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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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●強くなりたい●

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  1. 1 : : 2020/02/09(日) 00:23:43
    強くてニューゲーム

    ゲームで全クリしてから2週目以上のプレイを行う事。1週目のレベルや経験値やアイテムが確保された状態から始まるので、当然2週目の方が強いためゲーム進行も楽にできる。

    まぁクリア要素として今まで無かった難易度の出現や裏ボス、ボーナスステージにクリア特典にダウンロードコンテンツ。2週目だからと言って全てにおいて楽にこなせる訳ではないが、ゲームの手順やプレイヤー自身の操作性向上などもあり楽に感じるのは間違いないだろう。

    では今からゲームの話をしたいのか?

    いやそうではない。俺は強くてニューゲームというこの言葉には尊敬と憧れそして嫉妬の意味も込めている。

    よく分からない人もいるだろうが、俺と同類の人間になら分かるはずだ



    すなわち俺と同類とは凡人の人間という事だ

    凡人と強くてニューゲーム。意味合い的には対照的に感じるだろうが、ここで意味するのは





    嫉妬



    それが俺の言う強くてニューゲーム



    具体的にはどう言うことか?それは世の中の大半の人間は凡人である。しかし特別な人間も存在して、その特別な存在は極稀なのだ。

    そんな事は言うまでもない事で、常識だと思っているが、中には自分は特別だと錯覚して自己肯定感が肥大している主観的な考えしか出来ないイキリオタクもいるので一応ここで言っておこうか


    成功者の条件は特別だと言う事だ

    特別だから成功できるのであって、凡人は目立った失敗もしないし、小さな成功しかしないので凡人と呼ばれる。凡人ってのはかなりの侮辱だと俺は思っている。

    悪く言えば平均を下回ることも無ければ、上回ることもない歴史の波に沈んでいく。そんな生き方も立派だと言う人もいるが俺はそうは思わない。


    何故なら俺は特別な存在になりたいからだ
  2. 2 : : 2020/02/09(日) 00:33:41
    それは凡人である人間の大半がそう願っているのではないか?

    凡人である事を誇りであるかのように言う人もいるが、本当にそうか?もしそこに特別な存在になれるボタンがあったら秒で押すだろ?なぁ?そうだよな?凡人のお前たちなら俺の気持ちが分かるよな?

    なんで特別な存在ってのはあんなにすげぇんだ?俺たち凡人と一体何が違うんだ?何をしたらあんなに凄くなれるんだ?

    実は特別な存在すなわち成功者ってのは皆んな人生2週目以上なんじゃないか?実は前世の記憶があって、前世のステータスを引き継いだまま今世を生きている。だから成功者になっているのでは?なぁ?そうなんだろ?


    つまり強くてニューゲームだ

    もちろん本当に人生が何週もできるような人間がいるとは思っていない。それくらいに尊敬できるというか、ある種の嫉妬の念が込められているのだ。



    ただ悪魔がいないと証明できる証拠がないように、幽霊はいないという証明ができないように


    強くてニューゲームってのは存在しないという証拠もない。否定をしたいならばそれなりの証拠を揃える必要がある。これは肯定側も否定側も同じことなんだが、分かってない奴が多い。

    結局人間ってのは自分の色眼鏡を通してこの世界を見て判断して生きているのだから。

    幽霊や悪魔がいないと思うならそう思って生きていればいいし、いると思うならそう思えば良い。誰に強制されるとか誰かに否定されるとかそんな事はあってはならない。10人10色なのだから。


    話は脱線したが、とにかく俺は凡人で特別な存在になりたいと思っている。



    コンプレックスを抱えて生きている。人間完璧な奴はいないわけで、何かしらかのコンプレックスは程度の差はあれど持っていると思うが



    凡人であるが故にコンプレックスを感じてしまうのは、よくありがちな話ではないだろうか?






  3. 3 : : 2020/02/09(日) 00:46:03
    こんな話をしていたら、じゃあ特別な人間とか存在って具体的にどんな奴の事だよ?

    特別な存在とかだと漠然としすぎて分からない


    という言葉が聞こえてきそうだ。そうだな‥当たり前かもしれないが、特別な人間ってのは多くはない。絶対的にその数は少なく凡人と比較しても明らかに違う。


    多くの人からその実力を認められて評価される。というパターンが多いかな?

    当然物事には例外と言うものがあり、誰にも気づかれる事のない能力を有している言わばダークホース的な特別な人間もいる。

    だが特別な人間に共通する事は、何かしらの人を惹きつける魅力を備えている。

    特別な力を持っているから特別なのであって、そこには凡人には醸し出す事のできない魅力と言うものがある。

    人格的に欠陥がある特別な人間でも、多くの人に意識をさせる場合が多く、やはり特別としか言いようがないのである。

    一芸に秀でるのでも特別だ。何でも撮なくこなせるのも特別だ。世界で有名になるような偉業を成し遂げるのはもちろん言うまでもなく特別なんだ。



    俺も‥そんな人間になりたい。




    必ずなってやる。




    絶対に‥な



    見てろよ。今まで馬鹿にしてきた連中‥自分は大した事ない癖に、何の取り柄もないくせに凡人だからって理由で俺を馬鹿にしてきたイキリオタクめ‥お前らを驚かせてその勢いで殺してしまうくらいの力を俺は身につけてやる。




    笑えなくしてやる。お前らは弱い存在なのだとこの俺が教えてやる。何か勘違いしている無能共にお前らは価値のない奴らなんだと教えてやる。


    人に迷惑しかかけられない馬鹿野郎共に、お前らは社会のゴミだと教えてやる。自らの権力を濫用して私利私慾に溺れて事故を正当化している屑に教えてやる。




    お前らは特別ではない。お前らは俺と同じ凡人にしか‥なり得ない‥凡人に過ぎないのだと‥



    その逝かれた快適な頭脳に俺が叩き込んでやるよ。お前らは‥お前らは‥クソッタレだとな!!












    ライナー「ふぅ‥」




    いつもの悪い癖だ。俺はよく物思いに噴ける事がある。そして自分のコンプレックスについて考えついつい話が大きくなる。





    まぁ‥考えることは悪い事ではないだろう







    ライナー「」シコシコ






  4. 4 : : 2020/02/09(日) 01:03:24
    今日もこのジャンルで抜いてやるか。そんな事を考えながら俺はいつもの臨戦態勢に身体をチェンジする。何だろうな?


    暇な時間が多かったり、考える時間が長くなるとオナニーしたくなるんだよな。


    ライナー「」ドピュ!!!!



    はぁ‥今日も精子をたくさんぶち撒けたぜ。我ながら体力はあるため毎日精子をティッシュに出している。それに関しては特別なのだろう。まぁ誇れるものではないが

    ティッシュの消費量と精子を出すことに関しては俺の右に出るものはいない‥何を言っているのだろうか俺は‥





    ライナー「‥ふふ‥面白いな」スッ、スッ、



    エロ動画はスマホで見ているため俺はその流れでよくエロ動画ではない普通の動画を見ている。そして大事な時間をこれでもかと言うくらいに浪費している。


    そうして俺はある友達との明日のトレーニングに備えて眠りについた。



    そういえば
    現代人のスマホ依存症は深刻らしい。症状が悪化するとスマホの着信音が聞こえて来る幻聴が発生したり、ずっと手に持っていないと気が済まなくなったりするらしい。

    俺もスマホ依存症だと思うが、そこまで酷くはない。ただ時間を浪費しているのは俺以外もやっているだろう。だから別に問題ではない。


    そうやって自分に言い聞かせて、動画で時間を浪費する事を正当化している。



    特別な人間になりたいのならば、そんな暇はないだろう。もっとやるべき事があるだろ?


    そうもう1人の正常な俺は囁くが、動画の誘惑に勝つには相当のメンタルがいる。


    俺は今大学生だが、時間を浪費しているが熱中しているものはある。


    それは筋トレだ。俺は生まれつき体格も良くて、体重も増えやすいし身長も高い俗にいうイージーゲイナーだ。だから筋トレに関しては才能があり、特別だと言えるだろう。


    ただ俺の住んでいる国は筋トレを趣味としている人間を蔑む傾向にあり、昔と比べるとだいぶ良くなった方だと思うが、趣味は筋トレですと言うと引かれる事が多いのは確かだ。


    中には趣味の合う奴はいるが‥その数は少ない。



    それに時間を浪費しているのではなく、は筋トレをもっとやった方が良いのでは?という意見も聞こえてきそうだな。

    筋トレ初心者やガチの素人にありがちな誤解だが、筋トレを仕事としているボディビルダーやフィジィカーの選手でさえ毎日何時間も筋トレしているわけではない。


    部位ごとにトレーニングしたり、休息を取ったりと休む事も大切だし、近年では短時間の間に全力を出して限界まで追い込むというトレーニング法が主流となってきているため


    筋トレ勘違いあるあるの何時間も激しい筋トレを毎日休まず行なっているというのは間違いである。



    俺は筋トレに関してはプロ並みの意識で取り組んでおり、徹底している。



    だが他の事に関してはどうか?と問われると返答に困る。俺は今大学生だ。



    大学生と言った時点で察しがつく人はいるだろう。



    まぁ分からない人もいると思うから、説明しなければならないか‥


  5. 5 : : 2020/02/09(日) 08:52:12
    小学生、中学生、高校生、大学生とあるが
    大学生からは学校の雰囲気や制度や自由さがまるっきり違う。まず学校が広い。大学の中にコンビニがあったり、レストランがいくつもあったりと設備が整っている。

    基本的には4学年に分かれているが、2年しかない専門資格を取得するための短期学部があったり
    6年ほどある大学院生も同じ大学内にいる

    また普通は同じ学年の人間が同じ授業に出席する事になるが、大学では別の学年や違う学部の人間も授業に参加している事があり

    必ずしも同じ学年で同じ学部の人間だけがいるわけではない。
    何故このような事が起きるのかというとそれは単位取得できず下の学年の授業に参加せざるを得ない状況の人や、興味本位で別学年別の学部の授業を受けることがある。

    大学にもテストはあるが、レポート課題が主流になっている場合が多い。これは大学教授にもよるが、中にはテストもレポート課題もなく単位をくれる優しい教授も存在する。

    授業というのか講義というのか人によって呼び方は様々であるが、授業でも講義でも意味合い的には問題ない。

    またクラスというものは存在するが、その人数の多さと毎日会うわけでもないので殆ど効果がない。そのためクラスの人間の顔と名前を把握している人間はいないと言っても過言ではないだろう

    大学ではクラスという制度が曖昧なため、陰キャや陽キャというスクールカーストは成立しない。

    大学生というのは自由であり、クラスや他人に縛られることはない。一人で行動している人間もいるし、集団で行動している人間もいる多種多様である。

    そもそも大学生になってまで陰キャとか陽キャを気にしているようではまだまだガキだとしか思えない。

    部活とサークルと言うものがある。高校生までとは違って拘束される事はないが、強豪と呼ばれる部活やサークルがあれば当然のように厳しくなる。

    大学生ではサークルや部活に入らなければ友達を作る事は難しい。授業とかで会う程度では交友関係を広める事は難しい。皆んな早々と教室を離れて、次の授業のある教室に移動する事になるからだ。大学はとにかく広い。行動時間も視野に入れておく必要があるため、ゆっくりしている暇はない。


    大学生は生徒ではなく学生と呼ばれる。これは正式な呼ばれ方であり、自称大学生の奴は生徒という言葉を使う事があるためすぐに嘘をついていると見抜く事ができる。

    また補習と補講が存在して似ているが別の意味である。

    補習とは成績不審者や出席数の足りない人間が対象になる。

    補講とは全員対象となり、教授の都合によって休校となった分を補うために行われる特別な講義である。

    また大学では自分のパソコンを入学時に購入して、それをレポート課題やコンピュータスキルの学習のために使う。パソコンには大学にアクセスしているアカウント情報を入れているため大学から重要な連絡がメールで来る。

    いちいち教授が一から十まで教えてくれるわけではないので、大学の情報は大学のホームページや学生課に行って聞いたり、掲示板を閲覧しなければならない。

    高校までとは違い大学生になると受け身で生活していては、何も得ることができない。

    自分から行動していかないと友達もできないし、能力や資格の取得もできない。





  6. 6 : : 2020/02/09(日) 09:10:33
    と色々と書いたが大学生は自由で楽な場合があ9割を占めると個人的には思っている。難関大学と呼ばれる国公立や有名私立大学、医学部のある偏差値の高い大学に入ると、それはもちろん勉強で忙しいだろう。

    だがここには落とし穴がある。
    fラン大学。この言葉はネットで有名なのでわかる人が多いと思うが、偏差値の存在しない底辺大学がある。ボーダーフリーと呼ばれていてその大学は年々増えており、時には偏差値の低い大学もfラン大学と呼ばれる事がある。

    このfラン生は極めて試験レベルもレポート課題のレベルも低いため暇を持て余す奴が多い。

    自分は何のために大学生となったのか?
    と真剣に考える人間も少なくない。

    fラン大学の多くは私立であり、高い学費と大学によって得たものは反比例している。

    fラン生の多くは勉強という努力すれば誰でもできる事を諦めた無気力な人や、勉強がそもそもできない無能な集まりだが、極稀に強い意志をもって勉強や課外活動に力を注いでいる奴もいる。



    もう分かると思うが俺はfラン大学生だ。だが俺は同じ学部専攻の馬鹿共とは違う。勉強が出来なかったから、fラン大学に進学したわけではない。高校の時に勉強をやらなかったからこうなってしまったのだ。

    そんなのは言い訳だとか言葉の綾だとか言うかもしれないが、俺の通っていた高校は自称進学校でそれなりに偏差値も高く頭の悪い奴は入れないような高校だった。偏差値は軽く60を超えていた。だが本当の進学校と比べるとかなり劣るのは間違いないだろう。


    中学生までは俺は真面目で勉強も部活も熱心に取り組んでいた。じゃあ高校で俺は一体何があったのか?





    ここが話の核となるだろう。強くてニューゲームという発想をする俺の根源だ。






    ベルトルト「どうしたの?ライナー?」


    コイツの名前はベルトルト・フーバー。俺の小学校からの友達で同じ大学に通っている。学部は違うので、同じ学年だが滅多に大学内で会う事はない。今俺たちは二人で俺の自宅にある地下室のトレーニングルームで筋トレをしている。



    ライナー「すまんな‥少し考え事をしていたんだ」

    そう俺は筋トレのインターバル休憩中に物思いにふけていたのだ。

    ベルトルト「へぇ‥また今の自分について考えていたの?」


    コイツには俺の思っている事を話している。だから察しがついたのだろう。

    ちなみにコイツの学部はそれなりに偏差値があるためfラン生ではない。俺の私立fラン大学には偏差値のバラツキがありこういう現象が起こる


    ライナー「そうだ‥どうしてこんな風になっちまったのかな‥ってな」


    そう俺はいつもこんな事を考えている。自己嫌悪というか自分を客観的に見てしまう。それ自体は悪いことではないのだが、どうしてもネガティブな思考になってしまうのだ。


    ライナー「お前は国家資格取るために勉強も実習も忙しいしよ。かなり頑張っているだろ?」


    ベルトルト「自分なりにね」


    ライナー「俺は‥筋トレを熱心にやってはいるが‥勉強も単位を落とさない程度にしかやってないし、レポート課題もありきたりなものだ。」



    ライナー「俺は大学に行って‥高卒で働くのを防ぎたかった‥だけなのかもしれない」

    世論的に大学に進学しなければ良い職業に就けないとか、仕事の選択の幅が広まるとあるが、高卒で働くのを嫌がって偏差値の低い大学に進学する人間も多くいる。皆んな本音は言わないけどな
  7. 7 : : 2020/02/09(日) 13:43:38
    ベルトルト「なるほど。確かに君の言う通りだね。そう言う人がいるのは否定できない。」


    ベルトルト「でもfラン大学だからって全く無意味なわけじゃないだろ?」



    ライナー「まぁな。高校まではやらないような勉強ばかりやるからな」


    そう大学生になると普通の勉強ではなく専門的な事をやる。講義の名前も様々で5教科とか国語なんてものはない。日本語表現法とか英語はあるが、それくらいだろうか?

    実験をしたりアンケート調査や卒論に向けてさまざまな課外活動に参加したり‥自分で行動すれば得るものはfラン大学と言えど大きなものとなる。


    ベルトルト「結局その人次第だよ。入学した時に能力が低くても、卒業までに能力を伸ばせばいいんだよ。」


    ベルトルト「そうだろ?」



    ライナー「だな」


    その通りだ。ベルトルトの言う通り結局はやるかやらないかは自分が決める事だ。
    頭でっかちな奴よりも馬鹿でも行動した奴が成長するんだ。


    ベルトルト「君は勉強が出来ないわけじゃ無いんだし、時間はたっぷりあるだろ?」

    ライナー「まぁ‥サークルにも入ってないしな。バイトはやってるけどな」


    ベルトルト「だったらその時間を有効活用するべきだよ」


    ライナー「あぁ‥」

    だがそれが最初から出来るならここまで苦労しないさ。やらないからには何か理由があるのだ。
    それは俺自身でもよく理解している。だが俺は気づかないフリをしていたのだ。


    ベルトルト「それに君には筋トレという素晴らしい趣味があるじゃないか」


    ライナー「あぁ‥筋トレはもはや俺の人生だ。ここまで情熱と長い時間かけて取り組んだ事はないな」


    ベルトルト「だったらそれを極めればいいだろ。今はやりたい事をやるべきだよ。大人になったら忙しくなるんだし」


    ライナー「あぁ‥」


    時間は有限だ。俺がスマホで時間を潰している間にも大人になるタイムリミットは近づいている。
    そんな事はわかってる。だが頭で理解しているのと行動できるのはまた別の話なのだ。


    ベルトルト「そう言えばライナーは何でサークルに入らなかったの?」


    ライナー「入りたいサークルが無かったからな。お前は?」


    ベルトルト「まぁ僕も君と同じ理由だけどね」



    ライナー「そうか」


    俺は大学ではサークルに入らなかった。小学生から高校までずっと空手をやっていて、大学にも空手部はあったが俺はそこには入らなかった。


    ベルトルト「でも勿体ないよ。君は空手のセンスもあったのに。続けていれば空手部の主力になっていたんじゃないか?」



    ライナー「ゴミ山の大将を気取っていても虚しいだけだろ?」


    ベルトルト「全く君は口が悪いね。でも勧誘されたんだろ?」


    ライナー「あぁ。見学にも行ったけどやっぱり練習レベルが低い。ありゃ入っても意味ねぇよ」


    ベルトルト「そうかな?」


    基本的にネガティブな俺と違ってベルトルトはポジティブだ。いや、ポジティブというよりも楽観的というか何ていうか‥とにかくなんでもやってみようってタイプだ。そしてなんでも出来る。


  8. 8 : : 2020/02/09(日) 13:54:12
    ライナー「それによ?人間がいくら鍛えても熊やライオンには勝てないだろ?」


    ベルトルト「まぁ確かに。」


    ライナー「人間が他の動物に勝てないのはハッキリしている。筋力が弱いからだ」

    ベルトルト「そうだね。人間より小柄でもチンパンジーなんかは握力が300キロあるし」

    ベルトルト「一説によればキレてアドレナリンが大量に分泌したメスのチンパンジーは握力500キロを叩き出した‥そんな話もあるからね」

    ライナー「あぁ‥強くなるにはやはり筋トレして肉体的に精神的にも強くならなければならない。技術を身につけても人間や人間より弱い動物にしか効果ないなら意味はない。」

    ベルトルト「言ってる事はわかるよ。」

    俺は脳筋だ。だが決して頭が悪いわけではない。あらゆる事に対して強いのか弱いのか?そんな事を考えている。


    ベルトルト「さっきの話の続きだけど」ガシャン!!!!!



    ライナー「おっ‥やっぱり凄えな」


    ベルトルト「慣れだよ。筋トレってのは」


    今ベルトルトはベンチプレス を涼しい顔して120キロ上げた。とんでもないパワーだな。


    ベルトルト「今の君のままていいんじゃないかな?」

    ライナー「おいおい俺は何のスキルも持ってないんだぞ?」


    ベルトルト「そんな事はないよ。バイトもしてるし、最低限の勉強もできる。それに君は一般人では歯が立たないくらいに力が強い。」


    ライナー「まだ本当に強い人には遠く及ばないけどな」


    ベルトルト「でもそれは趣味かもしれないけど、筋トレによって得た肉体と精神は仕事に役に立つよ。無駄な事なんてないのさ」




    ライナー「そうだな」ガシャン!!!!


    ベルトルト「すごい!!100キロベンチプレス 上がったね。」

    ライナー「お前に言われると嫌味にしか聞こえないぞ‥」




    いつも俺とベルトルトは筋トレして色々な話をする。この時間は俺にとってベルトルトにとっても掛け替えのない時間になる。



    一人で筋トレするのも良いが、仲間と共に筋トレするのも楽しい。



    そうしてトレーニングを終えてプロテインを飲み、ベルトルトは帰った。


  9. 9 : : 2020/02/09(日) 14:09:16
    俺は昨日オナニーをした。オナニーは1発で100メートル走を全力でやったのと同じくらいの疲労だと言われている。消費カロリーも凄いらしい。

    俺はそんな状態でベルトルトと筋トレをやったが、特に疲労感はなくベンチプレス のMAXを更新した。

    これは実体験から言える事だが、別にオナニーをしたからといって気力がなくなるわけではないと思う。体質にもよると思うが寝れば俺の場合は良くなる。完全に回復してフルパワーで筋トレを出来るのだ。

    よく俺の家に地下室があると言うと驚かれる事があるが、トレーニング器具は通販で集められるし、俺の家は大きいから不思議なことではないし嘘をついているわけではない。

    あれ?俺の感覚がおかしいのか?
    まぁこの話は一旦ここで終わりにしよう。


    さて、ベルトルトとの筋トレが終わり俺はどうするのか?
    まずはシャワーか風呂に入って汗をかいた身体を綺麗にする。時間帯にもよるが、飯をたくさん食ってエネルギーを補給する。激しいトレーニングの後は必然的にエネルギー不足に陥っている。だからエネルギーを補給しなければならない。


    その後に3階にある自分の部屋に篭るんだが、やる事は基本的に動画を見たりしてスマホを弄っている。

    テスト期間は勉強もするし、レポート課題や何か特別な宿題があるならそれをやる。

    俺は単位を絶対に落としたくないので、やるべき事はしっかりやっている。ただfラン大学の勉強というのは毎日何時間も勉強しないとついて行けなくなるわけではない。

    テスト前日に対策しても間に合うレベルだ。何故ならテストのレベルがかなり低いからだ。教授達も気を遣っているのだと思う。


    だから俺はスマホ弄って、漫画読んだり、ゲームをしたりするな。



    ライナー「‥筋トレ動画っと」ポチッ


    今のネット社会時代。自分の欲しい情報はこの小さな端末で手に入る場合が多い。そのため昔と比べて筋トレに対する誤解も減ってきた。
    しかしまだ一定数使えない筋肉とかわけの分からない事を言ってくる人はいるが、、、
  10. 10 : : 2020/02/10(月) 01:13:09
    ライナー「凄え筋肉だ。それにパワーも伴っている。俺もこんな風に強くなりてぇな」

    俺は筋トレ動画を見て、いつもそんな事を思っている。この鍛え上げられた肉体は並みの精神と努力では作り上げる事は出来ない。
    限界まで追い込む事が必要だ。


    ライナー「ん‥だがこの動画主。たった1年で筋肉量が10キロも増加している‥あぁこれはステロイドユーザーだな」

    筋トレ初心者は筋肉量も筋力も飛躍的に上がる。特に最初の筋トレ1年目の成果は著しく伸びる。
    だが年数が経つに連れて成長速度は遅くなり、急激にパワーアップする事は出来なくなる。

    だがこれはあくまでもナチュラルの人間の話だ。ステロイドと呼ばれる筋肉増強剤を使えば限界をすぐに打ち破り、驚く成長速度を得ることができる。

    ステロイドは国にもよるが個人で所有したり使用するのは違法ではない。ただドーピング検査が行われるようなボディビルやフィジークその他のスポーツ競技でステロイドを使うと、違反となり永久追放されるケースがある。

    ちなみに暗黙の了解なのだが、ボディビルやフィジークの競技者はユーザーが殆どだ。ドーピング検査をしない大会があったりするのでそのような大会に出ている人間はユーザーである事は間違いない。
    筋トレ動画を投稿している人間も殆どがユーザーだ。中にはナチュラルで頑張っている人もいるが

    このような風潮があるため、ボディビルやフィジークがオリンピック競技に選ばれる事はない。

    そもそもボディビルにはマイナス的な考えもあり、スポーツとして認められない場合やそう認識されてない事が多々ある。


    ピロン!!


    ライナー「おっ‥マッスルの通知だな‥アニか」

    筋トレ動画を見ながら使えない筋肉について考えていたら、ライングループマッスルからの通知が届いた。

    マッスルとは俺とベルトルト‥そしてアニという女3人の筋トレについて語るグループラインの事。おいおい安直なネーミングセンスとかいうなよ。



    アニ「今日の試合勝ったよ」

    とアニはラインで呟いた。

    ベルトルト「おめでとう。相手は強かった?」

    アニ「まぁね。リーチもあるしタフネスさもあって厄介だった。けどローキックで沈めてやったよ。」

    ベルトルト「ははっ、さすがだね」


    アニは【風神】という格闘技の団体に所属している。階級は存在しない所謂無差別級で男女問わず参加可能なため、本当の強者を決めるのに相応しい。

    本来格闘技はボクシングでも総合格闘技でもキックボクシングでも階級分けされており、体重を合わせてやるものだが、風神は違う。

    なんでもありのルール無し。もはや格闘技と言うより、殺し合いに近いが世界的に有名で人気の団体であり、世界各地で数々の大会を開催している。

  11. 11 : : 2020/02/10(月) 01:32:47
    ライナー「その相手はどんなタイプだったんだ?」

    アニ「ボクシングがバックボーンで、アウトボクサータイプ。」

    アニ「パンチは一級品でハードパンチャーだったけど、案の定下からの攻撃には慣れていなかった。」


    ライナー「なるほどな。」

    アニ「あんたら今日もトレーニングやったの?」

    ライナー「あぁ今日は胸の日だ」

    ベルトルト「ライナーがベンチプレス で100キロ上げたんだよ」

    アニ「へぇやるじゃん」

    ライナー「おいおい、ベルトルト。お前は120キロを楽々と上げていただろ。」

    ベルトルト「でもライナーはたった半年足らずで100キロを上げれたじゃないか?僕は8か月はかかったよ。」


    ライナー「だが現時点ではお前の方が上だろ?」

    ベルトルト「まぁベンチプレス はね」


    こんな会話をいつもしている。主に風神の話や今やっているトレーニングについて。

    アニ「そういえば私のランクがとうとう上位になったらしい‥確か10位くらいだったかな」


    ライナー「おいおい自分の事なのに曖昧だな。」

    アニ「実際ランクより勝てるかどうかだからね。相性ってのがあるし」

    ベルトルト「そうだね」

    無名の選手と有名選手合わせて風神の所属者は1000人を軽く超える。また入れ替わりが激しく有名選手以外は顔ぶれが頻繁に変わる。

    また他の格闘技団体のチャンピオンや喧嘩師、戦闘民族や狩猟民族もゲストとして参加する事があり、大会も頻繁に行われる。試合で勝てば莫大なファイトマネーを得る事ができる。

    また大きな大会などでは優勝者に賞金が出ることもある。その財源は財閥企業レイスグループが大半を占めているが、多くの支援者がいるようだ

    詳しい事はネットにもあまり載ってないため、風神の関係者でもない俺が得る手段はない。


    ライナー「なんかあまり嬉しそうじゃないな。何かあったのか?」


    アニ「ちょっとね‥」

    ベルトルト「?」


    アニ「まだ分からないけど‥風神やめるかも」


    ライナー「え!?なんで?」

    ベルトルト「せっかく才能があるのにもったい無いよ。」

    アニ「別に格闘技やトレーニングは風神やめてからもやるつもりだけど。てか本当に辞めることになったら、あんたらの合同トレーニングに積極的に参加させてもらうよ。」


    ライナー「それは嬉しいことだが‥」


    何となく俺は嫌な予感がした。風神には悪い噂もあるからだ。アニは風神所属メンバーでしかも上位入りした。だから何かしらの闇に触れてしまったのでは無いだろうか?

    きっとベルトルトも同じ事を思っているだろう。



    アニ「とりま私は寝る。明日帰ってくるから、夜にあんたの家に行ってもいいか?」


    ライナー「あんたって俺か?」

    アニ「あんた以外に誰がいるのさ?一番家も大きくてトレーニングルームがあるんだから最適だろ?」


    ベルトルト「僕もそう思うよ。」


    ライナー「なるほど‥分かった。俺も寝る」


    ベルトルト「おやすみ」

    たぶんラインでは話せない事なのだろう。ラインだとハッキングされたり、会話が残る。

    だから口頭で説明したいのかもしれない。


    俺は明日に備えて寝た。
  12. 12 : : 2020/02/10(月) 15:10:19
    そして翌日の夜。俺は耳を疑うような衝撃の内容をアニから聞かされることになる。

    ライナー「失踪者?」

    アニ「そう。担当のマネージャーや家族や友人に何も話さずに消息を絶った風神ファイターがいるみたいだ。」

    ベルトルト「しかも上位も下位もか‥ランキングに関係なく‥」

    ライナー「事件の匂いがするな‥とろこでその話のソースは?」

    アニ「私の仲の良いファイターや風神のファンの人。それからsnsで情報を拡散している人がいたから。」

    ベルトルト「そうなの?風神の不正なお金の取引の話は知っていたけど‥」

    ライナー「あぁ。失踪者の話は知らない。拡散されているならネットで炎上したり、ニュースとかでも取り上げられていそうな事案だが‥」

    アニ「そこが肝になるのさ。情報を拡散していたTwitterのアカウントは削除されて、しかも拡散された情報も消えている。」

    アニ「ファンからのメッセージも消えている。」


    ベルトルト「つまり‥何かしらの力が働いた事になるね」

    ライナー「闇が深そうだな」

    ネットで拡散された情報ってのはそう簡単に消せるものではない。それが消えていると言う事は、大きな力が働いたとしか言いようが無いだろう。
    優秀なハッカーやネットサイバー警察、または国の力で消されたのか?それとも風神の関係者が絡んでいるのか?

    謎は深まるばかりだ。


    ライナー「不正なお金の取引‥失踪者‥そりゃ風神を辞めたくなるよな」

    アニ「この話の信憑性があるかどうかって言われたら‥証拠は無くなったから分からない。」


    アニ「だけど火の無い所に煙は立たないって言うだろ?」

    ベルトルト「うん。限りなく黒に近いグレーゾーンだろうね。」



  13. 13 : : 2020/02/10(月) 15:21:32
    ライナー「それで‥いつ風神を辞めるんだ?」

    アニ「とりますぐには辞めないさ。腐れ縁だし‥何よりまだ証拠はないからね。だから準備が整ったら、風神の関係者に直訴しようかなってね」

    ベルトルト「辞めておいた方がいいと思うよ。口封じのために君が消されてしまうかもしれない。」

    ライナー「ベルトルトの言う通りだ。いくらお前が強いって言っても無理がある。危険過ぎる。」

    アニ「‥分かってるさ。でも人間ってさ引けない時って必ずあるだろ?」

    ベルトルト「‥そう‥僕たちに協力出来る事はないかな?」

    ライナー「あぁ‥お前が本気なら俺たちも出来る限りの事をしよう。本気になったお前を止められる奴はいないからな」

    アニ「さすが幼馴染みだ。理解が早くて助かるよ」

    アニは頑固だ。良く言えば自分の信念を貫くって言えるだろうが、そのおかげで無茶をやらかす事も多々ある。だから見ている俺たちからしたら心配になるのだ。


    アニ「もう分かってると思うけど‥ラインでは風神については話さない。誰かに見られる危険性があるからね」

    アニ「そこで手書きの手紙で連絡を取り合ったり、こうやって直接会って話す事にする。」

    アニ「だから私から風神についてのラインが来たら、それは罠だと思ってくれ」


    ライナー「なるほど‥妙案だな」

    今の時代匿名だと安心していても、ハッカーや技術に長けた人間ならすぐに特定する事ができる。
    芸能人の写真が流出したり、その被害は甚大なものとなる。



    アニ「それと‥あんたらには強くなってもらう。」


    ライナー「ん?」


  14. 14 : : 2020/02/10(月) 15:31:19
    アニ「今は筋肥大に特化したトレーニングをしているだろ?」

    ベルトルト「確かにそうだね」

    アニ「筋力特化のトレーニング‥そして格闘技の練習をしてもらう」

    ライナー「なるほどなお前が直々に俺たちに稽古をつけてくれるのか?」

    アニ「そう言う事さ。私がいない時はトレーニングを2人でやってくれればいい。」

    アニ「あんたらは強くなる素質がある。上手くいけば私なんてあっという間に超えられる」

    ベルトルト「それは‥どうかな」

    ライナー「」ニヤリ

    アニ「ん?どうしたんだい?」

    ライナー「いや‥面白くなってきたと思ってな。」

    ベルトルト「それは不謹慎過ぎるよ。まぁ強くなれる喜びは分からない訳じゃないけどさ」

    そうだ。アニに格闘技を習って、筋力特化のトレーニングをやれば‥俺は別人のような強さを手に入れることができる。

    それは即ち‥特別な人間になれるという事だ。風神の不正を暴いて、強くなった自分を想像したら自然と笑みが溢れたんだ。


    ライナー「やってやる。それでトレーニングは具体的に何をやればいいんだろうか?」

    アニ「懸垂だね」

    ベルトルト「懸垂?」

    アニ「自重トレーニングの中でも強度が高い。単純な動作だが、女で一回もできない奴は少なくない。」

    アニ「単純な動作だが極めるのは難易度が高い。2人には連続で100回を目指してもらう」

    ライナー「それは‥キツイな」

    ベルトルト「でも理に適ったトレーニングだね。神経系が鍛えられてパワーもつくから、より実戦的な動きができるようになる」

    ライナー「‥懸垂か‥ウエイトトレーニングばかりやっていたからキツイかもしれん」

    アニ「何でも慣れさ」




    そして今日から地獄のトレーニングがスタートした。だが俺たちは筋トレが趣味なので、肉体的にはキツイが精神的にはあまり辛いとは思わなかった。それどころかどんどん回数をこなせるようになる自分と、格闘技の技を覚えていく成長速度が楽しくてしょうがなかった。



    アニから風神の不正を聞いてから、2ヶ月が経過していた。
  15. 15 : : 2020/02/10(月) 23:03:59
    ライナー「ふぅ‥昨日でやっと連続で30回できるようになったぜ。」

    ライナー「お前はもう50回できるようになったよな‥俺も頑張らないといけないな」

    ベルトルト「でもまだまだだよ。目標の半分しか出来ないし。」

    ライナー「もう半分だろ?たった2ヶ月で50回懸垂できるようになるなんて‥異常な成長速度だろ」

    ベルトルト「そんな事ないと思うけど」

    コイツは謙遜してるのか?それとも本当に本心からそういう発言が出来るのか?

    ベルトルトの腹の底が見えない。

    ベルトルト「あ、そろそろ始まるみたいだよ。」

    ライナー「本当だ‥アニの試合は確か‥13試合目だったか?」

    ベルトルト「うん。ちなみにこれから始まる第一試合はシバスケ選手とヤジー選手が出場するらしいよ」

    ライナー「シバスケ?確か炎上系の動画を出してる奴がいたな。同じ名前なのは偶然か?」

    ベルトルト「いや同じ人だよ。シバスケ選手は昔から地下格闘技で有名な人で、最近になってから風神からオファーが来たらしい。今回が初出場だって」

    ライナー「へぇ‥知らなかったな。まぁ興味も無かったし。」

    ベルトルト「それに対してヤジー選手は風神の古参メンバーで、今のところは連敗しているみたい。」

    ライナー「なんだそれ?あんまり面白くなさそうな試合だな」

    ベルトルト「それはどうかな?風神はレベルが高いからね。連敗だったとしても弱い選手だと言えないし、シバスケ選手は表舞台では試合した事ないから、未知数だ。中々面白いカードだと思うけどな」

    ライナー「そういう考え方もあるか」

    ベルトルトは色々な視点から物事を考える事ができる。見習うべき所だろう。俺は基本的に脳筋だから偏った思考になる。だが主観的という訳でなく、客観視する事ができる。ただ何でも強さとかパワーの話に例えてしまう悪い癖がある。
    だから脳筋と言われるのだろう。



    「おい!!!なんで始まらないんだよ!!!」

    「もう入場してもいい時間だろ!?さっさとしろ!!早く見せろ!!!」


    ライナー「なんだ?ヤケに騒がしくなってきたな。」


  16. 16 : : 2020/02/10(月) 23:13:37
    ベルトルト「そうだね‥でも確かに入場しても良い時間のはず‥何かあったのかな?」

    ライナー「そうなんじゃないか?まさかドッキリって事はないだろ?」

    ベルトルト「まぁそうだね」

    バシュッ!!!!!!!!!!

    「皆さん。大変お待たせしました。ヤジー選手は体調不良のため、欠場となりました。」


    シバスケ「は?そんなの聞いてないぞ!!」

    「ふざけんじゃねぇよ!!!チケット代返せ!!!」

    「なんだ。第一試合は無くなったのか。こんな事今まであったか?」

    ライナー「‥」

    格闘技の大会で当日に選手が欠場とは‥怪我でもしたのか?ただの体調不良だとは思えないが‥

    「ですが第一試合は予定通りに行いたいと思います。」

    ベルトルト「え?」

    「皆さんリング中央をご覧になってください」


    ゴオッ!!!!ウィィィ!!!!!ガシャン!!!

    「リングの中央に穴が‥」

    ベルトルト「凄い仕掛けだね。あそこから代理の選手が出てくるのかな?」

    ライナー「そういう流れだから、そうなんじゃないか?」

    「あ、あれは!?」

    「嘘だろ!?フュー選手じゃないか!?今日は試合なかったんじゃないか!?」

    ライナー「誰だ?フューって?」

    ベルトルト「路上の伝説って聞いた事ある?」

    ライナー「なんだそれ?」

    ベルトルト「フュー選手は風神のトップファイターなんだ、彼は不良狩りをしていて、一度に50人を相手にしていた事があったらしい。」

    ベルトルト「盛りなしで中学時代は365日喧嘩に明け暮れていた。それは強い奴を求めてね」

    ライナー「お前‥詳しいな」

    ベルトルト「風神の試合を見るために色々と調べてきたんだよ。選手がどういう人間でどんな人生を歩んできたのか知っておいた方が、試合も面白くなるだろ?」

    ライナー「一理あるな」

    相変わらず勉強熱心だな。本当にベルトルトには見習うべき所が沢山ある。


  17. 17 : : 2020/02/10(月) 23:27:49
    シバスケ「なっ‥フューだと!?」

    フュー「何を驚いている?」

    シバスケ「いやこう言うのは打ち合わせとか普通するだろ!?」

    フュー「そうかお前は風神の試合は初めてか。割と日常茶飯事だぞ?」

    シバスケ「嘘つけ!!いくら風神でもこんな事‥」

    「どうしたシバスケ!?ビビってるのか!?」

    「口喧嘩してないでさっさと戦え!!!」


    シバスケ「!‥」

    フュー「もういいだろ?始めてくれレフェリー。」

    「それでは!!!ただ今より!!!第一試合を行います!!!」

    「赤コーナー!!!!177cm65Kg!!!路上の伝説!!!!風神トップファイター!!!!フュー!!!!!」


    「うお!!!!やっちまえ!!!!」

    「キャー!!!カッコイイ!!!!あんな髭面なんか秒殺しちゃえ!!!!」


    シバスケ「くっ‥」

    ライナー「おいおい‥すげえ人気だな」

    ベルトルト「うん。人気と実力を兼ね揃えている。それに動画投稿もやっているんだ。有名なやつだと喧嘩自慢とスパーリングとかね」

    ライナー「やってる事思いっきりヤンキーじゃないか」

    ベルトルト「もちろん手加減してるけどね。ただそれを見て勝てると思ったガチの喧嘩自慢の人がフュー選手のジムに凸したりしてるみたい」

    ライナー「‥なんかとんでもない人だな。でもあんまり顔はイケメンじゃないな。なんでこんなに人気なんだ?」

    ベルトルト「男の値打ちは外見だけじゃないよ。彼の歩んできた人生そのものに魅力があるのさ。男でも女でも喧嘩の強さには憧れるものだろ?ほら、君の大学でもヤンキーの武勇伝とかよく聞くだろ?」

    ライナー「まぁガチのヤンキーは俺の大学にはいないけどな。虚勢を張ってる嘘つきイキリオタクばかりだ」

    ライナー「だがお前の話は理解したぞ。いわゆる雰囲気イケメンって事だな」ドヤッ

    ベルトルト「全然理解してないじゃないか」


    「青コーナー!!!!180cm 98Kg!!!!地下格闘技界からの殴り込み屋!!!!シバスケ!!!!」


    「緊張するなよ新入り!!!!!」

    「なんだあいつゴリラじゃん。」

    「とにかく秒殺KOだけはされるなよ!!!少しは粘れ!!!!」


    シバスケ「観客の奴ら‥好き放題言いやがって‥」スタスタ

    フュー「やるか‥」スタスタ


    ライナー「体重差結構あるな。」

    ベルトルト「うん。2人の今言われた体重は計量時のだから‥今はもっと体重差があるだろうね」

    ライナー「風神のトップファイターとは言え。30Kgの体重差は厳しいんじゃないか?」

    ベルトルト「それは見てれば分かると思うよ。」


    「試合!!!!開始!!!!」チン!!!!!!



  18. 18 : : 2020/02/11(火) 12:17:05
    シバスケ(まぁ遅かれ早かれ風神トップファイターは全員俺がシバいてやるつもりだった!!!)ダッ!!!!

    シバスケ(フュー!!!今日がお前の命日だあっ!!!!)ブォォン!!!!!

    フュー「」スカッ!!!

    シバスケ(そりゃこんな大振り余裕で避けられるよな‥これならどうだ!!!)ビュン!!!!

    フュー「」スッ!!!!

    「あのゴリラ見かけによらず素早いじゃないか!!!!」

    「すぐに終わると思っていたが‥これは中々楽しめそうな試合だな!!!」

    「ヤジー選手より良い動きしてるんじゃねぇか!?」

    ライナー「これは拍子抜けだ‥ジャイアントキリングあるか?」

    ベルトルト「確かに一発は強いし、スピードもある。でもフュー選手はギリギリで全て躱している。」

    ベルトルト「まだ始まったばかりだし、これだけじゃまだ何とも言えないよ」


    フュー「」ビュン!!!!

    シバスケ(涼しい顔しやがって‥スピードは奴の方が上か‥)ピタ!!!

    「止まったぞ!!!とうとう諦めたか!!!!」

    シバスケ(外野がうるせぇな‥打撃が当たらないならタックルだ!!!!!)ドォッ!!!!!

    「大きな体格を活かしたタックルだ!!!流石のフューも避けないとキツイんじゃないか!?」

    フュー「」ガシッ!!!!!

    シバスケ(!?‥受け止めやがっただと!?)グッ!!!!!

    フュー「」バッ!!!!!ダッ!!!!

    「フュー選手!!!素早い身のこなしでシバスケ選手の強烈なタックルを見事に躱した!!!!」

    ベルトルト「さすがだね。タークアウトを許さない鍛え上げられた強靭な足腰。」

    ベルトルト「彼は少年時代に相撲を弟と一緒にやっていたんだ。だから足腰の強さには定評があるんだよ」

    ライナー「へぇ。しかし細いのにすげえ力なんだな」

    ベルトルト「筋力ってのは見た目じゃないからね。ただ筋肉量を増やせばいいってわけじゃないから」

    ライナー「そりゃそうだな」

    「馬鹿め!!!フュー選手は足腰強いんだよ!!!しらねぇ奴は格闘ニワカだろ!!!」

    「何だとてめぇ!!!!」

    ベルトルト「おっ‥荒れてきたね」

    ライナー「試合が白熱するとよくある光景だからな。それより試合に集中しようぜ。野次馬同士の喧嘩なんて見る価値ないぜ」

    ベルトルト「最もな意見だね」

    シバスケ(くっ‥打撃もタックルもダメか‥あそこまで完璧な防御だと極め技も出来ない)

    フュー「‥」スッ

    シバスケ(それに奴は最小限の動きで俺の攻撃を紙一重で避けている。つまり俺の動きは完全に見切られている‥という事になるが‥)

    フュー「‥」

    シバスケ(何故仕留めに来ないんだ?それに構を辞めやがった‥構える必要も無いって言いたいのか?とことん舐めてやがるな‥)


  19. 19 : : 2020/02/11(火) 12:34:41
    シバスケ(俺の得意技のタックルからのテークアウト‥そして極め技‥悉く封じられて‥完全に奴のペースになっている)

    シバスケ(それに奴は最小限の動きで俺の攻撃を避けているから大して体力を消耗していない。このまま攻撃を続けても俺が不利になるだけ)

    シバスケ(こうなったらカウンターを狙うか?だが奴は自分から攻撃をしようとしてこない‥)ドゴォン!!!!

    シバスケ「!!?」ヨロッ!!!

    「フュー選手!!!今日の試合で初めて見せた攻撃!!!オープニングヒットはフュー選手だ!!」

    「なんて速い右ストレートなんだ!!!」

    「あのゴリラ足がガクブルだぜ!!!こりゃかなり効いたらしいな!!!」

    ライナー「まさに閃光‥ノーモーションで一気に‥」

    ベルトルト「ストリートファイトで鍛えられた拳は伊達じゃないね。それにしても‥あれを喰らってよくシバスケ選手立ってられるな」

    ライナー「あぁ‥派手な攻撃だったが‥意外とフュー選手は攻撃の重みがないのか?」

    シバスケ(うっ‥一瞬何を喰らったのか分からなかった‥)

    フュー「‥」

    シバスケ(しかし追撃をしないのはやっぱり俺を格下だからと舐めているのか‥その慢心は致命的だぞ!!!!)ドォッ!!!!!

    「またタックルかよ!!!どうせ決まらない!!!!」

    「まだ戦えるなら最後まで戦え!!!!行けシバスケ!!!!」

    フュー「」ドォッ!!!!!!

    シバスケ「!?」ドガアッ!!!!!

    ドサッ!!!!!!


    シバスケ(この俺がタックルで‥押し負けた‥だと!?)ムクリ!!!!

    「シバスケ選手!!!突き飛ばされてもすぐに立ち上がりました!!!効いていないのでしょうか!?」

    フュー「‥」

    シバスケ(スピードだけでなくパワーまでコイツに勝てないと言うのか?こんな屈辱を味わったのは‥初めてだ‥)

    シバスケ(これが‥風神トップファイターの実力‥恐るべき力だ‥)

    「もうそんな奴一発でやっちまえよ!!!!お前ならできるだろ!!!!フュー!!!!!」

    ライナー「野次馬の言う通りだな。フュー選手は明らかに仕留めれるタイミングでも行かない。何か作戦でもあるのか?」

    ベルトルト「うん。これは有効な作戦だよ。自分と相手の力の差をハッキリと分からせるために、正々堂々と相手の土俵でも戦う。そして完封する。」

    ベルトルト「これは心理戦になっているよ。そこがフュー選手の上手い所だ。」

    ライナー「フュー選手って元ヤンだったんだろ?意外と頭が良いのか?」

    ベルトルト「そうだよ。彼は戦闘I.Qが高いんだ。俗に言う勉強は出来ないけど、頭は良いって奴だね」

    フュー「‥」

    シバスケ「おい‥おい!!!!」

    フュー「戦闘中にお喋りでもするのか?」

    シバスケ「お前のそれ‥気に入らないんだよ!!!なんで本気で来ないんだ!?俺を挑発してるのか!?」

    「シバスケ選手!!!とうとう堪忍袋の緒が切れてキレだしました!!!!」

    シバスケ「はぁ‥はぁ‥」

    フュー「お前も口だけの雑魚か?悔しいなら実力で証明しろ」

    「何話しているんだ!?フュー選手の声が小さくてここからじゃ聞こえねぇよ!!!!!」

    「口喧嘩を見にきたわけじゃねぇんだよ!!!!さっさと殺し合えや!!!!!」

    「やるならやれ!!!!やらねぇならやるんじゃねぇよ!!!!」

    ライナー「野次馬も言ってることが滅茶苦茶だな」

    ベルトルト「興奮しているから仕方ないよ。たぶん言ってる自分でもおかしいって気付いてないよ」



    フュー「‥」

    シバスケ(俺の嫌いな人種だ‥余裕ですよってその態度がムカつくんだよ!!!!!)


    シバスケ「」スゥ!!!

    フュー「ん?」

  20. 20 : : 2020/02/11(火) 12:46:08
    シバスケ「な、何だって!?お前それ本気で言っているのか?」

    フュー「お前‥何を‥」

    「何だ何だ!?シバスケが何か喋ってるぞ!!!」

    シバスケ「お前!!!!そんな臆病者だっとはな!!!自分より明らかに格下のやつと戦って、自分より強い奴とは戦わない!!!!」

    シバスケ「格下に実力の違いを見せつけることがお前の趣味だったとはな!!!なんて卑怯な奴なんだ!!!!」

    「何言っているんだあのクソゴリラは!!!!」

    「フュー選手は風神トップファイターだぞ!?そんな臆病者じゃねぇよ!!!」

    「でもフュー選手って風神トップファイターとはあんまり戦わないよな。弟との試合も避けているし」

    フュー「‥」

    シバスケ(どうだ‥これで少しはやる気になったか?お前が逆上してきた所をカウンターで仕留めてやる)

    シバスケ(そしてお前は汚名をついたままリンクを降りる事になる。そして風神は引退だ!!!!!)

    フュー「」ダッ!!!!

    シバスケ「かかったな!!!!間抜けが!!!!!」ブォォン!!!!!!!

    バシッ!!!!

    「ここでフュー選手の強烈で素早い足払いだ!!!シバスケ選手の重そうな一撃は当たりません!!!!」

    シバスケ「くっ‥」

    フュー「俺がそんな安い挑発に乗ると思ったか?小細工はいいからちゃんとしろよ。」

    フュー「お前は地下格闘技界の大物なんだろ?わざわざこんな大勢の前で恥を晒す事はないだろ?」

    シバスケ「てめぇ‥」ムクリ

    「今サッカーボールキックをしていれば終わっていたんじゃねぇか!?」

    シバスケ(そうだ‥倒れた所を狙うのは必勝法だ。またコイツは仕留めに来なかった。俺の挑発も効かなかったし‥あれ?俺はどうやってコイツに勝てばいいんだ?)

    ライナー「もう勝負は見えたな。フュー選手がシバスケ選手をKOしなくても、判定勝ちだろ」

    ベルトルト「今の流れだとね」

  21. 21 : : 2020/02/11(火) 13:15:11
    バキバキ!!!!!ドゴォン!!!!ガシャン!!!!!!

    「今の音はなんだ!?」

    「会場の入り口が吹っ飛んだぞ!?何が起こっているんだ!?」

    「まさかこれも風神の演出なのか!?」

    フュー「‥予想より早く来たな‥」

    シバスケ「何を言っている?」

    フュー「ウォーミングアップは十分だろ?お前も格闘家を名乗るなら戦え。」

    シバスケ「だから意味が分からねぇよ!!!ちゃんと説明しろや!!!試合はどうするんだよ!?」

    フュー「状況も認識出来ないのか?試合は中止だ」

    シバスケ「な、なんだと!?ファイトマネーは!?次の試合は!?」

    フュー「喚くな。状況判断が出来ない奴から死んでいくぞ」

    「なんか変な奴が入ってくるぞ!?てかあれ人間じゃねぇよ!!!!」

    「大きなデブの怪物だ!!!!逃げろ!!!」

    「落ち着けよ。特殊メイクか着ぐるみだろ?」スタスタ

    「お前!!!近寄るなよ!!!!」

    バシュッ!!!!!!!!

    「なんだこの青いガスは‥」ドサッ!!!!

    「会場の皆さん!!!これは風神の演出ではありません!!!その怪物から逃げてください!!!」

    「キャー!!!そこどいて!!!!」

    「なんだよお前ー」

    「落ち着いてください!!!!会場の入り口は複数ありますから!!!!!」

    シバスケ「なんだよあの化け物は‥」

    フュー「‥セコンド」

    セコンド「はいよ!!!」ブン!!!!

    フュー「よし‥」ガチャン!!!!!

    シバスケ「それは‥ロケットランチャー!?どうしてそんな物を!!!」

    ドカーン!!!!!!!!!ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!

    「今の爆発はなんだ!?」

    「さっきの化け物がいたところだ!?あれ!?化け物はどこに行った!?」

    シバスケ「はっ‥なんだよ‥お前‥こうなる事知っていたのか?」

    フュー「今はそんな話をしている暇はないぞ。観客を守るぞ」

    シバスケ「い、今の爆発で化け物は粉々になっただろ?もう大丈夫‥」

    「やめろ噛むんじゃねぇよ!!!!!」

    「コイツら急に暴れだしたぞ!!!まるでゾンビじゃないか!?」

    「クソッタレ!!!!コイツらさっき化け物の近くにいた奴らじゃねぇか!?」

    フュー「やはりあのガスにはゾンビ化の作用があったか。」

    シバスケ「お前さっきから何を言っているんだよ!?」

    フュー「恐らくこれは空気感染によってゾンビ化する。だから噛まれたくらいじゃ感染はしないと思うが、一般人と言えどゾンビ化すれば手強くなっている。気を抜くなよ」

    シバスケ「いやだからちゃんと説明しろって!!!!」

    フュー「来るぞ‥」ダッ!!!!!

    ゾンビ複数「」ダッ!!!!!!

    シバスケ「ああっ!!!もう訳分からないがやるしかねぇや!!!!!」ドゴォン!!!!!

    ゾンビ「ぐおっ!?」ドサッ!!!!!

    シバスケ「格闘家舐めるんじゃねぇよ!!!てめぇら一般人とは格が違うんだよ!!!!」バキッ!!!!!

    ドシュ!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!!

    シバスケ(フューのセカンドの奴ら‥銃を持ってやがる。人数も多かったし、この用意周到さは何か知っていた感じだ)

    シバスケ「まさか‥ヤジー選手の体調不良ってのは」

    ゾンビ「があっ!!!!」ガブリ!!!!!

    シバスケ「いってぇ!!!!!!」

    スッ!!!!ゴキッ!!!!!!ドサッ!!!!

    シバスケ「て、てめぇ‥」

    フュー「コイツらは殆ど不死身に近いが、首の骨を折れば機能は停止する。倒すならお前の得意な決め技を喰らわしてやれ」スタスタ

    シバスケ「ま、待て!!!どこに行くんだ!?」

    フュー「この会場に沸いているゾンビ共を掃除する」

    シバスケ「素手でか!?せめて何か武器を持っていけばいいだろ!?」

    フュー「俺に武器は必要ない。それは試合をしたお前ならわかるだろ?」

    シバスケ「‥」

    フュー「お前も武装した風神関係者と共にゾンビ掃除をやれ。とにかく観客を守れよ」スタスタ


    シバスケ「何だよ‥アイツは‥」


  22. 22 : : 2020/02/11(火) 13:31:17
    なんだあれは!?あの異常に大きなデブの怪物は
    あっ!!青いガスを撒き散らしやがった!?
    ガスを吸い込んだ奴らが‥暴徒と化している。いや暴徒と言うよりもあれはまるでゾンビじゃないか?なんでこんな事に‥

    ベルトルト「ライナー!!!!!」バキッ!!!

    ベルトルトはライナーに後ろから襲いかかったゾンビを携帯していた警棒で殴りつけた。

    ベルトルト「この!!!2度と起き上がるな!!!!」グシャ!!!!

    そしてベルトルトは勢いよく殴り倒したゾンビの頭を踏みつけた。何度も何度も。

    ライナー「ベルトルト‥これは‥演出なのか?」

    ベルトルト「そんなわけ無いだろ!?人が死んでいるんだぞ!?」

    俺はベルトルトに言われて初めて気づいた。ゾンビに襲われて肉を喰いちぎられた人々。周囲には血の臭いがしていた。さっきまで観戦していた観客は今はパニック状態だ。

    ライナー「ベルトルト‥まさかこれは‥アニの言っていた風神の不正と何か関係があるのか?」スッ

    俺は警棒を取り出した。何かあった時のために通販で買っていた頑丈な護身用警棒だ。簡単には折れないが、かなり高額だったが俺とベルトルトはいずれ来る戦いの日に備えて常に持ち歩いていたのだ。

    ベルトルト「それはまだ分からないけど‥決して無関係というわけではない気がする。」

    ベルトルト「それより僕たちも早く逃げないと‥」

    ライナー「あぁ‥だが人が多すぎて簡単には外に出られないぞ」

    ゾンビ「ああえあええ、えらえらえ!!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「また新手だ!!!こっちに来るぞ!!!!」

    ベルトルト「全く次から次へと‥」ドゴォン!!!!

    ベルトルトはその長い腕を活かして遠距離からゾンビを殴り倒した。そして倒れたところを

    ライナー「死ね!!!!!クッソ!!!!野郎!!!!」グシャ!!!!!

    俺は勢いをつけてジャンプして頭を思いっきり踏みつけた。

    ベルトルト「ふぅ‥トレーニングの甲斐があったね。」

    ライナー「あぁ‥だがまさかこんな事になるとはな」

    ゾンビ複数「」ゾロゾロ

    ベルトルト「ま、まずいよ!!!こっちに複数来る!!!!」

    ライナー「‥」

    ベルトルト「ら、ライナー!!!?」

    何だよお前ら?なんでだよ?俺は確かに特別な人間になりたいと言ったが、平和な日常を破壊してくれとは頼んでないぞ?俺はアニの試合をベルトルトと観戦しようとここに来たんだ。殺されるために来たわけじゃねぇ!!!!!


    ライナー「お前らいい加減にしろ!!!!!」ダッ!!!!!!

    ベルトルト「ライナー!!!戻れ!!!!!」

    ゾンビ「あっ!!!!ああっ!!!!」ダッ!!!!

    ベルトルト(このゾンビは動きが異常なまでに速い‥ライナー1人じゃあの数相手じゃ勝てないぞ‥)

    ベルトルト「ああっ!!!もうどうにでもなれ!!!!」ダッ!!!!!

    ライナー「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!」バキッ!!!!ドゴォン!!!!!


    ベルトルト「ライナー!!!!!今いくぞ!!!!!」

    ゾンビ「おおおおおおお!!!!!」ガリッ!!!!

    ライナー「ぐっ!?」ベチャ!!!!!

    ベルトルト「どけろ!!!!ライナーから離れるんだ!!!!」ドガアッ!!!!!

    ライナー「ベルトルト‥すまない」

    ベルトルト「本当だよ君は‥もう少し冷静に行動してくれよ‥」

    ゾンビ複数「」ゾロゾロ

    ベルトルト「で?囲まれたけど?どうする?」

    ライナー「‥やるしかねぇ‥コイツらは速いし逃げてもすぐに追いつかれる。」

    ゾンビ複数「」ジリジリ

    ベルトルト(距離を詰めてきている。ただの頭の悪いゾンビじゃない。)
  23. 23 : : 2020/02/11(火) 13:51:21
    ゾンビ「うがあっ!!!!!」バッ!!!!

    ライナー「そう何回も噛まれると思うなよ!!!!」ゴオッ!!!!

    いってぇ‥噛まれたのか?違う。俺はゾンビに殴られたのだ

    ベルトルト「ライナー!!!!大丈夫かあっ!?」ダッ!!!!

    ゾンビ「」スッ

    ベルトルト(通せんぼ‥だと?連携しているのか?)ピタッ!!!!

    ゾンビ「あああっ!!!!!!」ダァ!!!!!!

    ベルトルト「だからどけろって言っているだろう!!!!!!」ガシッ!!!!!!

    ゾンビ「!?」ジタバタ!!!!!!

    ベルトルト「仲良く寝ていろ!!!!!」ブォォン!!!!!

    ベルトルトの奴‥ゾンビを投げ飛ばして他のゾンビに当てやがった。なんて腕力してやがる。俺も負けてられないぜ。

    ライナー「調子に乗るなよ‥」ブォォン!!!!!!

    ゾンビ「うっ!!!!」ガッ!!!!!

    やはりこの大振りではガードされるか。だがそれが作戦だ!!!!!

    ライナー「俺も投げ飛ばしてやるよ!!!!!」ガシッ!!!!!!

    グシャ!!!!!!

    ライナーは大外刈りの要領で一回り大きな体格をしていたゾンビを地面に首から叩きつけた。そしてそのままゾンビは動かなくなった。

    ベルトルト「はぁ‥はぁ‥」ベチャベチャ

    気づくと俺の後ろには血塗れになったベルトルトが立っていた。

    ベルトルト「君ね‥どういうつもりなんだ?」

    ベルトルトは3人くらいのゾンビと戦っていたはずだ。それを倒したってのか?

    相変わらず恐ろしい奴だな。
  24. 24 : : 2020/02/11(火) 14:32:58
    ベルトルト「今奇跡的にうまくいったから良かったけど、もしかしたら2人とも死んでいたかもしれないんだよ」

    ライナー「すまない‥俺は冷静じゃなかった」

    そうだ。俺の身勝手な判断でベルトルトと自分を危険に晒したのだ。これからは気をつけなければならない。

    ベルトルト「分かればいいんだ。さっさと逃げよう」

    ライナー「あぁ‥そうだな」

    スタスタ

    ベルトルト「!」

    ライナー「またか」

    ゾンビ「‥」

    ベルトルト「こっちを見ているけど襲ってくる気配はないね。今のうちに逃げよう」

    ライナー「そうだな」

    観客もだいぶ避難して減ったな。俺たちも急いだ方がいいだろう。

    ライナー「」ダッ!!!!

    ベルトルト「」ダッ!!!!

    ベルトルト(心配なのはゾンビに僕ら2人とも噛まれてしまった事。ゲームとか映画だと噛まれたら感染してしまう事が多い。)ダッ!!!!

    ベルトルト「!?」バッ!!!!!

    今ベルトルトの前を何かが横切った!?いや何かじゃない。さっき俺たちの事を観察していたゾンビだ。

    ライナー「ベルトルト!!!大丈夫か!!?」

    ベルトルト「う、うん。何とか咄嗟に躱したから‥それより」

    ゾンビ「‥」スッ!!!

    ベルトルト「簡単には逃してくれそうにないね。」

    ライナー「ベルトルト。さっきの動きを見る限りとてとじゃないが逃げ切らないぞ。」

    ライナー「走っていたらコイツの攻撃を避けるのは困難だ。戦うしかないだろ?」

    ベルトルト「確かにそうだね。コイツは倒さないといけないみたいだ」

    ゾンビ「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」ダッ!!!!!!

    凄い雄叫びを上げて突進してきた。だがそんな直線的な攻撃は避けるのは簡単なんだよ!!!!

    ライナー「ベルトルト!!!!!」ブォォン!!!!

    ベルトルト「分かってる!!!!!」ブォォン!!!!!

    俺とベルトルトはゾンビの素早い突進を避けて、すぐさま同時に警棒で頭を殴りつけた。

    ベルトルト「倒れない!?」

    ガシッ!!!!!!!

    ベルトルト「え‥」ブォォン!!!!!!!ドカーン!!!!!

    ベルトルトはゾンビに片腕で掴まれて、そのまま投げ飛ばされてしまった。

    ライナー「ベルトルト!!!!!!」

    ゾンビ「‥」スタスタ

    ライナー「!」

    コイツ。冷静だ。ただ力任せに暴れまわっているゾンビと違う。これは厄介だ。このまま戦いが長引けば他のゾンビも集まってくるかもしれない。

    それに叫び声の他に銃声も混じっている。さっきの謎の爆発音も気になる。ベルトルトも無事かどうか分からないが、助けにいかなければ‥

    ライナー「てめぇ‥覚悟しろよ!!!!」ダッ!!!!

    ゾンビ「‥」

    ライナー「おらっ!!!!!喰らえ!!!!!」ガキン!!!!!!

    なんと!?頭に殴りつけた衝撃で警棒が折れてしまった!?なんて石頭なんだ!?まずい武器がもうないぞ!!!!

    ゾンビ「」ドガアッ!!!!!!

    ライナー「!?」ガクンッ!!!!!

    ゾンビの素早い右ボディで俺は膝から崩れ落ちてしまった。くそっ!!!早く立て!!!!立つんだ!!!!

    だが俺の身体は思った以上に疲労していて、今の攻撃は想像以上に重い一撃だったらしい。俺は立てなかった。

    ゾンビ「」ガパアッ!!!!!!

    ゾンビは口が裂けて大きな口で俺を食べようとした。俺はその光景を見た瞬間に死を覚悟した。


    バキッ!!!!!!!


    ライナー「!?」

    どうなっている!?何故奴が吹っ飛んだ!?


    フュー「おい?大丈夫か?」

    ライナー「!?」

  25. 25 : : 2020/02/11(火) 14:49:47
    フュー選手!?今吹っ飛んだのはこの人がやったのか!?信じられない。俺とベルトルトが警棒で殴りつけてもびくともしなかったのに。

    ゾンビ「ぐっ、おっ、」ムクリ

    ライナー「危ない!!!後ろ!!!!」

    フュー「分かってる」ビュン!!!!!ゴキッ!!!!!!!!

    フュー選手は素早い動きであのゾンビの後ろに回り込んで首の骨を折った。

    フュー「コイツは変異種だな。ゾンビ化と言っても元の個体によって性能に差が出るんだ。」

    ライナー「え?」

    フュー「お前ら2人が襲われているところを見たから、すぐに駆けつけたんだ。安心しろ。お前の友達は生きている」

    ライナー「そうですか‥良かった」

    フュー「風神関係者はゾンビと応戦。それから避難指示を出している。お前らも早くここから逃げろ」

    ライナー「あ、あの!!!」

    フュー「なんだ?」

    ライナー「13試合目に出場する予定だったアニ・レオンハートがどこにいるか分かりますか?」

    フュー「あぁ‥最近上位になった女か。安心しろ。風神の選手は俺とあのシバスケ以外はここから脱出した。」

    ライナー「え?」

    フュー「アニ・レオンハートに会いたいならここから生き延びる事だな」

    どういう事だ?この人とシバスケ選手以外は脱出した?じゃあ事前にこの非常事態が起こると分かっていたのか?

    ライナー「知っていたんですか‥」

    フュー「‥あぁ」

    ライナー「では何故大会を中止にしなかったのですか?中止にしていたら死人も出なかったですよね?」

    フュー「‥知りたいのか?真実を」

    ライナー「え?」

    フュー「だが真実を知る覚悟がお前にあるのか?後悔はしないのか?」

    ライナー「急にそんな事言われても‥」

    フュー「!」

    シバスケ「はぁ‥はぁ‥よお生きていたか」

    あれはシバスケ選手か?あの人も生き残っていたのか?

    シバスケ「もう避難は完了しただろ?俺たちも早く逃げようぜ」ドゴォン!!!!!!!

    フュー「‥」

    ライナー「え!?ちょっと!?何で殴ったんですか!?」

    フュー「これを持って逃げろ」ガチャ

    そう言われて俺はハンドガンを二丁手渡された。は?いや、いきなりこんな物貰っても。それに俺みたいな素人よりも、この人が使った方がいいんじゃないか?

    ライナー「いや‥意味が分かりません。それに何故シバスケ選手を殴ったんですか?」

    フュー「死にたく無ければ友達を連れてこれを持って選手控え室まで行け。そこでロッカーを調べろ。」

    ライナー「ロッカーですか?いや、それよりも質問に答えてくださいよ!!!」

    フュー「グダグダ言うな。敵は待ってくれないぞ」

    ライナー「敵?」

    シバスケ「痛いな〜いきなり殴るなんてあんまりじゃないですか?」ムクリ

    ライナー「!」

    それはシバスケ選手のはずだった。でもさっき殴られて首の骨が折れていたのだ。でもシバスケ選手だと思っていたそれは平然と起き上がり、話しかけてきた。

    フュー「いいから逃げろ!!!!!」

    ライナー「は、はい!!!!」ダッ!!!!!

    俺はとにかく振り返らずに走った。そしてベルトルトと合流して選手控え室に向かった。
  26. 26 : : 2020/02/11(火) 15:13:41
    フュー「お前‥上級国民だな」

    シバスケ「ぐへへ‥いかにも。私は寄生型の上級国民です。」

    フュー「シバスケにいつ寄生したんだ?」

    シバスケ「観客の皆さんがパニックを起こした時に、その混乱に乗じて私はここに侵入してきました。」

    シバスケ「とにかく強い肉体を欲していましたので、隙を見てこの身体をいただきました。」

    フュー「そうか‥」

    シバスケ「あなたは風神の英傑ですよね?その人間を超越した戦闘能力を見れば分かります。」

    フュー「だとしたら何だ?」

    シバスケ「ふふふふ‥私はただ寄生するだけではありません。この肉体の持っている潜在能力を引き出す事ができます」

    シバスケ「それにこの肉体が死滅しても寄生している私が死ぬことはありません。ある程度なら寄生する肉体が無くても、生存が可能です。もちろん回復能力もあるから、そう簡単には殺せませんよ〜?」

    フュー「何が言いたいんだ?」

    シバスケ「つまり貴方では私に勝つことは出来ない。風神の英傑を倒したという功績があれば、私は上級国民として更に高い地位を獲得する事ができるでしょう」

    フュー「そうか。なら喋ってばかりいないでさっさとかかってこい。」スッ!!!!!

    シバスケ「ふふふ‥やはり意気がいいですね。でもいくら英傑でも武器を持たないとは‥論外ですよ〜?」

    フュー「馬鹿言え。お前みたいな雑魚相手に武器なんて必要ねぇよ」ダッ!!!!!

    シバスケ(口では虚勢を張っていますが、やはりこの状況に恐怖を感じているのでしょう。力任せの大ぶりな攻撃。)

    シバスケ(まぁいくら英傑と言っても素手では我々上級国民には勝てない。わざと受けて、力の差を見せつけた上でたっぷり痛めつけてから食べてあげましょう)ニヤリ!!!!

    ドゴォン!!!!!!!

    シバスケ「どうしました?そんな攻撃では私には通用しませんよ?」

    フュー「‥」

    シバスケ「あらあら?どうしました?さっきまでの勢いはどこに行ったのですか?ほら、また避けないで黙って受けてあげますから攻撃してみなさい」

    ドスッ!!!!ドスッ!!!!!!

    シバスケ「ぐっおっ!!!!!!?」ベチャ!!!!!

    フュー「いくら身体が強くても目は生物にとって弱点だからな!!!!!」ビュン!!!!!!

    シバスケ(これは不覚ですね‥ですがこの程度の傷はすぐに完治できます。完治したら‥)ゴキッ!!!!!!!!!

    シバスケ「」ドサッ!!!!!!!

    フュー「お前のような寄生型は中枢神経にへばりついている。だから首の骨を折れば絶命する。さっきの話が嘘なのは知っている。」


    シバスケ「‥知って‥いたのか‥」

    フュー「あぁ‥終わりだ!!!」グシャ!!!!!


    シバスケ「」


    フュー「さて‥」スタスタ


  27. 27 : : 2020/02/11(火) 15:28:57
    ライナー「まさかロッカーに仕掛けがあって‥こんな地下空間が出てくるとはな」

    ベルトルト「さっきのリングの仕掛けもそうだけど‥かなりお金をかけているよ。」

    ライナー「それよりこのトロッコどこに通じているんだ?」

    ベルトルト「分からない‥ねぇ本当にフュー選手の事‥信頼していいのかな?」

    ライナー「あ?何で?」

    ベルトルト「フュー選手はこの状況が起きることは知っていたんだろ?なら、多くの人を見殺しにした事になるよ」

    ライナー「でも俺たちはフュー選手に助けられただろ?」

    ライナー「それに俺たち以外の人も守っていたし、救助活動をしていた。本当に悪い人ならそんな事しないと思うが」

    ベルトルト「でもさ。矛盾してないかな?事前にこの事態が起きないように防ぐ事だって出来たはず。」

    ライナー「まぁそうだな‥こればかりは本人に聞くしかないだろ。」

    ライナー「それよりこのトロッコどうやって動かすんだ?」

    ベルトルト「分からないよ。そもそも本当にこれが動くのかどうかさえ分からない。」

    フュー「生きていたか」スタスタ

    ライナー「!」

    ベルトルト「‥」

    フュー「そんなに警戒するなよ。扉も閉めてきたし、ゾンビ共も入ってこれない。」

    ベルトルト「僕が警戒しているのは貴方に対してです。」

    フュー「安心しろ。殺すつもりならお前らを見殺しにしていた。」

    フュー「それどころかこの瞬間に殺すこともできる」

    ベルトルト「こっちにはハンドガンがあります。あなたから貰ったね」

    ベルトルト「ハンドガンを渡したのは失敗だったみたいですね。」

    ライナー「おいベルトルト」

    ベルトルト「ライナーも構えてくれ。‥あなたはそちらに座ってください。」ガチャ

    フュー「それは構わないが‥トロッコを動かしてもいいか?」

    ベルトルト「ダメです。貴方が敵なら目的地も分からない、このトロッコで移動するのは危険過ぎる」

    ガンガン!!!!ガンッ!!!!!

