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エレン「クリスタ、聞いてくれ。伝えたいことがある」These:君の傍

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  1. 1 : : 2013/12/31(火) 11:37:34
    12巻のミカサがエレンに「ありがとう」と言う場面が感動のあまり忘れられず、ついこれのいろいろなペアバージョンを妄想。…を投下します。

    リクエスト第3弾!

    今回は【エレン×クリスタver.】

    伝えたいことがあるシリーズ↓
    ・リヴァイ「伝えてぇことがある」
    ・エレン「兵長、聞いてください。お伝えしたいことがあります」
  2. 2 : : 2013/12/31(火) 11:39:03
    希望ペアがあればどんどんおっしゃってください。

    スローになるかもですが、きっとお応えします☆
  3. 3 : : 2013/12/31(火) 11:43:09
    おぉキター(・∀・)
  4. 4 : : 2013/12/31(火) 11:43:17
    超絶期待
  5. 5 : : 2013/12/31(火) 12:02:36
    >3,4
    リクエストありがとうございました!
    期待に添えるといいのですが…アセアセ
  6. 6 : : 2013/12/31(火) 12:05:44
    【エレン×クリスタver.】

    まだ巨人化できる程回復できていないエレンと、負傷し動けないクリスタの前に巨人が迫る。
    巨人は援護の兵士をやすやすと喰いちぎっていく。

    クリスタ「エレン!もうやめて!!もう噛まないで…!!」

    エレン「クッソ…っ!!!何でだよ…!!!こんなときに…!!」

    エレンはやはり巨人化できない。

    クリスタ「…エレン…私…最後まで誰かに守ってもらってるね…自分のことも守れないくせに…いつも人のことばっかり考えてて…ユミルによく怒られたっけ…」

    エレン「クリスタ…」

    クリスタ「…エレン、あなたはどうしてここで私を助けようとしているの…?はやく…はやく逃げなきゃダメじゃない…!あなたはみんなにとって、失われてはいけない存在なんだよ!?」

    エレン「クリスタ!!お前何言って…!!」

    巨人は二人に目を向け、ニタッと笑う。エレンはそれを見上げて奥歯をギリギリと噛み締めた。

    エレン「…クリスタ、聞いてくれ。伝えたいことがある」
  7. 7 : : 2013/12/31(火) 14:11:00
    エレン「お前は、俺たち仲間ががバラバラになりそうになった時、いつもその中で一人…みんなに立ち向かって、仲間の繋がりを切らさないように必死になってくれたよな」


    エレン「お前が男にも女にも人気だってのは、俺だって知ってた…でもな、それはお前が綺麗で優しいからってだけじゃねぇと、俺は思ってる」


    クリスタ「…?」


    エレン「なぁ、クリスタ。俺はお前に出会うまで…仲間に立ち向かう、っていう強さなんて知らなかったんだぞ…?なんて強い女だって思った…あんまり嬉しくねぇかもしれねぇけどよ」


    巨人がのそりと二人の方向に体を向けた。


    エレン「だから…自分は弱いとか、いつも守られているとか…そんなこと考えて暗い顔するんじゃねぇ。ここぞって時にいつも救われてるのは、俺たちなんだよ」


    クリスタ「…」


    エレン「一番眩しく見える時が、そいつの本当の自分だって誰かが言ってた…笑ってくれよ、クリスタ。俺は…それが…一番いい」


    クリスタ「エレン…」


    そっとクリスタの頭に手を置くエレン。その瞳は彼女を優しく映し出している。


    エレン「…お前がいてくれるから、みんなも…俺も…戦える。クリスタ、ありがとな」


    そう言うと、エレンは近付きつつある巨人に向き直った。
  8. 8 : : 2013/12/31(火) 14:46:58
    クリスタ「エレン!!」


    クリスタはエレンを引き戻そうとする。しかしエレンは立ち止まらない。


    クリスタ「エレン!だめだよ!!ここでエレンも私も食べられちゃったら、何のために私たち追いかけてきたか分かんないよ!!」


    エレン「俺はもう!俺のためにさんざん人がやられてんだよ!!俺にまた、動けないお前を置いて逃がされろって言うのかよ!」


    クリスタ「でもそれが!一番いいの…!!分かってよ!!」


    エレン「…分かんねぇ…!!」


    とうとう巨人が目の前に迫った。


    クリスタ「エレン!!…この…分からず屋!!はやく行けぇっっ!!!」


    巨人が二人に手を伸ばす_。
  9. 9 : : 2013/12/31(火) 14:51:01
    期待
  10. 10 : : 2013/12/31(火) 15:10:59
    >9
    感謝です!!
  11. 11 : : 2013/12/31(火) 15:16:28
    と、その時、突然目の前の巨人がなぎ倒された。


