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最後の聖戦(ラスト・クリスマス)

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  1. 1 : : 2014/12/21(日) 14:00:32





    This is the message of Christmas: We are never alone.

    (私たちは決して一人ぼっちじゃない。これがクリスマスのメッセージです。)

    ーーーT・コールドウェル






  2. 2 : : 2014/12/21(日) 14:08:31



    ✳︎このssは合作です。


    ✳︎このssは過度なリア充表現を含みます。非リアの方は心臓や脳、及び身体の重要器官に深刻なダメージを負う恐れがあります。閲覧の際はくれぐれもお気を付けください。


    ✳︎また、クリスマスはイエス・キリストの誕生祭です。キリスト教徒の方は素直に祝いましょう。他はお静かに、ナンセンスです。



  3. 4 : : 2014/12/21(日) 14:30:32





    20XX年燃える男にして、伝説のリア充松岡修太郎が息を引き取った。



    そして彼の死去を原因に日本の気候は急変。



    地球温暖化などという話は関係ないのではないかというほどに落ち着いた気候を取り戻していた。



    そのせいもあってか四季の区切りは明確化し夏場の気候は比較的安定し、冬場は少々寒さが増し雪が増えたと言われている。




    その年こそ世間を大波乱の渦の中に巻き込む事となった最後の聖戦(ラスト・クリスマス)の年に他ならなかった。

  4. 5 : : 2014/12/21(日) 14:45:53



    突然だが、この世界には3種類の人間がいる。数を数えられる人間と数えられない人間だ。



    原稿間違えた。



    ゴホン。…突然だが、この世界には2種類の人間がいる。リア充(人生の勝利者)非リア(負け犬)だ。



    前者は堂々と街を闊歩し、輝かしい日常を謳歌している。彼らの学生生活は『青春』と呼ばれ尊ばれるし、社会に出れば『これからの日本を担っていく人材』と呼ばれ重宝される。



    だが、後者は街を歩けない。頭を下げながら、暗い路地裏をまるで一寸先の闇を振り払うかのように駆け抜けていく。学生の頃の彼らは『陰キャ(つまらない奴)』と蔑まれ、社会に出れば『少子高齢化の原因(童貞乙)』と唾を吐かれる。



    この世界には、天然のカーストが存在するのだ。
  5. 6 : : 2014/12/21(日) 14:58:33




    しかし、そんな中で非リアと呼ばれる者たちも必死に頭を振り絞り様々な逃げ道を作り出すことでなけなしの自尊心を保っていた。



    部屋に閉じこもり現実から目を背け、ネットの世界で仲間うちで自分たちの正当性を論じ、理解しあった。



    ある意味住み分けという形ができていたと言えばそうなのだろう。



    非リアとリア充は互いを忌避していたし、互いを叩くことで自分達の存在価値を確かめていた。



    結果的に言えば悪くない関係だったのかもしれない。



    普段はその優劣を突きつけられる場面はないのだから。




    しかしその日だけは違った。





    一年に一度のリア充イベント。





    聖なる夜(クリスマス)だけは。






  6. 7 : : 2014/12/21(日) 15:16:00



    ジングルベール♫ジングルベール♫



    「うっ!?あ、ああぁ…ぁ……っ!!!??」


    「いやだああ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」



    クリスマスになると、リア充はこぞって街へと繰り出す。

    ーーーそれによって生み出される対非リア毒素(以下THD(サッド)と呼ぶ)は約500。これは非リアの神経組織を損傷させ、身体の痺れを感じさせるレベルである。



    さらに、街へ出たリア充はここぞとばかりに破滅の儀式(イチャイチャ)を行う。

    ーーーそれによって生み出されるTHDは約1000。これは非リアの免疫組織を弱体化させ、風邪等の病気にかかりやすくするレベルである。


    …そして。


    今年は、松岡修太郎の死によって『特別なクリスマス』がもたらされた。


    …そう、真実の聖なる夜(ホワイトクリスマス)である。


    ホワイトクリスマスに生み出されるTHDは、通常クリスマスの10倍。


    つまり、計15000ものTHDが撒き散らされる計算になる。


    ーーー15000。この値は、非リアを死に追いやるには十分すぎる値だった。
  7. 8 : : 2014/12/21(日) 16:00:48




    ここ数年の間この時期に雪が降ることはなかった。



    そのせいで非リア達のTHDに対する抗体が激減していた。



    そのことも合わさり、被害者の増加に拍車を掛けることとなる。




    すぐにそのことはネット中で話題になり、そのことをリア充は鼻で笑った。



    徐々に減りゆく非リア達。彼らが問題意識を持ち始めるのにさほど時間はかからなかった。



    しかし非リアは非リアでしかない。彼らには力などなく、為す術もないままに耐え忍ぶ戦いが続く。




    そんな中1人の男が立ち上がった。




  8. 9 : : 2014/12/21(日) 16:12:08



    非リアA「こ、こんな暴挙が許されてたまるかっ!!!」



    名もなき英雄(非リアA)である。



    彼の行動は早かった。



    非リアA「リア充…!!!覚悟しろっ!!!」



    右手にスマホ、左手に唐辛子スプレーを持って部屋を飛び出したのだ。


























    彼は死んだ。
  9. 10 : : 2014/12/21(日) 16:36:25
    彼が家を飛び出し街に出て目にした物は、リア充が手をつなぎ行き交う煌めきにに満ちた街並みであった。



    いままで彼らは暗い部屋で唯一の光であるパソコンと向き合っていた。



    なのに目の前には冬であるにもかかわらず暖かさすら感じるほどに眩しい光の数々があった。




    自分たちの住む世界が日陰であることをようやく思い出した。




    そう。彼らは井の中の蛙にすぎないのだ。現実から目を背け、自分たちを誇張した彼らにとってそれは眩しすぎた。




    呼吸が増えていく。心臓が破裂しそうなほどに早鐘を打つ。



    目や鼻から思いもよらない程に体液が溢れ出す。



    彼は戦おうとした。しかし彼はリア充と戦うどころか己に勝つことすらままならなかったのだ。



    目の前の眩しい光が徐々に霞消えていく。




    そして彼が最期に目にしたのは、地面にひれ伏す彼を囲みあざ笑うリア充共の姿であった。






  10. 11 : : 2014/12/22(月) 19:21:22



    彼の無残な死体は、各種SNSや某巨大掲示板によって瞬く間に世界へと広がった。


    それを見たリア充は笑い(わらい)嗤い(わらい)、そして嘲笑った(わらった)


