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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

戦場に咲く薔薇

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  1. 1 : : 2019/07/25(木) 16:47:43
    俺は…一体何をしている?



    どうして俺は逃げている…?



    俺に…力が無かったから…?



    母さん…俺は…



    …レン…!



    エレ…!



    ハンネス「エレン!おい!起きろ!」



    エレン「っはっ!」ガバッ



    ハンネス「すまねぇ…エレン…俺のせいでお前の母ちゃんは…」



    エレン「違う…ハンネスさん…」ギリッ



    ミカサ「エレン…」



    エレン「俺に…力がなかったから…!」



    そうだ、俺に力がないから、母さんを守れなかった。助けられなかった。



    エレン「駆逐してやる…!この世から…1匹残らず…!!!」





    その日から俺は自主練を怠らなかった。



    巨人への憎しみ、自分の愚かさや無力さ。それを踏みしめて歯を食いしばり日々鍛錬を積み重ねた。



    ミカサ「エレン…配給だって…行こう…」



    エレン「ふっ…ふっ…ふっ…」



    ミカサ「エレン…(あの日から…ずっと身体を鍛えてる…)」



    ハンネス「エレン…鍛えるのもいいが…ちゃんと飯食わねぇと巨人殺す前に死ぬぜ」



    エレン「ごめん…」



    ハンネス「いいんだ、俺だってお前の母ちゃんを守れなかった…お前の気持ちだって、分からないわけじゃない」



    エレン「…」



    ハンネス「ただ!今はしっかりと食ってしっかりと寝ろ!んで訓練兵になってから鍛えろ!」



    アルミン「そうだよ、エレン。訓練兵になれば巨人と戦う技術だって手に入るんだ…」



    エレン「そうだな…そうすりゃ、いつか壁の外だって…!」



    アルミン「うん!行けるよね!」



    その時、4人の間には壁が破壊されて以来、
    初めての希望の光が見えた。







    そして2年後、開拓地を出て訓練兵団に入団した3人は通過儀礼を行った。



    キース「貴様は何者だ!!!」



    アルミン「はっ!シガンシナ区出身!アルミン・アルレルトです!」



    キース「そうか!バカみてぇな名前だなァ!親が付けたのか!」



    アルミン「はっ!祖父が付けてくれました!」



    キース「アルレルト!貴様は何しにここへ来たァ!」



    アルミン「人類の勝利の役に立つためです!!!」



    キース「それは素晴らしいな!!では貴様は巨人の餌になってもらおう!!!」



    キース「3列目!後ろを向け!!」



    バッ



    教官1「今期もすごいなぁ…キース教官は」



    教官2「懐かしいです…しかし、あの恫喝にはなんの意味が?」



    教官1「通過儀礼だ。それまでの自分を否定してまっさらな状態から兵士に適した人材を育てるために必要な過程だ。」



    教官2「何も言われてない子がいるようですが…?」



    教官1「恐らく…2年前の地獄を見てきた者だ…面構えが違う…。」



    エレン「…」



    ミカサ「…」



    ライナー「…」



    ベルトルト「…」



    アニ「…」



    ユミル「…」






    通過儀礼を終え、1日目の訓練が終了する。
    そのまま夕食になり、食堂がざわつき始める。


  2. 2 : : 2019/07/25(木) 18:05:13
    消えちゃったんですね、期待です。
  3. 3 : : 2019/07/26(金) 17:16:40
    >>2
    こちらのミスによりご迷惑をお掛けして申し訳ありません。
    お詫びとして、投稿頻度を上げていく所存でございます。
    これからも、よろしくお願いします。
  4. 4 : : 2019/07/26(金) 17:33:20
    >>1にて

    変更前 アルミン「うん!見れるよね」


    変更後 アルミン「うん!行けるよね!」

  5. 5 : : 2019/07/26(金) 20:18:38
    意味は簡単に解説してます。

    邂逅(かいこう)......偶然の出会い
    孜々(しし)......怠けず熱心に仕事や学問に励むこと
    凌駕(りょうが)......他を追い抜いてその上に立つこと
    閑散(かんさん)......ひっそりと静まり返っていること、その様子
  6. 6 : : 2019/07/26(金) 20:19:52
    孜々として~ の形でよく使われます。
  7. 7 : : 2019/07/27(土) 03:05:33
    トーマス」なぁ、エレンはシガンシナ区出身なんだろ…!?」



