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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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巨人の錬金術師 第二話「傷の男(スカー)」

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  1. 1 : : 2014/02/04(火) 22:07:43
    前回はこちらです↓
    http://www.ssnote.net/archives/9200
    今回はあの男の登場です。
  2. 2 : : 2014/02/04(火) 22:14:45
    ~前回のあらすじ~
    巨人化能力に目覚めたエレン。軍法会議の末調査兵団に入団したエレンは国家錬金術師資格の取得のため、不正に錬金術を使い教主となっているコーネロの捕縛へ向かう。ミカサ、アルミンの協力を経てコーネロ捕縛に成功したエレンは無事に国家錬金術師資格を手に入れた。だがコーネロの影にはなにやら怪しいもの達がいて...
  3. 3 : : 2014/02/04(火) 22:15:07
    本編投下は明日からです。
  4. 4 : : 2014/02/05(水) 19:38:44
    ~エレン、国家錬金術師資格取得から4日後、リオール区~

    ワアアアアアア

    コーネロの支配から解き放たれたはずのリオールでは、暴動が起こっていた。

    ラスト「ごらんなさいグラトニー。人間はどうしようもなく愚かだわ。」

    グラトニー「おろかおろか」

    コーネロ「ああ、全くだ。」

    コーネロ「こうもうまくいくとその愚かさも清々しくさえあるな。」

    ラスト「これはこれは教主様。悪いわね手をわずらわせちゃって。」

    コーネロ「ああ、これが終わったらさっさと受け持ちの街に帰らせてもらうからな。」

    ラスト「でも、わたしがちょっと情報操作してあなたが教団のものどもを煽ってあげただけでこの有り様とはね。」

    コーネロ「全くもって単純だよ。人間ってやつらは。」

    ラスト「流血は流血を。憎悪は憎悪をよび、膨れ上がった強大なエネルギーはこの地に根を下ろし血の紋を刻む...」

    ラスト「何度繰り返しても、挙げ句の果てには自分たちに巨人という天敵ができてもなお学ぶ事を知らない。人間は愚かで悲しい生き物だわ。」

    コーネロ「だから我々の思うツボなのだろ?」

    グラトニー「また人がいっぱい死ぬ?」

    ラスト「そうね、死ぬわね。」

    グラトニー「死んだの全部食べていい?」

    ラスト「食べちゃダメ。」

    ラスト「ところでエンヴィー。いつまでその口調と格好でいるつもり?気持ち悪いわね。」

    パキン

    コーネロ「やだなあ、ノリだよ、ノリ。」

    そう言ったコーネロの姿が突然変化し始めた。

    コーネロ「でもどうせ変身するならさぁ、やっぱりむさいじいさんより

    コーネロは何と若い男に姿を変えた。

    エンヴィー「こういう若くてかわいい方がいいよね。」

    ラスト「中身は仲間内で一番えげつない性格だけどね。」

    エンヴィー「ケンカ売ってんの?ラストおばはん。」
  5. 5 : : 2014/02/05(水) 21:08:37
    コーネロの側近「ばっ...化け物!!」

    側近「どういうことだ...教主は、本物のコーネロ教主はどこへ行った!?」

    ラスト「どうする?」

    エンヴィー「化け物だってさ。失礼しちゃうよね。」

    グラトニー「食べていい?」

    エンヴィー「...」

    バキバキ ゴキ ベキ バリボリ

    エンヴィー「そういえばさぁ、また例の奴が動いてるみたいだよ。しかも中央の方で。」

    ラスト「中央...巨人の彼がいたわね。」

    エンヴィー「死なせるわけにはいかないからね。大事な人柱だし。」

    グラトニー「ラスト~ごちそうさまでした~。」

    ラスト「ちゃんと口のまわりふきなさいグラトニー。」

    ラスト「どこの誰だか知らないけど予定外の事されちゃ困るのよね...分かったわ。この街もあらかたケリがついたし、そっちは私達が見ておきましょう。」

    ラスト「で、なんて言ったっけ例の奴。」
  6. 6 : : 2014/02/05(水) 21:09:03
    ハガレンキャラの画像です。
    ラスト http://j.mbs.jp/tv/hagaren/chara/chara-lust.shtml
    エンヴィー http://j.mbs.jp/tv/hagaren/chara/chara-envy.shtml
    グラトニー http://j.mbs.jp/tv/hagaren/chara/chara-gluttony.shtml
  7. 7 : : 2014/02/05(水) 22:10:20
    リヴァイ「傷の男、スカーだと。」

