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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

魔法の世界で彼らは生きる ─血腥い─

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  1. 1 : : 2020/07/30(木) 20:19:56
    どーでもいいけど黒螺ってcarolいじってできたもんなんだよ。むりやりかんあるけど
  2. 2 : : 2020/07/30(木) 23:00:06
    http://www.ssnote.net/archives/86786

    前作。『嗤声』編ね。
  3. 3 : : 2020/07/31(金) 00:13:27
    リヴァイ「エレンは、狂っている」

     アルミンとクリスタの死骸を放り投げると、リヴァイは生徒に向かって言った。
     精神世界の中の精神世界の歪みが元に戻り、正しい「リヴァイ・アッカーマン」という一人の男の精神世界に彼らはいた。

    リヴァイ「全員、大丈夫そうだな」

    ジャン「全員ではないですけどね......」

     ジャンがそっと死骸から目を背ける。アルミンは頭部が弾け、中の肉が【聖火光線】の熱により周りにへばりついた状態、クリスタは真ッ黒に焦げて、ところどころ肉が削がれ、中の赤い肉と白い骨が剥き出しになっていた。

    リヴァイ「クソがッ......仕組まれていた......ッ」

    「仕組まれていた、ですか?」

     女子生徒の一人、サシャが首を傾げて聞いた。

    リヴァイ「......アルミンが狂っちまったのも、全部、エレンの所為(せい)だろうな......クソッ、クソがァッ......!!」

     彼の強く握った拳がプルプルと震えている。仕方がなかったとはいえ、己の手で殺めてしまった怒り、それをさせた者への憎悪は段々と膨れ上がっていく。

    ジャン「あの......ライナーには、何て言いますか? 勿論、死体は見せない方が良いでしょう、こんなアリサマ......」

    ミカサ「......」

    「俺から言う」

    ミカサ「コニー......」

     坊主頭の小柄な少年は、決然とした様子で言った。

    コニー「俺は馬鹿だけど、馬鹿なりに頑張ってみますよ......」

    リヴァイ「判った。頼んだ......すまない」









     僕はヒタスラ穴を掘っていた。ザクザクと、土を掘り返していた。これは、世界を救う為の進歩だ。気を抜くな。安寧を、我が手に。安寧を、皆の手に。狂気を、元に──ナノニ、何故ハムカウモノがいるのだろう? リカイデキナイモノがいるのだろう? そう思うと、悲しく、苦しくもなってくる。あのアルミンは素晴らしかった.......僕の創造の理想だった。残念だ......でも、待っててね。今は狂人(キチガイ)と罵られても、僕がリセットして作り直してあげるから。


     そのためには、まず最初に......




  4. 4 : : 2020/07/31(金) 00:33:21
     ある日の夜。山奥の、一つの小屋にて。





    「......?」

     その少女は、見知らぬ天井を視界に入れながら目を覚ました。

    「ここは......?」

     少女の体は、大の字に固定されていてピクリとも動かない。

    「起きたァね」

    「誰ッ!?」

    「酷いなァ、そう警戒しないでヨォ......アハハハハハハハハハハハッ!!!」

     突如、少年は笑い出す。何故笑ったのか、少女には全く理解できやしない。少年は、これから起こるであろうことを想像し、笑いだしたのだ(ステキナジカンガスギルノダ)。そんなことなど知らない、いや知っていたとしても、少女の目に彼は奇怪なモノにしか写っていなかった。

    「君はァ......そう、ミカサ。僕は(オレハ)(ワタシハ)、エレン」

    ミカサ「エレン......エレン・イェーガー!?」

    エレン「大丈夫? 大丈夫? 大丈夫? アア、可哀想だ、可哀想だッ!! 苦しいいいいいイィィィ!!! 世界は何て残酷なんだ、安心しなァ、僕が絶対元に戻してやる......アハハハハハハッ、いや、待ちなよエレン、アアッ、もっと良い考えがあるじゃァないですか。僕は馬鹿だったなァ」

     そう捲し立てるアルミンやクリスタ、それに皆の仇に、罵倒の言葉をヒタスラ投げ掛けた。

    ミカサ「オイッ!! この狂人(キチガイ)野郎、これを放せ、放せエッ!! アルミンやクリスタを殺したお前はクズだ、最低だ、下劣な奴だ!! 殺してやる! 殺してやる!! 殺してやる!! 死ねッ!! 死ねッ!! キチガイがァァァァッ!!!!!!」

