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暖かい場所へ(現パロ)

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  1. 1 : : 2016/07/31(日) 18:44:46


    駄文



    駄作



    キャラ崩壊



    あまり面白くないと思いますが、よろしくお願いします
  2. 2 : : 2016/07/31(日) 18:45:33
    イェーガー家

    エレンはいつも母カルラに起こされながら学校に登校している

    カルラ「エレン!起きなさい!学校に遅れるわよ!?」

    エレン「もう起きてるよ。母さんおはよう」

    カルラ「あら、めずらしいわね。どういう風の吹き回し?エレンがこんなに早く起きるなんて」

    エレン「俺だってもう高校生だよ。起きもするさ」

    カルラ「学校はどうなの?楽しい?」

    エレン「・・・」

    カルラ「そう・・・やっぱり馴染めてないのね?」

    エレン「・・・別に馴染む必要なんて無い。1人がいいんだ」

    カルラ「・・・(何でこんなの事になったのかしら?・・・中学2年までは明るく元気な子だったのに・・・)」

    エレン「ただ、放課毎にいろんな人が俺に分からないことを聞きに来るんだ・・・勘弁してほしい・・・」シュン

    カルラ「あら?いい事じゃない!その調子で友達も作りなさい」

    エレン「言っただろ?俺は1人がいいんだ。友達なんていらない。面倒なだけ。本読んでた方が楽しいし。それよりあの人は?」

    カルラ「お父さんでしょ?エレン。急患が入ったらしくて、朝早くに病院に行ったわ」

    エレン「そう。じゃあ、もう時間だから、行ってきます」

    カルラ「行ってらっしゃい。気を付けるのよ」


    エレンは今年、ローゼ高等学校の学生となった
    エレンの父グリシャの知り合いの人がそこの高校の教師をやっているとかで、そこを受験させられ、見事合格したのである
    しかし、エレンは学校では誰とも話さない
    基本的に本を読んで過ごしているためだ
    話しかけられれば答えるが、あくまで答えるだけであって、話を続けようとは少しも思ってはいないのである
  3. 3 : : 2016/07/31(日) 18:46:48
    そして朝、教室に入る時が一番面倒なのである

    学校

    教室

    エレン「・・・」スタスタ

    ???「エレン君!おはよう!」ニコッ

    エレン「・・・(また今日もか・・・いい加減学んでくれないかな?無駄だって。それにその貼り付けたような笑顔・・・嫌いだ。初めに言ったはずなんだけどな?)」スタスタ

    こいつはクリスタ
    俺のクラスメイト
    学園のアイドル、らしい
    俺はそうは思わないが・・・
    皆にニコニコ愛想を振りまいている気持ち悪い奴だ
    なぜあんなに気持ち悪い笑顔を振りまけるのか謎だ
    それを見て天使だ、女神だと囃し立てている奴ももっと謎だ

    クリスタ「おはよう!」コニッ

    エレン「・・・」スタスタ

    クリスタ「エ・レ・ン・君!お・は・よ・う!!」ニコッ

    エレン「・・・」スタスタ

    ???「おい!てめぇ!私のクリスタの挨拶をいつもながら無視してんじゃねぇよ!このクソ野郎が!」

    クリスタ「ユミル、ダメだよ!女の子がそんな言葉づかいしちゃ!私は気にしてないから大丈夫だよ」ニコッ

    ユミル「流石私のクリスタ。結婚してくれ」ダキッ

    こいつはユミル
    クリスタを溺愛している変わった女だ
    主にクリスタのボディガードのようなことをしている
    挨拶しない俺も悪いとは思うが、挨拶を返している奴を威嚇している光景も良く見る
    いずれにしろ俺に絡むのは止めて欲しい
    俺は別に何もしていないんだが・・・

    エレン「・・・(アホらしい)」スタスタ

    クリスタ「あっ!・・・今日もエレン君挨拶返してくれなかった・・・」シュン

    ユミル「元気出せよクリスタ。私があいつの分まで愛でてあげるからさ」ギュー

    毎日これの繰り返し
    はっきり言って一番憂鬱な時間だ
    なぜ放っておいてくれないのか・・・

    そうしてエレンは席に着くといつものように本を取り出し読み始めた

    エレン「・・・」ペラ

    ???「ようエレン。今日も読書か?」

    エレン「・・・(もう勘弁してくれ)」

    ???「ライナー止めなよ。いつも無視されるだけなんだから」

    ライナー「そういうわけにはいかん。俺は皆と仲良くしたいからな。ベルトルトはそうは思わないのか?」

    ライナー
    皆の頼れる存在らしい
    俺は頼ったことは無いが
    いつもクリスタに近づこうとして、ユミルに返り討ちに合っている変わった奴だ

    ベルトルト「確かにそうできるに越したことは無いけど、エレンが相手にしてくれなきゃそれも始まらないよ?」

    ベルトルト
    いつもライナーと一緒にいる影の薄い腰巾着だ
    あいつが積極的に何かをしている姿を見たことは無い
    一応ライナーの歯止め役的な存在?なのかもしれない・・・

    ライナー「だから話しかけてるんじゃないか」ヤレヤレ

    エレン「・・・(全く。少しは静かにできないのか?読書に集中できないじゃないか)」

    ライナー「で、エレン。今日はどんな本を読んでるんだ?」

    エレン「・・・」

    ベルトルト「ほら、止めときなよ。もうすぐ先生来るよ?」

    ライナー「む?そうか?じゃあまたな。エレン」

    エレン「・・・(はぁ・・・何で放っておいてくれないのかな?)」

    そんなことを考えていると先生が入って来た

    「起立!」

    「礼!」

    「着席!」

    先生「おはよう諸君。さて、連絡事項だが来週から中間テストだ。しっかりと勉学に励むように。赤点だけは決してとらないようにしろ。いいな!?次に―――」

    こうしてホームルームが始まり、そして授業に突入
    どの授業もつまらない
    そう思っていても先生が俺を目の敵のように指してくる

    「で、あるからして。イェーガー!この問題、答えろ!」

    「あんなの出来る訳無いよ」

    「難しすぎるでしょ」

    先生は態とかなり難しい問題を出してくる

    エレン「それは――です」

    「せ、正解だ・・・」

    が、全て正解で返す
    その度に、先生たちの顔が引きつる
    その顔を見るのは意外と面白い
    だが、そんなに落ち込むのなら俺なんて指さなければいいのに・・・

  4. 4 : : 2016/07/31(日) 18:47:06
    放課

    「エレン君。ここ教えて欲しいんだけど?いいかな?」

    エレン「・・・(何でいつもいつも俺の邪魔を・・・はぁ)どこですか?」

    「ここなんだけど?」

    エレン「ここはですね―――」

    エレンが教師による悪質な問答に対し、全て正解するため、クラスではかなり頭がいいと思われている
    その為、授業の後(昼休みと放課後を除く)に皆こぞってエレンの所に分からないことを聞きに来るのだ
    当のエレンは、読書の時間を削られて嫌がっているのだが、聞かれてる以上答えないわけにはいかないので、エレンはコンパクトかつシンプルに相手に分かりやすいように教えている

  5. 5 : : 2016/07/31(日) 18:47:42
    昼休み

    屋上

    晴れの日は、エレンはいつも、昼休みは屋上で本を読むのが習慣となっている
    なぜなら日向ぼっこをしながら静かに本が読める空間だからである
    なぜか基本的に生徒は屋上には近づかない
    その為、いつも誰もいないので静かなのである

    今日までは

    エレン「・・・」ペラ

    ???「ねぇ?あんた。そこ、どいてくれない?私の特等席なんだけど?」ジロ

    エレン「・・・」ペラ

    ???「ねえ?聞こえてるでしょ?無視しないでくれない?」

    エレン「・・・はぁ」パタン

    エレンは仕方なく読んでいた本を閉じ、話しかけてきた相手を見やり

    エレン「面倒」スタスタ

    ???「!ちょっ!面倒って何さ!?」ガシッ

    エレン「・・・何するんですか?離してもらえないですか?あなたの言う通りどいてあげたんですから」

    ???「あんた。乙女に向かって面倒って何?」

    エレン「人と関わるのが面倒だから面倒と言ったまでです。そこはご自由にお使いください。もう、近づきませんので」

    ???「いちいちムカつく奴だね」

    エレン「それは良かったです。それでは」

    ???「待ちな!あんたはどうすんのさ?」

    エレン「また新しい場所でも探しますよ。誰にも邪魔されない場所をね」スタスタ

    ???「別に私はここから立ち去れなんて言ってないでしょ!?」

    エレン「俺は人といるのが嫌なんですよ。だから去る。それだけです。それともあなたがどこかに行ってくれるんですか?」

    ???「何で私がそんなことしなくちゃいけないのさ?さっさと行けば?」

    エレン「・・・」スタスタ

    ???「・・・何なのよ・・・もう・・・」

  6. 6 : : 2016/07/31(日) 18:47:53
    教室

    教室に帰ってきたエレンは考えていた

    エレン「・・・(もう屋上へは行けない・・・他には・・・体育館裏・・・ダメだ・・・あそこは暗い)」ウ~ン

    クリスタ「あっ!エレン君!どうしたの?教室にいるなんて珍しいね?」

    エレン「・・・(校庭・・・人が沢山いるな・・・図書室は・・・静かだけど人がな・・・それに晴れた日は外で読みたいし・・・どうしたものか・・・)」ウ~ン

    クリスタ「エレン君?何か悩み事?」

    エレン「・・・(教室は・・・論外。うるさいのがいっぱいいる。どこか?どこかないか?邪魔されず、日当たりも良く、読書に最適な空間は・・・仕方ない。明日の昼休みは校庭と中庭を探索するしかないな)」

    ユミル「クリスタ、こんなやつ放っておいて私と遊ぼうぜ!?」ダキッ

    クリスタ「私はエレン君とお話がしたいの!」

    エレン「・・・(うるさい奴等だ。今から探索しに行くにももうすぐ予鈴が鳴るから、おとなしくしているしかなさそうだな。それまでは我慢だ)」

    そうしてエレンは本を取り出し読みだした

    クリスタ「あっ!・・・ユミルの所為でまた本を読み始めちゃった」シュン

    ユミル「クリスタ、そうお落ち込むなって。何時もの事だろ?」

    クリスタ「でも、こんなチャンス滅多にないよ?エレン君が昼休みに教室にいることなんて無かったんだから。だからこのチャンスを逃すわけにはいかないの!」

    ユミル「で、でもよ!こいつどうせ喋りやしないって」

    クリスタ「そんなことないもん!絶対に話してくれる!」

    ライナー「どうした?何ケンカしてんだ?」

    ユミル「うるせぇ!ホモゴリラ!近寄ってくんじゃねぇよ!しっ!しっ!」


    ???「何の騒ぎだろうか?・・・」ジー

    そう言って廊下で騒ぎを聞きつけ教室内を覗いた

    ???「!・・・エレン・・・」シュン

    そうこうしているうちに予鈴が鳴り、全員が次の授業に向けて準備を開始した


  7. 7 : : 2016/07/31(日) 18:48:13
    放課後

    教室

    エレンが帰ろうとすると1人の女が入って来た
    それは屋上でエレンから憩いの場を奪った女だった

    ???「ライナー。これ、すまなかったね。助かったよ」

    ライナー「役に立ったなら良かった。だがアニ、お前が忘れ物するなんて珍しいな」

    アニ「うるさいね!たまにはそういう時だってあるだろ?」

    ベルトルト「そうだよ。アニだってそういう時があるよ。ライナー、君だってしょっちゅう忘れ物してるじゃないか?」

    ライナー「うっ!」

    エレン「・・・(さっさと帰るに越したことは無いな)」スタスタ

    アニ「・・・!あいつ」

    ライナー「どうしたアニ?エレンと知り合いか?」

    アニ「あいつエレンって言うのかい?ちょっと行ってくる」スタスタ

    ライベル「?」

    ベルトルト「何でエレンの所に?」

    ライナー「さー?分からんな」

  8. 8 : : 2016/07/31(日) 18:48:37

    アニ「ちょっと待ちな」ガシッ

    エレン「・・・?誰です?離してもらえませんか?帰りたいんですけど?」

    アニ「私はアニ・レオンハート。昼休みに会っただろ?」

    エレン「・・・ああ、またあなたですか?まあ、どうでもいいですけど。離してもらえないですか?帰れないんですけど?」

    アニ「すまなかったね」パッ

    エレン「では」スタスタ

    アニ「だから、ちょっと待てって言ってるの!」

    エレン「・・・何でしょうか?」

    アニ「・・・明日の昼休み、屋上に来な。絶対に!いいね?」ボソ

    エレン「・・・」スタスタ

    エレンは用件だけ聞くと返事も返さずすぐさま帰って行った

    ライナー「エレンと知り合いか?」

    アニ「まあ、ちょっとね」

    ベルトルト「何を話してたんだい?」

    アニ「あんたには関係ないよ。変な詮索はしないで」

    ベルトルト「ご、ごめん・・・」

    アニ「じゃ、私もう行くから」スタスタ

    ライナー「ベルトルト、そう落ち込むな。でもエレンの奴、アニには受け応えするんだな」

    ベルトルト「一言だけだったけどね」

    クリスタ「私なんて一番初めに“お前の笑顔気持ち悪いから、もうその顔で話しかけるな”って言われたきり、話してもらえないんだよ!アニだけずるい!」

    ライベル「!クリスタ!?」

    ユミル「あの根暗やろうと氷の女王。何か通じるものでもあんじゃねえの?アニの奴も人づきあい悪いからな」

    ライナー「否定は出来んな・・・」

    クリスタ「でも、アニってどこにエレン君を呼び出したんだろう?」

    ライベル「!」

    ライナー「あいつがエレンを呼び出しただと!?」

    クリスタ「うん。ぼそぼそ話してたからあまり聞き取れなかったけど、アニが“絶対に来い”って言ってた」

    ライナー「あのアニが・・・」

    ベルトルト「そ、そんな・・・」

    ユミル「そこで相談なんだがよ?明日、エレンの野郎を監視しようぜ?(何か面白そうなことになりそうだしな)」

    ライナー「だが・・・そういうことはあまりしない方がいい気がするんだが」

    クリスタ「エレン君の事気にならないの?」

    ベルトルト「気になるけどさ・・・」

    ユミル「アニの事はいいのか?」

    ベルトルト「!ライナー!やるよ!」

    ライナー「お、おい!ベルトルト!?」

    ベルトルト「アニにもしもの事があったらどうするんだ!」

    ライナー「はぁ仕方ない。あまり気乗りしないがやってやるよ」

    クリスタ「そう来なくっちゃ!ライナー!頼りにしてるよ?」ニコッ

    ライナー「おう!俺に任せろ!(天使だ!結婚しよ?)」

    ユミル「(め、女神)」

    ベルトルト「(アニ、僕が守るからね!)」

  9. 9 : : 2016/07/31(日) 18:49:25
    翌日

    昼休み

    エレン「・・・(さて、当初の予定通り、探しますか)」テクテク

    エレンが教室を出ると、その後を追うようにライナー、ベルトルト、クリスタ、ユミルの4人がその後を気付かれないように後を追った


    中庭

    エレン「・・・(意外と人は少ないな。これなら穴場が見つかるかも・・・とりあえず、校庭の方も様子を見てから探すかな・・・それと駆逐しないとな)」テクテク


    物陰

    クリスタ「エレン君、ここに何をしに来たのかな?」

    ユミル「さあ?それにしてもアニと会うんじゃなかったのか?」

    ベルトルト「アニ、いないね」

    ライナー「どうなってるんだ?」

    ユミル「!エレンの野郎。もう行っちまうぞ!?」


    校庭への道

    エレン「・・・(いつまで付いてくる気だ?・・・4・・・いや今は5か)」スタスタ

    エレン「・・・」ダッ!


