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雪ノ下「は、は、八幡....」

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  1. 1 : : 2016/11/28(月) 01:28:44
    雪ノ下のツンデレほのぼのです
    基本的に八幡視点
  2. 2 : : 2016/11/28(月) 01:50:09
    八幡「は?」

    雪ノ下「だ、だから八幡」///

    八幡「(いや恥ずかしながら言うなよ、間違えて惚れちゃうだろ)」

    八幡「いきなりどうしたお前」

    雪ノ下「あら、いつもと同じなのだけれど、あなたまさか目だけでなく脳も腐ってしまったのかしら」

    八幡「(あー良かった安心した。これだわ。いや安心してどうする!そりゃいつの日かドMになりたいとは願ったけれども)」

    雪ノ下「八幡」ボソッ

    雪ノ下「ふふふ」ニッコリ

    八幡「(いやなんすか、なんでこんな可愛いんですか?
    ボソッと言ってますけど聞こえてますよ?)」

    雪ノ下「あら、もう時間ね。行きましょうか」

    八幡「あ、あぁ、つか由比ヶ浜はどうした来てなかったけど」

    雪ノ下「あぁ、言うのを忘れてしまってたわね
    由比ヶ浜さんは今日カラオケに行ったそうよ」

    八幡「そ、そうか」

    雪ノ下「帰りましょうか」

    八幡「......おう」

    八幡「(ほんとどうした?森の奥の怪しいキノコでも.....ってなんかエロい響きだなこれ
    んなことより、まじで変なもんでも飲んじまったか?)」





    雪ノ下「さ、私を送っていきなさい」

    そう言っている雪ノ下は俺の自転車の後ろにちょこんと乗っている

    八幡「いやお前今日どうした」

    雪ノ下「いつも通りといっているでしょう。あなたこそ、その目はどうしたのかしら」

    八幡「う、うっせ。これは元から、いや社会を知ってからだ」ドヤッ

    八幡「(つかほんとキャラぶれてんな。ま、明日になったら治るかもしんねぇしな。今日は送ってくか)」

    八幡「まぁいいか、じゃあ出発すんぞ」

    雪ノ下「えぇ」

    雪ノ下「........八幡」ボソッギュッ

    そう呟くと雪ノ下は俺の体に軽く抱きつく

    八幡「」キュン

    八幡「(なんか普段とのギャップがありすぎて不覚にもキュンとしてしまった。猫みたいだな、撫でたい)」

    そんなこんなで雪ノ下の家につき、見送る

    八幡「また....明日」

    雪ノ下「えぇ」

    そう言うと背を向けて玄関ロビーへ歩き出す
    また少しすると振り返り

    雪ノ下「バイバイ」フリフリニコッ

    手を振り、ニコニコしながら別れの挨拶をする

    八幡「お、おぉじゃあな」///

    八幡「(可愛い)」






    八幡「たでーま」

    そう気の抜けた帰宅をするとパタパタと足音が聞こえ、顔をあげると

    小町「おかーーえり!」

    八幡「おう」

    小町「ご飯できてるよー
  3. 3 : : 2016/11/28(月) 02:54:19
    八幡「おう、そうか」

    小町「ふっふふー」

    小町はスキップしながらリビングへ行く

    かまくら「にゃあ」

    八幡「ただいま」

    ふと思い返す

    八幡「(猫、猫か)」

    八幡「(雪ノ下.....)」///




    小町「いっただっきまーす!」

    八幡「いただきます」

    唐揚げの香ばしい匂いが鼻孔を刺激する

    小町「ねぇねぇ、お兄ちゃん、今日良いことあった?」

    八幡「なかっ.....いやちょっとあったかも」

    小町「え!え!どんなこと!?」

    八幡「べ、別に良いだろ」///プイッ

    八幡「(雪ノ下に抱きかれたとか言えないしそもそも安全確保のためだと思うし、そうこれ以上黒歴史を増やせんのだ俺は)」

    小町「まったく、ま、お兄ちゃんが幸せなら小町もそれでいいけど、あ、今の小町的にポイント高い」

    八幡「はいはい高い高い」

    小町「むー、お兄ちゃん今のは低いよ」

    八幡「ごちそうさま」

    そういうと俺はそそくさに部屋へ向かう

    小町「まって、ちゃんと噛んで食べてる?」

    八幡「お前は俺の母ちゃんかよ.....まぁ善処するよ」

    小町「よろしぃ!まったく捻デレだなお兄ちゃんは」

    八幡「捻デレ言うな」

    そう言い残すとさっさとまた部屋に向かう


    ガチャン


    今日起こった事を整理しよう、そう雪ノ下がデレた。ただそれだけ
    そう、ただそれだけであった

    八幡「はぁ、けどやっぱり意識しちまうんだよなぁ、あんな事されたら」

    八幡「つか、寝るか明日休みだし」

    そう呟いたところで気付く
    _____________

    八幡『また.....明日』

    雪ノ下『えぇ』

    ______________




    八幡「ま、まぁ休日だってわかってるよな、うん大丈夫大丈夫。」

    八幡「(つかなに明日も会おうとしてんの!?もうこれ黒歴史完成だわ)」

    八幡「寝るか」

    ボフッ




    そうして布団に身を預けると自然と力が抜け、意識が暗闇へと誘われていく






  4. 4 : : 2016/11/28(月) 03:16:14
    八幡「ん?」

    朝。窓から光が射し込み、現在時計は午前六時を指していた

    ペラッ

    布団の上から何かが落ちる

    八幡「あ?んだこれ」

    ___________________________________


    小町何回も起こそうとしたからね!?

