ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

日向「俺らは『留年』する。」

    • Good
    • 6

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2016/08/19(金) 11:32:37
    Q.胃腸薬って胃痛に効くんですか?

    おはようございます、超高校級の胃痛略してちーたんです。
    このssを読む際の注意事項などがあるので、まずは読んでください。

    ※スーパーダンガンロンパ2のネタバレを含みます。未プレイの方の閲覧は自己責任ってことでお願いします。

    ※本来のスーパーダンガンロンパ2とは違う捏造設定などが入ります。

    ※2周目感覚のssです。

    ※キャラ崩壊入ります。

    ※途中途中で表記とかの説明とか入ります

    ※ハッピーエンド、全員生存とかだといいなぁーとか思っていますがそれは私の気分によると思います。ごめんなさい。

    ※更新速度とかは期待しないでください。

    以上の事を承知の上で、よければ読んでください。
  2. 2 : : 2016/08/19(金) 11:44:02



    モノクマ「ここで『卒業』を選ぶと、見事ここから出ることができます。死んでしまった皆さんは死んだままです。」

    モノクマ「一方、『留年』を選ぶと、ここでの生活の記憶を保ったまま、再びここで生活します。無限に続く、死のゲームをね。」

    日向「ちょっと待て、この5人でコロシアイをするのか?」

    モノクマ「あぁ、それはですね・・・」



    モノクマ「死んでしまった皆さんを復活させ、もう一度最初の島で、同じ事を!同じコロシアイを!!続けてもらいます!!!」



    ・・・!!!!


    九頭龍「それってつまり、ペコも生き返るってことか・・・?」

    モノクマ「もちろんです!」


    ソニア「私達の記憶は・・・?」

    モノクマ「さっき説明したとおり、この記憶は保ったままです!」


    左右田「そんなことしたら、俺らはここから出ねえぞ・・・?」

    モノクマ「それが目的です!同じことを繰り返される中、君達がどんな風にコロシアイを止めるのか・・・。」


    終里「体はどうなんだ?弐大のおっさんはメカになったぞ?」

    モノクマ「もちろん初期状態に戻ります。あ、九頭龍くんの目は例外ね、記憶と同時に体も今のアバターを引き継ぐから。」



    日向「信じていいんだな?」

    モノクマ「もちろん!クマに二言はありません。」

    日向「・・・俺は、いや俺らは『留年』する。」
  3. 3 : : 2016/08/19(金) 12:13:16



    ・・・?

    目が覚めると、そこは中央の島にある、ジャバウォック公園だった。

    他の皆もいるようだ。



    ただ一人除いて



    日向「七海・・・。」

    未来機関の監視者、七海千秋(とモノミことウサミ)の姿は見当たらない。
    あいつはノンプレイヤーキャラ・・・、復活が難しかったのか、はたまた故意にやったのか・・・、それはわからない。

    でも、確実に、俺らを救ってくれた七海はいないんだよな。



    モノクマがコロシアイ修学旅行の説明を終えると、十神は自分がリーダーになると提案する。

    今になってようやく分かった。
    あいつに家柄も何も無いのに、ただ俺達のために、それだけにあれだけ頑張っていたんだ。

    あいつは詐欺師なんて悪い人間じゃない。
    名前がなくても、戸籍がなくても、それでもあいつは十神白夜だ。心がしっかりあるんだから。



    その後、十神の提案で俺らは自己紹介をすることにした。
    本来であれば、モノミのルール通り、希望のカケラを集めるために、すぐ自己紹介をしていたんだが、あいつももういない。

    ある程度親睦を深めて、コロシアイなんてさせないという作戦だ。



    自己紹介が終わり、今度は自由行動ということになった。

    コテージのベッドで休もうとすると、ピンポーンというチャイムが鳴った。

    日向「九頭龍、どうした?」

    九頭龍「ソニアがな、自由行動中は、俺らだけでコロシアイを防ぐための会議でもしようと。」

    日向「・・・お前も変わったよな。最初はそんな集まりなんて来ようとしなかったのに。」

    九頭龍「ペコが死んだ影響だろうな。あれがゲームであっても、今は蘇っていても、あの時の事は一生忘れねえ。」

    日向「そうか・・・。ところで会議っていっても、どこでやるんだよ?」

    九頭龍「モノミがいねえから旧館が空いている。そこでやるんだとよ。」

    日向「旧館・・・。」

    九頭龍「あの変態も、包丁を貼り付けるなんてこともできねえだろ。最初の事件は何とか防げるはずだ。」

    日向「それもそうだな。」

    絶対に・・・、コロシアイを防いでやる・・・。
  4. 4 : : 2016/08/19(金) 12:29:12



    #1 希望トロピカル



    ソニア「まずは、今から起こるであろう事件を大まかにまとめてみました。
    被害者は十神さん。犯人は花村さんで、凶器は鉄串。床下に潜んで、その細い鉄串で複数回刺した・・・。」

    日向「その時、狛枝がアイロンとかを全部繋げて、エアコン2台をタイマーに設定することで、11:30にちょうどブレーカーを落としたんだよな。」

    左右田「しかもあいつは、掃除の名目で包丁をテーブル裏に貼り付けたり、蛍光塗料とかも使ったりしていたな。それがブレーカーが落ちた中でも、花村が殺す目印になった。」

    日向「そこで、まずはどう対処するかだよな。」

    九頭龍「包丁の蛍光塗料が目印になったんだろ?ならそれを貼り付けさせなければいい。」

    ソニア「彼はクジで、あの掃除当番を引き当てた。イカサマでもしなければ、彼の幸運には勝てません・・・、どうしましょう。」

    日向「・・・2人以上ってのはどうだ?共犯しても無意味ってのもあるし、互いを監視しつつ、より掃除を捗らせるってことにすれば説明がつく。」

    終里「それはいいとして、誰が掃除当番やるんだ?」

    左右田「九頭龍は・・・、高いところ届きそうにねえもんな。」

    九頭龍「んだとテメェ?!」

    ソニア「そういう左右田さんも、なんか薄汚いですし、お掃除できそうにありませんよね。」

    左右田「・・・ソニアさん?!」

    終里「俺はめんどっちいの嫌いだし、パス。」

    ソニア「消去法で、私と日向さんになりますね。」

    左右田「日向、テメェ!!!」

    5人で一緒になって笑った。
    そうだ、俺らが望んでいたのは、皆が生き残って、それであっちの世界に帰ることなんだ。



    日向「俺らの手で、コロシアイなんてさせない。」

    日向「いくぞ!」

    全員「「「「「おーっ!」」」」」
  5. 5 : : 2016/08/19(金) 12:50:02
    捕捉ですが、このssでは、豚神くんの表記を「十神」にしてあります。

    表向きはさっき、日向くんが説明していたように、「彼も十神白夜だから」ってことなんですけど、実際のところはただ単に変換しやすいからです。
  6. 6 : : 2016/08/19(金) 13:06:47



    澪田「いきなりパーティーだなんて、どうしたんっすか白夜ちゃん?」

    十神「いいからやるぞ。リーダー命令だ。」

    西園寺「あ、もしかして、パーティーっていう名目で私達を皆殺しにしようと・・・?」

    小泉「確かに、いきなりリーダーになるとか言い出したあたり、ちょっと怪しいかも。」

    日向「いや、それはないだろう。」

    西園寺「なんで?もしかして日向おにぃは死にたがり?」

    日向「校則にも書いてあるように、『殺せるのは2人まで』だ。むしろ、パーティーをやるってことは、そのど真ん中で殺人をしなきゃならない。かなりハイリスクのはずだ。」

    狛枝「確かに、全員が注目している中で、『僕がクロです!』って見せつけるようなことはさすがにしないはず。仮にどこかに隠れたとしても、その場にいなかった人が疑われるだけ・・・。それをわかって、あえて全員を一所に集めようって作戦なんだね?十神クン。」

