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エレン「中途兵団!?」
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                  - 1 : : 2013/11/07(木) 22:53:18
- とびだす!こんちゅうの森!!シリーズ
 http://www.ssnote.net/series/12
 
 
 進撃の日本シリーズ第7戦
 http://www.ssnote.net/archives/1937
 
 も、よろしくお願いします。
 
 
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                  - 2 : : 2013/11/07(木) 22:54:35
- ~訓練兵団施設・教官室~
 
 
 
 メガネ教官「やぁキース教官、お疲れ様」
 
 
 キース「おお、お疲れ」
 
 
 メガネ教官「休日だと静かでいいね。街へ行く者、しっかりと体を休める者、訓練兵諸君は
 さまざまに過ごしている」
 
 
 キース「良い兵士というのは、休息も上手に利用するものだ。例えば……」チラッ…
 
 
 
 
 
 サシャ「行きますよコニー!あちょーーーっ!!!」
 
 
 コニー「ぬるい!そんな技が俺に効くかっ!!てあっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 キース&メガネ「…」
 
 
 
 
 
 
 キース「…まぁ、あれは悪い例だが、みなそれぞれ、計画的に休んでいることだろう」
 
 
 メガネ教官「キース教官も、休日くらいは積極的に訓練兵とお話ししてはいかがかな?」
 
 
 キース「馬鹿を言え。教官と訓練兵の仲良しごっこなど、訓練で向上してゆく上での妨げにしかならん」
 
 
 キース「『訓練兵団の教官はぬるい奴だ』などと、要らぬ噂を立てられても困るしな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「噂と言えば…」
 
 
 キース「どうした?」
 
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                  - 3 : : 2013/11/07(木) 22:56:05
- メガネ教官「最近、耳に挟んだことはないかな?ウォール・シーナの郊外にある
 地下街を根城にしている、ちょっとしたゴロツキ集団のことを…」
 
 
 キース「いや、知らないな」
 
 
 
 
 メガネ教官「恐喝、窃盗、暴行、悪行を数えればきりがない。とんだ世間のはみ出しものさ」
 
 
 キース「性根の腐った奴らめ。そんな連中がここにおったら、私が叩き直してやるというのに…」
 
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「…いや、あなたには無理だよ」
 
 
 キース「何だと…?」
 
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                  - 4 : : 2013/11/07(木) 22:57:57
- メガネ教官「正確には、無理だった、かな?叩き直せなかったから、奴らがああして暴れまわってるんだよ」
 
 
 キース「…おい、話が見えないぞ。何が言いたいんだ?」
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「…3年ほど前、いたでしょう?我々の手には負えず、訓練兵団を中退した者達が」
 
 
 キース「!!」
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「…成績上位12名の少年少女。そして、噂の連中も少年少女12名。もう、お分かりでしょ?」
 
 
 キース「奴らだというのか…!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「奴らは現在、こう呼ばれている……」
 
- 
                  - 5 : : 2013/11/07(木) 22:59:35
- ~訓練兵団施設・食堂~
 
 
 
 エレン「ふわ~ぁ…」
 
 
 アルミン「ちょっと寝すぎちゃったね。休日前の訓練は、かなりハードで疲れるもんね」
 
 
 ミカサ「でも、もう皆どこかへ行ってしまったみたい。寮に残っていたのは私達だけだった」
 
 
 エレン「みんな元気だなぁ。さすがにオレはそんな元気はねぇな」
 
 
 アルミン「エレンは訓練の他に、自主練をしているからだよ。ヘトヘトで当然」
 
 
 ミカサ「早く昼食を済ませて、私達も街へ行こう。少々ほしいものもあるから」
 
 
 エレン「そうだな。早くしないと門限に間に合わなくなるし……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おーい、お前ら!!」
 
 
 3人「?」
 
- 
                  - 6 : : 2013/11/07(木) 23:01:23
- ユミル「おお、エレンたちか!こっちにクリスタは戻ってないか!?」
 
 
 アルミン「僕達も今起きてきたところなんだけど、クリスタがどうかしたの?」
 
 
 ユミル「ああ、私とクリスタは午前中、街に行ってたんだ。だが、ちょっと目を離した隙に、
 クリスタがいなくなっちまったんだ」
 
 
 エレン「なんだって!?」
 
 
 
 
 
 
 ユミル「私は町中探し回ったんだが、どこにもいなくてな。先に戻ってるんじゃないかと
 淡い望みを持って帰って来たんだが…」
 
 
 ミカサ「私はさっきまでずっと一人で外にいたけど、クリスタは見ていない」
 
 
 ユミル「そうか…」
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「何か事件に巻き込まれたんじゃ…?」
 
 
 エレン「おい、アルミン!」
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「…いや、アルミンの考えは正しい。常に最悪を想定しておかないと、いざって時に動けなくなっちまう。
 とりあえず、教官に話して、憲兵団あたりに捜索を依頼できないか頼んでみる!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「…クリスタさんの居場所なら知っています」
 
 
 4人「!?」
 
- 
                  - 7 : : 2013/11/07(木) 23:03:06
- アルミン「君は…?ここの訓練兵かい?」
 
 
 ミカサ「どことなく、クリスタに雰囲気が似てるけど…」
 
 
 「私は、元訓練兵です。あなたたちにクリスタさんのことを伝えるため、
 以前使っていた制服で変装して、ここに侵入しました」
 
 
 エレン「元訓練兵が、クリスタの居場所とどう関係するんだ?」
 
 
 「クリスタさんは、誘拐されました。私の仲間たちによって」
 
 
 4人「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「てめぇ、クリスタをさらっただと!?覚悟はできてんだろうな…」
 
 
 アルミン「待ってユミル!!わざわざそのことを伝えに来たってことは、なにかあるんだよ!」
 
 
 ミカサ「話を最後まで聞きましょう」
 
 
 ユミル「手短にな。私の沸点は、お前らが思っている以上にずっと低いぞ…」
 
 
- 
                  - 8 : : 2013/11/07(木) 23:06:06
- 「…クリスタさんは、私の仲間のある計画のために誘拐されました。ですが、
 私はどうしてもそれに賛同できませんでした」
 
 
 「しかし、私がいくら反対しても、仲間たちは聞く耳を持ってくれませんでした。
 そうこうしているうちに、今日を迎えてしまったわけです…」
 
 
 ユミル「つまり、自分は無実だから仲間達だけシバいてくれってのか?ふざけんなよ!」
 
 
 エレン「ユミル落ち着け!」
 
 
 
 
 
 「皆を止められなかった時点で、私も同罪です。ですが、これ以上仲間たちの過ちを見過ごすわけにはいきません。
 彼らの計画を止めるために、皆さんの力を貸していただけませんか…?」
 
 
 ユミル「クリスタは無事なんだろうな…」
 
 
 「はい。少なくとも、計画を実行に移すまでは、命を脅かすようなことはしないはずです」
 
 
 ユミル「なら、とりあえずはいいが…」
 
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                  - 9 : : 2013/11/07(木) 23:10:10
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 キース「…中途兵団?」
 
 
 メガネ教官「そのように呼ばれている。訓練兵を中退したからその名だ。ふざけているだろ?」
 
 
 キース「手に余る連中だったが、まさかこんな馬鹿げたことをしでかすとは…。
 あの事件がなければ…。私の責任だ…」
 
 
 メガネ教官「そうやって、一人で背負い込むもんじゃないよ。教官として、私にも責任はある」
 
 
 キース「…」
 
 
 メガネ「当然、彼らの名前も憶えているだろう?」
 
 
 キース「忘れるものか。イェーレン・ガイ、カミィ・マッカーサー、ルミアン・トレアール、
 ブライ・ナーラン、トルヴェール・ヴァルトフ、ニーア・ハレント、ジータ・キャシャーン、
 トーマ・コルボー、ニコ・ガースリープ、シーヤ・サーブラス、ミルーユ・バッカソス、そして……」
 
- 
                  - 10 : : 2013/11/07(木) 23:10:35
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 ミカサ「…それより、あなたは一体何者なの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「私は、タリス・レインズ。中途兵団の一員です」
 
 
- 
                  - 11 : : 2013/11/07(木) 23:11:01
 ~現在公開可能な情報・中途兵団名簿~
 名前は104期メインメンバーのほぼアナグラム。性格とかは元キャラとほぼ一緒でいいや。
 名前を考えるのはめんどくsゲフンゲフン、大変なので分かりやすく。
 イェーレン・ガイ
 さほどナイスガイではない
 カミィ・マッカーサー
 親戚はGHQのお偉いさん
 ルミアン・トレアール
 苗字で噛む心配がなくなりました
 ブライ・ナーラン
 DQⅣの馬車3兄弟とは無関係
 トルヴェール・ヴァルトフ
 「ヴァ」ってつくと貴族っぽい。あれ、もしや兵長って…?
 ニーア・ハレント
 苗字が破廉恥にnear
 ジータ・キャシャーン
 某タツノコプロとは無関係である
 トーマ・コルボー
 トーマと聞くとシュバルツと言いたくなる。こだまでしょうか?いいえ世代間ギャップ
 ニコ・ガースリープ
 笑ってイビキかいて睡眠
 シーヤ・サーブラス
 某砂嵐の技とは無関係
 タリス・レインズ
 この辺から名前付けがダルくなる
 ミルーユ・バッカソス
 苗字は適当。ネタバレとかではない。しいて言うなら、チャームポイント
 
- 
                  - 17 : : 2013/11/09(土) 22:33:28
- 
 ~トロスト区~
 
 
 アニ(欲しいものもそれなりに買えたし、あとは帰ろうかな…)
 
 
 「なぁ、ちょっとそこの姉ちゃん!」
 
 
 アニ「?」
 
 
 
 
 
 
 「少しいいかな?」
 
 
 「ちょっと人を捜してんだけどさ」
 
 
 アニ「私は忙しいんだけど?聞くだけ聞いてやるけど…」
 
 
 「金髪で青い瞳の、ちっこい女だ。見てないか?」
 
 
 アニ(…クリスタのことかな?)
 
 
- 
                  - 18 : : 2013/11/09(土) 22:38:44
- 
 アニ「名前は?」
 
 
 ブライ「ん?俺はブライってんだ。こっちはトルヴェール」
 
 
 トルヴェール「よろしく…」
 
 
 アニ「あんたらじゃないよ。探してる子の名前だよ」
 
 
 ブライ「ああ、タリスって言うんだ。身長はあんたと同じくらいだな」
 
 
 アニ(…金髪、青い瞳、チビ…。こいつら、もしかして私をからかってるの?)
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「悪いけど見てないね。それじゃ…」スタスタ
 
 
 
 
 
 
 ドンッ!
 
 
 「いたっ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「…ああ、悪いね。よそ見してたよ」
 
 
- 
                  - 19 : : 2013/11/09(土) 22:43:23
- 「人にぶつかっといて、まさか『悪い』で、終わらせるつもりじゃないだろうね?」
 
 
 アニ「じゃあ、どうしろってんだい?」
 
 
 
 
 
 ブライ「おいニーア、あんまそうカッカするな。今こいつに、タリスを見てないか聞いていたんだ」
 
 
 ニーア「ふーん。どうせ、知らないんでしょ?馬鹿そうだもんね、この女」
 
 
 アニ「」ムカッ
 
 
 
 
 
 
 アニ「ずいぶんと言ってくれるじゃないか。喧嘩なら買ってやってもいいよ…」
 
 
 ニーア「え?何?私とやり合おうって言うの?命知らずだねぇ」
 
 
 ブライ「おい姉ちゃん、やめといたほうがいいぞ。そいつは手加減を知らねぇからな」
 
 
 トルヴェール「ちょっと、やめなよ、こんなところで…」
 
 
 アニ「手加減を知らないなら、好都合だね。こっちが本気を出しても、文句は言えないでしょ?」
 
 
 ニーア「ヤダヤダ。こういう身の程を知らない女、大っ嫌いなんだよねぇ」
 
- 
                  - 20 : : 2013/11/09(土) 22:52:36
- 
 アニ「…減らず口もそこまでにしとk……」パシンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「」ペタッ…
 
 
 アニ(…あれ?私今、何されたの…?あれ?私はなんで倒れてるの…?)
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「…う…ぁ…」
 
 
 ニーア「自分が何されたかも分かってないでやんの。一生そこで這いつくばってな!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おいお前ら!!!」
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「女一人に何人がかりだ!?喧嘩なら、俺達が受けて立つぞ!!」
 
 
 ベルトルト「え、僕も!?」
 
 
 アニ(ライナー、ベルトルト…)
 
- 
                  - 21 : : 2013/11/09(土) 22:57:25
- 
 ニーア「そこのバカ女が先に吹っかけてきたんですけどぉ?」
 
 
 ライナー「だからって、3人がかりはあんまりだろう!」
 
 
 ベルトルト「さすがの僕も、ちょっと許せないね…」
 
 
 ブライ「威勢のいい兄ちゃんたちだ。俺でよければ相手になるぜ?」
 
 
 ライナー「受けてたとう。言っとくが、俺は簡単には倒れないぞ?」
 
 
 ブライ「面白い。久々に本気で暴れられそうだな!!」ダッ!
 
 
 
 
 
 
 ライナー(…速いっ!)グッ!
 
 
- 
                  - 22 : : 2013/11/09(土) 23:01:22
- 
 ブライ「らぁぁぁぁっ!!!」ドゴッ!!
 
 
 ライナー「…ぐっ!!」
 
 
 ライナー(ガードしているのに、ダメージが伝わってきやがる…!)
 
 
 
 
 
 ブライ「顔面もらった!!!」ブゥンッ!!
 
 
 ライナー「くっ!!」ガッ!!
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「違う!!ライナー、狙いはボディだ!!!」
 
 
 ライナー「!?」
 
 
 ブライ「遅い!!」
 
 
 
 
 
 ドゴォッ!!!
 
 
 
 
 
 
 ライナー「うぐぁっ!!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「」ドサッ…
 
 
 ベルトルト「ライナー!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ(…ライナー…!?ウソでしょ…?)
 
 
- 
                  - 23 : : 2013/11/09(土) 23:04:55
- 
 ブライ「あんたも相手してくれるか…?」
 
 
 ベルトルト「え!?ちょっと…」
 
 
 ブライ「ふんっ!!」
 
 
 
 
 
 
 ドゴォッ!!!
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「うあっ…!」
 
 
 ベルトルト「」ドサッ…
 
 
 
 
 
 
 アニ(…ベルトルトまで…!?)
 
- 
                  - 24 : : 2013/11/09(土) 23:08:51
- 
 トルヴェール「ちょっと、やりすぎだよ!」
 
 
 ニーア「いいんだよ。弱いくせにバカばっかり。二度と私らにたてつくんじゃないよ」
 
 
 ブライ「意外とつまらん奴らだったな。暇つぶしにもなりやしねぇ。行こうぜ」
 
 
 
 
 
 スタスタ…
 
 
 
 
 
 アニ「…ライ……ナー、ベルト……」
 
 
 
 ライナー「」
 
 
 
 ベルトルト「」
 
 
 
 
 
 
 
 アニ(…意識が…)ガクッ…
 
 
- 
                  - 25 : : 2013/11/09(土) 23:13:08
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 トルヴェール「あっ!」
 
 
 ブライ「どうした?」
 
 
 トルヴェール「さっきの場所に、落し物しちゃった!ごめん、先に行ってて!!」ダッ
 
 
 ニーア「まったく、相変わらずおっちょこちょいだね」
 
 
 ブライ「まぁいいさ。ゆっくり歩いて行こうぜ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 トルヴェール「…」タッタッ…
 
 
- 
                  - 26 : : 2013/11/09(土) 23:18:24
- 
 ~訓練兵団施設・営庭~
 
 
 「ちわーっす。お届け物でーす」
 
 
 サシャ「はいはーい……って、え!?」
 
 
 コニー「…嘘だろ…」
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「」ドサッ…
 
 
 マルコ「」ドサッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 「この二人が突然、街で絡んできたものだから、つい、ね。聞いたらここの訓練兵だっていうし、
 連れてきてあげたってワケさ。ね、ジータ?」
 
 
 ジータ「おうよトーマ。しかし、ひっでぇもんだぜ。ちょっと話がしたかっただけなのに、
 殴りかかってくるなんてな」
 
 
- 
                  - 27 : : 2013/11/09(土) 23:23:27
- 
 コニー「おいお前ら、ジャン達に何してくれてんだ!!」
 
 
 サシャ「ボロボロじゃないですか!ひどすぎます!!」
 
 
 ジータ「訓練兵って言うから、もっと強いのかと思ったんだけどな。意外と弱くて、
 力の加減を間違えた。まぁ、些細な問題だ、許してくれや」
 
 
 コニー「ふざけんな!!」
 
 
 トーマ「おっと、あまり僕らを怒らせないほうがいいよ。この二人みたいになりたくなかったらね」
 
 
 
 
 
 ジャン「」
 
 
 マルコ「」
 
 
- 
                  - 28 : : 2013/11/09(土) 23:27:12
- 
 サシャ「コニー、やめてください!!この二人がこんなになるなんて、普通の相手じゃないです!!」
 
 
 ジータ「そっちの姉ちゃんは賢明だな。お前らが何もしなきゃ、おとなしく帰ってやってもいいが?」
 
 
 コニー「…冗談じゃねぇ。仲間がやられて、黙って見過ごせってのか。俺はそんなのはゴメンだ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「やめろコニー…」
 
 
 コニー「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「お前がかなう相手じゃねぇ…。そいつらは強すぎる…」
 
 
 コニー「でもよ…!」
 
 
- 
                  - 29 : : 2013/11/09(土) 23:30:49
- 
 ジャン「あんたら、俺が悪かった。ここはひとつ、見逃してはくれねぇか…?」
 
 
 ジータ「おお?ずいぶん素直になったじゃねぇか。いいだろう、望み通り手を引いてやる。
 ここには目的の奴はいそうにないしな」
 
 
 トーマ「それじゃね」
 
 
 
 
 
 
 
 スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 コニー「…」
 
 
 サシャ「あの人たちは一体…?」
 
 
 マルコ「…よく耐えたね、ジャン」
 
 
 コニー「マルコ!」
 
 
 
 
 マルコ「…悔しかっただろう?」
 
 
 ジャン「ああ。でも、こうしなきゃ、俺達はあいつらにやられてた…。
 これ以上、誰も傷つけさせるわけにはいかねぇよ…」
 
 
 サシャ「ジャン…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「…クソッタレ…!!」
 
 
- 
                  - 35 : : 2013/11/10(日) 16:00:23
- 
 ~ウォール・シーナ郊外の地下街・中途兵団アジト~
 
 
 「ルミアン、どうだ、順調か?」
 
 
 ルミアン「順調だよ、イェーレン、カミィ。二人が連れてきたこの子のおかげでね」
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「」
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「そいつはよかった」
 
 
 カミィ「いよいよ、私達の計画を実行する時が来たのね…」
 
 
 ルミアン「そうさ。この装置を使って、僕らを追い出した訓練兵団、さらには壁内人類を、
 恐怖と破滅に追い込んでやるんだ!!!」
 
 
 イェーレン「相変わらず、お前の頭は恐ろしいよ。巨人以上だ」
 
 
 カミィ「あなたが敵じゃなくて、本当によかった」
 
 
 ルミアン「ありがとう。
 奴らのせいで、僕は右肩に大きな傷を負った。絶対に許すことはできない!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「だけど、ひとつ気がかりがあるよね…」
 
 
- 
                  - 36 : : 2013/11/10(日) 16:01:46
- 
 「戻ったぜ!」
 
 
 「ただいまです!」
 
 
 ルミアン「おかえり、ニコ、シーヤ」
 
 
 
 
 
 
 ニコ「すまねぇ、タリスの奴を見つけることはできなかった」
 
 
 シーヤ「どこにいったんでしょうねぇ?トロスト区で臭いは感じ取れたんですが…」
 
 
 ルミアン「トロスト区まで行ってきたのかい?長旅、大変だったろう?お疲れ様」
 
 
 ニコ「なーに、馬車を脅してかっぱらえば、あっという間さ。快適だったぜ」
 
 
 シーヤ「適当に札束をチラつかせれば、憲兵団も黙っててくれますしね」
 
 
 イェーレン「相変わらず腐ってんだな、憲兵団の野郎は。まぁ、逆にありがたいけど」
 
 
 ルミアン「それよりも、早く裏切り者を見つけないと。実行より先に計画が露見すれば、
 妨害される恐れがあるからね…」
 
 
 
 
 
 
 
 一同「…」
 
 
- 
                  - 38 : : 2013/11/10(日) 21:49:54
- 
 ~訓練兵団施設・食堂~
 
 
 アニ「」パチ
 
 
 ライナー「目が覚めたか」
 
 
 
 
 アニ「…ここは?」
 
 
 ベルトルト「食堂だよ」
 
 
 ユミル「お前らまでやられちまうとはな。敵さんはとんでもねぇ奴らのようだ」
 
 
 
 
 
 アニ「…そうだ、私らは街で変な奴らに」
 
 
 アルミン「ジャンとマルコも、奴らの仲間にやられたんだよ」
 
 
 ジャン「まだあちこち痛むぜ…」
 
 
 マルコ「まったく歯が立たなかったね」
 
 
 サシャ「いきなり変な人たちが運んで来た時は驚きました」
 
 
 コニー「ふざけた連中だったぜ!」
 
 
- 
                  - 39 : : 2013/11/10(日) 21:54:56
- 
 エレン「それにしても、ライナー達まで一撃でやられちまうなんてな」
 
 
 ライナー「まったく、情けないぜ。体の強さには自信があったんだがな…」
 
 
 アニ「私は、何をされたのかわからないうちにやられた…」
 
 
 ベルトルト「きっとアゴだよ」
 
 
 アニ「アゴ?」
 
 
 
 
 ベルトルト「うん。アゴの一部分に強い衝撃を加えると、脳震盪を起こして立っていられなくなる。
 おまけに、やられた方は、自分が何をされたか分からないまま倒れちゃう」
 
 
 アニ「…そういうことかい。まったく、腹立たしいね」
 
 
 ミカサ「アニの動体視力はかなりのもの。それでも見切れないとは、恐ろしい相手…」
 
 
- 
                  - 40 : : 2013/11/10(日) 22:00:41
- 
 アニ「そういえば、なんで私達はここにいるんだい?ライナーが運んだの?」
 
 
 ライナー「いや、駐屯兵の人が運んでくれた。なんでも、市民から通報があったとか」
 
 
 ベルトルト「あの辺は人通りが少なそうだったから、僕らを見つけてもらえてラッキーだったね」
 
 
 アニ「市民が、ね…」
 
 
 ベルトルト「?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「さて、タリスとやら。これで全員揃った。話してもらえるか?」
 
 
 タリス「はい…」
 
 
 アニ「タリス?ああ、あんたが例の。えらい目にあったよ、どうしてくれるんだい」
 
 
 タリス「本当にすみません…」
 
 
 アルミン「アニ、タリスは悪くないよ。僕達に、奴らのことを教えるためにここへ来てくれたんだ」
 
 
 アニ「そうかい」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「じゃあタリス、お願い」
 
 
 タリス「はい」
 
 
- 
                  - 41 : : 2013/11/10(日) 22:05:17
- 
 タリス「まず、私達中途兵団について。私達は現在、ウォール・シーナ郊外の地下街に拠点を置いています。
 人数は私を含め12名。全員が、3年前までここの訓練兵でした」
 
 
 エレン「3年前ってことは、オレ達と入れ違いか」
 
 
 タリス「ですが、ある事件によって周りからやっかみの目で見られるようになってしまい、自分達の意思で兵団を中退しました」
 
 
 アルミン「ある事件って言うのは…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「その件については、私から話そう」
 
 
 タリス「!!」
 
 
- 
                  - 42 : : 2013/11/10(日) 22:09:02
- 
 キース「…久しぶりだな、タリス・レインズよ。お前が再びここを訪れるとは、思いもしなかったぞ」
 
 
 タリス「キース教官…」
 
 
 キース「…貴様らの悪行はこちらの耳に届いている。まったく、馬鹿なことをやっているものだな」
 
 
 タリス「それは…」
 
 
 
 
 
 
 
 キース「…まぁ、元はと言えば私のせいか。あんなことがなければ、貴様らは今頃立派な兵士として活躍していただろう」
 
 
 ミカサ「そんなにすごい兵士だったのですか?」
 
 
 キース「それはもう、素行の悪さを除けば、優秀な兵だった。アッカーマンが12人いると考えてよい」
 
 
 一同「!?」
 
 
- 
                  - 43 : : 2013/11/10(日) 22:12:42
- 
 ジャン「ミカサが12人!?そりゃ、俺達があっさり負けちまうわけだ…」
 
 
 ライナー「恐ろしい世代だ…」
 
 
 キース「我々も目を見張ったよ。だからこそ、全員が中退となった時には、大打撃だった。
 ちなみに、このレインズは…」
 
 
 タリス「教官!!」
 
 
 キース「!?」
 
 
 
 
 
 
 タリス「話を進めましょう。あまり時間がありません…」
 
 
 キース「…そうだったな。まず、事件について触れる前に、中途兵団の出生について話さないといかんな」
 
 
 アルミン「出生ですか…」
 
 
- 
                  - 44 : : 2013/11/10(日) 22:17:05
- 
 キース「うむ。もともとは奴ら全員、親に捨てられた孤児だった。そこらじゅうでゴロツキのように暮らしていた時、
 ウォール・シーナに住む富豪の手によって拾われ、育てられた」
 
 
 キース「だが、浮浪暮らしに慣れた連中が貴族の暮らしに慣れるなど、到底無理だった。
 次第にあちこちで悪行を働くようになり、手に負えなくなった富豪が訓練兵団に奴らを押し付けたのだ」
 
 
 タリス「…」
 
 
 
 
 
 キース「だがその富豪は、このレインズだけは手元に残したいと言っていた。しかし、レインズ本人は
 奴らと離ればなれになることを拒んだため、一緒に訓練兵団へと入った」
 
 
 タリス「その通りです…」
 
 
- 
                  - 45 : : 2013/11/10(日) 22:21:57
- 
 アルミン「君は、彼らと一緒に悪いことをやっていたのかい?」
 
 
 タリス「いいえ、私はいつもみんなを止めようとしました。しかし、聞き入れてもらえず…。
 あまり強く言いすぎると仲間を外されるかもしれないと、怖くて…」
 
 
 タリス「悪い人たちかも知れないけど、皆といるのはとても楽しかったから。
 独りぼっちになるのは嫌だったから、自分の意思を押し殺していました…」
 
 
 
 
 
 キース「…それでは、見て見ぬふりと変わらぬだろう」
 
 
 タリス「…その通りです。私も同罪に間違いありません」
 
 
 キース「まぁ、今となってはお前たちは被害者に過ぎないな。
 さて、例の事件とやらの話題に触れようか…」
 
 
 一同「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース「3年前のとある休日、中途兵団の12名は街へと出ていた。本日の貴様らと同じようにな。
 だが、街には当時、凶悪な強盗殺人事件を引き起こし、逃走していた集団が潜伏しているとの噂があり、日々緊迫していた…」
 
 
 タリス「…」
 
 
- 
                  - 46 : : 2013/11/10(日) 22:28:48
- 
 ~3年前・トロスト区~
 
 
 
 イェーレン「久々の休日だ、しっかり羽を伸ばさないとな」
 
 
 カミィ「イェーレン、あまり羽目を外し過ぎるとろくなことにならない。気を付けて」
 
 
 ルミアン「相変わらずカミィは心配性だなぁ」
 
 
 ブライ「いいじゃねぇか、うらやましい。俺も、誰かに心配してもらいてぇなぁ」チラッ…
 
 
 ニーア「は?誰があんたなんか。勝手にしてなよ」
 
 
 トルヴェール「ニーア、少しは優しくしてあげなよ。ブライ、泣いちゃうよ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キャアァァァァァァァァァァァァッ!!!!!
 
 
 一同「!?」
 
 
- 
                  - 47 : : 2013/11/10(日) 22:33:06
- 
 イェーレン「なんだ!?」
 
 
 ブライ「向こうから!!」
 
 
 トルヴェール「行ってみよう!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 男1「オラァ!!おとなしくしやがれ!!さもないと、こいつをぶっ殺すぞ!!!」
 
 
 人質「い……いやぁ……」ガタガタ
 
 
 男2「さっさと道を開けろ!!」
 
 
 男3「死にたくなけりゃ言う通りにしやがれ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「とんでもないことになってるね…」
 
 
 カミィ「男たちは5人。全員が刃物を持っている。人質は一人」
 
 
 ルミアン「迂闊に手を出すと、人質が危ないね…」
 
 
 ニーア「ちょっと、何する気なの?」
 
 
 イェーレン「何って、助けるに決まってるだろ!?あのまま放っておくわけにいかないだろ!!」
 
 
 トルヴェール「黙って、憲兵団に任せた方がいいんじゃないかな…?」
 
 
 ブライ「その前に逃げられちまうだろ!せっかく俺達がいるんだ、手柄を立てて褒美にあずかろうじゃないか」
 
 
 ルミアン「動機がすごく不純だけど、確かに黙ってみてる手はないね」
 
 
 イェーレン「そうと決まれば、さっそく……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ウワァァァァァァァァァァァァァァ!!!!
 
