニコッ

    葉隠「あぁ……あぁ……」ガチガチ

    七海「心配しちゃった。なんでもいいってことで、旧校舎に行きます!」

    『1』

    ピコン♪

    コツ…コツ…コツ…

    三人は、飾り気のない無機質な道を黙々と歩いていた。

    そして、扉にたどり着く。

    ギャル『この先が旧校舎ね』

    巨乳『うーん、なんかやっぱい古い?』

    格闘家『…開けるぞ』

    ギィ…

    古びた木の扉が、これまた古びた音をたてながらゆっくりと開いた。

  45. 45 : : 2014/08/02(土) 23:35:11
    やっぱい×
    やっぱり◎
    です。
  46. 46 : : 2014/08/03(日) 00:02:32
    扉が開くと……


    そこにいた……いや……あったのは……



    胸を刺されて死んでるあれは……



    弐大先輩……だっていうの?



    でも、違う……あれは……ゲームの登場人物……?




    巨乳『ぎゃあっ!グロ!』



    ギャル『いきなり死体とかチョベリバー、激おこプンプン丸?』



    格闘家『おこなの?』




    クマえもん『あ、心配しなくていいよ!彼はキミたちには関係ないから!』



    クマえもん『このにゃん○はねぇ、かいわれ大根学園からの扉が開く前にここで亡くなったんだよ!だからこの殺し合いとは関係ありません!』



    大和田「あー、つまり弐大先輩も死んだのか」



    石丸「なるほど!人の死はゲームをより盛り上げるな!勉強になります七海先輩!」



    七海「……ふむふむ、過去の殺人か。謎が謎を呼ぶね」



    何が謎が謎を呼ぶねよ……




    つまりは……このホールをゲームで言うかいわれ大根学園として……


    旧校舎をこのホールの外……私たちにとっての過去の世界としてるのね……


    ってことは、ここが開かなくなるより前に弐大がが殺されたってこと……?


    ゲーム内で殺されると死ぬんじゃなかったの……?



    それとも別の何か……?



    あーもう嫌になる……




    あ、アタシじゃねーよ?




    うるさいわよ……!!さっきから!




    気を抜くと……“アイツ”が出てきそうね……




    何度もゲーム内で血を見てるのによく耐えてるわよ私……血の色が赤じゃないからかしら……




    七海「どこを探検しようかな……旧校舎、楽しそう」



    クマえもん『イエーイ楽しんでる?このゲーム!』



    腐川と葉隠以外「イエーイ!!」




    葉隠「なっ!?」



    腐川「ど、どうなってんのよ……みんなして頭おかしいわ……」




    どうして……こんな奴らが生きてて白夜様は……!





    ……ていうか、どうして私は狂ってないわけ?
  47. 47 : : 2014/08/03(日) 08:56:15
    七海「…よーし、パパがんばっちゃうぞぉ」フンス

    鼻息を荒くして、七海先輩が手際よく探索を進めた。

    基本は、どこも空き教室。

    廊下の節々が痛んでいて、いつ抜け落ちるかわからない中を三人は進んだ。

    しかし、とくに目立ったモノもなく、一階の探索は終わりが近づいていた。

    七海「あー、なるほどね」

    …?何がなるほどなんだ?何もわかっていないのに。

    ……まぁ、それだけにこの先で待ち受ける希望が楽しみで仕方がないよ!

    階段の前に来た時、イベントが発生した。

    ギャル『なーんもないじゃん!どういうこと?』

    巨乳『まだ、二階を探索しないと…』

    格闘家『そうだ。まだ決めつけるには早いと言えよう』

    ギャル『はぁー!?あんたに言ったんじゃないんですケド!』

    格闘家『…』

    ギャル『それに、さっきのことを許したわけじゃないからね!めっちゃ痛かったんだから!簡単に許してもらえると思うんじゃねー!』

    格闘家『……先ほどは素敵な蹴りをいただいたな』

    ギャル『正当防衛』

    巨乳『ちょ、2人共……喧嘩はやめようよ……』

    格闘家・ギャル『………』

    2人が険悪な空気の中、階段を上った。

    そして、二階。
  48. 48 : : 2014/08/03(日) 17:16:22
    ギャル『……なんか思ったよりなにもないね』



    巨乳『旧校舎から外への道もなさそうだし……』



    クマえもん『やれやれ、まだ出口なんてあると思ってんの?』



    クマえもん『キミたちはここから出れないんだよ!』(カメラ目線)



    腐川「……っ」ギリッ



    これって明らかに……私たちに言ってるじゃない……



    いい加減にしなさいよ……!



    七海「出口はない……それは出口はあるってことだよね!」



    七海「やったか!?はやってないのと同じだよ!」




    ……楽しんでんじゃないわよ!





    七海「……あ、なんかある」
  49. 49 : : 2014/08/04(月) 21:35:23
    七海先輩が見つけたものは、画面の端でキラリと存在感を放つノートだったわ…。

    落ちている物を拾って、しかも中を覗き見るなんて悪趣味もいいところね………。

    七海「ふむふむ……このノートは誰かの日記帳見たいだね!名前は書いてないけど…どれどれ……」

    そして当然のように中を開いた…嫌な女。



    4月×日 晴れ

    憧れだったかいわれ大根学園に入学出来たとこを記念して、今日から日記をつけることにした。
    予備学科とは言え、我ながら誇りに思う。
    充実した毎日を過ごしていきたい。



    ギャル『予備学科…そんなのあったっけ?』

    巨乳『うーん?いつの間にかできてたのかも』

    パラパラ…



    5月◎日 曇りのち晴れ

    今日は突然ボールが飛んできた。
    おでこにぶつかったそれは野球ボールだった。飛んできたところへ投げ返したが、届かず。なんだかみじめな気持ちになった。



    ギャル『だっさ』

    パラパラパラ…



    8月○日 雨

    今日、本科に入るチャンスがあると言われた。
    嬉しくて、嬉しくて、真っ先に両親に電話をした。遠くに居るのに応援の声が近く、暖かかった。
    明日聞ける詳しい話を楽しみにして…おやすみ。



    ペラ…



    8月△日 俺の心は晴れ

    最高だった。これからの人類を引っ張る、希望になるためにいくつかの実験をさせてくれないかと言われた。
    もちろんOK。それで本科に入れるのなら。
    俺はもうただの予備学科じゃない!
    この実験が終われば、本科に入れるだけでなく本科の中でもトップクラスになれる!!



    パラパラパラ…



    11月○×日 晴れ

    今日も野球ボールが飛んできた。
    キャッチして、投げ返した。
    まったく、危ないよなぁ。



    ギャル『…あれ…前はどんくさかったのに』
  50. 50 : : 2014/08/05(火) 18:16:30
    七海「なるほどなるほど、ショッカー的な組織に改造されて才能を得たわけか」




    そこから先は破られていて見ることができない



    ギャル『あ?なんでだよ……誰がこんなこと!』




    格闘家『……』




    巨乳『クマえもん……あ違う私!私だよ!なんかみんなの隙を見て破れそうだなーって思って』



    ギャル(これ嘘だわ)




    七海「日記がない……か」




    石丸「日記は常に持ち歩くものだ!そうでなければ殺された時に困るからな!」



    大和田「そりゃないぜ兄弟wwww」



    苗木「ボクも日記つけようかなwwwwwww」



    舞園「私が日記書いたら高く売れますねwww」




    何がおかしいのよ……むやみに草生やして……




    七海「こういう時ってちぎれたページをあつめるのがセオリーだよね!」





    どこのキング○ムハーツよ……
  51. 51 : : 2014/08/05(火) 20:29:26
    山田「ブヒヒwwww先の展開を考えると僕のぶー子ちゃんがおっきおっきしちゃいますぞwwww」ムクムク

    セレス「汚らわしい。目に濃塩酸をかけられた気分ですわ」

    山田「失明すらありえる!?」

    苗木「あっはっはっ!www」

    七海「ちょっとwww静かにしてくれないと集中できない…と思うよ?www」

    ……狂ってるわ。

    葉隠「おいおいおい!この状況で…何をそんなに笑っていられんだべ!!」

    大和田「だってセレスのツッコミがよww」

    石丸「君は超高校級のツッコミだなwww」

    朝日奈「お腹痛いwww」

    大神「ふふっ…。葉隠、どうした?具合でも悪いのか?」

    不二咲「どこかおかしいのぉ…?」

    葉隠「いや…おかしいのはみんなだべ!みんなどうしちまったんだ!!」

    シン……

    葉隠「………は?」

    その時、空気が凍ったわ。

    みんなの視線が、ただ一点。…葉隠に集中していたの。

    その目は何よりも冷たくて、さっきまで笑っていたのが嘘みたいだったわ……。

    葉隠「お、おい…なんだよ!やめろって!」

    江ノ島「お姉ちゃん」

    戦刃「うん」

    葉隠「い……戦刃っち!?く……くるな!うわぁあっ!?」

    葉隠の必死な呼びかけを無視して近づく戦刃。その距離があと一歩になった時、葉隠が慌てて席を立とうとした。

    けれど、慌てすぎたのね。葉隠は足をもつれさせてその場で転んでしまったの。

    その間も、全員の視線は葉隠を追っていたわ。

    葉隠「やめてくれ…何かの冗談なら……そうだ、授業なら!もう充分だ!ハハハ、桑田っちも起きあがっていいべ!十神っちも!霧切っちは隠れているなら出てくるといいべ!!」

    暗くてよく見えないけど、泣いているのがはっきりとわかったわ。

    声も震えていて…正直見るに堪えなかった。

    それでも、私の視線は不思議と釘付けだったのよ…。

    葉隠「戦刃っち……だからそのナイフをしまって………」

    ストンッ

    葉隠「…………」

    ドサッ

    腐川「……!?」

    呆れる程軽い音がした。

    豆腐を切ったのかと思うほどあっさりと、葉隠が刺された。

    スッ…

    そして戦刃は立ち上がり、席に戻ったわ。表情は変わらない、冷たいまま。

    それを見て、みんなも座ったの。

    パッ

    そしたら…!

    舞園「わー!すっごいリアルです!」

    苗木「戦刃さんすごいや!すごい演技!!」

    山田「あれが軍人の暗殺術ですかな!」

    セレス「ふふ、良いものがみれました」

    朝日奈「葉隠も傑作!最高の演技じゃん!」

    不二咲「ってことは、葉隠くんも桑田くん達と同じで授業に協力させられてたんだ!」

    苗木「えー!後何人かいるよね!誰だろーw」

    腐川「…………」

    本当に、言葉が出なかったわ。

    今私の目は、きっとお月様みたいに真ん丸でしょうね。

    そして、葉隠の倒れている床に、作り物とは思えないリアルな、存在感のある赤。

    クラッ

    ……あぁ…だめ…

    ここで……交代したら……


    …………………………………
  52. 52 : : 2014/08/05(火) 22:07:26
    …………




    ジェノ「邪邪邪邪ーン!」



    やっぱり……



    江ノ島「誰あんたwwwwww」




    ジェノ「意外と家庭的な殺人鬼です。」




    ……あれ?




    七海「腐川ちゃんじゃwwwwwないのwwwwwwwww」




    苗木「腐川さんwwwキャラ違うwwwww」




    ジェノ「……チッ、うるせえんだよぉ」




    クマえもん『新たなゲストの登場かな?』




    ジェノ「……ホントムカつくわこのクマ」




    ジェノ「アンタら……これが授業とか本気?」



    大和田「は?それっt



    ジェノ「アタシ死体とか詳しいからわかっけどこれマジで死んでるだろーがっ!」




    石丸「そんなことwwwwww信じるわけないだろwwwwwww」




    朝日奈「そうだよwwwwwww」




    ……あれ?そういえばなんでアイツと記憶も共有してるのかしら



    おかしいわね……でも好都合よ……!




    ジェノ「信じる信じないはどーでもいいんだけどさぁ……」




    ジェノ「……白夜様を殺しやがった黒幕さん……どこにいるわけ?」ギロッ



    ジェノ「まっ、あたし的には白夜様の道づれ増やしたいけどねー!だって一人じゃかわいそうだモーん!」


    ……何も好都合じゃなかったわ
  53. 53 : : 2014/08/06(水) 12:01:39


    ……ジェノサイダー翔。あのゲームに何かあるんだわ………。

    ジェノ「……んなこたぁわかってんだよ」

    ツカツカツカ

    七海「……なに?ww」

    ジェノ「ちょっとそのゲーム見せろや」

    七海「えーちょwww」

    ガッ!

    ジェノサイダー翔は強引にゲームを奪い取ったわ。

    そして…画面を見た。

    スクリーンのモノとまったく同じ……。

    ジェノ「おいチチデカゲーマー。このゲームあたしに操作させろ」

    七海「うーん…いいよwwだからみんなもそんな顔しないでーwww」

    ジェノ「!!」バッ

    振り返ると……

    すぐ真後ろに、苗木が居た。
    そしてさっき葉隠に向けられていたあの凍えるような視線が、今度は私に向けられていたの……。

    背中を、鉄の味のするスプーンをなめた時のような悪寒が走ったわ。

    ジェノ「ハサミはなめても大丈夫だけどね♪」

    ……あんただけよ!!

    七海「じゃ、私は観客席に」スタスタ

    七海「あっ、適当なところで質問コーナー設けてね!あとこのチャプターまでだから!」

    ジェノ「…オッケー」

    そして私は、ゲームを始めた。

  54. 54 : : 2014/08/07(木) 00:18:53
    腐川ちゃんの一人称は「あたし」ですよー
  55. 55 : : 2014/08/07(木) 00:22:48
    ミスです()
  56. 56 : : 2014/08/07(木) 16:14:25
    お気に入り登録したいけど
    やり方分からない(-_-;)
    だれか…だれかー!
  57. 57 : : 2014/08/07(木) 19:53:09
    >>56


    ページ上部の星をクリックorタップすればいいのです













    ジェノ「ゲームとか初めてだしなぁ……」



    つまらなそうに舌をゆらゆら揺らしながらギャルを動かすジェノサイダー翔……




    七海「初めてのwwwwww感想が聞けそうだねwwwwwww」



    苗木「これはすごいwwwww参考になるねwwwwwwww」



    ……うるさいわね




    ジェノ「……あ、なにこれ?」




    ジェノサイダー翔がたどり着いたのは、コンピュータールームだった。



    ……いや、何かおかしい。コンピュータールームではなく、なにかの実験施設と言った方が正しいように思える。




    ギャル『何ここ?』



    格闘家『何かの施設のようだ……』



    巨乳『ここは紫だね!』




    ジェノ「紫なのは照明だけだろ……」



    正直なところ、このゲームのギャグは程度が低すぎてため息が出るわ……



    こう、ゲームの趣旨とはかけ離れてるというか……



    クマえもん『おやおや、ついに見つけたね!』




    クマえもん『ここはねぇ!』

















    クマえもん『ボクが死んで、ボクが生まれて、また死んだ場所なんだ!』











    ……は?



    いや、意味わかんないんだけど……



    何かのなぞなぞ?
  58. 58 : : 2014/08/07(木) 20:40:22


    ……だとしたら、それ、解かなきゃいけないじゃない……。


    格闘家『…どういうことだ?つまり今は死んでいると?』

    クマえもん『そういうことになりますね』 

    巨乳『でも、普通に立ってお話してるよ?』

    ギャル『それ…ぬいぐるみだって』

    巨乳『あっ、そっか』

    クマえもん『ちょっと喋りすぎちゃったかな。てかさ、格闘家さんのうのうと生きてるけど、校則違反してるからね?どうする?処す?処す?』

    格闘家『…好きにすればよかろう』

    ギャル『本当だよ!あんたなんか死んじゃえよ!』

    ギャル『見てよこの首のアザ!これじゃここ出ても仕事なんか来ねーっつーの!』

    格闘家『…なら、出なければよかろう』

    巨乳『ちょ、ちょっと2人とも…!また…!』

    クマえもん『んー?まぁわざわざ僕が処さなくても、誰かが殺してくれるなら放っておいてもいいかな』

    クマえもん『あーでも、裁判が簡単なものになってもつまんないし…』

    クマえもん『うーん、ここで殺しあっちゃいますか?』クチャクチャ

    ギャル・格闘家・巨乳『!』

    カランカラン

    地面に放り投げられたのは、二つの歪なナイフ。

    クマえもん『ドキッ!?女だらけのタイマンデスマッチ~!(生首)ポロリもあるかも?』

    格闘家『……』

    格闘家はそれを無言で拾い上げたわ。

    そして、ギャルも。

    巨乳『や……やめて………』

    クマえもん『巨乳ちゃんはあっち向いててね。刺激が強すぎ18禁』

    巨乳『いや…だめ!』

    サッ トンッ

    巨乳『………』ドサッ

    クマえもん『首の後ろトンッて奴、一度してみたかったんだよね』ウププ

    クマえもん『んじゃ、タイマンデスマッチ………開始ぃ~!!』



    ━━━━━━━━━━



    画面が暗くなった。

    それと同時に、映画館の明かりも消えた。

    突然のことで、全員が驚いたように声を上げた。

    そして、2秒後。映画館に明かりが戻った。ゲームの方も、ぼやけた画面から始まり、それは徐々に明るく、はっきりとしていく。

    巨乳の視点を表現しているんでしょうね…。

    巨乳『う……う……』

  59. 59 : : 2014/08/07(木) 22:12:23
    ……えっ!?




    ゲーム画面に映されたのは……



    格闘家、ギャル両方の死体……



    ジェノ「あれー?ってことはぁ……」クルッ



    ……当然、大神と江ノ



    戦刃が死んでるっ!?



    江ノ島「お姉ちゃんwwwwww残念wwww」




    それだけじゃない……!



    石丸、大和田、不二咲、舞園、苗木、朝日奈も……




    な、なんでっ……?




    画面の巨乳は朝日奈じゃないわけ?なんで?じゃあこの視点は?



    なんなの?




    ジェノ「……なんだこ……は、は、ブエエエックシュン!」





    腐川「……ハッ」




    やっと戻れたみたいね……




    ゲーム……これは……?




    そういえば七海先輩は……?




    い、いない!?




    江ノ島「皆wwwwwwwwどうしたのwwww」




    江ノ島「……飽きた」




    江ノ島「腐川冬子……キミはまだ、これが現実だと思ってるの?」




    ……え?





    江ノ島「キミは、本当に入学してから1ヶ月しか経っていない?」




    江ノ島「七海千秋なんて……希望ヶ峰学園にいた?」





    ……は?




    腐川「ど、どういう意味よ……!」



    確かに私はここに入学したばかりでこれは授業で……!



    江ノ島「うぷ……うぷぷ……」



    江ノ島「……どう?聞き覚えないかな?この笑い方……」



    何がなんだか……!考えて……!




