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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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アルミン「最終章・vsタイタンファミリー編5、始まり」

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  1. 1 : : 2014/12/06(土) 21:31:39
    前作はこちら↓
    http://www.ssnote.net/archives/26639
    いい加減長い!とお思い方もいらっしゃると思いますが、まだまだ続きます。
  2. 2 : : 2014/12/06(土) 21:37:56
    【現在公開可能な情報】

    〇これまでのあらすじ

    タイタンファミリーのアジトに乗り込み、イェーガーリングとクリスタを取り戻したエレン達。途中、オーディンの孫のバルドル、その世話係のフォルセティを仲間に加えたが、アジトからの脱出の際にヒストリアが敵の足止めのためにアジトに残ってしまった。後悔、悲しみ、熱意、希望。各々が異なる感情を抱きながら彼らはアジトへと帰還する。
  3. 3 : : 2014/12/06(土) 22:03:08
    期待で!
  4. 4 : : 2014/12/06(土) 22:34:09
    面白いけど他のアニメむっちゃパクってて読むの辛い。
  5. 5 : : 2014/12/07(日) 08:55:45
    >>4
    これはパクリではない
    あくまでも参考、又はモデルだ
  6. 6 : : 2014/12/07(日) 13:51:20
    >>5
    物語をパクったとは言ってないよ。ちゃんと読もうねり
  7. 7 : : 2014/12/07(日) 15:56:55
    >>4
    とりあえずこのシリーズの第1作の冒頭見てこい
    期待
  8. 8 : : 2014/12/07(日) 19:15:53
    >>3>>7
    今回もよろしくお願いします!
  9. 9 : : 2014/12/07(日) 19:33:58
    -イェーガーファミリーのアジト、応接室-

    アルミン「やっと落ち着ける...」

    サシャ「疲れました...」

    ジャン「それでこれからどうするんだ?何にもしないなら俺は部屋に行くが。」

    ミカサ「今回の作戦を振り返りたいところだが...」

    コニー「なんかあるのか?」グ~

    コニー「あ」

    サシャ「凄い音ですねぇ...」グ~

    サシャ「あ」

    ミカサ「このように、みんなお腹が空いているのでまずは昼食としよう。」

    アルミン「そっか、まだ食べてなかったんだ。」

    クリスタ「私はご飯いらないから...」

    テクテクテク

    エレン「クリスタ、どこ行くんだよ!」

    ガチャ バタン

    ミカサ「...少し一人にしてあげましょう。」

    エレン「わかった......」

    ぺトラ「じゃあ私、ご飯を作ってくるね。」

    バルドル「そんなに急がなくても、少し休んでから作ったら?」

    オルオ「ガキ。調査兵団のタフネスをなめるなよ。少し戦ったぐらいじゃ疲れねぇよ。」

    フォルセティ「あなたの体力は私が回復させたんですが...」

    オルオ「一応感謝はしてるがあんたの手を借りずとも俺hガリッ」

    オルオ「っでー!」

    エレン「オルオさんが舌噛んだの、なんか久しぶりな気がするな。」

    トーマス「相変わらずだせーな。」

    オルオ「なんだtガリッ」

    オルオ「っ!!!」

    ミカサ「バカは放っておいて、私たちも食堂に向かいましょう。」
  10. 10 : : 2014/12/07(日) 19:45:20
    悟空ってでる?
  11. 11 : : 2014/12/07(日) 21:45:03
    >>10
    出ません。出たら一瞬で一件落着してしまいます。
  12. 12 : : 2014/12/07(日) 21:59:20
    -20分後、食堂-

    食堂に向かってから20分後、エレン達はクリスタを除き全員席についていた。そして、机にはぺトラが作った昼食が置かれていた。

    ミカサ「いただきます。」

    全員「いただきます。」

    モグモグ

    アルミン「美味しい!やっぱりぺトラさんが作ったご飯は最高です!」

    ぺトラ「ありがとう。」

    コニー「本当にうまいな!」

    ジャン「うま!?」

    コニー「うまじゃなくてうまい...あ...」

    ジャン「咬み殺す!」

    コニー「ご、ごめんなさい!」

    タッタッタッタッ

    ジャン「逃がさないぜ。」

    タッタッタッタッ

    オルオ「ガキ共、落ち着いて飯も食えないのか?」

    フォルセティ「楽しそうでなりよりですな。」

    バルドル「うん!(当の本人たちは全く楽しんでないけど。)」

    エレン「...ご馳走様。」

    ミカサ「エレン、早いのね。全部食べたの?」

    エレン「ああ。」

    ぺトラ「おかわりは?」

    エレン「いりません。その代わり、クリスタへの食事をお願いできますか?」

    ぺトラ「多めに作ってあるから構わないけど...」

    エレン「ありがとうございます。」

    サシャ「エレン、クリスタのことだいぶ気にかけてますね。」

    アルミン「うん。(何て言ったって、ずっと前から好きな人だからね。)」

    トーマス「クリスタの奴、いつまでくよくよしてんだか。エレンさんが心配していらっしゃるっていうのに。」

    エレン「じゃあ、行ってくる。」

    ミカサ「待って。クリスタがどこにいるか分かるの?」

    エレン「探すよ。」

    テクテクテク

    ガチャ バタン
  13. 13 : : 2014/12/08(月) 12:31:39
    この作者優しいなwwwww
  14. 14 : : 2014/12/08(月) 19:38:37
    テクテクテク

    エレン「おーい、クリスタ。飯持ってきたぞ。おーい。」

    テクテクテク



    エレン「...どこに行ったのかな。」

    グスッ

    エレン「クリスタ!」

    テクテクテク

    エレン「こんなところにいたのか。」

    クリスタが居たのは、地下十階の資料室であった。

    クリスタ「何しに来たの?」

    エレン「飯届けに来てやったぜ。」

    クリスタ「...いらないっていったでしょ。」

    エレン「でもお腹減ってるだろ?ぺトラさんの料理は美味しいぞ。」

    クリスタ「いらない..」グ~

    エレン「プッ...やっぱり腹減ってんじゃん。」

    クリスタ「これは///...とにかくいらないから。一人にして。」

    エレン「でも」

    クリスタ「いいから一人にして!」

    エレン「だけど」

    クリスタ「お姉ちゃんを見捨てた人たちなんかと一緒にいたくない!!!」

    エレン「......」

    クリスタ「ごめん...分かってるんだよ。ああするしかなかったって。誰かがやらなきゃいけなかった。でも、敵はすごく強くて、誰がやっても勝ち目はない。だから、みんなが生きるには絶対に殺されないお姉ちゃんが残るしかなかった。それは分かってる...」

    エレン「いや、違う。他にも道はあった。」

    クリスタ「え...?」

    エレン「俺がもっと強ければ...オーディンの野郎にも勝てる力があれば、誰かを置いていく必要なんかなかった。でも、俺が弱かったばっかりに...恨まれるのは当たり前だ。」

    クリスタ「そんな、私は恨んでなんか」

    エレン「いいや恨め!!!」

    エレン「ここでお前に許されたら、俺は自分を許せなくなる。力がないことを良しとされる自分を...」

    クリスタ「...」

    エレン「でも、このままじゃ終わらねぇ。ヒストリアさんはもう一度、必ず助け出す。そして、その時はオーディンもぶっ飛ばす。そしたら...俺のことを、許してくれるようお前にお願いするよ。」

    クリスタ「......分かった。私はエレンのことを許さない。」

    エレン「おう。」

    クリスタ「でも、お姉ちゃんが無事に戻ってきたら...その時には、私はエレンを許す。だから、必ずお姉ちゃんのことを助け出して。」

    エレン「ああ、約束する。だから、とりあえず飯食っとけ。」

    クリスタ「約束するから飯食っとけって意味わからないよ。」

    エレン「確かにそうだな。」

    クリスタ「フフッ...じゃあ、いただきます。」

    エレン「俺が作ったわけじゃないけど、召し上がれ。」

    モグモグ
  15. 15 : : 2014/12/09(火) 00:08:51
    -食堂-

    ミカサ「ごちそうさまでした。」

    全員「ごちそうさまでした。」

    ミカサ「みんな疲れているだろうから、4時まで休憩とする。4時になったら会議室に集合して。では、解散。」

    テクテクテク

    フォルセティ「そう言えば、我々はどこの部屋に行けば良いでしょうか?」

    ミカサ「今から案内しよう。」

    バルドル「ミカサさん...」

    ミカサ「何?」

    バルドル「言っておかなければあるんだけど...」

    ミカサ「タイタンファミリーとの戦いに関すること?」

    バルドル「うん。みんなに言ったら何をし出すか分からないから今まで言ってこなかったことがあるんだ。でも、イェーガーファミリーで一番冷静沈着なミカサさんには知っておいてほしいんだ。もしもの時のために...」

    ミカサ「分かった。聞こう。」

    バルドル「言いにくいんだけど、実は...」



    -地下三階、居住区-

    トーマス「エレンさんはまだクリスタの所か?」

    アルミン「さぁ...あ、エレンだ。」

    エレン「お前ら、飯は食い終わったのか?」

    トーマス「エレンさん!それに、クリスタも。」

    サシャ「さっきより元気になってますね。安心しました。」

    クリスタ「うん。エレンと話してたら、くよくよしてられないなって思って。」

    コニー「それで、二人はどこに行くつもりだったんだ?」

    エレン「クリスタの部屋を聞きに行こうと思ってたんだ。」

    アルミン「そっか。まだ割り振られてないんだもんね。」

    エレン「そういうこと。じゃ、また後でな。」

    クリスタ「みんな、迷惑かけてごめんね。」

    サシャ「全然ですよ。」

    アルミン「4時に会議室集合になってるから、忘れないでね。」

    エレン「おう。」

    テクテクテク

    アルミン「(あんなに塞ぎ込んでたクリスタを元気にするなんて、エレンの恋の行方、ひょっとしたらひょっとするかも...)」
  16. 16 : : 2014/12/09(火) 14:02:45
    エレクリオウイェス!
  17. 17 : : 2014/12/09(火) 15:49:57
    >>16
    オダマリアーイェー
  18. 18 : : 2014/12/09(火) 20:18:40
    -食堂-

    バルドル「...を奴らが実行したその時は...」

    ミカサ「話すしか...ないでしょうね。」

    ガチャ

    エレン「あ、いたいた。」

    バルドル「エレンお兄さんにクリスタお姉さん!」

    ミカサ「クリスタ、気持ちは落ち着いた?」

    クリスタ「うん。お陰さまでね。」

    エレン「そういや、さっき何か話してなかったか?」

    ミカサ「ええ...まあ。」

    バルドル「エレンお兄さんさんには関係のないことだよ。」

    エレン「ふーん。てか、エレンお兄さんって呼び方、いい加減やめろよ。何か気持ち悪い。」

    バルドル「ええー!じゃあ、他のみんなみたいにさん付けが良い?」

    エレン「まあそうだな。」

    クリスタ「私は、お姉さんって呼ばれ方も好きだよ。」

    バルドル「でも、本当はさん付けの方が楽でいいと思ってるでしょ?」

    クリスタ「そ、そんなことないよ。」

    バルドル「心の見える僕に嘘は無意味だよ。とにかく、二人がそう思ってるならそうするね。エレンさん!クリスタさん!」

    エレン「おう!」

    ミカサ「それよりあなたたち、私に用があったんじゃないの?」

    エレン「ああ、そうだった。」

    クリスタ「私はどこの部屋を使えばいいのかなって。」

    ミカサ「そういうこと。だったら着いてきて、丁度バルドルとフォルセティに部屋の場所を教えに行くところだったから。」

    クリスタ「分かった。」

    エレン「...俺もついてく。(クリスタの部屋を把握しておきたい。いや、別になんかするつもりじゃないから。もしもの時すぐ駆けつけるためだから。)」

    バルドル「エレンさんは疲れてるんだし自分の部屋に直行しなよ。」

    エレン「でもよ~。」

    バルドル「じゃあ、エレンさんの心をみんなにばらしても良いんだね。」ニヤッ

    エレン「な!?」

    クリスタ「エレン、どうしたの?」

    ミカサ「エレン、まさか...」ゴゴゴゴゴ

    エレン「さ、さようなら~!!!」タッタッタッタッ

    バルドル「しっかり休んでね~。」ニヤニヤ

    ミカサ「やはりこの女狐、始末してしまおうか...」ブツブツ

    クリスタ「???」

    フォルセティ「ホッホッホッ。本当に楽しい方たちだ。」
  19. 19 : : 2014/12/10(水) 19:53:59
    -タイタンファミリーアジト、地下牢前-

    ロキ「うう...」

    ビューレイスト「お目覚めになられたようですね。ロキ様。」

    ロキ「俺は一体...!?そうか、俺はあのクソガキに、氷漬けにされていたのか...」

    ビューレイスト「氷漬けになっていたのは一目でわかりましたが、クソガキとは...?」

    ロキ「エレン・イェーガーだ!あのガキ、次に会ったら絶対にぶっ殺す!!!」



    -第二地下牢-

    ヒストリア「...ん...ここは、地下牢?(前と違って、鉄格子ではなく壁に囲まれてる。しかも、手足を拘束されてしまった。前より厳重ね。)」

    オーディン「より堅牢な牢屋に移させてもらったよ。」

    ヒストリア「オーディン!」

    オーディン「君が前まで捕らえられていた地下牢には今トールが入っている。巨人化の罰でね。」

    ヒストリア「巨人化の罰?」

    オーディン「そうだ。巨人化とは本来極秘中の極秘の力。それを使った罰として、彼には5日程牢に入っていてもらう予定だ。」

    ヒストリア「ちょっと気になってたんだけど、巨人化の原理って何なの?どうやったらあんなことが出来るの?」

    オーディン「ふっ...そのような状態になっても情報を聞き出そうとする君は尊敬に値するよ。だが、残念ながら君がそれを知ったところで何にもならん。もう二、三日で死ぬ運命だからね。」

    ヒストリア「な!?どういうこと!?」

    オーディン「逃亡したイェーガーファミリーがそれまでにまた襲撃してくることもなかろう。それこそ、最後の希望を潰すことになる。」

    ヒストリア「そういうことを聞いてるんじゃない!」

    オーディン「ならば、何を聞いているのかね?」

    ヒストリア「何で私は、二、三日で死ぬ運命にあるんだ!?クリスタとイェーガーリング無しで儀式は行えないはずよ!」

    オーディン「確かに、それらが全てそろわなければ儀式は完成しない。しかし、一つあれば進めることはできる。」

    ヒストリア「どうして...最初に七日間イェーガーリングを供え、祈りを捧げる必要があるんじゃ...」

    オーディン「元々、それぞれを供える順番などどうでもよいのだよ。ただイェーガーリングの儀式は七日間も必要になるから、最初にやってしまおうというだけだ。君は、自分の血の力を過小評価し過ぎている。」

    ヒストリア「血の力?」

    オーディン「ああ。君の血を供えただけでも...」

    オーディン「東京を地獄に変えることぐらいは可能だ。」

    ヒストリア「...貴様!何をするつもりだ!」

    オーディン「先ほど、言っただろう。君が知っても何にもならんと。」

    ヒストリア「話せ!」

    オーディン「君を生贄に捧げるとき、全てを話してやろう。」

    ギィィ バタンッ
  20. 20 : : 2014/12/10(水) 20:02:24
    エレンの氷どうやって溶かした?
  21. 21 : : 2014/12/10(水) 20:05:55
    ヒストリア「そういうことを聞いてるんじゃない」
    オーディン「ならば、何を聞いているのかね?」
    心読めるんじゃ無かったっけ?
  22. 22 : : 2014/12/10(水) 20:10:42
    前の奴で調査兵団とか出てたけど巨人いない世界で何を調査してんの?
  23. 23 : : 2014/12/10(水) 20:48:02
    質問多いなぁ……
  24. 24 : : 2014/12/10(水) 23:23:48
    >>20
    大空戦でもありましたが零地点突破の氷はリングの炎で解けます。
    >>21
    オーディン「そもそも逃亡したイェーガーファミリーが...」
    というセリフが
    ヒストリア「どういうこと!?」
    という問いの答えになってないことにはお気づきでしょうか。つまり、オーディンはヒストリアの質問に答えるつもりは全くなく、ただ絶望させたかっただけなんです。
    オーディン「ならば何を聞いているのかね?」
    はしつこく質問してくるヒストリアへの皮肉を込めた問いかけです。本当は「どういうこと!?」の時点で何を聞かれているのか分かってます。
    >>22
    敵対ファミリーです
  25. 25 : : 2014/12/10(水) 23:50:23
    -午後4時、イェーガーファミリーアジト、会議室-