    エレン「何だ?!」


    クリスタ「えっ?!」


    見ると、小柄な巨人が、二人を襲おうとした巨人のうなじをちぎり取っている。


    クリスタ「…えっ?!ユミル?!」


    エレン「あいつ…!?」


    巨人を始末し終えたユミルは、呆然とする二人の方へ走ってくる。


    クリスタ「ユミル!!ユミルも無事なんだね!!」


    ユミルはクリスタの前にしゃがみこんで、その頭を撫でた。


    ユミル「ウ…イス…ア」(クリスタ)


    クリスタ「何?ユミル?」


    ユミル「エエン…オ、イテウレ」(エレンと来てくれ)


    クリスタ「え…?」


    ユミルは答えを待たず、二人を自分の頭に乗せて走り出した。


    エレン「おい!ユミル!どこへ行くんだ!」


    クリスタ「ユミル!!」


    辿り着いた先には、既にエレンらを待つ人影が数名あった。
  12. 12 : : 2013/12/31(火) 16:29:52
    エレン「…ライナー!!」


    クリスタ「ベルトルト!」


    ライナーはだいぶ疲弊しているようだった。ベルトルトが肩を支えている。


    ライナー「…手荒な真似をしてすまないな、二人とも」


    ベルトルト「…」


    エレン「何だよ…お前ら、巨人どもに喰われてたんじゃなかったのかよ…!!」


    クリスタ「待ってエレン!」


    ユミル「…ったく危なかったよ…エレン、あんたやっぱり死に急ぎ野郎だ」


    いつの間にか巨人化を解いたユミルが、ぐったりと溜め息をついた。


    ユミル「私のクリスタが危うく喰われるところだったよ…」


    クリスタ「ユミル…どういうことなの?あなたたちはまた…エレンを拐っていくつもりなの?」


    ベルトルト「…クリスタ…ごめんね。僕たちはけっこう諦めが悪いんだ…」


    ライナー「エルヴィン団長が巨人の大群を率いてきた後、エレンがベルトルトから引き離され、そちらに奪い返された…」


    ライナー「それを確認した俺たちは、もう一度契機を狙うべく、何とか脱出しエレンをユミルに連れて来てもらうことにした。一か八かだが」


    ベルトルト「まさかクリスタまで来るとは思わなかったけど…」


    ライナー「…ユミルはむしろクリスタ優先だった気がしないでもないが…」


    ユミル「まあクリスタの方を熱心に探したのは否定しないよ」


    エレン「…ミカサは、団長は、あいつらはどうなったんだよ?!」


    ライナー「…個々の消息は、俺たちにも分からん…」


    ユミル「私はあんたがクリスタと一緒にいたのが意外だったけどな。普通に考えればミカサと一緒だろ」


    クリスタ「ミカサは酷い怪我だったから、ジャンがいっしょに連れて行ってたと思うよ」


    エレン「そっか…」


    クリスタ「私はエレンを連れて馬で逃げてたんだけど、途中で巨人がたくさん降ってきて…」


    ユミル「ひでぇな、ライナーさん」


    ライナー「すまなかった…クリスタ…」


    エレン「謝るくらいならさっさと人類のために死にやがれ!!!」


    クリスタ「エレン…」


    エレン「殺人鬼が!!!俺がこの手で…殺してやる…!!!」


    クリスタ「エレン落ち着いて!…ライナー、ベルトルト…私だけじゃだめなの?」
  13. 13 : : 2013/12/31(火) 16:46:18
    予定より長くなってしまったw

    すみません…
  14. 14 : : 2013/12/31(火) 16:58:36
    再開します
  15. 15 : : 2013/12/31(火) 17:19:55
    エレン「はあっ…?!バカなこと言うなよ!!」