    落ち着いて……!
  60. 60 : : 2014/08/08(金) 03:21:58


    腐川「…何おかしなことを言ってるの…?そんなの聞き覚えないわよ…!」

    江ノ島「…そうか。君には記憶がないんだね」

    腐川「…………?」

    江ノ島「あぁ、無理に考えなくていい。猿が知恵を絞ったところで所詮猿知恵。浅はかな考えなど持つくらいなら捨てた方がマシさ」

    腐川「なんなの……?これは一体!?」

    江ノ島「あぁみんな倒れてるぜっ!しっかり死んでるぜっ!てぇへんだてぇへんた!」

    腐川「そんな…そんな!」

    江ノ島「霧切響子の死亡も確認しました。あなたと私を除いて全滅です」

    腐川「……?七海先輩は…?」

    江ノ島「んなもん最初から居ねーよバーカッ!ファック!」

    腐川「は……?」

    江ノ島「あたしの最高に絶望的な計画から二年」

    江ノ島「事態は最悪の結末を迎えた」

    江ノ島「そう……全員が原因不明の昏睡状態に陥った…!!」

    江ノ島「ほんとに意味わかんないっ!今でもそう!計画が台無しになってほんっっと絶望的で嬉しかった!!」

    江ノ島「しかし…そこで事件は起こるのじゃ、村人よ」

    江ノ島「……未来機関とかいう奴らが………乗り込んできたんです………」

    腐川「…………」

    何………なんなの?

    本当に意味がわからない……。

    江ノ島「そいつらは私を保護していいました。「もう大丈夫だよ」って」

    江ノ島「なーんだ!こいつらなーんも知らねーじゃーん!!」

    江ノ島「あたしは決めた。こいつらを利用して…今度こそ計画を実行するって!!」

    江ノ島「優秀な私は即、未来機関に雇われた。当然だよなぁ?」

    江ノ島「そして直々に言ってやったのさ。クラスメイトを叩き起こすプログラムを作るって!!」

    江ノ島「それがこの『希望を絶望化コロシアイロンパ計画』の始まり!!」

    江ノ島「ん、わからないって顔してるね。それでいいんだ。迷わず行けよ、行けばわかるさ!」

    江ノ島「そして始まった『名前長い計画』!これを円滑に進めるために新しい登場人物が必要だった!」

    江ノ島「そこであたしに心酔する絶望の皆さんに協力していただき…作ったのさ!ニューキャラクターを!」

    江ノ島「紹介しましょう!なっなぁぁぁぁあみぃぃい!ちぁぁぁぁあきぃいいいいい!!!」

    カシャ!

    スポットライトの先に、七海先輩が立っていた。

    七海「やぁ、さっきぶり」

    江ノ島「まぁ、どうよ腐川。みんなと話せて懐かしかったでしょ?」

    江ノ島「本当は全員ゆっくりとゲームにこじつけて殺すつもりだったんだよ。リンクしてるのはわかるでしょ?でもさー飽きちゃったの。じっくり殺すの」

    江ノ島「そしてゲーム内では殺人鬼が大暴れ。校舎に残ったみんなは死体となってしまったのでした!」

    江ノ島「生き残ったのは綾鷹…違う、腐川とあたしと七海先輩(笑)だけ」

    江ノ島「どーする?私様優しいからチャンスあげる。3654170982つの中から選んでね」

    江ノ島「って多いわ!」ビシッ

    江ノ島「3つの中から選んでね」

    江ノ島「ひとーつ!」
  61. 61 : : 2014/08/08(金) 04:09:19
    江ノ島「今ここで死ぬか!」




    江ノ島「ふたーつ!ジェノサイダー翔の人格だけを残して腐川冬子が消滅するか!」




    江ノ島「みーっつ!まーんぐろーぶ!」



    腐川「……」



    江ノ島「あれ?つまんなかった?」



    そうじゃないわよ……



    江ノ島「気を取り直して……みーっつ!」






    江ノ島「キミが……2代目カムクライズルとなって私様の配下になるか」




    カムクライズル……?




    なによそれ……?





    江ノ島「カムクライズルってなーにー?って顔してるね!じゃあ教えたげるよ!」





    江ノ島「カムクライズルプロジェクト……まずここから話さないとね……」











    私はカムクライズルのことを江ノ島から聞いたけど……



    正直、わからないわ……




    江ノ島「さっき原因不明の昏睡状態、と言いましたね?」



    江ノ島「ですが、原因ははっきりしたのです。あらゆる才能を持つ彼……カムクライズルのおかげで」



    江ノ島「彼曰く、『絶望病』だそうです……しかし、私の知ってる絶望病とは違いました。」



    江ノ島「でもそれも必然……彼らは私から絶望病に感染したのです。例えるなら、オーケストラのCDと、生演奏のオーケストラ位の差があります」



    余計わかんないわよ……



    江ノ島「つまり、私の絶望に彼ら希望が耐えられなかったのです。」



    江ノ島「……おや?おかしいですね。確かその中にはもう一人の絶望、戦刃むくろがいたはずですよね?」



    江ノ島「じゃあ、どうして戦刃むくろも耐えられなかったんだろうな!」



    何がなんだかさっぱりだけれど……



    腐川「あ、あんたが……始末した……?」




    江ノ島「半分は正解!フィフティフィフティ!」




    江ノ島「指示したのはボク、実行犯はカムクライズル!」



    腐川「……そのカムクライズルって誰なのよ」



    江ノ島「そんなのどうでもいいと思うんだけどな……だって、もうこの世に居ないんだもん」



    腐川「……は?」
  62. 62 : : 2014/08/08(金) 13:01:51

    江ノ島「カムクライズル…名前くらいは知ってるでしょ?希望ヶ峰学園を創った人よ」

    腐川「……そういえば…そんな名前だったわね……」

    江ノ島「まだ聞きたい?一応あんたにも聞く権利ってのはあるから、聞きたければ話すけど」

    腐川「…………聞くわ」

    江ノ島「ちくわ?(難聴)悪いけどあたし真ん中に穴が開いてるちょっと長い管とかあんな卑猥なフォルム好きじゃありませーん!」

    腐川「……は?」

    江ノ島「質問コーナーは以上となります。お疲れさまでした」

    腐川「ちょ、ちょっと!教えなさいよ…!」

    江ノ島「…確かに……聞く権利はあると言いましたが………答える義務は………ありません………」

    腐川「なっ…!」

    江ノ島「うぷぷ、僕って親切でしょう?」

    腐川「──ッ!」

    おい根暗。代われ

    腐川「え? ハッ ハックション!!」

    ジェノ「……よぉ江ノ島盾子ちゃーん」

    江ノ島「ふふ、記憶を引き継げるって便利でしょ。仕様です」

    ジェノ「あんた……あたしに残ってもらいたいの…?」

    江ノ島「んーん。どっちでもいいよ」

    江ノ島「ただね。目の前に居たのが腐川冬子だったから、ああ言った方が効くかなーって思っただけ」

    江ノ島「ほら、さすがに一つの体に三つも人格宿っちゃうと壊れるわけよ。アニメやマンガじゃあるまいしね。これはゲームだけどっ!」ビシッ

    ジェノ「………」

    江ノ島「悩んでる?悩んでる?それならねー」

    江ノ島「…『ゲーム』を進めたら、もしかしたらヒントがあるかも…?」

    ジェノ「…ふざけてんのか?」ピキピキ

    江ノ島「おっと。いくらゲームの中でも殺人鬼怒らせるのはよくないね。ふざけてないよ。至って大真面目!」

    ……でも、あのゲームには日記があった……あの日記…もしかしたら…何かのヒントだったのかも……

    ジェノ「……!」

    ジェノ(ってことは…あの日記を全部集めりゃいいってこと…?)

    たぶん………

    江ノ島「そうそう。時間はあるからゆっくり考えなよ。今日中ね!」

    ジェノ「今日中……」

    チラリと時計を見ると…午後の6時を回っていた。

    ジェノ(あと6時間…!?)

    そして、設定上は超高校級のゲーマーである七海千秋が言っていたこと…

    『ダンガンロンパ、か……ざっと1日くらいかな?』

    ジェノ(昼過ぎから始めて…まだチャプター2!)

    ジェノ(うっわ…これ相当きっついわよ。笑えないかもゲラゲラゲラ!)

    笑ってるじゃない…。

    江ノ島盾子「どーするー?ゲームやるってんなら、ゲームの状態にこっちも合わせないとねーん」

    パチンッ

    ムクッ

    操り人形のように起きあがった、苗木、舞園、朝日奈、石丸、大和田、不二咲。

    戦刃と大神は倒れたまま……ゲーム通りね。

    江ノ島「巻き戻し巻き戻し。さぁ!答えを聞こう!」
  63. 63 : : 2014/08/08(金) 19:47:02
    ジェノ「……」



    ジェノ「気に食わないんだよねぇ……」



    ジェノサイダー翔はハサミを取り出すと、ゲーム機を突き刺した!





    は、はぁぁぁぁぁ!!!???なんで、なんで、なん……




    江ノ島「……は?」




    ジェノ「ゲームをクリアできるかどうか考えてるうちにさぁ、思い出したんだよねぇ……」




    そう言うと中指を立て……




    ジェノ「アタシは人に指図されるのが大嫌いなんだよ!」



    ジェノ「ぶっちゃけ、白夜様がいない時点でどうでもいいわけ。」



    江ノ島「なるほどね……そう来たわけだ」




    ジェノ「……」ザンッ



    ゲーム機に刺さったハサミを抜き、江ノ島に向ける。



    ジェノ「完全にアタシを洗脳できると思った?」




    ……なに、何なのよ




    アンタは何を知ってるわけ……?




    江ノ島「何を言ってるのやら……何が洗脳?私様は江ノ島盾子……マルチーズ100頭分の可愛さを持つ、あの江ノ島盾子様なのですよ?」



    ジェノ「あらら?どうしたの?チワワじゃないの?」



    江ノ島「っ……!」



    な、何が何なのよ……



    大体、私は希望ヶ峰学園に入学したばかりで……!



    ジェノ「まぁ、確かに……“アンタの時間”ではたっての一ヶ月くらいだったかもしれないわねんっ!」



    江ノ島「な、何言ってん……!」




    ジェノ「アタシは全部お見通しなの!最初から!この“授業”が仕組まれたものってことも…」



    ジェノ「ここが、新世界プログラムってことも!」




    江ノ島「そ、そこまで……わかってたん……すか……?」



    な、なんなのよ!




    ジェノ「でもまさかねぇ……記憶をリセットして更正させるあのプログラムを奪われるとは思わなかったわー」




    江ノ島「で、デタラメ言ってんじゃねーっす!」




    江ノ島「ここはプログラムなんかじゃないし!」




    ダメだわ……もうさっぱりわからないわ……
  64. 64 : : 2014/08/08(金) 20:40:15
    ジェノ「ざーんねん江ノ島盾子。あんたもう詰んでんだわ」

    は……!?わ、私様が…な、なんだって……え!?

    ジェノ「この新世界プログラムはもう変わろうとしている…その証拠に…ほら!」

    ザァーッ! ザァーッ!

    江ノ島「!」

    ジェノ「所々に走るノイズ…すなわち!この世界の崩壊を意味するっつーわけよ!」

    江ノ島「わ、わわわ、私様ががが…」

    ジェノ「終わりよ終わりぃ!ご来場ありがとうございましタァン!」

    ゴゴゴゴゴ……!

    江ノ島「そんな……本当に……」


    ジェノ「絶望のゲームは終わったのよ江ノ島盾子ォ。これからはゲームより理不尽なオシオキが待ってるかもね…ゲラゲラゲラ!!」


    江ノ島「本当に…勝ったと思っているの?」

    ジェノ「……は?」

    ザーッ! ザーッ!

    江ノ島「はい、ノイズさんクランクアップです。お疲れさまでしたー」

    …………

    ジェノ「な、なくなった…?」

    七海「ねぇ?wwwどんな気持ち?www勝ったと思って格好いいこと言ったらまだ手の平で踊ってた時ってどんな気持ち?www」

    江ノ島「うるさい」ヒュッ

    ザクッ!

    七海「………」ドサッ

    ジェノ(!?)

    江ノ島「え、あぁ。飽きたのとうるさいから殺しただけ。気にしないでいいよ」

    江ノ島「じゃあ改めて聞こうか…3つの中から選んでくれたまえよ……」
  65. 65 : : 2014/08/08(金) 21:14:08
    江ノ島「ひとつ……ここで終わる」


    江ノ島「ふたつ……ここで死ぬ」



    江ノ島「みっつ……諦める」



    江ノ島「さぁ、どれを選ぶっ!」




    ジェノ「……はぁ」



    いや、ため息って……



    ジェノ「アタシは勝ち誇って高笑いするキャラじゃねーっての!」



    ジェノ「やっぱり……本物と違って浅はかだなぁ……」



    江ノ島「何が?」



    ……悔しいけど、今はアンタに譲るわ



    私には今、何もできない……




    後で出番あるから待ってろって!



    ……?




    ジェノ「隠しきれてねーんだよオマエラ……」




    ジェノ「まず、江ノ島盾子……お前はそんな、安っぽぉいキャラじゃなかったはずだけどん?」



    江ノ島「ほぉ、この私様にそんな口の聞き方をするとは……」




    ジェノ「……まずさ、“私様”のキャラやりすぎじゃね?飽きっぽいんじゃなかったん?」



    江ノ島「!?」



    ジェノ「本性が見え見え隠れ見え見え……だわよ?澪田唯吹……」



    江ノ島?「ち、違うっすよ!唯吹は江ノ島盾子様っす!」



    苗木「は、話が見えないんだけど……」



    朝日奈「そうだよ!」



    舞園「そうですよ!」



    石丸「その通りだ!」



    大和田「だな……」



    不二咲「落ち着こうよ皆……」




    ジェノ「黙れよ狛枝、終里、ソニア、辺古山、九頭龍、左右田……」



    ジェノ「超高校級の絶望たち……」



    は?え?




    ジェノ「本物の江ノ島との対決で、本当の意味で絶望を乗り越えてない根暗をターゲットにしたんだろーけどそーはいかねーから!」



    ……まぁ、記憶を消されかけた時に根暗がアタシをかばったおかげで今も記憶が残ってんだけどな



    え?



    ジェノ「記憶を操作する方法を知っててもそれを使うやつがこれじゃな……」



    江ノ島?「な、何をわけのわからないことを……!」



    苗木?「腐川さん……こんな時にふざけるなんて……すごく絶望的だよね……」



    ジェノ「根暗は洗脳できててもアタシにはアンタらの本当の姿が見えてんだって!笑いこらえんの必死だったんだから(笑)」




    私が……アイツを……?かばう?




    何のことよ……少なくとも私はそんなことしないわ……




    ああ、もう頭が痛いわ……



  66. 66 : : 2014/08/08(金) 22:15:08
    ジェノ「つーわけで。姿を現せや絶望の残党」

    ヒューーン………

    澪田「…ばれちゃしょうがねぇっす」

    狛枝「アハハッ、僕と一緒に居ると、やっぱり不幸になっちゃうね」

    終里「いや、この方がわかりやすくていい」

    辺古山「ジェノサイダー翔。さすがと言っておこう」

    九頭竜「………ケッ」

    左右田「はぁーあ。俺が作ったプログラムとゲームが台無しだぜ。絶望的でいいけどよ」

    ジェノ「萌える男子は……ゼロッ!」

    そこじゃないでしょっ!

    狛枝「じゃ、ここからは回答編といこうか」

    狛枝「まず僕達は新世界プログラムを乗っ取ることに成功した…全ては江ノ島盾子復活のために」

    狛枝「そうなると、邪魔なのは生き残りの皆だよね。それぞれが素晴らしい希望を宿してる……けど、そう。その中で1人だけ…居たんだよ。僕達の付け狙える穴となる人物がね。さっき言い当てられちゃったよ…正解だ。やっぱり希望は素晴らしいね!」パチパチ

    ジェノ「黙ってろ江ノ島盾子の犬が!」

    狛枝「ふふっ。ちょっと違う。僕は江ノ島盾子が大嫌いなのさ……っと、みんなそんな目で見ないでよ。スマイルスマイル」

    辺古山「……作戦がうまくいかなかったものは、仕方がない」

    ザッ

    ジェノ「………!」

    ひっ……なによ……なんなのよっ!

    終里「わかりやすく、実力行使!!てめぇの命、もらうぜ!!」

    辺古山「これは警告ではない…宣告だ。覚悟しろ」

    左右田「覚悟しろ!」

    九頭竜「覚悟しろ!」

    澪田「覚悟するっす!」

    ジェノ「…ふ~ん……」チャキ…

  67. 67 : : 2014/08/08(金) 22:53:49
    ジェノ「未来機関、舐めてるっしょ……アンタら」



    辺古山「……何?」



    ジェノ「確かに今、絶望の残党達の意識はここにある……」


    ジェノ「そして、アタシと根暗は紛れもないピンチ……」



    ジェノ「でも、外には愛しのダーリンがいる……外でカムクライズル……奴がプログラムを操作してようが、ダーリンがなんとかしてくれるわ」



    澪田「……いや、十神と腐川が結婚した事実はないっすよ」




    白夜様がいないのにいる意味ないって……



    この世界にいる意味が無いってことなのね……



    ……白夜様は生きてるのね?よくわからないけど。




    ジェノ「さっきから死んだように寝てるけど……そいつらも絶望の残党だろ?」



    左右田「なんでもお見通しかよ……」



    あの男がなんか言った途端に葉隠たちが起き始めた……!?



    ど、どうみても希望ヶ峰学園78期生よね……



    ジェノ「……おやおやおや?焦りの色が見え始めたかな?」



    終里「てめぇの活動をシャットダウンさせるのは雑作もねえんだよ!」



    ジェノ「なるほどなるほどぉ……外ではカムクラくんが頑張ってるからねぇ……」



    狛枝「彼が活動を止めることはないよ……だって、あれこそ希望だからね……あらゆる才能を持ち……」



    ジェノ「ゲラゲラゲラゲラ!」



    絶望の残党たち「!?」




    ジェノ「オマエラバッカじゃねーの!?まーくんたちの存在忘れてない?」



    ジェノ「例えカムクライズルがなんかしてようがさ……まーくんたちや超高校級の完璧の白夜様にかかれば余裕でなんとかしてくれるし!」



    ジェノ「……」



    ジェノサイダー翔……私の別人格……



    あんたはそこまで人を信じるようなタイプじゃなかったのに……



    私の記憶にはないけど……なにか、凄いことを乗り越えたのね……なんて、語彙のない感想しか言えないけど……



    九頭龍「そんなハッタリ、俺ら相手じゃ通用しないぜ?何せ俺は……いや、俺たちは……殺れるぜ?」



    ジェノ「……あちゃー、ハッタリってばれてたかぁ……わたしったらおばかさぁん!詰んだ!」



    は、はぁぁぁぁぁ!!!???ええええ!!?



    う、嘘よね!?えっ!?えっ!?



    ジェノ「でも、これだけは言えるわよん?」




    ジェノ「残された希望を……甘く見ると後悔するぜ?」
  68. 68 : : 2014/08/09(土) 01:54:50

    ジェノ「だから……さ…」

    愛用の鋏を開いた状態で口元に運び、長い舌でペロリと舐めた。

    ジェノ「今日だけは、萌えない男子も殺してやるよ」

    ダッ!

    ビュオオン!!

    一陣の疾風が、左右田の真横を通った。

    スパッ

    左右田「んなっ……!」

    ピュルル~……

    ジェノ「時間ないから、いつもの張り付けはなし!チミドロフィーバーくらい自分で書けや!」

    左右田「あぁ……」ドサッ

    狛枝「わっ、すごい。左右田くんが死んじゃった」

    辺古山「人でなしめっ!ゲームの中とはいえリアルに影響は出るのだぞ!」

    ジェノ「誰が人でなしよパイスラッシュ!」

    辺古山「パ、パイスラッシュ…」

    ……苦戦しているようですね

    全員「!」

    少しだけ協力しましょう。他にやることもあるので、少しだけね。

    ズンッ!

