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エレン「3日ですべてを終わらせる!」

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  1. 1 : : 2015/03/12(木) 09:02:14


    〜トロスト区〜



    エレン「えっと…」


    エレン「ここは、どこだっけ?」


    エレン「俺は…だれだ?」


    エレン(周囲には沢山の巨人がいる……って巨人は分かるのかよ)


    巨人「…」ジー


    エレン「!!」


    エレン(俺は…俺は………)


    巨人「…」アーン


    エレン(何なんだよ!?)






    ミカサ「危ない!!」


    エレン「!」


    ミカサ「はあ!」


    巨人「ガぁ!」


    ミカサ「………」




    ミカサ「ごめんなさい……咄嗟にあなたを突き飛ばしてしまった。怪我はない?」


    エレン「………」


    ミカサ「?」


    ミカサ(左腕を…じっとみてる?)


    ミカサ「そこ…怪我したの?」


    エレン「これが、俺の名前…」


    ミカサ「?」


    ミカサ(ああ…よく見たら左腕に何かが書いてある。えっと…)





    "エレン・イェーガー"


    "お前の命は3日だ"




    ミカサ(エレン!?もしかして…あのエレンなの?)


    ミカサ(それより…命が3日?どういうこと…?)


    エレン「…………」






    残り日数:3日


  2. 2 : : 2015/03/12(木) 09:24:54


    エレン「………」


    ミカサ「………」


    ミカサ(私は…とりあえずエレンという青年を安全な場所へと連れて行っている)


    ミカサ「あの…」


    エレン「なんだ?」


    ミカサ「あなたは…子供の頃、シガンシナ区に住んでいなかった?」


    エレン「………」


    ミカサ(顔は…似ている。年も同じくらい)


    エレン「悪い…イマイチ思い出せねえ」


    ミカサ「そう…」


    ミカサ(声も…少し低く聞こえるけど似ている)


    エレン「俺に会ったことがあるのか?」


    ミカサ「…おそらく」


    エレン「悪いな…ちょっと待ってくれ」


    ミカサ(そういって彼はポケットから手帳のようなものを取り出す)


    エレン「名前は?」


    ミカサ「ミカサ…」


    エレン「……」


    ミカサ「その手帳は?」


    エレン「今まで出会った人のことが記されているんだ。………って何で俺はこの手帳のことは覚えているんだ?」


    ミカサ「あなたは記憶喪失?」


    エレン「みたいだな。…………ミカサという名前は書いてないな」


    ミカサ「そう…」


    ミカサ(やはり別人?こんなに似ているのに?)


    ミカサ(エレン…私の家族)


    ミカサ(私の命の恩人)


    ミカサ(そして………私の大好きな人)




    ***************


    エレン「母さん!!」


    ミカサ「あ……」


    エレン「うわぁぁあああ!!」


    ハンネス「こらエレン!どこへ行くんだ!?」


    エレン「駆逐してやる…一匹残らず!!」


    ミカサ「まって…!」


    ハンネス「ミカサ、追わせないぞ!」


    ミカサ「いや、いや……」


    ミカサ「エレーーン!!」



    ****************



    エレン「ミカサ…?」


    ミカサ「!!」


    エレン「大丈夫か?」


    ミカサ「え、ええ」





    ミカサ「ごめんなさい、大丈夫じゃない」


    エレン「え?」


    ミカサ「ガスが切れそう」


    エレン「それって…どうにかなるのか?」


    ミカサ「補給する…あなたも来て」


    エレン「いや、でも…さっきから休み休みとはいえずっとおぶって貰ってるし。男として解せない」


    ミカサ「いいの、私がそうしたいだけだから」


    エレン「うーん……じゃあ俺がおぶってやるよ。その装置かしてくれ」


    ミカサ「え…?」



  3. 3 : : 2015/03/12(木) 17:57:50

    〜補給所前〜


    ジャン「なんであいつら立て籠もってるんだよ!」


    コニー「与えられた仕事くらいしろよな!?」


    アルミン「まって…誰か来るよ!」


    ジャン「あ?」





    ジャン「って………誰だよ」


    ライナー「服を見るに…訓練兵や駐屯兵ではないようだ」


    アルミン「……エレン?」


    ジャン「あ?」


    ミカサ「みんな、無事!?」


    サシャ「あ!ミカサが乗っていますよ!」




    ミカサ「ここで降ろして」


    エレン「ああ」


    アルミン(ミカサをおぶった男の人は手慣れた手つきで僕らのいる屋根へと着地する)


    サシャ「ミカサ!無事だったんですね!」


    マルコ「この人は?」


    ミカサ「先ほど巨人に襲われている所を助けた」


    エレン「エレン・イェーガーだ」


    アルミン「エレン…!?」


    エレン「お前も俺の知り合いか?」


    アルミン「え…?」


    ミカサ「記憶喪失らしい。あのエレンかは不明」


    アルミン「そうなんだ…」


    ライナー「にしても…立体機動装置の扱いが随分と手馴れているようだな」


    エレン「これのことか。何でだろうな」


    サシャ「どこか違う地区の訓練兵だったのですかね」


    エレン「さあ…」


  4. 4 : : 2015/03/12(木) 18:09:35


    ミカサ「で…あなた達はここで何をしているの?」


    ジャン「見ての通り…補給所に巨人が湧いていて見動きがとれないんだよ」


    ミカサ「そんな…」


    マルコ「数が多い…引き付けるにしても限度があるよ」





    アルミン「ねえ…エレン。君はいつからの記憶がないの?」


    エレン「ミカサに会うまでの記憶だな」


    アルミン(ミカサに会う前…?ということは…エレンは記憶を失うまでの5年間どこで何をしていたんだ?)


    アルミン(その間…どうして僕たちに会いに来なかったんだ?)


    エレン「えっと…名前はなんていうんだ?」


    アルミン「アルミン…」


    アルミン(やっぱり…別人なのかな)


    エレン「うーん…無いな」パラ


    アルミン「なにそれ」


    エレン「ああ、今まで出会った人をかき集めたものだ」


    アルミン(どうして…その必要が?)


    エレン「もしかしてこの手帳を書き始める前に会ったのかもな」


    アルミン「その手帳は…いつから?」


    エレン「えっと見たところ…5年前かな」


    アルミン「!!」


    アルミン(僕らの知ってるエレンである可能性が高くなってきたね。ん…そういえば)


    アルミン「その手帳に…自分のことは書いてないの?」


    エレン「!!」


    エレン「確かに…」


    アルミン(とりあえず…様子を見てみよう)


  5. 5 : : 2015/03/12(木) 18:11:53
    期待してクビもげる
  6. 6 : : 2015/03/12(木) 18:24:47


    マルコ「だめだ…いい案が思いつかない」


    サシャ「そんな…皆が生きて帰れる方法はないんですか!?」


    コニー「嘘だろ!?アルミンも考えてくれよ!」


    ジャン「もう…特攻するしかねえのか」


    エレン「いや、その必要はない」


    ジャン「あ?」


    エレン「ミカサ、この装置返す」


    ミカサ「え、え?」


    ジャン「んだよ…てめえは関係ねえからってよ!」


    エレン「どうにかしてやるって言ってんだろ。口ごたえすんなよ」


    ジャン「あ?立体機動装置のねえお前に何ができるんだ」


    エレン「巨人化だ」


    「「!?」」


    エレン「1ページ目に書いてあった。俺が巨人を倒してる間に補給してこい!」


    ジャン「おい!」




    "エレン、お前は巨人化できる"


    "目的意識を持ち自傷しろ"




    エレン(俺は…巨人どもを駆逐する!)ガリ




    "後は身体が覚えている"




    エレン(みんなを…守るために!)






    カッ





    アルミン「うう!?」


    アルミン(なんだ…この光!?)


    サシャ「み、見てください!」


    ライナー「………」


    ジャン「な……」


    サシャ「エレンが…巨人化しました!!」


  7. 7 : : 2015/03/12(木) 18:33:17


    コニー「すげえ…どんどん倒してやがる」


    マルコ「みんな、見とれてる場合じゃないよ」


    ミカサ「エレンが作ってくれた機会…無駄にしてはいけない!」


    ジャン「けっ…そうだな」





    ジャン「いくぞお前ら!!」


    コニー「おー!」


    アルミン(こうして…僕らは補給所へと向かうことが出来た)


    アルミン(エレンのおかげで補給は難無く進み…僕らは一人も欠けることなく壁上へと行くことができた)






    〜壁上〜




    エレン「はあ…はあ…」


    ミカサ「お疲れ様」


    エレン「ああ…」





    ベルトルト「………」


    アニ「どう思う?」


    ライナー「まだなんとも言えん」


    ベルトルト「巨人化能力を使いこなしているようだった」


    ライナー「ああ…しばらく様子見だ」



  8. 8 : : 2015/03/12(木) 18:50:13


    エレン「なあ…巨人はどこから湧いてくるんだ?」


    コニー「んなもん…あの穴からだろ」


    エレン「あー…そうじゃなくて」


    アルミン「どこを潰せばいなくなるか…ってことだよね」


    エレン「ああ、そうだ」


    サシャ「そんなもの…分かったら苦労しませんよ」


    マルコ「確かに…」


    エレン「消してやりてえな…」


    アルミン「全部消すのは難しいかもしれないけど…これ以上この街に巨人を入れない方法ならある…かもしれない」


    エレン「本当か!?」


    アルミン「エレンの力が必要になるけど」


    エレン「そんなものお安い御用だ!で、どれくらいかかる?」


    アルミン「うまくいけば…1時間もかからない」


    エレン「なるほど…それならまだ余裕がある」


    アルミン「?」


    エレン「その方法を教えてくれ!」


    アルミン「うん。…あそこに大きな石があるよね」


    エレン「ああ」


    アルミン「あれを穴にまで運んで塞ぐんだ。…君が巨人化をして」


    エレン「なるほどな…よし、早速やるぞ!」


    アルミン「早速!?」


    エレン「時間がねえだろ!」


    アルミン「でも…巨人化をすればみんなに狙われるよ!駐屯兵団の幹部を説得しないと」


    エレン「よし、まかせた!」


    アルミン「ええ!?」






    サシャ「行動力のある人ですね〜」


    ミカサ「………」


    "お前の命は3日だ"


    ミカサ(まさか…ね)



  9. 9 : : 2015/03/13(金) 09:53:15






    アルミン「はあー」


    ミカサ「おつかれさま」


    エレン「すごいなアルミン!まさかこんなにスムーズに説得できるとは思わなかったぜ!」


    アルミン「運良くピクシス司令が君の巨人化の様子を見ていたからね…」


    ピクシス「事は一刻を争う…行こう、イェーガー」


    エレン「はい!」


    ミカサ「…………」






    ミカサ「ねえ、アルミン」


    アルミン「ん?」


    ミカサ「エレン…なのかな」


    アルミン「うーん…」


    ミカサ「私たちの知っているエレンは確かにどんな困難にも立ち向かう人」


    アルミン「そうだね」


    ミカサ「でも…大抵失敗する」


    アルミン「あ、うん」


    ミカサ「私たちに助けられて終わる。…だから、あのエレンが私たちの知るエレンなのか分からない」


    アルミン「確かに………あ、エレンが穴を塞いだみたいだよ」


    ミカサ「………」


    アルミン「まあ…もしかしたら僕らとはぐれていた間に巨人化の練習を積んできたのかもしれない。エレンはこの先人類の希望になるだろうからね」


    ミカサ「そう…なのかな」


    アルミン「にしてもテキパキと物事が進むね。エレンはまるで…何かを急いでいるようだ」


    ミカサ「そう、そのことでアルミンに話したいことが」


    アルミン「ん?」


    ミカサ「エレンの腕にエレンの名前と…"お前の命は3日だ"という文字が入っていた」


    アルミン「え…」


    ミカサ「もしかしてエレンは…それを見て急いでいるのかもしれない。だから自分が生きている間に人類を救いたいのかも…」


    アルミン「なるほど……一度エレンと話をしてみよっか」


    ミカサ「そうする」



  10. 10 : : 2015/03/13(金) 10:26:18

    〜夜 死体火葬〜


    ジャン「いつだ…いつ、マルコは死んだんだ?」


    サシャ「……私、生きてるんですね」


    コニー「なんでだよ…なんでだよお!?」


    クリスタ「どうして私が生きてるのよ…」


    ユミル「…………」




    ユミル「巨人化する人間が現れたんだってな」


    ライナー「!!」


    ユミル「私はその場にいなかったからな…そいつは今どこにいるんだ?」


    ライナー「地下で司令やエルヴィン団長と話をしているらしい」


    ユミル「へえ…よく政府が黙っているもんだ」


    ライナー「本人の戦いたい意志を尊重して調査兵団に一時身を置くこととなったらしい」


    アニ「少しでも不審な行動をとれば…引き渡すらしいけど」





    エルヴィン「104期生の生き残りは…全員ここにいるな?」


    ライナー「!?」


    サシャ「えっと…ミカサとアルミンが見当たりませんが」


    エルヴィン「2人はすでにこちらにきている」


    ユミル「調査兵団の団長様がわざわざ出向いてなんのようですか?」


    エルヴィン「調査兵団だけ…今ここで決める」


    コニー「は!?」


    エルヴィン「色々あってな…では調査兵団を志望する者はこちらへ」


    コニー「………」


    サシャ「………」


    ジャン「………」スッ


    エルヴィン「よく来た」


    コニー「お、おいジャン!?お前ずっと憲兵狙いだったろ!?」


    ジャン「これが…今俺がすべきことだ」


    コニー「え…」


    ジャン「俺には分かるんだよ…何が最善かな」


    コニー「……」


    サシャ「……」


    コニー「お、俺も入団します!」


    サシャ「わ、私も!」


    エルヴィン「よく…来てくれた」


    クリスタ「………わ、私も行きます」


    ユミル「…そんなに泣いてるのにか?」


    クリスタ「決めたの!」


    ユミル「…じゃあ私も」


    エルヴィン「ありがとう」


    ライナー「俺もいこう。ベルトルトも来るよな?」


    ベルトルト「も、もちろんだ!」


    アニ「………」


    ライナー「………」チラ


    アニ「………」コク


    アニ「悪いけど…私は憲兵に行くよ」


    エルヴィン「そうか…無理強いはしない」





    エルヴィン「では諸君……君たちは死ねといえば死ぬのか?」


    「「死にたくありません!!」」


    エルヴィン「よく言った……来てくれ、早速話がある」



  11. 11 : : 2015/03/13(金) 10:44:18

    〜調査兵団 本部〜


    コニー「ここが…調査兵団か」


    ハンジ「わあ!結構集まったね!」


    アルミン「ジャンも来たの!?」


    ジャン「いたら悪いか?」


    アルミン「いや、単に驚いただけで…」





    エルヴィン「では…早速本題に入ろうか。事は一刻を争うからな。来てくれ、エレン」


    エレン「………」


    エルヴィン「知っている者が多数だと思うが…今回、巨人化により人類を救ってくれたエレン・イェーガーだ」


    エレン「よろしくお願いします」


    エルヴィン「彼は巨人化を使いこなしている…そこで、我々は明日1日で壁外を突破し、シガンシナ区を抜ける」


    エルド「い、1日で!?」


    エルヴィン「彼には時間がないらしい…」


    ミカサ「それは…彼の命があと3日でなくなるからですか?」


    ライナー「は?」


    エルヴィン「まあ…そうとも言えるかもしれないな」


    ミカサ「?」


    エルヴィン「エレン、説明しろ」


    エレン「はっ」




    エレン「このことも手帳に書いてあったんだ」


    アルミン(例の手帳か…)


