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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

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《銀のエルフと冥府の石》④

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  1. 1 : : 2016/01/24(日) 13:12:24

    指輪物語やホビットの世界観を進撃の巨人のキャラで描きます第4話です!


    少しずつ指輪物語の世界観からまおゆうにシフトしかけてないかな…とか思ってる今日このごろですが、くじけずに頑張ります!


    コメントも待ってます!


    では、始めます!!


  2. 2 : : 2016/01/24(日) 13:13:43
    頑張ってください!
    期待です!!
  3. 3 : : 2016/01/24(日) 13:18:01
    MGSさん
    いつもありがとうございます!

    がんばりま〜す(≧∇≦)
  4. 4 : : 2016/01/24(日) 14:55:10

    登場人物

    〈エレン 〉
    今作の主人公
    人間の王国エレノールの兵士になるべく訓練兵団に所属していたが、シガンシナに帰郷した次の日に街をオークに襲われ、両親を失う。
    幼馴染のミカサやアルミンを勇気付ける一方で両親を失った悲しみのあまりユミルに食ってかかるなど、まだまだ未熟な面が多い。
    母カルラからは無鉄砲さやそそっかしさを度々注意されているが本人は意識していない様子である。


    〈ミカサ 〉
    7歳のときに実の両親をオークに殺されそれ以来エレンの家に引き取られる。
    エレンとその家族を敬愛しており、特にエレンには実の姉のように少し過保護な部分がある。
    エレンと同様に育ての親であるカルラとグリシャを失い、意気消沈している。


    〈アルミン 〉
    エレンとミカサの幼馴染
    シガンシナという壁に囲まれた街の外に憧れを持ち、王都の訓練兵団に志願する。
    読者を好み、エルフに会うことが夢。


    〈カルラ 〉
    エレンの母で、ミカサの後見人。
    ミカサを実の娘のように深く愛し、エレンを厳しくも優しく育てた良母。
    オークの襲撃で黒の大将に捕まり、二人に最後の言葉を伝えたあと殺される。


    〈グリシャ〉
    エレンの父で、ミカサの後見人。
    医師としての腕を買われ、東方の前線に軍医として従軍した経験を持つが、その時の体験によって王国に不信感を抱くようになった。
    カルラと同様に黒の大将に殺された。


    〈ハンネス〉
    エレンたちの故郷シガンシナの警備隊長。
    エレンたちが訓練兵団に入る頃には街の一兵卒にすぎなかったが、彼らのたくましい姿を見て奮起し、3年でシガンシナの防衛責任者に昇進した。
    オークの襲撃によってエレンたちと戦うが、敵将のラガシュによって組み伏せられる。

    消息不明


    〈キッツ〉
    シガンシナの西門の警備隊長で規則に厳格な兵士。
    ハンネスの直属の部下であり、多少融通の利かないところがあるが愚かではなく、混乱の中兵の編成を短時間で終えたり、劣勢になっても敵に決して背を向けないことからも相当に優秀な兵士であることが伺える。

    消息不明


    〈クリスタ〉
    エレンたちを助けてくれた女性。
    白の装束を纏い、気品溢れる容姿と正確な弓の腕前を持つ女神。
    複雑な事情を抱えており、ユミルとの詳しい関係性も不透明。
    馬や鳥と会話ができたり、目に見えない魔法の力が使えるなど、人間とは隔絶した力を持つ。


    〈ユミル〉
    黒の薄い鎧とそりの浅い刀を備えた長身の女性。
    アルミンが兵団の図書館から持ち出した古い本を長年探していた。
    現実主義のため無鉄砲なエレンとはあまり相性がよくなく、意見の衝突もしばしば。
    クリスタのように魔法を使うことはできないが、常人ならざる身体能力を持ち、戦闘では一番頼りになる人物。




    〈冥王〉
    かつてこの世に君臨した闇の帝王。
    荒野モルゴロスの居城バラド=ヴルズムに2000年ぶりに帰還し、完全な肉体を手に入れるべく己の力の宿る宝石を探している。


    〈冥王の口〉
    未だ肉体を持たない冥王にかわりその言葉を喧伝するために創り出された醜い生き物。
    人間のような姿をしているが、目や鼻は潰れて使い物にならず、その口は唇がなく歯がむき出しというおぞましい形をしている。


    〈黒の大将〉
    かつてエレノールを治めていた偉大な五人の王の魂が冥王によって呼び覚まされ、その奴隷として服従させられた冥王の駒。
    モルゴロスのオークの大軍を率いエレノールを蹂躙している。


    〈ラガシュ〉
    エレンたちの故郷を襲ったオーク軍の頭目。
    どす黒い肌と大まさかりを持った大柄なオークで、黒の大将の副将を務める。
    ハンネスに深手を負わせ、エレンたちを殺そうとしたが、すんでのところでハンネスに妨害され、自身も足に手傷を負う。
    その後、黒の大将からエレンたちの追討の命を受け、部下のワーグの部隊とともに彼らを追跡する。


    〈ドグラク〉
    ラガシュの部下でワーグ部隊の隊長。
    ラガシュほどではないが大柄なオークで毒矢を使う。
    部下のワーグ乗りを率いエレンたち一行を追う。
  5. 5 : : 2016/01/24(日) 20:00:05
    ツナさん、なんとか、追い付きました(笑)

    期待です(*^^*)
  6. 6 : : 2016/01/24(日) 20:14:36

    はーい、ありがと〜(o^^o)

