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和人「...SAO、興味あるのか?」

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  1. 1 : : 2016/08/04(木) 21:31:07
    木綿季「うん、すっっごく面白そうだよね!ゲームの中に入れちゃうんだもん!」


    和人(ここまで食いつくとは...)


    和人「現実でしようとした動きの通りに仮想世界の体が動く、っていうのが正しいかな。...SAOについてどれくらい知ってる?」


    木綿季「えっと、面白そうだなってことだけ!桐ヶ谷くん詳しそうだから、良かったら色々教えて欲しいんだけど...良い?」


    和人「まぁ、仕事手伝ってくれたしな。答えられる範囲でなら良いよ」


    木綿季「やったぁ!ありがとう!」ニコッ


    和人(桐ヶ谷和人14歳、生まれて初めて女子とこんなに長く会話が続いた瞬間である)
  2. 2 : : 2016/08/04(木) 21:47:10
    和人(この子は紺野 木綿季、数日前に俺のクラスに転校してきた女子だ)


    木綿季「桐ヶ谷くん、あまり喋ってくれなかったから、こうして話せて嬉しいよ!」


    和人「まさかゴミ捨てなんて面倒な仕事を自分から手伝ってくれるとは思わなかっしな、そのお礼だ」


    木綿季「そっか、声かけて良かった〜...桐ヶ谷くん教室だと静かだから、話したらどんな風なのか知りたかったんだ」


    和人「痛いところを突くな、察してくれ」


    木綿季「???」


    和人(...学校ではソロプレイヤーだ!)
  3. 3 : : 2016/08/04(木) 21:54:16
    キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン


    和人「下校のチャイムだな、話はまた今度にするか」


    木綿季「えー、今日聞きたいなぁ...そうだ、桐ヶ谷くん携帯番号教えてよ」


    和人「...」ボ-


    木綿季「ど、どうしたの....??」


    和人「あぁ悪い、ちょっと驚いてな」
    (初めて異性に番号聞かれたぞ...)


    木綿季「え、ボク変なこと言った...?」


    和人(ボクっ娘...だと!?)


    この後滅茶苦茶番号教えた
  4. 4 : : 2016/08/04(木) 22:06:57



    木綿季『でも残念だな〜、...ボクも一番最初にやりたかった!』


    和人「まぁ初回生産は1万本だからな。...でも、そのうちプレイできるだろ」


    木綿季『因みに幾らするの?』


    和人「んー、ナーヴギア本体同梱版だと12万くらいだったかな...」


    木綿季『和人、ボクの分も楽しんできてね』


    和人「こればっかりは仕方ないか...俺も貯めてた貯金全部使ってやっとだったからな」


    木綿季『むー...一緒にやりたかったなぁ...』
  5. 5 : : 2016/08/04(木) 22:32:02
    翌日 夜

    〜♪ 〜♪


    和人「ん、アイツからだ...もしもs『かかかかずっ...和人!!当たった!!!』


    和人「うわぁ!何だよいきなり!」


    木綿季『ご、ごめんね...でね、当たったんだよ!福引!」


    和人「あぁ、そういえば駅前でやってたっけ。...んで何が当たったんだ?」





    木綿季『SAOだよ!!ハード付きの!!!』



    和人「...嘘だろ?」


    木綿季『本当だって!ほら!』
    【写真を送信しました】


    和人「確かに本物だ...まさか昨日の今日でこんなことになるとは...」


    木綿季『ボクが一番驚いてるよ!でも、これで一緒にできるよね!!』


    和人「あぁ...よかったな」


    木綿季『うん!それで和人、来週の配信までに、ゲームの中のこと少し知りたいんだけど...』


    和人「任せとけ、それまでにSAOの面白さを語りつくしてやろう」


    木綿季『おぉ...楽しみ!』
  6. 6 : : 2016/08/04(木) 23:14:29
    サービス開始当日

    「お兄ちゃん、部活行ってくるねー」


    和人「あぁ...よし、スグも行ったし、そろそろ始めるか」


    和人(服装、空調、暗さオッケー)


    和人「よし...リンクスタート」キィィィン


    【βテスト時のデータを利用しますか?】
    YES ◀︎
    NO



    和人(これって見た目しか引き継ぎできないのか...まぁ装備継げたら序盤が退屈になりそうだし良いか)


    和人(それにしても、リアルの知り合いとネトゲやるなんて初めてだな...距離感とかわからないぞ...っと)


    【Sword Art Online】


    和人「戻ってきた、この世界に!」
  7. 7 : : 2016/08/04(木) 23:48:34
    同日、朝8時


    和人『おはよ、ちゃんと寝たか?』


    木綿季「バッチリだよ!1時まで待てないよ〜!」


    和人『俺もだよ。...それで、待ち合わせ決めておきたいんだけど、どうだ?』


    木綿季「うーん、やっぱりガンガン攻略していきたいもんねー...あ、じゃあいっそ次の村とかでどう?」


    和人『お、やる気じゃないか...わかった。じゃあ俺は【始まりの街】でやっときたい事があるから...そうだな、一度落ちて、夕飯食べた後で良いか?』


    木綿季「うん!その時また連絡入れてね!」


    和人『了解だ、じゃあまた後でな』ガチャ


    木綿季(...うわぁぁぁぁ楽しみだなぁぁぁ!友達とゲームどころか遊ぶのすら初めてだよ!!)


    木綿季「友達か...ボクのこと全部知ったら、和人も離れていっちゃうのかな。嫌だな」
  8. 8 : : 2016/08/05(金) 00:08:33
    13時


    木綿季(えーっと何だっけ、服装、暗さ、あと...空調!)


    木綿季「よし、リンクスタート!」キィィン


    木綿季(あ、叔母さんに起こさないように言うの忘れちゃった...まぁ夕飯には戻るし...大丈夫!)


    【アバターを作成してください】


    木綿季(名前はyuukiっと。で、顔は...時間かかるし【ランダム作成】しちゃお)


    木綿季(おお、かわいいのできた!)


    【Sword Art Online】


    ユウキ「わぁ...すごい!本物みたいだ!」


    ユウキ(...そうだ、和人より先に次の村行ってたくさんレベル上げて驚かせちゃおう!)


    ユウキ「よーし、出発!」タタタ
  9. 9 : : 2016/08/05(金) 00:28:50
    始まりの街 路地裏


    キリト「よう」


    「やァ、相変わらずイケメンだナ、キー坊」


    キリト「茶化すな。んでアルゴ、頼んでた物はどうだ?」


    アルゴ「出来てないワケ無いだロ、ほら」


    【get:アルゴの攻略本 ver.1】


    キリト「助かるぜ、初期金額で良いって話だよな」


    アルゴ「確かに1,000コル、毎度アリ。彼女をちゃんとエスコートしてやれよナ」


    キリト「あぁ。...って違うって言ったろ!茶化すな!」


    アルゴ「今度とも宜しくナ、ニャハハ〜」タタタッ


    キリト「ちゃっかりしてるな、フレンド申請まで送って来てる...さて、取り敢えず今渡した分は稼いでから次へ向かうか」タタタッ
  10. 10 : : 2016/08/05(金) 00:43:32
    キリト「取り敢えずは猪で良いか。サクッと稼いでレベルも...」タタタ


    「おぉーい!そこの兄ちゃん!」タタタ


    キリト「ん、俺?」


    「はぁ、はぁ、追いついた...その迷いのない走り、あんたβ版経験者じゃないか?」


    キリト「それだけでよくわかったな...」


    クライン「やっぱそうか、俺クライン!良かったら、色々レクチャーしてくれねぇか!?頼むよ!!」


    キリト「まぁ...良いぜ。俺はキリト、宜しく」


    クライン「サンキュー!よっしゃ、早速行こうぜ!」


    キリト「あぁ!」
  11. 11 : : 2016/08/05(金) 01:06:31
    キリト「フレンジーボアは固定で2コル、50%の確率で毛皮、25%で肉をドロップする...凄いなこれ、アルゴの奴自分で確率検証したのか」



    ボア「ブヒィィィ!」ダダダ

    クライン「ぐあぁぁ!」ドガッ



    キリト「《売価追記:毛皮20コル、肉50コル》...単純計算すると4匹で98コルか。てことは40ちょいでノルマ達成だ」フムフム



    クライン「コンチクショー!」ジャキッ

    ボア「ヒィィン!」ドガァ


    クライン「ぐわぁぁぁ!見てねぇで助けてくれキリト!!てかそもそも見てねぇ!」ドサッ


    キリト「あのなぁ...そいつこのエリアどころかゲームで一番弱い敵だぞ」


    クライン「何...だと...」


    キリト「さっき教えただろ、ソードスキルを使うんだ。武器を構えて、少しタメを入れて...」キィィン


    キリト「今っ!」ザシュッ
    【ソニック・リープ】


    ボア「ヒィィン!!」パリンパリン


    クライン「おぉースゲェな!」


    キリト「次はお前がやるんだよ、ほら2体目だ!」ドガッ


    ボア2「ブヒィィィ!!」ダダダッ


    クライン「少しタメを入れて...」キィィン


    クライン「うぉぉぉっ!」ジャキィッ
    【リーパー】


    ボア2「ヒィィン!」パリンパリン


    キリト「やったなクライン!」グッ


    クライン「よっしゃぁぁぁぁ!」
  12. 12 : : 2016/08/05(金) 01:44:00
    キリト「これをあと40回は続けるつもりだから覚悟しとけよな?」ニッ


    クライン「マジかよ...とんだスパルタ教官を捕まえちまったぜ...」


    キリト「目標は1,000コルだ、気合入れろよクライン!」


    クライン「おう、やってやるぜ!」ジャキッ


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


    キリト「よし、取り敢えず目標は達成できたし、クラインにも戦闘に関しては一通り教えられたな」


    クライン「サンキュー、かなりわかってきたぜ!」


    キリト「まぁ戦闘は亜人型が出てからが本番だからな...敵もソードスキルを使ってくるんだぜ、クラインより上手いかもな」ニヤニヤ


    クライン「ぐっ...見とけよキリト!そのうちお前の事ビビらせてやるからな!」


    キリト「楽しみにしてるよ。それにしてももうこんな時間か、夕焼けが綺麗だな...」


    クライン「本当に信じられねぇな、ここがゲームの中だなんてよ。生きてる間に味わえてラッキーだぜ」


    キリト「あぁ、そうだな...そろそろ良い時間だし切り上げるか。俺はここで落ちるけど、クラインはどうする?」


    クライン「そうだな、俺も落ちるわ。晩飯に熱々のピザを予約済みだぜ!」


    キリト「そうか、じゃあまた機会があったらな。俺は夜もダイブする予定だから、何かあったらメッセくれ」


    クライン「あぁ!今日はマジで助かった、この礼はいつか精神的にさせてもらうぜ!」


    キリト「あぁ、じゃあな」
  13. 13 : : 2016/08/05(金) 01:51:50
    今日はここまで。遅くなりましたがスレの説明をサクッとさせて頂きます。

    このssのcpはもちろんキリト×ユウキです。オリキャラは出ませんがゲームそのものや各キャラ同士の関係などには都合良い変更点があります。ご了承ください(´・ω・`)

    更新は気が向いたときにします。そこそこ長くなる予定ですので、テキトーに見てやって下さい。
  14. 14 : : 2016/08/05(金) 10:24:35
    いいですね!期待!
  15. 15 : : 2016/08/05(金) 14:04:45
    キリト(あれ...?)


    クライン「キリト、ログアウトってメニューのどこだ?」


    キリト「【システム】の一番下にあるはず、なんだけど見当たらないな」


    クライン「まさか...バグってことか?」


    キリト「現状ではそれが妥当か...っと、メッセージ」ピロン


    from:アルゴ title:もう気づいたカ?
    『今街を回ってるガ、ログアウト出来ないのは多分全員みたいダ。
    キー坊はこのバグ、どう見る?』


    キリト「俺たちだけじゃないみたいだな...」


    クライン「俺様のピザがぁ...」


    キリト「...クライン、お前一人暮らしか?ナーヴギアを頭から外してくれそうな人は居るか?」


    クライン「いや、居ねぇ...お前は?」


    キリト「俺は母親と妹がいるから、夕飯前には部屋に来るだろうけど...」


    クライン「...キ、キリトの妹さんっていくつ?」


    キリト「やめとけ、お前が3人いても倒せないぞ」


    クライン「お、おっかねぇこと言うなよ...どんな妹だその子」


    キリト「それにしても普通、初日でこんな致命的なバグ出すか?今後の運営にも関わるぞ」


    クライン「確かに...ん、何か聴こえねぇか?」


    ゴ-ン ゴ-ン ゴ-ン


    キリト「鐘の音...っ!?」シュワァァァ


    クライン「うぉぉキリト、お前光ってるぞ!?」シュワァァァ


    キリト「転移エフェクト...っ!?」シュンッ
  16. 16 : : 2016/08/05(金) 14:37:19
    【始まりの町 広場】

    キリト(ここは...街の広場か)


    クライン「キリト、大丈夫か!」


    キリト「あぁ。この数...多分全プレイヤーが飛ばされてきたみたいだ」



    モブ「あ、上!」



    クライン「おい、何かヤバそうだぞ!」


    【WARNING】



    『プレイヤーの諸君、私の世界にようこそ』



    キリト「私の...世界?」


    赤ローブ『私の名前は茅場晶彦、今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』


    キリト(あいつが...!!)