    ライナー「!?」

    ベルトルト「この音は‥」

    フュー「用心するのは立派な心掛けだが、ここでチンタラ話していたらゾンビが入ってくるぞ」

    ライナー「ベルトルトいいだろ?トロッコを動かして貰おうぜ。ここにいるのは危険すぎる。話なら移動中にも出来るだろ?」

    ベルトルト「分かったよ‥トロッコを動かしてください」

    フュー「はいはい」ガチャン!!!!

    ガタガタ!!!!ガシャ!!!!!!!



  28. 28 : : 2020/02/11(火) 15:58:33
    ベルトルト「それじゃあ話をしてもらいましょうか。」

    ライナー「ベルトルト銃を下ろせ」

    ベルトルト「そういう訳にはいかないよ。油断していたら僕たちは殺されてしまう。彼は風神トップファイターなんだからさ」

    フュー「話はするつもりだ。何故ならアニ・レオンハート含めてお前たち3人は勧誘するつもりだったらしい‥からな」

    ベルトルト「どういう事ですか?」

    フュー「俺も詳しくは知らないが‥お前ら3人を仲間にしようとしていた。」

    ベルトルト「仲間?それは一体‥」

    フュー「どこから話せばいいかな。そうだな。まずは風神について話すか」

    フュー「風神の表の顔は有名格闘技団体。だが裏の顔がある」

    ベルトルト「テロリスト組織ですか?または反政府軍とか?」

    フュー「別にそんなんじゃないさ。俺たちは自分の命を守るために、一般人を守るために結成された。」

    フュー「上級国民を倒すためにな」

    ベルトルト「!」

    上級国民。ネット上で一時期大炎上したネットスラング。正式な用語では無くネット民が作り出した、皮肉を込めた言葉だ。それが何だ?何の意味があるんだ?

    フュー「今日のゾンビ騒動を起こしたのは風神ではなく、その上級国民だ。」

    フュー「上級国民ってのは人間にしか感染しないウイルスに感染しても自我を保つ事ができる特異体質の人間のことだ」

    ベルトルト「なるほど‥自我を失えばゾンビになるって事ですね」

    フュー「そういう事だ。さっきの寄生型の上級国民も遺伝子工学によって作り出された人間ベースの上級国民だ。」

    フュー「お前たちが戦っていたゾンビは変異種。あれは体質によって変異したものであって、上級国民ではない」

  29. 29 : : 2020/02/11(火) 16:15:43
    フュー「ちなみに国家の中枢の人間は全員が上級国民だ。そして上級国民になると人間の肉しか食べれなくなってしまう」

    ベルトルト「‥」

    ライナー「‥」

    フュー「上級国民は定期的に食料を確保するために人を攫っている。それがニュースにならないのは隠蔽されているからだ。」

    フュー「当然マスコミ関係者も上級国民の支配下にある。マスコミ関係者全員が上級国民とは言えないが、俺たちにとって敵であることは間違いない。」

    アニから聞いた行方不明となった人間についての拡散された情報の削除。なるほどな。辻褄が合うな。

    フュー「そんな上級国民に対抗するために設立されたのが風神だ。風神のスポンサーであるレイス家が事実上風神のトップだ。」

    フュー「俺は風神ファイターの特別選抜に合格して、風神の英傑として認められたメンバーの1人だ。」

    ベルトルト「風神の英傑?」

    フュー「そうだ。高い戦闘能力を有している事が条件だ。それから風神にとって信頼できると判断された奴しかなれない。もちろん風神の英傑以外にも一般戦闘員や諜報員もいる。」

    ベルトルト「確かに‥話の辻褄は合っている。でもそんなに風神が凄い組織なら今日の事態を防げたのでは?」

    ライナー「それに風神の英傑ってのもこの会場には貴方しか居ませんでしたよね?」

    フュー「残念ながらいくら風神といえど上級国民が支配する国相手に真っ向から挑んでも勝ち目はない。」

    フュー「とうとう上級国民にも風神の裏の仕事がバレたんだ。‥先日国から風神を解体するように命じられた」

    ライナー「!」

    フュー「今日は格闘技としての風神の最後の大会になる。だから何かあると俺たちは読んでいたんだ。」

    ベルトルト「なるほど‥仕方ない事だったと‥」

    フュー「チケット代も集客にも随分と労力を費やした。それに突然中止にしたら暴動が起こる可能性があった。今日の試合を観るために100万人が集まっていた。」

    フュー「全員が暴動を起こすわけではないと思うが、それでも大規模な暴動が起こるのは予想がついた。」

    ベルトルト「‥」

    フュー「それにこれは作戦のうちでもある。上級国民側がここを襲撃したのは風神の信頼を地に堕とすためだろう。そうして確実に風神を解体させる事が目的だったはずだ」

    フュー「だが俺たち風神はそれを逆手に取ったのだ」

    ライナー「つまり?」


  30. 30 : : 2020/02/11(火) 16:25:09
    フュー「風神はこの事態を防げなかったとこれから批判を浴びる事になるだろう。」

    フュー「国は俺たちが取り返しのつかない大損害を受けたと思い込む。そして風神の関係者も続々とやめていくだろう」

    ベルトルト「それじゃ戦力が半減してしまうのでは?」

    フュー「逆転の発想だ。それでも風神に残っている人間はかなり信用していいと言うことだ。」

    ライナー「でもスパイが潜り込んでいる可能性も否定できませんよね?」

    フュー「その辺の対策はバッチリだ。上級国民か普通の人間かを判別する特殊なバイオセンサーマシンがある。それで敵と味方を区別できる」

    ベルトルト「‥」

    フュー「俺たち風神はやられたように国と世間に見せかけて、上級国民を打倒する準備をするつもりだ」

    フュー「上級国民は公にはその異常性は知られていない。お前たち三人は風神が不正をやっていると思って、色々と探っていたらしいがそれは誤解だ」

    フュー「風神は人類のためを想い、各々が仕事に励んでいる。どうかお前たちにも力を貸して欲しい。」


    ベルトルト「わかりました‥」

    フュー「!」

    ベルトルト「まだ信頼できる証拠はありませんが、取り敢えず貴方について行きます。ライナーもそれでいいでしょう?」

    ライナー「あぁ。断る理由がない。そんな食人異常集団にエルディア国を支配されてたまるか」

    フュー「‥」

    ベルトルト「ところで‥このトロッコはレイス家に向かっているんですか?」

    フュー「いやこのトロッコは災害時の避難用だ。今向かっているのは会場に隣接されていたシェルターだ」

    フュー「そのシェルターから車を使ってレイス家まで移動する。レイス家には風神の関係者が既に集まっている」
  31. 31 : : 2020/02/11(火) 16:48:30
    その後俺とベルトルトとフューさんはレイス家に向かった。そこにはアニもいた。俺たち3人は正式に風神メンバーとなる手続きを行った。

    後日風神は記者会見を開いてゾンビ騒動の謝罪をして、責任を取るため風神格闘技団体は解体するとレイス家当主ロッド・レイスが宣言した。
    だがもちろん上級国民を打倒する志を持った勢力は健在だ。

    この一連の騒動は世間に大きな反響を呼んだ。
    まず何故このような事態が起きたのか?
    何が原因でゾンビなんて発生したのか?
    本当に責任は風神だけにあるものなのか?
    と様々な考えが生まれたが最終的にはゾンビではなく、試合に興奮した観客と風神関係者の暴動であると結論つけられて、ニュースや新聞で報道された。

    しかしそれには不可解な点があると動画やTwitterや匿名投稿サイトなどで炎上したが、国によって鎮火されて国を否定する勢力と
    そう騒いだ人々は次々に消えていった事もあり
    時間が経つに連れて収まっていった。
  32. 32 : : 2020/02/11(火) 16:57:39
    風神関連施設も封鎖されていき、残ったのは風神メンバーが潜むレイス家領地のみ。

    国もそれで満足したのかそれ以上は干渉してこなかった。その束の間の平和は風神にとっては好都合であり、国の不正や風神メンバーの強化に励んだ。

    俺たち3人はマーレ学園という孤児院出身だったので、例のゾンビ騒動で死亡した事にしてもらった。

    そして2年間、俺たち3人は上級国民率いるエルディア国を打倒するために戦う術を風神の仲間から教わった。

    風神メンバーは全員が強者揃いだったが、その中でもやはり風神の英傑の人たちは別格だった。

    風神の格闘技イベントは強い人間を様々な格闘技界から集めて、風神勢力に勧誘する事が目的だったらしい。
    既に2年前の時点で十分な強さの人材をたくさん確保していたらしい。

    格闘技に長ける人々に、武器の扱いに熟知した人々。元軍人や警察官もいるし特殊技術を持つ技師やハッカーもいる。


    環境に恵まれたと言っても過言ではないが、それでも国と戦うには劣勢であった。


    だから俺たち3人は必死になって努力した。

    上級国民を倒すために。強くなるために。


    特別な人間になるために。



    この2年の間、人攫い以外は目立った上級国民の動きはなかったようだ。だかそれは嵐の前の静けさだ。何かこれから大きな事が起きる事は、風神メンバーだけでなく、一般人からしても明白だったようで、スポーツジムやトレーニングジムや護身術教室に武道系道場などの加入率が急上昇したそうだ。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    そして物語はゾンビ騒動から2年後から始まる。




    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  33. 33 : : 2020/02/11(火) 23:12:18
    俺は風神の施設のトレーニングルームで稽古をつけてもらっていた。

    シー「ほらスピードが落ちてきているぞ!!!もっと踏ん張れ!!!」バシッ!!!!!

    ライナー「うっ!?」ビダン!!!!

    シー「いつまでも倒れてるなよ。敵は待ってくれないぞ!!!すぐに立つ!!!!」

    シーさんはあのフューさんの弟で、同じく風神の英傑の1人だ。タイマンで戦っているのだが、俺の攻撃は尽く避けられる。それだけじゃない。

    ライナー「ぶっ!!!!」バシッ!!!!

    シー「攻撃がワンパターンになってきたぞ!!!もっとバリエーションを増やさないとすぐに先読みされる!!!!」ブォォン!!!!!

    ライナー「!?」ドサッ!!!!!

    ライナー「はぁ‥はぁ」

    ピピッ!!!!!!

    シー「よしインターバルだ。休憩が終わったらすぐに再開するぞ」

    ライナー「分かりました!!!!」

    シーさんは戦いながら俺の悪い所や変な癖について事細かく指摘してくれる。喋りながら戦えのは人間業ではない。俺だって2年間鍛えてきたのに。英傑の人たちに追いつけるビジョンが思い浮かばない。

    ピピッ!!!!!

    シー「さぁ再開しようか。休んだし回復しただろ?」

    底無しのスタミナだ。この人の方が疲れているはずなのに。そもそも基礎体力が違い過ぎるんだ。

    ライナー「!!」ダッ!!!!!!!

    俺は勢いよくタックルをした。だが‥

    シー「」ガシッ!!!!

    当たり負けしてしまうのだ。シーさんは意外と小柄で体重も60kgくらいしかない。俺は体格には恵まれている方だと思うが、筋トレだってしてるのに。全てにおいて俺が負けている。この差はなんだ?何が違うんだ?

    ライナー「」ドテッ!!!!!

    シー「力任せのタックルじゃ自分よりパワーの上の相手には通じない。攻撃のバリエーションを増やして、相手に打撃も警戒させないと決まらない」

    シー「もっと相手の不意をつかないと。お前は顔に次にどこに攻撃するのかって書いてあるんだよ」

    ライナー「工夫はしているつもりなんですがね‥」

    シー「自分が想像している事通りに、実際に動けているとは限らない。そもそも自分の想像通りに動けるのは難易度が高いんだよ。英傑のメンバーは皆んな出来るけどね」

    ライナー「自分の想像通りに‥ですか」

    シー「パーフェクトボディコントロール論。これが出来るのと出来ないのとでは大きな差が生まれる。まぁこれだけじゃ無いんだけどね」

    ライナー「‥」スッ!!!

    シー「やってみるか!?」

    自分の想像通りに‥思い通りに‥身体を動かして相手を効率的に無力化させる。それが理想なのだろうか?俺は想像とは違う動きをしているのか?

    シー「!」スカッ!!!!

    ライナー「ふっ!!!!」ドゴォン!!!!!

    シー「あっ!!!ごめん!!!」

    ライナー「うっ‥く」ドサッ!!!!

    ライナー「だ、大丈夫です。」ムクリ

    シー「ごめんごめん。さっきと動きのパターンが変わったから」

    今シーさんは拳に力を込めていなかった。カウンターの要領で右アッパーをされた。もし拳に力を込めていたら俺は失神していただろう。


    ライナー「続けてください。まだやれます!!!!」

    シー「その調子だ。技術やパワーが同じくらいの相手と戦うなら結局最終的にはメンタルが重要になってくるからね。」

    シー「根性があるのは良いことだ!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「‥」ダッ!!!!!!

  34. 34 : : 2020/02/11(火) 23:26:19
    トレーニングは終わった。結局俺はシーさんに一発も当たる事が出来なかった。

    ライナー「トレーニングに付き合ってくださってありがとうございました。」

    シー「こちらこそ。良いトレーニングになったよ」

    ライナー「本当ですか?正直全然戦いになってませんでしたが」

    シー「確かにまだまだトレーニング不足だけど、確実に動きは良くなってきている。攻撃は当たらなかったけど、当たりそうになった瞬間がいくつかあったからね」

    ライナー「えぇ‥でも攻撃は当たらないと意味がありません。」

    シーさんだけでなく英傑の人の攻撃はよく視界から消える。だから対応に困るんだ。たぶん俺の死角から攻撃したり、カウンターを合わせるのが上手いんだ。こればかりはトレーニングしないと向上はしない。

    シー「強くなるには死ぬほど鍛えるしかない。楽な方法で強くなれるなら誰も苦労しないからね。だからトレーニングを継続すればきっとお前も英傑メンバー並みの強さになれる」

    英傑メンバー並みの強さか。それは俺の求めている特別な人間なのだろう。その道のりはあまりにも険しくて、そして俺の目標は果てしなく遠いのだ。

    ライナー「何か‥効果的なトレーニングはありませんか?」

    シー「当たり前かもしれないけど、今までやってきたトレーニングを継続すること。」

    シー「そしてパーフェクトボディコントロールを習得すること。」

    ライナー「具体的にはどんな練習方法があるのですか?」

    シー「ライナー・ブラウンという身体をよく知って、思い通りに動かす事。トレーニング時間だけじゃなくて日常生活レベルでも意識してみるといい。それだけで格段に動きが良くなって、効率化してスタミナの消耗も抑える事ができるようになる」

    ライナー「トレーニング時間以外にもですか‥」

    シー「そう。じゃあ俺はそろそろ任務に行かなければ。じゃあまた時間が空いてる時はよろしく」

    ライナー「はい。お疲れ様でした。またよろしくお願いします!!!」


    日常生活レベルでか。そんな事意識した事ないな。でも身体を思い通りに動かせるようになったら。今見ている世界とは別の世界が見えるようになるかもしれない。


    ライナー「シーさんから良いアドバイスを貰ったな。これはマッスルに報告しなければ」

    マッスルとは前にも説明したが、俺とベルトルトとアニ3人のグループラインの事である。

    ライナー「パーフェクトボディコントロール論か‥ふ‥面白くなりそうだな」



  35. 35 : : 2020/02/11(火) 23:54:27
    俺はシーさんから教えてもらったパーフェクトボディコントロール論について、トレーニング内容と生活レベルで意識する事を詳細に書き込んだ。

    アニ「え?あんたまだ出来なかったの?」

    アニからの返信は俺の予想外のものだった。アニは前から出来ていたのか?

    アニ「私は小さい子供の頃から出来ていたよ。」

    ライナー「ま、マジかよ」

    アニ「マジ。昔からよく動き回っていたし、よく格闘技の練習もしていたからね」

    確かにアニは普通の女の子が遊ぶような事をしていなかったな。マーレ学園にいた時も男に混じって遊んでいた。それに格闘技も習っていた。きっとそういう経験が役に立っているのだろう。

    ベルトルト「パーフェクトボディコントロール論は知っていたけど、生活レベルで意識しないとダメなのか。アニ。今度効果的なトレーニングを教えてよ」

    アニ「別にいいよ。あんたらは肉体的なスペックは優れているんだから、身体の動かし方を覚えたらすぐに強くなれると思うよ」

    ライナー「よく言うぜ。俺たちより全然強い癖に。英傑候補にもなっただろ?」

    アニ「でも私は体格には恵まれなかった。だから他の誰よりも色々な技術を極める必要があったんだよ」

    アニ「私はあんたら以上に苦労してるし、努力もしてるよ。だからあんたらも頑張りなよ。とにかくゴミ箱にゴミを投げる時に正確にゴミ箱に入れたり、目を瞑って両腕を水平に上げたり、鏡の前でフォームを確認したりしなよ。」

    アニ「やり方はいくらでもあるはずだからね。コツさえ掴めばすぐに出来るようになるから」

    簡単に言うなと思うが確かに正論だ。理屈は分かったし、あとはやるしかねぇよな


    俺とベルトルトはその日から2週間ほど日時生活でも気をつけて、自分の身体を思い通りに動かす練習をした。そしたら意外とできるようになるもんで、パーフェクトボディコントロール論を習得する事ができた。

    恐らく2年間風神の人達とトレーニングした成果が出てきたのだろう。意識ひとつでここまで変わるとは我ながら驚きを隠せない。


    俺は‥俺たちはまだまだ強くなれる。
    そう確信した。
  36. 36 : : 2020/02/12(水) 00:11:54
    それから1週間が経過した。その間も他の風神のメンバーとトレーニングしたり、個人練習もしたので1ヶ月前と比べると格段に進歩したのがわかる。

    ベルトルト「ライナー」スタスタ

    ライナー「ベルトルトか?どうしたんだ?」スタスタ

    ベルトルト「今からシーさんが僕たち3人に稽古をつけてくれるみたいだよ」スタスタ

    ライナー「本当か?嬉しいな。今からちょうどトレーニングをしようとしていた所だ」スタスタ

    ベルトルト「うん。どうやら確認したい事があるみたいなんだ」スタスタ

    ライナー「確認したいこと?任務のことか?」スタスタ

    ベルトルト「でも稽古をつけてくれるって言っているから、違うと思うな」スタスタ

    ベルトルト「ちなみにアニはもう既にシーさんとトレーニングルームにいるみたいだ」スタスタ

    ライナー「マジかよ。ならば急がないとな」
    スタスタ

    ライナー「それにしても確認したい事ってなんだろうな。まぁ行ってみれば分かるか」スタスタ

    ベルトルト「そうだね」スタスタ

    風神メンバーにはそれぞれの能力に合ったレベルの任務が課せられる。主に情報収集や施設内の警備に資料をまとめたり掃除もする。武器の手入れやトレーニングは任務のない日にやったりするのだ。
    今のところ人攫い以外は上級国民側から目立った動きはないため、風神メンバーが戦闘に駆り出されることは稀なケースである。だがゾンビは上級国民の食事の影響によって各地で頻繁に出撃するため、警察や軍隊が間に合わなかったりした時には応援に駆けつける事となる。


    しかし有事の際は全ての風神メンバーが出撃及び施設防衛任務が課せられる。俺たちはそのいつか来る戦いに常に備えているのだ。

    また風神の施設はレイス家領地内だけでなく、世界各地に存在している。隠れ家のようになっている施設もあれば、地下空間に存在する施設もある。それは戦力を分散する事で、全滅するのを防ぐため。そして各地の施設内で集めた情報交換やお互いに施設を転々としているのだ。つまり定住する事はなく、レイストップもそうしているため国の連中も下手に手を出す事は出来ないのだ。

    また国は敵であるが全ての軍人や警察官が敵であるというわけでなく、何も知らない新米や国に対して恨みのある者もいる。




    英傑であるシーさんから直々に呼ばれるとは‥よっぽど重要な作戦なのか?任務なのか?
    だが確認したいことってなんだ?



  37. 37 : : 2020/02/12(水) 20:38:55
    俺とベルトルトは急いでトレーニングルームに行った。そこにはアニとシーさんが待っていた。そして最初に口を開いたのはシーさんだった。

    シー「2人ともパーフェクトボディコントロールの技術を習得したらしいな。それは本当なのか?」

    ライナー「はい。何とか習得出来ましたが‥」

    ベルトルト「あの確認したい事って‥パーフェクトボディコントロールの事だったんですか?」

    シー「あぁ。君たちは肉体的ポテンシャルも才能も風神の中でも飛び抜けている。だが1ヶ月前まではそれを活かしきれてなかった。」

    シー「でも今は違う。1ヶ月前と比較にならないほど強くなっているだろう。銃や近接武器の扱いも上手くなっただろ?」

    ライナー「えぇ‥それは色々な人から言われました。自覚もあります」

    シー「なら問題ないな。」

    ベルトルト「‥どういう事ですか?」

  38. 38 : : 2020/02/12(水) 20:47:15
    シー「実はこれから特別な任務に赴く事になっている。お前たち2人にも参加してもらう事にした」

    ベルトルト「特別な任務ですか?」

    ライナー「アニ‥お前は知っていたのか?」

    アニ「まぁ‥ね」

    シー「1週間ほど前から連続で同時多発的に猟奇的な殺人事件が起きている」

    ライナー「またゾンビですか?」

    シー「あぁ。だがゾンビだけじゃない。殺人現場から生き延びた人の証言では見たことも無いような化け物がいたとある」

    ベルトルト「まさか‥上級国民の仕業ですか?」

    シー「あぁ‥まだ風神メンバーは誰も確認はしたないが、間違い無いだろう。ゾンビの発生原因は暴れまわっている上級国民だ」

    ライナー「俺たちは迎撃しに行くんですか?」

    シー「いやあくまで調査という名目の任務だ。真っ向から戦いを仕掛けるわけじゃない」

    ベルトルト「なるほど‥だから風神の英傑であるシーさんと‥その候補のアニ‥少数精鋭で任務に行く必要があるという事ですね」

    シー「そういう事だ」

    ライナー「しかし俺とベルトルトはお二人の足手纏いになるのでは?少数精鋭である必要があるなら風神の英傑だけで任務に行くべきでは?」

    シー「風神の英傑は世界各地に散らばっている。それは世界のいつどこで何が起こっても対応するため。英傑が集結してしまうとその分どこかの守りが疎かになってしまう」

    シー「風神の英傑が集結する時は上級国民側との総力戦の時だけだ。」

  39. 39 : : 2020/02/12(水) 20:57:48
    ライナー「わかりました‥それでも俺とベルトルトでは‥」

    シー「そんなに自分を卑下するもんじゃないよ。お前たち2人は出来る奴だ。」

    シー「それに若手の育成にも力を注がなければならない。今回の作戦はメインは俺だ。バックアップはアニとお前ら2人」

    シー「それに任務の危険度も低い。なるべく戦闘は避けるつもりだ。目的はあくまで調査だからな」

    ベルトルト「あの‥何を調査するのでしょうか?」

    シー「殺人事件を起こしている連中が本当に上級国民なのかを確認する。まぁこれは間違い無いと思うけどね」

    シー「それからその暴れまわっている連中が上級国民だったとしたら、上級国民の中でどんな立場なのかも調べる」

    ベルトルト「立場ですか‥」

    シー「あぁ。上級国民の中にも上下関係が存在する事は示唆されているからね。」

    ライナー「でも‥どうやってそんな事を調べるんですか?」

    シー「生け捕りにして拷問して尋問する」

    ベルトルト「!」

    シー「風神は未だに上級国民に対して把握している事は少ない。ゾンビを捕獲してその生態を調べた事はあるけど、上級国民を生け捕りにした事はないんだ」

    ライナー「‥そもそも上級国民の連中がこんなに目立った行動を起こす事自体怪しいですよね?」

    シー「その通りだ。奴らはズル賢いからこんな馬鹿みたいに目立つ真似はしないと思うんだ。だからこれは憶測でしかないけど、上級国民と言っても暴れている連中は底辺層なのではと思っている」

    ベルトルト「その説が有力でしょうね。」

    シー「‥戦いは俺が基本的に引き受ける。君たちは捕獲時にバックアップを頼みたい。それから運搬作業もね」

    ライナー「任せてください。ベストを尽くします。」

    シー「ありがとう。それじゃ早速行こうか。こうして話している瞬間にも被害が拡大しているからね」

    ベルトルト「‥」
  40. 40 : : 2020/02/12(水) 21:10:32
    そして俺たちのいる風神施設から最も近い現場へと急行した。

    シー「人里離れた山奥だ‥ここなら俺たちが仮に戦闘をしたとしても目立つ事はない」スタスタ

    ベルトルト「‥車はここに置いて行くんですか?」バタン!!!

    シー「そうだね。少しカモフラージュして置いていこうか。」ゴソゴソ!!!

    ライナー「やけに静かだな‥」バタン!!!

    アニ「そうだね‥静かすぎるくらいに‥」

    ライナー「悲鳴も聞こえないと言うことは‥もうここの村の住民は避難したのか?」

    アニ「さぁどうだろうね。ただこの村に駆けつけた警察の部隊は全滅したってニュースでやっていたけどね。」

    アニ「警察の部隊が全滅したって事はそれなりに強い奴がいるよね。そんな奴からここの住民が逃げ切れると思えないけど‥」

    ライナー「‥住民も全滅‥だがお前の言う通りだな。」

    ベルトルト「カモフラージュは完了した。2人とも行くみたいだよ」

    シー「あぁ‥ここから先は敵の領域内だ。気を引き締めて、銃のトリガーには常に指をかけておけ。いつでも撃てるようにね」

    ライナー「了解です」

    アニ「さぁ‥化け物狩りの始まりだ」ガチャン!!!

    ズドォッ!!!!!!!!!!!

    ベルトルト「!?」バッ!!!!

    なんだ今の大きな音は!?何!?俺たちの車が‥

    シー「全員下がれ!!!!」ダッ!!!!

    フードの男「化け物狩り?あまり調子に乗るなよ小娘」ゴトッ!!

    顔が見えないが‥アイツが俺たちの車を破壊したのか?武器がないが、まさか素手で破壊したのか?あの車は通常の車より頑丈に作られているんだぞ‥


    シー「‥上級国民だな?」

    フードの男「‥」

    シー「村人と警察隊はどうした?お前が殺したのか?」

    フードの男「ふっ‥どうやら俺は運が良いみたいだな」バサッ!!!!

    シー「!」

  41. 41 : : 2020/02/12(水) 21:25:22
    あの顔‥確かどこかで見た事がある。

    シー「ヤジーさん!?」

    ヤジー「久しぶりだなシーよ。元気にしていたか?」

    ヤジー‥そうだ。確か風神格闘技最後の大会でシバスケ選手と戦う予定だった選手だ。体調不良で結局フューさんが試合をする事になったけど

    ヤジー「お前の陰キャの兄貴は元気なのか?」

    シー「えぇ‥元気ですよ」

    ヤジー「つまえねぇの。さっさと死んでくれればいいのによ〜」

    アニ「2人とも‥」

    ベルトルト「分かってるよ。」

    俺とベルトルトとアニは少しずつヤジーから遠ざかっていった。コイツはおそらく尋常じゃない速さで襲ってくるだろう。シーさんと同じ間合いにいたら、瞬殺される危険がある。それに同士討ちは避けたいからな。

    ヤジー「お前は兄貴と違って真面目だよな。今はガキの子守の仕事をやっているのか?」

    シー「‥どうやら変わってしまったようですね」

    ヤジー「俺は何ら変わったないさ。特にお前ら兄弟には憎しみを感じていたよ。お前の兄貴は気付いていたようだが、お前は気付いたなかったみたいだな」

    ヤジー「それにしても予想通りだったな。風神施設から近いここに来ると思っていたよ。俺はレイス家の領地に関しては知っているからな。何せ元風神ファイターだったからな」

    シー「‥目的は何だ?」

    ヤジー「お?急に言葉使いが変わったな?」

    シー「当たり前だ。俺は上級国民は人間だと思っていない。あんたが変わってしまったのなら仕方ない事だ」

    ヤジー「威勢が良いのは結構な事だが、お前は重大なミスを犯してしまった。その3人をなぜ連れてきた?そいつらは自殺志願者か何かなのか?」

    ヤジー「それとも俺たちに食料を提供してくれるのか?おい?」

    シー「彼らを侮辱するな。彼らは英傑候補だ。決して弱くはない」

    ライナー「!」

    ヤジー「‥とてもそうは見えないが‥」

    ヤジー「‥俺はフューと同じ時期に英傑の候補として選ばれた。だが結局俺は英傑にはなれなかった。そしてお前にも抜かれて行く‥このやるせない劣等感と憎悪!!!!お前に理解できるのか!?」

    シー「そんなの知らねぇよ。あんたの努力不足だろ?」

    ヤジー「俺だって必死に努力したさ。だが強くなるべくして生まれてきたお前らには勝てなかった。俺だってフューみたいになりたかった。だからドーピングもしたが‥それでも遠く及ばなかった!!!!」

    ヤジー「だから俺は上級国民達に身体を売って同じ力を譲り受けたのだ!!!!」

    シー「でもあんたは上級国民からも逃げてきた‥そうだろ?」

    ヤジー「逃げたわけじゃない。力を手にしたから独立しただけだ。アイツらの言いなりになるのは嫌だったからな」

    ヤジー「そして俺たちは結集して人間狩りを始めたんだ。」

    やはり上級国民のはみ出し者か。やばそうな相手だが、ゾンビもいないし他の仲間もいないようだ。この状況は俺たちにとって有利だ。


  42. 42 : : 2020/02/12(水) 21:47:46
    ヤジー「お前を殺せばフューの奴も悲しみ俺に対して復讐心を覚えるだろう。シナリオは完成した。」

    ヤジー「お前を殺して、仇討ちに来たフューを返り討ちにしてやる。そして俺の強さを誇示してやる!!!!!」ダッ!!!!!

    ドォッ!!!!!

    ヤジー「ぐっ!?」ベチャベチャ!!!!!

    ヤジーはシーによってショットガンで胴体に穴を開けられた。そして出血して怯んだ。

    シー「勘違いするな。お前と格闘技をしに来たわけじゃない」

    ヤジー「‥へっ‥これで勝ったつもりか?俺は上級国民の力を得てから人間を超える身体能力と再生能力を発揮できるんだ。この程度の傷くらい‥」ボコッ!!!!

    ドスッ!!!ドスッ!!!!ドスッ!!!!

    ヤジー「!?」ヨロッ!!!!

    俺たち三人はスキだらけのヤジーに向けて麻酔銃を発射した。もちろん3発とも見事に命中した。

    シー「油断し過ぎだ。それは象でも30分は眠る強力な麻酔銃だ。しかも3発だ。これで終わりだ」


    ヤジー「」グシャア!!!!!!ドチャァ!!!!!!!

    シー(頭を自分の爪で破壊した!?何が‥)

    ヤジー「」ダッ!!!!!!!

    アニ「速い!!!!!」バッ!!!!

    ベルトルト「でもダメージで身体能力が低下しているから避けれる!!!!」バッ!!!!

    ライナー「‥」バッ!!!!!

    ヤジー「」ボゴ!!!ボコッ!!!!

    ヤジー「麻酔銃がどうした?そんなもの効かないんだよ!!!!!」バキバキッ!!!!!

    身体が変形して行く。さっきよりも筋骨隆々になったな。

    シー「ショットガンを連射しろ!!!!」ドォッ!!!!

    アニ「」ドォッ!!!!!!

    ヤジー「避けないとでも思ったか!?」ダッ!!!!ダッ!!!!!

    ライナー「この!!!!」ドォッ!!!!!!

    ヤジー「無駄だぁっ!!!!!!」ダッ!!!!

    シー「」ドォッ!!!!


    ヤジー「まずはお前からだ!!!!お前が死ねばコイツらを殺すのは容易い!!!!!」ブォォン!!!!!!

    ザシュッ!!!!!!!!!!!!!!ボトッ!!!!!


    ヤジー「」フラッ!!!

    シー「戦闘中に喋りすぎだ‥」

    シーさんは居合の要領で隠し持っていた折りたたみ式のブレードを抜刀して、ヤジーの動きに合わせてカウンター斬りをして首を撥ねた。

    ベルトルト「生け捕りにしなくて良かったんですか?」

    シー「コイツの口から暴動を起こしている奴らの正体は聞けたからな。あとはこの死体をサンプルとして持ち帰ればいいだけだ」


    ???「そうはさせないぞ」ブォォン!!!!



    ドゴォン!!!!!!!バキバキバキバキッ!!!!!!!!!!


  43. 43 : : 2020/02/12(水) 22:01:18
    ライナー「シーさん!?」

    シー「近寄るな!!!!」

    大丈夫だ。攻撃は避けたらしい。だが気配が全く感じなかったぞ。明らかにヤジーとは格が違う。

    ???「よく避けたな。だが次はそう簡単にはいかないぞ」ピッ!!!

    ライナー「!?」ガチャン!!!!!

    アニ「な、なんだい!?」ガチャン!!!!!!

    ベルトルト「武器が!!!!」ガチャン!!!!!

    シー(武器がどこかに引き寄せられている‥さっき何かのスイッチを押したように見えたが‥)ガチャン!!!!!!!

    俺たちの持っていた金属製の武器は全て村の方に引き寄せられてしまった。何が起きたんだ!?

    ???「村の方には強力な磁力を発生する装置がある。今俺はその起動ボタンを押したのだ」

    シー「そんなもの聞いた事がないね」

    ???「何を言っているんだ?国が公式発表している軍事力や科学技術はどれも氷山の一角に過ぎないのだ。この程度の兵器はいくらでもある」

    ???「さっきの装置は上級国民共から盗んだものだ」

    シー「お前は‥何者なんだ?ヤジーの仲間なのか?」

    ???「俺の名前は若木竹丸。ナラカのメンバーの1人だ」

    ライナー「‥」

    若木竹丸だと!?どこかで聞いた事がある名前だが‥

    シー「ナラカ?」

    竹丸「そうだ。上級国民と同じ力を持ちながら独立した組織のことだ。弱き者はナラカには入る事が出来ない。強き者のみ加入が許される」

    竹丸「俺たちナラカは自由に生きるのが目的なのだ。そして上級国民もお前ら風神も俺たちにとっては目障りでしかない」

    シー「勝手な事言うなよ。人殺しが許されると思っているのか?」

    竹丸「弱肉強食は自然の摂理だ。弱いことは罪なのだ」

    シー「ふざけるんじゃねぇよ!!!!そのひん曲がった根性俺が叩き潰してやる!!!!!」ダッ!!!!!!


    竹丸「‥感情に身を任せた攻撃は力を発揮する‥だが」ドォッ!!!!!!


    シー「ぶっ!!!!!!」ズドォッ!!!!!!

    殴られた衝撃で吹き飛ばされただと!?なんてパワーなんだ!?

    シー「ゲボッ!!!!」ベチャ!!!!ベチャベチャ

    竹丸「‥醜いな。そうやってゲロを吐いてのたうち回るのはお前の趣味か?」

    ベルトルト「」ダッ!!!!

    アニ「隙あり!!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「おらっ!!!!」ダッ!!!!!

    俺たち3人は全員が違う方向から竹丸に打撃を放った。さっきの磁力発生装置のせいで武器は無くなったから素手でやるしか無かったのだ。

  44. 44 : : 2020/02/12(水) 22:25:11
    次の瞬間に悲鳴が響き渡った。しかしそれは3人のほぼ同時の攻撃を受けた若木竹丸ではなく

    ベルトルト「いっ!!!!!」ゴロゴロ!!!!

    アニ「うっ!!!!!」プルプル!!!!

    ライナー「!?」ドサッ!!!!

    攻撃を仕掛けたアニ、ライナー、ベルトルトの3人であった。

    竹丸「どうした?わざと受けてやったのにそのザマはなんだ?」

    ライナー「」ムクリ

    竹丸「そうだ。勝つには立ち上がって俺に攻撃するしかないのだ。来い」

    アニ「‥」ジリッ

    俺たちはすぐに起き上がって若木竹丸から距離を取った。そして

    シー「」ビュン!!!!!!

    竹丸「さすがは風神の英傑‥回復が早いな。だが傷を再生できるわけじゃない。ただタフなだけだ」

    シー「‥はぁ‥そうかもしれないけど‥お前にここで負けるわけにはいかないんだよ!!!!!」ダッ!!!!!

    ベルトルト「僕たちも続くよ!!!!」ダッ!!!!

    アニ「言われなくても!!!!!」ダッ!!!!!

    ライナー「勝つ!!!!」ダッ!!!!!!

    竹丸(4人同時か‥)ビュン!!!!!!

    シー「!?」ガシッ!!!!!

    ブォォン!!!!!!!!!ドガアッ!!!!!!!


    アニ「ぐわっ!?」ズサァッ!!!!!

    シーさんをアニに向かって投げつけてきやがった。

    ベルトルト「このっ!!!!!」ドォッ!!!!ブォォン!!!!!!

    竹丸「もっと工夫しろ!!!」ズドォッ!!!!

    ベルトルト「がっ!!!!!」ドサッ!!!!

    ライナー「ベルトルト‥アニ‥」ピタッ!!!

    竹丸「どうした?来いよ」

    身体が動かない。コイツのプレッシャーか?戦うことを身体が拒絶している。

    竹丸「ふっ‥恐怖に屈したか‥だがそれもまた自然の摂理。」ドォッ!!!!!!!!!!


    ライナー「うわっ!!!!!」ズサァッ!!!!!


    竹丸「俺は弱い奴が嫌いなんだ。見ているだけで吐き気がする。残念ながらお前はここで退場だ」ドガアッ!!!!


    竹丸「!」バッ!!!!

    シー「ま、待てよ‥コイツらは俺の大切な部下なんだ。」

    竹丸「なら守ってみろよ」バッ!!!!!

    シー(素手じゃ敵わない‥だけど人間には絶対に引けない時が必ずある!!!!)ダッ!!!!

    竹丸(来るか‥面白い!!!!)ダッ!!!!!


    シー「それがいまだ!!!!!!」ブォォン!!!!!


    竹丸(速い‥それにパワーもある‥だがその程度では俺には遠く及ばないのだ)ビュン!!!!!


    シー(また加速した!?)ダッ!!!!

    シー(いや!!!迷うな!!!!止まったらやられてしまう!!!!とにかく行け!!!!)ブォォン!!!!!!


    ドガアッ!!!!!!ズサァッ!!!!!ギュ!!!!


    シー「うっ‥」ピタッ!!!!

    竹丸「闇雲に攻撃して俺に当てられると思ったのか?」ビュン!!!!!!

    ドスッ!!!!!!!!!!


    シー「ぐわああああああえあええええ!!!!!!!!」グジュ!!!!

    竹丸「片目は潰した。もう片方も潰したほうがいいだろ?左右非対称では格好がつかない」ブォォン!!!!!!!


    ベルトルト「」ドォッ!!!!ガシッ!!!!


    竹丸「!」ズッ!!!!!!

    ライナー「お前のも潰してやる!!!!両方ともなぁっ!!!!!!!!」ブォォン!!!!!!


    竹丸「ふん!!!!!!」バッ!!!!ダッ!!!!!!


    ライナー「くそっ!!!!逃げられたか‥」スカッ!!!!!

    ベルトルト「アニ!!!起きるんだ!!!!こんな所で寝ているのか!?」

    ベルトルト「君は英傑の候補者だろ!?早く起き上がるんだ!!!!」

    アニ「‥うっ‥」プルプル!!!!!


  45. 45 : : 2020/02/12(水) 22:40:55
    アニ「わ、分かって‥る」ムクリ!!!!

    シー「すまない‥ヘマした」ヨロッ!!!

    ベルトルト「目は大丈夫ですか?」

    シー「いや大丈夫ではない。残念ながらもう片方は失明したよ‥」

    竹丸「何とか全員で頑張って死を回避している感じだな。だが1人でも欠けたらお前らはどうなるんだろうな?」ダッ!!!!!!


    アニ「‥くらぇ!!!!!!」ドォッ!!!!!!

    竹丸「」ガッ!!!!!!

    アニ(私の渾身のローキックが足で簡単に受け止められた!?)ズキッ!!!!!

    アニ(それに蹴った私の方がダメージが大きい‥なんて理不尽な奴なんだ!!!!)ヨロッ!!!!

    竹丸「終わりだ小娘」ガシッ!!!!!

    シー「やめろ!!!!!」ダッ!!!!!

    ライナー「アニ!!!!!」ダッ!!!!!

    ベルトルト「くそっ!!!!!」ダッ!!!!!

    竹丸「」ビュン!!!!!ゴォッ!!!!!ダッン!!!!!!!

    3メートルはジャンプしたぞ!?俺たちの頭上を飛んで‥かなり距離を取られた

    アニ「簡単にやられて‥」ゴキッ!!!!!

    ベルトルト「あっ‥あぁ」

    シー「!」

    ライナー「アニ!!!!!!!!」


    竹丸「弱者が淘汰されるのはどこの世界でも同じだろ?」

    竹丸「この女にはこれが限界だったんだ。いくら鍛えたところで女は男に敵わないものだ。」

    ベルトルト「‥」

    竹丸「それにしても最近の英傑も英傑候補も質が落ちたな。俺の時代はこんなものでは無かったぞ。お前らは脆弱過ぎる。」

    やはり間違いない‥こと男‥風神の英傑だった奴だ。しかもかなり昔の‥


    ベルトルト「貴様‥許さない」

    竹丸「ん?」

    ベルトルト「よくもアニを殺したな!!!!!絶対にお前は僕が地獄に堕としてやる!!!!!」ダッ!!!!!!


    シー「よせ!!!!ベルトルト!!!!!」ガシッ!!!!ズシャ!!!!!


    ベルトルト「離してください!!!!アイツを殺せません!!!!!僕がやらないといけないんだ!!!!!!」ジタバタ!!!!!

    シー「落ち着けよ!!!!3人で力を合わせないと奴には勝てない!!!!!」ググググ!!!!

    ベルトルト「落ち着けませんよ!!!アニが殺されたんだ!!!!ライナーも何でそんなに冷静なんだよ!?」ジタバタ!!!!


    ライナー「冷静なわけないだろ!?だがそうやってお前が勝手な行動を取れば皆んなが危険な目に遭うんだ!!!!」

    ライナー「それを教えてくれたのはお前だ!!!忘れたのかベルトルト!!!!!!」

    ベルトルト「!」

    シー「ベルトルト堪えてくれ。奴を殺したいなら連携を意識しないとダメだ‥アニは一人で突っ込んだからやられたんだ!!!!それはお前も分かっているだろ!?」

    ベルトルト「アニを侮辱するなよ!!!!アニは勇敢に足を怪我しても挑んでいったんだ!!!!!」

    ライナー「ベルトルトてめぇいい加減にしろよ!!!!!!」


    ドゴォン!!!!!!!!!!


    シー「!?」

    ライナー「‥」

    竹丸「悪いがお前らのじゃれ合いに付き合っている暇はないんだ。」

    シー「‥」



  46. 46 : : 2020/02/13(木) 00:11:41
    竹丸「戦う気力が無くなったのならさっさと殺していくぞ?」

    ドシュ!!!!!!!シュルル!!!!!!

    ベルトルト「信号弾‥シーさん何をやっているんですか?」

    シー「お前らは信号弾を撃ちながら逃げろ。俺がコイツを引き止めておくから‥」

    ライナー「シーさん‥1人では」

    シー「分かっているが‥3人で戦ってもいずれ全滅するだろう。」

    シー「だったらお前らは生き延びてここで得た情報と‥これを持っていけ」スッ

    ライナー「これは‥カプセルの中に血液が入ってますが‥」

    シー「さっきヤジーの血液を採取したんだ。本当はヤジーの死体を持っていき、風神の施設で解剖したかった。だがそれは無理だ」

    シー「ヤジーに車を破壊された時点で端末で近くの仲間に救援要請をしている。その仲間の元まで行くんだ」

    ベルトルト「シーさん‥僕は最期まで戦います」

    シー「分からない奴らだな!!!!ここでカッコつけて死んでも意味なんてないんだよ!!!!」

    シー「アニの死を!!!!ここで得た情報を無駄にしたくないならお前らは逃げろ!!!!!」

    ライナー「」ガシッ

    ベルトルト「ライナー!?」ググググ!!!!

    ライナー「ベルトルト‥俺にいつも言っているだろ?冷静になれって‥状況を判断しろ」

    ベルトルト「じゃあ君はシーさんを見殺しにすると言っているのか!?」

    ライナー「違う!!!!全滅よりはマシなだけだ!!!!俺たちが情報を伝える!!!!!それが最善策だ!!!!」

    ライナー「今勝つことに拘るなよ!!!!得た情報を元に対策を考える!!!!そしていつか勝てばいいだけだ!!!!」

    ベルトルト「‥」

    シー「早くしろ‥奴はそんなに待ってくれないぞ」


    ライナー「」ダッ!!!!!!!

    竹丸「悪いが逃しはせん!!!!!!」ドォッ!!!!!!!!!


    ドガアッ!!!!!!!ドォッ!!!!!

    竹丸(止められただと!?この俺が!?)ズサァッ!!!!ピタッ!!!!


    シー「‥」ゴキゴキゴキ!!!!!!!!!!


    竹丸「なるほど‥リミッターを外したか‥」



  47. 47 : : 2020/02/13(木) 00:25:41
    シー「人生最期の全力を出すぜ!!!!!」ズドォッ!!!!!!

    竹丸(速い‥さっきまでとは別人のような動きだ)ガッ!!!!

    シー(リミッターを外して身体能力を最大限まで引き出しているのに‥普通に攻撃に反応してくるとはな‥)ドォッ!!!!ガッ!!!!!

    竹丸(さっきよりかなり面白くなってきたな‥だがな)ビュン!!!!!!!

    シー(さらにスピードを‥俺だって!!!!!)ダッ!!!!!!


    竹丸(ん?まだついて来るか‥ならば!!!!)ピタッ!!!!!

    シー(いきなり止まりやがっただと!?何を考えているんだ!?)ダッ!!!!!!!

    シー(何を考えているか分からないが、ノーモーションからの攻撃は反応が遅れる!!!!それに今の俺のスピードならカウンターが来ても避けられる!!!!!)ダッ!!!!!!!

    シー(勝てるかもしれないぞぉ!!!!!!)ドォッ!!!!!!


    ボキッ!!!!!!!ブシャァッ!!!!!!!ボタボタ!!!!!!


    シー「!!!!!!????」ベチャベチャ!!!!!


    竹丸「‥怪力法第一の技・クソ力」ポタポタ

    シー(何が起きた?速すぎて見えなかった‥それより俺の右腕はどこにいった?)ベチャベチャ!!!!


    竹丸「腕を失ってはもうまともに戦えないだろう。」スタスタ

    シー(舐めるなよ‥俺は左右差を無くすために左手で箸を使ったり、特殊なトレーニングをしている。右手が無くなってもまだ戦えるんだよ!!!!!)ダッ!!!!!!!!


    竹丸(まだ向かって来るか‥なら足を吹き飛ばしてやるか‥)スッ!!!!!!

    シー「うおおおおおお!!!!!!!」ダッ!!!!!


    竹丸「怪力法・第二の技‥」スッ!!!!


    シー(また何か来る‥だがそうはさせないぞ!!!!)ダッ!!!!

    シー(ボクシングの技だけじゃなくて蹴りやタックルも混ぜて追撃をすれば‥)


    ドォッ!!!!!!!!ブシャァッ!!!!!!!!!

    ボドッ!!!!!!!

    シー「‥え?」ドサッ!!!!!


    竹丸「‥馬鹿力」ズン!!!!!!!!

    シー「俺の足‥は?」ヨロッ!!!!!


    竹丸「怪力法第三の技・狂気一閃裂き!!!」ザシュッ!!!!!!!!!!!!




    シー「」ブシャァッ!!!!!!!!!!!!!



  48. 48 : : 2020/02/13(木) 00:34:38
    竹丸「怪力法は俺が編み出したリミッター解除時にのみ発揮できる人間離れした技のことだ‥」

    シー「」ビクンビクン!!!!ドバドバ!!!!

    竹丸「第一の技でリミッターを軽く外して、瞬間的に最大筋力を強くしてノーモーションから攻撃を繰り出す。」

    竹丸「第二の技は第一の技をさらに強化したもの。そして第三の技は相手の急所をピンポイントで的確に当てて、完全に息の根を止める。」



    竹丸「リミッター解除で精一杯なお前とは文字通り次元が違うんだよ」ガシッ!!!!

    シー「」→シーの頭


    竹丸「さて‥あとは雑魚掃除だけだな」ビュン!!!!!!ゴォッ!!!!!!


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ー同時刻ー

    ライナー「」バシュッ!!!!!!→信号弾

    ベルトルト「くそっ!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「ベルトルト息を乱すな!!!!もっも落ち着けよ!!!!!」ダッ!!!!!

    ベルトルト「分かってるけどさぁ!!!!何なんだよ!!!!!あの化け物は!!!!」ダッ!!!!

    ベルトルト「アニも殺されたんだ!!!!それにシーさんが無事かどうかも分からない!!!!僕たちはただこうやって逃げる事しか出来ないのか!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「気持ちはわかるが!!!今は生きて帰ることに集中するぞ!!!きっと仲間も近くに来ているだろう!!!!」ダッ!!!!

    ベルトルト「あぁ!!!!分かってるよ!!!!くそっ!!!!!」ダッ!!!!!!

  49. 49 : : 2020/02/13(木) 00:44:51
    ???「おい!!!!!お前ら無事だったのか!?」ダッ!!!!!

    ライナー「お前は‥確か‥エレン・イェーガーだったか?」

    エレン「あぁ‥そうだ。救援要請の連絡と信号弾が見えたが何かあったのか?」

    ベルトルト「何かあったのかじゃないよ!!!アニも死んだし、英傑のシーさんだって死んだかもしれない!!!!!」

    エレン「どういうことだ?まさか‥お前ら敵から逃げてきたのか?」

    ライナー「そうだ‥シーさんに言われたんだ。俺たち2人は逃げて情報を仲間に伝えろと」

    エレン「この薄情野郎共がぁ!!!!お前らは仲間を見殺しにしたんだぞ!!!!」

    エレン「その敵ってのは何人だ!?どこにいる!?」

    コイツの名前はエレン・イェーガー。アニと同じく風神の英傑の候補者でその強さは噂に聞いたことがある。だが異常なまでの成長速度には疑惑があり、一部の仲間はドーピングを使用したのではという者もいる。

    それくらいコイツは急成長を遂げた奴だ。俺もよく知らないから、記憶違いかもしれないが1年前の時点では俺の方が全然強かったはずだ。それが今ではかなりの差をつけられている。


    エレン「案内しやがれぇ!!!!俺がソイツをぶっ倒してやる!!!!!」

    ライナー「やめろ!!!4人がかりでも勝てなかった!!!!それにシーさんもいたんだぞ!!!!」

    エレン「うるせぇ!!!一々言い訳して現実から逃げようとするんじゃねぇよ!!!!!」ダッ!!!!!!

    ライナー「あっ!!!!待ちやがれ!!!!エレン戻れ!!!!!」


    ベルトルト「僕も行くよ!!!!!」ダッ!!!!!


    ライナー「ベルトルト!?お前まで!!!!戻ってこい2人とも!!!!!」


    ライナー「はぁ‥」

    エレンは見ての通り猪突猛進だ。風神の仲間からは死に急ぎ野郎なんて不名誉なあだ名で呼ばれる事もある。だが俺はエレンの仲間を思う気持ちとその執念には感心していたが‥今回はそれが裏目に出てしまったらしい。



    ライナー「くっそ‥アイツら2人だけで勝てるわけないだろ!!!!」ダッ!!!!!


    俺も行くしかねぇ‥だがエレンが加わったところで若木竹丸には勝てるのか?いや奴は次元の違う強さだった。結果は見えている。


    ライナー「」バシュッ!!!!!!!


    俺は最後の希望に賭けてみる事にした。


  50. 50 : : 2020/02/13(木) 11:54:53
    若木竹丸「ん?」ピタッ!!!!

    エレン「おい!!!!アイツがそうなのか!?」ダッ!!!!!

    ベルトルト「そうだ!!!!アイツがアニを殺したんだ!!!!!」ダッ!!!!!

    ライナー「やっと追いついた‥」ダッ!!!!

    ベルトルト「遅いぞライナー!!!!!何をしていたんだ!?」

    ライナー「まぁ‥ちょっとな。それより今は目の前の敵に集中しようぜ」

    ベルトルト「そんな事言われなくても!!!!」

    いつもは冷静なベルトルトがこんなに取り乱すとは、アニが殺された事がよっぽどショックが大きかったんだろう。

    ベルトルト「おいお前!!!!シーさんはどうしたんだ!?」

    竹丸「シーさん?あぁ‥コイツの事か?」ポイッ!!!!

    ゴト!!!!コロコロ!!!

    若木竹丸が俺たちに向けて投げた物体。一瞬目を疑ったが、それはシーさんの頭だった。

    エレン「てめぇ!!!!ふざけやがって!!!!!」ダッ!!!!

    エレンは若木竹丸に向かって行った。俺たちも行かなければ。1人だとアニやシーさんのように瞬殺されてしまうのだ。

    ライナー「ベルトルト!!!!」ダッ!!!!

    ベルトルト「あぁ!!!!ぶっ殺してやるよぉ!!!!!」ダッ!!!!!!



    エレン「てめぇよくも俺の仲間を!!!!」ドォッ!!!!!

    エレンはマグナムを取り出して素早く連射した。素手で戦うと思っていたが、意外と冷静だったので少しだけ安心した。

    エレン「死ねよぉ!!!!この屑野郎がぁ!!!!!」ドォッ!!!!ドォッ!!!!ドォッ!!!!

    竹丸「」ドシュ!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!

    若木竹丸はその場で仁王立ちをしてエレンの発射するマグナミ弾をその身で受けている。


    竹丸「怪力法第四の技・肉壁」ドシュ!!!!ドシュ!!!!!ドシュ!!!!!!

    ベルトルト「き、効いてないのか!?」

    エレン「この!!!」カチリ!!!


    竹丸「どうやらそれで弾切れみたいだな。次はどうする?」ニヤリ

    若木竹丸は何事も無かったかのように俺たちに話しかけて来る。

    エレン(くっそ‥頭に向かって撃った‥そして直撃していたのに‥コイツは何故?)

    エレン(それにあくまで調査任務のためだけに来ていたから‥まともな武器は持ち合わせていないぞ)

    エレン「へっ‥まだまだこれからだ」チャキン!!!!

    エレンは折りたたみ式のブレードを取り出した。

    エレン「ライナーとベルトルト!!!!お前ら武器はないのか!?」

    ライナー「ない!!!さっき奴に奪われたんだ!!!!」

    エレン「は?何をやっているんだよ!?」

    ベルトルト「いやあれは防ぎようが無かった。」

    エレン「全く‥じゃあこれを待て」スッ

    エレンはライナーにハンドガンを、ベルトルトにサバイバルナイフを渡した。

    エレン「悪いが俺も武器はそれくらいしか持ってきていない。救援要請を受けてすぐにここに駆けつけてきたからな」

    エレン「ちっ‥もう少し装備を整えてからここに来るべきだったぜ」

    いやエレンの判断は正しかったのだ。間違いだったのはここに戻ってきてしまった事。やはりさっき車でここから去るべきだったのだ。


  51. 51 : : 2020/02/13(木) 12:05:48
    ベルトルト「これで工夫して戦わないとね‥」

    ライナー「工夫って言っても‥マグナム弾が効かないような化け物だぞ?工夫したところで勝てる見込みはあるのか?」

    エレン「やる前からそうやって言い訳して諦めるのか?少しはその足りない頭で考えたらどうだ?ライナーよ」

    ライナー「てめぇ‥ちっ‥まあいいや。ここで仲間割れしている場合じゃないからな」

    ベルトルト「その通りだ。早く奴の息の根を止めてやりたいよ。」

    ベルトルトの口調が変化している。いつもはもっと丁寧な喋り方なのに。最愛の人を殺されて動転しているのだろう。

    竹丸「‥!」

    ライナー「俺がハンドガンで援護する。お前ら2人は近接攻撃をしろ。」

    エレン「まぁ‥それしかねぇよな!!!!」ダッ!!!!!

    ベルトルト「エレン!!!!」ダッ!!!!!


    竹丸「やれやれ‥まともな連携も取れないのか?本当に風神の兵士の質も落ちたものだな」グッ!!!!!グキッ!!!!


    奴は何をしている?あの変な音は一体なんなんだ?

    エレン「くらぇ!!!!!」ブォォン!!!!!!


    竹丸「怪力法第五の技・異物発射!!!!」ピタッ!!!!ドォッ!!!!ドォッ!!!!

    エレン「!?」ドシュ!!!ドシュ!!!!!

    ベルトルト「な、何が起きたんだ!?」ピタッ!!!!

    竹丸「怪力法第六の技・絶叫乱舞殺陣!!!!」ザシュッ!!!!!!ザシュッ!!!!!


    ベルトルト「ぐおおおおおとおおおおおとおとととととおおと!!!!!」ブシャァッ!!!!!!!!


    ライナー「お前ら!!!!!!」

    くそっ何が起きたんだ!?さっきから予想外のことばかり起きている。エレンは若木竹丸の手から発射された謎の弾丸で身体中撃ち抜かれた。

    ベルトルトは腕を切断されてしまった。俺が援護しなければ!!!!!

    ライナー「こっちだ!!!お前の相手は‥」グシャァ!!!!!

    ライナー「!?」

    竹丸「動きが遅い‥それに素手でどうやって戦うつもりだ?」


    ライナー「抵抗してやるよ!!!拳でなぁ!!!!!」ブォォン!!!!!


    竹丸(直線的な何の捻りもないただのパンチだ‥止まって見えるぞ)ビュン!!!!!ゴォッ!!!!!


    両腕を後ろに引き込んだ‥何かの技か!?


    竹丸「怪力法第七の技・フロアープレス!!!!!」ドゴォンドゴォン!!!!!!


    ライナー「!!!!!!?」ドクン!!!!!!



    ドサッ!!!!!!



  52. 52 : : 2020/02/13(木) 12:24:02
    ベルトルト「この‥」ギュ!!!!

    竹丸(包帯で止血したか‥腕を切断される痛みでショック死する人間もいる。だがコイツは平然と戦う準備をしている)

    ライナー「ぐばっ!!!!コボ!!!!」ガラガラゲロゲロ!!!!

    竹丸(本気ではないにしろコイツにもかなりのダメージを与えたつもりだがまだ生きている。)


    エレン「うおおおおおお!!!!!俺はまだやれるぞ!!!!かかってこい!!!!!」ガバッ!!!!!!

    竹丸(異物発射でマグナミ弾を奴に撃ち込んだが‥傷が回復しているな。そして弾も取り除いたか‥)


    竹丸「中々に面白い奴らだな。悪くないな。次の楽しみまでせいぜい俺を楽しませてくれ」

    ベルトルト(次の楽しみ?何の話をしているんだ?)

    エレン「殺す!!!!お前は絶対に俺が殺してやる!!!!死ね!!!!」ダッ!!!!!!

    エレンとベルトルトが起き上がっている。俺もたて‥立つんだ!!!こんな所で寝ている場合じゃないぞ!!!!

    ライナー「」ムクリ


    ベルトルト「狙うなら首だ!!!頭を失えば身体の機能は失われる!!!!例え死ななくても動けない間に滅多刺しにしてやればいい!!!!!」


    竹丸「」スッ!!!

    ライナー「気をつけろ!!!!また何か技をやるつもりだ!!!!」

    エレン「関係ねぇ!!!!今度は2人同時にやってやるからなぁっ!!!!!」ドォッ!!!!

    ベルトルト「おおおおおおっ!!!!!」ドォッ!!!!!!!!

    2人はそれぞれサバイバルとブレードを若木竹丸に向かって斬りつけた。


    ガキンッ!!!!ガキンッ!!!!!!


    エレン「ブレードが折れただと!!!!??」バラバラ!!!!!

    ベルトルト「ま、まずい!!!」ガシッ!!!!


    竹丸「当たり前だろ?鍛え上げられた筋肉に鉄が勝てるわけないだろ?」グッ!!!!!グッ!!!!!ムキムキムキムキムキ!!!!



    ライナー「ぐっ!!!これは!!!!」ガシッ!!!!

    若木竹丸の両腕にエレンとベルトルトは捕まっている。2人とも必死に抵抗しているようだが、パワーが違いすぎて逃げる事ができない。

    そして背中から生えてきた若木竹丸の第三の腕に俺も捕まってしまった。人間の形を辛うじて保っていたから忘れていたが、コイツは上級国民の力を持っていたのだ。


    竹丸「怪力法第八の技・無限筋肉膨張!!!!」ムキムキムキムキムキ!!!!ゴキッ!!!!

    筋肉がさらに膨張していくだと!?このままでは俺たち3人は若木竹丸の膨れ上がった筋肉によって押しつぶされてしまう!!!!



  53. 53 : : 2020/02/13(木) 12:36:05
    若木竹丸は普通の状態でも物凄い筋肉量をしていた。それは彼が尋常じゃないトレーニングを継続的に続けていたからだろう。

    だが3人を押し潰すほどの筋肉量はもはや人間のそれではない。若木竹丸の保有している体積以上の筋肉量が上級国民の力によって膨張しているのだ。

    ライナー「おおおおおお!!!!!」ググググ!!!!

    ベルトルト「このいい加減にしろよ!!!!いってぇ!!!!」ググググ!!!!!!!

    エレン「離しやがれぇ!!!!この屑化け物野郎がぁ!!!!!」ググググ!!!!!!!

    3人は生命の危機に陥っていた。このままでは文字通りに筋肉に押しつぶされて圧迫死するからだ。そんな状況は3人のリミッターを外して信じられないような力を発揮していたのだが、三人はそれを無意識にやっているので自覚はない。

    本来なら無意識でもそのパワー故に気付くはずなのだが、3人の火事場の馬鹿力を受けてもなお若木竹丸のパワーの方が凌駕していたのだ。


    ライナー「ぐっ!!!あっ!!!!」バキッン!!!!!

    加えてどんどん筋肉量が増加して膨張する度に、3人の痛みは増してくるのだ。そんな力に感動している暇は無かったのである。

    だが若木竹丸は3人のその変化に気づいていた。そしえその上で3人が死なない程度に力を強くしていき、何かを探っていたのだ。



    竹丸「‥解除‥」シュ!!!!!


    ベルトルト「」ドサッ!!!!!

    ライナー「はぁ‥はぁ‥はぁ」

    ベルトルトだけが地面に倒れ込んでしまった。俺とエレンはベルトルトに呼びかけるが反応は無かった。死んでしまったのだろうか?


    エレン「てめぇ‥何で俺たちを解放したんだ?」

    ライナー「‥ベルトルト‥よくも‥」


    竹丸「これは俺なりの選抜だ」


    エレン「な、何を言ってやがる?」


  54. 54 : : 2020/02/13(木) 14:27:55
    竹丸「お前たちが気づいていたのかどうか知らないが、さっき俺の筋肉に圧迫されている時にリミッターが外れていた」

    エレン「なんだと!?」

    ライナー「‥」

    竹丸「そして俺はお前ら3人に同じ力をかけていたんだ。お前ら2人は何とか生き延びて、そのノッポは力に耐えきれず絶命した」

    ライナー「貴様‥いい加減にしろよ。遊び感覚で人を殺したのか?」

    竹丸「さっきも言ったがこれは俺なりの選抜だ。風神の英傑になる条件は、人生においてリミッター解除、もっと俗な言い方をすると火事場の馬鹿力を経験する。そしてコントロールすること」

    竹丸「だがさっきのシーやお前らではただリミッターが外れただけ。その強大な力には遊ばれて掌握出来てないのだ」

    ライナー「‥何が言いたいんだ?」

    竹丸「ナラカの構成員は自分のやりたい事をやる。そのために上級国民から逸脱して、社会のルールからも逸脱している。俺のやりたい事とはすなわち強さを求めることだ。」

    竹丸「そのためには上級国民を殺したり、軍隊や警察を全滅させる。そしてお前ら風神のメンバーのようなリミッター解除を獲得した人間との戦闘も楽しみたいのだ」

    エレン「冗談じゃねぇ‥」ズズッ!!!!

    竹丸「ふっ強さが全てを許容するのだ。この世界は弱者には厳しくて、強者には優しいのだ。」

    竹丸「俺が何をしようが他人に指図される筋合いはない」

    竹丸「お前らは取り敢えず最初の試練には合格したが、これからどうなるかはお前ら次第だ」

    エレン「さっきから何を言っているかわからねぇよ!!!!」ズズッズズッ!!!!!

    竹丸「なら理解しろ。状況を判断出来ない奴から死んでいくのだ。」

    ライナー「」ガクンッ!!!!!

    エレン「お、おい!!!お前何で気絶なんかしてるんだよ!?」

    竹丸「無理もない話だ。普通の人間ならこれが限界なんだ。」

    エレン「!」


    竹丸「お前は少し違うようだがな‥」



    エレン「お前‥」

  55. 55 : : 2020/02/13(木) 14:45:30
    竹丸「いいか?全ての生物には危機的状況になると物凄い力を発揮する能力が潜在的に備わっているのだ」

    竹丸「普段から全力を出していれば身体は耐えきれなくなりすぐに寿命を迎える事になるからな。だから力をセーブして生命活動を少しでも長くしようとしている。その力を抑制しているのがリミッターと呼ばれるものだ」

    エレン「だから何を‥」ガシッ!!!!

    竹丸「黙ってきけ。そして今俺が話している事は風神のお仲間たちにも伝えておけ」

    エレン「お前は‥俺たちを殺すのが目的じゃないのか?」

    竹丸「最初はそうだったがお前らにも興味が出てきたからな。だが俺は強さの限界に達している奴は容赦なく殺すぞ。さっきの3人みたいにな」

    竹丸「それに風神よりも上級国民の方がムカつくからな。奴らは今単体では俺たちナラカや風神とまともに戦える戦闘能力がないのだ」

    竹丸「昔の上級国民は絶大な力を誇っていたらしいが、今はその権力に溺れて軍隊や警察頼りだ。」

    エレン「馬鹿な‥上級国民は今でもこの世界‥エルディア国を支配しているんだぞ?それに上級国民の力はお前らも知っているはず」

    竹丸「だから言っただろ?今の他力本願な上級国民は俺たちの敵ではないと。上級国民の連中を全て根絶やしにすれば世界のパワーバランスは崩れるだろう」

    竹丸「その先に待っている世界は何だと思う?暴力に満ち溢れた世界だ。強い者だけが生き残る残酷な世界だ」

    エレン「狂ってやがるぜ‥てめぇはよ」



    竹丸「それはお前も同じだろ?」

    エレン「!?」

    竹丸「お前‥エレン・イェーガー‥つまりお前はあのイェーガー一族の末裔という事だ」

    エレン「お前‥知っていたのか?」

    竹丸「いや知っていたのではなくてさっきお前が傷を回復している所を見て察したのだ」

    竹丸「お前はゾンビを大量に食べて、そのゾンビに僅かに残っている上級国民の血を吸収して、その特異体質を獲得したんだろ?まあ元々が特異体質だからな。身体がそれに順応したと言うべきだな」

    エレン「‥」

    竹丸「イェーガー一族は人を狩って食料としていたサニービーン一族の末裔だ。公式な発表では軍隊によってその一家は全滅させられたとされているが、生態実験に使えると判断した昔の軍医は生け捕りを命令して、軍の施設で様々な実験をしようとした。」

    竹丸「だが生け捕りを意識するあまり半端な戦力を投じたため、逆に少数の部隊は返り討ちに遭ってソニービーン一族を取り逃すことになった。そんな失態を世間に公表するわけにはいかない上級国民共は都合の良い情報に改竄して、根絶やしにしたと発表した」

    エレン「‥」

    竹丸「だがソニービーン一族は拠点を変えて、今度は文明に馴染んで賢く人狩りをするようになっていった。その由来で名付けられたのがイェーガー一族だ。カニバリズムの文化の遺伝子を持つお前らは、人を食ってもクールー病になる事なく、人間をエネルギーとして摂取する事ができるようになった」

    竹丸「だが上級国民共は馬鹿ではない。そのイェーガー一族を抹殺するため特別部隊を結成してそれぞれ確実にイェーガー一族の者を抹殺していった。お前も本来は殺されるはずだったが、風神に匿われたんだろ?」

    エレン「そうだ‥」

    竹丸「だからお前は瀕死の攻撃を喰らっても、死の淵から蘇生できる。だがその中途半端な力では、不死身というわけではない」



    竹丸「再生できる限界のダメージを受ければ死に至る。そうだろ?」


    エレン「な、何をする‥つもりだ?」


    竹丸「お前も限界を超えてみろ。そして強くなってみせろ」


  56. 56 : : 2020/02/13(木) 15:00:54
    竹丸「怪力法第九の技・強靭なる指!!!!」ドスッ!!!!ドスッ!!!!!!

    エレン「!?」ブシャァッ!!!!!!ベチャリ!!!!

    竹丸「安心しろ。その程度では必殺にはならない。お前の再生能力次第では生きる事はできる。そして強くなって再び俺の前に現れるんだ。そして俺を楽しませろ。」

    ズドドドドドドド!!!!!!!

    竹丸「!!!」ブシャァッ!!!!!

    フュー「救援要請があったが‥間に合わなかったか」


    竹丸「貴様は何者だ?‥ん‥その顔は‥まさか風神の英傑‥シーの兄のフューか?」

    フュー「‥あぁ‥弟の部隊はお前が壊滅させたのか?」

    竹丸「まだ生きているのが2人ほどいるけどな。だがお前の弟は消した。もう強くなる要素が残っていなかったからな」

    フュー「‥」

    竹丸「奴は風神の英傑であるにも関わらずリミッター解除をまともに出来ていなかったし、肉弾戦になった時もボクシングの技が主体になってまるで工夫がなかった。」

    竹丸「俺という圧倒的な強者を前に怖気ついていたのかもしれないが、あのザマはないだろ。だからお前は少しは楽しませろ‥」スカッ!!!!

    竹丸「!」ビュン!!!!

    フュー「この連射は避けきれないぞ!!!!!!」ズドドドドドドド!!!!

    フューは怒りに身を任せてアサルトライフルを連射した。

    竹丸「肉壁‥」ブシュ!!!!!!

    フュー(効いてないのか!?いやそれよりこの気配は‥)ビュン!!!!!

    竹丸「怪力法第十の技・異物乱射!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!


    フュー「危ない!!!!」ダッ!!!!

    竹丸「危険を察知して事前に攻撃を先読みして、連射を素早く避けたか?」

    竹丸「同じ英傑でもここまで違うとはな。伊達にストリートファイトをやっていたわけじゃないのか」ビュン!!!!!!


    フュー(距離を取ったのか!?逃すか!!!!)ダッ!!!!!


    竹丸「お前と遊んだ方が面白い‥」ズゴォ!!!!!バキバキバキ!!!!!!!


    フュー「巨大な木を!!!!まずい!!!!2人を守らねば!!!!」ダッ!!!!!


    竹丸「安心しろ。お前らは狙わないでやる」グキッ!!!!!ブォォン!!!!!!!!


    竹丸「怪力法第十一の技・怪力無双!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!ゴォー!!!!!

    ブォォン!!!!!バキバキ!!!!!

    フュー(俺たちを狙っていないのか‥助かった今のうちに‥)ピピッ!!!!

    フュー「聞こえているか!?怪我人がいる!!!急いでこっちに来てくれるか!!!」ピピッ!!!

    無線の主「了解です。急行します!!!」ピピッ!!!


    竹丸「ハッハッハッハッハッ!!!!俺の力を思い知れ!!!!凡人のイキリ雑魚虫共がぁ!!!!!」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!



    フュー(アイツさっきからどこに向かって木を投げているんだ?‥)

    フュー(奴の行動原理は不明だが‥対策を練れるし、コイツらを搬送できる。これは好都合だ)



  57. 57 : : 2020/02/13(木) 23:06:09
    竹丸「はっ!!!!あっ!!!!」ズドドドドドドド!!!!!

    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!

    フュー「‥」ガチャン!!!

    竹丸「‥奴らは逃したか?」

    フュー「気づいていたのか?意外だな。見逃してくれるとはな」

    竹丸「‥分かるぞ。お前には楽しいものを考えているオーラがある」

    フュー「‥そうかい。ところでこんなに木を切り倒して‥どこに向かって投げていたんだ?」

    竹丸「‥近くに軍隊がいたからな。壊滅させてやったよ。」

    フュー「気配で分かるのか?」

    竹丸「そうだ。お前は強さに憧れて自由を求めて喧嘩に明け暮れていたんだろ?」

    フュー「そうだ。」

    竹丸「俺もそうだ。自分の強さへの欲望がトレーニングへの原動力となっているのだ。」

    フュー「だが上級国民の力って要するにドーピングみたいなものだろ?」

    竹丸「ふふ‥お前は何か勘違いをしているな。上級国民の血を得ても全員が強くなるわけじゃない。細胞が変貌の速度に耐えれなければ死に至る。適応能力が低ければゾンビ化する。結局人間の状態で強い奴がさらなる高みを目指す事が出来るのだ」

    フュー「‥」

    竹丸「お前は知らないと思うが俺は上級国民の勢力ではない。ナラカという組織の構成員だ。近々我々の存在を発表する事になるがな」

    フュー(上級国民の力を持っているが、コイツは上級国民の勢力ではない?なんかややこしいな)

    フュー「違う。俺が聞きたかったのはな。そんな反則みたいな事して、強くなって嬉しいかって事だ」

    竹丸「なるほど‥そういう考え方もあるか。だが永遠に強さを求める事が出来るのは魅力的だぞ。お前も俺の気持ちが分からないわけじゃないだろ?」

    フュー「いいや。俺には上級国民共やお前らナラカみたいな連中の考えが分からない。いや理解したいとすら思わない。」

    フュー「お前らの存在は不愉快だ。残虐非道。人を食べたり殺す事を正当化するな」スッ!!!