    クリスタ「ライナー…私、エレンは…帰してあげたい…」


    エレン「クリスタ!!」


    ベルトルト「…残念だけど、それはできないんだ…エレンは必要だから…」


    エレン「俺は、お前らを殺して…クリスタと一緒に帰る。何としてでも…お前らをぶっ殺す」


    ライナー、ベルトルト、エレン、クリスタの言い争いを、ユミルは一歩引いて観察していた。


    ユミル(…さて)


    ユミル(私の仕事は終わりだが…)


    エレン「お前らがこの世界を地獄に変えたんだぞ!!」


    ユミル(…エレン…相変わらず大変な男だよ…クリスタを守ってたのは評価してやるが)


    クリスタ「もうみんな!!殺すとか死ぬとか、怖いこと言うのやめようよ!?」


    ユミル(…ここまでは抜かりなく運んだはずだ。…これでクリスタを安全な所へ匿えるのか?)

    ユミル(頼むよ…アルミン…)
  16. 16 : : 2013/12/31(火) 17:54:48
    おぉ良い展開ですな
    頑張ってください
  17. 17 : : 2013/12/31(火) 18:14:37
    >16
    わーい!ありがとうございます!
  18. 18 : : 2013/12/31(火) 18:16:55
    [数時間前]

    巨人化ライナーとベルトルト、エレンが新兵の説得に遭っている。そこへ、巨人の大群を率いたエルヴィンが駆けてきた。


    エルヴィン「隙を見てエレンを奪還!!即時退却する!!」


    ライナーが巨人に襲われる。ユミルは投げ出され、地面に叩きつけられた。


    ユミル「…っクッ…!!」


    アルミン「ユ…ユミル!!」


    ユミル「…ああ…アルミンか…痛ってぇ…」


    アルミン「ユミル…教えてほしいんだけど…」


    ユミル「何だよ…」


    アルミン「ライナーたちは、エレンとクリスタ、両方必要なの?」


    ユミル「…なぁアルミン…それ聞いてどうするつもりだ?」


    アルミンは一瞬目を伏せたが、すぐにユミルに向き直った。


    アルミン「エレンとクリスタを取り返す。…うまくいけばライナーたちも手に入れる」
  19. 19 : : 2013/12/31(火) 18:18:57
    タイトルからかけ離れていくwww
  20. 20 : : 2013/12/31(火) 18:39:39
    ユミルはマジマジとアルミンの顔を眺めていたが、急に吹き出した。


    ユミル「ダハハハハハ…まったく、アルミンあんたはたまにぶっ飛んだこと言うね」


    アルミン「ユミル、君の協力が必要なんだ…もちろん、ユミルが僕たち側に来てくれる気があればなんだけど…」


    ユミル(僕たち側、か…)

    ユミル(ライナーたちのもとにクリスタを置くのは危険だ…計算外だったが…)

    ユミル(どちらにしても、私の身に安全なんてないんだよな…)


    アルミン「ユミル、どうかな…」


    ユミル「クリスタの安全を保障してもらえれば…」


    アルミンの顔がパァッと輝いた。


    アルミン「ありがとう!ユミル!」


    ユミル「さっきの答えだが、ライナーたちは、エレン優先だ。クリスタは私がわがまま言って連れ出した」


    アルミン「やっぱりエレンが必要なんだね」


    ユミル「…で、私は何役だ?クリスタ姫の王子様か?」


    アルミン「ユミルは、エレンとクリスタを連れて、一度ライナーたちと合流してほしい」


    ユミル「おい…それだと今のこの団長さんの手荒な作戦が台無しだぞ?」


    アルミン「大丈夫、これはとても有利になる」


    ユミル「あんたの考えてることは分かんねぇよ…」


    アルミン「クリスタの安全は保障するよ」


    ユミル「ああ、頼む」


    アルミン「エレンたちをさらうのは、僕たちがベルトルトからエレンを引きずり下ろして、撤退命令が出た後に」


    ユミル「了解しましたよー」


    アルミン「あと、もうひとつ」


    ユミル「まだあんのかよ」


    アルミン「リヴァイ兵長に君の巨人化姿を見せておきたい」


    ユミル「はぁ?なんで兵長さん…」


    アルミン「じき分かってくれると思う…ユミルは巨人化したら、この木の幹に撤退命令が出るまでつかまってて」


    ユミル「ますます分からん…」


    アルミン「成功を祈るよ」


    ユミル「…ほいほい」
  21. 21 : : 2013/12/31(火) 19:38:40
    ベルトルト「僕たちだって!好きで人殺しなんかするわけないだろ!!」


