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進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話 『広い視野を持って』
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                  - 1 : : 2013/10/12(土) 15:48:32
- 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話
 
 
 ――――前回までのあらすじ――――
 
 人類と対立する第4の刺客――――彼の名は、「ユーク・トラス」
 
 訓練兵団3年目の春、仲良し組14人でお花見に出かけたものの、弁当の話しかしていない(反省点)
 
 その上、ミカサのやんちゃとアニの嫉妬に振り回されて、膝と太腿はちょっと疲労気味…
 
 挙句の果てに、またもや公開処刑され、今度は頭が大混乱!!果たしてミカサに勝てる日はくるのか――――
 
 
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 ――――
 ――
 
 
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                  - 2 : : 2013/10/12(土) 15:49:34
 ――――食堂――――
 ユーク「(自己紹介を除けば、これで3行に纏まっているはず。正しく伝えるのは難しいものだな…)」ハァ
 クリスタ「どうしたの、ユーク?俯いて黙り込んじゃって」キョトン
 ミカサ「きっと、何か悩みでもあるのだろう。そっとしておくべき」モグモグ
 ユーク「いや、何でもない。それに、ミカサ。悩みの種は全て君からもらっているんだ」
 ユーク「そろそろ、利子つけて一括でお返ししたいんだが?」
 
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                  - 3 : : 2013/10/12(土) 15:49:49
 ミカサ「私から貴方に与えたものは全てプライスレス。貴方が返す義理はない」
 ユーク「いいや、きっちり耳揃えて返済させてもらうから覚悟しておいてくれ」
 ミカサ「ふふふ、いずれその遠き日が来たることを願っている」
 ミカサ「それじゃ、私はエレンのところに行ってくる。さよなら」スタスタ
 
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                  - 4 : : 2013/10/12(土) 15:50:13
 ユーク「くっそぅ、なめやがって」グヌヌ
 クリスタ「まだ、ミカサに対抗しようとしてるの?ユークも案外、しつこいんだね」モグモグ
 ユーク「しつこいというより執念深い、と言った方が適当かな」モグモグ
 クリスタ「それって、どう違うの?」キョトン
 ユーク「『しつこい』に比べて『執念深い』には、気持ちの強さを表すニュアンスが含まれていると思うんだ」
 ユーク「単にしつこいんじゃ、長続きしないし、モチベーションも上がらない」
 クリスタ「ふーん、でもよくわからないや」モグモグ
 
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                  - 5 : : 2013/10/12(土) 15:51:21
 ユーク「…いいよ、クリスタはそういうのは知らなくて」
 クリスタ「バカにしてない?」
 ユーク「ううん、バカになんてしてないよ」
 ユーク「でも、寧ろ俺のそれは、『執念深さ』というより、『矜持(幼稚なプライドのこと)』ってやつなのかな。
 とはいっても、俺自身、自分がそう優れているなんて自惚れているわけでもないけどね」
 クリスタ「ユークは優秀だよ?ちゃんと10傑に居続けてるんだから」
 ユーク「ありがと。クリスタが褒めてくれると嬉しいね」
 
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                  - 6 : : 2013/10/12(土) 15:51:47
 クリスタ「えへへ…でもやっぱり、それらの違いは、よくわからないよ」モグモグ
 ユーク「(クリスタって見た目は賢そうなのに、天然っていうか…アホの子なのか…?)」ジー
 ユミル「おい、さっきから何2人だけで話してるんだよ。私らのこと蚊帳の外にすんじゃねぇよ」
 ユーク「はいはい、ごめんよ、ユミル。俺はちょうど食べ終わったし、
 ほかの席で話でもしてくる。それじゃ」フリフリ
 
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                  - 7 : : 2013/10/12(土) 15:52:39
 スタスタスタ
 ミーナ「ミカサと言い、ユークと言い、話したいことだけ喋って、嵐のように去って行ったね」
 ユミル「まぁ、あいつが私のクリスタを狙ってなければ、何だっていいよ」ダキダキ
 クリスタ「ユミル、朝から暑苦しいよ」ギュウギュウ
 アニ「……(今日のあいつ、よくわからないな)」モグモグ
 コニー「おーい、ユーク!そろそろ食堂からスタートするの止めないか?」
 ユーク「は?どういうことだよ、それ」
 エレン「開始の仕方がワンパターンで飽きられないよう、気を付けろってことじゃないか?」
 ユーク「でも、安定した滑り出しには、食堂使った方が最適なんだよな」
 ワイワイ ガヤガヤ
 
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                  - 8 : : 2013/10/12(土) 16:08:29
 ――――掲示板――――
 ユーク「この前の定期試験の成績が発表されたな」
 エレン「よし、ユーク!今回も勝負だ!!」
 ユーク「あぁ、いいぞ。またジャンも一枚噛むか?」
 ジャン「よーし、やってやろうじゃねぇか、結果見てから逃げんなよ?」
 マルコ「僕もやるよ!」
 エレン「よーし、じゃあまた『せーの』で確認するぞ?」
 ライナー「あいつら、また順位を競ってんのか?」
 ベルトルト「まぁ、微笑ましいじゃないか(ユーク、ちょっと入り込み過ぎかな)」
 
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                  - 9 : : 2013/10/12(土) 16:08:46
 アニ「……」
 ミカサ「…ユークに混ざってこなくていいの?」
 アニ「…別に、わざわざ競うことでもないから」
 ミカサ「そう」
 アニ「それに、どうせアンタまた1位だろうから確認すら不要だろ?」
 ミカサ「それは見てみなければ、わからない。正解は常に蓋を開けたその中のみに存在するから」
 アニ「…また、そんなロマンチストみたいなこと言うね」
 ミカサ「…言葉遊びは面白い。アニももっと積極的に話に混ざってほしいのだけれど」
 
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                  - 10 : : 2013/10/12(土) 16:08:59
 アニ「生憎、私にはこの先、縁のないのものだから、遠慮しとくよ」
 ミカサ「そう。ほら、人が空いてきた。見に行こう」スタスタ
 アニ「アンタは自由気ままだね。(その自由な姿、羨ましいよ)」スタスタ
 
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                  - 11 : : 2013/10/12(土) 16:10:29
 ――――成績表――――
 【104期訓練兵 第25回 定期試験 成績順位】
 第1位 ミカサ・アッカーマン(955 / 1000)
 第2位 ライナー・ブラウン(889 / 1000)
 第3位 ベルトルト・フーバー(856 / 1000)
 第4位 アニ・レオンハート(842 / 1000)
 第5位 ユーク・トラス(804 / 1000)
 第6位 ジャン・キルシュタイン(775 / 1000)
 第7位 ユミル(763 / 1000)
 第8位 エレン・イェーガー(748 / 1000)
 第9位 マルコ・ボット(739 / 1000)
 第10位 サシャ・ブラウス(711 / 1000)
 第11位 コニー・スプリンガー(708 / 1000)
 第12位 クリスタ・レンズ(661 / 1000)
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 第24位 ミーナ・カロナイナ(525 / 1000)
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 第55位 アルミン・アルレルト(418 / 1000)
 
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                  - 12 : : 2013/10/12(土) 16:11:21
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 ユーク「お!俺の勝ちだ!」
 ジャン「くっそ、ユークに30点も離されちまってる」
 ユーク「(この前のアニの斬撃のコツで差が開けたみたいだな。ありがと、アニ!)」
 (『――番外編――第1話』参照)
 エレン「うわ、お前たちに比べたら、俺なんてまだまだじゃねぇか。
 今回は、ユミルにも負けてる。もっと自主練増やそうかな」
 マルコ「僕も今回は皆に負けて悔しい!エレン、自主練だ!」
 エレン「おう!」
 ユーク「(しかし、アニ達は流石だ。アニにすら40点も離されてる。
 いつになったら俺が守れるくらいに強くなれるんだろうか)」
 
