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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

マルコ「俺と君の」サシャ「秘密の共闘戦線」(マルサシャ、チート逆行)Ⅶ

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  1. 1 : : 2017/04/17(月) 21:57:22
    どうも皆様サシャスキーです!(・∀・)ノ

    この作品はこのシリーズの7番目です↓

    http://www.ssnote.net/series/3242

    今回でマルサシャ逆行7番目となります!
    ついにここまで来ましたね!!

    今回から壁内の話になりますね!クーデター編終了まで行けたらいいな、位だと思います (苦笑)

    前回からすでに多くの原作キャラを死なせずに済ませることが出来たサシャ達
    しかし、エレン奪還作戦にてハンネスさんを庇って、意識を失ってしまうサシャは一体どうなってしまうのか…

    …それでは今回の注意点です!↓

    ◤◢WORNING!◤◢WORNING!◤◢

    学生故の亀更新、誤字脱字、駄文、原作ストーリーとキャラの崩壊や捏造、改変、cp要素

    …大丈夫だという神様はどうぞ!
  2. 2 : : 2017/04/17(月) 22:07:38

    サシャ「ハァ…ハァ…ッ!」

    暗い、暗い
    ただただ暗くて何も見えない闇の中を走る

    サシャ「ハァッハァッ…」

    ズズズ…と後ろから引きずっているような音が次第に近づいて来る

    捕まりたくないと、必死になって走る、走る

    なのに、どれだけ全力で走っても…

    どんどん〈ソレ〉は距離を縮め、すでに私の背後まで迫って来ていた…そして

    ガシリ

    サシャ「!?」

    私は遂に〈ソレ〉に足を掴まれた

    サシャ「ひっ…」

    〈ソレ〉は…一見すると黒い腕だ

    けれど、違う…黒いんじゃない

    紅い、紅い血がベッタリとついているのだ
    それがこの暗闇で、黒く変色しているように見えているのだ

    サシャ「…ぃ…ゃ」

    「…がさ…なぃ」

    サシャ「!」

    その腕の持ち主なのか、声が聞こえる
    とても、良く知っている声なのは気のせいではないだろう

    ミカサ「にが…さな、い」ズルッ

    サシャ「ぁ、あぁ…」

    ガシリと、今度は肩を掴まれる

    エレン「お前、だけ…なんで」ズズッ

    今度はエレン…
    分かっている…

    これは、この皆は…

    私がのうのうと生き残った『前回』で、死んでしまった皆だ…

    サシャ「ご、めんなさ…」

    ガシッ

    サシャ「!?」
  3. 3 : : 2017/04/17(月) 22:08:44

    アルミン「不公平だ…」

    ぎゅぅ…ッ

    コニー「俺らも…死にたく、なかった…生きたかっ…のに…」ググ…

    ガシリ

    ジャン「…んで、役立たずの…お前、が」ギリッ

    サシャ「み、みな…さ」

    ヒタ…

    ヒストリア「…なた…んでよ」

    私の顔を血だらけの両手で包むように…
    憎しみと絶望の瞳をした彼女が、私に顔を近づけ言ってくる…

    サシャ「ぇ…」

    ヒストリア「貴女も…」


























































    ヒストリア「死んでよ」

    ズブズブ…

    サシャ「な!?」

    次第に足が地面に、闇に沈んでいく…
  4. 4 : : 2017/04/17(月) 22:10:37
    サシャ「ひっ…!」

    体を少しでも沈ませない為にもがこうとしても…

    エレン「お前も…俺たちと一緒に…」

    ミカサ「沈め…苦しめ…死ね…!」

    皆が、腕に足に肩に体に掴まって
    私を引きずり込もうとする

    どんどん、私の身体は沈んでいく…
    先に沈んだ体から伝わってくる
    身も凍えるような冷たさ、苦しみ、絶望感、憎しみ、孤独感、恐怖といった負の感情

    サシャ「い、嫌…!は、離し…!」

    ベルトルト「離さないよ」

    ライナー「何故なら…お前は」

    アニ「私達と一緒で」


    ヒトゴロシダカラ


    サシャ「ぅ…ぁ、ああ…!」






















































    ーーーーーー
    ーーーー
    ーー

    サシャ「うわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」ガバッ
  5. 5 : : 2017/04/17(月) 22:18:34
    エレン「!?サシャ!?」

    サシャ「あ…ぁあ……」ガタガタ

    エレン「おい!大丈夫かよ!?」

    サシャ「わ、わた…私っ…」

    エレン「ッ!おい!!サシャ!!」

    サシャ「!!」

    肩を掴まれ、ようやくハッとする
    夢の時とは違う…あたたかみのある手……

    エレン「しっかりしろ!!…俺が、分かるか?」

    サシャ「ぁ…エレ、ン?」

    なぜ?私の目の前にエレンが??

    エレン「そうだ…身体の具合はどうだ?」

    サシャ「え?…具合?」

    エレン「覚えてないのか?」

    サシャ「(覚えてない??何を…)」

    〜〜〜〜〜

    サシャ「危ない!!」ドンッ

    …ガッ!

    サシャ「!」

    〜〜〜〜〜

    サシャ「!」

    そうだ…私…

    ドタドタドタドタドタ!!!

    バターン!!!

    ミーナ「エレン!!今の叫び声は!?サシャは…ぶ、じ……」
  6. 6 : : 2017/04/17(月) 22:33:45
    サシャ「ミーナ?」

    ミーナ「…」

    そういえば、長らく彼女の顔を見てなかった気分だ
    エレンの救出前にあれほど話したというのに…なぜそんな風に感じ…

    ミーナ「サシャ…」

    サシャ「え?」

    ミーナ「サシャァァァァァァ!!!」

    サシャ「!?え、ええ??!」

    急にミーナが、走り出して私に抱きついて来た
    涙をボロボロ流して…

    ミーナ「よかった…よかったよぉ…ッ!」

    もしかして、私は危険な状態だったのだろうか?

    ミーナ「サシャ、三日間目ぇ覚まさなくて…」

    サシャ「(三日!?)」

    ミーナ「たまに反応があったと思えば魘されてるし…すごく、すごく心配したぁ!」

    ミーナ「無茶しないって言ったじゃないこのバカ!アホ!!」

    サシャ「あはは、心配かけてすみません…」
  7. 7 : : 2017/04/18(火) 00:22:13
    期待です、頑張ってください
  8. 8 : : 2017/04/18(火) 00:29:47
    >>7キルバーンさん、コメントありがとうございます!!頑張らせていただきます!!
  9. 9 : : 2017/04/18(火) 00:41:53
    サシャ「(そっか…三日も…)」

    サシャ「…でも、エレンがここにいるってことは」
    エレン「ああ、助けに来てくれてありがとな」

    エレン「皆のおかげだ…特にサシャ」

    エレン「お前のおかげで、ハンネスさんは生きてる…本当にありがとう」

    サシャ「…いえいえ、どういたしまして」クスッ

    エレン「…体調、平気か?」

    サシャ「ええ、少し夢見は悪かったですが」

    サシャ「それでも身体は休まりました」んーっ

    久しぶりに動かす身体
    伸びをしながら私は答えた

    サシャ「(…さて、知ってるとはいえ、一応聞かないとですよね)」

    サシャ「私が寝てた間のことを、教えてはくれませんか?」
  10. 10 : : 2017/04/18(火) 16:18:11
    期待っす!
  11. 11 : : 2017/04/18(火) 16:38:59
    >>10
    牌羹霆壒喝馨颫䜌賈矗邊さんコメントありがとうございます!!(・∀・)
  12. 12 : : 2017/04/18(火) 18:56:46
    期待です!(´・ω・`)/
  13. 13 : : 2017/04/18(火) 19:52:20
    心の充電器さんコメントありがとうございます!
    期待にこたえられるよう頑張ります
  14. 14 : : 2017/04/19(水) 19:05:49
    マルコってアニメは僕だったから僕の方がいいんじゃない? あとK T I
  15. 15 : : 2017/04/19(水) 19:51:59
    期待です!
  16. 16 : : 2017/04/19(水) 20:06:53
    >>14
    名無しさんコメントありがとうございます!!
    それに関してはせっかくなので、このssの最後のQ&Aにて答えます!