    エレン「俺の身体は3日で死にはしない」


    コニー「??」


    エレン「死ぬのは…今のこの"俺"」





    エレン「俺の記憶は3日しかもたない。3日ごとに消えていく」


    ミカサ「え…」


    エレン「だから…巨人の恐怖を目の当たりにした俺自身で世界を変えたいんだ」







    エレン「巨人どもを…駆逐しまくってな」






  12. 12 : : 2015/03/13(金) 11:43:36
    記憶が3日だけ……だから手帳に全部……

    なんかテレビでやって病気と似てる

    期待!!
  13. 13 : : 2015/03/13(金) 18:01:57


    ミカサ「……//」カアア


    ミカサ(やっぱり…エレンだ!私達の知っているエレンだ!)


    アルミン「記憶が3日しか持たない…」


    エレン「そうらしい」


    アルミン「なるほど、どうして手帳に出会った人の記録をいちいちとっていたのかが疑問だったんだ。まるで忘れることを分かっていたかのようだったからさ」


    コニー「どうしてそんなことになったんだ?」


    エレン「それが…分からねえんだよな」


    エルヴィン「まあ…彼が急ぐ理由がわかっただろ?」


    リヴァイ「3日が過ぎて記憶がリセットしてしまったら面倒だからな」


    ハンジ「とりあえず…私達は今から作戦をまとめる。それまで君達は…お話でもしてて」


    ジャン「陣営とかの確認はしなくてもいいんですか?」


    ハンジ「それは作戦がまとまってからね。君達も疲れただろ?リラックスしていなよ」


    ジャン「はい…」





    コニー「確かに…今日はなんかもう疲れたな」


    ライナー「不思議と眠たくはないがな」


    ベルトルト「じゃあ…エレンに色々と聞いてみたいな」


    ユミル「珍しいな…ベルトルさんから興味を持つなんてよ」


    エレン「ああ、いいぜ。その前に名前を教えてくれよ」


    ライナー「なるほど…例の手帳に書くんだな」


    エレン「ああ」


    アルミン「その手帳…よくもつね。君も結構巨人と対面したんだろ?」


    エレン「んー…なんか特別な素材でできてるっぽい」


    ユミル「手帳に情報を書くには私達がどんなやつか知ってもらわねえとだめだな」


    エレン「そうだな」


    ユミル「よし、右からいくぜ。ライナーがホモ、コニーが馬鹿、ジャンが…」


    ライナー「おいおいおいおい!」


    ユミル「んだよ」


    ライナー「聞き捨てならないワードが聞こえたんだが…」


    ユミル「そんなもの書いたもん勝ちだ。どうせ3日後のエレンにはそれが真実として残る」


    ライナー「それはだめだ!!」


    エレン「はは……ははは!」


    ミカサ「!」


    エレン「おもしろいな、お前ら………よし」


    ユミル「なんだ?」


    エレン「ユミルは…人をイジるのが生きがいの男おんな、と」


    ユミル「おいおい!ただのクズじゃねえか!?」


    ライナー「事実だな」フン


    「「あはははは!」」



  14. 14 : : 2015/03/13(金) 18:22:03


    エレン「まあ…お前らのこともそれなりにわかったとこで、質問こいよ」


    ベルトルト「じゃあ…エレンはどこまで覚えているの?」


    エレン「どこまで…?」


    ベルトルト「ほら…言葉とか覚えているし。あと巨人のことなんかも」


    エレン「えっと…常識的なことは分かるみたいだな。用は厠で足すとか、食事はスプーンを使うとかさ」


    アルミン「あと…立体機動を使いこなせていたよね」


    エレン「なんだろ…身体は覚えてるってやつかな?」


    ジャン「あれじゃね?ほら…人との思い出が消えるってやつとか」


    エレン「それに…近いかもな」





    サシャ「じゃあ次の質問行きます!…手帳には日記なんかは書いてないんですか?」


    エレン「ああ…書いてあるところは書いてある」


    クリスタ「何が書いてあるの?」


    エレン「えっと……魚というものを初めて食べた。美味しかった」


    ユミル「!!」


    サシャ「魚…?」


    コニー「なんだそれ」


    エレン「んー…なんだっけ」


    アルミン「本で見たことがある…」


    サシャ「なんなんですか?美味しいんですよね!?」


    アルミン「えっと…壁外には海という塩水が延々と広がっている場所があるらしいんだ」


    ジャン「まじかよ…」


    コニー「すげえ!」


    アルミン「そこに泳いでいる生物…それが魚だよ」


    ジャン「てことはお前…壁外に行ったことあるのか」


    エレン「そう…なのかな?」


    アルミン「一緒に見ようって言ったのにな…」ボソ


    エレン「え?」


    アルミン「ううん、なんでもない!」


    コニー「なんかおもしれえな!もっと中身見せてくれよ!」


    エレン「いいぜ」






    エレン「………ん?」


    ミカサ「…………」


    エレン(どうしたんだ……さっきからずっと黙ってるな)


    エレン「えっと…ミカサ?」


    ミカサ「え、な、なに?」


    エレン「ずっとぼーっとしてるけど…どうしたんだ?寝るか?」


    ミカサ「いや、疲れてはいない……はず」


    エレン「じゃあ一緒に盛り上がろうぜ」


    ミカサ「2人がいい」


    エレン「え!?」


    ミカサ「エレンと一度…2人で話がしたい」


    エレン「あ、ああ……みんないいか?」


    ジャン「ちっ………」


    コニー「いいぜ!その代わり手帳おいてけよ」


    エレン「ああ」


    アルミン(ミカサ…)


    エレン「じゃあ…外出るか」


    ミカサ「うん」



  15. 15 : : 2015/03/13(金) 19:12:19


    〜外〜


    エレン「涼しいな…」


    ミカサ「………」


    エレン「………」


    エレン(なんだこの空気…!?)


    ミカサ「………」


    エレン(でも…不思議と嫌ではないな)


    エレン「えっと…助けてくれてありがとな」


    ミカサ「いいの…いつものことだから」


    エレン「え…?」


    ミカサ「いつも、助けていたし助けられていた」


    エレン「そういや…俺のこと知ってるんだったっけ」


    ミカサ「うん、家族」


    エレン「家族…」






    エレン「あのさ、俺…家族のこと全然思い出せないんだ。よかったら…教えてくれないか?」


    ミカサ「うん」ニコ


    エレン「あ……」


    ミカサ「まず…私とエレンは6年前に出会って…」


    エレン(なんだか…)


    ミカサ「カルラおばさんはいつもエレンを叱っていたけど本当は…」


    エレン(とても…)


    ミカサ「グリシャおじさんはとても頭がよくて…」


    エレン(懐かしいな)







    サシャ「いや〜あんなにイキイキしてるミカサ始めてみましたね!」


    ジャン「けっ…」


    コニー「家族だったんだろ?それは嬉しいだろ!」


    クリスタ「のぞき見はだめだよー!」


    ユミル「そう言ってるお前も興味津々じゃねえか」


    ライナー「アルミンはいいのか?親友だったんだろ?」


    アルミン「うん…」




    アルミン(もっと…)


    アルミン「もっと早く…会えたらよかったのに」


    ライナー「ん?」


    アルミン「ううん、なんでもない。それよりベルトルトは?」


    ユミル「ベルトルさんなら手帳をみてるぜ」


    ライナー「色恋ごとより手帳の方が気になる…か」


    クリスタ「ベルトルトは好きな人いないの?」


    ライナー「ああ、あいつは…」


    ベルトルト「いないからね!?」


    ジャン「うわ…びっくりした」


    ユミル「焦っている所が怪しいな…」




    ハンジ「はいはい君達!お話はここまで」


    エルヴィン「作戦を説明する。集合だ」


    「「は!!」」




  16. 16 : : 2015/03/13(金) 19:16:11
    期待です!
  17. 17 : : 2015/03/13(金) 19:31:04


    〜深夜 古倉庫〜


    アニ「遅いよ、あんた達…」


    ライナー「悪い悪い、会議が長引いてな」


    アニ「調査兵団はどう?」


    ライナー「早速明日…エレンを連れて壁外へ向かうらしい」


    アニ「それってやばいんじゃ…」


    ライナー「ああ。だからアニ…作戦の邪魔をしてくれ、巨人になって」


    アニ「エレンを故郷に連れて行くんだね」


    ライナー「ああ。危険だが頼む」


    ベルトルト「まって…もっと安全にエレンを捕まえる方法があるよ」


    ライナー「本当か!?」


    ベルトルト「うん…アニは知らないだろうけど、エレンの記憶は3日ごとに消えるんだ」


    アニ「え…」


    ベルトルト「それを使う」




    ベルトルト「エレンの記憶がリセットされるまで監禁するんだ」


    ライナー「!!」


    ベルトルト「そして…記憶がリセットされた時、僕らの仲間に仕立て上げる」


    アニ「なるほどね……私もできれば調査兵団とガチンコ勝負したくないし」


    ベルトルト「ライナー…今日随分と打ち解けただろう?ライナーが呼べばついてくるかもしれない」


    ライナー「確かに…でもよ、エレンは巨人化能力を使いこなしているように見えた。うまい具合に巨人化されたら大変だ」


    ベルトルト「そこはあまり心配しなくてもいいと思う」


    ライナー「どうしてだ」


    ベルトルト「手帳を見た限り…巨人化はできても、なぜ巨人化できるのかや巨人化の限度については書かれていなかった」


    アニ「怪しまれないうちに腕を切ればいいってことだね」


    ベルトルト「うん」


    ライナー「…………」


    アニ「迷ってるの?」


    ライナー「…………」


    ベルトルト「ライナー…今更迷ってどうするの?今日だって…多くの人を殺したんだよ。同期も…」


    ライナー「そう…だな」





    ライナー「これで終わらせる。そして…故郷に帰る」


    ベルトルト「じゃあ…エレンを呼んできて」


    ライナー「わかった」


  18. 18 : : 2015/03/14(土) 00:55:23

    〜調査兵団 男宿舎(新人)〜


    ライナー「エレン…エレン」


    エレン「ん…?」パチ


    ライナー「団長からの伝言だ」


    エレン「まじか!?」


    ライナー「しー!」


    エレン「………!」コクコク


    ライナー「よし…来てくれ」






    エレン「おい、どこまで行くんだ?」


    ライナー「できるだけ人気のない所で話したい。もう少し歩いてくれ」


    エレン「…ああ」






    サシャ「うう…お腹が減りましたぁ」


    サシャ「!!」


    サシャ(あれは…ライナーとエレン?)


    サシャ(こんな夜遅くに一体どこへ…?)


    サシャ(まあ…なにか用事があるんですよね!さて、食料庫へと向かいましょう♪)


  19. 19 : : 2015/03/14(土) 01:07:25

    〜古倉庫〜


    ライナー「よし…ここならいいな」


    エレン「すごい場所を選んだな……お前本当にホモじゃないだろうな?」


    ライナー「当たり前だろ!?てか…そういう知識は覚えてるのかよ」


    エレン「それで…伝言ってなんだ?」


    ライナー「ああ………待機命令だ」


    エレン「は…?」


    ライナー「俺たち新兵はまだ経験が少ない…もう一日待つことになった」


    エレン「そ、そんなの…経験豊富なやつだけで足りるだろ!?」


    ライナー「巨人一体倒すのに何人いると思っている?いくらお前が強くても…お前がシガンシナ区につく前に倒れたらお終いだろ」


    エレン「でもよ…時間がないんだよ!?」


    ライナー「その時は…新しいお前に頼む」


    エレン「話にならねえ!団長に直接交渉してやる」


    ライナー「行かせない」スッ


    エレン「力づくでも行ってやるよ!」


    ライナー「どうしても?」


    エレン「どうしてもだ」


    ライナー「じゃあ…仕方がないな」





    アニ「ふん!」




    エレン「え…?」


    エレン(なんだ…今、両腕を切られた!?)


    アニ「いくら立体機動と巨人化が上手でも……こういうのは慣れていないみたいだね」


    エレン(なんでこいつが!?調査兵団じゃなかっただろ!?)




    エレン「う、うわああ「黙ってて!」


    エレン「むぐ!?」


    ベルトルト「結局手荒な真似になっちゃうんだね…」


    エレン(ベルトルト!?口を押さえられているせいで叫べねえ!)


