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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

デス・シティー・サバイバーズ【未完】

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  1. 1 : : 2015/08/13(木) 00:54:30
    いつも安価SSしか書いてなかったので長編に挑戦したい思います。
    内容はサバイバルアクションです。
    更新は遅くなるかもしれません。
    キャラ崩壊があります。

  2. 2 : : 2015/08/13(木) 01:01:24








    燃えていく木々






    次々と焼け倒れて行き



    今にでも逃げ道がなくなっていく。




    そんな状態の中に3つの人影……




    一方は私の背を後ろで倒れている






    一方の2人…私達は互いに拳銃を向け合い






    彼を守るように背を向け相手をにらんでいる私と




    希望にも絶望にも見える不気味な笑みをしながらで私を見ている相手がそこにいた。







    沈黙が続く……








    そして辺りを激しい炎が包み込んだ……












































  3. 3 : : 2015/08/13(木) 01:25:53



































    ーーーーーーーーー
















    序章《ゲームスタート》























    こまる「行ってきます」





    朝、私はいつも通り玄関を出た。





    「あ、遅いよ~こまる」


    こまる「ごめんごめん」


    「じゃあ行こっかぁ」


    こまる「うん」



    玄関前へはいつも通り、友達が待ってくれていた。



    いつも通りの通学路、いつも通りの学校












  4. 4 : : 2015/08/13(木) 12:28:13














    今日も……何か特別な出来事もなく授業が終わり、私は友達といつも通り放課後を楽しんだ。



    強いて特別な事があったと言うなら、友達に彼氏ができたらしい。



    羨ましいなぁ……リア充爆発しろ



    こんな何もない日常でも私は楽しかった。





    お母さんが居て、お父さんが居て、友達が居て、そしてお兄ちゃんがいる……そんな普通の日常が好きだった。







































    「じゃあねこまる」


    こまる「うん、また明日」


    私は友達と別れてまっすぐ寄り道もせず家に帰った。


    こまる(今日も楽しかったなぁ……)


    こまる(まさか友達に彼氏が出来るなんて、私にも出来るかなぁ~)























  5. 5 : : 2015/08/13(木) 13:00:54










    こまる(あれ?)



    家に着くと誰も居ないように家には灯りがついていなかった。








    こまる(出掛けたのかな?)









    私は家族が出掛けている……そう思い込んだ。











    私は何の警戒もせずに家の扉に手を掛けた。



























    そして…………たった今、私の大好きな日常はここで幕を閉じた。





  6. 6 : : 2015/08/13(木) 14:17:43


























    こまる「…………ん?あれ?」


    気が着くと私は見知らぬ部屋にいた。








    あれ?









    何で私寝てたんだろ?








    さっきまで家の扉の前にいたのに







    夢?







    こまる「ここ……何処……」












    私は辺りを見渡した









    回りは白色壁に囲まれ、前方に大きなモニターがあった













    そして私はこの部屋の異常を感じた












    こまる「あれ?何で扉がないの?」














    何処を見渡しても入り口らしき扉も、窓1つなかった。









    この不自然な部屋に私は恐怖した。












    監禁?










    それとも夢?














    ?『ア~ア~……マイクテス、マイクテス』


    こまる「!」







    モニターの方向からか誰かの声が聴こえきた。








    ?『あれ?聴こえてる?ア~ア~こっちこっち~♪』


    こまる「」




    そのモニターに映っていたのは身体の片方が白色で、もう片方が黒色で赤く鋭い目をしたクマのぬいぐるみの姿があった。


    こまる「何?…あれ?…」


    ?『苗木こまるさん、おはようございます♪』




    おはよう!?まだ夕方じゃあ……



    それに何で私の名前を!?





    ?『僕はモノクマ~、因みに僕はクマだからね。決してタヌキやぬいぐるみじゃないから~♪』


    こまる「…………」









    モノクマと名乗った変なぬいぐるみ。










    モノクマ『おや?どうしたの苗木さん?何か言いたそうな顔だね?』











    私は恐る恐るモノクマに質問した。















    こまる「あの……ここは何処ですか?」









    モノクマ『ああ!今、言おうと思ってた所だよ!聴いて驚かないでね♪』































    モノクマ『ようこそ♪苗木こまるさん、デス・シティー・サバイバーズの世界へ~♪』



  7. 7 : : 2015/08/13(木) 14:44:23



    モノクマ『苗木さんは、このデスゲームに参加してもらうよ♪』







    は?





    デスゲーム?














    こまる「あの?……どういう事………ですか?…」


    モノクマ『つまり♪君にはこの島でコロシアイをしてもらいま~す♪』










    コロシアイ?





    殺し合いってこと!?






    何言ってるの?













    こまる「あの、言ってる事が分からないんだけど?……殺し合い?ふざけてるんですか?」












    モノクマ『ふざけてなーい!大マジだよ!本当に君にはこのデスゲームに出てもらうよ』






    えっ!








    モノクマ『君に拒否権なんてないの!僕が決めたんだから、強制参加!キョ・ウ・セ・イ!』









    強制参加……そう言ったモノクマの言葉は冗談に聞こえなかった。








    本当に殺し合いを……







    こまる「なんか……変な夢だな」



    モノクマ『夢じゃありません。現実です』


    こまる「あっ、わかったテレビだ!何かのバラエティー番組なんでしょ!」


    モノクマ『テレビじゃありませ~ん。ゲームで~す♪』







    認めたくなかった。だってこんなこと馬鹿げてる。人殺しなんて出来るわけない……









    モノクマ『もう!いくら現実逃避しても無駄!無駄なの!無駄無駄無駄無駄!!』


    こまる「ッ!!……」










    私はたまらず涙を流してしまった。





    怖い……





    怖いよ……





    誰か助けて……





    お父さん……お母さん……










    お兄ちゃん……











    モノクマ『泣いてる暇なんてないよ!今からゲームのルールを説明しま~す~♪』







    モノクマ『先ず、このゲームの主旨はコロシアイをして生き残ってもらいま~す~♪』


    モノクマ『舞台はこのゲームの為に僕が用意した人工島で殺ってもらいま~す~♪』


    モノクマ『プレイヤーは君を含めた総勢30人!』


    モノクマ『期限はありませ~ん~♪たとえ何年かかってもコロシアイしなければ還しません!』


    モノクマ『ルールの追加や変更する可能性もありま~す~♪』


    モノクマ『そしてここが重要な事だよ。このゲームの勝利条件はプレイヤーを5人撃破してください~♪』




    5人!





    こんな馬鹿げてるゲームで5人も殺さないと行けないの!?無理だよ!



    モノクマ『プププ…苗木さん、今無理って思ったでしょ。大丈夫♪流石に僕もそこまで鬼じゃないよ~♪』


    モノクマ『5人殺せって言われても女子と男子とじゃ体力に差があるし不利だよね♪』


    モノクマ『そこでなんと!相手が殺した人数も加算するとこができま~す♪』


    モノクマ『例えば、苗木さんが、まだ誰も殺していない相手を殺したとしましょう。その場合は1人撃破とありますが』


    モノクマ『もし他の誰かを2人撃破している相手を殺した場合、相手1人+相手が殺した誰か2人=3人殺したと事になりま~す~♪』


    モノクマ『つまり相手が殺した人数も入れれるってわけ♪』


    モノクマ『だから極力、人を殺したくない奴は4人殺したと奴を殺せばいいんだよ♪』


    モノクマ『それと流石にコロシアイだけじゃ~つまんないんで、僕からのミッションやイベントを時々出していきま~す』


    モノクマ『以上でルール説明は終わり♪苗木さん、解らなかった所とか質問はある?』



    ………………………………



    質問?……質問なんて…あるはずもない……


    いや……あるにはある……げど、




    たとえどんな質問をしても結局は殺し合いをしなければならない。


    こんな状態で頭が回らない……








    モノクマ『質問がなければそろそろ始めさせていただきま~す~♪』







    ちょッ!ちょっと待って!




    まだ頭の整理ができてないよ!



    こまる「まッ!待ってよ!もう始めなきゃならないの!」


    モノクマ『はい!だって早い方がいいもん!』


    こまる「嫌だよ!もう少し待ってよ!!」


    モノクマ『待ちませ~ん♪君にそんな権利なんてありません!僕はもう始めたくて始めたくて仕方がないんだ!』


    こまる「誰か助けて……」




    私の顔はいつの間にか涙でぐちゃぐちゃになっていた……






    モノクマ『それでは、苗木こまるさ~ん~!行ってらっしゃ~い~♪』

























    ーーーーーーーーーーーー













    序章《ゲームスタート》END

  8. 8 : : 2015/08/13(木) 16:46:02




    第1章《デスゲーム》
















    《デス・シティー・サバイバーズのルール》




    ①プレイヤー同士で殺し合って生き残ってもらいます


    ②ゲームは人工島内でのコロシアイです


    ③期限はありません。


    ④ 勝利条件はプレイヤーを5人撃破


    ⑤ 相手が殺した人数分も撃破数に加算するとこができます


    ⑥ミッションやイベントが出現する場合があります


    ⑦ ルールの追加や変更する可能性もあります

























    目が覚めると、また見知らぬ部屋……




    今度の部屋はかなりボロボロだった





    その代わりちゃんと窓も扉もあった。




    どうやら何かの倉庫小屋?みたいな部屋にいた





    こまる「……………………」


    こまる「……夢…………じゃあなかったんだ……」




    殺し合え……



    モノクマと名乗ったぬいぐるみは確かにそう言った。


    はっきりと覚えている。



    5人撃破……


    ここを出るには最低5人は殺さないと出られない


    こまる「嫌だよ…………こんなの夢だ……」



    私は未だにこの状況を認めたくなかった




    家に帰りたい……



    お風呂に入りたい……



    お母さんの夕食が食べたい……




    こまる「何でこんなことになっちゃったんだろぅ……」









    ピピピピピピピピ





    何かが音を鳴らした




    こまる「ッ!」



    私は突然聞こえてきた音に驚いた。




    こまる「な……何!?」




    私は音の鳴る方へ顔を向けた



    そこには1つのスマートフォンが置いてあった。




    こまる「ケータイ?」


    こまる「何でこんなところにケータイ何か……」


    こまる「使えって……こと?」


    私は恐る恐るそのスマートフォンに手を掛けた





    通知が一件



    こまる「…………」







    『ようこそ、デス・シティー・サバイバーズへ』




    今後のお知らせ等はそのスマートフォンからメールお知らせします。くれぐれも無くさないで下さい。
    スマートフォンで現在地と見取り図を確認できする事ができます。
    通話はこの島内にいるプレイヤー同士のみとなります。



    それと、僕からの些細なプレゼントを用意しました。大きなケースが部屋の中にありますので、今後のゲームの役立てて下さい。




    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』






    私はメールに書いてあったそのケースに手を掛けて中身を確認した。










    そこに入っていたのはペットボトルの水が1本と非常食用の乾パンの缶が1つ…………それと……








    こまる「何でこんな物が一緒に入ってるんだろう……」




    ……1本の大きな"シャベル"が入っていた。







    一体これを何に使えっていうの……



    園芸でもしろって…………違う……







    こまる「これを使って"人を殺せ"……かなぁ…………はは……」



















  9. 9 : : 2015/08/13(木) 17:38:08





















    どのくらい時間がたったのだろう……




    私は食料に手を付けず、この小屋からも出ず、塞ぎ混んでいた。




    ふとケータイを見る……






    こまる「午後10時……かぁ……」




    普段この時間にはいつも通りなら、お風呂に入っている頃だ。




    いつも通りなら……





    こまる「お風呂に入って……ベットで……寝たい…………」








    その日は結局何も出来ずに静かに目を閉じて眠った



    目が覚めたら家のベットで寝ていますようにと願いながら

  10. 10 : : 2015/08/13(木) 18:41:58

















    鳥の鳴き声が聞こえてきた



    どうやら朝のようだ



    私は床に置いていた、ペットボトルを手に取って口に水を運んだ。




    昨日から何も口にしていなかったから、ほんの少し一息ついた



    こまる「この食料が無くなったどうしよう……」



    確実にここに居たら必ず手持ちの食料は無くなる。



    仕方がないから外に出よう…………とは思えなかった……



    出て、もし誰かが私を殺しにかかって来たら……




    そんな事を思ってしまう




    でもずっとここに居ては危険……








    私はまた半日を無駄に過ごした……












    午後3時




    突然、スマートフォンから音がなった







    モノクマ『まったく……君達にはガッカリだよ……』



    画面にはモノクマが映っていた



    モノクマ『何で1日たったのにまだ誰もコロシアイをしないの!ゲームの趣旨分かってる!!』



    モノクマは顔を真っ赤にしてかんかんに怒っていた。



    ぬいぐるみなのに顔が真っ赤になるなんて、変なの……



    モノクマ『仕方ないから、この僕がヘタレな君達にちょっとしたサプライズを用意しました~』




    サプライズ?