    これから投下していきますね〜
  7. 7 : : 2016/01/24(日) 20:20:39



    いったいどれだけ走ればいいのか…








    すでに夜の帳が下り、背後からは不気味な狼の遠吠えとオークの荒々しい息遣いが聞こえる。





    その間およそ一里あまり。





    シガンシナを後にし、ディンネン川を越えた一行は、街道に至る道をそれて北に進路をとった。





    次第に道は岩がちになり、 険しさを増す。




  8. 8 : : 2016/01/24(日) 20:21:46


    アルミン「やはり街道を行った方がよかったのでは!?こんな岩場では奴らにすぐ追いつかれます!」パカラッパカラッ




    ユミル「だめだ!街道には姿を隠す場所がない!」バカラッ



    ユミル「このまま《オルド=ガレリン》まで突っ切る!」バカラッバカラッ




    エレン「なに⁉︎王都に逃げるんじゃないのか!」ドガラッ




    ユミル「ああ、ちがう!」




    ユミル「人間の中にも奴らに与している輩がいる!いま王都に潜り込んでも、敵の間者に見つかるだけだ!」


    ユミル「北の高地で敵を巻いてから王都を迂回し、《アドラス》を通って《青の山脈》を越える!」




    アルミン「なっ!《ヌメンの地》へ行くつもりですか!」



    ユミル「そうだ!」


    ユミル「西の港に協力者がいる…!」




    アルミン「す、すごいよエレン!伝説の神々の土地へ行けるんだ!」



    エレン「喜んでる場合かよ!アルミン!」



    アルミン「ええっ!?」





    エレン「追っかけてくるオークどもをまけなきゃどのみち俺たち全滅だ!」



    エレン「こいつらだっていつ俺たちを見捨てて逃げるかわかったもんじゃねえ!いざという時は自分で自分を守らねえと!なあミカサ!」



    ミカサ「…」



    エレン「ミカサ?」
  9. 9 : : 2016/01/24(日) 20:23:24

    クリスタ「あなたたちを捨て駒にするために助けたわけではありません!どうか我々を信じ下さい!」ダッ


    エレン「はぁ?あんたらを信じろ⁉︎首をはねようとした相手に向かって言う言葉かよ!」



    ユミル「…」




    アルミン「エレン!そうは言っても僕らだけでは逃げ切れない!」


    アルミン「クリスタさんたちに守ってもらわなければ、僕も君もシガンシナで死んでいた!彼女たちについて行くしかないんだ!」




    エレン「……くそっ!」ダッ

  10. 10 : : 2016/01/24(日) 20:26:03


    ワォーーーン!



    ラガシュ『あそこだ!行けェェ!』ガァ!

    ワーグ乗り『グォォォ!』ガウ!



    ユミル「くっ、もう来たか!」


    クリスタ「みんな、急いで!」バッ




    一行は一段と馬を急かすが、足場の悪い岩場では馬は言うことを聞かない。




    エレン「くっ、こんなことならヤギに乗り換えた方がよかったんじゃねえか!?」ドガッ



    ユミル「無駄口叩いてる暇があったら前に進め!」ドガラッ


  11. 11 : : 2016/01/24(日) 20:29:30


    やがて、日が完全に落ちると、敵の追跡は一層その速度を速めた。




    緑の森が眼前に見え始め、あと数里で森に入ろうかというところで、ついにエレンたちはオークの射程に入ってしまった。




    ラガシュ『後ろの女を射て!一人が倒れれば全員の足が止まる!』ドッドッドッ





    ドグラク『グゥ…』ギリギリギリ...






    クリスタ「はっ‼︎ ミカサ、危ない!」ダッ




    ミカサ「⁉︎」





    ドグラク『ガァ!』ビュッ!!





    グラッ!




    クリスタ「なっ!」




    ドス!






    クリスタ「うっ!」




    ミカサ「クリスタ⁉︎」





    ユミル「なっ!!」





    ミカサに射られたオークの矢は、彼女をかばおうとしたクリスタの肩に当たった。





    魔法で矢を弾こうとしたクリスタだったが、岩がちな地面に馬が足を取られ、滑ってしまったため、防御が間に合わなかったのだ。




  12. 12 : : 2016/01/24(日) 20:34:15


    ユミル「クリスタァァ!!」ダッ



    クリスタ「だ、大丈夫です…急所は外れた……」



    ユミル「早く傷口を!」バッ




    クリスタの肩を貫いた黒い矢はすぐに抜けたものの、やじりからは異様な臭いが漂う。





    ユミル「っ、モルゴロスの毒矢だ!早く手当をしないと、手遅れに!」



    アルミン「で、でも!奴らはそれまで待ってはくれないみたいです…」



    ワーグ乗り『ガウゥ!!』



    ワーグに乗ったオークたちは、すぐ下まで迫っている。




    エレン「こ、こうなったら、迎え撃つまでだ…!」シャッ



    クリスタ「なりません!あなたたちでは荷が重すぎる!……ぐっ!」ズキズキ



    ユミル「クリスタ!」ガシッ




    矢の毒はすでにクリスタの体を蝕み始めていた。



  13. 13 : : 2016/01/25(月) 21:59:08


    ワーグ『グゥゥゥ…』ジリシリ...


    そうこうしている間にも、ワーグたちは距離を詰めて来る。



    ラガシュ『さあ観念しろ…』


    ラガシュ『お前たちは全員ここで終わりだ…!』ジャキッ!



    アルミン「ううっ…これまでか…」





    プォー!




