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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

ジャン「なんで…なんで巨人がまだいるんだよ!?」

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  1. 1 : : 2015/08/02(日) 13:44:32


    850年



    ジャン(解散式の次の日…俺らは突如トロスト区に攻めてきた巨人たちと戦った)


    ジャン(巨人化した死に急ぎ野郎……エレンのお陰でなんとかトロスト区を奪還することができた)


    ジャン(沢山の人が死んだ。子ども、大人も、同期も……マルコも)





    エルヴィン「調査兵団を志望する者は前へ」




    ジャン「……………」


    ジャン(……今までの俺だったら考えられない選択だな)


    ジャン(別に死ぬのが怖くないってわけじゃない)


    ジャン(ただ…)




    エルヴィン「君たちは、死ねといえば死ねるのか?」




    ジャン(もう壁の中に巨人を入れたくない)


    ジャン(…そう思っただけだ!!)




    「「「死にたくありまドォォオオオオオオオン!!!



    ジャン「!!?」


    サシャ「な、何の音ですか!?」


    ライナー「まるで建物が崩れたかのような音だったな…」


    二ファ「み、みなさん!!!」


    エルヴィン「二ファ!何の音だ?」


    二ファ「に、逃げてください!!」


    エルヴィン「落ち着け。何の音だ?」


    二ファ「巨人です!!」


    「「!!?」」


    コニー「巨人……?」


    クリスタ「壁内の巨人は全部倒したはずじゃ…」


    二ファ「2体の巨人がこの建物を壊しています!!」


    エルヴィン「なに!?……総員直ちに武装しろ!!」




    ジャン(なんで…)


    「嘘だろ!?もう少しで内地にいけたのに…」


    ジャン(なんで…)


    「ま、また戦わないといけないの!?」





    ジャン「なんで…なんで巨人がまだいるんだよ!?」


  2. 2 : : 2015/08/03(月) 00:00:35


    ハンジ「みんな、武装したかな?」


    クリスタ「はい!」


    ハンジ「2体の巨人…ソニーとビーンではないんだよね?」


    二ファ「はい。2体だけではなく周りにはもっといるようです」


    ライナー「…壁が破られたってことですか?」


    二ファ「まだその情報はないの」


    エルヴィン「とにかく…一刻も早く対処しなければならない。新兵で少隊を作り、現在応戦中の兵士とともに戦ってくれ」


    エルヴィン(リヴァイはエレンと共に未だ内地にいる…彼がこちらに来てもらわないと困るな)


    ナイル「エルヴィン、俺たち幹部は一度内地へ行き指示を待つぞ」


    エルヴィン「…私はここに残る」


    ナイル「はあ…勝手にしろ」






    ライナー「とりあえず…小隊を作るぞ」


    ジャン「そうだな」


    ライナー「3人ずつくらいで…ジャン、サシャ、コニー」


    コニー「わかった」


    ユミル「………」ジー


    ライナー「…わかった。ユミルとクリスタは同じ隊な」


    ユミル「さんきゅー」


    ライナー「そうなったら………憲兵の中にいて浮いてるあいつを俺とベルトルトの隊にいれようか」


    ユミル「そうだな」







    ライナー「よし…じゃあお前ら、生きて会おうな」


    コニー「そうだぜ…せっかく生き残れたのにここで死んだら台無しだ!」

  3. 3 : : 2015/08/03(月) 01:12:16




    ライナー(よし…なんとか自然にベルトルトとアニ、3人だけで話せる状況を作れた)


    アニ「ねえ…これどういう状況?」


    ベルトルト「誰かが壁に穴をあけた?」


    ライナー「さあな…ベルトルト、お前じゃないんだろ?」


    ベルトルト「うん」


    アニ「壁に穴が空くような音もしなかったね」


    ベルトルト「でも…普通壁に穴が空いたらすぐに知れ渡るよね?それなのにさっきの黒髪の人は穴が空いたのかも分からないようだった」


    ライナー「謎は積もるばかりだが……故郷が関係してることは確かだろうな」


    アニ「そうだね」


    ライナー「とにかく…探るぞ。他の兵からは巨人と必死に戦っているように見せながらな」


    ベルトルト「わかった」





    ライナー(まず…巨人の様子を見てみるか)


    アニ「近づくのかい?」


    ライナー「ああ、さあこっちを向け、尻でか巨人!」


    巨人「」ツーン


    ライナー「な…?」


    ライナー(近づいても…一切こちらを向かないだと?)


    ベルトルト「奇行種なのか…?」


    アニ「攻撃を仕掛けてみようか……はあ!」


    巨人「!!」


    アニ「え、ちょ、何!?」


    アニ(なんか…暴れだした!?)


    ライナー「くそ、癇癪をおこした子どもみたいだな…周りの家屋がぐちゃぐちゃだ」


    ベルトルト「………」


    ライナー「どうした?」


    ベルトルト「ねえ、この巨人……傷をつけたアニを一切狙ってないよね?」


    アニ「確かに…」


    ベルトルト「それに僕達にも無反応…こんなに固まっているのに」


    ライナー「人間を狙わないのか…?」


    ライナー(この巨人だけなのか、それとも…)








    二ファ「団長!」


    エルヴィン「何か分かったか?」


    ライナー(団長の声だ…盗み聞きしようか)


    二ファ「まず…壁に穴が空いたという情報はどこの区からもうけていません」


    エルヴィン「そうか」


    二ファ「そして、巨人が発生したのはこの付近のみ。他の区や内地には何も影響が出ていないようです」


    エルヴィン「発生…?」


    二ファ「…これは私がみた情報ではありませんが」






    二ファ「どうやら…先程から現れている巨人は、人間が巨人化したようなのです」


    エルヴィン「なに…?」


    ライナー「!!?」

  4. 4 : : 2015/08/03(月) 09:00:51


    サシャ「ええ〜〜!!?そうなんですか!?」


    二ファ「!!」


    ジャン「おい、サシャ…」


    エルヴィン「…聞いていたか」


    サシャ「す、すみません…」


    ライナー(サシャ達も聞いていたか…後からバレるのも面倒だ。俺らもここで出るか)


    ライナー「すみません、俺達も聞いていました」


    エルヴィン「別にかまわない」


    ユミル「まあそうなったら私達も聞いてるよな」


    クリスタ「ご、ごめんなさい!」


    エルヴィン「では、巨人の討伐に向かわずに私の話を聞いていた君たちの意見でももらおうか」





    エルヴィン「ここにいる巨人は人間が巨人化したもの…どう思う?」


    コニー「信じられねえけど…そうとしか考えられねえ!」


    ジャン「ああ…俺らはエレンが巨人化するのをみてしまったからな」


    エルヴィン「つまり…この巨人たちもエレンと同じようにして巨人になったと?」


    ユミル「だけどよ…知性をまったく感じねえな」


    クリスタ「知性……あ!そういえば穴を塞ぐとき、エレンが理性を保てなかった時があったとか言ってたよね…?」


    ライナー「なるほど…ここの巨人たちはその状態だってわけか」


    ライナー(そう考えると…ここにいる巨人たちは、巨人になる薬を打たれて、知性巨人を食べなかった奴らといったところか)





    サシャ「それにしても…どういうタイミングで巨人になるのでしょうか?」


    コニー「どういうタイミング??」


    サシャ「はい、巨人になる原因が仮に薬を打たれてとかだったとするじゃないですか!そうすると…薬を打つ瞬間を目撃する人が現れるんじゃないかと…」


    ジャン「確かに…今巨人になってる奴らの共通点を見つけねえとだめなのか」


    二ファ「現に…巨人は増殖し続けています。早く原因を探らないと…」


    ナナバ「エルヴィン!」


    エルヴィン「ナナバか…どうした?」


    ナナバ「ゲルガーが…巨人になった」


    エルヴィン「!!」


    ナナバ「私の目の前だった…いきなり苦しみだして、叫んだと思いきや…」


    エルヴィン「ゲルガーは…それまで変わったことはあったか?」


    ナナバ「ずっと一緒にいたけど…特に見られなかったかな。ただ、やけに寒気がするとはいっていた」


    エルヴィン「薬などを注射している場面をみなかったか?」


    ナナバ「見ていないよ」





    ライナー(どうなっている…なぜこんなに様々な場所で現在も巨人化する者が増えているんだ?)


    サシャ「も、もしかして…私達もああなる可能性があるってことですか!?」


    コニー「嘘だろ!?」


    サシャ「た、食べ物とかに何か入っていたとしたら…」


    ユミル「あり得るかもしれねえな」


    クリスタ「そんな…」


    ライナー(何か…もっと決定的な情報はないのか!?)









    ???「どうも、こんにちは」


    サシャ「え……?」


    ジャン「な……」


    ???「あれ、聞こえていますよね?そこの集団さん」


    ジャン(なんだあいつ!?)


    ライナー(な、なんで……こいつが!?)


    ???「ちょっとこれから大事な話があるから…偉い人に伝えてくれないかな?」


    ジャン(初めてみるような見た目だ…そう、言うならば)







    ジャン「獣の…巨人?」




  5. 5 : : 2015/08/03(月) 09:24:18


    獣の巨人「まあ…そう呼んでもらって構わないよ」


    ジャン(どうして巨人が喋ってるんだ…?)