    物陰

    ライナー「!走った!追いかけるぞ!」ダッ

    ベルトルト「ちょっ!待ってよ!追いかけちゃダメだ!」ダッ

    ユミル「さっさと行くぞ!」ダッ

    クリスタ「早いよ皆」ダッ


    ???「・・・」ダッ


    ライナー「!確かにここを曲がったと思ったんだが・・・見失った・・・一体d!ぐっ」

    エレン「騒ぐな!喚くな!変なマネはするな。もし何かしようとしたら、お前の右腕を折る。分かったら、ゆっくり左手を上にあげろ」

    ライナー「・・・(なんてパワーだ。ビクともしねえ。マジかよ。ここは言うことを聞いておくしかないな)」ヒダリテヲウエニアゲル

    エレン「いくつか質問をする。正直に答えろ。俺が嘘だと判断したら、この右腕は折る。分かったか?」ギロ

    ライナー「・・・」コクン

    ライナーはエレンの罠にまんまとはまり、右手を後ろ手にエレンに拘束されてしまった
    しかも、あと少し力を加えれば骨折させられるように

    故にライナーは頷くしか選択肢が無かったのである

  10. 10 : : 2016/07/31(日) 18:50:48

    ベルトルト「2人とも待って!」

    ユミル「何だよ?急がねえと見失っちまうぞ?」

    ベルトルト「ライナーがエレンに捕まった」

    クリユミ「!」

    クリスタ「まさか、ばれてたの?」

    ベルトルト「エレンを甘く見過ぎていた。恐らく初めから気づいていたと思う」

    ユミル「ホモゴリラはどうすんだよ?このまま見捨てるのか?」

    ベルトルト「様子を見るしかない。ライナーなら自力で抜け出せると思うけど、そうしないのは何か訳があるんだと思うんだ」


    エレン「まず一つ目。何故俺の後をつけた?」

    ライナー「昨日のお前とアニとの会話から、お前がアニに呼び出されたことを知って、興味本位で後をつけた」

    エレン「いい趣味をお持ちで。二つ目、俺をつけているのは何人だ?」

    ライナー「俺を含めて4人」

    エレン「4人?・・・(5人のはずだが・・・嘘を吐いているようにも見えない・・・)」

    エレン「三つ目、誰だ?」

    ライナー「俺、ベルトルト、クリスタ、ユミル・・・」

    エレン「最後のは2択だ。心して答えろ」

    ライナー「・・・」コクン

    エレン「今ここで腕をへし折られるか、金輪際俺に関わらないか。10秒以内に答えろ」

    ライナー「!・・・(くそ!どうしてこうなった!?腕は折られたくない。だが、エレンとの関わりを諦めたくもない。どうする!?何かこの場を上手く切り抜けられる方法は無いか?)」

    エレン「・・・8・・・7・・・6・・・」

    ライナー「・・・」

    エレン「5・・・4・・・3・・・2・・・」

    ライナー「・・・くっ!もう、お前には関わらない・・・」

    エレン「約束は守れよ?ただのクラスメイト。次やったら、その腕、折るからな」バッ

    そう言ってライナーの手を離し、その場から去ろうとして一言付け加える

    エレン「他の奴にも言っておけ。俺に関わるなと」スタスタ

    そう言うと、今度こそエレンはその場を去って行った

    ライナー「・・・クソッ!・・・俺は・・・俺は・・・」

    ベルトルト「ライナー!大丈夫!?」

    クリスタ「ライナー。平気?」

    ユミル「あいつに何か言われたか?」ケラケラ

    ライナー「・・・俺は・・・ここでリタイアだ・・・もう俺はエレンとは関われない・・・」

    ユミル「はぁ?何言ってんだよ?あいつに何言われたかしらねぇが、お前はそんなことで折れる奴なのか?」

    ライナー「・・・お前等も直にわかる・・・俺はあの拘束を解こうと抵抗したが、ビクともしなかった」

    ベルトルト「!嘘?」

    ライナー「本当だ。全力でやった。それでもダメだった・・・それで約束させられた。金輪際エレンには関わらないと・・・約束を破れば俺の腕を折ると・・・あいつは絶対にやる・・・」

    ???「もうこれ以上エレンの事に首を突っ込むのは止めた方がいい」

  11. 11 : : 2016/07/31(日) 18:51:05
    ユミル「誰だ!?」

    ???「私はミカサ。ミカサ・アッカーマン。3組よ」

    クリスタ「エレンの事何か知ってるの?」

    ミカサ「私はエレンと幼いころから一緒にいた。幼稚園からの付き合い」

    クリスタ「幼い時からああだったの?」

    ミカサ「違う。全く逆だった。すごく明るくて、人を思いやれる優しい太陽のような人だった」

    ユミル「そんなやつが何だってああなってんだよ?」

    ミカサ「それは・・・私のほかにこの学校にはもう1人、幼い時からの知人がいるの。名前はアルミン・アルレルト。1年1組。そいつの所為。・・・あいつさえいなければ、今でもエレンは」テヲギュー

    ユミル「何があったんだ?」

    ミカサ「私には分からない・・・でも、中学2年の時、エレンは孤立していた」

    ユミル「何で孤立してたんだよ?」

    ミカサ「エレンについて根も葉もない噂が飛び交っていた。皆それを信じてエレンを避けるようになった。私はそんなこと気にせず、いつも通りエレンと接しようとしたけど、友達に止められて、エレンと関わることができなくなってしまった。そして、その選択は間違えだった。そのせいで私ももうエレンとは関われなくなってしまった・・・」ウツムク

    ベルトルト「何で君はエレンと関われないの?」

    ミカサ「さっき、知人がいるって言ったでしょ?そいつがエレンと勝負をしたの。その勝負の後、私は知らされた」


    ――
    ―――

    アルミン「ごめん!ミカサ。僕の所為で、君まで巻き込んでしまって!」アタマヲサゲル

    ミカサ「何か謝るようなことをしたの?」

    アルミン「エレンにとある勝負を仕掛けられたんだ。勝負の内容はテストの点数対決。総合得点の高い方が勝ち、と言う勝負をしたんだ。勝った方が相手の言うことを何でも聞くって言う約束で」

    ミカサ「そう。だからエレンは今回頑張ったのね。アルミンを抑えて1位になるんて、流石私のエレン。で、エレンは何を願ったの?」

    アルミン「・・・僕たちが二度とエレンと関わらないことを約束させられてしまった・・・」

    ミカサ「僕たち?」

    アルミン「・・・僕とミカサ、クラスメイトも」

    ミカサ「えっ?嘘・・・嘘よね?ねぇ?アルミン」

    アルミン「・・・ごめん。本当にごめん」

    ミカサ「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ・・・エレンがそんなこと言う訳無い!アルミン!一体何をしたぁぁぁぁぁ!!!!」

    アルミン「・・・ごめん・・・ごめんよ・・・」

    ―――
    ――


    ミカサ「・・・私の知っていることはそれだけ・・・あいつだけは絶対に許さない。もしもっと詳しい事を聞きたければそいつに聞くといい。本当のことを言うとは思はないけど」

    ライナー「なあ?エレンは何であんなに強いんだ?」

    ミカサ「力ならあなたの方が上。ただエレンは武術を修めている。さらに人体のどこをどう刺激すれば力を入りにくくできるとか、動かなく出来るとかを知っているだけ。だから、ケンカしてもエレンには勝てない。的確に急所を突いてくるから」

    ライナー「ま、マジかよ・・・」

    ユミル「何でそんなこと知ってんだ?」

    ミカサ「エレンは医者志望。人体の構造について知っていても不思議じゃない」

    クリスタ「エレン君ってすごいんだね」

  12. 12 : : 2016/07/31(日) 18:51:15
    放課後

    エレン「・・・(さてと、さっさと帰るか。今日はなかなかいい場所も見つかったし)」

    と、そこへ昨日エレンに約束を取り付けたアニがやってきた

    アニ「エレン、あんた何で来なかったのよ!?乙女を散々待たせるなんてどういうつもりだい?」ギロ

    エレン「・・・」スタスタ

    アニ「ちょっと!聞こえてるんだろ!?無視しないで!」

    エレン「・・・面倒」スタスタ

    アニ「!面倒ですって!乙女に向かって何なのよ!?」

    エレン「・・・」スタスタ

    アニ「!待ちな!何で来なかったのよ!?」

    エレン「・・・(さっさと帰りたいんだけど)」

    アニ「聞いてる?」

    エレン「・・・何の事ですか?」

    アニ「とぼける気!?昨日、昼休みに絶対に来いって言ったでしょ!?」

    エレン「ああ、あの時の・・・俺は行くとは言ってないと思いますが?」

    アニ「た、確かにそうだけど、普通来るでしょ?」

    エレン「はぁ・・・言ったと思いますが、もう一度言いますね?俺は人と関わり合いになりたくないんですよ。あなたと話していても俺の得になるようなことは一つもない」

  13. 13 : : 2016/07/31(日) 18:51:49

    ライナー「アニの奴大丈夫なのか?」

    ベルトルト「アニに何かあったら、僕が止めに入る」

    ミカサ「心配ない。エレンから手を出すことは絶対にない」

    ライナー「!ミ、ミカサ!?いつの間に?」

    ミカサ「廊下を見てみるといい」

    ベルトルト「!・・・人だかりができてる」

    ミカサ「今はアニだけが頼り。アニに万が一のことがあったら、もうどうにもならない」

    ライナー「どういうことだ?」

    ミカサ「アニだけがエレンと話せている。エレンを孤独から解放できるとしたら、それはアニしかいない」

    ライナー「・・・それであいつは救われるのか?」

    ミカサ「・・・分からない・・・でも、今のままよりは何十倍もいいはず」

    ライナー「ミカサ、俺にはな、エレンが自ら進んで孤独になろうとしているように見える」

    ミカサ「そんな訳無い」

    ライナー「ならなぜ中学の時の知り合いがお前ともう1人しかいないのに皆を避け続けているんだ?高校でだったらやり直せるかもしれないのに、どうしてだ?」

    ミカサ「・・・それは、多分、あいつがいるから・・・」

    ライナー「そんなことは関係ないと思うぞ。エレンにその気があればいつでも抜け出せたんだ。知らないのか?エレンは実は結構人気があるんだぞ?男女ともにな」

    ミカサ「・・・中学の時も人気があった。それもかなり。でもそれがたったの数か月で一転した。何がどうなってエレンがああなったのかは分からない。でも、きっとその原因はアルレルトにあると私は思う。だからエレンはここでも孤独から抜け出せない。あいつを何とかしない限り」

    ライナー「・・・だが、なぜアニなんだ?アニじゃなくてもいいんじゃないか?」

    ミカサ「・・・本当は私がエレンを支えてあげたい。でも、私じゃ無理だから・・・それにアニは何も知らないで、エレンと話せている。誰とも話さなかったエレンが、口論とはいえアニとあんなに話をしている。アニなら、エレンを支えられると私は思う」

    クリスタ「何でアニなの?私じゃダメなの?」

    ミカサ「・・・クリスタ、それ、本心で言ってる?」

    クリスタ「え?」

    ミカサ「その貼り付けたような顔では、エレンを振り向かせるのは無理」

    クリスタ「え?」

    ユミル「何言ってんだよ!クリスタの天使のような笑顔が偽りだと!?ふざけんじゃねえ!」

    ミカサ「私は本当のことを言ったまで」

    ユミル「なんだと!」

    クリスタ「ユミル!止めて!」

    ユミル「!だ、だがよ・・・」

    クリスタ「・・・エレン君にもミカサにも分かるんだね・・・これが本当の私じゃないってことが・・・」ボソ

  14. 14 : : 2016/07/31(日) 18:51:57

    廊下

    ???「・・・」

    ???「おい。アルミン。どうした?」

    アルミン「ジャン。ごめんね。あの人だかりが気になってね。何かあったのかな?」

    ジャン「さぁな?マルコ、何か知ってるか?」

    マルコ「君達と一緒にいた僕に分かる訳無いでしょ。全く・・・」

    ジャン「じゃあ、行ってみようぜ?」

  15. 15 : : 2016/07/31(日) 18:52:08

    教室

    エレン「何なんですか?いちいち俺に絡んできて。俺はあなたにあの場所を譲った。そしてもう近づかないと言った。それで満足できないんですか?」

    アニ「そういうことじゃない!私は、ただ・・・」

    エレン「ただ?」

    アニ「ただ、あんたに聞きたい事があっただけ・・・大衆の面前じゃ話せないようなことを・・・」

    エレン「・・・それを知って、あなたに何の得があるんですか?」

    アニ「多分、無いね。でも、不思議に思ったんだ。何であんたはそんなにも自分で心を傷つけているのかって」

    エレン「心・・・か・・・俺には必要のない物なのかもしれませんね・・・俺はもう、人を信じることを止めたんです。だから1人でいると誓った。もう誰とも相容れることは無い。俺は1人でいい。どうせ他人は裏切るのだから。かつての幼馴染たちのように・・・友達なんて要らない。知り合いなんて要らない。俺は1人でいたいんだ・・・」

    アニ「それはあんたの本心なの?」

    エレン「そうです」

    アニ「そっ。ならもう私は何も言わない。気が向いたらいつでもあそこに来な。あんたの邪魔はしないから。でも、来るまで毎日来るから」

    エレン「・・・(毎日来られるのも面倒ですね・・・さっさと済ませた方がいいかな)」

  16. 16 : : 2016/07/31(日) 18:52:21

    廊下

    アルミン「・・・」ギリ

    ジャン「おいおい。あれ大丈夫なのか?ケンカしてんぞ?ていうか、誰だよ?」

    マルコ「ジャン、知らないの?彼有名だよ?男の方はエレン・イェーガー。孤高の読書家。勉強も出来るらしくて、いろんな人が教えを乞いに行くんだってさ。その教え方がさらにうまくて、皆彼に聞きに行くと噂されているよ?」

    ジャン「じゃあ、女の方は?」

    マルコ「う~ん・・・ごめん、女の子の方は分からないや」

    ジャン「そうか。でも男の方は、何かいけ好かない野郎だな」

    マルコ「ジャン。変な気は起こさないでよ?」

    ジャン「そんなことは分かってるよ」

    マルコ「?アルミン、さっきからどうしたの?」

    アルミン「ミカサ・・・」

    ジャン「ミカサ?って誰だよ?」

    アルミン「あの黒髪の・・・」シュン

    ジャン「・・・!あの黒髪美人か?マジか!」ジー

    マルコ「知り合いなの?」

    アルミン「幼馴染・・・」

    ジャン「今度紹介してくれよ!」

    アルミン「ごめん・・・それは無理・・・ミカサに近づくなって言われてるから」

    マルコ「喧嘩でもしてるの?」

    アルミン「喧嘩・・・で、済む話じゃ無いんだ・・・」

    マルコ「ご、ごめん」

    アルミン「!ううん。何でもない。こんなの見ててもつまらないからさ。さっさと行こう?」

    ジャン「そうだな。行こうぜ」


  17. 17 : : 2016/07/31(日) 18:52:35

    教室

    エレン「・・・(はぁ・・・一体なんだったんだ・・・早く帰ろう)」

    「エレン君、大丈夫?」

    エレン「・・・(はぁ・・・あいつの所為で)大丈夫ですよ。ありがとう。それではさようなら」

    「あ、はい。気を付けてね」


    クリスタ「ミカサ、あなた一体何をしたの?裏切られたって」

    ミカサ「私は何もしていない。アルレルトが何か言ったに違いない。私はあいつの所為で、エレンに何もしてあげることができなかった・・・」シュン

    アニ「ミカサ、あんた最低だね」

    ミカサ「どういう意味?」ギロ

    アニ「その、アルレルトとか言うやつに何を言われようともエレンの事を本当に想っていたなら、エレンに何を言われようとも側にいて支えてあげることができたんじゃないの?」

    ミカサ「!そ、それは」

    アニ「所詮あんたの想いはその程度だった、と言うことさ。あたしには関係ない事だけどね」

    ミカサ「・・・アニの言う通りだ。私はエレンの心配をしているはずが、私自身の身を守っていただけ・・・私にエレンの側にいる資格は無い・・・アニ・・・あなたに頼みがある」

    アニ「何?」ジロ

    ミカサ「エレンを救ってはくれないだろうか?・・・エレンは今、1人だ。誰も信用できないでいる。でも、アニならもしかしたら」

    アニ「何で私が?他を当たりな」スタスタ

    そう言ってアニはその場を去って行った

    ユミル「いいのか?行かせて?」

    ミカサ「いい。アニならきっとやってくれる」

    クリスタ「・・・」

  18. 18 : : 2016/07/31(日) 18:52:54

    翌日

    昼休み

    屋上

    アニ「・・・(今日も来ないのかな?)」

    エレン「・・・」スタスタ

    アニ「!今日は来てくれたんだね」

    エレン「それで?俺に何の用です?」

    アニ「この前はすまなかったね。その・・・ここを追い出すような真似してさ・・・」

    エレン「気にしないでください」

    アニ「本当はあんなことを言うつもりは無かったんだ。いつもここであんたが本を読んでいるのが気になって、いつも見ていたんだけど・・・あの日、勇気を出して話しかけたんだけど・・・あんなことを言ってしまって。本当にごめん」