    ジェノ「! (体が重く…!)」

    澪田「ふっふっふっ…ふが4っつ。イズルちゃんのおかけで…」

    ゴゴゴゴゴ……

    澪田「唯吹が……!」

    ゴゴゴゴゴ……!

    澪田「でっかくなっちゃった!!」

    澪田「って、これ、戦力的に唯吹が足手まといってことっすよね。ぐぬぬ…!」

    ……キノコでも食べたのかしら?

    ジェノ「ちょ、その表現いい!」

    熱い自画自賛になっちゃうからやめなさいって!!

    澪田「さぁーここからがショーの幕開けっす!」

    どうすんのよ!あんなにデカくちゃ、勝ち目ないじゃない!

    ジェノ「大丈夫大丈夫。デカいのはまずちまちま足から削ってけば…」

    ダッ!

    澪田「うわっ、まだ速いっす!」

    ジェノ(もらった!)

    一閃!

    ジェノ「!」

    ドォオン!!

    ちょ、ちょっと!大丈夫!?あたしの体なんだから傷つけないでよっ!


    ジェノ「……いった~…」

    辺古山「…隙があったものでな」

    ジェノ(ちっ。こいつちょっとヤバいじゃない)
  69. 69 : : 2014/08/09(土) 02:20:41
    その頃、未来機関のとある部屋では……



    カムクラ「……これでしばらくは大丈夫ですね」



    十神「チッ……俺たちを相手にしながらコンピューターをいじるだと……?」



    霧切「腐川さんの身体も、超高校級の絶望たちの身体もすぐそこにあるのに……!」



    葉隠「お、おい!今なら泣いて謝れば許してやるぞ!」



    朝日奈「そ、そうだそうだ!」



    カムクラ「……泣く?誰がですか」



    ダメだ……!棒立ちにも見えるのに隙がない……!



    ボクの“超高校級の幸運”なんて、役に立たないのか……!?



    苗木「カムクラクン!いや……日向創クン!」



    カムクラ「……はい?」



    苗木「こんなことをしても……何にもならない……!世界を絶望させても、何も……」



    苗木「【いい事はないんだ】!!」ドンッ!



    カムクラ「……ツマラナイ」



    カムクラ「それは違います」break!



    苗木「!」



    十神「苗木!コイツに言葉が通じるわけ無いだろう!」ブンッ!



    十神クンが十神財閥にいた頃に習ったであろう拳法、論山拳でカムクラ……いや、日向クンを押さえつけようとするけど……



    カムクラ「希望こそ、ツマラナイものです……希望になった立場だからこそ、言えることです」



    ボクに話をしつつもコンピューターを守り、腐川さんや超高校級の絶望たちの身体も守り、十神クンをあしらっている……!



    あらゆる才能を持ってるのって……こんなにすごいことなのか…!



    カムクラ「……それは論山拳ですか」



    カムクラ「確か、中国200年くらい昔の拳法で、1975年に31名の死者が出たと言われる……身体が弾けとんでもおかしくないくらい危険なもの、でしたか」



    十神「黙れ!」ブンッ!



    尚も避けてる……!どうなってるんだ……!




    カムクラ「超高校級の痴女、タオパイパイの父もその使い手……継承者だったそうですね」




    超高校級の痴女……?一体、何の話だ……?



    カムクラ「まぁ、ツマラナイ話は置いといて……」



    カムクラ「そろそろ、消えてもらいますか」ドゴッ



    十神「うぐっ……!」カハッ



    葉隠「と、十神っち!」



    朝日奈「こ、こんなに蹴り飛ばしたら怪我しちゃうじゃん!」



    カムクラ「……怪我?命があるだけ、ツマラナクない。と思いますが」



    霧切「いい加減にしなさい……!貴方、腐川さんが……腐川冬子が、どんな気持ちで私たちをかばったと思ってるの?」



    カムクラ「……」チラッ



    神座出流が腐川冬子の身体をチラリと見る。




    霧切「自分だけ江ノ島盾子と戦えなかった……でも、もしまた何かがあった時は私なりに頑張るわ……彼女はそう言っていた」



    霧切「わかるかしら……?彼女が誰かの為に何かをするということの重さが……どれだけの覚悟かを!」




    カムクラ「……ツマラナイことには変わりありません」



    くっ……霧切さんの説得も効かないなんて……



    ボクはどうしたら……!
  70. 70 : : 2014/08/09(土) 13:34:49


    ………そうだ。

    ダッ!

    霧切「! 苗木くん!?」

    カムクラ「フフフッ。彼は少しだけ頭が回るようですね。逃亡…非常に現実的な手段と言えます」

    十神「黙れ……あいつはそんな男じゃない……」ヒュー…ヒュー…

    朝日奈「十神っ!大丈夫!?」

    カムクラ「一度蹴り飛ばされたくらいでグロッキーなあなたに言われても…僕の心には届かない」

    葉隠「か、神様~~!!」バッ!!

    霧切(! 水晶玉!)

    葉隠「俺達…どうなっちまうんだべ!」

    ピカーッ!

    葉隠「………!」

    葉隠「うわぁぁぁぁあ!!」ガクッ

    霧切(……葉隠くんの占いで…よくない結果が出た……)

    霧切(3割は…乗り越えなくてはならないということね……)


    ━━━━━━━━━━

    【未来機関 廊下】


    ダッ ダッ ダッ!

    苗木は走っていた。
    無人の廊下を、ただひたすら…目的地に向かって。

    「廊下は走るな!」石丸くんがいたらこう言うかな…なんて、考えられるだけ余裕があるのかもしれない。

    苗木(ここだ…!)

    ピッポッパッポッ

    ーパスワード解除ー

    ガチャッ

    苗木「………よしっ、ここなら!」


    ━━━━━━━━━━

    【新世界プログラム】


    ジェノ「さすがに1対5は…ちょーっと厳しいわね~ん…!」

    澪田「そんなの日曜朝7時半にはよくあることっすよ!」

    狛枝「そう…僕達は絶望戦隊!」

    バッ!バババッ!!(全員がポーズを決める)

    狛枝「ダンロンジャー!!」

    ドカーン!(背後で爆発)

    ジェノ「………」

    狛枝「なんだかんだノリのいい皆が大好きだよ☆」アハッ

    辺古山「ハッ ノってしまった…絶望的だ…」

    九頭龍「ちくしょう…ガキの頃を思い出しちまった………絶望的だ……」

    ジェノ(い、意外と可愛いじゃない…)

  71. 71 : : 2014/08/09(土) 14:08:23
    ……今戦ってる奴ら以外が手を出してきてない今のうちになんとかしないとやばいかもしれないわね



    あ、あそこにいるのって桑田、山田、セレス、大神、戦刃、葉隠、白夜様じゃないの……



    ちげーよ……あいつらもこのプログラムに潜んでた絶望だっつの



    田中、花村、西園寺、弐大、小泉、罪木、詐欺師の方の白夜様ね……



    に、弐大先輩なら外にいるはずでしょ……




    あんなのフォログラムだっつの……




    ……もう、わけわからないからアンタに任せるわ




    ジェノ「つーかさ、そっち10人以上いるのにアタシ1人になんで苦戦してんの?」




    ジェノ「超高校級の名が泣いてるわw」





    西園寺「あいつ生意気だよー!」



    小泉「こ、こらバレちゃうから喋っちゃ……」




    ジェノ「テメーらもわかってんだよ!演技してんの見てこっちは片腹痛かったんだからねん!でもアタシお腹強いほうだから腹とか壊さねーけど!ギャハハハハハ!!!」




    田中「酷いノイズだ……双刀の鬼女に永久なる眠りを与えなければならんな」



    弐大「ぶっ殺すって言わんかい!」




    ソニア「黙って聞いていれば生意気なことばかり……!腐川冬子!降参いたしなさーい!」



    ジェノ「だが断る!このジェノサイダー翔、自分より……あ、続き忘れちった!」




    九頭龍「てめぇ……適当なこと言って時間稼いで体力を回復させてるな?」




    ……時間稼いでるのバレたか




    でも、外には…あの子がいる




    そしてその子を解放するパスワードは……



    11037……



    あの絶望的状況でまーくんを助けてくれたあの子のこと……コロシアイのことを……忘れないようにって……



    ……あ、根暗がこのパスワード考えたんだっけ





    え?





    ジェノ「ま、これ以上時間稼ぎは不要だしぃ?第2ラウンド始めるわよ?」




    終里「今度こそぶっ潰してやるぜ……」



    辺古山「弐大、手伝ってくれるか?早いとこ始末したいのでな」



    弐大「応ッ!そのつもりじゃ!」



    花村「あ、でも、殺さないで瀕死の状態にしてもらえると、僕的にはありがたいかな!地味に見えるけど彼女、なかなか可愛いし……」



    豚神「バカを言うな、さっさと始末するぞ」




    ……こえー




    そりゃ、アタシは殺人鬼だし、人の死なんて怖くねーけど、この人数差はな……




    マイハサミ、壊れたらごめんねっ☆




    ジェノ「死に晒せえ!」ギュンッ!
  72. 72 : : 2014/08/09(土) 16:24:02
    ジェノ「フッ!」シュンッ!!

    鋏を…投げた!

    ピスッ

    花村「なまらっ…!」

    そしてそれは、花村の額に深々と突き刺さった。

    ダッ!

    ジェノ「(連続殺人は)初めてだから…優しくしてねっ!」

    シュッ

    花村の額に刺さった鋏を抜きながら、その隣に居た豚神の首に鋏を… ドガッ!

    ジェノ「!」

    終里「そう何度も殺されるかよっ!」

    弐大「ワシらに勝とうなど、それこそ絶望的じゃぁあああ!!」

    ジェノ「……やるわね」

    ガクンッ

    ジェノ「!?」

    立ち上がろうとするも……膝が言うことを聞かない!?

    ジェノ「…所詮根暗の体なら、こんなもんでしょ………」

    ……何よぉ!あたし、体なんて鍛えたことないわよ!

    ジェノ「今までよく動いたってレベルよ!脳のリミッター外してもやっぱ限界だわ…」

    え!?外してたの!?

    ジェノ「ったりめーよ…じゃなかったらあんな速い動きできっこないわ!」

    ……それじゃ……もう……

    ジェノ「悪いけど、ここまでねん…」

    ガシッ!



    澪田「捕まえたっすよ…フフフフ…」

    ジェノ「くっ………」キッ

    澪田「っと、やっぱり殺人鬼の目は絶望的に怖いっす!これはこれでっ!いいっ!」

    ググググ………

    ジェノ「カハッ………!!」

    澪田「ほーらほーら…力を強めたらぁ…中身がドッバァしちゃうっすよぉ…?」

    ………っ!こんなの…卑怯じゃない!

    ジェノ「…勝負に卑怯なんて…ないのよ根暗……」

    でもっ…!
  73. 73 : : 2014/08/09(土) 16:41:22
    ジェノ「これも運命だったのよ……人を殺してきた私への天罰……今ここで肉体を失うことが罪への償い……」


    そ、そんな悟らないでよっ!急にそんな口調になられたら、不安になるじゃない……



    西園寺「何してんのー?早く潰しちゃいなよー!お腹の辺りを押すとプチって言うかもよ?」


    小泉「日寄子ちゃん、そんな楽しそうな目しちゃかわいそうでしょ?」



    ジェノ「殺すのって楽しいけど、殺されるのは正直……怖いわ……」



    ジェノ「……」



    も、もっと頑張りなさいよ!よくわかんないけど、未来機関ってのが助けてくれたりしないの?白夜様は?希望はないわけ?



    ジェノ「……」



    狛枝「残念だけどここで終わりだね……澪田さん、潰しちゃいな?」



    澪田「そっすね!んじゃ。バイバイ!」ギュッ



    ジェノ「ぐ、う……!」



    痛い……もう……ダメ、なの……?




    【私に未来はない】の……?




    ?「それは違うぞ!」ギュンッ!



    澪田「っ!……痛っ!?」



    な、何……?言葉みたいなのが飛んできたっ!?



    ジェノ「ふぅ、間に合ったのね……焦らせんなっつの……」



    ジェノ「……アルターエゴ!」
  74. 74 : : 2014/08/09(土) 22:51:14

    「アルターエゴ」

    不二咲千尋によって作られた…意志を持つコンピューター。
    もう1人の自分。

    「アルターエゴ」

    そう呼ばれた、ジェノサイダーの視線の先には。

    澪田「は………創ちゃん……!」

    カムクライズルの中身……いや、器となった人間。日向創の姿があった。

    辺古山「……!?アルターエゴ?アルターエゴは情報によれば、不二咲千尋のモノなはずじゃ…」

    ジェノ「ゲラゲラゲラ!あんた達の情報って結構ガバガバなのねん!それとも頭が弱いのかな?」

    九頭龍「はぁ!?ぶち殺すぞ!」

    ジェノ「殺人鬼をぶち殺すなんてあんたシャレが効くわね!」

    澪田「創ちゃん……本当に創ちゃん?」

    日向「みんな……やめるんだ」

    日向「絶望は…百害あって一利なしだ!」

    日向「だから……まずはジェノサイダー翔を放してくれ」

    澪田「………わかったっす」

    スッ……

    澪田の巨大な手が、パッと開かれ、ジェノサイダー翔の体を解放した。

    ジェノ「ふぅ……」

    九頭龍「! 何影響されてんだコラ!」

    澪田「だっ、だって!創ちゃん!創ちゃんっすよ!」

    九頭龍「さっきアルターエゴっつっただろうが!ありゃあ作られた偽物だ!」

    澪田「で、でも!!」

    田中「神の悪戯か!特異点の復活など!700年の歴史において皆無!」

    ソニア「ぶったまげー!ですわ!!」

    九頭龍「落ち着けよ!だからあれは日向じゃねぇって!」

    日向「九頭龍!!」

    九頭龍「!」

    日向「俺は…日向創だ」

    九頭龍「黙れよ!偽物が語ってんじゃねぇぞ!!」

    小泉「でもっ!もし本物なら…!!」

    小泉「間違えて殺しちゃうのって、最高の絶望じゃない………?」

    グルンッ

    全員の目が、一度だけスロットのように回った気がした。

    そして、その目は黒くよどんでいた。夜の闇よりも暗く、見ていると奥まで引き込まれてしまいそうな程深く。

    ザッ

    全員の体が、日向の方を向いた。

    日向「……やめるんだ。これ以上罪を重ねちゃいけない」

    罪木「日向さん…うふふ、怖くないですよぉ……たっぷり絶望するだけですからぁ……」

    終里「めんどくせーんだよな。悩む時間もめんどくせー」

    弐大「せめて、本物だった時のために楽に逝かせてやるからのぉ……」
  75. 75 : : 2014/08/10(日) 00:18:13
    な、何!?日向……えっ、だ、誰よ……!


    細かい説明は後!



    ……アルターエゴ、本人のデータを元に構築する、言わば“本物であって本物ではない”存在を創り出す……



    さすがは絶望……あの日向にもびくともしないわね




    けど、忘れてないかしら……ここは新世界プログラム……プログラムを管理し、監視してるのは……


    アルターエゴよん!




    日向「……どうしてみんなわからないんだよ!」




    西園寺「えー?何何聞こえなーい!」



    罪木「ふふ、ふふふ……空白に敗北はありえないんですよぅ?」



    左右田「なんの話だっつの……」




    花村「ま、日向くん一人ならなんとでもなるさ!なんなら、僕がシュラスコにしてあげてもいいんだよ?」



    日向「……クッ」



    ?「もういいよ、日向くん……大丈夫。皆で戦えば大丈夫だからね……」



    ……あ、あれって……七海先輩よね?



    ジェノ「ギャハハハハハ!!待ってたぜ七海千秋ぃ!ザ・オリジナルぅ!」



    お、オリジナル?




    あー、ざっと説明すると、カムクラに改造される前の、新世界プログラムにおいて監視役を務めるようプログラミングされてた人工知能ってとこよ



    ……つまり、どういうことよ?このプログラムの本当の支配者が帰ってきたってこと?




    そんなもんじゃねーよ……




    田中「フン、生まれしままの媒体が来たとて、我々の敵ではない」



    終里「敵が2体……いや、3体になろうがこっちが有利なのには変わりねえよ」




    日向「な、七海……?誰、だ……?」




    七海「……一時的に生み出された君はこの時限りだけど」



    七海「君のオリジナルとは、そう遠くない未来で会えると思うな」



    日向「……?」



    七海「さぁ、最終決戦だね……」



    七海「お父さん!」



    お、お父さん……て?



    ジェノ「さぁて、役者は揃ったみたいだし、さっさと絶望ちゃんたちをおねんねさせてあげまちょうねー」



    ま、待って……あそこに立ってるの、どう見ても不二咲千尋よね……お父さん、て?え?不二咲千尋って、女じゃなかった……?



    ちょ、根暗そんなことも知らねーのかよ!記憶消されすぎだっつの!



    不二咲「……七海、ボク自身もオリジナルの残してくれたデータだ」



    不二咲「オリジナルはボクたちに希望を託して、そして犠牲となった」



    ……いや、案外さくっと殺されてたような気もするけど?



    な、なんの話よ!さっぱりわからない!



    七海「わかってる。絶望たちを希望にしないといけないんだよね」


    不二咲「うん。だから……やろう。ボク達で腐川さんの心を、無事に外に返さなきゃいけない……」



    九頭龍「なぁにさっきからごちゃごちゃt



    辺古山「遺言はそれで終わりか?」



    七海「遺言……?それは違うよ」



    不二咲「これは勝利宣言だよ……オリジナルの残してくれた、超高校級の……仲間たちとの共同戦の始まりの合図だ!」



    七海「じゃあ、行こうか……」パチン



    七海が指を鳴らすと、あたりの空間が歪み、時空の歪みから見覚えのある姿が浮かび上がってきた……



    じゅ、12人……?



    ジェノ「さすがに絶望姉妹と根暗はいないよなぁw」



    七海「じゃあ。行くよ」



    七海「アルターエゴ“第78期生”たち!」
  76. 76 : : 2014/08/10(日) 00:45:58
    罪木が一瞬超小学級のゲーマーになってたwww
  77. 77 : : 2014/08/10(日) 03:12:05


    おぉ………なんだか熱い展開じゃない!

    小説だったらクライマックスね!