    これはリア充の存在価値をさらに高め、圧倒的な壁を一層厚くする…筈だった。


    しかし。


    リア充達には一つ誤算があった。


    それは


    反撃の非リア(レジスタンス)の誕生を予測出来なかった事である。
  11. 12 : : 2014/12/22(月) 19:40:19






    ◇ ◇ ◇






  12. 13 : : 2014/12/22(月) 19:58:38




    小西フラ男は世に言う引きこもりだ。




    彼は社会から排斥され、殻に閉じこもることで自尊心を守り生き抜いた者の1人だ。



    彼の趣味は妄想と、ネット、そして筋トレだ。



    彼はニートであったが、いつか、か○はめ波は出ると信じトレーニングを欠かしたことはない。



    おかげでそこそこの体格は出来上がったが、豆腐を通り越して柔らかいメンタルのせいか○めはめ波はでない。




    いつも通りトレーニングの後シャワーを浴びて、まだしっとりと濡れた伸び放題の茶色い髪をタオルでこすりながら部屋に戻りPCを立ち上げる。



    フラ男「ふぅ……そろそろど○ん波くらいならでても良い頃なんだけど……」


    そんな愚痴をこぼしながらも、彼はよく書き込みをするSNSである5.2chを開く。



    ここには彼の仲間が多くいる。



    その仲間と毎日朝から晩まで語り合うのが彼の日課だ。



    今日もその例外ではなかった。





  13. 14 : : 2014/12/22(月) 20:12:54
    フラ男「なんか面白そうなスレは…ん?」


    「無課金でミニめいめいパ作ったったwww」や「最近家の中で蜘蛛を見ない件」など、膨大にあるスレッドを流し読みしていく。


    その時、あるスレッドがフラ男の目に止まった。


    フラ男「「【閲覧注意】非リアの末路」…?なんだこれ…」カチ…


    半ば無意識に、そのスレッドを開くフラ男。


    フラ男「……っ!!!なん…だよこれ…っ!!!」


    ディスプレイに映し出されたのは、穴という穴から体液を撒き散らしつつ道路に倒れ伏した死体。

    そう、何を隠そう非リアAの死体である。


    フラ男「こんな…嘘…だろ…!!?」


  14. 15 : : 2014/12/22(月) 20:17:30







    ………






    ……………






    フラ男の部屋を、静寂が包み込んだ。



  15. 16 : : 2014/12/22(月) 20:28:08





    非リアAはここ最近フラ男が知り合い仲良くしていた男だった。



    正義感が強く。とても優しい男だった。その正義感から会社の上司を殴りクビになり、ニートになったそうだ。




    彼は人に優しく、そして厳しい男だった。



    彼は確かに社会的に優秀な人間ではなかったかもしれない。だが、彼のおかげでフラ男の心がどれほど救われただろうか。



    初めてかめ○め波とギャ○ック砲どちらが素晴らしいかで激論を繰り広げられた唯一の男でもあった。




    まだ3ヶ月ほどの付き合いでしかないがフラ男にとって、大きな存在だった。




    フラ男「ぐ……ぐぞっ……なんで……」




    部屋にはパソコンの音とフラ男の嗚咽のみが響き渡る。




    その中ポツリとフラ男は呟く。







    フラ男「駆逐してやる……」










    フラ男「一匹残らず……!!」









  16. 17 : : 2014/12/22(月) 20:47:02



    リア充への復讐を決意したフラ男。しかし、彼は冷静だった。



    闇雲に突っ込むだけでは勝てない。他ならぬ非リアAが、文字通りその命を懸けて教えてくれた事だった。



    フラ男は、友が命と引き換えに残したメッセージを見逃すほど愚かではなかった。



    フラ男「数だ…。俺ら非リアがリア充に対抗するためには、まず何よりも数が要る…。」



    フラ男「だが、リア充相手に有象無象を集めても仕方ない…奴らを前にしても心を折られない、いや、むしろその劣等感を闘志に変えられる様な奴らを…!!」



    それが困難を極めることを、フラ男は分かっていた。


    冬の寒さと心の寒さに芯まで冷やされた非リア達の中から、燃える原石を、しかも大量に見つけ出さねばならないのだから。



    フラ男「…はは、無理だろうな。そんな宝探し、俺の人生が何度有っても足りねえ…」



    結果、フラ男は1分と掛からず『宝探しを諦めた』。



    フラ男「…燃えねえ(意思)の中から燃える(意思)を見つける。…それなら、もっとシンプルでベストな方法が有る…!!!」



    そして、『決意した』。



    フラ男「実際に…火を付けてやりゃあ良いだけだ…!!!」




    『自らが非リア達の種火となる事を。』



    『非リアの勝利への灯火となる事を。』
  17. 18 : : 2014/12/22(月) 21:03:11





    決めたらその先は早かった。





    フラ男は使い慣れたデスクトップに複数のウィンドウを立ち上げると、複数のSNSサイトを開く。




    そして同じタイトルのスレッドを作成する。




    それこそが────









    最後の聖戦(ラスト・クリスマス)














  18. 19 : : 2014/12/22(月) 21:21:00







    1 : フラ男 : 2014/12/25(日) 11:08:32


    単刀直入に言う。今日、12/25。俺の親友である非リアAが亡くなった。死因は…恐らくリア充だ。


    お前らも知ってるとは思うが、今年のクリスマスは異常だ。リア充の放つTHD値が桁違いで、もう何百人もの同士が犠牲になっている事だと思う。


    今この瞬間にも、ディスプレイの前で生涯を終えた奴が居るかもしれない。


    …多分、お前らは部屋に篭ってるんだろうな。それが常識的な選択だと思う。俺たち非リアはそうやって生き延びてきたんだからな。


    …だが、本当にこれで良いのか?


    俺らが仮に、この冬を越せたとしよう。その時、お前の隣に親友は居るのか?居ると、言い切れるのか?


    …俺は、すでに親友を失った。だからこそ言える。そんな事は言い切れない。絶対にだ。


    …もう、失うのは嫌じゃないか?


    彼女も無く、社会的立場も無いに等しい。金も無ければ信用すら危うい。


    …そんな中で、非リア(おれら)が唯一誇れるもの。胸を張って自慢できるもの。


    それが、同族(しんゆう)なんじゃないのか?


    それを、俺らの唯一の誇りを。抵抗すらせずに失っても良いのか?


    俺は嫌だ。絶対に、嫌だ。


    …今日、東京の現充(げんじ)広場で、俺はリア充を討つ。



    誇りを失いたくない奴だけ、来てくれ。…それ以外は、逃げると良い。


    親友に、リア充の恐ろしさを味わわせたい奴も…逃げると良い。





    同志を、待つ。








  19. 20 : : 2014/12/22(月) 21:43:06




    確かに力強い言葉だった。



    しかし現実はそれ程甘くはなかった。




    集まったのはたったの4人唯一の幸運は全員が東京都内在住ということくらいだ。



    他の書き込みはフラ男を笑う内容のものだった。



    「また犠牲者が増えるwww」「自殺志願者かよwwww」



    そんなレスにフラ男が舌打ちをしながら眺める中に現れたのがその4人だった。




    フラ男にとって彼らは救いに他ならなかったが、あまりに数が少なすぎた。




    フラ男「こんなんじゃダメだ……どうすれば……!」




    フラ男の舌打ちが止むことはしばらくなさそうだった。







  20. 21 : : 2014/12/24(水) 18:39:09

















  21. 22 : : 2014/12/24(水) 18:44:01



    フラ男「…」


    結局、あれからどうすることも出来ず、フラ男は現充公園へと歩を進めていた。


    フラ男「…っ!」ダダダッ


    歩を進める、と言っても勿論大通りを歩いているわけではない。非リアである彼にそれは叶わない。

    リア充が居ない路地裏を、コソコソと鼠のように移動していく。

    時には路地裏から路地裏への移動に大通りを渡る必要もあり、彼はその度に命を懸ける事となった。

    公園に行くだけで命懸け。

    フラ男は改めて、非リアの悲しみを感じた。
  22. 23 : : 2014/12/24(水) 19:26:24




    とはいえ、フラ男は元○玉を放てる気がする程度には筋骨粒々の男だ。惑星ポ○ルのカエルの糞の色の道着に身を包めば一流のサ○ヤ人の出来上がりである。その辺の非リアとは訳が違う。