    ということで急なんですが、家族で旅行に行ってくるであります。
    なんかお兄ちゃん置いてくようで悪いけど、小町の笑顔に免じて、許して?
    あ、ちなみに三泊四日だから。
    あと小町からのプレゼントもあるよ
    ということで頑張って!

    PS.食費やらはテーブルに置いてあるからー


    ___________________________________




    どうやら手紙だったようだ

    八幡「(というか普通一週間前とかに話しとけよマジで、俺の扱い雑すぎんだよ。あと小町のプレゼントか、なんか嫌な予感がする)」

    八幡「シャワーするか」



    _______________

    シャアアア

    暖かいシャワーが汗等をきれいに落としていく感覚。
    そして、次第に眠気も覚め今日一日を考える

    八幡「そうか、月と火も祝日だったか」

    八幡「なら、先課題やって、ゴロゴロするか。飯はコンビニで買えば良いだろ」






    朝の眠気と共に汚れを落とし、体を拭く。
    リビングへ向かい、時計を見ると7時だった。

    八幡「(起きてから一時間か、ま、まだ朝飯はいいだろ)」

    ピンポーン

    インターホンがなり、モニターを起動させる
    そこには雪ノ下雪乃の姿があった

    八幡「まじか、これが小町のプレゼントか?俺の嫌な予感的中しすぎだろ」

    とりあえずは断る理由もなく玄関へ向かう

    ガチャリ

    雪ノ下「こんにちは、比企谷君」

    八幡「いやまだおはようの時間だろ」

    雪ノ下「あら、初めて会う人にはどのような時間帯でもこんにちはを使うのよ?」

    八幡「いや初対面じゃねぇだろ」

    いつもの会話だった。昨日のようなデレもなく、少し残念であったような気もするが安心した

    八幡「で、どうしたんだ朝っぱらから」

    雪ノ下「あなた、知らなかったのね」

    八幡「お、おいそれって小町か?」

    雪ノ下「驚かせないでちょうだい。知ってるじゃない。そう、泊まりに来たのよ」


    八幡「は?」

    雪ノ下「泊まりに来たのよ」

    八幡「なんで?」

    雪ノ下「あなた三日間は本当の独りぼっちなんでしょう?」

    痛いところをつかれた、そのような感覚がおそう

    八幡「んで?それが理由じゃねぇだろ」

    雪ノ下「あ、あなたの世話をして上げようと思って」///

    八幡「そ、そうか」

    雪ノ下「言っておくけれど、小町さんのためよ?どうしてもって懇願するから」

    八幡「まぁ、いいか困ることはないし」

  5. 5 : : 2016/11/29(火) 15:16:55
    頑張れ〜期待
  6. 6 : : 2016/12/02(金) 00:04:39
    いつものリビング、コーヒーの匂いが漂い、テレビには天気情報が流れる。
    一つ変わったところを挙げるとするなら

    八幡「...」チラッ

    雪ノ下が朝飯を作っていることである

    八幡「な、なぁお前食ってきたんだったら、俺1人で作れるんだけど」

    雪ノ下「私があなたから一番最初に受けた依頼の返事を思い出しなさい」

    艶やかな黒髪を揺らし、桜の匂いと共に罵声を浴びせてきたあの日.....いい感じに回想してるけど結構心に来たからねあれ

    八幡「あーーあれか、『あなたの矯正をするわ』だっけか?」

    雪ノ下「私の真似が似ていないし、所々間違っていて些か不愉快なのだけれど.....内容はそんな感じね」

    八幡「いや、けど奉仕部の理念って飢えた人に魚をあげるんじゃなくて、魚の取り方を教えるっt」

    雪ノ下「こっ、細かいことを気にするなんて、さすがケチ谷君ね」///

    なんでこいつは顔赤くしてんだ?もしかして......いや、無いか

    八幡「まぁ、それで俺に不利益はないからお前がいいならいいけど」

    雪ノ下「理解が早くて助かるわ」

    そう言うとテーブルに三品ほど皿を運んでくる

    八幡「サラダとパンとベーコンエッグか」

    続いてコーヒーも

    雪ノ下「我ながら完璧な仕上がりね」フフン

    なんか慎ましい胸を張っている雪ノ下に不覚にも萌えてしまった

    八幡「いただきます」

    そういいコーヒーを喉に流しパンを口にいれ咀嚼する

    雪ノ下「ねぇ、比企谷君」

    八幡「ん?」モグモグ

    雪ノ下「美味しいかしら?」///

    八幡「ンブッ!ゴフッゴホッ」

    雪ノ下「い、いきなりどうしたのよ!?」アワアワ

    いやいきなり不意打ちすぎるだろ、しかも照れながら言うから.....新婚かっての!