    赤ローブのアバターは淡々と告げた。

    ・ログアウト出来ないのはSAO本来の仕様
    ・現実からのナーブギアの強制停止や破壊が試みられた場合、高密度信号素子によるマイクロウェーブによって脳を破壊、プレイヤーの生命活動は停止する
    ・警告を無視し、家族友人がナーブギアの強制停止を図った結果、既に213名が死亡



    クライン「何言ってんだあいつ、頭おかしいんじゃね?」


    キリト「信号素子のマイクロウェーブは、確かに電子レンジと同じだ...リミッターを外せば、脳を焼くくらいのエネルギーは出せる」


    クライン「だったら電源を切れば!?」


    キリト「無駄だ...ナーブギアには内蔵バッテリーがある」


    クライン「信じねぇ、俺は信じねぇぞ!」


    赤ローブ『そして今後、ゲーム内においてあらゆる蘇生手段は機能しない。HPが0になった瞬間に諸君のアバターは消滅、同時に現実の身体の脳はナーブギアによって破壊される』


    キリト「...!!」
  17. 17 : : 2016/08/05(金) 15:05:59
    赤ローブ『諸君が現実に帰還する方法はただ1つ、生きてアインクラッド第100層のボスを撃破し、この城を制することだけだ』


    クライン「できるわけねぇだろ、βテストじゃロクに上がれなかったんだろ!?」


    赤ローブ『最後に、私から諸君へプレゼントを用意した。ストレージを確認してみたまえ』


    キリト「...手鏡?」


    クライン「うわぁぁまたかよ!」シュワァァ


    キリト「クライン!...っ!」シュワァァァ






    「大丈夫か...って、お前誰だ?」

    「これ、俺の顔...まさか」


    キリト「お前がクラインか!?」
    クライン「お前がキリトか!?」



    クライン「何でだ?どうやって顔を...」


    キリト「ナーブギアは信号素子で顔全体を覆っているから、その情報を起こしたんだろ...でも体格や身長は?」


    クライン「アレじゃねぇか?初めてナーブギアを起動した時に体のあちこちを触った...キャリブレーション?とかいう」


    キリト「そうか、その時のデータを元に...」



    赤ローブ『諸君は 何故、と思っているだろう。いったい何故ナーブギア及びソードアート・オンラインの開発者である茅場晶彦はこんなことをしたのか、と』


    赤ローブ『私の目的は既に達成された。私はこの世界を創り、鑑賞するためにソードアート・オンラインを開発した』


    キリト「茅場...!!」



    赤ローブ『以上でソードアート・オンライン正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の健闘を祈る』





    「ふざけんな!!出せ、ここから出せよぉぉ!!」 「このあと約束があるんだ!困るよ!!」 「何考えてんだ!!」 「殺す気かよ!出してくれよ!!!」「誰か何とかしろよぉ!!!」



    キリト「ちょっと来い、クライン!」グイ
    クライン「うぉっ!?」
  18. 18 : : 2016/08/05(金) 15:30:07
    【始まりの街 路地裏】

    キリト「よく聞け、俺はゲームクリアを目指す。あの男の言うことは全て真実だ
    、だから誰かがやらなきゃ一生ここから出られない」


    クライン「そうか...」


    キリト「その上で生き残るには、強くならなきゃいけない。だから効率よく、より多く金と経験値を稼げる次の村を目指すのが今できる最善策だ」


    クライン「...」


    キリト「俺は道も危険なポイントも知ってるから、初期レベルでも安全に次の村にたどり着ける。お前も一緒に来い」




    クライン「...俺、前やってたゲームのダチと徹夜で並んでこのソフトを買ったんだ。アイツら今も広場にいるかもしれねぇ...俺1人で進むわけにはいかねぇ」


    キリト(アイツと、クラインと...これ以上は無理だ)


    クライン「悪りぃな、これ以上お前の世話にはなってられねぇし、先に行ってくれ。ダチと合流して、そのうち絶対追いつくからよ!」


    キリト「...そうか、俺はもう行く。...そうだクライン、受け取れ」ポイッ

     
    クライン「これは...!?」パシッ
    【get:アルゴの攻略本ver.1】



    キリト「β版の1層のデータをまとめたものだ。書物アイテムは複製ができる、有効に使ってくれ。...死ぬなよ」タタタッ


    クライン「キリト!」


    キリト「...?」


    クライン「お前、案外可愛い顔してやがんな。結構好みだぜ!」


    キリト「...!お前もその野武士ヅラの方が10倍似合ってるよ!!」ダッ
  19. 19 : : 2016/08/05(金) 15:45:59
    【第1層フィールド】


    キリト(あいつのことだ、俺を探しに次の村に向かうはず...)タタタ


    ウルフ「ガァァ!」


    キリト「っ!...邪魔だ!」キィィィン


    ウルフ「グルァ!」ガッ


    キリト「うぉぉぉっ!」ザシュッ
    【レイジスパイク】


    ウルフ「グガァァ...」パリ-ン



    キリト(無事でいてくれ...!)
  20. 20 : : 2016/08/05(金) 16:14:53
    【ホルンカの村】


    ユウキ(待ち合わせは夜ご飯の後だよね...まだ少し早いし、一旦落ちようかな)


    ユウキ「あれ、ログアウトボタンが無い...うーん困ったなぁ」


    キリト「はぁ、はぁ...」


    ユウキ「あ、そこのお兄さーん!」


    キリト「...へ、俺?」


    ユウキ「ちょっと聞きたいことが...って和人!」


    キリト「...へ?」




    ユウキ「ボクだよ!木綿季!」


    キリト「何でアバターのまま...?でも、声も、名前も...」


    ユウキ「うん、ボクだよ!」ニコッ


    キリト「っ!」


    ユウキ「わわっ、どうしたのいきなり!?」


    キリト「良かった...無事で...」カタカタ


    ユウキ「和人...手、震えてるよ?一体何があったの?それにどうしてアバター無変更なの?」


    キリト「お前鏡使ってないどころか、あのローブの話聞いてないのか...?」


    ユウキ「鏡...ローブ?何それ、わかんないよ?」



    キリト(...どういうことだ?)
  21. 21 : : 2016/08/06(土) 00:16:07
    ユウキ「ボクね、和人...キリトを驚かせたくて、ログインしてすぐここに向かったんだ。それでね...」


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    数時間前 ホルンカ村入り口


    ユウキ「よーし、とうちゃー...くっ!?」ガンッ


    ユウキ「いってて...何これ、透明な壁がある!!」バンバン


    ユウキ「むぅ...これじゃ和人より先に入れないじゃん...」キィィィン



    ユウキ「もうっ!」ズガガガガァン



    ユウキ「そーどすきる?も和人に聞いてたのは1つも見当たらなかったし、これしか使えないし...あーもうわかんないよ〜!!」


    ユウキ「ってあれ?壁...壊れちゃった...やったあ!中に入っちゃお!」タタタ

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    ユウキ「このあとは村の中でいろいろ見て回ってたんだ、もしかしたらキリトより詳しくなったかも!」


    キリト「そうか、おそらく鐘の音はフィールドにしか通らず、それでエリア移動制限をかけてたわけだ...で、まずそのソードスキル、見せてくれないか?」


    ユウキ「わかった、いくよー...」キィィィン



    ユウキ「えぇぇい!」ズガガガガァン
    【マザーズ・ロザリオ】



    キリト「じ、11連撃...!?」


    ユウキ「ん?すごいの?」ポケ-


    キリト「...いいか、それは俺以外に絶対見せるな!!持ってることも、発動もだ!絶対だぞ!!!」


    ユウキ「わ、わかったよ...どうしたのキリト?怖い顔してるけど...ボク、話聞かなきゃわからないよ?」


    キリト「っ、悪い...いいか、落ち着いて聞いてくれ。順を追って話す」


    ユウキ「...うん」
  22. 22 : : 2016/08/06(土) 23:28:02
    キリト「まずさっきのスキルについて。俺はホームページのスキル紹介動画を全部見てるけど、アレは知らない...つまり、エクストラスキルだ」


    ユウキ「えくすとら...?」


    キリト「何らかの条件を達成することで解放されるスキルだ。しかもシステムの移動制限を破壊できたとなると、おそらく先の階層で解放予定だったか、データだけを保存しておいて使われる予定のなかったもの...この辺が何らかの異常で発現したんだと思う」


    ユウキ「でも、このスキルすっごく強いんだよ?何で使っちゃダメなの?」


    キリト「このあと説明するけど...こんな状況だ。強いスキルなら誰もが欲しがり、情報を得ようとお前のことを追い回すかもしれない。そうなったら困るだろ?」


    ユウキ「た、確かに...わかった、使うのはやめるよ!」


    キリト(もっと恐ろしいのは、嫉妬深いプレイヤーが闇討ちに来る...なんてのが文字通り命取りってことだ)


    キリト「そしてこっちが重要な話だ。落ち着いて聞いてくれ」


    ユウキ「う、うん」


    キリト「この世界は...」
  23. 23 : : 2016/08/06(土) 23:40:02
    ユウキ「...本当?」


    キリト「あぁ、俺もまだ信じられない」


    ユウキ「ううん、...和人は嘘言わないよね、ボク信じるよ」



    キリト「...こんなに長々と説明できてる俺が言うのもなんだけど、何でそんなに落ち着いていられるんだ?」


    ユウキ「...キリトが落ち着いてるからだよ」ニコ


    キリト「...なら、俺が頑張らないとな」




    ユウキ(元々、ボクには時間がないからだよ、和人...)
  24. 24 : : 2016/08/07(日) 00:03:07
    キリト「さて...話も済んだ事だし、あのクエストを受けようぜ。ここに人が集まる前にアレが欲しい」


    ユウキ「あ、前に話してた剣のクエストだよね?」


    キリト「あぁ、早速行こう」


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    【クエスト:森の秘薬】


    キリト「前も話した通り、この森には3種類のモンスターがいる。覚えてるか?」


    ユウキ「普通のネペント、花付き、実付きだよね。花付きが今回の目的でしょ?」


    キリト「あぁ、だがここは最初の村よりコルと経験値効率が高いから、通常も極力倒していくぞ。...それとユウキ、スキルスロットには何を入れたんだ?」


    ユウキ「うーんと、最初から入ってた【絶剣】と、村を出る前に入れた【隠密】の2つだよ」


    キリト「...2つとも替えよう」

    ユウキ「えぇー!!何で!?」


    キリト「まずその【絶剣】はさっき言った理由でダメ、【片手剣】に変更だ。
    次に【隠密】だけど...ここのモンスターには効果がないし、第一優先度が低い。そうだな...【武器防御】とか【投剣】とか【索敵】...は俺が持ってるから要らないか。この2つのどっちかが良い」


    ユウキ「うえぇ...全然話が入ってこないよぅ...」ピッピッ


    キリト「とにかくこの状況だ、スキルはなるべく重要に選ぶぞ。俺も【釣り】が欲しかったんだけど...っ、ユウキ!」ジャキッ



    ネペント「グギュァァ!」
  25. 25 : : 2016/08/07(日) 18:34:03
    ユウキ「うわ出たっ!よぉーし...」キィィン


    ユウキ「せいっ!」
    【スラント】


    ネペント「グォォォ!」シュルルル


    キリト「浅い!スイッチ!」キィィン


    ユウキ「え、すいっち?ま、待ってキリト!あぶ、危なぁっ!!」コケッ



    キリト「うぉぉっ!」ズシャァッ
    【ホリゾンタル】

    ネペント「グギュァァ...」パリパリ-ン




    ユウキ「はぁ...ち、ちょっと、キリト?」


    キリト「ん、ナイス連携」手スッ


    ユウキ「待って!何さっきのスイッチって何!?」


    キリト「そうだ、悪い!クセで咄嗟に...」


    ユウキ「うまくいったみたいだから良かったけど...次からちゃんと説明してね?」


    キリト「あぁ、ごめんな」





    キリト「じゃあスイッチの説明だ。簡単に言えば、1人目が敵を怯ませたり武器を弾いたりした直後に、2人目が追撃を入れるって連携だ」


    ユウキ「えっと、さっきみたいにもうちょっとで倒せなかった!って時に使えば良いの?」


    キリト「それもあるけど、本命は一撃目で敵に隙を作れるところだ。要は一撃目を入れた奴が離脱し、追撃する奴がスキルを溜める時間を作れる」


    ユウキ「うん、つまり安全策だね!」


    キリト「まぁそうだな。これは必ず習得しなきゃならないから、今のうちに練習も並行しよう」


    ユウキ「おー!」
  26. 26 : : 2016/08/10(水) 12:18:53
    3時間後


    ネペント「ギャッ!」パリパリ-ン


    キリト「結構倒したな...ユウキ、今レベルは?」


    ユウキ「いまので...5になったよ...」


    キリト「...ユウキ、さん?どうしたんですか?」


    ユウキ「ぅぅ...うわぁーーー!」


    キリト「おわっ!?何だよ急に!」ビクッ


    ユウキ「聞いてはいたけど出ないにもほどがあるでしょ!!」キィィン


    キリト「まぁそういうモンスターだからなぁ...」


    ユウキ「もうっ!」ビュン  
    【シングルシュート】




    「ギャオッ!?」バンッ  



    キリト「い、い...」

    ユウキ「あれ...!」




    花付き「グォォォ!」

    キリユウ「「いたぁぁぁぁぁ!!」」

  27. 27 : : 2016/08/11(木) 23:50:25
    期待です。
  28. 28 : : 2016/08/12(金) 09:47:41
    キリト「行くぞっ!」キィィィン

    ユウキ「ボク左に回るよ!」キィィィン


    花付き「ギュラァァァ!」ブンッ


    キリト「跳べっ!!」タンッ

    ユウキ「よっ!」タンッ



    キリト「うぉぉぉっ!」ザシュッ
    ユウキ「えぇぇいっ!」ザシュッ
    【ソニック・リープ】



    花付き「ギュオッ!?」


    ユウキ「よし、効いてる!」


    キリト「この調子で...待てユウキ、後ろからもう一体!」




    実付き「キシャァァァ!」



    ユウキ「キリト!こいつ倒しちゃいけない奴だよ!」


    キリト「あぁ、実付きだ。このタイミングで来たか...!」


    キリト(胚珠は目前、でも命の危険を冒してまで入手するのは...くそ、どうする!?)



