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GOSICK-ゴシック-美しき罪の駆け出した先は

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  1. 1 : : 2015/01/30(金) 09:19:26
    -これはGOSICKの影に潜んでいた数々の灰色狼のお話-

    セイルーン王国
    この王国の住人は皆、判を押したような同じ体型をしている。
    それも体型に留まらず、髪の色、知恵、聡明さ、力、全てが統一されたかのように同じなのだ。
    16世紀前半、彼らの猛進は凄まじいものであった。身長150cmにも満たない体で自分達の倍近くある巨人軍を知恵と策略によって殲滅し、ソヴュール一と評された騎馬軍団を山の上からの弓による射撃により、いとも容易く壊滅に追い込んだ。半年でソヴュール王国の半分を領土とし、誰もセイルーンの人々には勝てないと目されていた。
    ーしかし時代は彼らにとって残酷な時代になった。
  2. 2 : : 2015/01/30(金) 09:24:01
    ー16世紀後半、時代は強大な力を持つ者を迫害へ追い込んだ
  3. 3 : : 2015/01/30(金) 09:43:21
    時代はセイルーン王国にとって最悪の時代を迎える
    ある文献にはこう記されている。
    ー「魔女を根絶やしにするのだ。火炙りでもなんでもいい。殺せ。奴らは害しか我々に与えないのだ。根絶やしにしなければ、これを読んでいるあなたも、あなたの種子である子も呪われる事であろう」ー
    そして迫害が加えられた。小さな迫害では無い、セイルーン王国住民全員が魔女扱いされた大規模な迫害だ。
    征服した筈の地域でセイルーン人が残虐な仕方で処刑され、現地住民による供給も、慈悲も、全てを奪われた。


    この魔女狩りの熱は、既にヨーロッパ全土に広がっており、16世紀後半から17世紀前半まで続く事となるー
  4. 4 : : 2015/02/02(月) 00:53:07
    当時総人口17万人のそれなりの規模だったセイルーン王国。
    それは30年の内に半数以上が命を落とす羽目になってしまった。
    残ったセイルーン人は知恵の在るものが少なく、10をやっと越える程度の子供と身籠っていた母親達しか居なかった。
    頼れる先人達を亡くし、頼れる夫をも失くし、人間の権限を剥奪された残されしセイルーン人。

    彼らはこの後、どうしたのか。
    歴史には今もひっそりと森へと追いやられた、進化に見放された愚民として扱われる民へと変わり果ててしまっていた。
    そして彼らは旅人によりこう言われる様になったー

    ー灰色狼、と

    ここから先は史実に記される事のなかった二匹の狼の、過去から逃れた男女の話を、話す事にしよう。
  5. 5 : : 2015/02/06(金) 19:37:01
    ー私は走っていた。
    またこの夢だ。アレから何日も経ったというのに、脳裏にこびりついて離れないモノ。
    ー後ろから馬車が来る。
    あの人は悪魔の真似をする子供みたいに嗤っていた。無邪気過ぎる悪。無邪気過ぎる笑顔。
    ーもうすぐそこに来た。
    夢ならもう醒めて。私は罪の代価を支払った。家族も故郷も無くなった。なのに。なのにー。

    女性の手記はここで終わっている。

    この女性、出生、出で立ち、没年全てが謎のままなのだ。ソヴュールに住みながらも何も分からない混沌(カオス)の欠片。人物そのものが混沌であるが故、関わった全ての人物は不明とされていた。

    名前と年齢はかろうじて判明した。
    コルデリア・ギャロ。19歳。
    下町で踊り子を生業としていたらしい。
    しかし19歳の誕生日の直後、彼女は突然消え失せた。
    彼女を巡って様々な議論が為された。
    殺人、強姦殺人、誘拐など。
  6. 6 : : 2015/02/06(金) 22:21:16
    強姦......許せん!(勃起)
  7. 7 : : 2015/05/09(土) 19:34:41
    随分放置したけど再開するよー
  8. 8 : : 2015/05/09(土) 19:51:34
    ところで、真実というのは、必ずしも人を幸福にさせるわけでは無い。それは不幸な結果をも招き入れる事もある。
    「君達は真実を知りたいかね、ヴィクトリカ。そしてカズヤ。この真実、は歴史には決して残されない、不幸な女の末路よ。」
    静寂が部屋を巡り、空気は触れればたちまち崩れてしまいそうな繊細の中にあった。老人は白く、もう見えないであろう目を見開き、見えるはずの無い幼き冒険者達を見つめる。
    「......私は...ママンの話を聞きに来たのだ...!ここまで来て引き下がる訳にもいくまい!」
    彼女、ヴィクトリカは小さな身体を揺らし老人に自らの意志を伝える。
    「カズヤ、君はどうだい?ヴィクトリカの母の真実を聞くかね。」
    東洋人の男は、漆黒と瞳に決意を込めた。
    「はい。僕も聞きます。」
    老人は「そうか」、と呟き、深く息を吸った。
    「ならば話そう。君達が知りたい本当の真実を。」

    その日はやけに明るく、ソヴュールを祝福するように眩しかった。
  9. 9 : : 2015/08/29(土) 08:32:36
    あァッはっはっはっはァ!

    ひたすらの暗闇に高笑いが木霊する。

    アタシ.......アンタのその顔.......だァい好きさ......!

    過去の存在へ、被虐的な思想をぶちまけるしわがれた老女。
    ひたすらに虚ろな目を井戸へ泳がせる、まだうら若い人形のような女はただ壁にへたれている。

    ?「............」

    着ている物は無く、はだけた毛布から陶器のような純白の肌が見え、絹の様な金髪を垂れさせた姿はまるで古の女神。
    しかし碧眼の目に光が差すことはない。

    うふッ.....うふふふふあははははは!あの‹誇り高き伝説の灰色狼›がこんなのになっちまうなんてねぇ......?いひ....いひひ....

    歪んだ思想を吐露し、満足気な顔の老女。額にはフランス語で「魔女」の烙印が押されていた。
  10. 10 : : 2015/08/29(土) 23:17:07
    わかるかァい?あんたら本物の魔女に間違われ蔑まれ、あげくの果てにはブタ箱で消えることのない烙印を押されたこの気持ちがァ.......

    コルデリアの居ない虚空へと怨みを連ねる。汚い囚人服を振り、奇声を上げ頭を壁へ打ち続けながら。

    コルデリアは落ち着いていた。そう、落ち着いていたのだ。額が青く、固まった血が至るところへこびりついていたが、落ち着いていた。目の前に広がる惨劇を目にしながら落ち着いていた。そこかしこで嬌声を上げ腰を振っている哀れな女を見ても。
    決して忘れなかった。
    決して忘れられなかった。
    忘れられる筈が、無かった。

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殲滅団@クロノ

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