    エレン「そうだが。」



    訓練兵「じゃあ…見たのか!?超大型巨人!!」



    エレン「見たな。」



    コニー「俺の村じゃ壁を跨いだって聞いたぜ!」



    エレン「そんなにでかくねぇよ…」



    マルコ「じゃあ鎧の巨人も!?」



    エレン「見たな。全身が鎧で覆われているみたいだとか言われていたが、俺には普通の巨人に見えたな。」



    マルコ「じゃあ…普通の巨人は…!?」



    エレン「…!」



    その時、エレンの脳裏にはあの瞬間が蘇る。



    カタカタ



    エレン「…」ギリッ



    ゾクッ



    エレンに質問を投げかけてた彼らに悪寒が走る。



    マルコ「も、もうよそう…誰にだって、思い出したくない過去もある。」



    コニー「そ、そうだな…すまん、エレン。」



    エレン「いや…違う…!」



    マルコ「え…?」



    エレン「巨人なんてな…実際大したことねぇんだよ……俺は訓練兵を卒業したら調査兵団に入って巨人をぶっ殺しまくる…!」ギリッ



    ジャン「おいおい…正気かよ…死に急ぎ野郎。」



    エレン「おい…それは俺の事か?」



    ジャン「さぁな?心当たりがあるんならそうなんじゃねぇか?」ケラケラ



    エレン「お前は確か…憲兵団に入りたいって言ってた…」



    ジャン「俺は正直者でな…勇敢気取ってる死に急ぎ野郎と違って俺は内地で暮らすんだよ!」



    エレン「そうか…頑張れよ。」ポンッ



    ジャン「お前も、精々巨人に食い殺されないように頑張れよな!」ケラケラ



    マルコ「ジャ、ジャン!やめときなよ!ごめん、エレン…」




    エレン「いや、いいんだ。お前も確か憲兵団志望だったか?」



    マルコ「あぁ…!俺は憲兵団に入って王に尽くすんだ…!」



    エレン「そりゃ大儀な事で…頑張れよ。」



    マルコ「うん、ありがとう。」



    キース「夕食の時間は終わりだ!各自、入浴を済ませ自室で就寝の準備を行なえ!」



    一同「「はっ!!!」」






    ジャン「おい…さっきはすまなかったな。俺はジャン・キルシュタインだ。よろしく。」



    エレン「あぁ、別に構わない。俺はエレン・イェーガーだ。こちらこそ。」



    ジャン「別にお前の夢をバカにしようと思ったわけじゃねぇ。ただ思ったことを口にしちまっただけだ。」



    エレン「気にしてないから、大丈夫だ。」



    ジャン「そうか。じゃあな。」



    エレン「あぁ…」



    スッ



    ジャン「!!」



    ミカサ「…」スタスタ



    ジャン「な、なぁあんた…」



    ミカサ「…?」



    ジャン「あぁ…いや…見慣れない顔だな。と思って…そ、その…綺麗な黒髪だ。」



    ミカサ「どうも…。」スタスタ



    ジャン「…」ポ-ッ



    コニー「おいおい…お前…ホの字かよ…」



    マルコ「ジャン…僕も応援するよ…!」



    ジャン「お、お前らッ!う、うるせぇな!」バッ



    夕食を終えた後、入浴を済ませ、就寝の準備に入ったエレンは自主練を行うべく訓練場へと向かった。







    エレン「なんだ、先約がいたか…」



    訓練場に着くと、そこには既に1人の女性がいた。



    挨拶程度に会話をしたところ、名前はクリスタ・レンズと言うらしい。



    会話を終わらせた後、自主練を始めた。



    そして、小1時間経った辺りでクリスタが話しかける。



    クリスタ「ねぇ、エレン。エレンがそんなに頑張る理由って何?」



    エレン「…俺は、母さんを巨人に喰われたんだ…。その復讐…みたいなもんだな。」



    クリスタ「そっか…なんかごめんね」



    エレン「いや、別に構わない。」



    クリスタ「ん…」



    エレン「そういうクリスタはどうなんだ…」



    クリスタ「わ、私…?私は…」



    同じ質問を返され、クリスタは2年前の出来事を思い出す。
  8. 8 : : 2019/07/27(土) 03:34:15


    時を遡ること2年前



    「お前なんて…産まれて来なければ…」



    ブシュッッ



    その日、私の母は殺された。理由は分からない。ただ、覚えているのは、最後まで私は母親に愛されなかった事だ。



    その日から、私は父にとある名前を授かり、その名で生きていくこと。2年後に訓練兵団に入団する事を命じられた。



    そして、その名は"クリスタ・レンズ"だ。




    それからというものの、私は地下街へ送られとある人物に紹介された。



    彼の名はケニー・アッカーマン。だそうだ。



    ケニー「よぅ…地下街に連れてこられたにしちゃぁ随分と贅沢な容姿じゃねぇか…」ケケケ



    クリスタ「…」



    ケニー「ちっ…つまんねぇな…お前」



    クリスタ「…」



    ケニー「おい、ガキ。お前、名前なんて言うんだ。」



    クリスタ「クリスタ…クリスタ・レンズ」



    ケニー「そうかよ。捨て子の癖に名前があるなんて、贅沢な奴だな。」



    クリスタ「…?」



    ケニー「不運なのかなんなのか…10年前、とあるクソガキを預けられた。というか、押し付けられたんだよ。」



    クリスタ「私…みたいな…?」



    ケニー「そんなもんだな。だがな、そいつはてめぇよりも無残な捨てられ方をしたんだ。」



    クリスタ「…?」



    ケニー「そいつには名前がねぇ、戸籍もねぇ、人権すらねぇ。今にも死んじまいそうなくらい衰弱してた。」



    クリスタ「それで、その子は…?」



    ケニー「俺が地下街での生き方を教えてやってから、俺はあいつの元から離れたんだよ。」



    クリスタ「どうして…?」



