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提督「加賀さん、結婚してくれませんか?」加賀「冗談は顔だけにしてください」

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  1. 1 : : 2015/02/28(土) 23:38:29




    ~鎮守府~




    提督「……」



    加賀「もう一度言います」



    加賀「冗談は顔だけにしてください。提督」



    提督「き、傷つくなあ……」



    加賀「はあ。そうですね。傷つけることが目的で言っていますから」



    提督「な、なんでそんなこと言うの!別に傷つくこと前提で言わなくてもいいじゃないか!」



    加賀「……貴方が心にもないことを仰るからです」



    提督「……僕が本気じゃないと言いたいのかい?」



    加賀「そうですね」



    提督「……あの……一応、一世一代の決心をしたプロポーズのつもりなんだけど……」



    加賀「……」



    加賀「本当にそう思っているのですか?」



    提督「えっ?」



    加賀「本当に、私が良いと、私を嫁にして良いと、艦娘の私と一生側にいたいと、そう思って言ってくれているのですか?」



    提督「……うん。そのつもりだけど」



    加賀「……ハア……」
  2. 2 : : 2015/02/28(土) 23:45:51



    加賀「無理です」



    提督「どうしても?」



    加賀「無理です」



    提督「地球がひっくり返っても?」



    加賀「無理ですね」



    提督「どうして?」



    加賀「……しつこい男は嫌われると知りませんか?」



    提督「いや、まあ……知ってるけど……僕にだって引けない想いはあるよ」



    加賀「……」



    提督「結婚してくれないか? 加賀」



    加賀「……」



    加賀「無理です」



    提督「マジかー……」



    加賀「……ハア……」



    加賀「……どうしたのですか? 急にこんなこと」



    加賀「貴方はそのようなことを、冗談で仰る人ではないということは、分かっています」



    提督「いや、別に……」



    加賀「……カチン……」



    加賀「別になんでもないのに、私にプロポーズをしたのですか?」



    提督「い、いや、そういう訳じゃないよ。ちゃんと理由はある」



    加賀「そうですか」



    加賀「……ですが、私は提督のご好意を受ける訳にはいきません。それは貴方が一番分かっていることでしょう?」



    提督「……もちろん、君がそれを分かっていることは、僕だって分かっているよ」



    加賀「日本語が変ですが」



    提督「難しいよねえ、日本語ってさ」ハハ



    加賀「……ハア……」



  3. 3 : : 2015/02/28(土) 23:51:36




    加賀「……まあ、十中八九確定していることでお聞きしますが」



    提督「ん?」



    加賀「どうして私なのですか?」



    加賀「他にも素敵な艦娘はたくさんいるでしょう」



    加賀「私にこだわる理由が、私には分かりませんが」



    提督「……うーん」



    提督「と、言われてもなあ」



    提督「結婚するなら、僕は加賀さんしかいないと思ってるんだけど」



    加賀「……だから、その理由を、何故なのかと聞いているのです」



    提督「……大事だから」



    加賀「……」



    提督「昨日さ、一生懸命色々考えたんだよ。みんなのこと。艦娘のこと。全部」



    加賀「……」



    提督「そうしたら……」