    プォーーー!







    アルミン「!!」



    ユミル「いいや、」





    ユミル「私たちの勝ちだ…」フッ

  14. 14 : : 2016/01/25(月) 22:00:16


    ビュッ!

    ビュビュッ!



    ワーグ『ギャウッ』ドス!


    オーク『グァ!』ドス!



    エレン『な、なんだ⁉︎』



    ドドドッ ドドドッ


    「はあっ!」ザクッ


    オーク『グァ!』ドサッ


    「おらっ」ジャキッ


    オーク『ギャア!』



    ラガシュ『なんだこいつらは!』




    突如、緑のフード付きマントを羽織った一団が襲いかかり、オークたちは大混乱に陥った。



    数こそ少ないが個々の技量はオークを圧倒している。

  15. 15 : : 2016/01/25(月) 22:14:22

    「へっ、醜い獣どもが!俺が地獄へおくってやr」ガリッ


    「ーーーっ!!」



    「まったくなにやってんの!さっさと陣形に戻って!」





    エレン「ほ、ホントに大丈夫なのか⁉︎」



    ユミル「ああ心配するな、彼らは味方だ。」



    エレン「いや、そういうことじゃなくて…」

  16. 16 : : 2016/01/25(月) 22:15:52

    「おぅい!こっちだよ〜!」


    アルミン「⁉︎」


    「いまのうちに来るんだ!」



    メガネをかけた人物が、後方で手招きしている。



    ユミル「よし、行くぞお前たち!」ダッ



    エレン「なっ、待てよ!」ダン



    ユミル「クリスタ、大丈夫か⁉︎」パカラッ



    クリスタ「えぇ…なんとか…」パカラッ

  17. 17 : : 2016/01/25(月) 22:17:00

    ラガシュ『クソッ!いったん退けェ!』



    首領の号令によって大多数のオークは逃散したが、



    相棒のワーグを失っても獲物をしとめようとする狩人がいた。





    ドグラク『ヌゥゥゥ!』ジャッ



    ギリギリギリ…



    ドグラク『せめてあの女だけでも!』





    ドグラクは仕留め損ねたクリスタをねらっていた




    が、




    「ふっ!」


    スパッ


    ドグラク『⁉︎』


    「させねえよ…!」


    ガッ!


    ドグラク『ぐぅ!』



    自慢の大弓を切られ、得物を失ったオークの狩人は、レンジャーの拳を食らって崩れ落ちた。

  18. 18 : : 2016/01/25(月) 22:35:11

    「兵長!奴らを追い払いました!」


    兵長「ごくろう…」


    「そいつは…」


    ドグラク『グゥゥ…』


    兵長「情報がいる。こいつは生けどりにする。」


    「危険では?」


    兵長「ハンジは喜ぶだろ。いくぞ!」


    「「「はっ!」」」


    バカラッ バカラッ バカラッ!



    ーーーーーーー



    ーーーーー



    ーーー





  19. 19 : : 2016/01/26(火) 13:07:32

    《ラス・ゴナス》

    滝の水が長年にわたり岩肌を削り、巨大な岩屋をくりぬいた水しぶきの道。

    北の白の山脈から流れるディンネン川の中流域に位置する、レンジャーの重要な拠点である。


    およそ1000年前にレンジャーがこの地に構えた砦は、彼らの手によって縦横無尽に洞窟が掘り込まれその規模は測りようもないほどであるが、

    まともな入り口は大瀑布《ロンドス》の裏側ただひとつのみで、外部の人間はそこから入るしかない。


    エレンたちはレンジャーの一隊に率いられてその滝の裏から洞窟に入った。


    洞窟の中では『自由の翼』を鎧に刻み、緑のフード付きマントを羽織ったたくさんの精鋭兵が行き交っている。
  20. 20 : : 2016/01/26(火) 13:08:42

    ドサッ!


    ユミル「助かったぞハンジ!なんとか間に合いそうだ!」



    ユミルが下馬しながらメガネをかけたレンジャーに話しかける。



    クリスタは先ほどより顔色が悪く、意識も朦朧としていた。



    ハンジ「お姫様の傷はうちの医療兵が見るよ。私たちはオークの矢には慣れてるから。ね、ニファ?」


    ニファ「はい、お任せください。」



    ニファと呼ばれるレンジャーの一人が進み出た。



    ユミル「そうか…すまないな。」


    ニファ「さっ、こちらへ。」


    クリスタ「は、はいっ…」



    クリスタはニファに抱えられ、奥の部屋に入っていった。


  21. 21 : : 2016/01/26(火) 13:09:38

    ユミル「危なかった…癒しの手は私には扱えなくてな。」


    ユミル「殺すことなら不自由しないんだが…」



    ハンジ「ははっ、気にしないでよ!とりあえず少し休んでいけばいいさ。」



    馬を兵士に預け、二人は歩きながら話し出す。



    ハンジ「それにしても君たちは運がいいよ!レンジャーの哨戒にオークが引っかかってくれなかったら、今ごろみんなワーグの腹の中だ!」アハハ


    ユミル「まあ、あんたらが来てくれるかどうかは賭けだったがな、」


    ユミル「オークどもがあんなにしつこく追ってくるとは…」


  22. 22 : : 2016/01/26(火) 13:10:53

    ハンジ「しっかし、お姫様が怪我をするとはめずらしいねぇ。」


    ハンジ「君たちならオークの群れの一つや二つ、簡単に撒けると思うけど?」




    ユミル「…今回の旅は、不確定要素が多くてな、」


    ユミル「まるで羊の群れを狼から守ってるみたいだった。」



    ハンジ「あはは!それってあの子達のこと?」ビッ


    ア- タスカッタ-!