    エルヴィン「…私たちに伝えたいこととは?」


    獣の巨人「そうだね…大体状況が分かってきたところで、君たちにこのゲームのルールを説明しに来た」


    ナナバ「ゲーム…だと?」


    獣の巨人「そう、楽しい楽しいゲームの説明にね…」






    獣の巨人「まず、先ほどから増えている巨人は薬などにより巨人化した訳ではありません」


    ライナー「!!」


    獣の巨人「感染症のように…空気中に散りばめられた"菌"によって巨人化している」


    ユミル「なに…?」


    獣の巨人「研究を続けた結果…そのようなことができるようになったんだよ」


    クリスタ「じゃあ…私たちは何もしなくてもいつかは勝手に巨人になっちゃうってこと!?」


    獣の巨人「そうなるね」


    エルヴィン「菌ならば…もっと広範囲に広がっている筈じゃないのか?なぜこの区以外は巨人化の情報が見受けられない?」


    獣の巨人「まあ…こっちだって一気に全体にこの菌をばらまくことはできないからね」





    獣の巨人「ある人たちを媒体にして、菌を出し続けているんだ」


    エルヴィン「どういうことだ?」


    獣の巨人「先日…混乱に乗じて3人の人間にある薬を与えた。その薬を着用したものは、巨人になる菌を直径10メートル内にばらまき続ける」


    サシャ「そんな…」


    獣の巨人「その菌を一定量吸ったものは…巨人化する。まあ、個人差もあるけどね」


    ナナバ「菌だなんて…回避しようがないじゃないか!」


    エルヴィン「ゲームという割に…こちらが勝利する結果が用意されているように見受けられないんだが」


    獣の巨人「勝利…とは言えないけれど、この絶望を止める方法はある」


    コニー「あるのか!?」


    獣の巨人「その菌を出し続ける3人が死ねば、この絶望は終わる」


    ジャン「な……」


    ユミル「その3人って…誰なんだ?」


    獣の巨人「教えないよ………まあ、これから僕が出す条件を飲んでくれたら話は別だけどね」


    エルヴィン「条件…?」






    獣の巨人「"座標"を差し出せ」


    エルヴィン「座標…?」


    獣の巨人「分かる者に伝えろ」


    エルヴィン「…わかった」


    獣の巨人「さて…人類が巨人化により滅びるのが先か、座標をこちらに差し出すのが先か」








    獣の巨人「…ゲームを始めようか」





  6. 6 : : 2015/08/03(月) 23:10:09



    ライナー「なあ、アニ、ベルトルト」コソッ


    ベルトルト「なんだい?」


    ライナー「その菌は…俺達にも効くのか?」


    アニ「確かに…」


    ライナー(もう既に巨人であり、知性巨人を食べた俺らには関係ないのではないか…?)


    ベルトルト「しばらく様子を見よっか」


    ライナー「ああ」







    エルヴィン「…とにかく、内地へこのことを伝える」


    コニー「あの獣の巨人は放っておいていいんですか!?」


    エルヴィン「その3人を知るのはこいつだけだ。迂闊に手を出したところでむしろ状況が悪くなるかもしれない」


    コニー「た、たしかに…」


    エルヴィン「二ファ、ユミル、クリスタで内地へいってくれ」


    クリスタ「はい!」


    二ファ「………」


    エルヴィン「二ファ…?」


    二ファ「あ、あ…」


    ナナバ「大丈夫か?」


    二ファ「う…」






    二ファ「うわぁぁああああ!!!!!!」


    ライナー「!?」


    エルヴィン「二ファ!?どうした!?」


    二ファ「い、い"た"い"!!!」


    ナナバ「大丈夫か!?話せる!?」


    二ファ「いやだ!!いやだ!!いやだ!!!」


    エルヴィン(もしや…)


    二ファ「ぁぁああああああ!!!!!」







    サシャ「ひ、ひい!?」


    エルヴィン「みんな、上へ登れ!!」


    ライナー「う、嘘だろ…」


    ライナー(二ファさん…の身体は、膨張していった)


    ライナー(膨らむといってもそんな綺麗なわけじゃない。歪に、それぞれの部位が、それぞれ自由な大きさに、形に膨張していく)


    ライナー(手や指だけじゃない…目も、唇も、爪も…)


    サシャ「うっ…」


    ライナー(まぶたより目の膨張する速度が速かったのだろうか?収まりきらなくなった目がまぶたから飛び出ている)


    二ファ「あ、う……」


    ナナバ「これは…惨い」


    ライナー(ひとつだけ分かることがある)






    ライナー(これは…俺達の知っている巨人化とは違う)


    ライナー(それはつまり…)


    ベルトルト「………」


    アニ「………」






    ライナー(俺たちも、このゲームの犠牲者に含まれている……そのことを意味していた)




  7. 7 : : 2015/08/04(火) 01:17:26
    えぇ・・・・っと。
    エレンの出番はまだですかね?

    Expectation!!(期待)
  8. 8 : : 2015/08/05(水) 12:21:11
    ожидание(期待
  9. 9 : : 2015/08/05(水) 16:57:41


    クリスタ「い、いやだ……こんな死に方は…」


    ユミル「…どんな死に方もだめだ」


    エルヴィン「…一刻も早くこの惨劇を止める必要があるな。ここにいる者たちで分かれて内地へ伝えにいく」


    ナナバ「誰が発症するか分からないしね…それにこの中に菌をばら撒く者がいるかもしれない」


    エルヴィン「では…君と君は私とともに」


    クリスタ「はい…」


    ユミル「はい」


    エルヴィン「君と君と君はナナバと」


    ジャン「はい」


    コニー「はい…」


    サシャ「…はい」


    エルヴィン「君たちは…3人でもいいか?」


    ライナー「大丈夫です」


    エルヴィン「では…各自別のルートを使って向かおう」









    ナナバ「それじゃあ…向かうよ」


    ジャン「……」


    ナナバ「大丈夫かい?」


    ジャン「あ、すみません…」


    ナナバ「まあ、いつだれがああいう状態になるか分からない状況だからな…不安になるのも仕方がないね」


    ジャン「いや、まあ、はい…」


    ナナバ「ん?他にも何か不安があるのかい?」


    ジャン「えっと、その…他の同期は大丈夫かなって…」


    サシャ「ジャンはこんな時でもミカサのことばっかりですね」フーッ


    ジャン「う、うるせえな!誰もミカサのことだけとは言ってないだろ!あとその顔やめろ!」


    コニー「じゃあエレンの心配か?」


    ジャン「あいつの心配だけはしねえ!アルミンだよ、アルミン!」


    サシャ「まったく…照れ屋ですね」


    ナナバ「エレン…あの巨人化した子か。今はまだ内地の方で待機してるんだっけ」


    コニー「エレンの処置についての話し合い…だったよな」


    ナナバ「一応調査兵団に身を置くことにはなったけど…こんな状況になるとはね」


    サシャ「内地の方はまだ被害がないなら…安心ですね」


    コニー「なあ…これ、俺達が内地にいっても大丈夫なのか?」


    ジャン「確かに…もし俺らの中に菌をばらまく奴がいて、内地に入っちまったら…」


    ナナバ「まあ…どっちにしろ伝えなくてはいけないからね。向かおっか」


    ジャン「はい」






  10. 10 : : 2015/08/05(水) 17:11:55




    ライナー「…どうする?」


    ベルトルト「故郷に…帰りたい」


    アニ「ダメだよ…私達もその菌を持っているかもしれない。故郷でばら撒くわけにはいかないからね」


    ライナー「なあ、今もまだあそこで様子を見ている猿に話しかけてみないか?」


    ベルトルト「…それもいいかもね」


    アニ「私たちだけでも助けてくれないかね…」







    ライナー「おい…話がある」


    獣の巨人「ああ、君たちか…どうしたんだい?」


    ライナー「どうして俺たちも巻き込むようなことをした?戦士は次世代のためにも必要だろ!?」


    獣の巨人「…巨人になって戦うよりも効果的に壁内人類を倒す方法を思いついてしまったからね」


    ライナー「抗体剤はないのか?お前が堂々とここにいるということはあるんだろ?」


    獣の巨人「僕の分しか用意していないよ」


    ライナー「くそ…」


    獣の巨人「それにしても…」


    ライナー「なんだ?」


    獣の巨人「思ったより巨人化が進んでいないな…」


    ライナー「は?」


    獣の巨人「3人に打てば誰かしら内地の方へもいってくれるかと思ったけれど…」


    ライナー「こいつ…」


    獣の巨人「まあ…この薬は発症するまでに時間がかかるからね。今頃菌を打たれた3人の効果も強くなってきた頃だろう」


    ベルトルト「まだ状況が悪くなるのか…」


    獣の巨人「ほら、だって……」









    獣の巨人「その金髪の女の子もそろそろ限界みたいだし」







    ベルトルト「え…?」





    アニ「………ぐっ」


    ベルトルト「アニ…?」


    アニ「い、いたい……うっ…う」


    ライナー「おい、しっかりしろ!」


    アニ「あ…ぁぁああああ!!!!!」




  11. 11 : : 2015/08/05(水) 21:36:24


    ライナー(どうする!?どうすればいい!?)


    アニ「あ……あ……」


    ライナー(そうだ!!)


    ライナー「アニ!聞こえているならば巨人化しろ!!」


    アニ「!!」


    ベルトルト「そうか…!」


    ライナー(巨人化する前に…巨人になってしまえば!!)


    アニ「!!」ガリッ




    カッ




    ライナー「よし!うまく巨人化できたようだな!」


    ベルトルト「まって…様子が変じゃない?」


    ライナー「は…?」


    獣の巨人「……」ニヤ


    アニ「う………う……」





    アニ「ギャァァアアアアア!!!!」



    ライナー「!!?」


    ベルトルト「アニ!!!!」


    ライナー(嘘だろ……!?)


    ベルトルト「そんな…こんなことって…」


    ライナー(俺達が今、目にしたのは…俺たちの知る巨人化をしたアニのうなじから…歪な巨人化をして出てきたアニの姿だった)


