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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

ようこそ絶望学園へ

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    • 29

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

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  1. 1 : : 2015/04/05(日) 11:32:57

    【注意事項http://www.ssnote.net/groups/639/archives/70
    をよくお読みください】


    【それでもよろしければ】


    【ようこそ絶望学園へ】
  2. 2 : : 2015/04/05(日) 11:34:16














    男は身体を椅子に縛り付けられており、身動きは取れないようだった。


    そいつに、熊の仮面をつけた謎の人物が近寄り銃口を向ける。



    耳がはち切れそうな破裂音と共に銃弾が男へと放たれ、そいつの脳天を鋭くつら抜いた。









    プロローグ 【ようこそ絶望学園】







  3. 3 : : 2015/04/05(日) 12:20:01








    俺は固い椅子に腰掛け、いつものように電波の世界に入り浸っていた。


    電波の世界というのは、ネットのサイトのことを少しカッコ良く言った感じである。





    中二病の症状の一つでもある。








    ???「……ダンロンの何か面白そうなスレッドはないもんかな」







    『ssnote』というサイトを漁る中で、俺は【ダンガンロンパ交流広場】の文字をマウスの矢印の先でクリックした。



    画面は一転し、洒落たグループの説明文が一番上に表示される。



    それを速読した俺は、下にスクロールをしていき様々なスレッドを眺めた。





    ???「ふむ、ふむ……ん?」






    俺の目に留まった、【ようこそ絶望学園】のスレッド名。


    【ようこそ絶望学園】とは、ダンガンロンパのプロローグの名称でもあった。



  4. 4 : : 2015/04/05(日) 15:00:46





    ???(スレッドを作ったのはDeさんか……)





    興味が湧いた俺はそれを開き、>>1の文章を読んだ。






    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    1 : メイDe・イン・ヘブン : 2015/03/26(木) 13:55:48



    オリキャラじゃなくて、作者さん自身をダンガンロンパの世界にぶち込むという企画です。ですのでもちろん死んだり、クロになったりしちゃいます。それでもOKだお^ ^という心の広い方がいらっしゃいましたら、参加許可というコメントを下さるとありがたいです。

    注,外見はアイコンの姿になります。

    注,性格はなるべくご本人に似せようと努力しますが、必ずしもご本人登場という感じにはならないかもしれません。

    注,謎の能力を持つ可能性があります。

    注,目標は10人前後です。





    それでも良ければ、ようこそ絶望学園へ。



    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







    ???「へー、つまり俺がダンロンの世界に登場するってわけか」





    率直な感想を述べると、好奇心や面白さが半分、不安が半分だった。



    この説明文を読むかぎりでは、俺の扱いは全てDeさんのさじ加減ということになる。


    もし俺がクズで変態みたいなキャラになったら、他の方々に誤解が生まれるかもしれない。


  5. 5 : : 2015/04/05(日) 15:05:42



    だが、俺の他にも参加者さんがかなりいるようだったし、


    「楽しみです‼」


    とか


    「外見がソニアさんだ‼ やった‼」



    とか、この企画に肯定的なコメントもあったので、俺は参加することにした。




    ???「まあ、電波の世界より、ダンロンの世界の方が面白そうだよな」




    『Deさんの偽物ですがどうぞよろしくお願いします』





    俺はキーボードに指を走らせ、そう書き込んだ。



    ゆっくりと息を吸い、少し空気を肺に留めた後、一気に吐き出す。



    そして俺は、『投稿する』の文字をクリックした。





    と、同時。






    刹那、俺の視界が歪み始め、猛烈な吐き気が襲ってきた。




    ???「なっ、なん……だ……!?」





    救急車を呼ぼうと、携帯を取ろうとしたが間に合わなかった。


    俺の身体は地面に打ち付けられ、そこから一歩も動けない。





    ベータ「あぁ……生命保険かけとくんだった」





    やけに現実的なことを考えた後、すぐに俺の視界は暗闇に閉ざされた。






  6. 6 : : 2015/04/05(日) 15:09:20







    ーダンガンロンパ


    ーー性的描写


    ーーーグロテスク描写アリ


    ーーーーそれでも良ければ


    ーーーーーようこそ絶望学園へ





  7. 11 : : 2015/04/05(日) 15:53:56









    頭痛を堪えながら目を覚ますと、そこには見慣れてないけど見慣れた景色が広がっていた。





    ベータ「ここは……希望ヶ峰学園の教室?」






    俺の口から自然にその言葉が漏れ出す。



    部屋を見渡すと案の定、監視カメラと鉄板があった。





    ベータ「凄え‼ 原作完全再現じゃねえか‼」




    柄にもなく興奮し、椅子から飛び上がる。

    だが、監視カメラがあることが俺の理性を保った。




    ベータ(もしかして、テレビのドッキリか何かか?)


    ベータ(だとしたら、今のでスタッフの奴らに笑われたかもしれないな)





    そう思った俺は軽く咳払いをし、机の上を眺めていった。





    ベータ「お、見つけた」




    俺が見つけたのは、汚い文字で埋めつくされた手紙。


    原作通り、『8:00』に玄関ホールに集合と書かれている。





    ベータ「うーん、行かないって選択肢もあるけどな……」






    ぶっちゃけ、俺の心にあるのは抑えられないほどの好奇心だけだった。


    何度、この状況を夢見たことか。



    ドッキリでもいい、少しでもこの状況を堪能しようと思った。



  8. 13 : : 2015/04/05(日) 16:23:26





    ドアを開け廊下に出ると、そこは紫色のライトで照らされており、怪しげな雰囲気が漂っている。



    実際に立ってみると、めちゃくちゃ怖い。



    人の気配は微塵も感じられないし、俺の足音が廊下を駆け抜けていく。





    ベータ「サイコポップか……」





    そう呟き、足を進めていくと、俺は玄関ホールに辿り着いた。


    ポケットには電子生徒手帳が既に入っているようだが、原作を幾度となくプレイしてきた俺に地図を見る必要はない。





    ベータ(入った瞬間、『ドッキリ大成功‼』とかかな)





    どうリアクションしてやろうかと少し考え、俺は玄関ホールへと足を踏み入れた。








    ゲンカンホールー○





  9. 17 : : 2015/04/05(日) 16:44:56







    玄関ホールは既に幾人かの人が立っていた。


    いや、注目すべきはそこじゃない。





    全員が何処かで見たことがある顔ぶれだったのだ。






    ベータ「え、霧切……響子!?」




    ???「えっ!? な、苗木クン!?」




    ベータ(ん? なんで俺が苗木って呼ばれんだ?)




    ???「っていうか僕は霧切さんじゃないよ」


    リルン「僕はリルン、よろしくお願いします‼」





    ペコっと頭を僕に向かって下げる銀髪の少女。


    いや、口調からして男なのか?




  10. 18 : : 2015/04/05(日) 16:57:58






    ベータ「俺はベータです、よろしく」



    リルン「あっ!? あの、文化祭の人ですよね!?」


    リルン「楽しみに見てます‼」



    ベータ「……風邪不治さんとの合作ですよね。ありがとうございます」





    リルンさんにそれを言われ、少し嬉しくなったのと同時に、一時期更新してなかったなと思い心が痛んだ。


    まあ、いろいろ忙しいのが重なったからしょうがないんだけど。





    風邪不治「おはこんばんちくわー、その風邪不治です」



    ベータ「ひぇっ!?」



    風邪不治「えっ!? 何でそんなビックリするんですか!?」



    ベータ「い、いや、後ろから急に話しかけられたら驚きますよ」





    風邪不治さんは、俺の所属している山田組の会員の一人だけど、まさかこんなところで出会うとは。



    ベータ(というか、ssnoteのユーザーが意図的に集められているのか?)


  11. 19 : : 2015/04/05(日) 17:31:04




    しかしやっぱり、風邪不治さんも何かのキャラクターみたいな風貌だ。


    黒髪に、少し筋肉質な体型をして、黒い制服を着ている。





    風邪不治「そうなんですか……もぐもぐ、ちくわ旨い」




    ベータ(なんかちくわ食べてるし!?)



    ベータ「あ、もしかしてアイコン……?」





    風邪不治「正解。そうアイコン」



    ベータ(なんかこの人情緒不安定だなぁ)



    風邪不治「さっきから他の人とも話してるんだけどね、どうも自分の姿がssnoteでのアイコンと同じになっているらしいです」



    風邪不治「ちなみに、ベータさんは苗木クンみたいですよ」



    ベータ「そ、そうなんですか!?」




    俺は自分の顔をぺたぺたと触り、髪にそっと手を添える。


    すると何か固い突起物に当たった。





    ベータ「ひっ、アンテナだ!?」



    風邪不治「ほら、ベータさん苗木クンのアイコンでしたよね?」


    風邪不治「因果関係があるとしか思えないんですよね……」


    風邪不治「あ、それとさっきから後ろについてきているのは何すか?」



    ベータ「へ?」



    後ろをおもむろに振り向くと、てくてくと小さい足を動かし、俺の脚にしがみついてくるぬいぐるみがいた。



    ???『……』



    まるでモノクマみたいだけど、頬を赤く染めて、不安そうな視線をこちらに向けてくる。




    ベータ(そういえば、アイコンにはモノクマも写ってたね)


    ベータ「えーっと、よろしく?」


    モノクマ『……』



    無言で首を縦に振るところを見ると、どうやら言葉は通じるらしい。



  12. 20 : : 2015/04/05(日) 17:37:48





    風邪不治「まあつまり、アイコンと姿に共通点があるんですよ」



    ベータ(……Deさんの企画通りだな)




    ???「僕もそう思います」



    ベータ「へ?」



    豚の王「あ、豚の王です。よろしくお願いします」



    ベータ「こ、こちらこそ……」




    豚の王と名乗った人はまるで痩せた中年男性のような感じだけど、何処かで見た気がする。





    ベータ「あ、えなり!?」


    リルン「渡る世間は鬼ばかりですね‼」




    豚の王「そうなんです。えなりなんです」





    風邪不治「ブフォッ‼ なんでえなりがこんなところにいるんですか‼」



    ベータ「風邪不治さん、笑ったら悪いですって‼」





    そう言いながらも、俺も結構笑いを堪えるのが辛かった。



  13. 21 : : 2015/04/05(日) 18:18:51





    ???「本当、困りますよね」



    豚の王「え、えなりはしょうがないですよ‼」



    ???「別に貴方のことは言っていませんけど」


    ミィ「私はミィって言います」


    ミィ「よろしくお願いします」



    ベータ「は、はいっ‼」




    はきはきとした態度に、思わず敬語を使ってしまった。


    薄い茶髪で、眼鏡をかけており、青いミニスカートを着用している。





    ミィ「いや、春休みなのにこうやって無理やり変なところ連れてこられて困るなって」


    ミィ「私にも予定というものがあるんですけどね」



    ???「予定? 何処かに行くんですか?」


    ミィ「まあ、お花見とか」


    ???「いいですね‼ 一緒に行きましょうよ‼」


    ノエル「私はノエルって言います‼」


  14. 22 : : 2015/04/05(日) 20:13:52




    ノエルと名乗った少女は、ブロンドの髪をなびかせ微笑んだ。


    王族のような服装は、ダンガンロンパのソニアを彷彿とさせる。




    ミィ「あ、ノエルさんですか‼」


    ノエル「そうなんですよ‼ しかも
    ソニアさんのボディですよ‼」


    ノエル「ちょっとトイレ行ってき」

    ベータ「ちょっと待って下さい!?」




    ハイテンションなガールを俺は引き止める。

    少し聞いておきたいことがあったのだ。




    ベータ「あの……」


    ???「すみませーん!!」



    突如割り込んできたやつに、俺の声は遮られた。



    ベータ「チッ」



    小さい音で舌打ちをした。


  15. 25 : : 2015/04/05(日) 20:57:00




    理不尽「理不尽=カラミティって言います」


    理不尽「気軽にカラミティって呼んで下さい」




    あ、あの理不尽さんか。


    白いもさもさの髪をして、パーカーを着ている。めっちゃイケメンだ。カラミティとは絶対呼ばない。




    ノエル「おー!! 理不尽さんですか!!」


    理不尽「あの、カラミティって呼ん」


    リルン「理不尽さんよろしくお願いします!!」


    理不尽「カラミ」


    風邪不治「ちくわさんよろしくお願いします」


    理不尽「もうかすってすらないじゃないですか!?」



    ???「カラミティさんお願いします」



    理不尽「おっ!?」




  16. 26 : : 2015/04/05(日) 21:15:12






    ドドドドドドドド……!!!