    八幡「ちょっと不意にむせただけだ。大丈夫だ」

    雪ノ下「ビックリしたじゃない」

    ほんと、この先大丈夫かな....
  7. 7 : : 2016/12/06(火) 22:55:03
    八幡「おい、雪ノ下」

    雪ノ下「なにかしら?」

    八幡「なんか昼食いたいもんあるか?」

    雪ノ下「いきなりなにかしら、まだ昼の時間でもないけれど...まさかあなた昼食に睡眠薬をいれて私を眠らせその隙に...」

    八幡「いや、単純に考えろよ」

    雪ノ下「あなたの単純はこんなものじゃないのかしら?」

    八幡「ちげぇよ!?全然違う!」

    雪ノ下「意外ね...」

    八幡「はぁ、で、お前何食いたいんだよ」

    雪ノ下「そうね、比企谷君は何が好きなのかしら?」

    八幡「ラーメンだけど」

    雪ノ下「...そう」

    そう呟くと、雪ノ下は何か考えている。まったく、何を考えているのやら

    雪ノ下「じゃあ、ラーメンを作ってみましょうか」

    八幡「は?なんでそうなる」

    雪ノ下「比企谷君はラーメンが好きなのでしょう?」

    八幡「ま、まぁそうだな」

    雪ノ下「だったらお昼にラーメンを食べましょう」

    八幡「お、おうそうか」

    雪ノ下「えぇ、早速材料を買いに行きましょうか」

    八幡「いや、それぐらい俺がいく...そうだなお前はかまくらでも愛でとけ」

    雪ノ下「それも良いのだけれど、やはり比企谷君と一緒が良いわ」

    八幡「は?今なんて?」

    雪ノ下「それも良いのだけれど、やはり比企谷君と一緒が良いわ、と言ったの」///

    雪ノ下がおかしい、どうしたゆきのん、いや、でれのん

    八幡「そ、そうかよ」プイッ

    雪ノ下「ふふふ」

    八幡「なら、早めに行くぞ」

    雪ノ下「えぇ」ニコッ

    八幡「///」プイッ

    またそっぽを向いてしまった。
    だが勘違いしてはいけない。いままでに何度そうやって傷付いてきた、雪ノ下が俺に向けている好意は『異性』としてではなく、単なる『友達』感覚なのだ。
    そう、本当にそれだけなのだろう。そう思いたい。

  8. 8 : : 2016/12/06(火) 23:15:11
    無事に買い物も終わり、昼食が終わった。

    八幡「お前、なんでも作れるよな」

    雪ノ下「ラーメンは初めてだったから不安だったのだけれど、上手くいったみたいで良かったわ」

    八幡「旨かったよ」

    雪ノ下「そう、なら良かったわ」

    そうして会話が終わると、どこか気恥ずかしい雰囲気になる
    雪ノ下は頬を赤くして俯いている

    雪ノ下「ねぇ」

    赤くした顔を俯かせながら雪ノ下が聞いてくる
    俺は普通に、いつもの様子で応答する

    八幡「なんだよ」

    雪ノ下「その、修学旅行を覚えているかしら」

    ふと頭に過ったのは雪ノ下に嫌いと言われ、由比ヶ浜に考えろと言われた光景。
    そのどちらもが第三者からの光景でない、自分自身からみた光景であるが故に...今も心が少し痛む

    八幡「....覚えてるに決まってるだろ」

    雪ノ下「そう....あの時私がなんて言ったのかも覚えているかしら」

    八幡「あなたのやり方嫌いだわ。だったか?」

    さすがにあれは心に来た。信用していた仲間に裏切られたような感覚だったからな。

    雪ノ下「その前よ」

    八幡「すまん、覚えてない」

    雪ノ下「はぁ、あなたという男は」

    八幡「で、何て言ってたんだ?」

    雪ノ下「上手く言えなくてもどかしいけれど、よ」

    俺は記憶を巡らしていく。確かに言っていたような気もする

    八幡「それがどうしたんだよ」

    雪ノ下「私、自分でそのもどかしい理由を考えてみたの」

    八幡「なんだったんだよ」

    雪ノ下「私、あなたが「やめろ」え?」

    八幡「やめて、くれ。すまない」

    雪ノ下が言おうとしていること、多分それは俺への好意だ。だがそんなの一時の感情に過ぎない。きっと雪ノ下のことだ、男友達が少しだけかっこ良く見えたような気がするからそのような感情に支配されてしまったのだろう。
    それは間違いだ。

    雪ノ下「最後まで聞きなさい」

    八幡「やめろ、聞きたくないんだ」

    頭にちらついたのは折本かおりとの光景、後日の周りの様子。
    認めたくない。自分がこのような下らない感情で感情で人の感情を否定しているなんて。
    認めたくない。自分が他人を否定することでしか安心出来ないことを、絶対に