    エレン「俺は気にしてませんから。ですが、そんなことの為に俺を呼んだんですか?」

    アニ「まあ、それもあるけどあんたに聞きたい事があってね。何であんたはいつもここで1人、本を読んでたんだい?」

    エレン「1人がいいから・・・誰とも関わることが無ければベストですけどね」

    アニ「何でそんなに1人でいたいんだい?」

    エレン「中学2年の時だったでしょうか。虐めを受けていたんですよ」

    アニ「変な噂を流されて、皆に避けられたとミカサに聞いた」

    エレン「そう、それをやったのがアルレルト。あいつはかつて、俺の幼馴染で大親友だった。しかし、俺のことを良く思っていなかったらしい。あいつが陰で悪口を言っているのを聞いた」


    ――
    ――――

    エレン「あっ!アルm」


    「エレンってさ。正直うざいよね?」

    「あんな奴のどこがいいんだか?」

    アルミン「ほんとだよ。僕がどれだけ迷惑しているかあいつは全然分かってないんだよ。本当に鬱陶しい」

    「なあ?今度エレンを虐めないか?」ニヤニヤ

    「それはいいな」ニヤニヤ

    アルミン「・・・僕に考えがある」

    ――――
    ――


    エレン「それからだ、俺への虐めが始まったのは・・・初めは噂話。次に教科書等を隠され、配布資料ももらえなくなりました」

    アニ「酷いね・・・ミカサには“虐められていたあいつをいつも助けてくれたエレンを裏切った。あいつは恩を仇で返した”と」

    エレン「そうかもしれませんね。俺にはもう、どうでもいい話です。それ以来、俺は1人です。何をするのにも。俺はもうそれに慣れたし、それでいい。これまでも、そしてこれからも」

    アニ「あんたはそれでいいの?寂しくないのかい?」

    エレン「寂しいとはどういう感情だったか、もう思い出せない・・・俺は、あの当時、全ての感情を捨てたのだから」

    アニ「!・・・」

    エレン「もういいですか?俺の話を聞いてもつまらないでしょ?もう俺に関わらないといいでしょう。俺はもう帰らせていただきます」

    アニ「エレン・・・」ダキッ

    エレン「!何を?」

    アニ「エレン、寂しかったね。辛かったね・・・もう大丈夫。エレンは1人じゃない。私がいる。安心していいんだ」

    エレン「・・・止めてください。俺は誰にも頼るつもりはありません。もう関わらないでください」

    アニ「あっ!」

    エレン「・・・」スタスタ

    アニ「エレン。いつでも来て。待ってるから・・・」

  19. 19 : : 2016/07/31(日) 18:53:04

    2週間後

    教室

    ライナー「ベルトルト、テストどうだった?」

    ベルトルト「僕はまあまあかな」

    ライナー「俺もだ。順位が張り出されてるみたいだからよ。見に行こうぜ」

    ベルトルト「うん。いいよ」

    ライナー「何位くらいだろうな?」スタスタ

    ベルトルト「だいたい200人くらいいるし、平均点以上取れてたから多分100位以内には入っていると思うよ?」スタスタ

    クリスタ「ライナー達も見に行くの?」

    ライナー「クリスタ達はもう見てきたのか?」

    クリスタ「まだ。ユミルが行きたがらなくて」

    ユミル「べ、別にいいじゃねぇかよ。見に行かなくってもよ」アセアセ

    ベルトルト「テスト、あまり良くなかったの?」

    ユミル「う、うるせぇ!そうだよ!何か悪いかよ!」

    クリスタ「エレンは・・・こんな時でも読書してるんだね・・・」

    ベルトルト「エレンは興味なさそうだからね。それに多分、見る必要もないと思ってるのかもしれないよ?」

    クリスタ「そうだよね。エレン君、頭いいもんね。ほら、行くよ。ユミル」ガシッ スタスタ

    ユミル「ちょっ!クリスタ!離せって!」ズルズル

    ベルトルト「あははは・・・」

    ライナー「俺達も行くぞ」

  20. 20 : : 2016/07/31(日) 18:53:19

    廊下

    アニ「ミカサ、あんた何でそんなに頭がいいのさ?」

    ミカサ「毎日予習と復習。それにアニもそこまで成績は悪くは無い。だからひがむことは無い」

    ライナー「おっ!アニとミカサ。お前達も見に来てたのか?」

    アニ「何だい?蹴られたいのかい?」

    ライナー「ちょっ!勘弁してくれ・・・」アワアワ

    アニ「で、あんた達はどうだったんだい?」ジトー

    ライナー「俺は37位だった」

    ベルトルト「僕は53位だったよ」

    アニ「ふ~ん。あんた達意外と頭良かったんだ」ジトー

    ライナー「そう言うアニはどうなんだよ?」

    アニ「私?私は、その・・・」

    ライナー「悪かったのか?」ニヤニヤ

    ミカサ「アニは28位。私は5位だった」

    ライナー「俺達よりもいいじゃねぇかよ?何で躊躇ったんだよ?」

    アニ「ミカサの前じゃ・・・私なんて・・・」

    クリスタ「あっ!皆!どうだった?」

    ベルトルト「皆100位以内には入れたよ。クリスタは?」

    クリスタ「私?私は22位だった。で、ユミルは」

    ユミル「クリスタ。止めろって!」

    クリスタ「えー!いいじゃない?」

    ユミル「恥ずかしいだろ?」

    クリスタ「え~と、ユミルは、127位」

    ユミル「ばっ!クリスタ!言うんじゃねぇよ!」

    ライナー「まあ、半分くらいか」

    アニ「でも、流石だね、あいつは」

    クリスタ「あいつ?」

    アニ「エレンさ」

    ライナー「そうそうだった。エレンは何位だったんだ?」

    ミカサ「1位」

    ライナー「ミカサが5位だったよな?そんなお前でもエレンに勝つのは」

    ミカサ「無理。もっと難しい問題だったら、私は解けない。でもきっとエレンなら、全て解ける」

    アニ「で、2位がミカサが言ってたもう1人の裏切り者だよ」

    ライベルクリユミ「!」

    ライナー「そいつ、頭いいのか?」

  21. 21 : : 2016/07/31(日) 18:53:32

    ジャン「アルミン、お前1位じゃないのかよ?」ハハハハ

    マルコ「ジャン!そんなこと言っちゃダメだよ?」

    アルミン「気にしなくていいよ。僕の取柄は頭の良さだけだからね」

    マルコ「それに前にも言ったでしょ?皆が勉強を教えに貰いに行くくらいだって」

    ジャン「ちっ!気にくわねぇな。アルミンだってそんなことくらいならやってんだろ?」

    マルコ「そうなんだけどね。でも、噂によるとそのエレンって人、先生に嫌がらせされてるらしいよ?」

    ジャン「どんなだよ?」

    マルコ「授業中に当てられるんだけど、普通の高校生では解けないような問題をやらされてるんだって」

    ジャン「はっ!ざまぁないな」

    マルコ「そこからがさらにすごいんだ」

    アルミン「・・・」

    ジャン「何だよ?」

    マルコ「その問題に対して、全部正解で答えているんだって」

    ジャン「そんな嘘、誰が流してんだ?所詮、噂だ噂」

    マルコ「まあそうかもね。でも、それくらい頭がいいんじゃないのかな?」

    アルミン「・・・(その噂は多分本当。エレンは僕よりも頭がいい・・・)」

  22. 22 : : 2016/07/31(日) 18:53:44

    ユミル「だから止めろって言ったんだ!私の順位なんて聞いたって仕方ないだろ?」

    クリスタ「え~!皆の知ってユミルだけ言わないの不公平じゃない」

    ライナー「まあ、そうだな。これを機に、まじめに勉強してみたらどうだ?」

    ユミル「冗談じゃねぇ。そんなこと誰がするかよ!?」ケラケラ

    ミカサ「やらないと、いずれ、クリスタの側にいられなくなる」

    ユミル「はぁ?何でだよ?」

    ミカサ「たとえばクリスタが大学に行くとして、クリスタがユミルが受験できないくらい頭のいい大学を受けたら、どうするつもり?」

    ユミル「ぐっ!・・・そりゃ・・・そうだがよ・・・」

    アルミン「!・・・(ミカサ!こんな近くに・・・不味い・・・)」

    ジャン「!な、なぁ・・・あんた」

    アルミン「!(ジャン!何余計な事やってるんだ!?)」

    ミカサ「?」

    ジャン「綺麗な黒髪だな」

    ミカサ「・・・!」ギロ

    アルミン「!(気づかれた!)」

    ジャン「!」

    ミカサ「さっさと教室に戻ろう。ここは空気が悪い!」ゴゴゴゴゴゴ

    ライナー「そうだな。こんな所にいつまで居ても仕方ないしな」

    クリスタ「うん。戻ろう!」

    アルミン「・・・(良かった・・・何もされなくて)」

    ミカサ「アルレルト、今回は見逃してあげる。でも、次は容赦しない」ボソ

    アルミン「!・・・」

    ライナー「ミカサ、知り合いか?」

    ミカサ「裏切り者」

    ライベルアニクリユミ「!」

    ライナー「あいつが・・・」

    ミカサ「そう。あいつが元凶。私はあいつを許さない」スタスタ

  23. 23 : : 2016/07/31(日) 18:54:06

    教室

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「あいつはぶれないね」

    クリスタ「あっ!そうだ!ユミル!エレン君に勉強教えて貰ったら?」

    ユミル「はぁぁぁ!?何であんなやつに教えて貰わなきゃならないんだよ!」

    ミカサ「クリスタと離ればなれになりたいの?」

    ユミル「!そ、それは・・・」

    クリスタ「私はユミルとずっと一緒にいたいな?」ニコッ

    アニ「まあ、あいつが教えてくれるとは限らないけどね」

    クリスタ「大丈夫だよ。エレン君優しいから」ニコニコ

    アニ「どうだかね?」

    エレン「・・・(うるさい奴等だ・・・俺が教える訳無いだろ?下らない。人と関わりたくないと言っているのに。それに裏切り者までいるし・・・)」ペラ

    アニ「それで、どうすんの?」ジロ

    ユミル「・・・ちっ!」スタスタ

    エレン「・・・」ペラ

    ユミル「くっ!・・・おい!根暗やろう!聞いてたんだろ!?私に勉強教えろ」

    エレン「・・・(面倒・・・無視に限る)」ペラ

    ユミル「・・・」ムカッ

    ユミル「おい!聞こえてんだろ!」

    エレン「・・・」ペラ

    クリスタ「ユミル!ダメだよ!そんな頼み方じゃ」

    ユミル「くっ・・・エレン・・・頼む・・・私に・・・勉強を・・・教えて・・・ください」ギリ

    エレン「・・・」ペラ

    ユミル「頼む」ペコッ

    エレン「・・・」ペラ

    ユミル「何とか言えよ!私が頭下げて頼んでるんだぞ!?」

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「・・・エレン。教えてあげたら?」

    エレン「・・・面倒」ペラ

    ユミル「何だとてめぇ!」

    エレン「・・・あんたがその気持ち悪い奴と一緒にいれようがいれまいが、俺には関係のない事です。そんなくだらないことに俺を巻き込まないでほしいだけです。それに俺は、人と関わりたくない。何度言えば理解できますか?」ハァ

    アニ「何度言われようとも、私はあんたと関わることを止めないよ」

    エレン「・・・好きにすればいいです。どうせ、直に俺と関わりを持とうとは思わなくなるはずですから」

    アニ「それはどういうことだい?」

    エレン「そこの裏切り者にでも聞いてみたらどうです?」

    ミカサ「・・・」フルフル

    ユミル「何でもいい!頼む!私に勉強を教えてくれ!教えてくれたら、何でも言うことを聞くからさ!」

    エレン「・・・あなたも、物好きですね。俺じゃなく、そこにいる人たちに教わればいいんじゃないですか?別に俺じゃなくてもあなたに教えることは出来るはずです。面倒事を俺に押し付けるのは止めていただきたい」

    アニ「エレン。ユミルがここまで言ってんだ。教えてあげてもいいんじゃない?」

    ユミル「頼む!」

    エレン「・・・分かりました。なら、条件が2つあります。1つ目は期末テストまでです。それが終わったら、二度と俺には関わらないでください。いいですね?」

    ユミル「私はそれで構わない」

    エレン「2つ目はあなた達がもう俺に関わらないことです。それが条件です」

    アニ「何と言われようとも、私は関わるのを止めるつもりは無いよ」

    エレン「なら、この話は無かったことに」

    ユミル「なっ!」

    エレン「・・・」ペラ

    クリスタ「・・・(もう本読んでる)」

    ユミル「アニ!どうすんだよ!?」

    アニ「私には関係ない事さ。クリスタにでも教えて貰えば?もうすぐ授業が始まるから戻るよ」スタスタ

    ミカサ「アニ。待って」

  24. 24 : : 2016/07/31(日) 18:54:21

    放課後

    ユミル「エレン!頼む!教えてくれ!」

    エレン「・・・」スタスタ

    ユミル「・・・」

    クリスタ「やっぱり駄目だったの?」

    ユミル「相変わらず無視を決め込んでやがる。取り付く島もねぇ・・・」

    クリスタ「何か方法は無いかな?」

    ベルトルト「何やってるんだい?」

    ユミル「どうやってエレンに勉強教えてもらえるかお前も一緒に考えろ」

    ベルトルト「もう諦めたら?きっとエレンは教えてくれないと思うよ?」

    ユミル「なら、どうすればいいって言うんだよ?」

    ベルトルト「クリスタに教えて貰えばいいんじゃない?もしあれだったら、僕も手伝うし」

    ユミル「でもよ、あいつ教えるの上手いだろ?私は教えて貰ったことねぇけどよ。よく聞くぜ?あいつに教えて貰えてよかった。分かりやすかったって。だから、出来ることならあいつに教えてもらいたいんだよ」

    ベルトルト「珍しいね?ユミルがクリスタじゃないなんて」

    ユミル「う、うるせ!私の為にクリスタに迷惑掛けられねぇだろ!?」

    ベルトルト「・・・アニに協力して貰うしかないんじゃないかな?」

    ユミル「・・・」

    ベルトルト「アニだけがエレンと話せるからね」

    ユミル「気が進まねぇな・・・あいつ、私のことどうでもいいと思ってんだろ?」

    ベルトルト「まあ、アニは自分に関係ない事には興味を示さないからね。どうやって、アニに手伝ってもらうか考えないと」

    クリスタ「難しいね・・・」

    ベルトルト「とりあえず僕から頼んでみるよ」

    アニ「何を頼むって?」ジロ

    クリユミベル「アニ!」

    ベルトルト「ユミルの勉強をエレンに見てもらえるようにするために手伝ってもらえないかな?」

    アニ「それで?私に何の得があるんだい?」ジトー

    ベルトルト「え~と・・・」

    クリスタ「アニもエレンに教えて貰えばいいんじゃないかな?」

    アニ「・・・それなら私は2人きりがいいね」

    ユミル「アニ!頼む!手伝ってはくれないか?」

    アニ「だから、私はやらないよ」

    クリスタ「アニ、そんなこと言わないで。お願い」ウルウル

    アニ「・・・エレンはきっとあの条件を覆さないよ?私はあいつと関わりたいんだ。だから無理。他を当たりな」スタスタ

  25. 25 : : 2016/07/31(日) 18:54:34

    ミカサ「それで?アニにも断られたから私の所に来たと?」

    ユミル「もうお前しかいないんだ!頼む!協力してくれ」

    ミカサ「・・・私が言っておいてなんだけど、私は諦めることを進める。エレンはきっと意見を変えない。それに私はアニならエレンを孤独から解放できると思っている。だから、アニがエレンと関われなくなるようなことは避けたい」

