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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

始まり【終わり】と愛【孤独】

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  1. 1 : : 2020/06/07(日) 23:08:13
    http://www.ssnote.net/archives/86538
    ↑前作

    ※注意※

    この話は、前作(上にウラル記載)と前々作を読んでいる前提で進行していく物語となります。
  2. 2 : : 2020/06/07(日) 23:30:05
    眠れない夜だった。


    12:30


    ブタオ「うう......痛いブヒ......」

    ブタオ(何で、こうも不平等なんだブヒ......世の中って、何で......!!)

    ブタオ「.......寝れない」ガバッ




    ブタオ「......」トコトコ

    ブタオ(思わず、外に出てしまったでふ......)トコトコ

    ???「......」

    ブタオ「......?」

    ブタオ(そこに、誰かいる?)


    電灯が、彼女の顔を照らした。


    ブタオ「あっ......」

    ???「......!」

    ブタオ(こ、これはっ......!!!)

    ブタオ「可愛い!」

    ???「!!?」

    ブタオ「あっ、いや、ええと、ん、そ、その、あ、あの猫! あの猫が可愛い!」

    と、あらぬ方向へ目を向けて弁解する。

    ???「はぁ......」

    ???「......こんな時間に、何で出歩いてるんですか?」

    ブタオ「あ、ぶひ、その、寝れなくて......そっちは、何で?」

    ???「......家出したんです」

    ブタオ「!」

    ???「......」

    ブタオ「あ......そ、そう」

    ???「......」

    ブタオ「......」


    ブタオは次の言葉を言うべきか逡巡する。



    迷いに迷った挙げ句、言った。






    ブタオ「あ、あの......良かったら、家に、えと、こ、来ない......?」












    ????「彼に幸せは与えない☆」
  3. 3 : : 2020/06/07(日) 23:47:33
    少女は、自分を美香沙(みかさ)と名乗った。

    美香沙「へえ......ここがブタオさんの部屋」

    ブタオ「う、うぅ......」

    ブタオ(ちょっと後悔したブヒ......アニメのポスターとかめちゃ貼ってるし......うう......)

    美香沙「色々面白いもんあるねー」ガサゴソ

    ブタオ「あ、ちょ!」

    美香沙「うわっ、女の子のフィギュアとかあるwww やっぱりこういうのが趣味なんだねww」

    ブタオ「うううう......」

    ブタオ「そ、その......やっぱり、気持ち悪い? こんな趣味......」

    美香沙「えwwいや全然?wwww」

    ブタオ「ぇ?」

    美香沙「熱中できるもんがあるってことでしょ? 素敵じゃんww」

    ブタオ「!!!!」

    ブタオ(お、おお、女の子に初めて『素敵』って言われたでふー!!!!!! ハァハァ......)

    美香沙「何だこれ」ポチッ

    ブタオ「......!」

    美香沙「ssnote?」

    ブタオ「み、見るなブヒぃ!!」

    ブタオ(それはパンドラの匣なのにいいいいいい!!!!!!)




    ギャーギャー


    「うるさいわよブタオ!!!!」

    ブタオ「!!」ビクッ!!

    「今何時だと思ってるの!!?」

    ブタオ「ま、不味いでふ!母ちゃんが二階に上がってくる!!」

    美香沙「えっ?」

    ブタオ「ちょ、速く押し入れに!!」グイグイ

    美香沙「え、ちょっ!」

    ムニュ

    ブタオ「......」

    美香沙「.....」

    「ブタオ!」バン!!

    美香沙「!」スーッ!!(押し入れ閉める)

    ブタオ「ご、ごめん!!!怖い夢見ちゃって!!ブヒ!」

    「......二度とうるさくするんじゃないよ!」

    ドスドス......

    ブタオ「あ......危なかったぁ......」

    スーッ...

    ブタオ(............ん?)

    美香沙「......」

    ブタオ「......!」

    ブタオ「あ、あわわ、いや、その、違......ンゴ!!!!」


    彼は殴られ、その場に倒れこんだ。










    ????「絶望して死のうね☆」
  4. 4 : : 2020/06/09(火) 21:46:10
    ~学校~

    ガヤガヤ クスクス

    ブタオ(うう......久しぶりの学校ぶひ......うう......)

