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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

日向「俺は誰なんだ?」

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  1. 1 : : 2014/09/02(火) 06:28:03
    どうも、こんにちは!
    たけのこまんじゅうでございます!
    シリーズ4作目です!



    苗木「ボクの名前は…」

    http://www.ssnote.net/archives/21106



    霧切「あなたの名前は?」

    http://www.ssnote.net/archives/21258



    江ノ島「アタシたちの夏休み」(執筆中)

    http://www.ssnote.net/archives/22170


    たけのこまんじゅうのグループ

    http://www.ssnote.net/groups/708


    たけのこまんじゅうのtwitter アカウント

    @takenokomanjuu








    はい、番外編終わってないのに何スレ立ててんだってお思いのみなさん!

    全くその通りですよ!
    3つも掛け持ちなんてできるのでしょうか!


    えー、第二部はジョウとゲに別けて執筆しようと考えております

    また、更新のスピードは相当遅いです…

    番外編の執筆が終了したらこっちのスピードも上げますので……


    それでは、始めていきます!
  2. 2 : : 2014/09/02(火) 07:34:15
    期待です!
  3. 3 : : 2014/09/02(火) 18:25:23
    >>2
    ミィさん、ありがとうございます!



















    《カムクラ劇場》






    カムクラ「…モノクマじゃなくて?
    などと思っているのでしょう?
    ツマラナイ方たちだ…」

    カムクラ「そんな平凡な発想しかできないから僕にツマラナイと思われるのですよ…」

    カムクラ「さて…ここでは一つの問題を提示して話をしましょうか…」

    カムクラ「『苗木誠=琴渚恵真』
    これは正しいのか?」

    カムクラ「…生まれ変わりなのだから正しいだろう?」

    カムクラ「そう考えたあなたに質問ですが…」

    カムクラ「琴渚恵真は実に16年間
    苗木誠を知りませんでした」

    カムクラ「その16年の間
    琴渚恵真は苗木誠だったのでしょうか?」

    カムクラ「答えはノーだ」

    カムクラ「いくら姿形そのままに転生できても思い出せなければ転生前の人物とはただの他人です」

    カムクラ「…さて、それでは僕からもうひとつ質問ですが」


    カムクラ「思い出してしまった彼は苗木誠なのでしょうか?琴渚恵真なのでしょうか?」
  4. 4 : : 2014/09/02(火) 18:37:23
    流石カムクラ、深いな、期待です!!
  5. 5 : : 2014/09/02(火) 21:31:38
    新章キター!!
    期待です!!
  6. 6 : : 2014/09/02(火) 23:38:42
    分かるかー!第二部来ましたね!超期待です!
  7. 7 : : 2014/09/03(水) 18:08:43
    >>4 >>5 >>6

    ご期待ありがとうございます!
    更新遅くてすみません…























    ここは私立希望ヶ峰高校

    他の人より秀でた才能を持つ高校生を毎年スカウト、育成している

    世界を相手にできる人材を排出することが目的であり、学費はそれなりに高いが奨学金制度もしっかりしている

    だから俺みたいな裕福ではない家庭でも、才能を認められれば入学することが可能だ

    卒業後は将来が確実に約束される、とまで言われていて、企業などからの信用も厚い

    そんな高校に俺がスカウトされるだなんて思ってもいなかった


    俺の名前は姫路華太

    人の相談を聞くのが得意、という理由で入学した

    あまりパッとしなくて正直恥ずかしいけど、スカウトされるに値する才能だから誇っていいだろう


    姫路「…よしっ」

    俺は気合を入れて、覚悟を決めて

    正門をくぐるための足を踏み出す

    その一歩を踏み締める


    どんな人たちがいるのだろう

    仲良くできるだろうか

    期待と不安…そして緊張をしながら

    俺は段々と校舎に近づいていく



    俺の希望に満ちた高校生活が…始まる
  8. 8 : : 2014/09/05(金) 06:25:22
    同時刻


    …ほう、私立希望ヶ峰高校

    それに外見、中身共にそのままだが名前が違う日向創…

    ここは恐らく来世でしょうか…

    …となるとまた皆さんがこの高校に集うのでしょう

    そして再開をするのでしょう



    はぁ…実にツマラナイ展開だ

    創…いや、華太が起きている間は少なくとも体の主導権を全く握れない

    寝てる間に色々しましょうかね…


    …とりあえず今夜は街全体の構造を把握しましょう























    日向「…」

    うぅ、ドアの前に立ったら緊張してきた…

    どんなクラスメイトに会えるのだろうか

    期待と不安と緊張を抱えて、俺は教室のドアを開けた


    ガラガラガラガラガラ



    座席はあらかじめ指定されていた

    指定されていた席を見つけ、座る


    ???「ねえ、キミ」

    隣に座っていた男に声をかけられた


    ???「キミがボクの隣の席?
    よろしくね!」

    姫路「ああ、よろしく!
    俺の名前は姫路華太だ」スッ

    そうやって右手を差し出す


    唱木「ボクの名前は唱樹木霊だよ
    これからよろしくね、姫路クン」ガシッ

    そして俺の手を握り返す唱樹


    姫路「お前とは仲良くなれそうな気がするよ」

    唱樹「なぜかボクもそう思ってたよ」


    こいつとは絶対仲良くなる

    確実に仲良くなる

    そう心の中で思うのは初めてのことだった
  9. 9 : : 2014/09/08(月) 08:33:11
    それから俺は唱樹と一緒に過ごすことが増えた

    そりゃあ喧嘩もしたけど、絶対にどっちかが謝った

    みんなの相談に乗ってあげたり、遊びに行ったり…

    本当に充実した1年を過ごした

    望んでいた高校生活そのものだった


















    そして今…

    明日から夏休みだ

    さて、何して遊…



    仁「苗木君はクラスの女子だとやっぱりリリちゃん狙いなの?
    苗木君ならお婿さんでも先生怒らないぞ!」

    琴渚「なんの話をしているんですか…」




    苗木…?

    姫路「…ぁ?」

    頭が…割れるように痛い…

    何かの映像が…ぁ……

    い、いやだ…見たくない…!

    やめろ…やめろ…



















    やめませんよ




















    ザザッ…


    日向「そうか…俺…絶望していたんだ…」

    日向「この不平等な世界に」

    カムクラ「それをあなたは思い出した
    では、どうするのですか?」

    日向「イズル…か
    久しぶりだな」

    カムクラ「やっと創に話しかけることができました…
    苗木誠を見て前世を思い出したからでしょうね」

    日向「前世…?
    あぁ…ここは来世ってことなのか…」

    カムクラ「前世であなたは…
    あなたの意思で77期生全員を殺した」

    日向「…」

    カムクラ「この世界に…
    あなたは絶望していますか?」

    日向「…絶望はしていないよ
    なんせ才能があるからな」

    日向「だけど…
    七海がいない世界なんて…俺は…」



    カムクラ「ならば壊しましょう」



    日向「……は?」

    カムクラ「安心してください
    あなたが目覚める頃には全て終わっていますから…」

    日向「や、やめろ!
    お前はまた関係ない人を次々と殺すつもりなのか!?」

    カムクラ「では…」














    日向「また俺は止められないのか…?
    ははっ…そうだよな…」

    日向「イズルを止めることなんて…
    できないよな…」

    日向「俺は無力だ…
    もう…眠っていよう……」
  10. 10 : : 2014/09/08(月) 20:31:40
    カムクラ「…さてと」

    体の主導権もこちらに渡った…

    ……会いに行きますかね




















    時は遡り…

    入学初日 深夜


    カムクラ「街の探索…といっても」

    見たところ街の外見すら変わっていないようです…

    まあ…もう少し探索してみますか…







    ……




    ………








    カムクラ「…収穫なし」


    何も変わっていない…

    少しぐらい何か変化があって然るべきかと思うのですが…





    ???「やっと見つけた!」



    カムクラ「…誰です?あなた……
    というか…モノクマのお面だなんてセンスがないのですか?」

    ???「あ、あぁすみません…
    このお面って黒幕っぽいかなぁなんて…」

    カムクラ「そうですか…
    で、あなたは何者なのですか?
    わざわざ声まで変えて僕に接触してくるとは…」

    ???「まあ…私のことはモノクマとでも呼んでください
    私はあなたに取引を持ちかけたいんです
    そのためにカムクラさんを探していました」

    カムクラ「ほう…
    前世の記憶持ちですか…当然ですがね」

    ???「で、取引の内容の説明をしていいですか?」

    カムクラ「僕がYESと答えてもないのに話を進めないでください」

    ???「まあまあ…
    あなたはこの話に確実に乗りますから」

    カムクラ「仕方ない…
    聞くだけなら構いません…」



    ???「苗木誠を殺しませんか?」



    カムクラ「…オモシロイ
    乗りましたよその話」























    そして現在

    ???「…カムクラさん
    日向さんは…?」

    カムクラ「創は前世を思い出し絶望…
    そして体の所有権を僕に譲りました」

    ???「そうですか…
    …それで話なんですけれど」

    カムクラ「なんですか?」

    ???「どうも元78期生が琴渚恵真に何かをしているようです」

    カムクラ「そのなにかとは…?」

    ???「それは私にも分かりません…
    だからカムクラさんに調査してほしいんですよ」

    カムクラ「そういうことですか…
    まあ、昼も行動できるようになったから問題はありません」

    ???「ありがとうございます
    本当に助かります!」

    カムクラ「まあ、明日には突き止めておきますから…
    今日は解散しましょう」

    ???「はい、それでは」






















    オモシロくなってきましたね
  11. 11 : : 2014/09/09(火) 20:33:36
    学園長は前世の記憶がもどったの?
  12. 12 : : 2014/09/09(火) 23:55:33
    >>11
    リュウジさん、コメントありがとうございます!
    それは今後分かりますので、お待ちくださいませ…





















    カムクラ「どうやら彼らは前世を思い出しているようです」

    ???「そういうことですか…
    なら琴渚さんも…?」

    カムクラ「いいえ…
    彼以外の全員が思い出しています
    彼らの目的は琴渚恵真に前世の記憶を思い出させることのようですね」

    ???「なるほど…
    思い出した方がこちらとしては好都合ですね」

    カムクラ「あなたにとっては…でしょう?」

    ???「そうとも言いますかね」

    カムクラ「そうとしか言いませんよ」

    ???「むぅ…」

    カムクラ「なんにせよ、目的は判明しました
    はやく帰りたいのですが?」

    ???「そんなに焦らないでくださいよ
    !」

    カムクラ「焦ってなどいません…
    では、失礼」シュンッ

    ???「本当…カムクラさん自分勝手すぎます…」
  13. 13 : : 2014/09/10(水) 21:44:16
    さて、何をするかも分かったところで…

    元希望ヶ峰学園77期生の現状でも把握しに行きますかね


























    唱樹「おかしいなぁ…」


    姫路クンと今日出かける予定だったはず…

    何故か全く連絡がつかない…

    家に行くのもおこがましい気がするし…

    そういえば姫路クン…夏休みに入ってからSNSを更新していない

    彼の身に何かあったのか…?