    そのおかげかはわからないが、空気を支配している圧倒的濃度のTHDを吸っているにも関わらず軽い違和感程度で済んでいる。




    とはいえフラ男は半ば諦めていた。己の命を捨てることで、みんなに知らしめることができればあるいは。そう思っていた。



    もちろん手を上げてくれた4人にすら声はかけていない。こんな無謀な戦いに熱い心を持った者たちの命を投げ打つわけにはいかないのだ。






    公園も目前となり生唾を飲み、最後の路地を飛び出そうとした。




    その時。がっしりと肩を掴まれる。




    「ひとりで行くなんてひどいじゃないか」



    そこには2人の男の姿があった。



    フラ男「お前らまさか……!」



    「ああそうさ」




    2人の男はフラ男の前に出ると、自己紹介を始めた。


    まずは眼鏡をかけインテリジェンスをほとばしらせる男。

    ハンドルネームはじゃがバター
    名を亀山 玄氏(かめやま げんじ)


    東京大学に首席で合格するが陰キャラの誹りを受け、現在不登校。



    次に顔だけを見れば極悪人。人を100人殺したといわれても疑問には思はないだろう男。

    ハンドルネーム 騒音野郎

    青山 龍音(あおやま るおん)


    圧倒的IQで一流プログラマーとして活躍するも、クラッカーと間違えられた挙句その人相のせいで3年の投獄生活を経験。去年ようやく解き放たれたそうだ。



    自己紹介を終えると影からさらに2人の人影が現れる。




    「おいおい俺たちを忘れんじゃねぇぞ」








  23. 24 : : 2014/12/24(水) 19:57:50
    「焚き付けるだけ焚き付けて、そのまま放置は無いだろ?」


    そう言ったのは長身の男。そのガッチリとした体型から、何らかのスポーツをしているのであろう事が分かる。


    ハンドルネーム カルボナーラ


    鈴鳴 健太(すずなり けんた)


    彼は、何を隠そうリア充である。いや、リア充「だった」。

    クリスマスを目の前にしたこの時期に彼女がインフルエンザに罹り、リア充から「悲リア」へと堕天(フォールダウン)したのだ。




    「放火は犯罪だぜ。せめて、後始末はしないとな?」


    鈴鳴に続くように言を発した男。短く剃った髪の毛が印象的だ。


    ハンドルネーム ハゲ


    木須 晃(きず あきら)


    日本屈指の名家の長男として産まれ、非常に恵まれた環境で幼少時代を過ごした彼。だが、生まれ持っての内向的な性格が災いして子を成せず、跡継ぎの問題から次男に全てを奪われてしまった。




    フラ男「…お前ら…っ!!」





  24. 25 : : 2014/12/24(水) 20:09:19
    感動した。期待です!

    是非!リア充に、一矢報いてくれ!!
  25. 26 : : 2014/12/24(水) 20:14:43
    そしてここに四人の戦士が集った。





    それぞれの意志を胸に。





    非リアにとってのクリスマス最後の篝火となるために。






    フラ男「だめだ!!お前達まで死ぬことになれば、誰が俺の遺志を継ぐというんだ!!」



    龍音「ねぇ。あんたバカなんですか?死ぬ気なんてさらさらないんだけど?」



    晃「その通りだぜ!俺たちは今日ここでクリスマスを終わらせる!勿論お前も連れて生きて帰る!」



    次々に勝利への渇望を口にする4人にフラ男は思わず涙を流す。



    非リアの意志は死んだわけじゃない、自分達が背負ったのだ。この背に受けた希望の火を消すわけにはいかないのだ。



    健太「泣くのは勝ってからだ。行くぞ!」



    フラ男「おう!!」



    かくして、4人の勇者は再び互いの意志を再確認するのだった。





  26. 27 : : 2014/12/24(水) 20:30:55



    晃「おーおー…うじゃうじゃと居やがる」


    健太「幸せそうな面しやがって…!」


    玄氏「でも…それも今日限りで見納めだ。そう思うと、貴重にすら思えてこないかい?」


    龍音「はは、そりゃいいね。なんだ、あいつらが随分と小さく見えるぜ」


    公園では、3組のリア充カップルがイチャついていた。



    「家の中でイチャつけば良いものを。」

    ーーー普段なら憎しみを込めて放つ言葉が、今は違う意味を持つ。


    フラ男「家の中でイチャついてりゃあ…こんなに早く別れる(おわる)事も無かったろうになぁ!!!」


    今この言葉は…リア充への確かな「敵意」と「自信」を持って放たれたのである。


    淡雪が降り落ちる中


    最後の聖戦(ラストクリスマス)の火蓋が切って落とされた。
  27. 28 : : 2014/12/24(水) 20:32:50
    泣いた
  28. 29 : : 2014/12/24(水) 21:14:19





    非リアがリア充に勝てない理由は、THDに対する耐性がないこと。




    そして彼らは基本的に力を持たないということだ。



    しかし、フラ男達はリア充達に対抗しうる唯一の武器を持っていた。




    非リア術(ノンリアルアビリティ)





    非リアの中でも一部が持つことを許される、真の非リアの証にして強大な力。



    それぞれの性格や、容姿に基づいた特性を持っている。他にもその者によっては様々なスキルを使いこなす場合もある。



    それをフラ男達全員が持っているということを互いに一目見た瞬間から理解していた。




    努力の上に成り立つ非リアの真髄。





    それが彼らに自信を与えていた。




  29. 30 : : 2014/12/24(水) 21:40:11



    リア充男A「おっ?おい、見てみろよあれ。非リアが固まってこっち見てやがる」


    リア充女B「うわー、何あれキモーい」


    フラ男達に気付いて尚、リア充達は楽観的だった。非リア<<<<<リア充という考えが骨の髄まで刻み込まれているからだ。


    彼らにとってフラ男達は脅威でもなんでもない。道端の石ころ感覚だった。


    リア充男C「このTHD濃度で死なねえ所を見ると、多少は丈夫らしいがな。…くく…!」


    リア充女D「その程度で調子乗るとか…あり得ない…!」


    こいつらは調子に乗った馬鹿だ。井の中の蛙ほどの価値すらない。フラ男達を嘲るリア充達。


    …だからこそ。


    彼らは大きく先手を取られる事となる。


  30. 31 : : 2014/12/24(水) 22:07:35





    それとともに飛び出したのは龍音だった。





    彼は押せば柄に刀身が沈むオモチャのナイフをふた組のリア充の男に押し付ける。




    すると2人のリア充が白目を剥き、泡を吹く。



    龍音「あんた達何を舐めてるのか知らないけど。舐めてる俺たちにやられてるあたり笑っちゃうよね」


    龍音の非リア術は『絶対恐怖(インヴィクタ・アムスト)


