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進撃の巨人Another ――番外編Ⅱ―― 第2話 『追い掛ける背中、超えるべき高み』

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  1. 1 : : 2014/01/31(金) 19:32:31

    進撃の巨人Another ――番外編Ⅱ―― 第2話


    ――――前回までのあらすじ――――

    季節は秋となった。絶体絶命の危機を乗り越えた「ユーク・トラス」の心には、ただ1つ、仲間と共に故郷へ帰るという想いのみが存在する

    ユークはミカサの協力を得て、新たに獲得した身体能力を自在に発揮するチカラそのものを制御する術を学ぶべく、特訓を開始した

    久しぶりの倉庫での逢瀬《おうせ》。互いの気持ちを確認し合うアニとユークだが、2人の心には、新たに揺れる想いも生じ始める

    アニの幸せを想い、真剣に悩むユーク。そしてそれを茶化すミカサ。そんな2人のやりとりは、これまで幾度か見たような展開に――――


    ―――――――― 
    ―――― 
    ―― 

  2. 2 : : 2014/01/31(金) 19:33:39

    ――Part 1――

    ――――ある日の夕食後 倉庫裏―――― 

    ユーク「…皆、待たせたな」コソコソ

    アニ「…少し、遅かったね」

    ライナー「まぁ、見つかっていなければ、なんだっていいさ」

    ベルトルト「今は皆、自由時間を満喫するのに夢中だからね」

    ユーク「そうだな。だから最近は、深夜じゃなくてこの時間帯が多いんだろ?」

    ライナー「俺達3人は、同室だからな」
  3. 3 : : 2014/01/31(金) 19:34:57

    ベルトルト「エレンとアルミンは寝ているとはいえ、3人同時に抜け出すのは危ないしね」

    アニ「咄嗟の時に、何が起こるかわからないもんね」

    ユーク「…本題に入ろう」

    アニ「…うん」キッ

    ライナー「……」

    ベルトルト「…この前の事件」
  4. 4 : : 2014/01/31(金) 19:37:14

    アニ「…!」ピクリッ

    ユーク「……」

    ライナー「あぁ、その事が今回の主な議題だ」

    ベルトルト「アニが攫われて、ユークはそれに勘付いたミカサに呼ばれた」

    ユーク「…なんだ、解っていたのか」

    アニ「……」
  5. 5 : : 2014/01/31(金) 19:37:59

    ライナー「あぁ、俺達2人はちゃんと解っていたさ…でもな」

    ベルトルト「ユークが僕達との関係性を警戒して、たった1人で行く事を決めた」

    アニ「……」チラ

    ユーク「…そうだ」

    ライナー「それに関しては、納得したし、もう俺は何も言わない」

    ベルトルト「僕もだ…でもね」
  6. 6 : : 2014/01/31(金) 19:38:18

    ユーク「…なんだ?」

    アニ「何か心配事でもあるのかい?」

    ライナー「…その事なんだが」チラ

    ベルトルト「いいよ、僕が聞くから」

    ユーク「……」

    アニ「……」
  7. 7 : : 2014/01/31(金) 19:38:36

    ライナー「……」

    ベルトルト「君達2人が深夜に帰って来た時には、聞けなかったけど…」

    ベルトルト「君達に繋がるような証拠は…何も残していないのかい?」

    ユーク「…あぁ、何も…誰も」

    アニ「…どういう事?」

    ライナー「……」
  8. 8 : : 2014/01/31(金) 19:38:59

    ベルトルト「ユーク、君は…」

    ユーク「……」

    アニ「…?」

    ベルトルト「その手で…何人…殺したんだい?」

    アニ「…!!」

    ユーク「……」
  9. 9 : : 2014/01/31(金) 19:39:17

    アニ「……」チラ

    ユーク「…それは」

    ライナー「…もう、止めよう」

    ライナー「これ以上…聞くな」

    ベルトルト「…わかったよ。ごめん」

    ユーク「…安心しろ…証拠は…ないからさ」
  10. 10 : : 2014/01/31(金) 19:39:44

    ベルトルト「どうして…そう言い切れるんだい?」

    アニ「……」チラチラ オロオロ

    ユーク「…犯行の動機は、攪乱しておいた」

    ベルトルト「…どんな風に?」

    ライナー「おい、だからもう…」チラ

    ユーク「いいんだ。不備がないように、お前達にもちゃんと伝えておく」
  11. 11 : : 2014/01/31(金) 19:40:39

    アニ「……」ソワソワ

    ユーク「…まず、殺したのは8人」

    ユーク「壁教の信者4人と奴らが雇っていたゴロツキ4人…」

    ユーク「当初は…ゴロツキ共は、手刀で気絶させた…殺すつもりはなかった」

    ユーク「…でも、俺自身が…危機にさらされた時…チカラが覚醒した」

    ユーク「これまでとはまた、別の感覚だ」
  12. 12 : : 2014/01/31(金) 19:41:35

    ユーク「きっとこれが…ミカサと同じ感覚なのだと…直感した」

    ユーク「大切なものを護る為ならば戦え、と心に声が訴えてきた」

    ユーク「気が付いたら…壁教の4人を殺していた」

    ユーク「その後、寝てしまったアニを抱えて…ゴロツキの4人も始末した」

    ユーク「誰かが捕まっていたという形跡も消した」

    ユーク「奴らから金品を奪っておいて、虐殺の動機を攪乱した」
  13. 13 : : 2014/01/31(金) 19:42:32

    ユーク「俺とアニがそこに居たという証拠は…何もない」

    アニ「…そんな」ワナワナ

    ライナー「……」

    ベルトルト「…そうか、わかったよ」

    ユーク「辛い話をして…すまない」

    アニ「ユーク…」ポロッ
  14. 14 : : 2014/01/31(金) 19:42:59

    ライナー「…そんな訳あるか」ボソリ

    ベルトルト「君は…勇気を振り絞って…僕達に真相を話してくれた」

    ベルトルト「皆、それが嬉しいんだ」

    ベルトルト「…そして君1人に、こんな辛い事を背負わせてしまった事を悔いている」

    ベルトルト「謝らなければいけないのは、僕達の方さ」

    アニ「ユーク…ごめんなさい…ごめんなさい」ポロポロ
  15. 15 : : 2014/01/31(金) 19:43:30

    ユーク「…泣かないで、アニ」ダキッ ギュッ

    アニ「…うん」グスッグスッ

    ユーク「そうやって、アニが俺の為に泣いてくれる事が…嬉しいからさ」ナデナデ

    アニ「本当に…助けてくれて…ありがとう」グスッ スリスリ

    ライナー「俺達は…もう帰る事にする」

    ベルトルト「うん。2人も気を付けてね?」クルッ
  16. 16 : : 2014/01/31(金) 19:44:55


    スタスタ スタスタ


    ユーク「……」

    アニ「……」グスッ

    ユーク「…アニ、頬を触るよ?」クイッ

    アニ「……」ジッ

    ユーク「一度だけ…ね?」スーーッ

    アニ「…うん」ギュ
  17. 17 : : 2014/01/31(金) 19:45:52


    CHU…


    ユーク「……」

    アニ「……」

    ユーク「…ありがとう」スッ

    アニ「…ユーク」

    ユーク「何だい?」

    アニ「…人を…殺しちゃったんだね」
  18. 18 : : 2014/01/31(金) 19:46:50

    ユーク「…そうだな」

    アニ「…人間の…姿で」

    ユーク「…必要な…事だったから」

    アニ「…私の…為に」ジワァ

    ユーク「…泣いちゃだめ」スッ フキッ

    アニ「…また…だね」
  19. 19 : : 2014/01/31(金) 19:47:21

    ユーク「泣き虫は…昔から変わってないね?」クスリ

    アニ「…泣くよ…これだけの事があったら」グシグシ

    ユーク「泣き虫アニ」

    アニ「…言わないで」グシグシ

    ユーク「…もう、戻ろう?」

    アニ「……」
  20. 20 : : 2014/01/31(金) 19:47:49

    ユーク「なにか、腑に落ちないって感じ?」

    アニ「……」ギュッ

    ユーク「袖をつまんで…」

    アニ「……」グイグイ

    ユーク「…俺は『一度だけ』って、言ったけど?」

    アニ「…こんな気持ちじゃあ、寝られないよ」
  21. 21 : : 2014/01/31(金) 19:48:31

    ユーク「…寂しいの?」

    ユーク「…それとも、悲しいの?」

    アニ「…どちらとも」

    ユーク「…わかったよ。入ろうか」

    アニ「うん」グイグイ

    ユーク「…引っ張らないで?」
  22. 22 : : 2014/01/31(金) 19:49:18

    アニ「……」パッ

    ユーク(誰も居ないよね?)キョロキョロ コソコソ


    ガラッ ソローリ


    アニ「…私が言っておいて、何なんだけど」

    ユーク「…?」

    アニ「アンタ、部屋に戻らなくて…大丈夫なのかい?」

    ユーク「…大丈夫さ。2人もきっと適当な対応をしてくれる」
  23. 23 : : 2014/01/31(金) 19:49:37

    アニ「え?」

    ユーク「あの2人も…俺達がこれまで夜な夜な会っていた事も…きっと知っているさ」

    アニ「……///」カァァ

    アニ「い、いや…何でもない」アセアセ

    ユーク「今日は、寝る前の点呼までだけだよ?」

    アニ「そのくらい、わかっているさ…だから」ギュッ
  24. 24 : : 2014/01/31(金) 19:50:23

    ユーク「『だから』?」ニコ

    アニ「…私の寂しさも…悲しさも…取り除いて?」ジーーッ ウルウル

    ユーク「当たり前だよ」ダキッ ナデナデ

    アニ「……」ダキッ ギューーッ

    ユーク「……」

    アニ「私は…」
  25. 25 : : 2014/01/31(金) 19:50:57

    ユーク「ん?」

    アニ「私はこの前、幸せって…言ったけど」
    (『――番外編Ⅱ―― 第1話』参照)

