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ミカサ「東洋に」アルミン「伝わる心?」
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                  - 1 : : 2013/12/21(土) 15:58:14
- 5作目になります
 
 ミカサ「プロデュース?」
 http://www.ssnote.net/archives/3611
 
 アルミン「休暇の予定は」ミカサ「試験次第?」
 http://www.ssnote.net/archives/3803
 
 ミカサ「花の香りと」クリスタ「恋の予感?」
 http://www.ssnote.net/archives/4245
 
 ミカサ「掃除するほど」アニ「仲がいい?」
 http://www.ssnote.net/archives/5042
 
 の、続きというか番外編です。
 
 
 
 
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                  - 2 : : 2013/12/21(土) 16:00:54
 百人一首のお話しです。
 完全に作者の趣味です笑
 話は繋がってます
 投稿は夜からにしようと思います!
 
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                  - 3 : : 2013/12/21(土) 18:49:58
 ---------------休日 図書室
 アルミン(この間の掃除の時に変わった本を見つけた)
 アルミン(とても古い本で、表紙は擦り切れていてもう読めない)
 アルミン(本棚と本棚の間に隠すようにして置いてあったもの……)
 アルミン(さて、読んでみようかな)
 アルミン「……」パラパラ
 
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                  - 4 : : 2013/12/21(土) 18:50:39
 アルミン「……ヒャクニンイッシュ(百人一首)……?」
 アルミン「どういうものなんだろう……」パラパラ
 アルミン「えーと……『 百人一首とは、100人の歌人の和歌を、一人一首ずつ選んでつくった和歌集のこと』……か 」フムフム
 アルミン「……どうやら東洋のものらしい……けど」パラパラ
 アルミン「そもそも『和歌』というものがよくわからないな……ここに書いてあるけど意味が分からない……」パラパラ
 アルミン「……ミカサ、何か知らないかな?」パラパラ
 アルミン「聞いてみよう……」スタスタ
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                  - 5 : : 2013/12/21(土) 18:51:02
 ---------------外 木陰
 ミカサ「百人一首?」
 アルミン「そう、この本に書いてあったんだ」つ本
 ミカサ「……」パラパラ
 アルミン「何か知ってるかい?」
 ミカサ「……ええ、昔………お母さんに聞いたことある……気がする」パラパラ
 アルミン「本当!?ミカサが知ってることでいいから教えてくれないかな?」ワクワク
 ミカサ「ええ」フフッ
 
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                  - 6 : : 2013/12/21(土) 18:51:42
 ミカサ「まず和歌とは、東洋に伝わる古い詩のこと。確か……『韻文』といって、読み方にリズムがある」
 アルミン「リズム?」
 ミカサ「ええ。それはこの本に書いてある」パラパラ
 アルミン「本当だ……五、七、五、七、七?」
 ミカサ「それは『短歌』というもの。他にも種類があった気がするけど、よく、覚えていない……」シュン
 アルミン「み、ミカサが覚えてる範囲でいいよ!」アセアセ
 
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                  - 7 : : 2013/12/21(土) 18:52:05
 ミカサ「すまない……この本を読めばもっと思い出すかもしれない」パラパラ
 アルミン「そうだね、とりあえずこの本に書いてあることで分かることはある?」
 ミカサ「……『和歌を詠んでいた時代は……』」ブツブツ
 ミカサ「和歌は、教養のある人達にとっての嗜みだった、らしい」
 アルミン「教養のある人っていうと……貴族?」
 ミカサ「おそらく、そう」パラパラ
 
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                  - 8 : : 2013/12/21(土) 18:52:35
 アルミン「そっか……じゃあどのくらい素晴らしい和歌が詠めるかどうかでその人の教養が決まるようなもなだったのかな」
 ミカサ「ええ、そうだと思う。 ーーーそして、その和歌、正確には短歌を百首集めてつくられたのが『百人一首』」
 アルミン「なるほど……」
 ミカサ「これが、その百首」ペラッ
 アルミン「ん?どれどれ……」
 
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                  - 9 : : 2013/12/21(土) 18:52:53
 1.秋の田の かりほの庵の……
 2.春すぎて 夏来にけらし……
 3.あしびきの 山鳥の尾の……
 ・
 ・
 ・
 ・
 ・
 98.風そよぐ ならの小川の……
 99.人もをし 人もうらめし……
 100.ももしきや ふるき軒ばの……
 アルミン「……」
 アルミン「こうしてみると結構あるんだね……」
 
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                  - 10 : : 2013/12/21(土) 18:53:21
 ミカサ「ええ……」フムム
 アルミン「どうしたんだい?」
 ミカサ「いえ、この百人一首を使った何かがあったような……?」フーム
 アルミン「それって、これのことかな?」ペラッ
 ミカサ「『かるた』……少し読ませて」
 アルミン「はい、どうぞ」つ本
 ミカサ「『かるた……』」ブツブツ
 ミカサ「 『読み札の表面には………和歌が記されており、取り札には………下の句だけが……』」ブツブツ
 
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                  - 11 : : 2013/12/21(土) 18:53:51
 ミカサ「思い出した。上の句が読まれたら、その歌の下の句が書いてある札をとる遊び……」パラパラ
 アルミン「えっと……上の句、下の句っていうのは」
 ミカサ「上の句は短歌でいうと五、七、五の部分。下の句が、残りの七、七」パラパラ
 アルミン「それで最終的に一番取った枚数が多かった人の勝ちなんだね?」
 ミカサ「ええ」パラパラ
 アルミン「……それって百枚全部使うんだよね?」
 ミカサ「ええ、そう書いてある」
 
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                  - 12 : : 2013/12/21(土) 18:54:16
 アルミン「じゃあ……それをやるには百首全部覚えなくちゃいけないってことか」フムフム
 ミカサ「そうなるだろう」
 アルミン「……」
 ミカサ「……アルミン?」
 アルミン「……ろそう」ボソッ
 ミカサ「え?」
 アルミン「すっごく面白そうじゃないか!!」キラキラ
 ミカサ「!?」ギョッ
 
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                  - 13 : : 2013/12/21(土) 20:38:04
- アルミン「ミカサ!それやってみようよ!!」キラキラ
 ミカサ「で、でも札なんてない……」タジタジ
 アルミン「そんなもの作ればいいじゃないか!それは後でどうにでもなるよ!」フンスー!!
 ミカサ「ま、まずやるまえに覚えなくては」アセアセ
 アルミン「覚えよう!」フンスー!!
 ミカサ「……へ?」キョトン
 アルミン「百首全部!!」フンスー!!
 ミカサ「……」アゼン
 アルミン「ミカサも一緒に覚えようよ!そうしたら札作るだけでできるよ!!」キラキラ
 ミカサ「私も?」ボーゼン
 
