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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

フリーダ「モスラ」 《進撃の巨人×モスラ》

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  1. 1 : : 2017/11/07(火) 19:18:13
















    ―――――――――――――――――
    インファント島





    広大な海に浮かぶ大きな無人島。緑が生い茂り、まるで森が海に浮かんでいるような光景。

    その島のちょうど中央には、キレイな花畑が地面を彩らせる大きな(ほこら)があった。

    そしてその祠の奥には巨大な卵、その上にその卵の主と思しき一匹の大きな蛾

    「モスラ」が

    止まっていた。


    https://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_siggt1b.lUyCapqEPeWQqcYnuw---x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/ans-397851545














    ヒストリア「早く生まれないかなぁ」


    フリーダ「まだよヒストリア。まだ早すぎるわ」

  2. 2 : : 2017/11/07(火) 19:26:02








    その光景を見る二人の人間の少女。

    だが、姿は人間だが、人間にしてはとても小さい。

    せいぜい12cm、

    人間の赤子よりも小さい大きさをしていた。














    ヒストリア「元気な子が生まれてくるといいね、フリーダ」


    フリーダ「元気すぎるのも嫌だけど、立派な子供だといいわね」


    ヒストリア「そしてその子供を支える、それが私たち『エリアス』の仕事だもんね」














    エリアス姉妹の長女

    「フリーダ」と

    その次女

    「ヒストリア」は

    守護神『モスラ』と共に、卵の孵化を見守っていた。















  3. 3 : : 2017/11/10(金) 21:42:08




















    ―――――――――――――――――――――――
    ユトピア市 国有林地 ユトピアの森





    「常雪の国」、「白い理想郷」の愛称で知られている北の地域ユトピア。

    ここユトピアでは、国が認定した自然豊かな森

    「ユトピアの森」が今、

    危機的状況にあった。

    首都「ストヘス市」から来たとある株式会社が、この森林を伐採し、科学パルプやその他の方面で用いる木材の回収を行っていた。

    だが、この森林は国有林地のため、こんな行為は許されるわけもなく、

    例えユトピアの市長が同意したとしても、ユトピアの市民は黙ってはいない。

    そういった妨害も含め、作業は思うように進んでいない。

    こちらに現場監督として単身赴任してきた

    ”グリシャ・イェーガー”も、

    イライラを隠せないでいた。














    スタッフ「課長、このままだと、二日以内にこの量を用意するのは困難ですよ」


    グリシャ「何言ってるんだ?納期はもう間近なんだぞ?」


    スタッフ「ですけど、これ以上は規格外の域になります」


    グリシャ「だったらそうしろ。それでやりくりしていくしかないぞ」


    スタッフ「ですが、住民たちが何て言うか……」


    グリシャ「そんなこと気にしてる場合か!」


    スタッフ2「課長、すいません」


    グリシャ「ん?」


    スタッフ2「外国先のチームからメールです」


    スタッフ2「自然保護団体によって、作業が中断されてる模様です」


    グリシャ「こんな忙しい時に……!」


    グリシャ「こっちにしわ寄せが来るな」



    プルルルルルルルルルルル














    PCメールと、そこに添付されたデモ団体の画像を見ているグリシャの後ろから電話が鳴る。

    グリシャは「やはり来たか」と察し、受話器を取る。














    グリシャ「はいイェーガーです」


    グリシャ「…はい」


    グリシャ「…はい」


    グリシャ「…ええ、こっちも地元民が……」


    グリシャ「すみません、力になれず……」














    グリシャは本社からの上司の電話を相手をしている最中、

    作業中のブルドーザーが一台、斜面を走行していた。

    次の作業場へ向かいながら、キャタピラを回していると、右側に大きな砂の山が見えてきた。

    運転手はお構いなしにそこを横切ろうとした時、ブルドーザーのブレードが何か堅い物に当たった。


  4. 4 : : 2017/11/10(金) 22:03:12


    これは・・・・・・期待です!

