最原「れ、恋愛相談？」春川「…」

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最原「れ、恋愛相談？」春川「…」

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1 : ショウ : 2017/02/12(日) 00:17:33

久しぶりのSS
基本安価型。
キャラ崩壊注意。
それでも良ければご覧ください。
2 : ショウ : 2017/02/12(日) 00:25:57

春川「…うん、乗ってくれるよね？」

最原「で、でも…僕なんかに務まるかどうか…」

春川「殺されたいの？」

最原「ねぇ、なんで今冗談なんて言ったの？」

春川「…」

最原「え、冗談じゃなかった！？」

春川「と、とにかく。話だけでも聞いて」

最原「わっ分かったよ…ちゃんと話聞くからさ…その殺意丸出しの目を止めてくれないかな？」

春川「ごめん、極力努力するよ」

最原「う、うん…ところでさ、春川さんの好きな人って…やっぱり百田くん…だよね？」

春川「…っ！」

最原「（あっ…顔赤い）」

春川「何でアンタにそんなこと言わなきゃいけないの？なに？殺されたいの？」

最原「えぇ！？それじゃあ恋愛相談にならないよ…聞くも何も話をしてくれないと…」

春川「分かってるよ…でも、やっぱり恥ずかしいし仕方ないじゃん…」

最原「気持ちは分からなくはないけど…そもそも春川さんはどうしたいの？」

春川「は？どうって？」

最原「だから、百田くんとどうなりたいかってこと。相談するってことはそれなりの進展を望んでいるからだよね？」

春川「う、…ん…それは…そう…だけど」

最原「？…だけど？」

春川「アイツ…私が告白した本当の意味を分かってないんだよ」

最原「え。どういうこと？」

春川「……返事、もらってない」

最原「あ～…なるほど。そういうことか…」

春川「これってさ、やっぱり嫌われてるから？」

最原「え！いや、それは違うよ！」

春川「でも…他に考えられないし」

最原「ちょ、ちょっと待ってよ！百田くん言ってたじゃないか！好きになってくれてありがとうって」

春川「……そうだけど、さ…」

最原「少なくとも、まだ結論付けるのは早いよ。一度百田くんと話し合ってみたら？」

春川「え…私から言うの？」

最原「あ…嫌？」

春川「別に…そんなんじゃないけど」

最原「…けど？」

春川「なんて誘えばいいか…分からないし。そもそも私こういうの初めてだから…」

最原「…そんなの普通でいいんだよ。」

春川「……じゃあ最原だったらなんて誘うの？」

最原「えっ？僕！？」

春川「…その、普通が私には分からないんだよ。だから…アドバイスしてよ」

最原「う、う〜ん…そうだなぁ…」

安価、>>3

まず何をする？
好きな行動を書いてください。
3 : 名無しさん : 2017/02/12(日) 00:31:04

大事な話があると呼び出す
4 : ショウ : 2017/02/12(日) 00:51:16

最原「単純にさ…【大事な話がある】って言うのとかはどう？」

春川「…それだとあからさま過ぎるんじゃない？」

最原「でも…春川さんはその話がしたいんでしょ？だったらここは少しくらい大胆に行かないと…」

春川「っ…でも、避けられたりしたら…」

最原「…だったら僕から言ってこようか？」

春川「…えっ？」

最原「僕が百田くんを呼んでくるから、春川さんは待っててよ」

春川「で、でも待つって、どこに…」

最原「…ほら、いつもの場所だよ。あそこなら少しは春川さんも気兼ねなく話せるでしょ？」

春川「うん…でもいいの？呼んできてもらって」

最原「いいよ。…とりあえずさ、百田くんがくるまでの間、心の準備でもしてて。」

春川「あ、ありがと…一応礼は言っておくよ」

最原「あくまでも一応なんだね…まぁいいや。じゃあ僕はちょっと行ってくるよ」

春川「…うん、待ってるから」

ーー物陰

？？？「にししっ…いーこと聞いちゃった！」
5 : ショウ : 2017/02/12(日) 01:22:23

王馬「百田ちゃん！」

百田「うわっ！いきなり声掛けんなよ！？びっくりするじゃねーか！！」

王馬「いいからいいから！それよりさ、少しオレと話でもしよーよ！」

百田「は、はぁ…？いきなりなんだよ？」

王馬「え〜百田ちゃんはオレと話したくないの？」

百田「いや…そうは言ってねえけどよ…」

王馬「じゃあ良いってことだよね！実は、春川ちゃんについてとっておきの情報があるんだよ！」

百田「ハ、ハルマキの…？」

王馬「そう！ハルマキちゃんの！ねっねっやっぱり知りたいよね？」

百田「し、知りたいって何をだよ？」

王馬「だーかーら、ハルマキちゃんのことだよ！とっておきの秘密知りたいでしょ？」

百田「ひ、秘密って…今更隠しごともねえだろろ…」

王馬「ふーん、まぁそっか百田ちゃんは春川ちゃんが超高校級の暗殺者だって知っても尚、普通に接してたもんねー」

百田「おうっ！当たり前だ！俺はぜってえ仲間を裏切るようなことはしねぇ！それに俺はハルマキを信じてるからなッ！」

王馬「あいっかわらずの感情論だよねぇ…まぁいいけど。それよりさーその、信じるっていうのどこまで本気なわけ？」

百田「…はあ？さっきからテメーは何が言いてぇんだ？」

王馬「にししっ…いやいやぁ？ただ聞いてみただけだよ？そうだよねぇ百田ちゃんは僕と違って嘘つきじゃないもんね！」

百田「と、とーぜんだッ！」

王馬「…じゃあ言うけど、ハルマキちゃんてね。売りやってるんだよ」

百田「ーはっ？」

王馬「いわゆる、援交ってやつだよ」

百田「う…嘘付いてんじゃねーよ！！んな嘘に騙されるわけ…！」

王馬「…うん、そうだね。また僕の嘘かもしれないね。…けどそれを知っても尚百田ちゃんは春川ちゃんと普通に接することが出来る？」

百田「………ありえねーよ…ぜってえ…」

王馬「じゃー、というわけでオレの話は終わり！ああ後近々春川ちゃんから【大事な話がある】って呼び出されるかもしれないからちゃんと行ってあげてね！」

百田「ッ！ま、待てよ！まだ話は終わってーー」

王馬「えー、オレはもう話終わったからもういいよ。まったねー百田ちゃん！」

百田「お、王馬！！」

ーー一方その頃…

最原「…百田くんどこにいるんだろ…。早く見つけなきゃ…！」
6 : 名無しさん : 2017/02/12(日) 01:25:10

王馬…ごめん、流石にひでえ！めんどくせえことすんな！
7 : ショウ : 2017/02/12(日) 02:25:59

最原「あっ！百田くん！」

百田「っ！！ーおぉう…しゅ、終一か…ははっびっくりさせんなよな…」

最原「ど、どうしたの？えらく挙動不審だけど…」

百田「い、いやなんでもねー…それよりどうした？何か用でもあんのか？」

最原「あっ…うん、実はね…春川さんが百田くんに【大事な話がある】んだって」

百田「ッ！？ハ、ハルマキが…？」

最原「…？う、うん…それでね、春川さんがいつもの場所で待ってるんだ。良かったら行ってくれないかな？」

百田「い、行くって…何しにだよ？」

最原「え？だから話をしにだよ。百田くんだって何の話をするのか心当たりくらいあるでしょ？」

百田「こ、心当たりだと…？んなもんあるわけねーよッ！！」

最原「え…な、なんで…っ？」

百田「何でって…ッ…つーかよ、その様子だと終一は知ってたんだな…」

最原「そ、それはまぁ…うん、相談受けたわけだし…」

百田「相談か…よっぽどお前信用されてんだな…じゃあ俺が今更話なんて聞く必要ねえだろ」

最原「えぇ！？そ、それは困るよ！大体この話はちゃんと当人同士で話し合わないとーー」

百田「どう話し合えって言うんだよ…まさか俺に受け入れろとでも言うのか！？」

最原「ちょ、ちょっと！さっきから様子が変だよ？急にどうしたんだよ！？」

百田「うるせえッ！！そもそも何でお前はそんな平然としてられるんだよ！？お前は受け入れたつもりなのか！？」

最原「いや僕に受け入れるなんて無理だよ…これは春川さんと百田くんの問題なんだし…僕に出来ることはせいぜい受け止めることだけだよ」

百田「受け止めるか…さすが探偵だな」

最原「いや別に探偵は関係ないと思うよ？それに、これは百田くんにしか出来ないことなんだからさ…せめて話だけでも、聞いてあげてよ」

百田「終一……。…いや…わり、やっぱ俺には荷が重えわ…。ハルマキにはお前から言っといてくれねえか？」

最原「ええ？ちょ、百田くん！？」

百田「…少し、部屋で休むわ…ほんとわりい…」

最原「も、百田くん…」

ーー一方その頃中庭では…

春川「早く…来ないかな…百田…」

？？？「はーるかわちゃん！」

春川「…え？」
8 : 名無しさん : 2017/02/12(日) 09:32:06

王馬はギルティ
9 : 名無しさん : 2017/02/12(日) 09:38:06

ハッピーエンド求む
10 : ショウ : 2017/02/12(日) 22:54:08

春川「は…？何であんたがここにいるの？」

王馬「え〜そんな言い方はないでしょ。だだオレは春川ちゃんと話がしたいなーと思って、ここに来ただけだよ！」

春川「…私にはあんたとする話なんてない。…邪魔だからどっか行ってよ」

王馬「まぁいいからいいから！オレにはね、春川ちゃんにどうしても伝えたいことがあるんだー！」

春川「伝えたいこと…？なにそれ…」

王馬「あ、少しは興味湧いた？」

春川「うるさい。…いいからさっさとどっか行って。待ち合わせしてるんだから」

王馬「…ああ、それって百田ちゃんのこと？」

春川「っ！？何であんたが知ってーー」

王馬「にししっ知ってるも何もオレ、さっきまで百田ちゃんに会ってたんだよー？」

春川「…あ、会ってたって…どうせ嘘でしょ？だって、百田には最腹が会いに行ってるはずだし」

王馬「じゃあー、行き違いになったんだね！少なくとも俺は会ってるし、嘘じゃないよ！」

春川「…話にならない。言っておくけど私はそう簡単には騙されないから」

王馬「ふぅ〜ん、なら少し言い方を変えようか。オレは、その百田ちゃんから伝言を頼まれてるんだよ！」

春川「伝言…？何でアイツがあんたなんかに伝言なんて言うわけ？」

王馬「もうっ！少しはオレの言うこと信じてよ！」

春川「…信じるわけないでしょ？大体そんな証拠、どこにあるっていうわけーー」

？？？「【………ありえねーよ…ぜってえ…】」

春川「っ！！？」

王馬「じゃじゃーーん！こういう時のたまに入間ちゃんを脅…じゃなかった！入間ちゃんに頼んで作ってもらったんだ！」

春川「……ボイスレコーダー…？」

王馬「そうっ！よく分かったね！…因みにこれ、細工も何もしてないからね？作ったのは入間ちゃんだし、何なら本人に聞いてみてよ」

春川「ーう、嘘ッ！！じゃなきゃ百田がこんなこと言う筈がないッ！！」

王馬「嘘も何も証拠がここにあるでしょ？それとも何？春川ちゃんは百田ちゃんのことを疑うの？」

春川「ち、ちがっ…！」

王馬「まぁそうだよねぇ。勇気を持って告白したのに、こんな風に言われたら流石に疑いたくもなっちゃうよね…」

春川「は、…っ？なに、それ…どういうこと？」

王馬「あれ？気づかなかった？これはね、オレが百田ちゃんに春川ちゃんのある事を聞いた結果がこの台詞なんだよ？」

春川「あ、ある…こと…？」

王馬「そうっ！ズバリ、春川ちゃんのことをどう思ってるのか、オレが直々に聞いて来ましたー！んで、その答えがこれねっ」

百田「【………ありえねーよ…ぜってえ…】」

春川「ーや、やめてっ！！！」

王馬「酷いよねえ…せっかくの告白もありえないの一言で片付けちゃうんだもの…」

春川「……っ…」

王馬「あ〜あ…泣かせちゃった。ほんと百田ちゃんて無責任な男だよね…ありがとうなんて言った台詞も所詮、口先だけの出まかせの嘘だったなんて知ったら、そりゃあショックだよね」

春川「……うる、さい…ッ…よりにもよって、アンタが…それを言うな…ッ」

王馬「…へー、まだ歯向かう元気はあるんだ」

春川「……消えてよ。早く、私の前から…！！」

王馬「はいはい。もう用は済んだし、邪魔者は今度こそ消えてあげるよ！じゃあ、まったねー！百田ちゃん来ると良いね！ま、もう来ないだろうけどさっ！」

春川「………っ……ッ……」
11 : 名無しさん : 2017/02/12(日) 22:56:01

これ全部終わったら王馬の死体発見されない？
12 : ショウ : 2017/02/13(月) 02:58:28

最原「春川さん…！」

春川「っ！最、原……」

最原「ご、ごめんッ！…実は百田くんのことなんだけど…」

春川「…………いいよ、別に。」

最原「ーえ？」

春川「……来ないんでしょ？百田…」

最原「あっ…う、うん…でもなんか様子がおかしくてさ…もしかしたら今日は体調が悪いのかもしれないし、また日を改めてーー」

春川「ーもういいッ！」

最原「ッ！？」

春川「もういいよ…最原……これ以上、あんたまで嘘つかないで…！」

最原「え？ちょ、ちょっと待ってよ！嘘って、なんのこと！？」

春川「…どうせそれも、私を庇っての嘘なんでしょ？アイツが知ってるのに最原が知らないわけがない…これ以上、私に優しい嘘をつかないで…ッ！」

最原「や、優しい嘘って…そ、それに僕は嘘なんて言ってないよっ！」

春川「ーうるさいッ！……もう…嫌だ…。こんなことなら、人を好きになんかならなければ良かった…っ」

最原「春川、さん……どう、して…っ」

春川「私…部屋に戻るから。」

最原「……分かったよ…」

最原「………何も言えなかった」

去っていく後ろ姿があまりにも全てを拒絶していて、僕なんかに声を掛ける勇気なんて到底なかった。

最原「…人を好きになんかならなければ良かった、か…」

こんなこと、言わせるつもりなんてなかったのに…っ

最原「………どうして、こんなことに…」

百田くんの件もそうだけど、様子が変だった。

春川さんに至っては言動そのものが変だったわけだし…。

最原「…ッ！もしかして…僕の知らないところで何かが動いているとか…？」

…だとしたら一刻も早く見付け出さないと、取り返しの付かないことになる。

でもそうなると、僕だけの単独行動は分が悪いよな…。

最原「………よし、ここは春川さんには悪いけどあの人に相談してみよう」

僕が、この才囚学園に来て初めて信じ合えたあの人なら…きっと力になってくれるはずだ！

最原「ー行こう。赤松さんのところへ！」

？？？「あーかまつちゃん！」

赤松「ーきゃあ！？…って、王馬くんかぁ。びっくりさせないでよもうっ」

王馬「にししっごめんね、脅かすつもりはあったんだー。ね、ところでさ今ヒマなら少しオレと話でもしない？赤松ちゃんにとって耳寄りな情報があるんだー！」

赤松「え…？」
13 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 07:30:06

王馬……頭の回転速いな……(諦)
14 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 07:48:45