    十神「・・・あぁ。ちょっと胸騒ぎがしてな。心配になったんだ。」

    罪木「でも、パーティー会場は・・・・。」

    十神「ホテルのレストランだと、厄介なモノクマが介入してきそうだな・・・。」

    ソニア「では、あの旧館はどうですか?」

    左右田「さっすがソニアさん!」

    狛枝「なら、旧館の掃除とかも必要だよね?モノクマはきっと掃除してないはずだから。」

    ソニア「それなら私に任せてください!御茶の子さいさいです!」

    狛枝「女性一人にやらせるの・・・?」

    十神「それに、ソニアが旧館に何か仕掛ける可能性もあるな。」

    日向「なら俺も着く。モノクマの説明から、共犯しても無意味だし、互いに怪しい動きがないか監視する、掃除が捗って夜に間に合うで一石二鳥だろ。」

    十神「・・・わかった。ではソニアと日向に任せるとしよう。お前ら以外はそれまで自由行動だ。」
  7. 7 : : 2016/08/19(金) 13:21:43



    澪田「いやー、十神ちゃんカッコかわいいっすねー。『誰一人として死なせん』キリッ たっはー、維吹もそんなこと言ってみたいっす。」

    西園寺「えー、澪田おねえ、あんな豚みたいなのが好みなのー?」

    澪田「あの体型でカッコいいセリフ言われたら、そのギャップで萌え死にそうっす!」

    小泉「まあでも、あいつの判断力は頼りになるよね。」



    ソニア「ふんふんふ~ん♪」

    日向「・・・何の歌だ?」

    ソニア「西部警察のオープニングです!私の国では、毎日夕方の5時になると、この歌が流れてくるんですよ!」

    日向(どんな国だよ・・・。)

    ソニア「そうだ。そういえばあの事件は、ブレーカーが落ちて、真っ暗闇になったのが原因ですよね?」

    日向「あぁ、そうだったな。ブレーカーと電気製品の確認もしておくか。」

    ソニア「・・・二度とコロシアイなんてしないように・・・。」

    日向「・・・そうだな。」

    九頭龍「お前ら、花村からの差し入れだ。」

    日向「おっ、うまそうだな。」

    ソニア「これがジャパニーズ肉じゃがですね!!」

    左右田「ソニアさーん!!」

    ソニア「さあ日向さん、お掃除頑張りましょう!」

    左右田「無視ですか?!!」

    九頭龍「それと、俺と左右田もここで仕事することになった。」

    日向「・・・?」

    左右田「俺と九頭龍で十神を説得して、俺らで凶器回収をすることになったんよ。」

    ソニア「褒めてつかわす!」

    左右田「うぉぉぉぉぉぉ!!俺なんかにはもったいないお言葉・・・。」

    九頭龍「あぁ、凶器を回収してあいつに届ける。4人もいれば、さすがに共犯の可能性なんて微塵もなくなるだろってな。」

    左右田「だけど、ここの外を放置するわけにもいかねえから、終里にはパトロールをしてもらっている。凶器回収が終わり次第、俺らもそっちに行く予定だ。」

    日向「わかった。頼んだぞ。」

    左右田「おうよ、任せてくださいソニアさん。」

    ソニア「さて、掃除再開です!」

    左右田「・・・・・・。」
  8. 8 : : 2016/08/19(金) 14:57:47
    ちょくちょく九頭龍たちの凶器回収にも手を貸しながら、俺達は掃除を続けていた。

    雑巾で磨いた廊下を、左右田はまるで漫画のように滑っていき、物を散らかしてソニアに怒られる。

    それを見て、俺も九頭龍も自然と笑顔になっていた。

    そして、ソニアの国の話も聞いた。日本アニメや日本ドラマなどの影響力が凄いらしい。

    そんなこんなで、なんとか旧館全体がピカピカになって、凶器もおそらく全部回収できた。

    そう思って時計を見ると、その時既に6時をまわっていた。

    九頭龍「やっべ、もうこんな時間かよ・・・。十神に凶器を渡してくる。」

    日向「おう、気をつけろよ。」

    九頭龍「おう、お前もな。」

    左右田「ソニアさんもまた後で!」

    ソニア「えぇ。」

    日向「さて、じゃあ俺らも、あと1時間頑張るか。」

    ソニア「えぇ、任せてください!」
  9. 9 : : 2016/08/19(金) 15:18:22
    そしてー



    澪田「おぉぉ!!2人の愛のパワーが、ボロボロに朽ちていた内装を綺麗にしたんっすね!!」

    左右田「そうだったのか日向!??」

    日向「んなわけないだろ・・・」

    ソニア「愛の共同作業ですね!純愛映画だとよくある話ですよね!!」

    左右田「日向・・・ちくしょう!」

    十神「それにしても驚きだ。あの外装からじゃ想像もつかない程綺麗だな。」

    西園寺「王女様が汚れ仕事だなんて可哀想~」クスクス

    終里「んなことより飯だ飯!!」

    花村「よぉーし、腕を奮っちゃうっぺ!」

    弐大「ガッハッハ!!愉快じゃのう!!」

    罪木「と、ところで・・・、辺古山さんと九頭龍クンが見当たらないのですが・・・」

    日向「あいつらなら、倉庫の見張りをさせてある。」

    狛枝「どうして倉庫を見張る必要が?」

    日向「俺とソニアが掃除をしていた時にな、倉庫に床下に繋がる扉があることがわかったんだ。もしそこに誰かが侵入して、俺らのことを床下から攻撃して殺そうとか考えたら厄介だろ?さっきも言ったように、共犯の可能性は低いし、2人によって監視させておけば問題は無いはずだ。」

    十神「・・・さすがだな、日向。」

    小泉「ごめん、遅れた。」

    花村「全員揃ったね?それじゃ、僕は厨房で作ってくるよ。」

    終里「よっし、じゃあ俺も行くか。」

    西園寺「終里おねぇ、どこ行くの?」

    終里「厨房であいつを見張る。怪しい行動に出ないか見張るんだ。」

    日向「俺とソニアの掃除や、九頭龍と辺古山の見張りみたいに、どこか別の部屋に行ってるやつは、2人以上で監視し合う必要があるからな。」

    澪田「その割には、なんか涎だらっだら垂れてるんっすけど・・・。」

    花村「フッ、そんなに僕のソーセージが食べたいかい?」

    小泉「ちょっと花村!」

    西園寺「花村おにぃは変態なんだねー。」クスクス
  10. 10 : : 2016/08/19(金) 15:31:19



    ?「・・・・・・・。」

    ?「まったく厄介だなぁ、日向クン。」

    ?「僕は『僕が希望になろうとしている』のに。」

    ?「さしずめ彼の能力は『超高校級の予知能力』とかかな。」

    ?「はは、非現実的かな。」
  11. 11 : : 2016/08/19(金) 15:38:42
    ?が意味なしてねえw
    ?の正体絶対狛枝だろww
  12. 12 : : 2016/08/19(金) 15:41:20
    >>11
    そう思わせる>>1の悪意が働いてるって可能性もありますよ・・・。
    ほら、>>1にもしっかり『キャラ崩壊入ります。』って書いてありますからね・・・。
  13. 13 : : 2016/08/19(金) 15:56:43



    澪田「いぇーい!!!」ジャーン

    西園寺「澪田おねえかっこいいよ~」クスクス

    十神「まったく・・・、静かに飯も食えないのか。」

    日向「まあいいんじゃないか。皆で楽しめているんだし。」

    十神「・・・それもそうだな。どれもこれも、お前の判断が齎したものだ。お前になら、話してもいいかもな。」

    日向「・・・。」

    十神「俺の部屋に、手紙が落ちていてな。その手紙には、『今日コロシアイが起きる』という旨の文が書かれていた。」

    日向「だから、このパーティーを開いた。」

    十神「そうだ。一所に集めておけば、電気が落ちたり、何かしらのパニックに陥らない限り、人は死なんからな。」

    日向「あぁ、二人一組って制度、なかなか役立っているだろう?」

    十神「あぁ。日向、改めて俺からも言わせて欲しい。」

    十神「ありがとな。」

    日向「・・・あぁ。」



    #1 希望トロピカル
    END

    To Be Continued
  14. 14 : : 2016/08/19(金) 16:14:23
    とりあえず、1つの区切りができたので、ここで少し捕捉させてもらいます。

    まず、日向たち生き残りは、この世界が現実世界だとまだ思い込んでいます。
    記憶は消さないと言いましたが、さすがにそれだと不便なので(こちらが)、希望ヶ峰学園の探索が終わってからの記憶は全部モノクマに奪われています。
    後々重要になる内容かもしれないし、それ程重要じゃないかも知れませんが、覚えておいてください。

    それと、2周目とは言いましたが、1周目と同じ展開になるかどうかはわかりません。
    彼らの予想できることがポンポン起きてしまっては、面白くないですからね。
    今回の#1は、試しというか、こんなノリで進めますよー感覚で説明しているだけなので、あえて犠牲者はやめておきました。

    そして最後に、今回の#1、よく見ると、田中がいないんですよ。田中ファンの皆様にはおそらく不愉快な思いをさせてしまったでしょう。申し訳ありません。
    なので宣言します。#2、#3、#4のどれかは田中が活躍します。お楽しみに。
  15. 15 : : 2016/08/19(金) 17:01:24
    モノクマ「日向くんたちが頑張っているからねぇ・・・」