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                  - 13 : : 2013/10/12(土) 16:11:45
 アニ「不満な顔してるね」
 ユーク「あぁ、アニ。また4位だな。おめでとう!」
 アニ「ありがと」
 ユーク「俺が、不満な顔してたって?」
 アニ「あぁ、エレンたちには勝ったけど、何か腑に落ちないって感じしてる」
 ユーク「…また4位(アニ達以上)に入れなかったからね」
 ユーク「エレンたちとの勝負には勝ったけど、俺の実力がまだまだなのが
 はっきりと表れているから…ちょっと焦りを感じたんだ」
 
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                  - 14 : : 2013/10/12(土) 16:12:29
 アニ「心配しなくても、この調子で行けば(4人とも)憲兵団に入れるんだから、
 それでいいじゃないか」
 ユーク「…でも俺はまだこの2年間、アニ(達)に勝てた実績がない。俺だけ
 (3人に比べて)劣っている気がして…悔しいんだ。だからもっと強くなりたい」
 アニ「…(“兵士として”なんて)そんなに強くならなくてもいいじゃないか」
 ユーク「…俺は、お前(達)を守れるくらいの存在になりたいんだ」
 
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                  - 15 : : 2013/10/12(土) 16:13:04
 ユーク「今までは、助けてもらってばっかりだったから、今度は俺が!」
 アニ「…(ユーク、アンタが何を考えてるか、たまにわからないよ)」
 コニー「くっそー!サシャと3点差かよー!ギリギリ10位に入ってねぇ!」
 サシャ「ふっふっふ、油断しましたね、コニー!」
 サシャ「この前の、技巧のレポートでの点差がここにきて、発揮されましたか。
 憲兵団は私のものです!」フーーッ ドヤァ
 コニー「くっそぅ、そのムカつく顔、絶望に変えてやりたいぜ!」グヌヌ
 
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                  - 16 : : 2013/10/12(土) 16:13:31
 クリスタ「はぁ、まただめだったかぁ。10位入りは近いようで遠いなぁ」
 ユミル「はっはっは、まだまだ時間はあるじゃねぇか、頑張れよ!
 いざとなったら私と交代してやるからよ!」ケラケラ
 クリスタ「えぇ、そんなことユミルでもできないでしょ?」
 ユミル「冗談だよ、クリスタ!(あながち冗談でもねぇけどな、お前の為なら)」
 ユーク「…俺もあいつらみたいにもっと、気楽にいたらいいのかな」ハァ
 アニ「…あんまり、気を詰め過ぎても逆効果だから、注意しな」
 
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                  - 17 : : 2013/10/12(土) 16:14:01
 ミーナ「アニィ!今回もダメだったよぉ」バッ
 アニ「事ある毎に飛びついてこないでって」ギュウギュウ
 ミーナ「やっぱり、上位陣との力の差が歴然としてるよぉ」
 アニ「…諦めないで努力するのがアンタのいい所なんだから、頑張りな」ポンポン
 ミーナ「うぅ、ありがとぉ、アニィ」グスグス
 ユーク「(皆、それぞれ思いは違うんだな。俺は…劣等感を抱いていたよりも
 寧ろ、慢心していたのかもしれない)」
 
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                  - 18 : : 2013/10/12(土) 16:14:25
 アニ「(ユーク、アンタは自分で思っているより、どんどん私達に追いついてきてるんだよ?)」
 アニ「(私だって、まだ4位に居られてるけど、もういつ他の誰かに追い抜かれても
 おかしくないと感じてるんだ)」
 アニ「(それに女の私じゃ、体格的にライナーやベルトルト達には最早、勝ち目がない)」
 アニ「(ユーク、これからまだ身体が成長するアンタも、いずれ私を――――)」
 
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                  - 19 : : 2013/10/12(土) 16:14:54
 ――――夜 男子寮 自室――――
 ユーク「……」ウーン
 ライナー「ユーク、考え事か?」
 ユーク「…なぁ、ライナー。俺がお前やベルトルトに勝つにはどうすればいい?」
 ライナー「なんだ、そんなこと、考えてたのか」
 ベルトルト「今日の成績発表の影響かい?」
 
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                  - 20 : : 2013/10/12(土) 16:15:07
 ユーク「まぁね。このままじゃ、卒業までに一回も2人に勝てないままってことになる」
 ユーク「俺としては、それが嫌なんだ。最後には勝ちたい」
 ライナー「…そうか。だが、まだ焦るときじゃない」
 ベルトルト「そうだよ。ユークはまだ14歳なんだから、2歳年上の僕たちに
 体格で及ばないのは、時間の問題で仕方のないことなんだ」
 ユーク「……」
 
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                  - 21 : : 2013/10/12(土) 16:15:37
 ライナー「お前は、今のところ順調に身体が成長しているし、訓練兵の間は無理でも、
 数年後は、俺達を凌ぐ猛者になってる可能性だってあるんだ」
 ベルトルト「そうだよ。僕たち2人が上位に居続けることができているのは
 年齢という圧倒的なアドバンテージを入団当初から持っていたからなんだ」
 ライナー「そういう見方では、ユークは同期の最年少の内ではトップなんだから、
 今焦る必要はないと、俺は思うぞ?」
 ベルトルト「体力面ではまだ、僕たちに追いつかなくても、ユークには技巧と座学の
 実力があるからね。その2つは僕たちでは、とても太刀打ちできないよ」
 
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                  - 22 : : 2013/10/12(土) 16:15:54
 ユーク「…そっか、目先のことに囚われすぎて、先にあるもっと大きなものを
 見落としていた気がする。アドバイスありがとう、2人とも」
 ベルトルト「どういたしまして」
 ユーク「でも、やっぱミカサのあの成績はおかしい」ウーン
 ライナー「…あれを常識の基準に当てはめるな、さっきのように先を見失う」グヌヌ
 ベルトルト「まぁ、ああいう特殊な例は抜きにして、一旦頭を冷やしてみたらどうかな?」
 ユーク「…ふふ、そうだな、そうするよ。おやすみ」
 ユーク「(視野を狭めないこと。これは単純に見えて複雑だ――――)」
 
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                  - 23 : : 2013/10/12(土) 16:16:52
 ――――女子寮――――
 ミカサ「ただいま、いい湯だった」ホカホカ
 アニ「あ、ミカサおかえり」グチャグチャァ
 ミカサ「アニ、どうしたの?服を広げたりして」
 アニ「いや、ちょっと季節の変わり目だし、衣替えでもしようかと思って」
 
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                  - 24 : : 2013/10/12(土) 16:17:21
 ミカサ「そう。でもこれでは足の踏み場がないので、なるべく早く片付けてほしい」ヌキアシ サシアシ
 アニ「あぁー、ごめん。さっさとするよ」タタミ タタミ
 ミカサ「折角なので、手伝おう。アニがどんな服を持っているのかもこの機会に見てみたい」
 アニ「大した服は持ってないよ。大体いつも来てるパーカーやカーディガンとか、
 普段履いてるズボンやレギンスかな」ファサッ
 
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                  - 25 : : 2013/10/12(土) 16:17:40
 ミカサ「…アニ、こういうこと言うと失礼なのだけど、これだけでは、あまりに色気がない」
 アニ「…ほっといて。ここにいる以上、私に色気なんて必要ないから」セッセ セッセ
 ミカサ「可愛い服を着てみたいとは、思わないの?」
 アニ「…いいや、別に」
 ミカサ「(ちょっと、間が空いていたけど…)そう」
 アニ「じゃあ、アンタは何か可愛い服持ってるの?見せてみてよ」
 ミカサ「ちょっとまって、探してみる」ガサゴソ
 