    エルヴィン「ああ、素性がわからないために私達はそう呼んでいる。」

    ハンジ「素性どころか武器も目的も不明。まさに神出鬼没。ただ額に大きな傷があるってことしかわかってないんだよ。」

    エルヴィン「そのスカーの行動が近頃活発になってきた。この1ヶ月で国家錬金術師ばかり5人が殺されている。そして昨日はバスク・グラン憲兵団副師団長がやられた。」

    リヴァイ「バスク・グランがだと。あいつは「豪腕の錬金術師」として対人格闘の達人だと言われてたはずだが?」

    エルヴィン「その通りだ。それくらい危険な男が国家錬金術師を狙っている。リヴァイ、君の実力は十分分かっているが気を付けてくれ。」

    リヴァイ「分かっている。人間相手に死ぬつもりはねぇ。それにしてもそんな男を野放しにしてるなんて憲兵は何やってやがんだ。」

    ハンジ「まあまあ、バスクがやられるぐらいだから仕方ないんじゃない?」

    リヴァイ「チッ...」

    リヴァイ「...待てよ。エレンが今休暇じゃねぇか。」

    エルヴィン「そうだった...エレンにこの事を伝えねば。我々も行くぞ。調査兵団総出でエレンを保護する!」
  8. 8 : : 2014/02/05(水) 23:24:49
    ~町~

    ミカサ「私は雑貨屋へ買い物にいってくる。」

    エレン「おう。アルミンとここらの店まわりながら待ってるからな。」

    テクテクテクテク

    エレン「はあ、今日で休暇も最終日か。明日から大変だな。」

    アルミン「訓練熱心なエレンでも休暇が終わるのはやっぱり嫌なんだね。」

    エレン「当たり前だろ。」

    アルミン「でもこの3日間は楽しかったよ。久しぶりに3人で買い物できたし。」

    エレン「ああ。ほんと楽しかった。」

    調査兵団員「あ!いたぞ。エレン・イェーガー!」

    ???「イェーガー...?」

    調査兵団員「無事でよかった。探したんだぞ。」

    エレン「なんですか?オレに用事でも?」

    調査兵団員「至急本部に戻るようにとの連絡があってな。実は連続殺人犯がこの...

    エレン「?」

    その調査兵団員の背後にフードを被った男が立っていることに気付いた。

    ???「エレン・イェーガー...」

    ???「巨人の錬金術師!!」

    エレン「!?」ゾワッ

    アルミン「あなたは!?」

    調査兵団員「!!額に傷の...スカー!」

    シャキン

    調査兵団員はブレードを抜いた

    エレン「よせ!!」

    ガシッ

    スカーはその調査兵団員の頭を掴んだ。

    バチバチバチバチ
    ゴパッ!

    調査兵団員の全身から血しぶきがあがった。

    エレン「(...なんなんだこいつは。やばい!やばい!!やばい!!!オレの前に立っているこいつは人間のはずだ。それなのに...まるで巨人みたいな威圧感だ。ダメだ...死ぬ!!)」

    カチ
    ゴーン ゴーン

    時計台の鐘がなった。

    エレン「...っ、アルミン!!逃げるぞ!」

    ダッダッダッダッ

  9. 9 : : 2014/02/05(水) 23:26:36
    今日の分はここまでです。
  10. 10 : : 2014/02/06(木) 00:15:45
    期待!!!\(^o^)/
  11. 11 : : 2014/02/06(木) 18:17:08
    >>10さん、ありがとうございます
  12. 12 : : 2014/02/06(木) 18:17:15
    ダッダッダッダッダッダッ

    アルミン「あそこで曲がろう!」

    エレン「おう!」

    ダッダッダッ

    エレン「これで降りきれたかな?」

    アルミン「あ!来た!」

    エレン「くそ!」

    ダッダッダッ

    スカーは右手を路地の家の壁に当てた。

    バチバチ ビキッ
    ビシビシビシビシ

    そこから次々と壁にひびが入る。

    ビシッ
    ドォォォォン!

    ひびが入った壁は壊れ、大量の瓦礫がエレン達の前に流れ込み、道を塞いでしまった。

    エレン「冗談だろ...?」

    エレン「あんた一体何者だ?何で俺達を狙う?」

    スカー「貴様ら創る者がいれば壊す者もいるということだ。」

    エレン「...やるしかねえってか。」

    シャキン

    エレンはブレードを抜いた。
  13. 13 : : 2014/02/06(木) 19:03:39
    アルミン「エレン、あいつの右腕に気を付けて。さっきからの魔法みたいな力は全部右腕で起こしてる。」

    エレン「あれも錬金術かな。分かった。」

    ダッ

    エレン「行くぞ!」

    ブンッ

    エレンはスカーに斬りかかったがそのブレードは空を切った。

    スカー「中々良い太刀筋だが...甘いな。」

    エレン「悪かったな。(くそ、避けられた。)」

    エレン「だけどこっからだ。」

    ブンッ ブンッ ブンブンッ

    アルミン「そんな...全部避けてるなんて。」

    スカー「終わりにしよう。」

    スッ

    エレン「(右腕が来る。)」

    スカー「ふんっ!」

    エレン「うお!(あぶねぇ、何とか避けれた。)」

    スカー「右腕に注意が行き過ぎだ。」

    エレンの腹にスカーの蹴りが襲った

    スッ
    バキッ

    エレン「グッ!」

    ドサ

    アルミン「エレンが手も足もでないなんて、なんて奴だ。」
  14. 14 : : 2014/02/06(木) 19:04:33
    スカーの画像です。
    http://j.mbs.jp/tv/hagaren/chara/chara-scar.shtml
  15. 15 : : 2014/02/06(木) 20:41:46
    スカー「貴様では俺を倒せん。諦めるんだな。」

    エレン「誰が諦めるかよ!まだ俺には奥の手がある!」

    ポンッ

    エレンは左手を右腕に当てた。

    バチバチバチバチ

    スカー「何!?腕が巨大化しただと!?」

    アルミン「あれがエレンの錬金術?」

    エレン「巨人の鉄槌(ハンマー デア タイタン)!!!」

    バゴォォォォン!!

