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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

とある少年の物語「2」

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  1. 1 : : 2014/02/03(月) 06:36:45
    前回は切りが良かったのでアニの言葉で打ち切りました。

    ここからは多めに書いていきたいと思っています。

    追記
    更新は夕方になる時もあります。と言うより比較的夕方になります。
    ご了承ください。

    今回のURLはおいおい貼って行きます
    前回に。
  2. 2 : : 2014/02/03(月) 06:48:06
    前回はご指摘と期待の声、ありがとうございます。

    では始めていきます。

    エレンはその言葉に反応して、その女性を睨み、
    「…は?お前ふざけて言ってんのか?この状況で何を買えばいいってんだよ。それで、何で俺らがお前らに買い取られなきゃいけないんだ!」
    と言う。
  3. 3 : : 2014/02/03(月) 06:52:37
    その女性は直ぐに答えた。
    「ふ…自分らの状況をもう一度見てご覧。
    私がそう言う意味も分かるだろう?」
    至極全うな答え。
    エレンは彼女の言葉に口を紡ぐ。
    「ぐ…くそ…」
  4. 4 : : 2014/02/03(月) 07:02:58
    そこでアルミンが言い出しにくくなったエレンに助け舟を出した。
    「エレン…確かに僕らはここから先どうやって生きていけばいいか分からない。でも、…それでも、…ちょっと頭を使って生きていこう」
    そう言いつつ、アルミンは旅商人に前に出て、こう言った。
    「僕らは確かに売られる気はさらさらありません。…しかし、僕ら三人だけでは餓死するのは目に見えています…」
    アルミンは膝立ちになり、頭を垂れると
    「僕らを貴女方のグループに入れもらえませんか?…どうか…どうかお願いします!」
  5. 5 : : 2014/02/03(月) 07:10:25
    「…は?何を言い出すんだいアンタ…そんな事出来る訳な…「良いぜ、気に入った。金髪の少年…」…ちょっと、ライナー⁉」
    アニは断ろうとしたが、ライナーがうんうんと腕を組み、頷きながら言った。
    「お前…名は…?」
    アルミンは突然の事でテンパり、
    「ぼ、僕は…あ、ああ、アルミンと言います!」
    つっかえつっかえ名乗った。
  6. 6 : : 2014/02/03(月) 07:17:20
    アニはそう言ってしまったライナーを睨み、もう今更断っても目覚めが悪いし…とそうそうに手をあげて、
    「ああ、もう良い…。入っていいよ。歓迎はしないけどね…」
    それを聞いたエレン達はやったー!とハイタッチを交わし、喜びに喜んだ。
  7. 7 : : 2014/02/03(月) 07:18:25
    すいません、ここで一旦、落ちます。更新は夕方です。
  8. 8 : : 2014/02/03(月) 15:22:49
    あの、間を空けるといいですよ

    こんな感じに↑

    期待です
  9. 9 : : 2014/02/03(月) 16:56:02
    あー、読み返してみたら脱字、誤字があったり「女性」からいきなり「アニ」になってますね。…申し訳ないです…。
    再開時からそれらに気を付けて、前回より気を引き締めて書いていきます。
  10. 10 : : 2014/02/03(月) 16:56:30
    紅蓮さんアドバイスありがとうございます!
  11. 11 : : 2014/02/03(月) 17:06:45
    では、ちょっと、用事が入ったので少し書いて落ちます。

    更新。

    アルミンはとても感激したのか、少し涙目
    になり、

    「エレン、…僕たち遂に…憧れの旅商人に
    なれたんだ…!…僕、僕、嬉しすぎてどうにかなってしまいそうだよ‼」

    「アルミン…ああ!そうだな…なれたんだよ…お前の大好きな旅商人に…!」

    エレンは何度も何度も頷き、アルミンの背中を優しく叩いた。
  12. 12 : : 2014/02/03(月) 17:08:28
    クリスタはその様子は見て、

    「良かったアルミン!」

    と笑顔で言い、夢が叶ったアルミンを讃える。
  13. 13 : : 2014/02/03(月) 17:10:49
    ノッポな男は

    「うう、また不安要素が増えた様な気がする…」

    とがっくりとうなだれ、喜びあう少年達を見つめた。
  14. 14 : : 2014/02/03(月) 17:11:34
    では、落ちます。更新は7時半からです。
  15. 15 : : 2014/02/03(月) 17:18:10
    あっと、すいません。今日の午後の事です。