人間関係壊しにかかってない？
15 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 08:07:42

王馬はなにがしたいの？
16 : ゼロさん : 2017/02/13(月) 16:43:51

王馬…豚の餌ァになって死ね（憤怒）
17 : ショウ : 2017/02/13(月) 20:13:27

赤松「で、なんなの？その情報って。王馬くんのことだからどうせロクな内容じゃないんでしょ？」

王馬「うわぁ…赤松ちゃんからそんな台詞が出るなんてビックリだよ…赤松ちゃんはオレのこと信じてくれないの…？」

赤松「え…ご、ごめんね！なにも泣かなくても…っ」

王馬「ー嘘だよッ！さあーて、泣いたらスッキリしたし早速本題に入ろうか！」

赤松「………」

王馬「あれ、怒っちゃった？」

赤松「…べつに。だってそれが王馬くんだもん」

王馬「へー、オレの事よく分かってるね！でもでもっオレが今から言うことは何一つ嘘はないからちゃんと聞いてよ？」

赤松「まぁ…うん、話半分になら聞いてあげるよ？」

王馬「えー、こればっかりは赤松ちゃんにとっても朗報なんだけどなー」

赤松「もうっ！さっきから勿体ぶってないで、さっさと教えてよ！」

王馬「じゃ、言うね。…最原ちゃんて、赤松ちゃんのことが好きらしいよ？」

赤松「えっ？」

王馬「にししっ。ね？言った通りだったでしょ？朗報だって！」

赤松「えぇ…でも何でそれを王馬くんが知ってるの？」

王馬「あっ！もしかして照れてる？顔真っ赤だよ？」

赤松「ーもうっ！話をそらさないで！」

王馬「別にそらしてるつもりはないんだけどなー、ああそれで何でオレがそれを知ってるかだよね？」

赤松「う、うん…」

王馬「ーそりゃあ、なんたってオレと最原ちゃんは親友だからだよ！もう何でも言い合えちゃう仲なんだ！」

赤松「ーえぇっ！！？」

王馬「あー、今日一番の驚きだね。そんなに意外だった？」

赤松「えぇ…だって、ちょっと想像つかなくって…」

王馬「んもう酷いなぁ…じゃなきゃ、オレがこんなこと知ってるわけないでしょ？」

赤松「それはそうだけど…」

王馬「でしょでしょ？ところでさー、赤松ちゃんは正直なところ最原ちゃんのことどう思ってるの？」

赤松「ええ？わ、わたし？」

王馬「そっ！最原ちゃんには言わないからさー、ねっ教えてよ！」

赤松「や、やだもう…恥ずかしいよ…」

王馬「で、どうなの？やっぱり赤松ちゃんも最原ちゃんが好きなの？」

赤松「う〜ん…ほ、ほんとに誰にも言わない？」

王馬「言わない！言わない！」

赤松「えっとね…私も……、好き…だよ…」

王馬「…うん、まあ分かってたけどね」

赤松「え！ならもう改めて言わせないでよ！」

王馬「にししっ。でも良いもんでしょ？改めて口に出すのって」

赤松「っ！」

王馬「こういうのはさー。やっぱり、ちゃんと言葉にするのが一番だとオレは思うんだよねー！」

赤松「うん…確かにそうかも…！」

王馬「いーこと言うでしょ？たまにはオレだってほんとのこと言っちゃうんだからねっ！」

赤松「…うん、ごめん。そうだよね…王馬くんだって流石に人の気持ちをどうこうしたりしないよね…」

王馬「………。」

赤松「ありがとう！王馬くん。…正直言うとさ、私悩んでたんだよね…最原くんのこと。好きなのは好きなんだけど、これが友達としてなのか、それ以上の何かなのか…良く分からなくて…」

王馬「……。」

赤松「ーでも、ちゃんと口に出してみたらより自覚出来たよ。私、最原くんが…好きみたい。ちゃんと異性として最原くんのことが好き…。」

王馬「…ソウ、ヨカッタネ」

赤松「…？どうしたの？」

王馬「ーいやなにも！じゃあもう一つオマケにいいこと教えてあげるねっ！」

赤松「へ？オマケ？」

王馬「…最原ちゃん、もしかしたら今日あたりに赤松ちゃんに告白しに行くかもしれないから心の準備でもしておいてねっ」

赤松「え！？嘘ッ！？」

王馬「ーそっ！だから期待してて！」

赤松「えぇ。ど、どうしよっ…私、なんて答えたら…！」

王馬「そこは普通に好きで良いんだって。赤松ちゃんは赤松ちゃんのままで良いんだよ」

赤松「そ、そっか…そう、だよね……。あ〜、なんか緊張してきた…っ」

王馬「…じゃ、用件はすんだし。またね、赤松ちゃん！」

赤松「ーあ、うん！ありがとうね！色々と。私王馬くんのこと見直しちゃったよ。本当にありがとう、王馬くん！」

最原「え…あれって赤松さんと王馬くん…？」
18 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 20:20:43

王馬さらっと嘘つきやがった！
19 : ショウ : 2017/02/13(月) 21:06:00

最原「あ、赤松さん！」

赤松「ひゃああ！？さ、ささ最原くん…ッ…」

最原「ど、どうしたの？やけに動揺してるみたいだけど…」

赤松「ど、動揺なんて…し、ししてないよ？そ、それより最原くんこそどうしたの？私に話があるんだよね…？」

最原「え…よく分かったね…。…うん、実はちょっと赤松さんに話があるんだ。…聞いてくれるかな…？」

赤松「う、うん…っ！もちろん聞くよ！」

最原「…ありがとう。実はさ、春川さんのことでちょっと相談があって…」

赤松「…え、…春川…さん…？」

最原「？どうかした？」

赤松「い、いや…べつに…なにも…。で、えと…春川さんだっけ？…春川さんがどうかしたの？」

最原「ーあっそうだ。春川さんの話の前に一つ聞いていい？さっきまで赤松さん、王馬くんと一緒にいたよね？」

赤松「え…！う、うん。ちょっと私に話があったみたいで…っ」

最原「話…？…もしかして、また余計なことでも言われたりした？」

赤松「よ、余計なこと…？」

最腹「どうもさっきから何か変なんだ。春川さんのことにしたって、どう考えてもーー」

赤松「ー余計なことって何っ！？」

最原「えっ！？」

赤松「なんなの…最原くんにとっては余計なことなわけ…？全部、嘘だったの…？」

最原「え！？ちょ、ちょっと待って！話が見えないよッ！僕はただ、赤松さんが王馬くんの嘘に惑わされてないか心配でーーっ！」

赤松「嘘…？」

最原「赤松…さん？」

赤松「ははっ…そっか、そうだよね……あの王馬くんが言うんだもの…最原くんが言った言葉も全部嘘に決まってるよね…」

最原「僕が言った言葉…？…ごめん。本当に話が見えないよ。王馬くん、僕のことを言ってたの？」

赤松「………っ…ううん、何にも言ってないよ。えと…春川さんのことだよね？」

最原「あっうん…春川さんのこともそうだけど…」

赤松「…良いんだよ。それが最原くんの答えならさ、私は受け止めるよ…でも、ごめん。その相談には私は乗れないかな…さすがにキツいっていうか…」

最原「そ、そっか…ごめん…。」

赤松「…ううん、いいの。じゃ、私他に用があるから…行くね」

最原「あ、そうだ。せめて王馬くんの行きそうな場所だけでもーー」

最原「…あ、行っちゃった……。王馬くんについて聞きたいことがあったのに…」

それに、赤松さんのあの様子も気になる。

どう考えても王馬くんが絡んでると思うんだけどな…。

何だか僕だけ上手いこと避けられてる気がする…。

…気のせいだと良いんだけど。

王馬「…にしし。本場はここからだよねー！」
20 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 21:10:25

うわぁ…
21 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 21:14:20

たちわりい…
22 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 21:17:18

ちいさな言葉が波乱を呼びすぎるな…
23 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 21:23:22

とりあえず終わったら王馬にはキツいオシオキをうけてもらおう
24 : ゼロさん : 2017/02/13(月) 21:57:08

王馬は挽肉になっちまえ、でその後燃やされて炭になれ
25 : ショウ : 2017/02/13(月) 22:47:59

王馬「さーいはらちゃん！」

最原「ーうわあっ！王馬くん！？」

王馬「ありゃりゃ…そんなにビックリした？」

最原「そりゃあ驚くよ…背後からいきなり大声で呼ばれたらさ…。ま、まぁでも良かったよ。ちょうど王馬くんを捜しに行くところだったんだ」

王馬「へー、すごい偶然だね！実はオレも最原ちゃんに話しがあったんだー！」

最原「は、話…？…いや、僕は騙されないぞッ！まずは僕の話を聞いてもらうから」

王馬「えー？でもでもっ最原ちゃんの聞きたいことって、どうしてオレが赤松ちゃんのところにいたか…でしょ？」

最原「…！？気付いて…ッ！？」

王馬「にししっまぁねー！」

最原「……なら、答えてくれるよね？王馬くん、赤松さんに何を言ったんだ？赤松さんの話だと、話を持ちかけたのは王馬くんからだったみたいだけど…」

王馬「ーの前に、オレからも聞いていい？」

最原「ちょっと、いきなり話をそらさないでよ！」

王馬「あ、うん。だからね、否定はしてないよね？もちろんオレから持ちかけたよ？」

最原「……何を言ったんだ…赤松さんに…ッ」

王馬「んん？そんなに知りたい？ーあっ！もしかして、最原ちゃんて赤松ちゃんのことが好きだったの！？」

最原「なっ…！？い、今はそんなこと関係ないだろっ！」

王馬「いーや？関係あるよ？なきゃこんなこと言わないしねー！」

最原「は…？ど、どういう意味だよ…？」

王馬「で、結局どうなの？最原ちゃんが教えてくれないとオレも言わないよ？」

最原「ぐ…っ…わ、分かった。言う…言うよ…。その代わり、ちゃんと王馬くんも言ってくれるんだよね…？」

王馬「もちろんっ！オレは嘘が嫌いだからね！」

最原「…そりゃあ僕は……赤松さんのことが好き、だよ…。なんせ彼女は僕がここに来て初めて信じることが出来た人なんだから…」

王馬「ふぅ〜ん…」

最原「ほ、ほらっ言ったぞ！ちゃんと約束通り王馬くんもーー」

王馬「ー告白したんだよ。」

最原「…え？」

王馬「実はオレねー、前から赤松ちゃんのことが好きだったんだよねぇ」

最原「……お、王馬くんが…？」

王馬「そうだよ？あれ、意外だった？」

最原「いや…別にそんなことは…っ」

王馬「…あー、その顔は結果が知りたいって顔だよね？」

最原「………ッ…いや、僕は…っ」

王馬「ん〜、ホントは嫌だけど…うん、最原ちゃんには特別に教えちゃおーっと！」

最原「ええ…い、いいよッ！僕は別に…！」

王馬「うう…っ実はねぇ、ほんとはもう死にたいくらい辛いんだよぉ…恋ってこんなにも苦しいものだったんだね…っ」

最原「お、王馬くん……。」

王馬「なーんてッ！嘘だよ！」

最腹「ッ！？」

王馬「あぁ、言っておくけど結果が嘘ってことだから。その辺ちゃんと分かってる？」

最原「け、結果…？」

王馬「…うん、だからさー、最原ちゃんは今オレが嘘泣きしたおかげでフラれたって一瞬思ったでしょ？」

最原「ち、違うッ！そんなつもりなんてーー」

王馬「ーでも、ざーんねんッ！オレはなんと告白に成功したのでしたー！！」

最原「……えっ」

王馬「あっもしかして嘘だと思ってる？じゃあ証拠見せちゃおうっと！」

最原「証…拠……？」

？？？「【えっとね…私も……、好き…だよ…。】」

最原「ー…う、嘘だッ！！」

王馬「ちょっと、いくらなんでも嘘って言い方は酷いんじゃない？赤松ちゃんが自分のこと好きじゃないって分かった途端にその言い草ってさぁ…」

最原「だ、だって…いくらなんでもこんな…」

王馬「…信じられないって顔だね。でも所詮はその程度の絆だったってことだよ。現に赤松ちゃんは最原ちゃんじゃなくてオレを選んだわけなんだから…現実を見なよ」

最原「………っ……赤松、さん……。」

…だから、あの時あんなに動揺していたのか…？

僕に王馬くんと一緒にいるところを見られなくなかったから…。

王馬「あ〜あ…泣いちゃった…。泣かせるつもりはなかったのに…」

最原「……。」

王馬「ーじゃ、オレは早速赤松ちゃんのところに行こっかなー。あっ最原ちゃんも一緒に来る？」

最原「……、…行かない。」

王馬「…そっ、じゃあまたね。最原ちゃん！」
26 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 23:02:05