    ケニー「俺ァな、人の親にはなれねぇんだよ。だからクリスタ、お前にもここで生きていく術を教えてやる。」



    クリスタ「う、うん。」



    それから私は、ナイフの握り方や近所付き合い、地下街での上下関係を教わった。



    しかし、女の子を地下街に野放しにするのは非人道的で哀れだ。と思った女性が私を引き取ってくれた。



    そしてその日がやって来た。



    私はその日、いつものようにお使いを頼まれ、近くの店に寄っていた。



    店主「おっ、嬢ちゃん!今日も来たのかい」



    クリスタ「こんにちは。いつもの下さい。」ニコッ



    店主「あいよ!嬢ちゃん可愛いから、オマケにいくつかまけといたよ。」



    クリスタ「えっ!ありがとうございます!」



    店主「いいんだよ、それに、いつも頑張ってるんだから。」



    クリスタ「ありがとうございます。それじゃあ、また。」



    店主「毎度あり〜!」



    ガチャ



    買い物を済ませ、帰路につこうとしたその時だった。



    ドォォォオン



    激しい轟音と共に、地震が起こる。



    そして、地下街の天井は次々と崩れて行った。



    クリスタ「そんな…っ!おばさんが危ない!」



    私を拾ってくれた女性は元々脚が悪く、私を引き取る代わりに家事を手伝って貰うという条件であの家に済ませてもらっていた。



    クリスタ「家は…まだ無事のはず!!!お願い!!!」



    無我夢中に走り、ひたすら自宅へと向かった。



    クリスタ「絶対大丈夫…!絶対!!!」



    自宅のある曲がり角を曲がる。



    クリスタ「…そん…な…」



    そこには、巨大な岩によって潰された自分の家があった。



    クリスタ「うっ…ううっ…」グスッ



    クリスタ「うあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



    それからの事はあまり覚えていない…誰かが私を抱えて避難所まで走ってくれたようだ。



    地上にでてすぐにあるトロスト区専用の船乗りばへと到着する。



    そこには、喧騒が渦巻き阿鼻叫喚が響き渡る。



    クリスタ「一体…何が…」



    状況の理解が追いつかず、その場に立ち尽くす。



    憲兵「早く船に乗って!」



    すると、兵士の人に声を掛けられた。



    クリスタ「は、はい…」



    船に乗り込むと壁の方で1人の兵士が叫ぶ



    駐屯兵「来るぞ!構えろぉぉぉお!!!」



    刹那、激しい轟音と破壊音が響きわたる。



    ドゴォォォォン



    土煙が収まると、そこには一体の巨人が現れた。



    ゴシュゥゥゥ



    そして、そんな混乱の中、私の意識にとある声が聞こえた。



    「駆逐してやる…この世から…1匹残らず!!!!」ギリッ



    その日、私の心の中にはとある感情が生まれた。
  9. 9 : : 2019/07/27(土) 12:08:35
    >>7において

    >>8を読む際に理解しやすいよう>>7の本文に追記させて頂いたところ、文字数が超えてしまったため、1部切り取らせて頂きました。

    申し訳ありません。
  10. 10 : : 2019/07/27(土) 12:59:51



    クリスタ「わ、私は…どこの誰かも分からない…エレンみたいな巨人に復讐心を抱いてる男の子に憧れを抱いちゃってね…」



    エレン「憧れ…」



    クリスタ「うん…なんでかな…何か、生きる理由が欲しかったのかな…」



    エレン「…」



    クリスタ「あ、ご、ごめんね?初対面なのにいきなりこんな…」



    エレン「クリスタ…」



    クリスタ「…?」キョトン



    エレン「お前のその自己欺瞞や偽善は、お前の生きる理由になるのか…?」



    クリスタ「…!」



    エレン「さっき見たぜ…風呂に入る前…お前がサシャに夕食のパンを与えるところ」



    クリスタ「あ、あれは…」



    エレン「誰かを助ける事で、自分が誰かの役に立っていると思いたかった…」



    クリスタ「ぁ…」



    エレン「生きる理由が欲しいだなんて言ってたが、本当は生きてていい理由が欲しかったんじゃないのか」



    クリスタ「そんな事…」



    エレン「だからこうやって今日も自主練に励んでいる…その男の子に憧れを抱いたのだって、自分が何かのために生きる事で自分がこの世に生きてても良いって思いたかったからだろ」



    クリスタ「…ゃあ…」



    エレン「…?」



    クリスタ「じゃあどうしたらいいの…!2年前に両親に捨てられ、私を育ててくれた人だってこの世にはいない…誰も私を必要としてくれないこの世の中で…私はどうしたら…!」



    エレン「生きたいから生きる。それじゃ駄目なのかよ。生きるのに理由は必要ない。自分のために生きたって咎められない。それじゃ駄目なのか。」



    クリスタ「…!」



    エレン「確かに誰かの為に生きる事も、誰かの役に立とうと思う事も立派な事だ。だが、自己満足の為に他人を利用するのはやめろ。」



    クリスタ「…」



    エレン「俺には、巨人への復讐ともうひとつ夢がある」



    クリスタ「…?」



    エレン「壁の外に出て、アルミンと外の世界を探検する事だ。」



    クリスタ「…!」



    エレン「炎の水や、氷の大地、砂の雪原…ガキの頃だった俺は、アルミンにこれを聞かされてバカ正直に信じたよ…だから俺は、今でも外の世界を夢に見ている。」



    クリスタ「外の…世界」



    エレン「そうだ、夢を見つけるのなんか、今からだっていい。お前は今までもそうやって誰かの役に立とうとしていたんだろうが。それは決して悪いことじゃない。ただ、今度は誰かの為じゃなく…自分のために生きてみろ…」