    提督「ずっと前から、君を好きだった自分がいたことに気がついた」



    提督「それだけだね」



    加賀「……ハア……」



    加賀「貴方は本当に……時々、分かっているのか分かっていないのか、分からなくなります」



    提督「あはは、加賀さんも日本語がおかしいじゃないか」



    加賀「私は正しい日本語を使用しています」



    提督「ふふ、ごめんごめん」



  4. 4 : : 2015/02/28(土) 23:58:04



    加賀「……もう良いでしょう」




    加賀「明日の作戦も早いです。冗談はお顔だけにして、お休みになられてください」



    提督「ぼ、僕の顔って、そんなに冗談みたくブサイクなのかなw」



    加賀「……まあ、お世辞でもカッコ良いとは言えませんね」



    提督「傷つくなあ……」



    加賀「まあ、男というものは、顔で判断されるものではありませんから」



    提督「僕の顔のことフォローしてくれる気ゼロだね」



    加賀「事実を言ったまでです」



    提督「……まあ、別に僕はイケメンでも男前でもなんでもないからいいけどさ」



    加賀「……傷ついておられるのですか?」



    提督「い、いや、別に」



    加賀「……」



    加賀「私は、男性は顔ではないと思っております」



    提督「えっ?」



    加賀「それに、私自身、提督のお顔がどのようなお顔であろうが、気にすることはございません」



    加賀「ですから、そこまで気に病むことはないのでは?」



    提督「えーっと……ああー……うん」



    加賀「……」



  5. 5 : : 2015/03/01(日) 00:01:33



    加賀「さ、ではおやすみになられて下さい」




    提督「……加賀さんは寝るの?」



    加賀「……………………寝ます」



    提督「なにその長い沈黙。絶対寝ないでしょ」



    加賀「……」



    提督「君が誰よりも他の艦娘を想っていることは知ってる」



    提督「それに、誰よりも僕のことを気遣ってくれていることも」



    加賀「……」



    提督「それも理由の一つかなあ」



    加賀「……」



    提督「結婚してくれない? 加賀」



    加賀「じょ」



    加賀「冗談は……顔だけにしてください」



    提督「……一応、真面目な顔してるつもりなんだけど」



    加賀「……」



  6. 6 : : 2015/03/01(日) 00:10:45




    加賀「……そんなこと、言わないでください」



    提督「どうして?」



    加賀「……さ、作戦に支障をきたします」



    提督「僕は別に前線に出る訳じゃないから」



    提督「逆に問いたいよ。加賀さんこそ、僕のことがうざかったら、自室に戻っていいんだよ?」



    加賀「……」



    加賀「別に……迷惑とかじゃ……」



    提督「ん、ならいいかな」



    提督「加賀さん、僕と結婚してくれませんか?」



    加賀「……それとこれとは話が違います」



    提督「あはは……ご、ごめんね、調子に乗っちゃった」



    加賀「……」



    加賀「……提督、一つよろしいですか?」



    提督「ん?」



    加賀「……その……」



    加賀「他の艦娘を想像してください」



    提督「……?」



    加賀「例えばそう……、こ、金剛とか!」



    提督「……はい。今頭の中で想像しました」



    加賀「……金剛は英国出身でカタコトですけど……いつも提督のことを慕っております」



    提督「ああ。そうだねえ」



