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エレン「自由人」クリスタ「常識人」【エレクリ】
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                  - 1 : : 2015/08/30(日) 21:55:20
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 はいエレクリでーす。初でーす。頭ん中で思い付いて書けそうな予感したのでスレ建てしましたー。
 
 ちなみに短篇を予定しています。ちょっと時間があるときにチラッと見てくれると幸いです。
 
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                  - 4 : : 2015/08/30(日) 22:08:48
 9月1日
 二学期が始まるドキドキと共に私は恋をしました。
 私はクリスタ・レンズ。普通の高校生やっています。
 昨日は二学期が始まると興奮して中々寝付けず、現在遅刻寸前です。
 学級委員として、何とか遅刻だけは避けたいと思っています。
 クリスタ「ああ、どうしよう!?後5分だ!」
 ここから学校までは1/2km。走れば足の遅い私でもつくはず。
 クリスタ「ん……?あれ、誰だろう?」
 私の何mか先に男の子が歩いていました。隣には、黒髪の女の子も。
 歩いてたら遅刻なのに大丈夫なのかな?
 そんな心配をしながら、私は二人を追い越しました。
 学校の正門に着いた時、友人のアルミンが声を掛けてくれました。
 アルミン「珍しいね、遅れてくるなんて」
 クリスタ「昨日眠れなくて……」エヘヘ
 久しぶりのチャイムの音がして、先生が入ってきて皆席に着きました。
 先生「今から始業式だ。急いで並んで体育館に行くように」
 私のクラスは皆、落ち着いていてすぐ並んでくれます。
 隣のクラスの学級委員は、ワイワイして、いつまでも並んでくれないと泣きながら先生に訴える程でした。
 私は皆の先頭に立って歩きます。身長が一番低いから、押し流されることもしばしば。
 でも、クラスで一番前のアルミンが支えてくれるので、大助かりです。
 
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                  - 5 : : 2015/08/30(日) 22:24:57
 教頭先生「全員揃いましたかー?」
 全校生徒が集まると凄まじい暑さが襲ってきます。
 特に、前は扇風機が当たらないので最悪です。
 教頭先生「はい、揃ったようなので始業式を始めます。まずは校長先生のお話」
 校長先生「……」ペコリ
 私の学校の校長先生の話はとても長い。
 夏休み前の終了式、あまりに話が長すぎて倒れた人は10人を越えました。
 私も倒れる寸前でした。
 校長先生「以上で、先生の話はこれで終わります」ペコリ
 あれ?考え事しているうちに終わっちゃった。
 倒れた人がいたから短めにしたのかな?助かったけれど。
 教頭先生「次は、転入生の紹介です」
 あれ……?
 私たちの担任の先生に連れられて前に立っていたのは、今朝の二人でした。
 先生「今日から2-3のクラスになる二人です。自己紹介をどうぞ」
 「シガンシナから転校してきました。ミカサ・アッカーマンです」
 黒髪の女の子がそう答えました。
 「……」
 一方、男の子は話す気配がありません。ボーーっと、全校生徒を眺めています。
 ミカサ「エレン、自己紹介」
 エレン「え?俺?」
 どうやら、自分が言うとは思っていなかったようです。
 体育館中に全校生徒の笑いが響きミカサという女の子は顔を伏せていました。
 きっと恥ずかしかったのでしょう。
 先生「コラコラ、皆静かに。改めて自己紹介を」
 エレン「は、はい。さっきは失礼しました。シガンシナ区から転校してきたエレン・イェーガーです。よろしくお願いします」
 頭を下げる際、私は、はっきりと見えました。
 制服に名札がついているところが。
 
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                  - 6 : : 2015/08/30(日) 22:33:21
 始業式が終わって教室に戻りました。
 先生が、先程の二人を連れて来ました。
 先生「えー、今日からこのクラスの一員になるエレン・イェーガー君とミカサ・アッカーマンさんだ。クリスタ、色々頼んだぞ」
 クリスタ「は、はい!」
 先生「席は……クリスタの近くがいいな。ミカサさんはクリスタの後ろに、エレン君はその隣で」
 ミカサ「はい」
 エレン「……」ボー
 先生「エレン君?聞いていますか?」
 エレン「……え?俺に言ってたんですか」
 ドッと教室中に笑いが広がりました。ミカサさんはさっきみたいに顔を伏せています。
 顔は真っ赤でした。
 先生「それでは今から、大掃除開始!綺麗にするぞー!」
 掃除をすると、人の性格が見えてきます。
 アルミンは、ホウキで細かい角も綺麗に掃きます。
 ライナーは、友達とふざけながらもしっかり掃除しています。
 ベルトルトは、黙って黙々と拭き掃除をしています。
 それぞれの個性が引き立つので、私は学校の掃除が好きです。
 