    エレン「やったか...!?」

    その右腕をスカーはダメージを受けながらも受け止めていた。

    エレン「そんなバカな!?」

    スカー「大した威力だ。だが鈍い。」

    バチバチバチバチ
    ブシャア!!

    エレンの巨大化した右腕が破裂した。

    エレン「くそ!」

    スカー「先程の右腕は元の腕が巨大化したのではなく、大きな右腕を纏っていたということか。そうでなければ貴様の右腕は今ごろなくなっていただろうがな。」

    エレン「(どうすりゃ良いんだこんな化け物!?こうなったら攻撃し続けるしたか...)」

    エレン「もう一発だ!巨人の鉄槌(ハンマー デア タイタン)!」

    バゴォォォォン!!

    スカーはそれを避けていた。

    スカー「その遅い攻撃にはもう当たらん。」

    バチバチバチバチ
    ブシャ!!

    エレンの右腕は再び砕け散った。

    エレン「(そんな...俺は死ぬのか?壁外に出ることもなく、人間に...)」

    スカー「今度こそ終わりにしよう。」

    ダッ

    エレン「くそぉぉぉぉぉ!」

    ザクッ

    エレンの目の前の地面に何かが突き刺さった。

    エレン「!?(これは立体機動装置のアンカー)」

    ミカサ「はぁぁぁぁぁぁ!!」

    ギュイーン!

    スカー「...!」

    スパッ
  16. 16 : : 2014/02/06(木) 22:04:21
    ミカサの斬撃はスカーには届かなかったがスカーのフードを切り裂いた。

    タッ

    エレン「ミカサ!」

    ミカサ「エレン!怪我はない!?」

    エレン「ああ、大丈夫だ。」

    ミカサ「あいつは一体?」

    エレン「俺にもわかんねーよ。」

    ミカサ「そう...!?」

    エレン「どうした?」

    ミカサ「あいつ...」

    スカーの被っていたフードがとれ、スカーの顔の全貌が明らかになった。

    ミカサ「あの綺麗な黒い髪、黒い目、まさか...東洋人!?」

    エレン「何だって!」

    アルミン「確かに東洋人の特徴が当てはまってる...」

    スカー「ミカサと言ったか、貴様も東洋人か。」

    ミカサ「ええ。でも東洋人は...私以外はもう絶滅してしまっていたはず。」

    スカー「貴様がそう思うのも無理はない。現に俺も貴様を見るまでは自分を唯一の生き残りであると思っていた。しかし、他に生き残りがいるとはな...しかも兵団員の服を着た者がな。」

    スカー「一つ聞きたい。貴様は東洋人であるのに何故兵団側につく?」

    ミカサ「どうゆうこと?」

    スカー「なるほど、我々が受けた悲劇を知らないと言うことか。」

    ミカサ「あなたが何を言っているのかは分からない。が、質問には答えよう。私が兵士になったのは...エレンを守るため!ので、あなたを倒す。」

    スカー「俺の邪魔をするということだな。ならば」

    スカー「排除する!」
  17. 17 : : 2014/02/06(木) 22:05:43
    さっきスカーの画像をはりましたがスカーを東洋人設定に変えたことを忘れてました。
    黒髪黒い目肌はミカサと同じ感じの色に脳内変換してください。
  18. 18 : : 2014/02/06(木) 22:58:48
    ミカサ「もうエレンには指一本触れさせない。」

    ダッ

    ブンブンブンッ

    スカー「(この太刀筋、エレン・イェーガーのものより鋭い。)」

    ミカサ「捉えた!」

    ズシャァッ

    ミカサの斬撃がついにスカーを捉えた。

    ミカサ「...浅いか。」

    スカー「くっ...」グラッ

    ミカサ「次でとどめ。」

    ダッ

    ミカサ「はぁぁぁぁぁぁ!!」

    ブンッ!

    ミカサ「...!」

    ミカサの渾身の一撃は空を切った。

    スカー「油断したな。大振りになっていたぞ。」

    スッ
    ガシッ

    ミカサ「うっ!」

    スカーは右腕でミカサの頭をわしづかみにした。

    アルミン「ミカサ!」

    スカー「同じ東洋人を殺すのは残念だが、仕方あるまい。」

    エレン「やめろ...」

    エレン「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

    リヴァイ「そこまでだ!」
  19. 19 : : 2014/02/06(木) 22:59:52
    今日の分は以上です。
  20. 20 : : 2014/02/07(金) 18:44:08
    リヴァイ「ミカサ・アッカーマンを直ちに放せ。」