    ライナー「くそ……くそぉぉおおおお!!!」


    獣の巨人「なるほど…やはり巨人化をしてもこの菌は効くんだね。これなら座標も倒すことができる…」


    ベルトルト「……してやる」


    獣の巨人「ん?どうした?」


    ベルトルト「殺してやる!!!」


    獣の巨人「おっと…こんな所で巨人化するつもりかい、超大型巨人くん」


    ベルトルト「構わないさ!」


    獣の巨人「まあ、もう少し僕の話をきいてくれ」


    ライナー「ベルトルト…今は話を聞くのが先だ。悔しいのは承知しているがな…!!」


    獣の巨人「それじゃあ話すね。まず…この子の巨人化は僕が想定したよりも速かった」


    ベルトルト「何が言いたい…?」


    獣の巨人「菌を放つ存在が近くにいればいるほど、巨人化の進行は早くなる。まあ、簡潔に言うと…」









    獣の巨人「君たちのどちらかが…菌を放ち続けてるってことだね」




  12. 12 : : 2015/08/05(水) 23:40:47
    期待
  13. 13 : : 2015/08/06(木) 08:11:19


    ベルトルト「僕達の…どちらかが?」


    獣の巨人「さあ…どちらかな?」


    ライナー「おい!それが本当なら俺とベルトルト、どっちなんだ!?」


    獣の巨人「まあ…時期に分かるんじゃないかな?」


    ベルトルト「!!」


    獣の巨人「巨人化しなかった方が…菌を放ち続けてるってことだ」


    ベルトルト「くっ………そ…」


    ライナー「お、おいベルトルト!」


    獣の巨人「ああ、残念だったね超大型巨人くん」


    ベルトルト「はあ……はあ……」


    獣の巨人「彼とこんなに近くに居たばっかりに…」


    ライナー「俺の…せいで…」


    獣の巨人「この菌は…身体のすべての部位を膨張させることで巨人化を可能にする」


    ベルトルト「ら、いなー…」


    獣の巨人「まあ、身体全体をひっぱられるってことだから…計り知れない痛みを伴うのは当然だよね」


    ライナー「どうした!!ベルトルト!!」


    獣の巨人「脳の無理な巨大化により、理性はふっとぶ。彼らは本能のままに歩き回る」


    ベルトルト「僕を…」


    獣の巨人「特に知性巨人を食べたら元に戻るって訳じゃないからね。彼らは人を食べない…まあ、なんとなくつまんで食べるってことはあるかもしれないけど」


    ライナー「ああ、お前をどうすればいい!?」


    獣の巨人「まあ…こうはなりたくないよね」


    ベルトルト「いっそ僕を…」








    ベルトルト「殺してくれ!!!」







    ライナー「………っ」


    ベルトルト「完全に首を落とさなければ…僕は死ねない!辛いことは分かっているけど…君の手で!!うっ……」


    獣の巨人「うん、こうなるのは当然か」


    ライナー「お、俺が…?」


    ベルトルト「あ、あ……は、や……く」


    獣の巨人「手足の巨人化が進んでいるね。研究によると…頭の巨人化が1番辛いようだ」


    ライナー「そんな、俺が…………わかった」


    ベルトルト「あ、あ……」






    ベルトルト「うわぁぁああああ!!!!!!」




    ライナー「!!」


    獣の巨人「残念、ゲームオーバー」


    ライナー「ベルトルト!!」


    獣の巨人「彼の人生は最悪の苦痛と共に幕をおろしましたとさ」










    獣の巨人「……君の決断力の無さのせいでね」


    ライナー「!!」


  14. 14 : : 2015/08/06(木) 08:23:24

    獣の巨人「君は…いつからそんな中途半端な人間になった?」


    ライナー「!!」


    獣の巨人「故郷と壁内で揺らぎ…決断能力が鈍ってしまったようだ」


    ライナー「うるさい!!」


    獣の巨人「君たちが中々うまくやらないから…僕が来ることになったんだよ?」


    ライナー「俺は…これからどうすればいいんだよ!?」


    獣の巨人「故郷での任務を全うしろ」


    ライナー「!!」


    獣の巨人「5年前も先日のことも…忘れてしまったのかい?君は壁内人類からしたら殺人鬼だ」


    ライナー「わかってる!」


    獣の巨人「中途半端にいるのが嫌ならば…けじめをつけろ。君はこちら側の人間だ」


    ライナー「……何をすればいい?」


    獣の巨人「内地へいけ」


    ライナー「!!」


    獣の巨人「さっきも言ったけれど…やはり巨大化の進行が遅い。内地にも被害がでなければ意味がないんだよ」


    ライナー「………」


    獣の巨人「この作戦がうまくいったら…君にその菌を死滅させる薬を打ってやろう」


    ライナー「!!」


    獣の巨人「それはつまり…故郷への帰還を意味するからね」


    ライナー「故郷へ……」













    ジャン(嘘だろ……ライナー!?)


  15. 15 : : 2015/08/06(木) 09:12:06


    〜30分前〜



    ナナバ「まあ、どっちにしろ伝えなくてはいけないからね。向かおっか」


    ジャン「はい」







    ジャン「?」


    ジャン(あれは…ライナー、アニ、ベルトルトか?あそこは内地へのルートじゃないだろ)


    ナナバ「どうした?」


    ジャン「すみません、ちょっと気になることがあって…先に行っててください!」


    ナナバ「ちょ…」


    サシャ「行っちゃいましたね…」


    コニー「無駄に立体機動装置の扱いうまいからな、ジャンのやつ」


    ナナバ「はあ…時間がない、行こう」







    ジャン(そのまま俺は…3人の後を追い、獣の巨人の前に止まったところからずっと話を聞いていた)


    ジャン(アニの巨人化…ベルトルトが超大型巨人だったということ…そして、ライナーが菌を放ち続けてるということ)


    ジャン(ライナー…本当に内地に行く気か!?それならなんとしても止めねえと!!)


    獣の巨人「さっきからそこにいる君は…どうしたんだい?」


    ジャン「!!」


    ライナー「……!?」


    ジャン(くそ!見つかってたか!)


    ライナー「ジャン…どこから聞いていた?」


    獣の巨人「最初からいたね」


    ライナー「そうか…」


    ジャン「………」


    ライナー「………」


    ジャン「お前…内地へ行く気か?」


    ライナー「…さあな」


    ジャン「くそ…信じてたのに………信じてたのによお!!」


    ライナー「………」


    ジャン「おい、なんとか言えよ!?」


    ライナー「これ以上…俺と一緒にいたら危険だ」


    ジャン「!!」


    ライナー「聞いてたんだろ?」


    ジャン「……くそ!」


    ライナー「二ファさんは巨人化する前、寒気がするとか言っていたっけ…」


    ジャン「くそ……くそ!!」


    ライナー「なぜか俺は…とっても熱いんだ」







    ライナー「ジャン……これだけはお前に伝えて置く」


    ジャン「なんだよ?」


    ライナー「おそらく……"座標"はエレンだ」


    ジャン「!!」


    ライナー「どうするかはお前が考えろ」


    ジャン「な……」


    ライナー「じゃあな」


    ジャン「ちょ、ま……」


    ジャン(ライナーはそのまま…鎧の巨人となり、どこかへ駆けていった)






    ジャン「なんだよ…」


    獣の巨人「………」


    ジャン「…色々知っちまったからな。俺を殺す気か?」


    獣の巨人「…いや、殺さないよ」


    ジャン「そうかよ…」


    ジャン(俺も、二ファさんやアニのように……巨人になって死ねってことだろうな)


    ジャン(エレンが座標……エレンを差し出せば、この地獄が終わる?)


    ジャン(あと2人……一体だれが菌を放ち続けてるんだ??)


    ジャン(…いいや、とりあえずサシャたちと合流しよう)




  16. 16 : : 2015/08/08(土) 21:03:43
    期待!書いてくれるとうれしい…です
  17. 17 : : 2015/08/08(土) 21:26:14
    良い
  18. 18 : : 2015/08/10(月) 23:22:43

    ※17巻の内容は考えないものとして下さい






    ユミル「おい、クリスタ!!」


    クリスタ「いや…いや!!」


    エルヴィン「…私たちの中にも犠牲者がでたか」


    ユミル「なに冷静にいってんだよ!?どうにかならねえのか!?」


    クリスタ「寒い…寒いよお!!」


    ユミル(クリスタの身体は徐々に巨人化していっている)


    ユミル「クリスタ…大丈夫だから、大丈夫だからもう一度私を見てくれ…」


    ユミル(何が…何が大丈夫だ)


    クリスタ「ユミル…」


    エルヴィン(ユミル…?)


    クリスタ「私のことを…本当の私をみてくれてありが」


    ユミル「……っ」


    ユミル(クリスタは…すべて言い終わる前に巨人化してしまった)





    ユミル「そうだ…!」


    エルヴィン「君…名前はユミルというのか?」


    ユミル(巨人になったのなら、うなじの中にいるんじゃねえか!?)


    ユミル「もし…そうなら」スッ


    エルヴィン「?」


    エルヴィン(彼女は…私の質問に答えず手を口元に近づける)


    ユミル「……!」ガリッ


    エルヴィン「!!」






    ユミル(クリスタ……!お願いだ、お前がいないと私はダメなんだよ!)


    エルヴィン(巨人になった……だが、明らかに二ファの巨人化とは違う。エレンと同じような巨人化だ)


    ユミル(私はクリスタの巨人に飛びつき、うなじの周辺を、噛みつく)


    クリスタ「ギャァァアアアアア!!!!」


    ユミル(居てくれ!お願いだ!!!)






    ユミル「………っ」




    ユミル(私の期待とは裏腹に…クリスタはそこにいなかった)


    ユミル(巨人化の仕方もそうだが…やはり私の巨人とは違ったんだな…)


    ユミル(じゃあ私は…クリスタの身体を直接噛みちぎったことになるんだな)


    ユミル「うぅ…おおう……」






    エルヴィン「………」


    エルヴィン(泣いている…?)


    エルヴィン(この巨人は…まっすぐにうなじに噛み付いた。つまり、普通の巨人のうなじには人がいるのだろうか?)


    エルヴィン(…なににせよ彼女に話を聞く必要がある)





    エルヴィン「ユミル……といったか」


    ユミル「……!」


    エルヴィン「君と話がしたい」


    ユミル「………」ダッ


    エルヴィン「!!」





    エルヴィン(逃げられてしまった…か)


  19. 19 : : 2015/08/12(水) 23:54:11


    〜内地〜


    憲兵A「一体どうなっている!?人間が次々と巨人化!?」


    憲兵B「報告はまだなのか!?」


    憲兵C「内地に被害は!?」






    アルミン「そんな…なんでまた壁内に巨人が!?」


    ミカサ「エレンは…エレンは大丈夫なの!?」


    アルミン「おそらくまだ内地にいると思うよ…リヴァイ兵長と一緒に」


    アルミン(エレンが調査兵団へ行くと決まった後…僕らはエレンと離れ、内地で寝泊まりした)


    アルミン(だから、エレンも内地で寝泊まりしている…はず)


    アルミン「104期のみんなはどうしているんだろう…?」


    ミカサ「…見に行こう」


    アルミン「…うん」








    〜壁上〜



    リコ「くそ…どうして!どうして!!」


    アルミン「!!」


    リコ「ああ…君たちも、来たのか」


    アルミン(リコさんも昨日…内地で一晩過ごしたのか)


    アルミン「現状を…知りたくて」


    リコ「ははっ……笑ってしまうよな」


    アルミン「………」


    リコ「人類が初めて巨人に勝った…?そう思わせておいてからの…この仕打ちだ」


    ミカサ「壁に穴があいた…?」


    リコ「その知らせは受けていないようだ。どうやら…突然人間が巨人化しているらしい」


    アルミン「!?」


    リコ「それ以外の詳しいことは何もわかっていない…」


    ミカサ「…エレンは昨日内地を出ましたか?」


    リコ「いや、昨日調査兵団の中から出ていったのはエルヴィン団長とハンジ分隊長の2人だ」


    ミカサ「そうですか…」ホッ







    「アルミン!!」





    アルミン「!!」


    ミカサ「コニー…!」


    アルミン「それにサシャと…」


    ナナバ「調査兵団のナナバだ」


    アルミン「大丈夫なの、そっちは!?」


    コニー「まったく大丈夫じゃねえんだよ!!」


    サシャ「そうです!!このままではみんな巨人化してしまいます!!」


    アルミン「みんなが巨人化!?」


    ナナバ「まって、時間がない。要点を話す」


    アルミン「…お願いします」




  20. 20 : : 2015/08/12(水) 23:58:02






    アルミン(それから僕は、ナナバさんに今起こっていることを伝えられた)