    対象に強烈な恐怖を与えることで、錯覚を起こし、軽微なことでもまるで死につながるかのように錯覚させたのだ。



    彼の能力は恐怖を支配することだった。




    そしてそこには、容易に男が撃破され、慌てふためく女の姿があった。



    リア充女B「な、何してんのよA!!立ちなさいよ!!」



    リア充女D「え、ありえない!非リアにやられるとか!」



    リア充2人は呆気なく走って逃げて行く。




    一瞬で負ける咬ませ犬を鼻で笑うと龍音は帰って来るの。




    龍音「流石に獄中帰りにこの程度じゃお話にならないね」



    フラ男「流石だな」



    しかし最後の一組はこれほど騒いでいるというのになんの動きすらも見せはしない。



    フラ男たちはその様子に不安を感じずにはいられなかった。




  31. 32 : : 2014/12/25(木) 01:25:53


    リア充男E「…」スッ


    フラ男「!!!」


    玄氏「なん…っ!?」


    おもむろに手を掲げるリア充男E。


    ヒュウッ、と風が一筋吹き過ぎる。


    ドサドサッ、ドサドサドサ!!


    気付いた時にはもう、フラ男達は地面に伏していた。


    この間0.01秒にすら満たず。瞬迅、韋駄天、神速、どんな言葉も「それ」を表すには足りない。


    リア充男E「天果烈閃(ハイメルチェ・トランブリッツ)…」ドドドドド…!!


    リア充男E「視認はおろか感覚で捉えることすら出来ない…それ程の速度で、俺はお前らと『握手を交わした』…!」ドドドドドドドド…!!!


    フラ男(握手…だと…!!?)


    フラ男(非リアにとってリア充との握手は悪夢に等しい…!!コミュ力の違いを見せつけられ、さらに多くの女の手を握ったであろう手に触れることとなるからだ…!!!)


    フラ男(もしこいつの言ったことが本当なら…マズい…!!!握手によって非リアに注入されるTHDは…150000を優に超える…っ!!!)


    リア充男E「握手1つでこのザマを晒す…!それがお前ら非リアという生き物だ」


    リア充男E「身分をわきまえ、死んで行け!!…手土産に教えてやろう。俺の名は…」













    リア充男E「水野 忠(みずの ただし)だ…!!」ドン!!!!!



    フラ男(これが…真のリア充…!!!)


    フラ男(クリスマスムードに酔って適当に出来たインスタントリア充じゃねえ…長い間(つめ)を研いできた、真の勝利者…!!!)
  32. 33 : : 2014/12/25(木) 08:21:11
    めちゃくちゃ面白い、
    めちゃくちゃ期待
  33. 34 : : 2014/12/25(木) 10:22:55



    フラ男達5人の体内THD濃度は急激に上昇し、おそらく常人の致死量をはるかに超えていた。



    しかし彼らは並の非リアではない。



    まだ立ち上がることができる。




    まだリア充にひれ伏すには早すぎる。




    THDの侵食によって震える手足に力を込める。



    忠「ほう……まだ立ち上がるのか。非リアとは思えん強靭さだ。さっさとくたばれば楽になれるものを」




    フラ男「わりぃな……こんなところでくたばるわけにはいかねぇんだよ……」



    健太「お前マジでいい加減にしろよ。ディ○ンヌが可愛くなかったら……ぶっ殺してるぞ」



    玄氏「めいめーい!!!!げふんげふん。クリスマスの闇は俺が払う」



    晃「さあ始めようぜ。脱毛の時間だ」




    誰ひとりとして折れることはなかった。体内を蝕むTHDを跳ね除け、立ち上がる。




    龍音「ところであんたこそ俺と握手したけど大丈夫?」




    額に汗を滲ませながらも、龍音は不敵に笑った。





  34. 35 : : 2014/12/25(木) 12:28:10
    期待。
  35. 36 : : 2014/12/25(木) 14:35:59

    忠「!!」ゾクッ


    忠の背筋が凍る。

    一瞬、目の前のフラ男達が、血に塗れて尚も腹を空かす猛獣であるかのように錯覚する。



    龍音「あんたは、一生恐怖に付き纏われるんだ」ニヤッ



    忠「なるほど、非リア術(ノンリアルアビリティ)か…随分と便利じゃないか。恐怖を操るとはな」


    忠「だが、所詮そんなものは紛い物に過ぎない。非リアのちっぽけな力で…リア充を縛れるなどと!!!思い上がるなぁ!!!!!」


    忠が吠える。


    周囲の大気が震え、木々は折れそうな程に揺れる。


    葉と葉が擦れ合い、耳障りな音を鳴らす。


    龍音「…っ!振り切った…絶対恐怖(インヴィクタ・アムスト)を…!?」


    忠「ふん、非リア程度が…」



    非リアに傾きかけた天秤は、再びリア充の方へと向かう。


    だが、この天秤を逃してしまえば終わりなのは、皆が本能的に察していた。


    健太「最低限度(フォール・ディア・ミニマム)!!」


    晃「永久脱亡(エヴィケイト・スティーヴェン)!!」


    様子見など無いと言わんばかりに、一気にラッシュを掛ける。


    忠「何を…っ!?」


    何か言いかけた忠。だが、その言葉は最後まで紡がれる事はなかった。


    忠「右手に…力が…!?」


    忠の右手が、力無くダランと宙に投げ出される。


    健太「俺の能力は、触れたものの力を最低限度まで落とす能力。あんたの右手は、もう動かない」


    晃「そして俺は、1度失ったものを2度と取り戻すことが出来ないようにする能力を持つ。髪の毛みたいにな」


    健太・晃「「どちらも相手に触れる必要があるのが難点だが…わざわざあんたから触れに来てくれた」」


    健太・晃「「ありがとよ。この恩は…仇で返してやる」」ドン!!!
  36. 37 : : 2014/12/25(木) 16:30:37




    忠「非リアごときが私の右腕を封じたことはほめてやる。だが所詮片腕だ私の勝利は揺らがん」









    確かに忠の言う通りだった。おそらくフラ男達の体内THD蓄積値は既に忠の攻撃を含め10万を超えている。



    それは、彼らの体調に確実に異変をもたらしていた。



    手足の末端に震えを生じ、胃には妙なむかつきを覚える。



    おそらくこの値が20万に到達すればいくらフラ男たち、選ばれし非リアとはいえ耐え切れるとは断言できない。



    忠の周りにいるだけでもおそらく1分間に1万ほどは体内に蓄積することとなるだろう。



    極めつけは忠のあの速度から繰り出される攻撃。フラ男達に捉えられる者はいない。




    フラ男達はかなり追い詰められたと言える。



    しかし誰ひとりとして諦めてはいなかった。



    とはいえ、状況は絶望的。



    フラ男はうつむき何かを考え込むが、すぐに何かを決意したかのように再び顔を上げる。



    フラ男「こんなクソみたいな能力使うことはないと思ってたんだけどな……」







    フラ男「運命を切り開く者(フラグ・マネジメント)!!」







  37. 38 : : 2014/12/25(木) 17:23:47
    フラ男「…」


    忠「どうした、動かないのか?」


    フラ男「…」


    フラ男は目を閉じたまま動かない。


    ただ自然に、その場に立っている。


    忠「動かないなら…こっちから行くぞっ!!!」


    無音。


    音すらも置き去りにして、忠が動く。


    誰にも気付かれず、何者も付いてこれぬスピードで。


    忠の拳がフラ男に触れ……


    ドム゛ッ


    なかった。


    メリメ゛リ゛…ッ!!