    ミカサ「全員揃ったようね。それでは、今回の作戦を振り返っていこうと思う。まずは、エレンから。」

    エレン「俺!?」

    ミカサ「ええ。起きたことはなるべく詳しく、反省点があるならそれも話して。」

    エレン「分かった。」

    エレンは、タイタンファミリーのアジトで自分が経験した出来事を一つずつ説明した。そして、改善点をいくつか話し、話を終えた。それから、エレンの後に続いて全員が各々が経験した戦いや、反省点を話した。

    エレン「トーマス達が晴の七神兵と戦ってたのは知らなかったぜ。」

    トーマス「エレンさんこそ、アニと戦っていたとは...」

    サシャ「しかし、アニが裏切っていたとは思いませんでした。」

    コニー「せっかく、仲間になれたと思ってたのに...」

    エレン「まあ、アニのことは何とかなるさ。」

    ミカサ「それよりも、優先すべき問題ははっきりしている。その証拠に、一つだけ全員が挙げた反省点がある。」

    アルミン「圧倒的な力不足...」

    ミカサ「ええ。七神兵一人倒すのに3~4人必要なのが今の現状ね。」

    オルオ「しかも、それは相手の巨人化なしでの話だ。」

    ぺトラ「エレンは一対一でロキに勝ったけど、あれは相性によるとことが大きいわね。」

    エレン「はい。それは十分承知してます。」

    ミカサ「力不足については、毎日修行して、新たな兵器、進撃匣を使いこなせるようになるのが一番の近道よ。修行方法についても教える。でも、その前に、バルドルとフォルセティに自己紹介をしてもらおう。」

    エレン「それ必要か?」

    ミカサ「エレン達はそれなりに彼らと仲良くなったから必要ないと思うかもしれないが、アジトに出た後目を覚ましたトーマスは彼らのことをほとんど知らない。ので、やるべき。」

    バルドル「分かった。じゃあフォルセティからやって。」

    フォルセティ「了解しました。」
  26. 26 : : 2014/12/11(木) 21:38:43
    フォルセティ「私の名前は皆さんご存知の通り、フォルセティと申します。バルドル坊ちゃまの世話係を務めていました。以後、よろしくお願いします。」

    バルドル「僕はバルドル!タイタンファミリーボス、オーディンの孫なんだ!」

    ミカサ「知ってる。」

    エレン「お前がやらせたんだろ。」

    ミカサ「違う。私が求めていたのはこれじゃない。戦いにおいてどういうことが出来るか聞きたかった。」

    フォルセティ「そういうことでしたら、私は晴属性の炎を使えます。武器は剣を好んで使っていますが、どんな武器でも使えます。戦闘能力は、皆さんと同じぐらいでしょう。後、治癒が得意です。」

    バルドル「僕は戦えない。」

    ミカサ「どれも分かり切ったような内容ね。二人とも、他に言うことは?」

    フォルセティ「ありません。」

    バルドル「ない。」

    ミカサ「チッ...」

    エレン「さっきも言ったけど、やらせたのはお前だからな。」

    ミカサ「まあいい。それなら次の話に移ろう。次の話は、これからの修行の仕方についてよ。」

    サシャ「普通にやってはダメなんですか?」

    ミカサ「ダメではないけど、全員にやってもらいたい修業がある。ので、それを優先して。」

    ミカサ「その内容だが、みんなにはこれから毎日二つのことをしてもらう。一つ目は、スタミナ強化。二つ目は進撃匣での戦いの訓練よ。」

    コニー「スタミナ強化って、走るのか?」

    ミカサ「違う。今回強化するスタミナは、死ぬ気の炎をどれだけ長く灯せるかということ。それは同時に、一度に出せる炎の最大量を増やすことにも繋がる。」

    ぺトラ「死ぬ気の炎を使った戦いにおいて一番大事な力ね。大きな炎を長く使えれば、それだけで戦いが一気に有利になるわ。それに、炎が大きくなれば匣兵器の性能もアップする。」

    アルミン「一石二鳥ってことですね。」

    トーマス「でも、どうやればそのスタミナをつけることができるんですか?」

    ミカサ「それについては走ることと同じ。とにかく、リングの炎を灯し続けるのよ。」

    エレン「それだけ...?」

    ミカサ「ええ。だから、これから毎日午前中に、死ぬ気の炎をスタミナが尽きるまで放出してもらう。ここで注意してほしいことは、常に自分がその時点で出せる最大の炎を灯し続けること。」

    コニー「確かに走るスタミナをつけるための練習と似てるな。」

    エレン「でも、思ったより楽そうだ。」

    ミカサ「この修行をなめない方がいい。スタミナが切れかかっている中、炎を灯し続けるのは恐ろしく辛い。」

    エレン「まじかよ...」

    ミカサ「でも、そこで折れずにスタミナが完全に切れるまで炎を灯し続けてほしい。その後は、午後まで休憩時間よ。」
  27. 27 : : 2014/12/11(木) 22:26:50
    期待です!
  28. 28 : : 2014/12/12(金) 19:36:17
    期待です。
  29. 29 : : 2014/12/12(金) 20:17:07
    >>27>>28
    期待ありがとうございます。
  30. 30 : : 2014/12/12(金) 20:35:13
    ミカサ「そして、午後からは進撃匣を使っての修行をしてもらう。そのやり方については各自に任せるわ。」

    エレン「一つ気になってただけど、もう一度タイタンファミリーのアジトに攻め込むのはいつを予定してるんだ?」

    ミカサ「一週間後を予定している。修行の進度によってはさらに遅くするかもしれない。でも、早めることはないから一週間はみっちり修行して。」

    エレン「了解だ。」

    ミカサ「他に質問のある者はいるだろうか...」

    シーン

    ミカサ「それでは、今日の会議はここまでとする。この後はみんなしっかり休んで、明日からの修行に備えてほしい。」

    ぺトラ「晩御飯は6時半を予定してるわ。」

    クリスタ「ご飯の準備、私も手伝います。私にはこれぐらいしかできないから...」

    ぺトラ「ありがとう。なら、5時半頃に食堂に来て。」

    クリスタ「はい!」

    ミカサ「明日も4時から会議を行う。では、解散して。」

    ガラッ

    テクテクテク

    会議を終え、ミカサ、バルドル、フォルセティを残して皆は部屋へと戻った。

    バルドル「ミカサさん。」

    ミカサ「何?」

    バルドル「さっきの自己紹介では何も有益なことを言えなかったけど、タイタンファミリーの戦力なら、全てとはいかないけど知ってるよ。だから、明日の会議でそれを話す機会を設けてほしいんだ。」

    ミカサ「そういう情報が欲しかった。必ず話す場を用意しよう。後、他にも聞きたいことがあるんだけど...」

    バルドル「?」

    ミカサ「奴らの目的、そして巨人化の方法。この二つについても、知っていることがあれば話してほしい。」

    バルドル「...わかった。今晩、フォルセティと情報を整理しておくよ。」

    ミカサ「助かる。」

    バルドル「じゃ、部屋に戻ろっか。フォルセティ。」

    フォルセティ「はい。」

    テクテクテク
  31. 31 : : 2014/12/12(金) 23:53:19
    -次の日、食堂-

    エレン「ごちそうさまでした!よし、早速修行だ!」

    タッタッタッタッ

    フォルセティ「エレン殿は張り切っておられますな。」

    バルドル「ヒストリアさんを助けるために、強くならなきゃ...か。」

    オルオ「それがあいつの心か?」

    バルドル「うん。誰かのために強くなる。これは、ただ強くなろうとするよりもずっと成長スピードが速くなる。でも、もしその誰かを失ってしまったときは...」

    ぺトラ「一気に心が折れてしまう。でも、ヒストリア・レンズが死ぬことはないんじゃないの?」

    バルドル「そう...だね...」

    ミカサ「...」



    -トレーニングルーム-

    エレン「じゃあみんな、炎を出すぞ。」

    ボウッ!

    エレンの掛け声とともに、エレン、トーマス、アルミン、サシャ、コニーは自分の出せる最大の死ぬ気の炎をリングに灯した。

    アルミン「みんな凄い大きさだよ。」

    サシャ「そういうアルミンも大きいです。」

    コニー「しかし、エレンはすげえな。俺たちの中じゃダントツだ。」

    エレン「元々炎を扱ってたアドバンテージがあるからな。それより、集中を切らすなよ。この修行で大事なのはスタミナが尽きるまで炎を出し続けることだからな。」

    トーマス「もちろん、分かってます。」

    サシャ「でも、その間暇ですし、すこしぐらいおしゃべりしましょうよ。」

    エレン「まあ、少しぐらいなら...」



    -5分後-

    アルミン「もうダメ...」バタンッ

    サシャ「ヘトヘトです。」バタンッ

    トーマス「ぐ...ダメだ...」バタンッ

    エレン「はぁ、はぁ、結局、おしゃべりしてられたのは最初の一分だけだったな...」

    コニー「くそ...俺も脱落だ。」バタンッ

    エレン「俺は...まだ...ぐぬぬぬぬ......」

    エレン「う...」バタンッ

    アルミン「まさか...ここまで辛いとは...」

    エレン「ミカサの言ってたことは...本当だったな...」

    トーマス「それにしても...ジャンの野郎はどこにいるんだ...」

    サシャ「ジャンさんのことだから...一人で修行してるんですよ...きっと...」

    コニー「とにかく、これから昼まで...しっかり休むぞ...」

    エレン「ああ...そうだな...」
  32. 32 : : 2014/12/13(土) 02:20:09
    バルドルとオーディンって好きな時にすぐ心読めるの?
  33. 33 : : 2014/12/13(土) 15:06:11
    >>32
    視界に入っていればいつでも可能です。
  34. 34 : : 2014/12/13(土) 16:13:43
    -午後1時、タイタンファミリーアジト-

    コンコン

    ユミル「ユミルだ。」

    オーディン「おお、入りたまえ。」

    ガチャ

    オーディン「自衛隊の様子はどうだったかね?」

    ユミル「あれは私たちでも勝てないね。必要最小限の戦力とは銘打ってるけど、一マフィアが何とかできるものじゃない。」

    オーディン「まあ、そうだろうな。では聞くが、もし東京に巨人がばらまかれたらどうなる?」

    ユミル「うなじの弱点を把握されなければ巨人は無敵だけど、一日もかからずに気付かれるな。それが把握されたら後はあっという間だ。」

    オーディン「中央省庁の官僚共が死んでいるとすれば?そして、東京にまだ生存者がいるとすれば?」

    ユミル「その場合は...動き始めるまでに一週間はかかりそうだ。自衛隊はあくまで防衛省の傘下の組織。防衛大臣の指示なくして動くのは本来ありえないことだからな。それに、生存者がいるとなれば周囲を巻き込む強力な兵器はなかなか使えなくなる。」

    オーディン「やはりそうか。ならば、奴らに与えてやる猶予を、一週間としよう。」

    ユミル「...?」

    オーディン「理解できていない顔だが、いずれ君にも話そう。とにかく、ご苦労だった。」

    ユミル「おう。」



    -午後4時、イェーガーファミリーアジト、会議室-

    ミカサ「みんな、今日の修行はどうだった。」

    エレン「とにかく...疲れた。」

    アルミン「炎を使い切るのがここまで辛いなんて思わなかったよ...」

    ミカサ「進撃匣はどう?使いこなせそうだろうか。」

    エレン「普通の使い方はできたけど、まだ全ての力を引き出しきれてない気がするんだよな。」

    トーマス「俺の匣は普通の使い方すら分かりませよ。」

    ミカサ「そこは各自で頑張ってもらうしかない。では、本題に入ろう。今日の会議の目的は、タイタンファミリーの戦力、及びその目的と巨人化の仕組みについての確認よ。」

    オルオ「確認って、わかってないことをか?」

    ミカサ「いいえ。確かに、我々はそのことに無知だ。でも、バルドルたちは知っている。今回の会議はバルドルに進めてもらう。」
  35. 35 : : 2014/12/13(土) 16:14:48
    自衛隊が動けるまで一週間というのはもちろん勝手な推測です。たぶんもっと迅速に動けます。
  36. 36 : : 2014/12/13(土) 18:25:46
    バルドル「と言うわけで、ここからは僕が話をするよ。早速、七神兵の情報を話していこうと思うんだけど、順番とかはどうする?」

    サシャ「結局全員分話すなら、順番なんてどうでもいいんじゃないですか?」

    エレン「まあせっかくだし、俺たちが戦った順にしよう。最初は...」

    バルドル「イズン・イズーナだね。言わなくてもわかるよ。」

    エレン「心を見透かす人との会話は慣れないな。」

    バルドル「先に言っておくけど、巨人化したらどうなるかについては僕もわからないから。それだけ巨人化は秘匿にされている力なんだ。」

    コニー「心が見えるなら分かるんじゃねぇの?」

    バルドル「僕が見れるのはその時その人が思い浮かべていることだけ。戦いの最中ならまだしも、普段から巨人化のことを考えている人はいないよ。」

    ミカサ「分かった。巨人化についてはいいから、通常時の力を教えて。」

    バルドル「うん。先ずは、イズンとイズーナだね。ご存知の通り、彼女たちは二人で一七神兵を担っている唯一の七神兵だ。戦い方は足技主体の格闘技を駆使したもので、特に恐ろしいのは敵の攻撃の受け流し能力の高さと、二人の絶妙なコンビネーションだ。」

    トーマス「確かに、あれは厄介だった。」

    エレン「あのコンビネーションは一度嵌められたらなかなか抜け出せないよ。」

    クリスタ「女の子なのに強いんだね。」

    バルドル「死ぬ気の炎の属性は雨。使用する技は、高純度の雨の炎を放ち、敵の意識を奪う双星神の子守唄(ブルーララバイ)と、分身を作り出す雨の四つ子(レインミラー)だ。どちらもエレンが目にしているね。」

    エレン「ああ。」

    バルドル「ブルーララバイは二人が密着しなきゃ使えない技だから、逆に二人が両手をつないだらこの技が来るものだと思って。レインミラーは、分身をいくら破壊しても意味はないから、本体を狙いに行くこと。」

    バルドル「イズン、イズーナについてはこんな感じかな。」

    フォルセティ「補足すると、彼女たちはまだ幼い。だから、頭脳戦には難があるようなので、得意な方はそれを狙うのもよろしいかと。」

    アルミン「なるほど...」

    バルドル「次に戦ったのは、フレイとトールだね。先ずは、フレイから話そっか。」

    バルドル「フレイは癖の強い七神兵の中でも比較的穏やかで、冷静な人物だ。イズイズとは対照的と言ってもいい。頭脳戦も結構得意だね。また、彼はおじいちゃんが指揮できないときには指揮を任せられる、指揮系統で言う実質ナンバー2だ。もちろん、戦闘能力も七神兵の中でも高い部類に入る。」