    考えすぎかも

    唱樹「う〜ん…暇だなぁ…
    宿題でもするかな…」
























    日向「…イズルのやつ何してんだろう」


    見てることしかできないけど、暇つぶしぐらいにはなるかな

    ……ん?

    あれは………っ!


    日向「おいっ!イズル!!!
    待て!そいつに手を出すなって!」


    …くそっ!

    俺は無力だ…!

    あいつを…また救えない!

    …いや、あいつだけなわけがない………



    まさか!


    日向「…やっぱり俺には止められない」
  14. 14 : : 2014/09/12(金) 05:47:11




































    カムクラ「…さて、約束の日ですね」

    ???「あれ?今日でしたっけ?」

    カムクラ「今日ですよ…
    もっと状況を把握してください」

    ???「それはごめんなさい…」

    カムクラ「そんなことをモノクマの声で言われると何だか気持ち悪いですね」

    ???「それひどくないですか!?」

    カムクラ「ふふっ」

    ???「あ、カムクラさん今笑いました?」

    カムクラ「…笑ってなんていません」

    ???「うっそだー!
    今絶対笑いましたって!」

    カムクラ「…」ムスッ

    ???「もー、拗ねないでくださいよー…」

    カムクラ「…冗談です」

    ???「冗談に見えないんですもん」

    カムクラ「それは申し訳ない
    …あなた最近素で僕に接しているでしょう?」

    ???「わざわざキャラ作ったりするのがすごく面倒だと気づきましたから」

    カムクラ「お面越しにドヤ顔が見えました」

    ???「ふふふふ」ドヤッ

    カムクラ「…」

    ???「すんませんした」


    カムクラ「さて、そろそろ行ってきます」

    ???「はーい
    いってらっしゃーい」

    カムクラ「苗木誠は殺してきますから」

    ???「わかりました!
    頑張ってくださいね〜」

    カムクラ「…」


    終わりの始まりというのはまさしくこのような事を言うのでしょうね
  15. 15 : : 2014/09/13(土) 06:28:09
    江ノ島「…苗木クン」


    苗木「わかってる
    …行こうか」




    今、ボクたちは私立希望ヶ峰高校の正門の前にいる


    大切なものを取り戻し、仲間と過ごした2週間を経て


    カムクライズルと対峙するために


    このことは誰にも伝えていない


    余計な心配をかけたくなかった




    江ノ島「よかったの?
    誰にも伝えなくて」


    苗木「いいんだよ…
    これを伝えたら最期に向かうみたいになっちうじゃないか
    ボクは死ぬ気なんてさらさらないからね」


    江ノ島「…そうだね」



    苗木クンの意思を尊重してアタシも誰にも話していない


    …けど


    やっぱり不安だ


    心のどこかで苗木クンが殺されるかもしれないって考えてる自分がいる


    せっかくみんなで一緒に居られるようになったのに


    なんでこんなことになるんだろう…



    苗木「ねえ、江ノ島さん」


    江ノ島「なに?」


    苗木「もしボクが死ぬようなことがあったらさ、コレを響子に渡してくれないかな?」


    江ノ島「手紙?」


    苗木「死ぬつもりはないけどさ…
    やっぱりお別れを言わずに逝くなんてことしたくないから」


    江ノ島「わかった
    アタシが責任を持って渡しておく」


    江ノ島「でも、苗木クンだけ殺してアタシは生かすなんてことしなさそうなんだけど」ウププ


    苗木「そんなこといわないでよ…」


    江ノ島「ごめんごめん
    …よし、行こうか」


    苗木「うん…」



    そうしてボクたちは門をくぐる


    今は絶望へとしか続かない学校へと近づいていく


    きっと大丈夫だ


    希望は前に進むんだから









































    〜教室 とびら前〜


    江ノ島「…震えてるよ?」


    苗木「…ごめん
    やっぱり怖いのかもしれない」


    江ノ島「…」ギュッ


    苗木「え、江ノ島さん!?」////


    江ノ島「ほら、落ち着くでしょ?」


    苗木「え?………」


    江ノ島「…」ギュッ


    苗木「…ありがとう、もう大丈夫だよ」


    江ノ島「…」ギューッ


    苗木「江ノ島さん…?」


    江ノ島「アタシも怖いんだよ
    …だから……もう少しだけ…」


    苗木「……わかった」ギュッ


    江ノ島「…」


    怖いよ…


    苗木クンが死んでしまったらなんて考えたくない
  16. 16 : : 2014/09/14(日) 07:24:54









































    カムクラ「…来ましたか」

    苗木「…」

    江ノ島「約束通り2人で来たから」

    カムクラ「そのようですね…
    他に気配は感じられない」

    苗木「…カムクラ」

    カムクラ「どうしましたか?」

    苗木「なんでボクを殺そうと思った?」

    カムクラ「そうですね…
    まず、この世界も平和ボケしています
    平和なだけの世界など僕にとってはツマラナイことこの上ない」

    江ノ島「それが苗木クンと何の関係があんのよ」

    カムクラ「だから僕はこのツマラナイ世界を壊そうと考えました
    創は七海千秋がいないことに悲観していましたし…」

    苗木「またお前はそんなことをしようとしてるのかっ!?」

    カムクラ「おっと、怖い怖い…」

    江ノ島「待って、苗木クン落ち着いて」

    苗木「くっ…」

    江ノ島「で、なんで苗木クンを殺そうとするかの答えにはなってないけど?」

    カムクラ「世界を壊した後で、また同じような世界を復興されたらたまったもんじゃありません」

    苗木「…」

    カムクラ「ですから、復興の要となるであろう人物を殺そうと考えたわけです」

    江ノ島「…あんた狂ってるよ」

    苗木「そんなことを聞かされたらなおさら死ぬわけにはいかない!」

    江ノ島「アタシたちがあんたに希望を教えてやんよ」

    カムクラ「『超高校級の希望』に対して希望を教える…ですか」


    カムクラ「オモシロイ…来なさい
    僕は相手をしてあげますから」
  17. 17 : : 2014/09/14(日) 17:41:13
    江ノ島がこんなことを言うように・・やっぱ苗木は死んじゃダメだ
  18. 18 : : 2014/09/15(月) 06:09:17
    学級裁判…?

    開廷!













    カムクラ「といっても、別に事件など起きていませんし…
    これは学級裁判とは言えませんね」

    苗木「それはそうだけど…
    僕らはお前の考えを論破していく!」

    江ノ島「そんなわけで始めようか…」




    議論開始





    カムクラ「…あなた方に質問なのですが」


    カムクラ「なぜ苗木誠は希望を名乗るのですか?」


    カムクラ「希望は僕だけで十分です」


    カムクラ「それにあなたは『超高校級の希望』などではありません」


    カムクラ「希望とは【才能を持つ者だけが得ることができる】のです」


    カムクラ「僕のような【絶対の存在】でなければその称号にふさわしくない」


    カムクラ「ですからあなたは『超高校級の希望』と名乗ることを今すぐやめなさい」



    苗木「それは違うよっ!」論破!!



    【才能を持つ者だけが得ることができる】


    Break!!


    苗木「希望はみんなの心の中に必ず存在する!」


    苗木「全ての才能を持っている人だけを希望とは呼べない!」


    江ノ島「絶望が伝染するように…
    希望も広がっていくんだよ」


    江ノ島「希望はね、あんたみたいなやつが冠していい称号じゃない!」


    苗木「そして僕だけの称号でもない」


    苗木「希望は未来に向かっていこうとする人の意思そのものなんだよ!」


    カムクラ「まったく…ツマラナイ」反論


    カムクラ「そのような幼稚な発想しかできないからあなたはダメなんですよ…」


    カムクラ「みんなの心の中に存在するのは希望でなくて願望でしょう?」


    カムクラ「それに…仮にそうと仮定したらやはり僕も希望と名乗れますね」


    苗木「くっ…!」


    江ノ島「…」


    カムクラ「議論…再開しましょうか」
  19. 19 : : 2014/09/17(水) 19:18:10
    カムクラ「さて、次はあなた方の番ですよ」


    カムクラ「『本当の希望』というものを僕に教えてください」


    苗木「希望は…1人が冠するものじゃないんだよ」


    苗木「誰かが誰かに希望を与える…そうやって希望広がっていく…」


    苗木「これこそが希望と呼べるものなんだよ」


    苗木「君の掲げる希望は他人のことを全く省みていない
    自分本位なものなんだ」


    カムクラ「ほう…」


    苗木「君と言う希望はただの自己主張でしかない!」


    苗木「才能を全て持っているから完璧…
    完璧だから世界の希望として君臨できる…」


    苗木「君はそう考えているよね?」


    カムクラ「そうです…僕には世界の王として君臨するほどの技量…才能があります」


    カムクラ「しかし頂点から見る景色がこの平和ボケした世界だなんてツマラナイのです」


    カムクラ「だから壊す
    そしえ新しく創るのです」


    苗木「そんなものただのワガママでしかない!」


    苗木「君が望む世界がみんなの望む世界だと決めつけるなよ!」


    カムクラ「王の意思は絶対です…
    【僕は世界そのものだ】」




    苗木「それは…違うッ!」break!!


    苗木「才能を全て使えるだけで君もただの人間だよ!」


    苗木「人間が世界そのものになんてなれるわけがない!」


    カムクラ「別に僕は世界そのものになりたいわけではありませんよ
    ただオモシロイものを求めているだけだ」


    苗木「だったらもっとよく人間を見て!
    きっとオモシロイと思うものがある!」



    カムクラ「…その人間に絶望したのが創でしょう!?」


    江ノ島「カムクラ…あんた…」


    カムクラ「…申し訳ない
    取り乱してしまいました」


    苗木「やっぱり…
    君は日向クンのために世界を壊そうとしているんだね」


    カムクラ「…」
  20. 20 : : 2014/09/19(金) 22:34:01
    カムクラ「彼は器としか認識していませんでした」

    カムクラ「しかし、創のことを知っていくうちに…同情ではない何か別の感情が芽生えていきました」

    苗木「…怒り」

    カムクラ「捉えようによってはそれで合っているのでしょう
    創をあんな目に遭わせた希望ヶ峰学園や、記憶を消してまで更生させようとしたあなた方に対しても」

    苗木「あれは…仕方なく…!」

    カムクラ「消えた記憶は確かに苦しいものが多くあります
    しかし、その中にも創が幸せに感じた記憶もあるはずです」

    カムクラ「あなた方は…それを躊躇せずに消した」

    カムクラ「僕にとってはあなたは希望でも何でもありません
    あなたは敵でしかない」

    苗木「…」

    カムクラ「創は人間に絶望しました」


    日向「どうして俺にこんなことするんだ?
    どうして俺は俺で居られなくなるんだ?
    どうしてみんな死んでいく?
    どうして俺が殺している?
    どうしてあいつはあいつを殺す?
    どうしてお前は人間じゃない?
    どうして俺はここにいる?
    どうしてあいつらはここにいない?
    どうして俺は独りなんだ?
    どうして俺は生きている?」

