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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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MIKASA音楽教室―兵士のための音楽教室―

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  1. 1 : : 2014/02/26(水) 20:47:53
    調査兵団内で、教養のために音楽教室を開く事になった

    そんな音楽教室の名前はヤマハならぬMIKASA音楽教室

    実際に読んでいる方が鍵盤を弾けるように、書いていきますので、是非お試しあれ

    講師陣
    音楽室長 ミカサ (歌担当)
    主任 モブリット(ピアノ個人担当)
    講師 アルミン(エレクトーン個人担当)
    講師 ペトラ (グループレッスン担当)

    生徒 エルヴィン、リヴァイ、ハンジ、ミケなど

    勿論捏造設定
    いろいろキャラ出す予定
    ネタバレは基本単行本プラス特典DVD
  2. 2 : : 2014/02/26(水) 20:48:46
    ここは調査兵団の一室に構えられた、ミカサ音楽教室

    兵士達の教養のために開かれた、兵士のための音楽教室

    音楽とは、その名の通り音を楽しむ事をいう

    勿論楽しむだけでは上達はしない

    だがまずは音を楽しむ所から、レッスンは始まる…
  3. 3 : : 2014/02/26(水) 20:49:08
    調査兵団内の音楽教室にて…

    ミカサ「今日あなた方に集まってもらったのは他でもない。新しい音楽教室のCMが出来た…のでみて欲しい」

    モブリット「新しいCMか。そうか、そろそろ生徒募集の時期だしね」

    アルミン「そうですよね!!才能のある生徒が集まればいいんですが…」

    ペトラ「どんなCMなのか楽しみね♪」

    ミカサ「じゃあ、流すから…見て…」
  4. 4 : : 2014/02/26(水) 20:49:35

    《C M》

    (ミカサがエレクトーンをひいてる。団長とミケとハンジとリヴァイが、ブレード構えて唄ってる)

    「ドレミファ削~ぐぞに・く・を~♪」

    「ソ~ファミ・ソ・ファ・ミ・レ~♪」

    「(う~なじ・を・削・ぐ・ぞ~♪)」←小声

    「ドレミファ削~ぐぞに・く・を~♪」

    ドレミ削ぐ能力

    ―ミカサ音楽教室―

    調査兵団本部にて、春の体験入団受け付け中!!
  5. 5 : : 2014/02/26(水) 20:50:04

    ミカサ「どう?感想を聞かせて…」

    モブリット「いいんじゃないかな。生徒の年齢層が高いけど、兵士相手だし、仕方ないな」

    アルミン「スナップブレードを構えている所が調査兵団っぽくて奥ゆかしいですね」

    ペトラ「可愛い生徒達が来るといいけど♪」

    モブリット「ペトラ、可愛い生徒は来ないと思うけどな…兵士相手だし…あ、兵長の事か」

    ペトラ「っち、違いますよお!!モブリット先生ったら!!」

    ペトラは顔を真っ赤にした
  6. 15 : : 2014/02/26(水) 21:15:30
    ミカサ「…新入団希望者だけど、結構集まった…かも。見て?モブリット主任」

    ミカサ音楽室長は紙の束をモブリット主任に手渡した

    モブリット「グループレッスンにかなり人が集まりましたね。ペトラ先生の腕のみせどころですね」

    ペトラ「わあ、沢山ですね!!緊張しちゃうなあ!!」

    アルミン「ペトラさんなら大丈夫ですよ!!ちなみにエレクトーン個人希望者はありますか?」

    モブリット「エレクトーン専攻は…リヴァイ兵長だね。脚も小回りがききそうだし、腰を支える筋力も申し分ない。エレクトーンに合っていそうだ」

    エレクトーンは、両足をつかって下のペダル鍵盤を踏むので、腰がしっかり座って、なおかつかなりの腹筋も必要になる

    アルミン「兵長ですか!?うわあ緊張する…削がれたらどうしよう…」

    ミカサ「兵長に何かされたら言いなさい…私が削いであげるから…安心して…」

    アルミン「ミカサ。こわいよ!!顔が…」

    ペトラ「兵長に先生って呼ばれるかもよ!?いいなあアルミン!」

    ペトラは羨ましそうにアルミンを見た
  7. 16 : : 2014/02/26(水) 21:34:05
    アルミン「ピアノ個人の希望者はどんな感じですか?モブリット先生」

    モブリットはぱらぱらと紙の束をめくり、眉をひそめた

    モブリット「エルヴィン団長と、ミケ分隊長と、ハンジ分隊長だね…」

    そう言ってため息をついた

    ペトラ「うわあ、凄いメンバーですね、モブリット先生!!」

    アルミン「ピアノは人気ありますしね!!」

    モブリット「ハンジ分隊長なんて絶対冷やかしだよ…というか、私の胃が持ちそうにないよ、このメンバーでは…」

    ミカサ「大丈夫。この教室に入るに当たって、本来の立場に関わらず、先生と敬う事、と申込書に明記してある…ので、モブリット主任は敬語で話しかけられる…はず」

    アルミン「モブリット先生羨ましいなあ!!ラッキーじゃないですか!!あの方々から敬語で話しかけられるなんて!!」

    モブリット「…アルミン、そんなに羨ましいなら代わってあげるよ…?」

    モブリットはじと目でアルミンを見た

    アルミン「いえいえ結構です!!」

    アルミンは頭を振って嫌がる素振りを見せた
  8. 23 : : 2014/02/26(水) 22:37:06
    モブリット「グループレッスンが一番大変だと思うよ、ペトラ。人数が多いからね」