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                  - 7 : : 2015/08/30(日) 22:41:14
 今日転校してきた二人も見てみました。
 エレン「……」フキフキ
 エレン君は真面目に黒板の溝を拭いていました。
 私は結構真面目だなー……と、思いながらバケツの水を代えに行きました。
 2、3分して教室に戻りました。エレン君は真面目に掃除をしています。
 しかし、おかしいな……っと、私は違和感を抱きました。
 するとミカサさんがエレン君に近寄りこう言いました。
 ミカサ「さっきから同じ所ばっかりしないでもっと手っ取り早くして」
 私が抱いた違和感……それは、エレン君は同じ所しか掃除していなかったのです。
 よく見てみると溝はあり得ない程ピカピカでした。
 私はその綺麗さに、思わず見とれていたらふとエレン君と目が合いました。
 エレン「……何?」
 クリスタ「あ、いや……綺麗に掃除してるなぁって」
 エレン「……ふーん」
 思ったより、態度は素っ気なくて少しガッカリしました。
 
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                  - 8 : : 2015/08/30(日) 22:59:24
- 先生「んじゃ、もうそろそろ終わるか」
 ライナー「やったぜ!ベルトルト、この後何して遊ぶ」
 先生「学校じゃない。掃除だ」
 アルミン「あははははは」
 賑やかに掃除も終わり宿題等の回収をしました。
 アルミン「クリスタ、宿題の手応えどうだった?」
 隣の席のアルミンに聞かれました。
 クリスタ「中々苦戦ですねw」
 アルミン「あはwそっか」
 ミカサ「……あの…」
 クリスタ「え?」
 初めてミカサさんが私に話しかけてきました。
 ミカサ「えっと……貴女は学級委員?」
 クリスタ「うん、そうだよ。」
 ミカサ「……エレンはとても自由人です。幼馴染みの私ですら手のつけようのない。これからエレンが色々と迷惑をかけると思いますがよろしくお願いします」
 話すのが苦手なのか、少し言葉がおかしかった。
 でも、苦手でもエレン君の為に言ってるのだと思うといい子だなぁって思いました。
 クリスタ「大丈夫だよ。迷惑だなんて思わないよ」
 ミカサ「いや。しかし……」
 クリスタ「ミカサさんだっけ?私は学級委員だよ?色んな人と接してるからどんな人でも大丈夫」
 ミカサ「……でも、困ったことがあれば言って欲しい。エレンは本当に大変だ」
 クリスタ「うん、ありがとう」
 ミカサ「あと……」
 クリスタ「ん?」
 ミカサ「ミカサでいい。さん付けは嫌いだから」
 クリスタ「……!うん、私もクリスタで」
 少し仲良くなれた気がして嬉しいです♪
 
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                  - 10 : : 2015/08/31(月) 15:23:23
 現時点で私のエレン君に対しての気持ちは、【変わった人】だと思っていました。
 提出物を出し終わった後は普通の授業です。
 今日は5時間授業なので、あと2時間。私のクラスは英語と数学です。授業が終われば、部活をしたり帰ったり。私は帰宅部なので帰ります。
 先生「おし皆持ってきてるなー。じゃあ時間も余ったし自由時間だ」
 ライナー「サンキュー先生!おいベルトルト、黒板に先生の似顔絵書いてみるか」
 先生「敬語を使いなさい敬語を」
 ライナーは、いつもクラスの中心で笑いを取ってくれています。このクラスが和やかなのはライナーのおかげと言ってもいいでしょう。
 ……時々私を、ジッと見てくるので苦手です。
 クリスタ「うー、終わったぁ……」
 私は完全にだらけモードになり机に覆い被さりました。
 ミカサ「あの…クリスタ」
 クリスタ「ん?何?」
 クリスタと呼んでくれて私は内心嬉しいです♪
 