    ライナー「悪いな、エレン」




    ライナー「俺たちの故郷に…来てもらう」




  20. 20 : : 2015/03/14(土) 01:20:12


    ライナー「じゃあ……日が昇る前に巨大樹の森へと向かうぞ」



    **************


    〜一時間前〜


    アニ「で……どこに監禁するの?」


    ベルトルト「故郷が一番だけど…」


    ライナー「俺たちも疲れが溜まっている…一気に故郷へ向かうのはキツイかもしれんな」


    アニ「じゃあどこへ…」


    ライナー「一旦巨大樹の森へ向かおう」


    ベルトルト「うん…壁外の方が安全だしね」


    ライナー「ああ。調査兵団も真っ先にそこを目指すまい」


    アニ「誰が巨人化していくの?」


    ライナー「俺が行く。トロスト区では俺だけが巨人化しなかったからな」


    アニ「そうだね」


    ライナー「そこで1日休み…アニが回復したところで一気に故郷へと向かう。いいな?」


    アニ「わかったよ」



    *****************


    ベルトルト「はあ…やっと気絶してくれた」


    アニ「しぶとかったね……この衝撃で記憶が飛んでればいいのに」


    ライナー「………後悔はないな?」


    ベルトルト「………うん」


    アニ「………ない」


    ライナー「よし、行くぞ」





    残り日数:2日


  21. 21 : : 2015/03/14(土) 10:45:29

    〜朝 調査兵団〜


    アルミン「団長!!」


    エルヴィン「どうした、アルミン」


    アルミン「エレンが…………エレンがいません!!」


    エルヴィン「なに!?」


    ミカサ「!!」ダッ


    アルミン「ちょ、ミカサどこへ…」


    ミカサ「鍛錬をしているのかもしれない…近辺を探してくる!」


    エルヴィン「ついでに皆に声をかけろ!集合だ!」


    ミカサ・アルミン「はっ」








    〜30分後〜



    エルヴィン「見当たらないか…」


    ハンジ「勝手に出ていくような子には見えなかったけどなあ」


    アルミン「他にも…ライナーとベルトルトも行方不明です」


    サシャ「!!」


    ジャン「どうしたんだ、サシャ」


    サシャ「もしかしたら…あの時…」


    エルヴィン「話してみろ」


    サシャ「はい……私、昨日の夜…2時頃でしょうか?お腹がへったので食料庫へと向かっていたのです」


    ハンジ「なんかつっこみたいこともあるけど……今回はゆるそっか」


    サシャ「ありがとうございます。それで…その時に、ライナーとエレンが一緒に歩いているのをみたのです」


    エルヴィン「それは…本当か」


    サシャ「はい。どこへ向かったかまでは見ていませんでしたが…街の方向へ向かってました」


    ミカサ「ライナーが…エレンをさらったの?」


    リヴァイ「その線は濃厚だろうな」


    コニー「ついでにベルトルトもライナーとグルかよ…」


    クリスタ「なんで、そんなこと……」


    エルヴィン「それは……彼らが超大型巨人とその仲間だから」


    クリスタ「え…?」


    エルヴィン「とは考えられないかな」





    アルミン「なるほど…だから自分たちの敵になりそうなエレンをさらったんだね」


    コニー「あいつら…特にベルトルトはさ、故郷へ帰りたい帰りたいばっかりいってたよな?」


    ジャン「故郷への手土産がエレンってことか…」


    ミカサ「じゃ、じゃあ…」





    ミカサ「エレンは今……どこにいるの?」





  22. 22 : : 2015/03/14(土) 11:03:05


    アルミン「ミカサ…ちょっと落ち着こう?」


    ミカサ「も、もう…ライナー達の故郷へ行ってしまったの?」


    ジャン「ほ、ほら…まだ街にいるかもしれねえだろ」


    ミカサ「そんなの…範囲が広すぎる」


    クリスタ「みんなに呼びかければ大丈夫だよ」


    ミカサ「もし…もし2日で見つからなかったら」


    ユミル「あちら側に都合のいい記憶を埋め込まれるかもな」


    ミカサ「………!!」


    クリスタ「ちょっとユミル!?」


    ユミル「事実だろ」





    ミカサ「うっ………うう、ひっく……」


    サシャ「ユミルが泣かせちゃいました〜」


    ユミル「私だけのせいかよ!?」


    ミカサ「エレンはどうして…いつも私達の元からいなくなるの?」


    アルミン「………」


    ミカサ「いつも、いつも……」







    アルミン「大丈夫…だよ、ミカサ」


    ミカサ「え…」


    アルミン「確かにエレンは勝手にどこかへ飛び出して…僕らが追いかけて、問題をおこして、僕らが収束する」


    ミカサ「うん…」


    アルミン「でも…いつも戻ってきてくれたよね。今回だって…少し遅かったけど」


    ミカサ「うん…」


    アルミン「だから…今回も助けに行こ?僕らにならできるよ、いつもみたいにさ」


    ミカサ「そうだね…」





    ジャン「それによ…今回は壁の中のやつら全員が協力してくれると思うぜ?」


    コニー「だってエレンは人類の希望だからな!」


    ミカサ「確かに…」


    アルミン「ミカサ…うじうじとしている暇はないよ。時間がない」


    ミカサ「うん……捜す」




  23. 23 : : 2015/03/14(土) 11:16:39





    二ファ「団長!!」


    エルヴィン「来たか」


    二ファ「駐屯兵団と憲兵団の協力を得ることができました!」


    リヴァイ「憲兵も食いついたか…」


    エルヴィン「政府はエレンに興味津々だからな」


    二ファ「それと…」


    エルヴィン「ああ」


    二ファ「104期の…アニ・レオンハートも昨晩から行方不明だそうです」


    コニー「アニもかよ!?」


    エルヴィン「アニとライナー達は仲がよかったか?」


    サシャ「話している所は時々見ましたけど…特別仲が良いようには見えませんでした」


    二ファ「調べによると…3人は同郷のようです」


    アルミン「ライナーとベルトルトが同郷ってことは知っていたけど…アニは知らなかったな」


    エルヴィン「だが…この時期の失踪は怪しい。彼女もグルとして考えようか」


    ハンジ「じゃあ…政府にこちらからも接触をとろうか」


    ユミル「待て」






    ユミル「王政府に…エレンを渡したらだめだ」



  24. 24 : : 2015/03/14(土) 23:14:08


    コニー「なんでだよ」


    ユミル「…………」


    ジャン「ちゃんと理由を言えよ」


    ユミル「なあ…ミカサ」


    ミカサ「なに?」


    ユミル「エレンは…本当に世界を変えられると思うか?」


    ミカサ「思う」


    ユミル「そうか……わかった」






    ユミル「私も協力する」


    コニー「は…?」


    ユミル「私も…巨人だ」


    「「!!?」」


    コニー「お前どうして今まで…」


    ユミル「保身のためさ……政府は巨人化能力を狙っている。また、元凶は政府と言っていい」


    エルヴィン「君はどこまで知ってるんだ?」


    ユミル「全部は知らない……でも他のやつよりかは知っている」


    ジャン「じゃあ知ってること全部話せよ!」


    ユミル「まてまて…私にも立場があるんだ」


    ミカサ「ユミルがいれば…エレンの居場所がわかるの?」


    ユミル「確定はできないがな…」


    エルヴィン「話してくれ」


    ユミル「ああ」





  25. 25 : : 2015/03/15(日) 01:25:54


    ユミル「まず…巨人化能力は何度でも使えるような代物じゃない。使用者の疲労やメンタルで使えないこともある」


    アルミン「エレンも巨人化を解いたあと疲れていたしね」


    ユミル「だから…あの3人が今回トロスト区を絶望に叩き落とした巨人だとすると疲労によりそう遠くまでいけないだろ」


    アルミン「なるほどね……何度も巨人化できないんだね」


    ユミル「ああ」


    クリスタ「でも…3人全員が巨人化したとは限らないんじゃない?」


    ジャン「確かに…鎧の巨人も現れなかったしな」


    ユミル「例え巨人化できたとしても……昨日は誰もが重労働をした。恐らくあいつらの故郷は壁外」


    アルミン「必ずどこかで休んでいくだろうね」


    ミカサ「その場所は…?」


    ユミル「まあ…ローゼ内では無いだろうな」


    ハンジ「余りにもリスクが高いからね」


    ミカサ「じゃあ…ローゼを突破してしまったの!?それじゃあ…調査兵団くらいしかさがしに行けない」


    コニー「この人数でそんな広範囲捜せねえだろ!?」


    ユミル「いや、候補はある」


    ハンジ「なるほどね……巨大樹の森かな?」


    ユミル「はい」


    エルヴィン「あそこなら巨人に狙われにくいからか」


    ユミル「まあ…私の予想では巨人が活動しない深夜のうちに巨大樹の森へ向かって、今晩故郷へと向かうってとこだな」


    ハンジ「今から出れば十分に間に合うね」


    エルヴィン「…闇雲に捜していても仕方がない。いくぞ」


    「「はっ」」


    エルヴィン「壁内は駐屯兵団と憲兵団に任せる」


  26. 26 : : 2015/03/15(日) 12:30:47







    エレン(ここ…どこだっけ)


    エレン(頭がふわふわする…)


    エレン(なんだか………気持ちいいな)



    ****************


    ☆もう思い出せない記憶☆



    エレン「よくも母さんを…」


    ミカサ「エレン!」


    エレン「うぉぉおおおお!!」


    巨人「があ!」


    エレン「うわあ!」




    ━━━━━━━━━━━━━




    グリシャ「エレン!エレン!!」


    エレン「ん……」


    グリシャ「よかった…目を覚ましたか」


    エレン「……誰?」


    グリシャ「な…」


    グリシャ(頭を強く打ってしまったか…しかしもう時間がない!!)


    グリシャ「エレン…私は君の父親だ」


    エレン「父さん…?」


    グリシャ「今から君にこのクスリを打つ」


    エレン「え、え、え?」


    グリシャ「使い方は彼らが教えてくれる!」


    グリシャ(本当は記憶が万全な状態で打ちたかった…しかしやむを得ん)


    エレン「ちょ、やめ…」


    グリシャ「すまない…」



    ******************



    エレン「………!」パチ


    エレン(あれ…なんだっけ?)


    ベルトルト「あ…目を覚ました」


    エレン「あれ…ここどこだ?木の上?」


    ライナー(うまく記憶が飛んだか?)


    エレン「俺どうして腕が……………あ」


    ライナー「ベルトルト、おさえろ」


    ライナー(そううまくはいかないか…)





    エレン「そっか…昨日…」


    ベルトルト「暴れないで!」


    エレン「俺をこれからどうするつもりだ!?」


    ライナー「俺達の故郷へと連れて変える。日が沈んだらな」


    エレン「その故郷にいったら…俺はどうなる?」


    ライナー「………さあな」


    エレン「なっ」




    ライナー「厄介だな、もう一度気絶させておこう」


    アニ「そうだね」


  27. 27 : : 2015/03/17(火) 00:31:19


    〜調査兵団 移動中〜


    クリスタ「………」


    ユミル「……なんだよ」


    クリスタ「ユミルの秘密ってそれだったの?……ほら、雪山の訓練でのこと」


    ユミル「ああ…そうなるな」


    クリスタ「そっか……巨人、か」


    ユミル「悪かった…黙ってて」


    クリスタ「ううん、いいの。ユミルが巨人でも憎めない」


    ユミル「そっか…ありがとよ」





    ミカサ「ねえ…ユミル」


    ユミル「あ?」


    ミカサ「ユミルはとても用心深い。腹の中を一切見せない」


    ユミル「だからどうした」


    ミカサ「…私の意見だけでエレンの見方につこうとした理由が分からない」


    ユミル「………」


    ミカサ「他に理由、あるんじゃないの?」


    ユミル「……はは!そいつのことに関しては何でもお見通しのようだな」


    ミカサ「べっ別にそういうわけじゃ!」


    ユミル「私とエレンはあったことがある」


    ミカサ「!?」


    ユミル「もちろんあっちは忘れてるがな…」


    ミカサ「いつ…?」


    ユミル「壁が壊されてから数週間後くらいか?巨人から人間に戻れたはいいが…安全な所にまで辿りつけなくて困っていた頃」


    ミカサ「巨人から人間に戻れた…?」


    ユミル「まあそこは後で話す。その時にエレンが巨人化をして私を安全な所にまで運んでくれた。私の巨人では他の巨人に太刀打ちできなかったからな」


    ミカサ「エレンが…」


    ユミル「ああ。その時に巨人化の仕方を伝授してやったって訳だ」


    ミカサ「そんなことが…」


    ユミル「だから…あいつを信頼できるんだろうな。そして記憶を失う前のあいつを知っているお前も信頼しているときた」


    ミカサ「だから、エレンを信頼する…」


    ユミル「そうだ」




    オルオ「こら新兵!くちゃくちゃ喋ってんじゃねはわな」


    ユミル「やべ、舌噛んだぜw」


    オルオ「聞こえてんぞ!?」


    エルド「ユミル…君にはこれから仕事がある!気を抜いてはいけないぞ!」


    ユミル「へーい」


    ユミル(巨大樹の森では私の力が役に立つだろう)


    ユミル(恩返ししてやるよ…エレン)


  28. 28 : : 2015/03/18(水) 22:37:18


    〜巨大樹の森〜


    ライナー「ようやく日が沈みかけてきたな…」


    ベルトルト「何度エレンを気絶させたんだろ…」


    アニ「もう後半はエレンを他の巨人に食わせればよくね、とか考えてたよ」


    ライナー「それは…エレンの巨人はアニと同じで戦闘面において役にたつから捨てるのはもったいない」


    アニ「…………」


    ライナー「どうした……もしや怒ったか?」


    アニ「何か…今みえなかった?」


    ベルトルト「なにが?」


    アニ「煙のような…」


    ライナー・ベルトルト「!?」


    ライナー「煙と言ったら……調査兵団の使う信煙弾か!?」


    ベルトルト「そんな…この場所がわかったというのか!?」


    アニ「どうする?」


    ライナー「少し早いが…森を抜けよう。アニの速さがあればすぐに撒けるだろう」


    アニ「わかったよ」




    カッ



    アニ「!?」


    アニ(なに……今の光は!?)