    ユーク「そうだね」

    アニ「…私は馬鹿で、何も知らなかった」

    ユーク「…うん」 ナデナデ

    アニ「いいや、知ろうとしなかった」スリスリ
  26. 26 : : 2014/01/31(金) 19:51:35

    ユーク「……」ギュッ

    アニ「私が寝ていた“あの時”に、アンタがそんな辛い思いを背負っていた事に」ギューーッ
    (『――番外編―― 最終話』参照)

    ユーク「…うん」ナデナデ

    アニ「私は…アンタにばかり…沢山、背負わせてしまっていた」スリスリ

    ユーク「アニの為なら…大した事じゃないさ」

    アニ「そんな訳…ないじゃないか」
  27. 27 : : 2014/01/31(金) 19:52:38

    ユーク「本当だよ?」

    アニ「苦しいに…決まっているよ」

    ユーク「…なら、今度はアニが」

    アニ「…?」

    ユーク「アニが…俺の心を…慰めてくれる?」

    アニ「…勿論さ」ガバッ ダキッ!!
  28. 28 : : 2014/01/31(金) 19:53:11

    ユーク「…立場が逆だよ」パタン ゴロン

    アニ「…ごめんなさい…ごめんなさい」スリスリ ギューーッ

    ユーク「俺が言ってほしい言葉は、謝罪の言葉じゃないんだけど?」

    アニ「……///」

    ユーク「アニが今、考えた事を言ってほしいな?」

    アニ「…愛しているよ///」
  29. 29 : : 2014/01/31(金) 19:53:52

    ユーク「…その言葉だけで、満足だよ」ニコ

    アニ「…こんな状況でもアンタは…ばか///」ギューーッ

    ユーク「でも…偶にはこうやって、一方的に抱きしめられるのも…いいね」

    アニ「……///」ギューーッ

    ユーク「毛布掛けよう、アニ?」ゴソゴソ バサッ

    アニ「ふんっ。手際だけはいいね、アンタはさ」プイ
  30. 30 : : 2014/01/31(金) 19:55:12

    ユーク「ほら、アニ。抱き締めて、慰めてくれるんじゃないの?」

    アニ「本気で締めるから、覚悟してね?」

    ユーク「…まぁ…それでもいいさ」

    アニ「ユーク…」ギューーッ スリスリ

    ユーク「とか言いつつ、優しいんだね、アニは」ナデナデ

    アニ(こんな私を愛してくれて、ありがとう、ユーク――――)


  31. 31 : : 2014/01/31(金) 19:56:37

    ――Part 2――

    ――――数日後の午前 立体起動訓練――――

    教官「こちらの都合で少々、定期試験の日程が遅れている事は、皆知っているだろう」

    教官「今日と明日が、試験前の最後の立体起動訓練の機会だ」

    教官「試験に備えて、怪我だけは絶対にしないよう心掛けろ、以上だ!」

    ミカサ「教官、本日もお願いがあるのですが…」

    教官「…あぁ、トラス訓練兵と特別にペアを組ませてほしいというものだろう?」

    ミカサ「はい、数回前の訓練の時から申し出ているのですが、今回も…」
  32. 32 : : 2014/01/31(金) 19:56:58

    教官「そう言うと思って、予め2人を同じ組にしておいたから安心しろ」

    ミカサ「はっ、ありがとうございます!」バッ!

    教官「最近、トラス訓練兵の動きが著しく良くなった事に関係があるのだろう」

    教官「こうして、アッカーマン訓練兵が自ら申請しているのだ」

    教官「あくまで怪我をしない程度に、好きにしてもよい」

    ミカサ「はっ!」バッ!
  33. 33 : : 2014/01/31(金) 19:57:18

    教官「もういいから、行きなさい」

    ミカサ「失礼します」クルッ


    スタスタ スタスタ


    ミカサ「ユーク、今回も私と同じ組になった」

    ミカサ「ので、伝えに来た」

    ユーク「話を通してくれているみたいで、助かるよ。今日も宜しく」ペコリ

    ミカサ「ええ。私が貴方を指導する」
  34. 34 : : 2014/01/31(金) 19:57:53

    ユーク「あぁ!心強いよ」

    ミカサ「貴方が力に覚醒《めざ》めてから、早2週間近く経った」

    ユーク「力を得た後の数日は休養していたから、実質、制御の特訓開始から10日程度だね」

    ミカサ「ええ、この10日間で、次第に慣れ始めた頃だと思う」

    ユーク「あぁ!楽しくて仕方がないな!!」

    ミカサ「でも焦ってはダメ。焦りと油断は、怪我を誘発する」
  35. 35 : : 2014/01/31(金) 19:58:43

    ユーク「そのくらいわかっているさ!」

    ミカサ「いいえ。何もわかっていない」フルフル

    ミカサ「今の貴方のはしゃぎようから推察するに、次の試験が楽しみで仕方がない様子」

    ユーク「あっ、ばれた?」チェッ

    ミカサ「そのくらい、お見通し」フッフッフ

    ミカサ「力を発揮できる機会《チャンス》なので、胸が高鳴る気持ちはわかる」
  36. 36 : : 2014/01/31(金) 19:59:08

    ミカサ「けれど、それで大きな怪我をしてしまったら、力の有無は関係ない」

    ミカサ「それに、その事がアニを悲しませる事になる」

    ミカサ「貴方はそれでいいの?」

    ユーク「…ごめん。浮かれていたよ」

    ミカサ「それでいい。常に謙虚さが大事」

    ユーク(怪我はすぐに治せるからいいとして、アニに心配は掛けたくないなぁ)
  37. 37 : : 2014/01/31(金) 20:00:10

    ミカサ「今の状態でも、今回の試験では良い結果が残せると思う」

    ミカサ「ので、あまり焦らずに、長い眼で先を見据えてほしい」

    ユーク「わかったよ。目先の試験の結果に眼を奪われたらダメだって事だね?」

    ミカサ「その通り。怪我には気を付けて」

    ユーク「…俺達ももう、出発しないかい?」

    ミカサ「ええ、行きましょう――――」


    パシュッ! ギュルルル!

    シュタッ パシュッ!