    >>15
    レオンハート&アルレルト調査兵さんコメントありがとうございます!!
    頑張ります(・∀・)ゞ
  17. 17 : : 2017/04/19(水) 21:17:16
    そうして聞いたのは、『前回』とほぼ同じことだった

    ユミルが、クリスタ…ヒストリアではなくライナーとベルトルトの方に行ったこと

    今回のエレンの奪還で6割ほどの兵士が死んだこと

    クリスタが…クリスタとしての役が終わり、ヒストリアへと名を戻したこと

    現在、コニーはハンジさんと一緒にラガコ村へ行き[あの仮説]の立証に行ったそうだ

    恐らくハンジさんのことだ
    すぐに今回ウォール・ローゼ内に発生した巨人達の正体に気付くだろう

    そして、ほぼ同じであったが違ったことがある

    サシャ「(…あの時、私が目を潰した巨人)」

    私が、あの少女とその母を助ける為に戦闘を行った巨人、その巨人は目に刺さっていた矢が抜けておらず、視覚がない今なら捕獲しやすいと判断され捕獲されたそうだ
  18. 18 : : 2017/04/19(水) 21:32:13
    そして、もう一つ
    こちらの方が私には他人事ではない

    エレン「…最近、第三勢力になり得るって奴らが現れたそうだ」

    サシャ「…」

    サシャ「?第三勢力?一体どういう…」

    ごく普通に、素知らぬ顔で
    〈この世界には人間と巨人の争いしかないでしょう?〉とでも言いたげな顔で、私は聞く

    そんな私にエレンは知ってる限りを話す
    目の前にいる私と隣にいるミーナが実はそうだと知らないで…

    エレン「…こんな感じだった」

    サシャ「…なるほど、ありがとうございます」

    サシャ「…ふぅ」

    サシャ「…また、見ること叶わず、か」ボソッ

    エレン「?」

    サシャ「…なんでもありませんよ」ニコッ
  19. 19 : : 2017/04/19(水) 21:42:16
    サシャ「さて、もうお昼みたいですね!」

    サシャ「寝てて食べてなかった分、お腹すいちゃいました」あはは

    ミーナ「フフ、サシャらしいなぁ」

    エレン「確かにな」ククッ

    サシャ「バカにしてます?」

    エレン「いや、そうじゃなくてさ」

    エレン「こんな時でも変わらないお前はすごいって褒めてんだよ」

    サシャ「は、はあ…ありがとうございます?」

    さて、とりあえず起きた方がいい
    そう思い私はベッドから立ち上がろうとした

    エレン「?!な!?ま、待てサシャ!!」

    サシャ「え…」

    エレンにそう言われた瞬間、私の視界はガクンッと下がった

    サシャ「(ああ、よくよく考えれば…)」

    私、3日も寝てたのにいきなり立てるわけがない

    そんなことを考え、また地面に身体をぶつける覚悟で目を閉じた











































    ガシッ

    エレン「あ、あっぶねぇ…!」
  20. 20 : : 2017/04/19(水) 21:49:59
    サシャ「エ、エレン?」

    エレン「気をつけろよ!目覚めてすぐに動けるわけないだろうが!!」

    サシャ「す、すみません…」

    ミーナ「もう…死にたがり野郎に心配されるようじゃ重症ね、サシャ」

    エレン「なぁ?!」

    サシャ「あはは、懐かしいですねぇ…そのあだ名」
    エレン「なに言ってんだ俺には不名誉でしか…」

    サシャ「?」

    急にエレンが静かになった
    …と思ったら

    エレン「…?!?!!」

    今度は目に見えて動揺してワタワタし始めた

    サシャ「エレン?」

    エレン「え、えー、あー…と、とりあえずお前のメシ取ってくるわ!!」

    エレン「今度はベッドから勝手に立とうとすんなよ!?安静にしてるんだぞ!?じゃな!」

    そう言って私をベッドに戻し、走って病室から出てってしまった…

    サシャ「え?…え??」

    一体、なんだったのだろう?

    ミーナ「…あー、なるほどねぇ」

    ミーナ「…確かに近くはあったかもね」

    サシャ「?」

    ミーナ「…鈍感」ハァ

    サシャ「??」
  21. 21 : : 2017/04/19(水) 22:01:42
    とりあえずその後、私達はエレンが戻って来るまで話すことにした

    ミーナ「…やっぱり、結構すごいことになったね」

    サシャ「そうですねぇ」

    もう私達、戦線のことは調査兵団では噂という噂が飛び交っている

    敵か、味方か?

    メンバー、戦力の数は?

    目的は?

    すでに調査兵団や他の兵団にもスパイがいるのではないか?

    様々な意見、様々な反応…

    私達はこれでも壁内人類よりだ
    まぁ、アニのこともあるしライナー、ベルトルトのこともあるから…
    出来れば皆が、生きてて欲しいし…幸せになって欲しいと思う

    …要は

    サシャ「(最終的に生きてる人がたくさんいれば、それが一番だ)」
  22. 22 : : 2017/04/19(水) 22:07:14
    メンバーそれぞれの目標に少しの違いはあるかも知れないが、戦線としてはこれが一番の目的だろう

    ミーナ「…そういえばさ」

    サシャ「はい?」

    ミーナ「さっきのなんだったの?」

    ミーナ「〔また、見ること叶わず〕ってやつ」

    サシャ「…せっかく、ライナーとベルトルトとの決別の瞬間が見れたのですが」

    サシャ「今度はユミルが行ってしまった瞬間…中々、私が見ようとするものは叶わないようですね」

    ミーナ「サシャ…」

    サシャ「大丈夫ですよ、それで不貞腐れたりはしませんから」ニコ
  23. 23 : : 2017/04/19(水) 22:17:24
    サシャ「それよりも、です」

    ミーナ「?」

    サシャ「ミーナ、もう一度言いますが…ご苦労様でした」

    サシャ「獣の巨人、ジークさんに手紙を渡してくれて…おかげで」

    サシャ「…物語は、変わってくれそうです」

    ミーナ「?」

    サシャ「…気にしないでください」

    サシャ「…そういえば、二人は私のこと」

    ミーナ「心配してました」キッパリ

    サシャ「ですよねー…」

    私ですら、この3日間の行動不能は予測してなかったのだから
    この3日間に別段、予定を入れてたわけではないし、そう思えば不幸中の幸い…

    が、二人は、マルコとアニはそうではなかっただろう…

    サシャ「(今度会った時は…叱られますね、これは)」

    ミーナ「自業自得、キチンと謝りなさい」

    サシャ「はぁい」
  24. 24 : : 2017/04/19(水) 22:32:27
    ミーナ「…さて、サシャ?」

    サシャ「?」

    ミーナ「いい加減、どうなの?」

    サシャ「へ?」

    はて?何か忘れてる事項が他にもあっただろうか?

    ミーナ「だぁかぁらぁ!!」

    ミーナ「エレンとマルコ!!どっちよ!!」

    サシャ「!!??!?」

    ミーナ「ホントね!?もういつもいつも思うけど鈍感過ぎない?!というよりまぁ、結局はサシャの選択次第だけどさぁ!!」

    サシャ「ちょ?!ミーナ声が大きい!!」

    ミーナ「おっと」

    そう言って注意すると、わざとらしく片手で口を塞ぐミーナ

    サシャ「それ、前にも言ってましたが…」

    サシャ「…今の私には…そんな余裕ありませんよ」
  25. 25 : : 2017/04/19(水) 22:36:48

    今まさにこれから『前回』通り、私達はクーデターを起こさねばならない

    …人が死ぬ、私達が…殺す人もいる

    サシャ「…それに」

    サシャ「…」

    それ以上は言えなくて、口を閉ざした

    そして、その後、エレンが持って来てくれた昼食をとりながら…

    サシャ「(ごめんなさい、ミーナ…)」

    サシャ「(…でも、私は)」

    サシャ「(自分の目的の為にも…その感情は持ってはいけないんです)」

    そう思いながら、久しぶりの食事を口に運んだ

    その後、また少しだけミーナに言われたことを反芻してみる…でも

    サシャ「(…やっぱり、ダメですよ)」

    どう考えても、私の目的を果たすにはその感情を優先するわけにはいかない

    …たとえ


































    好きな人を考えた脳裏に

    彼が、思い浮かんだとしても

    その彼を思って、心があたたかくなったり、切なくなったりしようとも…

    私は、この想いを…閉じ込めなければいけないのだ
    捨てなきゃ、いけないんだ

    …なんだか、久しぶりのご飯なのに
    美味しく感じることができなかったのは気のせいだ
  26. 26 : : 2017/04/19(水) 23:08:53
    現在公開可能な情報

    第三勢力について

    彼[彼女?]らが確実に最初に確認されたのは57回壁外調査にてである。

    一人は、巨人化を使い[目撃情報から個体を〈隻眼の巨人〉と呼ぶ]
    一人は、巨人化した女型の巨人の正体アニ・レオンハートの捕獲を成し得た。

    そして、最後の一人は人類最強リヴァイ兵士長、彼の班員、104期の新兵ながら確かな戦闘能力を持つミカサ・アッカーマンとの戦闘で大半を行動不能にし、リヴァイ兵士長とは熾烈な戦闘をし、逃亡。