  5. 5 : : 2017/11/10(金) 22:03:40



    それはとても堅かったのか、「ガキン」と金属音が鳴った。

    その当たった拍子にソレを覆っていた砂が崩れ、姿が露になる。


    http://blog-imgs-86.fc2.com/t/a/g/tagapro/20151222162418553.jpg



    柱のような長い石が5~6本、そしてその柱達は、既に崩れてしまっているが、中央の巨石を囲むように並べられていた。

    その巨石には、自然に出来たとは思えない、×印が彫られていた。

    その報告を聞いたグリシャたちは車で現場に向かった。














    スタッフ「なんでしょうね、あれ」


    スタッフ2「なんかの遺跡ですかね?」


    グリシャ「こんな所に、遺跡なんて埋まってたか?」














    グリシャは石によじ登り、×印をかがみこんでジッと見つめる。

    すると丁度見つめた先に、砂の中に何かが埋まってるのが見えた。

    グリシャはパッパと払いのけてみると、メダルのような物が見えた。

    グリシャはつまんで取ろうとしたが、それは出っ張りなく地面にめり込んでいた。














    グリシャ「誰か、ドライバー貸してくれないか?」


    スタッフ「これ、どうぞ」


    グリシャ「ありがとう」














    グリシャは近くにいたスタッフからマイナスドライバーを受け取ると、端に入れ、てこの原理でメダルを持ち上げるように地面からはぎとった。














    スタッフ「なんですかそれ?」


    グリシャ「わからん」




  6. 6 : : 2017/11/10(金) 22:15:29
    >>4
    MGSさんコメ&お気に入り登録ありがとうございます!
    メカゴジのほうもしてくれてありがとうございます!
    僕も進撃コラボで書いていきますので、よろしくです!
  7. 7 : : 2017/11/10(金) 22:17:03
    とても楽しみにしております!
  8. 8 : : 2017/11/10(金) 22:26:11




    するとメダルを取った瞬間、周辺が揺れ始めた。


    作業員たちは突然の地震に悲鳴をあげ、辺りはパニックに陥る。

    だがその地震は、開始から約6秒ほどでなり止んだ。

    グリシャたちは「なんだったんだ?」と周りをキョロキョロするが、特に変わった様子はなかった。














    スタッフ「課長、大丈夫ですか?」


    グリシャ「ああ、なんともない」


    スタッフ「どうしますこれ?一応作業の妨害にはならないと思うんですけど……」


    グリシャ「とりあえずこの遺跡は後回しだ。君たちは作業を続行してくれ」


    スタッフ「…わかりました」














    スタッフ達はグリシャを残し、それぞれ担当の場へと戻っていった。





  9. 9 : : 2017/11/10(金) 22:27:14
    >>7
    ありがとうございます!
    MGSさんも進撃のゴジラ頑張ってください!
  10. 10 : : 2017/11/10(金) 22:44:52

