    アニ「ねえ、誰か巨人化した!?」


    ライナー「アニ…お前じゃなかったのか?」


    ベルトルト「エレンでもないよ」


    アニ(じゃあ…私達以外の知性巨人がまだいるとでもいうの!?)



    「ガァ!」



    ライナー「な…」


    ベルトルト「あ…」


    ライナー(あの巨人は……)


    ベルトルト(あの時の…!?)


    アニ「マルセルを…食べたやつ!?」




    ライナー「…………」




    ライナー「俺が応戦する!!アニはエレンとベルトルトを連れて先へ進め!!」


    アニ「…わかった!」


    ベルトルト「絶対に戻ってきてね…」


    ライナー「もちろんだ」


    ミカサ「戻れると思う?」


    ベルトルト「!?」


    ライナー「おま…どこから!?」


    リヴァイ「この不細工な巨人の髪に捕まってたというところか」


    エルド「お前の相手は俺たち、リヴァイ班がする!!」




    ライナー(これは…本格的にまずいな)


    ライナー「とにかく巨人化するぞ!」

  29. 29 : : 2015/03/20(金) 23:23:52


    ライナー(とりあえず…マルセルを食った巨人だ!)


    ユミル「!!」


    ユミル(私を狙ってきたか…まあ、リヴァイ兵長とミカサがアニを追えば十分速さが足りる)


    ユミル(このデカブツをこの森に引きつけておくことは得策と言えるな!)





    ライナー(臨戦態勢に入った…!その大きさで俺に臨むとはいい度胸だな)


    ライナー(一撃でノックアウトだ!)ブン


    ユミル「……」サッ


    ライナー(木にうまく飛び乗って避けただと!?)




    ライナー(なるほど…この地形ならこいつが有利か。しかし!)


    ユミル「…!」


    ライナー(それならば木を倒せばいいんだ!)







    ペトラ「無駄よ!」


    ライナー「!?」


    オルオ「確かに木を倒せばその巨人の機動力は落ちるだろうな…」


    ペトラ「でもね…私たちは木がなくても巨人さえ軸にすれば動ける…!」


    オルオ「攻撃は俺達夫婦組が引きうける!お前はサポートに回れ!」


    ペトラ「きもい。冗談でもやめて、士気が下がる」




    ライナー(精鋭が2人きたか…!)


    ライナー(となると、あっちにはリヴァイ兵長とミカサとエルドさんとグンタさんが行ったか…)


    ライナー(頑張れよ、アニ…ベルトルト)


  30. 30 : : 2015/03/21(土) 18:55:17





    アニ(やばい……やばいって!)


    ミカサ「エレンを…返して!!」


    リヴァイ「ちっ……うるせえやつだ」


    アニ(あいつら…速すぎる!!)




    ベルトルト「………」


    ベルトルト(アニ守ってくれ!……とは言いたくない)


    アニ(まずいね…ベルトルトは生身でエレンを守っている!どうしよ、恥ずかしいけど口に入れよう)


    ベルトルト(ああ!守られてしまった!でも口!)


    ミカサ「追いついた………返して!」


    アニ(ここでは私のほうが不利…攻撃をかわしつつ森を抜けよう)


    リヴァイ「エレンとのっぽの姿が見当たらねえな…口か?」


    ミカサ「口…!」


    アニ(この2人はまずい!どれだけ疲れてもいいから加速しよう)





    リヴァイ「ちっ……まだ速くなるか」


    ミカサ「この森の中で倒さないとまずい…」


    リヴァイ「グンタとエルドはまだか」


    エルド「今追いつきました!」


    グンタ「どうやらあちらの準備は整ったようです!」


    ミカサ「…?」


    リヴァイ「よし……追いかけるぞ」





  31. 31 : : 2015/03/21(土) 19:04:00




    アニ(増えた…スピードに力を入れているみたいだけど手数が多いと対応がきついね)


    アニ(まあ…もうすぐでこの森も抜ける。そうすれば私が有利!)






    エルヴィン「かかれーー!!」


    アニ「!?」


    アニ(うそ…うそ…)


    アニ(先回りしていたというの!?)





    ベルトルト「………」


    ベルトルト(こんな…こんな大人数と巨人を相手にするなんて無茶だ!)


    ベルトルト(アニの身体じゃ耐えきれない…)


    ベルトルト「………」


    ベルトルト(昨日巨人化したばかりだから不安だけど…)





    ベルトルト「アニ……僕が守るよ」




  32. 32 : : 2015/03/21(土) 19:13:03





    コニー「アニの口から誰か出てきたぞ!?」


    サシャ「エレン……いや、あれはベルトルトです!」


    ジャン「巨人化するかもしれねえ!集中しろ!」





    カッ




    ジャン「!?」


    サシャ「あれは……超大型巨人!?」


    コニー「で、でか…」


    ジャン(まずいな…上半身しかない不完全な状態だが完全に俺らを通らせまいとしている!)


    ネス「攻撃がくるぞーーー!!」


    ジャン(一撃が……でかい!)





    エルヴィン「………アニと引き離されてしまったか」


    アルミン「どうしますか…?」


    エルヴィン「もちろん…超大型巨人をここで倒す」


    コニー「な…」


    エルヴィン「やつの攻撃は遅い…そこをつけば倒せる!今こそ5年前の敵を打つべきだ!」




  33. 33 : : 2015/03/24(火) 22:40:22



    ベルトルト「……!」ブンッ


    エルヴィン(今だ…!)


    エルヴィン「かかれーーー!!」





    ボンッ




    コニー「あつぅ!?」


    ジャン「なんだこれ…蒸気か!?」


    サシャ「これじゃあうなじを狙えません!」


    エルヴィン「………」


    エルヴィン(まさかこのような弊害があるとは…)


    エルヴィン「そのうち本体が出てくる。待つぞ」


    エルヴィン(リヴァイ…あちらは任せたぞ)



  34. 34 : : 2015/03/24(火) 22:53:15




    ライナー(くそ…あちらの攻撃は効かないがこちらの攻撃もあたらない!)


    オルオ「くそ!皮膚が硬すぎてブレードが刺さらねえ」


    ペトラ「こいつに急所はないの!?」


    ライナー(仕方ない…木ごと倒しマルセルを食った巨人から倒す!)ブンッ


    ユミル「!?」


    ユミル(くそ…こいつ力強すぎだろ!?攻撃も効かねえしどうすりゃいいんだ!)




    ライナー(ここだ!)


    ユミル「!?」


    ユミル(やべ……落ちる)






    ユミル「ぎゃあ!!」


    ユミル(痛え…これが三年間苦楽を共にした仲間にする仕打ちかよ!?…ってライナーは私と認識してないかもしれないな)


    ペトラ「大変!巨人が寄ってきてるわ!」


    オルオ「あいつを守るのが先か!」


    ライナー(させるわけ無いだろ!)ブンッ


    ペトラ「きゃっ」


    オルオ「通らせろでかぶつ!」




    ユミル(やべえ…身体が動かねえ。しかも巨人が3体来ていやがる)


    ユミル「うう…」


    ユミル(ここで…終わるのか?)





    クリスタ「はあ!!」


    ユミル「!!」


    ハンジ「ほお!」


    モブリット「…!」


    ユミル(目の前の巨人は…一瞬にしていなくなった)


    クリスタ「ユミル、大丈夫!?」


    ユミル(クリスタ……強くなったな!)


    ライナー(なに…ユミルだと!?)


    ユミル(もう大丈夫だ……私が倒してやる!!)




    ハンジ「私が来たからにはもう大丈夫!」


    ペトラ「ハンジさん…!」


    ハンジ「パパッと鎧の巨人を攻略してしまうよ!」



  35. 35 : : 2015/03/24(火) 23:11:37


    オルオ「攻略つったってよお…攻撃が効かねえんだぜ!?」


    ハンジ「きっと弱点が見えてくる!」


    ライナー(あの巨人はユミルだったか…しかもクリスタも来てしまった)


    ライナー(だが…もう仕方がない。一気に蹴りをつける!)ダッ


    ハンジ「うわ、はやっ」


    ユミル(嘘だろ!?こんなタックル食らったら…)


    クリスタ「ユミル!右上の木に飛び乗って!」


    ユミル「……!」コク





    ライナー(ちっ……外したか)


    ハンジ「…………」


    オルオ「あのでかさであの速さとかふざけてんのか!?」


    ハンジ「うん、ふざけてるね…」


    ペトラ「どうすればいいの!?」


    ハンジ「だけど…これで奴の弱点が分かったよ」


    ペトラ「え…?」


    ハンジ「全身が硬いならあんな動きはできない。恐らく…膝裏や脇、そこが弱点だ!」


    ペトラ「じゃあ…私とオルオで一足づついきます!」


    ハンジ「うん、君達の速さなら大丈夫。ユミルは引きつけておいて!」


    クリスタ「ユミル…引きつけてだって」


    ユミル「……」コク






    ユミル「ガァ!」


    ライナー(正面から来たか!)


    ライナー(ならこちらも正面から返してやる!!)


    ペトラ「……っ」


    オルオ「あたれ!」


    ライナー「!?」




    ライナー(なんだ…今なにが起きた!?)


    モブリット「やりましたね!」


    ハンジ「よし、足は封じた!」


    ライナー(足が…!)


    ハンジ「回復するよ!次の攻撃に移る!」


    ペトラ「はい!」





    ライナー(足が使えなくても…手が使える!)ブンッ


    ユミル(あぶなっ)


    ハンジ「さて…どうやって近づこうか」


    ペトラ「ハンジさん、あれ…」


    ハンジ「!」


    ハンジ「なるほどね…」







    ライナー(誰も近づいて来なくなったな…ではユミル、お前が相手だ!)ブンッ


    クリスタ「はあ!」


    ライナー「!?」


    ライナー(なんだ…ユミルにくっついて来たのか!?)


    ハンジ「よし!片目を潰した!」


    ユミル「ガァ!」


    モブリット「両眼とも潰しました!」


    ハンジ「奴が見えないうちに…両腕を使えなくするぞ!」




  36. 36 : : 2015/03/24(火) 23:23:45





    ライナー(やばいな…脇もやられてしまったか!)


    ライナー(だが…俺のうなじはそう簡単には突破できまい。片目だけ優先してやってやる)





    ハンジ「硬いな…ユミルの歯なら突破できそうだけど…」


    モブリット「しかし…時間がかかりますね」


    ハンジ「いつ目覚めるか分からないし、周りにも巨人が寄ってきてるし」




    ハンジ「ん…巨人が寄ってくる?」


    オルオ「さっきもそうだったが…巨人にも巨人は寄ってくるんだな」


    ハンジ「それを使おう!沢山の巨人をひきつけてくる!」


    ペトラ「はい!」


    ハンジ「クリスタはライナーの目が回復しそうになったらユミルに伝えて!」


    クリスタ「はい!」






    ライナー(まずいな…他の巨人も寄ってきてるのか)


    ライナー(こんな身体だ…沢山の巨人に囲まれれば身が持たないだろうな)


    ライナー(はあ…エレンさえ連れていけばどうにかなると思ったが、そうでもないらしい)


    ライナー(俺の人生は一体なんだったんだ)


    ハンジ「引き連れてきたよ!ユミル、木に飛び乗って!」


    ライナー(いっそ俺も…エレンみたいに)


    ペトラ「うなじを総攻撃…」


    ライナー(すべてを…)


    ハンジ「本体が見えた!ユミル、危険だけどライナーを連れてきて!」


    ユミル「……」コク





    ライナー(忘れられたらよかったのに…)



  37. 37 : : 2015/03/24(火) 23:34:35






    クリスタ「ユミル…お疲れ様」


    クリスタ(あの後ユミルは巨人の中をつっきり、ライナーを口に入れてなんとか木に登ることができた)


    ユミル「はあ…はあ…」


    ハンジ「うーん…ライナーはすっかり気を失ってるよ」


    モブリット「尋問は後からですね」


    ペトラ「よかった…私生きてた」


    オルオ「当たり前だろ?俺たち2人が揃えばどんな障害でも乗り越えられるんだ」


    ペトラ「やめて、台無しになる。オルオだけでも食われたらよかったのに…」


    オルオ「照れ隠しか?そろそろ素直になれよ」


    ペトラ「きもい。いつまで続けるの?」




    ユミル「クリスタ…私達も二人揃えば無敵だよな?」


    クリスタ「うん!」


    オルオ「な…」


    ユミル「どうやら私達のほうが愛が強いみたいだな」


    オルオ「ペトラ!負けていられないぞ!」


    ペトラ「本当にいつまで続けるの?」


    ハンジ「うん、そろそろやめよっか」


    ペトラ「すみません…」


    ハンジ「みんな疲れてるだろうけど…先に行った人達が心配だ。向かうよ」


    モブリット「はっ」


  38. 38 : : 2015/03/25(水) 14:45:52






    エルヴィン「………」


    エルヴィン(本体が出てくるのに思ったより時間がかかるな。周り道をすれば超大型巨人の先へ進めるが、蒸気のため想像以上に距離が長くなる…)


    コニー「うわ、また来た!」


    エルヴィン(さらに人が集まっているため巨人も集まってくる……日が沈むのと超大型巨人が本体を顕にするのとどちらが早いかな)





