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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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再来

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  1. 1 : : 2020/05/03(日) 01:44:12
    "彼"に関する情報2

    立体起動訓練の際、トリガーの射出ミスにより落下するが、近くにいたライナーとベルトルトに救われた。

    恩義を感じた彼は、その後も二人との交流を続け、訓練兵の中でも親しい友となった。
  2. 2 : : 2020/05/03(日) 02:09:00
    最終成績発表

    特権得られるか否かが分かる、訓練兵団最後の成績発表だ。

    主席はミカサ、次席にライナーと存在感の高い面々が揃った。

    エレンは5位か…


    アルミン「やっぱりエレンはすごい…」

    クロノ「努力が報われたな、流石だと思う」

    アルミン「でも、君が選ばれなかったのは意外だなぁ…実力的にも上位陣と大差ないと思うけど…」

    クロノ「結果がどうであれ、志望は調査兵団だからな…順位はあまり関係ない」

    アルミン「そうか…君も、そうだったよね…」

    エレン「オーイ、アルミーン」

    アルミン「あ…それじゃあ、後で!」

    クロノ「ああ」


    訓練兵も、明日で最後…早いな…

    クリスタ「ここにいたの?」

    クロノ「!…クリスタか」

    クリスタ「ひとりで何やってんだろうなーって思って…迷惑だった?」

    クロノ「いや、そんなこと無い」

    クリスタ「良かった…前のこと覚えてる?」

    クロノ「前の…駐屯所の事か」


    訓練兵団に来て一年経った頃だろうか…

    俺とクリスタは、駐屯兵団医療班の手伝いに出ていた。

    その時入院していた先輩兵士の子供…その子供を気にかけたクリスタが駐屯所に通うようになった。

    その手伝いをしたのがきっかけでよく話すようになった…


    クリスタ「あの子のお父さん、戦線復帰してるって手紙が来たよ」

    クロノ「そうか…良かったな」

    クリスタ「うん…」

    少しお人好し過ぎるところもあるが…それも彼女の魅力のひとつだろう。

    クリスタ「ところで…あなたはもう志望兵団は決まってるの?」

    クロノ「俺は調査兵団に行く予定だ」

    クリスタ「そうか…私はどうすればいいと思う?」

    クロノ「…それは、クリスタが決める事なんじゃないか?」

    クリスタ「…うん、そうだよね…ゴメンね、こんな事聞いちゃって…」

    クロノ「…これは俺の独り言だが…」

    クリスタ「?」

    クロノ「クリスタは、もっと自分のために生きてもいいと思うがなぁ…」

    クリスタ「…ありがとう、頑張ってみるね」


  3. 3 : : 2020/05/05(火) 12:33:43
    …解散式が終わり、各々自分のベッドに戻っていく。

    殴り合いになっていた広間も、もうすっかり静寂に包まれている。

    戸締まりを引き受けたのは正確だった、静かな空間欲しかったからだ。

    これからの事をじっくり考えようと思っていた。

    …そうは言っても調査兵団に行った後のことだが。


    復讐…今となっては、その心は少し薄れている。

    "兵士"として今まで訓練してきた俺が、"復讐"という個人の因縁で動いていいのか…分からなくなってきた。