    ペトラ「何人くらいいますか?」

    モブリット「サシャ、コニー、マルコ、アニ、ベルトルト、ライナー、クリスタ、ユミル、だね」

    ミカサ「ぎりぎり一クラスで行けそう…」

    ペトラ「頑張らなくちゃ!!」

    ペトラは片手を高々とあげて叫んだ

    アルミン「ミカサ…室長の歌のレッスンは何人かな?」

    ミカサ「…ジャンと、エレン…」

    ミカサはぼそっと呟いた

    モブリット「ジャンとエレンか…あの二人って仲が良いのか悪いのか、よくわからないな」

    アルミン「ああ見えて、信頼しあっているとは思うんですが…」
  9. 24 : : 2014/02/26(水) 22:37:42
    ペトラ「何はともあれ、人数が集まって良かったわ!四人で頑張って音楽の楽しさを教えていきましょう!!」

    アルミン「兵長だからって遠慮せずどんと構えよう!!」

    モブリット「団長に分隊長二人…胃薬を常備しておこう…」

    ミカサ「よし、第一期ミカサ音楽教室、前進せよ!!」

    ミカサは柄にもなく拳を振り上げ、持ち前のええ声をだした

    アルミン「そこで団長のものまね入れるミカサがまぶしいよ!!」

    四人の講師陣は、くせ者揃いの生徒達に、音楽の楽しさを教えられるのであろうか

    兎にも角にも前進あるのみ!!
  10. 25 : : 2014/02/27(木) 18:55:33
    《グループレッスン第一回目》
    ペトラ「皆さんこ~んに~ちは~!!」

    ペトラの元気な声が、教室に響き渡った
    総勢8名のグループレッスン

    MIKASA音楽教室では、音感教育を重要視している
    幼少期から沢山の音を聞き、歌を唄い、友達の演奏をレッスン内で聞いているうちに、自然と音感が身に付く

    …まあ、このメンバーは年齢が上ではあるが、訓練兵として有能な子どもばかりだ
    期待が出来そうだと、ペトラは思っていた
  11. 26 : : 2014/02/27(木) 18:56:10
    マルコ「こんにちは!!」

    コニー「こんちは!!」

    サシャ「もぐもぐ…ふぉんにひあ」

    ユミル「ようペトラ先生。相変わらず乳がでかいな!!」

    クリスタ「こらっユミル、挨拶でしょ!?こんにちは♪」

    ライナー「クリスタ…結婚しよ…ペトラ先生も…いや、こんにちは」

    ベルトルト「ライナーしっかりしてくれよ…ペトラ先生こんにちは!!」

    アニ「…こんにちは…」

    皆ばらばらに挨拶をした

    ペトラ「私は皆のグループレッスンを担当する事になった、ペトラ・ラルです!!楽しくレッスンをしていきたいから、よろしくね♪」

    一同「よろしくお願いします!!」

    ペトラ「ではまず、ご挨拶から練習ね!?皆揃って…こんにちは!!はい!!」

    一同「こんにちは!!」

    サシャ「もぐにちは!!」

    ペトラ「サシャ、教室内では飲食禁止よ!?皆が座っているエレクトーンは、埃や汚れに弱いの。万が一芋の欠片がエレクトーンの中に入ったら壊れちゃうよ?」

    サシャ「あっ、はいすみません先生!!」

    サシャは素直に謝り、残った芋を全部口にほりこんだ
  12. 29 : : 2014/02/28(金) 22:49:02
    ペトラ「ではまず、皆で歌を歌いましょうね!!皆前に出てきて、エレクトーンの側に並んでね。先生の方を向くのよ?」

    ペトラの座るエレクトーンの周りに、生徒達が集まる

    アニ「何の歌だろ…」

    コニー「俺はアイスクリームの歌が好きだ」

    サシャ「アイスクリームの歌!!美味しそうですねえ!!」

    ライナー「おとぎ話の王女でもっむかしーはーとてもー食べられない♪アイスクリーム~」

    ベルトルト「ライナー今の君は何だい…」

    マルコ「ライナー歌うまいね。ちょっと怖いけど…」

    ペトラ「さあ、お喋りは終わりよ!?皆が知ってる歌だから、先生が先に歌ったら、皆は後に続いて歌ってね♪」

    一同「はーい!!」

    ペトラはエレクトーンでリズムを鳴らしながら、けん盤をぽんぽんと、たたきはじめた

    ラーソファミレーラー
    ソーファミレドーソー
    ファーファミレドシラシ
    ド ドミソド♪

    ペトラ「あ、る、こ~あ、る、こ~。私は元気~♪はい」

    一同「あ、る、こ~あ、る、こ~。私は元気~♪」

    ペトラ「歩くの、だいすきーどんどんい、こ、うーはい♪」

    一同「歩くの、だいすきーどんどんい、こ、うー」

    こんな風に、まずは歌からグループレッスンは始まる

    歌は最初に触れあう楽器である
    体を使って声を響かせる
    体に音を染み込ませる
    まさに音感教育の基礎とも言える

    友達と楽しく歌う
    この生徒たちも、各々楽しんでいる様子だった
  13. 32 : : 2014/03/01(土) 07:56:03
    ペトラ「皆とても上手に歌えましたね!!では次は、エレクトーンを使っていろいろな音を出してみましょう。エレクトーンの蓋をゆっくり開けて下さい」