お前は本当に何がしたいんだ
27 : 名無しさん : 2017/02/13(月) 23:06:10

これ読者にただただ王馬のヘイト溜まりません？
28 : ショウ : 2017/02/14(火) 09:27:06

ーー中庭

春川「…最原？」

最原「春川さん…？部屋に戻ってたんじゃ…」

春川「戻るには戻ったよ。…今はその…顔を洗いに行った帰り。喉も渇いてたし…」

最原「そ、そっか…」

春川「…うん。…それよりもさ、何かあったの？目が真っ赤だけど…」

最原「ちょっとね…色々と整理がつかなくってさ…春川さんさえ良かったら話聞いてくれないかな…？」

春川「…それって、相談に乗って欲しいってこと？」

最原「ううん…違うんだ。ただ今は一人になりたくないだけで…。その、駄目かな…？」

春川「…いいよ、私も…話し相手が欲しかったところだし。まぁその…私でいいなら付き合うけど」

最原「……ありがとう。春川さん…」

春川「…ねぇ、本当に大丈夫なの？」

最原「大丈夫ではないけど…僕がいくらもがいたところで結果は変わらないから…」

春川「…話くらいなら聞かないこともないけど」

最原「…ありがとう、春川さん。でもこれは僕の問題だから…巻き込むわけにはいかないよ」

春川「……アンタってさ…やっぱり変わってるよ」

最原「…え？」

春川「…自分が今一番辛いくせに、こんな時にまで他人のことを一番に考えてる…」

最原「そ、そんなこと…僕は別に…」

春川「まぁ、私はアンタのそういうところ嫌いじゃない。…まぁ見習いたいとは思わないけど」

最原「…でも、そうだな…僕も春川さんのそういうところ嫌いじゃないよ」

春川「は？なにそれ…そういうところって具体的に何？」

最原「えぇ？そんな…具体的にって言われても…」

春川「ふふっ…冗談だよ。」

最原「…春川さんの冗談って、【殺されたいの？】じゃなかった？」

春川「…最近はバリエーションが増えたんだよ。…今後はもっと冗談を言っていくから」

最原「ま、まだ増えるんだ…」

春川「当たり前でしょ？」

最原「ははっ…もうなんだよそれ…っ」

春川「…ようやく笑った」

最原「ッ！」

春川「…私が言えるようなことじゃないけどさ、やっぱり笑ってた方がいいよ。特にあんたの場合さ…」

最原「春川さん…」

春川「…どう？ちょっとは楽になった？」

最原「…うん、なったよ。本当にありがとう春川さん。…やっぱり、僕もう一度ちゃんと赤松さんと話し合ってみる。」

春川「え？赤松に…？」

最原「…うん。だからさ、春川さんも…百田くんのことちゃんと信じてあげて」

春川「最原…」

ーー物陰

王馬「…どう？良く見えるでしょ？」

赤松「う、うん……やっぱり、本当だったんだね……最原くん、春川さんと付き合ってたんだ……。」
29 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 09:32:25

王馬ァ…
30 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 09:35:11

相談内容聞いたら誤解解けへん？
31 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 09:48:45

最原と春川は優しすぎるのかもな…そして王馬覚悟しろ安価でオシオキだったらひどいの喰らわす
32 : ショウ : 2017/02/14(火) 12:42:55

ーー数時間前。

王馬「あれー赤松ちゃん、自分の研究室なんかに閉じこもっちゃってどうしたの？」

赤松「ーな、何しに来たの…ッ！？」

王馬「まぁまぁそんな怖い顔しないでよ。せっかく、またとっておきの情報を持って来たやったのにさー」

赤松「ーいらないよッ！そんなのッ！……もうやめて…っ…これ以上…私を嘘で混乱させないでよ……。」

王馬「…嘘？」

赤松「ーそ、そうだよッ！……何が告白しに来るよ…何もかも嘘ばっかりじゃない…っ」

王馬「いや、あのさ。それのどこが嘘なの？」

赤松「えっ…？」

王馬「現に最原ちゃんは赤松ちゃんのところに来たわけでしょ？それに、もしそれが嘘だって言うなら僕だって最原ちゃんに騙されたわけだし、自分ばっかりが可哀想な被害者だなんて思わないでくれない？」

赤松「さ、最原くんが…嘘、を…？」

王馬「だって、そうでしょ？どうも様子を見る限りじゃ赤松ちゃんは最原ちゃんにフラれたっぽいし？」

赤松「………っ…うぅっ…」

王馬「ほらほらっ泣いて誤魔化さないのッ！で、結局どうだったの？」

赤松「………分かんないよ。ただ最原くん、春川さんのことで何か話があったみたいで…」

王馬「へえ…。…それで？そのまま続けて」

赤松「なんか…慌ててたみたい…？でも、私も自分のことでいっぱいいっぱいで話を聞く余裕なんてなかったし…」

王馬「ふぅん…なるほどねぇ…。つまり、赤松ちゃんは最原ちゃんから具体的なことは聞いてないんだね？」

赤松「あ、うん…。でも今にして思えば…なんだったんだろう…？てっきり私は最原くんは春川さんのことが好きなのかもって思ってーー」

王馬「ーいやでもそれ、当たってるかもよ？」

赤松「え…？」

王馬「にししっ…実はさー、オレ見ちゃったんだよねえ。二人が中庭で仲よさそうに話してるところをさ！」

赤松「え、うそ…っ？…じゃあ、やっぱりそうだったの…？最原くん……」

王馬「なんだったら今から確かに行ってみる？もしかしたらまだいるかもしれないよ？」

赤松「た、確かめる…？」

王馬「まー、オレが言うよりも自分の目で見て確かめた方が信憑性は高いよねー！なんたって、何よりの証人が自分自身なわけだし！」

赤松「………わ、分かった…。確か、中庭だよね…？今二人がいる場所って」

王馬「うん、そうだよ？でさー、もしこれで本当にいたら…赤松ちゃんはオレの言うこと信じてくれるんだよね？」

赤松「……いたらの話でしょ？…うん、いいよ。もし本当にいたら…信じるよ。王馬くんのこと…」

王馬「にししっ！そーこなくっちゃねえ！よーしっ！早速中庭に行ってみようっ！」

赤松「ーあ、王馬くん！ちょっと待ってよー！」
33 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 12:44:13

教訓話を聞こうってできそうね
あと人の言葉を簡単には信用するなとか笑
34 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 12:56:53

赤松、春川、最原たちはちゃんと好きっていうのを自覚してるだろうに何故か百田だけはなにも考えてないという感じがする…意識はしてるだろうけど
35 : ショウ : 2017/02/14(火) 15:04:10

ーー現在、物陰にて。

王馬「…で、どうするの？」

赤松「ど、どうって…私は別に…。最原くんが決めたことなら、端から私なんかに入る隙間なんてないよ…」

王馬「…でも、赤松ちゃんはそれでいいの？自分はこんなにも辛い思いをしてるのに当の本人は彼女と楽しそうにお喋りしてるんだよ？」

赤松「………ッ…だ、だって…こればかりは仕方ないよ…。でも、そっか…。最原くんて春川さんの前ではあんな風に笑うんだね…。」

王馬「ふーん…何か言ってやろうとは思わないんだ。…悔しいくせに、それを言わないんだ」

赤松「く、悔しいって…。…私は別に最原くんが幸せなら…それでいいんだよ。あの時は思わず感情的になっちゃったけど…本当はーー」

王馬「ーそれ、嘘だよね？」

赤松「え？」

王馬「…いやほら、オレは嘘つきだからさぁ。赤松ちゃんが嘘ついてるってことくらい普通に分かるんだよねぇ」

赤松「ーち、違うッ！嘘なんかじゃない！！私は本当に最原くんの幸せを願ってーー」

王馬「じゃあ、証明して見せてよ」

赤松「えっ…しょ、証明…？」

王馬「そっ！本当に最原ちゃんの幸せを願ってるって言うなら、今からあの二人のところに行って来てよ」

赤松「ーええ！？む、無理だよッ！！」

王馬「えー無理なのー？あれだけ綺麗事並べておいて無理とか言うなんてさ、所詮赤松ちゃんも口先だけってことになるよね？」

赤松「ち、違う……ちがうよ…ッ…わ、私は本当に…っ！」

王馬「…じゃあ、出来るよね？嘘付きのオレに嘘付き呼ばわりなんて赤松ちゃんはされたくないでしょ？」

赤松「嘘…？私が嘘を言ってるの…？ち、ちがう…違う…違うよ…っ…私は最原くんに嘘なんて…好きな、人に…嘘なんて…言うわけがない…ッ！」

王馬「…まぁ、認めたくないってのは分かるよ？仮にも好きな人に対して自分がこんなにも醜い感情を持ってるなんて、知られたくないもんねぇ…」

赤松「………うぅっ……」

王馬「あ〜あ…また泣いちゃった…。ほら、そんな顔じゃ最原ちゃんのとこに行けないから早く泣き止んで」

赤松「ッ！？ちょっと待ってよッ！わ、私は行くなんて言ってなーー」

王馬「ほらっ！手、貸して！」

赤松「や、やだ……やめてよっ！！」

ーー中庭

春川「ッ！ねぇ、最原。あれ見て！」

最原「え…あ、赤松さん……？それに、王馬くんまで…ど、どうしてこんなところに…」

王馬「やっほー！アツアツだねぇ」

赤松「……………。」

…僕の目に映ったのは、王馬くんと手を繋いでいる赤松さんの姿だった。
36 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 16:21:11

せ、切ねぇ…このやろう…王馬…
37 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 16:56:34

今から王馬のオシオキ考えとこうぜ(怒)

豚足漬けに一票
38 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 17:25:04

ピラニアの水槽に血だらけのまんまいれる…いや死ぬなこれ…蚊がいる部屋に手足縛って頭の周りだけ覆って一時間
39 : ゼロさん : 2017/02/14(火) 18:11:28

大量のナイフで差して滅多切りにしてぐるぐる回して剣刺して燃やして爆破する、でその後プレス
40 : ゼロさん : 2017/02/14(火) 18:11:45

って死ぬなこれ
41 : 名無しさん : 2017/02/14(火) 23:33:46

今日はバレンタインデーです
42 : ショウ : 2017/02/15(水) 00:01:44

春川「…ねえ、何で赤松と王馬が一緒にいるわけ…？」

王馬「にししっ。さあ？なんでだろうねー？」

赤松「春川さん……」

春川「ちょっと…最原も黙ってないで何か言いなよ…」

最原「…」

…そんなの言われなくたって分かってるよ。

でもあの時、王馬くんが言ったあの言葉が酷く胸に突き刺さったんだ。

【現実を見なよ】

…その言葉が今まさに、現実として僕に襲い掛かってくる。

……今の僕に何が出来ると言うんだよ…。

何を言えば…赤松さんに伝わるんだ…？

春川「最原…？ねえ、どうしたの？」

最原「………ッ……」

王馬「ありゃりゃ意気消沈ってヤツ？もうっ最原ちゃんてば男なのにだらしがないなー！」

春川「…王馬は黙って。…ね、赤松？アンタなら答えてくれるよね？何で王馬と一緒にいるの？」

赤松「ッ！そ、それはーー」

王馬「ーはいはーいッ！じゃあオレが変わり教えちゃうね！実はオレ達、付き合い始めたんだー！！」

赤松「ッ？！」

春川「は…？」

最原「…ッ！！」

赤松「ーちょ、ちょっと王馬くんッ！！？」

王馬「じゃー報告も終わったし、オレ達はデートの続きでもしよっか！」

赤松「ま、待って！私まだ何も…！！」

春川「ねえ、どういうこと？最原…ちゃんと説明してよ！」

最原「ぼ、僕は……っ」

王馬「まぁ言えるわけがないよねー。これが現実なんだし、その現実を受け止めるだけで精いっぱいなんだよね？最原ちゃんは」

春川「ーアンタは黙れッ！！」

最原「……っ…」

王馬「…ねえ、言いたいことがあるならさっさと言ってよ」

最原「……。」

春川「ー最原ッ！」

最原「ーあ、赤松さん…っ！！」

王馬「…っ！！」

最原「…赤松さん……僕は…キミを信じてるよ…ずっと、これからも…っ」

春川「さ、最原…ッ！？」

…結局、僕にはこれしか出来ないんだ。

想いを伝えてしまえばきっと赤松さんを困らせてしまう。

赤松さんが僕よりも王馬くんを信じて選んだというなら…僕は、その彼女の想いを嘘にはしたくない…ッ

王馬「…にししっ！」

赤松「さい…はら、くん…」

春川「王馬…ッ！アンタって奴はーー！！」

王馬「うひょー怖い怖い！さすが超高校級の暗殺者ってことだけはあるなー。殺気だけで殺されそうだよ」

春川「だまれ…黙れ黙れ黙れッ！！私だけでなく最原や赤松にまでこんなことして…っ」

赤松「……もういいよ…。もう…やめて…！これ以上…私のことで争わないで…っ！」

春川「赤松…なんで…？何でアンタは…何も言わないの…っ？…どうして…何も…」

王馬「ま、言えるわけないよねー」

春川「あんたには聞いてないッ！ねえ、赤松っ！！ちゃんと言ってよ！」

赤松「………春川さん…」

春川「…！」

赤松「…最原くんのこと…宜しくね」

春川「…な、何言ってんの…？何で…なんでそんな風に、笑いながら言えるのよ…ッ」

王馬「じゃー、行こっか！赤松ちゃん！」

赤松「…………うん。」

春川「ま、待ってよ！私はまだ赤松から何も聞いてない！」

王馬「…だってさ、どうする？赤松ちゃん」

赤松「私にはもう…言うことなんてないよ……。」

春川「ど…どうして…っ」

最原「………。」

こうして、二人は去って行った。

僕はただ呆然とその後ろ姿を見ていた。

やり場の無い想いを胸に抱いて、ただ二人を見つめることしか出来なかったんだ…。
43 : 名有りさん : 2017/02/15(水) 00:08:36

よく言った最原
44 : 名無しさん : 2017/02/15(水) 00:21:22

よく言った…あとは王馬を殺すだけだ
45 : 名無しさん : 2017/02/15(水) 00:27:54

ハッピーエンドが見たいです…感情移入しすぎて…
46 : ショウ : 2017/02/15(水) 03:21:32

春川「……。」

最原「……。」

春川「…ねえ、何で言わなかったの？」

最原「……ごめん。」

春川「私は謝罪の言葉が欲しいんじゃない…何で言わなかったのかって聞いてんの」

最原「…言えるわけないよ……。」

春川「…なんで？どうして言えないの？アンタは…赤松のことが好きなんだよね？だったらちゃんと話さえすればーー」

最原「ーフラれたよ。」

春川「え…？なに？どういうこと…？あんたまさか本当は知ってたんじゃ…」

最原「……うん、王馬くんから聞いたんだ。なんでも王馬くん…赤松さんに告白したらしくて…」

春川「はっ？なにそれ…そんなの、アイツのデタラメに決まってるでしょ？」

最原「最初はそう思ったよ…。けど、証拠もあるんだ」

春川「証拠…？」

最原「……うん、ボイスレコーダーだと思うんだけど、ちゃんと赤松さんの声だった…」

春川「！そ、そう…なんだ……」

最原「…だから、もう良いんだ。相手が王馬くんなのは少し心配だけど…赤松さんが決めたことだから…」

春川「ッ！だからあの時…あんたは信じるって…」

最原「…うん、流石に想いを伝えることは出来なかったけどね…。一応、これでも頑張ったんだ…。僕のこの気持ちだけは嘘じゃないから、これしか言いようがなかったんだよ…」