    最後の一人は、恐らくトロスト区での戦闘で目撃された〈見えない刃〉とされている。

    アニ・レオンハートの逃亡を補助し、壁の爆破など苛烈な行動をするが、のちに調査兵団分隊長ハンジ・ゾエと接触。
    人に被害がないようにしていると発言(現に死傷者はいない)

    様々な兵団で噂がある

    憲兵団では、壁の爆破をしたことからも敵対的と判断。捕縛し、尋問、極刑にすべきと思う者が多い。が、脅威とも感じている為、下手に強く言えずにいる。

    調査兵団では、助けてもらった者の多くが精鋭であること、現に死傷者を出さないよう努めてるらしい所から味方ではと思う者も少なくないが、よく分からないと答える者の数の方が多い

    意外にも、味方である。彼らと協定を結ぶべきだと唱えたのは駐屯兵団であった
    彼等はトロスト区で救われた者も多く、壁の秘密をこうしてしれたのも第三勢力である者達のおかげと思う者が数多い。

    彼等は一体どういう目的か謎であるが
    少なくとも、彼等はいる。確実に。

    〈とある兵士の手記より〉
  27. 27 : : 2017/04/19(水) 23:23:33
    エレンside

    サシャが倒れそうになって、慌てて支えた
    その瞬間は、最初は、心配があり気をつけろと言ってるだけだったが…

    少しずつ、手から伝わるサシャの体温とか
    眠ってたから下ろしてた髪がバランスを崩した時にフワッと舞ったときにしたいい匂いとか
    …今までにないくらいの顔の距離とか

    それに気づいてしまって…
    それに驚いてしまって…

    こうして俺は慌てて病室から逃げるように出てきてあいつのメシを取り、部屋に戻っている

    ヤバい、まだ顔がすげえ熱い…

    エレン「…近すぎんだよ//」

    エレン「(にしても…あいつは、何も感じなかったのかよ…)」

    こうして俺が、冷静さを失ってしまったというのに始終ポカンとして…

    エレン「ハァ…こんなんでいいのか?」

    俺はあいつが、サシャが好きだ
    …でも、あまりにも最近ドタバタし過ぎて

    俺としては何一つとして進展がないようにしか思えなかった…

    エレン「…ハァ……?」

    なんだか、サシャの方の病室が騒がしい?
    ミーナと話してんのか?
    一体何を…

    ミーナ「エレンとマルコ!!どっちよ!!」

    エレン「…は?」

    俺?というより…マルコ??

    エレン「(…そういえば)」

    サシャは訓練兵時代、マルコと仲が良かった
    周りからは付き合ってるのかと言われるくらい

    俺からすれば肩身が狭かったが…まさか

    今、ミーナが聞いてるのは…

    サシャは一体、誰が好きなのかってことか?

    俺か…それとも、まだマルコなのか、と

    エレン「!!」バッ

    気づけば、俺は盗み聞きの体勢に入った
    サシャはまだ本調子じゃない
    俺の気配には気づかないはずだ
  28. 28 : : 2017/04/19(水) 23:38:37
    盗み聞きなんて最悪だけど…
    気になっちまったもんは仕方ねぇだろ

    エレン「(…ていうより、マルコ、か)」

    なんだか懐かしい名前だ…まだ、そんなに月日は流れてないはずなのに

    エレン「(仲良かったのに、ジャンから聞かされた時、辛かっただろうな…)」

    もし、噂通りサシャがマルコと付き合っていたとしたら…もし…
    今も、マルコのことが好きだったら…

    エレン「(俺に勝ち目、あるのか?)」グッ

    そして、気になるサシャの答えは

    サシャ「それ、前にも言ってましたが…」

    サシャ「…今の私には…そんな余裕ありませんよ」

    エレン「(思ってた以上にドライな上に何一つとして進展にならない答えだった…)」orz

    しかし、それもそうだ
    俺らは今、とんでもない状況だ

    エレン「(そんな時に、恋とか…俺ホントにバカじゃねぇか…)」

    これは確かにマズい…切り替えるべきだ
    まずは…目の前の事だけ考えて……

    エレン「(…そんで、全部終わったとしたら)」

    その時のサシャは、マルコのことを…区切りつけているんだろうか?
    …もしそうならいいなと一瞬思った自分を殴りたい

    エレン「(でも、でもよ…)」

    エレン「(そんくらい、好きなんだよ…)」

    さっきサシャが魘されて、飛び起きた時
    目覚めて嬉しいより先に…あんなに辛そうなサシャを見て支えてやりたい守ってやりたいって思ってさ

    …だからよ、サシャ

    ガラガラ

    エレン「おーい、持ってきたぞ」

    もし、俺がこの想いを伝えて
    もし、それで満更でもなかったら

    サシャ「エレン、ありがとうございます!」ニコッ

    その笑顔、独り占めさせてくれ
    その分、ずっと笑顔にさせてみせるし
    守ってみせるから

    エレンsideEND
  29. 29 : : 2017/04/22(土) 23:27:32
    数日後、私達は町はずれの山奥、そこにある建物でしばらく過ごすこととなった

    サシャ「(…確か、覚えてる通りなら今夜)」

    ヒストリアが自身の生い立ちを話す

    サシャ「(それでようやく私はちゃんとヒストリアと呼ぶようになったんでしたっけ?)」

    …分かっている『前回』から分かっていた
    でも、やっぱり…

    サシャ「(早く、ヒストリアには元気になって欲しい…)」

    元気になって、というか…ふっきれて欲しいというか…また、『前回』みたいなクリスタをやめたからこそできるスッキリした顔を…

    サシャ「(…結局、『今回』でも)」

    ヒストリアは訓練兵時代、クリスタの仮面を外せたのはユミルの前位だったものだろう…
    私は『前回』からあまりにも変えるのも、と思って『今回』も同じように接していたが…

    それでも、ほんの少し…

    サシャ「(…寂しくもありますねぇ)」

    私は、ヒストリアにとって…
    本心を出せる相手ではなかった

    そう思うとほんの少し、胸の辺りがチクリと痛む

    『前回』の時から、私は二人の仲ほどじゃないにしても二人とは他より仲がいいと思ってた

    …でも違った
  30. 30 : : 2017/04/23(日) 00:52:09
    二人の間にはどうやっても、入ることなどできなかった
    二人の間は…自然と超えられない壁があった
    入ろうとしてはいけない空気のようなソレ、周りは気づかないのかもしれないがそれがある時二人に近づける者はいなかった

    私もそうだった

    …でも、それでいい

    私はこの世界で変えたいことは別に、人間関係ではないから
    もちろん、いい関係となるなら変えたいけれど

    …なんだか、狡い気もするから

    相手は私の事を知らない
    でも私は相手を知ってる

    人間関係はそもそも何もないところから構築するもので、それを材料がすでに手元にある状態でするのは…なんだかアンフェアに感じるのだ

    もちろん、マルコは『前回』から続いた関係だし、あえていえば『今回』からの新しい関係はミーナとアニの2人位だ

    もちろん、これから『今回』は生きた人達とも築いていくだろうが…

    …それでも、私は『前回』がこうだからと『今回』でその人との関係を変えようとは…あまり思えなかった

    エレン達とは仲間、調査兵団の先輩達とはこれからも尊敬する方々、ライナー達とはなんとかまた笑いあえる仲になりたい

    そして、マルコ達が…戦友

    …うん、それが一番落ち着く
    これ以上はもったいない位だ

    ミーナには悪いが、やっぱり私はこの世界で好きな人を、愛する人を見つけることはないだろう


    私は…××××でしか××を××××から

    そして、その夜、どこか淡々とした口調でヒストリアは己の過去を語り始めた
  31. 31 : : 2017/04/24(月) 02:35:53
    期待です
  32. 32 : : 2017/04/24(月) 06:13:03
    >>31キルバーンさんコメントありがとうございます!
  33. 33 : : 2017/04/24(月) 07:17:24
    ミーナside

    夜、ヒストリアが過去を語り始めた
    サシャからも聞いた内容とはいえ、やっぱり本人から聞くというだけでも一言一言の重みが違う

    ミーナ「(…にしても)」

    まさか私が人類最強と名高いリヴァイ兵長の班に入るとは…

    ミーナ「(サシャがもしかしたら、とは言っていたけど…)」

    前のリヴァイ班は解散したらしい
    全員無事だが、エレンが更に死にものぐるいになれそうな班編成をした結果だそうだ

    ミーナ「(…前のリヴァイ班、サシャいう限りアニに、女型の巨人に全滅させられた班)」

    ミーナ「…」

    ヒストリア「〜〜皆と出会った」

    ミーナ「!」

    いけない、考え事してる間に進んでいたらしい
    ちゃんと聞かないt…

    ヒストリア「その中でも」

    ミーナ「(…え)」

    ヒストリア「最初からユミルと同じ位…ううん、もしかしたらそれ以上に…」








































    ヒストリア「…サシャ、貴方が気になってた」

    ミーナ「?!」
  34. 34 : : 2017/04/24(月) 07:45:40
    これは一体どういうことだろう?
    サシャの話ではこんなことがあったとは聞かされていない…
    そう思い、サシャの顔を見ると