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                  - 26 : : 2013/10/12(土) 16:17:51
 ミカサ「例えば、こんなのはどう?」ヒラッ
 アニ「ワンピース?」
 ミカサ「定番だけれど、安定感に定評のある女の子の第一服…だと思う」ピラッ
 アニ「そういえば、アンタたまにロングスカート履いてるよね?」
 ミカサ「えぇ、確か洗濯の後、ここに……あった」ガサゴソ
 
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                  - 27 : : 2013/10/12(土) 16:18:34
 アニ「…長いね。私が履いたら、爪先まで隠れそう」
 ミカサ「こんな時に不謹慎だけど、アニの自虐ネタは珍しい」
 アニ「…アンタの身長が羨ましいってことさ」
 ミカサ「アニは、スカートを履かないの?」
 アニ「もう、随分履いてないね。小さい頃はたまに履いてたけど、
 今じゃもう、スカートの感覚には慣れないだろうね」
 
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                  - 28 : : 2013/10/12(土) 16:19:48
 ミカサ「女の子として、それは非常に勿体ない」
 アニ「私は、ここに来た時にもう、女の子の道は半分、諦めてるんだよ」ハァ
 ミカサ「そんなことない、アニは美人なのだから、今からでも十分取り返せる!」
 アニ「励ましてくれて、ありがと。でも私はいいよ、今まで通りで」
 
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                  - 29 : : 2013/10/12(土) 16:20:09
 ミカサ「…アニ、今週末の休暇は、空いてる?」
 アニ「え、別に用はないけど?」
 ミカサ「じゃあ、私と街に服を見に行こう!」
 アニ「え、別にいいって。そういうのは、クリスタたちと行ってきなよ」
 ミカサ「いいえ、私はアニと行きたい!アニをこのまま女の子から離脱させるのは
 あまりにも勿体ない。ので、今から磨き直すべき!」
 
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                  - 30 : : 2013/10/12(土) 16:20:56
 アニ「えぇぇ…わかったよ。買い物に付き合えばいいんでしょ?」
 ミカサ「流石、アニ。話が分かるので非常に助かる。私も最近、
 新しい服が欲しくなった。ので、一緒に探そう!」オーー!
 アニ「…もしかして、アンタも?」
 ミカサ「えぇ、おそらくアニの考えている通り」
 アニ「…最近、一段ときつくなってきたもんね(胸囲が)」
 ミカサ「えぇ、すぐにサイズ変更しなければいけない。ので、困っている(身長のせいで)」
 
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                  - 31 : : 2013/10/12(土) 16:21:21
 アニ「はぁ」
 ミカサ「はぁ」
 アニ「じゃ、日時は明後日の休暇ってことでいいんだよね?」
 ミカサ「えぇ、そう。当日はよろしく」
 アニ「こちらこそ。それじゃ、おやすみ」
 ミカサ「おやすみなさい」
 クリスタ「(ミカサたち、服買いに行くんだぁ。あの2人、どんな服買うのかな?)」
 クリスタ「(ユミルと一緒にこっそり、跡をつけてみようかな。明日、相談しよ!)」ワクワク
 
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                  - 32 : : 2013/10/12(土) 16:21:44
 ――――翌朝 対人格闘訓練――――
 ミカサ「ユーク、今日は私と組もう」
 ユーク「いいよ!(ミカサから近付いてきたってことはまた何か企んでるのか?)」モンモン
 ミカサ「別に警戒しなくてもいい。変なことはしないから」
 ユーク「(なんで心読まれてるんだ?ポーカーフェイスは得意な方なんだが…)」
 
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                  - 33 : : 2013/10/12(土) 16:21:59
 ミカサ「では、訓練しながら、話そう」
 ユーク「いいよ、はっ!!」ダッ
 ミカサ「ふっ!…それで、本題に入りたいんだけど」ガシッ
 ユーク「くっ!…用件はなんだい?」ググッ
 ミカサ「はっ!…話は単純、明日の休暇に私とアニで買い物に行くこと約束を昨日した」バッ
 ミカサ「ので、ユークにもついてきてもらって、荷物持ちなどをしてもらいたい。ふっ!」ブン
 
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                  - 34 : : 2013/10/12(土) 16:22:34
 ユーク「なんの!…なるほどね、別に構わないよ。喜んで同行する。どうだっ!」バシィ
 ミカサ「まだ甘い。…そう、それは何より。では明日の朝、兵舎の門の前で
 待ち合わせにしよう。外出届は私が3人分、昼休みに出しに行く」グググ
 ユーク「下準備ありがとう」グググ
 ミカサ「どういたしまして。アニはまだユークが来ることは知らないから
 ユークの口からは言わないようにしておいて」ググ
 
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                  - 35 : : 2013/10/12(土) 16:23:05
 ユーク「どうして?」ググ
 ミカサ「ちょっとしたドッキリでアニを驚かせたい」グ
 ユーク「わかったよ、そんなに驚かないと思いけどね。(またミカサのペースか)」グ
 ミカサ「では、明日はよろしくお願い。これで終いにする」ブン
 グルン ドサッ
 ミカサ「それじゃ、また明日、午前に兵舎門前で」スタスタ
 
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                  - 36 : : 2013/10/12(土) 16:23:20
 ユーク「…また見事に投げられた」ムクリ
 クリスタ「……」ジーー
 ユミル「どうした、クリスタ?ミカサ達の方見て」
 クリスタ「えっとね、ミカサとアニが明日、服を買いに行くんだって!」キラキラ
 クリスタ「昨日の夜、約束してるの聞いちゃったの」エヘヘ
 ユミル「それで?一緒に行きたいのか?」
 
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                  - 37 : : 2013/10/12(土) 16:23:39
 クリスタ「ううん、それよりもあの2人がどんな服を選ぶのか気にならない?」ワクワク
 ユミル「そんなもん、帰って来てから見せてもらえばいいじゃねぇか」
 クリスタ「もう、わかってないなぁ。」チッチッチ
 ユミル「なんだぁ、クリスタ!生意気だぞぉ!」グリグリ
 クリスタ「いたたぁ、ユミル、やめてぇー」ジタバタ
 ユミル「で、お前の狙いは何なんだ?」ナデナデ
 
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                  - 38 : : 2013/10/12(土) 16:24:30
 クリスタ「うふふ、2人の買ったものの『結果』じゃなくて、2人が
 その『過程』で何を見て悩んでるかを見たいんだよ」
 ユミル「…なるほどな。あの2人が途中でどんな服を手にとって
 悩んでるか…か。確かに見てて、楽しそうだわ」クシシ
 クリスタ「だからね、明日は2人の跡をこっそりつけてみようと
 思うんだぁ。ユミルどう思う?」
 ユミル「その作戦、乗った!私もクリスタに同行するぜ!追跡なら任せろ!」ニシシ
 
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                  - 39 : : 2013/10/12(土) 16:24:52
 クリスタ「じゃあ、私たちは予め、街に行ってようか」
 ユミル「確かに、兵舎からはちょっと追跡に向いてねぇしな。そうしよう!」
 クリスタ「それじゃ、2人に気付かれないように、尾行しようか!」ワクワク
 ユミル「おう!」
 クリスタ「――――」ニタニタ
 ユミル「――――」ニタニタ
 ユーク「(ん?クリスタとユミルがこっち見て、ニヤニヤしてる。何か企んでるな)」ピーン
 
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                  - 40 : : 2013/10/12(土) 16:25:40
 ――――翌朝――――
 ユーク「それじゃ、俺は今日街に出掛けてくるよ」
 ライナー「おう、誰と行くのかは知らないが、気を付けてなー」
 ベルトルト「僕たちちょっと今日は出られないから、お土産でもあると嬉しいな」
 ユーク「余裕あったら、買ってくるよ。まぁ楽しみにしといて」
 ジャン「なんだぁ、ユークは街へ外出か?」
 ユーク「そう。詳しいことはわからないけど(嘘)、呼ばれててね」
 