春川「………ごめん、私も無神経なこと言い過ぎた…そうだよね…最原は、頑張ったよ…」

最原「ありがとう…春川さん…。でも、春川さんが謝ることじゃないからさ…気にしないでよ」

春川「…うん。……あのさ、こういう時に言うのもなんだけど私の話も聞いてくれる？」

最原「え、話…？それって…百田くんのこと？」

春川「うん…あの時は本当にごめん。ちょっと私も気持ちが混乱しててさ…最原にやつあたりなんかして…」

最原「い、いいよ別に…気にしてないし。それより僕の方こそ無神経なことばかり言ってごめん…」

春川「違う…最原は悪くない。…だからさ、今のアンタには聞いて欲しいんだ。……今度こそ、ちゃんと話すから…聞いてくれる？」

最原「…うん、もちろんだよ」

春川「ありがと…実はね、あの時最原が戻ってくる前に王馬が私のところに来たんだよ」

最原「え…王馬くんが！？」

春川「うん…なんかアイツ私が百田と待ち合わせしてたことも知ってて…なんでもアイツが言うには百田に会ってたから知ってたみたいなんだけど…」

最原「…それを、春川さんは信じたの？」

春川「いや、すぐ疑ったよ？またいつもの嘘吐きだろうと思ったし…でも、そしたらアイツさ…ボイスレコーダー出して来て…それを、私に聞かせたんだよね…」

最原「………因みにその、ボイスレコーダーに入ってた声は百田くんだったの？」

春川「そうだよ？じゃなきゃ…私が王馬の話を信じるわけがない…ッ」

最原「そう…だったんだね…うん、話してくれてありがとう…春川さん…」

春川「…っ…い、いい…別に。最原になら話せるし…」

最原「あえて内容は聞かないよ…。でも、そのボイスレコーダーについては教えてくれないかな？」

春川「あ、うん…なんでも入間を脅して作ってもらったんだって。」

最原「そこに入間さんが絡んでるのか…」

春川「まあ相手が入間だし、本当はちょっと細工の可能性もあるんじゃないかって思ったよ」

最原「…それについては何か言ってたの？」

春川「言ってたも何も…自分からペラペラと喋り出したよ。疑うなら直接本人に聞けってさ」

最原「…そっか、でも自分から念を押して言い出すってことは嘘の可能性は低いのかな…？」

春川「いや…分からないよ？相手は王馬だし、…後ついでに入間だし。なんだったら今からでも確かに行く？」

最原「……いや、ここは入間さん本人を問いただすよりももっと確実な方法があるよ」

春川「確実な方法…？」

最原「…百田くんだよ。直接、彼から聞き出すんだ」

春川「っ！？」

最原「……春川さんが嫌なら僕一人でも行くよ。多分まだいるとするなら自分の部屋で休んでると思うから…」

春川「…………ッ……」

最原「春川さんは…どうする？」

春川「……………、……分かった。」

最原「！」

春川「最原が行くって言うなら……私も行くよ…。本当は怖いけど…1人じゃないから……きっと大丈夫…」

最原「春川さん…！ありがとう！」
47 : ショウ : 2017/02/15(水) 18:37:30

ーー寄宿舎

最原「百田くん？いる？」

春川「………。」

百田「………終一、…か？」

最原「うん…良かったら開けてくれないかな？話があるんだ」

百田「……は、話だと…？」

最原「どうしても話したいことがあるんだ…。駄目、かな…？」

百田「……そこにハルマキはいるのか？」

春川「……ッ！」

最原「！…うん、いるよ」

百田「そうか…。分かった、今開ける…」

百田「…終一……ハルマキ…」

最原「百田くん…！」

春川「も、百田……ッ！」

…百田くんの顔色は凄く酷いものだった。

けど、春川さんのことを春川とは呼ばずに【ハルマキ】と呼んだことに僕は微かな希望を可能性を感じずにはいられなかった。

まだ、百田くんは全てを諦めてはいない…！
僕はそう思ったんだ。

春川「百田…！わ、私はアンタに…！」

百田「…ああ、分あってるよ。オレに…話があるんだろ？」

春川「う、うん……っ」

百田「ーおぉっと！？何で泣くんだ！？」

春川「だ、だってぇ…まだ、ハルマキって…呼んでくれるなんて…思わなかったからぁ…っ」

百田「な、何言ってんだよ…。ハルマキはハルマキだろ？他にどう呼べって言うんだよ？」

春川「もうっ…バカ…。」

百田「ははっ…ま、そうだな…。俺は本当に馬鹿だったのかもしんねえ…こうしてちゃんとハルマキに会ってみりゃあ…すぐ分かることだってのによ…っ」

最原「百田くん…」

百田「…終一、お前には色々と面倒かけちまったな」

最原「そんな…僕は別に何にもしてないよ…」

百田「そうか…でもよ、礼だけは言わせてもらうぜ。ありがとな…終一」

春川「わ、私からも…ほんとありがとう。あんたがいなかったら私…ッ」

最原「春川さん…。ほんと、いいんだよ…僕もキミにはたくさん助けられたから…」

春川「最原…。」

百田「っと…わりい。終一。ほんの少しだけよ、ハルマキとの時間…もらってもいいか？やっぱその…ちゃんと二人で話してぇんだ。駄目か？」

春川「百田…」

最原「駄目なわけないよ。…むしろ、そうしてあげて。春川さんにはやっぱり…キミが必要だと思うから」

百田「…ああ、じゃあ後は頼むぜ。ーよしっ行くか！ハルマキ！」

春川「え？行くってどこに？」

百田「ンなもん決まってんだろ？いつものあの場所だ！…あそこなら、ちゃんと話が出来る気がすんだよ…」

春川「……そうだね、私もそれは同じだよ…」

百田「へへっ！そっか、じゃあ行こうぜっ！」

春川「うん…！」

こうして、二人は寄宿舎を後にした。

…きっと、もうあの二人のことは大丈夫。
ちゃんと話さえすれば…きっと。

最原「…でも、僕はどうしたらいいんだろう…」

赤松さんのことは…本当にあれで良かったのかな。
…まぁでも今となってはどうしようもないことだけど…。

今頃…二人は一緒なのかな…。

王馬「…あっれー？最原ちゃんじゃん！こんなとこで何してんのー？」

最原「っ！？お、王馬くんッ！？」

王馬「ええなに？そんなに驚くようなこと？」

最原「だ、だって…赤松さんと一緒にいたんじゃないの！？」

王馬「…はあ？赤松ちゃん…？」

最原「い、今更嘘ついたって駄目だぞ！現についさっきまで僕等と一緒にいたじゃないか！！」

王馬「ーは？ほんと何言ってんの？オレは今までずっと部屋にいたんだけど。つーか今起きたばっかりだから眠くてさぁ〜、ふわああっ…」

最原「…ッ！？」

王馬「あのさぁ〜、そこどいてくんない？オレ今から食堂に行きたいんだけど！」

最原「え…？あ、ご、ごめん…」

王馬「変な最原ちゃん…まぁいいけどねー！オレには関係ないし！」

最原「……………。」

ど、どうなってるんだ…？？
48 : 名無しさん : 2017/02/15(水) 18:40:40

ん？どゆこと？
49 : ショウ : 2017/02/16(木) 09:54:00

ーー食堂

最原「ちょっと！王馬くんッ！」

王馬「ーうわっ！？もうなに？こんなとこまで追いかけてきたの？」

最原「あ、当たり前だよ…！赤松さんをほったらかしにしておいて自分は寝てるなんて…そんなの、見過ごせるわけないだろ…ッ」

王馬「いやだからさ…さっきからほんと何言ってるの？オレは赤松ちゃんのことなんて知らないよ！言い掛かりは止めてくれないかな〜」

最原「ーう、嘘だッ！！」

王馬「ーはあ！？なんでオレがいちいちこんなことで嘘付かなきゃいけないのさ！ほんとだってば！！」

最原「だ…騙されるもんかっ！キミは今までずっと僕等を掻き乱してたじゃないか…ッ…僕は信じないぞ！」

王馬「あーもうっしつこいなぁッ…最原ちゃんがどっか行かないなら、オレが出て行くよ」

最原「ーま、待てよ！逃げる気か！？」

王馬「当然でしょ？関わりたくないなら逃げるに決まってるじゃん！」

最原「ーま、待て！！」

ーー中庭

春川「…ん？」

百田「ああ？どうしたハルマキ？」

春川「いやほら…あそこ。今、学園から出てきたのってさ…」

百田「な、なんだありゃ…！？」

最原「くっ…僕は諦めないぞッ！！」

王馬「ひーっ！最原ちゃんて意外と足が速いんだなぁ…。…でも、捕まるわけにはいかないもんねー！」

最原「く、くそ…っこのままじゃ…ッ」

百田「しゅ、終一のヤツ王馬を捕まえようとしてんのか…！？」

春川「…ね、どうする…？私達も加勢する？」

百田「分かり切ったこと聞くんじゃねーよ…ンなもん、当たり前だっ！！」

春川「だよね…アンタならそう言うって、分かってた」

百田「おぉしっ！いっちょやるか！」

王馬「あーっ！百田ちゃんに春川ちゃん！」

春川「っ！？」

百田「な、なんだアイツ…！？テメー自身から話しかけて来やがったぞ…！？」

春川「惑わされないで。…アイツには私から話す」

百田「お、おぅ…」

王馬「もーっ！助けてよ！最原ちゃんが、よく分かんないんけどオレを捕まえようとしててさ〜！」

春川「はあ…？分からないってことはないでしょ？自業自得だよ」

百田「て、テメー…っ！この後に及んでまーだ白を切るつもりかぁ？いい度胸じゃねーかッ！！」

王馬「えぇ…？ちょ、ちょっとなに？もしかして、二人もオレに対してなんか怒ってんの…？」

春川「むしろ怒られないとでも思ってたの…？はぁ…呆れた…」

百田「テメーには少しばかり仕置きが必要みてーだな…？」

王馬「うわっ…やっばっ！ここも逃げた方が良さそうだッ！」

春川「ーあっ逃げた！？」

百田「痺れを切らして逃げたんだな…追いかけっぞ！」

最原「ま、待って……っ…春川さん…百田、くん…！」

春川「ちょ、ちょっと大丈夫！？」

百田「おいおいっ…超高校級の探偵がしけた面してんじゃねーよ…」

最原「ご、ごめん…っいつもはこんなはずじゃないんだけど…ついカッとなっちゃって…」

百田「とりあえずテメーはまず落ち着け。」

最原「う、うん………っ」

春川「まぁ気持ちは分かるよ。確かアイツ、ここからずっと真っ直ぐに走って行ったから…後からでも追いかければすぐ追いつくよ」

最原「わ、分かった…。」

百田「…ここまで来たらよ、後は袋の鼠だ。逃げきれなくなるまで追いかけようぜ！」

春川「…当然。追いかけて追い詰めて問いつめてやるんだから」

最原「………。」

百田「よぉーし！んじゃ早速ーー」

王馬「にししっ。だーれを問い詰めるって？」
50 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 16:32:58