    ミカサ ダイジョウブカ?

    エエ アリガトウ、


    ユミル「…さあ、どうだかな。」



    ハンジ「またなんで、あんな子供たちを。みたところまだ訓練兵みたいだけど、」



    ユミル「それは・・・」




    ユミルは口をつぐむ。




    ハンジ「・・・言えない?」



    ユミル「・・・ああ、すまない。」



    ハンジ「うーん。まっ、いいよ。君たちにはこれまでもいろいろ世話になってるしね!」


    ハンジ「我々は助力を惜しまないよ。なんでも言ってくれ。」ポン


    ユミル「ああ、そうするよ。」

  23. 23 : : 2016/01/26(火) 13:12:15

    ダカッ ダカッ ダカッ!


    レンジャー「兵長のご帰還です!」


    ハンジ「あっ!リヴァイー!」フリフリ


    洞窟に入ってきた一団に向かってハンジが走り出す。


    ヒヒィン! ブルル!

    ハンジ「うおっとぉ!」ドサッ


    リヴァイ「ああ、今帰った。」


    リヴァイと呼ばれる小柄な兵士はわざと駆け出したハンジの目の前で止まり、驚いたハンジは尻餅をついた。


    手綱を引くのがもう少し遅ければハンジは馬に轢かれていただろう。
  24. 24 : : 2016/01/26(火) 13:13:20

    ハンジ「あっぶねー!もう!死んじゃうじゃないか〜」


    リヴァイ「馬に踏まれたくらいで死ぬようなタマかよ。奇行種が、」


    ハンジ「もう!ひどいなぁ…」



    リヴァイ「それよりもクソメガネ。土産だ。」



    ドサッ!

    ドグラク『グアァ!』



    ハンジ「うっひょぉぉぉ!!オークだあ!」


    ハンジ「もしかして、私のために捕まえてきてくれたのぉ!?」ハアハア



    先ほどとは打って変わり、ハンジの目は活き活きとしている。



    リヴァイ「まだ“つぶす”なよ?こいつには聞きたいことが山ほどある。」



    ハンジ「わかってるよ〜!さっ、行こうか!」ギュッ


    ドグラク『さ、触るな…!』ザッ



    後手に縛られたオークを連れて、ハンジは部下とともに地下に降りて行った。
  25. 25 : : 2016/01/26(火) 18:58:25
    続きが気になるっ!!!!
    兄さん、期待してます♪
  26. 26 : : 2016/01/26(火) 20:28:51
    いつもありがと〜(o^^o)
    すこしだけど投下してくよ〜!
  27. 27 : : 2016/01/26(火) 20:29:25

    ザアァァァァ…



    エレン「滝の裏に砦を作るなんて…さすが、レンジャーの考えることは違うぜ!」


    エレン「さっきの戦闘もオークを圧倒してたし、彼らがいればエレノールは無敵だな!」




    「ばかやろう!」ドガラ!!




