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ニューヨークでの出来事 ~工藤新一への挑戦状~

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  1. 1 : : 2017/06/29(木) 10:28:35




    皆さんこんにちはこんばんは、進撃のMGSです。




    今回は、もしドラマ古畑任三郎の犯人が、工藤新一と対決することになったらどうなるか、それをSSにしてみようと思いますw

    またしても自己満足な作品ですが、お付き合いいただけたら幸いです




    どうぞ、よろしくお願いいたします。




  2. 2 : : 2017/06/29(木) 10:33:40














    ___________それは、ニューヨーク行きの夜行バスの中で起こった出来事である。







  3. 3 : : 2017/06/29(木) 10:35:31





    蘭「ねぇ、あとどれくらいで着くかな?」

    新一「ひと眠りすりゃ着くだろ? ったくテンションたけぇな。」





    これからニューヨークに行くとあって大はしゃぎする蘭に、新一は大きなあくびをした。

    新一の両親である優作と有紀子の計らいもあり、四人でアメリカへと旅行することになったのであるが、優作曰く手違いで新一と蘭、優作と有紀子は別々の深夜バスに乗ることになってしまった。




    新一(親父の奴、余計な事しやがって・・・・・・。)




    もちろん優作の意図を見抜けない新一ではない。

    さらに、二人きりとあって舞い上がっている蘭のことを、微笑ましくも少しうっとうしいと思っていたところなのである。





  4. 4 : : 2017/06/29(木) 10:37:27





    蘭「ねぇ、新一?」

    新一「今度は何だよ?」




    今度は声を潜めて話しかけてくる蘭。

    蘭のいろんな表情が見れるから一概に嫌というわけではないものの、その度にイタズラ好きな優作や有紀子のニヤケ面が浮かんで来るので、ついぶっきらぼうに答えてしまう新一。