    ここで、エレクトーンの説明をしておこう

    エレクトーンとは、二段の鍵盤に、足元にはペダル鍵盤と呼ばれる、足で踏んで音を出す鍵盤と、エクスプレッションペダルと呼ばれる、右足で操作する部分がある、電子オルガンと言われる楽器だ

    ちなみにエレクトーンという名称は、ヤマハ音楽教室で使われるもので、他のメーカーでは、テクニトーン、ドリマトーン、ミュージックアトリエなどと言われる事もある

    総称は電子オルガンとなる

    様々な音色にリズムを出すことができ、またペダル鍵盤でベースを踏むことが可能なため、一人バンドや、一人コンチェルトが可能である

    非常に楽しく、しかも割りと簡単に好きな曲が弾けるようになるため、大人になって始める人も多い
  14. 33 : : 2014/03/03(月) 10:48:53
    生徒全員がエレクトーンの蓋を開けるのを待って、ペトラが声をかける

    ペトラ「蓋を開けたら、右にある電源スイッチをいれてね♪そして、鍵盤は触らずに手はお膝、で待っているのよ?」

    コニー「電源ってこれかあ…おっなんかいろいろボタンがあって面白え!」
    コニーは電源を入れると、エレクトーンのボタンをあちこち、ポチポチと押し始めた…すると

    ズンチャッズンチャッズンチャッズンチャッ…

    エレクトーンが突如、マーチのリズムを刻み始めた
    リズムのボタンを押してしまったのだ

    コニー「うわっ…」
    あわてたコニーは、リズムを止めようと、またあちこちポチポチした

    すると…

    ズンチャッチャッズンチャッチャッ…
    今度は3拍子のワルツのリズムが鳴り響いた

    サシャ「面白い!!ズンチャッチャッズンチャッチャッ!!」
    サシャは体でワルツのリズムを刻み始めた

    マルコ「コニー、駄目じゃないか。ペトラ先生は手はお膝って言ってたのに」

    ズンチャッチャッズンチャッチャッ…
    未だに響くワルツのリズム

    ペトラ「もう、コニーったら!!マルコの言う通りよ?勝手に触ってはいけません、わかりましたか?」

    ペトラはコニーのエレクトーンに歩みより、リズムストップのボタンを押した

    やっとリズムが止まり、辺りが静かになった

  15. 34 : : 2014/03/04(火) 19:32:30
    ペトラ「さあ、ではまずは、右上の①のボタンを押してね」

    生徒全員がボタンを押す
    レジストと呼ばれる、エレクトーンの音色を記憶しておくボタンである

    たとえば、上鍵盤にトランペット、した鍵盤にブラス、ベース鍵盤にアコースティックベースを入力しておき、これをレジスト①に記憶しておく

    次に、上鍵盤をサックスの音に変えて、下鍵盤をギターにし、レジスト②に記憶しておく

    トランペットのときは①、サックスの時は②、と、レジストボタンを押すだけで音色を一度に変えられるのだ

    こうすることで、エレクトーンという楽器は、沢山の音色をとっかえひっかえ使って演奏が出来るようになる

    これを組み合わせて、リズムも自動的に構築できるのであるが、その説明は後日にしよう

    ペトラ「では、上鍵盤のドの音を、右手の親指で鳴らしてみましょう。親指は①の指ですよ、さんはい」

    ドー

    サシャ「ドーの音ですね!!ドードードードー」
    サシャは一人でなんどもドの音を連発させていた

    マルコ「サシャ、勝手に弾いたらいけないよ!?」

    コニー「サシャ、だめじゃねえか!!ばかだなあおまえ!!」

    サシャ「コニーに言われたくないですよお…ドの音なんだか落ち着くんですよ~」

    サシャは懲りずにドを押さえた

    ペトラ「はい、ドの次は、右手の小指、⑤の指で、ソの音を出しますよ!?さんはい」

    ソーソーファーソーソー

    マルコ「誰か間違ってるよ…?」

    ライナー「俺かも…ファー」

    アニ「ライナー、その右隣がソだよ…?」

    アニはライナーにぼそっと教えてあげた
  16. 35 : : 2014/03/05(水) 14:47:23
    ペトラ「皆さん、右手をドの音から順番にのせてみてね。一の指がド、2の指がレ…5の指がソ、ですよ」

    ちなみに、指番号と言うのがあり、右手の場合は①が親指、②が人差し指、③が中指、④が薬指、⑤が小指になる

    ピアノの楽譜には、えてしてこの指番号が記載されている事が殆どで、それらは守って弾くのが常識とされている

    ペトラ「では、ゆっくり、一の指からド、レ、ミ、ファ、ソと押さえてみましょうね?さんはい」

    ど、れ、み、ふぁ、そ
    皆がゆっくり慎重に鍵盤を押す

    まずは簡単なことからやっていくのがレッスンの基本

    音楽も、数学や算数等と同じで積み重ねが大事なのである

    コニー「指が釣りそうになるなあ…ってか、ベルトルト、手がでけえなあ!!鍵盤が小さく見えるぜ」

    自分の隣に座るベルトルトをみて驚くコニー

    アニ「大きな手は、ピアノ向けかもしれないね」

    アニのその言葉にベルトルトは少々顔を赤らめる

    ベルトルト「ピアノやってみようかなあ…」

    マルコ「まずはここでしっかり基礎を学ばないとね。特に耳を鍛えなきゃだ」

    マルコが微笑みながら言った

    ペトラ「では、次のレッスンまでに、指番号を守って、ドレミファソ、とソファミレド、をやってみてくださいね。今日は時間が来たのでここまでね。ご挨拶しましょう!!サヨウナラ!!」

