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オッドアイの剣士

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  1. 1 : : 2018/03/08(木) 20:24:52
    どうもみなさんOneSecondです。
    このssはある方のssを見て思いついた自己満足ssです。なので誤字脱字が多いかもしれませんし、自分が面白ければ良い駄作です。それでも良い人は閲覧お願いします。
  2. 2 : : 2018/03/08(木) 20:58:34


    とても暗い。何も見えない


    とても静かだ。何も聞こえない


    片方の目がとても痛い。ドロドロしたものが肌を伝っている。


    ああ…俺はここで死ぬのかな……


    まだやりたいことがいっぱいあったのにな…


    今までしてきたことが見えてきた。これが走馬灯なのかなぁ…


    ああ、これは幼稚園の時の徒競走か…こっちは二年生の音楽会……それに小学校の卒業式……


    それと…それと……!


    ああ、最後に二人に謝りたかったな…


    ごめんな…


    直葉……ユウキ……



    ーーーーー

    ーーーー

    ーーー

    ーー




    僕は走っていた。


    何も考えず病院に走っていた。


    速く、何よりも速く…!


    謝りたい。和人に謝りたい…!


    僕のせいなのに和人に強く当たってしまった…


    和人はそれを自分のせいだと思い込みそこから走り去ってしまった。


    僕はその後呆然としていた。しばらくして自分がした最低なことに気づいて泣き喚いていた。


    散々泣いた後家に帰った。


    家に帰って一番初めに見たのは慌てた母さんの顔。そして一番初めに聞いた言葉は


    「和人が大事故にあった」


    僕は気づいた時には走っていた。


    信号なんて知らない。車なんて知らない。歩行者なんて知らない!


    早く…早く…早く!


    早く和人に会いたい!


    そして病院に着いた。


    病院には和人の叔母さんと直葉がいた。


    二人は泣いていた。周りの目を気にせず泣いていた。


    二人を置いて和人の元へ走った。


    和人の病室に着いた。ドアを開け和人を見た時に感じたのは絶望だった。そこにいた和人は身体中を包帯に巻かれていた。


    「和人!」


    僕は大声をあげて和人に近づいた。


    「和人!ねぇ、和人ってば!」


    和人は目を覚まさない。安心できる声を出してくれない。


    「…ああ」


    そして僕の意識は闇に沈んでいった。


    ーーーーー

    ーーーー

    ーーー

    ーー



    僕はしばらくして目を覚ました。


    病室にはお医者さんと叔母さんと直葉がいた。


    そして僕はお医者さんの言葉にまた絶望した。


    「もう和人君は目を移植しない限り左眼は見えません」


    え…?


    「嘘だ…嘘だよそんなの…!」


    「ユウキちゃん…辛いだろうけどこれが現実なの……」


    和人の眼が見えない?なんで?どうして?誰のせいで?


    ……ああそんなの考えるまでもなかった。アハハ…そうか和人の眼が見えなくなったのは僕のせいだ。それならどうする?それも考えるまでもない僕がする償いはもう決まっているから…!


    「ねぇ、お医者さん」


    「なんだい?」


    「僕の眼を和人に移植してくれないかな?」


    この言葉にみんなはびっくりしていた。叔母さんは僕の両親に電話していた。お医者さんは僕を説得しようとずっと話しかけてきた。直葉は只々俯いていた。


    しばらくして僕の両親が来た。けれど僕の提案には何も言わなかった。お医者さんは今度は両親を説得しようとしたけどそれも無理だった。逆に僕の提案が通ることになる言葉を言ってくれた。


    「私達は反対しません。ユウキが決めたことなのでしょう?それなら私達はあえて何も言いません。お医者さん、私達からもお願いします。ユウキのワガママを聞いてあげてください」


    それ以降お医者さんは黙ってしまった。そしてどこかに電話していた。数分すると電話を切って言葉を発した。


    「分かりました。眼の移植の手術を行います」


    ああ、よかった。これで和人は眼が見えるようになる…!
  3. 4 : : 2018/03/09(金) 16:52:25
    和人の眼の移植は成功に終わった。僕の眼は和人の体に合っているようだ。これでいつもの日常が戻ってくる…


    そんなのは訪れなかった


    平和だったのは始めだけだった。みんなは和人の眼のことを悪く言い始めた。


    「おい、桐ヶ谷。その眼は紺野の目なんだろ?」


    「…そうだけど、それがどうした?」


    「なんでお前が無事で紺野が目を失わないといけないんだよ!」バンッ!


    「………」


    「そうよ!それじゃあ木綿季ちゃんが可愛そうよ!」


    「そうだそうだ!紺野に目を返せよ!」


    「ほら、桐ヶ谷これ貸してやるよ」ニタニタ


    そこに置かれたのはカッターナイフだった。流石にその行動には僕もカチンときた。


    「やめてよ!和人は悪くない!」


    「おい!なんで紺野がそいつを庇うんだよ!お前はそれでいいのかよ!」


    「…そりゃあ片目だと暮らしにくいだろうね……」


    「だ、だろ?だから俺たちは桐ヶ谷に目を返すように「でもね」


    「僕はこれでいいんだ。和人が無事ならそれでいい」ふるふる


    「…それじゃあ木綿季はどうなるんだ?」


    ずっと黙っていたキリトが口を開けた。

    ーーーーー

    ーーーー

    ーーー

    ーー




    俺は心の中にある一言を言った


    「俺は別に片目がなくても良かったんだよ。移植してくれた木綿季には悪いんだけどな」


    「な、なんでそんなこと言うの?和人…?」


    「俺が良ければいいなんて言ってるけどさ、この眼のせいで俺は…」


    「桐ヶ谷君!それじゃあ木綿季ちゃんの気持ちはどうなるのよ!」


    「俺は別に頼んでないんだよ。それにさ
    木綿季の事は前からずっと『うざい』と思ってたからさ」ガタ


    「これで清々したさ」


    「う、うわあああぁぁん!」


    「桐ヶ谷!てめぇ!」ブンッ


    「…」スッ クル ドスッ!


    「うがっ!」ガラガラ!


    「…フン」


    「うぅ…ヒック…」


    「……」テクテク


    「木綿季……ごめんな…これしか手がなかったんだ」ボソッ


    「……え?」


    「………」ガラッ


    そしてその日から和人は学校に来なくなった。
  4. 5 : : 2018/04/14(土) 01:17:19
    期待!
    次回の投稿待ってます!

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