 
 一同「!?」
 
 
- 
                  - 48 : : 2013/11/10(日) 22:37:15
- 
 ブライ「今度は何だ!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 男4「うわっ、なんだこいつらは!?」
 
 
 ニコ「死ねクズ共がぁぁぁぁぁっ!!!」
 
 
 シーヤ「悪は成敗ですっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 男5「やめろガキがっ!!」
 
 
 ミルーユ「せいっ!!!」ドゴッ!
 
 
 男5「ぐあっ!!」
 
 
 
 
 
 ジータ「でやぁぁぁっ!!」
 
 
 トーマ「はぁぁぁぁっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ドゴッ!!!バキッ!!!
 
 
- 
                  - 49 : : 2013/11/10(日) 22:42:42
- 
 イェーレン「あいつら!!」
 
 
 ブライ「こうしちゃおれん!!俺達も出撃だ!!」
 
 
 一同「おう!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 男1「おい、人質がどうなっても……」
 
 
 ニーア「ふっ!!」バキッ!!
 
 
 男1「ぎゃっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「おらぁぁっ!!」ドゴッ!!
 
 
 男2「ぐあぁぁっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドゴッ!!バキッ!!
 
 
- 
                  - 50 : : 2013/11/10(日) 22:45:51
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 男たち「」チーン
 
 
 
 
 
 
 
 人質「ああっ!ありがとうございますっ!!」
 
 
 イェーレン「いいってことよ」
 
 
 シーヤ「謝礼は金一封とお肉でいいですよ」
 
 
 人質「え゛?」
 
 
 ブライ「あ、今のはナシで」
 
 
 ニーア「今思ったんだけど、もしかしてこいつら、最近噂の強盗殺人集団じゃないの?」
 
 
 ニコ「こんな間抜けな連中がか?」
 
 
 トルヴェール「確かに、聞いていた特徴とも似通ってるし、間違いないんじゃないかな?」
 
 
 ルミアン「あはっ!だとしたら、僕達はヒーローじゃないか!」
 
 
 ジータ「帰ったら祝杯だな!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「はははははっ!!」
 
 
- 
                  - 51 : : 2013/11/10(日) 22:49:32
- 
 タリス「みんなっ!!」
 
 
 ミルーユ「おう、タリス。見てくれよ、私らで強盗殺人集団をシバいてやったんだ!」
 
 
 タリス「え?すごい!」
 
 
 トーマ「僕らにかかれば、5人くらい楽勝だよ」
 
 
 タリス「え?5人…?」
 
 
 イェーレン「どうしたタリス?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「…集団は6人って聞いてたけど…?」
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「まさか!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 パァンッ!!!!
 
 
 一同「!!」
 
 
- 
                  - 52 : : 2013/11/10(日) 22:52:23
- 
 カミィ「銃声!?どこから!?」
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「」バタンッ!!
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「ルミアン!!」
 
 
 トルヴェール「ひっ!!右肩を撃たれてるっ!!」
 
 
 ニーア「出てきな!!」
 
 
 男6「よくも俺の仲間たちを…!許さんぞ!!」チャキ…
 
 
 ジータ「最後の一人か!!銃をもってやがるとは…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 男6「お前ら!いつまで寝てるつもりだ!!」
 
 
 トーマ「なに!?」
 
 
 
 
 
 
 
 男1「すまねぇな。お前が来るのを待ってたんだよ」チャキ…
 
 
 男2「まったく、威勢の良いガキどもだぜ。俺達にこんなことして、タダですむと思うなよ…」チャキ…
 
 
 男3~5「」チャキ…
 
 
 
 
 
 
 ニーア「全員銃を持ってるとはね…」
 
 
 ルミアン「うぅ…」
 
 
- 
                  - 53 : : 2013/11/10(日) 22:55:23
- 
 イェーレン「…許さねぇ…」
 
 
 カミィ「イェーレン?」
 
 
 
 
 
 イェーレン「お前ら!!!ルミアンを傷つけておいて、生きて帰れると思うな!!!!」
 
 
 男たち「」ビクッ!!
 
 
 
 
 
 イェーレン「肉塊も残らないと思え!!!!!」ダッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「」シャキン…
 
 
 
 
 
 
 ズバッ!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 男2「ぐあっ!!!」ドサッ!
 
 
 男1「こいつ!!服の下に刃を仕込んでやがった!!!」
 
 
 ブライ「俺達も続け!!!」
 
 
 一同「おうっ!!!!!」
 
 
 タリス「ちょっと、みんなやめて!!!」
 
 
 
 
 
 
 男5「構うな!!撃て!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「…そんな…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 憲兵「貴様ら!!!何をしている!?」
 
 
 憲兵「そこまでだっ!!!!」
 
 
- 
                  - 54 : : 2013/11/10(日) 22:59:04
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ~訓練兵団施設・教官室~
 
 
 
 ガチャ…
 
 
 
 
 キース「貴様ら、自分たちが何をしたか分かっているのか…?」
 
 
 イェーレン「悪党の駆除です」
 
 
 キース「捕まえるだけならまだよかろう。なぜ殺した?」
 
 
 イェーレン「正当防衛です。ああしなければ、俺達が撃ち殺されていました…」
 
 
 
 
 キース「正当防衛、か。駆けつけた憲兵団の話では、無抵抗の男たちを、寄ってたかって
 刃物で切り付け、暴行を加えたと聞いているが…?」
 
 
 一同「…」
 
 
- 
                  - 55 : : 2013/11/10(日) 23:01:43
- 
 キース「…貴様らの素行の悪さは多少目をつぶってきた部分がある。だが、今回はさすがに見逃すことはできん。
 貴様らの素質は一級品だ。道を踏み外すようなことはするなと、あれほど言ってきただろうが…!」
 
 
 ミルーユ「教官、タリスは無罪です。彼女は何もしていません。私達を止めようとしました」
 
 
 タリス「ミルーユ!」
 
 
 キース「そうなのか、レインズ?」
 
 
 タリス「…」
 
 
 
 
 
 ブライ「おいタリス、答えろよ!お前は何もしてないだろうが!!」
 
 
 キース「まぁよい。貴様らをこの先も兵団に置いておくことは不可能ではないが、
 周囲の目はお前らの思うほど甘くはないぞ。覚悟しておけ…!」
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「…ふざけんな…」
 
 カミィ「…イェーレン?」
 
- 
                  - 56 : : 2013/11/10(日) 23:04:35
- 
 イェーレン「ルミアンが撃たれて、黙ってたら俺達までやられちまうような状況だったんだぞ!?
 半端な反撃じゃ、返り討ちで全滅だ!!」
 
 
 イェーレン「なんで俺達だけが悪いみたいになるんだよ!!脳ミソ腐ってんじゃねぇのか!?」
 
 
 キース「貴様、何という口の利き方だ!!」
 
 
 イェーレン「黙れハゲ!!もう二度とお前の言うことなんか聞くかよ!!
 俺達は今日をもって、訓練兵団を辞めてやる!!!」
 
 
 キース「貴様、正気か!?」
 
 
- 
                  - 57 : : 2013/11/10(日) 23:09:29
- 
 ブライ「イェーレンがそうするなら、俺も」
 
 
 ニーア「私も」
 
 
 トルヴェール「僕も…」
 
 
 ジータ「だな」
 
 
 トーマ「こんな人たちの元では、もうやっていけない」
 
 
 ニコ「ルミアンが報われないぜ」
 
 
 シーヤ「死んでませんけどね」
 
 
 カミィ「…イェーレンが行くのなら、私も」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「お前はどうする、タリス?」
 
 
 タリス「えっと…私は…」
 
 
 キース「レインズ…」
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「好きにしていいぜ。お前は何もしてないんだ、みんな受け入れてくれるだろうさ」
 
 
 タリス「!!」
 
 
 
 
 
 
 ブライ「それじゃあな」
 
 
 タリス「待って!!私も行くから!!置いていかないで!!」
 
 
 キース「レインズ、貴様まで!!」
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「申し訳ありません、教官。その場にいながら止められなかった私は、彼らと同罪。
 私も一緒に中退します」
 
 
 キース「…っ!」
 
 
 タリス「お世話になりました…」
 
 
 
 
 
 
 
 バタンッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース「…バカ者共め!!」
 
 
- 
                  - 58 : : 2013/11/10(日) 23:12:29
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 キース「…私が話せるのは、ここまでだ」
 
 
 一同「…」
 
 
 
 
 
 キース「この先の出来事は、レインズの口から聞くがよい」
 
 
 アルミン「…タリス、話してくれるかい?」
 
 
 タリス「…もちろんです」
 
 
- 
                  - 59 : : 2013/11/10(日) 23:12:58
- 
 ~事件より1か月後・トロスト区~
 
 
 
 住民「うわっ、ずいぶんガラの悪い連中だな…」
 
 
 住民「あいつらじゃないのか?例の、人殺しをした訓練兵ってのは…」
 
 
 住民「マジかよ。なんでそんなやつらを放っておくんだ?さっさと憲兵団に突き出せばいいのに…」
 
 
 
 
 
 イェーレン「」ギロッ!
 
 
 住民「ひっ!お、おい、向こうに行こうぜ…」
 
 
 
 
 
 
 
 スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「…ちっ!胸クソ悪いぜ」
 
 
 ブライ「まるで俺達がすべて悪いみたいだな」
 
- 
                  - 60 : : 2013/11/10(日) 23:16:18
- 
 ニーア「悪党を捕まえようとして、すこーしだけ加減を間違えただけで、逆に犯罪者扱いかい…」
 
 
 ジータ「見ろよ、俺達を見る奴らの目。人を見る目じゃないぜ、あれ」
 
 
 ルミアン「大方、バケモノでも映ってるんだよ、あいつらの目には」
 
 
 カミィ「ルミアン、肩は大丈夫?」
 
 
 ルミアン「全然。痛みでまともに動かせないよ。もう、僕の右肩はだめかもね…」
 
 
 イェーレン「こうなったのも、全部あの強盗たちのせいだ。今度会ったらぶっ殺してやる!」
 
 
 トーマ「もうぶっ殺しちゃったよ。だから僕らは今こうしてるじゃないか」
 
 
 イェーレン「あ、ああ、そうだったな…」
 
 
 
 
 
 シーヤ「とりあえず、お腹減りましたね。何か買ってきていいですか?」
 
 
 ニコ「いいけど…。またあんな思いするのはなぁ…」
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「」タタタッ…
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「行っちまった」
 
 
- 
                  - 61 : : 2013/11/10(日) 23:19:17
- 
 店主「何度も言ってるだろ!!お前らに売るようなものは、何一つない!!」
 
 
 シーヤ「そこを何とか!お金はちゃんと持ってるんですよ!!」
 
 
 店主「その金だって、どこからか奪ってきたんだろう!!帰れ帰れ!!人殺し集団に構ってるヒマはないんだ!!」
 
 
 シーヤ「そんなぁ…」
 
 
 
 
 ニコ「おい!その金は奪ったものなんかじゃねぇ!こいつに喰いモンを売ってやってくれよ!!」
 
 
 店主「どこかに行けと言ってるだろう!!お前らがいると、お客がビビってこなくなっちまうだろうが!!」
 
 
 ニコ「客なら目の前にいるだろう!!目ん球腐ってんじゃねぇのか!?」
 
 
 店主「あっ!!おーい、憲兵さん!!!人殺し集団がここにいます!!捕まえてください!!」
 
 
 
 
 
 
 憲兵「なに!?人殺しだと!?」
 
 
 
 
 
 
 ニコ「マズい!!行くぞ、シーヤ!!」ダッ!
 
 
 シーヤ「うぅ…」ダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 店主「まったく、とんでもないガキどもだな…」
 
 
- 
                  - 62 : : 2013/11/10(日) 23:22:44
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ブライ「ここまでくれば大丈夫だろう…」
 
 
 シーヤ「すみません、やっぱり売ってもらえませんでした…」
 
 
 ニーア「一体いつまで、こんな生活を続ければいいんだろうね…」
 
 
 カミィ「覚悟はしていたけど、さすがにそろそろ限界…」
 
 
 
 
 
 イェーレン「クソッ!!なんで俺達がこんな思いをしなきゃならねぇ!!なんで…」
 
 
 ルミアン「僕らは何も悪くないよ…」
 
 
 イェーレン「ルミアン…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「悪いのは、全部周りの人間たちだ。あいつらがいなければ、僕らにこんな罪を着せることも、
 僕らがこんな辛い思いをする必要もなかったはずだ。全部、悪いのは他の人間たちだ!!」
 
 
 ジータ「確かにな…」
 
 
 ミルーユ「どう思う、タリス、トルヴェール?」
 
 
 タリス「…」
 
 
 トルヴェール「…」
 
 
- 
                  - 63 : : 2013/11/10(日) 23:25:53
- 
 ミルーユ「相変わらずだんまりか。いい加減、ハラくくれよ。いい子ぶってたって、何も事態はよくならねぇぞ」
 
 
 トルヴェール「分かってるけど…」
 
 
 タリス「こんな行き場のない生活を続けても、絶対に未来はないよ。
 訓練兵団に戻って、もう一度やりなおそう!!」
 
 
 イェーレン「ふざけんな!!あんな場所、二度と行くもんか!!」
 
 
 タリス「意地を張ってても意味ないよ!!イェーレンが飛び出してこなければ、
 みんなも出てくることなんてなかったはずなのに!!」
 
 
 イェーレン「俺のせいだっていうのかよ!!」
 
 
 
 
 ミルーユ「やめろ。私らが争ってどうする。それより、もっと大事なことがあるだろ」
 
 
 ブライ「そろそろ、拠点がほしいな。野宿と浮浪だけじゃ、いつまでも生活はできん」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「それなら、うってつけの場所があるよ…」
 
 
 ジータ「それはどこだ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「…僕らのパパのところさ!」
 
 
- 
                  - 64 : : 2013/11/10(日) 23:29:46
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 タリス「あの後私達は、もともと住んでいたウォール・シーナの育ての親の家に行きました。
 そこで家主を脅迫して金品を強奪、そして郊外にある地下街に拠点を置き、現在に至ります…」
 
 
 タリス「そこでは生活費を得るために様々な手段を取りました。お金を渡せば、憲兵団も買収できたので
 私達は何不自由なく暮らしていました」
 
 
 ユミル「…ぶん殴っていいか?10発くらい?」
 
 
 サシャ「ダメですよユミル!!」
 
 
 キース「内地の憲兵団は、そこまで腐っておったのか…。そいつらも、数年前は
 立派な志を持った訓練兵だったのかと思うと、胸が痛む…」
 
 
 一同「…」
 
 
- 
                  - 70 : : 2013/11/11(月) 21:15:25
- 
 エレン「…その地下街のアジトに行けば、奴らもクリスタもいるんだな?」
 
 
 タリス「はい、そうです…」
 
 
 ユミル「だったら、即行動だ!ウォール・シーナまで今すぐ行くぞ!!」
 
 
 ライナー「馬鹿言うな、俺達みたいな一介の訓練兵なんかが、そんな場所に行けるわけがないだろう!」
 
 
 ユミル「そこらの馬車かっぱらえば早いだろうが!一刻を争うんだぞ!?」
 
 
 キース「貴様…!」
 
 
 
 
 ユミル「あ…すんません…」
 
 
- 
                  - 71 : : 2013/11/11(月) 21:21:38
- 
 アルミン「困ったね。場所は分かってるのに、行く方法がないなんて…」
 
 
 タリス「方法ならあります」
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「ウォール・シーナの街で、馬車を借りました。それに乗って、私はここまで来たのです」
 
 
 ジャン「馬車を借りた…?」
 
 
 マルコ「一体いくらかかると…」
 
 
 タリス「奪ったお金ではありません。皆に内緒で働いて、コツコツ貯めたお金です。
 3年分あれば、馬車を借りるのは難しいことではありません」
 
 
 ミカサ「すごい…!」
 
 
 アニ「それだけ必死だったんだね。あいつらを止めてほしいから…」
 
 
 キース「待て、勝手に話を進めるな!誰が行ってよいといった?」
 
 
 タリス「しかし、頼れる人物がこの人達しかいないのです!アジト周辺の憲兵団は、
 ほとんどが彼らの息がかかっています!まともに私達の味方になってくれるとは思えません!!」
 
 
 キース「しかしだな…」
 
 
 
 
 
 
 アルミン「行かせてください!仲間の危機なんです!!」
 
 
 キース「…」
 
 
- 
                  - 72 : : 2013/11/11(月) 21:26:02
- 
 
 一同「お願いしますっ!!」
 
 
 
 
 
 
 キース「…二つ、約束してもらおう」
 
 
 キース「一つ、決して誰も殺さぬこと。二つ、絶対に生きて帰ってくること。
 これが守れぬ者は、内地に行かせるわけにはいかない」
 
 
 一同「約束しますっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 キース「…行って来い」
 
 
 一同「はっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ダダダダダッ……!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース「…」
 
 
 メガネ教官「…行かせてしまったのかい?」
 
 
 キース「最初から、止められるような連中ではないからな。
 せめて、3年前の奴らと同じ轍は踏ませたくない。釘は刺しておいた」
 
 
 メガネ教官「大丈夫。彼らは強い子たちだよ」
 
 
 キース「…」
 
 
- 
                  - 73 : : 2013/11/11(月) 21:29:30
- 
 ~馬車内~
 
 
 御者「それでは、出発いたします」
 
 
 タリス「お願いします」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ガタンゴトン……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「しかし、ここからシーナ内地までは相当時間がかかるだろう」
 
 
 タリス「計画を実行するのは、皆が揃ってからのはずです。先ほどまでトロスト区や
 兵団施設を訪れていたのなら、まだ内地には帰っていないはず。急いで行けば間に合います」
 
 
 アニ「トロスト区でまだ、あんたを探してるかもね。その方が好都合だけど…」
 
 
 タリス「道中で遭遇しないように気を付けなければ…」
 
 
 アルミン「ずっと気になっていたんだけど…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「その『計画』って言うのは、いったい何なんだい?」
 
 
 タリス「それは…」
 
 
- 
                  - 74 : : 2013/11/11(月) 21:35:38
- 
 ~翌日・ウォール・シーナ郊外の地下街・中途兵団アジト~
 
 
 
 ルミアン「ムニャムニャ…」
 
 
 
 
 
 イェーレン「おい、起きろルミアン」
 
 
 ルミアン「んぁっ?」
 
 
 カミィ「夜が明けた。そろそろブライたちが戻ってくるころ。準備に取り掛かろう」
 
 
 ルミアン「すっかり眠ってしまってたよ、ありがとう。じゃあ、そろそろ…」
 
 
 
 
 
 クリスタ「一体何をする気なの…!?」ギシッ…
 
 
 ルミアン「じきに分かるさ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「おう、戻ったぜ。女の子を縛って監禁とは、ルミアンもなかなかやるねぇ」
 
 
 ニーア「おお?この子が例の動力源かい?注文通りじゃないか」
 
 
 トルヴェール「…」
 
 
- 
                  - 75 : : 2013/11/11(月) 21:41:18
- 
 ルミアン「お帰り。タリスは見つかった?」
 
 
 ブライ「いや、手掛かりなしだ。数日前、タリスがこの近くで馬車を借りたとは聞いたんだが、
 行先までは分からなかった」
 
 
 ルミアン「シーヤが、トロスト区で臭いを感じたって言ってたけど?」
 
 
 ニーア「私らも行ってきたんだけどね、無駄足だったよ。いやー、遠かったぁ」
 
 
 ルミアン「そうかい、仕方ないね」
 
 
 
 
 ニコ「じゃあルミアン、そろそろ行こうぜ!」
 
 
 ジータ「他の人間どもの、恐怖にゆがんだ顔を想像するだけでワクワクするぜ…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「待ちやがれ!!!!」
 
 
 一同「!?」
 
 
- 
                  - 76 : : 2013/11/11(月) 21:46:02
- 
 イェーレン「誰だ!?」
 
 
 
 
 
 
 エレン「見つけたぜ!クリスタを返してもらうぞ!!」
 
 
 ユミル「私の怒りメーターはMAXだ。お前ら、覚悟はできてるんだろうな…」
 
 
 ミカサ「…」
 
 
 ライナー「昨日の借りを返させてもらおうか…!」
 
 
 クリスタ「エレン!ユミル!ミカサ!ライナー!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「あいつ!クリスタの仲間だったのか!?」
 
 
 ニーア「不思議な偶然もあるもんだね。でも、たった4人で何ができるんだい?」
 
 
 タリス「…あなたたちを、止めるっ!!」ザッ!
 
 
 ニーア「タリス!!」
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「まさか、君がこいつらを…!?」
 
 
- 
                  - 78 : : 2013/11/11(月) 22:10:03
- 
 
 タリス「お願いだから、こんなことはもうやめて!これ以上、罪を重ねるようなことはしないで!!」
 
 
 ルミアン「…計画のことも喋ったのかい?」
 
 
 タリス「ええ!あなたたちがその装置を使ってやろうとしていることも、全部!!」
 
 
 ルミアン「…」
 
 
 
 
 
 イェーレン「チッ!とんだ邪魔が入ったな!!」
 
 
 ジータ「なぁに、どうせザコの集まりだ。ちゃちゃっと片づけてやるよ」
 
 
 ルミアン「待って!」
 
 
 ジータ「!?」
 
 
 
 
 
 ルミアン「…どうせなら、装置の試運転も兼ねて、こいつらには恐怖を味わってもらうことにしよう」
 
 
 イェーレン「おお!やるのか!!」
 
 
 カミィ「楽しみ…」
 
 
 ミルーユ「そうと決まればさっそく…」ガシッ!
 
 
 クリスタ「!?」
 
 
 
 
 
 
 ユミル「おいてめぇ!!クリスタに何する気だ!?」
 
 
- 
                  - 80 : : 2013/11/11(月) 22:16:59
- 
 ミルーユ「こいつは装置を動かすための動力源さ。こいつを、こうして…」
 
 
 クリスタ「きゃっ!!」スポッ!
 
 
 
 
 
 ライナー「なんてこった!装置の中にクリスタがスッポリ入っちまった!!」
 
 
 ミカサ「あれが、例の…!?」
 
 
 タリス「ええ…」
 
 
 ルミアン「そうさ、これが僕の開発した『土人形生成機』さ!!」
 
 
 エレン「…ほんとにそんなのを作りやがったのか…!!」
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「一定量の土と、動力源となる人間を装置の中に入れると、殺戮兵器の土人形を生み出す。
 原料と動力源がなくならない限り、無限に生み出すことができるのさ!!」
 
 
 ルミアン「この装置で、壁内を土人形でいっぱいにする!!そうすれば、愚かな人間どもは
 恐怖と絶望におびえながら次々と死んでいくのさっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「狂っている…!」
 
 
 ライナー「まったくだ、正気の沙汰とは思えん…!」
 
 
- 
                  - 82 : : 2013/11/11(月) 22:20:50
- 
 エレン「何でクリスタが動力源なんだ!!そんなの、お前らが勝手にやればいいだろうが!!」
 
 
 ルミアン「金髪!青眼!身長150未満!!これが装置を動かす動力源の条件だ!!」
 
 
 ユミル「ふっざけんな!!そんなのてめぇの趣味じゃねぇか!!!タリスでもよかっただろが!!!」
 
 
 タリス「!?」(´;ω;`)ブワッ!!
 
 
 ライナー「おい、ユミル…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「タリスは155あるからねぇ…。僕より大きい女の子は嫌いだよ」
 
 
 ミカサ「…小さい。体も、心も」
 
 
 ルミアン「うるさいうるさい!!!お前らみんな死んでしまえ!!!
 『壁内人類終焉計画』、これがその第一歩だ!!」ポチッ!
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ヴ~~~~~ンッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「あ……あぁぁぁぁっ………」
 
 
 ユミル「クリスタっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「気を付けろ!!何か出るぞ!!」
 
 
- 
                  - 83 : : 2013/11/11(月) 22:24:09
- 
 ズゥゥゥゥンッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ズシンッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「何、あれは…!?」
 
 
 エレン「人の形をした、バケモノ…!!」
 
 
 ユミル「人間サイズの巨人に見えなくもないな…」
 
 
 
 
 ルミアン「ここはこいつに任せて、皆、行こう!」
 
 
 中途兵団一同「おう!!」
 
 
 タリス「みんな、ダメっ!!」
 
 
 エレン「待て!!」
 
 
 
 
 ブライ「待つ訳ねぇっつーの。行くぞ、トルヴェール」
 
 
 トルヴェール「うん…」
 
 
 ニーア「?」
 
 
- 
                  - 86 : : 2013/11/11(月) 22:29:09
- 
 
 ルミアン「じゃあ、あとはよろしく…」
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ズシンッ!
 
 
 タリス「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
 
 
 ライナー「ここは俺が!!」ガッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「ウゥゥゥ…」ガッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 メキメキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「ぐあぁっ…!!何という力だ…!!」
 
 
 エレン「ライナーっ!!」
 
 
 ミカサ「…ライナーを……離せっ!!」ドゴッ!!
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァ?」
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「効いてない…!」
 
 
 タリス「しまった、もう皆がいないっ!!」
 
 
 ユミル「逃がしたか!!こんな奴の邪魔がなければ!!」
 
 
- 
                  - 87 : : 2013/11/11(月) 22:30:59
- 
 土人形「ウゥゥ…」メキメキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「もう……限界だっ…!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ピンッ…!
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ザァァァァァァッ……!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「何…?」
 
 
 ユミル「雨…?いや、スプリンクラーか!?」
 
 
 エレン「なんでいきなり…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァ…」ドロォ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「…土人形が、溶けてきやがった!!」
 
 
 ミカサ「…弱点は水、ということ?」
 
- 
                  - 88 : : 2013/11/11(月) 22:34:15
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 
 
 
 土「」
 
 
 
 
 
 
 ライナー「恐ろしい相手だった…」
 
 
 ミカサ「二人がかりでもびくともしなかった。こんなのが壁内に大量発生したら…」
 
 
 ユミル「間違いなく、人類はおしまいだな」
 
 
 タリス「ごめんなさい…。私がそばにいながら、止められなかったばかりに…」
 
 
 エレン「お前のせいじゃない、悪いのは全部あいつらだ。特に、あのルミアンとかいう奴。
 こんなのを作り出すなんて、どんな脳ミソしてやがるんだ!」
 
 
 ミカサ「ヘタすれば、アルミン以上かもしれない…」
 
 
- 
                  - 89 : : 2013/11/11(月) 22:38:38
- 
 ライナー「しかし、目の前で奴らを逃がしてしまうとは…」
 
 
 ユミル「そのために、外に保険をかけといたんじゃねぇか」
 
 
 エレン「正解だったな。今頃、奴らの後を付けて行ってくれてるはずだ」
 
 
 ミカサ「私達も外へ!」
 
 
 タリス「…」
 
 
 ライナー「どうした、タリス?」
 
 
 タリス「あ、いえ…」
 
 
 エレン「早くいこうぜ!」
 
 
 タリス「はい…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス(…スプリンクラーは、火の気がなければ作動しないはず。どうして…?)
 