    サシャ「…」

    サシャも、冷静さを保っているとはいえ
    目を少し見開いて驚いていた

    ミーナ「(もしかして…これは……)」

    サシャが言っていた、どんなに同じように進んでも、全く同じにはならないと
    ふ、と気付くのさえ分からないものもあるらしいが確実に…

    人の心情に、景色に、行動に
    状況に、過程に、結果に

    どこかに、何かにほんの少し変化が起きて『前回』と違う展開になる

    トロスト区での戦いなどで、サシャはそれを知っていたようだけど…

    ミーナ「(まさか、ここで…)」

    一体、ヒストリアの心にサシャは『前回』と違い、どう映っていたというのだろう

    サシャ「…私が?」

    ヒストリア「うん」

    サシャ「なぜですか?」
  35. 35 : : 2017/04/24(月) 07:55:40
    呆気にとられたのか、冷静なのかサシャもまた淡々とした様子でヒストリアに聞いた

    ヒストリア「…だって」

    ヒストリア「貴方の、眼…」

    サシャ「眼?」

    ふと、違和感に気づく

    ミーナ「(ヒストリア…怯えて、る?)」

    まるで、目の前に獣が…いや違う
    目の前に[得体の知れないもの]があるかのような怯えが…ヒストリアの眼に映っていた

    サシャ「私の、眼が…なにか?」

    ヒストリア「…いつもいつも、最初に入団式で貴方を初めて見た時から」

    ミーナ「(入団式?確か…サシャが世界を変えるとかそう宣言したあの…)」

    ヒストリア「貴方の眼は…私と似ていた」

    その言葉に、ヒストリア以外の104期、リヴァイ兵長はわけが分からないと言った顔をした

    …いや、違った

    ミーナ「…」チラッ

    幻だったのかもしれない
    誰も気付いてないようだったから

    ミーナ「!?」ゾッ

    それでも、一瞬…

    サシャ「…」

    サシャが…





    サシャ「…」ニヤァ…!

    見たこともないような笑い方をしていた気がした
    口の口角を限界まで上げたような
    でも、その笑顔は…

    狂気だけを、感じさせた
  36. 36 : : 2017/04/24(月) 08:03:37
    サシャ「…私がクリス…すみません、ヒストリアの眼と似ている?」

    ヒストリア「…ううん、あえて言えば、ヒストリア以上にクリスタで合ってるよ、サシャ」

    サシャ「クリスタの?」

    まるで私達はこの場にいないかのように話は進んでいく…

    ヒストリア「…ユミルも、気付いてた」

    サシャ「ユミルも?…私の、眼…ですか」

    ヒストリア「…分かった、少し、質問を変えてもいいかな?」

    それさえ確認できれば納得出来る
    そうヒストリアは言いたそうだった

    サシャ「どうぞ」

    ヒストリア「…サシャ、サシャにとって」

    ヒストリア「死ぬって、なに?」

    ヒストリア「いや、それ以上に…」

















































    ヒストリア「自分の為とか、誰かの為とか…貴方の死に方を、すでに選んでない?」

    …は?
  37. 37 : : 2017/04/24(月) 08:10:34
    サシャ「…私の死に方、ですか」

    ヒストリア「うん」

    皆が黙る、どういうことだと言いたそうな顔
    それでも、その場の誰も深く聞こうと思えなかった

    そして、それに対し

    サシャ「…死に方は特に決めてませんよ」

    サシャもまた、よく分からない返しをした

    サシャ「むしろ、こうなるまで生きてやる!っていうのはありますが…」

    ヒストリア「…そっ、か」

    それは、しっかり納得した、というより…
    まるで嫌いな食べ物を無理やり飲み込むような納得の仕方だった

    ヒストリアは一体、サシャになにを聞きたかったんだろうか
    まるで私は分からなかった

    後にサシャに、あれは一体どういう意味だったのか聞いても…

    サシャ「…私達は、似た者同士でしたから」

    そう苦笑されただけだった

    ミーナsideEND
  38. 38 : : 2017/04/24(月) 08:34:05
    あの夜からしばらくしてハンジさんから、ニック司祭が死んだと聞かされた

    私は、彼を見捨てた…
    彼が生きると不都合が多すぎた…

    ここでいきなりヒストリアが壁の秘密を知ることになる…
    まだその時じゃないのに…

    サシャ「…ごめんなさい」

    ボソリと、誰もいない見張り台でそう呟いた

    ごめんなさい、ごめんなさい

    まるで、頭がおかしくなったのではないかと思う程その言葉が止まらなかった
    でも、こんなの…昔から、昔から決めてたことだ

    悪魔になってでも、私なりに大切な人達を救わないとなんだ…

    サシャ「(ヒストリアはあの夜ああ言ってましたが、とんでもないですね…)」はは…

    私は、自身のエゴで、助けたい人達を選別している
    それでいい、それで構わない…
    知らない顔より知ってる顔を優先するのは当然だ

    だから、だから…























































    ニック?「人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し人殺し」

    私にこの幻影と幻聴から逃げる権利はない
    それは認める…認めるから…

    サシャ「誰か…誰か…っ」

    せめて誰か、そばに…

    サシャ「…はっ……はっ…ゴホゴホッ!!」

    ほんの少し過呼吸になってきて、目の前がチカチカしだす…

    ???「サシャ!!?」

    そんな私に、誰かが駆け寄ってきた
  39. 39 : : 2017/04/24(月) 08:39:20
    サシャ「!え、れ…ゴホッ」

    エレン「喋んな!大丈夫か?!」

    サシャ「フーッ…フーッ…けほっ」コクコク

    とりあえず頷く

    エレン「待ってろ、今人を…!」

    サシャ「!」

    ガシッ

    咄嗟に、彼の服の袖を掴んだ

    エレン「!…サシャ?」

    サシャ「おねが…い、です」

    サシャ「行かないで、ください…」

    今、また誰もいなくなったらダメな気がして
    そう懇願した

    エレン「…」

    エレン「…服が破けちゃうだろうが」

    エレン「いるから、隣にいるから…とりあえず離せ、な?」

    彼の珍しく優しい声に、私は言われた通り袖から手を離した
  40. 40 : : 2017/04/24(月) 12:33:59
    エレンside

    偶然だった

    偶然廊下を歩いていて、偶然廊下の窓の外を見た
    そしたらサシャがいた

    その時はなにも思わなかったが、急に苦しそうにその場にうずくまりだしたの見て窓から飛び出して駆け寄った

    エレン「サシャ!!?」

    サシャ「!え、れ…ゴホッ」

    エレン「喋んな!大丈夫か?!」

    大丈夫か、なんて聞いといて大丈夫じゃないのは丸わかりだった
    苦しそうに咳き込むサシャの背中をさする

    サシャ「フーッ…フーッ…けほっ」コクコク

    エレン「待ってろ、今人を…!」

    少し落ち着いたらしいが、このままにしておくわけにはいかない、ハンジさんとかに診せないと…

    そう思って立ち上がり、その場をあとにしようとした…その時

    サシャ「!」

    ガシッ

    エレン「!…サシャ?」

    急にサシャが俺の服の袖を掴んできた
    掴んだ、といっても簡単に振り払えるほどの弱々しい力で

    サシャ「おねが…い、です」

    サシャ「行かないで、ください…」

    そう、まるでここで俺がいなくなったら終わりみたいな顔して頼み込んできた

    エレン「…」

    できるかよ

    エレン「…服が破けちゃうだろうが」

    エレン「いるから、隣にいるから…とりあえず離せ、な?」

    好きな奴がいてくれと頼んでるのを断れる奴とか…いるわけねぇよ
  41. 41 : : 2017/04/24(月) 16:18:48
    少しして、落ち着いたのか深呼吸しながらサシャは俺に礼を言ってきた

    サシャ「…ありがとうございます、エレン」

    エレン「別に構わねえよ、体調…平気か?」

    サシャ「はい、もうだいぶ…」

    エレン「(嘘だな、顔色悪ぃし…)」

    エレン「あのなぁ…ホントに辛いなら頼れよ俺の事そんなに頼りないか?」

    サシャ「そんなんじゃ…」

    エレン「…一体どうしたんだよ?」

    こいつが体調崩すなんて珍しくて、心配で俺は不調の理由を聞いた…が

    サシャ「…多分、疲れとかじゃないですか?」

    そんな感じではぐらかした
    でも、俺だって食い下がる

    エレン「疲れ?疲れで過呼吸なんか起こすか?」

    医者の息子なめんなよ、これでもハンジさん達ほどじゃないけど知識は少し位あるんだ

    過呼吸を起こす程の運動を短時間にするならともかく、見張り中、突然というのはおかしい

    サシャ「…」

    エレン「生まれつきか?違うだろ」

    なら訓練兵時代でも、分かるはずだ
    …ひとつ、思い当たる節があった

    エレン「…また、夢見が悪いのか?」

    サシャ「!」
  42. 42 : : 2017/04/24(月) 16:25:08
    前の医務室でのサシャの魘されよう、更には起きてもしばらく起こしていたパニック

    なにか、こいつにはトラウマがあるんじゃないか?
    さっき、見張りしてる時にふと、それがフラッシュバックしたんじゃないか?