    モノクマ『見るのは自由です♪そこにはゲームの外の映像が映っています~』



    ケータイに1本の動画が送り込まれてきた。




    モノクマ『どんな映像だって~?』


    モノクマ『それは~……見てのお楽しみって事で』





    ゲームの外の映像!?






    気になった……







    私は何の躊躇のせず、その動画を開いて再生ボタンと押した














    こまる「私の家?」



    私が住んでいる家が映されていた



    『ごく平凡な学生の苗木こまるさんは、優しいご家族に恵まれ、幸せに日々を暮らしていました~』


    『しかし……』



    突如画面が変わった



    こまる「ッ!!」


    こまる「……ぁ……何…………これ……」
















    そこに映っていたのは滅茶苦茶になったリビング……









    そして血の跡……




    『その平凡で幸せな日々は終りを迎えてしまいました~』


    『君の家族はどうなったのか!それは……』




















    《このゲームをクリアしてからのお楽しみ♪》



  11. 11 : : 2015/08/13(木) 19:47:23






    何で……



    私は身体の震えが止まらなかった




    何で……



    色んな感情が湧いてきた








    何で…………













    ケータイが鳴った



    こまる「ッ!!」






    今度は何!?




    ケータイには一見の通知が入っていた







    私はメールを開けた






    その内容は……








    『~撃破情報~』


    プレイヤーが1人撃破されました


    残り29人


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』





    その内容は




    今の私を追い詰めるには十分な内容だった





    私は……まだ心のどこかで信じていた


    いや、信じたかった




    殺し合い何て誰もしないと……と



    こんな馬鹿げたゲーム何て誰も参加しないと



    でも現実は違った




    実際、たった今人が死んだ…………殺された……


    つまり、ゲームはもうとっくに始まっていると








    こまる「何で……」





    恐怖そして怒り、爆発的な感情が沸き上がった



    こまる「何で!!…何で!何で!何で!何で!何で!何で!何で!何で!何で!!………何で……」


    私はこれでもと言うくらい泣き叫んだ



    こまる「嫌だ………もう…嫌だよ……」


    こまる「私……何も悪いことしてないじゃん」


    こまる「何でこんな目に遭わなければならないの……」



    私はしばらくの間、身体を丸く埋めて泣いた……

























    そして私は言ってはいけない言葉を吐いた






    こまる「もういっそ…………私を殺して……」









    ?「なら殺してあげます……」


    こまる「えッ!?」



    泣き叫んでいたから気づかなかった



    いつの間にか扉の前に誰かが居た




    我に返り、声のなった方向へ顔を向けた





    そこには大きな"包丁"を私に目掛け、降り下ろし襲ってきた少女の姿があった



    こまる「きゃッ!!」



    とっさの攻撃に私は驚いたが、奇跡的にその攻撃をかわすことが出来た。





    私は自分を殺そうとしてきた人物の顔を見た



    ?「はぁ……はぁ……」



    背は私より少し大きく顔は血塗れだったが綺麗に整っていて長い髪をした少女……




    私はその人を見たことがあった。

    テレビの中で……








    国民的に人気を馳せ




    日本に住んでいれば知らない人は絶対にいないであろう




    こまる「…舞……園……さやか……」



    超人気アイドルグループのセンター"舞園さやか"の姿があった。






    舞園「はぁ……はぁ……はぁ!…はぁ!!」


    舞園「……私は…帰らなけれならないんです……」



    その顔はテレビで見たことがある、可愛く綺麗なアイドルの笑顔をしていなかった



    呼吸は荒く、包丁を片手に血走った目で私を見つめていた
  12. 12 : : 2015/08/14(金) 10:54:07
    いい忘れていましたが時系列は77期生の皆がまだ1年生の時です
    だから78期生はまだ希望ヶ峰学園に入学していません



























    ーーーーーーーーー









    子供の頃から、アイドルに憧れていました。



    私がアイドルに憧れた理由



    家庭が父子家庭だったんです。





    お父さんは仕事で夜遅くまで働いていました。





    それで私は家では………ひとりぼっち……ずっと寂しかった…………





    でも、そんな私を元気付けてくれたのが、テレビで見るアイドルの姿でした。



    私にとってアイドルをお姫様の存在でした。



    いつか私も可愛くて楽しく歌える……皆に元気や勇気を与えられる、そんなアイドルに…………










    《モノクマ『5人撃破してください~♪』》










    舞園「………………」


    5人殺せ……



    確かにモノクマと言ったぬいぐるみはそう言った。







    どうして!



    私!ずっと頑張って来たじゃないですか!



    夢を叶える為に私は何でもしてきた!




    どんなに嫌な事があっても諦めなかった!






    なのに……



    大切な仲間も私を待ってるのに……



    せっかくここまで頑張って来たのに



    私のせいで仲間達の夢が……全て水の泡になってしまう


    こんな場所で意味が分からないゲームをさせられて……


    私は皆の為にも……








    ガチャ


    突然扉を開ける音がした


    舞園「ッ!!」




    扉の前には一人の男性が立っていた



    舞園「誰!?」


    私はケースに入っていた包丁を構えた





    ?「待て、別に殺し合いをしに来たんじゃない」




    舞園「…………」




    ?「俺は君に何も危害は加えない、だからその包丁を下ろしてくれないか?」





    私は言う通り包丁を下ろした





    舞園「貴方は?」


    ?「ああ、自己紹介が遅れた」



    その人は懐から1つの手帳を取り出して



    ?「刑事の石丸高秋だ…」


    舞園「……警察の方ですか?」


    高秋「そうだ。ところで君は……何処かで見たような…」


    舞園「私、舞園さやかって言います」


    高秋「舞園……あの舞園さやか?」


    舞園「はい」


    高秋「そうか、……まさかこんな所で有名人に出会うとわな……」


    高秋「こんな状況じゃなかったら良かったんだがな……」


    舞園「はい……何でこんな事になっちゃったんだろう……」


    高秋「空気を悪くした…すまない」


    舞園「あ、いいんです大丈夫です」



    悪い人じゃなさそうでした。見た目は悪い人っぽいですけど






















    舞園「これから、どうするんですか?」


    高秋「俺はとりあえず、島を検索しようと思っている。君もついて来るか?」


    舞園「はい。何か脱出する方法があるかも知れないですし」


    高秋「だか、今日はもう遅い。明日になってから動くぞ」


    今度は懐からスマートフォンを取り出し、この島の地図を開いた


    高秋「此処から距離はあるが、行った所に街があるだろ、そこに向かおうと思う」


    舞園「確かにこんな山の中より街の方がいろいろ分かるかも知れないですし」


    高秋「そうと決まれば今日はもう休もう……」







    そう言って私達は明日に備えて眠ることにしました。








    その日久しぶりに夢を見ました。


    仲間達と一緒にステージでファンの前で歌っている……幸せな夢……





    待っていて下さい





    私は絶対に皆の所に帰りますから……









  13. 13 : : 2015/08/14(金) 12:12:13





    そして私が人を殺したのは目が覚めてからから、数時間後の事です




  14. 14 : : 2015/08/14(金) 15:27:41
























    町に向かう道中、2つのケータイが音を鳴らしました





    私はそのケータイを確認すると、そこにはモノクマが映っていました








    モノクマ『何で1日たったのにまだ誰もコロシアイをしないの!ゲームの趣旨分かってる!!』


    モノクマ『仕方ないから、この僕がヘタレな君達にちょっとしたサプライズを用意しました~』


    モノクマが言い終わると1本の動画が私達のケータイに送り込まれて来ました



    モノクマ『見るのは自由です♪そこにはゲームの外の映像が映っています~』


    外の映像?


    モノクマ『どんな映像だって~?』


    モノクマ『それは~……見てのお楽しみって事で』








    今、外でどうなっているのか気になりました


    皆、心配してくれてるかな……









    高秋「ふん、どうせ下らない事でも映っているのだろう」


    舞園「……外の映像って、言ってました」


    高秋「……止めておけ、罠の可能性も」


    舞園「でも、私は……」


    高秋「……そうだな、今はなるべく情報が欲しい……」








    私達はその動画を開けた、いや開いてしまった…………







    映像には私と大切な仲間がステージの上で踊っている姿が映っていました。


    舞園「……皆…」





    モノクマ『超人気アイドルの舞園さやかさんが所属している国民的アイドルグループ~』


    モノクマ『華やかなスポットライトが彼女達には凄く似合っていますね~』





    モノクマ『しかし……その人気は長く続きませんでした~』






    そして次の瞬間、信じられないものが映っていました。





    舞園「えッ!?……」


    モノクマ『訳あって、このアイドルグループは解散しました~♪』


    そこには私以外のメンバーが倒れている姿があった。








    モノクマ『何故、国民的アイドルグループの彼女達が解散してまったのか!?……それは!』













    《このゲームをクリアしてからのお楽しみ♪》




    そこで動画は終わり……


























    高秋「……お…おい…………なんだこれは…………」


    高秋「何で………………清多夏…………」


    舞園「……ぁ……ぁ…………」


    高秋「…舞……園……?」


    舞園「……ぃ…ゃ……」




    あの時感じた震えは未だに感覚が残って覚えています




    高秋「どうした?……舞園……?」


    舞園「……いや…………いや!!」


    高秋「ッ!!」


    舞園「出ないと……此処から出ないと!!」





    私はたまらず、その場から走り出しました


    高秋「お、おい!落ち着け!」








    何処へ向かうかなんて分からない。


    ただ、がむしゃらになりながら走った





    舞園「きゃッ!!」


    そして私は走るのに必死で足元を見ておらず、木の根に足をとられ転んでしまった



    転んだ拍子にケータイや食料などの所持品が散らばってしまった


    その時、護身用としてケースから持ってきた"包丁"が所持品と一緒に私の目の前に落ちていました。


















    《このゲームをクリアしてからのお楽しみ♪》















    私は倒れたまま、その包丁を見つめていました。















    高秋「おい!待て舞園!」


    後から石丸さんの声が聞こえた


    舞園「………………」


    高秋「……大丈夫か?」


    倒れた私に石丸さんは心配そうに近づいて来ました


    高秋「立てるか?」


    舞園「………………」


    石丸さんはうつ伏せの状態の私に手を差しのべた瞬間
























    ザシュッ

















    高秋「ッ!!ガッ!…ガァ!ッ!!…」


    舞園「………………」


    私は手に持った包丁で石丸さんの首を斬りました







    高秋「ア"ッ!!ガッ!………舞"ッ…………園"………」


    舞園「…………………ごめんなさい………」


    石丸さんはそのまま力なく倒れました









    高秋「………ぅ"……………ぁ"…………ぁ"…………」


    石丸さんは、何故!どうして!と訴えた顔をして私を見ていました






    私はそんな石丸さんに一言……









    舞園「……帰らなくちゃいけないんです……」













    そう言って石丸さんの胸に包丁を突き立てました。







  15. 15 : : 2015/08/14(金) 16:55:20
    おお……続きが楽しみです!
  16. 16 : : 2015/08/14(金) 20:01:33
    >>15ありがとうございます






































    『~撃破情報~』


    プレイヤーが1人撃破されました


    残り29人


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』








    舞園「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」






    ケータイに入って来た通知を見て、やっと理解しました……







    私がこの手で殺したことを……





    舞園「うぅ……うぇッ!!」


    昨日からなにも食べていないはずなのに、激しい嘔吐感を感じ我慢出来ずに……




    空っぽの胃から大量を胃液を吐き出してしまいました。



    舞園「うぇッ!!……はぁ……はぁ……うッ!うぇッ!!」




    しばらくそこから動けませんでした。











    舞園「……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」





    夢を叶える為に私は何でもしてきた……



    どんなに嫌な事があっても諦めなかった……









    此処から出るには5人……殺せばいいんですよね?……




    舞園「皆……少しの間……待っていて下さい……」





    皆の為にも……ファンの為にも……








    たとえ……どんな手段を使っても……







    皆さんのもとに帰りますから……






    私は石丸さんに刺さっていた包丁を引き抜き、その場を後にしました。


































    ーーーーーーーーーー







  17. 17 : : 2015/08/15(土) 01:24:20
    すごい緊張感のあるSSです…!期待です!
  18. 18 : : 2015/08/15(土) 09:41:22
    >>17ありがとうございます























    舞園「私は……皆の為にも……早く帰らなければならないんです……」


    舞園さやかは私との距離を狭めて行き…


    舞園「さっき……言いましたよね?私を殺してって……」


    こまる「ぁ……あの……」


    舞園「私がその望み、叶えてあげます!」




    そう言い終わると即座に、私に襲いかかった。






    こまる「きゃッ!!」




    私は、抵抗する間もなく即座に舞園さやかに押さえつけられ馬乗りにされた。







    舞園「今、楽にしてあげますから」








    そう言って右手に持っていた包丁を私の胸の真上に挙げていった。










    こまる「いや!!離して!!」





    必死に抵抗するも興奮してアドレナリンか、なんかが働いているのか、








    尋常じゃない力で押さえられていて動けない……









    舞園「はぁ!…はぁ!…はぁ!…はぁ!…」















    もしかして……私……














    ここで死ぬの?