    ジェノ「てか……フル八重歯と頭クロワッサンの奴生きてる……あたしも腕が鈍ったわねん…」ガックリ

    左右田「フル八重歯…!」

    花村「頭クロワッサン…!」

    苗木『腐川さん!いや…今はジェノサイダー?とにかく、応援をよこしたよ!出来ることはしたつもりだから……。外のことは気にしないで!思いっきりやってよ!カムクラには負けない…必ず!』

    ジェノ「マーくん…」

    苗木…協力してくれたのね……。

    石丸「みんなっ!僕達は武力を行使したくない!だからお願いだ…平和的解決にはならないだろうか?」

    澪田「無理っす」キッパリ

    石丸「くっ…」

    大和田「兄弟。あいつらは完全に絶望に染まりきっちまってる……。話し合いなんかじゃ解決できないとこまで来ちまってんだ…」

    石丸「しかし…血を流した上での解決などっ!僕は!真の解決とは思えない!」

    大和田「兄弟!」

    石丸「彼らを殺してはいけない…もう二度と!殺人等犯してはいけないんだ!」

    大和田・セレス・桑田・山田「!」

    石丸「同じ過ちを繰り返してはいけない!ここで殺人等犯しては…彼らと同じ!本末転倒だ…!」

    桑田「……じゃあ…どうすんだよ…」

    セレス「正直、彼らと話し合いでの解決など望めそうにないですわ」

    山田「って!もう襲いかかってキター!」

    全員「!」

    山田の声の先

    目に捉えることすら困難な素早さで、終里と弐大の2人が風を纏いみんなに向かってきてる!

    弐大・終里「うぉぉおおお!!」

    ガシッ!!

    弐大・終里「!!」

    大神「…血は見たくない……下がってはくれぬだろうか……」グググ…

    弐大(なんじゃ…この力!)

    終里(まったく進めねぇ……!)

    ダッ

    実力差を受け止め、2人が下がる。

    大神「…聞き分けはいいな」
  78. 78 : : 2014/08/10(日) 03:52:40
    苗木「狛枝クン……キミは希望を求めてるんだよね……どうして、絶望なんか……」



    狛枝「……さぁ、どうしてだろうね?」



    十神「おいお前……」



    豚神「なんだ」



    十神「絶望だろうが希望だろうがどうでもいいが……その姿をやめろ」



    豚神「何故だ?」



    葉隠「あーもう……めんどくせー!」



    七海「……ねぇ狛枝くん」




    狛枝「なんだい?」




    七海「希望ってなんだと思う?」



    狛枝「は?」



    七海「希望っていうのは……」



    七海「!」



    終里「……」ブンッ!



    弐大「よくよけたのぉ……」



    ジェノ「オーガに勝てないからってそっちを狙おうったってそうは行かないかんね!」ジャギンッ!



    弐大「黙らんかい!」ゴッ!



    ジェノ「くっ……」ギンッ!




    多分、多分だけどきっと……



    ただ肉体的に倒すだけじゃダメなのよね……



    左右田先輩や花村先輩も、生き返ってたし、いや……というより、ダメージなんて概念、ないのかしら……
  79. 79 : : 2014/08/10(日) 13:02:13


    七海「……希望って言うのは…確かに狛枝くんの言うとおり、絶望を越えた先で輝く時もあるよ……」

    狛枝「………」

    七海「でも……希望って尊いモノだけど、わざわざ絶望を乗り越えてまで輝かせる必要はないんだよ……」

    ソニア「………」

    田中「………」

    左右田「………」

    七海「みんな…飽きちゃったんだよね?その分野において秀ですぎて、それに関してなら何でもできちゃうもんね」

    終里「………」

    弐大「………」

    七海「だから……みんなにとっては、希望って、すごく近いモノだったんじゃないかなって思うの……」

    罪木「………」

    西園寺「………」

    小泉「………」

    澪田「………」

    七海「だから……新しい刺激として、絶望を求めてるのかな……もしそうだったら…まだ取り返せるよ……」

    九頭龍「………」

    辺古山「ふんっ!!」

    七海「!」

    ボガッ!!

    ジェノ「七海千秋!」

    辺古山「正・義・完・了!」

    ソニア「!!」

    辺古山「絶望はそんな安いモノじゃない!私達は江ノ島盾子の考えに賛同し!自らの意志で絶望となった!!」

    大神(今…太刀筋が見えなかった…!)

    辺古山「希望などという概念を振りかざしたちっぽけな演説など聞くに堪えぬ!」

    辺古山「死にたい奴から前に出ろ…!絶望と正義の名において、裁きを下す!」

    田中「フハハハハ!!いいぞ鬼の子よ!気に入った!」

    田中「正義は必ず勝つ…至極当然のこと!」

    田中「勝った者が!正義だ!!」

    苗木「くっ……気絶させられてる…」

    ジェノ「むむむ…なんて荒っぽい連中かしらん!」

    あんたが言うとブーメランになるわよ!

    大神「…先に手を出したのはそっちだ。我は牙を剥く者に容赦せぬぞ…」

    終里「おうっ!こいよオーガ!」

    弐大「この空間で勝つことなど不可能じゃぁあ!!」

    ジェノ「!」

    弐大の発言……七海は殺されずに気絶させられ……左右田と花村は復活………。

    この時、ジェノサイダーに電撃が走った。

    一つ一つ離れていたピースが……合体!

    一つの結論として、明らかになった!

  80. 80 : : 2014/08/10(日) 23:04:55
    ここは……プログラムはプログラムだけど、ゲーム……なのね?


    ど、どういうこと?



    だからよ、わかりやすく言えばここはSAOみたいなもんなのよ



    ソードアート・なんちゃらみたいな?



    そそ♪つまり、ここにいる私たちはアバター……ってこれはわかってたことかっ!



    とにかく、最初の七海先輩の実況や、狂ってくクラスメイト達は台本通り……つまり、イベント戦だったわけ。そして今は……負けイベントじゃないってことよ



    んで、台本通りとは言っても、それはあいつらの台本なわけ。登場人物の死もある、そんな台本。



    でも、白夜様や桑田役の奴らは死んでない……相手は何らかのチートを使ってるわね……それか、残機無限か。亀でも踏んだんじゃないの?



    ……キノコをとったってのもあながち間違いじゃないかもしれないわね




    まぁとにかく、この新世界プログラムには、殺人や死の概念はないはずなのよ……だから多分、プログラムの根本を弄られたんだと思うわ。そうでなきゃ、復活したりするわけないし。死なないと復活とは言えないし。



    ……?




    わかりやすく言うわ……根暗ってメカに弱いからねぇ




    1 ここはゲームプログラム
    2 ここに死の概念は無いはずだが、恐らくプログラムの根本を弄られた
    3 彼らが死なない、勝てない=チートを使ってる
    4 つまり……?




    このプログラムのマスターである七海先輩を守って、外のカムクラをなんとかして、プログラムを元の平和な世界にすんのっ!



    ……ところで私の記憶はどこにあるのよ?




    七海先輩がなんとかしてくれるっしょ?で、わかった?あいつらチート使ってんの。だから今はどうあがいても勝てないわけ!今は時間を稼ぐしかないの!




    ……どうして、誰も攻撃してこないわけ?




    だからぁ……ゲームっつったでしょ?アタシのターンだけまだ過ぎてないから2ターン目にいかないの。ほら。オーガと終里が釣り合ってて動かないっしょ?




    ……要するにゲームなのね。わかったわ



    そそ!カムクラなんとかして外からプログラムを改築しなきとだめなわけ!今アタシにできることはそれまで負けないこと!おk?



    ……ええ。
  81. 81 : : 2014/08/11(月) 00:14:44


    【ターン1:ジェノサイダー翔】

    ジェノ(守りを固めるに越したことはないわねん)

    ガタッ

    一歩退いた。

    こうすることで、戦局がよく見える。


    【ターン2:絶望】

    澪田「まだデカいっすから!このまま好きなことし放題……」ズキッ

    澪田「!」

    ガクンッ!

    ドスンッ…!

    澪田「………?」

    ジェノ(…さっきのダメージが効いてるのね)

    え?でもダメージの概念はないんじゃ…。

    ジェノ(それによる状態異常…ってとこよ。まぁ動けないならそれでいいわ)

    辺古山「うろたえるな!所詮希望など…絶望に適いはしない!」ダッ!!

    七海を気絶させたバッドを構え、走る。その先は!

    セレス「!」

    山田「セレス殿っ!」バッ!!

    辺古山「ふんっ!」

    ガキーーーン!!

    ジェノ(おぉ、ジャスティスハンマーを盾にするなんてひふみんやるぅ)

    セレス「あ、ありがとうございます…山田くん」

    弐大「応ッ!」

    終里「はっ!」

    2人の息のあった連繋!!

    大神「ッ!」

    ドガガッ!

    朝日奈「さくらちゃん!」

    大神「…大丈夫だ」

    九頭龍「歯ァ食いしばれオラァ!!」

    大和田「んだとゴルァ!!」

    ガッ!!

    二つの拳がぶつかり合い、鈍い音をたてた。
    左右田「………」カチャカチャカチャ

    ジェノ(! 何か作ろうとしてる…!)

    田中「かつて体験したことのない恐怖に恐れおののけ………」

    ゴゴゴゴ……!!

    ジェノ(! 大地が震えて…!!足下になんか描かれてるっ!)

    田中「さぁ!処女の血を捧げよ!」チラッ

    ソニア「………」

    田中「……どうした麗しの姫よ。何を戸惑っている」

    ソニア「…ごめんなさい……」

    田中「!!」

    ジェノ(不発!!)

    罪木「お注射しましょうね……うふふふ………」

    苗木「怖い!なんか怖いのがじりじり近寄ってきてるよ!」

    霧切「落ち着くのよ苗木くん。あの注射に刺されなければいい話だわ」

    西園寺「おっとそれはどうかしら!」ザッ

    小泉「その推理はピンぼけだよ!」ザッ

    小泉「小泉フラッシュ!」パシャッ!!

    苗木「! 眩しい…!」

    罪木「お注射ぁ!!」グァッ

    霧切「! 苗木くん!!」
  82. 82 : : 2014/08/11(月) 00:32:19
    時を少し遡り、プログラムの外



    苗木の向かった……セキュリティセンター




    苗木「アルターエゴも解放して……ボク達の分身、いやプログラムを送り込んだけど……さすがにボクの分身は役に立たないかもなぁ」




    カムクラ「なるほど、逃亡したと思わせておいてそんなことを……」




    苗木「!」




    苗木「……霧切さんや十神クンはどうした!」




    カムクラ「……さぁ?」




    苗木「さぁ、って……!」



    でも、あそこから離れたってことは動けなくさせられたんだろうな……



    流石に殺しはしないよね……だって、あいつらの目的は絶望だから……



    カムクラ「一つだけ問いましょう。まぁ暇つぶしです」



    あ、あぐら……?でも、覇気が消えてない……!



    カムクラ「このカムクライズルという、完璧な存在を前にして、どうしてそんなに無駄な努力をするのですか?キミと同じ希望なのに、考えがわかりません」



    苗木「それは簡単だよ……キミは希望なんかじゃないからだ」



    カムクラ「……貴方はカムクライズルプロジェクトを知らないんですね」



    苗木「知っているよ……でも、キミは造られたに過ぎないんだ!」




    カムクラ「……だからなんです?養殖マグロはマグロじゃない、という理論ですか?それは違いますね……天然と違い、餌や環境を考えて育てています。逆に言えば、天然よりも優れているかもしれないのですよ?」




    苗木「それも違うよ……今のキミは希望じゃないだけだ。決してキミに希望の器がないわけじゃない!」



    カムクラ「……一応、どういうことか聞いておきましょう。少し興味が出てきました」
  83. 83 : : 2014/08/11(月) 01:18:34


    苗木「……例えば、コップにコーラが注がれてる。でも中身を出して綺麗に洗えば、そこにソーダを入れることができるようになる」

    苗木「絶望って言うのは…コップに注がれたコーラなんだ。その中身を一度何もない状態にしてから、ソーダ…希望を注ぐのが新世界プログラム…」

    苗木「つまり……君のコップにソーダを入れることも…可能だと思うんだけど………どうして怒ってるの?」

    カムクラ「いえ。僕がそんな幼稚園児に教えるような説明を受けるとは思わなかったので」

    カムクラ「…言いたいことはわかりましたよ。しかし…ツマラナイですね。絶望はそんな簡単に洗われません」

    苗木「どんなに難しくても、それがみんなのためなんだ…だからやるしかない。僕は希望を信じてるんだ!」

    カムクラ「…それ、狛枝凪斗も同じようなことを言っていました。やはり幸運は似ているのでしょうか」

    苗木「……それはわからないけど…」

    カムクラ「ふむ、まぁいいでしょう。ひとまずは僕も疲れました。なので決着は箱の中の人達に任せましょう」

    苗木「!」

    苗木「それって…プログラムの」

    カムクラ「そう…しかしこれも、今は僕の絶対的有利」

    苗木「………」

    カムクラ「……一つハンデをあげましょう。僕が直接手を出すのは後一回だけ。基本はオートで自由にしてもらいますよ」

    苗木「……カムクライズル…なんのために……」

    カムクラ「決まってるでしょう。面白くするためですよ。ワンサイドゲームほどツマラナイものはない」

    苗木「………」

    ……正直、馬鹿にされてるのはシャクだ。

    でも…悔しいけど!あいつに勝つには…ハンデをもらって、みんなに勝ってもらうしかない!!

    僕は自分自身に強く言い聞かせながら、パソコンの前の椅子に座った。

    苗木「後悔しないでよ…絶望」

    カムクラ「楽しみにしていますよ」

    そして僕は、マウスに手をかけた…。


    ━━━━━━━━━━

    罪木「……あれっ?」

    スカッ!

    罪木「………?」

    苗木「…てて、たまたま石につまずいて…」

    霧切「……!苗木くん!」

    ジェノ(うわ、マーくんラッキー☆)

    狛枝「…………へぇ……」ニヤッ


    狛枝は不敵な笑みを浮かべた。


    【ターン2:希望】

  84. 84 : : 2014/08/11(月) 02:11:21
    んじゃ、決めちゃおっか……


    ジェノ「行け!マイハサミぃ!です!」ブンッ!


    ジェノ「もういっちょ!」ブンッ!



    ……私にはできることないから解説に回るわ



    おっ、根暗サンキュー



    小泉「かっ、カメラにハサミが……刺さった……」



    左右田「うおっ!?せっかく作ってたマシンが……」



    ジェノサイダー翔の投げたハサミが……見事に当たったわね……




    十神「……下がっていろ」



    びゃっ……白夜様が本を持って前に進んでる……



    かっこよすぎ……



    豚神「何のつもりだ……」



    田中「何かは知らぬが、この俺の敵ではない!」




    十神「……レドルク!」シュンッ



    白夜様が持ってた本が光ったと思ったら消えた……!?高速移動!?



    田中「ど、どこに行った!?」



    西園寺「田中おにぃ!後ろ……」プスッ



    西園寺「うっ……」バタン



    日向「悪いな……キック力増強シューズでの蹴りじゃないだけありがたく思えよ」



    腕時計から麻酔銃!?なんなのよ!



    田中「後ろだと?」クルッ



    田中先輩……が振り向くとそこには白夜様が……



    十神「ゴウ・レドルク!」ガッ!



    あ、足が光って蹴りを入れた!?か、かっこいいです白夜様ぁ!



    田中「ぐおっ!?……カハッ……」ドザァッ



    あー、アタシも忘れてたわ!ここゲームだから技とかあんだよね!敵さんたちも忘れてたっぽい!



    わ、技……?



    そ!まぁぶっちゃけ声優ネタのオンパレードよ!



    め、メタなこと言うのやめなさいよ……!




    ……さてと、戦い方をプログラムされた78期生と、精神が本物の77期生の戦いっつーことはさ



    希望側でアドリブが使えんのはアタシと根暗だけってわけよ。人間はプログラムじゃないからさ?



    舞園「……この戦い、終わらせます!」キュポッ




    な、なんか帽子をかぶった!?なんなのよあれ……




    弐大「糞っ!アイドルに何ができる!」グォッ!



    な、殴りかかった!?舞園じゃ受け止められな……



    舞園「ハァァァッ!」パァッ



    ろ、ロッド!?



    舞園がそれを弐大先輩……に向けて……


    舞園「リフレクトフォース!」☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆*:..



    小さな鏡のような衝撃波が弐大先輩を包み込んでる!?何あれ!



    弐大「な、なんじゃこりゃぁっ!?聞いとらんぞおおおおお!!!」



    舞園「腐川さん……コピー能力、ですよ!」







    ジェノ「使えねえと思ってたやつらも技があるってこった!」



    狛枝「……忘れてたよ」



    狛枝「みんな、ここはゲームで、ボクたちはゲームの登場人物だよ」



    九頭龍「……つまりは、俺たちもあんなめちゃくちゃな技が出せるってわけだな?」


    ソニア(田中さん……ごめんなさい……)




    ジェノ「まぁ、とにかくまだ時間稼ぐぜ!外の奴ら!今のうちになんとかしろよ!」ダッ!
  85. 85 : : 2014/08/11(月) 03:17:02


    苗木「逃げちゃだめだ…逃げちゃだめだ…」プルプル

    霧切「苗木くん!逃げることは恥じゃないわ!」

    葉隠「いけっ!ゴース、ムウマ!」バッ!

    ポォン!

    罪木「わっ、ポ、ポケモンですぅ!」

    小泉「すごくジムリーダーっぽい顔をしてるわ!」

    葉隠「シャドーボール!」

    ボワァー!

    ジェノ「な、なんでもありになってきたわねん!」

    作者が吹っ切れたのよ!

    ジェノ「さっきからごっつメタいわ!」

    大神「人種差別などではない!」ドガッ!

    終里「理不尽ッ!」ドサッ

    朝日奈「まどかを…支配するつもりねっ!」

    カシャン!

    ジェノ(…!時が止まった…!?)

    朝日奈「……」バクダンポイッ

    カチッ

    ドカーーーン!!

    花村「うわー!!」

    ジェノ(け、結構圧倒的じゃない!?)

    桑田「ザケル!!」カッ!

    辺古山「ぐぁっ!」ビリビリッ!

    ジェノ(あっちでも本が光ってる!)

    不二咲「ミノタウロス!」バッ!

    ジェノ(なんか独特のポーズしたら背後に牛の影が!)

    不二咲「俺達にそんな世界は何も意味はない!」グァッ!!

    ソニア「っ!」ズサーッ!!

    石田「いくぜっ!赤丸!」

    赤丸と呼ばれた犬「ワンッ!」

    澪田「ひ…!」

    石田「牙狼牙!!」

    ズガガガガガガガガ!!!

    ジェノ「うっひょー!圧倒的すぎて笑っちゃゲラゲラゲラ!」

    言い切る前に笑ってるじゃない!

    ………ムクッ

    ジェノ「………ま、ノーダメージなんだよね」

    ひぃい!あれだけ攻撃したのに…

    ?「そんなんチーターや!」

    ジェノ「チーターなのよ!だからこそどうにかしないといけないのに……外の皆は何やってるかしらん!!」


    【ターン3:絶望】


    ━━━━━━━━━━


    苗木「っ…だめだ。根本的な部分に干渉することすらできないなんて!」

    僕は自分の頭を抱え、肘を机に叩きつけた。

    少し離れたところでカムクライズルが笑ったのがわかったが、無視した。

    何よりも僕は、無力を感じていたのだ。

    苗木(何が希望だ…!僕は仲間一人救えないのか!)

    ダンッ!

    握った拳をそのまま机に降ろす。

    偉そうに大口叩いて、何も解決できないなんて…僕は……どうしたら……!

    ……ドドドッ!

    苗木「っ!」

    さっき机を叩いた衝撃で、積み上げられていた書類が雪崩こんできたようだ。

    …ついてない。

    ただでさえ、時間はないのに!