    いや、恐らく正解はないだろう…理由はひとつじゃない。

    考えてみれば、エレンやミカサもそうだった。

    エレンは巨人の駆逐、壁外への進出。

    ミカサはエレンを護るため。


    それぞれにそれぞれの"戦う理由"がある。


    俺は…復讐のため…そしてこれから、重い復讐心に駆られる子供たちを増やさないために…戦う。



    明日が、訓練兵最後の日だ。
  4. 4 : : 2020/05/07(木) 22:13:59
    翌日・壁上


    ・・・・エレンが何か言っている。

    エレン「やめとけってサシャ…」

    コニー「また独房にブチ込められてえのか…?」

    サシャ「大丈夫ですよ!土地を奪還すれば、また家畜も増えますから!」


    …普段通りだな。


    これからは、こんな風景も中々見られなくなると思うと少し寂しい。


    壁の上から見る壁外は、とてつもなく広く見えた。

    今日が終われば、調査兵団に…



    そこに現れたのは、筋肉が剥き出しで、そして壁の上から顔を出す巨大な巨人だった。

    エレン「ち……超大型ー

    強い蒸気が吹き出す。

    熱風と強風に吹かれ、壁から強制的に降ろされる。


    なんとか壁にアンカーを指し、転落は免れた。

    その瞬間、下から雷鳴のような音が聞こえた。

    急いで降りて、様子を確認する。



    壁に大きな穴が空いている…




    開閉門が破壊された。






    巨人が入ってくる。





    エレン「…嘘だろ…巨人が…」

    クロノ「………エレン」

    エレン「……分かってる…行くぞ、クロノ」

    俺とエレンは、開けられた穴に向かって飛ぶ。


    そこから巨人を入れないために、剣を抜き、飛ぶ。


    5年ぶりの、巨人との戦いが始まった。
  5. 5 : : 2020/05/09(土) 21:24:24
    クロノ「門付近に1体、中型だ!」

    エレン「うおおおおおおおおァ!!」

    エレンが突進し、巨人の注意を引く。

    巨人が手を伸ばしたら、エレンは急反転。

    その後ろから、俺が斬りかかる。

    訓練の時、エレンとペアを組むたびに繰り返してきた戦法だった。


    初の実戦は、驚くほど上手く出来た。

    エレン「ッ…死んだ…巨人に勝てるぞ!!」

    クロノ「!!エレン上に飛べ!!」

    超大型巨人が、2撃目の蹴りを入れた。

    エレンは…ギリギリで無傷だったが…穴が広がった。

    エレン「ッッッ!!!!あの野郎…」

    クロノ「待てエレン!!」

    行ってしまったか…

    まだ開閉門近くに巨人はいない様だが…

    コニー達はパニックだ、無理もない…

    とにかく、少し落ち着くまで穴を見ていなければ…
  6. 6 : : 2020/05/12(火) 14:44:44
    ……数分経っただろうか。

    開閉門近くに巨人があまりいなかったのか、倒した1体以外に巨人の影は見えなかった。

    超大型巨人も消えた………だが討伐されたようには見えなかった。

    まるで自分の意思で消えたかのような……死んだ巨人の放つ死臭はしなかった。


    何かある…………そう思った。

    コニー「クロノ!!」

    クロノ「どうだった?」

    コニー「超大型は突然消えちまったって……それより一度本部に招集だとよ」

    クロノ「わかった、行こう」



    トロスト区兵団本部

    タダイマカラトロストクボウエイサクセンヲハジメルゥ!!
    オボロシャァァァ!!ドウシタダズゥゥ!!