    なにも出来ずに……















    家族に会えないまま















    嫌だ……











    そんなの嫌だ……










    こまる「嫌だ!」


    舞園「ッ!!」





    私は必死に抵抗を続ける





    さっきよりも力強く!





    こまる「こんな所で死にたくなんかない!」


    舞園「暴れないで下さい!間違って、他の所に刺さってしまいます!!」


    こまる「離して!!」









    しかし……







    舞園「おとなしくして下さい!!」









    抵抗もむなしく、逃げる事は出来なかった。



    完全にお手上げだ……












    舞園「私を恨まないで下さい……」


    上に上げた包丁が私の胸目掛けて降り下ろされた











    絶対絶命……





    こまる「助けて!!だれかッ!!!」





















    その時、右手で何かを触れた







    そして触れた物が何なのか私はすぐさま理解した。










    ゲームの初日にケースから食料と一緒に出して、そのまま放置していた物……










  19. 19 : : 2015/08/15(土) 12:28:58










    舞園「ッ!!?」





    左頭部に衝撃が走った。






    そのあまりにも重い衝撃を受け、たまらず右へ体勢を崩した。




    舞園「うぅッ!!」


    何をされたのかは分からなかった。






    ぼやけた視界の中、少女が右手に何かを持っていたのを確認した。









    それは……固い土などを掘るときに使う、両手持ち用の"シャベル"だった







    私はそれで殴られたんだと理解できた。



  20. 20 : : 2015/08/16(日) 12:14:01






    こまる「………………えっ?……」





    自分が何をしたのか理解出来なかった。





    右手には血のついたシャベルを持っていて、横にはさっきまで私を殺そうとしていた、





    国民アイドルの舞園さやかが頭から血を流して倒れている。







    あれ?







    こまる「私……今……何をしたんだっけ………?…」








    もしかして、






    私………人を……殺し……



























    舞園「…………ぅ"…………ぅ……」


    こまる「!」









    彼女はまだ生きていた。




    私は警戒もせず、彼女へ駆け寄ってしまった







    こまる「あ、あの……」




    舞園「………………」




    こまる「だ……大丈夫……で」








    言い終わる前に包丁が襲いかかった









    こまる「ッ!!」







    舞園「…………くッ………………痛い…………じゃない…………ですか……」





    彼女は何もなかったかのように、ふらふらと立ち上がったのに対し、




    一方の私は恐怖で足が震え、その場を立ち上がる事が出来なかった。







    舞園「……よくも………アイドルの…顔に…………」




    舞園「もし……傷が残ったら………私だけじゃなく……」




    舞園「…仲間やファン皆に…………」








    舞園「迷惑が………掛かっちゃう………………じゃないですかああああ!!」



    こまる「ひッ!!」




    殺気だった目を私に向けながら包丁を振り回した。







    舞園「うああああああ!!!」



    私に向かって振り回してきた包丁を、





    こまる「んッ!!」







    とっさに手にしていたシャベルで防いだ。




    舞園「くッ!!」


    こまる「ん!んんッ!!」







    互いの武器が交差し、ガチガチと音をならす。








    舞園「皆が待ってるんですよ!皆がッ!!」






    押す力は徐々に強くなっていき、押し負けそうになる。







    こまる「んッ!んん………こ……この!」







    私はたまらず、右足で彼女のお腹に蹴りを入れ反撃した。



    舞園「きゃッ!!」



    彼女はそのまま後ろに倒れ尻餅をつく……






    こまる「はぁ……はぁ……」


    こまる「今のうち…離れないと……」







    その隙に私は、シャベルを片手に小屋から離れた。





    この場を離れなければならない……そう思い、走り出した



    こまる「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!…」




    辺りは既に日は暮れていて、回りには闇が包み込む。



    そんな事は気にせず、その中を駆けていく





    とにかく今は遠くへ!





























    舞園「何処へ行くんですか!逃がしません!!」









    こまる「ひッ!!」









    いつの間にか……舞園さやかは私のすぐ後ろにいた。








    私は彼女ものすごい執着心に動揺し、




    舞園「あああああああ!!!」








    彼女の振り回しす包丁を避けきる事が出来ず、








    包丁が右肩部分をかすめた






    こまる「いッ!!」





    怯んだ私に何の躊躇もなく、続けて攻撃を仕掛ける。





    舞園「死んで下さい!!!」



    私は攻撃を避けようと走った状態から体を後ろに向けた。




    こまる「止めてッ!!下さい!」







    そんな状態から体勢を変えたらどうなるか







    当然、体勢は崩れ……








    こまる「えっ……?」





    足が縺れた。










    そして、私は走っている場所……












    それは山の中……









    私の身体は山道がない坂へ





    こまる「きゃああああああああ!!!」






    そのまま転げ落ちて行った。





  21. 21 : : 2015/08/16(日) 20:46:06






























    こまる「…………う……ぅ…………ん……」





    気が付くと、仰向けの状態で茂みの中に居た。





    こまる「………ん………痛ッ…………」




    身体中は所々に軽い生傷が出来ていた。





    どうやら数分の間、気を失っていたようだ。










    こまる「…………ッ!」





    私はすぐ辺りを見渡し、








    近くにあのアイドルの姿はいないか確認した。




    こまる「…いない………」


    こまる「はぁ……助かったぁ……」





    何とか逃げ切れた……そう思い、一安心できた。




















    舞園「何処に隠れているんですか!?」





    こまる「ッ!!」





    一安心できたのも、つかの間……



    彼女は転げ落ちた私を探していたのだ。







    舞園「隠れても無駄です!!」







    彼女は完全に私を殺しに来ている。






    こまる「ッ!!…ッ!ッ!!……ッ!!!」


    私は叫びそうになった口を両手で必死におさえ、息を凝らした。





    早く諦めて!




    もう、どっか行って!



    そう願いながら、彼女がいなくなるのをひたすら待つ……




    舞園「もう!諦めて出てきて下さい!!」




    嫌だ!



    こまる「ッ!ッ!!……ッ!!…ッ!ッ!…」




    もう私に付きまとわないで!






    お願い!!






    それでも彼女は私を探すのを止めない……




    もうその顔は私の知っている、可愛くて綺麗だった国民的人気アイドルの舞園さやかの面影はなく、



    頭からは血が滴り、目は狂気的になって、右手で包丁を握る、



    まるで獲物を狩る、狂人のような存在だった。






    こまる(助けて下さい!助けて下さい!助けて下さい!…何でもしますから!!)





    私はただずっと怯え泣きながら、彼女が立ち去るのを願った……







    舞園「……いない…………此処にはいないのかな……?」





    ボソボソとそう呟き……





    私から徐々に離れていった。




    彼女の喋り声も遠くなっていき……




    そして、聞こえなくなっていった。









    こまる(行った……?……………よかった……よかった!)




    恐怖で流していた涙は嬉し泣きへと代わった。




    こまる「……よかった…………助かった……」




    これで安心できる。





    やっと解放された。















    舞園「…やっと見つけましたよ……」


    こまる「ッ!!?」








    気付いた時には……





    私の胸に包丁が向かっていた……



















  22. 22 : : 2015/08/17(月) 15:55:25
    胸に何かが当たる感覚がした。



    こまる「…あ………ぁ……ぁ…………」



    私はゆっくり、自分の胸にゆっくりと目を向ける。




    こまる「……うそ…………そんな……」


    舞園「はぁ……はぁ………チェックメイト…です……」





    当然、そこには包丁が刺さっていた。







    せっかくここまで耐えしのいだのに、






    此処で死ぬの私?





    何も出来ず、





    家族にも会えず。







    こまる「……………………」


    舞園「…………あれ?……」


    こまる「…………?…………」






    後は死を待つだけのみ……






    舞園「……何で?」






    でも、ある疑問が頭に過った……






    何で……"痛くない"のだろう






    あまりにもの事で痛みを感じなかったのかな?






    それに……






    舞園「おかしいなぁ?刺したのに……」





    確かに私の胸に包丁が刺さっているのに、







    "血が吹き出さない"のか?






    舞園「何で死なないの……?…」



  23. 23 : : 2015/08/17(月) 16:02:02







    彼女が刺したもの……





    それは相手の胸ではなく、





    カッターシャツの胸ポケットに入れていたスマートフォンであった。

  24. 24 : : 2015/08/17(月) 20:09:06















    舞園「しまっ、ッ!!」



    気付いた時にはもう手遅れでした。





    私は急いで少女に刺さった包丁を抜き、再度殺そうと首もとへ攻撃を使用としましたが、





    完全に出遅れた私は、



    こまる「うああああああ!!!」



    舞園「ッ!!」




    両手でシャベルを持った少女は、私の頭目掛けて殴りかかって来ました。









    私は避ける事も防ぐ事も出来ず、そのシャベルをおもいっきり食らってしまいました。






    舞園「!ッ!!!ッ!!!」





    崩れたように横に倒れた私は、





    視界が真っ白になるのを感じ、











    そこで私は、死んだんだと理解しました。















    えっ…………





    うそでしょう……





    もう終わり?







