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ジャン「覚悟も資格もない」

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  1. 1 : : 2013/09/18(水) 22:48:47
    ・ご都合主義設定
    ・ご都合主義展開
    ・ネタバレあり
    ・ジャン贔屓

    と思ったけど、23話放送後の今となっては、別にねたばれでもなんでもない。
  2. 2 : : 2013/09/18(水) 22:56:17
    第57回壁外調査 巨大樹の森

    アルミン「さっきの話って?」

    ジャン「諜報員がいるとかって話だよ」

    アルミン「ああ、それがどうしたの?」

    ジャン「オレに話して良かったのか?」

    アルミン「?」

    ジャン「いや、だからよ」

    ジャン「彼のとき、あの場所で、見てたやつの誰かってことは」

    ジャン「オレも容疑者の一人だろ」

    アルミン「あ…」

    ジャン「あ…って、お前…」
  3. 3 : : 2013/09/18(水) 23:01:23
    アルミン「ち、違うよ!そうじゃなくて」

    アルミン「ジャンはトロスト区の出身だろ?」

    アルミン「トロスト区の人たちはみんな、超大型襲撃のときにひととおり、戸籍調査が行われてるからね」

    アルミン「ジャンは身元がはっきりしてるから、大丈夫かなって」

    アルミン「一緒に女型とも戦ってるし」

    ジャン「なるほどね」
  4. 4 : : 2013/09/18(水) 23:02:44
    ちょっと、中断します。買ったばかりの無線キーボードが言うこと聞いてくれない。
  5. 5 : : 2013/09/18(水) 23:33:44
    ジャン「なあ、つーか、アルミン」

    アルミン「なに?」

    ジャン「お前、女型の正体、見当がついてんじゃねえのか」

    アルミン「え?」

    ジャン「だから、そこから逆算してオレは白だと推測した、とかは飛躍しすぎか?」

    アルミン「どうして、そう思うの?」

    ジャン「どうしてって言われりゃ、そんな気がしただけっつーか」

    ジャン「お前ならわかっててもおかしくないと思ったっつーか」

    アルミン「そうだね…。ジャンは誰だと思う?」

    ジャン「オレの知ってる奴なのか?」

    アルミン「…それも含めて考えてみてよ」

    ジャン「…あの時『死に急ぎ野郎』って言ったのは、やっぱりわざとか…」
  6. 6 : : 2013/09/18(水) 23:34:07
    アルミン「…」

    ジャン「頭打って混乱したのかと思ってたんだけどな」

    ジャン「つまり、女型の中身は104期の誰かってこと…か?」

    ジャン「なんであの時点でそこまで分かってたのかは知らねえけど」

    ジャン「そういうことだろ?」

    アルミン「…」
  7. 7 : : 2013/09/18(水) 23:34:41
    ジャン「で、女型ってくらいだから、中身も女か?」

    ジャン「エレンがああなったってことは、中の人間と外見が似るのかもな」

    ジャン「あの動き、反応速度…」

    ジャン「…まさか…」

    アルミン「…うん」

    ジャン「アニ…なのか?」

    アルミン 「僕の推測があってれば、だけど」

    ジャン「お前も同じ考えか」

    アルミン「うん」

    ジャン「大したもんだな、オレ一人じゃ絶対に分からなかった」

    アルミン「そんなことないよ。僕はジャンの知らないことをたまたま知ってただけさ」

    ジャン「オレの知らないこと?」
  8. 8 : : 2013/09/18(水) 23:35:37
    アルミン「最初に女型に、襲われた時、女型は僕の顔を確認して、見逃した」