    違うかもしれない、でも…少しでも、俺はこいつの力になりたい…

    サシャ「…無関係、ではないですね」

    エレン「!」

    サシャ「でも、エレン…それがなにかまでは流石に…言えませんよ」

    エレン「そ、そうか…」

    サシャ「すみません、心配してくれてるのに」

    エレン「気にすんなよ、仲間だろ」

    仲間、自分で言っておきながら少し物足りなさを感じる関係…

    サシャ「そうですね、仲間ですもんね」

    サシャ「ありがとうございます、エレン」ニコ

    エレン「!…別に、普通のこと言っただけだろ」

    俺とサシャの、現在の関係…

    サシャ「なんだか、懐かしいですねぇ」

    エレン「あ?」
  43. 43 : : 2017/04/24(月) 16:42:10
    サシャ「ほら、訓練兵の時、たまにこうして二人で話してたじゃないですか」

    エレン「ああ、あの時か…」

    忘れるわけねぇよ
    俺とお前が仲良くなったきっかけで
    俺がお前を好きになった場所だから

    エレン「…あの時からだいぶ色々変わったな」

    サシャ「そうですね…」

    トロスト区が襲撃されて、俺は巨人の力に目覚めたこれから、その力で壁を塞ぐ…

    エレン「…」グッ

    拳に力が入る
    ここで、なにも出来なければ…
    人類は領土を取り戻せない…

    いつか本当にウォール・ローゼが突破されたら…
    サシャに故郷を失う辛さを味あわせてしまう…

    そういうわけにはいかない、絶対

    エレン「成功させねぇと…」ボソッ

    サシャ「え?」

    エレン「あ!い、いや…」

    どうやら声に出てたらしい
    慌てて訂正しようとする…と

    サシャ「…フフ」

    エレン「?」

    サシャ「すみません、なんだかエレンがすごくすごく、緊張してるのは伝わるんですが…」

    サシャはそういうと俺に近づき、俺が力を入れていた右手をとる

    エレン「?!」

    サシャ「…エレン、貴方はすでにとても頑張ってますよ」ニコッ

    エレン「!」

    サシャ「だから、大丈夫です」

    まるで、サシャのその言い方は…
    俺が失敗しても責めたりしないと言ってくれているようで…
    俺の緊張を汲んでくれて、「大丈夫」と宥めてくれているようだった…

    エレン「…おう」

    ありがとう、スルリと、礼が言えた

    サシャ「どういたしまして」

    そろそろ見張り交代ですから帰りましょう
    そう言ってサシャはそのまま俺の手を引いた

    エレン「お、おい!?」
  44. 44 : : 2017/04/24(月) 16:48:35
    サシャ「あ、すみません」クスッ

    エレン「…わざとだな?」

    サシャ「さぁて?なんのことやら〜?」

    エレン「てめっ!待ちやがれ!」

    サシャ「あははっ!おーにさーんこーちらー!手のなる方へー!」

    そのあと、俺らは兵長に怒られるまで走り回った
    …叱られたが、その後サシャが

    〜〜〜〜
    サシャ「今日は、いい夢見れそうです」

    サシャ「…ありがとな、エレン」
    〜〜〜〜

    そう言ってくれたものだから、俺の方がその日眠れずベッドの中でジタバタしてたらジャンと喧嘩になって、また兵長に叱られた

    あいつの故郷の言葉が
    あいつの故郷の言葉で話す時の照れ臭そうな顔が

    全部、好きだ

    サシャ、ありがとう…今日はホントにいい夢見ろよ

    俺も今日はいい夢見れそうだからさ

    エレンsideEND
  45. 46 : : 2017/04/24(月) 23:46:07
    ハンジ「実験は終了だ!!総員直ちに撤退せよ!!」

    ハンジさんの声が響いて周囲の警戒にあたる

    そんな中、一人奥まで見に来た私の所に一羽の鳥が飛んで来た

    サシャ「!」

    足に手紙を巻きつけたその鳥から私はそれをほどき、新しい手紙を巻きつけ飛ばした

    サシャ「(…意外と、うまくいくものですね)」

    今回の為に訓練しておいた鳥を使っての手紙のやり取り…
    この山奥に身を潜めてからはこの方法でマルコ達と連絡を取っていた

    今中身を見るわけにはいかないのでポケットに入れ、急いで戻った

    そして、ニ時間後

    私は一人、周りに誰もいないのを確認し、その手紙を読んだ
  46. 47 : : 2017/04/25(火) 00:04:31
    〜〜〜〜〜
    サシャへ

    君が目を覚ました事を聞いた時、本当にホッとした。出来れば、もう二度とないように願うよ

    さて、こちらの報告をさせてくれ

    やはり君が言ってた通り、リーブス商会の他にも怪しい動きをしてる奴らがいる。
    奴らが恐らく、憲兵団の対人部隊だろう。

    兵団では俺らの噂で持ちきりだよ。
    悪魔か否か、そんな噂以外にもサシャが狙っていた通り…戦力の不透明さから、脅威を感じる人達もいるみたいだ。
    でも、駐屯兵団は予想以上に俺らに味方してくれてるよ。

    とりあえず、俺らは君から言われた通りに動く。
    想像以上の働きに期待していてくれ。

    我らが戦線のリーダーへ

    君の戦友、マルコより
    〜〜〜〜〜

    几帳面な字、彼の性格がよく出てる字体
    思わず頰が緩んだ

    サシャ「(…しかし、駐屯兵団ですか)」

    トロスト区で私が精鋭部隊の人達を能力で助けた事があるのだろう
    …少し、いやかなり嬉しいかもしれない
    自分達の頑張りが、きちんと意味をなしてるようで
    サシャ「…よしっ」

    この前はエレンに助けてもらったが
    私だって、これでも猛者だ…頑張らせてもらおう
    …私達の目的が、私の目的が果たされるその時まで決して折れぬ強き心で…戦い抜こう

    この残酷な世界を
  47. 48 : : 2017/04/25(火) 00:29:31
    数日後、トロスト区

    住人に囲まれてる私達に馬車が突っ込んで身代わりのアルミン、ジャンを攫って行った

    そして私達は馬車を尾行し、とある倉庫に辿り着く

    ミーナ「アルミン達、大丈夫かな?」

    サシャ「遅くならない内には助けますよ」

    すでに二人以外に手遅れな方が一人いますが…とは言えず、私は弓の準備をする

    『前回』から思ってたけど…私だけ特例で弓矢の使用を許可されている
    『前回』はよく考えないうちにそれに従っていたけれど、不思議だった

    聞いてみると、あのウォール・ローゼで捕獲された巨人の目を潰したのが私である事を知り、ならば銃よりはこちらの方がいいだろうと判断されたらしい
    買いかぶりな所もある
    『今回』に至っては能力がなければ私はここにはいなかったはずだから…

    それでも、弓矢の腕を買ってもらってる以上

    サシャ「働きませんとね」

    〈義務を果たさない者に、恩恵を受ける資格なんてものはない〉のだから

    リーブス会長の銃を撃ち抜き、隣でミーナがヒュウッと口笛を吹いたのを苦笑しながら
    私は自身のこの技術を誇りに思った
  48. 49 : : 2017/04/25(火) 07:51:45
    潜伏先へと戻ると、エレンとヒストリアの二人の間に流れてる空気が少し変わってた

    サシャ「(確か、エレンがヒストリアを不器用なりに励ましたんでしたっけ)」

    やはり、エレンとジャンは似てると思う
    互いに目的違えど正直だから、彼らの言葉はまっすぐ、相手に届くのだろう

    サシャ「(…ん?)」

    ふと、違和感に気付いた
    エレンとヒストリアは『前回』もそのやり取りをして、雰囲気が変わってたが…
    その雰囲気が…なんだか『前回』とも少しだけ違うような…?