    実付き「キシャアッ!」ブンッ


    キリト「っ、やばっ...!」


    ユウキ「危ない!」キィンッ


    実付き「キシャア...」ニタァ


    キリト「悪い、助かった!」


    ユウキ「うん、でも今ので実が...!」



    キリト「...逃げよう!」ギュ

    ユウキ「う、うん!」ダッ



    キリト(とはいえ入口への道は実で湧いた奴らに塞がれてる、反対には確か...そうだ、これならまだ勝てる可能性はある!)タタタ

    ユウキ(て、手握られてる...なんか恥ずかしい...///)タタタ
  29. 29 : : 2016/08/12(金) 10:23:49
    森 奥地

    キリト「はぁ、はぁ...大丈夫か?」


    ユウキ「う、うん。何とか大丈夫...」


    キリト「...ネペント系mobは足が遅い代わりに粘着が長い、あと2〜3分したらここにも来る。それも、実で湧いた通常の奴らも連れて...」


    ユウキ「うん、どうしよっか...?」



    キリト「...VRMMOでは、さっきみたいに周りを囲まれるとほぼ即死って決まってる」


    ユウキ「で、ここは...谷?」


    キリト「ってほどじゃないけど、鉱石が掘れる小規模の鉱脈エリアだ」


    ユウキ「後ろは行き止まりで、幅が狭い...ボク、キリトの考えてることわかっちゃったかも」


    キリト「多分正解。ここなら前の敵だけに集中できる...付き合ってくれるか?」


    ユウキ「うん!一緒にがんばろ?」


    キリト(...守りたいこの笑顔)



    ネペント「シャァァァ...」ゾロゾロ

    キリト「よし、行くぞ!」
  30. 30 : : 2016/08/12(金) 11:19:50
    キリト「うぉぉぉっ!」ザシュザシュ


    ユウキ「スイッチ!」キィィン


    ユウキ「はぁっ!」ジャキィッ
    【スラント】


    ネペント「ギュォォ...」パリパリ-ン

    キリト「よし!」



    花付き「ギュラァァァ!!」
    実付き「キシャァァァ!!」ブンッ


    キリト「お出ましか!」サッ

    ユウキ「ボクが実の方を!」タンッ

    キリト「任せた!」




    ユウキ「周りに誰もいないなら...良いよね?」ピッピッ
    【片手剣】
    【絶剣】 ◀︎


    実付き「キシャァッ!」ビシュッ


    ユウキ「よし!」サッ


    実付き「キシャッ!?」


    ユウキ「...」キィィィン




    実付き「キシャァァァ!!」ブゥン
    ユウキ「遅いっ!」ズガガガガァン
    【マザーズ・ロザリオ】



    実付き「キシャァ...」パリパリ-ン


    ユウキ「やった!」
  31. 31 : : 2016/08/12(金) 11:37:08
    キリト「はっ!」ザシュッ


    花付き「グギュァッ!」ブシャァ

    キリト(溶解液...β版で見てる!)サッ



    花付き「グォォォ!!」ブンブンッ

    キリト(ツタは剣で弾くとダメージ判定が出る)キンッ
    【片手剣 : 熟練度50】



    花付き「グォォォ...」


    キリト(...熟練度50、これなら!)キィィィン

    キリト「はぁぁぁぁっ!」ザシュザシュッ
    【シャープネイル】


    花付き「グォォォ...」パリパリ-ン




    キリト「...ふぅ」チャキッ


    ユウキ「こっちも終わったよ」


    キリト「お疲れ様、ありがとうな」


    ユウキ「うん、早速報告に行こうよ!」


    キリト「あぁ!」
  32. 32 : : 2016/08/15(月) 21:03:56
    いやー面白い作品です〜ね!ってゆうかユウキなんでいきなりマザーズ・ロザリオを使えるですかΣ(゚д゚lll)あれはもうチートだろΣ(゚д゚lll)まぁ面白かったから良いですけどこの続きが出来るのが楽しみになりました!次の話期待してます!
  33. 33 : : 2016/08/16(火) 18:29:36
    ホルンカの村


    キリト「じゃあ報告行ってくる、少し待っててくれ」ギィィ


    ユウキ「うん!」バタン 









    キリト「...」カタカタ


    キリト(手の震え...ちゃんと隠せただろうか)


    NPC「剣士さん、その胚珠は...」


    キリト(あの時、鉱脈に退かずに敵を突破して森から出ようとしていたら、敵を処理し切れずにやられていた)


    NPC「これで娘の病気も...」


    キリト(俺の判断ミス1つで、人が...木綿季が死ぬところだった)


    NPC「これが家宝の...」
    【get : アニールブレード】



    キリト「俺は...」
  34. 34 : : 2016/08/21(日) 20:12:27
    トールバーナの街

    キリト(ゲーム開始から二ヶ月が経過した。アルゴの調査によれば、死亡者は2000人を超えているようだ)

    キリト(そして今日、このトールバーナの噴水広場で、ようやく第1層ボス攻略会議が実施される...あの男が主催者か)

    ディアベル「俺はディアベル!みんな集まってくれてありがとう!」

    ユウキ「ねぇキリト、あの人の髪色ってアレ使ってるよね?」

    キリト「あぁ、てことはステータスはそれなりに期待できるな」

    〜〜〜〜〜〜〜〜

    二週間前

    キリト『SAOの髪色は、初期設定では黒〜茶間の色しか設定できないけど、特殊なアイテムを使えば、その制限無く髪色を変えられるんだ』

    ユウキ『因みにそのアイテムってどこで見つけられるの?』

    キリト『んー、五層より上では高いけどNPCから買えて...一層だとモンスターからドロップするしかないな。しかも迷宮区の中ボスクラス』

    ユウキ『へぇ...よし、行こう!』

    キリト『...?』

    〜〜〜〜〜〜〜〜

    キリト(この日の夜、ユウキと2人で迷宮区へ潜り、ボスを倒してなんとか髪染めアイテムを入手。そして今ユウキの髪は綺麗な紫色だ)

    ユウキ「ん、話始まるみたいだよ」
  35. 35 : : 2016/08/21(日) 20:41:02
    期待です
  36. 36 : : 2016/08/22(月) 15:07:14
    ディアベル「昨日、俺たちのパーティがボス部屋を発見した!」

    ディアベル「2000人が死んだこの層最大の壁を俺たちが倒して、このゲームをクリアできるって証明するんだ!それが俺たち高レベルプレイヤーの義務、そうだろ!?」

    キリト(義務...)

    キバオウ「ちょお待ってんか!」ダンッ

    ディアベル「発言する時は名乗ってくれるかい?」

    キバオウ「ワイはキバオウってもんや。ボスと戦う前に、こん中に今まで死んでった2000人に詫び入れなアカン奴がおる筈や」

    ディアベル「...βテスターのことかな?」

    キバオウ「そや!β上がりどもは、こんクソゲームが始まってすぐにビギナー見捨てて消えよった!始まりの街に残って声かけでもしとったら、2000人も死なずに済んだ筈や!」

    キリト「...」カタカタ

    ユウキ「大丈夫だよ」ギュッ

    キリト「...あぁ」

    キバオウ「せやからβテスターどもが責任とって金とアイテム全部置いてくまで命は預けられんし、預かれん!!」



    「発言良いか?」
  37. 37 : : 2016/08/22(月) 15:39:57
    キバオウ「なっ...」

    エギル「俺の名はエギル。キバオウさん...あんたの言いたいことはつまり、βテスターが情報を独占したから何も知らないビギナーは次々に死んだ、その責任を取って謝罪・賠償しろ...ということだな?」

    キバオウ「そ...そや、その通りや!」

    エギル「このガイドブック、あんたも持ってるだろ?道具屋で無料配布していたからな」スッ

    キバオウ「持っとるで、それが何や」



    エギル「これを配っていたのはβテスターだ」

    キバオウ「な、なんやて!?」

    エギル「良いか、情報は誰でも手に入れられたんだ!それでも死人が出たのは、SAOを他のゲームと同じに見て、引き際を誤った奴がいるからだ」

    キバオウ「ぐっ...」

    エギル「その失敗を踏まえ、俺たちはどうボスに挑むべきか、それがこの場で論議されると俺は思っていたんだがな」

    キバオウ「...フン」ザッ

    ディアベル「...じゃあ再開しよう。実はさっき、この町の道具屋でガイドブックの最新版が配布された!」スッ ザワザワ...

    ディアベル「これによるとボスは《イルファング・ザ・コボルドロード》という亜人種。手斧とバックラーで武装しているが、四段あるHPバーが最後の一段に突入すると武器を持ち替え、【タルワール】という大型の曲刀に持ち替える。
    更に、≪ルインコボルド・センチネル≫という小型の取り巻きが常時三体湧くようだ」

    ユウキ「本当?」

    キリト「あぁ、β版そのままだ」

    ディアベル「それじゃあ、6人パーティを組んでみてくれ!」



    キリユウ((......!!))
  38. 38 : : 2016/08/22(月) 15:59:51
    キリト「ユウキ、自慢じゃないが俺はこういう展開において全くの無能だ。メンバーを集めてくれ」プルプル

    ユウキ「な、何でよ!ボクもその...友達...いないし...」ボソボソ

    キリト(参ったな...ん、あの人...?)

    赤頭巾「...」

    ユウキ「ねぇキリト、あの子なら入ってくれないかな...?」

    キリト(...よし)ゴホン

    キリト「なぁアンタ、1人なら俺達と組まないか?」ス-ッ

    赤頭巾「...」

    ユウキ(む、無視...頑張れキリト!)ガクガク

    キリト「ボスは1人じゃ倒せない。今回だけの暫定でも良いんだ」

    赤頭巾「...そっちの娘は?」

    ユウキ「ぼっ、ボクは全然良いよ!?」

    キリト「だってさ」ピピッ
    【パーティ申請 : Kirito】

    赤頭巾「...」ピッ
    【パーティ加入 : Asuna】

    キリト(良かった...)

    ユウキ「よ、よろしくね!」

    アスナ「うん、よろしく」


    ディアベル「だいたい終わったかな?それじゃあ次は...」
  39. 39 : : 2016/08/22(月) 16:12:54
    ディアベル「...最後にアイテム分配について、コルは自動均等割り、アイテムはゲットした人のものとする。以上、解散!」


    キリト「終ったな...もう夕方か」

    ユウキ「話聞くだけですごい疲れた〜、早く帰りたいね」

    キリト「あぁ、帰って風呂上がりの牛乳一気飲み対決だ」

    ユウキ「今日は負けないよ!」

    アスナ「...何ですって?」グイッ

    キリト「な、何か気に触ること言った...?」

    アスナ「違う、今言ったこともう一回言って」

    ユウキ「牛乳一気飲み...好きなの?」

    アスナ「その前」

    キリト「風呂...あ、もしかして」

    アスナ「あなたの宿、お風呂...あるの?」

    ユウキ「宿じゃなくて間借りみたいな感じだけど...ついてるよ?」

    アスナ「...して」ボソボソ

    キリト「へ?」



    アスナ「お風呂、貸して」


  40. 40 : : 2016/08/24(水) 02:18:41
    期待してます!!頑張って(๑•̀╰╯-)و。*
  41. 41 : : 2016/08/26(金) 09:37:27
    キリト・ユウキの下宿先

    キリト(さて、明日のボス戦に備えて装備とスキルの確認を...)



    『わぁー、アスナ胸おっきい...えいっ』ムニュ

    『やっ、ちょっと触らないで...んっ』

    『えへへー、おりゃー!』ムニムニ

    『た、助けて...』



    キリト(...できるか!!!)

    キリト(大体ユウキはコミュ症気味だったんじゃないのか、仲良くなりすぎだろ...ん?)

    コンコン ココン

    キリト(ネズミノックだな)ガチャ

    アルゴ「やぁキー坊」

    キリト「待ってたぜアルゴ、先方からの連絡は?」

    アルゴ「39,800コルまで出すそうダ」バタン

    キリト「サンキュッパときたか...アンタのネットワークを疑うわけじゃないけど、流石にそれはおかしいくないか?
    俺の剣を買い取るって言っても、それだけあるならアニール新品と強化素材を買ってもお釣りが来るだろ」

    アルゴ「あのなァ、オレっちだって全く同じこと言ったんダ。それを聞いてもクライアントは意見を変えなかったんだから直接来たんだロ」

    キリト「...どうにしても交渉決裂だ。アルゴ、そいつの名前を教えてくれ。1000コル出す」

    アルゴ「いヤ、クライアントからの口止料が1000コルダ、どうするキー坊?」

    キリト「くっ...わかったよ、出せば良いんだろ2000コル!」

    アルゴ「物分りが良くて助かるナー、じゃあ先方に許可とってる間、隣の風呂借りるヨ」

    キリト「あぁ...」

    キリト(武器だけにそんな大金回すんだ、多分今日の会議にいた奴だろうな...しかしなんで俺の剣に拘るんだ?使い慣れた武器を売る気はないことくらい、上級プレイヤーなら判るはず...)