    モノクマ「2の島を開放しよう!」

    モノクマ「うぷぷぷぷ・・・。」

    モノクマ「ぶひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

    モノクマ「全員で帰るなんて理想は持たない方がいいよ、日向くん。」

    モノクマ「『絶対に殺人は起きる』からね・・・。」

    モノクマ「ぶっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!!」
  16. 16 : : 2016/08/19(金) 17:22:53
    ーモノクマ劇場ー


    モノクマ「夏って怖いよね。」

    モノクマ「僕が左右で白黒分かれちゃったのも、夏の日焼けのせい。」

    モノクマ「左目が赤く見えるのも、夏の紫外線のせい。」

    モノクマ「え?じゃあ冬になったら白くなるのかって?」

    モノクマ「いやいやそんなわけないじゃない。」

    モノクマ「だってクマは冬冬眠してるもん。」
  17. 17 : : 2016/08/19(金) 21:54:03



    #2 ココナッツオイルを海にぶちまける



    ー旧館 生存組の会議ー



    日向「モノミがいれば、今日第2の島が開放されるはずなんだが・・・、これはモノクマに聞く以外の方法はないよな・・・。」

    九頭龍「あぁ、第2の島が開放されれば、俺らは遺跡にいって全員無事に脱出だってできるはずだしな。」

    ソニア「ですが、モノクマさんはそう簡単に遺跡に行かせてくれるんでしょうか・・・。パスワードを変えているかもしれないし、迂闊に手を出すのも危険に思えます・・・。」

    左右田「もしかしたら、遺跡そのものの存在を消している可能性も・・・。」

    終里「んなことより、次の殺人を防ぐことだろ。」

    九頭龍「・・・。」

    九頭龍の顔が暗くなる。当然だろう。
    あの殺人は、この九頭龍が引き金となって起こった殺人・・・。

    九頭龍「俺はもう・・・、道を誤らねえ。」

    九頭龍「ペコも・・・、小泉も・・・、殺しはしない・・・。」

    終里「ってことは、この事件はもう解決だな!」

    日向「あ、あぁ・・・、そうだな・・・。」

    なんだ、妙な胸騒ぎがする。
    もしかして、モノクマはこれを狙っていて・・・ッ?!!



    日向「警戒しておけ。あいつだって、前回の時の記憶を持っているはずだ。シンドローム殺人事件じゃない動機を用意する可能性だってある。」

    九頭龍「確かに、あれは俺の殺意を煽るための動機・・・、既にネタをしっているとなっては、もう誰も殺人は犯さないし、動機として何も役立たないものになるよな。」

    いいや、それだけじゃない・・・。
    今回は『モノクマだけじゃない』。

    まだ事件すら起こっていないのに、妙な感覚に陥る。

    ・・・・。

    疲れているだけかもな。

    日向「とりあえず、ある程度は警戒しておけよ。コロシアイなんて、絶対させない。」

    左右田「あぁ。」
    ソニア「えぇ。」
    九頭龍「もちろんだ。」
    終里「おう。」
  18. 18 : : 2016/08/20(土) 01:06:06



    アナウンス『第2の島が開放されました。』

    十神「第2の島・・・か。」

    花村「何かしら、脱出する糸口が見えてくるかもしれないし、探検しにいこう!」

    そんなこんなで・・・



    俺とソニア、左右田、終里、九頭龍は、遺跡の目の前にいる。

    日向「仮にこれに『11037』と打って、それが間違っていたら?」

    ソニア「きっと、この銃がバンバンぶっ放されて死にますよね。」

    左右田「妙に言い方がリアルです、ソニアさん・・・。」

    終里「これをぶっ壊せばいいんじゃねえか?」

    九頭龍「タマがただの鉛玉とも限らない。壊そうというなら爆発ってモンかもしれねえからな。」

    日向「・・・そうだな、今は諦めて、別のところを探してみよう。」
  19. 19 : : 2016/08/21(日) 00:53:29



    ーホテルレストラン 報告会議ー



    十神「さて、第2の島の報告としようか。」

    西園寺「ビーチがあったよー!第1の島の砂浜よりもちょっと広くて、ビーチハウスなんかもあったよ!」

    花村「ダイナーがあったね。ま、僕の料理があれば、そんなのは要らないだろうけどね。」

    辺古山「図書館もあったぞ。それも、かなり広かった。」

    罪木「あ、あの・・・、ドラッグストアがありました・・・。治療とか注射なら・・・、私に任せてください・・・。」エヘヘ

    日向「あとは遺跡・・・だよな。」

    ソニア「あの遺跡・・・、『未来』と書かれていましたが、何かあるのでしょうか?」

    九頭龍「ま、今は気にしなくてもいいと思うがな。」

    十神「・・・特に脱出の手がかりとなるものはなさそうだな。じゃあこれから自由時間だ。」

    十神のリーダー命令で、各自散ることになった。

    ソニア「左右田さん、日向さん、よければ2人も、ビーチにご一緒どうですか?」

    左右田「ソニアさん!??い、いいんですか?」

    ソニア「モチのロンです!」

    日向「どうせお前、ソニアに声かけられなくても行くつもりだったんだろ?」

    左右田「うっ・・・、でもソニアさんが誘ってくれたんだからいいじゃねえかよ、ホラ行くぞ日向。」

    日向「・・・いや、俺は遠慮しておくよ。前回は明後日、事件が起こったが、今回もそうとは限らないしな。お前らも用心しておけよ。」

    左右田「ケッ、ソニアさんから誘いを受けたんだからよ、んなこと忘れやいいのによ・・・。」

    ソニア「ダメですよ左右田さん。日向さんは日向さんなりに考えがあるはずですから・・・。」

    左右田「ま、まあそうですよね・・・。日向、頼んだぞ。」

    日向「・・・あぁ。」
  20. 20 : : 2016/08/21(日) 11:56:40



    アナウンス『さあて、今日も張り切っていきましょう。』

    そのアナウンスで、俺は目を覚ます。
    いつの間にか、寝ちまっていたようだ。

    日向「・・・レストランに行くか。」



    ーレストランー

    モノクマ「ようやく皆さんお揃いですね。」

    日向「も、モノクマ・・・?!」

    弐大「応、これで全員集合したが、用件はなんじゃ?」

    モノクマ「それなんだけど・・・、今回も新しい動機を用意させていただきました!」

    田中「動機・・・?」

    モノクマ「はい!全員、遅刻しないように、ジャバウォック公園に集合してください!」

    左右田「・・・いこうぜ、日向。」

    日向「あ、あぁ。」



    ー中央の島 ジャバウォック公園ー

    日向「・・・。」

    そこに置いてある、1つの異形。
    まさしく、トワイライトシンドローム殺人事件だろうか・・・。

    どういうことだ・・・?まさか、内容が変わっているのか・・・?

    左右田たちは皆、呆れた表情や安堵の表情を浮かべているが・・・。

    何か・・・、違う・・・。

    俺の中には、そのゲームが、とても重要で、とても恐ろしいものだという認識がある。

    俺は一回クリアしたはずだ・・・、こんなの、恐れるほどのものでもない・・・。

    なのに、何故・・・?

    モノクマ「このゲームは、トワイライトシンドロームというゲームを、モノクマリメイクした、トワイライトシンドローム殺人事件・・・」

    あの時と同じ・・・。
    やっぱり、俺の思い違いだったのか・・・?

    モノクマ「では、ありません!!!!」

    日向たち「「「「「!???」」」」」

    モノクマ「アーケードゲーム全部がトワイライトシンドローム殺人事件とは限りません。数人、勘違いしている人達がいたようなので、ここで明言しておきます。」

    やばい・・・。
    俺の直感がそう叫んでいる。

    もちろん、トワイライトシンドローム殺人事件である可能性が低いことくらいは予想できていたが、それ以上にやばい気がする・・・。

    もしかして、俺の記憶が・・・?

    モノクマ「一番最初にクリアした人には景品を差し上げます!うぷぷ・・・、さあ頑張ってくださいね。」

    そう言い残すと、モノクマは消えていった・・・。
  21. 21 : : 2016/08/21(日) 17:38:24



    Game Over
    ごかいした



    確かに、前回やったゲームとは、少し内容が違うようだ。

    でも、これだけやっても、やはり意味は伝わらない。男子高校生の、普通の日常を描いているだけのようにも感じる。



    しかし、スタート画面で『ごかいした』を押すと、衝撃的な物が移り込む。



    日向「・・・は?」

    さっきのような、顔のないのっぺらぼうなんていない。
    そこには確かに、七海と俺が一緒にいる画像があった。

    日向「いや、そんなはずはない・・・、七海は・・・。」

    その後も、その後も、俺と七海がゲームをしている画像が多く貼ってある。



    しかし、それは脈絡もなく違った感じの画像へ変わる。

    またしても、七海が写っているのだが、隣に俺はいない。

    予備学科の前で待っているところから察するに、もしかして七海は、俺のことを待っているのか・・・?