    クリスタ「フレイ...確か、ロキって人がお姉ちゃんをいたぶってた時に、助けてくれた人だ。」

    フォルセティ「フレイ殿は優しい方ですから、敵に対しても不必要に苦痛を与えるようなことをしないのですよ。逆に、ロキ殿のような人を嫌っています。」

    サシャ「面白いですねぇ。」

    トーマス「はぁ?どこが?」

    サシャ「敵も人間なんだなあって思ったんですよ。」

    トーマス「当たり前だろ。」

    バルドル「戦闘では、嵐の炎で作られた剣、勝利神の矛(レーヴァテイン)使う。この武器の特徴は防御不可だ。」

    コニー「最初は度肝を抜かれたぜ。」

    バルドル「技は剣を前方にかざすことで発動し、巨大な嵐の炎を放つ紅の業火(ヘルフィアンマ)を体験済みみたいだね。」

    エレン「ああ。」

    バルドル「実は、もう一つ厄介な技があるんだ。」
  37. 37 : : 2014/12/13(土) 19:10:29
    死ぬ気の炎って全部使っても死なないのか……
  38. 38 : : 2014/12/13(土) 21:08:43
    >>37
    出せなくなるまで出しても死にません。しかし、吸収されたり限界を超えて出したりすると死ぬこともあります。
  39. 39 : : 2014/12/13(土) 21:42:46
    ジャン「隠してた技がまだあるってことか。」

    バルドル「厳密に言うと、隠してたわけじゃなくて、使えなかったんだと思う。技の説明をすると、名前は紅炎の血(ポイズネスフィアンマ)と言って、傷口から相手の体の中に嵐の炎を流し込み、内側から相手の体を破壊する技だ。この技を受ければ大抵の者は死に、一命はとりとめても重大な後遺症を残すことが多いんだ。」

    サシャ「それって、発動されたら終わりじゃないですか!」

    バルドル「うん。でも、この技は相手を素手で掴む必要があるんだ。それも、3秒ほど。その間、フレイはレーヴァテインを出すことが出来ないから、その時間は致命的。だから、使われることはほとんどないと思うよ。」

    サシャ「ホッ...」

    アルミン「使える状況を作らないことが大事ってことだね。」

    バルドル「フレイについての説明はこんなところかな。次は、トールだね。」

    ジャン「あの野郎か...」

    バルドル「トールは七神兵最年少で、年齢は12歳。」

    クリスタ「私たちよりも年下の人もいるんだ...」

    バルドル「でも、彼は根っからの殺し屋で、イズイズと違って基本的には冷静沈着、そして、戦い慣れしている。戦いにおいては頭もいい。」

    ミカサ「私に言わせればまだまだ子供だった。しかし、それはまだ伸び盛りであるという意味でもある。」

    バルドル「戦闘面では、電気に酷似した雷の炎を使って戦う。武器は持たず、徒手空拳での戦いも得意としているね。そして、彼の力の神髄は電気の力を最大限利用した技にある。」

    バルドル「彼が最も多く使用する基本技が神の審判(サンダーショット)。この技は溜め時間によって電圧が変化する。使える電圧の範囲は100万ボルト~1000万ボルト。溜め時間は電圧の一千万分の一秒だ。」

    エレン「そんな電圧、一回受けただけでもヤバいじゃねぇか!」

    アルミン「しかも溜め時間も最大で1秒だなんて...」

    コニー「ミカサはこいつと一対一で戦ったんだろ。」

    ミカサ「私は拷問に耐える訓練のために電気ショックに耐える訓練をしていた。それが大きかったわ。」

    ジャン「なるほど...」

    エレン「へ?」

    バルドル「他に使う技は雷戦神の手掌(ハンド・オブ・サンダー)。この技は両手に雷の炎を纏わせる技で、この炎には効果の性質も現れる。また、これを使われている状態で彼の手に触れると電気ショックによる麻痺を引き起こしてしまう。これは電気に耐性のないものでも一瞬で解ける麻痺だけど、戦闘においてその一瞬が命とりなのは分かってるよね?」

    エレン「もちろんだ。」

    バルドル「そして、彼のとっておきの技は、雷光(ゴッド・スプリンター)だ。この技は、体の末梢神経に電気の負荷をかけることで限界を超越した動きと反射速度を可能にする技だ。この時のスピードはエレンさんも超える。」

    トーマス「エレンさんを!?」

    バルドル「でも、弱点はある。それは、この状態になると彼は予めプログラミングされた動きしかできなくなるんだ。」

    コニー「わけわかんねー。」

    アルミン「僕は分かったよ。」

    バルドル「分かりやすく説明すると...」

    ミカサ「その必要はない。次に進んで。トールの雷光(ゴッド・スプリンター)について、もし分からないことがあるならそれは私に後で聞きに来て。」

    バルドル「それじゃあ、今度はロキだね。」

    エレン「あいつか...」
  40. 40 : : 2014/12/13(土) 22:21:19
    七神兵で一番強いのって誰ですか?
    また、可能なら オーディン>トール みたいな感じで他の七神兵の強さも教えてください。
  41. 41 : : 2014/12/13(土) 23:04:48
    >>40
    前の作品で出てたよ。
  42. 42 : : 2014/12/13(土) 23:12:00
    >>40
    >>41のおっしゃる通り前作で出しましたが、もう一度示したいと思います。
    オーディン>ロキ>>フレイ>トール>>フレイヤ>イズン・イズーナ
    ユミルについてはまだ謎と言うことでお願いします。
  43. 43 : : 2014/12/13(土) 23:20:21
    補足
    同じ一位差でも、フレイとトールはほぼ同率だがトールとフレイアには大きな差がある。
  44. 44 : : 2014/12/13(土) 23:24:00
    期待
  45. 45 : : 2014/12/13(土) 23:44:04
    バルドル「ロキはおじいちゃんを除けば最強の七神兵だ。性格は粗野で横暴。でも、戦いとなれば彼に敵う者はいない。その強さの秘密は、なんと言ってもその体質だ。」

    ぺトラ「自身の炎を増殖させる体質ね。」

    バルドル「うん。彼はその体質を最大限利用し、常に全身全霊での攻撃を仕掛けてくる。その拳の威力は、一撃必殺と呼ぶにふさわしい。そして、彼がよく使う技は爆発(イクスプローズン)という。この技は拳に纏った炎を対象にヒットさせた際に爆発させる。それだけの技だ。」

    エレン「ああ。本当にそれだけだ。それだけなのに...とんでもない技だ。」

    バルドル「単純な技なだけに弱点もない。あるとすれば、エレンさんの零地点突破だけだ。だから、彼を倒すのは、エレンさんしかいないと僕は思っている。」

    エレン「俺もあいつを倒さなきゃきがすまねぇ。だから、望むところだ。」

    バルドル「そこで、一つ注意してほしいんだけど、彼にはもう一つ能力がある...らしい。」

    エレン「らしいって?」

    バルドル「それが、その能力を使ったのを見たことがある人が少ししかいないんだ。おじいちゃんでも見たことがないらしくて、本当に使えるか、確証を得られていないんだよ。」

    エレン「噂みたいな話でもいい。教えてくれ。」

    バルドル「わかった。その能力は、腕の数を増やす能力らしい。」

    アルミン「腕を増やす!?」

    バルドル「何度も言うけど確証はないからね。」

    ミカサ「警戒しておいて損はない。」

    バルドル「次はフレイヤか。えっと...彼女は、七神兵で一番穏やかな性格をしているんだ。敵であろうと命を取ることは極力避ける。だから、トーマスさんとジャンさんは殺されずに済んだんだ。」

    トーマス「ちくしょう...あの時の借りは、必ず返す。」

    バルドル「彼女は、活性の炎の力で急成長させた植物を武器として戦う。名前は、緑の武器(フォース・オブ・プラント)だ。緑の武器が発動されれば、蔓の鞭による攻撃が絶え間なく襲い掛かってくることになる。そうなったら、冷静に対処するしかない。強度は大したことはないから、広範囲攻撃があれば一気に蔓の鞭を破壊することも可能だ。でも、すぐに再生されるから注意して。もう一つ、彼女には注意すべき能力がある。」

    ジャン「自己治癒能力。」

    バルドル「その通り。大抵の傷なら5秒ぐらいで治しちゃうんだ。」

    サシャ「ということは、一撃で仕留めるしかないってことですか?」

    ミカサ「もしくは、再生が追いつかないスピードで連続攻撃をするか...」

    オルオ「どの道一気にやるしかないってことだな。」

    バルドル「続いては、おじいちゃんだね。」

  46. 46 : : 2014/12/13(土) 23:44:33
    >>43
    補足感謝です。
    >>44
    ありがとうございます。
  47. 47 : : 2014/12/14(日) 02:08:41
    人間って回復に体力使うらしいけどフレイヤってどうなの?
  48. 48 : : 2014/12/14(日) 11:38:27
    ↑きっと神なんだよ(投げやり
  49. 49 : : 2014/12/14(日) 13:31:08
    >>47
    晴の死ぬ気の炎を使って再生するので結果的に体力を使っています。
  50. 50 : : 2014/12/14(日) 14:33:05
    バルドル「おじいちゃんは言うまでもなくタイタンファミリーボス。そして、恐らく七神兵最強だ。」

    エレン「ロキよりも強いのか。」

    バルドル「これには色々な意見があって、ロキの方が強いっていう人もいるんだけどね。でも、僕はおじいちゃんの方が強いと思う。」

    アルミン「オーディンも、バルドルと同じで心を見れるんだよね?」

    バルドル「うん。それが七神兵最強と言われる所以の一つかな。この力で、正面からの攻撃は全部先読みされてしまう。おじいちゃんに攻撃を当てるには、心を見られない死角から攻撃するか、先読みされても当てれるような攻撃をするしかない。」

    ミカサ「後者はかなり難しいだろうから、前者の方法がセオリーになりそうね。」

    バルドル「うん。でも、おじいちゃんの強さは心を見れることだけじゃない。もう一つ、それと肩を並べるほどの恐ろしい能力がある。」

    サシャ「まだあるんですか...」

    バルドル「おじいちゃんのもう一つ能力、それは、全属性の炎を使えるという能力だ。」

    エレン「全属性の炎を!?」

    ミカサ「あり得ない!そんな人間がいるわけない!」

    バルドル「確かに、全属性の炎を灯すことが出来る人間はいない。でも、大空の調和の力があれば、使うことは不可能ではないんだ。」

    トーマス「どういうことだ?」

    アルミン「もしかして...自身の炎を別の炎と調和させているとか?」

    バルドル「さすがアルミンさん。正解だよ。おじいちゃんは各属性の炎の種火を常に持っていて、その炎と自身が放つ大空の炎を同調させて属性を変えているんだ。」

    ぺトラ「どんな方法であれ、驚異的な能力ね。」

    オルオ「チート能力が一つならまだしも二つも...勝てる気がしねぇ。」

    バルドル「でも、タイタンファミリーの計画を止めるためにはおじいちゃんだけは絶対に倒さなければいけないんだ。もちろん、今の状態では奇跡が起きたって勝てない。」

    エレン「つまり、俺たちの成長にかかってるってわけだな。」

    バルドル「その通り。じゃあ、次の七神兵に移ろう。次は...霧の七神兵だね。」

    エレン「そいつとだけはまだ誰も会ってないんだよな。」

    コニー「どんな奴だろうな。」

    バルドル「霧の七神兵。名は...ユミル。」

    エレン「え...」

    クリスタ「ユミル!?」
  51. 51 : : 2014/12/14(日) 17:01:11
    クリスタ「ユミルって...あの...?」

    アルミン「ま、まさか...名前が同じだけで...」

    バルドル「そのユミルだよ。」

    クリスタ「!!」

    バルドル「ユミルは幻覚を操ることができ、その能力を活かし諜報活動を行っている。そして、つい最近まで任せれていた任務は、クリスタ・レンズの居場所の把握、及び保護・監察だ。」

    クリスタ「なら、初めから...ユミルは敵だったってこと?ユミルが私と友達でいてくれたのは、任務だったからってこと!?」

    バルドル「任務を終えてからユミルとは会っていないから、クリスタさんのことをどう思っていたのかはわからない。潜伏先の人と心の底から仲良くなってしまうなんて話も、実際にあるからね。」

    クリスタ「でも...」

    バルドル「...最初に君に近づいた理由は、任務だから。これだけは、揺らぎようのない事実だ。」

    クリスタ「...ユミル。」

    クリスタは、机に突っ伏してしまった。

    クリスタ「グスッ...」

    エレン「それで、ユミルの能力は何なんだ?」

    バルドル「え...?」

    エレン「ん?どうした?」

    バルドル「もっとショックだったと思ったから。」

    エレン「まあ、それはショックだよ。でも、それで立ち止まるわけにはいかない。それに、ショックだからこそ、ユミルからはきっちり話を聞かなきゃいけない。そのためには、あいつに勝たなきゃいけない。そうだろ?」

    エレン「クリスタ、ユミルがお前と友達になったのは任務だったからっていうのはあくまで推測。もしかしたら、任務を受けたのはお前と初めて会う前からかもしれないんだ。だから、決めつけるな。下を向くな。前を向け。」

    クリスタ「...うん。」

    アルミン「...(これが、あのダメダメだったエレンなのか?いつの間にか...立派な人間に...立派なボスに...)」

    バルドル「では、ユミルの説明に入ろう。彼女の性格は基本謎。何て言ったって、ほとんどアジトにいないからね。それで、戦闘面だけど、彼女は幻覚を完全に主戦力にしているタイプの術士だ。」

    コニー「他の術士と違うのか?」

    ぺトラ「うちのグンタや元霧の守護者のアニ・レオンハートは格闘にを主体とし、幻覚をその補助として用いるタイプの術士よ。」

    フォルセティ「それに対し、ユミル殿は幻覚のみで戦います。」

    トーマス「実体での攻撃は来ないってことじゃねぇか。それで倒されるやつがいるのか?」

    バルドル「それが、ユミルの幻覚は他の術士が用いるものとはリアリティが段違いなんだ。ユミルは、自然物の幻覚しか作らないという制約をかけて、幻覚の精度を挙げている。それによってできる彼女の幻覚は、実体だと思ったほうがいい。」

    アルミン「そんなにすごいのか...」

    バルドル「うん。ただ、これまたエレンさんが好相性だね。エレンさんの超直感なら、彼女の幻覚を見破ることが出来る。」

    オルオ「よくよく考えれば、エレンも十分チート保持者だったな。」

    バルドル「七神兵の戦力については以上かな。何か質問は?」
  52. 52 : : 2014/12/14(日) 19:04:53
    制約と誓約か
  53. 53 : : 2014/12/14(日) 20:10:58
    エレンも大空持ってるから全部使えたりしないのかな?
  54. 54 : : 2014/12/14(日) 21:17:06
    >>52
    ざっくり言えばそんな感じです。
    >>53
    それを今からアルミンが質問する予定です(笑)
  55. 55 : : 2014/12/14(日) 21:19:45
    期待です!よろしくお願いします!
  56. 56 : : 2014/12/14(日) 21:46:41
    アルミン「二ついいかな?」

    バルドル「どうぞ。」

    アルミン「一つ目の質問なんだけど、エレンも炎の属性は大空だよね。なら、オーディンみたいに全属性の炎を使うことはできないの?」

    エレン「確かに、オーディンにできるなら俺にも...」

    バルドル「無理無理。これはおじいちゃんにしかできないの。」

    アルミン「どうして?」

    バルドル「んー。理由は才能かな。考えてもみなよ、もしみんながそれが出来るなら、大空の炎を持っている人間はみんなその能力を使ってるよ。でも、それをしないのは、出来ないからだ。ダメもとでやってみてもいいけど、出来ないと思うよ。」

    コニー「ちょっと待てよ。同じ属性でリングも最高品質なのに、他の奴に出来ることが出来ないなんて不条理な話があるのかよ。」

    バルドル「今言った話は、あくまですぐにはという話だ。エレンさんなら3年ぐらい鍛錬すれば出来るようになるかもよ。でも、他人に出来ることが自分には出来ないなんて、よくある話だと思うよ。」