    キリト「って待てアルゴ!そこ開けるな!!」ダッ

    アルゴ「ンー?」ガラガラッ


    ユウキ「...うわっ!?」
    アルゴ「わア!?」ドシ-ン


    アスナ「ちょっと大丈夫...」

    キリト「あっ...その、落ち着け、これはアルg「いゃぁぁぁぁ!!!」キィィィン

    この後滅茶苦茶リニアーされた
  42. 42 : : 2016/08/26(金) 16:40:40
    キリトwwww期待です!
  43. 43 : : 2016/08/27(土) 20:47:58
    キリト(ユウキにはアスナを宿まで送りに行ってもらった)

    キリト「...キバオウ!?」

    アルゴ「あァ、それがクライアントの名前ダ」

    キリト「なんで彼が...」

    アルゴ「さぁナ」

    キリト「代理交渉を受けたのは一昨日から、その時は俺と彼は何の接点もなかった...」

    キリト(彼はβテスターを嫌ってたけど...でも、そもそも会話してないんだし俺がテスターだとは知らない筈だ)

    アルゴ「友人のよしみって事で口を滑らせてやるガ...どうも一枚岩じゃないみたいだナ」

    キリト「...どういう意味だ?」

    アルゴ「それは自分で考えナ。んじゃ、ボス戦の結果楽しみにしてるヨ」ガチャ

    キリト「あぁ、色々サンキューな」

    アルゴ「じゃーナ。...気をつけろヨ」バタン

    キリト「...」
  44. 44 : : 2016/08/27(土) 21:48:36
    翌日 迷宮区塔 ボス部屋前

    ディアベル「皆、聞いてくれ。今日、ここに昨日出席した45人が1人も欠けずに集まった!」

    モブ「「「うぉぉぉ!!!」」」パチパチ

    ディアベル「俺、すげー嬉しいよ!この最高のメンバーでボスに挑めるなんて!それじゃ、最後に装備とアイテムをもう一度確認してくれ!」



    ザワザワ...



    キリト(...ん)

    キバオウ「...ええか、おとなしゅうしとれよ」ヒソヒソ

    キリト「...よく意味がわからないな、俺の剣を買い取ろうとしたり、アンタ一体何のつもりだ」

    キバオウ「ヘタな芝居すなや。こっちは聞かされとんのや、アンタが昔、汚い立ち回りでボスのLA取りまくっとったことをな!」

    キリト(...!!)

    キリト「...アンタにその話をした奴は、どこでそれを知ったんだ」

    キバオウ「決まっとるやろ、《鼠》に大金積んで情報を買ったっちゅうとったわ」

    キリト(嘘だ、アルゴはβのネタは商品にしない。キバオウはクライアントに騙されてる)

    キバオウ「まぁええわ、大人しく、わいらが狩り漏らした雑魚コボルドの相手しとれや」スタスタ

    キリト(つまり俺の剣を買って攻撃力を削ぎ、LA取得を妨害しようとした訳か。でも、40,000コル出して妨害だけって、ちょっと割に合わないよな...)

    ユウキ「キリト、始まるみたいだよ」

    キリト「ん...あぁ、行こう」



    ディアベル「準備は良いな、行くぞ!」ギィィ...
  45. 45 : : 2016/08/27(土) 22:49:03
    イルファング「グオォォォォォォォォ!!」

    ディアベル「攻撃開始ーッ!!」

    「「「うぉぉぉー!!!」」」



    センチネル「グルァァ!」

    キリト「俺たちも行くぞ!」

    ユウキ「うん!」
    アスナ「了解!」



    キリト(LA...ラストアタック・ボーナス。フロアボスにトドメの一撃を入れた奴に付与され、その内容は一点物の装備品や貴重なアイテム類と、プレイヤー誰もが欲するボーナスだ)

    ユウキ「アスナ、スイッチ!」カァン

    アスナ「せぁっ!」ザシュッ
    【リニアー】

    キリト(俺はβで散々取りまくったから、名前で他のテスターに勘付かれても不思議じゃない。キバオウの背後にいた奴は、LAを取るため俺をボスから引き離し、自分はボスの近くに居る...)

    ディアベル「B隊、前へ!D隊は下がって回復を!」

    キリト(ディアベル、アンタなのか...?)
  46. 46 : : 2016/08/28(日) 20:24:36
    十数分後

    アスナ「スイッチ!」カァン

    キリト「おぉっ!」ザシュザシュ
    【ホリゾンタル・アーク】

    センチネル「グォォ...」パリパリ-ン


    キリト「スコアは!?」

    ユウキ「五体目!次来るよ!」



    イルファング「グオォォォォォ!」

    ディアベル「B隊下がれ、俺が出る!」チャキッ



    キリト(ボスの残りゲージは一本、そしてディアベルはやはりLA狙いと見て間違いない...ん?)



    イルファング「グルル...」ジャキッ

    キリト(あれは...タルワールじゃなくて野太刀!?)ゾッ


    ユウキ「キリト!?どうしたの!」キィン
    センチネル「グォッ!」カァン

    キリト「...ダメだ!!下がれーーっ!!」ダッ


    イルファング「グォッ!」キィィン

    「跳んだ!?」
    「情報と違うぞ!」

    ディアベル「くっ...!」

    イルファング「グルォォ!」ブゥンッ
    【旋車】

    ディアベル「ぐうっ...体が!?」ビリビリ

    キリト(【旋車】はスタン効果ともう1つ...連撃の初動スキル!!)



    イルファング「グオォォォ!」ズシャァッ
    【浮舟】

    ディアベル「ぐぁぁぁぁぁっ!!」



    キリト「ディアベル!」ズザァ-ッ

    ディアベル「くっ、すまない...」

    キリト「LAの事はもう知ってる!何故1人で出た!?」

    ディアベル「アイテムを...攻略のために...」

    キリト「だからって...!」

    ディアベル「頼む、キリトさん...ボスを、倒し...」パリパリ-ン

    キリト「...!!」
  47. 47 : : 2016/08/28(日) 21:26:19
    キリト(同じβテスターなのに、彼は攻略組全体の、俺は自分の強化のためにLAを狙った)

    モブ「ディアベルさんがやられた!!」
    「ダメだ!助けてくれ!」


    キリト(それなのに俺は生き残り、彼は死んだ。モンスターやアイテムと同じ、安っぽいエフェクトと共に...)

    イルファング「グルァァァァァア!」



  48. 48 : : 2016/08/28(日) 22:53:14
    キバオウ「なんでや...なんでアンタが一番最初に死んでまうんや...!!」

    キリト「...泣く暇があるならセンチネルを叩いてくれ、彼の命を無駄にできない」ダッ

    キバオウ「...チッ!」ジャキッ

    キリト(そうだ。俺は...ディアベルの意思と行動に報いなければならない)

    キリト「ボスを倒す。手を貸してくれ」

    ユウキ「うん、任せて」ザッ
    アスナ「...私も、パーティだから」ザッ

    キリト「手順はセンチネルと同じだ、スキルは俺が弾く...行くぞ!」ダッ

  49. 49 : : 2016/08/29(月) 15:00:40
    イルファング「グラァァァ!」ズシャァッ
    【辻風】

    キリト「うおおッ!」ギィィン
    【レイジスパイク】


    ユウキ「スイッチ!」ザシュザシュッ
    【シャープネイル】

    アスナ「はぁっ!」ギュン
    【リニアー】


    イルファング「グォォォォ!」スッ...

    ユウキ(あんまり効いてない...キリト、いつまで気力持つかな...)タンッ



    イルファング「グゥァァ!」ブゥン
    【浮舟】

    キリト「らぁぁっ!」ガキィィン
    【スラント】


    モブ「あいつ、ボスの攻撃を1人で全部捌いてる!!」「なんつー反射神経してんだ!?」


    アスナ「スイッチ!」ギュン
    【ストリーク】

    ユウキ「えぇい!」ズガァン
    【バーチカル・アーク】


    モブ「あの赤頭巾、速すぎだろ!?」「もう1人は宙返りしながらスキル撃ってるぞ!!」


    キリト「はぁ、はぁ...次だ!」
  50. 50 : : 2016/08/29(月) 16:41:08
    数分後

    イルファング「グゥゥ...」キィィン

    キリト(次は上段...)キィィン

    イルファング「...」ニヤリ

    キリト(違う!?)スカッ
    【バーチカル】

    イルファング「グォォォッ!」ザシュッ
    【幻月】


    キリト「しまった...!」ヨロッ
    アスナ「きゃっ!?」ドサッ


    イルファング「グゥゥ...」キィィン

    キリト(連撃...躱せない!)

    イルファング「グラァァァ!」ブゥン
    【緋扇】



    ユウキ「せぇぇい!」ガキィン
    【ホリゾンタル】

    イルファング「グォッ!?」ズザァ-ッ



    ユウキ「大丈夫!?」ザッ

    キリト「ユウキ!?お前まさか、刀スキルを...」

    ユウキ「えへへー、キリトの見て覚えたんだよ!」ニコッ

    キリト(俺ですら完全に覚えるのに数日掛けたってのに...前から強いとは思ってたけど、ここまでか...!!)ゾッ

    キリト「そうか...俺が回復するまで、相手を頼めるか?」

    ユウキ「まっかせといて!」グッ



    エギル「...なぁアンタ、俺達にも支持をくれないか?」

    キリト「ん、確か...エギルさんだよな」

    エギル「あぁ。これ以上ダメージディーラーに壁任せてちゃ、立場ないんでな」ニッ

    キリト「頼もしいな...3分でいい、その子の遊撃を補助してやってくれ」

    エギル「おう、任せとけ!」


    ユウキ「さぁ...行くよっ!」ダッ
  51. 51 : : 2016/08/30(火) 00:27:42
    ユウキ(さっきはキリトとアスナを守るために受けたけど、今度は...)タタタッ


    イルファング「グォォォ!」ブゥン
    【旋車】


    ユウキ「ほっ!」タンッ キィィン


    キリト「避けた!?」
    アスナ「凄い...!」


    ユウキ「いっけぇ!」ズバァン
    【ソニック・リープ】


    イルファング「グゥゥ...」キィィィン

    キリト「防げ!連撃が来るぞ!!」


    イルファング「グラァァァ!!」
    【緋扇】


    エギル「ぐっ...おおお!」ガキィン
    【ワール・ウィンド】


    イルファング「ガルル...」ビリビリ

    エギル「今だ!」


    ユウキ「てぇぇい!」ザシュザシュッ
    【バーチカル・アーク】



    キリト(威力は俺と、速さはアスナとほぼ同等...これがユウキの実力か!?)

    アスナ「あんなに強かったのね...」

    キリト「あぁ...絶賛戦慄中だよ」



    ユウキ(...ボクはキリトと一緒に戦うって決めたんだ。だからキリトが戦えない間は、ボクが2人分頑張ればいい!!)

    ユウキ「ていっ!」シュバッ
    【ホリゾンタル】

    イルファング「グゥゥゥ!」

    ユウキ「まだまだいくよ!」タンッ
  52. 52 : : 2016/08/30(火) 21:27:19
    数分後

    アスナ「...体力、そろそろ大丈夫」チャキッ

    キリト「あぁ、俺たちも行こう!」ダッ



    イルファング「グォォォォォォォ!」

    エギル「よし、もう一押しだ!」


    キリト「悪い、待たせた!!」タタタ

    ユウキ「...キリト、アスナ!」

    アスナ「ありがとう、体力は平気」

    キリト「あぁ。2人とも、最後の攻撃を一緒に頼む!」ダッ

    アスナ「了解!」
    ユウキ「うん!」



    イルファング「グゥゥゥ!!」ダダダッ

    キリト「この一撃で...っ!」キィィン

    キリト「うぉぉぉ!」ズバッ
    【スラント】



    ユウキ「てやっ!」ズバ-ン
    【ホリゾンタル】
    アスナ「せぁっ!」ザシュ
    【リニアー】



    キリト(くそっ、削りきれないか!)

    イルファング「グルァァァァ!」ダンッ キィィィン



    キリト(広範囲攻撃...止めないと2人が!)

    キリト「エギル!俺を斧で跳ばしてくれ!」ダンッ

    エギル「任せろ、怪我するなよ...!」キィィィン


    「ボクも乗るっ!」


    キリト「えっ?」
    エギル「おぉぉぉぉっ!?」ブンッ
    【スマッシュ】

    ユウキ「わぁぁぁぁ!?」ビュゥッ 


    キリト「はは...」(本当に、ユウキには驚かされてばかりだよ...!)ギュン



    キリト「こいつで!」キィィィン
    ユウキ「トドメっ!」キィィィン

    イルファング「グォッ!?」


    ユウキ「せぇぇぇぇぃ!!」ズバァ
    キリト「うぉぉぉぉっ!!」ズバッ
    【バーチカル】【バーチカル】


    イルファング「グォォォォォ!!」パリンパリ-ン



    「よ...」



    「「「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!」」」
    【congratulations!】
  53. 53 : : 2016/09/01(木) 01:05:27
    キリト「はぁ、はぁ...よしっ」ピロリン♪
    【get : コードオブミッドナイト】

    ユウキ「はぁ〜...終わったぁ〜...」



    アスナ「お疲れ様」タタタ

    ユウキ「アスナもお疲れ!カッコよかったよ!」ダキッ

    アスナ「そんな事無いわ。...寧ろ私だけ置いていかれた気分よ」ボソッ



    エギル「見事な剣技だったな、この勝利はアンタの...と言いたいとこだが、アンタとあの子で2人のモノだな」グッ

    キリト「はは...そうだな、ユウキが来なきゃ危なかったよ。
    でもあの時ユウキがいなかったら、アンタがスキル抑えててくれたと俺は思うぜ」グッ

    エギル「何だ、バレてたのか」ハハハ


    ワイワイ ガヤガヤ   ワ-ワ-



    「...何でだよ!!」


    キリト「......何がだ?」(確かディアベルの隊の奴...リンド、だったっけ)



    リンド「何でディアベルさんを見殺しにした!!」

    キリト「見殺し...だって?」

    リンド「自分はボスのスキルを知ってたんだろ!?それを事前に伝えておけば、ディアベルさんは死なずに済んだんだ!!」


    モブ「確かにそうだ!」「あいつきっと元βテスターだ!」

    キリト(まずいな...)


