ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

この作品は執筆を終了しています。

オリキャラ達のコロシアイ学園生活 3章

    • Good
    • 2

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2017/11/10(金) 23:16:15



    第三章です。


    三章はさとりーさんが担当します。ではではさとりーさんよろしくお願いします!


  2. 2 : : 2017/11/13(月) 20:56:05


    さとりーさんが辞退したため現在代役を検討しています。しばらくお待ちください
  3. 3 : : 2017/11/14(火) 17:49:48


    KAI「えー、さとりーさんの代役で書くことになったKAIです」

    KAI「話の内容が詰まったり、執筆が遅くなるかもしれませんが……そん時は、そん時で、よろしくっす」




    KAI「 それは


    ss作家にしては…


    あまりにも無責任過ぎる


    発言だった…


    使用人姉妹が没案になったことを……


    未だに、


    引きずっている…」CV石塚運昇を意識したKAIボイス


    スイッチ「とっとと書かんかーい!!」


    KAI「グハッ!」~┻━┻)`Д゚).・;'∴



  4. 4 : : 2017/11/14(火) 19:21:27
    と言う訳でKAIさんよろしくお願いします
  5. 5 : : 2017/11/14(火) 21:01:33






    … 








    …… 







    ……… 




    『俺達なら、平和で理想の国を作って行ける。俺達ならきっと…』


















    気に食わねぇ……












    最初に出会った時、"ソイツ"に懐いた印象は、そんな感じだった。




    正義感が強くて、お節介で、不器用のくせして、夢だけはバカでかくて……




    いっつも、俺達の一歩先に行って、引っ張って導いてくれる……







    俺と真反対な"ソイツ"に嫉妬したんだ…






    だけど…







    そんな真っ直ぐな"ソイツ"に憧れて、"ソイツ"と一緒に肩を並べたいと思って、初めて人に嫌われたくないと思った……






    "ソイツ"となら……俺の事を親友と呼んでくれた"コイツ"となら 、共に歩んで行ける……そう思っていた…










    それなのに……








    なんで…







    なんで…よりによって……………










    ……………




    ……









  6. 6 : : 2017/11/14(火) 21:31:36



    _第3章_
    追憶の断片と、絶望の断片と・・・ (非)日常編


  7. 7 : : 2017/11/15(水) 12:21:29




    キーン♪コーン♪カーンコ~ン♪♪



    モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』











    五十鈴「…………」


    (もう、朝か…)


    五十鈴「…………」


    五十鈴「おはよう…」




    ふと、机に置かれた集合写真の入ったフォトフレームを手に持つ。




    (必ず…、必ず、皆でここから脱出するから…)


    (よしっ!)




    パンッ!パンッ!


    頬を叩き、気持ちを整理させる。




    五十鈴「早く準備して食堂に向かおう…。皆も待っている筈だ…」








  8. 8 : : 2017/11/15(水) 12:45:20







    ー廊下ー




    食堂に向かおうと部屋の扉を開けた。


    だけど、次の瞬間……


    一体、ついの時代の少女マンガのような恋愛シチュエーションが、俺を待っていた。





    ドンッ!





    ?「ッ!?」








    五十鈴「わ、悪い…大丈夫か?」





    ユキ「ッ…ッ!」コクコク




    俺は、床に尻餅を付いている、ナツムラに手を差し伸べ、手を引っ張り上げる。




    五十鈴「悪い、ちょっとよそ見してた。その…怪我とかしてないか?」


    ユキ「…ッ!」フルフル


    五十鈴「そうか…?」


    (喋れないのは仕方がないけど…)


    (正直、ナツムラとの意志疎通を何とかしないとな…)




    そんな事を思いながら、ふと…ナツムラの頭に目をやると…




    五十鈴「あ、そのヘヤピン…」




    ナツムラの髪の左サイドに…以前まで、九十九が着けていたヘヤピンだった。




    五十鈴「凄く…似合ってるぞ、それ…」


    ユキ「…///」コクンッ…




    若干、ナツムラの頬が赤くなっていたが、ゆっくりと頷いた。


    ありがとう…って言ったのかな?




    五十鈴「皆も待っているだろうし、そろそろ…食堂に向かうか」


    ユキ「ッ!」コクンッ



    ナツムラと一緒に食堂に向かおうした時、



    ?「おはようございます。二人とも…」




    後ろから声をかけられた。



  9. 9 : : 2017/11/15(水) 13:22:25




    五十鈴「……鴉間…?」


    ユキ「ッ!!」ビクッ!




    ナツムラが俺の背中に隠れる。


    ナツムラが驚くにも無理はないか……昨日の豹変ぶりを見れば…




    鴉間「昨日は、見苦しいところを、お見せして、申し訳ございません」


    鴉間「何分…勘違いだったとはいえ、正義を前にして、少々興奮してしまいまして……」


    五十鈴「正義…?」




    昨日の面影を感じさせない、出会った当初の、俺達が知っている鴉間に戻っていた。


    まるで、昨日の事など無かったかのように…




    ユキ「…ッ…ッ!」ビクビク


    鴉間「おっと」


    鴉間「どうやら、ナツムラさんを怯えさせてしまった様ですね」


    鴉間「安心してください。僕は、別に…ナツムラさんに危害なんて加えませんよ」


    鴉間「貴女が殺人を犯さなければの話ですが…」


    ユキ「ッ!!」ビクッ!


    鴉間「先に行っています」



    そう言い残すと…鴉間は、先に、食堂にへ向かった。



  10. 10 : : 2017/11/15(水) 14:54:40




    五十鈴「……………」


    五十鈴「ナツムラ…?」


    ユキ「…ッ!…ッ!」ビクビク




    俺の背中で縮こまり…強く、俺の腕を握りしめていた。


    よっぽど鴉間が、怖かったんだろう…。


    震えが、腕から伝わってくる。




    五十鈴「大丈夫だ。もう行ったぞ」


    ユキ「…ッ……?」


    五十鈴「安心しろ、俺がいるから…。もう、誰も死なせないようにするから…」


    五十鈴「皆で、この学園を出よう」


    ユキ「………」コクコク








  11. 11 : : 2017/11/15(水) 23:35:25







    ー食堂ー




    蜜火原「あ!いっちゃんとユッキー!オッス!オッス!」


    五十鈴「ああ、おはよう、蜜火原」


    ユキ「…ッ!」コクコク


    九鬼「おう!和真にユキ、早く来いよ!」


    五十鈴「今いくよ」


    ユキ「ッ!ッ!」


    蜜火原「…………」


    五十鈴「…?どうした、蜜火原?」


    蜜火原「良かった…。昨日のこと、引きずってないみたいで……」


    蜜火原「うん!安心した!」


    五十鈴「いつまでも落ち込んでたら…九十九や皆に顔向けなんてできないからな!」


    九鬼「和真、今のテメェーの面、カッコいいぜ。一夜見ないうちに、漢になったじゃねーか!」


    九鬼「……昨日は、その……殴って悪かったな…」


    五十鈴「気にすんなって、お前に殴られてなかったら…きっと、ウジウジしっぱなしだったと思う……」


    五十鈴「だから、殴ってくれてありがとう…」



  12. 12 : : 2017/11/16(木) 01:57:53





    箱田「何が、殴られてありがとうなんだよ。バカなの?ホモなの?ゲイなの?死ぬの?」


    蜜火原「まなちゃん!男同士の友情がわからねーのか!?」


    箱田「まなちゃんいうな!この年がら年中花畑野郎!」


    炎村「その辺にしとくんだぜ、蜜火原さんとまなちゃん」


    鳳「そうですよ、まなちゃんさん」


    箱田「だから、まなちゃん言うなって!!」


    蜜火原「こんなにも、カッコよくて可愛いあだ名なのに……まなちゃんって欲張りさんだな!」


    箱田「誰も欲張ってねーよ!」


    九鬼「よせよせ風吾。流石に、まなちゃんが可哀想だろ」


    五十鈴「皆も、まなちゃんを揶揄(からか)うはよそうぜ」


    ユキ「ッ!ッ~!」ニコニコ


    箱田「テメェー等!絶対わざといってんだろ!?」


    箱田「チッ!…ったく、なんか…調子狂うな///……」







  13. 13 : : 2017/11/16(木) 08:32:03













    矢吹「なんて楽しそうな輪なんだろう…。」


    矢吹「一体、あの輪の中にいる人達が、後、何人死ぬのかな~?」


    矢吹「楽しみだな~」





    鴉間「朝から不謹慎ですよ、矢吹君」


    矢吹「やぁ鴉間君~、グットモーニング♪」


    鴉間「ええ、おはようございます」


    矢吹「……………」


    鴉間「どうかしましたか?」


    矢吹「いや~別に~」


    矢吹「ただ、昨日は、僕を殺したそうだったのに…」


    矢吹「まるで、昨日の事なんて、無かったかのような振る舞いだったから~?」


    矢吹「もしかして、昨日の素晴らしい出来事と僕に向けていた殺意を忘れちゃったの?」


    鴉間「…いいえ、昨日の事は良く覚えてますよ?」


    矢吹「じゃあだったら~」


    鴉間「昨日の疑ってすみませんでした」


    矢吹「?」





  14. 14 : : 2017/11/16(木) 09:53:21


    鴉間「鈍ってたんですよ…」


    鴉間「まさか……"記憶の一部"を奪われていただけで、こんなにも鈍るとわねぇ……」


    矢吹「それって、もしかして…」


    鴉間「ええ…。モノクマが、僕達に浴びせた、思い出しライトです」


    鴉間「この学園に来て、ずっと感じていた違和感はそれでした」


    鴉間「でも、たかが記憶を奪われていただけで、使命を忘れていたなんて……」


    鴉間「以前の僕を、殴り飛ばしたい気分ですよ」


    鴉間「そのお陰で、混乱して貴方を疑ってしまった…。本当に申し訳ございません」


    矢吹「いや、僕は気にしてないし。殺意を向けられるなんて、早々無いからね~。新鮮だったよ」


    矢吹「因みに聞くけど、君はどんな記憶を奪われていたんだい~?」


    鴉間「正義ですよ」


    矢吹「正義?」


    鴉間「ええ、僕は正義の使者です。この国を平和に導く者です」


    矢吹「…っぷ!」


    矢吹「くくッ…っぷ……ごめん…ッ」クスクス


    鴉間「何かおかしいですか?」


    矢吹「いや、あまりにも予想外の回答だったからさ…つい……」


    矢吹「……………」


    矢吹「ハァ…呆れた……。てっきり、僕の同族かと思ってたのに…」


    矢吹「失望したよ~」


    鴉間「失望しましたか?」


    矢吹「だって…くく…ッ!正義の使者って…、ぷッ…!その歳でよく名乗れるね…っ、恥ずかしくないの?」クスクス


    鴉間「いいえ、事実ですから…」


    矢吹「残念だ…。君なら、僕の気持ちを理解してくれる人かと思ったのにな~」


    鴉間「そのようですね。実際に僕も、貴方みたいな、威張り散らしたヘタレと一緒にされなくて光栄です」





    矢吹「……は?」




  15. 15 : : 2017/11/16(木) 12:01:54


    矢吹「……………」


    矢吹「何か言った?」


    鴉間「ええ、ヘタレと言いましたが、何か?」






    矢吹「……………」





    矢吹「僕がヘタレ?ヘタレ……?何言ってるのかな~?」





    矢吹「ヘタレ……ヘタレねぇ~」





    矢吹「確かに~、君の言う通り、昔はヘタレだったけど………今の僕は違う…」


    矢吹「決して、ヘタレなんかじゃあ…」













  16. 16 : : 2017/11/16(木) 12:09:10




    鴉間「貴方、"童貞"でしょう?」




  17. 17 : : 2017/11/16(木) 12:18:38
    そゆこと!?
  18. 18 : : 2017/11/16(木) 12:40:47





    矢吹「…………はい???」




    鴉間「臭わないんですよ」





    矢吹の目の前に顔を近づけ、臭いを嗅ぎたした。




    矢吹「ッ!?」




    鴉間「…やっぱり臭わない……僕の好きな臭いだ」


    鴉間「純粋で……それでいて綺麗な匂いだ…」


    矢吹「綺麗な匂い?」


    鴉間「ええ…」








    鴉間「貴方から、血の臭いが……人殺しの臭いがね」







  19. 19 : : 2017/11/16(木) 13:44:02







    矢吹「ッ!!」





    鴉間「どんな生い立ちがあったのかにせよ…。今の貴方は無害です」


    鴉間「確かに、貴方が行った死体いじりは…、旗から見れば異常者に見えなくはないですが……」


    鴉間「僕からしたら、玩具を壊して遊ぶ子供、虫を潰して遊ぶ子供にしか見えません」


    鴉間「貴方は、生と死を感じたい…人殺しがしたい…って、言ってましたですね?」


    矢吹「……なにが…いいたいわけ…?」


    鴉間「結論から言うと、今の貴方は、ただ吠えてるだけの三流以下の犬に過ぎません」


    矢吹「ッ!!」






    鴉間「けど、それでいいんですよ…。そのままでいいんです」


    鴉間「人間なんて、そのような生き者なんですから。今の矢吹君はとても可愛いですよ」


    鴉間「ですから…これからも、ずっと手を血で染めず…ただ吠えるだけの可愛らしいくて…」


    鴉間「純粋で綺麗な貴方でいてく下さい」


    鴉間「くれぐれも、悪に染まらないで下さい」





    鴉間「もし、貴方が人殺しなんて犯した、その時は……」








    鴉間「僕は、貴方を裁かなければなりませんから」




  20. 20 : : 2017/11/16(木) 14:52:21





    矢吹「……………」


    鴉間「どうかしましたか?顔色、わるいですよ
    ?」




    青ざめた表情で、矢吹は席を立ち、そのまま食堂の出口へ向かう。




    五十鈴「矢吹?おい矢吹」





    矢吹「……………」






    蜜火原「どうしたヤブキング!?」





    矢吹「……………」



    誰の声も聞こえてないかのように、青ざめた表情のまま、その場を後にした。




    五十鈴「矢吹……どうしたんだ急に?」


    蜜火原「ついさっきまでカラスマンと喋ってたな!何かあったのか!?」


    鴉間「いいえ、僕にも分かりません」


    九鬼「フン!ほっとけ、あんな奴」


    五十鈴「けど……」





    エル「ふぁ~おはよう」


    鷺沢「おはようございます!」


    五十鈴「エルと鷺沢か、おはよう」


    エル「さっき、廊下で矢吹クンとすれ違ったけど…」


    鷺沢「全身全霊でどうしたのですか!?」


    五十鈴「いや…俺にも分からねーんだ」


    (矢吹…一体、どうしたんだ?)




  21. 21 : : 2017/11/16(木) 18:16:04




















    ー矢吹の自室ー




    矢吹「………」





    矢吹「……」





    矢吹「…」





    矢吹「…うるさい………」





    矢吹「…うるさい……」





    矢吹「…うるさい…」





    矢吹「うるさい」





    矢吹「うるさい…うるさい……」






  22. 22 : : 2017/11/16(木) 18:51:17






    矢吹「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」


    矢吹「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい……黙れ…」




    服を乱暴に脱ぎ捨て、ベッドに投げつける。


    息を荒立て、フラフラになりながら、シャワールームへ、足を運んだ。


    そして、シャワーの青色の蛇口を勢いよくひねり、心臓が飛び出そうなほど冷たく、皮膚に刺さりそうなほどの冷水を、頭から浴びた。


    まるで、雑念を消し去るかのように…。




    矢吹「うるさい、黙れ」


    矢吹「黙れ黙れ!」


    矢吹「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ」




    シャワールームの壁に何度も、頭を叩き付ける。


    それでも、雑念が聞けないのか…。




    矢吹「あーあーあーあー」




    奇声をあげる。




    矢吹「あーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあー」


    矢吹「あーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあー」


    矢吹「あーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあーあー」


    矢吹「あーあーあー………消えた…」




  23. 23 : : 2017/11/17(金) 11:52:53




    真顔に戻り、シャワーの蛇口を閉める。



    矢吹「…………」


    矢吹「…ハハ」


    矢吹「あ~スッキリした」


    矢吹「鴉間…お前言ったよな」


    矢吹「俺が吠えるだけの犬?」


    矢吹「上等じゃねーか…」


    矢吹「三下なのは認めるがなぁ……お前も…俺と同じ……三下だ」


    矢吹「さっきの言葉……。同族じゃないって言ったが、訂正するよ……」


    矢吹「俺とお前は同じ…、同族だ……クッ…」


    矢吹「ハハハハハ……」


    矢吹「………………」


    矢吹「………………」



  24. 24 : : 2017/11/17(金) 11:54:27


    矢吹「……………………」


    矢吹「……………………」


    矢吹「……………………」


    矢吹「……………………」


    矢吹「……………………」


    矢吹「……………………」


  25. 25 : : 2017/11/17(金) 13:11:55








    矢吹「……………ッ」








    矢吹「ふざけんな!鴉間ああああ!!!」




    ドンッ!ドンッ!




    今までの矢吹からは、想像できないほどの叫び声がシャワールームに響き渡る。





    矢吹「あの糞ッ!あの糞野郎ッ!」




    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「自分は何でも知っているってか!?ああ!?」




    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「お前は中二病か!?何が正義だ!?それになんだあの態度!?」



    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「あの態度が気に喰わねー!!」




    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「お前は俺の事を何にも分かってねーよ!!!!」




    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「お前は、俺と同じ糞共だ!!アイツらと同じ糞だ!!」




    ドンッ!ドンッ!




    矢吹「糞共は生きる価値も死ぬ価値なんてもんもないんだよ!!俺もお前も何の価値もないゴミ野郎だあああああ!!!」




    ドンッ!ドンッ!



  26. 26 : : 2017/11/17(金) 14:20:40



    矢吹の額から、数滴の血液がタイルの落ち、水と交わる。



    矢吹「ハァ…ハァ……」






    矢吹「痛ってぇ……」















    ?『いや~今日も相変わらずだね~』





    矢吹「ッ!?」



    ?『こっちこっち、こっちだよー♪』




    矢吹は、シャワールーム内にある、洗面台の鏡を睨み付けた。




    矢吹「また…お前か……?俺に何か用か…?」




    当然、鏡に写っているのは矢吹だった。


    だが、矢吹は、そこに誰かがいるかのように鏡に向かって話しかける。





    矢吹「鬱陶しい……消えやがれ…」


    矢吹?『消えるって…そんな無理なこと言われても~』


    矢吹「何時まで、俺に付きまとうんだ…?」


    矢吹?『君が僕を認めるまで~?かな~?』


    矢吹「ふざけんな!」


    矢吹?『ふざけてんのは君の方だよ~?君と僕は同一なのに……』


    矢吹?『僕からしたら、いい加減にしてほしいのは君だ。何時まで、一人おままごとをしているの?』


    矢吹「おままごと?」


    矢吹「同一?ふざけんな……お前は、俺と別の人格だ!俺とお前は別!俺とお前は別!俺とお前は別だ!!」


    矢吹「一緒にすんじゃねーぞ!」


    矢吹?『…疲れないの?』


    矢吹「誰のせいでこうなってると思ってる…?」


    矢吹?『誰のせいって……。ハァ……もう、ぶっちゃけるけど……君は、気づいてるんじゃないの?』


    矢吹「…気づいてる?」


    矢吹?『うん!君は僕を否定しているけど……』


    矢吹?『本当は、そうやって精神安定させてるだけに過ぎないって…』


    矢吹?『君は、二重人格なんかj




    パリンッ!



    矢吹「…ハァ!…ハァ!…ハァ!」




  27. 27 : : 2017/11/17(金) 17:12:54






    矢吹「………ッ」





    矢吹「畜生……」












    『感染度92%』








  28. 28 : : 2017/11/18(土) 11:57:22




    ー食堂ー




    九鬼「今日も如月の奴は来てねーな」


    炎村「きっと、あたい達と今更、朝御飯を共にするのが、気恥ずかしいのでしょーね」


    蜜火原「おさむんとヤブキングがいないから超寂しいー…」


    五十鈴「だな…これからは、もっと皆と、仲良くしたいし」


    五十鈴「けど、俺達は、まだ…お互いを知らな過ぎてる……」


    五十鈴「だから、先ずは、お互いを知る所から始めたいと」


    鳳「そうですね、私達は仲間なんですから」


    五十鈴「ああ、だから…」


    箱田「それ、本気で言っての?」


    五十鈴「当然だろ…」


    箱田「誰が、誰と仲間だって?アタシは仲間になった覚えはないけど?」


    蜜火原「相変わらず、まなちゃんのツンデレは健在だな!」


    箱田「誰がツンデレだ!?ハァ…まぁいい……。アタシが言いたいのは…」


    箱田「仲良くしたいって……別に、アイツ等なんて、ほっとけばいいじゃん。それに知る必要も仲良くする気もねーし」


    五十鈴「けど……」


    箱田「それとも何か?"パーティーでも開けて"、仲良しごっこ遊びでもするか?なんてな!」


    五十鈴「…ッ」


    (箱田は、お互いを知る必要がない…かぁ……)


    (それは駄目だ!それじゃ、何も変わらない!)