    アルミン(獣の巨人のこと…菌のこと、菌を放ち続ける存在のこと、この惨劇を止める方法…)





    アルミン「座標……ってなんなんだ?」


    ナナバ「分からない…だけど、分かる人に伝えろと言われた」


    リコ「王政…か?」


    ナナバ「それが1番いいだろうな……それを君たちが伝えてくれ」


    リコ「私らが…?あなた達が伝えた方が正確なんじゃ…」


    ナナバ「もしかしたら…私たちの中に菌を放ち続けてる者がいるかもしれない」


    リコ「!!」


    ナナバ「内地にこの菌を持ち込むわけにはいかない…」


    コニー「じゃあ俺達はずっとここにいなきゃダメなのか!?菌が充満してるかもしれねえこんな所で…」


    サシャ「そんな…!もう、もう嫌です!!安全な場所に行きたい!」


    ナナバ「もしかしたら君たちが菌を放ち続けてるかもしれないんだ…被害を増やすわけにはいかない」


    サシャ「うう…分かりました」







    ジャン「おい!」


    アルミン「!!」


    ジャン「よかった…間に合った」


    サシャ「ちょっと!どこに行っていたんですか!?」


    ジャン「お前ら…これから言う話はとっても大事なことだ」


    サシャ「無視ですか!?」


    アルミン「大事な話…?」


    ジャン「…ライナーは獣の巨人の仲間で、鎧の巨人だ」


    アルミン「な…!?」


    ミカサ「!!」


    サシャ「ええ!?」


    コニー「お前…こんな時に笑えねえぞ!?」


    ジャン「本当なんだよ…信じたくはねえがな」


    ナナバ「まだ他にもあるようだね」


    ジャン「はい……そして、そのライナーが菌を放ち続けてる奴の一人だった」


    コニー「な…!?」


    ジャン「一緒にいたアニとベルトルトは巨人化した……まあ、あいつらも元々ライナーと同じで巨人だったようだけどな」


    サシャ「アニとベルトルトも!?」


    ジャン「そして…ライナーはこれから内地へ向かおうとしている」


    リコ「何!?」


    ジャン「獣の巨人に命令されてな…」


    アルミン「ライナーがもし、内地に来てしまったら…」


    ミカサ「……っ」ダッ


    アルミン「ちょ、ミカサ!?どこ行くの!?」


    ミカサ「エレンの元へ行く!!」


    アルミン「あ…」


    アルミン(行ってしまった…)





    ナナバ「伝えるのはそれくらいかな?」


    ジャン「えっとあと………いえ、それだけです」


    リコ「なんだ?」


    ジャン「いえ、とりあえず早く行動に移しましょう」


    ナナバ「そうだね……とりあえず、君らは王政に報告しに行ってくれ」


    リコ「はい」


    アルミン「はい!」


    ナナバ「私たちは…ライナーを止めるぞ」


    サシャ「はい!!」


    リコ「よし、いくぞ」


    アルミン「はい」


    ジャン「アルミン…」コソッ


    アルミン「え?」


    ジャン「"座標はおそらくエレン"」


    アルミン「!!」


    ジャン「…ライナーが言っていた」


    アルミン「そんな…」


    ジャン「…言うか言わないかはお前に任せるからな」


    アルミン「………」


    ジャン「じゃあ俺らはこれ以上内地に近づけねえ。じゃあな」ダッ


    リコ「なんだ…?」


    アルミン「行きましょう、リコさん」


    リコ「ああ」


  21. 21 : : 2015/08/13(木) 13:36:32


    〜王政〜


    リコ「内地外の重大な情報を入手しました!!」


    憲兵「それは本当か!?」


    リコ「はい、即幹部たちを集めてください」








    サネス「それで…重大な情報とは?」


    アルミン(リコさんはそれから、サシャたちが話した情報をそのまま伝えていった)


    アルミン(エレンが座標…そのことはまだ、黙っておいた)


    サネス「なに…!?そんなことが…」


    ナイル「座標とはなんなんだ…?」


    サネス「………」





    サネス「…私は少し行くところがある」


    ナイル「お、おい!」


    サネス(王に伝えなければ…!)




    リコ「これから…どうすれば?」


    中央憲兵「とにかく…内地への扉はすべて封じろ。菌をこちらに入れるわけにはいかん」


    憲兵「は!」


    中央憲兵「ライナー・ブラウン…鎧の巨人は絶対に入れてはならない。彼の特徴を教えてくれ」


    アルミン「金髪で短髪…そして筋肉質です」


    中央憲兵「なるほど…」


    マルロ「た、大変です!!」バンッ


    中央憲兵「どうした…?」


    マルロ「内地にも…巨人が!!」


    中央憲兵「な…」


    アルミン「そんな…!」


    ナイル「何体情報があがっている?」


    マルロ「今のところ3体…「うぅ…」


    ナイル「どうした!?」


    中央憲兵「あ、おおう……うう……」






    中央憲兵「アアァァァアアアアア!!!!」


    ナイル「!!」


    アルミン「あ…」


    ナイル「総員!武装しろ!!」


    マルロ「は、ははは、はい!」


    アルミン(本当だ…普通の…エレンの巨人化とは違う!!)


    リコ「くっ……鎧の巨人が来たのか!?」


    アルミン(間に合わなかったのか…!?)


    憲兵「うぅ…アアァァァアアアアア!!!!」


    リコ「次々と…巨人化してやがる!アルミン、鎧の巨人を探しに行くぞ!」


    アルミン「は、はい!」


    リコ「この周辺で巨人化が起きているなら…まだ近くにいる可能性がある!!」






  22. 22 : : 2015/08/13(木) 18:41:08



    アルミン(くそ…こんなゲームバカげてる!人類の勝つ方法が無いなんて!!)


    アルミン(エレンを差し出す…?そんなまねできないよ!)


    リコ「巨人が増えてきたな…いつ私たちもああなるか分からないんだな」


    アルミン「なんとかして…菌を放ち続けてる人が分かればいいんですが」


    リコ「分かったとしても…そいつらは潔く死んでくれるだろうか?」


    アルミン「………」


    リコ「私だったら…できるのだろうか?」


    アルミン(そうだ…菌を放ち続けてる人が分かったところで、その人を殺さなくてはいけないんだ)


    アルミン(僕…の可能性は低いだろう。あの戦いからずっと内地にいて、今の今まで大丈夫だったし…)


    アルミン(じゃあ、もしその人が僕の友人だったら…?コニーだったら?ジャンだったら?)


    アルミン(…僕は死ねと言えるのだろうか?)





    リコ「くそ…見当たらないな」


    アルミン「どんどん巨人が増えているように感じる…ってことはライナーはここにいるはずなんだけど…」


    リコ「他の菌を放ち続けてる2人が内地に来た可能性は?」


    アルミン「憲兵が扉を見張る限り、内地に人は来ないと思うんですが…」


    リコ「じゃあ立体機動を使って壁を超えてきたのかもな」


    アルミン「そんな…」


    リコ「とにかく、いそぐ…………う……」


    アルミン「リコさん!?」


    リコ「……なんか、寒くないか?」


    アルミン「いえ、むしろ暑いくらい…」


    リコ「…じゃあ、気温が下がった訳じゃないんだな」


    アルミン「リコさん…?」


    リコ「私の体温が……ぁぁあ!!!」


    アルミン「!!!」


    アルミン(リコさんの腕が…大きく…)


    リコ「くそ!くそぉ!!こんなの…どうにもならないじゃないかぁぁあ!!」


    アルミン「………っ」


    リコ「いや…いや!!巨人になんて、なりたくない!」


    アルミン(僕は…見ていることしかできないのか!!)


    リコ「アルミン!!殺してくれ……人間で死にたい!!」


    アルミン「そ、そんな…!」


    リコ「お願いだ!!こんな腕じゃブレードを掴めない!!頼む!!ううう!!!」


    アルミン「…………」





    アルミン(殺す勇気は辛い……でも死ぬ勇気も辛いものだろう)


    アルミン(なら、僕は…!)


    アルミン「う、うわぁぁああああ!!!!!!」ブン


    アルミン(この手を、血でそめる!!!)


    リコ「ぐはぁ!!!」


    アルミン「はあ…はあ……」


    リコ「あり……が…と…な」


    アルミン「はあ…はあ…はあ…」


    リコ「イ……ア……ン……いま、そっちへ……」


    アルミン「…………」






    アルミン「はあ……」


    アルミン(僕はこれでれっきとした殺人犯……もう、これで菌を放ち続けてる者を殺せる…)


    アルミン(でも、そいつらが誰か分かるためには…エレンを、親友を……)


    アルミン「僕は……どうすれば……」





    コニー「アルミン!!」




    アルミン「!!」


    アルミン(見上げると…壁の上にコニーが立っていた)


    コニー「こっちへ…来てくれないか?」


    アルミン「どうしたの…?」


    コニー「ライナーが、見つかった…」


    アルミン「!!」


    アルミン(それを聞き、僕は急いで壁を登る)


    アルミン(壁を超えると、確かにライナーはいた)







    アルミン「そんな…」


    コニー「俺達がここに、来た時は…もう…」






    アルミン(ライナーは死んでいた…首は落ち、壁にもたれながら)


    アルミン(その腕には血のついたブレード。壁には"俺が菌を放ち続けてる者の1人だ"と書いてある)


    アルミン「ライナーは…内地に来なかった?」


    コニー「そう、みたいだな…」


    アルミン「どうして…」


    コニー「さあ…なぜか、最期は人類の側につこうとしたのかもな」


    アルミン「じゃあ……内地は、どうして今…?」





    サシャ「ひっく……うう……ひっ」


    アルミン「サシャ…?」


    サシャ「うう……こんな……こんなことって…」


    アルミン(サシャは…何かを見つめながら泣いている)


    アルミン(しかし、サシャの影に隠れて僕の方からはよく見えない…)