    加賀「それに、胸も大きいですし、何より可愛い。そして性格も明るい」



    提督「そうかもね」



    加賀「ほ、ほら。考えてみたら、いくらでも可愛い良い子がいるじゃないですか」



    提督「……まあ」



    加賀「だから、結婚相手は私じゃなくて良いと思うのです」



    提督「いや、無理でしょ」



    加賀「…………………………はい?」



  7. 7 : : 2015/03/01(日) 00:18:20




    提督「何回言えば分かってくれるのかな?」



    提督「僕は、加賀さんしかいないんだって」



    加賀「……」



    提督「なんで、とか、理由は聞かれても分からないよ」



    提督「僕は加賀さんがいいんだ」



    加賀「……」



    加賀「冗談は顔だけに……」



    提督「いくら、僕の顔が冗談と言ってくれてもいい」



    加賀「え……」



    提督「けど、この想いは冗談じゃない」



    加賀「……」



    加賀「提督、じゃあ次は大和を……」



    提督「いや、もう茶番でしかないよそれ」



    加賀「……」



    提督「加賀さんがいいんだ」



    提督「その意見は変わらない」



    加賀「……」



  8. 8 : : 2015/03/01(日) 00:22:38



    加賀「どうして……ですか……」



    提督「ん?」



    加賀「……私は……」



    加賀「私は……他の艦娘と違い、可愛くない」



    提督「……」



    加賀「他の艦娘と比べて、性格も明るくない」



    提督「……」



    加賀「他の子と違って! 提督が喜ぶような言葉も言ってあげることはできない!!」



    提督「……」



    加賀「それに……大飯食らいです!!」



    加賀「誰よりも!!」



    提督「……」



    加賀「……そんな私が、提督のお側にいていいはずがない……」



    加賀「下手をすれば、反乱が起きます」



    提督「……」



    加賀「どうして加賀みたいな女性が、提督と結ばれたんだ、と」



    提督「……」



    加賀「……貴方の気持ちはとても嬉しいです。…………だけど…………」



    加賀「私は…………貴方に相応しくない」



    提督「……」



  9. 9 : : 2015/03/01(日) 00:32:35




    提督「……言いたいことは、それだけ?」




    加賀「……え……」



    提督「……うーん」



    提督「それくらいの反論なら、いくら顔の悪い僕でも、君に反論することができるね」



    加賀「……な……」



    加賀「何を……」



    提督「加賀さんは可愛いよ」



    提督「誰よりも。どの艦娘よりも」



    加賀「え……」



    提督「凛とした強さの中に、一筋の光る美しさを秘め、尚且つその美しさを自慢するようなこともせず、周りに気を配っている」




    提督「性格が明るくない? それは貴方が自分で決めつけていることだ。僕の中では君は十分過ぎる程明るい性格だし、何より静かな時があるからこそ他の艦娘のことを誰よりも理解できる空間を作り出すことができる」



    提督「更に言うと、そんな性格でなければ艦娘は本音を言えない部分のある子だっているし、加賀さんじゃないと話を打ち明けられない子だっている」



    加賀「あ……」



    提督「僕が喜ぶ言葉を言えない? それは嘘だ。だって僕は君の一言一言を鮮明に覚えているし、それが嬉しくなって記憶は多い。それに誰よりも空気を読む発言をして、誰がどのような言葉を言えば喜んでくれるかを知っている。もちろんそれは、僕は例外ではない」