    エレン「アア、可哀想だ......君だけじゃなく、皆も助けてあげよう」

     そう言うと、エレンはミカサの右手の人指し指を根本からちょきんと切った。

    ミカサ「......ぇ?」

     人指し指が熱いと思った瞬間、ドロドロとしたものが手に付着していることを感じる。それに激しい痛み。無くなった感覚。

    エレン「ジャァ、コレハ送るネ」

     彼が摘まんだ人指し指を見て、彼女は確信した。

    ミカサ「アァ、ァァ、アアアアァァァ、アアアアアァァァァァァアアアアァァァァアアアアアッ!!!!!!! ワタシのッ!!! ワタシの指ィィィイイイイイ!!! アアアアアアァァァ......指ぃ、指ィィィィィィィ!!!!! アアア......」

    エレン「おお......素晴らしい......確実にソッチへ向かってる、えへへ、これは、想像を超えるかもしれない......アアアアアアッ!!! 素晴らしいよ!! ミカサ・アッカーマン!!! アハハハハハハハハハハハッ!!!!!」

     彼は満足そうだった。
  5. 5 : : 2020/08/12(水) 03:47:22
    ???
  6. 6 : : 2020/08/15(土) 23:28:21
    翌日


    ジャン「......」

    「ジャン?」

    ジャン「おぅ、マルコ」

    マルコ「傷の痛みはどう?」

     ジャンは寂しげに笑ってみせた。

    ジャン「なんでかな、痛みはあんまり感じねえんだ......こんな傷よりも、出来事の方が痛いんだ」

    マルコ「......」

    ジャン「そう言えばマルコ、ミカサを見たか?」

     首を横に振るマルコを見て、はあ、と溜め息をついた。

    ジャン「いっつもこの時間なら来るはずなのにな......」

    マルコ「観察してるね」

    ジャン「うるせえ!」

     そう叫んでジャンは前側のミカサの机の方を見る。机のなかにはいつも通り何も無く──

    ジャン(いや──何だ、あれは?)

     彼の視線の先には、くしゃくしゃに丸められた紙が机の中に放ってある様子があった。

    ジャン(見ていいのか......? いや、やっぱり......だが、気になるな)

     ジャンは立ち上がるとスタスタとミカサの机に歩いていく。

    マルコ「ジャン」

    ジャン「......?」

     丸められた紙を手に取ると、中に細長く硬いものが入っていると気付いた。乱雑に巻かれ、テープで貼られた紙を剥いでいくと、中からあるものが床にストンと落ちた。

    ジャン「何が──」











    ──その答えは、指。






    ジャン「おい......!! 嘘だろおっ!!!」







     白い骨が赤い切断面から彼らを覗いていた。

  7. 7 : : 2020/08/15(土) 23:43:39
    エレン「へへへへへへへ!!」


     少年は目の前の屈強な体格の男、それと身長の高い男の前で笑い続けた。



    エレン「アハハ、ヒィヒィ......!! んで、それでェ?」


    「あ、それで......ジャンが、狂ったようにミカサの指をなめ回してました......」


    エレン「アヒャヒャヒャヒャヒャァァァ!!! 面白いよ......なァんだ、ジャンにも良い所があるんだねえ、見直したよキルシュタイン、まあ一緒に冥土の国に逝くときは誘う程じゃないね、残念。で、ミカサの方はどうなってるのぉ☆ 幸福担当」

    「あ、はい......」

     身長の高い男が前に出て答えた。

    「右手人指し指一本、左手小指一本を切断、今は右足のミンチ化を進めています......」

    エレン「ミカサは羨むべきだよ、幸福を与えられてるんだからさァァァ......そう思うよねェ? ネ?」

    「はッ、はいッ!!」

     満足そうに笑ったエレンは、手を振って「出ていいよ」と促す。男たちは会釈しその部屋を出ていった。


     扉が閉まると、彼らは流さまいと決めていた涙をヒタスラ流し続けた。足が震え、その場に立つことすらままならなくなる。


    「アアアアアアァァァ......ウウゥゥ......」

    「クソッ......がァ......ぐっ......一旦、部屋に戻ろう......ベルトルト」

    ベルトルト「ああ......ライナー......」

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