ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

とある少年の物語「4」

    • Good
    • 0

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2014/03/07(金) 17:49:27
    悲鳴がところどころからあがる。

    そして、この国の王の首が跳ね飛ばされ、プラン…っと破れた首の皮だけで垂れ下がった頭を支えていた。

    その光景を見てしまった者たちはほぼ奇声に近い悲鳴でアタフタと逃げて行く。

    これから、この国を「崩壊」させると言うのに、馬鹿だな

    彼女はそう思った。
  2. 2 : : 2014/03/07(金) 17:55:00
    冒頭部から悲惨な状況ですが、もっとなるかも…。

    これからグロ描写が多くなるかもしれないけど、ごめんなさい!

    さて、これから先は「魔法」、「技術」の応酬の展開となります!

    ご期待くださいね〜!

    追記
    今日の午後九時半くらいから再開します。
  3. 3 : : 2014/03/07(金) 18:45:10
    WOW!
  4. 4 : : 2014/03/07(金) 19:12:27
    頑張ってください‼︎
  5. 5 : : 2014/03/07(金) 21:43:06
    そろそろだなぁ。
  6. 6 : : 2014/03/07(金) 21:43:11
    紅蓮の弓矢を放つ少女Tさん、

    進撃の芋男さん、

    ありがとうございます!

    では、再開します。
  7. 7 : : 2014/03/07(金) 21:48:21
    「ねえ、そう思うよね?…首無しになった王様?」

    彼女は消し飛ばしたコロシアムの壁の外の何とも言えぬ、無残な姿を尻目に死んだ王に自分の思った事を聞く。

    その彼が答えてくれるはずなど絶対にないのに。
  8. 8 : : 2014/03/07(金) 21:50:41
    くそ!出遅れた!  てことで期待です
  9. 9 : : 2014/03/07(金) 21:51:02
    いいですねえ‼︎
  10. 10 : : 2014/03/07(金) 21:58:58
    「クスッ…まあ、別に、いいんだけどね〜。この国を崩壊させれば私のノルマは終了だし〜。…でも、この体だけで全壊…は出来るけど、でも、せっかくの器だし、壊したくないんだよね〜…あ、こうしよっと!」

    彼女は手を空中に翳し、何か陣を描く。

    「…来い、『餌の時間』だ」

    その陣は徐々に形を崩し、淀み、濁りきった真っ黒い渦となる。

    すると、

    「「おおおおおおッ!」」

    魔物の軍勢が顕現する。
  11. 11 : : 2014/03/07(金) 22:01:11
    紅蓮の巨人さん、名無しさん、ありがとうございます!
  12. 12 : : 2014/03/07(金) 22:08:18
    小鬼、キメラ、ベヒモス、ロック鳥…異形の生物達。

    彼女はそれらにこう言った。

    「行っておいで…。人間のすべてが君達の『餌』だ」

    彼らは大いに喜び、散開した。
  13. 13 : : 2014/03/07(金) 22:11:34
    「It Has To Be This Way」を聞きながらシリーズ読ませていただいてます
    今回も期待です!頑張ってください!!
  14. 14 : : 2014/03/07(金) 22:12:33
    おお!サイボーグさん、ありがとうございます!
  15. 15 : : 2014/03/07(金) 22:16:54
    さっきの曲の歌詞がこのシリーズに合うんですよ(勝手な思い込みですが(--;))
  16. 16 : : 2014/03/07(金) 22:19:52
    一方、クリスタ、アルミン、ライナー、ベルトルト、アニはエレンのいる医務室に向かって走っていた。

    絶対にいると信じて。

    しかし、…そこにいたのは医療班のメンバーが(天井が崩落しているのでそこから落下したのだろう)鉄骨に背中、あるいは右胸が貫かれ、そこからピンク色の臓器が見えた。
  17. 17 : : 2014/03/07(金) 22:20:52
    その死体ばかりだった。
  18. 18 : : 2014/03/07(金) 22:22:27
    続き来た!
  19. 19 : : 2014/03/07(金) 22:28:24
    千切れ、綻び、胃液、血液が零れる。

    見ていられなかった。

    クリスタ、アルミンは直感的に「エレンは外にいる!」と思い、

    アニ達に振り向くと、クリスタが言う。

    「エレンは見て分かるように、ここには居ません。…だから、絶対に外にいると思います。…ねえ、アルミン。…あなたもそう思うよね?」

    クリスタの問いかけに

    「もちろんさ!…僕の勘が外れた事なんてあったかい?」

    と自信良さげに言う。
  20. 20 : : 2014/03/07(金) 22:35:08
    「うん、一度もない。……ですので、どうか…お願いします!」

    クリスタは必死に頭を下げる。

    相当エレンの身が心配なのだろう。

    アルミンも懇願するように頭を下げた。

    「おいおい、あのなあ…。…俺達は仲間だぜ?…そいつがあいつ(エレン)を見捨てるかよ。…それに、俺達は遅くに駆けつけても、心強い宿敵(なかま)が一緒に戦ってくれてるはずだ」

    ライナーは入口方面に目を向け、声に出さず、笑った。
  21. 21 : : 2014/03/07(金) 22:36:20
    クリスタ達にとって、その笑みは何故か心強く思えた。
  22. 22 : : 2014/03/07(金) 22:43:58
    その頃、東の街に近い元・王宮庭園内。

    エレン、レッド、ロスト、ロッドが満身創痍になりつつも魔物の軍勢と対峙していた。

    少し動いただけで陸孫に斬られた右胸が痛む。

    レッド達も各々の傷があるのだが、お構いなしに戦い続ける。

    彼らは言葉を交わさずとも、コンビネーション攻撃も完璧にこなしていた。
  23. 23 : : 2014/03/07(金) 22:51:56
    ロストは遠距離射撃、ロッドは振動を巧みに操り、敵の攻撃が味方に当たる前に退かせる。

    エレンは中間役。

    遠近距離の両立ができるためだ。

    レッドは近接。

    近接は攻撃力が一番高い事が重要であるためだ。

    自分らの役割を理解した上で、彼らは動く。
  24. 24 : : 2014/03/07(金) 23:02:09
    「ぐおおおおっ‼」

    灰色の巨大な蝿が蠢き、唸る。

    同時に地割れが起こり、エレン達は大きく後ろに跳んで回避する。

    ……したのだが、

    「…ぐ⁉…ああっ!」

    レッドは突然体をくの字に折り曲げる。

    エレンは

    「おい!…どうした!」

    加速魔法開始コマンドを言い、発動開始状態になると彼女を抱きかかえ、草が生きているところに寝かせる。

    レッドの顔は苦悶で歪んでおり、冷や汗がたくさん浮かんでいる。
  25. 25 : : 2014/03/07(金) 23:09:28
    ここで今日は一旦切ります。

    明日は友人がせっかく誘ってくれたカラオケに行ってきますで、夜に投下します。

    今日はたくさんの期待の声、支援の声、ありがとうございます!

    こんなにも読んでくださる方がいるとは、感謝感激です!

    では、お休みなさいです!
  26. 26 : : 2014/03/08(土) 18:45:48
    午後九時から再開します!
  27. 27 : : 2014/03/08(土) 20:52:00
    はい!
  28. 28 : : 2014/03/08(土) 21:00:34
    名無しさん、ありがとう!

    では、再開します!