  38. 38 : : 2014/01/31(金) 20:01:36

    ――――訓練中―――― 

    ユーク「…この場合は、どう動けばいいんだい?」パシュッ

    ミカサ「ガスの噴出を止めて、慣性で飛ぶ」ピューーン

    ミカサ「そして、身体を半分ひねって、その力で回転する」クルルル

    ユーク「…こうか?」グルグル

    ミカサ「…違う。こうやるの」クルルル

    ユーク「わかった。こうだね?」クルルル
  39. 39 : : 2014/01/31(金) 20:03:40

    ミカサ「その通り。上達が早い」

    ユーク「見本が近くに居るおかげで、早く感覚が得られるよ」

    ミカサ「では、この地形に合わせた、次の段階を教える」

    ユーク「とりあえず、ミカサの動きを真似する事から始めるよ」

    ミカサ「ええ、いかなる進化も全て模倣・真似をする事から始まる」コクリ

    ユーク「頼んだよ、先生?」ジーーッ
  40. 40 : : 2014/01/31(金) 20:04:38

    ミカサ「ふふっ、これは少し難しいかもしれないけれど、大丈夫?」クスリ

    ユーク「素質は同等なんだから、俺にだって出来るようになるさ!」ギューーン

    ミカサ「それでは、しっかりと見ていて」パシュッ

    ミカサ「こうやって、障害物を敢えてぎりぎりの所で避けて、危機回避能力を高める訓練」

    ユーク「…一見、難しくないように見えるけど?」

    ミカサ「ふふっ、それは人それぞれで、感じ方は違うかもしれない」
  41. 41 : : 2014/01/31(金) 20:04:56

    ユーク「とりあえず、やってみるよ」パシュッ

    ユーク「…うわ!!」グルン サッ

    ミカサ「ほら、ぎりぎりだったでしょう?」

    ユーク「…危なかったよ」ヒヤリ

    ミカサ「今のように、立体起動のスピードが加算されている状況では、中々難しいという事」

    ユーク「…正直、みくびっていたよ」
  42. 42 : : 2014/01/31(金) 20:05:21

    ミカサ「実戦でこのような障害物を直前に察知して避けるには、いくつかの場合分けがある」

    ミカサ「障害物の直前でガスの噴射量を調節して、スピード感覚を統一する事」

    ミカサ「そして、常に自己の加速度と初速度を頭に据えながら、移動を行う事」

    ミカサ「この2点を意識しながら、立体起動を行えば、巨人と戦う時も咄嗟に避けられる」

    ユーク「なるほど」

    ミカサ「私達の中では、ジャンが最もこの能力に長けていると思う」
  43. 43 : : 2014/01/31(金) 20:06:45

    ユーク「確かに、ジャンの技術は凄いからな」

    ミカサ「ええ、彼は立体起動における天才とも言える」

    ユーク「ミカサにそう言われるなんて、ジャンも果報者だな」

    ミカサ「…どういう事?」ポカン

    ユーク「…知らなくていいさ」

    ミカサ「…?」
  44. 44 : : 2014/01/31(金) 20:07:25

    ユーク「さっ!続きを見せてくれ!!」ワクワク

    ミカサ「ふふっ、焦ってはダメ」クスス

    ユーク「ほら!俺が先に行ってしまうよ?」ヒュンッ

    ミカサ「あっ、焦ってはダメと言った傍から…」パシュッ

    ユーク「あははは!」ギューーン

    ミカサ「待ちなさい、ユーク――――」ギューーン


  45. 45 : : 2014/01/31(金) 20:08:02

    ――――訓練終了後――――

    ミカサ「お疲れ様」

    ユーク「今日も付き合ってくれて、ありがとう」ペコリ

    ミカサ「どういたしまして」

    ユーク「それじゃあ、俺は…」クル

    ミカサ「あっ…」

    ユーク「ん?」チラ
  46. 46 : : 2014/01/31(金) 20:08:11

    ミカサ「あっ、いえ…」

    ユーク「何かあるの?」

    ミカサ「……」

    ユーク「…?」

    ミカサ(この事は…聞いても…いいのだろうか?)

    ユーク「…もう行くよ?」
  47. 47 : : 2014/01/31(金) 20:09:04

    ミカサ「あのっ!…き、聞きたい事が…ある」

    ユーク「それは?」

    ミカサ「私達がこの力を…持つようになったきっかけについて…少しだけ」ボソリ

    ユーク「……!」

    ミカサ「貴方に…話を聞いても…構わないだろうか?」チラ

    ユーク「…あぁ、いいよ?」
  48. 48 : : 2014/01/31(金) 20:10:06

    ミカサ「私が…この力に目覚めたきっかけ…それは…エレンに戦え、と言われたから」

    ユーク「……」

    ミカサ「ユーク、貴方はあの時…アニを救う為に戦った」

    ユーク「…あぁ」

    ミカサ「私は“1人”…エレンは“2人”…貴方は…一体、“何人”?」

    ユーク「……」
  49. 49 : : 2014/01/31(金) 20:10:53

    ミカサ「……」ドキドキ

    ユーク「…聞きたい?」ジロッ

    ミカサ「…!!」ビクリッ

    ユーク「……」ジーーッ

    ミカサ「あっ、いえ、その…」シドロモドロ

    ユーク「…俺は」
  50. 50 : : 2014/01/31(金) 20:11:22

    ミカサ「や、止めましょう!もういいから!!」アセアセ

    ユーク「…その方がいいさ。お互いの為に」フイ

    ミカサ「…余計な事を聞いて…ごめんなさい」

    ユーク「…もう行くから」クル

    ミカサ「あっ…その…」サッ

    ユーク「…ごめん」ボソリ
  51. 51 : : 2014/01/31(金) 20:13:13


    スタスタ スタスタ


    ミカサ(ユークの瞳…とても漆黒《くろ》く…そして一瞬だけ…とても恐ろしく感じた)

    ミカサ(彼はきっと…大切なアニを救う為に…人間性をも捨てる覚悟を決めたのだろう)

    ミカサ(あの時、子供だった私達は、その罪悪感から逃れる事は辛うじて出来た)

    ミカサ(でも今の彼は…果たして、その重さに…耐えられるのだろうか?)

    ミカサ(そして、アニがそれを知った時…彼女は、何を考えるのだろうか?)

    ミカサ(折角、2人が本当に通じ合えたのに、これでは…)
  52. 52 : : 2014/01/31(金) 20:14:04


    スタスタ スタスタ


    ユーク(ごめんよ、ミカサ)

    ユーク(さっき、途中までは言いかけたけど…やっぱり、その先は…)

    ユーク(きっと、俺は君に話せなかったと思う)

    ユーク(3人には話してしまったけれど、ミカサにまでその重荷を背負わせたくない)

    ユーク(俺の味方は…あの3人だけで…いいから)

    ユーク(でも、今の俺は…君に頼るしかないんだよ、ミカサ――――)


  53. 53 : : 2014/01/31(金) 20:15:55

    ――――その日の午後 座学――――

    教官「つまり、巨人は――――」ペラペラ

    教官「で、あるからして――――」ペラペラ


    エレン「おーー!」キラキラ ワクワク

    ミカサ「……」

    ユーク「……」

    アニ「……」チラ
  54. 54 : : 2014/01/31(金) 20:16:47

    ユーク(…眠い)ウトウト

    アニ(ユーク、なんか眠たそう)チラチラ

    ユーク(最近、妙に疲労が出やすい気がする…いつからだろうか?)ウトウト

    アニ(頑張って、起きようとしているけど、大丈夫かな?)ソワソワ

    ユーク(…ミカサと特訓を始めるようになって以来かな?)

    アニ(ユークが寝ちゃったら、私が講義についていけないよぉ…)ソワソワ
  55. 55 : : 2014/01/31(金) 20:17:29

    ユーク(ミカサの動きに着いて行くのに必死で、その時は感じていなかったけど)

    ユーク(“頭で考えて”彼女の動きを再現するのは、体力の消耗が激しい事だったんだな)

    ユーク(何とか着いて行く事は出来ているけれど、この調子では他の事に支障が出るよな)

    アニ(ユーク、しっかりして!)チラチラ

    ユーク(例えば…この講義…とか…Zzz)スピーー

    アニ(あっ!遂に寝ちゃった!!)
  56. 56 : : 2014/01/31(金) 20:17:49

    ユーク(まずいな…起き…ないと…Zzz)グゥグゥ

    アニ(どうしよう…起こした方がいいよね?)

    ユーク「Zzz」スピーー

    アニ(ユーク、ユーク!)ユサユサ

    ユーク「うぅん…Zzz」スースー

    アニ(ダメだ。全然、起きる気配がないよ)ガーン
  57. 57 : : 2014/01/31(金) 20:18:17

    ユーク「Zzz」グゥグゥ

    アニ(そうだ。ミカサに助けてもらおう!)チラ

    ミカサ「Zzz」スピーーッ グゥグゥ

    アニ(え!?)