    クロノ「ふぅ…」

    さっきエレンとミカサが何やら揉めていたようだったが…大丈夫だろうか……

    ユミル「オイ、なにボーッとしてんだ」

    クロノ「エレン達がな…」

    ユミル「お優しいこって……てめえまでクリスタに似てきやがって…お人好しはひとりで十分だっての……」

    クロノ「安心しろ、流石に全員生きて帰るなんてのは無理だと分かってる」

    ユミル「そこはしっかりしてんだな……とにかくクリスタに危害は加えるんじゃねえぞ」

    クロノ「努力するよ」

    コニー「わりい遅くなった!!」

    クリスタ「ゴメンね…装備を着けるのに手間取っちゃって……」

    ユミル「謝ってる暇はねえぞ?もう巨人が入ってきてるらしいじゃねえか……うんざりするね」

    クロノ「全くだ………」

    ユミル「クロノ、リーダーは任せたぞ、コニーはバカだしクリスタはお人好しだ……わたしクリスタを守らなければいけないからよろしくな」

    クリスタ「ちょっとユミル!そういうのはもっと話し合って決めないと!押し付けるなんて……」

    クロノ「いや、問題無い」

    コニー「クロノなら安心だな!頼むぜ!!」

    クロノ「ああ、行くぞ」
  7. 7 : : 2020/06/06(土) 18:26:58
    …………激しい腐臭

    おびただしい血痕

    絶えぬ断末魔


    クロノ「これじゃあ…………無事なのは少ないだろうな…………」

    コニー「オイ!クロノ!!」

    クロノ「戻ったか…………第二補給所は?」

    コニー「もぬけの殻だぜ…………中に巨人もいやがった、手遅れだ…………」

    クロノ「そうか…………次に行こう、幸いここには巨人が少ない」

    コニー「そうだな…………補給所はあと何個かある、無事なところを見つけねえと…………」




    クロノ「全滅だな…………」

    コニー「ああ、ヤバイぞ…………撤退の煙弾が上がってる、今のうちに


    グァオオオオオオオオオ!!!!

    クロノ「っ!こんな時に…………」

    コニー「やっべえぞこれ…………ガスもそんな多くねえってのに…………!!」

    クロノ「…………腹を括るしかない…………やるぞコニー!!」

    コニー「おっおう!!こんなとこでは死にたくねえ!!」


  8. 8 : : 2020/09/01(火) 22:36:28
    ウォォォォォォ!!

    クリスタ「!巨人の声!?」

    ユミル「待てクリスタ!どこ行こうとしてる!?」

    クリスタ「クロノとコニーがまだ向こうに!助けに行かなきゃ!!」

    ユミル「落ち着け!!向こうは今巨人だらけだ!無闇に行けば喰われちまう…それにアイツらなら何とかなるだろ…腕は立つやつらだからな…」

    クリスタ「でも…」

    ユミル「とにかく私らは撤退だ!ガスも余裕がねぇ…」

    クリスタ「うん…分かったよ…」



    クリスタ(必ず…無事で………)





    その後、巨人の攻勢を乗り切った2人だったが、撤退寸前の所でガス量に限界が訪れ、同じく撤退を阻止されていたライナー達の元に向かうものの、そこで聞かされたのは頼みの綱である本部補給班の籠城と、エレンの死だった………

    コニー「嘘だろ…………エレンが………………」

    クロノ「………………」

    ジャン「クソっ!!………………切り込みバカもいないんじゃ……………」


    皆が絶望に打ちひしがれていた

    本部に群がる巨人を狩れば………そんな気力は同期の間には無かった


    しかし、そんな中でミカサは言い放った

    "私は強い、凄く強い"

    "あそこに群がる巨人を、蹴散らす事が出来る"


    "指をくわえ手見ているがいい"


    発破をかけるには十分だ

    少なくともここにいるのは、恐怖と絶望に抗い、ここまで生きてきた者達だ



    反撃に、出る時だ
  9. 9 : : 2020/09/01(火) 22:48:40
    まだ生存していらしたのですか?
  10. 10 : : 2020/09/05(土) 02:43:11
    >>9 ここ最近体調崩したりだったもので
       ゆっくり更新してくつもりです
  11. 11 : : 2020/11/01(日) 15:18:06
    本部奪還作戦…いや、もはや作戦とは言えないか