    ユミル「そ、そうか・・・」

    ミカサ「だから、もしよければ私が教えよう」

    ユミル「成績的には問題ないけどよ。お前、教えるの上手いのか?」

    ミカサ「やったことが無いから分からない。でも、出来るだけ頑張る」

    ユミル「・・・」

    ミカサ「どうするの?やるの?やらないの?」

    ユミル「それが一番現実的か・・・分かった。やるよ。よろしく頼む」

  26. 26 : : 2016/07/31(日) 18:54:49
    それから、1か月後

    教室

    エレン「・・・」ペラ

    「あの噂本当なの?」ヒソヒソ

    「本当だとしたら最低よね?」ヒソヒソ

    「私、エレン君がそんなことする人だとは思わなかった」ヒソヒソ

    エレン「・・・(始まったか)」ペラ

    ユミル「・・・(あいつが言っていたのはこの事だったのか?)おい!お前、噂ってなんだ?」

    「エレン君のお父さんが人殺しだって」

    「それで、切り裂き魔なんだって」

    「エレン君自身も人殺しで、それを隠すために大怪我を負って被害者になったんだって」

    「なんでも、不良共をボコボコにしてたらしいよ」

    ユミル「・・・(無茶苦茶だな・・・あいつが犯罪者の息子で、犯罪者だってか?実際は違うんだろうな)」

    クリスタ「ユミル・・・」

    ユミル「・・・(私はクリスタさえ守れればそれでいい。クリスタをエレンに近付けさせないようにしないとな)」

    クリスタ「ユミル、本当の事なのかな?」

    ユミル「まあとりあえずあいつと関わり合いにならないのがいいと思うぜ?」

    クリスタ「で、でもそれじゃあ・・・エレン君ともう関われなくなる。ミカサと変わらないよ」

    ユミル「あいつはむしろそれを望んでんだろ?なら奴の望み通りにしてやればいいさ」

    クリスタ「で、でも!」

    ユミル「クリスタ。分かってくれ。もうあいつに関わるな。あいつに関われば、お前まで何されるか分からないんだぞ?」

    クリスタ「・・・(私は無力だ・・・何もしてあげられないなんて・・・エレン君は私のもう一つの可能性・・・私がああなっていてもおかしくなかった・・・虐められることがどれだけ辛いか分かっているはずなのに・・・私には何もできない)」ギュッ

    ユミル「また虐められるのは嫌だろ?」

    クリスタ「・・・ユミル・・・」

    ライナー「何の騒ぎだ?」

    ユミル「エレンへの悪い噂が流されているんだよ・・・これでエレンは孤立する」

    ベルトルト「そんな・・・」

    ユミル「あいつは初めからこうなることが分かってたんだ・・・だからあの時、絶対に決裂する条件を提示して、私の頼みを断ったんだ・・・」

    ベルトルト「だからあの時ミカサに聞けって・・・」

  27. 27 : : 2016/07/31(日) 18:55:04

    昼休み

    中庭

    エレン「・・・」スタスタ

    「おい。あいつじゃないか?あの噂の」

    「きっとそうよ。何でここに来てるのよ。最低」

    エレン「・・・(ここも居心地が悪くなったな・・・校庭もダメだろうから、仕方ない・・・あそこに行くか)」


    屋上

    アニ「・・・あいつ、何であんな噂立てられているんだろ?」

    エレン「・・・(ここでいいか)」スタスタ

    アニ「エレン・・・」

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「・・・」ジー

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「・・・」ジー

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「・・・」ジー

    エレン「・・・(確かに静かだが、こうも近くで見られると・・・まあいいか)」ペラ

    アニ「・・・」ジー

    エレン「・・・」ペラ

    アニ「今日は何でここに来たんだい?」

    エレン「いつもの所は居心地が悪くなったからので、仕方なくここに来ました」

    アニ「そうなんだ・・・ねぇ?何であんた、あんな噂立てられてるのに平然としてるんだい?」

    エレン「・・・慣れていますから。あの程度の事」

    アニ「慣れている、か・・・悲しいね」

    エレン「それに何を信じるのかは、あの人達次第。俺が何を言おうとも、ね」

    アニ「私はあんたを信じているよ。だからこれからも、あんたと関わることを止めない」

    エレン「それは止めた方がいいです。あなたまで対象になりますよ」

    アニ「別に。私は気にしない。今とそう変わらないから」

    エレン「はあ。何を言っても無駄みたいですね」

    アニ「無駄さ。私はあんたといたいからね」


    エレンはその日以来、学校中から無視されるようになった
    アニ以外からは

  28. 28 : : 2016/07/31(日) 18:55:19

    数日後

    職員室

    エレンは職員室に呼ばれていた
    その理由は、噂の件である

    エレン「キース教頭。お久しぶりです。今日はどういった御用で?」

    キース「イェーガー。お前に対する良くない噂が流れているのは知っているな?」

    エレン「はい。それがどうかしましたか?」

    キース「お前はどうも思わないのか?」

    エレン「もう、慣れていますから。今更ですね」

    キース「?慣れているとは?」

    エレン「中学の時もやられましたから」

    キース「そうか・・・(中学の時から、か。昔と雰囲気が違う訳だな。イェーガーは一体どれだけ心に闇を抱えているんだ?)では、対処法も分かっている訳だな?」

    エレン「はい」

    キース「どうするつもりだ?」

    エレン「何も」

    キース「何もだと?」

    エレン「はい。何もするつもりはありません」

    キース「それでは何も解決はしないぞ?それでいいのか?」

    エレン「俺が何を言ったところで何も変わりませんよ。中学の時もそうでしたから。噂が真っ赤な嘘だったとしても、大多数が真実だと思えばそれは真実になるんですよ。結局、誰も少数派にはなりたがらないんですよ。少数派に回れば自身の身に危険が生じるかもしれませんからね」

    キース「だがな・・・」

    エレン「俺にはどうでもいい事です。誰も信じていませんので、これでいいんですよ。先生方も含めてですが」

    キース「!私達もだと!?」

    エレン「むしろ、先生方が率先して俺を虐めているようなものですからね」

    キース「どういうことだ?」

    エレン「全科目の先生が普通の高校生では解けないような超難問を、態と俺に当てているのですよ」

    キース「なっ!?」

    エレン「まあ、全部正解していますけどね」

    キース「・・・(これは大問題だな・・・イェーガーの授業態度に問題があるとは聞いてはいない。しかし、これでは人を信じられなくなるわけだな)」

    キースはエレンの独白を聞き、イェーガー家に連絡を入れることにした

  29. 29 : : 2016/07/31(日) 18:55:49

    イェーガー家

    カルラ「もしもし。イェーガーでございます」

    キース『ローゼ高等学校のキースです。カルラさん久しぶりだな』

    カルラ「キースさん。お久しぶりです。今日はどうしたの?」

    キース『エレンの件で』

    カルラ「エレンの?」

    キース『はい。実は―――』

    キースは事情を説明した

    カルラ「そうですか・・・確かにその頃から様子が変でしたから・・・まさかそんなことが・・・」

    キース『申し訳ない。私が居ながらこんなことになってしまって』

    カルラ「話は分かりました。こちらでも何とかしてみます」

    キース『我々もできるだけの事はする。それでは失礼する』

    そうして、電話が切れた

    カルラ「・・・エレン・・・あなたは一体、今何を思っているの?」

    数時間後

    エレン「ただいま」

    カルラ「お帰りエレン。学校はどうだった?」

    エレン「別に、いつも通り」

    カルラ「エレン、今日、学校から連絡があったわ。あなた、虐められてるんですって?」

    エレン「・・・そうだけど?何?別に俺はどうとも思ってないよ」ニコ

    カルラ「エレン・・・あなた・・・(何で笑えるの?そんな悲しそうな顔で)」

    エレン「それだけ?もう部屋に戻るね」

    カルラ「・・・(もう少し、様子を見るしかないのかしら)」



    グリシャ「ただいま」

    カルラ「あなた、お帰りなさい。ちょっとお話があるのだけど、いいかしら?」

    グリシャ「構わないが、何だ?」

    カルラ「エレンの事なんだけど」

    グリシャ「またあいつが何かしでかしたのか?」

    カルラ「・・・エレン、学校で虐められているみたいで、今日学校から電話があったわ」

    グリシャ「そうか、それで?」

    カルラはキースから言われたことを話した

    グリシャ「子供のすることだ、放っておけばいい」

    カルラ「!放っておけって・・・中学からそうだったのよ!それなのにあなたは何もしないで!いつもあの子のことを避けて!あの子がどれだけ寂しい思いをしていると思っているの?」

    グリシャ「・・・あいつの問題だ。私達が干渉することじゃない。あいつが何とかするさ。心配ない」

    カルラ「!・・・(この人は何も分かっていないのね・・・何かあってからでは遅いのよ?)」


  30. 30 : : 2016/07/31(日) 18:56:03

    それから1年が過ぎた
    結局エレンへの虐めは無くなることは無く
    カルラはグリシャに言われ、何もできずにいた
    そんなエレンも2年生に進級していた

    イェーガー家

    カルラ「エレン。おはよう」ニコニコ

    エレン「おはよう。母さん。何か嬉しそうだけど、何かあった?」

    カルラ「別に何もないわよ。さっさとご飯食べなさい(きっとエレンは驚くわね。驚いた顔が見れないのは残念だけど)」ニコニコ

    エレン「う、うん・・・(嫌な予感しかしないな)」


    学校

    教室

    エレン「・・・」ペラ

    「起立!」

    「礼!」

    「着席!」

    先生「おはよう諸君。さて、ホームルームを始める。新学期早々、お前達にうれしいお知らせだ!転校生を紹介する。入りなさい」

    ???「・・・」テクテク

    クリスタ「!(う、嘘!?何で?)」

    エレン「・・・」ペラ

    先生「自己紹介を」

    ???「はい。私はフリーダ・レイス。シーナ女学校から参りました。皆様、よろしくお願いいたします」

    クリスタ「(お姉ちゃん?どうしてここに?)」

    フリーダ「先生。席は?」

    先生「・・・イェーガーの隣が空いている。そこに座れ」

    フリーダ「はい。ところで、イェーガーさんとはどなたですか?」

    先生「本を読んでこちらに見向きもしない奴だ。全く、少しはこちらに感心を持ってもらいたいものだ」

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「ありがとうございます」テクテク

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「・・・エレン」ウル

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン、やっとお会いできましたね」

    エレン以外「!」

    エレン「・・・」チラッ

    エレン「・・・(母さんがやたらとご機嫌だったのはこれを知っていたからか・・・お願いだから爆弾だけは投下しないでくれよ)」フイッ ペラ

    「あの?レイスさんはこいつとどういう関係で?」

    フリーダ「エレンは私の婚約者ですよ」

    エレン以外「!」

    エレン「・・・(さっそく投下しやがった)」

    フリーダ「エレン。これから末永くよろしくお願いしますね」ニコッ

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン?」

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン、なぜ無視するの?」

    エレン「・・・レイスさん、いい加減席についてはどうですか?先生が困ってますよ?」

    フリーダ「!エ、エレン?」

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン、どうしたのですか?幼き日のようにフリーダと呼んでください」

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン?・・・エレン・・・」ウルウル

    エレン「もう、レイスさんが知っているエレン・イェーガーはいない。それだけの事ですよ」

    フリーダ「え?・・・エレン・・・なぜなんです?」

    エレン「あまり俺と関わらない方がいいですよ?」

    フリーダ「嫌です!私は絶対にエレンの側を離れたりしません。お願いですからそんなこと言わないでください!」ウルウル

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン・・・私は・・・絶対に諦めません・・・」ウルウル

  31. 31 : : 2016/07/31(日) 18:56:12

    放課

    フリーダ「エr」

    「レイスさん!家は何処なの?」

    「趣味は?」

    ワーワーギャーギャー

    フリーダ「・・・(これではエレンの元へ行けませんわ。一刻も早くエレンとお話ししたいと言うのに)」

    エレン「・・・」ペラ

    ???「エレン」

    エレン「・・・」チラッ ハァ

    ???「今日も来るのかい?」

    エレン「・・・ああ」

    フリーダ「!?あれは?」

    「ああ、氷の女王アニ・レオンハート。物好きな奴だよ。あのクズといつも一緒にいるんだから」

    フリーダ「・・・あの、クズ?」ギロ

    「レイスさんもすぐにわかるよ。あいつ、最低だもん」

    フリーダ「・・・(最低なのはどちらなのかしらね?)」

  32. 32 : : 2016/07/31(日) 18:56:28

    昼休み

    教室

    フリーダ「・・・」シュン

    クリスタ「お姉ちゃん、久しぶりだね」ニコッ

    フリーダ「クリスタ。ええ、お久しぶりです。・・・あなた、まだそんな顔をしているの?いい加減やめなさい」

    クリスタ「・・・ごめんなさい」シュン

    フリーダ「はぁ・・・まあそんな些細な事、今はどうでもいいです。エレンに何があったのです?」

    クリスタ「それは・・・」

    ユミル「私が教えてやるよ」

    ユミルがエレンのことを説明した

    フリーダ「エレンが虐められているとは聞いておりましたが、そんなに酷い事態になっているなんて・・・あなた方は何をやっておられたのですか!?1年間も放置していただなんて!それでよくエレンと関わりを持とうと思いましたわね!?クリスタ!あなたには失望しました!」

    ユミル「お言葉だがよ?あいつがこっちの手を取らない以上、どうにもならねぇと思うが?」

    フリーダ「本当にエレンに手を差し伸べたのですか?大方、自分たちの身のかわいさにエレンを見捨てたのではないのですか?」

    ユミル「そ、それは・・・」

    フリーダ「あなた方はいつまでエレンの優しさに甘えていれば気が済むのですか?あなた方はエレンに護られていることも理解できないのですか?」

    ユミル「ならあんたは出来るのかよ?あいつと関わればあんただって虐められるかもしれないんだぞ?」

    フリーダ「どんなことがあろうとも、私はエレンと共にあり続けます。たとえ世界がエレンの敵だとしても、私だけはエレンの味方であり続ける自信はあります。それにそのような戯言を信じるとは、あなた方はどれだけエレンを知らないのですか?エレンを知っていればそのようなこと、嘘だと分かるはずです」

    ユミル「まあ、そうだとは思ったがよ・・・あの噂は全部嘘だっていうのか?」

    フリーダ「当たり前です。まず、エレンのお父様が切り裂き魔で人殺しと言う件ですが、エレンのお父様はそのような犯罪者ではございません」

    クラス中「!」

    フリーダ「エレンのお父様は、お医者様です。患者を手術すれば当然体を切り開きますし、不測の事態に陥って患者を死なせてしまったことや、手の施しようが無く死なせてしまったことも多々あると聞いております。それを悪意を持った言い方をすれば、噂のような言い方になります」

    クラス中「!」

    フリーダ「さらに、エレンがわざと被害者を装って友達を殺した件についてですが、s」

    ???「エレンは何を言われようとも自分を人殺しだと言うでしょうね」

    フリーダ「あなた・・・アッカーマンさん、かしら?」

    クリユミ「!ミカサ!」

    ミカサ「お久しぶりです。フリーダさん」

    フリーダ「あなたが居ながら、なぜこのような状況になっているのですか!?」

    ミカサ「・・・申し訳ない・・・」

    フリーダ「で、どういうことですの?」

    ミカサ「はい。あれはエレンが虐めはじめられる少し前の事でした。エレンはいつも私達と帰っていただけど、その日は他の友達と帰っていたの。そこで事故に巻き込まれた」

    フリーダ「事故、ですか?」

    ミカサ「ええ。その友達が自動車に轢かれそうになったの。それを助けるためにエレンは自分を身代りにしてその友達を突き飛ばした。結果、エレンが車に轢かれた。けど、それだけでは済まなかった。その友達が突き飛ばされた先にも車が来ていてその友達も別の車に轢かれてしまった」

    クラス中「!」

    ミカサ「エレンは意識不明の重体。その友達は死んだ。その後、エレンは自分だけ生き残ってしまったことに責任を感じていた。自分がもし、助けようとしなければ、その友達は自分が轢かれた車に轢かれていたものの、自分が助かったのだからその友達もきっと助かったはずだと。仕方のない事だったのに、自分が彼を殺したと思ってしまった」