    そんな妄想が膨らむが、首を横に振って、『それは違うぞ』と自分に言い聞かせる。

    しかし、次に写り込んだ写真は衝撃的なものだった。



    日向「だ・・・れ・・・・・・・?」

    髪が腰あたりまで伸び、黒いシャツを身につけた、赤い目の少年。

    しかし、俺はそれを見て、『まるで鏡を見ているかのような感覚』に陥る。

    日向「俺は・・・、俺はカムクライズルなんかじゃない・・・。」

    カムクライズルってなんだよ!!!
    俺は何を言っているんだ!!!
    この画像はなんなんだよ!!!

    モノクマ「初回クリアおめでとう、日向くん。」

    日向「モノ・・・クマ・・・。」

    モノクマ「はい、特典だよ。」

    封筒が渡された。
    そこには、さっきの長髪の少年ーカムクライズルーのプロフィールが書かれていた。



    日向「・・・・・・・・。」
  22. 22 : : 2016/08/21(日) 22:56:45



    予備学科と散々馬鹿にされた彼は、希望ヶ峰学園につけ込まれ、脳への直接干渉による、才能開花などを行い、人工的に作られた『超高校級の希望』

    それは、ありとあらゆる才能を身につけた完全体の人間。

    人智を超越した人間。

    だがそれは、『超高校級の絶望』江ノ島盾子にもつけ込まれ、『超高校級の絶望』へと生まれ変わってしまった。

    彼は脆かった。

    自分が欲しかった。

    自分に胸を張りたかった。

    『才能』が欲しかった。

    それ故に、希望ヶ峰学園にも騙され、江ノ島盾子に関わってしまった。



    日向「・・・・・。」

    そう、これはまるで、俺のことのようだった。
    前回、俺が予備学科だと狛枝に言われた時、俺は心底絶望した。

    俺には、胸を張れる才能なんてなかった。

    俺は、周りの奴らとは全く違う、普通の人間だった。

    皆が羨ましかった。

    ただ、それだけだった・・・・・・。



    日向「・・・考えすぎだ。」

    そうだ、俺はコロシアイなんてさせないって誓ったんだ。

    こんなの、動機にもならなかったな。



    ?『本当にそれでいいのか?』

    ?『お前は全てを手に入れたんだろ?』

    ?『そして、世界に飽き飽きしていたんだろ?』

    ?『世界を「絶望」させるんだろ?』

    ?『「江ノ島盾子」と共に・・・・・。』



    日向「カムクラ・・・、イズル・・・ッ!」
  23. 23 : : 2016/08/22(月) 00:23:48



    しかし、そんなものは予兆にすぎないと、俺の目の前には、見慣れたソレが広がった。



    日向「おい」

    日向「おーい」

    日向「へ、返事しろよ・・・。」

    日向「返事も出来なくなっちまったのか?なあ?」



    罪木「」

    日向「罪木・・・?」

    日向「あ・・・・・・・・」



    日向「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

    日向「こんなの!!!!!嘘だ!!!!!!コロシアイなんて起きるはずがない!!!!!!モノクマ・・・?!!!モノクマ、お前の仕業なんだろ?!??!?!」

    混乱した俺を沈めたのは、この雰囲気に合わない明るい能天気な声をしたそいつだった。

    モノクマ「いやだなぁー。散々見てきたでしょ?これはコロシアイなの!!あの生徒の中の誰かが殺したの!!」

    日向「嘘・・・だろ・・・?」

    そして、俺の叫び声によって、まだ起きていたらしいあいつらが集まった。

    左右田「つ、罪木・・・?」

    ソニア「う・・・、嘘ですよね・・・?」

    九頭龍「ちっ、起きちまったのかよ・・・。」

    終里「う・・・。」

    残酷なまでの殺され方。
    気付かないはずがなかった。だって、こいつはゲームの裏側に倒れかかって死んでいる。

    今まで俺がゲームをやっていた時、血だって俺の足元に広がっていたはずだ。

    なんで、なんで俺はこいつが死んでいる事に気付かなかったんだ・・・?

    なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで・・・・・・・。

    そこで俺はハッとする。



    『「江ノ島盾子」と共に・・・・・・。』



    俺がやったんじゃないのか?
    疑心暗鬼・・・、自分ですら疑ってしまうような惨状。

    いや、むしろその可能性の方が高い。
    アーケードゲームの裏側で、こっそり人を殺すなんて、そんなことできやしない。

    どういうことなんだ・・・・・・?
  24. 24 : : 2016/08/22(月) 01:47:02
    留年したってことは、外の体は江ノ島に......


    期待です。
  25. 25 : : 2016/08/22(月) 12:33:52
    >>24
    それは今後のお楽しみです!
    期待ありがとうございます。
  26. 26 : : 2016/08/22(月) 12:43:02



    『死体が発見されました。一定時間の後、学級裁判を行います。』



    ー捜査開始ー

    日向「モノクマファイルによると、被害者は罪木蜜柑。全身を鋭いもので刺され、喉を貫かれ死亡している。」

    九頭龍「んで、死亡場所はこのゲームの裏側だったわけだが、お前は気付かなかったのか?」

    日向「あ、あぁ・・・。ゲームに熱中していたせいで、気付かなかった・・・。」

    日向(ホントはカムクラのことで頭を悩ませていたんだが・・・、伝えると余計に混乱しそうだしな。)

    左右田「んで、ここにお前以外に誰が通ったんだ?」

    日向「いや、俺は見てないと思うぞ。もしかしたら、通ってた奴はいたかもしれんが・・・」

    左右田「ゲームをやってて気付かなかったと。お前どれだけ集中してたんだよ。」

    日向「は、ははは・・・。」

    ん?
    罪木の死体のすぐそばに、カセットテープのようなものが置いてある。

    それを拾うと、裏側に文が書かれていた。

    『犯人はカムクライズル』



    日向「・・・。」

    今にも頭がパンクしそうだった。
    俺が犯人?俺がやったのか?

    いや、そもそも俺以外がカムクラの可能性もあるはずだ。俺はやってない。

    俺はやってない俺はやってない俺はやってない・・・・・・・・。



    左右田「おい、日向?」

    日向「あ、ワリィ、聞いてなかった。」

    俺はそっとカセットテープをポケットの中にしまった。
  27. 27 : : 2016/08/22(月) 14:19:54
    ーモノクマ劇場ー

    モノクマ「最近こっちより安価の方が更新してないかって?」

    モノクマ「いやいやそんなことしかないよ。」

    モノクマ「だって>>1は、推理苦手なんだもん。」

    モノクマ「2の2章あたりで、『犯人はクローゼットのどこに隠れた?』ってなった時、迷わず『ウェットスーツの中』って答えたからね。」

    モノクマ「で、七海さんにツッコまれたんです。」

    モノクマ「あ、下ネタじゃないよ?」

    モノクマ「だからこういう展開はぶっちゃけ好きじゃないんだよ。」

    モノクマ「あ、ちなみに今後、日向から視点が別の誰かに移る予定があるから、そこら辺よろしくねー。」

    モノクマ「語りやすいのは、狛枝クンとか九頭龍クンあたりかなーって思ってるよ!」

    モノクマ「モノクマ劇場でした。」
  28. 28 : : 2016/08/22(月) 21:33:20
    捜査パート飛ばして、とっとと学級裁判やっちゃいます。



    そんなこんなで、モノクマロックまで来た。
    モノクマロックの口からエスカレーターのようなものが出てきて、全員を乗せるとそれはまたモノクマロックの口の中へと収納された。どれだけ便利システムなんだよ・・・。

    そんなことを思いながらも、来てしまった裁判所。

    命懸けの信頼、命懸けの疑い、命懸けの・・・



    学級裁判
  29. 29 : : 2016/08/23(火) 10:25:43
    左右田「まずは定番の凶器からだよな。」

    日向「今回の罪木の死因は鋭い何か・・・、というと、俺らが前回、旧館の厨房で見つけたあの鉄串とかか?」

    花村「いや、そこまで細い痕でもなさそうだったよ。あれは直径5mmくらいだったけど、死体の痕はもっと広かったと思うんだ。」

    十神「凶器については明らかだ。俺のジュラルミンケースから、1つだけナイフが消えていた。」

    十神「俺がいながら不覚にも・・・、凶器は奪われたってことだ・・・。」

    日向「ちょっと待てよ、凶器が入っているジュラルミンケースには、鍵がかかっていたよな?犯人はどうやってそれを開けたんだ?」

    十神「もう片方のジュラルミンケースからだ。あそこにそのジュラルミンケースの鍵を置いてある。」

    弐大「十神の目を盗んで凶器を取りに行ったのか。やるのぉ、犯人は。」

    西園寺「ねえねえ、豚足ちゃんが犯人って可能性はないの?」

    ・・・!!!