- 
                  - 90 : : 2013/11/11(月) 22:44:30
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 
 
 
 
 中途兵団「」ゾロゾロ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「やつら、出てきたみたいだぜ…」
 
 
 サシャ「なんだか大きな荷物を持ってますね。あれが例の装置でしょうか…?」
 
 
 ジャン「だろうな。見ろ、装置の中にクリスタが閉じ込められてるぜ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「」グッタリ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「動力源ってやつだね。かわいそうに、早く助けてあげないと…」
 
 
 アニ「ライナー達は何をしてるんだい?まさか、揃いも揃ってやられたんじゃないだろうね」
 
 
 ベルトルト「彼らはみんな、とても強いからね。
 ライナー達を迎えに行く班と、彼らを尾行する班に分かれて行動しよう」
 
 
 アルミン「了解だよ」
 
 
- 
                  - 91 : : 2013/11/11(月) 22:47:48
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 ライナー「いてて…」
 
 
 エレン「大丈夫か?」
 
 
 ライナー「ああ、なんとかな。それより…」
 
 
 
 
 
 アルミン「みんな!」
 
 
 ミカサ「アルミン!」
 
 
 アニ「なんだ、全員無事じゃないか」
 
 
 マルコ「奴らが揃って出てきたから、やられちゃったんじゃないかと心配したよ」
 
 
 ベルトルト「ライナー、怪我してるじゃないか!!」
 
 
 ライナー「そんな騒がなくても大丈夫だ。だが、さっきのことは、説明しておく必要があるな…」
 
 
 アルミン「さっきのこと…?」
 
 
 エレン「ああ、やつら、ついに装置を起動しやがったんだ…!」
 
 
- 
                  - 92 : : 2013/11/11(月) 22:50:09
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ベルトルト「…土人形…!」
 
 
 アニ「そんなふざけたものに、ライナーとミカサが歯が立たなかったってのかい?」
 
 
 ミカサ「かたじけない…」
 
 
 マルコ「疑ってたわけじゃないけど、タリスの言ってたことは本当だったんだね」
 
 
 タリス「土人形があそこまで強いとは、思ってもいませんでした…」
 
 
 ユミル「だが、大きな収穫もあったな」
 
 
 
 
 アルミン「そういえば、なんでみんなはびしょびしょなんだい?」
 
 
 エレン「スプリンクラーだ」
 
 
 アルミン「スプリンクラー?」
 
 
 ライナー「どう言うわけか知らんが、天井のスプリンクラーが発動したんだ。
 するとどうだ。土人形がたちまち溶けちまうじゃねぇか」
 
 
 ミカサ「土だから、水で溶けてしまうのだと思う。これが現時点で分かる、土人形の弱点」
 
 
- 
                  - 93 : : 2013/11/11(月) 22:53:38
- 
 ベルトルト「水、か。それなら、準備するのも難しくはないね」
 
 
 アニ「ただ、奴らはそれを大量に発生させられるんだろう?そんなにたくさん、水を持って歩けるわけないと思うけど」
 
 
 アルミン「そうだね。原料の土さえあれば、奴らはいくらでも生み出せるみたいだし」
 
 
 ユミル「ちょっと待て、そうなった場合、クリスタはどうなる?
 装置を動かすための動力源として、エネルギーを好きなだけ搾り取り放題ってことか?」
 
 
 タリス「当然、無限ではありません。あまり装置を使い続けると、その先に待つのは…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「…冗談じゃねぇ!そんなことさせてたまるかよ!!」
 
 
 タリス「ですが、彼らは大量の土人形を生み出すのが目的です。そうそう簡単には、命が危うくなることはありません」
 
 
 アニ「装置を止めるには、クリスタを助けるか、クリスタが死ぬか、ってことだね。
 簡単には死なないってことは、それなりの数の土人形を生み出せる…」
 
 
 ベルトルト「どっちに転んでも、難しそうだね…」
 
 
- 
                  - 94 : : 2013/11/11(月) 22:56:43
- 
 ライナー「そもそも、どうやって装置からクリスタを助け出すんだ?
 クリスタが入れられたカプセルは、端から見たら厳重そうで簡単には開きそうにはなかったが」
 
 
 タリス「そのために、これを使います…」⊃鍵
 
 
 アルミン「それは……鍵?」
 
 
 タリス「はい、停止キーです。これが全部で6本あり、残りの5本は彼らが持っています。
 私がこっそり1本抜き取っておいたのですが、全部は無理でした…」
 
 
 エレン「あいつらと戦って、手に入れるしかないか…」
 
 
 ユミル「漫画とかだとよくある展開だが、まさか自分たちがその中に放り込まれるとはな…」
 
 
 
 
 
 ミカサ「…過酷な戦いになると思う。準備は念入りにしておかないと」
 
 
 アルミン「そうだね。奴らの行先も気になるけれど、それについてはジャン達が尾行しているから…」
 
 
 ライナー「俺達は、どうにかして水を確保しないとな。デカいタンクでもあればいいんだが」
 
 
 タリス「…幸いにも、ここは地下街。地上では出回らないような希少品が見つかるかもしれません」
 
 
 エレン「よし、ちょっくら探しに行こうぜ!」
 
 
- 
                  - 95 : : 2013/11/11(月) 22:59:20
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ~ストヘス区~
 
 
 
 ジャン「」コソコソ…
 
 
 コニー「」コソコソ…
 
 
 サシャ「」コソコソ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 中途兵団「」ゾロゾロ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「やつらめ、いったいどこまで行く気だ?ウォール・シーナから出ちまうぞ?」
 
 
 コニー「わざわざ人目を避けて移動してやがる」
 
 
 サシャ「そのおかげで、こうして私達も怪しい動きをしながら尾行できるわけですが…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「」グッタリ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「クリスタの体調が心配だ。さっきからぐったりしたまま動かねぇぞ」
 
 
 サシャ「今すぐにでも助けてあげたいですね…」
 
 
- 
                  - 97 : : 2013/11/11(月) 23:03:14
- 
 中途兵団「」ヒュッ…
 
 
 
 
 
 
 コニー「奴ら、路地を曲がった!俺達も…」ダッ!
 
 
 ジャン「おいコニー、迂闊な行動するんじゃねぇ!気を付けろよ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 バキッ!!
 
 
 コニー「うっ!」ドサッ!!
 
 
 ジャン&サシャ「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「いらっしゃーい。コソコソ俺達の後を嗅ぎまわりやがって、制裁が必要だな」
 
 
 ジータ「あれ?どこかで見たことあると思ったら、訓練兵団施設にいたやつらか。
 なんでこんなところにいるんだ?」
 
 
 ジャン「クリスタを返してもらおうか…!」
 
 
 ニーア「ああ、さっきの奴らの仲間か。ってことは、あいつらも訓練兵だったの?
 道理でゴツい連中だと思ったよ」
 
 
 イェーレン「今頃全員くたばってるだろ。アレは人間が勝てるような代物じゃないからな」
 
 
 トルヴェール「…」
 
- 
                  - 98 : : 2013/11/11(月) 23:07:17
- 
 ジャン「タリスが言ってた、土人形ってやつか?」
 
 
 トーマ「ん?タリスを知ってるのかい?」
 
 
 サシャ「知ってるも何も、私達にクリスタの居場所を教えてくれたのは、何を隠そうタリスですからねっ!」
 
 
 シーヤ「ってことは、やっぱりタリスはトロスト区にいたんですよ!そして、訓練兵団施設に身を隠した!!」
 
 
 ジータ「おいおい、じゃあ俺とトーマは、タリスが目と鼻の先にいながら、むざむざ帰ってきちまったのかよ」
 
 
 ルミアン「ちょっと、何してるんだよ!頼むよ!」
 
 
 
 
 
 
 ブライ「どの道、こいつらに計画は露見しちまってんだ。ここで消しちまうのが手っ取り早いだろ?」
 
 
 カミィ「そういうことなら、任せてほしい」
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ&カミィ「」ゴキゴキッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「うぅ…」
 
 
 ジャン「マズいな…」
 
 
- 
                  - 99 : : 2013/11/11(月) 23:10:45
- 
 ルミアン「待って、二人とも!」
 
 
 ブライ&カミィ「!?」
 
 
 
 
 
 ルミアン「ここで消してしまうのは簡単だけど、どうせなら、仲間たちと一緒に絶望を味わってもらおうよ」
 
 
 ブライ「つまり…?」
 
 
 ルミアン「いいかい君たち、僕たちはこれから、ストヘス区外から北東にある山に向かうんだ。
 そこで、この装置を起動させて大量の土人形を生み出す。山だから、原料は豊富だしね」
 
 
 ルミアン「今から6時間後、装置を起動する。それまでに君たちが山頂の洞窟にたどり着き、
 僕達の計画を止めることができれば、君たちの勝ち。そうでなければ、僕たちの勝ちだ。おもしろいだろ?」
 
 
 ジャン「てめぇ…」
 
 
- 
                  - 100 : : 2013/11/11(月) 23:11:56
- 
 ブライ「なるほどな。ただやるよりは、遊びを取り入れたほうが楽しそうだ。
 つーワケで兄ちゃんたち、楽しみに待ってるぜ」
 
 
 カミィ「せいぜい足掻くといい…」
 
 
 
 
 
 
 
 中途兵団「はっはっはっは…………」スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「畜生!!待ちやがれ!!」
 
 
 サシャ「ジャン、ダメです!ここはみんなに知らせないと!!コニーもこんな状態ですし!!」
 
 
 コニー「うぅ……」
 
 
 ジャン「チッ…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「ちょっといいかね、君達…?」
 
 
 ジャン「あん!?……って、え!?」
 
 
- 
                  - 101 : : 2013/11/11(月) 23:15:13
- 
 ~ウォール・シーナ郊外の地下街~
 
 
 
 一同「」ズーン…
 
 
 
 
 
 
 ライナー「まさか、ここまで収穫なしとは…」
 
 
 ベルトルト「怪しげな食べ物や薬ばっかりで、奴らに対抗できそうなのは何もない…」
 
 
 アルミン「想定外だよ…」
 
 
 タリス「私もです。ごめんなさい…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「はぁぁ………」ズーン…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おーい、お前ら!!」
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「あれは……ジャン!?」
 
 
 ミカサ「コニーとサシャも?」
 
 
 アルミン「あの3人には、奴らの尾行をお願いしてたんだけど…」
 
 
 アニ「なんで戻って来たんだい?しかも、やたら大荷物抱えて…」
 
 
- 
                  - 102 : : 2013/11/11(月) 23:18:22
- 
 ジャン「奴らの行先が分かった。ストヘス区外から北東にある山の頂上の洞窟だ」
 
 
 ベルトルト「どうしてそれを?」
 
 
 ジャン「詳しい話は後だ。それより、こいつをみてくれ」ヨイショ
 
 
 
 
 
 
 
 
 荷物「」ドンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「なんだよこりゃ?」
 
 
 サシャ「おもちゃ屋さんの店主さんからいただきました」
 
 
 ライナー「おもちゃだと?そんなもので遊んでいる暇はないんだが…」
 
 
 コニー「なんでも、謎のガキが大枚はたいて買っていって、俺達が来たら預けるように依頼したらしい」
 
 
 ミカサ「ますます分からない。いったい、どういう目的があってそんなことを…?」
 
 
 マルコ「ちなみに、中身は何だい?」
 
 
 ジャン「それがよ…」ガサゴソ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「」⊃水鉄砲
 
 
 一同「!!」
 
 
- 
                  - 103 : : 2013/11/11(月) 23:20:38
- 
 アルミン「ジャン、これって…!」
 
 
 ジャン「水鉄砲、しかも、タンクがデカくて水圧も強力な奴だ。相当値段も張るはずだが、
 こんなんじゃあいつらに対抗できるワケがねぇよ…」
 
 
 エレン「タリス!!」
 
 
 タリス「ええ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャンコニサシャ以外「やったあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」バンザーイ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「あ!?」
 
 
 サシャ「え!?」
 
 
 コニー「どうした?みんな頭おかしくなったのか…?」
 
 
- 
                  - 105 : : 2013/11/11(月) 23:24:24
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ジャン「おい、それは本当か!?」
 
 
 アルミン「うん、たくさんの水があれば、土人形たちに対抗できる!!」
 
 
 
 
 
 
 エレン「ほいっ!!」ピュゥゥゥゥッ!
 
 
 ライナー「うわっ!!」ビシャッ!
 
 
 アニ「つめたっ!!」ビシャッ!
 
 
 ベルトルト「ちょっとエレンっ!!」ビシャッ!
 
 
 マルコ「なかなかの威力だね。中途兵団の奴らに対しても、隙を作るくらいのことはできそうだ」
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「いてぇなこの野郎!」ゴンッ!
 
 
 エレン「あべしっ!!」
 
 
 ベルトルト「本当に水圧が強いよ。強力な武器になりそうだけど、人に向けちゃだめだよ」
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「」ゲシッ!!
 
 
 エレン「ひでぶっ!!」
 
 
 ミカサ「これはエレンが悪い…」
 
- 
                  - 106 : : 2013/11/11(月) 23:26:13
- 
 アルミン「水鉄砲12丁、さらに水交換用のタンクが24本。あらかじめ、全てを見越したような用意周到さだね…」
 
 
 ユミル「一体誰だ、こんなマネしたのは…?」
 
 
 コニー「なんだっていいさ。それより、早くやつらを追わねぇと!」
 
 
 サシャ「そうですよ!川で水を補給して、北東の山へ急ぎましょう!」
 
 
 アニ「だけど、これだけの水を持ち歩くとなると、重さが相当じゃないかい?」
 
 
 ライナー「なぁに、少々重さくらい、日ごろのキツイ訓練に比べたら屁でもない。
 タンクは男共で持っていくさ。銃は一人一本ずつ持ってくれ」
 
 
 ミカサ「私も持とう。兵站行進の錘に比べたら大した重さではない」
 
 
 タリス「みなさん、頼もしいですねぇ…」
 
 
- 
                  - 107 : : 2013/11/11(月) 23:29:41
- 
 ~ストヘス区外・ウォール・ローゼ領内~
 
 
 ブライ「おいトルヴェール、遅いぞ!何してたんだ?」
 
 
 トルヴェール「ごめん、ちょっとね…」
 
 
 ニーア「あんたさぁ、最近なんか変じゃない?なんか微妙に私らと距離置いててさ…」
 
 
 トルヴェール「そんなことないよ。僕はいつも、皆と一緒だよ」
 
 
 ニーア「それならいいけどさぁ…」
 
 
 イェーレン「まぁいいじゃねぇか。それより、あの訓練兵の奴ら、ちゃんと来るんだろうな?」
 
 
 ジータ「どうだかな。どいつも軟弱そうな奴らだったから、今頃お家に帰ってママのミルクでも飲んでんじゃねぇのか?」
 
 
 ミルーユ「違ぇねぇ」
 
 
 
 
 カミィ「そもそも、生きてあそこから脱出できるとも思えない…」
 
 
 ルミアン「そんなんじゃ困るよ。ちゃんと、僕らの復讐のはけ口になってくれないと…」フフッ…
 
 
 トーマ「そうだね。それじゃあみんな、山に付いたら、手筈通りに…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「おう!!」
 
 
- 
                  - 111 : : 2013/11/12(火) 12:15:38
- 
 ~訓練兵団施設・食堂~
 
 
 キース「…以上の理由により、12名の訓練兵はウォール・シーナ内地へと赴いている」
 
 
 ダズ「マジかよ…」
 
 
 ミーナ「クリスタが…?」
 
 
 キース「残った者たちの訓練は、通常通り行う。『自分も一緒に行こう』などという、変な気は起こさぬように…」
 
 
 一同「…」
 
 
 
 
 
 
 キース「ボーっとするな!さっさと訓練の準備をしろ!!」
 
 
 一同「ハッ!!」
 
 
 
 
 
 
 ゾロゾロ…
 
 
- 
                  - 112 : : 2013/11/12(火) 12:19:02
- 
 キース「…」
 
 
 
 
 
 
 メガネ教官「…彼らが心配かい?」
 
 
 キース「まさか。これでも、あいつらのことは信頼している。無事に帰ってきてくれるだろう」
 
 
 メガネ教官「…優しいねぇ」
 
 
 キース「…要らぬ話をしている暇はない。私は訓練へと向かう。お前も教材の下見でもしておけ!」
 
 
 メガネ教官「はいはい、野暮でしたねぇ…」スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース(…一人も欠けることなく、帰ってくるのだぞ!)
 
- 
                  - 115 : : 2013/11/12(火) 19:47:28
- 
 ~ストヘス区外より北東の山・登山口~
 
 
 ライナー「ようやくたどり着いたな。ここが入り口のようだな」
 
 
 エレン「遠かったなぁ。水も重いし、何よりストヘス区から出る時が大変だったな。
 何度言っても、水だって信じてもらえなかったし…」
 
 
 アルミン「仕方ないよ、液化ガスの密取引が横行しているからね。まぁ、こんなタンクで運ぶ人はいないと思うけど…」
 
 
 ベルトルト「川の水だから、下手に飲むわけにもいかないしね。サシャが飲んだけど…」
 
 
 サシャ「水かどうかは、飲んで証明するのが一番ですよ。あまりおいしくありませんでしたけど…」
 
 
 ジャン「まぁ、飲み水じゃねぇからな。腹壊さないだけ、御の字だと思え」
 
 
- 
                  - 116 : : 2013/11/12(火) 19:51:57
- 
 アニ「無駄話はそこまでにして、この先、どうするんだい?」
 
 
 ユミル「まぁ、間違いなく道中に、罠でも仕掛けてるんだろうけどよ」
 
 
 ミカサ「かと言って、登山道はここだけ。別ルートを行くことも、別れて行動することもできない」
 
 
 マルコ「腹をくくるしかないね」
 
 
 タリス「行きましょう…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おっと、待ってたぜ!」
 
 
 一同「!!」
 
- 
                  - 117 : : 2013/11/12(火) 19:55:44
- 
 ジャン「誰だ!?」
 
 
 ミカサ「あそこの樹の陰!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「揃いも揃ってご苦労さん。本当に来るとは、度胸だけは認めてやるぜ」ザッ
 
 
 シーヤ「待ち伏せが無駄にならなくてよかったです」ザッ
 
 
 タリス「ニコ!シーヤ!あなたたち、何をする気!?」
 
 
 ニコ「何って、足止めに決まってるだろ。簡単に山頂までたどり着いたら、面白くねぇだろ?」
 
 
 シーヤ「それに、皆さんはこれがほしいんですよね?」ゴソゴソ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「」⊃鍵
 
 
 一同「!!」
 
 
- 
                  - 118 : : 2013/11/12(火) 20:00:18
- 
 ライナー「隙を見てトンズラこくつもりだったが、どうやらそうさせてもらえないようだ…」
 
 
 ユミル「みたいだな。だが、相手は二人。こっちは十二人。お前らがいくら強くても、さすがに厳しいんじゃねぇのか?」
 
 
 ニコ「ああ、その通りだな。だから、ちょっとしたゲームを用意してるんだ…」
 
 
 マルコ「ゲーム?」
 
 
 ニコ「そうだ。勝ったらお前たちはこの鍵を受け取れる。負けたら、誰か一人に死んでもらう」
 
 
 ベルトルト「死って…!!」
 
 
 アニ「ずいぶんと血生臭いことするんだね」
 
 
 
 
 ミカサ「それで、ゲームとは…!?」
 
 
 ジャン「おいミカサ、まさか奴らの言うゲームを受けるつもりじゃねぇだろうな!?
 負けたら一人死ぬんだぞ!?」
 
 
 ミカサ「負けなければいい。戦わなければ、勝てない!」
 
- 
                  - 119 : : 2013/11/12(火) 20:05:14
- 
 コニー「馬鹿正直にやる必要はねぇ!黙ってみんなで袋叩きにしちまえばいいだけだろ!!」
 
 
 ニコ「おっと、そんなことをしたら…」
 
 
 シーヤ「この鍵、食べちゃいますよ?」
 
 
 サシャ「え!?それ食べられるんですか!?」
 
 
 エレン「んなわけねぇだろ!体内に隠して、取り出せなくする気だ!!」
 
 
 
 
 ニコ「この鍵は特殊な樹脂で作られていてね。人の胃液でも、簡単に溶けちまうぜ?」
 
 
 アルミン「そんな…!鍵が一本でも欠けてしまったら…」
 
 
 タリス「…装置を止めることも、クリスタさんを助けることもできません…」
 
 
 一同「…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「さぁ、どうする?ゲームを受けるか、腹いせに俺達をボコるか。さっさと決めな」
 
 
 ライナー「…答えは決まっている」
 
 
 エレン「受けてやるよ、ゲームってヤツをな!」
 
 
 ニコ「そうこなくちゃな。来い、こっちに準備してある…」
 
 
 シーヤ「ふふふ…」
 
 
- 
                  - 120 : : 2013/11/12(火) 20:09:17
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ニコ「ここだ」
 
 
 アルミン「…これは…!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 謎の仕掛け「」ズーン…!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「籠の中に、たくさんの果物?そして、籠の下の台から謎のコードが伸びていて、
 その先には……ギロチン!?」
 
 
 マルコ「ギロチンの下に、枷があるね。あれで逃げられないようにするのかな?」
 
 
 サシャ「あの果物は…」ゾワッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「説明してやるよ。まず、籠の中の果物、あれはドリアンだ。もう少し近付けば、
 独特の臭いが漂ってくるぜ…?」
 
 
 エレン「ドリアンか、初めて見たぜ…。って、くっさ!!なんだこれ!?」
 
 
 アルミン「ドリアンはとても甘くておいしいんだけど、臭いが強烈でね…。僕はちょっと苦手だな」
 
 
 ユミル「皮は剥いてあるんだな。余計臭いが強烈だ」
 
 
 ジャン「ゲームってのは、ドリアンの早食いか?それなら、こっちの勝ちは間違いないぜ?
 な、サシャ?」
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「…」ガタガタ…
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「え?サシャ…?」
 
 
- 
                  - 121 : : 2013/11/12(火) 20:13:55
- 
 ニコ「まぁ、早食いと言えば早食いだが、それならわざわざギロチンなんか用意しねぇよ。
 このゲームは、2人組で行うんだ」
 
 
 ライナー「籠とギロチンを繋ぐコード、あれが何か関係があるのか…?」
 
 
 シーヤ「まず、ギロチンの下の枷に一人を繋ぎ、固定します。この時点で、繋がれた人は逃げることはできません。
 枷を解除するためには、もう一人があることをしなければなりません」
 
 
 アニ「あること…?」
 
 
 
 
 
 シーヤ「籠の中のドリアン、全部で10個あります。その中には、枷を外すための解除キーが
 一本ずつ、合計10本入っています」
 
 
 シーヤ「ドリアンを食べて解除キーを10本取り出し、籠の下の台についている鍵穴に差し込むと
 コードでつながっている側の枷を解除できる仕組みです」
 
 
 
 
 
 
 
 
 こういう装置↓
 http://blogs.yahoo.co.jp/harumav3/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg5.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2F8a%2Fb2%2Fharumav3%2Ffolder%2F625688%2Fimg_625688_18404455_0%3F1384247514&i=1
 
- 
                  - 123 : : 2013/11/12(火) 21:01:00
- 
 コニー「ドリアンを早く喰って、鍵を使って仲間を助ければいいんだな?」
 
 
 ニコ「その通り。だが、当然それだけでは終わらないぜ」
 
 
 ベルトルト「…まさか…!」
 
 
 
 
 ニコ「片方の枷の鍵が外れた瞬間、同時にギロチンを止めてあるロックも解除される。
 そうなれば、枷を外せなかったもう一人はどうなるか…」
 
 
 アルミン「そんな…」ゾワッ…
 
 
 
 
 
 
 ニコ「この先は説明不要だな。どうだ、面白そうだろ?」
 
 
 ユミル「ふざけてやがるな。命を何だと思ってやがる!」
 
 
 エレン「危険すぎだろ…」
 
 
 ミカサ「問題はそれだけではない…」
 
 
 ライナー「ああ。このゲーム、俺達が勝った場合も、めでたしとはいかねぇな…」
 
 
 ベルトルト「間接的とはいえ、殺人を犯すことになってしまう…」
 
 
 タリス「その通りです…」
 
 
- 
                  - 124 : : 2013/11/12(火) 21:05:11
- 
 マルコ「これでは、教官との約束に違反してしまうね…」
 
 
 アルミン「約束の問題じゃないよ、どんな形であれ、人を殺めるのだけは絶対に駄目だ!」
 
 
 ユミル「仕方ねぇだろ、あいつらから吹っかけてきたんだ!
 それとも、このままクリスタが力尽きるのを待ってろって言うのか!?」
 
 
 アルミン「そうじゃないけど!」
 
 
 
 マルコ「このままじゃ、あいつが鍵を飲み込んでしまう!!とりあえず、ゲームをしながら
 誰も死なない方法を考えよう!」
 
 
 ジャン「それしかねぇか…」
 
 
- 
                  - 125 : : 2013/11/12(火) 21:08:18
- 
 ライナー「よし、それじゃ、誰が出る?」
 
 
 エレン「ドリアンを食うのはサシャ一択だろ。問題は、ギロチンのほうだ」
 
 
 サシャ「あ、あの、ちょっと…」
 
 
 アルミン「人の命がかかってて怖いのは分かるけど、大食いでサシャ以上の力を持つ人はいない。
 辛いだろうけど、引き受けてほしい」
 
 
 サシャ「いや、そういうことじゃ……」
 
 
 
 
 
 コニー「ほら、さっさとこっち来て座れ!」
 
 
 サシャ「あっ!!」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 コニー「枷はこうすればいいのか…?」カチャ
 
 
 ベルトルト「え?もしかして、コニーがギロチンに…?」
 
 
 コニー「そうだ。ここは俺に任せてくれ」
 
 
 ジャン「おい、勝手なことするんじゃねぇよ!!」
 
 
 コニー「心配するな、ちゃんと秘策があるんだよ!勉強は苦手だけど、こういうのは得意なのさ!!」
 
 
- 
                  - 126 : : 2013/11/12(火) 21:10:30
- 
 アルミン「秘策って…」
 
 
 ライナー「信じていいのか…?」
 
 
 コニー「任せてくれ!!」
 
 
 タリス「…それでは、お願いします、コニーさん、サシャさん」
 
 
 サシャ(…どうしましょう…)
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「それからみんな、聞いてくれ」
 
 
 エレン「どうした?」
 
 
 コニー「ゲームが始まったら、みんなは先に行ってくれ。あいつらはゲームに手いっぱいで
 みんなを追っかけるのはできなくなるからな」
 
 
 アルミン「コニーたちはどうするんだい?」
 
 
 コニー「鍵を奪ったら、後から追いかける。大丈夫、信じてくれ!」
 
 
 アルミン「分かったよ…」
 
 
- 
                  - 127 : : 2013/11/12(火) 21:14:32
- 
 ニコ「話は終わったか?さっさと始めようぜ!」カチャ
 
 
 シーヤ「ニコがギロチン、私がドリアンを食べます。まぁ、あなたたちに勝ち目はありませんけどね」
 
 
 コニー「言ってろ、今にギャフンと言わせてやるからな!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「それじゃあ始めるぜ?レディ……」
 
 
 ミカサ「みんな、構えて…」
 
 
 一同「」コクンッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「ゴーッ!!!!」ピッ!
 
 
 エレン「今だっ!!!」
 
 
 一同「」ダダダダダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「ありゃ?全員行っちまったぞ?」
 
 
 コニー「俺が行けって言ったんだ。お前らは追いかけられないだろ!!」
 
 
 ニコ「へぇ、考えるじゃねぇか。まぁ、想定内だけどな」
 
 
- 
                  - 128 : : 2013/11/12(火) 21:19:22
- 
 シーヤ「うまうま」バクバク…
 
 
 ニコ「いいペースだ。そのまま頼むぜ、シーヤ!」
 
 
 コニー「ふん、早食いならうちのサシャだって…」
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「…」シーン…
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「…あれれぇ?」
 
 
 ニコ「おいおい、ゲームはもう始まってるぜ?だんまり決め込んで、大丈夫かい?」
 
 
 コニー「おいどうした!?腹でも痛いのか!?」
 
 
 サシャ「無理です…」
 
 
 コニー「え!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「…私、ドリアンだけは無理なんです」
 
 
 コニー「ナンデスト…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「どうしてもこの臭いが苦手で…。口に持っていこうとしても、体が受け付けてくれません…」
 
 
 コニー「おい、なんでそれを先に言わないんだ!!」
 
 
 サシャ「言おうとしたのに、コニーが無理矢理私をここに座らせたんじゃないですかっ!!」
 
 
- 
                  - 129 : : 2013/11/12(火) 21:22:12
- 
 ニコ「おいおい、思わぬトラブル発生だな、コニーとやら」
 
 
 コニー「…嘘だろ…」
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「2つ目ごちそうさまっ」バクバク
 
 
 ニコ「早くしないと、お仲間さんが死んじまうぜ?」
 
 
 サシャ「うぅ…」ソローリ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「」クンクン…
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「やっぱり無理ですっ!!」オェェェ
 
 
 コニー「臭いをかぐなっ!」
 
 
 サシャ「無理ですよっ!食べてる時は鼻呼吸しかできませんしっ!!どうしても臭いを嗅いじゃいます!!」
 
 
 ニコ「あはははっ!!万事休すだな!!」
 
 
 コニー「こうなったら…」
 
 
- 
                  - 130 : : 2013/11/12(火) 21:25:34
- 
 コニー「サシャ!喰わなくていいっ!!その女をやっつけろ!!!」
 
 
 サシャ「へ!?」
 
 
 ニコ「何を!?」
 
 
 コニー「このままどっちも完食できなきゃ、ギロチンのロックも外れない!だったらせめて、
 その女から鍵を奪えば、ドリアンを食う必要もない!!」
 
 
 サシャ「コニー、秘策ってそれですか!?」
 
 
 コニー「天才コニー様の大奇策だ!鍵を奪ったら、お前がみんなのところに届けるんだ!!」
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「ん?やるんですか?」バクバク
 
 
 サシャ「う…」
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「やめといた方がいいぜ」
 
 
 コニー「なに!?」
 
 
 ニコ「この装置はな、起動してから15分経つと、自動的にギロチンのロックが外れる。
 誰も完食できなきゃ、二人ともあの世行きってことだ」
 
 
 コニ&サシャ「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「少ない脳ミソ振り絞ってよく考えたとは思うが、残念だったな。
 このままいけば、お前が死ぬか、二人で死ぬかのどちらかだ」
 
 
- 
                  - 131 : : 2013/11/12(火) 21:29:21
- 
 サシャ「あなた、死ぬのが怖くないんですか!?」
 
 
 ニコ「別に。楽しけりゃそれでいいだろ。それに、勝つのは俺達だしな」
 
 
 シーヤ「あなたに私が倒せるわけないじゃないですか。あきらめて、早く食べたほうがいいですよ」
 
 
 サシャ「そんな…!」
 
 
 コニー「サシャ!!」
 
 
 
 
 
 
 サシャ(私は、なんてダメな人間でしょう。コニーが死ぬかもしれないのに、ドリアンを一口も食べられない…!)
 
