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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

◆自由の社畜◆④~恐怖の予兆~

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  1. 1 : : 2014/12/10(水) 00:06:33
    はい、お久しぶりです。

    毎回例に漏れずおふざけのみで構成
    されるようなお話ですが、またまた
    だらだらと書かせて頂く事と
    相成りました。

    今年ももうあと少しですね~・・
    (; ・`д・´)

    皆さん年末もどうか変わりなく
    何でもない毎日を過ごせたら、と
    常に願っております。物足りなさを
    実感できる現状の幸せ。これ以上
    素晴らしい物って中々ないですよね。

    足りない時間に喘ぎながらでもやはり。

    何かを書くのはこんなに楽しいので。
    (*´ω`*)


    おっと、訳の分からない世迷言を
    失礼いたしました!



    以下簡易注意点です!
  2. 2 : : 2014/12/10(水) 00:07:09
    以下、当文章群の基本的
    注意事項です




    ※物凄くふざけた内容です※



    もうキャラクター崩壊を通り越し、
    作品キャラ、世界観、ジャンル、
    全ての垣根をお構いなく取り払った
    結果、本当に何が何だか
    分からないものができ始めました。



    ※エログロ描写について※

    これについては、正直私の認識では
    要らない程度であると思いますが、

    一応、規約には“性的なジョーク”とも
    ある場合が見受けられます。“ソレ”が
    どの程度のモノなのか。線引きは
    難しいと思うので、問題にならぬよう
    付けてはおく心構えです。
    (率直過ぎる性描写は多分今回無いです)



    ※一応現パロという形になります※


    一応です。何だかよく分からないもの
    ですので何とも言えませんが・・


    ※原作ネタバレも思いっきりあります※

    主人公の名前が一応そうなると
    思いますので一応原作全巻(現在15まで)
    及び、限定版付属DVD

    突然の来訪者・困難・悔いなき選択

    それから、リヴァイさんがメインである
    都合上各種スピンオフもその括りに
    入ります。悔いなき選択全巻等ですね。


    見ていない人は留意お願いします。
    それから一応ですが・・
    “進撃の巨人”全巻に加え、
    此方はもう時効でいいと思うので
    すが・・(2007年ごろ?放映ですしね)

    Darker than BLACK‐黒の契約者‐

    Darker than BLACK‐流星の双子‐

    上記の両作品についてもネタバレ
    要素やパロディ要素が割と
    混入されています。要、注意



    ※書いてる本人は楽しいのですが
     読んでて不快感を覚えてしまったら
     真に申し訳ありません※



    誤字、脱字がいつにも
    ましてひどいかもしれませんが、
    頑張って見つけて直します(*‘∀‘)

    ※深刻なパロディ過多※

    ネタのパロディはともかく、
    登場キャラ、その他色々がもう
    何とも言えない微妙な位置取り
    ですがそこはご容赦頂きたいです


    ※ゲームネタなど分からない
     人には過度に退屈な部分も
     あるかもしれません※



    ※コメントに関して※

    あまりにふざけた内容ですので、
    一読closeは最早当然の反応と言えます。
    ・・ですが稀有な事にそれでもコメントを
    頂ける事が稀にあります。私はそれは
    非常に嬉しいので必ずそれを確認次第
    レスを返させて頂きますが、
    SSNOTEの方針に基づき、これらの
    コメント、及び自身のレスに至っても
    一定時間で、非表示に切り替えさせて
    頂くと思います。

    何かありましたら、グループの方にも
    是非どうぞm(__)m






    ※行数に関して※


    ここまで見て来て直ぐにお気づきに
    なられると思いますが、私の書くものは
    ほぼ全てにおいてレス時を除き、
    携帯画面幅に合わせた改行を行って
    おります。・・ので、

    パソコンで読んで頂いている方には
    すこぶる不快な改行ペースだと存じますが、
    それもご容赦頂けると助かります。
    (ノД`)・゜・。




    一応、以上で簡易注意事項と成ります。
  3. 3 : : 2014/12/10(水) 00:08:33








        某平日・午前6時








    今日も彼の一日は・・・いつも通り
    何の異常も無く始まるはずだった。




    ム"--------・・・・・・・




    グツグツグツ・・・・





    リヴァイ「(味噌汁くらいは
         急拵えで何とかなったが・・
         流石に七輪の火まで起こす
         時間は無かったな・・・
         やはり外で風呂に入った上
         深夜の半額合戦に参じて・・
         といったタイトスケジュールでは
         思うように起床時間を
         絞れねえな)」



          (あべしっ..!)


    ----ッッパァン!!!!




    リヴァイ「おっと・・流石に50秒でも
         破裂するか・・(チッ・・・)
         次回やるときは30秒でも
         イケるか・・」ガチャンッ・・・



    レンジ内部清掃中.....




    リヴァイ「(時間短縮の意味が無かったな。
         3尾中無事なのは2尾か・・
         さて・・・)」



    ・・・チリン♪



    リヴァイ「(おお・・丁度いい所に。
         …若しくは嗅ぎつけたか。
         賢しい奴だ。)」



    玄関開扉



    ガチャ・・・・




    猫「・・・・・」



    そこには毎度おなじみの黒ドラが
    まるでノックをした後のように
    おとなしく座っていた。野性の
    かけらも感じられないという位の
    落ち着き払いっぷりだ。

    恐らくこちらの言葉を理解している
    というくらいの目つきをしている。



    リヴァイ「よう。お早い出掛けだな。

         昨日の夜に値引きでめざしが
         手に入ったんだが・・・
         レンチンの加熱時間をミスって
         一匹秘孔を突かれたみてぇに
         破裂しちまったんでな。

         前くれられなかった分
         そいつをやる。美鈴さんに
         見つかる前に食っちまって
         くれ。余熱はすすいで
         取ってある。火傷は
         しねえだろ」(トレー乗せ)

         カサッ・・・
         
    猫「、、」ヒョイッ・・・


    トトト・・・・



    胴体が泣き別れとなっためざしを
    奴は器用にまとめて咥えると・・

    階段を下らずに建物外壁を伝って
    行った。恐らくお隣の李さんの
    所も巡回先なんだろう。
    ・・さて、俺は俺の飯を済ませ
    なければ・・・ゴミ出しが余裕を持って
    行えなくなってしまう。
  4. 4 : : 2014/12/10(水) 00:13:40


    扉を閉め・・・いつもの様にレンジにて
    予備のパック飯を加熱し、
    そいつが蒸しあがるまでの間。

    今日のペトラとの約束をどうするか、
    壁を眺めながら考えていたまさに
    その時だった


    ・・・・忘れかけていたあの感覚だ。



    俺の脳内と三半規管に・・・聞こえる
    筈の無いサイレンが鳴り響く。

    それは、本能的警告音。・・つまり
    俺自身の5感、ないしはその後に
    連なる6つ目の感覚も含めそのどれかが
    ・・・自らに害成す“敵”を察知した
    事を知らせるものだ。




    リヴァイ「・・・・マジか・・・・・」



    正直心底ブルーだった。


    いっそ死ぬまで連中の顔など二度と
    拝みたくも無かった。・・・しかし

    結果的にはそれで良かったとはいえ、
    本当にあれっきりなりを潜めて、
    そのまま我が新居には立ち入らずに
    いて貰えるのではないか・・?と


    心のどこかで期待していなかった
    訳ではない。というか是非そうで
    あって欲しかった。





    ――――しかし甘かった。






    そう、俄然甘すぎる希望的観測、
    というよりは現実逃避に過ぎなかった。


    考えても見れば、奴らが彼方に
    退却したのも随分前の様に感じるが、
    こっちの実経過時間ではそれこそ
    2日と経っていない。


    執筆してる奴の身には裕に三ヶ月以上の
    期日が経過しているようだが、
    生憎こっちはそうではない。


    野球漫画とかで投げきるまでに
    1週間費やすのと同じウラシマ効果、
    またはサザ○さん時空が
    現在もこの場に働いている訳だ。




    ・・だから寒くなってきた周りの
    環境に合わせて冬の話を書きたいと
    思っていても残念ながらこっちは
    まだ残暑の真っ只中だし、


    現在俺が本気で頭を抱えて悩んでいる
    懸案事項のその元凶は未だに元気に
    活動している季節でもある。



    冬の話を早いところ書きたいのであれば
    うまいこと話の時間軸を飛ばすなり
    なんなりして貰えばそれで済む話では
    あるが・・

    こと、今ここまで掘り下げて
    しまった“この”話題についてだけは
    どうやらそうは問屋が卸さないようだ。



    ・・現に今もこうしてパンアップする
    ようにしてこの不吉な場面をさっさと
    カットしてくれないと言うことは。



    ――つまりこの状況を俺が・・・



    俺自身が何とかしなければいけないと
    いうことなのだ。



  5. 5 : : 2014/12/10(水) 00:18:19




    リヴァイ「勘弁してくれ朝っぱらから・・」



    ガコッ・・・   ガサ・・・



    項垂れながらも俺が手をかけたのは、



    リヴァイ「こうも早くにまたお前の出番が
        来るとはな。頼むぞ。
        前回捕獲したサンプルと同じ
        引導を奴らに渡してくれ」




    害虫駆除用・局所集中攻撃型毒ガス兵器。




    命名・ブロッケンJr




    底を切り抜いた2リットルペットボトルの口に
    継ぎ目を緻密に塞いでホースを繋いだ
    だけの器具にも見えるが、

    実際それだけの道具だ。



    ・・が、

    この様な簡易構造ではあっても、一度
    この器具内に拘束する事に成功して
    しまえば、標的がガラス面なども
    踏破してしまう脚部構造を持つ
    奴らでなければ、討伐は確実である。


    閉じ込めてさえしまえば直ちに
    ホース入り口からハンジの店で
    購入したゴ○ジェットが噴出し、

    その内部空洞にはダッハウが遠足に
    思えるような正真正銘の地獄が完成する。


    この猛毒ともいえるガスの中で
    無事にすむ生物は恐らく皆無だろう。



    ・・・だが、そうして皮算用に浸るのは
    良いとして問題はソレを達成するまでだ。







    “奴ら”は―――素早い。





    人間大に置き換えるなら、
    スタートダッシュで営業運転中の
    最高速度に達した新幹線を
    置き去りにできるというその俊足。


    そのしぶとさたるや、
    俺がこいつを使って一晩中粘って、
    やっと得られた成果が、まさかの
    討伐一体という体たらくだ。



    それも1ダースを裕に超える小隊を
    相手取ってそのザマである。



    捕獲に拘って、こんな捕縛範囲の狭い
    限定兵器で追うのがそもそも間違いで
    あったと自身の愚かさを嘆き、

    部屋の掃除という面倒事を覚悟した上で
    討伐方針を直接攻撃に切り替えた
    結果でさえも・・・



    既に説明した通りである。






    ――そんな長い回想で大丈夫か? 
       


      だと?



    大丈夫だ。問題ない。





    便利なウラシマ効果の
    お陰で、俺と奴の決着が付くまでは
    一先ず遅刻の心配はないだろう。


  6. 6 : : 2014/12/10(水) 00:20:30





    ――そうして俺は。長すぎるともいえる
    その回想をそこで一旦打ち切り、
    それまでできるだけ見ないようにして
    いた、その強烈な気配を放つ一点に
    目をやった。




        「――じょうじ。」




           居た。



    やっぱり居た・・・・・!


    いないで欲しかったが居た・・・!


    きっとめざしが一匹オシャカになる
    ところからしてもう既に夢なんじゃ
    ねえかという希望にも縋りたい
    気持ちで一杯だった。




    ところがどっこい・・・!現実・・!


    ・・これが現実・・・!!




    そして現実に舞い降りた一匹の
    黒い悪魔は目の前で恐れ慄くこの
    俺を・・まるであざ嗤うかのごとく、
    その触覚を揺すっていた。




    リヴァイ「・・・・・!」ギリッ



    その堂々たる風格。左右を伺うでもなく、
    地に伏したその姿勢のまま、
    逃げ出す様子も無くこちらをじっと
    見据えていた・・・が・・・




    リヴァイ「・・・・?なんだ・・?
         何か違和感が・・・・」



    体躯に若干の違和感をおぼえた。




    というのも、初遭遇から夜中にかけて
    散々追い回していたものとは、
    どこか・・面構えが違う。触覚も
    若干太く感じる。背面のディテールも
    意識して見だすと違って見えてくる。




    リヴァイ「(陽の光の下で見てるから
         そう見えるだけか・・?)」




    しかし今、そんなことはどうでも
    良いのだった。この場で何より
    重要なのは、俺の目の前に単体で現れた


    このアホを新たなサンプルとして
    息の根を止めた後にパック詰めし、
    コイツが進入した経路と思われる
    綻びを発見、即時修繕する事だ。




    これ以上回想に費やす時間は――無い




    リヴァイ「悪く・・思うなッ!!!」




    ダダッ




    下の住人には正直悪いとは思った。
    しかし、踏み込みを加減しては
    決して捕獲できる対象ではない。


    俺の決死のダイブから繰り出される
    ペットボトルのリヒト・ブロックが
    ・・・奴の居た場所を立て続けに、囲う。
    しかし連撃も空しくそれらは
    2度、3度と空を切る結果に終わった

  7. 7 : : 2014/12/10(水) 00:24:44




    迅い。足捌きが尋常ではない。


    というかゴキブリの動きじゃねえ。
    見た目には反復横とびにも似たその
    動きでもって・・通常のゴキならば、


    持ち前の瞬発力で瞬時危険領域
    からのエクソダス(脱却)を画策するであろう
    局面で・・なんとそいつは俺の攻撃範囲
    からまったく外れない位置に再び静止
    しているではないか。


    こちらを試しているというか、


    ストレートに言って完全にナメられて
    いる。目の前の俺に駆除されるかも
    しれないというビジョンが・・・


    コイツには一切見えていない・・・・!





    リヴァイ「・・・・・ッヤロウ...!!!!」
         ザワッ・・・(ギリギリ)





    ―――(ワレ)(イカ)(びと)なり―――





    ここまで昆虫類に敵愾心を抱いたのは
    今この瞬間が初めてだった。



    どれくらい怒り狂っていたか適当に
    表すならば俺がもうすこし短気な
    人間なら、手元にあったリモコンを
    自らのケツに突き立てて心滅獣身の
    咆哮を上げるか、

    同じく獣の雄叫びを上げながら手近な
    キーボードを満身の力を込めて
    破壊していたことだろう。




    しかし、運が良い事にうちにはテレビも
    無いからリモコンも無いし、
    キーボードもノートなので本体と一体だ。

    流石に一時の怒りに身を任せて趣味の
    要に自らの怒りをぶつける等という
    おろかな真似はしない。




    そんな理由も大きいが、
    すんでの所でこのマグマの如く煮え滾る
    怒りを押し留められたのは・・・

    本日後々に控えている引越し蕎麦配布の
    任務も鑑みた上での周辺住人に対しての
    配慮、その心である。
  8. 8 : : 2014/12/10(水) 00:28:45



    ここで実は駄目元でも先述の通り、


    物理偏重武装にしてそのメッシュ
    機構で、空力抵抗を徹底的に削減
    する事に成功した神速の神器―――・・・


    つまりハエたたきに持ち替える事も、
    一応は頭をよぎった。


    奴等の多糖類アミロース製の装甲には
    致命打とならないのは十分承知の上でだ。



    そう、このままでは溜飲が下がらない。


    簡潔に気取った言い方をしないで
    言うならば・・俺の怒りが収まらない。


    1撃、2撃と、たとえその場で討伐が
    叶わずとも何か与ダメージとして
    蓄積させてやらなければ俺自身の
    人としての尊厳が黙って居られなかった。



    ・・・だが、頭に血を上らせては
    相手の思う壺だ。俺もそろそろ
    低血圧から高血圧を気にしなきゃ
    ならねえ歳に突入する訳である。


    ここは猛る怒りを冷ます事に努めた。


    ・・・・・・・・・・・・・

    怒りを押し留め、冷静な考察が
    可能な領域まで俺の怒りのボルテージが
    下がってから・・・


    まず目の前のそいつが一体
    何を目的にそこに鎮座しているのか、
    それを考える事にした。


    ――食卓に上ろうという意思は
      感じられない。つまり食料目当てで
      今ここに現れた訳ではない




    ――辺りを物色しているわけでもなく
      その場にただじっとしている
      ことから・・水分を探しに来た
      訳でもない。




    ――何かを・・・待ってやがる・・?
      だとしたら・・一体何を









    そこまで考えていた俺の意識の内に




    “トン、トンッ!!”




    突如自室のドアがノックされる音が
    届けられる。目の前の怨敵にして
    先住民でもある害虫の王へと
    その全神経を集中させていたため、


    反応が少々遅れてしまった俺だが・・




    リヴァイ「(チッ・・・!流石に来客を無下に   
         扱える訳もねえ・・!)
         ・・・少しお待...」
         クルッ・・・・・




    踵を返し、ドアへと歩み寄り、先ほど
    回したロックを開錠した直後、




    リヴァイ「っ!!!?!?」




    俺の股下を、漆黒のレーザービームが
    通過するのが見えたが・・・
    時既に遅し。



    ガチャ・・・



    李「、どうもおはようございま・・
      うわっ・・・?!」
      ヒュッ
           ドン!!



    いきなり足元に急接近してきた
    黒色に一瞬慄きながら、意外にも

    かなり迅速なストンプキックを
    踏み下ろすお隣の李さん。その動きは

    初めて見る彼の機敏な動きであったが・・
    生殺与奪に一切の躊躇も感じられない、
    少し普段の彼からは想像できないくらい

    立派な殺気が垣間見られた。





  9. 9 : : 2014/12/10(水) 00:34:42


    李「っあ・・・、す、すみません^;
      つい・・・(苦笑)僕も最近、
      相当アレで嫌な目にあって
      しまってて・・;」

    しかしやはり出会い頭の迎撃も奴には
    通じなかった様で、そこに轢死体は
    残っていなかった。


    攻撃こそ躊躇なく行った李さんであるが
    その目には若干の恐怖も見て取れた。
    その感情には俺も同意を覚える。

    奴等のフォルムとその挙動を見れば、
    人類皆等しく、一抹の恐怖を
    その身に抱くものだ。


    リヴァイ「いや、謝る事など無い。

         寧ろこっちが脅かして
         悪かった。実はノックされる
         前から睨みあってはいたんだ

         ・・・が、まさかこれを
         狙っていたとは・・・;」
         ゥウム・・・



    李「・・・?^^;」





    家屋におけるゴキブリの最も
    メジャーな進入経路。それは・・・



    意外にも“玄関”だという。



    人の出入りに乗じて・・自動改札の
    キセルよろしく、奴らは息を
    殺し、そして侵入してくるのだ。



    気付かない内に――――何匹も。




    もしそこまで纏まった個体数が
    侵入に成功しなかったとしても。


    つがいが成立してしまった
    その時点で・・・


    俺達人類にはGの常套句として
    既に周知である用語、つまり

    “1匹見たら30匹”の悪夢が
    ついてまわることになる。


    まさに至上最悪の侵略者である。




    果たして今この場合俺は・・・・



    憎き怨敵が部屋の外へと逃亡を
    遂げたこの現状を・・素直に喜んで
    いいものかと、訝しげに思わずには
    居られなかった・・・。



    ゴバッ・・・!ボゴボゴボゴ




    リヴァイ「おっと、味噌汁が・・!」
         イケネエ




    またもや何という事のない
    一日の始まりでもあり・・







    ――――新たな不穏の幕開けである。








  10. 10 : : 2014/12/11(木) 00:00:02



    ~現在公開可能な情報⑳~





    マイマイカブリ(オサムシ)のテラフォーマー




    リヴァイの住居から一時撤退したと
    思われていた漆黒の軍勢。しかし
    その軍靴の音はまだ完全に途絶えては
    いなかった。その根源が未だ絶たれて
    いない事を証明するかの様に、

    突如リヴァイの朝食準備中にその姿を
    現した、テラフォーマーの中でも
    群を抜いた力を持つ特異固体である。

    ――戦士。


    バル○ン散布作戦の際、援軍に
    一部突破された箇所はリヴァイの
    手により更に何重にも重ねられた
    布製ガムテープ(高品質)が設えられ、

    最早虫どころか鼠の歯ですら突破困難で
    あるかと思えるほどの結界強化を
    施されていたはずであったが・・



    突然変異(メタモルフォーゼ)で得た力か、他種の遺伝子を
    取り込む術を得たのかその真偽は
    定かではないが、とにかくどのように
    してかその身に備えたオサムシの
    特性である腐食性物質と消化液の性質を


    更に変異させ、ガムテープすら溶融
    させる事を可能にした。・・らしい。


    身のこなしが通常固体とは
    比較にならず、
    (というか通常固体も既に
    虫の領域をとっくに超越しているが)

    そればかりか知能も
    段違いに向上しており、一寸の体躯に
    収まるものとしては信じ難い事だが
    何と、記憶能力まで有している。

    その為、リヴァイに唯一討伐された
    固体の討伐方法を正確に把握しており、


    その手法である石鹸水やられを
    利用した窒息攻めに最も警戒を
    覚えている


    リヴァイが執拗に攻撃を仕掛けても
    頑として畳エリアを離れようと
    しなかったのはこの為である。


    畳を離れ、フローリングなどといった
    事後清掃が簡易な領域にその身を
    置けば、リヴァイが躊躇無く
    石鹸水を持ち出すと理解していたのだ。



    部屋を脱出したその後の足取りは
    依然としてリヴァイには知る由も無い。


  11. 11 : : 2014/12/12(金) 03:03:43






      ‐昼12時・休憩時間‐





    ―ドラッグストア・イサヤマハジメ・休憩室―





    ハンジ「ペトラー!!一狩り行こうぜ!
        小熊さんがどうやっても
        倒せなくてさーー!!
        困ってるんだ!何なのアレ!?

