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仮面ライダーぼっち14

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  1. 1 : : 2014/03/21(金) 22:27:58
    テニス練習中に女王三浦が襲来!
    大切な居場所を守るため、ついに戸塚が変身する!
  2. 2 : : 2014/03/21(金) 22:38:44
    そんなこんなで日々は過ぎ、俺達の練習は実戦練習へと移行していた。
    雪ノ下は一切容赦がなく、戸塚はもうへとへとだ。
    雪ノ下が投げる球は不規則で一切予測ができない。それをとらえようと戸塚は走るが、途中でずざっと転んだ。
    「うわ、さいちゃん大丈夫!?」
    由比ケ浜が戸塚に近寄る。
    戸塚はすりむいた足をなでながら、にこりと笑って無事をアピールした。
    「大丈夫だから、続けて」
    それを聞いて雪ノ下は顔をしかめる。
    「まだやるつもりなの?」
    「うん、みんな付き合ってくれるからもう少し頑張りたい」
    「……そ。じゃぁ由比ケ浜さん、あとはよろしくね」
    そう言って雪ノ下はくるりと背を向けてどこかへ行ってしまった。
    「何か怒らせるようなこと、しちゃったかな?」
    「いや、あいつはいつもあんな感じだよ」
    「もしかしたら、呆れられちゃったのかな……。僕、ちっともうまくならないし」
    「それはないよー。ゆきのん、がんばってる人を見捨てたりしないもん」
    「ま、それもそうだな。由比ケ浜の料理に付き合うくらいだ。まだ可能性のある戸塚を見捨てたりしないだろうさ」
    「どーゆー意味だっ!」
    由比ケ浜が近くにあったボールを投げつけてくる。
    足元に転がってきたボールを軽く放ってやる。
    「そのうち戻ってくるだろ。続けようぜ」
    「うんっ!」
    そう答える戸塚の笑顔は輝いていた。
  3. 3 : : 2014/03/21(金) 22:53:13
    「あ、テニスしてんじゃんテニス!」
    聞き覚えのあるいやな声が聞こえてきた。振り返ると、そこにいたのは三浦と葉山のグループだった。
    「嫌なのが来やがった……」
    「あ、結衣たちだったんだー」
    三浦は俺と由比ケ浜を軽く無視して戸塚に話しかける。
    「ね、戸塚ー。あーしらもここで遊んでいいー?」
    「三浦さん、僕たちは別に遊んでるわけじゃ……」
    「え?何?聞こえないんだけど?」
    この野郎……。
    ポケットのドラグレッダーのカードを握りしめる。
    戸塚は怯えているようだったが、なけなしの勇気を振り絞ってもう一度告げる。
    「練習、だから……」
    だが、女王は民の声になどもとから耳を貸すつもりがない。
    「へー、練習ねぇ。でも部外者混じってんじゃん。ならあーしらもやってよくね?」
    「……」
    戸塚は黙ってしまう。三浦のにらみが彼の抗弁を封じ込めている。もう黙って見てはいられない。
    「悪いが、このコートは戸塚が頼んで使わしてもらってるもんだから、他の奴は無理だ」
    「は?じゃぁなんであんたは使ってんの?」
    「俺達は戸塚の練習に付き合ってるだけだ。業務委託っつーかアウトソーシングだ」
    「なに意味わかんないこと言ってんの?キモいわ」
    「気持ち悪いのは、自分のわからないことをすべて排除しようとするお前みたいな考え方だよ」
    「は?やろうっての?」
    「まぁまぁ、あんま喧嘩腰になんないでさ」
    バックルを取り出した三浦を葉山が諌める。
    「じゃぁこうしない?あーしとあんたが戦って、勝った方が戸塚の練習に付き合う。これなら文句ないっしょ?」
    何故ライダーバトルの勝ち負けで決めるのかは理解できないが、こいつの態度には目に余るものがある。ここらで一度お灸をすえる必要があるだろう。
    「いいだろう。じゃぁ、俺とおまえの一騎打ちでいいな」
    バックルを取り出した俺の手を、誰かが後ろからつかむ。
    「戸塚?」
    「八幡、僕が戦うよ。ここは、僕の大切な場所なんだ」
    言って、制服のポケットから白いバックルを取り出した。
    「へぇ、戸塚。あんたもか」
    そんな、戸塚がライダー!?
    「八幡もだったんだね。でも僕、ライダー同士で戦うつもりはないんだ。少しでも男の子らしくなれたらと思って」
    「そうか。でも、お前大丈夫なのか?」
    「うん、今はきっと、無理してでも戦わなきゃいけない時だから」