    アルミン「そういえば、ジャンと調査兵団の…ナナバさんは?」


    コニー「…………」


    アルミン(コニーはサシャの方を指差す)


    アルミン「?」


    アルミン(僕はサシャの方へと向かう)


    サシャ「うう……」


    アルミン「!!!」


    アルミン(そこに居たのは…)







    アルミン(心臓にブレードを突き刺し…死んでいるジャンだった)



  23. 23 : : 2015/08/14(金) 17:59:53

    〜1時間前〜


    ナナバ「鎧がもう内地へ行っていなければいいが…」


    ジャン「どうします?バラバラに探しますか?」


    ナナバ「それがいいだろうね…じゃあ二手に別れよう」


    ジャン「はい」


    ナナバ「じゃあ…サシャとコニーであちらを。私とジャンでこちら側を」


    コニー「はい!」







    ナナバ「くそ…やけに巨人が多いな!!」


    ジャン「俺たちを狙って食わないとはいえ…暴れられては厄介すね」


    ナナバ「他の巨人と違っていい所は再生しないことだな。急所さえ狙えばすぐに倒せる!!」ザシュッ


    ジャン「はい!!」ザシュッ


    ジャン(くっそ…流石にこんだけ倒したら暑くなるな…)


    ジャン(それにしても…本当に多いな。さっきまでは割と普通の人間もみたんだが…)


    ナナバ「なあ…ジャン」


    ジャン「なんですか?」


    ナナバ「やはり…多いよな?」


    ジャン「…はい」


    ナナバ「もしかしたら…菌を放ち続けてる者が近くにいるのかもしれないね」


    ジャン「!!」


    ナナバ「ライナーとは限らないけど…ね」


    ジャン「じゃあ、俺達もここにいたらいずれ…」


    ナナバ「今は考えてはいけない…進むよ」


    コニー「ジャン!!ナナバさん!!」


    ナナバ「どうした?あちらにいったんじゃなかったのか?」


    コニー「ライナーが見つかったんです…!」


    ナナバ「なに…!」


    ジャン「追ってねえのか!?」


    コニー「それが…俺達が見つけた時には、ライナーは…もう…」


    ジャン「…!」


    ナナバ「向かうよ」


    ジャン「はい!!」






    民間人「うぅ……ぁぁあああ!!!」


    民間人「いや、いやぁぁああああ!!!」


    コニー「くそ、またか!!」


    ナナバ「…………」


    コニー「あ、つきました!」


    サシャ「みなさん…ライナーは、もう…」


    ジャン「な…」


    ナナバ「自殺…かな」


    ジャン「そんな…あいつは、結局…」


    民間人「うぅ……ぁぁあああ!!!」


    サシャ「!!」


    コニー「またかよ!さっきからやけに多いな…」


    ナナバ「ねえ、コニー」


    コニー「なんですか?」


    ナナバ「私たちと合流する前まで…巨人はこんなに多かった?」


    コニー「いえ…そういえばジャンたちと合流してからよく見るようになったな」


    ナナバ「ライナーは死んだ…つまり、その原因はライナーじゃない」


    ジャン「………」


    ナナバ「私たちの近くだけ…やけに人が巨人化する」


    ジャン「………」


    ナナバ「これが何を意味しているか…ジャン、分かるかい?」


    ジャン「俺かナナバさん…どちらかが、菌を放ち続けてる…」


    コニー「な…!」


    サシャ「そんな…!?」


    ナナバ「…………」


    ジャン「…………」


    コニー「どうやったら…どっちか分かるんですか!?」


    ナナバ「…どちらかが巨人化したら、巨人じゃない方だろうね」


    サシャ「そんな!そんな方法でしか…!?」


    ナナバ「そしてそれを待つ間に…君たち2人も巨人化してしまうかもしれない」


    コニー「まじかよ!?」


    ナナバ「せめて…何か身体的に変化が起きてくれれば…」


    ジャン「!!」





    ライナー『なぜか…俺はとっても熱いんだ』




    ジャン「そういえば…ライナーが…」


    ナナバ「何か言っていたのかい?」


    ジャン「身体が、とても熱いって…」


    ナナバ「そうか…熱くなるのか」








    ナナバ「じゃあ、私はもうダメだな…」


    ジャン「え…?」


    ナナバ「とっても…寒いんだ」
  24. 24 : : 2015/09/03(木) 19:27:28



    ナナバ「ぐっ………」


    サシャ「ナ、ナナバさん!?」


    ナナバ「なるほど………怖いね……うっ」


    コニー「そんな!!」


    ナナバ「だけど……ごめんね、ジャン」


    ジャン「……っ」


    ナナバ「辛い運命を背負ってしまったのは…君のようだ」


    サシャ「!!」


    コニー「で、でもまだジャンが菌を放ち続けてるとは…」


    ナナバ「ジャン…熱いかい?……ぐっ」


    ジャン「……はい」


    ナナバ「はあ…運命はなんて残酷なんだ。こんな幼い少年に選ばせるなんて」


    ジャン「…………」


    ナナバ「…何が最善かは分からない。ただ…座標が差し出されたら君はみんなから命を狙われるだろう」


    ジャン「……死ねってことですか?」


    ナナバ「……選ぶのは君だ。君だけが、この絶望から逃れられる………ああ!!!」


    ジャン「………っ」


    コニー「ナナバさん…大丈夫なんですか!?」


    ナナバ「痛い…痛いよ……いっそもう殺して欲しいくらい………」


    サシャ「た、頼まないんですか?私たちに……殺してくれって」


    ナナバ「彼の苦しみは私以上だ……私が逃げるわけにはいかない」


    ジャン「…………」


    ナナバ「…巨人化した時に、真っ先に殺してくれ」







    ナナバ「あぁぁぁああああああ!!!!!」





    コニー「くそ…くそ!!!!」


    サシャ「もう…もう嫌です!!」


    ジャン「………」


    コニー「どうすればいいんだよ!?俺はジャンが菌を放ち続けてるってことを知って……どうすればいいんだよ!?」


    サシャ「巨人にはなりたくないです…でもジャンを殺したくもないです!!」


    コニー「なんで俺が知ってる奴ばっかり……くそお!!!」


    ジャン「俺は……」


    ジャン(俺は……どうすればいいんだ!?)




  25. 25 : : 2015/09/03(木) 19:28:17








    ジャン(もちろん、死にたくなんかないさ)


    ジャン(くそ…なんて選択肢を残しやがったんだ、ナナバさんよお!!)


    ジャン(俺が生きている限り、人々は巨人化し続ける)


    ジャン(俺だけがその恐怖から逃れ、傍観者となる…)



    『いやだ!!死にたくない!!』


        『あぁぁぁああああああ!!!!!』



    ジャン「…………」


    ジャン(そうだよ…あんな死に方しなくていいとか最高じゃないか!!)


    ジャン(サシャとコニーも俺のそばにいる限り、勝手に巨人化するだろう。そうすれば、誰も俺が菌を放ち続けてるとは知らない!!)





    ライナー『俺が菌を放ち続けてる者だ』




    ジャン「…………」


    ジャン(なんて…思えるはずねえだろ)


    ジャン(なんで…なんであいつはあんなに強いんだよ)


    ジャン(あの獣の言うとおりにしていれば、抗体を打たれたんだろ?)


    ジャン(俺が…ちっちゃく見えちまうじゃねえか)








    ジャン「サシャ、コニー……」


    コニー「ああ…どうした?」


    ジャン「…死ぬのって怖いよな」


    サシャ「……はい」


    ジャン「死にたくねえ……死にたくねえ!!」


    コニー「………」


    ジャン「けどよ…」





    ジャン(例えば…俺がこのまま名乗り出なかったとしよう)


    ジャン(そうすれば…政府は座標であるエレンを差し出すかもしれない)


    ジャン(そうなったら…完全にゲームオーバーだ)


    ジャン(あいつに対抗できんのは…エレンしかいねえんだ!!!)






    ジャン「俺には……何が最善か分かるんだよ!!!」グサッ


    サシャ「ひっ」


    ジャン「ぐはっ……痛え……痛え!!!」


    コニー「………ありがとう、ジャン」


    ジャン「あああ!!死にたくねえ……ごほっ……死にたくねえよ!!」


    サシャ「ひっく……うう……」


    ジャン「くそ!!任せたからな、馬鹿2人……ごほっ……てめえらずっと俺といたんだ!!巨人化すんじゃねえぞ!!」


    コニー「ああ…ああ!無駄に病気には強えんだ!菌なんて身体に入れねえよ!」


    サシャ「そ、そうです!!田舎者なめないでください!!」


    ジャン「げほっ……ごほっ……はは……流石馬鹿だ」


    コニー「くそ……うう…その生意気な口が聞くのがこれで最後かよ…」


    ジャン「……ミカサを頼んだ」


    サシャ「こんな時でもミカサですか……うう…」


    ジャン「…………」


    コニー「……ジャン?」


    ジャン「…………」


    サシャ「ジャン…ジャン!!返事しい!!」


    ジャン「…………」


    コニー「………っ」


    サシャ「そんな……」






    コニー「俺は…内地にこの情報を届けに行く」


    サシャ「わ、わたし…も…」


    コニー「ここにいてくれ!!」


    サシャ「なんで…そんなこというん?」


    コニー「ライナー…ジャン……俺は、この勇姿を誰かに見せなくちゃ気がすまねえ!!」


    サシャ「………」


    コニー「見張っててくれよ」


    サシャ「……わかりました」




  26. 26 : : 2015/09/03(木) 20:00:32





    アルミン「そんなことが…」


    コニー「ああ…」


    アルミン「強いな…みんな」


    コニー「ああ…」


    アルミン(ライナーとジャンが菌を放ち続けていた。つまり、残るはあと一人……おそらくその人は今内地にいるのだろう)