    エギル「おい、お前...!」
    アスナ「あなたねぇ...!」

    キリト「よせ」ヒソヒソ

    キリト(ここで反発すれば、βテスターと新規プレイヤーの間には大きな壁が生まれてしまう。そうなればこの先の攻略に大きな影響を与えるだろう、だから俺は...)

    ユウキ「...」
  54. 54 : : 2016/09/01(木) 17:46:59
    キリト「...元βテスターね...俺をあんな素人共と一緒にしないでもらえるか」

    リンド「...何だと?」

    キリト「考えてみろよ、βテストの応募倍率はとんでもなく高かったんだぜ。当選者の中に本物のMMOゲーマーが何人いたと思う?
    ...九割五分はレベリングのやり方も知らない素人連中だった、今のアンタらの方がよっぽどマシさ」

    リンド「...」

    キリト「俺はβテスト期間中に、他の誰も到達できなかった層まで上がった。ボスの刀スキルを知ってたのは、ずっと上の層で刀を使うmobと散々戦ったからだ。
    ...他にも色々知ってるぜ?情報屋なんか話にならない程にはな」


    モブ「...そんなの、もうチートだろ!」「そうだ!チーターだ!」「βテスターのチーターでビーターだ!」



    キリト「ビーター...そうだな、俺はビーターだ。これからは元テスターごときと一括りにしないでくれ」ピッピッ
    【equip : コートオブミッドナイト】

    キリト「...あぁそうだ、2層の転移門は俺が有効化してやるけど、一緒にくるなら初見のザコmobにやられる覚悟しとけよ」スタスタ


    リンド「...くそっ!」
  55. 55 : : 2016/09/03(土) 13:56:13
    第二層

    アスナ「待って」タタタ


    キリト「...何か用か」

    アスナ「エギルさんから伝言よ。次のボス戦も一緒にやろうぜ、って」

    キリト「そっか、わざわざ悪いな。それじゃ」スタスタ

    アスナ「...」

    キリト「...ユウキのこと、良かったら面倒見てやってくれ」

    アスナ「...あなたは?」

    キリト「...俺のせいであの子が苦しむのは嫌なんだよ。これが最善って思うから頼んだんだ」
  56. 56 : : 2016/09/03(土) 15:42:08
    期待です
  57. 57 : : 2016/09/03(土) 19:44:40
    アスナ「私、あなたの事全然知らないけど、きっとすぐに自分を責めるタイプなんだって思うわ」


    キリト「...そうかもな。今だって責任を負いたく無いだけなのかもしれない。でも実際に俺はトップ集団に忌避される道に立ってる、あの子を連れてはいけない」


    アスナ「...忘れないで、どれだけあなたが蔑まれても、あなたには味方がいる」


    キリト「...覚えとくよ。じゃあな」スタスタ


    アスナ「...」クルッ ザッザッ



    キリト(誰に、何人に嫌われても避けられても、これは誰かがやらなきゃいけない役目だった。それがたまたま俺だっただけだ)


    キリト(ゲーム初日、俺はユウキを守ると決めた。そのために彼女と一緒に居るべきと思っていたけど、それは俺がそうしたいだけだった。この状況、寧ろ離れていた方が安心だ)

    キリト(その上で俺が2人分強くなればいい。1人で2本の剣になって、1日も早く彼女を現実に帰すんだ)

    キリト「...二層攻略、始めるか」
  58. 58 : : 2016/09/04(日) 23:47:27
    およそ4ヶ月後 第11層の宿屋

    ダッカー「我ら月夜の黒猫団と、命の恩人キリトさんに乾杯!」


    黒猫団「「「乾杯!」」」カランッ


    キリト「か、かんぱーい...」


    サチ「ありがとう...すごく怖かったから、助けてくれて嬉しかった」


    キリト「あぁ、無事で何よりだよ」

    キリト(事の始まりは昨日、11層で進められるクエストを受けていた俺は偶々ピンチの黒猫団と遭遇、彼らを助けた)

    キリト(どうやら同じクエストを受けていたようで、流れで一緒にクエストを進め、1日かけてクリアした後、礼をしてくれるそうなので彼らの宿にこうしてお邪魔している)
  59. 59 : : 2016/09/05(月) 23:50:44

    ケイタ「あの〜キリトさん、失礼だと思うんですけど、レベルっていくつぐらいなんですか...?」


    キリト(...)

    Kirito Lv50
    HP 11000 / 11000

    キリト「20超えたくらい...かな」


    ケイタ「へぇー、俺たちとあまり変わらないのにソロなんて凄いですね...」


    キリト「ケイタ、敬語はやめにしないか?ソロって言っても大体1匹の敵を狙ってるだけだ。効率は悪いし、大して凄くもないよ」



    ケイタ「そうか、じゃあさ...キリト、急なこと言って悪いんだけど、良ければ僕らのギルドに入ってくれないかな?」



    キリト「...俺を、ギルドに?」


    ケイタ「うん、ウチはこの通り、戦力が中衛に片寄ってるからさ、このサチを槍から盾持ち片手剣に転向させたいんだけど、勝手がわからないみたいで...だから立ち回りを教えてやって欲しいんだ」ポフポフ


    サチ「何よ、人を味噌っかすみたいに」


    ケイタ「僕ら皆、向こうでは同じ高校のpc研なんだ。...あぁ、でも心配いらないよ、キリトもすぐ仲良くなれるさ!絶対!」



    キリト「じゃあ...仲間に入れてもらおうかな」


    サチ「...!」パッ


    ケイタ「決まりだね、ありがとう!」
  60. 60 : : 2016/09/05(月) 23:58:02
    キリト(当時の俺はユウキと離れた事や、誰とも何の関係も持たなかったことから、一種のホームシック状態にあった。
    そのため、自分のレベルを隠してまで人の側に自分の居場所が欲しかったんだと思う)

    キリト(居場所を求めたのも、そして壊してしまったのも、俺の個人的な感情だった。ビーターであることを隠さずにいれば、あのトラップはきっと回避させられたんだ)
  61. 61 : : 2016/09/06(火) 21:26:20
    第27層 迷宮区隠し部屋

    ヴ-ッ ヴ-ッ

    ドワーフ「グォッ!グォッ!」ドスッドスッ

    ダッカー「うわぁぁぁぁ!!」パリンパリン



    ゴーレム「...」 ブンッ スガァン

    ササマル「ぐぁぁぁぁぁっ!」パリンパリン



    スケルトン「キシャァァ!!」ズバアッ

    テツオ「くっそぉぉぉぉぉ!」パリンパリン



    キリト「皆...!」


    サチ「キリト!」

    キリト「サチ!後ろだ!」


    ゴーレム「...」ズカァン
    サチ「っ!」

    キリト「あ...あぁ...」


    サチ「...とう、...」パリンパリ-ン




    キリト「あ...うぁぁぁぁぁぁ!!」ザシュシュ
    【バーチカル・スクエア】

    ゴーレム「...」パリンパリ-ン
    ドワーフ「グォッ...」パリンパリ-ン


    キリト「あぁ!ぁぁぁぁぁ!!」ズドォッ
    【ヴォーパル・ストライク】


    スケルトン「キシャ...」パリンパリ-ン
    ゴーレム「...」パリンパリ-ン


    キリト「あぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
  62. 62 : : 2016/09/06(火) 21:35:49
    アインクラッド外周部

    ケイタ「...冗談だろ?」


    キリト「...」


    ケイタ「嘘って言ってくれよ...」


    キリト「俺は攻略組のビーターで、皆を守りきれず、彼らは死んだ」


    ケイタ「ハハ....っ!」ダダッ


    キリト「っ! 待ってくれ!」


    ケイタ「ビーターのお前が!!僕たちに関わる資格なんて無かったんだ!!」ダンッ


    キリト「ダメだ!やめろ!!」スカッ


    パリンパリ-ン


    キリト「...っ!!」
  63. 63 : : 2016/09/06(火) 22:07:26
    一月後 最前線 迷宮区上層


    キリト「...」ズガァン
    【メテオ・ブレイク】

    ゴブリンA「ギャオッ!」パリンパリ-ン



    キリト「...」ザシュザシュッ
    【シャープネイル】

    ゴブリンB「ギャァァ!」パリンパリ-ン


    キリト「...っ」ズガガガガッ
    【ホリゾンタル・スクエア】


    ゴブリンCDE「「「グギャァァァァァ!」」」パリンパリ-ン


    キリト「...」チラッ



    アスナ「聞いたわよ、一週間もずっとここに閉じ篭もってるそうね」


    キリト「《血盟》が滞在制限を決めてるのは39層のアリの巣だけだろ」ゴクゴク
    【ハイポーションを使用しました】


    アスナ「...そういう事じゃないわよ!何かあったんでしょう、どうして私に相談しないの!?」


    キリト「別に何もない」


    アスナ「ここ最近はあなたを嫌ってる《軍》の人たちは前線を離れてる!私達と...ユウキと一緒に居れば良いじゃない!!」


    キリト「...次が湧く、退いてくれ」チャキッ



    ゴブリンFGHIJKLMNO「「「「「グォォォ!」」」」」


    アスナ「...っ!?」サッ

    アスナ(10体同時に相手をしていたの...!?)


    キリト「...っ」ガガガッズガガァン
    【ファントム・レイヴ】

    ゴブリンFGHIJ「「「「「ギャァァ!!」」」」」パリンパリ-ン



    アスナ(こんなの違う...今の彼は...)


    キリト「...」ボ-ット
    【デュアルスラント】

    ゴブリンKL「「ギャァァ!」」パリンパリ-ン



    アスナ(心が...壊れてる...)
  64. 64 : : 2016/09/07(水) 01:06:23
    数月後 49層 主街区広場


    ワイワイ ガヤガヤ


    キリト「...新しい情報は?」


    アルゴ「サッパリだナ、前も教えた通り『どこかのモミの木の下に出る』ってだけダ」


    キリト「情報屋の名が泣くな」


    アルゴ「...どうせ目星ついてんだロ?」


    キリト「...さぁな」スタスタ


    アルゴ「本当に一人で行く気カ!?死ぬゾ!!」


    キリト「...そうなったら俺の死因、せいぜい高く売ってくれよ」 スタスタ




    アルゴ「バカ...ユーちゃんが悲しむだろーガ...」
  65. 65 : : 2016/09/07(水) 23:59:56
    35層 迷いの森


    キリト(イベントボス《背教者ニコラス》は、今日12月25日にこのアインクラッドのどこかのモミの木の下に出現する)スタスタ

    キリト(最前線レベルのギルドもこぞってこのボスを探している理由は、コイツのドロップ品に《蘇生アイテム》がでるという噂が広まったからだ)

    キリト(そして俺は蘇生アイテムを手に入れ、彼女の...サチの最後の言葉を聞かなきゃいけない。どうなに罵られようと、それを受け入れなくてはならないのだ)



    キリト「...つけてきたのか」


    クライン「まぁな、こんなに早くバレるとは思ってなかったけどな」ゾロゾロ


    キリト「4人も引き連れて、気づかないわけないだろ。...蘇生アイテム狙いか?」


    クライン「キリト...俺たちと組むんだ、蘇生アイテムは落とした奴のもの、それで良いだろ!?」


    キリト「...それじゃ、意味ないんだよ。俺一人でやらなきゃ...っ!」チャキッ

    クライン「ッ!!」スッ...



    「ヘッヘッヘ...」「どうやら当たりみたいだぜ...」ゾロゾロ




    キリト「クライン、お前らもつけられてたな」


    クライン「《聖龍連合》の過激派...レアアイテムのためならオレンジカーソルにもなるっていう奴らだ!」


    キリト(確かアイツの...リンドが団長のギルドだな。敵は6人、どうにかならなくもないが...)


    クライン「キリト!先に行け!ここは俺らが抑える!」カァン! キィン!