    ――――――――――――――――――
    インファント島




    フリーダ「ヒストリア、今の音……」


    ヒストリア「私にも聞こえた……」














    インファント島で孵化を待っているエリアス姉妹は、ある音を感じ取った。

    それはその場ではない、もっと遠い場所で鳴った音。

    何かがソレをカンカンと突いているような音。














    フリーダ「『封印の遺跡』に、何かあったのかしら?」


    ヒストリア「封印の遺跡って、北にあるアソコ?」


    フリーダ「……行ってみましょう」


    ヒストリア「行くって、今から?」


    フリーダ「何か、嫌な予感がするわ」


    ヒストリア「…わかったわ」














    フリーダ、ヒストリアは右手を胸にあて、モスラに向かって頭を下げる。

    そして二人で手を挙げ、その手の平を重ね














    二人「フェアリー!」














    と何かを呼ぶように声を出す。

    するとモスラから小さな光が彼女たちへと向かっていき、その光の中から、小さなモスラ

    「フェアリー」が現れた。

    二人はフェアリーにまたがると、祠の穴が開いた天井から外へ飛び出し、

    北の地ユトピアへと向かった。





  11. 11 : : 2017/11/17(金) 20:13:55

















    ――――――――――――――――――
    ストヘス市 イェーガー宅




    エレン「おいミカサ、俺の図鑑返せよ!」


    ミカサ「いや、私も使うから」


    エレン「それがねえと宿題できねえんだよ!」


    ミカサ「私も宿題に使う」


    エレン「俺に譲れよ!お前の兄貴だぞ!」


    ミカサ「私が先に手に取ったから私が先」


    エレン「いいからよこせ!」


    カルラ「二人ともやめなさい!!!」














    首都ストヘス市の一軒家イェーガー宅。

    そこでドタバタと兄妹ゲンカを繰り広げる

    兄の「エレン・イェーガー」と

    妹の「ミカサ・イェーガー」は、

    昆虫の図鑑を取り合っていた。

    二人が図鑑を引っ張り合い、いつ破かれてしまいそうな状況を見かねた

    母親の「カルラ・イェーガー」は

    二人をガシリと捕まえ、耳元でキーンと響くほどの怒声を上げた。














    カルラ「エレン、アンタお兄ちゃんなんだから、ミカサに貸してあげなさい」


    エレン「ハァ?なんでだよ母さん?」


    エレン「それがねえと宿題できないんだって…」


    カルラ「明日返してもらえばいいでしょ?」


    カルラ「ミカサ、明日それエレンにちゃんと返しなさいよ」


    ミカサ「……うん」コクリ


    カルラ「はいこれでオッケー」


    エレン「ちょっと、母さん!」














    納得のいかないエレンは再度カルラに抗議しようとしたが、カルラはサササッとキッチンに向かい、昼食の準備の続きを再開した。

    エレンはチラとミカサを見ると、ミカサは露骨にエレンに向かって舌を出していた。

    エレンは歯ぎしりし、拳を握りしめると、自分の部屋へと行ってしまった。














    プルルルルルルルルルルル

    プルルルルルルルルルルル



    カルラ「はいイェーガーです」


    グリシャ『母さん、私だ』


    カルラ「あらアナタ」


    グリシャ『今日そっちへ帰れそうなんだが、大丈夫かな?』


    カルラ「え、本当に?」


    グリシャ『ああ。少しだけ余裕ができたから』


    カルラ「ようやくできたのね」


    グリシャ『エレンとミカサは、元気か?』


    カルラ「元気すぎて参ってるわ。アナタがいてくれればすっごい心強いんだけど……」


    グリシャ『そうか、わかった…』


    カルラ「あの子たちにも伝えとくわね」


    グリシャ『いや、それはいい』



  12. 12 : : 2017/11/17(金) 20:13:57




    カルラ「え、どうして?」


    グリシャ『帰ったら翌日、始発に乗ってまた戻らないといかんから』