    エレンは視線を彼女の顔から胸部の方へとやると、先の激しい動きで傷が開いたのだろう、血が滲み出ていた。
  29. 29 : : 2014/03/08(土) 21:09:44
    その傷も陸孫によって刻み込まれたものなのだが、エレンには知る由もなかった。

    避難場所から戦闘状態にある彼らを見ると、…押され気味だった。

    今は何とか抑えているようだが、いつかはその「壁」も崩れ去ってしまうだろう。

    灰色の巨大な蝿…それはベヒモスと呼ばれる大地と疫病を司る悪魔。

    エレン達はその事を知らず、ただ、地殻変動を起こし地割れを起こしているのだと思っていた。

    しかし、それは大きな間違いで…、

    数分後、ロスト、ロッドは押され始め、街の石道に足が入ってしまっていた。
  30. 30 : : 2014/03/08(土) 21:17:36
    当の街はというと、家屋が壊れ、炎が上がり、泣き声、呻き声がところどころから上がっていた。

    ロッド、ロスト達は怒りに心を焦がし、必死に態勢を整えつつ、応戦する。

    遠距離攻撃だけでは攻撃力に欠ける。

    こう言われるのは納得できる。

    現にそうであり、正に痛感しているから余計にそう思ってしまうのだ。
  31. 31 : : 2014/03/08(土) 21:23:33
    しかし、だからと言って突然倒れたレッドの看ているエレンに「レッドは見捨てて俺たちに加勢しろ」などと下卑た事は言えない。

    そんな事は人間性に欠けるし、もとからの自分自身のプライドに傷をつけてしまう。

    なので、今はエレンに頼らず、射撃と振動でどうにかしようと奮闘する。
  32. 32 : : 2014/03/08(土) 21:25:08
    …と、訂正です。

    「レッドの看ている…」ではなく、「レッドを看ている…」に変えてください。
  33. 33 : : 2014/03/08(土) 21:38:15
    唸り、地鳴り、…地割れ。

    足を掬われ、何度も態勢を崩される彼らは徐々に体力を奪われて行っていた。

    まずい…!このままだと、俺らは死ぬ!

    そう思ったロストは生物の中で一番重要な箇所を狙い、重い一撃を放った。

    それは視覚を司る目であった。

    ベヒモスは目から血を流しながら、激痛に転げ回る。

    目を閉じているので、目つぶし作戦大成功となった。

    これで、生物の音や体温を探知するような魔物でなければ一方的に攻撃ができる!

    彼は拳を握る。
  34. 34 : : 2014/03/08(土) 21:39:33
    ちょっと休憩します…。

    続きは三十分後で。
  35. 35 : : 2014/03/08(土) 21:40:50
    期待です
  36. 36 : : 2014/03/08(土) 22:42:11
    期待できなくて申し訳ない。
    期待×三万
  37. 37 : : 2014/03/08(土) 22:46:32
    期待&支援しか頭にないです…楽しみに待ってます
  38. 38 : : 2014/03/09(日) 00:46:33
    く…不覚にも寝落ちしてしまった…⁉

    くそ…三十分程度なら起きれると見込んでいたというのに!

    期待してくださっている皆さんに本当、申し訳ない。
  39. 39 : : 2014/03/09(日) 00:55:12
    では、再開するぜ!

    「…絶対、勝てる!」

    しかし…。

    そう言うが、敵はベヒモスだけではない。

    それらからの攻撃もまだまだ続く。

    後退しつつ、戦うしか他ならないのか 。

    それとも、疲れ、今にも倒れこみそうなそんな体に叱咤し、無理矢理にでも前に出るのか。

    どちらかを選択するしかない。
  40. 40 : : 2014/03/09(日) 00:55:45
    おお!
  41. 41 : : 2014/03/09(日) 01:02:08
    そんな焦燥の念にかられている時、一陣の風が吹き荒れ、魔物の軍勢を吹き飛ばした。

    ロストは笑みを浮かべ、

    「もう…看るのは良いのか?」

    と遠く、『衝』を放ったエレンに言った。

    「ああ…」

    エレンは高速で移動し、

    「さっさと片付けるぞ‼」

    宣言する。

    しかし、彼の睨む先に本当の敵が潜んでいる事に、彼にはまだ知る由もなかった。
  42. 42 : : 2014/03/09(日) 01:04:52
    脅威は……直ぐに訪れた。
  43. 43 : : 2014/03/09(日) 01:07:52
    それはあまりにも強いオーラで。

    エレンが最も知っている力で。

    しかし、雰囲気ともとの彼に感じられたあの優しさが……今では影も形もなかった。
  44. 44 : : 2014/03/09(日) 01:12:48
    「おい……マジかよ。…あいつ、魔物の軍勢を引き連れてやがってんぞ…⁉…人間で剣士なんだろ⁉…召喚師でもあんな多くの魔物と契約する事なんて出来ねえぞ!」

    ロストは絶望していた。

    そして……後ろにいたはずのロッドは「そこにいなかった」。
  45. 45 : : 2014/03/09(日) 01:24:11
    そう、『陸孫』だった。

    彼は、いや彼女の方が正しいのか。

    魔物の軍を引き連れ、抜き身の剣を手に持っている。

    エレンは…、

    「おい、陸孫!…そこで何やってんだよ!…さっさとその魔物の軍を片付けようぜ!」

    何か違和感を感じつつも手を振り、『陸孫』と合流しようとする。

    だが、『陸孫』は

    「汚い顔で……私を見るな、人間風情が!」

    剣を横薙ぎに振る。

    すると、風の動きが目に見える程の斬撃が放たれた。

    「嘘…だろ?…寝返ったのかよ…陸孫…」

    エレンは未だ、陸孫だと思っている。

    体が自由に動かない。

    「ぐ⁉…ああああああああっ⁉」

    エレン、ロストは真後ろ、いや、上空に一息に飛ばされた。
  46. 46 : : 2014/03/09(日) 01:31:00
    物理的に体の動きを封じられ、重力により、落下する。

    だが、それだけで彼女の攻撃が終わるわけではなかった。

    「フレイム・バーン(爆散しろ!)」

    爆発的な衝撃波が背から垂直に放たれ、体を地面に叩きつけられる。

    「げ…はっ!」

    肺に溜まった空気の塊がすべて吐き出される。
  47. 47 : : 2014/03/09(日) 01:33:58
    一方的で、狂気的な力。

    エレン達はそれに翻弄され、手も足も出なかった。
  48. 48 : : 2014/03/09(日) 01:39:48
    高速で繰り返される圧倒的で、荒い攻撃。

    そして、器自体に備わるその人の「力量」を二倍にして引き出すエヴィル・プロスネイトの能力「プロスネイト(魂、捕まえた)」。
  49. 49 : : 2014/03/09(日) 01:44:44
    『陸孫』は狂気的な笑みを浮かべ、

    「死ねよ…踊り狂えよ、タップダンスを踊りながら死んで行け!」

    最大級の『衝』を放ち、

    「まあ、……最も。…私がリードするんだけどね」

    と言った。
  50. 50 : : 2014/03/09(日) 01:48:21
    ここで一旦切ります。

    いや〜、すいません。

    また、やっちまった…あはは。

    さて、今日、遂に「あれ」が顕現します。

    エレンの決意と覚醒、とくとご覧あれ!

    では、お休みなさいです。
  51. 51 : : 2014/03/09(日) 13:44:58
    一時間後、再開します。
  52. 52 : : 2014/03/09(日) 14:59:08
    よーし、再開します。

    「俺は…死ぬのか……?…何でだよ…陸孫…」

    エレンは地に伏せ、身動きが取れない。

    そして、「死」が眼前に迫り、それを受け入れようと目を閉じたその時。

    「リュースト・ハート(結晶の壁)!」

    クリスタの声が聴こえた。

    朦朧とする意識の中で、クリスタの声が聴こえた。

    ああ、俺は遂に幻聴まで聞こえるようになったのか。

    霞む視界の中、……蒼い水晶でできた壁がエレン達をその凶風から護っていた。
  53. 53 : : 2014/03/09(日) 15:08:21
    「エレン!…エレン!……大丈夫か!」

    「エレン、手を!」

    ライナーとアルミンの声も聞こえ、視線をずらすと……。

    アニ達がいて、ライナーが手を差し出していた。

    「お前……ら、危…ねえぞ?…ここに……何で来てんだ」

    エレンは途切れ途切れに言葉を紡ぐ。

    「馬鹿行ってんじゃねえ!…ほら!」

    ライナーは「よっ…」と言いつつ、エレンに肩を貸し、立たせる。

    しかし、相当ダメージを受けているのだろうガクリと脱力しており、ライナーに全体重を預け、寄りかかっている。
  54. 54 : : 2014/03/09(日) 15:10:02
    ……と訂正です。