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                  - 14 : : 2013/12/21(土) 20:38:26
 アルミン「よし!決まりだ!!ミカサ、早速覚え始めたいからそれは紙に写そう!」ガサガサ
 ミカサ「え、ええ……」
 ミカサ(アルミンがこうなったらもう誰にも止められない……たとえエレンでも)トオイメ
 ミカサ(でも……アルミンがこんなに輝いているのは久しぶりに見た気がする…)
 ミカサ(シガンシナに居たときみたい)ウフフ
 ミカサ(……わたしも覚えよう、アルミンがあの頃みたいに夢中になれるものなのだからきっと面白い)カキカキ
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                  - 15 : : 2013/12/21(土) 20:38:54
 ミカサ「それにしてもアルミン、こんな禁止されてそうな本、どこで見つけたの?」カリカリ
 アルミン「図書室だよ。掃除の時に見つけたんだ。なんかすっごく分かりづらいところに隠すようにして置いてあったよ」カリカリ
 ミカサ「そう……ではきっと誰かが隠したのだろう」カリカリ
 アルミン「うん……それにこの本結構古いから、僕たちよりずっと年上の人が置いたのかもね」カリカリ
 オーイ!!ミカサ!アルミン!
 アルミン「あ、エレンが呼んでる」カリカリ
 
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                  - 16 : : 2013/12/21(土) 20:39:16
 ミカサ「ええ、呼んでいる」カリカリ
 オイ!キコエテンダロ!ムシスンナヨ!
 アルミン「ふふっ、ごめんごめん」アハハ
 ミカサ「エレン、自主練は終わったの?」
 エレン「ああ、休日だしな、ほどほどにしとくよ」フゥー
 アルミン「そっか、お疲れ様!」
 エレン「……お前らなにやってんだ?」ノゾキコミ
 ミカサ「和歌を写している。正確には短歌の中の百人一首というもの」
 
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                  - 17 : : 2013/12/21(土) 20:39:56
 エレン「?」
 アルミン「あのね、ーーーー」
 ~説明中~
 エレン「へーぇ……それで、お前らはそれをやろうとしてると」
 アルミン「そういうこと」ウフフ
 エレン「アルミン楽しそうだな」
 アルミン「うん!正直わくわくして仕方ないよ!」ワクワク
 ミカサ「アルミンが楽しそうだった……ので、私もやることにした」カリカリ
 
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                  - 18 : : 2013/12/21(土) 20:40:43
 エレン「……」
 エレン「……俺もやる!」
 アルミン「本当に?これ全部覚えるんだよ?」つリスト
 エレン「……」
 エレン「やるったらやる!」フンスー!!
 アルミン「ふふっ、わかったよ」ニコッ
 
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                  - 19 : : 2013/12/21(土) 20:41:12
 ミカサ「ではエレンもこれを写して。本は一冊しかないので」
 エレン「おっしゃあ!」カリカリカリカリ
 アルミン「」ニコニコ
 アルミン(こうやって3人で訓練以外の何かをやるのは久しぶりだなぁ……)ニコニコ
 アルミン(なんだかこれは、夢中になれるものの気がするぞ!)カリカリ
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                  - 20 : : 2013/12/21(土) 20:57:11
- 続きにも期待
 
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                  - 21 : : 2013/12/21(土) 21:02:22
- >>20
 ありがとうございます♪
 
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                  - 22 : : 2013/12/21(土) 21:02:54
 ---------------女子寮
 ミカサ「……」ジーー
 ミカサ「……」ブツブツブツブツ
 ミカサ「……」ジーー
 ミカサ「……」ブツブツブツブツ
 ミカサ「……はぁ」
 ミカサ(意味がわからないと覚えづらい…)
 ミカサ(明日アルミンから本を借りてもう一度じっくり読んでみよう)
 ミカサ「……」ブツブツブツブツ
 
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                  - 23 : : 2013/12/21(土) 21:03:15
 クリスタ「……」ジーッ
 ユミル「……」ジーッ
 クリスタ(さっきからミカサは何をしてるんだろう?)
 クリスタ(部屋に帰ってきたと思ったら紙を見ながらぶつぶつ何か言ってるし……)
 ユミル(あんまし関わりたくはないがこのまま原因がわかんねぇと気味が悪ぃ)
 ユミル(聞いてみっか……)
 クリユミ「ねぇ(なぁ)、ミカサ!」
 ミカサ「?」クルッ
 
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                  - 24 : : 2013/12/21(土) 21:03:35
 クリスタ「何してるの?」
 ユミル「何さっきから1人でぶつぶつ言ってんだ?」
 ミカサ「百人一首を、覚えている」つリスト
 クリスタ「『ヒャクニンイッシュ』?」
 ユミル「なんだそれ?」
 ~説明中~
 クリスタ「へぇー……東洋にはそんなものが…」フムフム
 ユミル「で、お前はあいつらと一緒にそれを覚えようとしていると?」
 ミカサ「そういうこと」
 
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                  - 25 : : 2013/12/21(土) 21:03:55
 クリスタ「ねぇ、ちょっとそれ見せてもらってもいい?」
 ミカサ「ええ、どうぞ」つリスト
 クリスタ「ありがとう!」
 クリスタ「……」ジーー
 ユミル「……」ジーー
 クリスタ「あ、これ……」
 ミカサ「?」
 
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                  - 26 : : 2013/12/21(土) 21:04:19
 クリスタ「『天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも』……」
 クリスタ「歌の意味はわからないけど、ミカサの名前がはいってるよ!」
 ユミル「うお、本当だ」
 ミカサ「!」
 ミカサ「私の名前……」
 ユミル「……そういやお前、私らと少し顔が違うよな…」
 ミカサ「ええ、お母さんは純粋な東洋人……私はハーフだけど」
 
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                  - 27 : : 2013/12/21(土) 21:04:43
 クリスタ「そうだったんだ!あ、じゃあこれはミカサの名前の由来なのかもね!」ニコッ
 ユミル「お前の母さんもきっと知ってたんだろうな」
 ミカサ「由来……?」
 ミカサ「あ、だから……」
 クリスタ「……どうかしたの?」
 ミカサ「最初から……和歌がとても懐かしいような物の気がしていた。きちんと見たことがあるわけではなかったのに、ずっと知っていたような……」
 