    僕は焦りに身を任せて、書類を片っ端からまとめ上げ、せめてキーボードを発掘させることを考えて行動した。

    ガサッ…バサッ…トントン

    …まったく、いくらなんでも多すぎだって……………?

    その時、ある書類が苗木の目に止まった。
  86. 86 : : 2014/08/11(月) 10:10:34
    【新世界プログラム強制シャットダウンについて】


    こ、これって……!



    そうか、その手があったか!



    ……でも、それを使ってしまうと




    カムクラ「強制シャットダウン、ですか?」




    苗木「な、なんだよ……ち、違うからな!」




    カムクラ「……消去してないとでも?そんな反則みたいなシステム」




    苗木「な、え……?」




    カムクラ「……さて、どんなプログラムもバックアップをとっておくのが常識ですが」




    カムクラ「どこにあるんでしょうか、バックアップ」




    苗木「そ、そりゃあ、プログラムのマスターである七……」




    カムクラ「なるほど」




    カムクラ「つまり、彼女を消去してしまえばいいと」




    し、しまった!
  87. 87 : : 2014/08/11(月) 11:51:20

    カムクラ「……とは言っても、ご心配なく。言ったでしょう?ワンサイドゲームほどツマラナイものはないと」

    え……?

    カムクラ「僕がすることは最初から決めていた一つだけ。それ以外は一切手を出さないので、ご心配なく」

    苗木「………」

    カムクラ「そして…ソレは今ではありません。ターン3…軟弱な希望如きが耐えられますか?」

    苗木「…!」

    とっさに、ディスプレイに目をやった。

    カムクラの言葉に弄ばれているようで釈然としないが、それでも今苗木に出来ることは…チートの解決と、みんなを信じることだけだった。


    ━━━━━━━━━━


    西園寺「光の牙ガルモールにライド!」

    カッ!

    ジェノ(! 姿が変わった…!)

    西園寺「さらにコール!すのうがる!」

    ジェノ(そして背後に狼?)

    西園寺「すのうがるのブースト!光の牙ガルモールでゴスロリにアタック!」

    セレス「くっ…!」

    山田「うおおおおセレス殿は僕が守る!」

    西園寺「……ツインドライブファーストチェック」

    ペラッ

    西園寺「セカンドチェック」

    ペラッピカーン!!

    西園寺「ゲット!クリティカルトリガー!!効果は全てヴァンガードへ!」

    山田「!」

    ひふみんのジャスティスハンマーを…!

    貫 通 !

    バリィイイン!!

    山田「グフッ…!」

    セレス「山田くんっ!」

    花村「武装錬金!」

    ジェノ(胸に手を当てたら…どこからともなく槍が!!)

    花村「サンライト・スラッシャー!!」ズァッ!!

    朝日奈「きゃっ!」

    大神「ふんっ!」ガッ!!

    朝日奈「さくらちゃんっ!」

    大神「ぬぅ!どこにこんな力が!」キィン!!

    終里「等価交換だ!」パンッ!!

    ジェノ(今度は手を合わせたら…)

    ガシャンガシャン!!

    大神「ぬぉぉっ!」

    ジェノ(地面から槍!)

    終里「全は宇宙!一は俺!」

    作者がにわかだとこうも雑になるのね!

    ジェノ(Googleとなけなしの知識をかき集めてるんだから文句言わないのよ根暗!あと元VG勢の作者としてはOPを見たとき三森すずこが一番目に入ったらしいわねん)

    どうでもいいわっ!!

    九頭龍「おらぁっ!」

    ガッ!

    大和田「ぐっ!」

    ガッ!!

    ジェノ(こっちはマジバトルかよ…)

    弐大「覇ッ!」

    終里「ウオオ!」

    花村「強くならなくちゃだめなんだ!」

    大神「ぬぉぉ……!」

    ジェノ「3vs1、さすがに辛い!」

    加勢するの?

    ジェノ「まさか。あたしと七海千秋は生きてないといけないのっ」

    ……人を殺すことは出来ても、守ることは出来ないのね

    ジェノ「ちょっ!いきなり重っ!」
  88. 88 : : 2014/08/11(月) 12:42:23
    罪木「えへへぇ……終わりですよぉ?」



    罪木「日向にぃ……」ポンッ!



    日向「!?」キュルッ



    罪木先輩の撃った銃弾が日向……先輩?に当たった……!



    七海「日向くんっ!?」



    日向「……」



    日向「罪木、さまぁ……♡」



    !?



    あー、あれ、当たると一定時間撃った人にメロメロになっちゃうあれだわ



    罪木「よし!日向にぃ!ジェノサイダー翔をぶっ倒しちゃってください!」




    日向「任せてください!」ギュンッ!




    く、来る……!




    桑田「あぶねぇ!……マーズ・ジケルドン!」ギュムオッ!



    日向「グッ……!?」



    く、桑田……ナイスよ!




    罪木「ふ、ふええ……?日向さんが変な球体に吸い込まれちゃいましたぁ……」



    日向「こ、こんなもの……!」バリバリッ!



    日向「痛っ!?」



    桑田「それはな……動くと電撃が走るんだ。しばらくおとなしくしてな」



    ジェノ「れーたんナイス!」



    ……けど、なんか私たちの方は力を出し切れてない感じなのよね



    あっちは全力なのに……




    てかさ、根暗……気付かない?





    え?




    敵のターンなのにこっちも行動してるんだよ?ターン制ってシステムが弄られたっぽくね?




    それって……




    まずい状況よ……今。笑えねえわ……
  89. 89 : : 2014/08/11(月) 13:35:18


    ピカーン!

    澪田「人衣一体!神衣・鮮血!」

    バーン!!

    ジェノ(あのデカさでなんて卑猥な格好!!)

    花村・桑田・左右田「うっひょー!!」ブゥー

    澪田「戦維喪失!!」

    桑田「ぬわっ!!」パツーン!!

    舞園「桑田くんが18禁めいた姿に!」

    舞園「…よくも呪詛的な物を見せてきましたね!」キッ

    桑田・澪田・ジェノ(そこ!?)ガーン

    舞園「許しません!!」

    【反撃!!】

    ジェノ「!」

    ……そっか。わかったわ!やっぱりまだターン制なのよ!

    ジェノ「…そうねん。むしろこっちが成長してる!」

    舞園「PKファイアー!!」

    桑田「アポポポポポポ!なんで俺!!」

    ジェノ「…わけでもないみたいだけど」

    ……苗木がなんとかしてるのね!


    ━━━━━━━━━━


    苗木(今できることをしなくちゃ!とにかく、少しでもみんなを有利にするんだ!)

    カタカタカタカタカタ!!

    カムクラ「………」

    苗木(よし…希望側のみに【反撃システム】の追加!相手はチートを使ってるんだ…このくらいじゃ生緩いだろうけど)

    苗木(…チート、かぁ)


    ━━━━━━━━━━


    【希望ヶ峰学園在学中】


    苗木「わっ!また負けた!」

    不二咲「えへへー、僕の勝ちだよ!」

    苗木「強いなぁ…不二咲くん。もう何度負けたかわからないや」

    ※在学中なので、男だと言うことは知っている(はず)

    苗木「不二咲さんのキャラ、全然HPが減らないんだもん!」

    不二咲「えへへ…実は…ね」

    苗木「………あ、もしかして…」

    不二咲「ごめんね!新しく作ったコードを試してみたくて!」

    苗木「うわー!ずるいよぉ!」

    不二咲「ごめんね!ごめんね!」

    苗木「もー!」

    不二咲「チートコード、一つだけ教えてあげるから!」

    苗木「えー…じゃあ、教えてもらおうかな」

    不二咲「うん!これはね……」

    苗木「………!すごい!」

    不二咲「でしょ!これを使ったら負け無しだよぉ!」

    苗木「こういうコードって、どのゲームでも使えるの?」

    不二咲「それは使えないよぉ!」

    苗木「あー、そうだよね!」

    不二咲「ふふ、2人だけの秘密だよぉ!」


    ━━━━━━━━━━


    苗木(………あれさえ使えれば…この状況も!)
  90. 90 : : 2014/08/11(月) 14:06:28
    あのコード……絶望性:ヒーロー治療薬……!



    絶望……敵の心を強制的に逆転させる……



    でも、それで本当にいいのか……?



    それなら、勝ちという概念も負けという概念も無くしてすべてを無に返すモノクロームアンサー……



    いや、それはダメだ……




    やっぱり……ボク達の思ったように願いを奏でることのできる、ネガイゴトアンサンブル、かな……




    いや、違う……!今必要なのは……!




    カムクラ「もしかして、【希望のダンガン】プログラムを使う気ですか?」



    苗木「なっ……」



    カムクラ「なるほど……図星ですか。それはそうですよね、全てを希望で論破する希望のダンガンプログラム……超高校級の希望らしい選択です」


    カムクラ「が……それを使わせるわけにはいきません。一度だけ手を出すとは言いましたね……今、直接、貴方を始末した方がいいのかもしれません」



    や、やばいっ……!
  91. 91 : : 2014/08/11(月) 19:27:45


    カムクラ「……………」ジッ

    苗木「………っ!?」

    なんだ……これ……

    僕に視線を合わせたまま……動かなくなったぞ……?

    カムクラ「…………」

    ……いつまで続くんだよ!

    ブワッ

    体中から、気持ちの悪い汗がにじみ出てきた。

    まるで僕の心臓が、カムクラくんに直接いじられているような……嫌な感覚が続いた。

    不気味な赤い双眼に、僕の心は完全に掌握されていた。

    カムクラ「…………ほら」

    苗木「………?」

    カムクラ「あなたは今、僕に見られているだけで……これですよ」

    苗木「……っ」

    ……正直、カムクラくんがただ僕を見ていただけだとわかっただけで、家に帰ってきたような安心感が僕を包み込んだ。

    カムクラ「どうぞ。好きなことを試しなさい。僕がすることは最初に言った通りたった一つ。現実で君に手を出すことはしないと約束しましょう」

    苗木「……どうして、そこまで余裕なんだ…」

    僕は恐る恐る聞いた。いや、聞いてしまった。

    この質問は、悪手だった。どう考えても、こちらに余裕がないのが明らかに伝わってしまう。

    …すでにこの状況で余裕などないのだが。

    カムクラ「簡単です。あなたに負けるはずがないからですよ」

    彼はそれを当然のように言った。朝起きたら歯を磨くように、それが彼の“常識”であるかのように。

  92. 92 : : 2014/08/11(月) 21:00:38
    ……勝ち目はないけど、腐川さんを助けることはできるよね



    えっと確か希望のダンガンプログラムは……



    ……




    あ、あれ?




    ま、待ってくれよ!さっきまで何をどうすればいいかわかってたはず……!



    そ、そうだ、順番に思い出すんだ……そうすれば、きっと……




    【希望ヶ峰学園在学中】



    苗木「わっ!また負けた!」

    不二咲「えへへー、僕の勝ちだよ!」

    苗木「強いなぁ…不二咲くん。もう何度負けたかわか……」

    苗木「――――――!」

    不二咲「――――――!」





    あ、あれ?




    カムクラ「……どうしたのですか?希望のダンガン、撃ち込まないのですか?」



    苗木「黙って見てろ!カムクラぁ!」




    待って……イライラしちゃダメだ……



    苗木「はぁ、はぁ……」カチャ……




    ダメだ……手が進まない……!



    苗木「……何かした?」



    カムクラ「別に……手“は”出してませんよ……さぁ、好きにしてください。僕は見てますから」



    そう言うとカムクラくんは……振り向いて……?




    カムクラ「……危ないですね」



    十神「クッ……よけたか」



    カムクラ「しばらく起きないように気絶させた筈ですが」



    十神「……フン、超高校級の御曹司を舐めてもらっては困る……そしてカムクラ。お前はいいのか?絶望の残党の身体を放置してきて……」



    十神「……外の肉体を直接殺してもいいんだぞ?」



    苗木「と、十神クンそれは……」



    十神「仕方が無いだろう、強制ログアウトだ……」



    カムクラ「……ツマラナイ考えですね」



    十神「なんだと?」



    カムクラ「勝てない、自分では到底かなわない相手だと認め、反則で勝つしかできない……超高校級の御曹司とは、そんな程度なのですね」



    十神「貴様……」




    ま、まずい……十神クンがプライドを強く持ってることを手玉に取られてる……!



    そ、そうだ……プログラムの打ち方は十神クンも知ってるはず……!



    苗木「と、十神クン!」



    十神「チッ……何だ」



    苗木「希望の……」



    十神「……希望がどうした?」



    苗木「希望……?」




    な、なんだこれ……何も浮かんでこない……




    記憶の復元が不完全……だったのか……?
  93. 93 : : 2014/08/12(火) 02:59:42


    苗木「どうしよう……と神くン!」

    十神「落ち着け……苗木…」

    十神は苗木に駆け寄り、肩を掴んで少し揺さぶった。
    しかし、苗木は変わらず青い顔をしたままうつむいていた。

    十神「くっ……」

    カムクラ「おや、ゲームは1日1時間という決まりでもありましたか?ディスプレイから目を離してしまいましたが」

    十神「黙れ…」

    カムクラ「……」ハァ

    十神「苗木。しっかりしろ。お前は大丈夫だ。この俺がそう言っている」

    苗木「でも…僕は…」

    十神「……今お前がすることはなんだ?チートを思い出すことか?カムクラの前で絶望することか?」

    スッ……

    そう言うと十神くんは…肩から手を放してディスプレイを指さし、力強く僕に言った。

    十神「お前がやることは…絶望に打ち勝つことだ!!一度出来たことだろう…もう出来ないなんてことはないはずだ!!」

    苗木「………」

    十神「それに……カムクラの奴も余裕がない。俺が強制ログアウトを提案した時…あいつはどうにかそれを阻止させようとしていた」

    苗木「……」

    十神「俺は、強制ログアウトを選びたい。これ以上…ゲームの中とは言え元クラスメイトが傷つくのは気が引けるからな…」

    十神「…だが、お前は選ばないだろう」

    十神「絶望に打ち勝たないと、意味がない…とでも言うお前の姿が、容易に想像できる」

    十神「さぁ…苗木!貴様が持つべきはコトダマでもコトノハでもない!マウスとキーボードだ!早くこの戦いを終わりにしろ!!」

    苗木「……わかった。ごめん、十神くん。僕がおかしかったよ!」

    ガタンッ!

    僕は椅子に深々と座り直し、もう一度ディスプレイを睨んだ。

    相変わらず、戦況はいいと言えないし、チートも健在だ。

    ……でも、僕は!

    カタンッ!

    人よりも少し…前向きなところ!

    それが僕の取り柄なら!いくらだって前向きになってやるさ!!

    カムクラ「………」

    十神「…どうだ、カムクライズル。これが貴様の相手にしている…苗木誠という男だ」

    カムクラ「……少しだけ、面白くなってきましたよ」

    ………あとすこし!ここを…こうすれば!!

    カタカタカタ!!カタンッ!!

    アルターエゴ「開いたよ!苗木くん!」

    よしっ!これで根本的なところに干渉できる…!

    カムクラ「………」

    十神「………どうした。本格的に余裕がなくなってきたか?」

    …スクッ

    …カムクラは突然立ち上がった。

    コツ…コツ…

    そして…歩き出す。苗木誠に向かって。

    十神「…!おい、何をするつもりだ!」

    カタカタカタカタ!!

    この時…苗木は気づかない。全神経を、目の前に集中していたから。

    ドスッ……!

    十神「ぐっ…!!」

    十神に、本日三度目の殺人的な蹴りがヒットしたことにも

    カタカタカタカタ!!

    それによって、十神が気を失い、その場で倒れ込んだことも

    カタンッ!

    気づかない…!

    コツ…コツ…

    カムクラ「……」

    苗木の真後ろに、カムクラは立った。

    無表情。カムクラのそれはまるで死のように無慈悲な、しかし当たり前な表情。

    ……そして、カムクラの右手が…

    グァッ!

    苗木の…首もとに…!

    ポンッ…!

    苗木「!」

    集中していたところに、冷たい手が貼り付く。

    苗木は驚きながらも、手の先に振り向いた。

    苗木「カムクラ……」

    カムクラ「苗木くん、言いましたよね?一つだけ…手を出すと」

    苗木(……このタイミングで…か!)

    カムクラ「どいてもらいましょう。すぐに僕もどきますから」
  94. 94 : : 2014/08/12(火) 12:37:47
    苗木「……カムクライズル、直接手は出さないって、言ってなかった?」


    カムクラ「……さぁ?」



    カムクラ「でも、明確な約束ではありませんから……」



    カムクラくん、相当焦ってるのかな……



    カムクラ「……超高校級の希望、失われるの非常に残念ではありますが、仕方ないですね」



    「待てカムクラぁ!」



    ……!?




    聞き覚えのある声が、ボクの中に入ってくる……



    カムクラ「……?」クルッ



    う、嘘だろ……?



    「カムクラ……もういいんだって、やめよ?ね?」



    そこに立っていたのは紛れもなく……



    カムクラ「一応確認しますが、貴女は?」



    「はぁ……忘れたの?アタシは!超高校級のギャル!江ノ島盾子ちゃーん!」



    ば、バカな……どうして?



    カムクラ「……そんな嘘はどうでもいいです。誰ですか?」



    江ノ島「うっ……?」



    ……?



    カムクラ「確か、この組織は希望ヶ峰のOBOGによって作られたんでしたね……」


    カムクラ「超高校級の声帯や超高校級のメイクアップアーティストの力で江ノ島盾子に化けたつもりですか?朝日奈葵さん」



    朝日奈「う、そ……バレてる?完璧に化けたのに……」



    朝日奈さん!?か、完全に江ノ島さんに見えるのに……



    カムクラ「……しかし、あなた程度の人間が江ノ島盾子に化けるなど、許されることではありません」



    あっ……今、朝日奈さんに気が行ってる間にプログラムを……!
  95. 95 : : 2014/08/12(火) 15:02:45


    カムクラ「待ちなさい。苗木誠」

    苗木「!」

    …当然、読めるってわけか。

    カムクラ「あなたは…一つ誤解している」

    苗木「………?」

    カムクラ「何も…君に直接“手”を出すようなことはしませんよ。僕はただ、ゲームに一手干渉できればいいんです。だからそこをどいて欲しいと言いました」

    苗木「………」

    カムクラ「…信じていただけないのなら」

    ボグッ…!!

    苗木「……!!」

    カムクラ「……これでいいですか?」

    朝日奈「ひっ…!」

    ……信じられない。

    頭がどうかしてる…そうじゃなきゃ!こんな一手のための交渉に、腕なんか折るはずがない!!