    コニー「そうだ…内地にも巨人が現れたんだってな」


    アルミン「うん…いきなりだった」


    コニー「それは…ライナーの仕業ではないんだもんな」


    アルミン「うん…内地に菌を放ち続けてる人がいるってことだね」


    コニー「じゃあ…じゃあ!!ここは今安全…なのか?」


    サシャ「!!」


    コニー「そういうことになるよな?だってあと一人が内地にいるなら…」


    サシャ「そ、そうなります!!」


    コニー「じゃ、じゃあ…できるだけ内地から離れようぜ!そうすれば…俺らは生きていける!」


    サシャ「そ…そうですよ!!」


    アルミン「…………」


    コニー「アルミンも…行こうぜ?」


    アルミン「…………」


    サシャ「あ…エレンとミカサですか?」


    アルミン「………いや」


    コニー「おいおい…どうしたんだよ?」


    アルミン「その…菌を放ち続けてるってことは……熱くなるんだよね?」


    コニー「ああ。それがどうかしたのか?」


    アルミン「おかしい…おかしいよ……ジャンが死んで、ライナーが死んで…興奮しているだけだと思ってた」


    サシャ「アルミン…?」


    アルミン「なんで…なんでこんなにも熱いんだよ…」


    コニー「え…?」




    「う、うわぁぁぁああああ!!!!」



    コニー「!!」


    サシャ「きょ、巨人化の声!?」


    アルミン「そうだ…リコさんといる時も、僕の周りでは人がどんどん巨人化していった」


    コニー「お、おいアルミン!大丈夫か!?」


    アルミン「でも、どうして……ずっと何ともなかったんだ?明らかに僕だけ発症が遅すぎるだろ…」


    サシャ「アルミン…アルミンが菌を放ち続けてるってことですか!?」


    アルミン「…おそらく」


    コニー「う、嘘だろ!?」


    アルミン「菌を放ち続けていた2人が死んだのにこの場で巨人化が起きた。それは…内地で菌を放ち続けていた者がこちらに足を運んだからだ」


    コニー「!!」


    アルミン「そして…内地からわざわざこちらに足を運ぶ人なんてそうそういない!!!」


    サシャ「そんな…」


    アルミン「どうして…どうして、僕なんだ!!」 


    コニー「どうにか…どうにかならねえのか!?」


    アルミン「そんなの…決まっているだろう!!」








    アルミン「ジャン、ライナー……2人と同じことをするしか!!」




  27. 27 : : 2015/09/03(木) 20:23:02



    コニー「!!!」


    サシャ「そんな……また、同期の中から!?」


    アルミン「…2人は僕から離れて」


    サシャ「何でですか!?やるなら……しっかりと見届けます!!」


    アルミン「君たちはずっとジャンやライナーといたんだよね?……そろそろ発症してもおかしくない」


    コニー「そんなこと…気にしねえ!!!」


    アルミン「え…?」


    コニー「俺は…嫌だ!!仲間がこんなに苦しんでいるのに…自分だけ死のリスクから逃げんのはよ!!」


    サシャ「わ、私も…!都合がいいくらいに104期ばかり狙われているのに…自分だけ逃げるなんて嫌です!!」


    アルミン「サシャ…コニー…」


    コニー「もちろん…死んでほしくなんかねえよ!でも…やるんだろ?」


    アルミン「う、うん……」


    サシャ「アルミンの勇姿を…みなさんに、しっかりと伝えます!!」


    アルミン「うん………」








    アルミン(怖い………怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)


    アルミン(早く…早く死なないと、2人が巨人化してしまう!!)


    アルミン(まだ…2人がいなければ、しっかりと覚悟を決められた…かもしれない)


    アルミン(いきなりすぎて…僕には……)




    アルミン「くそ!!!」



    アルミン(僕は…どれだけ臆病なんだ!!)


    アルミン(リコさんを殺した時に…決めたじゃないか!!菌を放ち続けてる者を殺す…覚悟を!!)


    アルミン("殺す勇気はつらい……でも死ぬ勇気もつらい"



    アルミン(僕が…僕がいった言葉じゃないか!!)


    アルミン(リコさん…ライナー…ジャン……みんな、強い)


    アルミン(ライナー、ジャン…2人がこんなにも強くなかったら、僕の運命も変わっていたかもしれない)


    アルミン(あと僕が死ねば…この絶望は終わるんだ)


    アルミン(エレンを…親友を差し出さなくてすむんだ!!)







    アルミン「はあ……はあ……」






    アルミン(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)


    アルミン(けど…)







    アルミン「う、うわぁぁぁああああ!!!!」





    アルミン(心臓に1刺し……これで、すべてが……!!)




























    ミカサ「アルミン…」


    アルミン「え…?」


    アルミン(すべてが……終わら、ない?)


    アルミン(僕の手は…ミカサに押さえられていた)


    ミカサ「もう…大丈夫」


    アルミン「離してよ……僕が、死なないと…この絶望は…」


    ミカサ「ううん…私がいれば、大丈夫」


    アルミン「大丈夫って……」


    ミカサ「私には…あの菌を打ち消す力がある」


    アルミン「え…?」


    ミカサ「ううん…正確には…」








    ミカサ「アッカーマンの血は……あの菌を打ち消すことができる」




  28. 28 : : 2015/09/03(木) 22:39:35
    な、な、何だってΣ(Д゚;/)/
  29. 29 : : 2015/09/03(木) 23:43:11



    アルミン「え…?」


    ミカサ「………」


    アルミン「一体どういう…」


    ミカサ「…長くなるかもしれないけど、今まで起きたことを話そう」




    〜アルミンと離れてから〜



    ミカサ(エレン……エレンは大丈夫なの!?)


    「きゃぁぁあああ!!!!」


    「ママ!!!!」


    ミカサ「!!!」


    ミカサ(内地でも…巨人化が!?)


    ミカサ「………っ」


    ミカサ(早く…早くエレンの元へ!!!)