    ???「さっき来たんですけど、ここ狭いですね」


    シャガル「シャガルマガラと申します」




    シャガルさんは黄金色の巨体を揺らし、苦しそうに動く。




    豚の王「ひゃー!! 食べないで!!」


    シャガル「はっはっは、食べませんよ」


    豚の王「そう言って僕をむちゃくちゃに食べる気ですね!! グルメ雑誌みたいに!!」


    シャガル「……豚って美味しいですかね?」


    豚の王「え」




    シャガルさんが喋る度に、口から熱気が飛び出している。




    ベータ「うわ、本当にデカイですね」


    風邪不治「ベータさん下ネタは止めてください」


    ベータ「ちょっと黙っててください」


  17. 28 : : 2015/04/05(日) 22:01:03




    シャガル「うーん、何でこんなに大きくなっちゃったんだろ」


    ミィ「これはもう人知を超えてますよ」




    ???「もしかしたら、これはテレビ局のドッキリじゃないかもですね」



    ベータ「俺もそう思い始めてきまし……」




    顎に指を置き考えていると、背後から声が聞こえる。


    振り返るとそこには、白いまんじゅうがいた。





    たけまん「たけのこまんじゅうです」





    たけまんさんの頭には、何やらぴょこっとアンテナみたいなのが生えている。


    目は紅く輝いており、隻眼のグールを思い出させた。




    というか、等身大のまんじゅうにアンテナと隻眼がついた感じ。





    風邪不治「ブファァッ!!? ハハハハハ!!!?」



    たけまん「笑わないでくださいよ!!」



    風邪不治「ひゃーはははっ!!?」


    ベータ「笑ったら可哀想でぶふっ」



    たけまん「あんたら……」


  18. 32 : : 2015/04/05(日) 23:22:16




    ノエル「可愛いです!!」




    そう言って、ノエルさんはたけまんさんに拳をお見舞いする。


    ノエルさんの鋭い拳がたけまんさんに撃ち込まれ、そこがめこっと凹んだ。




    たけまん「痛いから!? 痛覚あるから!!」



    ノエル「ということは、夢オチは否定されましたね」



    たけまん「え、僕って夢オチ否定要員?」






    ???「ということは、これはドッキリじゃないんですか?」



    ???「だったら、日向になれて嬉しいんですけど」



    カノン「あ、カノンって言います」



    ベータ「……」





    カノンさん……?


    俺がスレを確認した時は、アイコンが日向の人はいなかったはずだけど。


    つまり、俺が気絶した後に書き込んだのか?




  19. 33 : : 2015/04/06(月) 08:31:21






    ???「カノン!? れーくんは譲りませんよ‼」


    カノン「え、あ、いや、花音じゃなくてカノンです」



    ???「おお、そうでしたか!!」


    44234869「私は44234869という名前でやらせてもらってます!!」





    外見が真っ黒で、性別はおろか体型もよくわからない。


    声も両性類みたいで、女性か男性か不明である。






    ベータ(まさにコナンの犯人みたいなのだ!!)





    それが一番しっくりくる表現だと思う。





    44234869「Deさんがアイコンと姿は同じになるっておっしゃってたんですけど、まさかアイコンが無かったら、コナンの犯人みたいになるなんて思いもしませんでしたよ」





    シャガル「ん、そういえば、Deさんはどこにいるんですかね?」


    ミィ「あれじゃないですか?」




    ミィさんが指差したのは、天井近くに吊るされた監視カメラ。




    ベータ(……Deさんが黒幕なのか?)


    ベータ(たとえそうだとしても、人の身体をこんなにいじくれる技術力があるわけないよな)





    俺は自分の手を見つめながら、そう思った。


  20. 34 : : 2015/04/06(月) 14:00:15




    ???「Deさんが黒幕だったら安心ですけどね」


    ???「対したことなさそうですし」



    ドットのブロックで身体を構築されている澪田は表情が読めないが、冗談交じりにそう言葉を放つ。




    たけまん「酷いっ!?」



    ???「あー、いえ、そういう意味じゃないですよ」


    羽石「ちなみに僕は羽石って言います」



    羽石「ほら……」




    ???「サイコパスが黒幕よりかはマシってことですか?」



    羽石「……人のセリフ取らないでください」

  21. 35 : : 2015/04/06(月) 16:08:12



    ???「ああっ!? すみません!!」


    かおりん「自分、かおりんっていいます!!」




    姿が田中なのはまあ良しとするとして、杉田cvだとかおりんさんの発言が違和感があり過ぎる。




    たけまん「でもDeさんもなかなかのサイコパスですけどね」




    たけまんさんは跳ねながらそう言うが、やはりまんじゅうが喋ることの方が違和感がある。





    かおりん「てかカノンさん、一緒に写真撮って日眼しません?」


    カノン「僕はノーマルカプの方が好きなんです!!」


    かおりん「日眼はノーマルカプですよ‼」



    理不尽「え」

  22. 36 : : 2015/04/06(月) 16:49:42



    ???「あ…僕も…ノーマルカプの方が好きです…」



    突如現れた七海は、かおりんさんとカノンさんの話に割って入った。




    ルナルー「ルナルー…っていいます」


    ルナルー「うーん…やっぱり、アイコンの姿ですよね…」


    ルナルー「ゲームとかも…強くなったらいいけどな…」






    豚の王「ああ、ルナルーさんそういえば七海でしたね」





    ルナルー「そういう君は…えなり」







    風邪不治「ぶふぉふふっ」





    どうやら風邪不治さんはえなりとたけまんさんがツボらしい。



    風邪不治さんが復帰崩壊している最中に、今度は朝日奈が歩いてきた。




  23. 37 : : 2015/04/06(月) 18:07:06






    サネモト「あ、サネモトって言います‼」


    サネモト「よろしくお願いします‼」



    ベータ(胸でけえな)



    サネモト「いやー‼ なんかわかんないですけど、肩がこって仕方ないです‼」




    サネモトさんは笑顔でそう言ったが、少なくとも女性陣を敵に回したことは確定だろう。





    羽石「ふむ、僕は別にこってませんね」


    ベータ(だってドットだしな)



    サネモト「血液の巡りがいいんじゃないんですか?」








    ベータ「と、とりあえず、これで全員かな?」




  24. 38 : : 2015/04/06(月) 18:08:55




    ???「おーい‼ 俺を忘れてんじゃないだろうな!?」



    カノン「日向!?」




    カノンさんが目を輝かせて声のする方に視線を向ける。




    ???「それは違うぞ‼」


    影「どうも、影です」




    カノン「……」




    カノンさんは露骨にふてぶてしい態度をとった。




    黒髪で中性的な顔立ち。


    それが影さんの第一印象だった。





    ベータ「あ、よろしくお願いします」


    影「こちらこそ」





    お互いに頭を下げ、多分、両方が同じことを思ったはずだ。


    あ、やっとまともな人がいた、と。



  25. 41 : : 2015/04/06(月) 19:18:34








    風邪不治「さあ‼ 駒は揃った‼ ゆけ聖戦士たちよ‼」


    風邪不治「聖戦士には、もれなくエクスカリバーを授けるぞ‼」



    シャガル「ください‼ エクスカリバーください‼」




    風邪不治「ほれ」




    風邪不治さんの手に握られていたのは、市販サイズのちくわだった。





    風邪不治「エクスカリバー‼」



    たけまん「ちょ!? 叩かないでくださいよ!! 全然痛くないし!?」







    ミィ「これ以上騒ぐなら殺しますよ」








    玄関ホールに沈黙が訪れる。


    そのお陰で頭が冷静になり、少しばかりか今の状況を理解できつつあった。





    ベータ(……これが現実とは思えない)


    ベータ(だって、アイコンの姿を人に与えるなんて現在の科学じゃ不可能だ)



    ベータ(だったらここは何処なんだよ?)






    だんだんと、俺の心にも未知への恐怖が押し寄せてきた。



  26. 45 : : 2015/04/06(月) 23:24:57







    その時、スピーカーが鈍い濁った音を出し、俺の耳を刺激した。





    『ザッザァーザ……』




    『あー、マイクテス、マイクテス‼』








    その声はドラえもんのようで、つまりのぶ代cv、つまり……、




    モノクマを彷彿とさせた。






    ルナルー「わあ…豪華声優…」


    サネモト「金かけてますね」




    ベータ(ますます意味がわからなくなってきたな)


    ベータ(のぶ代さんがこんな犯罪まがいの行為に強力するとは思えないし……)









    『えー、お前ら、至急、体育館に集まれください‼』











    その言葉には有無を言わせぬ迫力があり、結構呑気にしていた俺たちの緊張を呼び起こした。





  27. 46 : : 2015/04/07(火) 09:13:19






    44234869「じゃ、じゃあ、行きましょうか」



    ベータ「……」






    皆は無言で動き、徐々に玄関ホールに立ち尽くす人はいなくなっていった。



    俺は廊下に再び足を踏み出し、肩で呼吸をする。




    ベータ(いきなりシリアス展開は勘弁だ)





    その不安が、俺にしがみついているモノクマにも伝わったのか、ぶるぶると震え出した。





    モノクマ『……』




    ベータ「……いや、多分大丈夫」





    俺は足元のモノクマを抱きかかえ、パーカーの中に潜らせた。




    ベータ(思ったより小さくて軽いな)




    そんなことを考えながら廊下を進むと、体育館へと辿り着けた。




  28. 49 : : 2015/04/07(火) 12:14:06






    タイイクカンー○






    ぽつぽつと人が増えだし、俺が到着してから数分後には16人全員が揃った。





    『あー、揃ったぁ!?』


    『じゃあ始めましょうか‼』





    全員が自然に一番前の教壇を見つめたのがわかった。



    不気味でポップななBGMと共に、何かが教壇から飛び出す。





    教壇から飛び出してきたのはモノクマではなく、謎の人体模型だった。





    人体模型「えー、お前ら、おはようございます」




    身体の左側には肉がついているのだが、もう半分は骨や臓器が露出している。


    脳や眼球も剥き出しになっており、赤みを帯びていた。





    ノエル「うっ……キモッ……」




    まさにノエルさんの言うとおりで、あの外見は生理的な嫌悪感を与えられる。



  29. 50 : : 2015/04/07(火) 14:53:44





    影「そ、そういえば、あれってモノクマの初期デザインですよね?」


    影「Deさんのアイコンも苗木クンの初期デザインですし、何か関係があるんでしょうか?」




    たけまん「あ、確かに……」





    人体模型「うるさぁぁぁい‼‼」




    目をカッと見開きそう叫ぶ人体模型に、思わず身体がピクッと恐怖に慄いてしまう。




    人体模型「これだからゆとり世代は困るなぁ」


    人体模型「今は僕が喋ってるの」


    人体模型「無駄口は一切NGだよ‼」





    そう言い、人体模型は俺たちが立っている床に降りてくる。


    そして、俺たちの輪へと徐々に歩み寄ってきた。


  30. 51 : : 2015/04/07(火) 16:06:01




    俺はこの感覚を知っている。


    蛙が蛇に睨まれた時のような、純粋な畏怖の念。






    人体模型「えー、お前らには永遠にここで共同生活を送ってもらいます!!」






    『プロローグ』






    人体模型「ただ、それが嫌なら人を殺してください!!」





    『ようこそ絶望学園』





    人体模型「そして、学級裁判を生き延びてください!!」





    人体模型「以上!!」







    人体模型は俺らの目の前でそう言い放ったが、誰も奴に逆らおうとはしなかった。


    ただ床を見つめ、自分の無力さを実感する。



    そして奴の眼球から放たれる殺気が、これがドッキリとか夢とかじゃないんだろうなという謎の確信を与えてくる。



    俺は、何をしてでも早くここから出たいと心から祈りを捧げた。






    『END』











    Chapter1『絶望性:ヒーロー治療薬』





  31. 54 : : 2015/04/07(火) 21:59:28






    コシツー○





    何でこんなことになってしまったのだろうか。


    ベッドに寝そべっていると、あの変な人体模型の言葉が脳裏に蘇る。




    『誰かを殺し、学級裁判を生き延びろ』




    それは言の葉のように鋭い意味を持ち、死の恐怖を醸し出す。


    自分がただ一人の人間だということを身体で覚えこまされる。





    ベータ「こんなの聞いてねえよ……」






    人体模型から配られた俺の個室の鍵は、机の上に置いている。


  32. 55 : : 2015/04/08(水) 08:30:33



    俺たちはあいつの話が終わると、バラバラになって別れた。


    とにかく一人になる時間が欲しかった。






    ベータ「ていうかベッドふかふかだな」




    モノクマも気に入ったのか、さっきからずっとベッドの上で跳ねている。




    ベータ「あー、腹減った」




    出歩くのは嫌だし、何かないかと引き出しの中を漁ってみる。


    すると、工具セットがおもむろにその姿を現した。




    ベータ「クソッ……こんなところで原作再現してんじゃねえよ」





    俺は何かを諦め、ドアを開け廊下に出た。





    薄暗い雰囲気の中、俺の全身が強張っているのを感じる。


    部屋にはしっかり鍵をかけ、食堂へと足を運んだ。




  33. 56 : : 2015/04/08(水) 19:28:53



    ショクドウー○





    食堂には2人の先客がいたようだが、俺は気にせずに入った。




    ベータ(目撃者がいるところでクロは動けないはず)