    スカー「...国家錬金術師以外を殺すことは元々本望ではない。良いだろう。」

    パッ
    ドサッ

    エレン「ミカサ!」

    ミカサ「ハァハァハァハァ」

    ポタポタ
    ザー

    スカー「雨か...これから殺す者達の血を洗うのに丁度良い。」

    アルミン「兵長、こいつは一体何者なんですか?」

    リヴァイ「その男は一連の国家錬金術師殺しの容疑者...だったがこの状況から見て確実になったな。」

    スカー「錬金術師とは元来あるべき姿の者を異形のものへと変成するもの。それすなわち万物の創造主たる神へのぼうとく。我は神の代行者として裁きをくだす者なり!」

    リヴァイ「てめぇの都合なんてどうでも良い。」

    スカー「...どうあっても邪魔をするというのならば貴様も排除するのみだ。」

    リヴァイ「おもしれぇ。そんなに錬金術師に恨みがあるなら、錬金術でてめぇを葬ってやるよ。」

    ペトラ「リヴァイ兵長!」

    リヴァイ「お前らは手を出すな。」

    スカー「リヴァイ...国家錬金術師の?」

    リヴァイ「ああそうだ。俺を殺す大義名分が出来て良かったな...東洋人。」

    スカー「...なるほど。貴様は我ら東洋人の悲劇を知るものか。」

    ミカサ「...」

    リヴァイ「まあな。だからといって手を抜くつもりはねぇぞ。」

    スカー「フッ、そうでなくてはな。神の道を背きし者が裁きを受けに自ら出向いて来たのだ、それを裁くのが我の定め。」

    ダッ

    リヴァイ「くず野郎が、灰にしてやるよ。」
  21. 21 : : 2014/02/07(金) 19:43:15
    ペトラ「兵長!」

    バシィ!

    ペトラはリヴァイに足掛けをしてリヴァイを転ばせた。

    ビッ

    そしてすぐさま2丁拳銃を取り出した。

    ガガガガガガガガガガガガ

    リヴァイ「おいペトラ!いきなり何しやがる!」

    ペトラ「雨の日は無能なんですから下がっててください。」

    リヴァイ「(無能!?)」ガーン

    オルオ「あ、そうか。こう湿ってちゃ火花が出ませんね。」

    エレン「(ペトラさん、リヴァイ兵長に無能とか言ってる...何て人だ...)」

    スカー「わざわざ出向いてきた上に焔が出せぬとは好都合この上ない。国家錬金術師!そして我が使命を邪魔する者!この場の全員滅ぼす!!」

    リヴァイ「ああ?何いってやがる。焔がなくてもてめぇをブレードでぶった斬ることぐらい訳ねぇんだよ。それに俺は断じて無能じゃねぇ!!!」

    エレン「(無能って言われたことに怒ってる!)」

    アルミン「(キャラ崩壊してるよぉ。)」

    ハンジ「まあまあ落ち着きなよリヴァイ。」

    リヴァイ「クソメガネ、いつから居やがった。」

    ハンジ「さっきからさ。」

    ハンジ「雨の日にはこの、ハンジ・ゾエに任せなさい!」
  22. 22 : : 2014/02/07(金) 20:37:08
    スカー「ハンジ・ゾエ...国家錬金術師か。」

    ハンジ「その通り、氷の錬金術師さ。覚えていてくれて嬉しいねぇ。」

    スカー「今日は全く次から次へと、こちらから出向く手間が省けるというものだ。これも神の加護か!」

    ハンジ「悪いけど、返り討ちにさせてもらうよ。」

    スッ

    ハンジが右手を前に出した、ハンジの右の手のひらには錬成陣が刻まれていた。

    ハンジ「氷雨(リーガン オス アイズ)!」

    変成反応の光とともにハンジの前に無数の氷の棘が生み出された。

    ハンジ「いけ!」

    ヒュンヒュン

    スカー「氷の棘など粉砕するまで。」

    バチバチバチバチ

    スカーの目の前に来た氷の棘が次々に砕けていった。

    ハンジ「あらまー。何人もの国家錬金術師を葬ってきたのは伊達じゃないってことか。でも同じ錬金術師として、君に罪を償わせてあげないとね。」

    リヴァイ「錬金術師...奴も錬金術師だって言うのか?」

    ペトラ「しかし、新たな物体を創り出すというよりは、むしろ物体を破壊しているではありませんか。」

    リヴァイ「...錬金術の錬成過程は大きく分けて理解、分解、再構築の三つ。奴は二番目の分解の過程で錬成を止めてるってことだな。」

    オルオ「自分も錬金術師って...じゃあ奴の言う神の道に自ら背いてるってことじゃないですか!」

    リヴァイ「ああ...そうなるな。」

    ハンジ「さてさて、第二ラウンドと行こうか。」
  23. 23 : : 2014/02/07(金) 21:54:42
    ハンジ「氷雨(リーガン オス アイズ)」

    バチバチバチ

    ヒュンヒュン

    スカー「何度やっても無駄だ!」

    バチバチバチバチ

    パリンッ!

    ハンジ「まだまだ!」

    ヒュンヒュン

    パリンッ!