    エレン「そんなこと言ったって、死んだ人間は浮かばれねぇんだぞ!!」


    ライナー「エレン!!いい加減、お前は少し黙ってろ!!」


    ユミル(…って感じでアルミンの策に乗ったわけだが)


    ユミル(…はやく来ねぇかな、アルミン)


    ユミル(…兵長さん、ちっこいくせに恐ぇ面してたな…あんまり見つめられると、ありゃ穴開くだろうな…これで私も兵長さんから逃げられなくなった)


    クリスタ「日が沈むね、ユミル」


    ユミル「ん?ああ、そうだなクリスタ」


    クリスタ「…何か考えてた?」


    ユミル「そうだなー、クリスタと私の幸せな未来かな」


    クリスタ「あははっ…はぁ…はやく帰りたいなぁ」


    ユミル「死に急ぎ野郎くんが一緒に帰ろうって言ってくれてたなあっ?」


    クリスタ「あ、あれは!エレンはみんなに優しいからっ!」


    ユミル「ほー」


    クリスタ「もうっ、ユミルったら!…そういえば、ユミルはどうしてあの時、エレンと私を連れて兵団に戻ろうって考えなかったの?…やっぱり…脅されてたの?」


    ユミル「まぁ…そんなとこかなー」


    ユミル(アルミンと約束してなけりゃ、それでも私は良かったんだが…)


    ユミル(ってなると…アルミンの狙いはやっぱり…)


    ユミルはライナーとベルトルトを見やった。


    と、その時、遠くから大勢の馬の駆ける音が、夕暮れの肌寒い空気を震わせた。
  22. 22 : : 2013/12/31(火) 20:00:03
    ライナー「…おいっ?!静かに!」


    ベルトルト「ライナー…これは…!?」


    ユミル(…来たか)


    クリスタ「あっ…あれは…」


    エレン「調査兵団…?!」


    ライナー「クソっ…来ないとも限らないとは思っていたが」


    ベルトルト「巨人の活動は鈍るとはいえ、夜に来るなんて…」


    ユミル(ライナーは昼のダメージがでかすぎて巨人化は不可能…団長さんの作戦も無駄になってねぇってことか)


    ユミル(支えのねぇここらでのベルトルトの巨人化は有用ではない…)


    ユミル(しかし…よく見つけたな…どんな手を使ったんだ?アルミン…)


    ベルトルト「ライナー…」


    ライナー「くっ…!!」


    数百騎の兵士がエレンら4人が乗る大木を取り囲んだ。
  23. 23 : : 2013/12/31(火) 20:04:21
    終盤です。今年中に終わらせたいw
  24. 24 : : 2013/12/31(火) 21:26:25
    エルヴィン「私は調査兵団第13代団長、エルヴィン・スミスだ」


    エルヴィン「樹上の君たちは、エレン・イェーガー、クリスタ・レンズ、ユミル、ライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバー、間違いないな?」


    アルミン「ライナー、ベルトルト。僕らは…君たちの身柄を確保しなくちゃいけないんだ」


    エレン「アルミン!」


    ライナー「…」


    ベルトルト「…」


    アルミン「一緒に帰ろうよ、ライナー、ベルトルト」


    静まりかえった世界の中で、互いの表情も見えないまま、心を別にする人びとはただ、真っ黒な風にその手を冷やしていた。


    エレン(ライナー…ベルトルト…)


    ユミル(どうする…?)