    そのこと、お願いします。
  16. 16 : : 2014/02/03(月) 19:27:13
    再開します。

    エレン達は旅商人のグループメンバー達、3人に自己紹介し、次にそのグループメンバー達が自己紹介した。

    すると、アニ、ベルトルト、ライナー三人の旅商人達のグループ名が著名な『UNIT』と言う名である事が分かり、アルミンは感動のあまり、咽び泣いた。

    そして、今、エレン達の生まれ故郷を抜け、人工の道をアニ達は馬に乗りながら、エレン達は荷馬車に乗って引かれながら、北へ北へと進んで行く。
  17. 17 : : 2014/02/03(月) 19:40:05
    その道中、エレンは自分の前にいて、馬に乗っているアニに聞いた。

    「なあ、アニ。俺らは今、どこに向かってるんだ?」

    アニは答えた。

    「ここから近いのは花畑が広がる小国『フラミオン』さ」
  18. 18 : : 2014/02/03(月) 19:44:50
    すると、クリスタが

    「え、花畑ですか?」

    と興味を示してアニに聞いた。

    「その花畑って何種類の花で出来ているんですか?」

    アニは少し考えるそぶりをして、相変わらずの素っ気ない口調で

    「…100種類くらいかな…?」

    と言った。
  19. 19 : : 2014/02/03(月) 19:48:09
    「わあ、すごい!100種類もの花をどうやって探してきたんだろう…!」

    クリスタは驚きのあまり、両手を一度、パンと叩いた。
  20. 20 : : 2014/02/03(月) 19:53:53
    「…さあね。旅商人の私らでもその国の技術のその全てを知っている訳ではないさ」

    アニはそう言うと少し、顔を伏せた。

    「?」と疑問符がエレンとクリスタの二人の頭の中に浮かんだ。

    しかし、彼らにはアニの顔が悲しみの表情である事が少なからず、何故か理解出来た。
  21. 21 : : 2014/02/03(月) 19:54:55
    すいません、風呂に入って来ます。
  22. 22 : : 2014/02/03(月) 20:27:10
    再開します。

    ヒュオオオッと風が横から凪ぐ。

    アルミンは手で眩しいものから目を守るように額のところにかざし、左手の草原の風景を見つめていた。
  23. 23 : : 2014/02/03(月) 20:30:17
    風が遠方から凪ぐ度に草原の草の数々がざわめく。

    「ああ、静かだ…」

    アルミンはそう感慨深そうに呟いた。
  24. 24 : : 2014/02/03(月) 20:33:28
    とその時、何やら綺麗な女性の歌声が聴こえてきた。

    その方向を向くと、アニが何か…歌を歌っていた。

    どんな歌詞か少し紹介すると、
  25. 25 : : 2014/02/03(月) 20:39:48
    「ああ、昔、この大陸に一つの王国を栄えさせ、今も旅を続ける旅人よ。今も旅を続ける旅人よ。どうか、後世の我らにもその栄華のご加護をお与え下さい」

    と言うものだ。

    アルミンは夢中になって歌い続ける彼女に聞いた。

    「すいません。その歌は何の歌なんですか?」
  26. 26 : : 2014/02/03(月) 20:45:00
    アニは歌を一旦やめ、アルミンに一度首だけ肩ごしに振り返ると答えた。

    「昔からある旅人の歌さ。この歌のゆったりとしたリズムが好きでね…良く歌うのさ。この旅の最中は…」
  27. 27 : : 2014/02/03(月) 20:47:37
    「へええ、そうなんですか…」

    アルミンは興味深そうに言った。
  28. 28 : : 2014/02/03(月) 20:52:39
    あ、ところで前回に今回のURLを貼りました。

    前回を読み直したい方、連続で読みたいと思う方は是非。

    前回のURLです。

    http://www.ssnote.net/archives/9268
  29. 29 : : 2014/02/03(月) 20:55:20
    うーん、見ている人いないですね…。