    キリト「...っ!」ダダッ
  66. 66 : : 2016/09/08(木) 23:47:21
    キリト(よし、エリア移動エフェクト...っ!?)ダダダ...ピタッ



    「...やぁキリト、久しぶり!」スッ



    キリト「...尾行の次は待ち伏せか」



    ユウキ「アスナに様子がおかしいって聞いてね、もしかしたらここに来るかも...って思って待ってたんだ。会えてよかったよ」


    キリト「...悪いけど話し込んでる暇はないんだ、通してくれ」


    ユウキ「ここを通りたかったらボクを倒していきなよ。...それか、パーティ組んでくれれば一緒に行くけど」チャキッ


    キリト「...俺は君とは戦わないし、パーティも組まない。その先にいる奴は、俺が一人でやらなきゃダメなんだ。だから通し...」




    ユウキ「...キリトは何もわかってないよ!!」


    キリト「...!!」


    ユウキ「あの日からキリトがボク達と距離とってる理由は解ってるよ。でも、ボクはキリト自身から、ちゃんと話してもらってない」


    キリト「...」


    ユウキ「だから、キリトと話せないこともだけど、ボクのこと考えてくれてるのに、それを直接話してくれなかった事が...ずっと辛かった。ううん、今だって辛い」


    キリト「俺は...」



    ユウキ「キリト。...ぶつからなきゃ、伝わらないことだってあるよ」


    キリト「...!」
  67. 67 : : 2016/09/10(土) 00:17:16
    キリト「...君と別れたのは知っての通り俺との接点を持っていると危険だったからだ。 ...何も言わずに去ってごめん」


    ユウキ「ちゃんと謝ってくれたから、ボク許すよ」

    キリト「ありがとう...それで人肌恋しい...ってわけじゃないけど、半年くらい前にギルドに入ったんだ。レベルやスキル、ビーターって事を隠してな」


    ユウキ「うん」


    キリト「メンバーは俺を入れても6人だった。そのうち四人は...ダンジョンのトラップにかかって死んだ。俺がビーターって明かしてれば、危険性をわからせる事もできた筈なんだ...」カタカタ


    ユウキ「...うん」


    キリト「最後の一人、リーダーは俺を罵って自殺した。関わる資格なんて無かった、ってな」


    ユウキ「...」


    キリト「だから俺は蘇生アイテムを手に入れて、サチ...ギルメンの最後の言葉を聞き、それを受け止めないといけないんだ。
    恐らくニコラスにソロで挑めば俺は死ぬ。都合いい事言ってるのは分かってるけど...君の力を貸してくれ」



    ユウキ「...キリトの気持ち、ちゃんと伝わったよ。 そういう事なら手伝うよ、絶対勝とう!」


    キリト「何ていうか...改めてよろしく」
    【パーティ申請 : Kirito】

    ユウキ「また一緒に冒険できるね!」ニコッ
    【パーティ加入 : Yuuki】



    キリト「よし...行こう!」スタスタ
  68. 68 : : 2016/09/10(土) 18:14:16
    モミの大木 下


    ゴ-ン ゴ-ン シャンシャンシャン


    ユウキ「鐘と...鈴の音...」


    キリト「...来る!」チャキッ


    ヒュゥゥゥ  ズドォン...



    ニコラス「ガガガ...ガガ...」カタカタカタカタ
    【BOSS : 背教者ニコラス】



    キリト「...うるせぇよ」スッ


    ポン

    キリト「...?」


    ユウキ「...ボクがいるよ!」


    キリト(そうだ...冷静になれ、俺は一人じゃない)


    キリト「あぁ、...こいつを倒そう、二人で」


  69. 69 : : 2016/09/10(土) 18:42:25

    ーーーーーーーーーー

    ニコラス「グ...ガガ.....!!」パリンパリ-ン


    キリト「はぁ、はぁ...ドロップは!?」ピッピッ
    【聖夜の指輪】
    【転移結晶×2】
    【回復結晶×2】
    【背教者の衣】
    【シルバライト・クリスタル×3】
    【122,500コル】

    キリト(無い...)


    キリト「ユウキ、あったか!?」


    ユウキ「...あったよ」ピッピッ

    キリト「!!頼む、譲ってくれ!アイテムでもコルでも...何でも譲るから!」ピッピッ



    ユウキ「いやだ」

    キリト「へ...?」


    ユウキ「...ダメ、これは譲れない。絶対ダメ」
  70. 70 : : 2016/09/10(土) 22:41:17
    キリト「...もう、いいよ」バタッ


    ユウキ「...」


    キリト「...一月前、この話を聞いた時からずっと考えないようにしてきたんだ。
    MMOゲームにはよくあるんだよ、死んだアバターは決まった時間内に蘇生できないと街に戻るってシステムが」


    キリト「...あるんだろ?使用制限」ポロポロ


    ユウキ「うん...ごめん、ごめんね...」ギュッ

    【蘇生結晶】
    《対象のプレイヤー名を発声すれば使用可能。制限 : 死亡後10秒以内のプレイヤー》



    キリト「...っ」グスッ
  71. 71 : : 2016/09/10(土) 23:27:54
    ーーーーーーーーーー

    「何とか追い払った...」「もう散々だぜ...」ゼェゼェ


    シュゥゥゥ



    キリト「...」スタスタ
    ユウキ「...」スタスタ テツナギ


    クライン「...おぉ、やったのか!蘇生アイテムは!?...というかその子は?」ボソッ


    キリト「これが蘇生アイテムだ」ポイッ



    クライン「...10...秒?」ポトッ


    キリト「次にお前の目の前で死んだ奴に使ってやってくれ...」スタスタ

    ガシッ

    キリト「...」


    クライン「キリト...おめぇは生きろよ!!最後まで生きろ!...生きてくれ!」ポロポロ




    キリト「...じゃあな」スタスタ
    ユウキ「...」ペコッ スタスタ

  72. 72 : : 2016/09/11(日) 01:05:05
    49層 宿屋


    ギィィ...バタン



    キリト(メッセ...)ピピピッ

    from : サチ title : 無題
    『本文なし ギフト一件』


    キリト「...!?」ピッピピッ


    キリト(録音結晶が付いてる...)サイセイピッ
      
  73. 73 : : 2016/09/12(月) 23:43:17
    サチ「メリークリスマス、キリト。

    キリトがこれを聞いてる時、私はもう死んでると思います。


    何て言えば良いのかな...本当は私、始まりの街から出たくなかった。でもそんな気持ちで戦ってたら、いつかきっと死んじゃうよね。


    それは他でも無い私の問題。でも、キリトは自分をすごく責めると思います。だからこれを録音することにしました。


    それとね、本当は私、キリトがどれだけ強いか知ってるんです。一緒に寝た日、キリトが寝ぼけてメニュー画面を開いた時に見ちゃいました。


    それを隠してまで君が一緒に戦ってくれる理由は考えてもわからなかったけど...キリトがすごく強いってわかって、私はとっても安心できました。


    だからもし私が死んでも、キリトは頑張って生きてね。生きてこの世界の最後を見届けて、この世界が生まれた意味、私がこの世界に来た意味、キリトと私が出会えた意味を見つけてください。


    キリト「...」ポロポロ
  74. 74 : : 2016/09/13(火) 22:18:59
    それともう1つ。もし私たちが死んでも、自分が他の誰かと一緒にいることを責めないでください。


    キリト「...!」


    キリト、毎日フレンドリスト見ては閉じて...ってしてたよね。一緒に戦ってくれる理由はわからないって言ったけど、誰かと喧嘩でもしたのかな、とは少し思いました。


    お節介かもしれないけど、私はキリトとその人に仲直りして欲しいの。キリトと初めて会った時、すごく辛そうな顔してて、見ていた私も辛かったから...



    私は君に、笑顔でいて欲しいの。



    キリト「...!」ポロポロ


    ...もうあんまり時間無いけど最後にこれだけ。君と会えて、一緒に居れて、私は幸せでした。


    ありがとう、さよなら。」



    キリト(暫くは...笑えそうに無いよ)グスッ ポロポロ
  75. 75 : : 2016/09/13(火) 22:51:40
    数日後 第50層 ボス攻略会議


    ヒースクリフ「...以上がボスの情報だ。次に先ほど組んでもらったロール毎のパーティに分かれてもらおう」


    ゾロゾロ

    ユウキ「...」
    【F : ダメージディーラー隊
    リーダー : Yuuki 参加人数 : 5/6】



    ヒースクリフ「ユウキ君」


    ユウキ「あ、団長さん。無理言ってごめんなさい。貴重なレイドの枠を空けろ、なんて...」


    ヒースクリフ「それ自体は構わん。今までの戦果から、条件通り君はボス戦で二人分...いや、それ以上の活躍を成すだろう」


    ユウキ「 なら、良かったです」ホッ



    ヒースクリフ「だが私もレイドを任された身、使える戦力を余らせておくのを良しとは思わない。...良ければ聞かせてくれないか?君がその一枠にこだわる訳を」


    ユウキ「それは...ボス戦でわかります」


    ヒースクリフ「...そうか」
  76. 76 : : 2016/09/13(火) 23:12:14
    会議終了後


    アスナ「会議お疲れ様、ユウキ」フリフリ


    ユウキ「ん、アスナにエギル」フリフリ


    エギル「ようユウキ。...アイツと会ったんだってな」


    ユウキ「うん、きっと来てくれるよ」


    エギル「...何があったかは聞かねぇ。今回こそ、来ると良いな」


    ユウキ(キリトは28層の解放からボス戦に参加してない。だから団長さんは彼のことを知らないんだ。

    そして《クォーター・ポイント》。25、50、75層は100層まであるアインクラッドの節目で、ものすっごく強いボスが居るからそう呼ばれてる)


    アスナ「そうね。25層のような惨劇を繰り返すわけにはいかないもの、フルレイドで挑まなきゃ」


    ユウキ「《軍》は半壊から立ち直ってないみたいだしね...ボクたちが頑張らなきゃ」グッ


    エギル「確か11人だったよな...無理もねぇ」


    アスナ「...生きて、一緒に51層の景色を眺めましょ」


    ユウキ「うん、約束だよ」
  77. 77 : : 2016/09/13(火) 23:47:29
    翌日 迷宮区ボス部屋


    カァン キィン ズドォン


    「グォォォォォォォ!!!!」
    【BOSS : ゴライアス・ザ・キングタイタン】



    ユウキ「勝てる高さに設定されてるのかな...7メートルくらいあるよ!?」



    エギル「あの大剣、スキルじゃなくてもバカみたいに重いぞ!?...無茶苦茶だぜ!」ゼェゼェ


    アスナ「固まらないで!取り囲んでも特殊攻撃は無いわ!!」タタタ キィィィン


    アスナ「せぇぇぇぇぃ!」ガガガッ
    【ペネトレイト】


    ゴライアス「グゥゥ...」


    アスナ「硬い...!」


    ユウキ「スイッチ!」キィィィン ガガガガッ
    【ファントム・レイブ】

    ゴライアス「グォォ!」...ヨロッ



    ユウキ「えぇ...スタン一瞬だけ!?」



    クライン「今回のボス、本格的にヤバいぜ...!」カタナパキィ
  78. 78 : : 2016/09/15(木) 18:22:04
    ゴライアス「グゥゥ...!」キィィン  


    ユウキ「っ!?」ダダッ


    モブ「うわぁぁぁ!誰かぁっ!」ガタガタ


    ユウキ(間に合わない!?)


    ゴライアス「グァァァァ!!」ズドォン
    【ブラスト】





    ヒースクリフ「ふんっ!」ガキィィン


    ゴライアス「グォ!?」


    ヒースクリフ「ぬっ!」ザシュシュ
    【ゴスペル・アーク】


    モブ「あ、れ...?」


    ヒースクリフ「無事かね?」


    モブ「...はい!ありがとうございます、団長!」





    ユウキ「《神聖剣》...やっぱり凄いね」タタッ


    アスナ「硬さもだけど、スキルの動きが《片手剣》に似てるわ。それも威力だけ上げた様な...」タンッ



    ユウキ(...アレは使わなくても良さそうかな)



    ヒースクリフ「...全員、気を強く持て!勝てない相手では無いぞ!!」


    オォォォォ-ッ!!!
  79. 79 : : 2016/09/15(木) 23:43:29
    カァン ! ... キィン ! ...



    ゴライアス「グァ...ァァァ...」ヨロッ


    エギル「っしゃ、後一本だ!」ゼェゼェ

    ユウキ「...待って、様子がおかしい!」




    ゴライアス「グァァァァァァァ!!」

    ゴゴゴゴゴ...



    クライン「体が...黒く!」



    ゴライアス「ッ!!」ダダッ


    ヒースクリフ「来るぞ!」チャキッ

  80. 80 : : 2016/09/17(土) 17:51:24
    ヒースクリフ「全員警戒!!」キンッ


    ゴライアス「グォォォ!」ダダッ キィィィン

    エギル「速ぇっ...!」



    ゴライアス「グォォォォォ!」ズバァァン
    【ブラスト】


    モブ「ぐぁぁっ!」「くそぉっ!」パリパリ-ン


    アスナ「一撃で...二人!?」



    ゴライアス「ッ!!」ダダダッ




    ユウキ「アスナっ!」キィィィン
    アスナ「ッ!!」キィィィン



    ゴライアス「グラァァ!」ガキィィン
    【テンペスト】

    アスナ「せぁぁぁっ!」ガキィィン
    【スウィープ】

    ユウキ「えぇぇいっ!」ギィィン
    【バーチカル】




    アスナ「...きゃっっ!」ズバァ 
    ユウキ「く...っ!」ザシュ

    ゴライアス「グルルル...」キィィィン




    クライン「連撃...!?」

    ヒースクリフ「...いかん!」

    ゴライアス「ガァァァァッ!!」ビュウッ
    【ブラスト】



    アスナ「..HPが、これじゃ...」ピ-ッ ピ-ッ
    ユウキ「...キリ...ト」ピ-ッ ピ-ッ

    ユウキ(助けて...!!)


















    「おぉぉぉぉっ!!」ガキィィィン
    【エンド・リボルバー】


    ゴライアス「グォッ!?」ヨロッ...





    アスナ「...!!」

    ヒースクリフ(...あのスキルは!!)

    エギル「全く、遅すぎるぜ」ニッ




    キリト「...間に合ったな、大丈夫か?」

    ユウキ「待ってたよ...キリト!」
  81. 81 : : 2016/09/17(土) 18:22:47
    期待です
  82. 82 : : 2016/09/17(土) 22:26:06
    クライン「キリト、お前...」


    キリト「迷惑かけたなクライン、もう大丈夫だ」


    クライン「構わねぇ、また宜しく頼むぜ相棒!」グッ

    キリト「あぁ」グッ





    ヒースクリフ「ユウキ君が言っていたのは君か。聞きたいことは山程ある...が、話は後だ」ピッ
    【レイド招待 : Heathcliff】



    キリト「アンタがリーダーか、助かるよ。...俺はキリト、説明は後で必ずする」ピッ
    【レイド参加 : Kirito】



    ヒースクリフ「私はヒースクリフ。ともにボスを倒そう、キリト君」ジャキッ


    キリト「あぁ」



    ゴライアス「グォォォォォォォ!!!」

    キリト(アレを試してみるか?)スッ



    アスナ「キリト君!」タタタ
    ユウキ「キリトー!」タタタ


    キリト「二人とも、HPは...大丈夫そうだな」


    ユウキ「...あっ、そういえば久しぶりの余りものトリオだね!」


    キリト「余りとか言うなって...」


    アスナ「ちょっと、喋ってる場合じゃないわよ!」




    ゴライアス「オォォォォォ!!」キィィン

    キリト「っ!」キィィィン




    ゴライアス「ゴァァ!」ガキィィン
    【アバランシュ】

    キリト「はぁぁぁっ!」キィン ザシュッ
    【ダブル・サーキュラー】

    アスナ(二本の剣でスキルを...!?)