 
 サシャ(ほかの食べ物なら、何だって食べられるのに、なんで今回は、よりによってドリアンなんでしょう!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「7つめごちそうさま~」ペロリ
 
 
 ニコ「決まったな、こりゃ…」
 
 
- 
                  - 132 : : 2013/11/12(火) 21:40:04
- 
 コニー「…サシャ…」
 
 
 サシャ「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「お前が無理だって言うなら、仕方ないよな。俺のことはいいから、そんな辛いことはやめちまえ」
 
 
 サシャ「コニー…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「ただし、鍵だけは意地でも奪い取って、あいつらに届けろ!!それだけは絶対に守れ!!いいな!?」
 
 
 ニコ「ぎゃーぎゃーわめくな、みっともない。心配するな、お前が死んだら、向こうの川に葬ってやるから」
 
 
 サシャ(川…?)
 
 
- 
                  - 133 : : 2013/11/12(火) 21:44:52
- 
 サシャ「あの、近くに川があるのですか!?」
 
 
 ニコ「あん?すぐそこを降りれば川が流れてるが、それがどうした?」
 
 
 サシャ(…川!これなら……!!)
 
 
 
 
 
 
 サシャ「コニー!待っていてください!!必ずあなたを助けますっ!!」ガッ!
 
 
 コニー「サシャ!?」
 
 
 シーヤ「ドリアンを籠ごと!?どうする気!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ドドドドドッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「川の方へ降りて行った…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドボーンッ!!
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「落ちたな。川に…」
 
 
 シーヤ「何を考えているんでしょう…?」
 
 
 コニー「サシャ…?」
 
 
- 
                  - 134 : : 2013/11/12(火) 21:48:42
- 
 ニコ「おいシーヤ、あいつが何してるのかちょっと見てくれないか?」
 
 
 シーヤ「はいはい、お安いご用ですよ」モグモグ
 
 
 シーヤ「」スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「…え!?」
 
 
 ニコ「どうしたシーヤ!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「ウゴオォォォガボバボガガボボ」モグモグ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「ドリアンを食べてる…!水中で!!」
 
 
 ニコ&コニ「!?」
 
 
 ニコ「なんだと!?一体どういうことだ!?」
 
 
 シーヤ「分かりません!ただ、水中でドリアンを食べてるんですっ!!しかも速いっ!!」
 
 
 コニー「そうか、水中ならドリアンの臭いを感じない!!サシャめ、考えたな!!」
 
 
- 
                  - 135 : : 2013/11/12(火) 21:52:06
- 
 ニコ「お前も早く戻れ!完食するんだ!!」
 
 
 シーヤ「マズいですぅっ!!」ダッ!
 
 
 サシャ「どっせーーーーーーーーいっ!!!!」バシャァァァッ!!!
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「サシャ、お前…」
 
 
 サシャ「…鍵10本、お待たせしました、コニー!!」⊃鍵×10
 
 
 ニコ「なんだとっ!?」
 
 
 シーヤ「食べ出してから一分もかかってないじゃないですか…」
 
 
 サシャ「早食いなら、本来私が誰かに負けるはずがないんですよ。侮りましたね?」ドヤァ!
 
 
- 
                  - 136 : : 2013/11/12(火) 21:58:08
- 
 シーヤ「こんなことって…」
 
 
 ニコ「…チッ!俺達の負けだ!!さっさとロックを解除しな!!」
 
 
 サシャ「…シーヤと言いましたね、早くそちらも完食してください」
 
 
 シーヤ「え!?」
 
 
 コニー「サシャ、何を言って…!?」
 
 
 
 
 サシャ「2つ同時に鍵を差し込めば、どちらも枷を外せるはずです」
 
 
 ニコ「お前…!」
 
 
 サシャ「どんな理由があれ、人を殺すのはいけません。昨日の敵は今日の友ってやつですよ」
 
 
- 
                  - 137 : : 2013/11/12(火) 22:02:48
- 
 シーヤ「」ペロリ
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「」⊃鍵×10
 
 
 サシャ「完食ですね。さぁ、一緒に鍵を…」
 
 
 シーヤ「はい…」
 
 
 
 
 
 
 
 カチャ×9
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「お互いに9本刺さったな」
 
 
 ニコ「ああ…」
 
 
 サシャ「それでは最後に一本を。せーの…」
 
 
 
 
 
 
 
 カチャ
 
 
 
 
 
 
 
 ガチャンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「外れたっ!やったぜっ!!」
 
 
 サシャ「さぁ早く、ギロチンが降ってくる前に!」
 
 
- 
                  - 138 : : 2013/11/12(火) 22:05:54
- 
 ギロチン「」ガチャンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「ロックが外れた!降ってくるぞ!!」
 
 
 サシャ「二人とも早くっ!!」
 
 
 ニコ「…」
 
 
 シーヤ「…」
 
 
 
 
 
 
 コニー「何してんだよ!なんで鍵を外してねぇんだ!!」
 
 
 ニコ「…俺達は負けたんだよ。あいつらの元にノコノコ帰るわけにもいかねぇ」
 
 
 シーヤ「楽しい勝負でしたよ。ご縁があれば、またどこかで…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ギロチン「」ヒュゥゥゥゥゥ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「ふざけんなお前ら!!」
 
 
 サシャ「あぁぁぁぁっ!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ガキィィィィィンッ!!!!
 
 
- 
                  - 139 : : 2013/11/12(火) 22:09:54
- ギロチン「」ピタッ…
 
 
 
 
 
 
 ニコ「…ん?」
 
 
 シーヤ「止まった…?」
 
 
 コニー「何かに、引っかかってるのか…?」
 
 
 サシャ「…これは!ギロチンのレールに石が挟まっています!これが邪魔になって止まったみたいですよ!!」
 
 
 ニコ「そんな!?一体どうして…!?」
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「シーヤ!!早く枷を外せ!!」
 
 
 シーヤ「…え!?あ、はいっ!!」カチャ
 
 
 
 
 
 
 
 
 ガチャンッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「俺は、助かったのか…」
 
- 
                  - 140 : : 2013/11/12(火) 22:13:25
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 
 ニコ「負けは負けだ。約束のモンを受け取りな」
 
 
 シーヤ「」⊃鍵
 
 
 サシャ「ありがとうございます」⊃鍵
 
 
 コニー「よしっ!まずは一本目!!」
 
 
 
 
 
 ニコ「とんだお人よし連中だぜ。言っとくが、残りのメンバーは俺達みたいにヤワじゃないぜ?」
 
 
 シーヤ「どうせ、皆負けてしまうんですから、クリスタは取り返せませんよっ!!」
 
 
 サシャ「そんなことはありません!絶対に、あなたたちを止めて見せます!!」
 
 
 ニコ「…せいぜいがんばれよ」
 
 
- 
                  - 141 : : 2013/11/12(火) 22:15:48
- 
 コニー「よし、皆を追いかけよう。まだそんなに遠くには行ってないはずだ!」
 
 
 サシャ「はいっ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タタタタタタッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「行っちまったな…」
 
 
 シーヤ「そうですね…」
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「…あの事件がなければ、私達も今頃ああやって」
 
 
 ニコ「…どうだかな。先のことなんて、誰も分かりゃしねぇさ」
 
 
- 
                  - 142 : : 2013/11/12(火) 22:18:30
- 
 ~山の中腹・1~
 (エレン、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、アニ、ジャン、マルコ、ユミル、タリス組)
 
 
 
 
 タリス「…お二人は、大丈夫でしょうか?」
 
 
 エレン「心配いらねぇよ、馬鹿だけど、やる時はやる奴らだ」
 
 
 アルミン「エレン、一言多いよ…」
 
 
 
 
 
 
 アニ「…」
 
 
 ベルトルト「どうしたの?」
 
 
 アニ「私をコケにしてくれた、あの女のことを考えててね…」
 
 
 ライナー「…俺も、あのブライとかいう奴にはリベンジせんとな。あのままでは終われん」
 
 
 ベルトルト「そう…」
 
 
- 
                  - 143 : : 2013/11/12(火) 22:21:23
- 
 ジャン「」ピタッ…
 
 
 マルコ「どうしたの、ジャン…?」
 
 
 ジャン「おい、敵さんがおいでなすったようだ…」
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 ジータ「よう、待ってたぜ」
 
 
 トーマ「10人か。やっぱり、ニコとシーヤと戦ってるメンバー以外は、そのままこっちに来たみたいだね」
 
 
 エレン「おいお前ら、人の命を簡単に弄びやがって!」
 
 
 ミカサ「見過ごせるようなことではない…!」
 
 
- 
                  - 144 : : 2013/11/12(火) 22:23:56
- 
 ジータ「俺達はな、楽しけりゃなんだっていいんだよ。
 それこそ、壁内の人類が苦しむのを見るのは、最高に楽しいぜ!」
 
 
 トーマ「僕らが苦しんだ分、目いっぱい苦しめてやらないとね」
 
 
 タリス「別に、大して辛い思いはしてないじゃない!!訓練兵団だって、自分たちで中退したでしょ!!」
 
 
 ジータ「あのままあそこにいたって、白い目で見られながら冷や飯喰うのが目に見えてただろ。
 自分だけ優等生ぶるんじゃねぇよ、タリス」
 
 
 タリス「…っ!」
 
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「タリスは悪くないだろ。それに、そんなに人類が苦しむのを見たいなら、
 壁でも壊せばよかったじゃないか。どうなんだい?」
 
 
 ライナー「おい、ベルトルト…!」
 
 
 トーマ「ちょっと、何を…?」
 
 
- 
                  - 146 : : 2013/11/12(火) 22:27:27
- 
 ベルトルト「壁を壊せば、当然巨人達がなだれ込んでくる。望み通り、壁内人類は苦しむよ?
 それとも、やっぱり巨人は怖い?」
 
 
 ジータ「何言ってやがる、こいつ…?」
 
 
 
 
 ベルトルト「適当にそれっぽい理由を付けて、結局は自分たちがかわいいだけじゃないか。
 大した覚悟もないくせに、復讐だのなんだの大口叩いちゃって」
 
 
 ベルトルト「本当に成し遂げたい目的があるなら、犠牲を払ってでも成し遂げようとするものさ。
 それができない時点で、君達のは所詮遊びってことだよ」
 
 
 アルミン「ベルトルト…?何を言ってるの?」
 
 
 ジャン「言ってる意味がよく分からねぇぜ…?」
 
 
 アニ「ちょっと…!」
 
 
 ライナー「…」
 
 
- 
                  - 147 : : 2013/11/12(火) 22:30:00
- 
 ジータ「チッ!頭のおかしい連中だぜ!望み通り殺してやるよ!!」
 
 
 トーマ「…二人、出てきな。これがほしいなら、遊んであげるよ…」⊃鍵
 
 
 ミカサ「二本目の鍵…!」
 
 
 エレン「また、ワケの分からないゲームをやらされるのかよ…」
 
 
 
 
 ジータ「どうせ、他の連中は先に行くんだろ。二人、ここに置いてってくれるなら好きにしていいぜ」
 
 
 トーマ「早くしないと、これを飲み込んじゃうよ?」
 
 
 
 
 
 
 ライナー「また危険なことをさせられるぞ。ここは俺が残ろう…」
 
 
 ジャン「ダメだ。この先、何があるか分からねぇ。ライナーはみんなを頼む」
 
 
 マルコ「ここは、僕とジャンで。彼らには、借りもあるからね…」
 
 
 ユミル「…大丈夫か?」
 
 
 ジャン「あのバカ坊主と芋女だけに、カッコつけさせるわけにはいかねぇからな。
 必ず追いつく。先に行ってくれ!」
 
 
 ミカサ「武運を祈る…!」
 
- 
                  - 148 : : 2013/11/12(火) 22:32:44
- 
 ジータ「決まったか?」
 
 
 ジャン「ああ。俺とこいつだ!」
 
 
 マルコ「…!」
 
 
 トーマ「じゃあ、こっちにおいで。ほかのみんなは、もう行っていいよ」
 
 
 アルミン「…行こう!」
 
 
 タリス「ジャンさん、マルコさん、お気をつけて…」
 
 
 ジャン「お前らもな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タタタタタタッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「さぁ、どんなことをするのか教えてもらおうか?」
 
 
 ジータ「焦るなよ。こっちに用意してあるんだ…」
 
 
- 
                  - 149 : : 2013/11/12(火) 22:36:11
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ジータ「これを使うぜ」
 
 
 
 
 
 
 謎のスーツ「」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 マルコ「これは?潜水用のダイバースーツに見えるけど…?」
 
 
 ジャン「肩、肘、膝、脇腹、それぞれに赤い円の模様がついてるな…」
 
 
 マルコ「それと、気になるのはこの剣。木製みたいだけど…?」
 
 
 トーマ「説明させてもらうよ。まずこのスーツ。一人がこのスーツを着て、木剣を持つ。
 この木剣を使って、赤い模様のある場所を斬り付けるんだ」
 
 
 ジャン「ほう、分かりやすくていいな」
 
 
 トーマ「そして、もう一人はこれを装着してもらう…」
 
 
 
 
 
 
 謎のヘアバンド「」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 ジャン「なんじゃこりゃ?」
 
 
 
 こんなの↓
 http://blogs.yahoo.co.jp/harumav3/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg5.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2F8a%2Fb2%2Fharumav3%2Ffolder%2F625688%2Fimg_625688_18404744_0%3F1384253102&i=1
 
- 
                  - 150 : : 2013/11/12(火) 22:38:59
- 
 ジータ「まずはスーツを着るやつ、ヘアバンドを付けるやつ、それぞれを決めろ。話はそれからだ」
 
 
 マルコ「どうする、ジャン?」
 
 
 ジャン「ヘアバンドはよく分からねぇが、剣での斬り合いなら任せてくれ」
 
 
 マルコ「分かった。気を付けてくれよ」
 
 
 ジャン「おう」
 
 
 
 
 
 ジータ「決まったようだな。こっちはヘアバンドをトーマが付ける。俺がスーツだ。さっさと着な」
 
 
 ジャン「うわっ、改めて見るとだっせぇな…」スチャ
 
 
 ジータ「そう言ってられるのも今の内だ」スチャ
 
 
 トーマ「ヘアバンドも準備いいかい?」カポッ
 
 
 マルコ「ああ、大丈夫だ」カポッ
 
 
- 
                  - 151 : : 2013/11/12(火) 22:42:34
- 
 ジータ「じゃあ続きだ。お前、木剣でどこでもいい、俺の体の赤い部分を斬り付けてみろ」
 
 
 ジャン「あん?それじゃ、遠慮なく…」ブンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 バシンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「…ってぇな、もうちょい手加減しろよ…」
 
 
 ジャン「お前が斬れって言ったんだろ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「!?」
 
 
 マルコ「うわっ!トーマのヘアバンドから……風船!?」
 
 
 トーマ「そう。自分の相棒が赤い部分に攻撃を受けると、ヘアバンドについている風船が膨らむ。
 これを繰り返していくと、やがで風船が割れる」
 
 
 ジャン「なるほど。先に相手の風船を割ったほうが勝ちってことか?」
 
 
 ジータ「簡単に言えばそうだな。だが、割れて終わり、じゃあないぜ?」
 
 
 マルコ「やはり、そうだろうね…」
 
 
- 
                  - 152 : : 2013/11/12(火) 22:44:16
- 
 ジータ「風船の中には、あるモノを入れてある…」
 
 
 ジャン「なんだよ、あるモノって…」
 
 
 
 
 
 
 ジータ「簡単に言えば、毒薬だな。粉末状の猛毒薬がたっぷり入ってる。
 体に浴びる、もしくは吸い込む、どちらにしても、少量であの世行きだぜ」
 
 
 マルコ「なんだって!?」
 
 
 ジャン「おい、それじゃあ本当に危ねぇのはマルコのほうじゃねぇか!!」
 
 
 ジータ「そういうこった。相棒の命を預かる大変なゲームだぜ?覚悟はいいか?」
 
 
 ジャン「ちょっと待て、俺とマルコの役割を交換させろ!!こいつを死の危険にさらすわけにはいかねぇ!!」
 
 
 マルコ「ちょっとジャン!!このゲームも、さっきと同じだ!勝っても、相手を殺すことになってしまう!!」
 
 
 ジータ「仲間も敵も心配ってか?泣かせるねぇ。だが、もう無理だ。一度装着したら、決着がつくまで外せん」
 
 
 ジャン「そんな…!」
 
 
- 
                  - 153 : : 2013/11/12(火) 22:47:10
- 
 マルコ「…ジャン、僕は君を信じている。どうか、勝ってくれ!!」
 
 
 ジャン「だがマルコ、俺が勝っても…」
 
 
 マルコ「ジャンを人殺しにはさせない。君も僕を信じてくれ…!」
 
 
 ジャン「…何か考えがあるんだな…。分かった、頼むぞマルコ!」
 
 
 
 
 
 
 トーマ「準備ができたのなら、始めよう。言っとくけど、15分で決着がつかない場合、
 両方の風船が同時に割れるから覚えておいて」
 
 
 ジャン&マル「!!」
 
 
 トーマ「そうそう、さっきもらった一撃の分は、ハンデでいいから。このくらいじゃないとつまらないでしょ?」
 
 
 ジャン「…舐めやがって。上等じゃねぇか!後悔するなよ!!」
 
 
 ジータ「それじゃあ、死のゲームの幕開けと行こうか…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「ゲーム、スタート…!」ピッ!
 
 
- 
                  - 154 : : 2013/11/12(火) 22:50:35
- 
 ジャン「おらぁぁぁっ!!先手必勝!!」バッ!
 
 
 ジータ「おっと、危ねぇ!」ヒョイッ!
 
 
 ジャン「うらうらうらうらうらうらぁぁぁぁぁぁ!!!」ブンブンブンブンブンッ!!!
 
 
 ジータ「」スカスカスカスカスカッ
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「なんだい、剣の腕はからっきしじゃないか」
 
 
 マルコ「ジャン、闇雲に剣を振ってもダメだ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「遅い。肩、いただきだ」ヒュッ!
 
 
 ジャン「うっ!!」バキッ!
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥ…
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「うわっ!」
 
 
 ジャン「マルコ!!」
 
 
- 
                  - 155 : : 2013/11/12(火) 22:52:43
- 
 トーマ「ふふっ、怖いでしょ?ジータが攻撃を加えるたびに、じわじわと大きくなっていく。
 さぁ、早く反撃しないとね…」
 
 
 ジャン「クソッ!あいつめ、タダ者じゃねぇな…」
 
 
 ジャン(普通に攻めてもダメだ。どこか一か所を集中的に攻撃して、動けなくしてやる。
 …となると、まずは足かっ!!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「ほらほら、こっちだぜ!」サッ
 
 
 ジャン「うらぁっ!!」ヒュッ!
 
 
 ジータ「当たりませーんっ」ヒョイッ
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「」ピタッ…
 
 
 ジータ(フェイント!?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「うらっ!!」バキッ!
 
 
 ジータ「いってぇ!こいつ、膝を…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「おぉ、やるねぇ」
 
 
- 
                  - 156 : : 2013/11/12(火) 22:56:13
- 
 ジャン「うらぁぁぁぁっ!!」バキキキッ!!
 
 
 ジータ「ちょっ!待てよ!いてっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥゥゥッ
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「おい、ジータ、しっかりしてくれよ。破裂しちゃうよ」
 
 
 ジータ「こいつ、膝ばっか狙ってきやがって…!」
 
 
 マルコ「いいぞジャン!!」
 
 
 ジャン「へっ!こんな単純な手で追いつめられるとは、案外大したことなかったな!!」
 
 
 ジータ「」ピキッ…
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「まだまだいくぜぇっ!!!」ガッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ガキンッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「うぉっ!?」
 
 
- 
                  - 157 : : 2013/11/12(火) 22:58:46
- 
 ジータ「…調子に乗るなよガキが…!」
 
 
 ジャン「」ゾクッ…!
 
 
 ジータ「てめぇなんぞが俺に勝てるわけねぇだろうが…」
 
 
 
 
 
 
 ジータ「」ヒュッ…!
 
 
 
 
 
 
 ジャン「ぐあっ!!」ドサッ!!
 
 
 マルコ「ジャン!!」
 
 
 ジャン(…速ぇ…!全然見えなかった…!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「…くたばれカスがぁぁぁっ!!!」ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!
 
 
 ジャン「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」バキバキバキッ!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「うわぁ、ひどいひどい。あえて模様の場所じゃないところを狙って、じっくりいたぶる気だね。
 よかったね、どれだけ彼が傷ついても、君の風船は膨らまないよ」
 
 
 マルコ「そんな…!ジャンッ!!」
 
 
- 
                  - 158 : : 2013/11/12(火) 23:01:52
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ジャン「ゼェ…」ボロッ…
 
 
 ジータ「…おっといけねぇ、俺としたことが。うっかりボロ雑巾にしちまった」
 
 
 マルコ「…っ!」
 
 
 
 
 ジャン(…クソッ…!全然歯が立たねぇ…!このままじゃ、俺もマルコも殺されちまう…)
 
 
 
 
 ジータ「」チャキ…
 
 
 マルコ「首元に木剣を…!」
 
 
 
 
 
 ジータ「お前を葬った後、相方もちゃんと毒殺してやるから安心しな。
 そうそう、俺らが世話になったあの教官も、もうすぐあの世に送ってやるから、その時はよろしく頼むぜ…」
 
 
 ジャン(やべぇ…!)
 
 
 トーマ「まず一人…!」
 
 
- 
                  - 159 : : 2013/11/12(火) 23:05:35
- 
 マルコ(こうなったら…!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「あれ!?ルミアンじゃないか!!どうしたんだい!?」
 
 
 ジータ「なに!?ルミアンだと!?」
 
 
 トーマ「どうしてここに!?」
 
 
 ジャン(…マルコっ!!!)グッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「…どこにもいねぇじゃねぇか」
 
 
 ジャン「どおらっ!!!」ブンッ!
 
 
 
 
 
 
 バキィッ!!
 
 
 
 
 
 
 ジータ「があぁっ!!!!」ドサッ!!
 
 
 トーマ「ジータっ!!!」
 
- 
                  - 160 : : 2013/11/12(火) 23:08:00
- 
 マルコ「ごめん、僕の見間違いだったよ。山頂にいるはずの彼が、こんなところにいるはずないもんね」
 
 
 ジータ「だまし討ちかっ!!卑怯な…!」
 
 
 ジャン「悪いな、俺達も死ぬわけにはいかないんでな。手段を選んでるヒマはないんだ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥゥゥッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「あれ…。ちょっとこれ、マズくない…?」
 
 
 ジャン「その感じだと、あと2、3発で破裂しそうだな」
 
 
 マルコ「僕のはまだまだ余裕だね。ジャンがあれだけ攻撃を受けたのに、いやぁ、運がいいなあ」
 
 
 トーマ「くぅっ…!」
 
 
- 
                  - 161 : : 2013/11/12(火) 23:10:12
- 
 ジータ「お前ら……ぐっ!!!」バタッ!
 
 
 ジャン「渾身の一撃を膝にぶつけてやったからな。すぐには立てないぜ?」
 
 
 マルコ「君たちの敗因は、僕らを見下し過ぎたことだ。トロスト区で一度、君たちに負けているしね」
 
 
 ジャン「強さ=勝敗じゃねぇってのは、まさにこのことだな。
 お前が最初から本気だったら、間違いなく俺は負けてた。圧倒的にな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「…ク……ソぉぉぉぉっ!!!」ガクガク…
 
 
 ジャン「つー訳で、とどめだ。安心しな。お前の仲間は、マルコが死なねぇように何かしてくれるみたいだし…」スッ…
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「」ダッ!
 
 
 マルコ「ジャン!!後ろ!!」
 
 
 ジャン「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「」ドゴッ!!
 
 
 ジャン「ぐあっ!!」ドサッ!!
 
 
- 
                  - 162 : : 2013/11/12(火) 23:12:30
- 
 マルコ「ジャンっ!!クソ、トーマお前、何のつもりだ!!」
 
 
 トーマ「別に。もう片方が手出ししちゃダメなんて、最初から言ってないしね」
 
 
 ジャン「…それについては、文句は言えねぇな…。俺もマルコのおかげで、危機を免れたわけだしな…」ゼェ…
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「」ゲシッ!
 
 
 ジャン「がぁっ!!」スポンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 サクッ!!
 
 
 マルコ「ジャンの木剣が!」
 
 
 
 
 
 
 
 木剣「」ガシッ!
 
 
 
 
 
 トーマ「さぁ、これで君たちの武器はなくなった」⊃木剣
 
 
 ジャン「マジかよ…。万事休すか…!」
 
 
 ジータ「トーマ…」
 
 
- 
                  - 163 : : 2013/11/12(火) 23:14:34
- 
 トーマ「」クルッ…
 
 
 ジータ「トーマ?お前、何を…?」
 
 
 トーマ「ごめんね、ジータ」バキッ!
 
 
 ジータ「ぐあっ!!」
 
 
 
 
 
 
 マルコ「あいつ、何を!?」
 
 
 ジャン「肩を!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥゥゥッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「お前…なんで…!」
 
 
- 
                  - 164 : : 2013/11/12(火) 23:16:56
- 
 トーマ「彼らの言う通り、僕らの負けだ。ここで僕が助太刀すれば確かに勝てるけど、
 そんなのは、君が一番イヤだろ?」
 
 
 トーマ「ジータが負けるところなんて、見たくなかったからね。こうすれば、君の負けにはならない。
 まぁ、かなり強引だけど…」
 
 
 トーマ「もうじき風船が割れる。僕に近付かないほうがいい…」スタスタ…
 
 
 ジータ「トーマ!馬鹿野郎!!」
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「川だ!!」
 
 
 ジャン「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「急いで川に飛び込め!!川に潜れば、毒の粉を避けられる!!!」
 
 
 ジータ「そうだ!早く飛び込めトーマ!!」
 
 
 トーマ「馬鹿だなぁ。そんなことしたら、下流が毒の水で大変なことになるよ」
 
 
 ジータ「下流の奴らなんて知ったことか!!お前が助かればそれでいい!!」
 
 
 トーマ「もう手遅れさ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 プシュゥゥゥゥ…
 
 
- 
                  - 165 : : 2013/11/12(火) 23:18:30
- 
 風船「」パンパン…
 
 
 
 
 
 
 ジャン「ああっ!」
 
 
 トーマ「さようなら…」
 
 
 ジータ「トーーーーーーーーマーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 パアァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 パサァッ……
 
 
- 
                  - 166 : : 2013/11/12(火) 23:20:08
- 
 マルコ「すごい粉だ…」
 
 
 
 
 
 トーマ「ゲホゲホッ…!」
 
 
 ジータ「トーマ!死ぬなっ!」ダッ!
 
 
 ジャン「馬鹿!近付くな!!」ガシッ!
 