    クリスタ「ありがとう…ありがとうエレン…!私、これからはもう…自分のために生きるね…」



    エレン「あぁ、頑張れよ。少し辛気臭くなったが、今日はもう寝た方がいい。明日から訓練が開始する。」



    クリスタ「ありがとう…おやすみ。」ニコッ



    エレン「フッ…おやすみ。」




    その後もエレンは消灯時間になるまで自主練を続けた
  11. 11 : : 2019/08/02(金) 00:19:11
    はけやなら



    翌朝、早朝に目が覚めたエレンは着替えや洗顔を終えた後、朝食の時間になるまで訓練場のグラウンドで散歩を始めた。



    エレン「こうやって1人で歩いていると、案外広いもんだな…」



    昨日は104期生全員が収まっていたこのグラウンドに1人で立ってると、存外広いもんだな。と不思議な感覚に苛まれていた。



    そこに、誰かが走って来た。



    エレン「クリスタか、おはよう。」



    クリスタ「うん、おはよう。」ニコッ



    エレン「随分早いじゃねぇか…まだ他の奴らは寝てるぞ。」



    クリスタ「私も早起きしちゃってね、目覚ましに外でも歩こうかなって思ったらエレンがいたから。」



    エレン「そうか。」



    クリスタ「うん。」



    それ以降、これと言って話したこともなく朝食の時間が迫っていた。



    エレン「そろそろ朝食の時間だな…」



    クリスタ「そうだね、結局エレン自主練始めてたし…凄いね…」ヘナヘナ



    エレン「この後も訓練があるんだ。別に無理しなくても良かっただろ。」



    クリスタ「ごめん…でも、エレンに追い付きたくて…」



    エレン「俺に…」



    クリスタ「うん、昨日の夜エレンが外の世界の話を聞かせてくれた時、私も行ってみたいって思ってね。」



    エレン「…!」



    クリスタ「その時私は、何かを目指すことがどういう事か分かった気がしたの…」



    エレン「そうか…だが、無理はしすぎるな。」



    クリスタ「うん!ありがとう。」



    エレン「あぁ…」



    こうして、食堂に戻ったエレン達だが、食堂では既に訓練兵達が朝食を取り始めていた。



    アルミン「エレン!朝から自主練してたの?」



    エレン「まぁな…」



    ミカサ「この後も訓練はある。あまり無理はしない方がいい。」



    エレン「うるせぇな…お前は俺の母ちゃんかよ。」



    ミカサ「別に、そんなつもりじゃ…」



    ジャン「…あぁクソ!羨ましい!」ガシッ



    エレン「離せ。服が伸びる。」



    ジャン「服なんていいだろうが!」



    エレン「おい、お前が何を羨ましがってるか知らんが、俺は静かに飯を食いてぇんだ。」



    ジャン「…クソッ!!」



    アルミン「はは…ジャンは相変わらずだね…」



    マルコ「うん…ごめんな。」



    エレン「マルコ、お前が謝る事じゃねぇよ。」



    マルコ「はは…ところで、エレンは朝から自主練してたって言ってたけど、それは本当かい?」



    エレン「あぁ、そうだが。」



    マルコ「へぇ、関心するなぁ。やっぱり、そんくらいしないと俺は憲兵団に入れないかな?」



    エレン「それはお前次第だとは思うが、努力して損は無いからな。」



    マルコ「エレンが言うと説得力が凄いね…」



    エレン「そうか。」



    マルコ「う、うん。」


    会話を終え、再度朝食をとり始めた少し後に教官が朝食の時間の終わりを告げる。



    キース「貴様ら、朝食は終わりだ!!全員、訓練場に集まれ!!!」



    一同「「はっ!!!」」







    キース「今回貴様らに行ってもらうのは"立体機動適正検査"だ。方法は至って簡単だ。ここにある装置にぶら下がっているワイヤーの留め具を貴様らのベルトに付け、宙に浮き、一定時間その状態を保ってもらう。こんな事もできないようなら、開拓地に行ってもらう!いいな!」



    一同「「はっ!!!」」



    キース「だがまぁ、私もそこまで鬼ではない。そうだな…エレン・イェーガー!お手本を見せてやれ…」



    エレン「はっ!(何故俺が…)」



    カチャカチャ



    ギギ…



    エレン「できました…」プラ-ン



    キース「貴様ら、よく見ろ。イェーガーは何をどうすれば良いかが分かっている。故に一切のブレなく宙に浮けるのだ。よくやった。戻れ。」



    エレン「はっ。」



    キース「お手本も見せたことだ。各々開始しろ!」



    一同「「はっ!!!」」






    それから、訓練兵は4つのグループに分けられ、それぞれのグループに審査員として教官を1人づつ付けたが、1つのグループだけはエレンが担当した。



    ミカサ「…」プラ-ン



    エレン「ミカサ、いいぞ。合格だ。」



    ミカサ「うん。」



    エレン「ミカサは心配いらないが…」



    ギギギィィィ



    ミシミシミシィッッ



    サシャ「ひゃっほぉぉぉう!!!これブランコみたいで面白いですね!コニー!」グワングワン



    コニー「おぉう!!!すっげぇぇぇえ!!!」グワングワン



    エレン「おい…お前ら…真面目にやれ。」ジロッ



    コニー「なんだよエレン!お前もやってみろよ!楽しいぞこれ!」
  12. 12 : : 2019/08/06(火) 16:17:48
    バイトが忙しくて、更新が若干遅くなっていますが、できるだけ急ぎます。
  13. 13 : : 2019/08/12(月) 21:13:08
    サシャ「そうですよ!やってみましょうよ!」



    エレン「やらん。俺はもう行くぞ。」



    コニー「連れねぇなぁ、エレン。」



    キース「正しい判断だ。イェーガー。」



    コニサシャ「あっ…」ギクッ



    キース「貴様ら。訓練が終わったら教官室へ来い。」



    コニサシャ「」







    エレン「アルミンはどうなったか…」



    アルミン「できた…!行けたよミカサ!これで僕も兵士にうわっ!」グルン



    ミカサ「アルミン!」



    アルミン「がっ!!」



    アルミン「」



    エレン「…」






    その後、3名を除く訓練兵が立体機動適正検査を終えた。
  14. 14 : : 2019/08/12(月) 21:13:28
    少し落ち着いて来たので、ちょくちょく更新していきます
  15. 15 : : 2019/08/14(水) 21:45:09
    立体機動適正検査を終えた訓練兵は、次の訓練を始めるため、訓練場の広場へと集められた。



    キース「次に貴様らには、対人格闘を行ってもらう。巨人を殺すだけが兵士の務めではない。どんな時でも、誰かの盾となって間に入れる様にしなくてはならない。それでは一同、始め!」