    カムクラ「…なぁに、心配はいりません。片腕でも問題なく操作できますから」

    カムクラ「…さぁ、これで信じていただけましたか?まだ足りぬようなら、いっそ片足も… 苗木「わかった!わかったから…どくよ」

    ギィ…

    僕はカムクラに、席を譲った。

    カムクラ「…失礼します」スッ

    朝日奈「苗木…」

    苗木「朝日奈さん…そんな格好までして、僕を助けてくれようとしたんだね…ありがとう」

    朝日奈「苗木…でも…私…何も出来なかった」ポロッ…

    苗木「大丈夫。後は僕…いや、腐川さんがどうにかしてくれる」

    苗木「だから…信じるんだ。ゲームの中のみんなを…!」

    カムクラ「……できました」カタンッ

    苗木「!(早い…!)」

    カムクラ「苗木誠、席を返しましょう」スッ…

    苗木「………わかった」

    朝日奈「苗木…頼んだよ!」

    苗木「うん…!」

    そして、僕は再び席に着きディスプレイを見た。

    ………そして、そこに映っていたのは

  96. 96 : : 2014/08/12(火) 18:22:48
    舞園「現れよ……火の龍!ドラゴストーム!」


    桑田「シン・ベルワン・バオウ・ザケルガぁぁぁぁぁ!!!!!!」



    田中「ギンガクロスシュート……!」



    ジェノ「な、なんかやべえ対決だよ……!」




    ......................................................





    苗木「……何かしたの?」



    カムクラ「ええ、今にわかりますよ」



    ……なんなんだ?



    ......................................................





    葉隠「桑田っちと舞園っちが半端ないべ……」





    罪木「七海さん……行きますよ」


    七海「うん、わかった……勝てばキミはこちら側に付くんだね」


    罪木「そういうことです。じゃあ、始めましょうかぁ」


    罪木・七海「
           アッシェンテ
                    」



    「ちょーーーーーーっと待ったぁ!」




    ジェノ「っ!」




    この声って江ノ島盾子よね?




    ジェノ「まさか……」




    ......................................................



    苗木「か、カムクラくん!?まさか……」




    カムクラ「えぇ。僕は何もしません。」




    朝日奈「い、今、打ち込んだプログラムって……」




    カムクラ「……えぇ、生前彼女が残していたものです」



    カムクラ「名前をつけるならば……江ノ島アルターエゴ、戦刃アルターエゴ……ですね」
  97. 97 : : 2014/08/12(火) 18:43:57


    江ノ島「……ウププププ」

    戦刃「…………」


    ジェノ「…………!!」

    ゾクッ!

    ………まさかまたあの顔を見ることになるとは。

    私達を閉じこめ…コロシアイを強制させた黒幕…超高校級の絶望!!

    江ノ島「江ノ島盾子ちゃんでーす!!」デストローイ!!

    苗木「………!!」

    霧切「……とうとう姿を現したわね。江ノ島盾子」

    江ノ島「ふふん、久しぶりー。元気してた?」

    葉隠「お、お前がどう言おうと!もう俺達は絶望に屈っしねぇぞ!」

    朝日奈「そうだよ!私達が負けるはずないじゃん!」

    十神「今更のこのこ出てきたところで…結果は変わらん。希望の勝利でな」

    江ノ島「アーーーッハッハッハッ!!さいっこー!なーーんて希望に満ちあふれた面々!!こいつらを絶望させたらどんだけ気持ちいいんだろー!!」

    戦刃「盾子ちゃんだーめ。まだ落ち着いて」

    江ノ島「何がだーめだしばくぞ」

    戦刃「……ごめん」

    日向「江ノ島盾子…!!」

    江ノ島「あー、カムクラの中の人(笑)いつもお世話になってます(笑)」

    日向「なにがカムクラだ……俺は!創られた才能なんかもういらない!!」

    七海「江ノ島盾子…あなたに勝ち目はない…と思うよ?」

    江ノ島「ふーん。それはどうかしら」

    バッ!

    苗木「!」

    絶望達が一列に並んで…全員同じタイミングで膝をついた。

    絶望「「おかえりなさいませ、江ノ島盾子様」」

    江ノ島「お前らはメイド喫茶かっつーの。まぁいいわ。さっさと希望を倒しなさい……ここからの絶望は!ひと味もふた味も違うんだぜっ!!」

    【絶望側 スキル:絶望を追加しました】

    苗木「………!」

    ジェノ「……シーソーゲームって言う言葉あるけど…これ、相手側にシーソー傾きすぎじゃね?」

    ………もう、終わりよ……

    ジェノ「!」

    絶望には……勝てないのよぉ……
  98. 98 : : 2014/08/12(火) 19:33:41
    根暗……まさか、記憶が……?


    ふ、ふふ、そうよ……思い出したわ、全部……ふ、ふ、江ノ島に勝てるはずないのよ……



    このタイミングでかよ……




    江ノ島「この世界はゲームなのでしょう?ならば、声優ネタなどという固定観念に縛られていては勝てません」




    江ノ島「我々は絶望を糧として、なんでもできるのですよ?」



    ほ、ほら見なさい……か、勝てるわけないのよ……



    ジェノ「ち、ちくしょう……」




    桑田「な、何だってんだよ……!」




    セレス「江ノ島さん……?」




    山田「どうやら敵の親玉は江ノ島盾子殿みたいですな」




    十神「だったらさっさと倒すまでだ……ゴライオウ・ディバウレン!」




    舞園「そう、ですよね!ウルトラソード!」




    戦刃「……邪魔かな」




    江ノ島「NPCにはご退場願いますか」パチン




    七海「!?」



    ジェノ「なっ……?」



    NPC……つまり、外に肉体のない人が……プログラムマスターの七海を残してきえた……



    ……あ、でも苗木や霧切はいるのね、なんでかしら



    ふ、ふふ、おしまいよ……




    根暗!諦めんな!




    西園寺「あれれー?デカパイやウニ頭まで居なくなっちゃったよー?」



    小泉「あれはプログラムの分身なんだって!現実のとは違うんだから!」



    弐大「ふははは!その通りじゃ!勝ちは決まったな!」



    七海「み、皆……」



    七海「日向クンまで……」



    ジェノ「……どうしろってんだよ」
  99. 99 : : 2014/08/13(水) 01:27:15
    【訂正】
    >>89
    苗木が不二咲のことを~くんで呼んでたり~さんで呼んでたりしてますがくんでお願いします。





    苗木「……諦めちゃだめだ。僕達が勝たないと…みんなが安心できる世界は、永遠に来ないから!」

    江ノ島「苗木、相変わらずだね。相変わらず希望希望希望って……!ブァーーーッカ!!絶望に勝てるわけないんだよぉ!!」

    狛枝「いや!絶望を乗り越えた先に希望があるn 江ノ島「うるせー!」ドガッ

    狛枝「」チーン

    江ノ島「さぁ!あたし達のターン!ドロー!」


    【ターン4:絶望】


    霧切「……大神さんが消えてしまったこのターン…今まで以上に厳しいモノになるわね」

    苗木「大丈夫。僕達は負けない…絶対に」

    七海「……来るよ!」

    ジェノ「……根暗。よく見ておくのよ。これが……希望っ!!」

    絶望達「うおおおおおおお!!」

    霧切「七海千秋を守るのよ!」

    弐大「噴ッ!!」ドガァン!!

    ジェノ「しゃっ!」ガッ!!

    終里「うおらぁ!」ブン!!

    ジェノ「ふっ!」キィン!!

    田中「うおおお!」ドンッ!!

    ジェノ「ぐっ!」ズサァッ!!

    苗木「! ジェノサイダー!そんなに前に出ちゃだめだ!」

    そうよ!苗木の言うとおり…!

    ジェノ「だまらっしゃい!!」

    霧切「……!」

    七海「…だめ!あなたはここで死んじゃいけないの!」

    ガッ!ドガガガガ!

    七海「……聞こえてない」

    霧切「どうやら…あれが彼女なりの結論らしいわね」

    苗木「! それって…!」

    ジェノ「!」

    辺古山「そこだ!」

    キィン!!

    ジェノ「ぐっ!」

    江ノ島「ほら唯一の見せ場。いきな」

    戦刃「うんっ」ダッ

    辺古山の攻撃を受け止め、体勢が崩れた。

    今までの絶望であれば、ここで全員分の攻撃をすでに受けており、ターンは希望に回った。

    しかし…

    戦刃「フッ!」

    ジェノ「!」

    ドゴッ…!!

    苗木・霧切・七海「!!」

    戦刃の攻撃で、ジェノサイダーの体が遙か後方に、小さくバウンドしながら吹き飛んだ。

    ドオォーーーーン!!

    地響き。砂埃の中に横たわる少女の華奢な体。それはまさしく、ジェノサイダー翔だった。

    苗木の背中を嫌な汗が走る。

    霧切「くっ…」

    江ノ島「ははっ!絶望には勝てないってはっきりわかんだね!」

    七海「………」




    ジェノ「………」

    あんた!なんとか言いなさいよ!

    しっかりしなさい!あたしの体なんだからぁ!

    ジェノ「………根暗…」



    ジェノ「よく聞け……」
  100. 100 : : 2014/08/13(水) 12:00:41
    ジェノ「ちょっと……休むわ……多分……またアタシが出る時は……会話はできないと思うけど……」



    それって、負け……



    ジェノ「バーカ……逆、だっつの……」



    江ノ島「感動のシーンだけどどうする?」



    西園寺「もうつぶしちゃおーよ!ぷちって!」



    花村「いやいやいや、全部脱がせてあんなことやこんなことを……」



    終里「あ?そんなんじゃねーよ、丸焼きにして食うんだろ?」



    ジェノ「それから……特別にマイハサミ使わせてやっから……頑張り、なさい……」



    ジェノ「は……は……ぶええっくしょん!」




    ジェ、ノ……



    腐川「サイダー、翔……」




    江ノ島「今がチャンス!行け!フィンファンネ……フィンフェンリル!」



    戦刃「……」ギュンッ!




    腐川「!」



    は、速すぎ……っ!



    ……




    ……





    ……?




    苗木「……ゲホッ」



    戦刃「……」



    な、苗木……?



    江ノ島「……」ニヤリ


    苗木「う、う……」バシュン


    江ノ島「苗木、お疲れ!はい消えた!」



    腐川「な、苗木……」



    江ノ島「あー、心配しなくてもこいつプログラムだしw」



    腐川「じゃ、じゃあなんで……あの時に消さなかったの……」



    江ノ島「そりゃあ、外から新たにログインしてきた彼女を絶望させるため?」



    江ノ島「気付かなかった?全然戦ってなかったあの人……霧切響子だよ」



    霧切「……」



    腐川「霧切……?」




    霧切「……はぁ、本物が外で頑張ってるのはわかってるのに絶望するわけないでしょ」



    江ノ島「ですよねーwwww」



    腐川「……さすがに絶望を乗り越えただけはあるわね」



    霧切「そうやって自分を悲観しないで……自分を責め続けることで心に隙ができるの。それが……彼女の狙いよ」



    江ノ島「あっちゃー、ばれてたかぁw」
  101. 101 : : 2014/08/14(木) 09:02:05
    腐川「………くっ」ズキッ!

    ……体の節々から悲鳴が聞こえるわ…痛いモンは痛いわよ……。

    …自分を悲観しないで?無理よぉ!あの状況でみんなががんばってる中、別人格に任せっぱなしで何も出来なかったあたしが……絶望に勝てるわけないじゃない!

    だいたい!意味がわからなかったわ!

    起きたら裁判が終わってて外に出て未来機関とかいうのに捕まって!

    本当、冗談じゃないわよ!

    あたしの人生、ロクなモノじゃないわ!!

    腐川「……~…~~~……」ブツブツ

    霧切「…腐川さん?」

    腐川「…何よ」

    霧切「あなたは…ジェノサイダー翔と記憶を共有していないからわからないでしょうけど、彼女がさっき取った行動は、きっとあなたへのメッセージ……」

    腐川「………」

    霧切「伝わるといいわね。ジェノサイダー翔」

    ……………

    ……ふん。今のあたしは、あいつと記憶を共有してるのよ。

    だからわかるわ。なんとなく、普通じゃないってことくらい、察しはついたもの。

    ……あいつのハサミなんて、存在を意識した時から触っていないけど……。

    ジャキン

    ………乗り越えろ、ってことよね。あたしに。絶望を。

    ……ねぇ、こういう時、無理だとわかってたらどうするの?自分を誤魔化して、がむしゃらに行動するの?

    わからないわよ……だってあたし…インドアだから……。


    【ターン4:希望】


    七海「……腐川さん。大丈夫。大丈夫だからね…あなたの、本気を見せて……?」

    腐川「………本気……?」

    七海「そう。絶望は、希望に弱い。だから、あなたのありったけの希望を見せれば……きっと大丈夫だから…!!」

    腐川「…………」

    霧切「腐川さん。恐らくこれが私達にとって最後のターンになるわ」

    最後の…ターン!

    …次の攻撃は、耐えられないってわけね。

    江ノ島「あれー?3人でこの人数に挑む気?」

    戦刃「ちょっと無謀すぎないかな…?絶望しちゃった?」

    江ノ島「あー!それなら仕方ないわ!仕方ない!サレンダーしてもいいのよ?」

    ……誰がするか!!

    霧切「いくわよ…」

    腐川「ええ」

    決意を固めた腐川の表情は、以前の弱々しいそれではなく。

    何より変わった“目”は、力強く前を向いていた。

    そして、その“目”がハサミに移る。

    しばらく考え、そして───

    バサッ…!!

    霧切「……っ!」

    腐川は、自らの三つ編みを切り落とした…!
  102. 102 : : 2014/08/14(木) 09:35:09
    腐川「……」


    腐川「い、いざとなると怖いわね」



    霧切「腐川さん……」



    腐川「な、何よ……」



    霧切「私たちは、勝っているの……江ノ島盾子に。それが何を意味するかわかる?」



    腐川「再生怪人の法則とでも言いたいのかしら?」



    七海「腐川さん、決意が揺らがないうちに戦わない?」



    腐川「わ、わかってる……わよ……」




    江ノ島「なんだかんだ言って、腐川は腐川のままだなぁ!そんなんじゃ勝つの無理無理……」



    戦刃「そうやって油断すると、戦力差のある相手にも負けるから、気を付けてね盾子ちゃん」



    江ノ島「わかってるっつの!で?来ないの?ターンエンド?」




    七海「それは違うぞ?……腐川さん、霧切さん。あいつらの狙いはキミ達の身体。最初は腐川さんだけだったけど、霧切さんも来たことで的が二つになった。」


    七海「逆に言えば……どちらかが犠牲になればもう一方の命は助かる。」



    腐川「!」



    七海「けど……そんなこと、しないよね。させないよね……」



    七海「……さて、私はちょっとやることをやってくるから、二人で頑張ってね。」



    霧切「七海……?」



    腐川「ちょっと!ここで人数が減ったら……」



    七海「私は最初から、人じゃないよ」ニコッ



    ……悲しい笑顔ね



    さて……このハサミであいつらを倒せるかしら




    霧切「腐川さん。悪いけれど、私たちで状況をどうにかするのは不可能よ」



    腐川「はっ?」



    霧切「倒しても相手は復活してくる……そういうゲームなの。それに今はまだ、足りないの」



    腐川「足りないって……何がよ」



    霧切「希望のダンガンが……ね。」



    霧切「さて、無駄話はここまでにしないと、相手がご立腹よ」




    九頭龍「チッ……舐めやがって……」



    終里「さっさと終わらせていいよな?」



    豚神「俺が許可する。そしてお前たちを勝利に導いてやる!十神の名にかけて!」



    ……




    腐川「あんたは白夜様じゃないわよっ!」ビュンッ!



    霧切「……」ダッ!





    ターン4……開始!
  103. 103 : : 2014/08/14(木) 14:28:35


    普通にやっても、勝てない。そもそも勝ち目なんてハナからない。

    チートがなくったって、あたしが直接戦うなんて自殺志願もいいところ。

    狙うは、斜め上の勝利。

    あたしが消えたら…現実のあたしも消える!それどころか!江ノ島盾子に乗っ取られる!


    考えるのよ。これは小説。あたしが書くヒーローのストーリー!


    ━━━━━━━━━━


    苗木「腐川さん…霧切さん…!」

    七海「苗木くん、思い出した?」

    苗木「だめだ。さっきから記憶が不安定なまま…」

    アルターエゴ「何か他に手がないか、探してみるよ!」

    苗木「ごめん…アルターエゴ」

    カムクラ「まったく情けない。ここぞと言う時に機械頼りとは」

    朝日奈「あんた!苗木の何がわかるのよ!!」

    カムクラ「現状はわかりますよ。僕の有利に、あなた達があたふたしているのも」

    朝日奈「っ…!」

    苗木「朝日奈さん、資料室からある資料を取って来て欲しいんだ」

    朝日奈「!」

    苗木「…~~~」ゴニョゴニョ

    朝日奈「…わかった!すぐに戻るから!」ダッ

    苗木「…邪魔はしないんだね」

    カムクラ「あがいてもらいますよ。最期までね」

    苗木「あがくさ…精一杯!」

    アルターエゴ「苗木くん!希望のダンガンプログラム…だったよね!もしかしたら、ご主人たまが残したデータから作り直せるかもしれない!」

    苗木「! よしっ!頼んだよアルターエゴ!」

    カムクラ「………」

    苗木「………?」

    ……なんだか変だな。

    何が変と言ってもわからないけど…胸騒ぎがする。

    …心配しすぎならそれでいいんだけど。

    朝日奈さん…後は君なんだ!


    ━━━━━━━━━━


    【未来機関:廊下】

    朝日奈「ハァ…ハァ!」

    早くしなきゃ…!

    【シークレットルーム】

    朝日奈「ここだね…」

    『資料室からある資料を』

    苗木と決めといた…暗号。

    カムクラと戦う前に、苗木から提案したんだよね!

    あの子を解放するんだね…。よしっ!


    ガチャッ
  104. 104 : : 2014/08/15(金) 19:30:16
    パスワード……11037


    舞園ちゃんが苗木を助けてくれたダイイングメッセージ……そして、希望ある未来を目指すきっかけとなった特別な言葉。


    もちろん、そこに封印……いや、正確には秘密兵器だよ?閉じ込めてた罪人とかじゃないからね!?


    朝日奈「……えっと、ここか」ポチッ



    U……S……A……M……I……起動



    朝日奈「確か、マジカルステッキだかなんだかでいろいろできるんだよね……」



    でもこれは……らーぶらーぶな修学旅行の先生として作られたんだよね、大丈夫かな……



    ううん、先生は生徒をしつける義務があるからね!きっと大丈夫だよ!














    苗木「カムクラ……いや、日向クン。」




    カムクラ「……なんですか?」




    苗木「どうして、本気でボクたちを潰そうとしないの?」




    カムクラ「先程から言っているように、一方的ではツマラナイからです。」




    七海「うーん、今の時点でも一方的だと思うよ……あ、苗木くんそこはyesだよ」




    苗木「もしかしてキミは……ボクたちに勝って欲しいんじゃないの?」




    苗木「本当は……もう江ノ島盾子なんてどうでもいいんじゃないの?」




    カムクラ「っ……」
  105. 105 : : 2014/08/15(金) 23:21:01


    カムクラ「そんなことはありません…。敵に勝たせるプレイヤーなんていませんよ」

    …口ではそう言ってるけど、確かに……あまりにも妨害がない。

    「勝ってくれ」と言っているようにも思える……けど、チートを使ってるのも事実だ。

    …いや、待てよ。そこじゃない!

    それよりも……!