    キリト「スイッチ!」サッ

    ユウキ「せぇぇい!」ザシュシュシュ
    【バーチカル・スクエア】

    アスナ「せぁぁっ!」ガガガガッ
    【スピカ・キャリバー】



    ゴライアス「グゥゥ!」ブゥン

    キリト「硬いな...誰か!隙を作れないか!?」キィン




    クライン「おうよ、俺に任せろキリト!」スッ...

    エギル「俺たちも頼って良いぜ!」ジャキッ

    ヒースクリフ「その役、任されよう」チャキッ



    キリト「...頼む!」
    【《二刀流》: 熟練度800】
  83. 83 : : 2016/09/17(土) 22:56:24
    ゴライアス「グラァァァ!」キィィィン
    【ブラスト】

    クライン「うぉぉぉっ!」ガキィィィン
    【浮舟】



    エギル「何だクライン、随分やる気だな」ニッ


    クライン「ったりめーよ!アイツが素直に頼って来たからな、手ェ抜く訳にはいかねぇぜ!」タタタッ


    ヒースクリフ「ぬんっ!」ドゴォ
    【シールドバッシュ】

    ゴライアス「グゥゥ...!」ヨロッ


    ヒースクリフ「今だ!」




    クライン「どりゃぁぁ!」ザシュシュ
    【緋扇】

    エギル「うぉぉぉっ!」ズガァァン
    【ランパー・ジャック】





    ゴライアス「グォォ...!!」フラッ...

    エギル「畳み掛けろッ!!」





    ユウキ「てやぁっ!」ザシュシュ
    【シャープネイル】

    アスナ「はぁぁっ!」ビュゥッ
    【シューティング・スター】





    キリト「スターバースト...」タタタッ

    ゴライアス「グラァァ...!!」



    キリト「ストリーム...!!」キィィィィン



    キリト「おぉっ!」ザシュザシュッ

    ゴライアス「ガァッ!」

    キリト「はぁっ!!」ガガガッザシュザシュ

    ゴライアス「ググッ...」

    キリト「うぉぉぉぉっ!!」ズガァァァン
    【スターバースト・ストリーム】


    ゴライアス「ガァァァァァァァァァ!!」パリパリ-ン





    【Congratulations!!】
  84. 84 : : 2016/09/18(日) 22:29:10
    ゼェゼェ... ハァハァ...




    キリト「何とか...なったな」ヘタッ
    【get : エリュシデータ】



    ユウキ「キリトっ!」ギュ-


    キリト「ユウキ、お待たせ。俺の居場所...守ってくれたんだよな、ありがとう」ナデナデ


    ユウキ「えへへぇ...」テレッ



    ヒースクリフ「...」ゴホン
    アスナ「そこ、イチャつかないで」ビシッ


    ユウキ「...」カァァ 


    キリト「わかってる、ちゃんと説明する」



    クライン「あのスキルは何なんだよ?無茶苦茶に強ぇじゃねぇか」


    キリト「《二刀流》だ。情報屋のスキルリストに無かったから、多分隠しスキル」


    エギル「出現条件は...?」


    キリト「知ってたら公表してるさ。数ヶ月前、気づいた時にはスキル欄に追加されてた」


    ヒースクリフ「《ユニークスキル》、だろうな。私も同じだった」





    アスナ「...もう、大丈夫なのよね?」


    キリト「あぁ、心配させてごめん。これからは無茶しない」


    アスナ「そう、よかった」ニコッ




    ヒースクリフ「それでキリト君、君はこれからどうするつもりだ?」


    キリト「...コレを見せたからには、もう隠れたりするつもりは無いさ。また攻略組の余りモノをやらせてもらうよ」


    ユウキ「勿論ボクと一緒にね!」



    キリト「あともう1つ、考えてる事はあるけど...こっちはそのうち話す」


    ヒースクリフ「...そうか。攻略組として、宜しく頼む」


    キリト「あぁ」




    アインクラッド : 残り50層
  85. 85 : : 2016/09/18(日) 22:35:52
    >>1です。

    ここまで、アインクラッド編は1/3程まで進んで来ました。読んで下さってありがとうございます。

    レスは返してませんがかなり励みになってます、これからもどうぞ宜しくお願いします(`・ω・´)キリット
  86. 86 : : 2016/09/19(月) 22:14:33
    翌日 第50層 エギルの店


    エギル「...で、朝から野次馬に追い回されて逃げてきたって訳か」


    キリト「覚悟はしてたけどこりゃ中々キツいな...」ゲンナリ



    ユウキ「多分今朝の新聞見てだよねー、すごいこと書いてあるもん」



    新聞『黒の剣士、二本の剣による50連撃!!超高速の流れるような剣撃で見事ボスを撃破!!』



    キリト「アルゴにも謝らないとと思ってたけど、これはチャラだな...」


    ユウキ「と、いう訳で...」

    エギル「...」ハァ...



    キリト「暫く泊めてくれ!!」
    ユウキ「暫く泊めて下さい!!」



    エギル「知ってたぞ」
  87. 87 : : 2016/09/19(月) 22:31:30
    ユウキ「...でも本当凄いよねー、単純に考えれば《片手剣》と同じスピードで威力2倍でしょ?」


    キリト「そこまでは良いんだけどな、問題もある...ホラ」ピッピッ シュワ-ッ

    【ムーンナイト・ソード】
    【黒盟友の剣】


    エギル「昨日使ってた剣か。...ボロッボロだな」


    キリト「今は修復出来る段階だけど...戦闘が長引くほど折れる可能性が高まるからな、敵の眼の前で折れたりしたらヤバい」


    ユウキ「うーん...やっぱりプレイヤーメイド使った方が良いんじゃない?」


    キリト「...あ、そういえば」ピッピッ
    【エリュシデータ】


    キリト「昨日のLA、片手直剣だったのか。...能力値高っ!?」


    ユウキ「攻撃力だけならそっちの剣の倍ぐらいあるよ...!?」



    エギル「キリト。お前らの宿泊賃タダにして、何なら食事もつけてやる。その代わりと言っては何だが...」


    キリト「売らないぞ」キッパリ 

    エギル「くそっ...」
  88. 88 : : 2016/09/29(木) 14:43:09

    キリト「取り敢えず片方はこいつに決めるとして、もう一本がなぁ...欲を言えばコレと同等のが欲しいな」


    ユウキ「そうだねー...ん?」


    コン コン ココン


    キリト「鼠ノックだ」

    エギル「直接来るなんて珍しいな、鼠」ガチャ


    アルゴ「やァ、ユーちゃんにキー坊にエギルの旦那。2人はやっぱここにいたカ」


    ユウキ「ボクたちに何か用事?」


    アルゴ「あァ、2つほど。1つ目はキー坊」ビシィ


    キリト「お、俺か」

    アルゴ「オネーサンに謝らないといけない事があるよナ?」


    キリト「えー...もしかして、二刀流を隠してたことか?」



    アルゴ「当たり前ダ!!情報屋のオレっちにあんなぶっ壊れスキルを隠してた罪は重いゾ」ビシィ


    キリト「それを言ったらこっちこそ今朝はお前の新聞のせいで死ぬ思いしたんだぞ!?ホームにも帰れなくなったし!」


    ユウキ「まぁまぁ...」

    エギル「まったく、朝から店に来たと思ったら騒がしい奴らだな...」
  89. 89 : : 2016/09/29(木) 15:29:37
    アルゴ「で、二つ目の用事ダ。キー坊とユーちゃんの二人で、あるクエストをクリアして欲しいんダ」ピピッ


    【クエスト : 永遠の誓い】





    エギル「また大層なクエスト名だな」


    キリト「因みにクエストの種類とかはわかってるのか?」


    アルゴ「あぁ、フィールドボス級との連戦系らしイ」



    ユウキ「へぇ〜面白そう!ね、良いよねキリト?」

    キリト「OK、報酬はキッチリもらうぜ」



    アルゴ「決まりだナ、じゃよろしく頼むヨ」



    ユウキ「やったぁ!キリト、頑張ろうね!」

    キリト「あぁ!」




  90. 90 : : 2016/09/29(木) 15:56:43
    50層 主街区 教会

    キリト「教会から始まるのか...」


    ユウキ「...」


    キリト「ん、どうした?...まさか、何か嫌な思い出があったり...」

    ユウキ「あ、ごめんねキリト、そうじゃないの!」


    キリト「ん、そうか。なら良かった」


    ユウキ「...リアルではね、家族とよく来てたんだ」


    キリト「...少し、待ってるからさ」


    ユウキ「ありがと、ちょっと行ってくるね」スタスタ






    ユウキ「...」オイノリ

    キリト(ユウキの家はカトリックだったのか。...考えてみれば、俺は彼女の事を知ってるようで全然知らないんだな)
  91. 91 : : 2016/09/29(木) 16:15:37
    ユウキ「じゃあ、クエスト始めよっか!」


    キリト「あぁ、準備良いか?」


    ユウキ「よゆう!」


    キリト「よし...こんにちは、神父様」


    NPC「ええ、こんにちは。...御二方もこの『祝福の教会』の噂を聞いてやってきたのですか?」


    ユウキ「はい、そうなんです」


    NPC「では...試練を受ける覚悟があるのですね?」
    【QUEST ? 】


    キリト「望むところです」



    NPC「そうですか、では試練を始めましょう。上階の大広間でお待ち下さい。...くれぐれもお気をつけて」
    【受諾 : 永遠の誓い】







    ユウキ「人数制限...2人だって」


    キリト「なら多分敵の強さは大した事ないけど...油断せず行こうぜ」
    【装備 : エリュシデータ】



    ユウキ「よっし、頑張ろうね!」
  92. 92 : : 2016/09/29(木) 16:49:13
    二階 大広間


    鎧剣士「...」チャキッ
    【レイナス・ザ・ソーディアン】
    【第1の試練 絆】





    キリト「ゲージ3段か、中ボスってとこだな」チャキッ

    ユウキ「...武装はあの大剣だけ、鎧はすごく硬そうだね」スッ...

    キリト「分析ご苦労さん。...来るぞ」





    レイナス「ォォォ!!」カァン
    キリト「はぁぁっ!!」キィン


    ユウキ「スイッチ!」ズパァン
    【バーチカル】





    レイナス「ォォ...」

    キリト「...ダメージが通ってない!?」
    ユウキ「うっそぉ!?」


    レイナス「ガァッ!」ブゥン
    【ブラスト】


    キリト「くっ...」サッ タタタタ
    ユウキ「結構ヤバイよキリト!?」タンッ



    キリト「おぉぉぉっ!!」ガガガガッ
    【ホリゾンタル・スクエア】





    レイナス「グゥゥ...」



    ユウキ「...ダメだ、やっぱり通らない!」

    キリト「くっそ、何か...何か方法はないのか...?」
  93. 93 : : 2016/10/01(土) 10:47:53
    期待です
  94. 94 : : 2016/10/01(土) 18:24:56
    レイナス?『絆を示せ...』


    ユウキ「喋るの!?」

    キリト(絆...それと、この手のクエストであり得る解法...)





    キリト「...ユウキ。次の攻撃、二人同時に当てに行こう」


    ユウキ「同時に...うん、やってみる」


    キリト「好きなタイミングで始めてくれ、俺の方から合わせる」スッ...


    ユウキ「おっけー!」タタタッ










    レイナス「ォォォォ!!」ブゥン

    ユウキ「よっ......ここだぁっ!」キィィィン


    キリト「っ......!」キィィィン





    キリト「はぁぁぁっ!」ズガァン
    ユウキ「えぇぃっ!」スガァン
    【ソニック・リープ】


    レイナス「ッ!!」ヨロッ...