    エレン「ちょ、押すなって!?」

    ヒストリア「い・い・か・ら!早く言ってあげなさい!」グイグイ

    そんな風にエレンを押すヒストリア
    …まるで私の方にエレンを押し付けるようにしてようやく手を離した

    エレン「たくっ…」

    サシャ「エレン?」

    エレン「!あ、あー…」

    そして話しかければまたいつかのようにワタワタしだすエレン…なんなんだ?

    ミーナ「!…まさか」

    まさか?ミーナは何か知ってるのか?

    エレン「あー、サシャ」

    サシャ「はい?」

    エレン「お、おかえり…」

    おかえり?わざわざそれを伝えたかったのか?

    サシャ「はぁ、ただいま…です?」

    ヒストリア「…ヘタレ」ハァ

    ミーナ「イヤイヤ、いきなりは無理だって…ヘタレだとは思うけどさ…」ふぅ
  49. 50 : : 2017/04/25(火) 07:58:46
    サシャ「??」

    さっきから、ミーナとヒストリアは一体何を言っているのだろう?

    エレン「だ、大丈夫か?怪我とか…」

    サシャ「ええ、まぁ私は後方でしたし…」

    …というより

    サシャ「ミカサやアルミンには言ってあげないんですか?」

    家族のミカサやそれこそ今回危険だったアルミンに言ってあげた方が…

    エレン「あ?…そ、そうだな…うん…」

    今度はトボトボ歩いてミカサ達の方へ行ってしまった…なんなんだ、本当に

    ミーナ「ヒストリア、言っておくけどサシャはめちゃくちゃ強敵よ…」

    ヒストリア「うわぁ…ないよ、アレは…」

    サシャ「な、なんか失礼?ですね…」

    ミーナ「いや、今のサシャが悪い」

    そういうとヒストリアも頷く

    サシャ「(理不尽や…)」
  50. 51 : : 2017/04/25(火) 08:37:49
    地下からサネスの悲鳴が響く
    慣れない人の叫び
    皆が表情を固くし、冷や汗を流す

    ミーナも、慣れないその叫びに耳を塞ぎたくて仕方ないような顔だ…でも塞いでも、この声は耳に届く
    サシャ「(…なら、逃げずに聞くしかない)」

    ジャン「…なぁ」

    急にジャンが口を開いた

    サシャ「(?『前回』とは違う?)」

    そしてジャンは私の方を向いて言う

    ジャン「なんでお前、そんな平気そうなんだよ」

    サシャ「え…」

    ジャン「いやなんか、俺らより随分慣れてるみたいな顔だぜ?今」

    サシャ「…」

    慣れてる…
    私が、人の叫びに…苦痛の声に、か

    サシャ「…いえ、慣れてるわけじゃないですよ」

    もしかしたら…私はもう

    サシャ「ただ、たまに…いますから」

    104期「??」

    トロスト区戦の後から思っていたけど
    『前回』のことから…

    サシャ「相手を弄んで殺す獣は」

    人の死に…慣れてしまったのだろう
    いや、慣れたというか…

    サシャ「…昔、この身をもって体験しましたから」
    諦めてるのだろう

    人を殺す覚悟を決め…
    人を見捨てる覚悟を決め…

    もう、これ以上ないほど私はこの手を血に染めた
    知ってて、見殺しにしてきた

    運命を変えると言っておいて、このザマだ

    ジャン「…なんか、すまねぇ」

    サシャ「いえ」

    皆がまた『前回』の会話をなぞる
    私はまた、思考にふける

    これから、また皆は手を汚す
    人を殺す…でも

    せめて、私が一人でも多く皆の分を殺ろう
    どうせ私は地獄行きだ

    アルミン「僕らはもう、良い人じゃないよ」

    サシャ「…」

    アルミン、貴方達が良い人でないなら
    …私は極悪人、いえ…

    サシャ「…悪魔でしょうね」

    誰にも聞き取られない小さい声でそう呟いた
  51. 52 : : 2017/04/26(水) 07:57:07
    (´-ω-`)上手い
  52. 53 : : 2017/04/26(水) 08:28:40
    >>52
    窬瑪龔さんコメントありがとうございます!!
    そう言ってもらえると嬉しいです(^^)
  53. 54 : : 2017/04/26(水) 20:51:59
    期待!!!(´・ω・`)/
  54. 55 : : 2017/04/26(水) 21:14:08
    >>54
    心の充電器さんコメントありがとうございます!
  55. 56 : : 2017/04/27(木) 08:21:46
    拷問により、レイス家が本物の王家であることを知った私達は帰って来た二ファさんと、リーブス会長とその息子、フレーゲルと一緒にこれからを話すこととなった

    フレーゲル「歓迎してるつもりなら茶菓子くらいそろそろ出てもいい頃だよな?」

    サシャ「(…なんだか、『前回』の訓練兵での入団式での私と似てるような)」

    苦笑いしそうなのを堪え、話の続きを聞く

    レイス家が王家であるという事実にヒストリアを含め、皆が驚く
    私もミーナも、驚くフリをしながら話を聞いていく

    ヒストリア「私には…とても務まりません…」

    リヴァイ「嫌か?」

    ヒストリア「私には無理で…っ?!」グイッ

    リヴァイ「分かった、じゃあ逃げろ」グググ…

    ヒストリア「うっ…?!」

    ミーナ「リヴァイ兵長!?」

    流石にこれはミーナに教えてなかった…
    分かっていたら、彼女は止めてしまうだろうから

    ヒストリアを離したリヴァイ兵長は話を続けた
  56. 57 : : 2017/04/28(金) 07:41:31
    リヴァイ「お前らは明日何をしてると思う?明日も飯を食ってると思うか?」

    サシャ「(一応、明日は大丈夫なんですよ)」

    リヴァイ「明日もベッドで十分な睡眠を取れると …思っているか?隣にいる奴が… 明日も隣にいると思うか?」

    サシャ「(少なくとも、このままなにもしなければ、二ファさん達は死にますね…でも)」

    サシャ「(たとえ未来が分かっていても…)」

    リヴァイ「俺はそうは思わない」

    リヴァイ「そして普通の奴は毎日そんなことを考えないだろうな…つまり俺は普通じゃない異常な奴だ…」

    サシャ「(私は、リヴァイ兵長と同じ考えだ)」

    リヴァイ「(異常なものをあまりに多く見すぎちまったせいだと思ってる)」

    サシャ「(…そうかもしれませんね)」

    『前回』で私以外が死んで
    自分だけ生き残った世界を…私は見た

    リヴァイ兵長が言ってる通り、このまま私の知る道をこの世界が通る保証は少ない

    それでも、冷静さを欠くことなく私はそれに対応して…変えなくてはいけない

    未来を、運命を、世界を…

    リヴァイ「しかしだ こんな毎日を早いとこ何とかしてぇのに…それを邪魔してくる奴がいる」

    だから…もし
    私はそれを邪魔して来る者がいて
    それが私の目的に大きな支障を出すというなら

    リヴァイ「俺はそんな奴らを皆殺しにする異常者の役を買って出ていい」

    私は慈悲のカケラもなく、それらを排除し
    何食わぬ顔する悪魔の役を買って出よう…

    リヴァイ「すべてお前次第だヒストリア従うか、戦うか、どっちでもいいから選べ…」

    リヴァイ「…ただし」

    ただし、世界はハッピーエンドじゃないといけない

    リヴァイ「時間がねぇから今すぐ決めろ!!」

    ヒストリア「やります!!」

    …だから、その時この世界にカーテンコールが始まった時、エピローグの時は…



















































    (悪魔)は先に、舞台から降りないと
    ハッピーエンドに、悪魔はいらない
  57. 58 : : 2017/04/28(金) 07:48:04
    現×公開不可××情×

    ×ある××の手記

    この手記を誰×読ん×い××なら…
    そ×時私が×××××のなら…
    どうか、どうかお願×××す

    …私を××××
  58. 59 : : 2017/04/28(金) 08:15:03
    しばらくして、エレンとヒストリアは攫われた
    リーブス会長も殺された