    代わりに、『フラ男の拳が忠の顔面に減り込んでいた』。


    ドッゴォォッ!!!!!


    忠「がっ…ぁ…!!?」


    殴り飛ばされる忠。


    フラ男「おいおい…酷い面になってんじゃねえか」


    忠の顔は醜く潰れていた。


    忠「なっ…お前、俺の速さに…!?あり得ん、非リアがそんな…あり得ん!!!」


    フラ男「おいおい…一発喰らった程度でそんなに騒ぐなよ?そいつは…」











    フラ男「小物フラグだぜ」ドンッ!!!
  38. 39 : : 2014/12/25(木) 17:39:44




    フラ男の能力はプラグの管理。



    あらゆるフラグを付与する力。



    運命を。神の作った筋書きをねじ曲げる。



    神そのもの言っても過言ではない能力だった。



    おそらくこれを使えば彼はリア充になることは容易だっただろう。



    しかし彼は使わなかった。




    彼は頑として自らの力で生きることを選んだ。



    だからこそここに彼は立っていたし、それでよかったと思っている。




    フラ男「お前の質問に答えてやる。お前の速さに対応できたのは、俺か動かないことで慢心しながらの攻撃。慢心は足元を突き崩すって言うだろ?まさにフラグ建築完了ってわけだ」



    忠「ば、バカな……非リアごときにそんな真似ができるわけが……!」



    フラ男「それが驕りだって言ってるんだよ。死にたくなきゃ……全力でかかってこい」








  39. 40 : : 2014/12/25(木) 17:51:33
    忠「う…うおおおおっ!!!」


    刹那、忠の姿が消える。


    フラ男「消えた…いや、俺の目が付いていけてないだけか…」


    忠(フラグだ何だとのたまっても、所詮は非リア…!そんな能力を持つはずがない!!)


    忠(どうせ、俺の戦意喪失でも狙っているんだろう…だが!俺はそんな罠に引っ掛かりはしない!!)


    忠(どこから来るか分からない攻撃…対応出来るもんなら対応してみろっっ!!!!!)ヒュアッ!!


    力とは、速さ×重さ。


    その『速さ』を極限まで高めた一撃が、突然、不可視で襲い来る。


    例え同じリア充であろうとも対応出来ぬであろう一撃。フラ男がどんな能力持ちであろうと、避けられる道理はなかった。


    だが。


    メギィッ!!!


    忠「ぅぐあぁっ!!?」


    フラ男「慢心はフラグって…言ったろうが!!!!!」


    ドドドドドドドッ!!!!!


    強靭な肉体から放たれる拳が、何度も忠を捉える。


    忠「ぐああああっ!!!」


    忠(馬鹿な…こいつ、まさか…!!!)


    忠(本当に…運命を…っ!!?)
  40. 41 : : 2014/12/25(木) 18:02:01




    最後にしなやかで鋭い蹴りが忠を捉えると彼の体が宙を舞い、地を滑る。



    フラ男「最後にひとつ言っておく。オメェはオラに勝てねェ!」




    忠「ぐっ……な!!なんだと!!」




    忠「非リアの分際が!!!この超エリートのこの俺様が負けるだと!!?」




    忠は止まらなかった。





    フラ男に捉えることなどかなわぬ速度で移動し、攻撃をした。




    彼に慢心などなかった。フラ男を殺す。その意思だけを持って放たれた拳。




    しかしそれも虚しく弾き返されてしまうのだった。






    フラ男「軽率に言葉を吐くな。負けフラグだぞ」








  41. 42 : : 2014/12/25(木) 18:17:13


    忠「…」ゼェ…ハァ…


    フラ男「…終わりか?」


    忠「…はは、ははは」


    忠「予想外だった…非リアが、ここまでの力を持つなんて…な…」


    忠「俺がこのザマだ…リア充の中でも自信はあったんだが…」


    フラ男「悪いが、あんたの独白に付き合ってる暇はない。どうせ時間稼ぎだろう?俺らに少しでも多くTHDを蓄積させるための」


    忠「…敵わねえな。意地汚いやり口は非リアの専売特許だったか?」


    フラ男「最後まで口の減らん奴だ」スッ


    フラ男が、止めを刺す体制に入る。


    忠「…忘れるな…!!」


    忠「お前らは所詮!!!人生の敗北者!!!汚く地を這いずり醜くその生を保つだけの、何の価値もない存在でしかない!!!!!非リアは非リア!!!!!!リア充である俺を倒そうが!!!!!誰を殺そうが!!!!!!!!」


    忠「お前らはいつまでも非リアB!!!非リアC!!!!!非リアD非リアE非リアF!!!!!!!!!!」


    忠「お前らがリア充になれるわけではない!!!!!!!!!!!!!」












    そう言い、リア充ーーー水野 忠はその生を終えた。
  42. 43 : : 2014/12/25(木) 18:21:25







    ◇ ◇ ◇













  43. 44 : : 2014/12/25(木) 18:23:29
    アンタら……最高だよ!!
  44. 45 : : 2014/12/25(木) 19:15:55






    朱井 蘭は水野忠の彼女だ。いやそうだった。



    しかし、忠はその人生に幕を閉じた。




    極端な話をすれば、彼女は非リア予備軍の状態になってしまった。



    さらに言えばこのままではもっと多くの犠牲が出るだろう。



    悔しいが彼らは強い。




    彼らを倒せるのはジャパン ベスト カップル通称JBCに16年連続で選ばれた最強のカップル以外にいない。そう考え、かじかんだ手で昔こっそり聞いておいた番号に電話をする。



    蘭「もしもし!朱井です!」



    「あら。蘭ちゃん。去年のコンテストぶりねぇ」


    蘭「小西さんそれどころじゃないんです!現充広場で非リアが襲撃を!忠くんもやられちゃって……うっ……」



    小西「なんですって!?わかったわ。旦那を連れて向かうから隠れてまってるのよ!」



    蘭「はい!ありがとうございます!」



    なんとか連絡を取ることはできた。






    しかしすぐ後ろにはフラ男達の姿があった。







  45. 46 : : 2014/12/25(木) 19:22:58

















  46. 47 : : 2014/12/25(木) 19:28:07



    フラ男「…」


    フラ男達は、5人全員でフラ男宅に居た。


    忠には勝利したものの、彼らに蓄積したTHD量は常識の範囲を超えている。


    玄氏「身体が怠いな…」


    健太「とはいえ、俺ら非リアがリア充に勝ったんだぜ?これは名誉の負傷ってやつだ」


    フラ男「全くだな。この町からリア充が6人も消えた…ああ、良い気分だ」


    彼らは部屋に寝転がりながら、勝利の余韻に浸っていた。
  47. 48 : : 2014/12/25(木) 19:39:20




    端的に言えば朱井蘭はみのがすことにした。



    彼女の思いびとを殺したのは自分達だ。非リアとなりかけた人間に攻撃を加えるほど彼らも鬼畜ではなかった。



    フラ男「ちょっとジュースとってくるわ」


    玄氏「お、せんきゅーべりーめいめい」




    フラ男は階段を降り、親が出かけたのをいいことにジュースとついでにお菓子を拝借し部屋に戻る。




    するとコップを忘れたことに気づき、再び階段を降りようとした時家の扉が開く。



    母「あら。フラちゃん。どうしたの?」



    フラ男「いや友達来てるからコップを取りに来た。てか父さんもいるのか」


    父「いたら悪いか」



    フラ男はふと気づく。二人の後ろにいる。見覚えのある影に。









    そうそこには朱井蘭がいた。










  48. 49 : : 2014/12/25(木) 19:58:43
    盛 り 上 が っ て ま い り ま し た
  49. 50 : : 2014/12/25(木) 20:08:25
    フラ男「おま…っ!!?」