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                  - 28 : : 2013/12/21(土) 21:05:06
 ミカサ「過去の経験から……私は自分が東洋人だということが嫌だった。何故皆とおなじではないのかと思っていた」
 クリスタ「ミカサ……」
 ユミル(過去の経験……)
 ミカサ「でも何だか……今は半分だけでも東洋人であるということを、とても……嬉しく、思う」
 クリスタ「ふふ、ミカサにはきっと東洋の心があるんだよ」ナデナデ
 ユミル「だな。だから初めてじゃねぇ気がすんだろ」ワシャワシャ
 ミカサ「クリスタ、ユミル……」ボサボサ
 
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                  - 29 : : 2013/12/21(土) 21:05:33
 クリスタ「ね!私もそれ覚えたい!」
 ミカサ「え?」
 ユミル「正気か!?」
 クリスタ「もちろん!私……この和歌っていうの好きかも!なんか響きがいいというか……だから、ね!ユミルもやろう?」ワクワク
 ユミル「……ま、クリスタがそこまで言うなら仕方ねぇな」ポリポリ
 クリスタ「やったあ!じゃあ早速!ミカサ、それ写させてもらっていい?」
 ミカサ「ええ、どうぞ」フフッ
 
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                  - 30 : : 2013/12/21(土) 21:12:47
 クリスタ「ありがとう!」
 ユミル「しっかし、結構あるんだな……」カリカリ
 クリスタ「うん、百首って思ったよりも多いよね」カリカリ
 ア!ワタシコノウタノヒビキモスキ!!
 コレ、イミモシリタイヨナー
 ミカサ「……」
 ミカサ(和歌を自分で作った訳ではないけど……好きと言ってくれる人がいるのは嬉しい)
 ミカサ(私も早く覚えたい)ブツブツブツブツ
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                  - 31 : : 2013/12/21(土) 21:35:51
 ---------------男子寮
 エレン「……」ブツブツブツブツ
 アルミン「……」ペラッ
 エレン「……」
 エレン「……」ブツブツブツブツ
 アルミン「……」ペラッ
 アルミン(この本……説明が書いてあることは書いてあるんだけど、所々分からなくなってしまったことがあるみたいだ……)ペラッ
 アルミン(…ん?さっきみた『かるた』の所……次のページに続いてた。ここ読んでなかったな)
 
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                  - 32 : : 2013/12/21(土) 21:36:27
 アルミン「……」ヨミヨミ
 アルミン(………『競技かるた』?)
 アルミン(普通の『かるた』とは違うのかな?)
 アルミン「……」ヨミヨミ
 アルミン(……『かるた』より『競技かるた』のほうが娯楽の成分が少ないみたいだな……)
 
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                  - 33 : : 2013/12/21(土) 21:36:53
 アルミン(『 百人一首の100枚の字札のうち50枚を使用する』)
 アルミン(全部を並べる訳じゃないんだ……)
 アルミン(『その50枚を裏返した状態でよく混ぜ、25枚ずつ取り、それを自分の陣地(自陣)の畳に、上段、中段、下段の3段に分けて並べる』)
 アルミン(三段に……あ、図がのってる)
 アルミン(並べ方は自由だけど……真ん中を開けるのが一般的みたいだな)
 アルミン(……ん?畳?)
 アルミン(よくわからないけど……床でやるものと思ってていいのかな)
 
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                  - 34 : : 2013/12/21(土) 21:37:21
 アルミン(『このとき札を並べる範囲は横87cmまでとなっており』)
 アルミン(細かいな。どうやって測るんだろう……)
 アルミン(『そのとき相手の陣地(敵陣)にも同様に25枚が並べられた状態となる』)
 アルミン(『その後15分間の暗記時間が設けられ、その間に自陣・敵陣の50枚の位置を暗記した後、競技が開始される』)
 アルミン(15分かけて覚えるのか……ってことは、結構速さが重視されるものなのかな?)
 アルミン(『15分の暗記時間中の最後の2分間は素振りが認められる』……)
 アルミン(え?素振り?素振りって……あの素振り?)
 
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                  - 35 : : 2013/12/21(土) 21:37:48
 アルミン(これは……思った以上にハードな物……らしい)
 アルミン(でもこっちの方が普通のかるたよりも面白そうだな)
 アルミン(もうちょっと読んでみよう……)
 アルミン「……」ヨミヨミ
 エレン「」プシュー
 アルミン(あ、エレンがパンクしてる)
 アルミン「……」ヨミヨミ
 
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                  - 36 : : 2013/12/21(土) 21:38:09
 アルミン(『 競技開始時にはまず百人一首に選定されていない序歌が詠まれる』)
 アルミン(……序歌?あ、ここに書いてある)
 アルミン(『 難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は(を)春べと 咲くやこの花』 )
 アルミン(意味は……)
 アルミン(『 難波津に咲くよ、この花が。冬の厳しさに耐え、今は春になったと、咲くよ、この花が。』ふぅん…… )
 アルミン(……歴史的な歌の背景はもう分からないみたいだ。残念)
 
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                  - 37 : : 2013/12/21(土) 21:38:38
 アルミン(続きが……えーと、『序歌は一旦上の句・下の句が通しで詠まれた後に下の句だけがもう一度繰り返され』)
 アルミン(『そこから百首の札がランダムに詠まれる』)
 アルミン(場にあるのは50枚なのに百首詠まれるんだ……)
 アルミン(『場にある字札が下の句であるのに対して、詠まれるのは上の句からである』 )
 アルミン(うーん……なかなか難しそうな競技だな)
 アルミン(これを読む限り、競技かるたというのは)
 アルミン(かなりの記憶力と瞬発力が必要らしいな……)
 
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                  - 38 : : 2013/12/21(土) 21:39:05
 アルミン「……」
 アルミン(やっぱり面白そう……)ワクワク
 アルミン(よし!この競技かるたが出来るように僕も早く覚えちゃおうっと)
 アルミン「……」
 アルミン「……」ブツブツブツブツ
 エレン「」プシュー
 
- 
                  - 39 : : 2013/12/21(土) 21:39:23
 アルミン「エレン、大丈夫?」
 エレン「……キャパオーバー」プシュー
 アルミン「頑張ろうよ!一緒に覚えたらきっとすぐだから、ね?」
 エレン「うう……頭使うの疲れた……」
 アルミン「一気に覚えようとするからだよ。今日はとりあえずこの5つは確実に覚えよう!」ユサユサ
 エレン「わか、わかった、わかった」ガクガク
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                  - 40 : : 2013/12/21(土) 23:54:12
- 百人一首、小学生の時覚えてエレン見たいになったことが…ww
 期待!!
 