    憲兵達が団長に出頭を命じ
    晴れて私達は立派な反逆者となった

    戻ってきたジャンがリヴァイ兵長の手配書をアルミンに渡す

    リヴァイ兵長の機転でストヘス区に張り込みをしなかったら今頃私達はエレン達を見失い完全に終わっていたことだろう

    …それでも、ここで奪い返すことはできないけれど

    ジャン「それがすべて上手くいったとしても…俺は…やっぱ御免だぞ」

    ジャン「人殺しなんて…もしあの兵長に殺せって命令されてもできると思えねぇ」

    コニー「俺もだ従わねぇやつは暴力で従わせればいいと思ってんだ リヴァイ兵長はヒストリアにやったみてぇに!」ギリッ

    …この後の私も『前回』では兵長を貶す言い方をした…でも

    サシャ「(…覚悟、できちゃってますしねぇ)」

    ジャン「…とにかく俺は…こんな暴力組織に入ったつもりはねぇ」

    ジャン「あん時、俺は…人類を救うためにこの身を捧げたんだ」ググ…

    拳を強く握るジャンに賛同するコニー
    それをおさめようとするアルミン
    腹をくくれというミカサ

    …そして、ミーナは

    サシャ「…大丈夫ですか?」

    小さな声で、話しかける

    ミーナ「…正直、怖いし、人なんて殺せないよ」

    ミーナ「…でも」

    ミーナ「私、二人を手伝うって決めたしね」ニコッ

    ミーナ「あの子を、助けてくれた二人に…私は精一杯のことしたいから」

    サシャ「ミーナ…」

    あの子とは、アニのことだろう
    でも、アニは…

    サシャ「…あれは貴方の言葉があったから出来たことですよ」フ…

    サシャ「…ありがとうな、ミーナ」ニコッ

    ミーナ「どういたしまして」

    そして私達はその場を後にした
  59. 60 : : 2017/04/28(金) 08:26:36
    二ファside

    高台で兵長と見張りをしていると急に兵長が不思議なことを言い出した

    リヴァイ「切り裂きケニーを知ってるか?」

    ニファ「え?都の大量殺人鬼ですか?彼を捕えようとした憲兵が100人以上も喉を裂かれたという…」

    二ファ「でもそれは何十年か前に流行った都市伝説ですよね」

    そう、一度は聞いたことのある都市伝説
    …だから

    リヴァイ「そいつはいる、すべて本当だ」

    ニファ「え!?」

    リヴァイ「ガキの頃 ヤツと暮らした時期がある」

    そんなことを兵長のような人がいうものだから冗談としか思えなかった

    ニファ「えぇ!?どうしたんですか急に…兵長ったらこんな時に冗談を言うなんて…」

    少し茶化すような言い方で返した
    いるわけない、というよりむしろ本当にそんな人物がいたら…

    私達は死ぬんじゃないか?そう思ってた私にリヴァイ兵長の怒声が響いた

    リヴァイ「ニファ!!」

    …気がつけば目の前に銃弾が来ていた

    二ファ「(…これ、死ぬ?)」

    目を瞑った…でも

    ???「…いっ、た」ググ…

    二ファ「…え?」

    私の前に立つ人が私の代わりに銃弾を肩に受けた
  60. 61 : : 2017/04/28(金) 08:39:06
    リヴァイ「!?」

    ケニー「…ああ?」

    急に目の前で私の身代わりになったその人は銃で撃たれたというのにさほど困ってないような声色で言った

    ???「えっと、怪我はありませんか?」

    はい、と間の抜けた声で答えた
    一体、これはどういうことだろう?

    …突然、その人の撃たれた部位から蒸気が出た

    皆「?!」

    二ファ「(アレは…巨人の…)」

    あっという間に回復したのか蒸気は止まる
    するとその時、もう一人フードをかぶった人が来た
    ???2「そっちはどうだった?」

    ???「平気、そっちも?」

    ???2「…3人張り倒した」

    ???「あはは、流石だね…おっと、このままじゃ危ないか」ヒョイ

    二ファ「へ?ち、ちょっと?!」

    リヴァイ「!おい!待…」

    ???「…大丈夫です、貴方の仲間の所に連れてくだけですよ」

    ???「他の部下も無事です」

    リヴァイ「…行け」

    二ファ「ちょ?!」

    リヴァイ兵長は何を言ってるんだろうか
    急に現れたこの人物達を信用するというのか

    ???「それじゃ、すみません」

    しかし、私の言葉も虚しく私はその人物に抱えられ104期の子達のところまで連れていかれた

    その後、スキを見て逃げたらしい他の2人も〈急に人が落ちて来たと思ったらフードかぶった奴が来て、スキ見て逃げろと言われた〉らしい…

    二ファ「(…もしかして、アレが?)」

    アレが、噂の第三勢力だとするなら…
    少なくとも、あんな再生速度を持つ巨人化能力…
    私達が完全に不意を突かれた憲兵達を3人程倒したという戦闘能力…

    他にもアニ・レオンハートの身柄、私達が知らない情報の数々…

    先ほど、助けてもらったばかりだけど…

    …どうか、敵でないことを祈るのみだった

    二ファsideEND
  61. 62 : : 2017/04/28(金) 21:38:22
    心の充電器さんお気に入り登録ありがとうございます!!
  62. 63 : : 2017/05/20(土) 01:58:56
    全てが全て、目まぐるしく動いた

    銃声が聞こえたのを私が知らせ、移動を開始した

    サシャ「(…前より銃声が遅いし、少ない)」

    恐らく、マルコ達がうまくしてくれたという事だろう、頼りになる戦友達だ

    移動して少ししか経たないうちにアルミンが手綱を握っていた馬車に突然

    ドサッ

    皆「??!!」

    二人の人物が降りて来た
    正しくは、一人が人を抱えて飛び乗って来た

    ???「おっと、撃たないでくれ僕はこの人を届けに来ただけだよ」

    そう言ってフードを深く被り、仮面を被っている私の戦友は二ファさんを下ろした

    ジャン「二ファさん!!」

    二ファ「わ、私は平気…多分、兵長も他の二人も」

    ミカサ「貴方…あの時の…」

    ???「君のいうあの時っていうのが、いつかは分からないけど少なくとも僕はこの格好で会うのは初めてだよ」

    ミカサ「…」

    コニー「お、おい!お前誰だよ!?」

    ???「僕は、まぁ…最近聞くだろ?」

    ???「僕等は第三勢力、もちろん、君等寄りな勢力だし、いくらか味方だよ」

    そういうと、ハンジさんから少し説明を受けた皆は目を見開く
  63. 64 : : 2017/05/20(土) 02:08:34
    アルミン「…君等が」

    ???「さて、僕等はもう用事は済んだかな」

    ジャン「は…?!」

    ???「君達の仲間を三人だ、三人、救うことが今回の僕等の目的だった」

    ???「もう済んだし、帰ろうかなと」

    ミカサ「待ちなさい、貴方を、やすやす逃すような私達に見える?」

    ???「…逆に質問だ」

    ???「君等にやすやすと捕まるような僕等に見えるかい?」

    ミカサ「ッ!?」

    ???「でもそうだね、乗りかかった船だ」

    そういうと彼はこう提案した

    自分達がある程度敵の足止めを買って出る
    それでも数名は突破されるだろうけど、少なくとも私達の戦闘要員の人数的には助かるはずだろう、と

    ジャン「…それを信じろってのか」

    ???「…」

    ???「君なら、分かるんじゃないかな?」

    ジャン「…は?」

    ???「君は、現状を認識する力に長けているだろう?」

    ジャン「!?」

    ???「無理にとは言わないさ、君の正しそうな選択を選ぶといい」

    ジャン「お前…」
  64. 65 : : 2017/05/20(土) 14:04:16
    ジャンが何か言おうとした時、リヴァイ兵長と、それを追う憲兵団の対人部隊の姿が見えた

    動揺する皆を他所に、リヴァイ兵長が

    ズバンッ!!

    目の前で、憲兵を殺した事で、更に皆は動揺する

    ミーナ「ッ!?」ギュッ…

    サシャ「(ミーナ…)」

    彼女の覚悟は知ってる

    それでも、こうして目の当たりにしてようやく自分がしなくてはいけない事を突きつけられるとキツいものがあるだろう

    サシャ「…」

    だから

    サシャ「(なるべく、私がやらなくちゃダメなんや…私がせんと…)」

    そうして馬車にリヴァイ兵長が、乗り込み、マルコを一瞥するとそのまま普通に『前回』のように説明を始め、動いた
  65. 66 : : 2017/05/20(土) 15:05:45
    マルコ、あとから追いついたアニまでがミカサと兵長をサポートしながら憲兵を迎え討つ

    …それでも

    サシャ「(…やっぱりですか)」

    たまに、どうやっても変えられない道筋がある

    リヴァイ「クソッ!!回り込まれる!!」

    『前』と同じ女性の憲兵に馬車まで回り込まれた
    アルミンを守る為にミカサが憲兵を蹴り飛ばすけれど、結果的には今度はジャンが危険だ

    サシャ「…コニー、馬をお願いします!」

    コニー「あ!?おい待…!」

    コニーに馬の手綱を押し付け、私は馬車の隣まで全速力で駆けた
    背中に手を回すと、そこには『前回』では準備してなかった物がある

    サシャ「…」グッ

    私は馬の背中から、馬車に飛び移る準備をする

    カキンと、ジャンの銃が払いのけられた時
    私は飛んだ

    手のひらから伝わる、ナイフ越しの嫌な感触を私は2度と忘れないだろう
  66. 67 : : 2017/05/20(土) 15:16:25
    ミーナside