    フリーダ「そんな・・・」

    クラス中「・・・」

    ミカサ「だから、エレンは人殺しと言う汚名を甘んじて受け入れた。自分が犯人だと言うことを悟らせないために自分も大怪我を負って被害者になったと言う、嘘と共に」

    フリーダ「あなた方はs」

    エレン「あなたは何をやっているんですか?」

    フリーダ「エ、エレン?」

    エレン「余計なことは言わないで頂きたい。どうせ誰も信じませんよ」スタスタ

    フリーダ「・・・(あなたは本当にそれでいいのですか?エレン)」

    エレン「・・・」ペラ

  33. 33 : : 2016/07/31(日) 18:56:41

    放課後

    フリーダ「エレン。一緒に帰りましょう」

    エレン「・・・俺は用があるので、御一人でお帰り下さい」スタスタ

    フリーダ「いえ。家路が分からないので、連れ帰って欲しいのですが・・・ダメですか?」

    エレン「・・・あなたの家など知りません。そのあたりの人にでも頼めばいいのでは?それでもついてくると言うのであれば勝手にしてください・・・」スタスタ

    アニ「エレン、さっさと行くよ」

    フリーダ「エレン、こちらは?(確か、同じクラスで放課中にエレンの所に来ていた・・・アニさん?だったかしら?)」

    エレン「・・・ストーカー」

    アニフリ「!」

    フリーダ「あなた!それはどういうことです!?」

    アニ「そんな訳無いでしょ!?ただ単にエレンといつも一緒にいるだけさ」

    フリーダ「なぜあなたはエレンと一緒にいるんですか?」

    アニ「噂の事かい?私にはどうでもいいね。そんなこと。それにどうせ全部嘘なんでしょ?たとえ事実だとしても私には関係ないね。私はエレンと関わっていたいだけさ」

    フリーダ「あなたはエレンの事、分かってくれているのですね」

    アニ「分かってなんていないさ。私はエレンの事、ほとんど何も知らないよ。ただ、今のエレンは知っている。それだけで十分さ」

    フリーダ「あなたはいい人ですね。私はフリーダ・レイス。エレンの婚約者です」

    アニ「私はアニ・レオンハート。それよりあんた、婚約者なんていたの?」

    エレン「・・・俺は知らない・・・」

    アニ「知らないって、何さ!?」

    エレン「どうせ、親が勝手に決めたことだ。俺には関係ない」

    フリーダ「関係ない事はありません。エレンは私の将来の旦那様ですもの」///

    エレン「・・・はぁ・・・さっさと行きますよ・・・」スタスタ

    アニ「ちょっと!話はまだ終わってないよ!?」

    フリーダ「お待ちになってください。エレン」

  34. 34 : : 2016/07/31(日) 18:56:54

    本屋

    エレン「それで、俺についてきて何を買うつもりなんだ?」

    アニ「参考書。あんたに選んでもらおうと思ってね」

    フリーダ「エレンは何を買われるのですか?」

    エレン「・・・参考書と小説」

    フリーダ「そう、なら私もエレンに参考書を選んでいただきたいですわ」

    エレン「・・・お前達のレベルを知らない。選ぶにしても、それ相応の物でなければならない。だから無理だ」

    アニ「私はこの前のテスト、平均94点。総合28位だった」

    エレン「あの程度のテストで平均94点か・・・なら・・・これで十分だろう」

    そう言って無造作に選んだ問題集をアニに渡す

    アニ「・・・あんた、私を馬鹿にしてるのかい?」

    エレン「何事も復習が大事だ。基礎をしっかりと身に付ければ応用が利く。とりあえずその本を終わらせろ。1週間あれば終わるだろう」

    アニ「!1週間?」

    エレン「俺なら、1週間も要らないです。それが終わったら、次の問題集に取り掛かればいいです。どうせまた付いてくるつもりですよね?その時選んであげます」

    アニ「・・・分かったよ」

    フリーダ「エレン、私には?」

    エレン「あなたは確かお嬢様学校からいらしたんでしたよね?・・・これでいいでしょう」

    そう言ってまた1冊問題集を渡す

    フリーダ「・・・ちょっと難しそうですね・・・」

    エレン「まあ頑張ってください。それはすぐには終わらないと思いますが。1人で頑張ってやってください」

    フリーダ「エレンは手伝ってくれないの?」

    エレン「俺は選んであげただけです。それをどうするかはあなた達で、俺を巻き込まないで欲しいんですが?」

    フリーダ「・・・ダメですか?」

    エレン「俺は忙しいのです。あなた方に構っている時間は俺には無いんですよ」

    フリーダ「どうしてもですか?」ウルウル

    エレン「・・・どうしても」

    フリーダ「お願いです」ウルウル ウワメヅカイ

    エレン「・・・はぁ・・・分かりました・・・」

    フリーダ「お願いしますね」ニコ

    アニ「じゃあ、よろしくね」

    エレン「・・・お前もか・・・」ハァ

  35. 35 : : 2016/07/31(日) 18:57:04

    帰り道

    エレン「・・・買うもの買いましたし、帰りますよ」

    アニ「すまなかったね。また頼むよ」

    フリーダ「エレン。ありがとうございました」

    エレン「・・・そんなことはどうでもいいです。俺は帰りますので」

    アニ「私はこっちだから。それじゃあね」

    フリーダ「では、私達も帰りましょう」

    エレン「・・・」スタスタ

    フリーダ「エレン、待ってください」

    エレン「・・・」

    フリーダ「エレンの家はこっちなんですか?」

    エレン「・・・あなたはいつまで付いてくるんですか?」

    フリーダ「え?エレンの家までですよ?」

    エレン「なぜあなたは俺の家へ?」

    フリーダ「聞いてませんか?私、今日からエレンの家にお世話になるのですよ?」

    エレン「・・・聞いてませんよ・・・」

    フリーダ「そうなのですか?では、そういうことですのでよろしくお願いしますね」

    エレン「・・・はぁ。そうですか」

  36. 36 : : 2016/07/31(日) 18:57:15

    イェーガー家

    エレン「ただいま」

    フリーダ「ただいま帰りました」

    カルラ「あら、お帰りなさい」

    フリーダ「カルラお義母様。お久しぶりです」

    カルラ「フリーダちゃん。久しぶりね。よく来てくれたわね」

    フリーダ「エレンの一大事とあらば、何処であろうとも馳せ参じます」

    カルラ「エレンも幸せものね。こんな娘に想ってもらえるんだから」

    エレン「・・・俺は何も知らない。どうでもいい。俺は部屋に行くから」スタスタ

    カルラ「エレン・・・」

    フリーダ「お義母様。学校でのエレンですけども・・・」

    カルラ「・・・あまり、良さそうではなさそうね・・・」

    フリーダ「はい・・・実は・・・」

    説明中

    カルラ「・・・そう・・・中学の時から・・・アルミン君が・・・あの子、何も言ってくれないから・・・いえ、きっと言えなかったのね・・・あの子は頭のいい子だから。言えばどうなるか分かっていたから・・・あの子は優しすぎるのよ・・・そんな子が何で?何でなの?」

    フリーダ「お義母様・・・私も悔しいです。エレンが本当に支えが必要な時に、私がエレンの側にいて、支えて差し上げることができなかったことが悔しいです・・・ですが、これから、それを取り返すくらい頑張ってエレンを支えて見せます」

    カルラ「フリーダちゃん。お願いね。私はあなたに頼るしかないもの・・・エレンのお嫁さんとしてエレンの事、支えてあげてね」

    フリーダ「もちろんです。お義母様」
    ..
    カルラ「ところで、フリーダちゃん」

    フリーダ「は、はい。何でしょうか?」

    カルラ「話に出てきたアニちゃんって、エレンとどういう関係なのかしら?」

    フリーダ「エレンはストーカーだと言っていましたが、私にはよく分かりません・・・」

    カルラ「そう。(もしかしてそのアニちゃんって娘もエレンのことを・・・フリーダちゃんには悪いけど、どっちがエレンのお嫁さんになるか、面白くなってきたわね)」フフフ

    フリーダ「・・・(お義母様、何かよからぬことを考えていそうですわ)」

    カルラ「フリーダちゃん」

    フリーダ「はい」

    カルラ「今度、そのアニちゃんって娘を家に連れてきなさい。いい?」

    フリーダ「分かりました。お義母様」

  37. 37 : : 2016/07/31(日) 18:57:26

    翌日



    エレン「母さん、おはよう」

    カルラ「おはよう」

    フリーダ「エレン!おはようございます」

    エレン「・・・ああ。そういえばそうでしたね・・・」

    カルラ「ダメよエレン。ちゃんとあいさつはしないと」

    エレン「・・・おはよう・・・」

    フリーダ「エレン、さぁ朝ご飯を食べてください」ニコニコ

    エレン「・・・いただきます」パクッ

    フリーダ「・・・」ドキドキ

    カルラ「・・・」ニヤニヤ

    エレン「・・・(何か、いつもと味が違うような・・・あいつが作ったのか?まあ、食べられればどうでもいいが)」モグモグ

    フリーダ「・・・」ドキドキ

    エレン「・・・」モグモグ

    フリーダ「・・・」ドキドキ

    エレン「・・・」モグモグ

    フリーダ「・・・」ドキドキ

    エレン「・・・」モグモグ

    フリーダ「・・・」ドキドキ

    カルラ「・・・はぁ・・・エレン、今日のご飯はどう?」

    エレン「・・・いつもと違う」モグモグ

    フリーダ「!」

    カルラ「あら、気付いたの?」ニヤニヤ

    エレン「どうせ、レイスさんが作ったんでしょ?」

    フリーダ「!」

    カルラ「分かっちゃった?で、どうなの?」ニヤニヤ

    エレン「まあ、美味しいとは思うが、少し塩気が強い」

    フリーダ「え?そ、そうですか」///

    カルラ「エレン好みの味を出せるようにしないとね」

    フリーダ「は、はい・・・」///

    エレン「・・・(どうでもいい)ご馳走様。もう学校行くから」スタスタ

    フリーダ「エ、エレン!待ってください!私も一緒に行きます」タッタッタ

  38. 38 : : 2016/07/31(日) 18:57:42

    数日後

    イェーガー家

    エレン「何であなたがここにいるんですか?」

    ???「フリーダに来いって、呼ばれただけさ」

    フリーダ「アニは私がお呼びしました」

    カルラ「あら、エレン。フリーダちゃん、お帰り」

    エレン「ただいま」

    フリーダ「ただいま帰りました」

    アニ「お邪魔します」

    カルラ「あなたがアニちゃん?」

    アニ「は、はい。そうですけど・・・」

    カルラ「あなたとお話がしてみたかったのよ」

    アニ「は、はあ・・・」

    エレン「俺は部屋に行くから」スタスタ

    フリーダ「お義母様。私はどうするべきでしょうか?」

    カルラ「フリーダちゃんも一緒にお話ししましょう」

    フリーダ「はい」

    カルラ「それで、アニちゃん。聞きたい事があるの」

    アニ「な、何でしょうか?」

    カルラ「アニちゃんは、エレンの事、どう思ってるの?」

    アニ「な、な、な、何をいきなり」///

    カルラ「それで、どうなの?」

    アニ「・・・あいつはいい奴だと思います。本当は皆といたいけど、自分の所為で誰かを傷つけたくないから、1人でいる。あいつは自分が犠牲になることで、皆を護っている。すごく優しい奴だと思います。でも、だからこそ、これ以上あいつに傷ついて欲しくないと思うし、出来ることなら私が支えてあげたいと思っています」

    カルラ「アニちゃんは、ちゃんとあの子の事、見てくれているのね。ありがとう」

    アニ「いえ。私が勝手にそう思っているだけですから」

    カルラ「アニちゃんは何でエレンのことを?」

    アニ「初めは屋上で見かけたんです。それで、思ったんです。何で1人で本を読んでいるんだろう?って。それから、エレンを毎日見ることが日課になったんです。本を読んでいる時は、いろんな表情を見せてくれるんです。それを見るのが楽しみでした。そんなある日、勇気を出して、声を掛けたんですが、心にもないことを言ってケンカしてしまったんです。それですぐに謝ったんですが、エレンの虐めが始めるまで、エレンと接する機会を失ってしまって・・・」

    カルラ「そう、大変だったわね。アニちゃんはエレンの事好き?」

    アニ「は、はい」カァァァァ

    カルラ「なら、フリーダちゃんとライバルね」

    フリーダ「!お、お義母様!私とエレンとの結婚は決まっているのですよ?」

    カルラ「あら?そうだったかしら?」

    アニ「なら、私にもチャンスがあるってことですね?」

    カルラ「そもそもエレンが承諾してないからね。アニちゃんも頑張れ」

    アニ「はい。ありがとうございます」

    フリーダ「アニ!エレンは渡さないから」

    アニ「安心しな。私がきちんとエレンを幸せにして見せるから」

    アニフリ「むむむむ」バチバチバチ

    カルラ「・・・(エレンもいい娘に恵まれているわね。あの子、どっちを選ぶのかしら?楽しみだわ)」フフフ

  39. 39 : : 2016/07/31(日) 18:57:57
    数日後

    帰り道

    エレンとフリーダは家路についていた
    その途中、たまたまエレンは女性が男達に無理やり人気のない場所に連れ込まれるのを見てしまった

    エレン「ちっ!」

    フリーダ「エレン?どうしました?」

    エレン「・・・先に帰っていろ。くれぐれも付いてくるなよ?」

    フリーダ「どういうことです?」

    エレン「事情を説明している暇は無い。いいな?真っ直ぐ帰れ」

    エレンはそう言うと駆けだした

    フリーダ「後で説明してくださいよ」

    フリーダは不信に思い、こっそりと後をつけることにした

    「きゃっ!止めてください!いやっ!離して!」

    「ぐへへへへ。おとなしくしろ!すぐに気持ちよくしてやるからよ」ニヤニヤ

    「騒いでも無駄だ。ここには人は滅多に来ないからな」ニヤニヤ

    「い、いや!近づかないで!いや!いやぁぁぁぁぁ!!!!」

    女の人の抵抗もむなしく衣服は引きちぎられ、下着が露になってしまった

    「ひっ!い、いや!やめて!お願い!やめて!」

    「ひひっ。いい加減大人しくしろや!」

    男は女にそう言い、襲いかかろうとする
    しかし、その瞬間

    ドーン!

    吹き飛ばされてしまった

    吹き飛ばされた男は気絶し
    残されたもう1人の男は、相方を吹き飛ばした相手を見る
    そして、驚愕に顔を染める

    「お、お前は!た、確かエレン・・・な、なぜここにいる!?」

    エレン「性懲りも無く、またか?お前達・・・呆れてものも言えん」

    エレンはそこまで言った瞬間、残された男の背後に立ち

    エレン「しばらく寝ていろ」

    それが男が気絶する前に聞いた最後の言葉だった

    そして、エレンは女の人の所に駆け寄り

    エレン「大丈夫か?とりあえず、これで隠せ」

    エレンはそう言って、自身が来ていた学生服を手渡す

    「う、うう・・・怖かった、怖かったよぉ」

    エレン「よく頑張ったな。もう大丈夫だ。警察が来るまで、まだ時間はある。好きなだけ泣くといい」

    エレンは女の人の頭を抱き、撫でる

    すると、女の人は初め、ピクッと体を震わせたが、頭を撫でられていることに安心したのか、大声で泣き出した

    それは警察が来るまで続いた

    ???「エレン、また君に世話になってしまったな」

    エレン「いえ、気にしないでください。リコさんだって忙しいでしょうに」

    リコ「忙しいなど言い訳にならん。本来、こういったことをと締まるのが我々の役目なのだがな。一般人の君には我々は頭が上がらないよ」

    エレン「それこそ、気にする必要はないですよ。俺は自分のしたい事をしているだけなので」

    リコ「そうか。エレン、お前、警官になる気はないか?お前なら大歓迎だぞ?」

    エレン「俺はあくまで医者を目指していますから、それ以外の道は考えていませんよ」

    リコ「そうか。まあ、気が変わったらいつでも言ってくれ。うちの所長権限で雇ってやるよ」

    エレン「リコさんがやってくれるんじゃないんですか?人任せ何ですか?」

    リコ「当たり前だ、馬鹿者。私にそんな権限などない」

    エレン「いや、威張っていう事じゃないですよね?」

    リコ「問題ない。所長もお前を気に入っているからな」

    エレン「そうですか・・・じゃあ、俺も行きますから」

    リコ「いつも済まないな。また今度何か奢ってやる」

    エレン「楽しみにしてますよ。それじゃあ」

    そうしてエレンは帰っていった

    フリーダはその一部始終を見ていた
    いや、見ている事しかできなかった
    エレンに帰れと言われた手前、エレンの前に出て行くわけにもいかず
    逆に、出て行ったとしても、自分にできることは何もないからである