        全身キリンのケツみたいに
        ガッチガチなんだけど!!」
        ハジカレル ハジカレル




    ペトラ「アレは黒くてどろどろしてる
        とこ当てないとダメなんですよ。
        それも時間経過で変わります
        からね・・。あ、その前に
        すれ違いやっとかないと」
        パカッ




    ハンジ「そーだったそーだった。

        おっ!!イギリスだって!!
        英国人が二人いるぞ!!
        これって間違いなくさっきの
        あのボインちゃんだろ!!」



    ペトラ「・・と、その連れのお嬢さん
        ですかね。お嬢さんの方は
        綺麗な黒髪でしたけど。
        なんか・・二人ともどことなく
        不思議な感じではありました
        よね。

        あれ・・でもおかしいです。
        もう一人のmeは何故か御髭の
        ダンディなmeですよ。二人連れ
        のはずだったのに」



    ハンジ「ああ・・ホントだ。何で幼女が。

        でもそれより何よりとにかく
        あの胸は反則だと思った。
        
        最早人種の違いとか格差とか
        そういうレベルじゃないよね・・」
        (悲しげな目)




    ペトラ「自分を追いつめてどうする
        んですかもう・・。
        一々気にしてたら・・;」



    ハンジ「だってさー・・ただデカいだけ
        じゃなくって、なんか体型
        そのものも某海賊漫画から
        抜け出して来たかのような
        細身に、どん!!みたいな
        感じだったよ・・・?

        しかもあの客帰った後・・
        後ろで控えてたミケに話
        振ったら・・
        “お前はアレが人の形に
         見えたのか”とかいって
         脂汗流してやんの(笑)
        流石に大げさすぎるだろ?」
        ケラケラw




    ペトラ「あんまりミケさんそういうの
        耐性無さそうですからね」



    ハンジ「あんまりじゃないね。全然
        で良いんじゃないかな。
        寧ろあの鼻の良さでよく
        化粧品売り場も併設されてる
        薬局の店員が務まるモンだよ。

        え~~・・・何々・・御髭の・・
        (カタカタ・・・)

        aluc...ああ、逆から読むと
        ドラキュラだwハロウィン
        近いし最近me作り直したんじゃ
        ないのwつっても大分渋い
        趣味してそうだけど」
      


    ペトラ「じゃぁ、私、先に装備そろえて
        待ってますからね。
        早くしないと休憩中に
        終わらないかもしれませんよ?
        それ、二人で行くと結構面倒
        臭いんで。どうせ大砲とか
        バリスタとか使えないんです
        よね?」(溜息)



    ハンジ「私に設置武器を使わせたら
        どうなるかなんて分りきってる
        事だろ??w」




    ペトラ「そうでしたね・・じゃ、
        私が全部動かして時間つくって
        行くので、出来るだけ
        顔がドロドロしたらそこ
        狙って下さいね。」ハァ。




    ハンジ「あいよぅー」


  12. 12 : : 2014/12/12(金) 03:07:26


    ~現在公開可能な情報㉑~


    ※当該ゲームを知らない方には
     専門的で退屈な文章です。其の場合は
     読み飛ばしを推奨いたします※







    モンハン





    ペトラ、ハンジの両名が嗜んでいる
    携帯ゲーム機版新作某ハンティング
    アクションゲーム。

    元々新し物好きのハンジのみが
    熱中していたが、趣味のサークル仲間と
    ハンジの強い勧めも影響し、程なくして
    ペトラも狩猟解禁へと踏み切る事になる。


    両名共に駅中勤務で有る為、
    職場レジ下に本体を仕舞っておくだけで
    一日少なくとも30人はすれ違うという。
    昼休憩は最近ほぼこれに潰れる為、
    正直な話ペトラは普通に休みたいと
    思っているらしい。




    後から始めた上に
    プレイ時間も圧倒的に短い筈が、
    現時点で総狩猟数と、ハンターランクは
    ペトラの方が上となっている。これには
    後述するペトラのプレイスタイルも
    大きく影響している様だ。




    主なプレイスタイル・主要武器




    ハンジ・ゾエ


    プレイスタイル:猪突猛進型

    主要武器:双剣・太刀・ガンランス・スラッシュアックス


    典型的なゴリ押しタイプ。
    “弾かれるなら心眼つければ
     いいじゃない”を基本理念に
    手数の多い攻撃や弩派手なモーションを
    有する一発炸裂型の攻撃を非常に好み、
    そればかりを最前線でブッパし続ける
    という、いわゆる乱舞厨。


    普通ならその無謀さからあっという間に
    返り討ちに会い、乙の山となる所だが、
    相方が優秀であるため、大分平時の
    生存率は高め。



    また、モンハンといえば
    度々話題になる事でもあるが
    カ○コンきっての 悪魔 回路 (オーバーテクノロジー)としてお馴染みの
    悪名高い例 の アレ(物欲センサー)との相性が破滅的に悪い
    体質(?)であり、狙った素材はたとえ
    当該ドロップ固体を10体以上
    駆逐しても手に入らない事が殆ど。

    その癖、当センサーの特性として
    嫌がらせの様に欲しくも無い希少素材は
    明らかに不自然な部分からでも
    ザクザクと剥ぎ取れるため
    (尻尾から心臓が2つ、等)
    目当ての装備を組めることが滅多に
    無いと日々嘆いている。因みに
    後述のペトラは筆頭ルーキークラスの
    引き運の良さ。



  13. 13 : : 2014/12/12(金) 03:12:20


    ペトラ・ラル




    プレイスタイル・策略・計算型




    主要武器・ヘヴィボウガンその他笛を除く全て




    準・プロハンライセンス取得者。


    主な装備はハンジのぶん回し戦法に
    巻き込まれない道を選ぶ過程で
    必然的にヘヴィボウガンに。


    定石スキル&戦法は猫火事場+闘魂+射法
    によるしゃがみ貫通連射等。
    (状況に応じて+α)


    ハンジと同様、物理特化ではあっても
    徹底して火力偏重、といった戦法。
    当然しゃがみに旨味のないものは
    リミッター解除、ロングバレル、
    極限攻撃、と、攻撃倍率一択の構え。
    シールドや生命、防御といった概念は
    全く無い様子。

    また、ソロであっても大抵飛び道具を
    担ぐ猛者であり、その場合はハンジの
    乙を警戒する必用も無いため、更に
    不屈を使用するという徹底ぶり。


    ハンジとはうって変わって、
    装備の材料となる素材の引きも
    神おまの引きも凄まじいだけでなく、
    第二スキル固定法の概念を理解
    してお守りを発掘する為、非常に
    機械的。故にスキル構成も徹底している。

    おまけに火力 支援(ダイレクトサポート)だけでなく
    怯み・麻痺・めまい蓄積値を計算するのが
    得意である為、物理で押し切るのが
    面倒な相手にはこれによる搦め手で
    ハンジの攻撃タイミングにぴたりと
    合わせた束縛戦法も得意としている。


    結果、両者の攻撃タイミングが
    合致すると凄まじい速さで狩猟が終わる
    場合が殆ど。(合致しなかった場合は
    ハンジがこれまた凄まじい怒涛の3乙を
    遂げるので、どっちにしても早く終わる)


    因みに準・プロハンとなっているのは、
    あくまで本人のプレイスタイルが
    プロハンを彷彿とさせる程に緻密かつ
    計算的だからであり、所謂他人に自身の
    方針を押し付ける類の人格者では
    全く無い為、 すんでのところで
    知人には正式なプロハンターとしての
    烙印を押されずに済んでいる。

    (そもそもハンジや知り合いの
    勧めで始めたゲームではあるものの、
    凝り性がたたってここまでやりこんで
    しまっているだけで、特にペトラ本人は
    ゲームそのものに執着心はない)

    そういった要因から、口頭伝達が
    面倒なノラ(オンラインプレイ)もあまり
    好まない性質である。
    (装備スキルが火事場力であるが故、
     自分一人の為に回復粉塵の使用抑制を
     呼びかけるのも気が引ける為)
  14. 14 : : 2014/12/12(金) 03:21:47














    二人がそうして一日の業務の半ばにて
    締りのない会話をしている最中も・・

    同じ駅中では依然として朝起きた
    出来事の不安感を払拭できずにいた
    リヴァイが親しい者にしか判別できない
    程度のレベルで渋い顔をしてレジに
    立っていた・・・



    ―ミスタードーナツ―





    リヴァイ「(そろそろ昼休憩だな・・
         平日のここらのピークも
         もう過ぎた事だしそろそろ
         良い頃合いだろ・・)」





    ―客席―



    暦「おい・・やけにさっきから
      静かにパクついてるけど忍・・
      どこか具合でも悪いのか。
      ほら、ドーナツ(ごちそう)の山だぞ」



    忍「いや・・・ちょっとな。
      別にこちらに敵意を感じると
      言った訳でもないので
      あえて黙っておったが。

      ・・吸血鬼が()る。それも、
      二人じゃ。どっちもその気に
      なればこの国どころか世界が
      危ない位の程度のが・・・二人じゃ」



    暦「っっ!!!??」
      ブボッ!!


    ストローで飲んでいたアイスコーヒーを
    コップの底から盛大に吹上げ、
    顔面に自らが噴いたコーヒーの
    逆噴射を喰らう暦。


    暦「ッァ・・・!!!目が・・!
      目がぁぁ・・・・!!」
      ヘァァ(ノД`)ァァ・・!


    忍「情けない。それくらいで
      慌てふためくなお前様よ。
      大佐の物真似もやめぃ。似とらんわ」
      チッ



    暦「そんな事よりおまッ・・!
      吸血鬼だって!?何で・・いや、
      何処だ!?この店内か!?
      吸血鬼のハンター、じゃなくてか?!」
      キョロキョロ





    忍「だから落ち着けというに。

      ・・・もしそうだったら幾ら
      儂とてこうも落ち付いてドーナツを
      食して居られるか。ソレを今
      こうしてまじまじと察知しようと
      していたんじゃろうが。」




    暦「お前の感覚でも正確な所在が
      わからないのか・・?それだけ
      大きな力を持った奴なのに」



    忍「・・・感覚が妙なのじゃ。
      一体は安定しているが・・
      もう一体はまるで不明瞭に・・
      それこそ“どこにでもいるが
      どこにもいない”と言った様な・・
      不自然な力を発し続けて居る。
      そこいらじゅうで明滅するようにの。

      そっちに暈されて上手く所在が
      掴めん。・・しかし明確なのは・・」
      モグ



    出来立てから少々熱が逃げては居る
    ものの、それでも食べごろの硬度を持つ
    オールドファッションにその八重歯が
    突き立てられる。


    忍「連中間違いなく此方には気づいて
      おるが・・一切の敵意も無い。
      何かおっぱじめようという
      強い意志の様なものも感じない。

      まあ儂個人、いや個鬼と言うべきか
      ・・そんな人ならざる立場として
      気になるのは・・」



    暦「・・・・」



    忍「向う方の大本の眷属じゃな。
      これだけ真祖に近いとなると
      話くらいはしてみたかった
      物じゃが・・まあ出先で偶々
      すれ違った程度の縁では・・
      もう二度と会う事もないじゃろ。
      (モグムシャ)
      これは恐らく海の向うから
      来ておる感じだしの」カッカッカ



    暦「(コイツがこうして冗談でとはいえ
      笑っていられるって事はまあ
      そこまで大事じゃ無いんだろうけど
      ・・しかしそれでもな・・・)」
  15. 15 : : 2014/12/12(金) 03:27:39



    暦「お前がまたここに来たいって
      言うから来てみたが・・散々だな。

      また勝手についてきた八九寺とは
      お決まりの様にはぐれるし。
      あいつには迷子の呪いでもかかって
      るんじゃ無いのか(溜息)」




    忍「いや・・あの幼女が正に
      それじゃろ。何を言い出すかと
      思えば・・」



    暦「でももう地縛霊から昇進したって
      聞いたぞ。もう蝸牛としての
      性質は・・・」




    忍「それでも未だ・・まだお前様を
      初めとして“見える者”にしか
      見えぬじゃろうが」モグ・・



    暦「(溜息)ソレがあるからな・・
      どれだけ効果が期待できるか
      分からないが・・今日は例の
      アレに頼るとするか・・。

      この街に我が家に悩み多き人が
      多いなら・・何とかなる
      可能性は大きい。おっと来た」ガタッ


    椅子から立ち上がる暦。



    忍「む。何処に征くお前様よ。
      まだドーナツが・・・!」
      アセアセ



    暦「ちょっとサービスカウンターの
      場所聞くだけだ。何処にも
      行かねえよ。」







    コツ・・コツ・・





    リヴァイ「・・・・・・」




    暦「あの・・すみません!ちょっと
      いいですか店員さん。」




    リヴァイ「(昼休憩中だがまあいいか。
         しかしアレだけ買った
         ドーナツを・・ほぼ幼女が
         貪ってやがる・・相変わらず
         変わった客だな・・・)
         ――何か。」


    暦「ここって、サービスカウンターとか
      どこにあるか分かりますか?
      あの・・、ほら、迷子放送の受付
      とかしてくれそうな。」


    リヴァイ「・・それなら一階のコンビニ
         付近出入り口の傍だが・・
         どうせ今からそのコンビニの
         ATMに行く用がある。
         代わりに言伝してきて
         やろうか?」




    暦「あ・・・・!いや!いいです!!
      場所さえ分かればその・・!
      それにそっちに頼みつつこっちも
      少し探してはみるつもりなので・・!
      本当、休憩中なのに失礼しました!」




    リヴァイ「ぁあ・・頑張れよ。」



    ・・・・・・・・・と、そこで
    何かを思い出したといった感じに
    此方に踵を返すリヴァイはこう続けた。








    リヴァイ「その探してる迷子ってのは
         ・・でけえリュックサック
         か何かを背負ってるのか?」



  16. 16 : : 2014/12/15(月) 02:54:56





    ―ドラッグストア・イサマヤハジメ・休憩室―







    ハンジ「よし!へし折ってやった!!!
        ダウンさえ取れりゃ楽勝だな!

        ぺトラ!!そのままドグマを
        降りて槍を使え!!さっき
        外した分、へし折った
        槍でやり直すんだ!!
        
        ケツにその痛そうな形状の槍を
        ねじ込んでやれぇぇぇ!!」
        ウハハハハ!!!(カチャカチャカチャ)



    ペトラ「ハンジさん近接なんだから
        やっちゃって下さいよ!!
        さっき行き急いで外したの
        ハンジさんじゃないですか!!」



    ハンジ「えぇ~・・反対側に槍
        落ちちゃったから面倒臭い!
        ま、別に回さなくても
        それはそれでいけんじゃね!?」



    ペトラ「ダメですって!それだけで
        確実に時間はその分縮むん
        ですから!!縮むと分かってて
        やらないなんて非効率的
        過ぎます!!」ジカン・モッタイナイ!



    ハンジ「何だよもぅ、
        ペトラの効率厨~
        もったいないオバケー!」
        ブゥブゥ



        (ピンポンパンポン~↑♪)

    毎度御来館誠に有難うございます。



    館内のお客様に迷子のご案内を致します。
    身長140cmぐらい、髪を二つに縛り、
    大きなピンクのリュックサックを
    背負った、2じ・・・(あ、アレ?;ゴソゴソ)

    11,2;歳くらいの女の子;、

    八九寺 真宵(はちくじ まよい)ちゃん、

    八九寺 真宵(はちくじ まよい)ちゃんを見かけた方。
    お兄さんが探して
    おられます。御心当たりの方は

    一階サービスカウンターまで
    お願いいたします。



        (ピンポンパンポン~↓♪)







    ハンジ「おお??珍しい~な!ここの
        館内放送でしかも迷子なんて
        初めて聞いた気がする!」
        カチカチ☆



    ペトラ「まあ・・まず迷子になる程
        入り組んでませんし。
        ・・・って大きなピンクの
        ・・・それに二つ・・・
        ツインテールってもしかして・・」




    ハンジ「どうしたペトラ??弾幕薄いよ!
        小熊さんキレだしてなんか
        BGMがいかにもヤバ気な
        調べに変わってんだけど」
        ア、トンダ コノガタイデトベンノ!?



    ペトラ「あ”!!ハンジさん!!
        ハンジさんの立ち位置ヤバい
        です!!モドリ球有ります!?」
        ガバァ!!




    ハンジ「持ってきてるワケ無いじゃん!
        どうせコイツここから
        動かないんでしょ??」




    ペトラ「なら急いで上に上って下さい!!
        余裕あったらキャンプ待機で!
        私が良いというまで・・・!!」




    ハンジ「うをわっ!!何だ何だ!!
        愉快にクルクル回りながら
        まるでシャンパン掛けみたいな

        ・・・・・あっ」



    [所持金が11800z減りました]

         Σガコン




    ハンジ「・・・・・」




    ペトラ「ドンです。まだ一回ですから!
        余裕ですから気にしちゃ
        ダメですよ!」


  17. 17 : : 2014/12/15(月) 02:58:42





    ― 一階コンビニ ―




    リヴァイ「(転居に際して使った
         ばかりだからな・・こうも
         立て続けに賢者の遺産を
         崩すのは気が引けるが・・
         しかし日に干すより綺麗に
         なるというキャッチコピーは
         正直見逃せねえ・・悩むな)」


    ATMにて普段は貯金以外に決して使わず、
    その存在を脳内から抹消している
    口座の残高確認画面を睨むリヴァイ。


    どうやら新品の清掃用具家電の
    購入へと踏み切るに至ってその
    貯金を崩すべきかどうか悩んでいる様子


    これが食料品などなら一切の迷いなく
    安価切り詰めを決行するのだが
    こと身の回りの衛生管理に関わる物と
    なると一気にその購買意欲が逆転して
    しまう。それがこの
    リヴァイ・アッカーマンという男だった。



    リヴァイ「(取り敢えず昼だな・・地下の
         スーパーで総菜パンでも
         探してくるか。昨日からの
         残りがあれば運良く値引き
         とも出会えるかもだしな・・)」




    リヴァイ「しかし・・・変わった名前
         だな・・はちくじ・・・?
         とかいうのか。中々聞いた
         事もねえ。まあ年の頃から
         してアナウンスの内容位・・」




    エスカレーターを降りたその視線の先に
    まず飛び込んできたのが・・・・





    八「お、おかしぃですね・・・
      一階ですよね。一階・・・一番下の
      階の筈なのに・・・幾ら回っても
       何処にも“さーびすかうんたー”
      なる物は・・・・」ウムム・・・





    リヴァイ「・・・・・」



    居た。こんなオチを少しも考えなかった
    訳ではない。・・が、しかしお決まり
    過ぎるパターンだ。それも本気で当人は
    慌てて居るにもかかわらず、


    アレだけ目立つ荷物を背負った小児を
    買い物に行き来する主婦や他テナントの
    パート従業員やらは、目にも留めようと
    しやがらねえ。視線すら寄越さないのは

    気が利かないとか薄情とかではなく、
    本当に気がついて居ない様にしか
    見えなかった。

    他人に頼ろうとしないのもまた、
    あの歳の頃によくある悪い癖だ。



    八「え、ええと・・館内図館内図・・」





    エスカレーター付近をぐるぐると
    徘徊し、その昇降部見取り図を
    凝視する幼女。・・が、しかし




    八「B1。まちがいありません・・
      この、頭文字のBが何を意味するかは
      存じませんが・・とにかく1です。
      ここは1階の筈なのです・・・それが
      何故・・・・!」ウヌヌゥ・・・
      


    その図を見ても一向にここが地下売り場
    という場所である事を認識できない
    様子だ。きっとこの歳になるまで
    地下があるような建物に連れてこられた
    事もあまりなかったのだろう。



    そもそもB1の“B”がBasement(地下室)という
    単語の略である事など普通に
    知らなくても支障なく生活できる
    昨今、その意味を知っている奴の方が
    小数派だろう。
  18. 18 : : 2014/12/15(月) 03:05:19


    流石に見かねた俺は
    その案内図を凝視しつつも
    己のツインテールを右へ左へと
    まるで日光を受けて勝手に動作する
    人形のように傾げ続ける幼女に
    声を掛けた。



    リヴァイ「・・おい。迷子の幼女って
         のはお前だろ。名前は
         確か・・・」



    八「!!?」



    いきなり声を掛けられ、その身を硬直
    させる幼女だったが・・何か様子が
    おかしい。案内図を凝視するその
    姿勢を正そうとせず、声を掛けた
    此方に顔を向けようとしていない


    リヴァイ「おい・・・聞こえてんのか」



    八「こ・・これはこれはリヴァラ木さん。
      私の方からこれより出向こうと
      していた最中に奇遇デスね。」
      ダラダラ;


    リヴァイ「・・・惜しい間違え方だが
         何処で俺の名前を知った..
    八「スミマセン、噛みまし・・って、え?!」



    何かを待っていたような受け答えを
    思い切り外した幼女だったが、
    昼休みが逼迫している俺にそのような
    受け答えに追及する時間はそれほど
    無い。故にこの場に於いて必要な
    言葉だけを述べる。



    リヴァイ「お前の保護者ならさっきまで
         この二つ上の階の改札
         横でドーナツ食ってたぞ・・。

         金髪の幼女とな。
         まあ放送があったって事は
         サービスカウンターまで
         行けば会えるだろ。
         ついて来い。」



    八「い、いえあのちょっと阿良々木さん!?
     予想外の搦め手と異様に渋めの声は
     正直かなりの不意打ちといいますか、
     それにしては冗談があまりにも・・・」
     ババッ



    そこで初めて此方に振り返り
    俺の顔を凝視した幼女の顔が凍り付いた。



    八「あ・・あ・・本当に
      リヴァラ木さんでした・・・・!」
       (;川゚Д゚)



    リヴァイ「・・・・?」



    正直この幼女のテンションが今一
    理解できない俺だったが・・
    此方からサービスカウンターを
    目指す理由はその場で運良く
    解消される運びとなった。


    暦「こんなとこに居たのか・・まあ
      お前の事だから地下階を
      知らないんじゃないかと一応
      探してみて正解だった・・・」



    先程のアホ毛の学生だ。
    何故か金髪幼女の姿は傍に見受け
    られないが、どこに居るのだろうか。



    八「うゎぁあ!!セルレ木さん!!
      私、私、今しがた非常に恥ずべき
      痛恨の人違いをしてしまった
      ばかりで顔から火がでそうな
      気持ちで一杯です!!!!!」ガバァ!!