    雪ノ下「そう、なら独り言を呟くわ」

    雪ノ下「私はあなた、比企谷八幡が好き。だから付き合ってください。ちなみに虚言は吐かないし、諦めは悪い方よ」

  9. 9 : : 2016/12/06(火) 23:41:37
    怖かった。ただ単に好意を向けられるということが。
    きっと脆い自分は好意ならばと認めてしまう。
    そこで、どれだけ信用していても裏切られてしまう。
    それが怖かった。
    そう思ってしまう自分が嫌いだった。
    きっと雪ノ下から向けられている好意は純粋でどこまでも澄みきっているものだろう。
    だからこそ、比企谷八幡という人間をしって汚れてしまう心を見ていくのが嫌だった。
    それらがひどく独善的で傲慢だとは理解している。
    だが、それでも、俺は、怖いのだ

    雪ノ下「どうなのかしら、あなたは」

    八幡「え、その、俺は」

    言葉が詰まり、固唾を飲む。
    傷付きたくない、傷付けたくない。知りたくない、知ってほしくない。

    そんな時、頭にちらついたのは

    『比企谷、今だ、今なんだよ』

    『誰かを大切に思うことはその人を傷付ける覚悟をするという事だよ』

    平塚先生だった。

    あの日、悲しみに心が満たされていた日。
    その悲しみに満ちた心が、あの言葉で表情で雰囲気で、拭われた日。

    八幡「今だ、今なんだよ」ボソ

    雪ノ下「答えら出たかしら」

    八幡「あぁ、だけど1つだけ、たった1つだけで良いから答えてくれ」

    雪ノ下「えぇ、何かしら」

    八幡「信じてくれるか?俺を」

    雪ノ下「当たり前じゃない」

    雪ノ下「けど、もしあなたが間違った方向に進むのなら、私はあなたを裏切ってでも、あなたを正すわ。それだけ、注意しておいてちょうだい」

    八幡「なら、そうだな。俺からも」

    雪ノ下「?」

    八幡「好きだ。雪ノ下、付き合ってくれ」

    きっと俺は、相手の気持ちをちゃんと言葉で理解してからじゃないと自分の気持ちを言い出せない。弱虫なのだろう。
    だがそれでいい、そんな気がする。確証はなにもないがそう思える。
    これが『本物』だろうかはまだわからないけれど、これで良いのだろう

    雪ノ下「えぇ、良いに決まっているじゃない」

    八幡「そうか、ありがとな」

    雪ノ下「え?」

    八幡「なんでもねぇよ」

    雪ノ下「あなたという人は」フフ

    まだまだ素直になれないが、これからだ。これから素直になっていこう。
  10. 10 : : 2016/12/11(日) 03:26:06
    それからというものの、俺と雪ノ下に特に大きな変化はなかった。
    いつもはツンとしてるけど、たまにデレるそんな感じだ。

    八幡「えっと、今日が月曜日で、小町らが帰ってくんのが明日の昼頃か」

    雪ノ下「時間とは早いものね」

    八幡「そうだな」

    雪ノ下「あら、もう少し反応は無いのかしら」

    八幡「いや、学校行けば会えるだろ」

    雪ノ下「はぁ、本当に分かっていないわねクズ谷君は」

    八幡「何がだよ」

    それにしても毎回毎回ツンの時にそうやって言われるのは泣きそうになる
    八幡泣かないけど

    雪ノ下「まぁ、いいわ」

    八幡「へ?いいのかよ」

    雪ノ下「間抜けな声ね、間抜け谷君」

    八幡「分かった分かった」

    カタン

    唐突にドアがゆっくりと開く。
    が、そこにいたのは人ではない

    雪ノ下「かーくん.....」///

    かまくら(猫)であった。

    そして雪ノ下はかまくらを見るなり飛び付いていく。
    かまくら、嫌なら俺と変われ。てか嫌じゃなくても変われ。

    雪ノ下「ふふ」///

    雪ノ下はかまくらの頭を撫でる撫でる。
    かまくら、お前ほんと許さんからな。そこ俺のポジなのに。
    大体なんだお前、小町とか雪ノ下に好かれやがって。ケッ