    竹丸「どうやらお前とは考えが合わないようだな。同じような境遇だったから分かり合えると思っていたが、残念だよ」

    フュー「俺は全然残念じゃないけどなぁっ!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!


    竹丸「」ピピッ!!!

    フュー(弾丸が当たらない!?‥)ブワッ!!!!


    フュー「何!?」

    竹丸「言い忘れていたが村には強力な磁力を発生させる装置がある。ここに来た時点でお前らは素手で戦わないといけないんだよ」

    竹丸「頼れるのは己の肉体のみだ。お前なら分かっているだろ?」



    竹丸「弟の仇を取りたいなら、俺に素手で立ち向かわなくてはいけないのだ」ニヤリ



    フュー「上等だ‥風神の英傑の力を見せてやる」ダッ!!!!!!

  58. 58 : : 2020/02/13(木) 23:37:07
    竹丸「怪力法第十二の技・格闘特化筋肉生成!!!!」ムキッ!!!!!ゴキッ!!!!

    フュー(肉体が変形した!?さっきよりスマートになった)ブォォン!!!!

    竹丸「いいパンチだなぁ!!!普段の質の良いトレーニングが伝わって来るぞ!!!!」ガッ!!!!ドォッ!!!!!

    フュー(痛い‥まるでコイツの身体は鉄の塊だな)ドォッ!!!!!

    竹丸「どうした!?さっきあれだけ啖呵切っていただろ!?」ドォッ!!!!ダッ!!!!

    フュー(相撲をやっていたから足腰の強さにはかなり自信があったが‥簡単に押し負けるとは)ズサァッ!!!!!!

    竹丸「怪力法第十三の技・剛腕の型!!!」ダッ!!!!バッバッバッ!!!!!!

    フュー(全てパンチ攻撃なのに‥手数で押されている‥速い蓮撃に加えて隙がない)ガガガガッ!!!!!

    竹丸「怪力法第十四の技・馬脚の型!!!!」ドゴォン!!!!!!!


    フュー「!?」ゴキッ!!!!!!

    竹丸「軟弱な肉体だな。まだリミッターを軽く外した程度だぞ?」ドォッ!!!!

    フュー「ぐわっ!!!!」バッ!!!!!

    竹丸(勘は中々に鋭いな‥だが肉体が想像している作戦を実行できなければまるで意味がないんだよ)スッ!!!!

    フュー(さっきの蹴り技はちゃんとガードしたが‥腕が折れちまった。完全に奴のペースになっているな)スッ!!!!

    竹丸「怪力法第十五の技・ベンチプレス!!!!」ドォッドォッ!!!!!ゴォッ!!!!



    フュー「ぐっ!!!!」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!

    フュー「がっはっ!!!!」ベチャリ!!!!


    竹丸「怪力法第十六の技・正当防衛の拳!!!!」ドォッ!!!!

    フュー「!?」バキッ!!!!!

    竹丸「もう骨がかなり折れているな。折れて変形した骨が内臓を突き刺しているだろう?想像を絶する痛みの筈だ」


    フュー「‥」ムクリ

    竹丸「まだ起き上がるのか?だがそれが精一杯なんだろ?」

    竹丸「お前ら風神の奴らは根性だけは一人前だな。だが実力が伴っていない。弱い犬ほどよく吠えるとはこの事だな」

    竹丸「お前には期待していたんだが残念だ。よく考えてみればお前はかなりいい歳だろ?それなのにその程度の強さか?」

    竹丸「お前は風神の英傑になってから何年経過した?どれだけの経験を積んだ?どうしてその程度の強さなんだ?お前は弱い奴とばかり戦ってゴミ山の大将を気取っていただけか?」

    フュー「‥ぐっ‥」

    竹丸「‥最後に提案する事がある。お前も上級国民の力を受け入れないか?」

    竹丸「そうすれば急速に強くなれるだろう。どうせお前はここで俺が殺さなくても、戦闘には復帰できないだろう。ならば上級国民の力を得るのは悪くない提案だと思うが?」


    フュー「俺は‥上級国民にはならねぇよ‥弟を殺した奴と同じになんてなりたくねぇ」


    フュー「それに俺がたとえお前に敵わないとしても‥俺は風神の英傑として‥」


    フュー「お前に最期まで立ち向かわなければならない‥」スッ!!!!

    竹丸「お前は俺が思っていた以上に頭が悪いみたいだな。もういい‥死ね」バキッ!!!!


    フュー「!」


    竹丸「」ザシュッ!!!!!!!


    フュー「」ブシャァッ!!!!ゴト!!!コロコロ


    竹丸「その心意気に免じて苦しまないように一瞬で殺してやったよ」

    竹丸「怪力法第十七の技・神速の手刀」ベチャベチャ!!!




  59. 59 : : 2020/02/14(金) 19:05:54
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    その日風神は英傑のフューさんとシーさん
    英傑候補だったアニ、将来有望視されていたベルトルトを失った。他の地区に調査に赴いていた風神のメンバーも殆どがナラカに返り討ちに遭い、それぞれの隊は辛うじて全滅を防げたようで、被害は甚大だったようだ。

    ナラカは動画投稿サイトや街の破壊活動と殺人によって世間に自分達の力を示した。

    この事態を重く見たエルディア国政府は銃刀法違反を廃止して、国民にそれぞれ武器を提供した。
    上級国民は下級国民が力を持つことは嫌うが
    ナラカによって下級国民がゾンビ化させられると余計な手間がかかる上に、一般人が新しくナラカに参入する事を防止するためやむを得ない判断だったらしい。

    ナラカの勢力はどんどんと拡大していった。当然警察や軍隊が出動しているが、各地で同時多発的にしかも一体一体が強力なナラカの構成員を完全に止める事が出来ず、エルディア国が劣勢なのは誰が見ても明らかな事であった。



    俺はその状況を若木竹丸との戦闘から2週間後に知った。俺はどうやら生死を彷徨っていたらしく医者は驚異的な回復だったと言った。

    その原因ははっきりしている。一度リミッターが開いて、回復能力の限界を引き出したのだろう。

    俺はリハビリも順調だったので目覚めてから1週間後には任務に復帰できるようになった。

    つまり若木竹丸との戦闘から1ヶ月、風神格闘技会場のゾンビ騒動より2年2ヶ月が経過した。



  60. 60 : : 2020/02/14(金) 19:14:32
    エレン「!‥ライナーか」

    ライナー「おうエレンか。‥1ヶ月振りだな。」

    俺は今日は任務も無かったので、トレーニングルームで筋トレをしようと移動していた。そしてバッタリとエレンと遭遇した。

    ライナー「お前‥かなり前から任務に復帰していたそうだな?」

    エレン「まぁな。昔から身体の強さは自慢だったよ。お前も驚異的な回復力だったらしいじゃないか?」

    エレン「良かったな」

    ライナー「そうだな。2週間くらい寝ていて本来なら体が鈍るはずだが、今は自分でも信じられないくらい身体の調子が良くてな」

    ライナー「‥今なら前に出来なかった事が出来そうだ」

    エレン「それは本当に良かったな。」

    ライナー「あぁ‥」

    エレン「‥」

    暫く沈黙が流れた。俺もエレンも話は上手くないし、そんなに仲が良いわけじゃないからな。

    エレン「お前の友達‥残念だったな」

    ライナー「あぁ‥アイツらは俺と違って特別な奴らだったのにな。」

    エレン「は?」

    ライナー「アニは女なのに風神の英傑候補にまでなって、ベルトルトもその高い潜在能力は高い評価を周りのやつから受けていた。ベルトルトもアニも風神の英傑になるのは時間の問題だと言われていたからな」

    ライナー「フューさんやシーさんだってそうだ。風神の英傑と呼ばれて、同じ風神のメンバーからも羨望の眼差しで見られていた。そんな特別な人達でも死ぬときは死ぬんだな」

    ライナー「お前も特別な奴で良いよな。特異体質なんだろ?」

    エレン「‥お前‥そんな事考えていたのか?」

    ライナー「え?」


  61. 61 : : 2020/02/15(土) 00:25:24
    エレン「俺は確かに普通の奴じゃない。食人に耐性のある奴なんてそうそういないからな。そのおかげで俺は風神に貢献出来ている。」

    エレン「お前は今の俺しか見ていないから分からないかもしれないが、苦労の方が多かったぞ?」

    ライナー「‥そうなのか?」

    エレン「俺は自分の一族の事を知らない時にゾンビの肉を食えば強くなれたから、唯一の友達だった2人にゾンビの肉を食べさせたんだ」

    ライナー「!」

    エレン「結局その2人はゾンビ化して死んでしまった。それは事故で済んでニュースにはならなかったけどな。まぁ事故や事件ってのは割と身近にある話でゾンビ事件もニュースにならないだけ小規模なものは頻発していたからな。」

    エレン「俺は唯一の友達を殺した罪悪感をずっと抱えている。俺がゾンビを食わさなければその2人は死ななかったからな」

    ライナー「ゾンビの肉なんて普通腐っているから気づかないか?何も怪しまずにその友達2人は食べたのか?」

    エレン「まだゾンビ化して間もない奴の肉を調理したからな。」

    ライナー「その2人にはゾンビ肉だって説明はしなかったのか?」

    エレン「あぁ‥」

    ライナー「そうか‥」

    エレン「他にも詳しくは話さないが苦労は絶えないぞ?てかそんなのは大体想像できるだろ?」

    ライナー「あぁ‥すまなかったな」


    コニー「まったくエレンの言う通りだぜ。そんなの馬鹿な俺でもわかるぞ」スタスタ

    サシャ「そうですよ。ライナーは無神経過ぎます」スタスタ

    コニー・スプリンガー。トイレに来てどっちを出すのか忘れたり、作戦の誤認を多々する正真正銘の馬鹿野郎だ。だがコミュニケーション能力は高くムードメーカーとして部隊の士気を上げているとか聞く。俺もコイツと話していて嫌な気分になる事はあまりない。

    サシャてブラウス。基本的に食べ物の事しか考えていなくその執念は恐ろしいものがある。本当かどうかは分からないが、食べ物の絡んだ賭け事になるとリミッターが外れるらしい。実際に食べ物を賭けた勝負の時には負けた事がないらしい。

    2人は風神の中でも馬鹿コンビとして知られている。同じ部隊に配属される事が多いらしい。波長も会うためか連携も抜群らしく実力以上のものを発揮している。紛れもない実力者だ。このままだといずれ風神の英傑候補になるだろう。俺も負けてられないな。


    ライナー「俺が無神経なのは認めるがそれはお前らもだろ?わざわざ盗み聞きしていたのかよ?」

    サシャ「盗み聞きとは失礼ですね。たまたま聞こえただけですよ」

    エレン「‥」

    コニー「お前らの事探していたんだぜ。」

    エレン「俺たちの事を?何故だ?」



  62. 62 : : 2020/02/15(土) 00:44:27
    コニー「お前ら2人風神の英傑候補に選ばれたんだ」

    ライナー「それは本当か!?」

    サシャ「本当ですよ。お二人ともおめでとうございます」

    エレン「それにしても何でお前らが‥そういうのは上の人間が知らせてくれるはずだが‥」

    エレンの言う通りだ。何故この2人が‥ただの一般階級の人間に頼む事か?風神の英傑を決めるのは重要なことだ。英傑になれば待遇とかも変わるからな。その分危険な任務を任せられる事になるが

    コニー「馬鹿だから分からないが、そんなに気になるなら上の人間に聞いたらどうだ?」

    エレン「まぁ‥そんな気にしてないからいいや。それで?俺とライナーは何をすればいい?どこかに行かないと行けないのか?」

    コニー「あぁ。ロッドさんが呼んでいるぜ。すぐに会議室に来いってよ」

    ライナー「ありがとうな。なら行くかエレン。」

    エレン「そうだな。ありがとうな」

    サシャ「いえ。でも私達も一緒に行きますよ。」

    エレン「‥何故?」

    コニー「よく分からないけど俺たちも一緒に来いって言われているんだ」

    ライナー「意味が分からないんだが。俺たちに伝達をした時点でお前らの役目は終わりのはずだろ?」

    サシャ「ライナーも酷い言い方をしますね。まぁ困る事じゃないんですから、私達が行ってもいいじゃないですか」

    ライナー「それ答えになってないぞ」

    エレン「まぁ気にするなよライナー。もしかしたら俺たち4人に用事があるのかもしれないぞ?」

    ライナー「‥それもそうか」

    コニー「よし!じゃあ行こうぜ」スタスタ



    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    少し腑に落ちない俺とエレンだったが、コニーとサシャだと話にならないので取り敢えずロッドさんが待つといつ会議室に向かった。

    ロッドさんはレイス家の人間で風神の資金を稼いでいる人物だ。他にも資金を稼いでくれる風神のメンバーはいるが、レイス家の人間の力は絶大だ。


    ライナー「失礼します」ガチャ


    ロッド「‥く、来るな」ベチャリ!!!

    エレン「どうしたんですか!?その傷は!?」ダッ!!!!

    ロッド「ん‥お前は‥エレン‥か」

    エレン「何があったんですか!?敵襲ですか?」

    ロッド「そうだ‥風神の‥裏切り‥」ガクンッ!!!

    ライナー「一体‥何が」ドスッ!!!!

    エレン「ライナー!?」

    コニー「おいライナー大丈夫か!?」ブス!!!!

    ライナー「‥コニー‥貴様‥何を」フラッ!!!


    コニー「す、すまねぇ!!俺馬鹿だからさぁ‥自分でも何をやっているかよく分からないんだ!!!」

    エレン「てめぇふざけているのか!?」

    サシャ「ちょっと皆さん落ち着いてくださいよ!!!ほら飴上げますから!!!」

    ライナー「まさか‥裏切りってのは‥」スカッ!!!

    コニー「なんだ!!!」ブォォン!!!!

    コニー「すまねぇライナー!!!!また手が滑って‥うおっ!!!何だこれは!!!」ブォォン!!!!


    エレン「ライナー気をつけろ!!!コニーとサシャは正気じゃないぜ!!!」ドスッ!!!


    エレン「!?」ピタピタ!!!!

    サシャ「避けましたか‥さすがに勘が鋭いですね」ギュン!!!!

    エレン(弓矢!?‥コイツは狩猟民族の村の出身だと聞いていたが‥)ダッ!!!!!

    サシャ「机の下に隠れてももう遅いですよ。その矢には毒を塗っていますから。安心してください。死にはしませんから」

    コニー「サシャ!!!エレンの事はお前に任せるぞ!!!」ダッ!!!!

    ライナー「くっ!!!」バッ!!!!

    コニー「俺はライナーを片付けるからよぉ!!!!」ドォッ!!!!!

    ライナー「!」ゴロゴロ!!!!!

    コニー「腹にナイフ刺さっているのによくそんなに動けるな!!!!」ドォッ!!!!

    ライナー「」スカッ!!!!


    コニー「風神の英傑に選ばれたのはどうやら本当らしい。」スタスタ



    ライナー「お前ら‥上級国民の手下だったのか!?」


    コニー「違えよ。俺たちはナラカだ」


    エレン(ナラカだと!?あの若木竹丸と同じ組織の‥)




  63. 63 : : 2020/02/15(土) 00:59:16
    サシャ「ふふ。驚きましたか?私達は‥」

    エレン「いや‥お前らが怪しいってのは分かっていたよ。」

    サシャ「え?」

    エレン「俺は前から風神の英傑候補に選ばれていたんだよ。今更またそれでロッドさんに呼び出されるわけねぇだろ?」

    コニー「なんだと!?そんな!」ドゴォン!!!!

    ライナー「よそ見してんじゃねぇよ!!!」ズガァッ!!!!

    コニー「お、おい!!!今話してるんだから聞こうぜ!!!そういうところが陰キャなんだよ!!!」ムクリ

    コイツ‥何事も無かったかのように平然と立ち上がりやがった。結構強めに殴ったんだが‥

    エレン「お前らが馬鹿で助かったよ。」

    サシャ「確かにそれは私達のミスですね。でも馬鹿なのはお互い様でしょう?」

    サシャ「あなた方2人は私達を怪しいと思っていたながら何も対策をせずにこの会議室に来てしまった。」

    サシャ「それとも仲間であった私たちに同情でもしましたか?だとしたら‥」ズドォッ!!!!!!!


    サシャ「がっ‥!!!‥これは‥」ドサッ!!!!

    エレン「小型の爆弾だ。さっき隙を見てお前らにつけておいた。」


    コニー「はぁ!?」ズドォッ!!!!

    ライナー「!」


    コニー「ぐぼっ‥やるじゃねぇ‥かエレン‥」ドサッ!!!



    エレン「ふっ同情だと?ロッドさんを殺したお前らに同情なんてするわけないだろ。笑わせるな」





  64. 64 : : 2020/02/15(土) 01:18:53
    サシャ「へぇ‥やりますね。エレン。少し舐めていましたよ」ムクリ

    エレン(傷が再生しているだと!?)

    サシャ「特別なのが自分だけだと思いましたか?」

    エレン「何!?」

    コニー「ほら!!!お前もよそ見してるじゃねぇか!!!!」ドゴォン!!!!

    ライナー「!!」ズサァッ!!!!!ピタッ!!!

    コニー「おっやるな!!!今のは完全に不意打ちだったのにダウンしねぇか!!!!」


    サシャとコニー。エレンの仕掛けた小型爆弾で身体の一部が吹き飛んだが。普通なら即死はしなくても致命傷のはずだ。まさか上級国民の力か!?


    エレン「‥ナラカに入って上級国民の力を貰ったのか?」


    サシャ「何を言っているんですか?ナラカに入る前からですよ」

    エレン「は?」

    ライナー「ぐっ!!!!」ズサァッ!!!!

    コニー「お前の方がゴツいのに俺の方がパワーあるなぁ!!!ひひっ!!!これが才能の差って奴だぜ!!!!」スタスタ


    サシャ「ちょっとコニー!!今私が話しているんですから喋らないでくださいよ!!!!」


    コニー「おっ悪いな!!続けてくれ!!俺はライナーを見張っているからよ!!!エレンは頼むぜ!!!」

    コニー「お前の話が終わったら攻撃を再開してもいいよな!!!?」

    サシャ「もちろんですよ。」

    エレン(まずい‥意識が‥毒が回ってきたか。だがコイツが話をしてくれるなら毒を分解できる。こっちにはメリットしかないぜ)


    サシャ「昔二つの狩猟民族の村がありました。ダウパー村とラガコ村と言いました。その村は狩猟によって生計を立てていたそうです」

    サシャ「ですが文明が発達してくると国が私達の村に干渉してくるようになりました。対価を支払う代りに馬を育てろとね」

    サシャ「もう2000年以上前の話なので詳しくは分かりません。そもそもこの話は口承で先祖から受け継がれてきたもの。まぁ資料がないわけじゃありませんがね」

    サシャ「とにかく狩猟民族としてやっていくには大変になってきた二つの村は合併する事になりました。私とコニーは新しく合併されたニコロ村の出身者です。その新しくできたニコロ村は2000年以上の歴史があります。」

    エレン(よし‥毒は分解できた‥あとは話が終わったら一気に攻撃を畳み掛ける)

    コニー「」ニヤリ

    さっきの攻撃で警戒させてしまったな。まったくスキがない。

    サシャ「そして合併したニコロ村では新しい文化が誕生した。ニコロ村はカニバリズムの文化を発展させる事になったのです!!!」

    エレン「じゃあ‥お前ら2人もゾンビを食べて上級国民の力を?」

    サシャ「そういう事です!!!あなたと同じくゾンビを食べても私達はエネルギー源にする事ができる。ところで毒は分解できましたか?」ニヤリ


    エレン「!」

    サシャ「安心してください。さっきも言いましたが殺すつもりはありませんから。ナラカの上の人に生け捕りにしろと命令されていますからね」

    エレン(コイツ‥俺の狙いに気づいていたのか?だとしたら何故時間の猶予を与えた?)

    サシャ「私は食欲旺盛ですからね‥あなたの肉にも興味があるんですよ」ジュルリ

    エレン「!」

    サシャ「あなたを死なない程度に食べたいのですよ〜だから毒を分解するまで待ってて上げたんですよ。」ニヤリ


    コニー「お前もだぜライナー!!!リミッターを外したんだから少しくらい食べても問題ないだろ?」

    コニー「じゃあ‥お前の肉を食わせろ!!!!」ダッ!!!!!!!!


    ライナー「嫌に決まっているだろ!!!!」ダッ!!!!


  65. 65 : : 2020/02/15(土) 23:20:06
    コニー「そう照れるなよ!!!本当は食って欲しいんだろ!?」ガバッ!!!!

    ライナー「離れろ!!!!」バッ!!!!

    コニー「ちょ!!!待てよ!!!」ダッ!!!!

    サシャ「あっコニー!!!!」

    エレン「くらえっ!!!!」ドゴォン!!!!!

    サシャ「!」ズサァッ!!!!

    エレン「終わらしてやるよぉ!!!!!」ブォォン!!!!!

    ザシュッ!!!!!!!

    エレン「ぐっ‥」バッ!!!!!

    サシャ「あーあ。あともう少しだったのに。それにしても女の子の顔を殴るなんてエレンも酷いですね!!!!」ブンブン!!!!!

    エレン(腕が触手に‥これも上級国民の力なのか!?)スッ!!!!

    サシャ「さ〜て!!!調理開始と行きますか!!!!」ブォォン!!!!ブンブン!!!!ビューン!!!!!!

    エレン(避けれないわけじゃないが速くて‥リーチが長い‥)ダッ!!!!!!

    エレン「厄介だな‥」ダッ!!!!!!

    サシャ「ちょっとエレン逃げないでくださいよ!!!!」ブォォン!!!ビュー!!!!

    ザクッ!!!!!!!!

    エレン「!」ガクンッ!!!!!!!

    サシャ「‥あぁ‥美味しい」ペロリ

    エレン(くそっ‥小型爆弾以外は武器は持ってないからな‥何か持ってくれば良かった。さすがにあの触手攻撃がある以上は素手では厳しいぞ)ムクリ

    サシャ「傷が治ってますね。以前より回復速度が上がってますね〜。」スタスタ、ビューン!!!!!


    エレン「」ゴロゴロ!!!!ダッ!!!!!

    サシャ「エレン!!!男のくせに逃げるなんて恥ずかしいですよ!!!!!」ダッ!!!!

    エレン(しかしさっきの爆発音で誰か来てもおかしくないと思うんだが‥まさか)ダッ!!!!

    サシャ「よいっしょ!!!!」ブォォン!!!!!

    エレン「何度も喰らうかよ!!!!!!!」スカッ!!!!!!

    サシャ「良いですね〜少しくらい粘ってくれた方が肉も美味しくなりますからね〜」ブォォン!!!!!!

    エレン「!」ガッ!!!!!!!!!!!!!


    サシャ「無駄ですよ。あなたでは私の触手を素手で受け止めきれませんよー!!!!」ズガァッ!!!!!


    エレン「ぐはっ‥」ポタポタ


    サシャ「ああ‥勿体ない。床に吐き捨てるなら私にその血を飲ませてください!!!!!」ダッ!!!!!!!!

    エレン(近づいてきた‥これは‥)ダッ!!!!


    サシャ「有難いですね!!!やっと私に食べられてくれる気になったんですか!?」ブォォン!!!!!


    エレン「」ビュン!!!!!!!ダッ!!!!

    サシャ(スピードがいきなり‥)ブス!!!!!

    サシャ「!?」ドサッ!!!!!

    エレン「うらっ!!!!」ゴキッ!!!!!

    サシャ「」ガクンッ!!!!!

    エレン「リーチが長いが懐に入り込めば逆に不利になるからな。」ダッ!!!!



    エレン(目を潰して首の骨を折ったがすぐに回復するだろう。ライナーを見つけてコニーをぶっ殺す)ダッ!!!!!


    エレン(リミッターを外したと言え生身の人間じゃ武器を持ったないとコイツら相手には厳しいからな!!!)ダッ!!!!!

    エレン(ライナーと一緒にコニーをぶっ殺す。そしたら次は2人でサシャを殺す!!!よし!!!完璧な作戦だぜ!!!!!)ダッ!!!!

    エレン(本当は武器を取りに行きたいがここからじゃ遠い‥その間にライナーがやられたらヤバイからな‥)ダッ!!!!!


  66. 66 : : 2020/02/15(土) 23:34:55
    コニー「おい!!!お前マジで待ててって!!!!俺にも食わせろよ!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「黙れ!!!来るんじゃねぇ!!!」ダッ!!!!

    コニー「じゃあ仕方ないな!!!」ビキビキ!!!ブォォン!!!!!

    何だあれは?触手?避けなければ!!!!

    ライナー「ちっ!!!」スカッ!!!!

    コニー「中々良い動きじゃねぇか!!!だが持久戦になったら俺が勝つぜ!!!!」ブォォン!!!!

    ライナー「‥」ゴロゴロ!!!!!

    コニー「ドジだな!!!転びやがって!!!!」ブォォン!!!!!

    ライナー「」ダッ!!!!ガシッ!!!!!

    コニー「何!?」グイン!!!!!!

    ライナー「少し黙れ馬鹿め!!!!!」ブンブン!!!!!!!!!

    コニー「うおぅ!!!なんだこれ!!!楽しいぜ!!!!!」ガシャァン!!!!!!バリーン!!!!!!

    ライナーはガラス張りの部屋の奥までコニーを投げ飛ばした。

    ライナー「はぁ‥」ダッ!!!!!!

    何故誰もいないんだ‥これだけ騒いでいるのに誰も来ないのはおかしい。何かあったのか!?

    まさかコニーとサシャ以外にもナラカの奴らが入ってきているのか?それで他の風神のメンバーは応戦しているのか!?だとしたら‥



    コニー「やってくれたなぁ!!!!ライナー!!!!!」ズガッズガッ!!!!!

    ライナー「もう来たか‥」ダッ!!!!!

    コニー「今殺す‥」グキッ!!!!!!

    コニー「」ドサッ!!!!!


    エレン「はぁ‥大丈夫かライナー?」スタスタ

    ライナー「エレン!?無事だったか!?」スタスタ

    エレン「手伝え。2人でコニーの身体をバラバラにするぞ。」

    ライナー「は?」

    エレン「首の骨を折った程度じゃコイツらは死なないからな。全身の骨を折ってバラバラにする。そうすれば絶命するからな」

    ライナー「あぁ‥分かった」バキッ!!!!

    エレン「おらっ!!!!」バキッ!!!!!


    コニー「」グシャ!!!!!!!!



    ライナー「しかし!!!なんで他の風神の人はいないんだ!?どこかに任務にでも行っているのか!?」ゴキッ!!!!!

    エレン「さぁな!!!ただやっぱりサシャとコニーが原因じゃねぇのか!?」グキッ!!!!

    エレン「まだコイツら以外にも敵はいるのかもしれない!!!」バキッ!!!!!!


    ライナー「やっぱりそうだよな!!!!なら俺達もサシャをさっさと片付けて助けにいかねぇと!!!」バキッ!!!!


    エレン「だな!!!!だが今のは不意打ちだったから上手く行ったが真正面からじゃ手強いぞ!!!」バキッ!!!!


    エレン「よし‥このくらいで良いだろ」スッ


    コニー「」


    ライナー「まさかサシャとコニーがナラカだったとはな‥」

    エレン「あぁ‥コイツらは馬鹿だから人を騙せる器量はないと思っていたが‥」

    ライナー「‥エレン‥お前は違うよな?」

    エレン「何を言っているんだ?俺はナラカの若木竹丸って奴に殺されそうになっただろ?」

    だがそれが俺たちを騙すための演技だとしたら?その可能性も否定できない。

    ライナー「言われてみればそうだな。しかしサシャはどうやって倒す?コニーと同じく触手を使うのか?」

    エレン「あぁ‥両手から触手が出てそれで攻撃してくる。柔軟で鋼鉄並みの硬さだ。リーチも長いし速い。武器が欲しいな」




    サシャ「見つけましたよ2人とも!!!!」ブォォン!!!!!!!!!



    ライナー「!」スカッ!!!!


    エレン「もう復活しやがったか‥」スカッ!!!!


    サシャ「あれ?コニー‥もしかして死んじゃったんですか?」


    ライナー「!」



  67. 67 : : 2020/02/15(土) 23:49:38
    サシャ「悲しいですよ私は‥コニーとは同じ村出身‥長い時間を共有してきました‥」グスン

    サシャ「共に狩猟の技を研磨するために人を狩ったりゾンビを狩ったり‥野生動物も狩ったり‥」ヒクッ!!

    エレン「‥」

    サシャ「それにコニーとは気も合いました‥風神に入ってからも私達は名コンビとして活躍してきました。まぁ裏ではナラカとして暗躍したましたけどね」ニヤリ


    エレン「その白々しい演技やめたらどうだ?」

    サシャ「酷いです!!!私は本当に悲しくて泣いているんです!!!」

    ライナー「嘘つけ。バレバレだぞ。俺たちを油断させるためか?」


    サシャ「あ〜あ。まぁバレますよね。でも泣いていたのは演技ではありませんよ」

    エレン「は?」

    サシャ「」バキバキッ!!!!!

    何だ!?背中から巨大な触手が出てきたぞ!?

    エレン「ライナー!!!気をつけろ!!!!」

    ブォォン!!!!!ガシッ!!!!


    コニー「」ビュン!!!!!

    エレン「コニーを‥食っているのか?」


    サシャ「んん!!!美味しい!!!!まさにデリシャス!!!!」グシャ!!!バキッ!!!!

    サシャ「安心してくださいねコニー‥あなたは私の中で生き続けますから‥私達はこれからも一緒ですよ」グチャグチャ!!!!!!!

    ライナー「完全に狂ってやがるぜ‥」

    エレン「あぁ‥それに嫌な予感していたが‥コイツ‥コニーよりも‥」

    サシャ「今頃気づきましたか?私はコニーよりもさらに優秀な肉体を持っています」ゴクリ!!!!

    呑み込みやがったのか?‥コイツ見た目以上に肉体の体積が多いんだ。

    サシャ「ふぅ‥コニーを食べたことによって力が漲るのを感じます‥感覚が洗練されていきますね〜どれ‥試してみますか」ビュン!!!ドォッ!!!!


    ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!

    ライナー「!?」ビシャ!!!!

    エレン「なっ!!!」ベチャ!!!!!


    サシャ「んん‥」ペロリ!!

    速すぎる‥見えなかったぞ。エレンも腹を少し抉られたのか‥


    サシャ「コニーとは違って‥また新しい味がしますね。風神の英傑の候補になるだけありますね。本当はその肉全部食べたいんですが、残念ながら完食したら私が消されてしまいますからね〜」ブンブン!!!!!


    エレン「‥」



    サシャ「程よく食べて気絶させてあげますよ!!!!」カァッ!!!!!!


    サシャ「ぐっ!!!目が!!!!」ヨロッ!!!!


    ライナー「いまだエレン!!!!」ダッ!!!

    エレン「お前!!武器を持っていたのか!?」ダッ!!!

    ライナー「今の閃光手榴弾はコニーから奪ったものだ!!!もう何もない!!!」ダッ!!!!

    ライナー「急いで武器庫に行くぞ!!!!!」ダッ!!!!

    エレン「そうだな‥想像以上にヤバそうだ‥それから無線でこの事を報告しないとな‥」ダッ!!!!!






  68. 68 : : 2020/02/16(日) 14:28:03
    ライナー「よし‥見えてきたぞ!!!」ダッ!!!!

    エレン「気をつけろ!!!中に誰かいるかもしれない!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「はぁ‥はぁ‥」ピタッ!!!

    エレン「良かった‥誰もいないみたいだな」スタスタ

    ライナー「武器もある‥無線は」ガチャガチャ

    エレン「使えるか?」

    ライナー「ダメだ‥無線だけじゃなくて施設内のスピーカーも警報機もダメだ‥」

    エレン「‥敵はこの施設のシステムをダウンさせる術を持っているのか?」

    ライナー「分からないがその可能性は高いだろう。とにかくここじゃ武器の調達しか出来ないな。コントロールルームに行かないと何が起こっているか分からない」

    エレン「しかし‥何故俺たちだけ」

    ライナー「考えるのは後にするぞ。それで‥何を使えばいいと思う?やっぱり連射性を意識してアサルトライフルやマシンガンを使うか?」

    エレン「いや‥それよりこの2つだ。」

    ライナー「ショットガンに火炎放射器か?」

    エレン「そうだ。多少の弾丸では殺さないし、若木竹丸のように弾丸を撃ち返されるかもしれないだろ?」

    ライナー「確かにそうだな。」

    エレン「ショットガンの中でも‥これだ」ガチャガチャ

    ライナー「‥それか」

    エレン「サシャの肉体を壊すには点の貫通力よりも、面の破壊力だ」

    エレン「しかしあの強靭な肉体には通常弾ではいくらショットガンでも通用しない」

    エレン「ここでは直径9ミリ弱でパチンコ玉程度の特殊な鉛玉が20個つまった1B弾を使用する。」

    ライナー「確かにこのショットガンは有効だな。」ガチャン

    ライナー「だが火炎放射器はどうなんだ?このショットガンより大型だし動きが遅くなるぞ?それにそもそも火炎放射器はサシャに通用するのか?」

    エレン「通用するかどうかはやってみないと分からない。だが生物である以上は炎には弱いはずだ。」



    ライナー「なるほど‥やってみる価値はありそうだな」

    エレン「本当はロケットランチャーで遠距離から砲撃したかったが‥無いからな」

    ライナー「やはり上の方で戦いが‥」


    この施設はマリア区内にあるレイス家の領地内にある。世界各地に各区にレイス家領地は13個ほどありその全てに地下空間が存在している。俺たちは地下空間内にいるので、地上で何が起こっているのか把握できてない。そもそも少し前までは異変はないように感じだが、それは敵のカモフラージュだった可能性が高い。



  69. 69 : : 2020/02/16(日) 14:43:58
    マルコ「誰だ!?」ダッ!!!!

    ジャン「エレン!?それにライナーか!?」ダッ!!!

    ライナー「ジャンに‥マルコさん!?」

    エレン「どうしたんですかその傷は‥」

    マルコ「ナラカを名乗る連中が攻め込んできてね‥僕たちは地上で応戦していたんだ」

    やっぱりそうなのか。でもそれなら警報機くらい作動するはずだが‥

    エレン「あの‥もしかして生き残りはお二人だけですか?」

    マルコ「分からない‥殆ど乱戦状態だったからね‥おかけで上の武器庫には武器は残ってない‥だからここに補給しに来たんだ」

    エレン「そうだったんですか‥」

    ライナー「敵はあとどのくらい残っているのですか?」

    マルコ「さぁ‥ただ敵の数はそれほど多くはなかったはず‥」

    エレン「この施設のシステムはダウンしているようですが‥」

    ジャン「あぁ。原因不明だ。ただ明かりはついているから‥通信手段だけ使用できないっ事だ。だからサイバー攻撃だろ。」

    エレン「そんな事が‥他の風神の施設には救援要請はしたんですか?」

    マルコ「出来てない‥無線だけじゃなくて携帯電話も使えなかったからね‥ただレイス家が襲撃された事がニュースで報道されれば気付いてくれるだろう」

    ジャン「でも国が隠蔽しようとしたら‥この非常事態は風神の仲間達に届きません。」

    ライナー「‥誰かこの近くに任務に来ている人はいないのですか?」

    マルコ「ここの施設は中心街から離れているからね‥このマリア区南側領域はこの施設の人間に一任されていたから‥」

    マルコ「その可能性は限りなく低いだろう‥」

    エレン「実はこの施設の中に裏切り者がいました。」

    ジャン「何だって‥」

    エレン「コニー・スプリンガーとサシャ・ブラウスです。2人ともナラカのスパイだったようで‥ロッド・レイスさんは殺されてしまいました」

    ジャン「嘘だろ‥なぁ冗談だろ?」

    エレン「こんな状況で冗談なんて言うかよ」

    マルコ「じゃあ君たち2人は‥その2人から逃げてきたのか?」

    ライナー「いえ‥色々あって今はサシャ・ブラウス1人だけです。」

    ジャン「色々ってなんだよ?」

    ライナー「‥コニーはサシャに食べられたんだ」

    ジャン「マジかよ‥」

    ライナー「マジだ。」

    マルコ「つまり上級国民の力を持っていたと‥」



    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!

    全員「!?」



    ライナー「‥サシャのいる方向からだ‥もしかしたらもうバレているかもしれません」

    マルコ「どうやら悠長に話している場合じゃないみたいだね」

    エレン「マルコさん‥俺とライナーはサシャを倒します。」

    マルコ「分かった。僕とジャンは上から侵入してくる敵を食い止める」

    ジャン「マルコさん‥医務室に行って応急処置を‥」

    マルコ「そんな事してる時間はない。行くよ」ガチャ!!!!ダッ!!!!!

    ジャン「あ!!!待ってください!!!!」ダッ!!!!

    マルコ「お互いに使命を果たそう!!!!ここを堕とされたら風神の戦力は低下するからね!!!」ダッ!!!!


    エレン「了解!!!」バッ!!!!


    ライナー「俺たちも行くぞ!!!」ダッ!!!!



  70. 70 : : 2020/02/16(日) 15:14:58
    サシャ「2人とも〜よく逃げずにまた戻ってきましたね〜暇だったので施設内を荒らしまわっていましたよー」ニヤリ

    ライナー「黙れクソ野郎‥」

    サシャ「私は野郎じゃないです。女の子なんですからね」

    エレン「何が女の子だ?お前なんて人間じゃねぇよ」

    サシャ「特大ブーメラン乙ってやつですね。あなたも人の事は言えないでしょう」ニヤリ

    エレン「ちっ‥」

    ライナー「サシャ。お前とコニーのほかにもいたんだな。地上で乱戦があったそうじゃないか」

    サシャ「やっと気づきましたか?‥って事は誰か上の生き残りがいたと言うことですね?」ニヤリ

    ライナー「!」

    エレン「この馬鹿‥」

    サシャ「驚きました。上にはナラカの十分な戦力が投入されたはずですが‥」

    サシャ「まだ生き残りがいたんですね‥」

    サシャ「でも逃げてきたって事はやはり劣勢だったのでしょうね〜。しかもここに入って来れたと言う事はかなり前に侵入したことになる。上に通じる通路は防壁シャッターを下ろしていますからね〜」ニヤリ


    エレン「まさかお前がこの施設のシステムをコントロールしたのか?」

    サシャ「ご名答ですエレン。私はロッドを触手で操る事に成功したんです。それで外部との連絡手段を断ち切ってあげました」ニヤリ

    サシャ「それと上のナラカの仲間に合図を送ったのも私です。通信手段が使えなくなる少し前に、仲間に突入許可の連絡をしましたからね」

    エレン(じゃあそのタイミングでジャンとマルコさんは地下空間に逃げてきたのか)

    ライナー「お前にそんな能力があったとはな」


    サシャ「私はさまざまな生き物を食べてきました。もちろん人間もたくさん食べてきましたよ。知っていますか?私の故郷のニコロ村では人を食べればその人の能力を継承できると信じられています」

    エレン「‥」

    サシャ「この寄生型触手も元々私の能力ではありませんでした。たくさんの生き物を食べることによって獲得した能力です」

    サシャ「あなた達を食べれば一体どんな能力を得られるんですかね?優秀な肉体を持つ英傑候補‥リミッターを外した人間と上級国民の力を持つ人間‥どちらも美味しそうじゃないですか」ニヤリ


    ライナー「完全に狂っているな。だがそんなに色々と俺たちに話して大丈夫なのか?」

    エレン「ライナーの言う通りだぜ。お前は喋って満足してるのかもしれないが、得するのは俺たちの方だぜ。それは理解しているのか?」


    サシャ「そんな事くらい分かってますよ。でもそれがどうしたんですか?あなた達2人に何か出来るとは到底思えませんけど?」


    ライナー「‥その慢心が命取りになるんだぜ?」ニヤリ



  71. 71 : : 2020/02/16(日) 15:26:26
    ーサシャ回想シーンー

    サシャ「私のために働いてくれてありがとうございます。」

    ロッド「ふん‥どうするつもりだ‥何を企んでいる‥」

    サシャ「あなたが知る必要はありません。だってもう死ぬんですから」ザシュッ!!!!ゴリッ!!!!

    ロッド「ぐあっ!!!!ああえ!!!!がはっ!!!!」ベチャリ!!!!

    サシャ「心臓いただきます!!!」ガブリ!!!!

    ロッド「はぁ‥うむ‥が‥」ベチャリ!!!!ドバッ!!!!!

    サシャ「美味しい‥あっ喋らない方がいいですよ。ただ痛いだけですから」ニヤリ

    ロッド「‥私の代わりなどいっぱいいる‥だから‥お前らは‥」

    サシャ「簡単な事じゃないですか。レイス家の皆さんを皆殺しにすればいいんですよ。あなたの娘さんも弟さんもね」グチャリ!!!ゴクン!!!

    ロッド「私たちレイスは‥戦闘能力を持たない‥だが‥風神の人間からは‥厚い信頼を‥持たれている」

    ロッド「それは共に人類の尊厳を‥取り戻すと誓ったからだ‥」

    サシャ「弱者が何を言っているんですかね?レイス家が滅べば風神の資金源は消えて、組織が機能しなくなるじゃないですか?」

    サシャ「そうでしょ?」

    ロッド「分かってないな‥いずれお前らは後悔すること‥になる」フン

    サシャ「弱虫が煩いですね‥今殺してあげますから‥」スッ


    コニー「おい!!!何とかライナーとエレンを誘導しておいたぞ!!!」

    コニー「お前も手伝えよ!!!俺1人だと怪しまれる!!!」

    ロッド「‥何を‥」

    サシャ「ふふ‥さぁ?」ニヤリ


    ーサシャ回想シーン終了ー

    サシャ「口だけで何も出来ない弱者が調子に乗るんじゃありませんよ!!!!」ブォォン!!!!!


    エレン「来たぞ!!!」カチリ!!!!ボォッ!!!!!


    サシャ(馬鹿ですね〜火炎放射器の射程距離は短い‥そんな距離じゃ私に当たりませんよ〜)ボォッ!!!!ズオオオオオオオ!!!!!!


    サシャ「!?」ボォッ!!!!!!ドドドド!!!!!

    ライナー「よし!!!効いているみたいだぞ!!!!」ボォッ!!!!!

    エレン「あぁ!!!準備した甲斐があったなライナー!!!!!」ボォッ!!!!!!


    サシャ(そうか‥ガスの圧力を高めて射程距離を伸ばしたんですね‥でもそれじゃすぐに化学燃料がなくなるはず‥)ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!!


    サシャ(燃料切れがあなた方の負けを意味する)ボォッ!!!!!!

    エレン「いまだ!!!!」ズドォッ!!!!ズドォッ!!!!!

    ライナー「分かってる!!!!」ズドォッ!!!!!



  72. 72 : : 2020/02/16(日) 15:32:51
    サシャ「!?」ドゴォン!!!!ベチャリ!!!!ズドォッ!!!!!

    エレン「効果絶大だな!!!触手を破壊できている!!!!」ズドォッ!!!!!

    ライナー「とっととくたばれ!!!!この化け物め!!!」ズドォッ!!!!!

    サシャ(これはただのショットガンの弾じゃない!?撃たれた破損箇所が致命的なダメージを受けていますね!!!)ビュン!!!!!


    エレン「逃すか!!!!」バキッ!!!!

    エレン「!」バラバラ!!!!

    サシャ「何で自分より弱い奴から逃げる必要があるのですか!?」ブォォン!!!!!!


    まずいエレンのショットガンがサシャの触手で破壊された。

    ライナー「エレン!!!」ガバッ!!!!

    エレン「す、すまねぇ‥」ムクリ

    サシャ「危機一髪避けましたか‥ですが!!!!」

    エレン(もう身体が再生しているのか‥なんて奴だ)スカッ!!!!

    サシャ「さっきの勢いはどこに行ったんですか!?」ブォォン!!!!

    ライナー「」ズドォッ!!!ズドォッ!!!!

    サシャ「くっ‥煩わしいですね」ズガァッ!!!!

    ライナー「しまっ‥」ゴォ!!!!ガシャン!!!!

    エレン「ライナー!!!!!」

    サシャ「あなたも気絶してどうぞ!!!!」ブォォン!!!!!

    エレン「!!!!??」ドガアッ!!!!ガシャン!!!!!

    サシャ「ふふ‥ゆっくり味わいますか」スタスタ

    サシャ「ん?」カラン

    サシャ「何ですかね?今足に何か当たったような‥」


    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!


    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!


  73. 73 : : 2020/02/18(火) 23:30:04
    マルコ「‥」ダッ!!!!

    ジャン「マルコさん‥やっぱり少し休んだ方が‥」ダッ!!!!

    マルコ「ジャン‥さっきも言ったけど‥僕の傷の手当てをしている時間はない」ダッ!!!!

    マルコ「僕たちとライナー君達以外はやられているかもしれないからね‥」ダッ!!!!

    ジャン「‥ですが‥」ダッ!!!

    マルコ「大丈夫さ‥そう簡単には死なないさ‥」ダッ!!!!

    ジャン「あの‥さっきからどこに向かっているのですか?」ダッ!!!!

    マルコ「‥実はこの施設には手動で開閉できる隠し通路があるんだ」ダッ!!!!

    ジャン「それは本当ですか?」ダッ!!!

    マルコ「あぁ‥こんな状況に備えて敢えて旧式の手動扉を作っておいたんだ。風神の施設には必ずそれが複数存在しているんだ」ダッ!!!!

    ジャン「知りませんでした‥」ダッ!!!

    マルコ「だろうね‥古参の人間や信頼されている人間にしか教えられない」ダッ!!!

    マルコ「まぁ‥施設を設計した人なら知っていると思うけどね」ダッ!!!!

    ジャン「‥」ダッ!!!!!

    マルコ「ここだ‥」ピタッ!!!!

    ジャン「ここですか?」ピタッ!!!

    マルコ「そうだ‥あった」ガコッ!!!

    ジャン(まさか自動販売機の裏にこんなカラクリ仕掛けがあったとは‥)

    マルコ「さぁ‥準備はいいか?」

    ジャン「勿論です!!」



  74. 74 : : 2020/02/18(火) 23:37:23
    マルコ「よし‥上がってきた」スタスタ

    ジャン「静かですね‥」スタスタ

    マルコ「嫌な静かさだ‥敵が潜んでいるかもしれないぞ‥」スタスタ

    ???「ん?ネズミが2匹ほどいるな‥」ズドォッ!!!!!

    マルコ「ジャン!!!!」バッ!!!!!

    ジャン「な、なんだ!!!?」バッ!!!!

    ジャン(触手‥いや腕が伸びてきただけだ‥まだ人間の見た目を保っている‥)スッ!!!!

    ???「まだ生き残りがいたとはな‥シャッターが閉まる前に中へ逃げたのか?」

    ???「しかしどうやってここに来た?まさか中にいたナラカの連中を皆殺しにしたのか?」

    マルコ「お‥前は‥」

    ジャン「知っているんですか?やはり奴はナラカの‥」

    マルコ「違う‥ナラカじゃない‥」

    ???「?」

    マルコ「貴様‥僕を覚えていないか?」

    ???「知らんな‥下級国民の顔は同じにしか見えない。」

    マルコ「このふざけるなよ!!!!外道が!!!!」

    ジャン(マルコさんがこんなに感情を発散させているのは‥俺が知る限りでは初めてだ‥)

    マルコ「7年前‥お前は多くの命を奪った‥お前は‥お前は‥それを忘れたと言うのか?」

    ???「7年前‥あぁ‥まさか貴様あの交通事故の遺族か何かか?」

    マルコ「あぁそうだ!!!僕の娘と妻を返せ!!!!」

    ???「‥」


    マルコ「プリウス!!!!!!!」


  75. 75 : : 2020/02/18(火) 23:56:01
    ジャン(プリウス‥それにこの顔思い出したぞ)

    ジャン(7年前に起きた危険運転による車の暴走で多くの人の命が奪われた‥プリウス・ミサイル事件)

    ジャン(ろくに反省もせず事故を車のせいにしてメーカーに安全な車を作るように偉そうに指示していた)

    ジャン(そして忖度されまくった結果‥逮捕もされずに執行猶予付きの判決‥その後は行方を晦ましていたらしいが‥まだ生きていたとは)

    プリウス「あぁ‥確か君はポット君だったかな?」

    マルコ「ボットだよ。マルコ・ボットだ。遺族の名前を忘れるなんて‥やはり貴様はには人間の血が通っていないようだな‥」

    プリウス「ふふ‥何をそんなに怒っているのだ?貴様にはたっぷり金を渡したはずだが?」

    マルコ「だからふざけるのもいい加減にしろよ!!!人の命は金で変えられないんだよ!!!!」

    マルコ「お前らは金で解決出来ると思っているのかもしれないが‥本当は妻と娘と過ごすはずだった時間‥」

    マルコ「それは金如きでは解決できねぇんだよ‥」

    プリウス「全く‥その様子だと貴様はナラカではないな?」

    マルコ「当たり前だろ?誰が上級国民の力なんて欲しいと思うんだ?貴様と同じ存在にはなりたくねぇんだよ」

    ジャン(この位置はヤバイな‥会話をしているうちに)ダッ!!!!

    プリウス「ふむ‥しかし下級国民の相手をするのは疲れる」

    マルコ「何だと?」

    プリウス「あの事故ではたくさんの虫を殺したからな。たくさんの遺族が怒り狂って私の家まで押しかけてきたよ。」

    プリウス「もちろん全員豚の餌に生まれ変わったがね」ニヤリ

    マルコ「貴様‥」

    プリウス「だがお前は違った。他の者は身の程も弁えずに暴力を持って私を殺すつもりだったが、貴様は私に裁判をけしかけてきた」

    マルコ「当たり前だ‥お前には正当な法に基づき‥真っ当な罰を受けてもらうはずだった‥」

    マルコ「だが判決は有罪だったが‥執行猶予付き‥そしてお前は謝罪もせずにただ人のせいにして世間からバッシングを受けて」

    マルコ「消息を絶った‥」

    プリウス「当たり前だ。下級国民の相手をしているほど私は暇ではないのだよ」

    マルコ「‥」

    プリウス「‥全く‥私は早く終わりにしたいのだよ」

    マルコ「は?」


  76. 76 : : 2020/02/19(水) 00:03:02
    プリウス「そもそも私たち上級国民と下級国民の流れている時間は対等ではないのだ」

    プリウス「私たちの先祖は永きに渡り人類に貢献してきた。もちろん子孫である私たちも同じだ。」

    プリウス「人類が発展して存続してきたのは私たち上級国民のおかげなのだ」

    プリウス「だがそれに対してお前らはどうだ?ただの穀潰しだろ?数ばかり増えてろくに役に立たない。私が殺したおかげで無駄に使われる資源や食べ物が節約できたとお前らは感謝するべきだろう?」

    マルコ「ふざけるなよ‥ふざけるなよ‥お前らは偉いわけじゃねぇ‥人間は皆んな平等に生きる権利があるんだ」

    マルコ「お前らが特別なわけじゃない」

    プリウス「負け犬の遠吠えだな。人間の価値には優劣がある。それはお前も分かっているだろ?」

    プリウス「そうだな‥分かりやすく例えると私たち上級国民は天災だ。」

    プリウス「7年前に死んでいった下級国民は天災に遭った。ただそれだけの話だ。雷や津波や地震に文句を言う馬鹿な人間はいないだろ?」


    マルコ「もういい‥お前はこの世に存在してはいけない生き物だ‥」ビキッ!!!!


  77. 77 : : 2020/02/19(水) 00:22:25
    プリウス(ほぅ‥怒りによってリミッターを外したか‥これは良い)ニヤリ

    マルコ「何を笑っているんだ?‥いやもういい‥どうせ僕たちにはお前らの考えている事なんて理解できないだろうからな」

    マルコ「だが戦う前に一つだけ聞きたい。何故上級国民であるお前がたった1人でここに来た?お前らがこんなリスクのある事をするとは思えないんだが‥」

    プリウス「ナラカと風神が世界各地で揉めているからな」

    ジャン「何だと!?」

    プリウス「知らなかったのか?今世界中で戦いの波が渦巻いているのだ。これに私たち上級国民も便乗する事にした」

    プリウス「お前らが互いに潰しあって消耗したところを軍や警察を使って一気に叩く。もちろん上級国民である私たちも動く」

    プリウス「私たちは気の狂った暴徒を鎮圧するという大義名分を得たのだ。ナラカと風神が揉めれば誰が得をするのかは一目瞭然だろ?それが分からないで戦っているのか知らんが、少なくともナラカの連中は頭が良くないようだな」

    マルコ「‥それに関しては同感だ‥分かった‥死ね」ドォッ!!!!!

    プリウス「」ビュン!!!!!

    ジャン「」ドォッ!!!!

    プリウス「!」ブシャァ!!!!

    プリウス(さっきから動き回っていたのは分かっていたが‥私の避けた方向に正確に銃を撃ち込んでくるとは‥)ビュン!!!!!

    ジャン(頭をライフルで吹き飛ばしたが‥やはりすぐに再生されてしまうか‥)ガチャ!!!!

    マルコ「‥」ガチャ!!!!

    プリウス「ふん!!!!!」グキッ!!!!

    ジャン(また腕を伸ばしてきたか‥だが避けれない速度じゃない!!!!)ビュン!!!!

    プリウス「良い動きだ‥それに現状を正しく認識する能力もあるようだな‥」ブォォン!!!!

    ジャン「おっと!!!!」ビュン!!!!!

    プリウス「私の部下に欲しいものだ‥」バシッ!!!!

    ジャン「悪いけどアンタみたいな屑の下につくのは願い下げだぜ!!!!」ドォッ!!!!

    プリウス「‥」ブシャァ!!!!!

    マルコ「ナイスだジャン!!!!!!!これで決める!!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    プリウス「」ボトッ!!!!!

    ジャン「やった!!!」

    マルコ「まだだ!!!これくらいじゃ死なない!!!手榴弾で身体を全て吹き飛ばせ!!!!」カチン!!!!!

    ジャン「了解!!!」カチン!!!!!!

    ズドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!

    ジャン(手榴弾を同時に投げる事で発生する共鳴爆発‥これなら)

    マルコ「破損した肉片が再生していない‥細胞が崩壊している」

    ジャン「殺したって事ですか?」


    プリウス「その通りだ」

    ジャン「!?」

    マルコ「どうして‥いつの間にそんなところへ‥さっきの爆発は避けたのか?」

    プリウス「違うな。お前らがさっき手榴弾で殺したのは私の分裂体だ」

    ジャン「そんなことまで‥」

    プリウス「もちろん体力は消耗するがな‥ゴミ相手にこれ以上体力を使うのは勿体ない。それにコイツらの実践データももう少し取っておきたいと思っていたところだ」

    マルコ「コイツら?」

    プリウス「周りをよく見てみろ」

    化け物「」ゾロゾロ


    ジャン(全然気づかなかったぞ‥ずっと気配を隠していたのか?)ザッザッ!!!!



    プリウス「チンパンジーやゴリラに上級国民の力を与えてみた。本来は人間にしか作用しない代物だが、同じ霊長類で人型の生き物だ。それに素の状態でも人間を遥かに超えるパワーを持つ。」

    プリウス「まだ武器は残っているだろ?さぁ戦って私たちの役に立ってから死んでくれ」ニヤリ



    マルコ「戦うけどお前の思い通りにはならないよ‥」ガチャ!!!!!

    ジャン(7匹か‥倒し切れるか‥それにプリウスにも警戒しないといけない)




  78. 78 : : 2020/02/19(水) 00:55:38
    サシャ「あがっ‥」ドサッ!!!!!!

    サシャ(さっきのは複数の手榴弾‥物凄い爆発でした‥身体の再生が遅いですね‥ダメージを受けすぎました)ヨロッ!!!!!

    エレン「」スタスタ

    ライナー「やっとくたばったか?」スタスタ

    サシャ「いいえ‥残念ながらまだ」ガクンッ!!!!

    サシャ(まずい‥足が‥身体が言う事を聞かないですね‥意識も朦朧としてきました‥)グラッ!!!!

    エレン「諦めろサシャ‥お前は負けたんだ」

    サシャ「そんなわけ‥無いじゃないですか‥まだ私は‥」プルプル

    ライナー「身体が再生していないぞ?負け惜しみだろ?」

    サシャ「あなた達は‥本当に悪い人ですね‥さっきはやられたフリをしていたのですね‥ちゃんと受け身を取っていた‥」

    エレン「当たり前だろ?俺たちはお前らを殺すために日々訓練しているんだ」

    エレン「そしてお前は人食いをして上級国民の力を得て、慢心して油断した。その結果がこれだ。」

    サシャ「‥何を言っているのですか‥エレン‥私は油断なんてしてませんし‥ちゃんと訓練もして努力をしてきました」

    ライナー「‥」

    サシャ「ナラカのスパイとして‥風神の情報を盗むために‥馬鹿なフリをして‥偽って生きてきました‥」

    サシャ「それに‥私のニコロ村は‥もう私とコニーしか残って‥ない‥で‥す」

    ライナー「‥どう言う事だ?」

    サシャ「私の村では‥ナラカの‥1人が‥いて‥私達に殺し合いをさせました‥生き残ったのが‥優秀な‥ナラカのスパイ‥になると‥言ってました」

    エレン「‥蠱毒実験か‥」

    サシャ「えぇ‥それで私は‥やっとナラカに‥なれたと思っていた‥」

    サシャ「でもこの程度の傷で死ぬとは‥私はナラカの器では無かった‥ようですね‥」


    サシャ「」


    ライナー「死んだようだな‥」

    エレン「」ボォッ!!!!!

    ライナー「!?」

    エレン「焼夷手榴弾だ‥これで完全にコイツの細胞は消滅する‥終わりだ」



    ライナー「エレン‥」



    ズドォッ!!!!!!!バゴォン!!!!!!!!!!!



    エレン「なっ‥壁が!!!」

    ライナー「また敵襲か!?」バッ!!!!!


    ???「」スタスタ、ポイッ!!!!

    ゴトッ!!!!!コロコロ


    エレン「!?」


    ???「風神の英傑とか大層な名前だからもっも美味いものだと思っていたが‥これはとんだ期待ハズレだったな」ゴクリ!!!スタスタ


    エレン「止まれ!!!」ガチャ!!!!

    ライナー「くっ!!!」ガチャ!!!!

    エレンとライナーはショットガンと火炎放射器は破損してしまったためホルダーからマグナムを取り出して構えた。


    ???「あれ?それは‥サシャ・ブラウスか?‥ん?でも何か違うな‥コニー・スプリンガーのエネルギーも感じるな」

    エレン「この‥」ドォッ!!!!

    ザシュッ!!!!!!!!!!!

    ???「あのさ悪いけど通るから通してくれるか?」ピタピタ


    エレン「‥は?」ドサッ!!!!!

    ライナー「エレン!!!!」バッ!!!!

    エレン「‥何をされたんだ?」

    ライナー「身体を真っ二つにされたんだ!!!繋げられるか!?」ダッ!!!!

    エレン「あぁ‥問題ないはずだ‥」ブシュウウウ



    ライナー「一旦逃げるぞ!!!奴はヤバイ!!!!」ダッ!!!!!


    さっきの首は‥間違いなくプロさんとジンリキさんのだった。風神の英傑の2人が‥奴にやられたと言うことか?

    しかしプロさんもジンリキさんもこの施設の担当では無かった。何故ここに2人は来たんだ?
  79. 79 : : 2020/02/19(水) 01:21:07
    ???「ふーん‥やっぱりお前らじゃナラカにはなれなかったか。」

    ???「まぁただの人食いの汚れた末裔じゃ‥俺たちの次元には到達できねぇよな」ビュン!!!!!!

    ライナー「!」ドガアッ!!!!!

    エレン「ぐっ!!!!???」ズサァッ!!!!!

    ???「待てよ。お前らには聞きたいことがあるんだ」

    ライナー「‥」

    ???「サシャ・ブラウスとコニー・スプリンガーを殺したのはお前ら2人か?」

    エレン「だったらなんだ!?」ドォッ!!!!

    ポイッ!!!!!!

    エレン「あれ?俺の腕は‥」ビチャ!!!!

    ???「マグナムごと取り上げて置いたぞ?」

    全く見えなかったぞ‥なんて速さだ

    ???「まともに話も出来ないのかお前は?」ブン!!!!

    ライナー「俺の‥」パッ!!!!

    ???「一応お前のも奪っておくぞ。俺はエロ」

    エロ「ナラカだ。サシャ・ブラウスとコニー・スプリンガーをスパイとして送り込んだ。それからこの施設を占拠するために地上部隊を送り込んだのも俺だ」

    ライナー「‥何が狙いだ?」

    エロ「さぁな?ナラカってのは色んな派閥があって今回の同時多発的テロも俺だけが発案した事じゃない。それぞれの思惑でそれぞれの目的を達成するために動いている」

    エロ「さっきの英傑2人はこの施設じゃないローゼ区にいた奴らだった。取り逃したが、ここまで追ってきたようだな」

    エロ「追ってくる勇気だけは認めるがまるで手応えが無かったけどな」

    エレン「そんな‥他の施設も‥襲撃に遭っていたのか」

    エロ「知らないのは無理もないよな。通信手段は奪ったからな。」

    そんな‥他の施設も襲撃されているだと?だとしたらもう大損害じゃないか‥英傑すら簡単に殺される‥この非常事態‥だがそれだけの戦闘を起こしているなら上級国民が動かないはずはない

    ライナー「お前らは頭が悪いらしいな‥風神とナラカが潰し合えば得をするのは上級国民だろ?」

    エロ「頭が悪いのはお前らのほうだ。もうナラカは上級国民を上回る戦力がある。いつまでも上級国民が支配する世界ではない。この世界のパワーバランスはもう少しで変わる」ニヤリ


    エレン「そうはさせねぇよ!!!!」ブォォン!!!!!

    エロ「もう‥」ドスッ!!!!!

    エレン「!?」ベチャ!!!!!!

    ライナー「エレン!!!!」

    エロ「学習しない奴だな‥もうお前は黙ってくれ。生け捕りにしないといけないからな」

    エレン(もう、体力が‥ない‥復活出来ない)

    ライナー「お、お前の‥目的はなんなんだ?俺たちを生け捕りにして何がしたいんだ!?」

    エロ「お前らのことは若木竹丸から聞いている。だから興味が湧いてな。」

    ライナー「興味だと?それだけの理由で俺たちを‥風神を潰すつもりか?」

    エロ「もちろんそれだけではない。俺はこの世の中の不正を暴きたいんだ。」

    エロ「お前ら風神は正義のためとか言って上級国民を敵視しているが真実はどうだ?」

    ライナー「上級国民が不正をしているのは事実だろ?それのどこが間違っている?」

    エロ「悪を裁く側が必ずしも善である訳ではないだろ?お前ら風神にも必ず闇がある。」



    ライナー「闇なんてねぇよ‥闇があるのはお前らナラカだろ!?」

    ライナー「こんなことして‥ただで済むと思うなよ」

    ライナー「今に見ていろ‥お前らには罰が下る」


    エロ「それは弱者の発想だな。そういう風に思ってないと精神が保てなくなるんだろ?」グッ!!!!ブォォン!!!!!!!

    エレン「うっ!!!」ドガアッ!!!!!

    ライナー「がっ!!!!」ドガアッ!!!!!

    エロ「俺はもう何十年も前から上級国民を打倒するために人を喰って力を高めてきたが、天罰など下ってないぞ?むしろその辺の奴らより自分の欲望の思うがままに行動していても何も咎められない。」

    エロ「それは俺に力があるからだ‥」ビリッ!!!!!!


    ライナー「!?」


    エロ「」パチン!!!!!!バチバチ!!!!!



    エロ「」ドサッ!!!!!


    エレン「今のは‥電撃のように見えたが‥」



    ???「フウ‥ナントカアテルコトガ‥デキタ」スタスタ

    あの人は‥風神の英傑のマネーさん!?


    マネー「ナンダヨオマエラー!!?」


  80. 80 : : 2020/02/19(水) 11:49:41
    マルコ「はぁ‥」ビチャ!!!

    ジャン(ダメだ‥もうマルコさんは限界だ‥出血が多すぎる‥)

    ジャン(やはり止血をしてからここに来るべきだったんだ)

    プリウス「まさかこの生物兵器を全て倒すとな‥おかげでいい実戦データが取れたよ」

    マルコ「‥ごふっ‥」ドチャ!!!

    プリウス「だが無駄なのだよ。生身を削る思いで戦ったとしても全て無駄なのだよマルコ・ボットよ」

    プリウス「お前が私に喰らわせた傷も既に完治してしまった。だがお前はどうだ?」

    プリウス「潰れた右目。砕けた肋骨。傷ついた内臓に出血。もう取り返しがつかない」

    プリウス「上級国民であれば瞬きする間に治るのだ。そんなもの上級国民になれば全てかすり傷だ。」

    マルコ「‥」

    ジャン「‥」

    プリウス「どう足掻いても下級国民では上級国民には到底敵わないのだ」ニヤリ

    マルコ「僕は‥お前を必ず殺してやる‥」ムクリ

    プリウス「!」

    マルコ「お前を殺せば‥お前に苦しめられている人々もいなくなり‥無念にも殺されてしまった人々の恨みも晴らせる‥」

    マルコ「お前を殺す事が‥僕たちが本当の自由を取り戻すための第一歩となる!!!!」ダッ!!!!!

    プリウス「弾は使い果たして、連戦による負傷と消耗。そんなブレード如きで何ができる?」

    ジャン(俺もやってやる!!!!マルコさんに続け!!!!2人でやれば勝機はまだある!!!!)ダッ!!!!!!

    プリウス「愚かな‥」ゴキッ!!!!!!

    マルコ(全身から触手を‥)ダッ!!!!!

    ドゴォン!!!!!バキッ!!!!!!

    ジャン「ぐっ!!!!!」ブシュ!!!!ブシャァ!!!!!!

    ジャン(床から触手が‥こんなの避けようがねぇだろ‥)ガクンッ!!!!

    マルコ「ジャン!!!!」ピタッ!!!!!




    プリウス「動きが止まっているぞ?」ビュン!!!!ビキビキ!!!!!

    マルコ「!」スカッ!!!!
  81. 81 : : 2020/02/19(水) 12:08:37
    プリウス「お前は私を殺すのではなかったのか?」ドォッ!!!!!

    マルコ「がっ!!!」ドサッ!!!!!!

    プリウス「」ブォォン!!!!!!ガキン!!!!!

    マルコ「くっ!!!!」ググググ!!!!!

    プリウス「非力だな‥下級国民は」バキンッ!!!!

    マルコ(硬化した爪でブレードを折られた‥でも‥まだやれる!!!!)ブォォン!!!!!

    プリウス「」ガッ!!!!

    マルコ「!」ドスッ!!!!!

    プリウス「そんなパンチ私に効くと思ったのか?なんと頭の悪い生き物だ」ズブリ!!!!!

    マルコ「」プルプル

    プリウス「心臓を貫いた‥もうお前は死ぬ。だが私も鬼ではない。お前にチャンスを与えよう」

    マルコ「‥ぐはっ!!!」ベチャベチャ

    プリウス「お前は私には勝てなかったが、土壇場でリミッターを外した。それは私に対する憎悪や怒りによって成せた奇跡のような事だろうが」

    プリウス「リミッター解除は誰にでもできる訳ではない。全ての人間に潜在する能力ではあるが、それを体感できる人間は限られている。」

    マルコ「‥何が‥言いたい‥?」

    プリウス「リミッターを外したお前が上級国民になれば究極の力に目覚めるだろう。もしかしたら私を超えるかもしれないな。どうだ?悪い話ではないだろ?」

    マルコ「さっきも言ったけど‥」ムクリ

    プリウス「!」

    マルコ「僕はお前と同じにはなりたくない‥」

    プリウス「上級国民になれば私を殺せるかもしれないんだぞ?」

    マルコ「いや‥お前は今日ここで死ぬよ‥絶対にな」ニヤリ

    プリウス「ふっ‥戯言を‥何故そこまで下級国民に拘る?下級国民は上級国民に全てを奪われ支配される哀れな存在だろ?」

    マルコ「それは‥お前の考えだろ?」

    プリウス(此奴‥心臓を貫いたのにまだ‥そもそもここにきた時から満身創痍だったはず)

    プリウス(リミッターを外したとはいえ‥ここまで生命力が向上するとは‥まだリミッターについては私達も無知だという事なのか)


    マルコ「ジャン‥ごめんね‥こうするしかないんだ」ガゴッ!!!!!!

    プリウス「」ドォッ!!!!!

    マルコ「がっ!!!!」ドォン!!!!!

    プリウス「何をしようとしていたのか知らないが‥」

    マルコ「いや‥もう終わりだよ‥」

    プリウス「何だと?」

    マルコ「何で僕とジャンがわざわざこんな狭い部屋まで逃げてきたと思う!?」

    マルコ「お前を絶対に逃がさないためだよ!!!!」

    ギュイイイィン!!!!!!ゴォーン!!!ゴォーン!!!!!

    プリウス「な、なんだこの警報と妙な音は!?」

    マルコ「地上施設の自爆装置を発動したんだ‥もう1分もしないで‥自爆するだろう」ニヤリ

    警報「自爆装置が作動しました!施設内にいる職員は至急避難してください!!」ビィーン!!!ビィーン!!!!

    プリウス「貴様!?‥」ガシッ!!!!!

    マルコ「少しでも時間を稼いでやるよ!!!!」ググググ!!!!!!

    プリウス「や、やめろおおおお!!!!離せ!!!!!」ググググ!!!!!!

    マルコ「絶対に離すものか!!!!」ググググ!!!!!!

    プリウス(何という力だ‥とても人間だと思えん‥)ググググ!!!!!!

    ジャン「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ビュン!!!!ザシュッ!!!!!


    プリウス「触手が‥力が抜ける‥」ググググ!!!!!

    ジャン「お前はここで大人しくしていやがれぇ!!!!!」ガシッ!!!!!ググググ!!!!!

    プリウス「この!!!!!」ググググ!!!!!!!

    マルコ「ジャン!!!!本当にすまない!!!!!」ググググ!!!!!!

    ジャン「‥大丈夫です!!!!」ググググ!!!!!

    プリウス「お前ら!!!死ぬんだぞ!!!!怖くないのか!?」ググググ!!!!!

    マルコ「お前を殺せるのなら満足だ!!!!」ググググ!!!!!

    プリウス「この異常者め!!!!わ、私を殺したところで!!!!現状は何一つ変わらないぞ!!!!上級国民は不滅だぁ!!!!」ググググ!!!!!

    ジャン「それはどうだろうな!!!!」ググググ!!!!


    プリウス「くそおおお!!!!!!!死にたくない!!!!!離して!!!!!!!」ググググ!!!!








    ズドドドドドドド!!!!!!!!!

    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!


    ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!


  82. 82 : : 2020/02/19(水) 12:39:35
    ライナー「お、俺たちは敵ではありません!!!風神の人間です!!!」バッ!!!!

    マネー「あ、そうなの?」

    エレン「え?」

    マネー「ん?どうした?」

    ライナー「いや‥なんか喋り方が‥」

    マネー「あーそういうことね!!!」パン!!!

    マネー「簡単に言うとキャラ作りだな。」ドヤッ!!!

    エレン「そう‥ですか」

    ライナー「他の支部担当であるあなたが何故ここに?」

    マネー「‥お前らは知らないと思うが世界各地にある風神の施設は攻撃を受けている」

    エレン「いえ‥何となく把握しています」

    マネー「え!?そうなの!?」

    ライナー「はい‥ナラカの連中と戦って情報を得ました。」

    マネー「そ、そうなのね。‥実はマリア区内にある風神の施設はほぼ全滅状態だ。」

    エレン「!」

    マネー「俺もこの施設の近くの風神の施設担当だった。そこも襲撃に遭ってここまで追い詰められたというわけだ。」

    ライナー「なるほど‥」

    マネー「俺と同じ英傑のプロとジンリキもここに来たと聞いていたんだが‥知らないか?」

    エレン「2人は‥殺されてしまいました」スッ

    エレンは床に転がっているプロとジンリキの頭を指さした。

    マネー「‥そうか‥残念だ」

    ライナー「‥つまり風神はナラカによって壊滅的な被害を受けているという事ですか?」

    マネー「ナラカだけじゃない。この混乱に乗じて軍隊や警察も動いている。当然かもしれないが、世界各地で小さな紛争や大規模な戦闘が勃発している」

    エレン「‥その情報は誰から聞いたんですか?今は通信手段が経たれているはずですが‥」

    マネー「‥ニュースや口頭伝達だ‥それぞれ車やヘリを使って直接情報共有をしている。この施設にも俺たちが状況を説明しようと来たんだ。」

    ライナー「隠蔽体質のマスコミが‥報道の自由とか主張しているマスコミが?報道するとは‥」


    マネー「これだけの惨劇だ。しかも世界各地でほぼ同時多発的にだ。隠蔽できるわけないだろ」

    エレン「俺たちはこれからどうすれば‥」

    マネー「他の生存者と合流して上からの指示を仰ぐ。まずはここから脱出だ。」

    マネー「でも上には敵が待ち構えていると思うが‥」

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!