    〜軍管轄宿〜




    エレン「兵長…外では一体何が起こっているんですか!?」


    リヴァイ「どうやら巨人が現れたみてえだな」


    エレン「な…!!」


    リヴァイ「俺にも詳しい情報は入ってねえ」


    エレン「そんな…こんな所でじっとしている場合じゃありません!早く…ぶっ殺しにいかないと!!」


    リヴァイ「待て…お前を出していいとは言われていない」


    エレン「そんな…このまま動かなくていいんですか!?」






    ミカサ「エレン!!」


    リヴァイ「!!」


    エレン「は……?ミカサ!?」


    ミカサ「今すぐここから逃げよう」


    エレン「え、ちょ、お前…」


    リヴァイ「…立ち入りは許可されていないはずだが」


    ミカサ「…外はそれどころじゃありません」


    リヴァイ「お前…何を知っている?」


    ミカサ「…巨人が現れたことは知っていますか?」


    リヴァイ「ああ」


    ミカサ「では…それは壁が破られたからではないということは?」


    リヴァイ「!!」


    エレン「な、なんだって…!?」


    ミカサ「今回の巨人は…人間が巨人になったものです。すべて」


    エレン「は…?」


    リヴァイ「それは…こいつみたいなもんか」


    ミカサ「いいえ、エレンの巨人化とは大きく異なります」


    リヴァイ「…言ってみろ」


    ミカサ「エレンの巨人化は…エレンの周りに巨人体が現れるものですよね」


    リヴァイ「そうだな」


    ミカサ「しかし…この巨人化は、身体がそのまま膨張することで起きるようです」


    リヴァイ「………」


    ミカサ「どうしてかは分かりませんが…人は食べないそうです。しかし、理性がないためどういった行動をとるかわかりません」


    エレン「なんだよそれ……一体なんでそんなことが起きたんだ!?」


    ミカサ「今…獣の巨人という壁外から来た敵がいる。その巨人がそうなるような菌をばらまいた」


    リヴァイ「!!」


    ミカサ「正確には…そのような菌をばらまき続ける者を3人作り出した」


    リヴァイ「その3人とは…?」


    ミカサ「分かりません……が、そのうちの一人はライナー」


    エレン「な…!?」


    ミカサ「そして、ライナーは敵の仲間……鎧の巨人だった」


    エレン「は…はあ!?」


    ミカサ「ライナーはそいつに命令されて、内地へ来ている」


    リヴァイ「何…?」


    ミカサ「先ほど…内地で巨人化をした人を見た」


    リヴァイ「なるほどな…てめえがこの宿にすんなり入れたのも、警備がザルになってたからか」


    ミカサ「……エレン、逃げよう」


    エレン「逃げるって……その獣の巨人を倒さねえとダメだろ!!」


    ミカサ「今は逃げる必要がある」


    エレン「そんな巨人…巨人化できる俺にしか倒せねえ!」


    ミカサ「この菌は…巨人化できる人間……エレンにも効く」


    エレン「な…」


    ミカサ「獣の巨人曰く…座標というものを差し出せば、菌を放ち続けてる者を教えてくれるらしい」


    エレン「座標…?」


    ミカサ「何かは分からない…ので、アルミンが何かわかる人に伝えてくれているはず」


    エレン「アルミンは…無事なのか?」


    ミカサ「分からない…だから、早くアルミンと合流して逃げよう」


    エレン「逃げてからはどうするんだ?」


    ミカサ「菌が放たれなくなれば自由に動ける……獣の巨人をどうするかはそれから」


    エレン「…分かった」





    リヴァイ「…俺が行かせると思うか?」


    ミカサ「……エレンが菌に侵されてもいいというの?」


    リヴァイ「…俺がこいつにつく。それが俺の与えられた役割だ」


    ミカサ「…エレンを守るのは私だとあの日から決まっている…ので、ぱっと出のあなたに任せるわけにはいかない」


    リヴァイ「…………」


    ミカサ「…………」


    エレン「…2人で行くのはだめなのか?」


    ???「俺はそこのチビと行くのがいいと思うぜ?」


    エレン「!?」


    リヴァイ「!!」


    ???「まあ…俺と行動してもらいたい所だがな!」


    ミカサ「………誰?」


    リヴァイ「ケニー…!」


    ケニー「久しぶりだな…リヴァイ」







    ケニー「俺の名前はケニー・アッカーマンだ」



  30. 30 : : 2015/09/04(金) 00:12:49


    ミカサ「アッカーマン……?」


    ケニー「おう、今の奴は知らねえかもしれねえが、一昔前まで迫害を受け続けた一族だ」


    リヴァイ「何しに来た…?」


    ケニー「そのガキを王政に連れてくるために来た」


    エレン「な…!」


    ミカサ「そんなこと…させない!!」


    ケニー「仕方ねえだろ…そいつが例の座標なんだからな」


    エレン「え!?」


    リヴァイ「何…?」


    ケニー「その座標の力があれば勝てるんだよ」


    エレン「どういうことだ…?座標って一体なんなんだよ!?」


    ケニー「人間巨人なんでも意のままに扱える力だ」


    エレン「そんな力…俺が持ってるのか!?」


    ケニー「ああ、でもその力はレイス家にしか使えねえらしい」


    エレン「レイス家…?」


    ケニー「……………」






    ケニー「くそぉぉおおおおおお!!!!」


    エレン「!?」


    ケニー「俺が…俺がその力を貰おうと思ったのによ!!作戦がすべて台無しだ!!」


    エレン「は…?」


    ケニー「ってことでよ…俺は別にもうお前を連れ去る気はねえ」


    エレン「は!?」


    ケニー「あのクソジジイの命令なんて聞いてられっか…」


    エレン「で、でも…この力をレイス家に渡せば勝てるんだろ!?」


    ケニー「ああ、お前は死ぬがな!!」


    エレン「は!?」


    ケニー「その力を引き継ぐにはお前を食う必要があるんだよ!!」


    ミカサ「……させない!」


    ケニー「別にどっちでもいいけどな!もう俺には関係ねえ」


    エレン「それでも…人類の勝利のためなら!!」


    ミカサ「エレン!!」


    ケニー「おすすめはしねえ……あのちびオヤジにうまく扱えるとは思えねえ。第一…あいつにはその覚悟がねえ」


    エレン「覚悟…?」


    ケニー「ヒストリアにその役目をさせようとして…結局見つからなくて困った、困っただ!!」


    エレン「は?」


    ケニー「ああ…ヒストリアじゃ分からねえか。クリスタだよ、クリスタ!!クリスタは実はレイス家の人間だったんだよ」


    エレン「そ、そうなのか!?」


    リヴァイ「おい…」


    ケニー「あ?どうした?」


    リヴァイ「エレンをレイス家に渡すとかはもうどうでもいい……、なぜさっき俺がエレンにつく方がいいといったんだ?」


    ケニー「ああ、そのことか……そうだな、俺の調べで分かったことを教えてやる」


    リヴァイ「調べ…?」


    ケニー「アッカーマンの血をひくものは…この菌を無効化できる」


    ミカサ「!!」


    ケニー「そして、その周りにいる者もな」


    リヴァイ「俺はアッカーマンじゃない…」


    ケニー「いや、アッカーマンだ」


    リヴァイ「!?」


    ケニー「俺の妹の子どもだ…てめえはな」


    リヴァイ「!!」


    ケニー「てことでよ…せいぜいこいつと一緒に行動して、獣の巨人に差し出すか、逃げ出すか決めるんだな」


    ミカサ「待って…」


    ケニー「どうした?」


    ミカサ「私も…アッカーマン」


    ケニー「!!」


    ミカサ「この理論なら…私がエレンの側にいるのも道理がかなっている」


    ケニー「おもしれえことになったな……」


    ミカサ「リヴァイ兵長……あの獣の巨人をどうするかは、私たちにかかっている」


    リヴァイ「…そうみてえだな」


    ミカサ「癪だけど…行動を共にしたい」


    リヴァイ「ちっ……とりあえずエルヴィンを捜す」


    ミカサ「分かった…」


    エレン「お、おい…レイス家のことはいいのかよ!?」


    ミカサ「……まずは状況を理解するのが先」


    エレン「…わかったよ」


    リヴァイ「ケニー……お前はどうするんだ?」


    ケニー「そうだな…おもしろそうだからこっちにつくか」


    リヴァイ「助かる……菌が効かねえ奴の存在はひつようだ」



  31. 31 : : 2015/09/04(金) 00:52:59




    ミカサ「……ということがあった」


    アルミン「アッカーマンの血…」


    サシャ「ということは…」


    コニー「ミカサがいれば、アルミンは菌を放たないってことか!」


    ミカサ「正確に言えば…放った菌をすぐに打ち消すことができる」


    コニー「おお!!」


    アルミン「そういえば…内地で巨人が現れたのは僕がミカサと離れてからだ」


    ミカサ「間に合って…よかった」


    アルミン「ありがとう…ミカサ」


    ミカサ「ブレードを…胸に向けるアルミンを見て、もしかしたら……と」







    エレン「アルミン!!」


    アルミン「エレン!!」


    エレン「よかった……無事だったんだな!」


    リヴァイ「酷え空気だ…」


    ケニー「この死体達はなんだ?」


    エレン「死体達………!!?」


    ミカサ「!!」


    エレン「ライナー……ジャン……?」


    サシャ「………」


    コニー「………」


    エレン「何だよ…一体何が……」


    アルミン「2人は……自分が菌を放ち続けてることを知って……自害した」


    エレン「そんな……」


    リヴァイ「…どっちが鎧の巨人だ?」


    アルミン「…この、壁にもたれかかっている方です」


    コニー「ライナーは……最期は、人類の味方になりました」


    サシャ「もちろん…許されないことをしたのはわかっていますが…」


    エレン「………」


    リヴァイ「…こっちの男は?」


    コニー「ジャンは…自分が菌を放ち続けてることに気づき、これ以上被害を広げないため、自ら…」


    エレン「ジャン……」


    ミカサ「……もっと、もっとはやく来ていれば」


    リヴァイ「死んじまったもんは仕方ねえ」


    コニー「なっ……」


    サシャ「そんな言い方…あんまりじゃないですか!?」


    リヴァイ「だが……」






    リヴァイ「こいつらのおかげで…菌を放ち続ける者はいなくなった…違うか?」


    コニー「!!」


    リヴァイ「こいつらの死は無駄じゃなかった…ここから繋げるのは俺達の番だ」


    サシャ「そう……ですね」


    リヴァイ「これでもう巨人化は起こらない…もしあっちがまだ菌を持っていたとしてもこっちにはアッカーマンが3人いる」


    アルミン「それに…エレンもいる」


    エレン「でも…俺じゃあ巨人の力を最大限には…」


    リヴァイ「てめえがその力を持っていたほうがこちらとしては、動きやすい」


    ケニー「そうだな、戦術をしらないロッドに渡したところでうまく使えるとは限らねえ」


    リヴァイ「そういうことだ…だから俺らの言う通りに動け」


    エレン「……はい!」


    ミカサ「………」


    リヴァイ「なんだ、文句あるのか?」


    ミカサ「……あなたがずっとエレンのそばにいてくれたおかげで、エレンは巨人化せずにすんだ」


    リヴァイ「………」


    ミカサ「これで貸し1つ……ただし、エレンの命に関わるような命令はしないでほしい」


    リヴァイ「……ああ」







    アルミン「これからの作戦は…どうしますか?」


    リヴァイ「エルヴィンがいればよかったんだが……巨人にでもなったか」


    エルヴィン「…私の執着心はそんなものではなくならない」


    コニー「うお!?びっくりした!!」


    リヴァイ「…いたのか」


    エルヴィン「ああ…ミカサが来たあたりから話を聞いていた」


    リヴァイ「いるなら出てこい…」


    エルヴィン「…彼女が中々出たがらなかったものでね」


    リヴァイ「彼女…?」


    エルヴィン「…ユミル」


    リヴァイ「ユミル…?」


    ユミル「………」スッ


    エレン「ユミル…!」


    コニー「くそ女!!生きてたんだな!!」


    ユミル「………」


    エルヴィン「彼女を追いかけるのには苦労したよ…」


    ユミル「……ほんと気持ちわりいまでの執着心だった」


    エルヴィン「言ってくれるな」


    リヴァイ「この女のどこに執着する要素があったんだ?…名前か?」


    エルヴィン「彼女は…巨人だ」


    サシャ「え!?」


    コニー「なっ」


    エレン「お、おいどういうことだ!?説明しろ、ユミル!!」


    ユミル「今まで黙ってたのはすまねえ…ただお前たちの敵ではない、本当だ」


    リヴァイ「なぜ…こちらにつこうと思った?」


    ユミル「クリスタが死んで…どうでもよくなった」


    エレン「!!」


    ユミル「けど…色々見て、気が変わった」





    ライナー『本当に……すまない、みんな』




    ジャン『死にたくねえよ!!』






    ユミル「クリスタをあんな目に合わせた巨人をぶっ殺す……そのためなら、どうなってもいい…!!」






  32. 32 : : 2015/09/04(金) 01:32:01
    期待期待
  33. 33 : : 2015/09/04(金) 20:48:17







    獣の巨人「ん…?」


    サシャ「け、獣の巨人!!」


    獣の巨人「ああ…連れてきてくれたのかな?」


    サシャ「はい…王いわく、限界であると。早く巨人化を止めてほしいと!!」


    獣の巨人「そこにいるのが…座標なのかな?」


    サシャ「はい………彼女が、座標です」


    ユミル「………」




    エルヴィン(……本当の座標であるエレンを渡すわけにはいかない)


    エルヴィン(これからの作戦はすべて賭けとなるだろう)




    獣の巨人「ふぅん……証拠はあるのかな?」


    ユミル「どのような証拠を見せればいいのですか?」


    獣の巨人「座標の力を使ってみろ」


    ケニー「申し訳ねえが…そいつは座標の力を使えねえ」


    獣の巨人「なに…?」


    ケニー「座標の力はレイス家の血を引いてねえとうまく使えねえらしいんだ」


    獣の巨人「この女はその血を引いていないのか?」


    ケニー「ああ…こいつは座標の力をレイス家から盗んだんだ」


    獣の巨人「へえ…何のために?」


    ユミル「…レイス家が胡散臭かったからだよ」


    ユミル(この理由で問題ないか…?)


    獣の巨人「なるほどね……でも君が座標という証拠はない訳か」


    ケニー「いや…あるぜ」


    獣の巨人「じゃあ…見せてくれる?」


    ケニー「ああ!!」スッ


    ユミル「!!」


    獣の巨人(ナイフを彼女の腕に刺した…?)


    ユミル「ぐっ……」


    ケニー「見ろ…傷が回復しているだろう?壁内で巨人の力を持つのは座標しかいねえ」


    獣の巨人「そうだね…」


    ユミル(よし…なんとか私を座標だと思わせることができたな)


    ケニー「それじゃあよ…俺らは座標を差し出した。次はお前さんの番だ」


    獣の巨人「そうだね…教えてあげないといけないね」








    獣の巨人「まず、ライナー・ブラウン……他の人達は名前が分からないから特徴をいうね」


    アルミン「………」


    獣の巨人「次に、馬みたいな顔をした刈り上げの少年」


    コニー「ジャンのことか…」


    獣の巨人「そして……そこの金髪の君だ」


    アルミン「ええ!!?」


    ミカサ「嘘……アルミンが菌を放ち続けているなんてありえない!!」


    獣の巨人「嘘なんかじゃないよ…きっとすぐに巨人化が始まる」


    サシャ「どどどどどうしますか!?」


    リヴァイ「…やるしかねえだろ」


    アルミン「そんな…!!」


    獣の巨人「さあ…醜い殺し合いがこれから始まるんだね。まあ…座標が手に入ったことだし、どうせ君たちは全滅するけどね」


    ミカサ「親友である…私が殺す」


    アルミン「まってくれよミカサ!!」


    獣の巨人「まあ…おもしろそうなこれを見てから帰ろうかな。幼なじみの殺し合いかな?」


    ミカサ「目を閉じて……」







    カッ






    獣の巨人「!?」


    獣の巨人(今の光…巨人化の光か!?)