    そう叫びつつその胸の内に飛び込む
    ツインテールの幼女。



    暦「おー、よしよし、怖かったな。
      もう大丈夫だ。・・って、

      流れにのってさり気なく
      噛ましてきたが・・人の名前を
      某ハンティングアクションゲームの
      パッケージモンスターみたいな
      呼び方するな。僕の名前は
      阿良々木だ。」

      

    八「いえいえご謙遜を。逆立った
      立派なトサカなど瓜二つでは
      ないですか。」


    暦「最早弁解すらしようとしねえ・・」
  19. 19 : : 2014/12/15(月) 03:10:54


       
    八「しかしまさか本物のリヴァラギさん
      にこの場でお会いできようとは
      ・・これが巷に聞く現パロと
      言う物なのでしょうか・・」



    暦「何言ってんだお前・・・;あ、
      そういえば店員さん・・
      お前の姿が普通に見えてた
      みたいだけど・・・

      ・・・・ってあれ」









    ―総菜パン売り場―

    リヴァイ「(無事再会できたようなら
         何よりだな。ちゃんと
         無事見つかった折を
         一階まで知らせに行って
         くれればそれ以上何も
         心配は無いんだが)」



    リヴァイ「・・・コロッケパンしか
         残ってねえが・・まあ
         ミスドの昼に足す一品
         としちゃ充分か・・・」
         パサッ・・・




    ――ペトラとの約束の時間まで、
      現時点で残りおおよそ半日・・・






    ―ドラッグストア・イサヤマハジメ―



    結局あの後、焦りに焦り、
    ペトラの制止を振り切った末に
    巨龍砲の不発、それに相次ぐ形で
    2回の猫タクシー乗車を利用した
    事により、クエストを失敗して
    無為な昼休みを過ごすことになった
    ハンジ、そしてその随伴者
    ペトラの両名であったが、

    そこは流石の人格者。ハンジの
    独断先行を諭すような姿勢は
    ペトラには一切なかった。


    ―レジ―




    ハンジ「・・・・」トボトボ・・・


    ペトラ「ホラホラもう...いつまでしょげて
        るんですかハンジさん・・・。
        お客さんに辛気臭い顔を
        見せちゃダメですよ!?
        もっとこう、胸をはって
        いつも通りにしてくださいって」




    ハンジ「張っても相変わらず平面な
        お胸ですが」ズゥゥン・・・




    ペトラ「・・・^^;」




    ハンジ「相変わらずペトラが
        レジ入ってる時はずぅぅっと
        店内を徘徊してた客が、
        
        いざ私がレジに入替わると、
        見計らってたように
        持ってた籠に箱ティッシュと
        小さな長方形の商品を放り込み
        つつレジに駆け込んでくる、
        そんな私ですが!!!」カカッ!!
        (ノД`)・゜


  20. 20 : : 2014/12/15(月) 03:12:50



    ペトラ「自虐的すぎます!!(涙)
        第一それは、考え過ぎですよ!
        きっと外見的にもとっつき
        易そうなハンジさんの人柄が
        そうさせるのであって・・・
        けっして性別的な意味では・・!」




    ハンジ「とっつき易さ・・ね。フフ・・;
        ミケがレジ入ってる時よりも
        圧倒的にアレを買いに来る
        男性客が多いだけでなく、

        しかし何故か女性の客は
        全く私の入っているレジには
        ソレを持ってこないのにも
        関わらず・・?本当にそうだと
        言い切れるのかな・・?うん?
        ペトラ君・・・」ウフフフ・・・;



    ペトラ「(眼鏡の奥の目が完全に
         死んでる・・・・;)いえ、あの、
        そもそも女性がそういうの
        買っていく事自体、薬局じゃ
        稀ですって!!ホラ、最近は
        通販で済ませちゃうことだって
        多いとか!!」ネ?!ソウデスヨ!!



    ハンジ「フフ・・フ・・;知ってるのさペトラ。
        私が入れ替わるまで棚に
        目一杯並んでた極薄の
        特殊素材系のアレが・・!
        化粧品売り場にしかいなかった
        筈の客足と共に次の休憩までに
        見事に目減りしていた事をね
        ・・・・!この私を上手く
        誤魔化せるとでも思って
        居たのかね・・・!」




    ペトラ「なんでそういう所だけ目敏く
       チェックしてるんですか!!(涙)」



    ハンジ「立場上当然だろ・・?!
        常に在庫チェックは怠んない
        ようにしなきゃ。ただでさえ、
        駅中って立地条件上、
        “会計がなされてないのに”
        在庫が減ることだって珍しくは
        ないんだから・・・」


    ペトラ「ま・・まあそれはそうですけど」



    そう言いつつ、売り場一帯を眺める
    ペトラ。・・・そう、駅中という
    人の出入りが煩雑なこの店内では、
    そうした不貞の輩が後を絶たないのも
    事実である。

    ・・特に目につくのは、
    体積と値段が比例しない、かつ
    ショーケースに並ばない程度に
    値の張る化粧品類。これらは如何に
    商品箱に防犯タグを貼り付けようとも

    その箱自体を破棄する事によって
    防犯ゲートを通過されてしまう。

    そんな荒々しくも単純な手口で
    持っていかれてしまうのが殆どだ。

    そして売り場では見ている限り化粧品を
    手に取っていても違和感のない
    女子高生や、若年層の女性の来訪率が
    全体の大半を占めているため、
    あまり考えたく無い事ではあるが、
    詰まる所そうした暴挙にうって出るのは
    そうした容姿の者達であるという事だ。



    ペトラ「(カメラを増やそうって言っては
        見ても・・やっぱり色々事情が
        あるのか簡単にはできない
        みたいだし・・)」



    ハンジ「まあ・・うん、ペトラの言う通り
        ではあるかな。ゴメン。ちょっと
        接客態度がなってなかった。
        さっきの独断先行についても
        ホント済みませんでした、
        どうか許して下さい、ペトラ
        軍曹m(__)m」




    ペトラ「いえ、そっちは謝らないで
        下さい(苦笑)別に全然気にして
        ませんから。・・っていうか
        何故軍曹なんですか;」
        
  21. 21 : : 2014/12/15(月) 03:15:52

    ハンジ「そういや今日あんたリヴァイと
        ケータイ買いに行くんだろ!
        いいなー!私も行きたいな!!」
        ♪イイナイイナ!♪○○ッテイイナ!


    ペトラ「華麗にスルーですか・・

        あと著作権対策のつもりなんで
        しょうけど・・そういう伏字
        だとなんか変な風に深読み
        しちゃいますよね・・」



    ハンジ「ペトラのスケベ!!!」
         (*´ω`*)



    ペトラ「・・まあ、否定はしませんけど;
      
        ・・と、そうです、携帯でした・・
        私はハンジさんより上がる時間
        早いですからその足で先輩と
        先に上のショップにいっちゃい
        ますけど・・当然受け渡しまで
        時間少しありますから・・
        その後実はマグロナルドで
        先輩におおよその使い方を
        教えるそのついでに・・・
      
        ラインのやり方も教えて
        しまおうと画策してるんです。
        そこでハンジさんも折角
        ですから合流しません?

        まだ、そこまで無事連れて
        行けるか分りませんが。」
        ケイザイテキニモ ムズカシソウ;



    ハンジ「いや・・・、マグロナルドだろ?
        ・・・多分、あいつ2つ返事で
        行くって言ってくれると思うよ。

        一応あそこはアイツの古巣でも
        あるし・・この時期頻繁に
        顔ださないとうるさい知り合い
        も居る事だし・・ね・・・」チラ



    ペトラ「・・・・?;ちょっと・・
        ハンジさん?^^;
        なんですかその意味深な
        流し目は・・・・!?」
        フアンニ サセナイデ!!?


    ハンジ「ぃいぇえ?何でも??(ニヤニヤ)

        しかしペトラにとってこれは
        避けては通れないいばらの道
        でもあるし・・何より自分が
        挑まなければいけない“敵の
        強大さ”って奴も・・・
        知っておくべき重要な情報だ。

        それについては私も変に
        君を止めようとはしないが」
        チラチラ



    ペトラ「な・・・何なんですか一体
        さっきから・・!
        思わせぶりな口ぶりと
        その明らかに楽しんでいる
        様にしか見えない、
        したり顔は・・!?(敵・・?)」

  22. 22 : : 2014/12/17(水) 01:42:49

    ガタン、



    ハンジ「奴は手ごわいぞ~・・
        何たって属性が大きな壁だ。
        果たしてペトラに勝ち目は
        あるのか・・・」フフ・・
        (カタン!ジャララ・・)レジ小銭補充中..


    ペトラ「ハンジさんってあれですよね
        ~、何だかんだ私を後押し
        してくれる風にしてる割には・・
        何か先輩の事、諦めきれて
        ないって感じですよね・・・

        私、いいように踊らされて
        いつの間にか先輩の腕を
        ハンジさんが引っ張ってたり
        して・・・・(暗黒面)」ズズズズ・・・
        ジトォ・・・


    ハンジ「(ビクッ)ッ!!!?;」

       ガジャッ・・!バラバラ


    ハンジ「ああっ!;バラ銭がッッ」
        アタフタ;



    ペトラ「~~~~?」



    ハンジ「へ、へんなこと言うなよ
        突然!!びっくりして
        ぶちまけちゃったじゃないか!」


    ペトラ「そんなに焦っちゃって、
        まるで図星って感じじゃ
        ないですかもう・・・」
        (溜息)


    ハンジ「だ、だから、な!?
        これはその・・アレだよ!!」
        アタフタ;



    ペトラ「良いですって、そんなの別に。
        何で私が先輩を好きだと
        ハンジさんが先輩に気を
        向けちゃいけないって事に
        なるんですか?

        “ハンジ先輩”が先輩を
        どんな風に思ってるかなんて
        ・・・昨日の様子だけ見たって
        一目瞭然ですから。」



    今はリヴァイをそのように呼ぶ
    習慣が付いたので、混乱を避けるため
    あえて呼ばなくなっていたその呼称で
    ハンジを名指しし、まるで悩める親友に
    向けるかのような優しい眼差しで
    微笑みかけるペトラ。



    ハンジ「ペトラ・・・」




    ペトラ「最近、あまりハンジさんを
       先輩って呼んで無かったですねw」



    ハンジ「あいつは店長って呼ばれるより
        そっちのが絶対喜んでるよ。
        だから、私は別にどうってこと
        ないさ。私は・・・正直
        言っちゃうと、その・・まだ
        リヴァイの事とか・・ぅん..」



    ペトラ「ああ、ほらほら、そんな
        シリアス方面に入らないで
        下さいって。仕事中ですよ
        しごとちゅう!・・・

        ・・・ってアレ・・・」


  23. 23 : : 2014/12/17(水) 01:44:48



    ハンジ「・・・ん?どした?
        ペトラ??」





    ペトラ「あ、あのう、ハンジさん・・?
        今言いかけてた事ですけど;」



    ハンジ「う、うわ!!き、聞かなかった
        事にしといてって!!仕事中だろ
        ホラ、仕事中!!///」
        ガタガタ




    ペトラ「いえ、あの・・もう既にその
        カミングアウト・・・
        いや、じゃあそのハンジさん、
        そもそも・・」



    ハンジ「・・・なんだよ;」





    ペトラ「昨日のお風呂行って
        帰ってくるまで、どの辺りまで
        記憶に残ってます・・?;」




    ハンジ「ちょ・・・オイまさか;
        オイオイオイ!ヤだ!!!!私何か言ってた
        のか!!?正直言うと所々
        記憶抜けてるんだよ!!
        まだパソコンいじってたとこ
        とか、断片的に残ってる
        部分もあるんだけど、その前後
        でお酒入ってた時とか・・

        帰りはリヴァイが買ってきて
        くれたカレー半分こにする辺り
        からしか記憶が・・・」




    ペトラ「whyっっ!!?!?!??」ダンッ
       (カウンター乗り出し)
        



    ハンジ「ひィ!!!?」ビクーン!!




    ペトラ「せ・・先輩と・・・は、半分こ?
        か・・・カレー・・・・を・・?」
        ガクガクブルブル



    ハンジ「う・・・、うん・・あの、
        いや、半分こといっても、
        カレー弁当的なのをだね・・;」
        (COCO壱○屋トカジャナイノヨ)
        ダラダラダラ・・・




    ペトラ「あ、あ~んとかしたんですか」




    ハンジ「す、するわけ無いだろ!?
        アベックでもあるまいし!!」




    ペトラ「呼び方に年季を感じますね・・;
        (アベックって・・;)い、いや、
        それでは・・・同じ付属のスプーンを
        使って食べた訳ですよね・・・!
     
        それじゃ・・それじゃあ
        カッ・・ッカ・・カカ・・・間接ッ・・・
        間接キッ・・・・!!!!////」
        カァァァァ.....!!!




    ハンジ「お、おい、ペトラ!落ち着け!
        素数を数えるんだ!!ブチ切れた
        ババコンガのケツみたいな
        顔色になってるぞ!!!」
        ドウドウ!!!




    ペトラ「フーッ・・・フーッ・・/////!

    ・・・・・クワッ・・!

        で・・、
        どうだったんですかハンジさん
        ・・・?!したんですよね、

        間接的な口付けをッッ・・!」
        ガシィ!!



    ハンジ「(怖ぇよ・・・!;)
       いやだから落ち着いて聞けって!
       私ら、学生時代からパ○コを
       分け合ったりしてるから今更
       間接キスくらい珍しくも
       なんとも・・!(その直前にも
       飲み水でしてるしな!ウン!;)」





    ペトラ「」ドサッ・・・





    その場で熱射病のピークを迎えた
    患者のように崩れ落ちるペトラ。




    ハンジ「ぉわぁあああ!!
        おい!!ペトラ!ペトラァァ!
        目を覚ませ!!!しっかりしろ!!」
        (どんだけ豆腐メンタルなの!)

  24. 24 : : 2014/12/17(水) 01:48:19


    ガクガクガク




    ペトラ「~~~~」ブクブクブク





    ハンジ「口から泡吹いてやがる!!
        き、記念に一枚!!(カシャッ!♪)
        
        ・・・じゃなくて!おいミケ!
        救急車だ救急車!!!早く!」




    ミケ「いや・・、呼ぶ必用無いだろう
       ・・・;救急車の安易な手配は
       良くないぞ・・・」(溜息)



    ハンジ「でも、でもホラこれぇ!!」
        アタフタ;アタフタ;




    ミケ「俺が処置しといてやる。
       ハンジはレジを頼む。・・・
       一応客も店内に居るんだからな」
       ヒョイッ




    そう言い残すとペトラを軽々と
    抱え上げ、休憩室まで運ぶミケ。




    ハンジ「しかし間接キッスくらいで
        大袈裟すぎるだろ・・・!
        っあ、いらっしゃいませ~♪
     
        ポイントカードはお持ちですか」






    ―ドラッグストア・イサヤマハジメ・休憩室―





    長椅子に横たえられ、冷蔵庫で
    冷やされていた冷却シートを
    その右分け髪の下に広がる広めの
    額に乗せられるペトラ。



    それから程なくして・・・





    ペトラ「~~~・・・~っ・・

        ・・・はッ!!!?!」(;゚Д゚)ビクッ!!!



    息を吹き返したように悪夢から
    目覚めるペトラ。汗だくになって
    バネ人形のように飛び起きて
    辺りの様子を伺う。




    ペトラ「はっ・・・は・・・?!
        ひ、、光がっ・・・!!!
        こ、ここは誰、私は何処・・?!」





    ミケ「・・・お前も・・お前だな。
       聞き耳を立てるでも無く話は
       聞こえていた・・・・が・・・」





    ペトラ「あれっえっ!?ミケさん!?
        !?何で・・私たった今まで
        店内・・・!」キョロキョロ






    ミケ「全く気を失う程の話題じゃ
       なかった・・・。お前、近頃
       睡眠が足りて無いんじゃ
       無いか・・・・?」
       (釣銭ミスも2回あったしな)




    ペトラ「うっ・・・;」ギクリ
       (まあ、イベントが近づくと
       色々と時間が逼迫して・・; )




    ミケ「(溜息)事情があるのも理解するが。
       お前がしくじったのをいつも
       何とか帳尻合わせしているのは
       アイツだ。あまり仕事を
       増やしてやらない方が良い。」



    ペトラ「す、すみまセン・・・」
        ションボリ(;´・ω・)


  25. 25 : : 2014/12/17(水) 01:50:25


    ミケ「俺に謝る必要は無い。しかし、
       無事でよかった・・まだ2時間以上
       あるが・・もう今日は上がって
       おけ。その方がアイツも・・安心
       する。

       上がり際には挨拶してってやれ」




    ペトラ「ぅう~・・、申し訳ないです・・」
        トボトボ・・





    ―女子更衣室―




    ペトラ「(流石に昨日あの後岩盤浴の
        蓄熱効果で目が冴えていたとは
        言え・・・、3時まで原稿進めた
        のはやり過ぎだった・・!)」


    カタン・・・



    更衣室とはいっても、季節柄、そして
    アルバイトの服装ということもあり、
    現在は普段のUTにエプロンを掛ける
    だけの、簡易的な物が仕事中の装いで
    ある。その為、着替えには殆ど
    時間はかからない。



    ペトラ「・・・・・・」

    しかし・・・どうしようか。
    ミケさんやハンジさんにはここまで
    心配を掛けておいて・・その上
    大事をとって帰るようにとの気配りまで
    して貰って置きながら、この後
    先輩との約束通り上の階まで
    携帯を見に行くというのは・・


    ペトラ「ぅうむ・・・;」


    悩む。先程の容体の急変は血の流れが
    活性化し過ぎたか脈が落ち着かなかった
    所為か急に来た発作の様な感じ
    だったので(それも充分ヤバイと思うけど)

    今、体調としては別にあと2時間くらい
    出て行っても問題はないんだけど・・

       



    そこまでペトラが考えていた丁度その時。




    ガチャンっ!


    ヒョコッ


    ハンジ「おー、ペトラ!眼が覚めたか
        ・・・いやぁ良かった!!
        (;'∀')
        あのまま救急車に任せるしか
        ないかと覚悟してたんだぞ!!
        そりゃもう見事なバブル光線
        だったからな!!

        ミケから聞いた!早引けすんだ
        って??」



    ペトラ「あ、はい、ええ、その・・・
        念のためにと・・;」



    ハンジ「そかそか!うん、了解だ!
        まあ、あんたの事だから
        この後とかどうしようか
        迷うんだろうけど、折角
        あいつと約束してんだからさ、
        いけるんなら行ってやれよな!
        (笑)それにここでもし
        約束ブッチしたら、お前
        その方が気になって尚更
        眠れないだろw」




    ペトラ「あ・・、は、はいっ!
        有難うございますハンジさん!!
        色々御迷惑もおかけして
        しまって・・・!」ペコペコ;




    ハンジ「謝る事ないって!後は
        まかしとけ!あ、それとね
        ペトラ!」



    ペトラ「?はい・・?」



    ハンジ「あいつ、潔癖症の割には
        そういう所で抜けてる時も
        あるからね、ぶっちゃけ

        間接キスくらいなら、
        狙っていけばお前でも
        容易く奪えるはずだから、
        そう深く考える事ないぞ!」
        ニヨニヨw(*´ω`*)



    ペトラ「は、はいっ!?
        が、頑張って狙ってみます!?//」
        ガバッ




    ハンジ「そーそー!そのイキだ!(ハハ)
        さて・・私はもう戻らないと。

        ・・・じゃ、また後でね!
        それまで上手くやれよ!」
        バイバイキン!



    ペトラ「はい、お願いしますm(__)m
        お先です;」




    ガチャン・・・
  26. 26 : : 2014/12/21(日) 23:16:03



    ―ミスタードーナツ―




    ペトラ「あ、あはは・・お仕事、
        お疲れ様です先輩・・;」



    ガタッ...
    (ハニーチュロ・エビグラタンパイ・スライド)




    リヴァイ「・・・どうしたペトラ。
         約束の時間まではまだ大分
         あった筈だが・・・」
         ッツカ、シゴトハ



    ペトラ「あ、そのちょっとですね・・
        仕事場で色々ありまして・・
        ミケさんの計らいで早めに
        上げて貰えたんです。

        あ、あと(ゴールデン)パイナップルジュース下さい」





    リヴァイ「・・随分とトロピカルなのを
         行くんだな。・・それについては
         全く問題ないんだがまさか
         ペトラお前・・コーヒー
         ダメだったりするのか?」
         キノウ カッテニ カッチマッタガ・・
         


    ペトラ「ッえ!?い、いえいえ!!そんな
        滅相も無い!!コーヒー大好き
        です!砂糖にミルクナシナシでも
        全然イけますから!(ブンブン)

        (しかし・・今迂闊にコーヒーを
        口にすれば・・先輩との携帯
        電話購入の時間中、お口の
        ニホイが・・・・!)」


    リヴァイ「そうか・・他にも聞きたい事は
         あるが・・一応仕事中だしな。
         幾らヒマな時間とはいえ
         これ以上の立ち話は見た目が
         宜しくねえ・・・。
         
         そういう事なら悪いが
         もう少しイートインで
         食い繋いでおいて貰おう。

         この余分な一個は俺からの
         餞別だ。喰いきれなかったら
         持って帰って喰え。
         美味いよな、ハニーチュロ。」
         ガサ・・


    ペトラ「そんな、悪いだなんて、早い時間
        に来たのはこっちの都合
        なんですから、先輩は気にしない
        で下さいって!!;
        
        あ、済みません、有難う
        ございます!!美味しいですよね
        コレ!サクサクしてて(*´ω`*)」
        アタフタ

  27. 27 : : 2014/12/21(日) 23:17:46




    ―そうしてレジにて会計を済ませ、
    二人掛けの席を選びリヴァイの姿が
    見える位置へと腰かけ、パインジュースを
    啜り始めるペトラ。







    ペトラ「(眼福だ・・//よく考えてみれば
        先輩がここで働いているのを
        こうして見届けられる事なんて
        まず無かったしなぁ・・)」ウットリ..