    ライナー「なんだ!?この揺れは!?」

    エレン「地震か!?‥いや‥何か爆発音もしたぞ!!!!」

    マネー「まさか‥」

    ライナー「何か心当たりがあるんですか!?」

    マネー「地上施設の自爆装置を作動したんだ‥間違いない‥」

    エレン「一体誰が‥!」

    マネー「どうした?」

    ライナー「さっき‥他の生存者と会ったんです‥マルコさんとジャンって奴なんですが‥」

    マネー「‥マルコってマルコ・ボットか?」

    エレン「はい‥そうですが」

    マネー「やはり間違いないな。マルコならこの施設の自爆装置を知っている。」

    マネー「風神の施設は大抵自爆装置が隠されている。限られた人間にしか教えられないが‥」


    エレン「‥」

    マネー「とにかく他の生存者を探して上に急ぐぞ!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「了解です!!!!」ダッ!!!!



  83. 83 : : 2020/02/20(木) 00:01:48
    それから俺とエレンとマネーさんは無事に施設から脱出する事ができた。しかし風神の損害は想像以上に甚大で、活動を縮小せざるを得ない状況にまで追い込まれてしまった。

    被害が遭ったのは言うまでもなく風神だけではない。ナラカも上級国民も同じだ。そして三大勢力の争いに巻き込まれた一般の方々にまで重軽傷者や死亡者を出させてしまった。流石にこの一連の騒動を隠蔽できる筈もなく、ナラカ・風神・上級国民という勢力図は全世界の人間に知れ渡る事になった。

    一般人の人々も危機感を覚えた。そして三大勢力のいずれかに加入する人が増加していった。もちろん中立的な立場である人もいたが、それはごく少数であった。何故ならナラカの強制加入や上級国民の政策による圧力で優遇措置が取られたり、風神に加入すれば比較的に安全な環境を提供されたりと普通の立ち位置にいるよりは安全だからだ。

    しかし大規模な戦闘が起きたのはナラカによる最初の風神施設の同時多発テロだけである。小競り合いはずっと続いている。そして上級国民が未知の生物兵器実験を裏でやっていたのは言うまでもないだろう。



    あの同時多発テロより1年が経過ーーーーーーー

    ライナー・ブラウンは風神の英傑の候補として日々任務に没頭していた。人類の尊厳を取り戻すためという目標もあったが、彼の原動力は特別な存在になりたいからという欲求だった。

    それは彼が物心ついた頃より変わらない。凡人である苦痛、そして特別な存在への憧れは彼をさらなる高みへと進ませた。

    しかし彼がそんな事を思っているとは周囲の人間からしたら分からないものである。側から見れば彼は真摯で直向きな人間であり、誰よりも正義感の強い男に見えたであろう。










  84. 84 : : 2020/02/20(木) 00:19:14
    ーシーナ区 山奥の風神施設ー

    ウーリー「英傑であるマネーがやられた」

    ザワザワ!!!ザワザワ!!!!!

    フロック「また英傑がやられたんですか!?これで何人目ですか!?」

    モーゼス「5人目だ。そして残りの英傑は5人しかいない。これはマズイ状況だな」

    ファーラン「最近は小競り合いが続いていましたが‥マネーさんはどんな任務をしていたのですか?」

    ウーリー「そんなに特別難しい任務ではなかった。一般人の救護活動だったからな」

    ウーリー「それにマネーは野生の勘が鋭い男だった。危険を察知したら無理して戦わずに撤退するスタンスだった。」

    フロック「つまり‥マネーさんを殺した奴はかなりの手練れという事ですね」

    ウーリー「そういう事だ。」

    ライナー「上級国民かナラカなのか‥それすら分かっていないのですか?」

    ウーリー「恥ずかしいが全く情報はない。マネーの部隊が全滅した事しか‥」

    エレン「‥マネーさんの部隊がナラカか上級国民のどちらかに寝返ったという可能性はないでしょうか?」

    フロック「おいエレン!?失礼だぞ?」

    ウーリー「いや‥その可能性も視野に入れておく必要があるかもな。今の状況では何が起こってもおかしくはないからな。」

    ライナー「‥」

    ウーリー・レイス。ロッドさんの弟さんで高い指揮能力を有している。同時多発テロによってレイス家の人間はウーリーさんとロッドさんの娘さんのヒストリア嬢しか残っていない。

    モーゼス・ブラウン。フロック・ファルスター。
    ファーラン・チャーチ。ライナー・ブラウン。
    エレン・イェーガー。

    俺たち5人はは全員風神の英傑の候補だ。理由はまだ聞かされていないが緊急招集があったのだ。

    ウーリー「君たち5人にはマネーに何が起こったのか調査してほしい。これは大人数では謎の敵勢力に察知される可能性があるため少数精鋭の部隊でやってもらう。」

    フロック「お言葉ですが少数精鋭と言うなら、風神の英傑の5人の方が良いと思うのですが」

    ウーリー「これは私の憶測に過ぎないが、ナラカと上級国民から英傑は標的にされている。」

    モーゼス「でしょうね‥」

    ウーリー「だからこれ以上最高戦力である英傑を失うわけにはいかない。だから英傑ではないが、英傑の力に届くと言っても過言ではない君たちにこの任務を任せたいのだ」


    ライナー「わかりました。必ず犯人を暴き出して始末致します」

    ウーリー「あぁ‥本当は狙いとかを聞き出したいところだが、尋問が不可能だと判断すれば殺しても構わない」

    エレン「‥」



  85. 85 : : 2020/02/22(土) 09:41:02
    ー6時間後 シーナ区 森林地帯ー

    ライナー「風神本部から結構近い場所でマネーさんの部隊は消息を絶ったんですね」バタン!!!→車から降りた

    モーゼス「そうだな。ここからは車では行けないからな。残念ながら徒歩だな」バタン!!!!

    エレン「マネーさんを殺した敵の正体はまだ分かりませんが、風神の本部を突き止めようとしていたのでしょうか?」スタスタ

    フロック「‥」スタスタ

    ファーラン「だろうな。ナラカなのか上級国民の勢力なのかどちらか知らないが、風神が戦力を一か所に集中させている事は勘づかれているだろうからな」スタスタ

    ズドォッ!!!!!!!!ガシャン!!!!!

    フロック「今の音は‥敵襲か‥」ピタッ!!!!

    ライナー「俺たちの車があった場所です‥」

    この展開前にも同じような事があった。若木竹丸とヤジーの奇襲だ。まず奴らが狙うのは車だ。

    ライナー「恐らく移動手段は消えてしまいました。」

    モーゼス「あぁ‥これで俺たちを逃す事なく皆殺しに出来るってわけだな」ガチャ!!!

    フロック「くそっ‥もうお出ましか」スッ!!!

    エレン「やはり敵も俺たちが来る事は分かっていたという事ですよね?」

    ファーラン「そもそもここだけしか痕跡が無いからな。」


    モーゼス「とにかく戻るぞ。本当に敵の攻撃ならばこっちにとっては好都合だ」

    ???「ええ。それは僕にとっても好都合ですよ」バッ!!!!!

    全員「!?」バッ!!!!

  86. 86 : : 2020/02/22(土) 09:51:38
    エレン「そんな‥」

    フロック「どうしたエレン?知り合いか?」

    エレン「嘘だろ‥お前は死んだ筈だ‥アルミン」

    アルミン「」ニッコリ

    ライナー「アルミンだと!?確かお前がゾンビの肉を食わせて死んだ友達だろ?」

    エレン「あぁ‥そのアルミンだ。」

    アルミン「‥」

    モーゼス「どうせそのアルミンって奴のクローンか何かだろ?エレンを動揺させるためにわざと送り込んだ。違うか?」

    アルミン「違いますよ。僕は正真正銘‥エレンの大親友のアルミン・アルレルトです」ニヤリ

    モーゼス「‥なんだと?」

    エレン「いや‥俺は騙されないぞ‥アルミンは死んだ。あれ以来学校に来ることも無かったし‥アルミンの家に行っても居なかった‥」

    アルミン「そうだね。その頃には僕は仕事をしていたからね。学校なんて無意味な場所と僕の元々の家には興味が無くなった。」

    アルミン「それに君には一切連絡しなかった‥からね」

    エレン「仕事だと!?それはなんだ!?」

    アルミン「だいたい察しがついているでしょ?」

    エレン「‥ふざけないで真面目に答えろよ!!!!」ガッ!!!!!

    フロック「エレン落ち着けよ!!!完全に奴のペースに飲み込まれているぞ!!!」

    フロック「話し合いが通じる相手ならとっくに和解しているだろ?それが出来ないから俺たちは争いをやめられないんだ!!!少しは冷静になってくれ」

    フロック「いつものお前の負けん気は大事だと思うがな。そのせいで俺たちが全滅する事だってあり得るんだぞ」

    エレン「あぁ‥お前の言う通りだな‥俺は冷静じゃなかった」

    ファーラン(フロックの言う通りだな‥今俺たちの一つ一つの判断が今後の風神の未来を‥人類の未来を左右すると言っても過言ではない)

    ファーラン(コイツはマネーさんの部隊が消息を絶った場所で待ち構えていた。つまり犯人ではないかも知れないが、少なくともその存在は知っていた事になる。ダメ元で聞いてみるか‥)

    アルミン「‥」

    ファーラン「お前が‥マネーさんの部隊を壊滅させたのか?」

    アルミン「そうですよ」ニヤリ

    全員「!」

  87. 87 : : 2020/02/22(土) 10:10:43
    アルミン「あなた方を誘き寄せるための餌になって貰いました。そして用が無くなったので、彼らには僕の食料になって貰いましたけど」ニヤリ

    ファーラン「そうか‥そんな事だろうと思ったよ」

    ファーラン(敵の気配はない。コイツ以外にはな。それとも気配を消すのが上手い敵がまだ潜んでいるのか?)

    ファーラン(風神の最高戦力である英傑が率いる部隊を壊滅させた‥コイツも見た目は人間だが普通じゃないって事か)

    モーゼス「お前に尋ねたい事は山ほどある。」

    アルミン「いいですよ。答えられる範囲なら教えてあげます」

    モーゼス「お前はナラカ‥それとも上級国民の勢力なのか?」

    アルミン「‥僕は上級国民の勢力ですよ。ナラカとあなた方風神を殲滅させるために奮闘しています」ニッコリ

    エレン「なぁ‥アルミン。」

    アルミン「ん?」

    エレン「お前とミカサは俺の料理したゾンビの肉を食って死んだはずだ。どうして生きている?」

    アルミン「確かに僕は一時は生命の危険に侵されて死を体験したよ。でも僕には上級国民の力に対する抵抗力があった。だから蘇生する事ができた。」

    アルミン「それ以来僕は上級国民のために仕事をする事にしたよ。暗殺から情報操作に愚民政策。上級国民の力の研究のために力を注いだこともあった。もちろん上級国民関連施設に攻め込んできた馬鹿どもを返り討ちにしたりもした」

    アルミン「全てはこの世界の秩序を守るための行いだったんだ」ウットリ

    エレン「そうか‥わかった‥お前は変わってしまったんだな」

    アルミン「君にはそう見えるかい?でも僕は本質的には何も変わっていないよ」

    アルミン「何だろうな。僕の思っていた事考えていた事がより強調されて主張が強くなっただけだよ。」

    エレン「‥この世界の秩序守るってのは‥上級国民に支配される事を肯定するって事だぞ?お前はそれが本当に正しいと思っているのか?」

    アルミン「エレン‥人間という生き物は支配をしたがるんだ。よく考えてみなよ?学校という狭い範囲でもスクールカーストという残酷なシステムがあっただろ?」

    アルミン「勝ち組である陽キャに支配される負け組の陰キャ。これは上級国民と下級国民の関係性である構図を再現していると思わないかい?」

    フロック「‥」

    アルミン「陰キャにはクラスでの発言権はなくただ下を向いて机に座っているだけしか出来ない。恋人がいたりヤンキーになったりするのは陰キャには無理だ。皆んなが憧れる存在は常に陽キャにしか出来ない芸当だ。それと同じように上級国民にしかできない事がある。だからこそ下級国民は支配されるんだよ」

    ライナー「‥」

    アルミン「僕も力に目覚めるまでは陰キャだった。弱者の立場しか分からない。想像したところで陽キャの気持ちなんてわからないし、上級国民なんてのはもっと分からない事だった。でも力を得てからの僕は物事の価値基準や考え方そのものが変わっていった。」

    エレン「やっぱり変わってるじゃないか?アルミンよ?」

    アルミン「僕が言っているのはね‥僕という人格を形成する根幹にあるものは変わらないって事だよ。相変わらず君は理解力がないな」

    エレン「‥」

    アルミン「いいかい?なんで今まで人類が存続出来たのか分かるかい?上級国民が僕たちを生かしてくれていたからだ。」

    モーゼス「馬鹿げた思想だな‥勘違いにも程がある」

    アルミン「本当にそうでしょうか?」ニヤリ




  88. 88 : : 2020/02/22(土) 10:34:09
    アルミン「人類の文明がここまで発展してきた理由は何でしょうか?戦争によって科学技術が発達した。社会制度の構築‥いやそんな話ではない。」

    アルミン「特別な人間によるカリスマ的支配がされてきたからこそ人類が存続出来たんですよ。大昔は色々な国が存在していました。そしてどこの国でも平和を謳っていても実質は支配している人間が存在している。上級国民という特別な存在はいついかなる時代国においても存在していた。」

    ファーラン「まぁ‥そこは間違ってないな」

    アルミン「人間の本性は人を支配するのが好きなんですよ。表面的にはどれだけ否定しようとね。上級国民という特別な存在がストレス発散のため、社会を維持するため発達させるために下級国民という従属階級を創り上げた。これは否定のしようがない事実。」

    アルミン「今までは国によって愚民政策が施行されて下級国民も上級国民の存在には気付いていなかった。でも上級国民の肥大した権力は強くなっていき、馬鹿な下級国民にも認識されるようになった。」

    アルミン「そして下級国民の怒りの象徴である風神が結成されて、上級国民の力を持ちながらも上級国民を打倒するという共通の目的で集まったナラカが結成された。でももうすぐこの茶番劇は終焉を迎える。」

    ファーラン「‥」

    アルミン 「現在進行形で国が本気を出して、軍隊や警察を総動員してナラカのメンバーを皆殺しにしている。」

    エレン「なに‥」

    アルミン「いくら単体でも上級国民とも渡り合える実力を持っているナラカの人間がいたとしても、圧倒的な数と戦力を持つ警察や軍隊には勝てない。」

    アルミン「ナラカはもう少しで根絶やしにされる。もちろん国のやり方に反対している下級国民も問答無用で根絶やしだ。そして次は風神だ。」

    アルミン「僕がここに来て待ち伏せしていたのは君たち風神に警告するためだ。風神を解体してまた下級国民に戻ると言うなら命を奪う事はしない。」

    アルミン「悪い提案じゃないだろ?」

    モーゼス「断る。風神はお前ら上級国民に屈する事は断じてない。」

    エレン「モーゼスさんの言う通りだな。いつまでも支配できると思うなよ?」

    ファーラン「時に強者と弱者の立場は一瞬で覆る事がある。上級国民の今までの功績は関係なくな。」

    ファーラン「陰キャとか陽キャとか俺には若い奴らの言葉はよく分からないが、要するに地味なやつと目立つ奴のことだろ?それがどうした?」

    ファーラン「地味な奴でも社会的に成功している奴はいるし、逆に目立つ奴でも社会で相手にされない事はある話だろ?」

    アルミン「それは例外は何事においてもある話だろ?」

    ファーラン「そうだな。まぁ俺が言いたいのはだな。お前の考えがまるで至上のものだと他人に押し付けるなって事だ」

    アルミン「‥」

    ライナー「‥」

    モーゼス「陣形を展開する!!!!まずはコイツを抹殺する!!!!!」バッ!!!!

    全員「」バッ!!!!!!

    アルミン「あなた方は抹殺任務に来たのですか?僕から情報を聞き出すのでは?」

    モーゼス「お前とは話にならないと判断したまでだ。お前のような下っ端にこれ以上時間を割くわけにはいかない。とっとと上の奴らを引き摺り下ろしてやるまでだ」ガチャ!!!!

    フロック「それにてめぇの陰謀論はもう聞き飽きたぜ。階級とか支配とかそんなのばかり気にしやがって。変える力があるのが人間だろ?」



    アルミン「本当に残念です。これが最後の警告だった‥上級国民は今まで本気を出さなかった。まだ下級国民に同情があったからだ」

    ライナー「余計なお世話だな‥」

    アルミン「でもあなた方が‥それを選択すると言うのならば‥もう僕は止めはしません」

    アルミン「これから上級国民はナラカを潰した後‥本気で風神を潰しにかかるでしょう」


    ライナー「望むところだ‥返り討ちにしてやる」ガチャ!!!!!


    アルミン「それができないと言う事がまだ分からないとは‥愚かとしか‥思えない」ゴキゴキ!!!!!バキッン!!!!!!

    全員「!?」


  89. 89 : : 2020/02/23(日) 14:29:16
    モーゼス「はっ‥変形など見慣れている‥今のうちに撃ち殺すぞ!!!!」ガチャ!!!!!

    アルミン(確かに‥英傑を除いては強豪揃いの風神の中でも精鋭部隊なんだろう‥)ゴキッ!!!!!

    アルミン(でもそれは武器を持ったらの話だ‥生身の人間では再生できないし)グチャリ!!!!!

    アルミン(そもそも人間は他の動物と比べても弱い生物だ‥素手では何も出来ない)ピッ!!!!!

    エレン「‥」ズドドドドドドド!!!!!!!!

    アルミン「!?」ドシュ!!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!!

    ファーラン「皮膚は硬く無いようだな!!!!血を流している!!!!」ズドドドドドドド!!!!!

    フロック「アサルトライフルでも十分に対処可能という事ですね!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    アルミン(まさか機械が故障したのか!?‥いやリモコンでは作動していると表示されている‥何故磁力で武器を奪えないんだ!?)ドシュ!!!!!ガクンッ!!!!

    アルミン(しまった‥ダメージを受けすぎた‥足が‥)ドサッ!!!!!

    モーゼス「一旦やめろ!!!奴はもうグロッキーだ!!」ピタッ!!!!

    ライナー「やけにあっさり倒せちまったな。こんな野郎にマネーさんの部隊は壊滅させられたって言うのか?」

    エレン「いやコイツの手をよく見てみろよ」スッ!

    ライナー「これは!?」

    フロック「なんだこのリモコンは‥何かを遠隔操作しようとしていたのか?」

    エレン「そうだ‥これは磁力を発生させる装置のリモコンだ。」

    ファーラン「これが噂の‥」

    エレン「マネーさんの部隊は通常兵器しか装備していなかった。だから武器を奪われてなす術なく殺されてしまったんだろうな」

    モーゼス「なるほど‥俺たちが特殊兵器を装備していなかったら‥マネー部隊の二の舞になっていたという事か‥」

    アルミン「おい‥何を勝った気で居るんだよ?」ムクリ

    全員「!?」

    モーゼス「全員下がれ!!!!!」バッ!!!!!

    アルミン「そういう事か‥その武器の素材が磁力では引き寄せれない特別なものだったのか」

    アルミン「どうりで‥まぁいいや」ゴキッ!!!!

    フロック「無駄だ。さっきのダメージはかなり応えたはずだ。それに俺たちは触手変形をする奴らをよく討伐している。」

    フロック「化け物狩りのエキスパートだ。降参して情報を吐いた方が身のためだぞ?」

    アルミン「何をビビっているのかな?」ニヤリ

    フロック「俺がお前にビビっているだと?冗談キツいぞ?」

    アルミン「さっき君達は僕とは話し合いにならないと結論を出したはずでしょ?それなのに何で僕に降参しろと言ったのかな?」

    フロック「!」

    アルミン「それは僕に勝てないと思ったから‥そうなんでしょう?」ニッコリ


  90. 90 : : 2020/02/23(日) 14:48:31
    モーゼス「フロック。奴の挑発には乗るなよ」

    フロック「分かっています」

    アルミン「なるほど‥あなた方実質この5人の中でリーダー的存在というわけか‥」

    モーゼス(コイツ口調が一定ではない‥最初は敬語だったのに‥荒々しい口調に変化した‥と思いきやまた丁寧な口調になる。)

    アルミン「」ニッコリ

    モーゼス(上級国民の力を持つ者と何度も対峙してきたから分かる。この手のナチュラルサイコパスには特に警戒しなければならない)

    フロック「‥」

    ライナー「モーゼスさん。コイツ再生が速いです‥少し慎重に攻めた方がいいかもしれませんよ。まだ未知の能力を隠し持っている可能性が高いです」

    モーゼス「分かっているさ‥作戦変更だ‥距離を取りながら奴を攻撃するぞ。数ではこちらの方が有利だ。まだ弾もかなり残されている。」

    アルミン「何を言っているのかな?」ニヤリ

    フロック「!?」スカッ!!!!

    モーゼス「何!?」バッ!!!!!

    ファーラン「後ろから敵の奇襲!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    ???「」ビュン!!!!!ダッ!!!!!

    ライナー「速い!!!!」ズドドドドドドド!!!!!

    ???「」ゴキッ!!!!!

    エレン「あれは‥アルミンの顔だと!?」

    ファーラン「なら奴はクローンか‥」

    アルミン「いいえ‥違います。あれも僕そのものです」ニヤリ

    ドゴッ!!!!!!

    ライナー「地面から出てきやがった!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    モーゼス「落ち着け!!!まず敵の動きを見るんだ!!!」ズドドドドドドド!!!!!

    アルミン「一番落ち着いた方がいいのはあなたですよ」ニヤリ、ビュン!!!!!!

    ザシュッ!!!!!!

    アルミン「」ドサッ!!!!!

    アルミン(僕の分裂体の首をブレードで一瞬で切り落とした‥人間の反応速度ではない‥)

    モーゼス「‥敵数残り4体だ!!!!」ズドドドドドドド!!!

    アルミン「ぐっ!!!!!」ドシュ!!!!!

    アルミン(これは想定外だ‥僕が予め用意しておいた分裂体の奇襲攻撃をこうもあっさりと‥)ビュン!!!!!!!!

    モーゼス「ふん!!!!!!!」ザシュッ!!!!!

    アルミン「」ドサッ!!!!!!

    アルミン(またアイツにやられた‥くそっ!!!!)ビュン!!!!!!

    アルミン「お前ら!!!あのモーゼスとか言う奴を優先して殺せ!!!!」ビュン!!!!!

    アルミン「おう!!!任せろや!!!!!」ビュン!!!!!ダッ!!!!!

    フロック「はっ!!!!あっ!!!!」ザシュッ!!!!!!

    アルミン「!?」ボタボタ!!!!!

    フロック「誰がビビってるだって!?なぁ!!!!?」ザシュッ!!!!!

    アルミン(まずい‥さっきまで怖気ついていたアイツまで勢いを取り戻している‥)ビュン!!!!!

    アルミン「」ドサッ!!!!!

    アルミン(またやられた‥しかもフロックとかいう奴に‥残りは僕を含めて二体だけ)ビュン!!!!!

    バシュッ!!!!!!!!!!ザシュッ!!!!!

    アルミン(ん?この音はなんだ!?)ビュン!!!!

    アルミン(あれ‥さっきまであそこにいたモーゼスはどこへ‥)ビュン!!!!

    ライナー「奴を包囲するぞ!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    エレン「おう!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    ファーラン「あとは奴1人だけだ!!!このまま押し切るぞ!!!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!

    フロック「さっきまでの勢いはどうした!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    アルミン(くっ‥物凄い連射だ‥これでは退路が絶たれてしまう‥)ズサァッ!!!!!

    アルミン(だがあの4人は僕の周りを撃ちまくっているだけで僕を撃ってこない‥)

    アルミン(何か作戦があるのか?でも無限には撃ち続けられないぞ?‥弾が尽きた時こそ‥君達の最期だ!!!!)

    ギュイイイィン!!!!!ゴォ!!!!!!

    アルミン(なんだまたさっきの‥いやそもそもこの音は何なんだ!?上から‥)ザシュッ!!!!!!!!

    アルミン「!?」ボトッ!!!!!!ゴトッ!!!!コロコロ

    モーゼス「‥片付いたな‥」スタッ!!!!!

  91. 91 : : 2020/02/23(日) 15:06:06
    アルミン(なんで僕の視線が急に低くなったんだ?まさか斬られたのか?くそっ‥何が起きたんだ?)

    モーゼス「どうした?もう再生できないのか?」スチャ!!!!

    アルミン(なんだ‥あの身体につけている装置は‥あれで飛び回っていたと言うのか?‥そんな)ジュワァ!!!!!!!

    モーゼス「身体が崩壊していくな‥やはり終わりのようだな」ガチャン!!!!!

    アルミン(くそっ!!!!分裂と急激な再生を繰り返したからだ‥力が残ってない‥再生できないし意識が遠のいていく‥)

    モーゼス「念のため焼夷手榴弾で死体を焼き払うぞ」

    フロック「了解!!!!」ダッ!!!!

    ライナー「」ダッ!!!!!

    エレン「‥モーゼスさん。」

    モーゼス「なんだ?」

    エレン「ソイツは俺にやらせてください。」

    モーゼス「‥分かった‥俺は他の死体を焼いてくる」ダッ!!!!!

    アルミン「エレン‥」

    エレン「流石だな‥首を斬り落とされてもまだ喋れるのか?」

    アルミン「君だって‥人間ではないだろ?‥同じ化け物だ‥違うか?」

    エレン「そうだな‥確かに俺は普通の人間ではないな」

    アルミン「‥まさか‥ただの人間にこの僕が敗北するなんて‥」

    エレン「アルミン‥確かに人間は弱い。だが格上の奴を倒すために頭を使って作戦を立てる事が出来るし、強靭な生物を殺す武器だって作る事が出来る」

    アルミン「‥」

    エレン「それに俺のように特異体質のような人間だっている。それにただの人間でもリミッターを外して限界を超えた強さを手に入れるやつもいる。英傑やライナーとモーゼスさんのようにな」

    アルミン「あぁ‥あのモーゼスという男は別格だった‥状況判断だけでなく‥動きも君たちとは違った‥」

    アルミン「それにあの動き回る武器‥あれは普通の人間では肉体が速度に耐えきれないはず‥あれを使いこなすなんて‥化け物だよ‥完全に誤算だった」

    アルミン「‥君達はマネー部隊よりもずっと手強かった‥」

    エレン「アルミン‥お前がこうなっちまったのは‥俺のせいだ」

    エレン「だからせめて‥俺が」カチン!!

    アルミン「君のせいでは無い‥僕がこうなるのは時間の問題だった‥人は生まれた時から性が決まっている‥それは誰にも変えることは出来ない」

    エレン「‥」

    アルミン「君達は後悔することになるだろう‥いずれ‥取り返しのつかない事が起きる‥」

    アルミン「ふっ‥上級国民に支配されていた頃が‥良かったと思う時が‥」ボォッ!!!!!!

    アルミン「」ズォン!!!!ボォッ!!!!!!!!!

    エレン「安心しろ。そんな未来はこねぇよ」スタスタ

    エレン「俺たちは必ず本当の自由を取り戻す。」スタスタ

    モーゼス「終わったか?エレン?」

    エレン「はい‥」

    ライナー「大丈夫か?エレン?」

    エレン「当たり前だ‥風神に入った時から想定外の事が起こる想定はいつもしている。例え昔死んだはずの親友が生きていたとしても‥俺が殺す事を躊躇う理由にはならない」

    ライナー「そうか‥余計な心配をしてすまなかったな」

    エレン「別に謝る事じゃねぇよ。気にするな」

    ファーラン(一時はどうなるかと思ったが‥結果は俺たちの勝利だ。)

    モーゼス「まだ敵が潜んでいるかもしれない。警戒を怠るな。」

    全員「了解!!!!」バッ!!!!!

    モーゼス「まだ武器には余力がある。これより調査を続行するためさらに奥へと進行を開始する。全員気を緩め‥」


    ズドドドドドドド!!!!!!!!!ガッ!!!!!!

    ファーラン「なんだこの音は!?」

    フロック「近づいてくる?敵襲か!?」バッ!!!!

    ライナー「まぁ‥だろうな」

    ズドォッ!!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!


    全員「!?」

  92. 92 : : 2020/02/23(日) 15:41:25
    エレン「な、なんだ!?この黒い生物は!?」

    フロック「全身が黒い体毛‥いや黒い皮膚なのか?」

    ファーラン「デカイ‥2メートルは軽く超えている」

    化け物「‥」キョロキョロ

    モーゼス「何をしている‥」

    ライナー「コイツも‥上級国民の実験による生物兵器でしょうか?」

    モーゼス「だろうな‥自然界にこんな化け物がいるなんて聞いたこともないしな」

    エレン「攻撃しますか?」

    モーゼス「いや‥様子が変だ‥こちらに気付いていないのか‥」

    ファーラン「静かに距離を取った方がいいかもしれませんね‥」

    モーゼス「あぁ‥だがこんな化け物を野放しにするわけにはいかない。距離を十分に取った上で、スナイパーライフルで遠距離から仕留めるぞ」

    エレン(コイツはヤバそうだ‥上級国民の力で造られたのは間違い無いだろうが‥)スッ!!!!

    モーゼス(なるほど‥こちらに気付いていないという事は‥視力が弱いということか‥だが何故こちらまで来たんだ?)スッ!!!!!

    モーゼス(まさかさっきのアルミン・アルレルトとの戦闘の音を感知してここまで来たのか?‥あの探す動作から察するに‥)スッ!!!!!

    フロック「よし‥ここまで距離を取れば大丈夫でしょう‥俺が狙撃をします」

    モーゼス「待て‥」

    ファーラン「どうしたんですか?」

    モーゼス「全員集中して集まっていれば一瞬でやられてしまうかもしれない」

    エレン「しかしかなり距離を取っていますが‥」

    モーゼス「用心しておいて損する事はない。全員が散らばって合図と共に全方向からの一斉射撃を行い奴を撹乱するぞ」

    全員「了解!!!」バッ!!!!!!!!


    化け物「」スタスタ、キョロキョロ

    エレン(よし‥全員が位置についた‥俺たちを探しているのか知らんが‥お前の命もこれまでだ)ガチャ!!!!!

    モーゼス(もういいだろう‥)ドォン!!!!!!

    化け物「」ドシュ!!!!!バッ!!!!!グルン!!!!!!

    モーゼス(こちらを向いただと!?)カチリ!!!!

    化け物「」ダァ!!!!!!!!!!!!!!ゴォ!!!!!

    全員「!?」

    モーゼス(速い‥速すぎる‥しかも1発撃っただけでこちらの位置をすぐに特定されるとは‥)ドォン!!!!!

    化け物「」ドシュ!!!!!ダッ!!!!!!

    ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!ドドドッ!!!!

    化け物「!」ドシュ!!!ドシュ!!!!ベチャリ!!!!!!

    フロック(用心して正解だった‥おかげで奴を袋叩きにできる!!!!)ドォン!!!!!

    化け物「」ビュン!!!!!ゴォ!!!!!

    エレン(まずい‥モーゼスさんのところへ‥)ドォン!!!!!!

    モーゼス「」バシュッ!!!!!!!

    化け物「!?」スカッ!!!!!

    モーゼス(爪を変形させて殺傷能力のある爪で攻撃してきた‥やはり俺が最初に撃って良かった)スタッ!!!!!!

    化け物「」ズサァッ!!!!!!!

    モーゼス(俺なら奴がどれだけ高速で動いたとしても立体機動装置で木の上まで逃げたり‥距離を取る事ができる)ドォン!!!!!!

    化け物「」ダン!!!!!!!ビュオオ!!!!!!!

    フロック(なんて跳躍力だ‥6メートルは跳びやがったぞ!?)ドォン!!!!

    モーゼス「!」バシュッ!!!!!!!

    化け物「グオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    モーゼス(危ない‥間一髪避ける事が出来たが‥)

    エレン(大木を爪の攻撃で切り裂きやがったぞ‥スピードとパワーだけじゃなくて獲物を仕留める術も持ち合わせている‥)ドォン!!!!!!

  93. 93 : : 2020/02/23(日) 16:03:01
    化け物「」ダッ!!!!ビュン!!!!!

    ライナー「くそっ‥いくら何でも速すぎる!!!」ドォン!!!!!

    ファーラン(あんなに速く動かれると‥スナイパーライフルでも当たる事は困難だ)ドォン!!!!!

    フロック(さっきから当たらない‥いや奴に避けられているからか?‥ただ撃ちまくっても当たらない‥それに弾は有限だ)ドォン!!!!!

    化け物「オオオッ!!!!」ガッ!!!!ダッ!!!!ダン!!!!!!

    モーゼス(しつこく俺を追い回して来やがる‥)バシュッ!!!!!!!

    エレン(最初に撃ったのが俺だったら‥そう考えるとゾッとするな‥木を手足の爪で飛び乗っている)ドォン!!!!!!

    化け物「ウオオオオオ!!!!ガアッ!!!!!」ブオオオオオオオオオン!!!!!!

    フロック「腕が伸びた!?」ドォン!!!!!

    モーゼス(当然‥コイツも変形はするだろうな)バシュッ!!!!!!!ギュイイイィン!!!!!!

    化け物「グオッ‥」スカッ!!!!!!ガシッ!!!!!

    ファーラン(腕を伸ばして攻撃した‥大振りだったから隙が出来た)ドォン!!!!!!

    ライナー「今しかない!!!!!」ドォン!!!!!

    フロック「だな!!!!!」ドォン!!!!!

    ⚠️5人は距離を取っているため無線を使って会話をしている⚠️

    モーゼス「いまだ!!!蜂の巣にしてやれ!!!!」バシュッ!!!!!スタッ!!!!

    エレン(モーゼスさんは少し離れた木の上で待機している‥今なら撃ちまくってもモーゼスには当たらない)ドォン!!!!!!

    化け物「オオッ!?オッ!!!!」ドシュ!!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!!!

    フロック「ハッハッハッ!!!!効いてやがるぞ!!!!!いけるぜぇ!!!!」ドォン!!!!!!

    ファーラン「無駄口を叩くな!!!!!集中しろ!!!!!」ドォン!!!!!!

    エレン「!」カチン!!!

    ライナー「もう弾が‥」カチン!!!!!

    ファーラン「俺たちが思っていた以上に弾を消費してしまった‥らしいな」スッ!!!!

    化け物「」バキバキバキバキ!!!!!!!ジュウウウウウウウウウウウ!!!!!!!

    フロック「身体から蒸気が!!!??」

    ファーラン「しかも傷口から蒸気を発している‥あれだけ撃ち込んだのに再生しようとしているのか!?」

    エレン(上級国民の力を持つ生物には急所は存在しない‥頭や心臓を切断すれば動きを止められるが絶対に殺せる保証はない)

    エレン(上級国民の力を持つ生物を殺すには再生する力がなくなるくらいにダメージを与えなくてはならない‥あれだけスナイパーライフルの弾を撃ち込んでもあの化け物にはまだまだ余裕があると言うことだ)

    モーゼス「いや!!!十分だ!!!!」ザシュッ!!!!!!

    化け物「!?」ボドッ!!!!!

    ライナー「やったぞ!!!!腕を切り落とした!!!!!」

    モーゼス「ただ逃げ回るだけが脳だと思ったか!?」ザシュッ!!!!!バシュッ!!!!!!

    フロック「腕を両方とも切り落とした!!!!これで奴を弱体化させる事が‥」

    ぐちゃぐちゃ!!!!どちゅ!!!!!

    ファーラン「切り落とされた腕が動いてくっついただと!?」

    エレン(切り落とされて身体から分離してもまだあの両腕の肉片には生命力が残っていたのか)

    モーゼス「」バシュッ!!!!!!

    化け物「グオオオオオオオオオオオ!!!!!ウオオオオオオオオオ!!!!!!!」ズドドドドドドドズドドドドドドド!!!!!!

    ライナー「爆発!?」

    フロック「モーゼスさんは斬撃をする時に手榴弾を落として行ったのか‥」

    モーゼス「お前らはそこで動くな!!!!奴はまだ生きている!!!!」

    モーゼス「立体機動装置のないお前らが場所を特定されたら逃げる術はない!!!!その場で待機だ!!!!!」

    全員「了解!!!!!」

    フロック(了解とは言ったが‥あれだけ弾を撃ち込まれて斬撃を受けて‥終いには手榴弾の共鳴爆発を直撃した)

    フロック(いくら何でもあれなら‥倒せたんじゃないか‥)

    化け物「」グキッ!!!メキッ!!!!!

    フロック「!」

    エレン「‥」

    ライナー「まだ倒れないぞ!!!」

    ファーラン「どうやら‥かなりの強敵らしいな‥」

    モーゼス(やはり倒れない‥そして瞬時に再生して両腕はもう接合している。立体機動装置をつけていなければ俺も殺されていた)

    化け物「‥」スッ!!!!!!

    モーゼス「だが調子に乗るなよ‥人類の力を思い知らせてやる!!!!!!」バシュッ!!!!!!!!!

  94. 94 : : 2020/02/23(日) 16:21:34
    化け物「グギャア!!!!!」ダン!!!!!

    モーゼス(脅威的な跳躍力だ‥まさに初見殺しだ‥だが知っていれば対処はできる)バシュッ!!!!!!

    ファーラン「空中で身を捩って木にアンカーを刺した‥」

    フロック「上手いとしか言いようがない‥立体機動装置を扱うには強靭な肉体だけでなく素早く正しい判断力が求められる‥」

    エレン「あぁ‥それに体感した事がないから分からないが‥立体機動装置を扱うには強靭な精神力も必要だ‥」

    ファーラン「そうだな‥あれだけの立体的な動きは普段人間は慣れていないから恐怖心すらある」

    ザシュッ!!!!!!!!

    モーゼス(何とか紙一重のところで躱せて斬撃も当てているが‥あの化け物の動きについていく為にガスを大量に消耗してしまう)バシュッ!!!!ギュイイイィン!!!!!!!

    ザシュッ!!!!!!!!

    化け物「」ガシッ!!!!!!グチャグチャ!!!!!

    ライナー「!」

    エレン「頭を斬られた瞬間に掴んでくっつけた‥」

    ファーラン「おいおい‥なんて再生力してやがるんだ‥」

    フロック「俺も今まで色んな上級国民の力を持った生物と戦って来たが‥あれほどの生命力を持った奴は初見だ‥」

    ライナー(上級国民の力は基本的には人間にしか作用しない。ウイルス性のもので大量に投与されたり、大量の血を浴びた者は身体に変異が生じる。チンパンジーやゴリラなどの例外もいたらしいが、あの黒い化け物は元々は人間だったのか?)

    ライナー(それとももともとの肉体が人間に勝る生き物に作用しているのか?奴の脅威的な生命力の根源は一体どこから‥)

    ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!ザシュッ!!!!!!!

    フロック「モーゼスさんが回転力をさらに上げて勝負にでたぞ!!!!!」

    化け物「!?」ボドッ!!!!!ザシュッ!!!!!!

    ファーラン「さすがのあの化け物もモーゼスの加速した立体機動の動きに対応できていないようだな」

    エレン「そのようですね‥ですがこれで仕留めれなければ‥」

    ファーラン「そうだな‥いくら実力があっても機動力が無ければ人間は無力だ‥」

    化け物「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!!

    モーゼス(さすがにこの動きにはついて来れないか‥だがガスの消耗が激しい上に肉体にかかる負荷も先ほどまでの動きとは比にならない)ザシュッ!!!!!!!!!

    化け物「!!!!!」ガクンッ!!!!!!

    エレン「奴が初めて膝をついたぞ!!!!!」

    フロック「やっちゃってください!!!!モーゼスさん!!!!!!」


    モーゼス「はぁっ!!!!!」バシュッ!!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!!!!!!!!!ガキン!!!!!!!!!!!!!!!!

    モーゼス「」ズドドドドドドド!!!!!ズサァッ!!!!!!!!!!!

    化け物「」バラバラ!!!!ドサッ!!!!!!


    ファーラン「倒れたぞ!!!!モーゼスさんのところへ行くぞ!!!!!」ダッ!!!!

    フロック・エレン・ライナー「了解!!!!」ダッ!!!!!!!


  95. 95 : : 2020/02/23(日) 16:42:41
    化け物「」

    モーゼス「来たか‥」

    フロック「かなり危なかったですね」

    モーゼス「あぁ‥俺が戦って来た生物兵器の中でも一番手強かった。」

    ファーラン「俺もそう思います。‥認めたくはないですがモーゼスさんがいなければ‥俺たちはコイツに殺されていたでしょう」

    ライナー「確かにそうですね‥」

    モーゼス「そうだな‥だが俺も立体機動装置が無ければ殺されていただろう。風神の技術班には感謝しかないな」

    エレン「!ちょ!!!」

    化け物「」グン!!!!!!

    全員「!?」バッ!!!!!!

    モーゼス(コイツ‥死んだフリしていたのか!?この距離はまずいぞ!!!俺は逃げられるが他の4人は‥)バッ!!!!!!

    エレン「皆さんは離れて援護射撃をしてください!!!!」ゴキッ!!!!!!!!!!!!!!!!

    モーゼス「よせエレン!!!!お前1人では無理だ!!!!」

    エレン「仕方ないです!!!ここまで近づいたらどうせ逃してくれない!!!!だったら上級国民の力を持つ俺がメインで戦うしかない!!!!!」ブオオオオオオオオオン!!!!!!!

    ガキンッ!!!!!!!ガン!!!!!!

    化け物「」ビュン!!!!!!!!!

    エレン(俺の爪も通用するが‥パワーが違いすぎる‥押される‥)ドゴォン!!!!!!!!

    化け物「オオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」ビュン!!!!!!

    モーゼス「お前たち3人は離れたところで待機していろ!!!!!」チャキン!!!!!!

    ライナー「そんな!!!!」

    フロック「俺たちも戦います!!!!」

    モーゼス「ダメだ!!!武器を消耗している今!!!!!再生能力のあるエレンと立体機動装置のある俺しか奴とは戦えない!!!!」ダッ!!!!!

    ファーラン「‥2人とも‥モーゼスさんなね言われた通り俺たちは離れたところで待機だ」

    フロック「しかし仲間が戦っているのに黙って見てろと言うのですか!?」

    ライナー「フロックの言う通りです!!!!」

    ファーラン「いやダメだ。あの化け物には人数など意味がない。圧倒的な武力がないとダメだ」

    ファーラン「武器を消耗している俺たちにできる事はない。」

    ライナー「くっ‥」

    ファーラン「それに全滅だけは回避しなければならない‥誰かがこの化け物について報告しなければならない。そうでないと多くの犠牲者が出る事になってしまう」


    フロック「分かりました‥」

  96. 96 : : 2020/02/23(日) 16:54:40
    化け物「グオッ!!!!!」ザシュッ!!!!!!

    エレン「ぐああっ!!!!」ボタボタ!!!!!

    モーゼス「エレン!!!!!」ザシュッ!!!!!ドガアッ!!!!!

    化け物「!」バッ!!!!!

    モーゼス(深追いはせず‥冷静に俺たちの動きを見るために距離を取った。肉体精神共に最高レベルだな‥)ザッ!!!!

    モーゼス「エレン!!!!再生はできるか!?」

    エレン「もちろんです‥このくらいの傷‥」ドクン!!!!!

    モーゼス「どうした!?」

    エレン「はぁ‥はぁ‥あれ‥再生できない‥」

    モーゼス「‥なんだと‥」

    化け物「」ダッ!!!!!!!!!!

    エレン「危ない!!!モーゼスさん!!!!!」

    モーゼス「だから‥」ザシュッ!!!!!

    化け物「!?」ザッ!!!!!

    モーゼス「人類の力を舐めるな!!!!」バシュッ!!!!!!!!!!!

    化け物「オオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

    ライナー「エレン!!!!大丈夫か!?」

    エレン「お前ら!!!何でこっちに来たんだ!?」

    ファーラン「おい‥何をやってやがる!?」

    フロック「すみません‥でも仲間がやられそうになっているのに‥黙って見ているわけにはいかない」

    エレン(幸いあの化け物はモーゼスさんに夢中になっていてこちらには関心がないようだな)

    フロック「お前‥何故傷を治さないんだ?」

    エレン「治さないじゃなくて、治せないんだ」

    ファーラン「‥それは本当なのか?」

    エレン「えぇ‥それにあの化け物の爪による斬撃を受けてから体調も悪化して来ました」

    ライナー「‥」

    モーゼス(あいつら‥エレンのところへ‥)バシュッ!!!!!!!

    プシュ!!!!!!!

    モーゼス「!」グイン!!!!!

    モーゼス「ぐっ!!!!」ガアッ!!!!!ゴロゴロ!!!!!!

    モーゼス(まずい‥ガスが尽きた‥殺される)

    化け物「‥」ピタッ!!!!!

    モーゼス(動きが止まった‥何故だ?)

    化け物「」ニヤリ

    モーゼス「!?」

    化け物「」ドォッ!!!!!!ダッ!!!!!!

    モーゼス(そんな馬鹿か!?俺がガスを切らすのを待っていたのか!?)

    モーゼス「お前ら!!!!聞こえるか!!!今すぐ戦闘用意だ!!!!」
  97. 97 : : 2020/02/23(日) 17:09:59
    フロック「聞こえていますが‥どうしたんですか?」

    モーゼス「奴がそっちへ向かっている!!!!早く身を潜めるか戦闘に備えろ!!!!」

    ファーラン「くそっ!!!!逃げ‥」

    ズドドドドドドド!!!!!!!ズサァッ!!!!!!

    化け物「」ゴオッ!!!!!

    フロック「もう来やがった‥」ズドドドドドドド!!!!!!!!

    エレン「くっ‥俺も」ググググ!!!!!

    ライナー「無理するなエレン‥俺たちで引き受ける」ガッ!!!!!

    ファーラン「この!!!!いい加減に死ね!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    化け物「」ドシュ!!!!!ブオオオオオオオオオン!!!!!!!!

    フロック「えっ‥」ザシュッ!!!!!!!!

    ファーラン「フロック!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!

    化け物「」ビュンビュン!!!!!!

    ファーラン「あいつ‥距離を取りやがった‥無理やり攻めてこねぇ‥」

    フロック「ぐあっ!!!!ああああっ!!!!」ジュウウウ!!!!!!

    エレン(細胞が破壊されている‥やはり奴の攻撃には何か特別な作用があるのか!?)

    バシュッ!!!!!!!!!!!!

    化け物「!」

    モーゼス(予備のガス管を持ってきて正解だった!!!!今いくぞ!!!!)バシュッ!!!!!!!!

    化け物「」ドォッ!!!!!!!

    フロック「いあっ!!!!ぐあっ!!!!」メキメキメキメキ!!!!!!!!

    ファーラン「この!!!!よくもフロックを!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!!!

    ドゴォン!!!!!!!!!!

    ライナー(地面から何か出てきた!?)

    ドスッ!!!!!!!!!!

    エレン「!?」

    ファーラン「がっ!!!!!」ブシャァ!!!!!!!!!

    化け物「」グイン!!!!!!

    エレン(あの化け物め‥腕を分裂させて地中に忍ばせていたのか?)

    ファーラン(傷は大した事ないが‥)ドクン!!!!!!

    ファーラン「ぐばっ!!!!」ベチャベチャ!!!!!!!

    ライナー「ファーランさん!!!!くそっ!!!!がっ!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!!

    化け物「」ビキビキビキ!!!!!!ガキンッガキンッガキンッガキンッガキンッ!!!!!!!

    カァーん!!!!!ガキンッ!!!!!!

    ライナー「身体を硬化させやがった!?」ガチャ

    ライナー(これじゃあ跳弾で仲間や俺に被弾する可能性がある‥アサルトライフルは使えない)

    エレン「‥俺に任せろ!!!!」ビキビキビキ!!!!!!!

    ライナー「エレン!!!!!!!」

    化け物「」ピキ!!!!!!パキッ!!!!!!

    グサッ!!!!グサッ!!!!グサッ!!!!グサッ!!!!!

    エレン「ごっ!!!!!」ブシャァ!!!!!

    ライナー「何だあれは!?」

    ファーラン「うっ‥ここは‥どこだ」ヨロッ!!!!

    ライナー(フロックとファーランさん‥明らかに様子がおかしい‥)

    エレン(全身から無数のトゲを発現させて‥俺を串刺しにしやがった‥トゲ自体はあまり大きくないが‥身体の至る所に刺さって抜けないし‥何より気分が悪くなってきたぞ‥)グッタリ

    化け物「グァ!!!???」ザシュッ!!!!!!!

    モーゼス「ライナー!!!!!3人を連れて逃げろ!!!!!」

    ライナー「!?」

    モーゼス「お前らだけでも生き延びてこの化け物の情報を伝えろ!!!!!ここでは敗北したが次の勝利に繋げろ!!!!!!!」

    ライナー「くっ‥了解!!!!!」ダッ!!!!!!!!!

    ライナー「ファーランさん!?大丈夫です‥!」

    ファーラン「」

    ライナー(そんな‥もう死んでいる‥)

    フロック「ぐっ‥‥はぁ‥はぁ‥ライナー‥」

    ライナー「フロック!?」

    フロック「俺は‥もうダメだ‥置いていけ」

    ライナー「そんな事出来るわけないだろう!?」

  98. 98 : : 2020/02/23(日) 17:19:38
    フロック「さっき‥モーゼスさんに言われただろ‥誰かが報告しなければ‥犠牲者が‥」

    ライナー「お前はもう喋るな!!!!本当に死んじまうぞ!?」

    フロック「自分の最期くらいは‥分かるさ‥俺は‥」ガクンッ!!!!!

    ライナー「フロック!!!?‥くそっ!!!!!」

    ライナー「エレン!?生きているか!?」

    エレン「あぁ‥何とかな‥まだ生きているぜ」

    ライナー「仕方ない‥車もアルミンに破壊されてないし‥急いで風神本部を目指すぞ!!!!!」ガシッ!!!!!!

    エレン「すまねぇライナー‥」

    ライナー「困った時は助けるのが仲間だろう!?それより振り落とされるなよ!?」

    エレン「あぁ‥」




    モーゼス「」バシュッ!!!!!

    化け物「」ダッ!!!!!ダッ!!!!!

    モーゼス(俺について来ているな‥いいぞ!!!!)ギュイイイィン!!!!!!!

    モーゼス「風神本部!!!!聞こえます!?応答してください!!!!!」バシュッ!!!!!

    本部「あぁ!!!聞こえている!!!何時間も連絡が取れなかったが大丈夫なのか!?」

    モーゼス「現在生物兵器の追撃を受けています!!!!頼みがあります!!!!」

    本部「なんだ!?」

    モーゼス「あまり喋れないので手短に話します!!!救援のヘリを寄越してください!!!!」バシュッ!!!!!

    モーゼス「エレンとライナーがいます!!!!GPSで位置は確認してください!!!!」バシュッ!!!!!

    本部「分かった!!!お前はどうするんだ!?」

    モーゼス「俺に考えがあります!!!!黙って言う通りにしてください!!!!」バシュッ!!!!!

    モーゼス(くそっ!!!もっと早くに救援を呼ぶべきだったが‥残念ながら今までは無線で話す余裕が無かったからな)バシュッ!!!!!

    化け物「ウオオオオオオオオオ!!!!!!」

    モーゼス(今は逃げる事に専念しているから少し余裕ができた‥)バシュッ!!!!!!!!!!


    モーゼス「‥」バシュッ!!!!!!!!

  99. 99 : : 2020/02/24(月) 19:29:10
    ー3日後 風神本部 牢屋ー

    エレン「つまり‥あの黒い化け物は‥攻撃ヘリコプターの砲撃と銃撃の集中攻撃によって絶命した‥」

    エレン「しかし‥ファーランさんとフロックは殉職‥そして今は俺を巡って風神内で内乱が起こりそうである‥」

    エルヴィン「そうだ。君が昏睡状態だった3日間に起きたことはそのくらいだな。エレン。何か質問はあるか?」

    リヴァイ「‥」ギロッ

    エレン(風神実行部隊のトップエルヴィンさんと‥現在の風神の英傑では最強と謳われているリヴァイさん‥)

    エレン(2人とも英傑で‥風神の主戦力だ‥直接会ったことは無かったが‥)

    エレン「あの‥ここはどこですか?」ジャラッ

    エルヴィン「見ての通りだが風神の牢屋とだけ言っておこう。今君の身柄は我々英傑が受け持っている。先程ようやく我々に接触の許可が下りたのだ」

    エレン「これからどうなるんですか!?あと‥モーゼスさんやライナー・ブラウンは!?」

    エルヴィン「安心しなさい。あの2人は生きている。特にモーゼスは立体機動装置を使ってあの黒い化け物を誘導してくれた。彼の功績が無かったら、我々の攻撃ヘリコプターが有効な攻撃をする事が出来なかっただろう。それからライナー・ブラウンからは戦闘について事細かく尋ねている。」

    エルヴィン「君と会うのは初めてだね。上級国民の力を持っていると言うのは本当なのか?」

    エレン「は、はい‥ですが‥俺は上級国民の力を掌握しています‥暴走することもないですし、仲間を裏切ろうだなんて思っていません」

    リヴァイ「はっ‥上級国民の力だけ使えて精神崩壊のリスクもないだと?随分と都合の良い話だな?」

    エルヴィン「リヴァイ‥彼が嘘をつく理由はないと結論に至ったはずだが?」

    リヴァイ「そうだったな‥だが俺はコイツを信用していない。そもそも何でコイツは風神に加入できたんだ?」

    エルヴィン「詳しくは分からないが‥ロッドさんの意向らしい‥」

    エレン「‥」

    エルヴィン「まだ分からない事だらけだが‥今すべきことは君の意志を聞くことだと思っている」

    エレン「!」

  100. 100 : : 2020/02/24(月) 19:41:28
    リヴァイ「俺はそうは思わないが‥こんな不確定な不安要素がいれば組織も機能しないんじゃねぇか?」

    エルヴィン「リヴァイ‥」

    リヴァイ「前に起きたナラカのスパイの騒動もお前が絡んでいるんじゃないのか?ん?報告書を見ればコニー・スプリンガーとサシャ・ブラウスとは親交があったようだが?」

    エレン「いえ‥俺は‥スパイなんかじゃありません。自由を取り戻すために‥風神に加入しました」

    リヴァイ「そうか。それは結構な志だな。だが口だけなら何とでも言えるだろ?」

    エルヴィン「リヴァイ。ここで彼を責める事に何の意味がある?もう時間がない」

    エレン「どう言う事ですか?」

    リヴァイ「これからお前をどうするかって裁判をやるんだよ。」

    エレン「!」

    エルヴィン「エレン。いきなり色々と言って混乱しているだろう。だがこれだけは信じて欲しい。我々は君の味方だ」

    リヴァイ「おい‥その我々ってのは俺も入っているのか?だったら違うぞ?」

    エルヴィン「‥とにかく君の意志が鍵だ。風神は今戦力だ。君のような類い稀な力を持つ者こそが上級国民との戦局を決定する要因になる。そう、君の存在はこの絶望的な状況から人類の自由を取り戻すための鍵となる」

    エレン「‥」

    ガチャン!!!!!

    エレン「ひっ!?」ビクッ!!!

    ハンジ「じゃあもういいかな!?ねぇ!!いいよね!!?」

    エレン(この人は現在の英傑の中で唯一女性のハンジさん‥そしてハンジさんの隣にいる大男は同じく英傑のミケさん‥)

    エレン(ずっと俺の見えないところで話を聞いていたのか‥それにしても英傑が4人も‥今は5人しか居ないから‥これは非常事態なのだと‥改めて認識できる)

    ハンジ「エルヴィン!!!準備があるでしょ?もう行きなよ」

    エルヴィン「準備ならとっくに終わっている。あとはやるべき事をやるだけだ。‥私とリヴァイは行くが‥あまり私情を挟むなよ?」

    ハンジ「分かってるって!!!ほら!!行った行った!!!」

    エレン(英傑には変わり者が多いが‥この人はその中でも特に目立っているな‥)

    スタスタ‥ガチャン!!!!バタン!!!!!

    ハンジ「はぁやっと煩いのが行ったよ‥ごめんねエレン。待たせてしまって」ニッコリ

    ミケ「出ろ‥」スン、カチリ!!!!

    エレン「は、はい‥」スタスタ

    ハンジ「時間がないから歩きながら話そうか」ニッコリ、スタスタ

    エレン「わ、分かりました‥」スタスタ

  101. 101 : : 2020/02/24(月) 19:48:41
    ハンジ「ふぅ‥やっと出られたね。あんなところ嫌だったでしょ?」スタスタ

    エレン「いえ‥俺はさっき目覚めたばかりなので‥」スタスタ

    ハンジ「あぁ!!そうだったね!ごめんね。私少し天然なんだよ」スタスタ

    ミケ「それは言わなくても分かると思うぞ‥」スタスタ

    ハンジ「ん?何か言った?」スタスタ

    ミケ「」スンスン!!!スンッ!!!!

    ハンジ「私は風神で英傑をやっているハンジ・ゾエだ。会ったことは無かったよね?」スタスタ

    エレン「あ‥あの‥」ヒキッ!!!

    ハンジ「‥彼も私と同じ英傑のミケ・ザカリアス。そうやって初対面の人の匂いを嗅いでは‥」スタスタ

    エレン「!」スタスタ

    ミケ「フン‥」スンッ!!!

    エレン「‥」スタスタ

    ハンジ「鼻で笑う癖がある。多分深い意味はないと思うけどね。まぁこんなのでも英傑を務めるほどの実力者ではあるんだ」スタスタ

    エレン(こんなのって‥人の事言えないと思うけどな‥)スタスタ

    ハンジ「あ!」ピタッ

    エレン「?」

    ハンジ「ごめん‥無駄話し過ぎた。もう着いちゃったけど‥大丈夫さ!!」

    エレン「え‥」

    ミケ「‥」

    ハンジ「むしろ説明なんか無い方がいい。エレンが思っている事をそのまま言えば良いと思うよ。私達は勝手な事だけどさ‥君を盲信するしか無いんだ」

    エレン「‥」

    ミケ「‥健闘を祈る」ガチャン!!!!!


  102. 102 : : 2020/02/24(月) 20:26:33
    ー審議所ー

    エレン(審議所だと?‥俺は審議所の近くの牢屋に囚われていたのか‥)スタスタ

    兵士「そのままゆっくり進め」スタスタ

    兵士2「そこに跪け」ガチャガチャ、ガチャン!!

    エレン(ピクシス司令にウーリーさんに‥ヒストリア嬢まで‥あっちにはリヴァイさん達もいる‥)

    ダリス「さぁ‥初めようか」ガタン

    エレン(あの人は確か風神大幹部の1人‥ダリス・ザックレー総統?)

    ダリス「エレン・イェガー君だね?君は人類が自由を取り戻す為に命を捧げると誓った風神の兵士である。‥違わないか?」

    エレン「はい‥間違いありません」

    エレン(そう言えばこれは‥一体何を裁くんだ?‥何のための裁判なんだ?)

    ダリス「異例の事態だ。通常の風神内の法が適用されない兵法会議とする。決定権は私に全て委ねられている。」

    エレン「!」

    ダリス「君の生死を‥今一度改めさせていただく事にする」

    エレン「‥」

    ダリス「異論はあるかね?」

    エレン「‥いぇ‥ありません」

    ダリス「察しが良くて助かるな。この事態は異例を極め相反する感情論がこの現在は風神唯一の施設となった本部の中でひしめいておる。」

    ダリス「ある者は君を破滅に導く悪魔と呼び‥またある者は希望へと導く救世主とも呼ぶ」

    エレン「‥」

    全員「‥」

    ダリス「やはり他の風神の者達に君の存在を隠す事は不可能だった。君の存在をいずれかの形で公表せねば上級国民とは別の脅威が発生しかねない。」

    エレン(そうだ‥俺が上級国民の力を持つ事は英傑の候補になってもロッドさんや一部の人間以外には‥公表していなかった。だから俺とあまり接点のなかった奴らは風神組織内に上級国民の力を持つ特殊な人間がいるなんて思いもしなかった‥だろう)

    エレン(ロッドさんとかレイス家の人達には配慮があって‥俺は生かされてきた。だが組織全体に俺の存在が明るみになった今は‥こうして裁判するしか無くなったというわけなのか?)

    エレン(だが何故だ?俺の隊の人間やライナー達は少なくとも俺の力については知っていたはず。上の人間だって詳しく認知していなかったとしてもある程度の知識はあったはず。だが‥何年も経った今‥何故このクソ忙しい時期に貴重な時間を割いて主力メンバーを集結させて裁判をする?)

    エレン(そうしないといけない理由が新しくできた‥そういう事なのか?‥よしだんだん‥理解はしてきた‥とにかく‥)

    全員「‥」

    エレン(俺ができる最善の手は‥発言を間違えるな‥という事だな)

    ダリス「今回の会議で決めるのは君の動向をどちらに委ねるかだ」

    エレン「どちら?」

    ダリス「あぁ‥君を殺すと主張しているドーク派か‥あるいは生かすと主張するスミス派か」

    エレン「!?」

    全員「‥」

    エレン(何となく想像はしていたが‥スミス派ってのはエルヴィンさん達の集団か‥そしてドーク派ってのは英傑のナイル・ドークさんの集団のことだろう)

    ナイル「」ギロッ

    エレン(上級国民から本当の自由を取り戻すという同じ志を持っているはずの風神内でこうも意見が分裂するとはな‥正義を主張している風神も一枚岩ではいかないな‥)

    エレン(さっきの牢屋での説明を聞く限り‥エルヴィンさん・ハンジさん・ミケさん・リヴァイさんの4人の英傑は生かす側のスミス派。そして5人目の英傑であるナイルさんは殺す側のドーク派‥)

    ダリス「では早速だがドーク派より案を聞かせてくれ。」

    ナイル「はい。風神英傑ドーク派代表であるナイル・ドークより提案させていただきます。我々はー」

    エレン「‥」

  103. 103 : : 2020/02/24(月) 20:40:26
    ナイル「エレンの人体を徹底的に調べ上げた後に、速やかに処分するべきだと考えております。」

    全員「‥」

    ナイル「彼の存在を肯定することの実害の大きさを考慮した結果、この結論にドーク派は至りました。」

    ナイル「彼は風神の英傑候補であり戦闘能力に関しては英傑にも迫るものがあり、その実力で今まで風神に貢献してきた事も事実です。3日前のブラック・マダラを討伐したのもエレンの力があった‥からかもしれません。」

    エレン(ブラック・マダラ?‥あの黒い化け物の事か?)

    ナイル「ブラック・マダラとの戦闘が終わり彼の存在が明るみとなり風神内では彼を英雄視する者もいます。しかし彼が我々の最大の敵である上級国民の力を持っていた事を全体に公表する事はなかった。その結果こうして風神組織内ではエレンを巡る内乱が生じかねない状況にあります」

    エレン(英雄視だと!?‥一体今の風神組織内ではどんな状況なんだ‥!?)

    ナイル「彼の力がブラック・マダラ討伐及び風神に人類に貢献してきたのは紛れもない事実でしょう。しかしその存在が実害を招いたのも事実であります。彼は高度に風神内で政治的な存在になり過ぎました。」

    ナイル「ナラカが壊滅して上級国民が本格的に我々を潰しにかかっている今は少しでも多くの上級国民に関するデータが必要になるでしょう」

    エレン(は?‥ナラカが壊滅‥だと!?‥じゃああの若木竹丸も死んだってのか?)

    ナイル「なので解剖して徹底的に調べ上げた後にせめて出来る限りの情報を残してもらった上で、我々人類の英霊となっていただきます。」

  104. 104 : : 2020/02/24(月) 20:59:54
    ダリス「そうか‥では次はスミス派の案を伺う事にしよう」

    エルヴィン「はい。代表であるエルヴィン・スミスより提案させていただきます。」

    エルヴィン「我々スミス派はエレンを正式な風神の仲間として迎え入れて、上級国民の力を利用して人類の自由を奪還します」

    エルヴィン「以上です」

    エレン「!」

    ダリス「ん?もういいのか?」

    エルヴィン「はい。彼の力を借りれば人類の自由を奪還できます。何を優先すべきなのかは明確だと思われます」

    ナイル「‥」

    リヴァイ「‥」

    ダリス「そうか‥」

    ナイル派兵士「ちょっと待ってくれよ!!!今度こそ全てのスパイを完全撲滅するべきではないのか?」

    ナイル「おい‥」

    ナイル派兵士「この風神施設は地上から地下まで核シェルターを凌駕するほどに頑丈な設計がされている!!!つまり中にいるスパイ共を全滅させれば我々の勝利は時間の問題だ!!!」

    ナイル派兵士「お前らは出来もしない理想ばかり言って我々を破滅に陥れるだけだろ!?これ以上お前らの英雄ごっこには付き合ってられない!!!風神はエレン・イェガー無くとも戦力は十分にある!!!ならばリスクの早期発見排除をして徹底的に不安要素は取り除くべきだろう!?」

    リヴァイ「ふっ‥よく喋るな豚野郎。上級国民がブラック・マダラを大量に投入してきたらどうする?」

    リヴァイ「いくら核ミサイル1発ではびくともしないこの本部でも何十発も撃ち込まれたらどうなるんだ?まぁ‥核を使ったら地球の環境破壊は進む。奴らが核ミサイルを連発するそんな馬鹿じゃないと思うが‥絶対にという保証なんてのはどこにもねぇ」

    リヴァイ「ならば少しでも戦力を増やして戦うべきじゃねぇのか?お前らの言っている我々ってのはドーク派の人間だろ?同じ風神って仲間なのにスミス派の俺たちは視界に入っていないのか?」

    ドーク派兵士「‥なんだと‥このチ‥」

    リヴァイ「」ギロッ

    ナイル「もうよせ‥感情論では奴らを黙らせる事は出来ない。論理的に展開していくぞ。ハンジ」

    ハンジ「なんだい?」

    ナイル「お前はブラック・マダラに殺されたフロック・ファルスターとファーラン・チャーチの遺体から抽出した細胞でブラック・マダラについて研究を始めたらしいな?」

    ハンジ「それがどうしたの?」

    ナイル「エレンとブラック・マダラについての関係性もここで話しておくべきだと思うが?」

    全員「!?」

    エレン(俺とブラック・マダラの関係性だと!?なんの話だ!?)

    エレン(俺の力は上級国民の力に由来するものだ‥あの化け物とは違うと思っていたが‥それは違ったって言うのかよ?)

  105. 105 : : 2020/02/24(月) 21:14:14
    ハンジ「そうか‥そんなに知りたかったのか‥ならしょうがないなぁ‥」ニチャア

    全員「‥」

    ナイル「ハンジ‥専門的な事は我々の多くは分からない。なるべく分かりやすく説明しろよ」

    ハンジ「分かったよ‥要するにさ‥ブラック・マダラの魅力について事細かく説明すればいいんだね?」ニヤリ

    エレン(あ、ダメだこの人。全く分かってない)

    ハンジ「ファーラン・チャーチとフロック・フォルスターの遺体からブラック・マダラの細胞が微量ながら抽出されたんだ。それを元にして私は3日前からブラック・マダラの細胞について調べていたんだ。本当はブラック・マダラの遺体から調べたかったんだけどさ。生半可な攻撃じゃ絶命しないからブラック・マダラの死体はほとんど肉片が無かったし、残った細胞も損傷が激しかったから無理だったのさ。まぁエレンを調べれば今より有力な情報を手に入れる事ができるのはドーク派の意見に賛成だよ。ただエレンを殺してしまったらもうブラック・マダラについて調べる術は消えてしまう。あんな化け物を生け捕りにするなんて不可能に近いからね。」

    全員「‥」

    エルヴィン「ハンジ‥」

    ハンジ「あ、ごめんごめん。じゃあ本題に入るよ。まずブラック・マダラは上級国民の力を根源としているのは間違いない。何故なら今まで風神が独自の生け捕り方法で捕獲したゾンビや上級国民の力を持つ人間の遺伝子構造と酷似していたからだ。実際にブラック・マダラは身体を変形させたり、再生能力があったりと特徴があった。ここでブラック・マダラの脅威を目の当たりにしてない人はこう思うだろうな。瞬時にして変形して同時にゴムのような伸縮性さらには鉄のような硬質化このような特性はブラック・マダラだけでなくナラカ構成員や上級国民の奴らも持っているとね。でもブラック・マダラは通常の上級国民の持つスペックとは明らかに違う。まさに格上の存在だと言えるだろうね。まぁこれまでの生物の歴史からは考えられないかなり異質なのは上級国民にも言える事だ。でも上級国民に関しても未だに未知な部分が多すぎる。では通常の上級国民の力はどのように人間の細胞と結びつくのかと言うと、遺伝子を変異させる特殊なウイルスと形容すべき物質が作用するんだ。この性質が‥」

    エルヴィン「ハンジ‥つまりなんだ?」

    ハンジ(ったく‥これからが良いところなのに‥)

  106. 106 : : 2020/02/24(月) 21:23:03
    エレン(あぁ‥やっぱりこうなったか‥さっきまで煩かった場内もハンジさんにドン引き状態だ)

    ハンジ「はい、つまりですね。ここでは皆さんがよくご存知の通りでいらっしゃるバイオテクノロジーについて足場として述べさせていただきます。」

    全員(よくご存知じじゃねぇっての‥早く要点を言え)

    ハンジ「遺伝子組み換えという言葉は上級国民によって生物兵器が大量生産されてバイオテクノロジーの発展が著しい今の時代ではさかんに使われるようになったわけですが、これはウイルスの力を元に作られております。ウイルスに関してはよくお分かりの通りだと思いますが、自然界においてごく日常的に行われることであります。生命工学の規範となったものがこうしたごく普通の自然現象である事は皆さんもよくご存じのことだと思われますが、通常の上級国民はそれこそごく自然に行ったであろう離れ業とはもっと大規模なものであります。通常の上級国民でさえ信じられない瞬間的な速さとと言っても過言ではない細胞融合と変異を繰り返しているのです!!!しかし!!!ブラック・マダラは例え細胞を破壊されるような戦闘時であったとしても通常の上級国民の力を遥かに上回る速さで細胞融合を繰り返して、それを武器のように使うことができるのです!!!」

    全員「‥」
  107. 107 : : 2020/02/24(月) 21:46:38
    ダリス「ハンジ‥もっと分かりやすく説明できないならば退出してもらうぞ」

    全員(これに関しては意見が完全に満場一致だな‥)

    ハンジ「す、すみません!!!‥えっと‥ですね‥」

    全員「‥」

    ハンジ「つまりブラック・マダラは今まで我々が相手にしてきた上級国民の人間や生物兵器と比べても一番厄介な存在と言うわけです。」

    ハンジ「それは皆さんご存知の通りこのたかが3日で世界各地に散らばっていたナラカ構成員が惨殺されて、壊滅までに追いやられたという事実が物語っているでしょう」

    エレン(ナラカは上級国民ではなく‥ブラック・マダラに壊滅させられたのか?‥いや‥ブラック・マダラを生産しているのは間違いなく上級国民だ。上級国民が殺したって事になるのか‥)

    エレン(いよいよ本気で俺たちを潰しに来るというわけか)

    ハンジ「単純な戦闘能力だけでもトップレベルに厄介な上に、さらに非常に戦う事が困難となる特性がブラック・マダラにはあります。それは少しでもブラック・マダラの攻撃を受ければ死に至るという事です」

    全員「‥」

    エレン(確かにフロックとファーランさんは致命傷ではないのに、急に苦しみだして死んでしまった‥俺も奴の攻撃を掠っただけだが‥)

    エレン(一時は生死を彷徨うほどになった。‥俺が死ななかったのは上級国民の力のおかげなのか?)

    ハンジ「先ほどブラック・マダラとエレンには関係性があると話しましたが、それはエレンは攻撃を喰らって体内にはまだブラック・マダラの細胞が残っているからです」

    全員「!?」ザワザワ!!!!!

    ナイル「そう、これが事実なのだ。いかにこのエレン・イェガーという存在が危険であるのか理解できただろう?」

    ダリス「私語は慎めナイル。」

    ナイル「‥申し訳ありません。ですが彼女の言い分を聞く限り我々の殺すという筋は通るかと思われます」

    ダリス「確かに‥一理あるな‥」

    エレン(ハンジさんはスミス派なんだろ?今の説明で逆に俺をピンチに陥れたのでは?)