    (お互い知れば、少なくともコロシアイを防げた筈だ…)


    (だけど、どうしたら……)







  29. 29 : : 2017/11/18(土) 14:33:48








    鷺沢「それですよ!」





    箱田「あん?」


    エル「ええ…それは名案ね。箱田さん、以外と良いこと提案するじゃない、見直したわ」


    箱田「は?アナタが一体何時、何を提案したんだよ?」


    エル「アナタさっき言ったじゃない?"パーティーを開ける"か…って」


    箱田「いや、それは…」


    五十鈴「……それだ…」


    五十鈴「それだ!箱田、ありがとう!!」


    箱田「はぁ!?」


    鷺沢「全身全霊で名案ですよ!箱田さん!」


    蜜火原「いいね!いいね!パーティー!!」


    九鬼「パーティーか…楽しそうじゃねーか!」


    鴉間「ええ、楽しみですね」


    ユキ「ッ!!」キラキラ


    鳳「確かに!それは思い付きませんでした!」


    箱田「ちょっと…」


    炎村「って、訳だから…言い出しっぺの、まなちゃんが内容を考えてくだせぇ」


    箱田「はぁ!?何、勝手な事を!」


    炎村「大丈夫ですって、私や皆も全力……いや全力全身でサポートしやすし」


    鷺沢「まなちゃんなら、全霊全力でやれますよ!」


    蜜火原「ああ!俺達のまなちゃんは最強なんだ!」ガッツポーズ


    箱田「ッ//////!!」

  30. 30 : : 2017/11/18(土) 15:32:48


    箱田「で、ても…そう言われても……アタシ…」


    箱田「大体、何でアタシがテメェー等の為する義理なんてねーよ!」


    エル「あれれ?もしかして、失敗するのが怖いのー?」


    箱田「ッ!?」


    エル「それはそうだよね、今まで、散々悪態付いてたからね~、こんな事任される訳にはいかないしねー」


    箱田「…………等だ」


    エル「何か言ったかしら?」


    箱田「上等じゃねーか!!やってやるよ!やれば良いんだろ!!」


    箱田「アタシが企画するんだから、最高に盛り上げてやるよ!!」





    五十鈴「ナイスだ、エル」


    エル「チョロいわね~」


    五十鈴「後で、如月と矢吹にも伝えないと…」


    (今、初めて…心が一つになった気がする…)


    (この光景をアイツに見せたかった…)

  31. 31 : : 2017/11/18(土) 18:21:14


    キーン♪コーン♪カーンコ~ン♪♪



    モノクマ『オマエラ~!至急体育館までお越しください!!うぷぷ…』


  32. 32 : : 2017/11/18(土) 18:35:20




    ー体育館ー




    モノクマの指示に従い、体育館へ向かった。


    そこには、俺達より、先に来ていた如月の姿があった。




    五十鈴「如月、先に来てたのか?」


    如月「まぁな…」


    (相変わらず、口数が少ないな…)


    (そうだ、如月にパーティーの事を伝えないと…)


    五十鈴「なぁ、如月…」








    モノクマ「飛び出て参上~!」


    モノクマ「うぷぷぷぷ…」


    五十鈴「モノクマ…」


    (タイミングが悪いな)


    (仕方がない、後で話すか…)


    モノクマ「皆、揃ってるかな~?」


    モノクマ「あれ?矢吹クンが居ないみたいだけど…?キョトン~?」


    九鬼「矢吹なら、部屋に籠ってんだろ」


    モノクマ「まぁ、別にいいか」


    炎村「で、今度は何のご用ですかな?」


    モノクマ「うぷぷぷぷ…。実は、ご報告があって~」


    五十鈴「報告?」


    (感じから、動機の類いでは無さそうだな)


    モノクマ「実はですね、今回もまた、学園内のエリアを拡張してみました!」


    鷺沢「それって…」


    モノクマ「三階を解放したんで、中の教室は好き勝手に使っても構わないから~」


    モノクマ「では、これにて閉廷~」




    そう、言い残し、教卓から姿を消した。



  33. 33 : : 2017/11/18(土) 18:48:08




    五十鈴「…………」


    (三階へ行けるようになったのか、確かめる必要があるな)


    如月「俺は、先に三階を調べてくる」


    五十鈴「如月」


    如月「なんだ?」


    五十鈴「一緒に行かねーか?」


    如月「……………」


    如月「群れる気はないんだが…?」


    蜜火原「そう言うなっておさむん!」


    如月「…………何か俺に言いたいことでもなるのか?」


    五十鈴「ああ、実は…その……」


    如月「はっきりしろ」


    蜜火原「いっちゃん、俺が説明っすから」


    五十鈴「ああ、頼む」


    蜜火原「実はさ、親睦を深めるために、パーティーを開けようって話になってさ」


    如月「パーティー?」


    鳳「そうです。実は、このパーティー企画したのが、まなちゃんさんです」


    如月「まなちゃん?」


    箱田「だから、まなちゃんって言うな!それに企画したって言うか、テメェー等が勝手に持ち上げたんだろうが!」


    蜜火原「いっちゃんから聞いたぜ、ケーキ作りが上手いんだってな!」


    如月「ッ!?五十鈴、お前…」


    五十鈴「わ、悪い…ここに来る途中に…、如月のこと色々聞かれてさ」


    如月「……………」


    如月「ハァ…まぁいい」


  34. 34 : : 2017/11/20(月) 13:13:55


    蜜火原「だからさ、パーティー用のケーキを作ってくれよ!豪華なやつを!」


    蜜火原「そして、一緒に食べようぜ!」


    炎村「あたいもケーキ作り手伝うぜ」


    鷺沢「私も、味見は任せて下さい!」


    鳳「私も、ケーキのデコレーションくらいはできます」





    如月「……………」








    五十鈴「駄目か?出来ればさ…俺は、お前とも仲良くなりたい…」











    五十鈴「だから、親友になってくれないか?」









    如月「ッ!!?」






  35. 35 : : 2017/11/20(月) 20:05:09













    如月「…………………」





    五十鈴「如月…?」





    如月「…………」








    如月「…俺は……」











    鴉間「引き受けてくれますか、如月さん?」









    如月「ッ………」




    鴉間「どうかしました?僕の顔に何か付いてました?」



    如月「……………」




    如月「ケーキは用意する…」


    如月「だが、パーティーには参加しない」


    蜜火原「ええー!?それはないじゃん!おさむん!!」


    如月「悪いが先に行く…」




    そういう言い残し、体育館から去っていった。




  36. 36 : : 2017/11/21(火) 09:08:23







    俺達は、如月の後を追うように、三階へ上がった。


    そして、手分けして各部屋を調べることになった。


    俺は、ユキと一緒に科学室を調べることになった。





    ー科学室ー




    五十鈴「いかにも、科学室ってところだな」


    ユキ「ッ…ッ…」ウンウン




    部屋の構造は、何処の学校でもありそうな、いたって普通の科学室って感じの教室だ。


    背もたれの無い丸い椅子に、水道と洗面台、ガス栓が完備されてる実験台机、上下に移動する黒板や、教師用の実験台机、


    その向かいの壁側には、人体骨格模型と


    ビーカーやフラスコ、アルコールランプなどの実験用器具や、ルマリン漬けにされた蛙や魚が入った瓶が、完備されていた。




    ただ、1ヶ所だけ普通の科学室と違うところは……




    五十鈴「なんだ…?この扉……?」




    "毒物"、"放射能"、"生物災害"のハザードシンボルが表示された厚さのある鉄製の扉があった。




    五十鈴「一応、調べた方がいい…よな?」


    五十鈴「悪いけど、ちょっとここで待っててくれないか?」


    ユキ「ッ!ッ!」




    ユキは、首を横にふった。




    五十鈴「いや、女の子に、こんな危ない部屋に入れる訳には…」


    ユキ「ッ~!」




    頑なに首を縦に降らない。





    五十鈴「ッ!…ハァ…分かったよ」



    五十鈴「ただし、何も触らないこと、いいか?」


    ユキ「ッ…ッ…」ウンウン




  37. 37 : : 2017/11/22(水) 10:16:21




    ー研究室ー




    中に入ると、そこは不気味なほど、薄暗い赤いライトで照された空間だった。




    (入らなくても分かってはいたが…)


    (とにかく調べるか…)




    モノクマ「この部屋に関してはボクがご説明しましょう~♪」




    何処からともかく、モノクマが現れた。




    五十鈴「モノクマ!?」


    モノクマ「うぷぷ…。この部屋は学園内で一番危険な場所だからさ♪」


    五十鈴「なんで、こんな部屋があるんだ!さっさと封鎖しろよ!」


    モノクマ「それは、できない相談だね♪」


    モノクマ「だって、コロシアイに役立つように設備したんだからさ!」


    五十鈴「誰もこんな部屋使わねーよ」


    モノクマ「どうかな~?うぷぷ…」


    モノクマ「まぁ…使うか使わないかは、置いといて…、見ての通り、ここは危ない実験をする部屋でね~」


    モノクマ「危ない物は何でもあるよ~。例えば毒薬、劇薬、硫酸、放射能物質などなどー」


    五十鈴「一応ここ、学校だよな…?」


    モノクマ「細かいことは気にしない」


    モノクマ「因みに、この部屋にはボクお手製の毒や、ボクが生み出したウイルスといった生物兵器も冷凍保管してあるしー」


    五十鈴「なんでそんな物つくってんだ!?すぐ廃棄しろ!」


    モノクマ「いや~つい好奇心で♪まぁ…処分はしないけどね」


    モノクマ「こんな部屋だからさ、危ないって訳よ~」


    モノクマ「でも、ご安心を~。安全に扱えるように、ガスマスクや防護服もあるし」


    モノクマ「あと、万が一に備えて、そこにあるケースの中に、解毒剤やワクチンもあるからさ」


    モノクマ「説明はこんなところかな?何か質問ある~?」


    五十鈴「この部屋にある物は何時処分するんですかー?」


    モノクマ「真面目に質問してよ!!処分しないって言ってるだろ!?」


    五十鈴「チッ!」


    モノクマ「君、舌打ちするキャラだっけ?」


    五十鈴「……じゃあ、あの窓になってる部屋は?」



    モノクマ「ああ、言うの忘れてたね。あそこは以前、ボクが試行錯誤して作った毒やウイルスを開発した部屋だけど…」


    五十鈴「聞かなければよかった……」


    モノクマ「大丈夫♪もう使わなくなった部屋だから」


    モノクマ「一応、無菌部屋だから、外からの菌を遮断できるようになってるから、好きに使ってね~」


    モノクマ「では、部屋の説明は以上で~す」




    そう言い残し、モノクマは去っていった。




  38. 38 : : 2017/11/22(水) 19:28:20




    五十鈴「……………」


    (とにかく、この部屋は近寄らないようにしないと)


    (でも、その前に…この部屋の危険物は把握でもしておかないとな)




    手始めに、近くにある薬品棚を調べた。




    五十鈴「この棚にあるのは…全部、毒薬か…」




    棚の端から橋まで見事に毒薬の入った瓶でいっぱいだ。




    五十鈴「これは…?」



    棚に、ひときわ目立つ、金庫のようなケースが取り付けられていた。


    特に、施錠などはされていなかった。




    五十鈴「一応…この中も調べるか……」




    中を開けると、三つ毒薬と一枚のメモが入っていた。



    五十鈴「これが、モノクマの言ってた自作の毒か?」



  39. 39 : : 2017/11/25(土) 10:50:06



    【モノクマ特製の毒 使用説明書】


    錠剤型
    『即効性がなく、服用者は眠るように安楽死することができます。

    また、手に触れてもすぐに水で洗い流せば、まず死ぬことはないので安心~♪。

    この毒に関しては、解毒剤はありません。

    保存方法は日光に当てないように高温な所に置かないように。

    三つある毒の中では、比較的安全に扱えるのが特徴です。』


    粉末型
    『即効性はありませんが、服用者には、発心と激しい苦しみが伴います。

    無味無臭で、水や食べ物に混ぜて毒殺しましょう~。

    解毒剤を使用しても、約3日間は苦しんだままの状態が続きます。

    致死量は、高くありませんが、副作用として痺れ等の後遺症が残る場合があります。

    保存方法は、密封できる容器に入れて日光に当てないように来て下さい。』


    液体型
    『即効性で、揮発性はそこまで高くありませんが、気化すると危ない感じになっちゃいますよ。

    気体になると、空気より重くなります。

    数分で分解され、加水分解もされやすいので後腐れなく毒殺する事が可能です。

    毒殺目的で使用する際は、即効性の毒なので、事前に専用の解毒剤を飲んで起きましょう。

    保存方法は、密封できる容器に入れて日光に当てないように来て下さい。

    三つある毒の中では、最も危険なので取り扱いにご注意ください。』




    五十鈴「」


    五十鈴「危険ってのは十分分かった」




    そっと、メモを元にあったケースの中にしまう。


  40. 40 : : 2017/11/25(土) 17:34:16


    次に、部屋の奥の無菌部屋の隣にある、異様に異彩を放っている機械のような装置の存在に気づく。




    五十鈴「これは……」



    装置には、操作パネルが取り付けられていた。



    五十鈴「モノクマの言ってたウイルスの保管庫か?」



    パネルには、


    『絶望ウイルス』
    感染すると絶望を崇拝するようになる。

    その仮定で様々な症状を伴う。

    空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。


    『笑いウイルス』
    クールで無口な気になるあの子でも、忽ち笑顔に~♪

    感染から僅か一分ほどで発症し、数日間は笑いが止まらなくなる。

    空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。


    『眠りウイルス』
    不眠症の方にはぴったりのウイルス♪

    感染から僅か一分ほどで発症し、一週間は眠りっぱなしになる。

    空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。


    『痺れウイルス』
    ちょっとしたイタズラに最適なウイルス♪

    感染から僅か一分ほどで発症し、まる一日は痺れて動けなくなる。

    空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。


    『Purple Haze』
    獰猛なスタンド。


    『超絶微熱ウイルス』
    学校をズル休みしたい時に使用しよう!

    決して寝込むほどの症状を引き起こすわけでもなく、絶妙なダルさと37度~38度の熱が5日間続きます。

    空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。




    ウイルスの取り出し操作と、様々なウイルスの種類と、その詳細が細かに記載されていた。




    五十鈴「……………」


    五十鈴「なんか拍子抜けと…いうか、微妙なウイルスばかりで……」


    五十鈴「明らかに一つだげおかしいものがあったが……あまり危険は無さそうだな」





  41. 41 : : 2017/11/26(日) 20:50:57
    期待です
  42. 58 : : 2017/11/27(月) 08:52:24



    五十鈴「この部屋の捜査はぐらいで大丈夫だろう…」


    五十鈴「食堂で皆も待っている筈だ」




    一通り部屋を調べ終わり、帰ろうとした時、ナツムラが軽く袖を引っ張ってきた。




    五十鈴「ん?どうした?」


    ユキ「~ッ///」モジモジ


    五十鈴「?…えっと、その…どうしたんだ?」


    ユキ「ッ///!ッ///!」モジモジ


    五十鈴「…??」


    ユキ「ッ~//////!」モジモジ




    ナツムラは顔を赤くして、下腹部に両手をあ手掛けて身体をくねらせていた。




    五十鈴「??……あっ!もしかして、トイレか?」


    ユキ「ッ~///////!」ウンウン


    五十鈴「わ、悪い!」




    急いで教室を出て、ナツムラをトイレに向かわせた。



  43. 59 : : 2017/11/30(木) 20:10:56
    俺達は報告もかねて食堂へ向かった。



    ー食堂ー



    食堂には、矢吹以外の皆が戻っていた。




    九鬼「遅せーぞ和真」


    五十鈴「悪い悪い」


    五十鈴「ちょっとナツムラをトイr」


    ユキ「ッ///!ッ///!」


    五十鈴「な、何だ…ナツムラ…?」


    ユキ「~//////」


    五十鈴「?」


    エル「五十鈴クン、デリカシーって言葉知ってる?」


    五十鈴「え?いやなんの……あっ、そ…そうか、悪いナツムラ…」


    ユキ「…ッ」ウンウン


    蜜火原「もしかして連れションか?」


    ユキ「ッ~//////!?」


    五十鈴「お、おい蜜火原!?」


    エル「あ~あ…言っちゃった」


    蜜火原「別に、恥ずかしがる事ないだろ?俺だって幼馴染みと、よく一緒に連れションしてたぞ!」


    エル「貴方は女の子と連れションでもするの?」


    蜜火原「何言ってんだ?するわけ……あっ」


    蜜火原「ご、ごめんユッキー!ついうっかりしてた!」


    ユキ「ッ///」コクリ


    九鬼「風吾に悪気があった訳じゃねーでし…まぁ、許してやってくれ」

  44. 60 : : 2017/11/30(木) 20:13:21


    如月「そんな事より、早く三階について情報を話し合うのが先だ」


    五十鈴「そうだな、如月の言う通り、三階について何か分かった事について話し合おう」


    五十鈴「俺とエルは科学室を見てきた」


    如月「危険な物はあったか?」


    五十鈴「ああ、あったにはあった。科学室の先に研究室ってのあって」


    五十鈴「中に毒薬や劇薬、ウイルスまであった」


    如月「なるほど…」


    九鬼「なんでそんな物があんだよ?一応、学校だよなここ?」


    五十鈴「言いたいことは分かるが、とにかくヤバイ部屋だから、あの部屋は出入りを禁止にした方がいいと思う」


    九鬼「ま、それが妥当だな」

  45. 61 : : 2017/11/30(木) 20:24:08


    五十鈴「九鬼と蜜火原は、確か工具室だったな」


    九鬼「ああ、俺と風吾とで工具室を調べたが…」


    九鬼「凶器になりそうな鋸や金槌はあったが、いたって普通の工具室って感じだったぜ」


    蜜火原「くっきーと俺が確かめたんだ!間違いない!」ドヤァ~


    五十鈴「そこドヤ顔するところなのか?」


    蜜火原「いや何となくしたくなった」


    エル「じゃあ次はボクが」


    エル「ボクと、ついでに如月クンとで娯楽室を見てきたよ」


    如月「ついでは余計だ…」


    エル「文字通り娯楽室だから、部屋の中はゲームや遊戯用品が沢山完備されてたよ」


    エル「特に危険なものは無かったかな~」


    五十鈴「そうか、ありがとうエル」


    炎村「あたいと鷺沢さんで被服室を調べたぜ」


    鷺沢「はい!全身全霊で調べました!」


    鷺沢「こちらもいたって普通の教室でした!」


    炎村「針や鋏、あとアイロンもあったけど、普通に扱えば凶器になることは、まずないし、安全に使えると思いやすぜ」


    鷺沢「あ!それと、被服室の中にもう一つ部屋がありました!」


    鷺沢「開けようとしたんですけど、部屋の内側に何か大きな物が遮ってて、詳しくは……すみません!」


    鴉間「遮っていた物できたら恐らく、衣装タンスだと思います」


    鷺沢「衣装タンス?」


    鴉間「はい。僕と箱田さん、鳳さんで多目的ホールを調べまして」


    鴉間「ホール内には舞台や舞台の裏にある倉庫と衣装部屋が設備されていました」


    鴉間「衣装タンスの裏に扉がありましたから、鷺沢さんの言っていた部屋は、その衣装部屋に辺る所です」


    鷺沢「なるほど、全身全霊で分かりました!」


    鳳「あと、多目的ホールが広かったです」


    箱田「ま、スペースはかなりあったな」


    鳳「衣装部屋には沢山のドレスやスーツがありました!可愛くて綺麗でした!」


    鳳「そこで考えたんですが、パーティーは多目的ホールでするっていうのはどうですか?」


    五十鈴「多目的ホールでか?」


    鳳「はい。部屋も広いですし、可愛い衣装もあって、最適じゃないですか」


    鴉間「なるほど、それは名案ですね。僕は鳳さんに賛成します」


    箱田「それに、舞台裏の倉庫の中に、テーブルやテーブルクロスがあったしな」


    蜜火原「ちゃっかり下見しちゃって、やっぱり楽しみにしてるじゃん!」


    箱田「う、うるせぇ///…」

  46. 62 : : 2017/12/04(月) 09:00:59


    箱田「あれだけ広い場所だし、ご丁寧に衣装やテーブルまであるんだ」


    エル「確かにね、ボクも賛成するわ。ドレスがあるなんて本格的なのができそうだし」


    ユキ「ッ!ッ!」ウンウン


    五十鈴「俺も賛成だか、本格的なのってのはなんだ?」


    エル「そんなの決まってるじゃない?」


    エル「男子はスーツを、女子はドレスを着て、ワルツを踊るのよ」


    五十鈴「ワルツ?」


    エル「平たく言えば社交ダンスよ」


    九鬼「社交ダンスだと!?じょ、冗談じゃねーぞ!」


    エル「あら?ダンスは苦手かしら?」


    九鬼「んな気恥ずかしいことできっかよ…」


    エル「恥ずかしい?ワルツは歴史ある立派な嗜みよ?」


    九鬼「そうかも知れねーが、やったことねーしなぁ…」


    五十鈴「九鬼の言うとおりだ。皆が皆して踊れる訳じゃない」


    エル「踊れないのなら、ボクが手取り足取り教えるわ?」


    五十鈴「いや、教えるもなにも、そんな時間…」


    鳳「私踊ってみたいです!」


    蜜火原「俺も俺も!なんか楽しそうだし!」


    鷺沢「私も全力全身でやってみたいです!」


    炎村「どうやら…あたいの本気を見せつける時が来たようだね」キリッ


    ユキ「ッ~!」ニコニコ


    エル「皆はやりたい見たいだけど?」


    五十鈴・九鬼「マ、マジか…」


    エル「まっ、パーティーの詳細を決めるのは、あくまで箱田さんだから無理にとは言わないけど」


    五十鈴「そ、そうだ。流石に箱田はこんなこと…」


    箱田「ドレスを着て踊る///…」


    五十鈴「は、箱田…?」


    箱田「はっ!いや、あたしは///…別に///、その……」


    箱田「ドレス着て踊るのが楽しそうとか///…思ってないからな//////!」


    (滅茶苦茶やりたそうなんだけど!?)



  47. 63 : : 2017/12/05(火) 12:25:17



    三階の調査とパーティーの内容を話し合い夕食を終えて、俺は自室へ戻った。






    (夜時間まで、あと一時間はなるな)


    (少し早いが、明日に備えて今日は…)




    ピンポーン♪




    五十鈴「ん?」


    (誰だ?もうすぐ夜時間なのに)




    ベットから身体を起こし、ドアを開けた。




    エル「やっほ~」


    ユキ「……ッ」


    五十鈴「エル…?それにナツムラ?どうしたんだ?」


    エル「あれ?もしかして寝てた?」


    五十鈴「いや、今から寝ようかと…」


    エル「そう、じゃあまだ大丈夫だね、失礼するよ」




    そう言うとエルは強引に俺の部屋に入っていた。




    五十鈴「な、なんだ急に!?」


    ユキ「ッ~」


    五十鈴「ナツムラもか!一体何のようだ!?」


    エル「そんなの決まってるじゃない?」


    五十鈴「いや…決まってるじゃない、って言われても、意味分からねんだか……」


    エル「お勉強よ」


    五十鈴「べ、勉強って…。何でこんな時に?」


    エル「別に貴方がする訳じゃないから」


    エル「お勉強するのはユキよ、最低現の文字の読み書きを教えるの」


    ユキ「ッ!」ウンウン


    五十鈴「確かにナツムラに文字を教えるのは賛成だけど…」


    エル「ちなみに貴方は雑用係だから、お菓子とジュース持ってきて」


    五十鈴「えっ?」


    エル「ほら、早く持ってきて。じゃないと始められないわ」


    エル「次いでに、倉庫からノートと鉛筆も持ってきて」


    五十鈴「なんで用意してないんだ!?」




  48. 64 : : 2017/12/05(火) 12:57:36





    強引というか、半強制的にパシられるはめになった。


    倉庫から勉強用具の一式と菓子を、食堂から飲み物とコップを手に自室へ戻る。





    エル「遅いわよ」


    五十鈴「なんで俺が……酷ぇ…」


    エル「まぁ、ちゃんと用意してくれたし、始めましょうか」


    ユキ「ッ!ッ!」ウンウン




    強引に俺の部屋を使って勉強会が開かれた。


    エルはナツムラに簡単な、ひらがな、カタカナを練習させた。




    エル「これが、さ。そうよ上手よ」


    ユキ「ッ!」




    一文字、一文字を真剣に覚えようと、何度も練習を重ねる。



    ユキ「…?ッ!ッ!」


    エル「それは…こうよ」


    ユキ「ッ!」コクリ


    エル「そうそう、えらいわ」


    五十鈴「エルって、以外に教えるの上手いな」


    エル「ボクを誰だと思ってるの、貴方の目は節穴かしら?目の前にいる天才美少女が見えないのかしら」


    五十鈴「自分で言うか、それ…」




    夜時間が来るまで間、つきっきりでナツムラに文字の読み書きを教えた。




  49. 65 : : 2017/12/05(火) 19:23:45





    キーン♪コーン♪カーンコ~ン♪♪


    モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります。間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す。ではでは、いい夢を。おやすみなさい……』



    エル「もうこんな時間?」


    ユキ「……」ウトウト


    五十鈴「ナツムラも眠そうだし、今日はこのくらいでお開きにしよう」


    エル「それもそうね。じゃあ?また明日も来るから、後片付けよろしく~」


    五十鈴「って、おい!明日も来んのか!というか、片付けてから帰れ!」


    エル「さぁ、部屋に戻りましょう」


    ユキ「…ッ」コクリ


    五十鈴「聞けよ!」




    一人残された俺は、散らかった部屋を片付けてから、床についた。


  50. 66 : : 2017/12/06(水) 09:40:23






    … 








    …… 







    ……… 







    ーファイナルデットルーム前ー





    矢吹「…………」





    矢吹「…………」





    矢吹「…………」





    矢吹「…………」





    矢吹「…………」


















    ガチャ!

