    エレアル「は!?」バッ



    自分たちを怒鳴りつける声が聞こえ、二人はおもわず訓練兵団で叩き込まれた敬礼をした。




    「俺たちはエレノールの懐刀なんだ!ホントにヤバくなったとき以外には、簡単に姿を見せたらいけないんだよ!」



    「それなのに、お前らみたいなちんけな訓練兵を助けるために、あんなに堂々と戦闘しちまったんだ!ったく感謝しろy」ガリッ



    「ーーーっ!」ダラダラ




    エレン「だ、大丈夫ですか!」



    アルミン「すごい血の量だ…」


  28. 28 : : 2016/01/26(火) 20:30:59

    ドガラッ


    「もう、ほんっとにどうしようもないわね…」



    「君たち、驚かせてすまなかった。楽にしてくれ。」



    エレン「は、はい…」



    アルミン「あの、あなたたちは?」



    エルド「ああ、紹介がまだだったか。我々はレンジャーの中から選抜された特別班だ。今はあちらのリヴァイ兵士長の下で活動している。」



    グンタ「他のレンジャーからは“リヴァイ班”と呼ばれているな。」



    エレン「り、リヴァイ班…」



    エルド「俺は班員のエルド。こっちは同じく班員のグンタだ。よろしく、」



    エレアル「よろしくお願いします!」バッ



    ペトラ「私はペトラ。で、さっき君たちの前で盛大に舌を噛み切って死んだのがオルオよ!」


    オルオ「っ!まだ死んでねえよ!」



    エルグン「「ハハハハハ!」」


  29. 29 : : 2016/01/26(火) 20:33:42

    エレン「レンジャーの中からさらに選抜されたってことは、皆さんは精鋭中の精鋭!エレノールの最強の兵士ってことですね!」



    エルド「ははっ、そんな大したもんじゃないさ。」



    エルド「なかなか王国の戦闘には参加できないしな…」



    エレン「え?そうなんですか?」



    グンタ「オルオがさっき言った通り、我々レンジャーの任務は他の兵士のように単純じゃない。」


    グンタ「人々の目はどうしても東や南に行きがちだが、アドウィン川の上流からは黒の山脈からオークがよく越境してくるんだ。」




    オルオ「わ、我々はそういった被害を事前に防ぐため、国境や川沿いに哨戒線をはって領界を侵犯したオークたちを狩っているのだ!」ゴシゴシ




    アルミン「なるほど…」




    ペトラ「最近はオークの出没する頻度が増えてきたから、哨戒の数を倍に増やしていたの。」



    ペトラ「そしたらあなたたちがディンネン川の哨戒に引っかかって、それで急いで後を追ってきたのよ。本当に間に合ってよかった…」


  30. 30 : : 2016/01/27(水) 19:06:09

    ミカサ「…」


    エレン「どうしたミカサ?」


    ミカサ「エレン、わたし…クリスタの様子を見てきたいの。」


    ミカサ「私のせいでクリスタにひどい怪我を負わせてしまったから…」


    エレン「ああ、さっきのことはあんまり気にすんなよ。」


    エレン「結果としてみんな無事だったんだからな。」


    ミカサ「それはそうだけど…」


    アルミン「エレン。ユミルさんはともかく、クリスタさんはそんなに警戒する必要ないんじゃないかな?」

    アルミン「ミカサも責任を感じているだろうし、引き止めるのは酷だよ。」


    ミカサ「…」


    エレン「そっか…んじゃあ、行ってこいよ。」


    ミカサ「うん、ありがとう。」



    ペトラ「医務室は奥よ。わたしが案内するわ。」


    ミカサ「はい、お願いします。」



    エルド「あとの二人は俺たちについてこい。朝からずっと駆け続けて疲れているだろう。休める部屋を探してやる。」


    アルミン「あ、ありがとうございます。」


    エレン「じゃあミカサ、後でな。」


    エレン「晩飯までには切り上げてこいよ?」


    ミカサ「ええ、わかってる。」



    こうしてミカサとペトラは洞窟の奥へ、



    エレンとアルミンはエルドたちに連れられて、洞窟の上層階へと登って行った。


  31. 31 : : 2016/01/27(水) 19:09:25

    レンジャーの根城《ラス・ゴナス》は滝の流れ落ちる巨大な崖を縦横無尽に彫り進んでつくられたため、内部は複雑で、何層ものフロアに分かれている。


    砦の上には急流な《ディンネン川》が流れているため、天井からは常に水が滴り、特に下層部にはその水が排出されず、たまり続ける。


    そのため兵士たちは比較的快適な上層部に居住区や広間を設け、滝口の入り口によって風通しのよい中層階は食料や医療品などの備蓄庫、あるいは馬屋としている。


    下層階は通気性の悪さから湿気が溜まりやすく、その環境は劣悪で、もっぱら捕虜を拘留するための牢が置かれる程度である。


    地下はさらに暗く、ろうそくの明かりだけが頼りになる。




    その薄暗い地下層の一室で、リヴァイ、ユミル、ハンジとその副官のモブリットによる尋問が行われていたーーーーー




  32. 32 : : 2016/01/27(水) 19:10:40

    ハンジ「さぁて…なにから話してもらおうかな、かわいいオークさん?」ニヤァ


    ドグラク『お前らに話すことなど何もねぇ!』


    ガチン!


    ハンジ「うっひょぉぉぉ!!あっぶねぇぇ!鼻を食いちぎられるとこだったぁ!」


    モブリット「分隊長!生き急ぎすぎです!」


    ハンジ「あはは!」


    リヴァイ「ったく、どけ!クソメガネ!」

  33. 33 : : 2016/01/27(水) 19:16:00

    チャキッ


    ドグラク『…!』


    リヴァイ「俺の手をてめえの汚い血でよごさせるな、オーク。聞かれたことに答えれば、無傷で群れに返してやる。」


    ドグラク『グゥ…』


    リヴァイ「さあ答えろ、お前たちはなぜエレノールに攻め込んだのか…」



    ドグラク『へっ、俺を痛めつける気か⁉︎残念ながら俺たちオークは痛みには慣れてる!』ペッ


    ドグラクの吐いた唾はリヴァイのブームにかかった。


    リヴァイ「」ビキッ



    ドグラク『俺は何も喋らねえz』ザクッ



    ドグラク『グアァァ!』



    リヴァイはなんの躊躇もなくオークの親指を切り落とした。

  34. 34 : : 2016/01/27(水) 19:18:03

    ハンジ「足の指も含めてあと19本だ、あと19回この痛みに耐えないとねぇ!さあどうする?しゃべる気にはなった?」


    ドグラク『ハッ…まだまだ足りねえなァ…』


    ハンジ「だってさ!」


    リヴァイ「そうか…」ジャッ



    ドグラク『ギャァァ!』





    ザクッ!





    ザクッ!!




    一本、また一本とオークの指は切り落とされてゆく。




    ドグラク『ハァ、ハァ…』


    さすがにドグラクの意識も朦朧としていた。
  35. 35 : : 2016/01/27(水) 19:19:50

    ハンジ「おいおい、まだ片手が終わっただけだよ?」

    ハンジ「オークは痛みに強いんだろぉ?もう少し楽しませてくれよぉぉ!!」


    ドグラク『ヌウゥゥ…』


    モブリット「兵長!情報を吐く前に死んでしまいます!」


    リヴァイ「下がっていろモブリット。この程度じゃ死なねえ。」


    モブリット「しかし!」




    ドグラク『冥王だ…』




    リヴァイ「なに?」




    ドグラク『闇の冥王が復活なされた!』ガバッ



    ユミル「…」

  36. 36 : : 2016/01/27(水) 19:21:56

    ドグラク『俺たちは冥王の求めに応じたんだ!主の宝を奪い返すために!』


    ドグラク『貴様ら人間も!エルフも!ドワーフも!復活した闇の勢力には敵わねェ!』


    リヴァイ「…」


    ドグラク『てめえらは全員死ぬ!戦いの、赤い火に焼かれて!』


    ギロッ!