 
 ジータ「離せっ!トーマが!!」ジタバタ
 
 
 
 
 
 
 
 
 トーマ「…あれゲホッ!なんかゲホゲホゲホ!!!」
 
 
 マルコ「どうしたんだい!?」
 
 
 トーマ「なんか変だ…ゲホッ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「確かに…。これだけ粉を浴びたらとっくに死んでてもおかしくねぇ…」
 
 
 トーマ「…ゲホッ!ゲホゲホッ!!」
 
 
- 
                  - 167 : : 2013/11/12(火) 23:23:27
- 
 「ジャン!マルコ!」
 
 
 ジャン「コニー!サシャ!」
 
 
 コニー「お前ら、大丈夫か!?鍵は手に入れたぞ!!」
 
 
 マルコ「うん、僕らも今勝ったところなんだけど…!」
 
 
 サシャ「うわっ!あの人なんですか!?あんな小麦粉まみれで…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「…えっ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「だから、小麦粉まみれじゃないですか、あの人…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「…小麦粉?」
 
 
- 
                  - 168 : : 2013/11/12(火) 23:25:49
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 トーマ「いやぁ、心配かけたね、ジータ」
 
 
 ジータ「まったくだぜ!ビビらせやがって…!」
 
 
 ジャン「とんだ茶番に付き合わされたわけか、俺達は」
 
 
 マルコ「毒の粉じゃなくて小麦粉だもんね、そりゃあれだけ余裕なはずだ」
 
 
 ジータ「いや、俺達が仕込んだのは、確かに毒の粉だぜ?」
 
 
 トーマ「うん。僕も、死を覚悟したんだけど…」
 
 
 
 
 ジャン「んじゃ、何らかの理由で小麦粉とすり替わってたってのか?」
 
 
 サシャ「それ、私達の時もそんな感じでした」
 
 
 コニー「降ってきたギロチンが、石に引っかかって止まったんだ。誰かが仕組んだみたいにな」
 
 
 トーマ「…不可解だね」
 
- 
                  - 169 : : 2013/11/12(火) 23:31:01
- 
 ジータ「まさか、タリス以外に裏切り者が…?」
 
 
 ジャン「裏切り者なんて言い方やめろ。タリスは、本気でお前たちを止めようとしてんだぞ」
 
 
 マルコ「それに、トーマ。君はさっき、僕が川に飛び込めと言った時、『下流が大変なことになる』って言ったよね?
 壁内人類が憎いのなら、むしろそれは好都合なのでは?」
 
 
 トーマ「それは…」
 
 
 
 
 
 
 マルコ「…君たちは本当は、こんなことはどうでもいいと思ってるんじゃないのかい?」
 
 
 ジータ「そんなワケ…!」
 
 
 マルコ「いいや、多少なりとも、君たち2人は思っているはずだ。最初から本気でかかってきていれば、
 僕達を殺すのは簡単だったはずだろ?」
 
 
 ジータ「だからそれは、ゲームを楽しむために…」
 
 
 ジャン「なんだっていいさ、ほら、鍵をよこせ」
 
 
 トーマ「はい…」⊃鍵
 
 
 
 
 
 
 ジャン「素直だな。俺達があいつらを止めてもいいのか?」
 
 
 トーマ「…さぁね。君達みたいなのが止められるとは思えないけど、とりあえず約束は守るよ」
 
 
 ジャン「そりゃ良いこった…」
 
 
- 
                  - 170 : : 2013/11/12(火) 23:32:48
- 
 サシャ「鍵が手に入りましたし、皆を追いかけましょう!」
 
 
 コニー「そうだな。ジャン、マルコ、行こうぜ!」
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「…君たちがやろうとしていることは、君たちが考えている以上に、異常なことだ。
 もし気が変わったら、僕達を手伝ってくれないかな?」
 
 
 ジータ「俺達が?冗談言うな、死んでもゴメンだ」
 
 
 トーマ「まぁ、頭の片隅には残しとくよ」
 
 
 マルコ「お願いね…」
 
 
- 
                  - 171 : : 2013/11/12(火) 23:36:06
- 
 ジャン「ほんじゃな。楽しかったぜ、ジータ、トーマ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 タタタタタタッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「あいつ、俺の名前を…」
 
 
 トーマ「嫌われてなくてよかったね、ジータ」
 
 
 ジータ「馬鹿言うな!別に、あんな奴なんか…」
 
 
 トーマ「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「トーマ」
 
 
 トーマ「なんだい?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「俺達は、本気でこの計画を実行する気はあるのかな?」
 
 
 トーマ「どうだろうね?ルミアンたちが本格的に動いた時、どっちの味方に付くかで、答えが出るんじゃない?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「…」
 
- 
                  - 176 : : 2013/11/13(水) 20:05:45
- 
 ~山の中腹・2~
 (エレン、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、アニ、ユミル、タリス組)
 
 
 ライナー「だいぶ山を登ったな。頂上までは3分の1を切ったと思うが…」
 
 
 エレン「水が重くて体力を消費するな。川が流れてるんだったら、わざわざ持ってくる必要なかったな…」
 
 
 アルミン「まぁまぁ、そんなのはあくまで結果論だから。
 それに、いつ襲ってくるか分からないんだから、どの道登山口で補給してたと思うよ」
 
 
 ミカサ「エレンはもう少し鍛えるべき。この程度でへこたれていては、奴らには勝てない」
 
 
 アニ「相変わらず手厳しいね。あんたを基準に考えるのは間違いじゃないかい?」
 
 
 ベルトルト「アニも十分厳しい発言だね…」
 
 
- 
                  - 177 : : 2013/11/13(水) 20:10:31
- 
 ユミル「それにしても、置いてきた奴らは大丈夫なんだろうな?ジャンとマルコに至っては、
 一度トロスト区でボコられてるんだろ?」
 
 
 タリス「純粋な格闘対決では勝ち目はないでしょうが、ゲームの内容次第では…。
 もちろん、危険極まりないですけど…」
 
 
 ライナー「素直にルールを守る連中だといいがな。こっちはこっちで、そろそろ次の敵が出てきてもおかしくないが…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「ご名答だぜ、ゴツい兄ちゃん」
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「待ってたぜ、俺に会いに来てくれたんだろ?」
 
 
 ライナー「あぁ、居ても立ってもいられなくてな。会えてうれしいぜ…」
 
 
 ニーア「やっほー、チビ女。今度こそ、息の根止めてあげよっか?」
 
 
 アニ「上等。もうあんなヘマはしないよ…!」
 
 
 トルヴェール「…」
 
 
 ベルトルト「必然的に、僕の相手は君になるのかな?」
 
 
- 
                  - 178 : : 2013/11/13(水) 20:14:55
- 
 エレン「3人か。さっきまでの奴らとは、雰囲気が違うな…」
 
 
 ユミル「ライナー達を一撃でノしちまう奴らだ。人間離れした強さだろうよ」
 
 
 タリス「ブライ、ニーア、トルヴェール。もうこんなことはやめようよ!
 特にトルヴェール、あなたはこんなひどいことをするような人じゃないでしょ!?」
 
 
 ブライ「タリスがなんか言ってるぜ、トルヴェール?」
 
 
 トルヴェール「…そうだね、君の知ってる僕は、こんなことをするような人間じゃない」
 
 
 タリス「だったら、どうして!?」
 
 
 
 
 
 
 
 トルヴェール「…君の目に僕がどう映ってようと、僕は僕だよ」
 
 
 タリス「トルヴェール…」
 
 
- 
                  - 179 : : 2013/11/13(水) 20:19:11
- 
 ライナー「タリス、ここは俺達に任せろ。こいつらの腐った性根を叩き直してやる!」
 
 
 ミカサ「3人とも、ここは任せて大丈夫?」
 
 
 ライナー「問題ない。むしろ、手を出さないでほしいね。一世一代のリベンジマッチだ!」
 
 
 アニ「行きな。あんたらが失敗したら、承知しないからね」
 
 
 ベルトルト「さて、君はどのくらい強いのかな?」
 
 
 トルヴェール「こっちへ…」ザッ…
 
 
 ベルトルト「?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「よし、行こう!」ダッ!
 
 
 ユミル「負けんなよ!」ダッ!
 
 
 タリス「ライナーさん、アニさん、ベルトルトさん、お願いします!」ダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タタタタタタッ…
 
 
- 
                  - 180 : : 2013/11/13(水) 20:23:45
- 
 ライナー「さて、いったいどんなゲームをしようってんだ?」
 
 
 ブライ「そうだなぁ。ゲームで楽しむって言うのも一つの手だとは思ったが…」
 
 
 
 
 
 ニーア「ここは純粋に、力勝負と行こうじゃないか。格闘術は得意かい?」
 
 
 アニ「…訓練兵相手に、それは愚問だね」
 
 
 ライナー「もう昨日みたいなヘマはしないぜ。今度こそ、実力のすべてをぶつけてやる!」
 
 
 ブライ「おーおー、楽しみだ。こっちに来な…」ザッ…
 
 
 ライナー「」ザッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 スタスタ…
 
 
- 
                  - 181 : : 2013/11/13(水) 20:29:05
- 
 ニーア「さーて、私らもやろうか?言っとくけど、殺すつもりで行くからね?」
 
 
 アニ「そういうことを言う奴は、殺される覚悟があるっていう解釈でいいかい?」
 
 
 ニーア「もちろん。兵団の格闘訓練じゃ、本気でやり合えないからね。
 あんたもそれなりの実力者なら、あのモヤモヤした感じ、分かってくれるだろ?」
 
 
 アニ「…そればっかりは、あんたに賛同せざるを得ないね。訓練じゃ本気を出せず、
 巨人相手に格闘術なんか以ての外。どうにもならないストレスだったよ」
 
 
 ニーア「…あんたとは気が合いそうだ。違う形で出会いたかったよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「…無駄話はここまでだ。行くよっ!!」ダッ!
 
 
 ニーア「来な…」ニヤァ…
 
 
- 
                  - 182 : : 2013/11/13(水) 20:34:26
- 
 アニ「」ダダッ!
 
 
 アニ(昨日の感じで行くと、こいつはまた、真っ先にアゴを狙ってくる可能性が高い…)グッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「…ふっ!」ヒュッ!
 
 
 アニ「くっ!」パァンッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「お?アゴをガードしたね。昨日、自分が何でやられたか分かってたのかい」
 
 
 アニ「まぁね。同じ手を何度も食うようなバカな真似はしないさ」
 
 
 ニーア「そいつは失礼」
 
 
 アニ「…」スッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「ふっ!!!」ブンッ!
 
 
 ニーア「おっと、蹴りかい!」ヒョイッ
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「はっ!!」ブンブンッ!
 
 
 ニーア「そんな蹴り、当たるわけないだろ」トントンッ…
 
 
 アニ(こいつ、フットワークが良すぎる…!ボクシングか何かの経験があるのか…?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「そんなに足を振り回してたら、隙だらけだよ…」ターンターン…
 
 
- 
                  - 183 : : 2013/11/13(水) 20:40:26
- 
 ニーア「」ヒュオッ!
 
 
 アニ(速い!!一瞬で懐に…!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「それっ!」ブンッ!
 
 
 アニ(…顔かっ!?)グッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「こっちですよ!!」ドゴッ!!
 
 
 アニ「ぐっ!!!」ガクッ!
 
 
 アニ(フェイント…!顔と見せかけてボディに…!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「…どう、効いたでしょ?威力だけならあんたの蹴りのほうが上だろうけど、
 当たらなければ意味がない」
 
 
 ニーア「あんたと私の差、分かるかい?」
 
 
 アニ「…」ゼェ…
 
 
- 
                  - 184 : : 2013/11/13(水) 20:45:57
- 
 ニーア「あんたの技は、移動も攻撃も、使うのはすべて足。それと違って私は、移動は足だけど、攻撃は腕」
 
 
 ニーア「ボクシングにおいて、最も大事なのは腕だと勘違いしてる連中もいるけど、
 本当に大事なのは足、フットワークだよ」
 
 
 アニ「そのようだね…」
 
 
 
 
 
 
 ニーア「あんたが技を出すときは、どうしてもその場に留まらざるを得ない。それゆえの威力なんだろうけどね。
 私は攻撃しながらでも足を使って動ける。私から見たら、攻撃の瞬間のあんたは、絶好の的ってことだよ」
 
 
 アニ(そこまで冷静に分析していたなんて…。ぬるい格闘訓練じゃ、絶対にこんなのは身に付かない。
 やっぱり、実践って言うのは大事なんだね…)
 
 
- 
                  - 185 : : 2013/11/13(水) 20:58:00
- 
 アニ「」スクッ…
 
 
 ニーア「お?もう立ち上がれるのかい?やっぱ訓練兵、鍛え方が違うってこと?」
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「」タッ!
 
 
 ニーア(…速いっ!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「ふっ!」ターンッ!
 
 
 ニーア「跳んだ!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ(…喰らいな!空中からの……踵落としっ!!!!)ブオンッ!!!
 
 
 ニーア「ふっ…」タンッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドゴォォォッ!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「…」
 
 
 ニーア「…あははっ!」メキッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「かはっ…!!」ガク…
 
 
 アニ(…こいつ!後ろに飛んでかわしたと思ったら、一瞬で懐にっ!!)
 
 
- 
                  - 187 : : 2013/11/13(水) 21:02:59
- 
 ニーア「言ったでしょ?どんな大技だろうと、当たらなきゃ意味がない。
 あんたみたいな大振りの技なんて、目をつぶってても避けれるよ」
 
 
 アニ「くっ…!」ギロ…!
 
 
 ニーア「その眼…!もしかして、自分より強い奴なんていないって思ってた?
 かわいそうに、訓練兵団の奴らはザコばっかりだったんだね。だから、そんな勘違いをしちゃう」
 
 
 ニーア「あんたみたいな愚かな奴を、『井の中の蛙』って言うんだよ。
 狭い空間の中のことしか知らないから、物事の基準がおかしくなって調子に乗っちゃう」
 
 
 アニ「狭い空間で調子に乗ってるのは、あんたもだと思うけど…?壁内だって、十分閉鎖空間だよ…」
 
 
 ニーア「あん?」
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「…あんたの言うことをそっくり当てはめると、十分あんたも『井の中の蛙』ってこと。
 壁外にあんたより強い奴がいるって考えはないのかい?」
 
 
 ニーア「…ダメージで頭がおかしくなったみたいだね。今、楽にしてやるよ!」ヒュッ!
 
 
 アニ「ぐっ…!」ドゴッ!
 
 
- 
                  - 188 : : 2013/11/13(水) 21:08:22
- 
 ニーア「調子にっ!乗るなっ!クソ女っ!!」ドゴドゴドゴッ!!
 
 
 アニ「…がぁっ!!」ドゴドゴドゴッ!!
 
 
 アニ(このままじゃ…!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「」ドサッ…!
 
 
 ニーア「はぁ、はぁ、思い知ったか!?二度と私にたてつくな!!」
 
 
 
 
 
 
 
 アニ(速いね…。かわすのは無理かも…。こうなったら、アレでいくか…)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「」スクッ…
 
 
 ニーア「まだ立つの…!?」
 
 
 アニ「…来な。好きなだけ打たせてやるよ…」
 
 
- 
                  - 189 : : 2013/11/13(水) 21:11:24
- 
 ニーア「強がっちゃって。殺す気で行くよ、覚悟しな!!」ダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「ははははははっ!!!」ドゴドゴドゴドゴドゴッ!!!
 
 
 アニ「くぅっ……!!!」ボコボコボコボコボコボコッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「ラッシュラッシュラッシュ!!!いつまで耐えられる!?」ドドドドドッ!!!
 
 
 アニ(もう少し…!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「さっさとくたばりなっ!!」ドドドドドッ!!
 
 
 アニ「ぐあっ…!!!」ガクンッ…
 
 
 ニーア「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「…限界のようだね!とどめだっ!!!」ブオンッ!!
 
 
 アニ(…来たっ!!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドゴォォッ!!!
 
 
- 
                  - 190 : : 2013/11/13(水) 21:16:53
- 
 アニ「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「……なんで……」メコッ…
 
 
 ニーア(これは…)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「ボクサーなら当然、クロスカウンターは知ってるだろ?まぁ、私のは足だけど…」
 
 
 アニ「私を舐めきったあんたなら、とどめの瞬間は絶対に大振りになると思ってね。
 ずっとカウンターの瞬間を待ってたのさ…」
 
 
 ニーア「な…」ガク…
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「私が突き出す足の威力と、あんたが自分から突っ込んでくる速度の衝撃、
 二つが合わされば相当なダメージなはず、もう立てないでしょ?」
 
 
- 
                  - 191 : : 2013/11/13(水) 21:18:31
- 
 ニーア「この…クソアマ…!」
 
 
 アニ「お互い様でしょ…?」
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「油断したよ…」ドサッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 アニ「ふぅ…」フラッ…
 
 
 アニ「」バタンッ!
 
 
 
 
 
 
 アニ(まったくあの女、本気で殴ってくれて…!あちこち痛くて動けないじゃないか…)
 
 
 アニ(そういえば、誰が鍵を持ってたんだろ…?少し休んだら、この女の身ぐるみ剥いで探してみるか…)
 
 
- 
                  - 192 : : 2013/11/13(水) 21:22:36
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ブライ「もうおしまいか…?」
 
 ライナー「ぐぅ…」ドサッ…!
 
 
 
 
 
 ブライ「昨日とは気合いの入り方が違うと思って期待したんだが、所詮はその程度か」
 
 
 ライナー(…こいつの強さは、やはり異常だ!こちらの攻撃はほとんど当たらん!
 その上、こいつの攻撃は速い上に一撃が重い…!)
 
 
 ライナー(アニとベルトルトは無事なのか?それどころか、下に置いてきたジャン達も心配だ…!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「ほら、立てよ。まだ終わりにするんじゃねぇよ」ガシッ!
 
 
 ライナー「うがっ…!」
 
 
- 
                  - 193 : : 2013/11/13(水) 21:28:14
- 
 ブライ「歯ぁ食いしばりな。そのゴリラ顔を整形してやるよ…!」スッ!
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「おらぁぁぁっ!!!!」バキッ!!!
 
 
 ライナー「ぐあぁぁぁっ!!!」ズザザザッ!!!
 
 
 
 
 
 
 ライナー「」メコッ…!
 
 
 
 
 
 ライナー(顔から変な音がしたぞ…。骨までイッたかもな…)
 
 
 
 
 
 
 ブライ「いてて…。まったく、硬ぇ体してやがるぜ…。サンドバックには向かねぇな、こっちの骨がイカレちまう」
 
 
 ライナー「はぁ…はぁ……」ドクドク…
 
 
 ライナー(クソッ!頭からの出血がひどいな…!目の上からいちいち滴ってきて邪魔くさい…)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「苦しいだろ?そろそろとどめにしてやろうか、楽になれるぜ?」
 
 
 ライナー「いや、すまないな、もう少し遊びたいんだ、付き合ってくれよ…」ゼェ…
 
 
- 
                  - 194 : : 2013/11/13(水) 21:34:33
- 
 ブライ「ほう?面白れぇじゃねぇか!望み通り遊んでやる!!」ダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「」ゲシィッ!!
 
 
 ライナー「ぐぼぉっ!!!」ドゴッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「オラオラオラァ!!!」ゲシゲシゲシッ!!!
 
 
 ライナー「がぁぁぁっ!!!」ドゴドゴドゴッ!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「でりゃぁっ!!」ブンッ!!
 
 
 ライナー「」ガシッ!!
 
 
 ブライ「こいつ、足をつかみやがった…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「ようやく捕まえたぜ…」
 
 
 ブライ「おい、離せコラっ!」ググ…
 
 
- 
                  - 195 : : 2013/11/13(水) 21:41:24
- 
 ライナー「体が硬いのはお互い様だ…。どれ、俺が柔らかくしてやろう…」メキメキ…
 
 
 ブライ「ぐあっ!!!やめろ、そっちには曲がらねぇだろ!!!」メキメキ…
 
 
 ライナー「俺の冥途の土産に、足一本置いてってくれや…!」メキメキ…
 
 
 ブライ「離せって……言ってんだろっ!!!」ドゴッ!!
 
 
 ライナー「…うっ…!!」ドサッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「危ねぇ、マジで折られると思ったぜ…。くたばり損ないが…」
 
 
 ライナー「…ゼェゼェ…」
 
 
- 
                  - 196 : : 2013/11/13(水) 21:42:32
- 
 ブライ「もう虫の息じゃねぇか。どうしてそこまで必死になる…?」
 
 
 ライナー「クリスタのためだ…!」ギロッ!
 
 
 ブライ「…あのチビ女か。俺はああいう女は趣味じゃねぇが、ルミアンがご執心でな。
 そこまでして助けたいのか?」
 
 
 ライナー「そうでなけりゃ、ここまで来ていない!!」
 
 
 ブライ「…」
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ(自分のためじゃなく、仲間のため、か。そういう思考回路は、俺にはよく分からんな。
 それとも、あの頃の俺だったら、少しは理解できたんだろうか…?)
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「…」ジロ…
 
 
 ブライ「…もし、俺がお前をここで殺すことで、クリスタが確実に助かるとしたら、お前はどうする?」
 
 
 ライナー「…殺せ。俺を!」
 
 
- 
                  - 197 : : 2013/11/13(水) 21:47:10
- 
 ブライ「正気かよ…」
 
 
 ライナー「気が振れちまってるのは、お前らのボスだろうが…!」
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ(これ以上一方的に痛めつけたら、俺がタダの悪者じゃねぇか。
 3年前の、強盗の奴らをボコッた時一緒だ…)
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「…はぁ。変わったやつだな、お前。今のですっかり興ざめだ。もう、好きにしろ」
 
 
 ライナー「いいのか?俺達がこのまま、ルミアンたちを止めに行っても…?」
 
 
 ブライ「止めれるもんならな。俺は正直、お前ともう一度遊びたかっただけだ。
 強いて言えば、あいつらと一緒にいれば、お前みたいなやつと出会えるんじゃないかと思っただけだからな」
 
 
 ライナー「壁内人類を滅ぼそうって言うのは…」
 
 
 ブライ「…正直、どうでもよかった。12人で一緒にいられれば、それだけで。
 それに、ルミアンを敵に回したくないってのもあるな」
 
 
 ライナー「お前ほどの奴が、あいつを恐れるっていうのか…?」
 
 
 ブライ「ルミアンの頭脳は、甘く見ちゃいけねぇ。その気になれば、俺だって簡単に殺せるはずだ。
 今思えば、俺はルミアンが怖かったから、あいつの言うことにホイホイ従ってたのかもな」
 
 
- 
                  - 198 : : 2013/11/13(水) 21:52:25
- 
 ライナー「今からでも遅くない。俺達と一緒に来ないか?お前の力を、俺達に貸してくれ!」
 
 
 ブライ「そいつはできねぇ相談だ。言ったろ、俺はルミアンを敵にしたくないって。
 お前らがルミアンに勝てたら、その時は仲間になってやってもいいぜ」
 
 
 ライナー「お前…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 「ライナー!!」
 
 
 ライナー「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「無事か!?って、お前はっ!!」
 
 
 ブライ「もう何もしねぇよ。俺の負けだ」
 
 
- 
                  - 199 : : 2013/11/13(水) 21:58:00
- 
 ライナー「ジャン!背負ってるのは、アニか!?」
 
 
 アニ「派手にやられたね、ライナー…」
 
 
 ジャン「ライナーがこんなになるなんてな…」
 
 
 ブライ「抱えてるのはニーアじゃねぇか。運んできてくれたのか、サンキューな、兄ちゃん」
 
 
 ニーア「」
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「勝ったのか、アニ」
 
 
 アニ「おかげさまでね」
 
 
 ジャン「いい加減降りろ、アニ。女とはいえ、二人も担ぐとさすがに重い」
 
 
 アニ「今、重いって言ったかい?よし、優雅な空の旅へといざなってやろうか、ジャン?」
 
 
 ジャン「遠慮しておきます…」
 
 
- 
                  - 200 : : 2013/11/13(水) 22:04:06
- 
 ライナー「ジャン、お前たちはあの後どうなった?鍵は手に入れたのか?」
 
 
 ジャン「ああ、俺もコニーも、誰も死なずに鍵を手に入れられた。皆は下に置いてきて、俺だけが登って来たんだ」⊃鍵×2
 
 
 ブライ「ほう、あいつらが負けたか。大した奴らだな、お前ら」
 
 
 ライナー「当然だ。さぁ、お前も鍵を渡してくれ」
 
 
 ブライ「残念だが、鍵を持ってるのは俺でもニーアでもない。トルヴェールだ」
 
 
 ジャン「あの無口な野郎か!クソッ、そいつはどこにいる!?」
 
 
 アニ「ベルトルトが戦ってるはずだよ。どこかに行ったみたいだけど」
 
 
 ライナー「ベルトルトから鍵を受け取ったら、俺達も行く。ジャンは先に皆を追いかけてくれ」
 
 
 ジャン「分かった。気を付けろよ」
 
 
- 
                  - 201 : : 2013/11/13(水) 22:06:48
- 
 ブライ「しかし、誰も死んでないってのは妙だな?あの装置を使ってるのに、どうやって…?」
 
 
 ジャン「さぁな。中途兵団に裏切り者がもう一人いるみたいだぜ?
 そいつが仕掛けをいじって、殺人兵器じゃなくしたって線が有力だ」
 
 
 ブライ「裏切り者ねぇ。そんなそぶりのあるやつはいなかったと思うがなぁ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「いや…」ムクッ…
 
 
 ブライ「ニーア!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「一人、いるよ。最近、怪しい動きをしていた奴がね…」
 
 
 ブライ「そいつは一体誰だ…?」
 
 
- 
                  - 203 : : 2013/11/13(水) 22:15:25
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 トルヴェール「ここまで来ればいいかな」
 
 
 ベルトルト「…正直、君とは戦いたくないな。おとなしく鍵を渡してくれないかい?」
 
 
 トルヴェール「これのことかい?」⊃鍵
 
 
 ベルトルト「うん。それを集めて、僕達は土人形の装置を止めなければならない。
 君たちは、自分たちが何をしようとしているか分かっているかい?」
 
 
 トルヴェール「もちろん。彼らがやろうとしているのは、史上最悪の大犯罪だ」
 
 
 ベルトルト「『彼ら』って、ずいぶんと他人事みたいな言い方だね」
 
 
 トルヴェール「僕から見たら、僕以外の人間は、全て他人だ。違うかい?」
 
 
- 
                  - 204 : : 2013/11/13(水) 22:19:17
- 
 ベルトルト「…その通りだね。でも、君を心配してくれる『他人』も、君はないがしろにするのかい?」
 
 
 トルヴェール「?」
 
 
 
 
 
 ベルトルト「タリスだよ。『あなたは本来、こんなことをする人間じゃない』、『僕は僕だ』、
 タリスと君がさっき、そう言ってたじゃないか」
 
 
 トルヴェール「…そのまんまの意味だよ。これ以上の無駄話は終わりにしよう。
 今から君は、僕の言うことに従ってもらう」
 
 
 ベルトルト「そう言われて、僕が『はい、そうですか』と従うとでも?」
 
 
 トルヴェール「そうだよ。君はこれから、僕の言うことに従わざるを得ない…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「一体何を…!?」
 
 
- 
                  - 209 : : 2013/11/14(木) 12:05:26
- 
 
 ちょっとごちゃごちゃしてきたので、まとめ
 
 
 ・3年前、訓練兵上位12名の手によって、暴行殺人事件が引き起こされる。
 
 
 ・首謀者の12名は訓練兵団を中退、育ての親であるシーナ内地の富豪の家に押しかけ、
 金品等を強奪、その後シーナ郊外の地下街にて拠点を持つ。
 
 
 ・事件から3年後、クリスタがトロスト区で誘拐される。
 同時に、ライナー、アニ、ベルトルト、ジャン、マルコが何者かに暴行される。
 
 
 ・3年前の事件にかかわったタリス・レインズが兵団施設に現れ、現在は中途兵団と名乗っていること、
 残りの11名がある計画を企てていることを伝える。
 104期訓練兵に、計画を止めるために協力を依頼する。
 