    「馬鹿行ってんじゃねえ!」を「馬鹿言ってんじゃねえ!」に変えてください。
  55. 55 : : 2014/03/09(日) 15:28:44
    「ライナーさん、ここは私に任せてください」

    クリスタは片手で壁への形状の維持と魔力供給をしつつ、エレンを地面に横にさせると目を瞑り、詠唱を始める。

    「ローズクライト、エイハンズサイラント、ハイズ(宰相の輪よ。…龍脈より現出し、我が指し示す者に恩恵を与えよ!)…アタラクシア!」

    すると、彼女の翳す掌から淡く、蛍の光の様に儚い光子がエレンへと流れ、傷をみるみるうちに癒し、治していく。
  56. 56 : : 2014/03/09(日) 15:44:06
    「ぐ…う…、あれ?…痛みが引いた」

    エレンは上体を起こし、体に不調がないか目で確認するが、何も傷らしいものが見当たらない。

    「エレン…!…良かった……」

    クリスタは今にも泣き出しそうな顔をし、エレンに笑いかけ、

    「エレン…まだ、敵はいるよ。…あの人は陸孫さんであって陸孫さんじゃないの。…つまりね…取り憑かれているの…陸孫さんは…今……」

    と現状の説明をする。

    エレンは

    「OK。…そうか……だから…あんな違う雰囲気を醸し出していたのか」

    立ち上がる。

    短刀を握る手に力を一層入れ、前に立つ『陸孫』を睨む。

    彼女は相当イラついているようで、

    「ふざけるな!…何なんだこの壁は!…この私の攻撃が一切効かないなんて!……あってたまるかあああっ!」

    斬撃を飛ばし、強引に破壊しようとする。
  57. 57 : : 2014/03/09(日) 15:50:26
    「お前…すごいな…その魔法」

    とエレンは『陸孫』の凶刃を一切通さない壁を作り出したクリスタに言うと、

    「うん、リュースト(結晶)っていう魔法の応用魔法なんだ。…頑張って勉強したんだよ〜」

    クリスタは「へへ…」と笑い、エレンに言った。
  58. 58 : : 2014/03/09(日) 15:54:09
    「さて、いっちょ、助けに行くか!…あ、ごめん。…そこに倒れてるロストも治してやってくれないか?」

    とエレンがクリスタに頼むと彼女は頷き、早速ロストに回復の魔法をかける。
  59. 59 : : 2014/03/09(日) 15:54:58
    少し休憩します。

    十分後に再開します。
  60. 60 : : 2014/03/09(日) 16:04:54
    期待!!
  61. 61 : : 2014/03/09(日) 16:05:59
    60、ありがとうございます!

    では、再開します。
  62. 62 : : 2014/03/09(日) 16:06:22
    来た!!
  63. 63 : : 2014/03/09(日) 16:13:07
    エレンは

    「俺がカウントする。…クリスタはカウントがゼロになったら壁を破壊してくれ。…一気に奇襲をかける!」

    とクリスタに言う。

    クリスタは頷き、手を壁に翳し、タイミングを図る。

    エレンはカウントを始めた。

    「…3、2、1…今だ!…壁を壊せ!」

    クリスタは結晶の壁の魔法を解く。

    すると破砕し出した。

    エレンはそれに合わせ、加速魔法の発動開始コマンドを口にし、『斬』を纏い、振り上げる。
  64. 64 : : 2014/03/09(日) 16:19:26
    うひょー( ☆∀☆)
  65. 65 : : 2014/03/09(日) 16:22:52
    先ずは初撃!

    エレンは結晶の欠片で相手の死角を作り、その死角から斬撃を食らわせようとした。

    だが、…。

    「……人間…殺す…。…リミッター解除」

    彼女のその一言の呟きに戦慄し、攻撃の速度を緩めてしまった。

    それが…エレンの致命的な判断ミスだった。

    そして、…

    「うわ、…ぐっ⁉」

    彼女から突然発せられた黒色のオーラにより、真後ろに吹き飛ばされ、…次に目にした物は…




    髪の毛が逆立ち、紅い眼をした『陸孫』の姿だった。
  66. 66 : : 2014/03/09(日) 16:28:10
    その彼女の異様の姿に、思わず後ずさる。

    そして、前々から感じていた殺気が爆発的に強くなり、

    「死ね…」

    その言葉を聴いた時には斬られ、地に伏していた。
  67. 67 : : 2014/03/09(日) 16:35:04
    動きが…見えなかった…。…何なんだこいつは…一体…何者?…まさか…魔物⁉

    エレンは思考する。

    魔物なら…どうやって陸孫に取り憑いた?そして、何が取り憑くきっかけになった。

    考える。…しかし、答えがでない。

    クリスタが駆け寄り、

    「多分、流線型拡円性魔法の類い…精神に作用する魔術系統…だと思う」

    とクリスタは自分の考えを口にする。
  68. 68 : : 2014/03/09(日) 16:43:53
    「そして、見た限りでは…心に何か強くショックを受けた時、取り憑くきっかけになったんだと思う」

    エレンは

    「酷いな…って事は心を冒涜してるって事かよ…」

    歯ぎしりする。

    しかし、戦力差を考えれば、明らかにこっち側の方が不利。

    エレンは天を仰ぎ、



    「俺は…俺は…あいつを助けたいんだーーーー‼」

    ありったけの血を吐かんばかりに叫ぶ。

    いや、違う。

    俺は…ただ助けたいだけじゃない。…人を魔物を世界を全て探究して救いたいと思っているんだ。…何で?…魔物は俺らの住処を燃やした仇じゃないか。
  69. 69 : : 2014/03/09(日) 16:51:10
    そうか…。

    魔物にも家族がいる。生きる上でそれは絶対の摂理だ。…俺たちと同じじゃないか。

    なら、知りたい。

    世界を。

    知りたい。

    この世に生きる全ての者達を。

    そして、

    「…その上で救うんだ……」

    天が光る。

    そして、天の輝きに呼応するかのように右手の甲が燃えるように熱くなり、

    『Estrella』の刻印が輝き出した。
  70. 70 : : 2014/03/09(日) 16:57:56
    『陸孫』は

    「させるか!」

    と剣を振り上げ、エレンが何かする前に止めをさそうとするが、

    空から突如として降ってきた「流星」によってその剣は弾き飛ばされた。

    「くそっ!」

    それは橙色のオーラを纏う、刀であった。
  71. 71 : : 2014/03/09(日) 16:58:23
    ここで切ります。

    続きは夜で!
  72. 72 : : 2014/03/09(日) 20:36:11
    午後10時半に再開します。
  73. 73 : : 2014/03/09(日) 22:37:48
    よーし、再開します!

    その刀は存在感を主張するかの如く、覇気を醸し出している。

    くるりと一度回転してエレンの目の前の地面に鞘の先端のみ突き刺さった。

    エレンは立ち上がり、右手でその柄を掴む。

    それは、先の戦闘で現れた刀と違い、質量感が感じられた。
  74. 74 : : 2014/03/09(日) 22:43:53
    熱い…。

    でも、掌が焼けつくほどじゃない。

    刀を持ち上げる。

    すると…力が溢れてきた。

    エレンはその刀を鞘から抜き出した。

    刀身は黒色。…強度も高いのだろう。…金属に光沢がある。
  75. 75 : : 2014/03/09(日) 22:56:00
    エレンはその黒刀の名を呟いた。

    「陽刀・空星…!」

    ギインッとその刃が流れるように光る。

    気がつけば、橙色のオーラは刀だけでなく、エレンの体も覆っていた。

    「……行くぜ。…俺の新武器!」

    エレンは不敵に笑い、その刀を横薙ぎに振るう。

    すると、爆速を超える速度で斬撃が放たれた。

    「な…に…、ぐうっ⁉」

    『陸孫』は剣が弾き飛ばされた今、両腕で防御する。
  76. 76 : : 2014/03/09(日) 23:01:55
    斬られた箇所が痛々しい。

    抉れ、血肉が見えている。

    そこから血液が流れていた。

    やべっ!…やっちまった⁉

    エレンはそう心の中で『陸孫』を見て、焦る。

    だが、それは杞憂に終わった。
  77. 77 : : 2014/03/09(日) 23:13:01
    血液がまるで氷の世界の外気に触れたかように固まり、流血がおさまったからだ。