- 
                  - 41 : : 2013/12/22(日) 00:09:51
- >>40
 やっぱり誰でもなりますよね!
 ありがとうございます♪
 
- 
                  - 42 : : 2013/12/22(日) 00:31:00
- 百人一首小学生の時以来です!
 期待‼
 
- 
                  - 43 : : 2013/12/22(日) 00:59:01
- >>42
 ありがとうございます!
 百人一首、是非またやってみてくださいな
 
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                  - 44 : : 2013/12/22(日) 00:59:34
 ---------------翌朝 外
 アルミン「おはようエレン、ミカサ!」タタッ
 エレン「おう、おはよ」ペター
 ミカサ「おはよう、アルミン。アルミンがエレンの朝練に出てくるなんて珍しい」ギュー
 アルミン「今日はあの本のことでミカサに話したい事があって」ウフフ
 ミカサ「! それなら私もあった」ギュー
 エレン「ミカサ、今度は斜めに押してくれ」
 ミカサ「分かった」ギュー
 アルミン「エレンも大分体が柔らかくなったね」
 エレン「まぁ毎日やってるからな」ペター
 
- 
                  - 45 : : 2013/12/22(日) 01:00:01
 ミカサ「それでアルミン、話とは?」ギュー
 アルミン「あ、そうそう。昨日の『かるた』の話でさ、次のページに書いてあったんだけど」パラパラ
 アルミン「こんな使い方もあるらしいんだ」つ本
 ミカサ「……『競技かるた』?」ギュー
 エレン「昨日言ってたやつとは何か違うのか?」ペター
 
- 
                  - 46 : : 2013/12/22(日) 01:00:46
 アルミン「うん、大分違うよ」パラパラ
 ~説明中~
 ミカサ「確かにそれは面白そう」トントン
 アルミン「でしょ!?」キラキラ
 エレン「いかにもアルミンが好きそうな感じだな」
 アルミン「うん、もうやってみたくて仕方ないんだ」ワクワク
 エレン「でもそれよりまずは覚えないとな。ミカサ、もうちょい上」
 ミカサ「ええ、覚えないことには始まらない。わかった」トントン
 アルミン(エレン気持ちよさそう……今度僕もやってもらお)
 
- 
                  - 47 : : 2013/12/22(日) 01:01:16
 ミカサ「そういえばアルミン」トントン
 アルミン「ん?」
 ミカサ「クリスタとユミルが興味を持ったようで、一緒に覚えると言っていた」トントン
 アルミン「本当に!?嬉しいなぁ」ニコニコ
 ミカサ「その上で1つお願いがあるのだけど、その本を1日貸してもらえないだろうか。やはり意味が分からないと覚えづらい」トントン
 アルミン「それは確かにそうかもしれないね!うん、いいよ!1日と言わずにじっくり読んでよ」ニコッ
 ミカサ「ありがとう、アルミン」ニコッ
 エレン「アルミン、俺にも意味教えてくれよ」
 アルミン「いいよ、エレンには僕が教えてあげる」フフッ
 
- 
                  - 48 : : 2013/12/22(日) 01:01:43
 エレン「お前らはどんぐらい覚えたんだ?」
 ミカサ「私は9個」トントン
 アルミン「僕は15個かな」
 エレン「……」
 ミカサ「エレン?」ノゾキコミ
 エレン「お、俺ももっと頑張るからな!」グスン
 ミカサ「泣かないでエレン、焦らずゆっくり覚えよう」ナデナデ
 エレン「ああ、すまんなミカサ」グシグシ
 アルミン「噛み砕いた意味と合わせて覚えればすぐだよ!」ナデナデ
 エレン「いつも悪いな、アルミン」グシグシ
 アルミカ「……ふふっ」ニコニコ ナデナデ
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                  - 49 : : 2013/12/22(日) 01:02:14
 ---------------食堂
 アルミン「じゃあエレン、『あしびきの』?」
 エレン「『あしびきの……山鳥の尾の……しだり尾の………』えっと……『な……な……』」
 アルミン「がんばれエレン!」ガッツガッツ
 エレン「……!『ながながし夜をひとりかも寝む』だ!」ピコーン!
 アルミン「そう!」ピンポーン!
 エレン「よっしゃ!これは覚えたぜ!」
 
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                  - 50 : : 2013/12/22(日) 01:02:45
 クリスタ「おはよう、みんな!早速やってるみたいだね!」トテトテ
 ユミル「うっす!食事中まで覚えるとはずいぶん熱心だなぁ」ケラケラ
 ミカサ「おはよう」
 アルミン「おはよう!クリスタ、ユミル」
 エレン「……」ブツブツブツブツ
 ミカサ「エレン、挨拶」クイクイ
 エレン「あ?ああ、すまん、2人ともおはよ」
 アルミン「じゃあエレン、次はーーー」
 
- 
                  - 51 : : 2013/12/22(日) 01:03:16
 ミカサ「クリスタ、ユミル」
 クリユミ「?」
 ミカサ「その百人一首について昨日話していなかったことがある」チョイチョイ
 クリスタ「なぁに?」ストン
 ミカサ「百人一首には『競技かるた』としての使い方があってーーー」
 ~説明中~
 ユミル「ほーそりゃまたアルミンが好きそうなもんだな」ケッ
 クリスタ「面白そう!」キラキラ
 ユミル「は!?」
 クリスタ「ミカサ!百人一首覚えたら私達も参加していい?」ワクワク
 
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                  - 52 : : 2013/12/22(日) 01:03:37
 ミカサ「ええ、もちろん」フフッ
 クリスタ「ユミルもやるでしょう?」ニコニコ
 ユミル「うっ……」マブシイ
 クリスタ「ユミル?」コテン
 ユミル「う、やる!もちろんやるぞ!」アセアセ
 クリスタ「よかった」ニコッ
 ユミル「」ズキュゥゥン
 ミカサ「では早く全部覚えてしまおう」ニコッ
 クリスタ「うんっ!」
 ---------------
 ----------
 -----
 
- 
                  - 53 : : 2013/12/22(日) 01:04:15
 ---------------それからの1ヶ月
 ~対人格闘訓練中~
 ドカッ バシッ
 ヤー! テイヤー!
 エレン「かく……かくとだに……」ブツブツ
 アニ「ふっ!」バシーン!!
 エレン「えっはあぁっ!?」バターン!!
 アニ「さっきから何ブツブツ言ってんだい?」
 エレン「ああ、いや、ちょっと覚えることがあってな」イテテテ…
 アニ「覚えること?」
 