    アルミン「エレンもだけど、僕の顔も知ってたんだ」

    アルミン「見逃すくらいだから、ある程度親しい関係の相手」

    ジャン「オレは殺されかけたけどな…」

    アルミン「それに、実験体の巨人が殺されただろ?」

    ジャン「ああ。あれもアニがやったのか?」

    アルミン「僕はそう思ってる…」

    ジャン「でも。オレたちの中に犯人はいないってことにならなかったか?」

    ジャン「アニも含めて、無断で立体起動装置を使った奴はいなかった」

    アルミン「…あの時は、自分のものじゃない立体起動装置を提示した、んだと思う」

    ジャン「自分のものじゃない立体起動装置?んなもん、どっから…」

    アルミン「多分、そこらじゅうに転がってたんじゃないかな?」

    アルミン「トロスト区の」

    ジャン「…」
  9. 9 : : 2013/09/19(木) 00:27:00
    アルミン「そして、それは、多分…」

    アルミン「マルコの立体起動装置だ」

    ジャン「…」

    ジャン「…は…?」

    ジャン「マルコの、立体起動装置…だと?」

    アルミン「うん…」

    ジャン「なんで、そんなことが分かる?」

    アルミン「見た、から」

    ジャン「何を…?」

    アルミン「…アニが、マルコの立体起動装置を提示しているのを…」 ガシッ

    ジャン「ふざけんなっ!見てたんならなんでその時にアニを憲兵に突き出さなかった!?」

    ジャン「そうしていれば、今回の被害ももっとマシだったんじゃないのか!?」

    ジャン「それとも、なにか?結果は誰にも分からないから、僕は悪くありませんってか!?」

    アルミン「…ごめん」

    ジャン「ごめんじゃねえよ!」

    ジャン「何かを変えることができるのは」

    ジャン「大事なものを捨てることができる人なんじゃなかったのかよ!?」

    アルミン「…ごめん」
  10. 10 : : 2013/09/19(木) 00:27:46
    ジャン「…くっそ」

    アルミン「やっぱり、あの時、話しておけばよかったのかな?」

    ジャン「そりゃそうだろ」

    アルミン「…」

    ジャン「なんで、言わなかった?情けでもかけたのか?」

    アルミン「なんでかな?ここまでの事になるとは思わなかったんだ」

    アルミン「あの時は、巨人を殺したのは、巨人が憎かったからだと思ってたし」
  11. 11 : : 2013/09/19(木) 00:29:25
    アルミン「いや、違うか…」

    アルミン 「ジャンの言うとおりだ」

    アルミン「情けだよ。情だよ」

    アルミン「分かったようなこと言っておいて」

    アルミン「結局、何かを捨てる覚悟なんて、まだ無かったんだ」

    アルミン「…あの時には、まだ…」

    ジャン「…」

    ジャン「…なあ、アルミン」
  12. 12 : : 2013/09/19(木) 00:29:48
    『きぃやああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

    アルミン「え!?」

    ジャン「なんだ!?…こいつら」

    ジャン「一斉に森の中に!?」

    上官「全員戦闘開始!」

    アルミン「一体…!?」

    ジャン「んなこと後だ!行くぞ!」

    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  13. 13 : : 2013/09/19(木) 00:30:16
    帰還中
    サシャ「遺体、半分も残りませんでしたね…」

    コニー「しかたねえ、だろ…オレたちまで死んだら、どうすんだ…」

    サシャ「そう、ですよね…」


    アルミン「…ジャン」

    ジャン「…なんだよ、アルミン」

    アルミン「さっき、何を言おうとしたの?」

    ジャン「さっき?」

    アルミン「巨大樹の森で、巨人たちが走り出す直前、ほら、大事なものを捨てる覚悟が無かったって話してた時に」

    アルミン「何か言いかけてただろ?」

    ジャン「ああ、あれか」

    ジャン「なに、大したことじゃねえ。んな覚悟はできなくて当然ってな、言おうとしたんだよ」

    アルミン「え?」

    ジャン「だってそうだろ?まだ15だぜ?オレたち」

    ジャン「あ、歳は関係ねえか?ミカサとか捨てられそうだよな…」

    ジャン「いや、あいつだって、エレンの事やお前の事は捨てられねえんじゃねえの?」

    ジャン「癪だけどよ」
  14. 14 : : 2013/09/19(木) 00:30:54
    アルミン「ジャン…」

    ジャン「オレはな、アルミン」

    アルミン「…?」

    ジャン「オレは…」

    ジャン「一度、仲間の命を切り捨ててる…」

    ジャン「仲間の死を利用して、生き延びてる…」

    アルミン「!ジャン、あれは…!」

    ジャン「仲間が巨人に喰われそうだっていうその瞬間に」

    ジャン「今はチャンスだと言ったんだぞ!」

    ジャン「助けようともせず!」

    ジャン「その結果、オレの指示で、何人死んだ…!?」

    アルミン「…仕方なかったんだ…助けようとして、全員死んでしまったら、元も子もない…」

    ジャン「…オレは、もう…」

    ジャン「オレのせいで誰かが死ぬのは、もうごめんだ…」
  15. 15 : : 2013/09/19(木) 00:33:15
    アルミン「ははっ…」

    ジャン「あ?なに笑ってんだよ」

    アルミン「ごめんごめん、そんなこと言われたらさ…」

    ジャン「悪かったな、真面目な話が似合わなくて…」

    アルミン「いや、そうじゃないよ」

    アルミン「やっぱり、ジャンを信用したのは間違ってなかったと思ってさ」

    ジャン「は?」

    アルミン「僕もまだ覚悟が決まったわけじゃないし」

    アルミン「団長だって兵長だって、覚悟ができてるからといって」

    アルミン「なにも感じない訳じゃない」

    ジャン「それは、分かるけどよ…」

    ジャン「オレはそもそも、その覚悟ができねえって話をだな…」
  16. 16 : : 2013/09/19(木) 00:36:10
    順番まちがえた。15の前にこれが入ります。