    フリーダは思う
    エレンは自分の為ではなく、人の為に力を振るうことのできる優しい人だと
    エレンは守りたいものの為なら、自身が傷つく事も厭わないと
    エレンは力を持つことの意味をきちんと理解しているのだと言うことを
    自分がエレンと出会えたことに、婚約者に成れたことに改めて感謝した
    ああ、自分はなんて幸せなんだろうと

  40. 40 : : 2016/07/31(日) 18:58:09

    それから数か月

    学校ではフリーダとミカサの話が広まり、噂が嘘だと言うことが知れ渡った

    しかしそれでも、それが嘘だと思う者が多数おり、虐めがなくなることは無かった

    クラスでは、未だエレンを避けてはいるものの、あからさまな虐めは無くなっていた


    教室

    エレン「・・・」ペラ

    フリーダ「エレン、期末テストの結果はどうでした?」

    エレン「・・・廊下に張り出されています。それを見に行けばいいのでは?」ペラ

    フリーダ「一緒に行きましょう」

    エレン「・・・俺は興味ないので」ペラ

    フリーダ「そんなこと言わないで行きましょう」ウルウル

    エレン「・・・はぁ・・・人ごみの中に行きたくないので、勘弁してくれませんか?」

    フリーダ「・・・私とは一緒に行きたくないのですね?」ウルウル

    エレン「・・・分かりました・・・行きますから」ハァ テクテク

    フリーダ「フフフ」ニコニコ

  41. 41 : : 2016/07/31(日) 18:58:21

    廊下

    エレン「・・・」

    フリーダ「流石エレンですね。1位だなんて。まあ、簡単すぎましたものね。私も2位でしたし」

    エレン「・・・興味ない」

    ???「エレン、あんた流石だね。前回に続いて今回も1位だなんて。フリーダも1位って、私もあんたのおかげで13位まで順位が上がったよ。ありがとね」

    エレン「・・・」

    フリーダ「アニ、良かったですね。でも、まだまだです。あの程度の問題で13位とは。せめて10位以内には入りませんと」

    エレン「・・・でも、よくやったと思いますよ。28位から頑張ったと思うよ」

    アニ「!あ、あんたのおかげだよ。ありがとう」///

    フリーダ「エレン。アニに甘いんではありませんか?」

    エレン「・・・俺は思っている事を言ったまでです。別にそいつを甘やかしているとかそういうのではありませんよ」

    フリーダ「なら、私も褒めてくださいませんか?」

    エレン「あなたならこれくらいは当然なのではないのですか?」

    フリーダ「それでもエレンに褒めてほしいの!」プクー

    アニ「はいはい。よく頑張ったね、フリーダ」ニヤニヤ

    フリーダ「ちょっ!アニに褒められてもうれしくありません!」

    エレン「・・・(何をやっているんだか)」

  42. 42 : : 2016/07/31(日) 18:58:34

    ミカサ「それで、ユミルあなたは何位だったの?」

    ユミル「・・・98位・・・今回はぎりぎり100位以内に入れた」

    ミカサ「そう、ならよかった。私も教えた甲斐があった。でも、もっと上を目指さないとクリスタと一緒にはいられなくなる。もっと気合を入れて勉強すべき」

    ユミル「うっ!分かってんだよ、そんなことはよ・・・そう言うミカサはどうだったんだよ?」

    ミカサ「私は7位だった。でも、アニも頑張ったみたい。13位だった」

    ユミル「あいつ、結構上げたじゃねぇか。エレンのおかげか?」

    ミカサ「そうだと思う。エレンはあまり気が乗っていないみたいだけど、聞けば教えてくれるってアニは言っていた。参考書も選んでもらったとも」

    ユミル「私が頼んでもダメだったのに、何でアニの奴だけなんだよ!?」

    ミカサ「それは、ユミルが悪い。あの時の頼み方が悪かった。それにエレンにいつもあのような態度をとっていれば断られるのも当然」

    ユミル「ぐ・・・」

    ミカサ「そして、あの噂と共にエレンから離れた。結局のところ無理だった。それだけの事」

    ???「ユミルー!どうだった?」

    ユミル「私のクリスタ!結婚しよう?」

    クリスタ「結婚はしないけど、結果はどうだったの?」

    ユミル「一応今回は100位以内には入ったぜ」

    クリスタ「本当?頑張ったね。次もその調子でもっと頑張ろう!」

    ユミル「そう言うクリスタはどうだったんだ?」

    クリスタ「・・・私は24位だったよ」

    ユミル「相変わらず私の女神は頭がいいな。結婚しよう?」

    クリスタ「しないよ?それよりももっとユミルも頑張らないと。私と一緒に頑張ろう!」

  43. 43 : : 2016/07/31(日) 18:58:49

    教室

    フリーダ「エレン、もうすぐ修学旅行ですね。どこを回りましょうか?」

    アニ「私も同じ班なんだけど?除け者にしないでくれない?」

    フリーダ「あら?アニ、いたの?実行委員に行かなくていいの?」

    アニ「ちっ!やりたくてやってるわけじゃないのに・・・エレンともっと居たいけど、行かなきゃいけないからね。ちゃんと行くとこ決めとくんだよ」スタスタ

    エレン「・・・修学旅行か・・・(俺はこのまま何事も無く、行けるのだろうか?)」

    フリーダ「?どうしたの?」

    エレン「いや、なんでもない。俺じゃなく他の班員に聞くべきだと思うぞ。俺はあまり興味ないから・・・」

    フリーダ「エレン・・・エレンもどこかまわりたいとこ1つは考えておいてね。ミカサとクリスタにも聞いてみるから」

    エレン「ああ」

  44. 44 : : 2016/07/31(日) 18:58:59
    それから幾何か時が過ぎ

    修学旅行前日

    教室

    フリーダ「エレン、明日楽しみですね」

    エレン「・・・そう、だな・・・」

    フリーダ「エレン、最近おかしいわよ?どうかしたの?」

    エレン「何でもない・・・修学旅行に行けるんだな~と思ってな」

    フリーダ「何か初めて行くみたいですね。中学の時も行ったのでしょ?」

    エレン「・・・ああ・・・そう、だったな・・・」

    フリーダ「ふふ。アニも実行委員で忙しそうですしね。まあそれも今日までですね。明日から、楽しみましょうね?」

    エレン「そう、だな」

  45. 45 : : 2016/07/31(日) 18:59:13

    翌朝

    修学旅行当日

    フリーダ「お義母様、行ってきます」

    エレン「行ってきます」

    カルラ「いってらっしゃい。気を付けてね。楽しんでくるのよ。特にエレンは」

    フリーダ「はい!」

    エレン「・・・」


    門先

    フリーダ「エレン、さあ行きましょう」

    エレンは門先で止まるとフリーダに話しかけて

    エレン「フリーダ、アニに呼ばれているんだ。先に行ってくれないかな?」

    フリーダ「なら、私も」

    エレン「1人で来るように言われているんだ。だから、先に行って待っていてくれないかな?」

    フリーダ「・・・分かりました。必ず来てくださいね」

  46. 46 : : 2016/07/31(日) 18:59:29

    それから数十分後

    公園

    エレン「アニは何でこんな所を待ち合わせ場所に選んだんだろう?こんな集合場所から遠いところを」


    集合場所

    フリーダ「ミカサ、おはよう」

    ミカサ「フリーダおはよう。エレンは?」

    フリーダ「エレンなら、アニと待ち合わせ」ブスー

    ミカサ「・・・それは本当だろうか?」

    フリーダ「どういうこと?」

    ミカサ「私の勘違いであればそれでいい。でも、朝が弱いアニが待ち合わせをするなんてとても思えないから」

    フリーダ「でも、修学旅行当日だし、大丈夫じゃない?」

    ミカサ「ええ、私もそう思う。ただ、アルレルトがいるから、安心もできない」

    フリーダ「どういうこと?」

    ミカサ「エレンは中学の時、ただ1人、修学旅行に行けなかったから」

    フリーダ「!それでエレンは」

    ミカサ「エレンがどうしたの?」

    フリーダ「ここ最近、何か考え事をしていたみたいで。多分それが原因でしょうね」


    とある公園

    エレン「アニ、まだかな・・・とっくに約束の時間は過ぎているのに・・・もう今から行ったら、遅刻確定だな・・・早く来ないかな?」

  47. 47 : : 2016/07/31(日) 18:59:43

    集合場所

    フリーダ「・・・仲直り、出来るといいわね」

    ミカサ「フリーダとアニには感謝してもしきれない。こんなチャンスを作ってくれたのだから。だから、必ずエレンと仲直りして見せる」

    フリーダ「頑張りなさい。きっとエレンも許してくれるわ。それにしても遅いわね」

    ミカサ「きっとアニは朝寝坊しているに違いない」

    ???「誰が朝寝坊してるって?」

    フリーダ「アニ!やっと来たのね!?」

    アニ「ん?おはよう」

    フリミカ「おはよう」

    フリーダ「ところでエレンは?」

    アニ「?エレン?エレンがどうかしたのかい?」

    フリーダ「え?ふざけてるの?エレンと一緒に来たのでしょ?」

    アニ「へ?何で?確かに一緒に来られたらいいとは思うけど、これからずっと一緒にいるんだし、それに私は朝が弱いくて、ぎりぎりになることが分かっているのに一緒に来るわけないさ」

    フリーダ「え?嘘?だってエレンはあなたと待ち合わせがあるからって・・・へ?」

    ミカサ「・・・!それよりも早くエレンを探さないと!もう時間が無い!手遅れになる前に!」

    アニ「ちょっ!どういうこと?説明して!」

    フリーダ「私はお義母様に電話してみる。あなた達は先生に言ってきて!」


    公園

    エレン「・・・もう、集合時間も過ぎちゃったな・・・ああ、またこれか・・・やっぱり俺は・・・行けないのか・・・人を信じてはいけないのか・・・アニだから信じたのに・・・やっぱり裏切られるのは辛いな・・・何で俺は生きているんだろうな・・・死にたい」フラフラ

    エレンは全てに嫌気がさし、彷徨う様にふらふらと何処かへ去って行った


  48. 48 : : 2016/07/31(日) 18:59:56

    集合場所

    キース「事情は分かった・・・10分待つ。それまでにイェーガーが来なかった場合。修学旅行は中止する。学校にも連絡して探してもらうよう手配はするが・・・期待はするな」

    ミカサ「ありがとうございます」

    フリーダ「エレン、家には帰っていないって」

    ミカサ「携帯とかは持ってないの?」

    フリーダ「緊急な事が起こる訳もないし、持ってても意味がないから必要ないって言って、持ってない・・・」

    アニ「・・・私がダシに使われるなんて・・・そんな・・・エレン・・・」ポロポロ

    キース「貴様等!今から言うことを良く聞いて置け」

    キースが突然声を張り上げ、その場にいる生徒たち全員に聞かせるように言う

    キース「エレン・イェーガーがまだ来ない。どうやらまた、虐めが原因でここに辿り着けていない。もし、このままイェーガーがここに現れなかった場合、修学旅行は中止する!常日頃からイェーガーを白い目で見ていることは知っている!いいか!これは貴様等全体の問題でもある!これは連帯責任だ!貴様等だけ楽しめると思うな!」

    「ふざけんなよ!」

    「何であいつが来ないだけで中止されなきゃなんないんだよ」

    「あいつ何様だよ!」

    「何で犯罪者に付き合わなきゃならねえんだよ」

    それから10分後

    キース「・・・お前達、イェーガーが見つからないらしい。どこか心当たりはあるか?」

    フリーダ「・・・エレンは家か本屋か図書館しか行きそうなところは・・・」

    アニ「・・・何か嫌な予感しかしない・・・早くエレンを見つけて!」

    ミカサ「・・・」

  49. 49 : : 2016/07/31(日) 19:00:16

    エレンside

    エレンはいつの間にか山奥まで来ていた

    エレン「・・・ここは何処だ?」キョロキョロ

    周りを見渡すが今自分がどこかの山奥にいることしかわからず

    エレン「・・・まあそれでもいいか。どうせ帰ったところで俺の居場所なんてないんだし」

    そう言ってさらに進んでいくエレン

    そして事件は起こる

    エレン「!あっ!」

    足元を踏み外し、崖の下まで転落してしまったのである

    エレン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

  50. 50 : : 2016/07/31(日) 19:00:27

    川辺

    そこにはとある家族が遊びに来ていた

    「ミーナ、あんまり1人で遠くまで行くんじゃないぞ?」

    ミーナ「うん。分かってる。それじゃあ、お父さん、お母さん、行ってくるね」

    ミーナと呼ばれた少女は1人、川を上っていった

    そして、1人の少年が倒れているのを見つけてしまった

    ミーナ「・・・あなた、大丈夫?」

    身体をゆすっても一向に起きる気配がなく、身体を見ると所々切り傷と擦り傷があり、心配になり家族を呼びに戻った

  51. 51 : : 2016/07/31(日) 19:01:29

    病院

    崖から転落したエレンは川に転落し、岸に流れ着いているところをミーナに救われ、今病院にいる

    エレン「・・・うっ!・・・ここは?」

    ミーナ「あっ!目が覚めた?」

    エレン「・・・あなたは?」

    ミーナ「私はミーナって言うの。あなたは?」

    エレン「俺は・・・あれ?俺は・・・わかりません」

    ミーナ「えっ?じゃ、じゃあ、あなた何処から来たの?」

    エレン「・・・すみません。わかりません」

    ミーナ「なら、川辺で倒れていた理由もわからないわよね?」

    エレン「俺、川辺で倒れていたんですか?」

    ミーナ「うん。ケガも酷かったから、病院まで運んだの」

    エレン「そうだったんですか・・・わざわざ、見ず知らずの俺の為にありがとうございます」

    そうこうしていると病室のドアが開き2人入って来た

    「ミーナちゃん、彼はどう?」

    「ミーナ、少年はどうだい?目が覚めたかい?」

    ミーナ「お母さん、お父さん、うん。目は覚めたんだけど、どうやら記憶喪失みたいなの」

    ミーナ父「何!?それは不味い事になったな。お医者様はなんて?」

    ミーナ母「あらあら、大変ね」

    ミーナ「まだ来てないよ。目が覚めた時ナースコールで知らせあるから、もうすぐ来ると思うけど」

    そしてまた病室のドアが開き、先生が入って来た

    「どれどれ、目が覚めたようだね。気分はどうだい?」

    エレン「体のあちこちが痛いくらいであとは特に」

    「ん、ちょっと体を触るよ」

    数分後

    「ケガが治ったら退院しても大丈夫そうだね」

    エレン「ありがとうございます」

    「まあ、記憶喪失の件は経過を見るしかないね。流石にそればかりは自然に治ってくれるのを待つほかないからね。何かきっかけでもあればいいんだけど・・・まあ、そのことはおいおいとね」

    エレン「はい」

    「ちゃんと寝ておくんだよ?それじゃ、お大事に」

    そう言って担当医は出ていった
  52. 52 : : 2016/07/31(日) 19:02:09

    ミーナ父「君はこれからどうするつもりなんだい?」

    エレン「そう言われましても、自分の家に帰ろうにも、自分の名前もどこから来たのかもわかりませんし・・・どうしよう・・・」

    ミーナ母「なら、こういうのはどうかしら?もしよかったら何だけど、私達の所に来ない?記憶が戻るまででもいいから?どうかしら?」

    エレン「えっ!?でも、そこまで迷惑をかける訳には」

    ミーナ母「迷惑だなんて思ってないわ。困った時はお互い様だもの。助け合うのは当然じゃない?それに、ミーナも嬉しいだろうし」

    ミーナ「!お、お母さん!?」///

    ミーナ父「!ミーナ、それはどういう事なんだね?詳しくお父さんに話してみなさい」

    ミーナ「お、お父さんの、バカー!!!!」

    そこでミーナの鉄拳がミーナの父に飛ぶ

    ドコーン!!!!