    剛「ようブタオwwwwww」

    貴史「こないだは傑作だったなwwwww」

    静「聞いたよ、勝負しようとしたんだって?腹痛いwwwwwwww」

    貴史「でよぉ、ボコボコにしてやったんだわwwwwww」

    剛「ああwwwww」

    貴史「......おい、突っ立ってねえでさっさと金出せ」

    ブタオ「......えっ! で、でももうオデ、金があんまり」

    剛「いいから出せよ、有り金全部。お前は俺らの言葉にただ了承してくれたらいいんだよ。おら、早く出せ。じゃないと殴るぞ?」

    ブタオ「うぅ......!!」サッ

    静「こいつ、5000円しか持ってないじゃんwww」

    貴史「四等分して......うえっ、ちょっとしかなんねえ! おい、次は1万以上持ってこいよ! もし持ってこなかったら......わかってるよな?」









    ブタオ「......ただいま」ガチャッ

    美香沙「あれ? 元気ないじゃんww」

    ブタオ「やっぱりオデは駄目な奴だったでふ」

    ブタオ(エレンみたいにチートとか、ハーレムとか......そんなの、夢のまた夢のまた夢......)

    ブタオ「ぶひ......もう、オデは生きていても意味なんてないんじゃないでふか......」

    美香沙「そんなことない」

    ブタオ「?」

    美香沙「生きているだけで、誰かを幸せにしてるなんてことがあるから......」

    ブタオ「生きている......だけで? こんなオデでも?」

    美香沙「そう。だから、絶対に自殺するとか、生きていて意味なんてない、とか言っちゃ駄目!......私とか今、幸せだよ?」

    ブタオ「......!」

    ブタオ(そうか......)

    美香沙「そうそう、もうすぐ私、この家出ることに決めた」

    ブタオ「えっ?」

    美香沙「流石に、ずっとこの家にいるわけにもいかないし......大丈夫、何とかやってみせるから!」

    ブタオ「......わかったでふ! 頑張れ!」

    美香沙「そっちこそ、頑張ってね!」


    ブタオ(美香沙たんが頑張るんだ。ほぼ0からのスタートで......だったら、オデはもっと頑張らないといけないでふ!! せめて、美香沙たんを笑顔で、本当の笑顔で送ってあげられるくらい......!)


































    終わ──












    ──らない。
    ここからだ。
  5. 5 : : 2020/06/09(火) 22:19:27
    ブタオ「......遂に、出るんでふね」

    美香沙「うん。今までありがとう」

    ブタオ「母ちゃんがいるから、堂々と送り出すことができないんだけど......」

    美香沙「いいよいいよ」

    ブタオ「あと、これ」サッ

    彼は、ポケットから一万円札を数枚取り出した。今まで彼ら──剛や貴史、静たち──に抵抗して何とか取られなかった分......。

    ブタオ「少ないけど、餞別として受け取って」

    美香沙「......良いの?」

    ブタオ「うん!」

    美香沙「......ありがとう!」




    ブタオ「......じゃあ、また、いつか」

    美香沙「うん......さようなら」

















    ブタオ「......ぶひ?」

    ブタオ(ここは......?)

    ???「よう」

    ブタオ「!!」

    ブタオ「エレン!」

    エレン「お前の様子は全部知ってるよ......」

    エレンは何故か、哀れみのある視線を彼に向ける。

    エレン「......悪いな、ブタオ」

    ブタオ「......?」

    エレン「あそこの奴等は、ほとんどの奴があっちを望んでいるんだ」

    ブタオ「何を......? 言って......?」

    エレン「......なあ、お前はよく自分のことを『オデ』、語尾に『でふ』『ぶひ』とかつけるけどさ」

    エレン「そんなキモオタみたいな奴が、本当に現実世界にいると思うか?wwww そんな──世間の偏見が詰まった、本当のキモオタのような奴が」
















    しばらくして。






    ~学校~

    貴史「おらあっ!!」ブン!!

    ブタオ「うぐっ!!」

    剛「金、持ってこいって言っただろうが!!この無能!」ゲシッ!!

    ブタオ「ぶひっ!」

    静「ねぇ、もうそいつ切り捨ててよくない?これ以上金は出なさそうだし。別の奴ターゲットにしよ」

    貴史「......そうだな。それに、あれだろ?お前のダチ──」

    静「ああ、うん。やっぱり要るね」


    ブタオ(うぅ......)

    ブタオ(オデは、もう......狙われないんぶひか......?)