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                  - 11 : : 2015/08/31(月) 15:49:28
 ミカサ「私たち……まだ教科書等を持ってなくて…貸してくれないだろうか」
 あ、そっか。転入生だしまだ教科書持ってないんだ。
 じゃあ私の貸してアルミンの見せて貰おっと。
 クリスタ「うん、いいよ。アルミン!後で教科書見せてくれない?」
 アルミン「うんいいよ。でね、エレン……」
 アルミンはエレン君と馴染んでいるようです。
 エレン君はさっきの私と同じ格好をしてだらけているけど。
 ミカサ「隣の人、アルミンって言うの?」
 ミカサはアルミンに興味を示したようです。
 クリスタ「うん。声が高くて見た目女の子っぽいけど男の子だよ」
 アルミン「ちょ、クリスタ失礼な!」
 クリスタ「だって本当だもーん!」
 ミカサ「……エレン、クリスタと挨拶して」
 エレン「さっき自己紹介したじゃん…」
 ミカサ「仲良くなれと言っている」
 エレン「はぁー?お前は俺の何なんだよ……母親かよホントに……」ブツブツ
 教育熱心な母親と反抗期の息子を見ているような気分でした。
 ミカサ「いいから。これからきっとたくさんお世話になるんだから」
 エレン「わあったようっせぇな。俺はエレンだ。よろしく。じゃあ」
 ミカサ「真面目にやって」
 エレン「……」
 ふ、二人の間に見えない火花が……お互い顔を見合わせて何も言わないし……
 アルミン「じゃあ僕が説明するよ、それならいい?エレン?」
 エレン「……いいんじゃない」
 ミカサ「ごめんなさい……」
 アルミン「いいよ。あのねクリスタ、彼はエレンって言って僕からの第一印象は[自由人]かな」
 アルミン「さっき少し話したけど、教えてくれたのは趣味と得意教科だけ。基本自由、以上!」
 クリスタ「ええっ!?自由人ってことだけ?」
 ミカサ「そう。エレンは自由人。何でもやらかすし何でもしでかす」
 本当に彼は自由人だそうです。情報分析の得意なアルミンがそれしか言わないんだから本当に自由人だと私は思います。
 エレン「で、お前こそ名前は?人に聞いといて名乗らないとかなしだからな」
 アルミン「ストレートな言い方だなぁ」 アキレ
 クリスタ「えー、私はクリスタ・レンズと言います。このクラスの学級委員長です」
 エレン「クリスタね……いい名前だな」
 ドクッ…ドクッ
 『いい名前だな』
 ドクッ…ドクッ…ドクッ……
 何……?この胸の高鳴りは……?
 アルミン「クリスタ、どうかした?」
 ミカサ「エレンが気にさわることでも言った?」
 エレン「何で俺のせいになる」
 クリスタ「あ、何でもないよ!よろしくねエレン君」
 エレン「……ん」
 
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                  - 13 : : 2015/08/31(月) 20:11:51
- それにしても、何だったんだろう?
 何か病気だったりして……いやいやいや、縁起でもない……。
 ボーーッとしていたら、アルミンに驚くことを言われました。
 アルミン「ねぇ、クリスタ」
 クリスタ「何?」
 アルミン「顔、赤いよ」
 クリスタ「えっ……」
 頬を触ってみると本当に熱くなっていて、ほんのり手が温まりました。
 さっきの高鳴りも、この時は風邪かと思っていました。
 ミカサ「エレン、胸元のボタンが外れている」
 エレン「外してんだよ、くそ暑い中閉めきっていられるか」
 アルミン「エレンは暑がりなんだね、僕は丁度いいよ」
 実は、私も暑いと思っていました。エレン君と共通点があって少し嬉しいです。
 でも、共通点ってだけで何故嬉しいのかな……?
 ドクッ…ドクッ…ドクッ……
 ドクッドクッドクッドクッ……
 何か音が大きくなってる気がする……
 