    提督「……それに」



    提督「大飯食らい?」



    提督「……結構じゃないか」



    提督「ご飯を美味しそうに食べる女性は、とても魅力的だ」



    加賀「…………」



    提督「そして、断言できる」



    提督「例えば君が僕のプロポーズを受けてくれたとしよう」



    加賀「……」



    提督「反論する艦娘?」



    提督「いるはずがない」



    提督「だって君は…………誰もが認める、最高の艦娘なのだから」




    加賀「…………」



  10. 10 : : 2015/03/01(日) 03:40:56
    期待
  11. 11 : : 2015/03/04(水) 20:45:03




    加賀「…………貴方が…………」



    提督「ん?」



    加賀「貴方が……本気だということは判りました」



    提督「……良かった」



    加賀「……ですが、貴方は約束を破りました」



    提督「…………なんの」



    加賀「……」



    加賀「私は明日、ミッドウェー海戦の場へ出陣します」



    提督「……」



    加賀「……それまでは……」



    加賀「それまでは、いつもと変わらない提督でいて下さいと……お願いしたのに」



    提督「…………変わって、ないよ」



    加賀「……プロポーズすることが、変わってないと仰るのですか?」



    提督「……まあ、いつも思ってたことだし。普段通りかなって思うけど」



    加賀「……」




  12. 12 : : 2015/03/04(水) 20:51:34



    提督「あ、そうだ。もちろんケッコンカッコカリのことじゃないよ?」



    提督「ケッコンカッコカリは任務であってそれは



    加賀「そんなことは判っています!!」



    提督「……」



    加賀「……既に…………貴方は…………ケッコンカッコカリを、私と行ってくれているのですから……」



    提督「……」



    加賀「……どうしてなんですか……」



    加賀「どうして貴方は……」



    提督「…………好きだからかな」



    加賀「……」



    提督「……」



    加賀「……ですが……」



    加賀「いくら、提督のお願いでも……」



    加賀「これだけは、承諾する訳にはいきません」



    提督「……どうして?」



    加賀「どうして、って……!」



    提督「……」



    提督「……君が明日、生きて帰れないミッドウェーに出航するから?」



    加賀「っ……」



    提督「……」



    加賀「……」



    加賀「……今も、ミッドウェーでは赤城さん、蒼龍、飛龍や駆逐艦隊の子が激戦を繰り広げています」



    加賀「既に榛名は撃沈しました」



    提督「……」



    加賀「私が行かねば、誰があの戦場へ赴くのです」



  13. 13 : : 2015/03/04(水) 20:56:54




    提督「……」



    加賀「それに……」



    加賀「……貴方が、この任務を認めて下さったではないですか」



    提督「……それは……」



    加賀「……」



    提督「……止めても……」



    提督「君が止まらない性格だと、知っているからだ」



    加賀「……」



    提督「……」



    加賀「だから、私と結婚ですか?」



    加賀「この期に及んで?」



    提督「……」



    加賀「私が死ぬだろうから、最後ぐらい想いを伝えようと思ったのですか?」



    提督「いや、そういう訳じゃ……」



    加賀「そうとしか思えません!」



    加賀「情けとか、一時期の感情に動かされているのなら、このような馬鹿げたことはお止めになってください!」



    提督「そうじゃない!!」



    加賀「……!」



    提督「行ってほしくないよ……行ってほしくないんだよ!加賀さん!僕は……君に!」



    加賀「……」



    提督「……行って……行ってほしく……」



    提督「ない……」



    加賀「……」



  14. 14 : : 2015/03/04(水) 21:01:27



    加賀「…………」



    提督「…………」



    加賀「…………」



    加賀「……でも…………」



    加賀「貴方は、行け、と指示しないといけない立場です」



    提督「……」



    加賀「提督、なのですから」



    提督「……」



    加賀「…………私の最後の願いを聞いてくれて」



    加賀「ありがとう」



    提督「……」



    加賀「……私は……」



    加賀「私は、貴方の部下で良かった」



    提督「……」



    加賀「……大丈夫ですよ。提督」



    加賀「…………私は必ず」



    加賀「生きて帰ります」



    提督「……」



    加賀「…………そして……」



    加賀「生きて帰って……これたら」



    提督「……」



  15. 15 : : 2015/03/04(水) 21:01:57











    加賀「もう一度、プロポーズしてください」












  16. 16 : : 2015/03/04(水) 21:02:09



















  17. 17 : : 2015/03/04(水) 21:08:08





    ・・・・・・ミッドウェー海戦









    霧島「主砲!てぇえええーーーッ!!」



    比叡「……こ……ご……姉さ……」



    金剛「比叡!!比叡ーーーーっ!!」






    吹雪「あ……!」



    天龍「バッ!!避けろウスノロ!」




    ズドン!



    天龍「が……!!」



    吹雪「天龍さん!!!」






    電「な……で……!」



    雷「電! 返事をして!」




    赤城「く……!!」



    赤城(蒼龍と飛龍が轟沈、そして残りの駆逐艦も4隻……!)





    妙高「あ……!」ドズン



    足柄「妙高ーーーッ!!」



    赤城(重巡艦まで……!)



    赤城(……ダメ……強すぎる……この艦隊……!)



  18. 18 : : 2015/03/04(水) 21:17:47






    最強ヲ級「…………」






    赤城(どのヲ級とも違う……! まるで悪魔のような……)




    雪風「赤城さん! あのヲ級が……!」



    赤城「っ!!」





    最強ヲ級「…………」ゴゴゴゴゴゴ





    赤城「……バカ……な……!」



    赤城「あのエネルギーを発射されたら……!」




    吹雪「天龍さん!天龍さんっ!」



    天龍「バ……はや……逃げ……!」



    響「……が……!」



    夕立「響いいっ! 返事をして!」





    赤城(…………間違いなく…………全滅……!)