    日向「確かに、十神が犯人って可能性もある。だって、戸締りがされてある部屋の中に入ること自体がほぼ不可能なのに、その中のジュラルミンケースから鍵をとって、その鍵を開けてナイフを奪うのを、十神が確認できないはずがない。」

    十神「俺が・・・、犯人だと・・・?」

    日向(いや、でも引っかかるな・・・。)

    日向(わざわざ犯人が凶器を処分したのに、仮に十神が犯人だったら、わざわざ処分する必要もないはずだ・・・。)

    澪田「それを言ったら、犯行現場にいたのに、ずっと気付かなかったって言ってた創ちゃんも怪しいっすよ!」

    日向「!?」

    九頭龍「いや、それはない。そいつがゲームしている時に、俺はジャバウォック公園を通った。その時間は、死体発見時刻から10分前・・・、22時だった。」

    九頭龍「その時にも罪木の姿はなかったし、俺が通り過ぎた後に、罪木をあんな風に殺したら返り血が着いちまうだろうし、それを洗って干して、そして現場に戻るなんて、10分でできるはずがない。」

    小泉「いや、もしかしたら何か、返り血を防ぐ物を用意していたのかも・・・。だって、九頭龍の言い方だと、それは犯人にだって当てはまるんじゃない?」

    九頭龍「言われてみりゃ、そうだな。」
  30. 30 : : 2016/08/23(火) 10:45:39
    一気に俺への疑いが大きくなった・・・。

    確かに気付かなかったけど、あれはカムクラの事実を知ったからで・・・。
    とか言ったら余計に混乱させてしまうよな・・・。

    日向「・・・。」

    西園寺「あっれぇ~?ダンマリ~?もしかして図星~?」

    日向「だけど、どうやって俺が十神のジュラルミンケースから凶器をとったんだ?」

    狛枝「・・・田中クンなら、出来るんじゃないかな?」

    田中「ほう・・・?俺様が犯人だと・・・?」

    狛枝「いやいや、何も決めつけたわけじゃないけどさ、田中クンの希望でもあるハムスター達を窓から侵入させて、鍵をとって開けて、ナイフを盗む・・・。」

    狛枝「普通のハムスターなら、そんな芸当はできないけど、田中クンならできるはずだよ?」

    狛枝「そこまで来ると、話が飛躍しすぎるかもしれないけど、ナイフを持ったハムスター達が、罪木さんの背後をグサリ、返り血も、ハムスターについただけなら、ちょちょっと洗い流せば済む話でしょ?」

    狛枝「自分の才能を活かして、自らは手をくださないなんて、それこそ希望の象徴として相応しいよ!!」

    田中「・・・十神よ。」

    十神「なんだ?」

    田中「罪木を闇に葬った、害悪の魔剣を持ってくるが良い。」

    ソニア「ナイフをもってこい!とのことです。」

    左右田「なんでソニアさんはそいつの言葉がわかるんだ?!!」

    モノクマ「はいはい、そういうと思って、ちゃんとジュラルミンケースを持ってきましたよ。」

    田中「見るがいい!!我が破壊神暗黒四天王の力を!!!」

    ジャンP「チュウウウウウウウ」グググ

    サンD「チュウウウウウウウ」グググ

    チャンP「チュウチュウウウウウ」グググ

    マガG「チュウチュウチュウウ」グググ

    破壊神暗黒四天王は、ナイフを持ち上げられなかったらしい。

    田中「その魔剣は魔力が強すぎた。我が四天王でも、それを自由に操ることはできん。」

    狛枝「本当に?わざと手抜かせているんじゃないの?」

    日向「いや、仮に持ち上げられても、それを持ち上げたまま外に出るのは不可能じゃないのか?」

    十神「・・・いや、できるはずだ。」
  31. 31 : : 2016/08/23(火) 11:00:29
    十神「そもそも、田中がハムスターしか使えないってのが間違いだったんだ。」

    田中「俺様がこの島を見ていた時に、魔獣なぞ1つとしていなかったが?」

    十神「牧場だ。」

    日向「!!」

    田中「あんな家畜に、この俺様が心を許したと?」

    弐大「さっぱりわからんのう、はっはっは。」

    終里「なあ、牧場の家畜をどう使ったんだよ?」

    日向「もしかして、十神は、『牛の鳴き声』のことを言っているのか?」

    十神「あぁ、何かあったのかと、俺は慌てて外に出たんだ。その時にナイフを取り出したんじゃないか?」

    西園寺「でも、ハムスター達はナイフを持てないんでしょ~?どうやってナイフを届けたの?」

    日向「・・・押したんだ。ジュラルミンケースごと。」

    澪田「そしたら、そのジュラルミンケースは、眼蛇夢ちゃんのところにあるってことになるっすよ??」

    十神「いいや、牛は2回鳴いたんだ。一回目で鳴いた時に、ちょうどハムスター達は外に出て、それを田中が受け取ったんだろう。」

    十神「そして、そこからナイフを取り出した時に、もう一回牛を鳴かせて、その時に戻したんだろう。」

    田中「・・・・・。」

    田中「フフフ・・・、ふははははは!!!」

    ソニア「田中さん?!!」

    田中「だが、死体の説明はどうするのだ?凶器をたまたま持っていただけで、それを犯人と決めつけるのか?それが貴様らの浅はかさよ!」

    日向(確かに、まだ引っかかるところがある・・・。)

    日向(議論を続ける必要がありそうだな。)
  32. 32 : : 2016/08/23(火) 13:32:08
    左右田「だがよぉ、ホントにあの死体はどうしたっていうんだよ・・・?」

    狛枝「モノクマ、共犯の可能性はないんだよね?」

    モノクマ「ボクは、『共犯しても、卒業できるのは実際に殺したクロだけ』って言っただけだよ?誰も共犯がないなんて言ってないじゃないー」

    こんな時、七海ならどうするかな・・・。



    七海『可能性は無限大なんだよ!諦めないで、少ない可能性も見つめていこう。』



    日向「仮に、共犯だったとして、共犯の可能性のある人物を上げていけばいいんじゃないか?」

    田中「ほう・・・?」

    日向「例えば、九頭龍と辺古山なら、共犯してやったっておかしくないだろ?」

    九頭龍「でもよぉ、俺にはアリバイがあるだろ?それに、凶器に関しては、田中が絡んでねえとおかしくなる。」

    日向「そう、つまり、『田中と共犯しそうな人物』を上げていけば、自然と道は開けるはずなんだが・・・。」

    田中「フッ、俺様のような孤高の悪に、そんなやつがいると思っているのか?」

    日向「・・・はぁ、だよな。」

    西園寺「そもそもさぁ、日向おにぃの疑いはどうなったの?」

    澪田「そうっす!はっ、もしかして、白夜ちゃんと創ちゃんが共犯・・・?」

    十神「俺が日向の殺しに協力してやる筋合いはない。」

    西園寺「じゃあ、田中おにぃが日向おにぃに協力したの?」

    田中「フン、こんな奴に協力するくらいなら、自分で殺っている。」

    日向「そ・・・、そもそも、なんで俺が犯人だって前提なんだよ?!」

    終里「そうだぞ、そもそも、さっき小泉が『返り血を防ぐ何か』って言ってたけど、んなもん見つからなかっただろ?」

    九頭龍「いや、そもそも返り血は浴びていたのかもしれねえぞ。」

    終里「ん?どういうことだ?」

    九頭龍「服を脱いで殺した後に、その上に服を着たってなら話が合う。」

    澪田「きゃー、創ちゃん、野外露出の趣味あったんっすね?!」

    日向「おい、待てよ!!」

    狛枝「なら、証明すればいいんじゃないかな?」

    花村「おぉ!!日向クン、脱ぐんだね?!!」ハァハァ

    日向「わぁーったよ。」ヌギヌギ


    日向「これで満足だろ?返り血は浴びていない。」

    澪田「いいボディしてるっすね。」

    花村「FOOOOOOO!!」

    九頭龍「・・・お前の疑いを晴らすためだ。ちょっと耐えろ。」

    日向「あ、あぁ・・・。」
  33. 33 : : 2016/08/26(金) 17:01:06
    日向「そうだ終里!お前の嗅覚があれば、血の臭いも辿れるんじゃねえか?」

    終里「さっきからやってるが・・・、血の臭いなんてついてねえぞ。」

    日向「そうだよな・・・、じゃあ、終里よりも嗅覚の鋭い動物とかがいたら、田中に手伝って貰えるんだが・・・。」

    田中「あいにく、この島には、世界を滅ぼす邪悪の化身・・・、魔犬ケルベロスの、強力で壮絶な魔力を感じることはできん。」

    日向(この島に犬はいないってことでいいんだよな?)