    ミーナ父「ぐふっ!」

    ミーナの父はそれをもろに受け、悶絶してしまった

    エレン「え、え~っと・・・」

    ミーナ母「あの2人の事は気にしないで。ただの照れ隠しだから」

    ミーナ「ちょっ!お母さん!?」///

    ミーナ母「それでどうかしら?私達の所に来ない?」

    エレン「・・・こんな、何もわからない俺なんかが、あなた達の所にいてもいいんですか?」

    ミーナ母「だからそう言ってるじゃない」

    エレン「・・・お願い、します」

    ミーナ母「ふふ。良かったわね、ミーナ。彼、家に来てくれるって」

    ミーナ「お、お母さん!?何言ってるのよ!?」///

    ミーナ母「なら、先ずは名前を決めないとね。名無しままじゃ不便だし、そうね?どういうのがいいかしら?」

    ミーナ「・・・チェーロ、チェーロ・カロライナ、なんてどうかな?」

    ミーナ母「チェーロ?どういう意味?」

    ミーナ「空。今の彼は名前も何もない空の様な状態だと思ったの。そして、空ならどんな色にも染まるし、受け入れられると思ったからチェーロ。どうかな?」

    エレン「チェーロ・・・俺の名前・・・」

    ミーナ母「うん。いい名前ね。これからよろしくね、チェーロ」

    エレン「あ、ありがとうございます。よろしくお願いします」

    ミーナ母「でもミーナ。私色に染め上げるって、なかなか言うわね」ニヤニヤ

    ミーナ「ちょっ!?私そんなこと言ってない!それにそんな意味でつけたんじゃないからね!?チェーロも変な誤解したらダメだよ!?いい!?」///

    チェーロ「は、はい」

    ミーナ母「ふふ。照れちゃって」

    そうしてエレンはチェーロと言う名前で新たな人生を歩み始めた

  53. 53 : : 2016/07/31(日) 19:03:04

    それから1年後
    チェーロはミーナと同じ学校に通い、高校最後の夏を迎えていた

    ミーナ「チェーロ!街に買い物行かない!?」

    チェーロ「いいですよ。行きましょう」ニコッ

    ミーナ「!(や、やった!で、でも、チェーロは気づいているのかな?これはデートなんだよ?)さ、さあ行こう!早く行こう!時間は有限よ!?」

    ミーナ母「ミーナ、チェーロ。気を付けていくのよ。(ふふ、ミーナ。頑張りなさい)」

    チェーロ「はい。行ってきます」

    ミーナ「行ってきまーす!」

    そうして2人は街に出ていった

    ミーナ達が暮らしている街は都会とかけ離れた場所にある
    一応公共交通機関はあるが、運転している本数はかなり少ない
    場合によっては泊りがけで買い物に行く時もあるのだ

    チェーロ「それで、今日は何を買いに行くんですか?」

    ミーナ「また敬語。敬語は辞めてって言ったでしょ?」

    チェーロ「うっ!そ、そうなんですが、どうもくせみたいで・・・それで、今日は何を買いに?」

    ミーナ「私とチェーロの服でしょ。母さんに頼まれた化粧品。あと、お父さんの誕生日が近いからプレゼントかな。(あと、チェーロが家に来た1周年記念なんだよね)」

  54. 54 : : 2016/07/31(日) 19:03:34

    服屋

    ミーナ「チェーロ、こんなのどうかな?」

    チェーロ「う~ん・・・ミーナはこっちの方が似合うと思うけどな」

    ミーナ「本当!?なら着てみる」

    試着室で着替え

    ミーナ「ど、どうかな?」///

    チェーロ「!///そっちの方が断然いい。かわいいと思う」

    ミーナ「!あ、ありがとう。な、ならこれにする。じゃあ、次はチェーロだね」///

    チェーロ「俺は着られれば何でもいいんだけどな?」

    ミーナ「ダメ!チェーロ、カッコいいんだから、もっとお洒落してよ!」

    チェーロ「あ、ああ。わかった・・・善処します」

    ミーナ「と言うことで、これ、着てみて」

    チェーロ「似合わないと思うんだけどな」

    そう言いつつ、ミーナに選んでもらった服を着てみる

    ミーナ「!似合ってる・・・カッコいい」///

    チェーロ「そ、そうか。なら、俺はこれだね」

    そして運命とは残酷なものである

  55. 55 : : 2016/07/31(日) 19:03:43
    ???「・・・エレン?」

    ???「フリーダ。どうしたんだい?」

    フリーダ「アニ・・・エレンが、あそこに」

    そう言ってフリーダが指をさした方には、何やら女の子と親しげに服を選んでいるエレンの姿があった

    アニ「!無事、だったんだ・・・良かった・・・」

    フリーダ「エレン・・・エレン!」ダッ

    フリーダは堪え切れずエレンの方に駆けていく

    アニ「ちょっ!待ちなって」

    アニもまたフリーダを追ってエレンの方に駆けていった

  56. 56 : : 2016/07/31(日) 19:03:55

    チェーロ「次は義母さんの化粧品を見るんだっけ?」

    ミーナ「うん。さっ行こう!」

    フリーダ「エレン!」ダキッ

    フリーダは勢いよくチェーロに抱き付いた

    チェーロ「!ちょっ!?」

    ミーナ「!」

    アニ「フリーダ、ちょっと待って、って言うかズルい」

    ミーナ「チェーロ、知り合い?」

    チェーロ「いや、俺にこんな美人の知り合いは・・・ぐっ!」ズキン

    2人を見て答えようとしたチェーロは突如頭痛に襲われた

    チェーロ「・・・(『私はフリーダ・レイス。エレンの婚約者です』『私はアニ・レオンハート。昼休みに会っただろ?』『噂の事かい?私にはどうでもいいね。そんなこと。それにどうせ全部嘘なんでしょ?たとえ事実だとしても私には関係ないね。私はエレンと関わっていたいだけさ』『エレン・・・エレンもどこかまわりたいとこ1つは考えておいてね。ミカサとクリスタにも聞いてみるから』『・・・もう、集合時間も過ぎちゃったな・・・ああ、またこれか・・・やっぱり俺は・・・行けないのか・・・人を信じてはいけないのか・・・アニだから信じたのに・・・やっぱり裏切られるのは辛いな・・・何で俺は生きているんだろうな・・・死にたい』)ぐっ!あ、頭が・・・」

    チェーロはフリーダとアニに遭遇したことにより、記憶がフラッシュバックした

    フリーダ「エ、エレン!?」アタフタ

    アニ「ちょっ!?どうしてって言うんだい!?」

    ミーナ「チェーロ!?チェーロ!?」

    そしてついには耐え切れず気を失ってしまった

    ミーナ「!チェーロ!?救急車!誰か救急車呼んで!」

  57. 57 : : 2016/07/31(日) 19:04:33

    病院

    チェーロは病院に運ばれた数時間後目を覚ました

    チェーロ「・・・うっ!ここは?」

    ミーナ「チェーロ!良かった。ここは病院よ。チェーロ、頭抱えて気を失っちゃったから。救急車呼んでここに連れて来てもらったの」

    チェーロ「ミーナ、ありがとう」ニコッ

    ミーナ「でも、どうしたの?どうして急に倒れたりしたの?」

    チェーロ「・・・記憶が、戻ったんだ・・・」

    ミーナ「えっ?」

    チェーロ「あの忌まわしい記憶が」

    ミーナ「・・・そう、じゃあどうするの?家を、出て行くの?」

    ミーナは恐る恐るチェーロに訪ねる
    本当は出て行ってほしくない
    そう思いながらも聞かずにはいられなかった

    チェーロ「・・・もし、叶うのなら、チェーロのまま、君の所にいさせてもらえないだろうか?」

    ミーナ「へっ?で、でもいいの?フリーダさんやアニさんは?」

    チェーロ「いいんだ。フリーダには申し訳ないけど、アニは俺を嵌めた1人だし、それに俺は、ミーナ達の居る暖かい場所にいたいんだ。もう、寒いのは嫌なんだよ」

    ミーナ「ほ、本当!?チェーロ、本当に帰らないのね?」

    チェーロ「ああ。でも1度、母さんには会っておきたいかな。一応、無事だって伝えておきたいから」

    ミーナ「私も一緒に行ってもいい?」

    チェーロ「もちろんだ」

    ミーナ「ねぇ、チェーロ?あなたの本当の名前、教えてくれない?」

    チェーロ「エレン・イェーガー。それが俺のかつての名前だ」

    ミーナ「エレン、女の子みたいな名前ね」

    チェーロ「それで何度からかわれたことか」

  58. 58 : : 2016/07/31(日) 19:04:59
    ミーナ「ふふ。でも、今はチェーロだから・・・ねえ、私ね、チェーロが目覚める前にフリーダさんとアニさんとお話ししたの」

    チェーロ「・・・」

    ミーナ「全部聞いた。チェーロが虐められていたことも、かつての親友が裏切ったことも。そして、アニさんがチェーロを騙す口実にされたことも」

    チェーロ「・・・」

    ミーナ「アニさんは嵌められたって言って泣いてた。フリーダさんもチェーロをもう失いたくないって泣いてた。失うのが怖いって言ってた」

    チェーロ「アニは俺を裏切ってないのか?」

    ミーナ「うん、そう言ってた。アルミンって言う子が、チェーロと同じクラスの生徒にアニさんからの伝言だ、って言ってチェーロに伝えるよう頼んだみたいだよ」

    チェーロ「・・・そう、なのか」

    ミーナ「チェーロ!私嫌だからね」

    ミーナはチェーロに抱き付く

    ミーナ「私はチェーロがいない人生なんて考えられない。あの時、出会った時からチェーロは私の一部なんだから。だから、私を置いていなくならないで!お願い」

    チェーロ「ミーナ・・・どこにも行かないよ。俺は君の家族だ。だから安心して」

    チェーロは抱き付いてきたミーナの頭を撫でる

    ミーナ「・・・うん。今はそれで我慢する。でも、いつか私を貰ってね?チェーロ?」

    チェーロ「なっ!?何言ってんだよ。お前ならもっといい人が見つかるはずだ。だから、俺なんかよりももっといい人を探せ」

    ミーナ「チェーロよりいい人なんていない!私はチェーロがいいの!チェーロだから好きになったの!」

    チェーロ「フリーダもそうだが、どうしてこう、女って・・・」ハァ

    ミーナ「精々悩めよ、青年。君の人生はまだまだ先は長いのだからな」

    チェーロ「誰だよ?」フッ

    ミーナ「酷ーい。チェーロがフリーダさんの事忘れられていないの、分かっているんだからね!?」

    チェーロ「そうだな。でも確かなのは、ミーナを選ぶにしろフリーダを選ぶにしろ、カロライナ家からは離れないってことだけだ」

    ミーナ「うん。今はそれでいいよ。でも、私を選んでくれたら、なおいいかな?」ニコッ

    チェーロ「それはこれからのお前次第だ」

    ミーナ「絶対に振り向かせてみせるんだからね!覚悟してよ!」

    チェーロ「お手柔らかに。でも、フリーダとアニにも会って話がしたいな・・・」

    そうして時は過ぎていった

    ミーナ「チェーロ、どうしよう」

    チェーロ「どうした?」

    ミーナ「もう、電車が無い・・・」

    そう、日に何本も無い帰るための電車が今日はもう出ないのである

    チェーロ「!・・・ホテルに泊まるにしてもお金が無いし・・・とりあえずお義母さんに電話して」

    ミーナ「うん。でも、何か考えがあるの?」

    チェーロ「まあ、予定より早くなったけど俺の実家に行こうかと・・・で、きちんと決別する」

    ミーナ「本当にいいの?」

    チェーロ「決めたことだ」

    ミーナ「なら、私は何も言わない。チェーロの好きなようにするといいよ」

    そしてミーナのお母さんに連絡を取り
    事情を説明
    後日、チェーロの実家に挨拶に行きたいとの事だった

  59. 59 : : 2016/07/31(日) 19:06:32

    イェーガー家

    門前

    ミーナ「ここがチェーロの家?」

    チェーロ「そうだけど?どうかした?」

    ミーナ「大きいね・・・何をやっているの?」

    チェーロ「父親が医者なんだよ。だからかな」

    ミーナ「そうなんだ。そんなエリートだったんだ」

    チェーロ「エリートとかそんなんじゃないよ。それじゃ、押すぞ」

    そうして呼び鈴を鳴らす

    そうすると家の中から声が聞こえてきた

    ???「はーい。どちら様ですか?」

    ドアを開け、訪ねてきた人物を確認する

    ???「!エ、エレン?」

    チェーロ「か、母さん、ただいま」

    そう、出てきたのはチェーロの母、カルラであった
    そして、エレンがそう言葉を発した直後、抱き付いた

    カルラ「エレン!あなた、今まで何処に行っていたのよ?心配したんだからね。でも、無事でよかったわ。エレン、お帰りなさい」ポロポロ

    カルラは泣いていた
    1年前、突如として失ってしまった実の息子が、無事自分の所に帰って来てくれたことが嬉しくて

    チェーロ「母さん、ちょっと話したい事があるんだけど、家に入れて貰えないかな?」

    カルラ「!そうだったわね。ささ、入って」

    そして、3人は家に入っていった

  60. 60 : : 2016/07/31(日) 19:07:24

    リビングに4人座っていた

    チェーロ、ミーナ、カルラ、そしてフリーダ

    カルラ「初めまして、私はエレンの母のカルラよ。よろしくね」

    チェーロ「紹介するよ。俺の命の恩人の」

    ミーナ「ミーナ・カロライナです。チェーロにはいつもお世話になっていて」

    カルラ「そう、エレンを救ってくれたのね?ありがとう、ミーナさん。それでなぜエレンをチェーロって呼んでいるのかしら?」

    ミーナは事情を説明した

    カルラ「そうだったの」

    フリーダ「また、私は・・・」ポロポロ

    エレンの事情はミーナから聞いてはいたが、再び聞かされたフリーダはエレンが辛い時にまたしても自分が支えられなかったことに悔しくて泣き出してしまった

    チェーロ「フリーダ」ダキッ

    そんなフリーダをチェーロは優しく包み込む

    チェーロ「フリーダ、ごめんな。いつも君がいないところで、事を起こしてしまって。でも俺はフリーダに感謝しているんだぞ?」

    フリーダ「そんな、だって私エレンを全然支えられていません。私は、私は・・・」ギューポロポロ

    チェーロ「確かに、一番支えが欲しかった時に君はいなかったかもしれない。でも、その後、学校でなんか、君がいなければ俺は今も変わらず、誰とも接しようとせずにいただろうし、学校での居場所も失っていたかもしれない。君が、みんなに俺の噂の波紋を投げかけてくれた。君が、昔と変わらず俺と接してくれた。そのことがどれだけ心救われたことか。あの時は自分の事だけしか見えていなかったけど、今なら言える。フリーダ、ありがとう。こんな俺を好きでいてくれて」

    フリーダ「!エ、エレン。私は、私は怖いんです。またいつエレンを失ってしまうんじゃないかって。あの時だって、私、気が気じゃなかった。だから、レイス家総動員でエレンを探したのに見つからなくて、エレンを失ったんじゃないかって思って、怖かったんです。私はもうエレンを失う痛みを感じたくはありません。だからエレン、私に何も言わず私から離れないでください!お願いします!」

    チェーロ「心配してくれてありがとう。でも、俺はここにはいられない」

    フリーダ「どうしてですか?」

    カルラ「エレン、まさか、あなた」

    チェーロ「俺は決めたんだ。チェーロ・カロライナとしてこれからの生を全うしようと。ミーナ達の側で生きて行こうと。エレン・イェーガーは1年前のあの日、死んだんです。だから、エレンとしているのは今日この時が最後です」