    カルラ「なによ、全然余裕ないじゃない!」


    カルラ「どうしてわざわざ帰ってくるのよ?」


    グリシャ『……実はな、仕事場で良い物が見つかってさ』


    グリシャ『ミカサに、プレゼントしたいんだ』


    カルラ「良い物?お土産なら送ってくれればいいのに…」


    グリシャ『いや、直に渡したいから、やっぱり帰るよ』


    カルラ「そう、わざわざご苦労様……」


    グリシャ『じゃあまた』


    ガチャッ ツーー ツーー














    カルラは受話器を置くとフーーッと1秒ほどため息をつく。

    課長、そして単身赴任ということもあって、グリシャは家にいないことがよくあり、家事や料理、子供の世話はほとんどカルラ一人が請け負っている。

    ホントは旦那の手も借りたい、だがまたもアテにできないと思うと、カルラはガクリと手をついた。





  13. 13 : : 2017/11/24(金) 21:27:51



















    ――――――――――――――
    ユトピアの森 遺跡跡地





    時刻は23時を回った頃。

    工事の作業員達は全員引き上げ、あのうるさかったチェーンソーやブルドーザーのエンジン音などの騒音は鳴り止み、

    森は静かな夜に包まれていた。

    今日突如砂山から出現した遺跡の上に一匹の蛾が舞い降りた。無論それはフリーダ達を乗せたフェアリーモスラである。

    フリーダは遺跡の中心の×印の中央、グリシャがメダルを取った場所に向かい、メダルが取れているのを見た。














    フリーダ「……思った通りだわ」


    ヒストリア「ねえフリーダ、ここが封印の遺跡なの?」


    フリーダ「ええ。小さい頃、アナタによく話していたでしょ?」


    ヒストリア「じゃあここには……」


    フリーダ「そう、私たちエリアスの英雄が封印した怪獣が封印されているの」


    フリーダ「………でも、その封印が消えかかっている……」


    ヒストリア「え、どうして?」


    フリーダ「『エリアスの盾』が、無くなってるの……!」


    ヒストリア「エリアスの盾が……?」


    フリーダ「一体、誰が取ったのかしら……?」


    ヒストリア「……人間とか?」


    フリーダ「だったらいいけどね」


    フリーダ「……もしも、『ユミル』が取ったとしたら……」


    ヒストリア「ユミルが!?」














    じつはエリアス姉妹にはもう一人、末っ子の三女がいる。

    名は「ユミル」。

    姉二人とは対照的に人間を憎んでおり、その思いがあるが故に姉たちとは現在仲が決裂してしまっている。

    だが、盾を取ったのはグリシャだ。

    あくまでユミルが取ったというのはフリーダの嫌な予感から導かれた一種の妄想であり事実ではない。

    だが、その妄想は、徐々に現実になりつつあった………。



  14. 14 : : 2017/12/03(日) 07:19:15


















    ―――――――――――――――――
    ストヘス市 イェーガー宅前








    タクシー運転手「ここでいいですか?」


    グリシャ「ああ、構わない」


    タクシー運転手「ええと、1510ゼニーです」


    グリシャ「これで頼む」


    タクシー運転手「はいありがとうございました」



    ブロロロロロロロロロロッ














    0時10分前頃。

    グリシャは何週間か何ヶ月ぶりに我が家へ帰宅した。

    帰って来ても翌日にはまたユトピアへ戻らねばならない、

    ほぼとんぼ返りな条件付きではあるが。

    グリシャはカギを開け、「ただいま」と言うと、奥からカルラが来て旦那を出迎えた。














    カルラ「アナタどうしたの、こんな遅く」


    グリシャ「どうしたのって、言っただろう?」


    グリシャ「今日中に帰ってくるって」


    カルラ「こんな時間に良く帰ってこれたわね」


    グリシャ「なんとか終電に乗れてね。ギリギリだった」


    カルラ「そう、お疲れ様」


    グリシャ「そうだ母さん、ヒモとかないかな?」


    カルラ「え、ヒモ?」