    エレン「すごいラッシュだ。」

    アルミン「でも、届いてない...」

    スカー「馬鹿の1つ覚えといったところか。」

    ハンジ「こいつで最後だ!行けぇ!」

    ヒュン

    スカー「ふんっ!」

    バチバチ

    パリンッ

    ペトラ「全弾、打ち落とされた...」

    スカー「この程度か、氷の錬金術師よ。」

    ハンジ「足元、気を付けた方良いよ。」

    スカー「何?」

    ハンジ「君が打ち落とした氷が溶けて滑りやすくなってるからさ。」

    スカー「何が言いたい?」

    ハンジ「全力でいくよ。」

    パンッ

    ハンジは右手を地面に当てた。

    バチバチバチバチ

    パキパキパキパキパキパキ

    氷が濡れた地面を伝ってスカーのもとへ迫る。

    そしてスカーの足元へ辿り着くと

    バリバリバリバリバリバリ

    地面から複数の大きな氷の針が飛び出してきた。

    スカー「(避けきれん!)」

    ザクッ

    スカー「グアッ!」

    氷の針の1つがスカーに突き刺さった。

    ハンジ「氷山針地獄(アイスバッグ ナーデル ホーロ)、私が飛ばした氷を君が自分の足元に打ち落としたのが運の尽きさ。」

  24. 24 : : 2014/02/07(金) 22:38:03
    スカー「先程の技はこの技のための布石だったというわけか。」

    ハンジ「そうゆうこと。君の周辺の水分量を上げさせてもらったよ。」

    スカー「...やはり連戦では分が悪い。」

    リヴァイ「この包囲から逃げられるとでも?」

    バッ! ドンッ

    スカーは右手を地面に押し付けた。

    バチバチバチバチ
    ゴバァ!

    スカーの周辺の地面が崩れ落ちていく

    ガラガラガラガラ...

    オルオ「あ...あの野郎、地下水道に!!」

    リヴァイ「おいオルオ、追うなよ。」

    オルオ「お、追いませんよ。」

    リヴァイ「今すぐ区内緊急配備だ、人相書きを回せ!」

    ペトラオルオ「「ハッ!」」

    ハンジ「それにしても、やっかいな奴に狙われちゃったねー。」

    リヴァイ「...東洋人か...。まだまだ荒れるな。」

    ミカサ「あの、リヴァイ...兵長。」

    リヴァイ「何だ。」

    ミカサ「東洋人に起きた悲劇って、一体何なんですか!?」

    エレン「兵長、俺も知りたいです!」

    アルミン「僕もです。もしかして、スカーが国家錬金術師を狙うことの理由の1つですか?」

    ハンジ「どうするリヴァイ?ミカサには辛い事件かもしれないけど。」

    リヴァイ「...良いだろう、話してやる。だがまずは...兵団の支部に行くぞ。そこにエルヴィンもいる。」
  25. 25 : : 2014/02/07(金) 22:38:36
    今日の分はここまでとします。
  26. 26 : : 2014/02/08(土) 16:55:46
    東洋人とは、美しい黒髪と黒い瞳が特徴であり、巨人発生前は東洋というところに住んでいたと言われている事からこう呼ばれた。壁内に逃れた人間の中でも少数であり、価値観の違いから国側とはしばしば衝突を繰り返していた。

    20年前のある時、軍将校があやまって東洋人の子供を射殺してしまった事件を機に大規模な内乱へと爆発した。

    この内乱はウォールローゼのカラネス区を中心に起こったものだったが、暴動は暴動を呼び、いつしか内乱の火は東部全域へと広がった。

    3年にもおよぶ攻防の末、兵団の上層部からくだされた作戦は

    国家錬金術師も投入しての東洋人殲滅戦。

    国家錬金術師を用いた国側はその後すぐさま東洋人のほとんどを滅ぼした。君達が産まれる前に終わった戦争だから知らぬのも無理はないだろう。

    エルヴィン「そして、私も投入された国家錬金術師の一人だ。リヴァイも一般兵としてだが戦争に参戦している。」

    エルヴィン「だから、東洋人の生き残りであるあの男の復讐には正当性がある。」

    ミカサ「東洋人に、そんなことが...」

    エレン「くだらないですね。関係ない人間も巻き込む復讐に正当性もくそもありませんよ。あいたは、醜い復讐心を「神の代行人」ってオブラートに包んで崇高ぶってるだけです。」

    エレン「...醜い復讐心っいうのなら、俺も持ってますが...」

    エルヴィン「ミカサ、君はどう思うかね?」

    ミカサ「はい、私ははっきり言って今の話を聞いて...エルヴィン団長、あなたに殺意を持ちました。」

    エレン「な!?」

    ミカサ「でも、私はエレンに助けてもらったからこそ、ここまで生き延びれています。また、エレンのように、心優しい人達が一杯いることも知っています。ので、彼の復讐には賛同しません。」

    アルミン「(ミカサ...賛同しないってことは、否定もできないってことだね。)」

    ハンジ「でもねぇ、錬金術を嫌ってる彼がその錬金術をもって復讐しようっていうんだ。なりふり構わない人間ってのは、怖いよ。」

    リヴァイ「なりふり構ってられないのはこっちも同じだろうが、俺達もまだ死ぬわけにはいかねぇ。次に会ったときは問答無用で、潰す。」
  27. 27 : : 2014/02/08(土) 17:52:44
    ハンジ「辛気くさい話はこれくらいにして、実は賢者の石について新たな情報が手に入ったんだ。」