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                  - 41 : : 2013/10/12(土) 16:25:54
 ジャン「まさかデートか?」ケラケラ
 ユーク「…うーん、そういうわけじゃないな…うん」
 マルコ「何かのお遣いかい?」
 ユーク「いや、荷物持ちらしいけど…内容はよくわからない」ウーン
 ジャン「誰と行くんだ?」
 ユーク「…そりゃ…いや、なんでもない。誰が来るかは知らない(嘘)」
 
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                  - 42 : : 2013/10/12(土) 16:26:06
 ジャン「おい、まさかとは思うが、ミカサと――――なんてねぇよな?」
 ユーク「…さぁ、もう時間だし行ってくる」
 ジャン「おい、質問に答えてねぇぞ。おーい…」
 バタン
 ユーク「(ジャンに知られたら、厄介だ。とにかく知らんぷりに限る)」タッタッタ
 
- 
                  - 43 : : 2013/10/12(土) 16:26:22
 ――――兵舎門前――――
 ユーク「ミカサもアニもまだ来てないか。まぁ女の子より早いならそれに越したことはない」
 ユーク「ミカサもアニも、今頃、私服で迷ったりしてるんだろうか」
 ユーク「…ちょっと、想像つかないかな」ハッハッハ
 
- 
                  - 44 : : 2013/10/12(土) 16:26:38
 ――――女子寮――――
 ミカサ「アニ、支度はできた?」
 アニ「うん。とりあえず、これで行こうと思ってる」
 ミカサ「…またパーカーにレギンス?」
 アニ「うん。結局これが一番馴染んでるし」
 
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                  - 45 : : 2013/10/12(土) 16:27:11
 ミカサ「…まぁ今日くらいはそれでいいかもしれないけど、街に
 出かけるときくらいもっとオシャレしても罰は当たらない」
 アニ「(“罰”…ねぇ)そうかい。でも今はこれしかまともなのないんだ。」
 アニ「だから、今日、服を買いに行こうってことになったんでしょ?」
 ミカサ「その通り。じゃあ、次に出かけるときは、今回の分も目一杯オシャレしよう!」
 アニ「そうそう出かける機会もないから、そこまで張り切らなくても私は構わないんだけどね」
 ミカサ「そんなことない。今日でアニにもファッション意識を高めてもらう!」
 アニ「(なんか、少し面倒くさくなってきたかも。とても言えないけど)」
 
- 
                  - 46 : : 2013/10/12(土) 16:28:04
 ミカサ「では、時間いい頃だし、行くことにしよう」
 アニ「アンタと2人で行くんだろ?だったら、わざわざ『兵舎門前で待ち合わせ』って
 しなくても同室なんだから一緒に行けばよかったんじゃないの?」
 ミカサ「それには、理由がある。ふふふ――――」
 
- 
                  - 47 : : 2013/10/12(土) 16:28:18
 ――――兵舎門前――――
 ユーク「(もう、10分くらい待ったかな、時間ぎりぎりだ)」
 スタスタスタ
 ミカサ「ユーク、お待たせ」
 
- 
                  - 48 : : 2013/10/12(土) 16:28:39
 ユーク「…時間ぎりぎりだよ?」
 アニ「え、なんでアンタ居るの?」
 ユーク「今日は、俺も買い物に同行することになったんだよ。
 (内容は知らないけど、荷物持ちとして)」
 アニ「そうだったの、ミカサ?」
 
- 
                  - 49 : : 2013/10/12(土) 16:29:05
 ミカサ「えぇ、そう。ちょっとドッキリでアニを驚かせようとしたんだけど、
 思ったよりリアクションが薄くて残念だった」シュン
 ユーク「だから言ったでしょ?この程度じゃ驚きは足りないって」
 アニ「ミカサ、ちょっと…」コソコソ
 ミカサ「何?」コソコソ
 アニ「アンタ、今日は服を買いに行くんでしょ?」
 ミカサ「えぇ、その通り」
 
- 
                  - 50 : : 2013/10/12(土) 16:30:02
 アニ「なんで、男のユークまで誘ってるんだい?」
 ミカサ「いろいろな視点からアドバイスがあったほうが
 よりよい選択ができると考えたから」
 アニ「一般論として言ってることは尤(もっと)もかもしれないけど」
 アニ「今日は雑貨とかじゃなくて、サイズ(胸囲)が合わなくなったから、
 (下着とかも含めて)服を買いに行くんでしょ?」
 ミカサ「えぇ、その通り、サイズ(身長)が合わなくなった。
 ので、服を買い替える必要ができた。この議論は昨日、済んでいるはず」
 
- 
                  - 51 : : 2013/10/12(土) 16:31:21
 アニ「…あんた、男に(下着とかの)服を選んでるところ見られて、恥ずかしくないの?」
 ミカサ「?特にそういった感情は抱かない」キョトン
 アニ「(最早そういうレベルなのか…)…そ、そう」ソワソワ
 ミカサ「アニは、ユークが同行していてはいけないと言うの?」キョトン
 
- 
                  - 52 : : 2013/10/12(土) 16:31:44
 アニ「っ!別にそういうわけではないけど…(ゴニョゴニョ)」モジモジ
 ミカサ「(?)なら、何も問題はないはず。時間も惜しいので、早く行こう!」
 ユーク「話は終わった?」
 ミカサ「えぇ、何も問題はない。早速、街へ行こう」スタスタ
 アニ「……」
 ユーク「…アニ、大丈夫か?調子悪いの?」ピトッ
 アニ「…!別に何でもないからっ!」スタスタ
 ユーク「...?(変なアニ…)」スタスタ
 
- 
                  - 53 : : 2013/10/12(土) 16:32:16
 ――――トロスト区の街――――
 ユーク「街に来たのも久しぶりだな」
 ミカサ「えぇ、休暇日数も限られているから、外出できる機会は本当に貴重」
 アニ「…人の多さに酔いそうだ」
 ユーク「…アニ、慣れないとだめだぞ?」
 ミカサ「その通り、いざというときのリスクとなる」
 アニ「どんな状況さ…」
 ミカサ「そう、例えば――――」
 
- 
                  - 54 : : 2013/10/12(土) 16:32:37
 ユーク「結構歩いたけど、目的の店とかはもう決めてあるの?」
 ミカサ「えぇ、女の子から聞いてきた情報をもとに既に決めてある」
 ミカサ「…ここ」
 ユーク「…服屋さん?」
 ミカサ「そう。」
 ユーク「荷物持ちっていうから、てっきり、食料品店とか雑貨店に用が
 あると思ってたけど…外出目的はこっちだったんだな」
 
- 
                  - 55 : : 2013/10/12(土) 16:33:17
 ミカサ「えぇ、その通り、アニとユーク2人にちょっとしたドッキリと仕掛けた
 つもりだったのだけれど、どちらもあまり成果は得られなかった」シュン
 ユーク「まぁ、落ち込まないで。婦人服店だからちょっと入りにくいけど、見てみようよ」
 ミカサ「えぇ、行きましょう。アニも」
 アニ「うん。(ユーク、あまり抵抗なく入って行った。女のミカサもいるから…?)」ウーン
 ガラッ イラッシャイマセー
 
- 
                  - 56 : : 2013/10/12(土) 16:34:11
 ――――物陰――――
 クリスタ「あっ!ミカサ達発見!!」コソコソ
 ユミル「服屋に入って行ったな、ユークにも意見を聞きたかったのか?」ヒソヒソ
 クリスタ「そうだねぇ。でもユークも一緒にいるとは聞いてなかったなぁ」
 ユミル「まぁ、大方、ミカサの差し金だろうな。アニはそういうのに誘う質じゃないし」
 クリスタ「私たちは、これからどうする?」
 ユミル「そうだなぁ。ちょっとリスクは高いけど、私らも店内に入って、
 あいつらの会話でも盗み聞きしようじゃないか」ニヤ
 クリスタ「よーし、作戦開始!!コードネーム01、目標に近づきます!」キラキラ
 ユミル「(やっぱり、ちょっとアホの子なのか?)」コソコソ
 