    リルン「……あ、ベータさん」




    リルンさんは無理に笑顔を作って俺に微笑んだ。




    ベータ「こんにちは」




    軽く挨拶で返し、俺は近くの椅子に腰掛ける。


    そして、深いため息をついた。




    豚の王「あんまり人来ませんね」





    豚の王さんが湯気の出るマグカップを片手に、俺に話しかけてくる。



    今食堂にいるのはリルンさんと豚の王さんと俺だけ。


  34. 57 : : 2015/04/08(水) 21:53:45




    ベータ「そうですね……別に約束もしてませんし」



    豚の王「ですよね……」




    なんだか気まずいムードになってしまった。


    まるでそれを断ち切ろうと言わんばかりに、リルンさんが口を開く。




    リルン「あ、そういえば、もう電子生徒手帳は見ましたか?」



    ベータ「……いや、地図はだいたい頭の中に入ってますし」




    何で今更そんなことを、と思いながら素っ気ない態度をとった。




    リルン「いやあの、校則も確認しておいた方がいいかなーって思って」




    ガタッと、思わず椅子から立ち上がってしまった。




    豚の王「ど、どうしたんですか?」




    驚いた表情で、豚の王さんが俺に尋ねる。




    ベータ「い、いや、何でもないです……」




    俺は羞恥心から、少し顔を赤らめて椅子にまた座った。





    ベータ(俺は馬鹿か‼)


    ベータ(いくら原作再現が多いからって、校則が同じとはかぎらないじゃねえか‼)




    急いでポケットから電子生徒手帳を取り出し、電源をつける。





    ベータ(もし共犯が成立する校則だったら、俺はここから直ぐに逃げる‼)





  35. 58 : : 2015/04/08(水) 21:54:28







    =校則=



    ① どこで寝ても大丈夫。


    ② 死体発見アナウンスは、3人以上が死体を発見した時に流れる。


    ③ 学級裁判を行い、シロはクロを見つけださなければならない。


    ④見つけれなかったら処刑。


    ⑤この学園を調べることについては許可する。


    ⑥ 器物損壊は処刑。


    ⑦ アイコンの力を使ってもOK。


    ⑧ 卒業する生徒は、アイコンの姿でアイコンの力と共に卒業してもらいます。僕からの卒業記念品です。



    ❶ クロは二人以上殺しては駄目。


    ❷ クロは学級裁判でシロを欺き、卒業しろ。






  36. 59 : : 2015/04/09(木) 19:07:29







    ベータ(ということは多分、共犯はなしってことか)




    おそるおそるリルンさんは俺に視線を運び、口を開いた。




    リルン「あの……怖い顔をしてどうしたんですか?」



    ベータ「ごめん、何でもないです」




    よくよく考えれば、共犯を企んでる奴が校則について話題を振るはずがない。





    豚の王「……でも、コロシアイについてはあまり心配しなくてもいいと思います」





    豚の王さんから発せられたのは、俺が一番聞きたかった言葉。


    でもその言葉を鵜呑みにして後で絶望するのは嫌なので、とりあえず追求することにした。





    ベータ「何でそう言い切れるんですか?」




    豚の王「え……だって、この状況で別に困ることないじゃないですか」



    豚の王「食べ物にはありつける‼ ずっと寝てても怒られない‼ 受験や競争もない‼」



    豚の王「まさに理想郷ですよ‼」



  37. 60 : : 2015/04/09(木) 22:21:22





    ベータ「た、確かにな……」




    リルン「というわけで、僕はこの状況を楽しむことにしました‼」



    ベータ(霧切さんの笑顔とかめっちゃレアだよなぁ)






    ベータ「……じゃあ、俺も楽にするとしましょうか」





    俺は立ち上がり、食堂の奥の調理場に向かった。






    豚の王「どうしたんすか?」



    ベータ「ちょっと飲み物をね」





  38. 61 : : 2015/04/10(金) 18:53:12







    チョウリバー○







    ここも原作再現されているのか、様々な種類の野菜が置いてある。


    そして、長さの違う包丁。





    ベータ(……Chapter1 イキキルか)





    そんなことを考えながら、インスタントコーヒーを適当にこしらえる。




    インスタントといえども侮れない。珈琲の風味が俺の鼻を包み込んだ。




  39. 62 : : 2015/04/10(金) 22:07:12





    ショクドウー○






    豚の王「……あ、ベータさんもコーヒーですか?」



    ベータ「はい、俺ってグールだからコーヒーしか飲めないんですよ」




    豚の王「へ!?」



    ベータ「いやいや、冗談です」




    笑いながらカップに口をつけ、飲み物を喉に流し込んだ。


    コーヒーの苦味が、俺の舌の上でゆっくりと移動している。




    ベータ「……」


    ベータ「美味い」




    暖かい物は心にもゆとりを与えてくれる。





    リルン「これからどうします?」


    豚の王「うーん、別に何もしなくても大丈夫だとは思いますけど」




    ベータ(確かに、原作通りなら特に建物にも変わったことはないはず)




    ベータ「とりあえず、俺は暇のつぶし方を模索してみます」



    豚の王「あ、了解です‼」


    リルン「いってらっしゃいです‼」



    ベータ(え、追い出されるパターン?)


  40. 63 : : 2015/04/10(金) 22:13:40






    ロウカー○





    ベータ「うーん、プールとかあればなぁ」




    と言って直ぐにその発言を心の中で取り消す。



    ベータ(はぁ……ってことは、コロシアイ起これって言ってるようなもんじゃねえか)





    ベータ「……そうだ‼ 身体を動かすなら体育館だ‼」




    身体を動かす目的繋がりで、俺は運動出来る場所へ向かうことにした。




    モノクマ『……』




    俺のズボンの裾をくいっくいっと引っ張って、モノクマが何か言いたげな目をしている。



    ベータ「どうした?」




    俺はモノクマと同じ目線になるようにしゃがんだ。


    するとモノクマはおもむろに廊下の奥の方に指を刺す。









    ベータ「……あれは」





  41. 64 : : 2015/04/11(土) 14:55:57




    ベータ「カノンさんじゃないか」






    カノンさんは俺の存在に気づいたのか、こちらに向かって走ってくる。


    凶器は持っていないようだったので、逃げることはしなかった。






    カノン「ハァーハァー、こんなところでどうしたんですか?」




    息を切らし質問してくるカノンさん。




    ベータ「ん、ちょっと体育館で身体でも動かそと思って」



    カノン「ご一緒させてもらってもいいですか!?」




    本来なら断るところだが、カノンさんの謎の熱意に負け、同行を許可した。






    ベータ「まあ、俺はかまいませんけど」



  42. 65 : : 2015/04/11(土) 17:57:54



    カノン「いやー‼ ありがとうございます‼」


    カノン「あの緊張感が凄い嫌で嫌で‼」




    ベータ(やっぱカノンさんも脅えてたのかな)






    俺はカノンさんと体育館に向かうことになった。



    向かっている途中で気づいたのだが、どうやら保健室と大浴場はまだ入れないらしい。






    タイイクカンー○





    コロシアイの開始を告げられた場所であるし、あんまりここは好きじゃなくなってしまった。


    原作をプレイしている間は結構好きだったのだが。





    とりあえず横に設置されている金の模擬刀を無視し、ドアを開け中に入る。




  43. 66 : : 2015/04/11(土) 20:45:24





    眩しい光と共に目に飛び込んできたのは、体育館の真ん中で爆睡しているシャガルさんだった。




    ベータ(あ、そうか、個室には入りきらないから……!!)





    シャガル「……zzz」





    ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!







    カノン「……どうします?」


    ベータ「これあれですね。完全にモンハンですよ」



    カノン「ああ、太刀があればなぁ」


    ベータ「一狩したら学級裁判ですけどね」




    カノン「どうしましょう? 起こしてみますか?」



    ベータ「うぅ……シャガルさんが寝起きは機嫌の悪いタイプだったら最悪ですよ」




    ベータ「プチッ」




    ベータ「と潰されるかも」


    カノン「ひぃぃ!?」


    カノン「やっぱり起こすのはやめにしましょう‼」



    ベータ「あはは、俺もそれがいいと思います」




    俺とカノンさんはシャガルさんの討伐をリタイアし、食堂へと戻ってみることにした。




  44. 67 : : 2015/04/12(日) 10:31:50





    ショクドウー○




    食堂に戻るやいなや、熱烈な歓迎コールを受けた。




    リルン「あ、ベータさん‼」


    サネモト「こんにちはー‼」


    羽石「モグモグ」



    豚の王「ベータさんだけじゃなくてカノンさんまで‼」


    豚の王「ちょっと待っててくださいね。飲み物を淹れてきますから」



    ベータ「ありがとうございます」


    ベータ(なんか増えてる)




    豚の王「カノンさんはコーヒーに砂糖入れます?」


    カノン「あ、お願いします‼」




    そう言い終わると、豚の王さんは調理場に姿を消した。



    いやはや、さっきまで女子会同然(えなりは除く)だったけど、その全員の中身が男とは不二咲もびっくりである。





    ベータ(おそるべき技術力……)


  45. 68 : : 2015/04/12(日) 16:49:08




    リルン「で、結局、ベータさんは暇を潰せたんですか?」


    ベータ「いや、あの……」


    カノン「体育館で遊ぼうと思ってたんですけど、シャガルさんがのっとってました‼」



    サネモト「へっ!?……あ、そっか」

    サネモト「あの巨体じゃ個室には入れませんもんね」



    ベータ(乳でけえな)


    ベータ「まあ、別に構わないんですけど。ははは」



    カノン「僕は遊びたかったぁ」




    カノンさんがわざとらしく肩を落としてみせる。


    それに少し間が空いた後、豚の王さんが奥からトレイにカップを2つ乗せて現れた。





    豚の王「とりあえず淹れてきました」




    豚の王さんはそう言うと、カップを俺とカノンさんの目の前に置く。



    カノン「ありがとうです‼」


    ベータ「……どうも」




    本音を言うとさっき飲んだから飽きかけているのだが。



    カップに口はつけずに、俺はそのまま雑談を続行した。


  46. 69 : : 2015/04/12(日) 18:18:31




    リルン「でも、ここっていいところですよね‼」


    羽石「まあ、僕のこの身体にも興味はあります」



    羽石さんはドットの手を動かしそう応えた。




    ベータ「……」






    ベータ(ていうか、なんで羽石さんとかが存在できるんだ?)