    苗木「日向クン…」


    日向「なあ、苗木…
    俺は…誰なんだ?」

    苗木「…」
  21. 21 : : 2014/09/22(月) 22:24:38
    苗木「日向クンよく聞いて」


    日向「…」


    苗木「【君は君だよ】」


    日向「それは違うぞ」


    苗木「…どうして?」


    日向「イズルを否定しないでくれ
    …確かにやったことは残酷だけどさ」


    日向「それでもあいつは俺なんだよ。
    別人格だろうがなんだろうが」


    苗木「違う!
    君は君だよ!カムクラと同じなわけがない!」


    日向「でもイズルは俺の成れの果てだ。
    イズルも俺も同じなんだよ」


    苗木「…じゃあ君も
    世界を絶望に染め上げようとしているのかい?」


    日向「…」





















    日向「………あぁ、そうだ」


    苗木「!」


    日向「俺はもうあいつら以外を信じないと決めた
    あいつらに会うための手段がこれしかないなら…
    喜んで世界を絶望に染め上げよう」


    苗木「そんなことしたら…!」


    日向「苗木…もう帰ってくれ……
    俺はお前らとは一緒にいられない」


    苗木「日向クン…」
  22. 22 : : 2014/09/23(火) 03:22:30
    カムクラ「ダメじゃないですか」


    日向「イズル…?」


    カムクラ「世界を絶望に染めるのが創の意思なら僕はそれに従います…が」


    カムクラ「それならば苗木誠は殺すべきです」


    日向「な、なんで…」


    カムクラ「あれがもたらす希望は絶望をも払いのけます
    人のもつわずかな希望を増幅させる力を持っている」


    日向「つまり苗木を生かすと完全に絶望に染め上げることができない…と」


    カムクラ「そういうことです
    …ですから、殺しましょう」


    日向「…」


    カムクラ「なにを躊躇しているのですか?」


    日向「俺には…できない」


    カムクラ「…なぜ?」


    日向「苗木だからじゃないさ…
    俺に人は殺せない」


    カムクラ「そうですか…
    残念です」


    日向「すまない…」


    カムクラ「いいんですよ創」


    日向「………え?」


    カムクラ「僕が殺してきてあげますから」
  23. 23 : : 2014/09/23(火) 11:30:50
    ナ、ナンダッテー!?(゜д゜ カムクラ恐ろしい行動に出ましたね…
    期待です!
  24. 24 : : 2014/09/24(水) 18:02:31
    >>23
    愛弓さん、コメントありがとうございます!
    カムクラは行動派なのです(笑)








































    日向「…じゃあな、苗木」

    苗木「日向クン…!」



    瞬間、日向創は眠りにつく

    次に目を覚ますのはーーー



    カムクラ「…これで分かったでしょう?
    創はこちら側だ」

    苗木「カムクラ…」

    カムクラ「さてと…計画第二段階としてあなたを殺しますかね」

    苗木「……第二段階だと?」

    カムクラ「そうです
    …既に世界は崩壊へ向けて動き始めていますよ?」パチンッ


    カムクラが指を鳴らすとモニターがどこからか表れる


    そこに映っていた光景を見て

    苗木は絶句した


    苗木「………は?」



















    モノクマがはびこっている映像が4つ


    一つは自由の女神が映っている所から見てアメリカだろうか?

    自由の女神の顔はモノクマだが



    スフィンクスが映っている

    モノクマの顔をしたスフィンクスが



    どこかの街が…いや、琴渚の住んでいる街が荒らされていく

    窓が割られ、人が殴られ…




    苗木「…もう、始まっていたのか?
    いつの間に…?」


    カムクラ「僕達が話をしていた時ですよ
    仲間ぐらい複数いますからね」


    苗木「くそぉぉぉぉお!!!!!」ダンッ


    苗木は机を殴った

    それで世界の崩壊を止めることができるわけもなく


    苗木「こんなことして…!
    何になるんだよっ!」

    カムクラ「それは各々の欲求を満たすためにやっていることですから」

    苗木「ふざけてる…
    あんなことをもう一度起こしただなんて……!」

    カムクラ「どうとでも言って構いません
    …あなたには止めることはできない」

    カムクラ「…ところで
    4つ目の映像はいいのですか?」

    苗木「…なんだと?」


    言われるがままに4つ目の映像に目を運ぶ


    そこに映っていたのは

    世界の崩壊でも

    はびこるモノクマでもなく












    椅子に縛られ、目隠しをされた江ノ島盾子と


    その様子を眺める

    黒コートにモノクマのお面をした人物だった
  25. 25 : : 2014/09/29(月) 21:05:24
    江ノ島「…」

    …あれ、寝てたかな?






    縛られてる…

    あと目隠し

    人の気配もする…


    形状からして縛られてる物は椅子?

    なんだか…




    江ノ島「…あんた誰?」

    黒コート「あ、お目覚めですか?
    初めまして、江ノ島さん」

    江ノ島「誰かって聞いたんだけど」

    黒コート「私ですか?
    んー…モノクマとでも呼んでください」

    江ノ島「悪趣味すぎる…
    わざわざ声までモノクマにしちゃってさ。
    再現度を高めたいなら喋り方も真似しなよ」

    黒コート「別に私はモノクマになりたいわけじゃないですから」

    江ノ島「あっそ」

    黒コート「そんなことより…まずh」


    江ノ島「状況から考えるに…」

    江ノ島「アタシは苗木クンとカムクラが議論してる間に眠らされた…
    方法は分かんないけど…いくらでもある」

    黒コート「…ご名答」

    江ノ島「そして次に今の状況だけど…
    これ…アタシを『宇宙旅行』にでも連れて行ってくれるの?」

    黒コート「それもご名答です…!
    さすが江ノ島さん!
    …いや、『超高校級の分析能力』」

    江ノ島「…絶望じゃないだけマシかな」

    黒コート「謙虚ですねぇー」

    江ノ島「なんか腹立つわアンタ」

    黒コート「うぷぷぷぷ…」































    苗木「…『宇宙旅行』?」

    カムクラ「あなたが知る必要がないことです」

    苗木「何にしても江ノ島さんをさらった事実は変わらない

    …もしも江ノ島さんに少しでも傷をつけてみろ」

    カムクラ「ただじゃ済まさない…ですか
    はぁ…やはり凡人の発想はツマラナイ」

    苗木「どうとでも言えばいいさ」

    カムクラ「それもそうですね…」


    カムクラ「ところで…僕があなたに対しては何もしないという保証がどこにありますか?」

    苗木「なんだと?」

    カムクラ「僕の目的は変わらない…
    あなたを殺すことですよ」
  26. 26 : : 2014/10/01(水) 16:25:47
    〜同時刻 薬富財閥敷地内〜


    朝日奈「みんな、急いで避難して!」

    薬富財閥に近くの住民を避難させる


    その間モノクマを足止めしなければならず、それに進んで参加したメンバーには少なからず疲弊の色が見えていた


    大和田「クソがっ!
    モノクマが多すぎて埒が明かねぇ!」


    大和田のメリケンサックがモノクマを捉える
    が、その後ろでまた新たなモノクマが顔を出す


    大神「これではこちらの体力が削られるのみだ…」

    そう呟きつつ、流石の身のこなしでモノクマをなぎ倒して行く
    もちろん、モノクマは減ってはいるのだが…


    ジェノ「うひゃひゃひゃひゃひゃひやぁぁぁぁあ!!!!!!!」

    手慣れた様子でモノクマを切り刻んでいく
    恐らく、ジェノサイダーが最もモノクマを減らしているだろう








    桑田「…あいつらだけに任せてたら悪い気がするぜ……」

    舞園「仕方ありませんよ…
    …あ、みなさんケータイは使えますか?」

    霧切「…ダメだわ
    私のケータイは圏外になってる」

    桑田「ちなみにオレのもだ」

    舞園「私のもです…
    家族や友人と連絡がつかないっていうのは相当なダメージですね…」

    セレス「ところで…苗木君は?」

    霧切「江ノ島さんと買い物に行ったきり戻ってないわ」

    戦刃「心配だよ…」

    舞園「大丈夫ですよ!
    2人とも無事に決まってます!」

    霧切「…」

    戦刃「…」

    桑田「そう信じるしかねぇだろ?」

    霧切「…そうね」

    戦刃「……うん」
  27. 27 : : 2014/10/04(土) 00:25:04
    アルターエゴ『ご主人タマ!』

    不二咲「なに!?」カタカタカタカタ

    アルターエゴ「とりあえず世界中にモノクマが発生してるみたい…
    全部CPUで動いてて壊すのは簡単みたいだけど…」

    不二咲「数が多い…」カタカタカタカタカタ

    石丸「なるほど…
    ならばモノクマをどうにかしなければ事は動かない…ということだな!」

    不二咲「……」カタカタカタカタカタカタ

    石丸「…不二咲くんは先ほどから何をしているのだ?」

    不二咲「モノクマをバラしてハッキングする方法を探してるんだぁ」カタカタカタカタカタ

    石丸「…?」

    十神「薬富ブランドの拡声器型ハッキング銃の制作中ってわけだ」

    不二咲「これができればモノクマなんて一網打尽だよぉ!」カタカタカタカタカタ

    石丸「そ、そうなのか…?」

    大和田『不二咲!
    そっちはどんな感じだ!?』

    トランシーバーから声が聞こえる

    不二咲「快調だよぉ!
    何とかしてはやくつくるらねぇ!」カタカタカタカタカタ

    大和田『サンキューな!
    …数が多過ぎんぞチクショウッ!」

    大神「ぬぅん!!!」バギャッ

    ジェノ「まだまだイケんぞクマどもがぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!」









































    唱樹「全く…ついてないなぁ…」

    姫路クンとどころか誰とも連絡取れない上に…



    唱樹「…ここどこ?」
  28. 28 : : 2014/10/04(土) 19:05:09
    期待です‼︎
    あと、狛枝の転生後だと思われる人物の名前って何ですか?
  29. 29 : : 2014/10/04(土) 20:34:05
    >>28

    凍てつく氷のハムスターさんありがとうございます!

    唱樹木霊(となえぎこだま)です!

    そういえば読み方書いてませんでしたっけ…
    すみません!




    申し訳ありません
    更新は今しばらくお待ちください…
  30. 30 : : 2014/10/05(日) 18:30:47
    カムクラ「…ふふっ…ふふふふふ…」






























































    十神「クソっ!
    不二咲!まだか!?」

    不二咲「…解析できた!
    拡声器にデータ送し…」


    バギャッ


    不二咲「…ん……」

    モノクマ「うぷぷぷぷぷ」

    石丸「貴様モノクマぁぁぁあ!!!!
    不二咲くんのパソコンをよくもぉぉぉぉぉぉおお!!!!!!」バコッ


    石丸は怒りに任せ右ストレートをモノクマに振るう…が


    モノクマ「ぐひゃひゃひゃひゃひゃぁぁぁあ!!!!!」ジャキッ

    石丸「…かぎづめ?」

    不二咲「石丸君危ないっ!」


    ザシュッ


























    朝日奈「もうモノクマが約富邸に侵入しかけてる!」

    大神「制圧されるのも時間の問題か…」

    大和田「だからって諦めきれるわけねぇだろうがっ!
    この中にどんだけの人が避難してると思ってんだ!?」

    大神「…わかっている!」

























    桑田「…何か投げれる物」

    舞園「え?」

    桑田「何か投げれる物だよ!
    石ころか何かねぇか!?」

    霧切「…あった!
    ……でもどうするつもり?」

    桑田「こうするんだよぉ!」ビュッ


    桑田が投げた石ころは

    大和田の左脇をかすめ…



    ガスッ


    モノクマ「…!?」ドガァッ!