 
 ・翌日、シーナ内地の中途兵団拠点に突入。
 彼らの作った「土人形生成機」で、人外の生物を生み出して壁内を滅亡させる計画を企てていること知る。
 
 
 ・クリスタ救出を企てるも、土人形の力の前に失敗。
 中途兵団を取り逃がす。
 
 
 ・外に出た中途兵団を尾行していたジャン達が、彼らがストヘス区外の北東の山に向かうことを知る。
 同時に、謎の少年の計らいによって、水鉄砲を入手。
 
 
 ・クリスタを救出するには、タリスの持つ鍵と中途兵団の持つ5本の鍵で装置を止めなければならない。
 
- 
                  - 210 : : 2013/11/14(木) 12:12:30
 ・山へ到着。待ち伏せていたニコとシーヤが、危険なゲームを提案。
 コニーとサシャを残し、残りの一同は山を登る。
 ・コニーたちはかろうじて勝利するも、装置の不具合により全員命を取り留める。
 鍵を手に入れ、皆を追いかける。
 ・山の中腹にて、ジータ・トーマが現れる。
 同じように危険なゲームを持ちかけられ、ジャンとマルコが参加、残りは山を登る。
 ・ゲームに勝利するも、コニー達と同じく装置の不具合が発生。中途兵団内に、装置をいじった裏切り者がいる可能性が発覚する。
 鍵を手に入れ、合流したコニー達とともに、皆を追いかける。
 ・山の中腹にて、ブライ、ニーア、トルヴェールが現れる。
 ライナー、アニ、ベルトルトがそれぞれ相手になり、残りは山を登る。
 ・苦戦を強いられながらも、アニ、ライナーともに勝利。
 しかし、鍵はトルヴェールが持っていることを知り、捜索することに。
 ・鍵を持ったジャンが合流。コニー達3人を下に置いてきて一人で登って来たとのこと。
 ニーアが裏切り者の目星を付ける。
 ・ベルトルトは、トルヴェールの謎の言動に困惑する…
 http://blogs.yahoo.co.jp/harumav3/GALLERY/show_image_v2.html?id=http%3A%2F%2Fimg5.blogs.yahoo.co.jp%2Fybi%2F1%2F8a%2Fb2%2Fharumav3%2Ffolder%2F625688%2Fimg_625688_18409781_0%3F1384398706&i=1
 
- 
                  - 212 : : 2013/11/14(木) 19:32:38
- 
 ~山頂付近~
 (エレン、ミカサ、アルミン、ユミル、タリス組)
 
 
 
 アルミン「そろそろ時間だ。やつら、装置を起動させてしまうかもしれない…」
 
 
 エレン「オレ達だけたどり着いても、鍵がないと止められないんだよな?」
 
 
 タリス「ええ、そうです。今まで遭遇していないメンバーは4人、残りの鍵は、その人たちが持っているはずです」
 
 
 ミカサ「急がないと…」
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「…おい!」
 
 
 タリス「…はい?」
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「登ってくる途中、ずっと気になっていたんだが、所々で土を掘り返したような跡があるんだが…?」
 
 
 アルミン「土を…?」
 
 
 ミカサ「…言われてみれば、確かに。気が付かなかった」
 
 
 タリス「ですが、土を運んだような形跡はありませんね。ただ、掘って埋めただけという感じで…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「タリス!」
 
 
 タリス「!?」
 
 
- 
                  - 214 : : 2013/11/14(木) 19:38:21
- 
 ミルーユ「よう。とうとうここまで来やがったか」
 
 
 タリス「ミルーユ!」
 
 
 ユミル「おうおう、ラスボス直前の中ボス登場ってか?一人かい?」
 
 
 ミルーユ「残りの3人は、この先の洞窟の中さ。まっすぐ行けばたどり着く」
 
 
 ミカサ「…素直に教えていいの?」
 
 
 ミルーユ「邪魔したって、行くんだろ?」
 
 
 エレン「当たり前だ!こんなふざけたことは、オレ達が止めてやる!」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「ほんじゃ、頼んだぜ?」⊃鍵
 
 
 アルミン「鍵を…!?」
 
 
 タリス「ミルーユ、あなた…」
 
 
- 
                  - 215 : : 2013/11/14(木) 19:45:36
- 
 ミルーユ「最初は、楽しかったさ。私らにあんな思いをさせた人間どもに、復讐できるんだってな。
 だが、いざこの場に来て実行、ってなると、どうも乗り気じゃなくなっちまってな…」
 
 
 ミルーユ「気付かされたよ。あれから3年も経って、ほんとは復讐なんてどうでもよかったってことに。
 12人で一緒にいれば、ただそれだけでよかったってことにな…」
 
 
 タリス「…」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「他の連中も、薄々思ってる筈さ。だけど、大ミエ切った手前、簡単に引き下がれないのさ。
 それと、ルミアンが怖いってのもあるかもな」
 
 
 ユミル「そのルミアンってのは、そんなにヤバい奴なのか?」
 
 
 ミルーユ「ああ。頭のキレは尋常じゃない。それに加えて、兵団を出た後は、
 それまでナリを潜めていた狂気と野心が前面に現れるようになった」
 
 
 タリス「確かに。前のルミアンは、あんな人じゃなかった。もっと優しくて、もっと笑顔が柔らかかった…」
 
 
 ミルーユ「今だから明かすが、お前が皆に非協力的な姿勢を見せ始めたとき、ルミアンは
 お前を殺害する計画を打ち立てていたんだ」
 
 
 タリス「え!?」
 
 
 アルミン「ひどい…」
 
 
- 
                  - 216 : : 2013/11/14(木) 19:51:42
- 
 ミルーユ「もちろん、私が止めたさ。他の連中も賛成はしなかった。誰かが欠けることを望んじゃいなかったからな」
 
 
 エレン「お前らも、自分たちの仲間だけは、大切にしていたんだな…」
 
 
 ミルーユ「ルミアン以外はな。あいつのヤバさは、時間とともにどんどん手に負えなくなってる。
 今回だって、装置の材料集め以外、発案から開発まで全部あいつ一人でやっちまった」
 
 
 ミカサ「それだけの頭脳を持っているのなら、兵団で有効利用するべき…!」
 
 
 ミルーユ「頭がキレるやつってのは、誰かの飼い犬になるのを好まねぇもんさ」
 
 
 エレン「アルミンも…」
 
 
 アルミン「僕は大丈夫だよ。そんな大それた野心なんか持ってないからね。
 それともエレン、僕を信用してないの?」
 
 
 エレン「そんなわけないだろ!ただ、ほんのちょっとだけ、心配になっただけだ…」
 
 
 アルミン「ふふ、ありがとう、エレン」
 
 
- 
                  - 217 : : 2013/11/14(木) 19:56:14
- 
 ミルーユ「ところで、あんたらが持っているそれは何だい?普通の銃じゃなさそうだが?」
 
 
 ユミル「ああ、これは水鉄砲だよ。土人形への対抗手段だ」
 
 
 ミルーユ「水鉄砲?そんなのんが役に立つってのか?」
 
 
 タリス「あなたたちが土人形を出してアジトを出た後、スプリンクラーが作動したの。
 それで、土人形が溶けたから、水が弱点だって知ることができた」
 
 
 タリス「火の気がないのに作動したから、てっきり誰かが手動で動かしたんだと思ったんだけど…?」
 
 
 ミルーユ「それで全員無事に出てきたってのか。言っとくが、私じゃないぞ。水が弱点ってのも、今初めて知った」
 
 
 タリス「じゃあ、一体誰が…?」
 
 
 エレン「偶然だったんじゃねぇか?オレらを助けるメリットは、あいつらの誰にもないはずだし」
 
 
 ミカサ「タリスのような人が、他にいるとも思えない…」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「…」
 
 
- 
                  - 218 : : 2013/11/14(木) 20:01:21
- 
 タリス「ミルーユ?」
 
 
 ミルーユ「…いや、なんでもない。こっから先は気を付けろ。間違いなく、あいつらは装置を起動するはずだ」
 
 
 アルミン「ありがとう、ミルーユ。ルミアンの過ちを、必ず止めて見せるから!」
 
 
 ミルーユ「頼んだぜ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「おっと、私はここに残るぜ」
 
 
 ミカサ「ユミル!?」
 
 
 エレン「どうして?ここまで来たんだぞ!?クリスタがもう目と鼻の先にいるのに!!」
 
 
- 
                  - 219 : : 2013/11/14(木) 20:06:20
- 
 ユミル「威勢よく乗り込んだって、鍵が無きゃクリスタを助け出せねぇだろうが。それに、
 敵さんがまだ殺る気で追いかけてきたら、ここで足止めしなきゃならねぇだろう?」
 
 
 ユミル「奴らと戦う上でエレンとミカサの戦闘力は必要だ。頭がキレるやつがいる以上、アルミンも必要。
 消去法で、ここは私の役目だろ?」
 
 
 エレン「ユミル…」
 
 
 アルミン「…分かったよ。鍵が無くても、何かできることがあるかもしれない。僕らは先に行くよ」
 
 
 ミカサ「ユミル、ここはお願い…」
 
 
 ユミル「おう。万が一クリスタの身に何かあったら、ただじゃおかねぇからな!」
 
 
 タリス「ミルーユ、ユミルさん、よろしくお願いします…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タタタタタタッ…
 
 
- 
                  - 220 : : 2013/11/14(木) 20:13:21
- 
 ミルーユ「別にそんなの、私に頼めば早いだろうが…」
 
 
 ユミル「お前がまだルミアンに手を貸す可能性がゼロじゃないからな。それに、私が行ったら、
 クリスタのことで取り乱しちまいそうだ。冷静でいられなくなる」
 
 
 ミルーユ「…信頼してるんだな、仲間を」
 
 
 ユミル「そんなんじゃねぇよ。クリスタさえ助かれば、あんな奴らどうだっていいさ」
 
 
 ミルーユ「素直じゃないねぇ、あんたも、私も」
 
 
 ユミル「違ぇねぇ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ザッ…
 
 
 ユミ&ミル「!?」
 
 
 
 
 
 
 ユミル「誰だ!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「…君は、彼らの仲間だね」
 
 
 ミルーユ「お前は…!」
 
 
- 
                  - 222 : : 2013/11/14(木) 20:21:08
- 
 ~山頂の洞窟~
 (エレン、ミカサ、アルミン、タリス組)
 
 
 
 
 
 
 洞窟「」ズーン…
 
 
 
 
 
 
 エレン「これか、奴らがいる洞窟は…」
 
 
 ミカサ「禍々しい気配が漂っている。中に悪魔でも潜んでいるみたい」
 
 
 アルミン「狂った悪魔と、囚われの天使がいるよ」
 
 
 タリス「え?」
 
 
 アルミン「あ、ごめん…」
 
 
 
 
 
 
 エレン「早いとこ乗り込もうぜ。ここにいたって仕方ねぇ」
 
 
 アルミン「そうだね……って、うわっ!!」ズルッ!
 
 
 エレン「アルミンっ!!」ガシッ!
 
 
 タリス「崖!草木に埋もれて、見えませんでしたね…」
 
 
 ミカサ「はるか下には川が流れている。落ちたら助からなかった」
 
 
 アルミン「ははは……。助かったよ、ありがとう、エレン…」プラーン…
 
 エレン「気をつけろよ、こんなところで死ぬなんて馬鹿馬鹿しいぜ?」
 
 
- 
                  - 223 : : 2013/11/14(木) 20:25:37
- 
 タリス「気を取り直して、洞窟内に向かいましょうか」
 
 
 アルミン「中に入ったらまず、何をしようか…」
 
 
 ミカサ「鍵が到着するまで、何かしらの時間稼ぎを…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ウォォォォォォォォォォォォッ…
 
 
 4人「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「なんだ!?」
 
 
 アルミン「あれは!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「ウオォォォォォォ…」ズシンズシン…
 
 
- 
                  - 224 : : 2013/11/14(木) 20:29:42
- 
 タリス「土人形!装置を起動した!?」
 
 
 ミカサ「出てきたのは一体。どうやら、洞窟の門番のような役割だと思う」
 
 
 エレン「へっ、もうお前らにはてこずらないぜ。こっちにはこれがある!」チャキッ!
 
 
 3人「」チャキッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「喰らえっ!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 3人「」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ビシャァァァッ!!
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「どんどん溶けてる!威力も水量も申し分ない!!」
 
 
 タリス「これなら、十分あいつらと戦えます!」
 
 
 ミカサ「いや…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」モコモコモコ…
 
 
- 
                  - 225 : : 2013/11/14(木) 20:34:37
- 
 土人形「」シャキーンッ
 
 
 
 
 
 
 エレン「馬鹿な!?溶けた部分が再生した!?」
 
 
 タリス「アジトの奴は再生しなかったのに!どうして!?」
 
 
 ミカサ「…奴は、地面から土を吸収して再生した!ここでは、いくら溶かしても意味がない!」
 
 
 アルミン「そんな…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ズシンズシン…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「せっかく対抗手段を見つけたと思ったのに、全部無意味かよ!!」
 
 
 ミカサ「力勝負では勝ち目がない!このままでは…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「伏せて!!」
 
 
 4人「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「はぁっ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…!!!」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ドサッ…
 
 
- 
                  - 226 : : 2013/11/14(木) 20:39:48
- 
 エレン「再生しない…!?」
 
 
 アルミン「うなじを少し濡らしただけなのに、どうして…!?」
 
 
 「うなじだからだよ。そこがこいつらの、本当の弱点さ」
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「トルヴェール…」
 
 
 トルヴェール「待たせたね、タリス」
 
 
 ベルトルト「エレン、ミカサ、アルミン。彼は、僕らの味方だったよ」
 
 
 エレン「ベルトルト!こいつが、味方!?」
 
 
 トルヴェール「表向きは、ルミアンたちに手を貸すふりをしていた。でも、その裏では
 計画を止めるために、いろいろと策を練っていたのさ」
 
 
- 
                  - 227 : : 2013/11/14(木) 20:47:09
- 
 タリス「やっぱりあなたは…!」
 
 
 ベルトルト「『君の知ってる僕は、こんなことをするような人間じゃない』、『君の目に僕がどう映ってようと、僕は僕だよ』。
 彼の言った言葉は、間違いではなかったというわけさ」
 
 
 タリス「やはりあなたはこんなことをする人じゃなかった!やはりあなたはあなただった!!」グスッ…
 
 
 トルヴェール「心配かけるようなことをしてごめんね。本当は君と一緒にこの人たちと行動したかったけど、
 裏からも計画を邪魔する必要があると思って、こういう手段を取らせてもらった」
 
 
 アルミン「もしかして、スプリンクラーの件や水鉄砲の件は…」
 
 
 トルヴェール「僕がやらせてもらった。アジトを出るときにスプリンクラーの遠隔作動、
 ストヘス区ではおもちゃ屋さんに掛け合って水鉄砲をたくさん準備してもらった」
 
 
 トルヴェール「トロスト区で倒れていた君たちの仲間を駐屯兵に助けさせたし、
 ゲームに使われていた殺人装置にも細工をした。誰も死人が出ないようにね」
 
 
 ミカサ「無口で目立たない人だと思っていたけど、まさかこれほどの機転を利かせるとは…」
 
 
- 
                  - 229 : : 2013/11/14(木) 20:52:55
- 
 トルヴェール「表立って行動できない分、結果的に実行直前まで行かせてしまった。
 せめて手遅れにならないうちに、早くルミアンを止めに行かないと」
 
 
 アルミン「今手元にあるカギは2本。タリスとミルーユが持っていた分だ」
 
 
 ベルトルト「ここにも一本。トルヴェールが持っていた分」
 
 
 エレン「あとは、コニー達とジャン達か。ちゃんと鍵を手に入れられたんだろうな…」
 
 
 
 
 トルヴェール「作戦を立てよう。まず全員で洞窟に飛び込むのはいい。中にいるのは、
 ルミアン、イェーレン、カミィの3人」
 
 
 トルヴェール「ルミアン一人を抑えれば装置の発動を阻止できるけど、そう簡単にはいかないだろう。
 土人形、さらには2人の邪魔も入る」
 
 
 タリス「2人を説得できないかな?本当はみんな、こんなの馬鹿げてるって思ってるんでしょ?」
 
 
 トルヴェール「そんな暇があればいいけどね。土人形相手で、それどころじゃないと思う。
 さっきも言ったけど、弱点はうなじ。そこを濡らしてやれば、再生できずに崩れてしまう」
 
 
 エレン「巨人みたいだな。だけど、的が小さい分、狙いにくいな」
 
 
- 
                  - 230 : : 2013/11/14(木) 20:57:12
- 
 ベルトルト「役割を分担しよう。僕、タリス、トルヴェールで土人形をやる。
 エレン、ミカサ、アルミンで奴らを止めに入ってくれ」
 
 
 アルミン「僕が!?」
 
 
 ベルトルト「土人形たちは強い。武器を持っているとはいえ、こちらの分が悪いのは確かだ。
 言い方は悪いけど、君にできるのは戦うことより奴らを止めることだと思うから…」
 
 
 アルミン「…いや、その通りだね。悔しいけど、あの土人形と戦い続けるだけの強さは僕にはないね」
 
 
 エレン「じゃあ、タリスはどうするんだ?土人形と戦わせるのか?」
 
 
 ミカサ「アルミンより強そうには見えないけど…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 トルヴェール「え?何を言っているんだい?タリスは…」
 
 
- 
                  - 232 : : 2013/11/14(木) 21:02:19
- 
 ~山頂付近~
 (ユミル・ミルーユ組)
 
 
 ユミル「驚いた。まさかあの影薄ノッポ野郎がうちの味方だったとは」
 
 
 ミルーユ「思い返せば、なんかコソコソしてたもんな、最近。こういうわけだったか」
 
 
 ユミル「あんたらの計画も穴だらけだな。身内二人に邪魔されて、ボスも相当お怒りだろうな」
 
 
 ミルーユ「あんたの仲間が失敗したら、その怒りで私らも容赦なく殺されるだろうな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
- 
                  - 233 : : 2013/11/14(木) 21:04:21
- 
 ~山の中腹・2~
 (ライナー、アニ、ブライ、ニーア組)
 
 
 ライナー「ベルトルトの奴、どこへ行ったんだ…」
 
 
 アニ「これだけ探してもいないってことは、もうこの辺りにはいないのかもね…」
 
 
 ニーア「トルヴェールもいない。やっぱり、あんたらに裏で手を貸してた裏切り者ってのは、
 トルヴェールで確定かもね」
 
 
 ブライ「だな。鍵を持ってたのはあいつだし、ベルトルトとやらと一緒に山頂へ向かった可能性が高い。してやられたな」
 
 
 アニ「トロスト区で、あんたらにやられた私達を助けたのも…」
 
 
 ブライ「トルヴェールだろう。あいつ、あの後一度戻ったんだよ。落し物した、とかってな。
 あの時に駐屯兵に通報したんだろう」
 
 
 ニーア「何考えてるか分からない奴だったけど、ほんとに何考えてるか分からなかったね」
 
 
- 
                  - 234 : : 2013/11/14(木) 21:09:28
- 
 ライナー「と、なると、ジャンも山頂に向かったから、鍵が揃っているかもな。
 アニ、俺達も山頂へ向かおう」
 
 
 アニ「…私は残るよ。あちこち痛くて動けないし。エレンたちに任せるよ」
 
 
 ライナー「それを言ったら、俺だって立ってるのがやっとだ。
 だが、上で皆がエレンたちが戦ってるのに、こんなところでじっとしているわけにはいかん」
 
 
 アニ「じゃあ行っておいでよ。その傷だと、足手まといにしかならないと思うけど?」
 
 
 ライナー「ぐっ…!」
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「はははっ、手厳しい姉ちゃんだ。ライナーよ、うちのニーアと取り替えっこしねぇか?」
 
 
 ニーア「…死ねっ!」ヒュッ!
 
 
 ブライ「あぶねっ!!」サッ!
 
 
 アニ「まったく…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
- 
                  - 235 : : 2013/11/14(木) 21:13:38
- 
 ~山の中腹・1~
 (マルコ、トーマ、ジータ組)
 
 
 ジータ「おい、お前の仲間のバカそうな二人、降りて行ったぞ?」
 
 
 マルコ「なんでも、登山口の二人を説得して仲間に引き入れたいんだって」
 
 
 トーマ「何度も言ってるけど、僕らは君たちに手を貸さないよ。それがせめてもの抵抗さ。
 というか、何で君も戻ってきたのさ…」
 
 
 マルコ「いい加減に素直になりなよ…」
 
 
 ジータ「うるせぇうるせぇ!お前らの仲間になったら、ルミアンに何されるか分かりゃしねぇ!」
 
 
 マルコ「相当ルミアンが怖いんだね」
 
 
 ジータ「あいつだけは敵に回しちゃいけねぇよ。自分の気に入らねぇ奴を、何人殺してきたことか…」
 
 
 トーマ「しかも、自分の手は絶対に汚さない。どんな手を使ったか知らないけど、すべて間接的に、確実に殺している」
 
 
 マルコ「恐ろしい奴だ…」
 
 
 ジータ「逃げるなら今のうちだ。俺達だって、どうなるか分かりゃしねぇからな」
 
 
 トーマ「命だけは残してもらえるとありがたいけどね…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
- 
                  - 236 : : 2013/11/14(木) 21:17:36
- 
 ~登山口~
 (ニコ、シータ組)
 
 
 
 
 
 
 ドドドドドッ!!
 
 
 
 
 
 
 ニコ「なんだ!?」
 
 
 シーヤ「誰か来ますよ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 コニー「お前らっ!!」
 
 
 ニコ「うわっ!!」
 
 
 サシャ「今から山頂へ行きます!手を貸してください!」
 
 
 シーヤ「いきなりなんですか…?」
 
 
 
 
 
 
 コニー「お前ら、ほんとはもうこんなことはどうでもいいと思ってんだろ!?だから、手を貸せ!!」
 
 
 ニコ「駄目だ、話が唐突過ぎてついていけん…」
 
 
 サシャ「黙って私達についてきてください。余計なことは何も考えないで!」
 
 
 シーヤ「どうしましょう…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
- 
                  - 237 : : 2013/11/14(木) 21:22:13
- 
 ~山頂の洞窟内~
 (イェーレン、カミィ、ルミアン、クリスタ組)
 
 
 クリスタ「」ゼェ…
 
 
 
 
 
 ルミアン「あーあ、相当弱ってきちゃったね。早いうちに2人目を用意したほうがいいかもね…」
 
 
 イェーレン「なぁ、ルミアン」
 
 
 ルミアン「なんだい?」
 
 
 
 
 イェーレン「ほんとに、この計画を実行するんだよな。していいんだよな?」
 
 
 ルミアン「何を今更迷っているのさ、イェーレン。君は忘れたの?僕らが味わってきた、屈辱の日々を…」
 
 
 イェーレン「いや、そう言うわけじゃないけどさ…」
 
 
 ルミアン「もともと、教官にたてついて、真っ先に兵団を出てきたのは君じゃないか」
 
 
 イェーレン「あぁ、そうだな…」
 
 
 カミィ「…」
 
 
- 
                  - 238 : : 2013/11/14(木) 21:26:36
- 
 ルミアン「まぁいいや。どのみち、今更止めることなんかできないんだから。それに…」チラッ…
 
 
 イェーレン「?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「そこまでだ、お前ら!!」
 
 
 カミィ「来た…!!」
 
 
 トルヴェール「ルミアン、いい加減こんなことはやめるんだ!こんなことをしても、誰も喜ばない!!」
 
 
 タリス「お願いだからやめて!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「タリスに、トルヴェール、君もか。どいつもこいつも、僕の考えが理解できないバカばっかり。
 他にも、イマイチ乗り気じゃなそうな奴もいたし、まったく、嫌になっちゃうね」
 
 
 ルミアン「それに誰も喜ばないって?まさか!君たちが苦しみながら死んでくれるのなら、僕は大喜びさ!!
 分かってくれるだろ、イェーレン、カミィ!?」
 
 
 イェーレン「あ、あぁ、そうだな…」
 
 
 カミィ「分かっている…」
 
 
 ルミアン「…」
 
 
- 
                  - 241 : : 2013/11/14(木) 21:33:01
- 
 ミカサ「残念ながら、あなたたちの野望もここまで。まずは、クリスタを返してもらおう」
 
 
 アルミン「まだこっちは鍵が揃ってないから、とりあえず装置から離れてもらおうか、ルミアン!」
 
 
 ルミアン「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「…何とか言えよ、おい!!」
 
 
 ルミアン「…別に装置から離れるのはいいけどさ、もう、どうにもならないよ?」
 
 
 ベルトルト「どういう意味だい…?」
 
 
 ルミアン「…君たちが助けたいのはこの子だよね?」
 
 
 
 
 クリスタ「」ゼェゼェ…
 
 
 
 
 エレン「クリスタ!!」
 
 ミカサ「衰弱がひどい…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「あれ…?なんで…」
 
 
- 
                  - 242 : : 2013/11/14(木) 21:38:49
- 
 ルミアン「この装置は、起動するとカプセル内の人間の生命エネルギーを使って
 土から人形を生み出す。それは知ってるよね…」
 
 
 ベルトルト「ちょっと待って…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「…だとすると、おかしいよねぇ?土人形はこの場に一体も生み出してないのに、どうしてこの子は
 こんなに弱ってるんだろうねぇ?」ニタァ…
 
 
 タリス「まさか…」
 
 
 イェーレン「…」
 
 
 カミィ「…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「ここに来る途中、土を掘り返したような跡があった…。それと関係があるの…?」
 
 
 ルミアン「土人形たちはね、生み出した後も、土に戻ることができるんだ。そうなれば、もうただの土。
 だけど、この装置からもう一度『合図』を送ると、それらは再び一斉に動き出す」
 
 
 エレン「おい、まさか…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「君たちが見た、土を掘り返したような跡。それはまさしく、土人形たちが身を潜めている場所さ!!
 そして今、それらを一斉に解き放つ!!!!!!!」
 
 
 アルミン「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「さよなら、人類…」ピッ…
 
 
- 
                  - 243 : : 2013/11/14(木) 21:44:47
- 
 装置「」ヴーーーーーーーーーンッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
 一同「!!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「あはアハアははあハハぁhlはっぁははっッァァァぁっぁははハッはぁhぁぁははぁh!!!!!!!!」ケラケラ
 
 
 エレン「狂ってやがる…!!」
 
 
 ベルトルト「すごい数だ…」
 
 
 トルヴェール「想像以上だ!!これでは、ルミアンたちの元へたどり着けない!!」
 
 
 タリス「…これだけの数を生み出したのでは、クリスタさんの命が危ない!!」
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「…ヒュー…ヒュー……」
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「クリスタだけではなく、このままでは私達も…!!」
 
 
 アルミン「どうすれば…!!」
 
 
- 
                  - 244 : : 2013/11/14(木) 21:49:14
- 
 ~山頂付近~
 (ユミル、ミルーユ組)
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「こいつら、どこから!?」
 
 
 ミルーユ「地中に潜んでやがったのか!!」
 
 
 ユミル「とんでもねぇ数だ…!クリスタは無事なのか…!!」
 
 
 ミルーユ「おい、まさか私まで襲わねぇよな?一応、ルミアンの仲間だぜ…?」
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ノッシノッシ…
 
 
 ユミル「…おい!!あぶねぇ、離れろ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガシッ!!
 
 
 ミルーユ「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 メキメキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」メキメキ…
 
 
- 
                  - 245 : : 2013/11/14(木) 21:53:44
- ユミル「見境なしか!!クソッ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」バシャッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「…はぁ、はぁ、嘘だろ…!?」
 
 
 ユミル「大丈夫か!?」
 
 
 ミルーユ「ルミアンは、最初からこうなることを分かってたんじゃ…」
 
 ユミル「…」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「最初から、私達も消すつもりだったんじゃ…!!」
 
 
 ユミル「どうだかな…。そんなのは、生き延びてから考えろ。来るぞ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ゾロゾロ…
 
 
- 
                  - 246 : : 2013/11/14(木) 21:57:36
- 
 ~山の中腹・2~
 (ライナー、アニ、ブライ、トルヴェール組)
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「ちょっと、なんでいきなりこいつらが!?」
 
 
 ライナー「伏せろ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 モコモコモコモコ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」シャキーンッ
 
 
 ブライ「再生しやがった!!」
 
 
 アニ「そんな馬鹿な…!」
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガシッ!!
 
 
 ライナー「!?」
 
 
 ブライ「マズい、ライナー!!早く振りほどけ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 メキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「がぁぁぁ…!!」
 
 
 ライナー(…駄目だ、傷のせいで力が入らん…!!)
 
 
 アニ「ライナーっ!!!」
 
 
- 
                  - 247 : : 2013/11/14(木) 22:02:21
- 
 ニーア「せいっ!!」ドゴッ!
 
 
 土人形「アァァッ!!」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「…助かった!サンキュー、ニーア」
 
 
 ニーア「早く立ちな!いったんここから離れるよ!!」
 
 
 一同「おう!!」
 
 
- 
                  - 248 : : 2013/11/14(木) 22:02:57
- 
 ~山の中腹・1~
 (マルコ、ジータ、トーマ組)
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「それっ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「今だ!!そりゃっ!!!!」ヒョイッ!
 
 
 ジータ「川へ落ちろおぉぉぉぉ!!!」ブンッ!!
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ドボォォォンッ!!!!
 