    ベータ(俺とかならまだわかる)


    ベータ(だって、骨格いじくりまわせばワンチャンあるからな)


    ベータ(男性から女性に性転換した奴らも、女性フォルモンとやらを大量に与えればなんとかなる気もする)


    ベータ(でも、羽石さん、シャガルさん、たけまんさんはどう考えても人間の科学力を超えているんだ)


    ベータ(たけまんさんに至っては、ノエルさんに殴られた時に痛いって言ってたから、あれが着ぐるみじゃないことがわかる)



    ベータ(そんなの今の人間の科学力じゃ……)






    ベータ(ちょっと待てよ?)


    ベータ(そもそも、ここが現実じゃないとしたら?)









    ベータ(ここは仮想空間……!?)





  47. 70 : : 2015/04/12(日) 19:07:23





    「あのー、ベータさん?」




    ベータ「……はいっ!?」




    リルン「話を聞いてました?」


    ベータ「す、すみません……もう一度お願いします」





    リルン「あのですね。一回全員で会議をすることを提案します‼」




    ベータ「か、会議ですか!?」




    羽石「ええ、今の状況をできるかぎり理解するためにも、全員で話し合いを行える機会を設けるべきだと思います」




    ベータ「で、でも、どうやって全員を呼び出すんですか?」



    サネモト「それはChapter1です」



    ベータ「……あぁ」






    メモを個室のドアの隙間に挟むのね。




    カノン「集合時間は、17:00で構いませんか!?」


    豚の王「異議なし」




    リルン「では、私はメモを作りますので、皆さんはそれまで休んでおいてください」






    ベータ「……」




    リルンさんがメモの製作に取り掛かると、俺はとりあえず椅子にもたれかかり、少し冷めたコーヒーをすすった。





    ベータ(俺の考えが正しけりゃ、ここはバーチャルの世界ってわけだ)




  48. 71 : : 2015/04/13(月) 22:57:59




    ベータ(バーチャルの世界といっても、にわかには信じられねえけどな)




    とりあえず、俺がこの発見に気づけたのは大きい。


    何故なら、動機をあの人体模型に提示された時に、その時の感情をこれで沈静化できるからだ。




    ベータ(ここはバーチャルだからコラ動画なんて作り放題だぜ……ってな)






    リルン「ベータさん‼」


    ベータ「おぉふっ!?」




    リルンさんに大きな声で名前を呼ばれ、驚きのあまり椅子から転げ落ちそうになる。





    ベータ「どうしたんですか?」


    リルン「あの、このメモをシャガルさんに渡してきてください」


    リルン「ほら、さっきそうやって話し合いましたよね?」




    ベータ「……俺ってそれを聞いてなかったですか?」


    リルン「多分そうですね‼」





    ベータ「……」



    ベータ(こいつら俺に一番怖いの押し付けやがったな‼)


  49. 72 : : 2015/04/14(火) 22:07:20




    ベータ「……まあ、わかりました」


    リルン「お願いします‼」





    俺は渋々その手紙を受け取り、再び体育館へと向かった。







    タイイクカンー○





    モノクマはどうやらシャガルさんが怖いらしく、俺のフードから出ようとしない。


    体育館に着くと、今度はシャガルさんは目を覚ましていた。




    シャガル「おっ‼ ベータさんではないですか‼」



    ベータ「ははは、こんにちは」




    ただの会話のはずなのに、冷や汗が止まらない。


    シャガルさんが喋る度、猛風が吹き荒れる。


  50. 73 : : 2015/04/15(水) 21:21:47




    ベータ「あの、ここに用件が書いてあるので、よろしければ後でいらっしゃってください」




    俺はメモ用紙をシャガルさんの目の前に置き、踵を返してそこから去った。





    シャガル「わかりました‼ 絶対行きます‼」





    体育館から、溢れんばかりの爆音が漏れ出している。






    ベータ(シャガルさんが本気出せば学校壊せるんじゃね)




    そんなことを思いながら、俺は食堂へと戻ろうとしたが、途中であることを思いついた。





    ベータ「モノクマメダル……!!」






    コウバイブー○





    おそらく早い者勝ちだろう。


    俺は直ぐ様に購買部に立ち寄り、中を漁ってみる。


    すると案の定、モノクマメダルを1枚発見することができた。




    ベータ「ひゃっはぁ‼ これで回せるぜ‼」




    俺はおもむろにマシーンにメダルを突っ込み、レバーを捻る。




    ベータ(脱出スイッチ……もしくは男のロマン‼)


    ベータ(いや、脱出スイッチは出ないか?)


    ベータ(だったら男のロマン一択‼)





    俺の祈りと共に、景品がガチャから弾き出される。







    ベータ「えーっと、これは!?」





  51. 74 : : 2015/04/16(木) 22:27:57





























    ベータ「……イン・ビトロ・ローズ」


    ベータ「ああ、ゲームだったら凄い重宝するけど、今は全くいらない‼」




    ベータ(舞園、霧切、腐川、大神、江ノ島の5人から好感触が得られるっていう、まさに最強のプレゼント)





    ベータ「あぁ……でも捨てるのも勿体無いし」




    俺はブツブツいいながら、とりあえず食堂に向かった。







    ショクドウー○





    食堂に入って辺りを見渡すが、静寂に包まれており、俺以外は誰もいないようだった。




    ベータ「うわ……」




    急に怖くなり、今すぐこの場から立ち去ろうとした瞬間。



    奥の調理場からもさもさ頭の理不尽さんが現れた。



  52. 75 : : 2015/04/17(金) 22:50:16





    理不尽「……あ、ふぇーたさん」




    口には棒付きの青色の固形物を咥えていて、とても喋り辛そうだった。




    理不尽「……」



    ベータ「……」




    俺と理不尽さんはお互いに一切喋らず、ただ理不尽さんがアイスを食べ終わるのを待つ。





    理不尽「……完食」




    すると理不尽さんは棒を眺め、一言呟いた。




    理不尽「当たった」



    ベータ「そ、それはおめでとうございます」



    理不尽「というわけで、もう一本食べてきますね」



    ベータ「……へ!?」





    理不尽さんはそれ以上は何も言わずに、また調理場へと消えていった。




    ベータ「顔色悪そうだったし、無理に食べなくても……」




    そう思ったが指摘するのも面倒だったので、俺は17:00まで個室で一眠りすることにした。





  53. 76 : : 2015/04/18(土) 07:08:58







    コシツー○




    ふかふかのベッドに横たわり、天井を見つめる。


    モノクマも俺の横で寝そべっていた。




    ベータ「……ふぁぁ、寝れん」







    俺はこれからどうなるのだろう。


    どう考えても、今日の会議で何かが変わるとは思えない。





    こうちゃく状態が続けば、あいつは必ず動機を提示するはずだ。


    その時に、誰も行動を起こさないとは限らない。


    バーチャルの世界だという俺の言葉を信じてもらえるかもわからない。





    ベータ「……」




    小難しいことを考えていると、次第にまぶたが重くなってくる。



    俺はその眠気に逆らうことなく、自然に眠りについた。







  54. 77 : : 2015/04/18(土) 19:09:13









    次に俺が起きたのは、激しくドアをノックする音が響く中だった。






    ベータ「ひっ!?」




    ベッドから転げ落ち、激しく身体を床に打ち付ける。




    ベータ「うぐぅっ……」





    顔を無理やり起こし、壁に立てかけられている時計に目をやる。


    おぼろげな視線が捉えた確かな映像。



    その時計は17:30を示していた。





    ベータ「あぁぁ!?」




    身だしなみに気を使う間も無く、俺はドアを開け部屋から飛び出す。






    ドアの前には、ミィさんが怒りを露わにして立っていた。





    ベータ「ひっ……」



    ミィ「ひ?」



    ベータ「ひ……ひっひっふー」



    ミィ「何で妊娠してるんですか」


  55. 78 : : 2015/04/19(日) 09:37:29





    シャガルさんとはまた違った怖さがあったりする。





    ミィ「もう皆さん集合してますよ」





    そう言うと、ミィさんは無言で食堂へと足を運んでいった。





    ベータ「あっちょ、待って……」




    俺も慌ててそれを追いかける。







    ショクドウー○




    食堂に足を踏み入れると、その人の多さに圧倒されそうになった。




    ルナルー「うーん…出れないのかな…?」


    かおりん「諦めなければ出れますって‼」


    44234869「凄いですよ、ベッドの下にモノクマメダルがありました‼」


    影「本当ですか? 分けてくださいよ」



    44234869「え、一枚をどうやって二等分すればいいんでしょう」



    影「へし折って半分にするとか?」




    ベータ(何だその、サトシとライバルが持つ半分のモンスターボールみたいな展開は)




    たけまん「ちょっと‼ 皆さん!?」


    たけまん「ベータさん来ましたよ‼」




    シャガル「あ、こんばんわ」




    シャガルさんは部屋の隅っこに、羽を折りたたみ座っていた。



  56. 79 : : 2015/04/19(日) 23:16:56



    ベータ「いやー、ごめんなさい」



    きっちりと頭を下げて謝る俺に、44234869さんが驚愕の言葉を放つ。





    44234869「大丈夫ですよ。ずっとご飯食べてただけですから‼」



    ベータ「へっ!?」



    風邪不治「いやー、会議っぽかったのは最初の2分だけでしてね」


    風邪不治「たけまんさんが急に全裸になるから……」


    たけまん「俺なわけなかろーもんが‼」



    サネモト「ほ!? まさかたけまんさん、出身同じですか!?」


    たけまん「え? 方言出てました?」



    たけまん「ていうか元々服なんて着てないよ‼ まんじゅうなんだから‼」




    ミィ「ていうか、たけまんさん全裸だったんですね」


    ノエル「女性の敵です‼」


    影「あの……隔離しません?」



  57. 80 : : 2015/04/21(火) 20:10:13





    ベータ「えーっと、誰かまともな人、状況を説明してください」




    カノン「だから、あそこでストライクショット使えばいいんですって‼」


    ルナルー「ほう…確かに一理ある…」




    ベータ「こいつらァ……!!」





    少し眉間にしわを寄せてしまったが、俺の心の内はそんなに怒っていない。



    まるでTLのような暖かさがあって、辛い現実を忘れさせてくれる。



    むしろ、この雰囲気がずっと続けばいいなと心の底から願った。






    ベータ「ふふっ……」






    この場の盛り上がりに思わず、笑みがこぼれてしまう。





    風邪不治「……え、ベータさん何笑ってるんですか? キモッ」


    ベータ「やっぱり殺す」



    風邪不治「もぐもぐ、ちくわ美味い」


  58. 81 : : 2015/04/23(木) 00:43:02




    理不尽「あの、ベータさん、説明聞きます?」


    ベータ「まともな人ですね!? ありがとうございます‼」


    理不尽「じゃあ、ひとつひとつ順を追って説明しますね」


    理不尽「まず最初は、真面目に話し合いが行われていました」


    理不尽「ですが、風邪不治さんは飽きたのか、ちくわを食べ出しました」


    理不尽「それを見たカノンさんが、お腹がすいたとわめき散らしました」


    理不尽「そして、それをみかねた影さんが料理を作り始めました」




    ベータ「え、影さんって料理できたんですか?」


    影「うーん、出来るとも出来ないとも言えませんが、ここに来てから出来るようになりました」



    ベータ「……」


    ベータ(どういうことだ? 人は環境が変わると急変するっていうけど、それか?)