    ……………




    ……








  51. 67 : : 2017/12/09(土) 17:18:19


    ーモノクマ劇場ー




    モノクマ「Zzz」


    モノクマ「Zzz」


    モノクマ「Zzz」


    モノクマ「Zzz…ハッ!寝てた!」


    モノクマ「…………」


    モノクマ「悪いけど今日はここでお開き~。お休み~」


    モノクマ「…Zzz」


    モノクマ「Zzz」

  52. 68 : : 2017/12/10(日) 19:17:15




    モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』 



    五十鈴「ん……」


    (もう朝か…)


    (早く皆のところに向かおう)




    軽い身支度を整えて食堂にむかった。


    食堂に向かう途中、寄宿舎とは反対側の方向から誰かが近づいてきた。




    矢吹「おっす!グットモーニング~五十鈴く~ん」


    五十鈴「矢吹?」


    矢吹「いや~昨日は勝手にいなくなってごめんねー。だけど今日は大丈夫~♪」


    五十鈴「ところで矢吹」


    五十鈴「見たところ、寄宿舎とは反対側から来たみたいだが、一体何してたんだ?」


    矢吹「ああ、三階が解放されたってモノクマから聞いたから、気になって見に行ってただけだよ」


    五十鈴「そうか。あっ、そうだ、なぁ矢吹。実は…」




    俺は矢吹に多目的ホールでパーティーをやることになった事を説明した。



  53. 69 : : 2017/12/10(日) 19:18:56



    矢吹「へぇ~パーティーねぇ…」


    五十鈴「そういう事だから、矢吹も来いよ」


    矢吹「う~んどうしようかな~」


    五十鈴「正直、お前が何を考えているのか分からないけど、この機械にお前とも仲良くしたい」


    五十鈴「だからさ矢吹、俺と親友にならないか?」


    矢吹「親友…?」


    五十鈴「ああ」


    矢吹「……………」


    矢吹「……………」


    五十鈴「矢吹?」



    矢吹「うん!いいぜ親友になろう~」


    矢吹「もちろんパーティーも参加するよ」


    五十鈴「ああ、よろしくな矢吹!」


    (初めて矢吹と分かりあえた気がした)


    (もしかしたら俺は、矢吹を誤解していたかも知れない…)


    矢吹「……………」


    矢吹「親…友……かぁ……」


    五十鈴「ん?どうした、何か言ったか?」


    矢吹「いいや何でもないよ!」




  54. 70 : : 2017/12/12(火) 11:16:26



    ー食堂ー




    五十鈴「おはよう」


    鴉間「おはようございます」


    矢吹「やぁー鴉間君、おっはよ~う!!」


    鴉間「おはようございます。昨日は大丈夫でしたか?」


    矢吹「僕は常にぴんぴんだからね♪」


    鴉間「そうですか、お変わりなくてよかったですよ」


    矢吹「…………」


    鴉間「ん?どうかなされましたか?」


    矢吹「いいや~、そんな事よりも昨日から何も食べてないから、お腹減った~」


    五十鈴「そうだな、俺も腹減ったし」




  55. 71 : : 2017/12/14(木) 10:54:47





    五十鈴「おはよう皆」


    九鬼「おお!おは…って、矢吹もいんのかよ」


    矢吹「酷いい~露骨に嫌な顔しないでよー」


    九鬼「今までのテメェーの行動がそうさせてんだよ」


    矢吹「そんな…僕は、うぅ…シクシク……」


    九鬼「嘘泣きしてんじゃねーぞ」


    矢吹「あ、バレてた」テヘッ


    九鬼「うぜぇー…」


    蜜火原「ヤブキング泣いてんのか!?誰に泣かされた!?」


    矢吹「うぅ…九鬼君に……」


    蜜火原「そうなのか!?クッキー喧嘩は良くないぞ!」


    九鬼「泣かしてねーよ、そいつ嘘泣きしてんぞ」


    蜜火原「なに嘘だったのか!?」


    九鬼「簡単に騙されてんじゃね!」


    五十鈴「まぁまぁ、九鬼も蜜火原も落ち着けって」


    五十鈴「矢吹も悪気があった訳じゃないし」


    九鬼「その言い方、えらく矢吹の肩持つじゃねーか?」


    五十鈴「だってついさっき矢吹と親友になったし」

  56. 72 : : 2017/12/14(木) 19:12:33


    九鬼「はぁ?和真、それ正気で言ってんのか?」


    五十鈴「ああ」


    五十鈴「確かに、矢吹の今までの行動を見たらそうだったかもしれない」


    五十鈴「けど、矢吹もコロシアイに巻き込まれた、俺達の仲間だ。仲間外れになんてできない」


    五十鈴「だから九鬼、特別、矢吹を毛嫌いしないでくれるか?」


    九鬼「チッ!そうか。和真がそう言うなら仕方がない」


    九鬼「だが矢吹、これだけは言っておくぞ」


    九鬼「テメェーは、今までの行いから、テメェーの事が信用できねーし…正直、ムカついてる」


    矢吹「ここまでストレートに言われるの初めてかも…」


    九鬼「だから、これからの行動次第だ。そしたら俺はテメェーを認める」


    蜜火原「俺は、とっくに親友だと思ってたぜヤブキング!」


    矢吹「そうだったのか、嬉しいよ蜜火原君♪」




  57. 73 : : 2017/12/15(金) 11:46:30


    エル「男子同士でこそこそ固まって何してるのかなー?」


    箱田「お前ら朝から暑苦しいしぞ、とっとと席に付け」


    五十鈴「おはよう。エル、まなちゃん」


    エル「おはよう五十鈴クン、昨日はありがとうね~」


    炎村「昨日?何かあったんですかい?」


    五十鈴「ああ、実は…」


    エル「ユキさんと五十鈴クンとで、それはもう…///楽しい夜を過ごしたわ///」


    蜜火原「楽しい夜…?って、それってまさか!?」


    五十鈴「はっ、ちょ!誤解する言い回しはやめろ!」


    鳳「不純です」


    炎村「それ、どこのエロゲー的な展開ですかい?」


    鷺沢「ど、とうなんですかユキさん!?」


    ユキ「?」


    五十鈴「だから違うって!!」


    五十鈴「昨日は、エルと一緒にナツムラに文字を教えてただけだ!やましい事なんてしてねぇ!!」


    鷺沢「な、なんだ…そうでしたか。全力全身で安心しました…」


    五十鈴「エルもからかうのはよせ!」


    エル「だって、楽しいかったのは事実なんだし~」


    五十鈴「言葉を選べって!」


    エル「ボク、外国人だから日本苦手~♪」


    五十鈴「ペラペラに喋ってたじゃん!」


    エル「そうだったかしら~?」



    炎村「ラブコメの波動を感じるぜ…。やはり昨日…」

  58. 74 : : 2017/12/19(火) 21:28:00
    諸事情の為、残りの日常編は私スイッチが書かせてもらいます
  59. 75 : : 2017/12/19(火) 21:36:37

    五十鈴「だから!誤解なんだよ!」


    炎村「五十鈴さん!」


    五十鈴「は、はいっ!」シャキ!


    炎村「あなたは少し女たらしにも程があるんじゃないですか!!もう少し慎みを持ってくださいぜ!!」ビシッ!


    五十鈴「だから…誤解なんだよ…」


    如月「いい加減にしろ、当の本人も誤解と言ってるだろ」


    蜜火原「おさむん!」


    五十鈴「如月…」


    如月「はぁ…また出直す」


    九鬼「おい、待てよ。一緒に飯食おうぜ?」


    如月「…」


    鳳「そうです。たまにはご一緒もいいでしょう」


    如月「だから俺は…」


    ギュッ!


    如月「ん?」


    ユキ「〜っ!」


    鷺沢「恐らく、一緒に食べましょうと言っているのです」


    五十鈴「如月、残念だがナツムラはお前が諦めるまでは袖は掴んだままになるぜ?」


    如月「…」


    ユキ「…」ウルウル


    如月「はぁ…分かった…一緒に食う…それでいいだろ?」


    ユキ「っ!」パァ!







    こうして、如月が久しぶりに俺達と朝食をした







  60. 76 : : 2017/12/19(火) 21:45:30



    九鬼「いやー、今日も食ったぜ!」


    五十鈴「そうだな」


    九鬼「けど、いつになったらこんな所とおさらばできるだろうな…」


    五十鈴「ああ…そうだな…」


    九鬼「…」



    ピロリンッ!



    九鬼「あ?なんだ?」


    五十鈴「生徒手帳か?」


    俺と九鬼は生徒手帳を取り出すとそこには新着があった…



    するとモノクマが出て来る



    モノクマ「只今より、君達の生徒手帳にアップグレードさせて頂きました!!」


    九鬼「アップグレードだぁ?」


    モノクマ「はい!メール機能の追加です!」


    五十鈴「メール機能の追加?」


    モノクマ「メール機能は、個人同士でのやり取りや、複数人でのやり取りが可能です!ただし!メールのやり取りの悪用を防ぐために生徒同士の貸し借りは禁止のままとします!」



    五十鈴「確か…」




    12、電子生徒手帳の他人への貸与を禁止します。



    五十鈴「だったな…」


    モノクマ「それでは!良い学園生活を!」



    そして、モノクマは瞬く間に去っていった


    九鬼「メールのやり取りね…」


    五十鈴「そんな機能必要あるのか?」


    九鬼「まぁ、人に話せないこともこのメール機能を使えば話せることもできんじゃねぇか?」


    五十鈴「確かにな…」




    九鬼「ん?」


    五十鈴「どうした?」


    九鬼「なんだ?この指紋認証解除って…」


    五十鈴「いわゆる指先で本人かどうかを確認するためのやつだな」


    九鬼「へー、いわゆるプライバシー保護ってやつだな」






  61. 77 : : 2017/12/19(火) 22:03:35



    さてと、この後多目的ホールで掃除だったな…






    多目的ホール


    ホールに入るとそこには鷺沢と蜜火原が掃除をしていた


    蜜火原「お!いっちゃん!おせーぞ」


    五十鈴「悪かった」


    鷺沢「それでは三人で全力疾走で掃除を終えましょう!」









    鷺沢と蜜火原の三人で全力疾走で掃除をし、仲を深めた






    鷺沢「いやー!床もピカピカになりましたね!」


    蜜火原「あんなにボロっちい床も新しくできたみたいになったぜ」


    五十鈴「これで、ここのホールは綺麗に使えるな」


    鷺沢「はい!ここで全身全霊楽しみましょう!」


    蜜火原「いやー、パーティー楽しみだぜ!」


    鳳「パーティー用の飾りを持ってきました」


    五十鈴「おう!ありがとうな!」



    その後も部屋に飾りをしたり、作ったりしてパーティーに向けての準備を進めた…


















    食堂に入ると鴉間が一人で紅茶を飲んでいた


    鴉間「おや?五十鈴さんでしたか…」


    五十鈴「ああ…」


    鴉間「一緒にお茶はいかがですか?」


    五十鈴「一杯飲ませてもらう」





    鴉間と一緒に紅茶を飲み過ごした…




    五十鈴「なぁ…鴉間って悪を憎んでいるのか?」


    鴉間「どうして、そんな事を聞くのですか?」



    五十鈴「いや…その…」



    鴉間「いいですか五十鈴さん。殺人は悪その物なのです。例えどんな、理由であろうと罪は罪…私は昔からそう教わっていたのです。だから悪や犯罪を憎む…自分こそが正義なのです」


    五十鈴「…」


    鴉間「もちろん、九十九さんや近藤さんも例外ではありません。あの二人も立派な犯罪者なのです」


    五十鈴「っ!」


    鴉間「ですが、九十九さん…彼女は私が見てきた中で珍しい人でしたね…」


    五十鈴「え…?」


    鴉間「犯罪者になるべきではない人物…非常に残念でした…」


    五十鈴「…」


    鴉間「さて、この後エルさんによる。社交ダンスの練習でしたね。行きましょう」


    鴉間に対する疎遠とした気持ちを胸に食堂から出た…


  62. 78 : : 2017/12/20(水) 10:33:18

    エル「はいはい!足をよく動かして!」


    エルの指導のもと、俺達は社交ダンスの練習をしていた…


    九鬼「クソが!こんなの素人には無理だぜ!!」イライラ


    エル「つべこべいわず踊る踊る!」


    九鬼「チッ…」


    ユキ「っ!」グラグラ


    エル「ほらユキしっかり!」ニコ


    ユキ「っ!」コク




    五十鈴「…」


    鳳「五十鈴さんは練習しないのですか?」


    五十鈴「いや…ダンスは苦手でな…」


    鳳「そんな事言わず一度踊ってみては?」


    五十鈴「いや、俺は…」


    エル「いーすーずー!こっちに来なさい」グイッ


    五十鈴「お、おい!俺はいいよ!」


    エル「ほらほら!こういう時こそアンタがリードしなさいよ」


    そう言うとエルは俺の手を自分の腰に回す 


    五十鈴「は?何のつもりだよ」


    エル「はい!いくよ!」


    そして、俺はエルとワルツを踊った…


    エルのおかげが俺は上手く踊れている

    と、思う…



    エル「ほら!やればできるじゃん!」


    五十鈴「お、おう…」


    エル「これはとあるゲームのヒロインの言葉だけど『やればなんとかなるってやつ』だよ」


    五十鈴「ふっ、そうだな…」




    こうして、俺とエルはダンスをし、仲を深めた





  63. 79 : : 2017/12/20(水) 14:04:01



    ダンスの練習を終えた俺達は各自部屋に戻った



    五十鈴「うう…今日は疲れたなー」


    ピンポーン!



    五十鈴「?誰だ?」


    ドアを開けると出てきたのは…


    ユキ「〜っ」


    五十鈴「ナツムラ?」


    ユキ「っ!」クイクイ


    五十鈴「お、おい!どこに行く気だよ!」








    ナツムラに袖を引っ張られ連れて来られた場所は娯楽室だった



    五十鈴「どうしてここに連れてきたんだよ」


    ユキ「〜ッ」


    ナツムラは棚からとある物を出す。


    それは将棋盤だった…


    五十鈴「将棋がしたいのか?」


    ユキ「っ!」コクコク


    その時、俺は俯く…


    ユキ「?」


    五十鈴「九十九…」


    そう…将棋と言えば九十九を思い出す…








    九十九「五十鈴さん…」









    ユキ「っ?」


    五十鈴「っ!すまない、考え事をな」


    そして、俺とナツムラは将棋をし、仲を深めた



    もし、またあの時みたいに将棋ができたら…




    ん?またあの時みたいに?













  64. 80 : : 2017/12/20(水) 14:23:03



    五十鈴「んー!今日はいろいろと大変だったなー!」



    ピンポーン!


    五十鈴「!!今度は誰だ?」



    ドアを開けるとそこには…


    エル「はーい!元気?」


    五十鈴「帰れ」


    エル「もー、冷たいなー五十鈴くんはー」


    ユキ「っ!」


    五十鈴「ナツムラが一緒ってことは…」


    エル「今日もあなたの部屋で教えるのよ」


    五十鈴「ってか、なんで俺の部屋なんだよ」


    エル「いいじゃん!ほら!お菓子とジュースと勉強一式セット!」


    五十鈴「だから!なんで毎回準備してないんだよ!」




    こうして、俺は再びパシられる羽目になった…





    エル「で、これが『は』ね。わかった?」


    ユキ「…」コク


    五十鈴「…」


    エル「五十鈴ってさ」


    五十鈴「ん?」


    エル「なんで私達を襲わない」


    五十鈴「ぶっ!!はぁ!?何言ってんだよ!!」


    エル「冗談よ。からかっただけ」


    五十鈴「ったく…脅かせんなよ…」


    エル「あんたさ、歩ちゃんの事どうなの?」


    五十鈴「今度はなんだよ…」


    エル「いいから!」


    ユキ「っ!」


    五十鈴「………」


    エル、ユキ「…」ジー


    五十鈴「好きだよ…」


    ユキ「っ!」


    五十鈴「アイツは俺やみんなの為に頑張ってくれた…だからこそ…好きなんだよ…」


    エル「でもそれは無理ね。歩ちゃんには婚約者がいるんだから」


    五十鈴「そうなんだよ…だから…複雑な気分なんだよ…」


    エル「…いつか、あなたを存在を貰おうかしらね…」


    五十鈴「は?」


    エル「こっちの話」



    キーンコーンカーンコーン

    モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります。間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す。ではでは、いい夢を。おやすみなさい……』




    エル「もう、こんな時間なのね」


    ユキ「…」ウトウト


    五十鈴「そろそろ寝かせないとな…」


    エル「それじゃあ、片付けお願いね」


    五十鈴「は!?今日も俺一人でやるのかよ!」


    エル「それじゃあね!」


    五十鈴「おーい!!おーーーーーい!!!」




    こうして、一人寂しく片付けをするのであった…







  65. 81 : : 2017/12/21(木) 10:49:40
    モノクマ劇場


    モノクマ「人生には、就職や結婚という大きなイベントがあるけど、受験もかなり大きなイベントだよね」


    モノクマ「受験生のみなさーん!がんばってるー!?」


    モノクマ「受験勉強で最も大事なのは集中力だよー!?」


    モノクマ「という訳で、集中力アップのために、手の届くところにあるマンガやゲームはすべて捨てよう!」


    モノクマ「あ、でもスマホは捨てないように何故ならこの『オリキャラ達のコロシアイ学園生活』が見れなくなるからね」






  66. 82 : : 2017/12/21(木) 21:34:10




    ………



    ……………


    夢を見た…


    それは暗い闇の中にある小さな記憶の一部…




    とある一室に四人の子供達がいた…


    一人は俺…


    もう一人は…着物を着ている少女…九十九だ…


    他の二人の少女はわからない…


    様子を見る限りだと一人の少女に勉強を教えているようだ…


    「これがこうで!そう!上手よーーー!」


    「うん!」コク


    九十九「ーーーさん、だいぶ上手くなりましたね!」


    五十鈴「この調子だともう教える事なんてないんじゃないのか?」


    「何言ってんのよ!困ったらなんでも教えるの!いい?」


    五十鈴「お、おう…」


    「五十鈴君を叱らないで!五十鈴君は悪くないから!」


    「ごめんごめん!ささ!次の勉強ね!」


    九十九「和真さん、これはどう解くんですか?」


    五十鈴「おう!これはだな!」




    ……………





    ……
















    また訳の分からない夢…


    見覚えのない記憶…


    俺は幼い時に九十九に会っていたのか?



    どうしてそんな大事な事を俺は忘れたんだ?



    訳が分からない…




    キーンコーンカーンコーン


    モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』






    五十鈴「朝か…」



    ピンポーン!



    五十鈴「ん?誰だ?」



    ガチャ!



    ユキ「っ!」


    五十鈴「ナツムラ?」


    ユキ「っ!っ!」


    ナツムラは驚きながら俺を指差す…


    五十鈴「え…」


    額に水がこぼれ落ちる…


    泣いてる?


    また泣いてるのか?


    ユキ「っ!」ブンブン!


    ナツムラは首を横に振ると俺の袖を掴み引っ張り出す


    五十鈴「え!おい!今度は何処に連れて行く気だよ!」




  67. 83 : : 2017/12/21(木) 21:47:01




    連れてこられたのは炎村の個室だった…


    そこには如月や鷺沢がいた…


    炎村「ゲホッ!ゴホッ!」


    五十鈴「風邪なのか?」


    炎村「そうみたいなんですぜ…」


    如月「体温計では38度近くあるな…」


    鷺沢「全身全霊微熱ですね!」


    炎村「ゴホッ!ゴホッ!すいませんが…あっしは明日のパーティーには出られそうにないですぜ…」


    五十鈴「そうか…それは残念だな…」


    炎村「しばらく皆さんのご飯は作れそうにないですぜ…」


    五十鈴「…」チラ


    如月「はぁ…俺が代わりにやろう」


    五十鈴「マジか!」


    如月「とある人物が羨望の眼差しを向けていたからな」


    五十鈴「ギクツ!」


    如月「そうと決まれば俺は先に食堂に行く…」


    如月は部屋を後にし、俺は炎村に話しかける


    五十鈴「本当に大丈夫か?炎村」


    炎村「あっしはこれぐらいの熱平気です!二三日すれば治るでしょう」


    鷺沢「本当に大丈夫なのでしょうか?」


    炎村「ご心配なく!これぐらいなんともねぇですぜ」


    五十鈴「あとでおかゆ持ってくるな」


    炎村「ありがとうですぜ…あっしは少し休みます」






    炎村の部屋を後にした俺達は食堂に向かった





    九鬼「そうか…しらはが風邪ねぇ…」


    蜜火原「きっと、日頃の疲れが原因だろうな…」


    エル「まぁ、この学園に来てからしらはちゃん私達の為に世話していたからね」


    箱田「とりあえず、炎村は明日のパーティーには欠席だな」


    エル「さてと、明日のパーティーに向けてみんな準備再開するよ!」


    如月「飯できたぞ」


    矢吹「おお、久々に如月の手料理が食べれるね」





    こうして、如月の作った飯で朝食会は終わった…






  68. 84 : : 2017/12/22(金) 10:37:55



    食堂 厨房


    そこには相変わらず如月がいた…


    五十鈴「よう、如月…」


    如月「試食か?」


    五十鈴「まぁな…」


    如月「そこに出来てる…モンブランだ」


    五十鈴「これもおふくろのレシピからか?」


    如月「まぁな…」


    一口食べてみるとほんのり甘く…


    前に口にしたケーキのように懐かしい味がした


    五十鈴「なぁ、良かったらさ…」


    如月「何度も言わせるな…俺はパーティーには出ない」


    五十鈴「だよな…」


    如月「何故お前はいつも俺に関わろうする」 


    五十鈴「なぜってそれは…大切な仲間だからだ…」


    如月「仲間…か…」


    五十鈴「もし、お前に何かあったなら俺は力になりたいんだよ…お前だって九十九の約束を守りたいだろ?」
     

    如月「九十九は良いやつだった…だからこそ俺は約束を守りたい…アイツがまだ生きてた時、何度も俺に朝食会を誘っていた」


    五十鈴「そんな事が…」


    如月「だからこそ、九十九の約束を守りたい…仲間どうして傷つけ合うことはしないということをな…」


    そして、如月は厨房を後にし、再び俺一人になる…


    またモンブランを食べると味が変わる…


    甘くて…懐かしくて…切ない味…






  69. 85 : : 2017/12/22(金) 18:31:36




    多目的ホールで必要なものを持ってきた俺は


    衣装室でとある音を耳にする…



    エル「ほらほら!箱田ちゃんとかこんな衣装いいと思うよ!」


    箱田「そ、そ、そんなもん着られねぇよ!」


    鳳「そうですか?とても良いと思いますけど…」


    エル「鳳ちゃんは背丈が小さいからこの位のサイズがいいかもね」






    五十鈴「…」


    気になる…


    モノクマ「じゃあ、覗けばいいじゃん」ゴニョゴニョ


    五十鈴「っ!何言ってんだよ…んなことできるかよ」ゴニョゴニョ



    モノクマ「多目的ホールのとなりにある被服室
    …行けばいいんじゃない?」


    そう言うとモノクマは姿を消す



    俺は理性を保ちつつ被服室に入る…



    被服室に入るとそこには衣装室に繋がっている扉を発見するがそこにクローゼットが阻まれていた…



    五十鈴「あそこからなら…」


    俺は一歩踏み出そうとした………が…


    五十鈴「いやいや、何考えているんだ俺は…馬鹿馬鹿しい」



    こうして俺は多目的ホールを後にする







  70. 86 : : 2017/12/22(金) 20:42:54



    危ない危ない…


    もし、運悪く覗こうとしたとバレたら永遠に変態扱いされるところだった…



    「ふざけるなっ!!」



    五十鈴「っ!今の怒鳴り声…」



    俺は声の方向に向かう


    声は食堂からし、入ってみると


    五十鈴「如月!?鴉間!?」


    そこには鴉間が涼しい顔をしているのに対し、鴉間を睨む如月の姿だった。


    五十鈴「お、おい!何してるんだよ!」


    鴉間「別にただ話をしていただけです…」


    如月「鴉間…お前のせいで…アイツが…」


    アイツ?