    ハンジ「最後によろしいでしょうか。」

    ダリス「‥なんだ?」

    ハンジ「ブラック・マダラはニュースで報道された情報では100体ほど確認されましたが、独自の我々の調査によればそれの十倍の数は存在すると推測されています。いや‥十倍ところの話ではないかもしれません。今まで上級国民が我々を本格的に潰さなかったのはブラック・マダラを生産するのに労力と時間がかかっていたからかもしれません」

    ナイル「つまり‥お前はなにが言いたいんだ?」

    エレン(ハンジさんの言ってる事は正しい。ブラック・マダラという強力な生物兵器を使えば通常兵器のような環境破壊をするリスクもなく俺たち風神を排除できる)

    エレン(きっと上級国民の力を超えるナラカや風神という勢力に完璧に対応するために造り上げられたのがブラック・マダラなのだろう)

    ハンジ「えぇ‥つまりですね。ドーク派の人々はこの強大な生物兵器に対抗する策はあるのでしょうか?」

    全員「‥」

    ナイル「‥本部内にある全ての兵力を結集すればいい。攻撃ヘリコプターの攻撃やモーゼスの立体機動装置の斬撃も有効である。さらに効果力の遠距離武器を活用すればどうにでもなる」

    ハンジ「本当にそうでしょうか?」

    全員「‥」

  108. 108 : : 2020/02/24(月) 22:05:21
    ハンジ「ライナーやモーゼスらの報告書によればアルミン・アルレルトという上級国民の使者と遭遇したとあります。」

    ハンジ「今までは巧みに隠してきたこの本部ですが、支部は全て放棄してカモフラージュする術がなくなり、ここの存在も敵側に特定されそうになっている。つまりここにブラック・マダラの大群や上級国民の軍隊が攻め込んで来るのは時間の問題でしょう。」

    全員「‥」

    ハンジ「ここを潰されれば本拠地が無くなり我々風神が勝利する可能性は限りなく0に等しくなるでしょう。こんか非常事態に優秀な戦力となり、研究材料となるエレン・イェガーを殺す事がデメリットでしかないのは幼稚園児でも分かる簡単な問題だと思います」

    ナイル「だからこそエレン・イェガーという危険な存在を即刻排除するべきだと言っているのだ!!!」

    リヴァイ「馬鹿か‥エレンがいなければ戦力が減るって長々と説明しただろうが?」

    ナイル「エレン・イェガー1人に何が出来ると言うのだ!?こちらの情報が漏れている可能性が捨てきれない以上‥そいつを生かしておく理由はどこにもない」

    リヴァイ「それはお前の妄想だろ?今まで俺たちがリスクを背負わないで前に進めた事が一度でもあったのか?」

    全員「‥」

    リヴァイ「今はエレンが混乱を招いているせいで忘れちまったようだが、俺たちの共通の目的は上級国民を打倒する。違うか?」

    ダリス「‥」

    ライナー「無礼は承知の上ですが発言をお許しください。」

    ダリス「君は確か‥ブラック・マダラ討伐の際にエレンと同じ部隊に配属された‥」

    ライナー「ライナー・ブラウンです。俺とモーゼスさんの報告書には目を通していただきましたか?」

    ナイル「君とモーゼスの報告書には願望的な見解が多く見受けられたため、客観的な資料価値には欠けると判断した」

    モーゼス「モノはいいようだな‥」

    ナイル「それにエレン・イェガーの素性をを調べるうちに驚くべき事実が見つかった。彼はエレン・イェガーは人食いをしてきた一族の末裔であり、それ故に上級国民の力をコントロールできるそうだ」

    全員「‥」

    ナイル「そして彼と親交にあった者達はそれを知っていた上で不問としていたらしい。その食人の動機内容は仕方ない部分もあり、一部は理解できるところもありますが、根本的な人間性には疑問を感じる箇所が多々あります。」

    ナイル「人格は変える事は出来ませんが、他人には気づかれないように偽善者となる事はできる。皮肉にも彼は今まで人食いや上級国民の力を一部の者以外には隠し通してきたと言う曲げられない事実があります。」

    エレン「くっ‥」

    ナイル「それを考慮した上で我々は判断を下しました。彼に風神の命運・人材・資金などを託すべきなのかと」

    兵士3「そうだ‥こいつは人間の姿で風神に紛れ込んだスパイに違いない」

    兵士4「しかし凶暴な本性までは隠す事が出来なかったって事だろ?なぁ‥こんか悠長に話していて大丈夫なのか?」

    兵士5「今目の前にいるコイツはいつ爆発するかも分からないような火薬庫のようなものだぞ?」

    兵士6「そうだ!!!あんな拘束具は無意味だろ!?変異すれば簡単に破壊できる!!!」

    エレン「‥」

    全員「」ザワザワ!!!!!ザワザワ!!!!

    エレン(まずいな‥何か言うべきか‥ここは‥)

  109. 109 : : 2020/02/24(月) 22:17:54
    兵士7「おい‥アイツらもエレン・イェガーと同じなんじゃないか?」

    スミス派「!」

    兵士8「そうだ!!アイツらだって人間かどうか疑わしい‥検査をしているがエレン・イェガーはそれを擦り抜けているからな」

    エレン「ちょっと待ってくださいよ!!!!」

    全員「!?」

    エレン「俺は化け物かもしれませんが‥スミス派の人やモーゼスさん達は違います!!!」

    エレン「だいたい‥ドーク派の人達は何が怖いって言うんですか?」

    ナイル派「!」

    エレン「力を持っている人たちが戦わなくてどうするって言うんですか!?戦うのが怖いのならば力を貸してくださいよ‥」

    全員「‥」

    エレン「この‥腰抜け共め‥」

    ナイル「何だと!?」

    エレン「いいから黙って俺に全部投資しろ!!!!!」

    ナイル「もういい!!!この場で射殺する!!!!」ガチャン!!!!!

    エレン(まずい‥やっちまった‥)バキッ!!!!!

    カラーン!!!!コロ‥カッ!!!!

    エレン(何か飛んだ‥あれは‥俺の歯?)ドサッ!!!!

    リヴァイ「」ドゴォン!!!!!!

    エレン「!?」ガクンッ!!!!!

    リヴァイ「これは自論だが躾に一番効くのは痛みだと思う。今お前に一番必要なのは言葉による教育ではなく教訓だ」ドゴォン!!!!!

    エレン「ぐっ!!!!!」ドゴォン!!!!ガシャン!!!!!

    リヴァイ「しゃがんでいるから丁度蹴りやすいしな!!!」バキッ!!!!!

    ナイル「待てリヴァイ!!!!」

    リヴァイ「何だ‥?」

    ナイル「‥危険だ。恨みを買ってコイツが今ここで暴れたらどう責任を取るんだ?」

    リヴァイ「何を言ってやがる?お前らはコイツを解剖するんだろ?」

    全員「!?」

    リヴァイ「はっ‥コイツは上級国民の力を有してブラック・マダラの細胞が体内に残っていても死なないらしいが‥それどころかその細胞の影響で強化されているってハンジの仮説がある‥でもそれがどうした?」

    リヴァイ「そうだとしても俺の敵じゃない」

    全員「‥」

    リヴァイ「じゃあお前らはどうする?コイツを虐めた奴も考えた方がいい。お前らにコイツを殺せるのかとな」

    エルヴィン「総統提案がございます」


  110. 110 : : 2020/02/24(月) 22:58:07
    エルヴィン「エレンのブラック・マダラによって強化された上級国民の力は不確定な要素を多分に含んでおり、その危険は常に潜んでいます」

    ナイル「だからエレンを解剖すべきと言った‥」

    エルヴィン「そこでエレンが我々の管理下に置かれた暁にはその対策としてリヴァイ兵士長及び英傑が複数行動を共にします」

    ナイル「お、おい!?その英傑ってのは俺も入っているのか?」

    リヴァイ「何か問題があるか?それとも今頃になって恐怖を感じているのか?」

    ナイル「そ、そうではない!!!私はただ確認をしたまでだ!!!!」

    リヴァイ「そうか‥なら腹を括ってお前も責任持って行動する事だな」

    エルヴィン「リヴァイほど腕の立つ英傑は風神内にはいません。またリヴァイでなくとも完全武装の英傑が2人いれば今のエレンならば十分に抑え込める事が出来ます」

    ダリス「ほぅ‥出来るのか?リヴァイ?」

    リヴァイ「殺すことに関しては間違いなくな。問題はむしろその中間が無いことにある‥」

    ナイル「確かにリヴァイ兵士長は最強と言っても過言では無い。彼の実力を疑う者が多くいるが、私や彼の部隊の人間はその異常な強さは目撃している」

    ナイル「それにエレン・イェガーが脅威だとは言え、完全武装の英傑が2人いれば対処はできるでしょう。それは理解できますが‥それを踏まえた上でも危険性が高いと思います」

    ダリス「‥ナイルよ‥お前も分かっているだろう。上級国民はブラック・マダラという秘密兵器をここに来て投入してきた」

    ダリス「あの化け物との戦闘に勝つ事が出来たとしても、エルディア国軍や上級国民達とも戦うことになるのだ。誰がどう見ても我々風神は劣勢だ。」

    ナイル「‥それは重々理解しております」

    全員「‥」

    ダリス「議論は尽くされたようだな‥ここで決めさせてもらおうか」

    ナイル「お待ち下さい。エルヴィン‥聞きたい‥風神内の混乱状態はどうする?」

    ナイル「ここで結論が出たとしてもそう都合よく混乱が収まるとは俺には思えない」

    エルヴィン「お前の言う通りだな。そこでさらなる提案がございます。」

    ダリス「あぁ‥」

    エルヴィン「事態の沈静化を計るために次の特別作戦でエレンが人類や風神にとって有意義である事を証明致します」

    エレン(なんとか‥なったようだな‥)

    エルヴィン「その特別作戦の結果で今後の展望を判断していただきたい。」

    ダリス「ほぅ‥特別作戦?具体的には何をするつもりだ?」

    エルヴィン「はい。肉体を殺す事なく可能な範囲で調査してブラック・マダラに対する有効な策を必ず導き出します。そしてその情報を元に、ナラカを壊滅させたブラック・マダラの掃討を今から1ヶ月後に行います」

    ナイル「なんだと!?そんな事ができると言うのか!?」

    エルヴィン「ブラック・マダラに関しては未だに未知な部分ばかりであるが、我々もただの無知ではない。今まで上級国民とゾンビを調べてある仮説を立てている」

    ナイル「それは‥なんだ?」

    ハンジ「それについては私が説明‥」

    エルヴィン「本来上級国民の力‥ウイルスは人間にしか作用されないと考えられてきた。」

    ナイル「あぁ‥だが例外も報告書には記録として残っているが‥」

    エルヴィン「その例外がブラック・マダラかもしれない。つまりブラック・マダラのベースとなる素体は人間ではない可能性が示唆されている」

    ナイル「確かに‥最強の生物兵器には何か特別な理由があるのだろう‥だがそれがなんだ?」

    エルヴィン「詳細はハンジに尋ねると良い。」

    ナイル「いやそれは遠慮する」

    ハンジ「おい!!」

    全員「‥」

  111. 111 : : 2020/02/24(月) 23:14:26
    ナイル「なるほど‥生物兵器の研究をするわけか。だがその研究とやらが成功したとしてもそれが実戦で活用できるか分からないぞ?」

    エルヴィン「それは分かっている。だから先日5人が装備した特殊アルミニウムで合金された金属の特殊武器を全ての兵士に実装することにする。」

    ナイル「なんだと!?そんな事が可能なのか?今までは資金不足で一部の兵士にしか支給されていなかったんだぞ?」

    エルヴィン「あぁ‥特殊兵器は対磁力兵器になるだけでなく、その特殊な設計構造と密集された火薬や錬金法によって高い攻撃力と実用性があった。だがそれは資金不足で一部の兵士にしか支給されていなかったが」

    ウーリー「レイス家の全財産と風神の協力勢力となっていたスポンサーに依頼して多額の資金を集めた」

    ナイル「それは本当ですか!?」

    ウーリー「あぁ‥急激な戦力を獲得できる。」

    エルヴィン「だがその反動で風神を運営していく力は半年も保たないだろうな」

    ナイル(なるほど‥この裁判は茶番か)

    ナイル(最初からシナリオができたヤラセ‥俺たちドーク派を説得させるための‥まさに茶番だ)

    ナイル「‥そう言う事か」

    エルヴィン「そうだ。それにそれだけでなく立体機動装置を改良した。」

    全員「!?」ザワザワ!!!!ザワザワ!!!!

    ナイル「‥リヴァイの動きを再現するために作られた装置か?」

    エレン(え?どう言う事なんだ?)

    ナイル「だがそれは肉体にかかる負担が大きすぎてモーゼス・ブラウンしか使用できなかった欠陥武器だろ?」

    エルヴィン「改良したと言っただろ?よりコンパクトに軽量化に成功した。つまり使用者のレベルに応じて立体機動装置を使う事ができる。」

    エルヴィン「新型立体機動装置を使えば兵士一人一人の戦闘能力が上がり、結果的に風神全体の戦力は拡大する」

    ナイル「つまり‥俺たちはブラック・マダラの研究‥アルミニウム特殊兵器に新型立体機動装置で戦力を拡大させてブラック・マダラの殲滅‥」

    ナイル「そして上級国民の打倒‥」

    リヴァイ「そう言う事だ‥期限つきのパワーアップだからな。チンタラしている暇はないぞ」

    エルヴィン「リヴァイの言う通りだな。半年以内に上級国民勢力を全て潰す事が出来なければ、我々の敗北を意味する」

    ダリス「‥」

    エレン「‥」

    全員「‥」

    ナイル「そうか‥やる価値はあるな」

    リヴァイ「当たり前だ。リスクを背負わないと勝てない。もうそう言う状況になっちまってる」

    ダリス「よし‥これにて閉廷だ」カン!!!!!!

    全員「」ゾロゾロ!!!!ゾロゾロ!!!!!

  112. 112 : : 2020/02/25(火) 10:56:34
    エレン「イテテ‥」

    エルヴィン「すまなかったエレン。しかし君の偽りのない本心を風神有力者や総統らに伝えることができた」

    エレン「はい‥」

    ミケ「」スンッ

    エルヴィン「効果的なタイミングで用意したカードを切れたのも、その痛みがあってこそだ。」スッ

    エレン「!」

    エルヴィン「君に敬意を‥エレン。これからもよろしくな」

    エレン「はい。よろしくお願いします」グッ!

    リヴァイ「なぁ、エレンよ」ドカッ

    エレン「は‥はい!?」ビクッ

    リヴァイ「俺を憎んでいるか?」

    エレン「いえ‥必要な演出として理解しています」

    リヴァイ「なら良かった。」

    ハンジ「しかし限度があるでしょ‥歯が折れちゃったんだよ?‥ほら」スッ

    リヴァイ「解剖されるよりはマシだと思うが‥それにどうせすぐに生えてくるんだろ?」

    エレン「えぇ‥もう生えてます」

    ハンジ「どれどれ‥本当だ‥再生したのか‥興味深いな」ニチャァ

    エレン「‥」

    リヴァイ「ハンジ‥わざわざ折れた歯を拾っていたのか‥そんなもの捨てたらどうだ?」

    ハンジ「何を言っているんだよ?これも貴重なサンプルになるんだから捨てるわけないだろ?」

    ハンジ「それにしても驚いたな。エレンの再生能力も上級国民並みなのかな?」

    エレン「上級国民のレベルにもよると思いますが‥手足を生やすこともできます」

    ハンジ「え!?なにそれ‥見たいなぁ‥」

    リヴァイ「ハンジ‥なるべく非人道的な実験はやめろよ。」

    ハンジ「わ、分かってるって!!!やるわけないだろ!?」

    エレン(信用できない。物凄く不安だ‥これからどうなるんだ?)

    ミケ「!‥ナイルが近づいてきたぞ。エルヴィン」

    エレン「!‥どうして分かったんですか?」

    ハンジ「ミケは嗅覚に優れているのさ。人間や生物兵器‥もちろん生物だけなく様々な匂いを嗅ぎ分ける事ができる。任務にも役に立てたいるし、私達もミケの能力にはいつも助けられているんだ。ステレス能力の高い敵に対しても不意打ちを食らう事なく対処できるからね」

    エレン「なるほど‥じゃあ俺の匂いを嗅いだのも‥何か理由があったんですか?」

    ミケ「俺はこの鼻である程度の強さを把握できる。鼻で笑ったのは俺の方が上だと感じたからだ」

    エレン「そ、そんな事が出来るんですか!?」

    ミケ「当然だ」スンッ

    ガチャ!!!!バタン!!!!!

    ナイル「失礼するぞ」スタスタ

    エレン「‥」

    ナイル「そう身構えるな。」

    エレン「え?」

    ナイル「別にお前らに嫌味を言いに来たわけじゃないからな」

    ハンジ「なんか意外そうな顔だねエレン?」

    エレン「いぇ‥さっきあれだけ口論したわけですから‥もっと‥こう」

    エルヴィン「ナイルも別に私たちに憎しみを感じているわけではない。エレンを信用できないと言うのは本心だろうが、ナイルは反乱を防いでくれた」

    エレン「!」

    ナイル「あぁ‥本音で衝突できないような組織は崩壊する。だから俺が不安を持っている奴らを代表して討論しただけ。」

    ナイル「だが勘違いするなよ。さっきの裁判で言ったことは紛れもない本心からの言葉だ。事実お前をよく思ってない奴らは多い」

    エレン「分かってます‥」

    ナイル「だがお前のこれからの活躍次第ではそれも覆るだろう。」

    エレン「!」

    ナイル「そして俺たちを失望させるなよ。もしお前が風神を裏切って上級国民の側につくようなら俺が八つ裂きにしてやる」

    エレン「はい‥」

    ハンジ「まぁまぁそんなに脅さなくてもいいじゃないか。エレンだってそれくらい分かっているでしょう?」

    ナイル「ハンジ‥俺はお前も信用できない。エレンの実験も私的なものにしようとしていないか?」

    ハンジ「えぇ!?そ、そんな事ないよ!!私は風神のために研究をしているだけで、私の知的好奇心を満たすためにエレンを調べ上げるなんて‥そんな事考えるわけないじゃないか!?」

    全員「‥」


  113. 113 : : 2020/02/25(火) 11:06:44
    エルヴィン「‥そろそろ本題に入ろうか。ナイルも来たことだし‥」

    ナイル「そうだな‥エルヴィン」

    ハンジ「いや!何か言えよ!?」

    リヴァイ「もうお前は黙ったらクソメガネ」

    ハンジ「うるさいなチビ」

    リヴァイ「‥死にてぇようだな」

    エレン「!」

    エルヴィン「よせ2人とも。エレンの前で恥を晒すな」

    リヴァイ「‥」

    ハンジ「はいはい。どうも話を遮ってしまい申し訳ありませんでした」

    エレン「‥」

    エルヴィン「ではやっと‥本題に入れるな。まずは新兵器2つについてだ。」

    エルヴィン「新型立体機動装置と特殊アルミニウム兵器については既に大量生産されている。よって明日から早速それらを導入した上で訓練を開始する」

    エルヴィン「言うまでもなくこの新兵器2つを使いこなす事ができるようになれば戦力拡大は保証される」

    ナイル「もう人数分あるのか‥」

    エルヴィン「まぁな。ここまでは一般の兵士にも伝えることだ。ここからは極秘の任務となる」

    エレン「極秘の任務‥ですか」

    エルヴィン「そうだ。君の研究及び実験についてだが、この本部では行う事は様々な危険が伴うため旧風神本部で行う事にする。」

    エレン「!」


  114. 114 : : 2020/02/25(火) 14:15:49
    エレン「現在使われている本部の方が設備も整っていますし、戦力も集中しているので安全なのでは?」

    エルヴィン「だが君が暴走した場合どうなると思う?」

    エレン「!」

    エルヴィン「君が本部を壊滅させる事は出来ないだろうが、犠牲者は出るだろう。そしてあのような裁判をして暴走でもしたら風神内では兵士同士に亀裂が生じる」

    エルヴィン「そうなればこれから協力していかなければならないという正念場に勝負をかける事は出来ないだろう。」

    エレン「‥」

    リヴァイ「安心しろ。旧本部は敵襲を受けたことも無ければ、風神内でも限られた人間しか場所を把握していない。」

    リヴァイ「ハンジが研究できるように設備も充実しているし、お前が暴走しても殺せるようどうとでもなるからな」

    エレン「はい‥」

    エルヴィン「旧本部にはエレン、リヴァイ班、ハンジ班が行く事とする。少数精鋭で行くことで敵に特定される事を防ぐ」

    ナイル「だがそれだけでは不十分だろ?」

    リヴァイ「あ?」

    エルヴィン「リヴァイ。落ち着け。話を聞こう」

    ナイル「旧本部の位置がバレてないとは言え、この本部はある程度の位置は把握されているんだろ?」

    エルヴィン「あぁ。なので出発する時は敵の目を欺くために、カモフラージュの部隊も編成して一斉に出発する」

    ナイル「だがそれがカモフラージュだと気づかれるのは時間の問題になる。いずれは旧本部の位置も特定されて、敵の攻撃を受けてしまう」

    ミケ「ふむ‥ならばお前は何か策を考えているのか?」

    ナイル「あぁ」

    全員「!」

  115. 115 : : 2020/02/25(火) 14:24:31
    ナイル「今、現在進行形でナラカの残党がシーナ区内の軍事施設をいくつか襲撃している」

    エルヴィン「そうなのか?」

    ナイル「あぁ。ニュースではやってないが俺の部下からの情報だから間違いない」

    ナイル「そのナラカの残党の中には強敵だった若木竹丸も含まれているみたいだ」

    エレン「!」

    ナイル「俺たちもこれに便乗する事にする」

    エルヴィン「つまり?」

    ナイル「お前らの部隊の出発と同時に俺の部隊も出発して、シーナ区内の交番や軍事施設を襲撃する」

    リヴァイ「‥それは妙案だな。お前の部隊は戦闘能力はあまり高くないだろう?」

    ナイル「そうだな。だが今回は奴らと真っ向から勝負するわけではないし、交番や規模の小さい警察署ならば壊滅させる事は可能だ」

    ナイル「俺たちが若木竹丸率いるナラカの残党に便乗して、攻撃をすればお前らの旧本部到着のカモフラージュとなり、敵の総攻撃を遅らせることもできるだろう」

    エルヴィン「よしならばそうしよう。我々は今すぐに出発する」

    ナイル「そう言うと思ったぜ」

    エレン「い、今からですか!?」

    リヴァイ「何か問題があるのか?」

    エレン「いえ‥早過ぎると思っただけです」

    ハンジ「善は急げだよ。私達には時間はあまり残されていないからね。それに君の研究には裁判の時では1ヶ月と言ったけどさそんなんじゃ足りない。時間はいくらあっても足りないからね」ニヤリ

    エレン「そ、そうですね」

    エルヴィン「では総員出立の準備だ。」







  116. 116 : : 2020/02/25(火) 14:39:44
    エルヴィンとナイルの提案によりエレン達は裁判が終わってからすぐに旧本部へと出発を開始した。若木竹丸率いるナラカの残党のゲリラ戦に便乗して、ナイルの部隊が本部と同じくシーナ区内の交番や軍事施設を襲撃した。

    ー6時間後 旧風神本部近くの道ー

    リヴァイ班並びにハンジ班の乗せた大型の車二台は痕跡をなるべく残さないようにするためにわざと遠回りをして旧風神本部の近くに来ていた。

    またナイルの部隊だけでは役不足と判断したエルヴィンはナイル・エルヴィン・ミケの3つの部隊でシーナ区で暴れる事になった。

    エレンはリヴァイ班オルオ・ボザドが運転する車の中にいた。

    オルオ「旧風神本部。核シェルターを改造して造った施設だけあって、雲隠れするには一人前だが‥」

    オルオ「こんなに人里離れた場所にある本部なんて風神にとっては無用の長物だった。当時はまだ建築技術も科学技術の水準も低かったらしいからな。その点に関して言えば現在の風神本部はあらゆる面で最高の施設と言っても良いだろうな」

    オルオ「まだ志だけは高かった結成当初の話だ‥しかしこの旧式のでかいお飾りが、お前を囲って匿っておくのに最適な物件になるとはな。誰も予想していなかった事だろうな」

    エレン「‥」

    リヴァイ「‥」

    エレン「‥」

    オルオ「調子に乗るなよ新兵‥」ズイッ

    エレン「は、はい!?」

    オルオ「風神の英傑の候補となったのは俺たちリヴァイ班も同じなんだ。しかも俺たちはお前よりもさらに前から選抜されていた。その意味が分かるよな?」

    エレン「もちろん‥キャリアがあって頼れる先輩方だと理解しています」

    オルオ「違うな‥」

    エレン「え?」

    オルオ「俺たちがリヴァイ兵士長から選ばれた班員だから頼れるのは当たり前だ。俺が言いたいのはお前が調子に乗っていると言うことだ」

    エレン「いえ‥乗ってませんが」

    オルオ「いいやお前は調子に乗っている。お前はブラック・マダラの細胞によって強化される前から未知数の力があると言われてきたらしい。その時は天狗になっていただろう?まぁ今もだろうがな」

    オルオ「上級国民の力だか知らんがよ。お前のような小便臭いガキにリヴァイ兵士長が付きっきりになるなどー」ガリッ!!!!

    全員「‥」

    エレン「だ、大丈夫ですか!?」

    オルオ「!?」ズキッ!!!


    そして一行は旧風神本部に到着した。
  117. 117 : : 2020/02/25(火) 15:00:27
    ペトラ「あんなに険しい道で運転しながら喋ってれば舌も噛むよ」

    オルオ「最初が肝心だ‥あの新兵ビビっていやがったぜ」

    ペトラ「オルオがあんまりマヌケだからびっくりしたんだと思うよ。それにエレンは新兵じゃないでしょ?」

    オルオ「ふっ‥俺からしたらエレンなど小便臭いガキだ。新兵と言っても何も間違いではないだろう?」

    ペトラ「いや‥風神にいる年数的にはそんなに変わらないでしょ?」

    オルオ「‥まぁ‥何にせよ。俺の思惑通りだな」

    ペトラ「ねぇ‥昔はそんな変な喋り方じゃなかったよね?」

    オルオ「へっ‥何を言ってやがる?ペトラ?」

    ペトラ「もし‥それが仮にもし‥リヴァイ兵長のマネしているつもりなら‥本当にやめてくれない?」

    ペトラ「いや‥別に‥まったく共通点とかは感じられないけどね」

    オルオ「‥!!‥フッ‥俺を束縛するつもりか?ペトラ?俺の女房を気取るにはまだ必要な手順をこなしていないぜ?」

    エレン「‥」スタスタ

    ペトラ「兵長に指名されたからって浮かれすぎじゃない?‥舌を噛み切って死ねばよかったのに‥」

    オルオ「‥戦友へ向ける冗談にしては笑えないな」

    エレン(みんな‥リヴァイ兵長に指名されてここに来たのか?)

    エレン(風神特別作戦班‥通常はリヴァイ班‥俺の所属班であり、俺が強化された上級国民の力を行使した時の抑止力となる存在だ)

    エレン(リヴァイ班だけでなくハンジ班も全員が風神の英傑の候補に選抜された人達ばかりだ)

    エレン(それに‥ライナーやモーゼスさんまでここに来ている。主力部隊がこの旧風本部に集まっているという事になる)

    リヴァイ「‥」スタスタ

    エレン(俺が暴走した時には‥この人たちに殺される事になる)





    エルド「久しく使われていなかったので少々荒れていますね。」

    グンタ「だが設備はどれも生きている。電力は常に供給されているからな」

    リヴァイ「いや‥これは重大な問題だな」スタスタ

    エルド「!」

    リヴァイ「早急に取り掛かるぞ」ザッザッ

  118. 118 : : 2020/02/25(火) 15:17:20
    リヴァイ「‥少しはマシになったか‥」スタスタ

    エレン「はい。俺の担当していた部屋の清掃は完了しました」スタスタ

    リヴァイ「‥そうか」

    エレン「俺はこの施設のどこで寝るべきでしょうか?」

    リヴァイ「お前の部屋は実験室だ」

    エレン「実験室‥ですか?」

    リヴァイ「当然だ。お前はその自分自身の力を掌握できてない。お前が寝ぼけて暴れまくったらそこが実験室ならその場で拘束できるからな」

    リヴァイ「これはお前の身柄を手にする際に提示された条件の1つ。守るべきルールだからな」

    エレン「!」

    リヴァイ「俺はお前が掃除した部屋を見てくる。ここをやれ」

    エレン「はい‥」

    リヴァイ「」スタスタ

    ペトラ「」ヒョイッ

    エレン「!」

    ペトラ「失望したって顔だね。」スタスタ

    エレン「はい!?」

    ペトラ「珍しい反応じゃないよ。風神の上層部で言われているような完全無欠の英雄には見えないでしょ?」

    エレン「‥」

    ペトラ「現物のリヴァイ兵長は思いの外小柄だし、神経質で粗暴で近寄りがたい。」

    エレン「いぇ‥俺が意外だと感じたのは上の取り決めに対する従順な姿勢にです」

    エレン「風神の多くの人達は旧式の立体機動装置を唯一使いこなしていたモーゼスさんこそ最強と謳っていますが‥あの人に会った時に感じました。」

    エレン「リヴァイ兵長は俺が会ってきた兵士の中で最も強いと‥上級国民の力があるから‥そういう直感があるんです」

    ペトラ「なるほどね‥強力な実力者だから序列や型にはまるような人ではないと?」

    エレン「はい‥誰の指図も意に介さないような人だと思っていました」

    ペトラ「私も詳しくは知らないけど‥以前のリヴァイ兵長はそのエレンのイメージに近い人だったのかもね」

    ペトラ「リヴァイ兵長は風神に加入する前は‥都の地下街で有名なゴロツキだって聞いたわ。」

    エレン(地下街‥環境汚染が進んだ時のために備えられた地下空間の街‥)

    エレン(だが地下街はゴロツキの溜まり場になっていて、本来の目的の通りには使われていないと聞く。シーナ区の地下街。そんなところ出身だったのか‥)

    ペトラ「そして何があったのかは知らないけど、エルヴィンさんの元に下る形で風神に連れてこられたと聞いたわ」


    エレン「エルヴィンさんに!?」

    リヴァイ「おい‥エレン」サッ

    ペトラ「」ビクッ!!!!

    エレン「は、はい!?」

    リヴァイ「全然なってない。全てやり直せ」

    エレン「!?」




    ーそしてリヴァイの仕切る大掃除が終わってその日の夜となったー


  119. 119 : : 2020/02/25(火) 16:03:57
    ーシーナ区内 旧風神本部 会議室ー

    エルド「我々への待機命令はお前の研究の目処がつくまでは続くだろうが、30日後にはブラック・マダラの大規模な掃討作戦を実行されると聞いた」

    エルド「それが終わり次第にはエルヴィン軍との戦争もやるとな」

    グンタ「エルド‥そりゃ本当の話なのか?随分と急な話じゃないか?」

    グンタ「ただでさえ3日前のブラック・マダラ出現の衝撃は兵士達も動揺しただろうに」

    オルオ「‥ガキ共はすっかり腰を抜かしただろうな」

    エレン「‥」

    ペトラ「本当ですか兵長?」

    リヴァイ「作戦立案は俺の担当じゃないが、その話は本当だ」

    リヴァイ「それにエルヴィンのことだ‥俺たちよりずっと多くの事を考えているだろう」

    エルド「確かにこれまでとは状況が異なりますからね。ブラック・マダラという強力な秘密生物兵器が投入されて、ナラカは壊滅」

    エルド「しかし、また突然別の希望が降って湧いてきた」

    全員「‥」

    グンタ「なぁ‥お前も上級国民のように変形は出来るのか?」

    エレン「再生はできますが‥変形はやった事ないですね。戦う時は武器を使っているので」

    グンタ「そうなのか」

    リヴァイ「お前らも知っているだろ?報告書以上の話は聞き出せねぇよ」

    リヴァイ「まぁアイツは黙ってないだろうがな。ヘタにいじくり回されて死ぬなよ。お前‥エレンよ」

    リヴァイ「‥」

    エレン「アイツって‥ハンジさんの事ですよね?」

    ガチャ!!!!

    ハンジ「ごめんねー。待たせちゃって」スタスタ

    モブリット「失礼します。ハンジ班並びにライナー・ブラウンとモーゼス・ブラウン到着致しました」スタスタ

    リヴァイ「どうだった?」

    ハンジ「暫く放置されていたけどまだまだ使えるよ。これなら明日から実験も始められそうだね!!!!」

    エレン「それは‥良かったです!!!」

    ハンジ「エレン‥私は実験体‥ゲフンゲフン‥君と同じ気持ちになれて嬉しいよ」ニッコリ

    全員「‥」

  120. 120 : : 2020/02/25(火) 16:11:07
    ニファ「‥それでは早速ですがこちらの資料に目を通してください。」スッ

    ライナー「‥」

    エレン「これは‥新型立体機動装置についてですか‥」

    ゴーグル「そうだ。特殊アルミニウム兵器については、通常の武器と扱いはそんなに変わらないので今日の夜は新型立体機動装置の説明をしようと思う」

    ゴーグル「なお‥エレンの実験については明日の朝から開始するため、その際にハンジさんから直接説明があるので‥」

    ハンジ「そういう事だから楽しみに待っていてね。エレン!!!」

    ケイジ「ハンジさん‥」

    ゴーグル「ではこれを」ゴトッ!!

    エレン「これが‥新型の立体機動装置ですか?‥想像以上に軽いですね」

    オルオ「なるほど‥これなら誰でも使いこなせそうだな。」

    ゴーグル「そうだ。旧式はここにいるモーゼス・ブラウンしか使いこなす事が出来なかった。」

    エレン「あ、あの。リヴァイ兵長は使えなかったんですか?」

    オルオ「お前!!失礼だぞ!?」

    リヴァイ「別に俺は使えなかったわけじゃない。立体機動装置を使う必要がなかっただけだ」

    ライナー「俺もそのような噂を聞いた事がありますが、それはどういう事なのですか?」

    ゴーグル「そうか‥知らない者もいたのか」

    ゴーグル「ならまずは立体機動装置が発明された経緯から話そうか」

  121. 121 : : 2020/02/25(火) 16:30:02
    モーゼス「‥」

    ゴーグル「リヴァイ兵長はその人類を超越した身体能力で今まで数え切れないほどの上級国民や生物兵器を葬ってきた。」

    ゴーグル「この事実は上層部の人間や親交のあった者は知っているが、それ以外の者は立体機動装置を唯一使う事ができたモーゼス・ブラウンこそ最強だと思い込んでいた」

    ゴーグル「だがそもそも立体機動装置が開発されたきっかけとなったのはリヴァイ兵長の人間離れした動きをマネるためだ」

    ライナー「‥」

    エレン(立体機動装置を使わないと真似できない動きって‥どんな化け物なんだよ)

    ゴーグル「もっと分かりやすい言い方をすれば、リヴァイ兵長は立体機動装置を使わなくても立体機動装置を使う以上の動きができるということ。だからリヴァイ兵長は敢えて使わなかった」

    リヴァイ「そういうことだ。そして俺がこれからも戦闘では使う事はまずないな」

    エレン「どうしてですか?リヴァイ兵長ほどの方が立体機動装置を駆使すればさらに強さが増す事になるのでは?」

    リヴァイ「いいか?まず旧式の立体機動装置ってのは適正のない人間は使えない‥欠陥品だった。改良されたといえその根本的な解決にはなってない」

    ライナー「?」

    エレン「?」

    ハンジ「つまりだよ。リヴァイが言いたいのはリヴァイの身体能力があると、立体機動装置を使えばさらなる負荷がかかり、さすがのリヴァイの肉体も耐えられない」

    ハンジ「それに新型立体機動装置は抜群の性能を誇るが、アンカーを射出したりする時に隙が生じる」

    エレン「そうか‥」

    ライナー「なるほど‥」

    リヴァイ「やっと理解したか」

    ハンジ「リヴァイの説明も下手くそだと思うよ?普段から君とお喋りしてない人からしたら、分かりづらいからね」

    リヴァイ「‥そこは否定しない」

    リヴァイ「とにかくだ。新型立体機動装置を完璧に使いこなせる奴が出てくれば、俺と同等の動きが出来る様になるだろう」

    リヴァイ「だが同じパワーとスピードを出せるようになったところで、新型立体機動装置を使った動きには一瞬止まるという性質がある以上はそこが弱点になる」

    リヴァイ「それに対して俺の動きは水の如く流れるような動きで、かつパワーもスピードも桁違いだ。それ故に俺の動きには弱点は存在しない。俺を倒す事ができる奴がいるとすれば‥俺より格上のやつだけだ」

    エレン「なるほど‥よく分かりました。」

    モーゼス「リヴァイ兵長。」

    リヴァイ「何だ?」

    モーゼス「俺は必ず‥新型立体機動装置を誰よりも使いこなしてあなたを超えます。そして風神にさらなる貢献をします」

    リヴァイ「良い目標だな‥励む事だ」

    ゴーグル(俺が話していたのにいつのまにか、主導権が‥てか俺の言いたいこと殆ど言われたんだけど‥)

    ケイジ(これは大変な生活になりそうだな‥)

    ゴーグル「えぇ‥以上で僕からの説明は終わりです」

    リヴァイ「ん?もういいのか?」

    ゴーグル「はい。あとは資料を読んでいただければと思います。それに実技は明日からやるので‥」

    リヴァイ「そうか‥なら」

    エレン「そういえば俺の実験って何をするんですか?」

    全員「!?」

    オルオ「おい‥やめろ聞くな」ドン

    エレン「あ!」

    ハンジ「それはもう最高に滾るヤツをだよ」ニチャァ

    エレンとハンジ除く全員「」ガタッ!!!

    エレン「ちょ!!!皆さん待ってくださいよ!!!!」

    エレン「おい!?ライナー!?」

    ライナー「エレン‥兵士には引けない状況がある‥だが今はその時ではないだろ」スタスタ

    エレン「この裏切り者がぁ!!!!!」

    ハンジ「あぁ‥やっぱり‥聞きたそうな顔してると思った‥」

    エレン「い、いえハンジさん!?明日で良いですから!?ね!?」

    ハンジ「そんなに聞きたかったのか‥しょうがないな‥たっぷりと聞かせてあげないとね」

    エレン「」ゾクッ!!!!!


  122. 122 : : 2020/02/25(火) 20:34:17
    ハンジ「残念ながらまだエレンを使った本格的な実験をしていないから、まだまだ分からないことだろけ何だけど。前にも話したかも知れないけど、通常の上級国民以上に細胞が活性化しているんだ。変形・回復再生・異能とかの通常の上級国民の持つ能力にさらにブーストをかけた状態のようなものだ。まさにエレンの身体に僅かながらに残存しているブラック・マダラの細胞は最強と言っても過言ではない。しかもその最強の化け物染みた生物兵器が大量に世界各地でナラカを壊滅寸前まで追い詰めらしいじゃないか。それを聞いた時には深く絶望感に打ち拉がれたけど、いよいよ上級国民も本格的に反乱分子となる勢力を片っ端から潰しにかかろうとしているなって感じたよ。それでフロックとファランの遺体に微量に残っている細胞を3日間ほぼ徹夜で調査したんだ。あ、今日もここに来てからは殆どブラック・マダラの事ばかり調べていたから3日強って言ったほうがいいかもしれないね。そのたった3日強で分かった事だけでも通常の上級国民以上に未知の存在であると思い知らされたんだ。あまり専門的な用語を使っても理解できないだろうからさ、噛み砕いて丁寧に説明して行くから、頭の足りないエレンでもわかると思うよ。ブラック・マダラは戦闘中にも細胞の破壊と再生を繰り返しているんだ。そしてより強靭により長生きするために進化して行く。それは加速度的なものだから、他の生き物とは全く比較にならないんだよ。これはあくまで私の憶測だけど、ブラック・マダラは激しく細胞を損傷するような状態に陥ってしまうと、死滅する事がないように自己進化を遂げるんだ。進化とは長い年月をかけないと成し遂げられない。それは一般的にはね。何事にも例外は存在する。それがブラック・マダラの細胞なんだけど、一瞬にも満たない時間に約130年以上分の進化を遂げている事になる。だから手足や重要な臓器や脳を損傷したとしても、瞬きする間に再生する事ができるんだ。もちろんブラック・マダラも私たちと同じ生物だし限界はあるんだよ。恐ろしいのが再生する体力が無くなるまでブラック・マダラの細胞にダメージを与え無ければならないということだ。君たちが初めて3日前に遭遇したのは比較的簡単に倒す事が出来たが、それはモーゼスの立体機動装置による斬撃や君たちの援護射撃それから攻撃ヘリの集中砲撃をされる前に、何かしらの要因があって体力を消耗していたからに違いない。通常の上級国民は身体のどこかに核となる細胞の集合体が存在するがブラック・マダラは全ての存在が核となっている生命力の塊のようなもので、ほぼ完璧な生物と言える。弱点があるとすれば知能が見られないという事かもしれないが、彼らが常に成長して進化するから現時点では何とも言えないところだ。これから人間よりも賢い生物になっていく可能性を秘めているからね。厄介なのはこれだけじゃなくて」

    エレン「‥」

    ハンジ「ん?どうしたの?エレン?具合でも悪いの?」

    エレン「いぇ‥そうじゃありません‥」

    ハンジ「?」

  123. 123 : : 2020/02/25(火) 20:47:07
    エレン「何で‥上級国民を‥生物兵器を目の前にしてそんなに陽気でいられるんですか?」

    ハンジ「え?」

    エレン「その‥上級国民は俺たち人類の自由を剥奪した‥意志を絶滅寸前まで追い込んだ天敵で‥」

    エレン「ハンジさんだってその脅威を数多く体験しているはずなのに‥」

    ハンジ「そうだよ。私は上級国民に家族や仲間を何度も何度も目の前で殺された」

    ハンジ「風神に加入した当初は憎しみを頼りにして上級国民と戦っていた。そんな時私は気付いたんだ」

    エレン「?」

    ハンジ「切断した3メートル級の異形の上級国民の生首を蹴っ飛ばした時だった。」

    ハンジ「重かったんだ。異常に上級国民の体が」

    エレン「え?」

    ハンジ「そもそも人間は本来は体重はそんなに他の生き物と比較しても軽い方なんだけど、どの上級国民もそうだ」

    ハンジ「切断された上級国民の肉片は本来許容範囲とされる重量を超越していたんだ。エレンが上級国民の力を行使するときも身体を大きくしたり、再生する事ができるだろ?」

    エレン「!」

    ハンジ「私は思うんだ。本当は‥私達に見えている物と実在する物の本質は全然違うんじゃないかってね。」

    ハンジ「憎しみを糧にして攻勢に出る試みはもう何十年も試された。私は既存の見え方と違う視点からこの世界を見てみたいんだ。そんな私の謎を解明するきっかけとなるのが、上級国民なんだと思っている」

    ハンジ「空回りで終わるかも知れないけどね‥でも私はやる」キリッ

    エレン「‥」

    エレン(英傑の班の人達に会ってから驚かされてばかりだ。ハンジさんだけじゃない‥変わり者だらけ‥)

    エレン(これじゃまるで変人の巣窟‥でも変革を求める人間の集団‥それこそが風神の本来あるべき姿なんだ)

  124. 124 : : 2020/02/25(火) 20:57:49
    ハンジ「エレン‥あなたが実験に加わる事で新しく何かが分かるかもしれない。それによって私達は一歩前に進めるかもしれない」

    エレン「俺もそう思います」

    ハンジ「!‥期待ばかりかけるし不快にさせるかも知れないけど‥私は今すごく楽しいんだ」

    ハンジ「こんな変化は今まで無かったからね。」

    エレン「ハンジさん‥よかったら実験の話をもっと聞かせていただけませんか?」

    ハンジ「え‥?‥いいの?」

    エレン「俺自身も自分に対して分からないことばかりですし、そんな状態で実験に参加しても成果は出ないでしょう」

    エレン「明日の実験の為にも詳しく知っておいた方が良いかと思いますし」

    ハンジ「そ‥そうだね」

    ハンジ「うん‥今の話じゃ省略した部分も多かったし‥もっと事細かく話す事にしよう!!」

    エレン「はい!!!お願いします!!!」






    ーそして辺りが明るくなって暫くの時間が経過した刻。ハンジの話は白熱してエレンは時間の感覚が麻痺するようになってしまったー

    ハンジ「‥なので今日までの実験では分かった事はこれくらいだね。」

    ハンジ「エレンも私が話していて何となく想像はついていたと思うけど‥本格的な実験をしないと謎は解明されないんだ」

    エレン「はい‥そうですね」ゲッソリ

    ハンジ「まぁでもこれはあくまで一般論に過ぎないからさ、ここからは私独自の推測を交えてもう一度解説するよ?」

    エレン「はい!?!?」

    ハンジ「まずブラック・マダラとの意思疎通に関する話だけどそれは‥」


    ガチャ!!!!

    リヴァイ「おい‥そろそろ実験の時間だ‥」スタスタ

    ハンジ「おっ!?マジで!?いっけねぇ!!!つい話し込んで時間の流れを感じなかったよ!!!もう実験器具は揃えているからすぐに‥」

    リヴァイ「‥もうモブリット達が準備している。お前らも早くこい」

    ハンジ「」ダッ!!!!バタン!!!!!!

    リヴァイ「ちっ‥あのクソメガネ‥」チラッ

    エレン「」グッタリ

    リヴァイ「おい‥お前なんてツラしてやがる?‥その目の下の隈は‥まさか‥」

    エレン「はい。夜通しハンジに一方的に話をされました。」

    リヴァイ「‥」

    エレン「俺はもう行かないと行けませんので‥それではまた後で」ヨロッ!!

    リヴァイ「おい‥」

    バタン!!!!!!



  125. 125 : : 2020/02/26(水) 12:47:06
    ー旧風神本部 訓練場ー

    ケイジ「おい‥なんで訓練場に集められているんだ?企画書には実験室でエレンの血液の採取から始めると書いてあった気がするんだが?」

    ゴーグル「‥お前も分かっているだろ?ハンジさんの気まぐれだ。」

    ケイジ「‥昨日の夜の説明がやけにあっさりしていたのも‥こうなる事が分かっていたからだろ?」

    ゴーグル「あぁ‥いつもの話だ。とにかくハンジさんには何も聞くなよ。リヴァイ兵長が言っていたんだが‥エレンは徹夜で話を聞いていたらしい」

    ケイジ「‥そうか」

    ハンジ「さて、そろそろいいかな?」

    ハンジ「これからエレンの実験をする班と新型立体機動装置の訓練をする班に分かれてそれぞれ励んでもらう。」

    全員「!」

    旧風神本部は核シェルターを改装して作られており、広大な地下空間に存在している。

    つまり訓練場と言っても地下に位置しているのだが、決して狭いわけではない。訓練場内には多くの立体物があり、新型立体機動装置の訓練ができるようになっている。

    また格闘術や砲術や射撃の練習が行えるように、それぞれの設備も充実している。

    ハンジ「新型立体機動装置の指導は本部では開発者のアンヘルを中心に部隊ごとに訓練しているらしいが、ここでは旧式立体機動装置の唯一の使い手であったモーゼス・ブラウンに指導をしてもらう事にする。」

    モーゼス「了解しました!!!」バッ!!!!

    ハンジ「なお立体機動装置が無くても立体機動装置の出せる性能以上の動きのできるリヴァイや強化された上級国民の力を持つエレンに関しては新型立体機動装置の訓練は行わないものとする」

    エレン「了解!!!」

    リヴァイ「まぁ‥クソメガネにしては賢明な判断だな」

    リヴァイ「だがハンジ。お前の実験も大事だがお前も一応は英傑なんだ。新型立体機動装置の訓練にも参加してもらうぞ」

    ハンジ「もちろんさ。実験に夢中になって私自身の能力が低下したら本末転倒だからね。」

    ハンジ「実験については私を中心としてハンジ班のメンバーが担当する事にする。だが最初の実験はエレンとリヴァイと私がいれば問題はない」

    エレン「え?なんで俺たち3人だけ何ですか?」

    ハンジ「リヴァイとエレンにはこれから戦ってもらいそれを私が記録する」

    全員「!?」

    エレン「それが実験なんですか!?もっと俺の細胞とかを調べたりする必要があるのではないですか!?」

    ライナー(確かにエレンの言う通りだな。戦う事が実験というのは理解に苦しむ)

    ハンジ「‥ブラック・マダラの細胞はフロックとファーランの死体から検出しているし、分析は現在進行形でAIに任せている」

    ハンジ「ただ君の細胞の中に含まれているブラック・マダラの細胞も大した量じゃない。いくら特異体質の変異によって強化されたとしてもそれを調べても結果はタカが知れている。」

    全員「‥」

    ハンジ「ブラック・マダラの細胞は戦闘時に増大してパワーアップする事は既に判明している」

    リヴァイ「つまり俺がエレンを死なない程度に追い詰めて、ブラック・マダラの細胞を増やすって事だな?」

    全員「!」

    ハンジ「その通りだ」ニヤリ

  126. 126 : : 2020/02/26(水) 13:02:46
    モブリット「しかしハンジさん!!エレンがもし突然変異を起こして、ブラック・マダラになったらどうするんですか!?」

    ハンジ「その点に関しては大丈夫さ。ここには高い戦闘能力を持つ人間ばかりいるし、訓練中は常に武器を扱っているからね」

    ニファ「でも殺してしまったら有益な情報を得る事が出来ないのでは?」

    ハンジ「そうだね‥なるべくなら生きた状態の細胞を調べたいけど‥知っての通りフロックとファーランの死体に残されていたブラック・マダラの細胞はまだ生きていた」

    ハンジ「私の仮説が正しければブラック・マダラの細胞は死滅する事はないんじゃないかって思うんだ。大爆発を起こして細胞を一つ残らず消滅させない限りね」

    ゴーグル「‥それなら殺す事はかなり難しいのでは?」

    リヴァイ「それについては俺から提案がある」

    リヴァイ「暴走したコイツを止めるには殺すしかないと思っているのかもしれないが、このやり方なら重傷で済む」

    ペトラ「このやり方ですか?」

    モーゼス「?」

    リヴァイ「まぁ個々の技量頼みだがな。要は手足を斬り落とし続ければいい」

    全員「!」

    リヴァイ「そうすればコイツの暴走も治るだろう?それに失った手足はどうせトカゲみたいに生えてくるんだろ?気持ち悪い」

    エレン「ちょ待ってください。ブラック・マダラも通常の上級国民みたいに再生する事ができなくなれば死ぬ可能性だって現段階では否定できません」

    エレン「死ぬ事がないと言うのはあくまでハンジさんの仮説であって、手足を斬り落とし続ければ正気に戻るというのはあくまでリヴァイさんの憶測です。それに俺はブラック・マダラの細胞が体内に残って強化されただけで、どこまで再生能力があるのかもまだ把握できていないです」

    リヴァイ「何の危険も冒さず何の犠牲も払いたくありませんと?」

    全員「‥」

    エレン「!‥いいえ‥」

    リヴァイ「なら腹を括れ。お前に殺される危険があるのは俺たちも同じだから安心しろ」

    エルド「あの暴走した時は麻酔銃とかじゃ効果はないんですか?」

    ハンジ「それはフロック達の細胞で試したけどダメだった。攻撃を細胞が受けたと感知するとアドレナリンが大量分泌されて常に覚醒状態だからね。エレンの暴走を止めるには暴走エレン以上の武力で対抗するしかない。」

    ハンジ「正直言ってリヴァイの案はリスクが大きい。でも現状考えられるエレンを抑制する方法としては最善策であると言える」

    リヴァイ「確かにリスクは大きい。かと言ってコイツを検証しないわけにもいかないからな」

    ハンジ「じゃあ前置きはこのくらいにして始めようか」

    リヴァイ「だな‥ガタガタ言っていても何も始まらないからな。行動あるのみだ」




    そしてエレンの実験と新型立体機動装置の訓練が同時に開始された。
  127. 127 : : 2020/02/26(水) 15:49:42
    ーエレンの実験班ー

    エレン「それでハンジさん‥俺は何をすれば良いんですか?」

    ハンジ「何も難しいことはしないよ。簡単な事さ」ポイッ!!!

    リヴァイ「‥木刀?何を考えてやがるクソメガネ?」パシッ!!

    ハンジ「だから言っただろ?君とエレンには戦ってもらうって。」

    エレン「あの‥俺の木刀は?」

    ハンジ「君は素手だ。それに対してリヴァイは木刀を持ちながら格闘術も使ってもいい」

    ハンジ「もちろんエレンには上級国民の力を使ってもらう。」

    リヴァイ「なるほど‥」スッ

    エレン「え!?待ってくださいよ!?リヴァイさんは木刀ですよ!?」

    エレン「さすがにハンデがあり過ぎるのでは!?」

    リヴァイ「何だとエレン?つまりお前は俺が相手なんて余裕で勝てるって言いたいのか?」

    エレン「違いますよ。ただ上級国民の力を使えば傷を回復できないリヴァイさんには不利になってしまいます。ましてや木刀で防げるような攻撃なん‥」

    リヴァイ「御託はいい‥とにかく木刀なら死ぬって事はねぇだろ」ドォッ!!!!!

    エレン「!?」バゴォン!!!!!!

    エレン(は、速い‥リヴァイさんとは初めて戦うが‥スピードが全然違う‥)グラッ!!!!!

    エレン「くっ!!!!」ブォォン!!!!ブン!!!!!

    リヴァイ「そんな攻撃俺には当たらないぞ!!!!」ビュン!!!!!!!

    エレン(くそっ!!!スピードが違い過ぎる!!!!!)スカッ!!!スカッ!!!!!!

    バキッ!!!!!!!

    エレン「!?」ズサァッ!!!!!!!!!

    リヴァイ「おい‥やる気あるのか?」

    エレン(おかしい‥いくら力の差があるとは言え‥なんだか調子が‥)ガシッ!!!!!!!

    エレン「!」ブォォン!!!!!!!ズガァッ!!!!!!!!

    リヴァイ「」スタッ!!!!!!!

    エレン(片腕だけで俺を投げ飛ばした‥スピードだけじゃなくて‥パワーも異次元だ)ムクリ

    リヴァイ「‥」

    エレン(何を考えているんだ!?リヴァイさんが強いなんて当たり前の話じゃないか!!!)

    エレン(この人は風神という強豪ばかりが集まっている中でもトップに君臨する‥俺が本気でいっても勝てるはずがない‥)

    エレン「」メキッ!!!!!!!!

    リヴァイ「!」ビュン!!!!!!!

    エレン「うおおおおおおおおおお!!!!!」ブォォン!!!!!ブン!!!!ブン!!!!!!

    ハンジ「うおおお!!!!その調子だぞエレン!!!!」

    リヴァイ(血管が浮き出たと思ったら‥さっきまでとは別人の動きだな‥)キュ!!!!

    エレン(足を止めた!?)

    ズドォッ!!!!!!!!!!!!!!!!

    リヴァイ「‥」ドム!!!!!!!

    エレン「!」ガクンッ!!!!!!!


    ハンジ「ああっ!?何をやっているんだエレン!!!立て!!!!まだ全然戦ってないじゃないか!?」



  128. 128 : : 2020/02/26(水) 16:00:27
    エレン(たった1発のパンチで‥これだけのダメージを‥足から崩れ落ちてしまった‥)プルプル

    リヴァイ「何をしてやがる?実戦じゃ敵は起き上がるのを待ってくれるのか?」ドカッ!!!!!

    エレン「うっ!!!!」ゴロゴロ!!!!

    リヴァイ「俺は実戦じゃ足を止めてパンチを繰り出す事はない。」スタスタ

    リヴァイ「足を戦闘中に止めれば隙が出来るからだ。だからこうやって足を止めて強力な打撃をするのは基本的には格下の奴にしかやらない」

    エレン「ぐっ‥」ムクリ

    リヴァイ「やっと立ったか。そもそも緊迫した実践ならばこうやって敵と話す事は無いんだがな‥」

    エレン「うおおおおお!!!!!!あっ!!!!!」ゴォ!!!!!!!

    リヴァイ「ふん!!!!!」ゴォッ!!!!!!!!

    エレン「!?」ズサァッ!!!!!!!!

    リヴァイ「タックルだったら押し勝てると思っていたのか?ん?」スタスタ

    エレン「はぁ‥はぁ‥」

    リヴァイ「お前には回復能力があっあんじゃないのか?それとも3日も眠っていたから身体が鈍っているのか?」

    ハンジ(う〜ん‥リヴァイの言う通りかもしれないけど‥ブラック・マダラの細胞がエレンの肉体を変異させているのは間違いない。実際にデータを見る限りは確信が持てたのだが、今のリヴァイとの攻防を見ると‥期待外れかな?)

    ハンジ(リヴァイに遠慮しているだけなのか‥それとも私達の過大評価だったのか‥リヴァイが強過ぎるのか‥)

    リヴァイ「どうした?来ないならこっちから行くぞ!!!!!!!!」ドォッ!!!!!!

    ガッ!!!!ドゴォン!!!!ガガシッ!!!!!!

    エレン「くっ!!!!」ググググ!!!!!!

    リヴァイ「‥」ゴキッ!!!!!

    エレン(拳を握力で‥折れちまったな‥これは‥)バッ!!!!!!!

    リヴァイ「ほら治してみろ。このくらいお前には余裕なんだろ?」

    エレン「はぁ‥はぁ‥」フラッ!!!!!

    ハンジ「!」

    エレン「」ドサッ!!!!!!!!

    リヴァイ「‥」

    ハンジ「おいエレン!?それは何かの作戦のための演技かい!?リヴァイに騙し討ちするのかな!?でも今回の戦闘はそう言うのはやめて欲しいんだけど!!!!」

    ハンジ「あくまで君の身体能力がどれくらいなのかこっちは見たいわけだからさぁっ!!!!!」

    リヴァイ「ハンジもういいだろ?」

    ハンジ「え?」

    リヴァイ「コイツの上級国民の力はそんなに確実性の高いものではないだろ?」

    ハンジ「‥」

    エレン「‥」

  129. 129 : : 2020/02/26(水) 16:23:23
    ー同時刻 新型立体機動装置の訓練ー

    モーゼス「そうです。アンカーを射出する時は刺したい方向に身体を向けて、普通の銃器の射撃と同じ要領で撃てば良いのです。」

    オルオ「ふっ‥この程度の事が出来ない小便くさいガキがいるのか?こんなの出来て当然だな」バシュッ!!!!!

    グンタ「オルオの言い方には問題があると思うが、確かにこれは初歩の初歩だな」バシュッ!!!!!!

    ペトラ「次は何をするの?」

    モーゼス「はい。今度はガスを吹かす練習です。」

    モブリット「ん?アンカーは刺さなくてもいいのかな?」

    モーゼス「はい。アンカーを刺した状態でガスを吹かすのは次にやります。まずはガスによってどれだけの機動力が得られるのか体感してもらいます。」

    ゴーグル「どれ‥」ビュン!!!!!!

    ケイジ「アンカーを刺さなくてもガスの噴出だけでこうもスピードが出るとはな」ビュン!!!!!

    モーゼス(ライナーを含めてここのメンバーは優秀だな。全員が英傑の候補で‥身体操作が長けている)

    オルオ「おいおい‥こんなんじゃ俺の訓練にならないんだが?」

    エルド「そうだな。もうアンカーを刺してガスを吹かす練習してもいいんじゃないか?」

    モーゼス「えぇ‥皆さん予想以上に上達が早いので」

    オルオ「ちっ‥旧式を唯一使いこなせていたからって調子に乗るなよ?俺はそもそも旧式の立体機動装置を使ったことすら無かったからな。俺の部隊にも支給されていれば当然のように俺だって使いこなせていたな。」

    ニファ「あんたは少し黙ってなよ」

    モーゼス「‥アンカーを刺してガスを吹かすのは先ほどのガスを吹かすだけのとでは全然負荷が違いますよ。自分の力に合わせてコントロールしなければいけません。」

    オルオ「」バシュッ!!!!!!ギュイイイィン!!!!!!

    全員「!」

    エルド「」バシュッ!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!

    オルオ「なんだ‥さっきと殆ど変わらないじゃないか!?」

    オルオ「俺たちを舐めているのか!?ん?」

    グンタ「」スタッ!!!!

    ペトラ「確かに‥あまりガスを吹かすだけの時と変わらないわね」ガチャ!!!!

    モーゼス(嘘だろ‥まだ教えてから1時間も経ってないのに‥これなら移動はもう出来るぞ)

    モブリット「モーゼス君。」

    モーゼス「はい?」

    モブリット「私達ハンジ班はリヴァイ班のような感覚派の人間じゃない。さっきの説明をもっと詳しく言ってくれないかな?」

    モーゼス「わかりました。リヴァイ班の皆さんは当然のように使いこなしていますが、負荷の程度は人によって様々です。」

    モーゼス「仮に同じパワーを持っていたとしても体重や速度によっては負荷が全く違ってきます。いきなり強めに射出すると予想以上の負担がかかりますので、最初はガスを微調整しながら弱目にするのが良いと思います」

    ニファ「なるほど‥」




    それから新型立体機動装置の訓練は3時間ほど続いた。ライナーもリヴァイ班やハンジ班のメンバーも1時間が経過した頃には移動は楽々とこなせるようになっていた。昼からは戦闘に応用するための動きと斬撃について早くも実践するところだだ。

    ここで原作を知っている人からしたら姿勢制御訓練から始めるのでは?という疑問が生じるだろう。しかし原作のよりも装置は小型で軽量化されており、空間認知能力に関しては既に風神の兵士として戦場で磨き上げられていると判断したモーゼスはいきなり装置の扱いからスタートしたのだ。

    しかもモーゼスの予想を遥かに上回る速度で全員が上達していった。

    新型立体機動装置は改良されているとは言え僅か1時間ほどで扱えるようになったのは、英傑の候補以上しかいないという超レベルの高い集団であったからこそ成し遂げられた事である。
  130. 130 : : 2020/02/26(水) 16:32:58
    ー訓練・実験終了後 食堂ー

    ハンジ班とライナーとモーゼスは午前の実験についてまとめるために実験室で昼食を取っていた。
    リヴァイ班とエレンは午前の訓練について話し合っていた。

    エルド「つまり‥お前は現在は上級国民の力を使えていない可能性が高い‥という事なのか?」

    エレン「はい‥一時的には身体能力が向上しましたが‥リヴァイさんに折られた拳はまだ治ってないです‥」

    リヴァイ「それだけじゃねぇ。動きは悪かったし全く歯応えが無かった。単純にさっきのお前は弱すぎた」

    エレン「‥はい」

    リヴァイ「お前がブラック・マダラの力を使えないとなると‥風神の英雄になど到底なれない。それどころか今のお前は完全に俺たちの足手纏いだろ?」

    ペトラ「兵長‥何もそこまで言わなくても」

    リヴァイ「命令だ。なんとかしろ」

    エレン「分かりました‥」

    リヴァイ「‥」

    エルド「そう気を落とすな。まぁ‥思っていたよりお前は人間だったって事だ」

    エレン「!」

    エルド「焦って命を落とすかよりかはずっと良かったと考えるべきだ。‥これも無駄なことではないと信じよう」

    グンタ「あぁ‥慎重が過ぎるって事はないだろう」

    オルオ「ふっ‥だから言っただろ?調子に乗るなとな」

    エレン(なんで‥先輩方は失望していないんだ?‥俺がブラック・マダラの力を使いこなせないと大変なのに‥)

    エレン(まるで‥現状を変えることを望んでないみたいだ)

    オルオ「おい‥エレン。聞いているのか!?」ブォォン!!!!!

    エレン「!」

    エルド「オルオ。フォークで寸止めとは‥目に刺さったらどうする?」

    オルオ「へっ‥この程度の攻撃を‥」

    ズドォッ!!!!!!!!!!、!ドォオォォ!!!!!!!!

    全員「!?」バッ!!!!!!!!



  131. 131 : : 2020/02/26(水) 16:45:55
    エレン(何が起きた!?爆発か!?俺がやったのか!?どうして‥さっきまで力を発動出来なかったのに‥)

    エレン(いや‥爆発ではない‥俺の腕が巨大化したのか!?ここまで腕が巨大化する事はなかったぞ!?)

    リヴァイ「落ち着け‥」

    エレン「リヴァイ兵長‥これはどういう!?」

    リヴァイ「落ち着けと言っているんだお前ら‥」

    エルド「」スチャ

    エレン(全員俺を囲ってブレードを構えている‥)

    グンタ「‥エレン‥お前‥」

    エルド「エレン!!!どういう事だ!?何故今許可もなくやった!?答えろ!!!!」

    リヴァイ「エルド待て」

    オルオ「答えろよエレン!!!どういうつもりだ!!?」

    エレン「!?」

    グンタ「いいや‥そりゃ後の話だな」

    グンタ「俺たちに‥いや人類に敵意が無いことを証明してくれ!!!!!」

    エレン「え!!?」

    グンタ「証明してくれ!!!!早く!!!!」

    ペトラ「そうよ!!!あなたにはその責任がある!!!!」

    オルオ「その腕をピクリとでも動かしてみろ!!!!その瞬間にてめぇの首が飛ぶことになるぞ!?」

    オルオ「できるぜ!!俺は!!!本当に!!!試してみるか!?」

    リヴァイ「オルオ!落ち着けと言っている!」

    ペトラ「兵長!!!エレンから離れてください!!!近すぎます!!!」

    リヴァイ「いいや、離れるべきはお前らの方だ。下がれ」

    ペトラ「何故ですか!?」

    リヴァイ「俺の勘だ」

    エルド「どうした!!?何か喋れよ!!!!」

    グンタ「妙な動きをするなよ!!!早く証明しろ!!!!」


    エレン「ちょっと!!!黙っててくださいよ!!!!!」

    全員「!?」ドクン!!!!



    ハンジ「ねぇねぇ!!!さっきの音は一体‥うほっ!!!あっ!!!!」バタン!!!!!!

    全員「!?」

    ハンジ「エレン!!!!!んっ!!!!その腕触ってもいいっ!!!!!?」ダッ!!!!

    リヴァイ「ちっ‥」

    ハンジ「ねぇ!?いいよねぇ!?いいんでしょ!?触るだけだからさ!!!!!」ガシッ!!!!!

    エレン「ハンジさん!?ちょっと待ってくださいよ!!!!」

    ハンジ「!?」ジュウウウ!!!!!!!!

    全員「!」

    ハンジ「あっ!?つい!!!!!!」ドサッ!!!!!!

    全員「‥」

    ハンジ「皮膚ないとクッソ熱いぜぇ!!!!これ!!!スッゲェ!!!!!熱いぜ!!!!!!」ジュウウウ!!!!!!!バッ!!!!!!

    モブリット「分隊長!!!生き急ぎ過ぎです!!!!!!」




    その後食堂からはエレンとリヴァイとハンジ以外は退出して、何が起こったのか調査を開始した。
  132. 132 : : 2020/02/26(水) 17:01:46
    ーそれから2時間経過 休憩室ー

    エレン「俺が‥ここにいる事で生かしてもらっている事は分かってるつもりです」

    エレン「俺自身が人類の天敵たりえる存在であることも‥ただ‥」

    エレン「実際に敵意を向けられるまでは気づきませんでした‥あそこまで自分は信用されていなかったとは‥」

    リヴァイ「‥当然だな」

    エレン「!」

    リヴァイ「俺はそういう奴らだから選んだ」

    リヴァイ「上級国民討伐数10体、討伐補佐48体ペトラ・ラル」

    リヴァイ「オルオ・ボザド、討伐数39体、討伐補佐9体」

    リヴァイ「エルド・ジン、討伐数14体、討伐補佐32体」

    リヴァイ「グンタ・シュルツ、討伐数7体、討伐補佐40体」

    エレン「そんなに‥」

    リヴァイ「生きて帰って初めて一人前ってのが風神の通説だが‥そんな地獄のような状況であいつらは何度も生き延びて成果を残した。生き方を学んだからだ」

    リヴァイ「上級国民と対峙すればいつだって情報不足だ。いくら考えたって何一つ分からないって状況が多すぎる。ならば努めるべきは迅速な行動と最悪を想定した非情な決断だ。」

    エレン「‥」

    リヴァイ「かと言って血も涙も失ったわけではない。お前に刃を向けるのが何も感じてないわけではないだろう」

    エレン「!」

    リヴァイ「だかな‥後悔はない。」

    モーゼス「リヴァイ兵長。ハンジ分隊長がお呼びです」スタスタ

    リヴァイ「あのクソメガネ‥待たせやがって‥おい‥行くぞ」スタスタ

    エレン「は、はい!!!」スタスタ


  133. 133 : : 2020/02/26(水) 17:14:22
    ーさっきの食堂ー

    ハンジ「ハンジ班のメンバーとライナー君には実験室に機材を取りに行ってもらっている。午後からは本格的な実験ができそうだからね」

    全員「!」

    ハンジ「でもその前にリヴァイ班とエレンは仲直りをしてもらわないといけない。これから1ヶ月はここで暮らすことになるからね」

    ハンジ「さて‥エレンが腕を巨大化させたときの状況から‥まずはこれを見てくれないかな?」

    エレン「これは‥フォークですか?」

    オルオ「‥」

    ハンジ「オルオにこのフォークで目を刺されそうになったそうじゃないか?」


    エレン「はい‥でも寸止めでしたが」

    ハンジ「その時に何か感じなかったかい?」

    エレン「え?」

    ハンジ「エレンが出した巨大な腕がこれをつまんでいたんだ。こんな風に人差し指と親指の間でね」

    エレン「え?」

    ハンジ「偶然挟まっていたとはちょっと考えにくいね。しかも何故か熱や圧力による変形は見られない‥何か思う事はある?」

    エレン「ビビっていたと‥思います。でもその時は考え事をしていて‥防ぐ反応が送れました」

    ハンジ「そう。つまり危険を感じたというわけだ。」

    全員「!」

    ハンジ「今の君は何らかの変化が生じていて自由には力を使えなくなってしまった。でも危険を感じて防衛反応が発動すれば、自動的に力が出せるようになった‥そう考えることができると思うんだ」

    エレン「た、確かに‥リヴァイさんと戦う時は訓練だから‥って考えが常に頭の中にありました」

    グンタ「つまり‥お前が意図的に許可を破ったわけではないんだな?」

    エレン「!‥はい」

    全員「‥」

    ガリッ!!ガリッ!!!ガリッ!!!ガリッ!!!

    エレン「ちょっと‥何をやっているんですか!?」

    エルド「俺たちが判断を間違えた。そのささやかな代償だ。だかはなんだって話だろうが‥」

    エレン「え?」

    オルオ「お前を抑えるのが俺たちの仕事だ!!それ自体は間違ってないんだからな!!!調子に乗るなよ!!!」

    ペトラ「ごめんね‥私達ってビクビクしていて間抜けで失望したでしょう?」

    エレン「!」

    ペトラ「これからも私たちはあなたを頼る。だからあなたは私達を頼ってほしい。頼りないかもしれないけど、私達を‥」

    ペトラ「信じてほしい‥」

    エレン「‥もちろんです」

  134. 134 : : 2020/02/26(水) 17:29:04
    ???「素晴らしい」パチパチ

    全員「!?」

    ???「仲間同士の結束を深めたのですか?これはいい場面を見ることが出来ましたね‥待った甲斐がありましたよ」ニッコリ

    ビュン!!!!!!!ザシュッ!!!!!!

    リヴァイは声の主に対して誰よりも早く反応してブレードで切り裂いた

    ???「いい斬撃ですね〜。反応できませんでしたよ。回復能力が無ければ死んでいましたね」ズズズ!!!!!!

    リヴァイ「」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!ザシュッ!!!ザシュッ!!!!!

    ???「」ビュン!!!!!!!!!

    全員「!」

    ???「まだ話の途中ですよ〜‥全く喧嘩腰なんだから〜」

    リヴァイ(何回も俺の斬撃は当たっていたが‥肉体の再生速度が速くて、ダメージになってないな)チャキン!!!

    ???「私の名前はエフ。あなた方を殺すあなた方とは生物として格の違う生命体‥つまり上級国民です」ニチャァ!!!!!


    リヴァイ「じゃあ‥殺さねぇとな」ダッ!!!!!!

    エフ「あなた相手だと流石に骨が折れそうなのでここはお任せしますよ」ドロドロ!!!!!ドチャァ!!!!!!!!

    全員「!?」ベチャァ!!!!!!!!!

    オルオ「ちっ!!!何なんだこの床は!?」ドサッ!!!!

    グンタ「くっ‥感覚が‥」ガクンッ!!!!!


    エレン「てめぇ!!!!ふざけやがって!!!!!」

    ペトラ(どんどん床に吸い込まれていく‥これも上級国民の能力だって言うの!?)ストン!!!!!!


    全員「!?」ゴオッ!!!!!!!!

    エフ「さぁ!!!!!ゲームスタートです!!!!!!」ニチャァ!!!!!




    ヒュオッ!!!!!!!!!

    オルオ「ここは訓練所だな!!!!」バシュッ!!!!!!!

    エルド「どうなっているんだ!?これも奴の特殊能力なのか!?」バシュッ!!!!!!

    ペトラ「エレン!!!!!」バシュッ!!!!!ダキッ!!!!!!

    エレン「ありがとうございます!!!!!!!」

    グンタ(リヴァイ兵長とモーゼスやハンジさんはどこに行った!?)スタッ



    エフ「それが新型の立体機動装置って奴ですか〜?ふへへっ‥そんな玩具で上級国民と戦うつもりだったんですか?ねぇ?」

    オルオ「ちっ‥雑魚がピーピーうるせぇ‥リヴァイ兵長達はどこに行った!?」

    オルオ「お前が移動させたんだろ!?」

    エフ「ふふふふ‥ふっ‥」ニヤリ



    全員「‥」
  135. 135 : : 2020/02/26(水) 17:48:03
    エフ「そうです〜見れば分かるでしょ?私は自分の細胞とこの建物全てを同化させたんです」グニャ!!!!!!

    ペトラ「くっ!!!!」バッ!!!!!

    エフ「へぇ‥女はすぐに殺せると思っていたんですがね〜」ドロドロ!!!!!ドラッ!!!!!