    ~???~

    静「ねえ、ブタ」

    ブタオ「う、あ、何......?」

    静「こっちに来て」ニヤ








    ブタオ「ここは.......?」

    静「ここなら人気もないし......気軽に『処分』できる」

    ブタオ「!?」

    ブタオ「しょ、処分......!!!?」

    静「うん。つまり、殺すってこと」

    ブタオ「で、でも、それは! は、犯罪......」

    静「ねえ、何で私たちはアンタから金を奪うことが出来たと思う?www」

    ブタオ「そ、それはオデが.......、オデが、弱いから......!!!」

    静「違う違うwww何で私たちは、今までいろんな奴から金を取って、殴って、蹴って......そして殺してきたのに、『優秀で優しい良い生徒』ってことになってると思う?ww」


    ブタオ「......?」


    静「それはね、皆見てみぬふりをしている者──傍観者だからだよww」

    静「ただやっぱり、殴る蹴る殺すは秘密裏にやってるけどね」

    ブタオ「な、何で......そんなことを」

    静「......楽しいから?」

    ブタオ「ブヒっ!!?」

    静「あーあ、無駄話が過ぎた。じゃ、始めようか」

    ブタオ(なっ──!!!!)

    ブタオ「嫌だッッッッ!!! オデは、まだ、まだ死にたく──」














    ???「黙って」バッ!!!











    ブタオ「ムグッ!!?」

    ブタオ「ンーグーーーーッ!!!!」

    ブタオ(叫べない!!!)


    静「ああ、来たね。今からそいつ縛るから。手伝って」

    ???「わかったー」




    ブタオ「ンー、グーッ!!」バタバタ

    ブタオ(真っ暗で、何も見えないでふ!!!!)バタバタ

    静「じゃ、早速──」

    ???「あ、そうだ。ちょっと待ってww」

    静「何?」

    ???「折角だからさぁwww」

    ベリベリ!!


    ブタオ(目が、見え──)

    ブタオ「ンンッ!!!?」

    ???「やあwwwwww」












    ブタオ(美香沙......たん?)












    美香沙「マジでこいつ、いい財布だったよwww」

    静「そう?」

    美香沙「家出るとき、数万円くれたんだわw ホラw」ヒラヒラ

    静「最初から私たちに渡せよ」ゲシッ

    ブタオ(どういう......こと......??)







    美香沙「知ってる? 最初から私たちは友達なのwww私が拾われたときからねwwwww」



  6. 6 : : 2020/06/09(火) 22:45:19
    美香沙「私さ、あの時、『生きているだけで、誰かを幸せにしてるなんてことがある』って言ったよね?......うん、嘘じゃないよ? 現に──私たちは金を貰えて幸せだからwwww」

    ブタオ(美香沙たんが、金を貰う?)

    静「なんか聞きたそうな目だねw 内容は予想つくけど。実は、ブタから奪い取った金は、私たちで四等分してたのww 剛、私、貴史、美香沙の四人。美香沙には放課後に学校の近くの隠れ場所に来てもらって直接受け取ってもらってた。拾われてからは家畜に勘づかれちゃいけないから昼休みになったけど、美香沙側に問題はなし。私たちは昼休みに外に出ちゃいけないってルールがあるからキツかったけど。美香沙の距離的な面ではむしろ楽になったかな。美香沙は違う学校だから少し遠かったけど、ブタの家からだとまあまあ近いしww 思えば、美香沙のメリットだらけだなあww そうそう、美香沙が家出したのも、私たちの裏の顔が親に知られそうだったから、だよね? あ、ちゃんと嘘の理由とかメモに書いて置いているよね?」


    ──貴史『四等分して......うえっ、ちょっとしかなんねえ!』

    ブタオ(......!!)




    美香沙「大丈夫だって。メモも残して出ていったし、帰ってきたときも虚偽情報で納得させられたしさw」

    ブタオ「ンー、ウー......!」

    静「そゆこと。........じゃ、お財布、ご苦労様!」

    美香沙「でもブタオにも普通の人より素晴らしいところはあるよ?」

    静「え?」

    美香沙「死んでも幸せになる人間がいるところ、ねwww」

    静「wwwww」

    美香沙「wwwww」












    「次のニュースです。○○県△△市の豚山不倒さん失踪事件から、3日が立ちました。母親から捜索届が出されているものの、見つかる見込みはなく、警察は豚山さんが何らかの事件に巻き込まれた可能性も視野に入れ、捜索範囲を更に広げて捜索を開始するようです。彼の同級生からは、『豚山くんは優しくみんなから信頼される人だ』、『一刻も早く見つかってほしい』との声があがっています──」








    キャロル「オシマイ☆」







    登場人物

    美香沙......彼の希望原と絶望原。

  7. 7 : : 2020/06/09(火) 22:58:00
    彼女は彼の希望原

    彼女は彼の絶望原

    (希望源?)

    (絶望源?)

    違う。

    希望原だ。

    絶望原だ。



    名zenあr亞
                  ru
    ここhあ、気ボウtoぜ坪uが広あ  wol rd
                 ggggggg
    なんダか ら。
  8. 8 : : 2020/07/08(水) 22:50:25
    さかなのこ

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