    グリシャ「これに付けたいんだ」














    グリシャはシャツの胸ポケットからメダルを取り、カルラに渡した。














    カルラ「なにこれ?随分汚れたメダルね」


    グリシャ「それをミカサにプレゼントしたいんだ」


    カルラ「ミカサ、こういうのは余り好きじゃないと思うけど…」


    グリシャ「そんなことないだろ。ヒモ付けてペンダントにすれば、絶対喜んでくれるさ」


    カルラ「……わかったわ。ちょっと待ってて」














    カルラは自分愛用の化粧箱からペンダント用のチェーンを取り、

    メダルの裏にあった穴に通した。














    カルラ「これでいい?」


    グリシャ「ありがとう母さん」





  15. 15 : : 2018/01/24(水) 09:29:59






    グリシャはメダルのペンダントを胸ポケットに入れ、靴を脱いで我が家に上がる。














    グリシャ「母さん、ビールあるかな?」


    カルラ「ありますよ~」


    グリシャ「二人は、もう寝たのか?」


    カルラ「当然でしょ?今何時だと思ってるのよ?」


    グリシャ「……それもそうか」














    カルラは冷蔵庫を開け、冷えたビールをグリシャに手渡す。

    グリシャは「ありがとう」と礼を言って受け取り、プシュッと音を立てて開け、グイと一口飲む。














    グリシャ「んん、ウマイなあやっぱり」


    カルラ「それでどうなの、仕事の方は?」


    カルラ「ユトピア(あっち)でも上手くやれてるの?」


    グリシャ「いや、どちらかと言うとあんまりだな」


    グリシャ「地元民が邪魔してるせいで、作業が思うように進まなくてな」


    カルラ「…やっぱり、結構かかりそうなの?」


    グリシャ「そうだな。最低でも……2ヶ月はくだらないかもしれない」


    カルラ「大丈夫なの?そんなにいて」


    グリシャ「心配しなくて大丈夫さ。こう見えても無理はしてないから」


    カルラ「どうかしら?今日なんて無理して帰ってきて」


    グリシャ「まあそれはいいじゃないか」


    グリシャ「……そうだ。渡すなら今がいいかな」


    カルラ「え?」














    グリシャは立ち上がり、階段に向かって歩き、二階へと上がり始める。














    カルラ「どこ行くんですアナタ?」


    グリシャ「ミカサにこれを渡すんだよ」


    カルラ「今から?」


    グリシャ「ああ」














    グリシャは「ミカサ」のドアプレートが付いた子供部屋を静かに開ける。

    部屋は消灯し、入ってすぐ右横のベッドで、ミカサがスースーと寝息をたてながら眠っていた。

    その枕元には朝、エレンと取り合っていた昆虫図鑑が置かれていた。














    グリシャ「…ミカサ、最近こんな本も読んでるのか」


    カルラ「それはエレンのですよ」


    カルラ「今朝、エレンと取り合ってたんです」


    グリシャ「え、どうして?」


    カルラ「さあ。その子は単に使いたかったって…」


    グリシャ「どうせならもう一冊買ってあげれば良いじゃないか」


    カルラ「イヤよもったいない」


    グリシャ「……まあそれもそうか」














    グリシャはポケットからメダルを取り、起こさないように、そっとミカサの頭にチェーンを通し、それを首元まで持って行った。














    グリシャ「やっぱり似合ってるじゃないか」



  16. 16 : : 2018/05/13(日) 18:27:37
    配役は
    モル:フリーダ
    ロラ:ヒストリア
    ベルベラ:ユミル


    出来れば3まで書いてほしいな
    期待してる
  17. 17 : : 2018/05/20(日) 14:40:42
    >>16
    姉妹キャラと言えばこの三人にしようと前から思っていました。
    僕も3まで書けるよう頑張ります!
  18. 18 : : 2018/05/20(日) 14:40:45