- 
                  - 57 : : 2013/10/12(土) 16:35:01
 ――――店内――――
 ユーク「ミカサたちはどんな服を買いに来たの?」
 ミカサ「最近、サイズ(身長)が合わなくなったので、新しい服を買いに来た」
 ユーク「アニも?」
 アニ「…そ、そうだよ。サイズ(胸囲)がちょっとね…」ソワソワ
 
- 
                  - 58 : : 2013/10/12(土) 16:35:35
 ミカサ「私の服は後で構わないから、まずはアニの服を選ぼうと思う」
 ミカサ「アニはそれで構わない?」
 アニ「え!?…あ、別にいいけど(え?私だけ先に見られるの!?)」ソワソワ
 ユーク「アニは、何か好きな服とか着てみたい服はないの?
 (いつもパーカーばっかりだし、たまには他に可愛い服も見てみたいな)」
 アニ「え?…うーん、ちょっと考え中…(どうしよ、どうしよ…)」アセアセ
 ミカサ「私ちょっとそこらへんでアニに似合いそうな服を探してくる」スタスタ
 
- 
                  - 59 : : 2013/10/12(土) 16:36:02
 ユーク「うん、わかった。…アニ、なにか見つけた?」
 アニ「ふぇ!?…あ、えーと、えーと…」アセアセ
 ミカサ「2人ともこんなのはどう?」つ[ピンクのワンピース] ヒラッ
 アニ「……(え?)」
 ユーク「あぁ、可愛くていいんじゃない?」
 アニ「……」
 ミカサ「アニ?」
 ユーク「どうかした?ぼーっとして」
 
- 
                  - 60 : : 2013/10/12(土) 16:36:34
 アニ「…あ、なんでもない」
 ミカサ「アニ、早速試着してみて」
 アニ「あ、うん。わかったよ」スタスタ
 ユーク「?なんか妙に素直だったな」フシンカン
 ミカサ「…ちょっと挙動がおかしかったけど…よくわからない」ウーン
 
- 
                  - 61 : : 2013/10/12(土) 16:37:12
 アニ「(…なんだ、私の勘違いだったのか、ミカサの言ってた『サイズ』ってそういうことだったの?)」
 アニ「(勢いに押されて、受け取っちゃったけど、こんなヒラヒラしたワンピース
 なんて子供の時以来、着てないよ。なんか恥ずかしい)」カァァ
 アニ「(もういいや、さっさと着替えて見せて、服選んじゃおう)」テキパキ
 ユーク「アニ、どうなったかなぁ?」ワクワク
 ミカサ「きっと、綺麗なはず、私の眼に狂いはない」キリッ
 
- 
                  - 62 : : 2013/10/12(土) 16:37:54
 ユーク「まぁ、アニは元々どんな服も着こなせそうなんだけど」
 ミカサ「えぇ、いつもパーカーしか着てないからどうしても曇って見えてしまっている」
 ユーク「勿体ないよねぇ」
 ミカサ「私も、常々思っていた。でもこの機会にアニを少し変えようと思う」グッ
 ユーク「女同士ってことでミカサにはお願いするけど、あまり極端にはしないでね?」
 ミカサ「その辺の匙加減は私にお任せあれ」
 シャッ
 アニ「……ど、どう?」フリフリ
 ユーク「!!」
 ミカサ「!!」
 
- 
                  - 63 : : 2013/10/12(土) 16:38:26
 アニ「…?どうしたの、2人とも黙り込んで」
 ユーク「…いや、あまりの感動に声が出なくて…」プルプル
 ミカサ「アニ、貴方は私が思っていた以上の才能を持っていたようだ」ガクガク
 アニ「どういうこと?」
 ユーク「アニ、すごく似合ってるぞ!」
 ミカサ「えぇ、女の私から見ても、今のアニはとても可愛い」
 
- 
                  - 64 : : 2013/10/12(土) 16:38:42
 アニ「え、ほんとに!?…ありがと」モジモジ テレテレ
 ユーク「(そういう仕草は猶更、可愛さが強調される)」
 ミカサ「(アニ、恐ろしい子)」
 クリスタ「ねぇ、見た?あれがアニだって!?」ソワソワ
 ユミル「まじかよ!?あいつ似合いすぎだろ」ヒソヒソ
 クリスタ「…他の服も着てみてほしいね」
 ユミル「あぁ、それは、あそこにいる2人次第だろうな」
 
- 
                  - 65 : : 2013/10/12(土) 16:39:06
 アニ「も、もうこれ着替えていい?恥ずかしいんだけど…」モジモジ
 ユーク「いいよ。ちょっと勿体ないけどね」
 ミカサ「じゃあ、アニ、次の服に行ってみよう!」つ[ミニスカート]
 アニ「えぇー!?」
 ユーク「ミカサ!今のアニに(寧ろ俺達に)それは危険だ!!」
 ミカサ「『兵士にはどうしても引けない状況がある』今がそう!アニ!!」つ[ミニスカ]
 
- 
                  - 66 : : 2013/10/12(土) 16:39:48
 アニ「…どうしても?」
 ミカサ「えぇ、どうしても。ユークもそうでしょ?」チラ
 ユーク「……あぁ、その通りだ!(もう抑えるの、いいや)」グッ
 アニ「…うぅぅぅ。わかったよ。」シャッ
 ――――――――
 
- 
                  - 67 : : 2013/10/12(土) 16:41:32
 アニ「結局、いろんな服、試着させられちゃった」クタクタ
 ミカサ「いや、いいものを見せてもらった。満足」ホッコリ
 ユーク「アニの分の買うものは決めたか?お礼に俺もカンパするよ」サッ
 ミカサ「とりあえず、これくらいは買っておきたい」ドサッ
 ユーク「まぁ、なんとかなるかな」ヒーフーミー ペラッペラッ
 
- 
                  - 68 : : 2013/10/12(土) 16:41:54
 アニ「ユークに出してもらわなくてもいいって。こんなに買っても着る機会なんてないから」
 ミカサ「何を言っているの。これを着ないなんて非常に勿体ない。
 ので今度から休暇は常に外出して、服に慣れるべき!」
 ユーク「そうだぞ。俺もアニには可愛い恰好しててもらいたいからこそ
 お金出すんだ。何も言わず、払わせてくれ」イッカツ デ
 アニ「もうアンタたちには付き合いきれないよ」ハァ
 
- 
                  - 69 : : 2013/10/12(土) 16:42:46
 ユーク「アニにばっかり気を取られていたけど、ミカサの分はいいの?
 のんびりしてたら、時間なくなっちゃうけど」
 ミカサ「えぇ、私の分は、また今度ということで。今日はアニの服に専念することにしよう」
 アニ「え、もう服は買ったでしょ?こんなに…」ドッサリ
 ミカサ「…まだ買っていないもの、あるんでしょ?」
 アニ「…うん。(ミカサ、気づいてたんだ)」
 ミカサ「というわけで、これからは女同士の時間」
 ミカサ「ので、ユークには申し訳ないけれど、この荷物を持って
 20~30分の間、店先で待っていてほしい」ドサッ
 ユーク「…わかったよ。それじゃ、待ってるから」グイッ スタスタスタ
 
- 
                  - 70 : : 2013/10/12(土) 16:43:15
 ミカサ「では、アニの本命に移ろう」
 アニ「アンタ、ちゃんと気づいてたんだね。(てっきり勘違いされてるとばかり…)」
 ミカサ「私を見くびらないでほしい。ちゃんとアニのことにも気を配っていたつもり」
 ミカサ「(本当はさっきから目立っていたアニの挙動不審な様子で
 ようやく気が付いたということは、言えない)」
 アニ「…じゃあ、ミカサにも探すの手伝ってもらうよ…」モジモジ
 ミカサ「えぇ、任せて」
 