- 
                  - 54 : : 2013/12/22(日) 01:04:34
 エレン「百人一首だ」キリッ
 アニ「……何それ?」ボソッ
 エレン「百人一首だ」キリッ
 アニ「聞こえてるよ」バシン!
 エレン「いてっ!不意打ちは無しだろ!」ドスン!
 アニ「で?なんなの、それは」フン
 エレン「えーっと……それはー……」ウーン
 アニ「……」シュッシュッ
 エレン「すまん!俺じゃ説明するには力不足だ!後でミカサとアルミンに聞いてくれ!だから素振りはやめろ!」ビクビク
 
- 
                  - 55 : : 2013/12/22(日) 01:04:58
 ~立体機動訓練中~
 シュパッ カンッ!
 シュパッ
 ギュイィィィィィィン
 カンッ!
 ギュイィィィィィィン
 アルミン(ちはやぶ……)
 アルミン「るっっ!!」ズバッッ!
 ギュイィィィィィィン
 アルミン(神代も聞かず竜田が……)
 アルミン「わっっ!!」スパァン!
 アルミン(うーん…浅いなぁ)
 
- 
                  - 56 : : 2013/12/22(日) 01:06:00
 アルミン(もっと体重を掛けないと……)
 ギュイィィィィィィン
 
 ギュイィィィィィィン
 ジャン「あいつさっきから何叫んでんだ?」ズバァァンッ!
 ライナー「さぁな。後で聞いてみるか?」ズバァァァァンッ!
 
- 
                  - 57 : : 2013/12/22(日) 01:06:27
 ~馬術の訓練中~
 パカラッパカラッ…
 パカラッパカラッ…
 ミカサ「君がため 惜しからざりし 命さへ……」パカラッパカラッ
 ミカサ「……命さへ……」パカラッパカラッ
 ミカサ(あれ、下の句……)
 クリスタ「長くもがなと 思ひけるかな!」パカラッパカラッ
 
- 
                  - 58 : : 2013/12/22(日) 01:07:28
 ミカサ「! そうだった。ありがとうクリスタ」パカラッパカラッ
 クリスタ「どういたしまして!」ニコッ
 パカラッパカラッ…
 パカラッパカラッ…
 サシャ「コニー、コニー!あの2人が何を話してるのか分かりますか?」パカラッパカラッ
 コニー「さぁ?馬鹿な俺にも分かんねえんだから別にいいんじゃねぇか?」パカラッパカラッ
 ベルトルト「コニー、言ってることが支離滅裂だよ……」パカラッパカラッ
 
- 
                  - 59 : : 2013/12/22(日) 01:07:55
 ~座学講義中~
 ユミル「世の中よ 道こそ無けれ……」ブツブツ
 ユミル「……」カリカリ
 ユミル「道こそ……無けれ……思ひ入る」ブツブツ
 ミーナ「ユミル、何書いてるのかな?」ヒソヒソ
 マルコ「うーん……僕にもわからないよ」ヒソヒソ
 ミーナ「……気になるね?」ヒソヒソ
 
- 
                  - 60 : : 2013/12/22(日) 01:08:12
 マルコ「後で聞いてみようよ」ヒソヒソ
 教官「ーーーではこれを、カロライナ!」
 ミーナ「はいっ!聞いてみます!」ガタッ
 教官「……」
 ミーナ「……」
 ミーナ「あっ」
 ---------------
 ----------
 -----
 
- 
                  - 61 : : 2013/12/22(日) 01:15:41
- ミーナww
 私は、奥山に もみじ踏み分け なく鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき
 が一番好きです!
 
- 
                  - 62 : : 2013/12/22(日) 01:30:58
- >>61
 いいですねぇー作者も好きですよ!
 秋の歌だったら
 月みれば ちぢに物こそ かなしけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど
 が好きですかねぇ^^
 
- 
                  - 63 : : 2013/12/22(日) 01:31:47
 ---------------1ヶ月後 休日
 アルミン「すっかりいつものメンバーもハマっちゃったね」アハハ
 ミカサ「ええ、私達からどんどん広まっていった」
 アルミン(動機が不純な人も何人かいるようだけど)チラッ
 ジャン「きりぎりす 鳴くや霜夜の……」ブツブツ
 アルミン(まぁちゃんと覚えてくれてるからいいか)
 
- 
                  - 64 : : 2013/12/22(日) 01:32:11
 マルコ「わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと?」
 コニー「……?」
 サシャ「あ!わかりました!雲ゐにまがふ、ですよね?」ドヤァ
 クリスタ「ううん。それは、わたの原 漕ぎ出でてみれば、の方よ」
 ユミル「さすがだクリスタ!そっちは人にはつげよ、だぜ」ナデナデ
 
- 
                  - 65 : : 2013/12/22(日) 01:32:30
 ライナー「名こそ……流れて……」ブツブツ
 ベルトルト「朝ぼらけ あ……あ……」
 アニ「有明の?」
 ミーナ「有明の月と 見るまでに!」ビシッ
 ア、ソウダッタ
 ヤッター!
 ジャアシモノクハ?
 エット…ワカンナイ!
 ワイワイ ブツブツ
 
- 
                  - 66 : : 2013/12/22(日) 01:32:59
 アルミン「それでね、ミカサ。僕あえて皆には言ってなかったことがあるんだけど……本を読んだミカサならわかるでしょう?」
 エレン「……まだなんかあんのか?」プシュー
 アルミン「ふふ、エレンは少し休憩してていいよ」
 エレン「ん、わかった」バタン
 ミカサ「……ええ、競技かるたをやるための覚え方」
 アルミン「そう。最初はかるたをやるだけだったらこの覚え方でもいいかなって思ったんだけど、やっぱり皆には歌の意味も含めて知ってほしかったんだよね」
 ミカサ「私もそう思った……ので、皆には言わなかった」
 
- 
                  - 67 : : 2013/12/22(日) 01:33:18
 アルミン「うん、ミカサならきっとそうするだろうと思った」フフッ
 ミカサ「やはり一首一首を正しく暗記しないと意味がない」
 アルミン「その通りだよ。でも札を早く取れるようになるには……」
 ミカサ「『決まり字』を覚えるといいと書いてあった」パラパラ
 アルミン「よし、皆にも説明しようか!」
 ---------------
 
- 
                  - 68 : : 2013/12/22(日) 13:07:55
 サシャ「決まり字、ですか?」
 アルミン「そうだよ!」
 ジャン「んな便利なものがあんなら何で最初から言わねぇんだよ」ケッ
 マルコ「もう、ジャン!それじゃ意味がないだろう?」
 ミカサ「マルコの言う通り。音だけ覚えても意味がない。これは歌なのだから」
 ライナー「歌なぁ……」
 