    グリシャはミカサの頭をなで、ビールをグッと飲んだ。












    カルラ「ちょっとアナタ、そんなところで飲まないで」


    グリシャ「ああ悪い悪い」


    カルラ「明日も早いんでしょう?もう寝ましょう」


    グリシャ「・・・そうだな」












    グリシャはベッドから降り、カルラと共に自分たちの寝室へ行った。












    「・・・・・・・・・・・」


    「フフフ」


    「見つけたよ、エリアスの盾」


    「まさか人間が持ってきてくれるとは、手間が省けたよ」












    暗い子供部屋に、エレンでもミカサでもない女の声がかすかに聞こえる。

    同時に、月光が壁に不気味な影を写していた。

    コウモリのような羽根と、長く太い尻尾、尖った耳が付いた

    まるで竜のような形をした生き物の上に

    人のような影が上に付いていた。



    グルルルルルルルルルルル



    その生き物の声なのか、犬のうなり声のような音がする。

    するとそのうなり声に反応するように、近くに置かれている

    目覚まし時計、ロボットのおもちゃ、ゼンマイ仕掛けの人形が

    ひとりでに動き出したり、針が逆に回り出したりと

    異様な現象が起こり始めた。












    ミカサ「んん・・・・・・」ウッスラ












    その音にミカサが気づくと、体を起こし、目をこすった。












    「おや、お目覚めかい?」


    ミカサ「アナタ、誰?」












    ユミル「私は”ユミル”」


    ユミル「その盾の持ち主さ」


    ユミル「そしてこっちは私の相棒」


    ユミル「”ガルガル”」


    ガルガル「グルアアアッ」












    小さなドラゴン

    「ガルガル」にまたがる小さな少女。

    フリーダ、ヒストリアの妹にしてエリアス姉妹の三女

    「ユミル」だった。

    全身を黒ずくめの服で包み、黒いマントに髪飾りを付け、

    まるで魔女のような雰囲気を漂わせていた。












    ユミル「さあ、その盾を返してもらうよ」




  19. 19 : : 2018/05/20(日) 14:40:48












    ―――――――――――――――――――――――
    翌日




    カルラはいつも通り朝食を作っていると、グリシャがあくびをしながら階段を降りてきた。












    グリシャ「おはよう母さん」


    カルラ「おはようアナタ」


    カルラ「アナタ大丈夫?もう始発行っちゃいましたよ?」


    グリシャ「別に構わんさ。少し遅れても」


    グリシャ「子供たちを見送ったらすぐに行くよ」


    カルラ「・・・それがいいわね。あの子たちも会いたがってたし」


    グリシャ「まだ起きてこないのか?」


    カルラ「・・・そう言えばおかしいわね」


    カルラ「まだ寝てるのかしら?」












    カルラは変に思い、二回に向かって二人を呼んだ。












    カルラ「エレン、ミカサ降りてらっしゃ~~い!!」


    カルラ「遅刻するわよ~~~!!」












    ――――――――――――――――――――――――――――
    子供部屋




    だが二人が遅いのは寝坊でも、ましてや登校の準備をしているわけでもなく、もっと深刻なものだった。












    エレン「や、やめろミカサ!!」


    ミカサ「・・・・・・・・・・」


    エレン「どうしたんだよお前!!」











    ミカサはエレンに向かって右手の平をかざす。

    すると信じられないことに、

    エレンの体がフワリと浮き始めた。

    エレンは苦しそうな表情を浮かべ、自分で自分の首を掴んでいた。

    ミカサはそんなエレンを見ても表情一つ変えず、

    氷のような眼差しを向けている。

    そしてその右手を右に思い切り切るように振った。

    するとその動きに合わせ、エレンの体が投げ出されるように横に行き、壁に思い切り叩きつけられた。












    エレン「ガ、ガハッ・・・・・・!」


    ミカサ「・・・・・・・・・」


    エレン「やめてくれミカサ・・・!もうやめてくれ・・・・・・!」





  20. 20 : : 2018/06/08(金) 21:58:07
    期待!
  21. 21 : : 2019/07/24(水) 17:18:57
    >>20
    名無しさん期待ありがとうございます!
  22. 22 : : 2019/07/24(水) 17:19:03





    ユミル「アハハ!」


    ユミル「いいぞミカサ!」


    ユミル「もっともっと痛めつけてやりな!」














    ガルガルにまたがり、ミカサの上空から見下ろすユミル。

    その手には、グリシャがミカサにプレゼントとして渡した

    「エリアスの盾」があった。

    ユミルはその盾を前へ突き出すと、

    ミカサがそれに反応するように

    また手の平をかざし、エレンを不思議な力で持ち上げた。














    エレン「よせ……ミカサ……!」


    ユミル「よぉし仕上げだ」














    ユミルはもはや虫の息となったエレンを見ると

    ニタリとほほ笑み、盾をかざした……

    その時だった。














    カルラ「エレン、ミカサ、早くおりてっらっしゃい!」














    下からカルラの呼び声が聞こえた。














    ユミル「チッ、邪魔が入ったか」














    ユミルは渋々と盾を下げる。

    同時にエレンもミカサの拘束から解放された。














    エレン(動ける……今だ!)














    エレンは一瞬の隙を見てドアを開け、サッと部屋を

    出て行った。

    今の彼にとって幸運だったのは、偶然とはいえ、

    ドアが近くにあったことであった。














    エレン「」ドタドタドタドタドタドタ


    カルラ「エレン、どうしたの?」














    カルラは階段を勢いよく降りてくるエレンを見て

    声をかけたがエレンはそのままスピードを遅めず、

    玄関のドアを開け、出て行った。














    カルラ「…遅刻に慌てたのかしら?」


    カルラ「そんな子じゃなかったと思うけど」




  23. 23 : : 2020/10/04(日) 15:22:31
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=12

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著者情報
hinokagututi

ローリン・ナオトLV.50

@hinokagututi

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