    苗木「日向クン…反応したね」

    カムクラ「………」

    カムクライズルの眉間が、少し反応した。

    この反応で…僕は確信した。

    苗木「………いつから、君は日向クンになったの……?」

    カムクラ「………」

    苗木「日向ク… カムクラ「苗木誠。口を慎みなさい」

    カムクラ「僕は…超高校級の希望!カムクライズル!!」

    カムクラ「日向創などというなんの才能もない器ではない!!」

    苗木「………それは違うよ!」

    苗木「カムクライズルは、感情がない…」

    苗木「つまり…今の君は!日向創クンなんだ!!」

    カムクラ「────ッ!!」

    カムクラの無表情が…崩れた。

    ガチャ!

    朝日奈「苗木!!」

    苗木「朝日奈さん!」

    よかった!成功したみたいだ!!

    七海「苗木くん、希望のダンガンを…!」

    苗木「っ!そうだ!」

    ごめん、腐川さん!必ず助けるから…!!

    カタカタカタカタカタ……!

    朝日奈「……あれ?」

    苗木「……?」

    朝日奈「カムクライズル……雰囲気変わった?」

    カムクラ「! …朝日奈葵。随分余裕そうですね」

    カムクラ「奥の手でも…発動しましたか?」

    朝日奈「! そ、そんなことないよっ!」

    カムクラ「……そう、ですか…」

  106. 106 : : 2014/08/16(土) 10:53:54
    日向クンの顔に焦りが見え始めて、もしかしたら仲間にできるかもと思ったその刹那、朝日奈さんの携帯が鳴った。



    朝日奈「もしもし!」



    朝日奈「……え?」



    朝日奈「わ、わかった……」



    アルターエゴ「どうかしたの?朝日奈さん」



    朝日奈「は、葉隠から……機関として、腐川冬子を救出するため、絶望を殺してでもうばいとる……ことが決定したからそこをどけって言われたけどそんなことしたらダメだべ!って、扉を閉めて立てこもったみたいだけど……」



    カムクラ「つまり……なんとかしないとあいつらが強制ログアウトさせられるってわけだ……で、ですね?……それではツマラナイ。仕方ないので俺……いや私が何とかしてきましょう」



    苗木「ひ、日向クン……?」



    やっぱり、希望を造るなんて無理だったのかもしれないね……多分、今本当の自分に戻りかけているんだと思う。



    プログラムの中に入ってまで腐川さんを助けようとしてる霧切さん……


    命懸けでカムクラ状態の日向クンに立ち向かった十神クン……



    江ノ島さんそっくりの顔と声になってまでボクを助けてくれた朝日奈さん……戻るよね?元に戻るよね?大丈夫だよね?メイクとかだよね?



    そして今、機関の命令に背いて絶望の残党の身体を守ってる葉隠クン……




    そんな彼らの希望に、何か感じ取ったのかもしれない……




    カムクラ「……苗木誠。勝負は任せました」



    苗木「え?」カタカタカタ



    カムクラ「ゲームの強制終了をなくすため、私は葉隠康比呂のところへ行きます……これはゲームの強制終了を無くすためです。勘違いしないよう……」



    苗木「わかった。」



    七海「苗木くん!手が止まってる!」



    苗木「あ、うん……」カタカタカタ
  107. 107 : : 2014/08/16(土) 18:57:52


    朝日奈「苗木…カムクラ、行っちゃったよ?もしかして、逃げる気じゃないの!?」

    苗木「いいんだよ。彼は…大丈夫だから」

    朝日奈「? …そう」

    ピコン!

    アルターエゴ「できたよ!希望のダンガンプログラムが!!」

    苗木「でかしたよアルターエゴ!」

    よしっ!これで…勝てる!

    希望は負けない…絶対に!


    ━━━━━━━━━━


    一方


    葉隠「ううぅ………」ガタガタガタ

    「おい!ここを開けろ!」ドンドンドン!!

    「どれほど事が大きいかわかっているのか!」ドンドンドン!!

    「恩を忘れたか!」ドンドンドン!!

    葉隠「き、聞こえないべ……こうして耳を塞いでいれば……いつか苗木っちが……」

    ザッ

    葉隠「!」

    葉隠「な、苗木っち!!」バッ

    カムクラ「……?」

    葉隠「うわぁぁぁぁあ!!カムクラぁぁぁあ!!」

    カムクラ「………」

    葉隠「ま、まさか苗木っち達を………う、うわぁ……命だけは…!」

    カムクラ「…そう怯えないでください。僕は何も、君を殺すために来たわけではありません」

    葉隠「…………え?」

    「葉隠ぇえええ!!」ドンドンドン!!

    カムクラ「………ざっと10人程度ですか」

    葉隠「……え、わかんのか?」

    カムクラ「ええ。耳“も”いいので」

    葉隠(やっぱり嫌な奴だべ!)

    「おい!いい加減ここを開けろぉぉおお!!」

    カムクラ「ええ、開けましょう」

    葉隠「えぇぇぇぇ!!」

    カムクラ「…この様子なら、どうせ時間の問題ですよ」

    ガチャンッ!

    「うおおおおおお!」

    葉隠「ひいぃぃぃ!おしまいだぁぁ!!」

    葉隠は咄嗟にその場に伏せ、頭を抱え込んだ。

    あぁっ!これで俺達は未来機関を追い出されて……荒廃した土地で飢え死にしていくんだべ………!

    …自らの暗い未来を直感。

    そして…

    ガシッ!

    葉隠「ッ!!」

    葉隠の襟が、掴まれる!

    葉隠「ひぃぃぃぃ!!」

    「………てめぇのせいだからな。葉隠ェ……」

    葉隠「………あっ……」

    ……未来機関の…職員…。

    何人か辺りに倒れてる…けど…

    カムクラは…?

    「…っと捕まえたぜ」

    カムクラ「ぐっ……」

    葉隠「カムクラ……」

    カムクラ(?)「……俺は……所詮…予備学科だったのか……」

    「こいつの処分は後だ。先にカプセルを」

    「はっ!」

    「おい!来い!」

    葉隠「………カムクラじゃ……ない…?」

    2人は首ねっこを掴まれ、未来機関の職員達に引きずられていった。
  108. 108 : : 2014/08/16(土) 19:25:19
    一方、プログラムの中……


    ターンは……10を超えていた。



    なぜ生きていられたのか……それは、絶望であるが故に、救いのない絶望を与えて倒そうとする意思……つまり、舐めプのおかげである。



    霧切「……完全にナメられてるわね」




    戦刃「勝てると思う方がおかしい。」




    江ノ島「そーだよ!こっちには戦闘民族みたいなやつや伝説の傭兵お姉ちゃんにそれを補助するマネージャーとかがいるし!」



    九頭龍「おい!ペコもだなぁ……」



    辺古山「いや、いいんだ……」




    あんな会話を……!こっちはぼろぼろなのに!



    とにかくこんな状況じゃもう無理……ジェノサイダー翔!変わってよ……



    ……




    返事はないわね……仕方ないけど




    ターン16……開始



    霧切「なんとかできるかしら……私の体術なんてたかが知れてるわよ……」


    腐川「そ、それなら……私だって……」



    江ノ島「さてと……そろそろ絶望するかな?」




    「絶対に絶望しない!」



    戦刃「……誰?」




    霧切「な、七海……」



    七海「お待たせ……さぁ、完成したよ……希望のダンガン!」



    狛枝「希望のダンガンだって!?あぁ……そんなもので撃たれたいよ……」



    七海「そう?じゃあ……」



    そう言うと七海は人差し指で狛枝先輩を指して……



    七海「それは違うぞ!」ドンッ!



    なんか出した!?




    狛枝「うぐっ!?」



    西園寺「な、なにこれ!」



    七海「希望のダンガン……これで撃たれた者は外界へと強制送還される……」



    霧切「ちょ、ちょっと待ってそれじゃあ今外に……」



    七海「大丈夫。意識が安定するには何日もかかるから。」



    腐川「な、何よそれ、チートじゃない……」



    七海「その代わり、目が覚めても絶望は消えない……一時的なものなんだよ」ドンッ!ドンッ!



    豚神「あぶっ!?」



    花村「りるらびーん!?」



    会話しながらどんどん撃つとか……なんて鬼畜なの……



    七海「だから次はちゃんと、外界とシャットアウトして新世界プログラムを作らないとね……例えば、ジャバウォック島辺りの島でバカンスとか」




    江ノ島「ぐぎ……で、でも!私様たちは消えないかんな!」




    「それは違いまちゅ!」




    七海「ウサミちゃん!」



    ウサミ「外に肉体のない、ここの生徒じゃない絶望姉妹は……おしおきでちゅ!」シャキーン!



    江ノ島「そんな……杖が……何になるんですか……お姉様……なんとかしてください……」



    戦刃「……」ビュンッ!



    く、来る!



    ウサミ「よーし!七海ちゃんは生徒たち全員を!あちしはあの軍人をデリートしまちゅ!フェルト地でちゅからね!」



    七海「わかった。いくよ!」




    ……頼りになるけど、やることなくなった気分ね
  109. 109 : : 2014/08/16(土) 20:09:08


    終里「そんな銃じゃ撃たれねぇぞ!」

    素早く、変則的で、アクロバティックな動き…これにはさすがに狙いが定まらない。

    故、七海は素早く標的を移した。

    そいつを的にした理由はただ一つ…

    小泉「ひっ!」

    ドン!

    バシュン!

    近くに居たから、である。

    腐川(つ、強い……)

    霧切「腐川さん!前!」

    辺古山「ふっ!」

    腐川「ッ!」キィン!!

    咄嗟に。ただ咄嗟に身体が動いた。

    そしてその咄嗟の動きは…辺古山の予想を大きく裏切った。上に持って行かれる力で、体がエビ反りになり…それは、大きな隙を意味する。

    七海「ナイス腐川さん!」ドンッ!

    辺古山「ぐぁっ!」

    九頭龍「ペコォ!」

    ………今、なんであたし動けたの………?

    疑問。答えを問うようにして目を向けた先にあるハサミは、特有の光りを怪しく発していた。


    ━━━━━━━━━━


    苗木「…うまくいってるみたいだ!」

    朝日奈「やった!後はカムクラさえ…」

    バタン!

    苗木「!」

    勢いよく開けられたドア。

    そこから出てきたのは、未来機関の職員達……そして、葉隠クンとカムクラだった。

    苗木「っ!」

    「動くな」カチャ

    銃……!

    アルターエゴ「どうしたの!?ねぇ!応答してよ!!」

    朝日奈「な、なんで……」

    「……絶望の残党は、即刻処理するべきだという、上の判断だ」

    苗木「そんな!彼らだって、まだやり直せます!」

    「上の判断だと言ったろう。何度も言わすな。……さぁ、カプセルまで案内してもらおうか」

    葉隠「苗木っち……」

    苗木「……わかりました」

    アルターエゴ「ねぇ!どうなってるの!!苗木クン!!!」
  110. 110 : : 2014/08/16(土) 22:00:25
    葉隠「つ、つーかカプセルの場所ならお前ら知ってんだろ……」


    「黙れ!あんなのはとってつけた理由だ!本当の目的はこいつらをこの場所から出すことだ!」



    な、なんて説明口調なんだ……



    アルターエゴ「ど、どうなって……」



    朝日奈「……」カタカタカタ


    『機関の兵に捕まった』



    「おい!お前!なにしてんだ!」




    朝日奈「え?あたし?あたしは江ノ島……」



    「朝日奈葵!お前だということは、超高校級のあいつらから聞いた!」



    そうだよね……今思ったけど、未来機関にはOBOGがたくさんいるんだもんね……



    もしかしたら、この彼らも超高校級のテコンドー家とか超高校級の陸上部とかなのかも……




    「やれやれ、だから俺は言ったんだ……」



    苗木「十神クン!」



    十神「お前たち……そうか、上の命令か」



    「と、十神白夜!貴様も……」



    十神「勘違いするな。俺は最初から反対だったんだ……悪いが俺は通してくれ。上に報告をしに行く。」



    葉隠「な、何を……?」



    十神「お前らのやったことだ……俺は止めた。だがお前らは聞かなかった。要するに、俺はあくまで機関側に従うまでだ。」



    朝日奈「さ、最低……!」



    十神「さぁ、通してくれ」



    「ハッ!」



    と、十神クン……どうして……




    苗木誠……




    !?日向クン?




    彼には彼の考えがあります。今は従いましょう




    うん……でも、どうして、今……




    力は落ちてしまったとはいえ、使えないわけではありません。エスパーですから。




    あぁ……そうか……




    ……もう、敵意はないみたいだ
  111. 111 : : 2014/08/16(土) 23:36:30


    ………今、僕はどうすればいいの?

    従うしかないでしょう。抗う力もないならば。

    ……そう、だよね…。

    「さぁ、さっさと歩け。グズグズするな!」

    苗木「っ!」

    銃を突きつけられちゃ…手も足も出ないよ。

    それは僕も同じです。マンガじゃあるまいし、弾を掴むこともかわすことも不可能です。

    …だよね。

    朝日奈「十神…やっぱあいつ、最低!ますます見損なったよ!」

    葉隠「あぁ……死ぬんだ…これから死ぬんだべ……」

    苗木「………」


    ━━━━━━━━━━


    …僕達は一切抵抗できないまま、カプセルの部屋まで来てしまった。

    「さぁ、絶望を根絶やしにしよう」

    「しっかし…いい女も居るもんですね。殺すにはもったいないような」

    「馬鹿。全員殺すように言われてる」

    苗木(………)

    「……あぁ、そういえば、別のカプセルに腐川冬子と霧切響子が入ってるんだっけな」

    「間違えて殺さないようにですね」

    「そんな間違いするわけないだろ…」

    朝日奈「そ、その銃で……殺すっていうの!?」

    「そんなめんどくさい真似しなくてもいいが……」

    機関の男は、顎髭をいじりながら不気味な笑みを浮かべた。

    「出来の悪い新人に教育をしよう。今から1人ずつこの銃で胸を撃つ。絶望はそれ相応の処理が必要なのだというところを見せるとしよう」

    カムクラ「なっ……!」

    「貴様は黙っていれば最後にしてやる。ありがたく思うんだな」

    カムクラ「………」

    カムクラ(?)「これが…未来機関のやり方かよ!!」

    苗木「! 日向クン!」

    日向「これじゃ…どっちが絶望かもわからないな…!」

    「………ほぉ~う」

    カチャ

    銃口が日向に向けられる…。

    「おとなしくしていれば最後になったものを……」

    「……その落ち着きのない口と……希望でありながら絶望に手を伸ばした己の弱さを恨みなさい……」

  112. 112 : : 2014/08/17(日) 00:11:22
    日向「少しは俺の話を聞いてくれ……こいつらはな……」



    「今更聞くと思うか?」




    苗木「いや、待ってよ!聞くくらいなら……」




    「はぁ?んな余裕はねーよ」



    葉隠「くっ、この人でなし!」



    朝日奈「あんたがそれ言う?」



    「黙れ苗木……これは上からの命令だ。背くなら撃つぞ」



    苗木「……やってみれば?もちろん、キミのことはこう伝わるだろうね」



    苗木「人類に残された最後の希望を殺した最低の絶望って。」



    「っ……!」




    そんなこと言いたくはないけど……仕方ないよね







    その頃、未来機関社長室では




    「入ってくれ」



    十神「失礼します」ガチャッ



    「どうかしたのか?」



    十神「絶望の残党のことです」



    「あぁ……あの事件の生き残りたちか」




    十神「貴方は処分するよう命じたそうですが」



    「そりゃまぁ、彼らは絶望だったわけだ。このまま生かしておくわけにもいかん。」



    十神「……ですが、苗木誠、霧切響子を始め我が希望ヶ峰学園78期生は絶望の残党を生かすことを望んでいます」



    「まさか君も……!」




    十神「すみません、騙すような真似して……実は私も彼らを殺すべきではないと思います」




    「だがそんなことは……それは確かに助けたいと思うのもわからなくはないが……」




    十神「はい。我々は彼らも絶望から更生できると考えています」



    「そ、そんな曖昧な……」



    十神「それが曖昧でも、苗木誠が『助けたい』と言っているのです。」



    「感情に任せても、何も変わらない!」ダンッ



    十神「お言葉ですが、貴方も見ていた筈です。あのコロシアイ学園生活を。そして……感情を甘く見ていたばかりに真実にたどり着けなかった私の愚かさを。」



    「……」




    十神「あの超高校級の絶望をも倒した苗木誠なら……きっと彼らも。」




    「……」




    十神「お願いします……」スッ




    「あ、頭をあげてくれ十神くん……君はそうやすやすと頭を下げてはいけない」



    十神「ですが、これは安い問題ではないのです。何卒お考えいただければありがたいのですが。」



    「む、う……」
  113. 113 : : 2014/08/17(日) 02:10:12


    ……しかし、あのプライドの高い十神くんが躊躇なく頭を下げるとは……。

    ……時は一刻を争う…そして、十神くんにとって苗木誠という男がどれだけ大きな存在かを示している…!

    「………」

    十神(……苗木、待っていろ…必ずこの十神白夜が…お前らを導く!)

    十神「貴方は聡明な方だ…。だからこそ、貴方の下で働こうと私は思った」

    十神「…貴方の口から…判断をお聞きしたい」

    「ぬぅ……」

    十神(………)

    「……わかった。絶望の残党達の処分は君達に任せる」

    十神「!」

    十神「…ありがとうございます!」ダッ!!

    バタン

    「……あんなに急いで…彼が走る姿など想像もできなかったが……」

    「……私が思う以上に、有能な新人達みたいだ」ニッ


    ━━━━━━━━━━


    日向「苗木…すまん。お前もただじゃすまないだろう」

    苗木「この計画も、反対の中でやってきたから…今更どうってことないよ」

    日向「ハハ…お前は強いなぁ」

    苗木「…!」

    日向クン…笑った…。

    希望が…勝ったんだ!

    「おい!何を笑っている!」

    日向「!」

    苗木「日向クンは絶望に打ち勝った…!だからもう撃つのはやめてください!」

    「黙れ!さっきの高圧的な発言…忘れんぞ!苗木!貴様も絶望と見なすか!」

    苗木「あなたは…何を見ているんですか!!」

    「黙れ黙れ黙れ!!私は!ずっと!絶望を乗り越えた明るい未来のため!希望のためだけに!!未来機関で働いてきた!!」

    「入ったばかりの新人が……調子に乗るんじゃなぁい!!」

    ガチャンッ!

    葉隠「ひ、ひぃぃ!冷静じゃないべ!」

    「口を慎め葉隠…」

    苗木(…今ここに居る3人の職員…全員が僕達を敵と見なしている)

    苗木(下手な行動をすれば、一巻の終わりだ…)
  114. 114 : : 2014/08/17(日) 11:19:20
    ----------------------------------------



    七海「……ハッ!」ドンッ!


    終里「ぐうっ……!」



    や、やっと最後の一人に当てたわね……



    ウサミ「えいっ!」


    ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆*:..



    戦刃「なに、これ……盾子ちゃ……」


    江ノ島「ざ、残念じゃないお姉ちゃん略して残姉が崩れてく……!」



    ウサミ「これがあちしのフェルト地の体から生み出される魔法でちゅ!」




    霧切「さぁ、もうこれで大丈夫ね」



    腐川「……でも、なんのためにこんなプログラムに作り変えたのよ」



    霧切「あなたを絶望させて、その様子を見て私たちを絶望させるためじゃないかしら」



    江ノ島「って!まだ死んでないからな!まだ負けてねーよ!」



    七海「……しつこいなぁ」ドンッ


    ウサミ「えいっ!」

    ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆*:..