    少し休憩してから再開します。
  30. 30 : : 2014/02/03(月) 21:44:49
    再開します。

    アニはアルミンから視線をそらし、前方を見つめ、また「旅人の歌」を歌い始めた。

    クリスタは話し疲れたのか、それとも、今日色々な事が一度に起きたからなのか、静かな寝息をたてながら、眠っていた。

    エレンはライナーとベルトルトの二人と雑談していた。
  31. 31 : : 2014/02/03(月) 21:49:12
    アルミンは静かな寝息をたてて眠るクリスタに脱いだ灰色の上着をかけた。

    「寒いといけないからね…」

    と本当はクリスタ(天使)に笑顔で「ありがとう」と感謝されたいからだが、苦笑しながら一人呟きながら。
  32. 32 : : 2014/02/03(月) 21:55:52
    そして、エレンがライナー、ベルトルトと話していた事は主にエレンが二人に旅先で何を見て、何を学んだかを聞くと、二人が交互に答え、それに対してエレンが口を挟むといった感じだ。
  33. 33 : : 2014/02/03(月) 22:01:42
    書溜したら、連投しなくてすみますよ。
  34. 34 : : 2014/02/03(月) 22:12:42
    どんな感じかと言うと…。

    「俺らが最初に行った国は『コンチェフライデ』っていって、世界各地の情報を管理し、…必要とあらば記事にしてこの大陸中の全国に配るんだ。…簡単に言っちゃえば、新聞記者の国かな?」

    とライナーが言って、ベルトルトが

    「それで、その最高機関の名前が『トロウガス・クリエイト』っていうのさ。」

    と付け足す。
  35. 35 : : 2014/02/03(月) 22:13:59
    新世紀の奇妙な巨人さん、アドバイスありがとう!
  36. 36 : : 2014/02/03(月) 22:20:41
    そして、エレンが、

    「へえ、んじゃ。アルミンが言ってた新聞ってそこから来るのか〜」

    と言い、うんうんと頷く。

    そのまま、雑談をし続けていると太陽が遠く高い山に半分ほど消え、時間は丁度、夕刻となった。

    すると、前方に小さな風車の影が見えた。
  37. 37 : : 2014/02/03(月) 22:27:08
    アニがそこで皆に声をかけた。

    「もう後、数分で着くよ。身支度を整えな」

    クリスタはその言葉で起き、アルミンはそのクリスタに礼を言われて紅くなって、上着を返してもらい、エレンは

    「俺たちの始めて立ち寄る事になる国か。雰囲気はどんなだろ?」

    とワクワクと体を揺らしつつ、まだ見ぬ国に思いをはせていた。
  38. 38 : : 2014/02/03(月) 22:36:43
    数分後、簡素な造りの鉄門をくぐり、「入国管理局」という木の看板かけれた小さな塔に行き、そこにいるダブダブの服をきた人にアニは馬からおりて声をかける。

    「すまない、私らは旅商人のグループの『
    UNIT』という。ここに物を売りに来た。入国を許可してもらいたい」
  39. 39 : : 2014/02/03(月) 22:44:09
    すると、その人は怠そうに答えた。

    「ああ、いいとも。入りな。花畑しか魅力がないこんな国にようこそ」

    クリスタはそう言った人に反論するように

    「何なの、あの人…⁉そんな、言い方ないんじゃない…!」

    と小声で言った。

    そして、そんなこんなで入国を許可されたエレン達は人がいる住宅街を目指し、前に馬を進ませ、荷馬車を引く。
  40. 40 : : 2014/02/03(月) 22:47:30
    今日はここで一旦切ります。

    更新は明日の7時半からできそうです。

    ここまでで何かご指摘や感想などございました是非下さい。

    では、お休みなさい。

    また明日。
  41. 41 : : 2014/02/03(月) 23:03:47
    あっと、午後です。

    今日色々と頭が回らないな〜。

    重ね重ねすいませんでした。

    では、改めてお休みなさいです。
  42. 42 : : 2014/02/03(月) 23:44:57
    面白すぎる期待です!

    続き待ってます!
  43. 43 : : 2014/02/04(火) 18:35:51
    42
    ありがとうございます!