    傷も時を巻き戻すかのようにふさがっていく。

    エレンはそれを見て眉をひそめ、

    「本当…化け物…だな」

    と言う。

    すると、彼女は

    「ああ…、人間はこんな芸当出来ないだろう?」

    とニヤリと嗤う。
  78. 78 : : 2014/03/09(日) 23:25:36
    「それと…こんな芸当も出来ないだろう?」

    一瞬にして彼女は消え、エレンが一度瞬きすると剣を手に持ち、剣先を彼の喉元に当てていた。

    血が一筋流れる。

    クリスタは

    「…エレン!…く、離れろぉ!」

    エレンと『陸孫』の間に水晶の壁を創り、隔絶した。

    「…エレン、大丈夫?」

    クリスタは心配し、エレンの喉元を見やる。

    エレンは

    「大丈夫!…あ、なあ。……頼みがある。」

    と言い、クリスタの耳元に何か囁いた。

    「OK!……任せて!…絶対成功させるから!」

    クリスタは笑い、グーサインを返した。
  79. 79 : : 2014/03/09(日) 23:26:45
    今日はここまでにします!

    続きは明日です!
  80. 80 : : 2014/03/10(月) 07:25:17
    午前10時に再開します。

    それと、若干駆け足状態で書いてたので、68の「いや、違う。」の後に「エレンは心の中で先ほどの叫びを否定し、考える」が抜けてました…。

    申し訳ない。
  81. 81 : : 2014/03/10(月) 10:02:26
    再開します!

    王宮庭園噴水前…。

    その頃、ソーラーは殺されかけていた。

    「はあ…はあっ、くそっ…何がどうなってるんだ⁉…いきなり、医務室からほっぽり出されたかと思えば、魔物の大群とか…冗談じゃない…!」

    右腕が潰され、鎮静剤が打たれてあっても多少は痛む。

    それに、疲労のせいで体力がないため、どうしても息が上がり、全力で逃げる事が出来ない。

    ダガーは持っているが、百体以上の魔物の大群に一人で立ち向かえというのは無理な話で、それができるのはレッドや獅皇戀くらいだろう。
  82. 82 : : 2014/03/10(月) 10:06:44
    お!期待!!
  83. 83 : : 2014/03/10(月) 10:10:38
    「くそっ⁉…死んでたまるか…!」

    魔物の大群の勢力は次々と拡大して行く。

    よって、保ったのは

    ほんの僅か数分だけだった。

    彼は背に衝撃波、斬撃、魔法…を大量に受け、前に吹き飛ばされ、地面に転がる。
  84. 84 : : 2014/03/10(月) 10:11:27
    82、サイボーグさん、ありがとうございます!
  85. 85 : : 2014/03/10(月) 10:20:21
    「痛え……死にたくない…死にたくな…誰…だ?…あんた?」

    仰向けに倒れ、前から現れた仮面の男に問う。

    その男は

    「やあ、私は『ラスト』と言う。…そうだね、生きたいなら今直ぐここから去るといい。…死ぬぞ?」

    と言い、手を天に突き出す。

    「…え?」

    ラストはこう唱えた。

    「ラスト・ゲヘナ(終焉の虚)…」

    すると、天より巨大な闇の珠が出現し…、

    ソーラーの意識は暗転した。
  86. 86 : : 2014/03/10(月) 10:25:46
    その闇はラスト以外の生物、その空間を抹消した。

    独りとなった彼は誰に言うのでもなく、ただ一言。

    「だから死ぬぞと言ったのに…馬鹿な奴らめ…」

    と呟いた。
  87. 87 : : 2014/03/10(月) 10:38:07
    東の街近く

    エレンはその異変に気付き、

    「……何だ?…あの真っ黒い珠…」

    と見ていた。

    そのエレンに

    「エレン…準備出来たよ!」

    とクリスタは声をかけた。

    エレンは、

    「……ああ、分かった。…行くぜ!」

    柄を握る手に一層力を入れる。

    そして、クリスタは

    「バイシオン(闘気を!)、…スクルト(防衛の加護を)」

    エレンに攻撃力増加と光子による盾を付加する。
  88. 88 : : 2014/03/10(月) 10:47:05
    同時に、とある魔法の詠唱をし出した。

    「セルシオフレイ、グレイショウセリ(神より与えられし、結界よ…)、クイレイアルファロメオ(我が意思に答え、指定する場に留まれ)、インラーク(乱界空間設置魔法)!」

    すると、クリスタの手に呪符が出現した。

    クリスタはそれを上に放り投げる。
  89. 89 : : 2014/03/10(月) 10:53:41
    宙に放り投げられた呪符はパンッ!と乾いた音を出して爆発し、正六面体を次々と創り出していき、上空へと上がるための足場となった。

    エレンは

    「いいぜ…行くぞ!」

    その結界に乗り、次々と上空へと登っていく。
  90. 90 : : 2014/03/10(月) 11:01:30
    「何を…するつもりだ貴様。…自殺志願なら手伝ってやろうか?」

    『陸孫』はエレンを見上げ、呆れたように言った。

    だが、

    エレンは上空より結界から飛び降り、隼の如き速度で急降下し、刀を振り下ろした。

    『陸孫』は剣の腹で防御する。

    ガキイイイイインッ‼

    鋭い金属音が響き、双方に多量の負荷をかける。

  91. 91 : : 2014/03/10(月) 11:08:01
    ミシミシと軋む音が鳴り響く。

    そして………

    バキンッ!

    『陸孫』の剣が折れ、その破片が宙を舞う。
  92. 92 : : 2014/03/10(月) 11:08:29
    効果音のチョイスが・・・イイね✌
  93. 93 : : 2014/03/10(月) 11:11:18
    エレンはそこで、刀を引くと、静かに着地し、『陸孫』に

    「もう…終わりにしよう…戦いなんて辛いだけだ」

    と言った。
  94. 94 : : 2014/03/10(月) 11:13:33
    92、サイボーグさん、
    ありがとうございます!

    研究しながら、書いているんですよ〜。
  95. 95 : : 2014/03/10(月) 11:17:54
    『陸孫』は

    「黙れ…黙れ…黙れ!…私はこのノルマを達成しなければならない!…何故なら…「何故なら、罰として心を殺され、ただの殺戮道具となってしまうから」…な…んで、貴方が…」

    激情に流され、自らに課せられた業を話そうとした彼女の後ろからとある男が現れた。
  96. 96 : : 2014/03/10(月) 11:23:59
    「…誰だ。…お前」

    エレンは仮面を被り、表情が見えない謎の男に問いかけた。

    その彼は

    「おいおい、忘れたのか?…『第十回ゼアル決闘大会』の参加者の『ラスト』というものさ」

    と言い、

    「まあ、正体は…ハイレベル魔界軍『四障風壁』を束ねる者だ…以後、宜しく」

    と笑った。
  97. 97 : : 2014/03/10(月) 11:29:04
    「……ハイレベル、魔界軍?…魔物なのか?…じゃあ何でそんな人間に近い身なりを…「少年…それ以上口にしたら殺すぞ」…っ…分かった」

    エレンは頭の中に浮かんだ疑問を言っただけなのだが、ラストから発せられた並ならぬ殺気に口をつぐんだ。
  98. 98 : : 2014/03/10(月) 11:30:14
    ここで一旦止めまーす。

    午後一時から再開します!
  99. 99 : : 2014/03/10(月) 11:33:00
    楽しみに待ってます
  100. 100 : : 2014/03/10(月) 12:38:43
    すいません、洗い物が多いので、少し遅れます。