    赤城(……加賀さん……どうやら、私もこれまでのようね)



    赤城「……」



    赤城「一航戦赤城! 皆の盾になります!!」




    金剛「ホワイ!?」



    霧島「赤城さん、何を言っ……がああっ!」ドズン




    青葉「赤城さんダメです!そんなことをしたら赤城さんが……!」




    赤城「……大丈夫」



    赤城「鎮守府にはまだ、加賀さんが残ってます!」



  19. 19 : : 2015/03/04(水) 21:21:34



    睦月「そんなこと言っても……!」



    麻耶「あ、あんたはどおすんだよお!」




    赤城「…………」



    赤城「早く逃げてください!!」



    赤城「この者は私が引き受けます!!」




    最強ヲ級「……」ゴゴゴゴゴゴ




    夕立「まずいっぽい!!今にも発射されるっぽいよ!」



    愛宕「うう……」



    赤城「さあ!!早く!!」



  20. 20 : : 2015/03/06(金) 19:01:32





    最高ヲ級「slknwmkws……」




    赤城「……まずい……!」



    赤城(私の身を挺しても、この砲弾からは皆を守れない……!)



    赤城(……ここで……終わり……なの……)






  21. 21 : : 2015/03/06(金) 19:01:53









    「流星・改!!」









  22. 22 : : 2015/03/06(金) 19:02:41




    赤城「ッ!」




    瞬間、凡そ百機はあるであろう戦闘機が敵艦へ向かって機銃を打ち放つ




    最強ヲ級「nuuuuuuuuuu!!」ドズンドズンドズン



    赤城「この戦闘機は……!」





    加賀「……待たせたわね。赤城さん」



    赤城「か……!」



    赤城「加賀……さん……!」



    夕立「か、加賀さんっぽいー!」



    吹雪「加賀さあああん!」



    青葉「助かった……!」



    麻耶「んな安心してる場合か! 次が来るぞ!」




    最強ヲ級「nspelrisnarksa!!」




  23. 23 : : 2015/03/06(金) 19:06:42



    赤城「っ……! ま、またあの砲弾の準備を……!」



    加賀「……」



    加賀「沈めます」



    加賀は次に戦闘機「烈風」を解き放つ



    赤城「ダ、ダメ加賀さん! 奴に攻撃は通じません!」



    加賀「……!?」



    ミッドウェー海域に爆音が響き渡る







    最強ヲ級「……」



    最強ヲ級はなんの衝撃もないように立ち尽くしていた



    加賀「これは……!」



    赤城「……恐らくですが……空間バリヤーのような性能を持っています! こちらの攻撃は全く通じないのです!」



    加賀「……」



  24. 24 : : 2015/03/06(金) 19:07:26




    最強ヲ級「manskenapdnfr……」



    天龍「く……! やっぱ加賀の攻撃でも厳しいか……!」



    金剛「加賀! こいつには何も攻撃が効かないのデース!」




    加賀「……撤退はできないの? 赤城さん」



    赤城「……」


    赤城「……できません……」


    加賀「……」


    赤城「スピードは完全にあちらが上。……誰かが奴らを引き留めない限り……ここは……!」



    加賀「……」



  25. 25 : : 2015/03/06(金) 19:08:33





    (……必ず、生きて戻るんだよ。加賀)




    (僕は君にもう一度、プロポーズをするのだから)






