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仮面ライダーぼっち12

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  1. 1 : : 2014/02/14(金) 22:18:38
    仮面ライダーナイトとなった雪ノ下VS王蛇へと変身した三浦……。
    二人の友の間で板挟みになる仮面ライダーライア=由比ケ浜。
    そして、戦いを止めるために戦う八幡は……。

  2. 2 : : 2014/02/14(金) 22:52:21
    鏡の世界ミラーワールドへ雪ノ下と三浦が飛び込む。
    「比企谷君、これは一体……」
    「葉山、……お前は知らない方がいい。これは、俺達の問題だ。由比ケ浜、お前はここにいろ。友達と戦うのはつらいだろ」
    「ううん、友達だけど、友達だからこそ、止めないと」
    「そうか、なら、行くとするか」
    「うん!」
    「「変身!!」」
    ミラーワールドでは、二人が間合いを確認しながら、攻撃のタイミングをはかっていた。
    三浦は、全身紫色で、どこまでも不気味な蛇を連想させるような姿だ。
    「「Sword Vent」」
    ほとんど同じタイミングで両者が武器を取り出す。
    「あーしあんたみたいなの見てるとさー、イライラするんだよ」
    コキコキと音を立てて首を回しながら、三浦が挑発する。
    「そう。それなら私を消してみなさい」
    「言われなくてもっ!」
    二つの剣が激突して火花を挙げる。
    「あーしこう見えてもさぁ、格闘技とかやってたんだよねー」
    「あらそう、それにしては弱いのね」
    雪ノ下はそういうが、三浦の強さは本物だ。まったく無駄の動き。
    何合か斬りあい、両者が間合いを取る。
    二人ともこっちには気が付いていない。奇襲をかけるなら今だ。
    「Advent」
    「グガァァァアーーッ!」
    けたたましい咆哮を挙げながら、ドラグレッダーが三浦に襲いかかる。
    「なっ!ヒキオの分際でっ!」
    三浦は大きく吹き飛ばされる。
    「これで終わりよ!」
    「Finalvent」
    「って、ちょっと待て雪ノ下!」
    「やめて!ゆきのん!」
    「悪いけど、この女に情けをかけるつもりはないわ!」
    ダークウイングと合体して、空中からの急降下ドリル攻撃を放つ。
    由比ケ浜が走りだすが、この距離では間に合わない。
    「くっっ!」
    まさに攻撃が直撃しようというその時、
    「Freezevent」
    機械音が響き渡ったと思った瞬間、雪ノ下の攻撃が止まった。
    正確には、雪ノ下を包んでいたダークウイングの動きが。
    「な、何なの!?」
    「よくわかんないけど、ここは引いた方がいいっしょ!」
    そう言い残し、三浦はミラーワールドを去って行った。
    「今のは一体……」
    「Finalvent」
    またか!しかも今度はファイナルベント、必殺技の発動音声。
    どこだ、どこにいる?
    俺達三人が周囲を見渡していると、物陰から急に、青色の虎が襲いかかってきた。
    その虎は俺の体勢を崩し、そのまま引きずる。地面で体が削られる。
    「がっ!あっ!ああぁぁぁぁっ!」
    「比企谷君!」
    「ヒッキー!」
    二人が虎の存在に気付き攻撃を仕掛けようとするが、その時にはすでに彼女たちの横を通り過ぎて行った。
    引きずられていった先の物陰から、今度はライダーが現れた。
    水色と白を基調とした猛々しい姿だ。
    そのライダーは、両手に装備した巨大な爪状の武器で俺を突き刺し、高く掲げる。
    「がっっ!はっ……」
    痛みが全身を駆け巡る。
    「比企谷八幡。君はこの世界に必要のない存在だ。死ぬがいい」
    「てめぇ、いったい誰だ……」
    「僕は仮面ライダータイガ。英雄になる男だ」
    「Advent」
    由比ケ浜の契約モンスターエビルダイバーがこちらに向かってくる。
    「デストワイルダー!」
    タイガの声に呼応して、虎のモンスターがエビルダイバーを迎え撃つ。
    「Swordvent」
    「Swingvent」
    「あなた、覚悟はできているんでしょうねっ!」
    「絶対に許さないんだからっ!」
    二人がタイガに襲いかかる。
    「おっと、君たちと戦うつもりはないよ」
    タイガは彼女たちの相手をすることなくこの世界を去る。
    「比企谷君!大丈夫!?」
    「ヒッキー!しっかりして!」
    「大、丈夫だ……。すまない、肩を貸してくれ」
    「三浦さんだけではなく、あのライダー……」
    「緑のライダーのことも解決してないのに……」
    不安要素ばかりが増えていく。俺は改めて、ライダーバトルの恐ろしさを実感した。
  3. 3 : : 2014/02/14(金) 23:02:11
    「ずいぶん大変だったみたいじゃん。あーしに手ぇだした罰じゃない?ヒキオ?」
    三浦がいやらしい笑みを浮かべる。ライダーベルト所持者は、鏡を通してミラーワールドを見ることができるのだ。
    「るせぇよ……」
    「あんたら、絶対つぶしてやるから」
    「やれるものならやってみなさい」
    「由美子」
    由比ケ浜が口を開く。
    「あたしは、ライダーバトルを止める。そして、由美子とももう一度友達になるから」
    「あんた、それマジでいってんの?」
    「うん、本気だよ」
    「あっそ。なら好きにすれば。言っとくけど手加減なんてしないから」
    「由比ケ浜さんに手を出したら私が許さないわ」
    「へぇ、言ってくれんじゃん」
    雪ノ下と三浦が懲りもせずに睨みあう。
    「……ったく、お前ら……。あれ?葉山はどこいった?」
    「逃げたんじゃないかな。モンスターとか見たら、仕方ないよ……」
    由比ケ浜の表情は悲しげだ。
    同じグループで親しくしてきた友人を失ったと思っているのだから当然だろう。
    だが……。
    「本当に、そうか……?」
    「え?それどういう意味?」
    「いや、なんでもねぇよ……」
    「仮面ライダータイガ、ね」
    「は?あんた何言ってんの?」
    雪ノ下は俺の言わんとすることを察したらしい。
    「いいえ、ただの独り言よ」
    俺の見当違いであればいいんだがな……。
  4. 4 : : 2014/02/14(金) 23:15:26
    「あれ?ヒキタニ君達、戻ってたのか。みんな、どこに行ってたんだ?」
    教室に入ってきた葉山が俺達に問う。
    「……いや、別に」
    「大したことじゃねーし。つーか女子の秘密聞くとか隼人らしくねーべ?」
    「はは、それもそうだな」
    葉山は真剣な表情を消し、人当たりの良さそうな笑顔を浮かべる。
    「昼食がまだだったわね。行きましょう、由比ケ浜さん」
    「え?あ、うん!ゆきのん大好き!」
    あんなことの後だというのにこいつらゆりゆり始めやがったぞ……。
    「ハハハ、一件落着、かな?」
    「ま、そういうことでいいんじゃねぇの?」
    「そっか、でもやっぱり気になるな。……比企谷君のことは」
    「気にすんなよ、英雄野郎」
    「なんのこと?」
    そう言った彼の笑顔は、先ほど以上に欺瞞に満ちあふれていた……。

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kusutti

くすっち天頂

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