    終里「ただ、臭うとしたら、西園寺のヤツだな・・・。」

    西園寺「は?」

    終里「いや、血の臭いなんかはねえんだけど、とりあえず臭ぇぞ。」

    西園寺「え・・・?私は罪木を殺してなんかないよ・・・?」

    ソニア「西園寺さんは、きっとお風呂に入れなかったんですよ!ほら、あの着物、なんか着るのが難しそうですし・・・。」

    西園寺(あいつに助けられたって思うと、なんか腹立つな・・・。)

    日向(そういえば、そんなこともあったっけな。小泉と西園寺・・・。)グフフ

    西園寺「日向おにぃがいきなり変な笑い方したよ?!!」

    花村「ナニを想像していたんだろうね?」ダラー

    西園寺「お前が黙ってろこの変態!」
  34. 34 : : 2016/08/26(金) 21:41:46
    狛枝「とりあえず、僕なりに、今の現状をまとめてみたんだけどさ・・・。」

    『凶器・・・十神クンのジュラルミンケースに入っていたナイフ
    凶器を取り出せる人物・・・十神クン、田中クン
    殺害可能な人物・・・なし(日向クン説が有効だけど、他の人物にも可能性あり)
    共犯である可能性・・・半々くらい』

    狛枝「こんな感じで良かった?」

    日向「あぁ、ありがとな、狛枝。」

    狛枝「僕なんかに感謝するなんて、日向クンってやっぱ優しいんだね。」

    十神「だが、俺と日向は牛の鳴き声を聞いている。もし俺が武器をとったとしたら、田中が牛を鳴かせる理由はないんじゃないか?」

    狛枝「うん、武器をとったのは間違いなく彼。だって彼自身『凶器をたまたま持ってただけ』って、自分で認めちゃっていたんだもんね?」

    田中「・・・俺様としたことが、どこかに魔剣を落としてしまったようだった。」

    日向「?!ってことは・・・。」

    狛枝「これは共犯じゃなくて、『たまたまナイフを拾った犯人による犯行』ってなるだろうね。」

    弐大「じゃが、そうなると余計ややこしくなるのぉ。」

    左右田「例えばだが・・・、狛枝って可能性はないか?」

    狛枝「え?僕?」

    左右田「あぁ、お前の幸運があれば、『たまたま』ナイフを拾うってことだって可能なはずだ。それに、さっきからお前の発言・・・、まるで田中がナイフを落としたことを知っているみたいな言い方だったよな・・・。」

    狛枝「・・・・・。」

    狛枝「うん、そうだよ?」
  35. 35 : : 2016/08/26(金) 21:50:26
    西園寺「わーい!狛枝おにぃが犯人で決定だね!」

    狛枝「うん、別にそれでいいんじゃないかな?」

    日向「やっぱりお前、『また』俺達を・・・。」

    狛枝「また・・・?嫌だなぁ、確かに希望の踏み台になるってことは考えていたけど、何度もこんなコロシアイをやっている訳じゃないよ。」

    日向(しまった・・・、ついうっかりしてた・・・。)

    西園寺「じゃあもう投票しちゃおう!」

    日向「いや、待ってくれ・・・。そいつが犯人だったら、ここまでヒントを与える必要があるのか?」

    日向「むしろ、俺が犯人だったら、あんなにポンポンヒントは出さないと思うぞ。」

    小泉「確かに・・・、じゃあ誰が犯人なの?」

    狛枝「・・・・・・。」

    終里「血の臭いがしないってことはよぉ、『自殺』って可能性はないか?」

    全員「「!!」」
  36. 36 : : 2016/08/26(金) 22:02:59
    西園寺「何言ってるの終里おねぇ!!」

    終里「だってよぉ、この中に、実際に殺したと思える人物がいねえんなら、やっぱ自殺としか考えられないんだよな?」

    狛枝「・・・!!」

    日向(狛枝が少し動揺を見せたな・・・。もしかして、終里の推理が正しいのか・・・?)

    辺古山「では、狛枝が罪木にナイフを渡し、罪木自身があの場で死んだというのか?」

    西園寺「そ、そんな・・・。」

    西園寺も、普段はあんな風に罪木に当たっているけど、内心じゃ、あいつの事が好きだったんだろうな・・・。

    日向(もしかして・・・。)

    日向「なあ、モノクマ。あのゲームってさ、『初回クリア特典』ってあったか?」

    モノクマ「おっ、よく気付きましたね。『初回クリア特典』は、罪木蜜柑さんが受取りました!」

    日向(ってことは、『カムクラが犯人』っていうのは、あいつ自身が書いたってことになるよな・・・。)

    日向「なあお前ら、これを見て欲しい。」

    『カムクラが犯人』

    狛枝「カムクラ・・・?そんな人いたのかな?」

    日向「少なくとも狛枝は知っていると思うが・・・、まあいい、話す。」

    日向「カムクライズル・・・、全ての才能を手に入れた、超高校級の希望だって言われているらしい。」

    日向「だけど、その情報を知っているのは、ゲームをクリアした人間・・・。俺と罪木、あとは狛枝だけだ。」

    狛枝「僕があのゲームをクリアしていることを見抜いたなんて、さすがは日向クンだね。」

    日向「つまりこれは、狛枝か罪木が書いたって物のはずだ。」

    狛枝「僕は書いてないよ。」

    日向「つまり、これは罪木が書いたってものなんだが・・・。」

    日向「つまり、カムクラって人物と罪木が、何かしらの関係があって、その情報を知って、あいつは自殺に至ったんじゃないか?」
  37. 37 : : 2016/08/26(金) 22:12:16
    九頭龍「・・・少し無理やりだよな。」

    日向「俺も思っていた。だけど、初回じゃないが、俺もクリア特典を貰った。あれに書いてあることは、少し内容がやばくてな・・・。」

    日向「初回クリア特典に何が書かれていようがおかしくない・・・って思ったんだが。」

    狛枝「全く・・・、そのとおりだよ。」

    狛枝「罪木さんは、自ら命を絶って、僕らを皆殺しにしようとしていた。その理由は、僕らが『超高校級の絶望』だからだ。」

    日向「・・・は?」

    狛枝「その事実に絶望した彼女は、まだ絶望にならない内にと、わざと命を絶った。そして僕に、『犯人が私であることを悟らせないように』って言われたんだよ。」

    狛枝「もちろん僕は了承した。絶望のためになんて戦えない。」

    狛枝「でも、今の君たちを見て、君たちはきっと、絶望なんかじゃなくて、希望なんだろうなって思えたんだよ。」

    狛枝「だから、僕は君たちを信じることにした。彼女の思いを裏切る形になっちゃうけどね・・・。」

    淡々と語る狛枝に、俺らは唖然とした。

    超高校級の絶望ってなんだよ?
    皆殺しってなんだよ?
    結局、初回クリア特典ってなんだったんだよ?

    西園寺「そんな・・・。」グスッ

    小泉「・・・。」サスサス

    狛枝「んじゃ、投票タイムとしよう。」



    モノクマ「はい、犯人は、罪木さんだったのです!」

    モノクマ「はい、学級裁判終了!お疲れ様!」



    学級裁判 閉廷



    #2 ココナッツオイルを海にぶちまける
    END
    To be continued
  38. 38 : : 2016/08/27(土) 14:29:08
    ーモノクマ劇場ー

    モノクマ「さて、これで1つ、ようやく1つ、殺人が起きたわけなんですが・・・」

    モノクマ「最後のボク、なんかすっごい無理やり学級裁判を終わらせた感あったでしょ?」

    モノクマ「どう思う?伏線だと思う?」

    モノクマ「ざんねーん!!それは伏線じゃなくて、ただ>>1が眠かったから強制的に終わらせただけなんです!」

    モノクマ「ごめんなさい。」

    モノクマ「でも!カムクラが犯人とかそういう伏線は未だ残っているからね!」

    モノクマ「っていっても、たぶん2プレイ済の人はもうこの意味わかっていると思うんだけどね。」

    モノクマ「しょぼーん。」
  39. 39 : : 2016/08/28(日) 00:48:47
    モノクマ「ねえねえモノミ。」

    モノミ「」

    モノクマ「いつも、学級裁判中断の後に、僕ら2人でよくわからないネタをやっていたよね。モノクマ劇場みたいにさ。」

    モノミ「」

    モノクマ「でも、今回の事件はあまりにもあっさり解決しちゃったし、中断する暇もなかったし、何よりモノミがいないから成立しなかったんだよ・・・。」

    モノミ「」

    モノクマ「ねえ、なんとか言ってよ?!」

    モノミ「」

    モノクマ「あは・・・、あはははははは!!!!」



    ーヤンデレモノクマー
    好評発売中!