    加賀「……」




    加賀「……ごめんなさい」




    赤城「……え?」



    加賀「……赤城さん。残りの燃料に余裕はありますか?」



    赤城「ま、まあ……」



    加賀「……判りました」



    加賀「では、駆逐艦や負傷者の皆を連れ、早急にこの海域を脱出してください」



    赤城「そ、そんなこと……!」



    加賀「……貴方ならできるはずです」



    赤城「できるできないを聞き返しているのではありません!」



    赤城「と、逃走しようが、敵は後続から砲弾を打ち放ってきます! ですから誰かがここに残らない限りは……!」



    加賀「……」



    赤城「……まさか……加賀さん……?」



  26. 26 : : 2015/03/06(金) 19:09:42




    加賀「……今いる残りの負傷者を連れて帰れるのは、空母である私か貴方しかいません」



    加賀「そして、敵の攻撃を食い止めるための装備や補給がなされているのは、私だけ」



    加賀「答えはもう、決まっています。赤城さん」



    赤城「ダ……ダメです! そんなこと!」



    加賀「……それしか、皆が生き残る術はありません」



    赤城「そんなことはないです!まだ他に方法が……!」



    加賀「……赤城さん」



    加賀「私の、一生の、お願いです」



    赤城「っ……!」



    加賀「提督の愛する皆を、無事、鎮守府へ連れ帰ってください」



    赤城「加賀さん……!」



  27. 27 : : 2015/03/06(金) 19:10:39




    最強ヲ級「ks;re@fmalmfpw……」ゴゴゴ




    赤城「っ! ま、また……!?」



    加賀「……」



    加賀「さあ! 行きなさい赤城!」



    加賀「ここは私が請け負います!」



    赤城「そんな……!」



    加賀「私に……!」



    加賀「言葉足らずな私に、これ以上恥をかかせないで下さい!」



    赤城「う……!」



    加賀「行って!!」



    赤城「加賀さん……!」



    加賀「早く!!」



    赤城「……!」




    赤城は前線に出る加賀の反対方向を向く



  28. 28 : : 2015/03/06(金) 19:11:27




    赤城「……」



    霧島「あ……赤城……さん……?」



    電「あ……ぐ……!」



    妙高「う……!」




    赤城「……みんな、聞いて!」



    赤城「総員退却します!大破した者は私が引っ張ります!」



    吹雪「え……」



    夕立「で、でも、加賀さんがまだ……!」



    赤城「振り返ることは、一航戦の誇りにかけ、許しません!」



    赤城「早急に退却準備をしてください!」






    加賀(……赤城さん)




    加賀(ありがとう)




    加賀「……」




    最強ヲ級「rjbpsjqknwon!!」




    加賀「……私を、五航戦の子と思っているのかしらね」



    加賀「失礼な……」




    加賀は弓の弦に、精一杯力を込め矢を引く




  29. 29 : : 2015/03/06(金) 19:14:27





    加賀「……私は一航戦正規空母、加賀」



    加賀「その誇り死すまで、我は死なずべからず」



    加賀「故に、我が艦は沈まぬ如し!」








    加賀「あああぁぁぁああぁーーーーッ!!!」




    (君が加賀か。僕が提督だ。これからよろしくね)




    加賀「流星!!」




    (か、加賀さん大怪我してるじゃないか!強がってないで早く入渠して!)




    加賀「彗星!!」




    (加賀さんって、笑わないですけど……本当は一番誰より喜んでいますよね)



    加賀「ぐっ……! ぜ、零式!!」



    (加賀さん。僕の秘書官になってくれませんか?)



    加賀「ぐああああっ!」



    (どうしていつも、加賀さんが一番危険な場に出るんですか! 僕の心配する気持ちも考えてください!)




    加賀「ぐう…っ! うっ! 瑞雲……ッ!!」




    (ケッコンカッコカリは、加賀さんとしかしません)



    (なんで……って……うーん。まあ、加賀さんだから?)



  30. 30 : : 2015/03/06(金) 19:15:38





    加賀「はぁ……! はぁ……! はぁ……!」



    (加賀さん)



    加賀「はぁ……! はぁ……! はぁ……!」



    (僕と結婚してくれませんか?)