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                  - 14 : : 2015/08/31(月) 20:31:20
- 先生「はい授業だぞ~席につけ」
 先生が来てくれたおかげで、胸の高鳴りは治まりました。
 二時間経ってもう登下校になりました。
 今日は帰ったらロールケーキを一緒に食べると姉と約束していたのでとても楽しみです。
 アルミン「クリスタ!一緒に帰らない?」
 クリスタ「いいけど、寄り道はしないよ?お姉ちゃんと約束があるから」
 アルミン「え~。今度、知り合いが誕生日だから女物のプレゼントあげたいと思ってたんだけど……じゃあ、また明日は?」
 クリスタ「もしかして、知り合いってハンジさん?」
 アルミン「え?何でわかったの?w」
 クリスタ「だって大人の女性ってハンジさんしか……」
 アルミン「まぁそうだね。いつもお世話になってるから、プレゼントあげたいんだよね」
 アルミンの頬は真っ赤でした。
 青春してるなぁ~……と、思うと何だか手伝いたくなってしまいました。
 クリスタ「うん!今日行こうよ!お姉ちゃんには言っとく」
 アルミン「え、でも悪いよ」
 クリスタ「いいよ!お姉ちゃんは優しいからわかってくれるよ。ねぇ、ミカサも行かない?」
 ミカサ「え…私……?」
 クリスタ「うん!転入祝いて感じで?」
 アルミン「だったらエレンもだね」
 エレン「は?嫌だよ」
 ミカサ「エレン、行こう。こういうのは私の憧れだった」
 エレン「お前一人で行けよ!」
 ミカサ「ダメ。何か奢るからお願い」
 エレン「あーもーうぜぇ!わかったからこっち見んな!」
 ミカサ「……だったら来なくていい」
 クリスタ「え」
 何だか雲行きが怪しくなって来ました。
 エレン「行くってんだろ!?んだよその態度!」
 ミカサ「嫌なら来なくていい。強要した私が悪かった」
 エレン「意味わかんねぇ自分勝手な女が」
 いやいや、それは貴方が言えたことじゃないですよ?
 ミカサ「うるさい自由人。行こう二人とも。私の顔も見たくない人がもっと不機嫌になる」
 エレン「あーそうですか。じゃあもう家来るなよ。本当に顔が見たくねえ」
 私とアルミンはミカサに連れられ教室を出ました。
 アルミン「ねぇいいの?」
 ミカサ「いい。いつもあんな言ってるからイライラした。私はエレンにこの地を知って欲しかっただけなのにいつも言葉はすれちがう」
 クリスタ「じゃあ説明したらどうなの?」
 ミカサ「……私は話すのが苦手だ。本当に苦手だ。説明するなんてもっての他、無理だ」
 クリスタ「……」
 
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                  - 15 : : 2015/09/03(木) 21:36:29
 ミカサ「それよりも、楽しもう。二人ともエスコートをお願い」
 アルミン「うー、仲直りしてくれるって約束したらね?」
 クリスタ「それ私も!」
 ミカサ「……わかった。私も冷静ではなかったので、帰ったら謝ろうと思う」
 口下手だけど、とても素直だなぁ、と思いました。
 私はエスコートするのが苦手なのでアルミンにしてもらいました。
 アルミンは手慣れているようで地元の私ですら感激したほどです。
 ハンジさんにはマグカップを買っていました。
 私はかわいいメガネケースを買いました。
 ミカサは、エレン君と謝るきっかけを作ろうとチョコレートムースを買っていました。
 クリスタ「エレン君ってチョコレートムース好きなの?」
 ミカサ「そう。これをあげると、どんなに不機嫌でもたちまちご機嫌になる」
 クリスタ「へー」
 チョコレートムースを頬張るご機嫌なエレン君を想像するととてもかわいいと思いました。
 
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                  - 16 : : 2015/09/03(木) 21:45:03
 楽しい時間はどんどん過ぎていき、気が付くと日は沈んでいました。
 そろそろ帰ろうか、とアルミンが言い私達は解散しました。
 私の家は夕焼けの方向にあります。毎日その夕焼けを見ながら考え事をするのが大好きです。
 今日は、色々はことがあったなぁ・・・
 ミカサとエレン君は仲直りできるかな?できたらいいな。仲が良い二人がお似合いだ。
 そう考えてると、また胸がズキズキと痛みました。
 今日は変だ。
 エレン君のことを考えるといつも胸がズキズキする。
 これって・・・
 もしかして・・・
 私って・・・エレン君恐怖症!?
 う…でも……そんな……
 
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                  - 20 : : 2015/09/08(火) 22:03:04
 家に帰ると、お姉ちゃんが頬を膨らませて怒っていました。
 フリーダ「一緒にロールケーキ食べようと思ったのにぃ!」
 クリスタ「お姉ちゃんごめんね、許して」
 フリーダ「もちろん許すけど!」
 私のお姉ちゃんは優しくて私をいつも優先してくれて………私にとって最高の姉です。
 フリーダ「食べよ?私待ってたの」
 クリスタ「待っててくれたの?悪いことしちゃったなぁ……」
 フリーダ「一人で食べるより、クリスタと一緒に食べる方が何倍も美味しいよ」
 クリスタ「もうお姉ちゃんったら上手何だから」
 
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                  - 21 : : 2015/09/11(金) 20:18:53
 お姉ちゃんと食べるケーキは、いつもより何倍も美味しかったです。
 お風呂に入って一息……。
 今日は色々な出来事があったなぁ
 ミカサとエレン君とお友達になれて、本当に良かった。
 ……何故かエレン君の顔がフラッシュバックしました。
 また胸は高鳴りだし、なんだか体も火照ってきているような気がします。
 ………。
 アルミンに相談してみようかな。
 