    理不尽「……続きいいですか?」



    ベータ「あ、大丈夫です」



    理不尽「そして、その料理の美味しそうな匂いにつられ、気づけば会議は食事会になっていました」


    理不尽「で、この味をベータさんにも食べさせたいってことになって、男気じゃんけんで勝ったミィさんが呼んでくることになりました」



    理不尽「ちなみに、シャガルさんがケツバットを喰らいました」



    理不尽「……まあ、で、今に至るってわけですね」




    ベータ「そうですか……」




    理不尽「不満そうですね?」




    ベータ「いや、もうちょっと寝てても良かったなって」




  59. 82 : : 2015/04/25(土) 22:23:58






    たけまん「お前ッ‼ たけのこ馬鹿にすんじゃねえぞ‼」



    風邪不治「ちょ、誰か助けっ、たけまんさんが怒った‼」


    カノン「ファイッ‼」


    ノエル「血が騒ぎます‼」







    ベータ(なんかもういいや‼)






    俺は、今日は他の人たちと騒ぎまくろうと心に決めた。










  60. 83 : : 2015/04/28(火) 20:57:17











    他の皆さんと死ぬんじゃないかってほどに暴れた後、俺は水分補給をしに調理場に向かった。




    ベータ「ハァハァ……コーヒーは嗜好品だから、水分補給には向いてないんだよな」




    冷蔵庫を漁り、スポーツドリンクらしきものを引っ張り出す。





    ベータ「……んくっくっ」




    冷たい感覚が喉を通り抜け、鋭い痛みのようなものが頭にチクッと突き刺さる。




    ベータ「プハァッ‼」


    ベータ「あー、生き返った‼」




    たけまん「ベータさんがあんなことするなんて思いませんでした」



    ベータ「男の子はみんなわんぱくなんですよ……ていうか、いつからそこに?」



    たけまん「ずっといたけど、気づかれなかったんです」



    ベータ「あ、それはごめんなさい」


  61. 84 : : 2015/05/05(火) 17:38:19


    ベータ「もう皆さん帰られました?」


    たけまん「ええ、もう僕たちしか残ってないですよ」


    たけまん「ていうか、最後まで残っていたのって、僕とベータさんと風邪不治さんの3人だけですけどね」



    ベータ「ああ、女性陣はカノンさんが上を脱ぎ出したあたりから帰り始めましたよね」


    ベータ「そして夜時間のアナウンスと共に、俺たち以外の男子陣が帰ったと」



    たけまん「……」



    ベータ「……んっ、美味い」






    たけまん「……会議の結論、聞きます?」



    ベータ「じゃあ……一応」









    たけまん「皆さんの中では、黒幕はDeさんってことになりました」




    ベータ「……」





    たけまん「ベータさんはどう思います?」






    ベータ「……そうやってを聞くってことは、たけまんさんは、Deさんが黒幕とは思ってないってことですか」




    たけまん「というより、納得出来ないんです」


    たけまん「だって、僕の姿をまんじゅうに変えたりする技術力、Deさんが持ってるとは思えない」




    ベータ「まあ、それは俺もですけど」


    ベータ「経済力とかがあったらどうでしょう?」


    ベータ「実は、Deさんの父親がジョイの社長とか?」



    たけまん「なんでジョイ限定なんですか」

  62. 85 : : 2015/05/23(土) 15:11:48



    ベータ「とにかく……」





    俺は天井から吊るされた、部屋の隅にある監視カメラを一瞥する。




    ベータ「あれがある以上、大きな声では話せませんよ」


    たけまん「そうですよね……」





    ベータ「また今度、ゆっくり話し合いましょう」


    ベータ「今日は早くシャワーを浴びて寝ることにします」





    たけまん「もう夜時間だからシャワーは出ませんよ‼」



    ベータ「へ?」



    たけまん「あれ、シャワールームのドアにそんなお知らせが貼られてませんでしたっけ」



    ベータ「あ……多分すぐ寝たから見てないです」


    ベータ(うわ、この汗ベタベタなまま寝なきゃいけないのかよ)






    俺はたけまんさんに別れを告げ、調理場を立ち去り、自分の個室へと戻った。




    ベータ(それにしても……)




    ベータ(本当、なんでまんじゅうが喋るんだろう)



  63. 86 : : 2015/05/24(日) 14:53:43






    コシツー○




    個室に入ってすぐに気付いた。



    ドアの隙間から入れられていたのか、落ちているメモを発見した。





    ベータ「誰だ……こんな時間に」





    そんなことを思いながらメモを手に取り、それをじっくりと眺める。





    ベータ「今夜00:00に僕の部屋に来てください……リルンより」





    ベータ「今はちょうど0時のちょっと前くらいか」





    「はぁ」と、わざとらしくもある大きな溜め息をついた。





    ベータ「まんまChapter1じゃねえか……!!」


    ベータ「行くわけねえだろ‼」





    そう叫び、メモ用紙を右手で握りつぶす。





    ベータ「ハァハァ……落ち着け」


    ベータ「そもそもリルンさんには動機がない」



    ベータ「それに、こんなメモ用紙が残ってたら証拠になるに決まってる‼」


    ベータ「というわけで、リルンさんはシロ……」


  64. 87 : : 2015/05/29(金) 23:12:22





    ベータ「ああっ‼ ちげえよ‼」



    ベータ「そもそも人を殺そうとする奴が理論的に動くわけねえ‼」



    ベータ「……でも、これで行かなかったら明日何を言われるかわからない」


    ベータ「いや、もしかしたら、俺に明日はこないかもしれないな」




    ベータ「人を呼んでついてきてもらうか……?」



    ベータ「いや、それもリルンさんがシロだった時に俺の立場がなくなる」





    ベータ「……ああ、クソォ」




    俺は頭を掻き毟り、なんとか良案を絞り出そうとした。


    アンテナがちょくちょく邪魔だ。





    ベータ「そうだ、工具セットのハンマーを持って行こう」





    護身用と言えば、リルンさんもわかってくれるはずだろう。





    ベータ「グッドアイデアが出たところで……行くか」





    俺は引き出しから工具セットを乱暴に取り出し、開封した。





  65. 88 : : 2015/07/05(日) 17:59:19






    リルンノコシツマエー○





    ハンマーを握っている手が、どんどん汗ばんでいくのがわかる。



    一回、大きく深呼吸をした。



    そして震えが止まらない指でチャイムを鳴らす。





    が、返事がない。





    不思議に思った俺は、ドアを開けてみようと試みた。





    ベータ「えっ!?」


    ドアは俺を歓迎するように簡単に開く。






    ベータ「リ、リルンさん……!?」





    俺はパニックに陥り、そのまま薄暗い部屋に飛び込む。


    視界が暗く目の焦点が合わせ辛いが、俺は必死にリルンさんの姿を探した。





    ベータ「あっあっっ!?」





    リルンさんは、ベッドの上に倒れこんでいた。






    ベータ「寝ているんですよね……!?」







    そっとリルンさんの腕に触れ、脈を取ってみる。




    ベータ「……!!」





    僕の指先を冷たい感覚が支配した。


    俺の指に伝わるのは冷ややかな感触だけで、リルンさんの鼓動はもう感じられない。







    ベータ「ああああああああああああああああああああ!!!?」





    俺の中で何かが切れた。










    <<Chapter1 絶望性:ヒーロー治療薬


    非日常編>>






  66. 89 : : 2015/07/12(日) 17:27:46











    まぶたを開け目を見開くと、圧倒的な高さの天井が視界に飛び込んできた。




    ベータ「は……?」






    どうやら、俺はリルンさんの死体を見て失神し、ここに運ばれてきたようだ。



    固い床から身体を起こし、辺りを見渡してみる。


    教壇やバスケットゴールがあるところをみると、どうやらここは体育館らしい。




    そして、みんなと人体模型の姿が見えた。






    人体模型「ひゃひゃひゃ‼ やっぱり死んだねえ‼」


    人体模型「まあ、学級裁判の準備をしっかり頑張ってねー‼」






    ただそれだけを告げ、人体模型は姿を隠した。





    ベータ「痛っ……あの、何が起こっているんですか?」




    頭痛に顔を少し引き攣らせながら、俺は皆に尋ねる。









    だが、誰も俺と口をきこうとはしなかった。


    なるべく俺と目を合わせないようにしている。




    ベータ「ちょ、誰か答えてくださいよ‼」




    ここまで露骨に無視されると、さすがの俺も感情を隠しきれない。



    だが、







    サネモト「……ってください」




    ベータ「え?」





    サネモト「黙ってくださいよ‼」





    皆から返ってきた答えは俺の予想外、いや、予想したくなかった答えだった。





  67. 90 : : 2015/08/01(土) 11:58:27




    ベータ「……は?」


    ベータ「ちょっと待て」


    ベータ「なんで俺が黙らなきゃいけないんですか!?」




    風邪不治「……死体の第一発見者」




    ベータ「へ?」




    風邪不治「手にはハンマーを握っていた」



    風邪不治「ここまで言えば、わかりますか?」





    ベータ「まさか、俺がクロっていいたいんですか!?」




    44234869「そ、そういうわけじゃないですけど」


    44234869「そうとしか思えないっていう……」




    ベータ「同じじゃないですか‼ 俺は無実です‼」


    ベータ「リルンさんに呼ばれただけで‼」




    ルナルー「…でも、だったらなんでハンマーを持って行ったの?」




    ベータ「ウクッ!?」


    ベータ「そ、それは護身用で……」






    豚の王「……決まりましたね」




    ベータ「おい‼ 豚ァ‼」




    豚の王「へっ!?」



    ベータ「お前……今、小さい声で決まったって言ったよな!?」




    豚の王「え……八つ当たりですか?」




    ベータ「いや、別に、そういうわけじゃないっ……!! んですけど……」






    ベータ「……すみません」






    俺は下を見つめうつむく。



    一人、また一人と、俺から視線を外してここから立ち去る。






    徐々に足音の数が多くなり、次第に小さくなっていった。




    体育館にポツンと、ただ俺だけが取り残される。





    最初はお礼を言うつもりだった。


    『ここまで運んでくれて、ありがとうございます』って。





    ベータ「なのに……!?」




    この理不尽な状況に泣きたくなる。


    鼻をすすり、目を痛くなるほどにこすり涙を堪える。


    こみ上げてくる、怒りと悲しみの感情のやり場をどこへ向けていいかわからない。




    モノクマ『……』




    モノクマは心配そうに、俺の顔を覗き込んでくる。




    ベータ「……ああ、多分大丈夫」





    俺はもう子供じゃない。


    何か上手くいかなかった時に、周りの所為にして当たり散らすのはただの餓鬼だ。





    根本的な解決をしなければ。





    ベータ「なりふりかまってられるか……!!」


    ベータ「俺は絶対に無実を証明してやる‼」





    覚悟を決め、俺はまず殺人の状況を整理することにした。



  68. 91 : : 2015/08/23(日) 17:57:47





    ベータ(そもそも、俺にメモを送りつけたのは本当にリルンさんなのか?)


    ベータ(リルンさんはメモを俺に送った後、誰かに殺された?)






    ベータ「……違う」



    ベータ「むしろ、クロが俺に罪をなすりつける為に送ったと考えた方がしっくりくる‼」




    ベータ(俺はまんまとクロの罠にはまったってわけか)



    ベータ(でも、これで少し犯人像を絞れるぞ)



    ベータ(最後まで俺と一緒に騒いでいた、たけまんさんと風邪不治さんはシロだ)


    ベータ(だって、メモを作る時間も、リルンさんを殺す時間もないからな)





    ベータ「って、本当に少しじゃないか」




    だが、少しずつではあるが、自分が助かる道を進んでいるような気がした。



    俺は証拠を集める為に、リルンさんの個室へと足を運んだ。





    コトダマ:【メモ】GET


    説明:クロが俺に送りつけたであろうメモ。





  69. 92 : : 2015/08/23(日) 17:59:57







    リルンノコシツー○





    ベータ「……」




    おそるおそるそこに侵入し、リルンさんの死体を探す。


    中には、たけまんさんとルナルーさんが立っていた。




    ルナルー「あ…死体の見張り番をやってます…」





    ベータ「わかりました」



    ベータ(たけまんさんがいるのは助かったな)


    ベータ(確実なシロが見張り番をしてくれているのはありがたい)




    俺は彼らから視線を変え、リルンさんを凝視する。




    ベータ「リルンさん……」




    彼の名前を呼んであることに気づく。





    ベータ「そうだ。モノクマファイル……!!」




    原作通りなら、ここで捜査の助けとなるモノクマファイルがあるはず。


    死亡時刻さえ書かれてあれば、ひょっとすると俺の無実も証明出来るかもしれない。





    ベータ「……」




    ポケットに手を突っ込み、電子生徒手帳を探る。



    だが、俺の手が触れたのは別のものだった。




    ベータ「これは……」



    ベータ(ポケットに入れたままだったか)




    俺はそれをおもむろに握り、ゆっくりと取り出した。




    ベータ「……イン・ビトロ・ローズ」



    ベータ(そういえば、霧切さんには好感触だったけな)