    そうして席に着きつつ至福の
    コーヒーブレイクならぬジュースブレイクを
    堪能しながらも意中の異性を眺める
    自らの視界の外から・・


    不意にこちらに強く突き刺さる視線を
    感じ取るペトラ。




    ペトラ「っ?」フイッ


    その視線は、ペトラの居る
    ミスドイートインスペースではなく、
    通路を挟んで反対側のテナント、
    即ちムーンバックスカフェの
    テーブル清掃を行っている一人の
    従業員から発せられているものであった。






    ???「・・・・・」




    チェーン共通の緑エプロンは当然
    そのままに、その下には白の
    ワイシャツをこれまたカッチリと
    襟元までボタンを締め、

    凡そ色気という物をあまり意識して
    いない様なバッサリと切り梳かれた
    銀の短髪と、不愛想というべきか
    生真面目と言うべきなのか良くも悪くも
    融通の利かなそうな第一印象を
    感じることができる、その眼鏡の奥に
    静かにふせられた半目開きの双眸が・・

    テーブルをふき取る手はそのままに、
    静かにペトラを見つめていた。




    ペトラ「(・・・凄い見られてるけど・・
        知り合い・・じゃ無い筈・・だよね。
        
        アレ・・でもなんだろう・・
        初めて会った気がしない
        というか・・つい最近どこか
        で・・・?)」ゥウム・・



    遠巻きではあるものの、確かに、
    そして明らかにしっかりと
    此方を静視しているその姿は、

    某汎用人型決戦兵器漫画の
    青色が似合う少女の様な存在感を
    放っている。



    ペトラ「(綺麗な銀髪・・あれ地毛
        だったら私ならもう少し
        伸ばすんだけどな・・
        羨ましい・・・(;´・ω・))」


    そう思いながらも・・、互いの
    顔を見ながらのファーストコンタクトは
    これが初となる訳だが、
    実際は“昨晩”ぶりとなる邂逅を
    その場で果たすペトラ。その人物とは
    期せずして・・・後ほどリヴァイの
    都合に付き添う最中に再会する事になる。


    彼女の名は・・・―リコ・ブレツェンスカ


    リヴァイの居室の一つ真下に
    部屋を借りている・・・海月荘の
    同居人である。

  28. 28 : : 2014/12/21(日) 23:22:45




    それから一時間半あまりの間。



    ペトラの時間潰しは、おおよそ
    リヴァイの利用しているとされる
    ssnoteなるサイトの基本概念の
    おさらいに費やされる形となった。


    ペトラ「(成程・・先輩はパソコンメインで
        使ってるって話だったけど・・
        やろうと思えば携帯メインで
        使ってる人もいそうな感じ。

        ・・というか携帯専用の
        フォームもちゃんと作られてる
        みたいだし・・。一応執筆とか
        まだやる時間ないけど
        登録したし・・当面の目標は
        先輩を見つけ出す事・・・!

        先輩当人から投稿物に関して
        直接聞きだせればそれが一番
        手っ取り早いけど・・

        きっとそれは先輩の性格的にも
        ・・そして私個人としても
        無理に聞きだすのは気が引ける。
        
        何とかして手掛かりを
        集めなければ・・・!)」グッ・・



    ペトラ「(それにしても・・まだ少し
        先輩上がるまで時間あるな・・)」
        チラ・・

    携帯を眺め、現在時刻とそこからの
    リヴァイの就業終了時刻までの
    残存時間、そして残りの時間潰し方法を
    脳内で思案するペトラ。



    ペトラ「(・・・、そういえばさっき
        ハンジさんとやってそれ
        っきりだった・・弾薬を補充
        しとかないとまたすぐ
        ハンジさんリベンジに行こう
        って言い出す筈だし・・準備
        しとかなきゃだな。)」


    先程の昼休みで中断したままの
    3DSを再び開き、何時でもハンジの
    手伝いに随伴できるだけの装備を
    整えにかかるペトラであった。


    ―小一時間後―



    リヴァイ「長く待たせちまったな。
         早速向かうか・・・」



    ペトラ「いえ、こっちこそ早くに
        押しかけてスミマセン!あと、チュロス
        有難うございます!!」パタン




    ―駅中・改札通路―





    リヴァイ「そのピコピコは・・・ハンジも
         大分入れ込んでたな。
         面白いのか?」
         ハヤッテンナ



    ペトラ「(ゲーム機をピコピコって言う人
        リアルで初めて見た!;)
        ああ、いえ私もハンジさんに
        勧められて始めたんですけど・・
        まあ、面白いといえば
        面白いですよ。」



    リヴァイ「・・そうか。アイツの御守
         は手が掛かるだろうが・・
         まあ、程々に相手を
         してやってくれ。アイツも
         大分お前を気に入ってる
         みたいだしな・・・・。

         最近のアイツを見ていると
         いつもお前の事を楽しそうに
         話してる。時々行き過ぎた
         事もする奴だが・・アレで
         そんなに悪い奴でもない」


    ペトラ「・・あ、ハイ!私の方こそ
        ハンジさんには
        いつも助けられてますし・・!

        確かに時折暴走する事は
        昨日みたいにありますけど・・
        それでも私にとって頼りにも
        なる、自慢の先輩です・・!」



    リヴァイ「・・・そうか。直接本人に
         それを言ってやればさぞかし
         喜ぶだろうが・・あんまり
         テンションを上げ過ぎると
         大抵そのあと調子に
         乗り過ぎてポカをやるからな。
         
         奴の事を考えるなら面と
         向かっては言わないでおいて
         やれ。」


    ペトラ「・・はい(笑)」
  29. 29 : : 2014/12/21(日) 23:25:24



    ―mocomoショップ―



    ペトラ「一応私が一通り一緒に
        やりますから、先輩は前以て
        用意してもらった確認書類と
        印鑑とか出せるようにしといて
        下さいます?」
        (番号札抜き取り)




    リヴァイ「ああ。任せる」






    そこから2時あまり、駅中という事も
    あり、少々時間を取りながらも
    遂に念願の(用途はネット接続だが)
    携帯電話を手にしたリヴァイ。

    機械類に関しては家電以外、かなり
    疎いリヴァイであったが・・
    基本動作とタッチスクリーンへの
    適応性は意外と高い物であった。


    ―駅中・改札通路―


    ペトラ「いやー・・、とうとう
        携帯デビューですね先輩!」



    リヴァイ「パカパカを経ずしてこの
         型の端末を自分で手にする
         事になるとは思わなかったが
         ・・・脱帽だな。ホントに
         こんなモン一つでネット回線
         の橋渡しになっちまうなんて」


    そう言いながら、つい今しがた
    自らの手中に収まった携帯端末の
    画面フィルタを指先でなぞり、
    その外周を繁々と眺めるリヴァイ。




    ペトラ「あ、後ですね先輩、もし時間
        あったら・・、昨日言ってた
        その・・ラインとかのやり方を
        教えるって言うのもあるので、
        この後…マグロナルド行きません?

        ハンジさんもそっち
        向かってるみたいなので・・」

        

    リヴァイ「いや・・その前にまずは
         コイツだ。」


    ペトラ「・・?はい?」


    リヴァイ「さっきの店にも品揃えは
         そこそこあったが…
         
         もう少し多めに品数がある
         場所で吟味したい。
         こいつの防傷カバーと
         画面フィルタを揃えとき
         たいんだが」


    ペトラ「(流石先輩だ・・普通
        始めてこういうの手にした人
        って機械にばかり目が行って
        直ぐにそっちに意識が向く
        事って少ない物だけど・・)     
        了解です・・!じゃまず
        先に一緒に電気屋行きます?」


    リヴァイ「そうだな・・」




    ―そうして電気店巡りを経る事
     更に小一時間。一足先にマグロナルドに
     到着し、単身時間潰しに勤しむ
     ハンジを置いて・・・ペトラの至福の
     買い物タイムは続いた。


  30. 30 : : 2014/12/21(日) 23:31:21




    ―マグロナルド―







    マルコ「いらっしゃいませー・・
        ・・・あ!へい・・じゃなくて
        リヴァイ先輩!お久しぶりです!」



    リヴァイ「おう・・変わりないか。」






    マルコ「いえ・・、あの、聞きました?
        人事異動もあって・・まず
        エルヴィン店長が都内に
        移りましたよ?」




    リヴァイ「・・何だと?・・・おい、
         って事は・・まさか今・・」



    バタンっ



    ペトラ「っ?!」


    言いかけたリヴァイのセリフを阻む
    様にしてカウンター横の手押し扉が
    跳ねる音がその場に響いたかと
    思うと・・・





    イザベル「ヒャッハー!リヴァイ兄貴!!
         よく来たな!!最近全然
         来なかったじゃん!!
         
         でもまあ、限定期間に
         間に合ったから良しと
         してやる!さっそくだけど
         注文はグラコロしか受付け
         ないからな!グラコロ喰え
         グラコロ!!」ムギュゥ・・




    ペトラ「!??、!!?ッ」




    ――飛び出して来たのは一人の少女。



    その身の丈はどう見ても小中学生程度
    にしか見えず、おまけに顔立ちも
    その位の歳の頃としか見受けられない
    が・・、その出で立ちは間違いなく
    店員のそれである。


    しかし厳密に言えば
    直前にリヴァイが会話していた
    アルバイトの青年とは異なる・・
    所謂店長、マネージャー用である
    ベストに帽子という組み合わせの
    制服をその身に纏っていた。



    リヴァイに抱き付きつつ
    その顔面に頬ずりをしようと
    顔を近づけてくる謎の少女。

    ・・しかし
    済んでの所でリヴァイの片手に
    頬を押し退けられ、その頬ずりは
    かなわぬものとなっている。



    イザベル「ぁ兄貴ぃ~」グリグリ



    リヴァイ「引っ付くな。とっとと
         離れやがれ・・!」
         グギギ・・!


    その身長は外見年齢に反せずやはり
    低く、この歳では大分低身長と
    いう事になるリヴァイよりも
    さらに低い。擦り付ける顔面と共に、
    短く束ねられたツーサイドアップの
    赤毛を左右に暴れさせている。
  31. 31 : : 2014/12/21(日) 23:35:13





    リヴァイ「おい・・・その恰好を
         してるって事はお前が
         晴れて正社員になって此処を
         引っ張るリーダーに抜擢
         されたって事だろう・・?

         この接客はマニュアルには
         無かった筈だ。

         あと、仮にも飲食店なんだ。
         顔面を客に密着させようと
         するなんざ常識外れにも程が
         あるだろ・・・!」ググッ・・



    イザベル「ふぇふぁふぁ・・((フハハ・・))ぁいファファあず((相変わらず))
         アニふぃファ((兄貴は))ふぇへふぁふぁへ・・!((照れ屋さんだぜ・・!))
         フガフガ




    ペトラ「あ、あのぅ・・せ、先輩??
        その、方・・は?一体。
        今兄貴って単語が聞こえた
        ような気がしたんですが・・・」
        (;'∀')




    そのペトラの問いに答えたのは、
    リヴァイでも、それに今以て
    抱き付こうとする力を緩めようと
    しない、謎のマネージャー衣装を
    身に纏った少女でも無かった。


    その問いに答えたのは・・・


    ハンジ「・・・・兄貴っつってるけど、
        兄妹とかじゃないよw従姉妹
        でもない。そいつは私と同じ
        リヴァイの同級生で・・・、
        まあ、言ってしまえば、
        私よりそいつと付き合いの長い、

        所謂“osananajimi”(幼馴染)って奴さ。」




    時間の関係もあり、まだ閑散としている
    店内奥から、ひょっこり顔を出した
    ハンジであった。





    ペトラ「おっ・・・・?!お・・・!?」
        Σ(;^ω^)




    ハンジ「お・・・?(^ω^;)」






    ペトラ「幼馴染ぃぃぃいい!?」
       (背景に岩場に打ち付ける荒波)





    ペトラ「(いや・・・それもそうだけど
        まずそれよりも・・・!)」
        ババッ!!




    イザベル「・・?」




    ペトラ「っえ・・、あの、“この子”
        が・・・え!?先輩と
        同学年・・・!?!冗談ですよね!?」



    イザベル「ぁんだ~?おい兄貴、
         なんだよこのシツレーな
         娘は!(; ・`д・´)」ジトリ





    リヴァイ「客に突然ハグしにかかる
         自分を差し置いて失礼とはな。
         外見はともかく、その
         接客態度じゃそう見られても
         仕方ないだろ。もう少し
         勤務態度を改めたら
         どうなんだお前・・(溜息)」



    ペトラ「(せ・・先輩が否定してない・・!)」


  32. 32 : : 2014/12/21(日) 23:39:23




    イザベル「客が兄貴じゃなきゃこんな事
         する訳無いだろ!?それくらい
         俺だってフンベツつけてるぜ!」
         ( `ー´)b グッ



    リヴァイ「そういうのは分別とは
         言わねえよ」キッパリ




    マルコ「あ、あの・・・ここでごたごた
        しても、他のお客様にアレ
        なので・・、まず注文伺って
        も宜しいですか?」(;・∀・)



    ペトラ「ハッ・・!そ、そうですね!」
        

    リヴァイ「おら・・、お前より時間帯
         責任者のアイツの方が
         余程クルーとしての自覚が
         しっかり持ててるぞ。」スッ・・



    イザベル「へいへい・・。せぇっかく
         久々に会えたって言うのに

         ・・ほら、兄貴。グラコロ
         そっちの奴の分も私が出して
         やるから喰ってけよな。
         セットのドリンクだけ
         マルコに言ってくれ」


    リヴァイ「それなんだが・・今、リアル
         ではシーズンだが・・
         作中(ここ)じゃ夏の期間限定中だろ・・
         それに何故そこまで頑なに
         何日も何時でも(いつも いつでも)俺にグラコロ
         を喰わせようとするんだ。
        
         何故かはわからんがその
         ネーミングが俺はあまり
         好きじゃねぇんだがな…(チッ)」
         オレハ アイスティー。    
         


    ペトラ「あ、私オレンジジュースで
        お願いします!」




    イザベル「ウマいもん勧めるのは当然の
         事だろ?それに好き嫌いは
         良くない事だぜ兄貴!

         普段の兄貴の食糧事情なんて
         たかが知れてんだ!どうせ
         あのししゃもしか食って
         ねーんだろ?!揚げ物喰え!!☆

         あと、期間限定については
         俺の気分だ!俺がここの店長
         なんだからいつグラコロ
         出したって問題ないね。
         ・・だろ?兄貴!」ニヘラ



    リヴァイ「いや・・その理屈はおかしい。
         あと現実的に言うまでも無く
         不可能だしな。

         それとししゃもじゃぁねえ。
         めざしだ・・・・。

         魚を差し置いて
         コロッケにそれ以上の栄養価
         があるとお前は本気で
         思ってやがるのか・・」



    ペトラ「(いや・・その魚オンリーでも
        すこし栄養的に厳しいと思う
        けど・・・;)」
  33. 33 : : 2014/12/22(月) 02:56:46


    ~現在公開可能な情報㉒~





    賢者の遺産




    リヴァイ・アッカーマンの全財産に
    通常カウントされず、普段は記憶の
    錠前を掛けた、半ば忘却の彼方とも
    言える記憶領域の奥地に仕舞われた
    隠し財産。4桁の暗証番号を入力する事で
    預金残高の確認と引き落としができる。
    (暗証番号:9090(キレイキレイ))



    要するにヘソクリ。



    給料日毎に定額、更に予定外の
    残業などで通常より多い分の手取りは
    全てこの口座へと滑り込む。その
    創設は小学生最初に所得したお年玉の
    全額預金から始まっている為、
    総残高はそれなりである。


    ・・・ここまで見ると、見様によっては


    “なんだ、全然生活余裕なんじゃね?”


    ・・と、通常の人間なら思う筈。


    しかし彼もやっぱりというか
    何というか、この話の中に於いては
    アッカーマンの系譜の一部で有り、
    その金銭感覚も全くと言っていいほど
    常人とは掛け離れたものである。


    端的に言って、記憶にロックでも
    掛けておかなければ一週間も
    しない内に、大型電気店の
    ポイントカードに高機能食洗器が
    一発還元購入できる位のポイントが
    積算される程の買い物をやってのける
    浪費癖の持ち主。
    (清掃、衛生用品限定)


    ジャンルの違う白物家電が
    買い揃えられるくらいならまだ
    良い方で、最悪の場合機能性の
    微々たる差のみでまだ買ったばかりの
    物があるにもかかわらず二台目の
    掃除機を追加購入するという
    快(怪)挙を成し遂げた事もある
    正真正銘の変人である。
    (それも使う環境は実家住まいであった
    ので当然実家の掃除であり、既に家には
    リヴァイが購入した2台のサイクロン式
    の他に一台旧式の物がある。
    全てを日替わりで使っていた。)


    余りにも深刻な問題に事態を
    重く見たハンジが、リヴァイに
    施した対策が、“ふしぎなくすり”
    による記憶の改竄である。

    ・・事もあろうか、既に忘れ去られて
    居てもおかしくない、ハンジの
    特性でもある、SSにありがちな
    薬学スキルによって生成した
    怪しさ満点の薬を何の躊躇も無く
    (そしてロクなテストも行わず)
    リヴァイに投薬したのである。

    結果は奇跡的にというか、ご都合主義的
    にというかうまく行ったものの、

    それでも尚、未だに画期的な清掃家電の
    新商品が出る度に、購買意欲に
    奮い立たされるリヴァイの強い
    潔癖願望の前には薬の力ですら
    完全にそれを抑えきる事が出来ず、

    度々記憶のロックが解けてしまう
    事がある。老後の積み立て、
    という堅実な積立理由もあるにはあるが、

    リヴァイ本人、割と本気で自分が
    いつ死ぬか分からないと思っている
    人間であるため、その様な時が
    来た場合には相続の問題なども
    考慮して、使い切ってしまう
    可能性も大きい。


  34. 34 : : 2014/12/22(月) 03:00:28









    ~現在公開可能な情報㉓~






    イザベル・マグノリア





    リヴァイの同級生にして幼馴染。


    驚異の童顔3?歳。というかリヴァイと
    一つしか違わない。


    リヴァイとの交流は、小学生低学年から
    ・・と、ハンジよりも深い。

    童顔だけでなく身体的(精神的にも)
    な肉体年齢もどうやら間違いなく
    12~3歳で止まっている様子だが、
    戸籍上、そして実年齢にしてやはり
    リヴァイ同様の年月を生きている事に
    なっている。

    これには転生パロなりの色々と
    複雑な事情が絡むようだが、本人達は
    あまり気にしていない様子であり、

    又、見た目がこんなでも、戸籍上年齢が
    とっくに成人を迎えているという事で
    人徳や仕事のやる気等を鑑みられ、
    しっかりマグロナルドの店長という
    職務にも就任できている。
    (しかし、同僚の社員マネージャー
    であるファーランの協力が無ければ
    そこまでの職には到底能力的に就任
    できなかった模様。)


    先述の通り、現在リヴァイが
    元働いていたマグロナルドの店長を
    務めており、店長という肩書は
    取り敢えず持っているものの、
    大体の資材管理、シフト調整、
    その他店長職の頭脳を使わなければ
    できない仕事はリヴァイ同様に
    幼馴染であるファーランが行っている。


    幼馴染という特権属性を持つ為
    ペトラの強力なライバルになるかと
    思いきや、実のところ彼女にはあまり
    リヴァイに対する恋愛感情はなく、
    寧ろ本当の兄妹の様に慕っている。

    そんな事情を知った上でハンジは
    横合いからペトラに危機感を持たせる
    言動を繰り返して楽しんでいる模様。



    何故か“グラコロ”を頑なに推し続け、
    冬季限定のメニューの筈が、彼女が
    担当しているその店舗でのみ、
    一年を通して購入できるという、
    (信じられないことに朝メニュー
    時間にも、グラコロだけは
    提供の姿勢が整えられている。)

    正に全国チェーンの法則を無視した
    謎のシステムが機能している。

    その理由(元ネタ)は恐らく原作スピンオフを
    注意深く観察しないと分からない
    かもしれない。

  35. 35 : : 2014/12/30(火) 01:07:00





    イザベル「ま、とにかくだ!これから
         コロッケ揚げるからメガネの
         とこで待っててくれよ兄貴!
         出来立てのアツアツをもってく
         からな!」ババッガタッ


    そう言い放つと、二名分のトレーを
    取り出し、その上にそれぞれ
    オレンジジュースとアイスティー入りの
    カップを乗せると1番、2番の
    番号が入った道化風イメージキャラクターの
    描かれた立札を乗せてリヴァイ、
    ペトラに差し出すイザベル。




    イザベル「兄貴は砂糖もミルクもレモンも
        いらねんだよな!」





    リヴァイ「その通りだが・・お前、
         仮にも今は1クルーと客の
         間柄だろ。分かってても
         注文取る段階でお前が
         聞いたらどうなんだ・・」



    イザベル「細かい事いーなって兄貴ィ~!
         裸の付き合いも経て来た
         仲だろ~~!!?」
         ピョンピョン バタバタ




    ペトラ「ハダッッッッ・・・!!!!!」
        キャァァァアアアアアア/////////
     (沸騰完了間近のケトルの噴出音)





    リヴァイ「恥ずかしい事を言ってんじゃ
         ねえ。あとカウンターに
         乗り上げるな。向うで
         待ってるからな。お前は
         大人しく店長室で座ってろ。
         どうせファーランからも
         普段はそう言われてるんだろ」


    マルコ「・・・^^;」




    ペトラ「(ナ・・何・・?!この、凄まじい
        爆弾発言を投下されて尚冷静に
        していられる先輩の余裕は・・!?
        アイキャチ覗き見てみたら、何だ、
        そんなに強敵にはならない
        んじゃ・・とか思わせておいて
        まさかのこの不意打ち・・!
        これは・・まさか孔明の罠!!!?
        しかし間違いなく・・違いなく
        さっき、裸の付き合いっつった
        わよね・・・!?それって・・ソレッテ!!?)

    リヴァイ「おい・・ペトラ・・・
         顔が凄ぇ色になってるが
         お前大丈夫か・・・とっとと
         テーブルに行くぞ。」


  36. 36 : : 2014/12/30(火) 01:09:02



    ―4人掛けテーブル席―



    ハンジ「やあやあ、遅かったじゃないか
        君達。お蔭で3DSの充電が半分
        まで減ってしまったよ。
        ・・というわけでペトラ、ハイ、
        充電器貸~して♪」


    ペトラ「んもぅ....ゲームも良いです
        けどね・・今日はあくまで先輩の
        携帯のあれこれで集まってるん
        ですからね?その辺本筋を
        見失って貰っちゃ困ります..

    ハンジ「っあ!!そう~だ!リヴァイ!?
        アンタもこれ一緒にやろうよ!!
        モンハン!!私とペトラだけじゃ
        少し火力足りないんだよね。
        あんた、筐体とかなら結構
        ゲームもやってたじゃん!だから
    リヴァイ「断る」
         パカ・・・ジャラジャラ・・

    アイスティーの蓋を外し、いつもの
    カップ保持で啜りながら即答するリヴァイ。



    ペトラ「ちょっとハンジさん人の話を・・!