    ライナー「アルミン…」


    アルミン「…」


    ライナー「…お前がどんなに知恵を絞ろうとも、壁の中に未来はない…アルミンは賢いがな…」


    アルミン「…ライナー、僕は、実はユミルと協力していたんだ」


    ライナー「…そうか」


    ユミル(…)


    アルミン「と言っても、僕がユミルにしてもらったことはエレンとクリスタを、君たちの所へ連れて行ってもらうことだけだ」


    エレン「…どういうことだ?アルミン…?」


    アルミン「最初は、ユミルにいい条件を提示して、確実にエレンを兵団に送ってもらうことを考えてた」


    アルミン「団長が巨人を率いてライナーを攻撃し、隙を見てエレンを奪還する作戦の保険にしようと思って」


    ベルトルト「…どうしてそうしなかったの?」


    アルミン「エレンを奪っていった君たちが、クリスタも狙ったから」


    クリスタ「…?」
  25. 25 : : 2013/12/31(火) 21:30:27
    ガンバっちくりー(できればエレン×クリスタ
    endにして欲しいなぁ)[壁]_-)チラッ
  26. 26 : : 2013/12/31(火) 22:06:29
    >25
    ありがとう☆

    タイトルに帰着する予定wがんばります!

    長いw
  27. 27 : : 2013/12/31(火) 22:10:12
    アルミン「…エレンだけなら、今頃君たちはずっと遠く、僕たちではもう取り返すことはできない領域にたどり着けたはずだ」


    ユミル(…だろうな)


    アルミン「僕はユミルに確かめた。ライナーとベルトルトは、エレンと同等に、クリスタが必要なのか」


    エレン「…」


    クリスタ「…」


    アルミン「ユミルの答えは、ライナーたちは最低エレンがいれば良し、だった」


    アルミン「それから、クリスタはユミルの希望で連れて行くということも聞いた」


    ライナー「…なるほどな」


    アルミン「僕は、君たちが危険を犯してまでユミルの希望を呑んだのは、ユミルも君たちにとって必要あるいは、ユミルに何か重大な任務を任せる予定があるからだろうと推測した」


    ユミル(…アルミン、あんたには…舌を巻くよ…)


    アルミン「もし、ユミルに重大な任務があるとすれば…きっとライナーが危機のとき…エレンが手元にいなくなった場合にユミルにエレンをさらわせること…かな…」


    ベルトルト「…アルミン…君ってやっぱり要注意だったね」


    ライナー「…ユミルを買収すれば、確実に勝てる…か。代価はクリスタの身の安全の保障、ってとこか…」


    アルミン「…僕は、ライナーとベルトルトに帰ってきてほしかった…」


    ライナー「…」


    ベルトルト「…」


    アルミン「…だから、敢えてエレンとクリスタを、君たちの所へ運んでくれるよう、ユミルに頼んだんだ」


    ユミル「…なぁ、アルミン。よかったら、どうしてクリスタがいれば居場所の特定に繋がると考えたのか、分かりやすく教えてくれないか?」


    アルミン「…クリスタの馬を使おうと思った。クリスタは馬になつかれてるから…警察犬じゃないけどさ」


    アルミン「それに、ライナーたちも負傷して移動範囲も広げられない今夜が勝負だった」


    ユミル「…馬を使おうと思った、か。じゃあ、実際はちょっと違うのか?」


    アルミンは一瞬沈黙した。


    アルミン「…うん」
  28. 28 : : 2013/12/31(火) 22:34:37
    エルヴィン「…君たちの仲間の助けを借りた」


    アルミン「…アニ。出で来てくれるかい?」


    フードを被ったアニが、アルミンの隣に立った。


    ベルトルト「アニ!!」


    ライナー「…アニ」


    クリスタ「目を覚ましたんだね…!!」


    エレン「ア、アニ…!!」


    アニ「…みんな…死んでなかったようだね…」


    ベルトルト「アニ!!どうして君が…!?」


    アニ「…長い旅をしてるみたいだった」


    アニ「…ライナー、ベルトルト…あんたたちの声がした」


    アニ「…そして」


    アニ「エレンやアルミン…みんなの声も」


    アニ「ねぇ…お互い…この旅…終わらせないかい…?」


    ライナー「…!!」


    ベルトルト「…!!」


    アニ「もうあたしたちは普通の生き方は望めないけどさ…」


    アニ「…道はひとつじゃない。間違えたら、また違う道を探せばいい…」


    アニ「ライナー!!ベルトルト!!私が…迎えに来たから…!!帰ろう…!!」
  29. 29 : : 2013/12/31(火) 22:38:09
    ((o(^-^)o))
    ええじゃないか
    ええじゃないか
  30. 30 : : 2013/12/31(火) 23:45:27
    [3日後・ライナー、ベルトルト、アニ]