    そんな……






    ごめんなさい……皆……








    帰るって約束したのに、約束破ってしまいました……






    また皆で一緒にステージで歌いたかった……








    もっと夢を見ていたかった………






    …………………………………………………






















  25. 25 : : 2015/08/18(火) 09:14:01














    私が殺した……




    こまる「………………………ぁ………ぁ……」






    それは理解できた。









    あの時はとっさに無意識で彼女を攻撃したけど







    今のは攻撃は殺しにかかった一撃……






    殺されそうなったから殺した……








    明確な殺意があって彼女を……あの国民的人気アイドルの舞園さやかを…………




    こまる「…殺しちゃった…………」







    こまる「いくら正当防衛でも…………私が…………」




    こまる「…………この手で…………」




    私は血の付着したシャベルを地面に落とし、力が抜けたようにその場に座った。









    ケータイが音を鳴らす……





    でも私のケータイはならない。




    さっき刺された時に壊してしまったから……





    仕方なく、私は彼女のスカートに入っていたスマートフォンを取り出した。















    『~撃破情報~』


    プレイヤーが1人撃破されました


    残り28人


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』










    こまる「……ぁ……ぁぁ…………はぁ……はぁ……」




    こまる「はぁ……はぁ……はぁ!…はぁ!!はぁ!!!」





    息が苦しいほど、どんどん荒くなっていった。





    そして、頭からおびただしいほど、血が流れている彼女の死体を見て…………




    こまる「はぁ!…はぁ!…はぁ!!…はぁ!!…はぁ!!!…はぁ!!!」







    こまる「嫌ァァァァァァァァ!!!!」





    その場から逃げるように走った。


















  26. 26 : : 2015/08/18(火) 23:54:49






    気が付いたら朝になっており、私は拓けた小さな原っぱで横になって寝ていた。






    辺りを見渡すと四方は木々で囲まれており、川の流れる音が聴こえてくる。




    こまる「私…………いつの間に…寝てたんだろ…………」



    こまる「…………確か……」





    昨日の出来事を思い返す。







    昨日の出来事……






    あの時、殺されそうになった私は自分の身を守ろうと、彼女を……





    そして、気が同点した私は……その場を逃げたんだ。








    昨日あんな事をしておきらがら、よく寝られたものだ。そう思った。



    こまる「………………」




    私は無言でケータイを取り出した。





    現時刻は朝の7時を回っていて、




    それと……ケータイには一件の通知が入っていた。





    その通知を躊躇いもなく普通に開く……










    『~撃破情報~』


    プレイヤーが"1人撃破されました"


    残り"27人"


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』







    こまる「昨日……誰か死んだんだ……」





    昨日……




    私が殺し合いをしている時、その後に誰かが殺し合ったんだ。





    こまる「…………もう……嫌だ……」




    身体的にも精神的にも限界が来ていた。







    こまる「…………お腹すいた……」





    いくら気分がない最悪でも、




    もう3日も食べ物を口にしていない。





    こまる「…最後にちゃんと食べたのって…………ええと……」




    こまる「……学校の帰りにケーキ屋で友達とケーキを2つほど……食べたんだっけ?」





    空腹で頭がよく働かない……




    こまる「……そういえば……ケータイ以外、全部…置いてきちゃったんだ……」


    こまる「はぁ……食べとけばよかった……」





    初日は食欲がなかったから、食べずに放置したのを後悔する。




    こまる「…さっさ川の流れる音がしてたなぁ」


    こまる「ちょっと、行ってみよう…」




    私は残り少ない体力を振り絞って立ち上がった。




    こまる「よく見たら上着が血塗れだ……」



    さすがにこんな血塗れでぼろぼろになったブレザーを着て歩けないと思い



    ブレザーを脱ぎ捨てて、川が流れている方向へ向かった。
































    こまる「この水……飲んでも大丈夫かなぁ?」



    私はそう思いながらも手で水をすくい口へと運ぶ。



    こまる「…ん……んん………ふぅ……少しだけ生き返ったー」




    喉は潤せたが、胃は何も満たされない。




    何かを食べないと……




    でも……




    此処が何処だか分からないし……




    ケータイの地図を見ても、あの小屋へたどり着けるかも分からない……




    こまる「何か食べられそうな物ないかなぁ……?」




    私は周囲を探す。





    そして見つけた。




    だが、食べられそうな物ではなく……
















    人だ。






    誰かが居た。







    そして、目があった。





    こまる「……ッ!」


    ?「ッ!……」





    高校生くらいの少年が1人……川の向こうで立って居る。




    ?「……ぁ……あの?……」


    こまる「………………」









    ゲーム開始から3日目の朝……






    私と"彼"は出会った。



























    死者・3人
    生き残り・27人






    第1章《デスゲーム》END



















  27. 27 : : 2015/08/19(水) 22:26:07




    第2章《出会い》










    こまる「……だ…誰!?」


    目の前の少女は俺を警戒した。



    まずい……俺は殺し合いなんてする気はない!とにかく、警戒を解かなければ


    ?「ま、待て!俺は敵じゃない!たまたま此処で休んでただけだ!」


    こまる「ほ、本当……?」


    ?「本当だ!何もしない!」







    はぁ……何とか警戒は解いてくれた……



    こまる「……………………」


    ?「…………………………」



    沈黙が続く……



    気まずい!何か喋った方がいいのか!?



    でも、何を話そう……



    こまる「お……」


    ?「お?」



    こまる「お腹……すいた……」


    ?「…………………………」


    こまる「…………………………」


    ?「食べ掛けだけど……いるか?」




    俺は少女に持っていた食料をあげた。









  28. 28 : : 2015/08/20(木) 22:47:08








    こまる「あむッ!…んッ、むッ!」



    少女は口いっぱいに乾パンを詰め込んでいく



    ハムスターか!お前は…


    ?「そんな、慌てて食わなくても…」


    こまる「大丈夫!これく、ッんッ!!」



    はぁ……言ってるそばから…



    ?「ほら、飲みかけだけど」



    俺はペットボトルを少女に渡す。



    こまる「ッ!んん……ん…………ぱあっ……死ぬかと思った!」


    ?「……落ち着いたか?」


    こまる「はい、ありがとうごさいます。助かりました」


    ?「そんな畏まらまらなくても…タメ口でいいぞ」


    こまる「そ、そうですか……じゃあ…」


    こまる「ありがとう。助かったよ」


    こまる「そういえば、まだ自己紹介してなかったね。私は苗木こまる」


    ?「俺は日向創、よろしくな」


    こまる「うん、よろしく日向くん」


    日向「ああ、こっちこそよろしくな苗木」



















  29. 29 : : 2015/08/21(金) 14:07:52













    ーーーーーーーーー










    俺には憧れているものがある。







    でも憧れていても、なりたくてなれるものじゃない……






    どんなに足掻いても届かない……






    何故なら、俺には"才能"がないから……










    "私立希望ヶ峰学園"




    あらゆる分野で一流の高校生……"超高校級"の学生を研究し育てている。










    その学園に入る最低条件ある





    現役の高校生で学園からのスカウトがなければ、その学園に入る事は出来ない。








    俺の憧れの存在……





    正確に言えば、






    そこに通っている超高校級の学生に憧れている。






    俺もそんな存在になりたかった。






    勿論、努力した。





    努力してなれるものじゃない……







    しかし、何の才能も持っていなかった俺は……希望ヶ峰学園の学生をしている。







    そう俺は念願だった希望ヶ峰学園に入学する事が出来た。






    入学する事"は"……出来た。





    …………


















    日向「…………ん…………ん?…… 」


    日向「……あれ?……なんだ?…………此処?」





    何処だ此処?





    俺は周囲を見渡す。












    日向「ッ!?」



    日向「なんだ!この部屋は!?」




    辺り一面、前にあるモニター以外、全て白い壁で覆われていて扉や窓等の出られる所がなかった。











    日向「どうなってんだ!まかさ監禁?」
















    モノクマ『ア~ア~……マイクテス、マイクテス』 


    日向「!」 









    モニターの方向からか誰かの声が聴こえきた。 






    俺はそちらに顔を向ける。






    そこには……





    モノクマ『あれ?聴こえてる?ア~ア~こっちこっち~♪』 





    日向「何だ?…ぬいぐるみか?…」 



    モノクマ『コラー!僕はぬいぐるみじゃないよ!』



    左右が白と黒に別れた変なクマのぬいぐるみが映っていた。




    モノクマ『日向創くん、おはようございます♪』




    日向「………………」






    モノクマ『僕はモノクマ~、因みに僕はクマだからね。もう一度言うね、クマだから!次は間違いないように!』 














    日向「ここは何処だ?」 






    俺はモノクマというぬいぐるみに質問した。





    モノクマ『ああ!今、言おうと思ってた所だよ!聴いて驚かないでね♪』 











    モノクマ『ようこそ♪日向創くん、デス・シティー・サバイバーズの世界へ~♪』 


    日向「は?」





  30. 30 : : 2015/08/21(金) 18:54:07
    期待
  31. 31 : : 2015/08/24(月) 14:25:08



















    目が覚めた時、俺は山の中で寝ていた。




    日向「…………ん…………ッ!!」




    俺はすぐさま辺りの見渡した。




    日向「………………」




    そこで大きなケースとスマートフォンを見つけた。




    スマートフォンを手に取ったと同時に通知が入った




    日向「読め……って事か?」



    俺はスマートフォンに電源を入れ送られて来た通知を開く。











    『ようこそ、デス・シティー・サバイバーズへ』




    今後のお知らせ等はそのスマートフォンからメールお知らせします。くれぐれも無くさないで下さい。
    スマートフォンで現在地と見取り図を確認する事ができます。
    通話はこの島内にいるプレイヤー同士のみとなります。



    それと、僕からの些細なプレゼントを用意しました。大きなケースが周辺にありますので、今後のゲームの役立てて下さい。




    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』












    日向「なんなんだよ…………くそッ!」





    俺は手にしているスマートフォンを地面に叩きつける。







    コロシアイをしろ……







    ふざけるな!





    何で俺がそんな事しなくちゃなんないんだ!







    そんな事を思いながらも俺はケースに何が入っているか気になり、ケースを開けた。








    入っていたのは、






    ペットボトルの水……乾パンの缶…………そして……










    1本の"日本刀"……





    俺はケースからその日本刀を取り出した。





    日向(…………けっこう重い物なんだなぁ……)




    そう思いながら俺は鞘から刃を引き抜いた。





    本物………




    …素人でも分かるくらい本物の刃だった。









    日向「くそッ……」




    見てられなくなり鞘に戻した。







    日向(…これで………本当に……人を…………)





    出来るわけがない……





    凶器を見ただけでこの様じゃ……





    普段の俺だったらこんなもの普通に持つことくらいは出来ていただろう。





    でも、今は状況が状況……





    例えばある日、「この凶器で人を殺せ」って言われて渡された凶器を持っていられるか?




    持っていられる訳がない……










    俺は手に持っていた日本刀を地面に置く。








    日向「……どうしたらいいんだよ…………俺は……」












    ?「……ねぇ…」



    日向「ッ!!」



    後ろから誰かに声をかけられた。



    俺は後ろを振り向く。



    ?「ねぇ……大丈夫?……どうしたの?」



    そこには同い年くらいの高校生が立っていた。









  32. 32 : : 2015/08/25(火) 20:14:17

    >>30ありがとうございます。期待しててください









    ?「だいぶ参っているみたいだね」


    日向「………………」


    ?「それは僕も一緒だよ」





    ?「だって、こんな希望にもならない…おかしなゲームに参加させられて……」






    ?「……ねぇ、聞いてる?」


    日向「ッ…ああ…」




    ?「立てる?」


    目の前の青年は俺に手を差し出す。



    日向「……ありがとう…」



    俺はその手を取り立ち上がった。


    ?「………………」


    日向「………………」


    ?「……君……本当に大丈夫?」


    日向「……大丈夫に見てるか?」


    ?「まぁ、確かに顔色はよくないね」


    日向「……俺を殺さないのか?」


    ?「……そ、そんな事するわけないじゃないか」


    日向「……なんか…妙に…胡散臭い……」


    ?「昔からよく言われるよ。否定はしない」


    日向「そうかよ、殺さないのなら……放っておいてくれ……」






    そう言って俺は地面に置いた日本刀とケースに入っていた食料を手に取り、その場を離れようとした。




    ?「ち、ちょっと待ってよ」


    日向「なんだよ、俺にかまうな」


    ?「こういう時は協力しあった方がいいよ。ね?」





    日向「………………」


    ?「………………」



    確かに……コイツの言う通りだ。


    こんな訳も分からない所に一人で行動なんてしたら、命が何個あっても足りない…


    それに……



    俺も、コイツにやたら警戒し過ぎていた所はあった。



    協力しあった方がいいに決まってる。





    ?「ねぇ、どうかな?」





    日向「……ああ、確かにお前の言う通りだな。すまん」


    ?「いいよ…気にしてないから」



    ?「まぁ、決まりだね。でも、先ずは自己紹介から始めない?」


    日向「そう言えばそうだったな…まだ名乗ってなかったな」




    ?「僕は狛枝凪斗だよ」


    日向「俺は日向創、よろしくな」



    狛枝「うん、こちらこそ。これからもよろしくね」



    俺達は互いに握手を交わす。



    狛枝「自己紹介も終わったし、とりあえす……島の検索から始めない?」


    日向「検索……?」


    狛枝「だってこの状況だよ。島の事を知らないままって訳にはいかないからね。」


    狛枝「もしかしたら、脱出の方法だって見つかるかも知れないし」


    日向「……それもそうだな」


    狛枝「そうと決まれば、さっそく出発しようか」
  33. 33 : : 2015/08/27(木) 23:31:46
    日向「………はぁ…結局……脱出の手掛かりになりそうな事はなかったな……」