    大和田「…なっ!?」


    モノクマの左目に命中した


    桑田「よっしゃぁっ!
    ガラス玉でスイッチ押したオレの正確なピッチング舐めんじゃねぇぞ!」

    舞園「そんなことしたんですか?」

    桑田「げっ…
    ま、まぁなー…」ビュッ

    霧切「話しながらでも命中するのね…」

    大和田「サンキュー桑田!」

    大神「助太刀感謝するっ!」

    桑田「いいってことよ!
    …これで戦えるのは4人か……」


    ジェル「んだよまだいんじゃねぇかモノクマちゃん…
    しつこいなぁまったくよぉ!」ザシュザシュ

    さよぉならぁ〜…



    桑田「…あいつすげぇな」

    大和田「比べてたら気が滅入るぞ」
  31. 31 : : 2014/10/06(月) 21:10:31
    戦刃は戦わないの?
  32. 32 : : 2014/10/06(月) 21:54:40
    >>31
    あ、それについてはこの後書く予定です
  33. 33 : : 2014/10/06(月) 22:18:26
    黒コート「ふふっ…!
    うふふふふはっ……あはっ!
    あはははははははははは!!!!!!」



































    セレス「こうやって守られているだけというのも釈然としませんわね…」

    舞園「私たちも何かできること…」

    戦刃「…私行ってくる」

    霧切「待って戦刃さん…
    どこへ行くつもり?」

    戦刃「盾子ちゃんたちの所…
    こんな状況なのに………心配だよ
    2人は私にとってかけがえのない存在なの!」

    霧切「それは私だって…私たちだってそうよ!
    誰1人だって欠けちゃいけないの!
    あなたもそうよ!」

    戦刃「……え?」

    霧切「心配なのは分かるわよ!
    私だって不安で仕方がない!」

    舞園「霧切さん落ち着い…」

    霧切「でも今のこの状況じゃ探しに行くなんて自殺行為よ!?
    もしもあなたが探しに行った先で死んでしまったらどうするの!?
    江ノ島さんは今度こそ独りになっちゃうじゃないっ!」

    戦刃「…」

    舞園「…」

    霧切「私だって…探しに行きたいわよ…」

    セレス「そう話してる時間もなさそうですわ」

    戦刃「……そうみたいだね」


    モノクマ「うぷぷぷぷぷ…
    ぶひゃっ!ぶひゃひゃひゃ!!!!」


    戦刃「霧切さん…ごめんね
    やっぱり私行くよ」

    霧切「なんで…!」




    戦刃「私だって…独りになりたくないの」ジャキッ


    モノクマ「!」


    ダダダダダダダダダダダダダダダダ























    モノクマ「……あ……r…ぇ?」ジジッ…


    弾幕

    戦刃が持つマシンガン…その強烈な弾幕が場に群がっていたモノクマを一掃した


    舞園「す、すごい…」

    大和田「おいおい…こりゃあ笑えねぇな…」


    戦刃「こんなにも脆かったんだね…
    最初からこうしておけばよかったよ」
  34. 34 : : 2014/10/07(火) 21:09:12
    苗木「…」

    カムクラ「………行きますか」












































    唱樹「人1人いないや…」


    ここがどこか分らないのは問題ないけど…
    人がいないのは大問題だね


    唱樹「……ん?
    あの倉庫とか人がいそう……」


    入ってみる価値はある…かな



























    十神「……」

    石丸「と、十神くん!
    なぜ庇ったのだっ!?」


    十神は腹部を貫かれた

    血がとめどなく溢れる

    …しかし、十神には自分よりも優先すべきことがあった


    十神「…モノクマ……これでトドメだ」


    十神が手にしていたのは拡声器型ハッキング銃……になるはずだった物


    不二咲「十神君動いたら血が…!
    今でも沢山出てるよぉ…!!!」

    石丸「だ、誰か救急車!
    救急車を呼んでくれぇぇえ!!!!」

    十神「…今のこの状況で……救急車が動くとも思えんが………なっ!」ブンッ


    ガンッ!


    言い終わると同時にモノクマの頭に拡声器が振るわれる



    …が




    モノクマ「うぷぷぷぷぷ…」ギラッ

    十神「はは…ゴフッ……やはりダメか……」


    意識がもうろうとしてきた…

    この感覚…味わうのは初めてではない…



    俺は……死ぬのだな













    十神「全く………いい夏休みだったよ……」

    石丸「くそぉっ!
    モノクマの爪が止血をしてるなんて!
    どうすれば…どうすれば…!
    ………はっ!」

    モノクマ「…」シュッ


    瞬間


    モノクマが十神の心臓を目掛けて爪を立てようとする

    その速すぎる斬撃に石丸は対処できずその場に立ち尽くすのみだった












    十神「…」


    さようなら…冬子…

    苗木……みんなを…頼む



    石丸「やめろぉぉおぉぉお!!!!!!!!!!!!!!!」



































    ザシュッ






































    モノクマ「…pu……?」ジ…ジジッ…



    腐川「…白夜君に何してんの?
    ……てめぇら…殺されてぇんだよなぁぁぁあ!!!!!!!?」
  35. 35 : : 2014/10/09(木) 00:10:53
    「ふゆぅ…
    私死にたくないですぅ…」

    不二咲「き、君は誰なのかな?
    それに…いつからここに…」


    腐川「…あんた確か……!
    あんたなら白夜君の傷塞ぐことできるんじゃないの!?」

    石丸「待つんだ腐川くんっ!
    …彼女の目をよく見るんだ!」

    ふふふ…うふふふふふふ…


    「そこのメガネの人苦しそうですぅ…
    安心してください……
    このお注射で楽にしてあげますからねぇ…!」












































    戦刃「…苗木……くん………………?」

    苗木「…」

    戦刃「何これ…
    ねぇ…誰か教えてよぉ……!」

    苗木「…」


    戦刃「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああッ!!!!!!!!!!!!!!!」


































    大神「新たにモノクマが出る気配もないな…」

    桑田「薬富家の玄関にレーザー張ってもらったしモノクマも侵入できねぇだろ!」

    大和田「よしっ!
    中にいる奴らと合流すっか!」

    霧切「……………待って」

    大神「…誰だあれは」

    舞園「もしかしたら生存者かも!
    おーい!」


    「…強そうなのがいるじゃねぇか」

    桑田「あ?
    …なんだよニヤニヤしやがって気持ち悪りぃな……」

    「…おい、そこの銀髪!
    俺とバトらねぇか?」

    大神「…」

    大和田「なに言ってんだこいつ?」


    かなりの手練れ…

    ……ここは危険地帯となるだろう


    大神「戦うのは構わない…が
    場所を変えさせてもら…」

    「待った無しだぜッ!」バッ

    大神「!?」
  36. 36 : : 2014/10/09(木) 22:53:36
    「………はっ!」

    腐川「へ?」

    「す、すみませぇん!
    怪我とか見るとつい治さなきゃって興奮しちゃってぇ…」

    石丸「敵…ではないのか?」

    「私は唱樹さんに言われてここに来たんですぅ…」

    不二咲「唱樹?」

    「…あれ?
    てっきり顔見知りと思ってましたぁ!」

    腐川「…そんなことより早く応急処置してちょうだい」

    「ご、ごめんなさぁい!
    脱ぎます!」

    腐川「脱がなくていいから早くしてって言ってるでしょう!?」

    「ひっ!
    す、すみませぇぇえん!!!」

    石丸「…なんだか場が明るくなった気がするぞ」

    不二咲「そうだねぇ…」




























    「うひゃ〜…負けちまったか…」

    大神「いや…一歩間違えれば我が敗北していたやもしれん…
    久々に本気を出せた。良い手合わせだったぞ」

    「そりゃあ何よりだぜ…」

    霧切「…で、あなたがなぜここにいるのかしら?
    まさか今回も絶望の残党として?」

    「ぜつぼうのざんとう?
    なんじゃそりゃ?」

    霧切「とぼけてる……わけじゃなさそうね…」

    「俺は唱樹のやつに言われてここに来たんだよ…
    ここに来りゃあ強ぇ奴がいるって言うからよ…」

    大神「…唱樹?」

    大和田「誰だそりゃ?」

    桑田「つーかお前が誰だ?
    敵じゃねぇっぽいけどよ…」

    舞園「何と言うか…
    野生的な女性ですけど…」

    「俺か?」

    大神「先にこちらから名乗るのが筋というものだろう…
    我は大ヶ蔵美沙だ」

    桑田「俺は奥和恋太」

    大和田「オーダン…
    いや、大和田紋士だ」

    舞園「鞘園舞香です!」

    霧切「桔梗木梨々子よ…
    …で、あなたは終里赤音……ではないわよね?」

    在織「おわり?誰だそりゃ?
    俺の名前は在織和果(あるおり わか)だ!
    よろしくなっ!」
  37. 37 : : 2014/10/11(土) 22:55:41
    「とりあえずこれで止血はできましたぁ…
    けど、あくまで応急処置ですからね?
    無理に動いたら今度こそ失血死しますからね?」

    十神「いっつつ…
    すまない…助かった」

    腐川「本当にありがとう…」

    石丸「疑ってしまいすまなかった!」

    「そ、そんなのいいんですよぉ!
    私は助けたかっただけですし…」

    不二咲「…ところでお互い自己紹介がまだだったねぇ」

    腐川「あんた…罪木蜜柑じゃないの?」

    「つみき???」

    十神「冬子…俺も十神じゃないだろう?」

    腐川「あ、確かに
    …あんた名前は?」

    近津「あ、私は近津美々香(きんつ みみか)と言いますぅ!」

    十神「薬富白牙だ
    ……わけあって今は十神白夜と名乗っている」

    腐川「河都風子よ…
    ……腐川って呼んでちょうだい」

    石丸「射巻孝良だ!
    …が、石丸清多夏だ!」

    不二咲「藤木幸広だよぉ!
    今は不二咲千尋だよぉ!」

    近津「ど、どういうことですかぁ?」

    十神「まあ気にするな…」






























    狛枝「間に合わなかったみたいだね…
    イレギュラーすぎて対処が遅れてしまったよ…
    …………ごめんね、江ノ島さん
    ごめんね、苗木クン…」

    黒コート「へぇ…
    江ノ島盾子にも謝るんですね…」

    狛枝「もしかして君…
    ボクが江ノ島さんのことを疎ましく思っていると思ってる?」

    黒コート「違うんですか?」

    狛枝「…っはは!
    いつの話をしてるのかなぁ?」

    黒コート「…え?」

    狛枝「聞こえなかった?
    いつの話をしているのかって聞いたんだけど?」

    黒コート「…どういうことですか?
    あなたは先程記憶を取り戻したはずじゃ…」

    狛枝「知らなかったってことは…
    君はそこまで情報を得られていないってことかな?」

    黒コート「え?
    何を言ってるんですか?」

    狛枝「そうだ…君には協力者がいるよね?
    少なくとも日向クンレベルの協力者…
    ……いや、これはカムクラクンが協力者かな?」

    黒コート「それは言えません」

    狛枝「……ふふっ…
    知ってた?
    人は誤魔化す時に無意識に眉間にシワがよるんだよ?」

    黒コート「えっ!?」サッ

    狛枝「…嘘だよ」

    黒コート「!」

    狛枝「ってことはカムクラクンは…日向クンは生きてるんだね…
    …でも絶望に協力してる?
    一体なんで…」

    黒コート「さっきから何を言っているんですか!?
    いい加減にしてくださいよ!」

    狛枝「…モノクマの声でそんなこと言われたら気持ちが悪いよ」

    黒コート「うるさいです!
    今はそんな話してないじゃないですか!」

    狛枝「おっと怖い怖い
    …そうだね、じゃあ………」

    黒コート「…」

    狛枝「君は…何回あったと思う?」

    黒コート「……は?」

    狛枝「実はね…11,000以上なんだよ?
    知ってた?」

    黒コート「ますます意味がわかりませんよっ!」

    「まあまあ…落ち着いて?」

    黒コート「!!!」

    狛枝「……ようやくお出ましか…
    久しぶりだね…白コートさん
    相変わらずモノミのお面にモノミの声…
    いい加減にしなよ全く……」

    黒コート「…久しぶり?」

    白コート「お久しぶり…だね」






































    ドスッ




    戦刃「…」

















    バタッ
  38. 38 : : 2014/10/12(日) 10:14:12


































    ここはどこだろう

    真っ白な世界にただ1人

    ……真っ白な世界?