    一同「さようなら!!」

    こうして第一回グループレッスンが終了した
  17. 37 : : 2014/03/05(水) 15:27:42
    《ピアノ個人レッスン第一回目 エルヴィン・スミス編》

    モブリット「エルヴィン団長、よろしくお願いいたします」

    レッスン室に入ってきたエルヴィンに、いつも通りの丁寧なお辞儀と挨拶をするモブリット

    エルヴィン「モブリット先生、よろしくお願いします。ちなみにモブリット先生は、俺の事…いや私の事はエルヴィンでも、スミスでも、呼び捨てで構いませんよ」

    エルヴィンはにっこりと微笑みながら言った

    モブリット「いや、それは無理ですよ、団長…」

    後ずさるモブリット
    だがしかしすぐ後ろは壁、逃げ場はない

    エルヴィン「モブリット先生…?何が無理なのでしょうか…?」

    ずいっと言い寄るエルヴィンに、モブリットは顔を盛大に歪める

    モブリット「え、え、エルヴィン…団長…」

    エルヴィン「違いますよ、先生。エルヴィンか、スミス君でよろしくお願いします」

    モブリット「エルヴィン…君…」

    エルヴィン「はい、先生」

    爽やかなスマイルをモブリットに向けるエルヴィンに、モブリットは半分腰を抜かしそうになりながら、頭を下げた

    モブリット「今からピアノのレッスンをはじめます、よろしくお願いいたします」

    エルヴィン「よろしくお願いします、モブリット…先生」

    エルヴィンがにんまりと笑いながら言うと、モブリットは体をぶるっと震わせるのであった
  18. 42 : : 2014/03/07(金) 10:54:28
    エルヴィン「モブリット先生、俺…いや私はこれが弾きたいのですが」

    そう言っておもむろにモブリットに楽譜を手渡すエルヴィン

    モブリットはまたブルッと体を震わせて、楽譜を受け取った

    モブリット「…リストの、愛の夢ですか…」

    エルヴィン「ああ、いや、はい。一月後には弾きたいのですが」

    モブリット「…団長、あのですね…」

    エルヴィン「んん?」

    エルヴィンは鋭い目付きでモブリットを睨む

    モブリット「あ、ああ…エルヴィン君、でした…」

    エルヴィン「でした?」

    モブリット「ああああ、エルヴィン、これは君にはまだ早いよ!!無理に決まってる!!せめて後数年は…」

    モブリットがそう言った矢先、エルヴィンは鍵盤に指を乗せ、ポロポロと音を鳴らし始める

    モブリット「団長…いやエルヴィン君…」

    エルヴィン「このくらいなら、弾けるのですよ、先生」

    エルヴィンは、愛の夢の第三楽章の冒頭をさらっと流し弾いたのだった

    モブリット「…初心者ではなかったのですね」

    エルヴィン「モブリット先生?」

    剣呑な目付きでモブリットを見るエルヴィン

    モブリットは身を震わせた

    モブリット「エルヴィン君、上手だから、一月あれば確実に弾ける様になるよ。早速練習しよう。まずは、弾いてみてくれるかな」

    はぁっとため息をついて、言葉を発したモブリットに、頷きピアノを奏でるエルヴィンであった
  19. 43 : : 2014/03/10(月) 08:25:47
    《エレクトーンレッスン 第一回目 リヴァイ編》

    アルミン「やあリヴァイ君!!今日から君のレッスンを担当することになった、アルミン・アルレルトだ。よろしく頼むよ」

    にっこり笑顔でそう言うのは、エレクトーン専攻の講師アルミンだ

    生徒は誰もが知っている有名人、人類最強の男リヴァイ兵長

    リヴァイ「俺に敬語を使わないという事に、一切の澱みも躊躇も無いあたり、なかなかの器だな、アルミン」

    リヴァイは眉を少々ひそめたが、アルミンは笑顔で切り替えす

    アルミン「兵長、僕には敬語を使ってくれよ?レッスンの間はね」

    リヴァイ「ああわかった…アルミン先生」

    アルミン「わかりました。アルミン先生…って所かな」

    モブリットとは違い、上官とのやり取りを楽しむアルミンであった

  20. 44 : : 2014/03/19(水) 13:44:07
    リヴァイ「アルミン先生、これはなんだ…ですか?」

    リヴァイはエレクトーンの下を覗くようにして尋ねた

    アルミン「リヴァイ、これはね、ベース、足鍵盤だよ。足で弾くんだ。ペダルとも言うね」

    リヴァイ「こっちの右の、足台みたいなのはなんだ…ですか?」

    アルミン「リヴァイ、変な話し方だね…?これはね、右側が、expressionペダル。これは、左のレバーを横に蹴ると、リズムをいれたり、止めたりできる。右のレバーを蹴ると、音色を変えられるんだ。後は踏み込むと音が小さくなるんだ」

    リヴァイ「難しそうだな…ですね」

    アルミン「リヴァイ、頭はついていけてるかい?で、左側のはね、2ndexpressionペダルだ。こちらはたとえばギターのキュイ~ンてなるやつ、あるだろ?ああいうのを表現するときに使うんだ。この二つのペダルは右足を使うんだ」