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                  - 22 : : 2015/09/11(金) 20:26:58
 翌日、私はアルミンに朝早く来るよう連絡し、いつもより早く学校に行きました。
 いつもより早いと、犬を散歩させているお爺さんや、ランニング中の中学生しかいませんでした。
 朝の空気は涼しくて、気持ちいい。たまにはこういうのもいい経験だと思いました。
 アルミン「クリスタ~!」
 クリスタ「え!?アルミンもう来てたんだ!」
 アルミン「もう!自分から呼んだくせに!」
 クリスタ「ご、ごめんね?」
 アルミン「いいって。……で、相談って何?」
 クリスタ「うん、あのね……」
 私はエレン君に対することを全て話しました。
 アルミンは、しばらく考え込んで、そしてニヤニヤし始めました。
 アルミン「クリスタ~それってさぁ」ニヤニヤ
 クリスタ「ニヤニヤしないで教えてよ!」
 アルミン「言っていいの?」ニヤニヤ
 クリスタ「ええどうぞ!」
 何をアルミンはそんなに焦らしてくるのでしょうか。
 
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                  - 23 : : 2015/09/11(金) 20:33:02
 アルミン「クリスタ。それはね……」
 クリスタ「……」ゴクリ
 ドックンドックン……胸の音はどんどん大きくなっていきます。
 ドックンドックン…… ドックンドックン……
 アルミン「それは【恋】じゃないかな?」
 クリスタ「……え?」
 鯉……?
 クリスタ「お魚???」
 アルミン「そっちじゃなくて!恋愛だよ!恋愛!」
 恋愛……?
 クリスタ「えーーー!!」
 アルミン「いや、絶対そうでしょ」
 クリスタ「い、言われてみると……」
 恋かもしれない……
 アルミン「エレンに恋かぁ、ふふ」
 クリスタ「もー!エレン君にどう接すればいいのか……」
 アルミン「昨日通りでいいんじゃない?」
 クリスタ「簡単に言うけどねぇ…」
 意識し出すと、難しいものでした……。
 
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                  - 26 : : 2015/09/14(月) 05:35:58
 時間は過ぎてきて皆が登校してきました。
 エレン君は、ミカサと一緒に来ました。
 ……?、ミカサ、ちょっと目が赤い気がする。
 気のせいでしょうか。でも、話すと鼻声で……ん?もしかして花粉症?
 私は理由を聞きました。
 クリスタ「ミカサ、目とか大丈夫?どうしたの?」
 ミカサ「……エレンに昨日、家に入れてもらえなくて」
 クリスタ「えええええええええ!!!」
 エレン「早く担任来ねぇかな……」
 こ、こ、こ、こんなにのんびりしているエレン君が!?
 家に入れてくれなかった!?
 ミカサ「『昨日来るなって言っただろうが』ってチョコレートムースだけ取られて……それで、朝まで入れてくれなくて泣いてて」
 クリスタ「あ、朝まで!?」
 正直、びっくりしたどころじゃありませんでした。
 今、こんなに呑気に二度寝をしているエレン君がミカサを家に入れず一晩過ごさせたって……私にはとても想像できないことでした。
 ミカサ「お風呂とか、学校の準備はさっきしてきた。エレン、先に学校に行くから急いでやってきた」
 えええええええええええええええ!?
 さっき仲良く登校していると思ったらそうじゃなかったんだ……
 ミカサ「だから、ドライヤーが使えずに髪が濡れている」
 クリスタ「あ……本当だ」
 ミカサの黒髪は冷たくて、でもシャンプーのいい香りがして。
 
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                  - 27 : : 2015/09/14(月) 06:01:50
- どうしよう・・・私はなんて人を好きになってしまっただろう……。
 アルミン「ガンバ」ニヤリ
 アルミンの顔は、今まで見た中で一番ゲスいものでした。
 始業式から、一ヶ月が過ぎた頃でした。
 【好き】という気持ちは日を過ぎるごとに膨れ上がっていきました。
 ミカサには、すぐにエレン君への恋心はバレてしまいました。
 でも、ミカサは誰にも口外しませんでした。アルミンによると応援しているのだそうです。
 告白は……無理。無理無理無理!!
 できない!できないよ!
 告白する勇気なんて、私にはありませんでした。
 そんな、ある日
 先生「おーい。今日は文化祭の出し物決めるぞークリスタ、頼んだ~」
 ライナー「うわ先生押し付けてる!」
 先生「ヒューヒュヒュヒュヒュー」口笛
 エレン「……下手くそ」
 エレン君の一言で、クラス中が笑いに包まれました。
 いいクラスだな。
 改めてそう思いました。
 