    終わったら、投下します。
  101. 101 : : 2014/03/10(月) 14:42:07
    ああ…、疲れた。

    結局、午後一時の間に終わる事がなかった……。

    再開していきます。
  102. 102 : : 2014/03/10(月) 14:59:10
    そして、ラストは『陸孫』を見て、

    「おい、いつまで取り憑いているつもりだ…エヴィル・プロスネイト。…取り憑き様に殺すのはお手の物だろう?」

    と声を低くし、まるで脅すかのように…(実際、脅しているのだろう)聞くと、

    「……も、申し訳ございません!…しかし、この者の力量はこの国を崩壊させるのにちょうどいいかと思いまして、それで…!」

    必死に弁明しようとする彼女。

    しかし、……。

    「悪いな…。もう、『奴』に通告してしまった。…エヴィル・プロスネイトが任務に失敗した…とね」

    とあの彼女の弁明を冷ややかな嗤いと共に一蹴し、続けて、

    「残念だ…まあ、忠実な手駒となるから…別に構わない…のかもな?」

    と言った。
  103. 103 : : 2014/03/10(月) 15:10:34
    「は…はは、そんな…まだ…私は…」

    『陸孫』はフラフラとよろめく。

    その彼女に

    「もう、その器から出ろ。…エヴィル・プロスネイト……さあ、早く」

    と言い、追い打ちをかける。

    エレンは何も言えなかった。

    そして、

    「分かり…ました…」

    そう言うと、ドクンッ!という鼓動音と共に真っ白いものが陸孫の体から出現した。
  104. 104 : : 2014/03/10(月) 15:17:55
    それは徐々に質量を取り戻していき、蜥蜴となった。

    「美しい…人間は醜い。…さて、お前の生は…ここで潰える」

    ラストが宣告すると、空から一筋の稲妻迸った。

    硝煙が去ると現れたのは、全身が黒く変色したケンタウロスだった。
  105. 105 : : 2014/03/10(月) 15:27:17
    そのケンタウロスが着込んでいる甲冑もドス黒かった。

    そして、その彼は

    「お呼びでしょうか、ラスト殿」

    とラストに律儀に頭を垂れた。

    「ああ。…お前を呼んだ旨は…分かるだろう?」

    ラストはエヴィル・プロスネイトを一瞥し、彼に聞く。

    「……ええ、存じております。…では……魔界に強制連行という形でよろしいでしょうか?」

    彼は蜥蜴を鷲掴むと、確認した。

    ラストは頷く。
  106. 106 : : 2014/03/10(月) 15:34:35
    昼寝してたら更新されてた!!
  107. 107 : : 2014/03/10(月) 15:34:54
    エレンは

    「ま、待った!…そりゃ、可哀想だろ!…心を殺すってそんな…」

    反論する。

    しかし、彼ら二人はまるで聞かず、ただ一言。

    「次の王国へ…急げ。…お前の『覚醒』は始まったばかりだ」

    告げ、彼らは開いた真っ黒い渦の中へ消えて行った。
  108. 108 : : 2014/03/10(月) 15:37:17
    エレンはその渦の残滓に

    「どう言う…意味だよ…」

    と呟いた。
  109. 109 : : 2014/03/10(月) 15:40:27
    106さん、おはようございます!

    エレン覚醒編、もう少しで終わりますよ。
  110. 110 : : 2014/03/10(月) 15:44:19
    「エレン!……どうしたの?」

    クリスタが後ろからエレンに声をかけた。

    エレンは振り返り、

    「あ、ああ、ちょっとな…」

    と返答する。
  111. 111 : : 2014/03/10(月) 15:48:26
    その微妙な返答の仕方にクリスタが追求しようとすると、

    「おーい!…大丈夫か〜!」

    ライナーの声が聞こえ、遠くからアニ達がエレン、クリスタと合流した。
  112. 112 : : 2014/03/10(月) 15:55:38
    ライナーは倒れている陸孫に肩を貸し、立たせると、エレン達に言う。

    「おい、ケイはまだコロシアム内にいるはずだ。…早く助けに…「いや、行かなくていいようだよ…ロッドが連れてきてる」…あ、本当だ」

    アニの言葉通り、ロッドはケイを連れ、エレン達のもとに戻った。
  113. 113 : : 2014/03/10(月) 16:03:22
    エレンはここで大事な事に気づく。

    「あ…レッド。…放ってたな…大丈…ぶ…みたいですね…。…あ、あはは、ごめん…」

    エレンが気付き、レッドのもとに戻ろうと思った頃には彼女はエレンの前に立っていた。

    傷も癒え、疲労もないようで彼女は健康そうだったが、その彼女から放出される殺気は明らかにエレンに対してであり、身の危険を感じたエレンは大量の冷や汗をかきながら、謝罪した。
  114. 114 : : 2014/03/10(月) 16:10:09
    レッドは

    「へえ、『ごめん』か。…また俗な謝り方だな。…どうだ?…一発、渾身の一撃というものを受けてみないか?」

    と黒く笑い、背にある槌に手をかける。

    「げ…やべ…、…く…逃げるが勝ちだ!」

    エレンは冷や汗を流しながら一目散に逃げ出した。

    「待て…こらあ!」

    レッドが追いかけ、レッドとエレンが鬼ごっこしてる時にアルミンはロッドに聞いた。
  115. 115 : : 2014/03/10(月) 16:18:33
    「あの、魔物の大群についてですが…「死ね!」…どうでしたか?…「誰が死ぬかボケ!」…出来れば教えて頂けないかと」

    ロッドは

    「ええ、まるで…「うおあっ⁉…今のは危ねえぞてめえ!…殺す気…」…「無論殺す気だ!」…最初からいなかったのように消えていました。…そして、何か変な球体が見えたのですが…「ドカアアンっ‼…ぎゃあああっ⁉」…それについてはまだわからない」

    と答えた。
  116. 116 : : 2014/03/10(月) 16:23:29
    「…そうですか。…ありがとうございます」

    アルミンはそう言って、視線を黒い球体の方へと動かした。

    あれは…一体何だ?
  117. 117 : : 2014/03/10(月) 16:30:20
    その疑問が頭によぎる。

    そして、軍杯がレッドに上がったところで荷馬車が停めてある駐車場に向かった。

    ここで彼らは二つのグループに分かれた。

    一つは陸孫、ケイを加えたアニ達旅商人グループ。

    二つ目は、魔界に直で向かう途中で出会った獅皇戀を加えた魔物討伐隊グループ。
  118. 118 : : 2014/03/10(月) 16:31:52
    そして、彼らは各々の道を進み出した。
  119. 119 : : 2014/03/10(月) 16:35:42
    アニ達はエレンが話したハイレベル魔界軍『四障風壁』の筆頭であるラストが口にした「次の王国へ…急げ」との言葉に疑問を浮かべ、第二の王国「ゼアル」へと馬を進ませた。
  120. 120 : : 2014/03/10(月) 16:38:05
    ここで、エレン覚醒編は終了です。

    続きは午後九時から再開します。

    くう〜、コロシアム編楽しかった〜!
  121. 121 : : 2014/03/10(月) 16:46:01
    ところでここで安価です!

    ゼアル王国で一人、進撃の巨人のキャラを出そうと思います。

    リヴァイ、サシャ、ユミル、ジャンの中で一人選んで下さい。

    投票すうが多かった方を採用します。
  122. 122 : : 2014/03/10(月) 16:47:13
    締め切りは今日の再開時刻の午後九時までです!
  123. 123 : : 2014/03/10(月) 20:33:30
    もう三十分で締め切りますよ〜。

    誰からも来なかったら今日はやめて、明日再開します。
  124. 124 : : 2014/03/10(月) 20:35:23
    あ、「あと、」が抜けてました…。
  125. 125 : : 2014/03/10(月) 21:04:47
    結局誰からも来なかった…。

    分かりました。

    リヴァイで明日再開します…。
  126. 126 : : 2014/03/10(月) 21:08:29
    まって!まってくれ!サシャ!!サシャに一票!!
  127. 127 : : 2014/03/10(月) 21:11:40
    126、自由へ進撃する人さん本当ありがとう!