えっ？
51 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 16:42:55

はい？
52 : ショウ : 2017/02/16(木) 18:44:47

春川「っ！？」

最原「…っ！？」

百田「！？…ど、どうなってんだ…！？コイツ今あっちに向かって走って行ったよなぁっ！？」

最原「そ、そうだよッ！さっきまで逃げまわってたじゃないか…！なのにどうして…っ！？」

王馬「…ん？逃げ…？ーああ、うん。確かにオレは逃げ回ってたね！けど、あんなの逃げるフリに決まってるじゃーんっ！！」

百田「に…、逃げるフリだと！？」

春川「意味分かんない…そんなことして一体何の意味が…」

王馬「まーオレとしてもただでは捕まりたくないからねぇ…こういうのは、ちゃんとした場を設けないとつまらないでしょ？」

最原「ちゃんとした場…？ーそ、それより、赤松さんはどうしたんだよッ！」

王馬「…さあ？赤松ちゃんなら自分の研究室にでもいるんじゃない？軽く放心状態だったし、後のことは知らないよ。」

最原「…そ、そんな…こと…って……ッ」

百田「おいおい…どーしたんだよ？赤松がどうかしたのか？」

春川「百田…ごめん…ここは、何を聞かないであげて…」

百田「お、おう…？」

最原「…ふざけるなよ…！こんなことをして、キミは一体何がしたいんだッ！！」

王馬「あ〜あ…そんなに泣きじゃくった顔しちゃってさ。そんなにオレが憎い？」

最原「そういうことを言ってるんじゃない！僕はキミが何でこんなことをしたのかって聞いてるんだッ！！」

王馬「…だからさ、始めから言ってるじゃん。ちゃんとした場を設けようってさ」

春川「それ…さっきから言ってるけど、なんなの？意味が分からないんだけど」

王馬「えーほんとに分かんないの？キミらだってさ、オレに言いたいことがあるんでしょ？だったらさ、この際とことん話し合おうよッ！」

百田「話し合いだと…？」

王馬「そっ！」

王馬「ーー学級裁判でさ。」

最原「っ！？」

百田「な、何言ってんだテメーは…っ！？」

春川「馬鹿じゃないの？コロシアイすら起こってないのにそんなこと出来るわけーー」

モノクマ「はいはーい！あ、学級裁判？もちろんオッケー！」

最原「モノ…クマ…？」

百田「ーうわあああっ！？で、出やがった！！」

春川「な、なにこれ…？わけわかんない…」

王馬「にししっ。さっすが話が分かるねーモノクマは！」

モノクマ「まあねー、まぁ確かにコロシアイはしないってことなってるけど、学級裁判に関しては何も言ってないし、オールオッケーだよ！…うぷぷ。それにコロシアイがなくて退屈してたんだ。これで少しは退屈しなくて済みそうだよ！」

王馬「…さあ？どうする？最原ちゃん」

最原「…ッ！」

王馬「悔しいよね？憎いよね？オレが許せないよね？ーだったら、学級裁判でとことんオレを追い詰めればいいさ！キミらはそれがしたいんでしょ？」

最原「そ、それは…！」

百田「…最原。オレは赤松については何も知らねーからよ…テメーには何にも言ってやれねえ…」

最原「……。」

百田「ーけど、これだけは言えるぜッ！ここで逃げたら駄目だ！何があったか知らねえが…テメーは戦うべきだっ！赤松の分までよッ！！」

最原「も、百田くん……」

春川「そうだよ…むしろ好都合じゃん。わざわざ向こうから提案してくるなんてさ…だったら、思う存分言ってやりなよ」

最原「春川さん…」

王馬「にしし。盛り上がってるねー！さあ、どうする？最原ちゃん？」

最原「………僕はーー」

最原「ーー戦うよッ！…僕はキミに言わなきゃいけないこと沢山があるんだ！赤松さんの為にも…僕は戦ってやるッ！！」

王馬「にししっ。そー来なくっちゃね！」

春川「…もちろん、私達も参戦てことでいいんだよね？」

王馬「別にいいよ？オレは気にしないし！」

百田「オレもやるぜッ！テメーのそのふざけた根性叩き直してやる！！」

最原「春川さん…百田くん…！」

百田「終一…オレはテメーを一人にはしねぇ…。戦えと言った以上はオレも一緒に戦ってやるッ！だから安心しろ！」

春川「…そうだよ。私はアンタに助けられた…だから、今度は私がアンタを助ける…っ！」

最原「……うん…っ…うん…ありがとう…本当に…ありがとう…ッ…百田くん春川さん…」

王馬「はぁ…なんか興醒めだなぁ…今度は変な方向に盛りあがってるし…。まぁいっか！面白くなるのはここからだもんねー！」

モノクマ「うぷぷぷ…。」

最原「………ッ！」

ーー負けない。

赤松さんのためにも…この学級裁判は負けられない。

必ず王馬くんに自分の非を認めさせてやるんだ…ッ！
53 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 20:20:31

何この展開ｗｗ
54 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 20:25:37

わけわからん…なにがどうしてこうなった
55 : ショウ : 2017/02/16(木) 21:28:51

ーー学級裁判開廷ーー

モノクマ「さぁーて、存分に話し合っちゃってねー。わっくわっくどっきどっき学級裁判の、始まり始まり〜！」

最原「……。」

春川「……。」

王馬「にししっ。さあーて、キミ達の言い分を聞いてあげるからさ！思う存分吐き出しちゃってよ！」

百田「うるせーっ！ぜってえ俺はテメー許さねえからなッ！」

王馬「おおっ怖い怖い！ほらほら〜もっとオレを攻めなよっ！楽しませてよっ！」

百田「な、なんだよ…気色悪ィ言い方してんじゃねー！！」

春川「…怯んだら駄目だよ。きっとコイツは私達が取り乱すのを楽しんでるだけ…学級裁判だなんて言ってるけど、私達が言い争うのを見たいだけでしょ？」

王馬「あれ？ばれちゃった？」

春川「…当然。でも、残念だったね。私達はもうアンタなんかに振り回されないから。」

王馬「…ッ！ふぅん…で、そうなの？最原ちゃん」

最原「…！う、うん…そうだよ。百田くんと春川さんはとっくに和解してる…。だから、キミがこれ以上かき乱す隙はないってことだよ。」

王馬「へえ〜…意外と早かったんだ。ちぇっ、つまんないのー。もーちょっと楽しめるかと思ったのに…」

百田「ーンだとぉ！？て、てめーはどこまで腐った脳みそしてやがんだッ！！」

モノクマ「ああ、言っとくけど裁判中に暴力はダメだからね？オシオキされたくないでしょ？」

百田「なっ…！？」

王馬「にししっ。そうだよー？百田ちゃん、神聖な場で暴力は駄目だよ？」

春川「チッ…こいつの狙いはこれだったのか…」

王馬「まあねー！オレだって痛いのは嫌だからさ！」

春川「…っ…終わったら…絶対殺す」

王馬「うわあ！怖いなぁ！さっすが超高校級の暗殺者！でもでも、暴力がダメなら殺人なんて以ての外だからね？そこのところちゃんと分かってよ？」

最原「…春川さん、王馬くんのペースにのまれたら駄目だ…」

春川「分かってるよ…ちゃんと我慢するから」

百田「くそが…っこんなことなら学級裁判なんて引き受けるんじゃなかったぜ…」

王馬「あれあれー？でも一番乗り気だったのはどこのどいつだったっけ？」

百田「ーうるせえッ！！！」

最原「……………。」

…でも、確かにそうだ。

僕もあの時は頭に血が上っていたから、深くは考えてなかったけど…そもそもこの裁判は何の裁判なんだ…？

王馬くんに自分の非を認めさせる為…？
…もちろん、それはそうだ。
けど、だからなんだというんだ。

認めさせたとして…何が変わるんだ？

赤松さんに今までした事実は何も変わらないのに…。

最原「………。」

春川「…ちょっと、どうしたの？最原」

王馬「あ、ようやく冷静になれた？いやーあの時の最原ちゃんは気迫があったからさー、思わず殺されるかと思っちゃったよ！」

最原「……ねえ、王馬くん」

王馬「はいはーい！ーん？何か反論でもあるのかな？」

最原「ーもし、もしも…僕がキミを納得させたら…キミは何をしてくれるんた？」

王馬「…！」

春川「…？どういうこと…？」

百田「な、納得って…妙な言い回しするじゃねぇか…」

最原「だって、これは学級裁判なんだよね？だったら裁判としての終わりがない以上、成立しないはずだよ」

春川「まぁ…うん。確かに…言われてみたら…そうかも」

百田「あぁ…別に俺達はコロシアイをしたわけでも、クロを見つけたいわけでもねえしな…」

最原「…ねえ、どうなの？王馬くん。君は、この裁判をどういう風に終わらせたいの？キミから持ち出した以上ーーもちろん、あるんだよね？この裁判でのキミなりの終わり方が…」

王馬「はは…っいやはやほんと…最原ちゃんは凄いなぁ…。さすが超高校級の探偵ことだけはあるよ…」

最原「…ッ」

王馬「ーもちろん！あるに決まってるさ！！」

最原「っ！！」

春川「！？」

百田「っ！？」

王馬「…けど、キミらにそれが出来るのかなぁ？オレを納得させて、この裁判を終わらせてーーこの裁判の意味を、解き明かすことが…。」

最原「い、意味…？」

王馬「ーあ、で…その、なんだっけ？終わり方だったよね？ん〜そうだなぁ。じゃあ…もし、キミたちがその真実に辿り着いたら……」

最原「辿り着いたら……？」

王馬「オレ、死んでもいいよ」
56 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 21:34:54

…はい？
57 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 21:35:00

どゆこと？
58 : ショウ : 2017/02/16(木) 22:47:53

モノクマ「あれあれぇ？でもいいの？王馬くん。ここでその発言をするってことは、本当に死ななきゃいけないんだよ？」

王馬「あーうん、まぁいいんじゃない？そりゃあ痛いのは嫌だけど。ーそれにオレ、勝つ自信あるしねー！」

最原「………！！？」

百田「し、死ぬって…馬鹿言ってんじゃねーッ！！俺等は別にテメーを殺したいわけじゃ…っ！」

春川「…そもそも最初から理解出来ないんだけど。あんた痛いのは嫌なんでしょ？」

王馬「そりゃあ理不尽な暴力や理由で死ぬのは嫌だよ？だからこれはね、あくまでオレを納得させたらの話だよ！最原ちゃんだって言ってたでしょ？」

最原「な、納得したら…って、僕は別にキミを殺したいわけじゃない…！ただ反省をしてもらいたかっただけで…！！」

王馬「ーあのさ、水を差すようで悪いけど世の中、反省さえすれば全て許してもらえるとでも思ってんの？許されないからこそ、こういう栽培員制度があるわけでしょ？」

百田「いやいや！！よりにもよってテメーが言ってんじゃねえよ！！」

王馬「あれー？そうだっけ？ごっめーん、悪いことをしてるっていう自覚がないからさー。つい正論言っちゃったよ。ごめんごめんっ！」

百田「は、はあ…？」

春川「…ねえ、思ったんだけどさ、コイツに認めさせるって無理なんじゃない？見る限り反省してないし」

王馬「もう！勝手に決め付けないでよっ！ちゃんと納得さえさせてくれれば認めるって始めから言ってんじゃん！」

春川「話にならない。…大体、こんなの不毛な議論にしかならないじゃん…」

最原「………。」

…不毛？

…本当に、そうなのか…？

確かにこの様子だとこの議論そのものが無意味な気がするけど…。

百田「…つーか、まず勝つ自信があるっていう意味が分かんねー…。勝つも何もはなっから勝ち負けの問題じゃねぇだろうが…」

春川「ほんとそれだよ…どう考えても、アンタが悪いのは分かりきってるじゃん…」

最原「…………。」

王馬「はあ〜あ…みんな、よってたかってオレをいじめてさー。どうしてオレがキミ等の邪魔をしたか、その理由は考えてくれないの？」

春川「はあ…？理由…？」

百田「な、なんだよ…まさか、何か理由でもあんのか…？」

王馬「なーんて！嘘だよッ！そんな理由なんてあるわけないじゃん！」

百田「は、はああああっ！！？」

春川「ーねえ、もう殺した方が良くない？」

最原「え…？」

春川「だって、もうコイツ反省する様子ないじゃん。自分から死ぬって言ってるんだし、死なせてあげたら？」

王馬「えぇ…やだよぉ…。オレこと信じてくれないの？もしかしたら今の今までの言葉は全部嘘かもしれないんだよ？ちゃんとした理由が…あるかもしれないんだよ？」

春川「…ほら、また変なこと言ってる。ね、最原…」

最原「……っ…」

…なんだ？何が嘘なんだ？

王馬くんは…本当に、何がしたいんだ…？

最原「だ、駄目だよ…！まだ、王馬くんの目的が分からないままだ…！」

春川「は？目的…？こいつには、始めっから目的なんてないんだよ。どうせ死ぬだなんて言った台詞も私達を撹乱させたいだけ…」

百田「…いや、確かに終一の言う通りだ…」

春川「えっ？」

百田「確かに不毛っていや不毛だ。この議論にはそもそもなんの意味もないかもしんねえ…けどよ、だからと言って何もかも諦めてコイツを見殺しにしていいわけがねーよ…」

王馬「ふぅん…百田ちゃんはなんだかんだ言いながらで、オレのことを庇ってくれるんだ」

百田「ばーか、ちげえよ。オレはテメーのその腐った根性を叩き直すって決めたんだ！だから、勝手に死ぬのは俺が許さねえ！」

王馬「…はー、そういうこと。でもいいの？キミらってオレを殺したいほど憎んでたわけでしょ？」

最原「……っ…違う。僕等はキミにそういうことをしたいんじゃーー」

王馬「ーあ、じゃあこう言えばいいんだ。実はオレ、赤松ちゃんを殺しちゃったんだよねー！たはーっ、ついに言っちゃった！」
59 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 22:49:50