    クリスタ「前から思ってたけど、バルドル君って賢いんだね。色んなことを知ってるし。」

    バルドル「物心ついたときから、ボスになるための教育を受けてきたからね。でも、知っていることはみんなより少ないと思うよ。だって、僕は...いや、僕だけじゃない。タイタンファミリーのみんなは、外の世界を知らないから...」

    エレン「それってどういう...」

    バルドル「アルミンさん、次の質問は何?」

    アルミン「え、ああ...戦力とは関係ないんだけど...七神兵の名前は、北欧神話の神様の名前からとられているよね?」

    エレン「え、そうだったのか?」

    ミカサ「みんな、気付いてなかったの?」

    サシャ「普通の中学生は神話なんて知りませんよ。」

    バルドル「北欧神話の神々から名前をとっているのは事実だよ。もっと言えば、七神兵の直属兵もそうだね。七神兵に比べるとマイナーな神だけど。」

    アルミン「僕は、北欧神話を本で読んだことがあるんだ。それによれば、タイタン、つまり巨人は神々の敵。なのに、何で君たちはファミリーにタイタンなんて名付けているんだい?」

    バルドル「北欧神話を読んだことがあるなら、世界の終幕、ラグナロクは知っているよね?タイタンファミリーはそれを現代に引き起こそうとしている。そして、神話においてラグナロクは神と巨人の両方がいなければ引き起こされない事象。神と巨人、この二つの相反する名を背負っているのはそのためだ。」

    エレン「質問!タイタンファミリーの目的が二千年前の再現なのは知ってるけど、具体的には何をするんだ?」

    バルドル「そのことを今から話そうと思う。タイタンファミリーの目的を...」
  57. 57 : : 2014/12/14(日) 21:47:11
    >>55
    期待ありがとうございます。
    よろしくお願いします。
  58. 58 : : 2014/12/15(月) 10:32:22
    アルミン賢い……!!
  59. 59 : : 2014/12/15(月) 20:40:50
    バルドル「タイタンファミリーの目的についてみんなが抱いているイメージは...世界を巨人で埋め尽くすことだね。でも、これだとおかしな点があることに気付いてる?」

    エレン「おかしな点?」

    コニー「そんなもん特に...」

    アルミン「その目的を果たしたところで、メリットがない。そもそも、現代の兵器があれば巨人なんて簡単に駆逐される。」

    バルドル「正解だ。」

    エレン「アルミンすげぇな。」

    サシャ「後者はともかく、メリットがないことはおかしなことでしょうか?」

    バルドル「あのねぇ、タイタンファミリーは別に快楽殺人者って訳じゃないんだよ。」

    トーマス「なら、巨人で世界を埋め尽くすことでタイタンファミリーにはメリットがあるんだな?」

    バルドル「メリットがあるかは分からない。」

    トーマス「はぁ?言ってることが」

    バルドル「でも、意味はあるんだ。」

    ミカサ「世界を巨人で埋め尽くすことに、どんな意味があるというの?」

    バルドル「文明のリセット。」

    全員「!?」

    バルドル「これがタイタンファミリーの目的だ。」

    エレン「ちょっと待てよ。それこそ訳が分からねぇ。一体、何のために!?」

    バルドル「人類の未来のため。そうおじいちゃんは言っていた。」

    エレン「もっと訳分かんねぇよ!世界を巨人で埋め尽くせば、たくさんの人が死ぬ。最悪の場合、人類が絶滅する可能性だってある!それのどこが人類の未来のためなんだ!?」

    バルドル「絶滅することはないよ。その事態を防ぐためにタイタンファミリーは、ラグナロクの最後に三つの壁を造っていたのだから。」

    ミカサ「何ですって...」

    バルドル「でも、エレンさんが聞いているのはそこじゃないよね。多くの人が死に、文明が衰退することのどこが人類のためになるのか。これがエレンさんの質問だ。これに答える前に、逆にみんなに質問させてもらうよ。」

    バルドル「このまま文明が発展し続けた場合、人類はいつ絶滅すると思う?」
  60. 60 : : 2014/12/15(月) 21:48:36
    今でしょ!!
  61. 61 : : 2014/12/15(月) 22:53:31
    核兵器で戦争があるよな……
  62. 62 : : 2014/12/15(月) 23:08:48
    コニー「絶滅!?そんなことしないだろ!」

    アルミン「いや、そうとも言えないよ。」

    ぺトラ「現代においても人類は多くの問題を抱えているわ。地球温暖化、人口爆発、食糧難、資源の枯渇...等々。挙げ出したらきりがないわ。」

    エレン「それぐらいは俺にもわかります。でも、例えば食糧難が続いても人類が絶滅するようなことはないと思うんですが。」

    トーマス「それもそうですよね。食糧難が続いて餓死者が出れば、その分生き残っている人の取り分は多くなる。そうなれば、必然的に食糧難は改善されるはずです。」

    オルオ「お前ら、やっぱりガキだな。」

    トーマス「なんだと!」

    オルオ「確かにお前らの言うことは尤もだ。だがな、もし食糧難が広がって大国からも餓死者がでるようになったら、何が起こると思う?戦争だ。核兵器がわんさか作られているこの時代に世界大戦なんてものが起きたら最後...人類は滅亡する。」

    アルミン「他の問題にしたってそうだ。地球温暖化なら可住地区を巡っての争い、人口爆発なら食糧難を併発、資源不足なら資源を巡る争い。どの問題も結局は戦争に行きつく。これらのことから、人類が絶滅するのは...200年後くらいかな。」

    バルドル「まあ、それは極論かな。今起こってる問題が元で世界大戦が勃発すると予想した場合はそうなるね。でも、そうならない可能性だってもちろんある。むしろ、そうならない可能性の方が圧倒的に高いと言っていい。でも、おじいちゃんは...」

    バルドル「2000年以内に人類は100パーセント絶滅すると断言した。それはもちろん、自然の摂理としてではなく、人類の種としての自殺という形でね。」

    エレン「断言!?何の根拠があって!?」

    バルドル「世界樹がそう言ったんだって。」

    エレン「はぁ?ふざけてやがる!」

    アルミン「でも、その世界樹には世界を巨人で埋め尽くす程の力があるんだよね?なら、そのお告げもあながち嘘じゃないのかも...」

    エレン「だとしても、個人の勝手な意見で世界を壊されてたまるか!」

    バルドル「僕もそれには同意見だ。」

    ミカサ「そろそろ次の話題に移ろう。」

    バルドル「次の話題って、巨人化の秘密?」

    ミカサ「いえ。」

    バルドル「あ、そっか。現代兵器にかかれば巨人は駆逐されちゃうのに、どうして人類が巨人に支配されるのか言ってなかった。」

    ミカサ「ええ...そう。」

    バルドル「その理由をざっくり言うと、ラグナロクの始まりは巨人の出現ではなく、世界的な天変地異だからだ。」
  63. 63 : : 2014/12/16(火) 06:24:02
    食糧難にはならないと思うよ。今昆虫を食べる研究が進んでいるし、漁禁止の所とかには沢山魚住んでるし、土だって食べられる。
  64. 64 : : 2014/12/16(火) 06:27:51
    食料より水分だな
  65. 65 : : 2014/12/16(火) 06:38:21
    日本の年間自殺者は約18万人。そのほとんどが若者。ニート、引きこもりの数は約59万人。今は少子化。将来日本の人口は減る。
  66. 66 : : 2014/12/16(火) 06:42:56
    http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51909480.html
    問題は金で、人口とかは大丈夫らしい。
  67. 67 : : 2014/12/16(火) 06:49:56
    http://matome.naver.jp/m/odai/2138188255875220301
    地球温暖化も嘘らしい。
  68. 68 : : 2014/12/16(火) 07:36:21
    そんなの言い出したらキリがないよ
  69. 69 : : 2014/12/16(火) 17:07:35
    全作読みました

    期待です
  70. 70 : : 2014/12/16(火) 19:19:10
    これはあくまでもエレン達の世界の話なんだから現実の話を持ってくるなよ・・・
  71. 71 : : 2014/12/16(火) 19:50:39
    >>63~>>67
    これらの問題にはいろいろな説があるものです。
    >>69
    期待と星ありがとうございます。
  72. 72 : : 2014/12/16(火) 20:13:40
    クリスタ「それって、あなたたちが言ってた儀式を行うだけで起こることなの?」

    バルドル「うん。実は例の儀式の目的は、過剰な死ぬ気の炎を空と大地に与えることで、この世界の死ぬ気の炎のバランスを崩すことなんだ。」

    ジャン「それで天変地異が起こるってか?」

    バルドル「おじいちゃん曰く、この地球は死ぬ気の炎を核として、様々な事象のバランスをとっているらしい。信じられないと思うけどね...」

    エレン「と言うか、話がどんどんぶっ飛んでくるから驚くこともできなくなってきたよ...」

    コニー「そもそもよお、俺たちはタイタンファミリーの目的を絶対に阻止するんだろ?だったら、ラグナロクで何が起こるかなんて知らなくても良くね?」

    サシャ「確かに。」

    オルオ「ったく、要らん話をしやがって...」

    バルドル「ええ!?だってミカサさんが...」

    ミカサ「(ごめん、バルドル。どうしても気になっていたから。)」

    バルドル「心の中だけで謝らないでよ~。」

    フォルセティ「バルドル坊ちゃま。次の話に進みましょう。」

    バルドル「えっと次は...巨人化についてだね。みんなの心を見る限りでは、これが一番気になってたみたいだね。」

    トーマス「まあな。」

    ぺトラ「人間の巨人化なんて、それだけで気になることなのに、これからの戦いにも必要な情報だから。」

    バルドル「そっか。じゃあ、最初はみんなが巨人化の仕組みの中でも一番気になっていることについて話そう。」

    エレン「それって...?」

    バルドル「もちろん、巨人化するための条件だ。」

    バルドル「巨人化に必要なのは巨人化できる肉体を持っていること、敵を倒すなどの目的意識を持っていること、そして、自傷行為だ。なんで自傷行為が必要なのかまでは聞かないでね。僕も知らないから。でも、みんなが一番疑問視しているのはどうやったら巨人化が出来るようになるかだ。そして、その答えはただ一つ...」

    バルドル「世界樹を、ほんの少しでも良い、体に取り入れることだ。」
  73. 73 : : 2014/12/16(火) 23:57:39
    エレン「取り入れる...?」

    バルドル「一番多く用いる方法は、樹液を血管に注射する方法かな。だけど、本当はどんな方法でも良いんだ。世界樹の一部が体に取り込まれれば、その者の肉体が世界樹の超高濃度の死ぬ気の炎に耐え切れずに巨人化する...ことがある。」

    ミカサ「あの姿は死ぬ気の炎によるものだったの!?」

    バルドル「そうなんだ。世界樹を摂取した人間の体は全属性の炎の性質によって、様々な現象を引き起こす。先ずは、霧の炎により巨人の姿が形作られ、雲の炎で細胞を増殖して、実体を作り出す。その際、無理やり増殖された脆い細胞を雷の硬化の性質で頑丈にすることで、ひとまず巨人化は完成する。」

    コニー「三つの属性しか使われてないじゃねぇか。」

    バルドル「そう。まだ四つの属性が使われていないんだけど、その内、晴の炎は巨人の性質であるあの驚異的な再生能力を実現している。そして、有り余った残りの三属性は、自身の本来の体を蝕み続ける。」

    サシャ「本来の体?それってどこにあるんですか?」

    フォルセティ「巨人化した体のうなじの部分にあります。」

    バルドル「具体的には、雨の炎が本体の意識を徐々に奪っていき、嵐の炎と大空の炎が本体を分解しつつ巨人の体と一体化させる。そして完全に本体がなくなれば、その巨人はただ人を食らうことのみを生業とする怪物になり、元の人間の姿に戻ることはできなくなる。」

    トーマス「待てよ。それじゃあ、七神兵は本体がなくなる前に巨人の体からうまく出ることによって、巨人化の能力を手にしたのか?」

    バルドル「ちょっと違うね。巨人化能力を手に入れられる人間は、そもそも巨人化した際に死ぬ気の炎に蝕まれないんだ。」

    ぺトラ「死ぬ気の炎に蝕まれるか否かは、何が分かれ目になるの?運?それとも炎が使えるかとか?」

    バルドル「それも...才能だね。」

    コニー「また才能かよ。」

    バルドル「実際は、巨人化できるかどうかも才能だ。世界樹の樹液を注射された場合、巨人になる人は5人に1人。それ以外の人は体が樹液に含まれる炎に拒絶され、全身から血を噴き出して死ぬ。」

    クリスタ「そんな...」

    エレン「(そういや、俺たちが最初に巨人に遭遇した後、ニュースで5人の変死体が見つかったって言ってたな。あれは、世界樹の樹液を注射され、巨人化できなかった人のものだったのか...)」

    バルドル「そして、巨人化できた人の中で、死ぬ気の炎に蝕まれることなく、元の姿に戻り巨人化能力を手にする人は、10000人に1人。」

    エレン「そんなに低確率なのか?」

    バルドル「うん。昔はもっと成功率が高い方法があったらしいんだけど...」

    アルミン「なら七神兵は、そんなリスクを背負って巨人化能力を獲得したの?」

    バルドル「まっさか~、彼らは成功を約束されていた人達だよ。」

    アルミン「え?」

    バルドル「さっき言ったろう?分かれ目は才能だって。才能があると分かっていればリスクなんてないも同然さ。」

    アルミン「その才能の有無を調べる方法があるの!?」

    バルドル「ないよ。でも、簡単に見つけることができる。何故なら、この才能は遺伝するからだ。」
  74. 74 : : 2014/12/17(水) 15:05:58
    エレンゲリオンは出るかな
  75. 75 : : 2014/12/17(水) 18:03:26
    俺だって巨人化できるぞ。一部だけど。
  76. 76 : : 2014/12/17(水) 20:11:07
    ミカサ「それはつまり、七神兵は前任の七神兵の子が受け継ぐ。そう考えていいの?」

    バルドル「うん。その通りだよ。」

    エレン「さっき、タイタンファミリーのみんなは外の世界を知らないって言ってたよな?あれは、七神兵は生まれた時から七神兵になるって決められてたからなんだな。」

    バルドル「そうなんだ。彼らは、優秀な幹部になるための訓練を物心ついたときから行わせられていた。」

    アルミン「タイタンファミリーの目的は、一般人からしたら狂っているとも思えるものだけど、小さいころからそれを是とされていたのなら、その目的がおかしいと全く思っていないのも納得だね。」

    バルドル「巨人化の仕組みについての話は以上かな。」

    フォルセティ「私から三つ良いでしょうか?」

    ミカサ「ええ。」

    フォルセティ「一つ目は、巨人化能力を持っている者の特異体質についてです。皆さんは既にお気づきかと思いますが、七神兵はリングからだけでなく、全身から炎を出せるという体質を持っています。これは、巨人化能力者特有の体質です。」

    フォルセティ「二つ目は、七神兵最強の座を争う二人の強さの所以です。他の七神兵は、世界樹の樹液を注射するという一般的な方法で巨人化能力を手にしています。それに対し、オーディンとロキは世界樹に実った果実を食べることで巨人化能力を手にしました。」

    バルドル「摂取する量が増えるほど、巨人化能力獲得に成功できる者が少なくなるけど、その代わりに得られる力も大きいんだ。」

    フォルセティ「三つめは、巨人の倒し方です。巨人を倒す方法は巨人化した人間の本体、もしくは本体があった場所に重大な損害を与えることで倒すことができます。つまり、うなじを攻撃することが、唯一の方法なのです。」

    エレン「うなじか...」

    アルミン「死角だし、狙うのはさほど難しくないだろうね。問題なのは...」

    ジャン「奴ら自身も弱点を把握していることだな。」

    ミカサ「バルドル、フォルセティ、他に話すことはある?」

    バルドル「もうないよ。」

    ミカサ「そう。なら、今日の会議はこれで終了。情報量がかなり多いから、夕食の時間までに頭の中を整理しておくこと。では、解散。」

    ガラッ

    テクテクテク
  77. 77 : : 2014/12/18(木) 20:58:36
    皆が会議室を去った後、未だ会議室に残っていたのはミカサ、バルドル、フォルセティのいつもの面々。しかし、今日はもう一人残っている者がいた。

    ミカサ「ジャン、どうしたの?」

    ジャン「トールのことを教えてくれ。」

    ミカサ「人に頼るなんて、あなたらしくもない。」

    ジャン「何だよ。教えたくないのか?」

    ミカサ「そんなことは言っていない。ただ...意外だと思ったから。」

    ジャン「ははっ...自覚はあるよ。事実、俺は他人を頼るなんてことは嫌いだ。だがな、手も足も出せずに負けっぱなしでいる方が、その何倍も嫌いなんだよ...それで結局、教えてくれるのか?」

    ミカサ「もちろん。」

    ジャン「そうか。なら、もう一つ頼みがある。」

    ジャン「俺に、電気に耐える訓練を受けさせてくれ。」



    -午後6時、タイタンファミリーアジト、世界樹の間-

    オーディン「どうかね、世界樹に磔にされる気分は?」

    ヒストリア「光栄...とでも...言ってほしいのかしら......でも......残念...最悪の気分よ......」

    オーディン「遺言はあるかね?」

    ヒストリア「調子に...乗るなよ...神様気取りが......」

    オーディン「そうか。では、儀式を始めよう。フレイ。世界樹の間の全ての扉に鍵をかけろ。」

    フレイ「了解。」

    ガチャッ

    ガチャッ

    ガチャッ

    フレイ「儀式の成功を祈っている。」

    ガチャッ



    -同刻、イェーガーファミリーアジト、食堂-

    パリィィン!