- 
                  - 71 : : 2013/10/12(土) 16:43:55
 ――――店内の隅っこ―――
 ユーク「時間できちゃったな、暇だ」スタスタ
 ユーク「ん?あれは…」
 クリスタ「――――」コソコソ
 ユミル「――――」ヒソヒソ
 ユーク「(クリスタとユミルか…街に着いてから感じていた気配は、
 彼女たちのものだったか…遠くて分からなかったな)」
 ユーク「(おそらく、俺達をつけてきたんだろう…さて、どうしようか)」
 
- 
                  - 72 : : 2013/10/12(土) 16:44:56
 ユーク「(そういえば、彼女達もアニの『ファッションショー』見てたってことなんだよな…)」
 ユーク「(……まぁいいか。とりわけ害もないだろうし。放っておこう)」スタスタ
 クリスタ「アニとミカサ、今度は下着を選んでるね」コソコソ
 ユミル「ユークは察したのか、さっさと立ち去って行ったな」ヒソヒソ
 クリスタ「アニ、可愛かったねぇ」
 ユミル「また、あのファッションショー見てみたいものだ」
 クリスタ「…あれ?ミカサはどこに行ったの?」
 ミカサ「2人とも」チョイチョイ
 
- 
                  - 73 : : 2013/10/12(土) 16:45:18
 クリスタ「ひゃぁっ!!ミカサ!」モゴ
 クリスタ「……」モゴモゴ
 ミカサ「アニに気付かれる。静かにして」
 ユミル「ミカサ、私たちのこと気付いていたのか?」
 ミカサ「勿論、気配はこの街に来た時からすでに察知していた。
 それが貴方たち2人であることもわかっていた」
 ユミル「チッ、全部ミカサの掌の上だったってか」
 ミカサ「残念ながら、ユークも気配は察知していた様子だった。
 私が気づくかどうかというレベルで周囲を気にしていた」
 
- 
                  - 74 : : 2013/10/12(土) 16:46:01
 クリスタ「うそ?尾行は完璧だと思っていたのに」
 ミカサ「ユークも案外、気を抜けない性格。それに周囲への配慮も備えているから、
 アニの邪魔しないように細心の注意を払って、周囲を見ていたのだろう」
 ユミル「へっ、やるな。ユークの奴も」
 クリスタ「うん。すごいね、2人とも」
 ミカサー コンナカンジ ナンダケドー
 ミカサ「待って、今行く。アニにまで見つからないうちに帰った方がいい。それじゃ」
 クリスタ「わかった。それじゃーね」フリフリ
 ユミル「まぁ、十分楽しかったし。私はこれで満足だ!」
 
- 
                  - 75 : : 2013/10/12(土) 16:46:29
 ――――店先――――
 ユーク「…まだかなぁ」
 クリスタ「あっ!ユーク居た!」
 ユミル「よぉ!色男!」
 ユーク「よぉ、2人とも、“物色”は終わったのかい?」ニヤリ
 ユミル「なーんだ、やっぱり、ばれてたのかよ」
 クリスタ「ミカサ、合ってたね。やっぱりすごいなぁ、2人とも」キラキラ
 
- 
                  - 76 : : 2013/10/12(土) 16:46:53
 ユーク「ん?ミカサもこのことに気付いてたってこと?」
 クリスタ「うん、そうなの!ミカサ最初から私たちのことに気が付いていたし、
 ユークが慎重に注意を払っていたのも気づいてたんだよ!!」ピョンピョン
 ユーク「なんだ。やっぱミカサには悟られてたか、俺もまだまだだな」フゥ
 クリスタ「そんなことないよ、2人ともすごいんだから!!」キラキラ
 ユーク「はは、ありがと。2人はこの後、どうするんだ?」
 クリスタ「うーん、特に予定はないんだよねぇ。ユミル、どうしよっかぁ?」
 ユミル「折角だから、門限まで街回ろうぜ?腹も減ってきたし」パンパン
 
- 
                  - 77 : : 2013/10/12(土) 16:47:09
 クリスタ「そっか、ご飯まだだったね」グゥーー
 ユーク「そういや、俺達もまだだった」
 クリスタ「じゃあさ、5人でどこか食べに行かない?」ハイハイ
 ユーク「お!嬉しいお誘いだね。じゃあ、2人が来るまでもう少し待ってようか」
 ユミル「ミカサに何か言われないか?」
 
- 
                  - 78 : : 2013/10/12(土) 16:47:27
 ユーク「大丈夫だよ。俺が先に話を作っておけば、ミカサは察して合わせてくれるさ」
 クリスタ「なんて、言うの?」
 ユーク「クリスタたちとはちょうど、店先でばったり会ったから、
 これから昼食に行く流れになったって、在り来たりな設定」
 ユミル「まぁ、無難で怪しまれにくいな、乗った!」
 クリスタ「うん。それじゃ待ってよっか」ルンルン
 
- 
                  - 79 : : 2013/10/12(土) 16:47:56
 アリガトウゴザイマシター
 ミカサ「買った買った」マンゾク
 アニ「こんなに買ったのは初めてだ」ズッシリ
 ユーク「すでにこれだけ買ったのに、まだそんなに買ったの?」クス
 ミカサ「えぇ、女のことにはたくさん物が必要だから」
 ユミル「まぁ、ユークが思っている以上に女ってのは、めんどくさいもんなんだよ」
 ユーク「へぇー、覚えておく」
 
- 
                  - 80 : : 2013/10/12(土) 16:49:34
 クリスタ「じゃあさ、早速、お昼ごはん行こうよ!!」グイグイ
 アニ「そういえば、クリスタたちも街に来てたんだね」
 ユーク「あぁ、待っているときに店先で出会ってね」
 ユーク「2人がまだ店内にいることを話したら、お昼を共にする流れになったんだ」
 アニ「そうなんだ」
 ユーク「ミカサもアニも一緒に行くだろ?」
 ミカサ「(そういうこと)…えぇ、私も賛成。アニは?」
 アニ「そういうことなら、私も賛成だよ」
 
- 
                  - 81 : : 2013/10/12(土) 16:49:57
 ユミル「よし!なら決まりだ!歩きながら店、探そうぜ!」スタスタ
 クリスタ「待って、ユミルー!」タッタッタ
 ユーク「俺達も行こうか」
 ミカサ「えぇ、行きましょう」
 アニ「……」
 ユーク「どうした、アニ?」
 アニ「…いや、待たせて悪かった。荷物まで持たせて」
 
- 
                  - 82 : : 2013/10/12(土) 16:50:16
 ユーク「これ(荷物持ち)が俺の今日の仕事だろ?それに待つのも男の仕事だって言うし」
 ミカサ「あら、ユークがそんなこと知っているとは、意外だった」クス
 ユーク「言ったな、ミカサ!君が思っている以上に俺はちゃんとしてるってことだ」
 ミカサ「さぁ、それはどうだろう(本当の気持ちにもまだ気が付いてないのに)」クスス
 アニ「早くいかないと、あの2人に置いて行かれるよ!」ギュッ
 ユーク「あっ!引っ張るなって、アニ」タッタッタ
 ミカサ「……」ニコ
 
- 
                  - 83 : : 2013/10/12(土) 16:51:00
 ――――レストラン――――
 ユーク「ここにするの?」
 クリスタ「うん、この前サシャにお勧めされたお店なんだけど、まだ来たことなかったんだよねぇ」
 ユミル「ちょっと値が張りそうだが、大丈夫なのか?」
 ミカサ「私は、大丈夫そう」
 アニ「私も問題はないと思う」
 ユーク「…うん、多分耐えられる…はず」
 