    キリト「効いた!」
    ユウキ「さっすがキリト!」



    キリト「よし...硬直の短い技でガンガン攻めるぞ!」タタッ

    ユウキ「おー!」シュタッ
  95. 95 : : 2016/10/01(土) 19:08:13
    キリト「はっ!」キィン

    レイナス「ォォッ!」ガキィン



    ユウキ「キリト、次で決めよう!」タタタッ

    キリト「次って...まだ足りないんじゃないか?」サッ タタタッ



    ユウキ「ボクたちならできるよ!」ニコッ
    キリト「無茶言いやがって...」ニッ


    レイナス「グァァァ!」キィィィン





    キリユウ「「うぉぉっ!!」」ズガァァン
    【ヴォーパル・ストライク】





    レイナス「ォォォ...」パリパリ-ン


    【 QUEST CLEAR ! 】


    キリト「やったな!」グッ
    ユウキ「勝ったぁ!」グッ
  96. 96 : : 2016/10/01(土) 22:14:45

    キリト「で、次の試練..」


    ユウキ「...キリト?」






    キリト「...! ...?」


    ユウキ「...もしかして、声が出せないの...?」

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    キリト「おいユウキ!...聞こえてないのか?」

    ユウキ「...、...?」

    キリト「こっちも聞こえない...つまりこの状況で戦えってことか。どんな難易度だよ...!」チャキッ




    白マント「キュラァァァ!!」
    【グレイ・ザ・エグゼキューター】
    【第2の試練 : 信頼】
  97. 97 : : 2016/10/14(金) 20:32:31
    面白い!期待!できれば早く!
  98. 98 : : 2016/10/21(金) 23:29:58
    更新遅くなってしまいサ-セン、ちょっと立て込んでたのが今日で落ち着いたので明日から投下再開してきます(`・ω・´)キリット
  99. 99 : : 2016/10/22(土) 22:35:39
    キリト(ゴースト型、武器は大鎌一本、特殊攻撃は...なければラッキーってとこか)タタタッ



    ユウキ「はっ!やっ!」カァン キィン

    グレイ「グァァッ!!」ブゥン  キィィィン



    キリト『ユウキ!スイッチ!』キィィィン



    ユウキ『...へっ?キリ...わっ!?』ズテ-ン



    キリト『うおぉぉっ!!』ガキィン
    【バーチカル】

    グレイ「キュラァァァ!!」ガキィィィン
    【ワール・ウィンド】



    ユウキ『いってて...そっか、声聞こえないんだ』

    キリト『このクエスト、50層まで戦い抜いて戦闘にクセが付いてるのを上手く叩きに来る...まったく、良い性格してるな』
  100. 100 : : 2016/10/22(土) 22:42:00
    〜数分後〜
    ユウキ「てぇぇい!」ガガッ
    【ホリゾンタル・アーク】

    グレイ「キュルォォォ...」ザシュ



    キリト(やっと一本目か...こっちの集中力がいつまで持ってくれるか...)


    グレイ「...キュルォォォ!!」ガッ

    キリト(!?速...)グッ





    ユウキ「キリトッ!」キィン


    グレイ「グアッ!?」ガクッ


    キリト「っ!?...せぁぁぁっ!」ガガガッ
    【ホリゾンタル・スクエア】



    グレイ「グゥゥゥ...」ゼェゼェ


    キリト(一瞬だけど、今確かにユウキの声が...)

    ユウキ(今、ボクの声...通った?)




    キリト(つまりこの状況の打開策は用意されてる。んで、さっきの条件からいけば...)


    キリト「...、...!」バッ


    ユウキ「...わわっ、何、キリト!?」




    キリト「〜、...落ち着け、聞こえるか?」


    ユウキ「急に目なんか塞いで...ってあれ、何で!?」


    キリト「多分聴く側が目を閉じてると声が通る使用になってるんだ、ユウキのお陰で気付けたよ」ニッ

    ユウキ「...ほんとだ、聞こえる!すごいやキリト!」


    キリト「俺が前衛で目を瞑って鎌を弾くから、指示を頼む!」ピッピッピッ

    片手剣
    二刀流 ◀︎


    ユウキ「おっけー、頑張るよ!」チャキッ
  101. 101 : : 2016/10/22(土) 22:59:19
    グレイ「キュラァ!!」ブゥン

    ユウキ「切り上げ!」タタタ

    キリト『...ここっ!』キィン

    グレイ「グッ...」フラッ


    ユウキ「スイッチ!」ガガガガッ
    【バーチカル・スクエア】


    グレイ「グオォォォ...


    キリト「よし、どんどん来い!」チャキッ




    グレイ「キュルォォォッ!」ブゥン
    【ワール・ウィンド】

    ユウキ「水平ソードスキル!」タンッ

    キリト「...はっ!」ガガッ
    【エンド・リボルバー】

    グレイ「グォッ!?」ヨロッ



    ユウキ「てぇぇい!!」ドゴォォォン 
    【ヴォーパル・ストライク】



    グレイ「ガァァァ...」

    ユウキ「キリト!最後は一緒に!!」タタッ

    キリト「わかった、俺が合わせる!」タタッ




    ユウキ「せぁぁぁっ!」ガキィン
    キリト「おぉぉぉっ!」ザシュ ガキィン
    【レイジスパイク】【ダブル・サーキュラー】



    グレイ「キュラァァァ...」パリンパリ-ン


    【QUEST CLEAR !! 】


    キリト「...よし!やったぜ!」ハァハァ

    ユウキ「あっぶなかったぁ!!」ゼェゼェ



  102. 102 : : 2016/10/25(火) 21:17:35
    キリト「さて、恐らく次辺りが最後だと思うけど...どう来るかな」



    ユウキ「大丈夫だよキリト、ボク達2人で戦えば、どんな敵にも勝てる...今、そんな気分なんだ」ニコッ



    キリト「...実は俺も同じようなこと考えてたんだ、最後のボスも一緒に倒そう」ニッ



    ユウキ「もちろん!...キリト、来たよ」



    【最終試練 : 愛】

    【1vs1デュエル :完全決着モード】
    【特殊制限 : HP1以下に減少しない 】






    キリト「...デュエルって、俺と...」
    ユウキ「ボクで、ってことだよね」



    キリト(...絆、信頼ときて最後は愛だ、そういうことなんだろう)




    キリト「ユウキ」

    ユウキ「ん?」



    キリト「...俺はこのクエストの趣旨が完全にわかったし、覚悟もできた。だからこのデュエル...俺はやりたい」



    ユウキ「しゅし?はよくわからないけど...HPもゼロにならないみたいだし、ボクも反対はしないよ」



    キリト「...決まりだな」ピッピピッ
    【Kirito : 申請 ・完全決着モード】


    【承認】


    【開始まで 60 秒】

    ユウキ「...あ、その前に一つだけ」ピッピッ


    キリト「何だ?」



    ユウキ「ボクは...本気でいくよ」スッ...
    《絶剣》◀︎



    キリト「...あぁ、俺も手は抜かない」
    《二刀流》◀︎



    【40 秒】


    キリト(ついにアレを使ってくるか...だが、このクエストの趣旨が俺の読み通りなら、負けるわけにはいかない)スッ...


    【20 秒】


    ユウキ(あの速さと重さ、コレでどこまで捌けるかわからないけど...ずっと勝ちたかった、追いつきたかった人にボクの力を見せられるチャンスなんだ)ス- ハ-





    【3 秒】



    キリト(絶対に...)



    【2 秒】



    ユウキ(絶対に...)




    【1 秒】





    キリト(勝つ!!!)
    ユウキ(勝つ!!!)




    【DUEL START !!】
  103. 103 : : 2016/10/28(金) 23:50:50

    キリト「はぁっ!!」キィン

    ユウキ「えいっ!!」カァン



    ユウキ(2本目が来る...!)
    キリト(ここで左...っ!)ブンッ


    ユウキ「やっ!」キィン




    キリト「読まれてるか...!!」タタタッ


    ユウキ「どんどん行くよっ!」キィィィン



    キリト「っ...おおおっ!」ガァァン
    【エンド・リボルバー】


    ユウキ「てぇぇい!」ガキィイン
    【シスターズ・ロザリオ】




    キリト「なっ...止まった!?」ズザァ-ッ


    ユウキ「へへっ、ボクの《絶剣》は剣を絶つ...一撃当たれば、ソードスキルでも強制的に止めちゃうんだ」ニッ




    キリト「なんつー壊れ性能だよ...でもまぁ、お互い手の内が見えて、フェアになったわけで」スッ...

    ユウキ「準備運動は終わりだよっ!」タタッ
  104. 104 : : 2016/11/03(木) 14:26:16
    面白いです‼︎
  105. 105 : : 2016/11/06(日) 15:31:21
    期待してます
    なるべく早く〜‼︎
  106. 106 : : 2016/11/15(火) 20:45:06
    ユウキ「ていっ!」ズバッ


    キリト「っ!」キィン


    ユウキ「はぁっ!」ザシュッ


    キリト「くっ...!」キィィン ズガァン!
    【ダブル・サーキュラー】


    ユウキ「今だっ!」ガキィィン
    【シスターズ・ロザリオ】




    キリト(やっぱりソードスキルは通らないか...)タンッ


    ユウキ「まだまだっ!!」ザシュッ


    キリト(...!!)







    キリト「うぉぉぉぉぉぉっ!!」ダダダッ



    ユウキ「っ!?」ビクッ


    キリト「はぁっ!!」ガキンガキィン


    ユウキ(速っ...しかも重い!!)


    キリト「うぉっ!!」ザシュザシュッ



    ユウキ「うわっ!?」カァン


    キリト「はぁぁぁぁっ!!」ズガガガッ


    ユウキ(凄いラッシュ、流石にヤバい...なら!)キィィィン



    キリト(...アレが来る!!)キィィィン






    ユウキ「いけぇぇぇっ!!」ズガガガァン
    【マザーズ・ロザリオ】


    キリト「っ...おぉぉっ!!」ガキィィィィィン!!
    【スターバースト・ストリーム】


  107. 107 : : 2016/11/17(木) 19:33:19
    ユウキ「はぁ、はぁ...」ヨロッ


    キリト「くっ...浅かったか...」ハァハァ




    ユウキ(お互いHPは2割弱...)

    キリト(次が最後の一撃...!)ピッピッ






    キリト「これで...終わりだ!」キィィィン


    ユウキ(光エフェクトが緑...さっきの水平切りがくる!)キィィィン




    キリト「...!」ニヤリ


    ユウキ「えっ!?」スカッ
    【シスターズ・ロザリオ】






    キリト「はぁぁっ!!」ザシュッ 
    【ソニック・リープ】



    ユウキ「くっ...」(片手剣スキル!?)





    キリト(.........今っ!!) キュィィィン






    キリト「うぉぉぉぉっ!!」ズガァン
    【ホリゾンタル】



    ユウキ(ガードが間に合わない!)ヨロッ








    ............







    ユウキ「...やっぱ優しいよね、キリト」


    キリト「勝敗は決まったんだ、もう君を傷つける必要はないだろ」スッ


    ユウキ「そっか。...あーあ、負けちゃったかぁ」


    【 winner : Kirito 】

    【 quest cleared ! ! 】

  108. 108 : : 2016/11/18(金) 15:22:00
    この後気になる〜‼︎
  109. 109 : : 2016/11/18(金) 16:33:36

    ユウキ「とにかくクエストクリアだよね!報酬は......これ?」


    キリト(...やっぱり思った通りだ)


    【『結婚』が解放されました】





    ユウキ「えっ、でも、キリト報酬わかったって言って...」カタカタ



    キリト「あぁ。気づいた時、このクエストはチャンスだと思ったんだ」ピッピッ



    キリト「ユウキ、俺は君と...」












    ユウキ「ボクにはそんな資格...ない」ボソッ



    キリト「え...?」












    ユウキ「転移!アルゲード!」シュゥゥン


    キリト「あっ、おいユウキ!?......っ」







    キリト(そうだよな.....俺からの一方的な思いだったんだ)




    キリト(いや、でも...最後に何か言いかけてた...?)




    キリト「......」




    キリト(何にしても、会ってもう一度話したい。コンビも解散しなきゃだし...)



    キリト「転移、アルゲード」シュゥゥン
  110. 110 : : 2016/11/19(土) 17:05:06
    アルゲード 転移門前


    キリト(ユウキはどこだろう...?)スタスタ




    「...ト君、キリト君!!」




    キリト「...アスナ」


    アスナ「君までどうしたのよ...」


    キリト「まで...って?」



    アスナ「ついさっきユウキを見かけて、声をかけようとしたらすぐ転移して行っちゃったの...」


    キリト(...そういえばまだフレンドリストを見てなかった)ピッピッ


    【 yuuki : 35層主街区 】



    キリト「35層...っ、今フィールドに出たみたいだ」


    アスナ「ねぇ...何があったの?」



    キリト「...歩きながら話すよ」スタスタ
  111. 111 : : 2016/11/20(日) 22:14:28
    35層主街区


    アスナ「...そうだったの」スタスタ



    キリト「でも、このまま別れるのは嫌だ。俺はユウキに、ぶつかる事の大切さを教わったから」スタスタ



    アスナ「...わかったわ、私も一緒にユウキを探す」


    キリト「...悪いな」




    アスナ「......ううん、気にしないで。私、平原の方を探してくるね」



    キリト「ああ。なら俺は森に」スタスタ



    アスナ「キリト君、その......」



    キリト「...気遣ってくれてありがとな。俺は大丈夫だから、そっちは頼むよ」クルッ スタスタ





    アスナ「........」
  112. 112 : : 2016/11/23(水) 21:04:54
    迷いの森 最奥 モミの大木



    キリト(...いた)スタスタ



    ユウキ「...キリト」




    キリト「ごめん、会いたくなかったよな...でも俺、自分の気持ちをまだ君に伝えてないから」






    ユウキ「ううん...謝るのはボクの方だ」



    キリト「...うん。良かったら、話してくれないか?」



    ユウキ「うん...ボクね、ずっとキリトに隠してきたことがあるんだ」



    キリト「隠してた事...?」


    ユウキ「ずっと黙って、誤魔化して...逃げてきたんだ」



    キリト「『ぶつからなきゃ伝わらない』...だから俺は君に会いに来たんだ」


    ユウキ「うん、だからボク...もう逃げない」












    ユウキ「ボクは...紺野木綿季は、病気なんだ」
  113. 113 : : 2016/12/24(土) 08:43:04
    面白い!
  114. 114 : : 2017/01/29(日) 16:46:14
    うわー続きが楽しみ過ぎる!
  115. 115 : : 2017/07/28(金) 00:51:33
    続きがきになる!早く書いてください!
    期待です!
  116. 116 : : 2017/10/10(火) 23:27:45
    速く続きが見たい



  117. 117 : : 2017/11/03(金) 11:44:20
    投げ捨てなんてヒドいヨーうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんうわーんひどいよひどいよ嫌い嫌い

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kazuha-2222

和葉

@kazuha-2222

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