    ハンジ「エルヴィン!」


    エルヴィン「ハンジ…!」


    ハンジ「鎧の巨人を捕獲したよ。今はモブリットが押さえつけている」


    エルヴィン「よくやった。話は聞けそうか?」


    ハンジ「気絶してるから今は無理だ」


    エルヴィン「そうか…」


    ハンジ「それと…腕を斬ったりすればそこを重点的に修復するから巨人化ができなくなるらしい。ユミルが言っていた」


    エルヴィン「ならライナーは目が覚めても巨人化できないんだな」


    ハンジ「そうなるね」





    ユミル「おいおい…これはどういう状況だ?」


    サシャ「ユミル!無事だったんですね!」


    ジャン「ベルトルトが邪魔で通れねえんだよ」


    ユミル「あれがベルトルさんか……相変わらずでけえな。エレンの方は?」


    ジャン「ミカサとリヴァイ兵長とグンタさんとエルドさんが行っている」


    ユミル「質は十分だが…量が少ないな」


    コニー「つってもよお…俺らも先に行けねえし、巨人もわんさか出てくるし」


    ユミル「………」


    クリスタ「まってよユミル…!」


    ユミル「…このままじゃダメだろ」


    コニー「どうしたんだ?」


    クリスタ「ユミル…あそこに、突撃するつもりなんでしょ?」


    サシャ「ええ!?」


    ユミル「………」


    クリスタ「待てばいいじゃない!さすがのユミルでも死んじゃうよ!」


    ユミル「……クリスタ」


    クリスタ「いやだ…行かないで…」


    ユミル「時間がねえんだよ」


  39. 39 : : 2015/03/25(水) 14:56:32



    ユミル「一刻も早くエレンを取り返さねえと…この世界は救われない」


    クリスタ「分かってるけど…ユミルが死ぬのはもっと嫌!」


    ユミル「ほら…割と無事かもしれねえし」


    クリスタ「そんなの…!」


    ジャン「クリスタ」


    クリスタ「なに!?離してよ!」


    ジャン「ユミルは…覚悟を決めている」


    ユミル「どうしたジャン?大人になったな」


    ジャン「うるせえよ…俺だってお前を危険な場所に向かわせたくねえよ」


    サシャ「ジャンが恥ずかしいセリフを平然と言ってますよ!」ヒソヒソ


    コニー「なんか気持ち悪いぜ!」ヒソヒソ


    ジャン「聞こえてるぞ馬鹿2人」





    ジャン「とにかく……これが最善なんだろ?」


    ユミル「だろーな」


    クリスタ「そんな…」


    ユミル「クリスタ…エレンに伝言な」


    クリスタ「………」


    ユミル「手帳の私の欄……『窮地に飛び込む勇敢な女神様』って書き直しとけってな!」ガリッ





    サシャ「行ってしまいましたね…」


    クリスタ「………」


    コニー「ま、まあ…あの位の蒸気なら案外耐えきれるかもしれねえし…」







    クリスタ「女神様なんて……書かせないよ」


    サシャ「え?」


    クリスタ「大馬鹿者って書くように伝えるんだから…」
  40. 40 : : 2015/03/25(水) 15:15:54





    ベルトルト(あと…どれくらいもつかな)


    ベルトルト(アニは…うまく撒いたかな)


    ベルトルト(ライナーは無事かな)




    ユミル「ガァ!」




    ベルトルト「!?」


    ベルトルト(ユミルがここにいるってことは…ライナーは既に!?)


    ベルトルト(それより…皮膚がだいぶ溶けてるけど、ユミルが着々と僕に近づいてきている!)


    ベルトルト(これをしたら…また多くの被害を出すことになるだろう)


    ベルトルト(…何を戸惑う必要があるんだ。僕は沢山の人を殺してきたじゃないか)


    ベルトルト(高さはあまりないけど…)








    サシャ「!!」


    ジャン「どうした?」


    コニー「おいおいおいおい!」


    クリスタ「……!」


    サシャ「超大型巨人の首が…落ちます!!」


    エルヴィン「全員一旦ひけーーー!!!」


    クリスタ「ユミル!!」


    ジャン「クリスタ…行くな!!」


    クリスタ「離して!離してよ!」







    ベルトルト(さすがにこの衝撃からは…逃れられまい)


    ベルトルト(奴らが近づけない間に逃げよう)




    ガシッ



    ベルトルト「!?」


    ベルトルト(どうして……どうしてまだ動けるんだ!?)


    ユミル「………」


    ベルトルト「は、離してくれ!」


    ユミル「………」


    ユミル(これが……最後の力かな)


    ベルトルト「お願いだから…」


    ユミル(クリスタを守ってくれよ……エレン)


    ベルトル「やめ…」





    グチャ








    エルヴィン「………」


    ジャン「あ…」


    ジャン(視界が開けた時には…既にすべてが終わっていた)


    クリスタ「………」


    ジャン(顔を潰されたベルトルトと……巨人のまま動かなくなったユミルがそこに在った)


    エルヴィン「………」





    エルヴィン「……進むぞ!」




  41. 41 : : 2015/03/25(水) 16:39:01





    アニ(まずいね…)


    ミカサ「返せ!」


    アニ(化物2人と精鋭2人……そろそろ逃げるだけでもきつくなってきた)


    リヴァイ「そろそろ逃げるのはやめねえか?」


    アニ(そうだね……そろそろ攻撃に移る時が来たのかもしれない!)


    アニ(どうしても不味くなったら…私がエレンを飲み込めばいいだけ!)ブンッ


    リヴァイ「やっと臨戦態勢になったか…」




    リヴァイ「グンタとエルドは飛び回って奴を錯乱させろ。ミカサと俺は口を狙う!」


    グンタ「はっ!」


    ミカサ(エレン……今助けるから!)





    アニ(とにかく…精鋭2人を潰す!!)


    グンタ「くっ……」


    エルド(足の動きが素早い……このままでは足を狙えない!)


    アニ(4人を目で追うのはつらいね…とにかく、口とうなじには近づけないようにしないと!)


    ミカサ「はあ!」


    アニ(やはりミカサは口狙い……!)


    リヴァイ「ミカサに気を取られすぎだ…」


    アニ「!?」


    アニ(うそ…目のすぐ横にいたなんて!)


    リヴァイ「左目は殺った…大事な視界が狭くなったな」


    グンタ「はあ!!」


    アニ「!!」


    アニ(左目が見えなくなるだけで…こんなに状況がわからなくなるなんて!)


    グンタ「足をとめた!一気に行くぞ!」


    アニ(仕方ない…エレンを飲み込む!)


    ミカサ「させない!」


    アニ「!!」


    エルド(一撃で顎を落としたか…彼女は兵長に継ぐ逸材かもしれないな)


    ミカサ「エレン…!」ギュ


    グンタ「気を失ってるみたいだな…」


    ミカサ「ごめんね…こんな臭いところに長時間もいさせて」


    リヴァイ「本当にな。匂いがうつる」





    リヴァイ「さて…中身に登場してもらおうか」


    アニ「……………」






    アニ「キェェエエエエエエエエ!!!」


    リヴァイ「!?」


    グンタ「な、なんだ!?」


    ミカサ「……!」





    ミカサ「巨人が……巨人がよってきています!」



  42. 42 : : 2015/03/25(水) 16:45:56




    グンタ「5、6………数え切れねえな」


    リヴァイ「仕方ねえ…この巨人は諦めるぞ」


    ミカサ「いいんですか?」


    リヴァイ「あいつを助けるより…逃げたほうがいい」


    ミカサ「え…?」


    リヴァイ「あいつを食い尽くしたあと…やつらは俺らを狙ってくる!」


    エルド「こんな平地じゃあ逃げられねえ!森に帰るぞ!」


    ミカサ「はい!」









    エレン「…………」


    エレン「…………」パチ


  43. 43 : : 2015/03/25(水) 17:04:16



    ミカサ「エレン…!」


    エレン「あれ…ミカサ?俺はライナー達に…」


    ミカサ「もう連れ戻した!あとは戻るだけ」


    エレン「戻るのか!?せっかくここまで来たんだろ!?」


    ミカサ「ユミルが詳しいことを知っている。秘密は王政にあるらしい」


    リヴァイ「エレン…巨人化はできるか?」


    エレン「やってみます…!」ガリッ








    エレン「あれ…できない」


    グンタ「そんな…」


    ミカサ(馬はいない…平地じゃ立体機動装置も使えない!)


    エルド「早くしないと巨人がくる!!」


    エレン(なんでできないんだよ!?腕を切られたことと関係あるのか!?)







    エルヴィン「リヴァイ!」


    リヴァイ「!!」


    エルド「超大型巨人は!?」


    ハンジ「倒した!今どういう状況?」


    リヴァイ「エレンを取り戻した。が、すぐに大量の巨人がこっちへ来る!」


    ハンジ「それは大変だ!私達の馬に乗って!」




    ドドドドドドドドドドドド




    ハンジ「!!」


    リヴァイ「…急ぐぞ」


    ジャン「ミカサ!エレンを連れたまま乗れ!」


    ミカサ「わかった!」


    エレン「おい…大丈夫なのか?」


    ミカサ「………」


    ジャン「想像以上に数が多い…それに俺らはここに来る途中巨人を引き連れて来ている」


    エレン「それって…」


    ジャン「ああ…帰り道に巨人がうじゃうじゃいると云うことだな」


    巨人「……」アーン


    ジャン「早速お出ましか…!」





    エルヴィン「逃げれるようならば逃げろ!」






    エルヴィン「これから先、エレンの命を第一に優先する!」




  44. 44 : : 2015/03/25(水) 18:22:40



    ジャン「ミカサ…馬は任せた」


    ミカサ「え…」


    ジャン「俺は攻撃の方へ移る!エレンを壁内にまで連れて行け!」


    ミカサ「それならば私が攻撃に移ったほうが…」


    ジャン「どーせガスも残り僅かだろ!」


    ミカサ「……!」


    ジャン「任せたぞ!」






    エレン「あ…」


    エレン(どんどん…人が死んでいく)


    「きゃぁああ!!」


    エレン(俺を守るために…)


    「エレンの前に巨人を立たせるなあ!」


    エレン(また1人…また1人…)


    ミカサ「大丈夫…私が守る!」


    エレン(なんで…巨人化できないんだよ!)




    ミカサ「あ…」


    巨人「ガァ!」


    ミカサ(だめだ…体勢が崩れる!)


    エルヴィン「!!」


    エルヴィン「エレンが馬から落ちた!救助に迎え!」





    コニー「救助つっても…巨人が多すぎて近づけねえよ!」


    サシャ「と、突撃…ですか!?」


    コニー「おいサシャ!右!」


    サシャ「え……きゃぁあ!」








    エレン「いてて…」


    ミカサ「ごめんなさい…油断していた!すぐに安全な所に連れて行くから!……ううっ」


    エレン「どうした!?」


    ミカサ「なんでもない!」


    ミカサ(落ちた時に…足が)


    ミカサ「巨人が近づいてきてる……私が道を作るからエレンはペトラさんが乗っている馬まで走って!」


    ペトラ「きゃぁあ!」


    オルオ「ペトラ!!」




    ミカサ「あ……」




    ネス「くそ…もう馬もねえ!ガスもねえ!」


    リヴァイ「ちっ……何人死んだ!?」


    コニー「サシャ!?しっかりしろ!!」





    ミカサ(もう…逃げ場なんて、どこにも)


    エレン「なんでだよ…なんで巨人化できないんだよ!」


    ミカサ「………」


    エレン「俺は……無力だ!!」


    ミカサ「そんなこと…ないよ」


    エレン「え…?」




  45. 45 : : 2015/03/25(水) 18:34:24


    ミカサ「エレンは覚えていないけど…私はエレンにいっぱい救われた」


    エレン「ミカサ…」


    ミカサ「エレン…私に生き方を教えてくれてありがとう」


    エレン「!!」


    ミカサ「このマフラーは…私とエレンを繋げてくれるもの。そう信じていた」


    エレン「俺が…渡したのか?」


    ミカサ「うん…」




    ミカサ「私に…マフラーを巻いてくれてありがとう」


    エレン「あ……ミカサ、後ろ!」


    ミカサ「!!」


    エレン「巨人…!」


    ミカサ「あ……」


    巨人「……」ニタァ


    ミカサ(あの巨人は…カルラおばさんを食べた巨人!?)






    エレン「………」


    エレン(なんだ…この気持ち?胸のあたりがざわざわする)


    エレン(無性に……あの巨人を、、、)






    エレン「ぶっ殺してやりてえ!!!」


    ミカサ「!!」


    エレン「ミカサ…」ギュ


    ミカサ(て、手を握られた…!)


    エレン「マフラーくらいな………何度忘れても、俺が巻いてやる!!」


    ミカサ「!!」




    エレン「うぉぉおおおおお!!!」




  46. 46 : : 2015/03/25(水) 18:52:22





    ミカサ「………」


    ミカサ(なに…?今、目の前で何が起きた?)


    ミカサ(カルラおばさんを食べた巨人が…他の巨人に襲われている!?)


    エレン「な、なんだこれ!?」


    ミカサ(エレンがやったの?……よくわからないけど)


    ミカサ「エレン、逃げるよ!」


    エレン「ああ!」







    エルヴィン(巨人が…こちらに来なくなった?標的が変わったとでもいうべきか?)