    更新します。

    彼らが進んでいる道は最初の方はかわいていて、荷馬車を進めやすかったが、円形で色とりどりの花畑が見えてくると次第に水気を含み、ぬかるんできた。

    なので、自然と馬を前に進ませ、後は全員で協力して荷馬車を押す形になる。

    そうした理由は、荷馬車の車輪がそのぬかるんでいる道の泥にはまり、前に進めなくなるのを防ぐためだ。
  44. 44 : : 2014/02/04(火) 18:40:10
    …と夕飯に呼ばれたので一旦切ります。

  45. 45 : : 2014/02/04(火) 19:21:20
    再開します。

    少しすると、黒い石の道が円形の花畑を彼らから半分に分割するように突っ切ってあったので、そこに馬を進ませて走らせ、荷馬車もそこに乗せて、後は前と同様、引く形となる。
  46. 46 : : 2014/02/04(火) 19:26:30
    左右に半円を描き、そして、遠目で見ると、その花畑の花々が自らの色で綺麗なキンモクセイの花を描いていた。

    クリスタがそれに感嘆したようで、

    「うわあ…、すごい…!花を使い分けておいて、花の絵を創ってる…」

    と顔を輝かせてそう言った。
  47. 47 : : 2014/02/04(火) 19:31:09
    その他、もう少し進むと、何処かに有るのだろう、威圧感のある滝の流れ落ちる風景を描いていたり、綺麗な女性の振り返った姿など、全てにおいて、微細に、丁寧に絵が作られていた。
  48. 48 : : 2014/02/04(火) 19:40:03
    アルミンは少し笑顔になり、

    「ねえ、エレン…。この花畑、すごく凝ってると思わない…?」

    とエレンに聞いた。

    すると、エレンはまるで絵画のような花畑を見つつ、

    「ああ、…そうだな。…花で絵を描くか〜。世界は広いな〜」

    と率直な感想を述べた。
  49. 49 : : 2014/02/04(火) 19:43:32
    「あはは…そうだね、エレン」

    アルミンは率直な感想を述べたエレンに共感し、うんと頷く。
  50. 50 : : 2014/02/04(火) 19:44:20
    すいません、風呂に入ってきます。

  51. 51 : : 2014/02/04(火) 20:19:56
    再開します。

    少し時間が経ち、円形の花畑を抜けると、住宅街の前に出た。

    しかし、そこは人が一人も家から出ておらず、そして、それだというのに家から物音が一つも聞こえない…とても颯爽とした寂しい住宅街だった。
  52. 52 : : 2014/02/04(火) 20:20:15
    おかえり
  53. 53 : : 2014/02/04(火) 20:20:26
    そして期待
  54. 54 : : 2014/02/04(火) 20:21:38
    53さん、ありがとうございます!
    そして、ただいまです!
  55. 55 : : 2014/02/04(火) 20:26:02
    そのギャップの違いにエレンは、

    「な…何だ、この国…花畑と住宅街の違いがあり過ぎだろ…」

    と言い、
    クリスタは

    「な…何か寂しい街だね…」

    と驚きつつ、言った。
  56. 56 : : 2014/02/04(火) 20:31:20
    そこでアニが指先で彼らから東北東にそびえる、風車を指した。

    「あれを…見てご覧。風車の丁度真ん中に時計が有るだろう…?」

    「え…?あ、本当だ。…有りましたけどあれがどうしたって言うんです…?」

    アルミンが首を傾げ、アニに聞く。
  57. 57 : : 2014/02/04(火) 20:36:57
    すると、アニは答えた。

    「あれの秒針が12のところにきたら、何が起こるか分かるさ」

    と更なる疑問を増やして。

    そして、チッチッとリズミカルに、静かな街に小さく音を響かせて、3のところから移動して行く…。
  58. 58 : : 2014/02/04(火) 20:43:46
    そして、12のところに秒針が到達した時、風車から金属音にも似た甲高い声が発せられた。

    「皆さん、花の整備の時間です。自分の持つべき小道具を持ち、自分の持ち場に移動し、整備を行ってください」

    エレン達は耳をつんざく様な機械音声に眉をひそめ、強く耳を抑える。
  59. 59 : : 2014/02/04(火) 20:51:29
    すると、その機械音声に言われた住宅街に住む者達はスコップ、メジャー、細い柱など、道具を持って、自宅の扉を勢い良く開け放ち、エレン達を通り過ぎて、花畑の方へとすごい速さで走り去って行った。

    煙が舞い上がり、今度は耳ではなく、口を抑え、土埃が入らないよう工夫する。

    しかし、それでも若干口の中に入ってしまい、エレン達は咳き込んでしまう。
  60. 60 : : 2014/02/04(火) 20:56:36
    数分経ち、煙が去って、視界がクリアになると、咳はおさまった。