    ペトラ「私だって風神の英傑の候補として選ばれた兵士だ!!!!舐めるな!!!!」

    エフ「えぇ〜あなたが?くっ‥くくくく!!!!」ドロドロ!!!!!!

    ペトラ「何がおかしい!?」スチャ!!!!

    エルド「ペトラ!!!!見え見えの挑発に乗るんじゃない!!!冷静に奴の動きを見ているんだ!!!!!」

    エフ「ふぅん‥あなたがリーダー格ですか‥この中でも一際エネルギーが高い‥」

    オルオ「何を言ってやがる!?この中で一番強いのは俺なんだが!?」

    エフ「え‥とてもそうは見えませんね〜‥あぁ妄想が大好きな可哀想な人でしたか‥」ニヤリ

    オルオ「‥どうやら早死にしたいらしいな」スチャ!!!!!

    グンタ「お前らいい加減にしろ!!!口論している場合じゃないだろ!?」

    エルド(コイツの話が本当ならこの旧風神本部を自分の細胞と同化させている‥通常の上級国民の能力を完全に上回っている)


    エルド「お前‥エルディア国王直属の配下だろ?」

    全員「!」

    エフ「ピンポーン!!!!!大正解でーすっ!!!!」

    エフ「上級国民の中でもさらに階級の高い‥エルディア国王様から無償の愛を注がれているのが私でーす!!!!ふふふ‥まぁFランクのあなた方には関係のない話ですがねぇ」ニヤリ

    全員「‥」

    エフ「ナラカも風神も泳がせていただけなんですよ〜。それなのに勝手にナラカの連中に至っては上級国民を超えた(笑)とかほざいていたらしいですねぇ?笑笑」

    エフ「あなた方風神も上級国民に本気で勝てると思っていたみたいですが‥ナラカがブラック・マダラに潰されて現実を思い知ったでしょう?」ニチャァ!!!!

    エレン「黙れ‥最後に勝つのは俺たちだ」

    エフ「‥」ジー

    エルド「何を見てやがる?」

    エフ「‥もう絶望しきっているでしょうけど、さらに地獄へと突き落としてあげましょう」ドロッ!!!!!!!!!!!!ゴォッ!!!!!


    全員「!?」

    オルオ「おい!?奴の体液に囲まれてきている!!!!何とかしないと!!!」

    グンタ「分かっている!!!!だが焦るな!!!一瞬の判断が命取りになる!!!」

    エフ「私は上級国民よりもさらに階級の高い‥最上級国民の一員です‥」ニヤリ


    エレン「最上級国民だと!?なんだそれは!?」

    エフ「ある日上級国民同士で共食いが始まりました。それは新しい力を得るため。そしてその食い殺しゲームにおいて生き残って力を認められた上級国民がエルディア国王様の側近に選ばれました」

    エフ「これはブラック・マダラがナラカを潰している同時刻に行われていました。何故ならもう頭数は必要なくなったからです」

    全員「!」


    エフ「これからは最上級国民の力とブラック・マダラという生物兵器を利用してさらに支配力を高めていくことでしょう!!!!!!」

    エフ「そしてもう用済みとなった風神の皆さんには仲良く全員死んでいただきます!!!!!」ゴォッ!!!!!!

    ズドドドドドドド!!!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!!



    ペトラ「きた!!!!」バシュッ!!!!!

    エルド「くそっ!!!!エレンを守るぞ!!!!!」バシュッ!!!!!!



    エフ「逃しませんよ!!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!!!


  136. 136 : : 2020/02/26(水) 18:30:26
    エルド(ダメだ‥これでは逃げきれない!!!!)カチリ!!!!!

    エレン「皆さん!!!!俺の周りに集まってください!!!!早く!!!!!」ビリッ!!!!!!!


    エレン(俺自身とリヴァイ班の皆んなを傷つけないように‥デカイ肉体を表出する!!!!!)ゴォッ!!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!!

    エフ「!?」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!!


    オルオ「な、なんだこれは!?デカイ肉の内側にいるのか!?俺たち!?」

    ペトラ「エレン!?これも上級国民の力なの!?」

    エレン「集中したいので話しかけないでください!!!!!!!」ビキッ!!!!!!カァッ!!!!!!!

    ブワァッ!!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!

    エフ「おっと‥危ない危ない‥高音の蒸気で私の細胞の塊りを吹き飛ばしましたか‥やりますねぇ」スタッ


    エフ「これもブラック・マダラ‥いえ‥この感じだと混ざりましたねぇ‥」

    エレン「はぁ‥はぁ‥」ガクンッ!!!!!

    グンタ「エレン!?大丈夫か!?」

    エレン「は、はい‥な、なんとか‥」ヨロッ!!!!

    エフ(でもまだその強大なパワーを扱うには弱すぎる‥まだ肉体がそのパワーに追いついていない‥ですね)ドロドロ!!!!!!!

    オルオ「くそっ!!!まともな武器はないぞ!?逃げた方がいいか!?」

    グンタ「いや‥奴が施設と一体化しているなら‥いたらずに逃げて体力を消耗するだろう‥」

    エルド「そうだな。コイツは俺たちで倒すべきだ。幸いなことに新型立体機動装置はあるからな」

    エレン「でも皆さん‥斬撃についてはまだ練習していないのでは?」

    グンタ「今覚えるから安心しろ。実戦の経験値は人を大きく成長させる。それはお前も分かっているだろ?」



    エフ「うんうん!!!一理ありますなぁ!!!!」ゴォッ!!!!!!

    ペトラ「くっ!!!!」バシュッ!!!!!!

    エフ「でも‥私に殺されなければの話ですがね‥」ニヤリ

    オルオ「こんちくしょー!!!!もうやるしかねぇよな!!!!」バシュッ!!!!!!

    オルオ「俺たちの力を見せてやるぜぇ!!!!!」バシュッ!!!!!!!

    エフ「いいですねぇ!!!!その気合いだけは認めてあげましょう!!!!!!!」ドロドロ!!!!!!

    ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!

    グンタ(くそっ‥こうも大技が連発されると‥)バシュッ!!!!!!!!!!


    グンタ(避けるのも困難だ‥床も壁も奴の手足のようなものだ‥)スタッ!!!!

    エルド(エレンを抱えながらの戦闘は厳しいな‥俺だけガスの消耗が激しい‥)バシュッ!!!!!!!!


    エレン(くそっ‥力を連発できない‥反動がデカすぎだ‥これじゃ俺は‥)

    エルド「エレン!!!まだ力は使えるか!?」
    バシュッ!!!!!!

    エレン「は、はい!!!」

    エルド「悪いが俺たち4人だけではとても倒せそうにない!!!!お前の力が必要だ!!!」バシュッ!!!!!

    エルド「だから俺たちが隙を作るから‥その時は頼むぞ!!!!!」バシュッ!!!!!!

    エレン「任せてください!!!!!」

    エルド「だがお前を抱えながらの戦闘はガスがすぐになくなる!!!!下ろしても平気か!?」

    エレン「えぇ!!自分の身は自分で守って見せます!!!!!」


    オルオ「くっ!!!!エルド!!!!3人じゃ無理だ!!!!加勢しろ!!!!」バシュッ!!!!!!!!

    エフ「まったく‥虫のように鬱陶しい‥早く死んでくださいよ!!!!!!!!!」ゴォッ!!!!!!!!!


    エルド「俺の仲間に何をやっている!!!!!」バシュッ!!!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!!!

    ペトラ「エルドが切った!!!?」バシュッ!!!!!

    グンタ「いや‥やってない!!!リヴァイ兵長の斬撃を何度も食らっても死ななかったような奴だぞ!!!!」バシュッ!!!!!!


    エフ「ふぅ‥はあっ!!!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!


    全員「!?」


    エフ「機動力のないエレン君から殺してあげましょう!!!!!!!」ドォッ!!!!!!!!!

    エレン「」ビュン!!!!!!!!!

    エフ「何!?動きが何で急に速くなったんですか!?」ズドドドドドドド!!!!!!!!

    エレン(よし‥回復した‥いいぞ!!!これなら奴に掴まらない!!!!!!)



    オルオ「おらっ!!!!よそ見してんじゃねぇぞ!!!!!このクソ野郎!!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    エフ「‥」ビュン!!!!!!!



    グンタ「オルオ!!!!一旦下がれぇ!!!!」バシュッ!!!!!


    オルオ「お前に言われなくても分かっているさ!!!!!」




  137. 137 : : 2020/02/26(水) 18:38:34
    ー同時刻 リヴァイサイドー

    リヴァイ「げほっ!!!‥」ムクリ

    ハンジ「ったく‥何が起きたって言うんだよ‥」

    モーゼス「どうやら‥敵の攻撃だったみたいですね」

    リヴァイ「そんなの当たり前だ。今問題なのは俺たち3人しかいないこと」

    リヴァイ「そして‥ここは‥外じゃねぇか?」

    ハンジ「‥空間移動能力ができる敵がいるなんて‥」

    リヴァイ「あぁ‥異能の類だろうが‥上級国民の力とはとても思えない‥」

    ???「なんだ?弱そうな奴らだな?風神の英傑って言うからよ〜‥もっと強そうなやつをイメージしていたんだが」

    モーゼス「!」

    インボウロン「期待外れにも程があるぜぇ。あ、俺はインボウロンだ。お前らを狩る最上級国民の1人さぁ!!!!!」ブォォン!!!!!!!グルングルン!!!!!!

    ガキンッ!!!!!!!!!!

    インボウロン「!?」

    リヴァイ「最上級国民?つまりお前は上級国民より強いって言いたいのか?」

    インボウロン「あぁそうさ。俺は選抜で生き残った優秀は生命体だぁ」ブォォン!!!!!!ギイン!!!!!!!!

    リヴァイ「その割には‥」ギチギチ!!!!!!

    インボウロン(コイツ‥受け止めやがっただと!?)ギチギチ!!!!!ガキンッ!!!!!!

    インボウロン「!?」ビュン!!!!!!!

    リヴァイ「爪を変形させて投擲したり斬りつける事しか出来ないのか?」チャキン!!!

    インボウロン「な、なに〜?お前もう一度言ってみろ」グキッ!!!!


  138. 138 : : 2020/02/26(水) 18:47:49
    リヴァイ「何故俺がお前の言うことを聞かないといけないんだ?」

    インボウロン「ちっ‥傲慢なやつだなぁ‥あぁ‥お前みたいな奴を見てるとムシャクシャするなぁ‥」ドォッ!!!!!!

    リヴァイ「!」ビュン!!!!!!!

    インボウロン「殺してやりたいなぁ!!!!」ガキンッ!!!!!!!

    リヴァイ「‥」ズサァッ!!!!!!

    リヴァイ「ハンジ!!!モーゼス!!!お前らはあいつらが無事か確認してこい!!!!」

    リヴァイ「コイツは俺1人で十分だ!!!!」チャキン!!!!!

    インボウロン「本当に癪触る野郎だなぁ‥殺したい殺したいなあっ!!!!!!」ブォォン!!!!!!!

    リヴァイ「ふんっ!!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    モーゼス(なんて人なんだ‥装置無しでこの動き‥どっちが化け物か分からなくなる‥)

    ハンジ「モーゼス!!!リヴァイの言う通りだ!!!私達は仲間の元へ!!!!」ダッ!!!!!

    モーゼス「‥!‥了解!!!!」ダッ!!!!!

    インボウロン「おいおい‥お前らが俺から逃げられるわけないんだよなぁ‥」ザシュッ!!!!!!!!

    インボウロン「!」ボトッ!!!!!

    リヴァイ「‥」ブォォン!!!!スカッ!!!!!!

    インボウロン「痛い‥イッテェじゃねぇかよ‥なぁなぁ‥俺の腕を両方とも落として何がしたいんだよ?俺はどうやってこれから飯を食えばいい?どうやって下級国民を殺せばいい?」

    リヴァイ「白々しい‥演技だな」チャキン!!!!!!

    インボウロン「少しは乗ってくれよおっ!!!!俺の渾身のギャグだったんだぜぇ!!!!!」ドォッ!!!!!!!!

    リヴァイ(スピードもパワーも脅威的だが、踏み込みがあるからある程度攻撃は予測しやすい)ビュン!!!!!!!


    インボウロン「ちょこまかと!!!!逃げるんじゃねぇ!!!!」ブォォン!!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!!!!!!

    リヴァイ「足をやった‥次は首だ!!!!!」ダッ!!!!!!!

    インボウロン「さっきから俺を切り刻みやがってよおっ!!!!」ドォッ!!!!!!

    リヴァイ(瞬間的な速度で再生したか‥上級国民より強いってのはあながち嘘ではないな‥)バッ!!!!!

    インボウロン「おいおいおい!!!逃げるな!!!今更怖気ついたってのか!?俺をあんまり失望させるなよ!!!!!!」ブォォン!!!!!!!!

    ザシュッ!!!!!!ザシュッ!!!!!!!ザシュッ!!!!!!ザシュッ!!!!!!!ザシュッ!!!!!!!!!


    インボウロン「!?」ガクンッ!!!!!!

    リヴァイ「お前‥少し喋り過ぎのようだが‥」チャキン!!!!

  139. 139 : : 2020/02/26(水) 20:59:35
    インボウロン「へっ‥へへ‥お前は少し喋ったらどうだ?」ズズズ!!!!!

    リヴァイ「‥戦闘中に喋るなんて馬鹿のする事だろ?」ドォッ!!!!!!

    インボウロン「はぁっ!?それは俺が馬鹿だって言いたいのか!?おい!?」ブォォン!!!!!!!!!

    リヴァイ「!」ガキンッ!!!!!!!

    インボウロン「このチビのくせに何てパワーしてやがるんだ!!!!!!」ガッ!!!!!

    リヴァイ(今のところ身体能力頼りの単調な攻撃ばかりだな‥)ビュン!!!!!!!!!

    インボウロン「ああっ!!!目障りだ!!!!さっさと俺に殺されろ!!!!!死んでくれよおっ!!!!!」ブン!!!!!ブン!!!!!!!

    リヴァイ(大振りだし隙だらけ‥でも回復能力が高い‥無闇に斬撃を繰り出されると手厚いカウンターを喰らうことになる‥)ドォッ!!!!!!!


    インボウロン(コイツ‥踏み込みの強さは半端ないが殆ど足がとまらねぇ‥きっと身体の動かし方を熟知していて隙ができないんだ‥)ブォォン!!!!!!!ブン!!!!!!!

    リヴァイ「ふんっ!!!!らっ!!!!」ザシュッザシュッザシュッザシュッ!!!!!!!!!


    インボウロン「!?」ボドッ!!!!ボトッ!!!!ボドッ!!!!!

    インボウロン「このっ!!!よくも俺の身体をバラバラにしてくれたなあっ!!!!いい気になってんじゃねぇよっ!!!!!」ガチん!!!!メキメキメキメキ!!!!!!!!

    リヴァイ「‥」スチャ!!!

    インボウロン「いおおっ!!!はあっ!!!クックックッ!!!!お前がいくら頑張っても俺はいくらでも再生できるぜ!!!!そんなブレードで俺を倒せるわけないんだよなあっ‥」ザシュッ!!!!!!!!

    リヴァイ「うるせぇ‥」ドォッ!!!!!

    インボウロン「だから!!!!まだ俺が話している途中だろう!?何故邪魔をするんだあっ!?」ブォォン!!!!!!!ジャキン!!!!!!!!!!!

    リヴァイ「っ‥」スカッ!!!!!!!!!!

    インボウロン「本当に人間のくせにマジでやるじゃねぇかよ‥まったくイライラするぜ‥お前を殺してやる‥殺してやる!!!!!」ドォッ!!!!!!!


    リヴァイ「‥」スッ!!!!

    インボウロン(動きを止めた?‥なんだ?ようやく俺に殺される気になったのか!?)ザシュッ!!!!!!!!!!!


    リヴァイ「」ドゴォン!!!!!!!ズサァッ!!!!!!!!!

    インボウロン(み、見えなかった!?居合切り‥か?俺の身体を半分に一刀両断しやがった‥俺は何回コイツに斬られるんだ!?)ガチン!!!!!!!ミシッ!!!!!!!!


    リヴァイ「‥厄介だな‥何回も何回も再生しやがる‥」スチャ!!!!


    インボウロン「くっそぉ‥惜しい‥惜しいよなぁ‥お前は‥よおっ‥」

    リヴァイ「あ?」

    インボウロン「何でそれだけ力があるのに下級国民なんてやってるんだよ?風神にさえ入らなければもっとマシな人生を送る事が出来たはずだ‥格闘技のスターにもなれただろう」

    インボウロン「いやお前ならどんなスポーツをやっても大成しそうだよなあっ‥それなのに‥何で風神になんか入っちまったんだよ?お前は俺たちと同じ力を得れば最強の国王様の護衛として一生永遠に生きる事が出来たってのに‥ああっ‥お前の選択は間違いだった‥だよなあっ?」

    リヴァイ「よく喋るな。聞いていて飽き飽きしてくる」

    インボウロン「はあっ?」

    リヴァイ「お前みたいな奴と同類になるのは死んでもごめんだ。俺はお前を死ぬまで切り続けてやる‥」チャキン!!!!

    インボウロン「ったく‥斬撃だけで俺を殺せると思っているのかよ?どれだけ持久戦になるかお前は分からないのか?」グキッ!!!!!!!


    リヴァイ「‥それでも‥やるしかねぇだろ?」ドォッ!!!!!!!!!




    インボウロン「!」ガキンッ!!!!!!!!ドォッ!!!!!!!!



  140. 140 : : 2020/02/26(水) 21:14:18
    ー同時刻 エレンサイドー

    エレン「くっそ‥」(コイツの細胞に捕まることはないが‥体力が無限にあるわけじゃない)ダッ!!!!

    エレン(このまま現状を打破できなければ全員殺される事になっちまう!!!!)ダッ!!!!!!

    エフ「皆さん思ったより粘りますね‥ですがそれもガスが尽きれば終わる‥そしてあちらの方も体力が尽きれば私の細胞から逃げきれなくなる‥」ズドドドドドドドズドドドドドドドズドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!

    オルオ「ちっ!!!!」ザシュッ!!!!!!

    ペトラ「オルオ!!!!連携を意識して!!!!」ザシュッ!!!!!!

    グンタ「‥」バシュッ!!!!!!!

    エルド(オルオの気持ちも理解できる‥さっきから何度も斬撃を与えているがまるで手応えがない‥だから焦りも出てくる‥)バシュッ!!!!!!!!

    エフ「うんうん!!!粘ってますけど焦りも疲労も出てきましたねぇ‥そろそろ皆さんも死の匂いを感じるようになってきたのではないでしょうかねぇ?」ドロ!!!!!!

    ズドドドドドドド!!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!

    オルオ「!」バシュッ!!!!ドチュ!!!!!

    オルオ(アンカーを刺した所が‥奴の細胞になっている!?)グイーン!!!!!!!!

    ペトラ「オルオ!!!!!!!!!!」バシュッ!!!!!!!

    グンタ「まずいぞ!!!!!」バシュッ!!!!!

    エレン「オルオさん!!!!」ダッ!!!!!!!


    ズターン!!!!!!!!!ドサッ!!!!!!!

    全員「!?」

    エフ「ふぅ‥まずは1人‥あの速度で地面に叩きつけられたら‥死にはしなくても重傷でしょう!!!!!」ゴォ!!!!!!ドバドバ!!!!!!ドバドバ!!!!!!!!

    エレン(くそっオルオさんが‥奴の細胞で見えなくなった‥死んでしまったのか!?)ダッ!!!!!!!!


    エフ「これで1人分の負担が増えましたね‥次に潰れるのは誰でしょうか?ねぇ?」ニチャア!!!!!!

    エルド(口から大量の細胞を吐き散らしやがった‥コイツ‥細胞量に関してはトップレベルだな)バシュッ!!!!!!!!!

    カラーン!!!!!ガキン!!!!!!

    グンタ「くそっ!!!!まずいぞ!!!この訓練所全体が奴の細胞に浸食され始めている!!!!」スタッ!!!!!

    エルド「ペトラ!!!よせ!!!!」バシュッ!!!!!!!


    ペトラ「オルオ!!!今助けにいくから!!!!!」バシュッ!!!!!!

    エフ「ふふっ‥美しい仲間愛ですねぇ‥そんなあなた達を全員壊してあげたい‥そう感じてしまいます!!!!!!!」ズドォッ!!!!!!ズドォッ!!!!!!ズドォッ!!!!ズドォッ!!!!!!


    ペトラ(しまった‥何これ‥身体にまとわりついて離れない‥)ネチャアッ!!!!!!ネバネバ!!!!!!

    グンタ「くそっ‥ペトラまで‥もう許さんぞ!!!!!」バシュッ!!!!!!

    エルド(ダメだ‥全員冷静さを欠いている‥このまでは全滅だ‥笑えないぞ‥)バシュッ!!!!!!!!!


    エフ「2人同時に来れば私が対応できないとでも思いましたか!?」ズドドドドドドド!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!

    ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!




  141. 141 : : 2020/02/26(水) 21:23:38
    グンタ「だめだ!!!近づけないぞ!?」バシュッ!!!!!!

    エルド(新型立体機動装置の機動力があったとしても、高火力の武器がないと奴にはダメージを与える事ができない‥)バシュッ!!!!!!

    エフ「さぁ!!!!もうすぐここは私の体内となる!!!!そうなればあなた方は無条件で敗北する事になる!!!!!」ゴオッ!!!ゴォ!!!!!!ドォン!!!!!!!


    エルド(リヴァイ兵長の斬撃を何度も受けていた‥それでもダメージを受けなかったと言うことは‥)バシュッ!!!!!

    エルド(斬撃ではコイツを倒せないと言うこと‥)バシュッ!!!!!!!!!

    ペトラ「ああああああっ?!!!!!!????」グチャアッ!!!!!

    全員「!?」


    エルド(オルオも気になるがペトラもヤバそうだ‥だが2人分の負担も俺とグンタにのし掛かっていて、回避にしか集中できん‥)バシュッ!!!!!!


    エレン「このっ!!!!いい加減にしろよ!!!!屑野郎があっ!!!!!」ドォッ!!!!!!

    エフ「!」スッ!!!!!!!

    グンタ「エレン!?何をする気だ?」バシュッ!!!!!!


    エレン「力が戻ってきました!!!俺が奴を止めておくのでお二人はオルオさんとペトラさんの救出を!!!!!」ドォッ!!!!!!

    エフ「凄い脚力ですねぇ‥人間の限界レベルを大きく超えている‥素晴らしい‥素晴らしいです!!!!それでこそ殺し甲斐があるっ!!!!!」ドロドロ!!!!ドォッ!!!!!!!!


    エレン「おらっ!!!!」カァッ!!!!メキメキメキメキメキメキメキメキ!!!!!!!

    ズドォッ!!!!!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!

    エレン「!」ググググ!!!!グッ!!!!

    エフ「そう来ると思いましたよ‥巨大な骨格と肉の出現‥ならばそれより巨大な私の細胞で吸収してしまえばいいだけの話です‥それではさようなら‥」ガシッ!!!!!!

    エフ「はあっ!!!な、何を!?」ググググ!!!!!!!!

    エレン「捕まえた‥やっと‥これでお前は動けないだろ?」ニヤリ、ググググググググ!!!!!!!!!!


  142. 142 : : 2020/02/26(水) 21:34:46
    エフ「それがどうしました!?私を殺せるとでも!?」ズチュ!!!!!!!ズオッ!!!!

    エレン「なんだ‥力が抜けていく‥」ググググ‥

    エフ「‥私の細胞を通してあなたのエネルギーを奪っています‥このまま掴んでいればやがて死ぬでしょう。だからもう諦めなさい」ガッ!!!!!!

    エフ(なんだ?今何か小さな切れ味のある物が刺さった‥)チラッ!!!!!


    オルオ「はぁ‥はぁ‥」ガキン!!!!!ドォッ!!!!!!!


    エフ(これは装置のアンカー!?私の身体に刺したのか!?そして撃ち込んでいるのは‥ガス管!?)

    エフ「はふふ‥こんな小さなガス管を私に撃ち込んで何が‥」


    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!!!!!!!!


    エレン「」ビキビキビキビキ!!!!!!!!


    エフ(なんだ今の大爆発は‥あんな小さなガス管に‥こんなエネルギーが凝縮されていたなんて‥くそっ‥身体を再生しなければ‥)ズォッ!!!!!


    オルオ「エレン!!!今回はメインはお前に譲ってやる!!!!だがこの俺のバックアップが無ければお前は何も出来なかった!!!!」

    オルオ「それを肝に銘じておけよおっ!!!!!」


    エレン「はい!!!!ありがとうございます!!!!!!」ボォッ!!!!!!


    エフ(コイツ‥さっき私の細胞ごと硬質化して爆発のダメージは受けていなかった‥だがそれがどうしたんですか‥私を倒す手段はないはずです‥奴からは大量のエネルギーを奪いましたから‥)ボォッ!!!!!ボォッボォッ!!!!!!

    エフ「なっ!!!!!!?????」ボォッ!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!


    エレン「お前の細胞を食って回復した!!!!イェガー一族を舐めるんじゃねぇよ!!!!!」ボォッ!!!!!!!!!!!



    エフ(イェガー一族だと!?じゃあコイツが‥くそっ!!!なんだこの炎は!?)ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!バァ!!!!!!!ボォッ!!!!!!


    ズォッ!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!

    エフ「くっそっ!!!熱いですが!!!!この程度の炎では!!!私は殺せませんよ!!!???」ボォッ!!!!!


    エレン「」ビキビキビキビキ!!!!!!

    エフ「また硬質化!?叩き割って‥」ガッ!!!ガッ!!!!ガッ!!!!!


    エルド「くらえっ!!!!」ドォッ!!!!!

    グンタ「!」ドォッ!!!!!!!


    ペトラ「はあっ!!!!!」ドォッ!!!!!!!


    エフ(あれはガス管!?まずいぞ!!!!一つの爆発でさえあの威力だったから‥単純に計算しても3倍以上の‥)



    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!

    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!


    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!


    全員「!?」


  143. 143 : : 2020/02/26(水) 22:31:06
    エフ「」ジュウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!

    全員「‥」

    エレン「やっと‥死んだか‥」スタスタ

    エフ「いや‥まだ死んでないです‥けど‥」

    全員「!」

    エルド(室内に張り巡らされていたエフの細胞が消滅していく‥)

    エルド「エレン!!!奴は弱っている!!!止めをさせ!!!」

    オルオ「そうだ!!!」

    ペトラ「そういえば‥あんた何でそんな元気なの?」

    オルオ「一本のワイヤーをブレードで切って引っ張られる力を軽減したんだよ。まぁ‥かなり痛かったけどな‥」ズキッ!!!

    グンタ「何にせよ2人とも無事で良かった。」

    エレン「終わりだエフ。最上級国民とやらも案外弱かったな」チャキン!!!


    エフ「何を勝ったつもりで‥いるのですかね?」

    エレン「ん?」

    エフ「確かに‥私は‥負けました‥止めを刺されなくても本体である私が死ねば‥施設内の全ての細胞は死滅する‥」

    エレン「なら万事解決だな。」

    エフ「違いますね‥それがダメです‥」

    エレン「どういう事だ?」

    エフ「この施設内には‥ブラック・マダラを何体か私の細胞で封じています‥」

    全員「!?」

    オルオ「それは負け惜しみだろ?じゃあ何か?お前の細胞の封印が解けたらブラック・マダラが俺達を殺しにくるって言いたいのか?」

    エフ「‥」

    オルオ「悔しいのは分かるがそんなハッタリ通用すると思っているのか?」


    ズドォッ!!!!!!!ズドォッ!!!!!!!!!

    全員「!?」

    グンタ「この下から聞こえるぞ!!!!」

    エフ「もう‥誰にも止められないです‥あなた方は‥」ガッ!!!!!!

    エレン「」ガブリッ!!!!バキッ!!!!バキバキッ!!!!!!

    全員「!」

    ペトラ「エレン!?何をしているの!?やめなさい!!!」

    グンタ「頭が逝かれちまったのか!?」

    エレン「いえ‥次の戦いに備えるためにエネルギー補給です‥」ゴクン!!!!

    オルオ「‥そいつを食って大丈夫なのか?」

    エレン「はい‥俺の咬合力と特殊な消化器官は生まれつきのものです。今はさらに強化されているので、しかも弱ったコイツの細胞なら余裕で吸収できます。」

    ドォッ!!!ドォッ!!!ドォッ!!!!ドォッ!!!!!


    ブラック・マダラ「グオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」バゴォン!!!!ズドォッ!!!!!!!


    全員「!」

    エレン「‥」ダッ!!!!!!ボォッ!!!!!


    ブラック・マダラ「!」バッ!!!!!

    エレン「焼き尽くしてやるっ!!!!!!」ゴオッ!!!!!ボアッ!!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「グオッ!!!!!」ズサァッ!!!!!!!!

    グンタ「エレンの炎の攻撃は相手を押す力もあるのか!?」

    グンタ「あぁ‥これなら‥」

    ブラック・マダラ「」ビュン!!!!ドォッ!!!!!

    全員「!」

  144. 144 : : 2020/02/26(水) 22:43:50
    エレン「この!!!!やらせねぇよ!!!!!」バキバキバキッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「!」ガシッ!!!!!

    エレン「握り潰してやる!!!!!!」ゴキゴキゴキゴキ!!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「グギャアッ!!!!ガアッ!!!!!」メキメキメキメキメキメキメキメキ!!!!!!!!!

    エルド「あれほどデカい腕を一瞬で出現させた‥しかも凄い力だ」

    オルオ「いいぞエレン!!!!そのまま握り殺せ!!!!!」

    エレン「ぐおおおおっ!!!!!あっあっあ!!!!!」ゴキゴキゴキゴキ!!!!!!!!

    ゴキッ!!!!!!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ガクンッ!!!!!

    ペトラ「や、やった!!!!」

    エレン「いえ‥殺してはいません‥このくらいじゃ‥」

    ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!!ザンッ!!!!!!!

    全員「!?」

    ブラック・マダラ「」ドォッ!!!!!!ザシュッ!!!!!!!

    エレン「ぐっ!!!!」ブシャァ!!!!!!!

    グンタ「エレン!!!!」

    ブラック・マダラ「‥」チラッ

    エルド「おい‥まずいぞ‥」

    オルオ(立体機動装置もブレードもかなり消耗している‥そもそもガス管はさっき爆発させちまったから‥奴の動きに対応できる術はもうない‥)

    エレン「おい‥どこに行くんだ?」ムクリ!!

    ペトラ「エレン!!!」

    ブラック・マダラ「‥」

    エレン「お前の相手は俺だろうが!!!!!!」ダッ!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ドォッ!!!!!!!


    グンタ「エレン‥奴の爪の攻撃を受けていたように見えたが‥」

    エルド「何をしている!?急いで武器庫から武器を持ってきて俺たちも加勢するぞ!!!!」ダッ!!!

    ペトラ「そうね‥エレンだけに任せるわけにはいかない!!!!」ダッ!!!!!


    ブラック・マダラ「」ドォッ!!!!!

    エレン(デカいくせに何て素早い奴なんだ!!!!)ダッ!!!!!!

    エレン「!」ズキッ!!!!!!

    バキッ!!!!!!!

    エレン「ぐっはっ!!!!!」ゴロゴロ!!!!!

    ブラック・マダラ「ウグオオオオオ!!!!!!」ガシッ!!!!!!!!

    エレン「‥うっ!!!!ぐおっ!!!!おおおおお!!!!」ビキビキビキビキ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ガチガチガチガチ!!!!!!!グン!!!!!


    エレン「硬質化で動きを止めたが‥長くは‥はぁ‥‥はぁ‥くそっ‥力を使い切ってしまった‥」ヨロッ


    エレン(くそっ‥コイツ最初に遭遇した個体よりも強いじゃないか‥奴の細胞破壊による侵食もヤバイ‥)スタスタ

    エレン(回復する力も無くなっていたら‥俺は死んでいたかもしれない‥)スタスタ


    エレン「俺も‥武器庫に行かないと‥能力が使えないなら‥武器を使って戦ってやるまで‥だ」スタスタ


  145. 145 : : 2020/02/27(木) 11:56:16
    バリーン!!!!!!バキバキバキッ!!!!!!

    エレン「!」クルッ!!!

    ブラック・マダラ「グオオオオオオオオオオオ!!!!!!グギャアッ!!!!!!!!」ズガァッ!!!!!!!!

    エレン(結構硬質化を強めたつもりだったが‥)スタッ

    ブラック・マダラ「オオオッオオッ!!!!!」ドォッ!!!!!!!!!

    エレン(もう回復に拘っている場合じゃない‥先輩達が来るまで何とか少しでもコイツを弱体化させてやる!!!!!!)カァッ!!!!!!

    ズドォッ!!!!!!ゴオッ!!!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「!」ズサァッ!!!!!!

    エレン(回復に使っていたエネルギーを蒸気に変えて‥身体能力を強化させた‥)ドォッ!!!!!!

    バキッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「グッ!!!!?」ヨロッ!!!!!!

    エレン(攻撃をする身体の部位は硬質化で覆って奴に少しでも有効なダメージが与えられるように‥)ドォッ!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ビュン!!!!ゴォッ!!!!!

    エレン「!」ズガァッ!!!!ガッ!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ドゴォン!!!!!!!

    エレン「ぐはっ!!!!」ベチャア!!!!!

    エレン(今の俺の体力ではコイツを倒し切る事は出来ない‥それに真っ向勝負をしたところで‥パワーが違いすぎて相手にならない!!!!!)バッ!!!!!

    エレン「」スルッ!!!!!!ズドォッ!!!!!


    ブラック・マダラ「!」ヨロッ!!!!!!

    エレン(力と力の衝突は当然強いほうが勝つに決まっている‥ならば俺が負けるのはもはや必然だ‥だからコイツの強力な力に対して受け流せばいい話だ‥)ドォッ!!!!!!


    ブラック・マダラ「‥」バキッ!!!!!

    エレン(攻撃も俺から仕掛けるフェイントを出しつつ、本命はカウンター攻撃による倍返し‥)ドォッ!!!!!ガアッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ビュン!!!!!!!!

    エレン「‥」クイクイッ

    ブラック・マダラ「」ブチッ!!!!!!

    ブラック・マダラ「オオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」ズドォッ!!!!!

    エレン(さっきからコイツの踏み込みで床がバラバラになってやがる‥速い上に力強い踏み込み‥脅威でしかない‥)スルッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「ガアッ!!!!オアッ!!!!!ウオオオオゴオッ!!!!!!!!」ブンブン!!!!ブンブン!!!!!!ブォォン!!!!!!


    エレン「ぐっ‥くっ!!!!」ガッ!!!ガッ!!!!ガッ!!!!ガッ!!!!!!


    エレン(やはり蒸気と硬質化で身体能力と攻撃力を強化しても長くはもたない‥俺が今出来る事は‥)ビュン!!!!!!!!!

    エレン(少しでもここでコイツを足止めして‥1秒でも長い時間稼ぎをすること‥今は‥それしかできねぇ!!!!!!!!)グオッ!!!!!!!!

    エレンは力強い踏み込みをした。カウンターの精度を高めるためだ。しかしそれは自殺行為でもある。逆に攻撃を貰ってしまえば、肉体強度の劣るエレンは即死する可能性があるからだ。


    エレン「!」ドォッ!!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「!」ドォッ!!!!!!!!

    では何故エレンは時間を稼ぐと言っておきながらそんなリスクのある行動をしてしまったのか。それはブラック・マダラの猛攻に単純に耐えきれなくなっていたという事もあるが、エレンの動きを覚えて次第に学習していき、ブラック・マダラに先手を取られるようになってしまっているからだ。

    今素人からしたら良い勝負をしているかのように錯覚してしまうだろうが、次第に追い詰められているエレンが焦りを感じていると到底想像することさえ出来ないだろう。


  146. 146 : : 2020/02/27(木) 12:12:08
    エレン「うおおおおおおっ!!!!!」ゴォッ!!!!!

    ブラック・マダラ「!」ドォッ!!!!!

    エレンは雄叫びを上げてスピードを上げて渾身の一撃を繰り出した。普通の人間だとしても、声を出すと言うことは能力向上に繋がる。

    陸上のハンマー投げや砲丸投げの投擲選手が投擲をする際によく大声を発するのは、そうする事によって記録を伸ばすことができるからである。

    それは特異体質でブラック・マダラの細胞を体内に微量ながらに宿しているエレンにとっても例外では無かった。

    エレン「!!!」バキッ!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「ゴォッ!!!!アッ!!!!!!」ブォォン!!!!!!!!

    エレン「」ズシャアッ!!!!!!!ズガァッ!!!!!!ドサッ!!!!!!

    エレンはブラック・マダラによって勢いよく殴り飛ばされて意識を失ってしまった。まだ辛うじて生きているとは言え、今すぐに回復しなければいつ絶命してもおかしくない状態である。そのため止むを得ずエレンは無意識的に回復をする事にした。

    ブラック・マダラ「‥」

    何故渾身の一撃を放ったエレンが惨敗してしまったのか?それはただ単にブラック・マダラの方が全ての能力においてエレンを超越していたからである。そもそもエフとの戦いで消耗していたエレンには殆ど体力が残されていなかった。

    そんなエレンが最強の生物兵器と呼ばれるブラック・マダラに単身で打ち勝つのは不可能であった。むしろ今までよく持ち堪えていた方である。

    現実にはそんな都合の良い展開はない。特別な力を持つエレンにも命の限界と言うものはあり、ブラック・マダラはエレン以上に特別な生命体である。


    ブラック・マダラ「!?」ドシュッ!!!!!!

    エレンにトドメを刺しに行こうとするブラック・マダラの顔面はライフル弾によって弾き飛んだ。

    オルオ「おいエレン!!!死ぬんじゃねぇよ!!!」

    グンタ「こっちだ化け物!!!!来いよ!!!!」ドォン!!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ビュン!!!!!!

    エルド「ギリギリになったら立体機動で避けるぞ!!!!」ドォッ!!!!

    ペトラ「くっ!!!!」バシュッ!!!!!

    ブラック・マダラ「」ズサァッ!!!!!!

    ブラック・マダラはリヴァイ班の4人に向かって一気に突進してきたが、空中を飛び回った予想外の動きに少し困惑している。しかしすぐに攻撃を再開する。

    ブラック・マダラ「」グニョン!!!!!!ゴォッ!!!!!!!


    グンタ「擦りでもしてら死ぬぞ!!!!!」バシュッ!!!!!!

    オルオ「分かってるぜ!!!!こんなノロマな奴に俺に攻撃を当てられるわけないだろ!?」バシュッ!!!!!!!

    エルド「ペトラ!!!!お前はエレンを安全な場所に連れて行ってくれぇ!!!!」バシュッ!!!!!

    ペトラ「了解!!!!」バシュッ!!!!!


    オルオ(近くに武器庫があって助かったぜ‥さっきの戦闘中は必死だったから忘れていたが‥訓練場から武器庫はすぐ近くにあったからな)バシュッ!!!!!!!!!!

    グンタ「こいつ‥さっきエレンから攻撃を喰らっていたのに‥まだ‥いやさっきよりも‥」バシュッ!!!!!!

    グンタ「ふんっ!!!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「!」ブシャァ!!!!!!ボトッ!!!!!!!!!!!!!!!!


    オルオ「はっはっ!!!!今度は俺がお前のもう片方の腕を斬り落としてやるぜ!!!!」バシュッ!!!!!!!

    グンタ「待て!!!オルオ!!!!深追いはやめろ!!!!」


    ザシュッ!!!!!

    エルド「!」バシュッ!!!!!!!


    オルオ「ぐっ!!!!」ブシャァ!!!!!!


    エルド「オルオ!!!!!‥くそっ!!!!」バシュッ!!!!!!!


  147. 147 : : 2020/02/27(木) 12:22:07
    ブラック・マダラ「」ムキッ!!!!!ゴキッ!!!!!!

    エルド(背中から長い腕を生やしやがった!!!!)バシュッ!!!!!!

    ブラック・マダラ「」ドォッドォッドォッドォッドォッドォッ!!!!!!!!!!!!!

    グンタ「くそっ!!!!オルオ!!!!掴まれ!!!!!」ガシッ!!!!!

    オルオ「はぁ‥すまねぇ‥グンタ」

    エルド「目を閉じろ!!!閃光手榴弾だ!!!!」バシュッ!!!!ポイッ!!!!!

    ガアッ!!!!カァッ!!!!!!カァッ!!!!!!!

    ブラック・マダラ「!?」ヨロッ!!!!!!!

    エルド「さらに煙弾だ!!!!」ドォン!!!ドォン!!!!!!

    バシュルルルルルル!!!!!バシュルルルルルル!!!!!!!!!!!

    グンタ「効いてるな!!!!」バシュッ!!!!!

    エルド「グンタ!!!急いでペトラ達と合流するぞ!!!!閃光手榴弾も煙弾も長くは奴を足止めできない!!!!!」バシュッ!!!!!

    グンタ「ああっ!!!!」バシュッ!!!!!


    エルド(オルオが攻撃を受けてしまった‥くそっ!!!!せめて研究が進んだ頃にコイツらと戦っていれば‥)バシュッ!!!!!!!!!


    ペトラ「2人とも!!!‥オルオ!?」

    グンタ「エレンは!?まだ生きているのか!?」

    ペトラ「うん‥でも鼓動がかなり弱くなっている‥もう戦えないわ‥」

    エルド「‥」

    オルオ「ごふっ!!!!」

    ペトラ「オルオ‥あなたまさか‥」

    オルオ「俺とした事が‥ドジって‥へへっ‥どうして俺は格好つかねぇんだろうな‥こんな所で‥」ガクンッ!!!!!!!!

    全員「!?」

    グンタ「くそっ!!!!!!」

    ペトラ「オルオ‥そんな」

    エルド「2人とも嘆いている暇はまだないぞ。エレンも動けないし、ここで体勢を整えて戦うしかない。」

    エルド「オルオを想っているのなら、俺たちは奴を殺さなければならない」

    ペトラ「」コクッ!!!

    グンタ「しかし‥2つ小型のロケットランチャーは持ってきているが‥奴は砲撃すら容易に避けてくるぞ‥」


    エルド「‥俺に作戦がある‥」

    全員「!」


  148. 148 : : 2020/02/27(木) 12:39:59
    ー同時刻 ライナーサイドー

    ハンジ班とライナー達は実験室を覆っていたエフの細胞を手榴弾で吹き飛ばして、施設内で何が起こったのかを調査していた。

    モブリット「うん‥ダメだ‥誰も応答しない」

    ゴーグル「マジかよ‥」

    ケイジ「実験室に突如出現したあの肉壁は‥敵の攻撃と捉えたほうが良いだろうか?」

    ニファ「それしかないでしょう‥とにかく今は何が起こっているのか調べないと‥」

    モブリット・ケイジ・ニファ・ゴーグル・
    ライナーの5人は旧本部の施設内を調査していた。もちろん丸腰ではなく武装している。

    実験室には不測の事態が発生した場合に備えて、アサルトライフルと手榴弾などの武器が備え付けられている。

    ???「」スタスタ

    ケイジ「ん?誰だ!!!そこでとまれ!!!!」ガチャ!!!!!!

    ???「ひっ!!!ひいっ!!!!!う、撃たないでください!!!!」

    ライナー(なんだあのモヤシ野郎は‥何故この施設に‥)

    モブリット「お前‥上級国民‥だな?」ガチャ!!!!!

    ???「ひ!?ち、違いますよ!!!私はインキャ!!!!」

    インキャ「そんな‥上級国民なんかじゃありませんよ!!!」

    ゴーグル「バレバレの嘘をつくなよ。さっきの肉壁はお前の仕業か?」

    インキャ「それは私の能力じゃありませんよ!!!私はただここに迷い込んできただけです!!!!」

    ニファ「‥なんで肉壁が能力だって分かったの?それに上級国民についても知っているようだけど?」

    インキャ「ひえっ!!!それは揚げ足取りですよ!!!私は怖くてまともに会話が出来ないです!!!もう見逃してください!!!!」

    ケイジ「‥どうする‥モブリット?」

    モブリット「‥敵である事は間違い無いからな。生け捕りだな。奴には敵意が感じられない。」

    ライナー「‥」

    インキャ「あ、あの〜見逃してくれますかね?私は用事がありますので〜」

    モブリット「見逃す?いやお前は私達と一緒に来てもらうぞ。抵抗するならここで射殺する」

    インキャ「射殺!?こ、怖い‥いやだ!!!もう帰りたいです!!!!」プルプル!!!!

    ケイジ「くっ‥話にならん奴だな‥もう捕獲銃を使うぞ」バシュウ!!!!!!!!

    捕獲銃。鋼鉄で構成されており、並の生物兵器ならば問題なく捕獲できる。


    カチーン!!!!!バラバラ!!!!!!


    全員「!?」


  149. 149 : : 2020/02/27(木) 12:48:51
    インキャ「ひっ!!!なんか凍りましたね!!!!いったいこれは何でしょうか!?うっ‥驚きすぎて‥吐き気が‥」グオッ!!!ヴエエエエエエ!!!!!ゲロゲロゲロ!!!!!

    ケイジ「なんだ‥ネットが凍って‥」

    インキャ「オロロロロロロロロロロロロロロロロロロ!!!!!!!!!」ブシャァ!!!!ドチュドチュ!!!!!!!!

    モブリット「!」バッ!!!!

    ライナー「嘔吐物を飛ばしてきやがった‥」バッ!!!!!!!

    ゴーグル「コイツ‥何をしたいんだ?」ベチャ!!!

    ニファ「ゴーグル!?」バッ!!!!

    ゴーグル「くそっ‥汚いな‥」カチーン!!!!パリッ!!!!!

    全員「!?」

    モブリット(ゴーグルが凍った‥これがコイツの能力なのか!?)ガチャ!!!!!!

    インキャ「す、すみません!!!!命を奪う私の行為をお許しください!!!!!ひっ!!!ひひひひ‥」ベチャ!!!ドロドロ!!!!!

    ライナー「あの嘔吐物が媒介となって‥ゴーグルさんを凍らせたのか‥」

    ケイジ「てめぇ!!!!ふざけるな!!!!」ドドドド!!!!ドドドド!!!!!!

    全員「!?」

    ケイジ「」ドサッ!!!!!


    ライナー「なっ‥」

    インキャ「すみません‥私‥怖がりなんですが‥」スタスタ


    モブリット(いつの間にこっちまで移動してきたんだ‥くっ‥それにしても酷い悪臭だな‥)モワッ!!!!

    ニファ「そんな‥ケイジまで‥よくもっ!!!!」ドドドド!!!!!!!!

    ガシッ!!!!!グシャ!!!!!!!!!

    ニファ(アサルトライフルが捻じ曲げられた!?)グシャ!!!!!!

    モブリット「ニファ!!!!!」ガシッ!!!!

    ライナー「モブリットさん!!!一旦下がりましょう!!!!!!」ダッ!!!!!!


    インキャ「本当にすみませんね‥謝って済む問題じゃないですよね‥ほんと‥私は怖がりですが‥」ニヤリ


    インキャ「人間を壊すのは大好きなんですよ〜」ニチャア

    モブリット「‥」

    ライナー「お前‥弱いフリをしていたのか‥」

  150. 150 : : 2020/02/27(木) 12:59:45
    インキャ「ちょっと!!!そんなに怖い顔で睨まないでください‥怖くて怖くて」ビュン!!!!!!

    ライナー「!」ガキンッ!!!!!!

    インキャ「殺したくなるじゃないですか〜」ググググ!!!!!!!

    ライナー「なんだコイツは‥」ググググ!!!!!!

    インキャ「咄嗟にブレードでガード‥流石ですねぇ」ドォッ!!!!!!

    ライナー「ぐっ!!!!!」ブォォン!!!!!!!!!


    インキャの強力な蹴りによってライナーは遠くまで吹き飛ばされてしまった。


    モブリット「貴様!!!!!」ドドドド!!!!!ドドドドドドドド!!!!!!

    インキャ「ひっ!!!そんなに撃ったら‥」ガガガガガッ!!!!!!


    モブリット「!」ピタッ!!!

    インキャ「仲間に当たっちゃうじゃないですか〜」ニヤリ

    ケイジ「」ドサッ!!!

    ニファ「」ドサッ!!!!!

    インキャ「やっちゃいましたねぇ‥この2人はまだ生きていたのに‥」

    モブリット「くっそっ!!!」ドドドド!!!ドドドド!!!!!!

    インキャ「ねぇ‥そんなに撃っても当たらないなんて‥射撃が下手なんですねぇ‥」ビュン!!!!!!ドォッ!!!!!!

    モブリット(身体が細いのに‥何てパワーとスピードなんだ!!!!)ドドドド!!!!ドドドド!!!!!!

    ガシッ!!!!!!!!!

    モブリット「ぐっ!!!」プルプル!!!!

    インキャ「射撃しか能がないんですか?残念ながらあなたもここで死にます。どうしますか?凍死か撲殺か選んでください」ニッコリ

    モブリット(力が強すぎて振り解けない‥ここまでか‥)プルプル!!!!!


    バシュッ!!!!!!!ザシュッ!!!!!!

    インキャ「いったあっ!!!!!?????」ビュン!!!!!!!!

    モブリット「!?‥モーゼス!!!ハンジさん!?」

    ハンジ「ごめん‥遅くなって」

    ライナー「はぁ‥はぁ‥」

    モブリット「無事だったか‥ライナー‥」

    ライナー「えぇ‥何とか‥」

    モーゼス「身体を一刀両断するつもりで斬撃を繰り出したんだが‥瞬時に避けるとは」

    インキャ「ふふふ‥ふふふふ‥」

    全員「‥」

    インキャ「増援が来た所であなた方は陰キャ‥どうやったって私に勝てるわけないですよ。」ニヤリ



  151. 151 : : 2020/02/27(木) 16:03:07
    インキャ「わかりますかね?全ては階級によって人生は大きく変わるんですよ!!!!」

    インキャ「陰キャは無条件で敗者となる。皆んなが憧れるヤンキーやギャルは陽キャにしかなれない。クラスの人気者は?イケメンは?運動神経が良いのは?全て陽キャの特権でしか無いのですよ」

    ライナー(コイツは‥自らインキャと名乗っているが‥)

    インキャ「人間は皆んな気にしてないフリしようと事実を自分の都合の良いように改竄したとしても!!!!スクールカーストという呪いは一生背負うことになるんです!!!!」

    インキャ「学生時代の序列はそのまま社会の序列をつけられる際に組み込まれていく!!!何でか分かりますかね!?コミュニケーション能力とその人間が歩んできた人生の価値が違うからです!!!!」

    インキャ「どんなに綺麗事を並べたとしても全ての人間が憧れるのは陽キャであって陰キャではないですよね!?あんたら社会不適合者の風神は全員が負け組の底辺陰キャです!!!!だから私達には到底勝てないのです!!!!生まれながらに人としての価値が全く違うからです!!!!」ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ!!!!!!!

    全員「!?」バッ!!!!

  152. 152 : : 2020/02/27(木) 16:09:49
    ライナー(この嘔吐物には触れてはいけない‥)ダッ!!!!!!!ドドドドドドドド!!!!!!!!

    モブリット「分かってると思いますが!!!!」ドドドドドドドド!!!!!!

    ハンジ「触ったらアウトなんだろ!?分かってるよ!!!!それより今はコイツを倒す事だけを考えるぞ!!!!」ドドドドドドドド!!!!!!!

    モーゼス「」バシュッ!!!!!!!!

    インキャ(あれが新型の立体機動装置か‥人間の出せる限界以上のスピードを容易に‥厄介だな)ゲロッ!!!!!!!!!!

    モブリット「気をつけるんだ!!!コイツの能力は未だに未知だ!!!!!!」

    モーゼス(確かに突っ込むのは危険だが‥アサルトライフルでは有効な攻撃には至ってない‥ならば!!!!)


    モーゼス「突っ込むまで!!!!!!!」ザシュッ!!!!!!!ザン!!!!!!!!!

    ハンジ「いいぞ!!!ヒットアンドアウェイの精神だ!!!!攻撃していれば活路は見えて来る!!!!!」ドドドドドドドド!!!!!!

    インキャ(こうも連射されると鬱陶しい‥凍らせてやるか‥)


    インキャ「陰キャに生まれた事を後悔して死ね!!!!下級国民の出来損ない共が!!!!!」バキッ!!!!!パキン!!!!

    ライナー「やっと本性を表したな!!!!」ドドドドドドドド!!!!!!!

    全員「!」コオッ!!!!!!!

    ハンジ「なんだ‥なんか寒く無いか?」ガタガタ

    モブリット「気をつけてください!!!奴には凍結能力があります!!!!」ドドドドドドドド!!!!!

    モーゼス「!?」ガチッ!!!!!

    モブリット「これは‥」ガチッ!!!!


  153. 153 : : 2020/02/27(木) 16:26:33
    インキャ「陰キャの存在は周囲にいる人間に寒気を与える。それは誰にも止めることができない‥劣悪な冷気‥」ヒュオッ!!!!!!パキン!!!!!!

    モーゼス「くそっ!!!装置が起動しない!!!!」スチャ!!!!

    モブリット「くそっ!!!アサルトライフルもダメだ!!!!!」

    ライナー「何を‥したんだ」ガチッ!!!!!

    モブリット「これじゃ攻撃手段が‥ブレードしか‥」

    ハンジ「モブリット‥奴の嘔吐物が能力の発動条件じゃないのか?」

    モーゼス「‥」

    モブリット「そのはずですが‥」

    インキャ「陰キャ臭って知っているか?それは同類であるからこそ分かる‥我々陰キャ独特の気配である‥」

    ライナー(コイツ‥キャラが迷走しているな‥それも作戦なのか?)

    ハンジ「そうか‥嘔吐物の臭いだな」

    インキャ「その通りだ‥この悪臭を少しでも嗅げる範囲内ならば程度の差はあるが、俺の氷結能力が発動する‥」ゲロッ!!!!!!!

    ハンジ「くっ!!!!」バッ!!!!!

    インキャ「俺の嘔吐物を避けて安心していたお前らの負けだ。嘔吐物が増えていくとお前らの勝機はどんどん低下する‥」ゲロロロ!!!!!!

    ハンジ「仕方ない‥ここは撤退だ」ダッ!!!!


    モブリット「ハンジさん!?‥!」ダッ!!!!

    モーゼス「いくぞライナー!!!!」ダッ!!!!!

    ライナー「え?‥ちょっと!!!」ダッ!!!!!

    インキャ「!‥この俺から逃げられると思っているのかよ!?」ドロッ!!!!!!ゲロロロ!!!!!!!

    インキャ「俺の嘔吐物の悪臭がこの施設内を充満していく‥この範囲内なら俺は素早く動く事ができる!!!!!!」ドォッ!!!!!!!!!

    全員「!?」ダッ!!!!!!

    インキャ「陰キャは大勢いるところや陽キャの前では何も話すことが出来ないが!!!!!自分と同等の存在の唯一のお友達の陰キャ同士ならばパリピ並みに話すことができる!!!!その性質は俺の能力に直接影響しているのだ!!!!」ドォッ!!!!!!!!


    モブリット「ぐごっ!!!!」ブシャァ!!!!!!


    ライナー「モブリットさん!!!!!」ダッ!!!!!

    ハンジ「振り返るな!!!!止まるな!!!!私についてこい!!!!!」ダッ!!!!!!!


    インキャ「つまり!!!!陰キャも自分のテリトリーの中ならば生き生きとする事が出来るのだ!!!!!まぁ!!!!クラスでは地味で一生目立つことができないがな!!!!!!」ドォッ!!!!!!!

    モブリット「」ゴキッ!!!!!ガクンッ!!!!!!

    インキャ「我々は常に嫉妬と精神崩壊の危険を持っている!!!陽キャに見下されているからだ!!!!見下す奴は全員陰キャとか訳分からない理論をぶちかましてくる陰キャもいるが!!!残念ながら陽キャも陰キャも陰キャという存在を蔑んでいるのだ!!!!これはもはや自然の摂理だ!!!!陰キャという弱者は陽キャという強者に利用されていく!!!!」ドォッ!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!!!

    インキャ「!?」ブシャァ!!!!!!!

    ライナー「ネチネチうるせぇよ‥じゃあ陰キャのお前が何で上級国民なんかになれたんだよ?」


    ハンジ(よし‥そらそろってライナー!?)ズサァッ!!!!!

    モーゼス「ハンジさん!?どうした‥ライナー!!!!」ピタッ!!!


    ハンジ「くっ‥あともう少したったのに‥」

    モーゼス「何を考えていたんですか!?」

    ハンジ「防火シャッターを下ろして奴を一時的に足止めして武器を整えて迎え撃つって作戦だったんだが‥ライナー‥君がそいつに近づいたら閉めれないじゃないか!!!!!」ダッ!!!!!

    モーゼス「ハンジさん!?ライナーを置いて行くんですか!?」ダッ!!!!

    ハンジ「お前も来るんだ!!!こうなったら武器を取りに行くしかない!!!全滅は避けたいからね!!!!!!!」ダッ!!!!!!!


    モーゼス「‥ライナー‥すまない!!!!」ダッ!!!!!!!!
  154. 154 : : 2020/02/27(木) 16:39:02
    インキャ「何?‥今なんて言ったんだ?」

    ライナー「だから‥お前が陰キャだったのに‥上級国民になれたのは何故だ?」

    インキャ「ふざけるなよ!!!!俺は上級国民なんて下等な生き物じゃねぇよ!!!さらに階級の上となった最上級国民だ!!!!間違えるんじゃねぇ!!!!」

    ライナー「最上級国民‥またロクでもないのが増えたんだな」

    インキャ「上級国民強制参加型のサバイバルで生き残った奴が国王様直属の配下‥つまり最上級国民として選抜されたのだ!!!!!」

    ライナー「‥国王‥直属だと?」

    インキャ「そうだ!!!俺は!!!俺は他の無気力で他人からの支配によって甘んじて生きているダメ陰キャとは違う!!!!!」

    インキャ「ひふふ‥俺は他の奴らとは違うんだ‥そうだ‥だから俺は努力して陰キャを超えた‥そう‥つまり次元の超えた存在となって‥」


    インキャ「俺は孤高になった」ニヤリ


    ライナー「同族嫌悪ってやつか‥動機は褒められるものじゃないが‥努力のきっかけになるのは良いことだな」

    ライナー「だかお前らは人間に序列を作り必要以上に見下して虐げている。これは許されることではない!!!!!!」ビュン!!!!!


    インキャ「お前も陰キャなら分かるだろ!?人間は階級を作るのが大好きな生き物なんだよ!!!!どんなに綺麗事を並べたとしても偽善者でしかないのだよ!!!!!」ドォッ!!!!!!!

    ザシュッ!!!!!!!

    インキャ(なっ!?またコイツに斬られた!?嘘だろ!?俺のテリトリー内で‥なんでコイツは俺より速く動けるんだ?)ピタピタ!!!



    インキャ(俺は何で‥コイツには勝てないんだ‥おかしい‥こんなの間違っている!!!!!)ドォッ!!!!!!

    ライナー(そうだな‥コイツの言っていることは正論だ‥だが‥それに負けているようじゃダメなんだよ!!!!!)ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!


    インキャ「ぐああえあっ!!!!やめてくれぇ!!!!もう分かったからさ!!!!!」ブシャァ!!!!!!!

    インキャ「俺の居場所を!!!!!俺から奪わないでくれぇ!!!!!頼むからさあっ!!!!!!」ザシュッ!!!!!!!!!


    ライナー「その言葉!!!!お前達も散々聞いてきたはずだ!!!!」ザシュッ!!!!!

    ライナー「上級国民の力が強いってことは!!!それだけ人を食べたってことだろ!?」ザシュッ!!!!!!!


    インキャ「嫌だあっ!!!!俺も陽キャになりたかったな!!!!!!生まれ変わったらイケメンで高身長でスポーツも出来て勉強も出来て女子から!!!!!」ザシュッ!!!!!!!


    ライナー「そんな妄想で現実を変えられると思ったか!?人を食べればお前の過去を払拭できると思っていたのか!?」ザン!!!!!!!!


    インキャ「」ブシャァ!!!!!!!!!!!ザシュッ!!!!!!!!!


    ライナー「醜態を晒しながら死んでいけ!!!!それがお前の罪への報いだあっ!!!!!!!!!」ドォッ!!!!!!


    インキャ(なんだこれは‥あぁ‥走馬灯って‥やつか‥)ボアッ!!!!!



    ブォォン!!!!!!!!!!!ザン!!!!!!


    ドサッ!!!!!
  155. 155 : : 2020/02/27(木) 16:59:04
    「それでは今から体育祭の参加選手を決めたいと思います」

    「いよっ!!!待ってました体育祭!!!!」

    「あっ!!!役に立たない奴は応援係な笑笑」

    「あの‥俺サッカーやりたいんだけど‥」

    「じゃあお前はサッカーボール役で決まりだな!!!」


    インキャ(これまた随分と嫌な記憶だな‥いや‥こんなのはまだ序の口だな‥)

    「プリウス・ミサイル事件だってよ!!!陰キャも陽キャも関係なく轢き殺されたらしいぞ!!!!しかもジジイは実刑なしで自宅で事件前と変わらずに暮らしているみたいだぜ!!!」

    「怖っ‥まぁでも俺たちには関係ないか笑笑」

    「そうだな笑笑別に関係のない奴が死んでも俺たちには関係ないし!!!さあっ!!!今日も乱交パーティーだ!!!!」

    「ウェーイ!!!!笑笑」

    インキャ(後に仲間となるプリウスが起こした無差別殺人プリウス・ミサイル事件‥これをきっかけとして上級国民の存在が次第にネット民によって認知されていった)

    インキャ(俺は‥それが他人事ではない‥そう感じた‥圧倒的な強者によって好きな時に殺される圧倒的な弱者‥俺はそれが耐えられなかった)



    なら、殺される前に殺してしまえばいいだけだ


    「おいおい笑笑どうせオモチャの銃だろ笑笑どうせそれすら打つ勇気なんてお前にはないだ‥」ドサッ!!!!

    「ひっ!!!誰か!!!先生を呼んできて!!!!」

    「に、逃げろれ!!本物の銃だ!!!!」

    「これより世界に痛みを‥ただ自分だけは違うと勘違いしている‥愚かな人間に痛みを与えてやる‥俺が‥この俺が‥必ず」ドン!!!ドン!!!グサアッ!!!!!!!!!


    「はぁ‥はぁ‥学校中の生き物を殺した‥そしたら誰もいなくなった‥声が聞こえなくなった‥何で俺は‥俺は‥」


    「‥素晴らしい‥お前は他の陰キャや下級国民とは違うようだな」バッ!!!!

    「誰だ!?」ドン!!!カチッ!!カチッ!!!


    「まだ弾が残っていたのか‥可哀想に‥上級国民として生まれてきたら‥こんなに辛い思いをしなくて済んだのに‥」

    「いやお前が陽キャだったら、例え下級国民だったとしても妄想の世界で十分に生きていけたのにな」 

    「何を言っているか意味わからねぇ!!!死ね!!!!!」グサッ!!!


    「無駄だ‥私は限りなく完璧に近い生物だ‥」ドスッ!!!!!

    「ぐおおおっ!!!!があっ!!!ああああええええええっ!!!!ぐぎゃ!!!!」ドクン!!!!!

    「私の血を大量に与え続けられたらどうなると思う?下級国民ならば細胞の変貌に耐えきれずに死に至る。だがお前が上級国民としての資質があるのなら‥力を得るだろう」


    「」ドサッ!!!!!!



  156. 156 : : 2020/02/27(木) 17:04:27
    インキャ「おおおおおおおっ!!!!俺はこんな所で終わる人間じゃねぇ!!!!!!」ズチュ!!!ズチュ!!!!!メキメキッ!!!!

    インキャ「下級国民の分際で調子に乗るんじゃねぇよ!!!!俺が全てを壊す!!!殺す!!!!死ね!!!!!」ゴキゴキゴキ!!!!!!

    ライナー「!」バッ!!!!!

    インキャ「お前が強い理由はよく知らないが!!!俺より強いはずがないんだ!!!最上級国民として選抜されて国王様に!!!!!ぐあっ!!!!!!!
    おおおおととつっ!!!!あっあっあっ!!!!!」ドクン!!!!グキッ!!!!!


    ライナー(さっきまで低身長だった奴が‥3メートルは軽く超えたぞ‥)スチャ!!!!

    ライナー「だが隙だらけだな!!!!!」ブォォン!!!!!!!

    ガキンッ!!!!!!

    ライナー「!!」バラバラッ!!!!!!!

    インキャ「そんな鈍では俺の強靭な肉体を壊せる訳ないだろ!!!!勘違いするなよ雑魚共が!!!!!俺はお前らよりずっと強い!!!!その薄ら笑いを俺がやめさせてやる!!!!殺す!!!!」ゴキッ!!!バキッ!!!!!



    ハンジ「ライナー!!!!良かった!!!」ダッ!!!!ポイッ!!!

    ライナー「!?お二人とも!?」ガシッ!!!!

    モーゼス「ロケットランチャーだ!!!こっちに来て同時に撃つぞ!!!!」ガチャン!!!!

    ライナー「はい!!!!」ダッ!!!!!
  157. 157 : : 2020/02/27(木) 22:22:30
    インキャ「撃たせねぇよっ!!!!!」ドラッ!!!!!ベチャ!!!!!!

    ハンジ「避けろ!!!!」バッ!!!!!

    モーゼス「くっ‥」バッ!!!!!

    ハンジ(さっきより身体が大きくなっている‥そもそも血を発火させる能力者や生物兵器は割と見てきたけど、細胞の氷結能力なんてあまり聞いたことがない‥)ダッ!!!!!!

    ハンジ(最上級国民‥ブラック・マダラのように加速度的な成長をするのなら‥今ここで殺すべきだ)ダッ!!!!!!

    インキャ「どうした!?寂しいじゃねぇかよ!?そんなに離れるなよ!!!!あっ!!!!」ドォッ!!!!!!!

    ハンジ(人格の変貌‥それともこれがコイツの本性なのか?分からないが精神が安定してないって事はまだ不完全な状態ってこと‥やっぱりやるなら今なんだが‥こんなに接近されるとロケットランチャーが撃てない‥この距離なら自爆する‥)ダッ!!!!!


    インキャ「うっ!!!!ごっ!!!」オロロロロ!!!!!!ゲロッ!!!!!!

    モーゼス「また氷結能力か!?」ダッ!!!!

    ハンジ「いや‥様子が変だ‥」

    インキャ「ごっがっはっ!!!」グチャリ!!!!ベチャ!!!!!!

    ライナー「今がチャンスです!!!もっと距離を取って撃ち込みましょう!!!!!」ダッ!!!!


    モーゼス「その方が良さそうだな!!!!」ダッ!!!!!!!

    ハンジ「撃て!!!!!」ズドォッ!!!!!

    ズドドドドドドド!!!!!!ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!


    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!



    ハンジ「さすがに‥やったか‥」ゴトッ!!!

    ???「ふむ‥これは素晴らしい変化だな」スタスタ

    全員「!?」

  158. 158 : : 2020/02/27(木) 22:36:57
    ライナー「インキャなのか!?さっきよりも随分と縮んでいる!?」

    ハンジ(170cmあるかないか‥そのくらいだが‥恐らくあの身体には膨大な細胞が増幅されている‥さっき苦しんでいたのは変異に身体が耐えきれなくなったわけではなく、単純にパワーアップのための前振りだったのか‥)スッ!!!!

    ライナー「これは‥」ガチャン

    ハンジ「ハンドキャノン‥象を一撃で殺せるとか言われている。それだけ威力があるけど反動が大きいから気をつけて。あと弾とブレードね。さっき壊しちゃったでしょ?」スッ

    ライナー「ありがとうございます‥」スッ!!

    モーゼス「ライナー‥新型立体機動装置を装備しろ‥まだ何が起こるか分からないからな」

    ライナー「しかしそんな暇は‥」

    ハンジ「安心しなさい。それまでは私たちが奴を何とか止めておくからさ」

    ライナー「了解!!!」ダッ!!!!!

    ???「身体は小さくなったが‥漲る力を感じるぞ‥どれ‥試してみるか」ビュン!!!!!!


    モーゼス「!!」ドォン!!!ドォン!!!!!

    ???「ふむ‥動きも止まって見える‥さすがに銃弾よりは速く動けないが‥視線と身体の向きでだいたいの把握ができれば避ける事は容易いな‥」


    ハンジ「君‥インキャだよね?さっきの爆風の時に別の奴と入れ替わってない?」


    ???「そうだな‥今の俺は‥」

    イキリインキャ「イキリインキャ‥自らの強さに溺れているが、決して弱いから吠えている訳ではない」ビュン!!!!!!!!


    ハンジ「!」ドォン!!!ドォン!!!!ドォン!!!!!!!

    モーゼス「ハンジさん!!!!」バッ!!!!!

    イキリインキャ「邪魔だ‥どけ」バキッ!!!!

    モーゼス「ぐっ!!!!」ブォォン!!!!!ドシャァ!!!!!

    ハンジ「がっ!!!」ガシッ!!!!!!


    イキリインキャ「お前は研究が好きらしいな‥ずっと見てきたからな‥お前がどういう人間なのか俺には分かっている‥だから怖くても自分を偽るなよ?」ググググ!!!!!!!

    ハンジ「!」ジタバタ!!!!!!

    ドスッ!!!!!!!!!

    ハンジ「ゔっ!!!!!」ブシャァ!!!!!!ベチャベチャ!!!!!!!

    イキリインキャ「心臓を貫いた‥仮にも英傑だからな‥リミッターが外れている人間は即死はしないが‥もう助からない」パッ!!!


    ハンジ「ぐっ‥あ‥」ドサッ!!!!!!


    イキリインキャ「お前は今までどれくらい実験してきた?ゾンビ‥上級国民‥ナラカのゴミ共‥お前らはそいつらをモルモットにしてきた‥」

    イキリインキャ「結局お前たち風神も正義のためとか気取っているが、やってる事は何一つ俺たちと変わらないのだ。人間は自分の気に入らない奴を殺して、お気に入りはとっておく。」スッ!!!

    ハンジ「はぁ‥な、何を‥」ドスッ!!!!



  159. 159 : : 2020/02/27(木) 22:48:19
    ハンジ「!?」ドクン!!!!!

    イキリインキャ「俺の細胞を分け与えてやる‥ただし最上級国民である俺の細胞は変異の速度が異次元だ‥」

    イキリインキャ「お前の肉体は耐えきれずにバラバラになるかもしれないがな‥」

    ハンジ「あああっ!!!!ぐあっ!!!!」ジタバタ!!!!ゴロゴロ!!!!!

    イキリインキャ「もし蘇生できたなら一生奴隷としてコキ使ってやろう‥そしてブラック・マダラの改良も手伝ってもらうぞ‥」

    バシュッ!!!!!!!!ザシュッ!!!!!


    イキリインキャ「!」ブシャァ!!!!!

    ライナー「おおおっ!!!死ね!!!!」ブォォン!!!!!!!

    ガキンッ!!!!!!バラバラッ!!!!!

    ライナー「!?」ガッ!!!!!

    イキリインキャ「まだわからないのか?お前らでは俺には勝てる見込みはない。」ドォッ!!!!!

    ライナー「‥!!!?」ベチャ!!!!!!!

    イキリインキャ「命乞いをしろ‥そうすればお前も奴隷として飼ってやる‥」

    ライナー「黙れ‥ふざけるのも大概にしろ」ブォォン!!!!!!!

    ライナー「ぐっ!!!!!」ズドォッ!!!!


    イキリインキャ「どうしてお前ら風神は頭のおかしい連中しかいないんだ?命乞いをすれば助けてやると言っているのに‥」

    ライナー「はぁ‥お前には‥分からないかもしれないが‥俺は風神の兵士である事を‥誇りに思っている」ムクリ


    ライナー「そう簡単に‥諦めるわけにはいかねぇし!!!!お前の奴隷なんて死んでもごめんだ!!!!!!」ドォッ!!!!!!

    イキリインキャ「遅い‥欠伸がでる」バキッ!!!!!!!!


    ライナー「」グルングルグルン!!!!!!ドサッ!!!!!!!!


    イキリインキャ「さて‥あっ」

    ハンジ「」

    イキリインキャ「ダメだったか‥なら‥次はコイツで試してみるか‥」スタスタ

    ザシュッ!!!!!!!!


    イキリインキャ「ん‥え?」ボトッ!!!!

    リヴァイ「‥」ドォッ!!!!!ザシュッ!!!!!!

    イキリインキャ「!?」ガクンッ!!!!!

    イキリインキャ(なんだコイツは!?‥立体機動無しでこの動きは‥立たない‥足をやられた‥)ザシュッ!!!!!!!ザン!!!!!!!


    イキリインキャ「」ブシャァ!!!!!ドサッ!!!!!


    ライナー「リヴァイさん‥」

    リヴァイ「一旦退く‥」ガシッ!!!!!

    モーゼス「大丈夫です‥1人で動けます!!!」ダッ!!!!


    ライナー「すみません‥」

    リヴァイ「気にするな‥今お前は回復に専念しろ‥」ダッ!!!!!!

    ライナー「はい‥」


  160. 160 : : 2020/02/27(木) 22:54:51
    ー同時刻 エレンサイドー

    エルド「以上が作戦だ‥」

    グンタ「‥」

    ペトラ「‥やるしかないよね」スチャ

    ブラック・マダラ「」スタスタ

    エレン「」

    エルド(エレンが動けないなら捨て身の作戦しか残されていない‥エレンだけは失うわけにはいかない‥換えの効かない人材だからな‥)バシュッ!!!!!!!!!