    俺はそれをそっと、リルンさんの隣に添えた。




    ベータ「天国へ行くであろう……あなたへの鎮魂花です」





    俺は暫くの間、目を瞑った。







    ベータ「……よし、やるか」





    目を見開き、捜査を開始する。




  70. 93 : : 2015/10/19(月) 00:26:53






    俺は今度こそポケットの中から電子生徒手帳を取り出し、モノクマファイルならぬ人体模型ファイルを確認した。





    コトダマ:【人体模型ファイル】GET


    説明:


    死因『不明』


    死亡時刻『不明』


    被害者『リルン』


    殺害現場『リルンの個室』






    いろいろと雑だが、特に『不明』が2個ついているのに目がいく。




    ベータ(うわっ!? 役に立たねえ‼)




    ベータ(いや、ここは逆転の発想をしろ)




    ベータ(『死因』と『死亡時刻』を明記しなかったのは、それが事件を解決する大きな手掛かりになるからだ‼)



    ベータ(ということは……)





    リルンさんの死体を触り、死因を見つけなければいけないということ。


    俺はゴクリと生唾を飲んだ。



  71. 94 : : 2015/10/19(月) 00:28:32





    ベータ「……ふぅ」




    心を冷静にしてリルンさんの死体に近づこうとすると、たけまんさんが俺の前に立ち塞がる。




    たけまん「わかってるとは思いますが、変な真似はしないでください」



    ベータ「……ええ、わかってます」





    俺はたけまんさんの監視の元、リルンさんの身体に触れていく。



    まるで人形のような白い綺麗な肌だが、人が持つ暖かさが感じられなかった。





    ベータ「……」




    身体を隅々まで確認するが、特に目立つ外傷はない。




    ベータ「もしかして、毒殺……?」




    いや、そもそも倉庫にも入れない中で毒物があるとは思えない。



    俺は諦めるものかと、じっくりリルンさんの身体を探った。






    ベータ「……あ」





    するとその中で見つけた、一筋の血の道。


    首に血が流れたような跡が、僅に残っていたのだ。




    ベータ「出血部は……盆の窪?」




    そういえば小説で読んだことがある。


    人間の後頭部の近くには盆の窪という場所があり、そこに針を一突きすると、絶命するらしい。




    ベータ(でも、狙ってそこに針を刺すなんて、殺しのプロでもないかぎりは不可能なはずだけど)




    コトダマ:【死因】GET


    説明:盆の窪という場所を針で一突きにされて殺された。

  72. 95 : : 2015/10/19(月) 00:30:08




    たけまん「終わりました?」




    たけまんさんの呼びかけで、俺は現実に引き戻される。




    ベータ「あ、はい、終わりました」


    ベータ(おそらく凶器は裁縫セットの針……犯人が女性に絞れただけでも良しとしよう)




    俺が現場から立ち去ろうとすると、モノクマが俺の足にしがみつき振りほどこうとしたが離そうとしない。





    ベータ「どうした?」


    モノクマ『……』




    モノクマは無言で、床のある場所を指差す。





    ルナルー「あれ…いかないんですか…?」



    ベータ「ちょっと待ってください」




    俺はモノクマが指差した場所にしゃがみ込み、よく目を凝らしてそこに顔を近づける。





    ベータ(……何かシミがあるが、拭き取られている?)



    ベータ(どういうことだ?)





    コトダマ:【床のシミ】GET


    説明:何者かにより拭き取られたシミがある。



  73. 96 : : 2015/10/19(月) 00:31:05





    ベータ「とにかく、もう一度だけリルンさんの身体を探ってみよう」




    俺は眼球を紅く輝かせているたけまんさんに、もう一度捜査するむねを伝えた。




    ベータ「たけまんさん、というわけでよろしくお願いします」



    たけまん「……わかりました」





    渋々だったが、たけまんさんはそれを了承してくれた。





    ベータ(そもそもだ、シミって何のシミだよ)



    ベータ(まあ、多分あれだろう)





    俺はリルンさんの身体を抱きかかえ、口を開けさせる。





    ベータ(……少し甘い香りがする)


    ベータ(まだ香りが残っているということは、リルンさんはきっと何かを吐き出したんだ)





    コトダマ:【甘い香り】GET


    説明:リルンさんは殺害される前に甘い何かを食した。




  74. 97 : : 2015/10/19(月) 00:33:00






    ベータ(……まあ、事件には関係ないか)



    ベータ(けど、念のため一応調理場に向かってみよう)







    チョウリバー○




    調理場は大きく食材が減っているところを除き、特に変わったことはなかった。




    影「あれ……ないなぁ」




    ただ一つ気になったのが、影さんが必死に何かを探しているということ。




    ベータ「どうしたんですか?」



    影「えーっと、ベータさ……ひっ!?」




    露骨に恐怖を表され、俺もちょっと傷ついた。




    ベータ「いや、何もしませんって」


    ベータ「それより何をしているんですか?」




    影「……使っていないはずの食材がなくなっているんです」



    ベータ「え? 気の所為とかじゃないんですよね?」



    影「はい、だってあんなもの料理には使いにくいですし……」


    影「数も少なかったら、はっきりと覚えています」



    ベータ「その食材の名前、教えてもらっていいですか?」




    影さんはクロの可能性が一番高い俺に、その情報を教えていいのか悩んでいるようだったが、やがてゆっくりと口を開いた。




    影「……唐辛子です」



    ベータ「と、唐辛子!?」




    コトダマ:【唐辛子】GET


    説明:この食材が料理以外の目的で使われていたらしい。






    ベータ(ま、また事件には関係ないかもな)




    焦りを隠せない俺に、まだ解き終えていないテストを回収される合図を出された時のような、そんな絶望感を含む放送が流れた。





    人体模型『うひゃひゃ‼ 捜査時間は終わりです‼』


    人体模型『今すぐ赤い扉の前に集合してください‼』




    ベータ「……マジか」




    俺はスピーカーを死んだ心地で眺めていたが、影さんは調理場から今にも出ようとしていた。





    影「ベータさんに一言アドバイスしておくと、早めに諦めた方がいいですよ」




    影さんは俺から十分に距離を取って、そう告げる。





    ベータ「……それは出来ません」


    ベータ「俺が諦めたら、他の皆さんが多分死にます」







    ベータ「俺が皆を守りますよ」





    影「でも、クロがどうやってシロを守るんですか?」






    ベータ「それは……」










    ベータ「学級裁判で証明してみせます」






  75. 98 : : 2015/10/19(月) 00:34:06






    アカイトビラー○





    赤い扉の前に立ち、一度だけ大きく深呼吸をする。



    ゲームではワクワクしながら足を踏み入れたが、今の俺には緊張感しかない。




    ベータ「……死んでたまるかクソ野郎」




    俺は理不尽なこの状況に暴言を吐き捨て、赤い扉を開いた。






    【コトダマ】




    【メモ】:クロが俺に送りつけたであろうメモ。



    【人体模型ファイル】:


    死因『不明』


    死亡時刻『不明』


    被害者『リルン』


    殺害現場『リルンの個室』






    【死因】:盆の窪という場所を針で一突きにされて殺された。



    【床のシミ】:何者かにより拭き取られたシミがある。



    【甘い香り】:リルンさんは殺害される前に甘い何かを食した。




    【唐辛子】:この食材が料理以外の目的で使われていたらしい。




  76. 99 : : 2015/10/19(月) 00:35:11





    エレベーターの中には既に、俺とシャガルさん以外の全員が乗り込んでいた。





    ベータ「……」





    そこに俺が踏み入れることによって、死への重圧が生まれる。





    この人口密度でこれだけ静かなのは、今までに体験したことがなかった。





    エレベーターは暫く下がった後、急に動きを止め、少しずつ地獄の釜の蓋を開いた。




  77. 100 : : 2015/10/31(土) 22:05:50






    サイバンジョウー○




    裁判場に入ると、既にシャガルさんと人体模型が待っていた。




    人体模型「ようこそ‼ ルールの説明はいらないよね!?」


    人体模型「では、自分の顔が書かれた場所に向かってください‼」




    俺と他の皆は人体模型の指示に従い、各々のプレートが設置された場所に立つ。




    いよいよ始まる……。







    【学級裁判】=開幕=





    かおりん「じゃあ一応、状況を整理してみましょう‼」




    かおりんさんは、最初から俺を糾弾することなく議論を開始してくれた。


    ありがたい。


    言葉の集中砲火を喰らえば、おそらくコトダマを撃ち込む間もなくゲームオーバーだ。





    ベータ(1つ1つ……じっくりと)





    ノエル「でも実際、やっぱりベータさんがクロなんじゃないですか?」


    ノエル「ほら、【凶器】も握って殺害現場で倒れてましたし……」





    ベータ(そして、『確実』にッ‼)







    ベータ「それは違うよ‼」


    ノエル「えっ!?」


    シャガル「おお、本家‼」




    ベータ「……これを見て欲しいんです」



  78. 101 : : 2015/10/31(土) 22:07:53





    コトダマ:【死因】提示





    ベータ「人間には、『盆の窪』という弱点があるんです」


    ベータ「ここを針で一突きにされると、人は死んでしまう」



    ベータ「……で、リルンさんの死体には、ここが針のようなもので刺されていた跡がありました」



    ベータ「これらのことから、凶器はハンマーじゃない‼」



    ベータ「本当の凶器は針だ‼」



    ノエル「……」




    ベータ「……ハァハァ」



    ベータ(どうだ? 一気に責めたてた所為で息切れがすごいけど)




    理不尽「ってことは、犯人は女性なんですかね?」


    44234869「え!? 何でそうなるんですか!?」


    理不尽「凶器が針ってことは、その針を裁縫セットから取り出した可能性が高いからです」



    影「じゃ、じゃあ、アイコンと性別が違う人はどうなんですか!?」



    かおりん「私は……裁縫セットでしたけど」


    羽石「僕は工具セットだったので、おそらくサネモトさんやルナルーさんも工具セットでしょう」




    たけまん「僕も工具セットです」


    風邪不治「ふふっ、まんじゅうに凶器がいるんですか?」


    たけまん「殴っちゃ駄目だ殴っちゃ駄目だ殴っちゃ駄目だ……」


  79. 102 : : 2015/10/31(土) 22:09:18




    ミィ「では、これで少し投票の範囲を狭めれましたね」


    44234869「なんか冷静ですね……」


    ノエル「犯人の可能性のある同じ女性なのに」


    ミィ「だって私は殺してませんし」




    ベータ(よしいいぞ、俺が無実のムードになってきた‼)





    かおりん「……じゃあ、女性を代表させて言わせてもらいます」



    ベータ「え?」




    かおりん「ベータさんがリルンさんの部屋を訪れた理由についてです」


    かおりん「【偶然】、訪れた部屋に死体があったなんて言わせませんよ‼」





    ベータ「偶然じゃない‼」




    コトダマ:【メモ】提示


  80. 103 : : 2015/10/31(土) 22:11:59




    ベータ「俺はリルンさんから、いや、正確にはリルンさんに成りすましたクロからの手紙を受け取ったからこそ、そこに行ったんです」


    ベータ「というか、俺はただ嵌められただけなんです‼」




    豚の王「な、なるほど……」


    羽石「無駄に信憑性高いですね」




    シャガル「では、犯人は女性ということで議論を進めていきましょう」


    カノン「えー、もう話すことなくないですか?」


    ルナルー「諦めたら…そこで試合終了ですよ…」


    44234869「アリバイとかはどうでしょう?」


    かおりん「ていっても、女性陣は全員早めに帰りましたし……」



    サネモト「うーん、でも、適当に投票しても、サイコロで狙った目を出すよりかは簡単ですよ‼」


    影「あなた自分の命を何だと思ってるんですか!?」




    ベータ(ぶっちゃけ俺ももうお手上げだぞ)





    風邪不治「じゃあ、1つ、マジレスしていいですか……?」


    たけまん「いつもマジレスしててください」

  81. 104 : : 2015/10/31(土) 22:13:51



    シャガル「何かあるんでしょうか?」


    豚の王「自首じゃないですかね」




    風邪不治「いや、何でリルンさんが殺されたのかなぁって」


    風邪不治「別に他の人でも良かったと思いますけど」



    ルナルー「え…クロが霧切さんを好きだったからじゃないの…?」


    カノン「多分、それは違うぞ‼」



    シャガル「おお、少し本家‼」




    ベータ(確かに、言われてみれば……!?)