    エルヴィン「何だと!?」

    エレン「賢者の石の...」

    ハンジ「兵団の資料なんかを色々調べたら、兵団内で賢者の石を作る研究をしていた時代があったらしいということがわかったんだ。」

    リヴァイ「兵団内で石の研究だと?」

    ハンジ「うん。で、その事について詳しく調べてたら、研究に関わっていたある一人の科学者に行き着いた。ドクター・マルコーさ。」

    エルヴィン「(マルコーだと...)」

    ハンジ「さらにさらに、彼らしき人物がハイドウ村で医者をしているらしいという噂を聞いた。」

    ハンジ「これは噂に過ぎないんだけど、確かめに行く価値はない?」

    アルミン「行きましょう!もしあの石の力が使えれば、巨人だって倒せます!」

    ハンジ「エルヴィン、行っても良い?」

    エルヴィン「連絡もなしに会って大丈夫なのか?」

    ハンジ「大丈夫大丈夫、彼とは昔一緒に研究してたこともあって仲良いから。あ、その研究は賢者の石じゃなくて巨人のね。」

    リヴァイ「お前の大丈夫は宛にならんが...任せるとするか。」

    エルヴィン「...分かった、許可しよう。しかし、あくまで10日後の壁外遠征が最優先であることを忘れないでくれ。」

    ハンジ「了解!じゃ、エレン!ミカサ!アルミン!早速行こう!」

    エレン「俺達もですか?」

    ハンジ「当然!君達しか賢者の石の実物を見たことがないからね。」

    エレン「...分かりました。行こう、ミカサ、アルミン。」

    ミカサ「ええ。」

    アルミン「うん!」

    ガチャッ
  28. 28 : : 2014/02/08(土) 19:43:01
    ペトラ「ハンジ分隊長はやっぱり優しいですね。」

    オルオ「どうゆうことだ?」

    ペトラ「今回ドクター・マルコーの所にエレン達を連れていったのは、ミカサちゃんのためよ。」

    オルオ「...スカーの件だな。」

    ペトラ「そう。ここにいたら嫌でもスカーの情報が耳に入る。赤の他人といっても同族が殺人を犯してるなんて聞いて良い気持ちはしないわ。ましてや東洋人の悲劇を聞いた後にはね。」

    リヴァイ「その甘さがあのクソメガネの弱点だがな。それより俺達はエルドとグンタも交えて次の壁外調査の作戦会議だ。」

    ペトラ「分かりました。ではエルヴィン団長、失礼します。」

    オルオ「失礼します。」

    ガチャッ

    エルヴィン「行ったか...」

    エルヴィン「そこにいるのは分かってるぞラスト。」
  29. 29 : : 2014/02/08(土) 20:47:27
    ガシャーン!

    エルヴィンの後ろのガラスが割れた。

    ラスト「あらあら、バレてたとはねぇ。もしかして、リヴァイ兵長あたりにも気が付かれた?」

    エルヴィン「いや、リオール区で暴動を起こす事に成功したのを聞いて、次に君が行うのはエレンの監視と護衛だと知っていたからこそ分かった。リヴァイ達にはバレてはいないだろう。」

    ラスト「それで、何の用?」

    エルヴィン「ドクター・マルコーのことは聞いてたな。」

    ラスト「ええ。」

    エルヴィン「彼の研究資料をハンジに調べられれば石の製造方法が解られてしまう恐れがある。」

    ラスト「それはまずいわね。分かったわ、先回りしてマルコーを消す。」

    エルヴィン「いや、そうなれば調査兵団内に内通者がいるとバレる。そこで私に作戦があるんだが...」

    エルヴィンがラストに作戦の内容を話した。

    ラスト「なるほど。確かにそうすれば怪しまれずにすむわね。でも最悪の場合は、マルコーを殺すわよ。」

    エルヴィン「ああ、構わんよ。」
  30. 30 : : 2014/02/08(土) 21:32:55
    ~ハイドウ村~

    エレン「結構田舎だな。」

    ハンジ「さて、マルコーさんのことを聞かないと。お、第一村人発見!」

    アルミン「ハンジ分隊長、はしゃいでるね...」

    ハンジ「あのー、ドクター・マルコーという人を探しているんですが。」

    村人A「ドクター・マルコー?聞いたことがないな。」

    ハンジ「こうゆう顔をしているんですが...」

    ハンジはポケットから手帳をだして相手に見せた。そこには似顔絵がかかれていた。

    村人A「ああ、マウロ先生か。知ってる知ってる。」

    ハンジ「マウロ?」

    村人A「この村は見ての通りみんなビンボーでさ、医者にかかる金は無いけど先生はそれでも良いって言ってくれるんだ。」

    テクテクテク

    エレン「それにしてもハンジ分隊長、絵上手いですね。」

    ハンジ「他愛もない特技だよ。なんなら今度...ミカサの顔でも描こうかな。」

    ミカサ「...お断りします。」

    ハンジ「あら。」ドテッ





    村人B「おお、オレが耕運機に足を巻き込まれて死にそうなときもキレイに治してくれたさぁ!」

    村人C「治療中にこう...ぱっと光ったかと思うともう治っちゃうのよ。」

    アルミン「光...」

    ハンジ「おそらく錬金術だね。」

    テクテクテク

    エレン「でも何で偽名なんて使ってるんですかね?」

    ハンジ「彼は5年前に行方不明なったんだけど、その時に極秘重要資料も消えたらしくてね、彼が持ち逃げしたって噂だったんだ。もしかしたらそれが本当で、追っ手から逃れるためかも...」