 
 
 
 
 
 トーマ「よし!その調子で、どんどん土人形の足を水鉄砲で溶かしてくれ!!
 動けなくなった奴らを、僕とジータで川へ投げ入れる!!!」
 
 
 マルコ「分かった!!!」
 
 
- 
                  - 249 : : 2013/11/14(木) 22:06:11
- 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「…しつこいね…。君達なんか嫌いだよ!!せいっ!!!」ドゴッ!
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ボコボコッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「ん…?なんかこいつだけ、様子が変だな…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ボコッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「何事だっ!?」
 
 
- 
                  - 250 : : 2013/11/14(木) 22:09:41
- 
 ~登山口~
 (コニー、サシャ、ニコ、シーヤ組)
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!こないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 コニー「クソッ!!スゲー数だ!!水がなくなっちまう!!」
 
 
 ニコ「下の川から俺が汲んでくる!!タンクはこれだな!?」
 
 
 シーヤ「任せてください!!」
 
 
 コニー「頼むっ!!」
 
 
 ニコ「お安い御用だ!……って、嘘だろ…」
 
 
 シーヤ「どうして…?」
 
 
 サシャ「どうしたんですか!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニコ「川の流れが止まってる…。さっきまで普通に流れてたのに…」
 
 
 コニー「なんだと!?いったいどうして…!?」
 
 
 シーヤ「理由は分かりませんが、上流が何かしらの理由でせき止められたのかもしれません…!」
 
 
 サシャ「そんな…!」
 
 
 コニー「嘘だろ…。こんなところで、死んじまうのか…!?」
 
 
- 
                  - 251 : : 2013/11/14(木) 22:15:06
- 
 ~訓練兵団施設~
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ダズ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!なんだこいつら!?」
 
 
 トーマス「き、気持ち悪いっ!!!!」
 
 
 キース「うろたえるな貴様ら!!戦闘用意!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガシッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミリウス「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」メキメキメキ…
 
 
 フランツ「ミリウスっ!!!」
 
 
 ミーナ「どうなってるのよ…!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース「一体、何が起きているというのだ…!?」
 
 
- 
                  - 252 : : 2013/11/14(木) 22:20:36
- 
 ~調査兵団本部~
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ハンジ「うわっ、なにこいつら!?切っても切っても再生するし、しかも強いっ!!」ザシュッ!
 
 
 リヴァイ「巨人?…じゃ、ねぇな。人間サイズだが、再生する体質はそっくりだな…」
 
 
 ミケ「尋常じゃない数だ!こんなのが壁内のあちこちで発生していたとしたら…!!」
 
 
 エルヴィン「5年前のウォール・マリア陥落を超える、史上最悪の大事件だ…!」
 
 
 リヴァイ「気持ち悪ぃな…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ナイル「おい!ハンジはいるか!?」
 
 
 ハンジ「あれ?ナイルちゃん?わざわざこんなところまでどうしたの?」
 
 
 ナイル「説明している暇はない!とにかく、お前にあることをやってもらいたい!!」
 
 
 ハンジ「あること?」
 
 
 ナイル「ああ!俺も詳しいことは分からんが、ストヘス区である少年に『伝えてほしいことがある』と言われて来た!」
 
 
 ハンジ「ある少年…?イマイチ分からないけど、いったい何?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ナイル「それはな……」
 
 
- 
                  - 253 : : 2013/11/14(木) 22:25:30
- 
 ~山頂の洞窟~
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「おらっ!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 ミカサ「はっ!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「くそっ、うなじは狙いにくいし、この数では自由に動けない!」
 
 
 ベルトルト「洞窟の外からもどんどん入ってくる!このままじゃ…」
 
 
 トルヴェール「水も足りない!一体、どれだけの土人形を生み出したんだ!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガッ!
 
 
 ミカサ「しまった!!」
 
 
 タリス「ミカサさんっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「うおらぁぁっ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
- 
                  - 254 : : 2013/11/14(木) 22:29:57
- 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「…助かった!!ありがとう、ジャン!!」
 
 
 ジャン「お前らしくねぇな、ミカサ。油断すんなよ!!」
 
 
 エレン「ジャン!よく来てくれたな!!」
 
 
 アルミン「…って、ひどい怪我じゃないか!!」
 
 
 ジャン「ここに来るまで、たくさん戦ってきたからな…。ほら、鍵だ…」⊃鍵×2
 
 
 タリス「これで、残りはあと一本…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「へぇ、皆の分の鍵を集めたんだね、すごいや。だけど、最後の一本は…」⊃鍵
 
 
 ベルトルト「やっぱりあいつが持ってたか…」
 
 
- 
                  - 255 : : 2013/11/14(木) 22:34:03
- 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「それにしても、こいつら、気持ち悪いなぁ。生み出したはいいけど、後始末どうするんだよ…」
 
 
 カミィ「確かに…」
 
 
 ルミアン「それは、君たちが考える必要はないよ…」
 
 
 イェーレン「え?」
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガシッ!!
 
 
 イェーレン「!?」
 
 
 カミィ「イェーレンっ!!」ガシッ!!
 
 
 カミィ「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」メキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 カミィ「痛いっ!!!やめてっ!!!」メキメキ…
 
 
 イェーレン「ルミアンっ!!おい、やめさせてくれっ!!腕が折れちまう!!!」メキメキ…
 
 
- 
                  - 256 : : 2013/11/14(木) 22:37:03
- 
 ルミアン「…土人形は、僕の言うことしか聞かない。僕がやめろと言えば、やめるだろうね」
 
 
 カミィ「じゃあ、早くっ!!」
 
 
 ルミアン「…君たちは、何を聞いていたんだい?僕は言ったはずだよ?壁内人類を、
 恐怖と絶望に追い込むって。君たちは、いったいどこに住んでいるのかな?」
 
 
 イェーレン「おい、冗談はよせ…!」
 
 
 カミィ「私達は、仲間じゃないっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「ああ、仲間だ。さっきまではね。でも、もうここまで来たら、誰の助けもいらないよ。
 君達には、最初から消えてもらう予定だった。裏切り者も出始めたし、ちょうどよかったよ」
 
 
 イェーレン「ルミアンっ!!」
 
 
- 
                  - 258 : : 2013/11/14(木) 22:41:01
- 
 ジャン「おい、あいつ、相当狂ってやがるぜ…。自分の仲間まで…」
 
 
 エレン「そんな!確かにあいつらは、悪い連中だけど、仲間だけは大切にするんじゃなかったのか!?」
 
 
 ルミアン「そう、仲間は大事にするさ。だけど、今この瞬間から、僕の仲間はいなくなった。
 大事にするべき人間はもういないんだよ!!」
 
 
 ルミアン「山道にもたくさん土人形を仕掛けておいたからね。
 今頃、下の奴らも群がる土人形たちに絶望してる頃だろう」
 
 
 タリス「ルミアン…!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「そうそう、あとは訓練兵団施設の近くと、ローゼ内の適当な場所にも仕掛けておいたよ。
 今頃、大パニックになってるだろうねぇ…」フフフ…
 
 
 エレン「この……クズ野郎があぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ダッ!!
 
 
 ミカサ「エレンっ!!むやみに突っ込んではダメ!!!」
 
 
- 
                  - 259 : : 2013/11/14(木) 22:44:36
- 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ワラワラ…
 
 
 
 
 
 
 エレン「クソッ!!どけよお前ら!!どけって言ってんだろがっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ガッ!
 
 
 エレン「ぐっ…!」
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ドゴッ!
 
 
 エレン「がぁっ!!」
 
 
 ミカサ「エレンっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「もう……駄目だ……」ガクッ…
 
 
 カミィ「強すぎる…」メキメキ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「この光景が、壁内全土に広がってるかと思うと、笑いが止まらないよ!!
 人類は、誰よりも優れた僕、このルミアンがただ一人存在すればいいのさっ!!!!」
 
 
- 
                  - 260 : : 2013/11/14(木) 22:47:58
- 
 タリス「…鍵を貸してください」
 
 
 アルミン「何を…?」
 
 
 タリス「いいからっ!」
 
 
 アルミン「…っ!」鍵×5
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「ありがとうございます…」ダッ!!
 
 
 ベルトルト「タリス!!何を!?」
 
 
 ジャン「無茶だっ!!」
 
 
- 
                  - 261 : : 2013/11/14(木) 22:48:33
- 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ウジャウジャ…
 
 
 エレン「ぐぅ……」ジタバタ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「はっ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形1「」バシャッ!!
 
 
 土人形2「」バシャッ!!
 
 
 土人形3「」バシャッ!!
 
 
 アルミン「すごい!エレンを取り囲んでいた土人形を、的確に打ち抜いた!!」
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「はぁ、はぁ、助かったぜ、タリス…」
 
 
 タリス「」ダダダダダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「おい、そっちはルミアンたちがっ!!」
 
 
- 
                  - 262 : : 2013/11/14(木) 22:51:33
- 
 タリス「はぁっ!!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形4「」バシャッ!!
 
 
 土人形5「」バシャッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「助かった…」ゼェ…
 
 
 カミィ「タリス、ありがとう…」ハァ…
 
 
 タリス「」ダダダダダッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「まさか、ルミアンまで突っ込む気じゃ…!?」
 
 
 トルヴェール「…」
 
 
- 
                  - 263 : : 2013/11/14(木) 22:53:51
- 
 ルミアン「え、ちょっと、強引だな!お前ら、足止めしろっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ワラワラ…
 
 
 タリス「…ふっ」ヒョイッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ブンッ!
 
 
 タリス「…はっ」ヒョイッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「すごい!全部かわしている!なんて身のこなしだ!!」
 
 
 ルミアン「ちょっと、嘘だろ!?こっちに来るなぁぁぁぁっ!!!」
 
 
 タリス「」ターンッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「」スタッ…
 
 
 ジャン「たどり着きやがった…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「お、おいタリス、何を…!?」
 
 
 タリス「…ふんっ!!!」バキッ!!
 
 
 ルミアン「あぁっ…!」ガクッ…
 
 
 ジャン「え?殴った?しかも、一撃でルミアンが伸びちまった…」
 
 
 トルヴェール「彼女は怒らせたら怖いよ。なんてったって、僕らの代の首席だからね…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「…え?」
 
- 
                  - 267 : : 2013/11/15(金) 12:10:20
- 
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 ルミアン「」チーン…
 
 
 土「」シーン…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ベルトルト「なんとかこのフロアの土人形たちは片付いたね…」
 
 
 イェーレン「洞窟の入り口も、岩でとりあえずふさいだ。しばらくは大丈夫だ」
 
 
 カミィ「あなたたちには大変な迷惑をかけてしまった。本当に申し訳ない」
 
 
 ジャン「しかし驚いたぜ。お前がこいつらの代の主席だったとはな、タリス」
 
 
 タリス「あ、いえ、隠してたわけではないんですが…」
 
 
 トルヴェール「彼女は普段はおとなしいんだけど、怒った時は通常の何倍もの力を発揮するんだ。
 それのせいで、失恋すること星の数…」
 
 
 タリス「ちょっと、トルヴェール!!」ギロッ!
 
 
 トルヴェール「」ビクッ!
 
 
- 
                  - 268 : : 2013/11/15(金) 12:15:34
- 
 ジャン「おいエレン、ミカサ、アルミン!クリスタは大丈夫か!?」
 
 
 
 
 
 
 アルミン「これで、6本目」カチャ
 
 
 
 
 
 
 
 装置「」プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…
 
 
 
 
 
 
 
 パカッ…
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「うぅ……」
 
 
 アルミン「クリスタ!!しっかりして!!」
 
 
 ミカサ「クリスタ、私達が分かる!?」
 
 
 エレン「喋れるか、クリスタ!!」
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「アルミン…。ミカサ…。エレン…。助けに来てくれたんだね……」
 
 
 ミカサ「クリスタ、お水。飲んで…」
 
 
 クリスタ「ありがとう…」ゴクゴク…
 
 
 アルミン「よかった、だいぶ衰弱してるけど、大丈夫そうだ!!」
 
 
 ジャン「本当か!?よかったぜ!!」
 
 
- 
                  - 269 : : 2013/11/15(金) 12:19:53
- 
 クリスタ「ごめんね、みんな。私が鈍臭いせいで捕まっちゃったから、こんな大変なことに…」
 
 
 エレン「お前のせいじゃねぇよ。悪いのは、全部こいつだ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「」チーン…
 
 
 
 
 
 
 
 
 カミィ「私達も謝る。トロスト区であなたを無理やり連れてきてしまった。本当に、ごめんなさい…」
 
 
 イェーレン「すまなかった…」
 
 
 クリスタ「…本当に反省してる?こんなこと、もう二度としないと誓える?」
 
 
 イェーレン「もちろんだ!」
 
 
 カミィ「誓う」
 
 
 
 
 
 
 
 クリスタ「なら、よし!」
 
 
- 
                  - 270 : : 2013/11/15(金) 12:23:45
- 
 ミカサ「…ふんっ!!」ドゴォッ!!!
 
 
 装置「」バキィッ!!!
 
 
 
 
 エレン「よし、これで装置はもう使えないだろう」
 
 
 ベルトルト(ミカサ…)ゾクッ…
 
 
 
 
 
 
 
 トルヴェール「イェーレン、君は…」
 
 
 イェーレン「分かってたんだよ、本当は。こんなことしても何にもならないってことくらい。
 でも、俺以上にルミアンのほうが復讐に燃えちまって、後戻りできなくなっちまってたんだ…」
 
 
 タリス「本当は、後悔してるんでしょ?兵団を出てきてしまったこと…」
 
 
 イェーレン「…」
 
 
 
 
 
 カミィ「…その顔は、してる顔」
 
 
 イェーレン「う、うるせぇぞカミィ!!」
 
 
 一同「ははははははっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドゴォォッ!!!
 
 
 一同「!?」
 
 
- 
                  - 271 : : 2013/11/15(金) 12:29:41
- 
 ジャン「なんだ!?」
 
 
 イェーレン「外からだ!!」
 
 
 ルミアン「ふふふふふ……」
 
 
 タリス「ルミアン!?」
 
 
 クリスタ「何がおかしいの!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アァァァァァァァァァァァッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「これは!?」
 
 
 エレン「土人形の声だ…!」
 
 
 アルミン「馬鹿な!!装置は壊したはずなのに!!」
 
 
 ルミアン「装置を怖しても、一度生み出した土人形は止められないよ…」
 
 
 アルミン「なんだって!?」
 
 
 ルミアン「さらに…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!
 
 
- 
                  - 272 : : 2013/11/15(金) 12:34:45
- 
 ジャン「今度は何だ!?」
 
 
 カミィ「爆発音!?」
 
 
 イェーレン「入り口をふさいでた岩が、吹き飛んじまった!!」
 
 
 タリス「土人形が入ってくる!!」
 
 
 アルミン「どうして…?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「どういうわけか、最近ウォール・シーナ内で液化ガスの密取引が横行しててね。
 君たちもあれだけの水のタンクを持っていたのなら、疑われたりしなかったかい?」
 
 
 アルミン「まさか、君が…」
 
 
 ルミアン「ご名答。闇ルートから、僕が購入していたんだ。今回の計画で使うためにね」
 
 
 ルミアン「数体の土人形は、液化ガスを混ぜた土で作ったんだ。液体のガスは、気化すると膨張して、
 相当な量の気体のガスになる。放っておけば、常温でも簡単に爆発するんだよ…」
 
 
 ジャン「つまり、土人形爆弾が爆発したってことか!!お前ら、戦闘準備!!」
 
 
 一同「おう!!」
 
 
- 
                  - 273 : : 2013/11/15(金) 12:41:11
- 
 クリスタ「わ、私も…」
 
 
 ベルトルト「クリスタはまだ動いちゃだめだ!僕達が食い止める!」
 
 
 クリスタ「…そういえば、ユミルは!?ユミルも来てるの!?」
 
 
 ミカサ「ユミルは…」
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「その子に限らず、外にいる連中は助からないさ。どれだけの数の土人形を用意したと思ってるんだい?
 この子の生命力が予想以上に強かったおかげで、予定の倍以上の土人形を生み出せたんだよ!!」
 
 
 ルミアン「君がさっさと死んでいれば、こんなことにはならなかったのにねぇ!!
 君が無駄に生き延びてしまったばっかりに!!君が!!君がぁぁぁぁぁっ!!!」ハハハハハッ…!
 
 
 クリスタ「…っ!」
 
 
 エレン「クリスタ!そんな奴の言葉に耳を貸すな!!お前は何も悪くないんだっ!!」
 
 
- 
                  - 274 : : 2013/11/15(金) 12:47:19
- 
 アルミン「お前っ…!!」ガッ!
 
 
 ルミアン「…いった!!」ガツンッ!
 
 
 アルミン「いい加減、潔く負けを認めろ!!悪あがきなんてみっともないぞ!!
 君は本当は、こんなことをするような奴じゃないはずだろ!!」
 
 
 ルミアン「悪あがきはどっちかな?どう考えても、追いつめられてるのは君らだろ?
 それに、みんなからチヤホヤされていい思いしてる連中に、僕の何が分かる!?」
 
 
 アルミン「僕は…!!」
 
 
 ルミアン「これを見ろよ…」ヌギッ
 
 
 アルミン「!!!」
 
 
 タリス「ルミアン、それは…」
 
 
 トルヴェール「…」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「3年前、トロスト区で強盗集団に撃たれた傷だ。この傷のせいで、僕の右腕は
 いまだに不自由だ」
 
 
 ルミアン「なんで僕がこんな思いをしなきゃならない。僕が何をしたって言うんだ。少なくとも3年前の僕はただの被害者だったはずだ。それなのになんで僕までみんなから虐げられなければならない。どいつもこいつも殺人鬼を見るような目で見やがって。僕は誰も殺してなかっただろう。イェーレンたちが勝手に暴れたおかげで僕まで殺人鬼扱いだ。なんで。なんでだよ。君たちは僕のことをずっと大切な仲間だと言っていつまでも面倒を見てくれたけど正直ウンザリだったよ。君たちの優しさが逆に僕をどれだけ傷つけていたか考えもしてなかっただろう。そのうちどんどん僕の心が荒んでいくのが自分でもわかったよ。このままみじめに生き続けるくらいならいっそ何もかも壊してしまいたいとずっと思ってたよ。やがて君たちは僕に恐れをなすようになっていったけどそんなことはどうでもよかったよ。使い勝手のいい駒として君たちを利用することに何の感情も抱かなかったよ。恐怖で押さえつければ君たちはいつまでも僕の下で付き従ってくれるかと思っていたけどそれも今日で終わった。もう僕には何も残ってないんだよ。せめて最後くらい自分の好きなようにさせてくれたっていいじゃないか。もうどうやったって君たちと同じようには生きれないんだよ。すべて壊れてしまえばいい。何もかも消えてしまえばいい……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「こいつ、ワケのわからんことをペラペラと…」
 
- 
                  - 275 : : 2013/11/15(金) 12:53:20
- 
 アルミン「君の思いは全部吐き出せたかい…?」
 
 
 ルミアン「まったく…。なんで泣いてるんだよ、イェーレン、カミィ…」
 
 
 イェーレン「」ポロポロ…
 
 
 カミィ「」ポロポロ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「タリス、トルヴェールも…」
 
 
 タリス「」グスッ…
 
 
 トルヴェール「」ジワァ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「お前がそんな風に考えてたなんて、思いもしなかったんだよ…」
 
 
 カミィ「苦しんでいたのにも気づかず、ただただあなたが怖いと、上っ面の仲間を演じていた…」
 
 
 トルヴェール「もっと正面から君と向き合うべきだった。間違いを起こそうとしているなら、
 裏でコソコソ動かずに真正面から止めてあげるべきだった…」
 
 
 タリス「私も。外部に協力をお願いする前に、あなたを張り倒してでもやめさせればよかった…。
 あなたの罪は、中途兵団全員の罪。あなたと一緒に、ともに背負おう…」
 
 
 ルミアン「みんな…」
 
 
- 
                  - 276 : : 2013/11/15(金) 12:59:07
- 
 アルミン「…まったく、君はなんて幸せ者なんだ」
 
 
 ルミアン「僕は…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形たち「アァァァァァァァァァァァッ…」ゾロゾロ…
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「おいやべぇぞ!!こっちまで入ってきやがった!!」
 
 
 ベルトルト「水も残り少ない…!このままでは、追いつめられてしまう!!」
 
 
 ミカサ「無駄打ちはできない!確実にうなじを狙わなければ…!」
 
 
 ルミアン「イェーレン、カミィ、奥からアレをもってきて…」
 
 
 イェーレン「…アレか!」
 
 
 エレン「なんだよ、アレって!?」
 
 
- 
                  - 277 : : 2013/11/15(金) 13:03:07
- 
 カミィ「これ…」シャキンッ!!
 
 
 アルミン「これは、超硬質ブレード!!」
 
 
 クリスタ「なんでこれがここに!?」
 
 
 ルミアン「僕らが兵団施設を出てくるときに、くすねておいたんだ。それを普段から持ち歩いてるんだ」
 
 
 トルヴェール「当時は大騒ぎになったらしいよ。ブレードが紛失だもん、当然だよね」
 
 
 ルミアン「これで土人形の足を削ぐ人と、水鉄砲でうなじを狙う人に分かれて。
 やつらが足を使えなければ、狙うのも難しくないでしょ?」
 
 
 ジャン「ずいぶんと素直に手を貸すじゃねぇか。まだ何か企んでるのか?」
 
 
 ルミアン「このままだと、僕の命も危ないからね。あんな連中に殺されるのはゴメンだよ」
 
 
 
 
 タリス「それより、土人形はあなたの言うことを聞くんでしょ!?止められないの!?」
 
 
 ルミアン「もう装置は壊れてしまった。僕の管理下から離れて、誰にも止められない…」
 
 
 ジャン「…やるしかねぇか!2人1組になれ!!さっき言われたとおりに動くぞ!!」
 
 
- 
                  - 278 : : 2013/11/15(金) 13:06:30
- 
 エレン「よし、ジャン!俺とお前でやるぞ!!」
 
 
 ジャン「てめぇかよ…!普段ならお断りのところだが、今日だけは許してやる…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 カミィ「イェーレン!私が足を削ぐ!!」
 
 
 イェーレン「分かった!水鉄砲ひとつ借りるぜ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 トルヴェール「ベルトルト、どうする!?」
 
 
 ベルトルト「足は任せて!!君はうなじを!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「ではミカサさん、あなたは私と…!」
 
 
 ミカサ「…タリス、あなたも主席なら、2人1組なんてぬるい戦術は必要ない。違う?」
 
 
 タリス「そうですね…」ニコッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「アルミンは、クリスタとルミアンを頼む!!ある程度土人形を倒したら、一気に突破するぞ!!」
 
 
 アルミン「分かった!気を付けて!!」
 
 
 クリスタ「無理しないでね…」
 
 
 ルミアン「まったく、僕の作った土人形を僕の作戦で壊すことになるなんて…」
 
 
 
- 
                  - 280 : : 2013/11/15(金) 19:03:01
- 
 ジャン「うおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ダダダダダッ!
 
 
 
 
 
 ズバッ!!
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ!
 
 
 
 
 
 ジャン「今だ、やれ!!」
 
 
 エレン「喰らえっ!!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」バシャッ…
 
 
 
 
 
 
 
 土「」ドロッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「オラ、次行くぞ!!」
 
 
 エレン「言われるまでもねぇよ!!」
 
 
- 
                  - 281 : : 2013/11/15(金) 19:07:06
- 
 カミィ「」ダダダダダッ!
 
 
 
 
 
 
 カミィ「」ズバァァッ!!
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ…!
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「ふっ!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」バシャッ…
 
 
 
 
 
 
 
 土「」ドロッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「すごい!声掛けをしなくても、あそこまでのコンビネーションを…!」
 
 
 ルミアン「コンビプレーなら、あの二人にかなう奴はいないよ」
 
 
 クリスタ「すごい…!」
 
 
- 
                  - 282 : : 2013/11/15(金) 19:10:16
- 
 ベルトルト「はぁっ!!!」ズバッ!!
 
 
 トルヴェール「ていっ!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形×3「」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「あの二人は速い!しかも狙いも正確だ!!」
 
 
 クリスタ「似た者同士、息が合うのかも…?」
 
 
 ルミアン「本当にすごいのは、あっちの二人みたいだよ…」
 
 
 アルミン「え?」
 
- 
                  - 283 : : 2013/11/15(金) 19:14:05
- 
 ミカサ「」タタタタタタッ…
 
 
 タリス「」タタタタタタッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「二人とも片手にブレード、片手に水鉄砲!?なんて無茶な!!」
 
 
 クリスタ「あの水鉄砲、すごい大きいのに、片手で扱えるの!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「…ふっ!」ズバッ!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「…はっ!」ズバッ!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ドサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ&タリス「はあぁっ!!!!」ピュゥゥゥゥッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形×2「アァァァァァァァァァァァッ…」バシャッ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 土「」ドロォ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「すごい…!片手で足を削いで、片手で打ち抜いた…」
 
 
 クリスタ「動きも正確で、すごく速かった…。世代を超えた二人の首席、最強コンビだね!!」
 
 
- 
                  - 284 : : 2013/11/15(金) 19:19:06
- 
 ジャン「あれ…?」
 
 
 エレン「どうした、ジャン?」
 
 
 ジャン「奴ら、もうおしまいか…?」
 
 
 ミカサ「そういえば、あれから1体も入ってこなくなった。外にはまだまだいてもおかしくないのに…」
 
 
 タリス「確かに…」
 
 
 ルミアン「変だね…?かなりの数を用意したつもりだったんだけど…」
 
 
 イェーレン「ちょっと様子を見に行くか」タッタッ…
 
 
 カミィ「私も…」タッタッ…
 
 
 クリスタ「気を付けてね…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「奴らが、知能を付けてるって可能性はないの…」
 
 
 ベルトルト「そんな、まさか…」
 
 
 ルミアン「どうだろうね?生み出した後どうなるかなんて、僕にだって分からない。でも、
 君の懸念が現実のものになるなら、洞窟の外で待ち伏せして、僕らを襲うって言うのもあり得るかもね」
 
 
 クリスタ「…イェーレンたちが危ないっ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「な、なにぃぃっ!!!!」
 
 
 一同「!!」
 
 
- 
                  - 285 : : 2013/11/15(金) 19:23:52
- 
 タリス「まさか、本当に!?」
 
 
 エレン「イェーレンっ!どうした!?」
 
 
 ジャン「ケガはない……か…?」
 
 
 ミカサ「入り口に突っ立って…どうしたの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「…雨が降ってる…。外で、土砂降りだ」
 
 
 一同「!?」
 
 
 ルミアン「雨だって!?そんな馬鹿な!!僕の開発した『気象予測装置』では、
 今日は降水確率0%だったはず!!」
 
 
 カミィ「でも、ほら…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「なんで…?」
 
 
 トルヴェール「…」
 
- 
                  - 287 : : 2013/11/15(金) 19:30:01
- 
 ~山頂付近~
 (ユミル、ミルーユ組)
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「ぶえっくしょんっ!!!」
 
 
 ミルーユ「寒いのか?」
 
 
 ユミル「大したことねぇよ。それより、ラッキーだったな。まさかこれだけの雨が降ってくれるとは…」
 
 
 ミルーユ「どの道、私達の計画は未遂に終わるってことだったな。あーあ、何やってもダメだな…」
 
 
 ユミル「…よかったじゃねぇか」
 
 
 ミルーユ「は?」
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「土人形が大量発生してからまだ数分、壁内の被害は大したことねぇはずだ。
 これがもし、雨が降らずに大惨事になっていたら…」
 
 
 ミルーユ「…」
 
 
 
 
 
 
 
 ユミル「…お前らはまだ、やり直せるってことだよ。きっと、天に住む偉いおっさんが
 『足を洗ってやり直せ』って言ってんだよ」
 
 
 ミルーユ「…ぶっ!!」
 
 
 ユミル「なに笑ってんだよ…」
 
 
 
 
 
 
 
 ミルーユ「あんたって、その顔でそういうこと平気で言うんだな。ちょっと可笑しかったよ」
 
 
 ユミル「…うるせぇよ」
 
 
- 
                  - 288 : : 2013/11/15(金) 19:32:51
- 
 ~山の中腹・2~
 (ライナー、アニ、ブライ、ニーア組)
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 ニーア「まさに恵みの雨ってやつだね…。助かったよ…」
 
 
 ブライ「こんなに都合よく降り出すものかね。意図的なものさえ感じるぞ…」
 
 
 ライナー「何だっていいさ。もう俺は一歩も動けん。こんなにボロボロなのは初めてだ」
 
 
 アニ「なんでこの2日間でこんなに死にそうな思いをしなきゃないんだい。全部、あんたらのせいだよ」
 
 
 ブライ「すまねぇな。今度かわいいぬいぐるみでも買ってやるから、許してくんな」
 
 
 ニーア「ちょっと、何色目使ってんだい。あんたが店でぬいぐるみ探してる姿とか、通報されるレベルだよ」
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「…一体、俺の扱いってどうなってやがるんだ」
 