    リヴァイ「頭と体が言うことを聞くだろうか」

    アルミン「ははは、人類最強なんだから、エレクトーンなんてちょろいもんだろうははは!!」

    怪しげな笑い方をするアルミンに、やっぱりピアノにしておけば良かったと、後悔するリヴァイであった
  21. 48 : : 2014/03/19(水) 14:06:52
    アルミン「エレクトーンを弾く前に、座学のテストをしよう、リヴァイ」

    アルミンは数枚の紙をリヴァイに手渡した

    リヴァイ「数学、国語、化学、物理、英語、地理、歴史…なあアルミン、俺はエレクトーンを習いに来たんだが…ですが」

    アルミン「僕の生徒はね、学業も優秀でなければいけないんだ。だからまずは実力の程を見せて貰うよ?成績によってはまず学習塾に通ってもらう事になるかもね」

    アルミンはにやりと笑った

    リヴァイ「…面倒くせえな…」

    アルミン「人類最強は、頭脳も最強だろうな~さ、はじめて」

    有無言わさず、何故か実力テストを受けさせられるリヴァイであった
  22. 49 : : 2014/03/19(水) 14:13:17
    全部のテストを終えるのに、一時間ですんだ

    アルミン「…ちっ…なかなか優秀じゃないか…」

    リヴァイは頭もよろしかった
    アルミンはつい舌打ちをした

    リヴァイ「どうせてめえの事だ、筋肉で頭まで埋め尽くされて馬鹿だとか思っていただろうがな、生憎学業もそつがないぞ、俺は…」

    アルミン「リヴァイ、敬語はどうしたのかな?まだレッスン中だが」

    リヴァイ「個人レッスンは 30分だ。もう終わりだな、じゃあなアルミン」

    アルミン「宿題は、ステップ1のCDを聞いてくること!!」

    リヴァイ「了解した」

    こうして、第一回目のエレクトーン練習は、無事?終了したのであった


  23. 50 : : 2014/03/20(木) 10:38:59
    《ピアノレッスン 第一回目 ミケ編》

    モブリット「ミケ分隊長、そしてナナバじゃないか?こんにちは」

    モブリットはナナバの存在に少し心を軽くした

    ミケ「スンスン…今日はハンジの匂いはしないな…昨夜はお預けか、モブリット」

    ミケの言葉に顔を真っ赤にするモブリット

    モブリット「ミケ分隊長!?何をおっしゃってるんですか!?」

    ナナバ「もうミケったら、今はそんな話関係ないないだろ?モブリットが困ってるよ?」

    ミケ「すまんモブリット、ついいつもの癖で…でも当たってるだろ?」

    低い声でぼそっと呟くミケに、ますます顔を赤らめるモブリット

    モブリット「…はい、当たっています…」

    ナナバ「正直に言わなくてもいいのに、モブリット」

    ナナバは可愛いものを見るかのように、柔らかな笑みを浮かべて、モブリットに視線を送った
  24. 53 : : 2014/03/22(土) 22:03:13
    モブリット「ミケ分隊長は、音楽の経験はおありですか?」

    ミケ「いや、全くないが…」

    ナナバ「あっ忘れてた…ミケ、敬語よ敬語」

    ナナバの言に、ミケが目を見開いた

    ミケ「そうだったな…モブリット先生、俺は初心者だ…す」

    ナナバ「ミケってば、敬語が変だよ…?あはは」
    ナナバは艶やかに笑った

    モブリットはナナバのその笑顔に、思わず見入ってしまった

    ミケ「…モブリット先生…」

    ミケが殺気を発しながらモブリットを呼んだ

    モブリット「うわっ…なんですか…ミケ分隊長…」
    後ずさるモブリット

    ミケ「ナナバに見とれただろ…でしょう?俺のナナバを勝手に見るな…です」

    ナナバ「ミケ!?何て言ってるかわからないよ…馬鹿だね…ふふふ」

    モブリット「見とれたのは事実ですが、やましいことは考えていませんよ!?さ、さっさとレッスンを始めましょう…まずは正しい姿勢で座りましょうね」

    ミケは背筋を伸ばし、両足をしっかり地につけて、鍵盤に手をのせた

    モブリット「大きな手ですねえ…私も手は大きな方ですが、ミケ分隊長のほうが大きいですね…」

    モブリットは感嘆の声をあげた
  25. 56 : : 2014/03/23(日) 10:40:38
    ミケ「なんだ、手が大きい方がいいのか?モブリット」

    モブリットは頷く

    モブリット「そうですね、大きいと、こんな感じで…離れた鍵盤にまで軽く指が届きますから…弾けない曲が少なくなるのは事実ですね、ま、物理的に言えば…ですが」

    ミケ「物理的…なんだか難しいな…」

    モブリット「勿論、小さな手の方も、指の股を柔らかく伸ばせるようにする事で、指を広げられますから…小さな手だからと悲観することはないのですがね。因みに…わざと手術して、指の股を切って開く人もいるらしいです」

    ナナバ「うわっ…痛そうだね…」

    ナナバはブルッと震えた

    ミケ「ま、とりあえずやってみるかな…」

    モブリット「そうですね、まずは鍵盤の位置からご説明しましょうか。この、真ん中の部分の、この音…が基本になります。中指で、押さえてみて下さい」

    ド、と快活な音が鳴るはずが、掠れたような音しか鳴らなかった

    ミケ「音が鳴らんな」

    モブリット「そうですね、もうすこし指を立てて…指先にしっかり鍵盤を当てるように、しっかり奥まで叩いてみましょう」

    モブリットが、手本を見せると、同じ鍵盤の同じ音のはずなのに、カーンと通る音が鳴った

    ナナバ「わ、モブリットの音、綺麗!!」

    ナナバも後ろから真似をしてみた

    ド!!