    エレン「なるほど。」
  31. 31 : : 2014/02/08(土) 22:46:57
    ~マルコー宅~

    エレン「こんにちわ...!」

    ドアを開けたエレンの前に銃口があった。

    ズガンッ

    エレン「うお!!」

    マルコー「何しに来た!!」

    ミカサ「あなたこそ何のつもり。」

    ハンジ「まあまあ落ち着いてマルコーさん。」

    マルコー「私を連れ戻しにきたのか!?もうあそこには戻りたくない!お願いだ!かんべんしてくれ...!」

    ハンジ「違います。話を聞いてください。」

    マルコー「じゃあ口封じに殺しに来たか!?」

    アルミン「まずはその銃をおろしてください。」

    マルコー「騙されんぞ!!」

    シャキンッ

    ミカサ「落ち着いて。」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

    マルコー「ひっ!...」





    マルコー「私は耐えられなかった...上からの命令とは言えあんなものの研究に手を染め、そしてそれが東洋人大量殺戮の道具に使われたのだ。本当にひどい戦いだったよ。お嬢ちゃん、君はもしかして東洋人かい?」

    ミカサ「はい。」

    マルコー「そうか、生き残りがいたんだね。私ははっきり言って君に殺されても仕方ない事をしてきた。だがそれも、戦争が終わるまでだと思っていたんだ。しかし、その研究は終わらなかった。だから逃げ出したんだ。」

    マルコー「私のしたことはこの命をもってしても償いきれるものではない。それでも出来る限りのことをと、ここで医者をしているのだ。」

    ハンジ「単刀直入に聞きます。貴方が研究し、盗み出して逃げた物は...賢者の石ですね。」

    マルコー「ああ、その通りだ。私が持ち出したのはその研究資料と石だ。」
  32. 32 : : 2014/02/08(土) 23:29:40
    ハンジ「石を持ってるんですか?」

    マルコー「ああ、ここにあるよ。」

    マルコーは科学薬品の並ぶ棚から一つの瓶を取り出した。その中には赤い液体が入っていた。

    エレン「石って、これ液体じゃ...」

    マルコーはそれを聞き、瓶のふたを開け中身を机の上に垂らした。すると液体は球状に形を保った。

    ハンジ「これはすごい。」

    マルコー「哲学者の石、天上の石、大エリクシル、賢者の石にいくつもの呼び名があるように、その形状は石であるとは限らないようだ。」

    マルコー「だがこれはあくまで試験的に作られたものでね。いつ限界が来て使用不能になるかわからん不完全品だ。それでもあの殲滅戦の時密かに使用され、絶大な威力を発揮したよ。」

    アルミン「不完全...コーネロの持っていたのはたぶんそれだね。」

    ハンジ「マルコーさん、それって殲滅戦の時、全ての国家錬金術師に渡されたの?」

    マルコー「ああ、戦争に参加したものにはね。」

    エレン「どうかしたんですか?」

    ハンジ「いや、何でもない...」
  33. 33 : : 2014/02/08(土) 23:31:17
    今日はここまでです。明日で第三話に入ると思います
  34. 34 : : 2014/02/09(日) 11:55:18
    ハンジ「でも、不完全品とは言え人の手で作り出せるってことはこの先の研究次第では完全品も夢じゃないってことですよね。マルコーさん、その持ち出した資料を見せてくれませんか!?」