    全員が一斉に飛び、本部を目指す

    当然巨人はこれを見逃すわけもなく、次々と仲間を喰っていく

    俺達は、その隙を狙って前へ進む

    ジャン「今のうちに本部に突っ込めェ!!!!」





    本部に降り立ち、仲間の生存を待つ

    しかし、帰って来た人数は、明らかにさっきよりも減っていた

    ついでに、俺達を追ってきた巨人まで…


    だがそれも束の間だった

    えらく筋肉質な、明らかに他の巨人とは雰囲気が違う巨人が現れた

    その上驚いたことに、その巨人は俺達には目もくれず周囲の巨人を殺し始めた



    その後到着したミカサとアルミン、そしてコニー

    何とか成績上位陣は全員いるようだ
  12. 12 : : 2020/11/19(木) 01:07:07



    マルコ「まだ…まだ引きつけろ……」

    ーーーーー
    ーーー

    アルミン「まず、リフトの上から巨人めがけて一斉に銃を放つ」

    ライナー「リフトの近くに巨人がいるとは限らないんじゃないか?」

    アルミン「その通り…だから、リフトの上に乗る人達には酷だと思うけど……そこで巨人を引きつけてほしい」

    ダズ「りっリフトの上で巨人が近づくのを待てってのかお!!」

    アルミン「そうだ…こうするしか方法が無い……」

    ダズ「でっっっでもよ…」

    ジャン「今は文句言ってる時じゃないんだよ!!やれることはやるしかねえ…!」

    クロノ「……」


    普段のジャンなら、もっと臆病で、後ろ向きだったかも知れない

    だが今のジャンは、危機的状況で何をすべきかを理解し、考えている


    普段見えない資質、勇気…これが俺たちの結束に繋がっている


    アルミン「うなじを削ぐのは、成績上位陣の7人と……クロノ」

    クロノ「任せろ」

    コニー「クロノなら余裕だぜ!!なんたって、街仲でも凄い活躍だったもんだからな!!」

    ネクロマンス(モブ)「でも成績は……」

    ミカサ「クロノは、訓練点数には拘っていなかった」

    ジャン「常に実戦を意識した動きをしていたんだよ、立体機動の訓練でも、巨人がどう動くか予測して、回避行動や観察を行った上で的を斬ってた……今なら分かる」

    ライナー「そうだな…ミカサを除けば、この中で最も動ける」

    ジャン「見せてやれよ、"隠れ次席"の実力!」

    クロノ「ああ、決めてやろう」

    ーーー
    ーーーーー
    マルコ「撃てェェェェェ!!!!」


    銃声が鳴り響く

    巨人の動きが止まる


    アルミン『銃を撃ったら、梁の裏に隠れた討伐陣が頭上から奇襲を仕掛けて、勝負を決める』


    クロノ「せいっ!!」

    よし、捉えた

    ほかは……


    ベルトルト「サシャとコニーだ!!」

    ジャン「急げ援護ォ!!」


    間に合うか……いや、心配無いか


    ミカサとアニがすぐさまバックアップに回り、作戦が成功した



    小さな勝利だが、俺達にとっては大きな前進だ
  13. 13 : : 2021/01/14(木) 21:39:21
    その後、俺はコニーとサシャ、そしてマルコと共に他の同期を指揮しながら壁に登った

    アルミンやミカサ達数名残っていたが、その理由は後から分かった




    クロノ「エレンが…!!」

    ライナー「あぁ………あの時の、巨人を殺す巨人………それがエレンだ」

    クロノ「人間が…直接操る巨人………」

    ジャン「信じらんねえだろ………だが本当なんだよ………」

    アニ「………………」

    ベルトルト「………………」

    ライナー「ここに来る前に、アイツら3人だけ別の場所にいったが………………何やってんだろうな………」

    ジャン「エレン………………」



    ドォォォォォォンヌ!!!!!!



    ジャン「うぉ!!?」

    ライナー「爆発か!?」


    アニ「っ………………!!?」

    ベルトルト「!!?」


    クロノ「(向こう側…!!)ジャン、行くぞ!!」

    ジャン「ああ!!」



    そこで見た光景




    肋骨は剥き出しに、左胸から左腕部にかけてのみ筋肉が剥き出しに発達した巨人の骸がそこにあった



    体勢から察するに、壁上固定砲台からの砲撃を左腕で防いだようだ


    アルミン「彼は人類の敵ではありません!!!!」


    「巨人は彼を!!我々人類と同じ"捕食対象"として認識しました!!」


    「我々が幾ら知恵を絞ろうとも!!この事実だけは動きません!!!!」









    「人類の栄光を願い!!」



    「これから死にゆくせめてもの間にッ!!!!」






    アルミン「彼の戦術的価値を説きます!!!!」







    圧巻、閉口



    何の淀みのない、魂の叫び


    この演説が無ければ、トロスト区奪還作戦も存在しなかっただろう




    これが、彼の………………



    我等の将、アルミン・アルレルトのチカラであると



    この日ほどそう思ったことは………………後にも先にもここだけであろうか………………




    硝煙の立ち込める空を見上げ、クロノはそう、心の中で呟いた







    続く

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著者情報
Ryusei18Asuka

雷電(・-#)

@Ryusei18Asuka

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進撃の巨人~John Doe~ シリーズ

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