    最強ヲ級「……hfpek」




    加賀「……はぁ……はぁ……はぁ……」



    最強ヲ級「……」グッ



    最強ヲ級は、片手で加賀の首筋を締め、その体を持ち上げる




    加賀「ぐっ……あああ……!」




    最強ヲ級「……」



  31. 31 : : 2015/03/06(金) 19:17:18




    加賀「……ひ……ひどい……顔ね……! ヲ級……!」



    最強ヲ級「……」



    加賀「あ……貴方たちが何故……この世界を侵略するのか……」



    加賀「分かった……気がする……!」



    最強ヲ級「……」



    加賀「貴方たち……は……愛……を……知らない……の……ね……!」



    加賀「だか……ら……愛を……も、求め……!」





    最強ヲ級「……」グググググ



    加賀「ぐっ……あああううう……!」



    最強ヲ級「……」




    加賀「……そんな……貴方に……!」



    加賀「あ……愛を……教えて……あげる……」



    最強ヲ級「……」



  32. 32 : : 2015/03/06(金) 19:18:27





    加賀「提督……に……言いたかった……こ、言葉……!」




    最強ヲ級「……」




    加賀「ていと……く……」



    加賀「……プロポー……ズ……」



    加賀「……あ……ありが……とう……」




    最強ヲ級「……」ゴゴゴゴゴ





    加賀「不器用で……笑顔も出せない……私……だけど……」




    加賀「これでも……! 私は……!」








  33. 33 : : 2015/03/06(金) 19:18:42













    あなたのお側に居れて








    とっても幸せでした


















  34. 34 : : 2015/03/06(金) 19:22:45















    赤城「はっ!」






    鎮守府へ帰港する直前、赤城は水平線の向こうを眺める




    響「うう……」



    吹雪「響、大丈夫……?」



    吹雪「ん……? どうしたんです? 赤城さん」



    赤城「……」



    赤城「加賀さん……」





    赤城「う…う……!



    赤城「加賀……さん……!」






    赤城はそのまま、頬に涙を流し



    水平線の向こう側へ向かって、敬礼を行っていた












  35. 35 : : 2015/09/23(水) 10:29:26
    こんなの見とうなかった
  36. 36 : : 2015/10/16(金) 13:53:29
    えっと、んと
    リアルだね!
  37. 37 : : 2015/10/25(日) 23:02:07
    悲しすぎる
  38. 38 : : 2016/02/06(土) 19:15:44
    申し訳ないが、鬱エンドはNG。
  39. 39 : : 2016/03/09(水) 20:26:34
    鬱エンドは個人残念だけど経過は良かった
  40. 40 : : 2016/04/01(金) 20:11:27
    か、哀しいなぁ
  41. 41 : : 2016/04/12(火) 00:47:47
    最高ッス
  42. 42 : : 2016/06/29(水) 23:58:57
    加賀さんには幸せになって欲しかったけど…1の文章力に感銘を受けた。また書いて欲しい
  43. 43 : : 2016/07/29(金) 18:08:45
    悲しい...






























  44. 44 : : 2016/08/01(月) 00:18:58
    加賀が瑞雲を運用している、だと…
  45. 45 : : 2016/10/13(木) 00:10:06
    史実では、沈まなかった榛名が最初に轟沈してて泣いた
  46. 46 : : 2016/10/18(火) 17:43:00
    加賀さーーーーん(泣)
  47. 47 : : 2016/11/24(木) 18:54:28
    ありがとう....加賀....それしか言う言葉が見つからない...
  48. 48 : : 2017/10/21(土) 00:02:06
    鬱エンドかー
  49. 49 : : 2018/05/03(木) 13:51:36
    悲しいお話だなぁ

    泣けてくるよ
  50. 50 : : 2018/08/31(金) 22:49:12
    何で鬱なのおおおおおおおおおお
  51. 51 : : 2018/08/31(金) 22:49:38
    鬱はやめてほしかった
  52. 52 : : 2020/09/28(月) 11:16:29
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986
  53. 53 : : 2023/07/04(火) 02:10:36
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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