    ミカサ「Zzz」スースー

    アニ(ミカサも寝ちゃっていたよ!…というより、さっきからずっと!?)
  58. 58 : : 2014/01/31(金) 20:19:22

    アニ(じゃあ、エレンは…)チラ

    エレン「おーー!アルミン、巨人の生態ってすげぇな!」キラキラ ヒソヒソ

    アルミン「う、うん。そうだね」ヒソヒソ

    アニ(ダメだ。アルミンすら苦笑いするくらい講義に夢中だよ)

    アニ(もう、どうすればいいのか、分からないよ!誰か助けてーーっ!!)ムーーッ

    ユーク(何か…アニが悶《もだ》えている?…Zzz)ウトウト スピーー


  59. 59 : : 2014/01/31(金) 20:20:01

    ――――講義終了後――――

    ユーク「…あれ?」パチリ

    アニ「…やっと起きたんだね」ハァ

    ユーク「俺、寝ちゃっていたのか?」キョロキョロ

    アニ「…そうだよ」

    ユーク「ごめん、アニ。教官の質問は大丈夫だった?」アセアセ

    アニ「…今日は、答えられなかった」
  60. 60 : : 2014/01/31(金) 20:20:52

    ユーク「…あぁ、そっか」ズーン

    アニ「…ふんっ」プイッ

    ユーク「…ごめんって」

    アニ「…分からなかった私が悪いからさ」

    ユーク「最近、疲れやすくて本当に眠たかったんだよ」アセアセ

    アニ「現に熟睡していたしね」フイ
  61. 61 : : 2014/01/31(金) 20:21:20

    ユーク「でも、それはアニだっていつも…」
    (『――番外編―― 第7話』参照)

    アニ「い、今は、私の事はいいのさっ!///」アセアセ

    ユーク「あ、そう?」

    アニ「…ほら、晩御飯に行くよ?」グイッ

    ユーク「うん。わかったよ」

    アニ「…今日も隣に座ってもらうから」ジーーッ
  62. 62 : : 2014/01/31(金) 20:22:39

    ユーク「その上目遣いは、わざとやっているのかな?」ニヤリ

    アニ「……!///」ハッ

    ユーク「……」ニンマリ

    アニ「ふんだっ!」プイッ

    ユーク「ごめん。ほら、食堂に行くんでしょ?」

    アニ「アンタが茶化すからさ」イジイジ

  63. 63 : : 2014/01/31(金) 20:23:19

    ユーク「俺が悪かったって」

    アニ「初めからそう言っているさ」

    ユーク「最近は、また態度がツンツンとしているなぁ」アハハ

    アニ(…アンタの所為さ…私も意地っ張りだから)

    ユーク(今のアニは、少し機嫌が悪いのかな?)

    ユーク(やっぱり、座学で補佐してあげなかったから?――――)


  64. 64 : : 2014/01/31(金) 20:25:01

    多分、1週間ぶりの投稿だと思う
    待ってくれていた人は遅れて申し訳ない

    番外編は沢山作ったんだけど、本編はまだ先になりそうなんだ
    今日と明日は、遅れていた分として2パートずつ投稿するから
    明日も楽しみにしてくれると嬉しいです

    また、コメントも宜しく!

  65. 65 : : 2014/01/31(金) 22:40:57
    立体起動ンとこのミカサの説明力スゲェ

    ってことは貴方の説得力がすごいってこと お見それいたしました
  66. 66 : : 2014/01/31(金) 23:01:25
    >>65
    恐縮だよ

    豆知識だけど、私達も普段横断歩道を渡る時とか、左右を確認して車が往来を確認するよね?

    その時に人間の脳は眼で見ている車の『速度』を積分して、その車が移動しうる『距離』を無意識的に計算しているんだ。

    そして、経験で分かっている自分の歩く(走る)『速度』を考えて、それを積分すると『距離』が算出されるから、
    そのときに、横断歩道を渡っても大丈夫かどうかを脳が判断しているんだよ

    ミカサが説明していた立体機動の件もほぼ同じことが言えるね。自身の移動速度と障害物に置き換えただけだよ

  67. 67 : : 2014/02/01(土) 17:31:13

    ――Part 3――

    ――――定期試験当日――――

    ユーク「いよいよだ」ワクワク

    アニ「楽しみなの?」チラ

    ユーク「あぁ、今は自分の力を試す事にわくわくしているよ!」チラ

    アニ「最近はずっと、益々ミカサとばかり訓練していて…寂しかったよ」シュン

    ユーク「あっ!ごめん…気が回らなかったよ」

    アニ「別にいいさ…座学や技巧では、ずっと隣に居られたし」イジイジ
  68. 68 : : 2014/02/01(土) 17:31:32

    ユーク「今は、このチカラを制御する事が優先だからさ、ね?」アセアセ

    アニ「…ふふっ、冗談だよ?」ニコ

    ユーク「…!!」

    アニ「……」ニコニコ

    ユーク「やられたよ」ニコ

    アニ「アンタは私がちょっと表情を変えれば、すぐに反応するからね」クスス
  69. 69 : : 2014/02/01(土) 17:32:32

    ユーク「そういう事は、逆手に取らないでよ」

    アニ「だって、見ていて面白いじゃないか」クスクス

    ユーク「そんな事言っていられるのも今のうちだよ?」

    アニ「…?」

    ユーク「一気に成績を抜き去ってやるから、覚悟しておいてね?」ニヤリ

    アニ「…私だって、本気でやるさ!」
  70. 70 : : 2014/02/01(土) 17:33:54

    ユーク「あぁ、そうしてもらわないと、俺が強くなった証明にはならないからね」

    アニ(ユーク、これまでとは段違いに、自信に満ちた顔をしているよ)チラ

    ユーク「……」キッ

    アニ(ユーク、なんか変わったね)

    アニ(これが、“大人になった”って事なのかな?)

    ユーク「今日の立体起動は、アニとのペアらしいから丁度いいよ」

  71. 71 : : 2014/02/01(土) 17:34:13

    アニ「よろしくね」

    ユーク「あぁ、アニは俺について来られるよう、頑張ってね?」

    アニ「……!」

    ユーク「……」ニヤリ

    アニ「…随分と言ってくれるね」ニヤリ

    ユーク「…見ていて?」
  72. 72 : : 2014/02/01(土) 17:34:43


    ザワザワ ガヤガヤ


    教官「次!レオンハート・トラス組、行け!!」

    ユーク「行くよ、アニ」パシュッ

    アニ「言われずとも、行くさ」パシュッ


    パシュッ ギューーン


    ミカサ(アニとユークが出発した様。頑張って、2人共)ジーーッ

    エレン「ミカサ、俺達も準備するぞ?」

    ミカサ「ええ、わかった。今日はよろしく、エレン」
  73. 73 : : 2014/02/01(土) 17:36:25


    パシュッ ギューーン


    ユーク「どうしたの、アニ。遅れているよ?」ギューーン

    アニ(嘘…ユークの動きが早い!!)ギューーン

    ユーク(身体が軽い…どこまで跳んで行けそうだよ)パシュッ ギューーン

    アニ(なんとか追いつかなきゃ!)パシュッ ギューーン

    ユーク(ははっ!ワンテンポ毎の切り替えが凄くスムーズに出来ている!!)

    アニ(ダメだ…少しずつ離されるよ…)
  74. 74 : : 2014/02/01(土) 17:36:50


    パシュッ ギューーン! パシュッ ギューーン!!

    …パシュッ …ギューーン

    ググググ!!


    ユーク(目標が出現した…次は斬撃の進化を見せる!!)ダッ

    アニ(目標発見…でも確実にユークの後手になる)ダッ

    ユーク(…このタイミングで身体を捻《ひね》るっ!!)グルッ

    アニ(ユークの動きが、これまでと違う?)

    ユーク(くらえ!!)バッ!!

    アニ(どうなるの?)ソワソワ
  75. 75 : : 2014/02/01(土) 17:37:29


    ヒュンッ ズバンッ!!


    ユーク(よし!決まった!!)グッ

    アニ(…凄い、それに深い。とても敵わないよ)

    ユーク(アニも少し遅れてやって来たね)チラ

    アニ(私も決めなきゃ)バッ

    ユーク(アニ、俺の斬撃を見ていた?)

    アニ(はっ!!)
  76. 76 : : 2014/02/01(土) 17:38:13


    ヒュン ザシュッ!!


    アニ(いつも通りには決まったけど…ユークには勝てない)クッ

    ユーク(アニもかなり深く決まっているけど、これは俺の勝ちだ!!)グッ

    アニ(…悔しい)

    ユーク(よし、アニも追いついたところで、次へ行こう!)パシュッ ギューーン

    アニ(早いよ、ユーク。待って!)パシュッ ギューーン

    ユーク(楽しい!次…次だ!!)ワクワク


    パシュッ ギューーン

    ズバンッ!! ズバンッ!! ズバンッ!!