    そして、先程の出来事を思い出し、アルミンが言った。

    「さ、さっきの大移動?すごかったね…」

    エレン、クリスタもそのアルミンの言葉に同意する。
  61. 61 : : 2014/02/04(火) 21:04:46
    すると、ベルトルトがアニに聞いた。

    「ところでどうするの…?『花の整備』の時間に引っかかって、…。おそらく、彼らの仕事場に行って、『これを売らせてくれ』と言っても何にも買ってくれないよ…?」

    その問いにアニは答え、

    「それなら…それで…、しょうがないけど…。一度、行ってみるか。皆、戻るよ」

    と言って、エレン達は進行方向を前方から後方の花畑に変え、そして、その方へと戻った。
  62. 62 : : 2014/02/04(火) 21:18:20
    少し経って、彼らは案の定ベルトルトの言った通り、商売に失敗し、その花畑の広がる小国『フラミオン』から出国して、次の『スター・ホワイト』という、星の観測を行っている国に向っていた。

    その道中、
    「ちぇ…後、もう一押しで売れたのによ…」
    とライナーが愚痴をこぼした。

    それに対して、アルミンが言う。

    「それはダメですよ。いくら商人の都合上とは言え、商売をするために何度も商売話を売る人にするのは」

    「うーむ、そう言われやそうなんだが…くそ、上手くいかねえなあ…はあ」

    そう言って、ライナーはアルミンに言われ、ため息をこぼす。
  63. 63 : : 2014/02/04(火) 21:28:20
    「まあまあ、そう言う時もあるよ…ライナー。気を取り直して次に頑張ろう」

    とベルトルトはそう言って、ため息を吐くライナーをなだめる。

    エレンは先の国について、

    「な〜んか、変わった国だったな。花畑はめっちゃ凝って創って有るのに、街は寂れててさ。そんでそのまんまそこに住んでる住人達が出てこないと思ったら、機械音声に言われて仕事しに行ってさ…。ホント変な国だった」

    と感想を述べた。
  64. 64 : : 2014/02/04(火) 21:32:33
    クリスタはエレンに共感して、

    「うん、私もそう思った」

    と言った。

    すると、そういった会話をしていると、夕刻から日が完全に沈み、夜となり、少し、肌寒くなってきた。
  65. 65 : : 2014/02/04(火) 21:39:22
    そこでアニが馬に乗りながら前を向きつつ、荷馬車に乗っているエレン達に言った。

    「あんたら、寒かったら荷馬車の入り口の両脇にカーテンが有るだろう…?それを閉めるといいよ…」

    言い終えると、アルミンがペコリと頭を下げ、

    「ありがとうございます」

    と言った。

    その時、アニはフンと言うだけで返した。
  66. 66 : : 2014/02/04(火) 21:46:57
    ちょっと、休憩します。

    再開は22時からですね。

    あ、ところで、僕、新しくスレをたてたんです。

    タイトルは、「エレン「光を求めて」恋愛ものではないです…。」っという現パロのファンタジーものです。

    これも、「とある少年の物語」と同時進行で書いていきます。

    と言っても、比較的にこちらの方に時間を使いますので、新作の方は夜に更新となります。

    そこのところ、ご了承ください。
  67. 67 : : 2014/02/04(火) 21:48:45
    ということで、そちらの方もお読み下さる幸いです。
  68. 68 : : 2014/02/04(火) 22:24:15
    と少し遅くなりました。

    すいません…。

    少し書いたら、今日はもう時間押してますので一旦切ります。

    では、投下。
  69. 69 : : 2014/02/04(火) 22:29:18
    ベルトルトは苦笑いしつつ、

    「アニはそう言ってるけど、本当は本気で心配してるんだよ…」

    と言った。

    アニはそう言ったベルトルトを睨み、

    「あんたねえ…」

    と低い声で言葉を返した。
  70. 70 : : 2014/02/04(火) 22:34:06
    エレン達はその会話を見て、あははと笑った。

    そして、夜の闇が濃くなるにつれ、肌寒さと吹き付ける風も強さを増してきたので、アニに言われた通り、エレンとアルミンは少し、色褪せているカーテンを拡げ、きっちりと入り口を閉めた。
  71. 71 : : 2014/02/04(火) 22:34:55
    では、切ります。