    では、再開します!
  128. 128 : : 2014/03/10(月) 21:18:09
    王国「ゼアル」へ行くためにはリホーク山脈を越えなければならないため、少し進ませたら馬を休ませなければならない。

    そうしなければ、脚の疲労でその脚が折れてしまう可能性が有るからだ。

    その上、山脈を登る時に感じる温度はとてつもなく低い。
  129. 129 : : 2014/03/10(月) 21:19:19
    ごめんなさい。
    ゲームにはまって、見れませんでした。
    ジャンで
  130. 130 : : 2014/03/10(月) 21:22:56
    そのため、防寒対策が必要となる。

    アニ達のとった対策はマントを羽織る事だった。

    とは言っても、そのマントだけでは寒いのは変わらない。

    しかし、風除けにはなるので風邪は引きにくくなり、その山脈を超えるのに重宝する。
  131. 131 : : 2014/03/10(月) 21:27:09
    129、新世紀さん、
    誠に申し訳ないんですが、もう、締め切ってしまったので、またの機会にお願いします。

    締め切り時刻早すぎたかな…。

    すいません…。

    サシャで行きますね。
  132. 132 : : 2014/03/10(月) 21:35:28
    それから、山脈を登る度に霧が出てきて、それの濃度が濃くなっていく。

    前が見づらく、非常に危険だ。

    ベルトルトによれば、この山脈で一番気をつけるべき事は霧の中を進む事だという。
  133. 133 : : 2014/03/10(月) 21:41:45
    何故なら、もう少し進むと切り立った絶壁や足下の地面がボロくなっていて、霧のせいでそれらにはまり、亡くなった者達が後をたたないからだ。

    それらに注意するのはもちろんの事、あとは運で回避するそうだ。
  134. 134 : : 2014/03/10(月) 21:48:53
    数時間後、彼らは山脈の頂上に辿り着いた。

    そこから観える景色はまさに絶景だった。

    眼下には海が広がり、その空との境界線…つまり、地平線が紅く染まり、まさに今、太陽が昇ろうとしていた。
  135. 135 : : 2014/03/10(月) 21:54:40
    アニ達はその絶景に言葉を失くし、長い間眺め続けていた。

    その後、山脈を降り、坂がない、平坦な道を進む事になった。

    太陽は徐々に昇ってきている。

    ゼアル王国に着く頃には昼頃になっているだろう。
  136. 136 : : 2014/03/10(月) 22:03:36
    エレンは陸孫に言う。

    「なあ、陸孫。…俺、こんな物を持ってるんだけどさ…」

    後ろに隠してあった刀を陸孫に見せると、

    「何だ…ああ、抜いてみてくれないか?」

    と言ったので、エレンは柄に手をかけ、刀身を抜く。

    すると…。

    「…あれ?…常時オーラを纏っていたはずなのに…今は全然纏っていない…」

    エレンは首を傾げて自分の刀を見やる。
  137. 137 : : 2014/03/10(月) 22:04:44
    ちょっと休憩します。

    続きは四十分からで。
  138. 138 : : 2014/03/10(月) 22:33:15
    あ、ごめんなさい 最近テストの点数が悪くてww

    期待です  一言 書くの早~~~~い!
  139. 139 : : 2014/03/11(火) 06:16:34
    は⁉…気付いたら朝だった!

    疲れてたんかなー?

    午前9時から再開します。
  140. 140 : : 2014/03/11(火) 06:19:29
    紅蓮の巨人さん、ありがとう!

    うーん、書くスピード少し落とそうかな?

    早かったらごめんなさい。
  141. 141 : : 2014/03/11(火) 09:00:01
    ゼアル王国編、再開です!

    すると、陸孫がその刀を見つつ、エレンに聞いた。

    「へえ、結構厚い刀身なんだな。…重いか?」

    「いや?…軽い」

    「……見た感じ、重そうに見えたんだがな…」

    「それとさ…俺、相対する敵を知ろうと、仲間を護りたい、救いたいと思う度に刀を振るう速度や敵の攻撃を躱す回避速度が上がっていっている気がするんだ…」

    エレンがそう言うと、陸孫は

    「そうか…もしかしたら、エレンの『心』に呼応してるのかもな、その刀は…まるで生き物の様に…」

    と深みがある声で言った。
  142. 142 : : 2014/03/11(火) 09:08:09
    「『心』に呼応…か。…ファンタジー小説にありそうだな…」

    エレンは握っている刀を見やり、少し笑う。

    風が凪ぐ。

    草木は揺れ、ザワザワと音をたてる。

    静かだ…。

    エレンがため息を吐こうとした時…。


    ドオオオオオンッ‼

    紅い火柱が遠くの方で突き立った。
  143. 143 : : 2014/03/11(火) 09:20:04
    「あんた達、どうする?…あれは恐らく戦争の状況だ。……回避するなら左に見える脇道に入って、第三の王国『へリングブレッド』に向かうけど」

    アニは首だけ肩越しに振り返り、エレン達に聞く。

    ベルトルトが言った。

    「それなら、回避する方がいいと思う。…いい?…エレン」

    エレンは

    「……いや、駄目だ。…向かってくれ」

    とベルトルトの意見を否定し、アニに言う。
  144. 144 : : 2014/03/11(火) 09:36:42
    「え、エレン、…どうして?…罠かもしれないし、本当に戦争だったら!」

    クリスタがエレンに言うが、エレンのアニの眼を見る瞳は真剣そのもので、覚悟というものが見て分かる。

    アニは

    「……分かった。…死んでも文句言うなよ」

    ため息を吐き、脇道に進路を変えず、当初の予定通り、ゼアル王国方面に馬を進ませた。
  145. 145 : : 2014/03/11(火) 09:52:23
    そして、数分後、砲撃音、爆発音、鬨の声が聴こえてきた。

    目の前には一人の衛兵が揚げ物を食べながら、門の前に立っていた。

    良く見ると、女性のようだ。

    戦争の状況下なのになにやってんのこの人と思いながら、彼女の前で馬を停まらせ、

    アニが聞く。

    「すまない。…この国に入りたいのだが、いいか?」

    衛兵は

    「モグモグ…いいですよ〜、と言いたいところですが…モグ…戦況が非常にまずい状況ですので、この国に入るのは許可はしますが、あまりお勧めはできません」

    と答えた。
  146. 146 : : 2014/03/11(火) 10:00:31
    少し勉強してきます。

    再開は午後2時くらいからで。
  147. 147 : : 2014/03/11(火) 13:34:07
    頭痛が酷いので、癒えたら書きます。

    夜に更新します。
  148. 148 : : 2014/03/11(火) 16:56:00
    期待
  149. 149 : : 2014/03/11(火) 20:36:03
    新世紀さん、ありがとう!

    一時間後、再開します。
  150. 150 : : 2014/03/11(火) 21:36:01
    よーし、再開します。

    エレンは荷馬車から身を乗り出し、

    「なあ、お前らは一体何と戦ってんだ?」

    と聞くと、

    「ああ、魔物の大群です」

    「ええ⁉」

    あまりにもあっさりと答えたため、アルミン、クリスタ、エレンは驚いてしまった。

    「……ところで、旅商人の方々ですか?…そこの男の子、刀持っちゃってますけど、ちっちゃい用心棒ですね〜」

    衛兵はエレンを横目で見て、アニに言った。

    アニが

    「いや、…用心棒ではなく、旅商人グループのメンバーさ」

    と返すと、

    「へえ〜、それは驚きです!…こんなちっちゃくも旅商人グループのメンバーになれるんですね。…用心棒か、私みたいに門番なら年が幼くても大丈夫なんですが…」

    と苦笑しつつ、衛兵は言った。

    エレンは

    「……ああもう!…俺は幼くなんてねえよ!…今年で15だぞ!…小さいなんて言うな!」

    と衛兵に向かって叫んだ。
  151. 151 : : 2014/03/11(火) 21:44:22
    叫ぶエレンに

    「へえ〜、そうですか?…でも、ここも『小さい』ように見えるんですが、…間違ってますかね?」

    衛兵は自分の頭を指でコツコツ叩き、笑う。

    「…?……何が、言いたいんだ?」

    エレンは彼女が言わんとする意図が分からず、眉をひそめる。

    衛兵は

    「あれ?…まだ分からないんですか?…『器』ですよ、『器』。…つまり、戦いに対するその人の力量…だけでなく、俗にいう、その人の心構え…ですかね?…それがまだ、小さいと言ってるんですよ」