  77. 77 : : 2014/02/01(土) 17:39:08

    ――――試験終了後――――

    ユーク「ふぅ、楽しかった!!」マンゾク

    アニ「アンタ、早過ぎるよ」ハァハァ

    ユーク「ごめん。楽しくてついつい、先に行っちゃったよ」

    アニ「毎回、目標を見つける度に待っていてくれたのは、嬉しかったけどさ」

    ユーク「だって、置いて行くわけにもいかないし」

    アニ「…むぅぅ」ムスッ
  78. 78 : : 2014/02/01(土) 17:39:52

    ユーク「どうかした?」

    アニ「なんでもないっ!!」プイ

    ユーク「…?」

    アニ(ただ…悔しいだけなんだ)

    ユーク「あの時の斬撃の決まり方がさ――――」

    アニ(こんなにもあっさりと…アンタに追い抜かれてしまうのが…)チラ
  79. 79 : : 2014/02/01(土) 17:41:47

    ユーク「アニはあの時、少し遅れてやって来て――――」

    アニ(今度は、私がアンタに劣等感を感じる番なのかい、ユーク?)ジーーッ

    ユーク「…アニ、聞いている?」

    アニ(置いて行かれるのは…嫌だ)フルフル

    ユーク「アニ?」

    アニ(これじゃあ私は…益々、アンタに守ってもらってばかりじゃないか!!)
  80. 80 : : 2014/02/01(土) 17:42:31

    ユーク「……」

    アニ(そんなの嫌だよ…私の事も頼ってほしいんだよ…ユーク)