 
 ライナー「ははは、気にするな。俺も似たようなもんだ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アニ&ニーア「…はぁ…(深いため息)」
 
 
- 
                  - 289 : : 2013/11/15(金) 19:35:40
- 
 ~山の中腹・1~
 (マルコ、ジータ、トーマ組)
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「」パチッ
 
 
 ジータ「おう、目が覚めたか」
 
 
 マルコ「僕は一体…?」
 
 
 トーマ「土人形のうちの一体が、突然爆発したんだ。まぁ、君は直撃を免れたから、その程度の傷ですんだけどね」
 
 
 マルコ「爆発…」
 
 
 
 
 
 
 
 マルコ「…そうだ!土人形たちはどうなったの!?それに、この雨は!?」
 
 
 ジータ「この雨で、皆溶けちまったよ。なんで雨が降ってるのかは、お天道様に聞いてみな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「おーい!!」
 
 
 3人「!?」
 
 
- 
                  - 290 : : 2013/11/15(金) 19:38:58
- 
 コニー「お前ら、無事か!?」
 
 
 サシャ「怪我はないですかー!?」
 
 
 マルコ「コニー、サシャ」
 
 
 ジータ「ちょっとこいつが負傷してるが、大事はない。みんな無事だ」
 
 
 サシャ「よかったです…」
 
 
 
 
 
 
 
 シーヤ「ちょっ!!なんで川がせき止められてるんですかっ!」
 
 
 ニコ「原因はここだったのかよっ!!」
 
 
 
 
 
 
 トーマ「シーヤ、ニコ、君たちも一緒か」
 
 
 ジータ「あ、本当だ。俺達が土人形をホイホイ川に放り込んだから、土が溜まって流れが止まったんだな」
 
 
 ニコ「ふっざけんなっ!!!おかげで俺達は、水の補給ができなくて死にかけたんだぞっ!!」
 
 
 シーヤ「雨が降らなかったら、どうなってたと思ってるんですかっ!!」
 
 
 ジータ「終わったことは気にするなよ。結果オーライだ」
 
 
 コニー「なぁマルコ、こいつぶん殴っていいか…?」
 
 
 マルコ「ははは…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 サシャ(…今更ですけど、土人形って食べられるんですかね)
 
- 
                  - 291 : : 2013/11/15(金) 19:41:38
- 
 ~訓練兵団施設~
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 ダズ「どうなってやがる…?バケモノが全部溶けちまった…」
 
 
 キース「バケモノが大量発生したと思ったら、雨が降り出し、消えただと…?」
 
 
 メガネ教官「細かいことは分からないけど、きっと彼らが関わってるのは間違いないね…」
 
 
 キース「あいつらが…」
 
 
 メガネ教官「あれだけのバケモノが突然消えたんだ。きっと、彼らが中途兵団との勝負に勝ったのさ」
 
 
 キース「そうか…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 キース(…詳細は帰ってから聞くとしよう。今はひとまず、『ご苦労』と言っておく)
 
 
- 
                  - 292 : : 2013/11/15(金) 19:44:38
- 
 ~調査兵団本部~
 
 
 
 
 人工降雨機「」ヴ~~~~~ンッ
 
 
 
 
 
 
 
 
 ハンジ「いやぁ、これを使うのは巨大昆虫事件以来だけど、ちゃんと動いてくれて助かったよ」
 
 
 エルヴィン「奴らの弱点が水だったとはな。ナイル、どうしてそれを知っていたんだ」
 
 
 ナイル「俺じゃない、ストヘス区で出会った少年が言っていた。
 弱点が水であることも、ハンジが人工降雨機を持っていることも、全部彼に聞いた」
 
 
 リヴァイ「要するに、てめぇはガキの使いっ走りってことだな」
 
 
 ミケ「憲兵団の師団長が、便利屋に転職か?」
 
 
 ナイル「貴様ら、言わせておけば…!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ハンジ「人工降雨機のことを知ってる人なんて、ほんの一握りのはずだけどなぁ…。
 ナイルちゃん、その子の名前とか聞かなかったの?」
 
 
 ナイル「ああ、聞いたよ。名前は確か、トル……」
 
 
- 
                  - 293 : : 2013/11/15(金) 19:53:42
- 
 ~山頂の洞窟~
 
 
 アルミン「君が、ハンジ分隊長に人工降雨機を起動させるようにお願いしたって!?」
 
 
 タリス「本当なの、トルヴェール?」
 
 
 トルヴェール「うん。前の昆虫事件のことも、調査兵団の分隊長が人工降雨機を持っていることも知っていた」
 
 
 ベルトルト「あれは、僕達一部の訓練兵しか知らないはず。どうしてそれを…?」
 
 
 トルヴェール「地下街みたいな裏の場所には、表の出来事を教えてくれる情報屋がいるんだよ。
 お金さえ出せば、何でも教えてくれる」
 
 
 トルヴェール「そうやって毎日、新しい情報や、世間には出回ってないような情報を
 手に入れることができたんだ」
 
 
 
 
 エレン「ベルトルトみたいに目立たない奴だと思ったけど、実はとんでもない奴だったな…」
 
 
 ベルトルト「さりげなく僕を貶すのはやめて、エレン…」
 
 
- 
                  - 294 : : 2013/11/15(金) 19:57:59
- 
 ルミアン「さすがだねトルヴェール。僕はそんな装置のことはこれっぽっちも知らなかった。
 始める前から僕は、君達との勝負に負けていたんだね…」
 
 
 トルヴェール「調査兵団が、得体の知れない子供の言うことを聞いてくれる保証もないだろ。
 際に見たわけじゃないから、本当にその装置が存在するかも分からなかった」
 
 
 トルヴェール「これはかなりの賭けだった。だから、最後まで僕は必死に止めようとしたんだよ」
 
 
 
 
 
 ジャン「おい、話は後にしよう。早くあいつらを迎えに行ってやらねぇと。俺達が勝ったことも教えてやらねぇとな」
 
 
 タリス「ルミアン、立てる?」
 
 
 ルミアン「誰のせいでこんなになってると思ってるんだい…?」
 
 
 タリス「それは……ごめんなさい…」
 
 
- 
                  - 296 : : 2013/11/15(金) 20:02:12
- 
 ルミアン「いいよ。おかげで目が覚めた。帰ったら、罪を償わないとね…」
 
 
 イェーレン「そうだな。さすがに今回のはやりすぎた」
 
 
 カミィ「どれだけ重い刑が科せられるか分からないけど、甘んじて受けよう」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「いや、今回のは、僕一人でやったことにするよ」
 
 
 イェーレン「は!?何言ってんだ!?今回のは、俺たち全員でやったことだろ!?」
 
 
 カミィ「誰もあなた一人に罪を背負わせたりはしない!!私達はみんな一緒!!」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「いや、元はと言えば、僕が君たちをけしかけたのがいけないんだ。
 それに、君たちにもひどいことをしてしまった。僕がすべて悪い」
 
 
 タリス「そんな……」
 
 
- 
                  - 297 : : 2013/11/15(金) 20:06:35
- 
 トルヴェール「ダメだよ、ルミアン!!」
 
 
 ルミアン「ちゃんと罪を償って、『悪のルミアン』を駆逐してこないとね。
 何年先になるか分からないけど、もし僕がまた表の世界に戻ってこれたら……」
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「もう一度、僕と友達になってもらえないだろうか?
 君たちの仲間、中途兵団の『ルミアン・トレアール』として……」
 
 
 タリス「ルミアン…」
 
 
 イェーレン「もちろんだっ!!誰が何と言おうと、お前は俺達の仲間だ!!約束する!!」
 
 
 カミィ「私も!!」
 
 
 トルヴェール「僕もだよ!!」
 
 
 ルミアン「ありがとう。でも、あまり暑苦しい再会になるのもちょっと恥ずかしいからね…。
 僕が戻ってきたその時は、ただ一言だけ言ってほしい……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「『おかえり』と……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「…分かった。待ってるから」
 
 
 ルミアン「ふふ、ありがとう…」ニコッ
 
- 
                  - 298 : : 2013/11/15(金) 20:11:20
- 
 エレン「あいつら、本当にいい仲間だよな」
 
 
 ミカサ「私達も、ああいう風になれればいいと思う…」
 
 
 クリスタ「大丈夫。もう私達も、ちゃんと『いい仲間』だと思うよ?」
 
 
 ジャン「ケッ!こんな死に急ぎ野郎とねぇ…」
 
 
 アルミン「まぁまぁ、そう言わないの。ベルトルトも、いつまでも仲間でいられたらいいと思うよね?」
 
 
 ベルトルト「うん、そうだね。本当にそうだったら、いいと思うよ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「?」
 
 
- 
                  - 299 : : 2013/11/15(金) 20:15:58
- ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジャン「うわっ、改めて見るとすげー雨だな。風邪ひかねぇように気を付けろよ、お前ら」
 
 
 クリスタ「はぁ、お腹すいたから早く下山しよ。サシャとか、何か食べるの持ってないかなぁ…?」
 
 
 アルミン「そういえば、クリスタはずっと何も食べてないんだもんね。何か持ってくればよかったね」
 
 
 タリス「私のポケットに干しイモが入っています。よかったらどうぞ?」
 
 
 クリスタ「わぁっ、ありがとう!」
 
 
 
 
 ルミアン(…戯れる二人の天使…。イイ!!)
 
 
 アルミン「」ジローッ…
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「…はっ!?」
 
 
 アルミン「…あまり変な考えは起こさないようにね…」ニコッ…
 
 
 ルミアン「」ゾクッ…
 
 
- 
                  - 300 : : 2013/11/15(金) 20:17:48
- 
 ガサガサッ…
 
 
 ルミアン「!?」
 
 
 ルミアン(…今、何か物音が…?)
 
 
 
 
 
 
 
 ガサッ!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「」ノシッ…
 
 
 ルミアン(…まだ土人形の生き残りが!?みんなは!?雨音で気付いていないのか!?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「ははははっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ボコボコッ…
 
 
 タリス「ふふふっ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン(…あいつは、液化ガスを含んだ奴だ!!このままではタリスが危ない!!)ダッ!
 
 
- 
                  - 302 : : 2013/11/15(金) 20:21:31
- 
 タリス「ん?ルミアン、どうしたの?」
 
 
 ルミアン「タリス、伏せろ!!」
 
 
 タリス「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ズリズリ…
 
 
 一同「!?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「」バッ!
 
 
 
 
 
 
 
 ガシッ!!
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」ジタバタ
 
 
 
 
 
 
 ジャン「まだ生き残りがいやがったのか!?」
 
 
 エレン「なんでこいつは雨の中でも平気なんだ!?」
 
 
 ミカサ「うなじを、植物の葉で覆っている!!」
 
 
 アルミン「やはり、知能を付けて進化していたのか!!」
 
 
 ベルトルト「あのまま壁内で大量発生していたら、恐ろしいことになっていた…!!」
 
 
- 
                  - 303 : : 2013/11/15(金) 20:24:18
- 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」グググ…
 
 
 ルミアン「うぅ…」グググ…
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「ルミアン、無茶はやめて!!」
 
 
 ルミアン「みんな!こいつは、液化ガスを含んだ奴だ!!こいつはもうすぐ爆発する…!!だから離れて!!」
 
 
 一同「!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 土人形「アァァァァァァァァァァァッ…」グググ…
 
 
 ルミアン「ぐっ…!」ズリズリ…
 
 
- 
                  - 306 : : 2013/11/15(金) 20:26:56
- 
 タリス「ルミアンっ!そっちは危ないっ!!崖よっ!!下の川まで何メートルあると思ってるの!?」
 
 
 イェーレン「そんなの放っといて、早くこっちへ!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「…せっかく、これからもう一度僕の人生が始まるかと思ったけど、神様は許してくれないみたいだね」
 
 
 ルミアン「このまま、こいつから皆をかばって死ねば、少しは許してくれるだろうか…」
 
 
 カミィ「馬鹿なことを言ってないで!!早く!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「僕は…」
 
 
 
 
 
 
 
 ズルッ…
 
 
 
 
 
 
 
 ルミアン「あっ……」
 
 
 イェーレン「ル……ルミアぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!!!!」
 
 
 タリス「い……いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 さようなら……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ドオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アルミン「嘘だ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……
 
 
- 
                  - 307 : : 2013/11/15(金) 20:27:34
 それはまさに青天の霹靂
 壁内人類の危機を救った恵みの雨は
 一瞬にして泪雨へと姿を変えた
 
- 
                  - 308 : : 2013/11/15(金) 20:31:25
- 
 ~一か月後・トロスト区~
 
 
 エレン「…はぁ」
 
 
 アルミン「どうしたの?」
 
 
 エレン「なんだかあの事件以降、イマイチ気分がすぐれないっつーか…」
 
 
 ミカサ「無理もない。あそこでルミアンを亡くすとは、誰も想像だにしていなかった」
 
 
 アルミン「せめて遺体くらいは見つけてあげたかったね…。あれだけ捜索したのに、何も見つからないなんて…」
 
 
 エレン「遺品の一つでも見つかればな。ほら、見て見ろよ…」
 
 
 
 
 
 
 
 住民「」ワイワイ
 
 
 住民「」ガヤガヤ
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「みんな、あの事件のことなんか、もうどっかに行っちまったみたいだ」
 
 
 ミカサ「人というのは、簡単に過去を忘れてしまうもの。これは、仕方のない事…」
 
 
 エレン「ルミアンがいた証も、このままなくなっちまうんじゃないかと考えると、怖いよな…。
 だからこそ、あいつの形見が何か一つでもあればと思ってさ…」
 
 
 アルミン「そうだね…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 3人「…」
 
 
- 
                  - 309 : : 2013/11/15(金) 20:33:16
- 
 「よう!お前ら、何辛気臭い顔してんだよ!」
 
 
 エレン「…イェーレンっ!」
 
 
 イェーレン「俺だけじゃないぜ」
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「カミィ、タリス、トルヴェール!」
 
 
 カミィ「久しぶり…」
 
 
 タリス「お元気でしたか?」
 
 
 トルヴェール「今日は休日かい?」
 
 
 アルミン「久しぶり。会えてうれしいよ」
 
 
 イェーレン「他の奴らも来てるぜ。今、どこかで買い物でもしてんだろ」
 
 
 エレン「そうか」
 
 
- 
                  - 310 : : 2013/11/15(金) 20:34:58
- 
 アルミン「来るなら来るって連絡くれればよかったのに。ほかのみんなも、君たちに会いたがっていたよ」
 
 
 イェーレン「その必要はねぇ。もう、会って来たからな」
 
 
 エレン「え?どこで?」
 
 
 ミカサ「そういえば、その荷物は一体…?」
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「ふふっ、よくぞ聞いてくれました。これは…」
 
 
 トルヴェール「訓練兵団の制服だよ。来年から、僕達は訓練兵団に入団します!!」
 
 
 エレミカアル「えっ!?」
 
 
- 
                  - 311 : : 2013/11/15(金) 20:36:38
- 
 タリス「驚きましたか?」
 
 
 アルミン「驚いたよ!もしかして、さっきまで兵団施設にいたのかい?」
 
 
 カミィ「そう。そこで、あなたたちの友達とも会ってきた。元気そうで安心した」
 
 
 トルヴェール「キース教官とも話をしてきたよ。すごく怒られるかと思ったけど、そんなことはなかった」
 
 
 イェーレン「ちゃんと謝って来たよ。そしたらあのハゲ、泣いてやんの。マジでウケたわ!」
 
 
 タリス「ちょっとイェーレン!ちゃんと反省してるの!?」グッ…
 
 イェーレン「あ、悪い悪い、反省してるから殴らないで…」
 
 
- 
                  - 312 : : 2013/11/15(金) 20:44:18
- 
 エレン「そっかー。お前らも訓練兵になー…」
 
 
 アルミン「まだ気が早いけど、今の段階での所属の希望はあるの?」
 
 
 イェーレン「俺は調査兵団だな。外の巨人を絶滅させて、そしたら大きな国を作りたい!
 そこでは、誰も苦しまず、誰も苦しめず、みんなが笑顔で暮らせる国だ!」
 
 
 カミィ「もう、私達みたいな思いをする人がいてはいけない。とても難しい夢だけど、私は精いっぱい協力する」
 
 
 トルヴェール「そうしたら、ルミアンもきっと喜んでくれるよね…?」
 
 
 エレン「そうだな…」
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「私達は今年で卒業だから、また入れ違ってしまう。けれど、あなたたちが卒業して
 私達と共に戦う日が来ることを、心待ちにしている」
 
 
 アルミン「立派な兵士になるんだよ。今度こそ、道を踏み外さないように…」
 
 
 イェーレン「おう!約束するぜ!!」
 
 
 タリス「それでは、私達はこれで。近いうちに、またお会いしましょう」
 
 
 アルミン「うん。じゃあね…」
 
 
 ミカサ「お元気で」
 
 
 エレン「そんじゃな!」
 
 
- 
                  - 313 : : 2013/11/15(金) 20:46:06
- 
 4人「」スタスタ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ミカサ「行ってしまった…」
 
 
 エレン「お前、あいつらと共に戦うとか言ってたけど、残念ながらそれは無理だ…」
 
 
 ミカサ「…え?」
 
 
 アルミン「…エレンの言う通りだねっ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「あいつらが卒業するのは3年後。その時には、もう巨人なんてこの世から絶滅してるからな!!」
 
 
 ミカサ「エレン…」
 
 
 アルミン「頼んだよ、エレン」
 
 
 エレン「おう!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「あの…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「ん?……って、お前!!」
 
 
 アルミン「…えっ!?」
 
 
 ミカサ「嘘…!!」
 
 
- 
                  - 314 : : 2013/11/15(金) 20:46:43
- 
 ~訓練兵団施設・食堂~
 
 
 
 ライナー「驚いたぜ。まさかあいつらが、訓練兵にねぇ」
 
 
 ベルトルト「僕は教官に驚いたよ。あの鬼みたいな人が、あんな風に泣くなんて…」
 
 
 アニ「『鬼の目にも涙』、ってやつ?」
 
 
 ライナー「まさにそれだ」
 
 
 ベルトルト「僕は『アニの目にも涙』が見たいなぁ」
 
 
 アニ「…死にたい?」
 
 
 ベルトルト「遠慮しておきます…」
 
 
- 
                  - 315 : : 2013/11/15(金) 20:47:56
- 
 ライナー「あいつらにも教官にも驚かされたが、それ以上に驚いたのは、後から一人で来たあいつだな」
 
 
 ベルトルト「そうだね。思わず目を疑ったよ」
 
 
 アニ「一か月も、どこをほっつき歩っていたんだか…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ライナー「…今頃、あいつらと会っている頃かな」
 
 
- 
                  - 316 : : 2013/11/15(金) 20:49:05
- 
 ~トロスト区~
 
 
 シーヤ「あ!4人が戻ってきましたよ!」
 
 
 ニコ「おせーぞ!」
 
 
 
 
 
 
 イェーレン「お前らが勝手にどこかに行ったんだろうが!」
 
 
 ブライ「悪い悪い。ちょっと、ぬいぐるみを探しにな」
 
 
 ニーア「あんた、まだそれ言ってたの?気持ち悪っ」
 
 
 ミルーユ「私はタリスに。ほら、かわいいだろぉ?」
 
 
 タリス「ほんと。ありがとう、ミルーユ」
 
 
 ミルーユ「どういたしまして♪」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ジータ「さてと、とりあえず今日はもうこの街に用はねぇだろ」
 
 
 トーマ「適当に宿を探して、今日はもう休もう」
 
 
 イェーレン「そうだな。いろいろあって疲れたしな」
 
 
- 
                  - 317 : : 2013/11/15(金) 20:50:35
- 
 カミィ「そういえば、久しぶり。こうやって、誰の目も気にせず街を歩けるのは」
 
 
 トルヴェール「そうだね。3年も経てば、僕らのことなんて忘れてしまってるんだよ」
 
 
 トーマ「同じように、ルミアンのことも、皆の中から忘れ去られてしまうのかな…?」
 
 
 カミィ「それは…」
 
 
 イェーレン「大丈夫だ!!他の奴らが忘れても、何があっても!俺達がずっと覚えている!!」
 
 
 ニコ「…そうだな!」
 
 
 ジータ「…違ぇねぇ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 一同「ははははははっ!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ブライ「それじゃ、行くとしようか」
 
 
 ミルーユ「…おい、あそこのガキ。遠くからずっと、私達を見てやがるぜ」
 
 
 トーマ「本当だ。何か用でもあるのかな?」
 
 
- 
                  - 318 : : 2013/11/15(金) 20:51:26
- 
 ニーア「ちょっと待って!あの子って……」
 
 
 シーヤ「どうしたんですか?」
 
 
 トルヴェール「そんな、まさか…」
 
 
 ジータ「馬鹿な!だって、あいつは…!!」
 
 
 カミィ「私達は、夢でも見ているの…?」
 
 
 イェーレン「…夢、なんかじゃねぇよ!!」
 
 
 ニコ「こっちに来るぜ…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「もうっ…!どこに行ってたのよ……」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 タリス「…おかえりっ」グスッ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ………ただいまっ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 エレン「中途兵団!?」・完
 
 
- 
                  - 319 : : 2013/11/15(金) 20:53:30
- 歴史に残る大作だった
 乙!!
 
- 
                  - 320 : : 2013/11/15(金) 20:53:39
 以上で、本エピソードは終了になります。
 ヘッポコなタイトルに加え、ジャンプマンガのような厨二臭い話でしたが、
 今までの作品の中で、書いてて一番楽しかったです。
 長々と最後まで見ていただいた方、ありがとうございました。
 感想等があればこちらまでもらえるとうれしいです。
 
- 
                  - 321 : : 2013/11/15(金) 20:55:23
 >>319 ありがとうございます!
 歴史に残るかどうかは分かりませんが、一番達成感のあった作品でした。
 
- 
                  - 322 : : 2013/11/15(金) 20:58:47
- 乙!泣いた!
 
- 
                  - 323 : : 2013/11/15(金) 21:10:35
- とても素晴らしい作品だっ!とてもす
 
- 
                  - 324 : : 2013/11/15(金) 21:11:25
- >>323ミスった!
 最後の「とてもす」はなしで!
 
- 
                  - 325 : : 2013/11/15(金) 21:21:31
- めっちゃ面白かった!
 
- 
                  - 327 : : 2013/11/15(金) 23:16:01
- 続編あると、嬉しいです!
 
- 
                  - 328 : : 2013/11/15(金) 23:18:53
 >>327 コメントありがとうございます。
 続編ですかー…。これ以上発展させるのはちょっと難しいですが、思いついたら、ということでよければ…
 
- 
                  - 329 : : 2013/11/16(土) 13:03:29
 104期訓練兵&中途兵団「とびだす!こんちゅうの森4!!~昆虫大戦争!!~」
 (嘘予告)
 
- 
                  - 330 : : 2013/11/17(日) 13:42:27
- え!?
 やってくださいよ~!
 
- 
                  - 331 : : 2013/11/17(日) 18:38:03
 >>330
 こんちゅうの森シリーズは、2作目以降ズッコケましたからね…
 ネタもないので、コレはコレという事にしていただいて……
 また次回作以降に期待していただけたらと思います<m(__)m>
 
- 
                  - 332 : : 2013/11/18(月) 15:47:14
- いいよ特に最後あたりが(TT)
 
- 
                  - 333 : : 2013/11/18(月) 18:12:56
 >>332 お涙ちょうだいのラストシーンでした。
 今思ったけど、ミカサ12人って中途兵団って言うより
 チート兵団だよな
 
- 
                  - 334 : : 2013/11/21(木) 20:49:05
- なんだよ... この神ss ... 
 泣いちまったじゃねーか(大泣き)(´;ω;`)
 本当に乙乙だよ...
 
- 
                  - 335 : : 2013/11/21(木) 20:52:25
- >>334
 同意
 
- 
                  - 336 : : 2013/11/21(木) 21:45:53
- すんごく面白かった…
 一気に全部読んでたら
 勉強してないことに気づいた
 
- 
                  - 338 : : 2013/11/21(木) 23:35:28
- 物凄く面白かったです! 
 才能バリバリありますな…
 
- 
                  - 339 : : 2013/11/22(金) 12:56:01
- >>338
 フォロー&コメントありがとうございます。
 才能はないですが…(笑)
 
- 
                  - 340 : : 2013/11/22(金) 20:57:53
- この中途兵団の成績ってどんなんすか?
 首席、タリス
 次席?
 三番?
 四番?
 五番?
 
- 
                  - 341 : : 2013/11/22(金) 21:01:46
 >>340
 あー…
 特に決めてはいないですねぇ…
 ご想像にお任せしますっ☆
 (なんか突然コメが多くなったな…)
 
- 
                  - 342 : : 2013/11/22(金) 21:10:47
- 神宮さんの実力でしょ
 
- 
                  - 343 : : 2013/11/22(金) 21:22:05
- シャツ干してきた(´༎ຶД༎ຶ`)
 
- 
                  - 345 : : 2013/12/20(金) 23:01:49
- 面白かったです!
 一気に読ませていただきました
 
- 
                  - 346 : : 2013/12/20(金) 23:52:54
- >>345
 ありがとうございます<m(__)m>
 作者的には、イッキ読みはお勧めしません(笑)長いのでww
 
- 
                  - 347 : : 2014/02/09(日) 14:50:41
- 乙です!
 
- 
                  - 348 : : 2014/02/09(日) 17:27:19
- おっつミーン☆キラッ
 
- 
                  - 349 : : 2014/02/09(日) 22:55:22
- ありがとうございます。
 
- 
                  - 350 : : 2014/03/23(日) 21:49:13
- いい話でしたー!
 
- 
                  - 351 : : 2014/03/23(日) 23:58:08
- うわ-すごいですね!感動しました
 
- 
                  - 352 : : 2014/06/29(日) 00:43:35
- すごく面白かったです*\(^o^)/*
 
- 
                  - 353 : : 2014/07/28(月) 23:53:45
- 楽しんで読ませていただきました。ありがとうございました。
 
- 
                  - 354 : : 2014/08/20(水) 21:26:12
- お疲れ様でした
 
- 
                  - 355 : : 2014/09/13(土) 02:23:53
- こんな時間までかかって最後まで読んじまったぜ!
 
- 
                  - 356 : : 2014/09/27(土) 19:56:10
- やっぱり凄いですね!!読みこんじゃいました!!他の作品もいいけど、これがすごいですね!!
 
- 
                  - 357 : : 2014/10/10(金) 22:47:23
- こんちゅうの森でベルトルさん死んだと思ってたww
 
- 
                  - 358 : : 2014/12/17(水) 13:02:42
- 面白かったです。乙です。
 
- 
                  - 359 : : 2015/03/05(木) 12:13:17
- 本気で泣いた
 
- 
                  - 360 : : 2015/03/20(金) 13:58:19
- 面白かったです!
 戯れる二人の天使最高ですb((鼻血
 
- 
                  - 361 : : 2016/01/09(土) 01:46:28
- >>341 それはあなたのSSがとても素晴らしいからですよ。
 荒らしもいないし・・・
 コメが途中に入って見にくくならないし。
 
- 
                  - 362 : : 2016/06/08(水) 17:47:30
- 最後の子供ってだれなの?
 
- 
                  - 371 : : 2016/10/12(水) 19:28:36
- namusyaka「ママー」ビエーン 
 ママ「まあまあ、どうしたの坊や」
 namusyaka「おっぱい飲みたいよー」
 ママ「坊やったらもう良い年なんだからおっぱいは卒業よ」
 namusyaka「やだよーおっぱいー、ママー‼」ビエーン
 ママ「まったくこの子ったら…」
 いろはす「ママー」
 ママ「どうしたのいろはすちゃん」
 いろはす「おしっこー」
 ママ「まあまあ、すぐトイレ行きましょうねー」
 いろはす「もう漏らしちゃったよー」ジョバジョバー
 ママ「この子ったら…」
 いろはす「うえーん、ママー」ビエーン
 
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                  - 375 : : 2016/11/03(木) 19:11:14
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                  - 381 : : 2017/10/08(日) 20:56:39
- めちゃくちゃ面白かったです!
 
- 
                  - 382 : : 2018/08/17(金) 23:00:20
- 名前変えただけじゃん
 
- 
                  - 383 : : 2018/08/18(土) 00:21:06
- 神作品 泣いた
 
- 
                  - 384 : : 2019/12/08(日) 21:59:20
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 2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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 16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
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 36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
 理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
 22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
 以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
 46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
 ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
 52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
 一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
 89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
 noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
 
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