       ってホラ!!そんな誘いに
       先輩が乗る訳無いじゃない
       ですか!!?何考えてるん
       ですかもう!!」ナットクノ ソクトウ!!


    ハンジ「そうかな・・?いや実はリヴァイに
        これを片手間にでも初めて
        貰えるかもしれない好条件が
        ・・今回図らずも手元に
        揃ってしまっているのだよ。」


    ペトラ「・・?」



    リヴァイ「何だその好条件ってのは。


        何をどうしようと俺が
        そんな、ソフトと本体込みで
        2万近くするものを買ってまで
        趣味の時間を潰す様な真似に
        没頭すると思ってるのかお前」
     
         

    ハンジ「まずそれさ!実は今回
        新作が出るにあたってね、

        引き継ぎ要素のあるソフト
        だったのを・・DL版と
        パッケージ版間違って
        予約購入しちゃった分、
        私手元にダブっちゃって
        るんだよね。」


    ペトラ「そういえばそんな事いって
        ましたね。そこで素直に
        返品しないのがハンジさん
        らしいですけど(汗)」


    ハンジ「更に本体は、私がLLに買い替える
        際に普通の3DSのお古が御手すき
        になるからね。晴れてリヴァイは
        実費ゼロでコレを始める
        お膳立てが揃ってるってワケさ!
        
        ・・・ね?どうだろ!」


    テーブルに両腕を組んで乗り出し、
    無邪気な子供の様な眼差しで
    リヴァイの顔を覗き込むハンジ。




    リヴァイ「・・・・・・」
         ズズ・・・




    ペトラ「(けど・・例え実費用ゼロだったと
        しても先輩にとって一番の
        問題は・・・;)」




    リヴァイ「・・3DS(そいつ)は・・ちゃんと
         防汚カバーを着けて使って
         たのか・・?外見に買取不可の
         烙印を押されるような著しい
         傷や汚れはねえんだろうな・・」

         ゴク・・



    ペトラ「(・・・・・え・・・)」
  37. 37 : : 2014/12/30(火) 01:16:17


    ハンジ「お・・・?!ダメ元で聞いて
        見たんだけどまさか・・?!」
        オッ?オッ?


    リヴァイ「当たり前だが俺には趣味に
         割く時間の方が大きいからな。
         協力できんのはせいぜい
         お前らといる時だけだが。

         それで構わないならやって
         やってもいい。ペトラが
         何時もお前の御守をしてる
         のを見てるからな。元々
         コイツの趣味でも無かった
         ってのにコイツ、お前が
         居ない所でまでお前の
         助力になれるように時間を
         掛けてやってるんだぞ。」


    ペトラ「・・エ、いや、あれは別に
        そこまでの事じゃ^^;」



    リヴァイ「昼休みを消費してまで
         ピコピコに没頭して・・
         しかもその結果があえなく
         大敗、じゃ流石のペトラも
         やりきれないだろ」



    ハンジ「アッ・・?!何故それを!!
        さてはペトラお前ッ・・・・!!」




    ペトラ「だ、だって、先輩と携帯
        カバーとか買う途中どうしても
        会話が続かなくなっちゃって・・」




    リヴァイ「・・まあ、そういう訳だ。
         4人までなら手伝う事が
         出来るんだったか・??
         丁度いいじゃねえか。
         此処のバイトも確か
         このシリーズは通して
         やってた筈だ。・・なあ、
         マルコよ」



    マルコ「あっ・・?!?は、はい!?
        なんですかリヴァイさん!?」



    リヴァイの問いかけに慌てて応じたのは
    イザベルと共に出来上がったグラコロを
    席まで運搬しようと此方に向かって
    来ていたマルコだった。


    リヴァイ「ホラ、これだ。このピコピコ。
         お前やマルロなんかも
         やってただろう。なんて
         言った・・モンファー..?」




    ハンジ「円盤石の方かよ。それは
        ナツすぎるボケだろリヴァイ」



    マルコ「ああ、モンハンですね
        (お待ちどう様です)
        それなら俺と、マルロ、
        それにアニもヒッチも
        だから、バイト全員でやって
        ますよ。」


    ハンジ「おっお~・・・?ペトラ、
        こりゃ今日中に小熊さん

        リベンジイケるんじゃ
        ねーの!?バイト諸君は
        何時上がりよ??この後
        用事あるの!?」ネェネェ!



    リヴァイ「おいお前・・いきなり
         過ぎるだろ・・・」
  38. 38 : : 2014/12/30(火) 01:18:32






    マルコ「俺は・・・ええ、大丈夫・・
        ですよ。あと用事の方は
        どうか分りませんが多分
        ヒッチも。
     
        アニとマルロはこれからの
        時間だから難しいと思います
        けど・・」



    ハンジ「よっし!じゃあ丁度4人だな!
        決まりだ!」



    ペトラ「あ、あの、ちょっと待って?
        君とそのもう一人のランクは
        ・・?あと差支えなかったら
        近接か遠距離かだけでも
        教えて貰える?」ゴメンネ




    マルコ「オレもヒッチも一応Gの王冠まで
        出てますから、ゴグマは大丈夫
        です。あと、ヒッチがライト、
        俺はランスです。」


    ペトラ「槍かぁ・・近接だけど。。
        まあ的が大きいから
        アレなら大丈夫かな・・
        (ブツブツ)」


    ハンジ「何だよペトラ!!人を腫れもの
        みたいに扱いやがって!」
        プンプン!



    ペトラ「ハンジさんはちょっと黙ってて
        下さい。(辛辣)あ、じゃあもし
        お願いする事があるなら・・
        近接は出来るだけこの人の
        傍に寄らない様に立ち回って
        貰えるかな・・?この人、
        常に大迷惑斬りを操り返すから
        ・・・」ストレスタマッチャウ



    マルコ「あ、それなら大丈夫です。
        軸移動慣れてますんでまず
        お見合いはありません。」



    リヴァイ「ピコピコ(こっち)の世界でも
         お荷物扱いだな。お前。
         よく分からんが・・・」


    ハンジ「(ムッカァァ~~///)」




    イザベル「おいおい兄貴ぃ!折角揚げ
         たてなのにいつまでゲームの
         話で盛り上がってんだよ!
         早く食えって!!」



    ハンジ「それよりイザベル・・何で
        私からは普通にお代徴収して
        るのにリヴァイとペトラだけ
        タダなんだよ・・更に
        何故かリヴァイだけデミグラコロ
        じゃないか。これは明らかな
        差別・・・」


    イザベル「(フンッ)メガネはカンケ―無いだろ。

         兄貴は俺とサカズキまで躱した
         仲だからな!!これくらいの
         サービスは当然だ!」(シャドー)
         シュッシュッ



    リヴァイ「躱してどうすんだ。」
         オイマルコ、モドッテイイゾ



    マルコ「~~^^;」
        スミマセン

  39. 39 : : 2014/12/30(火) 01:21:37





    ペトラ「そっ・・それですよハンジさん!
        最早うやむやには出来ません!

        こっ・・この人さっき、せっ
        先輩とッ・・!か、身体の
        関係が有るとか無いとか・・!

        そっ。しょれって一体
        どーーーいう事ナンディスカ!!?」
        (;0w0)ノシ



    ハンジ「お、落ち着けペトラ!!
        取り敢えずオンドゥル星から
        一旦戻ってこい!」




    イザベル「どーもこーもないぜ!
         そのまんまの意味だ!!
         裸であーいう事や
         こーいうことなんかを・・」




    ペトラ「・・・?!・・・・・?!?!?」
       




    リヴァイ「年齢詐称して男湯に
         入り浸ってただけの話
         だろーが・・・」ズズ・・



    ハンジ「ああ・・・アレの事か・・
        そういや懐かしいね。」



    ペトラ「え・・?あの・・それって
        どういう・・・・」



    ハンジ「ほら、こいつってさ、見ての
        通りリヴァイにべったりだろ?
        それでいて・・中学卒業位
        までしか外見がまるで成長
        してなかったんだよ」



    イザベル「人が気にしてる事あんま
         いじくり回すもんじゃ
         ないぜ・・・・;」





    ハンジ「どこが気にしてんだよ。
        私とリヴァイが遊ぶように
        なってから焼き餅焼いた揚句

        どう見ても幼稚園年中以下に
        しか見えないその外見で
        嬉々としてリヴァイの後を
        追って男湯に随伴しまくった
        癖に。」



    リヴァイ「・・・・あの時は本当に
         しょっちゅう周りから
         似てねえ兄妹だって
         言われまくって面倒臭かった
         な・・・」クシャッ・・モグ・・


    ペトラ「な・・なんだ、そんな事・・
        (ハッ!!?(;゚Д゚))
        い、いや・・!普通に全裸で
        一緒にお風呂入っちゃってる
        じゃないですか!!?
        まぎれも無く裸のお付き合い
        ・・・・!!」



    イザベル「兄貴のアレはすっげぇぞ☆」



    ペトラ「なッ・・・ウッ・・羨ま・・否・・!
        ふしだらな・・・!!!」
        ワナワナ・・・



    ハンジ「ああ・・なんたって暗がりで
        光るからな・・・」モグモグ




    ペトラ「発光性なんですか?!」
         


    リヴァイ「自主規制だ。こいつ()があんまり
         ずかずかと男湯に侵入して
         来るもんだから一時的な
         措置として光らせてたんだよ」
  40. 40 : : 2014/12/30(火) 01:24:51


    ペトラ「ぁあ・・^^;なんだ、
        それなら安心でs.....



    ピタ



    ペトラ「ちょっと・・先輩・・・今先輩
        なんか・・・聞き間違いで
        無ければ・・・」




    リヴァイ「?」





    ペトラ「・・・・こいつ()って・・?」
        ダラダラ・・・・



    イザベル「私が兄貴と易々風呂
         入ってるのに逆にへそ曲げた
         メガネなんか、身長は兄貴
         以上なのに下に手拭巻いて
         ヤケになって男湯に突入したら
         上がるまでそれで見事に
         通ったからな!!(爆笑)」
         ケラケラケラ☆



    リヴァイ「それでいいのか女子中学生
         って感じだったな・・
         あの時は・・・」



    ハンジ「ばッ・・!!!イザベル!!ソレを
        言うなッッ///////;!!!!」





    ペトラ「ハンジさん・・・あなた・・」






    ハンジ「あぅ・・・;な、何でしょうか
        ペトラ様・・・・(;´・ω・)」





    ペトラ「あなた・・・最低です」




    ハンジ「本当ッすんませんでしたぁぁ!!!
       
        あの時はつい!!つい
        出来心でッ!!!それに
        誤解しないで!!?私だって
        その任務の達成と共に
        取り返しの付かない、女として
        何か大事な物を失ってしまった
        んだよ・・・!!」



    ペトラ「そんなの自業自得ですぅ!!!
        まさかもう既にハンジさんと
        先輩が裸で一夜を過ごした
        事まであったなんて!!」
        イヤァァアア!!



    イザベル「それも野外で3(ピー)な!」
         グッ!!!Σb(*‘∀‘)



    リヴァイ「男湯の露天風呂に二人
         不法侵入した女子中学生が
         入ってたってだけだろうが。

         語弊がある言い方するんじゃ
         ねえよ。」

  41. 41 : : 2015/01/06(火) 03:00:32



    ペトラ「ぇえと・・うっかり流しそうに
        なってしまいましたけど・・

        ッてことはですよ・・・?それって
        不可抗力とはいえ先輩も
        ハンジさんの裸を見たことが
        あると・・・・そういう事・・
        なんですかね・・・・?」





    リヴァイ「・・・・・まあそう言う事になるな」




    ハンジ「・・・・///////」




    リヴァイ「・・・一応は」ボソッ




    ハンジ「んなっ!!??////」




    イザベル「洗濯板過ぎて何も男と
         変わらなかったけどな!!」
         ャハハ




    ハンジ「うるさいよ!!!うるさいよ!!!!;
       アンタなんかまな板はおろか
       完全な幼女枠だったじゃねーか!」



    イザベル「知らねーのか?時代は
         ロリなんだってよ!!

         俺は今でも改札ピヨピヨ
         余裕だからな!背丈もセットで
         なきゃ駄目なんだよ!☆」
         ヒャハハ!ザマミロ☆!!!




    リヴァイ「二人共いい加減にしろ・・

        みっともねえ。30過ぎの
        いい歳してお前らそんな話に
        花咲かせて恥ずかしくねーのか」




    イザベル「べっつに~☆
        どうって事無いね!」ニパニパ




    ペトラ「(30過ぎ・・・・・;;;)」





    ――それから数十分に渡って、
    ペトラ、ハンジによる携帯使用
    チュートリアルが行われ・・


    限られた時間の中でもリヴァイは
    驚異的な吸収力でその操作法をモノに
    していった。


    その過程でペトラも念願であった・・
    存在すらしなかったリヴァイの
    携帯番号を作らせ、入手するという
    大挙を成し遂げた。

  42. 42 : : 2015/01/06(火) 03:01:03



    ペトラ「せ・・先輩の名前が友達リストに
        ・・・・・!!!」ガタガタガタ・・・



    ハンジ「遂にリヴァイも文明の利器を
        手にする時が来たのか・・

        きっと今まで手にした事のない
        便利さに我を失って没頭
        してしまうんだろうね・・
        その衝撃といったらきっと
        飛ぶゴキを落とす勢いだよ・・」
        テッテーツムツム トカ ハマッテサ    




    リヴァイ「いや・・流石にあそこまで
         テンションが上がる事は
         ねえだろうな。そんな
         訳の分からねえパズルゲーム
         よりも俺が今興味を惹かれて
         仕方ないのは・・・・!」



    リヴァイの携帯画面に開かれているのは
    毎度御用達、SSnoteのアカウント
    トップ画面。アドレスも晴れて手に
    入れた今、登録ユーザーとしての
    マイページを手に入れたのだ。


    以前ハンジの携帯で少しだけ見た時と
    明らかに違う、様々な機能が充実した
    そのサイトシステムは・・登録直後の
    リヴァイにはあまりに眩しすぎた。




    リヴァイ「コメントかスターが入ると・・
        アイコンが変色する・・だと・・!」
        (更新!更新!更新!)




    ハンジ「(すっげえ嬉々としてタップ
        しまくってる・・・)」



    ペトラ「(は・・・、ハンジさん!あ、
        あれってもしかして・・!?(小声))」




    ハンジ「(ああ、めっちゃ喜んでる顔だ!!
        相変わらず外見だけじゃ
        ドジョウの雌雄より判別し辛い
        けどな・・・!(小声))」
         


    その脇で生暖かい目で見守る二人を
    他所に、リヴァイにとって至福の
    時間はその後数十分に渡って
    続いた・・



    リヴァイ「しかし・・バッテリーの
         減りもいかんせん早いな。
         (PCに比べて)
         これが比較した場合本当に
         早いのか遅いのかは
         分からんが・・」



    ハンジ「リヴァイ、あんたパソコン
        いっつも輝度最低に落として
        超省エネモードで使ってる
        からね。アレじゃあ
        携帯より長くも持つよ。」




    ペトラ「携帯の設定も同様に、輝度
        落とせるんですけど・・
        あまり落とし過ぎるのも
        目によくないですから
        気を付けて下さいね」




    リヴァイ「そうか・・そうだな。
         折角小型端末の利便性を
         活かすなら・・常備用として
         も補助バッテリーは一考の
         必要性有りだな。」



    ペトラ「テザリングの接続中は
        更に消費電力パないですから。

        補助はまず必須ですよ!
        (*‘∀‘)」



    リヴァイ「暫くは部屋の中でしか
         使わないから大丈夫として

         ・・しかしやはりその通りでは
         あるか・・」ウム・・
  43. 45 : : 2015/01/11(日) 00:32:45



    ハンジ「しっかし良かったねリヴァイ。
        もしペトラが携帯の利便性に
        気がつかなかったら未だに
        パソコンでネット使うのに
        ファミレスやコンビニ通い
        だったじゃない」




    リヴァイ「ああ。その通りだ。
         よく教えてくれたなペトラ。

         お陰で大助かりだ。」




    ペトラ「そっ!!そんな!///
        余りにも単純なことだったので
        そんな事くらいで感謝される
        なんて!!!!!」(でも超嬉しい)
        ブンブンブン!!!



    ハンジ「首、痛くないの?ペトラ。」
        メッチャ振ッテンナ





    <おつかれ~・・・・




    ピピピピ!!バタン!




    ハンジ「!」




    マルコ、退出時間。





    マルコ「あ、さっきの話ですけど・・
        俺とヒッチ、これからの時間
        だったら少し大丈夫なので・・
        
        どうします?」ヤリマス?モンハン。





    ハンジ「え!本当にイイの!!!?
        マジで助かるよ!!!
        しかしアレだよね・・・」




    マルコ「?」



    ハンジ「バイト皆でやってるんだ。
        モンハン。そんなに仲いいんだ
        ・・って思ってね。」



    ペトラ「ほら、マッグって店舗によって
        WIFI繋がってますから。

        ネットワーク繋げられるから
        お得なんですよ」




    マルコ「よくわかりましたね(笑)
        
        しかも最近、イベントで
        Gの希少種が解禁されたばかりで
        ・・それで全員今日は持って
        来てるんです」
  44. 46 : : 2015/01/11(日) 00:34:41



    ハンジ「―――!」ピク




    ハンジ「・・・ちょっち待った!!
        
        今・・希少種って言った?」



    マルコ「ええ。ほら・・レウスがやっと
        解禁になったんですよ」



    ハンジ「んな!!!!!!

        ペ、ペトラ!!!!こうしちゃ
        いられねぇーーー!!!
        
        小熊さんどころじゃ無いぞ!!
        早いとこ乱獲してG防具
        作んなきゃ!!!!

        グラコロもそうだけど
        変なとこで執筆者が時間軸を
        冬にあわせやがったぞ!!」



    イザベル「イヤ、うちは365日24時間
         グラコロ出してるぜ。
         夏も休まずな。」


    ハンジ「それがもう何かおかしいだろ・・;
        大体どうしてそんなにグラコロに
        執着してんの?

        訳が分からないよ」( ゚ω゚ )


    イザベル「や、だって!!グラ・・コロ
         って!何か響きがおかしい
         だろ!?」ヒャッハハ!★

         バン!バン!



    ハンジ「ゴメン・・時々本気であんたの
        笑いのツボって分かんないトキ
        あるわ・・・。

        ってそれよかペトラ!!銀だよ!
        銀の空飛ぶチキンハート!!
        やっと解禁だよ!?」    




    ペトラ「ああ~・・そういえばずっと
        渋ってましたね・・銀だけ・・
     
        って事は残るはあとミラだけ
        なんですね。G級。

        まあ・・シルソルはハンジさん
        みたいなゴリ押しタイプには
        垂涎のスキル構成ですからね」




    ハンジ「な!!だからペトラも
        一緒にさ!!そうすりゃホラ!
        四人だし!!」ネ?ネ!?




    ・・・・・・






    ペトラ「私は・・そのう・・・

        先輩、そういえばさっき
        なんか帰ってから一仕事
        あるとか何とか言ってたじゃ
        無いですか。

        アレ・・一体どういう用事
        なんですか?」クルッ・・





    リヴァイ「何だ・・?気を利かせて聞いてる
         のか・・?なら悪いが
         そこまでの大仕事じゃねえぞ」
         オマエニイウホドノコトデハ





    ペトラ「そ、そういわれると余計に
        気になるんですが・・;

        あ、!イイヅライ事なら寧ろ
        気にしないで下さいね!!?」





    ハンジ「ほら・・、気にしないで言って
        やりなよリヴァイ。こいつは
        リヴァイの事ならなんだって
        教えて欲しいんだから」
        ニヨニヨ☆



    ペトラ「チョ、;やめてください!!
        それじゃ何か私が先輩専属の
        ストーカーみたいじゃ
        ないですか!!;//」




    ハンジ「変わんないだろ~?別にw」





    ペトラ「イャヤアアアアア!!!」


  45. 47 : : 2015/01/11(日) 00:37:08




    リヴァイ「分った。言うから店内で
         あまり騒ぐな。他にも
         利用客がいるんだ。

         ・・・・・・

         帰ってからの一仕事ってのは
         ・・引越し蕎麦の配布だ。」






    ペトラ「・・・引越し蕎麦。」










    リヴァイ「ああご近所様方と大家さんに
         ・・・な。」




    ペトラ「それは・・なんともまあ
        ご近所付き合いを重く見る
        素晴らしい社交性の表れだと
        思います」キリッ





    リヴァイ「無理して褒め千切らなくて
         いいぞ。そもそも渡すのも
         随分遅れちまったし、
         一つ隣の李さんは・・
         あらゆる意味で恩人だ。

         本来蕎麦や素麺どころじゃ
         この恩は返せるモノじゃねえ」



    ペトラ「そ・・そういえば何か、
        アレですよね!昨日チラッと
        お店来た時見ました!」
        イケメンデスネ!