王馬死すべし慈悲はない
60 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 23:02:25

本当に王馬なのか？と地味に疑ってみるよ。
61 : ショウ : 2017/02/16(木) 23:40:07

最原「………………え？」

春川「はっ………？」

百田「は、はあ……？テメー…いきなり…何言って……？」

モノクマ「あれまーっ言っちゃった？あーもう王馬くん。言ったら議論自体を根本から覆すことになっちゃうでしょー？」

王馬「いやー、つい我慢出来なくてさー。でもでも！これで学級裁判らしくなったよね？これで問答無用でオレを殺しやすくなったんじゃない？」

百田「ふ…ふざけてんじゃねえぞッ！！て、てめ…今自分が言った意味ちゃんと分かって言ってんのかぁッ！？」

春川「…その様子だと、モノクマははじめから知ってたんだ…」

モノクマ「まあーねー！言っても良かったんだけど、そもそもの議題が違うからね。この裁判は王馬くんを納得させる為の議論なんでしょ？だったら言う必要ないよね〜」

最原「…………うそ、だ……。」

王馬「…ね、最原ちゃん。嘘であって欲しいよね？」

最原「はっ……？」

王馬「いやほら…長年さ、悪の総統をやってると時々思うんだよねぇ。何で人間てさ、自分の都合の悪い事実は嘘にしたがるのかって」

最原「な、何が言いたいんだ……」

王馬「…あれ？分かんないかな？最原ちゃんはさ、オレが今までやって来た行いを信じて疑わなかったよね？悪い悪いって決め付けて、オレに弁解の余地を与えようともしないでさ…ああ、今は違うよ？ーでも、ここまできてキミはどう思った？あれだけ綺麗事を並べていたけど…やっぱり殺したくなったでしょ？」

最原「………っ！！」

百田「終一ッ！！耳を貸すんじゃねー！！まだ、赤松が死んだと決まったわけじゃねーだろ！！」

春川「…何言ってんの？モノクマが言ってたじゃん。」

百田「け、けどよ！そのモノクマが嘘付いてるって可能性もーー」

最原「ーもういいよッ！！」

春川「………最原？」

最原「……もう、いいよ……僕にはもう、何が真実で何が嘘なのか…分からない。もう…考えたくないんだ…」

王馬「あ〜あ…もう終わり？つまんないのー。これじゃあ何のために赤松ちゃんを殺したのか意味がないよ…」

百田「て、てんめぇ…！！」

春川「ー最原っ！！もう殺しなよ…ッ！こんな奴…もう何言っても無駄だってッ！！」

モノクマ「ああそうそう…今回の場合、クロはもう分かってるから投票の仕方をちょっと変えてみました！単純に【殺す】か【殺さない】かのシンプルにしてみました〜」

春川「ねえ…最原ってば！！」

最原「……………。」

……殺す？

ここで王馬くんを殺せば……全てが、終わる……？

安価
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62 : 名無しさん : 2017/02/16(木) 23:40:34

なんか裏ありそうだから2
63 : ショウ : 2017/02/17(金) 00:48:05

百田「逃げてんじゃねー！まだ諦めたら駄目だッ！終一ッ！！」

最原「も、百田くん……けど…っ」

百田「泣いたって何も変わらねえんだッ！！ーだったら、最後まで戦えッ！！諦めたらそこで何もかも終わっちまうんだぞッ！！？」

最原「…………。」

春川「な、何で…百田はアイツの味方をするの？最原がこんなに苦しんでるのに…」

百田「……俺が信じてるのは赤松だ。」

春川「…っ！」

最原「…っ！！」

百田「赤松が…王馬のヤローなんかに殺されるわけがねえ…俺はそう信じるっ！たとえ誰に何を言われようと、俺は最後まで信じ抜いてやるッ！！」

最原「……赤松さんを…信じる……っ」

春川「百田…」

百田「…悪いな、ハルマキ。…けど、俺にはまだやるべきことがある気がするんだ…だから、俺は逃げたくねーんだよ…」

春川「……ほんともう、アンタは根っから変わんないよね。」

百田「へっ…まあな！それが俺だからよ！」

王馬「ーあのさ、余計な茶番劇はいいから。結局どうなったの？オレを殺す気になったわけ？」

百田「終一……。」

春川「最原……」

最原「…………まだ、だ……」

王馬「…！」

最原「まだ…僕にはやらなくちゃいけないことがある…。その為にもこの学級裁判を終わらせるわけにはいかないんだ…！」

王馬「ふぅ〜ん、あっそ！まぁいいけど！まだまだオレは長生き出来るわけだしねー」

最原「…ねぇ、さっきから気になってたんだけど…王馬くんはどうしてそこまでして僕達に自分を殺させようとするの？」

王馬「…！」

百田「おぉ…そういやそうだな。現にオレ等をこうして煽ってるわけだしな」

春川「……死に急ぎたいだけなんじゃないの？」

最原「いや、でも…それでも変だよ。例えもしそれが本当だとしたら、死んでもいいよなんて言い方をしたんだ？」

春川「…何がどう違うわけ？」

最原「いやほら…言葉の受け取り方によってはそれを促すようにも聞こえないかなって…要は自分で死にたがってるわけじゃなくて、あくまで僕達にそれを決めさせようとしてるんじゃないかって…」

百田「？誘導してるって言いたいのか？」

最原「うん…要はそういうことになるのかな…？」

春川「でも…だから何だって言うわけ？私達にそれを決めさせることに一体何の意味が…」

最原「ーいや、あるんだよきっと。その…上手いことは言えないけど、学級裁判のはじめに王馬くんが言ったあの言葉に関係してるんじゃないかな…」

春川「あの言葉…？」

最原「ーこれだよ！」

▶︎ コトダマ
【「…けど、キミらにそれが出来るのかなぁ？オレを納得させて、この裁判を終わらせてーーこの裁判の意味を、解き明かすことが…。」】

最原「…この裁判の意味ってところにだよ」

百田「いきなり意味って言われてもなぁ…」

春川「…どうせアイツの嘘でしょ？どうせ意味なんかないんだよ…赤松のことだって、アイツにとっては…ッ」

最原「………。」

………考えろ。

きっと、どこかにヒントはあるはずだ。

王馬くんの嘘のなかに、必ず…あるはずなんだ。

考えろ…考えるんだ……ッ

王馬「あーあ…早速、蚊帳の外になっちゃった…。」

モノクマ「うぷぷぷ…つまらないよねぇ。王馬くんには、実にさ！」

王馬「……なんだよ？モノクマはオレを楽しませてくれるの？」

モノクマ「いーや？ボクは公平の立場だからね！だーれの味方もしないよ？…だから、学級裁判を公平にするためにあるヒントを与えちゃいまーす！」
64 : ショウ : 2017/02/17(金) 02:04:42

王馬「ッ！？」

最原「な、なんだって…？」

モノクマ「うぷぷぷ…」

春川「ど、どういうこと…？モノクマは王馬の味方なんじゃないの…？」

王馬「ふぅ〜ん、なるほどねぇ。ーまあ、いいさ！受けて立つよ！」

百田「…で、なんだよ。そのヒントってヤツは…」

モノクマ「いやはや…答えは簡単だよ？単純に今日一日の王馬くんの行動を、辿っていけばいいのさ！」

王馬「…！！」

最原「王馬くんの行動…？」

春川「行動って言われても…私は自分のことしか知らないし…」

百田「…俺もだ。さすがに王馬を動向を全部は知らねー…」

最原「！だ、だったらそれを今ここで繋ぎ合わせたら良いんだよ！」

春川「繋ぎ…合わせる？」

百田「？？意味が分からねえぞ？」

最原「…だから、僕も含めて王馬くんと関わった時のことを順番に話していくんだよ。」

王馬「なるほどね…そこで上手いこと穴がないか、オレの反応を見ながら試していくってわけか…。ーでもざーねんでしたッ！そんなこと話してもまたさっきみたいにつまらない話が延々と続くだけだよ？」

モノクマ「ありゃま…えらく自信たっぷりなこと」

最原「………。」

…多分、どっちかが嘘をついてると思うんだけど……。

いや…この場合はきっと嘘というよりも…っ

百田「ど、どーすんだよ？王馬の野郎、全然焦るそぶりすら見せねーぞ？」

春川「はあ…もうわっけわかんない…」

最原「………違うよ。」

春川「…え？」

最原「もしかしたら王馬くんは…気付いてないんじゃないかな…？」

王馬「ーはっ？」

春川「気付いてない…？」

最原「別に…モノクマを信じるってわけじゃないけどさ…あえてこんな風にあからさまなヒントを示す出すなんて…やっぱり変だ。あたかも疑えって言ってるようなものだし…」

モノクマ「そりゃー学級裁判だからね！疑わなきゃ裁判にはならないよ」

王馬「はああ？じゃあ何？オレの行動に何か間違いがあるって言いたいの？」

百田「ど、どうしたんだ…？王馬の野郎が急に…っ」

王馬「じゃー言わせてもらうけどさ！今日一日で最原ちゃんを含め百田ちゃん春川ちゃん…みーんな俺と合ってたよね？」

王馬「もうさ…いい加減にしなよ。最原ちゃんの大好きな赤松ちゃんがオレに殺されちゃったんだよ？…いいの？殺した本人が目の前にいるのに復讐しなくて」

最原「だ、だからそれはまだ決まったわけじゃーー」

王馬「ーじゃあさ、見せてあげるよ」

最原「え……？」

春川「な、何をする気…！？」

王馬「ーさあっ！本番はここからさッ！！モノクマァ！！！」

モノクマ「あ〜はいはいーっと！」

最原「ーー？！！」

ーーその時だった。

頭上からゆっくりと、箱型のテレビが降りて来た。
ーそして、…プツッという音ともにそれは再生された。

最原「あ、赤松さん！！？」

百田「おおっ！やっぱり生きてたんじゃねえか！」

春川「で、でも待って…なんか様子が…っ」

最原「……！？」

テレビの中の赤松さんはただじっとイスに座っていた。

最原「っ！！？や、止めろぉッ！！！」

ーそして、思わず叫んだ。

それが…けして、届かない声だとしてもーー僕は、叫ばずにはいられなかった。

………赤松さんの首が、ごろりと落ちた瞬間を僕は見てしまったからだ。
65 : ショウ : 2017/02/17(金) 02:36:13

最原「ゔわあああああああああっ！！？」

百田「な…なんだよ…どうなってやがんだッ！！？」

春川「あ…あ…赤松、が……っ…う、うそでしょ…？」

最原「うゔっ…ゔぉえ…っ…」

モノクマ「あーもう！汚ったないなぁ！ここを掃除するのは誰の役目だと思ってるのさっ！」

百田「お、王馬あああああああああっ！！！」

春川「う、うう…っ…」

王馬「あははははははっ！！だから、言ったじゃないか！オレを殺せって！！あ〜あ…オレをさっさと殺せさえすれば赤松ちゃんは助かったかもしれないっていうのにさぁ…」

最原「…！？ど、どういう…意味…だ……？」

王馬「…分からない？赤松ちゃんはね、たった今殺されたんだよ？」

最原「…は…っ？」

百田「ど…どうなってやがんだよ…。意味、わかんねえ…」

春川「う、嘘だ…だ、だって…あんたは今ここにいて…ど、どうやって…赤松、を…ッ」

王馬「ーいや、方法なんてどうでもいいでしょ？それよりもさ、あの映像を見てどう思った？」

最原「……ど、どう…って………」

春川「もう…ダメだよ…！やっぱり、こいつどっかおかしいよ…ッ早く、早く殺さなきゃ…っ！！」

百田「…わ、わり…オレ、も…こればっかりは…援護、できねーよ…ッ」

最原「………………。」

王馬「さあ！最原ちゃん！」

王馬「早くキミの手でオレを殺しちゃいなよッ！」

王馬「ー憎いよね？ー悔しいよね？ー殺したいよね？」

王馬「だったらそのボタンを押しちゃいなよッ！」

王馬「さあさあ！早く早く！オレを殺すんだッ！！」

王馬「ーさァ、最原ちゃん！！」

最原「……………。」

……ボ、僕…ハ………。

安価
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100.【殺す】

ご協力お願いします。
66 : 名無しさん : 2017/02/17(金) 07:25:41

100番
67 : 名無しさん : 2017/02/17(金) 07:30:53

これ王馬モナカみたいなこと考えてるんじゃ……
68 : 名無しさん : 2017/02/17(金) 10:43:48

もう色々と辛すぎるだろ・・・
69 : 名無しさん : 2017/02/17(金) 11:16:32

やっぱ殺すべき？
70 : 名無しさん : 2017/02/17(金) 22:04:00

１００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００００番で　（適当）
71 : 名無しさん : 2017/02/18(土) 14:34:57