    リヴァイ「エルヴィン…これはどういうことだ?」


    エルヴィン「分からない……だが」




    エルヴィン「総員撤退ーーー!!!」






    ミカサ(こうして…私たちは無事に壁内にまで戻ることができた)


    ミカサ(しかし、失ったものは多く……戻ってこれたのは半分以下)


    ミカサ(精鋭も多く失ってしまった…)





    エレン「………」


    ミカサ「何を調べているの?」


    エレン「ああ…さっきのやつさ、手帳に書いてないかなって」


    ミカサ「そっか…」


    エレン「でも書いてないみたいだな…」


    ミカサ「なんだったんだろうね」




    クリスタ「…エレン」


    エレン「どうした?」


    クリスタ「ユミルから…伝言」


    エレン「ユミル?……そういえば見ていないな」


    クリスタ「………」


    ミカサ「もしかして…」


    クリスタ「ユミルは…死んだよ」


    エレン「!!」


    クリスタ「自ら…危険に飛び込んで、ベルトルトと一緒に自分も…」


    エレン「そんな…」


    クリスタ「ほんとに…馬鹿だよ!いつも人のために…」


    ミカサ「……」


    クリスタ「手帳に…ユミルのことちゃんと書いておいて」


    エレン「え…」


    クリスタ「自ら窮地に飛び込む勇敢で………超お人好しな大馬鹿者ってさ!」


    エレン「ああ……!」


    クリスタ「うう……ひっ……う」


    ミカサ(ユミル…ありがとう)


    クリスタ「エレン……世界、救ってね」


    エレン「ああ、必ず…」








    アルミン「みんな…戻ってきた?」


    ジャン「みんなではないけどな…そっちはどうだった?」


    アルミン「今から話すよ……時間がないからね」





    アルミン「まあ結論から言うと………王政はやっぱり敵だった」


    ジャン「!!」




  47. 47 : : 2015/03/26(木) 19:06:59


    エレン「アルミンは一体何をしてきたんだ?」


    アルミン「ユミルがね…ウォール教が詳しいことを知っていると言ってたんだ」


    エレン「ウォール教…?」


    ジャン「壁を神様だと信じる宗教団体だ……でもなんでそいつらがすべてを知ってるんだ?」


    アルミン「ウォール教は壁の秘密を守るために作られた宗教団体だからね」


    コニー「壁の秘密ってなんだ?」


    アルミン「あの壁は…巨人でできているらしい」


    コニー「な!?」


    ジャン「まじかよ……俺らは巨人に守られていたってことか?」


    アルミン「嫌な話だけど…そうなるね」


    エレン「にしても…アルミン、良くそこまで調べられたな」


    アルミン「あはは…そこはもう色々とね、うん色々」


    ジャン「詳しく聞かない方が良さそうだ…」


    ミカサ「それで…王政とどう関係してくるの?」


    コニー「王ってあのおじいさんか」


    アルミン「それがね…僕らが王だと思っていた人は、本当は王様ではなかったんだ」


    ハンジ「それは…あの王様はお飾りだったってことかな」


    アルミン「そうなりますね」


    コニー「じゃあ本当の王は…」


    アルミン「クリスタ」


    クリスタ「!!」


    アルミン「君……偽名なんだよね?」


    クリスタ「………」


    リヴァイ「無言は肯定だと受け取るぞ」


    アルミン「ヒストリア・レイス…それが君の本当の名前なんだよね」


    クリスタ「……うん」


    アルミン「事情は話さなくてもいいよ……まあ、そのレイス家が本当の王だったって話」


    クリスタ「え!?」


    エルヴィン「なに…!?」


    ジャン「お前…それって超極秘事項なんじゃないか?」


    アルミン「うん」


    コニー「それって大丈夫なのかよ!?」


    アルミン「それで…僕は彼らと交渉してきた」


    コニー「お前すごいな!?」


    エルヴィン「その内容は?」


    アルミン「明日の朝5時に…エレンとクリスタをレイス家当主、ロッド・レイスと対面させる」


    アルミン「来なかった場合は…中央憲兵団をこちらへ向かわせるらしい」


    リヴァイ「中央憲兵か…厄介だな」


    ミカサ「もしかして…エレンは連れてかれてしまうの?」


    アルミン「わからない。話をしたいと言っていたけど…あちらが何を望むのか…」


    エルヴィン「話し合いの結果、王政が完全なるクロだとしたら攻め込もう。それでこの戦いが終わるのなら」


    クリスタ「どうして私も…?」


    アルミン「分からない…でもこれは王政に接触する最初で最後のチャンスと言ってもいい。クリスタ…協力してくれるかな?」



    クリスタ「………わかったよ」






  48. 48 : : 2015/03/26(木) 19:26:37


    エルヴィン「あちらから他にも条件を出されたか?」


    アルミン「エレンとクリスタ以外には…104期生を4人までなら連れてきていいと言っていました」


    ハンジ「こちらが攻撃を仕掛けようとしているのがバレてるのかもね」


    コニー「エレンとクリスタに会いたいなら連れ去ればいいのになんでそうしないんだ?」


    アルミン「一応これは交渉だからね…エレンとクリスタと対面させる代わりに僕達がロッド・レイスに話を聞けるというね。僕らは交渉のタネを無くしてはいけないから死守する、そのことが分かってるんだと思う」


    コニー「お、おう…よく分かんねえけどいいや」


    ジャン「にしても104期生か…なんでまた?」


    アルミン「新兵のほうが扱いやすいと思ったんだろうね」


    ミカサ「私は行く」


    アルミン「言うと思ったよ…」


    エレン「ちょっとまて!ミカサ…お前怪我してるだろ?」


    ミカサ「これくらい…一晩寝れば治る」


    コニー「すげえ!」


    アルミン「まあ…ミカサは聞かないからね。僕も行くよ」


    ジャン「サシャは気を失ってるし…ライナーは論外。となると俺とコニーが行くしかないな」


    コニー「よし、行ってやる!」


    エルヴィン「君たちを危険な目に合わせることになる…すまない」


    ハンジ「そんなの今更でしょ」


    エルヴィン「ふふ……そうだな」


    リヴァイ「笑うな、気色わりい」




    エルヴィン「それじゃあ…君たちはもう解散だ」


    ハンジ「私たちは死んだ仲間の遺留品の整理とかをするから…」


    エレン「はい…」


    エレン(俺のせいで…沢山死んでしまったんだな)


    エルヴィン「君のせいではない」


    エレン「!!」


    エルヴィン「君にとっては最後の夜だ……しっかりと休め」


    エレン「…はい!」




  49. 49 : : 2015/03/26(木) 20:34:23




    エレン(最後の夜か……怖いな)


    エレン(俺は今まで…何度この思いを抱いてきたんだろうな)


    アルミン「あ…エレン、ここにいたんだ」


    エレン「ああ、なんか眠るのがもったいなくてさ」


    アルミン「ふふ…そうかもね」


    エレン「今日はさ…ありがとな。みんなにもちゃんとお礼しないとな」


    アルミン「僕は君を助けに行くチームじゃなかったから…お礼を言われるまででもないよ」


    エレン「いや、アルミンは今日王政に話をつけに行ってくれただろ?そのお陰で目標に大きく近づくことができた」


    アルミン「そうなのかな……それでも、死んだ人のことを考えるとやっぱり」


    エレン「王政と接触するのだって命がけだぞ?それを成功させるんだから…アルミンはやっぱすごいよ」


    アルミン「……ありがとう」


    エレン「アルミンって…頼りになるよな。昔からそうだったのか?」


    アルミン「………今も昔も、僕は人を頼りにしてばっかりだよ」


    エレン「そうか?」


    アルミン「小さい頃はガキ大将にいつもいじめられてて…エレンとミカサに助けてもらっていた」


    エレン「………」


    アルミン「訓練兵になってからも、ライナーやミカサにいつも手伝ってもらってさ」


    アルミン「エレンがいなくなって悲しむミカサを支えてあげたいと思っていたけど…結局僕は支えるばかりかいつも支えられてばっかりで…」


    エレン「そんなことないと思うけどな」


    アルミン「え…?」


    エレン「なんか分かんねえけど…アルミンの言葉なら信じられる、そう思えるんだ」


    アルミン「何か思い出したの?」


    エレン「思い出したっていうか…なんかそんな気がするんだよ」






    エレン「とにかく…今俺がこんな気持ちになるのはさ、昔から俺がアルミンを信頼していたからだと思う」


    アルミン「……!」


    エレン「自信もてよ、アルミン」


    アルミン「ありがとう…ありがとう、エレン」


    アルミン(君は…変わらないね)





    アルミン「エレン…君に会えてよかった」


    エレン「俺も」


    アルミン「僕はいつからか君を恨んでいた気がする。君のせいで…一時期ミカサが壊れてしまったから」


    エレン「そうなのか…?」


    アルミン「うん…最初はすぐ戻ってくると信じていた。開拓地にいた時も、訓練兵になったらあえると信じていた」


    アルミン「でも…どこに行っても君がいなくて、寝間着のまま外に走り出して…怪我だらけになって戻ってきて…」


    エレン「そんな…」


    アルミン「精神的にもだいぶ参っていてさ…回復するのに2ヶ月かかった」


    エレン「………」


    アルミン「ミカサ…昨日すごくうれしそうだった。行ってあげて」


    エレン「わかった」


    アルミン「じゃあ、お休み。明日がんばろうね」


    エレン「ああ」



  50. 50 : : 2015/03/26(木) 20:51:10







    エレン「ミカサ…?」


    ミカサ「zzz」


    エレン(待たせすぎたか…床で寝ちまってる)


    エレン「ミカサ…今日はありがとな」


    ミカサ「zzz」


    エレン(明日……すべてを終わらせてやる!)








    ハンジ「………」


    モブリット「どうかしましたか?」


    ハンジ「しーっ」


    モブリット「?」




    モブリット「ああ……なるほど」


    エレン「zzz」


    ミカサ「zzz」


    ハンジ「かわいいね…くっついて寝ちゃってるよ」


    モブリット「明日も、これからも…こんな姿が見れるといいですね」


    ハンジ「うん。…とりあえず毛布持ってこよっか」


    モブリット「はい」





    残り日数:1日




  51. 51 : : 2015/03/27(金) 12:47:42


    *******************



    ☆もう思い出せない記憶☆


    〜壁外 とある村〜



    老婆「私達を救ってくれて…本当にありがとね」


    エレン「救うってほどじゃ…」


    女「確か…記憶がないんだよね?」


    エレン「ああ。だからこの手帳に今まで出会った人のことを書いてるんだ」


    女「ぼろぼろじゃない!?」


    老婆「ふむ…書いてある内容から察するに、君はあの壁内から来たようだね」


    エレン「壁内…?」


    老婆「運が良かったね…私らがあそこの揉め事とは関係ない人たちで」


    エレン「揉め事…」


    女「おばあちゃん…エレンの記憶を元に戻す方法はないの?」


    老婆「残念ながら…ない」


    女「それじゃあこの手帳がボロボロになったら…エレンには何も残らなくなっちゃうよ!」


    老婆「そうだね………ああ、そうだ」ゴソゴソ


    エレン「?」


    老婆「この手帳に…書き写しなさい」


    エレン「これは?」


    老婆「巨人化の技術を応用してつくった手帳だ。ちょっとやそっとでは破れん」


    エレン「ありがとうございます…!」


    老婆「それと…君は記憶をリセットした時、真っ先に知りたいと思うものはなんだい?」


    エレン「?」


    老婆「手帳のこと?君の名前?」


    エレン「ああ…なるほど。俺は自分の名前をまず思い出したいです」


    女「手帳は無意識に出してるみたいだしね」


    エレン「あと…俺の記憶が3日しか持たないことも知っときたいです。手帳を見てからじゃ遅いかなって」


    老婆「よし分かった。じゃあ腕を出して」


    エレン「?」


    老婆「なるべく短い方がいい…」


    エレン(文字を…書いてる?)


    老婆「よし、エレン・イェーガー」


    エレン「お前の命は3日だ…?」


    女「でもおばあちゃん…そこに書いても、腕を千切られたら消えちゃうよ?」


    老婆「今から…消えないようにする」


    エレン「そんなこと…できるんですか?」


    老婆「君の腕に…ホクロはあるかい?」


    エレン「ありますね」


    老婆「そのホクロは何度腕を千切られても、また生え変わるときに現れるだろう。それと同じだよ」


    女「あー…確かに」


    老婆「無意識のうちに、ここにホクロがあって当然だと思い込んでいる。そのため、腕が千切られようが消えない」


    女「記憶がないエレンでも大丈夫なの?」


    老婆「ああ。これは無意識の中で行われることだからね」


    エレン「それじゃあ…もうこれで消えないんですか?」


    老婆「いや、君がそこにその文字があることを当然だと思う必要がある」


    エレン「え…」


    老婆「辛いだろうが…今から矯正するよ」


    エレン「…はい!」


    女「いうなれば洗脳だよね」




    ******************





  52. 52 : : 2015/03/27(金) 13:21:15






    エレン「……ん」パチ


    ミカサ「おはよう、エレン」


    エレン「!?!?!?!?」


    エレン(何!?これどういう状況だ!?)