- 
                  - 84 : : 2013/10/12(土) 16:51:22
 アニ「アンタは、私の服の代金カンパしてくれたんだから、ここは私が奢るよ」
 ユーク「いやぁ、そういうわけにはね…」
 ミカサ「ユーク、ここは黙ってアニにお礼をされるべきところ」
 ユーク「…でも『はい、お願いします』なんてすぐに受け取ったら、威厳がなくなるだろ?」
 ユミル「なんだ、そんなこと気にしてたのかよ。まだまだ青いな!」ワハハ
 ユーク「俺もまだ14だからな。まだその辺の所作は分かんないことだらけだ」
 
- 
                  - 85 : : 2013/10/12(土) 16:51:34
 クリスタ「雑談もいいけど、いい加減入ろう?」カランコロン
 イラッシャイマセー ナンメイサマ デスカ?
 5メイ デス
 デハ オセキヘ ゴアンナイ イタシマス
 クリスタ「中も高級感のあるお店だね」ソワソワ
 ユミル「どんな料理あるんだろうな、楽しみだ」ワクワク
 
- 
                  - 86 : : 2013/10/12(土) 16:52:15
 ミカサ「皆、メニューで何か決めた?」
 クリスタ「じゃあ私は、軽い感じに『パスタ』食べてみようかな?」
 ユミル「私は、ちょっと贅沢に『きのことチキンのソテー』を頼もうと思う」
 ミカサ「では、私は『パンとセットのポタージュスープ』を頼むとしよう」
 ユーク「俺は、結構お腹空いてるから、『シーフードパスタ』と『リゾット』を頼む」
 ユーク「アニ、パスタの分のお支払いおねがーい」ニカッ
 アニ「はいよ。じゃあ…私は、『デミグラスソース・オムライス』頼もうかな」パタン
 クリスタ「じゃあ、注文するね?」チリンチリン-ン
 
- 
                  - 87 : : 2013/10/12(土) 16:52:54
 「ご注文を承ります」
 「えっと、――――と――――と――――を――――」
 「はい、ご注文を繰り返させていただきます。――――」
 「少々お待ちください。――――」
 
- 
                  - 88 : : 2013/10/12(土) 16:53:07
 クリスタ「楽しみだね、早く来ないかなぁ」ワクワク
 ユミル「クリスタ、落ち着けって、慌てても料理は来ねぇよ」ソワソワ
 ミカサ「そういうユミルも落ち着きがない」クス
 ユーク「アニ、あとでちょっと料理交換しよう!」
 アニ「いいよ、私もアンタの頼んだ料理食べてみたいし」
 
- 
                  - 89 : : 2013/10/12(土) 16:53:24
 「お待たせいたしました。ごゆっくりどうぞ――――」
 「「「いただきます!」」」
 クリスタ「おいしい!」パクパク
 ユミル「ほんとに美味いな」パクパク
 クリスタ「ユミルのちょっと頂戴?」
 ユミル「おう、いいぞ!ほれ、あーん」スッ
 クリスタ「ありがと!」パクッ
 
- 
                  - 90 : : 2013/10/12(土) 16:54:05
 ミカサ「このスープ、なんか安心する味…」
 ユーク「へぇ、そっちもおいしそう、少し分けてよ!」
 ミカサ「はい、どうぞ」
 ユーク「ありがと!俺のパスタも食べてみる?」
 ミカサ「ええ、いただく…おいしい」モグモグ
 アニ「…ユーク、私のは要らないの?」ムスッ
 ユーク「いや、喜んでもらうよ、はいこれ俺の」スッ
 アニ「ん」パクッ
 クリスタ「!?」
 ユミル「!?」
 
- 
                  - 91 : : 2013/10/12(土) 16:54:56
 ユーク「どうしたんだ?」
 クリスタ「ユークとアニ、自然に食べさせ合いしたよね」
 ユミル「あぁ、自然すぎて一瞬、スルーしそうになった」
 ユーク「まぁ、昔は風邪引いた時とかに、ちょいちょいやってたからな」シレッ
 アニ「まぁ、この程度は今更だね」モグモグ
 クリスタ「そ、そうなんだ」ヘーー
 ユミル「お前らの関係って、よくわかんないライン引きなんだな」トオイメ
 アニ「はい、私のオムライスもあげる」スッ
 ユーク「サンキュ」パクッ
 クリスタ「(躊躇なく行ったーっ!!)」ドキドキ
 ミカサ「(こういうことは躊躇なくできるのは意外だった...)」
 
- 
                  - 92 : : 2013/10/12(土) 16:55:46
 「「「ごちそうさまでしたー」」」
 アリガトウゴザイマシター
 クリスタ「おいしかったね!」
 ユミル「あぁ、あんないい飯は久しぶりだ!」シーシー
 ミカサ「ユミル、おやじ臭いのでやめた方がいい」
 ユミル「ここなら誰も見てないし、いいじゃねぇか」ワハハ
 
- 
                  - 93 : : 2013/10/12(土) 16:58:43
 ユーク「アニ、あの料理美味かったな」
 アニ「うん。訓練兵の食事に慣れてたから、とびきりだったね」
 ユーク「…俺はまた、アニの料理が食べたいな」
 アニ「…そうなの?じゃあ、機会があればまたつくってあげるよ」
 ユーク「ホントか?楽しみだ!」
 クリスタ「アニ、アニ!私も食べていい?」
 アニ「うん、構わないよ」
 ユミル「やったぜ!なら私もいただく!この前の花見でもアニの料理、美味かったしな」
 
- 
                  - 94 : : 2013/10/12(土) 16:59:09
 ミカサ「私もその時に料理を習いたい」
 アニ「わかった。じゃあその時にね」
 ユーク「(アニにも仲間ができていたようでよかった)」シミジミ
 ユーク「じゃあ、用事も済んだし、そろそろ帰ろうか!」
 クリスタ「そうだね。もう帰って、明日の準備しようかな」
 ミカサ「それでは、兵舎まで一直線!」オーー!
 
- 
                  - 95 : : 2013/10/12(土) 16:59:35
 ――――兵舎――――
 「「「ただいまー」」」
 ミーナ「あ、アニおかえり!楽しかった?」
 アニ「まぁ、楽しめたよ、服も買えたし」
 ミーナ「そうなんだぁ。どんな服買ったの?ちょっと見せて!」グイ
 アニ「あ!ここじゃダメ!」グイグイ
 
- 
                  - 96 : : 2013/10/12(土) 17:00:02
 ミーナ「えぇー、じゃあ部屋で見せてね?」キラキラ
 アニ「う、うん。わかったから、ここじゃ絶対ダメ…」コソ
 ミカサ「ふっふっふ、アニの進化に皆が驚くときがやってくる…」ニヤリ
 アニ「ちょっと、ミカサ!思わせぶりは止めてよ」アセアセ
 ミーナ「え、どういうこと!?アニがどうなっちゃったの?」
 ミカサ「部屋でのお楽しみ」シーー
 
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                  - 97 : : 2013/10/12(土) 17:00:37
 ライナー「よう、ユーク!おかえり。『荷物持ち』は楽しかったか?」
 ユーク「まぁな。荷物は持ったけど、楽しかったよ」ウンウン
 ベルトルト「どこに買い物に行ってたんだい?」
 ユーク「少し、服を買ったり、そのほかに色々ね」コソ
 ユーク「…あ!!ごめん、ベルトルト、お土産のことすっかり忘れてた!」
 ベルトルト「あぁ、そのことなら別に気にしなくてもいいよ。覚えてたらって話だったし
 ユーク「すまねぇな」ペコペコ
 