選ばない
72 : 名無しさん : 2017/02/18(土) 14:58:01

99
殺さない
とか
73 : 名無しさん : 2017/02/19(日) 12:34:00

殺さない
74 : ショウ : 2017/02/21(火) 23:07:02

朦朧とする中で、僕は無意識のうちに手を伸ばしていた。

…ゆっくり、ゆっくり、と。

感情の赴くままにーー

王馬「…さあ、最原ちゃん。キミはオレという現実を受け止めるんだ…そしてその真実を、受け入れなよ…」

最原「…………。」

…王馬くん…の声が…聞こえる。

……そうだ。

もう…赤松さんは…いないんだ…。

王馬くんに…殺された…。

僕が信じるなんて曖昧なものに、頼ってしまったから…。

王馬くんの嘘ばかりに気を取られて、赤松さんの嘘を…見破ることが出来なかった。

信じるなんて言わずに…ちゃんと、赤松さんが好きだと言えば良かったんだ…。

僕は…キミが好きだって、言いたかったよ…

…本当に言いたかった。

……でも、それはもう叶わない。

ーーこうなったのも…全部、王馬くんのせいだ…ッ

最原「…ッ…僕は、キミをユルサナイ…」

王馬「…ッ！」

最原「たとえ…それがキミの狙いだったとしても…君の企みだったとしても…キミが、赤松さんを…殺した事実は変わらない…それだけは、紛れも無い真実だ……」

王馬「…にししっよく分かってるね。そこまでオレを理解してくれてるなんて嬉しいなぁ…じゃあ、最原ちゃんは最後に何をすべきなのか…それも分かってるんでしょ？」

最原「………ああ、そうだよ。」

……僕の手は、もう既にそこにあった。

後はもう…このボタンを押すだけ。

押せば……何もかもが終わる。

赤松さんの無念を晴らすことだって出来るんだ…。

春川「…私はもう…準備出来てるから」

最原「！春川さん…」

百田「…ああ、そうだ。終一…何もテメーだけが背負い込む必要はねーよ。…オレ達も一緒に背負ってやる。」

最原「百田くん…」

…もう、迷いなんてない。

答えなんて…いらない。

赤松さんの無念を晴らすために、僕はーーこのボタンを押すんだ。

モノクマ「さてさて！いよいよ最後の投票タイムといきますか！」

王馬「にしし…」

最原「…王馬くん、…僕は、お前をここでーー」

▶︎【殺…】

？？？「ーそれは違うよっ！」
75 : 名無しさん : 2017/02/23(木) 23:49:47

誰かな？
76 : 名無しさん : 2017/02/23(木) 23:50:22

苗キーボ？
77 : 名無しさん : 2017/02/23(木) 23:50:31

赤松期待
78 : ショウ : 2017/02/26(日) 00:26:05

？？？「最原くんやめて…ッ！」

最原「…！？」

ーーこ、この声…は……。

春川「え…なに？どうなってるの…？」

百田「しゅ、終一…！オメーも今聞こえたよな！？」

最原「…………。」

…僕が、聞き間違えるはずがない…。

これは…この声は…っ！

最原「………赤松、さん…？」

？？？「！聞こえるんだね！？私の声が…！」

春川「い、意味分かんない…赤松はさっき死んだはずじゃ…！？」

百田「ど、どうなってやがんだ…！？」

王馬「あ〜あ…ほんっとモノクマって余計なことしかしないよねー」

モノクマ「うぷぷ…まあね！これが学級裁判である以上はボクはあくまで公正な立場でいないといけないからさ！」

最原「な、なんだよ…どういう…ことだよ…お前らは僕達に何をさせたいんだ…ッ」

あんな映像を見せられた後で、今度はこんな仕打ちなんて…。

最原「……っ」

？？？「最原くん…お願い。わたしを信じて…！」

…やめろ。

…やめてくれ…。

赤松さんの声で…これ以上、混乱させるようなこと言わないでくれ……。

王馬「…にししっ。まぁいいか、どうやら最原ちゃんには今の状況が理解出来ないみたいだしね」

春川「ねぇ…ちゃんと説明してよ。赤松は…死んだはずじゃないの？」

？？？「………。」

春川「…？ちょっと、何で返事しないの？」

百田「赤松…？」

？？？「………。」

王馬「ーああ、無駄だよ？この声の主には最原ちゃんの声しか聞こえないからねー」

春川「は…？」

百田「な、なんだと…！？」

最原「……あ、赤松さん…本当に…赤松さん、なのか…？」

？？？「うん…そうだよ…。やっぱり…声だけじゃ信用ならない…？」

最原「…キミは…殺されたんじゃないのか…？」

？？？「ーそれは違うよっ私は殺されてなんかいない…！だから、信じて！最原くん…！今…この場で…私が信用出来るのは最原くんしかいないんだよ…っ！！」

最原「…し、信用って言ったって、そんなの…っ」

王馬「まぁ無理だよねー！なんたって、声だけなんだし！」

百田「テメー…卑怯だぞ！あえて赤松には、最原の声しか聞こえないようにしたんだな！？」

王馬「さあどうだろうね？というか…キミらさっきのこと忘れちゃったのかな？赤松ちゃんは…死んだんだよ？オレに殺されたのを…見たよね？」

百田「み、見たっつってもよ…！」

春川「…そうだね、確かに見たよ。赤松が死ぬところを…」

百田「ハルマキ…！お前…」

春川「……。」

王馬「さっすが…春川ちゃんはやっぱり察しがいいね！多分もうバレてると思うけど、この赤松ちゃんのボイスは偽物でーす！」

春川「…ほんと、あんたは最低なクソヤローだよ…」

百田「ま、待てよ！またこれも王馬の罠かもしんねーぞ！？実は生きてるって可能性も…」

春川「はあ？百田もあの映像見たでしょ？…それに、本当に生きてるなら何で出てこないの？」

百田「け、けどよ…オレは赤松を信じてーんだよ…！…それともハルマキは…赤松より王馬の言うことを信じるのか？」

春川「はあ…？なにそれ…私が、王馬の言うことを信じる…？じゃああんたはこんな声だけを信じるっていうの！？これが王馬の策略なんだって…何で分かんないの！？」

モノクマ「ありゃりゃ…荒れてるねえ…」

王馬「まあこうでなくっちゃね。…まぁあの二人の対立は概ね予想通りかな？後は…」

？？？「最原くん…お願いだよ…私の話を聞いて…！」

最原「……っ」

王馬「最原ちゃん…次第かな？」
79 : ショウ : 2017/02/27(月) 09:19:00

最原「………。」

赤松「最原くん…返事してよ…っ」

春川「ー最原ッ！…どうせこれも王馬の罠だよ…！」

最原「………っ」

…分かってる、分かってるよ…。

僕は…確かに見たんだ。

見間違えるわけないんだ。

それに…それを見たのは僕だけじゃない。

春川さんや百田くんだって…。

だったら、この声は…？

これは本当に王馬くんの罠、なのか…？

百田「終一…オメーを混乱させたいわけじゃねーが…言わせてくれねえか？」

最原「！」

百田「…オレが、オレが思うにはよ…この声は…本物の赤松の声じゃねーかって思うんだよ…ッ」

最原「……。」

百田「わりい…別に根拠があるとかじゃねーんだ。もしかしたら本当にハルマキの言う通りで…オメーを錯乱させるためだけに用意した王馬の罠っていう可能性もあるしな…」

春川「…………。」

最原「…ッ……」

百田「…けどよッ！やっぱおかしいだろ！？確かにオレ等はあの映像見た！でも…どうしてもオレには…赤松が死んだなんて信じられねーんだよ…！オレはこの声を聞いて確信した！赤松は生きてるってな！！」

最原「…。」

…百田くんの目は本気だ。

本気で…赤松さんは生きてるって思ってる。

ーいや、信じてるんだ。

…赤松さんのことを。

王馬「…まぁ百田ちゃんらしいよね。で、結局のところどうするの？これは…最原ちゃんが決めるんだよ？」

最原「…ッ！！」

…僕が…決める…？

でも、何を…？

百田くんみたいに…この声の赤松さんを信じるのか…？

それとも…例え嘘だと分かっても…王馬くんの策略だと分かっていても…僕は、この声の主と向き合うのか…？

僕に…それが出来るのか？

例えそれが…赤松さんだとしても…。

最原「……っ…」

春川「ーもういい…っ！最原…あんたはよく頑張ったよ…これ以上、王馬なんかに付き合わなくて良いんだって！」

モノクマ「ありゃりゃせっかくサプライズを用意したのに…もう終わり？結局のところ王馬くんを殺す方に決まったの？」

春川「ー黙れッ！王馬は殺す…絶対に…っ」

王馬「よっぽどオレを殺したいんだねー…春川ちゃんは。だからさー最初から言ってるじゃん！オレを殺せって！…なのに、何でキミ達はそれをしないの？」

百田「うるせーッ！大体テメーがわけわかんねーことばっかするからだろうが！」

王馬「ああ…殺しておいてこんな声を聞かせたりするから？だから余計、疑心暗鬼になっちゃうのかな？」

百田「テ、テメー…っ！」

最原「……。」

？？？「最原くん…」

王馬「ほらほら…愛しの彼女ちゃんが呼んでるよ？返事はしなくていいの？」

モノクマ「あーなるほどなるほど…王馬くんはこういうのもアリなんだね。いやはや…びっくりだよ」

王馬「えーなにがー？言っている意味がよく分かんないなー」

春川「…ねえ、最原…？せめて私達の問いかけくらいは答えなさいよ…そりゃあこの声の主に自分の声が聞こえるのは嫌だろうけどさ…」

百田「なぁ…終一。オレもこればかりは同感だぜ。…ここはハルマキの言う通り返事くらいはしてくれよ。何も言ってくんねーと…やっぱ不安になるだろ…」

最原「…」

王馬「あーあ、すっかりだんまりムードなっちゃって…せっかくの議論が盛りあがらないよー。」

春川「何もかもあんたのせいだろ…！あんたが、最原をこんな風にしたくせに…っ」

王馬「…いや、流石のオレもこの展開は見過ごすわけにはいかないかな？」

百田「は…？」

王馬「だからさ…少しだけいい事を教えてあげるよ…」

春川「なっ…また何かするつもり！？」

王馬「まぁ…黙って聞けよ。今の最原ちゃんみたいにさ…」

百田「…」

春川「何が…言いたいの？」

王馬「…ねえ、最原ちゃん。ーああ、もちろん答えなくていいよ？」

最原「…！」

王馬「あのさ…オレが思うに嘘も結局は真実なんだよ。」

春川「ちょっ…！何言ってーー」

王馬「ー黙ってきけよ！…ああ、それで続きね。だからさ…例え嘘だと分かっても、それと向き合わなくていいってことにはならないと思うんだ。嘘も真実も…本質は同じ。結局、現実に起きちゃえばそれはもう無視出来ないんだ。…今の最原ちゃんと同じようにね…」

最原「……」

春川「ダメだって！耳を傾けないで！」

百田「……。」

王馬「にしし。ここまで言えば最原ちゃんにはもう分かるよね？自分が今何をすべきが…ああ、もちろんオレを殺すでも全然いいよ！」

最原「……ッ…」

嘘も真実も…本質は同じ。

…また王馬くんの嘘か？

いやでも…嘘だとして王馬くんがわざわざ僕にこんなことを言うなんて…

それじゃあまるで…王馬くんは僕を…。

ーどうする？
ーどうするべきなんだ？
80 : ショウ : 2017/02/27(月) 11:47:22

最原「……赤松さん」

？？？「！最原くん…？」

最原「ごめん…僕はまだキミを赤松さん本人だとは正直思えないよ…」

百田「終一…オメー」

？？？「………。」

最原「…けど、やっぱり僕は君を無視することも出来ないんだ…。こればかりは王馬くんの言葉に乗っかる形になるだろうけど…それでも僕は…キミの話を聞きたい」

？？？「……最原くん」

春川「最原…なんで…？なんでここまで来て王馬の言うことを信じるの…？」

最原「春川さん…ごめん。そりゃあ僕だって今更向き合えなんて言われたら到底無理だって答えるよ…」

春川「じゃあ…だったら尚更…！」

百田「ハルマキ…やめろ」

春川「百田…」

百田「…きっと、終一には何か考えがあるんだ。…だったら、俺たちはそれを信じようぜ。」

春川「……。」

最原「…ありがとう、百田くん」

百田「へへっ！いーってことよ！俺たちはオメーを信じてるぜ！」

春川「…いいよ、もう勝手にすれば」

最原「春川さん…。…ありがとう」

？？？「………。」

王馬「んん？なんかまとまった感じなのかな？」

最原「…赤松さん」

？？？「もう…本当に最原くんには敵わないなぁ…。」

最原「えっ…？」

？？？「無視は出来ない、か…最原くんは優しいよね。罠だと分かってもこうして話を聞いてくれるんだもん…」

最原「じゃあ…やっぱりお前は…！」

？？？「ーううん、私は赤松楓だよ」

最原「…っ！？」

モノクマ「うぷぷ…」

春川「ほら…やっぱり話す気なんてないんだよ」

百田「終一…！」

最原「…あくまでキミは、自分を赤松さん本人だと言い切るんだね…」

？？？「ごめんね…でも、本当なんだよ。私は赤松楓…。きっと、最原くんは…ううん、そこには春川さんや百田くんもいるんだよね？」

春川「…。」

百田「んだよ…こっちの情報は筒抜けかよ…」

？？？「………」

百田「ーああ…そっか。オレらの声は聞こえないんだったな…」

最原「…知っていたの？」

？？？「うん…もちろん私は、最原くんたちがあの映像を見たことだって知ってる…だからこそ、私の声が信じられないんだよね…」

最原「じゃあ…だったら何でキミはこうして出て来たんだ？」

？？？「ーだからこそ、だよ」

最原「え…？」

？？？「信じられない…そうだよね、私が本当に赤松楓なのかも分からない…でも、だからこそ私は今ここにいるの」

最原「ま、待ってよ…本当に意味がよく分からない…。」

？？？「…モノクマも…そこにいるんだよね？」

最原「！？ど、どうしてモノクマのことまで…！？」

？？？「どうしてって…私がこうして声だけでも出てこれたのは…モノクマのおかげなんだよ」

最原「は…？」

モノクマ「うぷぷ…あー言っちゃったかー。まぁ言うよねー」

王馬「あらら…早速バレちゃった」

春川「はあ…？バレたって…どういうこと？これは…王馬の差し金なんでしょ？」

王馬「…だから、これはオレの差し金じゃないってことだよ。まぁもうバレちゃったから正直に白状しちゃうけど、こればっかりは完全にイレギュラーなんだよねー…オレは映像だけで事をおさめるつもりだったし…」

春川「ふ…ふざけるな！今更…何を言って…それに、あんただってさも当然のように言って…」

王馬「ーああ、だからそれも嘘だよ。さっきから言ってるけど、オレはオレを殺して貰えればそれで良かったんだよねー。…なのに、モノクマが勝手なことするからさ…だから現にこうして投票が遅れてるわけじゃん？」

春川「うるっさい…！今更そんな言い訳じみた嘘を信じられるか…！」

モノクマ「うぷぷ…」

百田「テメーもなんか言ったらどうなんだ！？これはテメーの差し金なのかよ！？」

モノクマ「…うん、まあそうだね。これは完全にボクの独断だね。…でもまさかこんなのにまで王馬くんが乗って来るなんて思わなかったけど…」

王馬「にししっオレは筋金入りの嘘つきだからねー！」

モノクマ「……。」

百田「じゃ、じゃあ…この声は…本物の…！」

モノクマ「…とは、言い切れないけどね？」

最原「！？」
81 : 名無しさん : 2017/03/02(木) 20:32:14

続きはまだでしょうか...？
82 : ショウ : 2017/03/05(日) 22:48:25

モノクマ「うぷぷ…ボクはあえて肯定も否定もしません。なんたってこれは、学級裁判だからねー！」

百田「クソがッ！…結局ふりだしかよ…」

春川「そもそも差し金なんてどうだって良いんだよ。…結局この声が本物の赤松じゃないって事実には変わりないんだから」

モノクマ「…いやぁ、どうでもいいってことはともかくとして…別にふりだしってわけじゃあないんじゃないかなー・・？」

春川「…ッ！？」

モノクマ「うぷぷ…」

百田「テ、テメー…誤魔化してんじゃねーよ…ハッキリ言いやがれってんだ！」

モノクマ「…ボクはね、結局のところ裁判の結果なんてどっちだっていいんだよ。ただあんまり早く決断しちゃうと盛り上がりに欠けるでしょ？それだとつまんないじゃーん！ぶひゃひゃっ！」