    クリスタ「ご、ごめんなさい!お茶椀割っちゃっいました!」

    ぺトラ「気にしないで。それより、ほうきとちり取り持ってきて。」

    クリスタ「はい!」

    タッタッタッタッ

    エレン「...ヒストリアさん。」ボソッ

    アルミン「え?」

    エレン「あ、いや。何でもない...」

    エレン「(今、一瞬だけど...ヒストリアさんが走り去っていくように見えた。今まで二人を見間違えたことはないのに...)」
  78. 78 : : 2014/12/18(木) 23:11:24
    -翌日-

    午前6時。

    それは突然降ってきた。

    東京都心部上空を覆い尽くす、どす黒い雲から。

    降ってきたのは、色鮮やかな虹色の雨。

    その時、外に出ていた人間は、ある者は空を仰ぎ見、ある者は雨宿りをしたが、どちらの人間も、空から降り注ぐ不思議な雨に目を奪われていた。

    そんな中、とある女性が言った。まるで天国だと。

    その雨が、地獄への招待状だとも知らずに...



    -イェーガーファミリーアジト-

    ミカサ「なに...これ...東京中に炎の反応が...」

    アジト内で初めに異変に気付いたのは、死ぬ気の炎の反応を示すモニターを監視していたミカサだった。

    バルドル「始まったんだ。」

    ミカサ「バルドル、起きてたの。それより、始まったってどういうこと...」

    バルドル「分かるでしょ...」

    バルドル「ラグナロク、その序章の幕開けってことだ。」

    ミカサ「え...それなら、ヒストリアは...」

    バルドル「...」

    バルドルは無言でミカサから目をそらした。それが、バルドルの答えだった。

    バルドル「東京の様子を見ることはできる?」

    ミカサ「ええ。ちょっと待って。」

    ミカサが、パソコンを操作する。すると、現在の東京の様子がモニターに映し出された。

    ミカサ「雨...輝いている...」

    ミカサが虹色の雨に目を奪われるのも束の間、画面に映っている一人の男が突然苦しみだした。

    それに続き、周囲の人々が次々と胸を押さえ始める。

    そして...

    最初に苦しみだした男が、全身から血を噴き出し、倒れた。

    周囲の人々も同様に、倒れ始める。

    その中で、棒立ちしている青年が一人いた。彼が、天を仰いだ瞬間...

    眩い光が、モニターを埋め尽くした。
  79. 79 : : 2014/12/19(金) 03:39:09
    エレンが大空の炎の力で空気と調和して透明になったりはできませんよね?
  80. 80 : : 2014/12/19(金) 09:55:28
    >>79
    何それ怖い
  81. 81 : : 2014/12/19(金) 19:59:31
    >>79
    さすがに無理ですね。
  82. 82 : : 2014/12/19(金) 20:20:19
    直後、光が消える。

    モニターに映っていたのは、一体の巨人だった。

    ミカサ「巨人化!?何で...まさか、あの雨が原因!?」

    バルドル「そうだよ。あの雨は全て、世界樹から放出されたものが素になっている。そのため、雨粒一粒一粒に高濃度の死ぬ気の炎が含まれている。そして、人体に付着すると、大空の調和の効果で体内に浸透される。」

    ミカサ「じゃあ、東京は...」

    バルドル「雨は10分ほどで止む、でも、その頃には...」

    バルドル「東京都心部は、巨人で埋め尽くされる。雨を逃れた人たちは、全員巨人の餌になるだろうね。」

    ミカサは、絶句した。その原因は二つ。

    一つはもちろん、東京で起こる惨状の始まりを目の当たりにしたこと。

    もう一つは...

    バルドル「おかしいよね?」

    ミカサ「え...」

    バルドル「こんな恐ろしいことを、淡々と話してる僕っておかしいよね?でも、それはタイタンファミリーのみんなも同じなんだ。彼らは狭い世界でずっと生きてきた。だから、自分のしていることがどれほど恐ろしいことか、頭では分かっていても、心では分かっていない。だから...」

    バルドル「みんなに、自分たちの思い通りにならない者の存在を証明して、思い知らせてほしいんだ。世界は...広いんだって。」

    この時、今まで変化のなかったバルドルの表情が暗くなった。

    ミカサ「(これが、バルドルがタイタンファミリーを裏切った本当の目的...)」

    バルドル「はぁ...感傷に浸っている場合じゃないね。そろそろエレンさんたちが起きる頃だ。」

    ミカサ「エレンに怒られることになるのか...」

    バルドル「そうだね。でも大丈夫、エレンさんがミカサさんのことを嫌いになることはないから。」
  83. 83 : : 2014/12/19(金) 23:07:38
    -午前7時、食堂-

    エレン「ふあ~。さて、今日も修行か。」

    アルミン「またあの苦しみを味わうことになるのか...」ゴクリ

    ミカサ「みんな、揃ったようね。」

    エレン「ああ...いや、ジャンさんがまだだ。」

    ミカサ「彼は良い。」

    エレン「え、どうして?」

    ミカサ「彼はヒストリアが死んでもなんとも思わないから。」

    クリスタ「!?」

    エレン「は!?それは...どういうことだよ!!!」

    ミカサ「今朝、東京都心部が巨人で埋め尽くされた。ラグナロクが始まったのよ。」



    -タイタンファミリーアジト、会議室-

    オーディン「全員、揃ったようだな。」

    フレイ「ああ。」

    イズン「そうね。ってええ!?」

    イズーナ「何で全員いるのよ!トールは巨人化した罰でずっと地下牢じゃないの!?」

    トール「罰は一日だけだよ。」

    ユミル「まあ、確かにイズイズが驚くのも無理はない。」

    イズン・イズーナ「イズイズ言うな!」

    ユミル「何て言ったって、今まで一度も会議に出席したことのないサボリ魔ロキがいるんだからな。」

    イズン「そうよ!どういう風の吹き回し!?」

    ロキ「はぁ、なんだって良いだろ。」

    オーディン「せっかくロキが気持ちを入れ替えて会議に出席してくれたんだ。歓迎しようではないか。」

    フレイヤ「それもそうね。」

    オーディン「それでは、会議を始めよう。今回我々が話し合うのは、"今後"についてだ。」



    -イェーガーファミリーアジト、食堂-

    アルミン「僕たちが寝ている間に、そんなことが起こっていたなんて...」

    クリスタ「お、お姉ちゃん...」

    ボタ ボタ

    エレン「(ヒストリアさんが...死んだ......)」

    エレン「(クリスタを...泣かせた......)」

    エレン「(俺の無力さが...仲間の命を奪った......)」

    エレン「(くそ、くそ、くそ、くそ、くそ、くそ、)くそ、くそ、くそぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
  84. 84 : : 2014/12/20(土) 14:18:40
    雨ってどうやってふらせてるの?
  85. 85 : : 2014/12/20(土) 18:26:48
    >>84
    世界樹の超常的な力によるものなので説明できません。
  86. 86 : : 2014/12/20(土) 18:52:42
    ミカサ「エレン、落ち着いて!」

    エレン「これが落ち着いていられるかよ...クリスタに、ヒストリアさんを必ず助け出すって約束したのに...」

    クリスタ「良いのエレン。こうなる覚悟はしてたから。」

    エレン「な...」

    クリスタ「もちろん、本当は辛いよ。大声で泣き叫んじゃうくらい。でも、私は我慢する。」グスッ

    クリスタ「だって、それを見てエレンが自分を責めることの方が、もっと辛いから。」

    エレン「クリスタ...」

    ????「おい、何だこの雰囲気は、葬式でもしてんのか?」

    ??「線香の匂いはしないぞ。」

    ???「あのねぇ、彼が言っているのは比喩だよ。」

    オルオ「あ、来ましたか。」

    ぺトラ「お疲れ様です!」

    エレン「あ...あんたは...」

    ミカサ「良く来てくれたリヴァイ。そして、調査兵団の皆。歓迎するわ。」

    リヴァイ「歓迎するならもっと掃除をしたらどうだ?埃だらけだぞ。」

    エレン「どうしてここに!?」

    ミケ「先日、オルオとぺトラから応援要請を受けてな。」

    ハンジ「前は敵だったけど、よろしくね。」

    アルミン「でも、まさかリヴァイが来てくれるなんて...」

    オルオ「おいお前ら、俺達にはさん付けなのにリヴァイ兵長には呼び捨てか!?」

    アルミン「あ、忘れてた。じゃあリヴァイさん...」

    ぺトラ「それでもだめよ。リヴァイ兵長と呼びなさい。」

    アルミン「は、はい。」

    リヴァイ「今の状況は二人から聞いている。敵はだいぶ強いらしいな。だが、勝つのは俺たちイェーガーファミリーであることを忘れるな。」

    調査兵団「ハッ!」

    エルド「おいお前ら、返事はどうした!?」

    エレン「え、あ...」

    エレン達「ハッ!」

    トーマス「って、何でこいつに仕切られてんだよ!」

    バルドル「何だか面白い人たちだね。」

    フォルセティ「本当です。」

    エレン「(面白い!?怖いじゃなくて?)」

    ハンジ「少年にご老人。私たちは面白いだけじゃないよ。」

    バルドル「強いの?」

    ハンジ「もちろんさ!私たちはイェーガーファミリー最強の部隊だからね!」

    コニー「俺達には負けたけどな。」

    ハンジ「それは昔の話さ。私たちも君たちと同様に、新戦力を手に入れたんだ。今どっちが強いかは、試してみないと分からないよ。」

    オルオ「と言うことは、完成したんですね!我々の匣兵器が!」

    ハンジ「ああ。」
  87. 87 : : 2014/12/20(土) 19:31:01
    雨ってのが凄く怖い
  88. 88 : : 2014/12/20(土) 20:27:51
    >>85
    そういうところしっかり考えとこうぜ。
  89. 89 : : 2014/12/20(土) 20:35:38
    >>88
    いやだから超常的なものって言ってるじゃん
    こういう話じゃ良く出るだろ
    そういうことしっかり考えてとこうぜ
  90. 90 : : 2014/12/20(土) 21:28:13
    >>89
    いやいきなり雨降るわけではないじゃん。例えば儀式したことにより雨が降ったとか。よく読まないでそういうこといわないでくれる?
  91. 91 : : 2014/12/20(土) 22:48:18
    >>90
    質問の意図を間違えてました。雨が降った理由はヒストリアを生贄に儀式を進めたからです。先ほどの答えは儀式により雨が降る原理が超常的ということです。
  92. 92 : : 2014/12/20(土) 23:13:45
    サシャ「その匣兵器ってどんなものですか!?」

    ハンジ「それは、戦いでのお楽しみ。」

    アルミン「あの、和やかな雰囲気になってるところで悪いんだけど、一つ質問、良いかな?バルドル。」

    バルドル「どうぞ。」

    アルミン「儀式はヒストリアさん以外に、イェーガーリングとクリスタが必要になる。なのに、何でラグナロクが始まったの?」

    エレン「あ...そう言えば...」

    コニー「あんまりびっくりしたから忘れてたぜ。」

    バルドル「その答えは簡単。その三つのうち一つあれば、儀式を"進める"ことはできるからだ。そして、今東京で起こっているのはラグナロクの第一段階。いや、厳密に言えば、正規の順序では巨人の発生の前に天変地異が起こるから、第二段階かな。」

    アルミン「そうだったのか。」

    エレン「おい、待てよ。バルドルお前、そのことを知ってたのか!知ってて、黙ってたのか!」

    バルドル「そうだよ。」

    エレン「何でだ!!?それを知ってたら...」

    ミカサ「すぐにでも救出に向かっていた。そうでしょ?」

    エレン「ミカサ...お前も知ってただろ。」

    ミカサ「ええ。」

    エレン「お前...ヒストリアさんを見捨てたのか!」

    ミカサ「ええ。」

    エレン「な...ミカサ...お前に、人の心はあるのか!?」

    ミカサ「心よりも勝利を優先した。それだけ...そう...それだけ......」ウルッ

    エレン「な...泣いてんのか?」

    ミカサ「ヒストリアを救いたかった。その気持ちは痛いほどわかる。でも、今の力で救出に向かったところで、返り討ちにあうだけ。世界を救うためには、耐えなければいけなかった!!!」

    エレン「ミカサ...」

    ミカサ「こうなってしまった以上、ヒストリアを弔うために、勝つしかない。だからお願い...ヒストリアの死を無駄にしないために、必ず勝って!!!」

    コニー「もちろん!」

    サシャ「絶対強くなります!」

    トーマス「当たり前っす!」

    アルミン「世界は必ず救って見せる!」

    エレン「ミカサ、お前の考えも知らずに、言いたい放題言ってごめんな。」

    ミカサ「こちらこそ、黙っててごめん。」

    エレン「絶対...勝つぞ。」

    それからエレン達は毎日、全力で修行に勤しんだ。彼らが着実に力をつけていく中、虹の雨が降った日から6日が経過した。

    そして、ラグナロクの始まりから7日目。

    最終決戦の序章の幕が、今まさに上がろうとしていた...
  93. 93 : : 2014/12/21(日) 18:51:19
    -イェーガーファミリーアジト-

    ミカサ「ハンジ、頼んでいたものは完成した?」

    ハンジ「もちろんだ。これで戦いの準備はばっちり。後は、実力次第だ。タイタンファミリーのアジトへはいつ頃攻め込むつもりなの?」

    ミカサ「3日後を予定している。」

    ハンジ「そうか。巨人が蔓延る中、東京の中心にあるアジトへ攻め込むとなると、まずはそこに辿り着けるかが問題になるね。リングの反応を見る限りだと、タイタンファミリーの兵士も都内の至る所にいるみたいだし。」

    ミカサ「ええ。でも、彼らならきっと大丈夫。」

    ガチャ

    エルド「た、大変だ!」

    ハンジ「どうしたのエルド。そんなに慌てて...」

    エルド「監視カメラの映像を見ていたんだが、そこにこちらへ向かう男女三人組の姿が映りこんだ。俺は奴らを見たことがないから断言はできんが、あの雰囲気はマフィアのものだ。」