    手に持ったコップを思わず落とすフラ男。


    母「ちょっとフラ男、どうしたのよコップなんて落として…「うわぁぁ!!?」


    それを咎めようとしたフラ男の母。しかし、その言葉を遮るように朱井 蘭が叫ぶ。


    朱井「こいつ!こいつです!!!私達を襲ったのは!!!!!」


    瞬間、場の空気が凍る。


    母「…!!!」


    父「なっ…!!」


    何やら驚いた顔をする母と父。


    母「フラ男…それは本当なの…?」


    フラ男「…は…?何言ってんだよ母さ…!!!!!」













    父「お前をそんな子に育てた覚えは無いぞおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」



    フラ男が言うより早く、父の拳がフラ男を襲った。
  50. 51 : : 2014/12/25(木) 21:19:14




    初めてうけた父の拳。あまりにも重い一撃に、フラ男は体を壁に打ち付けられる。



    フラ男はふらりとよろけながら立ち上がると自らの父を睨みつけ、怒りを露わにする




    フラ男「ふざけんな……非リアと言うだけで蔑まれ、罵られ、外を歩くことすらままならない。俺たちがなにをしたって言うんだ!!!」




    父「だからと言ってそれが人を殺していい理由になるものか!!」




    フラ男「リア充と言うだけで、人を殺してもなにも咎められない。いい御身分だなぁ!リア充のせいで死んでいった非リアは数知れない!俺の親友だった非リアAもそうだ。なら俺たちが非リアを仲間を守るためにリア充の犠牲が出るのもまた当然だろうが!!」



    父「お前……自分がなにを言っているかわかってるのか!!」



    今にもフラ男に掴みかかりそうな父を母が止めに入る。



    母「まってパパ」



    父「ママ……?」



    母「フラちゃんの言う通りだわ。私達のせいで沢山の人が亡くなってる。リア充が非リアを差別しているのも事実。非リアのために……人のために戦うフラちゃん達を私達は褒めるべきよ」



    フラ男「かあさん……」



    父「でもなぁママ……!」



    母「わかってるわパパ。人を殺めることは良くないこと。なら私達が。リア充の代表であるJBCである私達がフラちゃん達を止めましょう?」




    父「わかった……フラ男仲間を集めなさい。1時間後に現充広場だ」



    フラ男「ああ……わかった。やってやらぁ!!」



    こうして非リアとリア充の頂上決戦が約束された。もしフラ男達が勝てば彼の両親はおそらく彼にどんな形であろうと力を貸すだろう。



    彼の両親はそう言う人間だった。非リアのにはあまりにも出来すぎた両親だったのかも知れない。



    そんなことを考えていると、今まで圧倒されていたのか口すら開かなかった蘭がおずおずとフラ男の前に出る。



    蘭「フラ男さん……私達……ごめんなさい」



    フラ男「俺達こそ悪いことをしたな……謝って許されることではないがすまない……」



    蘭「彼もあなた達を殺そうとしてたわ。一歩間違えば私達も加害者だもの。恨めしい気持ちはあるけど、理解はできてる」




    蘭は大切な人を失ったにも関わらず、毅然とした態度でフラ男の前に立っていた。強い女性だ。



    フラ男「では」


    フラ男は蘭に別れを告げると、階段に向け声をかける。



    フラ男「お前ら聞いてたんだろ。行くぞ」



    すると階段の上からすぐさま おう!!と4人の声が返って来るのだった。






  51. 52 : : 2014/12/25(木) 21:55:20





    ーーー1時間後




  52. 53 : : 2014/12/25(木) 22:02:01


    ーーー現充広場




    玄氏「…」ザッ…


    現在時刻、九時丁度。


    龍音「…」ザッ


    まさに聖なる「夜」。


    健太「…」ザッ…


    非リアとリア充が


    晃「…」ザッ


    その代表と呼べる者達が


    母「…」


    お互いに分かりあう為


    父「…」


    全てに決着をつける為


    フラ男「…」ザッ…ザッ


    拳を交えようとしていた。
  53. 54 : : 2014/12/25(木) 22:20:19






    向かい合う両者





    冬の風と雪の冷たさが彼らの手足の先を痺れるような感覚をもたらす。




    しかしそんなことは誰ひとりとして気にしてすらいなかった。





    父「フラ男。そして君達も。世の不条理と戦うため集まった者たちなのだろう。この成長を喜ぶとともに立ちはだかるのもまた親の使命……覚悟しなさい。」



    圧倒的THD量。おそらく忠の単純に10倍以上。



    THD以前に彼の威圧感が肌をピリピリと刺す。



    最強の名にふさわしい姿がそこにはあった。



    母「世界を変えたければ、わたしたちを超えて行きなさいフラちゃん……いやフラ男!」



    更に母からもTHDが放出される。



    二人の総合THD量はおそらく一般的な非リアなら視界に入るだけで内臓が弾け飛び、死に至ることだろう。



    フラ男達ですらまるで人を担いでいるかのような体の重さを感じていた。





    おそらくこのレベルになればおそらく最低レベルのリア充ならば戦闘不能に陥る可能性もあるだろう。




    フラ男達が立っているそのことすら奇跡的と言わざるを得ない。




    父「私達を前にして立っているとは、とても非リアとは思えないな。流石我が息子とその同志(とも)と言ったところか」





    フラ男「立ってるだけじゃねぇぞ……俺達が勝つんだよ!!」




    その言葉とともに双方駆け出した。




  54. 55 : : 2014/12/25(木) 22:32:25

    フラ男「母さんの方は任せたぞ!!!」


    フラ男はそう言って、父の方へと駆け出して行く。


    母「あら、折角の機会なのに…逃げるなんて、許すと思う?」


    それを遮るようにフラ男の前に移動する母。


    その速度は速い。水野 忠のそれには流石に及ばないが、それでも「神速」と言って差し支えなかった。


    ビュッ!!!


    左脚を軸とした母の蹴りが、フラ男を襲う。


    だがしかし、フラ男はそれを眼中にも留めていなかった。


    ガッッ!!!!!