    ミカサ「どうしたの?」


    エレン「なんでお前そんな落ち着いてるんだよ…。年頃の男女が同じ毛布で…ね、寝てるのによ」


    ミカサ「昔はこれが普通だった」


    エレン「昔と今は違うだろ!?」




    ジャン「お前ら…何してんるだよ」


    ミカサ「おはよう、ジャン」


    ジャン「あ、お、おはよう……じゃなくて!なんでてめえらが一緒に寝てるんだよ!?」


    エレン「疲れてそのまま寝たんだよ!」


    ジャン「つ、疲れて!?お前ら一線超えてねえだろうな!?」


    エレン「あ、当たり前だろ!?」


    ミカサ「一線……?」


    ジャン「な、なんでもねえよ!」


    ハンジ「朝から元気だね!でも早く支度しないと中央憲兵団が攻めてくるよ」


    エレン「やばっ!準備するぞ!」








    アルミン「あ…おはよう」


    エレン「どうした…?やけに疲れてないか?」


    アルミン「それが…」


    ナナバ「ライナーが目を覚ましたんだ」


    エレン「え!?」


    ミカサ「何か…聞き出せましたか?」


    アルミン「それが…」




    ライナー「エレン、ミカサ!」


    エレン「ライナー…」ギリッ


    ライナー「どうした?お前まで恐ろしい目で見やがって…」


    ミカサ「ライナー…あなた達の目的はなに?」


    ライナー「目的?俺達の目的は…巨人を倒すことだろう?」


    エレン「は…?」


    ライナー「ジャン、コニー、アルミン…いつも夜に話したよな。巨人をすべて倒したらみんなで酒を飲むって」


    ジャン「その巨人がお前だろ…?」


    ライナー「何をいってるんだ?俺が巨人?」


    コニー「お前…どうしたんだ?」


    ライナー「そういえばベルトルトはどこに行った?」


    エレン「…………」




    エレン「お前そんなに殺されたいのか!?」


    アルミン「ちょ、エレン…!」


    ライナー「な、なんだ!?俺なんか変なこといったか?」


    ナナバ「はい、落ち着いて」


    エレン「くそ…」


    ナナバ「どうやら精神が分裂してしまったらしい」


    ジャン「それじゃあ…何も聞けねえのかよ」


    ナナバ「そうだね。まったく困った話だよ」




    ナナバ「…彼は自分の罪を一切知らないんだから」


    エレン「………」


    ライナー「それより…お前らどこかに行くのか?」


    エレン「お前には関係ねえよ」


    アルミン「どっちにしろライナーを連れて行くわけには行かないからね…」


    ナナバ「私達が様子を見ておくよ」





    リヴァイ「おいお前らそろそろ出るぞ」


    アルミン「あれ…兵長も?」


    リヴァイ「途中までだ」


    コニー「まあ…いてくれると心強いよな」


    リヴァイ「今日ですべてを終わらせる…行くぞ」


    「「は!!」」





    クリスタ「…………」



  53. 53 : : 2015/03/27(金) 14:00:18


    〜レイス家宅前〜


    リヴァイ「うまくやれよ」


    エレン「はい」


    リヴァイ「あちらが攻撃を仕掛けるようなら…分かってるな?」


    アルミン「はい」


    リヴァイ「…行ってこい」







    〜レイス家宅 大広間〜



    ケニー「ぴったり5時…よく来たな」


    アルミン「ロッド・レイスはどこですか?」


    ケニー「今から呼んでくる。エレンとヒストリア以外は部屋を変えろ」


    アルミン「…そちらもロッド・レイスだけを出すならばその条件を飲みます」


    ケニー「けっ…わかったよ、そのまま立ってろ」




    コニー「なんか感じわりいな…」ボソボソ


    ミカサ「憲兵だから…仕方がない」


    クリスタ「……」


    アルミン「大丈夫だよ、クリスタ…」


    クリスタ「うん…」


    ロッド「よく来てくれた」


    エレン「!!」


    ロッド「君がエレンだね」


    エレン「……はい」


    ロッド「父親の名前を知っているか?」


    エレン(ミカサが言っていたな…)


    エレン「確か……グリシャ・イェーガー」


    ロッド「…………」


    エレン(なんでそんなこと聞くんだよ…)


    ロッド「君はなぜ巨人化できる?」


    エレン「そんなの…知りませんよ」


    ロッド「そうか…何も知らないか」






    ロッド「では、何も知らないまま死ね」





  54. 54 : : 2015/03/27(金) 14:14:20


    エレン「!?」


    ミカサ「エレン!こっちへ!」


    ケニー「行かせねえよ!」


    エレン「!?」


    エレン(なんだよ…あの装置は!?ミカサ達が使っていた立体機動装置とは違うのか!?)


    ケニー「これは対人用立体機動装置…お前らを倒すためにある装置だ!」


    アルミン(やっぱりこうなったか!ブレードは一応仕込んできたけど僕らには普通の立体機動装置すらもない!)




    ロッド「ヒストリア…こっちへ」


    クリスタ「!?」


    ロッド「……ずっと会いたかった」


    クリスタ「離して!!」


    ロッド「離さない……今まで、すまなかった」ギュ


    クリスタ「……!」


    ジャン「離せよ変態じじい!」


    コニー「ジャン、よく言った!」


    ロッド「…品のないやつらだ。ヒストリア、部屋を移そう」


    クリスタ「………」


    コニー「クリスタ、行くなよ!!」


    ジャン「世界を救うんだろ!?」


    ロッド「世界を救う……か」


    ジャン「何がおかしい?」


    ロッド「世界を救いたいのなら…尚さらヒストリアを私のもとに置くことだな」


    コニー「はあ!?」


    ロッド「私を信じてくれ、ヒストリア」


    クリスタ「…………」


    コニー「待てよ!お前ユミルのことはいいのかよ!?エレンに世界を救ってもらうって…」


    クリスタ「……私が救えるのなら」


    ジャン「え?」





    クリスタ「私が世界を救えるのなら…そっちの道を選ぶ!!」


    コニー「お前…」


    クリスタ「私が直接ユミルの敵を打ってやる!」


     
  55. 55 : : 2015/03/27(金) 14:28:44



    エレン「ミカサ…俺が巨人化している間に逃げろ」


    ミカサ「何言ってるの!?」


    エレン「そんな装備じゃ犬死にするだけだ!」


    ミカサ「確かに…そうだけど」


    アルミン「危ない!!」


    ミカサ「……!」


    アルミン「ぐっ……」


    ミカサ「アルミン!?大丈夫!?」


    アルミン「僕はいい!早くエレン…巨人化を!」


    エレン「ああ!」ガリッ





    カッ




    ケニー「ちっ……面倒なことになったな」


    ジャン「やべえな…建物が持たねえ」


    ロッド「ヒストリア、いくぞ」


    クリスタ「………」コク


    コニー「正気かよクリスタ!?」


    ジャン「コニー!一旦逃げるぞ!」


    コニー「でも…」


    ジャン「兵長達に連絡だ!」


    コニー「あ、ああ!」





    ミカサ「アルミン…!立てる!?」


    アルミン「僕をおいて…外へ!!」


    ミカサ「そんなのできない!」


    アルミン(どうする……そうだ!)


    アルミン「エレン!そいつらの攻撃は後回しだ!僕らを連れて体勢を立て直す!」


    エレン「………」コク





      
    ケニー「逃げる気か!?」


    アルミン「コニー、ジャン!早く!」


    ジャン「ああ!」


    ミカサ「クリスタは?」


    コニー「寝返っちまった」


    ミカサ「そんな…」


    アルミン「とにかく!逃げるよ、エレン!」


    アルミン(門の前の茂みに立体機動装置が隠してある…とにかくそこまで!)





  56. 56 : : 2015/03/27(金) 14:33:23


    〜門前〜



    エレン「はあ…はあ…」


    ミカサ「お疲れ様」


    エレン「アルミン、大丈夫か!?」


    アルミン「ごめん…僕は戦えない。兵長が直ぐそばにいるはずだ!」


    コニー「探してくる!」


    アルミン「エレンはミカサとジャンと人間のまま逃げて!」


    エレン「アルミンは…?」


    アルミン「敵をひきつけておく!」


    ミカサ「だめ!」


    ジャン「俺が運ぶ。ミカサとエレンは先にいけ」


    アルミン「ジャン…!」


    エレン「わかった!頼む、ジャン」


    ジャン「ああ」




  57. 57 : : 2015/03/27(金) 14:44:52



    ミカサ「エレン、森から抜けよう」


    エレン「そうだな…そこなら追っても来ないかもしれない!」


    ミカサ「ねえ、エレン…」


    エレン「なんだ?」


    ミカサ「どうすれば…世界を救えるの?」


    エレン「え…」


    ミカサ「ロッド・レイスを倒せばいいの?それで救われるの?」


    エレン「た、確かに…」


    ケニー「迷いは禁物だぜ、お譲ちゃん」


    ミカサ「!?」





    ケニー「おっと…すぐ攻撃に入るとはなかなか出来てんな」


    ミカサ「アルミンたちは!?」


    ケニー「さあ…会ってねえな」


    ミカサ「……エレンをどうするつもり?」


    ケニー「なあに…世界を救うために犠牲になってもらうだけさ」


    エレン「俺の犠牲で世界が救えるのか!?」


    ミカサ「エレン!耳を貸しちゃダメ!」


    ケニー「そうさ。とりあえずこっちに来な」


    ミカサ「いかせない!」


    ケニー「………」




    ケニー「随分と威勢がいいが……足、やっちゃってるな?」


    ミカサ「……!」


    エレン(昨日のやつか!?)


    ケニー「そんな足で俺に太刀打ちできるとでも思ったのか?」


    ミカサ「くっ……」


    ケニー「ひっこんでな…クソガキ」


    ミカサ「うるさい!!」ブンッ


    ケニー「……隙だらけだ」


    ミカサ「な………」


    エレン「ミカサ!?」





    ケニー「次はお前だ…エレン・イェーガー」


    エレン「もっと詳しくはなせ…どうすれば、世界を救える?」


    ケニー「……お前がレイス家のやつに食べられればいい」ザクッ


    エレン「うぐ…」


    エレン(左腕が…)


    エレン「そしたら…どうなる!?」


    ケニー「そうしたら…お前の力をうまく引き出すことができる」


    エレン「巨人化か!?」


    ケニー「いいや…もっといい力だ」


    エレン「もっと…いい力?」


    ケニー「ああ…巨人、人間を操る力だ」




    ドォォオオオオオン



    エレン「!?」


    ケニー「!?」


    エレン「なんの…音だ!?」


  58. 58 : : 2015/03/27(金) 14:57:28


    ケニー「ここら辺じゃねえな…」


    エレン(こいつも何が起こったか知らないのか!?)


    ケニー「とにかく…お前を連れてい「巨人だーーー!!」


    エレン「?」


    ケニー「おい、そこの奴…何があった?」


    憲兵「巨人が…巨人が内地に現れたんだ!沢山!」


    ケニー「な…!?」


    憲兵「獣みたいなでっかい巨人が…沢山引き連れて…」


    ケニー「まずいな…さっさとこいつを引き渡そう」


    憲兵「もう来てる!!」


    ケニー「は…?」




    ケニー「!!」


    エレン「嘘……だろ?」


    エレン(目の前には…数え切れないほどの巨人)


    エレン(手が……震えてる。俺はこの恐怖を、知っている!!)


    ケニー「まずいな…こいつは巨人化できねえだろうし」


    エレン「レイス家にいけば…助かるのか!?」


    ケニー「そうだな」


    エレン「わかった……行く」


    ケニー「よく言った」


    エレン「そのかわり…ミカサも連れて行け!」


    ケニー「そんなお荷物なんで…」


    エレン「連れてかなければ…ここで死ぬ!!」


    ケニー(こいつ…狂った目をしていやがる)


    ケニー「わーったよ、この女の立体機動つけろ」


    エレン「ああ」


    ケニー(ほんとに…タイミング悪すぎるぜ)


  59. 59 : : 2015/03/27(金) 17:55:10






    ケニー「遅えぞ!」


    エレン「片手じゃ操作しにくいんだよ!」


    ケニー「おっと……そりゃ悪かったな」


    エレン「くそ…」


    ケニー「まあそろそろつくし…………は!?」


    エレン「どうした?」


    ケニー「ねえ…」


    エレン「は…?…………あ」


    エレン(さっきまでいた建物が…崩れ去ってる)


    ケニー「嘘だろ!?おいでてこい、ロッド・レイス!!」


    エレン「巨人がきたのか…」


    ケニー「くそ、あいつがいないんじゃお終いだ…」


    エレン「巨人を操れたら…どうにかなるのか?」


    ケニー「おう、そしたらやつらを共食いさせることができるからな」


    エレン「俺…使えるかもしれない」


    ケニー「は!?」


    エレン「昨日…そんなことができたんだ!」


    ケニー「そうなのか…」


    ケニー(レイス家にしか使えねえんじゃなかったのかよ!?)


    ケニー「よし、やってみろ」


    エレン「………」


    エレン(あの獣の巨人を食べろ!!)











    ケニー「……何か変わったか?」


    エレン「おかしいな…昨日みたいに行かない」


    ケニー「はあ…やっぱりお前じゃダメなんだ」


    エレン「くっ……」


    ケニー「ロッド・レイスもいないとなっちゃ…もうお前に用はない。せいぜい彼女と逃げてな」


    エレン「ちょ…」


    エレン(行っちまった)








    ミカサ「ん…」パチ


    エレン「ミカサ!!」


    ミカサ「あれ、私…」


    エレン「待ってろ、今処置すっから」


    ミカサ「何これ…巨人!?」


    エレン「ああ、内地に巨人が沢山入ってきちまった」


    ミカサ「どうやって…」


    エレン「わからない。だけど多分あの獣っぽいやつが引き連れてきた」


    ミカサ「不気味…」


    エレン「よし…立てるか?」


    ミカサ「うん…」


    エレン「とにかく…ここも危ない。場所を移すぞ、捕まってろ」


    ミカサ「うん」








    エレン(どこに行けばいいのか…何をすればいいのか)


    エレン(結局どうやったら世界を救うことができるのか)


    エレン(何もわからない…ただ)


    エレン(時間がない…それだけは分かった)



  60. 60 : : 2015/03/27(金) 18:11:24






    エレン(とにかく、上へ!上へ逃げよう!)


    ミカサ「エレン!下!」


    エレン(やばっ!すぐ下に巨人が!)


    ミカサ「エレンに近づくな!」ブンッ


    巨人「ギャあ!」


    エレン「お前…すごいな」


    ミカサ「でも…止めはさせなかった。回復する前に逃げよう」


    エレン「ああ!」


    ミカサ(私が動ければ、もっと楽に進めるのに…!)