    ベータ(何でクロはリルンさんを殺したんだ!?)




    ノエル「もしかして、風邪不治さん全部わかってるんじゃないですか?」


    風邪不治「え!? 何でそうなるんですか!?」



  82. 105 : : 2015/10/31(土) 22:15:08





    ベータ(何かが繋がりそうだ)


    ベータ(おそらく、これが事件の中心部なはず‼)






    ベータ「……あっ」





    ベータ「アイコンの力か!?」





    44234869「アイコンの力!?」


    ノエル「英語で言うとアイコンのパワーですね!?」


    ミィ「違います。パワーオブアイコンです」




    ベータ「皆さん電子生徒手帳は持ってますよね!?」


    ベータ「今すぐ起動してください‼」



    理不尽「……起動しましたけど」



    ベータ「じゃあ、校則の⑦に気になることが書いてませんか!?」



    影「えーっと、⑦、アイコンの力を使ってもOK……?」





    ベータ「そう、それなんです」


    ベータ「それこそが、クロがリルンさんを襲った理由です」

  83. 106 : : 2015/10/31(土) 22:16:45



    ベータ「アイコンの力を使ってもOK、ということは1つ1つのアイコンに何かしらの力が与えられているって風に取れます」


    ベータ「おそらく原作通り……」


    ベータ「原作に沿った力」




    ベータ「リルンさんには、霧切さんの力が与えられていたんです」






    シャガル「そうか、リルンさんには霧切さんの推理力があった‼」


    理不尽「クロはその推理力を警戒して、襲わざるを得なかったってことですね」




    ベータ「多分、そういうことです」



    ルナルー「じゃあ…今ならゲームも強いのかな…」


    かおりん「動物と仲良く出来るかも‼」


    44234869「私は何ができるんでしょう!?」





    ベータ「ここまでくると、自ずとクロが見えてくるんです」




    ベータ「この犯行は、クロが⑦のルールを知っていたからこそ起こったとも言えます」


    ベータ「つまり……」





    ベータ「アイコンの力を使用していた影さん、あなたが犯人です」


  84. 107 : : 2015/10/31(土) 22:18:14





    影「……えっ!? えええ!?」




    ベータ「あなたは言ってましたよね」


    ベータ「ここにきて料理が得意になったって。それはアイコンの力だった‼」


    ベータ「あなたは身を持って知っていた、アイコンの力というものは実在すると‼」



    ベータ「だから、あなたがリルンさんを殺したクロなんです」




    影「そっ……私、そんなことやってません!?」



    ベータ「言い逃れは無理ですよ」


    ベータ「では聞きますけど、裁縫セットを開封しましたか?」



    影「……はい、でも興味本位でですよ!?」





    人体模型「まあ確かに、影さんのアイコンはオリキャラだったので、こちらで勝手に家庭系の才能を与えさせてもらいました‼」



    影「ええっ!?」




    豚の王「ふむ、確かにこれならリルンさんを殺す理由が説明出来ますね」


    かおりん「生き残ってたら普通に、一人で事件を解決出来そうですし」




    ミィ「……さらに、影さんは女性ですしね」




    理不尽「そして霧切さんはやられてしまったと」


    サネモト「正確にはリルンさんですけどね」





    カノン「霧切さんがやられ……」








    カノン「んん? あれれ? ちょっとおかしくないですか?」


  85. 108 : : 2015/10/31(土) 22:19:35



    ベータ「おかしい……?」




    カノン「だって、霧切さんの力がリルンさんには与えられてたんですよね?」







    カノン「ってことは、リルンさんは霧切さんの護身術も身につけていたはずですよ‼」


    カノン「なんでクロを撃退しなかったんでしょう?」




    ベータ「ぐっ!? それは……!!」


    ベータ(カノンさん、何てことに気づきやがるんだ!?)





    風邪不治「霧切さんは結構な武闘派ですしね」


    44234869「つまり、クロの戦闘能力は霧切さんより高かった?」


    ルナルー「クロの戦闘能力は…5だ…ゴミめ…」




    シャガル「やっぱり、ベータさんがクロなんじゃないですか?」


    ベータ「おい‼ 適当なこと言ってんじゃねえぞボーマンダ‼」


    シャガル「シャガルマガラです」


  86. 109 : : 2015/10/31(土) 22:20:46




    ベータ「だって、クロは女性って決まりましたよね!?」



    シャガル「でも、霧切さんの護身術に勝てるのは男性の力が必要だと思うんです」



    シャガル「それに、ベータさんにはモノクマがついている」


    シャガル「いざという時は、一緒に殺ればいい」




    モノクマ『……』




    モノクマは必死になって、首を横に振っている。




    ベータ「……」



    ベータ(ぶっちゃけ、カノンさんの意見も的を得ているし、俺の推理が間違っているとは思えない)




    理不尽「じゃあ一回、とりあえず多数決取ってみません?」


    かおりん「そうですね‼ 投票する時の助けになるかもですし‼」


    ノエル「いってみましょう‼」








    =投票タイム(仮)=




    ベータ(9)


    影(6)




  87. 110 : : 2015/10/31(土) 22:23:09






    ベータ「クソッ‼」


    影「ほっ……ギリギリ……」




    ベータ(こうなったら、説得しかない!?)


    ベータ「皆さん、俺は本当にクロじゃないんです‼」


    ベータ「信じてくださいよ‼」



    ミィ「でも、それを何の証拠もなしに信じたらただの馬鹿でしょ」



    ベータ(か、固え……‼)




    ベータ(でも、あと2票なんだ、あと2票影さんに入れば……!!)









    ベータ(……ちょっと待て)







    ベータ(この時点で、俺は既にクロの策略に嵌ってるんじゃないのか!?)


    ベータ(俺と影さんをクロに見たてて、自分の存在感を限りなく隠す)



    ベータ(そして、俺と影さんのどちらかが投票されれば、自分は晴れて卒業ってわけだ)


    ベータ(きっと、今のそいつはほくそ笑んでる)





    ベータ(考えろ……!!)



    ベータ(何でもいいから思い出せ‼)








    校則⑦ーーーーーーー





    ーーーーーーー甘い香り







    シミーーーーーーーーー





    ーーーーーーーーー工具セット








    ベータ「……」




    風邪不治「あー、もうこうなったらやけ食いだ‼ ちくわ美味い‼」


    たけまん「落ち着いてください‼」


    風邪不治「でも、さっきから幻覚でたけまんさんがまんじゅうに見えるんです」


    たけまん「正常です‼ 悔しいけど‼」





    サネモト「どうします……確率としては2分の1ですけど」




    ベータ「……」







    ベータ「それです」



    ベータ「サネモトさん、それが答えです」





    サネモト「答え!? 僕、今なんか変なこと言いました!?」



    ノエル「えっ!? もしかして、わかったんですか!?」






    ノエル「リルンさん殺しのクロが!?」


  88. 111 : : 2015/10/31(土) 22:24:12





    ベータ「はい、いや、本当に影さんには申し訳ないです」




    影「じゃ、じゃあ私は……!?」



    ベータ「シロですね。すみません」





    おそらく、ここでクロを外せば間違いなく死ぬ。


    間違ったクロ(影さん)を糾弾し続け、それを急に撤回したんだ。


    発言力は限りなく0になっているはず。


    つまり、次のミスが問答無用の投票タイムに繋がる。







    ベータ「よし、じゃあ始めましょう」




    ベータ「リルンさんを殺したクロのトリックについて」





  89. 112 : : 2015/10/31(土) 22:27:03








    ベータ「まず、クロは調理場に行きました」



    ベータ「それは影さんが証明してくれます」



    影「あっ……!? えっ、わ、あ、唐辛子!?」



    ベータ「そうです。クロは唐辛子を取りに調理場に来たんです」


    ベータ「影さん曰く、唐辛子がなくなっていたそうですし」



    ルナルー「じゃあ…クロが唐辛子を取った証拠は…?」



    ベータ「それは今から証明しましょう」



    ベータ「唐辛子を調理場から持ち出した人は、挙手をしてください」





    もちろん誰も手を挙げはしない。





    ベータ「つまり、唐辛子を誰にも言えない目的で使用している人がこの中にいるんです」






    ベータ「唐辛子は使われた、殺人のトリックに」






    かおりん「唐辛子……!?」


    かおりん「えっと、凍らせて殴打とかですか?」


    羽石「それって大根じゃないですかね?」




    ベータ「唐辛子の使用方法は単純です」


    ベータ「というか、本来の使用方法……」





    ベータ「クロはリルンさんに唐辛子を食べさせたんです」


  90. 113 : : 2015/10/31(土) 22:29:11




    シャガル「……うーん、それって無理じゃないですか?」


    44234869「だって、唐辛子なんて絶対に食べたくないですもん‼」





    ベータ「リルンさんの身体を調べていると、口からは甘い香りがしました」



    風邪不治「ベータさんが女性の香りを嗅いだだとッ!?」


    ベータ「あの人は男性だから俺は無罪です」



    ベータ「そして、床にはシミがありました」





    ベータ「これら2つのことから、リルンさんは甘い何かを食べ、それを吐き出したことが推測出来ます」




    豚の王「吐き出すなんて、よっぽど口に合わなかったんですかね?」




    ベータ「いえ、きっと仕組まれていた」



    ベータ「クロは、リルンさんに見た目は甘そうなスイーツを差し出した」


    ベータ「でも、中には激辛唐辛子が入っていたんです」


    ベータ「辛味に耐えかね、リルンさんは吐き出してしまった」




    ベータ「動揺し、パニックになったリルンさんの盆の窪に、クロは一撃を浴びせた……」



    ベータ「これなら、霧切さんの体術を封じれますよね?」




    たけまん「でも、そのトリックって不可能じゃないですかね?」


    たけまん「リルンさんがクロを部屋に入れるのまではありえます」



    たけまん「ですが、クロから差し出された物を食べるとは思えません」


    たけまん「毒殺の可能性だってあるんですから‼」




    ベータ「ええ、だからクロは、同じ見た目をしたスイーツを2つ持っていったんです」


    ベータ「そして、リルンさんにどちらを食べるか決めさせた」




    サネモト「あ、だから2分の1ってわけですか」




    ベータ「その通りです」


    ベータ「これなら、リルンさんも
    安心するでしょう」


    ベータ「だって最初に選んだのは自分なんですから」



    ベータ「しかし、運悪くリルンさんは唐辛子入りの方を選択してしまった」



    ベータ「そして、吐き出す」



    ベータ「無防備な状態に陥ったリルンさんを、クロは一突きで殺した」





    ベータ「ですがそもそも、盆の窪に狙って一撃を入れるなんて、殺しのプロでもないかぎり出来ません」




    理不尽「ということは、殺しの才能を持つ人物がクロってことか」


    羽石「じゃあ、44234869さんなんか怪しいですね。外見がコナンの犯人ですし」






    ベータ「……」







    ベータ「とぼけんな」





    ベータ「もう貴方は詰んでるんですよ……!!」




    ベータ「リルンさんは運が悪かった」


    ベータ「たまたま選んだ方のスイーツが唐辛子入りで」


    ベータ「相手は殺しのプロでもないのに、たまたま盆の窪に針を突きつけられ」





    ベータ「リルンさんは不運だった」







    ベータ「言い換えれば、クロは幸運だったんですよ……!!」




    ベータ「理不尽さん」





    ベータ「いや、狛枝 凪斗」




    ベータ「貴方がリルンさん殺しのクロだ‼」




  91. 114 : : 2015/10/31(土) 22:30:29





    理不尽「……え、僕が?」




    シャガル「理不尽さんがリルンさん殺しのクロ!?」



    風邪不治「ちょ、シャガルさんが叫ぶと鼓膜が裂けるっ……」



    ミィ「痛っ、でも、ベータさんの意見には筋が通っています」


    ミィ「このまま反論が無ければ、私は理不尽さんに票を投じるつもりです」




    ベータ「どうなんですか!? 理不尽さん‼」





    理不尽「……そうですね」








    理不尽「じゃあ、それっぽくいきます」







    理不尽「それは違うよ……」





    ベータ「ッ!?」





    禍々しいオーラを纏い、理不尽さんが告げるのは反論の合図。



    敵意を向けられていない他の人もその圧倒的威圧感に、口を塞ぐ。





    ベータ(ぶっちゃけ怖いし、争いたくない‼)



    ベータ(……けど)





    ベータ(あと一歩でとどく‼)








    ベータ(答えに……!!)