    鴉間「いいですか?私は正義のためにしたのです…あんな臆病者死んで当然です?」


    如月「正義のため?アイツが臆病者だと……!?」




    ……………

    如月「おい!ーーー!!大丈夫か!!?」


    「シュウ………頼みがある……」


    如月「なんだ!!」


    「アイツを………憎まないでくれ………俺の責任だ…………………」


    …………


    五十鈴「とにかく、二人共落ち着こうぜ!」


    如月「ふざけるな……」


    五十鈴「き、如月?」


    九鬼「おい!今の怒鳴り声はなんだ!?」


    如月「テメェのせいで…アイツが………お前がアイツを殺したんだろ!!!」シュッ!!


    如月は手に持ってた包丁を投げる


    五十鈴、九鬼「っ!!」












  71. 87 : : 2017/12/22(金) 20:54:58







    ガシッ!!


    鴉間は飛んできた包丁を掴み取った…


    如月「ハァ…ハァ…」


    そして、手に付着した生クリームを舐めとるとその場を立ち去った


    鴉間「腕を上げましたねシュウ…」


    如月「っ!」


    鴉間「では失礼します」スタスタ



    九鬼「お、おい、何があったんだよ…」


    如月「二度とその名で俺を呼ぶな!!」


    五十鈴「おい…如月!落ち着けよ!」


    如月「許さねぇ…アイツの約束を守りたいが…我慢の限界だ…」


    五十鈴「とにかく落ち着こうぜ?なぁ?」


    九鬼「おい如月教えろ。鴉間の野郎と何があった?」


    如月「別になんでもねぇ…俺に関わるな…」


    そう言うと如月は厨房へと戻っていった…



    五十鈴「まさかとは思わないけど…如月は鴉間を…」


    九鬼「和真。お前が気にすることじゃない…これはアイツと鴉間の問題だ」


    五十鈴「けど…」


    九鬼「大丈夫だ…すぐにいい方向に行く…九十九だって、そう言うはずだ…」


    五十鈴「…」


    九鬼「うっし!気晴らしに娯楽室で何かしようぜ!」


    そう言うと俺と九鬼は食堂を後にする…








    一方、体育館では…


    モノクマ「ええ?ホントに大丈夫なの?」


    矢吹「任せておいてよ…僕と君の望む展開になると思うからさ!ねぇ?いいでしょ?」


    モノクマ「まぁ、君のそういう嘘まみれな人物は彼にそっくりだからこそ面白いんだけどね」


    矢吹「彼?まぁ、いいや。じゃあ、頼んだよ」


    モノクマ「うぷぷ…君の行動に期待するよ?」



  72. 88 : : 2017/12/22(金) 21:06:22



    如月と鴉間の件も心配だが、俺はおかゆを手に炎村の個室に向かう


    炎村の個室にはナツムラもいた…


    炎村「あ、五十鈴さん。いらっしゃいですぜ」


    ユキ「っ!っ!」


    五十鈴「ナツムラはお見舞いなのか?」


    ユキ「っ!」コク


    炎村「ユキちゃんは優しい子だよ。いつかいいお嫁さんになりますぜ?」


    ユキ「…///」コク


    五十鈴「それはそうとおかゆ持ってきたぞ」


    炎村「ありがとうございます」


    五十鈴「…」


    炎村「五十鈴さん、何か悩んでいるみたいですぜ?」


    五十鈴「え!?分かるのか?」


    炎村「よく弟や妹達の世話をしているからどんな顔をしているのか分かるのですぜ…五十鈴さんが悩んでいる時の顔は今そういう感じです」


    五十鈴「まぁ、いろいろとな…」


    炎村「九十九さんがいなくなって寂しくなりますな…」


    五十鈴「炎村といつも一緒だったもんな…」


    炎村「彼女は優しかったですな…仲間想いだったし、みんなの為に頑張ってくれましたからね…」


    五十鈴「死んだ九十九だけじゃない…近藤に東雲、上木の為にここから出ないとな」


    ユキ「っ!」コクコク


    炎村「五十鈴さんは九十九さんとよく似ています。純粋で勇気あるからこそ九十九さんは…いえ、この話は忘れてくだせぇ…」


    五十鈴「ん?なんで?」


    炎村「あまり、口が滑ると九十九さんに怒られるので…すいません…」


    五十鈴「ふっ、そうか…大事にな。また明日の朝見舞いにくるぜ?」


    炎村「お待ちしております」


  73. 89 : : 2017/12/22(金) 21:19:22



    そして、パーティーの準備も順調に済み


    いよいよ明日になる…




    現在午後8時半か…

    五十鈴「さてと…そろそろアイツら来ると思うから。先に準備しておくか…」


    俺は勉強一式セットを持ってくるために倉庫に向かう


    その時、人と出くわす


    その人物が…


    鴉間「おや?五十鈴さんでしたか…」


    五十鈴「鴉間?何してんだ?」


    鴉間「私は気晴らしに散歩です。あなたこそ何をしているのでしょうか?」


    五十鈴「ああ…ナツムラに文字を教えるために勉強道具を借りにな…」


    鴉間「ふむ…ナツムラさんに頑張って下さいという言葉を伝えて下さい」


    五十鈴「それより、如月と仲直りしてくれよ?」


    鴉間「彼のことなら心配ありません。無論謝罪するおつもりです」


    五十鈴「っ!そうか…」


    鴉間「もしかしたら、また如月さんが取り乱す恐れがあるので…ぜひよかったらあなたに仲介役をお願いしたいのですが…」


    五十鈴「おう!そんなことならいいぜ!」


    鴉間「そうですか…助かります…明日、お願いしますね?では私はここで失礼します」


    そう言うと鴉間は姿を消した…


    五十鈴「なんだ…鴉間にもいいとこあるじゃないかよ…」


    そう呟くと俺は勉強一式セットを倉庫から持ち出し、自分の個室に戻る


  74. 90 : : 2017/12/22(金) 21:34:30





    個室に戻るとそこにはエルとナツムラがいた…


    エル「ちょっとぉ!何処に行ってたのさ!?」


    五十鈴「先に準備してきたんだよ」


    エル「わお!五十鈴ナイス!!グッド!愛してる!!」


    五十鈴「おい!抱きつくなよ!」


    ユキ「…」ムス





    こうして、エル主催の三回目の勉強会が始まったのである…




    エル「そそっ!これがあなたの名前『なつむらゆき』!」


    ユキ「っ!」パァ


    ユキは嬉しそうに自分の字を見つめる


    そんな様子を俺は微笑みながら見ていた…


    そして、ユキは自分の書いた名前を俺に見せる


    五十鈴「おう、いい字に仕上がってるな」


    ユキ「っ!」コクコク


    すると、ユキはモジモジと俺を見つめる


    五十鈴「?どうした?」


    ユキは恥ずかしそうに『ゆき』といつ文字を指差す


    五十鈴「?」


    エル「五十鈴君、きっとユキはあなたに下の名前で呼んでほしいのよ」


    五十鈴「え?」


    ユキ「ーーーっ!」カァ


    五十鈴「そういうことね。いいぜ?ユキ」


    ユキ「っ!」パァ


    五十鈴「んじゃ、これからはユキって呼ぶぜ?それでいいか?」


    ユキ「っ!」コクコク!!


    ナツムラは…いや、ユキは嬉しそうに頷いた…


    キーンコーンカーンコーン



    モノクマ『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります。間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す。ではでは、いい夢を。おやすみなさい……』



    五十鈴「もうこんな時間か…」


    ユキ「…」ウトウト


    エル「ユキ、いつもこの時間になると眠たくなるのよね〜」


    五十鈴「ああ…片付けるよ」


    エル「いつもありがとね」


    五十鈴「別に…パシられるのはもう慣れたから…」


    エル「それじゃ、ご褒美に…」




    チュッ!



    それは一瞬の事だ…


    エルが俺の頬にキスされたのだった…


    五十鈴「え…」



    エル「それじゃあ、あとよろしくね?」



    そう言うと、エルとユキは部屋を後にした


    その後、俺は数分いや、数時間固まったままだった…






  75. 91 : : 2017/12/22(金) 23:16:10
    モノクマ劇場


    モノクマ「……………」


    モノクマ「何見てんだよ。オマエラ…誰だよ…ってssnoteの読者か…」

    モノクマ「どうせ「まだコロシアイが起きないのー?」「早く誰か死ねよー」とか思ってんだろ?」

    モノクマ「まったく、悪趣味だね。でも、同感だよ。あー、早く誰か死なないかなー。ホント、ひとの生き死にって見せ物として最高だよねー」


    モノクマ「命をなんだと思ってるって言うヤツもいるけど、別に命に価値なんてないんだよ。
    どうせ死んだらすぐに忘れられるし、代わりなんていくらでもいるしね」


    モノクマ「そういう意味ではデスゲームの死人は幸せだと思うよ」


    モノクマ「死をネタにされるだけでも幸せなんだよ。うぷぷ…つぎは誰にどんな幸せが訪れるのかな?ワックワクのドッキドキだよねー」




  76. 92 : : 2017/12/23(土) 09:05:28






    キーンコーンカーンコーン


    モノクマ『オマエラ、おはようございます!朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~!さぁて、今日も張り切っていきましょう~!』




    五十鈴「朝か…今日がパーティーの日だったな…」


    俺は身支度を整える


    その時、机にある写真を見る


    まだ、九十九や上木が生きていた時に全員で撮った写真…


    そう、これ以上悪い方向には進まない…


    進むわけにはいかないんだ…


    そう自分に言い聞かせると外に出る


    と、その時…









    ピロリンッ!









    五十鈴「?メール新着か?」


    俺は電子生徒手帳を開くと思ってた通り、メールの着信だった。


    送り主は…鴉間?!



    ーーーーーーーーーー
    ……………………………
    From:鴉間

    送信先:全員
    ……………………………

    誠に申し上げにくいんですが

    本日のパーティーは欠席させて頂きます


    送信日:X月X日7:04
    ーーーーーーーーーー






    五十鈴「は?なんでアイツが欠席?だって機能は…」



    ……………………………

    鴉間「もしかしたら、また如月さんが取り乱す恐れがあるので…ぜひよかったらあなたに仲介役をお願いしたいのですが…」


    五十鈴「おう!そんなことならいいぜ!」


    鴉間「そうですか…助かります…明日、お願いしますね?では私はここで失礼します」

    ……………………………



    如月に謝罪するために俺に仲介役を頼んだじゃないかよ…


    なんでお前が欠席…







    鴉間の個室前

    ピンポーン!ピンポーン!


    五十鈴「おい!鴉間!いないのか!」




    ……


    ……


    返事がない…


    矢吹「んん?どうしたの?五十鈴くんー。朝から騒々しいよ?」


    五十鈴「あ!矢吹!鴉間を見なかったか!?」


    矢吹「あー、鴉間君、パーティーを欠席するそうだけど何かあったの?」


    五十鈴「それが聞きたくて鴉間の個室に来たんだけどいなさそうだな…」


    矢吹「まぁ、どうせ彼のことだから、先に食堂に行ってんじゃない?」


    五十鈴「そうだよな…取り敢えず炎村の見舞いに行かないと」


    矢吹「うん、心配だもんね」


    蜜火原「おーい!いっちゃんにヤブキング」

  77. 93 : : 2017/12/23(土) 09:29:42



    矢吹「ん?蜜火原くん?」


    蜜火原「おう!皆の大スター蜜火原だぜ!」


    五十鈴「お前がこんな所で何してんだ?」


    蜜火原「いやー、ママが熱だからよ。取り敢えず保健室から風邪薬を調達しに行こうとな…だが…風邪薬が何処にあるのか分からないから保健委員であるママに聞きに行こうと…」


    矢吹「えー、風邪薬ぐらいどこにあるか知ってるでしょ?普通は…」


    五十鈴「と、とにかく、取りに行こうぜ?」


    蜜火原「すまない…」





    保健室


    矢吹「どう?見つかった?」


    五十鈴「あったあった!これだな」


    蜜火原「おーそれそれ!いやー、ありがとうないっちゃんにヤブキング」


    五十鈴「んじゃ、これはお前が炎村に届けてくれ」


    蜜火原「おう!任せときな!」


    五十鈴「ヤバイな…先に食堂に行かないとエルに怒られるな」


    蜜火原「んじゃ、俺は先にママに風邪薬届けに行くからいっちゃんとヤブキングが先に行ってろよ」


    五十鈴「いいのか?」


    蜜火原「へへ、任せときな!」


    五十鈴「ならいいが…」


    蜜火原が部屋を出ると俺も部屋をでるが…


    矢吹「…」


    五十鈴「矢吹?どうした?」


    矢吹「っ!ううん、なんでもないよ!」







    食堂

    箱田「ったく!鴉間の奴まで欠席なんてどんな神経してんだアイツは…」


    エル「まぁ、彼なら欠席するとは私は思ってたけどね」


    九鬼「身勝手な野郎だ…」


    矢吹「本当だよねー」


    九鬼「お前いつから後ろにいた…」


    矢吹「まぁまぁ、そう固いこと言わずにさ~。気楽にいこうよ!今日はパーティーなんだしさー」


    五十鈴「鴉間の事だから直ぐに顔を出すさ」


    如月「飯出来たぞ…」


    矢吹「ん?どうしたの?如月くん。顔色悪いみたいだけど?」


    如月「何でもない…いいから飯でも食べてろ」


    そう言うと如月は食堂を後にする


    五十鈴「あ……」


    俺は昨日の件で如月に話しかける事が出来なくなった…


    九鬼「ったく、なんでアイツ厨房に飯置いとくんだ…」


    エル「取り敢えず私達で運びましょう。ユキ手伝って」


    ユキ「っ!」コクコク





    こうして、俺達は朝食を済ませ、パーティーに向けて最後の準備に取り掛かった…


  78. 94 : : 2017/12/23(土) 09:49:13



    炎村の個室


    炎村「あはは!あっし以外にも鴉間さんが欠席ですか…珍しいですな!」


    五十鈴「笑い事じゃねぇよ…早く鴉間と如月に仲直りしてほしいんだからよ」


    炎村「あらー…あの二人が喧嘩ですか?珍しいですな…」


    五十鈴「それより、体の方は大丈夫なのか?」


    炎村「大丈夫です!蜜火原さんが持ってきた風邪薬があるので明日には治りそうですな…」


    五十鈴「そうか…それならいいが…」


    炎村「五十鈴さん…」


    五十鈴「ん?」


    炎村「前に九十九さんはこんな事を仰っていました…」



    ーーーーー

    九十九「もし、私に何かあれば…ナツムラさんや五十鈴さんをお願いします…」


    炎村「な、何を仰っているのですか?」


    九十九「すいません…こんな事を頼めるのは炎村さんしかいないので…」

    ーーーーー


    五十鈴「それって…」


    炎村「あれは…上木さんが殺害される前夜だったような気がします…」


    炎村「九十九さんはただ婚約者に会いたくて上木さんを殺したとは考えられませんぜ…きっと…九十九さんには葛藤があったはずです…」


    炎村「あっしがもっと九十九さんの行動に気がついていれば…九十九さんだけじゃない…上木さんも救えたはずなのに…あっしの責任かもしれません…」


    五十鈴「そんなことはない…」


    炎村「え…」


    五十鈴「あの時、炎村は学級裁判で俺に反論したじゃないかよ…」


    ーーーーー

    炎村「九十九さんは犯人じゃないですぜ!!」


    炎村「九十九さんは仲間ために頑張ってくれたんですぜ?」


    炎村「そんな人が殺人なんてするわけないんだよ!!!」
     


    五十鈴「止めてくれ炎村…もう…俺はこれ以上見てられないんだよ…」


    炎村「こんなのあんまりですぜ!!」


    炎村「しかしですな!!」


    炎村「九十九さんが犯人という証拠はあるのですか!!?」

    ーーーーー


    五十鈴「あれは九十九を信じていたからこそ出来た反論だ…九十九だって分かってたはず…」


    炎村「そうでしょうかな…」


    五十鈴「それに…炎村の責任でもないし…皆の責任でもない…モノクマが悪いんだ…俺は絶対にモノクマを許さない…俺が必ず黒幕を暴いてやる…そう誓ったんだ…」


    炎村「やっぱり…五十鈴さんは凄いお方です…」


    五十鈴「ありがとうな…炎村、ここまで頑張ってくれて…」


    炎村「何いってるんですか…ここからですよ!あっしの新たな一歩は!全員必ずここから出ましょう」


    五十鈴「おう!それじゃあ、これからパーティーだから…行くな」


    炎村「気を付けて下さいね。五十鈴さん」


    五十鈴「おう!」


    炎村「あと、もし料理が余ってたら私にくだせぇ」


    五十鈴「ズルッ!!」コテン



  79. 95 : : 2017/12/23(土) 10:09:02


    こうしてすべての準備が整い、パーティーの礼服としてタキシードを試着するが、ネクタイが上手く結べず苦戦する



    五十鈴「ヤバイな…タキシードなんて久々に着るからネクタイの結び方も忘れたな…」


    五十鈴「取り敢えずパーティーが始まる前に食堂に集合だったな…」



    食堂



    エル「あ、五十鈴じゃん」


    そこには礼服として黒いドレスを着用していたエルがいた…


    五十鈴「エルか…」


    エル「ん?どうしたの?」


    五十鈴「いや…」


    エル「あれれ?もしかしてボクの姿に見惚れちゃったの?」


    五十鈴「っ!そんなことない!」


    エル「まぁ、五十鈴なら見られても平気だけどね」


    五十鈴「うるさいな…」


    エル「あれれ?ネクタイ結んでないじゃん!」


    五十鈴「結び方が分からなくてさ…」


    エル「仕方ないなー。ネクタイ貸して、結んで上げるから」


    五十鈴「すまない…」


    エル「なんかこうしてると夫婦みたいだよね?」


    五十鈴「そうか?」


    エル「はぁ…ロマンがないね。君は…」


    五十鈴「どういうことだよ」


    エル「取り敢えず、男子は全員来たみたいね」


    振り返るとそこには九鬼、矢吹、蜜火原のタキシード姿が現れた


    九鬼「ったく、窮屈な服は嫌いなんだよな…」


    矢吹「いいじゃん!似合ってるよ九鬼君」


    九鬼「なんかお前に褒められても嬉しくないんだよな…」


    蜜火原「まぁま、カッコイイぜクッキー」


    九鬼「お前にも褒められても嬉しくないな…」


    五十鈴「そんなことない。決まってるぜ?」


    九鬼「おっ!ようやく褒められた感じがしたぜ!さすがは和真だな」


    五十鈴「取り敢えず、男子はこれで全員だな…」


    蜜火原「おさむんとカラスマンがいないのは寂しな…」


    そうこう言ってる時に女子組も来た…



    ユキは白いドレスを、鳳は薄紫色のドレスを、鷺沢は黄色いドレスを、箱田は赤いドレスを、着用していた



    鷺沢「全身全霊いい感じです!」


    鳳「ドレスなんて初めて着たのでなんか新鮮です」


    箱田「う、うぅ…なんか恥ずかしい///」


    エル「そんなことない!いいドレスじゃん」


    箱田「そうかな?ならいいけど…///」


    ユキ「…///」



    九鬼「なんか、全員可愛く見えてきたな…」


    蜜火原「ユッキーとか白いドレスとか天使だよ!」


    矢吹「そこの二人には呆れたよ…」


    五十鈴「あ、ああ…」


    エル「それじゃあ!全員揃ったし多目的ホールへ行くよ!」


  80. 96 : : 2017/12/23(土) 10:16:31
    多目的ホール


    エル「それじゃあ、ダンスのペアを作ってね」


    エルが指示すると、ユキが来た


    ユキ「…」 


    五十鈴「俺とペアでいいのか?」


    ユキ「…」コク


    五十鈴「んじゃ、踊ろうぜ」


    ユキ「っ!」パァ



    鳳「マジですか…五十鈴さんと組もうとしたのに…」


    箱田「うげ!唯一まともな五十鈴が取られやがった!」


    鷺沢「うう!悔しいです…」


    エル「ほらほら!早くペアを作って!」


    そう言うと箱田達もペアを作った…


    エル「はい!それじゃあ!音楽スタート」


    すると、多目的ホール全体にクラッシックな音楽が流れる


    それに合わせて俺とユキは踊る


    五十鈴「ユキ上手いな…」


    ユキ「…///」コク


    ユキは顔を赤らめながら頷く


    九十九…見てるか?


    今俺は幸せな気分だ…



    こうして、音楽が鳴り終わるまで、俺達は踊り続けた










  81. 97 : : 2017/12/23(土) 10:21:29




    五十鈴「そろそろ、炎村に料理を届けないとな…」


    ユキ「っ!」


    九鬼「なら、俺も付いていく。沢山持っていったらアイツ喜ぶだろうな」


    五十鈴「まぁ、如月の料理だからな…」


    九鬼「うっし!行こうぜ和真、ユキ」


    こうして、三人で炎村の自室に向かう








    炎村の個室


    ガチャ


    五十鈴「おーい!炎村!言われた通り料理持ってきたぞ!」


    炎村「…」


    五十鈴「炎村?」


    九鬼「おい、しらはどうした?具合でも悪いのか?」


    炎村はベットの中でうずくまっていた


    ユキ「?」


    五十鈴「おい、本当に大丈夫か?」


    俺は炎村の肩を触れる


    だが、その時…俺は気付いてしまった…


    五十鈴「っ!!!」














  82. 98 : : 2017/12/23(土) 10:22:30














    炎村「」

    そこには体が冷え切り永遠の眠りについた炎村の姿だった…
















  83. 99 : : 2017/12/23(土) 10:23:09







    _第3章_
    追憶の断片と、絶望の断片と・・・ 非日常編








  84. 100 : : 2017/12/25(月) 19:45:46
    非日常編は私が担当します(っ´ω`c)ボチボチで書いていきます(っ´ω`c)

    時期的に仕事が落ちついてきてるのでなるべく急ぎますが、カメ更新になったらすいません(´・ω・`)
  85. 101 : : 2017/12/25(月) 20:44:53
     目の前には氷のように冷たい炎村……


     その目は静かに閉じられていた。


     小刻みに震える体……その体の震えは寒いからなのか……


     それとも、パーティーで忘れていた絶望を感じたからか……


    九鬼「お……おい……和真?」


     九鬼が俺を呼ぶ……


     ユキも九鬼の腕を握りしめたまま震えていた……


    五十鈴「(嘘だ……嘘だ……)」


     そう……これは……嘘……


    ピンポンパーンポーン……


     ま……まさか……やめてくれ……


     もう…………味わいたくないんだよ……


































    モノクマ『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』






















     無情にも流れるモノクマのアナウンスに俺は涙を止めることはできなかった……
  86. 102 : : 2017/12/25(月) 21:17:53
    九鬼「う……嘘…………だろ?」


     その場で硬直した九鬼と膝をつくユキ……


     また始まるのか……そう思っていると……




    ダダダダダダダダ……




     廊下から物凄い数の足音が聞こえた。その音は近づいてくる……




    鷺沢「え……?炎村…………さん?」


     鷺沢がゆらゆらと炎村に近づいた……


    鳳「…………」


     鳳は壁の方を向いて両手を握りしめ壁にたたきつけた。


    ドン!