    一同「「はっ!!!」」






    ミカサ「エレン、やりましょう。」



    エレン「いや、すまないが、アルミンとやってくれ。手合わせしたいやつがいてな。」



    ミカサ「そう…わかった。」シュン







    エレン「なぁ、あんた。」



    ライナー「ん、あぁ、エレンか。俺はライナー・ブラウンだ。よろしく。」



    エレン「あぁ、よろしく。」



    ライナー「で、なんの用だ?サボりの付き添いなら受け付けてないぜ。」



    エレン「あぁ、1度手合わせをしてくれないか。」



    ライナー「ん、あぁ、いいが。何故俺なんだ。」



    エレン「ライナーは都合よくガタイがいい。俺の実力がライナーの様な体格の人間に通用するか試したくてな。」



    ライナー「エレンの期待に添えられたらいいが。よし、やるか。」
  16. 16 : : 2019/08/16(金) 16:13:46
    エレン「あぁ、頼む。」



    ライナー「まずは俺がならず者の役だ。俺から短刀を奪うか、完全に行動を制限したら勝負ありだ。」



    エレン「分かった。じゃあ、行くぞ。」ザッ



    ライナー「あぁ。」ザッ



    エレン「ところでライナー。お前…宙に舞ったことはあるか。」



    ライナー「あ?それってどういう…ぐあっ!」グルン



    エレン「こういうことだ。」



    ライナー「ぐっ!一体…何が…」



    エレン「言った通り、宙を浮いたんだ。」



    ライナー「いつつ…俺より小さい人間に投げられるのは初めてだ…」



    エレン「体格の良い奴は自重があって投げにくいと思ったが、むしろ自分の身体を"こて"にして投げやすかったな。」



    ライナー「まんまとやられたぜ…だが、今のが全力とは思えないな…」



    エレン「これはあくまで訓練だ。それに、条件は短刀を奪うか行動を制限するか。だ。」



    ライナー「お前の場合、両方ともこなしてるがな。なぁ、そんなことよりよ。見てみろ、あいつ。」



    エレン「…?」



    ライナー「あいつだよ。教官の目を盗んで上手くサボってやがる。」



    エレン「あぁ、そうだな。」



    ライナー「そうだなって…それだけかよ。」




  17. 17 : : 2019/08/21(水) 02:02:31
    エレン「俺は教官じゃねぇ。教官の頭突きを喰らいたいのなら、俺が注意する必要すらない。」



    ライナー「はっ、そうか。だが、教官の頭突き喰らってあれ以上身長縮んじまったらなぁ…」クク



    アニ「聴こえてんだけど…」ジロッ



    その日、ライナーは2度宙に舞ったという。



    エレン「…中々いい技術だな。」



    アニ「どうも。」



    ライナー「」



    エレン「ライナーはこんなんだ。手合わせしてみないか。」



    アニ「ライナーを飛ばしたのを見たけど。力技じゃあ私とは勝負にならないよ。」



    エレン「安心しろ。俺は力だけじゃない。」



    そう言うと、エレンが構え始める。



    アニ「行くよ。」



    そう言い放った刹那、アニは低い体制でエレンに突進し、足技を繰り出す。



    エレン「スピードもパワーも申し分ない。だが、まだ俺には敵わないな。」



    アニの足技を跳躍により避けたエレンは宙で回転し、アニの頭部に蹴りを仕掛けた。



    アニ「くっ…」



    咄嗟の反撃に受け身を取ることしかできなかったアニは、エレンの予想外の力量に、後方へ飛ばされてしまった。



    アニ「あんた…か弱い乙女に対して手加減ってもんを知らないのかい…」



    エレン「ライナーを吹っ飛ばすような奴がか弱い乙女か。」



    アニ「言ってくれるね…行くよ…!」



    エレン「あぁ。」



    日が暮れるまで対人格闘を続けていたエレンとアニの周りには教官を含めた大人数のギャラリーが集まっていた。



    コニー「すっげぇ…」



    サシャ「すごいですね…」



    ミカサ「エレン…」



    ライナー「流石だな。アニ。」



    ベルトルト「そ、そうだね。」



    教官が訓練の終了時刻を過ぎていることに気が付いていないのと同様に、サシャとコニーが訓練後に呼び出されている事を忘れるくらい白熱した闘いが続けられていた。



    が、それも終わりが近付いていた。



    エレン「アニ、もう終わりだ。」



    アニ「いや、まだだね。私の技があんたに通用する事が証明するまでやるよ…っ!」ガクッ



    エレン「身体は正直だ。お前の身体はきっと、悲鳴を上げている。次にお前が俺に向かってきた時、次にお前が目覚めるのは医療室になるだろう。」



    アニ「面白いじゃないか…なら、今から私がアンタを医療室送りにしてあげるよ…!」ダッ



    エレン「2度も同じ事を言わせるな。終わりだ。」



    アニ「何…が…」ドサッ



    不思議と歓声は上がらなかった。きっとそれは、最終的には白熱した闘いが終わったと言えるほど終わりが良い訳ではなかったからだ。



    キース「ふむ。圧倒的だ、エレン・イェーガー。」



    エレン「彼女は自分が医療室へ運んでおきます。」



    キース「そうしろ。俺には喝を入れなければならない者共がいるからな。」



    コニサシャ「」



    キース「この後はすぐに夕食だ、アニ・レオンハートの看病はお前がしても構わんが、夕食を怠ることは無いように。以上!」



    エレン「はっ!」



    アニを医療室に連れていったエレンは、就寝の準備ができるまで看病を任せたい旨を医療係の教官に伝えた。
  18. 18 : : 2019/08/27(火) 07:47:00
    久しぶりに…投下…