    旧調査兵団本部。エルヴィン、リヴァイ、ハンジ、ライナー、ベルトルト、アニが顔を揃えていた。


    エルヴィン「先日も軽く話したと思う。君たち3人の今後について改めて確認したい」


    エルヴィン「まず、3人は壁内での戸籍は抹消する。つまり、ライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバー、アニ・レオンハートは死亡したことになる」


    エルヴィン「君たちが生存していることを知るのは、ここにいる私と、リヴァイ、ハンジ・ゾエ。その他、調査兵団員、ピクシス司令だ」


    エルヴィン「君たちには、巨人掃討に一生を懸けてもらう。情報と戦闘力を、調査兵団と人類のために全て捧げてくれ」


    ハンジ「たまに人体実験もするよ」


    エルヴィン「…許可する。そして、生活はここ、旧調査兵団本部とする」


    エルヴィン「君たちは特別班として巨人化と戦ってもらう。班の責任者はリヴァイだ」


    リヴァイ「…」


    エルヴィン「君たちが万が一我々への謀反を働いた場合、リヴァイが確実に始末する」


    リヴァイ「…了解だ、エルヴィン」


    エルヴィン「指示は基本的にリヴァイか私に従ってくれ。何か疑問があれば尋ねてくれて構わない」
  31. 31 : : 2013/12/31(火) 23:47:13
    >29
    長いのにずっと見てくださってて幸せです…(;_;)
  32. 32 : : 2014/01/01(水) 00:04:41
    明けましておめでとうございます。

    年を跨ぎながらですが、ssの完成に努めたいと思います(笑)
  33. 33 : : 2014/01/01(水) 00:06:15
    幹部が部屋を出た後も、3人はじっと椅子に固まっていた。

    ライナー「…これで俺たちは、兵士だな…」

    アニ「…そうなる」

    ベルトルト「…ねぇ、アニ?」

    アニ「…何?」

    ベルトルト「…目を覚ましてから…酷いこととか、されてない?」

    アニ「…何もされてないよ。ただ」

    ライナー「ただ?」

    アニ「傍にリヴァイ兵長がいてびっくりした」

    ライベル「え」

    アニ「…なんか…色々話聞いてくれた…」

    ライベル「え」

    アニ「…あの人、恐いの、表情と態度だけかも…」

    ライベル「アニ?」
  34. 34 : : 2014/01/01(水) 00:08:34
    あけおめ
    今年もよろしくそして頑張って
  35. 35 : : 2014/01/01(水) 01:23:44
    [4日後・ミカサ、ジャン]

    病院の中庭のベンチで、ジャンは小さい子どもたちと戯れていた。

    ジャン「うっしゃあ!今度はもっとでかいの飛ばしてやるぜ!」

    ジャンはふーっと慎重に息を吹き込み、綺麗な特大しゃぼん玉を空に飛ばした。

    男の子「ジャンすげぇぇぇ!!」

    女の子「もうあんな高いとこにいるよ!」

    男の子「俺もやってみる!」

    ジャン「よし!ほら吹いてみろ」

    たくさんの小さいしゃぼん玉が風に乗って飛んでいく。

    ジャン「そうじゃねぇ、もっと優しく、そぉーっとだ。女の子を扱うように…」

    ミカサ「…ジャン?」

    ジャン「うぉっ?!ミカサ?!」

    ミカサ「窓の外を見ていたら、しゃぼん玉が見えた。ので、降りてきてみた」

    ジャン「そ、そうだったのか!あ、隣、座れよ!」

    ジャンは慌ててベンチの埃をはらう。

    ミカサ「ありがとう」

    男の子「ジャン!見て!大きいのできた!」

    ジャン「おう!上手いじゃねぇか、お前才能あるな!」

    ミカサ「ジャンが子どもに好かれるって意外。とてもいいこと」

    ジャン「そ、そうか?」
  36. 36 : : 2014/01/01(水) 01:32:20
    続きはよ
  37. 37 : : 2014/01/01(水) 07:27:12
    寝落ちorz