     という音が炎村の部屋に響いた。


    鷺沢「イヤァァァァァァ!!なんで……なんで……」



     炎村のもとにたどり着いた鷺沢が大声を出してその場に泣き崩れた。近くに居たエルが炎村の死体を崩さぬよう、鷺沢を受け止め抱きかかえた。


     鷺沢はそんなエルの胸で泣き崩れていた。


     鳳も扉の近くの壁のほうを向いていたが、拳を壁にあてて小刻みに震えていた。


     その場にいた皆が絶望に震えている中、矢吹だけはどこか楽しんでいるようだった。



    矢吹「……………ま……」



    モノクマ「やぁ!また起きちゃったね!」



     矢吹が何かを言いかけたとき、モノクマがやってきた。矢吹は残念そうな顔をしながら、その場にとどまっていた。
  87. 103 : : 2017/12/26(火) 18:17:25
    九鬼「なにが、起きちゃっただ!!」



     殴りかかろうとした九鬼を如月が止めた。



    如月「まて!九鬼!」


    九鬼「何がまてだ!アイツには腹がたってんだよ!!」


    如月「だから落ち着け!俺だってアイツの言動はよく思わない!だがもう少し周りを見ろ……ここにいないやつがいる……」


    九鬼「なに!!」



     如月の声に皆が周りを見渡した。ここにいるメンバー……


    俺……


    鷺沢……


    ユキ……


    箱田……


    鳳……


    矢吹……


    九鬼……


    蜜火原……


    エル……


    如月……


    そして、殺された炎村……




    五十鈴「鴉間……」


    五十鈴「鴉間がいないぞ!!」


    蜜火原「そういえば!」


    エル「探しましょう!」



     俺たちはモノクマを部屋に置き去りにして鴉間の捜索にあたった。
  88. 104 : : 2017/12/26(火) 18:34:07
    矢吹「ちょっとまった……」


     俺が扉に手をかけようとしたときに大きな声が響いた。



    鳳「待つ必要は内容に思えますが?」



     鳳が矢吹の目の前に立って話を続けた。



    矢吹「彼がいないのは確かに気になるけど、捜査を始めようよ!」


    如月「は?何を訳の分からないことを……」


    矢吹「だって、モノクマを見てみなよ……彼はもう捜査を始めろと言わんばかりの表情だ。もし、僕たちの捜査が間に合わなかったら情報が少ないままの裁判になっちゃうよ……」


    鷺沢「確かに……一理あるような……」


    矢吹「それに、どうせ校内をまわるんだから、その時に見つかると思うしね……」


    九鬼「……仕方ねぇな」



     九鬼はそう答えると、如月の肩を叩き炎村の死体のそばに陣取った。


     その様子を見たモノクマは大きく息を吐き、進行を始めた。



    モノクマ「はい!これがモノクマファイルだよ!」



     モノクマからファイルを受け取った俺は直ぐにファイルを開いて確認をした。


    『モノクマファイル3』
     被害者は炎村しらは。現場は炎村の個室。薬物による中毒死の模様。死亡推定時刻は午後五時。目立った外傷はない。



    五十鈴「薬物による殺害か……」


    ユキ「ッ……」ギュッ



     ユキが俺の腕を握ってきた。俺は直ぐにユキのほうを向いた。ユキが紙に文字を書き始めた。



    ユキ『わたしもつれてて』


    五十鈴「俺と一緒に行動したいと言うことか?」



     俺はそう確認すると、ユキは静かに頷いた。



    五十鈴「わかった!一緒に行こう!」



     俺はユキと一緒に現場を調べることにした。
  89. 105 : : 2017/12/27(水) 21:49:29
     俺は炎村の死体を見る前にもう一度モノクマファイルを見て整理してみた。


     薬物による中毒死のようだが、吐血をした痕も口元にあった。しかし……



    五十鈴「あれ?こすった痕があるな……」


    ユキ『なにで』



     ユキも俺の目の前に文字の書かれた紙を何回も指をさした。



    五十鈴「俺にも分からないけど、何か隠滅しようとしたのか?」



     俺はとりあえず置いといて、炎村の死体を調べることにしたが……



    五十鈴「服が乱れた様子も無いなぁ……」



     見た感じがそうだったので、俺は近くに居たエルを呼んだ。



    エル「なに?ちょっと忙しいんですけど?」


    五十鈴「わりぃ……ちょっと、炎村の死体を調べて欲しいんだ。ほら、打撃痕とか線状痕とか……」


    エル「そっか……そう言えば男だったもんね?」


    五十鈴「どういう意味だよ……」


    エル「ごめんごめん!それじゃぁしらべるから離れて……あ、ユキは私と一緒に調べ物だよ~!」


    ユキ「……ッ!」コクコク



     とりあえず、俺は扉の前へと行き、5分ほど待った。


     その後扉が開き、エルとユキが出てきた。



    エル「結論から言うと、線状痕とか打撃痕とかは一切無かったですねぇ……」


    五十鈴「なんだって!?」


    エル「本当に綺麗な体だったよ~……見れなくて残念ね~!」


    五十鈴「それより、それがないということは炎村は……」


    エル「うん……無抵抗で殺されたみたい……」



     無抵抗……どういうことだ…………?


     俺は頭に疑問符を残しながら別の場所を調べるエルと別れ、俺は炎村の部屋へと戻った。



    【コトダマ:モノクマファイル3】
     被害者は炎村しらは。現場は炎村の個室。薬物による中毒死の模様。死亡推定時刻は午後五時。目立った外傷はない。

    【コトダマ:吐血の痕】
    口元に吐血をした痕跡があったが、犯人に拭き取られたのかこすれたような形になっていた。

    【コトダマ:炎村の遺体】
    乱れた痕跡はなく、傷跡や殴打痕、線状痕なども無い。
  90. 106 : : 2017/12/28(木) 16:48:23
     炎村の部屋に入った俺は、ベッドの下に目をやった。そこにあったのは中身のこぼれたビンだった。



    五十鈴「ん?このビンなんで割れてるんだ?」



     俺はもう少しそのビンを注意深く見た。すると、ラベルの部分に血痕が付着していることに気づいた。


     しかし……この薬……どこかで……






    ―保健室―
    矢吹『どう?見つかった?』


    五十鈴『あったあった!これだな』

    蜜火原『おーそれそれ!いやー、ありがとうないっちゃんにヤブキング』


    五十鈴『んじゃ、これはお前が炎村に届けてくれ』


    蜜火原『おう!任せときな!』



     そうだ……あの時の……


     しかし、風邪薬が何で床に倒れているんだ?それに血痕ということは腕を切ってしまったのか?


     それに、密火原が炎村に渡したケーキ……ほとんど手が付けられていないじゃないか……


     それほどまでに体調が悪かったのか……それとも……



    【コトダマ:風邪薬】
    蜜火原が炎村の為に届けた風邪薬の錠剤の入ったビンが床下で割れており、錠剤がばらまかれていた。よく見るとビンのラベルのところに血痕があった。

    【コトダマ:食べ残したケーキ】
    蜜火原が炎村の為に届けた如月が作ったケーキ。ほとんど手が付けられていなかった。
  91. 107 : : 2017/12/28(木) 17:05:06
    箱田「おい!!大変だぞ!」



     いきなり箱田が炎村の部屋の扉を蹴破りこちらに向かって突っ込んできた。



    五十鈴「あ、箱田!!ちょうど聞きたいことが……」


    箱田「馬鹿野郎!!それどころじゃねぇんだ!!」



     箱田は俺の前で叫んでいた。あまりの声量にユキは耳をふさぎ、九鬼と如月も箱田に注目していた。



    九鬼「あんだよ……さっさと……」



     九鬼がしゃべっている途中で箱田が震えだした。ただ事時ではない何かが起こったのであろうと思いながら俺は深呼吸して心を落ち着けた。



    箱田「か…………鴉間が…………」



    箱田がそういった瞬間如月が箱田に詰め寄った。



    如月「おい!!あいつが……奴がどうしたって!!」



     如月は箱田の胸ぐらをつかんでいた。あまりの勢いで箱田が宙に浮いてしまっていることを本人は気づいてない。



    九鬼「やめろ!修!!殺す気か!!」



     九鬼が如月の腕をひねりあげると如月も正気を取り戻したようで、箱田に謝った。箱田は呼吸と服装を整えながら話を始めた。



    箱田「と……とにかくついてきてくれよ!!」


    如月「九鬼……見張りを頼めるか?」


    九鬼「見張りは二人でやるもんだろ?」


    如月「……俺はお前になら信頼を置ける。それに……いや……蛇足か」



     そういうと如月は微笑んだ。そして……



    如月「ナツムラ……見張りを代わってくれるか?」


    ユキ「ッ!!」


    五十鈴「おい!!ユキに見張りは無謀だろ!」



     俺は思わずつっかたが、如月は俺の肩をつかみ目を見た。



    如月「お前がユキや九鬼を信じられないでどうする。」



     その言葉でしぶしぶ了承した俺はすぐに箱田に目で合図をして部屋を後にした。


     後ろ目で九鬼と楽しそうに会話しているユキの姿を見た俺はすぐに前を向き、鴉間のもとへと急いだ。
  92. 108 : : 2017/12/29(金) 15:59:36
    ―研究室―
    五十鈴「……ッハァ…………ハァ……」


    箱田「んだよ!もう息切れか?」



     そりゃそうだろうよ……といいたかったが、俺は抑えることにした。炎村の個室と真逆にあり、さらには解放された中での最上階である三階の研究室にいるのだから……


     呼吸を整えるために大きく深呼吸した俺は研究室の中へと入った。そこには先に部屋に入っていた如月が膝をついていた。如月の目線の先には人が倒れていた。



    五十鈴「どうした、如月!!」



     俺はすぐに如月に駆け寄った。如月は俺の顔を見たが、その顔は今まで見たことのない顔だった。まるで大事なものをなくしてしまった子どものような……そんな気がした。


     そして、如月は言葉を発することなく指を小刻みに震えさせながらある一点を指差した。俺は如月がさした方向を見るとそこには衝撃の光景が広がっていた。












    五十鈴「なんで……」















    五十鈴「なんでお前も死んでるんだよ!!!」


















    五十鈴「鴉間!!」





















    ピンポンパーンポーン……
































    モノクマ『死体が発見されました!一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』
  93. 109 : : 2017/12/29(金) 16:19:50
    五十鈴「如月!!如月!!」



     俺は放心状態の如月の肩を揺らした。すると彼は気づいたようで、



    如月「わ……悪い……取り乱してしまった。」


    箱田「珍しいな……いつもは死体なんてくそくらえって顔してるのに……」



     箱田のいい方は悪いが確かにそうだ。いつもは率先して見張りにつくなど死体慣れしているみたいだったが……


     如月と烏丸の間で何かがあったのか?いや……俺たちは初対面のはず……


     そう考えていると、エルと密火原、矢吹、鷺沢、鳳も集まってきた。



    エル「うそ!!これは予想外……」


    密火原「か……カラスマン!?」


    鳳「そんな……鴉間さんまで……」


    矢吹「…………」



     みんなが悲しむ中、矢吹は黙り込んでいた。その口元を見るとどこか楽しんでいるように見えたが、今は無視していた。



    モノクマ「ちょっとちょっと!!なんで2つめの事件が起きちゃってるの!?」



     モノクマが小走りをしながら部屋に駆け込んできた。こんなことが起きてなければ百歩譲ってかわいいという人もいるのだろうが……



    密火原「おい!!惚けてんじゃねぇぞ!!知ってるんだろ!!」


    モノクマ「えへ!ばれちゃった」



     モノクマは密火原のほうに照れ顔を見せるとすぐにモノクマファイルを出した。



    モノクマ「はい!これがモノクマファイル!」



     俺たちはモノクマファイルを開くとその内容を確認した。



    『モノクマファイル4』
    被害者は鴉間國羽。現場は研究室。死因は出血によるショック死。胸部に木製の杭が打ち込まれており、被害者の右腕が切断されている。



     そういえば、あたりを見渡すと足りない人物がいる……



    五十鈴「おい、九鬼とユキは?」


    エル「それならボクが来るなって言っておいた。見張りがいなくなるのはまずいからね……」



     俺はそっと胸をなでおろし、すぐに鴉間のほうに目をやった。



    五十鈴「(鴉間……待っていろ……俺が犯人を突き止めてやる……)」
  94. 110 : : 2017/12/29(金) 16:31:00
     俺はもう一度モノクマファイルを確認することにした。


    『モノクマファイル4』
    被害者は鴉間國羽。現場は研究室。死因は出血によるショック死。胸部に木製の杭が打ち込まれており、被害者の右腕が切断されている。


     そのモノクマファイルを参考にしながら、じっくりと鴉間の死体を見ていった。まず気づいたのは、モノクマファイルに書かれているとおり、腕が切断されていたところだった。


     そして、胸部に刺さった木の杭。おそらくこれが致命傷だろう……


     鴉間の周りに血だまりができていることからおそらく失血死で間違いない。



    箱田「おい!五十鈴!!」


    五十鈴「え?なんだ??」


    箱田「なんだじゃねぇよ!!てめぇ、アタシに話があるんじゃねぇのか!?」


    五十鈴「あ、そうだ!!多目的ホールから外に出たやつがいたかなと思って……」


    箱田「んなのしら……待てよ?そういえば、だれ一人出ていってねぇぞ?」


    五十鈴「本当か!?」


    箱田「あぁ……間違いねぇ!!詰まんなかったらすぐ出れるように扉の前にいたからな!!トイレに出るやつもいなかったぜ?ま、如月と鴉間は元からいなかったがな!!」


    五十鈴「つまり、パーティーの間の16時~18時の間には誰もいなかったということか……」


    如月「話中いいか?」


    箱田「あぁ……こっちは終わったぜ?」


    如月「鴉間の電子生徒手帳がないんだが知らねぇか?」


    五十鈴「いや……俺はいてないが……」


    箱田「あたしも知らねぇよ!!」


    如月「そっか……」


    五十鈴「(鴉間の電子生徒手帳がないのか……)」


    【コトダマ:モノクマファイル4】
    被害者は鴉間國羽。現場は研究室。死因は出血によるショック死。胸部に木製の杭が打ち込まれており、被害者の右腕が切断されている。

    【コトダマ:箱田の証言】
    午後16時には、鴉間、如月を覗く全員が多目的ホールにいて、18時まで多目的ホールから出たものはいないらしい。

    【コトダマ:胸部の杭】
    胸部に木製の杭が打ち付けられていた。如月曰く心臓まで達している。

    【コトダマ:遺体の右手】
    遺体の右腕が無くなっている。

    【コトダマ:無くなった電子生徒手帳】
    遺体から右手と一緒に電子生徒手帳が無くなっていた。
  95. 111 : : 2017/12/29(金) 16:38:08
    五十鈴「ん?あそこに落ちているのは空のビン?この名前……知らないなぁ……」


    如月「そのビンかしてくれないか?」


    五十鈴「あぁ……」


    如月「……!?こ……これは……俺がいた特務で使われていた拷問致死薬!?」


    五十鈴「なんだって!?それじゃぁ……鴉間は……」


    如月「いや……その可能性はゼロだ。」


    五十鈴「なんでだ?」


    如月「この薬を飲んだら体に死斑が出るんだが、鴉間の体にはそれが見えない。」


    五十鈴「なるほどな……って、あそこの木槌……」


    如月「血まみれだな……」


    五十鈴「ということはあれで……」


    如月「そしてこっちには鋸か……」


    五十鈴「これで腕を切ったのか……」


    如月「……」


    五十鈴「俺はほかのところを調べよう……」



    【コトダマ:空のビン】
    無菌部屋の隅に落ちていた中身の入っていないビン。

    【コトダマ:血のついた木槌】
    現場に落ちていた木槌。木槌には血が付着しており、遺体に杭を打ち付ける際に使用したものとみられる。

    【コトダマ:血のついた鋸】
    現場に落ちていた鋸。鋸には血が付着しており、右手を切り落とす際に使用されたものとみられる。
  96. 112 : : 2017/12/29(金) 16:48:25
     俺は研究室に戻るとそこにいたエルがあるものを見つけたらしく、俺の教卓まで引っ張った。



    エル「見てよこれ……」


    五十鈴「これは……ガスマスク!?」


    エル「しかもね……使われた形跡があるのよ……」


    五十鈴「確かにな……ということは拷問致死薬を吸わないためか……」


    エル「拷問致死薬?」



     俺は殺気見つけてきた情報をすべてエルに話した。



    エル「なるほど……これでつながったか……」


    五十鈴「何が?」


    エル「そんな五十鈴君にヒント……これは何でしょう?」


    五十鈴「これは……薬か!?」


    エル「せいか~い!しかも毒薬!!」


    五十鈴「毒薬!?」


    エル「っそ……そして、この毒薬……不思議なことに中身が空なんだね……」


    五十鈴「ということは使われたということか……」


    エル「うんうん!さすがだね!それからこの注意書きを見てほしいんだ……」



     俺はエルにそう言われるとすぐに注意書きを読んだ。


    『即効性がなく、服用者は眠るように安楽死することができます。また、手に触れてもすぐに水で洗い流せば、まず死ぬことはないので安心~♪。この毒に関しては、解毒剤はありません。保存方法は日光に当てないように高温な所に置かないように。
    三つある毒の中では、比較的安全に扱えるのが特徴です。』



    五十鈴「これって……ということは炎村は……」


    エル「正解!」


    五十鈴「まだ何も言ってねぇだろうが!!」


    エル「ま、細かいことはいいじゃない!それよりこっち来て!!」



     俺はまたエルに手を引っ張られてすぐそこにあったウイルス保管庫へと入った。


    【コトダマ:血のついたガスマスク】
    研究室に完備されているガスマスク。使用された痕跡があり、血が付着している。

    【コトダマ:モノクマ特製の毒(錠剤型)】
    錠剤型の毒だけがケースから消えていた。箱にあった説明書きには、遅効性の毒で、服用したものは眠るように死んでしまうとのこと。
  97. 113 : : 2017/12/29(金) 17:04:37
    ーウイルス保管庫ー
     その部屋は若干ひんやりとしていた。エルは持っていた羽織ものを羽織り、俺に話を続けた。



    エル「ここはウイルス保管庫なの……その名の通り、たくさんのウイルスがあるわ……そして、二つのウイルスがこの部屋から取り出されていたの……」


    五十鈴「そのウイルスって?」


    エル「一つはこの『痺れウイルス』……感染からわずか1分で発症して1日動けなくするもの……ウイルス自体は空気に触れてから一時間で死滅するらしいの……」


    エル「そしてもう一つがこの『超絶微熱ウイルス』。『痺れウイルス』と同じく一時間で死滅するんだけど、絶妙なけだるさと微熱を引き起こすらしいわ……」


    五十鈴「今回の事件と関係あるのか?」


    エル「ま、ゼロじゃないわね……鴉間クンの戦闘力見たんでしょ?」


    五十鈴「確かに矢吹の包丁をつかみ取っていたけど……」


    エル「それほどの身体能力の人間が廃それとやられるわけがない……おそらく何か知らされたところをやられたの……」


    五十鈴「なるほど……」


    エル「あ、そうそう電子生徒手帳のことなんだけど、指紋認証になったのは知ってるよね?」


    五十鈴「……あぁ」


    エル「それなら問題ないか……」


    五十鈴「あ、ちょっとまて!!」


    エル「何?まさかプロポーズ?」


    五十鈴「違うよ!!誰か怪しい人物見てないかと思って……」


    エル「そこはノリでも……っていいか……そういえば、矢吹クンが校舎に向かっていくのを見たけど、明確な時間はわからないわ……」


    五十鈴「わかった……それじゃぁ、ほかのところに行くよ」



    【コトダマ:ウイルス保管庫】
    研究室に取り付けられている保管庫。保管庫からは『痺れウイルス』と『超絶微熱ウイルス』が取り出された形跡があった。

    【コトダマ:痺れウイルス】
    感染から僅か一分ほどで発症し、まる一日は痺れて動けなくなる。空気に触れてから約一時間ほどで死滅します

    【コトダマ:超絶微熱ウイルス】
    決して寝込むほどの症状を引き起こすわけでもなく、絶妙なダルさと37度~38度の熱が5日間続きます。空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。

    【コトダマ:エルの証言】
    昨日の夜時間に、矢吹が校舎へ向かっているのを目撃した。

    【コトダマ:鴉間の身体能力】
    昨日如月との口論で包丁を掴み取る程の身体能力を持っていた鴉間。恐らく、犯人は鴉間が油断していた所を殺った可能性がある

    【コトダマ:電子生徒手帳】
    メール機能追加後、電子生徒手帳は持ち主の指紋認証でロック画面を解除する設定になっていた
  98. 114 : : 2017/12/30(土) 16:49:31
     俺がほかの場所を調べようとしたとき、


    キーンコーンカーンコーン……


     チャイムが鳴り響いた。


    モノクマ『さぁ、生と死をかけたデスゲーム……さて、非常なモノクマ先生の牙にかみ砕かれるのは誰なのか!!それじゃぁ、いつものところに集合ね!!』


    五十鈴「いよいよか……」



     俺はモノクマの放送を聞くとエルとともに向かうことにした。道中一言も話さなかった……いや、話せなかった。


     エルの表情がいつになく険しかったのもその要因だろう……


     この事件にはわからないことが多すぎる……


     今回の学級裁判……何か波乱の予感がする……


    ―赤扉の部屋―
    九鬼「やっと来たか……」


    五十鈴「なんでお前がつかれてるんだ?」


    九鬼「さっきからユキが離れねぇんだよ……」



     九鬼の腕のところを見てみると、そこには九鬼の腕にいしがみつきながら震える雪の姿があった。



    五十鈴「ま、そりゃそうか……二人も殺されちゃ……」


    九鬼「ちょっと待て!!二人?」


    五十鈴「あぁ……鴉間が殺された……」


    九鬼「!?」



     九鬼は驚いた表情を見せた。もちろんもう一人殺されたのは知っていた。しかし、誰が殺されたかまでは九鬼とユキは知らなかった。



    九鬼「……そうか」



     九鬼は寂しそうにつぶやくと俺に目で合図してエレベーターへと乗り込んだ。


     俺とユキも九鬼の背中に続いてエレベーターに乗り込んだ。


    ゴウン……ゴウン……


     地獄に続く道をエレベーターがゆっくりと音を立てながら降りていく。


     その音が響くたびに緊張感が渦巻く。


     一人よ余裕の表情を浮かべる矢吹を除いて……


     また始まる……


     命がけの学級裁判……


     俺らの母代わりとして家事全般を担当していた炎村……


     なぞも多かったが、なぜか憎めなかった鴉間……


     この二人を殺した犯人は絶対にここにいる……


     究極の騙し合い……


     そのスタートが命じられた……
  99. 115 : : 2017/12/30(土) 16:54:00
    【コトダマ:モノクマファイル3】
     被害者は炎村しらは。現場は炎村の個室。薬物による中毒死の模様。死亡推定時刻は午後五時。目立った外傷はない。