    遅くなって申し訳ありません…
  19. 19 : : 2019/08/27(火) 10:19:12


    俺は先ず、夕食を摂るために食堂へ向かい、クリスタやミカサ達が座っている席についた。



    クリスタ「遅かったね。」



    エレン「あぁ、アニを医療室に連れて行っていたからな。」



    アルミン「気絶させちゃってたもんね」



    クリスタ「へぇ〜、やっぱエレンってすごいね!」



    ミカサ「そう、エレンはすごい。ので、あんな女に負けるはずがない。」



    エレン「対人格闘がどれだけ強かろうが、巨人に対して有効だとは思えないがな。」



    クリスタ「でも、教官だって言ってたじゃん。「巨人を殺す事だけが兵士の務めではない」って。 」



    アルミン「確かに、壁内は今、いつ食糧危機に陥ってもおかしくない状況にあるんだ。そこで起こる暴動に備えての事だと思う。」



    エレン「まぁ、それでも大多数の兵士が"人"を殺すことに躊躇するだろうがな。」



    アルミン「僕には無理かなぁ…」ハハハ



    エレン「すまないが、俺はもう行く。おやすみ。」



    アルミン「うん、おやすみ。」



    ミカサ「おやすみなさい。」



    クリスタ「ばいばい、おやすみ。」






    その後、入浴を終えたエレンが医療室の扉を開けると、そこには目を覚ましたアニがいた。



    エレン「目が覚めたか。ほら、飯だ。」



    アニ「何その言い草…」



    と言いつつも、ありがとう。と受けとった。
  20. 20 : : 2019/08/27(火) 10:21:44
    量少なめでチマチマ更新していきます…
    溜めながら投稿出来ないんですよこのオンボロイド…
  21. 21 : : 2019/09/05(木) 01:07:13
    スマホが故障して使えなくなっていたんですが、pcでログインしようとしたところパスワードを忘れてしまって、思いつく限り試行錯誤していったらやっとログインできました。
    pcで登校するので自宅にいる時くらいしかいじれません...大変もうしわけありません。
  22. 22 : : 2019/09/05(木) 01:35:46
    最近変なSSばっかりなのでこういった素敵な作品探してました。期待してます
  23. 23 : : 2019/09/14(土) 00:20:10
    >>22
    更新遅いのにも関わらず応援して下さり。ありがとうございます。
  24. 24 : : 2019/09/14(土) 00:24:49
    スマホが直りました。
    先週から、新しいバイトの方を初めまして、投稿しようにも時間が無くて上げられませんでした。
    研修の方も落ち着いてきたので、ボチボチ投稿していきたいと思います。
  25. 26 : : 2019/11/25(月) 20:09:21
    久しぶりに投稿...結構日が空いてしまいました。申し訳ないです。





    アニ「あんた、手合わせしてみた限りだと何か格闘術を習ってた風に感じれなかったんだけど...どうしてそんなに強いんだい?」



    エレン「昔から喧嘩ばっかやってた...それだけだ。」



    アニ「そう...はい、これ」



    と言って食べ終えた食器をエレンに渡した。



    アニ「おやすみ、また明日。」



    アニはすぐに布団に戻ってしまった。



    アニ「(そんなはずはない、それだけで私より強くなるはずが...)」



    アニは感覚的にも分かっていた。しかし、それは自分が父に格闘術を教わっていた少女にとっては地獄のようなあの日々を体験しているから故のプライドだからなのかは彼女自身は分かっていなかった。






    食器を片づけた後エレンは訓練場へ向かってトレーニングを始めた。
    その夜も変わらず同じメニューをする。


    エレン「(ただ、一つ変化があるとしたらここにクリスタがいるようになったってことか。)」



    クリスタ「ふぬぬ~~っ!!!」ググッ



    エレン「クリスタ、あまり無理をするな。トレーニングをすればいいってもんじゃないぞ。」



    クリスタ「別に無理はしてないよ。私は夢の有無は関係無しで私みたいにみんなよりも身体能力低い私はみんな以上に努力しなきゃいけないんだよ。」



    エレン「クリスタがそう言うならいいが。疲労がたまりすぎて訓練中に死ぬなよ。」



    クリスタ「エレンらしくないジョークだね。」



    と微笑混じりに返答した。



    クリスタ「それに...」



    エレン「?」



    クリスタ「巨人の餌になるくらいならそっちの方が本望かな...なーんて!」



    エレン「ったく...動きが止まってるぞクリスタ。」



    クリスタ「はいはい。すいませんでしたーっと。」











    翌朝



  26. 27 : : 2019/11/25(月) 20:09:52
    用事が終わって帰ってきたらまた書き始めます。
  27. 28 : : 2019/11/27(水) 08:14:31
    結局あのあと寝てしまった...すいません。今日学校終ったら書き始めます。寄るには投稿したい...
  28. 29 : : 2019/11/27(水) 15:07:57
    期待です!
  29. 34 : : 2020/01/18(土) 02:17:34
    >>29
    期待ありがとうございます。



    長らくの間お待たせしました。年も明けてしまって…本当にすいません。




    翌朝



    エレン「ふぁ…」クァ



    いつもより早く目が覚めたエレンは支度を終えた後、グラウンドへ向かう。



    いつもの様に走り始めた頃に、昨日のアニの発言が蘇る。



    「どうしてそんなに…強いんだい?」



    エレン「(分からない。強さの秘訣?そんなの、考えた事も無かった。)」



    エレン「それに、根っから俺が強いなんて…思ったことない…。」



    刹那に脳裏をよぎったのはあの日の事だった。



    エレン「そうだ…あの日…俺が強ければ…俺が…!!!!」ググググ



    無意識に力が込められた拳からは血が垂れていた。



    するとエレンはいつも以上に自主トレに励んだ。



    エレン「フゥッ…フゥッ…!」



    エレン「(自分の無力さを恨むなら誰にだってできる…だが俺は…そんな俺を変えたいと思う…そして今度こそ、誰も失わない…そうすれば…少しは母さんの弔いにもなるだろうか…。)」