    とかなんとか猫に嫉妬の念を激しく送るが、やはりそんなものは届かない。

    八幡「おい、雪ノ下。あんまり撫ですぎると嫌われるぞ」

    ソースは俺。中学の頃落ち込んでたらすり寄って来やがったからずっと撫でていたら次の日から俺の事を見るなり逃げるようになった。

    雪ノ下「そう、それはいけないわ」

    八幡「つかお前腹減ってないの?」

    雪ノ下「減っていないけど....どうしたのかしら?」

    八幡「いや、食ってる量少ないからな、お前」

    雪ノ下「あれで結構満足しているのよ」

    意外だ。いくら女子高生とは言えど、もう少し食べるものだと思っていた

    八幡「ふーん、ならいいんだ」

    雪ノ下「そう....」

    しばらく沈黙が続く。お昼ということもあり、暖かい日差しが部屋を照らし心地がよい。
    ふと、目を雪ノ下の方にやると

    雪ノ下「....」カクンカクン

    今にも寝そうな状況だ。
    このまま変に起こしてもあれだから、寝てからソファーに寝かすか

    雪ノ下「.....」zzz

    というか寝た。早いな。
    ま、ソファーで寝かせるか。

    八幡「よっこいせ、軽いなこいつ」

    まるで羽のようだ。とまでは言わないが、本当に軽かった。

    雪ノ下「....はち、まん...ふふ」

    寝言のようだが、こう、なんというか、恥ずかしいな

    八幡「ゆっくり寝とけ」

    そう言ってソファーにおろす。
    ついでに毛布も掛けておいてやる

    さて、俺は本でも読みながら。

    キュッ

    雪ノ下が俺の服を掴んだため、身動きが取れない。そうだ、このまま寝てしまうのもありだな。なら、そうするか
    陽の満ちるこの部屋で、そっと時でも待つとしよう
  11. 11 : : 2016/12/15(木) 01:57:08
    奥底に沈んだ意識が浮き上がり、意識が鮮明になっていく。ベランダに差す微かな夕日が夜を迎えることを知らせる。
    聞こえるのは寝息。
    いつまでも寝て、雪ノ下の生活リズムが崩れるのは嫌だから、電気をつけ起こすことにする

    と、その前に、今夜は俺が飯を作るか。
    いつも世話になってるし、これくらいしてあげなければ、罰があたる




    今夜は肉じゃがを作ってみた。中々の得意料理で自分でも感心する
    さて、雪ノ下を起こすか


    八幡「雪ノ下、起きろ。飯作ったから」

    雪ノ下「んっ、んぅ」

    エロい!なんで起きるだけでそんなエロい声でんの!?

    雪ノ下「あ、比企が、八幡」

    八幡「おい、起きろよ?」

    名前呼びは萌えるけれども、毛布にくるまってないで、早く出てきなさい.....やだ三浦が移ったかも

    雪ノ下「......雪乃」ボソッ

    八幡「ん?早く起きろ」

    雪ノ下「雪乃って呼んで」///

    寝起きっていつもこうなの?ゆきのん。だとしたら昼寝させて毎日俺が飯作るよ
    もうあれだ、結婚したい

    八幡「ゆ、雪乃」

    雪ノ下「~~っ!」パァ

    八幡「....下」

    雪ノ下「...」シュン

    八幡「雪乃」

    雪ノ下「~っ!」///

    何この可愛い生物?戸塚並、いやそれ以上だ。
    八幡スカウターが壊れたのこれで二度目だよ?

    雪ノ下「じゃ、じゃあ頂きましょうか」

    とかいって満足したらいつも通りにするのも....萌えるな



    八幡「どうだ?」モグモグ

    雪ノ下「中々美味しいわ、味付けも好みよ」

    八幡「口に合ったなら良かった」


    そうして黙々と食べ続けていたが、悪くない沈黙だった。なんというか、心地が良かった




    そして食い終わった俺たちだが、やることが特に無く、俺は久し振りにゲームでもやることにした。
    ちなみに雪ノ下は本を読んでいる
    べ、べつに寂しいとかじゃないんだからね!?


    八幡「そこっ!くそー、あれだな、やっぱりバルセロナ強いな」

    なんとなくFIFAをやっていた。
    ちなみに俺が使っているチームはマンチェスターユナイテッド、特にルーニーとか良いよね
    ま、バルセロナに勝てないのは俺のPSだろうけど

    八幡「今だっ!行けるか?よっしゃ!ルーニーきた!あと一点差」ゴォォォォル

    雪ノ下「あなたは先程から何をテレビを見てぶつぶつ言っているのかしら、少し気持ち悪いわよ。目だけにしなさい」

    はい、すいません。というか雪ノ下さん、目輝かせてません?