    ブラック・マダラ「グオオオオオオオオオオオ!!!!!!」ザシュッ!!!!!!ドスッ!!!!!!!!

    エルド(ありえない痛みだ!!!!意識が飛びそうだが‥)バッ!!!!

    エルドは身体中に手榴弾を潜ませていた。そして‥

    グンタ「‥すまない‥」ドシュ!!!!!ズドォッ!!!!!!!!!



    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「」バラバラッ!!!!!!!!


    ペトラ「バラバラに!!!」

    グンタ「まだ油断するな!!!!」

    ブラック・マダラ「」パァン!!!!!ドォッ!!!!!!!

    グンタ(細胞が弾けた!?)グサッ!!!!ブシャァ!!!!!!!

    ペトラ「」ドクドク!!!


    グンタ「くっ‥ペトラ‥」ドサッ!!!!!



  161. 161 : : 2020/02/29(土) 00:27:52
    ー同時刻 エレンサイドー

    エレン「‥」ピクッ!!!

    ライナー「やっぱり‥ここだ!!!」バシュッ!!!!!

    モーゼス「エレン!!!!起きろ!!!!」バシュッ!!!!!!

    リヴァイ「」ダッ!!!!ダッ!!!!!ダッ!!!!!!


    エレン「‥皆さん‥」ムクリ

    リヴァイ「‥お前‥1人か?」

    モーゼス「立体機動装置とブレードの残骸がある‥お前の他にも誰かいたのか?」

    エレン「はい‥リヴァイ班の皆さんが‥武器を取りに行って‥俺は‥ブラック・マダラと戦って‥」

    ライナー「ブラック・マダラだと!?この施設にいたのか!?」

    エレン「あぁ‥最上級国民のエフってやつが自分の細胞で封じていたらしいんだが‥俺たちがエフを倒して‥その封印が解けちまったらしくて‥すまない‥」

    エレン「兵長‥本当に申し訳ありません‥」

    リヴァイ「‥お前のせいじゃない。もう動けるか?」

    エレン「えぇ‥何とか‥」

    モーゼス「ブラック・マダラか‥奴に殺されれば原型は殆ど残らない‥リヴァイ班のメンバーは全滅したって事か‥」

    ライナー「そうですね‥この隊服と装備の残骸は4人のと一致しています」

    リヴァイ「フロックとファーランのはまだマシだったが‥これは状態が酷いな‥恐らく初見の奴より変異が進んでいたんだろう」

    エレン「‥」

    リヴァイ「仲間の死を悲しんでいる時間はない。すぐイキリインキャって最上級国民のクソ野郎が来る」

    エレン「!」

    リヴァイ「戦いに備えろ」


    イキリインキャ「はっ!!!!やっと追いついたぜ!!!!!」ダッ!!!!!

    全員「!」

  162. 162 : : 2020/02/29(土) 00:47:19
    イキリインキャ「まったく‥どうせ俺に殺されるんだから潔く諦めろよ」

    リヴァイ「何を言っているんだ?さっきあれだけ刻まれておいて‥」

    イキリインキャ「へっ‥さっきのは完全な不意打ちだったからな。俺が本気ならお前なんか相手じゃねぇんだよ」

    リヴァイ「そういう妄想をしているんだな。救いようがない奴だな。」ビュン!!!!!!!

    全員「!」

    エレン(速い‥これがリヴァイさんの実戦での動き‥まるで立体機動装置をつけているみたいだ)

    モーゼス「エレン‥戦えるか?」

    エレン「はい‥やれます」

    モーゼス「メインはリヴァイさんだ‥バックアップは俺たちでやるが‥エレンお前は無理をするな。ブラック・マダラとの戦いで消耗しているはずだ」

    エレン「いえ‥本当に大丈夫ですよ‥今の俺は気分が高揚している‥」ドクン

    ライナー「‥」

    エレン「絶対に足手纏いにはなりません!!!」

    モーゼス「そうか‥なら位置につくぞ。チャンスを逃してはいけない!!」ダッ!!!!

    ライナー・エレン「了解!!!」ダッ!!!!


    ガキンッ!!!!ガッ!!!!ドガアッ!!!!バキッ!!!!!

    リヴァイ「!」ズサァッ!!!!!

    イキリインキャ「ふっはっ!!!さっきの勢いはどこに行ったんだ!?俺を倒せるんだろ!?」ドゴォン!!!!!!

    リヴァイ(上手くブレードで受け流しているが‥力が強すぎてこのままだともたない‥)ビュン!!!!!!

    イキリインキャ「ちょっ!!!待てよ!!!!」ドォッ!!!!!!!

    リヴァイ「!」ビュン!!!!ダッ!!!!!

    イキリインキャ「はっはっはっ!!!!逃すわけないだろ!!!!!」バッ!!!!!ドォッ!!!!!!!!

    ドシュ!!!!ドシュ!!!!ドシュ!!!!!

    イキリインキャ「!?」ガクンッ!!!!


    ライナー「よし!!!命中したぞ!!!」

    モーゼス「象殺しのハンドキャノン‥最上級国民にも通用するようだな‥」

    イキリインキャ「この雑魚虫共が!!!!調子に乗ってるんじゃねぇよ!!!!」ズオオオオオオオ!!!!!


    リヴァイ「お前もな!!!!」ザシュッ!!!!!!!

    イキリインキャ「!」ボドッ!!!!!ガクンッ!!!!!!


    ライナー「エレン!!!!リヴァイさん!!!そこから離れてください!!!!」

    エレン「」ダッ!!!!!ボォッ!!!!!!!

    モーゼス(上級国民や生物兵器によく見られる血の発火能力‥果たして最上級国民に通用するものなのか?)


    リヴァイ「!」ビュン!!!!!


    イキリインキャ「‥くっ!!!この!!!また俺の首を斬り落としやがって!!!!もう許さないぞ!!!!殺してやる!!!!」グキッ!!!!


    エレン「死ね!!!!!」ボォッ!!!!ゴォ!!!!!!!!

    イキリインキャ「なっ!!!!???あっつ!!!!!!!」ボォッ!!!!!ボォッ!!!!!!

    エレン「そのまま弾けろ!!!!!」ズドォッ!!!!!!!!!ボォッ!!!!!!


    カァッ!!!!!!ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!!!!



    モーゼス「す、凄い‥炎というより爆発だな‥」

    ライナー「直撃しましたよね?」

    モーゼス「あぁ‥」


    リヴァイ「エレン‥お前いつの間に‥」

    エレン「はぁ‥ブラック・マダラとの戦闘時に‥使えるように‥なりました‥」プルプル


    リヴァイ「なるほど‥詳しい話は後で聞こう。まだやれるか?」

    エレン「はい!!!まだ余裕です!!!」ガクンッ!!!!!

    エレン「なっ!!」ドサッ!!!!!

    リヴァイ「ライナー!!!モーゼス!!!エレンを安全な場所まで避難させろ!!!!」

    ライナー・モーゼス「了解です!!!!」ダッ!!!!

    エレン「リヴァイさん!!!俺はまだたたかえます!!!」プルプル

    リヴァイ「無理をするな‥今日できるようになった能力を乱発しすぎだ‥あとは俺に任せろ」

    リヴァイ「ライナー。モーゼス。ブレードをよこせ」スッ

    ライナー「はい‥」スッ

    モーゼス「ハンドキャノンも使いますか?」スッ

    リヴァイ「それはお前らが持っておけ。使うかもしれないからな。」


    イキリインキャ「この!!!この!!!!雑魚のくせに!!!弱虫のくせに!!!」ムキムキ!!!!ゴキッ!!!!!

    リヴァイ「奴はグロッキーだ‥次にバラバラにしたらもう再生はできないだろうな‥」スタスタ


    ライナー「本当に‥お一人で大丈夫ですか?」

    リヴァイ「あぁ‥むしろお前らが余計なことをするな。邪魔が入ったら俺の動きが鈍る‥」ドォッ!!!!!!!!


    イキリインキャ「ああっ!!!はあっ!!!!」グキッ!!!!ゴキゴキゴキッ!!!!!!

  163. 163 : : 2020/02/29(土) 22:21:19
    リヴァイ(コイツらは‥辛うじて人間の言葉を話しているが‥)ドォッ!!!!!!

    ライナー「は、速い!!!!!」

    エレン(さっきまでのは本気じゃなかったのか!?)

    モーゼス(これが風神の最高戦力と評価されている‥兵士の力‥)

    リヴァイ「はっ!!!!」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!!!!

    イキリインキャ「!?」ブシャァ!!!!!ガクンッ!!!!!!!!

    エレン(現在進行形で強化変異している奴の両足を切断した!?)

    リヴァイ「」ビュン!!!!!!!!


    イキリインキャ「俺のいうことは絶対なんだ!!!!俺が言っていることは何一つ間違ってないんだ!!!!!」ゴキッ!!!!!ズチュ!!!!!!!!!


    ライナー「再生してやがる‥しかも異常な速度で‥」

    モーゼス「あぁ‥だが‥」

    ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!!ザクッ!!!!!!!


    イキリインキャ「おのれぇ!!!ちょこまかと!!!!チビ虫が!!!!!」ブォォン!!!!ガアッ!!!!!!!

    リヴァイ「‥」ビュン!!!!!ダッ!!!!!


    イキリインキャ(リミッターを外したと言ってもコイツはただの人間だぞ!?しかも下級国民だ!!!最上級国民の俺とは戦えるわけない!!!)ダッ!!!!!!

    ライナー「加速した!!!!」



    イキリインキャ「特殊な歩行術と人間を超える身体能力が成す技なのだろうが!!!このスピードにはついてこれまい!!!!」ドォッ!!!!!


    リヴァイ「ちっ‥」ダッ!!!!!!

    モーゼス(奴め‥どこまで進化するんだ‥)


  164. 164 : : 2020/02/29(土) 22:36:02
    イキリインキャ「スピードで翻弄して疲れさせたあとは!!!!お前を嬲り殺しにしてやる!!!!」ドォッ!!!!!

    イキリインキャ「そして次は仲間達だ!!!!俺をこんなに苦しめた罰は大きいぞ!!!生まれてきた事を後悔するような究極の拷問をしてから殺してやる!!!!!!」ザシュッ!!!!!!!!

    全員「!?」


    リヴァイ「本当によく喋るな‥お前‥」

    ライナー(なんで‥イキリインキャの腕が‥まさかリヴァイさんが斬ったのか!?)

    モーゼス「‥」

    イキリインキャ「‥何故俺の腕が‥」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!


    リヴァイ「状況判断が遅いな‥何も難しい事じゃないはずだ‥」ビュン!!!!!ゴォッ!!!!!!!

    イキリインキャ(そんな‥俺がスピードで負けたのか!?しかも見えないほどの速度でコイツは動いたのか!!?)ゴキッ!!!!ダッ!!!!!!


    イキリインキャ「いや!!!そんなはずはない!!!!!!」ドォッ!!!!!!!

    リヴァイ「!」ドォッ!!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!ブシャァ!!!!!!!!


    全員「!」

    イキリインキャ「そんな‥馬鹿な‥」ドクン!!!!


    リヴァイ「ガキにでも分かる簡単な話だ‥純粋に俺は生物として強い‥お前じゃ俺には到底敵わない‥」ドォッ!!!!!!!!

    ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!


    イキリインキャ「ぐわあっ!!!この!!!」ブォォン!!!!!!ガシャン!!!!!!!


    モーゼス「床が砕けた!?あんなの一発でも喰らったら‥」

    ライナー「リヴァイさん‥」

    リヴァイ「お前は自分が強いと勘違いしている‥つまりお前は客観的に自分を分析出来ていないんだ」スタスタ

    イキリインキャ「な、なんだと!?」

    リヴァイ「俺が弱いと思い込みたいんだろ?自分が最強だと思い込みたいんだろ?その思い込みがある限り‥お前は真の強者にはなれねぇよ」ドォッ!!!!!!!!


    ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!


    イキリインキャ(そんな馬鹿な‥イキリインキャとして変貌を遂げて‥前とは比べ物にならない程の力を得ても‥まだコイツには勝てないのか)ブシャァ!!!!!!ブシャァ!!!!!!!


    エレン(強さでは圧倒的にリヴァイさんに軍配が上がる‥だが‥)

    イキリインキャ(ならば‥さらに身体を変異して弱き肉体を捨て去ればいいだけの話だ!!!!!)メキメキメキメキ!!!!!ゴキッ!!!!!


    リヴァイ「!」ドォッ!!!!!!


    ライナー「また変異しているのか!?‥あれだけ身体を切断されても死なないとは‥」

    ライナー「もしかして奴は‥ブラック・マダラよりも‥」

    エレン「ライナー。俺もさっきブラック・マダラと戦闘をしたが‥俺たちが最初に戦った奴とは別物の強さだったぞ。」

    モーゼス「それは本当かエレン!?」

    エレン「えぇ‥誰が何て言おうとブラック・マダラは強い‥そしてイキリインキャはそれに近づきつつある‥」


    モーゼス(リヴァイさんは相変わらずブレードだけ‥今のうちに高火力の武器を探した方がいいんじゃないか‥)ピクッ!!

    モーゼス「ライナー。エレン。このままじゃスタミナ切れになるのは人間のリヴァイさんだ。今のうちに俺たちは強力な武器を探しに行くぞ‥」


    リヴァイ「無用だ!!!お前らはそこから下手に動くな!!!!!!」


    全員「!」

    モーゼス(こっちの会話が聞こえたのか!?)



  165. 165 : : 2020/02/29(土) 22:54:58
    イキリインキャ「ふふふ‥これならどうだ?」ニヤリ

    リヴァイ「‥それがどうしたんだ?」

    イキリインキャ「内心ではビビってるくせに‥強がりは見苦しいよな」

    リヴァイ「それはお前の妄想だろ?」

    イキリインキャ「このチビ虫が!!!調子に乗っていられるのもこれまでだ!!!!!」ザシュッ!!!!!!!!

    全員「!?」

    エレン(リヴァイさんの腕が‥切断された!?これはマズイぞ!!!)

    モーゼス「だから俺は言ったんだ!!!お前ら!!!今からでも遅くはない!!!すぐに武器の調達を‥」


    ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!!


    リヴァイ「まぁ‥最初は驚いたが‥こんなものだな」スチャ!!!

    イキリインキャ(なっ!?なんだと!?俺は‥また斬られたのか!?しかも太刀筋は二つ!!!俺の身体は奴のブレードによって4分割にされている!?)

    イキリインキャ(しかも驚くのはそこだけじゃない!!!奴の身体には俺が切断したはずの右腕がくっついてやがる!!!これは俺の幻覚なのか??それとも‥俺が奴の腕を切断したのは気のせいだったのか‥いや‥そんなはずはない‥)


    リヴァイ「」フキフキ

    イキリインキャ「お前は‥本当に人間‥なの‥か?」ドクドク!!!ブシャァ!!!!!!


    リヴァイ「終わりだ‥」スタスタ


    イキリインキャ「ま、待て!!!まだ終わってないぞ!!!本番はこれから‥」ドクン!!!!


    イキリインキャ「あれ‥」


    エレン「リヴァイさん!!まだ奴は生きてますよ!!トドメを刺さないのですか!?」

    リヴァイ「いや‥奴はもう終わりだ。」スタスタ


    ライナー「!」


    イキリインキャ(これは‥俺の身体に何が起きているんだ!?‥身体を再生できない‥くそっ!!!くそっ!!!!)ドクン‥


    イキリインキャ(あぁ‥ダメだ‥俺はここで死ぬんだ‥どうして‥俺は‥こんな醜い姿になってまで‥強さを求めたんだ‥俺は何のために‥)


    イキリインキャ(そうだ‥俺は周りから認めて欲しかった‥だから‥)ガクンッ!!!


    モーゼス「奴の動きが止まった‥」

    リヴァイ(同じ言葉や考えを持っていたとしても‥分かり合えるとは限らない‥)

    リヴァイ(人間は全員自分のやってる事が正しいと思っている。俺もそうだしコイツもそうだ)

    リヴァイ(同じ言葉を発したとしても人や時代によっても評価が変わる。それはコイツだって‥同じ事だ。コイツなりの信念を持って戦ってきたんだろう)


    リヴァイ(それは今まで戦ってきた上級国民‥全員がそうだった‥曲がりなりにも自分の生き方を通していた‥そこだけは俺と同じだった‥だがコイツらのやってきた事は許されるものではない)

    リヴァイ(仮にどんな大義があったとしても‥な)

    ライナー「リヴァイ!?」

    リヴァイ「‥急にデカイ声出すんじゃねぇ‥なんだ?」

    モーゼス「これから我々はどうすれば‥」

    リヴァイ「そんなの決まっているだろ。もうここでは実験も訓練もできねぇよ」

    リヴァイ「敵の増援が来る前にとっとと脱出するぞ。確かまだ装甲車があったはずだ。それを使う。本部への連絡は移動中で構わないだろ?」

    エレン「‥」

    リヴァイ「エレン‥大丈夫だ。お前には責任なんかねぇ。むしろブラック・マダラを討伐したのは上出来だ。」

    エレン「はい‥」

    ライナー「‥」

    モーゼス「リヴァイさん‥腕を斬り落とされたように見えたのですが?」

    リヴァイ「‥それは見間違いだろ」

    モーゼス「‥そうですか‥それに何故奴がすぐに死ぬと分かったのですか?」

    ライナー「‥」

    リヴァイ「‥奴の体力がもう残ってないと判断したまで。当たったのは単なる偶然だ。それより急ぐぞ」

    リヴァイ「ブラック・マダラが送り込まれたらさすがの俺も骨は折れるだろうしな‥」


  166. 166 : : 2020/03/01(日) 10:55:45
    旧本部の最上級国民インボウロン・エフ・イキリインキャ三名とブラック・マダラの襲撃より1日が経過した。数少ない生き残りであったリヴァイ・ライナー・エレン・モーゼスはすぐに本部へと帰還した。その事態を深刻であると受け止めた本部の上層部は緊急会議を開く事になった

    ー風神本部 会議室ー

    リヴァイ「‥つまり‥敵の数は減ったが‥その分質が高くなったという事だ。」

    リヴァイ「俺たちが確認したブラック・マダラはエレン達が最初に遭遇した奴とは‥強さが段違いだったと聞く。」

    ドーク派兵士「なんだその曖昧な表現は?」

    リヴァイ「‥さっきも言ったが‥俺はそいつとは直接戦ってないからな。エレンから聞いた話をそのまま報告しているだけだ。」

    ドーク派兵士2「ハンジがやるはずだった実験とやらも水に流れてしまったが、これからエレン・イェーガーの処遇についてはどのように考えている?」

    リヴァイ「‥今回の生き残りである俺を含めた4人を新リヴァイ班として編成して、他の班からの支援を受けて実験を再開するつもりだ」

    ドーク派兵士3「それではダメだ。その4人はエレン・イェーガーにとって近しい存在だ。つまり身内の仲良しグループという事だ。」

    ドーク派兵士4「よってナイルさんの部隊から監視役として優秀な兵士を加入する。」


    エルヴィン「リヴァイ‥それで構わないな?」

    リヴァイ「あぁ‥それで疑いが晴れると言うならな」

    ドーク派兵士5「もちろんそれだけで我々も納得しているわけではない。エレン・イェーガーは今までは使えなかったという血の発火能力を習得したそうじゃないか?」

    ドーク派兵士5「しかもその火力は風神技術班が造った最新鋭の火炎放射器を凌ぐらしいな?」


    リヴァイ「‥それは間違いない」

  167. 167 : : 2020/03/01(日) 11:12:18
    ドーク派兵士5「それに再生能力も向上して、身体能力も最上級国民に迫るものがあると報告書にある。つまりエレン・イェーガーは英傑クラスでも単独で抑えるのは厳しいだろ?」

    ミケ「‥」

    リヴァイ「だが逆を言えば‥俺たちが強力な戦力となる人材を確保できたという事だ」

    ドーク派兵士5「だがそれの代償は大きいぞ?今回でハンジ班は全滅。旧リヴァイ班もリヴァイを残して他は全滅だ。」

    ドーク派兵士5「生き残ったのはモーゼスを除いて怪しき人物ばかりだ。」

    リヴァイ「てめぇ‥さっきから何が言いたいんだ?」

    ナイル「双方やめろ。ここで感情を衝突させたところで時間が失われるだけ。会議前にこれは有意義にしようと互いに言っていただろ?」

    エルヴィン「ナイルの言っている通りだ。さっきから無駄な争いが続いている。」

    エルヴィン「最上級国民とブラック・マダラの進化‥風神はさらに追い込まれたと言うことを自覚していないのか?」


    ドーク派兵士6「自覚はしている。だからこそだ。エレン・イェーガーについて黙秘していたレイス家の行動にも納得いかないが、化物の分際で風神の英傑として英雄気取っている奴にも納得がいかない」

    リヴァイ「お前‥殺されたいのか」ガタッ


    ピクシス「いい加減にせんか。お主らは小学生か?」

    ザックレー「見るに耐えない。リヴァイの件については何年も前に結論は出ている。それに彼は命懸けの働きで我々の味方であると証明している」


    ドーク派兵士6「‥それが自作自演である可能性を捨て切れない以上‥もっと慎重に考えるべきだと思われます」

    ザックレー「‥」


    リヴァイ(話が通じないから‥議論にならねぇ‥お互いに疑心暗鬼で他人の言動や行動が全部怪しく見えちまってる‥)

    リヴァイ(ナイルはまだ話がわかるが‥奴の部下は過激派連中だからな。旧本部へとエレンを移送することで危険が離れていく事を条件として、納得していた奴らがまたエレンがここに戻ってきたことで混乱している)


    リヴァイ(いや‥そんな問題は些細なことだ。俺を含めて人知を超える力を持つ人間は信用できないというのが、ドーク派の連中の本心なんだろうな)



    そして会議は泥沼と化して終了せざるを得ない状況になってしまった。そんな有意義とは決して言えない会議でも決まった事はいくつかあった。


    まずは実験から1ヶ月後にブラック・マダラ掃討作戦をするというのは延期になった。風神の運営がギリギリできる半年後にブラック・マダラ及び最上級国民の掃討作戦が行われる事になった。

    ハンジ班全員がが殉死してしまった事で、実験の進行が遅れてしまう事と、旧本部の一連の騒動で戦力が低下した事が原因だ。


    そして新リヴァイ班。リヴァイ・モーゼス・ライナー・エレンの4名の他に監視役として派遣される兵士。

    それはドーク派の人間ではあるが客観的な分析をして、より正しい判断を導き出せると評価の高い人物。


    風神の英傑候補のシャビィ・イノセンシオに任された。


  168. 168 : : 2020/03/01(日) 12:23:02
    ー会議終了後 とある休憩室ー

    リヴァイ「‥何か質問はあるか?」

    緊急会議を終えたリヴァイはモーゼス・エレン・ライナーの3人を集めてその詳細を話した。

    エレン「‥半年後に掃討作戦が延期になったのは‥本当なんですか?」

    リヴァイ「本当だ。ブラック・マダラだけでなく最上級国民という新しい強力な敵も出てきたから‥奪還作戦と名前が変更された。」

    リヴァイ「元々予定していた作戦とは規模がまるで異なるだろう‥今までの戦いが茶番に感じられるような‥激戦を強いられる事になる」

    エレン「‥半年‥敵はそんなに待ってくれるでしょうか?」

    ライナー「俺もそう思います。最上級国民は旧本部にて俺たちを待ち構えていました。本部だって把握されている可能性が非常に高いです。それにあのナラカがたった数日間で潰された強大な戦力を俺たちは知っています」

    モーゼス「俺も2人と同じ意見ですね。この本部の守りが最高峰であるのは理解していますが、国が本気で攻めてきたらひとたまりもありません。」


    リヴァイ「あぁ‥そんなのは中学生でも分かるだろう‥だがこんな簡単な事でも‥理解できない連中がいる‥いや‥」

    リヴァイ「理解はしているが‥現実逃避しているだけかもしれない‥な」

    全員「‥」


    シャビィ「ああ。リヴァイさんの言う通りだ」

    全員「!?」


  169. 169 : : 2020/03/01(日) 12:32:50
    エレン「誰ですか‥あなたは?」

    シャビィ「シャビィ・イノセンシオといえば分かるか?」

    全員「!」

    リヴァイ「コイツが俺たちの監視役として配属される事になったドーク派の兵士だ」

    ライナー「‥」

    リヴァイ「お前らの上司だ。言葉遣いには気をつけろよ」

    シャビィ「反抗的な態度ですね。でも俺はその気持ちも分かる。」

    シャビィ「‥今の風神は腐っている」

    全員「!」

    シャビィ「最初の人類の尊厳を取り戻すと言った志はどこへ行ったのか?今の風神を見てみろよ。その面影すらどこにもない。あるとすれば問題を先送りにして現実逃避をひたすら繰り返している兵士ごっこの馬鹿どもの姿しかない」

    シャビィ「特にドーク派は終わってる。奴らは現実を正しく認識出来てない。俺たちが何をするべきなのかは明白なのに、それに基づく努力をしようとしない。」

    シャビィ「もはや一部を除くドーク派全員が敵のスパイに見える始末。世も末だな」


    エレン「‥それは‥本心ですか?」

    シャビィ「当たり前だろ?」

    ライナー「‥何か‥想像している人とは違いました。」

    シャビィ「俺が排他的な差別人間だと思っていたのか?断じてそのような事実はない。俺は合理的な男だ。」

    シャビィ「使えるものは全部使うのか当然だ。確かな証拠すらないのにエレン・イェーガーを敵だと決め付けているような時間は俺たちにはない。」

    シャビィ「本当に敵を打ち滅ぼす事ができるなら、行動が全部だ。口だけなら誰でも大層な事言えるだろ?」


    リヴァイ「‥俺たちはドーク派の連中には知らせてない事を実行する。」

    全員「!」

    リヴァイ「もちろんこれが奴らにバレたら風神の崩壊に繋がる。だがリスクを背負わないで俺たちが勝てる見込みはない。いや俺たちに限らず、そんな甘い世界はどこにもない」


    リヴァイ「具体的には‥報告書にない内容のエレンの秘密実験を行う。」




    エレン「‥秘密実験ですか?」
  170. 170 : : 2020/03/01(日) 12:43:44
    リヴァイ「まず‥俺の事について‥少し説明しなければならないな」

    シャビィ「え?まだ話していなかったんですか?少し意外でしたよ」

    リヴァイ「まぁな‥余計な混乱を招く恐れがあった。エレンの事だけでもまだ掌握できてない。だがそんな悠長なことを言ってる場合じゃねぇ」



    リヴァイ「俺は‥ただの人間じゃねぇ」

    モーゼス「え?」

    リヴァイ「俺もエレンと似たようなものだ」

    エレン「つまり‥上級国民の力を持っているという事ですか?」


    リヴァイ「いや‥それよりもさらに強力らしい。」

    ライナー「どういう事ですか?」

    リヴァイ「俺のアッカーマン一族もイェーガー一族のように迫害されてきた歴史がある。」

    エレン「!」

    リヴァイ「アッカーマンはもうこの世に俺しか残されてない。だがその理由は俺自身も分からない。そもそもハンジの身体検査でも俺については上級国民よりも濃度の高い血が流れているとしか分からなかった」

    リヴァイ「公にはされていなかったが俺は上級国民の奴らを片っ端から殺しまくっていたという過去がある。俺がスカウトされる事になったのはそれが原因だ。もっもマシな戦いができる環境をくれるとエルヴィンが提案してきた」


    リヴァイ「これは上層部だけしけ知らない機密情報だ。」


    ライナー「‥じゃあ‥この間のイキリインキャの戦いも‥」


    リヴァイ「あぁ‥俺は再生能力のある生物を殺す事ができる血の力がある。エレンと同じ発火能力だが、特殊なものだ」

    モーゼス「なるほど‥リヴァイさんもその経験と力をエレンの成長に役立てるという事ですね?」

    リヴァイ「あぁ‥」


    シャビィ「当然だがドーク派の大半はこれについては容認していない。エレンがさらに強くなる事を恐れているからだ。連中には心底うんざりする」


    エレン「具体的には何をするんですか?」

    リヴァイ「簡単な事だ‥お前には死ぬ気で強くなってもらう。俺と殺し合いをしてな」

    ライナー「‥」


    リヴァイ「結局‥強くなるには実験とかやるより、死ぬ気で鍛えるしかない。」

    リヴァイ「生物としての限界を乗り越える事でお前はさらに強くなれる。」



    エレン「‥わかりました‥覚悟は出来ています」


    シャビィ「だが敵がいつ攻めてくるのか俺たちも予測できない。今日かもしれないし、明日かもしれない。」

    エレン「それは分かってます」



  171. 171 : : 2020/03/01(日) 12:56:10
    ー同時刻 会議室ー

    ザックレー「今回の会議も実に有意義であった。‥そう思うだろピクシス?」

    ピクシス「そうじゃな‥サル共の集まりにしては‥上出来と言ったところかの‥」

    エルヴィン「‥すみません‥我々が至らないばかりに‥」

    ザックレー「いや‥謝るべきは私達の方だ‥風神がこうなってしまったのは‥他でもない原因は私達にある」

    ピクシス「‥」

    ミケ「ですが‥英傑として‥責務を全う出来なかった我々にも‥」

    ナイル「あぁ‥ドーク派代表として申し訳ありません‥」


    バタン!!!!!!

    全員「!?」


    兵士「国からメッセージが届きました!!!!」

    ナイル「なんだと!?」

    ザックレー「メッセージが‥一体‥どんな?」

    兵士「国からメッセージが届きました!!!国からメッセージが届きました!!!!国からメッセージが届きました!!!!!」ドォン!!!ドォン!!!!


    ピクシス「!」ドシュ!!!!

    ザックレー「なっ!‥」ドサッ!!!


    ミケ「司令!!!総統!!!!」

    エルヴィン「何のつもりだ‥?」ガチャ!!!

    ナイル「貴様‥自分が何をやったのか分かっているのか?」ガチャ!!!


    兵士「くっ‥さすか英傑ですね‥銃を構えるのが速いです‥」グチャリ!!!ゴキッ!!!!!


    全員「!?」

  172. 172 : : 2020/03/01(日) 13:10:02
    ???「ふぅ‥擬態もそろそろ飽きていた頃ですし‥」グキッ!!!!!

    ミケ「最上級国民か?」ガチャ!!!!

    アクサ「いかにも‥私は最上級国民に選ばれた‥アクサと申します。」

    エルヴィン「‥いつから本部に潜伏していた?」

    アクサ「もう何年も前から‥ですよ。私は来るべき日のために‥ずっと待っていたんです」

    ナイル「お前の戯言を聞くつもりはない。目的を簡潔に言え」


    アクサ「最終警告です‥降参するつもりはありませんか?」

    エルヴィン「‥」

    アクサ「我々もこれ以上の争いは好みません。出来れば風神の皆さんとは穏便に事を済ませたいのです。」

    エルヴィン「ふざけるな‥総統と司令を殺して置いて」

    アクサ「‥それは必要最低限の犠牲者ですよ。これからのお互いの明るい未来のためにも、戦争はやめましょうよ。もう地球がもたない」

    ナイル「お断りだな‥選べ‥降伏して捕虜となるか、ここで死ぬか」


    アクサ「はっ‥やはり話は通じないか猿共め‥」

    全員「!」

    アクサ「お前らは選べる立場ではない‥もう取り返しのつかない事をやってしまったな‥」


    アナウンス「敵襲!!!ブラック・マダラの群れがこちらに近づいています!!!!」

    ミケ「!?」

    ナイル「お前の仕業‥」ビュン!!!


    アクサ「いい動きだ‥殺すのは少し惜しい人材だな‥」ドォン!!!ドォン!!!ドォン!!!!


    エルヴィン「伏せろ!!!奴の視線に注意せよ!!!!」ポイッ!!!!


    アクサ「おっ!?」ビュン!!!!!!!


    カァッ!!!!!!ズドォッ!!!!!!!


    アクサ(殺傷能力のある閃光手榴弾か‥これで俺の意識を撹乱するつもりか‥)ビュン!!!!ギュオン!!!!!!!

    ミケ「ぐっ!!!!」ドスッ!!!!!!

    ナイル「ミケ!!!!!」(なんて速い触手攻撃‥全く反応出来なかった)ドォン!!!ドォン!!!!ドォン!!!!


    アクサ「効かないな‥こんな豆鉄砲では‥」ギィン!!!ギィン!!!!!

    エルヴィン(常に携帯しているハンドガンしかない‥少なくとも奴の肉体の強度は鋼鉄並み‥)ドォン!!!!ドォン!!!!!


    ナイル「ミケ!!!!しっかりしろ!!!!」ドォン!!!!!!


    ミケ「‥」ガクンッ!!!!

    ナイル「そんな‥」


    アクサ「ソイツは死んだ。だがお前達はまだ選べる。死にたくないならここで最上級国民となり風神の兵士を全滅させろ」


    エルヴィン「断る‥私達は使命を全うす‥」ブシャァ!!!!!!!!!!


    ナイル「エルヴィン‥」ドスッ!!!!!!!!


    ナイル「がっ!!!!」ブシャァ!!!!!!!!


    アクサ「そういうと思っていた‥」スタスタ


    ナイル(増援を呼ぶ暇もなかった‥もう意識が‥)ガクンッ!!!!



  173. 173 : : 2020/03/01(日) 15:43:13
    ー同時刻 リヴァイ達サイドー

    リヴァイ「お前ら!!!装備は大丈夫か!?」

    エレン「はい!!!いつでも出陣できます!!!!」

    モーゼス「くそっ‥まさかこんなタイミングに‥くそっ!!!」ガチャガチャ!!!!

    シャビィ「嘆いても仕方ないだろ‥敵は待ってくれないのだからな」ガチャン!!!!!

    ライナー「俺も準備は整いました!!!!」スタッ!!!!

    リヴァイ「よし!!!行くぞ!!!加勢に!!!!」ダッ!!!!!!

    全員「了解!!!!」ダッ!!!!!


    ズドドドドドドド!!!!!!!!!!

    全員「!?」


    ライナー「な、なんの音だ‥これは‥」

    エレン「こっちに近づいてくる!?」

    バキバキバキバキ!!!!!!!!!ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!


    リヴァイ「くっ‥ブラック・マダラがここまで来たのか‥」


    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴ


    全員「!」

    アクサ「ふむ‥やはりここで間違いなかった‥か」

    リヴァイ「お前ら!!!気をつけろ!!!」

    アクサ「2人も‥ここに紛れ込んでいたとは‥くく」ザシュッ!!!!!!!


    全員「!?」

    リヴァイ「ごちゃごちゃうるせぇよ!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!


    アクサ「」ドシュ!!!ドチュ!!!ドシュ!!!!!

    リヴァイはブレードの斬撃をアクサに喰らわせたのちにアサルトライフルの射撃を行った。

    ライナー「‥」ドォン!!!!!!!

    それに反応したライナーはハンドキャノンでアクサの頭を撃ち抜いた

    アクサ「」ブシャァ!!!!!!!

    リヴァイ(どうせこの程度じゃ死なないだろ‥)カチン!!!!!ポイッ!!!!!!!


    ボォッ!!!!!!ゴォ!!!!!!!!


    アクサ「あっつ!!!!これは焼夷手榴弾か!?」ブワァッ!!!!!!!


    全員「!?」


    エレン(細胞を活性化させて炎を掻き消した!?なんて奴だ!?)


    リヴァイ「撃て!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!

    モーゼス「はい!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!

    シャビィ「死ね化け物が!!!!」ズドドドドドドド!!!!!!!!!!


    ブォォン!!!!!!バキッ!!!!バラバラッ!!!!!

    ガシャン!!!!!!!ガタッ!!!!ゴト!!!


    全員「!?」

    ライナー(アサルトライフルが‥俺のだけじゃない‥全員分‥奴に壊されたのか)

    リヴァイ「‥」


    アクサ「まったく‥血気盛んな奴らだな‥風神の兵士ってのは‥まともに話も出来ないのか?」ブォォン!!!!バシン!!!!!!


    リヴァイ(‥触手で全員のアサルトライフルを壊したのか‥反応出来なかった‥)


    リヴァイ「お前ら‥最上級国民だな」



    アクサ「正解」ニヤリ




    全員「‥」


  174. 174 : : 2020/03/01(日) 15:56:32
    リヴァイ「シャビィ・ライナー・モーゼス‥お前らは下がって隙を見てハンドキャノンで奴を狙え」

    シャビィ・ライナー・モーゼス「はっ!!!!」ダッ!!!!

    リヴァイ「エレン‥お前は俺と3人の中間にいろ‥そして俺が奴の攻撃を取りこぼした時はファラー頼む‥」

    エレン「了解しました!!!!」バッ!!!!!


    アクサ「ふっ‥その3人を下がらせたのは良い判断だな‥化け物には化け物でしか対抗出来ないからな」ゴキッ!!!!


    リヴァイ(俺の事がバレているのか?‥それにしても再生能力と触手の速度が昨日戦った最上級国民の比にならない‥まだこんな奴がいるとはな)スチャ!!!!!


    アクサ「ブレードで戦うのも良い判断‥ここまで接近していればかえって銃器じゃ不利になるからな‥」ドォン!!!!!!!

    リヴァイ「!」ビュン!!!!!ダッ!!!!!

    アクサ(ハンドガンを咄嗟にかわすとは‥反応速度が人間じゃない‥それに動きも中々だな‥)ブォォン!!!!!!!

    バシン!!!!ドゴォン!!!!!!!


    ライナー「地面が‥粉々に‥」


    リヴァイ(紙一重でかわせたが‥これは脅威だな)ザシュッ!!!!!!!

    アクサ「おっと‥腕が‥」ボトッ!!!ガッ!!!


    リヴァイ「」ゲシ!!!!スチャ!!!!!!


    モーゼス「」ガシッ!!!!

    アクサ(俺のハンドガンを蹴っ飛ばして仲間に回収させる‥そしてその動きの中で俺にブレードで斬りかかる‥)ビュン!!!!!ドォッ!!!!!!


    リヴァイ「!」ブシャァ!!!!!!

    全員「!?」


    アクサ「お前が強いのは分かったよ‥だが一旦話をしようじゃないか‥」ペロリ



  175. 175 : : 2020/03/01(日) 16:10:27
    リヴァイ(やはり‥反応出来ない‥急にスピードが変わりやがる‥)ポタポタ


    リヴァイ「」ズチュ!!!!ドクン!!!!

    アクサ「結構切り裂いたつもりだけど‥やっぱり回復するのか‥それに避けきれなかったけど、ちゃんと避けようとはしていたね」ゴキゴキゴキッ!!!!!!


    エレン(触手を解除した!?何を考えてやがる!?)


    リヴァイ「話だと?俺たちがお前となんの話をする?」


    シャビィ「‥」

    リヴァイ「お前とは初対面だが俺はすでにお前が嫌いだ。話なんか‥」


    アクサ「英傑を3人葬った‥」


    全員「!!」

    アクサ「それからザックレーとピクシスもついでに殺しておいた。あんなジジイ共が生きていても結果は変わらないと思うが、念には念をだ」


    リヴァイ「てめぇ‥エルヴィン達を殺したってのか?」ドォッ!!!!!!!

    アクサ「おい!!!話の途中だろうが!!!」スカッ!!!!!!


    リヴァイ「関係ねぇ!!!」ブォォン!!!!!!


    アクサ「全く‥」ドシュ!!!!ドシュ!!!!ガクンッ!!!!!


    アクサ(なんだ‥足が‥アイツが撃ったのか!?)ダッ!!!!!!

    シャビィ「よし‥」

    リヴァイ「ちっ!!!」ブォォン!!!!!スカッ!!!!


    リヴァイ「シャビィ!!!今のは良かったぞ!!!」ダッ!!!!バッ!!!!




    シャビィ「ありがとうございます!!!!」


    アクサ「‥優秀な部下だな。でももう英傑はお前1人だけ。しかもお前じゃ俺には勝てない。」

    アクサ「固定砲台とロケットランチャー‥地上部隊がブラック・マダラと応戦している‥しかも上空では風神の攻撃ヘリが援護射撃もしている。でもそれが崩れればこの施設内に入ってくる。」


    アクサ「そうなればお前らは終わりだ。だから終わる前にもう一度だけお前らに聞きたいんだ。降伏するつもりはないのか?」


    リヴァイ「あるわけないだろうが‥クズ野郎が‥」スチャ


    アクサ「そうか‥それは残念だな‥」


    リヴァイ「それに英傑はまだ俺を含めて5人いるぞ」

    全員「!?」


    アクサ「何を言ってやがるんだお前は‥俺はここに兵士として潜伏していたから知っているんだぞ?昨日はハンジが死んだ。そして俺がナイル・ミケ・エルヴィンの3人を殺したから、あとはお前だけだろ?」


    リヴァイ「ふっ‥ここにいる部下は戦闘能力だけなら俺以外の英傑に匹敵している。いやそれどころか俺に迫る勢いのやつもいる」

    エレン「‥」

    モーゼス「‥」

    リヴァイ「リミッターを外して限界を越えようと励んでいるやつもいる。」

    ライナー「‥」

    シャビィ「‥」


    リヴァイ「俺たち5人は風神の最高戦力だ!!!調子に乗るんじゃねぇぞ!!!!」ダッ!!!!ゴォ!!!!!!


    アクサ「愚かだな‥実に不愉快だな‥」ドォッ!!!!!!!


    エレン(目でちゃんと追えない‥残像のように見える‥どうなってるんだ!?)


    リヴァイ「!?」ダッ!!!!!!!!



  176. 176 : : 2020/03/01(日) 16:28:00
    アクサ「頭の悪い奴らだな‥俺に勝てると思ってるのか?」ザシュッ!!!!!ザン!!!!!!

    リヴァイ「!?」ガキンッ!!!!バラバラッ!!!!!


    ライナー「ブレードが!!!」

    リヴァイ「ちっ!!!」スチャ!!!ダッ!!!!!

    アクサ「まだあったのか‥でもそれもすぐに壊れる‥」ザシュッ!!!!!!!

    アクサ「!」ブシャァ!!!!!!!

    リヴァイ「お前ら!!!作戦変更だ!!!!ここから離れて部隊と合流しろ!!!!」ダッ!!!!!



    アクサ(なんだ?‥まさか本気じゃなかったのか‥一瞬だけスピードが‥)ダッ!!!!!

    リヴァイ「おらっ!!!」ガキンッ!!!!!

    アクサ「この‥人間の分際で!!!!」


    ガキンッ!!!!ガッ!!!!!ズガァッ!!!!!ズサァッ!!!!!!!


    ライナー「だめだ‥いくら何でも‥リヴァイさん1人では‥」ガシッ!!!

    シャビィ「お前ら行くぞ‥リヴァイさんを信じろ」ダッ!!!!!


    モーゼス「そうだぜ!!!俺たちにはやるべき事があるはずだ!!!」ダッ!!!!

    エレン「何だよライナー!!!!リヴァイさんの力を疑っているのか!?」ダッ!!!!!


    ライナー「‥くっ!!!」ダッ!!!!!


    エレン(リヴァイさん‥御武運を‥)ダッ!!!!!


    アクサ「なるほど‥さっきまでは手を抜いていたのか‥」ガシッ!!!!!ブォォン!!!!

    リヴァイ「」グルングルン!!!!スタッ!!!バッ!!!!!!


    アクサ「さっきとはまるで別人の動き‥だが」ザシュッ!!!!!!!


    リヴァイ「!?」ガキンッ!!!!バラバラッ!!!!!!



    アクサ「それでも俺には遠く及ばないな‥ブレードはまだあるのか?」


    リヴァイ「いや‥もうねぇよ」


    アクサ「それは可哀想に‥いくらお前でも武器が無ければ俺とは戦えない。それとも尻尾を巻いて逃げるか?」


    リヴァイ「‥」



    アクサ「どうした?恐怖で言葉も出てこないのか?」ブォォン!!!

    バリーン!!!!バラバラッ!!!!!


    アクサ(俺の硬質化能力で作った爪を‥なっ!?)



    リヴァイ「」ビキビキ!!!!


    アクサ「それは‥」


  177. 177 : : 2020/03/01(日) 16:34:00
    ー同時刻 地上部隊ー

    リコ「怯むな!!!攻撃の手を休めるな!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!

    兵士複数「了解です!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「」ドチャ!!!ドシュ!!!!プチュ!!!!!!


    リコ「どうだ!!!効くだろ!?ガトリングの威力は!!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「グアア!!!!!」ベチャリ!!!!!!!!


    リコ「人間様の力を思い知らせてやる!!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!


    ミタビ(この風神の技術者が造ったガトリングガンはコンクリートで造られた強固な建物ですら粉砕する‥)ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!


    ブラック・マダラ「」ドチャ!!!!!ガシャアッ!!!!!



    ミタビ「ブラック・マダラにもガトリングは効果絶大のようだな!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!


    イアン「当たり前だろ!!!それに!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!



    攻撃ヘリ複数「」ズドドドドドドド!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「」ドシュ!!!ドシュ!!!!!ドシュ!!!!!!


    イアン「攻撃ヘリもよく機能している!!!これ
    なら何とか持ち堪えられそうだ!!!!!!」



  178. 178 : : 2020/03/01(日) 16:41:54
    マルロ「はぁ‥はぁ‥我々も加勢します!!!」

    ハンネス「お前らはナイルさんの部隊の‥分かった」

    ヒッチ「その前に報告したい事が‥」


    リコ「報告なんて後回しだ!!!目の前のブラック・マダラの群れが見えないのか!?」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!


    マルロ「そういうわけには!!!いかないです!!!!」

    リコ「うるさい!!!口答えするんじゃないよ!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!


    マルロ「ミケさん・エルヴィンさん・ナイルさんの英傑三名と!!!!総統と司令は何者かによって殺されてしまいました!!!!」


    兵士全員「!?」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!

    リコ(なんだと!?なんで上層部の人間が‥まさか施設内にスパイがいたのか!?)ピタッ!!!

    イアン「リコ!!!!手が止まっているぞ!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!


    リコ「す、すまない!!!少し動揺してしまっただけだ!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!



    ミタビ「おい!?リヴァイさんはどうしたんだ!?」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!



    マルロ「分かりません!!!!とにかく俺たちも応戦します!!!!」ダッ!!!!


    ハンネス「そこにある武器は何でも使っていいぞ!!!!とにかく数だ!!!!撃ちまくれ!!!!」バッ!!!


    ナイル部隊の兵士複数「了解!!!!」ダッ!!!!!


    ヒッチ「私だって‥やってやる!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!


    ブラック・マダラ「」ゴキッ!!!!ゴキゴキゴキッ!!!!!!!!


    イアン(まずいな‥バラバラにしても‥すぐに再生してこちらに向かってくる‥)ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!

    攻撃ヘリ複数「」ズドドドドドドド!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!



    ミタビ(これは‥キツイな‥こんな化け物を相手にしていたのか‥エレン・イェーガーの部隊は‥)ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!


    マルロ「うおおおおおおおおおおお!!!!!!!」ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!



  179. 179 : : 2020/03/01(日) 16:49:17
    ー同時刻 リヴァイサイドー

    アクサ「硬質化‥できたのか」

    リヴァイ「だけじゃねぇ」ボォッ!!!!

    アクサ(これは発火能力だと!?こんな能力も使えたのか!?)ズガァッ!!!!!!ズサァッ!!!!!!!!


    リヴァイ「」ボォ!!!!!!ドォッ!!!!!!


    グワアッ!!!!!ザシュッ!!!!!!!!


    アクサ(いや‥これは血の発火能力と言うよりも‥細胞を活性化させているのか‥細胞が燃えても素早く再生する事で、脅威的なエネルギーを生み出している‥)ズキッ!!!!ドクン!!!!!!



    アクサ「これは‥!?」ガクンッ!!!!


    リヴァイ「どうした!?足が止まっているぞ!!!!!」ザシュッ!!!!!!



    アクサ「」ビュン!!!!!!ゴオッ!!!!


    リヴァイ(速い‥奴も本気を出してきたか‥)スタッ



    アクサ「なるほど‥強力な進化‥だがその反動は凄まじいはずだ」ビュン!!!!!


    アクサ「いつまでもつかな!?」ズキッ!!!!!

    アクサ(おかしい‥この程度の傷‥すぐに再生できるはずだが‥奴に斬られたところが焼けるように痛い‥)ビュン!!!!!!


    リヴァイ「」ブォォン!!!!!


    アクサ(そんな‥まさか再生できてないのか!?これも奴の能力なのか!?)ダッ!!!!!


    リヴァイ「逃がさない!!!!」ゴォ!!!!!!



    アクサ(どんな原理なんだ!?奴の発火能力と何か関係があるのか!?)ダッ!!!!!!



    アクサ(とにかく無闇に攻撃を受けてはいけないようだな‥これからはもっと慎重に動かなければ‥)ビュン!!!!!!!!



    リヴァイ「!?」ビュン!!!!




  180. 180 : : 2020/03/01(日) 20:29:41
    アクサ「‥」ドォッ!!!!!!ガキンッ!!!!!


    リヴァイ「くっ!!!!」ガキンッ!!!!!!!!!



    リヴァイ(俺の硬質化能力で作ったブレード‥あまり真正面から攻撃を受けてはいけない‥)ダッ!!!!!!


    リヴァイ「うらっ!!!!」ブォォン!!!!スカッ!!!!!!


    アクサ「ちっ!!!」ダン!!!!ドォッ!!!!!!!


    アクサ(くそゴリ押せない‥コイツの能力も厄介だが‥身体能力に大差がないなら‥工夫するしかない!!!!)ゴキ!!!!グキッ!!!!!!!



    リヴァイ(触手のリーチを伸ばしやがったな‥これでリーチの短い俺を遠距離から袋叩きにするつもりだろうが‥)ビュン!!!!バッ!!!!!!



    アクサ「!?」ザシュッ!!!!!ボタボタ!!!!!





    リヴァイ「これだけリーチが長くなれば‥懐に入られたら対応できまい‥」スチャ!!!





    アクサ(信じられん‥瞬間的にパワーを上げてきた‥また斬られてしまった‥ん?)ドクン!!!


    アクサ「ふっ‥そう言う事か‥」

    リヴァイ「あ?」


    アクサ「お前の炎を纏った斬撃‥再生不可になると思っていたが‥そうじゃないな」


    アクサ「ただかなり遅くなっているだけでちゃんと再生は出来ている‥くっ‥少し焦ったよ」ブォォン!!!!!!ビュン!!!!!!!!



    リヴァイ「!!!」ガキンッ!!!!ズガァッ!!!!ズサァッ!!!!!!


    アクサ(触手の数を最大限に増やして攻撃の手数を増やす‥かなりのダメージを負うだろうが‥)ブォォン!!!!!ズガァッ!!!!!



    リヴァイ「くっ!!!」ガキンッ!!!ガキンッ!!!!ガキンッ!!!!!!!!



    アクサ(致命傷を負うリスクは減らせる‥そして奴がスタミナ切れになったところを俺が‥距離を詰めて殺してやる!!!!!)ガッ!!!!ズドォッ!!!!!!!!!


    リヴァイ「‥」ダッ!!!!ブシャァ!!!!!!!!!


  181. 181 : : 2020/03/01(日) 20:45:11
    アクサ「!?」ブォォン!!!ブォーン!!!!ズドォッ!!!!!!


    リヴァイ「」ベチャリ!!!!ダッ!!!!!!ガキンッ!!!!!!


    アクサ(なんと強引な‥傷を負っても構わないと!?そう言いたいのか!?お前は最上級国民なんかじゃない!!!ただの生身の人間だぞ!?)ブォォン!!!!!!!!


    リヴァイ「はあっ!!!!らっ!!!!」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!ザシュッ!!!!!!


    アクサ「!?」ブシャァ!!!!!!


    アクサ(触手を生やしていた箇所を斬られた!?まだ手足は残っているが‥こうなると奴を俺から遠ざける手段が残されていない!!!!)ダッ!!!!!!!



    リヴァイ「待て‥」ガクンッ!!!!!


    リヴァイ「!?」

    ーリヴァイ回想ー

    リヴァイ「寿命の前借りだと?」

    エルヴィン「そうだ。お前は今のところその力を行使しても副作用はないと言うが、俺はそうは思わない。」


    エルヴィン「上級国民のように変異をしなくても、力を行使できるのには俺たちが想像も出来ないほどの負担が身体にかかっているだろう。」


    リヴァイ「‥そうかもな」


    エルヴィン「人間を寿命を迎える原因は細胞分裂の限界がいずれ来て、心臓が脈を打てなくなるからだ。お前は戦闘中に瞬時に炎を出したり傷を再生する。」


    リヴァイ「‥確かに‥俺の身体の酷使具合なら‥ジジイになる前に死ぬかもな。」


    エルヴィン「お前を失うのは風神にとって大損害だ。その力は使いどころを見極めるんだ」


    リヴァイ「あぁ‥分かってるさ」

    ー回想終了ー



    リヴァイ「おらっ!!!」ブォォン!!!!!ギュオン!!!!!!!



    アクサ「ぐっはっ!!!!!???」ザクッ!!!!ドシャァ!!!!!!!



    アクサ(燃えるブレードを‥投げつけてきやがった‥)チラッ


    リヴァイ「」ビキビキ!!!!ボォ!!!!!


    アクサ(また新しいブレードを生成してやがる‥スタミナ切れを狙っていたが‥この調子だと先にやられるのは俺だな‥)ドォッ!!!!!!!



    アクサ「これは戦略的撤退だ!!!!俺が回復してまだお前が生きていたらまた相手をしてやる!!!!!」ダッ!!!!!!


    リヴァイ「逃すか!!!!」ブォォン!!!!!ボォ!!!!ゴォ!!!!!!



    アクサ(またブレードの投擲!?くそっ‥やはり傷が‥再生しづらい!!!)ブシャァ!!!!!



    アクサ(これ以上再生妨害の攻撃を受ければ‥さすがの最上級国民の俺でも命の危険がある‥今はどこかに身を潜める‥)ダッ!!!!!




    リヴァイ「はぁ‥はぁ‥くっ‥」


    リヴァイ(なんとか駆け引きできた‥奴は俺にはまだ余裕があると感じていただろうが‥あのまま奴が撤退しなければ負けていたのは俺の方だった‥)プルプル!!!!ガチャ!!!!


    リヴァイ(強大な力は基本的には長くは保たない‥それは筋肉の性質上当たり前の話だ‥特に身体の変異が出来ない俺にとってこの次元の戦いは長く出来ない‥)スタスタ


    リヴァイ(今はどこかで休まなければ‥いけないな‥このまま加勢しにいけば足を引っ張ることになる‥)スタスタ



  182. 182 : : 2020/03/01(日) 21:01:21
    ー同時刻 エレンサイドー


    兵士「俺たちも地上へと向かうべきか!?」

    兵士2「いや地上に人数を大量に送り込めば良いという話ではない。迅速な対応ができる人数がいればいいのだ。」


    兵士3「その通りだ。今地上ではブラック・マダラに対して優勢であると報告がある。」


    エレン(だが‥それも武器がいつまでもつかで決まる‥奴らはそう簡単には死なないからな‥)


    兵士4「地上部隊と上空部隊合わせて約1万の兵士が奮闘している。そう簡単にはやられまい。我々はもしもの時に備えてここで防衛戦を張っておくのが最善の策だろう」


    ライナー(確かに‥最善策なんだろうが‥敵を上回るには最善策で止まっていては決して‥)


    モーゼス「!」


    シャビィ「すまない遅れた‥皆の者!!!聞くんだ!!!!」



    兵士大勢「!」


    シャビィ「ウーリー様とヒストリア様が護衛と共に亡くなられていた!!!!!」


    兵士大勢「!?」


    兵士5「それは本当ですか!?」

    シャビィ「あぁ‥残念ながら‥全員が銃殺されていた‥」


    兵士6「なんだと!?敵は内部にいたのか!?」


    シャビィ「俺たちはさっき最上級国民アクサという男に会った‥奴はハンドガンを所持していて俺たちに向かって発砲してきた」


    シャビィ「そうだろ?お前ら?」


    エレン「‥はい」

    ライナー「まぁ‥」


    兵士7「おい!?そいつはどうしたんだ!?お前らが殺したのか!?」

    シャビィ「いやそれは分からない‥リヴァイさんがお一人で戦っておられる」

    兵士8「なんだと!?お前らは敵を前にして逃げてきたという事か!?」


    シャビィ「こんな事を話している場合ではない!!!!!」


    全員「!」


  183. 183 : : 2020/03/01(日) 21:22:37
    シャビィ「さっきレイス家のお二人は殺されていると言ったが!!!正確には違う!!!」

    シャビィ「護衛とウーリー様は俺が行った時には既に死んでいたが!!!ヒストリア様はまだ辛うじて生きておられた!!!」


    シャビィ「その時に私にこう提案してきた!!!!施設内の地上へと通じる開閉扉は全て封鎖して、核で上のブラック・マダラを殲滅せよと!!!!」


    全員「!?」


    兵士9「何を言っているんだ!?まだ上には1万人以上の我らの仲間が懸命に戦っているのだ!!!」


    シャビィ「今すぐ核を爆発させろと言っているわけじゃない!!!!ブラック・マダラに押されて来たときにだ!!!なるべく多くのブラック・マダラを引き寄せておきたいからな!!!!」


    ライナー「ちょっ‥」ガシッ!!!

    ライナー「エレン!?何を‥」


    エレン「少し黙っていろ‥」

    モーゼス「‥」


    兵士10「そんな仲間を殺すような真似できるわけないだろ!?」


    シャビィ「じゃあここで全員仲良く自殺するのか!?ブラック・マダラに押されてくれば!!!大量に戦意を喪失した兵士がここに流れ込んで来ることになるんだぞ!?」


    全員「‥」


    シャビィ「そうなってしまえば大混乱は避けられない!!!!ここの防衛戦も押し寄せる大量の兵士とブラック・マダラを止めきれない!!!!そうなれば本当の終わりだ!!!!」


    シャビィ「我々は全滅だけは回避しなければならない!!!!ここで全滅すれば風神の悲願である国を打倒して本当の自由を取り戻すなど!!!そんな事は不可能だ!!!!」


    シャビィ「よく考えるんだ!!!たった1万人の兵士の命と引き換えに大量のブラック・マダラの殲滅ができるんだぞ!?これは2度とこない千載一遇のチャンスだ!!!!早く開閉扉を閉めろ!!!!地上の兵士に悟られる前に!!!戦意が喪失する前にだ!!!」


    兵士11「了解‥」ピッ!!!ピピッ!!!


    兵士12「おい何をやっているんだ!?大勢の仲間を見殺しにするって言うのか!?」


    兵士13「よせ!!!よく考えてみろよ!!!事態はもう取り返しのつかない事になっているんだぞ!!!シャビィさんの言う通り核を使えば奴らを吹き飛ばせる!!!!!」


    兵士14「今更何を躊躇うことがあるんだ!?今までだって風神は多くの犠牲の上に成り立っているじゃないか!?」


    エレン(地獄絵図だ‥追い詰められた人間というのは弱い‥俺たちは皆んな‥上にいなくて良かったと心のどこかで思っているはずだ)

    エレン(その証拠に‥シャビィに反論している奴も本気で止めようとしていない‥自分が可愛いからな‥結局は)


    シャビィ「いいか!?上へと通じる開閉扉を閉めたからと言って安心できるわけではない!!!核爆弾を起動させるぞ!!!!」


    全員「‥おう!!!!!」



    ライナー「狂ってやがる‥こんなの‥」



    モーゼス「だがもう何の犠牲も無しに全て上手くいくという事はない‥」



    シャビィ「それにまだ内部にも最上級国民アクサという厄介な存在がいる!!!英傑三人と総統や司令を殺したのはアクサだ!!!!奴を討伐する部隊も編成しなければならない!!!」



    シャビィ「だが今のところ内部の敵はアクサしか確認されていない!!!!」


    シャビィ「だからそれぞれ自分の使命を果たせ!!!!そしてそれぞれ各エリアの武器庫やコントロールルーム!!!そして食糧庫などの重要な設備施設は全力で守れ!!!!」


    シャビィ「上の奴らを除いてた敵の強襲対策作戦を各自遂行せよ!!!!この一瞬の我々の行動が今後の未来を左右する!!!!今一度ここに心臓を捧げよ!!!!」



    全員「ハッ!!!!!」ダッ!!!!!!




    エレン(英傑‥総統‥司令‥レイス家‥を失った風神は英傑の候補者が指揮官となり、指揮権を委ねられる事になっている。)


    エレン(シャビィさんはドーク派の連中を含めて信頼があった‥だからこんな状態でも彼の言葉に突き動かされる‥だが‥)



    ライナー「シャビィさん‥あとで話があります」


    シャビィ「‥あぁ‥俺たちはまずリヴァイさんの救援に向かうぞ‥」


    モーゼス「!」


    シャビィ「アクサはリヴァイさん1人じゃ倒せないだろうからな‥他のエリアは他の兵士の部隊に任せる」



    シャビィ「俺たちはさっき戦っていた場所に戻るぞ」


    エレン・モーゼス・ライナー「了解!!!」バッ!!!!!!!




  184. 184 : : 2020/03/01(日) 22:16:48
    ー同時刻 風神本部 地下施設内 某所ー

    ゲルガー「おい!!!本当にこっちにいるのか!?」ダッ!!!!


    ナナバ「分からないけど‥探すしかないよ!!!早く見つけて殺さないと‥大変な事に‥」ダッ!!!!!


    ゲルガー「ナナバ!!!!下がれ!!!!」バッ!!!!!


    ズターン!!!!!バゴォン!!!!!!


    全員「!?」ピタッ!!!


    ナナバ「あんたが‥最上級国民アクサか?」


    アクサ「ふふ‥そうだが‥」


    ゲルガー「撃て!!!!」ズドドドドドドド!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!


    アクサ「」ゴキッ!!!!バァッ!!!!!ガキンガキンガキンガキンガキンガキン!!!!!!


    兵士1「ぐっ!!!」ドシュ!!!!!

    兵士2「ちょ、跳弾だ!!!気をつけろ!!!」



    アクサ「」ビュオオ!!!!!ゴォ!!!!


    兵士3「なっ!!!」ドスッ!!!!ブコリ!!!ブコリ!!!!!!!


    ゲルガー(なんだあの触手は‥刺された兵士が細くなって‥変色していく‥まるで腐ったミイラみたいになっていく‥)ズドドドドドドド!!!!!!!


    ナナバ「ええい!!!アサルトライフルじゃ埒が明かないよっ!!!!」ポイッ!!!!




    ゲルガー「手榴弾だ!!!全員伏せろ!!!!」バッ!!!!


    ズダアッ!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!



    ゲルガー「やったか‥」ムクリ




    ナナバ「や、奴の死体がないぞ‥」ドスッ!!!!



    ゲルガー「なっ!!!」バッ!!!!!


    アクサ「まさかお前らの方からわざわざ来るとは‥ありがたい食事だな‥」ブコリ!!!!ブコリ!!!!!!!!



    ナナバ「た、助けて‥ゲルガー‥」ガクンッ!!!!!



    ゲルガー(おい‥俺とナナバのほかに後ろには8名の兵士が控えていたんだぞ‥それを一瞬で食ったのか‥仲間はどこに消えた‥おい‥マジでどうなっているんだ?)


    ゲルガー(嘘だろ‥こ、こんな事ってあるのか‥おい‥)


    アクサ「ふむ‥しかし食事を運んできてくれた事は感謝してやるが‥お前ら歯応えがなさすぎるぞ?そんな感じでよく今まで生き残って来れたものだ」スタスタ



    ゲルガー(な、なんだ!?恐怖で体が動かない!?こんな事‥喧嘩していた時も兵士になってからも‥なかったのに‥くそっ!!!俺の足!!!動きやがれ!!!!!)



    アクサ「しかもお前は風神の英傑の候補だろ?もっと死ぬ気で頑張れよ」ドスッ!!!


    ゲルガー「がっ!!!!」ドクン!!!!!





    リーネ「ゲルガー!?おい!!!こっちにいたぞ!!!!」ダッ!!!!!



    ヘニング「発砲はするな!!!ゲルガーに当たっちまう!!!!」ダッ!!!!!!


    兵士複数「ハッ!!!!」ダッ!!!!!



    リーネ「抜刀しろ!!!ブレードで八つ裂きにしてやるぞ!!!!待ってろゲルガー!!!今助けにいく!!!!!」ダッ!!!!!!




    ゲルガー「や、やめろ‥こっちに‥くる‥」ガクンッ!!!!!



    アクサ「お前も食ってやろうかと思ったが考えが変わった。また新しく二十四名も食事になってくれるとは‥お前らはボランティア精神が旺盛らしいな」ドスッ!!!ズチュ!!!!!!



    ゲルガー(な、何をしている‥俺を吸収するんじゃねぇのか‥)




  185. 185 : : 2020/03/01(日) 22:25:30
    アクサ「あと‥2人はいるか‥」ブォォン!!!!!!!


    ヘニング「ぐっ!!!!?」ガシッ!!!!


    兵士「ヘニングさんが奴の触手に捕まったぞ!?」ダッ!!!!!



    リーネ「ゲルガーだけじゃなくてヘニングまで‥ゆる‥」ブォォン!!!!ガシッ!!!!!



    リーネ「こ、この!!!!」グキッ!!!!!




    リーネ「かっ?‥あ‥」ガクンッ!!!!!



    ゲルガー(くそっ‥このままじゃ皆んなやられちまうぞ‥誰か‥もっと大勢で‥)ドクン!!!



    ヘニング「あ、がっ!?ごおっ!??」ドクン!!!!!


    リーネ「や、やめてぇ!!!殺さないで!!!!!」ドクン!!!!



    アクサ「安心しろ‥お前らは殺しはしない‥ただ他の生物に生まれ変わるだけだ‥」ニヤリ








    エレン「あっちにいたぞ!!!」ダッ!!!!



    モーゼス「くっそ!!!まさか逆方向にいたとは‥」ダッ!!!!!


    ライナー「!」ダッ!!!!!


    シャビィ「な、何をしているんだアイツは!?」ダッ!!!!


    アクサ「ふっ‥また会ったなお前ら‥だが少し遅かったな」


    アクサ「本当にお前らは惜しいことをしたな‥もう少し早く来ていればどうにかなったかも知れないのに‥もう手遅れだな」



    ゲルガー「ぐわあっ!!!!あがつ!!!!あっ!!!」ゴキッ!!!!!



    シャビィ(3人の兵士が‥アイツらはまだ生きているのか‥だが様子が明らかなおかしい‥奴の細胞に寄生されているのか!?)


    エレン「てめぇ‥リヴァイさんはどこに‥」


    アクサ「‥奴ならもう死んだよ」


    全員「!?」



    アクサ「奴はよくやったが‥」ボォッ!!!!!ゴォ!!!!!!!!!!!


    ライナー「え、エレン!?何をやっているんだ!?」



    エレン「何って‥攻撃だろ?」

    ライナー「3人の兵士が奴の近くにいたんだぞ!?あれじゃ巻き添えを‥」


    エレン「アイツらはどうせ助からなかった‥ここに来て甘いこと言ってんじゃねぇよ」



    アクサ「まさにその通りだな‥」スタスタ



    エレン(この程度の火力じゃダメージにすらならねぇか‥)



  186. 186 : : 2020/03/01(日) 22:43:08
    アクサ「30人弱を食ったおかげで‥俺はすっかり回復して、ある事を出来た」


    エレン「ある事だと?」


    アクサ「ふっ‥そうだ‥見てみろ」


    竹丸「‥」ズズズ



    ライナー「あれは‥若木竹丸だと!?」


    モーゼス「そ、それだけじゃないぞ!?あっちを見てみろ!!!」



    ブラック・マダラ「」ズズズ!!!


    ライナー「ブラック・マダラが二体も‥いる」


    アクサ「3人の兵士を元に新しい生物を俺の細胞で造ったんだぞ?すごい事だと思わないか?」



    エレン(アルミンの分裂体の能力よりさらに高度な事だ‥新しい生物を造るだと!?‥そんな事まで出来るのか!?)



    アクサ「お前らは他の兵士を食ってこい‥そしてもっと力をつけろ」



    ブラック・マダラ二体「」ダッ!!!!!!



    シャビィ「くそっ!!!全員聞こえているか!?そっちにブラック・マダラが二体行った!!!迎撃態勢を整えろ!!!!」



    無線「ブラック・マダラだと!?侵入されたのか!?」


    シャビィ「違う!!!アクサがブラック・マダラを二体生み出したんだ!!!!!!」


    無線「そんな馬鹿な‥」


    シャビィ「嘘じゃない!!!こんな時に冗談なんて言ってられると思うか!?とにかくすぐに戦闘に備えろ!!!これ以上の被害は出せない!!!!」



    アクサ「必死だな‥本当に弱い奴ってのは気の毒でしかない」



    竹丸「‥ん?これは何とも懐かしい‥またこうして戦えるとは‥」


    エレン(人格まで植え付けることができるのか‥だが‥オリジナルは違う‥ただ若木竹丸の記憶を持った別の奴だ‥物凄く似てはいるがな‥)



    アクサ「お前はコイツらをやれ。俺は別のところへ行く」ダッ!!!!!



    ライナー「待ちやがれ!!!!!」ドォン!!!ドォン!!!!!




    モーゼス「‥」



    竹丸「さてと‥楽しい戦闘を始めるとする‥」ザシュッ!!!!!!!


    全員「!?」



    モーゼス「お前らは奴を追え!!!リヴァイさんはまだ生きている!!!!!」



    ライナー「なっ!?」


    モーゼス「考えても見ろよ!!!奴が行った方向は俺たちがさっき戦っていた方向だ!!!あっちにはもう殆ど兵士は残ってないのに!!!」



    モーゼス「リヴァイさんは生きていると思うが、戦闘が出来るのか怪しい状態なんだろう!!!だから奴はトドメを刺しにいくつもりだ!!!恐らくなっ!!!!!」



    竹丸「」ビリッ!!!!!!


    アクサ(俺が創り出した生物とは思考が共有できる‥モーゼスの野郎め‥勘づいたか‥しかも俺の嘘は奴らを逆上させてしまった‥むしろ逆効果だったか‥)ビリッ!!!!!



    シャビィ「了解だ!!!死ぬんじゃないぞ!!!」



    ライナー「ちょっと待ってください!!!若木竹丸は‥」


    エレン「ライナー‥アクサを相手にするから最低でも俺たちレベルの兵士が3人はいないとダメだ‥」


    エレン「リヴァイさんがまともに動けないなら‥俺たちが奴を殺さないといけない。ここはモーゼスさんに任せるぞ」



    ライナー「くっ‥分かった!!!!」ダッ!!!!!


    ライナー(俺は‥迷ってばかりだな‥犠牲を恐れていたのか!?‥やめろよ!!!俺は風神の誇り高き兵士なんだぞ!!!)ダッ!!!!!!



    シャビィ「死ぬんじゃねぇぞ!!!モーゼス!!!!」ダッ!!!!!



    モーゼス「当たり前‥です!!!」チャキン!!!!!




    竹丸「俺は優しいと思わないか?お前達の会話が終わるまでこうやってじっと待っててやったんだぞ?」



    モーゼス「ふっ‥それはお前が戦闘を楽しみにしているからだろ?」


    竹丸「それを分かってて‥あんなに話したのか?」



    モーゼス「そうだ‥」



    竹丸「肝の据わった男だな‥これは楽しくなりそうだ」ニヤリ




    モーゼス「悪いけど俺には楽しんでいる余裕はない。時間をかけずに殺してやる!!!!」ダッ!!!!!!



  187. 187 : : 2020/03/02(月) 00:26:28
    ー同時刻 とある休憩室ー


    リヴァイ(くっそ‥自然治癒ではかなり時間もかかるし‥エネルギーも摂取しないといけないな)ボリッ!!!


    リヴァイ(高カロリーのクラッカーに‥水‥人間が生きていく上で必要最低限のものだ‥もっと血になるものが欲しい‥身体が死なないようにするために‥欲しているんだ)ゴクッ!ゴクッ!



    リヴァイ(それにしても‥)ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!



    ズドドドドドドド!!!!!!ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!


    リヴァイ「!?」グラッ!!!!!!



    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!!!

    ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!



    リヴァイ(これは‥まさか‥核爆弾か!?なんで‥誰が起動した‥くそっ‥状況が分からない‥)



    リヴァイ(無線機はさっきの戦いで俺の発火能力でダメにしちまった‥からな‥)


    リヴァイ(核爆弾を使ったという事は‥それだけブラック・マダラに追い詰められていたという事か‥しかも開閉扉は閉めていたのか?)


    リヴァイ(この風神本部に仕掛けられていた核爆弾はかなり強力だ‥それ故に開閉扉は全て閉鎖しないと放射物質が地下施設まで流れ込んでくる‥)



    リヴァイ(誰が指揮を執った?‥英傑も総統も司令も殺されている‥レイス家の誰かか?それともこれは独断でやった事なのか?)



    リヴァイ(くそっ‥情報が少なすぎる‥)




    ズドォッ!!!!!!バキッ!!!!!!



    リヴァイ「‥来たか‥」




    アクサ「おう!!!来たぜ!!!!」スタスタ



  188. 188 : : 2020/03/02(月) 00:39:57
    アクサ「まさかこんな所に隠れていたとはな‥先ほどの戦闘で疲労困憊だったのか?」



    リヴァイ「ふっ‥少し考え事をしていただけだ。お前なんて簡単に殺してやるさ‥」


    アクサ「ふんっ!!!!」ズガァッ!!!!ズドォッ!!!!!!!