    リヴァイ「ああ。あの人にだけは麺2種に
         加えて毎朝消費している
         らしいキャベツを丸々一個
         献上する予定だ。」




    ペトラ「余程感謝されてるんですね・・」




    リヴァイ「当たり前だ。あの人無くして
         俺の趣味の安息は
         あり得なかったからな。」




    ペトラ「・・・あの・・・先輩・・?」





    リヴァイ「何だ?」
        
     



    ペトラ「その蕎麦配り・・私も
        お手伝いして・・いいですか?」




    リヴァイ「手伝い・・といわれてもな。
         全く助力を乞うような
         重労働ではないが。

         ・・充分俺一人で事足りる
         作業内容だ。」    



    ハンジ「(・・・ばか。本当にお前は
        アレなんだなリヴァイ(小声))」
        コツン


    脇に座っていたハンジの肘が、
    不意にリヴァイの脇腹を刺突する。


    リヴァイ「・・・・・・・」


    ペトラ「・・・・・・」


  46. 48 : : 2015/01/11(日) 00:44:48




    暫し無言で二つの視線が交錯する間が
    あったが・・その沈黙を破ったのは
    リヴァイの方であった。




    リヴァイ「何もすることは無いが・・
         良いのか?」ホントウニ。




    ペトラ「・・・ハイ!・・あの、
        お手伝いっていうのは建前で

        ・・私、先輩の住む場所の
        別室に部屋を借りている
        ご近所さんっていう人達を・・

        この目で見てみたいんです」




    リヴァイ「成る程、そう言うことか。
         それなら・・退屈はしない
         かもしれねえ。」




    ペトラ「・・・?といいますと?」






    リヴァイ「大家の美鈴さんの話じゃ・・
         色々とバラエティに富んだ
         住人って話だからな。」




    ペトラ「・・バラエティに。」
        ヘェ・・・




    リヴァイ「ああ。まあ・・しかし
         
         この時間全員は居ない
         だろうから回っても2~3部屋
         だが」




    ペトラ「そ・・それよりも、その・・」
        モジモジ・・・





    リヴァイ「何だ」





    ペトラ「美鈴・・さんとは?」
        ソワソワソワソワ




    ハンジ「大家の婆さんだよ(笑)」
        ナンダ~?アセッテンノカ?w



    ペトラ「ぶッ!!!!?ぶぇつに!!?
        そんな、焦ってるとかそんな!」
        ワタワタワタ・・;



    リヴァイ「・・・さて、そうと決まれば
         さっさと行くか・・・。
         日没に間に合わないとなると
         下手をすると最もモノを
         渡したいお隣さんが
         出かけちまう可能性が大きい」




    ペトラ「あ、そ、ッそうですね!!」
        アセアセ

  47. 49 : : 2015/01/11(日) 00:46:23



    ハンジ「よし、行ってこい行ってこい!
        銀レウスは私とバイト戦士
        諸君らでとりあえず5匹は
        乱獲しとくから。
        新パターンあったら後で
        教えるからまた頼むよペトラ!」



    ペトラ「すみませんね何か・・
        ウチのハンジさんがお世話に
        なります・・」ペコリ...



    マルコ「い、いえ^^;いいんですよ!
        どうせ俺達も素材集めに少し
        やるようですし!」



    ハンジ「人を託児所に預けるような
        見送り方するな!ペトラ!!」
        プンプン!




    ペトラ「何も違わないじゃないですか!!」




    リヴァイ「・・ペトラ。とっとと行くぞ。」
         (分別廃棄中....)




    ペトラ「っあ、!は、はい!!」




    ―市内・道中―



    リヴァイ・ペトラ二人で
    徒歩にて移動中......





    リヴァイ「まったく・・。アイツの
        御守も並大抵じゃないだろう。

        あの歳であそこまで嵌り込める
        程に・・ありゃ面白いゲーム
        なのか・・?」




    ペトラ「まあ何というか・・面白いと
       いえば確かに面白いです。あと・・
       あれって、明確なエンディング、
       って言うのがないんですよ。

       一応区切りみたいなのはあるん
       ですけど・・。

       あえて言うなら自分のそろえた
       武器や鎧に満足が行くまで・・
       その追及はどこまでも続きます。」




    リヴァイ「ソコは趣味である以上何にでも
        通じる部分なんだろうな・・。

        ・・なら俺も人の事は言えねえ
        ・・・・か。」フム・・


  48. 50 : : 2015/01/19(月) 03:24:39




    ペトラ「そ・・、それよりも先輩、
        あの・・・」




    リヴァイ「・・何だ?」



    ペトラ「先輩たしか原付通勤ですよね」



    リヴァイ「ああ・・。だが別に歩いて
         行けねえ距離でもねえ。

         折角手伝って貰うって
         手前、一緒に家まで
         歩こうと思ってな。

         原付は停めたままにして
         明日歩きで出勤すれば
         それで済む事だ」




    ペトラ「(せ、先輩自ら気を遣って・・!!?)」
       ソワソワソワ




    リヴァイ「・・実を言うとな・・今日は
         朝から思わしくない出来事が
         あったお蔭で・・あまり
         家に帰る足取りが軽くは
         無えんだ。」(溜息)
     



    ペトラ「それって暗に・・あまり家に
       帰りたくないって事ですか?」



    リヴァイ「‥そこまでじゃねえが・・
         まあ、似たようなモンだな。

         家にお前も大嫌いな例の
         イニシャルGが出た話は
         ハンジから聞いたな?」


    ペトラ「・・・ええ。なんでもとてつもなく
        厄介な同居人(虫)だとか
        なんとか・・。殺虫剤も
        バルタンも効かなかったん
        ですよね・・・?;」

       

    リヴァイ「その通りだ。そしてつい今朝方
        の事だ・・・・今度はその中でも
        更に厄介な特異固体と遭遇
        しちまった。

        奴ら異種交配(ミックス)だか突然変異(メタモルフォーゼ)だか
        知らんが明らかに“別の昆虫の”
        特性を身に着け始めてやがる。


        おまけに知能の向上も冗談じゃ
        済まねえレベルだ。ハッキリ言って
        気味が悪ィ」ゾクゾク・・・



    ペトラ「(清潔好きな先輩がGを
        親の仇並に嫌ってる
        のは・・焼肉屋の時からだけど。
        
        あの先輩がここまで怯える
        なんて・・・そのG・・本当に
        G なのかしら・・・・;)」


  49. 51 : : 2015/01/19(月) 03:26:15




    リヴァイ「先に言っとくぞ・・ペトラ。
        奴らを・・お前が知ってる
        G共と同一に捉えるな。

        奴らは・・・・正気の沙汰を
        軽々と踏み越える。この俺が
        本気で殺しにかかってるのに
        一晩でたったの一匹しか
        討ち取れなかった難敵だ」



    ペトラ「・・・・っ・・・!!」
        グッ・・・・・



    リヴァイ「・・・だがまあ、火星育ちの奴らと
        違って、別に棍棒振りかざして
        襲い掛かって来たり、

        遠心力を巧みに使った
        頭脳的な投石で遠距離から
        攻めて来る訳でもねえ。

        そう身構える必要も無いが」    
         


    そうこうしている内に視界に入る
    リヴァイの居住アパート、海月荘・・・
    その全景。やはり相変わらずの
    ボロ屋である。



    チリン・・・♪



    ペトラ「あ・・・黒猫・・・・」



    アパート二階の壁面部分、丁度
    窓の縁の位置に、どうやって伝って
    そこまでたどり着いたのか、おなじみの
    黒ドラの姿を発見するペトラ。

    窓の位置からして・・・リヴァイの
    隣室、201号室の窓である。



    リヴァイ「・・よし、奴があそこに居るって
        事は・・恐らく高確率でお隣の
        李さんも居る筈だ。

        今の内に先に李さんの所に
        配りに行っちまおう。」



    ペトラ「は、はい!」
        ダッ・・・


    カン・・・カン・・・カン・・・!




    急ぎ、自室へと蕎麦、素麺、そして
    キャベツ、以上三種の供物を取りに
    戻ったリヴァイを追って、階段を上る
    ペトラの耳に・・何やら部屋からもれ出る
    喧騒の一端が届いた。


  50. 52 : : 2015/01/19(月) 03:28:00



    ペトラ「(この声・・女の子?・・
         先輩の隣の部屋だ・・・)」


    その声のトーンは・・高さからしても
    恐らく小中学生くらいである。

    しかし声の主の声色は余り穏やかでなく
    ・・若干激昂した様子で何かを
    まくし立てているようだ。



    「・・・っ・・・!!っ!」



    「いっつも(イン)(イン)ってうるさいんだよ!!
     僕にIN(イン)しろよおラァ!!(泣)」



    「おい・・!嬢ちゃん!落ち着け!
     子供が何てこと叫びやがる!もう少し
     子供なら子供らしく・・・!;」

    チリチリンッ・・・・


    「うるさい!」ムギュッ



    「フギャッ!!!!」


    「とにかく落ち着け蘇芳ッ・・・!」


    「これが落ち着いてられるか!
     この・・・!このロリコンめ!!

     ボクとあいつどっちをとるんだ!!
     ハッキリするまで暴れ続けるぞ!!」


    ドタン!!!・・・バタン!! 




    ペトラ「な・・なんか・・修羅場っぽい
        ・・・・;」     



    ガチャ・・・・




    リヴァイ「何だ・・・?李さんの所に客が
        来てるのか・・・?こんなに
        騒がしいのは珍しいな・・」


    そこへ三種の供物を抱えて部屋から
    出てくるリヴァイ。流石のリヴァイも
    取り込み中であることが容易に想像
    出来る隣室のチャイムを今ここで
    押すのは躊躇われるようで、

    やはり見知った人間にしか分らない
    程度の困惑した顔を作っている。


    リヴァイ「・・しかし・・いつもなら
         李さんはそろそろ仕事に
         出かける時間だ。

         ここで他所に回っていると
         その間に・・・」

  51. 53 : : 2015/01/19(月) 03:29:59


    バンッ!!!!



    蘇芳「うゎぁぁあああああ!!もう(ヘイ)なんて
       大ッキライだぁぁあぁ!!!


       馬に蹴られて死んじゃえ!!!
       このロリコンすけこまし!!」
       ダダダダ




    リヴァイ「ぅおっ・・・と?!」
         フラフラ



    ペトラ「あっ、大丈夫ですか?!
        先輩!!?」ハシッ




    李「あッ・・・・!!!お、お隣さん・・・・
      な、なんか御見苦しい所を・・;」



    リヴァイ「客人とは珍しいな。
        詮索は進んでするつもりは
        ねえが・・どういう知り合いか
        聞かせてもらう事は可能か?」


    李「ああ・・・、知人の子を少し
      預かってるんです。蘇芳・パブリチェンコ
      っていう子で・・ロシアの
      ウラジオストクからこっちに
      来てるんです。仮住まいが
      見つかるまで大家さんに無理を
      聞いてもらってます。」




    リヴァイ「なるほど・・・色々大変
         なんだな・・・。分った。
         まあそれはそれとして・・」
         スッ・・



    李「・・・?」


    リヴァイ「遅くなっちまったが、
        引越し蕎麦と約束の素麺だ。

        あと・・・キャベツを毎朝
        消費してる様子だからコレも
        ついでに受け取ってくれ。

        先日は本当に・・世話になった。」



    李「え?!いやそんな・・!いいんです!
      それに僕、そこまで感謝される事、
      してないです・・・」



    リヴァイ「まあそう言わずに受け取って
        くれ。他にどうせ行き先は無い」



    李「・・・・・・・・・・・

      じゃ・・じゃあ、悪いですけど・・


      ・・・お言葉に甘えて・・・。」
      スッ・・・・



    リヴァイ「理解が早くて助かる。まあ
        これからも長い付き合いになる。
        宜しく頼む・・・・」ペコ・・



    李「いえいえ、此方こそ・・・!」
      ペコ・・



    ペトラ「・・・・;」ペコ・・・




    李「・・・・あ。」



    ペトラを凝視し、しばらく固まる李。

  52. 54 : : 2015/01/19(月) 03:32:41


    ペトラ「あ、アノ!昨日あれですよね!
        ウチに湿布薬?買いにこられて
        ましたよね!!」デスヨネ!?



    李「・・は、はい。えっと、あの・・
      お隣さんとはまた・・どういった。」
      (こないだのメガネの人が彼女さん
      ・・じゃなかったのか・・?)



    ペトラ「元バイト場で私、この人の
        後輩だったんです!」



    李「ああ・・・!成る程・・・。
      では僕もそろそろこの辺で・・・
      バイトがありますので・・・」




    リヴァイ「おい・・、さっきのは大丈夫
        なのか・・?勢い良く飛び出して
        行っちまったが・・。」


    李「ええ。鍵は持って出たみたいですし、
      きっと心配要らないでしょう。
      ではすみません、また・・」


    バタン・・

    ガチャ・・・・


    カン・・カン・・カン・・・



    リヴァイ「行っちまったな。・・・まあ、
        ああ言うのなら大丈夫なんだろ
        うが・・」



    ペトラ「最近物騒みたいですし、
        あの歳の女の子じゃちょっと
        心配になっちゃいますよね・・」



    リヴァイ「・・女だったか・・?」



    ペトラ「女の子でしたよ!しっかり!!」




    リヴァイ「そうか・・そりゃお前に
         前以て言われといて良かった
         ・・うっかり失礼な接し方を
         してからじゃ遅いしな・・」



    ペトラ「(しかしあのイケメンのお隣さん
        ・・絶対何かあるな・・。
        悪い人には全然見えなかった
        んだけど・・・)」



    リヴァイ「よし、じゃぁ順を追って
        回ってくぞ。これでもう
        ・・空室の104、204号室を除けば
        開かずの間があるだけだ。

        ・・よって後は1階の101、102、
        103・・・と大家の美鈴さんだな」
        

         
    ペトラ「先輩あの・・・“開かずの間”って」




    リヴァイ「ああ・・203号室の事だが、
        使用者が長く家を空けてる
        らしい。

        前もってマグロ漁船だか
        なんだかに志願するとかで
        美鈴さんには話が通ってる上に
        家賃その他はしっかり毎月
        落ちてるから貸与は継続されて
        るそうだ」


    ペトラ「・・・今時そう言う人って本当に
        居るんですね・・・;」

  53. 55 : : 2015/01/19(月) 03:34:31



    リヴァイ「ハンジも同じ事を言ってた。

         俺は・・・まあそう言うのにも
         乗った事があるから別に
         なんとも思わないが」


    ペトラ「先輩が!?マグロ漁船に!?」
       (脳内に前掛け&捻りハチマキ兵長)    




    リヴァイ「ぁあ・・一所に落ち着く
        つもりも無いし、どうせじきに
        変えるなら、短期気分で丁度
        良いと思ってな。」



    ペトラ「いえ・・あの、短期って。。

        アレ・・結構長い事戻ってこれない
        過酷な仕事って話ですよね・・」



    リヴァイ「そうだな。舐めてた訳じゃ
         無かったんだが・・ありゃ
         かなりの重労働だった」


    ペトラ「漁船の辛さもそうですけど・・
        先輩、何でそんな頻繁に
        仕事変えるスタイルを続けてる
        んです?焼肉屋辞めた時も
        本当急でしたし。」



    リヴァイ「・・・・・」


    暫し、手元に抱えた蕎麦の乾麺を眺め
    つつ沈黙するリヴァイだったが・・



    リヴァイ「・・特にこれといって大それた
         理由なんかねえよ。

         ・・それより先に配っちまおう。
         李さんのように下の住人が
         出かけちまう可能性もある」




    ペトラ「あ、そ、そうですよね!
        スミマセン、私ッたら、こんな
        あわただしい時に!!」




    リヴァイ「いや、気にする必要はねえ。
         もし語ったなら語ったで
         作中には固有時制御が働く。

         別にこれで俺が蕎麦を配布
         漏れしてしまうなんて事も
         ないだろ」



    ペトラ「・・・え・・じゃああの先輩」



    リヴァイ「・・・駄目だ。」



    ペトラ「ええっ!!なんでですか!!
        私理由が凄く気になります!!
        (焼肉屋辞めるって聞いた時も
        ショックで倒れるかと思ったし)
        」




    リヴァイ「別に理由って程のものでも
         なんでもないからな。」




    ペトラ「(溜息)・・分りました・・
        無理に聞くのはやめます・・↓
        (先輩に嫌われたくないし・・)」





    リヴァイ「それがいい。どうせ聞いても
         ガッカリするだけだしな。
         ・・・よし、一階だな・・」



    ペトラ「(そんな事言われると余計
        気になる・・)」


  54. 56 : : 2015/01/19(月) 03:36:22





    ―102号室前―







    リヴァイ「101は留守だったな・・・」




    ペトラ「・・・ここの部屋の人ってどんな
       人なんです?表札・・出てません
       けど・・・」李サンハデテタノニ....




    リヴァイ「来てから日が浅いから
        見た事はねえな。人の気配は
        するが・・いつもかなり静かだ。」
        (knock knock)




    ???「・・・はい。どなたでしょう」



    トン・・トト・・・




    応対するは、若い女性の声。




    ペトラ「・・・・!!!!!」
        (・・・・雌!!!!)




    ペトラ、臨戦態勢。。





    リヴァイ「・・先日上に越してきた
         者だ・・忙しいところ申し訳
         ないが引越しの挨拶を。」



    ペトラ「(それも・・相当若い・・!)」
        ササ・・・イソイソ



    返答者の声色を認めるや否や、
    自らの右分け髪のスタイリングと
    衣服のよれを正すペトラ。
    この間、僅か1秒。


    初対面でしっかり威嚇と占有領地(なわばり)
    アピールを行っておかなければ
    やすやすと陣地に攻め入られる
    危険性もある。


    ・・何せ地の利が悪すぎる。相手は
    想い人の居室の直下に住み着いている。


    ・・日常生活で接する機会など幾らでも
    あるはずだ。



    ペトラ「(やるわよ・・!私は出来る
        ・・・!できる女・・・・!!)」
       キリッ・・・



    更に自己暗示で完全に仮想彼女モードを
    己に憑依(インストール)させるペトラ。

    ここまでの回想時間、0.7秒。

  55. 57 : : 2015/01/19(月) 03:39:16



    ガチャン、カチ



    ???「はい・・・ああ、確かこないだ越して
      来たと言う・・・・・」




    チェーンロック、及び施錠を解除する
    音の後にその戸が開き中からその顔を
    覗かせたのは・・・・




    ペトラ「・・・・!(・・・・ン・・・?)」



    短くバッサリと切り鋤かれた銀の
    短髪、そして少々度が強めの眼鏡、
    その奥には太眉の下に伏目がちの
    碧眼を沈めた、痩身の若い女性だった。

    美人ではあるが、髪型や面構えからいけば
    男装すれば何とか男性に見えない事も
    無い。・・というような若干中性的な
    外見をしている。


    尤もその理由の大半は、
    じっとりという表現が当て嵌る
    半分に見開かれた彼女の懐疑的な
    眼差しが原因だと察せられるが・・

    これはどうやら地の顔らしい。
    その証拠に、それほど第2声のトーンは
    暗いものではなかった。



    ペトラ「・・・・・!?・・・・」ジィィィ・・・



    そんな事よりもペトラのセンサーに
    引っかかったのは・・・



    ???「・・・・・あの、何か??」





    リヴァイ「・・どうしたペトラお前」





    ペトラ「あ‥いえ、あの・・・スミマセン、
        もし勘違いでなければ・・
        先日・・昨日でしたか・・
        お風呂に居ませんでした・・?
        あの、湖の近くの岩盤浴・・・」






    ???「ええ。・・確かに行きましたよ。え。
      貴女も来ていたのですか・・?

      済みません・・・
      あの中ではほぼ裸眼でうろついて
      いるので・・殆ど人の顔はぼやけて
      見えて居たので記憶に無いんです」




    ペトラ「や、やっぱり!気のせいじゃ
       無かった!」




    リヴァイ「何だ、会ってるのか?」
         




    ペトラ「会ったって程の事じゃ
        無いんですが・・・ええ。」



  56. 58 : : 2015/01/19(月) 03:41:05




    ???「・・・・・」ジィィィ・・・



    ペトラ「(はッ!!?)」


    しかし、今度はその彼女の眼差しが
    自分ではなくリヴァイの方に向いて
    いるのを察知するペトラ。

    瞬時に削がれた警戒心を再び
    高回転で増幅させるが、その威圧感を
    放出する前に彼女の口からリヴァイに
    投げかけられる質問が届く方が
    一足早かった.....



    ???「あの・・貴方はひょっとして・・
      隣の・・・いえ」



    リヴァイ「・・・?」



    ???「駅改札横のミスタードーナッツで
      アルバイトをされてる方・・
      ですよね・・・?見間違いでなければ」



    リヴァイ「・・・ああ。・・・
         まさか、来客の形で既に・・?」




    ???「・・・!やっぱり・・!ああ、いえw
      購入する際に会ったことは
      無いんです。上がりの時間と
      うまくかみ合わない場合が
      殆んどで・・・。ホラ、私はですね」



    ペトラ「・・?!?・!?」


    唐突に物腰が柔らかくなる当人を
    目の前に全身の毛を人知れず逆立てる
    ペトラ。

    目の前に野生動物がいたならば
    その全身から迸る殺気に気圧され、
    一瞬の迷いも無く散開するであろう
    というほどのオーラを放っている。


    正に周囲の空気までもが
    打ち震えているかのようだ。


    しかし、僅かに見開かれた瞳孔と
    これ以上負荷をかけると欠けて
    しまうのではという程に喰い縛られた
    奥歯以外にその怒りを表面に出さない。


  57. 59 : : 2015/01/19(月) 03:43:47


    リコ「私は・・その隣でアルバイトを
      してます。ムーンバックスで働いている・・・

      リコ・ブレツェンスカと
      言います。・・以後お見知りおきを」
      ペコ



    正された背筋を礼儀正しく傾げ、
    恭しくお辞儀するリコ。


    その表情には心なしか・・・
    礼節より先に押し出された感情が見て
    取れる・・そう・・まるで・・





    ペトラ「(コイツ・・・・!危険だ・・・・!!)」





    初めて対面するものに向ける
    類の笑顔では・・無い。




    リヴァイ「・・・・!そうだったのか・・・
        いや、すまない。レジに
        入る時もそうだが・・

        レイアウト的にそっちを
        視界に納めることはあまり
        無いからな・・俺にとっては
        初見みたいなものだ。

        ・・・で、話が少しばかり
        逸れちまったが・・これを。
        引越しの挨拶だ」
        スッ・・



    リコ「ぁあ・・・!これはどうも
       ご丁寧に・・・!丁度薬味に
       使える物を先日買ったばかりだ。
       有難く頂戴します」ペコ・・・




    ペトラ「(早く・・早くこの場から離れ
         ないと・・!・・無論先輩を
         引き連れて・・・・!

         私の中の何かが・・!
         何かがそう告げて・・!)」




    リコ「あ、あの・・それとは別に・・
       なんですけど。」





    リヴァイ「・・・何か?」




    リコ「実は私・・貴方をバイト場だけでなく
      ベニーズでも深夜あたりで見かけた
      事が何度かあるのですが・・」




    リヴァイ「ああ・・趣味の用事で
         PCをオンラインに繋げる
         為に利用する事は
         ちょくちょくあった。」




    リコ「あの・・!その趣味って
       ひょっとして・・・

       何かの・・“執筆”ですか」




    。。。。。カチッ!!!