    続きは明日からの更新となります。
  72. 72 : : 2014/02/05(水) 09:43:30
    今日は学校が休みなので多めに書けそうです。

    今日中に切りがいいところまで書きたいな〜。

    再開します。

    アルミンは車内の天井にある、吊り下げ式の灯がついていないランプをおろし、その時、ライナーが自分の懐からマッチ箱を渡してくれ、それで火を灯した。

    すると、揺らめく灯がやんわりとした明るさで車内を照らした。

    そして、そのランプから微量に発せられる熱気に

    「あ〜、暖かい…。」

    とエレン達は一息つく。

    アニはまた、「旅人の歌」を歌い始めた。

    ベルトルトとライナーもそれに続き、歌う。

    クリスタはその歌を聴きつつ、

    「何か…不思議な曲調ですね」

    と歌うライナーに言う。

    ライナーは、

    「ああ、だろ…?アニがアルミンに言ってたけど、昔からある歌なのさ」

    そこでクリスタは聞いた。

    「その歌の発祥の地って何処ですか…?」

    アニはその言葉にビクッと反応し、カーテンを開け、少し睨むと、また閉じて前の風景に視線を戻した。

    クリスタはアニの行動に疑問を持って、

    「アニさん…何か、あったんですか?」

    と続けてライナーに聞いた。

    「ああ、…昔な。『UNIT』を結成する前にな。でも、…悪い。今は言いたくねえ」

    ライナーは苦しい表情をし、そう答えた。

    そして、ライナーは、

    「発祥の地だけは答える。…そこは、」

    「そこは?」

    クリスタが聞くと、静かにライナーは告げた。

    「俺たちの生まれ故郷…『レベルターク』っていうところさ…」

    ベルトルトがそこの説明をする。

    「そこは旅商人をなりわいとする人達が住む国なのさ…だから、有名な旅商人も一人か二人いるけど、その国から出た人達が殆どなんだよ」
  73. 73 : : 2014/02/05(水) 09:50:37
    アルミンはそれに対して、

    「へえ、じゃあすごいじゃないですか。その国は…」

    ベルトルトはそれに続いて、

    「ああ、でしょ?…でも、ちょっとした出来事が…「バカっ⁉…言うなって言ったろうが!」…っ…ごめん、ライナー。…口が滑って…」

    と彼ら自身の過去を語ろうとすると、ライナーがアニを気にしてベルトルトに注意した。
  74. 74 : : 2014/02/05(水) 09:58:54
    「たくっ…」

    ライナーは呟き、

    「もう、これで俺らの話は終わりだ。次の国に着くまで、寝てるかお前ら三人で話してるかしてろ…」

    と言い、腕を組んで、車内の壁に背もたれると目を瞑って、寝てしまった。

    ベルトルトは罰が悪そうな顔をして、少し苦笑し、

    「ごめん…この話は時がきたらちゃんと話すから…」

    とエレン達に言った。
  75. 75 : : 2014/02/05(水) 10:06:50
    アルミンも、

    「あ、…はい。分かりました…何かすみません…ちょっと雰囲気を悪くしちゃいましたね…」

    とばつが悪い顔をした。

  76. 76 : : 2014/02/05(水) 10:09:00
    と、ここで一旦切ります。

    用事ができましたので。

    更新は昼頃になりそうです。

    感想やご指摘などありましたら是非ください!

    よろしくお願いします!
  77. 77 : : 2014/02/05(水) 12:29:25
    再開します。

    エレンはアルミンのその様子を見て、声をかけた。

    「あ、おい、アルミン」

    「…ん?何、エレン?」

    アルミンはエレンを見て聞く。

    「あのさ、これから行く星を観測する国ってやつ…どうやって観測してんだろうな?」

    エレンはそう次の国についてアルミンに聞いた。

    「うーん、僕に言われても…ああ、でも先月号の新聞にあった記事によれば、巨大な天体望遠鏡っていう望遠鏡で観測してるらしいけど…」

    「へえー、…って天体って何なんだ?」

    とエレンはそうやってアルミンに聞いた。

    アルミンは少し笑って、

    「分かりやすく言えば、空よりも上に広がる宇宙っていうところにある物質の事さ。付け加えて言うと、この地球も天体なんだよ」

    そう言うと、エレンは心底驚いた顔をして、

    「え、ホントに⁉」

    「うん、そうさ。そして、天体観測を続ける理由は…「まだまだ、宇宙には謎が有るからさ」…あ、僕が言おうとしたのに…」

    アルミンが最後まで言い切ろうとした時、ベルトルトが締めを言ってしまった。
  78. 78 : : 2014/02/05(水) 12:39:20
    クリスタはその光景を見てクスクスと笑っていた。