    急にサシャが私達には言ってなかった行動に出た

    サシャ「コニー、馬をお願いします!」

    コニー「あ!?おい待…!」

    ミーナ「(サシャ!?何を!?)」

    しかしサシャが馬車の隣に馬をつけて、馬から馬車に飛び移る準備をするのを見た時

    いやでも何をするつもりか分かってしまった

    ジャンが敵の憲兵を殺すのを躊躇って窮地に陥った
    跳ね上げられた銃、ジャンは今丸腰だ

    このままじゃいけない、ミカサも向かってるしアルミンも銃を打とうと振り返ろうとしてた

    だけど…

    ドスッ

    女憲兵「!?がっ…!」

    サシャ「…」

    馬車に飛び移ったサシャが後ろから憲兵を刺した

    皆「!!?」

    サシャ「…」ズルッ

    そのままサシャはナイフを引き抜くと

    スパッと、まるで肉を料理するように憲兵の首を切り、トドメとばかりに馬車から蹴り落とした

    サシャ「アルミン!!街を抜けるまであとどれ位ですか!?」

    アルミン「あ、あと少しだ!!」

    サシャ「了解です!!ジャン、他に銃はありますか!?貸してください!!」

    ジャン「あ、ああ…」
  67. 68 : : 2017/05/20(土) 15:20:55
    呆然としてしまった私達を他所にサシャは自分が出来る事を最大限していたから
    私達もとりあえず今この時は考える暇はないと動く
    ミーナ「(…でも、サシャ)」

    なんで…教えてくれなかったのよ
    〈自分が憲兵を殺す〉って…

    アルミンが、『前回』でした役割を…なんで…

    なんで、背負おうとするのよ…

    サシャ「…」

    馬車より後方にいて、コニーと馬の牽引をしていた私には、サシャの顔が見えなかった

    そしてそれが、今はたまらなく不安だった

    いつかした会話、自分の言葉を思い出す

    〜〜〜〜
    ミーナ「…二人共どこか遠くを見てるな、って…それも、マルコはまだしも」

    ミーナ「サシャは、本当に…そのままどこかに行っちゃいそうで」クスッ

    ミーナ「マルコは、サシャがそうならない為に、一緒にいて、見守ってる感じがする」
    〜〜〜〜

    お願い、マルコ
    サシャが…

    ミーナ「(ホントにこのままじゃ、どこか私達じゃ手の届かない所に行っちゃいそうで、すごい怖いよ…)」

    ミーナsideEND
  68. 69 : : 2017/05/20(土) 15:55:31
    ジャンside

    情けねぇ、その一言だった

    俺が躊躇したせいで、俺の身勝手のせいで
    サシャは人を殺した

    あんな女でも、人を殺す覚悟が出来ていたってのに
    俺のせいで、その覚悟を本物にしちまった
    あいつの手は、汚れちまった

    小屋の中で飯を食べている時リヴァイ兵長が急に口を開いた

    でも、無口と思ってた兵長が口を開いた事以上に

    リヴァイ「お前らの中に、サシャの事を詳しく知ってる奴はいねえか?」

    内容の方に驚いた
  69. 70 : : 2017/05/20(土) 15:59:56
    アルミン「サシャの事…ですか?」

    リヴァイ「安心しろ、サシャは少し遠くの方に見回りに行ってもらった」

    サシャは耳がいい、だけど今なら遠くにいるからどんな事を言っても聞こえないと言いたいんだろう

    ジャン「と、言いましても…」

    コニー「あいつは、ダウパー村出身で、訓練兵では上位10名の中に入った奴ってこと位しか…」

    俺とコニーは、そりゃサシャと仲は悪くねえ、むしろいい方だけど…

    ジャン「あいつ、どっか掴み所なくて…」

    リヴァイ「…そうか」

    ミカサ「…何か、サシャの事で気になる事が?」

    リヴァイ「大した事じゃねえよ」
  70. 71 : : 2017/05/20(土) 16:05:24
    リヴァイ「あいつは随分と、覚悟を決めた目を最初からしていたからな」

    リヴァイ「悪く言えば…」

    ミーナ「サシャが昔…人を殺したことがあるのではないかと、そう思っているんですか?」

    いきなり静かだったミーナが口を開いた

    リヴァイ「…まぁな」

    お前は何か知ってるのかと聞く兵長
    それに対し、ミーナは言った

    ミーナ「…サシャは」

    ミーナ「『今回』で初めて人を殺したと思います」

    兵長「…そうか」

    ミーナ「…でも、サシャの覚悟は」

    ミーナ「ホントに、昔から…ずっとずっと昔から…決まっていた気がします」
  71. 72 : : 2017/05/20(土) 16:17:57
    リヴァイ「ほう…」

    ミーナ「いつかは、分からないけど」

    ミーナ「ずっとずっと昔から…サシャは」

    それから、ミーナは口を開かなかった

    ジャン「(覚悟、か)」

    ジャン「…リヴァイ兵長」

    そしてそれは、次は撃つと、覚悟を決めると誓った

    もう2度と、俺のせいで誰かの手が汚れんなんてまっぴらだから

    ジャンsideEND
  72. 73 : : 2017/05/22(月) 07:43:10
    『前回』と違い『今回』は少し遠くまで見て欲しいというリヴァイ兵長の言葉で、少しやり過ぎたかと思いつつも助かったとも思った

    サシャ「…っ…ハッ」ギュッ

    呼吸が苦しい、上手く息を吸えない…
    『前回』した事を、少し多くしただけなのに…

    手に残ってる感触が気持ち悪い…
    『前回』は、私は弓矢でしてたからあまり感触を知らないだけで、した事は同じなのに…

    サシャ「ッ…ゲホッ」

    吐き気がする、目の前がチカチカクラクラして上手く立てない
    早く戻らないとなのに…

    落ち着こうと深呼吸すら出来ない

    サシャ「(…あと)」ゼェ…ゼェ…

    あと少し、あと少しなのだ

    サシャ「(耐えよう、耐えないと…!)」

    急に、ここにいるはずのない彼の声が恋しくなった
    叶わないと思っているし分かってる

    サシャ「(それでも、それでも…)」

    なんだか今は、誰かに許しを請いたい気分だった

    サシャ「(…いや、それは)」

    サシャ「(ずっと前から…変わりませんね)」ハハ
    自嘲めいた苦笑が辺りに響いた時だった

    ???「あーらら、随分きつそうやね?」
  73. 74 : : 2017/05/22(月) 22:16:21
    サシャ「!…」

    今の私は能力を発動させている
    それでもなお、私を認知し、話しかける

    …随分とまぁ

    サシャ「…これはこれは、お久しぶりですね」

    振り向く事なく答える
    相手の正体が分かるから振り向く必要もない

    サシャ「…巨大樹の森以来ですね、いつかの神様」

    そう、私達に能力を与え、逆行をさせた神
    それ以外ありえなかった

    「やっぱり分かるん?」

    そりゃ口調と声を私を真似ているのだから…

    サシャ「そりゃまぁ…」

    サシャ「それで…なんの用ですか?」

    「…分かるやろ?」

    少し神妙な声色で言われる
    分かってない訳ではない、が…

    サシャ「…何を、ですかね?」

    「…能力、追加させてみたら随分と活用しているようやね?」

    サシャ「…」

    「死ぬより辛い目に合うと言わんかったっけ?」
  74. 75 : : 2017/05/22(月) 23:15:25
    サシャ「言いましたね、そんな事」

    「…おふざけちゃうぞ?」

    サシャ「…分かってますよ」

    …そういえば

    サシャ「聞きたかったんですが…結局、何回位使ってしまうとその、死ぬより辛い目に合ってしまうのでしょうか?」

    「…大体な数やけど、もう片手で数えられる程度しか残っとらんと思う」

    サシャ「…さいで」

    サシャ「分かりました、気をつけさせていただきますよ」

    「…言っとくけどな、そんな事したって」

    「あんたの自己満足でしかn…」

    パァンッ…!

    サシャ「…黙れ、黙らんかい」

    私は振り返る事なく発砲した銃を握りながら怒りの滲む声でそう言った

    「…それじゃ、私はもう行くな?」

    「…あんたもそろそろ戻らんかい、仲間が待っとるんやないか?」

    そう言われて、懐中時計を見れば確かにそろそろ戻らなくてはならない時間だった

    サシャ「そうですね、帰るとします」
  75. 76 : : 2017/05/22(月) 23:17:14
    これ以上何かを言われるのは不快でしかなくて、私はその場を後にした

    「…なぁ、本当にそれが」

    「あんたの望んどる、終わりなんか?」

    ソレの声など聞こえずに

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7MSsthnm

サシャスキー@スランプ

@7MSsthnm

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