    また?













    あぁ、またか

    またボクは………













    苗木「これで何回目だったっけ」












































    江ノ島「苗木くん?」

    苗木「あれ?江ノ島さん?
    ここはボクだけしかいないんじゃ…」

    江ノ島「何を言ってるんだか…
    …アタシたち同時にお陀仏したじゃん」



    そうだった

    ボクがプレスされるのと

    江ノ島さんを乗せたロケットが地面に落ちたのは

    同時だった



    苗木「…またなんだね」

    江ノ島「でもアタシたちは一つ前を思い出せてたよ?
    次はきっと…」

    苗木「…そうだね、次は…きっと……」

































  39. 39 : : 2014/10/12(日) 21:57:08
    このSS面白い!期待です!
    こまるちゃんでますか?
  40. 40 : : 2014/10/13(月) 01:17:13
    >>39

    Mutさんコメントありがとうございます!
    面白いと言っていただけて何よりです!

    こまるは出ますよ〜
    ちなみにシリーズ1作目にも出ています(笑)





































    …あれ、私確かに自殺して………

    なにこの真っ白な…


    戦刃「あれ?」

    苗木「なっ!戦刃さん!?」

    江ノ島「お姉ちゃん!!!
    なんで!?」

    戦刃「………あれ?」



























    セレス「…」


    モニターにロケット

    骸骨…
    そして長身の緑パーカーと
    モノクマのお面をした黒コート…
    ピンクのウサギのお面をした白コート


    目の前には


    巨大プレス機


    その下に潰れた死体

    微かに学ランのようなものが見える


    そして首を自分で刺した戦刃むくろ


















    これだけあればあとは分かる

    ロケットのそばの骸骨は江ノ島さん

    苗木君はプレス機に潰されて

    この2つを見た戦刃さんは絶望して自殺


    セレス「…」


    希望がついえた

    この世界にもう光はない

    そうだ、いっそのこと死のう

    幸い、戦刃さんが自殺に使ったサバイバルナイフがある

    これで首を切り裂いて………



























    ーーー希望を捨てちゃダメだ!ーーー























    今のわたしには…無理だよ

    …ごめんね苗木くん

    せっかく会えたのに…

    待っててね、すぐに行くから































    ザシュッ



































    日向「加頭陀(かずだ)…」

    加頭陀「お?
    どうした姫路?」

    日向「お前何作ってんだ?」

    加頭陀「何って…」
















    加頭陀「さっきのプレス機とロケットの改良だよ!
    なんつっかさ…綺麗に殺せてなかったんだよなーアレ」


    日向「…左右田…………」


    加頭陀「そうだ?
    俺の名前は加頭陀宗一(かずだ そういち)だぞ?
    ははーん、忘れちまってたな?」



















    お前はもう……絶望に?





  41. 41 : : 2014/10/13(月) 14:32:49
    読み返して来ますwww
  42. 42 : : 2014/10/13(月) 16:00:42
    霧切「…ねえ、セレスさんは?」

    大和田「あ?
    …マジでいねぇじゃねぇか!」

    舞園「あの人…嘘ついて私たちを欺いて…」

    霧切「…セレスさんも苗木君を探しに行ったってこと?」

    舞園「そうかも…しれません……」

    桑田「だったらすぐに探しに行かねぇと!
    今の街は危険でしかない!」

    在織「ん?
    どうしたんだ?」

    霧切「友達が1人どこかに行ってしまって…」

    在織「顔も匂いもわかんねぇんじゃ探しようがねぇなー…」

    大和田「とりあえずみんなで探しに行くぞ!」

    大神「待て」

    桑田「あぁ!?なんだよ!」

    大神「我と霧切で行く」

    舞園「ど、どうして!」

    大神「万一の事があってはならん。
    戦力はここへ置いておいた方がいい」

    桑田「…わかったよ」

    大和田「しょうがねぇ…
    …なら俺たちは中にいる奴らと合流するか」

    舞園「…2人とも
    どうか気をつけて」

    霧切「ええ…」

    大神「霧切…ゆくぞ」

    霧切「わかったわ…」





































    朝日奈「ふぅー…
    怪我してる人の手当て完了!」

    葉隠「中々に多かったなぁ」

    朝日奈「手伝ってくれて助かったよ!」


    「ならば僕も手当てしてくれませんか?」


    朝日奈「その声って…!」

    葉隠「…朝日奈っち……下がってろ」

    カムクラ「お久しぶりですね…」
































    江ノ島「なんで自殺しちゃうかなー…」

    戦刃「だって2人の死体あったんだよ!?
    そりゃあ自殺するよ!
    ほら、盾子ちゃんだって苗木君と松田君の死体があったら自殺しちゃうくらいら絶望するでしょう!?」

    江ノ島「うぐっ、それは…」

    苗木「まあまあ2人とも落ち着いて…」

    江ノ島「むー…」

    苗木「とりあえず、どうしようもないから反省会でもしようか」

    戦刃「何だか虚しい反省会だね」

    江ノ島「残姉うるさい」


    苗木「まず、ボクたちは思い出すことができた
    これは前にもあったから特別視することじゃあないけど…」

    江ノ島「今回は1個前だけだった上、年齢が高1…」

    戦刃「しかも別人で別の学校だった…」

    苗木「何より、江ノ島さんたちが味方だった」


    江ノ島「ここまで特殊な世界だったんだね…」

    戦刃「今回は惜しい所まで行ったと思うな」

    苗木「うん、ボクもそう思う
    次こそはいける気がするんだ!」

    江ノ島「…うしっ!
    なら次こそ頑張ろう!」

    戦刃「…みんなは大丈夫かな?」

    苗木「きっと大丈夫だよ
    ボクらは絶望なんかには負けないんだ!」



































    霧切「…セレスさん?
    戦刃さん?」


    2人とも首から血が出てる…


    霧切「…」


    モニターの画面の一つに

    ロケット…そのすぐそばに骸骨

    そして見覚えのある…白と黒の髪留め


    大神「…あれは……苗木…か?」

    霧切「…え?」

    大神「しまった…!」

    霧切「まこ……と…くん?
    いや…いやよそんな…」


    あのぺちゃんこなのが苗木君?

    ちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう


















    ほら、見てみなさい霧切響子

    あのパーカー…見覚えあるでしょう?








    霧切「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあァァァァァァァァァァアぁぁぁぁあぁあぁあァァアああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
  43. 43 : : 2014/10/13(月) 16:02:47
    ききききききき!!ただただだ!!
    い!
  44. 44 : : 2014/10/13(月) 22:31:08
    >>43
    バンパイアさんありがとうございます!





























    狛枝「…なら日向クンもカムクラクンも完全に思い出してるわけじゃないってこと?」

    白コート「だから私たちに協力してくれている…ってわけ」

    狛枝「なるほど繋がった…
    …どうやらボクはついているようだ」

    白コート「……どうして?」



    狛枝「幸運にもここは武器倉庫で…
    幸運にもここに実弾が入った拳銃が落ちている」カチャ



    黒コート「っ!」

    白コート「…わお」

    狛枝「さあ、ゲームをしようよ…
    お2人さん?」

    白コート「ゲームなら大歓迎だよっ!」

    狛枝「…」





























    カムクラ「…ツマラナイ」ガッ

    葉隠「っ!?
    がはぁっ!!!」ドサッ

    朝日奈「葉隠ぇ!!!」

    葉隠「い…いいから…!
    は……はやく逃げろ………」

    朝日奈「で、でも!」


    葉隠「早くしろっ!!!」


    朝日奈「!」ビクッ

    朝日奈「…」ダッ

    カムクラ「…逃げましたか
    まあ良いでしょう…追いつける距離だ」


    ガシッ


    葉隠「地べた這いつくばってるからって……
    おめぇの足首を掴めねぇことにはならねぇぞ………」

    カムクラ「悪あがきが過ぎますよ?
    …じゃあ次はみぞおちに蹴りを入れてあげますね」ガスッ

    葉隠「…ぅがぁっ!!?」

    カムクラ「…手を離してください」

    葉隠「離すわけ…ねぇだろうがっ!」

    カムクラ「………イライラさせないでくださいよ」























    霧切「…」

    大神「霧切よ…」

    霧切「うるさいっ!!!」

    大神「…すまない」

    霧切「…」
  45. 45 : : 2014/10/16(木) 11:02:44
    十神「それにしても無様なものだな。
    俺ともあろう者が重傷を負うなど…」