    母「!?」


    龍音「頼まれた仕事はキッチリこなさなきゃね?」


    玄氏「フラ男の母…流石の迫力だが」


    晃「負けるわけにはいかないんでね」


    健太「俺達と遊んでもらいましょうか!」


    母「良いわ。遊んであげようじゃない…精々、ただの遊戯にならないよう気を付ける事ね…!!!!!」
  55. 56 : : 2014/12/25(木) 23:02:43





    フラ男は父に向け走り、その勢いで渾身の拳を放つ。





    それを父は回避することなくもろに顔面に食らい吹き飛んだ。





    フラ男「なんのつもりだ?とうさん」



    父「っ……さっきはお前の話も聞かずに殴っちまったからな。これでおあいこだ」



    フラ男「律儀なこったな」



    父「そんなことより何故俺を選んだ。俺の運命を切り裂く者(フラグ・クリーヴァー)がお前と相性が最悪なのはわかってるだろ」



    フラ男「わかってるさ……だからこそやるんだ。あいつらには任せられない」



    父「お前相変わらず頭悪いな。ほんと悲しいほどに俺似だ」



    フラ男「やかましい」



    二人の間には圧倒的拳の応酬。



    しかしそこで行われていたのは肉弾戦だけではなかった。



    フラ男の能力が運命(フラグ)を作り出すことであるのに対し、父の『運命を切り裂く者』は運命(フラグ)へし折ること。



    つまりフラ男が生み出したフラグを父がへし折り、乗り越えて攻撃を繰り出してくる。


    その場では能力と肉体を最大限に駆使した高次元の戦いが行われていた。



    しかし、肉体的にはフラ男の方が強靭と言えるものの能力の相性のせいか、少々苦戦を強いられているように見えた。





  56. 57 : : 2014/12/25(木) 23:14:50
    フラ男「…っ!!!」ヒュッ!


    拳の応酬の中、完全な不意を突いた蹴りを放つ。


    これは完璧な「攻撃が決まるフラグ」である。


    父「…っ」ガッ!!


    しかし、その蹴りは父の蹴りに相殺される。


    フラ男(チッ…やはり強い、運命を切り裂く者(フラグ・クリーヴァー)…!!!)


    フラ男(「父と息子の戦闘」という巨大なフラグを無効化しながらだってのに、細かなフラグも折ってきやがる!!!)


    父「どうしたフラ男…足元がお留守だぞっ!!!」


    フラ男「しまっ…!?」


    無防備な足元にすかさず放たれた足払い。


    それを捌き切れず、フラ男は体制を崩す。


    父がそれを見逃すはずもなく…


    父「ハァッ!!!!!」ドゴォ!!!


    フラ男「ぐゔっ…ぁ!!!」


    渾身の一撃が、フラ男に直撃した。


    父「どうした?自分から負けフラグを建てて…」


    フラ男「…くそが…っ!!!」
  57. 58 : : 2014/12/25(木) 23:30:33




    そこからは一方的だった。



    どれだけの質量でフラグをぶつけても全てへし折られ、攻撃は当たることすらない。



    攻めれば攻めるほどフラ男の傷は増えて行った。



    父はほぼ無傷、フラ男は全身傷だらけ数多くの打撲痕があった。



    フラ男「っはぁ……はぁ……くそっ……!」



    父「お前の覚悟はその程度か?まだ俺を超えるには早かったようだな……」




    父は冷ややかにフラ男に告げた。






    その頃。




    龍音「まさか能力が全く通じないとはね……これ勝てるのか?」



    玄氏「これはマジめいめい」



    母「私の虚無の世界(ヴァニタス・ホロウ)に入って私を倒せたのなんてパパくらいのものよ?」



    健太「どうするよとぅるりん」


    晃「誰がとぅるりんだボケ。てかわかったらもうやってるだろうが!」



    母の能力である、虚無の世界で能力を無効化され大いに苦戦していた。



    女とおもい、物量で押しつぶそうともしたが相手は合気道を駆使してこちらを制圧しようとしてくる。



    はっきり言えば勝ち目が全く見えずにいたのだった。
  58. 59 : : 2014/12/25(木) 23:41:48
    母「さあ、どうする?潔く諦めるのも手よ?まだ若いんだから…」


    龍音「冗談キツいっすね…」


    晃「この程度で諦める程ヤワじゃないっての…!」


    健太「…とはいえ、どうしたもんだろうな…」


    幸いなことに彼らの心はまだ折れていなかった。が、反撃の糸口が掴めないこともまた事実。


    玄氏「…フラ男の奴も苦戦してるみたいだな…仕方ねえ」チラッ


    玄氏「お前ら、俺に考えがある。…少しばかり時間稼いでくれ。めいめいの底力、見せてやらぁ」



    母「来ないならそろそろ…こっちから行くわよっ!!!!!」


    母の叫びとともに、地面が大きく揺れた。
  59. 60 : : 2014/12/25(木) 23:53:17




    玄氏が目を閉じて集中を始める。





    一方で、突っ込んでくる母を迎撃に入る3人だったが、力をうまく流され攻撃を当てることが出来ない。



    時間を稼げてはいるものの長くは持ちそうにはなかった。




    龍音「ほんとやばいって……なんとかならないのかこのお化け」



    母「誰がお化けですか!失礼じゃなくて!?」



    健太「いやねぇ?パチンコ玉」



    晃「さっきからなんなの!?パチンコ玉じゃないわ!」



    母「お遊びは終わりよ!」


    くだらないコントをする時間およそ30秒。



    母が3人を投げ飛ばし、玄氏へと迫る。



    しかし、そこで玄氏が目を開く。




    玄氏「いくぞ!!俺の闇に刺す光(ライトアンドダークネス)の究極系……!!」





    冬だというのに、流れるように汗をかきながら玄氏は叫んだ。




  60. 61 : : 2014/12/25(木) 23:58:52
    フラ男「うらぁぁぁっ!!!!!」ブンッ!!!


    父「随分と攻撃が荒いじゃないか…疲れが隠せていないぞっ!!!」ドッ!!!


    フラ男「ぐっ…ぅ!!」ズザザ…


    フラ男(…どうしたもんかな…これは流石に…マズそうだ…)クラッ


    数十分に及ぶ打撃の応酬により、フラ男の身体は限界を迎えようとしていた。


    視界がボヤけ、父の輪郭が滲んでくる。


    フラ男(俺は…負けるのか…?)


    フラ男(非リアは…リア充に屈するのか…!!?)