    エレンもアルミンもベルトルトもそれにつられて笑った。

    少し時間が経つと、アニがカーテンを開けて、

    「皆、もう少しで着くから支度しな」

    と告げた。

    エレン達は言われた通りにいそいそと支度を始め、数分後に、巨大な天体望遠鏡がある、国に到着した。

    そして、そこの入国管理局との看板がたてられた木造の建物の前に立つ白衣を来た男性にアニが声をかけた。

    「すまない、私らは旅商人グループの『UNIT』という。入国を許可してもらいたい。」
  79. 79 : : 2014/02/05(水) 12:40:00
    少し呼ばれたので、一旦切ります。

    すいません。
  80. 80 : : 2014/02/05(水) 13:09:23
    再開します。

    男は

    「おお、あの有名な…どうぞ、どうぞ。お入り下さい。貴女方なら是非とも歓迎いたします」

    と言って、彼らをとある研究施設に案内する。

    その施設の前に着くと、全員降りて、馬を繋いで、そこで待たす。
  81. 81 : : 2014/02/05(水) 13:19:41
    その研究施設はドーム状になっており、入り口は両扉だった。

    中に入ると、床、天井、壁が白く、照明の光がその白い面に反射して目を刺激する。

    それから、ある程度広い空間で全員が横に並んで歩けれる程だった。

    先頭を歩く男は言う。

    「この施設では星を主に観測しております。…あ、それと、そこにある星雲の写真は機械が多く造られている王国『ゼアル』から輸入しました。」

    「へえ」とエレン達は男の言葉に返事をする。

    と、ここで男が聞いた。

    「皆さん、星占いって聞いた事有りませんか?」
  82. 82 : : 2014/02/05(水) 13:23:11
    クリスタはその「星占い」と言う言葉に反応して、

    「え?星占いもやってるんですか?」

    と男に目をキラキラ輝かせながら聞いた。

    「ええ」

    と男は答える。そして、

    「案内しましょうか?」

    と聞くと、クリスタは

    「はい!是非!」

    と嬉しそうに言った。
  83. 83 : : 2014/02/05(水) 13:30:26
    ということで、クリスタの言葉により、星占いを行なっている屋上庭園に行くことになり、屋上につながる階段を上り、星空が広がる庭園を進み、怪しげな黒っぽい扉の前に来ると、男は

    「ここです。開けます」

    と言い、扉を開ける。

    すると、そこにいたのは…。

    「お婆さん?それとちょっと、怪しい部屋だな…暗いし…。」

    とアルミンはそう言いつつ、暗い部屋を見回す。
  84. 84 : : 2014/02/05(水) 13:38:03
    そう、黒装束に身を包んだ年おいた女性が星空が見える窓の丁度真ん中にいた。

    そして、クリスタが声をかけようとすると、

    「キエー!」

    と叫んだ。

    「うわあ⁉」

    エレン、クリスタ、アルミンは驚き、少し後ずさる。

    そして、そのお婆さんはエレン達を見て言う。

    「見える、見えるぞ!まず、そこの金髪の少年!」

    アルミンはお婆さんに指先を指され、

    「え?は?僕?」

    と突然の事で混乱しつつ、彼女に聞く。
  85. 85 : : 2014/02/05(水) 13:45:48
    彼女は、

    「そうじゃ。貴様からは『弓の真星』が見える。…近いうちにその力を授かるじゃろう。そして、来るべき時に、皆を導く弓矢となるはずだ」

    と予言し、次にエレンの未来を予言する。

    「次に貴様だ。…貴様からは…『刃の真星』が見える。貴様も近い内にその力を授かるじゃろう。…そして、そこの隣にいる少女を支える存在となるはずだ」
  86. 86 : : 2014/02/05(水) 13:55:38
    「え?クリスタを…?」