    と笑いながら、エレンに言う。
  152. 152 : : 2014/03/11(火) 21:54:27
    衛兵は続ける。

    「旅商人はその仕事に対する心構えを良く問われていると聞きます。…そして、もちろん道中、盗賊や魔物に遭ってしまう事があるかもしれません。…その時、あなたはどうしますか?…その命を捨ててまで、自分の仕事を全うできるだけの覚悟はあるんですか?…それを聞いているんです」

    エレンは

    「何で…そんな話を急に…俺は見ず知らずの赤の他人だぞ?」

    と言うと、

    「………と似てるからです…」

    「…は?」

    「昔の自分と似ているからですよと言ったんですよ!」

    衛兵は突然大声で叫んだ。
  153. 153 : : 2014/03/11(火) 22:03:35
    「…はあ?…ますます意味が分からねえよ…とりあえず、通してくれればそれでいいんだけど、駄目か?」

    エレンは呆れ、衛兵に聞くと、

    「駄目です!」

    即答で否定の言葉が返ってきた。

    「何で?」

    エレンがもう一度聞くと、

    「確かめたいからですね…その刀を抜いてください。……いきなりで申し訳ないですが、初撃決着で勝負しましょう。…貴方が勝てば、この門を開き、私が案内します。…しかし、負けた場合には…」

    エレンはため息を吐き、その彼女の言葉を紡いだ。

    「この国に入る事は認められず、お引き取り願う…か」
  154. 154 : : 2014/03/11(火) 22:21:13
    「…そうです。…では、荷馬車からおりて刀を抜いて構えてください。…一つ、言っておきますが、私は強いですよ?」

    彼女は笑い、エレンを見据える。

    エレンは荷馬車からおり、柄に手をかけジャリンッ!と一思いに引き抜き、構え、

    「…そうじゃなくちゃな」

    エレンは

    何だ?…この人武器なんも持ってねえじゃねえか、それだったら断然こっちの方が有利!

    と考え、ニヤリと笑おうとしたその時、

    「…リソース、リリース(鉱源解放)」

    そう呟いた彼女の左手から蒼い光が輝き、一際大きく瞬き、収縮して光が消滅すると、透き通る水晶の剣を握っていた。
  155. 155 : : 2014/03/11(火) 22:25:36
    「…魔法?」

    エレンは思った事を彼女に聞くと、案の定、

    「そうです。…リュースト(結晶)よりも断然こちらの方が強度が高く、壊れにくいんですよ」

    と答えた。
  156. 156 : : 2014/03/11(火) 22:39:18
    「……それで、…食いながら戦うのか?」

    エレンは相変わらず食べ続ける彼女に質問すると、

    「ええ。…私のスタイルですので」

    とまた即答で返す。

    「……それで、いつ戦闘開始だ?」

    エレンは先程油断しきった頭を冷やし、冷静に警戒し、彼女にそう聞くと、

    「もう、始まってますよ?…先にやっちゃっていいんですか?」

    と彼女は余裕の表情でエレンに聞き返した。
  157. 157 : : 2014/03/11(火) 22:45:42
    「あ?…つ⁉」

    衛兵は残像が見える程の高速移動でエレンに近付き、剣を振り上げる。

    エレンは

    初動が…見えなかった⁉…これが、戦いのプロって言うのか!

    刃を上にし、弧を描く様にその剣を弾き、斜め後ろに大きく後退する。
  158. 158 : : 2014/03/11(火) 23:03:57
    やべえ…こいつ、ただ揚げ物を食べているだけじゃない。…相当な手練れだ。……、

    エレンは笑った。

    「知りたい…お前を!」

    刀が呼応し、橙色のオーラを放ち始め、右手の甲に刻まれた『Estrella』の文字の刻印が光り輝いていく。

    「…加速(アクセル)!…『衝』!」

    加速魔法の形態魔法『衝』を刀に纏い、迫り来る衛兵の凶刃と交差させる。

    ガキイイイインッ!

    甲高い剣戟音が響き渡る。

    そして、…彼女の水晶の剣は衝撃波により破壊され、

    「何故…ですか?…何故、武器破壊だけで私は斬らないんですか?」

    とエレンに聞いた。

    私は敗北者なのに…。何故?

    と言ったところだろう。

    エレンはそんな彼女に素っ気なく、

    「…人を斬るほど落ちぶれちゃいねえよ。…ましてや某大会じゃないんだ。…そんな事、するわけねえじゃないか」

    と言った。
  159. 159 : : 2014/03/11(火) 23:10:45
    「クスッ…そうですか…。…私はどうやら戦闘技術においても『精神面』においても負けてしまったようですね…。…本気で斬りかかろうとしてしまいましたから…」

    衛兵は力なく笑い、エレンに

    「すいませんでした。…あなたは立派なメンバーだったようですね」

    と頭を下げる。
  160. 160 : : 2014/03/11(火) 23:18:23
    「…『だったようですね』じゃなくて実際にそうなんだっつの。…ふっ」

    エレンは苦笑し、橙色のオーラを放ち続ける刀を鞘に納めた。

    「…ところで、もういいよな?…中に入っても」

    と聞くと、

    「はい、もちろんいいですよ!」

    と答え、

    「私の名前はサシャと言います。…これからは案内役として、よろしくお願いしますね?」

    と自己紹介し、開門を伝える笛を鳴らした。
  161. 161 : : 2014/03/11(火) 23:21:31
    上手くサシャを表現できたかどうか心配ですが、ここで一旦切りまーす。

    では、続きは明日で。
  162. 162 : : 2014/03/12(水) 07:09:37
    午前十時から再開します。
  163. 163 : : 2014/03/12(水) 10:02:59
    よーし、再開します!

    門が開き、中に入るとまるで要塞都市の様に蒸気を発する建物が連なり、摩天楼となっていた。

    見たところ、住民達もまるで戦争などお構い無しのように平然としてで歩いている。

    アルミンは前に歩いているサシャに聞いた。

    「あの…戦争の状態何ですよね?…それなら何故こんなに落ち着き払っているんですか?」

    「ああ、ここに住む全ての住民が軍人だからですよ」

    と彼女は答えた。
  164. 164 : : 2014/03/12(水) 10:10:40
    「え…、軍人…なんですか?」

    クリスタがサシャに聞くと、

    「ええ、そうなんです…この王国の法律で『10歳以上の全ての国民は祖国の為に軍人とならなければならない』との事が出されましてね…それは魔物が頻繁に襲ってくるようになった年からだされたんです」

    と答えた。
  165. 165 : : 2014/03/12(水) 10:20:45
    そして、彼女は続けて

    「それから、この国の軍には大きく三つの隊があります。…一つは私が属する魔道部隊。…これは比較的魔力が高い人ではないと選ばれません。…この部隊は遠距離攻撃が主体で、もう一つの遠距離攻撃が主体なのが機動部隊と言いまして、主に近距離攻撃を主体とする騎兵隊の支援を魔術と機械を融合させた『導術機器』を用いて行います」

    と説明する。
  166. 166 : : 2014/03/12(水) 10:27:53
    「『導術機器』…ですか。…それの威力はいかほどなんですか?」

    アルミンが訊くと、

    サシャは

    「えーと、…魔物で例えれば、ベヒモスを一気に五十体程、退かせる事が出来る…くらいでしょうか?」

    と答え、

    「まあ、襲ってくる魔物は約一万を超えてますので、五十体退かせる事が出来ても意味がないですが…」

    苦笑する。
  167. 167 : : 2014/03/12(水) 10:44:22
    「でも、ベヒモスを退かせる事が出来るって言うのはすげえな。…あれの図体がでかい上に表皮も硬いから、せいぜい吹っ飛ばすくらいがやっとなんだよ…」