    ジャン「お前の言うことも分かる」

    ジャン「相手は得たいの知れない巨人だ」

    ジャン「最善策に留まってるようじゃダメなんだろうけど」

    ジャン「犠牲を覚悟しなきゃいけないんだろうけど」

    ジャン「オレには…無理だ…」

    ジャン「オレには、そんな覚悟も資格も無い」
  17. 17 : : 2013/09/19(木) 00:36:39
    アルミン「ははっ…」

    ジャン「あ?なに笑ってんだよ」

    アルミン「ごめんごめん、そんなこと言われたらさ…」

    ジャン「悪かったな、真面目な話が似合わなくて…」

    アルミン「いや、そうじゃないよ」

    アルミン「やっぱり、ジャンを信用したのは間違ってなかったと思ってさ」

    ジャン「は?」

    アルミン「僕もまだ覚悟が決まったわけじゃないし」

    アルミン「団長だって兵長だって、覚悟ができてるからといって」

    アルミン「なにも感じない訳じゃない」

    ジャン「それは、分かるけどよ…」

    ジャン「オレはそもそも、その覚悟ができねえって話をだな…」
  18. 18 : : 2013/09/19(木) 00:37:19
    アルミン「そんな簡単に覚悟ができるようなやつの方が信用できないよ」

    アルミン「悩みもせずに。出せる結論じゃないから」

    アルミン「覚悟ができたらそうすればいい」

    アルミン「覚悟ができなかったら」

    アルミン「犠牲にしなくてもいい方法を考えよう」

    アルミン「幸い、僕は頭が良いからね!」

    ジャン「…」

    ジャン「はっ、お前は冗談が似合わねえな…」

    アルミン「そうかな?」

    ジャン「つーか、お前の親友は結構簡単に覚悟すると思うぜ?」

    アルミン「どうかな?ミカサはともかく、エレンは僕より悩みそうだけど」

    ジャン「死に急ぎのくせに、甘ったれだからな」

    アルミン「まあ、僕は、二人の選択なら、どんな選択でも信頼するよ」

    ジャン「そうかよ、お熱いこって…」
  19. 19 : : 2013/09/19(木) 00:37:53
    アルミン「そういえば、これからどうなるのかな、エレン…」

    ジャン「チッ、急に暗くなりやがって…オレが知るかよ」

    アルミン「…憲兵団への引き渡しは、避けられないだろうね」

    アルミン「それから、多分…処刑だ…」

    アルミン「そして、解剖…遺体は、戻らないだろう…」

    ジャン「…かもな」

    アルミン「でも…」

    ジャン「?」

    アルミン「それまでに、多少猶予があるはずだ」

    アルミン「その間に、審議会勢力をひっくり返すだけの材料が揃えば、あるいは…」

    ジャン「材料って…」

    アルミン「うん。アニだ」
  20. 20 : : 2013/09/19(木) 00:40:01
    ジャン「…できるのか?」

    アルミン「するしかないよ」

    ジャン「そうか…」

    ジャン「覚悟、できるのか?」

    アルミン「…するしか、ないよ」

    ジャン「そうか…」

    アルミン「だから、ジャン、君にも協力してほしい」

    ジャン「オレにか?大した戦力になるとは思わねえが」

    アルミン「言ったろ?ジャンは信用できる」

    アルミン「戦力云々より、そっちの方が大切さ」

    ジャン「へっ、アルミン先生の手駒なら、まあ悪くねえか」

    アルミン「て、手駒って…そんなつもりじゃ…」

    ジャン「冗談だよ」
  21. 21 : : 2013/09/19(木) 00:40:26
    アルミン「協力してくれるんだ?」

    ジャン「まあ、構わねえよ」

    アルミン「ありがとう、ジャン」

    ジャン「なに、気にすんな…」


    ジャン「(アニはマルコの立体起動装置を持っていた…)」

    ジャン「(マルコの最期を、知ってるかもしれねえ…)」

    ジャン「(いや…)」

    ジャン「(マルコを殺したのも、もしかすると…)」

    続…?
  22. 22 : : 2013/09/19(木) 00:42:16
    アルミンの名台詞は、トロスト区をああいう形で経験したジャンに、結構酷なこと言ってないか…
    という妄想から。
    ぐだるし、駆け足になるし、精進します。
  23. 23 : : 2013/09/19(木) 02:40:39
    支援
  24. 24 : : 2013/09/19(木) 11:04:52
    支援
  25. 25 : : 2013/09/19(木) 18:07:10
    支援
  26. 26 : : 2013/09/19(木) 18:52:36
    支援ありがとうございます!
    続きはまだ全然練れていないので、また後日別スレにて、書こうと思います。
  27. 27 : : 2013/09/19(木) 23:50:09
    支援
  28. 28 : : 2013/09/20(金) 00:13:24
    期待してます!!
  29. 29 : : 2013/12/29(日) 15:41:37
    シリーズ化に伴いタイトルを変更しました。

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natose_ss

とある科学の馬面贔屓

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