    石丸「本当にすまなかった…」

    十神「いや、貴様が気にする事ではない。
    俺の判断だったのだからな」

    石丸「…感謝する」

    腐川「不二咲があたしを呼んできてくれなかったら今頃白夜君は…」

    石丸「不二咲くん、本当にありがとう!」

    不二咲「そ、そんないいんだよぉ!
    パソコンがない僕なんてただの役立たずだし…
    せめて僕にできることをしなきゃって思ったら体が自然に…」

    腐川「…あたしからも礼を言っとく」

    不二咲「腐川さん…」

    腐川「ほ、ほら!
    あたしは普段人にお礼なんていわないんだから!
    か、感謝ぐらいさっさと受け取りなさいよ!」

    不二咲「…うんっ!
    どういたしまして!」

    近津「みなさん仲良しなんですねぇ」

    腐川「だ、誰がこんな奴らなんかと!」

    石丸「何を言っている!
    僕たちは唯一無二の友人ではないか!」

    不二咲「そうだよぉ!」

    十神「…だな」

    腐川「白夜君まで…もう…やんなっちゃうわ…」

    近津「本当仲良しですねぇ…」



















    朝日奈「誰か来てっ!!!!」

    一同「!?」
  46. 46 : : 2014/10/18(土) 15:59:19
    葉隠「…待て…よ……」

    カムクラ「…」カチャッ


    日向「さようなら、葉隠」


    葉隠「ひ…日向…っち………!」


    朝日奈「葉隠ぇ!
    逃げて!!!」

    腐川「ちょ、どうなってんの!?」

    近津「あ、あの人怪我し…
    ……!」

    十神「石丸…すまないな」

    石丸「いいのだ十神くん!
    そんなことより葉隠くんが!」

    不二咲「ね、ねぇあれって…?」


    日向「…やあ、みんな
    久しぶりだな」

    腐川「…日向創……よね」

    十神「しかし…外見はカムクラなんだな」

    石丸「む?
    君ぃ!なぜ銃を持っている!」

    日向「なんで?
    なんでって…」

    朝日奈「…い、いや……」

    日向「こうするためだよ」

    朝日奈「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!!」

    葉隠「…お、おい!
    やめ…」
















    パンッ
















    在織「おい!今銃声が!」

    大和田「ちっ!
    館内に戻ってきたってのに!」

    舞園「朝日奈さんの悲鳴も聞こえましたよね!?」

    在織「とにかく行ってみるしかねぇだろっ!」

    大和田「2階からだったよな!」

    桑田「念のために石ころ…っと」

    在織「おいっ!
    なにグズグズしてんだお前ら!」

    舞園「2人ともはやくっ!」






































    大神「…朝日奈?」ピクッ

    霧切「…」

    大神「…霧切よ
    薬富家へ戻るぞ」

    霧切「…みんなを置いて?」

    大神「何か悪い予感がするのだ…
    このままでは館にいる者たちに危険が及ぶやもしれん」

    霧切「…」

    大神「……お主はさらに仲間を失ってもいいのか?」

    霧切「…」

    大神「霧切よ…冷静さを欠いてはならん


    霧切「…」



    「大神さん、はやく行きなさい」


    大神「…先生」

    仁「すまないね、大神さん
    響子は私が何とかしておくから」

    大神「……恩に着る」ダッ

    霧切「…お父さん?」

    仁「また…救えなくてごめんね」

    霧切「……またってどういうこと?」

    仁「…」
  47. 47 : : 2014/10/20(月) 22:25:19
















    大神「朝日奈ァ!」

    日向「…よう、遅かったな」


    パンッ


    朝日奈「あ…さく……ら…ちゃ…!」


    バタッ


    大神「朝日奈ァァァァァァァアぁあぁああぁぁああァァァァァァァァァァァァァア!!!!!!!!!!!!!!!!!
    貴様…キサマ……コロスッ!!!!」ダッ

    日向「…はぁ」

    大神「ガァッ!」ゴオッ


    バギャアッ!


    日向「…なんて凄まじい威力の右ストレート
    まあ、頭に血が上ってて動きが単調になってる分よけやすいがな」

    大神「ア"ァッ!!!」ブンッ

    日向「…単純な殴りだな」ヒョイッ


    日向「じゃ、さようなら」カチャッ

    大神「!」



























    ドスッ

    日向「っ!?」

    腐川「…はぁ…おお…がみ……
    足にぐらいは…ダメージやっておくから…
    あ、あとは……あんたが…何とか…」

    日向「いてて……」ズボッ

    日向「あー…
    こうも深くハサミを突き立てられるとなぁ…
    さすがに俺でもキツいな…」


    大神「すまぬ、腐川よ…感謝する
    …少し休め」

    日向「しまっーーー」

    大神「お陰で冷静になれた…
    我の全身全霊を貴様に打ち込んでくれよう…」スッ













    ーーーーー気づけば

    俺は宙を待っていた


    日向「!?」


    何が起きた?

    所々の骨が折れている…

    どうも見えない一撃を食らわされていたらしい…


    大神「まだ終わらんぞ?」


    日向「!」


    俺の落下地点にいる!

    何とか軌道をずらして…!


    大神「遅い」ビュッ

    日向「?」パキャッ


    あれ?

    大神が見当たらない…

    おかしいな…

    なぜか天井が見える

    床が見えなきゃいけないってのに…

    というかこれって…






















    俺が背にしてた景色じゃ…?


    ドサッ


    大神「…敵はとったぞ
    石丸…不二咲…大和田…十神…腐川……………朝日奈」

    大神「…どうか安らかに」





































    松田「…こりゃひでぇな」

    日向創の首が180°回転してやがる

    …それに


    朝日奈葵

    石丸清多夏

    大和田紋士

    十神白夜

    腐川冬子

    不二咲千尋


    …いずれも銃殺か?

    日向創が銃を持っている…

    …殺ったのは日向創だろう


    松田「…あと何人残ってんだ?」
  48. 48 : : 2014/10/22(水) 23:33:57























    狛枝「…ねえ、白コートさん……
    もしかして君って」

    白コート「さあ、ゲーム…始めようか?」

    狛枝「…はいはい」

    白コート「君のことだからロシアンルーレット(全部に弾を込めちゃったよ)とかやりそうだけどね」

    狛枝「そうしたかったのは山々だったんだけどさ、あいにく弾が一発しかなくってね…」

    白コート「なら普通のロシアンルーレットか…」

    狛枝「もちろん、銃口はこめかみだからね?」

    白コート「わかってるよ…
    …私にも君にももう生きる理由は見当たらないだろうし、別に死んでも問題ないでしょう?」

    狛枝「………そうみたいだね」


    日向クン…






































    日向「…またここか」

    カムクラ「死後の世界…ですかね?
    僕たちがこうして共存できている」

    日向「……お前ホントに全部忘れちまってんだな…」

    カムクラ「はい?
    どういうことですか?」

    日向「はぁ…
    おかしいと思わなかったか?」

    カムクラ「何を?」

    日向「あれだけ殺したくないって言ってた俺が、いきなりみんなを殺した理由とか気にならないのか?」

    カムクラ「それは気になっていましたけど…」

    日向「面倒だけど全部説明するぞ…
    どうやらあまり時間もないようだし」

    カムクラ「了解しました…」


























    桑田「はぁ…はぁ…ここまでくれば…」

    舞園「はぁ…みなさんは無事でしょうか…」

    桑田「無事を祈るしかねぇだろ…
    とにかく俺たちは助けを求めねぇと」

    舞園「そうは言っても人なんてどこにも…」

    桑田「…」


    「あー…こんな所にいたんですね」


    桑田「…誰だよてめぇ……
    つーかモノクマのつもりか?それ」

    黒コート「モノクマの方が黒幕っぽいでしょう?」

    桑田「黒幕はモノクマじゃなくて江ノ島だよバーカ!」

    舞園「…」

    黒コート「…おっと
    どうも長話もしていられないようですね」

    桑田「…」シュッ

    黒コート「えっ!」ガッ

    桑田「おっしゃお面外れた!」

    舞園「まさか石投げるだけでお面外れるなんて…………!?」

    黒コート「顔が見えちゃうじゃないですか全く…」

    舞園「な、なんであなたがそんな格好を…?」

    黒コート「なんでって…
    強いて言うなら自分と………」

























































    こまる「自分とお兄ちゃんの為ですよ、舞園さん」ニコッ

    舞園「こまるちゃん…!」
  49. 49 : : 2014/10/23(木) 22:55:04
    オーマイがー…
    白も何となくわかったし…
  50. 50 : : 2014/10/27(月) 07:51:07
    >>49
    コメントありがとうございます!
    白コートは恐らくお察しの通りかと…
































    葉隠「……!」ガバッ


    ここはどこだ?

    みんなは…?


    葉隠「…いて!」ズキッ


    全身が痛む…

    日向っちにボコボコにされたからな…

    そう、ボコボコにされたはずなのに


    葉隠「何で俺は生きてんだ?」ボソッ

    ???「それは私たちがあなたを助けたからですぅ」

    葉隠「!」

    ???「ま、助けたのはおめぇだけで後の奴らは知らねぇけどな」

    葉隠「罪木っち…終里っち……」

    罪木「その名前で呼んでくれるんですねぇ!」

    終里「ってことは他の奴らも覚えてるってことだよな…」

    葉隠「どういうことだ?」

    罪木「とりあえず、一緒に来てもらえませんかぁ?」

    終里「オレたちは日向の所に行かなきゃいけねぇんだ」

    葉隠「…薬富家に行くってことだよな」

    罪木「仲間の安否も気になるでしょう?」

    葉隠「!
    …分かった、行くべ」

























    山田「…なんでこんなことになったのでしょうな」

    霧切「わからない」

    山田「僕たちは…
    何のために生きているのでしょう」

    霧切「わからない」

    仁「…山田くん
    死体を見ていたら余計に死にたくなるぞ
    ……見るな」

    山田「…嫌です
    僕はセレス殿をしっかりこの目に焼き付けます
    …そうして生きていきますよ」

    仁「…」

    霧切「あなたは…強いのね」

    山田「強く振舞わないとセレス殿に叱られますからな」

    霧切「…そうね」































    白コート「ゲームなら私は負けない」

    狛枝「……」ドサッ

    白コート「また会おうね、狛枝凪斗君」
















  51. 51 : : 2014/10/27(月) 14:35:49
    日向「まあ、ざっとこんな感じだな」

    日向「…で、どうだ?
    思い出せたか?」

    カムクラ「…ええ、そりゃあもう鮮明に」

    日向「それならよかった」

    カムクラ「とりあえず、僕はもう表に出ないことにします
    僕という存在がイレギュラーのはずですから」

    日向「え、じゃあお前はどうすんだ?
    俺の中で眠っとくのか?」

    カムクラ「いえ…
    創と一体化して意識ごと消えます」

    日向「はぁ!?
    そんなの許さねぇぞ!」

    カムクラ「大丈夫ですよ、創
    僕が消えることでメリットになる事が少なからず1つだけあります」

    日向「…」

    カムクラ「僕の持つ全ての『超高校級』と僕が得た知識、記憶が全てそのまま創に受け継がれます」

    日向「…なんだと?」

    カムクラ「創では得られなかった情報が僕の中にあるかもしれません」

    日向「そ、それでも…!」

    カムクラ「ワガママを言うな日向創!」

    日向「!」

    カムクラ「分かっているでしょう?
    こうすることでもう繰り返す必要が無くなるかもしれないんですよ?」

    日向「……お前が消えるだなんて耐えられない…
    いつもそばで励ましてくれたのはお前だ」

    カムクラ「嬉しいことを言ってくれる
    …僕は僕であり君だ
    君が落ち込んでいる時に励まそうと思うのは当たり前でしょう?」

    日向「イズル…」

    カムクラ「早く七海千秋を探し出して、この悪夢を終わらせるんです
    未練を断ち切るんです」

    日向「……あぁ」

    カムクラ「……それじゃあ、お別れです」

    日向「イズル!」

    カムクラ「今までありがとう、創」

    日向「待ってくれよ!」

    カムクラ「こうして君と出会えて…
    君といくつもの人生を共にできて…よかった」

    日向「おい!聞けって!」

    カムクラ「きっと君なら終わらせることができます」

    日向「消えるな!」

    カムクラ「僕は消えませんよ」シュゥゥゥウ

    日向「イズル!!!」



    ーーーきっとどこかで
    君を支えていますからーーー




    日向「………今まで、本当にありがとう
    お前の全て…俺が受け継ぐから」

    日向「だから、見ていてくれ
    俺が引き起こした惨劇を
    俺が終わらせるのを」


    さあ、やり直しの時間だ
  52. 52 : : 2014/10/27(月) 23:03:27
    期待だぜ‼︎
  53. 53 : : 2014/10/27(月) 23:19:07
    期待です!
  54. 54 : : 2014/10/29(水) 06:26:35
    >>52
    >>53
    ご期待ありがとうございます!


