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                  - 98 : : 2013/10/12(土) 17:01:24
 ジャン「まぁ、お勤めご苦労さん!『荷物持ち』は楽しかったか?」ケラケラ
 ユーク「(本当は女の子たちとファッションショーして、お昼食べてきた
 なんて、とてもじゃないけど言えねぇな。絶対、言わねぇけど)」トオイメ
 クリスタ「あ!ユーク!またみんなでご飯食べに行こうね!!」
 ライナー「…は!?」
 ユーク「(クリスタさん…今度は貴方が地雷を踏み抜く番ですか…勘弁していただきたい)」シーン
 ライナー「おい!!ユーク、クリスタと食事って一体どういうことだ?」ユサユサ
 ユーク「さ、さぁ、ライナーの耳が壊れてて、聞き間違えたんじゃないのか?」グラグラ
 ベルトルト「(いや、僕もクリスタと食事に行ったって聞き取れたよ...
 君は今日、何をしに行ってたんだい?)」
 
- 
                  - 99 : : 2013/10/12(土) 17:02:03
 ミカサ「まぁ、私とアニとユミルもいたので、実際は5人でご飯を食べただけだけど…」
 ユーク「(おおーっと!!ここでミカサさん、更に5,6発は踏み抜いたか!?
 これは俺、今日が命日になるんじゃないか?)」シーン
 ジャン「はぁ!?ユークてめぇ、ミカサと食事したって一体どういう了見だぁ!?」ユサユサ
 ユーク「(ほーら、やっぱりすぐジャンが噛みついてきた。
 狙って口に出したのか?ミカサさんよぉ)」グラグラ
 ベルトルト「(これは、僕も出ざるを得ないのか…?)」ガタッ
 
- 
                  - 100 : : 2013/10/12(土) 17:02:39
 ミカサ「皆、落ち着いて、何も問題などない」ポイッポイッ
 ヒューーン ドサッドサッ
 ライナー「……」ピクピク
 ジャン「……」ピクピク
 ベルトルト「(いや、やっぱりやめておこう、命は惜しい)」スチャ
 ミカサ「今日は…アニのファッションショーをしてきただけ!」キリッ
 
- 
                  - 101 : : 2013/10/12(土) 17:03:59
 ユーク「(…一番言ってほしくないこと、言うの許しちゃったよ)」モウ ダメダ
 アニ「…え、あ、ぁぁ…///」プルプル
 ミカサ「……」フンス ドヤァ
 ユーク「ミカサ…ちょっと…」グイッ スタスタ
 ミカサ「……」ズルズル
 
- 
                  - 102 : : 2013/10/12(土) 17:05:15
 ――――翌日 対人格闘訓練――――
 ユーク「最近、俺ミカサと組むこと多くなったな」ビュン
 ミカサ「えぇ、貴方も実力がついてきたと思う。動きがよくなってきている」サッ
 ユーク「そうか、それはよかった」ビュン
 ミカサ「…何か言いたいことでもあるの?」ササッ
 ユーク「いやね、ミカサが街に入った直後にクリスタ達の気配と
 その尾行に気付いてたって、クリスタ経由で耳に入ってね」
 
- 
                  - 103 : : 2013/10/12(土) 17:05:40
 ミカサ「なるほど。だからあの時、作り話をしていたの?」
 ユーク「あぁ、ミカサも俺が周囲をこっそり注意してたことに感づいてたって、
 これまたクリスタ経由で聞いたものだったから、あの話の合わせ方が
 一番自然だと思ったんだ」
 ミカサ「アニに気を配ったのね」
 ユーク「…まぁね。これもミカサがあの時ちゃんと話を合わせてくれたおかげなんだけどね」
 ミカサ「感謝してほしい」ドヤァ
 ユーク「いや、感謝の数以上に悩みの種をもらってるから、相殺なんだけどさ」
 
- 
                  - 104 : : 2013/10/12(土) 17:06:09
 ミカサ「貴方は何が言いたいの?」
 ユーク「俺もミカサくらいに感覚神経が鋭くなるように特訓しようかなって考えてて」
 ミカサ「どうして、そこまでする必要があるの?」
 ユーク「いやさ、『視野の広さ』って大事だろ?いろんな意味で」
 ミカサ「ええ、その通り、『視野の広さ』は相手の気持ちを知るのにも
 戦術の幅にも大きく寄与する」
 ミカサ「ので、これからもその志は大切にするといい」
 
- 
                  - 105 : : 2013/10/12(土) 17:06:26
 ユーク「わかりましたよ。先生」
 ミカサ「先生なんて持ち上げなくていい」
 ユーク「(皮肉も込めてるんだけどね…)ところでミカサ」
 ミカサ「何?」
 ユーク「クリスタたちの存在に、どうやって気が付いたんだ?見えていたの?」
 
- 
                  - 106 : : 2013/10/12(土) 17:07:44
 ミカサ「…それは、言うならば」ウーン
 ユーク「……」
 ミカサ「……心の眼?」
 ユーク「…ふふ、なんだそりゃ――――」
 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話
 『広い視野を持って』
 La Fin.
 
- 
                  - 107 : : 2013/10/12(土) 17:13:13
- やべぇ、めっちゃおもしれぇ
 
- 
                  - 108 : : 2013/10/12(土) 17:22:59
 ふぅ、疲れた。昨晩深夜にこれまた5時間ほど書き続けたものを一気に放出しました
 (今回は最多の42ページ、投稿するだけでも注意を払うのに神経を擦り減らされる)
 今回の話、アニを可愛がっているミカサとユークのキャラが
 これまでより一際、弾けてたと感じられたかもしれませんね
 書いているときも、『まだ第3話なの、こんなので大丈夫か?』と悩みつつ、
 まぁいいだろう(納得!)ということで、特に書き直しませんでした(妥協じゃないよ!)
 でも、ユークとアニが互いに感じているのは、恋愛感情じゃないんですよね
 まだ、互いに必要とし合っているというだけ...
 そんな周囲も悶々とさせられる、2人を見ていて、
 やんちゃなミカサが何もしないはずは、ありません(笑
 これからも2人はミカサに振り回され続けると思いますが、
 いずれ、3人の物語が完結する日を私自身も楽しみにしてま
 す。
 それでは!!
 
- 
                  - 109 : : 2013/10/12(土) 17:25:59
- 【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】
 【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
 http://www.ssnote.net/archives/878
 【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
 http://www.ssnote.net/archives/845
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
 http://www.ssnote.net/archives/805
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
 http://www.ssnote.net/archives/800
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
 http://www.ssnote.net/archives/796
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
 http://www.ssnote.net/archives/795
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
 http://www.ssnote.net/archives/793
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
 http://www.ssnote.net/archives/792
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
 http://www.ssnote.net/archives/791
 【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
 http://www.ssnote.net/archives/790
 【13/10/12 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
 http://www.ssnote.net/archives/924
 
- 
                  - 110 : : 2013/10/12(土) 18:37:56
 ・:*:・:尊(。´-ω)(ω-`。)敬:・:*:・
 クリスタが天然すぎて可愛いww
 ミカサがすごい。たまにはエレンエレンじゃないのもいいーーー(*>ω<*)♡
 また次も期待してます!
 
- 
                  - 111 : : 2013/10/12(土) 18:46:48
- アロマさん、またコメントいただき、ありがとうございます。
 今は、ユークとの会話ばかり目立ちますですが、
 やっぱりこのミカサも本編見たらわかりますが、エレンエレンですよ?(笑
 因みに、アルミンが全然出てこないって思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、
 ユークが基本的に察しがいいので、ユークがセリフを全部とっちゃってるんでよね...
 だからアルミンはその場に居ても頭の中で考えを思っているだけで、
 話中には中々入れれないんです。バランスとるの難しいですね
 
- 
                  - 112 : : 2013/10/12(土) 23:20:30
- なにこのメアリー・スー小説
 
- 
                  - 113 : : 2020/10/06(火) 13:23:24
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険 
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 何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
 コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
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