    【コトダマ:吐血の痕】
    口元に吐血をした痕跡があったが、犯人に拭き取られたのかこすれたような形になっていた。

    【コトダマ:炎村の遺体】
    乱れた痕跡はなく、傷跡や殴打痕、線状痕なども無い。

    【コトダマ:風邪薬】
    蜜火原が炎村の為に届けた風邪薬の錠剤の入ったビンが床下で割れており、錠剤がばらまかれていた。よく見るとビンのラベルのところに血痕があった。

    【コトダマ:食べ残したケーキ】
    蜜火原が炎村の為に届けた如月が作ったケーキ。ほとんど手が付けられていなかった。

    【コトダマ:モノクマファイル4】
    被害者は鴉間國羽。現場は研究室。死因は出血によるショック死。胸部に木製の杭が打ち込まれており、被害者の右腕が切断されている。

    【コトダマ:箱田の証言】
    午後16時には、鴉間、如月を覗く全員が多目的ホールにいて、18時まで多目的ホールから出たものはいないらしい。

    【コトダマ:胸部の杭】
    胸部に木製の杭が打ち付けられていた。如月曰く心臓まで達している。

    【コトダマ:遺体の右手】
    遺体の右腕が無くなっている。

    【コトダマ:無くなった電子生徒手帳】
    遺体から右手と一緒に電子生徒手帳が無くなっていた。

    【コトダマ:空のビン】
    無菌部屋の隅に落ちていた中身の入っていないビン。

    【コトダマ:血のついた木槌】
    現場に落ちていた木槌。木槌には血が付着しており、遺体に杭を打ち付ける際に使用したものとみられる。

    【コトダマ:血のついた鋸】
    現場に落ちていた鋸。鋸には血が付着しており、右手を切り落とす際に使用されたものとみられる。

    【コトダマ:血のついたガスマスク】
    研究室に完備されているガスマスク。使用された痕跡があり、血が付着している。

    【コトダマ:モノクマ特製の毒(錠剤型)】
    錠剤型の毒だけがケースから消えていた。箱にあった説明書きには、遅効性の毒で、服用したものは眠るように死んでしまうとのこと。

    【コトダマ:ウイルス保管庫】
    研究室に取り付けられている保管庫。保管庫からは『痺れウイルス』と『超絶微熱ウイルス』が取り出された形跡があった。

    【コトダマ:痺れウイルス】
    感染から僅か一分ほどで発症し、まる一日は痺れて動けなくなる。空気に触れてから約一時間ほどで死滅します

    【コトダマ:超絶微熱ウイルス】
    決して寝込むほどの症状を引き起こすわけでもなく、絶妙なダルさと37度~38度の熱が5日間続きます。空気に触れてから約一時間ほどで死滅します。

    【コトダマ:エルの証言】
    昨日の夜時間に、矢吹が校舎へ向かっているのを目撃した。

    【コトダマ:鴉間の身体能力】
    昨日如月との口論で包丁を掴み取る程の身体能力を持っていた鴉間。恐らく、犯人は鴉間が油断していた所を殺った可能性がある

    【コトダマ:電子生徒手帳】
    メール機能追加後、電子生徒手帳は持ち主の指紋認証でロック画面を解除する設定になっていた

  100. 116 : : 2018/01/05(金) 09:58:57







    ー学級裁判 開廷ー







  101. 117 : : 2018/01/05(金) 10:11:52



    モノクマ「まずは、学級裁判の簡単な説明から始めましょう!学級裁判の結果はオマエラの投票により決定されます」


    モノクマ「正しいクロを指摘できればクロだけがおしおき、だけど……もし、間違った人物をクロとした場合は……」


    モノクマ「クロ以外の全員がおしおきされ、みんなを欺いたクロだけが晴れて卒業となりまーす!」





    エル「裁判を始める前に一つだけ聞いていいかな?」


    モノクマ「おろろ?何かな?」


    エル「今回の被害者は二人居るんだけどさ。それって…クロが二人だった場合ってどうなるの?」


    モノクマ「あー。もし、クロが二人いた場合は同時に殺人が起きてもオシオキされるのは先に死体発見アナウンスが流れた方の事件だけとなります!」



    矢吹「つまり、この学級裁判は炎村さんを殺したクロを見つけ出さなきゃならないってことだね…」


    如月「俺から一つ議論したい事がある」


    鷺沢「何ですか?」


    如月「鴉間についてだ…」


    蜜火原「カラスマンの話?なんで?」


    如月「モノクマファイル4を確認してみろ…」





    モノクマファイル4

    被害者は鴉間國羽。現場は研究室。死因は出血によるショック死。胸部に木製の杭が打ち込まれており、被害者の右腕が切断されている。






    箱田「これがどうしたって言うんだよ?」


    如月「五十鈴答えてみろ。お前なら直ぐにこの違和感が分かるだろ?」




    五十鈴(モノクマファイル4の違和感…それは…)


    【死因】
    【死亡時刻】←
    【死体発見場所】






    五十鈴「死亡時刻が書かれていない…!?」


    ユキ「っ!」


    如月「炎村のモノクマファイルにはしっかりと書かれているのになぜ、鴉間のだけは書いていないのか…」


    九鬼「おいモノクマ!テメェの仕業か!?」


    モノクマ「僕はある人物のお願いでしただけだよ?」


    蜜火原「あ、ある人物って?」


    モノクマ「それは教えられないよ!」


    如月「とにかく、鴉間が殺されたのが炎村より先なのか後なのか見極める必要がある」


    エル「確かに…それがわからないと鴉間が炎村さんを殺している可能性も出てくるしね」


    五十鈴「それじゃまず…鴉間について議論しよう…」




  102. 118 : : 2018/01/06(土) 11:29:10

    ―議論開始―

    【コトダマ:モノクマファイル4】
    【コトダマ:箱田の証言】
    【コトダマ:胸部の杭】


    矢吹「彼が殺されたのは、炎村さんより後か先か……関係あるの?」


    エル「彼が『殺人を犯したか犯していないか』知る事実がいるでしょう?」


    鳳「といわれてもどこから話せばいいのでしょう?」


    鷺沢「そういえば、鴉間さんは『パーティーにいましたか?』」


    九鬼「『いた気がするけどよ……』」


    五十鈴「(いや……そんなはずはない……あいつの証言がそれを証明してくれるはずだ……)」



    矢吹「彼が殺されたのは、炎村さんより後か先か……関係あるの?」


    エル「彼が『殺人を犯したか犯していないか』知る事実がいるでしょう?」


    鳳「といわれてもどこから話せばいいのでしょう?」


    鷺沢「そういえば、鴉間さんは『パーティーにいましたか?』」


    九鬼「『いた気がするけどよ……』」


    五十鈴【コトダマ:箱田の証言】チャキッ
    五十鈴「それは違うぞ!!」バーーン

    ―Break!―




    五十鈴「まて!それはおかしいぞ!!」


    九鬼「あぁ?何がおかしいってんだよ?」


    五十鈴「鴉間はパーティー会場には来ていないんだよ!なぁ、箱田」


    箱田「あぁ……間違いねぇ……アタシが入口の近くにずっといたからな……」


    九鬼「箱田がうそついてる可能性はないのか?」


    箱田「は?アタシは生きたいの!!なんで自分が死んでしまうようなリスキーなことしねぇといけねぇんだよ!!」


    五十鈴「そういうことだ……これでひとつわかったことがある……」


    ユキ「??」


    鷺沢「なんですか!?何が分かたんですか!?全身全霊で気になります!!」


    五十鈴「(そう……これで導けるはずだ……鴉間が殺されたのは……)」


    【炎村より先】←
    【炎村より後】

    五十鈴「これに間違いない!!」
  103. 119 : : 2018/01/06(土) 11:30:55
    五十鈴「詳しい死亡推定時刻はわからないけど、鴉間が殺されたのが炎村より前ということは推定できるんだ。」


    鳳「それはなぜです?」


    五十鈴「ほら、俺らが多目的ホールにいた時間……それって、16時から18時までの間だっただろ?」


    密火原「あぁ……その時がパーティーの時間だったからなぁ……」


    五十鈴「それに、炎村のほうのモノクマファイルを見てみろよ……」




    〔モノクマファイル3〕
     被害者は炎村しらは。現場は炎村の個室。薬物による中毒死の模様。死亡推定時刻は午後五時。目立った外傷はない。



    鷺沢「あ!こっちの死亡推定時刻は午後五時と書いています!!」


    五十鈴「つまり、18時まで多目的ホールにいた俺達には犯行は無理……」


    矢吹「………ププ」


    五十鈴「??」


    矢吹「……プククク…………プクククク…………」


    矢吹「アーハッハッハッハッハッハッハ!!」


    如月「何がおかしいんだ貴様!!」


    矢吹「プククク……ごめんごめん……あまりにもおかしな推理だったからさぁ……」


    五十鈴「何がおかしいってんだよ?」


    矢吹「あのさぁ……本当に多目的ホールにいなかったのは鴉間君だけなのかなぁって思ってさ……」


    如月「……何が言いたい」


    矢吹「いやぁ……序盤にいきなり止めてごめんね?だけどさぁ……鴉間君ともう一人いなかった人……それが犯人だと思っているんだけど……誰だかわかるかな?」


    五十鈴「(鴉間ともう一人いなかった人物……箱田の話からすると……あいつか……)」


    ―怪しい人物を指定しろ!―

    キ サ ラ ギ  オ サ ム


    五十鈴「ここから切り開く!!」
  104. 120 : : 2018/01/06(土) 11:32:33
    五十鈴「如月……お前もいなかったよな?」


    如月「あぁ……たしかにいな……」


    矢吹「せいか~い!!鴉間君を殺すことができたのは如月君だけなんだよ!!」


    如月「な……ち……ちが……」


    九鬼「ま……まじか……修……」


    如月「違う!俺じゃない!!」


    矢吹「往生際が悪いなぁ……証拠は出そろっているんだけど~?」


    エル「待ちなさい!」


    矢吹「あ?」


    エル「聞こえませんでしたか?」


    矢吹「なんであんたに話を止められないといけないの?」


    エル「もちろん……アナタの推理が間違っているからですが?」


    矢吹「俺の……推理が違うだと……?プハ!!片腹痛いなぁ!!」


    エル「その言葉……そっくり返すよ……」


    エル「ボクは五十鈴クンの推理を最後まで聞きたかったのにそれを遮って……」


    矢吹「だが、犯人は如月……」


    エル「黙りなさい……あまり騒ぎ立てると負け犬の遠吠えにしか聞こえなくてよ?」


    矢吹「……クッ」


    五十鈴「(エルの気迫に負けた矢吹はおとなしく黙っていた。矢吹の行動がおかしいのは知っていたが、ここまでとは……)」


    五十鈴「(おそらく、ここまでエルが言えるのは確固たる事実があったからか?その事実……聞いた気がするが……なんだっけ?)」
  105. 121 : : 2018/01/06(土) 11:33:29
    ―議論開始―


    【コトダマ:エルの証言】
    【コトダマ:鴉間の身体能力】
    【コトダマ:電子生徒手帳】


    鷺沢「しかし、全身全霊で『怪しい人物』なんていたのですか?」


    鳳「行き詰っちゃいましたね……」


    ユキ『もとまえ きのうわ』


    九鬼「昨日?そっか!『犯行準備か!!』ドラマで見たことあるぜ!!」


    箱田「っつても、そんなの『ばれねぇように普通するだろうよ……』」


    鷺沢「そうですか……」


    鳳「それなら『目撃者はいませんわね……』」


    五十鈴「(いや……夜時間に一人だけ不審な動きをしたやつを見ている……)」



    五十鈴【コトダマ:エルの証言】チャキッ
    五十鈴「それは違うぞ!!」バーーン

    ―Break!―



    五十鈴「いや、おそらくエルが矢吹にかみついたのは矢吹が夜時間に校舎に向かって歩いていくのを見たからなんだよ」


    鳳「あら……だからあそこまで強気に出れたのですね?」


    エル「ま、推測だからなんともいえないけどさ……」


    如月「これで怪しいのは俺だけではなかったな……」


    矢吹「……ま、結論が出たからいいんじゃないかな?」


    五十鈴「結論?」


    矢吹「やだなぁ……忘れちゃったの?これって炎村さん殺しの学級裁判だよね?」


    矢吹「つまり、鴉間君が殺されたのをいくら暴いても意味がないってことさ……」


    九鬼「てめぇ!!何が意味がねぇだ!!」


    五十鈴「待て!九鬼!」


    九鬼「あ?和真!!まさかてめぇも意味がねぇっていうんじゃねぇだろうな?」


    五十鈴「……あぁ」


    全員「!?」


    九鬼「てめぇ!何言ってやがんだ!!」


    密火原「そうだよ!いっちゃんらしくないよ!!」


    五十鈴「……鴉間の事件を調べても意味はない。しかし、炎村のじけんとの関連性はあるんだ」


    矢吹「……」


    五十鈴「だから、鴉間の事件も併せて解いていかないといけないんだ」


    九鬼「意味はねぇ……けど関係ある……わけわかんねぇけど、任せたぜ!!」


    密火原「それでこそいっちゃんだ!」


    五十鈴「調子いいな……おまえら……」


    五十鈴「(だが、これでようやく炎村の事件に入れる……)」


    五十鈴「(その前に鴉間の事件の整理をしていこうか……)」
  106. 122 : : 2018/01/06(土) 12:55:24
    ―議論開始―


    【コトダマ:胸部の杭】
    【コトダマ:遺体の右手】
    【コトダマ:無くなった電子生徒手帳】


    九鬼「そんじゃ、『鴉間の事件』について話し合うか!」


    矢吹「話し合うって言ったってなにから話し合うのさ……」


    鳳「定石通りなら『凶器』……ですかね……」


    エル「凶器といえばあれだよね!あれ!」


    九鬼「あれって……『包丁』か?」


    エル「……ほんっと『バカ』」


    九鬼「あんだよ!!文句あんのか!!」


    五十鈴「(包丁なわけがない……そもそもそんなもの現場にはなかった……)」


    九鬼「そんじゃ、『鴉間の事件』について話し合うか!」


    矢吹「話し合うって言ったってなにから話し合うのさ……」


    鳳「定石通りなら『凶器』……ですかね……」


    エル「凶器といえばあれだよね!あれ!」


    九鬼「あれって……『包丁』か?」


    五十鈴【コトダマ:胸部の杭】チャキッ
    五十鈴「それは違うぞ!!」バーーン

    ―Break!―


    五十鈴「ちょっとまて!!胸に杭が刺さっていただろう!?」


    九鬼「は?知るかっての!!俺はユキと炎村の死体の見張りしてたんだぞ!?」


    ユキ『うん』


    五十鈴「そういえばそうだったか……」


    エル「てか、なんで来なかったのよ?」


    九鬼「お前が来るなって言ったんだろ!?」


    エル「あれ?そうだっけ?」


    密火原「おい!話が脱線してるぞ!!」


    五十鈴「……つまりは犯人は木の杭を鴉間の胸に突き刺したんだ……」


    如月「ちょっとまて……」


    鳳「どうされたのですか?」


    如月「正面からあいつをやるのは無理だぞ?五十鈴……お前も見ていただろう……」


    鷺沢「どうしてですか?」


    箱田「あいつをやるのは簡単じゃねぇってどういうことだ?」


    五十鈴「(おそらく、如月が言いたいのはこういうことだろう……)」


    ―コトダマを指定しろ!―
    【コトダマ:鴉間の身体能力】

    五十鈴「これに違いない!!」
  107. 123 : : 2018/01/06(土) 12:55:51
    五十鈴「確か、如月が鴉間に向かって切りつけたとき、その包丁をつかみ取ったよな?」