    狛枝「まぁまぁ、そんなに落ち込まないで……一応、島の事は分かったんだからさ」



    日向「そう言われてもなぁ……」


    狛枝「まだ"向こうの島"に何かあるかも知れないし……明日はそっちへ行こうよ…」



    俺達は日が暮れるまで島の事を捜索した。



    結果、成果は余りなかった。




    分かった事はあったにはあった。




    まずこの島の形状は東西を2つの島で別れていた。


    俺達が今いるのは西側の島で……木々が生い茂っていて、



    島の真ん中に1つの山があり、そこを中心に構成されていた。




    完全なる無人島……って感じだった





    一方の東側の島は此処とは全く異なり、大きな街になっている。



    詳しくはまだ分からない……





    狛枝「今日の所はもう休まない?」


    日向「ああ、そうするよ」









    明日に備えて俺達は眠りについた。




    はぁ……散々だったなぁ……




    それに、野宿なんて初めてで寝付けないなぁ……




    げと、諦めるのはまだ早い。





    絶対此処から脱出してやる。














  34. 34 : : 2015/08/30(日) 17:28:19







    次の日











    モノクマ『まったく……君達にはガッカリだよ……』 



    東側の島へ向かっていた俺達のもとに着信が来た。



    そこにはモノクマの姿があった。






    モノクマ『何で1日たったのにまだ誰もコロシアイをしないの!ゲームの趣旨分かってる!!』 



    日向「…何がゲームの趣旨だ!」






    モノクマ『仕方ないから、この僕がヘタレな君達にちょっとしたサプライズを用意しました~』 




    狛枝「サプライズ?」



    すると俺達のケータイに1本の動画が送り込まれてきた。



    モノクマ『見るのは自由です♪そこにはゲームの外の映像が映っています~』 




    日向「何!?」





    モノクマ『どんな映像だって~?』 



    モノクマ『それは~……見てのお楽しみって事で』 




    そう言い残し 、いつものホーム画面へと戻った。










    「イヤァァァァァァァァァァァァァ!!!」




    日向「ッ!何だ!」


    狛枝「ッ!悲鳴……?」






    俺達は悲鳴が聞こえて来た場所へ向かった。




















    向かった場所に真っ青になって座り込んでいる女性が居た。



    狛枝「大丈夫!?」




    狛枝が彼女の元へ駆け寄る。



    ?「………………ぁ…………ッ!?」


    狛枝「ッ!!」


    ?「何で…」


    ?「狛枝が此処にいるの?」


    狛枝「小泉さん……」




  35. 35 : : 2015/08/31(月) 21:03:46




    俺は小泉と呼ばれた人物を知っていた。



    小泉…小泉真昼は俺の憧れる希望ヶ峰学園に通っている生徒で超高校級の写真部と呼ばれている。



    日向(何で……こんな所に小泉真昼が!?)


    日向(何で狛枝の事を知っている?知り合いなのか!?)



    日向「狛枝……知り合いなのか?」



    狛枝「うん……僕が通っている学校の同級生だよ…」


    日向「………………」


    狛枝「それより小泉さん、何があったの?」


    小泉「………………」



    小泉は無言でケータイを指差した。




    日向「ケータイ……?」



    狛枝「……もしかして外の映像を見たの?」



    小泉「………………」



    無言で首を縦に振る。



    狛枝「…小泉さん…そこに何が映っていたの?」


    小泉「…………家族が…………お父さんと……お母さんが…………」




    いったい何が映っていたらここまでの状況になるんだよ!?









    ピピピピピピピピ












    突然3つのスマートフォンが同時に鳴り出しす。




    日向「くそッ!今度は何だ!?」



    俺は乱暴にズボンのポケットからスマートフォンを取りだした。




    ケータイには一件の通知が入っていた。















    『~撃破情報~』


    プレイヤーが1人撃破されました


    残り29人


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』








    日向「ッ!!!」





    嘘だろ!?




    昨日まで殺し合いなんて全くとして起きなかったのに……




    まだ5分も経っていないのに!





    どうなってんだよ!











    俺達はこの日、東側の島へ行くのを止めた。








  36. 36 : : 2015/09/03(木) 16:28:50



    その夜






    俺達は昨日、野宿していた場所で暖をとっていた。





    日向「………………」


    狛枝「………………」


    小泉「………………」




    沈黙が続いていた……









    俺と狛枝は未だにあの映像をみていない。








    小泉「………………何で……こんな目に会わなくちゃならないの……」







    本当だ……




    何でこんな目に会うんだ。
































    狛枝「ッ!……2人とも!……何か来る……」


    日向「?」


    小泉「え?」






    茂みから何かが近づいてきた






    まさか……俺達を狙ってきたプレイヤー!?







    違う……





    茂みから出てきたのは、





    日向「嘘だろ…………なんだこれは……」










    それは思っても居なかったものだった。



























    「グルルルルルルゥゥゥゥ」
















    それも"1匹"だけじゃない……











    数十匹は居た。










    いつの間にか俺達はソイツらに囲こまれていた。











    「ガルルルルルゥゥゥゥ」


    「ガウッ!!」


    小泉「ひッ!!」


    狛枝「2人とも下がって…」


    日向「何でこんなヤツまで鋳るんだよ!?」












    俺達は"狼の集団"に出くわしてしまい……










    長い長い夜が始まった。
  37. 37 : : 2015/09/07(月) 19:44:41






    狼の狩の仕方を知っているだろうか……






    獲物を仕留める時は集団で連係を取り追い回す。





    狼の活動範囲は広く、 広さは環境に影響され数百から数千平方キロメートルにまで及ぶ場合がある。




    狩の際のさい最も重要視するのは強靭は牙でもなく肉を引き千切る顎でもない、





    その持久性にある。





    狼の狩
    は大まかに2パターンある。




    先ず1つが"追尾"




    狼は獲物を疲れるまで追い回し、全線の狼が疲れたら代わりの狼が交代をし、獲物を仕留める。










    そしてもう1つは…………


























    「グルルルルルルゥゥゥゥ」




    日向「まずい!もう囲まれちまったぞ!」


    小泉「うそ……」


    狛枝「絶対に僕から離れないように……」


    日向「くそッ!!」






    俺は武器を取ろうと日本刀が置いてあった場所へ手を伸ばそうとした。





    「グガガァッ!!」


    日向「うあッ!!」


    狛枝「日向くん!」






    しかし1頭の狼が俺に飛び付いて来た。








    「ガアッ!グガガァッ!」


    日向「ぐッ!離れろ!!」






    俺は日本刀を盾にし、狼の攻撃を防ぐ事が出来た……





    が、






    「ガアッ!!」


    日向「ッ!!」





    もう1匹の狼が此方に近づいて来た。









    日向(くそッ!!くそッ!!)



    日向(ここまでなのか!?どうしたらいい!!)






    「ガアアアアア!!!」



    日向「くそッ!!」











  38. 38 : : 2015/09/13(日) 22:38:01

    バンッ!!バンッ!!





    「キュウンッ!!」


    「キャンッ!!」


    日向「ッ!!」





    発砲音とともに俺を襲っていた狼が倒れる。






    狛枝「日向くん!」




    日向「狛枝…」







    狛枝が俺の元へ駆け寄ってきた






    その手には"リボルバー拳銃"が握られていた。








    狛枝「大丈夫!?」


    日向「ああ、何とかな……」











    まだ俺達の周りには数十匹を狼に囲まれているが、




    狛枝の銃に数匹の狼が脅え、混乱していた。





    狛枝「……今のうちに此所から離れるよ…」


    日向「小泉、立てるか?」







    小泉「ごめん……立てない」


    日向「えっ?」


    小泉「腰が抜けちゃって……」


    日向「ッ!!」


    狛枝「…………」














    狛枝「僕が囮になる……」


    日向「ッ!!」


    小泉「ッ!!」


    狛枝「だから2人はその隙に……」


    日向「ダメだ!そんな事されられる分けないだろ!!」


    小泉「そうよ!私の事はいいから2人だけでも!」


    狛枝「銃を持っている僕が適任だ。それに、このまま3人同時に逃げ切れる訳がないよ…」


    日向「でも……」


    狛枝「でもじゃないよ日向くん……こんな状況だからこそ、僕は君達の踏み台になれればそれでいいんだ……」


    日向「狛枝………?」


    狛枝「希望を持たないと……」







    バンッ!!




    「キュウンッ!!」





    狛枝「行って!」



    日向「……死ぬなよ!」





    俺は小泉を担ぎ、その場から走った。







  39. 39 : : 2015/09/23(水) 20:56:53
    更新が遅くなって申し訳ありませんm(._.)m








    日向「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」




    俺は小泉を担ぎながら必死になって走った。



    狼が追って来ていないか心配はしたが、狛枝が狼を足止めしてくれているお陰で今の所は大丈夫だが、



    もし狛枝が狼の…餌食に……




    日向「……ッ!!……狛枝……無事ていてくれ!」





































    しばらく走ったところに1本の吊り橋が目の前に見えた。




    俺は吊り橋の前で少し休もうと小泉を下ろした。





    日向「はぁ……はぁ……はぁ……」


    小泉「日向……大丈夫……?」


    日向「ああ、何とかな………小泉こそ大丈夫か?…」


    小泉「私は大丈夫だけど……」


    日向「気にするな、ちょっと休めば……」



    日向「もう立てるか?」


    小泉「う、うん」


    俺は小泉に手を差し出す。


    小泉「ありがとう」


    小泉は俺の手を取り立ち上がる。



    日向「この吊り橋を渡るぞ」














    そしてもう1つが……





    "待ち伏せ"














    1匹の狼が小泉の左肩に噛みついて来た。





    小泉「ッ!ぎゃああああああああ!!!」


    日向「小泉ッ!!」


    「ガウッ!!」




    小泉の左肩から血が流れ出す。



    俺は急いで日本刀を抜き、





    日向「小泉から離れろ!!」



    「キャウンッ!!」



    狼を背後から突き刺す。



    日向「小泉ッ!!」


    小泉「うッ!!……うぅ……」



    小泉は自分の右手で左肩を押さえている。



    日向「大丈夫かッ!!」


    小泉「ひ……日向…………」


    日向「今すぐ手当てを……」


    「ガアアッ!!」




    もう1匹の狼が俺に飛び込んんで来た。



    日向「ッ!!」


    小泉「日向ッ!」




    そのまま体勢を崩してしまい、




    日向「えッ!?」




    俺の体は吊り橋が伸びている方へ向かった。



    日向「嘘だろ……?」




    そして、




    日向「うああああああああああ!!!!」



    小泉「日向!!!」








    俺は狼と一緒に吊り橋を下へ落下していった。






  40. 40 : : 2015/10/01(木) 16:21:40














    ーーーーーーーー















    こまる「そうかぁ……日向くんも覚えてないのか」


    日向「ああ……気が付いたらテレビしかない部屋に居た」



    私達はどういう経緯でこの島に来たのかを話した。




    日向くんも私と同じで、あの出入口のない不気味な部屋で、このゲームの説明を受けた。



    こまる「本当にどうなるんだろ……私達……?」


    日向「俺も初日にこの島を捜索したけど何一つ分からなかった」


    日向「苗木は何か分かった事はあったか?」


    こまる「私は……」





    私はずっとあの小屋に閉じ籠っていて、何も分からないし、





    何より……







    私は…………この手で人を……




    日向「苗木?」




    こまる「ッ!あ、ああ!私も何も分からなかった!」


    日向「苗木もかぁ……」


    こまる「う……うん……」






    言った方がいいのかな……?





    人を1人殺した事を…………





    言ったらどうなるんだろ……?