    エレンは起床時間よりも少し前に自主トレを終え、入浴を済ませ、部屋へ戻る。



    ガチャ



    アルミン「やぁ、お疲れ様、エレン。」



    エレン「アルミンか、早いな。」



    アルミン「ふふ…エレンが言っちゃうかな、それ。」クス



    エレン「ふっ…」クス



    アルミン「おっ、やっと笑ったね、良かったよ。エレン。」



    エレン「どうしてだ?」



    アルミン「あの日以来、君は笑う事が殆ど無くなってしまって、強くなる事ばかり考えていたからさ。」



    エレン「…」



    アルミン「君の事だから、自分を戒めてばかりいるんじゃないかな。と思ってさ。」



    エレン「まぁ…そうなのかもな…」



    アルミン「うん…」



    エレン「だがな、アルミン。俺はもう、悔やんでばかりじゃない。」



    アルミン「?」



    エレン「俺はもっと強くなる。これは自分への戒めとしてだけじゃない。俺はアルミンやミカサ、ハンネスさんを守るために強くなる。その為なら俺は何だってする…!」



    アルミン「エレン…!」



    「ひゅ〜ひゅ〜カッコイイねぇ!」



    ジャン「目覚ましが主人公気取りのカッコ付けセリフかよ。ケッ!」



    マルコ「ジャンは朝から元気だなぁ…」クァ



    ライナー「おい…なんだ?朝から…」クァァ



    ベルトルト「ふぁぁ…どうしたの…」



    マルコ「どーせまたジャンがエレンに嫉妬してるんでしょ…朝から勘弁してよ…」



    ジャン「マルコ…俺は本気でこいつにイラついてんだ…夢ばっか見てるやつを見てると、虫唾が走るんだよ…!」



    エレン「ジャン…お前も十分夢見がちだと思うがな…」



    アルミン「やめなよエレン…朝から騒いだら教官が来ちゃうよ。」



    エレン「安心しろ。俺はジャンの挑発に乗ったわけじゃない。」



    ライナー「とりあえずお前ら落ち着け。もうすぐ朝食だ。準備を済ませておけ。。」
  30. 35 : : 2020/05/07(木) 06:59:55





    キース「貴様ら!食事は済んでいるだろうな!全員訓練所へ集合だ!」



    一同「はっ!!!」



    エレン「クリスタ」



    クリスタ「…何?」



    エレン「夜更かししたのか。」



    クリスタ「な、なんで?」



    エレン「目が虚ろだ。それに、首が少し傾いている。脳が覚醒しきってないからだ。それと…」



    クリスタ「っ!///」



    エレン「少し服が乱れているぞ。気を付けろ。」



    クリスタ「あ、ありがと!自分でやるから!早く行こ!」



    エレン「そうだな。」









    キース「本日から貴様らには実際に立体機動装置を扱ってもらう。班は3人で1班、こちらで予め決めてある!各自確認した後、班で集まっていろ!それと、立体機動適正検査を合格していない3名は私のところへ来い!」



    一同「はっ!」



    コニー「嘘だろ…」



    サシャ「晩飯抜きはやめてくださいよぉ…」



    アルミン「ははは…面目無いや…」



    キース「エレン・イェーガー!私の元へ来い!」



    エレン「はっ!」



    ライナー「ははっ…お前もか。」



    コニー「エレンは優秀だからな、小遣いでももらえんじゃねぇか?」ケラケラ



    ジャン「お前にはお仕置きだろうがな。」



    コニー「う、うるせぇ!早く行くぞ!エレン!」



    エレン「あぁ。」







    キース「集まったか。今から貴様ら3人にはもう一度だけ適正検査をしてもらう。不合格なら開拓地行きだ。いいな。それと、イェーガーには1つやってもらうことがある。私に着いてこい。」



    一同「はっ!」







    コニー「ったくよぉ、俺とサシャに関しちゃもう乗れてんだからいいだろーよ。」



    サシャ「あんなの、馬に乗るより簡単でしたよ!」



    アルミン「ははは、2人とも凄いなぁ…僕なんか地面から離れた瞬間にバランス崩しちゃって…」



    コニー「まーな!俺、天才だからよ!だからすまん!アルミンに助言できるような事は、感覚でやれ!ってことしか出来ん!」



    サシャ「そうですね…私もその位しか言えませんね!」



    アルミン「はは…とにかく、頑張ってみるよ。」



    コニー「まずは俺からやるな。見とけよアルミン!」






    コニー「よっ!」プラ-ン



    アルミン「少しふらついてはいるものの、バランスは取れてるし…凄いや。」



    サシャ「私も負けてられませんねぇ!次は私ですよ!」






    サシャ「どうですか!」プラ-ン



    アルミン「流石…馬に乗ったことあるだけあって、コニーよりブレが少ない!」



    コニー「はぁっ!絶対俺の方がすげぇだろ!アルミン!よく見ろって!」



    サシャ「コニー!往生際が悪いですよ!」



    コニー「知らん!とにかく、俺の方がうまいに決まってる!」



    キース「貴様ら…またふざけているのか…」



    サシャコニー「い、いえっ!」ビシッ



    キース「よし…貴様ら2人は合格だ。貴様らの班はアルレルトを含む3人の班だ。先に現場へ行ってろ。」



    サシャコニー「はっ!」



    キース「さて、アルレルト。最後は貴様だ。始めろ。」



    アルミン「はっ!」







    アルミン「(これが最後のチャンスだ…絶対に…成功…してやるっ!!)」プラ-ン



    キース「…」



    アルミン「や…やった!でき…うわっ!」グルンッ



    ゴンッ



    アルミン「くっ…っつつ…」



    キース「アルレルト…立て。」



    アルミン「まだです…まだやれます!教官!自分はまだ…!」



    キース「立てと言っている。」



    アルミン「っ…!」



    キース「ベルトを外せ。これと交換しろ。」



    アルミン「は…はっ!」カチャカチャ



    キース「恐らく、ベルトの留め具が故障していたのだろう。こちらの不備として報告しておく。」



    アルミン「で、できました。」



    キース「もう一度、やってみろ。」



    アルミン「はっ!」






    アルミン「あれ…で、できる…」プラ-ン



    キース「合格だ。スプリンガーとブラウスと合流して、訓練を始めろ。」



    アルミン「はっ!!」



    キース「(留め具の故障に関わらず、安静を保った…アルレルト…土壇場で発揮する力…)」







    アルミン「出来た…僕にも出来た…やった!!!」



    コニー「おせーぞ、アルミン。」



    サシャ「退屈過ぎてお腹減りましたよ。」



    アルミン「あはは、ごめんね。それじゃあ、行こうか。」



  31. 36 : : 2020/05/07(木) 07:00:35
    投稿遅れてすいません!
    結構期間空いてしまいましたが…どうかお許しを…
  32. 37 : : 2020/05/07(木) 07:43:43