    如月「あぁ……俺も特務だからナイフの扱いにはたけていると自負していた。現に外したことも止められたこともなかった……」


    密火原「それを止めたってことはカラスマンって相当すごいんだね……」


    如月「あぁ……よほど油断させなければ奴を殺すことは不可能だ……」


    箱田「体の動きを止めたってことはねぇのか?」


    エル「動きを……止めた……?」


    箱田「だってよ……まともに戦ってダメならまず動きを止めるんじゃねぇか?」


    五十鈴「そうか!!犯人は現場にあったあるものを使って鴉間の動きを止めたんだ!!」


    ユキ『あるもの』


    五十鈴「(そう……それは……)」


    ―ひらめきアナグラム―
    ス イ ル ウ
    ⇒ウイルス

    五十鈴「そうか!わかったぞ!!」

    ―Break!!―
  108. 124 : : 2018/01/07(日) 13:00:33
    五十鈴「そうか!ウイルスだ!!」


    ユキ「!?」


    鳳「ウイルス……ですか……」


    五十鈴「そう……この学校にはウイルスがあったんだ!それをつかって……」


    鷺沢「全身全霊でありえません!!」


    ―反論―
    五十鈴「何がありえないってんだ?」


    鷺沢「ウイルスですよ!ウ・イ・ル・ス!」


    鷺沢「そんなゾンビゲームみたいなことがありえるわけないです!!」


    鷺沢「ちゃんとした証拠を提示されない限り、私は五十鈴さんを全身全霊で否定します!!」



    ―反論ショーダウン―

    【コトノハ:モノクマ特製の毒(錠剤型)】
    【コトノハ:ウイルス保管庫】
    【コトノハ:痺れウイルス】

    鷺沢「ここは現実なんですよ!ゲームじゃありません!!」


    鷺沢「ここで研究してた証拠もないんですよ?」


    鷺沢「そんな中『犯行に使われた』ものが……」


    鷺沢「『ウイルス』だなんてありえません!!」




    五十鈴「ありえないかもしれないけどこれが事実なんだよ……」


    五十鈴「その証拠だってあるんだ!!」




    鷺沢「だからその証拠がなんだっていうんですか!!」


    鷺沢「五十鈴さんの話は『全身全霊』でわかりません!!」


    鷺沢「もしも仮に研究をしていたとして……」


    鷺沢「保存方法にデリケートなウイルスを……」


    鷺沢「『どこに保存できる』のですか!!」


    五十鈴「(俺はウイルスがあったのをちゃんとこの目で見ているんだ……)」


    五十鈴「(それを鷺沢にぶつけられれば……)」



    鷺沢「ここは現実なんですよ!ゲームじゃありません!!」


    鷺沢「ここで研究してた証拠もないんですよ?」


    鷺沢「そんな中『犯行に使われた』ものが……」


    鷺沢「『ウイルス』だなんてありえません!!」




    五十鈴「ありえないかもしれないけどこれが事実なんだよ……」


    五十鈴「その証拠だってあるんだ!!」




    鷺沢「だからその証拠がなんだっていうんですか!!」


    鷺沢「五十鈴さんの話は『全身全霊』でわかりません!!」


    鷺沢「もしも仮に研究をしていたとして……」


    鷺沢「保存方法にデリケートなウイルスを……」


    鷺沢「『どこに保存できる』のですか!!」



    五十鈴【コトノハ:ウイルス保管庫】チャキッ
    五十鈴「その言葉……斬る!」ズバァァン

    ―斬―
  109. 125 : : 2018/01/07(日) 13:01:31
    五十鈴「いや……鷺沢……保存できる場所があるんだよ……」


    鷺沢「それはどこなんですか!!」


    五十鈴「お……落ち着けって!!ウイルス保管庫だよ!」


    鷺沢「ウイルス保管庫?」


    矢吹「確か研究室にあった場所だよね……」


    九鬼「おめぇが話すとややこしくなんだろが!!」


    矢吹「反応もしちゃだめなの!?」


    五十鈴「矢吹のいう通り、研究室にあった場所だ……そして、そこから二つのウイルスが抜き取られていたんだ……」


    ユキ『それってな』


    五十鈴「(……一文字抜けてるけど笑顔のあいつを見ると……)」


    五十鈴「(いや……今はそんなことより証拠を提出しないと……)」



    ―コトダマを指定しろ!-
    【コトダマ:痺れウイルス】

    【コトダマ:超絶微熱ウイルス】


    五十鈴「よし!これだ!」


    五十鈴「そのウイルスは『痺れウイルス』と『超絶微熱ウイルス』だ。」


    密火原「ネーミングセンスねぇな……」


    九鬼「同感……」


    如月「ウイルス関係の説明については任せてもらおうか……一定の知識はある……」


    エル「あら、犯人かもしれないというのに積極的……」


    如月「もしそう思うなら俺に投票するがいい……死ぬのはお前たちだからな……」


    密火原「ちょっと!そうなったらおさむんも死んじゃうよ!!」


    如月「俺の命は特務の時に……おっと話がそれちまうとこだったな……」


    如月「まず、『痺れウイルス』についてだが、このウイルスの特徴は一分ほどで対象をしびれさせるということだ」


    矢吹「その期間はどれぐらいなの?」


    如月「……俺も実際に使用したことないが、使用した奴が言うには1日ほど痺れはとれないらしいな」


    鳳「ということはこのウイルスが鴉間さんに使われたということでしょうか……」


    如月「100%使ったとはいいきれないがな……」


    箱田「なんで言い切れないんだよ……それで決まりだろ?」


    五十鈴「(俺も確実にこのウイルスが使われたと思っているのだが……)」


    五十鈴「(如月がそこまで悩む理由は何だ?)」
  110. 126 : : 2018/01/07(日) 13:01:53
    ―議論開始―

    【コトダマ:血のついた木槌】
    【コトダマ:血のついた鋸】
    【コトダマ:血のついたガスマスク】

    如月「俺がひっかかっているのは『ウイルスの使用方法だ……』」


    矢吹「普通にビンを開けたアだけでしょ?」


    箱田「うっせいぞ!!」


    矢吹「少しはしゃべらせてほしいものだよ……」


    如月「いや……今回は矢吹のいう通りだ……」


    如月「『ビンを開けて』使うことには変わりないんだが……」


    九鬼「ちょっと待て!!そんなことしたら『犯人も巻き添えになるだろうが!!』」


    如月「そこなんだよな……」


    如月「その方法はあるのはあるんだがおそらくここではできんだろう……」


    五十鈴「(確かにそのまま使ってしまうと犯人も犠牲になってしまう……)」


    五十鈴「(けど……現場におちていたあれをつかえば……)」


    如月「俺がひっかかっているのは『ウイルスの使用方法だ……』」


    矢吹「普通にビンを開けたアだけでしょ?」


    箱田「うっせいぞ!!」


    矢吹「少しはしゃべらせてほしいものだよ……」


    如月「いや……今回は矢吹のいう通りだ……」


    如月「『ビンを開けて』使うことには変わりないんだが……」


    九鬼「ちょっと待て!!そんなことしたら『犯人も巻き添えになるだろうが!!』」


    【コトダマ:血のついたガスマスク】チャキッ
    五十鈴「それは違うぞ!!」バーーン

    ―Break!―
  111. 127 : : 2018/01/07(日) 13:02:21
    五十鈴「いや……ウイルスを使うのは可能だよ!」


    如月「なんだと!!まさか……」


    五十鈴「そう……こんなものが現場に落ちていたんだけど……」


    箱田「これは……ガスマスク!?」


    九鬼「そうか!これを使えば犯人はウイルスを喰らわねぇ!!」


    五十鈴「あぁ……つまり、これでこのウイルスが使われた可能性は……」


    如月「100%だ……」


    矢吹「なるほど……それなら鴉間君の動きを止められるはずだ……」


    密火原「ちょっと待て!!疑問があるぞ!!」


    五十鈴「疑問?」


    密火原「ほら、よく見てみろよカラスマンの胸!!杭が刺さってんじゃん!!」


    エル「それがどうしたの?」


    密火原「まじでいってんのか!?」


    五十鈴「(密火原の疑問ももっともだ……)」


    五十鈴「(あいつの疑問を解消してやらないとな……)」
  112. 128 : : 2018/01/11(木) 16:45:57
    ―議論開始―

    【コトダマ:空のビン】
    【コトダマ:血のついた木槌】
    【コトダマ:血のついた鋸】


    密火原「カラスマンの胸に刺さっている杭……」


    密火原「どうやって刺したのさ!!」


    箱田「そのまま勢いで『ぶっ刺した』んだろ?」


    エル「それじゃぁ、あそこまできれいに刺さらないって……」


    鳳「それなら何かで『打ち込んだ』ということでしょうか?」


    九鬼「打ち込んだものはどこにあるんだよ……」


    矢吹「あ~らら……どうやら裁判の場を乱すのは僕だけじゃないみたいだね!」


    密火原「え?俺って何か間違えた?」


    五十鈴「(いや……密火原の論点は間違えていない……)」


    五十鈴「(ここを解決しないと鴉間の死の真相はわからない……)」





    密火原「カラスマンの胸に刺さっている杭……」


    密火原「どうやって刺したのさ!!」


    箱田「そのまま勢いで『ぶっ刺した』んだろ?」


    エル「それじゃぁ、あそこまできれいに刺さらないって……」


    鳳「それなら何かで『打ち込んだ』ということでしょうか?」


    五十鈴【コトダマ:血の付いた木槌】チャキッ
    五十鈴「それに賛成だ!!」バーーン

    ―Break!―



    五十鈴「そうだ!鳳のいっていることで間違いない!」


    鳳「ということは鴉間さんは本当に胸に杭を打ちつけられたのですね?」


    五十鈴「あぁ……それ以外考えられないんだ……」


    エル「おそらくこの木槌でやったんじゃないの?ほら、血もついてるし……」


    五十鈴「(そう……この木槌で犯人は……)」


    五十鈴「(これで鴉間殺しの全容が見えてきた気がするぞ……)」


    ―ロジカルダイブ―
    Q 鴉間が吸引してしまったウイルスの名前は?
    ・超絶微熱ウイルス

    ・痺れウイルス ←


    Q 犯人がウイルス吸引を防ぐために使ったものは?
    ・空気清浄機

    ・ガスマスク ←


    Q 鴉間の胸にどうやって杭を打ちつけた?
    ・木槌を使った ←

    ・こぶしを使った


    五十鈴「これですべてがつながった!!」

    ―COMPLETE!―
  113. 129 : : 2018/01/11(木) 16:47:16
    五十鈴「わかったぞ!犯人はまずこの部屋に何かしらの方法で呼び出したんだ……」


    矢吹「何かしらの方法?手紙かな?」


    五十鈴「いや……おそらくそんなものでは呼び出していないはずだ……」



    五十鈴「(犯人が鴉間を呼び出した方法……それは……)」

    【ラブレター】

    【メール】  ←


    五十鈴「これで道を切り開く!!」



    五十鈴「電子生徒手帳の新機能……メールを使ったんだ!」


    鷺沢「メールって……あ、そうか!!亜俺ならだれでも呼び出せますもんね!」


    五十鈴「そう……それを使って犯人は鴉間をこの部屋に呼び出したんだ。」


    五十鈴「それで呼び出した犯人はこの無菌部屋にウイルスを散布させて……」


    モノクマ「ちょっと待った!」


    全員「!?」


    エル「何事ですか?」


    モノクマ「いやいや……みんなこの事件を解決しようとしているけどさ……」


    モノクマ「早く炎村さん殺しの犯人を見つけないとタイムアップになっちゃうよ?」


    鷺沢「ちょっと待った!全身全霊でおかしいでしょ!!」


    密火原「そうだ!そんな機能なかっただろ!?」


    モノクマ「ほら、あの有名なバスケ漫画の顧問の先生も行っていたでしょ?『飽きたらそこで試合終了』なんだよ!!」


    如月「それをいうなら『あきらめたらそこで試合終了』だろ……」


    ユキ『じかん いや』


    九鬼「なぁ……とりあえず一旦、炎村の事件にいかね?」


    箱田「へ~、おんぼろくそヤンキーでも常識わかるんだな?」


    九鬼「お前にゃぁ言われたくねぇ!!」


    鳳「ですが、彼が言っているのも正しいですよ……クロを突き詰めるためには炎村さんの事件を解決してしまわないと……」


    エル「…………」


    五十鈴「それもそうだな……それじゃぁ、とりあえず炎村の事件について整理しておくか……」


    五十鈴「(鳳や九鬼のいう通りだ……このまま真犯人を突き止められなければ俺たちが……)」


    五十鈴「(それだけはどうしても避けないと……)」
  114. 130 : : 2018/01/11(木) 16:50:24
    ―議論開始―

    【コトダマ:吐血の痕】
    【コトダマ:炎村の遺体】
    【コトダマ:風邪薬】


    密火原「ママ……誰に『殺された』の?」


    九鬼「それを今から話し合うんだろうが!」


    如月「とりあえずあいつが死んだ状況を整理していかないといけないんじゃないか?」


    鷺沢「炎村さんが『抵抗した跡が残っているはず』です!!」


    鳳「どこにその根拠があるんですか?」


    鷺沢「女の……いや……」


    鷺沢「親友の勘です!!」


    五十鈴「(いや……この状況でそれはあり得ない……)」


    五十鈴「(それは炎村自身が教えてくれているんだ……)」



    密火原「ママ……誰に『殺された』の?」


    九鬼「それを今から話し合うんだろうが!」


    如月「とりあえずあいつが死んだ状況を整理していかないといけないんじゃないか?」


    鷺沢「炎村さんが『抵抗した跡が残っているはず』です!!」


    五十鈴【コトダマ:炎村の遺体】チャキッ
    五十鈴「それは違うぞ!!」バーーン

    ―Break!―



    五十鈴「いや……炎村は抵抗していないんだ……」


    鷺沢「え!?」


    五十鈴「炎村の遺体には損傷が一つもないんだよ……」


    鷺沢「そ……それじゃぁ……」


    五十鈴「あぁ……炎村は抵抗せずに殺されたんだよ……」


    鷺沢「う……うそ……」


    矢吹「あれ?そんなことにも気づかなかったんだ……君の炎村さんの思いはそんなもの?」


    鷺沢「う……うるさい!!あなたに炎村さんの何が分かるんですか!!」


    五十鈴「おい、鷺沢おちつけ……」


    矢吹「そんなのわかるわけないじゃん!」


    矢吹「炎村さんはご飯を作ってもらっていただけの関係だし、僕たちは出会ってから日が浅いんだよ?」


    五十鈴「やめろ……」


    矢吹「それとも何?鷺沢さんは炎村さんのすべてが分かってるの?出生地、生活環境、ここに来た境遇……」


    五十鈴「やめろって!!」


    矢吹「あ?」


    五十鈴「(俺が大声をあげたことで場が静まり返った。目線が俺のほうへと向く……)」


    五十鈴「(ふとモノクマを見るとその目は閉じられまるで眠っている様子だった。)」


    五十鈴「(って寝るなよ!)」


    五十鈴「なぁ、矢吹……とりあえず落ちつけよ……鷺沢も……いまは犯人を突き止めることに集中しよう……」


    矢吹「なぁに、偽善者ぶっちゃってんの??」


    五十鈴「え?」


    矢吹「だぁから!なに偽善者ぶって俺に講釈たれてんだって言ってんだよ!!」


    五十鈴「違う!俺はそんなつもりじゃ……」


    矢吹「いいか?これは生きるか死ぬかをかけたゲームなんだよ!!」


    矢吹「そのゲームの中で俺たちはいるんだ!!」


    矢吹「それを味わおうとしているときにこのゲームの取説を読んでいないってどういうことだ??」


    矢吹「生と死のはざまにいる覚悟がねぇ奴は……」


    五十鈴「いい加減にしろ!!」


    エル「待った」


    五十鈴「……エル」


    エル「矢吹君もそこまで……これ以上揉めると本当にあなたが求めている生と死のはざまといいうのが体験できないよ……」


    エル「それにさ……親友が殺されたんだよ?見逃しもあるって!」


    鷺沢「エルさん……」


    エル「さ、仕切りなおそうよ!!五十鈴君、さっき言ってたことってどこに書いてあったっけ?」


    矢吹「…………」


    五十鈴「(矢吹がエルをにらんでいるのは置いといて……)」


    五十鈴「(そう……炎村の死体が何の損傷もないのはあれに書かれているからだ……)」


    ―コトダマを指定しろ!―
    【コトダマ:モノクマファイル3】

    五十鈴「これに違いない!!」
  115. 131 : : 2018/01/11(木) 16:51:24
    五十鈴「炎村の死体に損傷がないのはモノクマファイルにも書いているんだよ……」


    鷺沢「あ、本当だ……すっかり見逃してました……」


    鳳「めずらしいですね……」


    鷺沢「…………」


    鳳「…………心配なさらずに」


    鷺沢「え?」


    鳳「私も見逃してましたから……」


    鷺沢「鳳さん……」


    九鬼「俺なんかユキと話してたから見る暇なかったぜ!」


    ユキ『みてても おなじ』


    九鬼「おい!ひどすぎるだろ!!」


    五十鈴「(この九鬼とユキのやり取りを聞いて矢吹を除いたみんなの表情が軽くなった……)」


    五十鈴「(それよりもこれのきっかけをくれた鳳に感謝しないとな……)」


    五十鈴「それでさ……ここに死因が書いてあるんだけど……」


    如月「毒殺だったな?」


    五十鈴「あぁ……その毒殺なんだけど、使われた毒ってさ……」


    ―コトダマを指定しろ!―
    【コトダマ:モノクマ特製の毒(錠剤型)】

    五十鈴「これに違いない!!」



    五十鈴「これじゃないか?」


    密火原「こんなのあるのか?」


    五十鈴「あぁ、これも鴉間が殺されていた研究室にあったものだ」


    如月「ん?おかしいな……」


    箱田「どうしたんだ?」


    如月「いや……俺は毒薬については詳しいほうなんだが、この毒を見るには初めてだ……」


    モノクマ「当たり前でしょ!僕が最近作った毒なんだから……」


    五十鈴「おまえ、いつの間に起きてたんだよ!!」


    エル「え!?うそ、寝てたの!?」


    モノクマ「いやぁ……すっかり眠っちゃってね……でも、僕って天才だから睡眠学習できちゃうの!すいけんの使い手だからね!」


    鷺沢「酔拳って眠っちゃダメじゃ……」


    モノクマ「違うよ!酔拳じゃなくて眠拳!!」


    密火原「そんな拳法初耳だぞ!?」


    モノクマ「まぁまぁ、それよりもさ……その毒薬のことについて少し説明するとさ……」


    モノクマ「その毒って遅効性なんだよね!」


    モノクマ「しかも、苦しまずに眠ったように死ねちゃう代物なんだよ!!」


    如月「ちょっと待て!ということは炎村の死亡の原因は……」


    五十鈴「あぁ……この毒で決まりだ!」


    箱田「ちょっと待てよ!そんなの持っていったら炎村だって気づくだろ!?」


    密火原「そうだよ!!なんで飲むことができたんだよ!!」


    五十鈴「いや……炎村はおそらく毒薬と思ってこれを飲んだわけじゃないんだ……」


    九鬼「は?それってどういうことだよ!!」


    鳳「毒薬と知らずに毒を飲む方法なんてあるんですか?」


    エル「それができちゃうんだよね~!」


    五十鈴「(どうやら、エルも気づいているようだ……)」


    五十鈴「(毒薬と知らずに毒薬を服用する方法……)」


    五十鈴「(これしかないんだ!!)」


    ―ひらめきアナグラム―
    え か り す

    ⇒すりかえ

    五十鈴「これに違いない!」
  116. 132 : : 2018/01/11(木) 16:54:25
    五十鈴「犯人は中身をすり替えたんだよ!」


    ユキ「!?」


    密火原「中身をすり替えた!?」


    鷺沢「そんなことが可能なのですか!?」


    五十鈴「あぁ……可能なんだよ!そして、それをすり替えたやつが真犯人なんだ!」


    エル「…………」


    五十鈴「(これをすり替えた犯人……)」


    五十鈴「(夜時間に目撃されたあいつしかいない!!)」



    ―怪しい人物を指名しろ―
    ヤ ブ キ  レ イ シ ロ ウ

    五十鈴「お前が……」




    五十鈴「矢吹……」


    矢吹「おろ?」


    五十鈴「毒薬を入れ替えたのはお前なんだろ?」


    矢吹「なんのことかな?」


    五十鈴「とぼけるな!!お前が……矢吹と炎村を……」


    矢吹「じゃぁ、聞くけどさ……僕が何と毒薬を入れ替えたっていうの?」


    矢吹「その真実が分からないのであれば……」


    五十鈴「わかっている!それは……」


    ―コトダマを指定しろ!―
    【コトダマ:風邪薬】

    五十鈴「これで道を切り開く!!」


    五十鈴「風邪薬だよ!」


    矢吹「!?」


    五十鈴「お前は鴉間を殺したのち風邪薬を入れ替え……」


    五十鈴「(まて!話がうますぎる……なんだ、この違和感は……)」


    矢吹「入れ替え……どうしたって?そうかい……それが君の推理かい……」


    矢吹「いい……実にいい……」


    矢吹「これが……生と死の狭間ってやつか……」


    矢吹「いいぜ!!俺に投票しろよ!してみろよ!」


    矢吹「それであの世で後悔するんだな!!この物語の末路を!!」


    五十鈴「(おかしい……なんなんだ……奴の余裕は……)」


    九鬼「おい!投票すんぞ!!もうこいつが犯人なんだ!!」


    密火原「いっちゃん!投票だよ!」


    五十鈴「あ……あぁ……」


    五十鈴「(そうだよな……こいつが犯人なんだ……)」


    エル「待って!」


    全員「!?」


    エル「ボクは……こんな真実認めないよ!」


    矢吹「……は?」


    エル「ボクはクイーンだ……こんな真実……絶対に認めるものか!」


    五十鈴「(語気を強めたエルは俺の顔を今まで見たことの内容な形相でにらんだ)」


    エル「五十鈴君、ボクは君を見損なったよ!!まさか、真実を追求するのを拒むヘタレだったとは思わなかったよ!」


    五十鈴「は!?犯人は矢吹で決まりだろ!?」


    エル「その固定概念を捨てなよ!!君は九十九さんがいなければ何もできないのか!」


    五十鈴「!?」


    五十鈴「(そうだ……俺はどうにかしていた……誰かに頼ろうとしていた……)」


    五十鈴「(真実を……おれが……俺自身が見つけないといけないんだ……)」


    五十鈴「……悪い……みんな……もう少し待ってくれ!」


    九鬼「あんだよ!まさか、こいつが犯人じゃねっていうのか?」


    五十鈴「……少なくとも炎村の殺した実行犯ではない」


    密火原「は?なんで?」


    エル「ま、それはおいおいとしてさ……とりあえず鴉間君殺しに戻しましょう」


    矢吹「またそこの話?」


    エル「そ……炎村さん殺しの犯人を見つけ出すために流れの整理もかねてね」
  117. 133 : : 2018/01/11(木) 16:56:25
    エル「まず、犯人は鴉間君をメールなりで呼び出したと思うの……メールがあるのに証拠が残る手紙で送るわけないしね……」


    エル「そして、それを見た鴉間君は研究室へとやってきた」


    五十鈴「その間に犯人は現場工作をしていたんだ……」


    五十鈴「それに気づかず鴉間はウイルスを取り込み、杭を胸に打ち付けられ殺された。」


    矢吹「その推理は矛盾だね!」

    反論
    矢吹「それをやったのがボク……だとしようよ!」


    矢吹「もしそうだとしたらおかしいことが一つあるじゃん!」


    五十鈴「おかしいこと?」


    矢吹「これが解決しない限りボクが犯人説はないよ!!」


    ―反論ショーダウン―

    【コトノハ:胸部の杭】
    【コトノハ:遺体の右手】
    【コトノハ:無くなった電子生徒手帳】


    矢吹「仮に僕が犯人だったとしてさ……」


    矢吹「午前中に来た『鴉間君からのメール』はどう説明するのさ!!」


    矢吹「あのメールを送るのは絶対に不可能!」


    矢吹「ということは、鴉間君はあの『メール以降に殺された』ってことになるよ?」


    矢吹「それに炎村さんの事件準備なんてできるわけないじゃん!!」


    五十鈴「それができちまうんだよ!」


    五十鈴「鴉間が殺された後でもメールを送ることな!」


    矢吹「五十鈴君の耳は腐ってるの?」


    矢吹「さっきも言ったけどさ……」


    矢吹「『鴉間君の電子生徒手帳を持っているのは彼自身』なんだよ!!」


    矢吹「死人がメールを打つなんてできるはずがない!」


    五十鈴「(いや……それができるんだよ!)」


    五十鈴「(だんだんぼろが出てきている……もうひと押しか……)」



    矢吹「仮に僕が犯人だったとしてさ……」


    矢吹「午前中に来た『鴉間君からのメール』はどう説明するのさ!!」


    矢吹「あのメールを送るのは絶対に不可能!」


    矢吹「ということは、鴉間君はあの『メール以降に殺された』ってことになるよ?」


    矢吹「それに炎村さんの事件準備なんてできるわけないじゃん!!」


    五十鈴「それができちまうんだよ!」


    五十鈴「鴉間が殺された後でもメールを送ることな!」


    矢吹「五十鈴君の耳は腐ってるの?」


    矢吹「さっきも言ったけどさ……」


    矢吹「『鴉間君の電子生徒手帳を持っているのは彼自身』なんだよ!!」


    五十鈴【コトノハ:無くなった電子生徒手帳】チャキッ
    五十鈴「その言葉……斬る!」ズバァァン

    ―斬―
  118. 135 : : 2018/01/12(金) 16:09:33
    五十鈴「矢吹……本当に鴉間は電子生徒手帳を持っていたのか?」


    矢吹「は?当たり前でしょ?」


    五十鈴「じつは、鴉間の遺体から電子生徒手帳は見つかっていないんだよ!」


    鷺沢「え!?」


    箱田「なんで、あるはずの電子生徒手帳がないんだよ!」


    五十鈴「おそらく、矢吹が鴉間の電子生徒手帳をつかおうと持ちだしたんだよ!」


    矢吹「まだだ!!」


    反論
    五十鈴「おい、矢吹!これ以上何を反論することがあるんだよ!」


    矢吹「五十鈴君……君は忘れているよ!この電子生徒手帳の機能をね……」



    ―反論ショーダウン―

    【コトノハ:胸部の杭】
    【コトノハ:遺体の右手】
    【コトノハ:無くなった電子生徒手帳】

    矢吹「五十鈴君は僕が鴉間君の電子生徒手帳をつかえると思っているみたいだけど……」


    矢吹「本当に使えると思っているの?」


    矢吹「僕には彼の手帳は絶対に使えないんだよ!」


    五十鈴「そんな機能があろうとそれをかいくぐってお前は使っているんだ!」


    五十鈴「いい加減認めろ!!」


    矢吹「いいや、まだ認めるわけにはいかない!」


    矢吹「この手帳には『指紋認証』があるんだよ?」


    矢吹「つまりこの電子生徒手帳は持ち主がいないと開かないんだ!!」

    矢吹「鴉間君が死んだ今、『僕が彼の電子生徒手帳を開くことは不可能』なんだよ!」


    五十鈴「(確かにその機能があれば開かない……しかし……)」


    五十鈴「(ある方法をつかけばすぐに開けてしまうんだよ!)」


    矢吹「五十鈴君は僕が鴉間君の電子生徒手帳をつかえると思っているみたいだけど……」


    矢吹「本当に使えると思っているの?」


    矢吹「僕には彼の手帳は絶対に使えないんだよ!」


    五十鈴「そんな機能があろうとそれをかいくぐってお前は使っているんだ!」


    五十鈴「いい加減認めろ!!」


    矢吹「いいや、まだ認めるわけにはいかない!」


    矢吹「この手帳には『指紋認証』があるんだよ?」


    矢吹「つまりこの電子生徒手帳は持ち主がいないと開かないんだ!!」

    矢吹「鴉間君が死んだ今、『僕が彼の電子生徒手帳を開くことは不可能』なんだよ!」


    五十鈴【コトノハ:遺体の右手】チャキッ
    五十鈴「その言葉……斬る!」ズバァァン

    ―斬―
  119. 136 : : 2018/01/12(金) 16:09:50
    五十鈴「矢吹忘れたのか?」


    矢吹「……何を…………」


    五十鈴「鴉間の右腕……切断されていただろ?」


    矢吹「!?」


    箱田「そういえばそうだった!!あいつの右腕はどこに行ったんだ!?」


    エル「そんなの簡単だよ!あいつが切り落としたんだよ!」


    矢吹「……」


    五十鈴「矢吹……お前があいつの右腕を切り取って、その腕を使って鴉間の指紋認証ロックを解除したじゃないのか?」


    九鬼「けど、切り落としたって何でだよ!」


    五十鈴「あぁ。それは現場に落ちていたよ……」


    ―コトダマを指定しろ―

    【コトダマ:血のついた鋸】


    五十鈴「これで道を切り開く!!」
  120. 137 : : 2018/01/12(金) 16:10:06
    五十鈴「矢吹はおそらくこの鋸であいつの右腕を切断したんだよ!」