    モノクマ「っていう夢を見たんだよ。」

    モノクマ「ボクが病んでるって?ぶっひゃっひゃ!!」

    モノクマ「というより、二連続でモノクマ劇場やってるじゃん!」

    モノクマ「ネタ要素ばかりじゃ、読者も逃げちゃうだろ!」

    モノクマ「しっかりしろよ!」

    モノクマ「という風に、>>1はネタばかり出て、本編が進まない病にかかったんです。」

    モノクマ「・・・ドンマイ。」
  40. 40 : : 2016/08/28(日) 21:46:24



    #3 オシオキはディナーの後で



    ー朝 ホテルレストランー

    モノクマ「さて、全員集まったね?今日は第3の島を解放したから、よければ行ってみてね!」

    しかし、全員は浮かない顔をしたままだった。
    無理もない、罪木が死んだ・・・、しかも自殺だった。

    何があってあいつが自殺したのかだって、俺らにはわからない。

    確かに、前回のあいつはちょっと頭がおかしかったが、あれは絶望病のせいだ。普段のあいつは、ちょっとだけ弱かったりするけど、それでもあいつの才能を活かして、皆を助けていた。

    何があって、何があってー

    ズキン、ズキン

    日向「?!」

    頭が痛い・・・、俺は、重要なことを忘れている気がする・・・。

    終里「そういえば、狛枝が見当たらねえな。」

    弐大「お、応ッ、どうしたんじゃろうなぁ・・・、クソじゃないか?」

    花村「そ、そうだよ・・・、そもそも、罪木さんの自殺だって、あいつがナイフを渡さなかったらいいだけだし、あんなのいなくたっていいじゃん!!」

    この流れ・・・、見たことがある。
    あの時は、弐大と左右田が縛っていたんだよな・・・。

    日向「ずいぶん動揺しているな?もしかして、お前らがどこかに縛ったとかじゃないのか?」

    ギクリ・・・といった顔をし、弐大が白状し始めた。

    弐大「旧館の大広間に縛っておるわい。ワシと花村で実行したわ。」

    花村「でも!あいつがナイフを渡すなんてことをするから!罪木さんは・・・。」

    西園寺「・・・・・・そうだよ。」

    西園寺「狛枝さえいなければ!!ゲロブタは・・・、罪木は・・・。」

    日向「お前ら、落ち着け。今は仲間同士で争う時じゃねえよ。」

    十神「俺らの中でコロシアイなんて起きちゃいけない。確かに狛枝・・・、あいつは危険人物かもしれんが、こうやって今にも殺そうとしたら、結局はモノクマの思うツボだ。」

    十神「いいか、これはリーダー命令だ。争うな。」

    西園寺「・・・。」

    澪田「うっひょー!!白夜ちゃんの言葉は沁みるっすねー!!」

    みんな、不安の顔を浮かべたまま、今日の朝食会は終了した。
  41. 41 : : 2016/08/31(水) 19:30:48



    ー旧館 生存組の会議&狛枝ー

    日向「狛枝、飯だ。」

    狛枝「ボクみたいなクズにご飯なんてくれるの?やっぱり日向クンは優しいね。さすがは希望だよ!」

    日向「なあ、お前にききたいことがある。」

    狛枝「・・・超高校級の絶望についてでしょ?」

    ソニア「・・・私、昨日変な夢を見たんです。私自らの手で、母国を滅ぼしてしまった夢を・・・。」

    日向「は?」

    左右田「まさか・・・、狛枝とかならまだしも、ソニアさんが『超高校級の絶望』なんてことはないですよ!」

    狛枝「うん、正解だよ。君は君の国を自ら滅ぼしたんだよ。王城に国民を密集させて、そこ王城に火をつけて国民全員が焼死。その火はどんどんと燃え広がり、あっという間に国全部を飲み込んだ・・・。」

    ソニア「・・・ッ!!」

    狛枝「それだけじゃない、左右田クンは、自慢のメカニックで、殺人兵器の量産。超高校級の極道である九頭龍クンは・・・、言わなくてもわかるよね?」

    狛枝「終里さんは血に飢えて、何人もの強い人間と、本人曰く『バトル』をして、絶命させた。」

    狛枝「日向クンなんて論外だよ。13人の希望ヶ峰学園の生徒会を皆殺しにした・・・。」

    日向「・・・は?」

    狛枝「そして、このコロシアイ南国生活を仕組んだ張本人。」

    日向「ちょっと待てよ、お前・・・、俺がそんな事をするとでも思っているのか?!」

    狛枝「もちろん、だって君は、『日向創』なんかじゃなくて『カムクライズル』なんだしね。」

    ・・・・・・・は?

    俺の心の中に眠る『絶望』が目覚めるような感覚だった。

    『ツマラナイ』

    その言葉が、俺の頭の中でループする。

    『ツマラナイ』
    『ツマラナイ』
    『ツマラナイ』

    日向「やめろッ!」
  42. 42 : : 2016/08/31(水) 19:37:13
    狛枝「・・・どう?満足してもらえたかな?」

    全員、顔色がとても悪くなっていた。

    だって、俺らが超高校級の絶望だなんて、そんな心当たりはない。

    なのに、何故か思い出してしまう。

    なんで?俺らはあの時・・・、あ の・・・場 所 で・・・。

    あ れ ・ ・ ・ ?

    記 憶 が な い

    どうしてか、俺らが『未来』と書かれた遺跡に入った後の記憶がない。

    あそこの内装がどうなっていたのかなんて覚えてすらいない。

    なぜ?どうして?なんで?
    俺らはあそこで何をしていた?
    俺らはあそこで何をされていた?

    わからない、わからない・・・。

    狛枝「絶望しているね。でも大丈夫。絶望の皆が自殺してしまえば、こんな争いは終わるんだよ!」

    狛枝「それを伝えるために、罪木さんは自殺をしたんだよ。」

    狛枝「ほらほら、君らも絶望なんでしょ?」

    左右田「でもよ、お前も絶望なんだよな?」

    狛枝「そうだよ?君らが全員自殺し終えたら、僕も自ら命を絶つよ。」

    左右田「・・・あぁそうかよ。」

    左右田「なら俺らは死なねえ!そんな事で絶望している暇はねえ!あの遺跡に、きっと何か希望が・・・。」

    狛枝「あれ?君たち、1周目で遺跡の内部まで行ったんじゃなかったっけ?」

    !?

    全員が驚愕した。

    どうしてこいつは、俺らが『2周目』であることをしっているんだ?

    それ以外にも、いろんな疑問が生まれたが、これらは全て、この一言で片付けられる。

    日向「狛枝凪斗は危険だ。」
  43. 43 : : 2016/09/01(木) 15:05:42



    俺らの話を聞かれてしまうと、あいつが何をしでかすかわからないから、俺らは旧館からあいつを追い出す事にした。

    「絶望達で危ない事でもしようとしているの?」なんて言われたが、俺らには関係ない。

    俺らが絶望だったら、今ここにいる俺らはなんなんだよ?

    そう、これは全部、狛枝のハッタリ。
    俺らが気にするべきではなかったんだ。

    心の底じゃ、理解しているのに、俺らは必死に目を背けようとしていた。

    左右田「んで、今回の事件は、罪木が犯人なんだが、その罪木自身が死んでしまっているから、殺人は起きない。」

    日向「だが、前回のシンドローム殺人事件もある。もしかしたら、次の動機となる『絶望病』も、モノクマが出すかもしれない。」

    ソニア「そんな・・・、看病する人がいないんじゃ、感染してしまった人達が大変ですよ!」

    日向「あぁ、俺も、感染した罪木と何故か寝ていた時があったか、あんな高熱、放っておけばすぐに死んでしまうぞ。」

    ソニア「左右田さん!医療メカとか作れないんですか?」

    左右田「・・・ソニアさんから頼られているのに、大変言い難いんですが・・・、こんな素材の少なさで、医療メカは作れそうにないです。」

    左右田「それに、人工知能なんかはプログラムとかの技術も必要で、俺のアタマじゃできそうにないです・・・。」

    ソニア「そう・・・ですよね。」

    終里「あの病気には嫌な思い出があるぜ。」

    九頭龍「むしろ、なんで俺に伝染らなかったのか不思議だよな。」

    日向「・・・まあ、警戒しておけよ。」

    日向「感染するのが俺らじゃないとは限らねえし、もしかしたら、絶望病自体が変わっているかもしれない。」

    日向「前回で何もかもが予測できなくなったからな。」
  44. 44 : : 2016/09/04(日) 00:04:01
    日向「・・・さすがに、対処ができないんなら、もうこの章は、俺らがしっかり見張るしかないよな・・・。」