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                  - 35 : : 2015/09/16(水) 22:26:32
 クリスタ「よ、よし!じゃあまず、出店、劇、演芸。どれがいい?」
 アルミン「じゃあ多数決とるよ」
 新しい委員決めで、アルミンは副委員長になってくれたのです。
 今まで副委員長の存在を知らなかったので、決まった時は本当に驚きました。
 ミカサは、書記になってくれました。
 エレン君は……
 エレン「zzz……」
 寝ています。つまり、何もしていません。
 ミカサ「クリスタ、ホワイトボードがいいだろうか?」
 クリスタ「黒板でいいよ」
 アルミンが多数決を取ってくれ、ミカサがそれを黒板に書く。今までは私一人でやっていたことなのに二人がやっている。何だかとても不思議な気分になりました。
 アルミン「……圧倒的に劇が多いね」
 クリスタ「じゃあ劇でいいですかー?」
 はーい!
 アルミン「何の劇にする?」
 クリスタ「話し合う時間を……三分あげるので、周りの人と話し合ってください!」
 私がそう言った途端、教室は一気に騒がしくなりました。
 真剣に話し合っている人もいれば、他の話題に夢中になっている人もいました。
 
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                  - 36 : : 2015/09/16(水) 22:33:15
- 三分経ち、どんな意見が出るか私はわくわくしました。
 最初に手を挙げたのはライナーでした。
 ……と、いうかライナー以外は手を挙げていません。
 アルミン「はいライナー」
 ライナー「えーと……俺はシンデレラのオリジナルバージョンがいいと思う」
 ベルトルト「例えば?」
 ライナー「気が強いシンデレラとか?」
 アルミン「……他の意見はない?」
 シーーン。誰も何もないようです。
 クリスタ「じゃあライナーの気が強いシンデレラに決定ね」
 ミカサ「配役なども決めなくてはならない」
 クリスタ「そうだね、決めちゃおうか」
 
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                  - 40 : : 2015/09/21(月) 20:59:05
 アルミン「配役は、まずシンデレラ、継母、意地悪娘1、意地悪娘2、妖精、王子様、召し使いを数人だね」
 ミカサ「カボチャなどは?」
 アルミン「作ればいいじゃんw」
 クリスタ「じゃあー!シンデレラやりたい人!」
 シーーン。
 クリスタ「え?」
 正直、驚きました。シンデレラといえば物語の主人公。
 やりたい人が一人はいると思ったのですが……。
 クリスタ「本当にいないの?じゃあ投票にするよ?」
 アルミン「まさかここまでねぇ」アハハ
 クリスタ「予想外だよ」
 アルミン「じゃあ僕がやろうか?ww」
 ライナー「賛成!」
 ベルトルト「え!?ライナー!?」
 クリスタ「ええええ!?」
 アルミン「」
 ミカサ「私も賛成。面白そうだ」
 ミカサの一言で、クラス中が賛成をし始めました。
 「賛成!」「賛成!!」「賛成。」
 皆から言われたアルミンは後に引けなさそうな状態でした。
 正直、私も吹き出しそうになりました。
 アルミン「わかったよ!!やればいいんでしょやれば!!」
 ライナー「うおおおお!!」
 な、なんとアルミンがシンデレラ役に決まりました。
 拍手と大声で教室はうるさいはずなのに、エレン君はピクリとも動きませんでした。なんと言う睡眠力……!
 
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                  - 41 : : 2015/09/21(月) 21:12:05
 クリスタ「じゃあいっそ性転換シンデレラは?」
 ライナー「それいいな!じゃあ俺継母がいい。ベルトルト、お前は意地悪娘1な」
 ベルトルト「えーー……僕裏方やろうかと思ってたのに
 ライナー「ケチケチすんなって」
 シンデレラ、継母、意地悪娘1が決まりました。
 意外に私の案の性転換シンデレラは好評でした。
 こうして、どんどん配役が決まっていきました。
 シンデレラ アルミン
 継母 ライナー
 意地悪娘1 ベルトルト
 意地悪娘2 ジャン
 妖精
 王子様
 召し使い ミカサ
 あとは妖精と王子様役だけです。
 女子は積極性がないのか、誰も挙手をしようとしません。
 一方男子も、妖精役をやりたがる人はいません。
 いえ、正確に言えばコニーは挙手をしたのですが、セリフを覚えられないという欠点があり降ろされました。
 クリスタ「誰か、王子様と妖精役を……」
 ミカサ「妖精役はエレンでどう?」
 いきなり、ミカサから提案がありました。
 でも、エレン君。勝手に役が決まっていたら怒りそう……。
 アルミン「寝てる罰としていいっか。じゃあエレンねー」
 ミカサ「では王子様は挙手しなさそうだし、学級委員のクリスタでどう?」
 クリスタ「え」
 賛成コールが私の人生のBGMになった瞬間でした。
 