    モブリット「ナナバさん、上手ですね。さ、ミケ分隊長、負けてしまいますよ」

    ミケ「それは困るな…」

    ミケは大きな背中を丸めながら、ドの音に没頭しだした

    モブリットが、その背中をぐいっと押す

    モブリット「背筋は曲げませんよ」

    ミケ「…痛かった…」

    ミケは振り返り、恨めしげな表情をモブリットに見せた

    モブリット「うわ、すみませんすみません…ですが、姿勢は基本ですから」

    ナナバ「いいんだよ、モブリット。もっと厳しくしちゃってさ!!ほら曲げるな!!」

    バシッ!!とミケの背中を叩くナナバであった
  26. 57 : : 2014/03/25(火) 10:46:56
    まーだー?
  27. 58 : : 2014/03/25(火) 11:06:34
    >>ハンジもどきさん☆
    お待たせしてます!!
  28. 59 : : 2014/03/25(火) 11:06:41
    モブリット「かなりいい音が出せるようになりましたね、ミケ分隊長」

    ミケ「そうか?よく分からんが…」

    ナナバ「かなり上手くなってるよ、ミケ!!」

    ナナバはミケの頭をよしよしと撫でた
    ミケはスン、と鼻を鳴らした

    モブリット「では、次はドの音だけではなく、他の音も、他の指も、使ってみましょうね…まずは、親指をドの位置において、人差し指を隣に…ドレミファソ、と順番に指を乗せていって下さい」

    ミケは言われた通り、鍵盤に指を乗せた

    ミケ「結構窮屈だな…」

    モブリット「手のひらは、まるでたまごが中に入っている様にまるめて、そのあとにふわっと乗せる感じです」

    ナナバ「おっ、見た目は結構まともになった!!」

    モブリット「注意することは、指を伸ばさない事と、手のひらを潰さない事。後は指より手のひらが下にならないこと、です」

    モブリットのアドバイスのおかげか、ドレミファソ、までは弾けるようになったミケであった
  29. 63 : : 2014/03/26(水) 10:33:10
    モブリット「ミケ分隊長、手のひらが潰れていますよ?それでは卵が握れませんよ!?」

    ミケの右手をパシッと叩くモブリット

    ミケ「モブリット…先生、すぐに手がでるんだ…ですね」

    モブリット「あ、すみませんついつい…」

    ナナバ「モブリットは仕方がないよ。あのハンジの副官として、いつもムチを片手に珍獣使いしてるんだからね」

    ミケ「鞭…?どんなプレイなんだそれは…」

    モブリットは顔を真っ赤にする

    モブリット「鞭なんて持ってませんし、ハンジさんを叩いたりはしませんよ!?」

    ナナバ「でも、よくハンジの頬をつねっているじゃない…?うふふ」

    ミケ「ほう、仲良しなんだな…そういえば、次のレッスンはハンジだったな。二人っきりでお楽しみタイムか…」

    ミケはすん、と鼻を鳴らした

    モブリット「なんですか!!お楽しみタイムって?!」

    ナナバ「詳しく説明してあげようか?モブリット」

    艶やかな笑みを浮かべるナナバに、たじろぐモブリット

    モブリット「い、いらないよ!?ナナバ!さ、今日のレッスンは終わり!!宿題は、今日の復習でお願いしますね!?」

    ミケ「モブリット頑張って押し倒せよ?」

    ナナバ「ふふっ」

    モブリット「何を言ってるんですかぁ!?」

    こうして、モブリットの悲鳴と共に、レッスンが終わった

  30. 67 : : 2014/03/28(金) 15:37:41
    《ピアノレッスン 第一回 ハンジ編》

    ハンジ「モブリット先生~♪」

    ハンジはレッスン室に入るや否や、モブリットにしなだれかかった

    モブリット「ちょ、ちょっとハンジさん!?レッスンですよ、レッスン!!」

    顔を真っ赤にして後ずさった

    ハンジ「レッスンレッスン個人レッスン!!」

    モブリット「そう、そう、そうですよ、ハンジさん」

    モブリットがほっと胸を撫で下ろしたのも束の間…

    ハンジ「恋の個人レッスン、one・two・three~♪」

    ハンジはそう言いながら、モブリットに抱きつき、耳に息を吹き掛けた

    モブリット「時と場所を考えて下さいよぉぉ!!」

    心は拒絶していても、身体が拒絶していないモブリットであった
  31. 75 : : 2014/03/28(金) 20:12:02
    >>めぐさん☆
    ハンジさんは面白がってますねw

    >>妹姫☆
    愛の夢聴きたいよね~♪
    団長がひいたら、絶対セクシーな愛の夢になりそうよ♪

    >>なすたまさん☆
    エロい部分にすぐに食いつきますなw

    >>M.さん☆
    逆レ…に期待!!なのかっw

    >>にゃるほむさん☆
    ありがとう♪
  32. 76 : : 2014/03/29(土) 12:15:41
    ハンジ「個人レッスンお願いしま~す♪」