- 
                  - 69 : : 2013/12/22(日) 13:09:48
 ミカサ「だからジャン、そんな事は言ってはいけない」メッ
 ジャン「お、おう、すまんな///」ニヤニヤ
 ジャン(可愛い……///)
 アニ「……」イラッ
 アニ「ニヤニヤしてんじゃないよ、気持ち悪い」ゲシッ
 ジャン「いってっ!」ピョンピョン
 アルミン「……続けてもいいかな?」
 アニ「ああ、すまないね」シレッ
 ベルトルト(アニ切り替え早いな)チラッ
 
- 
                  - 70 : : 2013/12/22(日) 13:10:17
 アルミン「決まり字っていうのは、札を早く取るためには必要不可欠なものなんだ」
 ミカサ「それを紹介していく……エレン、起きて」ユサユサ
 エレン「む……」ムニャムニャ
 ミカサ「エレン、エレン!」ユッサユッサ
 エレン「う、起きた、ミカサ、起きた」グワングワン
 ミカサ「まずは」
 アルミン「一字決まり。読まれた瞬間に取れる札だよ」
 
- 
                  - 71 : : 2013/12/22(日) 13:10:44
 ミカサ「一般的に、『む、す、め、ふ、さ、ほ、せ』と覚えられる」
 アルミン「『村雨の』『すみの江の』『めぐり逢ひて』『吹くからに』『寂しさに』『ほととぎす』『瀬をはやみ』の7つだね」
 コニー「」プシュー
 マルコ「コニー、頑張れ」ヒソヒソ
 ミカサ「次は二字決まり。上の句の一文字目が同音で、二文字目からが違うもの」
 アルミン「例をあげると、『あけぬれば』、『あしびきの』、『かくとだに』、『かささぎの』とかかな」
 ミカサ「これは全部で42枚ある」つリスト
 
- 
                  - 72 : : 2013/12/22(日) 13:11:34
 クリスタ「こんなにたくさん……」
 ライナー「覚え方とかはないのか?」
 ミカサ「あることにはある……けど、それは後で説明する」
 アルミン「次は三字決まりだね。これも考え方は二字決まりと同じ。上の句の二文字目までが同音で、三文字目からが違うものだよ」
 ミカサ「これは全部で37枚ある」つリスト
 ベルトルト「これもなかなか沢山あるね……」
 
- 
                  - 73 : : 2013/12/22(日) 13:12:05
 アルミン「あとは同じようにして、四字決まり、五字決まり、六字決まりがあるんだ」
 ミカサ「四字決まりは6枚、五字決まりは2枚、六字決まりは6枚ある」つリスト×3
 ユミル「ここまでくると大分減るな」
 ミーナ「それで、その覚え方っていうのは?」
 ミカサ「『友札』というのがある」
 エレン「『友札』?」コンラン
 アルミン「う、うん……それはね、決まり字が途中まで同じ札のことだよ。これは覚える時だけじゃなくて、実際の対戦の時にも使えるから覚えておいてね」
 
- 
                  - 74 : : 2013/12/22(日) 13:12:45
 ミカサ「例として、 『あさぼらけあ』と『あさぼらけう』、 『わすら』と『わすれ』、『たご』と『たれ』と『たち』などある」
 アニ「それを使って、似たようなやつをまとめて覚えればいいのかい?」
 アルミン「そうだね、覚えやすければ、だけど」
 ミカサ「決まり字と友札のことはわかった?」
 コニー「」プシュー
 サシャ「えっと……多分」
 ジャン「完璧だな」
 マルコ「コニー、後で説明するからね」アハハ…
 
- 
                  - 75 : : 2013/12/22(日) 13:13:13
 ミカサ「もう一つ、説明したいことがあるのだけど」
 エレン「」プシュー
 アルミン「エレン……大丈夫かい?」
 ミカサ「エレンにはあとでじっくり説明しよう……」
 アルミン「そうだね……そしてもう一つは……」
 ミカサ「決まり字と下の句を繋げる訓練」
 ライナー「訓練?」
 ベルトルト「繋げるってどういうことだい?」
 
- 
                  - 76 : : 2013/12/22(日) 13:13:44
 アルミン「上の句の決まり字だけ覚えていても意味がないんだ」
 クリスタ「……どうして?」
 ミカサ「例えば、一字決まりの『せ』を覚えていても、その下の句が何か分からなければ札は取れない」
 ミーナ「なるほど……」
 アルミン「それに、実際に場にある札に上の句が書いてある訳じゃないからね。下の句を見て、パッと決まり字が出てくるようにならないと」
 アニ「なかなか難しそうじゃないか」
 
- 
                  - 77 : : 2013/12/22(日) 13:14:09
 ミカサ「難しいけれど、これをやれば相当早くなる……はず」
 ユミル「で?具体的に訓練ってのは何をすんだ?」
 アルミン「うん、それも説明するね。今まで通り個人でやるのは変わらないんだけど……」ゴソゴソ
 アルミン「この取り札を使って覚えるんだ」ジャーン
 サシャ「いつのまに作ってたんですか!?」
 アルミン「へへ、ミカサと2人でこっそり作ってたんだ」
 ジャン「!」ガタッ
 クリスタ「同じ部屋なのに気が付かなかった……」
 
- 
                  - 78 : : 2013/12/22(日) 13:14:47
 ミカサ「それで、これを使ってこう覚える」
 アルミン「札を、全部じゃなくていいけど多目に持って……一枚ずつ見ながら決まり字だけを言っていくんだ」
 ミカサ「こんな感じ。ちは、かぜそ、よのなかよ、あし、ふ、あひ……」シャッシャッ
 マルコ「それなら順番で覚えちゃう心配もないね」
 アルミン「そうそう、紙に書いてあるやつだとどうしても順番で覚えちゃうでしょ?だから取り札を使うんだ」
 エレン「じゃあまずはそれを作んなきゃいけねぇんじゃねぇか」
 ミカサ「ええ、材料は私たちが作ったときに人数分揃えておいた……ので、自由に作ってほしい」ジャーン
 
- 
                  - 79 : : 2013/12/22(日) 13:15:22
 ライナー「大きさに決まりはあるのか?」ガサガサ
 アルミン「あ、74×53㎜で揃えてくれるかな。そうしたら誰が作ったのを使っても後で対戦できるから」ガサゴソ
 ベルトルト「厚めに作ったほうがいいのかい?」シャーッ
 ミカサ「丈夫にするためにも、そうした方がいいと思う。サシャ、これを使って」つ定規
 サシャ「ありがとうございます!」
 クリスタ「百枚も作るのかぁ」シャーッ
 ユミル「先が長いねぇ」シャーッ
 