    その音は・・・・・ペトラの脳内に
    セットされた警告装置の作動音であった。

    それは、“虫の知らせ”などという
    細やかな物を遥かに超越した、
    自立自爆警告タイマーに近い規模の物だ。


    今自らが置かれた状況に、何か途轍もない
    危険を察知した末にペトラにしか
    聞こえない動作音を鳴り響かせる
    避難誘導装置(アラートタイマー)




    ペトラ「(本格的にまずい流れだ・・・!!)」



    状況が一転し、今度は凝視すれば容易に
    その異常に見ている者が気付ける位の
    動揺を曝け出すペトラ。

    肩は小刻みに震えだし、握りこんだ
    掌には首筋同様に酷い汗が伝い始めて
    いる。


  58. 60 : : 2015/01/19(月) 03:50:32



    リヴァイ「あ・・・?ああ。
         執筆・・とはいってもな。

         別にそんな大仰なモノでも
         なんでもない。趣味の一環だ」



    リコ「あの・・、それってもしかして
       ・・二次創作とか・・そういった
       物ではないですか・・?というか
       ストレートに言ってしまうと
       ・・・・」


    リコ「あなたと連れの眼鏡をかけた
       方が話していた内容が少しだけ
       その時私にも聞こえてまして・・
       その、SSがどうとか・・・」
       モニョモニョ....




    終盤、若干聞きづらそうに萎縮しつつ、
    消え入りそうな声で聞くリコの問いに
    対し、リヴァイは



    リヴァイ「ああ・・そうだ。SSノートと
         いうサイ...
    大家「おお!!丁度良い、アッカーマン
       さん!あ、いや・・リヴァイさん
       って言うべきかなこれからは。
       
       伝えたい事があってね!
       それにリコちゃんも居るのかい!
       手間が一つ省けて助かったよ!」



    その場に割って入る、気さくな声。
    そこに立っていたのは
    海月荘の大家だった



    リヴァイ「・・・!、美鈴さんか。

         ああ・・いや、それは
         こっちの台詞でもある。

         遅くなってすまなかったが・・
         引越しの挨拶だ・・つまらない
         ものだが受け取ってくれ」
         スッ・・





    大家「おやまあ!!なんだいこれはまた!!
       いやぁ・・てっきりハンジちゃんの
       紹介でっていう事で来たけど・・・

       実は大分とっつきにくい性格
       なんじゃないかって身構えて
       たんだよ~・・・・・けどアレさ。
       
       ゴミもきちんと朝に出している
       事だし・・置き場の掃除も
       欠かさない。感心させられる
       ばかりだよアンタには!」
       バンバン!


    背中を引っ叩かれるが、特に抵抗は
    せず咳込むリヴァイ。



    リヴァイ「(ゴホ)そんな大した事は
         してない・・当たり前のことだ」




    大家「いやいや!最近の若いのには
       そうそうできる事じゃないよ!

       こりゃぁ次の店子も礼儀正しい
       人かもしれんさね!苗字聞いて
       驚いたよ!何だい、あんたの
       叔父さんも最近この町に越して
       来たんだって・・・?」




    リヴァイ「」




    リヴァイ、思考回路停止状態。




    リヴァイ「おい・・美鈴さん。
         悪い冗談だと言ってくれ。
         何か今・・聞き間違いで
         無ければ・・・
         新しい店子がなんとか・・」
  59. 61 : : 2015/01/19(月) 03:53:33


    大家「いんや!冗談でもなんでもないよ!
       次越して来る人の名前がね、
       苗字あんたと一緒だったモン
       だからさ!・・まあ、どこかで
       聞いたこと有る名前だなと思った
       んだ!

       しかし相当変わり者の匂いが
       したよ?・・上下階で二部屋
       貸してくれなんて・・今まで
       そんな人一人もいなかったよ!」


    ケラケラと笑う大家を他所に
    辛うじて危機的状況を脱する事に
    成功したペトラと入れ替わりに脂汗を
    流すリヴァイ。




    リヴァイ「(指名手配犯が実名義で部屋
         借りてんじゃねえよ・・・!!!)」



    リコ「え・・・、新しく越してくる方は
       ・・貴方の身内のお方で・・?」



    リヴァイ「信じたくはねえが・・どうも
         そうらしい・・・」




    リコ「何故だかあまり気乗りしない
       様子ですね・・?何か不仲だったり
       とか・・そういった家庭内での
       しがらみや軋轢が?」



    リヴァイ「(つい先日脳天を吹っ飛ばされ
         かけたばっかりだ...なんて
         口が裂けても言えるか)

         いや・・・美鈴さんの言うように
         ・・昔から超が付く変わり者で
         な・・いや。アレはもう変人と
         言ってしまって差し障りねえ」



    リコ「・・ほう」



    リヴァイ「だからアレだ・・。上下階
         という事は・・。美鈴さん、
         そいつは204号室と104号室
         を?」


    大家「ああ。そうさね。しかし一体
       どんな風に使うつもりやら。

       まあ、こっちは払うもの払って
       貰える以上何も文句の言いようも
       無いけどね。しかし豪気な話さ。
       いくらオンボロで安くあがるとは
       言ってもねぇ。

       ・・・信じられるかい?家賃前払いで
       2部屋分、しかも向こう一年分渡して
       来たんだよ」



    リヴァイ「(その時点で何かおかしいって
         思ってくれよ・・!)
         一応隣一部屋挟んではいるが
         ・・・もし騒がしかったら
         俺に言ってくれ・・。キッチリ
         制裁を加えておくからな」




    リコ「何もそこまで大袈裟なw」




    リヴァイ「・・・あんたはあのジジイの
         変態性を理解してないから
         そう言って笑えるんだ。

         ・・美鈴さんの言った通り、
         上下ぶち抜きで借りよう
         なんざ、どう考えても
         普通の発想じゃない。
         ・・・理由があったとしても
         間違いなくマシな理由でもない」
  60. 62 : : 2015/01/20(火) 01:43:18





    ペトラ「(なんだか分らないけど・・!
        神は私に味方した・・!話の矛先が
        上手くズれてくれたわ・・・!)」
        グッ・・・!




    大家「・・・ま、そんなわけだからね!
       二人とも、仲良くしとくれよ!

       ・・あ、あとリヴァイさんや」




    リヴァイ「・・・?」



    大家「引越し蕎麦を渡したいなら
       ・・103号室の人は今の時間
       出かけてるから後になるよ。」



    リヴァイ「そうか・・」



    大家「あ、もう一つ伝言があった。
       アンタ宛に荷物が届いてたよ。
       
       丁度あたしが居合わせたんだけど、
       送り主がどうもあんたの実家
       だったみたいだからウチで
       預かっといた!

       ワレモノみたいだった
       からね・・また運んで貰うより
       そっちの方が良いだろ?」





    リヴァイ「本当か・・・・!!そいつは助かる」
         ヤットキタカ



    ペトラ「(っ!??)」
        ビクッ



    その瞬間、目に見えて明るくなる
    リヴァイの表情に思わず驚愕するペトラ。


    その目に宿す輝きといえば趣味を
    語る時の彼のその目と相違ない程の
    ものだったからだ。





    大家「ああ、それとだね!!」




    リヴァイ「まだなにか・・?」



    大家「その新しい店子とは別件で・・・
       どうやら203の子がそろそろ
       こっち戻ってくるみたいだよ。
       いやあ・・にぎやかになりそうで
       いい事だ。」ニコニコ


  61. 63 : : 2015/01/20(火) 01:45:14



    リコ「え・・・。“あの子”戻って
       来るんですか」




    大家「先日連絡があってね。

       交通手段が無いから港から
       車拾いながら徒歩だけで
       帰ってくるってんで、

       どれだけ掛かるか分らない
       らしいけど・・帰ってくる
       らしいよ。“サッちゃん”。」



    リヴァイ「・・さっちゃん?」




    ペトラ「(またもや雌・・・だと・・・!?)」
        疑心・再燃



    大家「ああ。年の頃は・・あんたらより
       ずっと若い女の子さ。まあ、
       あんまり普通の子って感じじゃ
       ないけど・・悪い子でもないさね」




    リコ「・・・まあ・・変わっては・・
       いますよね・・・」




    若干表情に陰りを見せるリコ




    リヴァイ「・・頭には入れておこう。
         蕎麦も買っておかないとな。」





    大家「ああwそりゃあの子は酷く喜ぶ
       と思うよ。泣いて喜ぶだろうね
       ・・間違いなく」




    リヴァイ「・・・そんなに蕎麦好き
         なのか・・?いや・・
         麺類好きなのか」





    大家「そりゃまあ・・多分帰ってくれば
       分かる事だよ。ともかくまあ、
       そう言うことだ!またそのときは
       皆仲良く!宜しく頼むよ!!」





    そういい残すと、渡された蕎麦の束を
    後ろ手に携え、空いた手で空を
    仰ぎながら、その場を後にする大家。



    後に残されたリヴァイの表情は・・・




    リヴァイ「荷物の到着は嬉しい限りだが
         ・・ジジイの話でツーペイだ。

         嘘だと言って貰いてぇが・・
         これが現実だってのか・・」





    沈み行く夕日の如く落ち込んでいた。



  62. 64 : : 2015/01/20(火) 02:36:10

    ~現在公開可能な情報㉔~






    リコ・ブレツェンスカ(追記)





    先なる情報欄にて既に紹介済の項目
    ではあるが・・あまりにも時期的に
    参入にズレが生じていた為、今回
    追記事項として(何となく)この項目が
    付け足される運びとなった。



    彼女に限らず他の人物も全て
    そうであるが・・・

    まるで原作世界では出来なかった
    生き方を謳歌する為なのか、基本的な
    喋り方や性格等は変わらない様に見えて

    原作の彼女とは違う点として挙げられる
    モノの一つに・・・非常に惚れっぽい
    性格であるという設定がある。


    既にその気配を匂わせているリヴァイは
    もとより、バイト場の上司である
    イアン、そしてその他2名程に・・
    片思いながら恋慕の気持ちを抱いている
    という、花咲く乙女っぷりを遺憾なく
    発揮している。(4股とか言わない)

    更に全く作中で役に立つ設定でもないが
    キャラ立ての一環としてねらー属性も
    付与された。気を抜いてると

    うっかり“m9(^Д^)プギャーww”とか
    いうおかしな笑い方をしてしまう人。


    最近の悩みは、周囲の人間が全く
    自分の苗字を憶えてくれない事で
    (憶えようとする気力すら感じられない)
    その為、居室にも敢えて表札を
    出さないで居る。



    間違われるパターンだと大抵
    ロシアの童話に出てくる耳のデカい
    未確認生命体と大差のない間違い方を
    される。・・・仕方ないね。

  63. 65 : : 2015/01/20(火) 02:43:34




    ―海月荘202号室・リヴァイ部屋―




    ペトラ「(危ない所だった・・!いや・・
        最悪のケースを想定するなら
        ギリギリアウトだったかもしれない・・

        ・・それでもとにかくあの場で
        会話の流れが絶たれたのは
        死中の活だったわ・・・・・!)」




    ガタン・・・・  ゴト・・・




    リヴァイ「まあ・・案の定手伝いも
        クソも無かった訳だが・・
        折角こんなオンボロ長屋まで
        来たんだ。茶くらい飲んでけ」



    ビリ・・・・バコッ



    リヴァイが大家宅から受け取ってきた
    その箱の中身は・・・幾つかの紅茶道具
    であった。その梱包は自らが行った
    物であるのか、手際よく気泡入り緩衝材を
    剥がしていくリヴァイ。



    カチャカチャ・・・  カパ・・・




    ペトラ「何か・・随分本格的ですね・・
        ソレ・・ひょっとして。
        先輩の実家から送った私物・・
        ・・・ですか?」



    リヴァイ「ああ・・・まあどうせここで
         使うだけの物だからな・・
         使い勝手がいいものだけ
         選んで送っておいた。

         ほんの一部でしかないが
         ・・趣味を充実させるには
         無くてはならない器具の
         数々だ」



    ペトラ「ふ・・・ふむ・・・」



    箱から出てきたのはペトラが見た事も
    無い茶葉入りの茶缶、ポットが2サイズ、
    茶葉を計るのに使用されるとみられる
    薄く平べったい匙、それに砂時計3つ
    ・・・等であった。



    ペトラ「ほんの一部って・・・ポットが
        二つありますよ・・・??これって
        どう違うんです・・?・・・・ぁ、
        大きさか・・・」



    リヴァイ「大きさもそうだが・・持ち手の
        形状も湯切りの具合も違うぞ。
        客人接待用と自分用で分ける
        のは当然だろ・・。」




    ペトラ「そ・・そうですね・・・^^;」



    若干引きつり気味の笑顔を察したのか、
    ふむ、と一息つくと



    リヴァイ「まあ、普通は“そう”なる。
         ハンジの奴もそうだ。

         こういうのは・・口で言って
         分かって貰うモンじゃねえ。
         取り敢えずは・・・飲んで
         美味いと思えばそれでいい。

         時間や香りを楽しもうなんて
         いうのは・・それからだ。」


    ガチャン・・・・!カチチチ・・・・・ボッ



    カセットコンロ上に、水道水を
    溜めたケトルを載せて火にかける
    リヴァイ。台所下の戸を開けた際に
    その様子を見ていたペトラが、
    ふと気になった事を口にする。



    ペトラ「・・・でもあれなんですね。
        先輩程凝り性な人というか・・
        なんかそういう人なら、
        今そこにあったミネラルウォーター
        とか沸かして使いそうですよね」



    この何気ない問いに一瞬動きを止め、
    少しの間を置いてから作業を再開し・・



    それについての説明を同時に
    進めるリヴァイ。




    リヴァイ「・・・紅茶は水が命だ。
         ・・だからお前のその発想は
         いかにも尤もらしい物に
         聞こえるが・・結論から言おう。

         日常生活中で紅茶を淹れる
         のに最も適しているのは・・・
         水道水だ。」
  64. 66 : : 2015/01/20(火) 02:52:21





    ペトラ「・・・え?でもそれだと
        カルキとか色々と・・・」






    リヴァイ「それも重要なんだが・・・
         大事なのは“酸素”だ。
         
         水自体は・・・硬水より軟水の
         方が適してる訳だが・・・
         この国の水道から出るのは
         ほぼ軟水。そして
         
         汲んだばかりの水なら、
         市販のミネラルウォーターよりも
         確実に豊富な酸素が含まれて
         居る訳だ・・・」



    ペトラ「へ・・・へぇぇ~・・」
        (そこまで考えてなかった・・)

         

    そんな話もそこそこに、
    湯が沸けるまでの短い間、
    特に何を話すでもなく無言で待つ両者。

    ペトラにとっては・・その部屋の
    間取りや家具類のレイアウトなどを
    眺めるだけでも至福の時間である。




    シュゥゥゥ・・・・・




    リヴァイ「・・・・そろそろ沸くか・・」



    時計を見るリヴァイだったが・・・
    その頃合いを見計らったかのように
    鳴り響く、闖入者のけたたましい声。



    コンッ!!!コン!!




    ケニー「ノックしてもしもお~~し!!
        居るかリヴァイ!!!?居るよな!?
        居留守使ったって無駄だぜ!!

        引っ越し祝いを持ってきて
        やったから戸を開けな!!!」
        ギャハハハハ!!

    BANG BANG BANG!!!



    リヴァイ「ッッチィッ!!!!」ガチャンッ・・・


    ザバァ・・・・シュワシュワ・・・



    ペトラ「ああっ・・・お湯が!!!
        な、なんで捨てちゃうんです
        先輩!!勿体ないですよ!!」



    リヴァイ「限りある資源を大事にしよう
        っていうその志は尊い・・・!
        お前の言い分は間違っちゃ
        いねぇ・・、だがな、ペトラ。

        ・・そりゃ紅茶も同じだ。
        水は流してもまた下水道から
        巡り巡って雨水として
        戻って来る。・・・しかし紅茶を
        出す茶葉はそうもいかねえ・・!」



    ペトラ「は・・はぁ・・;」
        ガタガタガタ・・



    青筋を顔に浮かべ、戸の一つ向う側に
    居る親族に抱く無上の怒りを噛み殺す
    リヴァイに・・・思わずペトラも萎縮して
    しまう。


    リヴァイ「紅茶に使う湯は・・・沸かし
        過ぎたり二度沸かしたりすると
        ・・・さっき言ったように豊富に
        あった筈の酸素が殆ど“飛ん”
        じまうんだ。

        ・・つまり紅茶を淹れる為の
        湯としては死んだも同然・・・!

        そんな湯で貴重な茶葉を
        無駄にする事は出来ねえし・・・
        その原因があの憎々しくも
        忌まわしい変態ジジイである
        など・・・許せるはずもねえ」

  65. 67 : : 2015/01/20(火) 02:56:30






    ケニー「ぅぉおおい!!荷物が重いんだ!
        早く開けねえとスラッグで
        戸をへし折るぞ!!」


    ガン!ガン!




    リヴァイ「五月蠅ぇ!!ご近所の迷惑
        だろうが!!!今開けるから
        待ってろ!!!!!」



    ガチャ・・・・



    ケニー「よぉ~・・・ったく、
        待たせやがってこのオ...

    ぉ・・・・?おお・・・!?」




    ペトラ「あ・・どうもです・・」
        ペコリ・・




    ケニー「な・・なんだなんだオイ!!?
        リヴァイおめぇこれは・・・!!
        
        そ・・・そういうことかよ・・・!!!
        なんだよ・・邪魔しちまったな
        ・・・いや、そういうことなら
        別に良いんだ。(ササッカチ)」


    ガシッ・・・・

    その場で段ボールを担ぎつつ、
    気まずそうに回れ右するケニーの肩を
    リヴァイの腕が捕まえる。



    リヴァイ「・・・引っ越しの祝いだろ・・・?
        紅茶を出す為の湯を一杯
        無駄にされた代金分だ。
        置いてけ・・・。


        ・・・・それから・・・」
        カチャ・・・パキ



    ケニー「・・・・・・;」




    リヴァイ「さり気なくコン○ットに
         偽装した盗聴器とか置いて
         くんじゃねえ。

         どうしてお前これがウチの
         玄関にあるって知ってんだ」
         バキャッメシ


    リヴァイの掌で握り潰される
    音声諜報デバイス。



    ケニー「(チッ・・・)
        何も握りつぶすこたねえだろ。

        ・・おらよ。引っ越し蕎麦だ。」
        ズンッ・・・



    リヴァイ「ッ・・!何だこの量・・・!

         ・・しかも生麺かよ・・・・!!

         普通こういう場合乾麺
         だろうがッ・・・・!

         俺だけじゃどうせ喰い
         キれねえ量だ・・・ペトラ、お前
         持てるだけ持って帰れ・・・!」




    ペトラ「あ・・、はい!
        ありがとうございます!
        おいしく頂きます!!」
        メンルイズキ!



    リヴァイ「後は・・下にも配って
         くるか・・・」



    ケニー「ぁ・・?もう太眉メガネの
        嬢ちゃんには渡して来たぞ。

        大家の婆さんにもな。
        婆さんは全く動じなかったが

        嬢ちゃんの方は狙い通り
        ひきつった顔をしてたがなw」
        ヒャヒャ






    リヴァイ「しかも元より嫌がらせが
         目的かよ・・・!タチ悪ィな・・・・!!」



  66. 68 : : 2015/01/20(火) 02:59:58





    ケニー「んじゃまあ・・・そんな訳だ。
       待っ隣じゃねえが、隣の隣って
       事で・・一つ宜しく頼むぜ
       リヴァイよ。」ヘッヘw





    リヴァイ「こっちは頼まれたくも
         ねえんだがな・・・」





    ケニー「嬢ちゃんもな。そいつぁ大分
       現実と虚構が曖昧になっちまって
       るだろうから・・一緒に居ても
       時々アレだと思うが・・

       根暗で不愛想な所を除けば
       ・・まあそこまで悪ィ奴でも
       ねーからよ」   



    リヴァイ「お前に妄想癖を語られる
        筋合いはねえ。用が済んだら
        とっとと宇宙人でも特定
        しに行く事だな。

        なんだったら
        そのままキャトルミューティレーションの
        犠牲になって帰って来なけりゃ
        万々歳だ。」




    ケニー「宇宙人ならもう何人も
       見つけたぞ。あまりにそこら中
       あふれ過ぎてて、もはや特定
       しようなんて気も起きやしねえ」





    リヴァイ「特にいらねえ情報をどうも
        有難う。・・なら猫の首輪でも
        特定してろ。俺は客人に
        茶を淹れるのに忙しいんだ。

        とっとと帰れ」
        (゜-゜)ツーン....





    ケニー「おいテメエ!!いくら何でも
        そりゃ冷たすぎない!!?

        俺、叔父よ!??」
        ( ;゚Д゚)ハァン!!?





    リヴァイ「こんな対応を取られる理由も
        思い出せねえくせに何をほざく。

        第一お前サイボーグだろ。
        茶なんか飲んでどうするんだ?」





    ケニー「飲めますぅ――!!ちゃんと
       飯だって喰えますぅ~~!!!

       未だ全身義体化はしてないもんね」
       ( `ー´)ノ





    リヴァイ「そうか。・・だがジジイ、
         テメーは駄目だ。」





    ペトラ「せ、先輩先輩;
        折角なんですし、あ、あの・・

        そのぅ・・叔父さまも一緒に
        してあげてもいいじゃな・・」
    リヴァイ「・・・ペトラ。お前は何も
         解っちゃいない。」
         キッパリ




    ケニー「ほぅれ見ろ!!やっぱ心優しき
        お嬢ちゃんは違うね!