    エレン「とりあえず、あの建物の上へ行こう!」


    ミカサ「うん…」







    ジャン「ミカサ…エレン!」


    エレン「ジャン!ここにいたんだな!」


    ミカサ「アルミンは?」


    ジャン「あそこの柱に寄りかかっている」


    ミカサ「アルミン!大丈夫!?」


    アルミン「うん……ってミカサも重症じゃない!?」


    ミカサ「私は大丈夫。……今どういう状況か分かる?」


    ジャン「壁が破られた様子はなかった」


    ミカサ「え…?」


    アルミン「もしかしたら…人間を巨人に変えたのかもしれない」


    ジャン「変な話だが…そうとしか考えられねえよ」


    アルミン「それと…見たところ時々巨人が操られたかのように動き出すんだ」


    ミカサ「え…?」


    アルミン「一斉に同じ方向に動き出したり…」


    エレン「それって…俺が持っているのと同じ力?」


    アルミン「そうなのかい?」


    エレン「ああ…さっきのおっさんが俺には巨人や人間を操る力があると言っていた。まあその力はレイス家の人間しか扱えないらしいけどよ」


    ミカサ「エレンは昨日…その力を使えなかった?」


    エレン「昨日は使えた…けど、今日はなぜかできない」


    ジャン「それじゃあレイス家にその力を渡せば…」


    エレン「レイス家は…粉々に崩れていた」


    ジャン「な…」


    アルミン「それじゃあクリスタは…」


    エレン「………」


    エレン(ユミル…悪い、クリスタを守れなかった)






    ジャン「とにかく…これからどうするかだな」


    エレン「あの獣の巨人を倒せばいいかな…?」


    アルミン「あの巨人が他の巨人を統率しているみたいだからね」


    ミカサ「でも…エレンは今巨人化できない」


    ジャン「まじかよ…」


    アルミン「とにかく、エレンの回復を待とう」






    獣の巨人「あれ、人がいる」





    エレン「!!?」


    ジャン「は……!?」


    ミカサ「!?」


    アルミン「………」


    アルミン(巨人が………喋った!?)


  61. 61 : : 2015/03/27(金) 18:23:08



    獣の巨人「おかしいな…ここらへんの奴らは皆殺しにしたと思ったんだけど」


    ジャン(こいつが近づいていることに気が付かなかった…!)


    獣の巨人「あなた達はレイス家の人間ですか?」


    アルミン「………」


    獣の巨人「おかしいな…通じていないのかな?」


    エレン(どうする!?このまま去ってくれるとは思わないな)


    獣の巨人「あれ、そこの君……腕が」


    エレン「!?」


    エレン(やべえ…蒸気がでていやがる!)


    獣の巨人「そうか…君がそうなのか」






    獣の巨人「この男を、狙え」


    ジャン「巨人が一気にここへ…!?」


    アルミン「エレン!逃げろ!」


    エレン「お前らはどうする!?」


    アルミン「狙いはエレンなんだろ!?とにかくはやく!」


    エレン(狙いは俺でも…この建物は時期に崩れる!)


    エレン「おいてけねえよ!」


    ジャン「俺が2人を担ぐ!急げ!」





    獣の巨人「さあ…建物ごと崩れ落ちろ!」


    アルミン「あ…!」


    獣の巨人「ん?…………!?」


    アルミン(巨人が…獣の巨人に体当たりをした!?)


    ジャン「よくわからねえが…巨人の手が止まった!エレンはミカサを担げ!」


    エレン「……ライナーだ」


    ジャン「は?」


    エレン「あの巨人…」


    ジャン「鎧の巨人か…あいつらしいな。いくぞ」


    エレン「…ああ」



  62. 62 : : 2015/03/27(金) 18:37:44






    コニー「あ……エレン!」


    エレン「コニー!」


    リヴァイ「生きていたか」


    エレン「兵長!」


    リヴァイ「倒しても倒してもきりがねえ…」


    コニー「ハンジさん!エレンが来ました!」


    ハンジ「やっと会えた!」


    エレン「ハンジさん!」


    ハンジ「ライナーの精神が戻ってね……あの巨人を倒しに行ってくれた。けど、勝てるかわからない」


    エレン「はい…」


    ハンジ「それと彼から伝言!あの獣の巨人が彼らの故郷のボスだ」


    エレン「つまり…あいつを倒せばいいんですね!」


    ハンジ「そうなるね。故郷には派閥があってあいつが過激派らしい。それで過激派の方が力を持っていたためこのようなことが起きた!」


    アルミン「じゃああいつを倒して穏健派に力をつけさせれば…!」


    ハンジ「この壁内に…平和が訪れるかもしれない」


    エレン「平和が…!」


    リヴァイ「明確な目標は決まった……あの獣の巨人を倒す」


    エレン「でも俺…まだ巨人化できないんです」


    リヴァイ「ちっ………できるまで隠れてな!」


    エレン「すみません!」


    アルミン「エレンは顔が割れてる…早く隠れないと!」





    リヴァイ「!?」


    ハンジ「上だぁあああ!!!?」


    エレン「上…?」


    エレン(やば…瓦礫の山が上から)




    ドォォオオオオオン!!!






    獣の巨人「さて…死んだかな?」


    獣の巨人「まったく…鎧の巨人が裏切るとは思わなかったよ」


    鎧の巨人「」


    獣の巨人「さて…クライマックスだ!!」


  63. 63 : : 2015/03/27(金) 18:52:04











    エレン「く……そ」


    エレン(なんで……なんで何もできないんだ)


    エレン「………」ガリッ


    エレン(なんでできねえんだよ…)


    エレン「やっぱ俺は………なんにもできねえクソ野郎だ」


    ミカサ「エ……レン…?」


    エレン「ミカサ!?」


    ミカサ「よかった……」


    エレン(瓦礫の隙間からミカサの目が見える)

     
    エレン「お前大丈夫か!?」


    ミカサ「う……ん」





    ミカサ「エレン……ありが、とう」


    エレン「はは……お礼を言われるようなことはしてねえよ」


    ミカサ「エレンは…何度も、私を守ってくれた」


    エレン「……なんか昨日みたいだな」


    ミカサ「ぎゅっとして」


    エレン「え…?」


    ミカサ「昨日みたいに……手を握って」


    エレン「あ、ああ。手だせるか?」


    ミカサ「頑張る…」






    エレン(よし…なんとか瓦礫の隙間からミカサの手を見つけることができた)


    ミカサ「温かい…」


    エレン「ミカサ…」


    ミカサ「これでもう、離れ離れにならない…」


    エレン「……!」


    ミカサ「ずっと…一緒に…」


    エレン「………」




    エレン(俺は………何度ミカサを悲しませれば気が済むんだ!?)


    エレン(守りたい……守りたい!!!)ギュ


    ミカサ「!?」


    エレン「!!」


    ミカサ(お母さんに入れてもらった刺青が…光ってる!?)


    エレン(この感じ……)


    エレン「昨日と…同じだ!!」


    エレン(なら…もしかしたら、、)





    エレン「なあ、ミカサ…」


    ミカサ「なに?」


    エレン「まだ、約束果たせてなかったな」


    ミカサ「約束…?」


    エレン「マフラーを何度でも巻いてやるってよ」


    ミカサ「!!」


    エレン(今なら……出来る!!!)





    エレン「瓦礫を……どけやがれコノヤロー!!!」





  64. 64 : : 2015/03/27(金) 19:04:21




    獣の巨人「さて…踏み潰せ、お前たち」


    巨人「」シーン


    獣の巨人「おい、聞こえてるのか?」


    巨人「」ガサゴソ


    獣の巨人「…?」


    獣の巨人(一斉に…瓦礫をどけ始めた!?)


    獣の巨人「もしや……」






    エレン「ようやく……てめえに太刀打ちできそうだ」


    獣の巨人「!?」


    獣の巨人(もしや……)


    エレン「てめえら!あの獣の巨人をぶっ倒せ!」ギュ




    ドドドドドドドドド



    獣の巨人(こっちへ来る!?)   


    獣の巨人「お、おいお前ら!あの少年を狙え!」



    ドドドドドドドドド


    獣の巨人(効かない…だと!?)






    エレン「やった…!」


    ミカサ「巨人が…獣の巨人に群がっていく!」


    エレン「そうだ!アルミン達は……」


    ミカサ「あそこにいる!」


    エレン「アルミン!!」


    アルミン「僕らも巨人に助けてもらっちゃったよ」


    エレン「よかった…!」


    ハンジ「そ、それより…これ全部エレンがやったんだよね!?」


    エレン「まあ、その……俺とミカサの力というか……//」


    ジャン「照れんなよ気色わりいな…」


    ハンジ「すごいすごい!!」


    リヴァイ「うるせーなメガネ…静かにあいつがくたばる瞬間を見てろ」





    獣の巨人「ぬわぁぁああああ!!!」




    コニー「うなじをいったぞ!!」


    ハンジ「再起不能だ!!」


    コニー「てことは……」






    「「「かったぁぁあああ!!!」」」




    エレン「やった…!やった!!!」


    ミカサ「嬉しい……すべて終わった!!」


    リヴァイ「待て。喜ぶのは壁内にいる巨人をすべて倒してからにしろ」


    エレン「はい!」


    アルミン「………」


    ジャン「ははっ……やっと平和が…!」


    アルミン「なんだか…驚きすぎて言葉がでないよ!」




  65. 65 : : 2015/03/27(金) 19:20:28




    アルミン(あれから…エレンは壁内にいる巨人をすべて倒した)


    アルミン(被害は計り知れなかった…沢山の人、土地を失った)


    アルミン(だけど……ようやく壁内に平和が訪れたんだ!)





    〜夜〜




    エルヴィン「調査兵団の生き残りは…これで全部か」


    ハンジ「減っちゃったね…」


    コニー「これから調査兵団は何をするんですか?」


    エルヴィン「…前と変わらない。壁外を散策する」


    アルミン「壁外…!」


    エルヴィン「巨人はまだいるが…こちらにはエレンがいる。何度記憶を失おうと…彼の気持ちは変わらないだろう」


    ナイル「…壁内の問題がすんでからな」


    エルヴィン「それこそ憲兵の役割だろう、ナイル」


    ナイル「こっちはほとんど死んじまってるんだよ…」


    エルヴィン「普段の行いのせいだな」


    ナイル「はいはい……」


    エルヴィン「とまあ…そういう訳だ。壁外はもう少し待て」


    アルミン「はい!」









    ケニー「生きてたか」


    ロッド「………」


    ケニー「もうこの世界にお前は必要ないだろうな」


    ロッド「ああ、そうだな」


    ケニー「アッカーマン家の刺青と呼応するとはな……」


    ロッド「……ヒストリアを頼む」


    ケニー「は?」


    クリスタ「お父さん!?」


    ケニー「お前には消えてもらったら困る。エレンにその力の使い方を詳しく教えてやれよ」


    ロッド「…そうだな」


    クリスタ「一緒に…いられるんだよね?」


    ロッド「ああ…今まで本当にすまなかった」


    クリスタ「いいの……これからは一緒にいよう」


    ケニー「けっ」





  66. 66 : : 2015/03/27(金) 19:30:52







    エレン「………」


    ミカサ「そろそろ…かな?」


    エレン「ああ…具体的に何時に記憶がなくなるかはわからねえけど」


    ミカサ「………」


    エレン「………」




    エレン「怖いな…忘れるの」


    ミカサ「うん…」


    エレン「今日のこの感動を…忘れてしまうんだな」


    ミカサ「………」


    エレン「やっとミカサにも、アルミンにも会えたのに」


    ミカサ「………」



    ミカサ「例え、エレンが忘れてしまっても…」


    エレン「ん?」


    ミカサ「私はずっと側にいる」


    エレン「………」


    ミカサ「エレンとこれから出会う人、これから起きること…エレンの代わりにずっと覚えている」


    エレン「………」


    ミカサ「エレンの手帳のように…」


    エレン「………ぶふぉ!」


    ミカサ「なぜ笑う!?」


    エレン「手帳って……なんか、可笑しいだろ!はは!」


    ミカサ「………むう」


    エレン「まあ…お前がずっと側にいれば安心かもしれないな」


    ミカサ「うん…」


    エレン「ほら、こっちこいよ」






    ミカサ「!!」


    エレン「マフラー…ボロボロだろ?さっき買ってきた」


    ミカサ「ありがと…」


    エレン「まあ、店とかも機能してなかったしお金置いてくるだけになったけど…」


    ミカサ「ありがとう!」ニコ


    エレン「あ、ああ」



  67. 67 : : 2015/03/27(金) 19:46:55



    エレン「なあ…ミカサ」


    ミカサ「なに?」


    エレン「お前…俺と一緒にいていいのか?」


    ミカサ「だめ?」


    エレン「いや、その……こんな3日でものを忘れるような奴とずっと一緒にいたら大変だろ?」


    ミカサ「………」


    エレン「ミカサに…負担を掛けたくないと思ってさ」


    ミカサ「………」




    ミカサ「そんなの…気にしないで」



    ミカサ「だって私は…」



    ミカサ(エレンはどう思ってるか分からないけど)



    ミカサ「エレンのことが…」



    ミカサ「だっ……」








    ミカサ「大好きだから!」









    エレン「え…?」








    エレン「ここ…どこだ?俺は……だれだ?」



    ミカサ「………っ」



    エレン「お前…なにか知ってるか?」



    ミカサ「…………」







    ミカサ「あなたの名前はエレン・イェーガー」


    ミカサ「あなたの記憶は…3日で書き換わる」



  68. 68 : : 2015/03/27(金) 19:53:56




    エレン「そうなのか……で、お前の名前は?」


    ミカサ「…ミカサ・アッカーマン」


    エレン「ミカサか…ちょっと待ってろ」


    ミカサ(いいの…何度忘れても)


    ミカサ(ショックは今のうちに受けておいたほうがいい…)





    ミカサ「私は…あなたとこれからずっと一緒にいる」


    エレン「………」


    ミカサ「いい…かな?」


    エレン「…手帳のここ、見てみろ」


    ミカサ「?」




    ミカサ「!!」


    エレン「ああ…よろしくな」


    ミカサ「うん……うん!!」










    ☆ミカサ・アッカーマン



    "俺の大好きな人"


    "ずっと一緒だ"






    おしまい


  69. 69 : : 2015/03/27(金) 19:54:32
    見てくださった方々ありがとうございました!!
  70. 70 : : 2015/04/04(土) 14:05:31
    良かったです!
  71. 71 : : 2017/09/29(金) 17:06:58
    面白い!
  72. 72 : : 2017/09/29(金) 17:08:27
    良かった!
  73. 73 : : 2017/10/07(土) 20:13:32
    ちょっと感動した
  74. 74 : : 2020/10/27(火) 14:07:13
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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larcy6v6

くまお

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