    フラ男の意思までもが折れようとしていた。


    その時。


    不意に、強烈な光が辺りを覆った。


    父「!?」


    フラ男「なっ、なんだ!!?」
  61. 62 : : 2014/12/26(金) 00:10:07




    圧倒的な光の奔流が収まると、その中に倒れる玄氏の姿をフラ男は見つけた。



    他の3人が駆け寄り揺すったところで起きはしないようだった。全く動かなくなった彼を3人は必死に起こそうとするが、反応はない。




    フラ男「う、うそだろ……うああああああああああッ!!!!」









    ◇ ◇ ◇




    玄氏は叫んだ。





    玄氏「いくぞ!!俺の闇に刺す光ライトアンドダークネスの究極系……!!」





    もとよりリスクが大きく、この能力はそうそう使えない。



    それを、虚無の世界の中で使うために全開で放つため力を溜めた。




    クリスマスへの想い、リア充への想い、フラ男達への想い。



    それの全てをそこに集約した。





    玄氏「めいめい、めいめい、めいめい、そしてフラ男達……死ぬんじゃねぇぞ……俺たちの想いはしっかり繋げよ……!」


















    失われし聖夜(ロスト・クリスマス)!!!!』





















  62. 63 : : 2014/12/26(金) 00:17:10
    失われし聖夜(ロスト・クリスマス)


    その名の通り、聖夜を強制的に終わらせる能力(ちから)


    クリスマスにしか使えず、しかも、その発動には非常に多くの生命エネルギーを必要とする。


    それを虚無の世界の中で無理矢理放ったのだ。


    玄氏が失った生命エネルギーは多かった。多過ぎた。












    聖夜の終わりを告げるように、降り注いでいた雪が止んでいく。


    最後の一欠片が、フラ男の目に当たった。


    肌の熱で溶け、水となり、流れた。


    そう。


    「それ」は雪溶け水だった。


    きっと、雪溶け水だった。
  63. 64 : : 2014/12/26(金) 00:27:10






    フラ男「父さん……やっぱり俺は負けられねぇよ……」



    父「だが手加減はせんぞ……!」




    フラ男「ああ」




    フラ男は親子対決のフラグを抑え込むことをやめる。



    子が親を超えることはあるのだ。



    今こそそのときだ。




    自らの命を投げ打ってまで戦った玄氏のために。



    超えねばならないのだ。



    フラ男は無数のフラグを乱立させ、父に攻撃を重ねる。



    先ほどの疲労はどこ吹く風とばかりに最初より更に鋭いのではないかというほどの蹴りや突きを放つ。



    それを父は丁寧に受け流し、フラグを折っていく。



    しかしフラ男は攻撃を重ねる度に速くなる。




    そしてついにフラ男の突きが父の顔を捉えた。








  64. 65 : : 2014/12/26(金) 00:33:21


    クリスマスはリア充の戦闘力を高める。


    もしかしたら「それ」は、クリスマスが終わったからこそなし得た事なのかもしれない。


    だが、今、それを言うのは野暮という物だろう。


    いや、少し訂正しよう。


    誰も、そんな事は思いつきすらしなかった。


    ただ、圧倒され、感動した。


    フラ男の一撃が父を捉えた事に。


    「子」が「親」を超えた、その一瞬に。


    何よりも…


    非リアがリア充を超えた、その事実に。







    フラ男「うおおおおおおおっっっっっ!!!!!!!!!!!!」



    フラ男「これが…俺たちの…!!!」




    フラ男「非リアの…力だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!」
  65. 66 : : 2014/12/26(金) 00:45:23





    フラ男たちは勝利を喜んだ。





    しかし、玄氏は戻らない。




    彼の体を触るとひんやりと冷たかった。




    彼の体を運んでいると声が聞こえる



    玄氏「あのさ……なんかすごくいいづらいんだけどさなぜかめいめいなんだけど……」




    何故か玄氏は生きていた。




    後から聞いた話によるといち早く異変に気付いた父が玄氏の死亡フラグを断ち切ったそうだ。



    おかげでなんとか生き残ることができたらしい。



    なんとも人騒がせなことである。





  66. 67 : : 2014/12/26(金) 00:48:49
    その後はなんとも、拍子抜けする程トントン拍子だった。


    まず、フラ男達がリア充の頂点たる小西夫妻に勝利したことで世界の空気が一変。THD被害は激減した。


    さらに小西夫妻の呼びかけもあってリア充と非リアの仲も改善。今や彼らの談笑も見られるくらいである。
  67. 68 : : 2014/12/26(金) 00:51:55
    そして、肝心のフラ男はと言うと…



    フラ男「あー、彼女欲しい」


    非リアG「何を当たり前の事を」



    非リアライフをエンジョイしていた。


    龍音、玄氏、健太、晃達とは今でも連絡を取っているらしい。やはり、あの戦いで出来た絆は深いのだ。


    …もちろん、皆非リアのままである。
  68. 69 : : 2014/12/26(金) 00:57:17
    フラ男「あーあ、そこらに彼女落ちてねえかなぁ」


    非リアH「いやwww逆に地面に落ちてる彼女欲しいのかよお前wwwwwwww」


    フラ男「いや、それは嫌だな」


    軽口を叩きつつ学校へ向かう。勿論、道路を通って。


    それは当たり前の事で、しかし、新鮮な事で。


    フラ男は幸せだった。


    フラ男(…やっぱ、平和が1番だよな)


    フラ男(そりゃあリア充には憧れるし、なりたいけど…)チラッ


    非リアG・H「「ん?どうしたよ」」


    フラ男(今は、この生活が続けばそれで良い!!)


    フラ男「なんでもねえよ。それより歩くペース遅えぞ、遅刻しちまうじゃねえか」


    非リアG・H「「おお、悪りい悪りいwwwww」」


    フラ男「…」


    フラ男(やっぱ、大事なのは友ってやつだよな!!!)













    ーーー完
  69. 70 : : 2014/12/26(金) 01:01:23











    ーーー日本のどこかーーー




    ???「ああ、そろそろあの季節だなぁ」


    ??「そうね。…私達が、再び力を手に入れる時…!!!」


    ????「非リアがのさばる世界なぞ、1年と続かん、続かせん。なあ、そうだろう?」


    ???「ああ、その通りさ。世界は…俺ら、リア充の物だ」


    ???「来るべき時に備え、力を蓄えておけ…そうさ、我らは再び覇権を握る…!!!」



    「「「悪夢の日(バレンタイン・デー)に!!!ジャボンディ諸島で!!!!!!!」」」










    ーーー本当に完
  70. 71 : : 2014/12/26(金) 01:06:25




    以上で、ラストクリスマス終了となります。あまり長ったらしい後書きもあれなので手短に。





    お前ら!!!!!非リア拗らせる前に彼女作れよ!!!!!!!俺はもう失われし聖夜(ロストクリスマス)放っちまったけど!!!!!お前らは生きて!!!!!!!彼女作れよ!!!!!!!!!じゃあな!!!!!!!!!!!!
  71. 72 : : 2014/12/26(金) 01:11:34
    健太はインフルエンザの彼女がいますよね??????
  72. 73 : : 2014/12/26(金) 01:12:36
    >>72知ってる?悲リアって(以下の投稿は削除されました
  73. 75 : : 2014/12/26(金) 01:15:07
    >>74
    あっ…(察し)
  74. 78 : : 2014/12/26(金) 10:56:59
    メリークリスマス!!!!(遅い)


    いやあ非リアも肩身の狭い思いをして大変ですよね!!みんなもね!!頑張ってね!!俺もね!!多分頑張るからね!!


    ではまたまた!
  75. 80 : : 2014/12/26(金) 12:00:33
    面白かったです。これからも頑張ってください。(小学生並感想)
  76. 81 : : 2014/12/30(火) 18:31:08
  77. 82 : : 2015/02/21(土) 18:04:54
    バレンタインなんてなかった(切実)

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Poiuytrewq

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