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灰原「そういえば……」

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  1. 1 : : 2017/11/17(金) 15:37:35
    ~阿笠博士宅~


    コナン「え? 休校?」

    灰原「先生の話を聞いてなかったの? 明日から一週間、米花町すべての小中学校は休校になるらしいわ」

    コナン(今読んでる推理小説のトリックを考えてて全く聞いてなかったな……)

    コナン「すべての小中学校? そんなことがあるのか?」

    灰原「前代未聞ね。だけどそうらしいわよ」

    博士「なんとも不思議じゃのう。ワシも今まで生きてきてそんなことはなかったんじゃが……」

    コナン「政府のお達しってことだろ? こりゃなにか事件でも起こったか……」

    灰原「米花町に危機が迫っているとでも?」

    灰原「そんな映画みたいなことが起こるわけないじゃない」

    コナン「だが考えてみろ。一週間もすべての小中学校が休校になるなんて、よっぽどのことがない限りあり得ないぞ」

    博士「とにかくワシらのほうでも調べてみる。とりあえず蘭くんを心配させないためにも今日はもう帰りなさい」

    コナン「あぁ、そうするよ」

    コナン「じゃあな灰原」

    灰原「えぇ、さようなら」


    ~毛利探偵事務所~


    小五郎「おい蘭、明日から一週間、メガネ坊主の小学校は休校らしいがお前のとこはどうなんだ?」

    蘭「私のところは休校じゃないわ。もちろん部活もあるし」

    小五郎「そうか。そういえばメガネ坊主はどこだ? 明日から休校だからって浮かれて遊んでるのか?」

    蘭「たぶん博士の家にいると思うけど……夕飯までには帰ってくるって言ってたからもうそろそろ帰ってくるんじゃないかしら」

    小五郎「心配させやがって。まぁ理由は警部殿にも聞いてみるが、米花町のすべての小中学校が一週間も休校だなんて何か起こったとしか考えられんからな」

    蘭「大げさよお父さん。大事件が起こったなら私たちのところも休校になるでしょ。それに……」

    コナン「ただいまー」ガチャ

    蘭「……グッドタイミングねコナンくん! 今から夕飯作るからちょっと待っててねー」

    コナン「ありがとう蘭ねーちゃん」

    小五郎「おいコナン、明日から休校なんだろ? 何か聞いてないのか?」

    コナン「うーん、僕もさっき聞いたばかりなんだ。だからよく分からないや」

    小五郎「あんま外をウロつくんじゃねぇぞ。一週間も休校なんて緊急事態だからな」

    コナン「うん、そうするよ」
  2. 2 : : 2017/11/17(金) 15:44:08
    ~翌日~
    ~阿笠博士宅~


    コナン「どうだ博士? 何か分かったか?」

    博士「それがのぉ、ネットにも何も載ってないんじゃよ。今は哀くんが政府の回線にハッキングをかけているところじゃ」

    灰原「朝起きてから駅前のコンビニに行ったけれど、特に変わった様子はなかったわ。いつも通りの平日よ」

    コナン「俺もここに来る途中で特に変わったことはなかったな」

    コナン「そういえば少年探偵団のあいつらは?」

    博士「親御さんから休校だから外には出せないと連絡があったよ。まぁ当たり前のことじゃがな」ハハハ

    灰原「ま、一週間も休みじゃ暇でしょうし、私はハッキングがてら研究室にこもるとするわ。邪魔しないでね」

    コナン「おいおい灰原、相変わらず冷めた野郎だな……」

    灰原「なに? 私とやりたいことでもあるの?」

    コナン「いや、そういうわけじゃ……」

    灰原「じゃあ何か分かったら教えるわね」

    博士「分かった。たまには上にも顔を出すんじゃよ」

    灰原「分かってるわ。そこの名探偵さんも私と一緒にいたいようだし」フフフ

    コナン「おいおい……」ハハハ…

    博士「それにしても新一、どうなんじゃろうな? 何もないなら休校になんてなるわけないしのぉ」

    コナン「まぁ何も起こらないに越したことはねーしな」

    博士「そうじゃが……」

    コナン「何か新しい発明はないのか? 複数の犯人を一網打尽にできるメカとかよぉ」

    博士「まだ試作段階じゃが、『ライフル型リコーダー』というモノを開発しておるよ」

    コナン「『リコーダー型ライフル』?」

    博士「ランドセルとリコーダーが一緒になっておってな、ランドセルの外側にリコーダーが装備されておる」

    博士「そしてランドセルの中には犯人が身動きできないように開発された特殊な蜘蛛の巣状のネットがストックされておるんじゃ」

    コナン「また仰々しいメカだな。見せてくれよ」

    博士「ちょっと待っとれ。持ってこよう」

    コナン「頼んだぜ」

    博士「これじゃ」ガサゴソ

    コナン「たしかにただのランドセルに見えるな」

    博士「そうじゃろう? とりあえずこのランドセルを背負いなさい」

    コナン「こうか?」ヨイショ

    博士「そうじゃ。そして横についてるリコーダーを取りなさい」

    コナン「はい」ガシャ

    博士「ほれ、リコーダーがランドセルと繋がっておるじゃろう。その管を通してネットが発射されるんじゃ」

    コナン「撃ってみていいか?」

    博士「ならばこのダンボールに向かって撃ってみなさい」

    コナン「いくぞ」バシュッ!

    ダンボール「」ガンジガラメ

    コナン「おぉ! すげぇなこれ!」

    コナン「何発撃てるんだ?」

    博士「三発じゃ。ボール射出ベルトでは一人しか倒せんだろう? これと組み合わせれば最大で四人の犯人を倒すことができるんじゃ」

    コナン「ありがとな博士。さっそく使わせてもらうぜ」

    博士「まだ試作段階だと言ったろう? これには欠陥があるのじゃ」

    コナン「どんな?」

    博士「装填に五分かかるのじゃよ。その間に犯人に逃げられてしまうじゃろう……」

    コナン「致命的だな……」

    博士「なかなか複雑なメカなんじゃ……」

    灰原「江戸川くん! 大変よ!」タタタッ!

    コナン「灰原、戻ってくるのが早いな」

    コナン「どうした?」

    灰原「今米花町について調べていたんだけれど、政府にハッキングをかけたらとんでもない指令が出ていたわ」

    コナン「指令?」

    灰原「えぇ。この先一週間、米花町には自衛隊が派遣されるそうよ。なんのためかは分からないけれど」

    コナン「自衛隊だと? どう考えても何かあったとしか考えられねぇな」

    灰原「しかも完全隔離されるそうよ。明日には交通インフラは全て停止、二日後には外出禁止命令も出るみたい」

    コナン「クソッ、どうなってるんだ?」

    博士「外出禁止命令となるとかなりの事件じゃな」

    灰原「えぇ。ついにあなたは米花町全体を巻き込むほどの事件を呼び寄せてしまったらしいわね、名探偵さん?」

    コナン「そんなこと言ってる場合かよ。すぐに蘭に連絡しねーと!」

    灰原「高校と大学に休校の通知は出ていないわ。私立が多いから仕方がないわね」

    コナン「とりあえず蘭に電話する」

    コナン「変声機っと……」

    コナン「蘭の電話番号は……」ピポパ

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