    ミカサ「その映像、早く見せて。」

    エルド「もちろんだ。ついて来てくれ。」

    ミカサ「ハンジ、今すぐ放送で全員を会議室に集めて。」

    ハンジ「了解。」



    エルド「こいつらだ。」

    ミカサ「間違いない、タイタンファミリーの七神兵よ。」

    エルド「まさか、このアジトが発見されるとは...」

    ミカサ「見つかってしまったものは仕方がない。迎え撃つだけ。」



    -会議室-

    ガチャ

    ミカサ「全員集まっているようね。」

    エレン「ミカサ、奴らに...このアジトが...見つかったって本当か...」ゼエゼエ

    ミカサ「ええ。本当よ。」

    エルド「お前、その息切れはどうしたんだ?」

    アルミン「さっきまで...修行してたんですよ...スタミナ強化のための...」ゼエゼエ

    ミケ「と言うことは、今守護者たちは全員ガス欠と言うわけか。」

    ハンジ「最悪のタイミングで来られたね。」

    フォルセティ「その問題でしたら私が解決しましょう。20分頂ければ彼らのスタミナを回復させてみせます。」

    リヴァイ「20分...奴らが来るまで後何分かかる?」

    ミカサ「走ったり炎を使われたりしなければ、10分ほどかかるだろう。」

    リヴァイ「分かった。それなら残りの10分は俺たちで稼ぐ。お前らは体調を全開にしてから来い。行くぞ!」

    調査兵団「ハッ!」

    エレン「皆さん、お気をつけて...」
  94. 94 : : 2014/12/21(日) 22:28:52
    -10分後-

    ロキ「本当にあの山小屋が、あいつらのアジトなんだろうな?」

    フレイ「フギン、ムニンの集めた情報に間違えはない。」

    フレイヤ「彼らの話では、アジトは小屋の地下にあるみたいよ。」

    フレイ「さぁ、行こう。」



    フレイ「...!」

    フレイヤ「どうやら、私たちが来てることはバレてたみたいね。」

    山小屋の中から、6人の男女が姿を現す。

    リヴァイ「来たか。クズ野郎ども。」

    ロキ「おい、エレン・イェーガーはどうした!!!」

    ぺトラ「アジトの中よ。あなたたちの迎撃には、私たちだけで十分だもの。」

    ロキ「何だと!」

    フレイ「あからさまな挑発に乗るな。」

    フレイヤ「そこ、通してもらえないかしら?私たちはイェーガーリングとクリスタ・レンズを獲りに来ただけなの。」

    リヴァイ「通りたけりゃ勝手に通りな。通れればの話だがな。」

    ロキ「フレイ、ここは俺一人にやらせろ。あのガキと戦う前に準備運動をしておきたい。」

    フレイ「いいだろう。だが、時間がかかるようなら加勢する。」

    ロキ「5分で片づけてやるよ。」

    テクテクテク

    ロキが、山小屋へと歩を進める。

    リヴァイ「来るか...お前ら、開匣だ!!!」

    調査兵団「ハッ!」

    6人が一斉に匣を開匣する。

    ロキ「来いよ!雑魚共!!!」

    バッ

    6人が一斉にロキへと襲い掛かる。

    そして、ロキとの距離が10メートル前後になったその時...

    ロキ「まとめて返り討ちだ...」

    コォォォオオオ

    ロキ「爆発(イクスプローズン)!!!」

    ガッ

    ドゴオオオン!!!
  95. 95 : : 2014/12/21(日) 22:40:11
    【現在公開可能な情報】

    〇潔癖の刃(プリーロ・ラ・ラーマ)

    使用者:リヴァイ
    属性:大空

    ハンジ作の両手持ちブレード型匣兵器。刃が纏う炎は、大空の調和とリヴァイの潔癖の炎の破壊力の二つの性質を持っており、触れたものは塵すらも残らず消滅する。また、炎の噴射能力も今までリヴァイが使っていたブレードより格段に向上されている。
    ミカサにこの能力を話したところ、フレイのパクリだと一蹴された。「原理は全く違う」(ハンジ談)
  96. 96 : : 2014/12/22(月) 16:37:19
    最初から見てます!! 期待です!
  97. 97 : : 2014/12/22(月) 17:28:16
    ミカサwwwww
    パクリとか言っちゃダメww
  98. 98 : : 2014/12/22(月) 19:26:07
    >>96
    見てくださってありがとうございます。
  99. 99 : : 2014/12/22(月) 19:26:49
    ハンジが必死に否定する姿が容易に想像できるw
  100. 100 : : 2014/12/22(月) 20:01:26
    ロキ「雑魚が...消し飛んだか...」

    ????「飛炎斬(ひえんざん)!」

    ボウッ!

    ロキ「!?」

    ドウッ

    ロキ「っ...炎の刃。煙で何も見えねぇが...新手か?」

    ギュオッ!

    リヴァイ「いや、俺だ。」

    ロキ「なっ!?」

    ブンッ

    ロキは驚異的な反射速度で、リヴァイの斬撃を躱した。

    リヴァイ「チッ、避けられたか。」

    ロキ「気にするな。なんて言ったって、俺が相手なんだから...」クルッ

    ロキが突然振り向く。そこには、スタンバトン型の匣兵器を振り上げるオルオがいた。

    ロキ「よ!」シュッ

    バキッ

    オルオ「ぐおっ!」ズザァァ

    リヴァイ「はぁ!」ブンッ

    スカッ

    ロキ「当たるかよ!」

    リヴァイ「当てる気はねぇよ。」

    ロキ「は!?」

    ザシュッ!

    ロキの背中から血飛沫が上がる。ロキを斬りつけたのはミケだった。

    リヴァイ「俺はな。」

    ロキ「くそが!」コォォォオオオ

    ロキのこぶしが光りだす。

    リヴァイ「下がれ!!!」

    バッ

    ガッ!

    ドゴオオオン!!!

    オルオ「ぬおっ!」

    ミケ「ぐうっ!」

    オルオとミケは、爆発から完全には逃れられなかったが、直撃は避けた。一方、リヴァイは一瞬で爆発が及ばない距離まで移動しており、無傷だった。

    オルオ「相変わらずとんでもない威力と攻撃範囲だ。いつでも逃げる準備はしてたのに、逃げ切れなかった...」

    ミケ「だが、ダメージを軽くすることはできた。この分なら、時間を稼ぐだけでなく、奴を倒すこともできるかもしれん。」

    リヴァイ「オルオ、ミケ、俺たちは同様に接近戦を仕掛ける。グンタは幻覚、ぺトラはナイフで援護しろ。エルドはスキを見つけて大きいのを狙え。」

    調査兵団「ハッ!」

    ロキ「逃げられたか...それより、何で全員無事なんだ!?さっきのは今と違って、こっちに向かってくる時を狙ったはずだ!」

    フレイ「最初にお前に襲い掛かったのは幻覚だ。それより、だいぶ苦戦しているように見えるが、加勢してやろうか?」

    ロキ「5分経つまでは黙ってろ!目が二個、手が二本だから大勢相手に手間取ってるだけだ!増やせば...問題ねぇ!」

    メキメキメキメキ

    ロキの両肩から、二本ずつ、計四本の腕が飛び出した。また、胸に一つと背中に三つ、新たな目が生み出された。
  101. 101 : : 2014/12/22(月) 20:07:16
    【現在公開な情報】

    〇電撃棒(ブリッツバー)

    使用者:オルオ
    属性:雷

    ハンジ作、スタンバトン型匣兵器。触れた相手を麻痺させる他、殴った場合も雷の炎の硬化の力により、大きなダメージを与えることもできる。厳密には、麻痺効果はスタンバトンそのものの効果であり、雷の炎の力は全て武器の硬化に使われる。炎の形を変えることで、剣のように扱うことも可能。
  102. 102 : : 2014/12/22(月) 23:11:31
    エルド「腕が増えただと!?」

    ぺトラ「噂は本当だったってことね。」

    ミケ「増えているのは、腕だけじゃないな。」

    リヴァイ「面倒にはなったな。(さて、どうするか...)」

    ロキ「時間がねぇんだ。今度はこっちからいくぞ!」

    ダッ

    リヴァイ「ぺトラ、グンタは距離を取れ。他は全員、奴を待ち構える。爆発への警戒は怠るなよ。」

    タッタッタッタッ

    ロキが、リヴァイ達まで5メートルの距離に迫る。その瞬間...

    ダッ

    リヴァイが飛び出した。

    リヴァイ「ふん!」ブンッ

    スカッ

    ロキ「おいおいどうした?さっきから...」

    バッ

    ロキ「当たってねぇぞ。」

    ぺトラ「(完全に背後からナイフを投げたのに...あの目は飾りじゃないってことね。)」

    リヴァイ「ならば、手数で押し切る!」

    リヴァイ・ミケ・オルオ・エルド「うおおお!」

    四人が別々の方向から、一斉にロキへと攻撃を仕掛けた。

    ロキ「手数?お前ら馬鹿か?」

    ドゴッ バキッ ガッ ドガッ

    四人は全員、別の腕によって同時にカウンターを食らった。

    ロキ「俺の腕の数の方が、お前ら四人より多いだろうが。手数じゃこっちが...ぬ!?」

    ザシュッ!

    ロキの横っ腹を、リヴァイが切り裂いた。

    オルオ「ナイス幻覚だ!グンタ!」

    リヴァイ「(だが、直撃は逃れやがった。幻覚を見破る眼はてんでなってねぇが、それ以上に殺気に敏感だな。)」

    ロキ「ニィ...」

    リヴァイ「!?...下がれ!」

    ロキ「うおらぁ!」

    ドゴオオオン!!!

    今日三度目の爆発が、遂にオルオ、ミケ、エルドを捉えた。

    フレイ「特別な機動力を持たない者が、接近した状態から奴の爆発を回避する術はない。今の三人の被爆は、必然と言うべきだな。さて...」

    リヴァイ「くそ!(油断してたわけじゃない。どれだけ警戒しても、あの爆発が攻撃中に来られたら、対処しきれない。)」

    グンタ「(一体、どれぐらい時間を稼げているのだろうか。早く、10分経ってくれ!)」

    ロキ「(あのチビを殺るのは面倒くさそうだな。まずここは...)あの遠くの二人を...」

    フレイ「いや、お前はリヴァイを倒せ。」

    フレイヤ「あの二人は私たちが仕留めるわ。」

    ロキ「はぁ?奴らは俺の獲物だ!」

    フレイヤ「5分で片付けるって言ってたのに、もう5分経っちゃったもの。」

    ロキ「チッ...」

    フレイ「イェーガーファミリー独立暗殺兵団・調査兵団。悪いが、遊びの時間は終わりだ。」
  103. 103 : : 2014/12/23(火) 18:30:34
    ぺトラ「(七神兵三人に対し、こちらも三人...かなりまずい状況。どうすれば...)」

    リヴァイ「ぺトラ!グンタ!何を優先すべきかは分かってるな!?」

    ぺトラ・グンタ「もちろんです!」

    リヴァイ「ならいい。調査兵団の名に懸け、任務は必ず成功させるぞ!」

    ぺトラ・グンタ「ハッ!」

    フレイ「任務、さしずめ足止めか。だが、それは叶わんぞ!」

    ボウッ

    フレイ「紅の業火(ヘルフィアンマ)!」

    嵐の炎の波がぺトラ、グンタに襲い掛かる。それに対し、彼女らがとった行動は、当然回避である。

    フレイヤ「逃がさないわよ。」

    ズァァァ

    ぺトラ「(地面から巨大な蔓...これがフレイヤの緑の武器(フォース・オブ・プラント)。)」

    ズギュルル

    二本の植物の槍が、ぺトラたちに襲い掛かる。そして、二本の槍は空中を移動する術を持たない二人を、無情にも貫いた。

    リヴァイ「ぺトラ!グンタ!」

    ロキ「人の心配してる場合か!?」コォォォオオオ

    ドゴオオオン!!!

    ロキ「また逃げたか。だが、もうてめぇに逃げ場はねぇよ!」

    リヴァイ「(後4分...俺一人で...持たせられるのか?いや、可能か不可能かは関係ない。何としても、任務は...)」

    バッ

    リヴァイ「!?」クルッ

    フレイ「調査兵団兵長リヴァイ...貴様の命、もらった!」

    フレイがレーヴァテインを振るう。リヴァイは、体勢が悪く、それを回避することができない状況にあった。

    リヴァイ「(くそ...任務...失敗...)」

    ビリビリビリ

    電気が流れる音と共に、フレイの動きが停止した。

    リヴァイ「うおお!!!」

    ドガッ!

    リヴァイは、フレイを蹴り飛ばした。

    リヴァイ「オルオ、意識がまだあったのか。」

    オルオ「はい。何とか...でももう...限界みたいです...」

    ドサッ

    フレイ「命を拾ったなリヴァイ。もっとも、すぐにもう一度死ぬことになるがな。」

    リヴァイ「(部下に救われたこの命、任務を果たさずして終わらせるわけにはいかない。何とか、時間を稼がねぇと...)」

    ピキピキピキ

    リヴァイ「!!」バッ

    ズァァァ

    フレイヤ「あら、避けられちゃった。」

    リヴァイ「(考える暇すらないのか!)」

    約束の時間まで、残り3分...
  104. 104 : : 2014/12/23(火) 22:00:56
    フレイ「紅の業火(ヘルフィアンマ)!」

    ボウッ!

    リヴァイ「チッ...」ギュイイイン!

    フレイ「今のを躱すか、やはり速いな。だが、貴様がやられるのは時間の問題だ。」

    ロキ「死ねぇ!!!」

    ドゴオオオン!!!

    リヴァイ「危ねぇな...(手も足も出ない。全く、情けないぜ。だがな...)」

    フレイヤ「いけ!」

    ズァァァァァ

    リヴァイ「飛炎斬(ひえんざん)!」

    ドウッ!

    リヴァイの飛炎斬により、フレイヤの緑の武器(フォース・オブ・プラント)は燃え上がり、やがて灰と化した。

    リヴァイ「(今はこれでいい。例え、どれだけ情けなかろうと、時間を稼げれば良い。奴らに...あのくずガキ共に、希望をつなぐのが俺の役目だ!!!)」

    七神兵三人の攻撃を、死力を尽くして避け続けるリヴァイ。だが、とうとう限界が近づいてきた。

    ドゴオオオン!!!

    シャッ

    リヴァイ「!?」

    リヴァイがロキの爆発から逃れた先に、フレイが待ち構えていた。

    フレイ「今度こそ、散れ!!!」

    ズバッ!

    リヴァイ「っ!!!」

    フレイに斬りつけられた部分から、大量の血が流れ出る。その量は、リヴァイの命を奪ってもおかしくない程だった。

    だが、彼は、倒れなかった。

    リヴァイ「ったく、痛ぇじゃねぇか...」

    ロキ「今楽にしてやるよ!!!」コォォォオオオ

    ロキ「消し飛」

    ギュイイイン! ガッ!