    獣の巨人(座標は僕の手の中にある……ライナーか!?)


    エレン「ガァア!!!」


    獣の巨人「しまっ…」






    エルヴィン『作戦はこうだ……まず、ユミルを座標と称して獣の巨人の元へやる』


    エルヴィン『座標がやつの元へ行ったと思えば…必ず隙ができる』


    エルヴィン『そこを狙うのだ!!』





    エレン(よし…!体勢を崩した!!)


    獣の巨人「くっ…」


    リヴァイ(膝裏…足首………ここを斬られればしばらくは立てねえ!!)


    コニー「よし!!倒れた!!」


    エルヴィン「エレン!!うなじにかぶりつけ!!」


    エレン「ガァア!!!」


    獣の巨人「くそ!!!」



  34. 34 : : 2015/09/04(金) 22:07:43
    期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待
  35. 35 : : 2015/09/05(土) 15:26:26


    エレン「!!」


    エルヴィン「どうした!エレン!!」


    エレン「」フルフル


    エルヴィン「?」


    獣の巨人「…硬化だよ」


    エルヴィン「硬化…?」


    獣の巨人「うなじの部分を硬化したのさ…これで僕を出すことはできない」


    ケニー「心配いらねえ…少しづつだが削れてきている」


    リヴァイ「目をつぶせ!!あと身体を動かせねえようにしろ!」


    獣の巨人「なるほど、絶望的な状況になった訳だ…」


    ミカサ「エレン…頑張って!!」


    獣の巨人「だけど…彼は今でも菌を放ち続けている」


    アルミン「………」


    獣の巨人「そして、僕自身も菌を放ち続けてる」


    コニー「そうだったのか!?」


    獣の巨人「僕がこの菌の影響を受けないのは実は抗体を打ったからではない…自分自身に菌をうったからだ!!」


    アルミン「それじゃあ…あなたの故郷に帰った時、あなたの故郷も巨人になってしまうじゃないか!」


    獣の巨人「この菌を体内から摘出する薬くらいもってきているさ…それよりも分かるかい?」


    アルミン「?」


    獣の巨人「こんな至近距離で菌を放ち続けてる者が2人もいたら…すぐに巨人になってしまうよ?」


    ケニー「………」


    獣の巨人「さっさと逃げたほうがいいんじゃない?そうしないと…僕がうなじから出るのが早いか、君たちが巨人になるのが早いか分からなくなっちゃうよ」


    リヴァイ「…心配いらねえ」


    獣の巨人「なんだって?」


    ミカサ「私たちアッカーマンに……」







    ミカサ「そのような卑怯な菌は効かない!!!」


    エレン「がァァア!!!」


    獣の巨人「!?」


    サシャ「やりました!!うなじから、人が…!!」


    ユミル「エレン!!そいつはどうせ回復する!!腕とか気にせずちぎりだせ!!」


    エレン「ガァア!!!」


    アルミン「………っ」ダッ


    ミカサ「アルミン!?」


    アルミン(菌を摘出する薬…もしかしたら彼が身につけているかも!!)ガサゴソ


    獣の巨人中身「な、なんだ!?」


    アルミン「あった……!」


    獣の巨人の中身「ま、まて!!それは1つしかないんだ!!」


    リヴァイ「諦めるんだな…なにもかも」


    獣の巨人の中身「くそ!!」


    獣の巨人の中身(普通の巨人を壁内に入れておくべきだった…!俺の力じゃこいつらを操れない!!)


    リヴァイ「てめえには吐いてもらわねえといけねえことが山ほどある…」


    獣の巨人の中身「くっ……!」


    獣の巨人の中身(仕方ない……)





    リヴァイ「!?」


    獣の巨人の中身「あばよ…」


    コニー「な、なんだこれ……水晶か!?」


    リヴァイ(身体の周りに…水晶を!?)


    サシャ「び、びくともしません!!」


    ミカサ「私の力でも…壊すことができない」


    コニー「そんな…これじゃあ結局なんにもわからないじゃねえか!!」


    リヴァイ「ああ…そうだな」







    リヴァイ「だが……これで終わったな」


    サシャ「!!」


    コニー「お!!」


    リヴァイ「菌を放ち続けている奴らは…全員いなくなった」


    サシャ「や……やったぁぁあああ!!!!」


    コニー「生きてる…俺生きてるよお!!!」






    エレン「はあ…はあ…」


    ミカサ「エレン!!大丈夫?どこか悪い所はない??」


    エレン「ああ……よかった……」


    ミカサ「うん…!」





  36. 36 : : 2015/09/05(土) 15:44:46
    期待
  37. 37 : : 2015/09/05(土) 16:37:37



    ━━━━━━━━━━━
    ━━━━━━
    ━━━




    アルミン(あれから……一体何年経ったのだろうか?)


    ミカサ「アルミン…準備はできた?」


    アルミン「できたよ!行こう!」


    アルミン(幸いにも…巨人が壁内に現れたという情報はまだない)





    サシャ「あ!来ました!!」


    コニー「遅いぞ2人とも!!」


    アルミン「ごめんごめん!」


    ミカサ「水晶は…どう?」


    サシャ「全然ダメです!ヒビの1つも入りません!」


    コニー「毎日あんなむさいオッサンを見るなんて辛いぜ!」


    アルミン(獣の巨人の中身は…まだ水晶からでてこない。毎日試行錯誤しながら水晶のことを調べているが、まだ発見には至っていない)





    エレン「アルミン!」


    ユミル「よお…久しぶりだな」


    アルミン「エレン!ユミル!」


    ミカサ「あのチビは…いないの?」


    エレン「チビってリヴァイ兵長のことか…?今日だけは免除してもらったんだ」


    アルミン(エレンとユミルは…あれから調査兵団に身を預けることとなった……いわば監視かな)


    アルミン(だから2人と会うときは、常に誰かしらいるというわけだ)




    ユミル「ったく…毎日毎日実験ばかりして飽きないのかねえ」


    コニー「生かして貰えてるだけありがたいと思えよ!」


    ユミル「そうだな…あの王政のままじゃどうなってたか分からないしな」


    アルミン(あの後…本物の王であるロッド・レイスが巨人となった状態で発見された)


    アルミン(おそらく…ケニー・アッカーマンが彼の元から離れたことで、菌がまわったのだろう)


    アルミン(また、レイス家の血をひくクリスタが死んだことで、レイス家は完全に途絶えた)


    アルミン(国民がその事実を知り、今までのお飾り王はもちろん退席となった)


    アルミン(そのため、現在は王という立場は作らずエルヴィン団長やナイルさんなどが国民の意見を元に統治を行っている)




    ユミル「っと……話している間についたようだな」


    エレン「………」


    アルミン「ここに来るのも…何度目だろうね」


    アルミン(あれから…ライナーとジャンが死んだ場所に慰霊碑が建てられた)


    アルミン(もちろん、彼ら2人のためだけのものじゃない)


    アルミン(あの日死んでいった多くの人…また、超大型巨人によるトロスト区の襲撃によって死んだ多くの人のために作られた)






    サシャ「どうかみなさん…安らかに眠ってください」


    コニー「今のところ壁内は平和だ…これからも絶対平和にしてやる!」


    ミカサ「必ず…守る」


    エレン「俺にできることはなんだってやってやる…!」


    ユミル「生きるぜ…私はよ」


    アルミン「……………」




    アルミン(あの日…本当に多くの死を見た)


    アルミン(そして、多くの覚悟を見た)


    アルミン(できるのならば…そのような覚悟を持たなくても良い世界にしたい)


    アルミン(だから、僕は……)








    アルミン「もう…絶対に」



    アルミン「絶対に巨人をこの壁内に入れるものか…!!」











    おしまい



  38. 38 : : 2015/09/05(土) 16:40:10

    更新期間空いたにもかかわらず期待してくださった方々、
    ありがとうございました!!


    以下1レスおまけです↓
  39. 39 : : 2015/09/05(土) 16:53:18


    おまけ




    マルコ「ねえ、ジャン…」


    ジャン「おお!物語開始時には既に死んでいたマルコじゃねえか!」


    マルコ「僕はね、ある重大な事実に気づいてしまったんだ」


    ジャン「重大な事実…?」


    マルコ「ああ…この物語の巨人化は、身体の各部位が膨張することにより起きるんだよね?」


    ジャン「ああ、そうだが…」


    マルコ「つまり!!」






    マルコ「男性器もそのまま巨大化してたということだぁあ!!!」


    ジャン「な、何ーー!?」


    マルコ「恐ろしい光景だと思わないかい…?」


    ジャン「くそ!そんな事実……知りたくなんてなかった!!」


    マルコ「だけどな、ジャン………逆を考えてごらん?」


    ジャン「逆…?」


    マルコ「男性器が巨大化していた……つまり」





    マルコ「女性のパイオツも巨大化してたということだぁあ!!!」


    ジャン「そ、そうじゃねえか!!!」


    マルコ「何カップあるのか知る余地もないパイオツが溢れていたということなんだ!!」


    ジャン「それは…最高じゃねえか!!」


    マルコ「運がよければパイオツ枕ならぬ…パイオツベッドを体験できたのかもしれないんだ!!」


    ジャン「くそ!何で俺は気が付かなかったんだ!!」


    マルコ「とにかく…素晴らしいだろう!!」


    ジャン「ああ、最高だぜ!さすがマルコだ!」


    マルコ「ビバ巨パイ!!」


    ジャン「巨パイ!巨パイ!巨パイ!」


    ミカサ「…………」


    ジャン「巨パイ!巨パ…………!?」


    ミカサ「…死体は黙ってて」


    ジャン「」

    マルコ「」






    これで本当におしまいです

    なんかすみませんでした



  40. 40 : : 2016/05/08(日) 21:21:28
    (  ̄▽ ̄)スゲェェェ
  41. 41 : : 2018/11/24(土) 20:24:25
    しwたwいw
  42. 42 : : 2020/10/27(火) 14:06:56
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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