百田「チッ…何が盛り上がりだ…。悪趣味なヤローだぜ…」

王馬「まぁある程度の盛り上がりは大事だよねー。…けどモノクマ。結果がどうでもいいっていうなら余計なことを言わないでくれないかなー？」

モノクマ「あ〜い、とぅいまて〜ん！」

最原「………。」

…やっぱり、何かが変だ。

春川さんはああ言ってるけど、もし本当に王馬くんとモノクマが強力関係だとしたら…どうして王馬くんは、あの時あんなことを言ったんだ？

ーー発掘イマジネーション開始ーー

【「さっすが…春川ちゃんはやっぱり察しがいいね！多分もうバレてると思うけど、この赤松ちゃんのボイスは偽物でーす！」】

ー見えた！ー

最原「…王馬くん、キミが嘘つきだって言うなら…あの時のあの台詞はどういう意味で言ったの？」

？？？「……。」

王馬「…ん？質問の意味がよく分からないけど…そうだねー、普通に嘘をついたんだよ！…で、それがどうかしたの？」

最原「……」

春川「…あのさ、別に王馬を擁護するわけじゃないけど…今更それをこいつに聞いたところで何が変わるの？どうせ…嘘に嘘を重ねられるだけだよ」

王馬「にししっ春川ちゃんは本当にオレのことを良く理解してくれてるよねー！ねっねっ本当は百田ちゃんよりオレのことが好きなんじゃないの？」

春川「なっ…！？ふ、ふざけたことを言うなっ！！」

百田「……ハルマキ、そーなのか？」

春川「ちょっ…！あんたも真に受けないでよっ！」

モノクマ「こらこら夫婦漫才はよそでやってよねー、これは学級裁判ってことを忘れないようにー」

最原「え、えと…話を元に戻すけど。…もし本当に王馬くんとモノクマが協力関係じゃなくて敵対していると仮定するとさ…やっぱりこの台詞はおかしいんだよ」

百田「えー…つまりはどう違うんだ？」

最原「ほら…あの時はまだ僕らは二人が組んでるって思い込んでたよね？」

百田「思い込んでるって…実際そうなんじゃねーのか？」

ーーノンストップ議論ーー

春川「そうだよ…そもそもこの学級裁判だってあいつらが言ってきたんだから、それ以外考えられないよ」

最原「ーそれは違うぞ！」

春川「は…？違うってなにが？」

最原「それは違うんだ…春川さん。この学級裁判を持ち掛けたのはモノクマと王馬くんじゃない…王馬くんからの提案だったはずだよ。モノクマはその提案に乗っかっただけで…モノクマ自身からは提案されてないよ」

春川「で、でも…今さらそれになんの関係があるっていうの？」

最原「……あるさ。王馬くんとモノクマが敵対しているとするならーーモノクマが、この声を用意した理由にも意味があるはずなんだ」

？？？「……。」

百田「意味って…それこそ意味分かんねーよ…。まぁそこによしんばあったとして、そこに何の意味があるっていうんだよ？」

王馬「………。」

最原「…じゃなきゃ、モノクマのおかげだなんてこんな台詞を…赤松さんが、言うはずないよ」

？？？「最原くん…！」

春川「な、なに…？あんたまさか…この声が本気で赤松だと思ってるの？」

最原「…。どうかな…正直まだ確信は持てないんだけど…王馬くんとモノクマが敵対してると分かった以上…この声の…赤松さんにかけてみたいんだ」

春川「…」

百田「終一…！良く言ったな！オレもそう信じてたぜ！」

最原「いや、だからまだ確信は持ててないんだけどね…」

百田「それでもいいんだよ！少しでもオメーが赤松は生きてるって希望を持ってくれたんならよ…それだけで十分だ」

最原「百田くん…」

王馬「…へー、じゃあ最原ちゃんはオレよりもモノクマを信じるんだ。あんなに嘘つきで変なヌイグルミなのに…」

モノクマ「変とはなんだよ変とは！モノクマ差別はやめてよね！」

最原「……それも違うよ。王馬くん…僕は、信じるだけじゃなくて…可能性にかけてみたんだ。」

王馬「可能性、ねぇ…？」
83 : ショウ : 2017/03/07(火) 01:46:11

王馬「あのさ…さっきから的はずれな事ばかり言ってるけど、赤松ちゃんが生きてる可能性？そんなのあるわけないじゃーん！それよりもモノクマが嘘ついてるって可能性の方が高いんじゃないのー？」

最原「…いやさっきも言ったけど、それはあくまで二人が協力関係だった場合のみだよ。…でも王馬くんは言ってたよね？この声に関しては完全にイレギュラーだって…」

百田「おおっ…！確かにそう言ってたな！」

王馬「……」

最原「だとしたら…王馬くんだってこの声が本物かどうかなんて分からないはずだよね？」

王馬「ふぅん…最原ちゃんにしてはよく考えた方かな…。うん、なかなか悪くないよ」

春川「け、けど…その言葉自体が嘘ってことにはならないの？それにまだモノクマも嘘をついてる可能性だってーー」

最原「いや…それは無いよ。さっきも言ったけど、モノクマが王馬くんと敵対してる以上モノクマが嘘つくことはあり得ないんだ。」

春川「あり得ないって…なんでそこまで言い切れるわけ？」

最原「…だって、これは学級裁判だから。」

春川「…」

最原「これは学級裁判で、そしてモノクマが誰にも肩入れしてない事実が分かった以上ーーモノクマには僕等に嘘を付く理由が無いんだ。」

百田「嘘をつく理由がねぇって…どういうことだよ？」

モノクマ「はーい！それではボクの方からお答えしましょう！」

百田「なっ…！？」

王馬「……」

最原「モノクマ…」

モノクマ「うぷぷ…さすが超高校級の名は伊達じゃないね。…まぁもう既にバレちゃってるし、これ以上隠す必要もないよねー、」

春川「隠す必要ないって…あんたまさか…」

モノクマ「うん、だからね最原くんの言う通りなんだよ。ボクは最初から誰にも肩入れしてないし、あくまで公平な立場としてここにいるんだよねー！」

王馬「……」

最原「…それが聞けて安心したよ。じゃあ早速その公平な立場としてそこにいるモノクマに聞くけど…」

モノクマ「はいはーい！それがもし公平な推理材料として必要なことならお答えしますよー」

最原「…じゃあ、聞くけど…この声は…本当に赤松さん？」

？？？「っ！」

モノクマ「ほほぅ…えらく直球で来たね。因みにそれはどの辺が公平な推理材料なの？」

最原「…だってこれは、モノクマが用意したものなんだろ？だったら事細かく僕等に説明すべきなんじゃないのか？まさか…公平な立場で、その立ち位置をわきまえてるお前が…何の理由もなくこの裁判を掻き乱すだけためにこの声を用意するわけないよな…？」

モノクマ「…へえ、それってなに？僕に対する脅し？…それともなあに？最原くん自身も自信がないから嘘で、その場の勢いに任せてるのかな？」

最原「…どう思うかはお前の自由さ。で…どうなんだよ。モノクマは…この質問に答えてくれるのか？」

モノクマ「うぷぷぷぷ…いーねぇ…物怖じしないその度胸と姿勢は…うん、これはこれで…なかなか面白い展開なんじゃない？」

最原「………」

モノクマ「うん、いいよ。ボクとしてもこの声は活用して貰わないと困るんだし、公平な推理材料として教えてあげるよ」

最原「……。」

王馬「……」

モノクマ「はいっ！というわけで、この声は正真正銘、赤松楓さんの声なのでーーす！」

最原「…ッ！」

百田「マジ…かよ…！ははっやったな！終一ッ！」

春川「う、嘘…」

王馬「……」

最原「…赤松さん……、これでようやくキミを改めて信じることが出来るよ…」

？？？「…うん…うん…っ」

最原「だから…今度こそ全て話して欲しい。モノクマに言ったおかげってどういう意味なの？」

？？？「あは…っ駄目だよ…最原くん…」

最原「え…？」

赤松「キミが私を本物だって気付いてしまったから…私はもう、何も言えなくなっちゃった…」

王馬「……………うぷ…ぷぷぷぷぷ…っ」
84 : ショウ : 2017/03/09(木) 19:02:01

王馬「バーーーカッ！！！」

最原「っ！？」

百田「っ！？」

春川「っ！？」

王馬「あ〜あ…お前らってほんっとバカだよなぁっ！あははははっ笑い過ぎておなか痛いーッ！」

赤松「うう…っ」

モノクマ「ねぇねぇ、笑ってるところ悪いんだけどボクの笑い方のマネしないでくれる？強力関係じゃないってことは既に証明されたハズだよね？」

王馬「ああ…ごめんごめん。だって、あまりにもおかしくってさー、バカだとは思ってたけどまさかここまでとはねー！うん、素直にびっくりしちゃったよ！」

最原「な…ッ何がそんなにおかしいんだよっ！！大体…状況的に考えて現に今、追い詰められてるのはお前の方だろ！！」

王馬「追い詰める…？何おかしなこと言ってんの？」

最腹「はぁ…？」

王馬「あのさぁ…なんか勘違いしてるようだから言ってあげるけどオレとモノクマが強力関係じゃないからって、何をそんな追い詰めた気になってんの？」

最原「な、何をって…そんなの…」

赤松「ううっ…ごめん、ごめんなさい…」

春川「なにこれ…何で赤松が泣きながら謝ってんの…？」

百田「そ、そうだッ！悪いことしてねーのに気安く謝ってんじゃねえ！」

赤松「ごめんなさい…ごめんなさい…最原くん……」

百田「あークソがッ！何で俺らの声は届かねーんだよ！！」

王馬「ーああ、じゃあいいよ。モノクマー、こいつら全員の声も赤松ちゃんに届くようにしちゃってー！」

モノクマ「あーい！」

百田「！？おいっテメーら組んでなかったんじゃねーのかよ！？」

赤松「…ッ！この声…百田くん？でも何で…？私には最原くんの声しか聞こえないはずなのにーー」

王馬「ああ、ごめんねー。ちょっと手違いでさ、急遽予定を変更することになったんだよ！」

赤松「え、王馬くん！？嘘…ど、どうしてーー」

春川「どうしてじゃないでしょ？…ね、何なのあんた…せっかく最原があんたを信じたってのに急に何も言えないなんて言い出すなんて、ほんとはあんたも王馬とグルなんじゃないの？」

赤松「！？ち、違うよっ！私はそんなことーー」

ーーノンストップ議論ーー

春川「だって、そうでしょ？最後にあんたを見たのは王馬と二人でどこかへ行くところだったもんね。…だったら、あの映像といい今の事といい…あんたら二人をグルだと疑うのは当然だよ」

最原「ーそれは、違うぞっ！」

春川「え、なに…？何が違うっていうの？」

最原「……春川さん。確かに僕はあの時二人がどこかへ行くところを見たよ…」

春川「…そうだよ、それも二人仲良く手なんか繋いでね」

最原「……でも、僕等はあの後すぐに王馬くんを見たよね？」

王馬「…」

春川「それは…そうだけど…」

百田「そういや…そもそも何で終一と王馬は一緒に居たんだよ？あの時は特に何も思わなかったが…今考えると少し変じゃねーか？」

最原「…そうなんだよ。やっぱり何が変なんだ。今まで散々赤松さんのことで気を取られていて、すっかりその事については気にも留めていなかったんだけど…」

春川「いくら気を取られていたからって…じゃあ説明してよ。何であんたは王馬といたの？そもそも…王馬はどこにいたの？」

最原「…ごめん。僕もこればっかりは何も言えないよ。現に今の今まで赤松さんのことで頭がいっぱいだったからね…」

赤松「さ、最原くん…っ！？」

モノクマ「いやーお熱いお二人ですこと！」

最原「あっいや…と、とにかく！今なら冷静に判断が出来そうなんだ。まずは…赤松さん自身の問題よりも…僕の話を聞いて欲しい」

百田「ああ…オレはもちろんいいぜ！なっハルマキも良いだろ？」

春川「…けど、まだ赤松がグルじゃないって決まったわけじゃーー」

最原「…いや、そうとは限らないよ。」

春川「え…？」

最原「全ての真実はきっと繋がってる。…だから、おのずと赤松さん自身の真実も分かってくると思うんだ。…春川さん、お願いだ。まずは…僕の話から聞いてくれないかな？」

春川「……、……分かった。」

最原「春川さん…ありがとう！」

春川「いいよ別に…。それに、私も少し気になるし…けどまだこの赤松を信じたわけじゃないから」

赤松「春川さん…」

最原「…赤松さん、僕はキミを信じてる」

赤松「！」

最原「だから、キミにも…僕を信じて欲しい」

赤松「うん…っ」

王馬「……うぷぷぷ、すっかり話が逸れちゃってるなぁ…ほんっとめでたくてバカな奴らだよ…」

モノクマ「あーもう、まーたマネしちゃってるよ…。まぁいいか！てなわけで、次回から後半戦突入だよー！お楽しみにッ！」
85 : へび : 2017/04/13(木) 20:12:10

続き待ってます！
86 : 名無しさん : 2021/08/14(土) 07:41:42

ぐ、気になる！あとついでに、
夢野「みそこなったぞ。王馬」

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