- 
                  - 80 : : 2013/12/22(日) 13:15:58
 アルミン「あ、アニ、僕も手伝うよ!」タタタッ
 アニ「ああ、助かるよ」ペコペコ
 ミーナ「アニ!そんなに紙をぺこぺこしたらぐちゃぐちゃになっちゃうよ?」
 エレン「ミカサー大きさなんだっけ?」
 ミカサ「74×53㎜。私も手伝おう」シャーッ
 ジャン「今日は1日工作の時間か?」
 コニー「たまにはいいんじゃねぇの?」シャーッ
 マルコ「コニー、ここ10㎜ずれてるよ」
 ウワッマジカヨ!
 キッテナクテヨカッタネ
 ミカサー!ハサミトッテクダサーイ!
 ガヤガヤ ガヤガヤ
 ---------------
 ---------
 -----
 
- 
                  - 81 : : 2013/12/23(月) 01:40:59
 ---------------2週間後 夜
 アルミン「ねぇ、ミカサ!百枚どっちが早く決まり字言い終わるか勝負しようよ!」
 ミカサ「それはいい考え。是非やろう」
 エレン「面白れぇなそれ。俺も見てていいか?」
 アルミン「もちろん、いいよ!」
 クリスタ「私も見るー!」テトテト
 ミーナ「私も!」グイグイ
 アニ「ちょ、ミーナ……」
 
- 
                  - 82 : : 2013/12/23(月) 01:41:27
 ユミル「いい勝負になりそうじゃねぇか」ケラケラ
 サシャ「2人とも速そうですね?」
 マルコ「何集まってるんだい?」
 クリスタ「ミカサとアルミンが勝負するんだって!」
 ジャン「勝負?」
 ミーナ「うん、決まり字対決だよ!」
 ライナー「なるほど、どっちが早く言い終わるかの勝負か」
 ベルトルト「僕らも見て良いかな」
 
- 
                  - 83 : : 2013/12/23(月) 09:17:35
 コニー「俺も俺も!」ピョンピョン
 マルコ「コニー、ベルトルトの後ろじゃ見えないだろ。こっちおいでよ」チョイチョイ
 コニー「おう、サンキュー!」
 ユミル「なぁ、これちゃんと言ってるかどうかの審判付けた方がよくねぇか?」
 アルミン「それもそうだね!間違ってたりしたらまずいし……マルコ、お願いしていいかな?」
 マルコ「任せてよ!」ストン
 ミカサ「アニ、お願い」
 アニ「わかったよ」ストン
 
- 
                  - 84 : : 2013/12/23(月) 09:17:58
 マルコ「じゃあいくよー!よーい……」
 マルコ「スタートっ!!」
 アルミン「はなさ、ふ、やす、もろ、やまが、わたのはらや、ゆら、たち、あし、………」シュッシュッシュッシュッシュッシュッ
 サシャ「さすが!アルミン速いですねぇ」
 クリスタ「ミカサも負けてないよ!」
 ミカサ「つき、ちは、せ、この、さ、しら、なげけ、わすれ、なにはえ、あまの、おと………」シュッシュッシュッシュッシュッシュッ
 エレン「すげーな2人とも」ジーッ
 
- 
                  - 85 : : 2013/12/23(月) 09:18:26
 ジャン「さすがミカサだぜ!」キラキラ
 サシャ「……」チラッ
 ジャン「? なんだよ?」
 サシャ「! い、いえ、なんでもないです!」アセアセ
 サシャ「……」ムスー
 ユミル「……」チラッ
 ライナー「……」チラッ
 
- 
                  - 86 : : 2013/12/23(月) 09:18:47
 コニー「マルコ!アルミンずるしてないか?」
 マルコ「してない……けどちょっと今話しかけないでくれ」ヒッシ
 アニ「……付いていくのでいっぱいいっぱいでね」ヒッシ
 アルミン「ーーーきみがためは、ゆふ、わすら!終わった!」バッ
 クリスタ「アルミン早い!」パチパチ
 ミーナ「ミカサは?」
 ミカサ「ーーーきり、ちぎりき、はなの、いに、せ、今終わった」フゥ
 エレン「ギリギリでアルミンの勝ちだな!」
 
- 
                  - 87 : : 2013/12/23(月) 09:19:13
 アルミン「やったぁ!」ピョンピョン
 マルコ「さすがだね、目で追うのが大変だったよ」フゥ
 ミカサ「惜しかった……」クッ
 アニ「いや、あんたも十分速かったよ。目と頭が疲れた」ハァ
 アルミン「これ良い練習になるよ!」
 マルコ「それは間違いないね。……よし、コニーやろう」グイグイ
 コニー「よっしゃ!……の前にマルコ、教えてくれ……」ズルズル
 
- 
                  - 88 : : 2013/12/23(月) 11:00:42
 ライナー「ベルトルト」
 ベルトルト「いいよ、ライナー」
 ミカサ「アニ、アニ、やろう」クイクイ
 アニ「……勝てる気がしないんだけど」ハァ
 エレン「アルミン、ゆっくり教えてくれ」
 アルミン「いいよ!エレンももうちょっとだよから、がんばろう?」フフッ
 サシャ「じ、ジャン!///やりましょうよ!///」クイクイ
 ジャン「おう、いいぜ!手加減無しだぞ!」ニカッ
 サシャ「っ!///はいっ!//////」カアァァァ
 
- 
                  - 89 : : 2013/12/23(月) 11:01:07
 クリスタ「ユミル、やってみようよ」クイクイ
 ユミル「よーし、やるかクリスタ!」
 ミーナ「じゃあ私はここで2人のを見てよーっと。あ、ユミル!クリスタの次私だからね!」
 ヴェ!?マルコハヤイナ!
 ジャン!ズルシナイデクダサイ!
 シテネーヨ!
 アレ、コレナンダッケ…
 ミカサ(……サシャ、顔が真っ赤っか。あれではすぐにばれてしまう)ヒヤヒヤ
 ミカサ(それにしても……サシャも随分積極的になった……)ウンウン
 
- 
                  - 90 : : 2013/12/23(月) 11:01:30
 ミカサ(ジャンはサシャのことをどう思ってるのだろう…)シャッシャッ
 ミカサ(今度それとなく聞いてみる……?)ウーム
 ミカサ(いや、それは駄目。気付かれてしまっては意味がない)
 ミカサ(どうすれば……)フムム
 アニ「ーーねぇ、聞いてんの?」フリフリ
 ミカサ「! ごめんなさい、少し考え事をしていた」ハッ
 