    なんか……怖いなぁ…………








    日向「なぁ苗木?」


    こまる「…うん?」


    日向「俺はこの後、もう1つの島へ行こうと思う」


    こまる「もう1つの島?」




    日向「ああ、俺も詳しくは分からないが東側に島があるんだ」


    日向「そこへ行けば、もしかしたら何か情報があるかも知れない」


    日向「苗木も一緒にくるか?」


    こまる「え……え……と…………」


    こまる「いいの?」


    日向「別に構わねぇ…」















    ?「おーい!!」




    突如、何処からともなく声をかけられた。







    私達は声がした方向へ顔を向ける。




    そこには、此方へ向かって走ってくる1人の少年がいた。







    ?「いやー!3日間、歩き回ったけど全然見つかんなくてよ!やっと人と会えた!」




    そう言って私に近づいてきて、私の手を握ってきた。




    ?「やったよやった!超嬉しい!!」



    こまる「あ、うん…」


    日向「そ、それはよかったな…」


    ?「俺1人じゃ、不安たったんだ!こんなおかしなゲームに参加させられてよ!あっ!……」


    ?「あんたらは、こんなゲーム参加しないよな……?」


    日向「あ、当たり前だ!」


    ?「だよな!?そうだよな!」


    こまる「あ、そろそろ……いいかな?手……」


    ?「……?」


    日向「いや、もう離してやれよ」


    ?「ああ、そう言うことか」






    ?「いや、本当に良かった。1人でどうしようって途方に暮れてたから…」


    ?「同じ境遇のヤツと会えて良かった!いや、まぁ良くはねーだけどさぁ、でも安心した!」


    こまる「あ、でも……わかるかも。私1人じゃないって分かって安心したし」


    日向「俺も同じくどうしようって思ってたし、本当に安心した」


    ?「あっ!そう言えば自己紹介がまだだったな!」


    ?「朝日奈悠太ってんだ。宜しく!」


    こまる「私は苗木こまる」


    日向「俺は日向創。よろしくな、朝日奈」


    悠太「なるほどね、えーと……なえぎ…こまる………ひなた…はじめ………っと」


    こまる「何してんの?」


    悠太「ん?、これ?知らねーのか?」


    悠太「名前を覚えるときは、手のひらに3回、名前を書くといいんだぜ」


    こまる「そうなんだ……初めて聞いたよ」


    日向「そう言う覚え方、なんか聞いたことあるな」


    こまる「えっ!そうなの!?」
















  41. 41 : : 2015/10/01(木) 23:39:37
    苗木誠はいるのかな?それに,舞園を殺したのは妹だと知ったら絶望しちゃうのかな?
  42. 42 : : 2015/10/09(金) 22:26:18



    >>41それは秘密です










    悠太「ところでさぁ……2人はなにしてんだ?」


    日向「俺達は脱出の方法がないかと思ってな」


    悠太「なんか宛はあるのか?」


    日向「そこで今から向かい側にある島へ行こうと思ってな」


    日向「朝日奈はなんか分かった事はなかったか?」


    悠太「俺か?……俺は何にも分からなかったなぁ~」


    こまる「朝日奈くんもか……」


    悠太「ああ……俺なりに色んな方法でこの島から出れねぇかなって思ってな、色々試してみたんだけどな……」


    悠太「どれもダメだった……」


    日向「仕方ねぇよ。俺もダメだったし」


    悠太「後、それと……」


    こまる「それと?」



    すると朝日奈は少し困った顔をして、



    悠太「……いや、その色んな方法の中に島から泳いで脱出しようと試してみたんだ……」


    こまる「泳いで!朝日奈なにもの!?」


    悠太「なにものって普通の人間だぞ?」


    日向「その方法はさすがに思いもしなかったぞ……」


    悠太「まぁ、そしたらさぁ……おかしなことが起こってよ……」


    こまる「おかしなこと?」


































    ーーーーーーーーー






















    悠太「くそ、ダメだ……もう無理だ……」




    この訳の分からねぇゲームに参加されられて2日目の朝がやってきた。




    俺は砂浜のヤシの木で独り……寝転んで塞ぎ混んいた。






    悠太「………………」










    俺は脱出の方法を思い付く限り試してみた。






    けど、どれもうまくいかなかった。








    悠太「…いや、まだだ!俺はまだ諦めねーぞ!!」




    俺はその場から立ち上がり、




    悠太「あるじゃねぇか!まだ試していない方法がよ!!」






    俺の足は海辺へ向かった。

















    ーーーーーーーーー










    悠太「その時は、ここまで絶望的な事が続くとさぁ……逆に腹をくくるしかねーっつか……」


    悠太「自分がやれる事をやり切らねーと、こういう状況はどうにもなんねーって思ってよ」


    日向「それで泳ぐって発想になったのか?」


    こまる「凄い発想だねぇ…」


    悠太「ん…まぁ、俺もともと陸上やっててよ。得意なんだけどさぁ……」


    悠太「泳ぐ方……水泳はあんまり自信なかったんだけどさぁ……」


    悠太「いや、人並み以上には出来るって思ってるからいいんだけど、自信がねーっつか……」


    悠太「…俺の姉ちゃんが水泳がマジで凄過ぎて、避けてたっつーか……」


    悠太「けどよ……そんな事言ってる場合じゃねーって思って早速、実行してみたんだ……」



































    ーーーーーーーーー



























    悠太「よし!いっちょやってみるか!!」



    準備体操を終え、俺は一気に海へ飛び込んだ。












  43. 43 : : 2015/10/17(土) 22:09:29























    悠太「な……なんで……」






    俺は再び海へ飛び込んで泳いだ。










    これで何度目なのだろう……







    俺は確かに陸を目指して泳いでいて、そして着いた。







    "さっきまでいた島に"……






    そう、俺はついさっきまでいた島にいる。






    何度、島へ出ようと再度挑むも数キロ行ったところで同じ島へ逆戻りしてしまう。








    おかしい……












    すぐ海へ飛び込んですぐクロールで、がむしゃらに泳いだ。




    とにかく何処かの島まで泳ぎきればいい、




    そう思いながら必死に泳いだ。






    悠太「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!」






    けれど戻って来てしまう。








    悠太「なんでだ!?」







    ずっと真っ直ぐに泳いでいるのに同じ島へ戻ってしまう絶望感でその場に膝を着いた。












  44. 44 : : 2015/10/20(火) 22:16:39







    ーーーーーーーーー




    こまる「え!?それって、どういう……」


    悠太「分からねぇ、何度も自力でやっても脱出は出来ねぇんだ」


    日向「じゃあ、泳いで脱出するのは……」



    悠太「無理って事だ。多分なんだけどよ、簡単には脱出できねぇように何らかな仕掛けがあるの思うんだ。」


    悠太「俺が何度も試して実感済みだからよ」


    こまる「そんな……」


    悠太「けど、そんなの納得いかねーよ!」


    悠太「ここまでやって、出れねーとか!」


    悠太「こうなったら意地でも出ねーと気がすまねーよな!」


    日向「確かに朝日奈の言う通りだな、何もやらずに諦めるより、何かをやってからの方がいいに決まってる」


    悠太「だろー!そうと決まれば早速行こーぜ!」




    そう言って朝日奈はその場から走りだした。




    日向「あ、ちょっ……仕方ねぇ奴だな」


    日向「はぁ、俺達も行こうか」


    こまる「うん、そうだね」












    悠太「おーい!」


    こまる「戻って来た……」


    悠太「なぁ、その島にはどうやって行くんだ?」


    日向「お前なぁ……」


    こまる「あ、はははは……」



  45. 45 : : 2015/10/21(水) 16:37:22





















    ーーーーーーーーー





    同時刻






    ?「ッ!」


    ザシュッ!


    「キャウッ!」


    ?「……………………」




    少女の周囲に数匹の狼の亡骸が横たわっていた。









    ?「…………どうか、……無事ていてください。………………必ず、助けに行きますから…………」





    少女は血の着いた一振りの日本刀を手に、その場を後にした。




















  46. 46 : : 2015/10/22(木) 17:46:28












    ーーーーーーーーー





    私……苗木こまるは日向くんと朝日奈くんと東側にある島へ行くため、海岸付近まで来ていた。




    白い砂浜に海は綺麗な青色をしていた。



    はぁ、こんな状況じゃなかったら楽しめたのに……




    私はそんなことを思いながら2人について歩いている。




    悠太「しっかし、1人じゃあ不安だったけど……こう、3人だったら心強いっつーか、安心するなぁ」


    日向「そうだな、俺もついさっきまで1人で行こう思ってたし、そう思うと苗木や朝日奈と出会って本当によかった」


    こまる「うん、私もどうしようか途方に暮れてたから2人に会えてよかった」




    本当によかったと思う。



    ずっと1人で居るなんて、多分精神が持たなかったから……



    ゲーム初日からずっと塞ぎ混んで、殺しに手を染めてしまって……



    本当についてないや私……





    でも今は日向くんと朝日奈くんが居る。



    私はこれまでとない程、安心していた。











    日向「なぁ、誰か居るぞ」










    前方50mくらいに1つの人影が見てた。



    黒いセーラー服を着た女の子だ。




    そして、その人影は此方へと歩いてきた。





    日向「おーい!」


    ?「………………」





    日向くんが声をかけるが反応がなかった。




    ?「………………」



    ただ無言で此方へ近づいてくる。









    こまる「あ、あの!」





    私は何の警戒もせずに彼女の方まで駆け寄った。



    私が呼び掛けても無反応……









    こまる「……?」





    何で無反応なんだろう……?











    私は日向くんや朝日奈くんと出会って油断していたと思う。


    もっと警戒すべき場面立ったはず。昨日あんな経験をした筈なのに……



    何で生かせなかったんだろう……






    そうしていれば、きっと……




























    ?「…………まず1人目め……」










    こまる「…………?」



    日向「苗木ッ!!」


    悠太「ソイツから離れろ!!」





    こまる「?……?……ぇ…………?」








    ?「……ごめん」












    目の前の少女は尋常じゃない速度で私の前まで駆けて来た。












    少女が持つ一振りの日本刀が私の胸目掛けて飛んできた。


















    ザシュッ!



















  47. 47 : : 2015/10/25(日) 10:23:11


    きっと……









    こまる「きゃっ!」







    突然、私は後ろから押されました。








    こまる「痛ッ!……な、なに?」




    私は突然の事に反応が出来ず、その場で尻餅を着いた。








    私は何が起きたか分からずとっさに2人が居る方向へ顔を向けた。








    日向「ッ!!」





    ?……どうしたの?日向くん……








    あれ?朝日奈くんが居ない……




    どこに行ったの?






    私は朝日奈くんを探そうと周囲を見渡した時、それを見た……















    !?……何これ……?…………血…………





    気が付くと私の周囲に白い砂浜を真っ赤にするほどの、おびただしいほどの血が散乱していた。









    そして私は最も血が散乱している場所に…………









    朝日奈くんを見つけた。













































    ?「ッ!?」


    悠太「……ガッ!……ア"……ア"…………」





    きっと、朝日奈くんが死ななくて済んだのに…………



















    目の前には胸部を日本刀で貫かれた朝日奈くんが居た。





    あの状況で、とっさに私を庇ったんだ。



    そして、私が受けるはずだった攻撃を朝日奈くんが、私の代わりに……







    こまる「何に…………これ…………?」














    ?「まさか……あの一瞬で庇うとは……」





    日向「朝日奈ッ!!」





    悠太「ハァ"……ハァ"…………逃げ、ろ"……」





    こまる「……え?……え?どう…………なっているの………………?」










    頭が今の状況についてこれなかった。







    こまる「な、何……これ…………?」





    日向「苗木ッ!!」




    日向くんが私の名前を避けんでも私は反応することが出来なかった。






    状況が判断できない私は再度、朝日奈くんの方を見た……








    こまる「……朝日……奈…………くん…………?」






    悠太「……ァ"…………ァ"…………早……く…………逃げ……ろ………………ァ"……」






    何言ってんの!?





    私のことより、朝日奈くんが……







    早く手当てしてあげないと…………







    朝日奈くんが死んじゃうよ!?











    ?「………………」







    刀を持った少女は朝日奈くんに刺した刀を抜き、その場に力なく朝日奈くんが倒れた。







    ?「次はお前だ。悪く思わないでくれ……」








    何もできない私へ、少女は刀を上に構えた。








    私はそんなことお構い無く、朝日奈くんを助けようと駆け寄ろうとした。








    日向「苗木ッ!!早くそこから離れろ!!」






    日向くんが叫び声が聞こえても無視する。

















    ?「覚悟ッ!」





























  48. 48 : : 2015/10/27(火) 17:52:07








    バチンッ!