    雪ノ下「結構面白わね、これ」

    八幡「あぁ、そうだな......」

    と言いつつレアル使ってる俺にセレッソで勝つのはどうなんすか?俺弱すぎるだろ

    雪ノ下「シュートよ」バスン

    八幡「おまっ!そこは」ゴォォォォル

    八幡「.......」



    この後めちゃくちゃFIFAした
  12. 12 : : 2016/12/25(日) 00:00:57
    せっかくのクリスマスなので平塚先生のクリスマスを



    ____________________



    平塚「なぁ~陽乃ぉー!」

    陽乃「どうしたの?静ちゃん」

    双方が酔ったような顔で会話をする。

    平塚「それがなぁ!こんのまえまぁたフラれたんだよぉ!」

    その平塚静にはいつものような凛とした教師の面影はまったく残っていなく、残ったのはただただ酒に溺れた弱い女性だった

    陽乃「静ちゃんはしかたないよぉ~えへへー」

    その雪ノ下陽乃にも普段の面影はない

    平塚「なぁにを笑っとるんだぁー」ヒック

    そう言うと、平塚静は雪ノ下陽乃の首を腕で軽く締める

    陽乃「静ちゃーん強いよぉ!」ヘヘヘ

    平塚「今日はオールだぁ!!」

    陽乃「じゃあ、もう一軒回ろうよぉ」

    そういうと、肩を組ながらも千鳥足の二人はなんとか代金を支払い、夜の町を行く

    陽乃「そぉいえばさぁー、今日クリスマスじゃん?」///ヒック

    平塚「おぉ!そうだな...爆ぜろリア充どもぉ!私なんて、私なんてなぁ!」グスッ

    陽乃「聞いてってばぁ!それでさぁー今日、比企谷君と雪乃ちゃんがデートしてるの、というかしてたの!」///ヒック

    平塚「青春っていいなぁ!!私もあと10年遅く産まれていればなぁ!」

    陽乃「私も比企谷君と付き合いたかったなぁー」

    陽乃.平塚「......」

    両者の間にしばらくの沈黙が生まれる
    そして、同じタイミングで

    陽乃・平塚「今日はやけくそだぁ!!」


    そう叫びながら、夜の町に消えていく二人であった


    ちなみに翌日の朝五時、酔いつぶれて倒れている女性二人組が警察に保護されたそうだ
  13. 13 : : 2016/12/29(木) 02:17:28
    本編

    FIFAが終わり、現在時刻は12時ちょっきり、
    俺は眠りにつけずリビングでお茶を飲んでいた。
    ガチャリ、とドアが開く
    そこに目をやると、やはりいたのは雪ノ下雪乃であった。

    八幡「どうしたんだ?」

    雪ノ下「どうしても...眠れなくて」

    八幡「お前も茶飲むか?」

    雪ノ下「いえ、私はいいわ。比企谷君を待ってる」

    そう彼女がいうと、俺はそそくさに茶を飲み干し寝室へ戻ろうとする
    すると、キュッと雪ノ下が袖を引っ張る

    八幡「......どうした?」

    雪ノ下「......一緒に寝たい」

    思わずの事に耳を疑う。
    それ故にもう一度聞き直す

    八幡「え?」

    雪ノ下「一緒に寝たいと言っているのよ!」

    か、可愛い。



    モソモソ
    そのようにして、俺と雪ノ下は今、同じ布団で寝ている

    雪ノ下「比企谷君」

    この際だ、と、少し意地悪をしたくなり

    八幡「....八幡って呼んでくれよ」

    と言ってしまった

    雪ノ下「あなたのような男からその様な理解し難い言葉が発せられたことに対して酷い不快感を抱いているけれど、しょうがないわね、一応、その、付き合っているのだし.....は、は、八幡」

    可愛い、毒舌からそのデレヘ入っていく感じマジでいい、っべーわ

    雪ノ下「はち、まん、その私いつも一人であなたを思って寂しく寝ていたから、今みたいなことになってしまったの」

    八幡「ッ!」///

    恥ずかしい、よくそんなことを言えるなと言ってやりたいが、まだ何か言いたそうなので、少し待ってやる

    雪ノ下「だから、抱きついていいかしら」///

    暗闇の中でも雪ノ下の顔が赤いのが分かった

    八幡「べ、別に断る理由がない」

    雪ノ下「あなたらしいわ...ふふっ」ギュッ

    そう言うと俺の胸に抱きついてくる

    雪ノ下「あと、もうひとつ」

    八幡「な、なんだよ」///

    俺はこれでそれどころじゃないんだよ!

    雪ノ下「八幡も私を抱きしめてくれないかしら?」

    八幡「え、っと、ゆ、雪ノ下はそれで良いのか?」

    雪ノ下「えぇ、いいのよ」

    そう返答されたので俺は雪ノ下を抱き締める
    そして、仕返しのつもりで

    八幡「おい、目瞑れ」

    チュッ

    雪ノ下の柔らかい唇にキスをしてやった

    雪ノ下「えっ、と八幡?は、恥ずかしい、かしら、いや、その、嫌というわけではないのだけれど」///

    そして、しどろもどろになっている雪ノ下の耳元で

    八幡「好きだ、雪乃」ボソッ

    と囁いてやった

    雪ノ下「や、やけに積極的なのね」///

    八幡「ま、まぁな。じゃおやすみ」プイッ

    そう言うと俺は抱きしめていた腕を解き、雪ノ下に背中を向ける

    雪ノ下「これじゃ積極的なのかそうじゃないのか分からないわね」フフッ

    そう言って雪ノ下は俺の背中に抱きつき

    雪ノ下「おやすみ」

    とだけ言い、眠りについた
  14. 14 : : 2017/01/12(木) 01:08:08
    「....ちゃん!」

    八幡「んぁ?あ、こま、ち?」

    小町「そだよ!小町だよ!」

    寝起きのあまり開いていない目のせいで、回りの景色は模糊としている。
    しかし、自分の部屋であるため、ある程度のことは分かる。
    一つを除いて

    八幡「んぁ!?今何時!?11時!?は?雪ノ下は?....いるな」

    八幡「いや、まて11時なのになんでお前いるんだ」

    ヤバい、からかわれる!くそぅ愛すべき妹の前で彼女と添い寝しているところを見られただなんて....