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                  - 42 : : 2015/09/21(月) 21:20:46
 わー!わー!言うなか、相当うるさかったのかやっとエレン君は目を覚ましました。
 そして、黒板に書かれた自分の配役を見て目を見開きました。
 エレン「はあああああ!?」
 雄叫びに全員シーーンとなりエレン君の方を見ました。
 エレン君はお構いましに前方に近づいてきました。
 エレン「お前ら全員廊下に来い!!」
 私達三人は廊下に引っ張り出されました。
 アルミン「もー、何さ」
 エレン「俺を劇の役にしてんじゃねぇよ!!」
 ミカサ「これはクラスの意見。覆すこのは不可能だ」
 エレン「知ったことか!人の意見も聞かずに勝手に決めやがって!!」
 クリスタ「……ごめんね」
 エレン「ごめんで済むなら配役変えろよ!!お前学級委員なんだろ!?」
 ここまで怒っているエレン君は初めて見ました。
 いつもボーーっとして自由気ままな彼がこんなに怒るなんて。
 私達は相当彼を怒らせてしまったようでした。
 ミカサ「クリスタを責めるのはやめて。私が提案したから」
 エレン「お前かよ……!!」
 ミカサ「・・・」
 エレン「後で屋上に来やがれ」
 そう言って、エレン君は教室の中に一人で入りました。
 私は罪悪感しか胸に残りませんでした。
 
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                  - 43 : : 2015/09/21(月) 21:27:00
 屋上に呼び出されたミカサは、教室に帰ってきた時、口の横から血が出ていました。
 クリスタ「どうしたの!?」
 ミカサ「やられた……。でも気にしないで」
 アルミン「女子に暴力奮うとかサイテーじゃん」
 ミカサ「いえ、エレンは悪くない。ちょっとしたトラブルに巻き込まれただけ。」
 クリスタ「でも……」
 ミカサ「むしろエレンは助けてくれた」
 アルミン「」
 エレン「おい……誰がサイテーだって?」
 アルミンの背後にはいつ現れたのか、エレン君が怖い顔をしていました。
 ミカサ「不良がいて、私がナンパ?されてエレンが助けてくれた。エレンの背後に私はいたので、エレンの肘が口元に当たってちょっと怪我をしただけ
 」
 クリスタ「……優しいんだね」
 エレン「……んなつもりじゃねぇよ」
 心なしか顔は赤面していました。
 
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                  - 44 : : 2015/09/21(月) 21:28:51
 エレン「屋上に呼び出したのは劇の状況を聞くためだ」
 アルミン「え?じゃあ……」
 エレン「やってやるよ」
 クリスタ「やった……!」
 この日から、厳しい稽古は続きました。
 担任の先生が、昔演劇部だったとか何とか……。
 そして、迎えた本番。
 
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                  - 45 : : 2015/09/21(月) 21:40:45
 『次は、2-3によります。【シンデレラ】です』
 「[あるところ町]に美しく純情な美女がいました。」
 「彼女はシンデレラ。シンデレラは父親を亡くしていました。父親が亡くなった途端、継母たちの態度は激変しました。」
 「シンデレラを召し使いのようにパシリました。そんなある日のこと……」
 ライナー(継母)「オーッホッホッホッ!掃除は済んだの?シンデレラ!」
 アルミン(シンデレラ)「まだですけど何か?文句あります?」
 ベルトルト(意地悪娘1)「あるに決まってるでしょ!さっさとしてよ!」
 アルミン「人に頼んどいてその態度?じゃあ自分でやってくださるかしら?」
 アルミンの演技はとても上手い……
 ジャン(意地悪娘2)「まあまあお二人とも。それよりこれを見てくださる?」
 「意地悪娘の妹が持っていたのは王子様とのダンスパーティーのお知らせでした」
 ライナー「まあ、これはいいわ!今夜ね、行きましょう!シンデレラ!!あんたは掃除よ!来ないでよ!?」
 アルミン「誰がいきますかバーカ」
 「継母と娘たち二人は王子の元へ出掛けました。行かないと言ったシンデレラですが彼女も乙女。本当は行きたいのです」
 アルミン「ああ、神様。どうか私をダンスパーティーに連れていってください」
 「すると、シンデレラの視界から眩しい光と共に妖精が出てきました。」
 