- 
                  - 91 : : 2013/12/23(月) 11:01:52
 アニ「全く……しっかりしてよ」ハァ
 ミカサ「ごめんなさい」シュン
 アニ「……ほら、やるよ」シャッシャッ
 ミカサ「ええ」シャッシャッ
 ミカサ(あとでサシャと少し話そう。掃除のあとはずっと忙しくてゆっくり話す暇が無かったけれど……)
 ミカサ(少し嬉しそうだったから何かあったのかもしれないし)シャッシャッ
 ---------------
 ----------
 -----
 
- 
                  - 92 : : 2013/12/23(月) 11:02:13
 ---------------夜 女子寮
 ガチャ
 サシャ「んーっ……」ノビー
 サシャ「はあ……」
 サシャ(今日の訓練もきつかなぁ……)
 サシャ(明日に備えてはよ寝よう)フワァ
 ガシッ
 サシャ「ひっ!?」ビクッ
 「サシャ、聞きたいことがある」
 
- 
                  - 93 : : 2013/12/23(月) 11:02:38
 サシャ「ミカサ!驚かさないで下さいよ」ビクビク
 ミカサ「それは済まなかった」シュタッ
 サシャ「へ、変なポーズで謝らないでください」フフッ
 ミカサ「よし、サシャが笑った。アルミンには伝染してしまったので笑ってくれてとても嬉しい」ガッツ
 サシャ「……」アゼン
 サシャ(ミカサ……おかしくなっちしもたんちゃうやろか……)
 サシャ(いやそいに合わせるアルミンもアルミン……)
 
- 
                  - 94 : : 2013/12/23(月) 11:03:06
 サシャ「ハッ! そ、そそそそれで、聞きたいことって何ですか?」
 ミカサ「そうだった。サシャ、掃除のあとから少し嬉しそう。……何かあった?」ズイッ
 サシャ「っ!/// み、ミカサには何でもお見通しなんですねっ///」
 ミカサ「それで?ジャンと何があったの?」ニヤニヤ
 サシャ「えっと……一緒にご飯を食べに行けることになりました!///」テレテレ
 ミカサ「! そう、それはつまりデートということ」ポンッ
 サシャ「で、でででででデートなんて!///そんな!///」マッカッカ
 
- 
                  - 95 : : 2013/12/23(月) 11:04:53
 サシャ(改めて指摘されると恥ずかしか///)カアァァァ
 ミカサ「いえ、これは間違いなくデート」キリッ
 サシャ「そうですかね?///」テレテレ
 ミカサ「……」
 ミカサ「……サシャ」
 サシャ「はい?」
 ミカサ「その……気持ちは、伝えないの?」
 サシャ「……はい、まだ伝えるのは早いかなって」
 
- 
                  - 96 : : 2013/12/23(月) 11:05:20
 ミカサ「そう……」
 サシャ(そいに……今言ったっちジャンは……)
 ミカサ「サシャがそういうなら私は何も言わない事にしよう」ウム
 サシャ「……」
 ミカサ「それで」キラーン
 サシャ「!?」ビクッ
 ミカサ「デートはいつ?」
 サシャ「つ、次の休暇……です!」
 ミカサ「ではそれに備えて今から準備をしよう」キリッ
 サシャ「準備するんですか!?」
 ミカサ「ええ」
 
- 
                  - 97 : : 2013/12/23(月) 11:05:44
 サシャ「何を……ですか?」
 ミカサ「……」フムム
 サシャ「……」
 ミカサ「……」グヌヌ
 サシャ「……」
 ミカサ「思いつかなかった……」ガックリ
 サシャ「ええー……」
 ミカサ「どうしたらいいだろう、私では何をしていいのか分からない」オロオロ
 「話は」ヌッ
 「聞かせてもらった」ヌッ
 サシャ「!?」ビックゥ!
 
- 
                  - 98 : : 2013/12/23(月) 11:06:26
 ミカサ「クリスタ、ユミル」
 クリスタ「ミカサ、そのことなら私に任せて!」キラーン
 ユミル「私は知らんぞ。クリスタにノっただけだ」フン
 クリスタ「もう!ユミルったら! ーーーサシャ、デートなんでしょ?でしょ?私に任せてよ!洋服も髪型も私が一緒に考えてあげるからら!」ニコニコ
 ミカサ「クリスタ、本当に申し訳ないのだけど、私では力不足。私もクリスタを見習おう」ガシッ
 クリスタ「よしっ!じゃあデートに向けて女子力アップだっ!」オーッ
 ミカサ「女子力アップ」オーッ
 
- 
                  - 99 : : 2013/12/23(月) 11:06:54
 ユミル「ったく…」ハァ
 サシャ「ち、ちょっと皆さん、私を置いてけぼりにしないでくださいよー」ユサユサ
 ソウダッタ
 サシャ、コンナフクナンテドウ?
 コ、コレハチョット…
 キャッキャッ キャッキャッ
 ユミル(またクリスタはすぐに……)ハァ
 ユミル(まぁ……確かに今のままじゃあ、何の進展もないのは目に見えてるな)フン
 ユミル(今はあいつもジャンも……)
 
- 
                  - 100 : : 2013/12/23(月) 11:07:18
 ユミル「『かくとだに』……って所か」ボソッ
 クリスタ「ユミル、何か言った?」
 ユミル「いや、何も。お前ら、はしゃぐのもいいけどほどほどにしないと明日に響くぞ」
 ハーイ
 キョウハモウオワリ
 アシタノヨルニシマショウ!
 アカリケスゾー フッ
 オヤスミー
 オヤスミナサイ
 ユミル(……ま、そのデートとやらで何かしらの進展があるのを期待しますかね)モゾモゾ
 
 おわり
 
- 
                  - 101 : : 2013/12/23(月) 11:09:02
- 今回は本編と本編のつなぎのようなお話なので短めにしました
 ってことで次はあれです。デート編です。(多分)
 
- 
                  - 102 : : 2013/12/23(月) 11:16:14
- ちなみに『かくとだに』というのは
 かくとだに えはやいぶきの さしも草
 さしもしらじな もゆる思ひを
 の歌です
 意味は
 「あなたに告白も出来ないのだから私の燃えるようなあなたへの想いがどれほどのものであるか分からないでしょうね」
 という感じの片思いの歌です
 
- 
                  - 103 : : 2013/12/23(月) 15:41:53
- 話が深いww
 俺も百人一首やってたからわかりやすかったw
 
- 
                  - 104 : : 2013/12/23(月) 16:05:26
- >>103
 ありがとうございます!
 今回ちょっと説明が多かったので安心しました^^
 
- 
                  - 105 : : 2014/01/02(木) 11:16:25
- 続きです↓
 http://www.ssnote.net/archives/5922
 
- 
                  - 106 : : 2014/06/17(火) 22:14:32
- いやーおもしろかったです!!!
 
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