    ドグラク《あのクソ女のせいでなァ!!》



    ユミル「ぬうっ!!」シャッ





    ゴトッ…


  37. 37 : : 2016/01/27(水) 19:23:47

    モブリット「な、なにをしてるんですか、あなた!」


    モブリット「もっと情報を聞き出せたのに!」


    ユミル「あれ以上の情報はない!」ギロ


    モブリット「なっ!?」


    ハンジ「彼女の言う通りだよモブリット。」ポン


    ハンジ「さっきの奴の言葉が全てだ…」


    モブリット「分隊長まで!」

  38. 38 : : 2016/01/27(水) 19:25:01

    タッタッタッタッ


    ハンジ「これからどうする?」


    リヴァイ「俺は王都に行く。このことを王に報告しねえとな。」



    ユミル「まて!」



    リヴァイ「なんだ?」クルツ



    ユミル「今のエレノールにこの難局が乗り越えられるとは思えん。エルフの力が必要だ。」


    リヴァイ「白のエルフが求めに応じるとは思えねえがな。」


    リヴァイ「酒と金にしか興味のない連中だ、古の銀のエルフとは違う。人間とエルフの同盟もとうの昔に潰えた。」


    ユミル「確かにそうだ。だが、他に助けを請う相手もいないだろ。」


    リヴァイ「ハッ、無駄なことだ。」クルッ


    カツカツカツ…
  39. 39 : : 2016/01/27(水) 19:30:17

    ユミル〈本を手に入れた!〉


    カッ…


    リヴァイ「なに⁉︎」クルッ


    ハンジ「なに?彼女、今なんて言ったの?」



    ユミル〈シガンシナで本を見つけた、間違いなくエレンディンの書だ。〉


    リヴァイ「・・・」


    ハンジ「え、エルフ語…?」



    ユミル〈失われた三つのかけらが、いま揃おうとしている。運命に導かれて…〉タッタッタッ



    ガシッ!



    リヴァイ「…」



    ユミル〈冥王を葬るには今しかない!お前も!〉



    ユミル〈自分の運命を受け入れろ…!〉








    リヴァイ〈俺に、アヌンの港へ行けというのか?〉






    ユミル〈そうだ…〉












    ユミル〈そのためにここに来た〉


  40. 40 : : 2016/01/28(木) 17:47:48

    中層階 医務室


    コンコン


    ペトラ「ペトラです、入ります。」


    ガチャ



    医務室の扉を開けると、薬草の独特のにおいが漂ってきた。



    中には傷を負った兵士が何人も横になっており、その周りを医療兵がせわしなく歩き交っている。




    ペトラ「すみません、クリスタさんはどちらに?」



    医療兵「ああ、エルフのお姫様か…彼女なら奥に運ばれて行ったよ。」



    ミカサ「え⁉︎」



    ペトラ「どうしたの?」



    ミカサ「い、いえ…なんでもないです。」


    ミカサ(クリスタが、エルフの姫…?)



    ペトラ「そう…じゃあ私はこれで行くわね。」



    ペトラ「私たちは上の広間にいるから、終わったら上がっておいで?」



    ミカサ「はい、ありがとうございました。」バッ

  41. 41 : : 2016/01/28(木) 17:50:01

    カツカツカツ…



    ミカサ「…」



    ガチャッ!



    ニファ「おっと!ごめんなさい!」


    ニファ「あら、あなたはユミルさんの…」




    ミカサ「あ、あの…クリスタの容体はどうですか?」


    ミカサ「肩の毒矢は…?」



    ニファ「ええっと…幸い毒は全身には回らず、肩の周りに少し炎症が残ったていどです。」


    ニファ「いまは少し熱が出ているので2、3日は安静にしておくべきですが、命に別条はありませんね。」



    ミカサ「そ、そうですか…」ホッ



    ニファ「今は静かに眠っておられますよ。中に入られますか?」



    ミカサ「は、はい。」



    ニファ「ではどうぞ。」



    ガチャ


  42. 42 : : 2016/01/28(木) 17:51:37


    ミカサ「クリスタ…」



    クリスタはベットに横になっていた。


    肩に包帯を巻かれていたが、顔色は良く、呼吸も落ち着いている。



    クリスタ「」ス-ス-



    ミカサ「ごめんなさいクリスタ…私、あの時…」



    クリスタ「んぅ…お、お姉ちゃん…」



    ミカサ「?」



    クリスタ「い、いかないで…お姉ちゃん…」



    ミカサ(うなされてる…)



    クリスタ「お姉ちゃん!」



    ガバッ!