    ミカサ「……」ジーーッ

    エレン「ふぅ、いい汗かいたな、ミカサ」

    ミカサ「…そうね」

    ミカサ(2人の“距離”が…少しずつ開いている?)ジーーッ


  81. 81 : : 2014/02/01(土) 17:43:41

    ――――その日の夜 男子寮――――


    ガチャ バタン


    エレン「たーだいまー!」スタスタ

    アルミン「あっ、エレンお帰り!」

    エレン「ふーっ、さっぱりした!」

    アルミン「お風呂が気持ち良かったね!」

    エレン「おう。やっぱり運動の後の風呂は格別だな!」

    アルミン「今日は立体機動の試験で、皆も勇《いさ》んでいたからね!」
  82. 82 : : 2014/02/01(土) 17:43:58

    エレン「そうそう!つい本気を出そうとして躍起になるんだよな」

    アルミン「涼しくなってきたとはいえ、僕もすごく汗をかいたよ」

    エレン「だからこそ、風呂が気持ちいいんだよな!」

    アルミン「そうだね。僕はエレンよりも先に上がったけどさ」

    エレン「そういえば、ユークはどうした?」

    エレン「あいつ、アルミンよりもさっさと先に上がって行っただろ?」
  83. 83 : : 2014/02/01(土) 17:44:22

    エレン「今日は、風呂入るの早かったよな、あいつ」

    アルミン「あそこ」チラ

    エレン「ん?」チラ


    ユーク「Zzz」スピーーッ


    エレン「もう寝てるのか?」

    アルミン「さっき、『今日は、とても疲れた』って言っていたよ?」
  84. 84 : : 2014/02/01(土) 17:44:46

    エレン「あいつの今日の立体機動は、動きが凄かったらしいな!」

    アルミン「『今日は』というより、最近の訓練の時から動くがとても機敏らしいからね」

    エレン「あいつ、突然、どうしたんだろうな?」

    アルミン「うぅん…それは、僕にも分からないけど」

    エレン「…?」

    アルミン「エレンは気にせずに、自分のペースで頑張ればいいと思うよ!」
  85. 85 : : 2014/02/01(土) 17:45:50

    エレン「…そうだな」

    アルミン「ユークに先に行かれても、焦っちゃダメだよ?」

    アルミン「怪我の元にもなっちゃうからさ」

    エレン「わかってる」

    エレン「にしても、疲れたからって、もう寝るなんて珍しいな」

    エレン「明日は、座学の試験もあるのに」
  86. 86 : : 2014/02/01(土) 17:46:05

    アルミン「彼は日頃からちゃんと勉強しているから、その点の心配は要らないと思うよ?」

    アルミン「エレンと違ってね?」ニヤリ

    エレン「うっ、痛い所突くなよ、アルミン」ウウッ

    アルミン「ごめん、ごめん」

    エレン「そうだよな。今日、あいつに分からない所を聞こうと思ったのに」

    アルミン「それなら、僕が勉強に付き合ってあげるさ!」
  87. 87 : : 2014/02/01(土) 17:46:22

    エレン「すまねぇな。いつもアルミンを頼るのも申し訳なくてな…」

    アルミン「エレンの成績が下がる事なんかより、断然マシさ!」

    エレン「すまん。じゃあ、よろしく頼む」ペコリ

    アルミン「うん!任せて!!」

    エレン「そういえば、ライナーとベルトルトは?」キョロキョロ

    アルミン「また、談話室でチャスでもしているんじゃないかな?」
  88. 88 : : 2014/02/01(土) 17:46:54

    アルミン「お風呂から帰って来た後、2人で談話室に行くって言っていたから」

    エレン「あいつらも余裕だな。羨ましい」

    アルミン「エレンも普段からちゃんと学習を積み上げておけばいいんだよ」

    エレン「うっ、またまた痛い所を…」

    アルミン「それじゃあ、始めるよ?」

    エレン「おう。よろしく頼む!」


  89. 89 : : 2014/02/01(土) 17:47:40

    ――――同時刻 男子寮 談話室――――

    ライナー「……」スッ

    ベルトルト「……」スッ

    ライナー「…あいつは、もう寝たみたいだな」スッ

    ベルトルト「うん。疲れちゃったんだってさ」スッ

    ライナー「確かに、最近のあいつの動きは、まるでミカサそっくりだが」

    ベルトルト「同時に、体力の消耗も激しいみたいだね」
  90. 90 : : 2014/02/01(土) 17:48:35

    ライナー「あいつ…これからどうなると思う?」

    ベルトルト「うぅん、どうだろうか?」

    ライナー「あの様子じゃ、あっという間に俺達は追い抜かれてしまうぞ?」

    ベルトルト「今の彼は、ミカサと同等の素質…のようだからね」

    ライナー「少し、心配だ」

    ベルトルト「…何がだい?」
  91. 91 : : 2014/02/01(土) 17:48:55

    ライナー「あいつが成績を伸ばす事は、喜ぶべき事だ」

    ベルトルト「そうだね。今までずっと劣等感を感じていたみたいだから」

    ライナー「だが、俺はあいつがこのまま良くない方向へ変わってしまわないかが心配だ」

    ベルトルト「…そうだね」

    ライナー「…お前は、どう思う?」

    ベルトルト「最終的には、彼の意志が決め手になると思うけど」
  92. 92 : : 2014/02/01(土) 17:49:47

    ライナー「あぁ、そうだ」

    ベルトルト「そこに辿り着くまでに…僕達にできる事は…あるんだろうか?」

    ライナー「まだ、何も始めていない。考える事からだ!」

    ベルトルト「そうだね。僕達が彼の成長の方向性を決める補佐をしてあげないと!」

    ライナー「その通りだ」

    ベルトルト「彼は今も…僕達の事を兄のような存在として、慕ってくれているみたいだし」
  93. 93 : : 2014/02/01(土) 17:50:13

    ライナー「それが、兄貴分ってもんさ」

    ベルトルト「これからも僕達に、彼の兄は務まるだろうか?」

    ライナー「あぁ、勿論だ!それが、俺達に出来る事だ!」

    ベルトルト「…そうだね!」

    ライナー「もう、部屋に戻るか」スクッ

    ベルトルト「そうだね。皆にも心配を掛ける訳にはいかないし」スクッ
  94. 94 : : 2014/02/01(土) 17:51:00


    スタスタ スタスタ


    ライナー「談話室に、もう誰も居なくて良かったな」

    ベルトルト「皆、疲れていたから、もう部屋で休んでいるみたいだしね」

    ライナー「正直、疲れたか?」

    ベルトルト「少しだけね」

    ライナー「ははは、俺はまだまだ余裕だぞ?」

    ベルトルト「ライナーの体力は、凄いね」
  95. 95 : : 2014/02/01(土) 17:51:51

    ライナー「まだ当分は、あいつに負けるわけにはいかないからな!」

    ベルトルト「兄貴分として?」

    ライナー「あぁ、それにあいつも俺達の事を目標として、頑張って来たみたいだしな!」

    ベルトルト「そんな事も、よく言っていたね」

    ライナー「あぁ、これからが俺達の本当の競争になりそうだな」

    ベルトルト「僕はもう、負けそうなんだけどね」
  96. 96 : : 2014/02/01(土) 17:52:02

    ライナー「わはは、弱気だな!」

    ベルトルト「だって、彼の立体機動なんかは、今の段階でも十分に実践レベルだからね」

    ライナー「身体も軽いから、小回りも効くんだろうな」

    ベルトルト「そこが、僕達との差だろうね」

    ライナー「俺達も下手じゃないんだ。これからも努力し続けるぞ!」

    ベルトルト「うん。そのつもりだよ!」
  97. 97 : : 2014/02/01(土) 17:54:37


    スタスタ スタスタ


    ライナー「ところで、ベルトルトよ」チラ

    ベルトルト「なんだい?少し畏《かしこ》まって」

    ライナー「お前、『あいつ』の事は、諦めたのか?」ニヤリ

    ベルトルト「……」

    ライナー「結局、告白せずに終わりにしたのか?」

    ベルトルト「…それは」
  98. 98 : : 2014/02/01(土) 17:55:20

    ライナー「好きだったんだろ?ずっと、見ていたのも俺は知っているぞ」

    ベルトルト「…『彼女』の事は、『彼』に任せる事にしたから」

    ライナー「……」

    ベルトルト「適任だよ」

    ライナー「だが、言わずに終わってしまうのは…」

    ベルトルト「僕が余計な事をすれば、僕達4人の関係にも亀裂が入りかねない」
  99. 99 : : 2014/02/01(土) 17:55:43

    ライナー「そうかもしれないが…」

    ベルトルト「『彼女』は、自分が一番頼りになると思った『彼』を選んだんだ」

    ライナー「……」

    ベルトルト「僕も、いつまでも引きずっていないで、気持ちを切り替えようと思う」

    ライナー「そうか」

    ベルトルト「ほら、いつまでも話していたら、誰かに勘付かれるよ?」
  100. 100 : : 2014/02/01(土) 17:55:59

    ライナー「がはは!まさにその通りだ」

    ベルトルト「言った傍から、大きな声を出さないでよ」

    ライナー「これは、俺の性分だからな!仕方がない」

    ベルトルト「…励ましてくれようとしているなら、別に要らないからね?」

    ライナー「まぁ、そう言うな!」ガハハ

    ベルトルト「はぁ…ありがとね――――」


  101. 101 : : 2014/02/01(土) 17:56:33

    ――――翌日 長距離走試験――――


    タッタッタ タッタッタ


    ユーク「はっ、はっ…」タッタッタ

    ミカサ「……」タッタッタ

    ライナー「……」タッタッタ

    ベルトルト「はぁ…はぁ…」タッタッタ

    アニ(結構、苦しい…)タッタッタ

    エレン(くそっ、あいつらペースが全然落ちない)タッタッタ
  102. 102 : : 2014/02/01(土) 17:57:42


    タッタッタ タッタッタ


    ユーク(…何かが、おかしい)

    ユーク(筋肉量を増加させて走っているのに、ミカサに追いつけない)

    ユーク(ミカサだけじゃない。ライナーとも差がまだ開いている)

    ユーク(走り始める前に、おおよその感覚は掴んだはずなのに)

    ユーク(一応、アニとベルトルトよりは先頭しているが、現状、まだ3位だ)

    ユーク(くそっ、まだあの2人に追いつける感じがしない!)
  103. 103 : : 2014/02/01(土) 17:58:32


    タッタッタ タッタッタ


    アニ(ユーク、早いよ。待って…)ハァ…ハァ…

    アニ(ユークはかなり精度の高い一定のペースを保ち続けているね)

    アニ(これまでのあいつの走りは、多少のムラがあったのに、今では皆無)

    アニ(私があいつにこれまで勝てていたのも、そういった要素があったからなのに…)

    アニ(これじゃあ、私はあいつに何1つ勝てないじゃないか!!)

    アニ(置いて行かれるのは…嫌だよ…ユーク)
  104. 104 : : 2014/02/01(土) 17:59:01


    タッタッタ タッタッタ


    ミカサ(ユークは、かなり早く走れるようになった)

    ミカサ(おそらく、筋肉量を調整して一定の速度を保ち続けている事が主因だろう)

    ミカサ(しかし、ライナーにはまだ追い縋るので精一杯のよう)

    ミカサ(偶にリズムを乱すライナー対し、一切それのないユークが彼に勝てていない)

    ミカサ(現在のこの状況には、根本的な“差”がある)

    ミカサ(“力の制御にのみ”眼を奪われている彼は、それに気が付けるだろうか?)
  105. 105 : : 2014/02/01(土) 17:59:27

    ミカサ(でも、私が更に気になるのは…彼女、アニの事)

    ミカサ(アニ、どうしたの、その悲しそうな表情は?)

    ミカサ(ユーク、貴方はそれに気が付いているのだろうか?)

    ミカサ(今のアニは、貴方が想う彼女ではないはず)

    ミカサ(私が言うべきだろうか?いや、わからない)

    ミカサ(ユーク、貴方が彼女の異変に気が付いてあげて?――――)


  106. 106 : : 2014/02/01(土) 18:04:41

    ――Part 4――

    ――――全試験科目終了から数日後の正午前 掲示板――――

    ――――成績一覧――――

    【104期訓練兵 第31回 定期試験 成績順位】

    第1位 ミカサ・アッカーマン(921 / 1000)

    第2位 ライナー・ブラウン(910 / 1000)

    第3位 ユーク・トラス(882 / 1000)

    第4位 ベルトルト・フーバー(868 / 1000)

    第5位 アニ・レオンハート(865 / 1000)

    第6位 ジャン・キルシュタイン(802 / 1000)




  107. 107 : : 2014/02/01(土) 18:07:22

    ――――――――


    ザワザワ ガヤガヤ


    「遂に4位の壁が突破されたぞ!」

    「しかも、一気に3位まで上昇しやがった!!」

    「何が起こったんだ?」

    「さぁ?何かの間違いなんじゃねぇか!?」

    「でも、あいつの今回の立体機動の動きは凄かったぞ!」

    「まるで、ミカサがもう1人いるみたいだった!!」
  108. 108 : : 2014/02/01(土) 18:08:01


    ザワザワ ガヤガヤ


    ユーク(ははっ!遂にアニを超えた!!)

    ユーク(このチカラは、本物だ!)

    ユーク(特訓に付き合ってくれているミカサには、感謝しなきゃだな)

    ユーク(…だが正直なところ、ライナーをも超えて2位になるかなと思っていたんだが)

    ユーク(何かまだ、あいつには及ばない所があるという事か)