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                  - 46 : : 2015/09/21(月) 21:44:29
 エレン(妖精)「そ、そんなに行きたいなら行かせてあげましょう」
 アルミン「何よ、上から目線ね」
 エレン「だまらっしゃい。ほら馬車を用意したから行きなさい」
 アルミン「サンクス。でも、私は綺麗なドレスを持っていないわ。どうしましょう」チラッ
 エレン「仕方ありませんね。ち、チチンプイプイのプイ」
 え、エレン君がwwwww
 アルミン「ま、wまあありがとうございますww」
 エレン「約束があります。12時までには帰ってこないと……」
 アルミン「行ってきまーす☆」
 エレン「聞いていない!?」
 
- 
                  - 47 : : 2015/09/21(月) 21:49:13
 「シンデレラは妖精の注意を聞かずに会場へ行きました」
 「シンデレラのあまりの美しさに、すれちがう者は皆思わず振り返るほどでした」
 アルミン「おーじ様ーいたぁ」
 クリスタ(王子様)「……」
 アルミン「王子様?貴方と踊ってあげてもいきのよ?」
 クリスタ「……ええ、お願いします」
 「上から目線のシンデレラと優しい王子様は踊りました」
 「楽しくて楽しくて、気がつけば夜の12時になっていました。」
 リゴーンリゴーンリゴーン♪
 「12時の鐘がなり終わった次の瞬間……」
 
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                  - 48 : : 2015/09/21(月) 21:51:59
 エレン「シンデレラ!貴方は注意も聞かずに此処に行きましたね。」
 アルミン「あら!さっきの……」
 エレン「罰として、王子は私が貰います」ニヤッ
 え?
 「!?」
 アルミン『ちょっとエレン、違うって』ボソボソ
 エレン「さあ王子!着いてきなさい!」
 えええええええ!?
 私は王子の衣装のまま外へ連れられました。
 
- 
                  - 49 : : 2015/09/21(月) 22:01:42
 クリスタ「ちょっとエレン君!」
 エレン「は?なんだよ?」
 クリスタ「劇のシナリオと違うことしちゃダメでしょ!」
 エレン「いいのいいの。俺は」
 彼は本当に自由人です。
 でも、さっき手を引かれたとき、すごくドキドキしました。
 どんなに自由人でも、私はエレン君が好きなんだなって私は思いました。
 エレン「実は、お前に言いたいことがある」
 クリスタ「え?」
 エレン「一ヶ月前。転入したその日に、俺は一目惚れをした」
 クリスタ「」
 エレン「ミカサと並んで歩いているとき、いつもと変わらない日常で、つまらない生活が始まると嫌なことばっかり思っていた」
 エレン「でも、俺たちを追い越した一人の女子がいた。」
 エレン「俺の目には輝いて見えた。何かの間違いかと思った。でも違う、違った」
 エレン「あのとき俺たちを追い越したのはお前だよな」
 クリスタ「う、うん……」
 エレン「そのあとアルミンってやつと知り合ってクリスタって奴も知り合った」
 エレン「名前を聞いた瞬間、胸が高鳴った。」
 クリスタ「それって……」
 エレン「……」
 エレン「お前に恋してた。俺は」
 エレン「あの瞬間から、俺はお前のことばっかり考えてた」
 嘘……!
 エレン「それで、俺はこんなことをした。王子役のお前とシンデレラ役のアルミンがくっつく前に。」
 
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                  - 50 : : 2015/09/21(月) 22:07:04
- 
 エレン「好きだ、クリスタ。俺と付き合ってくれ」
 
 
 クリスタ「……!!」
 
 
 嘘……?これは……夢?幻?
 
 訳が分からない…
 
 
 クリスタ「あの、ほっぺたつねってくれる?」
 
 
 エレン「え?」
 
 
 ギュウウウ……いたいいたい!!
 
 夢じゃない、幻じゃない!
 
 本当に!エレン君に、あのエレン君に告白されている……!
 
 クリスタ「よろしく……お願いします…!」
 
 
 エレン「本当か?」
 
 
 クリスタ「うん…!当たり前だよ……!」
 
 
 突然の劇のトラブルに突然の告白。
 
 今までそんな素振り見せなかった癖に私の彼は告白しました。
 
 皆に迷惑までかけて告白して。
 
 彼はとことん、自由人です。
 
 そんなエレン君の告白をOKする私はかなりの変人でしょうか?
 
 
 ★終わり☆
 
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                  - 51 : : 2015/09/27(日) 09:18:54
- エレミカもいいけどマリアが書くそれ以外のcp
 も結構好き←上から。次回作期待してます。
 
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