ssnote

• 未分類
• 791
• 12
• • 娘

• • Good
  • 0
• • Tweet
  • 0

をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

1. 1 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 16:23:12

   どうもこんにちは。今回初投稿させていただきます。
   kzysaa(ケーゼットワイサア)と申します。
   今回は、娘とお父さんの暖かな風景を書いてみたいと思います。

2. 2 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 16:47:45

   プルルルル...プルルルル...
   ガチャ
   
   娘「もしもし。寂しいから電話しちゃった。うん。ふふふ。
   　　え、宿題は終わったかって？ええと...まあ終わった。
   　　まあ、？良いの！終わってるんだから。
   　　学校？楽しいよ。学校祭に向けて頑張ってるんだ。
   　　お父さんも来てね。絶対だよ！　　うん。分かった。黙っておく。
   　　じゃあまたね。バイバイ」
   
   ガチャン。

3. 3 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 16:51:11

   あれからもう三ヶ月経った。
   
   あいつは俺のことを許さないだろうし
   
   俺もあいつは嫌いだ。
   
   時間を見計らってかけてくれる
   
   電話だけが彼女との繋がりだ

4. 4 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 16:53:21

   プルルルル...プルルルル...
   ガチャ
   
   娘「もしもしお父さん?ごめんね、最近かけられなくて。
   　　お母さんの調子?いつも通り。お酒ばっかり飲んでるよ。
   　　殴られる?大丈夫。私は平気だよ。うん。大丈夫。
   　　学校祭の準備も順調だしさ。」
   
   (カチャ...)
   
   娘「あ、母さ...
   　　うんそうなんだ。また明日学校で。バイバイ」

5. 5 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:01:21

   学校祭はたしか、二週間後だったと覚えている
   
   何としても娘晴れ姿を見に行かなくてはならない
   
   丁度仕事の休みも取れる日程だった
   
   早速俺は数年前に買ったビデオカメラを磨いていた

6. 6 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:11:30

   プルルルル...プルルルル...
   
   娘「もしもし。お父さん?前はゴメンね。急にお母さんが...
   　　そう...だよね。分かった...
   　　え、学校祭来れるの!?やった!
   　　ええとね...私は人狼っていう劇の主演なんだ。
   　　凄いでしょう!!狼役なんだ!!ちゃんと見ててね...」

7. 7 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:12:55

   学校祭前日、私はわくわくしながらカメラの用意をしていた
   
   何としても娘の勇姿を撮ってみせる
   
   その一心で準備してきた

8. 8 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:15:36

   プルルルル...プルルルル...
   ガチャ
   
   狼「もしもし。うんアタシ。うん。もうすぐだね。
   　　うん、学校祭が。ちゃんと尻尾とかも準備してたんだ。
   　　牙とか。爪とか。
   　　ねえねえ。明日どこら辺で観られそう?
   　　ええと...入り口の近く?分かった。」
   
   ガチャン

9. 9 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:19:02

   プルルルル...プルルルル...
   ガチャ
   
   娘「もしもしお父さん?また電話してきた...って何?
   　　いや、いよいよ明日だねって言おうとしてた」
   (カチャ)
   娘「あ、またお母さん」
   (ドンドン)
   娘「何なの?もう...しつこいなぁ...
   じゃあ、また明日ね。バイバ」

10. 10 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:23:19

    翌朝。私は朝一番に学校へ向かった
    
    学校祭の幕開けが娘の演技だ。私はピカピカのカメラを構える
    
    いよいよ娘の出番だ緊張してきた
    
    クライマックスで正体がばれて娘の登場らしい
    
    さあここで娘の登

11. 11 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:31:06

    ここはある学校の体育館。
    
    劇の発表中らしいが私には関係ない。
    
    彼の心臓はまだ波打っている。
    
    背中から滴っている血はもう止まりかけていた
    
    ステージ上には正体がばれ、登場する私の娘...
    
    ではなくさっきの場面に出ていた化座屋君が人狼の風にしていた
    
    全く。人間のすることは理解出来ない。
    
    なぜ、嫁である私でなく娘に愛情を注いでいたのだろうか。
    
    人間界で息を潜めて来たのにまたやり直しだ
    
    ああ、また愛していた人を殺めてしまった。
    
    悲鳴が耳鳴りに変わる前にさっさと逃げ出そう
    
    今度は私を愛してくれる人に出会えるかな

12. 12 : kzy@夏休みの憂鬱 : 2015/08/14(金) 17:33:31

    プルルルル...プルルルル...
    
    狼「もしもし。うん。アタシ。」

▲一番上へ