    こまる「ええとですね…
    何から説明したらいいですか?」

    桑田「…」

    舞園「…苗木くんと江ノ島さんが買い出しに行ったっきり帰ってきません
    …2人に何をしたんですか?」

    こまる「お兄ちゃんと江ノ島さんですね…
    …殺しちゃいました」ニコッ

    舞園「え?」

    桑田「あはははは!
    何を見栄張ってんだよ!
    あいつらが殺されるわけ…」

    こまる「このタブレットに死ぬ瞬間が収められています」スッ

    舞園「…」

    こまる「この中にお兄ちゃんの最期が収められているんです!
    これでお兄ちゃんは永遠に私のもの!
    私だけのお兄ちゃん!!!」

    舞園「…何を言ってるんですか?」

    桑田「狂ってやがる…」

    こまる「おっと…失礼しました……
    で、どうします?
    見ますか?見ませんか?」

    桑田「そんなの見るわけ…!」

    舞園「見ます」

    桑田「はあ!?」

    舞園「大丈夫ですよ桑田くん!
    こまるちゃんの言ったことがでっち上げだと証明するためですよ」ニコッ

    桑田「舞園ちゃん…」

    こまる「…ふふっ…決まりましたね
    では、どうぞご覧ください!!!」
  55. 55 : : 2014/10/29(水) 07:39:49
    あぁなるほど、ヤンデレか←
  56. 56 : : 2014/10/31(金) 01:45:00



















    苗木『おい!なんだよこれ!?』

    カムクラ『懐かしいでしょう?
    補習ですよ補習…』

    苗木『まさかボクを殺す手段って…!』

    カムクラ『江ノ島盾子は失敗したようですが…
    ですから今度は僕がオシオキしてあげますよ』

    苗木『…ボクがあの椅子に大人しく座るとでも思ってるのか?』

    カムクラ『ええ、思っていませんよ
    …ですから』ヒュッ

    苗木『うっ!?
    …お前……な…に……を………』バタッ

    カムクラ『即効性の睡眠薬を仕込んだ針です…
    まあ、この声はもう届いていないでしょうけど』





















    江ノ島『…で、楽しい楽しい宇宙旅行に
    連れ行ってくれるのは分かったんだけどさ、あんたら苗木クンには何もしてないでしょうね?』

    こまる『あのですね!
    本当は私が苗木誠を直接殺したかったんです!
    でもどういうわけか同志がダメだって…』

    江ノ島『…あんたみたいなんがまだいるってわけ?』

    こまる『あはっ!
    そうなんですそうなんです!
    私たちのモットーは自己中心!
    お互いの目的のために協力をしているんですよ!』

    江ノ島『そんなのどうだっていいんだよ…
    苗木クンは無事なんだろうな?』

    こまる『そんなの知りませんよ!』

    江ノ島『あんた…もしかして苗木こまる?』

    こまる『………さすがの分析能力ですね』
  57. 57 : : 2014/10/31(金) 20:39:58
    江ノ島『…ってことはあれか
    叶わない恋に絶望した結果がこれってこと?』

    こまる『……そんな所ですかね』

    江ノ島『あんたも辛かったんだね』

    こまる『同情なんてしないでください!
    私と同じ苦しみを知ってるのは同志だけです!
    分かった風に言わないでください!!!』

    江ノ島『…分かるよ?
    どんなに好きでも届かないっていうのは』

    こまる『違う!』

    江ノ島『…なにが?』

    こまる『私は届かないんじゃない!
    そもそも土俵に立てない!』

    江ノ島『…』

    こまる『だから…だから私が殺したかった
    私がお兄ちゃんを殺して私も死んで…
    そうすれば一つになれると思ったんです』

    江ノ島『それは違うんじゃないかな?』

    こまる『っ!』

    江ノ島『アタシはね、叶わないのなら諦めるべきだと思うんだ』

    こまる『…そんなに都合のいいように人間はできていませんよ』

    江ノ島『諦めきれなきゃ絶望しちゃう
    …そうでしょう?』

    こまる『あぁ………そうですね』

    江ノ島『だからさっさとアタシを殺しな
    アタシにはこの状況を打破できる術はない』

    こまる『あっはははははは!!!!
    ええ…言われなくても殺してあげますね!』ポチッ

    江ノ島『…』ギリッ


    ガシャンッ!


    江ノ島『…へぇ、ロケットの中は綺麗なんだね
    …………え?』

    こまる『発射!!!』

    ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオ!

















    カムクラ『…聞こえていないでしょうが言っておきましょう』

    苗木『…』

    カムクラ『江ノ島盾子が死ぬタイミングでそのプレスを落としてあげます』

    苗木『…』

    カムクラ『それと…こっちの映像は江ノ島盾子に見えるようにしてありますから』













    江ノ島『嘘!?
    苗木クン!?なんでプレスの下にいんのよ!!!
    …くっそ留め具が外れない!』ガチャガチャ

    こまる『聞こえてますかぁ〜?』

    江ノ島『!』

    こまる『どうです!?
    お兄ちゃんが死ぬ瞬間とあなたが死ぬ瞬間は一緒にしてあげようっていう私たちの配慮です!』

    江ノ島『あんたら狂ってるよ!
    苗木クンを解放しろよ!』

    こまる『嫌ですよ』

    江ノ島『……そっか』

    こまる『ええ、だから死んで下さいね
    お兄ちゃんが死ぬのを見ながら』

    江ノ島『…』














    苗木『…』

    カムクラ『さようなら、苗木誠』

    苗木『…』ピクッ

    カムクラ『…おや』

    苗木『…希望は負けないよ、カムクラ』

    カムクラ『…』

    苗木『お前は…ボクらに負ける』

    カムクラ『ほう…ならば楽しみにしています
    僕が負けるだなんてオモシロそうですから』

    苗木『…ははっ
    じゃあ、またいつか』

    カムクラ『ええ…さようなら』













    江ノ島『…』













    グシャッ


    カムクラ『…っふふふ…
    ふはははははは!!!!!!!』













    ドォォォォォォォォォォオンッ!!!


    こまる『っはは!
    あはははははははは!!!!!!!』










































    こまる「どうでした?
    最高でしょう!!!?」

    舞園「そんな…嫌……」

    桑田「…このヤロォォォオ!!!!!」

    こまる「え?
    そんなに怒らないでくださいよ」

    桑田「てめぇは絶対に許さねぇ!!!」ゴオッ

    こまる「女子にグーパンしようだなんてもう…」














    グサッ
















    桑田「……あ?」ポタッ…ポタッ…

    舞園「く、桑田くん……?」

    こまる「…凶器を持ってる可能性って考えてました?
    それ、すっっごく切れ味のいい包丁なんですよ!
    家から拝借してました!」

    桑田「…へへっ……舞園ちゃんを刺しちまった場所と同んなじだ…」ドサッ

    舞園「あ…あ………!」

    こまる「…なにパニックしてるんです?
    まさか自分の目の前で人が死ぬなんて思ってなかったんですか?」
  58. 58 : : 2014/11/02(日) 23:08:11





























    日向「…」

    終里「日向…先に行っちまったんだな」

    葉隠「み、みんな死んじまってる!
    お、俺はどうすりゃいいんだ!!!?」

    罪木「…それじゃあ、私たちも逝きましょうか」スッ

    葉隠「な、何をする気だべ!?
    そんな危なそうな注射持って!」

    罪木「元々あなたにはもしも日向さんが劣勢だった場合の人質として来てもらいましたが…
    肝心の日向さんが死んでるんじゃ元も子もないですぅ…」

    終里「だからお前はもういらねぇよ
    さっさとどっかに消えろ」

    葉隠「…俺には打たねぇのか?」

    罪木「価値がないとは言え害を与える気はありませんよぉ…
    そんな事して何になるんですかぁ?」

    葉隠「そ、そんなの分かるわけねぇべ!」

    終里「さっきからうるせぇんだよッ!」

    葉隠「ひっ!?」

    終里「消えろ」

    葉隠「あ…あ……」

    終里「今すぐに消えろッッ!!!!」

    葉隠「ぁぁぁぁぁあ!!!!!」ダッ








    罪木「邪魔な人も消えた……
    それじゃあ、逝きましょう」プスッ

    終里「あぁ、行こうか」プスッ





























    白コート「…あれ、教室に誰かいる」


    霧切仁……霧切響子……山田一二三……


    白コート「…どうしよっかなー」
  59. 59 : : 2014/11/03(月) 10:02:42

















    仁「これから私は現状把握のため仲間と合流する
    …君たちはどうする?」

    山田「僕は生存者を探します
    生き残っている人たちに手を差し伸べ、共に歩むために
    そんな未来を目指したいんです」

    仁「そうか…
    君とはまたどこかで会うかもしれないな
    ………響子はどうしたい?」

    霧切「私は…」

    仁「…もしも何も決まっていないなら、山田君に着いて行ったらどうだい?」

    山田「ふぁっ!?」

    霧切「…え?」

    仁「山田君が目指す未来の手助けをしてはどうだろう?
    復興の糧になるはずだよ」

    山田「…僕からもお願いします
    1人でできることには限りがある」

    霧切「……」

    仁「焦らなくていい
    …もう時間はたっぷりあるのだから」

    霧切「……私は…」

























    松田「おい、お前…何してんだ?」

    葉隠「……は?」ガタガタ

  60. 60 : : 2014/11/03(月) 22:35:55




















    霧切「私は………」

    『ピンポンパンポーン!
    校内放送!校内放送!
    霧切仁さんは至急、職員室まで1人で来てくださ〜い!
    1人で来なかったら…分かるよね?』プツッ


    仁「今のは…」

    霧切「…ウサミ?」

    山田「僕には何が何だか…」

    霧切「ウサミがいるだけでもおかしいのに…
    …何だかあのウサミ……ウサミじゃないみたい」

    仁「だったら黒幕っていう線しかないだろう…
    …行ってくるよ」

    山田「さすがに罠だと僕でも分かりますぞ!
    危険です!」

    霧切「行くなら私たちも…」

    仁「恐らく私1人で行かないのなら君たちを殺すつもりだ
    …そんなことさせるものか」

    霧切「お父さん…」

    山田「で、ですが…!」

    仁「山田君!!!」

    山田「…は、はひぃっ!」

    仁「響子をどうか頼む」

    山田「!
    ………了解いたしました」グイッ

    霧切「え!?
    ちょ、山田君離しなさいッ!!!」








    仁「……行っちゃったか」


    さようなら、私の最愛の娘











    霧切「離しなさいよっ!」バッ

    山田「…」

    霧切「どうして断らなかったの!?」

    山田「学園長にあんな顔をされて…
    僕なんかにすがるような顔をされて!
    断れるわけないでしょう!?」

    霧切「だからってお父さんまで見捨てろって言うの!?」

    山田「学園長は霧切響子殿を助けるために自分を犠牲にしたのですぞ!?
    それが分からないのですか!!!」

    霧切「分かってるわよ!!!!!」

    山田「…だったら!
    なんで学園長の気持ちが分かんねぇんだ!?」

    霧切「っ!」

    山田「1人の父親として娘を守ったんだろうが!
    この状況じゃ学園長を助け出して自分たちも助かる術なんてねぇだろ!?
    それともお前には思いつくってのか!!?」