    ?「ッ!?」











    俺……日向創が見たのは、




    朝日奈の次に苗木を襲おうとした少女がバチンッ!と音がなった瞬間、膝を着いていた。









    ?「くッ!少し油断していた……」






    悠太「……ァ"……ゥ"ッ…………」








    朝日奈の手には一般的に護身用として扱われる、スイッチを押すと電気が流れるバトン……"スタンバトン"が握られていた。







    朝日奈は俺達を助けようと、最後の力を振り絞って守ろうとしてくれていた。










    日向「ッ!……すまないッ!……」










    朝日奈の思いを無駄にしないために、







    俺は、へたり込んでいる苗木を担ぎ、その場から逃げた。






























    ーーーーーーーーー










    朝日奈「…………ハァ"……ハァ"…………」








    2人は逃げ切れたかな……







    はぁ、こんな状態でも、あの2人を心配してるなんて……






    でも、いいんだ……






    最後に友達を救えたんだ。






    でも……俺が死んだら、悲しむかな……









    ごめん……








    くそッ!寒いのに、震えがなくってきた……







    身体中も、まばたきすら出来ねーよ……


















    父さん……母さん…………








    姉ちゃん……









    ごめん……








    俺、ここまでみたい…………















    グスッ!!






    朝日奈「ッ!…………ぁ…………ぁ………………」




















































    『~撃破情報~』


    プレイヤーが"1人撃破されました"


    残り"26人"


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』








  49. 49 : : 2015/10/30(金) 21:40:18



    ………………………………………………………………………………………………………………木………………………………………苗木………








    日向「苗木!……苗木!!」






    こまる「…………ッ!?……ひ、日向くん……?」





    あれ?此処は……?



    日向「気が付いたか、よかった……」




    えーと……どうなったんだっけ?確か日向くん朝日奈……ッ!












    朝日奈くんッ!!






    こまる「朝日奈くんは?……どこ?」


    日向「ッ……」


    こまる「ねぇ?日向くん?朝日奈くんは無事だよね?」


    日向「……………………」



    日向くん?……何で黙るの……?



    日向「……朝日奈は………………此処にはいない……」


    こまる「ッ!!」





    え!?何で!?まさかッ!まだ……





    こまる「………………………………」


    こまる「助けないと……」


    こまる「日向くん!早く助けに行かないと!!朝日奈がっ!」


    日向「もう……手遅れだ……」


    こまる「えっ?」


    日向「あの状況で、朝日奈を助けることが出来なかった……俺はどうもしてやれなかった……」


    日向「それどころか……アイツは、朝日奈は……俺達を助けるために、死んでもおかしくない状態で俺達を助けて…………」





    日向「…………死んだんだ……」




    ……………………えっ?…………今なんて?……





    朝日奈くんが、






    こまる「し、死んだ……?」


    日向「ああ、そうだ……」


    こまる「嘘?……あ、朝日奈くん……死んじゃったの?」



    何で?……




    こまる「そんな……どうして?」




    何で……




    日向「苗木……」


    こまる「どうして、私何かを助けたの?」


    日向「ッ!」


    こまる「あの時、私なんて庇わなかったら、朝日奈くんは死ななくてよかったのに!?」


    日向「な、苗木?……」


    こまる「あの時、迂闊に近づかなければ……」


    こまる「こんな事になんて、ならなかったのに!!」


    こまる「なんで、私何かが生きてるの!?私何かより、」


    こまる「私何か庇わず、朝日奈くんが生き残っていたらよかったのに!!!」


    日向「いい加減にしろ!!」


    こまる「ッ!」


    日向「そんなこと、朝日奈が望んでるのか!?」


    日向「朝日奈の……俺達を助けた事実をお前は否定するのか!?」


    こまる「ッ!」


    日向「いくら最悪な絶望的だからって……お前がアイツの事を否定なんかをしたら、朝日奈が報われないだろ!?」


    こまる「……うっ……ううぅ……だけど…………そうだけど、ううぅ……っひ……ぅ…………」


    日向「これが……事実なんだ……いくら、現実から目を背けても……」


    日向「それが現実なんだ……」


    こまる「ううぅ……うっ…うっ………っひ……ぇぇ……っひ……うっ……」



































    こまる「もう……無理…………」


    日向「ッ!苗木……」


    こまる「無理……だよ……」















  50. 50 : : 2015/11/02(月) 22:33:14












    私にはもう無理……








    もう耐えられない……









    こんなゲームに無理矢理、参加させられて……









    家族と友人と引き離されて……











    殺されかけて……











    殺しに手を染めて……




















    こまる「きっと……もうすぐ死んじゃうんだよ……」


    日向「苗木……」








    何もかも……もううんざりだよ……





    こまる「私は何も取り柄がない……普通の平凡な人間だし……」


    こまる「どんなに足掻いたって……」


    こまる「いくら頑張ったところで……」


    こまる「きっと、死んじゃうんだよ……」


    日向「…………」


    こまる「うぅ……う……ぅ……っひ…………ぅ…… 」


































    日向「それは違うぞ……苗木」


    こまる「……?」


    日向「だから諦めるのか?」


    日向「足掻きもせず、このまま黙って諦めるのか?」








    日向「ふざけるな!」



    こまる「ッ!!」


    日向「苗木……お前はもう死にたいのか!?」


    日向「今すぐ死にたいのか!?」


    日向「こんな所で家族や大切な人にも会えないまま……死んで」


    日向「本当にそれでいいのか?それで?」


    日向「俺は嫌だ!苗木はどうなんだ!?」


    こまる「ッ!……そんな訳ないよ……いい訳…………ないじゃん……」


    こまる「私だって……家族や友達に会いたいよ!」


    こまる「でも……」


    こまる「こんな……殺さなければ……殺される……所で、どうやって……」


    こまる「日向くんは脱出できるって言ったけど……それも、どうせ無理なんだよ……」


    こまる「朝日奈くんだって……何度も出よう試したけど、ダメだったって言ってたじゃん……」


    こまる「どうせ……もう無理なんだよ……もう2度と…………家族や友達に会えないんだよ……」


    こまる「ううっ……ぅ……ううぅ…………」


    こまる「っひ……ううっ……ぅ…………うぅ……」





































    日向「そうやって……すぐ諦めるのか?」


    こまる「…………」


    日向「最初から諦めて……乗り越えようしないんじゃないのか!?」


    こまる「だって……どうせ希望を持ったって……その後に、もっと酷い絶望が待ってるだけじゃん……」


    こまる「今だって……どうしたら良いのか……」


    日向「だったら、その絶望も乗り越えれば良いだろ……」


    日向「なんで乗り越えようとしないんだよ!」


    日向「朝日奈はどうだった!?」


    日向「アイツはどんな絶望だって死ぬ気で乗り越えようとしてたじゃねーか!」


    こまる「………………」


    日向「ここで諦めて死ぬより……足掻いて、絶望を乗り越えようとして死ぬ気で頑張って、死んだ方がマシだ」


    こまる「……………………」


    こまる「……………………」


    こまる「わかった……もう少しだけ頑張ってみる」


    こまる「朝日奈くんだって……最後まで頑張ってたし…………」


    こまる「朝日奈くんに生かされたんだから……」


    こまる「朝日奈くんの文まで死ぬ気で頑張ってみるよ」


    こまる「ごめん……手間かけちゃって……もう大丈夫だから」


    こまる「だから行こう……一緒にこの島から帰ろうね」


    日向「ッ!、あ、当たり前だ」



































    ーーーーーーーーーー


















  51. 51 : : 2015/11/07(土) 10:49:08

    ーーーーーーーーー



















    ?「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!」


    ?「ハァ!ハァ!ハァ!来るな!!もう追って来ないでくれー!!」


    「ガウッ!」


    「ガッ!!」


    「グガァ!」



    ?「ひ~!!た、助けてくれ~!!!」



























    俺の名前は葉隠康比呂。





    世間では占い師として売れに売るている超有名人だべ。





    そんな俺が、何でこんな状況に落ちいってるかと言うと…………








    話は……3日前まで遡るべ。









    「ガアアアッ!!」





    葉隠「ひぃ~!!!!神様!仏様!ご先祖様!!恵比寿様!!!あれ?恵比寿様っておかしいべ……ってじゃなくて!!」























  52. 52 : : 2015/11/12(木) 17:57:20




    「何処へいった!?」



    俺は今、ビルの路地裏の大きなゴミ箱の中でヤクザから隠れているべ。




    「まだ遠くへは行っていないはずだ!探し出せ!」







    ふぅ……何とか撒くことができたべ。






    まったく……相変わらず、しつこいヤクザだべ。





    ヤクザが行ったのを確認して、俺はゴミ箱から出る。







    葉隠「はぁ……臭いべ……」




    もう3日も風呂に入ってない……




    それどころか、安心して床にもつけない状態だべ。




    何故この俺がヤクザから逃げているかと言うと…………







    ま、まぁ……その話は置いといて、俺は今日の寝床を探すために、下水道に降りる。




    はぁ……今日も野宿かぁ~……





    ここは日本だと言うのに安心して堂々と街を歩けないべ……






    あ~……母ちゃん……今頃何してるかなぁ~……



    心配してんだろうなぁ~……





    葉隠「はぁ……」





    俺は下水道を進み、少し拓けた場所に行き着いた。








    葉隠「今日はここで休もう……つ、疲れた~」




    やっと安心して寝れるべ。



    と言っても、これがベットや布団だったら100倍良かったのになぁ。








    俺は少し湿っている地面へ、身体を横にする。








    もう、こう言う事には馴れているから、多少汚くても臭くても気にせずに寝れるようになったべ。






    葉隠「ふぅ~お休み……」














































    葉隠「……?」


    葉隠「あれ?ここは……何処だべ?」





    目が覚めると、俺は見知らぬ部屋で横になっていた。












    此処は何処だべ!?






    まさか……








    これが俗にいう…………


















    キャトルミューティレーションだべかッ!?











    モノクマ『プププ……ププププププ、そんなわけないじゃん!』


    葉隠「だ、誰だ!何処にいるんだべ!!やっぱりキャトルミューティレーションだべ!!!」


    モノクマ『違うよ!まぁ~しいて言うなら、誘拐かなぁ~』


    葉隠「ゆ、誘拐!?」


    モノクマ『と言うか、こっちこっち~君の後ろ後ろ~!』


    葉隠「え?ッ!!!ぬいぐるみが喋ってるべ!」


    モノクマ『コラー!僕はぬいぐるみじゃない!僕はモノクマなんだよ!』


    モノクマ『って、そんなことはどうでもいいよ』


    モノクマ『さて、改めて……』








    ノクマ『ようこそ♪葉隠康比呂くん、デス・シティー・サバイバーズの世界へ~♪』 



    葉隠「えっ?」












    ーーーーーーーーー
  53. 53 : : 2015/11/14(土) 09:20:50
    面白いです期待
  54. 54 : : 2015/11/19(木) 20:54:16



    葉隠「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!」


    走っても走っても、いっこうに狼との距離が離れられねぇ!