    そういえば今日の蘭は一段と可愛い服を着ているなぁと服に目をやると、今度は蘭から。




    蘭「ちょっと、どこ見てるのよ?」

    新一「え? いや・・・・・・お前の服見てただけだって!」


    蘭「もう!」




    少しふくれっ面をする蘭から顔を逸らす新一。

    優作や有紀子の思惑通りに動かされるのも気にくわなかったが、頬を少し赤らめてるのを蘭に見られたくなかったからである。


    そして、顔を逸らしたまま新一は蘭に話しかけた。





  5. 5 : : 2017/06/29(木) 10:38:35






    新一「で、なんだよ?」

    蘭「ねぇ、あの斜め前に座っているあの人・・・・・・日本人じゃない?」




    蘭がこっそり指をさす方向を見るとそこには、青いコートに黒い大きなサングラスをかけた、美しい女性が座っていた。

    どこか儚げな雰囲気を纏ったミステリアスな女性で、浮世離れしている感すらあった。





    新一「どうなんだろうな~・・・・・・。髪は確かに黒いけどよ~・・・・・・。」





    いまいち確証の持てない新一であったが。





    女性「・・・・・・ハックシュンッ!」


    蘭「今の聞いた? 新一?」

    新一「ああ。ハックシュンなんてくしゃみをするのは日本人しかいねぇ。」





    人間、海外を旅しているときに同じ国の出身者に出会えれば、それだけでうれしいものである。

    新一も蘭も嬉しそうに席を立ち、斜め前の二人掛けの座席に一人で座っている女性に声をかけた。





  6. 6 : : 2017/06/29(木) 12:06:33






    蘭「あの・・・・・・?」

    女性「はい?」


    蘭「日本人の方、ですよね?」

    女性「ええ、そうですけど?」


    蘭「やっぱり! 良かったぁ!」

    新一「すいません、てっきり日本人俺たちだけだと思ってたんで。あ、隣座っても?」


    女性「どうぞ?」





    座席は二人掛けだったので、蘭が女性の隣に座り、通路を挟んで反対側に新一が座った。

    サングラスを外したその女性は細身で、すっと背筋の伸びた、それでいてどこか儚げな、そんな第一印象を二人に与えた。






    蘭「そういえば自己紹介がまだでしたね? 私、毛利蘭って言います。」


    のり子「鵜飼です。よろしくね、蘭ちゃん。

    あなたのボーイフレンドのお名前を聞いてもいいかしら?」


    蘭「!? ボ、ボーイフレンドだなんてそんな!?」






    顔を赤めて慌てふためく蘭を見て得した気持ちになりながら、自己紹介を始める新一。






    新一「俺、工藤新一って言います。」


    のり子「あら? もしかして、あの高校生探偵の?」

    新一「シー・・・・・・ッ! そんな大声で言わないでください。」


    蘭「っもう、新一は相変わらずなんだから。」






    幼馴染みのいつもの自意識過剰に、蘭はあきれた表情を浮かべた。

    そんな二人を微笑ましいといった様子で眺めるのり子。





    やがて三人は、ここに居るいきさつを話し始めた。


    新一が両親に嵌められて蘭と二人でバスに乗る羽目になった件に差し掛かると、のり子は静かに微笑んだ。





  7. 7 : : 2017/06/29(木) 12:07:42







    のり子「仲がいいのね、二人とも。

    ふふ、羨ましいわ・・・・・・。」



    新一「ところで、日本にはいつお帰りに?」

    のり子「こっちに住んでるんです。」


    蘭「!? それって素敵ですね!」





    目をキラキラと輝かせる蘭。

    一方ののり子は、相変わらず繊細な笑みを浮かべたままであった。





    のり子「こっちに来てもう12年になるんです。

    ニューヨークに6年、その前はサクラメントに。」



    新一「ほぇ~・・・・・・。」

    蘭「私たち、テレビでしか見たことないですよ~。」






    二人の日常からは考えられないニューヨークの暮らし。






    新一(ニューヨークで蘭と二人暮らしかぁ・・・・・・。)

    蘭(新一と二人でニューヨーク・・・・・・。)