    リヴァイ「」ガキン!!!!ズサァッ!!!!!



    アクサ「辛うじてブレードで防いだか‥簡単に俺を殺せるだと?とてもそうは見えないんだがな」スタスタ


    リヴァイ「そいつは‥どうだろうなっ!!!」ダッ!!!!ボォッ!!!!!!!


    アクサ(また再生妨害の炎か‥いい加減に鬱陶しいな!!!!)ビュン!!!!ドゴォン!!!!!



    リヴァイ「がっ!!!!」ズドォッ!!!!ピュアン!!!!ドサッ!!!!!

    リヴァイは外の通路まで蹴り飛ばされた。


    リヴァイ「がっ‥効かねぇ‥な」ボロボロ、ムクリ



    アクサ「そうかそうか。それにしても‥さっきの音‥どうやらブラック・マダラは全滅したらしいな。大量の兵士を犠牲としてな」ニヤリ



    リヴァイ「‥そうだな‥」


    アクサ「正義を気取っていたお前らが‥ふふ‥お前らだってとんだ悪人じゃないか」ニヤリ


    リヴァイ「それに関しては同意だな‥完全なる善も悪も存在しない。俺たち風神だって数々の闇を抱えて今までやってきた」



    アクサ「ならなおさら俺たちのことも理解できるはずだが?何故わざわざ自分たちの命を犠牲にしてまで、自由に固執する?お前らには十分な権利をやっているつもりなのだが?」


    リヴァイ「黙れ‥気に食わねぇんだよ‥てめえらみたいな‥偉くもねぇのに偉そうにして、人の命を踏みにじってるクズ共がなっ!!!!」ダッ!!!!!


    アクサ「人の命!?お前らが言えたことなのか!?たった今多くの兵士を犠牲にして、助かったばかりじゃないか!?笑わせるな!!!!」ダッ!!!!!


    ギィン!!!!ガキン!!!!ドォン!!!!!



    リヴァイ「くっ!!!」ヨロッ!!!


    アクサ「足がふらついているぞ!!!!」ズドォッ!!!!!!


    リヴァイ「!?」ドォン!!!!!ドサッ!!!!


    アクサ「やっぱり弱くなっているな‥さっきの戦闘がよっぽど疲れたらしいな」グキッ!!!!!



    リヴァイ「はぁ‥はぁ‥」


    リヴァイ「いいか‥俺たち風神には命の優先順位が‥ある‥それは否定しない」


    アクサ「はっ!!!まるで俺たちみたいな事言いやがるな!?結局お前も下っ端の兵士は使い捨ての道具としか見てないんだろ!?」



    リヴァイ「そうじゃねぇ!!!少しでも可能性のある兵士に!!!俺たちは賭けているんだよ!!!!」


    リヴァイ「お前らをぶちのめして!!!本当の自由を取り戻すために!!!!仲間を信じている!!!!」


    アクサ「それは出来ないな!!!どうせお前ら個人単位では国とまともにやれる戦力なんてねぇだろ!?お前ら弱者は黙って強者である我々に平伏して支配されていれば良かったんだよ!!!!!!」ドォン!!!!!



    リヴァイ(少ない体力でコイツを仕留めるにはこれしかねぇ!!!!)ダッ!!!!!



    アクサ(踏み込みをいきなり強めやがった!?まさかここに来て大技でもするつもりか!?‥いや焦るな‥コイツは満身創痍‥兵士共を食って回復した俺の敵では‥)ザシュッ!!!!!!



    アクサ「なっ!!!」ザシュッ!!!!!ブシャァ!!!!!!!!!



  189. 189 : : 2020/03/02(月) 23:01:08
    ー同時刻 モーゼスサイドー


    竹丸「来い‥」スッ!!

    モーゼス「」ダッ!!!!!!ガキンッ!!!!!!!


    モーゼス(コイツは報告書を見る限り‥ブラック・マダラほどの再生能力はない‥)ガッ!!!!


    竹丸「ふっ!!!」ドォン!!!!バキンッ!!!!!!!


    モーゼス「‥!」ズサァッ!!!!!!


    モーゼス(だが‥その戦闘能力は凄まじく‥国の奴らや風神の兵士もかなりやられている‥確か英傑もコイツに殺されていたはずだ‥)ビュン!!!!!ダッ!!!!!!!!


    竹丸「‥」ブォォン!!!!!!


    モーゼス(それにしても‥振動は収まったか‥核爆弾は強力だ‥ここが各シェルター内といえ安心は出来ない‥ブラック・マダラも全滅させられたとしても‥しばらくは汚染されているから地上には出れない‥つまり俺たち風神はかなり追い詰められている‥ブラック・マダラ以外にも最上級国民や王族の奴ら‥つまりは国そのものを相手にしなければならないのだから‥)ドォッ!!!!!!

    竹丸「」ドォッ!!!!!!ガッ!!!!!


    モーゼス(おそらく二体のブラック・マダラは‥食糧庫や武器庫を守っている兵士のところへ行ったのだろう‥あそこは人数も多く戦力がバランス良く配置されている‥)ダッ!!!!!!


    竹丸「‥ん‥」ピタッ!!!


    モーゼス(だが問題なのは最上級国民のアクサ‥奴はリヴァイさんが苦戦を強いられる強大な敵‥若木竹丸とブラック・マダラ二体を生み出したのも奴だ‥アクサをなんとかしなければ‥いけない)スッ!!!!




    竹丸「お前‥上の空だな」

    モーゼス「あ?」


    竹丸「何というか‥動きは悪くないが面白味はない‥俺が葬ってきた英傑達の方がまだ楽しめるな‥」


    竹丸「期待して損をした‥」


    バシュッ!!!!!!!!


    竹丸「!?」ザシュッ!!!!!!!!!!!


  190. 190 : : 2020/03/02(月) 23:14:42
    モーゼス「そいつは悪かったな‥状況を分析していたところなんだ‥」


    竹丸(一瞬でスピードが‥なんだあの機械は‥身体中に何かワイヤーのようなものが付けられているのか?‥俺が今まで戦ってきた風神の兵士はあのような武器を使っているのを見たことがない‥)ジュワアッ!!!!!!


    モーゼス「さすがに再生は速いんだな‥だが今お前を殺す作戦は思いついた‥」ガチャ!!!!バシュッ!!!!!!!


    モーゼス「とにかく俺は!!!お前をぶっ殺して早く他のところへ増援に行かなければならない!!!!!」バシュッ!!!!!ギュラン!!!!!ゴォ!!!!!!!


    竹丸(通常の人間では考えられないような動きだ‥それを可能にする機械も凄いんだろうが‥この負荷を耐える肉体も素晴らしい‥)ザシュッ!!!!!!!!ボトッ!!!!!!



    モーゼス「どうした!?腕が斬り落としたんだが!?反応できてないぞ!!!!」バシュッ!!!!!!!


    竹丸「ふん!!!!」ムキムキムキムキムキ!!!!!!!!!!!


    モーゼス「」バシュッ!!!!!スタッ!!!!!!


    竹丸「ふっ‥下がったか‥良い判断だな‥」


    モーゼス(これが奴の怪力法と呼ばれる筋肉を使った身体操作術‥身体の変異はブラック・マダラにも匹敵するか‥)スチャ!!!!!!



    竹丸「お前は面白そうな奴だ‥宴を始めよう」ニヤリ


    モーゼス「‥!」ゾクッ!!!!


    モーゼス(明らかに気配が変化したな‥いよいよ本気と言うわけか‥)


    竹丸(以前英傑と兵士が使っていたブレードよりも強靭だな‥それにあの未知の武器には魅力を感じる‥ウォーミングアップには最適な相手だろう)ニチャァ!!!!



    モーゼス「‥」バシュッ!!!!!!ゴォ!!!!グラングラン!!!グルングルン!!!!!!


    竹丸「怪力法・奥義!!!!!」ドォン!!!!!!バキッン!!!!!!!




    モーゼス(特殊な素材で加工されている本部の床を踏み抜きやがった‥)バシュッ!!!!!!


    モーゼス(だが迷うな!!!!攻撃しなければコイツには勝てないのだから!!!!!)ギュオン!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!!!



    竹丸「一騎当千の強者の戯れ!!!!!」スラッ!!!!!!キュン!!!!!!


    モーゼス「!?」ゲシッ!!!!!


    モーゼス(俺のブレードを受け流された!?‥だがまだだ!!!)ブォォン!!!!!


    竹丸「」ビュン!!!!!タッタッタッ!!!!!!



    モーゼス(なんだ‥俺のイメージしていた‥動きじゃない‥もっと脳筋技ばかりだと思っていたが‥流麗な動きに力強さのある技として成立している‥)ブォォン!!!!ブン!!!!ブン!!!!



    竹丸「」ガキンッ!!!!ガキンッ!!!!ガキンッ!!!!!!!



    モーゼス(ダメだ‥立体機動装置を使った動きじゃないとコイツの強靭な肉体はこの特殊アルミニウムで合金されて加工されたブレードでも切断できない!!!!)バシュッ!!!!!!!



    竹丸(強引に突っ込まず‥あくまで冷静に俺を分析して技を見極めている‥悪くない‥悪くないぞ!!!)スッ!!!!スタッ!!!タッタッタッ!!!!





    モーゼス(最高速度で一気にカタをつけてやる!!!!!)バシュッ!!!!!!!コォン!!!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!!!!!
  191. 191 : : 2020/03/02(月) 23:26:13
    ーリヴァイサイド 同時刻 ー

    リヴァイ「うらっ!!!!!」ザシュッ!!!ザシュッ!!!!!!ボォッ!!!!!!


    アクサ(コイツ‥さっきまで弱っていたのに‥また元気を盛り返してきやがった!!!!)ブシャァ!!!!!ブン!!!ガッ!!!!!



    リヴァイ「はあっ!!!!あっ!!!!っら!!!!」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!!



    アクサ「ぐっ!?」ブシャァ!!!!!ボタボタ!!!!ダッ!!!!!!!


    アクサ(やはりこの炎の斬撃は再生ができない‥奴にも最上級国民に匹敵する能力がある‥つまりコイツも普通の人間じゃない‥)ビュン!!!!!!!



    リヴァイ(なんだ‥コイツの動きが止まって見える‥ここまで実力を発揮するのは初めてだからな‥この感覚は‥まだ馴染んでいない‥)ギュルン!!!!!!



    リヴァイ(もう俺たち風神にはエルヴィンのような非情な決断のできる指揮官も、ミケのような特殊能力のある兵士も、ハンジのような優秀な生物工学の専門家も、ナイルのような曲者達のまとめ役もいない‥)ゴォ!!!!!


    アクサ(くっ‥まだ速くなるというのか!?なんて奴なんだ!?)ダッ!!!!!!



    リヴァイ(だから‥俺が風神を引っ張っていかねぇと‥俺がしっかりしねぇと‥俺が最強‥最強の俺がこんな奴に負けてられるか!!!!!)ザシュッ!!!!!!!!!!



    アクサ(まずい‥もう身体がほとんど動かない‥くそっ‥)ブシャァ!!!!!!!!!


    リヴァイ(自分と同等レベルか格上の奴と戦うとより強くなれる‥俺は今今まで閉じていた感覚が解放されて‥また先の強さを手に入れつつある‥)ダッンッ!!!!!



    アクサ「!?」バッ!!!!!!!!!



    リヴァイ「死ね!!!!!」ザシュッ!!!!!!ボォッ!!!!!!!!


    アクサ「」ボトッ!!!!!ドサッ!!!!!






    エレン「リヴァイさん!!!!」ダッ!!!!!!



    リヴァイ「エレン?か‥」フラッ


    リヴァイ(まずい‥力を使いすぎた‥今にも倒れそうだ‥)ズキン!!!!






  192. 192 : : 2020/03/02(月) 23:43:35
    エレン「リヴァイさん!!!大丈夫ですか!?」ダッ!!!!!!


    リヴァイ(コイツの前で弱ってる姿を見せるわけにいかない‥コイツらを‥失望させたくないからな‥)スタッ!!!

    リヴァイ「問題ない‥それより何故お前がここにいる?他の奴らはどうした?」


    エレン「‥状況が変わりまして‥開閉扉を閉鎖して核爆弾を爆破したんです‥それでブラック・マダラは倒せました‥」


    リヴァイ「そうか‥やっぱりな‥それで?」

    エレン「俺はシャビィさんとモーゼスさんとライナーの4人でアクサ討伐に向かいましたが‥アクサが新しい生物を生み出しまして‥」


    リヴァイ「なんだと?」

    エレン「ブラック・マダラが二体、食糧庫や武器庫を守っている兵士のところへ。そして若木竹丸とはモーゼスさんが一人で戦っていると思います」


    リヴァイ「じゃあ‥アクサは三体も強力な生物を生み出したわけか‥」


    エレン「はい‥」


    リヴァイ「シャビィとライナーはどこへ?」

    エレン「シャビィさんはブラック・マダラ二体を討伐するために大勢の兵士の元へ加勢に行きました。ライナーはモーゼスさんの救援に行きました。」


    エレン「リヴァイさん?」


    リヴァイ「あぁ‥わかった‥すまねぇな。少し目眩がしてな‥はっ‥情けねぇな」


    エレン「そんな事ないですよ‥まさかアクサをお一人で倒すなんて‥」


    リヴァイ「だが喜んでられないぞ。最上級国民ってのがまだいるからコイツ以上に強い奴がいてもおかしくねぇし、俺たちの最終目標は現体制のエルディア国の打倒だ」

    リヴァイ「残念ながら道のりは険しく遠いらしい‥ブラック・マダラの大群をぶっ殺せたのはデカイが‥俺たちは放射物質で汚染された地上へは暫くは出れない‥」


    エレン「はい‥まったくその通りですね」



    アクサ「何を言っている?他の兵士はともかく‥化け物のお前らなら、俺に強化されれば更なる強靭な肉体を得られる」


    リヴァイ・エレン「!」バッ!!!!


    アクサ「そうすれば汚染された場所でも生きていける。ブラック・マダラだって汚染されただけでは何ら影響はない。死因は爆死だからな」ムクリ



    リヴァイ「てめぇ‥生きてやがったのか?」



    アクサ「あぁ‥死ぬかと思ったよ‥」ゴキッ!!!!!!


    リヴァイ「再生は妨害したはずだが‥」


    アクサ「いやだからさ。再生は遅いだけでできなくなったわけじゃないのさ。お前らが話している間に俺はゆっくりと回復できたってわけ」



    アクサ「まぁ‥次同じように斬撃を喰らい続けたら‥今の俺の体力では死ぬと思うが‥」


    アクサ「リヴァイ‥お前にはもう体力が殆ど残ってないだろ?」


    リヴァイ「‥」


    エレン「リヴァイさん‥下がってください。」


    リヴァイ「あ?」


    エレン「俺が時間を稼ぎます。だからその間にリヴァイさんは少しでも回復してください。」



    リヴァイ「‥」



    アクサ「笑わせるなよ‥時間稼ぎ?いったい何秒もつんだ?」ケラケラ!!!


    エレン「」ボォッ!!!!!ゴォ!!!!!!



    エレン「俺を舐めない方がいいぞ‥」ボォッ!!!!!ブワァッ!!!!!!!


    リヴァイ(熱エネルギーがさらに高まっている‥この短期間でよくこれほど‥)



    アクサ「‥ふっ‥お前の実力はだいたい把握しているつもりだ。お前じゃ俺とは戦えない」



    エレン「俺がいつ実力を見せた?」ボォッ!!!!!ビュダン!!!!!!!





    リヴァイ・アクサ「!?」



    アクサ「‥!」ビュン!!!!!!!!


    エレン「」ボォッ!!!!!!ゴォーン!!!!!!!!!




    アクサ(リヴァイとはまた違う‥炎の能力だが‥コイツは‥エネルギー量が凄まじいんだ‥だからよく身体が燃える‥そして身体能力が向上する)ビュン!!!!!!!!!



    エレン「くらえっ!!!!」ドゴォン!!!!ボォッ!!!!!!!



    アクサ(リヴァイに体力を削られた今の俺には‥少しキツイ相手かもしれんな‥)ダッ!!!!!!!!!!!!




  193. 193 : : 2020/03/03(火) 09:29:17
    ー同時刻 モーゼスサイドー



    モーゼス「んんっ!!!!があっ!!!!!」ザシュッ!!!!!!!!!!!


    竹丸「くっ!!!!」ブシャァ!!!!!!


    モーゼス(この勢いが死なないうちに!!!!)グルン!!!!ズダアン!!!!!!!


    モーゼス(次は首だ!!!!!首を斬り落とす!!!!そうすれば全身の強度も弱くなる!!!!そこが狙い目だっ!!!!!)ブォォン!!!!!!



    竹丸「」バキン!!!!!バラバラ!!!!


    モーゼス「なっ‥」

    竹丸「怪力法・奥義・強者の首‥」ビキビキビキ!!!!!パキッ!!!!!


    モーゼス(硬質化でさらに強度を‥くそっ‥ブレードが‥まだある‥が)スチャ!!!!

    竹丸「怪力法・奥義・一喜一憂の豪傑!!!!!」ドゴォン!!!!バッキッ!!!!!!


    モーゼス「ぐっ!!!!うっ!!!!」ガッ!!!!!ガッ!!!


    モーゼス(攻撃のリズムが‥定期的に変わる‥しかも変則的だ‥!!!)ガッ!!!ガッ!!!!ガッ!!!!!!!


    竹丸「はあっ!!!!」ドゴォン!!!!!!バキッ!!!!!!


    モーゼス「!?」ガッ!!ガッ!!!ズサアッ!!!!!!


    モーゼス(奴の攻撃をまともに受けてはいけない‥力と力の衝突なら‥当然強い方が勝つに決まってる!!!!)ダッ!!!!ゴォ!!!!


    モーゼス「」バシュッ!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!


    竹丸「‥」スッ!!!!



    モーゼス(くそっ‥もっと単純な攻撃しかしないと思っていた‥報告書にそういうふうに記載されていたからな‥でもコイツは‥)バシュッ!!!!!!スタッ!!!!



    竹丸「‥」スタスタ


    モーゼス(前に風神の兵士と戦ったときは本気じゃなかった‥そういう事なんだろうが‥)バシュッ!!!!!!!!!!!!


    竹丸「怪力法・奥義・受け流しの筋肉の極意!!!!!!」ギュルン!!!!ギュン!!!!!!


    モーゼス(攻撃はやめだ‥)ポイッ!!!!バシュッ!!!!!!!!



    竹丸「!」ズドン!!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!



    モーゼス(手榴弾‥奴に効くのか‥ハンドキャノンはあるが‥コイツに銃撃をすれば‥弾を撃ち返される危険性がある‥やはり有効なのは斬撃で‥)スタッ




    竹丸「」ブワァッ!!!!!!


    モーゼス「!」


  194. 194 : : 2020/03/03(火) 09:40:03
    竹丸「さて‥次はどうする?」ズズズ!!!!

    モーゼス(身体を再生しているという事は、全く手榴弾が効いてないわけじゃない‥ならば!!!!)ポイッ!!!!!


    竹丸「んっ!!!」ボォッ!!!!ボォッ!!!!!!ズォッ!!!!!


    モーゼス(焼夷手榴弾‥生物なら火には弱い‥そして細胞が異常な活性化を常にしているコイツらには効果は絶大のはず‥)スチャ


    竹丸「」ダッ!!!!!!ゴォ!!!!!ボォッ!!!!!!!!


    モーゼス(体が燃えているのに‥こちらに向かって走って来た!!!!)ダッ!!!!!



    竹丸「怪力法・奥義・私怨の炎!!!!!」ボォッ!!!!!!ダッ!!!!!!!!


    モーゼス「!」バシュッ!!!!!!!!


    竹丸「そう来ると思っていたよ!!!!!」ブワァッ!!!!!ボォッ!!!!!


    モーゼス「ぐっ!?」バキッ!!!!!!ドォン!!!!!


    竹丸「うおおおおっ!!!!はっ!!!!」ズドォン!!!!!!!!!




    モーゼス「がばっ!!!!!がっ!!!!」ドサッ!!!!!



    竹丸「確かにその武器を使った動きは速い‥そして通常の人間の動きでは不可能なものを可能としている。厄介な代物だが‥弱点が無いわけでもない」ゴキッ!!!!!


    竹丸「こんな狭い通路での戦いだ。ある程度お前の動きを見れば段々と予測できるようになってくる。そうすればカウンターを合わせればいい話。」


    モーゼス「がはっ!!!!」ベチャ!!!!!!


    竹丸「その武器は本来なら広くて高い立体物がある環境下で戦うことを想定としているんだろ?ここではその武器の性能をよく発揮できないようだな。もしこれが屋外の戦闘なら勝負は分からなかった‥がここではお前は圧倒的に不利だ」


    竹丸「いくら普通の施設よりかは広いとはいえ、狭いことに変わりはないからな。」


    モーゼス「はぁ‥はぁ‥」ムクリ


    竹丸「無駄な事だとまだ分からないのか?もうお前では俺を倒す事はできない。」


    モーゼス「そんな事‥俺が1番よく分かってるんだよ‥」


    竹丸「ん?」


    モーゼス「それでも‥やるしかねぇだろ?‥俺たち‥風神がお前らに勝つには‥」スチャ!!!!


    モーゼス「命を懸けて戦うくらいは!!!!!!!!」ダッ!!!!!!



    竹丸「ふっ‥愚か」ザシュッ!!!!!!!



    竹丸「はっ!?」ブシャァ!!!!!!!!



  195. 195 : : 2020/03/03(火) 09:54:24
    竹丸(痛い‥斬撃を受けたのか‥何を‥)クルッ!!!!!


    ライナー「まだだ!!!!!」ブォォン!!!!!!!!


    モーゼス「やれぇ!!!!ライナー!!!!!!!!」ダッ!!!!!!


    竹丸(コイツは‥確か‥英傑を殺した時に‥一緒にいた‥兵士だったか?)ダッ!!!!ギュオン!!!!!!!!!



    竹丸「怪力法・奥義・強者の走力!!!!!」ダッ!!!!ダッ!!!!ダッ!!!!ダッ!!!!!!ダッ!!!!!!!



    ザシュッ!!!!!!!!ザシュッ!!!!!!!!!!


    竹丸「なっ!!!!んだと!?」ブシャァ!!!!!ボトボト!!!!!!!!!


    モーゼス(ライナーが若木竹丸の両腕を切断した!?)ダッ!!!!!!


    ライナー「モーゼスさん!!!一気に決めましょう!!!!!!!」ブォォン!!!!!!


    モーゼス「ああっ!!!感謝する!!!!!ライナー!!!!!!」ブォォン!!!!!!!!!!!



    竹丸「‥全身硬質化の操法!!!!!!!!」バキバキバキバキ!!!!!!ビキッ!!!!!!


    モーゼス(危ない!!!!またブレードが折れるところだった!!!!!)バッ!!!!!!!!


    ライナー「」バッ!!!!!ダッ!!!!!!



    竹丸「」バキンッ!!!!!!!


    ライナー(さすがに維持は出来ないみたいだな‥)スチャ!!!!!!!



    ライナー「大丈夫ですか?モーゼスさん?」


    モーゼス「あぁ‥お前のおかげで助かったぞ‥」


    ライナー「それは良かったです‥わざわざ遠回りして奴に不意打ちを仕掛けた甲斐がありました」


    モーゼス「しかし‥仕留めきれなかったな」

    ライナー「問題ありません。奴はそれほど再生能力に関しては大した事ないです。さっきの両腕切断はかなり効いていると思います」


    モーゼス「ふっ‥そうだな」



    竹丸「何‥余裕振ってやがる?‥たった一人増えたところで‥」


    ライナー「たった一人?はっ‥分からないのか?」


    竹丸「‥」

    ライナー「俺とモーゼスさんは同じ任務に就くことが多い。当然だが他の兵士と違って連携も取れるんだ。」


    モーゼス「しかも俺たちが風神の英傑の候補だと言うことを知らないだろ?」


    竹丸「なに‥あの時‥雑草でしかなかった‥お前如きが‥か?」


    ライナー「それだけじゃない。俺はお前の弱点も知っているからな。」


    竹丸「俺の弱点だと‥ふっ‥ハッタリだろ?」


    ライナー「ハッタリなんかじゃねぇよ。」


    竹丸「‥」


    ライナー「確かにお前の攻撃も動きも厄介だが、お前は動作をする前に必ず強く踏み込みをする。ズタズタになった床がその証拠だ」


    竹丸「‥それがどうした?」


    ライナー「つまりお前の動きだって予測しやすいって事だ。」


    ライナー「それにお前の動きは大人数を想定された動きではない。タイマン勝負を想定された動きだ。」


    竹丸「ふっ‥たかが一人増えたところで‥」


    ライナー「‥一人だとしても‥こっちには立体機動装置が2つもある。俺とモーゼスさんが互いに全く異なる動きをしたは‥お前はどうなるんだろうな?」


    竹丸「‥」



    ライナー「俺はあの日以来‥お前をどうやったら殺せるか‥必死に考えた」



    ライナー「そして今がそれを実行に移す時だ!!!!!!!!」バシュッ!!!!!!!!!!!!



    モーゼス「」ダッ!!!!!!!


    竹丸「舐めるんじゃねぇぞ!!!!!クソガキがっ!!!!!!」ドォン!!!!!!!!!


  196. 196 : : 2020/03/03(火) 10:08:43
    竹丸(ライナーが立体機動装置を使った動き‥そしてあのモーゼスという兵士は走ってこちらに向かって来ている‥)ドォン!!!!!!ダッ!!!!!!!

    ライナー「」バシュッ!!!!!!!!

    竹丸(工夫しているつもりだろうが、どうせ上に逃げるかスピードで横切るしかできねぇはずだ!!!!!)ブォォン!!!!!!!!


    モーゼス「!」ダッ!!!!!


    ライナー「」ガチャン!!!!!ブシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


    竹丸「!?」ブワァッ!!!!!!モクモクモク!!!!!!!!


    竹丸(ガスを大量に放出しただと!?くそっ!!!息苦しい‥だがこんなにガスを放出すれば武器も使えなくなるだろうがっ!!!!)ガッ!!!!!



    竹丸「怪力法‥」ガクンッ!!!!!!!!


    竹丸(くそっ!!!ダメージが蓄積しすぎたな‥)グググ!!!!!!!


    モーゼス「ライナー!!!!!」バシュッ!!!!!ガシッ!!!!!!!


    ライナー「お願いします!!!!!!」ポイッ!!!!!カランカラン!!!!!!!


    モーゼス「行くぞおっ!!!!」バシュッ!!!!!!!ギュイイイィン!!!!!!!!



    竹丸(さっきからコイツらはガスを‥)カランカラン!!!!!!



    竹丸「!?」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!


    ドゴォン!!!!!バキバキバキバキ!!!!!!!!!!!



    モーゼス「ぐっ!!!!!」ドサッ!!!!!!!!!


    ライナー「‥」ズサアッ!!!!!!!!!!




    モーゼス「凄い爆発だったな‥やったか‥?」


    ライナー「いえ‥まだです!!!!」ダッ!!!!!!!




    竹丸「そうか‥大爆発で俺を殺すつもりだったか‥だが硬質化でそれは防いでやったぞ!!!!さぁ!!!!出てこい!!!!」


    竹丸「その武器はもう使えないだろ!?補給には行かせてやらねぇし!!!!ただの人間の動きで俺を殺せると思うなよ!!!!!!」



    ライナー「うおおおおおお!!!!!若木竹丸!!!!!!!」ダッ!!!!!!



    竹丸「はっ!!!!逃げればいいものを!!!!馬鹿正直に出て来やがったかっ!?」バッ!!!!!ドォン!!!!!!!!



    ライナー「おらっ!!!!」ブォォン!!!!!!!!!


    竹丸(なっ!?想定していた速度とは‥かけ離れていただと!?‥判断を誤ったか!?)ブォォン!!!!!!!


    竹丸(だが安心しろ‥コイツの力じゃ俺の強靭な首は‥)ザシュッ!!!!!!!!!!!



    竹丸「!?」ボトッ!!!!!!ドサッ!!!!!!!!!!!



    ライナー「悪いが昔の俺とは違うんだよ‥強くなったんだ‥俺も‥」



    モーゼス「ライナー!!!!そこを離れろ!!!!!」ポイッ!!!!!!




    ボォッ!!!!!!!!!!!ズォッ!!!!!!!!!



    モーゼス「よし‥これで終わりだろう‥」




    ライナー「‥俺たちはアクサが生み出した二体のブラック・マダラの討伐へ加勢に行きましましょう」


    モーゼス「‥リヴァイさんのところは‥大丈夫なのか?」


    ライナー「それはわかりませんが‥今最もヤバいのは‥食糧庫や武器庫を襲撃される事です‥何としてもブラック・マダラ二体は倒さないといけません‥」



    モーゼス「あぁ‥リヴァイさんに任せるしかないか‥シャビィさんとエレンは?」


    ライナー「シャビィさんはブラック・マダラの方へ。エレンはリヴァイさんのところへ行きました」




    モーゼス「そうか‥わかった。俺たちは武器庫の方へ行くぞ!!!!」ダッ!!!!!!



    ライナー「‥はいっ!!!!」ダッ!!!!!
  197. 197 : : 2020/03/03(火) 11:46:14
    ー同時刻 エレンサイドー


    エレン「はあっ!!!!!」ボォッ!!!!!!!!


    アクサ「くっ‥!」ズサアッ!!!!!!!


    ボォッ!!!!!!!ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!


    リヴァイ(今のところ‥エレンが優勢だ‥エレンの繰り出す火力にアクサが押されている‥)




    エレン「どうした!?俺なんか余裕で倒せるんじゃ無かったのか!?」ボォッ!!!ズゴォ!!!!!!!


    アクサ「あぁ‥」ジュワアッ!!!!!ブシュウウウウ!!!!!!


    アクサ「前言撤回しよう‥エレン・イェーガー‥お前は強い」


    エレン「へっ‥」


    アクサ「だが俺に勝てるかと聞かれたら‥」ビュン!!!!!!!!!!


    ザシュッ!!!!!!!!!

    リヴァイ「!」


    エレン「‥!?」ブシャァ!!!!!!!ボォッ!!!!!!!!!


    リヴァイ(炎で止血したか‥いい判断だぞ‥エレン)



    アクサ「それは違うだろうな」ポタポタ、ペロリ



    エレン「なんだと?」



    アクサ「お前の火力は増大していて、スタミナ切れの心配もあまりないんだろ?」


    エレン「そうだ。これもブラック・マダラの細胞のおかげだな」


    アクサ「そう。今のお前の戦術は火力に頼り切っている。ワンパターンだ」



    エレン「あ?」


    アクサ「それに再生能力が異常に高い俺からしたら、燃やされてもその瞬間から再生してしまえば致命傷にはならない」



    エレン「‥」




    アクサ「俺の体力が万全だとしたら、もうとっくに勝負がついていただろう。お前の能力ではイマイチ決定打に欠けるのだ」ビュン!!!!!!!!!!!



  198. 198 : : 2020/03/03(火) 11:57:27
    エレン「黙れぇ!!!!!!」ボォッ!!!!ゴォン!!!!!!!!!


    アクサ「」ボォッ!!!!!!ビキビキ!!!!!ビュオン!!!!!!!!


    エレン「!?」ドスッ!!!!!


    リヴァイ「エレン!!!すぐにその触手を振り解け!!!!」


    エレン「はい!!!!分かってます!!!!」ボォッ!!!!!!


    アクサ「!」ズサアッ!!!!!!ボォッ!!!!!!


    エレン(触手で俺の体力を吸収するつもりだろうが‥さらに火力を上げて触手を焼き払ってやれば問題ない!!!!!!)ボォッ!!!!!ブチッ!!!!!!!!!



    アクサ「くっ‥離されたか‥」ボォッボォッ!!!!!!!!!!


    エレン「このっ!!!!いい加減にくたばりやがれぇ!!!!!!!」ボォッ!!!!!!



    アクサ「そうやって冷静さを失うのもお前の欠点だ!!!!!!」ビュン!!!ビュン!!!!ボォッ!!!!!


    エレン「‥!」スカッ!!!!バッ!!!!!


    エレン「同じ手はくらわねぇ!!!!よっ!!!!」ボォッ!!!!!!!!!



    アクサ「」ビュン!!!!!


    エレン(くそっ‥だんだん俺の火力に対応してきている‥)ボォッ!!!!!!!!!!


    アクサ(高熱で押し返すという威力もあるが‥それも慣れればどうって事はないな!!!!)ドォン!!!!!!!!


    リヴァイ(踏み込みを強くして強引に前に出て来やがった‥単純な作戦だがこれじゃ対策しようがないな)



    リヴァイ「エレン!!!!もう少し頭を使え!!!!お前の火力だって無限にあるわけじゃねぇんだぞ!?」



    エレン「!」バッ!!!!!


    アクサ「ほぅ‥最低限の基礎は出来ているか‥」ビュン!!!!!!ブォォン!!!!!!!


    エレン「くっ!!!」ビキビキ!!!!ガッ!!!ガッ!!!!!ガッー!!!!



    アクサ(硬質化‥だが弱いな‥ゴリ押しで行けるぞ!!!!!)ドォン!!!!バキッ!!!!!


    エレン「ぐっ!!!」バキンッ!!!!ガッ!!!!ズサアッ!!!!!!!!!



    エレン(奴の硬質化の方が上‥いや‥戦うことに関してはあらゆる面でコイツの方が上だ‥)ダッ!!!!!!!!



    アクサ「逃す‥」ドシュ!!!!!!ガクンッ!!!!!


    リヴァイ「」ガチャン!!!


    アクサ(威力の高い銃だな‥小賢しい奴め‥)ビュン!!!!!!!


    リヴァイ「」バッ!!!!!


    アクサ(まだ動けるのか‥それとも少しの時間で回復したのか‥)ビュン!!!!!!



    エレン「おらっ!!!!」ドゴォン!!!!!



    アクサ「‥ん‥!?」ズサアッ!!!!!



    エレン「お前の相手は俺だろうが!!!!!」



  199. 199 : : 2020/03/03(火) 12:14:54
    アクサ「‥」


    エレン(リヴァイさんの援護射撃で何とかなった‥)


    エレン(そもそもコイツはリヴァイさんと戦って‥かなり疲れているはずなのに‥)


    エレン(俺とコイツには‥こんなに力の差がある‥これが最上級国民の実力‥)



    リヴァイ「エレン‥焦るな。俺もだいぶ回復してきた。危ない時は俺が援護する」ガチャン!!!



    エレン「ありがとうございます!!!」


    アクサ「へぇ‥本当に回復しているのかね?ならさっきの再生妨害の炎を出してみろよリヴァイ」ニヤリ


    リヴァイ「‥ふっ‥切り札はそんなにボンボンと使うもんじゃねぇだろ?」



    アクサ「そうかな?俺とお前とでは価値観が違うからな。俺は切り札をいくつも持っているからな。」ゴキッ!!!!!メキッ!!!!!ゴォン!!!!!!


    エレン「!?」バッ!!!!!



    リヴァイ(腕を巨大化させた!?しかも変異の速度が‥普通じゃねぇ‥)


    エレン(咄嗟に避けることが出来たが‥掴まっていたらやばかったな‥)ズサアッ!!!!!



    アクサ「‥」グキッ!!!!ズドン!!!!!


    エレン「」ドシュ!!!!!!フラッ!!!!!!!

    リヴァイ(細胞を変異させて‥銃弾を発射した‥さっきの俺の弾か!?)ダッ!!!!!ジャキン!!!!!!!



    アクサ「動きが鈍ったなっ!!!!」ビュン!!!!!!!!!



    エレン「‥」ドスッ!!!!!



    リヴァイ「ふんっ!!!!」ザシュッ!!!!!!!


    アクサ「ちっ‥」ブシャァ!!!!!!



    エレン(触手が刺さっていたのか‥リヴァイさんがブレードで斬ってくれたのか‥)ズチュ!!!!!!



    リヴァイ(やはり‥エレンはアクサほど再生が速くない‥特に頭部を破壊された時は著しく再生速度が落ちる‥)ジャキン!!!!


    アクサ「そんなただのブレードでどうするつもりだ?リヴァイよ?」


    リヴァイ「てめぇをぶった斬る‥に決まっているだろ?」


    アクサ「くっくっくっ‥覇気がないねぇ‥強がってるのがバレバレだぜ」ニヤリ



    リヴァイ「エレン!?大丈夫か!?」


    エレン「えぇ‥もう回復しました‥戦えます!!!!」ボォッ!!!!!!


    アクサ(エレンの方は発火能力がまだ使えそうだな‥だがリヴァイはブレードで戦うのもキツいはず‥今警戒すべきは‥)スッ!!!!



    リヴァイ「ここからは俺も一緒に戦う。いいな?」スチャ!!!




    エレン「はい‥」ボォッ!!!!!!



    エレン(俺が頑張らないといけないのに‥さっきからリヴァイさんに助けられてばかりだ‥)



    アクサ「悪いが‥若木竹丸もやられたし‥そろそろこの戦いにも飽きてきたからな。」


    エレン「!」(あの若木竹丸をライナーとモーゼスさんの2人だけで倒したのか!?)バッ!!!!!ドカッ!!!!


    リヴァイ「何ボケッとしてやがる!?触手をよけろ!!!!!! ザシュッ!!!!!!!



    エレン「す、すみません!!!!」バッ!!!!!



    アクサ「スウッ!!!!!!」コオーン!!!!!!



    エレン・リヴァイ「!?」ビリッ!!!!ビリビリビリ!!!!!!!!


    エレン(感覚が変だ‥何をされた!?)ガクンッ!!!!!!




    リヴァイ(超音波か‥くっそ‥視界が‥乱れる‥身体に力が入らん‥)スチャ!!!!!




    アクサ「死ね!!!!」ビュン!!!!!



    エレン「うおっ!!!!!!」ボォッ!!!!!!!!!!!


    アクサ・リヴァイ「!」



    アクサ「ぐっ‥」ボォッボォッ!!!!!ズサアッ!!!!!!!



    エレン「あ、危なかった‥」


    リヴァイ「悪くない‥体力は大丈夫か?」



    エレン「まだ何とか‥」




    アクサ(よし‥もう少し疲労させれば奴も発火能力を使えなくなるぞ‥俺の勝利が見えてきたな)ニヤリ



  200. 200 : : 2020/03/03(火) 23:15:46
    リヴァイ「エレン‥行くぞ!!!」ダッ!!!!!!


    エレン「はい!!!!」ダッ!!!!!!!


    アクサ「2人で来るか!!!!まぁ悪くない作戦だが死を引き延ばすだけだぞ!!!!」ビュン!!!!ビュン!!!!!!


    リヴァイ(この触手は厄介だな‥)ビュン!!!!!ダッ!!!!!!


    エレン「‥」ビュン!!!!!!!


    エレン(風神に入る前‥俺はイェーガー一族として‥生き辛い生活をしていた‥だが‥そんな俺の人生も特別な人間だからこそ仕方ないことで、そんな俺がカッコいいと思っていた‥)ビュン!!!!!!


    アクサ「ふっ!!!!」ビュン!!!!ビュン!!!!!ビュン!!!!!!


    リヴァイ「」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!!


    エレン(だが‥風神に入ってからは‥徐々に現実が見えてきた‥風神内でトップクラスの実力を身につけたとしても‥リヴァイさんには勝てない‥それに敵はどんどん強くなっていく‥上級国民‥ブラック・マダラ‥最上級国民‥)ダッ!!!!!!!


    リヴァイ「ふんっ!!!!」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!


    アクサ「ちっ!!!」ビュン!!!!ギュオン!!!!!!!



    エレン(本当に特別な奴らと比べたら‥自分なんて凡人に過ぎないのだと思い知らされた‥そして俺は‥俺たち風神はそんな特別な奴らが築き上げてきた国そのものと‥戦う事になる‥)ダッ!!!!!!!



    エレン(国だ‥改めてそのヤバさが最近認識した‥仮に最上級国民を全員倒せたとしても、国の中枢は王族が支配している‥そして王族は警察や軍隊を動かす権力がある‥いったい‥)ダッ!!!!!!!



    アクサ「くっ!!!!」ガキンッ!!!!!

    リヴァイ「‥!」ガッ!!!!!バキンッ!!!!!!!!!!


    アクサ「」ビュン!!!!ビュオン!!!!ガッ!!!!!!


    リヴァイ「ちっ‥」ザシュッ!!!!!!!!!




    エレン(あとどれだけこんな奴らを殺せば‥戦いは終わるんだ‥)ボォッ!!!!!!




  201. 201 : : 2020/03/03(火) 23:23:26
    エレン「ふざけるんじゃねぇぞ!!!!!このクソッタレがっ!!!!!」ボォッ!!!!!!!!!


    リヴァイ・アクサ「!?」


    エレン「くらえっ!!!アクサっ!!!!!!」ボォッ!!!!!!ズドォン!!!!!!!



    アクサ「ぐっ!!!!」ズサアッ!!!!ボォッ!!!!!!!!!


    アクサ(お、押される!?しかも再生が追いついていない!!!!)ボォッ!!!!!!ググググ!!!!!!!!!


    リヴァイ「‥!」スチャ!!!!!


    エレン「はあっああっ!!!!」ボォッ!!!!ボォッ!!!!!!!


    アクサ「ぬおおおおっ!!!!!おむっ!!!!!!」ズサアッ!!!!!!!



    エレン(ほんと情けないぜ‥こんなやつに‥手こずってる場合じゃねぇだろ‥俺たちが倒すべき相手は!!!!)ボォッ!!!!!!!!



    エレン「お前じゃねぇだろ!!!!!」ボォッ!!!!!!!ズォン!!!!!!!!!



    リヴァイ(くっ‥エレンの周りが高温になってきている‥少し離れた方が良さそうだな‥)ダッ!!!!!!!!



    アクサ「ぐかっ!?て、てめぇ!!!何を言ってやがる!?」ズサアッ!!!!!!



    アクサ(急に起こり出しやがったぞ!!!!火力が強くなったのと何か理由があるのか!?)ズサアッ!!!!!!!ズンッ!!!!!!!!!バキバキバキ!!!!!!!!



    リヴァイ「あいつ‥マジで押されているのか‥エレンに‥」


    リヴァイ「いいぞ!!!エレン!!!!そのまま押し切れ!!!!!」



    エレン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」ボォッ!!!!!!!!!!



    アクサ「このクソガキがっ!!!!!!!!!!」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!!



    バキバキバキバキバキ!!!!!!!ズガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!


    リヴァイ「!?」



    エレン「お前なんてこうなって当然だ!!!!!そのまま死ね!!!!!」ボォッ!!!!!!!!



    リヴァイ(壁ごとアクサを‥炎で吹き飛ばしやがった‥)





    エレン「」フラッ!!!!!!



    エレン(あれ‥なんだ‥感覚が変だ‥急に‥)ガクンッ!!!!!!!!



    リヴァイ「エレン!!!大丈夫か!?」



  202. 202 : : 2020/03/03(火) 23:36:20
    エレン「はい‥」フラッ!!!!


    リヴァイ「‥力を急激に使い過ぎたんだ‥その反動が来ている」


    エレン「‥ですよね」ドサッ!!!!


    リヴァイ「‥恐らく‥これは俺の仮説でしかないが‥」


    エレン「はい?」

    リヴァイ「お前の出す炎は‥感情を爆発させる事で強くなるんだ」


    エレン「‥どういう事ですか?」


    リヴァイ「つまり発火能力でも普通のではなく特殊な発火能力という事だ。」

    リヴァイ「俺の炎はお前のように火力を強くしたりは出来ないが、再生妨害の効果を相手に与える事ができる。」


    リヴァイ「それに対してお前の炎は相手ではなく自分自身に影響を与えるんだ。感情を爆発させるのが燃料となって、その力を大炎上させるんだ。文字通りな」


    エレン「な、なるほど」


    リヴァイ「ハンジのように専門家じゃねぇから、正しいかどうか分からないが‥そんなに外れた事は言ってないと思う。たぶんな」


    エレン「‥はい‥たぶんリヴァイさんの理屈で合ってますよ」


    エレン「俺はさっき‥確かに怒りを感じていましたから‥」


    リヴァイ「‥それは奴に対してか?」


    エレン「それもありますが‥色々なものに対して‥ですかね」


    リヴァイ「そうか‥」






    アクサ「おいおいおいおいおいおい?何勝ったつもりでいるんだよ!?あっ!?」



    エレン・リヴァイ「!?」




    アクサ「エレン‥まさかお前にあんな力があった‥とはな‥」


    エレン「まだ生きていたのか‥」


    アクサ「当たり前だ‥確かに喰らった時は驚いたが‥俺はまだやれるぜ‥」フラッ!!!!


    リヴァイ「さっきの言葉‥お前に返してやる。とてもそうは見えないぞ?」ニヤリ



    アクサ「な、なんだと!?少しパワーアップしたからって調子に乗りすぎじゃないか!?おい!?」



    リヴァイ「何をそんなに焦っているんだ?見苦しいぞ?」



    アクサ「だ、黙れ!!!!」グッ!!!!!


    アクサ「‥!」プルプル!!!!!


    リヴァイ「どうやら‥身体を変異させる事が出来ないみたいだな。だから触手も出せない」



    アクサ「だったら硬質化だ!!!お前ら2人を撲殺してやるよ!!!!」ビキビキビキビキ!!!!!



    リヴァイ「ふっ‥エレン。ハンドキャンノンを構えろ」


    エレン「え?しかし‥」

    リヴァイ「奴はもう変異する力は残ってない。つまり弾丸を撃ち返す事は出来ないって事だ」



    エレン「あぁ‥じゃあ遠慮なく撃っても良いって事ですね?」ガチャン!!!!!!



    リヴァイ「あぁ‥そういう事だ」ガチャン!!!!!!



    アクサ「!」


  203. 203 : : 2020/03/04(水) 13:42:56
    ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!

    ドォン!!!!ドォン!!!!ドォン!!!!!!


    リヴァイ「とっとと‥くたばれ‥」ガチャン!!!!!


    アクサ「」ドチュ!!!!ブシャァッ!!!!!!!!!!



    エレン「や、やりましたね‥」


    リヴァイ「あぁ‥これで仕上げだ」ポイッ!!!!!



    アクサ「」ボォッ!!!!!!ズォッ!!!!!!!!!!




    リヴァイ「これであとはブラック・マダラだけだな。」



    エレン「はい。そうですね。」



    リヴァイ「‥俺たちも行くぞ」ダッ!!!!!



    エレン「了解!!!!」ダッ!!!!!





  204. 204 : : 2020/03/04(水) 13:51:30
    ー少し経って‥食糧庫付近ー


    エレン「はぁ‥くそっ‥血の匂いが充満している‥」ダッ!!!!!


    リヴァイ「おい!!!誰かいないか!?」ダッ!!!!!!



    シャビィ「‥」グッタリ



    エレン「シャビィさん!?大丈夫ですか!?何があったんですか!?」



    シャビィ「ふっ‥何って‥守ったんだよ‥食糧庫と武器庫をな‥」



    リヴァイ「なら‥奴ら2匹は片付いたのか?」




    シャビィ「えぇ‥まぁ‥」



    エレン「‥他の兵士はどこですか?」



    シャビィ「‥他のエリアの食糧庫と武器庫に移動している‥ここは‥匂いが‥酷いからな‥」



    リヴァイ「そうか‥これじゃ放置していれば感染症が蔓延する。お前も急いでここを離れるぞ」


    シャビィ「‥分かっているでしょう?俺は‥もう手遅れです‥」


    エレン・リヴァイ「‥」


    シャビィ「‥ライナーとモーゼスは‥まだ生きてますよ‥」



    リヴァイ「‥それは‥良かった‥」


    シャビィ「‥でも‥今回の敵の襲撃で‥俺たちは大損害を‥もう俺たちには‥」



    エレン「シャビィさん。後は俺たちに任せてください。今までの成果を必ず次に活かします。そして‥」



    シャビィ「」ガクンッ!!!!


    リヴァイ「‥取り敢えず他の兵士と合流するぞ。」




    兵士複数「」ゾロゾロ!!!!スタスタ



    リヴァイ・エレン「!」クルッ!!!



    ライナー「リヴァイさん!?エレン!!!無事でしたか!!!」スタスタ



    エレン「その声は‥ライナーか?どうした?そんな防護服を着て‥」



    ライナー「どうしたって‥そりゃこのまま死体や体液を放置するわけにはいかないだろ?」


    リヴァイ「なるほど‥そりゃそうだな。俺たちの分はあるか?」



    ライナー「はい。俺が案内しますよ」スタスタ




    兵士「俺たちは早速死体の処理及び清掃活動を行うぞ!!!!」



    兵士複数「ハッ!!!!!」バッ!!!!!!





  205. 205 : : 2020/03/04(水) 14:05:42
    ー風神本部 施設内の通路ー


    ライナー「‥2人ともご無事で‥良かったです。」スタスタ


    リヴァイ「あぁ‥何とか死なずに済んだ‥」スタスタ


    ライナー「清掃活動についてはモーゼスさんら風神の英傑候補が中心となって作業を進めています」スタスタ


    リヴァイ「そうか。」スタスタ


    エレン「‥なぁ‥結局‥何人生き残ったんだ?」スタスタ



    ライナー「‥948人だ‥当たり前だが地上部隊と上空部隊の兵士は全滅だ。そして施設内にいた兵士も殆どが、アクサとブラック・マダラとの戦闘によって惨殺されている」スタスタ



    ライナー「若木竹丸の被害はなかった。早い段階で俺とモーゼスさんが倒したからな。」スタスタ



    エレン「‥そうか‥」スタスタ



    リヴァイ「これからは‥より厳しい戦いを俺たち風神は強いられることになるだろう。」スタスタ




    ライナー「はい‥それは分かっています」スタスタ



    リヴァイ「‥最上級国民を‥俺たちは4人葬ってきた。これからはもっと大人数で攻めてくるかもしれないし、もっと上の奴らが出てくるかもな」スタスタ



    ライナー「‥王族‥ですか?」スタスタ



    リヴァイ「あぁ‥奴らは今まで表舞台には一切出てこなかった。何か事を起こす時はいつも上級国民を使っていた」スタスタ



    エレン「上級国民を使っていた‥?」スタスタ




    リヴァイ「これは混乱を避けるため‥英傑だけの秘密だった。」スタスタ



    ライナー「エルヴィンさんの仮説ですか?」スタスタ



    リヴァイ「あぁ‥上級国民を操っているのは王族という説だ」スタスタ



    エレン・ライナー「!?」スタスタ




    リヴァイ「‥そもそも‥この世界で国がエルディア国一つしかないってのはおかしい話だろ?昔はもっと大国や小国がたくさんあって、人間にも種類が存在していたって話があるからな」スタスタ



    ライナー「‥でもそれは都市伝説では?」スタスタ



    リヴァイ「あぁ‥だが火のないところに煙は立たないからな。それに国が昔はたくさんあったり、人間の種類については事実だろ。実際にそういう記述がある歴史的な文献は数多く残されている‥」スタスタ




    リヴァイ「‥さすがに全てが事実とは思えないがな‥ただ‥」スタスタ



    リヴァイ「上級国民の力は他の人間にも分け与えることができるのは知っているだろう?」スタスタ



    エレン「はい‥」スタスタ



    リヴァイ「上級国民の力は‥選ばれた人間‥すなわちウイルスに対して免疫がないとゾンビ化する。免疫があると強大な力を得る。この仕組みが全て‥」スタスタ




    リヴァイ「王族の奴らから‥始まった‥とすれば?」スタスタ



    リヴァイ「あの最上級国民とか頭のおかしい戦闘能力の高い集団を統率できるのにも説明がつくだろ?」スタスタ



    ライナー「確かにそうですね。ならば最上級国民以上に王族の連中は強いって事ですよね?」スタスタ




    リヴァイ「だろうな。そして奴らには国を動かす‥国家権力そのものだ。警察や軍隊の総力は最上級国民に匹敵する。まだどんな生物兵器を隠し持っているか‥分からない」スタスタ




    エレン・ライナー「‥」スタスタ





    リヴァイ「考えれば考えるだけ俺たちが劣勢なのが思い知らされるだろ?ほんと嫌になっちまうよな」スタスタ







  206. 206 : : 2020/03/04(水) 20:11:54
    ???「そうだろうな‥」ズドォッ!!!!!!!


    エレン・ライナー・リヴァイ「!?」バッ!!!!!!!


    リヴァイ(まだ敵が残っていたのか‥)スチャ!!!!!



    ???「」ビュン!!!!!!





    ライナー「」ブシャァッ!!!!!!!ドサッ!!!!!!!



    エレン「ライナー!!!!!!」ボトッ!!!!!!



    エレン(はっ‥俺の腕が‥落ちた?‥え?)フラッ!!!!!



    リヴァイ「くっ!!!!」ガキンッ!!!!!!






    エレン「リヴァイさん!!!!!」ガクンッ!!!!!!




    エレン(くそっ‥いつの間に‥腕を‥やられたんだ‥)ググググ!!!!!!!





    ???「」ビュン!!!!!!





    リヴァイ「ぐっ!!!!」ドスッ!!!!!




    ???「」ビュダン!!!!!!スタッ!!!!






    エレン「お、お前!!!!何者なんだ!?」




    ???「どうせもう察しがついているだろ?俺は王族の1人だ‥」



    リヴァイ「王族‥だと?」





    ???「あぁ‥」



  207. 207 : : 2020/03/04(水) 20:23:00
    フリーカー「俺はフリーカー。風神撲滅の任務を託された王族だ。」



    リヴァイ「ほぅ‥お前ら王族が直々にお出ましとは‥」



    エレン「ライナー!!!!しっかりしろ!!!!」ガッ!!!!!


    ライナー「ぐっ‥エレン‥か」ムクリ



    エレン(良かった‥防護服を着ていたから‥致命傷にはなってないな‥)




    エレン「おい!!!誰か聞こえているか!?こっちに敵がいる!!!!」



    エレン「王族の!!!フリーカーって野郎だ!!!!誰か応答してくれ!!!!」




    フリーカー「」ドォッ!!!!!!!




    リヴァイ「させぇねぇよっ!!!!!」ザシュッ!!!!!!!!



    フリーカー「!」バサッ!!!!!ダッ!!!!!!!




    リヴァイ「お前の相手は俺だ‥」スチャ!!!!



    フリーカー「片腕で俺と戦えるのか?」ニヤリ




    リヴァイ「‥!」ボトッ!!!!!!



    リヴァイ(な、なんだ!?コイツのスピードが俺たちには捕捉できないのか!?それとも精神に作用する感覚を狂わす能力‥)ドォッ!!!!!!



    フリーカー「なるほど‥動きは大したもんだな‥」ブォォン!!!!!!!!



    リヴァイ「エレン!!!!ライナーを連れてけ!!!!早くしろ!!!!」ビュン!!!!!!





    エレン「し、しかし‥」 





    リヴァイ「そして兵士を結集して討伐部隊を編成しろ!!!!!戦える奴は全員だ!!!!」ビュン!!!!!!!



    フリーカー「」ドォッ!!!!!




    リヴァイ「これは命令だ!!!!いいな!!!?」ビュン!!!!!!!





    エレン「は、はい!!!」ガシッ!!!!!



    ライナー「ぐっ‥本当に‥すまない‥」フラッ!!!!!




    エレン「そんな事気にするな!!!‥おい!?誰か応答しろ!!!!!」スタスタ




    エレン「おい!!!!頼む!!!!返事してくれよ!!!!」スタスタ




    ライナー「な、何で誰も応答しないんだ?‥」スタスタ




    エレン「わ、分からない‥とにかく今はここから離れるぞ‥」







  208. 208 : : 2020/03/04(水) 20:58:35
    リヴァイ「フリーカー‥」



    フリーカー「あ?」


    リヴァイ「てめえは‥俺が倒してやる‥」



    フリーカー「万全ならともかく。今のお前は今にも死にそうなんだが?」


    リヴァイ「‥なんだと?」



    フリーカー「それに‥核爆弾を起爆した時点でお前らの負けは決まったようなものさ」


    リヴァイ「‥」



    フリーカー「奇跡的に俺を倒したところでだ。放射物質が蔓延している状態ではまともな武装をして上には出れない」


    フリーカー「もうこの施設周辺には軍隊と警察の包囲網が展開されているし、今の戦力が低下した風神を潰す事は容易だ。そんな簡単な事も分からないのか?」



    リヴァイ「黙れ」


    フリーカー「お前らは負けたんだ」





    リヴァイ「」ドォッ!!!!!!!




    フリーカー「‥本当に‥頭の悪い人間は生きるのに苦労するよな」バキッ!!!!!!




    リヴァイ「がはっ!!!!」ドサッ!!!!!





    リヴァイ「」ムクリ‥




    フリーカー「まだ立つのか?何故だ?もうどうやってもお前ら風神が勝つ未来はやって来ないぞ。」




    フリーカー「なぁ?お前は何のために戦うんだ?何の呪いがかけられている?お前はもう頑張らないといけないわけじゃねぇだろ?」




    リヴァイ「」ドクン!!!!




    フリーカー「もうゆっくり休め。あとの事は俺たちに任せるんだ。国を完璧に管理して、もうお前ら風神やナラカのようなゴミが生まれない社会システムを構築してやるから」バキッ!!!!!!!!





    リヴァイ「黙れえっ!!!!!!」ドゴォン!!!!!!!!ズンッ!!!!!!!!







    フリーカー「なっ‥」ポタポタ‥








    フリーカー「‥何をした?火事場の馬鹿力だとしても‥弱った人間がここまで力を出せるわけない」






    リヴァイ「ふぅ‥」ドクン!!!!!





    リヴァイ「何をしたと思う?」






    フリーカー「‥」




    リヴァイ「ぐっ‥」ドクン!!!!!




    フリーカー「まぁ‥リスクのある事をやったのは間違いないな。あとどのくらいもつんだ?」




    リヴァイ「‥」ズキッ!!!!!!





    フリーカー「それをやれば俺に勝てると思ったのか?」





    リヴァイ「ふっ!!!!」ズドォッ!!!!!ドォッ!!!!!!






    フリーカー「考え方が‥甘い‥」ビュオン!!!!!ダッ!!!!!!!!!





  209. 209 : : 2020/03/04(水) 21:36:33
    リヴァイ「そうでも‥」ザシュッ!!!!ザシュッ!!!!!!


    フリーカー「!」ブシャァ!!!!!!


    リヴァイ「ないよう‥だが?」ザシュッ!!!!!!!!



    フリーカー(さっきから‥どんどん速く‥強く‥なっていく‥)ビュオン!!!!!!ダッ!!!!!!




    リヴァイ「」チャキン!!!!!



    リヴァイ「」ボォッ!!!!!ゴォ!!!!!!




    フリーカー(発火能力‥別に何も問題は‥)ボォッ!!!!!!ザシュッ!!!!!!!!




    リヴァイ「はっ!!!!」ザシュッ!!!!!!!!!




    フリーカー「!」ブシュ!!!!!ブシャァ!!!!!!!!




    フリーカー(これは‥ただの発火能力じゃないな‥なるほど‥再生を阻害する‥のか)ゴォ!!!!!ドォッ!!!!!!




    リヴァイ「!?」ドスッ!!!!ブシャァ!!!!!!!!!




    フリーカー「良い能力だな‥うん‥悪くない」ブシャァ!!!!!!!!!




    リヴァイ「がっ‥」ドサッ!!!!!!!





    フリーカー「だがお前のその力も元を辿れば‥俺たちのおかげだからな」




    リヴァイ「‥やはり‥お前ら王族の力‥なのか‥?」





    フリーカー「なるほど。馬鹿ではないみたいだな。その通りだ」



    フリーカー「上級国民や最上級国民の力は俺たち王族の力だ」






    リヴァイ「なぁ‥どうせ‥死ぬんだ‥教えてくれるか?」






    リヴァイ「お前ら‥一体‥何者なんだ?」




    フリーカー「そうだな。良いだろう。教えてやるよ」





    フリーカー「この世界の歴史‥全てな」ニヤリ





    リヴァイ「‥」



  210. 210 : : 2020/03/04(水) 23:03:30
    フリーター「いいか?この世界は一つのエルディア大国に統一される前は、多くの国が存在していた。しかしお互いに自分の国の利益しか考えておらず、戦争は頻繁に起こっていたのだ。そしてとうとう地球が戦争に耐えられなくなり、やがて環境破壊が進んで、地球は生物が住める星では無くなってしまった。」



    リヴァイ「‥!」


    フリーカー「だが大半の地球上の生物は死滅してしまったが、奇跡的に生き延びていた生物もいたのだ。」



    リヴァイ「なるほど‥それがお前ら王族の先祖か?」



    フリーカー「その通りだ。俺たち王族の先祖は汚染された厳しい過酷な環境下でも生存が可能なように進化していったのだ。だが生き残ったのは、僅か9人だ。しかもその進化した肉体にはある問題があったんだ」



    リヴァイ「‥ある‥問題だと?」



  211. 211 : : 2020/03/04(水) 23:10:45
    フリーカー「強靭な肉体を得た我々だったが、生殖能力が無いことが判明した。これではいずれは種が絶滅する事は必然だと‥そう思っていた」


    リヴァイ「‥お前」


    フリーカー「だが俺たちは過酷な環境下で生きていく事が出来るだけでなく、不老不死って事も後に判明した。だが9人だけの人間関係ってのは面白味がない。」



    フリーカー「だから俺たちは遺伝子操作を自らの細胞を使って行って、過酷な環境下でも生きられる人間を大量生産したのだ。もちろんかなり劣化はしていたがな。」



    リヴァイ「なんだ‥まさかお前‥最初の9人のうちの1人なのか?」



    フリーカー「やっと気づいたか。その通りだ。俺たち最初にこの環境下で適応できた9人はもう2000年は生きている。」



    フリーカー「そしてお前らは上級国民を含めて、劣化した俺たちのクローンってわけだ」




    リヴァイ「‥」




    フリーカー「上級国民や最上級国民は力を失わなかった奴らだ。そして力のない者は過酷な環境下で生きれるように‥それだけに特化してしまう」



    リヴァイ「そうか‥それが‥ゾンビになるのか」



    フリーカー「そうだ。俺たち王族の血を与えられれば、ゾンビ化するか上級国民のどちらかになる。もちろん王族のようにはなれないが。」



    リヴァイ「‥何故‥俺たちを造ったんだ?」




  212. 212 : : 2020/03/04(水) 23:21:30
    フリーカー「人間ってのは支配が好きな生き物だろ?だから俺たち9人では出来ないから、格下の人間共を量産するしかなかった」



    フリーカー「そしてお前らを下級国民として、支配してやった。もちろん自分は違うと思い込んでいた上級国民も俺たちが支配していた。」



    フリーカー「どうだ?自分がどんなに無能な人間だったかを思い知ったか?」ザシュッ!!!!!!!!!





    リヴァイ「ちっ‥」ボォッ!!!!!!





    フリーカー「あぁ‥そうか。そういう事か」ジュウウウウウウウウウウウ!!!!!!



    リヴァイ(再生妨害の炎が効いてない‥)ボォッ!!!!!!!




    フリーカー「お前‥寿命を削る事で力を発揮していたのか‥なるほど‥」スッ!!!





    リヴァイ「あぁ‥そうだ。」ドクン!!!!!





    フリーカー「つまり寿命を前借りしているという事だ。お前はもう今日のうちに死ぬぞ」




    リヴァイ「それでも構わない‥てめぇを殺せるならなっ!!!!!」ダッ!!!!!ボォッ!!!!!ズンッ!!!!!!!





    フリーカー「全く‥俺を殺したところで‥」ビュオン!!!!!!!!



    フリーカー「お前ら風神の最悪の状況を打開できるわけじゃないだろ?何故そんなことに命を懸けるんだ?」ドゴォン!!!!!!!





    リヴァイ「ぶっ!!!???」ブシャァ!!!!!!!




    フリーカー「そしていくら強くなっても、俺たちには勝てないんだよ」バキッ!!!!!!!!




    リヴァイ「ぐっ!!!!」ズダアン!!!!!ドサッ!!!!!!



    リヴァイ「んっ!!!!あっ!!!!」ボォッ!!!!ボォッ!!!!!!ボォッ!!!!!!!!!!



    フリーカー「あ〜あ。そんなにその特殊な炎を出したら‥保たないぞ?」ニヤリ








    リヴァイ「この一撃に全てを懸けてやる!!!!!!!」ボォッ!!!!!!




    フリーカー「!」




    リヴァイ「くたばれ!!!!!!」ズォン!!!!!!ボォッ!!!!!!!






    ズドドドドドドド!!!!!!!!



    フリーカー「おっ!?おおっ!!!」ズサァッ!!!!!!!

    ズドドドドドドド!!!!ズドドドドドドド!!!!!!!!


    リヴァイ「ぐっ!!!!うおっ!!!!」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!!!!



    ボォッ!!!!ボォッ!!!!!!!!!





    フリーカー「!」ドゴォン!!!!!!!!バラバラッ!!!!!!!!




    リヴァイ「‥」ビリビリ‥ガクンッ!!!!!




    リヴァイ(‥力を使い切った‥)プルプル






  213. 213 : : 2020/03/06(金) 21:15:12
    フリーカー「」ムクリ


    リヴァイ「!」スチャ!!!!


    フリーカー「無駄な努力とはまさにこの事だな。もう構えても無駄だってのはわかってる」スタスタ


    フリーカー「もう戦う力は残ってないだろ。残念だったな。リヴァイ・アッカーマン」スタスタ



    リヴァイ「‥」ムクリ


    フリーカー「もうよせ。醜いだけだ。だがお前は俺に勝てなかったとはいえ、ここまで食い下がった」


    フリーカー「ただの人間が王族である俺に勝てないのは当然だ。そう気を落とす必要はない。お前に素晴らしい提案がある」



    リヴァイ「‥あ?」スチャ!!!


    フリーカー「お前はもう俺にはどう足掻いても勝てない。そして仮に俺が殺さなかったところで、お前はもう残りの寿命は殆どない。」



    フリーカー「つまりこのままではお前は無駄死にする。確実にな。」


    フリーカー「そこでだ。僅かな王族の細胞しか与えられてないお前がこれほど強くなったんだ。もっと多くの王族の細胞を与えれば、お前は死ななくて済む」


    フリーカー「力を与えやると言っているんだ。ただしお前は俺たち王族に絶対服従しろ。そして俺と共に風神を壊滅させるぞ」



    リヴァイ「断る‥」



    フリーカー「は?」



  214. 214 : : 2020/03/06(金) 21:20:41
    リヴァイ「‥お前ら‥なんか‥」ブォォン!!!!!!


    フリーカー「」スカッ!!!ビュン!!!!


    リヴァイ「俺が1人残らず殺してやる!!!!お前らの力に頼らなくても!!!!俺ならやれる!!!!」ビュン!!!!!!!



    フリーカー「遅い‥遅すぎる‥」ビュン!!!!!ドォッ!!!!!!!



    リヴァイ「!」ピタッ!!!!



    フリーカー「ほら‥全然反応できてないぞ」ポイッ!!!!!!



    リヴァイ(あれは‥俺の‥足‥か?)ガクンッ!!!!!!!



    リヴァイ「ぐっ!‥うっ‥」プルプル


    フリーカー「その疲労度合いにその出血量。もうお前は死ぬぞ?それほどの才能に恵まれたんだ。風神などで腐らせるのは宝の持ち腐れだ。」



    フリーカー「お前のその特別な能力はもっと活かすべきだと俺は思うが」




    リヴァイ「随分と‥口説いてくるじゃねぇか‥」



    リヴァイ「何度でも言ってやる。お前らの下僕にはならねぇ‥最後に勝つのは‥」ピンッ!!!!


    フリーカー(!‥手榴弾‥)スッ!!!




    リヴァイ「俺たちだっ!!!!!」ズドオオオオオオオオオオオオオオオオツ!!!!!!!!!





    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!









  215. 215 : : 2020/03/07(土) 00:29:04
    エレン「!‥今の爆発音は!?」ダッ!!!!


    ライナー「‥手榴弾だな‥リヴァイさんのか?」



    エレン「分からない‥」ダッ!!!!!!



    ドォッ!!!!!!ダッ!!!!!!



    エレン「ライナー!!!!伏せてろ!!!!」バッ!!!!!



    ライナー(な、んだ‥)バタッ!!!!!





    フリーカー「ほう‥いい反射神経だな」ガッ!!!!!!



    エレン「くっ!!!」ググググ!!!!!!



    フリーカー「だが‥パワーが足りないな‥エレン・イェーガーよ」ドゴォン!!!!!!




    エレン「ぐっ!!!!」バキッ!!!!!!




    フリーカー「死ね!!!!」ブォォン!!!!!!!!




    エレン「死ぬのはお前だ!!!!!」ボォッ!!!!!



    フリーカー「!」ボォッ!!!!!ズオッ!!!!!!



    エレン「焼き尽くしてやる!!!!」ガッ!!!!!!



    エレン「!?」ググググ!!!!!!!



    フリーカー「じゃあその前に俺がお前を殺してやる」ググググ!!!!!!!



    ライナー「や、やめろ!!!!」ダッ!!!!!



    フリーカー「雑魚は引っ込んでろ!!!!」バキッ!!!!!!



    ライナー「ぐふっ!!!」ドサッ!!!!!




    エレン「!‥」ググググ!!!!!!!



    フリーカー「息が出来ないだろ?苦しいだろ?だが答える事はできるだろ。なぁ?一応聞きたいんだが、俺の仲間になるつもりはないのか?」ググググ!!!!!!!




    エレン「‥!‥!」ググググ!!!!!!




    ゴキッ!!!!!!!



    ライナー「ああっ!!!!エレン!!!!」ムクリ!!!!!!




    フリーカー「立ち上がるのが遅かったな。もうコイツは死んでいる」ポイッ!!!!ブォォン!!!!!!



    エレン「」ドシャァ!!!!!!



    ライナー「はぁ‥貴様‥」



    フリーカー「なんだよ?丸腰の文字通りただの人間が何が出来るんだ?」スタスタ



    ライナー「‥」バッ!!!!ブォォン!!!!!!!


    フリーカー「」ガッ!!!


    ライナー「!」ザッ!!!!!


    フリーカー「怪我して力が入らないんだろうが、それにしても弱いな。そんなパンチじゃ全然効かないぞ‥」ドシュ!!!!!!!!!!




    ライナー「!」



    ライナー「だ、誰だ!?」




    軍隊「」ゾロゾロ!!!!!



    ライナー「エルディア軍!?」バッ!!!!!



    エルディア軍「落ち着け。君たちを殺しはしないさ」スタスタ



    エルディア軍「他の者は任務を遂行せよ!!!!」



    エルディア軍複数「」ザッ!!!!!!ダッ!!!!!!!



  216. 216 : : 2020/03/07(土) 00:40:55
    ライナー「ど、どういう事だ‥何故‥エルディア軍が俺たちを助けるんだ?」


    マガト「私の名前はマガト。‥まぁ王族に全員が従っていたわけではないという事だ」


    ライナー「そう‥なんですか?」


    ライナー「それにしても‥ライフル銃で一撃とは‥その弾は何か特別なのですか?」



    マガト「あぁ。対王族用に開発された。細胞分裂を急激に活性化させる。そうすれば脳が破裂して、死に至る」



    ライナー「そんなものが‥出来ていたとは」


    マガト「俺たちはずっと奴らの近くにいたからな」


    マガト「他の兵士はまだいるのか?」


    ライナー「はい‥この先に食糧庫と武器庫があります。そこで清掃活動を行なっている兵士がいます」


    マガト「そうか。君はヘリまで送る。その傷では1人ではキツイだろう」



    ライナー「‥ありがとうございます」スタスタ



    マガト「私達と共に戦わないか?」スタスタ


    ライナー「勿論です‥俺たちの敵は共通していますから‥」スタスタ



    マガト「そうだな。王族だけでなく最上級国民。そして上級国民もその家族も根絶やしにしなければな」スタスタ


    ライナー「え?」スタスタ


    マガト「当然だろ。諸悪の根源を皆殺しにするのは。そしてそいつらの思想を受け継ぐ者達も淘汰するべきだ。これ以上の犠牲を出さないためにもな」スタスタ





    ライナー(俺はさすがに上級国民の家族までは皆殺しにしなくても良いのでは?と言おうとしたがやめておいた。)スタスタ



    ライナー(きっとこの人達に協力すれば俺たちの願いだった敵を殲滅する事が出来るんだろう。だが‥これが本当に正解なのか?あんまり関係のない人たちまで皆殺し?そんな事‥まるで)スタスタ




    マガト「どうした?」スタスタ


    ライナー「いぇ‥」スタスタ


    マガト「私たちの方針が気に入らないのか?」スタスタ


    ライナー「‥そんな事ありません。ただ今は‥怪我をしていて‥死にそうてです」スタスタ


    マガト「あぁ‥そうだな。すまない」スタスタ



    ライナー(俺は本心を隠した。そしてこのまま正義と称して、皆殺しを実行するんだろう)スタスタ



    ライナー(もう‥俺の親しかった人達は‥殆ど死んでしまった。)スタスタ













    ライナー(なぁ‥ベルトルト‥アニ‥どうやら俺はお前らと同じ場所には行けないようだ)スタスタ





    ー終わりー

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power

筋力@賢者タイム( ^ω^ )

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