    ミカサ「く、クリスタ⁉︎」



    クリスタ「ハァ、ハァ、ハァ・・・!」



    クリスタ「み、ミカサ?」


  43. 43 : : 2016/01/28(木) 17:52:42

    クリスタ「あの、私はなにを…?」



    ミカサ「とても、その、うなされていた…お姉さんのことを、呼んでいたけれど…」


    クリスタ「⁉︎」ビクッ



    クリスタ「あ、姉の名を口にしましたか!?」ガバッ



    ミカサ「えっ!?い、いや…」



    クリスタ「どうなのですか!!」クワッ



    ミカサ「な、名前は言っていなかった…誓って!」



    クリスタ「そ、そうですか…」

  44. 44 : : 2016/01/28(木) 17:54:22

    ミカサ「あ、あの…私謝りたくて…」



    クリスタ「え?」



    ミカサ「あの時…お父さんとお母さんを失くして、もう生きていくのが辛いと思ってしまった…」


    ミカサ「生きることを、諦めてしまっていたの…」



    クリスタ「そう…」



    ミカサ「なのにあの時、矢が当たったあなたを見て思った…」




    ミカサ「自分じゃなくて良かった、死にたくないって…!」




    クリスタ「うん…」




    ミカサ「私は…私はどうすればいいの?」



    ミカサ「お母さんと約束したのに…エレンを守るって!でも無力なのは私の方だ…!私はあなたたちのように、強くはなれない・・・」グスッ


  45. 45 : : 2016/01/28(木) 17:55:37

    クリスタ「・・・・・そんなこと、ないよ。」



    ミカサ「…?」



    クリスタ「私もユミルも、一人で生きてきたわけじゃない。互いに支え合って、これまで生きてきたの。」



    クリスタ「私は親の顔を見たこともないし、お姉ちゃんとは幼いころに離ればなれになっちゃった。」



    クリスタ「そのあとユミルに出会って、こうして生きてきたけど、彼女に会う前は結構ウジウジしてたし、いまでもたまに、家族に会いたいと思うよ・・・たとえそれが、顔も知らない家族だとしてもね。」



    ミカサ「…」


  46. 46 : : 2016/01/28(木) 17:58:05

    クリスタ「あなたたちの目には、私たちが強く生きているように映ってるのかもしれないけれど、私たちだって本当は、みんなと変わらないくらい脆い存在なんだと思う…」



    クリスタ「けど、その脆さを庇いあったからこそ、生きてこれた・・・そして、そういう仲間があなたにもいるでしょ?だから、」



    ギュッ


    ミカサ(て、手を・・・)



    クリスタ「辛い時は一緒に泣いて、楽しい時は一緒に笑って、美味しいご飯をたくさん食べて、それからぐっすり眠るの。そしたらまたあしたが来るから!」


    クリスタ「そうやって、みんな前にすすんでいくの!少しづつでもいいわ!あなたはひとりじゃ、ないんだから。」ニコッ



    ミカサ「う、うん…ありがとう…」

  47. 47 : : 2016/01/28(木) 17:59:03


    ミカサ「そ、それにしても、そんな砕けたもの言いができるとは驚いた…とても、可愛らしい…」


    クリスタ「なっ…!い、いけない!」バッ


    クリスタ「気を許すといつもこんな調子になっちゃうの…レンジャーの人たちには、こんな雰囲気見せないんだけど…」



    ミカサ「そう…でも、今のあなたはとても接しやすい。ので、私たちだけの時くらいは、素のあなたを見せて欲しい…」



    クリスタ「うん、そうだね…そうするよ。」ニコッ


  48. 48 : : 2016/01/28(木) 17:59:59

    グゥゥゥゥ…


    ミカサ「あっ…///」


    クリスタ「あ、お腹空いた?」



    ミカサ「い、いや…そんなことは…///」



    クリスタ「ウフフ、しょうがないよ。何日も駆けっぱなしで、落ち着いて食事することもできなかったからね。」


    クリスタ「私はまだベットから出られないから、上に行って食べてきなよ。レンジャーの作るシチューは美味しいんだよ?」



    ミカサ「うん・・・では、そうしよう。エレンたちも待っているし。おやすみなさい、クリスタ。」


    クリスタ「おやすみ。またあしたね。」


  49. 49 : : 2016/01/28(木) 18:25:26

    上層部 大広間


    エレン「うおぉぉぉ!すっげえ!」


    アルミン「洞窟の中にこんな空間があるなんて!」


    エレンたちが驚くのも無理はない。


    高い天井からはたくさんのろうそくが吊るされ、ほのかに翡翠色をした壁や床を照らし出す。


    柱にもろうそくが置かれ、洞窟の中とは思えない明るさである。


    左右には川から漏れ出した多量の水が滝のようになって流れ落ちている。


    排水と芸術性を兼ね備えた合理的な機構である。


    広間には手前から奥まで整然と机が並べられ、何人ものレンジャーたちが雑談に興じたり食事をとったりしていた。



    エルド「おうい君たち!こっちだ!」


    エレン「おっ、エルドさんたちだ!行こうぜアルミン!」


    アルミン「うん!」



    タタタッ、





    ゴトッ


    ペトラ「お腹空いてるでしょ?いっぱい食べてね?」


    エレアル「はい!」


    パクパク


    エレアル「「う、うんめ〜!」」


    ペトラ「うふふ、よかった!」



    グンタ「ここの飯はなんでもうまいが、特にシチューは絶品だ!遠慮なく食えよ?」



    エレアル「ありがとうございます!」
  50. 50 : : 2016/01/28(木) 18:26:44

    エルド「それで、君たちはシガンシナから来たと聞いたが、」



    エレン「は、はい…そうです。」モグモグ



    エルド「では、敵の襲撃を最初に受けたのは君たちだったわけだな…」



    アルミン「ええ…アモン・アノールが陥落したという知らせが届かず、逃げ遅れてしまったのです」モグモグ



    グンタ「ん?それは変だな。」


    アルミン「というと?」


    グンタ「俺たちの知る限りでは、アモン・アノールが陥落したという報告はない。あの要塞が落ちたならば、俺たちの情報網に必ず引っかかってくるだろう。だが、今をもってしてもなんの知らせもない。」



    エレン「なっ、俺たちが嘘ついてるって言いたいんですか⁉︎」ガタッ!