    フリーダ「・・・最、後?」

    カルラ「そう、エレンが決めたことだもの、寂しいけど応援するわ。でもね、覚えておいて。あなたの名前が変わろうとも、何が変わろうとも、私があなたの母だと言うことを」

    チェーロ「母さん・・・ありがとう」

    フリーダ「いや、いやです!エレンとまた離ればなれになるなんて私は耐えられません!だからエレン、私をここから連れ出して!お願い!」

    チェーロ「フリーダ・・・君は全てを捨てる覚悟はあるのかい?」

    フリーダ「エレンと一緒にいれるのであれば、エレンさえ私の側にいてくれるのなら何もいりません。エレンは私の全てですから」

    ミーナ「チェーロ、どうするの?」

    ミーナは複雑な顔をしながらチェーロに聞く

    チェーロ「君はレイス財団の後継者だろ?そんなに簡単に捨ててもいいのか?」

    フリーダ「後継者と言っても、他にも居ります。クリスタもその1人です。だから、私が辞退したところで体制に影響はないはずです」

    チェーロ「小父さんは大丈夫なのかい?」

    フリーダ「お父様ならきっと分かってくださいます。言えばきっと快くとは言えませんが送り出してくださると思います」

    チェーロ「なら、今度はミーナのお義父さんとお義母さんと一緒にここに来るからさ。それまでに別れを済ませておきなよ」

    フリーダ「!はい!エレン、いえ、チェーロありがとうございます」

    カルラ「フリーダちゃんも行っちゃうのか・・・ここも寂しくなるわね・・・エレン、私もついていってはダメかしら?」

    チェーロ「へ?な、何言ってんだよ母さん!?あの人はどうするんだよ!?」

    カルラ「今回の事でさすがの私も愛想が尽きたわ。ちょうどいい機会だし、私もエレンについて行くことにするわ」

    チェーロ「はあ、わかったよ。じゃあ母さんも、俺が次来るときまでに別れと出発の準備済ませておいてね」

    カルラ「そうと決まれば、ミーナちゃん、それにフリーダちゃん、お話があります。エレンはちょっと席を外してくれない?」

    チェーロ「わかった。部屋に行ってるよ」

    そう言って、エレンは退出した

  61. 61 : : 2016/07/31(日) 19:07:49

    カルラ「さて、エレンも行った事だし、先ずミーナちゃん」

    ミーナ「は、はい!」

    カルラ「エレン、いえチェーロの事は好き?」

    ミーナ「は、はい。大好きです。チェーロが傍にいないなんて考えられません」

    フリーダ「!」

    カルラ「あらあら、フリーダちゃんにはまたしても強力なライバルが出現しちゃったわね」

    フリーダ「ミーナ、私、負けませんから」

    ミーナ「私だって負けない。絶対にチェーロを振り向かせてみせるんだから」

    カルラ「(これはまた面白いことになりそうね。ミーナちゃんとフリーダちゃん。どちらがエレンのハートを射止めるのかしらね?アニちゃんは残念だったけど、また面白いものが見られそうね)ふふ、楽しみだわ。それで、ミーナちゃん、どうしてチェーロを好きになったの?」

    ミーナ「そ、それは・・・あの・・・一目惚れです・・・倒れているのを見つけた時、すごくカッコいいなって思って、気付いたら、もう胸がドキドキしていたんです」

    フリーダ「エレン、一体あなたはどれだけ被害者を増やせば気が済むのですか?私は気が気じゃありません」

    カルラ「やっぱり婚約者として心配?」

    ミーナ「!?」

    フリーダ「はい」

    ミーナ「こ、婚約者だったんですか?」

    フリーダ「ええ。そうよ。私はエレン、いえ、今はチェーロね。チェーロの婚約者よ」

    ミーナ「え~でも、エレンじゃなくなったんですから、そんなのは無効じゃないんですか?」

    フリーダ「私が無効になどさせません!」

    ミーナ「チェーロは?チェーロは認めているんですか?」

    カルラ「さあ?どうだったかしら?」

    フリーダ「お、お義母様!?」

    ミーナ「なら、まだ私にもチャンスがあるよね?」

    カルラ「2人とも頑張れ」グー

    ミーナ「エレンとして傍にいた時間はフリーダが長いかもしれないけど、チェーロとして傍にいた時間は私が一番長いんだから、絶対に負けない!」

    フリーダ「確かにそうかもしれません。チェーロはあなたのおかげで昔に立ち直ることができたのかもしれませんね。しかし、私とチェーロの絆の前では、共に過ごした時間など無に等しい事を教えて差し上げますわ」

    フリミナ「ぐぬぬぬぬ」

    2人は視線を合わせバチバチと火花を散らせていた

    その時、突如として呼び鈴が鳴った

  62. 62 : : 2016/07/31(日) 19:08:13

    カルラがそれに応対し、部屋に戻ってくると、そこには

    フリーダ「アニ、どうしてあなたがここへ?」

    アニ「いや、何か、すぐにでもエレンの家に行かなければならない気がしてね。それで、何であんたがいるのさ?え~っと確か、ミーナ?だっけ」

    カルラ「それは私が教えてあげるわ」

    そうしてカルラの説明を聞き

    アニ「そうですか・・・あいつはもう私の知っているエレンじゃないんですね・・・」

    カルラ「アニちゃんはどうするの?チェーロについて行く?それともここに残るの?」

    アニ「私は・・・いつか会いに行きます・・・今度こそ、あいつの隣に立って支えるために」

    カルラ「・・・それはとても険しく厳しい道よ?それでも?」

    アニ「はい。私は絶対に医者になって、エレンと共にありたいと思います」

    カルラ「いい目ね。大丈夫。アニちゃんならきっとできるわ。私はその時まで会えないけど、応援しているわ」

    アニ「ありがとうございます」

    カルラ「エレン、いえ、チェーロに会ってきなさい。あの子は自分の部屋にいるはずだから」

    アニ「はい」

    フリーダ「アニ・・・」

    アニ「何時化た面してんだい。私はエレン、今はチェーロだったね。の事、諦めたわけじゃないからね。最後にあいつの隣に立っているのは私だよ」

    フリーダ「なっ!何を仰いますか!?チェーロは私と結婚するのですから、そのような非現実的な事言わないでください!」

    ミーナ「何を言っているのかな?チェーロと私は相思相愛なんだよ?私達の間に付け入る隙なんてこれっぽっちのないの。だから2人とも、さっさとチェーロの事諦めた方がいいよ」

    アニフリミー「負けない!」

    3人の視線が交錯し、バチバチバチと火花が散っていた

    アニ「ま、最後に笑うのは私だよ」

    そう言い残しアニはチェーロに会いに、部屋を後にした

  63. 63 : : 2016/07/31(日) 19:08:38

    エレンの部屋

    チェーロは自分の部屋に約1年ぶりに帰ってきた

    チェーロ「・・・あの時のままだ・・・何も変わっていない・・・」

    そして、無造作に机の上に置かれた本を手に取る

    チェーロ「そう言えば、まだ読んでる途中だったな。どんな内容だったかな?」

    その本を元の場所に戻し、また次の本を手に取る
    チェーロは思う
    本当に本ばかり読んでいたんだな
    部屋が小説と参考書で溢れかえっている
    そして、1枚の写真を見つける

    チェーロ「っ!」

    写真を見ながら

    チェーロ「・・・何でこんなことになったんだろうな?アルミン、ミカサ・・・」

    その写真は、幼かった頃3人で撮った物である
    その当時はものすごく仲が良かった
    しかし、中学生2年の時それは一変した
    自分に関する全く身に覚えのない噂話
    しかし、噂話とは怖いものである
    自分の預かり知らぬところで、それはどんどん膨れ上がり、自身がどれだけ否定しようとも、それが真実となってしまった
    その直後の交通事故
    あれさえも自身の本当の思いとは裏腹に、真実が捻じ曲げられてしまった
    そして、虐めはエスカレートしていった
    直接的な暴行等は無かったが、バケツの水をかけられたり、ごみをかけられたりした
    配布資料等も手元に届かなくなり、何1つとして自分に伝わることは無かった
    担任の先生すら、教えてくれない挙句、虐めに加担する始末である
    しかし、何とかテストの日取りだけは調査し受けた
    当然そんな環境で修学旅行の日程が伝わるわけも無く、自分一人だけ行けなかったのである
    だから、高校受験はマリアから遠く離れたシーナにある高校を受けようとしたが、父親が自身の知り合いがいるローゼの高校にしろと、無理やりそこを受けさせられたのである

    チェーロ「そっか・・・中学の時に俺達の関係は壊れてしまったんだったな・・・」

    チェーロは過去に思いを馳せ、顔を暗くし俯く
    そこへ、1人の女の子がノックをし入って来た

    アニ「邪魔するよ」

    チェーロ「!ア、アニ・・・どうしてお前がここに?」

    アニ「なんとなく来るべきじゃないかと思ってね、来たら、あんたが帰ってっるって言うし、小母さんからも事情を聞いたよ」

    チェーロ「そっか・・・」

    アニ「・・・」

    チェーロ「・・・」

    嫌な沈黙が続く中、アニは意を決し、声を発した

    アニ「エレン!ごめん!本当にごめん。私がもっとあんたに気を配っていれたなら、あんなことにはならなかったかもしれないのに・・・ごめん」ポロポロ

    涙を流しチェーロに謝罪するアニ

    チェーロ「アニ・・・」

    チェーロはそっとアニに近づき、抱き寄せる

    アニ「!」

    チェーロ「アニ、あれは君が悪いんじゃないんだって、君が嵌められただけなんだってミーナから聞いた・・・だからさ、謝るのは俺の方だ。ごめんな、ずっと支えてくれていたのに、何もしてやらなくて。そして、ありがとう。君にどれだけ心を救われたことか」

    アニ「私は、私のしたいようにしていただけさ」ギュー

    チェーロ「それでも、俺の心は安らいで行った。君がいなければ、今の俺はいない。もしかしたらもっとひどい状態だったかもしれない。だからありがとう。アニ」ナデナデ

    アニ「エレン・・・エレン・・・エレン」

    アニはさらに抱き付く力を強くし、泣いた

    それから数分後

    チェーロ「落ち着いた?」

    アニ「・・・ああ、迷惑かけたね」

    チェーロ「迷惑だなんて思ってないよ。俺の方こそアニには迷惑を掛けっぱなしだしね」

    アニ「そうだったね。あんたにはいつも振り回されてたね」

    チェーロ「面目次第も無い」

    アニ「・・・ねぇ?あんたさ、やっぱり医者になるの?」

    チェーロ「ああ。それが俺の夢だからな」

    アニ「そう・・・私もさ、目指そうと思って」

    チェーロ「アニが?大丈夫なのか?」

    アニ「エレンがいなくなってから成績だって上がったんだよ?エレンが生きていれば絶対に医者になると思ったからね。私も医者になれれば会えるかもしれないって思ったから」

    チェーロ「どうしてそこまで」

    アニ「あんたに謝りたかったのと・・・私はいつだってあんたの傍にいたいんだよ」

    チェーロ「そっか・・・」

    アニ「だからさ、私はもうしばらくこっちで頑張って医者になるよ。そうしたら、チェーロ、あんたに会いに行くよ。だからさ、それまで待ってって」

    チェーロ「!・・・わかった。絶対に医者になれよ。俺も応援してるからな」

    アニ「あんたこそ、私の応援ばかりして医者になれなかったなんて要ったら承知しないからね」

    チェーロ「ああ。気を付けるよ」フフッ

    2人は話し終え、カルラたちがいる部屋に戻った

  64. 64 : : 2016/07/31(日) 19:09:10

    フリーダ「チェーロ!大丈夫だった?アニに変な事何もされなかった?」

    フリーダは言いながらエレンに駆け寄る
    ミーナは出遅れたと思い、静観している事しかできなかった

    チェーロ「何もされてないから、大丈夫だから。近い、近いから。離れて」

    フリーダはチェーロにそう言われ仕方なく離れた

    カルラ「アニちゃん、今日は泊まって行きなさい」

    アニ「はい。ありがとうございます」

    カルラ「ミーナちゃんはどの部屋で寝て貰おうかしら?そうね・・・」

    ミーナ「な、なら、チェーロと同じ部屋でいいですよ」

    フリアニ「!」

    フリーダ「そんなのダメに決まっているでしょ!チェーロと同じ部屋で寝ていいのは、婚約者たる私だけなんですからね!」

    アニ「何言ってんだい。もう、エレンじゃないから、そんなのは無効だろ?」

    カルラ「な、チェーロに聞いてみたら?」ニヤニヤ

    フリアニミー「どうなの!?」

    チェーロ「え、え~っと・・・そんなこと言われてもな・・・」

    フリーダ「チェーロ、私はこんなにもあなたのこと思っていると言うのに、弄ぶだけ遊んだら、捨てると言うのですね?」ウウッ

    チェーロ「な、何誤解されるようなこと言ってんだよ!?俺とフリーダの間には何もなかっただろうが!?」

    フリーダ「あら?そうでしたか?」

    チェーロ「そうなんだよ。全く・・・」ハァ

    ミーナ「それで?フリーダさんが婚約者ってことなの?」ウルウル

    ミーナは不安を抑えながら聞く

    チェーロ「元、な?もう俺はエレンじゃない。婚約は解消だ」

    フリーダ「そ、そんな・・・なら、私はもうチェーロと一緒にいてはいけないっていう事ですか?チェーロは私が嫌いだと言う事ですか?」

    チェーロ「そんなこと言ってないだろ?別に俺はフリーダが嫌いな訳じゃない。だから一緒にいてもいいんだ。ただ、婚約はエレンじゃなくなったから無効。それだけだ」

    フリーダ「一緒にいてもいいと言うことは、プロポーズですね!?」

    アニ「ちょっと何言ってんだい?あんた、頭大丈夫かい?医者に診てもらうことをお勧めするよ」

    ミーナ「それに私だってチェーロにずっと一緒だって言われたんだから。それがプロポーズなら、私の方が先にされたんだからね!」

    フリアニ「なっ!?」

    そうして女3人のチェーロ争奪戦が始まる

    カルラ「あらあら、チェーロ、これからは大変な日々になりそうね?」ニヤニヤ

    チェーロ「・・・勘弁してくれ・・・」ハァ

    カルラ「あら?嫌なの?」

    チェーロ「・・・嫌じゃ、ない」

    カルラ「ふふ。楽しみだわ。これから(この子は誰を選ぶのかしらね?これからもこんな日々が続くといいわね)」

    チェーロ「そう言えばあの人は?」

    カルラ「もう、ずっと帰って来ていないわ。どうせ今日も帰ってはこないと思うし」

    チェーロ「そう」

    そうしてその日、イェーガー家は騒がしかく1日を終えた
    翌日にはチェーロとミーナは買い物を済ませ、帰っていった
    また、1週間後に両親を連れてくると言って

  65. 65 : : 2016/07/31(日) 19:09:26

    1週間後、チェーロはカロライナ一家と共にやってきた
    その場にはなぜか付いてこないはずのアニもいた
    そして、カルラたちの住むことになる家の事や、村でのルールなどいろいろ説明した
    チェーロがカロライナ家に住むことも
    さらには、母2人が何やら企んでいるような気もしたが、気にしてもしょうがないと諦めた

    そして事件は起こる

    話し合いも終わり、帰路に着こうとした時、アニに呼び止められた

    アニ「チェーロ、ちょっといいかい?」

    チェーロ「ん?何だ?」

    アニ「その、さ、もう、しばらく会えないからさ。挨拶しておこうと思ってね」

    チェーロ「そうだな。次会う時はお互い医者だな」

    アニ「ああ。あんたもしっかり医者になるんだよ」

    チェーロ「分かってるって。アニも頑張れよ」

    アニ「大丈夫さ。私は絶対にあんたに会いに行くから、だから」

    そう言ってアニはエレンに近づくと
    2人の唇が重なった

    チェーロ「!(アニの顔が近い!口に何か柔らかい物が当たっている)」

    アニ「(何かいい)」///

    アニがチェーロから離れ

    アニ「私からのファーストキス。誓いの証として受け取って」///

    チェーロ「そ、そんな御大層な物をわざわざ、って!アニ!お前!?」

    アニ「ふふ。これより先は再会した時にね?」///

    それを見ていたチェーロとアニ以外の一行は

    フリミー「!なっ!」

    カルラ「ふふふ」

    ミーナ母「あらあら」ニコニコ

    ミーナ父「ミーナと言うおのがありながら何をやっているんだ。後で説教だ」

    フリーダ「アニ、これは一体どういう事です?なぜ、エレンとキスしたのですか!?」

    アニ「な、何のことだい?」///

    ミーナ「チェーロ!私というものがありながら、何アニさんとキスしてるのよ!」

    チェーロ「ちょっ!待てって!」

    そしてチェーロはこの日1日ずっとからかわれ、怒られ、追い掛け回されることになる
    しかし、チェーロは「(ああ。今は幸せだ。こんな日がいつまでも続けばいいな)」などと思っていた



    Fin.
  66. 66 : : 2016/08/01(月) 14:03:44
    アルミンがうわさを流したのかな
  67. 69 : : 2017/01/25(水) 13:15:34
    続き書いて欲しいです
  68. 70 : : 2017/06/04(日) 09:47:43
    エレンと誰かが結婚するまで書いて欲しいです
  69. 71 : : 2017/11/15(水) 22:56:25
    お前ら、催促コメ、ウザいから止めろよ。
    作者の、気持ちを、尊重しろ。
  70. 72 : : 2018/02/05(月) 12:23:49
    面白いですね

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GARNETCROW

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