    霧切「………そうよね
    …ごめんなさい、私が甘かったわ」

    山田「…分かったなら
    行きますぞ、霧切響子殿」

    霧切「………ええ」



    その時、ふと今と同じような映像が頭をよぎった気がした

    無人の学校の廊下を並んで歩いている2人…

    …隣にいたのは山田君ではなくて、苗木くんだったけれど
  61. 61 : : 2014/11/07(金) 22:51:58



































    こまる「それじゃ、次はあなたの番ですね」ズボッ

    桑田「ぐぁあッ!?」ボタボタボタ

    舞園「や…やめて……!
    来ないで…………!」

    こまる「『超高校級のアイドル』ともあろう人がみっともないですね…」

    舞園「いや……いやっ……!」

    こまる「それじゃ…死んでくださいね目障りですから」ギラッ

    舞園「ひぃっ!」ガタガタガタガタガタ

    こまる「包丁ちらつかせただけでこの反応って…
    あーあツマンナイなー…」

    舞園「あ………あ……………」

    こまる「はぁ…もういいでしょう?
    さっさと愛しのお兄ちゃんの元へと逝っててくださいよ…」

    舞園「……ぁ……なえ……ぎ…くん…」

    こまる「?」

    舞園「………うふふ…ふふ…」

    こまる「…どうしました?」

    舞園「苗木くん…あの空の上にいるんですかね?」

    こまる「そうなんじゃないですか?」

    舞園「あなたに殺されたら…私も空の上に行けますかね?」

    こまる「!…そうですよ」


    舞園「だったら…はい、どうぞ殺してください」













































    山田「とりあえず、生存者を探しましょう」

    霧切「ええ、そうね」


    「おい、お前らちょっと待て」


    山田「!?
    早速生存者!?」

    松田「ほらよっ」ドサッ

    葉隠「…」

    霧切「葉隠君!?」

    松田「お前らの仲間だろ?
    連れてってやれ」

    山田「あなたが葉隠康比呂殿を助けてくださったのですかな?」

    松田「いいや、俺は気絶したこいつをお前らの元に送ってやっただけだ」

    霧切「そう…
    ……で、あなた名前は?」

    松田「………いずれ分かるさ」

    霧切「?」

    松田「それじゃ、俺は行く所があるから」

    山田「な!
    1人じゃ危険ですぞ!?」

    松田「危険な状況なんて…もう幾度となくくぐってきたさ
    …仲間とはぐれんじゃねぇぞ」スタスタ












    山田「…葉隠康比呂殿が生きていただけマシなのでしょうな」

    霧切「………そうね」

    山田「…」

    霧切「…」

    山田「………よしっ!
    生存者を探しましょうか!」

    霧切「…ええ…そうね」
  62. 62 : : 2014/11/08(土) 12:06:42





















    こまる「まさか絶望堕ちするとは…
    まあ、死が望みなら殺してあげますよ」

    舞園「うふふ…はやく……」

    こまる「はいはい…
    今楽にしてあげますからねー」スッ

    舞園「あ…はは……」


    怖い


    こまる「それじゃあ…」


    怖いけど


    こまる「…さようなら」ニコッ


    苗木くんが待っているのならーーーー




















    グサッ





    こまる「あら?」


    ポタッ…ポタッ……


    舞園「……え」

    桑田「はぁ…はぁ……」ボタボタボタ

    こまる「なんですか生きてたんですか邪魔しないでくださいよ」

    桑田「うるせぇな…
    オレはこいつに用があるんだよ…」

    舞園「ど、どうして邪魔するんですか!
    庇ってほしいなんて言ってないじゃないですか!」

    桑田「そんな強がってもな…
    目が怯えてんだよ…」

    舞園「そ、そんなわけ!」

    桑田「それにな…
    お前が死ぬことを苗木が望んでんのか?」

    舞園「っ!
    そ、それは!」

    桑田「望んでるわけねぇって思うなら生きろ!」

    舞園「!」ビクッ

    桑田「…お前まで死んだら誰がオレたちがいた証明をできる?」

    舞園「…それは……」

    桑田「霧切とか生きてるかもしんねぇけど…
    それでも確信はねぇだろ?」

    舞園「…」

    桑田「だったらみっともなくても生きろ!
    死んだ奴らのためにも!
    最悪地面這ってでも生きろ!
    生きてなきゃ何もできねぇだろ!」

    舞園「…」

    桑田「…あぁ…やべぇ意識飛んできたわ」

    舞園「!桑田くん!」

    桑田「…はやく逃げろ
    こいつはオレが何とかしてやっから」

    舞園「でも!」

    桑田「最期ぐらい…カッコつけさせろよ」

    舞園「…ごめんなさい」

    桑田「何に謝ってんだ?
    …ほら行けよ」

    舞園「…」

    桑田「さっさと行けって…!」

    舞園「……さようなら、桑田くん」

    桑田「あぁ……
    …さようなら、舞園ちゃん」

    舞園「…」ダッ

    こまる「ちょっと待ってくださいよ!
    黙って聞いてたらいつの間にか逃げてるし、
    …あ、包丁抜けないし!」グイグイ

    桑田「もうどうせ死にかけなんだ…
    …お前はオレが刺し違えで止めてやる」

    こまる「…わぁカッコいい惚れちゃいそうです……
    と言っても武器なんてないじゃないんですか?」

    桑田「ここにあるんだよっ!」ビュッ!

    こまる「げ、小石…!」ガスッ

    こまる「……全然痛くない」

    桑田「…やっぱ力入らねぇや
    カッコ悪りぃ……」バタッ

    こまる「そりゃあ二回も刺されりゃ出血多量で死にますよね
    あービックリした」

    桑田「…」

    こまる「それじゃ、トドメいっときますか」

    桑田「…」


    …あぁ、本当にさよならだ


    桑田「また会えたらいいな…舞園ちゃん」

    こまる「無理です」グサッ






























  63. 63 : : 2014/11/10(月) 23:19:25
    こまる「……さて、死んだでしょ」ゲシッ

    桑田「…」

    …包丁は刺しっぱなしでいいかな

    抜くの面倒だし凶器はまだあるし

    こまる「あーあ舞園さん探しか…
    面倒だなぁ…」クルッ



    ドスッ



    こまる「…は?」

    お腹に違和感…

    …包丁?

    舞園「はぁ…はぁ…はぁ…!」ガタガタ

    こまる「…痛い」

    舞園「…っ……!」ズブズブズブ

    こまる「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!」

    舞園「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」ズボッ

    こまる「ひぎっ!!?」ボタボタボタボタ


    血!

    私のお腹から血がたくさん!

    なんで!?

    怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!


    舞園「ぁ…ぁ…」

    こまる「痛い…痛いよぉ…」バタッ

    舞園「…」フラフラ

    こまる「嫌だ…」


    怖い!


    舞園「…」フラフラ

    こまる「助けて…」


    怖い!!!


    舞園「………」ボソッ

    こまる「…へ?」


    何か言った?


    舞園「……ね」

    こまる「な、何て言ってるの!?
    何でもするから助けてよぉぉお!!!」

    舞園「……」



























    舞園「死ね」

    こまる「え」

    ドスッ

    ドスッ

    ドスッ

    ドスッ

    ドスッ

    ドスッ

    ドスッ
































    霧切「……」

    山田「おやめください舞園さやか殿!」グッ

    舞園「………」ドスッ


    私たちが生存者を探してからおよそ3時間が経過した頃

    舞園さんを発見することができた

    …舞園さんを見つけた時

    桑田君が死んでいた

    そして舞園さんは

    もはや原型を留めない肉塊に何度も包丁を突き立てていた

    涙を流しながら

    笑みを浮かべながら

    絶望を包丁に込めるように

    何度も何度も

    包丁を肉塊に突き立て続けていた























  64. 64 : : 2014/11/11(火) 23:51:22
































    それから3年後…

    私たちは『未来機関』を立ち上げた

    と言っても、希望がどうとかを掲げる組織ではない

    助けを求める人に手を差し伸べて…
    そうやって仲間が増えていって組織ができてしまっただけなのだ


    もちろん、会長は山田君

    私は秘書兼会長代理とされている

    舞園さんと葉隠君は会のみんなをまとめ上げる存在として慕われている


    主な活動として

    生存者の救助

    モノクマの駆除

    復興の支援

    絶望へと堕ちてしまった人へのカウンセリング

    何てことを毎日している


    最近、国にその功績が認められて援助が出るようになった

    正直ここまで大きくなるなんて思っていなかったけど…

    人助けに大きいも小さいもないだろう


    こうした活動をしていると世界中の情報が自然と集まってくるようになった

    驚いたことに、大神さんはこの3年間世界中のモノクマを排除していたそうだ

    どうりで行方不明だったのね…

    また、どうも世界を破壊し尽くそうとするテロリストの集団もいるとかなんとか…

    とにかく、毎日が忙しい

    けれど、充実している

    …復興の目処もやっと立ってきた

    私たちの活動もこれからだろう
















    ……苗木君…みんな…
    空から見ているかしら?

    きっと私たちはあなた達の死を無駄にしない

    どんなに大きな絶望だろうと

    その中にある小さな希望を手繰り寄せてみせる

    そうやってこれからを生きていく



    そうやって、あなた達が生きていたことを証明していく

    だから、もう少し待ってて頂戴

    私たちはまだ死ねないわ



    死んだ時は…またお話しましょう?

    あの時みたいにバカみたいなことをして

    みんなで笑い合って



    また、みんなで…………



















    おわり
  65. 65 : : 2014/11/11(火) 23:51:48
    やっとこさ終了です…

    でももちっと続くんじゃ
  66. 66 : : 2014/11/11(火) 23:55:47






























    〜私立 希望ヶ峰高校 -職員室- 〜


    仁「…さっきの話は本当だろうね?」

    白コート「うん、本当だよ
    あなたが希望側に手を貸さなければ、霧切さんの命は助けてあげる」

    仁「…」

    白コート「…どうする?」

    仁「………わかった
    私はもう彼らに手を貸さない」

    白コート「…契約成立だね」ニコッ


















    To be continued…
  67. 67 : : 2014/11/11(火) 23:58:19
    はい、というわけで第二部(上)終了です!

    あー、更新スピードを改めるべきですねコレは

    こんな駄文にここまで付き合ってくださった皆様、本当にありがとうございます!

    ですが、この駄文また次のスレにて続くのです…

    どうか第二部(下)もよろしくお願いします!


    それでは、またいつか会う日まで…

    本当に本当にありがとうございました!!!
  68. 68 : : 2014/11/12(水) 20:08:06
    お疲れ様です!!!

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donguri

たけのこまんじゅう

@donguri

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未来の先にあるボクらの希望 シリーズ

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