    マルコー「そんな物をどうしようと言うのかね。」

    ハンジ「巨人に対抗するために、賢者の石が必要なんです!」

    マルコー「そうか...君は調査兵団に入っているんだったね。だが、資料を見せることはできん!」

    ハンジ「そんな...!」

    マルコー「話は終わりだ。帰ってくれ。いかなる目的であろうとあの石を欲してはならん。」

    ハンジ「貴方は壁際の町に暮らしたことがないから、巨人を見たことがないからそんなことが言えるんだ!一度でいいから壁外調査に来てください!そうすれば貴方も考えを」

    マルコー「考えを変えることはない。あれは見ない方が良いのだ。あれは悪魔の研究だ。」

    マルコー「知れば地獄を見ることになる。」

    エレン「地獄ならとうに見た!!!」

    マルコー「...だめだ。帰ってくれ。」
  35. 35 : : 2014/02/09(日) 13:02:44
    テクテクテク

    アルミン「悪魔の研究、知れば地獄を見る、か。マルコーさんがあそこまで言う賢者の石の研究って、一体どんなものなんでしょうか。」

    ハンジ「私にも分からない。でも、また別の方法を探そう。」

    ダッダッダッダッダッ

    マルコー「君達!」

    ハンジ「マルコーさん...」

    マルコー「はあはあ、私の研究資料が隠してある場所だ。」

    マルコーは封筒をハンジに渡した。

    マルコー「真実をしっても後悔しないと言うならこれを見てくれ。そして君達ならば真実の奥の更なる真実に」

    マルコー「いや、これは余計だな。人類が巨人に完全勝利する日が来るのを祈っておるよ。」

    テクテクテク

    ~マルコー宅~

    ガチャ

    マルコー「ふう。」

    パタン

    ラスト「久しぶりねマルコー。やっと見つけたわよ。」

    マルコー「!!」
  36. 36 : : 2014/02/09(日) 13:58:44
    ラスト「ご心配なく、あなたを連れ戻しに来たんじゃないから。あなたがいなくてもあなたの部下が後を継いでよくやってくれてるわ。」

    マルコー「まさか...まだあんなものを作り続けているのか!?」

    ラスト「あら、賢者の石の製造のノウハウを教えてあげたのは私達だってことを忘れてもらっちゃ困るわね。あなたがいなくなっても資料がなくなっても研究にさしつかえはないのよ。」

    ラスト「ただあなたが持ち出した研究資料...一般人に見られるのは痛くもかゆくもないんだけど、ハンジ・ゾエ、彼女程の術師に見られちゃ色々とまずいのよ。」

    ラスト「あなたも薄々感付いたから研究所から逃げた。そうでしょう?」

    マルコー「やはりそうだったのか。私の思い違いであってほしい、悪夢であってほしいと願っていたが...この悪魔め...!」

    マルコーは左手でそばにある銃を取ろうとした。だがラストの爪が伸び、マルコーの左肩を貫いた。

    マルコー「うああああ!!」

    ラスト「変な気をおこすんじゃないわよ。盗んだ資料の隠し場所、彼女達に教えたわね?」

    マルコー「なんのこと...」

    ラスト「とぼけないで。」

    グリッ

    マルコー「ぐあ!!」

    ラスト「私は忙しいの、無駄話をしてる暇は無いのよ。」

    マルコー「ふ...ハンジ君は、いや一緒にいたあの子達もだ、賢くて、強い意志を持っている。あの資料を見ればお前達がやろうとしていることに気付き、それを阻止しにかかるだろう。」

    ラスト「そんなこと、私がさせるものですか!」

    マルコー「させるものですか?ははは!無理だな!」

    マルコーは左手で血で錬成陣を書いていた。

    マルコー「なぜなら!お前はここで死ぬのだからなぁ!!」

    錬成陣の書かれた壁から大きな棘が飛び出した。

    ザクッ!

    ラスト「ゴフッ!」

    マルコー「はっは...油断した...な!?」
  37. 37 : : 2014/02/09(日) 14:08:14
    ※捕捉
    今さらですがハンジは女性です。
  38. 38 : : 2014/02/09(日) 14:50:15
    ラスト「ひどいわぁ、一回死んじゃったじゃない。」

    スパッ

    ラストは爪で自らに突き刺さっている棘を切り落とした。

    ラスト「すっかり忘れてたわ。あなたも優秀な錬金術師だってことをね。」

    ラストが受けた傷は赤い光を発しながら塞がっていく。

    マルコー「そんな...バカな!!」

    ラスト「さて、どうしてくれよう?」

    キリ「先生!お花持ってきたよ!」

    突然一人の子供がマルコー宅に入ってきた。

    マルコー「キリ!来ちゃいかん!!」

    ビュッ!

    ラストの黒い爪がキリに突き立てられた。

    ラスト「良い子ねお嬢ちゃん。マルコー、私がこの手を少し動かせば、どうなるかわかるわよねぇ?」

    マルコー「やめろ!!その子は関係ない!!」

    ラスト「そんな言葉を聞きたいんじゃないのよ私は。言いなさい。」

    マルコー「ハンジ君達に教えた、資料の...隠し場所は...」
  39. 39 : : 2014/02/09(日) 15:47:48
    ハンジ「国立中央図書館第一分館、ティム・マルコー。」

    アルミン「なるほど、木を隠すには森ってことですね。」

    ハンジ「ここに、石の手掛かりが...」

    ~マルコー宅~

    ラスト「国立中央図書館とはやってくれるわね。てっきり持ち逃げしたものだと思ってたわ。」

    マルコー「お前達は一体何者だ!?」

    ラスト「心配しなくてもあなたはいずれ知ることになるわよ。それまでいかしておいてあげるわマルコー。また逃げようとか私達の仕事の邪魔しようとか考えないことね。変な気を起こしたら...そうね」

    ラスト「この村を地図から消してあげましょう。」

    コツコツコツ

    ラスト「さて、後は彼に言われた通り、先回りして資料を処分させてもらおうかしらね。」





    第三話へ続く...
  40. 40 : : 2014/02/09(日) 15:53:23
    第三話です。↓
    http://www.ssnote.net/archives/9752

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