    小町「ん~、なんか高速とかがスイスイだったからピゅーっと」

    こいつ....ホントに受験生?これじゃ国語の試験落とすよ?

    八幡「お、親父とお袋は、こ、このこと....」

    小町「大丈夫!お父さんとお母さん疲れきってたみたいだから雪ノ下さんの靴みて『ん?小町?新しい靴買ったんだな、似合ってるぞ』っていってすぐリビングのソファーで寝たから」

    とりあえず安堵するべきか。

    八幡「んーまぁ雪ノ下起こすわ」

    小町「ほいほーい、朝チュンって奴だね!お兄ちゃん!」

    八幡「うるさい、可愛い、うるさい.....おい、雪ノ下、起きろ」

    雪ノ下「んぅ、ひ、きがや君と.....」

    雪ノ下の目がダンダン見開いていき、顔も蒼白になっていく

    雪ノ下「.....小町さん......ねぇ比企谷君どういうことかしら、あなた、昨日『小町達が帰ってくるのは昼くらい』とほざいて、夜遅くまで誘惑していたわよね。なのに、何故かしら小町さんがいるのだけれど説明してくれるかしら嘘つき谷君」

    八幡「おい!言い方に悪意がある!ただFIFAしてただけだろ!?」

    小町「.....お兄ちゃん...小町だけ愛すって、一週間前にベッドで誓ったのに...グスッ」

    八幡「取って付けたような嘘はやめろ!...おいおい!雪ノ下マジにすんな」

    はぁ......八幡、寝起きから大変!もう脳がオーバーヒートよ!シャットダウンするわ!

    八幡「....おやすみ、雪ノ下、小町」

    とりあえず現実逃避。ダチョウと同じ感じで
  15. 15 : : 2017/01/18(水) 17:28:41
    小町「はいお兄ちゃーん、現実逃避しなーい!」

    妹よ!いつからお前は兄に対して辛辣になったというのだ!
    神は俺を見捨てた.....

    小町「ま、お父さんもお母さんも今寝てるし、雪乃さん送るんだったら今だよ?」

    八幡「けど、帰る支度、雪ノ下はできてねぇだろ」

    そう言うと雪ノ下にチラと視線を向ける

    雪ノ下「非常に遺憾ではあるけれど、今は比企谷君の言うとおり用意ができていないわ」

    おい、俺達一応付き合ってるよね?遺憾とか言われると結構俺の豆腐メンタルが粉々になっちゃうよ?....いや豆腐メンタルなのかよ

    雪ノ下「今すぐにでなければ帰れるのだけれど、そうね、30分くれたら十分なのだけれど.....小町さん、大丈夫かしら?」

    小町「その程度なら全然大丈夫ですよ!」

    雪ノ下「そう...ありがとう小町さん」


    八幡「じゃあ小町....部屋出るぞ」

    小町「りょーーかい!」

    八幡「じゃ、雪ノ下、着替えれたら呼んでくれ、部屋片付けるし」

    雪ノ下「えぇ、了解したわ」

    ガチャン




    八幡「小町、なんか飯ある?」

    小町「ないよー」

    超絶朝飯食いたい欲にとり憑かれた俺へ対する死刑宣告を軽々しく言っちゃうなんて小町まじ悪魔、いや小悪魔だな。可愛いから許しちゃう


    八幡「じゃあおにぎりでも作るか......」

    小町「あ!ちゃんと雪乃さんの分も作ってあげるんだよ?」

    八幡「......分かってる」

    思えばいっつも小町には捻くれてる俺のフォローをしてくれてたな....本当に感謝してる

    八幡「...........ありがとな」

    小町「え!?お兄ちゃん今なんて!?」

    え?口に出てた?超恥ずかしいんだけど
    まぁ、たまには素直になってめ良いかもしれないな....

    八幡「その、なんつーか、いっつも小町には助けてもらってるつーか、そのあれだ...ありがとな」

    小町「うぅ、お兄ちゃん!小町、お兄ちゃんから素直な言葉が聞けて!うぅ!」

    八幡「お、おい俺小町に対しては出来るだけ素直にしてたつもりだったんだけど...」

    小町「まぁ、小町もお兄ちゃんに助けてもらってたから、おあいこ!」

    俺の話は無視ですかスルーですかそーですか
    可愛いから許しちゃう自分が今は憎い!

    八幡「これからも、よろしくな」

    小町「うん!」



  16. 16 : : 2017/01/19(木) 14:28:00
    雪ノ下「ひ、比企谷君、着替えれたわ」

    八幡「分かった」

    つーか歴代最高美形のおにぎりが作れた。これ全日本おにぎり選手権にでたらぶっちぎりの一位だろ。
    全日本おにぎり選手権ってなんだよ.....