    九頭龍「あぁ、そうだな。罪木がいない中で、絶望病を看病できるような人間もほぼほぼいねえし、それこそ、俺らが絶望病にかかっちまったらロクな事はねえだろ。前回の記憶をうっかり漏らす・・・なんて事も有り得るしな。」

    日向「あぁ、七海の言葉を借りるなら・・・『いのちだいじに』だ。もちろん、コロシアイなんて起きちゃいけないんだけど、それでももっと用心してなきゃいけねえ。」

    ・・・しばし沈黙が続く。

    言葉の選択をミスった。
    七海は、もうどこにも・・・。

    左右田「くよくよしている場合じゃねえだろ。七海はいなくなったが、他の連中は生きている。九頭龍の大好きな辺古山だって生きているわけだしな?」

    九頭龍「ばっ、違ぇよ!!!!」

    ソニア「ふふっ」

    しかし、その沈黙はすぐに破られた。

    日向「よし、じゃあ今日はもう解散だ。」

    絶対に、コロシアイを防ぐ・・・。
  45. 45 : : 2016/09/07(水) 19:47:53



    ーレストラン 朝食ー

    一言で言うなら、絶望。
    そんな光景が、このレストランの中に広まっていた。

    終里「は・・・?」

    九頭龍「嘘だろ、もう早速かよ・・・。」

    ソニア「で、でも、こんなのって・・・。」

    左右田「嘘・・・だろ・・・?」



    西園寺「」

    花村「」

    弐大「」



    日向「・・・・。」

    なんで・・・?

    なんで3人も死んでいるんだよ・・・?

    こんなの、おかしすぎるだろ・・・。

    なあ、なあ・・・。



    それは、一言で表すなら

    絶望の朝だった。



    #3 オシオキはディナーの後で
    END
  46. 46 : : 2016/09/07(水) 19:51:20
    モノクマ「今回、学級裁判のパートはありません。君たちが思っているように、誰かが誰かを利用して、2人以上殺した後に殺したとか、そういう話じゃなく、校則違反をしてまでも、3人も殺したかったらしいからね。」

    モノクマ「犯人は、ボクが消し炭にしました!」

    モノクマ「なので、中途半端ではありますが、これで3章終了です。」

    モノクマ「お疲れ様!学級裁判パートを期待していたヤツら、ドンマイだね。」

    モノクマ「ちなみに、この校則違反者は・・・」















    モノクマ「日向創クンなのでした!」


    モノクマ「あ、ついでに、学級裁判はないけど、みんな捜査はやってるよ。止めたいけどね、ボクも忙しいから!」
  47. 47 : : 2016/09/08(木) 22:34:01



    ー???ー

    「は?」

    一人の男は、画面を見ながら混乱を顔に浮かべる。

    無理もない、モノクマは今、ハッキリと、『日向創は死んだ』と言ったのだ。

    では、先ほどまで映っていた日向創は誰だ?

    何かのバグか?

    『江ノ島盾子』の目論見か?

    そんなの、この情報量じゃ、どうにも考えられない。

    だが、モニターには、確かに日向創が映っていた。

    間違いはない。

    「わけがわからんな・・・。」

    男はそう呟き、画面から離れる。

    「苗木、次はお前が見張っていろ。」

    苗木「あ、うん。」

    苗木と呼ばれた男は、そう相槌を打つと、男と席を入れ替え、モニターの映像をしばらく見ていた。
  48. 48 : : 2016/09/14(水) 00:35:19



    空にふわふわと浮いた感覚。

    というか、実際に浮いているんだろう。

    俺の魂は、体からかけ離れるように空へと昇っていく・・・

    これが死?

    なんで、俺は殺したんだ?

    カムクラのためか?

    それとも、俺の願望?

    3人も殺す必要があったのか?

    終里「おい?日向?」

    日向?「あ、あぁ、終里。どうかしたか?」

    違う、あれは俺じゃない。

    だって、俺は・・・、俺は・・・。

    ソニア「それにしても、誰がこんな事をしたんでしょうね・・・。」

    日向?「だが、死体発見アナウンスは鳴らないな。もしかしたら、これは『2人以上を殺す』というルールを無視した殺人なのかもしれない。」

    左右田「・・・にしても、こんな残酷な事をやるヤツがいるんだな・・・。」

    違う、俺はやっていない。

    そもそも、お前は誰なんだよ?

    なんで、俺の格好をしているんだよ?

    いいからその皮を剥げよ。

    俺の体だろ?

    どうせ、お前が殺したんだろ?

    殺して、都合良く俺をゲーム世界から退場させて・・・



    ・・・・・



    ・・・ゲーム世界?
  49. 49 : : 2016/09/15(木) 16:29:11
    瞬間、景色が大きく変わった。

    ゲーム世界・・・、まさにその名が相応しいと言わんばかりに

    俺の足も、しっかりと地面(のようなもの)につき、呼吸や心臓も徐々に活動を始めた。



    つまり、俺は死んでいなかった。

    鮮やかな色をした血が飛び散り、痛覚もあったが、これは『俺が死んだと思い込まされていた』。

    急展開する話に、実際俺も困惑しているのだが、なぜか冷静に分析ができてしまう。

    向こう側に存在する『日向創』は『カムクライズル』なんかじゃない、ただのバグで発生した何か。

    本当は、俺の中にカムクラがいる。

    だから、俺はこうやって分析ができる。



    日向「だったら、やることは一つしかないよな。」

    そう、ここがゲーム世界なら、モノクマから、いわゆる『ゲームマスター』のような権限があるはず。

    というより、それを乗っ取る術を持っていたはずだ。

    だったら、俺が『ゲームマスター』を引き継ぐ。

    カムクラの才能があれば、それができる気がするんだ。カムクラがどんな才能だったかでさえ、忘れているのに・・・。

    だけど、それができる自信がある、そんな能力だったんだろうな。

    とにかく、俺がゲームマスターとなって、罪木や、死んだ3人を生き返らせて、ここから脱出する。
  50. 50 : : 2016/09/17(土) 00:12:22



    モノクマ「うぷぷぷ、場が混乱してきた読者のために、ボクがもう一度、状況をわかりやすくまとめてみたよ!」

    ジャバウォック島→ゲームの中の世界
    死んだとされる日向創→生きていた。
    生きていた日向創→ゲームの裏の世界に来た。
    ゲームの表の世界の日向創→バグ

    モノクマ「そして、今生きている日向クンは、ゲームの裏の世界で、僕が頑張って奪った権限を、また奪おうとしているんだ!全く、アホな奴だね!」

    モノクマ「でも、日向クンは今、カムクライズルの能力を得ている…、もしかしたら、ボク一人じゃ勝てないかもね、しょぼーん。」

    モノクマ「さって、この次はどのような展開になってしまうのでしょうか」
  51. 51 : : 2016/09/28(水) 18:19:33



    #4 超高校級の希望はこのツマラナイ世界を変えるのか



    ソニア「と、とりあえず、この3人がどうして死んだのか、捜査くらいはしておきましょうか・・・。」

    日向?「死体発見アナウンスが流れていないな。モノクマはどうしたんだ?」

    終里「・・・クソ、またおっさんが・・・!」

    日向?「こんな事をやった犯人を、絶対に暴かないとな!」

    左右田「でも、どうして3人も死んでいるんだよ・・・?2人以上殺すのは校則違反のはずだぞ?」

    日向?「どこかに、犯人の死体が転がっているかもしれないな。」

    九頭龍「それよりもよぉ、他の奴らはどこ行ったんだ?見かけねえぞ。」

    日向?「そうだな、俺が呼んでくるよ!」

    というと、レストランを抜けて、日向さんは皆さんを呼びに行きました。

    数分後、皆さんはこのレストランに集まりました。

    狛枝「・・・。」

    小泉「・・・。」

    十神「・・・。」

    辺古山「・・・。」

    澪田「・・・。」

    田中「・・・。」

    ずっと、このレストランの中には、沈黙が続いていました。
  52. 52 : : 2016/10/11(火) 06:12:57
    期待です!
  53. 53 : : 2019/10/17(木) 21:33:26
    メチャ期待!

▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

著者情報
1215ronpa

いーたすと

@1215ronpa

「ダンガンロンパ 」カテゴリの最新記事
「ダンガンロンパ 」SSの交流広場
【sn公式】ダンガンロンパ交流広場