    なら、俺には何も言うべき言葉はない。
    「勝ってこい」
    「うん!」
    「「変身!」」
    「戸塚彩加、仮面ライダーファム、行きます!」
  4. 4 : : 2014/03/21(金) 23:20:57
    戸塚が変身したのは、真っ白なハクチョウのようなライダーだった。とても可憐で美しく、戸塚のイメージに合っていた。
    仮面ライダーファム、か。
    葉山達の方を見ると、誰も驚いた様子の者はいない。どうやら彼等はライダーバトルのことを知っているようだ。
    「さいちゃん、大丈夫かな……」
    由比ケ浜の声を聞き、俺も鏡の中に注意を向ける。
    「Sword Vent」
    「Sword Vent」
    両者が武器を召喚する。
    戸塚の武器は、槍に近い形状だ。
    「はぁっ!」
    「おらぁっ!」
    数号切りあうと、徐々に力量の差が出てきて、戸塚が押され始めた。
    「あっはっはっ!弱い弱い、弱すぎっしょ!もっと楽しませろって!」
    「ま、まだだっ!」
    「Guard Vent」
    戸塚が盾を手にすると、ものすごい勢いで白い羽が舞い始めた。
    「な、どこいった!」
    大量の羽で視界を奪われ、三浦は戸塚を見失う。
    「はぁっ!」
    その三浦の背中を戸塚が思い切り斬りつける。
    「くそがっ!」
    「Advent」
    三浦の契約モンスター、紫色の大蛇「ベノスネーカー」が現れる。
    「甘いよ!」
    大蛇が放出した毒液を楯で受け止める。
    と、見る見るうちにその楯が溶けていく。
    それと同時に羽の放出も止まる。
    「ははははははっ!終わりだぁっ!」
    「Final Vent」
    三浦が高く跳びあがる。
    「僕は、負けられないっ!」
    「Advent」
    戸塚の後ろに白鳥のモンスター『ブランウイング』が現れる。
    その翼を思い切り動かし、突風を起こす。すると、その影響で三浦の攻撃が中断する。
    「これで決める!」
    「Final Vent」
    ブランウイングが三浦の後方に移動し、もう一度翼をふるう。
    そして三浦は空中をクルクルと回りながら戸塚の方に飛ばされる。
    「はぁっ!」
    戸塚は手にしていた剣で三浦を斬りつける。
    「がぁぁぁっ!」
    大ダメージを負った三浦は、そのまま現実世界へと戻ってきた。
    「ちっ!今回は、引いてやるよ」
    言い残して、三浦たちは去って行った。
    「八幡!やったよ!」
    「ああ、すごかったぜ。戸塚」
    「うん。……依頼は、もう大丈夫」
    「え?」
    「今ので少し、自信がついたから。ここからは、自分ひとりの力で頑張って見るよ」
    「そうか」
    「がんばってね、さいちゃん」
    「なら、これはもう必要ないかしら」
    振り返るとそこには、救急箱を持った雪ノ下がいた。
    「あ、雪ノ下さん」
    「それで手当てをするといいわ」
    「うん、ありがとう」
    「ではこれで、今回の依頼は終わりかしらね」
    「本当に、ありがとうございました」
    そういった戸塚の笑顔は、今までで一番輝いていた。
  5. 5 : : 2014/03/21(金) 23:21:28
    感想待ってます!
    次回はルミルミだそっかな!
  6. 6 : : 2014/03/22(土) 22:26:25
    面白かったですよー(^o^)/
    次回も楽しみにしてます
  7. 7 : : 2014/03/22(土) 23:02:38
    ありがとうございます!励みになります!
    自分も六さんの作品、いつも楽しく読ませてもらってます!
    特に、「比企谷君を誰が一番ドキドキさせられるか……」
    が好きです!
    自分の作品では思いっきり陽乃は悪役になる予定ですが……。
  8. 8 : : 2014/03/23(日) 09:04:30
    >>7
    私の作品も読んでいただいているなんて、とても嬉しいです
    ありがとうございます(^^)
    これからも応援していますねp(^_^)q


    ていうか、陽さん悪役になっちゃうんですか(笑)

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kusutti

くすっち天頂

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