        ウサギ並にケツの穴が小さい
        誰かさんとは違って。」
        ウンウン




    ペトラの意思に根負けしたのか・・
    普段なら決して叔父に関しては
    甘くないリヴァイであったが・・・





    リヴァイ「・・・・・ッ(舌打ち)

         一杯だけだぞ・・・コレ飲んだら
         ペトラ、お前ももう帰れ。
         そろそろいい時間だ。

         流石に二日連続で遅めの
         帰宅は親父さんがうるさい
         だろ」





    ペトラ「は、はい!!」


  67. 69 : : 2015/01/20(火) 03:08:32




    ケニー「リヴァ~イ、俺、砂糖ミルク
        有々で。両方とも二つづつ
        くれぃや」






    リヴァイ「ウチにあんな高濃度の
         トランス脂肪酸含有
         添加物は置いてねえ。

         入れたきゃおつとめ品の
         牛乳でも入れるんだな。」
         ガパッ・・・


    ケニー「じゃぁあのラー油は何だよ(ーー;)」




    ペトラ「そ・・そういう所は結構気にして
        るんですね・・・あ、調理油も
        高めのオリーブオイルしかない
        ・・・」




    リヴァイ「そればっかりはな。第一
         今の世の中決してソレの
         摂取を全て回避しながら
         生きていくのは不可能だ。

         ・・ならせめて高含有率を
         示す食品を極力避けて・・・
         総蓄積値を下げるのみだ


         ・・・マーガリンとかな」



    ペトラ「あ・・・、私も!先輩に
        教わってからコンビニパンで
        大好物だったメープルマーガリンの奴
        自粛してますよ><;」




    リヴァイ「俺も元々はハンジの奴から
         聞いた。聞きたくも
         無かったけどな・・・

         しかしこれは俺なんかよりも
         寧ろお前やハンジとかの方が
         気にするべき重要な問題だ。」



    ペトラ「女性には特に悪影響
        大きいらしいですね;」
        メッチャ クッテ マシタヨ;




    リヴァイ「・・・あいつは身体に悪いと
         分かっていても美味い物は
         気にせず食う性格だからな・・
         
         他の物は良いが、もしマーガリン
         みてえな露骨にヤバいのを
         嬉々として喰おうとしてたら
         ・・お前も止めてやってくれ」



    ケニー「おっさんはもう歳だしね~。
        どうせ悪影響出る頃には
        全身機械だし。気にしないで
        いいや。」





    リヴァイ「いや・・そこは、
       
        “どうせその頃には
         もうくたばってるし”

        ・・・でいいんじゃねえのか」





    ケニー「真面目な顔で言わないでくれる」







    ~~そうして茶を啜る事数分~~










    ケニー「っさぁって!!・・俺は
        そろそろ作業に取り掛からんと
        いかんからな!お若いのを
        邪魔するのもいけねえ。

        そういう訳で・・・・。
        俺はここいらでスタコラサッサだぜ~」
        スワッ・・・



    リヴァイ「最初っから邪魔してるし
        もうこいつも帰るんだ。
        まったく有難みはねえが」




    ケニー「じゃぁな右分けの嬢ちゃん!
        短い間だったが色々聞けて
        楽しかったぜ!

        全く・・こいつもこの歳でこんな
        カワイ子チャンが傍に居る
        有難みって物を理解できてない
        のが本気で許せねえよな。

        普通見向きもされねえよな?
        30過ぎの年増なんざ」
        ヘッヘ




    ペトラ「と、っとと、!!年増だなんて
        言い過ぎです!!!まだっ・・!
        まだ30ですよ!?もっとこれから
        渋い魅力が増してくる
        トキじゃないですか!!」
        (;゚Д゚)

  68. 70 : : 2015/01/20(火) 03:13:49






    ケニー「いけねえ・・こりゃ本当に
        お前には勿体ない、良い娘じゃ
        ねえか。リヴァイ・・・お前、」




    リヴァイ「なんだ」




    ケニー「・・・・(ポリポリ)んゃ・・・
        何でもねえ・・・。

        遅くに悪かったな。

        ――茶は、正直美味かったぜ。
        また死ぬまでに一回くらいは
        飲ませてくれや」






    リヴァイ「・・・・気が向いたらな。」
         ・・・フン






    ガチャ・・・・


         カッカ・・・  
               バタン・・・・





    ペトラ「・・・・・・・・・」





    リヴァイ「さて・・じゃあお前もそろそ

    ペトラ「せ、せんぱいあの!!」




    俯き加減ながらも何か勇気を振り絞って
    伝えようとしているペトラ。





    リヴァイ「・・・?何だ?・・どうした一体」





    ペトラ「あの・・ずっと伝えよう
        伝えようと思ってたんですけど
        ッ・・・・!!!今、やっと
        二人になれたので一つ・・・
        お聞きしても宜しいですか・・?!」


     

    リヴァイ「構わないが・・そんなに聞き
         辛い事なのか・・・?」





    ペトラ「は・・はい・・かなり・・!」
        ドキドキドキ








    リヴァイ「・・・言ってみろ」







    ペトラ「その・・・!そのですね・・
        先輩・・・・・!私・・・
        私・・・・・・!!!」


    ドキドキドキドキドキ   



    リヴァイ「・・・・・?;」




    ペトラ「せ・・先輩の・・・・先輩の・・・・!!」
        ガタガタガタガタ・・・




  69. 71 : : 2015/01/20(火) 03:16:50








    ペトラ「先輩の誕生日をッッ!!どうしても
       祝いたいのですがッっ!!!」








    リヴァイ「」









    ――

    ―――





    それは・・・2年前の事であった・・・






    ハンジ「・・・・あいつの誕生日??
        ・・・何?知ってどうするの?」
        (;゚Д゚)ェェ~~↓↓






    ペトラ「しっ・・・?!ちょっ、何で!!?
        
        その返し何かおかしくない
        ですか!!?」





    ハンジ「だって・・いきなりペトラが
        あいつの誕生日とか
        言うからさ・・・;;」




    明らかに顔色が優れないハンジ。
    どうやら冗談で口籠っている訳では
    無い様子だ。





    ペトラ「どうするって・・祝いたいからに
       決まってるじゃないですか!!

       まるで情報屋が殺し屋に
       ターゲットのアジトの所在を
       簡単に教えようとしないような
       返し方して!!」




    ハンジ「その例えすっげえ分かり辛いな!

        って・・そうか・・お前は・・まだ
        あいつの地雷を知らないんだな。

        うっかり本人に聞いて
        ソレを踏む前に私に聞いて
        くれたのは・・・
        
        ある意味幸運だったのかも
        しれない。」ハァ・・・
  70. 72 : : 2015/01/20(火) 03:19:14


    ペトラ「へ・・・?」






    ハンジ「まず日にちから言うよ?
        多分・・それに対するアンタの
        第二声が・・・怒りの大魔神を
        呼び起こす呪文になる。


        あいつの誕生日は・・・・

        “12月25日”、ご存じ聖なる夜。

        一応この日が公式上では
        アイツの誕生日って事に・・・」




    ペトラ「クリスマスじゃないですか!!」
        キャァーーー!!





    ハンジ「・・・それだよ、それ。」チョイチョイ






    ペトラ「・・・・え?それって・・;」







    両目を伏せ、目頭を押さえながら
    ペトラに対してこう続けるハンジ。




    ハンジ「クリスマスと言えば・・?」






    ペトラ「え・・ええっと・・・ううん
        ・・サンタさん・・?」





    ハンジ「そう・・・サンタさん。


        ハッキリ言うとね・・・


        あいつ・・・そのサンタさんが
        大っっッッッッ...嫌いなんだ」






  71. 73 : : 2015/01/20(火) 03:25:09






    ペトラ「・・・・え・・??

        え・・・??!!!!」





    ハンジ「あ、冗談でも何でもなくマジでね」





    ペトラ「それって何かサンタさんに対して
       心の底から怨嗟を抱く様な理由が
       先輩にあるんですか?!
       

        
       ハッ・・・!?まさか
       小さい頃に何も貰えなかった
       ・・・・・とか!!?」





    ハンジ「いや・・あくまで非実在人物
        に対して、対象そのものを
        嫌ってるって訳じゃ無いんだよ。


        あいつの誕生日が25だろ・・・

        するとどうだ・・ほぼ間違い
        無く、皆アイツの性格と
        人柄を知ってるから、
        面白がってアイツにサンタの
        服を着せようとするんだ。

        "今日の主役"という有難迷惑な
        称号を無理矢理襷掛けさせてね」







    ペトラ「ぅ、うゎぁ・・・・」






    ハンジ「中3の頃まではまだ
       我慢してた・・しかし奴の怒りが
       遂に安さ爆発したのは高校に
       入った丁度その年だった」





    ハンジ「あの時本気で思ったよ・・・

        とある都市伝説の中に、
        サンタのあの真っ赤な服って
        斑一つない浴びたような
        返り血の色なんだっていうのが
        あったけど・・あれは冗談でも
        何でも無かったんだなって・・。

        私には・・・三角帽をかぶった
        地獄からの使者の姿が
        見えたもの・・・・!;」
        ウフ・・・ウフフフ・・・;(ガタガタガタ・・)




    ペトラ「(い・・一体何があったって
        言うの・・・?!;;)」
  72. 74 : : 2015/01/20(火) 03:27:28






    ハンジ「・・・ともかく、そういう訳。
        私の同期内、もしくは
        リヴァイの事をそこそこ
        知ってる奴はね・・・・。

        迂闊につっついて
        フジヤマヴォルケイノ(活火山大噴火)
        誘発するような真似は
        絶対に避けたいと思ってるから
        ・・・そもそもアイツの
        前でクリスマス、なんていう
        言葉を出すのも禁句なんだ。」



    ペトラ「そこまでのクリスマス嫌い
        なんですか・・・?;
        てんちょ・・・」



    ハンジ「嘘だと思うならその日が来れば
        分るよ。あいつ、ピザ屋の
        バイトもやってた事あるけど

        そのシーズンにサンタの格好
        で配達やらされるって
        知った時点で別のバイトに
        移ったから。

        もしクリスマス関連のイベント
        とかに力入れてる店なら・・

        あいつ間違いなく休むぞ」





    ――――

    ―――

    ――




    ペトラ「(そしてハンジさんの予告通り
        本当に先輩は・・あの二日間、

        先輩にしては他に類を見ない
        “公休”をとって休んだ。
        イブですら拒絶するという
        筋金入りのクリスマス嫌い・・!)」




    ペトラ「(けれどそれは・・・・!!!
        それは・・・・・・私も同じ!!
        

        クリスマスなんて・・・!
        クリスマスなんて所詮は
        リア充のイベント・・・・!!!

        リア充の・・リア充による・・
        リア充の為の祭典でしかない!!


        その思いを熱くぶつければッ・・!!
        きっと・・・きっと先輩だって・・・!

        先輩だって!)」

  73. 75 : : 2015/01/20(火) 03:32:19





    リヴァイ「・・・・」





    ペトラ「あああの!!先輩ッっ!!

       私・・、その上手く言えませんが・・

       25日という日にちに特別な感情を
       抱いた事なんてありません!!!」




    リヴァイ「・・・・」





    ペトラ「あんなの、イチャイチャする
       相手が居る人だけが楽しむ為
       の祭典だと本気で思って
       ますしッ!

       あの季節が来てどこのコンビニも
       スーパーも!!果ては青果店に
       至るまで!!どこに・いッッても!!

       原虫感染症みたいな名前の
       人が歌うアップテンポな洋楽と、
       
       夜更け過ぎに変わる天気を
       必要以上に悲しげに歌う
       唄しか聞けない事には
       心底ウンザリしてます!!」



    リヴァイ「・・・・・ぉいペトラ。」



    ペトラ「そんな意識を持つ歳になる前
        からクリスマスなんて
        クソくらえでしたもの!!
        
        毎年我が家専属のサンタさん
        とやらは私が貰って何も
        嬉しいと思わないような
        書籍しか枕元には置いて
        くれませんでしたし!!」
        ハァ・・ハァ・・・!;




    リヴァイ「・・・・おい。」





    ペトラ「後・・あと・・・・!!」
        オロオロオロ;




    リヴァイ「もうその位にしとけ・・・」





    ペトラ「はっ・・・?!ス、スミマセン・・
        私ったらつい我を失って必死に
        ・・・・;」




    リヴァイ 「分かった。お前が何を
         言いたいか、そりゃもう
         十分に分かった。

         ・・・どうせ・・ハンジから
         何か聞いたんだろ。」



    ペトラ「ぇ、ええ・・、あの・・・
        先輩がサンタさんとか
        クリスマスが大っ嫌いだって

        ・・その・・・・

        随分昔の話ですが・・」モジモジ



    ペトラ「(そう・・ハンジさんや
        当時先輩の周囲にいた人達は
        ひとつ勘違いをしている。

        先輩は・・誕生日そのものが
        嫌なんじゃない・・!)」


    リヴァイ「・・・・・・」






    ペトラ「でも私!!どうしても先輩の
        生まれた日を一緒に
        お祝いしたかったんです!!

        どうせ夏から一話の間で
        急に冬にあわせて来るような
        時系列の適当な現パロですけど
        ・・・・!もう12月25日とっくに
        過ぎてますけど・・・!

        それでも・・・・!それでも
        私は・・・・・!!」(ノД`)グス・・;




    リヴァイ「・・そもそも誕生日なんてのは
        ・・・産んでもらったその事を
        感謝するべき日取りみてえな
        モンであってだな。

        祝われるのは寧ろ俺では無く
        生みの親とかその辺り
        が妥当だと思うんだが」




    ペトラ「・・となりますと、
        先輩のお母様・・・とか?」





    リヴァイ「原作じゃその辺もまだまだ
         明るみに出てねえからな・・
         この場合メタに、原作者、 
         とかでもいいんじゃねえのか」
  74. 76 : : 2015/01/21(水) 03:17:09



    ペトラ「・・話が逸れてしまいましたが
        ・・・(汗)つまり私が言いたい
        のはですね・・!

        先輩のお誕生日を祝いたい
        ・・という事なんです。」
        フンスッ↑



    リヴァイ「別に・・それ自体を俺が
        拒む理由はないが・・;

        一々そうして聞いてくると
        言う事は・・・」



    ペトラ「良かったら一緒に
        お出かけ等を・・・///;」




    リヴァイ「何故そうなる・・?」




    ペトラ「いえっ、あの!それが・・
        考えに考え抜いてハンジさん
        にもご意見いただいて・・

        考案した先輩への
        誕生日プレゼントが・・
        その、先輩にも一緒に選んで
        欲しいものなので・・!」



    リヴァイ「・・・成程な。大体分かった」





    ペトラ「・・・・・・;」
        ドキドキドキドキ




    リヴァイ「・・・で、当然メガネ(ハンジ)はそれに
         同伴しない訳だ。」




    ペトラ「っ!!(ギク)な、
        なんで分かったんですか!?」
        Σ(; ・`д・´)









    リヴァイ「アイツの言い出しそうな事位
        千里先までまるっとお見通しだ。
        
        しかしアレだな。・・・それじゃ
        まるで」







    ペトラ「・・・・・;;;」






    リヴァイ「デートだな」




  75. 77 : : 2015/01/21(水) 03:18:36






    ペトラ「/////////////」
        カァァァァァ・・・・・・・


    返す言葉も無く、俯いて赤面するペトラ






    リヴァイ「・・・いいだろう。
         その買い物、同伴してやる。」





    ペトラ「!!!ほ、本当ですか!!」
        (*‘∀‘)ヤッタ!!!





    リヴァイ「ああ。しかしな・・・
         大きなお世話かもしれないが
         ペトラお前・・・。

         ・・・・・その歳で
         ロクにデートの一つも
         したことが無いって
         オチだろ・・・?」
         ジロ・・・・



    ペトラ「  」ビクッ




    リヴァイ「それは別に悪い事でも
         何でもないんだが・・・

         まあ、これを期に少しは
         お前ももっと積極的に
         相手を探していくように
         しねーとな。

         ハンジを見ろ。アイツなんか
         既にそんなのを探す気力すら
         丸投げ状態だ。こういうのは
         本人の意気込みが喪失
         しちまうのが一番恐ろしい。」
         ウム・・・



    ペトラ「(ヌ・・・ヌゥ・・・!(;´・ω・)
        強敵だとは理解していたケド・・
        まさかここまでとは!!!)」




    リヴァイ「折角お前なんかは年齢的にも
        身の振りが軽い年頃で
        性格も容姿も良いんだ。

        それでデートの一つも
        したことが無いとなると・・・
        流石に勿体ないぞ。他人が
        どう思おうとそれは他人の
        勝手な判断基準でしか無いが・・

        お前自身、きっと今好き勝手
        やらなかった事を悔いる
        時が来る。」




    ペトラ「(けど・・!これしきで怖気付く
        私じゃない...!私だって
        ここまで先輩の事をずっと
        傍で見て来たんだ・・・・!)」



  76. 78 : : 2015/01/21(水) 03:20:39



    リヴァイ「・・・そうならない様に
         精々今のうちにやりたいと
         思った事は片っ端から
         やっておけ。

         ・・俺みたいな中年一歩手前
         でも・・予行練習くらいにゃ
         なるだろ。

         まずはそのアガリ症から
         何とかしろ・・・。いいな」
         
         






    ペトラ「・・・・ハイ・・!・・・先輩、私・・・

        ・・私、頑張ります・・・・・!!

        お出かけの行き先は・・・私が
        決めても良いですよね・・?」




    リヴァイ「ぁあ。その辺はお前に
         一任する。・・・もっとも
         普通ならデートの日取りや
         行き先の順序立てなんて
         モノは・・・野郎のする事
         なんだが。

         お前の性格なら相手任せに
         するよりその方が上手く
         行くこともあるだろ」



    ペトラ「じゃ、じゃあ後でその、
       ラインで日時と待ち合わせ場所、
       送りますね!!(嬉々)」




    リヴァイ「ああ。そう言えば携帯電話を
         手に入れたんだったな。

         自分の事ながら未だ実感が
         沸いて来ねえ・・」



    玄関に置かれたままの
    携帯ショップ紙袋入りのソレを眺め、
    他人の事のように言い放つリヴァイ。






    ペトラ「そうですよ!!それにこれで
        先輩も、念願の自宅からの
        ネット接続ができるように
        なったんじゃないですか!

        もっとテンション
        上げて行きましょうよ!」
        (;'∀')




    リヴァイ「・・コレでも今から接続が楽しみで
        かなりハイテンションな方なんだが」
        (表には出さないワクワク感)





    ペトラ「・・先輩の表情変化は・・流石に 
        まだ私には解読できる域に
        辿り着いてませんね・・;」
        ハンジサンジャナイト...;


  77. 79 : : 2015/01/21(水) 03:23:20




    リヴァイ「こういう顔なのは仕方ねえ。
        
        ・・じゃあそういう事だな。
        よし・・・・外まで見送ろう。
        そろそろ帰った方がいい」
        ガタッ






    ペトラ「はい・・!紅茶、スッごく
        美味しかったです!また
        ご馳走して欲しいです!!!」





    リヴァイ「おう。俺が暇な時だったら
         いつでも来い。趣味の片手間で
         済むくらいなら幾らでも
         淹れてやる。一人分出すより
         二人分の方が若干効率は
         いいからな。」





    ガチャ....





         
    ―海月荘・外門―



    ペトラ「それじゃまた!すぐ後で
        ラインしますね!!(ウキウキ)」
        (*´ω`*)



    リヴァイ「ああ。後・・
         俺からも送ってはみるが・・
         ・・一応ハンジの奴とも
         連絡を取り合ってやれよ。

         ゲームに夢中になってたから
         そのまま店に置いて
         きちまった形だが・・・

         その後何も無かったのか
         (率直に迷惑をかけてないか)
         気にはなるしな」



    ペトラ「はい!!・・それじゃ先輩!!
        ・・また!!」




    リヴァイ「・・気を付けて帰れよ。」








    ・・


    ・・・






    そうして・・彼らの一日はまた
    何事も無く流れていく。


    “彼らの元居た世界”では到底
    考えられもしない平和な日常。




    リヴァイ「演出的な〆を狙ってるところ
        非常に申し訳ないが・・

        ・・・叔父が天気の挨拶みてえな
        ノリで殺しに来る話がどう転ぶと
        平和な日常なんだ・・?」



    そんな日常は・・幾何かの騒動も
    内包しながら・・・しかし確実に・・・

    ゆっくりと続いていく。





    リヴァイ「・・・・無視かよ・・」








    リヴァイ「・・・・・・・・・」







    リヴァイ「とっとと風呂に行って
         飯食ってSSでも書くか
         ・・・・・・。」










    ――・・・to be continued!!




  78. 80 : : 2015/01/21(水) 03:26:42






    ~あとがき的な何か~



    はい、私の自分勝手で書かせて頂いております、
    超自由形意味不明現パロ、これにて
    一応4つ目位の区切りとなります。

    私自身、特にこれと言ったテーマ性も無く、

    何か信念めいたものも持たないで、
    好き勝手にリヴァイさん達御一行の生活に
    各処で多作品キャラを思い出したように織り交ぜていく事を
    基本的なスタンスとして書き始めたコレですが・・

    一応滅茶苦茶な話にも考えていた本筋というものが
    無い訳ではない・・・というのを思い出したので、

    次回は少しそこに触れてみたいと思います。
    しかし全てのノリはあくまで適当に。

    小難しい話は現在時間的な理由で頓挫している
    アレだけで精一杯ですからね(*´ω`*)


    それでは・・・、こんな訳もわからない、
    何が書きたいのかも今一わからない趣味の産廃を
    最後まで見て下さった貴方に無上の感謝を
    示しつつ・・お暇させて頂きたいと思います。




    有難うございました!('◇')ゞ



    追記:
    因みに各処に挟まるナレーションは某神谷さんの
    脳内イメージでお願いします。


    ・・そう考えるとほぼ一人芝居状態ですが。
  79. 81 : : 2015/01/21(水) 08:34:03
    執筆お疲れ様です!

    リヴァイ先輩がマグロ漁船経験者なところで吹き出してしまいました。ホント何でもやってますね、この人。

    ペトラも可愛いし…。ここのペトラちゃんは可愛くて応援したくなります。
    デートどうなるんでしょうね…。

    楽しい非日常、また楽しみにしています。
  80. 82 : : 2015/01/21(水) 12:40:01
    執筆お疲れさまでした。

    マグロ漁船という雇用システムが本当に存在すると知った時の衝撃を思い出しました。

    しかし、3か月くらい帰ってこないんで、連絡も取れないので、周囲も大変らしいですよね、あれ(^_^;)

    ペトラちゃんがんば!
  81. 83 : : 2015/01/21(水) 13:30:32
    >>81
    コメント有難うございます!キミドリさん!

    そんな嬉しいことを言っていただけるとは夢にも思いませんで(≧∇≦;)

    うまくいくかどうかはさておき、
    きっと自信もついて
    グイグイ押していける事でしょうw

    しかしペトラもアニメで一気に
    萌えキャラ化しましたよね・・




    >>82
    ありゃりゃぎさんまで、コメント有難うございます!
    なんだかこんなものの区切り程度に
    コメントまでもらってしまっては
    分不相応な気がして若干の萎縮を
    覚えます・・、(゚o゚;;が、
    素直に嬉しいので感謝致します!
    マグロ漁船・・稼ぎが宜しくとも苛烈を極めますからね・・・´д` ;

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ne5716

夢馬

@ne5716

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