    突然、ロキが吹き飛ばされた。

    フレイヤ「漸くお出ましのようね。」

    リヴァイ「来たか...エレン...」

    エレン「リヴァイ兵長、お疲れ様でした。ここからは...俺たちに任せてください!!!」

    リヴァイ「ああ...頼んだ...ぞ......」ドサッ

    ハンジ「リヴァイ...私は、彼を医務室に連れて行く。後は、頼んだよ。」

    ミカサ「私は、他の団員を運ぶとしよう。皆は...」

    アルミン「作戦通りにでしょ?分かってるよ。」

    ロキ「エレン・イェーガー...またしても俺のことを殴り飛ばしやがったな!今度こそ、ぶっっっっっ殺ぉぉぉぉぉぉぉす!!!」

    フレイ「やはりロキはキレたか。仕方ない...打ち合わせ通りにいく。」

    サシャ「ロキは相当エレンのことが憎かったようですね。」

    エレン「予定通りだ。」

    トーマス「頑張ってください。エレンさん。」

    エレン「お前たちもな...」

    ロキ「はぁぁぁぁぁぁ...」コォォォォォオオオオ

    ロキ「爆発(イクスプローズン)!!!」

    ガッ! ドゴオオオオオオン!!!
  105. 105 : : 2014/12/23(火) 23:52:37
    ロキが巨人化したら勝てる気がしない
    うなじに目と手つければいいし
  106. 106 : : 2014/12/24(水) 00:10:21
    爆発が起こる直前、イェーガーファミリーの一同は左右の二方面に散った。結果、彼らは爆発を回避した。

    ただ一人、エレンを除いて...

    間もなく、爆発が収まる。しかし、左右に散った5人は走るのを止めなかった。

    フレイヤ「逃げる気?」

    フレイ「いや、そうは見えない。恐らくだが...我々と奴らの考えが一致したということだろう。」

    フレイヤ「あ、なるほど。」

    フレイ「俺は右を追う。フレイヤは左を頼む。」

    フレイヤ「了解。」

    バッ



    トーマス「来たな...フレイ。」

    コニー「さて、リベンジと行くか。」



    ジャン「そろそろいいだろ。止まるぞ。」

    アルミン「はい。」

    サシャ「ラジャ!」

    フレイヤ「まさか、あなたたちが私たちと同じ考えだったとはね。三手に分かれて各個撃破は当然として...」

    フレイヤ「エレン・イェーガーをロキと一人で戦わせるなんて、思いもしなかったわ。ロキがあの子と戦いたがっていたから、こちらとしても丁度よかったんだけどね。」

    アルミン「それは良かった。(エレン、大丈夫かな...)」





    -5分前-

    アルミン「エレンを一人でロキと戦わせる!?」

    ミカサ「ええ。」

    サシャ「そんなの、無茶ですよ!」

    ミカサ「でも、これが最善。ロキにダメージを与えることができるのは、エレンしかいないから。」

    バルドル「確かに、エレンさんぐらいのスピードがないと、あの爆発からは逃げられないから接近できない。それに、遠距離攻撃も爆発でかき消される...」

    トーマス「でも、いくら零地点突破があるからって、一人で七神兵最強候補の一人を相手にするなんて...」

    エレン「大丈夫だ。俺に...任せてくれ。」





    爆発によって舞い上がった砂煙の中から、エレンの姿が現れる。

    ロキ「やはり無傷か。零地点突破...本当にめんどくせぇ技だ。」

    エレン「...ミカサ、速いな。てか...重くないのか?」

    ミカサは既に、残されていた調査兵団員全員を担いで、山小屋へと向かっていた。

    ミカサ「大したことはない。それより、絶対勝ってね。」

    エレン「ああ。約束だ。」

    ミカサは、山小屋へと入っていった。

    ロキ「エレン、お前と再び会う日を待っていたぜ。」

    エレン「俺もだ。まさか、腕と目の数が増えてるとは思わなかったけどな。」

    エレン「(七神兵との一対一。前はこいつに勝てたが、その戦いで、こいつは巨人化はおろか腕を生やす能力すら使わなかった。つまり、前回奴は本気じゃなかった。そして、今回は...本気で来る。はっきり言って...怖ぇ...)」

    エレン「(でも、絶対勝つんだ!俺が、こいつをぶっ飛ばす!仲間のために!)」

    ググッ

    エレンはこぶしを強く握る。

    エレン「いくぞ!!!」
  107. 107 : : 2014/12/24(水) 00:12:42
    >>105
    うなじに腕を生やしても中にいるロキはそのままなので倒すことは一応可能ですが、勝てる気はやっぱりしないですね。そのくらいの気持ちで書いてます。
  108. 108 : : 2014/12/24(水) 19:12:55
    ボウッ

    先に動き出したのはエレンだった。それに対し、ロキは6本の腕の内、真ん中右腕に炎を込める。エレンはそれを見ると、動きを止めた。

    ロキ「どうした。来ないのか?」

    エレン「そっちこそ、撃ってこないのか?」

    ロキ「炎を吸収されるんだ。爆発を起こしたところで無駄。だが...」

    ダッ

    今度はロキが動き出した。

    ロキ「直接殴れば、ちゃんと食らうよな!」

    シュッ

    ロキは自分の間合いにエレンを捉えると、炎を込めたこぶしをエレンへと突き出した。

    エレン「(あれほどの爆発を起こす炎を込めたこぶし...当たれば、即死もあり得るな。)」

    ロキ「はぁぁぁ!!!」

    シュシュシュシュ

    そこから繰り出されたのは、ロキの六本の腕から繰り出されるラッシュの嵐。エレンは、真ん中右腕の攻撃を確実に躱しつつ、その他の腕の攻撃を正確にガードする。そして...

    ドゴォッ!

    ロキにできた僅かなスキを見逃さず、強烈な右ストレートを叩き込んだ。

    ロキ「このっ!」

    ロキが上方左腕で攻撃する構えを見せる。エレンはそれを、ガードしようとする...が...

    シュッ スカッ

    エレンが採った選択は、後方への回避だった。

    エレン「(危ないところだった。まさか、攻撃の瞬間、炎を別の腕に移し替えるとは...もしあのままガードしていれば、死んでいた。)」

    一瞬の油断が死を招く。

    その状況で、エレンは臆することなく、逆に集中を研ぎ澄ませる。そして...

    ボウッ

    エレンが動き出す。ロキの間合いに入り込んだエレンに、再び連打の嵐が襲い掛かる。

    シュシュシュシュシュ

    エレン「(全部を避けるのは無理。基本はガードで、炎が込められているかどうかは直前で判断するんだ。判断を誤れば、それは即ち死。だが、臆するな。神経を極限まで研ぎ澄ませろ。)

    シュシュシュシュシュ

    エレン「(俺ならできる。そして、一瞬のスキを見つけ出せ!)」

    シュシュシュシュシュ

    ロキ「(何なんだこいつは!ガードか回避か、その選択が遅れれば、間違えれば、それで終わりのこの状況で、どうしてこいつは終わらない!くそが...)」

    ロキ「ムカつくんだよぉぉぉ!!!」

    エレンに対し、怒り心頭になるロキ。その結果、彼の攻撃は自然と大振りになる。

    エレン「(ここだ!)」シュッ

    ガッ!

    エレンの右拳が、ロキの顎を捉えた。
  109. 109 : : 2014/12/24(水) 21:26:07
    炎込められてるかどうかは超直感でわからんの?
  110. 110 : : 2014/12/24(水) 22:31:38
    >>109
    超直感で判別して、ガードか回避かを選択しています。超直感のない人はその判別が遅れるので避けれません。
  111. 111 : : 2014/12/24(水) 22:37:20
    ロキの腕は切れても再生するんですか?
  112. 112 : : 2014/12/24(水) 23:23:03
    エレン「うおおおお!」

    ドガドガドガドガドガ

    エレンはここぞとばかりに猛ラッシュを仕掛ける。そして...

    バキッ! ドガァン!

    ロキの顔面を蹴り飛ばし、地面へと叩き付けた。

    エレン「はぁはぁはぁ...すぅー...」

    乱れた呼吸を整えるエレン。ロキの姿は、砂煙に覆われていて見えなかった。



    アルミン「...やる気、ある?」

    フレイヤ「あら、もちろんあるわよ。」

    ジャン「その割に、さっきからいまいち攻めてこないな。まさか、ロキがエレンを倒すのを待ってるんじゃないだろうな?」

    フレイヤ「そんなことないわ。(図星...でも許してね。オーディンに全力でやっても良いって言われたのはロキだけだもの...)」



    ロキ「くそ...」

    砂煙の中から、ロキの姿が現れる。

    エレン「まだまだピンピンやがる。頑丈だな...」

    ロキ「ぶっ殺す...エレン!イェーガァァァァァ!!!!!」

    ロキが吠える。それはまさしく、咆哮であった。

    やがて、咆哮が止む。それと同時に、ロキは自分の右手の一本を自分の口の前にもっていった。

    ガリッ

    エレン「(やはり...来るか...)」

    カッ!!!

    エレン「(巨人化!)」

    ドスゥゥゥン!

    着地と共に、大地が震えた。エレンの目の前には、体長15メートルの"巨人"がいた。

    ロキ(巨)「ウオオオオオオオオオ!!!!!」

    咆哮により、空気が震える。その空気の震えから、エレンはロキの力の強大さを感じ取っていた。

    ロキ(巨)「はあああああ...」メキメキメキ

    エレン「(今度は力を溜め出したか。腕の数は二本に戻ってるみたいだし、増やされる前にさっさと決めてしまいたいが...)」

    メキメキメキ

    エレン「ああ!?」

    エレンは思わず、驚きの声をあげた。

    エレン「なんだこいつ...さらにデカくなってやがる!」

    ロキ(巨)「はぁ...」

    ロキが一息つくと、ロキの体の膨張が一瞬止まった。その大きさは、約30メートルほどまでに肥大化していた。

    次の瞬間、ロキの体は縮小を始めた。だが、ロキの体のある部位だけが、それに反した動きをしていた。

    エレン「(右腕が、さらに大きく...この感じ、恐らくあの右腕には、ロキの持つ全ての炎が込められている。あの30メートル級の体に内包されていた、強大で凶悪な炎が...)」

    ロキの右腕の膨張が止まる。直後...

    ブオンッ!!!

    地面へと叩き付けた。

    ロキ(巨)「爆発(イクスプローズン)!!!」

    ドゴオオオオオオン!!!!!
  113. 113 : : 2014/12/24(水) 23:28:55
    >>111
    再生します。
  114. 114 : : 2014/12/25(木) 15:17:33
    再生するとかもう人間じゃない…((ブルブル
  115. 115 : : 2014/12/25(木) 17:02:04
    前作で七神兵が巨人の再生能力使わなかったのは何で?
  116. 116 : : 2014/12/25(木) 18:02:57
    >>115
    この作品の巨人化能力者は、晴の炎を使えるフレイヤと腕などを増やせるロキを除き、人間体時は再生能力を持っていないからです。
  117. 117 : : 2014/12/25(木) 18:38:42
    爆発が起こった瞬間、エレンは零地点突破の構えをとった。しかし、すぐに彼は直感した。

    この炎が、自分の身体で受け入れられる限界を遥かに超えていることを。

    エレン「開匣!」

    ドシュゥゥ

    新兵器である進撃匣の中から現れたのは、マント。名を、狩人のマント(マンテッロ・ディ・イェーガー)。

    彼の全身がマントで覆い隠された瞬間、彼の周囲を爆炎が包み込んだ。



    トーマス「今の音、ロキが起こした爆発なのか?」

    コニー「たぶんそうだ。でも、前よりヤバい感じがする...」

    フレイ「(...終わったな。エレン・イェーガー。)」



    ロキ(巨)「チッ...何とか残ったか...その匣兵器、前より頑丈だな。」

    エレン「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ...(狩人のマントでも防御しきれないなんて...)」

    ロキ(巨)「防御を選択したってことは、さっきの炎は吸収できないってことだ。つまり、お前が今まで持っていたアドバンテージはなくなった。地力じゃ俺はてめぇの10倍強い。苦しみたくないなら、大人しく殺されな。」

    エレン「誰が...大人しくするかよ...俺を...俺たちをなめんじゃねぇ!!!」

    エレンはそう言うと、自分の右手を口の前に持っていった。

    エレン「ロキ、お前を倒す。」

    ガリッ

    エレン「切望(ブラーマ)」

    ボアアア!!!

    エレンの体が、炎に包まれる。

    間もなく炎が消え、エレンが姿を現した。

    ロキ(巨)「おいおい、どうした...」

    ロキ(巨)「何が起こるのかと思ったが、何にも変わってねぇじゃねぇか!!!」

    エレン「...」

    この時、エレンとロキとの距離は25メートル。しかし、エレンに変化がないように見えたのはロキが見落とした訳ではない。本当に、変化はなかったのだ。

    外見上では...

    ロキ(巨)「身構えて損したぜ。さぁ、死ねよ!」メキメキメキ

    再び、ロキの体が肥大化を始める。その瞬間だった...

    シャッ

    ロキの視界から、エレンが消えた。

    ロキ(巨)「あ?」

    次に、ロキがエレンを視界に捉えたとき...

    ドゴオッ!!!

    ロキの体は、宙に浮いていた。
  118. 118 : : 2014/12/25(木) 18:41:57
    ロキ以外の七神兵は、巨人化しても自分の技を使えるのでしょうか?
  119. 119 : : 2014/12/25(木) 18:50:08
    【現在公開可能な情報】

    〇狩人のマント(マンテッロ・ディ・イェーガー)

    属性:大空
    使用者:エレン

    大空の進撃匣。基本性能は天空マント(マンテッロ・ディ・チェーリ)の上位互換で、その防御力は天空マントの比ではない。また、このマントを羽織っているとき、エレンは切望(ブラーマ)という技を使うことができる。背中の部分には盾に重ね翼の紋章がある。
  120. 120 : : 2014/12/25(木) 18:50:53
    >>118
    使わなくなる技はありますが使えなくなる技はないです。
  121. 121 : : 2014/12/25(木) 22:16:13
    "死ぬ気の到達点"というものがある。

    死ぬ気を極めた者だけが辿り着ける、死ぬ気の向こうの究極の死ぬ気。

    エレンが発動した技、切望(ブラーマ)は、匣兵器の補助により彼をその到達点へと辿り着かせるための技である。

    ロキ(巨)「(何だ、今のスピードは...殴られるまで、奴の姿が見えなかった。)」

    ロキ(巨)「(何だ、今のパワーは...巨人の体を、宙に浮かしやがった。)」

    ロキ(巨)「何だそれは!!!」

    シュッ バキャッ!

    エレンの放った蹴りは、ロキの顔を壊しつつ、彼の体を地面へと叩き付けた。

    "死ぬ気の到達点"と通常の死ぬ気との違いは、死ぬ気になる対象にある。

    通常の死ぬ気の場合、死ぬ気になるのはエレン一人。さらに言えば、エレンの脳一つである。脳が全身へとかけているリミッターを強制的解除することにより、潜在能力を引き出す。

    しかし、死ぬ気の到達点の場合、死ぬ気になるのは細胞一つ一つである。人体を構成する約60兆個もの細胞ぞれぞれが、エレンの掲げた目的(ロキを倒す)のみのために、最大限の力を発揮し、限界を超えた力を引き出す。

    そして、この状態のエレンの身体能力は、人間はおろか巨人すらも凌駕する。

    ロキ(巨)「くそが...」シュゥゥゥ

    ロキの顔からは、大量の蒸気が上がっていた。

    ロキ(巨)「一体...何をし」

    シャッ ドガッ!

    エレンの右拳が、ロキの発言を遮った。

    死ぬ気の到達点に達した時、その人物は目的の達成までの間、強大な力と引き換えにその目的に必要のない行動を完全に制限される。

    そのため、今のエレンは話すことも、相手の話を聞くこともできず、逃げる、和解するといった戦い以外の行動も選択できない。また、今の彼は痛みを感じることもなかった。

    ロキ(巨)「ぐ...(いかん、落ち着け。冷静になれば見えないこともないはずだ。動きを...見極めろ!)」

    シャッ

    ロキ「(巨)「(見えた!)」グオッ

    ロキはエレンへとこぶしを突き出す。しかし、エレンには当たらず、懐に潜りこまれた。

    ドゴオッ!