    ユーク(俺はこの先、もっと強くなる自信がある!!)グッ
  109. 109 : : 2014/02/01(土) 18:08:12

    ミカサ「ユーク」ヒョコッ

    ユーク「あぁ、ミカサ」チラ

    ミカサ「一気に3位まで浮上するとは、見上げたもの」

    ユーク「偏《ひとえ》にミカサ、君のおかげさ!」

    ミカサ「ええ。私達の特訓の成果が貴方の成績として、表れていて嬉しい」

    ユーク「ありがとう。君には、感謝の意を表するよ」ペコリ
  110. 110 : : 2014/02/01(土) 18:08:39

    ミカサ「どういたしまして」

    ユーク「でも、ミカサ」

    ミカサ「何?」

    ユーク「君の成績は…前より少し下がっているけど?」

    ミカサ「…そうね」

    ユーク「もしかして、最近、俺の指導に付き合っている所為じゃないの?」
  111. 111 : : 2014/02/01(土) 18:10:33

    ミカサ「そんな事は…ない」

    ユーク「確かに、君は相変わらず主席で、成績が下がった事も気に留めないかもしれない」

    ユーク「けど、それは俺の心情的には、少し申し訳ないよ」

    ミカサ「どうして、そんな事を思うの?」

    ユーク「だって、俺ばかりが急激に成績を伸ばしたのに」

    ユーク「反対に、指導してくれている君の成績が下がっていては、後味が悪いじゃないか」
  112. 112 : : 2014/02/01(土) 18:10:46

    ミカサ「そんな気遣いは無用」

    ユーク「どうしてさ?」

    ミカサ「さっき、貴方が言ったように、私にとってこんな成績は正直、どうでもいい」

    ユーク「……」

    ミカサ「私はエレンを守り、エレンの傍に居続ける為だけに行動している」

    ミカサ「ので、この訓練兵という立場もその成績も手段に過ぎない」
  113. 113 : : 2014/02/01(土) 18:11:08

    ユーク「…大人だね」

    ミカサ「それほどでもない」

    ミカサ「これは、単に私の我がまま」

    ユーク「…それじゃあ、これからも指導の程、宜しく頼んでもいいかい?」

    ミカサ「ええ、勿論」コクリ

    ユーク「ありがとう。宜しくお願いします」ペコリ
  114. 114 : : 2014/02/01(土) 18:11:40

    ミカサ「私を超えられるように、ビシビシ扱く」

    ミカサ「ので、これまで以上に覚悟して?」ニコ

    ユーク「……!」ゾクッ

    ミカサ「もしかして、怖いの?」クスリ

    ユーク「…ははっ!」ニカッ

    ミカサ「…?」キョトン
  115. 115 : : 2014/02/01(土) 18:12:08

    ユーク「…多分、こんな感覚は初めてだよ」

    ミカサ「何がだろうか?」

    ユーク「…今の感覚はきっと、武者震いさ!」

    ミカサ「そう」

    ユーク「これからもっと強くなれるんだと思うと…わくわくするよ!」

    ミカサ「でも、道は険しいかもしれない」
  116. 116 : : 2014/02/01(土) 18:12:51

    ユーク「そうかもしれない…けど」

    ミカサ「……」

    ユーク「俺は…強くなってみせる!」グッ

    ユーク「ミカサ、君よりもね!!」ビシッ

    ミカサ「…楽しみにしている」ニコ

    ユーク「君は、その頂点で待っていてくれ!」
  117. 117 : : 2014/02/01(土) 18:13:21

    ユーク「すぐに追いついて見せるさ!!」

    ミカサ「でも、焦ってはダメ」

    ミカサ「この間、言ったばかり」クスリ

    ユーク「おっと、そうだったね!」

    ユーク「俺は少し、せっかちな性格になってしまっているみたいだ」

    ミカサ「では、私はこれで失礼する」
  118. 118 : : 2014/02/01(土) 18:14:03

    ユーク「エレンの所に行くのかい?」

    ミカサ「ええ。それに…」チラ

    ユーク「『それに』?」

    ミカサ「私が退くのを待っている人が居る」クスス

    ユーク「え?」

    ミカサ「ユーク」スッ
  119. 119 : : 2014/02/01(土) 18:14:40

    ユーク「耳元に近づいて来て、何だい?」

    ミカサ「アニの事を、ずっと忘れないであげて?」ボソボソ

    ユーク「どういう事だい?」

    ミカサ「ふふっ」クスリ

    ユーク「忘れたつもりなんて、なかったんだけど?」

    ミカサ「いいえ。今の貴方は、強さを欲する事に盲目になってしまっている」
  120. 120 : : 2014/02/01(土) 18:15:57

    ユーク「…?」

    ミカサ「アニは、いつも貴方の事を見ている」

    ミカサ「ので、貴方が彼女の気持ちを蔑《ないがし》ろにしてはいけない」

    ミカサ「ちゃんと、向き合ってあげて?」ニコ

    ユーク「わかったよ…?」ポカン

    ミカサ「それでは、私はもう行く」クルッ
  121. 121 : : 2014/02/01(土) 18:16:31


    スタスタ スタスタ


    ユーク(アニを蔑ろにしている?)

    ユーク(俺が?…そんな馬鹿な)

    ユーク(あっ!でも最近の訓練や、この前の試験でも…)モヤモヤ

    アニ「あ、あのさ…ユーク」オズオズ

    ユーク「アニ!」クルッ

    アニ「う、うん…私」モジモジ
  122. 122 : : 2014/02/01(土) 18:17:01

    ユーク「…アニ!ご飯食べに行こう!!」ギュッ

    アニ「え!?」ドキリッ

    ユーク「今日の午後は、休みのはずでしょ?」ニコ

    アニ「あ、うん。そうだけどさ…」

    ユーク「それじゃあ、決まりだ!」グイグイ

    アニ「ちょ、ちょっと、急に何なのさ…」トテテテ
  123. 123 : : 2014/02/01(土) 18:17:27

    ユーク「…デートに行こう!!」ニコ

    アニ「あ…」

    ユーク「……」ニコニコ

    アニ「…うんっ!」グスリッ

    ユーク「泣かないで?」

    アニ「うん…」グシグシ
  124. 124 : : 2014/02/01(土) 18:17:57

    ユーク「泣き虫アニ」

    アニ「だから、それは言わないでって…」グシグシ

    ユーク「美人が台無しだよ?」

    アニ「…馬鹿」

    ユーク「そう。俺が馬鹿だったさ」

    アニ「…?」ポカン
  125. 125 : : 2014/02/01(土) 18:18:32

    ユーク「アニ、君の事はずっと忘れないからね?」

    アニ「え!?何さ、その言い方…」オロオロ

    アニ「まるで、お別れみたいじゃないか」オロオロ

    ユーク「ははっ、言い方が悪かったね」

    ユーク「…ずっと君の傍に居るし、片時も忘れたり、蔑ろにしたりしないから」キリッ

    アニ「あっ…」ピーン
  126. 126 : : 2014/02/01(土) 18:19:07

    アニ(ユーク、気付いてくれたんだ…嬉しい///)

    アニ「うん」コクリ

    ユーク(アニも何かしらの形で、納得してくれたかな?)

    ユーク「アニ、これでいいかい?」

    アニ「うん!」ニコ

    ユーク「それじゃあ、寮へ戻って着替えてこようか!」
  127. 127 : : 2014/02/01(土) 18:19:20

    アニ「そうだね。この恰好じゃあね…」チラ

    ユーク「…飛び切り可愛い恰好を期待しているよ?」

    アニ「…うん!期待していな」ニコ

    ユーク「今から楽しみだよ!」

    アニ「勿論、アンタがお金出してくれるんでしょ?」ニヤリ

    ユーク「あれ?俺の3位記念にアニが奢ってくれるんじゃないのかい?」ニヤリ
  128. 128 : : 2014/02/01(土) 18:19:36

    アニ「んー、どうしようかなぁ?」

    ユーク「…まだ、いいよ」

    ユーク「俺の目指すものは、もっと高い位置にあるから」

    ユーク「だから、もしそこに到達する事が出来たら…ご馳走して?」

    アニ「…本当に、出来るのかい?」クスリ

    ユーク「強くなるさ!」ニッ
  129. 129 : : 2014/02/01(土) 18:20:06

    アニ「うん。じゃあ、今日はアンタの奢りね?」ケロッ

    ユーク「あっ!なんか嵌《は》められた気がする」

    アニ「アンタが言った事じゃないか」クスス

    ユーク「まぁ、今はそれでいいさ」

    アニ「早く着替えてこないと、時間も無くなっちゃうね」

    ユーク「それじゃあ、30分後くらいに兵舎門前ね?」
  130. 130 : : 2014/02/01(土) 18:20:28

    アニ「うん。楽しみ!」ニコ

    ユーク「それじゃあ、また後で!」クルッ

    アニ「ばいばい!」フリフリ

    ユーク(良かった。アニの機嫌も良くなったかな?)

    ユーク(最近は、本当に昔の泣き虫アニみたいだ)

    ユーク(でも、その涙の原因は…悲しさなんかじゃない…俺の場合も――――)
  131. 131 : : 2014/02/01(土) 18:21:22


    スタスタ スタスタ


    アニ「私も着替えてこよっと!」トコトコ

    アニ(ユークとデートか…夏祭り以来だね)
    (『――番外編―― 第16話』参照)

    アニ(ユークから『デート』って言って誘ってくれるなんて…///)

    アニ(さっき言われた時は、心臓が爆発するかと思ったくらいだよ)ドキドキ

    アニ(ユークが私の気持ちに気付いてくれて、嬉しいなぁ)

    アニ(ミカサが耳元で何か言っていた事と関係あるのかな?)
  132. 132 : : 2014/02/01(土) 18:22:52


    トコトコ トコトコ


    ミカサ「……」ジーーッ

    ミカサ(良かった。2人ともすれ違いが解消されたようだ)

    ミカサ(ユークは、力を発揮する事に夢中になって、アニに対する気遣いが欠けていた)

    ミカサ(あり得ないとは思うけれど、2人の仲が悪くなるのは、私にとっても心苦しい)

    ミカサ(ので、今回も少しばかりお節介を焼かせてもらった)

    ミカサ(私が彼の指導の為に、アニと居られる時間を割いてしまっているのもまた事実)
  133. 133 : : 2014/02/01(土) 18:23:32

    ミカサ(ので、これからも私は2人の行く末を見守る義務がある!)キリッ(←単に好奇心)

    ミカサ(2人は、これからお食事デートに出かける模様)

    ミカサ(となれば、私のやるべき事もまた1つ!)

    ミカサ(2人を追跡《つ》けよう!)ニシシ

    ミカサ(きっと、にやにや出来る展開が予想される)

    ミカサ(ので、2人はきっと、私に『美味しいおやつ』をくれるに違いない!)
  134. 134 : : 2014/02/01(土) 18:24:03

    ミカサ(では、私も準備を…)イソイソ

    エレン「おい、ミカサ」

    ミカサ「エレン」チラ

    エレン「お前、また何か企んでいるだろ?」

    ミカサ「え?そ、そんな事はない」ドキリッ アセアセ

    エレン「……」ジーーッ
  135. 135 : : 2014/02/01(土) 18:24:41

    ミカサ「…あうっ」シュン

    エレン「…はぁ、しょうがないな」ヤレヤレ

    ミカサ「…?」

    エレン「どうせ、あいつらの跡を追跡《つ》けようとか考えていたんだろ?」

    ミカサ「えっ!?」ドッキーン

    エレン「何年、一緒に居ると思っているんだ?」
  136. 136 : : 2014/02/01(土) 18:25:30

    エレン「お前の表情一つで、大体の事が読めてしまうんだよ」

    エレン(ユークにこれまで色々と指導された事も相まってな)

    ミカサ「そ、それで?」オズオズ

    エレン「腹減ったな。俺達も飯食いに出掛けるぞ」フイッ

    ミカサ「…え?」

    エレン「聞こえなかったのか?」
  137. 137 : : 2014/02/01(土) 18:25:41

    ミカサ「つまり、私とデートをしてくれると?」パチクリ

    エレン「…お前がそう思っているんなら、そう思っていろよ」プイッ

    ミカサ「エレンっ!」ニコ ガバッ

    エレン「うわっ!何だよ?」バタン

    ミカサ「嬉しい!嬉しい!!」ダキッ ギューーッ

    エレン「…しょうがない奴だな、お前も」
  138. 138 : : 2014/02/01(土) 18:26:11

    ミカサ「うん。しょうがない奴でもいい」スリスリ

    エレン「ほら、さっさと起きて、準備するぞ?」

    ミカサ「うん!着替えてくる!!」スクッ ピューーッ

    エレン「…全く、あいつは」ポツーン

    エレン(…でも、いいか)スクッ

    エレン(全く、ミカサの奴…本気で転ばせやがって)パンパン
  139. 139 : : 2014/02/01(土) 18:27:10

    エレン「……」

    エレン(ユーク、お前は更に、俺より先に進んでしまったみたいだな)

    エレン(でも、俺は諦めないぞ?)