    クリスタ「前方に15m級!私は足を狙う!ベルトルトとジャンは様子を伺いながらうなじを狙って!」パシュッ



    ジャン「見かけによらず指揮官気取りかよ…」パシュッ



    ベルトルト「それには僕もびっくりしたよ…でも、今は点数稼ぎに集中した方がいいんじゃない。」シュゥゥ



    ジャン「てめぇもそんな貪欲な奴だったとはな…了解だ…!」シュゥゥ



    クリスタ「今よ!行って!」ザシュッ



    ベルトルト「ふっ!」ザシュッ



    ジャン「ちっ…おらよっ!!」ザシュッ



    ベルトルト「僕は腕をやったよ。これって討伐補佐に入るのかな…」パシュッ



    ジャン「知らねぇよ…そこの人形に聞いてみろ…あんたを倒すのに私は活躍してましたか?ってな…」






    ミカサ「前方15m級…右斜め前、7m級…マルコとミーナは7m級をお願い…」パシュッ



    マルコ「了解!」パシュッ



    ミーナ「うん!」パシュッ



    ミカサ「…」ザシュッ ザシュッ



    マルコ「す、凄い…足とうなじを一気に削ぎ落としに行ったんだろうけど…速すぎる…!」シュゥゥ



    ミーナ「マルコ!うなじよろしくね!」シュゥゥ



    マルコ「お、おう!」パシュッ



    ミーナ「やぁっ!」ザシュッ



    マルコ「ふんっ!」ザシュッ



    ミカサ「2人とも、大丈夫…次に行こう。」パシュッ



    マルコミーナ「うん!」パシュッ







    ライナー「前方に15m級2体!一体ずつ相手にするのは分が悪い!アニは一体の気をひきつけておいてくれ!」パシュッ



    アニ「…」パシュッ



    ライナー「アニ!単独行動はよせ!」シュゥゥ



    ユミル「へっ…飼いづらい女だねぇ…飼い主さんよぉ…それとも逆だったか?」ケラケラ



    ライナー「おふざけは終わってからにしろ…ユミル、お前は足を狙ってくれ!」



    ユミル「あたしもあんたに飼われる気はないんだよ」パシュッ



    ライナー「お前ら…」パシュッ



    アニ「…」ザシュッ



    ユミル「よっと。」ザシュッ








    クリスタ「今ので6体目!いいペースだよ!みんな!」シュゥゥ



    ジャン「あー、そうだな。」シュゥゥ



    ベルトルト「でも、大体ミカサの班に取られてるよね。」パシュッ



    ジャン「あぁ、あいつは"優秀”だからな。エレン様の傍にお仕えしてるだけはあるぜ。」ケラケラ



    クリスタ「(エレン…そういえばエレンの事見かけないな…何やってるんだろ。)」パシュッ



    「い…!…スタ!前を見…!」



    クリスタ「えっ?」



    ゴンッ



    ジャン「おいおい、さっきまで指揮官気取りしてたやつが木にぶつかるなんてマヌケな事あるかよ!」シュゥゥ



    ベルトルト「でも、立体機動装置が木に直撃してたよ。受身を取ってたのは不幸中の幸いかな。」シュゥゥ



    ジャン「呑気に解説してる場合か!助けに行くぞ!」パシュッ



    ベルトルト「うん。」パシュッ







    クリスタ「いつつ…早く…ワイヤーを…」カチッカチッ



    クリスタ「で、出ない…!そんな…!」



    刹那、今までの記憶を遡るような感覚に陥る。



    クリスタ「これ…は…」



    クリスタ「(地下街で過ごした日々…壁が破られたあの日…エレンと出会ったあの日…お母さんと過ごした日々…)」



    クリスタ「これが…走馬灯…?私…死ぬの?」



    パシュッ



    クリスタ「炎の水、氷の大地、砂の雪原…見てみたかったなぁ…」



    「死ぬにはまだ早いぞ。クリスタ。」



    ガシッ



    クリスタ「この声…エレン…?」



    エレン「これで分かったか。寝不足は禁物…と。」シュゥゥ



    クリスタ「エレン…助けてくれた…?」



    エレン「いい加減目を覚ませ。減点になるぞ。」シュゥゥ



    クリスタ「うぅ…良かった…私…死んじゃうかと…ううっ…」



    エレン「俺も、クリスタも、死なねぇよ…外の世界を見るまではな…」パシュッ



    クリスタ「…うん!」ギュッ








    キース「なるほど、とりあえず立体機動装置を1つお釈迦にした理由は分かった。ただ…」



    クリスタ「うぅ…」



    キース「自らの誤操作で事故を起こした挙句、イェーガーに助けられた、と。」



    クリスタ「は、はい…」



    キース「……イェーガーに感謝するんだな。」



    クリスタ「は、はい!」



    キース「戻れ。」



    クリスタ「はっ!失礼いたしました!」







    キース「(偶然レンズの元にいたと考えるべきか…否か…イェーガー…やはり貴様はグリシャの息子だ。)」







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Ryokinng1219

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