    この二人、考えることは大体同じである。






  8. 8 : : 2017/06/29(木) 12:08:14







    蘭「あ、そうだ。」



    思い出したように声を上げる蘭。

    すると、懐からトランプを取り出し、カードをシャッフルし始めた。





    蘭「こんなこともあろうかと、トランプを持ってきたんです!」

    新一「お前、準備良いな?」


    蘭「折角ですから、一緒に“ダウト”やりません?」





    蘭がそういうとのり子もその気になったらしく、「良い暇つぶしになりそうね。」と蘭が配り始めたカードを受け取った。





    新一「じゃあ俺から行くぜ? い~ち!」

    蘭「に!」


    のり子「さん。」





    ――――――


    ―――


    ―――――――

    ―――






    ―――――――――――


    ――――――
    ――――――――――




    ―――





  9. 9 : : 2017/06/29(木) 12:09:01







    蘭「はち! これであがり!」

    のり子「あらあら、また負けちゃったわね、名探偵さん?」


    新一「・・・・・・。」





    あからさまに悔しい顔を浮かべる新一。



    まぁ結果は新一のボロ負けで、後は蘭が勝つかのり子が勝つかを繰り返していたわけである。

    惨敗の連続で嫌気がさしたのか、実に大人げない態度で新一は「もう止め止め!」とわめき始めた。






    蘭「もう、仕方ないんだから!」

    新一「ババ抜きにしようぜ、ババ抜き!」





    頬をぷくっと膨らませつつもカードを切る蘭。

    蘭がちょっと不満そうにカードを切って配っている間に、のり子は新一に尋ねた。






  10. 10 : : 2017/06/29(木) 12:10:10







    のり子「ねぇ名探偵さん?」

    新一「えっと、何か?」


    のり子「名探偵さんは今までにいくつの事件を解決してきたのかしら?」

    新一「数えきれないですよ。」


    のり子「解決できなかった事件ってあるんですか?」






    すると、新一は少しかっこつけるように笑って答えた。






    新一「俺に解けない謎はないかな。


    この世に完璧なんてもんはない。

    絶対どこかで歯車がかみ合わなくなるものなんだ。」






    新一の自信に満ちた表情に蘭が少しあきれたような表情を浮かべる中、のり子も応じるように静かな笑みを浮かべる。






    のり子「大した自信ね、名探偵さん。」

    新一「なんたって探偵だからな。」


    のり子「じゃあ、完全犯罪はこの世にはありえないということですね?」




    新一「頭のいい犯罪者はいるけどな。

    最後の最後でミスをやるんもんなんだ。


    完全犯罪なんざ簡単にできるものじゃないんだよ。


    よし、いいカードが来たな!」





    蘭から配られたカードの中にジョーカーが混じってたので思わず取り繕う新一に、のり子はこんなことを語り始めた。






    のり子「名探偵さん。じゃあ面白い話してあげましょうか?」

    新一「面白い話?」






    のり子「私やったことがあるんですよ? 完全犯罪。」







  11. 11 : : 2017/06/29(木) 12:11:12









    ___________一瞬、新一と蘭の時間が止まった。








    蘭が驚愕の表情を浮かべる中、ややあって新一はなんとか笑顔を浮かべ、のり子にこう尋ねた。




    新一「完全犯罪って・・・・・・。

    一体どんな悪さを?」




    のり子「・・・・・・人を殺したの。」








    ___________息を呑む二人。






    のり子・ケンドール・鵜飼は、静かな笑みを湛えて二人を見つめていた。








  12. 12 : : 2017/06/29(木) 12:12:34







    のり子「・・・・・・・・・・・・嘘。私の友達の話。」





    ややあって、のり子が再び話を切り出した。





    のり子「私の友達でね、殺人を犯した人間がいるんです。

    でも彼女は今も、こっちの世界で楽しくやってる。


    つまり完全犯罪ね。」






    このあまりにも衝撃的な告白に、新一は内心、炎を燃やし始めていた。






    新一「その友人は、逮捕されなかったと?」




    のり子「正確には逮捕されて裁判にかけられたんだけど、評決は無罪。

    この国では、一度無罪になった人間は、もう二度と同じ事件で裁かれることはないんです。


    ご存知ですか?」




    新一「知っています。」





    のり子「ですからね。もう誰も、彼女を裁くことは出来ない。

    これこそ、完全犯罪じゃありません?」






  13. 13 : : 2017/06/29(木) 12:13:17







    工藤新一へと叩き付けられた挑戦状―――――・・・・・・・・・・・・





    のり子「詳しく聞きたい?」

    新一「・・・・・・・・・・・・聞かせてください。」





    のり子「いいわ。



    じゃあ名探偵さん、こうしましょう。

    私が事件が説明をするから、あなたは謎を解くの。




    彼女がどうやって完全犯罪をやり遂げたのか――――――・・・・・・・・・・・・。」







    ___________アームチェア・ディテクティブという言葉がある。





    それは、部屋から出ず、あるいは現場に赴くことなく事件を推理、解決する探偵のことを指す。





    今、工藤新一が挑まれた完全犯罪の謎。

    その唯一の手掛かりは、のり子・ケンドール・鵜飼の言葉だけ。



    新一はこの完全犯罪を、バスの座席の上で解き明かさなくてはならないのである。







    のり子「良い暇つぶしでしょう?」

    新一「おかげで、退屈しないで済みそうですよ。」


    蘭「新一・・・・・・。」






    蘭が不安そうな目で見つめる中、席を替わってのり子の隣へと座る新一。

    こうして、名探偵工藤新一は、椅子に座っての推理を始めたのである。






  14. 14 : : 2017/06/29(木) 17:45:38
    期待であります!!
  15. 16 : : 2017/06/30(金) 09:35:11
    >>14
    お気に入り登録までありがとうございます(≧▽≦)
  16. 17 : : 2017/06/30(金) 09:35:20