    エレン(お前がどれだけ力をつけて、先に行ってしまっても)

    エレン(俺はお前のライバルである事には、これからもずっと変わりねぇ!)

    エレン(いつか、お前のような高みに追いついてやるからな、ユーク!!――――)



    進撃の巨人Another ――番外編Ⅱ―― 第2話

    『追い掛ける背中、超えるべき高み』



    La Fin.


  140. 140 : : 2014/02/01(土) 18:28:04

    【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】

    ――本編――

    【執筆中 進撃の巨人Another 第38話 『制約』】
    http://www.ssnote.net/archives/8191

    【執筆中 進撃の巨人Another 第37話 『奪...』】
    http://www.ssnote.net/archives/8190

    【14/01/16 進撃の巨人Another 第36話 『罅《ひび》』】
    http://www.ssnote.net/archives/6412

    【14/01/14 進撃の巨人Another 第35話 『連携』】
    http://www.ssnote.net/archives/6411

    【14/01/12 進撃の巨人Another 第34話 『駒の数』】
    http://www.ssnote.net/archives/5377

    【13/12/31 進撃の巨人Another 第33話 『タイキ』】
    http://www.ssnote.net/archives/5376

    【13/12/24 進撃の巨人Another 第32話 『特質』】
    http://www.ssnote.net/archives/5206

    【13/12/20 進撃の巨人Another 第31話 『敵の敵』】
    http://www.ssnote.net/archives/5204

    【13/12/17 進撃の巨人Another 第30話 『隠す者』】
    http://www.ssnote.net/archives/4699

    【13/12/15 進撃の巨人Another 第29話 『ハツゲン』】
    http://www.ssnote.net/archives/4697

    【13/12/06 進撃の巨人Another 第28話 『キタイ』】
    http://www.ssnote.net/archives/4287

    【13/12/05 進撃の巨人Another 第27話 『夜明け』】
    http://www.ssnote.net/archives/4235

    【13/11/30 進撃の巨人Another 第26話 『蓄積』】
    http://www.ssnote.net/archives/3742

    【13/11/27 進撃の巨人Another 第25話 『帰る先』】
    http://www.ssnote.net/archives/3554

    【13/11/23 進撃の巨人Another 第24話 『隠れる』】
    http://www.ssnote.net/archives/3249

    【13/11/21 進撃の巨人Another 第23話 『行き互い』】
    http://www.ssnote.net/archives/3189

    【13/11/18 進撃の巨人Another 第22話 『次世代』】
    http://www.ssnote.net/archives/2988

    【13/11/15 進撃の巨人Another 第21話 『鍵《ヒント》』】
    http://www.ssnote.net/archives/2740
  141. 141 : : 2014/02/01(土) 18:28:25

    【13/11/10 進撃の巨人Another 第20話 『懐古、そして展望』】
    http://www.ssnote.net/archives/2440

    【13/11/08 進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』】
    http://www.ssnote.net/archives/2307

    【13/11/06 進撃の巨人Another 第18話 『以心』】
    http://www.ssnote.net/archives/2219

    【13/11/05 進撃の巨人Another 第17話 『志と命』】
    http://www.ssnote.net/archives/2140

    【13/11/04 進撃の巨人Another 第16話 『選ぶ』】
    http://www.ssnote.net/archives/2041

    【13/11/03 進撃の巨人Another 第15話 『悪癖』】
    http://www.ssnote.net/archives/1992

    【13/11/02 進撃の巨人Another 第14話 『クチは...』】
    http://www.ssnote.net/archives/1943

    【13/11/01 進撃の巨人Another 第13話 『ドウキ』】
    http://www.ssnote.net/archives/1886

    【13/10/31 進撃の巨人Another 第12話 『人柄』】
    http://www.ssnote.net/archives/1841

    【13/10/30 進撃の巨人Another 第11話 『危機と嬉々』】
    http://www.ssnote.net/archives/1815

    【13/10/29 進撃の巨人Another 第10話 『見上げる先』】
    http://www.ssnote.net/archives/1748

    【13/10/28 進撃の巨人Another 第9話 『辛辣』】
    http://www.ssnote.net/archives/1702

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
    http://www.ssnote.net/archives/805

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
    http://www.ssnote.net/archives/800

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
    http://www.ssnote.net/archives/796

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
    http://www.ssnote.net/archives/795

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
    http://www.ssnote.net/archives/793

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
    http://www.ssnote.net/archives/792

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
    http://www.ssnote.net/archives/791

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
    http://www.ssnote.net/archives/790
  142. 142 : : 2014/02/01(土) 18:28:55

    ――番外編Ⅱ――

    【14/01/21 進撃の巨人Another ――番外編Ⅱ―― 第1話】
    http://www.ssnote.net/archives/8195


    ――番外編――

    【14/01/10 進撃の巨人Another ――番外編―― 最終話】
    http://www.ssnote.net/archives/6413

    【13/12/29 進撃の巨人Another ――番外編―― 第17話】
    http://www.ssnote.net/archives/5860

    【13/12/25 進撃の巨人Another ――番外編―― 第16話】
    http://www.ssnote.net/archives/5229

    【13/12/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第15話】
    http://www.ssnote.net/archives/4702

    【13/12/10 進撃の巨人Another ――番外編―― 第14話】
    http://www.ssnote.net/archives/4373

    【13/12/04 進撃の巨人Another ――番外編―― 第13話】
    http://www.ssnote.net/archives/3949

    【13/11/30 進撃の巨人Another ――番外編―― 第12話】
    http://www.ssnote.net/archives/3487

    【13/11/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第11話】
    http://www.ssnote.net/archives/3066

    【13/11/17 進撃の巨人Another ――番外編―― 第10話】
    http://www.ssnote.net/archives/2668

    【13/11/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話】
    http://www.ssnote.net/archives/2257

    【13/10/27 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話】
    http://www.ssnote.net/archives/1550

    【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
    http://www.ssnote.net/archives/1374

    【13/10/15 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
    http://www.ssnote.net/archives/1078

    【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
    http://www.ssnote.net/archives/1040

    【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
    http://www.ssnote.net/archives/941

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
    http://www.ssnote.net/archives/923

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
    http://www.ssnote.net/archives/878

    【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
    http://www.ssnote.net/archives/845
  143. 143 : : 2014/02/01(土) 18:29:12

    ――その他――
    【執筆中 進撃の巨人Another ――104期相談所編―― 第2話】
    http://www.ssnote.net/archives/5371

    【13/12/08 進撃の巨人Another ――104期相談所編―― 第1話 ユーク「勉強の方法が分からない?」】
    http://www.ssnote.net/archives/4493


    ――雑談――
    【随時更新中 My.Loと進撃の巨人Another】
    http://www.ssnote.net/groups/24


    ――その他情報媒体――

    【随時更新中 SS Pedia記事 『進撃の巨人Another』】
    http://dic.ssnote.net/articles/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BAAnother
  144. 144 : : 2014/02/01(土) 18:33:52

    2日間で一気に駆け抜けた感じです

    本編が滞っていますが、番外編はどんどん出来上がっています!
    1,2話はいつも通りの50ページくらいで大体150レスで、皆さんもこんなものだなとお思いだと思いますが...
    3話以降は、現在のところ全て300レスは到達すると思われ...(ボソリ)

    というわけで、次の投稿は何になるか分かりませんが

    ここら辺で一旦、これまでの全ての各話のあらすじを纏めてみようかなと思います。
    SSの形式で順次投稿して行こうと考えていますので、そちらもご覧いただけたらと存じます(いつ始めるかは未定)

    それでは!!

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