    希望のダンガンとウサミ……?の魔法が江ノ島を包んでく……



    江ノ島「んっ、うぅっ!何が希望だよ……ダサいんだって……」



    江ノ島「げほっ……うざいうざいうざいうざい!ださいださいださいださい!」



    江ノ島「明日に絶望しろっ!」



    江ノ島「未知に絶望しろっ!」



    江ノ島「思い出に絶望しろーっ!」



    江ノ島「!もう、身体が……ぐうっ!」



    七海「腐川さん!とどめ!論破して!」



    腐川「え?え?」



    な、何すればいいのよ……



    七海「あの時の……超高校級の希望のあの言葉を!」



    腐川「は?え、えっと……」



    腐川「もう終わったよ」



    霧切「それは違うわ!」



    霧切(そうね。そこの記憶しかないわよね)



    霧切「希望は前に進むんだ!」break!




    江ノ島「んぐっ!うぅ……所詮はアルターエゴだもんね……あっけなくチートで倒されるなんて絶望的……でも!私様がいなくなっても第二第三の私様が……!いねーy……」ガラガラ……





    ✱エノシマ たちを やっつけた!




    ウサミ「ふう、楽勝だったでちゅ」



    腐川「な、なによ……あんなに苦戦したのにウサミが来た途端すぐ終わったじゃない……」




    霧切「でも、所詮そんなものよ。ゲームなんてね……」




    七海「それは違う……と思うよ。」イラッ




    ウサミ(千秋ちゃんがイラッとしてまちゅ!)




    腐川「結局、絶望の残党を希望に変えることなんてできなかったわね……」



    霧切「プログラムも作り直しね。今度は舞台を狭くして、敵の侵入経路を減らすべきね」



    七海「私が言うのもなんだけど……プログラムのマスターは私じゃなくてお兄ちゃんにしといた方がいいと思うよ。私じゃ……どうなるかわからないし」



    腐川「そんな話は今はいいわ……外に出るわよ」



    あれ?もう終わっちゃった?残念!




    腐川「!」




    なーんだ、勝てたのね!すごい!すごい!はい拍手!




    腐川「ジェノサイダー翔……!」




    これから帰る系?そっかー、しゃーないもんねー。




    腐川「……話せるうちに言っておきたいことがあるんだけど」




    なんだよ根暗。
  115. 115 : : 2014/08/17(日) 22:46:14


    腐川「………ありがとう」

    ……!

    ……んだよ。あんたにしては随分素直じゃん。

    腐川「別に……お礼くらい言うわよ…」

    腐川「……もう、あんたと話せないしね………」

    ………。

    腐川「まぁ…元々話せなかったから……元に戻るだけよね……」

    ………なぁ、根暗。

    腐川「何……?」

    強くなれよ……あたしみたいに……。

    腐川「な、なんか余計よ…」

    体の強さとかいらないから…心の方な。

    腐川「………えぇ」

    七海「…じゃあ、帰るよ」

    霧切(腐川さん……)

    霧切(あなたは、絶望を乗り越えることができなかった…)

    霧切(でも、この調子なら大丈夫そうね…)

    ウサミ「それでは…希望船ウサミ号!はっし~ん!」

    ゴォーーー!!

    腐川「!」

    全員の体を、垂直な光りが包み込み…空に上げていく。

    そして……その世界に別れを告げた

    もう何も無くなった世界……最後に吹いた一陣の風の音は、まるで泣いているように聞こえた。


    ━━━━━━━━━━


    「……無駄な時間を取らせるな。もういい。カムクライズル…いや…日向創の処分は後でいいだろう。先にするべきことをすれば…無駄がない」

    苗木「!」

    日向「てめぇー!!」

    日向が感情を露わにしながら立ち上がる……が

    「おい!暴れるな!」

    2人がかりで、すぐに押さえ込まれた。

    日向「クソッ!やめろぉ!!」

    シュウウウ~………

    …空気にはそぐわない、間抜けな音が響いた。

    それは、二つのカプセルが開いた際に起きた音だった。

    「……ただいま、苗木クン」

    苗木「! 霧切さん…腐川さんも!」

    霧切の鋭い視線が、現状を把握せんと左右に動く。

    そして、少し眉をひそめ、静かに溜め息を吐いた。
  116. 116 : : 2014/08/17(日) 23:10:55
    霧切「……どういうことかしら?」



    腐川「な、ななななんで銃なんか……」



    「絶望の残党の処理を行なえと上からの命令だ。」



    「こうするしかない。」




    日向「違う、待て……頼む。俺はどうなってもいい!だから……」



    「うるさい、黙れ!」



    日向「……うるさいのはどちらですか?」




    苗木「ひ、日向クン……」



    日向?「私は日向創なんて名前ではありません。私は……」



    十神「黙れ!」トンッ



    そこに現れた十神が日向を叩き、正気に戻した!


    日向「……あれ、俺、何を」



    苗木「と、十神クン!」




    朝日奈「十神!?」




    葉隠「な、なんだよ……処分を命じられたか?俺たちの……」




    「なんだよもう……」



    「次から次へと!」




    腐川「!?」



    腐川「て、てかあんた、江ノ島……」




    朝日奈「ち、違うって!私!朝日奈!」




    霧切「で、十神クン、何しに来たのかしら?見たところ、あなたは裏切ったみたいね」




    十神「その通り。俺は、お前らを裏切った。」




    十神「ように見せかけたおかげで、上から新たな命令を承った」



    十神「絶望の残党の処理は苗木。お前らに任せるとさ」




    十神クン……!
  117. 117 : : 2014/08/17(日) 23:33:10


    十神「よって…この場を指揮するのはお前だ、苗木」

    苗木「……ありがとう!」

    「バカな…そんな判断……するわけが………」

    十神「信じないのなら、電話でも直接でも聞いてみればいい。今、この場は苗木が支配した」

    十神「もう…その銃による支配は終わったんだ」

    「う……ウソだ………ウソだ…私は…未来機関のために…ずっと…ずっと…!」

    霧切「…様子がおかしいわ。苗木クン、ここはひとまず穏便に過ごすべきよ」ボソッ

    苗木「わかってる…」ボソッ

    「社長が…そんな!あの社長が!!」

    頭を抱え、髪の毛をクシャクシャにしながら涙と鼻水によって自らの顔を汚していく。

    その狂気的な姿に、場の空気はさらにシリアスなモノへとなっていく。

    「あの…落ち着いてくださ バァン!!

    苗木「……!!」

    「黙らんか…愚かな部下達が」

    「ひ、ひぃ!!」

    「なぜわからない…そいつらは絶望だと言うことが……」

    ……なんだ…。

    今…何が起きているんだ…?

    「まったく…ここまで絶望を庇うのだ…貴様らが絶望でなくてなんだというのだ」

    葉隠「あ……あぁ!!」

    「誰も逃がさん……絶望は排除するべきなのだから……」

    「全ては……希望のためにな」

    腐川「な、なななんなのよぉ!」キィー

    苗木「……僕達を信じてください。お願いします」

    「誰が信じるか!未来機関に集る害虫めが!!」

    日向「…部下まで撃って!お前それでも希望かよ!!」

    「希望のためであれば!多少の犠牲はやむなし!!」

    「踏み台になれたことを光栄と思え!!」

    ……その時の目は、真っ黒で…渦を巻いていた。

    いわゆる、目がイっちゃってる状態だった。
  118. 118 : : 2014/08/17(日) 23:55:08
    日向「……あれは、あの病だな」



    霧切「そうね……絶望病、かしら」



    「何を馬鹿な!私は希望に……希望に……!」



    「希望に……希望……」



    「希望ってなんだ……希望……」



    「ぐ、う……」



    腐川「な、何なのよコイツ……」



    苗木「霧切さん、絶望病って……?」



    霧切「詳しいことはわからないけれど、絶望になってしまう……んじゃないかしら」



    葉隠「な、なんでだべ……未来機関の人間が……超高校級の人間がなんでだべ!」



    朝日奈「何言ってんの。そこのカプセルに入ってる絶望の残党だって超高校級の……私たちの先輩なんだよ?」



    十神「……こればかりはどうすればいいか」




    日向「……俺がなんとかする」



    苗木「日向クン?」



    日向「まだ、能力はある……超高校級の……絶望の力だ」



    日向「あいつの絶望を、俺が吸い取る……せっかく乗り越えた絶望だが、仕方ない。俺も新世界プログラムに、かけてくれ。」



    腐川「ちょ、ちょっと……吸い取るって、そんな物みたいに……」




    「さっきから何言ってやがるんだ!お前ら!」



    日向「……じゃあな苗木」バッ!




    苗木「日向ク……!」
  119. 119 : : 2014/08/18(月) 00:20:57


    「っ!おいっ!やめろ害虫が!」

    日向「やめない…俺は!」

    「あ、あぁ……そんな…あこがれの…上司だったのに…」

    苗木「…社長に、事が済んだって伝えてください」

    「え、あ…わ、わかった!」ダッ

    朝日奈「日向先輩…可哀想」

    十神「……どうやら、力に手を伸ばした小心者と言うわけではなかったらしいな」

    苗木「うん……彼は……」

    …必死に、僕達のために絶望を押さえつけるその姿は

    僕には…輝く希望に見えた。

    日向「………ハァ……ハァ……」

    「……」ドサッ

    苗木「…日向クン……」

    日向「苗木……ハァ…ハァ…ウッ!」ヨロッ…


    苗木「! 大丈夫…!」

    日向「寄るなっ!」

    苗木「!」

    日向(?)「ハァ…ツマラナイ…」

    苗木(! また絶望(カムクラ)が…!)

    日向(?)「すまない……誰か…俺を…気絶させて…カプセルに…入れてくれないか……」

    日向(?)「このままじゃ……ウッ!…ハァ……苗木誠……ハァ…」

    苗木「………!」

    腐川「…あたしがやるわ……」

    苗木「腐川さん!?」

    腐川「いえ…やらせてちょうだい!」

    そういって、腐川さんはハサミを取り出した。

    腐川「使って…いいわよね…!」

    苗木「それ…ジェノサイダーの!?」

    腐川「そうよ!何!?あたしが使っちゃ悪い!?」

    苗木「いや…そういうわけじゃないけど…」

    霧切「苗木クン…彼女は…彼女なりに成長したのよ」

    苗木「霧切さん…」

    霧切「だから…その成長を見てあげられないかしら」

    苗木「……わかったよ。お願い、腐川さん」

    腐川「えぇ…」

    ありがとう…苗木…。
  120. 120 : : 2014/08/18(月) 00:46:47
    あたしだって……少しは!



    ハサミの切れない部分で思い切り……叩く!



    腐川「はぁぁっ!」グシケン



    日向「ぐぅっ……」オバマ




    日向「……」



    葉隠「な、なんかあっさりだべ……」



    朝日奈「とにかく!カプセルに入れるよ!」
















    十神「……さて、新世界プログラムの件だが、改善点が多いみたいだな」




    腐川「はい……申し訳ございません。白夜様」




    十神「なぜお前が謝る。」




    腐川「あ、あたしが皆をかばったせいでプログラムに……」




    十神「そういえばそうだったな……」











    腐川『びゃ、白夜様をプログラムに入れるんならあたしをやりなさい!』



    狛枝『想い人を守るって?なんて最高なんだろうね……』



    苗木『や、やめろぉ!』




    カムクラ『少し静かにしてもらえますか。』



    罪木『うふ、ふふ……』



    ソニア『ひれ伏せ……愚民ども!』



    葉隠『ど、どうにもなんないんか……?』



    カムクラ『ええ。』ギュンッ!













    十神「あの時確かにカムクラに、絶望の残党に負けたが、最初から狙いはお前だ。俺をかばったと思ってるだろうが、そんなことはない」



    腐川「そ、そう、ですよね……」



    十神「だが、少しは褒めてやろう。目をつぶれ。思い切り叩いてやる」



    腐川「は、はいっ!喜んで!」ツムッ



    十神(なぜ喜ぶ)



    十神「……」



    何かが当たった?



    あれ?叩かないのかしら……



    何が起きたの?



    葉隠「( •´∀•` )十神っちぃ〜」



    十神「!」ギクッ



    葉隠「( ゚ω^ )b大きな一歩だべ!チューできたんだからな!」




    腐川「はっ!?」




    十神「し……してない!黙れ!葉隠!」




    朝日奈「え?なに?どしたの?」




    葉隠「十神っちが……」




    十神「やめろ。ところでプログラムの改善は?苗木たちがやってるんだろう」



    朝日奈「うん!もうすぐ終わるってさ!」




    腐川「白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス白夜様があたしにキス……」ブツブツ



    朝日奈「えっ!?そうなの?」




    十神「違う!」




    葉隠「違くないべ!俺は見てたぞ!」




    十神「う、うるさい///」




    朝日奈「(*-∀-*)そっかぁ、ついにかぁ」







    苗木「って!なに和んでんの!まだこっち忙しいんだよ!早く来て!」





    十神「すまん。」
  121. 121 : : 2014/08/18(月) 01:14:01


    苗木「……すっかり丸くなったね」クスッ

    十神「なっ……だっ、誰が丸くなったものか!///」

    霧切「あの十神クンが顔を真っ赤にして動揺だなんて、昔なら考えられないわね」

    十神「霧切…お前まで冗談を言うとはな」

    葉隠「ふふん!十神っちと腐川っちがうまくいくかどうか占ってやるべ~!」

    朝日奈「それじゃうまくいかないじゃん!」

    葉隠「この信用のなさだべ!」

    十神「余計なお世話だ愚民共。口ではなく手を動かせ」

    腐川「あ、あ、あの…白夜様っ!」

    十神「っ!」

    苗木・朝日奈・葉隠「………」ジーッ

    霧切「……あら、向こうの部屋を先にやった方がいいみたい。この部屋は十神クンと腐川さんに任せるわ。行くわよみんな」

    苗木「あ、う、うん!」

    朝日奈・葉隠(今いいところなのに…)

    バタン!

    十神(…霧切。空気を読んだつもりだろうが……)

    十神(…あいつらの性格なら、ドアの前で聞き耳立てているところだろうな)

    十神「…なんだ腐川」

    腐川「その………、あ、あたし…は…///」

    ……は、恥ずかしい!何よコレ!

    恋愛小説なんかじゃ、ポンポン言ってるじゃない!!

    なんで…なんで言えないのよぉ!

    十神「………腐川。お前の言いたいことはなんとなくわからないでもない…が…」

    違うんです白夜様ぁ!!

    あたしの口から言わないと……意味がないんです!!


    その時


    確かに胸の中で


    声がした


    「だったら…口で伝えりゃいいんじゃんゲラゲラゲラ!」

    腐川「!」

    何っ…!体が勝手に!?

    チュッ………

    十神「………!」
  122. 122 : : 2014/08/18(月) 01:33:08
    朝日奈「おめでとう腐川ちゃん!」ガラッ



    葉隠「いやぁ、聞いてたかいがあったべ!」



    十神「貴様ら……!」



    腐川「あ、あれ、あたし……!?」



    朝日奈「これはもうあれだね!ラブラブだよね!」



    葉隠「だべ!」



    十神「どうでもいいが朝日奈。お前はいい加減江ノ島の見た目と声から元に戻れ。自分でできないならなんとかしてもらえ」



    朝日奈「あ、うん……」
















    苗木「霧切さん……」カタカタ



    霧切「何?」



    苗木「このプログラム、どういうふうにしたらいいかな。邪魔が入らないようにしたいんだけど」



    霧切「そうね……プログラムの中で少し話したのだけれど、南の島なんかを舞台にするといいと思うわ。広くても侵入経路を増やすだけよ」


    苗木「そうだね……でもまさか絶望の残党がボクたちそっくりのデータになって腐川さんを陥れるとは……」



    霧切「よくやったわよあんなこと。さて、十神クンもうまくいったみたいだし……」



    霧切「その、私、たちも……」



    苗木「そうだね。今度こそ2人で新世界プログラムを完成させて、絶望を希望に変えなきゃ」カタカタ



    霧切「…………ばか」



    苗木「え?あの、霧切さん?どうしたの?」



    霧切「なんでもない」



    苗木「え、でも……」




    霧切「なん」



    霧切「でも」



    霧切「ない」




    苗木「あはは……」








    この時は、もう何もかもが大丈夫だと思った。




    けど……彼女はまだ、プログラムに潜んでいたんだ






    新世界プログラム―


    ???「うぷぷ……」



    ???「ボクを完全消去出来るわけないじゃん!」



    ???「甘いんだよ、相変わらずオマエラはさ」



    ???「さて、ここでも始めようかな」



    ???「コロシアイを!」



    ???「うぷぷ……うぷぷぷぷ!」







    そして物語は、スーパーダンガンロンパ2へと繋がっていく……






    苗木「希望ヶ峰学園に入学して1か月が経った」





    TRUE END
  123. 123 : : 2014/08/18(月) 01:48:06
    はい!というわけで初の合作……




    もう!設定に矛盾が生じすぎてます!ごめんなさい!




    とにかくやってて楽しかったです。もしよろしければ私と、今回の相方の風邪は不治の病さん共々作品を見ていただけたらなと思います。



    あ、そうそう自分よく安価スレやるんで安価を……え?時間ないの?




    とにかく今回!閲覧もたくさん!お気に入りもたくさん!ありがとうございました!



    ではでは!今回の相方の挨拶!



    カモン!


    ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
  124. 124 : : 2014/08/18(月) 02:05:52


    イェーイ!フゥー↑↑!

    盛り上がってるか~い!

    <イェーイ!

    二階席のみんな盛り上がってるか~い!

    <フゥー!!


    という茶番はどうでもいいんです。

    はい!というわけで、相棒と呼ばれてうれし恥ずかし風邪は不治の病です!

    さっとんさんはマリオカートから目をつけていて、「この方は面白い!」ってずっと思っていたんです!

    この度は合作出来て本当によかったと心から思っています!

    自分の拙い文章、誤字、変な展開を全て処理してくださって…本当に申し訳ないです!

    が、書いていてこれぞ合作!という感じでとても楽しめました!←

    さっとんさんの作品は好きなのでこれからも応援していますね。個人的には
    モノクマ「オマエラには死んでもらうことにしたよ」石丸「なにっ!?」
    が大好きです!

    読んで下さった皆さん、ありがとうございました!
    たくさんのお気に入りとPV感謝しています!

    そしてさっとんさん、改めて本当にありがとうございました!そしてお疲れ様でした!
  125. 125 : : 2014/08/18(月) 20:15:46
    そういう挨拶してなかった……




    こちらこそふじやまさんに比べ拙い文章なのに組んでくださってありがたいことです。




    ふじやまさんの作品では……


    日向「その処女膜……斬らせてもらう!」


    ……のシリーズがいろいろぶっ飛んでて好きです。





    えー、書いてなかった所の補足みたいなものになってしまいましたが、もう一度。ありがとうございました!またお越しください。
  126. 126 : : 2014/08/28(木) 12:24:08
    さっとんさんって朝日奈無双安価の人かΣ(゚д゚lll)
    改めて見て気が付いた
    乙です
  127. 127 : : 2016/12/12(月) 19:22:43
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