    まず新一は推理をするにあたって、その“友人”のことについて尋ね始めた。






    新一「彼女の名前は?」

    のり子「そうね・・・・・・匿名希望にしといてくれます?」


    新一「アメリカ人?」


    のり子「いえ、日本から来ている方です。

    そうね、とりあえず良い子ちゃんにしてくれます?」



    新一「良い子ちゃん? ったく、仕方ないな・・・・・・。」



    のり子「彼女は大学を出てこっちに来て、こっちの出版社に勤めて、結婚もこっちでしたの。

    モントレーの片田舎の小さなおうちに住んでいたわ。」





    新一「それで・・・・・・“彼女”は誰を殺したんです?」





    一瞬流れる沈黙。

    それから、のり子は静かに新一の問いに答えた。





    のり子「・・・・・・旦那さん。」



    蘭「そのお友達が、旦那さんを?」

    のり子「そう、アメリカ人の。彼は小説家で、結構売れっ子だったわね。」





  17. 18 : : 2017/06/30(金) 09:36:10







    ショックを受けている様子の蘭を気遣う新一。

    それから新一は、再びのり子に問いかける。






    新一「それで、一体どうやって旦那さんを?」

    のり子「毒を飲ませたの。」


    新一「場所は?」

    のり子「自宅。」


    新一「いつのこと?」

    のり子「6年前。」






    すると、新一は膝の上に雑誌を見開いて拡げ、そしてトランプを手に取った。

    カードを一枚引いて、のり子に見せる新一。


    それは、スペードのキングであった。




    新一「事件を整理してみましょう。このカードが旦那さんです。」




    そういうと、自宅に見立てた雑誌に、夫に見立てたスペードのキングを置く。

    同じように、良い子ちゃんに見立てたハートのクイーンをキングの隣に並べる。




    のり子「あと、家政婦さんがいるわ。」

    新一「じゃあ家政婦さんはこのカードで。」




    家政婦に見立てたハートのジャックを並べる。





    のり子「それだけです。」


    新一「良かった。家政婦さんが20人くらいいたらどうしようかと。」

    のり子「ふふっ。」


    新一「じゃあ話を続けてください。」

    のり子「どこから話せば?」





    新一は少し考え込み、それからこう答えた。






    新一「それでは、その日に起こったことを、できるだけ詳しく教えてもらえませんか?」






  18. 19 : : 2017/07/02(日) 08:59:17






    のり子「確か五月頃だったかしら。」





    のり子は事件のあった日のことを振り返り始める。





    のり子「その日彼女は友達を呼んで、お茶をご馳走したの。」


    新一「日本人ですか?」

    のり子「地元の人です。ドラッグストアで働いている女の子。」



    新一「じゃあ、これがお友達ということで。」






    先ほど引かされる羽目になったジョーカーを友人に見立て、雑誌の上に並べる。






    のり子「二人は居間で世間話を。」


    新一「世間話。その時ご主人は?」

    のり子「書斎で仕事を。」





    それを聞いてキングのカードを雑誌の右上に置く新一。






    新一「家政婦さんは何をしてました?」

    のり子「キッチンでローストビーフを焼いてました。」


    新一「夕食の支度をしていたんですね。」






    同じようにハートのジャックを、今度は雑誌の左下に置く。


    雑誌の中央にはハートのクイーンとジョーカー。

    つまり話し込んでいる良い子ちゃんとその友達である。






  19. 20 : : 2017/07/03(月) 13:31:46






    のり子「この話って関係あるの? 名探偵さん?」





    のり子の素朴な疑問に笑みを浮かべる新一。




    新一「ええ、何がヒントになるかは分かりませんからね。」

    蘭「探偵の考えることは分からないわ。」





    蘭が首をかしげる中、のり子は話を遮ったことを謝りつつ、話をつづけた。





    のり子「ローストビーフは家政婦さんの得意料理だったはずよ?」

    新一「そういえばお友達とはどんな世間話を?」


    のり子「大体は、旦那さんの話。あ、彼女大ファンだったんです。ご主人の小説の。」





    思い出すように右手を顎に当てるのり子。





    のり子「そう思い出した! それで写真の話になって!」

    新一「写真?」


    のり子「本の裏表紙に載ってるポートレート。彼、写真じゃ大男だけど、ほんとは奥さんより背が低かったの。」



    蘭「えっ? 奥さん大きいんですね?」

    新一「いやアメリカ人だから大きいってわけじゃねぇだろうがよ。」





    新一と蘭のやり取りにのり子も思わず微笑む。




    のり子「ふふ、アメリカ人にしては小柄な方ね。」

    新一「隠してたってわけですね。」


    のり子「ちびっ子じゃ恋愛小説は売れないみたい。」





    皮肉交じりにそう語るのり子の目線は、まるで遠くを望んでいるかのごとくであった。






  20. 21 : : 2017/07/03(月) 13:42:50






    のり子「でも、彼女どうしても信じないの。」

    新一「会われたことがなかったんですね?」



    のり子「それで、今度紹介することに。その日はほら、仕事してたから。

    ・・・・・・こんな話でも参考になります?」



    新一「全然なります! 続けてください。」





    少し目を輝かせる新一に、のり子は話をつづける。






    のり子「彼女が帰ったのが、5時頃だったかしら。

    入れ違いに旦那さんが下りてきた。」





    新一がジョーカー(友達)を雑誌の左下に追いやり、スペードのキング(旦那さん)を雑誌の中央、ハートのクイーン(良い子ちゃん)の右隣に並べる。





    のり子「良い子ちゃんは旦那さんと二人でコーヒーを飲みました。

    そしたら旦那さん、急に苦しみだして。」



    蘭「急に・・・・・・。」

    新一「突然か・・・・・・。」



    のり子「そのまま救急車で運ばれて、結局その日のうちに、病院で・・・・・・。」






    新一「・・・・・・・・・・・・お亡くなりになったと。」





    ぽつりとそう呟き、新一はそのままスペードのキングのカードを裏返した。






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