    顔を紅潮させながらにっこり笑うハンジ

    モブリットは、まるで自らの理性を復活させる様に、ことさらゆっくり息を吐いた

    モブリット「では、とりあえず座って下さい、ハンジさん」

    静かにそう言った

    ハンジ「はーい!!モブリット先生!!よっこらしょっと!!」

    ハンジは確かに座った…モブリットの膝の上に
    しかもあろう事か、向かい合わせに…

    モブリット「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとハンジさん?!」

    慌てふためくモブリットに、ハンジはいたずらっぽい笑みを浮かべる

    ハンジ「君が座れって、いったんじゃないか…責任とってよね?」

    そう艶やかな声色で耳元でささやかれたら、拒絶などできる男はいないだろう

    しかも相手は膝の上

    かくして、恋のレッスンone~two~threeが幕を開けた…かもしれない(88自主規制はぁと)

  33. 83 : : 2014/03/30(日) 17:42:33
    ―休憩室―

    モブリット「やってしまったぁぁ!!」

    講師たちの休憩室に入るやいなや、そう叫んで机に突っ伏したモブリット

    アルミン「どっ…どうしたんですか!?モブリット先生?」

    アルミンが昼食をとる手を休めて言った

    モブリットの隣の席のペトラが、眉をひそめる

    ペトラ「モブリット先生?シャツのボタンが互い違いになっていますよ…?」

    モブリットはびくっと体を震わせた

    モブリット「あ、あれれ、おかしいなあ…ははは」

    しどろもどろに言葉を発しながら、慌ててボタンを掛けなおすモブリット

    アルミン「いつも几帳面できっちりされているモブリットさんが…何かおかしいなあ…何を、やってしまったんですか?」

    アルミンがにやりと笑いながら訊ねた

    モブリット「いや、何もやってないよ、うん、やってないから…」

    顔を真っ赤にして落ち着きがないモブリットに、ミカサ校長が静かに言い放った

    ミカサ「モブリット先生…生徒に手を出すのはご法度…です。後、教室をそういった目的での使用も禁止します…」

    アルミン「そういった…目的?なるほど…ハンジ分隊長とのレッスンでしたもんね…」

    ペトラ「えっえっえっ!!うそっ!!モブリット先生の馬鹿!」

    机に突っ伏したまま起き上がれないモブリットに、まるで追い討ちをかけるかの様に、その背をばしっと叩いたペトラであった…

  34. 90 : : 2014/03/31(月) 16:20:58
    ペトラ「モブリット先生?しっかりして下さい…」

    モブリットが突っ伏したまま動かないので、心配になってぽんぽんと肩を叩いた

    モブリット「…大丈夫、ですよ」
    ふらふらと顔を上げたモブリット

    顔色は赤いのか青いのか、良くわからない…複雑な表情をしていた

    アルミン「モブリット先生、何をしてしまったのか、僕は非常に興味があるのですが!!」

    アルミンがきらきらと目を輝かせて言った

    モブリット「…何をしたか…いや、むしろされたと言う表現の方が正しい様な…」

    呻くように言葉を発するモブリットに、更に追い討ちをかけるアルミン

    アルミン「ハンジ分隊長に何をされたのですか!?」

    ミカサ「何って…決まっている…でしょ?訓練兵時代にも保健体育で習った…はず」

    ペトラ「ミ、ミカサ校長…」
    ペトラが頬を赤く染めた

    モブリット「す、すみません、つい出来心で…」

    ミカサ「まあ、大人が大人の関係になるのに、別に謝る必要は…、ただ、場所は考えて…下さい」

    アルミン「詳しく知りたいなあ!!」

    ペトラ「アルミン、しつこい!!」
    アルミンはペトラに頭を叩かれた
  35. 101 : : 2014/04/27(日) 08:02:24
    《歌のレッスン第一回目》

    ジャン「なっなんでてめぇが歌選びやがるんだよ!?お前アルミンにエレクトーン教えて貰うって言ってただろうが!!」

    エレン「俺だって訳が分からねえよ!!エレクトーンで申し込んだはずなのに何故か歌になってたんだよ!!」

    ジャン「折角のミカサとの二人っきりの時間を邪魔しやがって!」

    エレン「邪魔なんてするかよ!!二人で仲良くやってりゃいいだろ!?俺は帰…」

    ミカサ「…エレン…どういう事…?私のレッスンに何か不満でもあるの…?」

    いつの間にか背後に殺気を背負ったミカサが立っていた

    エレン「俺はエレクトーンが習いたかったんだよ!!兵長と一緒に!!」

    ミカサ「…そう、あの、ちびに誘惑された…のね。もう我慢ができないわ…私は…あのチビを…削ぐ」
    ミカサはそう言うと、何故か立体機動装置を身につけ始めた

    ジャン「ミ、ミカサ何やってんだよ!?」

    エレン「チビって…兵長の事だよな!?やめろよばか!!誘惑なんてされてねえよ!!勝手に尊敬してるだけだ!!」

    ミカサ「聞こえない聞こえない…」
    ミカサは耳を塞いだ

    ジャン「ミカサ、いくらなんでも兵長に喧嘩を売るのは…」

    ミカサ「ジャン、うるさい!!兵長、首を洗って…待ってろ…レッスンはまた今度…」

    ミカサはそう言い残して、レッスン室を飛び出して行った
  36. 109 : : 2014/12/02(火) 10:22:23
    >皆さん期待ありがとうございます♪
  37. 110 : : 2014/12/02(火) 10:28:47
    ドカァァン!!