    エレンはクリスタと目を合わせる。

    アルミンは

    な…僕じゃなくて…え、エレン⁉そんなあ…。

    と内心、すごく落ち込んでいた。

    そして、お婆さんはクリスタを見ると、

    「貴様からは…『光の真星』が見える。それはもう授かっているようだな。…それと同時に…『魔響の星』が見える。…その『光の真星』に精神を喰われるなよ…」

    エレンはその言葉に、

    あ、あの時の…

    とクリスタが今日の昼、邪龍神ガウス・クロウを追い払った後、急にガタガタと震え出した時の事を思い出した。
  87. 87 : : 2014/02/05(水) 13:59:42
    エレンは自分の拳を握り、

    「ああ、絶対。…『家族』として、絶対にあんな思いはさせねえ」

    と呟き、それでも、強く決心した瞳の奥の心は燃えていた。
  88. 88 : : 2014/02/05(水) 14:06:40
    お婆さんは続けて、

    「ああ、遠くには『凶紫星』が見える。と言うことはもう少しで一つの大星が滅ぶじゃろう。…いつかは分からぬ。止めたいのなら、ただひたすらに北に進む事だ」

    アルミンは

    『凶紫星』?何だそれ?…でも何か引っかかるな…。

    とその単語に何か引っかかっていた。
  89. 89 : : 2014/02/05(水) 14:08:20
    見ている人居ますか?

    いたら返事くださ〜い!

    少し休憩します。

    再開は一時間後です。
  90. 90 : : 2014/02/05(水) 14:25:27
    と、訂正です。

    86のお婆さんの予言の「その『光の真星』に〜」を「その『魔響の星』に〜」に変えて読んで下さい。

    そのこと、よろしくお願いします。
  91. 91 : : 2014/02/05(水) 15:18:39
    再開します。

    そして、アニが

    「もういいかい…?早くでよう…私はあんまりこういう占いって言うものが好きじゃないんだ」

    と言い、もう扉の取っ手に手をかけていた。

    それに気付いた白衣の男は

    「あ、はい…、分かりました!皆さん、こちらです」

    とエレン達を案内し、下の階へと降りる。

    そして、男は

    「研究施設の研究長の前に案内します」

    と言い、十字路を右に曲がって進み、社長室との看板がたてられた扉の前に到着する。

    「研究長、旅商人グループの皆様方です。」

    と言いつつ、扉を開け、中へ入る。
  92. 92 : : 2014/02/05(水) 15:25:59
    研究長と呼ばれた男は腰かけていた木造の椅子から立ち、エレン達を見て、

    「どうぞ、いらっしゃいました。…旅商人グループの『UNIT』の皆様方。この度はどのようなご用件で…?」

    とお辞儀をして、そう聞いた。

    アニが答えた。

    「それは…外に出てからで…」

    「ああ、商売話ですか。ええ、わかりました。」

    そう言って、彼はエレン達と共に研究施設から外に出た。

  93. 93 : : 2014/02/05(水) 15:35:53
    そして、荷馬車の中に数十袋の中身を確認して、

    「では、この紙束を下さい。最近不足していて困ってますので。」

    と研究長は袋に詰められた紙束を指し、

    「値段はいかほどでしょうか?」

    と聞いた。

    アニは的確な値踏みをして、研究長から紙幣を受け取ると、自分の持っていた紙束の入った袋を渡した。

    「確かに…では、私らはここで失礼する。」

    そう言って、アニは馬に跨った。

    エレン達は荷馬車に乗り込む。

    「別に…今日はもう遅いので、ここで休んでもいいのですよ…旅商人さん」

    男がそう言うが、アニは無言で首を左右に振り、馬を進せ、出国した。
  94. 94 : : 2014/02/05(水) 15:41:54
    と言う訳で、旅パートでした。

    次回からは物語が加速していきます。

    今回、戦闘を期待していた方はすいません…次回にご期待下さい!

    それと、近いうちにアニが主人公の「とある少女の物語」という「とある少年の物語」の番外編を書こうと思っています!

    つまり、いかにして彼女が旅商人になったかという…『UNIT』の誕生秘話ですね。

    それもご期待下さい!
  95. 95 : : 2014/02/06(木) 07:11:57
    次回のURLです。

    http://www.ssnote.net/archives/9491

    次回に安価を加えました。

    皆さんの支援で少しずつ物語の質が上がります。

    ご助力お願いします!

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著者情報
yukisi13

リュウオウコク

@yukisi13

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とある少年の物語 シリーズ

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