「ここからどうするんだ?」

「私が知るわけないでしょ。ここからはあなたが指示しなさい」

「えええぇぇぇぇ!!!...」


おいおい、人任せかよ。


「えええ…ってあなたが書いた小説なんだからあなたが一番
詳しいでしょ?」


「…あ、確かにそうだな」

忘れてた。
ここが俺の書いた世界だということを。

さて、ここはきっと始まりの平原だろう。後ろに森がある

…相変わらずネーミングセンスねぇーってのはおいといて
この近くにある、始まりノ街に…

ネーミングセンスね…



「早くしてよ」


「あ…うん。まずこの近くにある街に行こう
 そこに行けば色々あるはずだ」


始まりノ街は初心者冒険者が集まる街
中には何でもあり、
大きさはほぼ帝国級だ。


「じゃあそこに行きましょう」



平原をゆったりと歩いていく


「ねぇねぇお腹減った!!」

「もう少しで村につくから
 そこで何か食べることにしよう」


「…あれですか?」

細いモアの手が指した指の先には小さな屋根が見えた


「そうそう、あそこの丘をこえるとでっかい門があるはずだ」


小さな丘を登っていく。

そのさきにはレンガ造りの大きな塀があって
その奥には大きな白色の城がある。
その城へと続く道は大きな商店街で賑わっている

楽しみで心臓が飛び出してるんじゃないかってぐらい
ドクドクとなっている


「よし、ついたぞぉー…?」





え…?





そこにあったはずの塀は赤い液体が飛び散り
城は無残にも崩れている


そう、そこにあったのは想像とははるか遠い


赤く燃えさかる町だった。