    続けます
  38. 38 : : 2014/01/01(水) 07:35:22
    周囲は子どもたちが吹いたしゃぼん玉で嵐のようだ。

    ジャン「そういえば、怪我はどうだ?」

    ミカサ「おかげでとても良くなった。ちょうどいい休養が取れた」

    ジャン「よかったな。さすがミカサは治りも速ぇな」

    ミカサ「ジャンが助けてくれたおかげ。あの時はありがとう」

    ジャン「よせって…」

    ジャンは照れ隠しにまたふーっとしゃぼん玉を飛ばす。

    ミカサ「ジャン、それ、やってみたい」

    ジャン「ストローこれしかねぇが…」

    ミカサ「私は構わない」

    ジャン「ミ、ミカサがいいなら…っ」

    ミカサの作ったしゃぼん玉が、ふわふわ舞い上がる。

    ジャン(ミカサの作ったしゃぼん玉とはいえ、さすがに強そうってことはねぇんだな…)

    ジャン(…ずっと割れねぇように…見ててやりてぇな…)

    ジャン「…幸せだ」

    ミカサ「私も同じ」

    ジャン「しまった…!聞こえてた…っ」

    ジャン(えっ?…同じ…?)
  39. 39 : : 2014/01/01(水) 08:07:15
    [5日後・エレン、クリスタ]


    クリスタの病室のドアが開いた。エレンが顔を覗かせる。

    エレン「クリスタ?」

    クリスタ「あ、エレン!」

    エレン「怪我の具合はどうだ?」

    クリスタ「平気だよ。なんか休みすぎて申し訳ないくらい 」

    エレン「よかった。さっきミカサのとこにも行ったら、あいつピンピンしてたぜ。クリスタによろしくだと」

    クリスタ「あははっ、ミカサは強いね」

    また病室のドアが開いた。

    ユミル「クーリスタァー!」

    エレン「おう、ユミル」

    クリスタ「あ!ユミル!」

    ユミル「うわー何これ私邪魔なやつじゃんかー」

    クリスタ「ユ、ユミル…っ!!」

    エレン「ユミルも元気そうだな」

    ユミル「どーも」

    クリスタ「ユミルはもう退院したの?」

    ユミル「そうなんだよぉ、愛しのクリスタと離れ離れだ…」

    エレン「ユミルはライナーたちとは一緒の処遇じゃないんだな」

    ユミル「まあ私は死んでるようなもんだからな。たぶんアルミンがいろいろ言ってくれたんだろうが…」

    クリスタ「ライナーたちには会えたの?」

    ユミル「ああ。けっこう元気そうだったぞ。アニがリヴァイ兵長を気に入ってるみたいだし」

    エレン「…それほんとかよ?」

    クリスタ「えぇー!アニってリヴァイ兵長のこと好きなの?!」
  40. 40 : : 2014/01/01(水) 08:27:01
    ユミル「好き…の一歩手前くらいだな。兵長さんとか三十路の恐い面したおっさんだろ、やめとけっての」

    エレン「兵長…アニのことどう思ってるんだろうな…」

    ユミル「アニはなんかけっこう話聞いてもらえたみたいで喜んでたがな。兵長さんはそりゃムカつくだろな」

    クリスタ「…アニ、リヴァイ兵長の部下をたくさん…」

    ユミル「まあ兵長さんは立派だと思うね。表面上だけにしろ他のやつらと同じようにビシバシ扱ってんだから。これがエレンだったら今頃ライナーたち八つ裂きだな、ダハハハハハ!」

    エレン「…」

    クリスタ「ユミルっ…!」

    ユミル「じゃあ私はそろそろ失礼するよ、また来るなクリスタ」
  41. 41 : : 2014/01/01(水) 09:03:45
    ユミルが出て行った後、クリスタは大きくため息をついた。