  92. 115 : : 2015/10/31(土) 22:32:27






    理不尽「ベータさんは、クロは女性だと……そうおっしゃいましたよね?」





    ベータ「ええ、でも、工具セットの釘なら、裁縫セットの針の代わりになるんですよ」



    ベータ「貴方はリルンさんを釘で殺した……!!」




    ベータ「違いますか?」





    理不尽「……ふむ、確かに僕は工具セットを開封しました」






    理不尽「ですが、興味本位でですし、それはベータさんも同じですよね?」



    理不尽「工具セットのハンマーを手にしていたのですから」





    ベータ「……そうです」





    理不尽「じゃあ、僕の推理はこうだ」



    理不尽「ベータさんはハンマーでリルンさんを脅し、彼が怯えた隙に盆の窪へと釘を打ち込む」



    理不尽「素人に盆の窪を狙うのは難しいかもしれませんが、ベータさんがそれを練習してない証拠はないですよね?」





    ベータ「ちょっと待ってください、非現実的過ぎます」






    理不尽「え? そもそも、この状況が非現実的じゃないですか」



    理不尽「ベータさんが殺しのプロだったとして、何らおかしいことはない」





    ベータ「……」





    ベータ「この時点で貴方の負けです」






    理不尽「はぁ?」






    ベータ「盆の窪……つまり、後頭部付近」


    ベータ「ここに針を正確に打ち込もうと思ったら、相手より身長が高い方が望ましい」




    ベータ「苗木誠の身長160cm、霧切響子の身長は167cm」







    ベータ「狛枝凪斗は……180cm」






    ベータ「そもそも、俺より理不尽さんの方が打ち込み易い」




    ベータ「それに、リルンさんの部屋には何かを拭き取った跡があった」


    ベータ「つまり、あなたは持っているはずだ‼ 何か甘い物を拭き取った物を‼」





    理不尽「……例えそれを持っていたとしても、それがリルンさんの事件と関係しているとはかぎりませんよね?」





    ベータ「もう一つあります」




    ベータ「あなたは夜時間まで食堂にいた」


    ベータ「あなたがあの後犯行をしたとすると、シャワールームは使えないはずです」





    理不尽「さっきから何が言いたいんですか?」




    ベータ「あなたは血を拭き取ったッ‼」


    ベータ「トイレでは誰かに見られる恐れがあるから、凶器についた血を洗えない」



    ベータ「となれば、あなたはその釘についた血を拭き取るしかない」




    ベータ「そしてその拭き取った物は、おそらくあなたの自室のゴミ箱にある‼」














    ベータ「それが証拠です」








    理不尽「……僕は認めませんよ」





    ベータ「じゃあ、事件を振り返ってみましょう」




    ベータ「これで終わらせます」





  93. 116 : : 2015/10/31(土) 22:33:36




    =クライマックス推理=





    手順①



    ベータ「まず、理不尽さんは甘いスイーツを2つ作り、その片方に唐辛子を仕込みました」


    ベータ「あの時の食堂はとても賑わっていましたから、誰も理不尽さんの計画には気づけなかった」





    手順②




    ベータ「そして理不尽さんは一旦個室に戻り、工具セットから釘を取り出した」


    ベータ「おそらく、その時ついでに俺宛のメモも作成したんでしょう」




    手順③



    ベータ「その後理不尽さんは差し入れとでも言って、リルンさんの個室に入った」



    ベータ「そして、差し出す」



    ベータ「毒 (唐辛子) 入りのスイーツを……!!」



    ベータ「理不尽さんはここで超高校級の幸運を使い、リルンさんに唐辛子入りの方を選択させた」


    ベータ「それを吐き出し、無防備になった背中に理不尽さんは釘を打ち込んだんです」




    手順④



    ベータ「そして理不尽さんは俺の部屋にメモを残して、自室へと戻った」


    ベータ「そして釘についた血をハンカチか何かで拭き取り、そのままゴミ箱に捨てた」



    ベータ「あなたでは焼却炉も使えませんしね」





    ベータ「これが答えです」


    ベータ「理不尽さん……!!」




    理不尽「だから、僕はそんなこと認めないって言ってますよね」



    理不尽「ベータさんが殺ったに決まってます」






    ベータ「だったら、他の皆さんにも聞いてみましょう」









    ベータ「ボクが殺したのか、キミが殺したのか……」




  94. 117 : : 2015/10/31(土) 22:34:57





    =投票=




    理不尽(14)


    ベータ(1)






    人体模型「だぁーいせーかいっ‼」


    人体模型「リルンさん殺しのクロはッ‼」




    人体模型「もっさりヘアーの理不尽クンです‼」





    理不尽「……」




    かおりん「な、何で!?」


    かおりん「なんで、リルンさんを!?」





    理不尽「……」






    理不尽「……が」







    理不尽「アイスが、当たったんです」


    理不尽「6本連続……!!」






    ノエル「そ、それが動機ですか!?」


    ルナルー「軽くサイコ…」





    理不尽「始めてだったんです」


    理不尽「あんな、奇想天外なことが起きたのは……」


    理不尽「僕の人生が、この肉体によって大きく変わった気がした」




    理不尽「この力を手に入れたい、そう思ってたら校則の⑧を見つけました」




    ベータ「『卒業する生徒は、アイコンの姿でアイコンの力と共に卒業してもらいます』……ですか」





    理不尽「ええ、そして気づいたらこのトリックが思い浮かんでました」



    理不尽「……これが動機です」







    誰も何も言わなかった。





    否、何も言えなかった。





    少しだけ、理不尽さんの気持ちがわかってしまったから。



    毎日が平凡で、いつも誰かのコピーペーストのような人生。


    誰もが、そのサイクルから抜けたがっている。





  95. 118 : : 2015/10/31(土) 22:37:20






    人体模型「じゃあ、張り切っていきましょう‼」




    豚の王「え、ほ、本当に殺すわけないですよね!?」


    豚の王「常識的に考えて!?」



    人体模型「はぁ? 非日常で常識が通用すると思ってる方が非常識だよ」


    人体模型「それにリルンくんだって自分を殺したクロを罰して欲しいでしょ。いや、知らんけど」




    人体模型「というわけで処刑を執行します‼」





    人体模型は小槌を高く振り上げ、一気に振り下ろし、赤く染まったボタンを押した。









    『幸運とスロット』






    理不尽さんは、巨大なスロットの目として横向きに縛り付けれている。



    このスロットはどうやら、3つ揃えると当たりになる型のようだ。




    人体模型はコインを投入し、レバーを下げる。



    すると、スロットは回転を始めた。



    一番左の方、つまり理不尽さんの頭部が固定されているところは上へと、胴体が縛られているところは下へと動き出す。






    ぐちゅぅ






    理不尽さんの身体はその動きに耐えきれず、頭部と胴体の継ぎ目が裂けた。




    一番右の方も回転を上へと始め、理不尽さんの脚が千切れ飛ぶ。






    人体模型はそれをまじまじと見つめ、ボタンを連打しスロットを止めた。





    バラバラとなった理不尽さんの身体は再び集まる。


    するとスロット光出し、コインが大量に放出された。




    理不尽さんの身体にある2つの亀裂から血が垂れ流され、地面を赤く染めていく。






  96. 119 : : 2015/10/31(土) 22:38:32







    人体模型「エックストリーム‼」


    人体模型「脳汁しか出ねえ‼」




    44234869「こ、こんなの……!?」




    人体模型「最高だよね‼」





    羽石「……最高にサイコですね」





    人体模型「いやー、まさか初日からコロシアイが起こるなんてね‼」




    人体模型「冷蔵庫に当たりのアイスしか入れなくて良かったよ‼」





    ベータ「……あ、は?」


    ベータ「当たりのアイスしか入れてない?」




    人体模型「うん‼ そもそも幸運は技能と違って、与えるとかそういう次元の話じゃないしね‼」


    人体模型「全部、理不尽クンの勘違いです‼」


    人体模型「リルンさんが選ぶのだって2分の1だし、盆の窪についてはプラシーボ効果とかなんじゃないの?」




    ベータ「そ、そんなの、あんまりじゃないですか……!?」




    人体模型「あんまり? なんで?」




    ベータ「だって、勘違いで人を殺すなんて……!?」




    人体模型「あのねぇ、勘違いだろうがなんだろうが、人を殺すことは罪なんだよ?」




    人体模型「殺人犯に人権なんてないの」




    ベータ「じゃ、じゃあ、理不尽さんを殺したお前も人間じゃねえよ‼」





    人体模型「えー、人権無くして人であらずだよベータくん」


    人体模型「僕はただ裁いただけ」





    人体模型「人じゃないクロを……!!」







    人体模型「というわけで、今回は解散‼」



    人体模型「次回またお会いしましょう‼」






    俺と他の人達は、反論することなく帰りのエレベーターに乗り込んだ。


    もちろんシャガルさんは除く。




    一人いなくなったエレベーターの中は、やけに広々と感じた。





  97. 120 : : 2015/10/31(土) 22:40:50






    チョウリバー○




    このまま寝るのはなんだか嫌だったので、気分を落ち着かせる為に飲み物を飲むことにした。




    ベータ「……あれ、どうしたんですか?」




    ノエル「え、いや……!!」




    入口で立ったままその場で挙動不審な態度をとっているノエルさんを見つけ、話しかける。




    ノエル「一応、謝っておこうと思いまして」



    ベータ「あ、俺は別に大丈夫ですけど」




    ノエル「……何だったんでしょうかね」




    ベータ「……」




    ノエル「リルンさんの死も、理不尽さんの死にも、意味があるとは思えません」





    ベータ「……多分ですけど、意味を見出せるのは、生きている人だけなんだと思います」





    ベータ「彼らの死を価値あるものにするために、二度と、コロシアイなんて起こさせない」



    ベータ「だから、一緒に頑張りません?」




    ノエル「……そうですね‼」




    ノエル「……」





    ノエル「ベータさん、私とフラグ建てようとしてませんか?」



    ベータ「えっ!?」



    ノエル「私のパンツを入手する気ですね!?」


    ノエル「ソニアさんのパンツは私のものですよ‼ よきにはからえ‼」




    ベータ「そんな気ない……あ」



    ベータ「そういえばノエルさん、『ソニアさんの身体だ‼』ってスレに書き込んでましたね」





    ノエル「……」




    ノエル「え、そんな覚えないですよ?」




    ベータ「は!?」



    ベータ「いやでも、俺は確かに見ました‼」


    ベータ「レス番号だって覚えてます‼ 16番でした‼」





    ノエル「うーん、でも、本当に知らないです」



    ノエル「もしかして私、疲れてるんですかね?」




    ベータ「き、きっとそうですよ」



    ノエル「うーむ、じゃあ今日は寝ますね。おやすみなさい」



    ベータ「あ、おやすみなさい」




    ノエルさんは目を擦りながら、個室へと帰って行った。





    ベータ「……」



    ベータ(じゃあ、あの書き込みは……!?)




    謎は残ったままだが、時間的にもこのままボーッとしているわけにはいかない。俺は自分の個室へと足を運んだ。






    コシツー○




    ベータ「ふぅ……なんかスッキリしないな」




    ベッドに寝そべりそんなことを考えながら、何気なく天井を仰ぎ見る。


    そして、視線を近くの赤い壁へと移して気づいた。




    ベータ「……何か書いてある!?」





    ベッドから飛び起き、俺の目が間違っていないことを確認する。




    ベータ(何で俺の部屋にこんな書き込みがあるんだよ!?)





    その単語一つ一つにしっかりと目を通すと、自然とそれが俺の口から発せられた。

























    ベータ「RiR u N……?」










    Chapter1END




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Koutarou

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