    アルミンのレッスン室に轟音が鳴り響いた

    アルミン「ひいっ!!…ミカサ、びっくりするじゃないか!!」

    ミカサ「あのチビはどこ…?私のエレンを誘惑するチビを、私は探している」

    アルミン「あのチビって兵長だよね…兵長なら、さっきレッスンを終えて出ていったよ。エレクトーンを自習するって言ってたから…多分どこかのレッスン室にいると思うけど」

    ミカサ「ふん、真面目なふりをしてエレンを騙すつもりなのはわかっている…ありがとうアルミン」

    バシュパシュッ…

    ミカサは立体機動でその場を後にした

    アルミン「ミカサ、扉を直して行ってよ…って行っちゃった…」

    アルミンは仕方なく、破壊された扉を直すのであった
  38. 111 : : 2014/12/02(火) 10:37:52
    リヴァイ「あのくそ生意気なアルレルトに突っ込まれない様に、練習しまくってやる…」

    リヴァイは実は真面目な負けず嫌いであった

    アルミンの態度が、彼の闘志に火をつけたのだ

    リヴァイは持ち前の集中力で、課題以上の物をこなしていく…

    その時だった

  39. 112 : : 2014/12/02(火) 10:47:00
    ドカァァン!!

    ミカサ「チビ…いや兵長!!あなたを倒しに来た!!」

    リヴァイ「…なるほど、こういう時は両足を使えば楽にベースを踏めるな…」

    ミカサ「エレンを返せ!!」

    リヴァイ「この曲には…この音がいいか。トランペット。アルレルトに聞いてみるかな」

    ミカサ「エレンは私のもの!兵長はエレンを誘惑しないで欲しい!!」

    リヴァイ「左手の和音…コードを覚えなきゃな。これさえ覚えたら、割りといろんな曲が弾けそうだ」

    ミカサ「兵長、聞いているのか!?」

    リヴァイ「聞いてねえ…。後はリズム…かっこいいやつねえかな…」

    ミカサ「私の話をきけぇぇ!!」

    リヴァイ「…俺は今忙しい。後にしろ」

    ミカサ「エレンを!!返せぇぇ!!」

    リヴァイ「もともと奪った覚えもねえんだがな」

    ミカサ「兵長はエレンを誘惑している!!でないとエレンがあなたについていく訳がない!!エレンは騙されている!!」

    リヴァイ「俺はお前らには興味がない。今はエレクトーンにしか興味がない。出てけ」

    ミカサ「兵長!!エレンは!!」

    リヴァイ「お前のもんだろ、煮るなり焼くなり好きにしろ。じゃあな」

    ミカサ「まだ話しは終わってな…」

    ガチャリ

    トントンカンカン…

    リヴァイはミカサを追い出すとすかさず鍵をかけ、ベニヤ板で扉を迅速にふさいだのであった
  40. 113 : : 2014/12/02(火) 10:52:59
    そんな平和な日々が続き…
    一月がたった

    ある会場に、リヴァイとアルミンはいた

    アルミン「凄いだろう、リヴァイ。小さいのに皆上手い」

    リヴァイ「ああ、そうだな。これがJEF…ジュニアエレクトーンフェスティバルか」

    アルミン「ああ、そうだよ。しかもこの舞台はグランドファイナル。全日本大会さ。全国から勝ち上がった若き演奏家達の夢の舞台さ」

    リヴァイ「俺も…いつかあそこに、立つ」

    アルミン「ははっ、リヴァイ、君が立てるわけないだろ!!」

    リヴァイ「俺は死ぬほど努力した。それはお前もわかっているはずだ」

    アルミン「まあね~」

    リヴァイ「アルミン先生、俺をあのグランドファイナルの舞台に立たせて下さい」

    リヴァイはアルミンに頭を下げた
  41. 114 : : 2014/12/02(火) 10:57:01
    アルミンはリヴァイをじっと見つめた

    そして肩をぽんと叩く

    アルミン「君の熱意はわかった」

    リヴァイ「アルミン先生!じゃあ!!」

    アルミン「だけど無理だね~」

    リヴァイ「な、何でなんだよ!!わかった、お前は俺の才能に嫉妬してやがるんだな!!俺がお前より凄いタイトルを手にする事を僻んでいるんだろう!!」

    アルミン「ははっ、違うさ。君の目は節穴かい?リヴァイ君」

    アルミンはそう言って、グランドファイナルのパンフレットを見せた

    リヴァイ「何だよ、何回もみたぞ!!」

    アルミン「……ばかだなあリヴァイ、ははは」

    アルミンは面白そうに笑った
  42. 115 : : 2014/12/02(火) 11:02:10
    リヴァイ「俺が真面目にお願いしてやってるのに、小バカにしやがって…」

    アルミン「だってバカなんだもん…ぷぷ」

    リヴァイ「どこがだ!!」

    アルミン「この大会は、ジュニアエレクトーンフェスティバル、ジュニア、だよ。君はいくつなんだよ…ぷぷ」

    リヴァイ「………ちっ」

    アルミン「一生出られないよ。残念だね~ははは」

    リヴァイ「やっぱり俺には調査兵団兵士長が似合っている。エレクトーンはやめだ。天下がとれねえならやりたくねえ!」

    アルミン「楽しくやればそれでいい!!老後のボケ防止にもなるからね!!」

    リヴァイ「……ああ」

    リヴァイは肩を落としながらも頷くのであった
  43. 116 : : 2014/12/02(火) 11:04:11
    こうして一風変わった音楽教室は、兵士達の心をほぐす習い事として、末永く重宝されていくのであった


    ―完―
  44. 117 : : 2014/12/27(土) 17:40:00
    え、これでおわりなの(゜ロ゜;
  45. 118 : : 2014/12/27(土) 19:03:09
    >名無しさん
    そうなんです♪
    読んでいただきありがとうございました!

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fransowa

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