    「ガアッ!」


    葉隠「ヒィィィィ!!!ありえねぇぇぇぇぇだべ!!!」


    葉隠「ハァ!ハァ!……ハァ!……ハァ!…………ハァ!………………」





    ダメだ……もう走れねぇ……



    葉隠「うあッ!!」



    脚が硬直するがの如く、体制を崩し近くにあった一本の木に身体をぶつけて崩れ落ちた。



    葉隠「痛ッ!!痛てててて!!」



    俺は木にぶつかった痛みでその場でうずくまってしまった。



    「グカカッ!!」



    葉隠「ヒィ!!!ありえねぇ……ありえねぇぇぇ!!!」







    完全に追い込まれてしまったべ……




    狼は、俺との距離をじょじょに詰めていき、




    俺は抵抗しようとその場にあった石や木の枝を狼に目掛けて投げつけるが、


    葉隠「これでも食らえ!!」



    狼は全く動揺もせず、俺へと近づいてくる。





    葉隠「ダメだべぇぇぇ!!!」




    汗が冷や汗へと変わっていった。





    葉隠「ま、待ってくれ!!」





    俺は後ずさるが、背中に木が当たるのを感じて、ついに逃げることができなくなってしまった。



    葉隠「や、止めてくれ!!俺なんかを喰っても、腹壊すだけだぞ!!絶対に美味しくないべ!!!」




    「ガアッ!ガ!!」






    そんなことを言っても無駄と分かっているが俺はどうしても助かりたいと言う思いから無意味なことを狼に向けて叫ぶ。






    葉隠「話し合えば分かる!何が望みだ!!俺にできることなら何でもするから見逃してくれ!!」




    何言ってんだ?俺は……






    もう完全に詰んだのは十分に分かっている






    ……終わった…………









    「グアッ!グカカッ!!」




    葉隠「クッ!!」




    死を悟り俺は力強くまぶたを閉じる。







    ?「避けて!」
















  55. 55 : : 2015/11/26(木) 16:29:57










    葉隠「えっ?」




    刹那、頬に痛みを感じた。




    葉隠「痛ッ!!何だべ!?」



    と、同時に目の前にいた狼から血吹雪が吹いて、



    「キャウン!!」



    何かが俺の真横に飛んできた。









    真横を向くとそこには……くの字に曲がった一本の大振りのナイフ……"ククリナイフ"が木に刺さっていたべ。






    葉隠「ヒィ!ヒィィィィ!!!」




    完全に腰を抜かしていた俺は驚き、ナイフが刺さった木から離れる。



    ?「早く退いて!こんなとこに居たら危ないじゃん!」







    前方から声がきこえ、俺は前方を見た。










    そこにはブレザーの制服に身を包んだ、栗色の髪色で、ボブヘアに化粧を薄くしているギャルっぽい容姿の女子高生が立っていたべ。





  56. 56 : : 2015/12/01(火) 22:11:42



    その女子高生は狼相手に全く動揺せず、


    むしろその女子高生は近くにいた狼にキツそうな蹴りを入れて、狼が吹き飛んだ。





    葉隠「す、すげー……」




    次に女子高生はククリナイフが刺さった木へ行き、刺さったナイフを引っこ抜いた。






    そして、女子高生はナイフを手にし、俺の元へ駆け寄ってきた。










    ?「早く立って!」



    葉隠「お、お前は一体なんなんだ!?」


    ?「自己紹介は後で!どう考えてもここ危ないし!」





    た、確かにそれに賛成だべ!





    俺は女子高生に手を引かれて走り出した。





































































    ?「ふぅ……ここまで来たら、もう見つからないでしょ」





    葉隠「ハァ!……ハァ!……た、助かった……べぇ……」






    俺は完全に体力を無くし、その場に座り込んだ。





    ?「大丈夫?」




    大丈夫って……あれだけ走ったというのに、呼吸1つ乱れてないべ!



    見た目ギャルなのに……二十歳くらいでダメ男に引っ掛かって子供を速攻産んで地元に帰りそうな雰囲気のJKなのに……




    ?「今、しつれいな事考えたでしょう?」


    葉隠「か、考えてないべ!」


    葉隠「ま、まぁともあれ助かったべ。感謝するべ」


    ?「いや、こっちこそ良かったよ。あんたが狼に食い殺されなくて」


    葉隠「本当だべ!ハハハ!!」


    ?「本当に良かったよ、だって…………」





















    ?「私が殺さないと意味なくなっちゃうから」




    葉隠「えっ?」





    そのJKが言った瞬間、手に持っていたククリナイフが俺の頭目掛けて振り落ちてきた。




    葉隠「だ、だべ!!」




    俺は間一髪その攻撃から避ける。




    葉隠「ちょ、えっ!?ど、どういう事たべ!?」






    俺は混乱した。





    さっきまで助けてくれた女子高生が今度は俺を殺そうとしたんだから……









    ?「私、早くここから出て助けたい人がいるから」





  57. 57 : : 2016/01/16(土) 21:23:06

    更新が遅くなってすみませんm(._.)m










    葉隠「……ぁ…………ぁ…………」



    俺はJKから距離をとろうと後ずさる。





    ?「……………………」



    JKは俺との距離を詰めようと歩み寄ってくるべ。






    葉隠「ど、どういう事だべ……?……冗談は止めてくれ………だべ……」


    ?「冗談に見える?」






    俺は、またしても全身から冷や汗が出る。もうここに来て何回目だべ。








    ?「動かないで、外れるともっと痛くなるから」






    冗談じゃないのは一目瞭然だった。












    ?「あっ!ちょっ、逃げるな!」








    俺は走った。







    一刻もこのJKから離れたくて、






    葉隠「ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!」




    俺は走った。








    へとへとな筈なのに、さっきの狼の時より早く走れてるべ。
    火事場の馬鹿力ってやるか?































    ?「捕まえた~!」




    葉隠「ッ!!」








    JKはいつの間にか、俺の右横に居た。







    左手を俺の肩に置いて、







    右手にはククリナイフを持って…









    ?「別に恨んでも構わないから……呪っても構わないから」







    JKはククリナイフ俺の胸元目掛けて突き刺して来た。




  58. 58 : : 2016/02/20(土) 22:07:59
    本当に遅れてすみません。もう読んでくれてる人いないかなぁ……






    葉隠「だべ?」







    「グガッ!」




    1匹の狼がJKの後からに飛びかかって来た。




    ?「なッ!?」







    JKは狼がいる、後を向くがもう遅い。





    狼は既に、頭……いや首目掛けて、口を大きく開きJKに覆い被さる。









    助かった……





    俺はそう思った。






    JKには悪いが、状況が状況だ。




    人としてヒドイとは思っているが、




    俺を殺そうとしたんだ。






    そうなって当然だべ。





























    「キュンッ!!」













    あり得なかったべ……









    狼は飛びかかって来た方向とは真逆に吹き飛んだ。










    ?「危な…」













    一体何者なんだべ……




    一般人だったなら、あのまま狼に首を噛まれて、お陀仏になる筈なのに……





    JKは少なくとも一般人としての身体機能じゃあできない、






    そう、まるで……アクション映画さながらの動きを反応で、








    狼へ回し蹴り。







    わずか数秒の出来事だべ。
















  59. 59 : : 2016/02/20(土) 22:57:49



    完全に油断してしまった。









    終わった……








    体制を戻したJKは再度、俺へと顔を向ける









    死を覚悟する。










    走馬灯が見えてくる。











    今、思い返すと、散々な人生だった……










    騙されて占いで稼いだ金を使い果してしまって、ヤクザに追われ、半ホームレス生活を送った日々。













    母ちゃん……










    最後に会ったのは何時だったか?


















    体の力が抜けていく。














    俺は死を受け入れていた。












    後は、JKに止めを刺されて終わり。












    最後に母ちゃんに会いたかっ…………












    "力が抜けていく?"














    そういえば俺、JKから逃げようと走ってたんだった。














    ?「へ?」




















    案の定……






    体勢が崩れて、攻撃を避ける事が出来た。

























    葉隠「痛ッ!!」











    顔面に激痛が走る。







    もろに顔を地面にぶつけた。





    超~痛いべぇ……












    それに、地面が湿気っていて、顔に泥がかかる。







    気持ち悪いし、湿気っていたからだろうか?








    土臭いべぇ……




    じゃかっん、口にも入ったし……








    ジャリジャリするべぇ……












    ?「キャ!!」







    攻撃を思いっきり空振ったJKも同様……










    倒れた俺の足につまずくいて、体が崩れた。














    ゴスッ!!



    葉隠「がッ!!」











    俺に覆い被さる形で……












    今度は全身が痛いべぇ……
















  60. 60 : : 2016/02/20(土) 23:33:45
    ?「痛ったた……ちょっと足、擦りむいたじゃない!」





    葉隠「俺の方が痛いべ!! 」






    心から思った事をJKに叫ぶ。








    ?「アンタが転けるのが悪いんでしょう!?」





    葉隠「俺のせいだべか!?言いがかりだ!!」





    ?「もう!服も少し泥だらけになっちゃったし……」





    葉隠「汚れてるのは俺の方だへ!!」








    なんて理不尽なんだ!?








    さっきまで、俺を殺そ…………







    そうだ!俺を殺そうと


    ?「ちょべりばだ……」






    は?









    葉隠「ちょべりば?」







    ?「チョベリバだよ」



















    葉隠「それ超ダサいべ……」


  61. 61 : : 2016/02/21(日) 17:07:08
    ーーーーーーーーー















    _____なんだよ、その格好_____
















    私には好きな人がいる。







    それは子供の頃から、ずっと……









    私は、お兄ちゃん……







    レオンお兄ちゃんが大好きだ。












    けど、






    レオンお兄ちゃんは、私の事を女として見てくれない……



    分かっている。




    私達は親戚で、私とレオンお兄ちゃんは従兄妹のような関係。






































    モノクマ『 ようこそ♪中島花音さん、デス・シティー・サバイバーズの世界へ~♪』 



    花音「は?」







































    モノクマ『仕方ないから、この僕がヘタレな君達にちょっとしたサプライズを用意しました~』 






























    花音「助けないと……」



    花音「お兄ちゃんを助けないと」


















    _____私が助けないと!!_____














































    葉隠「それ超ダサいべ……」


    花音「ッ!」




    ダサいって言われた……











    ーーーーーーーーー











  62. 62 : : 2016/02/22(月) 23:03:51











    ーーーーーーーーー














    「ここまで来たら、登ったら来れないだろう」



    「グググ…」


    「ガァァ…」



    「しっかし、おっかないなぁ。狼までいるとか…」


    「本当にこんな事になるとは、俺達ついてないな……」


    ?「うん」


    「お嬢ちゃんもついてないなかったなぁ…」


    ?「うん」


    「さっきから、うんうんって……お嬢ちゃん、聞いてるのか?」


    ?「……ん?ああ、ごめん電話してた」


    「電話?外に通じるのか!?」


    ?「通じないよ。ここの人と話してたの」


    「ここの人?主催者か!?貸せ!!」


    ?「ああ、乱暴だなぁ…」


    「おい!!今すぐ俺を帰せ!!お前が何をやっているのか分っているのか!?」


    モノクマ『何って?と言うか、聞きたい質問はもう終わり?』


    「質問?何言ってん」
    バチンッ!!
    「ガッ!?」




    ドッ!
    ザザッ!!


    ドサッ!


    「がはッ!!」





    (な、何が起こった!?)


    ?「これで殺した事になるの?」


    モノクマ『うん、用は死ぬきっかけを作ればいいだけだから』



    「お……お嬢……ちゃん……?」



    「グゥゥゥ…」


    「ガルルゥ…」


    「ッ!!や……やめ」
    「グガガッ!」

    「ガグッ!!」
















    『~撃破情報~』


    プレイヤーが"1人撃破されました"


    残り"25人"


    この調子で張り切って行きましょう♪


    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』















    ?「ごめんね、えーと……名前聞いてなかったや」


    ?「別にいいか!どうでもいい事だし……」


    ?「それにしても面白いなぁ~、こんなに楽しいゲームに参加出来るなんて!」


    ?「一体誰が考えたんだろう~?会ってみたいなぁ~」








    ピピピピピピピ









    ?「ん?またメールだ。たま誰か死んだのかなぁ~」






    『~イベント発生~』




    ?「イベント?」










    ーーーーーーーーー





  63. 63 : : 2016/02/22(月) 23:58:47















    『~イベント発生~』




    《8つのアイテムをGETせよ!》




    西側の島に4つ、東側の島に4つ、計8つの"素敵なアイテム"を隠しました~♪
    中身は今後のゲームを左右される物が入っています。
    使うも使わないも自由にしてください!
    まぁ、早急にゲームを進めたかったら探して使う事をオススメします~

    アイテムの場所はスマートフォンに着いている地図から確認できます。





    『デス・シティー・サバイバーズ主催者・モノクマより』









  64. 64 : : 2017/05/06(土) 10:24:29
    もしも,苗木こまるの兄が苗木誠だと
    舞園さやかが知ったら殺しを辞めたかな?
    それに苗木誠は今はどうしているんでしょうか?

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