厚労省研究班の調査によると、いま腰痛にお悩みの方2800万人、実に日本人の4人に1人に及ぶと言われています。中でも問題なのは、3か月以上続く「慢性腰痛」の人が半数以上を占めると考えられていること。通常なら、腰痛の原因となる腰の骨や筋肉の異常は3か月たたずに改善するはずです。痛みの大元は改善しているはずなのに、なぜか痛みが長引く人がたくさんいるというのは、一体どういうことなのでしょうか?
最近の研究で、痛みの長期化(慢性化)に「脳」が大きく関わっていることがわかってきました。脳にはもともと、痛みを抑える鎮痛の仕組みが備わっているのですが、慢性腰痛の人ではその仕組みが衰えていることがわかってきたのです。