    エレンがそう言うと、サシャは驚いたようで目を見開き、

    「え⁉︎…あなたは戦った事があるんですか、ベヒモスと?」

    と訊く。

    エレンは

    「あ、ああ…あるよ。…『ヒュライズ・マレード』と言う王国で、さ」

    と自嘲気味に言った。

    サシャは

    「……すいません。辛い事を思い出せてしまったようですね…」

    と罰が悪そうな顔をした。
  168. 168 : : 2014/03/12(水) 10:49:58
    訂正です。

    「辛い事を思い出せて〜」ではなく、「辛い事を思い出させて〜」に変えてください。
  169. 169 : : 2014/03/12(水) 11:02:24
    「いや…別にしなくていいよ」

    エレンはサシャにそう返した。

    数分経ち、サシャはとある一つの建物を指差して、

    「ここが私の属する魔道部隊の作戦会議区局です。…貴女方は少しここで待っていて下さい。…最前線に通していいか聞いて参りますので」

    と言って、アニ達をその場で待たせ、その区局に入って行った。
  170. 170 : : 2014/03/12(水) 11:04:47
    あ…また訂正です。

    「別にしなくていいよ」だと嫌な言葉に聞こえますので、「別に気にしなくていいよ」に変えてください。
  171. 171 : : 2014/03/12(水) 11:12:10
    数分後、彼女は黒のローブに身を包んだ青年と共に区局から戻ってきた。

    サシャはその人を手のひらで差し、

    「この人は私の上官であるクライン部隊長です」

    と紹介した。

    彼は

    「どうも…この度はこの者が大層迷惑をおかけしたそうで、本当申し訳ございません。…この通り、深くお詫び申し上げます」

    「うわっぷ…⁉︎」

    強引にサシャの頭を掴んで謝罪した。
  172. 172 : : 2014/03/12(水) 11:14:19
    ここで一旦切りまーす。

    続きは今日の午後2時くらいからで。
  173. 173 : : 2014/03/12(水) 14:03:36
    再開します。

  174. 174 : : 2014/03/12(水) 14:11:42
    アニは

    「いえ…。ところで、馬を何処かに停めて起きたいのですが、駐車場か何かありますか?」

    と馬の頭を撫で、クラインに訊いた。

    クラインは

    「ええ、こちらです。…どうぞ」

    アニ達を裏道に案内し、丁度駐車場らしき空間があった。

    「しかし、いいのですか?…馬をここに停めて」

    クラインがアニに確認すると

    「ええ、大丈夫です…この子達は柔じゃありませんから」

    と小さく笑う。
  175. 175 : : 2014/03/12(水) 14:22:29
    馬と荷馬車を停めた後、彼らはクラインに連れられ、硝煙が舞い、天地がひっくり返るほどの爆撃が繰り返される戦場の中へ入る直前にいた。

    「導術機器、魔導砲よーい!」

    「カウントダウン、10秒前!……3、2、1…発射!」

    「うおおおおおっ!」

    剣戟音、魔術、兵器の光、魔物の唸り声と人間側の鬨の声と悲鳴。

    「……これが…戦争…」

    エレンは先の爆撃で腕を失った1人の兵士を眺め、言いようのない悲しみに襲われる。
  176. 176 : : 2014/03/12(水) 14:26:01
    「そうです。…悲しいですよね。…魔物とは心を繋いで話し合いなど出来ませんから…」

    サシャは悲嘆にくれた表情し、自分に言うかのように語る。
  177. 177 : : 2014/03/12(水) 14:31:54
    「あ…まずい!…エレン、あの大岩を壊して!」

    「え?」

    アルミンが突然エレンに向かって叫ぶ。

    エレンは訳が分からず、アルミンに聞き返すが、

    「いいから早く!…時間がない!」

    急かされ、エレンは自分から10キロ程離れたところにある大岩に向け、抜刀と共に加速魔法の形態魔法『衝』を放つ。
  178. 178 : : 2014/03/12(水) 14:38:48
    ドゴオオオンッ!と言う破砕音が地響きと共に発生、そして大小それぞれ形が違う大岩の破片が散らばりつつ、戦場に雨となって降り注いだ。

    すると、魔物は突然の環境の変化に戸惑い、動きが鈍くなっていく。

    「正解だ…よし、エレン!…ここから20キロ離れたあの崖を狙って!…陸孫さんも!」

    アルミンのその言葉に従い、エレン、陸孫は同時に『衝』を放つ。
  179. 179 : : 2014/03/12(水) 14:42:02
    すると、崖が崩れ、その岩の群に魔物の大群は潰され、残りは撤退した。
  180. 180 : : 2014/03/12(水) 14:47:53
    「…良かった。…あれに魔法陣を描いていた奴が見えたんだ。…だから、呼ばれる前に魔術の基本である場所の指定式、これを崩し、次にその魔物の心理を粉々に崩すべく、エレン達に崖を粉砕してもらったんだ」

    アルミンはニッコリと笑い、そう言った。

    エレンは

    う…、こいつすげえ怖え…。

    とその笑顔に少し恐怖を感じるのであった。
  181. 181 : : 2014/03/12(水) 14:52:30
    すると、クリスタがあることに気付いた。

    「ねえ、アルミン。…「ん?」…その左腕、ちょっと見せて?」

    アルミンは

    「うええ⁉︎…あ、ああ、分かった。…ほら…って、…なんだこれ?」

    了解し、袖を捲り、左腕を出す。

    すると、そこには『弓矢』の絵が刻まれていた。
  182. 182 : : 2014/03/12(水) 15:06:11
    その頃、魔物討伐隊グループは魔界への入り口である、『冥界の門』と云われる人間界の侵食を繰り返す、魔物が無制限に出入りが可能な渦の前にいた。

    「これは…やばいな。…これって瘴気か?」

    「まあ…そうなんだろ?」

    「はは、人間界を拝めるのも今日で最期か」

    「ダアホ!…そんな訳あるか!…私達は必ず生きて魔物を根絶やしにしたのちに帰還するんだ!」

    「は…そうだな。…じゃあ、…いっちょ行きますか!」

    彼らは互いの拳をぶつけ、魔物討伐、帰還を誓うとその渦の中へ入っていった。
  183. 183 : : 2014/03/12(水) 15:19:41
    その後ろに最凶の魔物が潜んでいる事を知らずに。

    彼は嗤う。

    彼は獲物がわざわざ喰われに来てくれた事に思わず笑みを浮かべてしまう。

    「私は…堕天使…。…天界より堕とされし罪深き天使『だった者』。…私は『王』より力を授かった。…さあ、メロディーを奏でに『神』の下へ参りましょう…皆様方」

    爪を研ぎ、彼は仲間を呼ぶ。

    ここに集うは四体の鷹。

    生き場を求めて凪ぐ風を四つの壁で障る者達。

    それを彼らはこう呼んで名付けた。


    『四障風壁』…と。
  184. 184 : : 2014/03/12(水) 15:25:41
    これで中盤まで終わりました。

    次スレでおそらく、起承転結でいう「転」になるかと。

    これから先は彼らがどう思い、どう行動するかでこの世界の命運は決まります。

    次スレを立てるのは夜になります。

    ご期待くださいね〜!
  185. 185 : : 2014/03/12(水) 18:30:11
    期待
  186. 186 : : 2014/03/12(水) 20:47:21
    ありがとうございます。

    すいません。…2日時間ください。その間になんとかしますので
  187. 187 : : 2014/03/12(水) 21:11:22
    うまく行きました!

    URLです。

    http://www.ssnote.net/archives/12033

    次回もよろしくお願いします。

▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

著者情報
yukisi13

リュウオウコク

@yukisi13

この作品はシリーズ作品です

とある少年の物語 シリーズ

「勇者・魔王 × ファンタジー × 進撃の巨人」カテゴリの最新記事
「勇者・魔王」SSの交流広場
勇者・魔王 交流広場
「ファンタジー」SSの交流広場
ファンタジー 交流広場
「進撃の巨人」SSの交流広場
進撃の巨人 交流広場