    八幡「雪ノ下、これ食っといてくれ、あ、三個だけだぞ?半分ずつだからな?四個とか食ったら俺が餓死するから」

    雪ノ下「あなた、私がそんなに食欲旺盛に見えるのかしら」

    八幡「そういう訳じゃねぇよ」

    ガチャリバタン


    小町「雪乃さん!二人っきりになったところですし、恋ばなしましょ!恋ばな!」

    雪ノ下「え、えぇそれはいいのだけれど.......」

    小町「けれど?」

    雪ノ下「こいばな...とは何かしら?」

    小町「え、えーと、好きな人について話したりすることです!」

    雪ノ下「了解したわ.....で、小町さんの好きな人は誰かしら?」

    小町「うえっ!?え、えーとですね.....というか雪乃さんがお兄ちゃんに惚れた理由を」

    雪ノ下「ダメよ、まず、話題を持ち出した側が質問に始めに答えるというのが礼儀ではないかしら」

    小町「あっ!雪乃さん分かってやってますね!?むぅ~」

    雪ノ下「小町さん、白状なさい」フフフ

    小町「.......戸塚さんです」

    小町「ほら!言いましたから!雪乃さんがお兄ちゃんに惚れた理由を!」

    雪ノ下(小町さんが戸塚さ...君を好きだったなんて...驚きね....)

    小町「雪乃さん?」

    雪ノ下(なら惚れたのはいつからなのかしら、考えやすいのは夏の合宿だけれど...)

    小町「....お義姉ちゃん?」

    雪ノ下(しかし、それだけで小町さんの心が動くとも....)

    小町「雪乃お義姉ちゃん!」

    雪ノ下「なっ、なにかしら?」ビクッ

    ガチャリ

    八幡「粗方掃除は終わったから、雪ノ下、食ったら行くぞ」

    雪ノ下「え、えぇ」

    小町「お兄ちゃんのバカ!ボケナス!ごみぃちゃん!八幡!」

    八幡「おいお兄ちゃんまじで泣くぞ」

    小町「ふん!」プイッ

    なんで怒ってんだよ....まさか雪ノ下が...いやいやそんな事ないか









    八幡「飯も食ったし、丁度良い時間だから行くか、雪ノ下」

    雪ノ下「そうね....小町さん、またお邪魔するわ」

    小町「はい!その時はちゃんと聞きますからね?」

    雪ノ下「えぇ、分かっているわ」

    小町「では、兄を末永くよろしくお願いします」ペコリ

    雪ノ下「こちらこそ....では、お邪魔しました」

    小町「はーい!さよならー!」

    ガチャリバタン






  17. 17 : : 2017/01/22(日) 05:50:44
    2月、まだまだ寒さが抜けきっていない風が俺達を撫でる。

    雪ノ下「これで、終わりね」

    そう彼女が告げた。

    八幡「あぁ、案外早かったもんだ」

    雪ノ下「そうね.....」

    気恥ずかしい会話を続け、ゆっくりと歩く俺達は端からみたらどう見えるのだろうか。俺がくたばれと鈍い続けていた男女交際に見えるのであろうか。
    そんなくだらないことに考えていると、彼女が口を開く

    雪ノ下「比企谷君、いや、八幡」

    雪ノ下はいつものように凛としている。
    そんな様子に、呼び捨てで呼ばれてドキッとした心も今しがた吹いた寒い風に乗せられて飛んでいく。

    八幡「.....ん?」

    相も変わらずそっけない返事である。

    雪ノ下「また、昨日や一昨年のように暮らせるかしら?」

    雪ノ下の言葉の意味、それはもう分かっている。

    八幡「いつまでもかは分からんが...その、なんだ」

    うまく言葉にできず、歯痒い。

    八幡「近い内に、できるんじゃないか?」

    雪ノ下には伝わっただろうか、もっと上手い言葉で言えれば良かったのだが、どうもそれがいざというときに出来ないらしい、俺は。

    雪ノ下「あなたらしい....答ね」

    俺らしい....か。

    八幡「今の俺らしい答だ。....次はちゃんとした言葉にする」

    雪ノ下「ふふっ、そうね、期待....しているわ」ニコッ

    その微笑みは冷えきっていた俺の体を暖めるのには十分すぎた。
    心臓の鼓動は激しくなり、顔も少し熱い。

    俺はどうにも彼女に心の底から惚れてしまったらしい

    雪ノ下「名残惜しいけれど...駅についてしまったわ」

    八幡「おう....じゃあな」

    雪ノ下「えぇ、また学校で」

    彼女はクルリと俺に背を向け駅へ歩いていく

    八幡「雪ノ下っ!」

    柄にもなく叫んでしまった。伝えておきたいことが、どうしてもあったからだ。

    雪ノ下「な、なにかしら?」

    八幡「......好きだ」

    雪ノ下「きゅ、急にどうしたのかしら?」///

    八幡「その、柄にもなく....惚れ直したというか」

    雪ノ下「そう....私も好きよ、八幡」ニコッ



    それは、その言葉は俺を満たした










    俺の青春は案外間違っていないかもしれない

  18. 18 : : 2017/01/22(日) 05:52:37
    なんか強引な終わりかたをしたような......まぁいいか。
    という事で見ていただいた皆さんありがとうございました。




    次はとある×俺ガイルSSと共に、今度は氷菓×俺ガイルでも書こうかな

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NDaiki0819

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