    ロキ(巨)「ごふっ!」

    ロキ(巨)「(腕が一本じゃ足りねぇ。6本、いや10本だ!!!)」

    メキメキメキメキメキメキメキメキ

    肩甲骨付近から、新たに8本の腕が生える。

    完全に腕が生えると同時に、ロキは10本の腕全てでエレンに猛ラッシュを仕掛け始めた。
  122. 122 : : 2014/12/25(木) 22:28:42
    ロキは腕を何本まで増やせるんですか??
  123. 123 : : 2014/12/26(金) 08:09:05
    巨人化しても炎の量はあがらないんでしょ?
  124. 124 : : 2014/12/26(金) 08:11:09
    ロキ体小さくしたからもとにもどったんちゃうん?
  125. 125 : : 2014/12/26(金) 08:14:57
    次の瞬間、ロキの体は縮小を始めた。だが、ロキの体のある部位だけが、それに反した動きをしていた。

    ロキ(巨)「チッ...何とか残ったか...その匣兵器、前より頑丈だな。」
    体縮小した書いとるやないか。巨人ちゃうやろ。
  126. 126 : : 2014/12/26(金) 09:20:34
    >>120
    使わなくなるというのは、巨人体だと不便だから使わない。というものですか?
  127. 127 : : 2014/12/26(金) 11:55:52
    名無しさーん
    質問多いよー
    見にくくなるー!
  128. 128 : : 2014/12/26(金) 15:09:51
    >>127
    虫眼鏡のマーク押せばいい
  129. 129 : : 2014/12/26(金) 19:52:07
    >>122
    無限です。
    >>123
    上がります。
    >>124>>125
    30メートル級から元の15メートル級に縮んだだけです。
    >>126
    そうなります。
  130. 130 : : 2014/12/26(金) 20:28:02
    シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ

    ロキの10本の手によって繰り出される連続攻撃。人間体でのラッシュと違い、巨人の巨大なこぶしによる攻撃は、例え炎が込められていなくても大ダメージとなる。そのため、エレンは繰り出される攻撃全てを躱そうとする。

    しかし...

    ドガッ!

    ロキが繰り出したラッシュに、人が生きられる隙間はなかった。エレンは、ロキのこぶしをまともに受けてしまう。しかもそれは...

    ロキ(巨)「爆発(イクスプローズン)!!!」

    ドゴオオオオオオン!!!!!

    炎が込められていたこぶしであった。

    エレンは、爆風により吹き飛ばされた。



    ハンジ「あれミカサ。どこ行くの?」

    ミカサ「外。様子を見てくる。」

    ハンジ「エレンが心配?」

    ミカサ「...いいえと言えば嘘になる。」

    ハンジ「大丈夫。エレンはなんて言ったって、リヴァイに勝ったんだ。必ず勝つよ。」

    ミカサ「ええ。私も、そう思う...」

    ミカサ「(エレン...)」



    ロキは、エレンに爆発を浴びせた後、彼を殴ったこぶしが僅かに欠けていることに気付いた。

    ロキ(巨)「(とっさにマントで防御したのか。だが、俺のこぶしをまともに受けた上に、爆発まで浴びたんだ。奴は...死んだ。万が一生きていたとしても、全身の骨が砕かれ、動くことはできまい...)」

    ロキ(巨)「俺の...勝ちだ!」

    ロキ(巨)「さぁ、トドメだ。跡形もなく消し飛ばしてや...な...に...」

    ロキは目にした。立ち上がることができないはずのエレンが無言で立っていることに。

    ロキの見立ては決して間違っていない。現に、エレンの全身の骨は砕かれ、立ち上がるどころか動くことすらできない状況にあった。普通ならば...

    死ぬ気の到達点にいるエレンの体は、骨がなくとも、死ぬ気となった筋肉と細胞のみで体を支え、動かすことが可能であった。また、痛覚を失ったエレンは、痛みを感じることもない。

    だが、死ぬ気の到達点の存在すら知らないロキに、そのことを知る由はなく、目の前の状況に呆然としていた。

    そんな中、エレンは...いや、エレンの身体にある60兆個の細胞は、ロキを倒すための方法を死ぬ気で考えていた。

    そして間もなく、その方法を見つけ出し、エレンは右拳に炎を集めた。
  131. 131 : : 2014/12/26(金) 23:08:04
    ボオウッ!

    ロキ(巨)「(右手の炎が今までにないほど大きく...こいつ、次で決める気か。)」

    ボッ ギュイイイン!

    エレンは左手の炎を逆噴射し、一直線に動き出した。強大な死ぬきの炎を纏った右手を前に出し真っすぐに飛ぶその姿は、まさしく炎の槍。そして、その槍の向かう先は...

    ロキ(巨)「(喉!まさか、正面から喉を貫通してうなじの中の本体を仕留めようっていうのか...)」

    ギュオオオ!

    エレンはさらに速度を上げる。その突進力は、ロキの喉を貫くのには十分すぎるものだった。

    だが、そんな突進をロキは指をくわえて居ているはずもない。彼は、10個の手を重ねて、その突進の軌道上に置いた。さらに...

    コォォォォォオオオオ

    ロキ(巨)「どうだ!(10の巨人の手による壁。一番前の手には死ぬ気の炎も込めた。全部を貫くのは不可能!もし可能だったとしても、爆発に巻き込まれててめぇは死ぬ!)」

    ギュオオオオオオオ!!!!!

    ロキ(巨)「(止まらないか。良いぜ...今度こそ死ね!エレン・イェーガー!)」

    カッ!!!!!

    ロキの手と、エレンの突進が衝突した。次の瞬間...

    ドゴオオオオオオン!!!!!

    爆発が起こった。



    ロキ(巨)「ふははははははは!!!」

    ロキ(巨)「おかしい!おかしくてたまらねぇ!」

    ロキ(巨)「何で..."俺の腹"が消し飛んでるんだ!」

    それは、0.1秒にも満たない間での出来事だった。

    エレンは、ロキが用意した10の巨人の手による壁を、最初から穴でも開いていたかのように一瞬で通り抜けた。そして、爆発が広がるスピードよりも速く本体の腹ごと巨人体の喉を貫いたのだ。

    ズドオオオン

    巨人の身体が、蒸気を上げながら倒れた。それと同時に、エレンは地上へと降り立った。

    エレン「...」シュゥゥゥ

    エレンの額の死ぬ気の炎が消えると同時に、彼は地面へと倒れこんだ。
  132. 132 : : 2014/12/26(金) 23:13:16
    初代ボスもこれくらい強かったんですか?
  133. 133 : : 2014/12/27(土) 12:48:58
    >>128
    押しても意味ない
    だって関係あるものとして扱われるから消えない
  134. 134 : : 2014/12/27(土) 19:48:22
    >>132
    はい。
  135. 135 : : 2014/12/27(土) 20:09:09
    フレイ「!!?(ロキの炎が感じられなくなった。まさか、あいつが倒したのか?たった一人で...)」

    トーマス「ボーっとしてんじゃねぇ!」シュッ

    フレイ「おっと...」バッ

    フレイ「(どうやら、俺たちは彼らを遊ばせすぎたようだ。先ずは、予定通り...)」

    ボウッ

    フレイは嵐の炎を上空へと打ち上げた。

    トーマス「(何かの信号か!?)」

    フレイ「撤退だ。」バッ

    タッタッタッタッ

    コニー「待て!」

    トーマス「追うな!アジト侵攻を諦めてくれるんなら、それがベストだ。」



    サシャ「行っちゃいましたね。」

    アルミン「最初から、ロキの勝敗に全てを任せていたみたいだね。僕らを確実に倒すために、全戦力を使ったほうがいいと判断したのだろう。」

    ジャン「(全戦力ってことは...あいつも来るか。)」



    ロキ「ぅ......ぁ......」

    ロキは、腹に大穴を空けられながらも即死を免れていた。

    ミカサ「エレン!」

    タッタッタッタッ

    山小屋の中から現れたミカサは、エレンの名を呼ぶと一目散に彼のもとへ駆け寄る。

    ミカサ「(ひどい傷!早く治療しないと命が危ない!)」

    ロキ「そいつは......生きてるのか......?」

    ミカサ「まだ生きていたとは、さすがのしぶとさだ。エレンは生きている。」

    ロキ「そうか......そいつは......人を殺したことが......あるのか......?」

    ミカサ「あなたが最初よ。」

    ロキ「はっ......それはいい......これで......こいつも......俺たちと......同る......い.........」

    これがロキの最期の言葉であった。

    ミカサ「それは違うわロキ。殺人への欲、金を稼ごうとする欲、強くなろうとする欲、それらの自己の欲のために人を殺める私たちとエレンは違う。」

    ミカサ「(だからあなたは、罪の十字架を背負う必要はないのよ。エレン。)」
  136. 136 : : 2014/12/27(土) 23:12:07
    -医務室-

    医務室のベッドに、エレンの身体が慎重に置かれた。

    フォルセティ「こ、これは酷い!一刻も早く治療せねば!」

    ミカサ「治せる?」

    フォルセティ「何とか...ただ、後遺症が遺らない保障はできません。」

    ミカサ「そう...治療はどのくらいかかる?」

    フォルセティ「12時間ほどはかかります。」

    バルドル「エレンさん、頑張って...」

    ガチャッ バタン

    アルミン「ミカサ、エレンは!?」

    ミカサ「大丈夫。フォルセティが治してくれる。」

    トーマス「ほっ...」

    ミカサ「でも、後遺症なく回復するかは分からない。」

    クリスタ「そんな...」

    コニー「あいつのことだ。完全回復して戻ってくるさ。」

    ミカサ「私もそう思う。だから、さっそくで悪いけど...」

    リヴァイ「明日の突撃作戦を決めないとな。」

    サシャ「リヴァイ兵長!」

    ミカサ「ケガはもういいの?」

    リヴァイ「応急処置はもう受けた。問題ない。」

    トーマス「ちょっと待て、明日突撃するってのはもう決まりなのか!?」

    リヴァイ「当たり前だろ。アジトの場所がバレてるんだ。これ以上ここに留まるわけにはいかない。ミカサ、一つ聞くが、ラグナロクを永遠に行えないようにするための最低条件ってのはなんだ?」

    ミカサ「それは、オーディンを殺すことよ。儀式で唱える呪文を知っているのは彼だけらしい。」

    リヴァイ「そうか。作戦会議はいつ行う?」

    ミカサ「...2時間後にしよう。それまで、各自で休養を取って。」

    テクテクテク

    リヴァイ「ミカサ、分かってるだろうな。明日の作戦をどうすべきかは...」

    ミカサ「ええ。もちろん。」

    ミカサ「全てをエレンに託す。それしかない。」
  137. 137 : : 2014/12/27(土) 23:44:57
    -2時間後、会議室-

    ミカサ「エレンとフォルセティを除き、全員そろったようね。では、これより作戦会議を始める。」

    ミカサ「明日、タイタンファミリーのアジトへ攻め込むことは皆分かっていると思う。今回の突入の目的は、オーディンの殺害よ。」

    アルミン「殺すしかないの?」

    バルドル「おじいちゃんがいる限り、ラグナロクが起こる可能性はいつまでも残り続けるからね。」

    クリスタ「おじいちゃんが殺されても良いの?」

    バルドル「良くない。でも、それしかないことは分かってるし、覚悟もできている。」

    ミカサ「問題は、彼のもとへ辿り着けるか。そして、彼を倒せるかの二つよ。」

    オルオ「東京には巨人が蔓延っているからな。アジトに辿り着くのも骨が折れるぜ。」

    ミカサ「そのことだが、東京には巨人だけでなく奴らの兵も待ち構えている。」

    ぺトラ「つまり、アジトに辿り着くまでの方が大変ってことね。」

    ミカサ「七神兵の動き次第ではそうなる。」

    エルド「アジトまで辿り着けても、その後に、七神兵でもう一人の最強であるオーディンを倒さなければいけないのか。」

    ミケ「厳しい戦いになりそうだな。」

    ミカサ「そこで、私から一つ提案がある。オーディン討伐は、エレンに任せるのはどうだろうか?」

    トーマス「どういうことっすか!?」

    ミカサ「突撃作戦開始の時刻は、明日の日の出がベストだと思う。しかし、フォルセティの話ではエレンのケガが治るのには12時間、つまり明日の昼までかかるという見込みらしい。」

    コニー「てことは、エレンは明日の作戦に参加できないってことか。」

    ミカサ「ええ。最初からはね。だから、それを利用してあなた達にはエレンが回復するまでの間、東京に散在している敵を無力化してほしい。」

    グンタ「エレンが体力全開の状態でアジトへ入れるようにするためだな。」

    ミカサ「ええ。この作戦で良いだろうか?」

    アルミン「良いと思うよ!オーディンを倒すにはロキを倒してエレンに懸けるのが一番だ!」

    クリスタ「あの...」

    ミカサ「なに?」

    クリスタ「戦えない私が言うのはおかしいとは思うけど...エレンに任せすぎじゃないかな?」

    アルミン「た、確かに...」

    リヴァイ「良いじゃねぇか、最後は全部任せれば。あいつはボスだろう。そして、最後まで行くための道を通りやすくするのは俺たちの仕事だ。それだけ果たして、後は全部あいつに託せ。それが部下の役目だ。」

    ハンジ「リヴァイも素直になったもんだねぇ。」

    リヴァイ「るせぇよクソメガネ。」

    ミカサ「他に言いたいことがある者は?」

    シーン

    ミカサ「なら、作戦はこれにしよう。では、作戦の詳細について話し合おう...」
  138. 138 : : 2014/12/28(日) 14:53:08
    -タイタンファミリーアジト、会議室-

    オーディン「...まさか全力のロキが倒されるとは。」

    フレイ「彼らが手にした新しい匣兵器の力は我々の脅威に成り得る代物だ。」

    オーディン「そうか。では、七神兵諸君。君たちの巨人化の使用を許可しよう。次に彼らと戦うときは、全力を以って彼らの息の根を止めるんだ。」

    フレイヤ「彼らはいつ頃攻めて来るかしら。」

    オーディン「アジトの位置を把握していることをわざわざ教えてやったんだ。明日には来るだろう。そこで、君達にはアジトの外で彼らを迎え撃ってもらいたい。」

    ユミル「アジトの中で巨人化したら後始末とかがいろいろ大変だもんな。トール君。」

    トール「う、うっせぇ!」

    オーディン「恐らく明日の戦いが彼らとの最後の戦いとなるだろう。彼らを殲滅し、イェーガーリングとクリスタ・レンズを手中に収めるのだ。」



    -次の日、日の出-

    ミカサ「昨日の作戦会議の内容は、全部頭に入っているでしょうね?」

    アルミン「もちろん!」

    コニー「当たり前だ!」

    ミカサ「私は予定通りエレンと共にアジトを出る。だから、それまでのことは任せた。」

    トーマス「了解です。」

    ハンジ「困ったことがあったら私に連絡してね。慰めてあげるから。」

    ぺトラ「慰めだけですか...」

    バルドル「みんな、頑張ってね。」

    サシャ「はい!」

    バルドル「クリスタからは何かないの?」

    クリスタ「え...あ...その......もちろん、勝つことも大事だとは思うんだけど...無茶はしないでね。もう、誰かを失うのは嫌だから。」

    リヴァイ「それは聞けねぇ相談だ。なんて言ったって、これから俺たちがするのは戦争だからな。」

    ハンジ「ちょっ、リヴァイ?」

    リヴァイ「だがまぁ、戦いを何も知らないお前ぐらいは、それを願ってるのもいいかもな。」

    ハンジ「え...」

    クリスタ「はい!」

    ハンジ「リヴァイ、何か悪いものでも食べた?」

    リヴァイ「殺すぞクソメガネ。お前ら、そろそろ挨拶は済んだろう。出発するぞ。」

    ミカサ「みんな、いってらっしゃい。」

    全員(リヴァイ除く)「行ってきます。」





    続く...
  139. 139 : : 2014/12/28(日) 14:57:55
    続きはこちらから↓
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