    クリスタ「まったく何しに来たんだろうユミル…」

    エレン「よく喋るんだな、ユミルって」

    クリスタ「エレン、ユミルの言ったこと、気にしちゃだめだよ?」

    エレン「ライナーたちのことか?」

    クリスタ「…誰だって、人を嫌になることってあると思う。みんなが兵長みたいに割り切れることなんてないよ」

    エレン「…クリスタ。俺は…奴らのこと、乗り越えなきゃいけないと思ってる…」

    クリスタ「…」

    エレン「会いに行かなきゃならねぇけど…今の俺には冷静でいられる自信がない…」

    エレン「…クリスタ、俺のことどう思う?」

    クリスタ「エレン…」

    エレンは強く拳をにぎり、うつ向いた。

    エレン「…自分の感情がまだ、先走るんだ…俺はまだ、奴らを自分の中で整理できるほど…強くない…」

    クリスタ「…そんなこと、ないと思うよ、エレン」
  42. 42 : : 2014/01/01(水) 09:40:25
    エレン「…?」


    クリスタ「…エレンは誰よりも仲間のこと、信頼してるから」

    クリスタ「ライナーたちのことを、また一番信頼してあげられるのは、エレンだと思う」

    クリスタ「エレン、ライナーたちのこと、深く信じてあげてたんだね。じゃないとそんなに真っ直ぐな怒りなんて湧かないもん…」

    クリスタ「だから今は、それでいいと思う」

    クリスタ「エレンの今の気持ちは…エレンが弱いからじゃなくて…人を信じる強さを持ってるからだよ」

    クリスタ「私、エレンにはエレンらしくいてほしい。真っ直ぐなエレンが…私は…」


    エレン「クリスタ…」


    クリスタ「…あははっ、なんか偉そうなこと言っちゃった」


    エレンはクリスタの顔をじっと見つめた。眩しく笑うクリスタの瞳を。


    エレン「…クリスタ。聞いてくれ。伝えたいことがある」
  43. 43 : : 2014/01/01(水) 10:07:14
    クリスタ「…?」


    エレン「クリスタ、お前はきっとこれからも、たくさんの仲間を救ってやれると思う」


    エレン「前に、お前は強いって言ったけど…それは今でも変わらねぇけど…」


    エレン「もし…お前が泣きたくなったら…俺が、救ってやりたい」


    エレン「お前が動けなくて、巨人が迫ってきたあの時も、俺はそういう気持ちだった」


    エレン「クリスタは、みんなにとっても…俺にとっても、必要な存在だ」


    クリスタ「エレン…」


    エレンはクリスタの白い小さな手を包んだ。


    エレン「クリスタ。好きだ」
  44. 44 : : 2014/01/01(水) 10:38:23
    エレンは握っている手からクリスタが震えているのを感じた。

    見ると、クリスタが泣いている。


    エレン「クリスタ…!悪ぃ…」


    クリスタ「…ありがとう」


    エレン「…?」


    クリスタ「エレン、ありがとう…!」


    エレンはクリスタの頬を流れる涙を拭った。

    優しく、何度も何度も。


    二人の目が合った。


    エレンは涙を拭っていた手を、クリスタの横顔に沿えた。


    そしてそのまま軽く引き寄せると、キスをした。



    クリスタの病室の窓のカーテンが風で揺れている。その陰からしゃぼん玉が、きらきら輝きながらふわりと舞い込んだ。
  45. 45 : : 2014/01/01(水) 11:12:50
    くぅ~っ!!![エレン×クリスタver.]これにて終了です!!

    思いの外長引きました…アセアセ

    お付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました☆
  46. 46 : : 2014/01/01(水) 12:18:25
    このシリーズのカップリングは随時募集中!

    次回予告
    【エレン×アルミンver.】
  47. 47 : : 2014/01/01(水) 12:22:13
    おぉ良かったぜ
    次作も期待
  48. 48 : : 2014/01/01(水) 12:26:44
    調査兵団以外でもいいんですか?
  49. 49 : : 2014/01/01(水) 12:42:08
    >48
    最後までありがとうございました!

    調査兵団以外でも大歓迎です!
  50. 50 : : 2014/01/01(水) 12:57:46
    分かりました
    じゃあ駐屯兵団のリコさんで書いてください
  51. 51 : : 2014/01/01(水) 13:16:39
    >50

    リコさんキター!!

    お相手はエレンですかリヴァイですかナイルですかイアンですか←
  52. 52 : : 2014/01/02(木) 00:11:23
    カップリング希望
    エレクリの反対でクリエレでお願いします
  53. 53 : : 2014/01/02(木) 00:56:46
    >52
    クリエレ了解しました!

    エレン受けで進めますね
  54. 54 : : 2020/10/26(月) 23:13:10
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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