    エル「そして切断した右腕はどこかで処分したかまだ部屋にあるかだね……」


    矢吹「……やっぱり君を生かしておいたのは間違いか……」


    五十鈴「認めるのか……」


    矢吹「うん……メールを送ったのも、鴉間君を殺したのも、ウイルスを調達したのも、薬品を入れ替えたのも俺だよ……」


    如月「やっぱり……お前が……」


    矢吹「鴉間君は如月君の親友だったんだよね……昔からの……」


    如月「おれは……俺は……」


    九鬼「ということはやっぱりこいつが犯人じゃねぇか!!」


    鷺沢「全身全霊で無駄足……でしたね……」


    箱田「そんじゃ投票すっぞ!!」


    五十鈴「ちょっと待て!」


    九鬼「あんだよ!まだ待たせるってのか!?」


    五十鈴「待ってくれ!鴉間殺しの犯人は出たが、炎村殺しの犯人は出ていない!」


    箱田「んなもん、そいつが毒を炎村のところに持っていけばしまいだろ!」


    エル「いや、残念ながら実行犯は矢吹君じゃないよ……ただ、今回の犯人はいつもと違うパターンだけどね……」


    五十鈴「それってどういうことだ?」


    エル「まだ、わからないの?炎村さんにあるものを届けた人物……その人が今回の実行犯になってしまうんだよ!……不本意だけどね……」


    五十鈴「(あるものを持っていった人……それって誰だ?そもそも、あるものってなんだ?)」


    ―ロジカルダイブ―
    Q 炎村の症状は?
    ・風邪 ←
    ・ノロウイルス

    Q 五十鈴たちが炎村に届けたものは?
    ・風邪薬 ←
    ・着替え

    五十鈴「すべてつながった!!」

    ―COMPLETE!―
  121. 138 : : 2018/01/12(金) 16:11:57
    五十鈴「そうだ!俺たちは炎村に風邪薬を持っていったんだ!」


    鳳「ちょっと待ってください。そのメンバーって……」


    五十鈴「俺と……矢吹と……」


    五十鈴「(信じたくない……信じたくないけど……)」


    五十鈴「(あいつが実行犯になってしまう……)」


    五十鈴「(こんなことってありかよ……)」


    ―怪しい人物を指定しろ!―
    ミ カ ハ ラ  フ ウ ゴ

    五十鈴「お前しか……いない……」



    五十鈴「……密火原」


    密火原「へ?」


    九鬼「ちょっと待てよ!!なんで風吾なんだよ!!」


    エル「けど、今回の実行犯は彼しかいないんだよ!」


    鷺沢「実行犯は薬を入れ替えた矢吹さんでしょう!!」


    密火原「ちょっと待てよ……俺がママを殺したって……?馬鹿言うなよ!」


    箱田「そうだ!密火原は悪くねぇ!!」


    五十鈴「そうだ!密火原は悪くない!!」


    箱田「だったら……」


    五十鈴「けど、どうしても実行犯は密火原になってしまうんだよ!!」


    五十鈴「そして……これがお前の目論見なんだろ……矢吹!!」


    密火原「え?」


    矢吹「……どうしてそう言えるの?」


    五十鈴「これがお前のいう生と死の狭間だからだよ!」


    エル「今回の事件としては鴉間君が先に見つかるか炎村さんが先に見つかるかがカギだったんだよ」


    五十鈴「そう……そのために犯人はこのパーティーを利用することにしたんだ」


    矢吹「ククク……だとしてもだよ……何もしていない密火原君を君たちは犯罪者としていいのかい?」


    密火原「ヤブキング……お前……本当に……」


    矢吹「だとしたら……どうするの?」


    密火原「ほん……とう…………ということ……は……俺は……ママを……」


    密火原「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


    五十鈴「(密火原の声は裁判所中に響いた。)」


    五十鈴「(こんな展開が……これが、矢吹の望んでいた展開か……)」


    エル「五十鈴君……つらいとは思うけどそろそろ……」


    九鬼「……まてよ」


    九鬼「すべての殺人計画を立案したのはあいつだろ!!なんで霊士郎は……矢吹はお咎めなしなんだよ!!」


    エル「確かにこいつは今回のすべての殺人の犯人だよ!けど今回は炎村さん殺しの学級裁判なの!」


    鷺沢「そんなの関係ないですよ!彼だけがお咎めを喰らわないのはおかしいです!」


    矢吹「だから、君たちは俺に投票すればいいんだよ!」


    鳳「話をややこしくしないでください。実行犯は密火原さんで変わりません」


    如月「しかし、本来は」


    密火原「もういい!!もういいから俺がママに薬を渡したからこうなったんだ!……俺に投票してくれ……」


    箱田「お前は何もしてねぇだろうが!そんなんで犯人扱いされていいのかよ!」


    モノクマ「あぁ~もう!話がまとまらないよ!わかったわかった!それじゃぁ、それなりの場を用意してやるよ!」
  122. 139 : : 2018/01/12(金) 16:12:16
    ―議論スクラム―
    ≪投票先は矢吹か密火原か≫

    矢吹派:矢吹、鷺沢、箱田、如月、九鬼
    密火原派:エル、鳳、ユキ、密火原、五十鈴


    矢吹「僕がすべてことを整えたんだ!僕に投票するのが一番いいよ!」

    五十鈴「エル!」

    エル「あんたは実行犯じゃないでしょ?ふざけてるの?」


    鷺沢「密火原さんはパーティーの時も多目的ホールにいたじゃないですか!」

    五十鈴「鳳!」

    鳳「薬を渡したのはパーティーよりも前でしょう?」

    箱田「矢吹が部屋を抜け出して薬をすり替えたんだよ!」

    五十鈴「ユキ!」

    ユキ『やぶきくん へや でてない あなた いった』

    如月「五十鈴や矢吹が薬を渡したんじゃないのか?」

    五十鈴「密火原!」

    密火原「俺が渡したんだ……間違いない……」

    九鬼「それじゃぁ、鴉間殺しのクロの矢吹はどうなるんだよ!!」

    五十鈴「俺が!」

    五十鈴「今回は炎村殺しの学級裁判だから矢吹に投票することはできないんだ!」


    クラウチ・バインド・セット


    エル、鳳、ユキ、密火原、五十鈴「これが俺(ボク)(私)たちの答えだ!!」全論破

    ―Break!!―
  123. 140 : : 2018/01/12(金) 16:12:34
    九鬼「くそ……こんなのってありか……」


    密火原「俺だって何がなんだ分かんねぇけど、そういわれると納得しちまうんだよな……」


    密火原「いっちゃん!最後の推理頼むわ!」


    五十鈴「(矢吹……これがお前の望んだ結末か……)」


    矢吹「……」


    五十鈴「(最後に推理をまとめて終わらせないと……か……)」


    ―クライマックス推理―
    五十鈴「まず、今回の事件が複雑化してしまったのは計画した人間と実行した人間が違うということなんだ。それを含めて今回の事件を整理していこう。」

    五十鈴「まず、今回の事件の動機だが、これはモノクマが動機発表する前に起きたために、詳しい動機はわからないが一日目の鴉間との会話が引き金になっているのだろう。このときから矢吹は何かしらの方法で鴉間を殺せないか考え続けていたんだ。」

    五十鈴「鴉間との会話があった翌朝に俺は真犯人と遭遇したんだ。その時に俺は真犯人にパーティーが開かれることと電子生徒手帳の新しい機能のメールについて話したんだ。この時はまだかこの二つが利用されるだなんて俺にはわからなかったけど……」

    五十鈴「そして、その後に真犯人が向かった場所は研究室だった。その研究室にあった『超絶微熱ウイルス』を炎村の部屋に投げ入れることでビンが割れそのウイルスが彼女の体内に侵入し風邪の症状を引き起こしたんだ。」

    五十鈴「翌日、炎村がウイルスに感染した事を確認した真犯人はその夜研究室の無菌部屋に入り込み、ある人物を呼び出した。その人物こそ鴉間だ。鴉間の身体能力を警戒した真犯人はそれを封じるために『痺れウイルス』を使うことにした。自部員が感染するわけにもいかなかったのでガスマスクを装着することにした。」

    五十鈴「部屋に入った鴉間は、その異変に気づいたが時すでに遅く体がしびれて動かなくなってしまった。そして真犯人はあらかじめ持っていた杭を木槌で鴉間の胸に打ち込み殺害したんだ。」

    五十鈴「しかし、犯行はここでは終わらなかった。遺体から右腕を鋸で切断した真犯人は鴉間の電子生徒手帳と右腕をもち、ガスマスクを基あったところにもどしてそこを後にしたんだ。」

    五十鈴「その後真犯人は保健室に向かい、風邪薬の中身をモノクマ特製の毒にすり替えたんだ。そして、翌日の朝に鴉間の右腕によってロック解除された電子生徒手帳をつかって偽のメールを送信したんだ。」

    五十鈴「そして、最後に俺と実行犯が行く予定だった炎村のお見舞いに同行することでこの計画は完遂されたんだ。そして、それを毒薬と知らなかった実行犯は炎村にそれをわたし、炎村はそれを風邪薬と思いそれを服用したんだ。」

    五十鈴「つまり、この事件の全容は真犯人しか知らない……つまり、実行犯の人物には何一つ知らされていない殺人だったんだ。動機のない殺人によって学級裁判を作り出す……これが真犯人の狙いでその狙いのために実行犯は利用されたんだ!」


    五十鈴「そうだよな!真犯人、矢吹霊士郎!実行犯、密火原風吾!」
  124. 141 : : 2018/01/12(金) 22:17:06




    五十鈴「これが俺達が推測した事件の真相だ…間違いないよな?矢吹」



    矢吹「ククク…五十鈴君…君にはガッカリだよ…本当につまらない人間だ…」


    五十鈴「蜜火原…すまない…」


    蜜火原「…あのさ、なんで謝んだよいっちゃん」


    五十鈴「え…」


    蜜火原「俺は別にヤブキングもいっちゃんや皆を恨んでないぜ…悪いのはママを殺しちまった俺なんだからよ」


    鷺沢「蜜火原さん…」


    蜜火原「ほらほら!これで犯人は分かったろ?」


    鳳「…」


    箱田「…」


    蜜火原「いいか?皆絶対に投票を間違えるなよ?投票するのはこの俺!みんなの大スター蜜火原風吾だからな!!」



    五十鈴「クソ…」


    九鬼「…」ギリッ!



  125. 142 : : 2018/01/12(金) 22:18:55
        WHO IS FOUND GUILTY?

            MONOKUMA




            V O T E


         蜜火原 蜜火原 蜜火原


             GUILTY




  126. 143 : : 2018/01/12(金) 22:19:20






    ーー学級裁判 閉廷ーー




  127. 144 : : 2018/01/12(金) 22:43:20



    モノクマ「なんと!またまたまた大正解!!今回炎村しらはさんを殺したクロは蜜火原風吾くんでした!!」


    蜜火原「ふー、誰も俺以外には入れてないみたいだな?」


    ユキ「…」


    蜜火原「いやー!まさかヤブキングの罠にハマっちまうんなんて俺もアホだな!」


    エル「…」


    蜜火原「あーあ、この天才の俺もここで終わりなのか…」


    九鬼「おい、風吾…」


    蜜火原「ん?なんだよクッキー」


    九鬼「テメェ…どうしてこんな状況なのに明るくいられるんだよ!」


    蜜火原「なんでって、そりゃ……お前等に悲しい顔を見せる訳にはいかねぇからだよ」


    九鬼「っ!」


    蜜火原「考えても見ろ!こんなコロシアイの中俺みたいな気分屋なキャラなんて俺ぐらいだろ?なら!死ぬ最期までこのキャラにいるぜ?」


    九鬼「いい加減にしやがれ!!」


    パシッ!!


    突如、乾いた音が裁判所に響き渡る…


    蜜火原を叩いたのは…


    鳳「いい加減にしてください!」ポロポロ


    蜜火原「?しーちゃん?」


    鳳「東雲さん、近藤さん、上木さん、九十九さん、鴉間さんに炎村さんも…そして、貴方まで失うのは私達にとって悲しいことなのですよ?」ポロポロ


    初めて見た…鳳が…涙を流しながら怒る姿を…



    蜜火原「…」


    そして、蜜火原はただ黙って聞いていた…


    鳳「だから…死ぬ最期なんて言わないでください…貴方だって!本当は怖いんでしょ!?怖いから明るくしようとしているんでしょ!」


    蜜火原「っ!」


    鳳「本当の事をお願いします…蜜火原さんの本当の思いはなんですか?」


    蜜火原「………たくない………」



    鳳「え?」



    蜜火原「死にたくない………俺は……死にたくない……」ポロポロ


    これも初めて見た…蜜火原の涙を…


    蜜火原「俺だって生きたい…ここから出たかった…またお前達とパーティーをしたかった…」ポロポロ


    鳳「ようやく現れましたね…本当の蜜火原さん…」ナデナデ


    蜜火原「ありがとな…しーちゃん…」




    そして、蜜火原はモノクマに話し掛ける



    蜜火原「おい!モノクマ!そろそろアレだろ?」


    モノクマ「おや?もう始めていいのですかな?」


    蜜火原「あったりめーだ!!本番はここからだからな!」



    モノクマ「はいはい…では始めましょうか?」



    蜜火原「いいかお前ら!この俺、このアニメ学園の大スター蜜火原風吾様を忘れんじゃねーぞ!!」


    モノクマ「それでは蜜火原風吾くんのスペシャルなおしおきでーす!!」


  128. 145 : : 2018/01/12(金) 22:44:02


    GAME OVER


    ミカハラくんがクロにきまりました。

    おしおきをかいしします。





  129. 146 : : 2018/01/12(金) 22:53:36




    ガシャンッ!!


    ライトに照らされたのは柱に縛られた蜜火原…


    蜜火原「…」


    ガシャンッ!!


    ステージから出てきたのは鉄球発射マシン…



    『蜜火原処刑執行 鉄球アタック!!』



    バシュッ!!


    バキッ!!


    一つ目の鉄球が蜜火原の腹部に直撃する


    蜜火原「ぐっ!!」


    バシュッ!!


    バキッ!


    二つ目の鉄球が左目に直撃する


    蜜火原「うわああああああああ!!!」


    左目が潰された痛みに悲鳴をあげる…


    バシュッ!!バシュッ!!バシュッ!!


    その後何発の鉄球が発射され、蜜火原の肉体に悲鳴があがるほど傷つけられていく…



    それを見る俺達はただ歯を食いしばりながら見る…



    蜜火原「ハァ…ハァ…」



    ゴロゴロ……



    蜜火原「?」


    ゴロゴロ!!!



    目の前に転がってきた巨大鉄球…



    そして…



    ベチャッ!!




    鉄球に大量の血が付着し動きが止まった…




    しかし、そこには蜜火原の姿がなかった…










  130. 147 : : 2018/01/13(土) 08:21:37





    ……


    ………


    終わった…


    蜜火原の処刑を…


    三度目の仲間の処刑…



    モノクマ「いやー!悲鳴があがるほどいい処刑だったねー!それでは失礼しますよ!」


    こうしてモノクマは姿を消し俺達が残された…



    誰しも声を出すことはなかった…


    アイツ以外だが…



    矢吹「アハハハ!!いい処刑だったね!!いいよ!この処刑はアリだ!」



    五十鈴「矢吹…お前…どうしてそんなに笑っていられるんだよ…」


    矢吹「え?蜜火原くんが死んだんだよ?命の終わりの瞬間を僕達は見ることが出来たんだよ?それすら分からないの?五十鈴くーん」


    五十鈴「お前、言ったよな?俺達の信頼を取り戻すために変な行動をしないって…あれすらも嘘だったのかよ…ようやく…お前と親友になれたと思ったのに…」



    矢吹「は?何それ?」



    五十鈴「え…」


    矢吹「僕は初めから君を親友でも仲間すら思ってないよ?ただの物としか見てないよ?」


    五十鈴「も、物…?」


    矢吹「あのね、このコロシアイに仲間なんて存在しないんだよ?一人一人が敵…ただそれだけの話じゃん!」


    九鬼「テメェ!!さっきから聞いてりゃ言いたいことばっかいいやがって!!」


    矢吹「うるさいな!君はいつも僕に突っかかるよね!正直ウザいよ!」


    九鬼「殴られてぇみたいだな!いいよな!?和真!!」


    箱田「お、お前ら落ち着けよ…」



    ガシッ!




    その時、俺達はとある光景を目にした


    如月が矢吹の首を掴み宙に浮かせている光景だった…



  131. 148 : : 2018/01/13(土) 08:32:16



    矢吹「う…何の…真似か…な?」ググッ


    如月「…」


    五十鈴「お、おい!如月!?」


    エル「五十鈴、今の如月は誰の声も聞こえてないわ」


    五十鈴「え…」


    如月「どうして殺した…?」


    矢吹「……は?」


    如月「どうして鴉間を殺した?」


    矢吹「んなもん……決まって……んだろ?殺したいから……殺したんだよ………君が彼を……死んだ親友のために復讐したいと……思ったみたいに………」


    如月「っ!!」パッ!



    突如、如月が手を離し、矢吹は咳き込みながら立ち上がる


    矢吹「ククク…どうやら当たったみたいだね…」


    如月「どうしてお前がその事を知っている…」ギロ


    矢吹「ファイルデッドルーム…それを言えば分かるよね?因みに僕は『次の学級裁判まで』姿を現さないから…それじゃね…」


    そう言うと矢吹は裁判所を後にした


    九鬼「次の学級裁判まで姿を出さないだと!?」


    鷺沢「あんな奴を好きにしていいんですか?私は全身全霊嫌な予感がするのですが…」


    エル「でも、あの感じだと自分は殺人はしないという言い方にも思えるわ…」


    五十鈴「とにかく、皆部屋に戻ろう…」



    そして、続々と皆裁判所を後にする


    如月「…これ以上、仲間を失うわけにはいかない…俺が…あいつ等を導くんだ…」












  132. 149 : : 2018/01/13(土) 12:31:52


    その後、俺達は食堂でただ黙って俯いていた…




    鴉間…


    炎村…


    そして、蜜火原…






    鷺沢「なんというか…人数が減ってしまいましたね…」


    九鬼「今回の学級裁判で三人も犠牲が出ちまったんだ…そう感じるのも仕方ねぇ…」


    エル「これからどうするか考えないとね」


    如月「それなら先に飯を食え」コト


    鳳「これって…肉じゃがですか?」


    箱田「なんで肉じゃがなんだよ!」


    如月「いいから食ってみろ」



    如月に急かされ俺達は肉じゃがを口にする


    すると…


    ユキ「っ!」


    鳳「この味!」


    九鬼「ま、まさか!」


    そう…間違いない…この懐かし味…




    炎村の味だ!




    箱田「どうしてお前が炎村の味を知ってんだよ!」


    如月「これだ…捜査の時に炎村の個室にあった…」



    如月の手に一冊のノート…


    五十鈴「それって…炎村が書いた料理のレシピか?」


    如月「ああ…その通りに俺はやった」


    九鬼「なんだろうな?これ食ってると…アイツの事を思い出すぜ…」


    如月「そういう事だクッキー」


    九鬼「ぶっ!なんでテメェ風吾が使うあだ名で言う」


    箱田「まあ、そう言うなよクッキー!」


    九鬼「テメェまで!!」


    箱田「あの時のお返しだ!」


    鷺沢「クッキー!クッキー!」


    エル「やーい!悔しかったら言い返してみろクッキー!」


    九鬼「テメェら後でぶっ殺す!和真とユキ以外ぶっ殺す!!」


    鷺沢「なんで五十鈴君とユキちゃん以外!?」



    モノクマ「何やってんだ?オマエラ」



    五十鈴「っ!モノクマ!?」


    モノクマ「はぁ…つまらないリアクションだなー」


    如月「何しにきた…」ギロ


    モノクマ「そんな怖い顔しないでよ。これだよ」


    モノクマは俺達にとあるタブレットを渡される


    鳳「なんですか?これ」


    モノクマ「あー、これは今回の動機に使う予定だったやつなんだけど…矢吹クンがせっかちで早々にコロシアイを始めちゃったから、無駄になっちゃったの」


    九鬼「なんでそれを俺らに渡すんだ」


    モノクマ「まぁ、もう役に立つとはないと思うからオマエラに任せるよ。うぷぷ…」



    モノクマは姿を消し、俺達はタブレットを手にしたまま黙り込んだ…



  133. 150 : : 2018/01/13(土) 12:40:30






    ザー!


    矢吹「…」


    『とうとう殺っちゃったね?』


    矢吹「またお前か…」


    『君が鴉間君を殺しちゃったせいで五十鈴君達と敵対しちゃったねー』


    矢吹「何もかもお前のせいだ…」


    『だーかーらー、アレは僕じゃなくて君自身でやったことでしょ?』


    矢吹「違う!お前がしたことだ!!」


    『往生際が悪いねー』



    矢吹「だが…」


    『ん?』


    矢吹「鴉間には感謝してんだよ…アイツのお陰で自信が取り戻したことによ…」


    『ふーん、感謝ねぇ…』


    矢吹「そして、今回の事で俺は分かった…俺は二重人格じゃなかった…俺は俺しかいないって…」


    『?もしかして…』


    矢吹「俺はお前を受け入れる…」


    『っ!意外な答えが出たねー。ククク…面白いよ…やっと、このゲームが成り立ちそうだよ…』



    矢吹「五十鈴…皆……すまない…もう、俺は…」









    矢吹「ククク…ただいま本当の自分…」












  134. 151 : : 2018/01/13(土) 12:46:34



    ー???ー

    「君のおかげでゲームは盛り上がってきた…」


    矢吹「それ程でもー」


    「だが、なんで鴉間を殺った?」


    矢吹「邪魔だったから。それに君の正体を探りそうだったからねー」


    「ふっ…貴様は俺の味方なのか?」


    矢吹「は?調子乗らないでくれる?僕は悪魔でこのゲームを盛り上げることしか考えてないんだよ?」


    「ククク…そうか…お前は仲間だけではなく俺とも敵対する気なのか…」


    矢吹「ねーねー。僕から質問していいかな?」


    「なんだ?」


    矢吹「『ダンガンロンパVRゲーム化計画』について教えてくれないかな?」






  135. 152 : : 2018/01/13(土) 12:51:38





    ドクっ…


    ドクッ…



    収まらない…心臓が…破裂しそう…



    誰か…助けて…



    どんどん仲間が死んでいく…



    もう耐えきれない…



    モノクマに動機らしき物を渡されるし…




    『お姉ちゃーん』



    「っ!」


    嫌だ…来ないで!!









    『感染率94%』






  136. 153 : : 2018/01/13(土) 12:52:01









    『感染率67%』








  137. 154 : : 2018/01/13(土) 12:52:59




    _第3章_
    追憶の断片と、絶望の断片と・・・


    END
  138. 155 : : 2018/01/13(土) 12:54:56
    生存メンバー

    ・五十鈴 和真
    ・鷺沢 奈鶏
    ・ナツムラ ユキ
    ・箱田 愛子
    ・鳳 志保
    ・【鴉間 國羽(×)】
    ・矢吹 霊士郎
    ・【東雲 琉偉(×)】
    ・九鬼 平太
    ・【蜜火原 風吾(×)】
    ・【近藤 村正(×)】
    ・エルフェルド・フローレライ
    ・【上木 出音(×)】
    ・【炎村 しらは(×)】
    ・如月 修
    ・【九十九 歩(×)】

    生存者残り 9人



  139. 156 : : 2018/01/13(土) 12:59:11
    あとがき


    今回いろいろ事情があり長い期間の筆跡となりましたが3章はこれで終了です


    さて生存メンバーも残り9人!!


    誰が殺され生き残るのか…


    そして、大事なお知らせで、いつかしたら再びオリキャラの募集を開始したいと思います


    もし、本作で採用されなかっとしても次回作では採用するかもしれません!ソレまで首を長くして待っていてください!それではGOODBYE!!


▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

著者情報
time-traveler

re:Switch

@time-traveler

この作品はシリーズ作品です

○○○達のコロシアイ学園生活 シリーズ

「ダンガンロンパ 」カテゴリの最新記事
「ダンガンロンパ 」SSの交流広場
【sn公式】ダンガンロンパ交流広場