    オルオ「だれがそんなことを!ったく、いいからだまって聞いてろ!」ガッ


    エレン「す、すいません…」


  51. 51 : : 2016/01/28(木) 18:27:30

    アルミン「つまり東の前線を突破せずに、オークが領内に侵入したということですか?」



    エルド「うむ。普通の軍ならありえないが、相手はオークだからな…」



    アルミン「山の上ではなく、山の中を進んできたのかもしれない…と。」



    エルド「もし奴らが黒の山脈からやってきたのなら、その仮説は正しいだろう。」



    アルミン「なるほど…」



    グンタ「黒の山脈と赤の山脈は北で接している。その方法なら、山をつたってアドウィン川を迂回し、守りの固いアモン・アノールを避けて無傷でエレノールに入れるからな…」



    エレン「くそっ、いかにもオークらしい汚いやり方だぜ…」ダン!

  52. 52 : : 2016/01/28(木) 18:29:12

    「いや、オークの浅知恵ではないだろう。」


    全員「!?」


    「奴らの背後にはもっと大きな影がある。」


    ガタッ


    ペトラ「ファーラン先輩!イザベル先輩も!戻られたんですね!」


    ファーラン「おう、ペトラ!元気にしてたか?」


    オルオ「げっ!イザベルせんぱい…」ビクッ


    イザベル「おっ?なんだよオルオ!せっかく久しぶりに帰ってきたのにその態度はぁ〜!」ツカツカ


    オルオ「ヒィ!すっ、すいません!」


    イザベル「それに私のことは先輩じゃなくて、姉御と呼べと、何回言ったらわかるんだ〜!」グリグリグリ!!


    オルオ「ぐわぁ〜!す、すみませんでした、姉御!」



    エレン「お、オルオさん…」


    アルミン「威厳が台無しだ…」


    グンタ「いや、あれが本当のあいつだからな。」



    オルオ「う、うるせえぞグンタ!」


    イザベル「うるさいのはお前だよ、オルオ〜」グリグリグリ!!


    オルオ「ヒィ〜!!あたまが!あたまが割れるっ!」

  53. 53 : : 2016/01/28(木) 18:30:02

    ファーラン「それで、この子たちが噂の生き残りか…」


    エルド「はい、エレンとアルミンです。」



    エレアル「はっ!よ、よろしくお願いします!」バッ


    ファーラン「よろしくな!」バッ



    グンタ「それで、北はどうでしたか?」


    ファーラン「ああ、そのことだが、至急リヴァイに報告しなければならないことがある。」


    ファーラン「あいつはいまどこに?」




    リヴァイ「その必要はねえ」



    バババッ!



    リヴァイの声を聞いた広間の全兵士が一斉に敬礼した。

  54. 54 : : 2016/01/28(木) 18:30:51

    ファーラン「なんだ、いたのかリヴァイ。」


    ハンジ「あたしもいるよ〜」ヌッ



    ファーラン「それで、報告の必要がないとはどういうことだ?」



    リヴァイ「さっき捕まえたオークがすべて喋った・・・・・冥王の、復活だ」




    ザワザワッ…




    レンジャー「冥王だって⁈」


    レンジャー「そんなばかな…」



    広間は騒然とした。



    エレン「め、冥王?冥王ってなんだ?アルミン、」


    アルミン「…」


    エレン「?」

  55. 55 : : 2016/01/28(木) 18:31:56

    ファーラン「では、もう王都には報告したんだな?」


    リヴァイ「いや、まだだ。適任者がいなくてな。ちょうどお前たちを待っていた。」


    ファーラン「全く、人使いが荒いな…」



    リヴァイ「こればっかりは半端な人間にはつとまんねえからな。」




    リヴァイ「本当は俺が行くつもりだったんだが…」チラッ



    ユミル「…」ジッ


  56. 56 : : 2016/01/28(木) 21:14:36

    イザベル「まあいいじゃんかファーラン!」


    イザベル「兄貴が行けっていうんなら、あたしらはよろこんでいくよ!」



    ファーラン「そうだな。国の大事だ、断る理由はない。」





    リヴァイ「ではお前たち二人は王都へ!他の隊員は装備を整え待機!」







    リヴァイ「日の出と共に、出撃だ!」






    レンジャー「ハッ!」バッ

  57. 57 : : 2016/01/29(金) 14:31:40



    ドドドッドドドッドドドッ!!!






    夜明けとともにレンジャーの小隊が続々と滝口から出撃する。







    祖国を守るために、兵士たちは戦場へと赴く。










    燭台の明かりは消え、炉の火は燃え尽き、広間の騒々しさは鳴りを潜めた。








    わずかに残る松明は兵士たちの行く末を見守る加護とならんや。








    かくして、冥王との戦いの火蓋が切って落とされた。


  58. 58 : : 2016/01/29(金) 19:16:33
    お疲れさまでした(*^^*)
    凄く、面白かったです(*´ー`*)
  59. 59 : : 2016/01/29(金) 19:50:54
    ありがと〜(o^^o)
    今回はけっこー疲れた汗

    次回もよろしく(^-^)/
  60. 60 : : 2023/07/12(水) 18:10:17
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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tsunamayo1996

ツナマヨ

@tsunamayo1996

この作品はシリーズ作品です

《銀のエルフと冥府の石》 シリーズ

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